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126回国会衆議院1993/02/17

商工委員会 第2号

発言数
198
登壇者
23
会派数
5
開催日
1993/02/17

会議録

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 これより会議を開きます。  通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件、私的独占の禁止及び公正取引に関する件並びに鉱業と一般公益との調整等に関する件について調査を進めます。  この際、通商産業大臣から通商産業の基本施策について所信を聴取いたします。森通商産業大臣。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 通商産業大臣を昨年十二月に拝命をいたしました森喜朗でございます。委員長初め、理事、委員の各位の皆様方のよろしく御指導を賜りますようにお願いを申し上げる次第でございます。  第百二十六回国会における商工委員会の御審議に先立ち、通商産業行政に対する私の所信の一端を申し上げます。  今なお世界は、東西冷戦構造の崩壊という歴史的地殻変動の余震の中にあり、新たな国際秩序を見出せないままますます流動化する様相を呈しております。一方、国内に目を転じますと、最近の我が国経済は、個人消費、設備投資の低迷、資産価格の下落によりかつてない厳しい状況にあり、また同時に、エネルギー環境問題、高齢化、時短等の構造的課題に直面いたしております。  内外とも困難な状況にありますが、今こそ官民の総力を結集し、国際社会において経済力に見合った責任と役割を主体的に果たしていく一方、国内においては、景気の早期回復に取り組むとともに、むしろ厳しい経済環境をばねとして構造改革を推進し、来るべき二十一世紀に向けた発展基盤の整備を図っていかなければなりません。  このような状況を踏まえ、私は、以下の諸点を中心に、通商産業政策の推進に向け、全力を尽くす所存であります。  第一の課題は、景気の早期回復に向けた適切な経済運営の遂行であります。最近の経済情勢を見ると、多くの産業が深刻な事態に直面しており、特に景気停滞の影響を受けやすい中小企業については、深く憂慮すべき状態となっております。また、資産価格の大幅な下落が、我が国の金融システム、さらには実体経済そのものに与える影響についても注視が必要な状況にあります。  我が国の景気回復は、世界経済の発展のためにも不可欠であり、私はさきのEC訪問における各国首脳との会談を通じ、この点についての我が国の役割の重要性とそれに対する各国の期待を痛感したところであります。  私としては、経済の実情把握に対する努力を片時も怠ることなく、実態に応じた機動的な対応に努め、一日も早い景気回復の実現を図ってまいる所存であります。  第二の課題は、エネルギー環境問題の克服であります。人類共通の課題である地球環境問題を克服し、美しい地球を次代を担う子供たちに引き継いていくことは我々の責務であります。そのため、経済成長、エネルギー、環境保全を三位一体とした総合的な視点に立って、技術による現状打破を図るとともに、企業、国民の省エネルギー、リサイクル、物流効率化などに向けた自主的な努力を喚起・助長することにより、エネルギー環境問題に即応した産業経済構造への転換を目指してまいります。この一環として、エネルギー需給構造高度化のための関係法律の整備に関する法律案並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法案を今国会に提出いたしました。  また、環境と開発の両立に取り組む発展途上国の自助努力に対し、グリーン・エイド・プランを初めとする総合的な支援策を積極的に展開してまいります。  さらに、引き続き安全性に万全を期しつつ原子力の開発利用を推進するとともに、石油を初めとするエネルギーの安定供給確保にも努めてまいります。  第三の課題は、新たな国際秩序の構築に向けた国際社会への貢献であります。自由貿易を通じた世界経済の長期的繁栄を確保するためには、基盤となる新しい多角的貿易体制の枠組みが不可欠であります。このため、ウルグアイ・ラウンド交渉を早期かつ成功裏に終結させるべく、交渉に全力を挙げて取り組んでまいります。  また、我が国の経常黒字は、近年大幅に拡大しており、対外均衡の達成と世界経済活性化に向け、内需主導型経済成長の定着、一層の輸入拡大に努める一方、経済協力の大幅な充実、貿易保険の抜本的な拡充を図り、発展途上国等の自立的発展に寄与するため、従前に比して質量ともに充実した資金還流の促進を図ってまいります。このため、貿易保険法の改正案を今国会に提出いたしました。  さらに、平和国家を標榜する我が国として安全保障分野における国際貢献を果たすとの観点から、大量破壊兵器等の不拡散、通常兵器の過剰蓄積の防止を図るべく、諸外国と協調しつつ実効ある輸出管理体制を構築していく所存であります。  各地域との関係につきましては、国際産業交流の積極的推進により、米国、EC等先進各国と円滑な対外経済関係の構築に努める一方、APECの充実、ASEANとの対話の強化等により、アジア・太平洋地域の一層の発展に貢献してまいります。また、旧ソ連、中・東欧に対しましても、技術支援、貿易投資の円滑化措置を通じ、市場経済化・民主化に向けての自助努力を支援してまいります。  第四の課題は、我が国経済の活力の源泉たる中小企業の活性化であります。現在の経済状況を反映し、特に中小企業を取り巻く金融情勢については厳しいものがあります。このため、中小企業の資金調達の円滑化を図るべく中小企業信用保険法の改正案を提出することといたしております。  また、近年小規模事業者は、事業所数の減少等厳しい経営環境に直面していることから、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律案を提出する等所要の施策を推進してまいります。  第五の課題は、長期的経済発展基盤の整備であります。  創造的な技術開発の基礎となる工業所有権制度については、迅速な権利付与、制度の国際的調和を図るため、特許法等の一部を改正する法律案を提出するなど所要の施策を推進してまいります。  また、不正競争の実態に対応し、その防止を通じた公正な競争秩序の確保を図るため、不正競争防止法の全面改正案を提出することとしております。  さらに、情報化の一層の推進と基礎的独創的研究開発の強化に努める一方、ゆとりと豊かさを実感できる社会の実現を図るため、伝統と個性を生かした産業の育成、一極集中是正、総合的流通対策等に取り組むとともに、総合製品安全対策についても、消費者の視点を重視した施策を講じてまいります。  以上、今後の通商産業行政の基本的方向についての所信の一端を申し上げました。  私は、国民各位の御理解のもとに、通商産業行政の遂行に全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 次に、経済企画庁長官から、経済の計画及び総合調整について所信を聴取いたします。船田経済企画庁長官。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 昨年十二月、経済企画庁長官に就任いたしました船田元でございます。委員の皆様方の御指導、御協力のほどをどうぞよろしくお願いいたしたいと思います。  それでは、我が国の経済の当面する課題と経済運営の基本的考え方につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでございますが、本委員会が開催されるに当たりまして、重ねて所信の一端を申し述べたいと思います。  世界経済の動向を見ますと、アメリカ経済にこのところ明るさが見られ始めておりますものの、西欧諸国の景気は総じて停滞をしており、また、旧ソ連地域、中・東欧諸国では、一部に明るさも見られるものの、総じて困難な状況が続いております。  我が国経済の動向を見ますと、住宅投資に回復の動きが見られ、公共投資も堅調に推移しておりますが、個人消費、設備投資を中心に低迷しており、資産価格の下落もあって、厳しい状況に直面しています。一方、経常収支黒字は、引き続き前年水準より大幅に拡大いたしております。  こうした状況に対処するため、政府は、昨年三月の緊急経済対策に引き続き、昨年八月に史上最大規模の内需拡大策と金融面での諸施策を含む総合経済対策を決定し、政府一丸となってその円滑な実施を図っているところでございますが、現下の経済動向を勘案しますと、平成四年度の実質経済成長率は、一・六%程度にとどまるものと考えられます。  以上のような状況を踏まえ、私は、平成五年度の経済運営に当たりましては、特に次の諸点を基本としてまいりたいと考えております。  第一は、我が国経済を、内需を中心とするインフレなき持続可能な成長経路へできるだけ早く円滑に移行させることであります。  このため、平成五年度予算において、公共投資の積極的な拡大、住宅投資促進策の拡充など、国、地方を通じて景気に十分な配慮を行うことといたしました。特に、公共投資につきましては、国の公共事業のほか、財政投融資計画、地方単独事業について、いずれも近年最大の伸び率を確保いたしました。  補正予算も昨年十二月に成立したところであり、本年は、年初から総合経済対策の効果が本格的に発現してくるものと考えられます。これに平成五年度予算の効果が重なることにより、来年度における政府投資額は、平成四年度補正後の実績見込み額に対して九・五%増と高い伸びが見込まれます。  また、金融面では、先般第六次の公定歩合の引き下げが行われたところであり、市中金利に加え、貸出金利の低下が一層促進されることを期待いたしております。  こうした財政・金融両面からの措置の効果を踏まえれば、公共投資や住宅投資が成長を牽引する中で、個人消費や設備投資も徐々に回復に向かうものと期待され、我が国経済は、民間部門の自助努力とも相まって、内需を中心とするインフレなき持続可能な成長経路へと円滑に移行していくものと考えます。この結果、平成五年度の実質経済成長率は三・三%程度になるものと見込まれます。  政府といたしましては、今後とも、景気動向を注視しつつ、主要国との経済政策の協調にも配慮しながら、適切かつ機動的な経済運営に最大限の努力を傾注してまいります。  物価の安定は、国民生活安定の基礎であることはもちろん、消費者の先行きへの信頼感を強めるものであります。平成五年度におきましても、物価は引き続き安定的に推移し、消費者物価は二・一%程度の上昇になるものと見込まれます。今後とも、原油価格、為替レート、国内需給等の動向を十分注視しつつ、物価の安定の維持に最善の努力を尽くしてまいります。  第二は、「生活大国五か年計画」に沿って、生活大国の実現を目指すことであります。  本年は、生活大国の実現に向け、本格的な第一歩を踏み出す年であると考えており、平成五年度の予算において、生活に関連した分野に公共事業関係費の重点配分を行うなど、生活大国づくりに十分配慮いたしました。  今後とも、生活に関連したものに重点を置いた社会資本の整備、勤労者世帯の平均年収の五倍程度を目安に良質な住宅の取得が可能となることを目指した総合的な土地対策と住宅対策、年間総労働時間千八百時間の達成に向けた労働時間の短縮のための施策、内外価格差の是正・縮小などの各般の施策を政府一体となって強力に推進してまいります。  また、ゆとり、安心、多様性のある国民生活を実現するため、個人生活重視の視点に立って、現在の制度、慣行の見直しを進めるとともに、消費者保護会議で決定した施策を積極的、総合的に推進してまいります。特に、製造物責任制度を中心とした総合的な消費者被害の防止や救済のあり方につきましては、昨年の国民生活審議会答申の趣旨を踏まえて、政府として、製品特性等も考慮しつつ、精力的に検討を進めてまいります。同審議会においては、さらなる検討結果を本年中には取りまとめていただきたいと考えております。  第三は、調和ある対外経済関係の形成と世界経済の活性化への積極的貢献を行っていくことであります。  このため、OTOすなわち市場開放問題苦情処理推進本部の活動の強化等を通じて市場アクセスの一層の改善を図るとともに、ウルグアイ・ラウンドの成功に向けて一層の努力を行ってまいります。また、人口、難民等の地球的規模の課題も念頭に置き、政府開発援助大綱に基づいて、環境と開発の両立、軍事用途への使用回避などに留意しつつ、途上国援助の拡充とより適切な推進を図ってまいります。  さらに、経済情勢等に関して各国との対話を推進するなど、各国・各地域との関係を一層拡大・強化するよう努めてまいります。加えて、旧計画経済諸国についても、最近の政治経済情勢の動きも踏まえつつ、適切な知的支援等に努めてまいります。  今日の内外情勢には予断を許さないものがありますが、私は経済運営に誤りなきを期し、現下の厳しい経済状況の克服と、二十一世紀を見据えた生活大国の実現を目指して最大限の努力を行ってまいります。  本委員会の御支援と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 以上で両大臣の所信表明は終わりました。  なお、この際申し上げます。  平成五年度通商産業省関係予算及び平成五年度経済企画庁関係予算につきましては、お手元に配付してあります関係資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承願います。  次に、逢沢通商産業政務次官、鹿熊通商産業政務次官及び二田経済企画政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。逢沢通商産業政務次官。

逢沢一郎自由民主党通商産業政務次官

○逢沢政府委員 このたび通商産業政務次官を拝命をいたしました逢沢一郎でございます。  森大臣を補佐いたしまして、鹿熊政務次官と力を合わせ、通商産業政策の遂行に全力を挙げてまいる決意でございます。委員長初め委員各位の格別の御指導、御鞭撻をよろしくお願いを申し上げます。(拍手)

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 鹿熊通商産業政務次官。

鹿熊安正自由民主党通商産業政務次官

○鹿熊政府委員 このたび通商産業政務次官を拝命いたしました鹿熊でございます。  逢沢政務次官ともども森大臣のもと通商産業行政に全力を傾注してまいりますので、委員長並びに委員各位の一層の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。(拍手)

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 二田経済企画政務次官。

二田孝治自由民主党経済企画政務次官

○二田政府委員 昨年、経済企画政務次官に就任いたしました二田孝治でございます。  船田長官を補佐して精いっぱい努めてまいりたいと思いますので、本委員会の皆様の御支援、御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。(拍手)

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 次に、平成四年における公正取引委員会の業務の概略について説明を聴取いたします。小粥公正取引委員会委員長。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 平成四年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。  独占禁止法違反行為については、我が国市場を国際的により開かれたものとし、消費者の利益を確保して豊かな国民生活を実現していくとの観点から厳正に対処し、価格カルテル、入札談合等三十二件について審決により違反行為の排除を命じたほか、十九件の警告を行いました。また、十九件の価格カルテル事件について、総額四十一億二千九百四十二万円の課徴金の納付を命じました。  さらに、独占禁止法違反行為を未然に防止するため、どのような行為が独占禁止法に違反するかをできる限り具体的にがつ明確に示した「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」等のガイドラインの普及・定着に一層努めました。  価格の同調的引き上げに関する報告徴収につきましては、価格引き上げ理由の報告を求め、平成四年中にその概要を年次報告において国会に御報告申し上げましたものは、一般日刊全国新聞紙、魚肉ハム・ソーセージ等十品目であります。  事業活動及び経済実態の調査といたしましては、六大企業集団の実態に関する調査等を行いました。  独占禁止法適用除外制度につきましては、再販適用除外制度の見直しを行い、再販指定品目のうちおおむね半数の指定を取り消すこととしました。また、政府規制制度につきましては、研究会を開催し、国際航空運賃及び放送事業について競争政策上の問題を検討しました。  下請法に関する業務につきましては、下請取引の適正化及び下請事業者の利益確保を図るため、下請代金の減額等の違反行為を行っていた親事業者千六百二十七社に対して、減額分の返還等を指導しました。  景品表示法に関する業務につきましては、消費者の適正な商品選択が妨げられることのないよう過大な景品類の提供及び不当表示の排除に努め、平成四年中に七件について排除命令を行ったほか、八百四十五件について是正を指導しました。  以上、簡単ではございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。  今後ともよろしく御指導の准とお願い申し上げます。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 次に、平成四年における鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について説明を聴取いたします。西山公害等調整委員会委員長。

西山俊彦公害等調整委員会委員長

○西山政府委員 公害等調整委員会が平成四年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について御説明申し上げます。  まず、鉱区禁止地域の指定に関する事務について御説明申し上げます。  鉱業と一般公益または他産業との調整が必要な場合に、当委員会は、主務大臣または都道府県知事の請求に基づき、鉱物を掘採することが一般公益または農業、林業その他の産業と対比して適当でないと認める地域を鉱区禁止地域として指定することとなっております。  平成四年中に当委員会に係属した事件は、埼玉県浦山ダム関係地域、沖縄県底原ダム関係地域等合計十二件であります。これらのうち、平成四年中に処理した事件は四件であります。現在係属中の事件につきましては、補償交渉及び進捗状況等を考慮して審理手続を進めることといたしております。次に、鉱業等に係る土地利用の調整に関する行政処分に対する不服の裁定に関する事務について御説明申し上げます。  鉱物の掘採、岩石、砂利の採取の許認可処分についての不服、または森林法、都市計画法等の規定に基づく特定の処分についての不服でその理由が鉱業、採石業または砂利採取業との調整に関するものについては、当委員会に対して裁定の申請をすることができることとなっております。  平成四年中に当委員会に係属した事件は、高知県知事がした高知県岩石採取計画認可処分取り消し裁定事件等合計十二件であり、これらのうち、平成四年中に終結した事件は六件であります。  現在係属中の事件につきましては、鋭意手続を進めているところであります。  続きまして、土地収用法に基づく意見の申し出等に関する事務について御説明申し上げます。  当委員会は、土地収用法、森林法、鉱業法等に基づき主務大臣が裁決等を行う場合には、意見の申し出、承認等を行うこととなっております。  平成四年中に当委員会に係属した事案は、茨城県収用委員会がした日本道路公団起業高速自動車国道常磐自動車道新設工事等に関する権利取得裁決及び開け渡し裁決に係る審査請求等合計十三件であり、いずれも土地収用法に基づく意見の申し出であります。これらのうち、平成四年中に処理した事案は二件であります。現在係属中の事案につきましては鋭意審査を進めているところであります。  以上が平成四年中に公害等調整委員会が行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要であります。  今後ともこれら公害等調整委員会の所管に属する土地利用の調整に関する事務の処理に当たっては、適正に審理を進めてまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 以上で両委員長の説明は終わりました。     ―――――――――――――

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本拓君。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 自民党の山本拓でございます。このたび森先生には通産大臣に御就任されまして、心からお祝いを申し上げるところでございます。  早速でございますが、まず景気対策の方から御。質問をさせていただきます。  昨今、最近地元へ帰りますと、もう景気が悪い、景気が悪いという話ばかりでありまして、近所のケーキ屋さんまで景気が悪いと言っておりますが、そういう中で、もともと景気と病気は気のものだという話でありましたけれども、気どころかこれはかなり重症のようなところが地元でも見受けられるところであります。今ほど大臣の所信の中で明快に聞かせていただいたところでございますが、改めて今日の日本経済をどのように診断され、そして通産省として現状の景気認識をどのようにとらえておられるのか、まずお尋ねをいたします。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 私も昨年一年間、自由民主党の政策担当め責任者といたしまして景気動向をずっと見守ってまいりました。確かに山本さんおっしゃいますとおり極めて深刻な状況にあるというふうに、私も受けとめているわけでございます。特に、この国会が始まりましてから予算委員会等の御論議もお聞き取りをいただいていると思いますけれども、設備投資、個人消費といいました民間需要がまず低迷をしておるということでございます。製造業の生産動向も、在庫調整をずっと進めておりまして、実に十五カ月連続の前年比マイナスということで停滞傾向で推移しております。したがいまして、当然これに連なってまいります中小企業がまた景気低迷の影響を非常に受けておりまして、売上利益の減少あるいは倒産の増加尊厳しい状況にあるというのは、先生も御指摘のとおりでございます。それにもう一つ、これは私どもの経験したことのないとよく言われておりますが、バブルという問題がございました。そういうバブルがはじけたとかいろんな意見もございますが、そういう遠因といいましょうか原因といいましょうか、そのことが資産価額を著しく下落させた。そのことが金融システムや実体経済に大変大きな影響を与えた。実際、従来のいわゆる景気循環論というものの尺度ではかることができなくなってきた、そのことが大きな懸念される状況の理由であろうと思っております。  そこで、政府といたしましては、現在、昨年の十二月皆様に御論議をいただきまして成立をさせていただきました補正予算の成立、これによりまして総合経済対策を今完全に実施するというところに移しているところでございますが、まだ景気が予断を許さない状況にあるということは先生からの御指摘のとおりでございまして、そういう意味で今予算委員会等で御論議をいただいております平成五年の予算、これが景気に十分配慮をいたしたものでございますので、まずこの予算案を成立をさしていただくことが何といっても必要不可欠なことであろう、このように考えております。私としても、こうした認識はもう昨年からずっと持ち続けておりますので、十分に遺漏なきを期してまいりたい。そして景気の早期回復が一日も早く実現ができますように、適宜適切な経済運営に全力を尽くしてまいりたい、このように考えておるところでございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 厳しい状態という認識のもとで、できるだけ早く実効あると申しますか、中央じゃなしにできるだけ地方のところにまで回復効果が上がるように、強力なリーダーシップをお願いしたいと思うところであります。本来ならば、この景気回復のための妙薬と申しますか即効薬があると一番いいわけでありますが、なかなかそういったものは時間がかかる話であります。ただ、先日公定歩合がかなり引き下げられたわけでありますが、これが確実に貸出金利等に十分反映されることも大事なところでございまして、その点特にいろいろ政府の方では言われておりますが、実際問題として地方の企業者に対してのところでそこまで恩恵が、政府の意向が伝わっているかというと、いま一つ金利の下がるところまで行き届いていないような気がするところでございますが、そういう点、大臣の方から通産行政の中で特に気を配っていただきたいと思うところでございます。その点、一点だけちょっとお伺いしたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 低迷をいたしております企業の設備投資需要、これを喚起するということは、景気回復を促すためには金融機関の貸出金利の引き下げが最も重要だと考えております。先般の公定歩合を引き下げました後、相当程度貸出金利が引き下げられたというところでございますが、当日も私は通産大臣談話というものもそのような趣旨で発表いたしておりますし、また大蔵省もそうした時宜を得た措置もとっておられるようでございまして、今先生から御指摘のように、そのことが本当に民間の企業に対していい結果を招いてまいりますように措置していくことが当然だろうと思います。産業界が非常に厳しい状況でございますだけに、金融機関のより一層の協力を私どもとしても期待をいたしたいと考えております。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 次に、ひとつ日米経済問題についてお尋ねをいたしたいと思います。  先日、渡辺外務大臣が訪米されまして、クリントン大統領との初会談のときに、早々に市場開放などを要求されたという報道をお聞きいたしておるところでございます。ただ、市場開放というと日本ではすぐ米の開放というふうにとられがちであります。一つ象徴的な問題ではありますが、ただ米のことで一言言わしていただきますと、アメリカの保護政策というのはもう日本の保護政策どころではございませんで、昨年のアメリカにおける輸出補助金の実情を見ますと、一億ドル輸出するのに同等額の補助金を政府が財政負担しているわけでございます。例えば日本がじゃアメリカから米を買ってやろうということになった場合に、日本人が食べる一割の、例えば百万トン買いますと日本円で大体百二十億ぐらいになるのですね。だから逆に言うと、アメリカ側に言わせると日本に百二十億の米を輸出するのに国内で百二十億円の輸出補助金を負担することになるところでありまして、考えてみたら日本がアメリカから米を買えば買うほどアメリカに財政負担をおっかぶせることになりまして、これはやはりクリントン大統領の財政再建をより助けるためには日本はアメリカから米を買わない方がクリントンさんのためだなと最近思うようになってきておりまして、そういう実態が明らかになればアメリカの国民もなるほどなということで、やはり矛先は通商部門に来るなというふうに考えているところでございます。  そういう中で、向こうの新しいカンター通商代表部も就任早々、とにかく日本には半導体とか自動車からというような話をぶち上げておられましたが、今後通商部門でクリントン大統領と対等に渡り合う森大臣でございまして、政治手腕そして英知と勇気と情熱と男前の点では決してクリントン大統領には負けない森先生でありますから、その点ひとつ、今後の対米交渉における通産大臣としての御所見をお尋ねをさせていただきます。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今山本さんからいろいろ御指摘ございましたように、日米間のみならず日欧間を含めまして世界各国とのいろいろな摩擦が生じております。これは私も最近特に記者会見などでも申し上げておるのでありますが、人間関係と同じでありまして、親しく、そしていろいろな意味で深いつき合いをすればするほど摩擦が出てくる。この摩擦はやはりお互いに話し合って紳士的に、そしてそれぞれの国の立場もよく理解をして解決していくことが一番大事だというふうに考えております。  ただ、先ほど御指摘がありました半導体の問題にしましても、あるいは三〇一条にしましても自動車の税の問題にいたしましてもいろいろな問題が、いかにも日米間に大変大きな問題が横たわっているという面は確かにあるわけでございますが、クリントン新政権がスタートをいたしましてから通商あるいは貿易そして特に対日政策についてはまだ政策的にはきちっとしたものが出されていないわけでございます。先般、下院のフォーリー議長がお見えになっておられましたり、あるいはまたクリントン政権にいろいろな意味で深いかかわり合いを持っておられる方々も日本にお見えになっております。そうした方々のお話を伺ったり、新聞あるいはニュース等で私ども聞き及ぶ情報から判断をいたしましても、クリントン新政権としては民主党として十二年ぶりに政権を奪取したことでもあるし、何といってもアメリカの国内を活性化させていく、アメリカの経済を立て直すんだということが大きな命題になっておるわけでありますから、そういう中でクリントン新政権としては、今アメリカの国内の産業界を中心にしてこれだけ多くの難問題があるのです、国民の皆さんには大いにひとつ犠牲も払っていただきたい、我慢もしてもらいたいということ、これもまた事実テレビ等を通じて呼びかけておられるわけです。そういう場面にありながらも、なお一層経済界を中心にしてこういう難しい問題をたくさん抱えておるのですよということをクリントンの周辺から、我々日本に対してもよく理解をしてほしいというような雰囲気を漂わせているというと言葉は余りよくないかもしれませんが、そんな状況だろう、こう考えております。したがって、渡辺外務大臣が先般アメリカを訪れましていろいろな御意見等も交わしてきておりますことも私ども伺っておりますが、いずれにいたしましてもまだアメリカの通商政策というのは具体的な内容が明らかになっていないということでございますので、今後の動向を十分注視をしてまいりたいと考えております。  ただ、クリントン大統領自身は自由貿易主義者でありますし、日米関係を大変大事に、重要に考えておる、こういうふうに常に述べておられますということから、私どもはアメリカがどういう対応をこれからしてくるかということを十分注目をしてまいりたいと思っております。要は、今いろいろと申し上げましたけれども、重要なことは、日米両国間の経済関係が深まってまいりますから、深まってくればくるほど多くの問題が出てまいりますから、通商問題を両国が協力してまず冷静に、そして円滑に解決していくということが最も重要であろうというふうに思っております。  このような観点から、日米双方が自由貿易の枠組みの中で問題解決のために建設的な努力を行っていく、そして世界の直面する諸課題解決、いろいろございます、環境もあります、旧ソ連の支援もあります、そうした問題に日米両国が協力関係を強化することによってこのことが解決されていくというふうに私どもは考えておりますので、これらの点を踏まえてアメリカの新政権との間の対話を深めてまいりたい、このように考えております。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 これからの日本の外交というのは、今までのような外務省中心から実質的には通産、通商分野中心になるものと思われるところでございまして、ぜひとも頑張っていただきたいと御期待を申し上げるところでございます。  さて次に、中小企業対策について一点だけお尋ねを申し上げます。  昨年来から景気対策でいろいろなされておりますが、ややもするとそれは大企業、大銀行中心になりがちなところがあるところであります。そういう中にあって、日本の経済を支えているのは、何といいましても全国の中小企業、小規模企業者でありまして、平成五年度において通産省としてそこらを十分に配慮した形で政策を実行されるとお聞きいたしておるところでございます。そういう点、いわゆる中身をひとつ教えていただきたいと思います。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のごとく、我が国経済におきまして中小企業の占める地位は極めて高いものがございます。例えば、事業所の数で九九%、従業員の規模で八割、あるいは製造業について見ますとその総生産高の五割以上ということで、極めて重要な地位を占めておるわけでございます。また、この中でも先生御指摘の小規模企業、これは中小企業基本法によりまして、製造業等におきましては従業員二十人以下、商業、サービス業では五人以下の規模でございますが、これが中小企業の中でもさらに八割を占めておるということでございます。昨年来の景気後退の中で極めて厳しい状況に置かれておりますことは先生御指摘のとおりでございまして、昨年の八月に策定されました総合経済対策及び平成五年度の予算におきましても、景気の面で最大限の配慮がなされておるものと私どもは解釈をいたしております。  さらに、より中長期的に御説明申し上げたいと思いますのは、特に今申し上げたものの中で小規模企業でございますけれども、これは先生御案内のとおり、中小企業全体の八割を占めるという数量的な意味だけではなくて、我が国市場の活性化あるいは地域経済の中心的な役割を果たすということで、我が国経済の中でも極めて重要な地位を果たしてきたわけでございますし、これからもそのような役割を果たすことが期待されておるわけでございますが、最近の動向を見てまいりますと、この小規模事業の事業所の数、これが減少いたしております。一例を数字で申し上げますと、平成元年に今申し上げました小規模事業者が五百九万事業所ございましたが、最近ではこれは四百九十万まで減っております。また、大企業との付加価値生産性の格差も、十年ほど前に此べまして広がってきておるというようなことがございます。これは、これからの我が国の市場の活性化あるいは地域経済の振興という観点から極めて憂慮される事態ではないかと考えておるわけでございます。  具体的になぜそういうことになるかということでございますけれども、やはりこれから事業を展開していく上で求められる経営資源というものが非常に高度化をしておる、しかしながら、小規模事業の方々が、規模が小さいゆえに集団化、共同化のノーハウといったものも余り十分ございませんし、自助努力をなさる場合あるいは組合の緒威によって対応なさるという場合でもなかなか難しい状況にあるということから、このような事態になっておるものと私どもは解釈をいたしておるわけでございます。  そこで、平成五年度におきましては、主として小規模事業対策につきまして各地域で地域経済の中心的な役割を果たしております商工会・商工会議所の機能を活用いたしまして、小規模事業者の方々の経営の改善発達を支援するための対策を最大限の力を入れて実施していきたいというふうに考えておるわけでございます。  具体的には、今国会に商工会及び商工会議蕨による小規模事業者の支援に関する法律案を提出させていただいておりますが、この法律を中心に実施をしてまいりたい。これは具体的には、それぞれ地域の実情に応じましてどういう方向づけが適切であるかといったような方向づけの問題、あるいは事務局の強化の問題、あるいはそれぞれ地域経済におきまして必要とされますいろいろなセンター、指導施設等のハードウエアの問題、あるいは事業の展開に関するソフトウエア的な事業、こういったものをそれぞれ地域の実情に応じまして適切に実施をしていただくことを可能とする法律案を今御審議をお願いいたしているところでございます。  また、これに伴いまして、小規模事業者の方々のための予算でございますけれども、小規模事業指導費補助金等、小規模事業対策のための補助金につきましては、平成五年度予算におきましては五百二十五億円を計上いたしておりますし、このほかに従来国が負担しておりました分の地方への分担をお願いいたしておりますもの七十五億円を含めまして、事実工事業規模で約一四%増の予算を今お願いをいたしておるところでございます。  このほかにも、先生御案内のマル経資金制度につきましての貸付条件の緩和あるいは中小企業設備近代化資金制度、貸与制度等につきまして創業枠を創設するなど、小規模事業の振興のための法的体制、予算、仕組み等々について、これを大いに強化してまいりたいということで、平成五年度におきましてはこの事業を思い切って充実強化してまいりたいと考えておるところでございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 最近、日本の経済構造もだんだん終身雇用制が崩壊してきまして、ということになりますと、優秀な人はすぐ地元へ帰ったり、いわゆる小規模事業者が大変ふえてくるという流れもございます。さらには、最近うちの地元でも中国とか、アジアから研修に来る人が、今まで大企業に行っておりましたけれども、そこではいわゆる数のうちの一人扱いになるので、やはり将来自国で独立して企業をやりたいという考え方から、小規模事業者のところへあえてでっち奉公に来るところも出てまいりました。そういう中でこれから商工会・商工会議所を中心とした支援策を深めるということは非常にありがたいところでございます。  ただ、先ほども言いましたように、細かい点で政府の方針がなかなか行き届かない。例え暖、小規模事業者が一番頼りといたすところは、各県に保証協会なるものがあるのですが、保証協会の財政基盤の小さいところになりますと、いわゆる保証料を取りながら担保もとって保証人までとって、もう何でもとりまくる。だから、借りる方は弱い立場ですから、もう何でもなる。そうすると、気の弱い人に保証人を頼んで、みんなそこで不幸が起きる場合も多いのですが、例えばそういうところに、財政規模の小さいところの保証協会に対しても、特に国がある程度の限度額ならば無保証の限度額をもう少し引き上げる等の措置をとることによって、小規模事業者が本当に苦しいときには簡単に借り入れできるというようなことを、その選別は商工会・商工会議所にきちっと、地元にさせれば間違いございませんから、そういう点を配慮していただきたいと思います。  さて次に、原子力発電所について一点お尋ねをいたします。  原子力につきましては、私の選挙区が何せ十五基もありますから避けて通れない問題なんですが、その前に一点だけはっきりさせていただきたいのは、先般ある政党の偉い人が、原発の更新は認めるという話がございましたが、ただ、我々原発十五基を立地している者としては、一基一基が稼働して、要するに寿命が来て、そして廃炉になるときにはそれでおしまいでありまして、それから先の話は全くないわけであります。仮に、今まで稼働していて、寿命が来て、そしてさらにそこへ地元がつくりたいというときには、それは全く白紙の状態、全く第一からつくると同じ条件でありますから、いわゆる当然のように今あるところはすぐ更新という、原発行政には更新という言葉はないということだけ明確にさせていただきたいと思います。  そこで、私どもはかねてから原発については、最近自然環境問題、そしていろいろな認識も変わってきまして、最近電柱でも町並み、景観が悪いといって地下に埋設する時代でありますから、原子力発電所ももうそろそろ、土木技術が進んだから、地下に入れてください、入れたらどうだという話を申し上げてきたところでございます。現に、フランスを初め、ノルウェー等で二十年来地下で原発行政もなされてきたところでございまして、私どもも何度か見に行きましたけれども、そういう中で、去年ですか、前の山本長官も、地元が地下がいいということであれば積極的に前向きに検討したいというお言葉もいただいているところでございます。そういう中にあって、平成五年度における、特にエネ庁の原発のいわゆる地下立地についての対応をひとつお尋ねを申し上げたいと思います。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 原子力発電所の立地方式の問題についての御質問でございますけれども、ただいま先生から地下立地の問題について御指摘がございました。この問題、新しい立地の方式の問題につきましては、現行の原子力開発利用長期計画におきましても、そういった地下立地の問題を含めまして、海上立地の問題あるいは第四紀層地盤での立地の問題等、新しい立地方式について調査研究を進めていく必要があるということがうたわれているわけでございますし、また、昨年の末に電源開発調整審議会の電源立地対策検討委員会の報告におきましても、やはりそういう調査研究の必要性というのがうたわれているわけでございます。私どもも、いろいろな新しい立地方式というのが、今後の原子力発電所の立地問題を考えていく上で、新規の立地可能地点の選択の幅を広げていく可能性があるということは十分認識しているわけでございます。  そういう観点から、これまでも累次にわたりまして新しい立地方式の問題については調査研究を進めてまいったわけでございますけれども、平成五年度におきましても、地下立地の問題を含めまして、専門の機関に調査研究を委託してその調査研究を進めたいと考えておるところでございまして、その一環といたしまして、有識者から成ります委員会なども設置して、所要の検討を進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 また一歩前進していただきまして、ありがとうございます。なるたけ早く馬力をかけて実現に向けて対応をしていただきたい。そうでないと立地が広がりませんから。どうしても福井県みたいに固まっていますと、それだけあるんだからまたもう一つという話になりまして、人柄のいいところへ全部引き受けることになりますので、その点、できるだけ立地が広がるように、地元の意向で、地上がいいというところはそこでどんどん進めればいいですが、地下がいいとかよそがいいというところがありましたら、率直にそれを認めていただけるような受け皿を早急に進めていただきたいと思います。  それでは、最後の問題として、環境問題、リサイクルの問題について一つだけ御質問をいたします。  通産省もかねてから省力化とか、そしてまたリサイクルの再利用の設備等の補助、対応支援策がなされているところでございます。それについては大変評価するところでございますが、もう一つ、バランスをもっととってほしいなという考え方も私の地元でもございます。と申しますのは、何ぽリサイクルの設備を無利子で与えても、というのは昔、こんなことを言っちゃなんですが、うちの地元で空き缶回収を市が推進いたしまして、そして空き缶回収業者を募りまして、そしてその業者に市が機械を買い与えて渡したんですね。市が機械をくれるんだから、何百万もする機械ですからありがたいということでやり始めたんですが、逆に言うと、集めれば集めるほどもう採算がとれないということで、機械だけを残しているということが昔ございました。だから要は、これからリサイクルの問題につきましては基本的には、いわゆる価格維持をしろというのは難しいですが、なるたけ、リサイクルの回収に手間がかかりますから何事も今はとにかく回収して、それぞれ地域、町内会で分別してごみを出す、分別して空き缶を集める、やはりそれは消費者の感覚でございまして、その集める費用が大変金がかかる。今の時代、ただで動くのは地震だけという言葉もありますが、物を動かすのには非常にコストがかかりますので、そのコストをいかにただにするかというと、集めようという意欲を高めていかなくてはならない。集めようという意欲というのはやはり、これだけ集めたらこれだけの利益がある、いわゆる採算がとれるというようなものでありますが、具体的に聞くのは非常に難しいわけでありますけれども、ハード面の充実はよくわかりますが、マーケティング等のソフト面のリサイクルに対する施策というものが大変重要だというふうに考えているところでございまして、その点一点だけ通産省の御所見をお尋ねをいたします。

堤富男通商産業省立地公害局長

○堤(富)政府委員 お答えを申し上げます。  リサイクルにつきましては、御指摘のような重要な意味を持っておりまして、今まで通産省におきましてもリサイクル法の実施ということで大変御協力も賜り、国民的関心も高まってきたわけでございます。例えば紙につきましては五二・三%の再生紙の利用率ということがございますが、これは世界でもトップクラスに入るところまできたわけでございます。それだけに、この再生紙の問題の需給関係といいますか、これが大変大きな問題になってきておりまして、特に、御指摘のように最近の景気の低迷を受けまして需要側が非常に減退している、その結果、せっかく国民的な関心の高まりの中で古紙の一あるいは再生原料の収集が進んでいるにもかかわらず価格が非常に緩んでいるということを、非常に問題があるということは我々も非常に考えている点でございます。  そういうこともございまして、今回、今国会に対しまして、再生資源の利用の一層促進を図るため、資エネとあわせましてリサイクルを支援するという法案を今提出させていただいたわけでございます。この支援法のねらいは、今先生が御指摘いただいたことを非常に頭に入れて実はつくってあるわけでございまして、一つは需要面、一つはソフト面ということにかなりの意を用いているわけでございます。  一、二例を挙げさせていただきますと、このたび税制改正の要求をいたしました中に、再生資源の利用で製品、再生原料をよりたくさん買った人には税制上のメリットがいくという準備金をつくらしていただきました。これを法律とリンクした形で運用させていただければ、この準備金がいわば分別回収をし、かつ市場開拓に努力をするということにウエートを置いた、いわばマーケティング等に努力した方に対する支援という形になっておるわけでございます。  それからもう一点例を挙げさせていただきますと、リサイクルの場合には、多くの場合、単独でやるというケースだけではなくて大勢の人が一緒になってやっていただくというケースが利用の場合にあるわけでございますが、そういうときにややもすると独禁法上の問題もあるというようなこともございますので、このたび新しく独禁法との調整をするという規定も入れさせていただいて、そういうマーケティング等ソフト面での施策が支障がないように、あらかじめ問題がないということを指摘いただければ我々も支援をするのを一生懸命できるわけでございますので、そういうような形で、先生御指摘のようなマーケティング、ソフト面、特に需要の面につきましてのなるべく増加をさせる、それが結局は市況を直しあるいは需要を拡大して、今いろいろ御苦労いただいております回収業者、製造業者あるいは実際に集めていただいている方たちの労に報いたいというふうに考えている次第でございます。

山本拓自由民主党

○山本(拓)委員 終わります。ありがとうございました。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 武藤山治君。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 一年半ぶりに質問させていただきまして、ありがとうございます。また、森通産大臣、船田企画庁長官、大変困難な時期に大臣に就任され御苦労されると思いますが、しっかり頑張っていただきたいと思います。また、この部屋は永年勤続議員で表彰された私の写真が私をにらめておりまして、おまえしっかり質問しないとだめだぞとあそこから言われそうな気がして、大変質問がしにくい部屋でもございます。これから一時間でございますから、いろいろあれもこれもすべてを尋ねることはできませんが、最初に企画庁長官に聞きたいのですが、長官いないのでしょうか。経済見通しから入りたいのですが。――いない。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 いや、もうちょっとしたら着くそうです。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 じゃ、経済の方から先に入りましょうか。景気問題から先に入るようにいたしましょう。  いろいろ去年の二月のこの委員会における議論を思い出しますと、当時の企画庁長官は、三・五%は必ず実現できると思っている、そして岡田利春さんが、いやこれは無理だ、見通しちょっと甘い、こういう質問をいたしてきたわけでありますが、果たせるかな、通産大臣も御案内のように、当初見通し三・五%の経済見通しを下方修正して一・六にしたのですね。一・六というのは予想の半分以下ですね。なぜこうなったのかということをまず企画庁長官に聞きたかったのでありますが、ことごとく見通しが誤ったのですね。例えば、内需の寄与率三・六%が下方修正で〇・七、外需依存度〇・一%程度だったのが〇・八というのですから、これはもう大番狂いですね、名目成長も五%が三%というのですから。この問題について、やはり産業界は政府の経済見通しというものの信頼性を失うということをまず痛感するわけですね。  企画庁長官参りましたから、まず経済見通しの問題からちょっと入りたいと思いますが、船田長官、平成四年度のまず当初の経済成長見通しが三・五だったのですね、それが下方修正で一・六に修正をされた。これは数字でいつでも成長率が半分以下なのですね。こんな見通しを立てた企画庁は責任感じているのだろうかどうだろうか、その辺からひとつちょっと。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 若干遅参をしまして申しわけありませんでした。  今、武藤委員から平成四年度の見通し三・五であった、これは確かに事実そういう見通しをいたしたわけでございます。ただ、御承知のように、今回の景気の動向、特に現在の景気の低迷というものの原因が、常に市場経済においては起こり得る、いわゆる在庫循環、通常の要因、こういったものも確かに一つはあるわけでございますが、同時に今回の景気の低迷、それのやはりもう一つめ大きな原因として、御承知のようなバブルの崩壊、そして資産価値が非常に下落をした、資産デフレということが起こりまして、それが実体経済にさまざまな形で影響を与えてきた。特に消費、個人消費の面におきましても消費性向が下がり、そしてあるいはまた消費者のマインドというものが非常に冷えてしまった、こういうこともあります。それから、企業家にとりましても、設備投資に対する冷え込み、こういったものもやはりバブルの崩壊の結果として起こっている、このようなことが指摘をされます。  これはある意味では、戦後の安定成長期に入ってから初めて私どもが経験をする、こういう状況でございまして、もちろんそれがすべて見通しを誤ったというか、見通しよりも違ってしまったという原因というふうには我々は考えておりませんけれども、それが一つの戦後初めて経験をしたことである、こういうことで若干甘かったのではないかということについてはこれは率直に認めざるを得ないと思っております。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 甘かったと認めるというのじゃなくて、私は反省をしてもらわぬと困る。というのは、昨年二月二十六日に本委員会でかなり突っ込んだいろいろ議論をしているのですよ。そのときの大臣の答えが大変楽観的なのですね自大臣が交代しちゃったのだから責めるという気持ちはありませんけれども、今後のためにやはり申し上げておかなければいかぬのではないか。当時野田大臣は、来年度の経済見通し三・五の達成ということは射程距離の範囲内にある、それに向かっていろいろ努力をしている。岡田さんは、当時もう既に、この見通しはバブルの崩壊というものを重く受けとめていない、したがって「生活大国五か年計画」の三・五%という経済成長見通しがずっと五年間続くなんということは不可能なのだ、そういうことを指摘しているのですよ。  ですから、そのときにもっと謙虚に企画庁は、ああ野党の言うことでもこれは再検討する必要があるな、経済の実体はもっと深刻だな、そういうことに気がつかなかったところに、調査の手法の欠陥があるのかあるいは生活大国計画で三・五と決めちゃっているからこの三・五はどうしても近づけなければならぬのだという意図的な数字でこうなっちゃったのか、もう一つは、大蔵省が税収を確保するために三・五ぐらいの成長率を見ないととても財政編成する上で税収がはじき出せない、そういう圧力もあって実体経済とかけ離れたそういうGNPの成長率が出てきたのではないのか、私は二つ原因が根底に、気持ちの中にあったのではないかと思うのですね。「生活大国五か年計画」の数字と大蔵省の税収見積もりの数字、そういうもので、企画庁が本当の実体経済の実情というものを把握して、これでなければいけないのだと言ってもなかなかそう通らない環境がいろいろあったのじゃないのかな、そんな感じがしてならない。そこはどうなんでしょうか。実体経済の見違いだと言えますか、それともそういういろいろなことを配慮したために高目の成長率を設けざるを得なかったのだ、私は責任をこれ以上追及しようなんという気持ちではありませんけれども、それを来年度に今度また議論をしてみると、同じ心配が出てくるのじゃないかなと思うものですから、四年度のをまず先に聞いておきたい、こういうわけです。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えいたします。  ただいま大臣からも御答弁申し上げたところでございますけれども、平成四年度の当初見通しが三・五から一・六に下方修正されましたことは、これは誤差の範囲を超えたものだと思っておりまして、先生の御指摘を謙虚に受けとめなければならない、このように思っております。  もとより、今回このようなことになりましたゆえんは、資産価格の大幅な下落が安定成長期以来初めての経験でおるというようなことがございまして、それが経済各分野にかなり深刻な影響を与えているという点について十分見通し得なかったという事情があることは率直に認めなければならないことかと思いまして、今後入手可能なさまざまなデータなり関係各方面の御意見を十分に聴取しながら対応したいと考えております。  先生御指摘の二点、一つは「生活大国五か年計画」との関係でございますが、これは策定されましたのが昨年の六月末の時点でございまして、したがいまして二月の時点ではまだ計画のフレームワークができていなかったということからいたしまして、その時点ではまだ計画との関係というものは念頭に置くことができない状況であったかと思います。  それから税収との関係ということも御指摘をいただいたところでございますが、私ども、一昨年十二月からの経済動向を踏まえて見通しをつくったということでございまして、そのようなことにとらわれての結果であるというふうに理解しているものではないという点につきましては御理解を賜りたいところであります。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 船田長官、今のような状況でいくと、「生活大国五か年計画」の見直しをしないとこれまたうその数字になりはしないか。五カ年計画では三・五、五年間三・五の成長がずっと続くということを公に発表したわけですね。そうすると、これは五年間、九二年から九六年度平均ですから、もう既に初年度が一・六ですから、三・五が。こういう計画ではうそになる、うそに。したがって、総理に進言して、この五カ年計画の成長率やあるいは完全失業率なども僕は当てはまらなくなると思うのですね。恐らく実質賃金などのことを計算したらなお狂いが出てくると思うのですね。これは「生活大国五か年計画」の見直しをする必要を感ずるのですが、大臣としてどう感じますか。     〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 ただいまの武藤委員の御指摘でございますが過去の経済計画、五カ年計画が多いわけでございますが、過去の数字などを見ておりますと、確かに場合によってはその五年間の間の成長率を上回った、実績が上回ったという時期もあり、またその逆であったというケースもあったわけでございますが、だからといって今回が実績を下回るような結果をもたらしてもそれがやむを得ないということを言うつもりは毛頭ございません。ただ、経済五カ年計画の性格上、やはり一つの数字を設定をして努力目標あるいはターゲットという形でそれに向かって努力をしていきましょう、こういう意味合いというのは非常に大きいものだというふうに考えて濁ります。それはある意味では毎年毎年の政府経済見通しの数字以上にそのような意味合いが強いのではないかというふうには考えております、それが一つございます。  それからもう一つは、確かに初年度といいますか平成四年度の実績見込みが三・五から一・六ということに下方修正せざるを得なかった、これはもちろん事実そうでございますけれども、しかし平成五年度の経済見通し、先ほど申し上げましたように三・三、そしてその後においてどのくらいの数字になるかということは今の時点で申し上げるわけにはいきませんけれども、私は、その五年間、今後の五年間を通じまして、初年度は一・六でありましたけれども、その後の回復ということを私はかなり見込めるのではないか、またそうなるための政府の今日までの努力というのは相当やってきているのではないか、こう思っておりますので、今直ちに平成四年度が一・六であったからどうのと、全体の五年間の計画の見直しというところまではまだ至っていないのじゃないか、もうしばらく私は様子を見てまいる必要があるのではないかな、こう考えております。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 これは事務方で結構なのですが、一九六〇年代、七〇年代、八〇年代と区切った場合の世界の経済成長率が那辺にあったか、状況を把握しておりますか。

土志田征一経済企画庁調査局長

○土志田政府委員 お答えいたします。  世界経済の成長率でございますけれども、年代で区切りますと、六〇年代は五・二%ぐらい、七〇年代は三・八%ぐらい、八〇年代億二・九%ぐらいという形になっておりますが、石油危機でちょっと区分を変えた方がもう少しわかりやすいかというふうに考えておりまして、第一次石油危機から八二年までの間は二・六%と落ちまして、八三年から九〇年にかけましては三・四%というふうに高まっております。八〇年代後半、先進国も息の長い景気拡大でございましたし、特にアジアの成長は好調でございましたので、七〇年代の半ばに比べまして少し高まっているという状況でございます。     〔竹村委員長代理退廃、委員長着席〕

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 私の知識に入っている世界機関の調査の、機関が違うかもしらぬが、IMFとOECDだと思いますが、その数字を見ると、六〇年代は五%、七〇年代は大ざっぱで四%、八〇年代が三%、世界全体の成長率が鈍化しているのですね、十年サイトで見ると。九〇年代がさてどの辺までいけるのかというのが課題なのでありますが、私は、世界経済全体の成長がそう高い水準に回復していかない、資本主義の成熟段階を迎えているということは一つ大きな、落としてはならない視点だろうと見ているわけでありますのでありますから、日本だけがそういう世界の趨勢の中で飛び抜けて高い成長を五年間続けるということは無理があるのだ、実質三・五、名目五という成長を五年間継続することは困難なのだというのが私の持論であります。観測でありますが、そういうところから見ると、どうも企画庁の今までの経済見通しの積算の仕方が、経済循環論に立って大変安易に過去の数値を引き伸ばして見積もっているような感じがしてならない。ですから、そういう点を注意喚起をする意味で世界経済の成長をちょっと摘出してみたわけでありますが、いずれにしても成長論でおまんま食っているわけじゃありませんから、この議論を何憾やってもあれですが、いずれにしても企画庁も発表が信頼される数字に近くないと、国民は信頼しません。  そこで平成五年度の見通しに移るわけでありますが、政府が名目四・九、実質三・三というこの成長率をはじくときに、当時、日本経済新聞や新聞が報道したのは、大蔵省と企画庁の間でこの成長率をめぐっていろいろ議論があったと。大蔵省は、六十一兆三千億円の税収を見込むためにはこの程度の成長率を想定しなければ税政がはじけない、そういう主張を大蔵省はしたと書いてある。まあ新聞報道を信ずるかどうかの問題でありますが、新聞によればそういう議論があった。その議論があったかないかの事実関係を調査するなんということじゃないのでありますが、いずれにしてもそういうことで少し見積もりが高い水準にいっているのじゃないかなという感じがするのですが、この辺はどうですか。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えいたします。  経済見通しの策定に当たりましては、先生御高承のとおりでございますが、平成五年度に関しましては、既に四年度の上期の実績が出たところでございまして、その上期の実績を踏まえながら、今後の、いわば世界経済の動向でありますとかあるいは国内の動向、とりわけ各需要項目別にどのようなこれからの展開になるかというような点につきまして、さまざまな角度から検討をいたしまして、マクロ的な試算を積み重ねまして、私ども経済企画庁としての案というものを基礎としながら関係省庁との調整を図り、経済対策閣僚会議で御検討をいただいて政府として了承を賜り閣議決定をした、こういうことでございまして、その過程で関係省庁との調整はさまざまな角度からなされることはもとよりでありますが、基本的には今後の内外動向、経済の厳しい実態、そういうものを踏まえて策定がなされてきた、このようなものだと考えております。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 民間研究機関の数字を見ると、余りにも乖離があり過ぎる。日本総合研究所は実質一・七、前年も一・七だったのですね。だからこれが当たっていますね、日本総合研究所は、九二年度も当たっているのですよ。野村総合研究所が二・一、三菱総研が二・三、ニッセイ基礎研究所が二・三、興業銀行二・三、日興リサーチ二・六。そのように、一番シビアなのは一・七でありますが、二・一、二・三、二・三、二・三、高いところで二・六。特に高いのは、国民経済研究協会だけは飛び抜けて三・五という高いところもありますけれども、押しなべて二%から二・五ぐらいのところが有名な研究所の数字ですね、余りにも乖離があるのですが、なぜこんなに違いがあるのか、政府の見通しと。どこに原因があるのだろうか。彼ら研究所は、どういうものをデータにしているからこうなるんだ、うちの方のデータと、こことここは違うものを彼らは積算の根拠にしているんだ、そういう反論ができるのでしょうか。ちょっと説明してください。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えいたします。  ただいま先生から御指摘を賜りましたように、民間の研究機関三十一機関の平均について申しますと、平成五年度に関しましては最高三・五、最低二・一、平均二・七ということでありまして、政府経済見通しの三・二に対して〇・五ポイントほど低いところにあるということは事実でございます。  ただ、傾向として申しますと、官民ともに五年度は四年度よりも伸びが高くなっていく、こういうことでございますし、同時にまた、内需に比べまして外需の寄与度が小さくなるという意味におきまして、内需を中心とした成長という姿に変わっていく、このような点につきましては、政府見通しもまた民間見通しも相通ずるものがあるというふうに見ているところでございます。  しからば、何ゆえに民間見通しの方がやや低いのか、こういうことになるわけでございますが、民間見通しの中におきまして、昨年八月の総合経済対策が経済の各分野に与えます影響という点についてでありますとか、あるいは平成五年度の景気に配慮したこの予算編成がどの程度加味されているかというような織り込み方の点につきまして、必ずしも明確でないところもあるわけでありますけれども、そのような点がやはり差異が生じてきている一つの要因ではないかというふうに思われるわけであります。  そういうことを背景としながら、民間内需につきまして、やや政府よりは民間の方が見方が厳しいと申しますか、低いという面があることは否めないわけでありますけれども、個人消費について申しますと、やはり三年連続して所定外給与が下がってきた、これがやがて生産の回復とともに徐々に上向いていくという点、あるいはまた消費性向が落ち込んでまいりましたけれども、これが緩やかに逆の方向に上向いていくというような点についての見方というところが一つあろうかと思います。  あるいはまた、設備投資というような点につきましても、これは政府は二・四、民間の平均は〇・〇ということで、民間の見通しは大変幅があるわけでありますけれども、総合経済対策あるいは予算におきまして、民間に対するさまざまな対策がなされているというようなこともございまして、私ども、平成五年度の後半になってまいりますと、公共投資やあるいは住宅投資に前半リードされながら、次第に、徐々に民間投資に火がついていくと申しますか、そちらにシフトをしていく。しかしながら、ここで一言申し上げておきたいと思いますのは、平成五年度の民間設備投資の名目の投資額は、それでもなお平成三年度のレベルよりは低い、そういう政府見通しの姿でございまして、私ども、その点につきましても厳しく見ているつもりではございます。そのようなことでございまして、政府の対策の織り込み方、こういうところにも差異が生ずる一つの原因があろうかと思っております。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 私もそう思うのですよ。設備投資がこれから来年度そうふえると期待できない。というのは、一九八六年から九〇年までのあの景気のいいときにほとんど設備投資をやってしまった。今、設備過剰。そういう状態で、そう設備投資がふえるという見通し、私は立たないと思うのですよ。民間の方がシビアで正しい数字だと私は見ているのです。  仮にこの野村総研の例でちょっと見ますと、設備投資は前年比マイナス、個人消費は二%前後、企画庁と大変違う。しかも、野村総研の場合は二・一の成長率に対して、打たなければならない手は所得税減税二兆円、公共投資さらに追加四兆円、財政投融資の融資拡大二兆円、公定歩合は二・五に引き下げる、こういうデータで二・一だ。だとすると、政府の今日の経済見通しは、現状のままではとても達成できないのだろうと私は見ているわけであります。  まあ武藤嘉文さんのように、予算が通過したら補正予算考えるんだ、四、五兆円の減税も考える、先月十八日ですか、いろいろ打ち上げておりますね。ですから、自民党内にもそういう見通しの偉い方がいっぱいいるのだろうと思うのですね、今の予算では。  だって、今の予算は前年に比較して〇・二ぐらいしか伸びていないのでしょう。全体の金額はそんなに伸びていない予算で成長率にそんなに寄与するなんて発想自体が、もう私のとるところではない。いずれにしても、そういう論争をしても始まりませんが、野村総研はそういう見通しで二・一としているということを申し上げておきたいわけであります。どちらが当たるか当たらないかはまだ、来年ここで局長と論戦できるわけですね。落選してしまえば別ですが、当選すればまたあなたとここで、この論争の数字がどちらが当たっていたのか、民間の見方の方が正しかったのかは論戦できますから、それは保留しておきましょうね。これ以上はやめましょう。  しかし、この政府見通しの中で、雇用者所得が幾ら伸びるかという項目がありますね。この雇用者所得が九三年度は四・九伸びるというのですね。昨年度は四・五伸びる。こういう計算ですが、この二百七十九兆七千億円の雇用者所得の増というのは、賃金がどのくらい伸びる、これは新規労働者も含めいろいろあると思うのですが、今これから失業者が大変出ると言っている、財界などはおどかして、百万人の首切りをしないで雇用しているのだから、収支が悪いのだから助けてくれということを盛んに言って減税論を振りまいているわけですね。各界ともいろいろそういう要求が出ている。そういうときにこの四・九の賃金の上昇というのは、雇用者所得の上昇ということは春闘でどの程度の相場が出るかなという、幅はあると思うけれども、企画庁が見ている春闘相場というのはこれはどのくらいになると見ているのですか。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えいたします。  雇用者所得の推移につきましては、平成二年度八・四、三年度七・七に対しまして、四年度の実績見込みは四・五ということであります。そこで、御指摘の平成五年度でございますけれども、実は平成二年度からずっと所定外給与がかなり減ってきておりましたが、五年度になってまいりますと、四年度の大幅なマイナスの寄与が徐々に解消していくという流れがあろうかと思いまして、そういう中で四・九というトータルの雇用者所得の伸びを見込んでおります。これは、雇用者の伸びと、それから雇用者一人当たり所得とに分解することができることは、先生御高承のとおりでございますけれども、雇用者の伸びにつきましては、現状、足元大体二%程度の伸びでありまして、平成五年度につきましても二二%という雇用者の伸びを見込んでいるところであります。そういう中で、一人当たり雇用者所得の伸びは二・七%程度、こういうのが政府経済見通しの中に含まれております中身でございます。  ただ、春闘との関連についての御指摘を賜ったわけでありますけれども、雇用者所得の見通しにつきましては、これは経済成長率なり、労働力需給なりあるいは消費者物価等々、さまざまな要因をマクロ的に推計をするということでございまして、特に春闘の賃上げ率を取り出して幾ら、こういう想定をしていないということにつきましては御理解を賜りたいと思うわけでありまして、春闘賃上げ率につきましては、労使の自主的な話し合いによりまして決められるべきものであるということでもございます。政府として春闘賃上げ率を具体的に予測するというような数値を持っているというわけではございません。この点につきましては御理解を賜りたいと思います。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 通産大臣、貿易収支の数字を出すときに、通産省と企画庁は十分打ち合わせしてやっているのでしょうか。  例えば、平成四年度の当初見通しては、貿易収支は九百六十五億ドル程度、十二兆六千億円、それが今度は修正をして、これは上方修正ですが、実績見込みは千三百六十億ドル、十七兆円。大分差があるね、貿易収支の見通しに。そして来年度、平成五年度は千三百五十億ドル、十六兆六千億円、ことしより四千億円程度減る。その程度で済むのかな。この見通しは狂わない、大体そんなところだと見るのか。貿易を担当する通商担当の通産大臣としてはどう見ていますか。

熊野英昭通商産業省産業政策局長

○熊野政府委員 御質問の貿易収支でございますけれども、貿易収支の見通しに当たりましては、通産省としても経済企画庁と当然いろいろ議論をした上で、この見通しができ上がっておるところでございます。  委員御指摘のとおり、貿易収支は平成四年度につきましては当初見通し九百六十五億ドルでありましたけれども、最近の状況を折り込みまして実績見込みでは千三百六十億ドルとしたところでございます。平成五年度につきましては、それぞれ輸出の見通し、輸入の見通しを考えまして、輸出については若干の増加、それから輸入につきましては、景気の回復等を折り込みまして、先ほど来議論いただいておりますように一・六%の成長率が三・三%の実質成長率になる、こういう状況とコンシステントな関係で輸入の拡大を見込んで、貿易収支としては千三百五十億ドルということで、若干の減でありますけれどもほぼ横ばい、少し減というところにしたところでございます。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 時間が一時間ではとても通告項目全部質問できないことがわかってきました。実は貿易収支の問題と今後の対策も非常に重要でありまして、これもきょうは通産大臣とみっちりやりたいと思ったのですが、当面の景気の問題の方を先に質問して、時間が余りましたら貿易収支の問題と国際摩擦の解消策についてじっくり質問をしたいと思っております。景気の問題、これは通産省に聞いたり、企画庁に両方聞かないといけないのだと思うのでありますが、今ちまたでは景気についていろいろな定義をいたしております。  市場飽和説。もう買うものがないんだ、過去四年間の景気上昇のときに大体消費者は皆欲しいものは買っちゃった、電気製品も衣類も靴も。毎日必要なのは食べるものだけだ、飲むものと食べるものだ。したがって、これはもう市場が飽和しちゃっている状態なのだからということで、物が売れない。物が売れないから生産を落とす。生産を落とすから収益が減る。生産を落としたために超過勤務手当もなくなる。そういう循環をしておるのですから、一番根本はみんな国民が物を買ってくれないことには経済は稼げはしないわけですね。ところが、買う方はもうみんな買っちゃって大体持っている。輸入品を買えと言ったって、輸入品も好きなものはほとんど買っちゃって買うものがない。この飽和説。  それから、二番目は家庭内在庫調整説。家庭内の在庫がもうみんなあって、これがだめにならない限り新しいものを補充しない。そういう在庫調整で主婦は上手にお金を使うようになっている。  三番目が雇用・所得不安。これから不景気がまだ続くんじゃないか、うちのお父さん首にならないか、配置転換にならないか、いろいろ不安がある。そういう雇用・所得不安のために買い出動しない。物を買おうとしない。要するに貯蓄に回る。今貯蓄率が二五ぐらいいっちゃったのじゃないですか。一八、九のところでずっととどまっていたのが、今貯蓄率が二五%にいっているということはそのことを裏づけていると思うのですね。結局むだ遣いしない。  それから、横並びの萎縮説。隣の人も買わない、あそこの奥さんも買わない、とにかく節約だわというこの空気。これは萎縮しちゃっているのですね。その萎縮が横並びだという横並び萎縮説、こういうのが一つありますね。  その次の五番目はローン返済重圧説。これも大変ですね。昨年九月末の住宅ローンの残額が八十五兆円ですね。八十五兆円の住宅ローンの返済が期限が来る、返さなければならぬ、残業はなくなった、さあ、ほかのものを買うことはできない、こういう心理ですね。これもなかなか大変だと思うのです。これは住宅ローンだけで八十五兆円で、その像か通産省管轄の消費ローンの残額が六十三兆円というのですね。ですから、庶民は大変な返済重圧を受けているのですよ。ですから、そういうことを考えると、これは処方せんはなかなか難しいぞ。複合的であり、対策は、あれをやってもこれも、これも、これもというのがあるぞ。  単純景気循環説がある。大体企画庁などこれに乗っかっているのじゃないですか、資本主義の単純景気循環説に。今までずっとそういう発想で日本もやってきたのですよ。資本主義自由経済は、必ず山があれば谷があり、谷があれば山がある。したがって、やがては調整がついて、在庫調整が終わって、バランスがとれて何とかなるのだ、これが循環説でありますが、その循環説だけでは水はや処理できない段階なんだというのが私の認識なんです。  通産大臣、あなたは頭脳明析、政調会長までおやりになった自民党内の政策通の一人でありますから、今申し上はたような説のうち、あなたの説はどれだとひとつお教えいただけますか。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 武藤先生は私の先輩にも当たりまして、公私どもにいろいろ御指導いただいておりましたが、こうした国会の場で御質問をいただくというのは初めての経験でありまして、きょうは大変緊張いたしております。そして、さっき二十五年永年勤続の先生方のお話がございましたけれども、拝見しておりましたら大体商工関係に大変御活躍になっておられる先生方がずっと多いのですね。井上先生の前に山口先生もそうです。塚本先生もそうです。武藤先生もそうです。今、両方から先輩がにらんで逃げ隠れができない状況になっているな、そんな感じで、さらに緊張を覚えております。  私の申し上げることは、今、政府の部内におりますから、先生のお話しになっているような理論を大体実は昨年一年間財政当局や経企庁や通産省とも私もしてきたのです。ですから、一番から単純景気循環論まであえて六つの要因を御指摘になりましたが、これはある意味ではそういう現状を分析した外からの見方でございますから、これは全部私は先生のおっしゃるとおり当たっている面が多いと思います。思いますが、景気というのは基本的には心理的なものが非常に強いわけですから、よくこんなことも言われます。最近は特に地方などでもそうなのですが、ちょっとバブルというものに乗り過ぎた面もありますが、逆に言えばバブルというものが予測を非常に困難にした面、もう一つはバブルというものをどう乗り越えていくのかということの対応が今非常におくれているという面、そういうこともございますが、私どもの選挙区なども含めて地方では、意外にバブルの影響はなかったというようなことをよく言われる方がございます。そういう面から見ましても、まずは物が売れない、物を買わないということの空気から見れば、物を買うのは個人かもしくは企業、会社ということになるわけですね。そうなれば、やはり景気が悪い、だから買わないでおきましょう、できるだけ節約しましょうということを企業自体が主張することがいかがなものかなという感じも実はするのです。もちろん節約はしなければなりませんけれども、やはり物を買って初めて需要の伸びが出てくるわけでございますから、そういう意味ではこれは先生のおっしゃるとおり大変難しい処方せんが必要だろうと思います。  そういう意味で、先ほど山本さんのときにも御質問に対してお答え申し上げましたし、先生のような専門家に改めでそんなことを申し上げても失礼でございますが、まずはここは、昨年いわゆる総合経済対策を出させていただきました。もちろんこれは真水論がどれだけあるかという論議もよくございましたが、バブルというものを、つまり資産価値というものに対して今まで予期せざることがあった。例えば、株の下落とか土地の下落があった。それに対して土地の買い上げ機関であるとかあるいは株に公的資金を入れるとかというソフトの面は、まだ具体的に効果はあらわれてないという面もございますけれども、そういう面も取り入れでございますが、まずは総合経済対策、この裏づけとして昨年の十二月に補正予算を通してくださいました。これはおしかりをいただくかもしれませんが、もうちょっと早かったればなという気持ちが正直言ってあるのです。というのは、公共事業の受注を見てまいりますと、九月までは前倒してかなり伸びておりますが、十、十一、十二とぐっと下がってきておりましてその後また伸びておるわけでありますから、そういう面ではやはりこの裏打ちであるべき補正予算がもうちょっと早く通っておればという気持ちは、当時私は総合経済対策を自民党として立てた一人の責任者としてそんな感想も実は今持っておるわけです。ですから、そういう意味で今まさに十兆七千億になる総合経済対策というものが完全に実施ができるようにやっておる最中でありますから、まずこれを見ていかなければならぬ。それと同時に、今審議をいただいております平成五年の予算、公共事業というものはこれ以上限界ではないのかなというお話も先生からございましたけれども、全体的から見れば予算そのものは伸び率は確かに低うございますけれども、公共事業にかかわるものについてはおおむね九%近い伸びで配慮しているわけでございますから、これをできるだけ早く国会で成立をさせていただいて、それがまた国民の中に流れていくということで、何とか底だけは支えることができるのではないか。そしてその中からさらに、今先生いろいろな御指摘がありました中で、どういう形で需要を喚起していくかという施策は次に考えておかなければならぬのではないか、こんなふうに私は思います。  余り私がしゃべりますと先生のお時間の妨げになりますから、そのようなことでお答えを申し上げておきます。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 きょうは時間が一時間で論争する時間がないのですが、この景気状況についていろいろな企業、大きな企業が回復の時期をアンケートで答えておるのです。すると、三越は、九三年中は回復しない、それは賃上げやボーナスの伸びが期待できない、消費回復は簡単にはいかない、九三年中は現状だ。ダイエーは九四年以降だ、大変厳しいですね。消費者の生活防衛マインドが根強い、したがって九四年中も不景気の状態が続く。ベスト電器というところは、回復まで二年は必要だろう。日立製作所は、九三年度中の回復は困難。NEC、日本電気は、各社の新製品が出そろうこの春、魅力ある商品が出てくる、しかし値下げを見込んで買い控えだ、したがって春には、六月ごろには多分買い出動が始まるのではないかというのが日本電気。あそこは新製品を時々出しますからね。この間も何か一つ出した。マツダ自動車は、秋口から来年初めにかけて景気は何とか回復に向かう。本因技研は九三年秋口。東レは来年春。アサヒビールは、これは飲み物はいいんですけれども、それにしても景気の先行き不安で売れ行きが悪い、九三年秋以降。三井不動産は、やはり九三年秋以降、不況感深まる中での買い控え、物件の先安観、それで待っている、こういう状況だ。これを見ると、大体ことしの秋口、十月ごろにならぬと景気は何とか立ち直るなという印象にならない感じが多いんですね、業界は。これは一体企画庁長官、通産大臣はどう受けとめるか、そこらの感想をまず聞きたい。  誤解を受けてはいけませんが、私は経済というものにはできるだけ政治は介入してはならないという発想の方なんです。ですから、いろいろな財政で手だてをするというのは、結局後でまたそのモルヒネが切れればどうなるかということを常に考えなければならぬから、できるだけ自由経済というのは干渉しないで自由に業者がやるのが本来の建前である。さりとて、こういう不況のときになると何か手を打たなければいけない。  そこで、時間がないから一方的に私の提案を申し上げてしまいますけれども、今私が考えているのは、もちろん予算を早く執行するのは当然でありますけれども、いろいろなことをやらぬとだめだ。消費にみんなが出動するようなことも考えなければならぬし、収益をもっと上げられるようなバランスシートにしてやらなければいけない。いろいろなことを考えてやれ。そこで、今考えられる対策はどんなものかという私の提案をひとつ申し上げてみたいわけであります色  公定歩合は二・五で、これは最低でこれでよろしいと思うのです。余りこれ以上低くすると老人預金者、これは泣きですね。ですから公定歩合は二・五ぐらいでいい。  減税ですね。これはやはり消費者の気分をぱっと明るくさせるという意味で、政府は、いやみんな貯金に回ってしまうから意味がない、公共事業の方がいいんだ、だから減税はだめだと言うけれども、これだけ消費が冷え込んでいるんですから明るい気持ちを消費者に持たせるという意味では減税の効果というのは心理的に非常に大きい。したがって、武藤嘉文税制調査会長は四、五兆円と言っておるので、我が方も、野党も四兆円ぐらいやれ、こう言っておるわけですね。そこで、減税はやるべきだ、これについてどう思うか。  それから住宅ローンの、先ほど申し上げました八十五兆円も住宅ローンの残があるわけですから、そういう住宅ローンについては六カ月か一年元金の返済を延期する、猶予する、利息だけ払っておけばいい。だからトータルでは返済期限が長くなるということですね。一年長くしてやれ。そういうことはやろうと思えば、大蔵省銀行局と相談をすれば実力通産大臣ならできるはずだという前提でしゃべっておるのです。  それから、中小企業の資産耐用年数を臨時措置で短縮したらどうだ。一年間で結構です。十年のものは五年、七年のものは四年、そしてバランスシートをよくしてやる。  それから、中小企業が借金返済で大変苦労している。先ほども自民党の質問の中にありましたように、借金しようと思ってももう担保がない、地価の担保評価も下がってしまった、株の評価も下がってしまった、したがって金を借りれば何とがなるんだがという中小企業が新たな借り入れができない、こういう状況があると私は見ております。ですから中小企業の借り入れの返済猶予、これはそう長くなくともよろしい。六カ月ぐらいでもいいから元金返済を全部伸ばしてやる。これをやると大変企業内容はよくなり助かる。  それから、最も大きな問題は、企業の資産再評価をこの際断行すべきである。私は二十年前から大蔵委員会で資産再評価税を取れという立場からの再評価を主張したわけですね。そのときに、福田赳夫さんが大蔵大臣のころ、いや武藤君の一見識である、それは一回いつかはやらねばならないというお墨つきはもらった」のですが、とうとうやれないでいる。そのとき私が引き合いに出したのは、新日鉄八幡工場の一坪幾らかを調べたと思います。当時の坪が多分一坪百八十円ぐらいじゃなかったでしょうか、今でも。それは海を埋めたところですから、取得物というような考え方のほんの帳簿上へ載ればいいという時代の土地ですから、坪百八十円ぐらい。それを再評価して現状に合わせるべきである。これは投資家に対するガラス張りの証券ということにする意味もある。当時私は税金をいただこう、財政が苦しくなってきたものだから、赤字公債発行なんかさせない、公債発行しないためにこの資産評価税で長期十年間で税金を納めてもらう、そんなことで私は主張したわけでありますが、今は少し考えが違うのであります。税金は取らなくてもいい、税金は取らなくてもいいから資産内容、企業内容を豊かにし、収益性が上がるようなそういう会社に立て直す。もう資産デフレですからこれはどうにも今手がつかぬ。こういうときにこそこの再評価を断行すべきではないのか。  それから、減税をサラリーマンにはしても、減税の恩恵を受けない、所得税を払わない人たちが一千万人から一千五百万人くらいおるわけですから、この人たちにはやはり前に与野党である程度合意に達そうとした消費税の食料品部門、食料品課税だけはこの際免税にする。そうすることによって一兆五千億円ぐらいの減税が、所得税非納税者にも恩恵が及ぶ。  この六点、政府は複合的にこういう政策を矢継ぎ早にやることが今日の不況からの脱出の手法であると私は思う。しかし、大蔵大臣でないとうんと言えない項目がたくさんあるので、通産大臣、企画庁長官として経済全体をうまく運営しようという見地に立って物を考えたときには、これはおれの守備範囲ではないなどという話にはならない。日本の政治家として、閣僚として、日本全体の経営に参画をしているのでありますから、皆さんは常務取締役なんですから社長に物を言う立場にあるわけであります。そういう意味で提言をしてみたいのですが、お二人の所見を伺いたい。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 今武藤先生から、一つは民間の、特に企業側の景気回復のタイミングといいましょうか、見通しについてかなり厳しい見通しをしているではないか、こういう御指摘がございました。実は私も三週間ほど前に経団連の代表の方々と、これは恒例のことなのでございますが、景気の見通しあるいはさまざまな経済運営につきましての勉強会、朝食会をやらせていただきました。その際、その直前に経団連の中におきまして、いわゆる緊急アンケート調査ということをやっていただいたようでございまして、その結果を見せていただきました。三カ月ほど前の同種の調査におきましては、回復の見通しは平成五年の四―六あるいは七―九月期というものが多かったように思いますけれども、それが前回の直前の調査におきましては、一番多いのがことしの十―十二月期ごろの回復、その次が七―九月期ではなかったかな、こんなふうに感じております。ですから、先ほど武藤先生の御指摘をいただいた、典型的な御紹介がありましたけれども、回復の時期がかなり先になっているのじゃないか、そういう感じは私も民間との今のお話でかなり把握はしておるわけでございます。 ただ、先ほど森通産大臣もお話しになりましたように、昨年八月の総合経済対策の大半がやはり補正予算の成立をまたなければ実際に執行できなかった、このような事情もあって若干執行のおくれが出てきている。しかし、今政府もう全力を挙げまして、この執行について一日も早く完全に消化できるようにということで努力をしておりますし、また平成五年度の予算案も一日も早く上げていただければ、その総合経済対策の効果と相まって、重なってこの公共投資の方も非常に伸びてくる、こういうかなり思い切った施策があります。それから公定歩合の引き下げも前回やらせていただきました。そういうことで、その政府における努力というものがかなり経済の牽引力ということにつながっていくものであろう、そう考えておりまして、私としてはやはりことしの後半の時期にはいい数字、そしていい状況が出てくるであろう、こう考えておりますので、ぜひその点の御理解をいただきたいということが一つでございます。  それから、景気対策の追加という問題で幾つかの御指摘がございました。  大変広範にわたるものでございますが、公定歩合につきましては、これは日銀の専管事項、所管事項でもございますし、コメントは差し控えたいと思いますが、これは円高不況、あのときと同じ水準にまで引き下げられた、今後特に市中金利の引き下げというものに着実につながっていくということの努力がやはり必要ではないだろうかというふうに思っております。  それから所得税減税につきましては、これは消費性向が確かに低下をしてきている、こういう現状があるわけでございまして、消費刺激策として十分な効果が出せるのかどうかという点はなお議論の残るところであるし、また特例公債の発行ということがやはり後世代へのツケということになりがちである、このようなことを考えますとなかなか問題点が多いのではないかという点。  それから住宅ローンの減税等の問題でございますが、これも現在六年間二十五万円ずつの住宅ローン減税を実施をしている状況でございまして、これ以上ということになりますと、家をローンを組んでいる者とそうでない者との不公平という問題もあるいは生じるかもしれない。さらには住宅金融公庫における融資の側でのかなりの思い切った施策をやっておりますので、その点の問題点ということもあると思います。  それから資産再評価ということにつきましては、不良資産の含み損を処理するための救済策あるいはBIS規制の自己資本の充実策としてこれは有効ではないかという御指摘はあるかと思っております。しかし同時に、その評価益に対する課税の問題、それからメリットの有効性への疑問ということがなおやはり疑問として残っているのではないか。この辺今後慎重に議論すべき課題ではないかな、こう考えております。  それから食料品に対する消費税の非課税の問題でございますが、これは先ほど先生御指摘のように、たしか平成三年におきまして税制問題に関する両院合同協議会において与野党の議論がまとまらなかった、こういう経緯もありまして、そういう経緯なども考えますと、やはり政府としては立法府の議論の結果を踏まえてまいりたいな、こんなふうに感じております。  以上でございますが、中小企業の問題につきましては、やや所管外というところもありますので、後に譲りたいと思っております。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 武藤委員の適切なる御提言、大変興味深く拝聴いたしました。先に私から答弁しようと思いましたら、経企庁長官が遮って先にお立ちになりましたので、それ以上のことを私が申し上げるというのは政府部内の意見が統一してないということになってしまいます。  実を言いますと、先生、私どもも、先ほど先生おっしゃいましたし、きのうも予算委員会の中でも出ましたけれども、与野党が本当に協力して日本の経済、そして今の景気の混迷を何とかして回復しよう、これはもう政治家、党派を超えて相共通したテーマだろう、こう私は思っております。ですから、昨年もどうしたらこの景気を回復でき得るかということで、今先生がおっしゃったような御意見も我が党の中にもたくさん出ておりました。そういうこともかなり細かく、取捨選択と言うと失礼でございますけれども、検討も加えました。今後とも、政府部内としては経企庁長官が今申し上げたことに尽きるわけでありますが、先ほどから先生のお話の中にも出てまいりますように、我が党の政策機関の皆さんもそれぞれまだ今、今の状況を注視しながら次にどういうことになっていくのだろうかということを注視しております状況であります。私も、先ほど山本委員に対して申し上げましたように、今後の動向を注視していきたいと申し上げておりますので、そうした点も党で十分考えていただけるのではないか、このように思っております。  大変参考になりましたし、先生も時計を見ておられますし、私もちょっと申し上げたいことがございましたけれども、時間が来ておりますので、大変ありがたい御提言だというふうに受けとめて、また政治家という立場でいろいろ検討してみたいな、こう思っております。

武藤山治日本社会党・護憲民主連合

○武藤(山)委員 一分超過いたしましたが、超過は私の責任ではありません。御了承願いたいと思います。  その他残余の質問項目については、後日、機会を得てまたお尋ねしたいと思います。時間ですから終わります。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時二分休憩      ――――◇―――――     午後一時一分開議

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。和田貞夫君・

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 午前中に、我が党の武藤委員の方から、経済見通しの点について極めて徴に入り細にわたりまして政府の見解をお聞きをさしていただいたわけでございまして、それ以上議論をいたしましてもそれ以上の進みぐあいというものはないものだと推察いたしますので、これらの点につきましては省略をさしていただいて、核心に触れた質問をさしてもらいたいと思うわけでございます。  通産大臣の所信演説あるいは企画庁長官の所信演説を先ほどお聞きしたわけでございますが、率直に申し上げまして、通産大臣の所信演説の内容というのは、確かにこの国会で既に提出されておる法案、あるいはこれから提出されるであろう法案、その法案の紹介かたがた趣旨の説明を連ねる、こういう演説の内容であったんじゃないかというふうに思うわけでございます。せっかくの所信の演説でございますから、私たちの希望といたしましては、この場を通しまして、通産行政として、特に景気の回復についてかくあるべきだと思うんだ、こうこうやっていきたいと考えておるんだ、こういう中核的な部分について私は演説をしてほしかったというように思うわけでございます。企画庁長官の所信演説の内容もまた同様でございまして、国民の皆さんが今日的な景気の先行きの不安というものはお持ちであるわけでございますから、国民の皆さん任しておけ、政府としてはこのような経済運営をやっていくんだ、だからひとつ安心をしてもらいたい、そういう国民の皆さんの不安を一掃できるような、そういう内容の所信演説を聞きたかったわけでございますが、これもそのようなことになっておらなかったことを非常に残念に思うわけでございます。  提出された法案、あるいはこれから提出される法案の内容につきましては、それぞれこれから逐次、我が党のそれぞれの分担をいたしました委員の方から質問をさしていただくことになっておりますので、私は、両大臣に対しまして基本的な部分についてひとつお尋ねをしたいというふうに思うわけでございます。  その前に、せっかくでございますので、通産大臣、さきに自民党の政調会長をやっておられて、昨年、与野党の政治改革協議会の実務者会議の座長として、政治倫理確立のための具体策として資産公開法、行為規範、政治倫理審査会規程の改正案等々の取りまとめに非常に御尽力をされたわけでございますが、敬意を表したいと思うわけでございます。しかし他方、リクルート事件でお名前が出たこともございますし、また、佐川事件に関して検事調書に右翼あるいは暴力団とのかかわりが指摘されておるというような報道等もございましたが、しかし森大臣は、東京地検に対しまして、一切そのような事実はなかった、そういう回答書を提出されたと聞いておるわけでございます。せっかくの政治改革国会のことでもございますので、改めて森通産大臣の政治姿勢あるいは倫理観をこの機会にぜひともひとつお伺いいたしたい、こういうように思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 お答えを申し上げます。  まず、たまたま私が、先ほども答弁の中で挙げましたように、我が党の政調会長という仕事を与えられておりました。前の政治改革法案が流れました際に、与野党の協議の中でいわゆる政治改革協議会というものが各党幹事長、書記長レベルで設けられたのも御承知のとおりでございます。その会議の中の実務的なことを各党の調整をするようにということで実務者会議が設けられ、そして私が与党の政調会長ということでその座長につかせていただきました。  大変難しい問題でございましたけれども、また非常に各党それぞれのお立場、お考え方もございました。そういう中でどうにかして十八項目の共通した問題点を実はまとめ上げることができました。さらに先般の臨時国会におきまして、その上さらに三項目上乗せするということができました。これもそれぞれ与野党いろんな意見もございましたけれども、今先生からお話がありましたように、政治改革という、特に国民が大きく、政治がどのように変わっていくのか、どのように政治家みずからが自分たちの環境等を改革していくのかということを注目されておりましただけに、皆さんの御努力でまとめることができました。たまたまその座長であったということだけでございまして、私にそんな力があったというわけでもございませんが、鋭意皆様が御熱心に時間をかけて御議論をしてくださったおかげだと思って、そのまとめ役をすることができましたことは政治家として私は無量の喜びであったと感じております。  その反面、今先生からまた御指摘がございましたように、幾つかの問題で私の名前が取りざたされましたこともまことに残念なことだと思っております。まあ私自身は政治家として、おのれの心に問うて正しければいいということを常に考えて行動をいたしてまいりました。ただ、なぜか、体が大きいせいかどうか、いろんなところから流れ弾がときどき飛んでまいります。これもまた政治家の宿命かな、こう思っておりますが、私自身、みずから恥じることは全くない行動を今日までしてきている、このように自分なりに自信を持って申し上げることができると思っておりますが、しかし先生から御激励もいただき、また、かかることで御心配もいただいているということは甚だ私にとりましても遺憾なことだし、またその点自分の行動についてももう少し律するべきものがあるのかな、そう思って反省もさらにいたしておるところでございます。政治家はさまざまな仕事をしてまいらなければなりませんが、私の座右銘は滅私奉公でございまして、いささか古いのでありますがまさに自分の身を捨てて世のため人のため働くということを選挙区でも公約として常に掲げてまいりました。今後ともそのような姿勢で貫いてまいりたいと考えておりますが、どうぞ先生のいろいろな意味でのまた御指導、御鞭撻を賜ればということを心からお願いを申し上げて、いろいろと御注意いただきましたことに対しましてはありがたく受けとめさせていただきます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 先ほども申し上げましたように、経済の成長率につきましては、朝から武藤委員の方から平成四年度の見通しの甘さ、あるいは平成五年度の実質経済成長率の三・三%の達成の見通し等々を議論をしてもらったわけでございますが、率直に申し上げましてこの平成五年度の実質経済成長率三・三%の見通しというものは最近の景気低迷状況から見まして単なる政府の願望であり、あるいは努力目標である、その数字であるというように言っても言い過ぎでないのじゃなかろうかと思うのですが、経済企画庁長官どうですか。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 お答えをいたします。  我が国経済、現在御承知のようなことで引き続き低迷をいたしておりまして、資産価格の下落ということもあって厳しい状況に直面している。この点については認識の相違はない、このように思っております。  このために、昨年の八月に総額十兆七千億円に上る総合経済対策、それから今御審議をいただいております平成五年度の予算案、ここにおきましても公共投資等の伸びを最大限確保いたしまして、国・地方を通じて景気に十分配慮したものである、こう私どもは考えておるわけでございます。この総合経済対策の効果が本格的に効いてくるのはことしの初めからということでございますし、またその後は平成五年度予算の効果が重なって出てくるというふうに考えておりまして、これによって切れ目なく公共投資が執行される、政府の投資額も、これは四年度の補正後の実績見込み額に対して五年度は九・五%増、いわゆるIGと呼んでおりますが、九・五%増ということで相当伸びを見込んでいるわけであります。  こういうことによりまして、五年度前半にかけましては公共投資、あるいはそれに引っ張られる形で住宅投資が経済全体を引っ張っていく、こういう中で個人消費や設備投資についても徐々に回復に向かっていく、このように予想しておりまして、五年度後半には国内民間需要が主導するという形でインフレなき持続可能な成長経路へと移行していく、こう見込んでおるわけでございます。  三・三%という数字でございますが、これは単に努力目標ということではありませんで、政府の今申し上げたような政策努力をきちんと行うということ、そして民間の皆様に経済活動を前向きにやっていただく。その結果として三・三%というのは十分に達成可能である、こういうことで私どもからお示しをいたした数字でございますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。  また、経済見通しの数字の性格でございますが、これは我が国の経済というのはもちろん民間が中心でございます。ですから、民間の動向というものを政府としてあらかじめすべてを把握するというわけにはまいりませんし、また対外的な要因ということもありますので、この数字というものはある程度の幅を持って考えるべきものではないかな、こう思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 政府は経済見通しを立てる際に、やはりある程度強気でなかったらいかぬということは、その点はよくわかるわけであります。しかし、例えば昨年の経済見通し三・五%について前の渡部通産大臣の場合は、これは国際公約だ、こういうように言い切っておられたわけです。それが一・六%に修正をしなくちゃならぬというようなことになったことを考えたときに、国際的に非常に信頼が失われるというような心配、不信を買うというような結果、こういうことになりやしないかということを私は非常に憂うわけでございます。森大臣も大臣に就任されて既に海外に行っておられるわけでございますが、これからも外国の皆さんと接触する機会が非常に多いわけでございますので、決して安易なリップサービス的なことではなくて、やはり政府の経済運営姿勢というようなものは、対外的に折衝されるに当たりまして自信を持って、大きく後退をするというようなことのないように、得た結論によってひとつ慎重に対処していただく、こういうことの方がいいのじゃないか、私はこのように思うわけでございます。森大臣、今後どういう姿勢で対外折衝に当たられようとしておるかということについてひとつお伺いしたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今委員から御指摘ございましたように、一月の十一日から十九日まで、日本・EC閣僚会議を中心として、経済企画庁長官も御一緒でございましたが、多くのヨーロッパの国々の皆様ともお目にかかって意見交換をする機会がございました。  この日本の経済成長の設定というのはなかなか難しい問題がございます。一つには、国内の状況というものを考えますと、確かに今いろいろと御指摘のように、余り不可能なものを掲げるということは国際上いかがなものかという御指摘もございます。しかしまた、我が国の経済成長は外国の国の皆さんと約束してやるものでもないわけでありまして、あくまでも日本の一つの努力目標として掲げていかなければならぬものでございます。私は昨年はまだ閣内にいなかったわけでありますが、党の政策の立場におりまして、やはりG7の中で最も黒字国であるということも考えますと、国際経済全体に、世界の国が日本はどのような経済指標を持ってくるのか、どのような目標で進んでくるのかということについては大変な関心を持っておられるわけでありますから、できる限りそうした国々に対しての日本の責任も果たしていかなければならぬというみずからのそういう努力目標というものもまず立てていかなければならぬという、先生にこんなことを申し上げても十分御承知のことでございますが、大変難しい数字を設定していかなければならぬというところだと思うのです。  ただ、私はこのたびの訪欧に際しましても、三・三の目標を何としても努力をしたい、達成させたい、そのためにこうした手段を講じております、このようなこともやっております、これは先ほどからの武藤委員からの御質問等にも申し上げたとおりでございますから重複を避けますが、あらゆる方法をとってこの目標を達成するために努力していきたい。そのためにはまず今の、平成五年のこの予算を何とかして早く成立をさせていただきたい。年度内に通るんだよということがやはり国民全体の安堵感にもなりますし、こういう情報化社会でございますから国際的にも安心感が出てくる。それでもなおかつ、さらに次の方途をやはり政府も党も考えておく。特に、通商政策あるいは産業政策の責任官庁であります私どもの省としては、その場合も次どういう方法があるだろうかということも絶えず考えておく。そのような考える姿勢が、日本の国内経済、あるいは国際的にもやはりこの問題について取り組んでいる一つの日本のまじめな姿勢というものもまた見ていただけるのではないだろうか、このように考えております。  先生のおっしゃるとおり、安易にただ見せかけだけの数字を設定していくということであってはならない、やはりその目標に向かってあらゆる努力をするということが一番肝要だと考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 今大臣の方から、目標に向かって努力をする、私は努力してもらわなくてはならぬと思うわけであります。所得税減税ということは産業界、経済界の皆さんが言われる。私たちも所得税減税ということを言っておるわけであります。それは、経済の立て直し、景気の回復のために遅きに失するわけでありまして、どうしてもこのことが景気回復のためには必要だ、こういうように思っておるわけでございますが、にもかかわらず経済界の皆さんや産業界の皆さんは、そのことは言うけれども、一面、企業が、あるいは産業界としてもそのために努力し貢献するというような姿勢がないわけです。逆に、この春闘に対しまして、賃金を引き上げるというような余裕がない、ことしはベアはゼロだというようなことを言っている。あるいは政府自体が、森大臣や船田長官は閣僚の一人としての立場があるからどうだとは思いますが、個人的にはどんな考え方を持っておられるかわからないのでございますが、しかし政府としては減税は今日段階ではやらないのだ、そのような考え方は毛頭ないということを予算委員会の方で総理を初め大蔵大臣等々が異口同音に拒否をされておるわけであります。  そういうようなことでこの経済の見通し達成ができるというように、長官、本当に腹の底からそのように思っておられるかどうか、正直にひとつ御披露願いたいと思うのです。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 経済の現状、景気の現状についての厳しい認識ということについては私も民間の認識と変わりがない、そう考えておるわけでございます。ただ、今おっしゃいました追加の景気対策というようなことで所得減税というものが、民間においてもあるいは各党の皆様からもいろいろと御意見を寄せられていることもまた一方で事実であります。  所得税減税ということについては、一つは私として、やはり今の消費性向というものがかなり低下をしてきている、これはバブルの崩壊があり、資産デフレということが要するに消費者の側にも心理的な影響を与え、いわゆる逆資産効果というようなことで消費者のマインドが大分冷えてしまっている、そのことが消費性向を低めているな、こういうことも一方ではかなり深刻に感じております。こういう状態の中でこの所得税の減税、これはいろいろな形があると思いますけれども、そういうもので消費の刺激を行うということが果たして十分に効果を出すのかどうか、この点はやはりまだまだ議論しなければいけない、そういう問題ではないかな、そう思っております。  それからやはり、私は今三十九歳ということなんですが、要するにこれまで非常に巨額の財政赤字、赤字国債の発行をずっとやってきて、累積としては今かなりたまっているという状況であります。これは、そのある部分はもちろん公共投資ということで形に残るものもありますけれども、特に赤字国債の場合には形として残らない、ただそのツケだけが後世代、後の世代に引き継がれてしまう。そのようなことも考えますと、せっかくここまで頑張ってきて、財政の健全化ということで赤字国債の発行ゼロということをやっとつい数年ほど前に達成をした、そういう時点において、現在は確かに経済は厳しいけれども、しかしながら財政の規律というのでしょうか、そういう観点から果たしてどんなものだろうかというようなこと、あるいはまた、税全体の体系というのでしょうか、税体系の全体との整合性を保ちながら広く検討していく、そういう立場があってもいいのではないかな、こんなことも考えておりまして、所得税減税ということについてはまだまだこれは議論をしクリアをしていかなければならない点が多いのではないかというふうに思っております。しかし、経済というのはまさに生き物であって、決してそれを殺すことがあってはいけないわけでございますから、常に状況を注意して見守って、そして機動的な対応を決して怠ってはいけない、そういう気持ちを持ちながら今後とも努力をしていきたい、こう思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 そうすると長官、ひとつさらにお尋ねいたしますが、去る一月二十八日に経済同友会との懇談会の中であなたの発言されたのは、全く否定をされたのじゃなくて、今後の経済の推移を見守る中で所得税減税というようなものも検試して考える時期もあり得るのだということなんですか。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 確かに経済同友会の会合で所得税減税はどうだろうかというそういう御質問に対するお答えをしたわけでございますけれども、これはその時点で所得税減税を全く否定したということでもありませんで、これはやるかやらないかの議論というのは、まさにこれから政府部内でもきちんと詰めてやっていかなければいけないし、また民間のお話も我々は聞く耳を持って考えていかなければいけない、しかしながら、現状としては所得税減税というものの経済的なあるいは景気というものから見た効果というものはやや疑問があるのじゃないでしょうか、こういうことはお話しをした、これは事実でございます。  ですから、その時点においても全く否定したということでもありませんし、また全く肯定したわけでもありませんで、追加の対策が必要であるのかどうかということについても含めまして、もちろん選択肢の一つではあるけれども、しかし私としてはまだそこまで考えるあるいは検討するというところまではどうも至ってないのじゃないか、やはり当面はまず平成五年度の予算をとにかく一日も早く上げていただきたい、それから総合経済対策の効果というもの、これがより早く、より確実に経済の現場において発現をするように、こう努力するのが現在のところの最大限やるべきことじゃないかな、こういう話をしたわけでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 朝からの我が党の武藤委員の質問に対して、あなたもあるいは森大臣もお答えになっておられたように、やはりこの景気回復のためには何としても個人の消費の喚起というのが必要であるわけです。どうしても国民一人一人の心理的な影響を除去するということがこれは大事なことであるわけです。したがって、それに向けて考えるならば減税しかないわけです。私は今所得税減税と言いましたけれども、その所得税減税についてもやはりいろいろな方法があるわけですね。戻し税減税という方法もありましょうし、戻し税減税ということになれば、税金を納めておる人たちには還元されるけれども、税金を納めておらない人たちには全く影響がない、心理が働かない、こういうことでございますから、そういう人たちに対しましては、やはり赤ちゃんも、あるいはお年寄りも障害者の皆さんもみんなが一様に関係しておる消費税、その消費税の中でも、牛乳からお米からという食料品、せめてこの食料品に対する消費税を非課税にしていくということを、私はこの減税対策の中で大きく考えていく必要があるんじゃないかと思うわけであります。 そういうことで、ひとつきょうは、大蔵大臣はおられないわけでございますが、閣僚の一人として、経済運営の責任者としての船田長官、ぜひともひとつ単なる所得税減税ということだけじゃなくて、今申し上げましたように、所得税減税でも制度的に見直すというようなことも必要でしょう、部分がたくさんあるでしょう、長い間制度改正というのはやっておらないわけでありますから、そういうこともやっていかなきゃいかぬ。あるいは消費税が、今申し上げましたようにせめて食料品にかかる消費税をこの際廃止していく、なくしていくというようなこともぜひとも閣議の中で強く主張していただきたいということを私はこの機会にひとつ強く要望しておきたいと思うわけでございます。  さらに、森通産大臣に一つお尋ねしたいと思います。  これは本来ならば外務大臣にお聞きすべきでございますけれども、外務大臣ここに出席をしてもらうというわけにはなりませんので、閣僚の一人として、閣議で報告されたことでもありますので、わかっている範囲内でひとつ御回答いただきたいと思うわけでございます。過日の渡辺外務大臣の訪米に当たって、クリントン大統領との十一日の会談で、我が国の貿易黒字の圧縮について要求されたとか、あるいは何もなかったとかというような報道がされておるわけでございますが、この会談の内容についてわかっている範囲内でひとつ御報告いただきたいと思うわけであります。さらにあわせて、渡辺外務大臣は貿易黒字の縮小について何か米側に約束をしてきたのかどうか、このことについてもわかっている範囲内で御報告いただきたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 渡辺外務大臣は、アメリカを訪問されましてお帰りになりましてから、まず私どもが直接その御報告の内容を伺うよりは予算委員会でかなり細かくお話をなさっておられました。その日のお昼でございましたか、政府・与党首脳会議がございました。そのときにも党の幹部、そしてまた閣僚の一部に報告ございましたが、国会での御答弁をなさっておられたことと大体同じようでございました。その際もお話しになっておられましたように、今度は具体的なことでお約束を申し上げるとか何かコミットするとかということではないんだ、新しい政権になってクリントン大統領を初めとしてゴア副大統領、また国務長官、あるいは商務長官等、どういうお人柄でどういう人か、全然お会いもしてないのに書簡を出したりするのもいかがなものかと思ってまずお会いをするということで始めたことでございますというお話をされておりましたが、まさにそのとおりであったようでございます。  したがって、クリントン大統領に対しましては、総理からの伝言として我が国が内需拡大、構造調整、市場開放に引き続き努力を行っていくということをお伝えになったそうでございまして、このことについては総理からの伝言ということで我が国の自主的な努力を説明した、このようにお話しになっておりまして、そのほかのことにつきましては何らかのコミットを行ったという性格のものではなかった、このように私どもも報告を受けております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 渡辺大臣が、三%の成長のめどが立たなかった場合は再度総合経済対策を大幅に立てなくてはならない、あるいはサミット前にそういうようなことがあれば大きな刺激策を講じなくちゃならぬというようなことを言われておるわけですね。そういうようなことは米側とは話もし、約束もしてこなかったようですか。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 もう少し詳しいお話を伺いたいなと思っているうちに入院されてしまいまして、おいでになる前には私も随所で、自動車の問題とか幾つか外務大臣には御注文といいますかお話し申し上げたのです。具体的なことでお話をなさったようではございませんでしたけれども、御報告を承りたいなと思っておりましたが、大変お疲れになって風邪も引かれて入院されまして、大変残念でございました。  仮に三%の経済成長が非常に危うくなるといいましょうか、そういう事態になればさらに引き続いて景気対策を含める、まあ補正も考えなければならぬというようなお話があったというのは新聞報道で承知しておりますが、これはやはり帰りの飛行機の中での記者懇といいますか記者懇談でそういうお話をなさったそうでございます。具体的に政府としてどう取り組むかという、これは直接の担当の大臣ではないわけでありますが、長い政治経歴、政治経験からいって、先ほどからも私はこの答弁のとき申し上げておりますように、やはり経済、景気全体の責任を持つ内閣の一人の中にあれば、やはり心配は心配だと思うのですね。これは総理も予算委員会で申されましたが、じゃ今までやってきたことは全く間違っていたのか、いや間違っていたとか間違っていなかったということじゃなくて、やはり予想もつかないことも起こったということは率直に総理も認めておられました。私どもとしてもやはり今度の予算が成立すれば、そして先ほど船田長官も申されたように、いわゆる総合経済対策というものが補正予算の裏づけと相まって完全に実施されていけば、そういう景気低迷から脱していく一つの動きが見えてくると我々は期待をいたしております。しかし、もし確かにそういう状況にないとするならば、先ほど先生が所得減税のお話もなさいましたけれども、そうしたいろいろな面を、いろいろな選択肢はあるかと思いますが、当然政府も考えておかなげればならぬことだと思います。  先ほど武藤委員のときにも私は申し上げましたように、私も、通商政策そして産業政策の責任官庁であります以上は、事務方に、ともかく経企庁、大蔵省いろいろな考え方があるにしても、通産省は通産省としての考え方をやはり絶えず検討しておく必要があるよということは私は就任早々から事務方に申し上げておりますし、一週間に一遍くらい会うたびに次官以下、次のことを考えておいてくださいよということを私は申しております。  したがって、渡辺大臣も当然、アメリカの今置かれておる、先ほどちょっと山本委員のときに申し上げましたように、経済の立て直し、そしてアメリカ全体の大きな力をもう一遍再生していくという大きな悲願がある以上は、いろいろな意味で日本に対して強い姿勢も見せてこられるだろうということを、お話の中で副総理、外務大臣は酌み取られたのではないだろうか。そういう中で、帰りの飛行機の中で新聞記者の皆さんに、次の追加的な措置は考えておかなければならぬなということを政治家としておっしゃるのは当然ではないだろうか。仮に私がそういう立場にあったとしても、次のことを絶えず考えておくということが大事だという意味で、そういう御発言があったというふうに私は理解をいたしております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 ブッシュ大統領までのアメリカの対日姿勢とクリントンさんの誕生後の対日姿勢の基本的な違いというのは、日米安全保障体制というもの、日米安全保障同盟というものを基本に置いて日本とアメリカとが友好関係をひとつ結んでいく、こういう基本姿勢であったのが、この間の渡辺外務大臣の訪米に当たって宮澤総理が託しておるメッセージの一つに、米国のスーパー三百一条はよいアプローチではないということを一つの問題として投げかけておるわけですが、それに対してクリントン大統領は、確かに三百一条は本来めったに使われる問題ではない、しかし、相手側の努力とかかわる問題だということで、あくまでもより経済的に対等な立場の同盟国でなければいかぬということを言っているわけですね。そこの違いというのが大きくあるわけでございまして、これからアメリカの、特に貿易黒字に対するところの対処の仕方というのは大きく変わってくるのではないかというように推測するわけでございます。  そこで、この貿易黒字縮小の対策について、通産省としては今後どのような考え方におありになるのかということについてひとつお聞かせ願いたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 少し私が時間をとった答弁をしておりまして、先生のお許しをいただきたいのですが、確かにブッシュ政権とクリントン政権の違い、先生御指摘になっておられるのは、私は極めて至言だというふうに思います。もちろん、共和党から民主党にかわったという大きな政治的な変化もございますけれども、これは私の個人的な気持ちとして、ブッシュさんの世代というのはトルーマンからずっと、アイゼンハワーもありました。カーターもありました。順序は逆になりますが、ケネディもありました。いろいろな世代がありますが、ブッシュさんまでの世代というのは、日本とアメリカとが戦争で戦って、アメリカは戦勝国であり、日本は敗戦国であった、そういう中から戦勝国としての責任というものを感じておられた、そういう中で、日本というものをある意味では、何というのでしょうか、指導していくという立場もあったのじゃないでしょうか、いろいろな角度で日本を少し包含して包んできたというような見方をしてもいいジェネレーションであったと私は思うのです。その点、クリントン氏は、もう私より十歳も若いので、後ろの船田君とそう違わないわけです。この世代というのは完全に、ベトナム戦争もむしろ何といいますか賛成をされなかったという、いろいろな考え方を非常に明らかになさっている世代でもあるわけでありまして、そういう世代の政治家がこれからアメリカの責任を持っていくということになりますと、ある意味では日本と本当の意味での対等意識というものを持ってこられる、本当の意味のイコールパートナーという感じを持ってこられるのではないか。昔の日本は産業国としては大したものではなかった。そして、今日のような大きな力になっても、ブッシュさんまでの世代というのは昔の日本のことも知っておられる。しかし、今のクリントン、ゴアの世代というのは今の日本を知っている。科学技術が巨大であって、経済が巨大であって、貿易で大きな黒字を持っているというふうな見方をしますと、今までのような、そういう情状を酌量するような考え方というのはないのじゃないかという感じが私はいたしますので、そういう面では、率直に話し合っていくということが極めて大事だ、これからのアメリカ政権との話し合いはいろいろな意味でそういうオープンな気持ちで話し合っていくことが極めて大事だというふうに私は思っております。  そういう中で、スーパー三〇一条のようなお話が出てまいりますが、これは選挙のときに公約したことでもございますし、あるいは今御指摘がございませんでしたけれども、鉄鋼の問題なども、これは前の政権からのずっと持続された問題なんですね。ですから、そういう面からいうと、恐らくクリントンさん自身も、こうしたことを強硬に措置することはやっぱりよくないということを認めておられる。それだけに我が国、我が国というのはアメリカですが、アメリカの置かれている立場をぜひ理解してほしいというお気持ちを強めてそうしたお話をなさっておられるのだろうというふうに私は思います。そういう意味で、保護主義的な考え方あるいは一方的な措置というものについては、これを行使することなく、我が国とは冷静な話し合いをしていくということが極めて大事だと考えておりますし、また、両国間の協力ができなければ多角的なガットの場で交渉していくということも大事なことでありますが、いずれにいたしましても、アメリカの議会も政府も良識ある対応を期待したい、こう私は思っております。  また、貿易黒字の縮小対策として今後どう考えておるかということでございますが、これは主として、輸出面では数量は低い伸びにとどまっておりますけれども、円高等によるドルベースでの輸出価格が上昇したこと、あるいは輸入面では、何といいましても我が国の景気低迷というものが大きな背景でございました。そういう面で、確かに黒字が当初の予想以上に大幅に拡大しているということは事実でございます。  そこで、通産省といたしましては、今後ともに内需中心の持続的成長を図るという大きな命題とともに、製品輸入の促進税制あるいはジェトロの輸入促進事業の拡充等の輸入拡大策に努めてまいりたい。もちろん、アメリカだけではございませんで、先般ECに参りましたときも、いろいろな角度からまさに、こういう表現がいいのかどうかわかりませんが、私は向こうのECの皆さんに申し上げたのですけれども、手取り足取り、人を派遣し日本側のお金も出して、向こうのいわゆるエクスポートのアドバイスをしていくというようなことの事業までやっておるということも申し上げて、御理解を得ているところでございます。なお一層いろいろな各般の努力は続けていくように、事務当局にはお願いを申し上げておるところでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 政府の見通しでも、平成五年度の貿易黒字の見通しが四年度の実績見通しよりもわずかに十億ドル下回るというような見通しなんでございますから、大臣が今言われましたように、大きな問題にならぬようにひとつ懸命の措置と努力というものをやってもらいたいと思うのであります。  大臣が今御答弁の中に触れられた鉄鋼のダンピングの問題でございますが、アメリカ側がダンピングの仮決定というような乱暴な措置をとったというようなこととは別に、逆の立場で、国内の鉄鋼の価格というものは極めて内外価格差があって、何と二〇%以上もアメリカに輸出する価格よりも高い。こういうようなことになりますと、これは、国内の市場におきまして、いろいろな素材を使う自動車産業なりあるいは家電の産業なり、その他もろもろの産業に大きな影響をもたらしてくるわけでございまして、物価の価格決定にも大きな影響があるわけでございますが、その事実関係をひとつこの際どのように受けとめておられるのか、通産省並びに公正取引委員会の見解をお聞きしたいと思います。

森清圀生通商産業省通商政策局次長

○森清政府委員 先生御指摘の、アメリカの鉄鋼ダンピングの話でございますけれども、先般仮決定が出たわけでございますが、仮決定の段階では一五%から二十数%という価格差ありという数字が出ておることは事実でございますけれども、この数字の内外の、日本での価格、向こうでの価格、日本でのコスト、そのいわゆるダンピングマージンでございますけれども、ダンピングマージンの認定につきましてはいろいろ異論のあるところもございまして、私どもといたしましては、本年の五月ないし六月に出されるであろうと見られておりまするダンピングマージンについての本決定までに、アメリカ側として適切な対応がなされるもの、かように思っております。現時点では、ダンピングマージンそのものにつきまして、何%、どうこうということは、今いわばプロセスの途中の話でございますので控えさせていただきたいと思います。  もう一点、この場をおかりいたしまして、アメリカの鉄鋼ダンピングにつきましては、もう一つ被害要件というのがダンピングの場合にはあるわけでございますけれども、被害要件についても、これは別途アメリカのITCの方で、これも仮決定の後本決定に向けてさらにいろいろ検討がなされておるところでございまして、これまた適切な判断が出されるもの、かように期待をいたしておるところでございます。

矢部丈太郎公正取引委員会経済部長

○矢部政府委員 公正取引委員会といたしましては、鉄鋼に限らず、その国内の価格と外国との価格の開きにつきまして、その間国内価格を維持する点で競争制限的な行為があればそれは独禁法によって対処するということで日ごろから調査をしておるところでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 私たちはよく、国内で自動車買うよりもアメリカヘ行って自動車買うてきた方が安いんや、国内でカメラを買うよりもアメリカヘ行ってカメラを買うてきた方が安いんやという現実の姿を見せられておりますけれども、素材に至るまで国内の方が高いんだというようなことになったら、そこから出発するわけでございますから、これはやはり考えぬと、すべての価格、物価に波及してくる問題でありますので、今公正取引委員会の方からそういう答弁がございましたけれども、ひとつこの点について、わかった以上は、知った以上は、やはりなぜかということをきちっと教えてもらわなくちゃならぬと思いますので、きょうは私は言いませんけれども、素材にまで、鉄鋼に至るまで国内価格が海外の価格よりも高いんだということはどうも納得できませんので、その点をお調べいただきまして、適当な機会にひとつ御報告いただきたい、こういうように思います。  時間がございませんので、中小企業の対策に入りたいと思うわけでございます。  昨年の二回にわたるところの政府の経済対策、年末に成立いたしました補正予算を含めまして、なお今審議中の予算を早いこと上げてほしい、早いこと成立させてほしいということを両大臣とも言われておるわけでございますが、そのような昨年以来のこの不況対策で、中小企業の皆さん方にどの程度まで波及していっておるかというようにお思いであるかどうか、ひとつお答え願いたいと思います。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 先生御指摘のとおり、昨年来総合経済対策によりまして、主として中小企業の金融面での対策につきましては補正予算等の成立を待って実行に完全に移されたわけでございます。  御案内のとおり、平成四年度予算におきましては、中小企業対策に対する貸付枠ということで、通常のベースに加えまして一兆二千億の追加がなされたわけでございます。また、平成五年度、今御審議いただいております予算におきましては、中小企業金融公庫、国民金融公庫につきまして、従来はおおむね前の年に比べて一%程度貸付枠を増加するという形で計画をいたしておりましたが、五年度の当初予算におきましては、四年度当初に比べてそれぞれ六%増ということで貸付枠を計画させていただいているところでございます。  なお、現在まだ年度途中でございますけれども、これらを反映いたしまして、中小企業金融公庫、国民金融公庫とも昨年の七月から十二月までの実績で見ましても、前の年の同じ時期に比べまして大体二〇%程度貸付規模がふえておるというような状況でございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 公共事業が前倒しをされて地方の単独事業を含めまして発注をされましても、やはり中小の土建業者あるいは土建業界、なかなか潤うというところまでいかないわけです。それは後ほどまた議論させていただきたいと思いますが、通産大臣、通産省は通産省としてこの不況対策で自分の抱えておる領域の中で、どういうようなことをすれば一番中小企業を含めた景気対策になるんだ、だからそれを優先してやらなくちゃならぬというその気構えというのは、通産省は通産省として、農林省は農林省として、建設省は建設省として私は必要だと思うのであります。この国会で、我が商工委員会に七つの法案が提案されるということはお聞きしておるわけでありますが、既に提出されておる法案の中にはまだ見当たらない法案として中小企業信用保険法の改正案、これがあるわけです。これは予算に関連しようが関連しまいが、これは今度の用意をしておる法案の中で景気対策として最優先をして国会に提出して、それこそ一日も早く成立を期してひとつ努力してほしい、頼むということが通産省のあるいは通産大臣の立場じゃなかろうかと私は思うのです。それがいまだに提案されておらない。これはまさに中小企業の皆さんに対する大きな景気対策になるわけでございますから、予定をされておる法案の順序というようなことにこだわるのじゃなくて、一番直近な閣議で早急に決めて一番最初に優先して審議をするというようなことにならないですか。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 先生御指摘の法案でございますけれども、中小企業信用保険法の一部改正案ということで、平成五年度予算におきまして信用保証協会が保証いたしまして、その後保険公庫が保険を引き受けるわけでございますが、その保険の引受限度額を引き上げるという内容の法案をまた御審議いただきたいということで提出を予定させていただいておるわけでございます。  これまで実は予算関係法案の準備ということで、今のところまだこちらに提出をさせていただくというところまで至っておりませんけれども、今鋭意関係の部局及び政府部内におきまして準備をいたしまして、準備ができ次第脚提出をさせていただき、御審議をいただきたいということで今準備中でございますので、よろしく御理解を賜りたいと思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 それはあなた、準備中と言って、もう準備ができておるじゃないですか、これは。閣議で決めてきて出してきたらいいのだ。これこそが、私はやはり順序を変えても今の景気対策として、今通産省としてこの国会に臨むに当たって用意をしておる法案の中で、中小企業を含めて景気対策としては最優先で考えなければいかぬ法律であるということをわかってもらえるならば、もう既に出ておるのだからというようなことじゃなくて、それこそきょうでもあしたでもこれを成立させて景気対策の一助に当てるという姿勢が通産省としては必要だと私は思うのです。大臣、どうですか。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 委員の御指摘の点から見ますと、確かにこういう時期でございますから、すべてに優先して景気対策ということを考えていかなければならぬというのは言うまでもないことでございます。  ただ、これは先生もおわかりのとおり、今までの国会運営といいましょうか、これまでのことにかんがみて見れば、やはり予算関連法案から先にということになっておりますし、これはそれぞれ与野党合意の中で御議論をしていただくことによってこのプライオリティーというのは決まっていくものだろうと思いますけれども、いずれにしましても、今まではやはり予算関連法案から先に出すようにというような我が党のまた国対の指示でもあるわけでございまして、そういう考え方をいたしております。確かに、先生のおっしゃるように、非常事態であればそういうことも最優先するように考えるべきだとおっしゃるのは私はけだし至言だろうというふうに思います。思いますが、今までどおりの意識でもって役所の方も取り扱ってきたのではないかと思いますが、今長官から申し上げておりますように、それぞれの関係省庁とのすり合わせもございます。そういう順序でやっておりましたので、三月の恐らく最初の週には閣議決定ができる、こう思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 これは順序を変えてでも、今大臣予算関連法案と言いましたけれども、予算関連法案というのはないのですよ。予算関連法案にしてしまっている。三月三十一日まで成立しなければ支障を来すというような法案はありますか。何一つないのですよ、これは。予算関連法案じゃないのです。しかし、あなたの方が予算関連法案、予算関連法案と言うから、予算関連法案じゃないけれども準予算関連法案だということで優先してひとつ審議しようかということになっておるのでございますが、これは少々おくれたかて何も支障がない。私はやはり、しつこいようでございますが、この法案は一日も早く国会の方に提出をしてもらいたい、そして中小企業の皆さん方に一日も早く恩恵を与えるようにひとつ努力をしてもらいたいということを強く要望しておきたい、こういうように思います。  中小企業の対策は、これは金融面からも下請企業対策からも、あるいは労働力の確保対策からも、あるいはこの国会で労働基準法の改正案が出ておるわけでございますが、中小企業に働く労働者を含めての労働時間の短縮問題、あるいは最近は特に内外の環境問題がやかましく言われておるわけでございますので、中小企業といえども環境問題に取り組まなくちゃならぬ。それに対するところの支援策等があるわけでございます。  時間がありませんので、一々言ってはおれませんので、若干質問したいと思います。  例えば、この金融問題について中小企業金融公庫というのがございます。直接貸し付ける制度と銀行を通じまして代理貸し付けという制度がある。バブルの時代に、むしろどちらかというならば銀行の方が金を貸し付ける方に懸命に努力をした。知識を持たない中小企業の皆さんにまでも、実は中小企業金融公庫というのがありますよ、ここでは利息は安いからということで、銀行は損せぬわけでございますから、銀行から相談をして中小企業の皆さんに貸し付ける。ところが、この担保ががたっと目減りをしたわけでございますから、資産デフレの中で担保力が不足して、銀行としては非常に不良債務を抱えるということになっておるということですが、その代理貸し付けがもう完済をしてしまった。代理貸し付けを完済してしまったのだからもう一度貸し付けてもらおうと思って行きましたら、なかなかそれどころではありませんよ。代理貸し付けを引き続いてするどころか、今私の方からあなたの方に貸し付けておるこの金融公庫以外の独自の貸し付けだけでも担保が不足しておるのでまだ担保をつぎ込んでもらわなければいかぬというようなことでびっくり仰天、慌てて私の方に参りまして、本人は金融公庫からの直接貸し付けたと思っておったので、その当該の支店へ一緒に同伴して行きました。そうすると、直接貸し付けではなくて代理貸し付けであったためにその実績にもならぬから金融公庫としてはどうにもならぬ、こういうふうになっておるわけなのです。そういうように民間の金融機関が中小企業に対して極めて貸し渋る、利息を下げようとしない。そこでこの政府関係機関が、中小企業金融公庫の方は無担保で貸し付けてはおりませんが、何とかそれを補うように、商工中金を含めまして、政府関係の金融機関が民間の金融機関とは異なった形で中小企業の皆さん方に温かい気持ちで貸付業務をやるというような考え方に指導いただくことはできませんですか。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 先生御指摘のとおり現下の非常に厳しい状況下で中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工組合中央金庫あるいは信用保証協会といったような公的な金融機関、保証機関がこの際非常に重要な役割を果たすものだと私どもも認識をいたしているところでございます。  御案内のことかと存じますが、実は昨年の三月三十一日に、この政府系金融機関に対しまして、私ども中小企業庁長官と大蔵省銀行局長の連名で、以下の三点についてお願いをいたしております。一つは、貸し付けにつきまして、「中小企業の実態に十分配慮しつつ適時適切な貸出を行うこと。」第二点は、「中小企業者の個別の実態に応じ、返済猶予を行う等、既往債務の条件変更についてもきめ細かい配慮を払うこと。」第三点は、「担保の徴求に当たっては、経営の実情に応じ、弾力的に行うこと。」ということを実は昨年の三月末に既にお願いをしてございます。さらに昨年の十一月には、年末におきましては特に金融繁忙期を迎えることもございまして、やはり私ども中小企業庁長官と大蔵省銀行局長の連名で、三機関にこの趣旨をさらに徹底し、窓口におきましても運用におきましても、この趣旨に沿って中小企業の方々の御要望にこたえていただくようにお願いをいたしたところでございます。  なお、にもかかわらずいろいろ個別にお困りの事情もあろうかと思います。それにつきましては、今申し上げました各金融機関にそれぞれ相談窓口をつくってございます。あるいはまた各都道府県あるいは通産局にもそういった中小企業の方々のいろいろな御相談に応ずる窓口もできておりますので、そういうケースがございますればまた御相談いただければ、どういう手でお手伝いできるか全力を挙げて検討させていただきたいということで、こういう時期に金融非常に重要でございますので、万全を期してまいりたいと思っているところでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 今日的に非常に中小企業は資金不足をしておりますので、ぜひともお願いしたいと思いますし、また環境対策として設備の近代化あるいは設備がえ等々があろうと思いますので、余りかた苦しいことを言わぬと、これは政府の政策でもあるわけでございますから、民間の金融機関以上に温かい目でひとつ中小企業に対して金融措置が講じられるように努力をしてもらいたい、こういうように意見をつけておきたいと思うわけでございます。  さらに、下請の中小企業者、どうしても親があるわけでございますから、働く労働者には賃金格差がある、あるいは環境の大きな相違がある、いろいろな制度についても大企業と異なるところがある、そういうところに労働時間の短縮だということで労働基準法の改正がなされましても、親と下請の関係でなかなか実施というような運びにはできないというような実情もこれあるわけでございます。土曜を含めまして週休二日だといったところで、親企業の、発注側の方が金曜日、土曜日に発注してくれば、週休二日をやろうと思ってもできないというような事情がある。  あるいは、大きな企業であれば社宅というのがあって安い住宅に入ることができるけれども、中小企業はそれがない。あるいは福祉の施設についても同じことが言えますし、あるいは制度的な年金のことを言いましても、大きな企業やあるいは公務員の皆さんは大体三階建ての年金でございますが、中小企業にいけば将来にわたって一階少ない二階建ての年金しかないということになりますと、なかなか中小企業に働くというような意欲が起こってこない。中小企業がおのずから労働力が不足するということにもなっていくわけでございます。したがいまして、一つの問題として提起をさせていただいてぜひとも検討してもらいたいというように思うわけでございます。  その労働力の確保あるいは中小企業に労働力を確保するという問題とあわせまして、中小企業の労働者に対して労働時間を短縮させる支援的な措置としてひとつ意見を申し上げたいと思うのであります。  例えば、先ほど申し上げましたように発注者の発注の時期というような問題、これは下請企業に対して親企業あるいは元請に対しまして、行政指導というものはぜひともやはりやってもらわなくてはならぬ。あるいは百貨店だとかスーパーというような大型店が正月の二日から店を開けるわけですね。そうすると、そこに運ぶ運送店、あるいは運送店に乗せて納入する中小の業者、これが三十日、元旦も休めない、こういうような事情があるわけでございますので、百貨店やスーパーの正月二日から開業するのがいいのかどうか、三日から開業するのがいいのかどうかというような点も行政指導として残されておる問題じゃなかろうか、こういうふうに思いますので、そのようなことをひとつ検討してもらいたいというように思うわけでございます。  さらには、これはぜひともひとつどちらかの大臣でお答えいただきたいと思うわけでございますが、本来的に言うならば労働大臣の所管あるいは厚生大臣の所管になろうと思いますが、先ほども申し上げましたように、大きな企業と異なりまして中小に働く労働者の皆さんは社宅というのがないから、低家賃住宅の恩恵というのがないわけなんですね。そこで、同業種ではなくて地域的に異業種の皆さんをひとつ指導して、その地域に中小企業で働く労働者の皆さんの共同住宅を共同で建てていく。その資金は、大きな企業の場合はやっておるわけでございますから、厚生省所管の厚生年金基金、そういうようなところから貸し付けすることができるというような制度を検討してもらったらどうかなという気がするわけであります。単に住宅だけではなくて、地域で、異業種の中小企業の労働者の共同の福祉施設、共同の憩いの場というようなものも同様に考えることができないかというような問題であります。  もう一つの問題といたしましては、これも先ほど申し上げましたように、二階建ての年金を三階建てにする、いわゆる企業年金であります。これも中小企業の皆さん方が、同業種であっても異業種であってもいいわけでございますが、協同組合なら協同組合を通しまして、あるいは協同組合の連合組織をつくって企業年金基金制度の創設というようなことができるならば、中小企業に働く労働者の皆さん方にも企業年金を支給することができますので、大企業と同じように三階建ての年金にしていくことができるわけでございます。そういうような制度を中小企業の労働力確保ということで、厚生省か労働省が、どちらが本体になるかわかりませんが、中小企業行政を抱える通産省としてもぜひともこのことについて耳を傾けていただいてひとつ対処してもらいたい、こういうふうに思うわけでございますが、この点についての御答弁をお伺いしたいと思います。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 先生御指摘のように、中小企業で働かれる方々の福利あるいは労働時間、豊かさとゆとりといいましょうか、そういうものを実現することが極めて重要だと私どもも考えておるわけでございます。  これらを実現する上で一番大事だと思っておりますのは、そういうことが可能になるような環境をつくるということが大事だと私ども思っておりまして、実は平成三年八月に中小企業労働力確保法という法律を制定していただきました。この法律に基づきまして、具体的な労働時間の短縮、あるいは職場環境の改善、あるいは今先生御指摘の社宅なども含めました福利厚生施設の充実といったようなことをそれぞれ事業の方が計画された場合にさまざまな助成をするという制度が既に確立をされておるわけでございまして、今日までに既に二百六十を超える事業がこれに基づいてさまざまな形で動いておるわけでございます。この制度の運用に当たりまして、さらに充実を図ってまいりたいと思っております。  それから、先ほどちょっと御指摘がございました時間短縮に関係するいわば環境づくりということでございまして、私ども、例えば下請関係にございます企業につきましては、親企業の皆様方に、既に下請企業の振興基準ということで、週末発注あるいは週明け納入といったような、中小企業の方々が時間短縮をしようにもできなくなるような発注の仕方、これはぜひやめていただきたい、あるいは仕事量の発注もなるべく平準化していただきたいということを親企業の方にお願いをしたしております。これにつきましては、その実行状況について私どもフォローしていくことが非常に大事だと考えておりまして、時に触れまして、これを調査し、実効が上がらない場合につきましてはさらに関係の機関にいろいろお願いをするという形で、私どもとしても中小企業で働く皆様方の福利厚生、時間短縮ということについてさらに力を入れてやってまいりたいと思う次第でございます。     〔委員長退席、安田(範)委員長代理着席〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 時間がありませんので、またの機会に議論いたしますが、ぜひともひとつ努力し、頑張ってもらいたいと思います。  せっかく公正取引委員長おられますので、時間がなくなったらいかぬので、順序を変えまして公正取引委員会にひとつ質問をしたいと思います。  独占禁止法の改正案ですね、何もおくらす気持ちはなかったわけでございますが、改正案が去年の臨時国会で成立をいたしました。私たちは、決して基本的に反対じゃなくて、一億円じゃ甘過ぎるじゃないかということで、五億円の対案を出して対処させていただいたわけでございますが、しかし、もとの五百万と比べましたならば大きな前進であります。せっかく改正された独占禁止法を十分活用してもらわぬと困るわけでございます。  しかし、去年の暮れからことしにかけまして、水道メーターの談合問題やら、あるいはヘルメットのやみ再販の問題やら、塗料のやみカルテルの問題等々、非常に熱心に取り組んでおられることに対しまして敬意を表したいと思うわけでございます。とりわけ、公判中の社会保険庁発注のシール談合の問題、これにつきましては、非常に検察庁の方も積極的になってやってくれておるわけでございます。  これを、公正取引委員会といたしましては、せっかくのこの改正独禁法に基づいて刑事告発をするという意思がおありになられたのかどうかということをこの機会をおかりいたしましてぜひとも聞いておきたいと思うわけでございます。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 ただいまお尋ねの社会保険庁発注のいわゆるシール談合事件でございますけれども、これはただいま御質問の中でもお触れになられましたように、現在検察庁が刑法上の談合罪ということで立件をされまして、公判が開始をされたところでございます。  本件につきまして、公正取引委員会は法務省から独占禁止法第四十五条に基づく通報を先月、一月に受けております。これを受けまして、現在公正取引委員会といたしまして、社会保険庁が発注するシールの入札に関する独禁法違反被疑事件について審査中でございます。  実は、お尋ねでございますけれども、ただいま本件は審査中でございますので、これをどのように私どもが処理をいたしますか、告発をするのかどうかというお尋ねでもございますけれども、この点も含めまして現在審査中でございますので、恐縮ですが、ただいまはお答えできる段階ではございません。その点も含めまして目下鋭意審査をいたしまして、審査の結果が整理できましたら、私どもといたしましては、法律に基づきまして適正な処理をいたすつもりでございます。     〔安田(範)委員長代理退席、委員長着席〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 先ほど申し上げたように、せっかく一生懸命頑張っておられるのでございますから、ぜひとも改正独禁法の、あなたの方が告発されるならば一号になるわけでございますから、また、改正されたことによって非常に独禁法の改正というのはよかったというように評価をされることにもなりますし、あるいは、公正取引委員会はやはり弱い者の味方やな、公正な立場に立ってやってくれる行政委員会だな、こういうように国民の方は評価していただくことになるわけでございます。これがどうも今審査中であり、検討中であるということでございますが、決してあなた方の自主的な判断はどうこう言うことではございませんが、ひとつこの機会をおかりいたしまして、せっかくの改正独禁法の効果が上げられるかどうかということがここにかかっておるわけでございますから、決意を込めて、ぜひともこの問題についてはひとつ刑事告発に踏み切ってもらいたいということを強く委員会に要望しておきたいと思います。立場がございますので、お答えはいただかなくても結構でございます。どうぞひとつ国民から期待される公正取引行政をこれからも委員長を中心に頑張っていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。御苦労さんでございます。  その次に、消費者対策についてひとつお尋ねいたしたいと思います。  この消費者対策は、一つは製造物責任法の問題があるわけです。これも時間がありません。経企庁の長官の先ほどの所信表明でも、末尾の方に製造物責任制度の問題についてお述べになりました。しかし、その内容は、「さらなる検討結果を本年中には取りまとめていただきたいと考えております。」という極めて何をおっしゃっておるのかどうかわからぬ、こういう内容で終わっておるわけでございます。  これを検討して、もう十年もなるわけでございますからね。そして、ようやく結論が出たかなと思いましたら、両論があってというようなことでまた一年を見送り、ことし、この一年は期待していいのかどうかというと、今申し上げましたように、極めて経企庁長官の所信表明は物足らないという不安さがあるわけでございます。  そこで、経済企画庁に私はぜひともひとつお願いしたいのは、あなたの方はいつもこの問題にかかわらず旗振りは一生懸命やってくれる。頑張れよ。通産省、頑張れよ。環境庁、頑張れよ。ところがもう旗振りが終わったら、後どうなったかこうなったかは知らぬ顔ですわ。これは経済企画庁として、消費者行政に携わる、担当する経済企画庁としては非常に国民から不信を買う結果になりはしないかというふうに私は思うわけでございます。したがいまして、所管はこれはどこであるこれであるというんじゃなくて、今度はひとつ製造物責任法については早く結論を出してもらって、そしてこのことによって安全性から、国民を守る、消費者を守るという考え方に立って経企庁みずからがこの法案を提出する、結論が出れば法案を提出する、こういう強い決意を持ってこのPL法についてひとつ取り組んでほしい、こういうふうに思うわけでございますが、長官どうですか。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 製造物責任制度についてのお尋ねでございますが、和田先生御指摘のように、十年あるいはそれ以上長年にわたりまして検討し続けている問題でございます。  言うまでもなく、この製造物責任制度というものは、消費者の利益の擁護あるいは増進のための施策における最も重要な課題の一つであって、このような課題にこたえるための被害者救済の一つの方策である、非常に有力な方策である、こう考えております。ただ、制度の組み立て方によっては今後経済的、社会的に大きな影響の出る可能性もあるということでございまして、諸外国の動向などを踏まえながら十分に検討を尽くす必要がある、こう考えております。  このため、御承知のように昨年の国民生活審議会の答申の趣旨を踏まえまして、政府としましては、製品の特性、例えばこれは、まあいわゆる機械というものとそれから食料品というものはおのずからその特性が違っておるわけでございまして、そういう製品の特性の違いということでのその制度のあり方、これも大変重要なことでございます。それから苦情の実態等もこれも千差万別である、こういうことも考慮しながら、製造物責任制度を中心とした総合的な消費者被害防止、救済のあり方について精力的に検討を進めていきたい、このように考えております。  それで、国民生活審議会においてはさらなる検討結果というものを本年中には取りまとめていただくということになっておるわけでございますが、特に製造物責任法という立法化の問題に関しましては、このような同審議会における検討の取りまとめの結果を見て判断をするということが適切ではないか、こう考えております。しかし、いずれにしましてもこの問題はやはり消費者行政を預かる私どもの、経済企画庁としての非常に大きな大変重要な課題である、こういうことで精力的に検討を進めてまいりたい、このように思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 これは景気がどうであろうとやはり製造者としての社会的な責任を果たさなくちゃならないわけでございますから、景気が悪いのでというようなことを理由にしてまた一年先送りというようなことにならぬように、長官、今の言葉で私信用しますから、よろしいな信用して。ぜひともひとつ頑張ってほしい、こういうように思います。  もう一つあるのです。あなたが長官に就任されて早速、国民生活センターを訪問されているんですよ。非常にいいことなんです。そして、今国民生活センターに寄せられておる苦情の一番大きな問題として、いわゆる継続的役務、エステティックサービス、それから講座や壁あるいは派遣教師等を含めた教授のサービス、そういうことを中心とした継続役務の被害者の苦情というものが非常にたくさん出ておるということはおわかりになっておられる。それであなたが、これはえらいこっちゃということで早速通産省に言って、そして法律をつくるとか、あるいは割賦販売法を改正するとかというようなことでぜひとも対処してもらうように通産省に申し入れたい、こういうように記者会見をやっておられるわけですね。そのとおりしていただきましたでしょうか。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 和田先生の御指摘の継続的役務取引の問題、これは先般私も、就任早々ですけれども、年が明けてから国民生活センターへ伺いまして、そのさまざまな苦情をかなり多く受けているというような現実をつぶさに拝見をしてまいったわけでございます。この問題については、まさに重要な消費者問題、こういうふうに十分に認識をしておりまして、この問題の解決のためにやはり政府が一体となって取り組むべき問題だろう、こう考えた次第でございます。  具体的に通産省に対しましてこの具体的な指示をしたというわけではまだありませんけれども、間接的に事務方を通じてお願いを継続的に続けているということでございまして、通産省におかれても現在それなりの検討を加えつつある、このように伺っておりますので、我々としても十分関心を持ちながら、今後通産省と十分協議をしながら対応していきたい、このように思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 強く働きかけてもらわないかぬですよ、強く通産省の方に。  なぜかというと、この問題は、昨年の四月十五日でございます。通常国会でちょうど提案をされておりました特定債権等に係る事業の規制に関する法律案の審議のときでございます。悪徳業者の被害に取り組んでおられる参考人の方々のいろいろな御意見をお聞かせ願って、そして私が当時の渡部通産大臣にこのことについて質問しているわけです。質問の内容は、こういうような継続的役務提供事業というものが、途中で解約、中途解約、これができないところに一番問題があって、被害が出ておるんだ。ここに問題があるんだということは長官の方も国民生活センターの方からお聞き願っていると思うのです。そうすると、中途解約権というものを認められるような法体系をつくらないかぬ、新しい法律をつくらないかぬ。  あるいは、クレジットだけじゃなくてサラ金を通じてこういう業をやっているところもあるわけですよ。したがって、どうしても前払い月賦。よく結婚式だとかお葬式で何やら互助会とかいうようなことをやっていますわね。これは前払い月賦なのですよ。これと同じやり方ですね。したがって、割賦販売法、これに商品は明記されておるわけでございますけれども、役務がないわけなのです。サービスがないわけです。これを割賦販売法の中に商品と同じように特定役務というものを入れるという問題、二つあるわけです。この二つを私は具体的に指摘をいたしまして、通産大臣にお話をしておる。この国会で法案を提出してくれというような無理なことは言わぬ、したがって、その次の通常国会までには時間があるのだから、検討してもらって、そして新しい法律と割賦販売法の改正というものを、ぜひとも提案をしてもらって、そしてそのような被害が起こらないように、被害防止をできるようにひとつ取り組んでもらえないかということを要望方々、この質問を締めくくっておるわけです。  渡部通産大臣は、「ただいまの和田先生の御意見、私も同感でございますので、そのような姿勢で今後指導をしてまいりたいと存じます。」こういうふうにお答えいただいておるわけでございます。このような意見を、ぜひとも頼むということで終わっておるわけでございますが、前通産大臣の御答弁、今回の経済企画庁長官の本当に誠意のある取り組みの上に立って、この国会に法案が出ておらないわけでございますが、私は非常に残念に思うわけです。しかし、法案というものは閣法だけにこだわる必要はないわけでございますから、私たち議員立法で、各派御相談をさせていただいて用意をする、こういうことも考えられるわけでございます。  率直に申し上げまして、今通産省は、言っていいかどうかわかりませんが、そのような法案を出してほしくない。そのかわりに通産省としては一つのガイドラインをつくって、厳しく行政指導をやりますからというように言っておるわけです。しかし、ガイドラインを出しましても、あるいはさきに通産省は、これも非常にいいことでございますが、農水省と違うところ、極めて通産省は消費者行政については御熱心な官庁の一つなんです。通達を出しまして、既に倒産をしたエステあるいは塾のようなところから、クレジット業者に対しまして消費者から金を請求したらいかぬという通達を出しておる。その通達にいたしましても、今度通産省が今考えておられるようなガイドラインにいたしましても、法的な根拠がないわけなんです。悪いことを考える者はどうしたかて悪いことを考えるのです。法律ができたとて法律の裏を考えるわけです。まして、法律がなかったら、いかに通達を出そうが、行政指導をやろうが、これは単なる行政指導だ、通達だということでたかをくくってますます悪いことを働くというようなことが起こってくるのじゃなかろうかと私は思うわけでございます。私たちも今真剣に勉強中でございまして、各派御相談させていただいて、できるならば法案を出そうとしておるわけでございますが、あなた方の方も、今長官がお答えになったように通産省と相談する、働きかけるというようなことで、そこまでやってもらわぬでもおれのところで用意するぞということで、この国会の最後の時期でもいいですからこの法律を出して、あるいはこの国会ではどうも間に合わぬけれども次の国会では必ず閣法として出します、だからこの際は議員立法はひとつ辛抱よく待ってくれというような考え方にお立ちになるのであれば私は納得もするわけでございますが、そうでなくて、私たちの方に法案を出してほしくないというようなことではどうも納得できないわけでございます。渡部通産大臣の後を引き受けられた森通産大臣の御答弁をお願いしたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 この問題につきましては、先生、大変情熱を傾けておられること、今、御発言でよく承知をいたしました。  継続的役務をめぐる消費者のトラブルにつきましては、御指摘のような重要な消費者問題と私も認識をいたしております。自主的に消費者利益の保護を図るという観点から、トラブルの実態の把握、取引の適正化ということに我が省といたしましては努めてきたところでございます。  今、先生からも私どもが進めてまいりましたことにつきましてもいろいろ御評価もいただいた点もございますが、特に多くの問題が生じていると言われているエステティックサロンあるいは外国話の会話教室等これらの業種につきましては、支払い方法としてのクレジット契約の利用が多いことから、クレジット業界に対しまして、役務提供事業者を加盟店とする場合における審査の円滑化等加盟店管理の強化等についても指導を行うとともに、昨年十月には継続的役務事業者が倒産等の事由により役務提供ができなくなった場合には利用者への支払い請求を停止するという措置をとるように指導を行ったところでございまして、これは御承知のとおりでございますが、このことにつきましては大変効果をあらわしているという報告も参っております。  さらに、委員が今御指摘のとおり、立法化とかいろいろなお考え方もあるわけでございますけれども、現在、学識経験者、それから消費者代表、弁護士等から構成される継続的役務取引適正化研究会を設けておりまして、ここでトラブル防止のあり方等について幅広く検討を今行っているところでございます。夏にはこの報告を取りまとめる予定をいたしております。委員の御指摘のように、初めからこれは悪だとみなしてしまう、そういう悪徳な方もおられるかもしれませんが、やはり自由な発想の考え方から一つの商売、企業として取り組んでおられる方もあるわけでございまして、そういう実態面等も十分見てみなければなりません。そういう意味で、今申し上げましたように、夏には報告を取りまとめるというところで、この報告等を待ちまして検討してまいりたい、このように存じております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 大臣、これはそれではだめなんですよ。だめなんです。今大臣が御答弁の中にも触れられた、あなたの方の研究会に参加しておる弁護士、その弁護士を含めて日本弁護士連合会、日弁連の方から、今通産省が用意をされようとしておられるガイドラインあるいは今大臣が御答弁になった去年の十月の通達、これでは法律的に対処することができません、だからどうしても法的な裏づけが必要なんですということで文書を実はもって、来ているのですよ。これは一月二十七日付で出された意見書です。これは正式に日本弁護士連合会として一月の二十七日に発表されたわけであります。そういうことでございますので今どうこうと言いませんけれども、ひとつさらに、前の渡部大臣も努力するということを約束されているのですから、船田長官も非常に熱心にやろうという意欲がおありなんですから、両者相まってひとつ法案づくりに積極的にお知恵をかしていただきたい、積極的にひとつ取り組んでいただきたい、私たちも取り組みたい、こういうように思いますので、なお善処方を強く要望しておきたいと思うわけでございます。  時間があと九分しかございません。  そこで、次に移りたいと思いますが、何としても国際的にも国内的にも環境問題でございます。まあ環境の面から立つならば、これは船田長官にぜひともひとつお願いしておきたいと思いますが、生活を向上させるためにはひとつ会ももうけにゃいかぬ、経済を大きくせにゃいかぬ、発展させにゃいかぬ、さあ、社会資本の充実だ、生活の向上だというようなことで今まではそれでよかった、そして世界のトップクラスの経済大国になったわけであります。まさにこれは国民の皆さん方の大きな力であります。ここまで来て、なおそのような考え方で世界のトップレベルを続けていこう、永久にひとつ持続していこう、こういうようなことになると、非常に世界的な趨勢の中で日本が袋だたきになってしまうというような、そういうおそれもこれあるわけでございますので、この際、経済を担当しておられる長官の御見解をお聞きしておきたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 ただいまの和田先生の御指摘、環境問題とそれから経済成長、こういう関係の御質問でございました。確かに地球環境保護、保全、そういう考え方につきましては、最近非常に各国での取り組みの高まりあるいは意識の変革、こういったことがかなり強くなってまいりました。  昨年の六月でございましたか、リオデジャネイロで行われましたいわゆるUNCED、環境と開発に関する国連会議、そこでも、アジェンダ別というものの採択を初めとしてさまざま各国で取り組みをやりたい、こういう考え方が示されたところでございます。もちろん、この環境の問題を考えますと、経済成長の路線というものを従来のまま続けていくということが果たして可能であるのかどうか、そこについてはいろいろ議論をしていかなければいけない問題であろうと思います。やはりある程度環境制約ということが強まっている、そういう中でのふさわしい成長路線というのはまた新たに従来とは違ったものとして考えられるものが必要ではないかなというふうに思っています。  特に具体的に申し上げますと、ライフスタイルがやはり変わらなきゃいけない、こういうこともあるでしょうし、それから従来のように生産者重視という考え方から、消費者なりあるいは生活者という言葉で置きかえてもいいと思いますが、そういうものに対する施策をより重視して考えていこう、こういうことも当然必要であろうと思います。  昨年六月に「生活大国五か年計画」を策定したわけですが、この中にも、今申し上げたような環境の問題とも十分に両立をできるライフスタイルの問題とかあるいは生産者よりは生活者重視の政策をとろう、こういう方針がかなり取り込まれているわけでございますが、しかし、そういう中においてもある程度の経済成長率を確保する、これまた一方で重要なことでございますが、両立という考え方で今後取り組みを進めていきたいというふうに思っています。環境問題の重要性というのは先生御指摘のとおりであろう、このように思っております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 時間がありませんので要望だけにとどめておくようにしますが、いつまでも日本のみが良質なエネルギー資源を利用していこうということは不可能だと思うのですね。やっぱり省エネルギーについても、通産省、少なくとも過去は電気消しておったのが、このごろ電気消さぬようになっておったりしますが、ひとつ省エネルギーに官庁がみずから先頭に立ち、市民の皆さん方、国民の皆さん方にも省エネルギーを啓蒙するというような指導あるいは新エネルギーの開発等々についてぜひとも努力をしてもらわなくちゃならないと思いますし、朝から議論がございましたが、リサイクルもまた必要であります。古紙の再利用というのは非常にふえておるということは朝から御答弁をいただいております。しかし、要は、せっかく法律ができたわけでございますが、このリサイクル法ができた途端に新聞紙の値下げ、鉄の値下げというようなことで、あの法律が機能することができなかったわけです。そこはどういうところに原因があるかというと、やはり、通産省は知恵は出すけれども、いや、ごみのことは、これは厚生省だというようなことで金を出さない。確かに厚生省はごみになったら金は出す、しかし再利用の場合は、やはり通産省が金を出してもらわぬと困るわけです。せっかく日本の長い間の社会生活の中で、空き瓶であるとか空き缶であるとか古紙であるとか、そういう再資源物を回収する民間の組織というのがあるわけです。しかし、この民間の組織というのは極めて零細であるわけです。したがって、食っていかなくちゃならない、食うための手段というものを考えにゃいかぬ、そのためにはどうしたらいいかということは、私は時間があったらしゃべりたかったのですが、またの機会にしゃべらしていただきます。それは、やはりそういう回収業者が食っていけるような方法を見つけてあげなくちゃならぬわけです。それには税金とか、あるいは融資だとかいうようなものも必要であろうと思いますし、そういう回収をした空き瓶であるとか古紙であるとかというものを集積するヤードというのは、それらの力ではどうにもできぬわけですから、それは通産省が、これは厚生省の仕事じゃないのですから、自治体に金を出して自治体でつくらすというような方法、こういうものも考えていく必要があるんじゃないかと私は思います。  そういうようなことで、再利用については、できた法律が活用できる、そういう具体性のあるリサイクル行政というものにも力を入れていってもらいたい、こういうように思います。  あと用意をいたしました軽油引取税の引き上げの問題、時間がなくなったわけでございますが、これ以上軽油引取税なりガソリン税というものを上げて、そして、建設省の方がおられると思うのでございますが、車の走る道路ならばいざ知らず、人の歩く歩道、自転車で走る自転車道、そういうところにまでガソリン税やあるいは軽油引取税というようなものを充てることは果たしていいのかどうかということです。これはぜひとも道路財源のあり方についてもこの際ひとつ御検討いただく必要があるのではないか、こういうように思うわけでございます。これは大蔵大臣あるいは建設大臣の所管であろうと思いますが、閣僚の一人として、ひとつ森大臣の方から今後の取り組みについてのお考えを示していただきたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今先生が御質問の中にお話しくださったように、通産省が道路財源の制度を所管しているわけではございませんので、政府としての検討の要否につきましては私からお答えを申し上げるのは適当でないかと思います。ただ、一般論として言えば、今後中長期的に道路整備コストを適切に賄っていくための方策については国民各層を含め十分な論議を行っていくことが極めて大事であるというふうに考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 ちょうど時間が来ましたので終わります。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 次に、遠藤乙彦君。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 両大臣の所信に対する質疑を進めさせていただきます。  我が国は、今戦後最大の不況下にありましていまだ回復の見通しも立っておりません。どうこの不況を乗り越えるか、今最大の課題になっております。国民の方々の圧倒的な願望も、何とかこの不況を早く克服して明るい見通しを出してほしい、大変強い要望が政治家に寄せられておりまして、この問題につきましては本当に政官民また党派を超えて英知を出して取り組んでいかなければならない問題であると感じております。そういったことで、まずこの景気の問題、不況対策のところから質問を始めていきたいと思っております。     〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕  まず平成四年の政府当初見通し、これは三・五%ということでございました。これは先ほど長官からも所信の中でございました。それが今では一・六%に下方修正されたわけで、これは誤差というには余りにも大きなわけであって、半分以下になっているわけでございます。もちろんこれは見通しですからどんぴしゃりというわけにはいきませんし、いろいろな要素も途中で起こりますので、これも当然誤差というのはやむを得ないでしょうけれども、他方、やはり政府がこういった自信を持って出す見通しである以上、大変重要な意味を持ちますので、この正確度ということはできる限り高めるということが当然ではないかと思うわけでございます。  そこで、まずなぜこの見通しが誤ったのかということです。どの要素が特に大きな要素として見通しを誤ったのか、どのように政府として見通しの誤りの問題を見直し、検討しているか、そういった点につきましてまずお聞きしたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 遠藤委員の御質問にお答えいたします。その前に、実は遠藤委員とは大学のゼミの先輩後輩でございまして、先輩からの御質問で大変緊張しておりますが、よろしくお願いいたしたいと思います。  今御指摘の平成四年度の経済見通し、三・五%でございましたけれども、実績の見込みが一・六%に下方修正されたということ、大変私どももこの問題について重要だな、重大なことだなというふうに思っております。もちろん、今若干御指摘をいただきましたようにこの経済見通しの数字の性格としては、やはり民間の経済活動が我が国の経済の主流である、ですから、そのすべてを把握して一〇〇%見通しをきちんと行うということはなかなか難しい、あるいは対外的な要因ということもあり、年度当初にはなかなか予測できない事態ということも当然あるかもしれない、ある程度の幅を持ってこの数字は考えられるべきものである、このようなことは先ほども申し上げたところでございます。ただ、三・五から一・六というこの数字の変更は、これはやはり誤差の範囲内ではないわけでございまして、私どもとして見通しの甘さがあったということは率直に認めざるを得ないというふうに考えております。  ただ、こういう状況になった大きな原因としては、通常の不況時に最大の要因として言われている在庫の循環、ストック調整、こういったものの発現、これはもちろん今回の不況においてもかなりその影響としてはあるわけでございますが、今回は特に、それにあわせましていわゆるバブル経済が発現をし、それが急速な形で資産の価値が下落をする資産デフレが起こって、その資産デフレというものが実体の経済にも影響を与えた。逆資産効果ということで消費者の消費動向も冷やしてしまう、あるいは企業家の企業運営というものを非常に弱気にしてしまう、こういう心理的な効果も非常に大きく出た。これは多分戦後の安定成長期になってからの初めての経験であったろうというふうに考えております。ただ、もちろん初めての経験であったからすべてが許されるということでは決してないと思いますけれども、この初めての経験というものはやはり見通しをかなり困難なものにしたということは確かであろうと思います。  私どもとしては、今回のこの経験を十分に踏まえて、これまでも経済の実態をつかむという点においては本当に細心の注意を払っておりますけれども、今回の経験をまた一つの契機として、さらに経済の実態というもの、そして見通しというものについてより適切な判断ができますように今後とも努力をしていきたいというふうに感じております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 長官の大変謙虚な御姿勢、大変評価をしたいと思いますし、ぜひとも今の方向でより正確な見通しの策定に努力をいただきたいと思っております。  今度は事務当局にもお聞きしたいわけなんですが、今の長官の御発言で、今の経験を踏まえてより正確な予測をということですけれども、さまざまな経済モデルを使っていると思います。そういったものに対しての修正、新しい要因、特に資産デフレとか金融面の新しい問題、こういった問題は、在庫循環それから設備投資循環とかは当然今まであった在来型のパターンですけれども、今回の全く新しい要素は、いわゆるバブル経済の崩壊による資産デフレあるいは不良債権の蓄積による信用創造の収縮、実はこういった問題が大変重大な要因であって、金融システムの問題が大変大きな要素として出てきている。これがいわば新しい要因なわけですけれども、こういった要素を経企庁の使っておられる、よく知りませんが、モデルの中に今後組み入れていくのかどうか、その点につきまして事務当局の御説明をお聞きしたいと思います。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えをいたします。  経済企画庁にはさまざまなモデルがあるわけでございまして、中期の経済計画をつくりますための中期経済多部門モデルでありますとか、あるいは世界全体をもカバーするような、もちろん日本も含めてでありますけれども、世界モデルでありますとか、そのほかのさまざまな予測型経済モデルというものがあることは御指摘のとおりでございます。  ただ、まずもって今回のバブルの生成と崩壊、この背景にありますものは、御指摘のように循環的な要因に加えまして、いわば資産の急速な上昇とその下落というこの資産価格の与える影響でございます。こういった一連の過程というものを十分にレビューをし分析をするということが必要かと思いまして、このような努力というものは、私ども経済企画庁さまざまなそれぞれの部局において進めていくべき課題だと思っております。そういう中で計量モデルの作業、御高承のように、これを積み上げてまいりますのは大変時日を要する面もあるわけでありますが、そういった新しい要因という点につきましての検討というものもこれから進めまして、予測作業の上でもそういった点についての留意ということを十分いたした形にするということが重要な面かと思っております。  もとより、経済見通し策定の上におきましても、このような資産価格の変動というものが実体経済にどのような影響を与えるかという点につきましては、今後十分心して考えていくべき課題である、このように思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 この現下の平成不況と言われるやつですね、まあこれの性質、本質をどう見るか、これは非常に今後の景気対策にかかわる根本問題だと思います。単純に現象的な数字をなでるだけでは有効な対策ができないわけであって、やはり現下の不況の性質、特に金融面からの新しい要素をどう分析、評価をしていくかということは大変重要な、特に経企庁に課せられた大変重大な課題であるというふうに思っておるわけでございます。  経企庁さんの見通しを伺って一つ印象は、実体経済のことは大変よく勉強されているようですけれども、金融とのかかわりを非常に過小評価しているのではないかという私なりに若干印象があるわけなんですが、そういった意味で、今回の不況はよく一九三〇年代の大恐慌にも比されるような面もあるわけであって、特に先ほど長官が、資産デフレが逆資産効果を通じていろいろマイナスが働いたとおっしゃっておりますけれども、これはごく一部の要因であろうと思います。やはりこの資産デフレ、いわゆる金融機関の不良債権、土地担保で貸し付けた不良債権、これが大変な額になっている。一部大蔵省なんかは八億とも九億とも言っていますけれども、実際には、中には百兆を超えるのじゃないかという推定もあるわけでございまして、これがやはり膨大なこれだけの不良債権を抱えて、信用創造に対して大変なデフレ圧力を加えておる。試算によりますと、やはり二〇%くらいのデフレ圧力になるのではないかという見方もあるわけでございまして、やはりこの点をどう分析し、見通しをつくっていくかということは大変重要な今後のポイントになるわけだと思うわけです。  そういった意味で、長官にもう一度お聞きしたいのですけれども、今回の金融面の問題、資産デフレ、不良債権の問題、これに対して長官どんな考え方をお持ちか、お聞きしたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 先ほど資産デフレということがいわゆる逆資産効果ということで、これは主に心理的な効果というものが非常に大きいということも申し上げましたが、同時に、先ほど遠藤先生御指摘のように、まさにその資産デフレというものが金融システムの機能をやはり若干損なってしまったのではないか、この面も非常に大きなことであろうというふうに思っています。特に、もちろん金融システムの中では貸し出し能力の問題、これは自己資産比率の問題であるとかいうこととも関係をしておりますけれども、貸し出しの面での貸し渋り、あるいは貸すに貸せないという事情があるという供給サイドの面、そしてまた逆に、需要側の面としては、やはり中小企業も大企業においても景気が悪いということで、設備投資をするための借り入れということを控えてしまう、こういう需要側の両方の問題がある。そのことが端的にあらわれているのは、一つはマネーサプライの減少であろうというふうに思っております。ただ、マネーサプライの減少も、最近やや底入れというんでしょうか、減少がややとまっているというような状況もありますし、また、この前の公定歩合の引き下げにおきまして、そのこともやはりかなりいい影響を実体経済に与えていくだろうということも考えておりますので、そう心配する状況にはなくなってきているのではないか。  それから、金融システムの安定という中では、金融機関が共同で不良資産の買い取り機構の発足をさせるとか、あるいは住専でございますね、住宅専門会社、そこにおけるさまざまな負債の問題をやはり関係当事者の間でいろいろ議論をしていただいて、かなりいい方向で救済をしていこうという合意がなされつつある、この点も私はかなり明るい材料ではないかなというふうに思っております。  しかし、いずれにしても資産デフレというものが金融システムの安定性ということにかなり影響を与えていたということは私は認めざるを得ないんではないか、これは今後の経済の見通しなり分析の中でも大きな要素としてとらえていく必要があると思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 今長官、資産デフレが大きな影響を与えていたと過去形でおっしゃっていましたけれども、私はまさにこれから非常に深甚な影響がボディーブローとして効いてくるのじゃないかということを非常に心配をしておりまして、非常に金融経済と実体経済の関係というのは理論的にもまだ不十分な点がありまして、ぜひこれから問題意識を持って経企庁としても金融システムの側面からの景気不況問題、ぜひしっかりと調査研究をしていただきたいということを要望として申し上げておきたいと思っております。  次いで、平成五年の見通してございますけれども、三・三%ということが打ち出されております。ずっといろんな報告から政府の見通しを読ましていただいても、根拠がちょっと明確じゃない。すべて仮定に立っている。消費はこのように伸びると見込まれる、設備投資はこうなると見込まれる、こういう仮定があるとすれば見通しとして三・三だ、どうも私にはそういうふうに読めるわけで、必ずしも十分説得力ある根拠はないように思われるわけなんですが、この三・三%ということに到達した根拠をどうお考えになるか、御説明を得たいと思います。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えいたします。  平成五年度の経済見通しを策定するに当たりましては、平成四年度の上期、四月から九月までのGNP統計の速報が昨年の十二月に発表になったわけでございまして、この上期実績、〇・〇、マイナス〇・四という四半期別の伸びでございましたけれども、これを前提としながら八月の総合経済対策が講ぜられまして、これが平成五年に入りましてから本格的に実体経済に浸透していくというこの効果あるいは平成五年度の予算におきまして景気に配慮した編成がなされているという、そういった政策的な側面というものを一方では織り込むということがあるかと思います。  他方におきましては、内外のと申しますか、世界の動向を初めとしたさまざまな与件的なものにつきましての一定の仮定を置きまして、そういう中で個人消費、民間設備投資あるいは住宅投資というものがどのような姿になっていくのか、これをさまざまな手法を使いまして計測をする、そういうプロセスを経て三・三%、このような実質成長率を確定する、こういうことでございました。もとよりこれは実質でございますので、名目成長率につきましては四・九%ということでありますが、この間にありまして物価上昇率が卸売物価なり消費者物価、それぞれどのような動向をたどるか、その結果デフレーターがどのぐらいであって実質としてはどうであるか、そういうことでございます。  詳細の説明は、もし必要であれば申し上げさせていただきますが、そのような多岐にわたりますいわば段階的な接近法と申しますか、そういう形を通じましてこのような数字をまとめたものでございまして、もとよりその過程で関係省庁との調整を図って、政府として御決定いただいたものでございます。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 見通しですから、当然幾つかの仮定を置かざるを得ないので、仮定自体が楽観的とか、あるいは希望的観測が入りますと相当結果も違ってくるわけなのでして、今ここで三・三%の数字を云々するつもりはありませんけれども、やはり今後その仮定に、前提につきましても慎重な評価、見通しというものを持つべきではないかと私は考えております。いずれにしましても、より正確な見通しに一層の努力をお願いをしたいという要望を表明をしておきたいと思います。  続いて、大臣のこの所信の中で、インフレなき持続可能な成長経路というのが中期的な重要な目標であるとおっしゃっておりました。これは当然だと思います。このインフレなき持続可能な成長経路、いろいろな定義があるのだと思いますけれども、恐らく物価が安定して、雇用も完全雇用、それから設備も十分に稼働している、生産性も十分に織り込んでと、そういった潜在成長率を実現していくような経路をそうおっしゃっているのだと思いますけれども、これを基本的な経済政策の目標として採用することはもっともだろうと思いますが、具体的な数字としてこのインフレなき持続可能な成長経路というのは何%ぐらいに見込んでおられるのか、これにつきまして御説明を得たいと思います。

長瀬要石経済企画庁調整局長

○長瀬政府委員 お答えいたします。  インフレなき持続可能な、いわば内需主導型の成長経路というものにつきまして、何がということになるといたしますと、昨年の六月に策定をいたしました「生活大国五か年計画」があるわけでありまして、この中におきましては五年間にわたります我が国の経済成長率に関しまして三カニ分の一%程度、このような姿が示されているわけでありまして、その中で物価上昇率につきましても二%程度ということでございますし、あるいは失業率につきましても二カ四分の一%程度、このようなことでございまして、そういう中で国際的に調和のとれた対外均衡が達成されていく、このような経済のマクロ的な姿が描かれているわけでございますので、中長期的な観点からいたしますとインフレなき持続可能な成長経路というのは、いわば「生活大国五か年計画」で描いておりますような方向というふうに念頭に置いてもよろしい、このように考えております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 今この三・五%という数字が御説明がありましたけれども、これは潜在成長経路あるいはインフレなき持続可能な成長経路ということだと思います。これは今の政府としては、総需要の管理を通じてこの経路を達成をしていくということが義務である、責任であるという認識がおありかどうか。あるいはただ一応成長経路であってどうなるかはまた知る限りではないというのか、あるいはこの三・五%をあらゆる手段を通じて、特に経済担当官庁、大蔵、通産あるいは経企含めて、仁の三・五%の達成をぜひとも実現をしていくことが義務である、政治的責任である、そういった認識をお持ちかどうか。これはちょっと長官にお聞きしたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 インフレなき持続可能な成長経路、今局長から御説明いたしましたように、生活大国五カ年計画の中でも三カ二分の一、三・五%という数字を設定をさせていただいて、それに向かってとにかく頑張っていきましょう、こういう態度を示したところでございます。これがまさに政治責任としてかっちりと決められた数字として、この達成のためには、もちろんそれに向かって努力をする、これは大事なことであるし、できるだけ結果としてその数字に近づくということが我々の大事な仕事である、こう思っておりますが、政治責任がどうか、こういうことで問い詰められますと、その点については若干の余裕といいますか、これは毎年毎年の経済見通しと同様な考え方で、ある程度の幅を持って考えていくべきものであろうというふうに考えておりまして、この三・五という数字も、そういうある程度の幅、しかしながら私どもとして生活大国の中身を実際に実現をしていく、そういうためにはやはり全体の経済成長率もそれにできるだけ近づけるという努力はやはりしなければいけない、こういうことだと思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 立場上非常に難しいお答えになったかと思いますけれども、この日本の経済、総生産でもうじき五百兆になんなんとするわけですから、一%違うともう五兆円ですかの差で大変な損失であり、生活大国実現に向かってなかなか資源も捻出できないことになりますので、やはり最大限三・五%、この達成に関係省庁ぜひとも努力をしてもらいたいと思っております。  そこで今度は不況対策の関係、特に政策的に、当然総需要管理ということで通常金融政策あるいは財政政策ということになるわけですけれども、今の状況は金融的な政策が非常に効果がないのではないかと感じております。公定歩合が今二・五%まで下がりましたけれども、若干の心理的な影響はあるかもしれないが、不良債権が膨大であり、またいわゆるバブルの時期に主要な企業がいわゆるエクイティーファイナンスで限りなくゼロに近いコストで資金調達をしてきて設備投資を図ったりしたこともありまして、そういった状況を考えますと、金融政策、特に利子率の引き下げはほとんど効果がないであろう。むしろ今の三・五%を実現をしていくには積極財政を中心としたかなり大規模なリフレーション政策をとっていかないとこの三・五%は難しいのじゃないかという感じを私は持っております。  そこで、当面の平成不況の脱出という状況にあって、金融政策、財政政策の有効性について長官はどういったお考えをお持ちか、御説明を得たいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 景気対策といいますか、今後の、あるいは現状における景気の低迷を脱するためには金融政策、財政政策いずれかという御趣旨だったと思いますけれども、私はやはり金融政策もしかり、あるいは財政政策もしかり、これまでやってきた対策でもそのミックスでやってまいりましたし、今後、やるということを言いますと追加対策のことになってしまいますから、そこはまだ今後検討していかなければいけない問題でございますが、やはり理論的には両方の政策が相まって効果を発現していくものというふうに思っておりまして、そのどちらが大事か、どちらだけをやるべきだというような議論では決してないと思っております。特に金融政策、これは公定歩合の引き下げとかそういうことで今日まで六次にわたって高目の局面からずっと来たわけでございますけれども、それはかなり効果をもたらしているというふうに私は思っております。まだ市中金利あるいは貸出金利のところで公定歩合の引き下げの効果が十分には浸透していないという部分も若干あるように思っておりまして、それはできるだけその末端にまで浸透するようにということでお願いをしておるわけでございますけれども、そういうことをきちんとやった上での効果というものは、ないといいますか、あるいは小さいということでは決してない、このように思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 私は、金融政策と財政政策どっちかということじゃなくて、両方必要なんだけれども、金融政策は今非常に効果が薄まっている、より積極的な財政が必要だろうということで申し上げております。特に、そういった意味で追加的な不況対策としては大規模所得減税ということを今野党が言っておりますけれども、これは先ほどお答えもありましたので繰り返しませんが、景気対策はタイミングが非常に大事だと思います。湾岸戦争のころは日本の対応に対してツーリトル・ツーレートという批判があったわけです。今回、昨年の夏の対策は規模はかなりあったと思いますけれども、評価はしておりますが、やはりタイミングがもっと早ければもっと効果があったのだろうと思っておりますし、ぜひともそういうことで追加的な対策も、この大規模減税も含めてできるだけ早いタイミングで、今の予算の成立も含めてですけれども、お願いをしたいと思っております。  それで、ちょっとひとつ別の観点から、今回の政府の景気判断と現場の感覚のずれということをちょっと申し上げたいわけなんです。  私どもずっと政治家として現場を回っておりまして、少なくとも一昨年の秋ごろからは、現場の中小企業の経営者あるいは商店街の方等から非常に厳しいという声が強く出てまいりまして、我々も皆さんの声を聞く限り相当深刻な不況に入りつつあるなという感を強くしたわけですね。  そこで、政府にもいろいろ注文を申し上げたわけですけれども、他方、まだその時点では政府の判断というのは非常に楽観的な見通しを言っておられました。やはり政府の景気判断と現場感覚のずれということは非常に私も痛感したわけですけれども、具体的には、例えば月例経済報告にも、これはほとんど大企業というのですか、マクロの数字ないしは大企業の数字が載っているわけです。今中小企業とか零細の商店とか、そういった統計は全くないわけですね。特に景気の場合、当然下請にいけばいくほど早く不況の影響を受けるわけでして、先行指標としても、そういったより下請の企業、中小・零細企業の方が早い段階で不況突入を知るシグナルとして重要ではないかと思うわけですね。  そういった意味で、今後の経企庁の月例報告とか主要な統計には、こういった中小企業、零細の商店等の世論調査のようなものでもいいと思うのですけれども、景況感の判断を参考資料としてぜひ含めるべきではないかと私は強く感じております。また現場からも、政府の統計について説明をしましても、政府はそういった中小企業とか零細のものに対しては眼中にないのではないかといったような厳しい反応もありまして、そういった政治的な意味も含めて、中小企業、零細経営体に対するそういった統計の整備ということもぜひ進めるべきではないかと思いますけれども、この点につきまして、長官いかがでしょうか。     〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 御承知のように、私どもの企画庁としましては毎月月例経済報告を作成をしておりまして、この経済報告は各月の報告時点で最も新しいといいますか、入手可能な最新の統計を収集をして分析をし、あるいはそれにさらに産業界からのヒアリング、企業経営者の意見なども十分に参考にして報告をいたしているということでございます。  さらに、私どもとしては地域の経済、こういったこともやはり大事であろう、こういうことで地域景気懇談会というのを開催をいたしまして、中小企業団体やあるいは商工会議所あるいは主要企業の代表者等から景気の現況についてヒアリングを行う、こういうこともやっておるわけでございますが、先生の御趣旨よくわかりますので、今後ともそういうヒアリング等を通じまして中小企業の動向あるいは地方の景気の動向、そういったことにもさらに注意をして作成をしていきたい、このように思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 ぜひその趣旨で努力をお願いしたいのですが、それでは具体的には月例経済報告なんかにそういった数字を含める意向はおありですか。

土志田征一経済企画庁調査局長

○土志田政府委員 お答えいたします。  月例の判断の中には、例えば中小企業金融公庫等の調査結果、アンケート調査結果等につきまして、中小企業の業況判断等も入れてございまして、主要企業だけではなくて全体で見るように従来からもしておるところでございます。今後ともそういう方向では努力してまいりたいというふうに思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 ちょっと景気の問題が長くなってしまいましたが、もう一点だけ。  今非常に不況の中にあって、個別の企業としてはいわゆるリストラクチャリングあるいは減量経営ということがキーワードになってきていて、いわゆるゼロ成長であっても非常に低成長であっても収益体質を改善していくというのが今の経営の主流といいますかキーワードになっているようです。当然このことは、製品の値段を上げるわけにもいかないし売り上げをふやすこともできない。したがって、コストダウンによって収益体質の改善を図るというのが今の経営の基本であるかのように言われております。これは個別企業にとっては自衛手段としてこの不況の中で生き抜くには当然のことかと思います。  他方、マクロ的に見ると、そういうさまざまな人手の削減あるいは不要なコストの見直しあるいは設備投資計画の見直し、こういったことはマクロでいうとまさに総需要を減らす効果があるのであって、ますます今の景気の足を引っ張るという面があるわけですね。こういった点につきまして、非常に難しい問題ですけれども、長官としてはどういう考えをお持ちでしょうか。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 いわゆる企業等で今取り組んでいただいているリストラクチャリングですね、この中には例えば、もちろん労働条件の改善、時短のことをやって、それで労働条件をよくしていこうという部分もあるかもしれません。あるいは損益分岐点をできるだけ下げましてコストダウンを図って、そして利益が上がるようにしていこう、こういう取り組みを個々の企業でやっていただいているというわけであります。それがマクロとしてそのために余計に景気の足を引っ張るのではないかという御指摘なんでございますが、私は必ずしもそうとは感じておりません。  もちろん、今回の景気の低迷がいわゆる資産デフレ、そのことも大きい、こういう特殊な要因もあるわけでございますが、過去、我が国の経済をずっとひもといてみますと、やはり円高不況のときもしかり、あるいはオイルショック、二回にわたりましてありましたけれども、その都度やはり企業としてはある意味でリストラをやってこられたわけであります。その結果を通じて、景気回復の時点ではさらに我が国の経済が力強い足取りで回復をする、そういう経験を過去何回かいたしておるわけでございまして、今回もそういう特殊な要因はあるけれども、しかしながらこのリストラということが、長い目で見れば我が国の経済、個々の企業の体質改善はもちろんのこと、日本の経済の足取りを弱めるものでは決してない、私はこう理解をしております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 続いて、対外通商問題について触れたいと思います。  冷戦が終わって、それからクリントン政権が誕生して、国際環境は大きく変わって新しい国際秩序の構築に向けて今進んでおるわけでございますが、特に私個人としても感じているのは、世界の問題が今までの米ソ対立という政治的な、軍事的な課題から、どうも経済問題に非常にウエートが移っているという気がいたします。また、クリントン政権の誕生ということは、特に我が国の今後の通商環境にとって極めて大きな要素でございまして、これをどう見きわめ、どう対応していくかということは非常に重要な、最重要の課題の一つではないかと考えるわけでございます。  私もつい先月アメリカに出張する機会がありまして、ニューヨークとワシントンだけですけれども訪れ、またいろいろな関係者とも懇談をしてまいりましたが、一つアメリカに行って非常に感じたことは、国内状況が非常に厳しくなっているなということを肌で感じてまいりました。いろいろなことがあるのですが、一つは、ニューヨークやワシントンの目抜きの道路でもでこぼこが非常に多いのですね。車が通ると直下型地震のような衝撃を受けまして、まさに財政赤字のためにそういった社会インフラの補修すらできないような状況になっている。大変厳しい面がありました。また、ホームレスの人が非常にふえておりまして、公園なんかにいてもいつの間にかホームレスの人に囲まれるというような状況もありました。またワシントンなんかの中でも、特定の地域が治安の悪化のためにゴーストタウンみたいになっているというような状況もありまして、アメリカの内政問題、経済問題が大変深刻であるなということを痛感をしてまいりました。それだけに、クリントン政権の、特に経済活性化の課題、これは大変重い課題をしょっているなということを肌で感じてきたわけでございます。  今、クリントン政権、誕生早々ですけれども、内政に最大の努力をされておりまして、つい昨日も増税を含む新しい経済政策を発表したわけでございますが、当然、これが対外的に非常に、これまた日本に対する通商関係、厳しいものがあるだろうということを感ずるわけでございます。もちろん、クリントン大統領自身、いわゆる不条理なジャパン・バッシャーではないということはよく言われておりますが、他方、冷戦後初の大統領であり、戦後世代でもありまして、既に物心ついたときから日本というのは競争相手として、経済大国としてあるという認識であるわけでありまして、ある意味では非常に手ごわい大統領ではないかという気もいたしました。  また、いろいろなシンクタンクを訪れまして意見交換した中で、アメリカのシンクタンクというのは政権とも非常に密接に関係を持って、いろいろな政策提言をしていくわけですけれども、一つの特徴は、いろいろなテーマが圧倒的に経済問題に移っているということが特徴でございました。かつては、米ソ冷戦のころは、いわゆるジオポリティカルといいますか、地政学的なテーマが非常に主流だったわけですが、今はむしろジオエコノミックと言っておりますけれども、要するに、日本や欧州との経済関係、競争関係をにらんだ経済問題に非常にウエートが移っているということを非常に印象深く聞いてきたわけですけれども、必ずこれは将来、近い将来において、日本に対してもさまざまな厳しい要求といいますか、政策が出てくるのではないかということを感じてまいったわけでございます。  そこで、通商問題の主管大臣として通産大臣にお聞きしたいのですけれども、大臣個人として、クリントン政権の体質といいますか、あるいはまだ明確になっておりませんが、今後の通商政策に対してどういった出方をしてくるか、そこら辺につきましての大臣御自身の認識をお聞かせいただければと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 先ほど社会党の和田委員のときにも少しお話し申し上げまして、改めて遠藤委員の御質問に対して私なりの、多少個人的な主観もあるかもしれません。もう一つやりにくいのは、あなたは大体外務省におられた方ですから、その辺のことはよく熟知をしておられるし、いろいろな角度から情報もとっておられるだろうと思います。  今先生がおっしゃいましたとおり、クリントン世代というのは、日本がある意味では経済大国として、あるいは科学技術を有している大きな大人の国というふうに見ておられる。昔の世代は、日本というのは戦争に敗れて、まさにトンカチのところから、かじ屋から大きくなっていったというふうな意識を当然アメリカの指導者は持っておられた。この点がやはり大きく違うだろうと私は思う。そういう意味では、ざっくばらんな話をしていくことが大事な外交あるいは通商政策の第一歩だろうというふうに思います。  それから、もちろん先生もアメリカにおいでになっておられますから、その辺の、町の状況のみならずクリントン政権が抱えている問題点というのは熟知をされていると思いますが、例えば、今アメリカは景気が少しいい方向へ動いている、いい方向へ動いていけば、逆に言えば、また日本の製品がそれだけ余計アメリカヘ流れる、こういうジレンマがあるわけですね。それから、いろいろおっしゃいましたけれども、ホームレスの問題を初めとして、今クリントン内閣としてやらなければならない仕事というのはたくさんあるわけですね。特に公共事業、おっしゃいました道路とか空港あるいは橋など、かなり大がかりな公共事業をやっていかなければならぬ。それから、もっと根本的には、アメリカの再生を考えるためには教育制度に大変大きな力を入れなければならぬ。いずれにしても、大変な大きな財源が必要だ。どうしても内に問題を集中していかなければならぬ。  ところが一方では、日本とアメリカが協力し、もちろん欧州が協力をして、旧ソビエトの支援の問題、環境の問題等、いろいろな問題をやっていかなければならぬ、そのためのイニシアチブを持っていかなければならぬという、いろいろな意味で悩みがある。その悩みを日本が共通の悩みとして受けとめてあげるということが、日本の外交、通商として一番大事なところではないだろうか、こういうふうに私は思っております。  そういう意味で、クリントン政権も、確かに周囲はいろいろな問題を大統領府に対して、また大統領に対して迫っておられますが、そういったくさんの多くの問題を抱えておりますよということを我々日本の行政や政治に対して見てくださいよ、これだけの問題を抱えております、だけれども、私は日本との関係を大事にしていかなければならぬ、あるいは自由貿易というものは大事にしていかなければならぬという考え方を今両方でお互いに見せ合って、そして、恐らく間もなくでしょう、アメリカの新しい通商政策あるいは対日政策というのが打ち出されていくだろう。そこのところを私どもは十分注視をして、先ほど申し上げましたようなことも含めたアメリカとの関係をより強力に進めていかなければならぬ、こんなふうに私は思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 特に通商主管の大臣としてアメリカとの対話はぜひ進めていただきたいと思うのですが、その意味でも、ぜひ早期に大臣御自身が訪米されるということが非常に大事なことじゃないかと私は個人的に思っております。渡辺外務大臣は既に行かれております。ちょっと体調を崩されたようでございますが、大臣はまだ大変お元気なようでございますし、ぜひ早期に訪米されて、クリントン政権の、特に通商関係者とは直接的なコンタクトを持たれるのがよろしいかと思うのですけれども、大臣御自身としてはそういった訪米の計画をお持ちなのかどうか、いつごろ訪米を考えておられるのか、もしあればお聞きしたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 国会中でございますから、すぐ外国に出かけるというのは、まず委員長にも御了承いただかなければなりません。特に今、大事な予算を御審議いただいておりますから、そうした国会の情勢を見守っていかなければならぬと思っております。  もう一つ一私は記者会見でも、毎週二回閣議がございますと、必ず閣議の後に遠藤委員が今おっしゃるようなことを記者たちが言ってまいります。ただ行くだけがすべてがいいとは考えておりませんけれども、渡辺外務大臣がおっしゃるように、まず知り合うことも大事だろうと思っております。小さな縁ですけれども、カウンターパートでありますブラウン長官とは、昨年十月、彼が選挙のキャンペーンの全国委員長をやっておりましたときにお会いして意見交換したこともございますし、ゴア副大統領とは、数年前に環境問題でかなり激しいやりとりもして、それ以来、手紙などで文通などもいたしております。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げたアメリカの対日政策あるいは通商貿易政策というものがある程度示されてから行く方がいいのではないかなという感じを私は持っております。もちろん、行っていろいろな話をすることも大事でございますけれども、先ほど言いましたように、アメリカが、どちらかというと、大統領あるいは政府の周辺が非常に難しい問題をたくさん抱えているのですよという、そういう、表現はよくありませんが、ある意味ではハチの巣をつついたような状況になっているような感じもいたしますから、政府の考え方がもう少しきちっと定まってから訪問した方がいいのかなと思っておりますし、必ずしも訪問しなければならぬ理由もないわけでありますのでできれば、ブラウン長官においでいただければなお一番いいかな、あるいはカンター通商代表にもおいでをいただきたいなというような気持ちも私にはございます。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 この日米経済関係も大変大きな課題になってくると思います。スーパー三百一条の問題とかダンピングの問題とか黒字拡大の問題とか、いろいろあります。今まで日米構造協議というのがここまで来たわけですけれども、大臣として、今後日米間でどういった対話の枠組みであるべきか、構造協議を続けるべきなのか、あるいはまた違った枠組みでやるべきなのか、そこら辺の日米、特に経済対話の枠組みについて大臣御自身はどういったお考えをお持ちなんでしょうか、お聞きしたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 SII、いわゆる構造協議の中で幾つかの問題点、特に手法とか仕組みとか文化摩擦とか、いろいろ言われましたけれども、こういう点については、かなり日本も誠意を持ってこたえてきたと私どもは思っております。むしろアメリカ側の財政赤字を含めるマクロでは大きな問題にもなりますが、まだむしろアメリカの方が日本よりも余り前進していないという印象を私は持っております。  しかし、日米関係というのは、この構造協議のみならず、いろいろなチャンネルでこれから話し合っていかなければならぬことがたくさんあると思います。国連の問題にいたしましてもそうでございますし、通商ももちろんそうでございますし、そういう意味では、通産省のそれぞれのチャンネルを通じてより多くの対話を進めていくというのは極めて重要なことだと考えております。外務省も何か新たな日米との関係のというようなことも、報道ではそんな様子も出ておりますが、まだ正式には承っておりませんけれども、私はやはり閣僚レベルはもちろんのこと、次官レベル、局長レベル、いろいろな形で対米とのそうしたチャンネルを持っていくということは極めて私は重要だと思っております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 また、ウルグアイ・ラウンドの問題が当面の大きな課題としてあるわけでございますが、大分当初の予定よりはずれ込んでしまっておりますけれども、またクリントン政権の誕生という要素もありますけれども、ぜひとも早期に決着をさせて自由貿易体制を強化していくことは至上課題と考えるわけでございますけれども、大臣としてこの決着の見通し、決着させるべきだということは当然として、より客観的な見通しとしてどのように考えておられるかお聞きしたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今例示としてお話しになりましたように、アンチダンピングの問題、あるいはお話だけで終わりましたけれども、いわゆる自動車のミニバンの関税の問題、その他もろもろの問題が出てくるということは、やはりお互いに経済的にも良好な関係を続ければ続けるほど、また関係が深まれば深まるほど摩擦というのは出てくるものだろうと思います。そういう意味で、そういうふうにお互いのそれぞれの国がボーダーレス社会といいますか、ボーダーレス地球といいましょうか、そういうふうな時代に入っていけば、やはり個々に話し合っていくことが大事だと考えます。  そういう意味で、ガットというものは極めて重要でありますし、ウルグアイ・ラウンドもやはり早期にまとめていかなければならぬことは言うまでもありません。特に、NAFTAの問題でありますとかあるいはECの問題でございますとか、どうしても貿易の関係ではいわゆるブロック化傾向というものがなきにしもあらず、そういうことでそれぞれの国の事情からわがままも出てくるわけでございますから、そういう面からいいますと、自由貿易体制というのは、これは世界の繁栄、世界の平和のためには欠くことのできない私は大事な要請だというふうに考えておりますので、できる限り早く早期の成立をさせたいというのが希望でございます。  ただ、今委員からも御指摘のように、環境は必ずしもそうではないわけであります。特にアメリカのファストトラックが、これはよそ様の国のことでございますから、日本からどれくらいがいいというようなことは申し上げられませんけれども、アメリカの議会と政府が十分に話し合って調整をされることでございましょうが、その答えといいましょうか、アメリカ側の対応を見てから考えていくべきだと思いますが、日本の国といたしましては、それぞれ日本の持つ悩みもございます、諸外国もそれぞれ悩みを持っておりますから、その悩みを持つそれぞれの国が話し合って、そして真剣に一日も早く解決をさせていくということが重要であるというふうに考えております。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 ちょっと時間が限られておりますので、次のテーマに移ります。  中小企業対策ということなんですが、今の不況で最も影響を受けているのは中小企業、特に下請にいけばいくほど大変な影響を受けておりまして、私の地元なんかでも、下請になればなるほど受注が前年度比四割減とか五割減とか、あるいは昨年暮れからずっと仕事が入っていないとか大変厳しい状況に直面をいたしておりまして、ぜひとも大臣の所信にございましたように中小企業対策、活性化に最大の御尽力をお願いしたいと思っております。  そこで、一つお聞きしたいのは、昨年の緊急対策ないし総合対策でこの中小企業関連も幾つか施策が出されましたけれども、その実施状況、どのように評価をされておられるか、効果が上がっているのかどうか、また今後の追加策、どういったことを考えておるのか、幾つか法案が既に出ておりますけれども、それ以外にもこの中小企業対策としての追加策を考えておられるかどうか、ここら辺につきまして御説明をいただきたいと思います。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 お答え申し上げます。  まず、昨年の八月に策定されました総合経済対策の中での中小企業対策でございますが、これは主として金融対策を中心としたものでございます。このうち補正予算等の措置を必要としないものにつきましては、私ども総合経済対策が策定されて準備が整い次第実行に移しているところでございます。  例えば、中小企業金融公庫、国民金融公庫の貸し付けの別枠を設ける。例えば、中小公庫ですと、四億円が限度でございますが、五割アップの六億円までできる。国民金融公庫でございますと、四千万円であったものを二千万円上乗せしまして六千万円までにする。これにつきましては九月十六日に実施をいたしております。また、マル経制度というのがございます。これは、従来一企業当たりの貸付限度が五百万円でございましたが、暫定的に百万円の別枠を追加いたしました。これにつきましては、十月一日から実施をいたしております。  なお、予算を必要といたします緊急経営支援貸付制度あるいは時間短縮、環境対応、流通業活性化という予算を必要とするものにつきましては、これは昨年の十二月十日に補正予算が成立をいたしましたので私ども十二月十四日から実施に移しているところでございます。したがいまして、補正予算を必要としないものにつきましては、既に数カ月を経ているわけでございまして、これはかなり利用されておる状況でございます。  例えば、国民金融公庫、中小企業金融公庫の、統計の便宜上昨年の七月から十二月の期間におきます貸付額でございますけれども、これは中小企業金融公庫で二三・五%前年の同じ期間よりもふえております。国民金融公庫では、一八・四%ふえております。また、マル経資金につきましては、前の年の同じ期間、七月―十二月間でございますが、に比べて一二%ふえているという状況でございます。  なお、補正予算成立後に実行いたしました制度につきましては、まだほんのわずかの期間しかたっておりませんので、まだ具体的にどれくらいの使用状況かというところを把握するところまで至っておりませんが、徐々に皆さんの御理解を深め利用が広がっているという状況かと存じます。  また、今後の対策ということでございますけれども、先生も御案内のとおりでございますが、平成五年度の予算におきましても、中小企業におきます景気対策という配慮がいろいろな形でなされておるわけでございます。  幾つか申し上げてみますと、一つは中小企業金融公庫、国民金融公庫の貸付規模、これは全体でございます。全体の貸付規模を、これまでは大体年間一%ないし二%前の年よりふやすという形でございましたが、平成五年度におきましては、それぞれ六%増ということでございまして、ちなみに中小企業金融公庫では二兆六千億、それから国民金融公庫では二兆九千億の貸し付けが可能なような措置が準備されておるわけでございます。  それから、先ほどちょっと申し上げました中小企業金融公庫、国民金融公庫の一企業当たりの貸し付けの別枠の制度でございますが、この特別の制度は本年三月末の予定でございましたけれども、これを本年九月末まで延長いだすという予定にいたしております。また、マル経につきましては、今度、貸付期間、返済期間でございますけれども、従来設備資金は五年間、運転資金は三年間で返済をするということになっておりましたが、これをそれぞれ一年延ばしまして、設備資金は六年、運転資金は四年ということに措置する予定でございます。  また、信用保証協会が債務保証をいたします場合の一それを保険公庫が引き受けるわけでございますが、その保険公庫の引受限度額、これにつきましては普通保険、これまで一億二千万であったものを二億円に引き上げるというようなこと、それから無担保保険については千五百万でございましたものを二千万円に引き上げる、あるいは特別小口保険については四百五十万であったものを五百万円に引き上げる等々の措置が盛り込まれておりまして、私どもとしては、平成五年度予算の成立によりましてこれらが早期に実行に移せますように、また今最後に申し上げました保険限度額の引き上げにつきましては、信用保険法の改正が必要となりますので、近々法案を御提出申し上げる予定にいたしておりますが、これも早期に成立をさせていただきまして、早期に実行に移せることを心から祈念しているところでございます。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 中小企業の現場の声によりますと、確かに貸付枠の拡大、これはもちろん評価をしておりますが、実は一番ニーズが高いのは既往の債務の負担軽減だということだと思いますね。貸付枠がふえたとしても返済の見通しがないのでこれは借りられない、怖いというのが実際の現場の声でございまして、むしろ景気そのものを回復してほしいということが最大の要望ですが、とともに中小企業として一番恐らくニーズが今高いのは、既往の債務に対して、例えば政府関係機関の場合には繰り延べをしてもらいたいとか、あるいはその他の機関の場合には利子補給とか利子負担の軽減、こういったことに取り組んでもらいたいという声が大変強いわけなのですけれども、こういった要望に対しまして検討される意向はございますでしょうか。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 先ほども御答弁申し上げたところでございますが、昨年三月末に、緊急経済対策を策定いたしました際に、出しました際に、政府系金融機関につきましては、中小企業の個別の方々の事情に応じまして返済条件などにつきましても弾力的に取り扱うように指示をいたしております。この結果、政府系金融機関、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工組合中央金庫三機関合わせまして昨年の四月―十二月の期間で約二万八千件、金額にいたしまして約六千八百億円分につきましては、それぞれの御事情を配慮いたしまして返済猶予等の措置をとらせていただいております。これは例年の規模に比べて二倍ぐらいの水準になっておりまして、私どもとしましては、今後も個別の企業の皆さんの御事情に応じまして返済条件等についても極力弾力的に扱わせていただきたいと考えておるところでございます。

遠藤乙彦公明党・国民会議

○遠藤(乙)委員 時間が来ましたので、残余の質問はまたの機会にしたいと思いますが、特に中小企業あるいは商店街、最も今不況にあえいでおるわけでございますので、ぜひとも最大限の御配慮を両大臣にお願いいたしまして、質問を終わりたいというふうに思います。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 まず、通産大臣にお尋ねをいたします。  大臣は先ほどの所信表明で、最近の我が国経済はかつてない厳しい状況にあり、中小企業については、深く憂慮すべき状況にあるとの認識を示されました。  そこで、まずお尋ねをいたしたいのでありますが、来年度の中小企業対策費は今年度よりまた  またというのはここ十年ほとんど連続的に減額が続いているという意味でありますけれども、千九百五十一億円、予算総額のわずか〇・二七%まで減っているわけであります。これでこのような厳しい状況に十分対応し得るとお考えかどうか、総括的にお尋ねいたします。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今委員の御質問は、先般予算委員会でも不破委員から同様の御質問がございました。確かに、全体の予算あるいは通産省全体の予算、国全体の予算に比しまして、中小企業の予算というのは比率的には減じているということは御指摘のとおりでございます。これはきのうも委員会に教育予算の話が出ておりましたけれども、やはり財政再建という大きな命題がございました。したがって、シーリングを画一的にかけてまいりますとどうしても政策経費が減少していくということであったと思いますし、そういう意味では、中小企業のいわゆる国全体の予算に対する比率は減じていったということは否定できないことでございます。だからといって、中小企業に対して決して政策的な怠りはなかった。むしろきめ細やかにまた現実的な対応ができ得るように十分配慮をして中小企業政策を立ててきたということも言えますし、それから単に予算面だけではなくて、先ほどからしばしば中小企業庁長官も発言しておりますように、いわゆる中小企業金融というような面できめ細かい配慮をしていくということなどで十二分にカバーをしているというふうに私どもは考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 特に、今回の当初予算では、中小業者の当面の最も切実な要求になっております緊急融資が全く組まれておりません。昨日担当者に伺ったところでは、昨年の補正予算で組んだ二千億円が、都道府県からの希望がまだ八百億円しかないので残っているからとのことでありました。どの自治体も緊急融資をするとすぐその何倍も申し込みが殺到してたちまちパンクをするのに、どうして国の緊急融資だけはそんなに消化をされないのか、自治体の独自制度より融資条件が厳しく、利子も高いというようなことで、余り人気がないのかどうかお尋ねをいたします。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 お答え申し上げます。  緊急経営支援貸付制度につきましては、昨年の補正予算の成立を受けまして十二月十四日から実施可能な体制にいたしたところでございます。これは先生御案内のとおり、都道府県と国とが協力をいたしまして中小企業の方々に有利な条件でお貸しをし、また同時に各都道府県の実情に応じまして柔軟に対応できるように配慮された制度でございます。今日までのところ、各都道府県の御希望、準備等々の関係がございまして、十二月中に二十四の都道府県、それから一月中に六の都道府県、それから本二月に入りまして一の都道府県が取り扱いを開始いたしているところでございます。合わせまして今三十一の都道府県で実施をいたしているところでございます。  スタートいたしまして、具体的な受け付けなどにつきましては、都道府県の実情に応じまして県庁でお受けするところ、あるいは信用保証協会が窓口になっておりますところ、あるいは金融機関が窓口になっておりますところ、さまざまでございます。したがって、スタートして間もないこともございまして、どの程度これから活用されるかの動向につきましてはまだ判断するにはちょっと早いかと思いますが、私どもの考え方では、今回準備をいたしております都道府県によっての実勢をベースといたしますけれども、金利につきましては四・一%プラス・マイナス一%、それから貸付限度については二千万円以上で都道府県が定める範囲以内、また貸付期間についても設備資金は五年ないし七年、運転資金は三年ないし五年というようなことでございますので、現下の極めて厳しい中小企業の状況下においては十分御活用いただけるような制度、仕組みになっているものと私どもは解釈しているところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私が聞いているのは、よその自治体ではこの緊急融資を募集した途端にパンクするほど殺到するのに、国の制度に限っては、二千億円という補正を決めたけれども、都道府県の希望を集計したら八百億くらいでいまだに残っている。これはちょっと自治体の趨勢と余りにも話が合わないのじゃないかと聞いているのですよ。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 この制度で融資をさせていただきます融資規模でございますけれども、スタートいたしました昨年の十二月から一年間で二千億円ということを計画しておるわけでございます。私どもとしてはこの二千億円を計画的に活用することが極めて大事であると考えておりまして、今のところ今年度じゅうにおおむねその四割八百億円、それから平成五年度に入りましてから残りの千二百億円を計画的に有効に使っていただこうということで一応計画をしているわけでございます。  なお、スタートしたばかりでございますので、具体的にトータルのお申し出がどれくらいあるのか、これはまだ完全には把握し切れておりませんけれども、今後運用してまいりました段階でどの程度この融資に対する御希望があるかどうか、これを我々も見守ってまいりたいと思っておるところでございます。  一方、各都道府県あるいは一部の市におきましてもこういう制度をつくっておられるところがあることは私どもは承知をいたしておりますけれども、制度のスタートが昨年の六月でありますとかあるいは昨年の十月ごろといったようなところが大半でございまして、これらにつきましてはかなり時間も経過をいたしておりますので、その申し込み状況、利用状況についてもある程度把握できるような体制になっているというふうに考えておるわけでございまして、融資条件等につきましては大きな差はないものと考えております。私どもの制度は昨年の十二月に補正予算が成立してスタート間もないという事情があることによるものだと思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 聞いたことにずばっと端的に答えてください。何か答弁、作文がしてあるのを全部読むなんという必要は全然ないんですから。  今のお答えを聞いていると、要するに補正で制度がスタートしてから今後一年間かけて二千億円の枠を使う、こういうことでまず年度内は計画的に四割使った、こういうお話のようなんですね。しかし私は、一年間かけて使うということがまず最大の前提になって、現実に東京都などは三千億を超える、大阪府などは二千億円を超える緊急融資をどんどんやって、もう自治体では支え切れないというふうに言っている、こういう切実な状況に対してこたえるという姿勢が弱いのじゃないかというわけであります。ですから、私さらにお尋ねをいたしますけれども、今までそういうふうに運営してきたけれども、じゃ、新年度になったらこれから十二月までぼちぼちというようなことじゃなくて、都道府県などから相談があれば積極的にそれにこたえていく、そして足りなければ補正を組んででもこたえていく。実際下の方の金融の要求というのはすごいものでしょう。国もそれぐらいの構えに立たなければいけないのじゃないですか。どうですか。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 まず最初に申し上げておきたいと思いますのは、補正予算におきましてオーソライズされておると申しますか、利用可能になっております融資規模は二千億であるわけでございます。また私どもこのような厳しい時期における中小企業の金融につきましては、都道府県の制度ともうまく連携をとりながらやっていくということを基本にしているわけでございまして、私どもの制度としては先ほど来申し上げておりますようにスタートした直後の状態でございますので、今後どういう申し込み、御活用の状況があるかどうかということももう少し様子を見守ってまいりたいと思っておるところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 大臣、今お聞きのような状況なんですが、私どもはもともと、緊急融資二千億というのは余りにも国としては小さ過ぎる、せめて三%の低利で二兆円ぐらいの融資をやってもらいたいということを言っておるわけであります。それはあなた方の今の姿勢からはちょっと望むべくもないかもしれませんけれども、少なくとも今のこの残る千二百億の枠を十二月までぼちぼちというようなことじゃなくて、下の方から相談があれば積極的にこたえて、足りなければ補正予算を組んででもこういう要求にこたえたいという大臣の積極的な姿勢をひとつ示していただきたいのですが、いかがでしょうか。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今長官が申し上げましたように、国のこの制度はこのたびの補正予算でスタートをしたわけでございます。また今三十一県と言いましたのは、人気がないとかということではなくて、まだスタートしたばかりでありまして、地方の自治体の方でまだそれに対する受け入れといいましょうか、それの対応がおくれているという面もございますから、まあ正直いいましていましばらくこの推移を見守っていった方がいいと私は思っております。  委員が御指摘のように、各都道府県にはいろいろな仕組みがあるといいますが、都道府県のものがあるから国が要らない、国があるから都道府県のものは要らないというものではないのでありまして、いろいろな形でこの経済対策を国、県、金融機関、それぞれすべてが協力してこの苦難を乗り切っていくという姿勢が大事だと考えております。したがいまして、今回の総合経済対策によります、いわゆる補正予算が成立したことによってスタートいたしましたものにつきましては、当面、しばらくこの推移を見守っていきたいと思うのです。委員の御指摘のように、そのことによって、補正予算でやる、やらないという問題は、これは今この予算を御審議いただいているわけでございますから、今後いろいろな形で経済状況がどういうふうになっていくのか、我々も真剣に注視をしているわけでございまして、また我が党も、それぞれの政党もいろいろな角度から具体的な政策を提言なさると思います。そうした政策提言というものも十分見て次の対応をとっていくということが至当かというふうに私は考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私も引き続いてこの問題については注目していきたいと思います。  次に、私の地元北九州市若松区沖に今建設中の白島石油備蓄基地建設にかかわる重大な疑惑について質問をいたしたいと思います。  我が党は、海が荒れることで有名な玄界灘のど真ん中に五百六十万キロリットルもの石油備蓄基地をつくることは余りにも無謀であると当初から反対をしてまいりました。しかし、ハザマ・日立が手を組んで政治工作を行い、暴力団を使って地元工作を進め、ついに工事に着手いたしました。果たして間もなく、昭和六十二年には大しけで防波堤が大きな被害を受け、工事は一たん中断いたしましたが、再び工事が強行され今日に至っております。  まずお尋ねをしたいのは、これまでに工事に全部で幾らかかったか、うち国費は幾ら投入されたか、最終的に工事費は幾らになる見込みか、お尋ねをいたします。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 お尋ねの数字でございますけれども、昨年の六月末までの数字でございますが、約千三百十四億七千万円が発注されております。工事の全体の金額の見通しにつきましては、基本計画で三千百億円程度というふうに見込まれております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 警察お見えですか。  昨年、福岡県警本部長名で「「重大な反社会的行為を行い又は行うおそれのある者」の確認について」という表題の通報が出されております。これはいつ、どういう目的で、どういうところに出されたのでしょうか。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答えいたします。  御質問の文書は、昨年の八月に福岡県警が暴力団対策の一環として、暴力団の資金源を封圧するために、福岡県等に発出したものでございます。  付言しますと、警察では、暴力団の資金源を封圧するためには公共工事等から暴力団及びこれと密接な関係を有するものを排除するということが大変大事であるというふうに考えておりますので、福岡県警におきまして、暴力団工藤連合草野一家と極めて密接な関係を有する株式会社玄海の元取締役梶原國弘に係る恐喝容疑事件を捜査しておりまして、その過程で、同人が実質的に経営をしております株式会社白海及びその関連会社が白島石油備蓄基地建設工事に絡んで共同企業体の下請に参入するなどして巨額の利益を得ている、そしてその利益の一部が暴力団に流れておるというようなこと、あるいはもう一方、この共同企業体の代表格でありましたハザマ組においても、この梶原と草野一家との密接な関係を十分に認識しながら、さっき申しました関連会社の白海等に下請参入をさせておったという事実を解明しましたので、先ほど申しましたように、暴力団対策を推進するという上でこれらの業者の公共工事からの排除が必要であるというふうに判断いたしまして、昨年の八月、県あるいは北九州市、あるいは白島石油備蓄基地株式会社等十一の機関、団体等に対して排除要請を行いました。  以上でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 この文書には、ハザマ組がもともと民間事業として計画した白島石油備蓄基地建設を国の計画に取り入れさせるため「政治力を使うなど」したと述べられております。具体的に、政治力を使う、どういうことをしたのでしょうか。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答え申し上げます。  先ほども申しましたように、本件文書の目的は、暴力団と関係を有する業者の公共工事等からの排除でありまして、ここで問題にしておりますのは、排除要請の対象となった業者と暴力団との関係でございます。  それで、ただいま御指摘の政治力を使うなどして云々という記載でございますけれども、これはハザマ組がさまざまな誘致活動を積極的に展開をした、そういうことを表現したものにすぎないというふうに聞いております。  以上でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 かねてから私どもの党は、ハザマ・日立などの関係者が昭和五十二年九月二十日に会議を行い、マル共を除く北九州市議五十六名は既に押さえてある、十二月には議会工作費として五十六名分の選挙費用三ないし六億円が必要であると打ち合わせた記録があることを指摘してまいりました。政治力を使ったというのは、ハザマ等がこういう工作をしたことを指すのではないかと私は理解しましたが、それも含むのでしょうか。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答えします。  先ほどもお答えしましたように、本件文書の目的であります暴力団対策に関係する事柄ではなく、また、警察としまして特にこれを問題にしているわけではありませんので、答弁を差し控えさせていただきます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 いや、控えてもらったのではこっちはわからないから、そこのところをはっきり伺いたかったわけであります。  この文書では、ハザマがこのプロジェクトを推進し始めた当初から暴力団山口組系の安藤組組長などを地元対策に当たらせたとありますが、具体的にはどういうことをさせたのでしょうか。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答え申し上げます。  ただいまの御質問につきましては、警察庁としましては個々具体的な事実についての報告は受けておりません。以上でございます。 個々具体的な事実についての報告は受けておりません。  以上でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 いや、報告を受けておりませんと言うが、きのう私どもの方はちゃんとそういう質問をするからということでお知らせしてあるのに、なぜ報告を受けたり調査せずに来たのですか。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答え申し上げます。  先生先ほど御質問された中身というのは、要するにこの文書にありますように、ハザマが当初の段階で安藤何がしというような人物を使っておったという記載がある、それはどういうことか、こういう御質問でございますけれども、先ほど私申しましたように、具体的に、例えばいつ幾日どんなことをしたのかという細かなことについては報告を受けていない、こういうことでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 基本的なことぐらいは私は説明してもらいたいと思うのですが、私どもの理解では、ハザマはこの暴力団を使って地元の漁民を押さえたり、あるいは業者がいろいろ受注したいということで動いたりした、それの調整役やらを買って出たりさせたようですね。  それで、次のお尋ねをしますけれども、そういうような地元業者との仲介、調整役などとして梶原なる者を利用した見返りに、梶原一族が経営する、先ほどもあなたの方の話にも出ました白海などを下請に参入させ、あるいは生コン、砂については、玄海、これも会社の名前ですが、を通すように各業者に指示して、巨額の利益を得させたと通報に述べられております。実際、これらの企業にどれくらいの注文を出し、幾らぐらいもうけさせたのでしょうか。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 白島石油備蓄会社は、株式会社白海等と直接契約をしておりませんので、この発注実績はございません。  白島石油会社が中核企業体と契約をやっているわけでございますけれども、中核共同企業体が株式会社白海等に発注している契約額は、昨年六月末までの九年間の実績で総額約五十九億円と聞いております。ただ、どれだけもうけさせたかと、いう点については、私ども承知いたしておりません。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今の数字は、この私が名前を挙げたような企業にその中核企業体が発注した総額ですね、企業グループが。――うなずいておられるからそうのようですけれども、そうすると、北九州市が発注した分というのはこのほかにまたあるわけですね。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 そういうものがあれば、そういうことになります。あくまで中核企業体が白海等関係の五社に発注した総額でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 この白島石油備蓄基地は、北九州市の活性化を大義名分にして誘致されたものでありますけれども、地元中小企業の活性化にはほとんど役に立たなかったわけであります。そして、活性化したのは暴力団だけで、わけてもこれで甘い汁を吸った草野一家は九州一の暴力団にの上がる、こういう結果になっております。  今回警察が暴力団新法を機にして、一番ガンになっております草野一家を壊滅させる決意をしてこういう通報に踏み切っだということは大変結構だと思いますが、ぜひしりすぼみにならないように徹底的にやっていただきたい。通報が出されてから半年以上たちますけれども、今のところ検挙者も一人も出ていないとか余り動きも見えないわけですけれども、その後の捜査の状況や警察の決意などをお伺いしておきたいと思います。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答えいたします。  先ほども申しましたように、暴力団の資金源の封圧のためには、公共工事等から暴力団及びこれと深い関係を有する業者の排除が必要であるというふうに考えておりまして、警察としましては、事件捜査等の過程においてこういった関係が判明しました場合には、事件検挙の前でありましても、速やかに関係機関に対してその業者の排除要請をしていくというふうにしております。本件の排除要請もそのような観点から行ったものでありますけれども、ただ、今後の捜査の展開につきましては、捜査という性格から、御答弁を差し控えさせていただきます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 昨日の現地の新聞には、ハザマが暴力団との関係をきっぱり断ち、社内の体制も新たに整備したので、近く国、県、市とも指名停止を解除するとの報道がなされておりますが、事実でしょうか。ハザマがどういう措置をとったことを評価したのか、お尋ねをします。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 先ほどの昨年八月の福岡県警本部長からの要請を踏まえまして、白島石油会社、石油公団を通じて疑惑を招かないように現地の工事実施主体でございます中核共同企業体の体制整備等を指示したわけでございます。それを受けまして、白島石油備蓄株式会社におきましては、八月二十八日から中核共同企業体への新規の工事の発注を停止いたしているわけでございますし、また、必要な体制整備の検討を行いまして、十一月二十日から整備すべき体制を取りまとめて実施いたしているところでございます。したがいまして、今後福岡県であるとか北九州市であるとか各機関の対応を見ながら考えていきたいということではないかと思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、このハザマに対する扱いというのは余りにも軽過ぎると思うんですよ。何十億円というお金を暴力団にもうけさせているわけですよね。そういうような重大な事態を引き起こしておきながら、ほんのちょっと機構をいじったとか、あるいはその現場の責任者や上司を処分をしたとか、このくらいのことでハザマの体質が抜本的に改められたということになりますか。  私が先ほど取り上げました警察の通報には、この自身のプロジェクトが始まった当時の責任者は、当時副社長、現社長の本田茂氏であり、そのころから暴力団を地元対策に使っていたということが明記されておる。今社長になっておる人がそういうような役割を果たしたのに、社長などは全然責任も何もとっていないんじゃないですか。どうですか。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 そういった疑惑の問題については捜査当局の判断をお待ちいたしたいと考えております。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、今後の発注の問題につきましては他の公共請負工事等の発注機関の対応なども勘案しながら検討していくことになろうかと思っております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 刑事事件になっていなくても警察からのそういう通報で、その暴力団の資金源になっておるというととはあなた方もそう思ったから発注を停止したわけでしょう。しかも事は、今の社長がそのプロジェクトの責任者になってずっとその当時から進めてきたという、まさにこれはハザマの根本的な体質にかかわるような問題でしょうが。そういうようなことについて子もつけさせずに、ちょっとした機構をいじったり、あるいは現場の責任者の処分というような程度のことで済むんですか。結局、これは今回の指名停止は世論の怒りをなだめるためにやりはしたけれども、海が荒れる冬のうちは指名停止をしておいて、春、工事を再開しなければならなくなってきたら停止を解除、こんな全く形式的なものじゃないですか。私はこんなことは許されないと思う。  もう一つお尋ねいたしますけれども、ハザマとともに指名停止になった暴力団梶原一族が経営する白海などはどうなるのか。彼らも、暴力団排除の機構改革をしたから解除してくれとまるで漫画みたいなことを言っているようでありますが、私は、これらの暴力団直結の企業は絶対に解除を認めてはならないと思いますが、どうですか。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 今御指摘の株式会社白海等へは昨年の八月七日以降発注を行わない旨、中核共同企業体から報告を受けているところでございます、

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 それから先どうするのかと聞いているんですよ。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 現在のところ、したがって発注を行っておりませんし、今当面解除するというような考えはございません。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 当面じゃなくて、私さっき言っているように、これはハザマともまた違うわけですよ。暴力団の一族が、ここを通せということでもうけるためにつくった企業なんですよね。そういうようなことだとわかっているのに、当面発注をしないなんていいかげんな態度でいいんですか。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 今後発注する考えはないというふうに聞いております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 福岡県警は今回の問題での関係者の研修会を開いた席上で、監督官庁の職員にも問題がある、梶原のところにあいさつに行けとかもっと大人になれとか、工事がうまくいって、工事がとれればいいんじゃないかと考え、暴力団に少しぐらい金が行ってもよいという意味を含めて言っていると、監督官庁の責任を指摘しております。その席上で、高官、これは官庁の高い地位の人を言う言葉だと思いますが、高官の飲み代のツケが業者のところにしばしば回されてきたことも暴露されております。  念のため伺いますが、この指摘にはエネ庁や石油公団などは含まれていないのか、あなたたちもみずから襟を正すべき点はないのか、お尋ねします。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 エネ庁に関する限りはないと確信をいたしております。また、先ほど申し上げましたように、石油公団、会社等を通じまして今後とも厳正に指導をやっていきたいと考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 大臣に、今まで質問してきた締めくくりとして一問お尋ねしたいのですが、自分の企業のもうけのためなら政治家に金をばらまくことも、暴力団を利用することも平気という今まで申し上げてきたようなハザマの体質というのは、私は今大問題になっております佐川にも共通した問題ではないかと思うのです。私は、こういう佐川とかあるいはハザマというのは氷山の一角ではないか、日本の企業に多かれ少なかれこういうような問題があり、そしてそれが政治を腐らせる一つの要因になっているんじゃないか、この辺ぜひ改めさせていかなければならないのではないかというふうに思いますが、大臣にひとつ御意見を伺っておきたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 白島国家石油備蓄基地建設をめぐりまして暴力団が関与したとの関係の疑惑を招いたことに対しまして、厳粛に受けとめております。かかる疑惑を絶対に招かないように、石油公団を通じて白島石油備蓄株式会社に改善策の検討を指示したところでございます。会社と共同企業体が一体となって改善策をまとめ上げ、去る十一月二十日に会社が地元でこの改善策を発表いたしております。今後は、会社及び共同企業体がともにこの改善策を実施し実効を上げていくことが重要と考えており、地元関係機関と連携をとりつつ暴力団の介入を徹底的に排除するよう指導監督に万全を期していく決意でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 では最後の問題ですが、私が今まで国会で何回も取り上げてきた福岡県直方市植木地区の鉱害復旧の問題でお尋ねをいたします。  この地域の復旧や排水の方法について、これまで話し合いが難航し、十数年金く進まなかったわけでありますが、このほど住民がようやく復旧計画に同意し、見通しがつきました。当局の努力にもこの機会に感謝しておきたいと思います。  しかし、被害家屋の中には倒壊寸前のものがかなりあり、実際の復旧着手にさらに一年半も二年もかかるというようなことが現地で言われて、非常に皆さんが心配しておりますが、もっと促進できないのか、お尋ねをいたします。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 ただいま御指摘の直方市植木地区の鉱害認定の問題は、永田鉱業の石炭採掘に伴う坑内水の湧水の結果、脱水圧密沈下したものを対象として行われているわけでございます。復旧工法は、脱水圧密によります沈下量が少ないためにかさ上げ復旧は行わず、ポンプの設置によって地区外からの流入水の減少を図るとともに、地区内の水路の整備等によって冠水被害を防ごうというものでございます。  現在までのところ、この復旧計画につきまして関係者の理解を得るために説明と説得に全力を挙げているところでございまして、理解を得つつあるのかなというふうに承知をいたしております。すべての関係者の同意が得られました場合には、早期復旧の観点から、水路改修の影響を受けない家屋から順次復旧を進めることを予定いたしております。ただ、通例、この実施設計等の事前作業に一年程度を要するわけでございますので、復旧の着手は平成五年度末以降になる見込みであると承知いたしております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 できるだけ復旧の着手を急いでいただきたいと思います。  それで、当地域は近年地下水位の上昇が顕著で、一月の調査では地表からわずか十センチのところまで上昇しているところがあります。ですから、ちょっと土を掘ったらもう途端に水が出てくるわけですね。この問題が解決しない限り、せっかく復旧しても一雨降れば地域全体が水につかるのでは住民は安心して生活できません。これまでの経過もあり、通産省としてこの問題の解決のために今後もできるだけの協力をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

黒田直樹資源エネルギー庁長官

○黒田政府委員 当地の鉱害認定の脱水圧密によります沈下量は数センチ程度と見られているわけでございまして、しかも昭和四十年には安定をいたしているわけでございます。  ただいま委員おっしゃいましたように、最近とおっしゃったわけでございまして、この地下水位の上昇というのは最近の現象でございまして、脱水圧密とは別の要因によるものであると考えるのが妥当だと私ども考えております。今回のマスタープランの検討に際しましても、表流水を対象とした対策を立てておりまして、この点を含め関係者の理解を得つつあると考えているわけでございます。  今後地下水問題の検討が行われるとしますと、鉱害とは異なった観点から行われることが考えられるわけでございますけれども、仮に、こういう検討がなされる場合でありましても、鉱害との関連が考えられない以上は通産省としては検討に参加することは適当ではないと考えているところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 時間が来たようですからこれで終わりますけれども、あなた方がせっかく鉱害復旧を一刻も早くやると言われても、実際にそこまで地下水位が上がっているところでは、復旧してもらっても安心して住めないということは御理解いただけると思うのですよ。だから、今後、総合的にその問題が解決していくように、今までもいろいろ地域の皆さんを世話してきたわけですから、ひとつぜひ積極的な姿勢でその点協力をしていただきたい、もう一度重ねて申し上げて、私の質問を終わります。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 川端達夫君。

川端達夫民社党

○川端委員 両大臣、大変御苦労さまでございます。よろしくお願いいたします。  今となたにお会いしても、経営者のみならず一般市民、御家庭の奥さんまでが要するに景気が悪いな、何とかしてほしいという声に満ち満ちているわけであります。そういう中で、昨年の緊急総合経済対策を初め、政府としても景気対策を最重点課題として取り組んでおられることは十分に承知をいたしております。  しかし、残念ながら特効薬的に一気に景気がよくなるというものではなくて、いわゆる戦後日本がとってきた経済の発展政策というものが世界の中でかなり大きな転換期を迎えている、そういう構造的な問題もあるということで、思うように景気回復が図られていないのも現状だと思います。依然として景気回復というのが、政府、そして国民共通の最大の課題の一つだと認識をいたしております。  そういう中で、冒頭の通産大臣あるいは経企庁長官の所信の演説の中にも最近我が国の経済は個人消費、設備投資の低迷、資産価格の下落によりかつてない厳しい状況にある、このような御見解をお述べであります。そこで、この三つの点、個人消費の低迷、設備投資の低迷、資産価値の下落、この三つが不況を非常に象徴しているということだと御認識をされているのだと思うわけですが、景気が回復してきたなということになると、この三つのポイントがよくなるということなのかなということで考えています。  一番最後の資産価値が非常に下がってしまったという部分を押し上げるということはどういうことか生言えば、一つは土地の価格が上がるということになるのではないか。もう一つは株価の上昇ということだと思います。これから政府が、景気がよくなるというために資産価値を上げようということで土地をもっと値上がりしようということをおとりになるとは私は考えていませんし、そういう御認識だと思います。そういう意味では、景気指標の中で資産価値がそれなりに持ち直してきたということを評価するならば、株価の上昇ということが大きなポイントになるのではないか。そうすると、株価というのはやはり市況を反映してのものですから、株価を上げていったから景気がよくなるというものではなくて、景気がよくなってきたから株価が上がる、結果的に資産価値が上がってくるという意味では、御指摘の部分のこの評価ポイントというのは景気回復の後で来るものだろうと思わざるを得ません。  もう一つの設備投資の低迷ということでありますが、当然御承知だと思いますけれども、今企業に設備投資意欲がどれくらいあるのだろうかということを言えば、現実には今ある設備がフル稼働しない、どんどん休転状態に入っているという状況が不況の現実であります。ですから、この不況を克服するために企業がもっと設備投資をしたいんだという状況ではないと言わざるを得ないと思います。  そういう意味では、大臣あるいは長官がお述べになった、個人消費、設備投資の低迷、資産価値の下落という三点で景気が悪いんだとおっしゃったけれども、景気回復という観点から見ると、やはり一番大きな要因は個人消費が非常に冷え込んでいるということになると思います。ということで、政府が景気対策をしようというときの最大の焦点は個人消費をどのようにしてふやしていくのかということにかかっているということを所信でも触れられておられるのだなと思います。  そこで、大臣及び長官に冒頭お尋ねしたいのは、個人消費を拡大するという観点でどういうことをお考えになっているのか。最大のポイントの個人消費、公共投資あるいは住宅投資というものは直接的な個人消費ではないと私は思います。その部分で一生懸命やっておられるのは承知をいたしておりますが、個人消費を刺激し、拡大するという部分でどのような施策を考えておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 川端委員にお答えをいたします。  先ほどの私の所信表明の中にもありましたけれども、個人消費、それから設備投資、さらには資産デフレという、要因としては大きくはそういうものがある、これは御指摘のとおりでございます。その中で、特に委員御指摘いただいた個人消費の伸び悩みといいますか低迷といいますか、このことは大きな要素であるというふうに私ども考えております。ある試算などによりますと、我が国の経済の六割程度が個人消費ということで構成をされている。このことから考えてみても、個人消費というのは確かに大きな要素であると思っております。  その個人消費を直接的にどう刺激するか、これはなかなか難しい問題ではあると思います。基本的には、今政府としてとりつつあります八月の総合経済対策を着実に経済の現場に執行していくということ、それと同時に平成五年度の予算、これも景気に十分配慮した、特に公共事業の伸びを四・八%ということで、かなり思い切った伸びを示させていただいておりまして、これを一日も早く成立をさせていただき、それが実体の経済に影響を与えていく、特に平成五年度の公的資本形成、いわゆるIGでございますが、四年度に比べて九・五%の伸び増加、こういったものも試算として出ておるわけでございますので、その総合経済対策、そして平成五年度の予算編成を一日も早く上げていただく、こういうことで全体として個人消費が高まっていく、このように私どもは考えておるわけでございまして、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 今、三つの柱をお立てになりましたが、もちろんこれは私どもの所信表明の中から引用されたわけですが、資産価値の問題は、いわゆる金融のシステム、つまりバブルというものをどういうふうに想定をしておったのか、この景気の見通しをそこで誤ったのではないかとか、こういういろんな意見があるわけですね。また、予算委員会でもそういう御質問が多いわけです。その中で、確かに最終需要というのが低迷をしておる、もう一つは、やはり資産価値というものが下落した、そのことが金融システムに変化を与えた、あるいは実体経済と合っていたのか、その点は私の今の立場ではちょっと言いにくいのだけれども、昨年はかなり私も政府側とはいろんな議論をいたしましたが、やはりどうしても実体経済ともう一つ政府の見方は合わなかったということをよく指摘をされるわけですが、そこはやっぱり今申し上げた資産価値の下落というところがなかなか経験したことがなかったことで、このあたりが率直に言えば予想しがたい問題点であったというふうに私ども受けとめております。  そこで、今経企庁長官もおっしゃいましたように、それではどうしたら最終需要が上がるかということでしょうが、まずやはり全体的に、先ほど社会党の武藤委員も六つくらいの問題点を解説をしておられましたけれども、やはり全体的に明るい展望が見えるようになったということがまず大事だと思うのですね。ですから、確かに個人の貯蓄高は伸びているのですね。ですから、金はあるのですね。お金は持っていますが、何かこう不安で出せないのか、買う物がないからなのかということよりも、やはり何となくもう一つ景気が低迷しているというそういう不安感というものが消費動向を刺激しないのではないか。そういう意味で、今総合経済対策を確実に実施することと、そして平成五年度予算が年度内に成立をして、それで資金が流れていくよという空気ができつつあること、そうしたことがまず心理的に明るい展望を見出すということから動き始めるのではないか、そういう期待感を持っているわけです。

川端達夫民社党

○川端委員 朝からの議論の中でいろいろ出てきた部分にも関連をするのですが、両大臣ともにお触れにならなかったわけですが、二月の四日に自民党景気対策本部の経済団体へのヒアリングの中で、大臣の後任になるのですか、三塚政調会長が経済団体、財界首脳に対して、「ベアは景気浮揚に効果があるはずだから、ぜひ本気で検討して欲しい」、このように述べられた。そして、これはこの席でということではないのでしょうが、これは新聞記事ですので恐縮ですが、経企庁首脳も「定期昇給だけでは雇用者所得の総額は増えない」と、景気拡大のために多少のベアが必要と指摘した。」こういうふうに、いわゆる政府筋として、あるいは政界として、賃上げをして個人消費に刺激を与えるべきではないか、こういう議論が財界に対して出ているということであります。  今大臣おっしゃいましたように、景気のマインドという部分でちょっと報道が過剰じゃないかとか、そういう指摘もあるぐらいで、確かにマインド的な部分も非常に強いということで、賃上げしてもそのマインドが変わらない限りまた貯金に回るのではないかという説もあるのは承知をいたしております。しかし、賃上げをするということによる逆のマインド効果というのももちろんあるわけです。そういう意味で、この賃上げというものに関して、冒頭申し上げた個人消費への刺激拡大というものを含めたそういう景気対策の観点から、このことに関してはどのような御所見をお持ちかということをお尋ねをしたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 ベアを初めとする賃上げの問題、これが景気にどういう影響を与えてというような御指摘でございます。  実は私も先般の予算委員会で若干ベアについての発言をさせていただいた経緯がございました。確かに基本的にはベアを初めとして、春闘相場の決定においても、これは労使間における自主的な話し合いによって決定をされるべきものであって、政府がそれを誘導するとか、そういうわけにはいかないわけでございます。ただ、私としては、あくまでこれは一般論ではありますけれども、ベアができるのにそれをあえて横並びでやらないということもこれまた困るのではないか、やはりベアができる企業については、その余裕のある企業に対しては、その方向で御努力をいただくということが結果として景気にとってプラスになるだろう、こういうお話をさせていただいたわけでございます。しかしながら、同時に、先ほど川端先生おっしゃいましたように、現在の消費の伸び悩み、これの背景には、やはり所得面の要因、もちろんこれもあるんだと思いますけれども、同時に消費者マインドの悪化ということもまた一方であるわけでありまして、所得が上がったからといって勢いそれが直接消費をふやすということになるのかどうか、この点は若干議論のあるところであると思います。  それで、これに対して政府としては、先ほど申し上げたような総合経済対策あるいは五年度の予算ということにおいて、まずとにかく個人消費についても、消費者のマインドの改善、これを図らなきゃいけない、そのようなもくろみで現在取り組んでいるところでございまして、一概に、ベアが行われれば景気にとってはプラスだからすべての企業にお願いする、そういう観点で申し上げたことではないということは御理解いただきたいと思っております。

川端達夫民社党

○川端委員 結果として消費拡大にはつながる可能性はある、しかし、マインド的な部分が一番効くということはそれなりにわかるのですが、逆に、この景気が悪いのに賃上げも全然ないと言えば、これはマインド的にはむしろ逆なんですね、全く逆方向になることは間違いがないのです。ですから、雰囲気として不況だ不況だという中で賃上げされても、雰囲気が変わらない限り貯金に回るのではないかというのは理解をするのですが、逆を考えれば、この景気が悪いときに全然賃上げもないということであればなおさら消費は拡大しないことは間違いがない、そういう部分で私は、会社つぶれてまで賃上げできませんから、適正なところというのはあると思いますが、賃上げというのは景気対策にとっては重要なことだというふうに思っておりまして、その部分は御理解をいたたける、御同意をいただけるものだと思います。  ところで、一方、言われた方の財界の方々は、これは日経連の永野会長でございますが「消費者の購買意欲を高めなければこの景気は良くならない。すぐに効くのは、百貨店の売り上げとか個人の住宅投資を伸ばすことだと思います。不況脱出の第一歩が個人消費の刺激ではないか。」ここまではいいのですが、「『誘い水』で所得税減税をして、個人の懐にお金を入れることが必要なのです」「大蔵省は減税しても郵便貯金に行ってしまうと説明しますが、それは民の心を知らない人の言うことではないか。日経連の中には、所得減税分の六五%は消費に回るという社内の試算結果を唱える人がいます」こういうふうにお述べになって、今度は、個人消費を拡大しなければ景気はよくならない、そのためには所得減税をやるべきだと財界の方はおっしゃっている。一方で、賃上げはできない、こういうふうにおっしゃるのです。この所得減税に関して、今までいろいろな議論の中で政府として御見解をお述べでございますが、くどいなということかもしれませんが、減税をした部分のいわゆる個人消費拡大への影響というものをどのように考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。

船田元自由民主党経済企画庁長官

○船田国務大臣 影響ということで、もし細かい数字といいましょうか、乗数効果とかそういうことについては必要があれば政府委員に答弁させますけれども、私としては先ほど来申し上げておりますように、消費性向が低下してきているという現実がかなりはっきりしてきていると思います。そういう状況の中で所得税減税、そのやり方とか規模ということにもよると思いますけれども、ただ消費刺激策として十分な効果があるかどうか、この点については確かにいろいろな議論があるというふうに思っております。ここのところは慎重に検討していかなければいけないだろうというふうに思っております。  それから、当然のことながら大幅の減税ということになりますと勢い赤字国債、特例公債の発行ということがどうしても必至になってくるだろう。そうなりますと、後の世代に資産を残さずに他方で元利払いの負担を転嫁する、要するに後代にツケを回すということにもなりかねない。あるいは財政の節度というのでしょうか、規律ということで、せっかく数年前に赤字国債発行ゼロというものに、その目的に向かってそれが達成できた、そのようなことも考えますと、またここでそれを発行するということがいかがなものだろうかというような考え方。あるいはまた所得税減税という部分が行われるということになりますと、税体系全体の中でのバランスということがやはり問題になるわけでございまして、税体系全体との整合性を保ちながら総合的に検討していく必要がある。そのような背景あるいは周辺の問題、考えるべき問題が非常に多いのではないか、こういうことで私としては今のところはまだ検討する段階にまでは至っていない、こう申し上げざるを得ないと思っております。

川端達夫民社党

○川端委員 マインドも含めてですが、個人消費を刺激しなければいけないというときに、一つは賃上げをできるだけ可能な限りやってよ、減税はできない、これが政府の見解ですね。財界は、賃上げはできない、しかし減税はやってよ、そして個人消費を刺激してよ、こういうふうに両方でおっしゃっているのです。両方ともで共通していることは、減税なり賃上げということで所得、多少懐がふえたという、マインドも含め実質も含めて、そういう気持ちを持ちそして実質的にもふえるということで、少しはこれから景気よくなるだろうという気持ちを持ってお金を使ってくださいということで景気を刺激するのが大事だという認識はお持ちになっている、しかしみずからが負担をすることはしない、こういう理屈なのですね。本当にこれでいいのだろうか。我々は両方とも出せという、まあ大臣から見れば気楽な立場とおっしゃるかもしれませんが、賃上げもやるべきだし減税もやるべきだというふうに主張をいたしております。そういう部分では今の議論、そういうのをマスコミを通じて聞きますと、国民はますます、何か自分はやらぬけれども、政府に財界は減税しろよと言っている、政府は賃上げはちゃんとしてあげなさいよ、減税はしませんけれどもと言うと、本当に我々のことを考えているのではないのではないかということで、これまたマインドが悪くいくことではないか。そういう部分で、先ほど大臣が非常にマインドが大事だとおっしゃっておるのは私もそう思います。そういう部分があるからこそその分財源の問題は、非常に大きないろいろな議論もありますけれども、長官の御答弁はまだ検討する時期ではないとおっしゃいましたけれども、私は決してことしじゅうやらないというお答えではないというふうに思っておりますので、別にこんなことを野党が要求しているときに言うのがいいとか悪いとか選挙のためにいいときに言おうとか、そんなことではない話なわけですから、本当にこの個人消費を拡大するにはどういう施策がおのおのの立場でとれるんだろうかということに関しては、今までおやりであろうと思いますが、ぜひともにさらに御努力をいただきたいというお願いをしておきたいと思います。  それから、その関連で、景気が悪いという中で、選挙区なんかに帰っていろいろ回りますと、やはりその一番のしわ寄せを受けているのは中小零細企業、個人消費が落ち込んでいると商店街もそうですが、実際日本の産業を支えている部分の企業、生産が落ち込んでいる中でどんどんどんどんしわ寄せを受けていくのが、下へ行けば行くほど受けるということは御承知のとおりだと思います。同時に、先ほどの資産の問題を含めまして銀行がお金を貸さなくなってきたということで資金が足りない、経営が非常に圧迫をされているという中小企業が随分ふえております。そういう中で、先ほど小沢委員の御質問にもありましたけれども、いわゆる運転資金すら自治体の緊急融資を借りるというのが急増している、今こういう実態なわけですね。それで、この中小企業がこの不況を何とか乗り切らなければいけないというときの施策というのは、やはり大きな意味で日本の産業を支える根幹になっているわけですから、いろいろな施策をやっていただいていると思いますが、大臣としてこの緊急対策、去年の部分も含めて、さらにいろいろなきめ細かい点も含めて中小企業をきちっと不況を乗り切るために支えていくんだという決意をひとつお聞かせいただきたいと思います。

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 先ほどから各委員から中小企業につきましては大変御熱心な御質問、また各委員からの御提言もございました。中小企業庁関長官からもお答えを申し上げたとおりでございますが、今度の総合経済対策につきましても特に中小企業について大変意を用いた施策をまず講じたと私どもは思っております。特に、例えば補正予算を成立させるまでにはかなりの時間的経過もあるということで、当時私は地方単独事業というのをかなり大幅にやっていただきました。これなども、本当に地方でとにかくこんなことまで公的な事業としていいのかなと思うことでも構わないからやってみてくれ、これは当時党として申し上げたわけですが、そういうことが特に地方、特に中小企業すべてに対していい影響を与えるだろう、やれることなら何でもやってくれということで当時は臨んだわけでございます。したがって、今は、現時点ではこの総合経済対策、そしてそれを裏づけいたします補正予算が通りましたので、今それの完全実施というものにまず一番努力をしているところでございますし、引き続き、だからといって早く予算を通してくださいという意味ではなくて、平成五年度の予算も景気に対してはかなり大きなウエートを持っているわけでございますので、これと連続してこれが執行されていくということが今一番望まれているところだと私どもも考えておりますし、また平成五年度予算の中にも中小企業対策についてはきめ細やかに施策を私どもは講じてやる、このように申し上げておきます。もちろんそれだけではすべてだと思っておりませんので、いろいろな形でさらに中小企業も含める経済全体については注視をしていこうというふうに考えております。

川端達夫民社党

○川端委員 という御決意で非常に心強いのですが、現実に今いろいろおとりいただいている中小企業の支援策の中で一番頼りにしているのはやはり金融支援策だと思います。実際そうだと思います。そういう中で、今のこの不況の中で中小企業が直面している金融支援というのは、設備資金を投資したいので金を借してくれという話ではないんですね。高度化をしたいということでもないんです。もうあした暮らせないという状況なんです。だから運転資金なんです。  いわゆる政府系の中小企業金融機関の特別貸付制度というのは二十六種類ある。この中で、運転資金だけに使えますよというのは二つしかない。一つは中小企業倒産対策貸付制度、これは、関連企業とかが倒産したときに、大変なことになったというときに緊急的に、助けてください、連鎖倒産を防ぐ、これは運転資金を貸してあげましょう。平成三年五件、限度額五千万、平成四年の予算が一千八百億、平成五年は一千三百億と減額されている。これは実際にそういうようなニーズが少ないということで、これは、今連鎖倒産とか関連企業倒産が問題ではなくて、自分がつぶれるという話ですから、実際適用できないということです。中小企業経営支援貸し付け、これは担保が要る。そういう部分で、これも予算枠見ますと、平成四年度が一千八百億の枠が今度は一千三百億になる。企業もこれは借りにくいということで、実需が余りないということなのです。どんどんあるのにこんなに予算が減るはずはないと思うのです。お聞きすればそうだとおっしゃると思うのですが、ということで、この二つの制度というのは、実際、今の本当に困っているという中小企業の支援の予算枠になっていないのではないか。現に予算も減っている。そういう部分で、もう一つあるのがいわゆるマル経、小企業経営改善融資制度、これは無担保、無保証。ただ、これが五百万円です。そして、緊急でプラス百万円しよう、六百万円。ただ、これは経営改善をしていくということで、研修をしなさいとかいろいろあるのです。これの予算が、間違ってたら後で言っていただきたいのですが、平成四年五千五百億、予算枠です、平成五年五千五百億、一緒なんです。実態をお尋ねしましたら、そこそこの枠内の希望者だ。  一方、地方では、報道もされているから御承知だと思いますが、昨年からいわゆる自治体の中小向け緊急融資、この前の補正予算で、通産省も二千億というのを地方に対しての支援ということでお決めいただきましたけれども、それに関連してだけではなくて、独自も含め緊急融資というのをやった。大体申し込み実態から見ると業種に隔たりはなく、資金使途は九五%以上が原料の購入費、給料支払いや手形決済などの運転資金である。報道の調査で、東京、大阪、京都、兵庫、福岡、一部二府二県だけで昨年実施しただけで七千億円を超している、融資が。例えば大阪は、当初の融資枠が三百億円。最近三カ月間の売上高が前年同期比一〇%以上減少している中小企業を対象に昨年の十月から受け付けを始めたところ、二カ月で千七百億円申し込みがあった。このため府では、昨年十二月に融資枠を二千億に拡充したが、一月二十五日現在で二千百二十七億五千四百万になった。東京でも二千億以上ですね。というふうに、実際に地方自治体が独自で運転資金を貸しましょう、つぶれないでください、頑張ってくださいという融資は殺到しているわけです。政府機関の今運転資金だけが借りられるという制度は三つある。しかし、一つは会社が、関連企業が倒産したときに適用しましょうということで、三年度でいったら五件しかない。中小企業経営支援貸し付けあるいはマル経も含めて、実態としてはそこへは殺到していないのが現実なんです。  そういう意味で、この運転資金二千億、地方自治体と連携をとりながらというのでやっていただきましたけれども、国として平成五年度にわたって二千億と、昨年秋から少しやっただけで、五都道府県だけで七千億というこの実態の中で、私はこういういわゆる運転資金、緊急避難の運転資金というものに対しての枠の拡大というものをもっと真剣に考えていただくべきではないか。あるいはマル経の部分を拡大して、五百万円という話では、これは地方でどういう中身でやっているかといえば、例えば茨城県では限度額三千万円、鹿児島県も三千万円、甲府市が二千万円、三・七から四・七ぐらいの利息でありますけれども、そういう実態でやっておられるということで言えば、このことに関しては、連携をとっていただくのは結構ですが、もっと枠拡大ということ、あるいはマル経制度自体も運転資金という制度であるならば中身を拡充する。この五百万円を六百万円にしたけれども、九月三十日からは五百万円に戻るという予定でしょう、もともとで言えばこの制度。そういう意味で、ここに大胆な取り組みをしていただきたいというお願いでありますが、御所見を賜りたいと思います。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 たくさんのお尋ねがございましたので、簡単にお答え申し上げたいと思いますが、現下、中小企業におきましては、生産、売り上げが減少しておる、一方、人件費その他の固定費を払わなければいけないという事情から、運転資金の需要が多いということは先生の御指摘のとおりでございます。例えば中小企業金融公庫等におきましても、通常の場合ですと設備資金の方が運転資金よりも貸出実績が多いのでございますけれども、最近、平成四年の四月―十二月ということで見てまいりますと、運転資金のウエートが高くなっているわけでございます。  それから、先生御指摘の中で、特別貸し付けで運転資金だけを貸せるのは二つしかないというお話がございましたが、あれは、特別貸付制度が二十幾つございまして、その中で運転資金のみを対象としているのは二つというのは御指摘のとおりでございますが、政策目的にかないまして運転資金または設備資金どちらでも使えるというものはなお相当あるということをぜひ御理解を賜りたいと思っております。  なお、マル経資金につきましては、貸付規模といたしましては五千五百億円を予定いたしておりますが、例年大体七〇%弱という消化率になっておりますけれども、平成四年四月から十二月におきましては融資実績におきましても前年同期に比べて一二%増ということでございます。なお、緊急経済対策で貸付規模につきましては五百万を六百万にいたしましたし、また、平成五年度予算を御承認いただきますならば、返済期間につきましてもこれまでの運転資金三年を四年、設備資金五年を六年ということで条件の改善を図ることができるという状態にございます。  なお、運転資金に対する供給につきましてぜひ御理解いただきたいと思いますのは、実はさまざまなやり方があるわけでございまして、一番普遍的なものは中小企業金融公庫でありますとか国民金融公庫、商工中金からの一般貸し付けでございます。これにつきましては、平成四年度の四月から十二月まで見てまいりますと、中小企業金融公庫で二兆円、それから国民金融公庫で三兆円を超す融資実績がございますが、この過半は運転資金であるということをぜひ御理解いただきたいと思っております。  また同時に、先ほど先生御指摘のございましたような緊急経営支援貸付制度というものも今度の総合経済対策で設置をしていただいたわけでございますが、私どもは都道府県及び地方公共団体と協力をして、有利な条件で貸し付けをするということで十二月十四日からスタートいたしておりますが、まだスタート直後でございますので、その利用状況、活用状況については今後の動きを見守らせていただきたいと思っておりますが、融資条件等々につきましては都道府県が独自でやっておられる制度とほぼ同じものと理解いたしておるところでございます。  いずれにいたしましても、現下の経済情勢で中小企業の金融、特に先生御指摘の運転資金面への配慮というのは極めて重要だと私ども認識しておりますので、今後も、経済の状況あるいは中小企業の経営の状況を見ながら、きめ細かな対応を図っていきたいと考えておるところでございます。

川端達夫民社党

○川端委員 もう時間がほとんどありませんのであれですが、いろんな施策の中で運転資金も借りられるという制度があるのは承知をいたしております。しかし、そういう部分はそれなりに近代化をするとか、いろいろなことの中での話なんですね。ですからそういうことではなくて、今実際に本当に無条件に、うちの会社がつぶれそうだから金を貸してくれという話に対応しなかったらいけないというときに、地方の対応に比べてもっと国としての積極姿勢が欲しいということを言っているわけであります。  それで、この国の制度は補正予算が通った後からということは承知をいたしておりますが、それまでに東京都でも大阪でもこうやっているわけですね。そういう部分はどういうふうな実績を持っているかということはつかんでおられるのかどうかということは、数字は要らないですから、調査をして詳細手元にあるということなのか、そういうことは調べていないのかだけお答えをいただきたい。

関收中小企業庁長官

○関政府委員 実は、私どもこれ全部把握しておるかどうか、必ずしも自信がないわけでございますが、都道府県あるいは政令指定都市等が独自でやっておられる制度があるということは承知をいたしておりまして、私どもの知っている限り現在二十四の県または政令指定都市で独自の融資制度をとっておるということを承知をいたしております。なお、具体的な運用でありますとか融資の仕方、あるいはどういうところに申し込んだらいいかといったようなことにつきましては、それぞれの県または市で異なったやり方をしておるということでございます。  なお、融資実績についても定期的に私どもとして把握しているというわけではございませんで、概要につきましては把握しつつございますけれども、正確なところは事の性格上私どもとして全部を正確に把握しているということについては必ずしも自信がないということを申し上げたいと存じます。

川端達夫民社党

○川端委員 私も事前に聞きましたら、仕組みとかは概略御存じですが、実際の貸し付けの実態とかそういう部分に関しては正確にはというか、余りきっちり調査をしようという仕組みにはなっていない。私は、経済は生き物である、そして実際に各地方でその中小企業の経営者が都道府県あるいは市町村でそういう融資ができたときは殺到しているという現実が生きた経済の現場での数字として出てきているわけですね。こういう姿が、例えばこの数字がしばらくして政府がいろいろな景気対策をおやりになった中で夏ぐらいに景気がよくなってきたといったら、もうどんどん申し込み件数が減ってきたということだったら、やはりそういう状況が変わってきたのだなとはっきりわかるわけですよ。  よくこの前から経企庁の経済指標が遅すぎるのではないかという指摘があったのは御承知だと思います。景気が本当に悪いですよ、この委員会でもう本当に悪いですよと言っても減速しつつ拡大しているという主張をなかなかお変えにならなかったのも事実であります。そういうときの説明のお話の中に、数字が出るのが遅い、統計上の数字はそういうことである程度やむを得ない部分があるということもおっしゃいました。それはそうでしょう。しかし、そういう数字だけに頼るということではなくて、日々刻々動いているという部分が、例えば市町村でそういう動きがあるということはむしろもっと積極的に、そういう状況どうなっているんだ。そうしたらそのことによって今の経済はどういう状況になっているのかもわかるということと同時に、今一番大事で何をやらなければいけないのか、経済対策でどういうことが本当に望んでいる施策なのかということが判断できるのではないかと私は思います。そういう部分で、今せっかくこういう制度が始まったという部分で、心ある、そして意味のある姿にしていただきたい。  時間がもう来てしまいましたけれども、先般、平成五年二月十五日の読売の「編集手帳」というコラムに、「ロシアで軍事パレードがあり、兵士、戦車、ミサイルなどの後を背広、ネクタイ姿の紳士たちがとぼとぼと歩いて行く。招待された外交団が「?」◆政府当局者が「エコノミストたちの集団ですよ」と説明した。「経済政策、経済見通しを間違え、鉛筆一本でロシア経済を壊滅させ超インフレや生産の激減を招いた。破壊力はミサイル以上だ。よって見せしめのために行進に参加させた」、こういうブラックな話が紹介されております。「ロシアのことかと笑ってはかりいられない。日本でもバブル経済の発生、崩壊、景気政策のタイミングについて官庁、民間を含め、多くのエコノミストが誤った判断を下した。その結果が今の大不況で、資産の目減りは何十、何百兆円にのぼる」云々で、こういうことになってはいけないという警告のこの人の意見でございますが、確かにそういう部分で、鉛筆一本ではなくて現場でどういう状況になっているかという指標というのは、私はたまたま一つの例を取り上げましたけれども、いろいろなところで生きた数字というのは見えてくるはずであります。そういう部分の調査、そしてそれを生かしたのが政治ではないかという私見を申し上げて、終わりにしたいと思います。      ――――◇―――――

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 次に、内閣提出、エネルギー需給構造高度化のための関係法律の整備に関する法律案並びにエネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法案の両案を一括して議題といたします。  これより両案につきまして趣旨の説明を聴取いたします。森通商産業大臣。     ―――――――――――――  エネルギー需給構造高度化のための関係法律の   整備に関する法律案  エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利   用に関する事業活動の促進に関する臨時措置   法案     〔本号末尾に掲載〕

森喜朗自由民主党通商産業大臣

○森国務大臣 エネルギー需給構造高度化のための関係法律の整備に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  我が国は、従来から、燃料資源の輸入依存度及び石油依存度が高く、脆弱なエネルギー供給構造を有しておりますが、近年、こうした事情に加え、内外におけるエネルギー消費量の著しい増加、大量のエネルギーの消費が環境に及ぼす影響に対する懸念の高まり等、エネルギーをめぐる経済的社会的環境が大きく変化している状況にあります。  このような状況の中で、エネルギーの使用の合理化の措置の拡充、石油代替エネルギーの導入を促進するための措置等を講ずることにより、経済的社会的環境の変化に応じた安定的かつ適切なエネルギー需給構造の構築を図ることが、喫緊の課題とされているところであります。  こうしたことから、政府といたしましては、このたび、エネルギーの使用の合理化に関する法律、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律及び石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法を改正するため、本法律案を提出した次第であります。  次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部改正であります。  その改正の第一点は、エネルギーの使用の合理化に関する基本方針を新たに定めることとするとともに、広くエネルギー使用者全般に、エネルギーの使用の合理化の努力を呼びかけることであります。  第二点は、工場、建築物及び機械器具についてのエネルギーの使用の合理化の徹底を図るため、これらに関する措置について所要の改正を行うことであります。  第三点は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務として、エネルギーの使用の合理化のための技術の開発業務及び導入促進業務を追加することであります。  第二に、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律の一部改正であります。  その改正点は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務として、国内における石油代替エネルギーの導入の促進のための業務を追加するとともに、海外における石油代替エネルギー技術等の導入の促進のための業務を追加することであります。  第三に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法の一部改正であります。  その改正点は、同法の題名を「石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法」に改めるとともに、「石油及び石油代替エネルギー勘定」を「石油及びエネルギー需給荷造高度化勘定」に改め、同勘定において、従来の石油及び石油代替エネルギー対策に、新たにエネルギーの使用の合理化を促進するための措置を加えた石油及びエネルギー需給構造高度化対策を実施することとするものであります。  以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。  次に、エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  我が国は、主要な資源エネルギーの大部分を輸入に依存しておりますが、近年、エネルギー消費量の著しい増加、廃棄物の発生量の増大、環境保全に対する内外の関心の高まり等、我が国経済をめぐる事情に変化が生じております。このため、我が国の事業者に対し、かかる事情に適切に対応した事業活動を自主的に行っていくことが期待されるようになってきております。以上のような観点から、事業者によるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する事業活動の自主的な取り組みを支援するための総合的な措置を集中的に講じるため、今般、本法律案を提案した次第であります。  次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、事業活動におけるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用の促進に関する事業者等の自主的な取り組みに関する努力指針を、主務大臣が定めることとしております。  第二に、事業者等が行うエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関する事業活動を支援するため、エネルギーの使用の合理化、再生資源の利用の促進、特定フロン等の使用の合理化に資する設備の導入及び技術の研究開発等に対して、産業基盤整備基金による債務保証及び利子補給、課税の特例措置を講ずることとしております。また、事業者が、共同してして、再生資源の利用、包装材料等の使用の合理化のための措置を実施する場合には、主務大臣が公正取引委員会との調整を行う等の措置を講ずることとしております。  第三に、中小企業者等につきましては、中小企業信用保険法の特例、中小企業近代化資金等助成法の特例等の措置を講ずることにより、その事業活動におけるエネルギー及び特定物質の使用の合理化並びに再生資源の利用に関して特段の支援を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

井上普方日本社会党・護憲民主連合

○井上委員長 これにて両案についての趣旨の説明は終わりました。  次回は、来る二十三日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時三十二分散会      ――――◇―――――

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