厚生委員会 第2号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1993/02/17
会議録
○浦野委員長 これより会議を開きます。 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、厚生大臣から所信を表明いたしたいとの申し出がありますので、これを許します。丹羽厚生大臣。
○丹羽国務大臣 昨年十二月、厚生大臣を拝命いたしました丹羽雄哉でございます。 第百二十六回国会の厚生委員会御審議に先立ち、就任のごあいさつを兼ねまして所信の一端を申し述べたいと思います。 このたび厚生大臣を拝命し、大変光栄に思いますとともに、責任の重大さを痛感いたしております。 私は、かつて、厚生政務次官や衆議院の社会労働委員会の委員長を務めさせていただきました。これからは大臣として、初心に立ち返って精いっぱい職員を全うしたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 我が国は、今、世界一の長寿国になり、世界でもいまだ経験したことのない超高齢社会を迎えようとしております。こうした中で、国民一人一人が真の豊かさを実感でき、生きがいを持って暮らせる社会をつくり上げることが求められております。このような真に豊かな社会の実現のため、私は常に国民の皆様の立場に立ち、ぬくもりのある厚生行政を目指してまいりたいと思います。 以下、平成五年度におきます主要な施策について申し上げます。 まず、最近とみに深刻さを増してきておりますエイズ問題について、私はみずから先頭に立って、感染予防と患者・感染者の方々への差別と偏見を排した啓発普及や医療体制の充実などに全力を挙げて取り組んでいく決意であります。 また、エイズや難病等を対象とする医薬品等のいわゆるオーファンドラッグの研究開発の促進等を内容とする法律案を本国会に提出することにしております。 次に、本格的な高齢社会において安心して老後を過ごせるよう、公的年金制度や医療保険制度の長期的な安定を図ることが課題となっております。 平成六年に予定されている年金の制度改正に向けて、現在、厚生年金の支給開始年齢の問題などについて年金審議会等において検討をいただいており、また、公的年金制度の一元化は平成七年を目途に検討を進めております。 公的年金制度の一元化が完了するまでの間、暫定的措置として、平成二年度から制度間調整事業が実施されております。この事業については、日本鉄道共済組合に対する調整交付金の特例減額措置を継続すること等を内容とする法律案を提出したところであります。 一方、今後の医療保険制度のあり方につきましては、現在、医療保険審議会において検討をいただいておりますが、国民健康保険については、当面の緊急措置として、その財政の安定化と保険料負担の平準化を図ること等を内容とする法律案を提出したところであります。 平成二年からスタートした「高齢者保健福祉推進十か年戦略」ゴールドプランも本年で四年目を迎えましたが、その目標達成に向けて着実に努力していくことが最大の課題であります。この基盤づくりの一環として、福祉用具の研究開発や普及を促進するための法律案を提出することとしております。また、社会福祉・医療事業団等の貸し付けの対象に、新たに指定老人訪問看護事業を行う者を加えることとしております。 出生率の低下や人口の高齢化が進む中で、子供たちが健やかに生まれ育つための環境づくりを進めていかなければなりません。同時に、母子家庭や寡婦の自立助成等を図る福祉資金の貸付制度については、その資金運用の効率化を行う等の措置を講ずることとしています。 障害者対策に大きな成果を残した国連障害者の十年は昨年をもって終了し、本年からはアジア・太平洋障害者の十年が始まります。これまでの十年の成果などを踏まえ、障害者の方々のニーズに応じた対策を一層充実させるよう取り組んでまいります。 援護施策の面では、戦傷病者や戦没者遺族の方々等の援護の充実を図ってまいります。援護年金の額を引き上げるとともに、戦没者の妻や父母の方々に対する特別給付金を増額して継続支給することとしております。 我が国が生活大国を実現していく上で社会資本の整備が不可欠となっております。ごみの排出量が増大する中で、廃棄物処理施設の整備、ごみ減量化対策の推進に努めてまいります。 また、診療放射線技師と視能訓練士の業務拡大、精神保健対策の充実、医療施設機能の体系化、マンパワーの確保、原爆被爆者対策の充実、臓器移植問題、食品の安全性確保対策、安全でおいしい水の確保などの課題にも取り組んでまいります。 以上、所信の一端を申し上げました。厚生行政は国民生活に直接結びつく大変重要な分野であり、私は、厚生委員会の皆様の御理解、御協力を賜りながら、全力を挙げて取り組んでまいる決意であります。何とぞよろしくお願いをいたします。(拍手)
○浦野委員長 この際、木村厚生政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。木村厚生政務次官。
○木村(義)政府委員 皆様おはようございます。先般、厚生政務次官を拝命をいたしました木村義雄でございます。 厚生行政は、二十一世紀の高齢化社会を目前といたしまして、医療、年金等大変腰を据えてしっかりと取り組まなきゃいけない大きな問題を抱えております。また、エイズ、MRSA等緊急に処理をしなきゃいけない問題も抱えておるわけでございまして、私は、委員の皆様方の御協力をいただきながら、丹羽大臣を補佐し、一生懸命これに取り組んでまいりたい。微力ではございますけれども、一生懸命頑張る決意でございます。 何とぞよろしく御指導、御鞭撻、心からお願いを申し上げさせていただきまして、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○浦野委員長 次に、平成五年度厚生省関係予算の概要について、説明を聴取いたします。高木厚生大臣官房会計課長。
○高木政府委員 それでは、お手元の平成五年度厚生省予算案の概要という資料に基づきまして御説明させていただきます。 まず、厚生省所管一般会計予算の規模でございますけれども、総額十三兆一千七百五十二億円、対前年度三・二%の伸びとなっております。 そこで、この資料の一ページ目をお開きいただきたいと思います。一のエイズ総合対策の推進でございます。 エイズは感染者が急増し、爆発的増加の瀬戸際にあり、この時期に思い切った対策が必要であることから、前年度予算の約五倍に当たる百一億三千五百万円の予算を計上いたしました。 対策は六つの柱で成り立っております。まず、エイズについての正しい知識の啓発普及であります。官民挙げて国民的運動を展開するための推進機構を設置することにいたしております。それから(2)が医療体制の充実、(3)が検査体制の充実でありますが、保健所における血液検査の迅速化、必要な者への無料匿名検査を含むカウンセリングの実施を行うものであります。(4)は相談、指導体制の充実、(5)が研究及び国際協力の推進を図るものであります。(6)は、地域の実情に応じたきめ細かな対策を展開するために、都道府県に対する補助制度を創設するものでございます。 なお、二ページ目でございますけれども、ここにエイズストップ作戦の全容を掲げてございます。 それから、三ページ目をお開きいただきたいと思います。二の水道・廃棄物処理対策の充実についてでございます。 (1)の水道施設の整備につきましては、未普及地域の解消を目指しまして水道施設の整備財源の確保を図りますとともに、安全でおいしい水を安定して供給するための予算を計上しております。それから(2)の廃棄物処理対策でございますけれども、必要な整備財源の確保とごみ減量化を進めるための予算を計上しております。 それから四ページをお開きください。三の子供が健やかに生まれ育つための環境づくりの推進でございます。 新たに主任児童委員約一万三千五百人を設置いたしまして、児童委員活動の活性化と児童環境づくりの推進に役立てることにしております。また、子育て・家庭支援対策といたしまして、特に地域における子育てを支援するために、保育所が連携してモデル事業を実施するほか、子供のショートステイ事業の創設を行うこととしております。 五ページに移らせていただきます。四の高齢者の保健福祉対策の拡充についてでございます。 「高齢者保健福祉推進十か年戦略」は四年目を迎えますが、この計画を着実に実施していくこととしております。また、小規模ケアハウスの創設、都市型複合デイサービスセンターの創設等も進めることとしております。それで、六ページをお開きいただきたいと思います。(2)の痴呆性老人対策、これは喫緊の課題でございますけれども、老人性痴呆疾患センターの増設、それから痴呆性老人加算の改善などきめ細かな対応を行うこととしております。このほか老人訪問看護ステーションに対する融資制度を創設することといたしております。 五が障害者対策の拡充でございます。 障害者の地域における自立生活を支援するため、障害者の明るいくらし促進事業の充実を初め授産施設の充実、それから七ページに入りまして、精神障害者福祉工場の創設、小規模作業所の拡充等を行うことといたしております。 それから、六番目が地域福祉等の推進でございますが、ふれあいのまちづくり事業等を引き続き推進していきますとともに、社会福祉従事職員の確保対策といたしまして、介護福祉士等への修学資金貸付事業を創設するほか、中央福祉人材センターの創設、それから都道府県福祉人材センターの全県設置等を行うことといたしております。 次に、八ページをお開きいただきたいと思います。その地域保健医療対策等の充実でございます。 昨年の医療法改正を受けまして、インフォームド・コンセントのあり方についての検討のほか、療養型病床群、特定機能病院に関する予算を計上いたしております。また、歯科保健医療対策、それから九ページになりますが、救急医療対策、僻地保健医療対策につきましても引き続き充実を図ってまいります。また、看護職員確保対策の強化といたしましては、ナースセンターの充実、看護職員離職防止特別対策等を進めることといたしております。 それから、八番目の健康づくり対策といたしましては、(1)の健康文化と快適なくらしのまち創造プランといたしまして、健康と快適な暮らしの確保という視点から、町機能を見直し、そのための計画を策定するための経費に対する助成のモデル事業を実施することにいたしております。 続きまして、十ページをごらんいただきたいと思います。九の有効で安全な医薬品の確保等でございます。 医薬分業を引き続き推進するほか、(2)の希少疾病用医薬品、いわゆるオーファンドラッグの開発研究を支援することといたしております。また、医薬品等の有効性及び安全性の確保、血液対策等にも力を入れることにいたしております。 次に、十一ページをごらんいただきたいと思います。十が輸入食品等の安全確保対策の充実でございます。 輸入食品監視体制の充実強化を図りますとともに、新たに食品に関する情報を蓄積、活用するシステムを整備することといたしております。 十一が環境衛生関係営業対策の推進でございます。 労働力確保の推進や国際的なフロン規制に対応しますドライクリーニング溶剤転換支援事業などを推進することといたしております。 十二番目が援護、原爆被爆者対策の充実でございます。 戦没者遺族等の援護対策につきましては、援護年金の改善、それから特別給付金の増額、継続支給等を図ることといたしております。それから十二ページに入りまして、原爆被爆者対策でございますけれども、各種手当を引き上げますとともに、ショートステイやデイサービス事業を新たに創設することなどの充実を図っております。 十三番目が医療保険制度についてでございます。 国民健康保険の厳しい財政状況等にかんがみまして、平成五年度及び六年度の暫定措置として、国保財政の安定化と保険料負担の平準化等を図ることといたしております。また、(2)の政府管掌健康保険の国庫補助繰り入れの減額特例措置についてでございますが、厳しい財政事情の中で、厚生省予算の確保を図る上におきましても、やむを得ざる措置として、政管健保の運営に支障を来さない範囲内で所要の減額措置を講じさせていただいております。 続きまして、十三ページをごらんいただきたいと思います。 年金及び生活保護等でございますが、年金及び各種手当の額につきまして、平成四年の消費者物価上昇率を基準といたしましてスライド改定を行うこととしております。続きまして、十四ページでございますが、生活保護基準につきましては、国民の生活水準等の動向を勘案いたしまして、生活扶助基準について二・二%の改定を行うこととしております。 次に、厚生科学技術の振興についてでございますが、研究費の充実を図ることとしております。 また、国際協力の推進につきましては、国立病院・療養所の再編成の一環といたしまして、国立病院医療センターと国立療養所中野病院を統合いたしまして、四番目のナショナルセンターとして国立国際協力医療センター、仮称でございますが、これを本年十月に設置することといたしております。 以上、主な内容について御説明申し上げましたが、資料といたしまして、この後ろに対策別に主要事項を整理いたしました資料並びに厚生省関係の特別会計の予算案及び公庫、事業団の事業計画等につきまして資料をつけさせていただいてございますけれども、御説明につきましては省略させていただきたいと思います。 以上でございます。ありがとうございました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○浦野委員長 以上で、厚生大臣の所信表明並びに平成五年度厚生省関係予算の概要についての説明は終わりました。 次回は、来る十九日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時二十二分散会