建設委員会 第9号
- 発言数
- 182 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1993/04/21
会議録
○野中委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として、住宅・都市整備公団理事立石真君の出席を求め、意見を聴取することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○野中委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渋沢利久君。
○渋沢委員 具体的なことをお尋ねしていきます。 供給計画を立てて知事の認定を受けるという仕組みになっておるわけですが、認定基準について改めて少し具体的に御説明をいただきたい。
○三井(康壽)政府委員 御質問の今回の法案の、特定優良賃貸住宅を建てます際に、申請者が都道府県知事に計画を出しまして認定を受けるというふうにしているわけでございますけれども、まず、申請の項目でございます。これから御説明させていただきたいと思いますけれども、賃貸住宅を建てる場所、位置、それから戸数、それから規模、構造、設備、それから資金計画、入居者の資格、それから家賃その他の賃貸条件、それから管理の方法と期間、その他、こういうふうになっているわけでございます。 それぞれにつきまして都道府県知事は審査をいたしまして認定をするわけでございますけれども、まず、戸数についてでございますが、十戸以上というふうに建設省令で定めさせていただく予定でございます。 それから、規模、構造、設備でございますけれども、規模につきましては、余り狭い住宅はいかがなものか、また、サラリーマン住宅として余り大き過ぎるのもいかがなものかということから、五十平米以上百二十五平米以下とさせていただいております。それから、構造につきましても、耐火構造または準耐火構造。そういった規模、構造、あるいは設備につきましても専用のトイレがあるとか浴室がある、そういった基準をつくらせていただく予定でございます。 それから、資金計画につきましては、当然、その事業を遂行するに当たりまして、自己資金あるいは公庫資金等々の資金計画が適切に決められているということを認定の基準にさせていただく予定でございます。 それから、入居者の資格でございますけれども、これは二つのグループがございまして、一つは収入分位が二五%から五〇%の方々、これは当然原則として入居資格として定めていただきますけれども、都道府県知事が五〇%から八〇%までも供給計画を認めるという場合には、原則の例外といいますか、そういった方も入居資格にすることができるようになっておりまして、都道府県知事が決めた場合には、申請者も五〇%から八〇%の収入分位の方を入居させるというふうな入居者資格に関しての基準を設けさせていただく予定でございます。 それから、家賃についてでございますけれども、これは簡単に言いますと市場家賃というふうに考えておりまして、これをかたく申し上げますと、近傍同種の住宅の家賃の額と均衡を失しないように定めるというふうに認定基準としては置かせていただいているわけでございます。 それから、賃貸住宅の入居者の選定方法は、公的な助成等が行われるものでございますので、当然、公募原則でございます。応募した戸数に満たない応募者の場合は当然そのまま入居できますけれども、応募した戸数よりも応募者が多い場合は公開による抽せん、こういったことで入居者を決めていただく。 それから、管理の方法も、適切な清掃とか、維持修繕とかが行われるということを決めていただく。 こういったことを知事が審査いたしまして、適切なものにつきまして認定をいたすというふうにこの法律では決めさせていただいているところでございます。
○渋沢委員 今の説明の中で関連して尋ねておきますが、中堅所得者層、この所得を証明する所得証明とか何か、そういう資格要件というのはどういう形で認定するのか。
○三井(康壽)政府委員 法律では、中堅所得者に対する賃貸住宅の供給というふうに目的でうたっているわけでございますが、この所得につきましては、総務庁が毎年貯蓄動向調査というのをしているわけでございます。これで全国と、それから京浜圏といいますか、大都市圏別にもそういう調査がございまして、その貯蓄動向調査で収入というのが、これは全数調査ではございませんけれども、サンプリング調査で出てまいります。それを五分位ずつ分けまして、一〇%ずつの収入分位が出てまいります。それを粗収入としての分位にいたしまして、その収入分位が二五%から五〇%の方を今回の法案の原則的な入居資格者といたします。それから、都道府県知事が、さらにそれよりも上の八〇%までも都道府県によっては公営賃貸住宅の供給が必要だとお考えになる場合には、その収入分位をさらに広げまして、八〇%の分位の方々までも対象とするということでございまして、基本は、総務庁がやっております貯蓄動向調査によって収入というのをはかってまいるという考えでございます。
○渋沢委員 公営住宅の中で、所得制限というものが全国画一的に物差しがあって、そしてある面では非常に実情に合わない基準になっているということもあると思うのですけれども、今回は、一定の収入分位に応じて知事の専決、一定の範囲内であるけれども任せるということにしたのは、この種の公的な住宅政策の中では初めての選択になるのかな、そういう知事に判断を任せるという扱いをしたということですね。これはそれなりの理由、理屈があるのだろうと思うのですけれども、聞かせてください。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの御質問は、現在までやってきました公共賃貸住宅が全国一律であった、これに対して少し違う考え方を入れたのではないか、こういう御質問だと思います。 御承知のとおり、公営住宅は同じように収入基準というのを設けておりまして、下の収入分位から三三%までを対象としておりますけれども、現実には、東京都での収入・所得と、所得の低い県、具体的な名前はちょっと差し控えますけれども、それとの差がございまして、全国一律はいかがなものかという御議論があるわけでございます。 ただ、公営住宅の場合でございますと、補助金等が入りますので、どうしてもシビルミニマムということから全国一律にさせていただいているわけでございますが、ただし、地域地域によりまして地価が相当差が出てまいりまして、それによって、供給いたします家賃とかコストというのは差がございますし、その地域地域によりまして市場家賃というのは差があるわけでございます。 中堅所得者というふうにとらえてまいりますと、低額所得者の場合でございますとシビルミニマムで、ある一定の基準を全国一律でいいと思うのでございますけれども、中堅所得者は、所得の層がかなり幅がございます。今回は収入分位の八割まで決めさせていただいているわけでございますので、そういたしますと、地域性というのをある程度考慮に入れてやりませんとうまくいかないかな。 しかし、シビルミニマムという観点からいいますと、地域性によって国の補助に多少の差をつけていくという考え方が必要になってまいるわけでございます。したがいまして、二五%から五〇%はシビルミニマムという考えの延長線で一律でございますけれども、それを超える部分につきましては、都道府県の判断、あるいは地方公共団体を含めてでございますが、判断にある程度お任せしたらどうかということで、原則の例外という言い方はちょっと語弊があるかもしれませんが、原則の、一つのそれを切り抜ける方法として、都道府県知事の裁量によりまして八〇%までをこの住宅の対象入居者資格とする、こういうことでできることにしたわけでございます。
○渋沢委員 家賃ですけれども、周辺の家賃と均衡を失しない家賃設定をする。それは、都道府県の単位で一定の抑えをする、その範囲では画一的な物差し、基準を設定するということは、実際は、府県の内部でも、それは地域の周辺の家賃のベース、なかなか差があると思うのですね。ですからその辺は、どういう抑え方をどこがするか、自治体がするわけでしょうけれども。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの御質問は、何といいますか、いわゆる周辺の市場家賃といいますか、それはどういうふうにして把握するのかというふうな御質問と承りましたけれども、市場家賃といいますのは、ある一定の規模、面積とかあるいは建てた年度とかによって非常に違うわけでございまして、一律にあるわけではないわけでございます。しかし、何となく、駅前の不動産屋なんかへ行きますと、三DKなら六万円だとかこれは場所によって違うわけでございますけれども、何となくその地域地域の相場というのがあるわけでございます。それを私ども、一応市場家賃としてカウントをする材料にすべきではないかと思うわけでございます。 それは、それぞれの市町村や、東京都の場合ですと区によりましても差がございますし、区の中でも、駅前であるとか、あるいはちょっと駅から離れたところでも違いがあるわけでございまして、そういったデータは、一般的にまだきちんとした賃貸市場のデータというのをすべてを把握しているわけではございませんけれども、おおむねその周辺の地域につきましての家賃は大体どのぐらいかというのは、その地域地域におきましてはわかっているわけでございます。 そういったデータを把握していただきまして、今回はやり始めということでございますので認定は知事といたしておりますけれども、具体的には、補助金を出す団体は知事に限っておりませんで、市町村も出せるとなっているわけでございます。したがいまして、当然市町村もそういったデータを集めておりますでしょうし、また、それを集約いたしまして、都道府県知事の方で、建てようとする、認定をする方々の土地の周辺でどのくらいのが市場家賃かというのをある程度想定はできるということで、均衡を失しない家賃を認定するというふうに進めていってもらうように公共団体に指導していきたいと考えているわけでございます。
○渋沢委員 本省でいろいろプランをつくるのは簡単だけれども、地価は路線価があって、売買実例やらいろいろまとめようがあるが、これからその対象になるのは当然新築の民間ベースの公的住宅、こういうことで、同じ地区内でもかなり格差がありますしね。私、東京の江戸川区に住んでおるけれども、江戸川の中でも、どうしてこんなに、売買だけじゃないですよ、賃貸の場合でもかなり差があるんですね。それはやはり交通の便とか公共施設の十分なところ、いろいろ格差がありますから当然のことなんですけれども、それを正確に問題の起きないように市場家賃の設定をするというのは、これは大変な作業だというふうに思いますね。それが間違うと非常にむだな公的助成をすることにもなりかねないし、不十分である場合もあるでしょう、大変難しいところだなというふうな感じを持ちます。 これは説明の上では確かに聞いておらぬ部分ですから、私、お尋ねいたしますけれども、認定されて助成があって、期間、その期間ははっきりしておりましたね。
○三井(康壽)政府委員 申しわけありません。先ほどちょっと御説明が漏れまして恐縮でございます。 認定の基準といたしまして、もう一つ、住宅の管理の期間、これも認定基準の対象となっておりまして、法律上は「賃貸住宅の管理の期間が住宅事情の実態を勘案して建設省令で定める期間以上であること。」というふうになっておるわけでございます。この期間は十年以上と考えているわけでございます。 この理由でございますけれども、基本は民間の賃貸住宅なわけでございます。民間の方にお建ていただく、しかし公的な助成をさせていただいて公的賃貸住宅として位置づけるわけでございますので、恣意的に、入った方々がすぐ出ていかなければいけないというのは困るわけでございます。やはり助成をきちっとさせていただくには、それなりの公的な賃貸住宅として入居者がある程度安定して入っていただける、こういう前提を立てまして、十年を一つの目安としているわけでございます。 なお、補助の期間といたしましては、二十年間を限度といたしておりますので、できることならば、最低十年でございますけれども、二十年間ぐらいは、できました住宅を公的賃貸住宅として管理をしていただきたい、私どもはこういう希望を持っておりますけれども、法律上は最低十年、十年間は入居者にきちんと一定の入居者負担額、軽減した入居者負担額で入っていただくような期間を設けていきたいと考えておるわけでございます。
○渋沢委員 これはまさにこの法がねらっている階層、所得層にとっては、民間ベースの賃貸からはるかに低廉な条件で入居が確保できるということは大変なメリットのあることである。しかしそれは、十年以上二十年を限度とするというか、そういうお話ですけれども、言いかえれば、その建て主、建てた側からいえば、十年間は公的な規制も受けるけれども、補助を受けて、契約を結び、人を入れているということから十年後は解放されるというそういう環境になるわけですね。 その際に、契約の期限の定めというものを、入居者と管理者、所有者の側の間でこれは任意に決める性質のものでありましょうから、規制といってもそこまでの規制はしていない、できないということでしょうから、相互の、これはまさに公的であっても当事者間の契約は民民契約でありますからして、しかし、十年間十分に受けた低家賃享受のメリットというもの、それが逆に言うと、十年後補助を返上する、まさに民間の住宅の性格に返る。それから先の家賃問題というのは、一般的に考えてトラブルが起こる可能性というのは、これは当然起こり得るのです。十年は我慢したけれどもそれは援助があってのことだから、しかしこれからはちょっと事情が違うよということになってくる。それは規制のしようのないものであろうかと思うのですが、そういう問題を想定して何か考えていくということはあるのですか、ないのですか。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの管理期間が経過したらどうなるかという御質問でございますけれども、管理期間が経過いたしましても借地借家法の適用はあるわけでございます。したがいましてその時点で、十年間でおおむね市場家賃には吸いついてくるであろう。となりますと、入居者の方々も補助金がなくなりましても家賃が急激にぽっと上がるとか、そういうことではなくて、一般の借家契約になっていくというふうに考えているわけでございます。 したがいまして、市場家賃に吸いついていく期間が十年以上の場合は、都道府県知事の認定に当たりまして市場家賃に吸いつくまでに期間を延ばしていただくとかそういう指導をするというのが一つ。それから、仮にどうしてもその十年で管理を打ち切りたい、こういう強い御要請が申請者からあった場合には、入居者にとりましては十年後は大体どのぐらいになるかという、家賃の上昇というのは五%というふうに考えておりますので、想定をできますので、その後に補助金がなくなりまして家賃が高くなる分についてはある程度御了承をいただきながら入居していただくということに相なろうかと思うわけでございます。 いずれにいたしましても、公営住宅が一般の、何といいますか借地借家法の適用が一部ない一般の使用許可という考えになるわけでございますけれども、今回のは民民の契約を前提とする通常の民間賃貸住宅契約ということに構成をさせていただいておるものでございますので、一応そこは民間同士の賃貸借契約として継続をするというふうに考えているところでございます。
○渋沢委員 ここは一つの問題点ではあるな。ですから、公的性格、安い家賃で質の高い住宅を保障する法律です、制度ですということだけが非常に喧伝をされて、そういうことだけで入居契約が結ばれるという場合には、十年後、解約後、公的助成を返上することが可能になった後、これは当然トラブルの原因になってくるだろうと思うのです。 あらかじめこれは十年、あるいは経営の側が十年以上たつといつでも民民に戻る、したがって家賃の再検討もあり得るということを前提として入っていればまあいいと思うのですけれども、借地借家法が後はいろいろ担保するといっても、それはもちろんあの法律は居住者の権利を十分守ってはいますけれども、相互に契約したその賃料は、しかもそれは市場家賃基準よりも低いところで定めた契約であって、助成が解かれた後は当然それを家賃をふやすことで補わなければ、それは経営の側は明らかな欠損、これは争う。契約の更新や、それが調わない場合に解約をする根拠を今の法律も規定しているわけではないので、やはりトラブルが起こるという感じがします。そこの問題。せっかく新しい制度で快適な、低廉な住宅を一定の所得階層に行き渡らせようという発想であれば、それが最後まで生かされるようなめり張りのあるPRというのか理解を求める手段がないと、せっかくの事業が成果を十分に上げ得ないのかなという懸念を表明しておきたいと思います。 さっき聞きましたけれども、これはこの法律の内容とはちょっと離れますが、公的住宅の、今の制度、入居基準ですが、非常に画一的である。例えば東京の場合などは大変低過ぎる基準の中でむしろ問題が起きているということがあると思います。この辺の一元化というのか、整理整とんも必要なところへ来ているのではないのか。地域の実情に合った基準設定というものも考えるところに来ているのじゃないのかというような気もするのですが、そういう検討はやられておるのでしょうか。 〔委員長退席、金子(原)委員長代理着席〕
○三井(康壽)政府委員 住宅政策におきます国と地方公共団体、あるいは地方公共団体でも都道府県と市町村の関係、そういった問題にこの問題は実はつながっていく問題でございます。 公営住宅につきましては、先ほど申し上げたわけでございますけれども、これは国が三分の一あるいは二分の一の補助金を出しまして、残りのあれはとりあえず公共団体がお金を出して、しかし家賃として回収する。したがって財源的といいますか、負担の仕方は国と入居者、そういう負担方式になっているわけでございます。ただし、現実には超過負担という問題がございまして、土地は公共団体が買ったり、あるいは超過負担の問題があってやや混乱しているわけでございますけれども、制度としては国と入居者が負担して、公営住宅ができ上がっているということになっているわけでございます。 そういった関係からいいまして、シビルミニマムといいますか、国の方で基準をつくりますとどうしても一律の基準にならざるを得ない。したがって東京都では収入分位が三三%であるにもかかわらず公営住宅に入居できないし、地方の県で収入の非常に低いところでは収入の高いところまで、県の中では高いところまで公営住宅に入れる、こういった差が出ている、御指摘はよく承知しているわけでございます。したがいまして、地域ごとの入居基準というのを考えていくということになりますと、地方負担、地方自治体と国との 関係、あるいは地方自治体相互間の負担の関係というのをある程度議論をしていかざるを得なくなるわけでございます。 よく御議論があります、住宅基本法という議論の中でも、国と地方の責務はどうしたらいいのか、あるいは国や地方公共団体の関係ばかりでなくて地方公共団体相互の負担はどうしたらいいのか、そういった議論が出てまいりますと、地域性の負担、地方の負担というのはどうあるべきかということが御議論になってくるわけでございまして、今回の特定優良賃貸住宅というのはある意味では地方負担に差がついているわけでございます。五〇%以上につきましての地方負担は少し重くなる、こういうことでございますので、全般的にどうするこうするというところまでは私どももきちんとしたまとまった議論はないわけではございませんけれども、そういった住宅の種類が多様性を持って供給されていかなければならないという中では、今言った御議論も当然検討していかざるを得ない課題だと考えているわけでございます。
○渋沢委員 地方の自治体の立場を大変配慮した話でその点結構なんだけれども、まあそれなら話はまた別の課題に移るけれども、工事費の単価なんか、私も昔かつて都議会におったんでよくその資料を集めて議論したことあるけれども、今でもそれは変わってないと思うんですね。戸当たりの工賃なんか見ても、一種の中層で国のやっと都のやつの差が、ごく最近のやつなんかも私のところに来ておるのを見ておったら、あれでしょう、戸当たりこれは千六百三十九万一千円がな、国の方でいうと一千万ぐらいのことになっているか、かなり差があるんだね。これは正確には多少違うかもしれませんけれども、そういう単価設定の是正なんというのも、実際には検討されているんですか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま超過負担という御議論だと思います。これは何といいますか、住宅のようにいわゆる箱物につきましては国の予算制度も単価主義をとっているわけでございます。そういった関係で、各地域地域との差がどうしても出てくる場合が多いわけでございまして、公営住宅につきましてもその超過負担が相当ふえてまいったというふうな実態がございましたので、昨年私ども建設省、それから自治省、大蔵省と三者で全国的な調査をいたしました。確かに超過負担がかなり出ているということになっております。 したがいまして、十分ではないわけでございますけれども、これを三カ年間で解消していくというふうに今予算措置をしているところでございます。平成五年度は全国平均で大体五%ぐらいの単価の引き上げをさしていただいております。低層で四・八%、中層で三・九%、高層で六・三%、これを三カ年で解消していこうという考えでございます。 ただ、よく超過負担で御議論が出てまいりますのは、この標準単価というのはあくまでも標準でございますので、お建てになる地域によりましてかなり地域差もあるわけでございます。そこのところが完全に埋め切れるかという議論は残るわけでございますけれども、予算制度としては、超過負担が一定の調査によりまして出てきた場合には、これを三カ年ではございますけれども埋めていく、こういうふうにしているところでございます。
○渋沢委員 まあ本法律案の新しい提起についてはその積極的な側面をできるだけ評価をしていかなければいけないかなと思っておりますが、ちょっと細かい点で重ねて聞いておきますが、これは管理面で何かまあいろいろチェックをしていく部分があるんですね。厳し過ぎてもいけないし、またしかし、やはり公的な住宅というその性格からいって一定の規律がなければならぬ。例えば申込者が、今その申請が非常に多くて競合があるような場合、特定のその住宅、非常に理想的な、希望者が多い、まあ民民の契約だといってもそういう調整をそれは自治体などがどこまで介入するのかしないのか、その辺のその入居者を決める過程での公共団体などのかかわり方というのは、何か決め事がありますか。
○三井(康壽)政府委員 今回、民間の賃貸住宅ではございますけれども、公的な賃貸住宅の位置づけをするわけでございまして、公営住宅や公団住宅でございますと広報という手段で一般に公募をかけます。まあパンフレット等も含めましてでございます。今回の場合も基本的にはそういたしたいと考えておるわけでございます。ただ、公共団体にも協力を求めなきゃいけませんので、自分のつくる公営住宅ですと、当然自分の責務として広報をやるわけでございますけれども、民間の賃貸住宅でございますので、やや公共団体によっては意見の違う公共団体もあるかもしれませんけれども、私どもといたしましては、公営住宅と同じように市町村あるいは県におきまして広報をまずしていただきたい、補助金を出す市町村あるいは知事ですね、このところで広報を出していただきたい。まあ新聞広告まではちょっとお金がかかり過ぎますので、これはもうなかなかできないと思うんですけれども、広報という形をしていただいて、それから公的な場所でパンフレット等も配布をしていただいて、広く入居者が、その入居の機会がまずその応募の段階でも与えられるようにすべきではないかと考えております。 これは施行しましてから各公共団体に、どちらかといいますと私どもお願いといいますか、指導といいますか、そういった形で一般の方々がこういう賃貸住宅が出てきたなということがわかるような広報をさしていただきたいと考えております。
○渋沢委員 その広報、公募という公的な機関がやるような手法を準用することが望ましいと考えているんだけれども、しかしそれは自治体によってどこまで踏み込んでやるか。あくまでそれは、役所はまあ助成はするけれども、それは民間の商売の範囲を超えるものではない。その業者というか施行者が、事業主体者が、どこまでいわゆる公募的な手法で広報も行い、その公募をし、広く参加の機会を周知させるというふうなことを丁寧にやりおおせる保証はちょっとないんですね。 そうすると、やる人、まあ場合によると不動産業者が、まあ土地所有者は土地を提供して実際は建築も管理も不動産業者に委託してやるというようなケースになるでしょう。そういう場合に、一体どこまでその公的な仕組みが生かされるかどうかというのは、相当に個別差、個人差が起こり得る。自治体によっても、また自治体の姿勢によってももちろん違ってくる。だから、国はこういう法律をつくって金を出すからということだけで末端まで本当に徹底し切るかどうか。そういうことと違った意味で、本当にせっかくの政府の努力があるいは公的な投資が公平に生かされないということにはならないだろうか、そういう心配はないだろうか。あるいは極めて恣意的に選択されるというようなことも起こり得ても規制のしょうがないと、自治体がやればもうガラガラポンで、希望者が多い場合にはきちっと公平に抽せんという制度があって、それは妙なつばつけ、コネを使いましてどうというようなことはあり得ない話になっているわけだけれども、そういう懸念を想定しての対処というのは、そこまでは考えてないということですか。
○三井(康壽)政府委員 現在この特定優良賃貸住宅の前身といいますかでやっております地域特別賃貸住宅B型というのがございます。既に東京都でもやっていただいているわけでございますが、これは先ほど申し上げましたとおり、都の方で広報で紹介、公募をいたしておるわけでございます。したがって、私どもは多分、もう一〇〇%と言われますと多少自信がないところもありますけれども、もうほぼ一〇〇%に近く、公共団体は公共団体の広報で公募ということを皆さん方にお知らせするというふうに思っております。その旨私ども通達では、強制という形では通達は書きにくいかもしれませんけれども、そういった方向でやってほしいということは強く要請をいたしたいと思っておるわけでございます。 それから、現実に拝見しておりますと、いろいろなところで広報といいますかパンフレット等をつくりますので、割合と最近は一般の方にもそういう情報が伝わりやすいようになっていると思います。また管理を受託する者は、民間の不動産関係の会社とか法人もあると思うのですけれども、主として地方住宅供給公社が受けていくのではないかというふうに思っておるところでございます。
○渋沢委員 ちょっと関連をして、せっかくの機会ですから、この間、四月の十三日の経済閣僚会議ですね、総合的な経済対策の推進が明らかにされております。その中で住宅関連が幾つかありますので、ちょっとこの機会に聞かせておいていただきたい。 住宅融資制度を具体的に拡充するということが盛り込まれていますけれども、その具体的な内容は、どういう中身で、どういう形で、いつから取り組もうとしているというようなことでありましょうか。
○三井(康壽)政府委員 今回の経済対策におきまして、住宅金融公庫の融資につきましても拡充をさせていただいたところでございます。 まず一つは、戸数を五万戸追加させていただきまして、事業費としては一兆四千三百億でございます。新聞では、年金福祉事業団の数字を足しました一兆八千億というのが住宅の投資になっておりますけれども、住宅金融公庫としましては一兆四千三百億、これが追加の戸数と事業費でございます。 貸し付け条件につきましては、順次申し上げますと、一つが基本貸付額の増額でございまして、四・一%でお貸しいたします百二十五平米までの規模の住宅につきましては、マンションの七十五平米以上につきまして百万円の融資増でございます。それから百二十五平米から百六十五平米までは二百万円、百六十五平米から二百四十平米までが三百万円、こういうふうな基本貸付額の引き上げが第一でございます。 それから第二は、やや金利の高い特別割り増し貸し付けというのをあわせて貸し付けているわけでございますけれども、これにつきまして、例えば個人住宅の場合でいいますと、建設費が百万円、土地費が五百万円の引き上げ、それから分譲住宅系で申しますと、建設費貸してございますが、百万円の引き上げ。 それから、三つ目がリフォーム関係でございますけれども、リフォームは現在、基本貸し付けが五百二十万円のほか特別割り増し貸し付けが二百万円、合わせて七百二十万円の貸付額でございますが、これを特別割り増し貸し付けを三百万円引き上げまして一千二十万円とする。それから宅地造成関係につきましても、民間の宅地造成がやや力が落ちておるものでございますので、融資率を、現在三割ぐらいとなっておるのでございますけれども、五割から八割に引き上げたり、あるいは金利につきましても五・一%の金利を四・七%に引き下げる、こういった融資内容の、融資制度の改善を行わさせていただきたいと考えているわけでございます。さらに、今回の景気対策には金利も引き下げをさせていただいておりまして、基準金利は四・一%、これは史上最低に相なるわけでございます。 それで、これらは、基本的には平成五年度の第一回の募集、これは四月二十二日から七月二日まで募集期間を設定させていただいておりますけれども、この第一回の申し込みから実施をさせていただくというふうにしているところでございます。
○渋沢委員 税制面でも何か具体的な方針を新しく決めたとか、決めようとしているのか、ちょっと内容を。
○三井(康壽)政府委員 税制につきましても、住宅取得促進税制、いわゆるローン減税という制度がございます。 ちょっと復習をさせていただきますと、現行のローン減税は、新築の住宅や一定の中古住宅、リフォームにつきまして、住宅の規模が五十平米から二百二十平米以下で、年収二千万円の方以下で借入金を持っておられる方の、二千万円までを一%、二千万円から三千万円までが○・五%、それを六年間、最大が百五十万円でございますが、そういったローン減税の制度がございますが、これを拡充をさせていただきまして、ローン残高一千万円までを一・五%と、○・五%二年間ふやさせていただきます。それから、床面積の上限も二百二十平米まででございましたのを二百四十と、昨年の総合経済対策で公庫融資を二百四十に引き上げましたので、それに合わせて税制の方もそうする。それからマンションのリフォームにつきまして、従来はマンション全体の過半を修繕いたしませんと減税の対象でございませんでしたけれども、マンションの中の二戸、一軒でございますね、一軒の住宅の過半を直しても対象にする、こういったことを今回の総合経済対策で決めさせていただいておりますが、これは租税特別措置法の改正が必要でございます。 それで、総合経済対策ではこの四月一日から適用する、こういうふうに発表させていただいておりますけれども、これは国会での御審議の結果によるわけでございまして、私どもとしてはなるべく早く、補正予算が出まして、税制改正案が出ましたらば、御審議し、御可決いただきたいと考えているところでございます。
○渋沢委員 終わります。
○金子(原)委員長代理 小川信君。 〔金子(原)委員長代理退席、委員長着席〕
○小川(信)委員 私、地方行政委員会の所属でございまして、きょうはその立場から若干このたびの法案について御質問をさせていただきたいと思います。 具体的な内容に入る前に、基本的なことについて大臣よりの見解を聞かせていただきたいと思いますが、それは、我が国の住宅政策は、その基本にはいわゆる持ち家人口の増加ということを一つの目標に掲げておったのではないか、いわゆる持ち家を中心としての住宅政策がとられてきたのではなかろうか、地方公共団体においても国においても、それぞれ自分の家を持つということを中心にしての住宅政策が進められてきた、こういうふうに言っても言い過ぎではないのではないかと思いますが、今回のこの法案は、そういうふうな基本的な考えを一つかじをかえて、優良賃貸住宅を中心とした政策に転換をするというふうにもとれるわけでございますけれども、住宅政策の基本の変更なのか。やはり基本は持ち家制度を中心として進めていくのか。その基本的な考え方について、大臣のお考えを聞かしていただきたいと思います。
○中村国務大臣 お答えをいたします。 先生から御指摘をいただきました住宅政策の基本という考え方からまいりますと、住宅政策の基本としては、やはり持ち家と貸し家のバランスのとれた住宅政策というものが非常に必要である、このように基本的に認識しております。 しかし、御案内のとおり、大都市圏におきましては、最低居住水準に満たない家庭が全体で四分の一を占めるというような状況にございまして、これから生活大国づくりの中で貸し家の居住水準の向上というものは非常に重要な政策になってきているわけでございます。そのために、今回出させていただきました特定優良賃貸住宅を定着をさせていただきまして、大都市地域においての貸し家の居住水準の向上を図っていくということがバランスのとれた政策につながっていくという考え方で、従来の公営、公団とあわせてこの政策を網羅しながら居住水準の向上に努めていきたい、このように考えております。
○小川(信)委員 それでは次に、このたびのこの法案は、いわゆる中堅層、中堅層は年所得が大体五百万から一千万円未満ぐらいのところだろうと思いますけれども、中堅層を対象とした優良、いわゆる質のいい住宅の供給を目途としておられるというふうに思います。しかし現実、現在既存の公的賃貸住宅というものは、全住宅の中での約一割程度にしかすぎないのではないか、こう思います。ですから、公的な賃貸住宅そのものはまだまだ非常に少ない。そういうような中で、いわゆる公的賃貸住宅の需要の非常に高いのが、いわゆる低所得であったり独居高齢者であったり身体障害者等々、所得の低い、いわゆる社会的弱者の方々の公的住宅、公共住宅の需要というものがまだまだ非常に強いのではないか。そういうふうな公共的な住宅の確保の方が、何といいますか、それを充足することが、究極の、緊急の課題ではなかろうかと思いますけれども、このたびのこの法案は、中堅層にいわゆる優良住宅を提供しようということですけれども、そういうふうな状況についての御認識はいかがかと思っておりますが、いかがでございましょうか。
○三井(康壽)政府委員 御指摘のとおり、確かに公共賃貸住宅は、全体の賃貸住宅のうち占める割合というのは一割に満たないわけでございます。したがいまして、公共賃貸住宅は、特に公営住宅などが低額所得者、公団住宅は中堅の大都市のサラリーマン、こうなっているわけでございますけれども、低額所得者向けの賃貸住宅がまだまだ不足しているということにつきましては、先生御指摘のような状況であると私どもも思っておるわけでございます。したがいまして、それは主として公営住宅の建設ということに相なるわけでございます。 公営住宅につきましても、用地がなかなか買いにくい状況でございますので、最近は建てかえということを主体としてやらせていただいておりますが、こういったことをかなり進めさせていただきまして低額所得者向けの公営住宅の建設にも当然努力をしていく。しかし、現下の状況を見ますと、その低額所得者だけでなくても、中堅所得者もお困りの方がかなりおられるのじゃないか。しかも、居住水準の状況から見ますと、三人から五人世帯の居住水準が過去五年間でおっこってまいりました。そういったことを考慮いたしまして、今回中堅所得者を対象としても新しい法律をつくらせていただこうということでお願いしているわけでございます。もとより公営住宅も一生懸命やっていく考えでございます。
○小川(信)委員 それから、今度の一つの考え方で大事なのは、民間の皆さん方が一定の要件の中で賃貸住宅を、いわゆる公的な賃貸住宅をお建てになられる、その建設の共同管理部分ですか、広場とか階段とかいうふうなものと思いますけれども、これに対して補助金を出すということが、私は一つの大きなみそだろうと思いますが、こういうふうな補助金をこれに出すことが適切なのか、それとも公庫資金等の融資条件を緩和、改善して対応することが適切なのかどうかということですけれども、いわゆる同じような要件で民間の方々が賃貸住宅を従前つくっておられるものもたくさんあるのだろうと思いますし、公的なとはいいながら、先ほどのお話ではないですが、家賃も市場家賃で連動してやるのだということになれば、その地域によっての要件的なものの格差はなくなるというようなことを考えると、補助よりも融資を基本にしてやることの方が適切ではなかろうかと思いますが、いかがでございましょうか。
○三井(康壽)政府委員 その前にちょっとおわびして訂正させていただきます。 先ほど公共賃貸住宅が借家の一割と申し上げましたが、借家の二割でございまして、訂正させていただきます。 それから、今の御質問で、共同施設の補助金があるいは適切ではないのじゃないか、融資の方がいいのじゃないか、こういう御指摘でございます。 私どもが今回の法案を提案させていただきましたのは、やはり賃貸住宅の居住水準が向上しなければ二〇〇〇年の百平米はとても到達できない。持ち家はある程度ふえて居住水準が向上しているのが明らかになりつつございますけれども、借家はどうしてもうまくいかないと全体の居住水準が上がらないということからいろいろ考えたわけでございますが、現在でも公庫融資によります賃貸住宅供給というのがなされているわけでございます。金利も割と安目の金利でさせていただいているわけでございますが、なかなかこれをお使いになって供給していただく方々が少ない。むしろ公庫融資もある程度基準がきちっとしておるものでございますので、その基準に従わないような割と安いものをつくられる、狭いものをつくられる方が多いわけでございます。 したがいまして、従来の観念からいいますと、補助金を民間の建物に入れるのはいかがなものかという御議論があるわけでございますけれども、それをずっと続けている限りはいつまでも賃貸住宅はよくならない。したがって、共同施設という、いわゆる皆さんがお使いになるといいますか、専用部分でないというところは再開発事業でも補助金が出されているので、そこに着目いたしまして、財政当局にも大変な御協力をいただいてこの制度をつくらせていただきました。そうすることによって規模の少し広目のものが建てやすくなろう。それから、家賃対策補助と相まってサラリーマン層にもそういう規模の広いものにある程度の家賃で入っていただける、そういう仕掛けをつくらせていただいたわけでございます。やはり融資だけではそこまでうまく仕組めるかどうかというのはやや疑問に思ったものでございますので、そういった補助制度を兼ね合わせて、しかも本体は公庫融資を使うわけでございますので、公庫融資と補助金とあわせて広いものをつくっていきたい、こういう考えでございます。
○小川(信)委員 次に、これは時代の変遷、ニーズの多様化ということでこういうふうになるのかと思いますけれども、既にたくさんの住宅を供給する政策なり施策なり制度なり事業というのがあるわけなんですね。実はこれは表で言えばこのぐらいあるわけですね、この程度。だあっと並んでいるのです。 そういうふうな中で改めてお聞きしますけれども、このたび優良賃貸住宅を法律化して、建設にも補助を出し、そして家賃の補助もする、こういうふうにやらざるを得ない客観的な理由をちょっと聞かせていただけたらと思いますが。
○三井(康壽)政府委員 住宅供給の政策につきましては、法律とかあるいは融資制度いろいろございまして、持ち家につきましては、金融公庫がほとんど一本で進めさせていただいておるわけでございますけれども、賃貸住宅関係は公営住宅、公団住宅あるいは公社住宅あるいは農住の利子補給制度等々ございまして、たくさん種類があるというのは御指摘のとおりでございます。 ただ、賃貸住宅でもいろいろな施策をやっていながらも、公的な賃貸住宅は全体のシェアとしては二割と申し上げましたが、非常に少ないわけでございまして、これはどちらかというと、ほったらかしといったらなんでございますけれども、施策になかなか光が当たっていなかったわけでございます。 したがいまして、何か、少し強力な助成をすることによって、そこのところを、いい賃貸住宅を供給していかなければいけないんじゃないか。先ほど申し上げました居住水準論からいいましても、民間の方々に今までどおりのことで建てていただくと、必ずしもいい住宅が建つわけでもない。何らかのインセンティブを少し思い切って出しませんと、いいのが建たないということから、今回、また一つふえたからややこしいという御議論があるかもしれませんけれども、法案として出させていただきました。 なお、この法案の前身でございます地域特別賃貸住宅というのがございまして、これは予算制度としては既に七年間の実績があるわけでございまして、法案になったという意味では一つ数がふえたわけでございますけれども、予算制度としては一応前からあったものを拡充して法制度化したというふうに御理解いただきたいと思います。
○中村国務大臣 基本的には、今政府委員が答えたことでございますけれども、もう一つ、大都市周辺の地価というものは非常に高騰化してまいりまして、なかなか土地を確保するということが非常に難しいという現況もございます。 そこで、地主の方々の土地を賃貸住宅に提供していただくということによって、いわゆる中堅層の皆さん方が仕事と住宅地というものが接近することによって住みやすい環境をつくっていくということもこれから必要だろう、こういったことも視野の中に入れながら、この政策を出させていただいているわけでございます。
○小川(信)委員 次ですけれども、このたびこの制度が、今大臣がおっしゃったように、民間の土地所有者がその手によって賃貸住宅を供給するということが基本でこの法制度が進むと思います。そして、都道府県知事がその計画を認定して事業が進められるわけでございますけれども、計画認定にすることによって当該自治体、都道府県かまたは賃貸住宅が設置される市町村等も考えられますけれども、民間の賃貸住宅に対するいろいろな公的な補助施策が中長期にわたって継続して行われなければならなくなる。極端に言いますと、家賃補助というのが想定されておるのが大体二十年というふうなことでございますけれども、中長期にわたって、自治体が民間賃貸住宅に対して、有料の賃貸住宅に対しての公的賃貸住宅としての機能を保障すると同時に、その維持のために努力しなければならぬということになりますが、そういうふうなことを考えますと、この問題について自治体に大幅な権限を移譲するということと、自治体に対する何らかの保障措置というものが必要になってくるのではなかろうか、このように思いますけれども、このあたり、建設省、どのようにしておられるか。
○三井(康壽)政府委員 まず一つは、中長期的に家賃対策補助というのを行いますので、その分は一回限りの建設費補助と違いまして、根雪といいますか、ふえるじゃないか、こういう御議論でございます。 これも現在の法律の制度の前身でございます地域特別賃貸住宅というのを予算制度としてやらせていただいておりまして、これによって、予算制度としては、既に決められて、あるいは合意をいただいているわけでございますので、ある程度の継続的な家賃対策補助というのは続いていくということは承知の上で予算化をしていただいたわけでございます。それは国の財政も同じでございますし、地方財政も同じでございますけれども、そのところは各省で御議論を私どももさせていただきました結果、長期的な財政負担等を考えまして、こういった制度、住宅政策の必要性等々も勘案して必要じゃないかというふうにさせていただいていると思っております。これは大蔵省、自治省の大変な御支援があるわけでございます。 また、自治体に対する権限の移譲という点でございますが、一般的に住宅は割合と地方に権限が移譲されているわけでございまして、公営住宅も事業主体は都道府県と市町村となっておりまして、国が関与するのは補助金の部分とそれから用途廃止をする際に大臣承認というのがございますけれども、そういった、割と自治体に権限が移譲されているわけでございます。 今回の法案におきましても供給計画の認定は都道府県知事が行いまして、それは当然実質上市町村とも御相談されております。それから、補助金も主体的に地方公共団体が補助金を出せる、例えば五〇%から八〇%のものを自治体の裁量によって対象とするかしないかもできるわけでもございますし、私どもとしては、かなりこれで十分自治体の権限といいますか、それを尊重した制度だと思っているわけでございます。 ただし、制度の根幹にかかわりますものにつきまして、例えば国の補助とか、根幹という言い方はちょっと悪いかもしれません、国としてどうしても関与せざるを得ない分につきましては、補助金のところでございますとか、あるいは県が改善命令を出す際の基準とか、そういったところは押さえさせていただいておりますけれども、基本的には地方自治体にやっていただく、むしろ自治体には頑張ってやっていただきたい、そういうふうに思っているわけでございます。
○小川(信)委員 権限の移譲と保障のところで言いますと、さっき申し上げたように、特に家賃設定が地方自治体と業者の間で、いわゆる認定事業者などとの話し合いで適正な家賃と思われるものが決められるだろうし、それから家賃の改定もあるだろうと私は思いますけれども、家賃が改定されれば、その家賃補助に対する国なり地方自治体の負担は変わってくるわけですから、それから、認定事業者が、私はもう打ち切りたいというようなことも出てくるでしょうし、いろいろな問題が窓口が地方自治体になるだろうと思うんですね。そのときの、自治体としての権限とか自治体の判断が尊重されるような保障が必要ではなかろうかというようなことで申し上げたわけでございます。 続いて、同じようなことですけれども、今申し上げた家賃が実質的には都道府県知事が決めるわけになりますけれども、協議の上で決まるようになりますけれども、公的賃貸住宅ということになると、どうしても、先ほどからお話出ておったですが、市場価格よりは、市場家賃よりは低いところに、公的という名前がつけば設定をするということに都道府県知事は、地方自治体は要求をしていくだろうというふうに思うわけなんですね。そういうふうなことになりますと、認定事業者は、提供する賃貸住宅をとこか手抜きをしてやらないと、わしらは合わない、こういうふうなことで、本当の意味での優良住宅の供給がブレーキがかけられる、実際は、私たちももうそれならやりませんというふうなことにもなりはしないかというように思って、御質問ですけれども、家賃の設定の基準は具体的にはどういうものなのか、国が示すのか、それから、入居者の資格、いわゆる家賃を支払う能力のある人に入ってもらわなければならぬわけでしょうから、そういうふうなことについての国は何か具体的な基準を、ガイドラインのようなものをお示しになるのか。
○三井(康壽)政府委員 まず、公共団体が市場家賃よりも低く何か家賃を決めてしまうんじゃないかというおそれがあるという御質問でございます。 これは全国的にまだデータがきちんととれているわけではございませんけれども、この法律の制度の前身でございます地域特別賃貸住宅、これが既に各地でやられているわけでございまして、そのデータを見ております限りは、地域特賃も市場家賃を家賃としているわけでございまして、東京都とか埼玉県とかそういうところが市場家賃を著しく低く決めているというふうにはちょっと見えないと読み取っております。申請者自体がこれは市場家賃とかけ離れておかしいじゃないかというものを、公共団体が低くしなければだめだといって供給を抑えるというのは、公共団体の住宅政策として決して正しくないと私は思いますので、市場家賃もやや幅があると思いますけれども、申請者自体がやりたくないというところまで公共団体は家賃を抑えないだろうとは見ております。 しかも、この制度が、昨年まで一万戸の予算でございまして、平成五年度は、法案を通させていただければ予算を配分するわけでございますけれども、現在までのところ、予算戸数二万戸に対しまして割といいところまで希望が出ております。そう考えますと、供給をやろうという事業主体も、公共団体はそれなりの工夫はしながら、供給事業者の意欲をそがないような形で家賃を決めてくれるというふうに考えているところでございます。 また、家賃の決め方自体は、各公共団体で市場家賃を一応調べていただきまして、その中で、収入とか立地とかによりまして家賃の入居者負担が決まるわけでございますけれども、家賃自体は市場家賃で決めさせていただくというふうに考えておるところでございます。
○小川(信)委員 私が危惧したのは、公的な賃貸住宅という形で行政が介入すれば、やはり良質なものを安く提供してこそ公的なという認識に立つのが常識ではなかろうか、そうすると市場価格との格差というものが出てくる、それが公的賃貸住宅のメリットだ、こういうふうに思ったので、その辺の危惧を私ちょっといたしたので御質問したわけでございます。 続いて、優良住宅、よく簡単に良質な住宅と言いますけれども、これは、規模とか構造とか設備等々が適切であり、こういうふうに法律では表現されておりますけれども、例えば東京のような大都会、それも東京の郊外、都心、それから私たちがおるような地方都市の中小都市、それぞれ違うと思いますけれども、その辺は何かガイドライン的なものをお示しになるのですか。
○三井(康壽)政府委員 国といたしましては、一律の基準をお示しする予定でございます。 例えば規模について申しますと、住戸の専用面積が五十平米以上百二十五平米以下ということでございます。ただし、公共団体によりまして、その間でさらに、我が市はこうするとか、我が県はこうするとかいうことをお決めになるのは差し支えないと私ども考えておりますけれども、五十平米以上というのは、せっかくの公的な助成をするものですので、余り小さい住宅はやはり国としても困る。それから、百二十五平米というのは、通常はマンション系といいますか、戸建てではない住宅を想定しておる関係で、百二十五平米あればそういうRC系の住戸としてはかなり大きいものだから、それ以上のものはちょっとぜいたくと言っては言い方が悪いかもしらぬけれども、そういうところの基準は国として押さえますけれども、その間で公共団体が、場所によりまして、地域によりまして多少のお決めをするのは差し支えないと考えております。
○小川(信)委員 一定の幅の中で、地方自治体のふさわしい要件の範囲の中で自分のところで決める、計画の中で決めていくということでございますね。 それでは次に、民間の土地の所有者の方々が、今持っている土地を活用して、共通部分にいわゆる補助金も出るのだから、民間賃貸住宅をひとつ建てて、公的なものとして活用してもらおうというような形になるのだろうと思いますけれども、これは、こんな危惧は必要ないかと思いますが、今、バブル時代に不動産業者等々が買い占めた土地が一斉にここで、もっけの幸いだ、これに乗れや、こういうような形で出てくることも考えられるし、それから、昨年ですか法改正をいたしました生産緑地法に基づいて、宅地化を選択された市街化区域、三大都市圏等も含めてですけれども、宅地化を選択された農家等々の土地が提供されるか、その辺はどのように見ておられますか。
○三井(康壽)政府委員 今、二つ御質問がございました。一つは、バブル時代に地上げした土地の後始末に使われるのじゃないか、そういう御心配、二つ目は、市街化区域内農地の問題でございます。 初めの、バブル時代のツケを回されるのじゃないか、こういう御懸念でございますが、主として、いわゆるバブルのときに手に入れた地上げの土地というのは商業地域が多いというふうに聞いておりまして、オフィスビルとして地上げをしようとしたのが多いわけだろうと思います。オフィスビルと住宅では、家賃といいますか、雲泥の差がございまして、多分そういった土地は住宅には向かない土地がほとんどであろうというふうに考えておりますし、また、仮にやろうといたしましても、市場家賃が高くなり過ぎまして、とても公共団体もつき合い切れないというのが多いと思いますね。その点は余り心配しておりません。 それから、農地につきましては、実はこれは大変期待しておりまして、市街化区域がようやく生産緑地と宅地に線引きされるわけでございますので、その宅地となる部分につきましては、いろいろアンケート調査をお聞きしますと、とりあえず駐車場にしておくとか、ほかに使うとかいうアンケート調査もございますが、私どもとしましては、良質な賃貸住宅に対する土地を提供していただく、まあ自分でお建ていただいていいわけでございますけれども、そういったところを期待しているわけでございますが、まだ定量的にはどのぐらいできそうだというところまでは至っておりません。法案が通りましてから、各公共団体にもぜひお願いいたしまして、この優良賃貸住宅を建てていただくように強く要請してまいりたいと考えております。
○小川(信)委員 話がまた次に行きますが、このたびの制度の一つのみそになっているのが、いわゆる認定業者が家賃を減額した場合に、予算の範囲内で国と地方自治体とが減額した一部を補助する。これは認定業者にですから、家主さんに補助金を出すということでしょうけれども、考え方によりますと、家主さんに減額するのがいいのか、それとも全体的な公平ということを考えて、税の控除、家賃控除制度というものを建設省が提案をされて、すべての賃貸住宅に住む人たちにあまねく恩恵が行くような税の控除制度を思い切ってやられることもいいのではないかというふうに思います。 その辺のお考え方を、なぜ家賃に対する補助をするのか。それから、本当の意味での公平の原則といえば、賃貸住宅に入っている人たちの家賃を税制度として控除というようなことを考えた方がいいのじゃないかこういうことについてのお考えを聞かせていただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 まず、家賃控除制度についてお答えさせていただきたいのですけれども、確かに私どもも、家賃控除制度につきまして税制改正要望を出したことがございます。二度ございまして、一つは単純な家賃控除でございます。二つは、住みかえによって、いいところに行く場合に家賃控除できないかというのを確かに出させていただきました。 これは、税制の基本にかかわる問題であるというふうな指摘を強く受けまして、例えば食費や衣服費、これと同じだ、それは一般的な控除でやるべきであって、家賃控除というのは税制の基本になじまないというふうな御議論が相当強いわけでございまして、私どもとしましては、現在はその考えはなかなか難しいかなというふうに思っているところでございます。 また、よくよく考えてみますと、いずれにいたしましても、税金をおまけするにせよ、財政で援助するにせよ、ある程度そのお金を効率的にうまく使っていく必要があるわけでございまして、そういったことから考えますと、良質な賃貸住宅が建つ際に、その居住水準が向上するというのが物理的にも明らかになる際に財政資金を投入するというのがやはり効率的じゃないかと考えますと、今回のような、新たに一定の規模の良質な住宅を建てられる、しかし、入る方に家賃が高くなるからそれを抑えるという意味の家賃対策補助をやるのが現在最も妥当ではないかというふうに考えて、御提案をいたしておるわけでございます。
○小川(信)委員 深めての議論をする必要はないかと思いますけれども、家賃控除が最長二十年続くわけですね。そうすると相当の金額になると思うのですね。複利計算してみたら相当の金額になりますが、それを当初年度で、極端に言えば、建設補助をして圧縮記帳させることによって家賃の価格を実質的に下げさせるというようなことでもいいわけなんですね。それを二十年にわたって出すというのは、公的賃貸住宅としての拘束をさせるための一つの役割を果たしておるのかなとも思いますけれども、まあ、その辺はまた御検討いただく形になるだろうと思います。 それから、次の問題は、この法律はいろいろですけれども、やはり特定の優良賃貸住宅の整備というものの必要なところというと、やはり三大都市圏がどうしても中心になってくるのではなかろうか、こう思います。それで、特に東京圏等々でも国の政策として住宅政策というのは都市部を中心にして非常に緊急の課題になっておるようですけれども、どうも国全体の一つの方針としては、一極集中は是正しましょう、そして地方分散をやっていくんだというのが国是のような形でありますし、そういうふうなことを考えると、大都市に今これ以上特定優良賃貸住宅をつくる必要があるのか。極端に大都市で住みにくければ地方にお帰りなさいという政策をする方が、長い目で見たら日本の国の繁栄全体にはプラスになるんじゃないか。もう大都会には人間、住むようなところじゃありません、地方にお帰りなさいと言う方がいいんじゃないかというふうにも思います。 それで、あわせて考えられるのは、いわゆる地方圏の特に過疎地域でも、今、人口定着というような意味で地方の自治体はいろいろな努力をされておられるわけです。若者の夫婦が都会から帰ってきたら幾らほど金をやるとか、それから、帰ってきて子供が生まれたら五十万円お祝いを出しますとか、いろいろなことをやっておられるし、それから、もう一定の年齢になった方々がUターンされてきたら、住宅を提供しますとか仕事をあっせんしますとかいって、非常に努力をしておられるわけですけれども、やはり私は、供給すべき優良賃貸住宅というのは地方はもう非常に需要があるんじゃないかと思うのですけれども、全体的に見ると、どうも大都市中心の制度、仕組みになるような感じがしますけれども、そのあたり、いかがでございましょうか。
○三井(康壽)政府委員 確かに、本法案の住宅は、需要から見ますと大都市圏が四分の三ぐらいを占めるというふうになっているわけでございます。ただ、今御指摘になりました地方圏に対する住宅対策としては役に立たないのかということになりますと、この法案ができる前に予算制度として二年前に地域活性化賃貸住宅というのを建てまして、公営住宅よりもやや上の階層で、まあ家賃も弾力的に取れるという形のものを、UターンとかJターンとかIターン対策としまして予算制度化いたしました。これによりまして、特に地方部の、そういう若者が定住する賃貸住宅の供給がかなり出始めております。そういった地域活性化賃貸住宅の制度も今回の優良賃貸住宅の制度の中に盛り込んだわけでございます。 それは、収入基準でいいますと、地方で五〇%以上の若者も結構おるものでございますので、地域活性化賃貸住宅というのは五〇以上六〇%までを対象にしていたわけでございますけれども、今回は八〇%まで公共団体の裁量でできるようになりましたので、地方圏におきましても、これをぜひ私どもは使っていただきたい。需要自体のトータルの量からいいますと、大都市圏の方が相当多いわけでございますが、地方圏でもぜひ使っていただきたいと思っておりますので、公共団体にそういったことを強く要請していきたいと考えております。
○中村国務大臣 前段で、非常に一極集中が進んできているし、地方分散を進めていくことが国是ではないか、全くそのとおりでございます。 ただ、地方分散をするためにどういうことをやっていくことが一番いいのかということについては、工場や、あるいは仕事場所、学校その他情報が、すべてが地方と中央とのバランスをとっていくということについて、交通体系の整備とか、いろいろなことを今手がけているわけでございますので、そういう面では、とりあえず今必要なものをタイムリーにやっていくというようなことでこの政策が出されているということもぜひ御認識をいただければと思います。 また、先生の地元の山口県においての持ち家率、六五・四九%でございますので、そういう面では、地元のそういった借家対策にもこのことが生かされるような成果が生まれてくることを私どもは期待しております。
○小川(信)委員 先ほどちょっとお話にも出ましたけれども、一つの大きく期待しておられるのが三大都市圏の特に宅地化を選択した農地ではなかろうかと思います。この宅地化を選択された農地が三大都市圏の各市町村で宅地化なり優良住宅の供給というのは、計画は既にもう立てるようになっておりますけれども、どのくらい計画化されておるのか。これは国土庁の方でございますか。
○三井(康壽)政府委員 三大圏の市街化区域内農地につきましては、生産緑地にするのか宅地にするのか、そういう区分けは一応できたわけでございます。ただ、多少まだ変更したいというところもあるやにお聞きしておりますけれども、それによりますと、市街化区域内農地は約五万ヘクタールございますが、そのうち三割が生産緑地一万五千ヘクタール、残りが宅地になったり、あるいは調整区域になる、こういうふうになっているわけでございます。 そこで、昨年の九月に、建設省といたしましても、建設経済局、都市局、住宅局の三局長連名で、宅地化の促進策につきまして各公共団体に通達を出させていただきました。その中の一項目に、市街化区域内の農地を宅地化する整備プログラムを特定市において早期に作成してほしいということをお願いしてございます。ただ、現実にはまだ上がってきておりませんで、ややゲリマンダー的に宅地と生産緑地が希望が出ておるようでございますので、この区画整理をするとか、いろいろな方法でやらざるを得ないと思うのでございますけれども、今各特定市におきまして精査をし、いずれ県を通じまして私どもにも話が上がってくると思います。私ども、そのプログラムが、非常に積極的なものが出てまいりますれば、それをぜひ応援していきたいと考えておるわけでございます。
○小川(信)委員 そこで私は、既に大分前にできました農住組合制度の活用というのが非常にいいのではないかと思います。昨年、土地特で神奈川県の工作延の農住組合、現地を見せていただいたのですけれども、非常に効率的な賃貸住宅、それこそ賃貸住宅が建てられて、よその特定の会社に社宅として全部供給して管理をさせておられるのを見ましたけれども、農住組合制度というものとこの事業とは表裏一体の形で活用していくことも必要じゃなかろうかと思います。 農住組合制度による賃貸住宅の建設状況等々を見ますと、農住組合が十七で約四百三十戸程度つくられておるというようなことで、まだまだ十分な機能を発揮してないように思うのですけれども、農住組合制度のメリットをこの法案と結びつけて考える必要があるかと私は思います。このことについて、農住組合制度は国土庁の方の御管轄でございますか、その辺をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○鎭西政府委員 農住組合制度につきましては、私どもと建設省、農林水産省三省で共同して進めている事業でございますが、ただいまお話しのように、農住組合制度につきまして私の立場から若干御説明を申し上げます。 委員既に御承知のとおり、土地区画整理事業等によります住宅地の造成から住宅の建設、賃貸、管理というもの、さらには土地の交換分合、あるいは一定の営農ということも考えられておりますので、土地改良事業なり農業共同利用施設の設置、管理等、市街化区域内農地の所有者が当該農地の利活用を図るために必要な各種の事業を農住組合という一つの事業主体で総合的に実施できるというものでございますし、今申しましたように必要に応じて当面の営農の継続も一部図れる、こういうことでございまして、良好な住宅地の造成あるいは住宅の建設等を行うことにより市街化区域内農地の住宅地等への転換を進めようとする制度でございます。 こういうことでございますので、組合員が良好な町づくりに自発的に取り組むという意識が非常に高揚されるといいますか、浸透いたしまして、組合の地区全体として、例えば道路等の公共施設整備とセットになった、整った町並み形成というものが早期に実現されるメリットというものが考えられるわけでございまして、私ども、関係省庁と一緒になりまして本事業をもっと積極的に活用していきたい、かように考えておるところでございます。
○小川(信)委員 今国土庁の方からもお話がございましたように、確かに農住組合制度は余り現実に活用されていないけれども、非常に大きな役割を持っておると思うのです。特に交換分合等によって区画整理がきちんとできるとか、共同利用施設を設置することもできるし、共同での管理ができる、いわゆる土地の利用計画を立てた上で土地の有効的な活用ができるという、いわゆる町づくりを考慮に入れてやるということでは、そういう意味では、この今の優良賃貸住宅制度というのは単なる住宅のばら建てというような形になりかねないと思うのです。言うなれば、優良な住宅というのは、周辺の環境やその関連する公共施設等がきちんと整備されてこそ優良な住宅だろうというふうに私は思います。 そういうふうな点が、この法律ではそこまで思いが至ってないということですけれども、農住組合制度等との組み合わせ、かみ合わせというものを考えて進めていくような御指導なり考え方があるかどうかをお尋ねしたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 先生御指摘のとおり、住宅は住宅の規模や設備や構造だけがよければいいのか、それには疑問があるというふうな御指摘は、まさしくそのとおりだろうと思います。住宅地としていい中に住宅がある、これは本当に理想の姿だと思うわけでございます。ただ、確かにそこまでは思いははせても、現実に制度化までするのはなかなか難しいという現実がございまして、住宅関係は大体そういう立法が多いわけでございますけれども、今回も、特定優良賃貸住宅の法案におきましても、住宅の単体の規模、構造、設備、家賃、管理方法とか入居者、そういうところはきちっと規定を置かさせていただいておりますけれども、周辺の住宅地の環境づくりというところまでは規定上は置いていないわけでございます。 しかし、そういった環境がいい団地としてつくられるということが好ましいことは間違いございませんので、現在でも、例えば大都市農地活用住宅供給整備促進事業とか、基盤整備と一緒にやるという予算制度もございまして、そういったものを使わせていただく、あるいは関連公共施設整備費というのを、予算でございますけれども、それをかなり、団地要件もございますけれども、投入させていただくとか、そういった形で団地環境にも気を配りながら建設されるように指導していきたいと思いますし、私ども建設省の予算でそれに援助できるものは各局にもお願いいたしまして、そういった方向でやっていきたいと思っております。ただ規定上は残念ながら、ない。 それから農地につきましては、確かに小規模な区画整理を含めましてやりませんといい住宅地にはならないと現実に思います。これは多少小回りをきかせる仕事になりますので、各公共団体の御努力もお願いしなければなりません。国ではなかなか補助採択できないような非常に小さな細街路とかそういったものも、地方公共団体によりまして助成していただいているところがございます。そういったところも、ぜひ公共団体の多少小回りのきくところもやっていただきながら、農地の宅地化を環境をよく保全しながら進めていくようにいたしたいと考えております。
○小川(信)委員 相互関連をしながらやっていくことが非常に効率的だというようなお話ですが、私もそう思います。 そうしますと、この法案は、いわゆる特定の区域じゃなくて全国的に必要なところということになりますが、現在の農住組合制度は、御承知のように、首都圏、近畿圏、中部圏の整備地域、それから工業整備特別地域、それから県庁所在地なり、二十五万以上の人口の都市で、いわゆる都市計画の区域ということになっております。それ以外のところは農住組合制度というものは適用されないわけなんですが、地方の中小都市でも賃貸住宅の建設なり優良住宅の建設供給というものがニーズとして非常に高い、そして田園都市的な住環境をつくっていこうという計画もあるわけですけれども、農住組合制度を地方中小都市まで対象区域を拡大することが必要だと思いますが、いかがでございましょうか。
○鎭西政府委員 農住組合制度でございますけれども、委員御承知のとおり、法律の第一条に目的として明定されているのでございますが、住宅の需要の著しい地域におきまして、市街化区域内農地の所有者等が協同して、必要に応じ当面の営農の継続を図りつつ当該市街化区域内農地を住宅地等へ転換するための事業を行う特別な組織を設けまして、これに各種の助成措置を講ずることにより住宅地等の供給の拡大に資するということで法律の考え方、それから一応設立認可期限というのを十カ年間とやっておりまして、そういう基本的なフレームのもとで行われているということをまず御理解いただきたいのでございますけれども、私ども、ただいま委員のお話のように、当初、農住組合法がつくられた当時は、三大都市圏の既成市街地等に対象エリアを限定していたのでございますが、平成二年の法律改正、これは平成三年の五月から施行しておりますけれども、昨今の特に地方主要都市におきます住宅事情、大変逼迫しているというような事情にかんがみまして、対象エリアをさらに、ただいまお話のあったように、県庁所在地だとか人口二十五万人以上の市の区域まで拡大したばかりでございます。 当時私どもは三大圏ブランドから全国ブランドになったということでございまして、当面はこういう地域におきまして、農住組合という手法を有効に使いまして積極的にこの事業を展開していくというのが政策的な重点課題であろう、かように考えておるところでございまして、確かにそれ以下の人口の地方都市におきましても、それぞれの事情ということがあろうかと思いますが、農住組合制度のフレームとして、私は、面的な広がりというのは大体このぐらいのところで重点的に行うという考え方が適当なんではないかな、かように考えているところでございます。
○小川(信)委員 まあひとつ御検討いただきたいと思います。 次に、ちょっと角度は変わりますけれども、法律の中で、地方公共団体は良質な賃貸住宅の供給が不足している場合においては良質な賃貸住宅の建設に努めなければならない、このように書いてありますけれども、「不足している場合」というのはどういう状況をいうのか、「努めなければならない。」というのはどういう意味なのか、そこをちょっと簡明に、簡潔に。
○三井(康壽)政府委員 今回の法案は中堅所得者層の良質賃貸住宅でございますけれども、しかも基本的には民間の地主の方にお願いしようというわけでございます。従来からも民間の地主の方が賃貸住宅を供給しておられたのに、さらにそれにインセンティブを与えるということでございますので、主はもう民間でお願いしたいと考えておるわけでございます。 ただし、民間の事業者が、例えば地方圏におきましてなかなか手を挙げていただけない、しかし実際の需要はかなり切迫しているとか、あるいは大都市圏におきましても同様の事情、まあ公団住宅もございますし、民間の方が一生懸命一生懸命やっていただいてもなかなかその深刻な度合いが余り変わらないというふうな場合に、法律上、一応公共団体にもその努力をしていただくという規定を置いているわけでございまして、まあ基本はあくまでも民間の方々に公共団体もぜひやっていただくようにお願いしていくというふうに考えているわけでございます。
○小川(信)委員 それで次に、計画として供給の戸数が二万戸、国費が二百七十億円という、これはまあ当初年度なのかわかりませんが、国費を二百七十億円としておりますけれども、地方公共団体の負担はどの程度の金額になるんですか。
○林説明員 お答えを申し上げます。 御指摘の国費二百七十億円は、平成五年度に供給が予定されております特定優良賃貸住宅二万戸に係る建設費の補助と家賃対策費の補助の合計額と理解いたしておりますが、これに対応いたします地方団体の負担額は約三百九十億円と見込んでおります。
○小川(信)委員 それでは、今三百九十億円、当初年度地方自治体が必要ということでございますが、これは今のお話のように建設補助、家賃補助、それから公庫資金の利子補給等々のものであろうと思います。この地方公共団体が負担すべき財政措置は、具体的には地方債で措置されるのか、それとも交付税で対応するのか、そのあたりは建設省と自治省で既に御協議済みだと思いますが、そのあたりどのようになっておるのか、お示しいただきたいと思います。
○林説明員 お答えを申し上げます。 今回の法律に基づきまして公社等が建設をいたします住宅に対して地方団体が行う建設費の補助に要する経費及び地方団体及び公社等が建設した住宅につきまして地方団体が行う家賃対策補助に要する経費につきましては、新たに地方財政計画に計上することといたしまして、地方交付税の基準財政需要額に算入することとし、地方財政措置を講ずることといたしているところでございます。
○小川(信)委員 そうすると、住宅建設関係は地方債、それから家賃と利子補給関係は交付税、こういうことでございますね。 それでは、次にちょっと話を進めさしていただきますけれども、法律の中の第十七条に地方団体の資金確保義務等が定められております用地方団体の資金確保義務ということが法律では定められておりますけれども、それはどのようなことを意味しておるのか、それから、これに対してのどのような財政措置を地方団体は義務としてしなけりゃならないのか、建設省、いかがでございましょうか。
○三井(康壽)政府委員 十七条の規定は努力義務の規定でございますけれども、国も地方公共団体も両方その努力義務があるというふうに書いてあるわけでございます。国は金融公庫融資とかそういうものでございますけれども、地方公共団体につきましては、地方公共団体も独自の住宅政策といいますか、持っておられまして、利子補給とかあるいは貸付額、数とかそういった融資制度みたいなのを持っておるところもございます。そういったものを念頭に置きまして、地域の実情に応じた資金の融通あるいはあっせんというのを地方公共団体にも努力はしていただく、こういう規定でございます。
○小川(信)委員 確かにこういうふうな優良賃貸住宅の、公共的な住宅の建設をして住民のニーズにこたえるということは地方団体では必要でしょうけれども、財政的な措置は、先ほど自治省から御説明あったように、起債にしても、交付税にしても、これはやはり交付税全体の枠の中でやらざるを得ないものですし、端的に言って、今年度なんかでも四千億円特例減額という形で交付税が削り取られておるわけなんですね。ですから地方団体は、国全体から見ても、個々の団体にしても、財政的に余裕があるわけじゃないわけなので、やはりこういうふうなことの場合の国の補助というものをもっと、フィフティー・フィフティーという考え方も一つの考え方かもわかりませんけれども、十分考慮した上で、具体的な仕事を進めていただきたい、私はこのように思うわけでございます。 時間もあれですから、最後に、供給計画の認定は知事が行うようになっているわけなんですね。しかし現実、賃貸住宅は市町村区域に建てられて、そこへ住む人は市町村の住民になるわけなんです。しかし現実、この法律制度は、知事が計画を認定したら市町村長に通知するだけになっておるんですね。計画段階ではつんぼ桟敷に置かれて、計画できました、通知します、そしてここは公的な優良賃貸住宅ですよ、今から先の具体的な面倒はあなた方で見てください、こういうことでは問題がありはしないか。やはり計画を認定するまでの間に知事なり市町村長との間の協議、さらには認定事業者との協議というものが繰り返し行われて認定すべき計画が立てられてこそ、市町村長、賃貸住宅が立地する自治体の長としての責任がとれるのであって、この仕組みでは、当該市町村長はつんぼ桟敷に置かれて一切の責任もなければ義務もない、素直に見たらそうなるのですけれども、市町村の位置づけはどうなっているのか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 この法案におきましては、今御質問されましたとおり、供給計画の認定は知事でございます。知事が決めましたらば市町村に通知する、お読みになったとおりでございます。 ただ、住宅対策を日ごろからやっております中では、例えば住宅建設計画法によりまして都道府県の住宅建設五カ年計画をつくる際は都道府県と市町村が協議して決めるとか、常日ごろからそういった連携というのはあるわけでございまして、手続といたしましては広域的な住宅需要の調整という点もございまして知事としているわけでございますけれども、現実問題としましては、例えば補助金はどっちが出すのだというような議論をしながら供給計画の認定もするわけでございますので、実質上は市町村とかなり緊密な連絡をとって行政が進められておる、現実にも、現在の地域特集も同じでございますが、そういうふうに運用されていくものと考えております。
○小川(信)委員 時間も終わりましたけれども、最後に申し上げたいのは、確かに法律ではそうなっていますけれども、去年施行されました地方拠点都市整備法ですね、事業、これは市町村長が計画を立てて知事が認定する、こういうふうな仕組みで地方の自治体が権限といいますか、自主性、主体性が認められたということで非常に評価されたわけですけれども、この法律だってそういうふうにしてもおかしくない性格のものだと私は思うのですね。どうもこの法律は、そういう地方拠点整備法から考えれば、やはり市町村というものを横に置いた形で進められるというような感じがしてならないので、あえて最後に御質問したわけですけれども、具体的な事業実施の段階では確かに市町村を抜きにしてやれないと私も思いますから、法を施行して事業を進めていく過程では当該市町村長の意見が十分聞かれるように、通達とか要綱、要領でお示しをいただきたい、このように要望いたしまして、質問を終わります。
○野中委員長 午後零時四十分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時五十二分休憩 ————◇————— 午後零時四十四分開議
○野中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。渋谷修君。
○渋谷委員 始める時間、予定より若干おくれまして、まことに申しわけございませんでした。おくれた分は私の質問時間から割愛していただいて結構でございます。 それでは、新しい法律でございますので、これは大変重要な法律でもございますし、若干事務的なやりとりにもなろうかと思います。したがって、答弁の方も、ひとつできる限り短く、事務的にやっていただきますようにお願いをいたします。 先ほど来質問もございましたので、重複する部分は割愛をしていきたいと思いますが、法律の「目的」、第一条の「中堅所得者等」ということについては、先ほど、第三条第四号のイ、ロによりまして所得の分位についての指摘がありましたので、それはそれでいいですけれども、その確認方法ですね。具体的にはどういう方法で、今の「中堅所得者等」ということについての第三条の「入居者の資格」ということについて確認をするのか、お願いします。
○三井(康壽)政府委員 先ほど、貯蓄動向調査でまず調査すると申し上げました。これは粗収入が出てくるわけでございます。それを世帯別に課税所得に換算し直しまして、そして、二五%の場合ですと四百七十万ぐらいになります、それから五○%が六百五十万ぐらいになります。その課税証明を出していただきまして、それによって、入居の場合に収入分位につきましては確認をする、こういう段取りでございます。
○渋谷委員 次に、この第一条の「居住環境が良好な」ということについては、第三条第二号で「建設省令で定める」ということになっていますが、その内容を具体的に御指摘いただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 第三条の第二号におきましては、賃貸住宅の規模、構造、設備につきまして省令で基準をつくるとなっております。 現在考えております基準でございますけれども、規模につきましては、居住室が二以上で住戸専用面積が五十平米以上百二十五平米以下である、構造につきましては、原則として耐火構造または準耐火構造である、設備につきましては、専用の炊事室、水洗便所、浴室等の設備を備えているもの、こういうことを定める予定でございます。
○渋谷委員 第二条に参ります。第二条につきましては、この賃貸住宅について「建設及び管理をしようとする者」ということになっておりますが、「地方公共団体を除く。」ということになっておりますけれども、この「地方公共団体を除く。」その他のものというのはどういうものが具体的に想定されているでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 法第二条に言います「賃貸住宅の建設及び管理をしようとする者」といたしましては、土地を所有しておられる音あるいは借地権を持っておる個人、いわゆる地主の方でございますね、それから法人、それから地方住宅供給公社あるいは地方公共団体以外の第三セクターを含めました公的な主体、これを考えております。
○渋谷委員 例えば農協とか生協とか、そうしたものは含まれるでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 農業協同組合とか住宅生活協同組合ですか、これは当然この対象になると考えております。
○渋谷委員 二条の二項ですが、「供給計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。」ということで、最後の「八 その他建設省令で定める事項」を入れまして全部で八項目並んでおりますけれども、例えば土地建物の権利関係ですね。昨年でしたか、新しく借地借家法が成りましたけれども、定期借地権による例えば土地でありますとか、あるいはそうしたもののたぐいですね。例えば、その土地がだれかの抵当に入っている、担保に入っているとか、そういうような権利関係についても、この項目の中に入ってくるというぐあいに理解しておいていいのでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま二条二項で供給計画に定めるものを一号から八号まで定めているわけでございます。土地の権利関係については、この八号までの規定ではなくて、二条一項の「建設省令で定めるところによりこという手続関係を規定するところがございますけれども、この一項の省令におきまして、土地の借地権を持っているか、そういった権利関係につきましては、登記簿の抄本あるいは謄本、こういったものをつけて出していただく、こういうふうにしたいと考えております。
○渋谷委員 第三条に参りますが、第三条の第三項で資金計画が適切でなければならないということになりますが、これはどういう場合不適切ということになるのか、不適切な場合を例示してください。
○三井(康壽)政府委員 まず資金計画を立てる際には、供給計画の戸数とかどのくらいの規模で建てるとか、それが大前提になるわけでございますけれども、当然それの資金計画というのがつくられます。補助金もございますし、公庫融資もございます。 そういたしますと、自分の持っておられる資金調達能力、自己資金を含めましてそういった資金調達能力、それから家賃として将来計画的に入ってくるものの状況等を考えました資金計画から見まして、通常公庫融資でもそういった資金計画がきちんと確実に資金の返済ができるかどうかチェックするわけでございますが、そういったことに準じましてその資金計画が無理なく、途中で賃貸住宅の経営を放棄しなければいかぬというようなことのないように返済能力、返済額等を含めまして見させていただく、こういうことでございます。
○渋谷委員 先ほどの質疑の中でもありましたが、市場家賃ということについてですけれども、これを具体的にどういう方法で求めていくのか。先ほどのこの供給者、「賃貸住宅の建設及び管理をしようとする者」、この供給者が知事のところに手続に参りますけれども、そのときにここではこの家賃についての、第六号で家賃についても掲載をすることになっています。これについて果たしてどうかということの審議を知事のところで当然するわけですけれども、その審議をする段階で、例えば何カ月前ぐらいのその地域の家賃状況を調べるとか、あるいは例えばサンプリング調査をして調べるとか、そういう具体的な方法を教えてください。
○三井(康壽)政府委員 これは地方公共団体とか地域の実情によって多少差があると思いますけれども、一応私どもが今考えておりますのは、一つは、申請者からも当該住宅を建てる周辺の家賃がどんなものかというのを書類を一遍出させていただこう。それから審査をいたします認定権者である都道府県知事、これも周辺の家賃相場といいますかこれをチェックをさせていただきます。これは住宅によりましていろいろな規模もございますし、立地条件も違いますけれども、それを総合的に見まして、大体こういうところが市場家賃かなというのを算定いたしまして認定の基準の際に使う、こういうふうに考えております。 何年分のものをデータとしてとれるかということでございますけれども、賃貸住宅の多いところでございますと、当然、駅前の不動産屋さんと言ってはなんでございますけれども、あるいは住宅情報とかいうところでデータが、ある程度のことがわかりますので、その申請する年の平均的な市場家賃を一応見させていただきます。 しかし、現実の家賃は、それから建てる期間がございますので、当然その期間の補正といいますか、ある程度の期間がたった場合にどうなるかということを想定いたしまして、今私ども考えておりますのは、この住宅は何万何千何百円というふうにからっと決めるのではなくて、おおむね何万何千円程度あるいは何万何千円から何万何千円の間とか、多少その期間の余裕等を含めました形で認定をしていただくのかなというふうに考えているところでございます。
○渋谷委員 そこで、具体的にはなかなか難しい問題もありますけれども、今度のように特に地価が下がって、幾つかの地域の実情を見ておりますと、急激に家賃が下がる。例えばこれまでの賃貸をしているような家賃相場が下がって、それを今までよりもさらに低くしないと借り手がないというようなケースもあります。こういうケースはそうそうある話じゃありませんけれども、そういう実情に柔軟に対応できるような市場家賃の、いわばそのレベルをどう求めるかということについては、ぜひ地方公共団体等と連携をしながらやっていただきたいというぐあいに思います。 それで第六号ですね。これは、「賃貸住宅の入居者の選定方法」、それから「賃貸の条件が建設省令で定める基準に従い適正に定められる」ということになっているのですが、この「適正に定められる」内容について明らかにしていただきたいということと、いわば適正でないものについてやはり例示をいただきたい。
○三井(康壽)政府委員 まず「入居者の選定方法」として省令で決める基準といたしましては、原則として公募、抽せん方式でやっていただく、こういうことを書く予定でございます。また「その他の賃貸の条件」として決めようと思っておりますのは、礼金とか権利金とか、いわゆる法的にやや不明確であると言われているものがございます。そういったものにつきましては、民間賃貸住宅はこれがかなり使われておるわけでございますけれども、公的賃貸住宅は、公営住宅、公団住宅等におきましてはこれを禁止しておるわけでございます。したがいまして、敷金につきましては取ってもよろしいといたしますけれども、一時金的な礼金、権利金などは取ってはならないというふうな規定を置きたいと考えております。したがいまして、不適正な事例は今のようなことから外れる事例、公募しなくて恣意的に入居者を入れちゃうとかあるいは権利金を取っちゃうとか、こういった場合が不適正な例と考えております。
○渋谷委員 借りる場合に大変細かいことで実はトラブルが起きたりするものですから、ここのところはもう一度お話を伺っておきたいのです。 権利金、敷金という話がありましたが、敷金は取ってもいいという話だけれども、例えば敷金というのは家賃の何カ月分まで取ってもいいのか。つまり権利金を取れない分を敷金にがさ上げするということだって考えられるわけですから、この敷金の問題。さらに保証金などという話もありますね。それから、例えば契約は、これはつまり入居者と家主との契約関係になりますから、この契約はおおむね二年ぐらいだろうと思うのですが、契約期間というのは一体どんなふうに考えているのか——ごめんなさい、幾つかまとめて言いますから。 それから貸す側が、例えば期限つき借家ですね。つまり何年しかだめよ、それ以上は更新しないよということで、例えば五年しかうちはだめだというような場合も想定されているのかどうか。その場合はどうするのか。それからもう一つは更新料です。一般の場合は更新料を取りますが、更新料については認めるのか、認めないのか。
○三井(康壽)政府委員 まず敷金についてでございますけれども、これは三カ月を超えてはならない、そういうふうに規定を置きたいと思っております。通常の慣例がその程度がな、二カ月というところもございますけれども、まあ三カ月と考えております。 それから、言われました保証金と言われるものでございますけれども、名前が権利金とか保証金とかやや不明確なものがあるのですけれども、敷金的な規定でございますとよろしいのですけれども、保証金という名前で一時金として取られちゃう、取られっ放しというものは禁止をしたいと考えております。 それから契約の期間といたしましては二年と考えております。 それから期限つきの借家契約、これは新しい借地借家法でできました。これは特に家主の方が転勤をされるという場合でございますので、十戸以上の賃貸住宅の経営でございますから、これは余り想定をしておりませんので、契約書の中にもこういった規定は入れないようにすることになると思います。 それから、以上まとめて申し上げますと、これらの契約は民間の賃貸住宅でございますので、先般、住宅宅地審議会で賃貸借契約の標準約款というのをつくらせていただきました。これによりまして基本はやっていただくわけでございますけれども、地域特賞の特別の規定部分は規定を追加いたしまして、標準約款にプラスアルファした形で、いわゆる特定優良賃貸住宅用の約款をモデルをつくりまして公共団体に流し、そしてつくられる事業者の方にもそれを使っていただくように奨励をいたしたいと考えております。基本的には通常の借家契約、しかし敷金などは今回の標準約款でかなりきちっとした規定を置きまして、いわゆる取りっ放しにならないように清算する場合はきちっと明細書を出すとかそういうふうに明らかになっておりますので、トラブルは少なくなるんじゃないかと思っております。
○渋谷委員 一点、更新料についてはどうするのか。
○三井(康壽)政府委員 落としました。更新料は取らないという予定でございます。
○渋谷委員 第七号ですが、「賃貸住宅の管理の方法が建設省令で定める基準に適合するものであること。」ということですが、この内容を具体的に。で、適合しないという場合のケースについて。
○三井(康壽)政府委員 管理につきましては、適切な管理が行われることが必要でございます。公的な管理ほど厳密にはできないかもしれませんけれども、それなりの経験とかあるいは信用が必要でございます。御自分でやられる場合につきましてはそういった問題は基本的にはなくて、もしうまくやらない場合は知事が改善命令という形で出すわけでございますけれども、どなたかに委託するような場合には、例えば供給公社でございますとか、あるいは民間の事業者でも管理自体の経験とか能力があるとか、そういった方に委託をする、そういったことを要件として決めることといたしております。 また、管理の実施につきましては、清掃とかあるいは定期的な点検とかあるわけでございますけれども、適切にやっていただくように通達を流す予定でございます。
○渋谷委員 今の件に関連して、お答えになったかどうか僕もちょっとあれなんですが、管理手数料というのは、これは借家人から管理手数料を徴収するということになっていますか。
○三井(康壽)政府委員 今の管理の委託をする場合につきましては、まだきちっとした基準をつくっているわけではございませんけれども、まあ通常、管理委託をただでやっていただくわけにいきませんので、今供給公社が地域特賞なんかを管理受託している場合は当然管理料というのを貸し主の方からいただいております。したがいまして、管理料は通常は実費といいますか必要な費用を貸し主からもらうという形の管理委託契約を結んでいくことになろうということを考えております。それをきちっと通達で位置づけるかどうか、まだ最終的な決定をいたしておりません。
○渋谷委員 第四条です。都道府県知事が計画の認定をしたときに関係市町村に通知をしなければならない。ここで市町村が出てくるわけですが、きょうの午前中の議論の中でも、本来こういう住宅供給の具体的な、言ってみればこれはプランですから、本来は市町村にもっと権限を落とすべきであって、市町村から積み上げた形でこういう政策を実施するべきではないかという議論もございました。 ここでは一方的にその計画の認定をしたときに関係市町村に通知をするということだけになっているわけですが、これは去年ここで議論しました例の都市計画法の改正問題のときに、市町村マスタープランをつくるということと、それから市町村によりましては住宅供給のマスタープランをつくる。これは東京都の事例でありますけれども、東京都でも区市町村が住宅のマスタープランをつくるというようなことになっていまして、これは東京都の住宅基本条例ですが、さらに東京の場合でありますと、各特別区でさらに例えば住宅条例をつくる場合がありますし、あるいはこういう住宅供給マスタープランに基づいて計画をつくる。そうしますと、さらに具体的に、都の場合でもそれなりに細かくきめ細かになっていますが、地域的なゾーニングをしまして、ここはこういう住宅供給をしようとか、まあ一定の考え方があるわけですね。 ところが、一方でこれは知事が権限を持ちまして、それで供給者はこういう住宅を建てたい、この制度の適用の対象にしたいということで計画を持ちまして、それでその知事のところに行く。知事は、先ほど来質疑の中で明らかになりました基準に基づいてオーケーとなれば認定をするという格好になるわけですね。そうすると、市町村のそもそも持っている市町村マスタープランやあるいは住宅供給マスタープラン、これとの関係は一体どういうことになるのかということです。
○三井(康壽)政府委員 この問題は特に毎回毎回いろんな御議論をいただいておりまして、私どももこの法案をつくる際にはいろいろ議論をいたしました。 確かに市町村が住宅のマスタープランをつくっていくということは好ましいわけでございまして、特に東京都あるいは大都市におきましてはそういった動きがかなり出てまいりまして、大変歓迎すべきものだと考えておるわけでございます。 ところで、今回の特定優良賃貸住宅につきましては、法律上の認可権者といいますか、認定権者というのは知事にいたしておりまして、その理由は、一つは広域的な住宅事業というのをしなきゃいかぬということと、もう一つは、実際に事業をされる方が民間の方でございます。したがいまして、知事がいいのか市町村がいいのかはちょっと議論は別にしまして、なるべく手続はある程度簡単にした方が好ましいんではないか。いわゆる都市計画のように権利者の周辺に相当いろいろ影響を与えるという場合とは違って、住宅を建てる方になるべく早く、手続も行政の煩わしさを余り与えなくてやった方がいいんじゃないかというふうな考慮もいたしまして、知事か市町村かということで知事にさしていただきました。 まあ市町村も当然そういう能力があるわけでございます。ただ全国的に見ますと、市町村と知事とどっちかを選択するということになりますと、広域調整ということを考えましてやや知事がなとしたわけでございまして、現実問題といたしましては、法律上は知事ではございますけれども、市町村が一生懸命やっておるところは、実際の市場家賃がどうだとかどういう補助金を出したらこの町はよくなるかそういうのは市町村が非常に主体的にやっておるところもあるわけでございますので、具体の事務の実施に当たりましては、当然市町村と県は緊密な連絡をとってやっていただくというふうにしたわけでございます。そして、そういった結果知事に権限をしたわけでございますけれども、法律上は市町村にその決めたものを、まあ実質上は協議していると思いますけれども、決めたものを市町村に通知しておく、制度としてはこうさしていただいたわけでございます。
○渋谷委員 実際上この制度による住宅供給をする場合に、市町村が具体的に建設に当たっての財政面での補助ということもあり得るわけですし、それからさらに、こういう制度に基づいた住宅供給がされれば、行政サービス等も市町村の単位でその負担というかコストも当然かかるわけですね。 そういうことで言いますと、これまでももちろん分権の問題などは最近の議論の中でも、これは何も国会の中だけの話じゃなくて、外も含めまして非常に大きな世論の流れになっているわけなんですが、そういう点から言えば、これは市町村にその計画の認定についてただ一方的に通知するということではなくて、本来この計画の申請については少なくとも市町村経由で知事に上げさせるということによって、市町村がその時点でその計画内容を知ることができる。それで、具体的に実際上はそうするんだというお話なわけですから、制度的にそういうぐあいにすることによって、市町村にしましても例えば何件そういう要求が出てくるかわからない、それについて市町村も市町村で予算措置を講じなきゃなりませんね。予算措置を講じなければならないのに、県との間だけで、つまりそこのある市に対しては住宅供給マスタープランとは関係なくその認定が行われれば、それに対する予算措置というのは当然市の方にかかってくるわけですから、当然そこのところの配慮というのは制度的に担保しませんと、僕はこれはうまくいかないんじゃないかというぐあいに思うんですが、市町村経由でこの計画を申請をさせるといったような考え方というのはあるんでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 考え方といたしましては、市町村を経由するあるいは市町村をかなり実質的な主体とするという考え方、当然ございます。今回、地域特賞の今までの経験から申しまして、自治体の中でも、県自体でも余りまた御熱心でないところもございます。市町村になりますとさらに数が多くなるわけでございますので、市町村を完全な形の主体にすることについてはいかがなものかという意見もないわけではないわけでございます。そういった意味におきましては、都道府県知事に一応法律上の認定権は与える。しかし、実質上は協議してもらう、こういう形かなというのを、繰り返しの答弁になりますけれども、させていただきました。 なお、市町村の中でも、特に住宅行政が大都市では一生懸命やっていただいておるわけでございますけれども、指定都市の場合は県ではなくて市町村がやるということでございます。 それから、認定権自体は全体のことを考えて知事にしたわけでございますけれども、補助金を出すとかそういったことにつきましては知事に限りませんで、地方公共団体、市町村もあり得る。そうしますと、地方公共団体は、補助金を出せば当然それは知事ときちっと相談をする。一般的にはそうでございますので、やや市町村と県の今の二重構造の自治構造というのをある程度反映した形で今回制度化させていただいたわけでございます。実質上は、特に市町村にはこれからもしっかりやってもらいたいと思うわけでございますし、しっかりやっている市町村につきましては、知事ときちっとこの認定等に当たりましても連絡を密にしていただくように指導していきたいと考えているわけでございます。
○渋谷委員 大事なことなのでもう一度確認しておきますが、法律の事項としてはないけれども、その計画の申請については市町村経由も制度としてある。それはあるというぐあいに理解しておいていいですか。
○三井(康壽)政府委員 都道府県によって市町村との関係で必ずしもうまくいかない場合があるかもしれませんけれども、市町村が非常に熱心である場合には当然その経由とかそういうことも実質上行われるようなことになっていくと考えておりまして、そういったことで指導はしていきたいと考えております。
○渋谷委員 第九条の「地位の承継」に行きます。 これについては、実際にこの制度に基づく住宅を建設をいたしました人が他の人に所有権等を移譲するというようなことについて、そういうこの法律に基づく地位を承継することができるということになっているのですが、例えばレアケースであるかもしれませんけれども、ある者が別の事業も一方でやりながら、この制度に基づく住宅を建設をする。たまたま事業がうまくいきませんで、これはどうしても財産を処分しなきゃならないということが起きたときに、他の第三者がこの財産を譲渡、引き受けるというときに、この第三者はこの制度に基づく承継をしたくないというようなときに、そうしますと、そこに入っている居住者に対する家賃の減額だとか、そういうことも含めてですが、行政側のこの問題についての対応というのはどういうことになりますか。
○三井(康壽)政府委員 今、私どもとしては大変あってほしくないというようなレアケースの厳しい御質問ではないかと思うわけでございます。 まず、認定をいたします際に、それできちっと事業を遂行できるかどうか、資力、資金計画等も見させていただくわけでございます。そこで公共団体としてある程度の確信を得まして認定をするというのが大前提でございます。 先ほど、管理につきまして、私もちょっと間違って申し上げて恐縮でございますが、委託しない、みずから管理する場合も、きちっとそういった遂行能力があるかとか、経験がきちっとあるかとか、そういったことは、みずから管理する場合もそういう条件でございまして、それを訂正させていただきます。したがって、当初の認定の際にほぼ間違いないという条件で認定をさせていただくのが大前提、これを申し上げております。 ただし、その途中で、五年たち、あるいは十年たつ間じゅうに破産をしたとか不慮のことになったらどうするかということでございます。それにつきましては、九条では、だれか承継人が出ている場合は地位の承継が出るわけでございますけれども、どうもそれがままならないという場合にはその地位がなくなるわけでございますので、家賃減額の補助とかそういうのが打ち切られるわけでございます。打ち切られますと入居者負担額が出てまいりませんので、市場家賃にぽんと上がってしまう、こういう事態は理屈上あり得るわけでございまして、そういった場合には、公共団体は認定権者でございますけれども、一つはほかに適当な住宅がないかとか、そういうあっせんをやるとか、そういった具体の運用に当たりまして入居者が困らない方法を探していただく。それは、認定をしたから認定後の事業者が、そういう状況になったときは公共団体といいますか、ある程度そこのところを運用でカバーしていただく、こういうふうになっていくかなと思っているわけでございます。
○渋谷委員 レアケースということで質問いたしましたけれども、そうないケースでもないというぐあいに私は思いまして、その場合については、この制度に基づくいわば契約関係というのは、行政、地方公共団体、都道府県と、それからいわば建物を建てる供給者との関係なんですね。居住者は契約関係の中に一切出てこないのです。したがって、この関係が今言ったように、例えば何らかの事情によってもう私はこの法律制度に基づく対象にはしたくないという場合には、当然これは家賃に対する助成措置、補助措置なども打ち切られるということになりますと、居住者にしてみると、ある日突然家主がかわっちゃった、家主がかわった途端に家賃の補助もなくなってしまうということで、今おっしゃるように、市場家賃にぽんとその時点で上がってしまうということになるのですね。ここのところは、この制度のやはり、先ほどの小川さんの質問の中にもちょっとありましたけれども、つまり家主に対して家賃補助をするということが果たしていいのかどうなのかということが一つあるのですね。やはり実際に借家人に対して何らかの方法で直接的に家賃補助をするということがないと、今のようなケースというのは実際上は防げないわけでしょう。
○三井(康壽)政府委員 少し法律的なことを申し上げさせていただきたいと思うのですけれども、賃貸人と貸借人との関係は、先ほど来の御答弁で申し上げておりますとおりに通常の借家契約、賃貸借契約でございます。したがいまして、いわゆる新借地借家法が適用されるわけでございます。 しかし、その契約書の中に、契約家賃は市場家賃でございまして、家賃が決められております。しかし、補助金が入る場合は補助金の額が減額されるというのが契約書の中に入っているわけでございます。その際に、契約者の方が契約者の責めによって補助金がもらえなくなるという状態が今の場合だと思いまして、契約の法律論争からいいますと、貸借人といたしましては損害賠償請求をする、こういうことに相なるわけでございますね。したがって、法律的にはそれなりに整合性は保たれるわけでございますが、実際には入居者がお困りになる。したがって、その間の貸借人の実際上の入居の安定をどういうふうに図っていくかということが、あと行政上の課題になる。 したがって、行政上の課題といたしましては、地位の承継をしていただくというふうにするか、あるいは家賃については別途契約を地位の承継を受けない方とやっていただいて、十年近くになりますと市場家賃に吸いついできますので、市場家賃に吸いつけばもう問題なくなるわけでございますので、そういったところまでである程度、民民の契約ではありますけれども、多少業者の相談に乗るとか、あるいはどうしてもそれがうまくいかない場合は、近くの特定優良賃貸住宅とか、あるいは場合によっては公営住宅とか、そういうところにあっせんする、そういった形に行政的にはならざるを得ない、こういうことでございます。
○渋谷委員 このケースは当然この制度そのものが、もちろん行政がバックアップしてやる制度ですから、例えばそういう問題があったときに、当然行政側にトラブルということで問題が持ち込まれるわけですから、こういうケースも想定しながら、当然入居者に対する説明であるとか、あるいは家主に対する、そういうことがないようにということでのきちんとした説明であるとか、そういう対策はやはり万全の体制をとっておいていただかなければならないというぐあいに思います。 次に参りますが、十二条で地方公共団体が補助できるというのは先ほど来の話の中であるのですが、先ほど言った住宅供給マスタープランとのかかわりで、例えば自分のところの地域では、建設省令では先ほど言ったもので五十平米以上ということだけれども、うちは七十平米以上ぐらいの、言ってみれば誘導居住面積をさらに積極的に推し進めていきたいといったような姿勢を持ったときに、そういう政策を地方公共団体の立場で、先ほど経由をするということを言ったのも実はそこなんですが、経由をさせるときにそれを反映させる、つまり供給者に対してそういうことにぜひ協力をしてほしいということは果たしてできるかどうかということです。
○三井(康壽)政府委員 先ほどの認定基準の際は、国としては五十から百二十五と申し上げたとおりでございます。今の御指摘は、公共団体が独自の考え方で別の基準が立てられるかどうかということでございまして、これは、補助をする際に、公共団体がこうしたいということでございますと、それは可能であるわけでございます。七十以上にする、あるいは場合によったら九十以上にするというのは可能でございます。ただ、余り極端なことになりますと、全体の水準を上げることについては大事なことではございますけれども、余り極端なことがいいかどうかという議論はその際には出てくる可能性があるということは御認識いただきたいわけでございます。 それから、規模を大きくしていくことにつきましては、当然私どもはそういう方向で政策を進めているわけでございますけれども、規模を大きくすることによって市場家賃が高くなる、あるいは家賃負担額、公共団体の負担額が高くなるという問題につきましては、それぞれの公共団体での判断もございますし、それから国の補助をする際にも、余り高額の負担額といいますか補助額というのはいかがなものかというような議論は当然出てまいるとは思いますけれども、公共団体が五十から百二十五の間で補助基準を変えてお持ちになるということは可能だと考えております。
○渋谷委員 それでは、家賃の減額の補助の件について、具体的にどういう手続でこの減額措置が講じられるのか。そのことについて、そのシステムを含めてお答えをお願いします。
○三井(康壽)政府委員 まず、家賃の補助の体系から御説明いたしたいと思います。 先ほど申し上げました収入基準によって、補助のやり方が、補助率が違うわけでございます。二五%から五〇%の収入基準の方につきましては、国が二分の一、地方公共団体が二分の一、収入基準が五割から八割につきましては、知事の裁量で決めるということでございますので、国が三分の一、地方公共団体が三分の二、こういうふうな補助率でございます。 では、具体的にどういうふうにその手続をしていただくかということでございます。 手続につきましては、まず、入居者が、その入居者の所得が幾らかという所得証明、税務署の所得証明等を含めまして、家主に出していただきます。それで、家主がそれを受けまして、入居者の家賃の減額どのくらいという補助申請をいたします。補助申請をいたしまして、それを公共団体が、入居者の所得証明等を見まして、所得に応じて減額措置を決める。減額措置につきましては、収入によりまして、五〇%ぐらいまでの方々は収入の一八%ぐらい、五〇%を超える方は二〇%ぐらい、そういったところが補助対象の額になってくるかなというふうに考えているところでございます。
○渋谷委員 具体的に、これは居住者の家賃負担額が実際上軽減されるわけですね。その軽減される部分を家主に対して行政側が言ってみれば補助してやるということですね。それは、実際にこの制度に基づいて建物が建ちますと、中に入る人は一たん入ってずっといるというわけじゃなくて、多分入れかわりとか、そういうのがあると思うのですね。そういう場合についての、例えばその都度また改めて、前の人は例えば五年ぐらいでやめてしまって、新たに入った人は例えば二〇%の減額、最初からまた始まるといったことになった場合に、行政側の事実の確認と、家主に対する補助ですから、そういうことの手続というのはどういうことになりますか。
○三井(康壽)政府委員 これにつきましては、毎年毎年の入居者負担額というのは、当初に入られました方の家賃が決まり、その入居者負担額が決まります。そういたしますと、国、公共団体の補助額は、その入居者負担額が五%ずつ上がっていくという前提で決まってまいります。したがいまして、二回目以降に入られます方は、当初の家賃負担といいますか、入居者負担を延長して引きずっていく、こういうふうになるわけでございます。したがって、それを前提にお入りいただくというふうに御理解いただければよろしいと思います。
○渋谷委員 今、入居者の家賃負担が、減額した部分についての五%ですよね、今ある家賃についての五%じゃなくて、減額した部分についての五%ずつ毎年上がっていくということですね。 それで、これも余りあるケースじゃないとは思いますけれども、入居者が、五年もたちますと住宅が古くなりますし、例えば五年あるいは十年ぐらいになって市場家賃に近づけば、これは補助がなくなるわけですね。そうなると、やはり入居者にとりましては補助があった方がいいわけですから、その住宅から他の対象になった住宅に申し込みまして、他の住宅に行きましてまた新たにそこで補助を受け直すということは制度上可能ですね。
○三井(康壽)政府委員 ケースとしてはいろいろなケースがあると思いますけれども、今おっしゃられたようなケースがないわけではないというふうに考えているわけでございます。 ただ、次にお移りになる場合も、当然、公募とかあるいは公募による抽せんとか、そういうことでございますので、必ずすべて引っ越しができるわけでもないというふうに思っております。
○渋谷委員 今のようなケースは、チェックするということを考えますか。それとも、そういう意味で、こういう制度の対象になる住宅の渡り歩きは可能というぐあいに理解しておいていいですか。
○三井(康壽)政府委員 住宅に困窮しているという条件をつけてございませんので、既に今特定優良賃貸住宅に入っておられれば、住宅に困窮していないと一応なるわけでございますね。したがって、次に行くときは入居できないとなるのですけれども、この法律では住宅に困窮するという条件を掲げてございませんので、次の優良賃貸住宅に移るということは法律上可能でございます。
○渋谷委員 これも非常にレアなケースなんですが、人によってはずっと引き続き国の助成を受けながら、家賃補助を受けながらやれる人が出てくる。一方では、そういう意味で、全くその助成の対象となっていないところに住んでいれば、賃貸住宅に住んでいて、全く自己負担で生活をする人が出てくる。若干この点については公正性の点で問題があるのかなというぐあいに思いますので、ちょっと研究を、制度が新たにできましたときにこのことについては検討をしておいていただきたい。やはり公正性という面からいえば若干の問題があるのではないかというようなところを指摘しておきたいと思います。 時間がなくなりましたから、それでは全体的なことで、一つは、住宅政策の中でも位置づけられておりますけれども、高齢者対策ですね。高齢化は急激に進むということで各種の統計が出されておるわけですが、例えばこういう制度に基づく住宅でありましても、高齢者対策というのは一体どういうぐあいに配慮をしていくのかということについて、この住宅政策の中では三つの柱の中に一つ、高齢化社会に対する対策をきちっと位置づけようということが出ているわけですから、何らかの考え方があろうかというぐあいに思うのですが、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 まず、一般的な高齢者住宅対策についてちょっと御説明させていただきたいと思います。 二十一世紀の半ばごろに六十五歳以上の人口が四分の一になる。したがって、住宅対策も、高齢化に対してどういうふうに取り組んでいくかというのは大きな課題であるわけでございまして、第六期住宅建設五カ年計画も、政策の推進のための四本柱の一つに高齢化対策ということを入れておるわけでございます。 そこで、公営住宅や公団住宅や公庫融資という政策住宅につきましても、一つは設計、設備のバリアフリー化を図るということでございまして、既に公営住宅は平成三年度から、公団住宅も同様に大半の住宅がバリアフリーでやっております。それから設備も同じでございます。エレベーターなども高齢者用に四階建てまでつけるようにするとか、公庫融資も高齢者の割り増し貸し付けをする、こういった設計、設備で高齢者仕様にしていくことがまず第一。 第二が、入居に際しまして高齢者を優遇する、公営、公団の優先入居といいますかこれは倍率優遇ではございますけれども。それから高齢者用の特定目的公営住宅を建てたり、あるいは公団のペア住宅を建てたり、こういった入居関係での構造を含めまして優遇を図る。 それから三番目といたしまして家賃の対策でございます。高齢者につきましては、建てかえ等につきまして家賃の激変緩和措置というのをとる、こういった形をとっておりますことのほか、最近では福祉政策との連携が大事になってまいりまして、シルバーハウジングプロジェクト、あるいはことしから横浜で住都公団が取りかかろうとしておりますシニア住宅、こういったことをやろうとしておるわけでございます。 それで、この法案との関係で申し上げますと、この法案はどちらかといいますと中堅所得者層、中堅所得者層に高齢者はいないというわけではございませんけれども、一応中堅所得者層というのはある程度の若年層で、賃貸住宅を希望されながらいい賃貸住宅になかなか入れないという方を主としてねらっておるわけでございまして、特に高齢者用というのを初めから予想しているわけではございません。特に今問題になっている高齢者の方をどうするのだということにつきましては、公営住宅の高齢者対策の中で主力はやっていきたいと考えておるところでございます。
○渋谷委員 一つは、今度の政策のねらいというのは、都市部における借家がまだその水準が高くない、どちらかといえば劣悪な借家などもたくさんありまして、その水準も引き上げようということも一つのねらいとしてあると思うのです。 高齢化社会というのは、今中堅所得層ということを一つのねらいとしていると言いましたけれども、いわばあと二十年もたちますと、六十五歳以上の人口が四人に一人ということになります。そういう状況になるわけです。そのときに社会情勢がどうなっているかわかりませんが、少なくともそういう人たちもそういう住宅に住んでいるということは大いに可能性がある話ですし、そういう時代のことを想定しながら、特にこうして新たにこの制度でつくる建物につきましては、当然、耐用年数は四十年なのか五十年なのかわかりませんけれども、そのくらいの期間はもたせるということでしょう。ということになりますと、その時点で、この制度でつくったものが高齢化時代にも対応できない劣悪な住宅環境ということではやはり困るわけです。 したがって、そういう点で、例えば一階部分は将来的なそういう高齢化に向けた形で車いす対応ができるとか、あるいは三階以上の建物だったら必ずエレベーターをつけさせるとか、これは全然意味は違いますけれども、東京あたりで私の地元でも都営住宅などを見ておりますと、四階、五階くらいの建物でエレベーターがないのですよ。そうすると、中に住んでいる人たちがどんどん高齢化してしまう。それこそ七十歳、八十歳の親を六十幾つの子供が背負って歯医者に行かせるために階段をおろしてくるなんという実情があるのですよ、この場合はたまたま都営住宅などの事例ですが。こうした形で、民間住宅をバックアップするときにもそうした観点をきちんと持ちながら、車いす対応であるとか、一階部分はそういう高齢者に将来的に対応できるような住宅を、その辺に比重を置きながら誘導化していくとか、そういう観点というのは必要だろうというぐあいに私は思うのですが、いかがでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 今回の法案につきましては建設基準というのは特に設けていないわけでございます。民間がおやりになるということを前提にいたしまして、余りかた苦しい基準をつくって供給が伸びないのはどうかなということ等も考えまして、公共住宅としての位置づけはいたしますけれども、真の公共住宅、公営住宅、公団住宅と違いまして建設基準をつくっておりません。したがいまして、公共住宅の場合は先ほど申し上げましたバリアフリー化を実施しているわけでございますけれども、今回は義務づけはないわけでございます。義務づけはいたしておりませんけれども、しかしおっしゃることは、特定優良賃貸住宅が二十年、三十年たって、当初の入居者がそのまま住み続けられるということになりますと同じ問題が出てまいるわけでございますので、これは指導という形で、協力を事業主体に仰ぐという形で公共団体とも相談をしてその方向で努力をしていきたいと思っております。
○渋谷委員 この法案については、時間が限られておりますからあと細かい条文についての質疑はおしまいにいたしますけれども、先ほど幾つか指摘した点でも、先ほど小川さんの方からの質問もありましたが、いわゆる家賃補助、しかも家主に対する補助というのと、実際に賃貸で住んでいるそういう方々に対するいわば家賃控除ということでの、それぞれの家庭の事情に合わせた形での家賃控除というようなことを比較した場合に、具体的なことを幾つか指摘してみましても、これで果たして万全かなということはどうしても出てくるのです。そういった点で、これはあえてここでは議論いたしませんが、もう少しこの制度を、先ほど指摘した点を踏まえながら、そうした問題も、建設省としては以前家賃控除ということも提起したことがあるということですから、そういう公平性あるいは透明性という点からいって、ぜひ引き続きこのことは御検討しておいていただきたいというぐあいに思います。 あと残りわずかな時間ですが、これは二月十七日にここで質問を申し上げまして、大臣からも実は御答弁をいただいた。これは具体的な事例で、桶川の駅前の住宅・都市整備公団の建設にかかわる問題で質問いたしまして、大臣の方から非常に温かい、具体的なことだからという話ももちろんありますけれども、今までの経緯等を踏まえつつ検討させていただきたいということで御答弁をいただいたのですが、この答弁をいただいてからそう大した時間もなくこの桶川の駅前の団地は工事に着工してしまいました。大臣から検討するという答弁をいただいたので、それなりに地元住民との意見交換であるとか、あるいは地元事情に対する配慮とかということが行われるだろうというぐあいに期待しておったのですが、アメリカにやゆされているように、日本のイエスはノーで、検討するといえば何にもしないということと同意義かなというぐあいに思いながらこの問題については感じておったのです。 まあ立石さんが来ていただいておりますから、大臣がそういう答弁をした後すぐ私のところに参りまして、予定どおり工事はやらせていただきますという話だったのですが、これは大臣に、ここで質問した後何日後でしたか、立石さんが来られて。なおかつ工事を始めたのは、その後何日後でしたか。
○立石参考人 二月十七日に先生の御質問に私も答えさせていただいたところでございますが、二月の二十二日に着工したところでございます。
○渋谷委員 大臣、そういうことでございまして、十七日に質問しましたら五日後に工事着工ということですから、これは検討したということになるんでしょうか。
○中村国務大臣 あのときの答弁にも申し上げましたが、具体的な事例でございましたので私詳細に過去の経緯について承知しておりませんでしたので、その後に報告を求めましたところ、桶川駅前団地につきましては、公団がこれまでに地元に対して延べ十三回の説明会を開催し、その上昨年末に工事着工に必要な法的な手続を終わり、地元自治会との工事にかかわる協定書も二月十六日、二十二日に締結されているという報告もございました。 さらに、地権者の一部の方から日照に関する相談を埼玉県に申請をしているという報告もございましたが、これに対しても公団が誠意を持って説明を続けてき、二月十九日に県の指導に基づいて日照権相談が開催されたという報告もございました。 さらに、公団が地元桶川から駅前の顔づくりの一つとして事業の早期着手の要請を二月二日に引き続き二月十八日に再度受けたということで、住宅供給が強く求められている近年の状況も総合的に勘案すると、工事着手に至ったことはやむを得ないという認識のもとで対応させていただいたわけでございます。
○渋谷委員 この前もやりとりをしましたから重複した話はいたしませんけれども、先ほど来質疑をしておりますように、民間住宅も行政側がバックアップして住宅の水準を上げようということで一方では努力をし、もちろん誘導居住面積にできる限り早く、日本の、とりわけ大都市における住宅の質を高めようということなども国の政策として打ち出されており、また、大臣の所信表明の中でもそういった考え方が明らかになっている。 しかし、この桶川の駅前は、東京、都市中心部からいえば大体四十キロぐらい、まあ郊外ですね、に建つ建物なんです。この前も数字、立石さんと大分やりとりをして結局水かけ論で終わったので、きょうもこれはあえて繰り返しませんけれども、個々の住宅を見ますと、政府の方で、建設省の方で政策として求めている誘導居住面積、これは世帯人員に対してこれだけの面積が必要だということをきちんと明らかにしていますね。 それで、桶川の住宅についても、住宅の面積などもいただきました。これは別に世帯人員が入っていない。ということになりますと、立石さんと議論すれば、例えば一番戸数の多い一LDKが五十平米くらいですから、これについては、例えば一LDKですと二人対応で誘導居住面積は五十五平米ですね、誘導居住面積を下回っているでしょうということを私が言えば、多分立石さんは、いや、そこは一人で住めば十分ですという議論になるのですね。これは答弁もらわなくたってそういう議論になるのです。 それでは一体何のための誘導居住面積か、何のために都市部のこういう住宅の質を高めるという議論になるのかということは、これはへ理屈ではなくて、やはり住宅・都市整備公団は、国民の生活レベル、住宅レベルを上げるということであるならば、そういう話ではなくて、やはりきちんとした姿勢は当然持たなければならないし、なおかつ一たん建てれば、これほどの規模の建物ですから、先ほど言いましたように、結局三十年、四十年と使わなければいけないのですよ。そうすると、三十年、四十年先のことを考えたら、例えばこの程度の居住面積が果たして日本の経済力に見合った質の高い住宅と言えるのかどうかということがあるのですね。これは公団の方で、あるいは建設省も含めて、ここでのやりとりはしませんけれども、このことについてはぜひもう一度検討しておいていただきたいというぐあいに思います。 それで、桶川の問題に関しましては、それよりももう一つやりとりしておきたいのは、隣接する土地について、県が使う県立文学館については平米五十万で売っているけれども、桶川市に市民ホールを建てる土地については平米二十万二千円 で売っているのですね。隣接する同じ地域の土地ですから、公団が譲渡するときにとうしてこの大きな差が出てくるのか、その理由を簡単に説明してください。
○立石参考人 公団が用地の譲渡をいたしますときには、原則としまして不動産鑑定評価額を基準として近傍類地の地価等を勘案した時価で行うことにしております。しかしながら、例えば道路、公園等の公共公益の用に供する場合であるとかいろいろな特別の場合にはこれより低い価格で譲渡できるという規定になっているところでございます。 この規定に基づきまして、埼玉県の県立文学館用地につきましては時価を基準として一平方メートル当たり五十万円で譲渡しております。これに対しまして桶川市の市民ホール用地につきましては二十万二千円で譲渡しているわけでございますが、こういうような価格になりましたのは、まず時価を基準といたします。これに加えまして、桶川市の開発行為等に関する指導要綱というのがございますけれども、これに基づき住宅建設をする場合に、例えば公園あるいは小中学校の負担金相当を、一般の開発であれば桶川市としてはそういうものについて負担してもらいたいという要望があるわけでございます。こういうようなものを全部勘案いたしまして、原価相当額、時価よりもかなり低い原価相当額で譲渡したものでございます。これらの措置につきましては、公団の事業運営上も必要なことであるというように考えておりまして、適切な措置がとられたものと考えております。
○渋谷委員 もちろんこれで終わりますが、公団の事業は、全部というわけじゃありませんが、当然これは相当程度国民の税金によって支援されているということでありまして、こうした公団の土地の譲渡については当然公正なものでなければならないというぐあいに思いますが、時間がないのでもうこれ以上のやりとりはできませんけれども、少なくともこの土地の譲渡に当たっては決して透明ではない。この金額の差の部分がありますし、例えば今おっしゃった開発負担金の問題だって、それでは自治体によって開発負担金に関する要綱がそれぞれ違ったら、公団の譲渡する価格は当然違ってくるのですか。全部一律じゃないでしょう。いやですね。 それでは、これは後でちょっと私のところでもう一度やりとりさせてください。その差額の部分もあります。それで、そういうことも含めて、開発負担金について負担をするということであれば、当然会計上は、一たん五十万で譲渡をしておいて、金額をいただいて、その中から負担金をちゃんと支出するということで処理されていなければなりません。そういうことでの処理をされているかどうかということもあわせて考えますと、僕は金額の問題については決してこれは透明ではない、公正ではないというぐあいに言わざるを得ませんし、あるいは指導要綱に従っての地域住民との相談といった問題についても、ここでもこの前指摘しました。いろいろ問題がある。総合設計制度の採用についても、以前の地区計画制度がありながら、それではそれについてきちんと地域の住民合意のもとで行われたかということになりますと、このことも依然として建築審査会に地元住民から不服申請が行われているという状況にあります。 そうしたことを全く関係なく、先ほど大臣の御答弁のように、一応これまでの経過があって十分やってきたのだということで見切り発車したことについては、私はどう考えてもやはりこれは問題があるなというぐあいに思っておりますので、引き続きこの件に関しては私の方で調査してまいりますし、それから引き続きあるいは質問主意書等で御答弁をお願いするようなことにしていきたいというぐあいに思います。 以上でおしまいです。
○野中委員長 次に、薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は、ただいま審議されております特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律に関連して、何点か大臣並びに局長に質問をさせていただきます。 私も、きょう質問するに当たって、きのういろいろ心をよぎるものがございました。今度の国会、大臣の所信に対する質問に始まりまして、きょうまで毎回のように質問させていただいたのですが、思い起こしますと、一番最初は釧路の地震に始まりまして、河川の情報をテレビに流していただきたいという問題、あるいは河川、水辺の環境整備、河川局は清流ルネサンス、あるいは道路についても大臣と論議をさせていただきました。人間が主役の道をつくってほしい、また高速時代はやはり音声管制が必要だ、大臣も賛同をしてくださいました。先日は区画整理の質問をさせていただきました。出てくるであろう広大なあの三大都市圏の市街化農地を有効に使ってほしい、こういう問題で質問してまいりまして、いよいよきょうは住宅の問題でございます。 これは、今までの質問の中でずっと重ねてまいりましたけれども、国民が最も期待し、大臣にこれから二十一世紀までの間に、あるいは二十一世紀の初頭までに私たちの住宅問題を解決してほしい、多くの国民が望んでいると思うのです。 戦後二分の一世紀をもうすぐ経ようとしております。四十数年、もう五十年近くになろうとしておるわけでございますが、昔の人がよく幸せのバロメーターで衣食住という言葉を使いました。今、取り残されているというと語弊がございますけれども、衣食住の中で最も大臣に解決を望んでいるのは、この住宅の問題であろうと私は思うんです。 我が党も建設省、建設大臣に、住宅には安らぎが欲しい、豊かさが欲しい、生涯安心して住める住宅をつくってほしい、何回か申し入れをさせていただきました。我々公明党がいつも思っていますことは、住むということ、それが戸建ての自分のうちであろうと、あるいは賃貸のおうちであろうと、どんな選択をしても住むということで苦しんだり、大変な思いをするということのない時代を大臣につくってほしいというのが、これが国民ひとしく願っていると思うんです。昔はよく言われましたけれども、住宅ローンの返済で夫婦で三十歳のときにうちを建てて、定年迎えるころになって、二人で、苦労したな、うち一軒建てるのにお互いに働いたわねと言うのでは少しわびしいですね。過去、何年か前にもこういう話はございました。また、借家の賃貸を払ってそれが非常に高い、生活しにくいということも私はもうそろそろ終わりたい。いわゆる生活する基盤の住宅に何の不安もない、心配なく人生をもっといろいろな意味で楽しめる、これが宮澤内閣の望む生活大国であり、大臣が必ず築いてくださると私は信じておるわけでございます。 私も今まで建設委員を何回かやっておりますので、建設省の住宅政策というものはその都度伺っております。平成五年の住宅局の予算は、一言で言えば、事業費十兆、国費一兆、こういう言い方をしておりますけれども、その国費一兆の中に、一体何をやっているのか、これは大臣もう先刻御承知のとおり、建設省の一番の住宅の中心は、一つは公営住宅です。もう一つは、いわゆる戸建ての住宅のための住宅公庫に対する利子補給金、アバウトに言えば、四千億と四千億で約八千億です。この二つの柱が建設省が今日まで国民のためにしっかりと提供してきた住宅政策だったと思うんです。 しかし、かねてから公明党は、そこのすき間、ちょうど真ん中の中堅サラリーマンの方に対する住宅を何とかしなければならないんじゃないですか。それは地価の高騰によって余りにも民間の家賃が高過ぎる、家賃負担というものが建設省がよく説明なさる二〇%、我々はもう一五%以下でいいなと思っていますが、それをオーバーするような、東京都の住宅白書を読んでみますと、それをアッパーする方が相当いらっしゃる。ですから、非常に劣悪な住宅環境に入っているわけです。私はこういう事態を考えますと、やはりそろそろ本気になって住宅問題を解決していただきたいな、これを願いながら、きょうは何点か質問をさせていただきます。 先日、区画整理の質問をしたときに、私はあえて住宅局長をお呼びしなかったのですけれども、先日大臣がきちんと御答弁いただきましたけれども、三大都市圏からいわゆる市街化農地が相当な数量で出てまいります。もう局長御承知のように、全国で三万四千七百四十五ヘクタール、これは局長が責任を持って推進なさる、いわゆる大都市法による三大都市圏の住宅の必要な住宅面積、四万六千三百ヘクタールの七五%相当でございます。東京圏、中部圏、近畿圏でございますが、中部圏がこれだけ出ただけで必要な用地の一〇〇%を超えております。これをいかに有効に使っていただくかこれは先日も質問いたしまして御答弁をいただいておりますけれども、住宅建設のその衝の責任者であられる住宅局長の、この三大都市圏市街化農地をどう良質な住宅、そして高度利用してくださるのか、改めて御決意を伺いたい。 〔委員長退席、野田(実)委員長代理着席〕
○三井(康壽)政府委員 今御指摘のとおり、三大都市圏の市街化区域農地がいよいよ宅地化をするか、生産緑地として永久に残していくか決められたわけでございまして、三万五千ヘクタールぐらいが宅地希望ということでございます。 私どもは、その宅地化に当たりまして、住宅地として利用していただきたいと思っているわけでございます。アンケート調査によりますと、まだ方針を決めておられなくてどうするか考えておられる方もおられますし、とりあえず駐車場でいこうという方もおられまして、住宅としてすぐにやろうと言われる方もおられますけれども、まだパーセントとしては少ない、多少模様を見ておられるところがあるんじゃないかと思います。 それにつきまして、詳細にまだ図面とか手に入っていないわけでございますけれども、公共団体の方に宅地化のプログラムをつくっていただこうということで、昨年三局長通達を出したわけでございます。多少ゲリマンダー的に宅地化の部分と農地の部分があるようでございますので、それをいかにいい住宅地に持っていくかというのが我々の非常に大きな責任だと考えております。 一つは、土地の整備につきましては、区画整理を使うとか、あるいは住宅地高度利用地区という制度を使うとか、あるいは公営住宅につきましても、平成五年度は土地を先行取得する際に利子につきまして五年間補助する。用地費補助は今までなかったわけでございますが、そういった制度をとったりいたしまして、きちんとした住宅が建つようにやっていきたいというのが基本的な考え方でございます。
○薮仲委員 先日も、今局長の御発言のような点について論議を重ねさせていただいたわけでございます。私も、先般も申し上げましたけれども、この目で確かめたいと思いまして、世田谷とか練馬とか実際に生産緑地に帰属したところ、あるいは区画整理というのがどうなんだろうということをいろいろと現地を視察させていただきました。きょうは、そのことはやめておきます。 そこで、前回も問題にしたのは何だったかといいますと、今おっしゃった区画整理、住宅地高度利用地区計画あるいは大都市にかかってきます特定土地区画整理事業、これらのスキーム、その政策は持っていらっしゃるんですが、現場へ行って、じゃ、それを、政策が具体的に動くか動かないか、これを今度住宅局長はもう一度住宅の目から御検討いただきたいというのが私の願いなんです。 と申しますのは、例えば今おっしゃったように、先般区画整理の法案を通しました。我々は賛成しました。しかし、心配をしながら通したこともあるわけです。何とかやってほしい。特定土地区画整理事業というスキームがございます。特定土地区画整理事業と、いわゆる緊急関公のスキームをつくってくださっています。しかし、現場へ行っておろそうとすると、今生産緑地がほとんど細切れなんです。千平米、昔流に言えば一反歩です、これが市松模様のように、こうなっているんです。じゃ、農業地だけこう集め、あるいは住宅地だけ集めましょうという政策のスキームになっていることは確かでございますから、現実問題、これは本当に大変だなということを私は実感として感じておりまして、しかも、後ほど質問いたしますけれども、農家の方は大体低層の木造賃貸の住宅を多く建てています。しかも、一DKの住宅をですね。 そういうふうになっておりますので、できれば、私は、本当にプロの目で、これを住宅推進するのをどうしたらいいのか、今の政策のスキームでできるかできないか、これを住宅局の本当の専門の方で一回現地をごらんになって、ここはどうやったら住宅地にできるかな、どうすればいいんだろう。区画整理といいますけれども、簡単に同意を得るということも、生産緑地の方あるいは宅地の方、一般の住民の方の同意を得て、全員賛成です、賛成がないとほとんどこれは動きませんからね、土地の交換分合しますから。大変だなということがわかります。 ですから、私は今この政策がだめだとかどうのこうのということを申し上げませんし、局長も御承知のように、今三局長通達とおっしゃったけれども、東京で協力しますよと言った方は七%です。全国で一〇%です。九割の方は、それについて局長があれだけ通達を出して、十分の一の固定資産税減額しますよ、ですから計画的な土地の利用に、しかも、あそこは一種、二種住専ですから、高度利用するために協力してくださいとずっと、局長通達だけじゃなくて、いろいろな通達出ていますね。いろいろなことをおやりになった。でも結果は、思うようにいかなかった。このことはもうとやかく言いませんから、局長、今私の申し上げたことをどうかお考えいただいて、今の政策でできるものは全部使う、もしもこういうことがなければできないということがあれば、新しい制度、政策、あらゆる手当てをして、三大都市圏はもちろん、全国の人が期待している住環境の整備に御尽力をいただきたいと思いますけれども、いかがでございましょう。
○三井(康壽)政府委員 確かに、全部の図面を拝見しているわけではございませんけれども、二、三拝見いたしておりますと、やはり相当農地と宅地の仕分けされたところがゲリマンダー的になっておるようでございます。したがいまして、それはどうしても、土地の交換分合をするか、二部売っていただくか、あるいは多少それをうまく生かすとしても、公共団体に細街路等のことをつくっていただいて、千平米でも二千平米でも、ある程度のまとまりがあって、環境のいい、小規模な団地づくりをする、そういう手法もございまして、そういったことをやっていかなければ現実に住宅として使えない、おっしゃるとおりだと思います。 そこで、私どもは、三局長通達でやっていることのほか、大都市法を三年前に法案を通させていただきまして、大都市の住宅と住宅地の供給計画というのを立てさせていただいております。そこで、そのフォローアップの作業をしているわけでございますが、特に農地につきましては、今、具体の計画に即しまして一つずつ当たっていきたい、国も公共団体と一緒になって当たっていきたいと思います。 そして、幸いなことには、最近は農家の地主の方はいろいろな考え方の方もおられるようですけれども、農協関係の方々は、最後の農地の問題の解決の時期だということで、できることならいい住宅を建てるように農家を指導していきたいというふうなことをおっしゃっていただいておりますので、私ども、都市計画とか住宅サイドから行きますと農家の方に信用していただけない面もあるかもしれませんけれども、農協関係の方がおいでになると多少信用していただける度合いもふえるということも期待いたしながら、農協の、私どものお話ししているのは全国組織でございますけれども、その組織を通じまして、個別にできるところからやっていきたいというふうに思っております。
○薮仲委員 どうか、期待するところ大でございますので、よろしくお願いをいたしたいと思うのです。 そこで、いよいよこの法案の中身の方に入りたいと思うのでございますが、冒頭申し上げましたように、建設省のやっていらっしゃる住宅政策の一番のど真ん中、中堅サラリーマンの方の住宅対策、これがきちんとできれば、これである程度の問題解決への大きな第一歩が歩み出されるのかな。 御案内のように、公営住宅が五分位の第二分位、中位ですね、三三%までカバーしています。それから、公団がその上でございます。いわゆる年収あるいは月収の何倍というような家賃が、今三十二万ぐらいに上がっていると思いますが、そういう所得によっての階層をつくっているわけですけれども、公団の戸数が必ずしも中堅サラリーマンの要望だけの戸数がございません。公営住宅は、今申し上げましたように所得制限がかかわってまいりますからきょうはやめておきますけれども、東京はいわゆる超過家賃の方が相当おいでになることも、これはやむを得ない事情だなと我々は理解できます。 その上は戸建てに移るわけでございますけれども、戸建てにうまくジャンプアップできない、いわゆる民間の賃貸からもう一度、高齢化して年金生活になったときに、公営住宅あるいはパブリックの住宅の方へ戻ってこなければならない、そういうことを考えますと、私は中堅の方の住宅政策が非常に大事だと思うのです。 そこで、中堅サラリーマンの住宅をつくるとき、我が党もここ数年間ずっとやってまいりました。先ほどいらっしゃった立石さんだとか、歴代の局長には何回か陳情に行った思い出がございますけれども、私たちが中堅サラリーマンにどうしたらいいかということで一番問題にしたのは、一つは、地価を顕在化させないようにするためにどうするかということですね。地価を顕在化させないためにどうしたらいいか。それで、地価を顕在化させないためには方法は二つしかないだろう。一つは、土地を借りるか、それから、私が土地を持っていれば、そこへ住宅を建てて公共に貸してあげるか、この借地、借り上げの二つの方法しかないだろう。 しかし、私は、東京都にも何回か行ってみました。東京に公営住宅を建ててくれという話をしたときに、今地価が高く、土地はとっても買えませんし、それだけ大きな土地はございません、数千平米という土地はございませんというようなことでもございました。 そういうようないろいろな問題点をやっていきますと、やはり小規模な土地の所有者に協力していただく方法しかないのかなというような結論に達しまして、我々は、何とか中堅サラリーマンのために土地を借りるか、建てたうちを借り上げるか、そういうような形での住宅をつくろうということで、先ほど来局長が何回かおっしゃっております地域特賞のA、Bがございます。地域特賞のAというのは、土地を買わなければならないというスキームになっておりまして、なかなかこれは使いにくかったわけです。では、これをもう少し使いやすくできないのかというような論議も何回か重ねさせていただいて、我が党は、コミュニティーパブリックといいますかそういうような中堅サラリーマン向けの住宅をつくりたい、これを建設すべきだということをずっと主張してまいったわけでございます。 今回の住宅政策を見ますと、我々は、非常にこれは時宜を得たすばらしいものだなと思っておるわけでございますが、これはかねて我々が、何とかこういうふうになりませんかというふうに提言してきた住宅政策と軌を一にするといいますか、それに沿うものであるか、この辺を最初にお伺いしたいのです。
○三井(康壽)政府委員 今回御提案をさせていただきましたのは、一番大きな課題は居住水準向上でございます。持ち家の方が年々歳々規模が上がってまいりまして、居住水準の向上が図られているわけでございますけれども、借家がどうもうまくいかぬ。しかも借家も、公的住宅は全体の借家のうちの二割ぐらいしか供給できない、いつまでたっても居住水準が向上しない、これが一つでございます。 それから、大都市地域では地価が高騰しまして家賃も高額化する、それで規模が小さい、悪い住宅しか入れない、こういった状況でございますことのほか、特に三人から五人世帯の居住水準がさらに悪化をいたしまして、三十歳代から三十九歳ぐらいが大体ファミリーの一番中核でございますが、この居住水準が最近悪くなったわけでございます。 こういったことから、方法は何かないかということで、従来からも先生も建設委員会とか予算委員会とか土地対策特別委員会で毎度毎度セミパブリックの御提案とか、いろいろ御提言いただいているわけでございます。そういったことをいろいろな御議論をいただいている中で、やはり地主の方々が今つくっておられる賃貸住宅にインセンティブを与えるのがいいのじゃないかというふうなことになりまして、地域特賞という形で予算制度としてはやらせていただいたわけでございますけれども、今回は、助成措置を拡充する、それから入居資格もかなり広くする、そういった工夫をさせていただきまして、いろいろ御提案の意見も当然取り入れさせていただきまして提案をさせていただいている、こういうことでございます。
○薮仲委員 もう少し細かく聞いてまいりますけれども、これはもう局長御承知の東京都の住宅白書の九二年版ですけれども、この中で「大量に供給されている賃貸住宅の大部分が単身者、若年世帯向けの狭小な賃貸住宅によって占められている」。この中で言っているのは、住戸専用面積の規模別に見ると、ファミリー世帯向けの五十五平米の物件では非常に収益が悪い。それてどうしても、小規模な三十五平米ぐらいの物件ですと一○・九%の収益率ということで、小さいうちを建てていますよというのが東京の住宅の実態です。 それで、この中で、今おっしゃったファミリー向けの住宅の方へ持っていきますと収益が悪くなるものですから、どうしても東京は市場のメカニズムによって、民間住宅市場は狭小な住宅供給へとだんだんシフトしている。今東京で足りないのはファミリー向けの住宅である。我が党はコミュニティーパブリック、建設省はファミリー向けという政策で、平成三年、四年と具体的に進んできたわけでございますが、我々はコミュニティーパブリック、建設省はファミリー向けという、中身は大体同じような意見の一致を見ながら進めてきたわけでございます。 ここで、東京都の実態を調べてみますと、これで一体将来どうなるのかというと、今のような東京の動向でいくと、二〇〇〇年にはファミリー向けの住宅が二十一万戸不足しますというようなのが、これは東京の住宅白書で、これは別に局長にどうのこうのということではございません、ただ、東京がこうですよという実態で御認識をいただければ結構なんですが、こうやって見ますと、やはり我々の住宅の建設は、ファミリー向けの住宅を三大都市圏にきっちりつくっていかなければならない、こう思うのでございますけれども、このいわゆる、我々はコミュニティーパブリック、建設省はファミリー向けと言ってきたのが今度特定優良賃貸になったと思うのですが、これは本気になってつくっていった方がいいと思うのですが、局長、いかがでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 居住水準は持ち家と借家とやはり並行しまして向上させなければいけないと思います。特に借家が悪いというのはいろんな事情があると思うわけでございます。助成措置ばかりでなくて、賃貸借の契約といいますか、そういったことに問題があろうかと思います。あるいは、入居管理といったややややこしい問題も賃貸住宅にはございまして、そういったいろいろなもろもろの問題がこれには絡んでいるというふうに考えているわけでございますが、一つには、今回御提案をさせていただくまでには、いろいろな実験といいますか、地域特賞の制度でやらせていただきましたし、それは当然、先生の御指摘にありました新コミュニティーパブリックと、考え方の基礎、一致しているわけでございます。さらにまた、契約上も契約約款もきちんとしなければいかぬということで、貸し主が強いとか借り主が強いとか、そういう議論は別にしまして、適正なる法律関係をつくらないと、本当にいい住宅を建てようとされない場合もあるわけでございまして、賃貸住宅契約につきましても標準約款をつくりまして、貸し主も安心してつくっていただこうというふうなことで、総合的に取り組む必要があると思うわけでございます。 ただ、現実には、経済的な採算といいますか、それがいませんと、幾ら契約条件がよくなったって建てられませんので、やや思い切った、民間の建物に対して、国や地方公共団体の助成をストレートに補助金で入れる、あるいは利子補給を公共団体にお願いする。財政当局、大蔵省も自治省も相当協力をしていただきまして、本格的にファミリー向け賃貸住宅の供給というのを民間を主体にしてやっていく体制が、この法案を可決成立させていただくことによって進むんじゃないかと思っておりまして、来年度二万戸ということで考えているわけでございますけれども、できることならこれをさらに発展させていきたい、そういう意気込みでこの法案を御提案させていただいておるところでございます。
○薮仲委員 このいわゆる借地借り上げ、こういうところがいいと、ちょっと言ってください。
○三井(康壽)政府委員 今回の法案で出させていただいておりますのは、確かに、土地所有権を取得するのではなくて、地主さんが建てていただいて、それを公的賃貸住宅として借り上げるとか、管理委託を受けるとかいうことでございますから、それは土地代を家賃に余りはね返らせなくて済む。家賃の算定方式の中に地代相当額というのを一応入れてはございますけれども、市場家賃は実際上は地代家賃が余り取れないということでございますので、土地を買って賃貸住宅を供給するよりも、土地を持っておる方に建てていただいて、それを公共賃貸として一定期間貸していただく、そういった方法が今は特に好ましいと考えておることは、御指摘のとおりでございます。
○薮仲委員 具体的な問題でもう一つお伺いしますけれども、昔は借地権は一般の借地権だったのです。今度は定期借地権ができまして、ある一定の年限を区切って、必ず土地をお返しいたしましょうという定期借地権ということができたわけです。借地方式の場合は定期借地権を使うわけでございますけれども、きょうここで余り具体的には言いません。ただ、ケースとして、例えば、私が家を建てて公共に借りていただきました、あるいは、私の土地を貸しました。定期的な借地権をそこで設定したわけでございますけれども、ここで、例えば私がその契約を結んで、五年後に人生が終わっちゃった。そこで相続が発生するわけです。私は、その土地と建物しか相続の物件がない。そこで、やはり相続が発生したときに、じゃ、相続税をお支払いください、こうなってまいりますと、パブリックで入居なさった方が、相続という現象で不安定な賃貸借関係にあってはならない。やはり住宅というのは、先ほど来お話ししておりますように、ずっと安定して住めるということが大事だと思うのですね。 ですから、これは税制上云々とか、どうのこうのということを私はここでぎりぎりやる気持ちは全くございません。このようなケースも十分想定していただいて、このようなケースは非常にきちんとしておいていただきませんと、せっかくできたこのスキームが、途中でいろいろなことでトラフって混乱を生じないように御検討をいただけないかと思いますが、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 私どもが今回の特定優良賃貸住宅として割と小規模なものでも地主さんに建てていただこうというように考えている、余り表立って申し上げておりませんけれども、一つのねらいとしまして、従来、三十年前とか四十年前につくられました住宅地が相続によって細分化をされる。そういうことによって町が悪くなる。それならば、三階建てでもいいから、木なんかを残しながらうちを建てていただいて、相続のときは、土地を割らないで建物を割る。建物を割って、その後は一般承継で地位を承継していただこう、こういったねらいも実はあるわけでございます。 ただ、今の御指摘は、相続人は、建物の地位を承継するけれども、賃貸住宅の経営の地位は承継しないという場合は税制上どうなんだ。そういったことを含めての御議論ではないかと思いますけれども、そこにつきましては、今後御指摘を受けまして検討していきたいと考えているわけでございます。
○薮仲委員 では、もう少しつけ加えさせますと、法的にいいますと、定期借地権というのは、今おっしゃったようなプラスの借地権の割合は認めてくれないんですよ、税法上は。これは、ここで余り、やめましょう。だものですから、私が言うのは、相続が発生しますと、相続税を払ってくださいよと必ず税務署に言われるのです。そうしますと、今持っている家や土地を売却して納めなければなりませんというようなことになりますと、入居していらっしゃる方がお困りでしょう。それをうまく、税法上の問題はさることながら、制度上として御検討を願えればということでございますので、これは余り突っ込んだ話はきょうはやめますから、それは御検討をいただきたいとお願いをいたしておきます。 それから、この住宅は、収入、いわゆる収入に対して住居費というのをどの程度をその目標として設計すべきか。これは非常に重要な課題だと思うのです。と申しますのは、これは我々、私自身もそうでございますけれども、前から申し上げたように、この前身の政策をいろいろ論議する中で、どの程度の収入ならば安定した生活ができるかなということを論議しました。ちょうどこれは平成三年当時ですから、今から二年前ですから、今とはいろいろ違いますけれども、当時でも、私たちが家賃の一つのメルクマールとして考えたのは、三大都市圏あるいは地方の大都市で八万から九万ぐらいで三LDK、七十平米、このくらいの専用面積の住宅に入れたら豊かさを実感できるな。生活にも余り負担がないな。 それから、例えば私は静岡ですけれども、静岡だったらどうだろう。いろいろ、東京から赴任なさる方が私の方へ電話があって、民間の住宅探してよという話があります。そうしますと、高いですね。もうびっくりするほど高いのです。私は、静岡あたりだったらやはり五、六万で入れたらいいなというのを一つの指標として住宅政策というものはあってほしいと思っておりました。 やはりそれは、私たちが試算したときは平成三年ですが、今度平成五年にスタートするこの優良賃貸の大体の家賃、これは入居する私の家賃もありますけれども、余り低廉な家賃ですと、今度地主さんは、そんな低廉な家賃では私は収入が少ないからということで、先ほど来ずっと、午前中から論議になりました家賃対策補助が国と地方からほうり込まれているわけです。そうしますと、地主さんの方にはこれだけ入りますよ、しかし入居する人はこれだけの負担ですよ、これが今度の政策の非常にすぐれている点であろうと私は思うわけです。地主さんもそこそこの収入がある、しかし入居なさる方は非常に適正な家賃で入居できる。この辺の指標をこの住宅政策ではどのくらいに置いていらっしゃいますか。
○三井(康壽)政府委員 特定優良賃貸住宅の家賃自体は市場家賃ということでございますので、周辺の家賃と相互均衡、比較をいたしまして県知事が最終的に認定いたしますが、入居者負担額は入居者の収入によりまして差をつける考えでございます。原則的な入居階層でございます二五%から五〇%の収入階層はその収入の一八%程度、それから五〇%以上の方につきましては二〇%程度、大体そういう目安で考えておりまして、これで公共団体にやっていただこうと思っております。補助基準もそうさせていただく予定でございます。 ところで、具体にどんなところでどのくらいになるのかということでございます。 これはモデル計算ということでございますけれども、現在地域特賞で既に実験的にやっているわけでございますけれども、東京の場合ですと武蔵野市の例がございまして、市場家賃は七十平米の住宅で十四万円ぐらいでございます。これは一応市場家賃というふうに東京で設定いたしております。初年度負担額は九万円ぐらい、すなわち市場家賃より五万円ぐらい当初入居時は安くなる。それから地方都市でどうなのか。静岡市でちょっと例がないのでございますが、浜松市で例がございますのでそれを申し上げますと、市場家賃は同じ規模で換算いたしますと十万円程度、入居者負担額は六万五千円ぐらい、これは二五から五〇%の収入階層でございます。 入居者の負担額はそういった、入居者の所得によりまして一八%ないし二〇%、それから住宅の立地とか規模によって違いますので一概には言えないわけでございますけれども、今申し上げました場所で収入階層二五から五〇%というと、そういう具体例を一応モデルとしてお示しをさせていただいたわけでございます。 〔野田(実)委員長代理退席、委員長着席〕
○薮仲委員 このスキームは二つあるわけですね、借地と借り上げと。これもいろいろなケースを試算した経緯がございます。あそこではどうだ、ここではどうだ。例えばこの政策が都心三区で生きたらどうなんだろう。東京都は、東京都のいわゆる都心三区へ人口を戻そうということで附置義務や何かをつけたりいろいろ苦労していらっしゃる。あるいは二十二区内はどうだろう。あるいは今度は地方都市はどうだろう。いろいろなスキームをやってみて、これが本当に使えるかどうかということが私は非常に大事だろうということで、前の、この前身のときに、これは建設省の担当の方とも激論を闘わした経緯もございますけれども、やはりこの政策は、つくった以上、どこでも生きた政策でなければ困ると私は思うのです、どこかは使えるけれども、どこかは使えないでは。 簡単に言うと、これは土地に注目しているわけですから、地価の物すごい、べらぼうに高いところ、仮に平米何百万という高いところ、それから地方都市みたいに平米何十万という安いところ、この両方を極端に考えたときに、これは両方とも使えるかということを当初論議したわけです。 東京都あるいは地方都市といろいろございますけれども、このスキームでいって、一番根っこにある地価を顕在化しないという一番大事な点でいくと、私は全部使えるのじゃないかと思うのです。全国どこへ行っても、オールジャパンで使える。土地の高いところ、中心市街地あるいは大都市は借地方式でいけば十分入り込んでいける。しかし、地価がべらぼうに安いようなへんぴなところへ行っても、借り上げ方式ならば地主の方は賛成をしてくれる。こういう試算をした経緯があるのですが、いかがでございましょう。
○三井(康壽)政府委員 確かにこの借り上げ方式と借地方式、いろいろなやり方があるわけでございまして、また試算の方法もいろいろございます。一定の前提条件で、仮に二十年とか二十五年後に借り上げ方式または借地方式でうちをつくって、その後その建物をほぼ減価償却後の価格で買い取る、そういう一定の条件で計算をいたしますと、借り上げ方式の場合は地価の高い場所では地代利回り率が低くなりましてやや不利かな、逆に借地方式が地価の高いところでは一定の効果が借り上げ方式よりある。そういった試算はしたことがございます。
○薮仲委員 ということは、簡単に言うと、借地方式は地価の高いところ、そして借り上げは地価が安くても使えますということでよろしいですね。 それから次の問題へ行きます。 今のあれでいきますと、大都市も地方都市もまんべんなくこれは推進をしようと思えば推進できるのじゃないか。これは大都市法のスキームと同じように、大都市に限らず地方都市においても、せっかくこれを法案としておつくりになったのですから、全国の、例えば一番困るのは地方都市に転勤になったときに、地方都市は借家という体制が整っていないのです。ですから公営に入るという方法しかないのです。ですから、これは地方都市だから要らないだろうということでは決してございませんで、積極的に大都市はもちろんのこと全国展開で局長に、本年はもちろん、来年からさらに大いに頑張っていただきたいと私は思うのでございますが、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 まず、先ほどの御質問の続きでございます。 一定の前提条件でと申し上げましたので、条件が崩れますとそうじゃないという場合も出てくると思いますけれども、先ほど申し上げましたような条件の場合は、地価の高いところは借地方式が有利になる、これはお説のとおりでございます。 それから大都市と地方都市についてでございます。これは現実の需要の問題からいいますと、今まだ大都市の方が非常に多いわけでございます。四分の三から八割までが大都市で手を挙げてきていただいております。しかしこの制度は、大都市の場合には確かに借家率が高いわけでございますから需要も高いわけでございますけれども、どんな都市に行きましても借家の率というのは三割とか四割とかあるわけでございます。したがいまして、この制度は借家をある程度の戸数、当然ある都市におきましては、公営住宅とかそういった公的な所得制限のある借家政策ばかりでなくて、この制度を大いに使っていただいて、地方都市でもより広い賃貸住宅に住んでいただきたいと思いますし、私どもの願いとしましては、住宅をそういったことで都市村が大いにやっていただくということをさらに普及をするということも大事でございますので、公共団体に地方部を含めまして大いにこれを活用していただくようにPRに努めたいと思います。
○薮仲委員 肩の力を抜いて、ゆっくりあっさりやって結構ですよ。そう余り深刻な顔をなさらなくても、専門家なんですから。そうむきにならずに肩の力を抜いてお話し合いしましょう。 これは私難しいことを言いませんから、検討していただきたいと思うのです。なぜ検討していただきたいかというと、今度の法案のスキームは十戸以上の建設要件というのを決めているわけです。これは地方都市に聞いたら、十戸ぐらいがいいだろうと言ったから、そうなったということだろうと思うのです、御答弁を例えば。ただ、我々は我々で党としていろいろ政策の段階でどうしたらいいんだろう、東京都に土地はどのくらいあるんだろう。実際、先ほど来農協の話が出ましたけれども、東京都農業協同組合中央会の、御承知の加藤源蔵会長さんとか、いろいろ御専門の方々の御意見も我々は政策を考えるときに承っております。 その中で、なぜ私たちが言ったかということをちょっと申し上げますと、例えば、これはただ読み上げるだけですから聞いてください。これは農家所有賃貸住宅実態調査ということで東京都農住開発協会が部かの農協の傘下の組合員の実態を調査したのです。この中にこういうことが書いてあるのです。いわゆる賃貸住宅を所有する者は全体の六七・二、これからやろうとする人を含めると六九・三。七割の人が農協の方は賃貸を経営していらっしゃるのです。そこの中で、農家の所有する賃貸住宅のうち一棟当たりの戸数が一番多いのは平均五戸なんです。十九万八千百四十九戸ありますけれども、一番多いのは五戸の賃貸を一番多く持っていますよということなんです。これはちょっとテークノートしておいてください。 それからもう一つは、面積要件で調べております。その中で、面積要件の中で一番大きいのは何かというと、三百平米未満の敷地にあるものが一万四千二百五十棟、こういうことなんですね。 そこで、私が言いたいのは、五戸と三百平米ということなんです。この政策を立案するときに我々は最小の敷地面積を計算した経緯があるのです。実際に賃貸の住宅を建てて、最小面積はどのくらいだったら、少なくとも自分が住んで賃貸を庭先につくる場合と一体型でつくる場合と、何月できるだろう。これを計算した表を持っているのですけれども、きょうはやめておきます。 これで経営が成り立つのは、これは予算委員会で伊藤住宅局長に質問したのですけれども、四戸から成り立ちますという御答弁をいただいたのですが、あのときはパブリックじゃなくて、どちらかというともう少し公営に近い方の考えでやったのです。それをもとにやったときに三百平米から基本的には成り立つのです。ですから、前回の地域特賞の拡充のときには、この制度を、地域特賞のスキームの中に三百平米の人がやるときも参画できるように制度はたしか拡充させていただいたと私は記憶しておるのです。 それで、三百平米の土地が東京都にどのくらいあるだろう。これは当時の東京都の土地ということで、局長先刻御承知のこういう東京都が出しているぺーパーで、一万平米以上がどれだけ、一万平米未満の人がどれだけという数字が出ておりますが、この中で、今言った三百から五百平米未満の人にどのくらいのうちが建てられるか。これは建設可能な住宅をちゃんと七十とか七十九とか、そういうことで計算してあるのですけれども、これでいくと三百平米から五百平米のところで三十八万九千八百六十五戸建ちますよ、その上の五百平米以上になりますと十八万六千でかえって減るのです。 ということは、何を言いたいかというと、我々はいつもコミュニティー、コミュニティーと言いますけれども、やはり地域社会の中にはめ込んでいく。どこか遠いところに公営団地をつくるとか、そういうものじゃなくて、この三百平米の敷地の中にもやがてはパブリックの住宅が入り込んでいって、住みだいどころ、昔から住んでいたところへだんだんと人が住めるような町をつくっていこう、東京の都心の中をどんどん抜けていきますからね。そういう意味で三百平米ということを申し上げたわけでございます。 最初の法案ですから十戸ということでおやりになることについてはいろいろと御検討の結果だと私は理解いたしますが、我々がいろいろ住宅政策の中で検討していただく中に、やはり三百平米とか五戸というところは一つの重要な要件を含んでおりますので、これを将来御検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 今回の法案を立案するに当たりましては、そういった問題は一応検討いたしてみました。割と助成措置がすごく拡充したことがありまして、ある程度様子を見なければいかぬ。財政当局としては財政負担のこともあります、県方財政負担。両方ありまして、現実に地域特賞で今やっております大体の戸数は十戸以上というのがほとんどでございまして、それは管理のしやすさといいますか、住宅供給公社が管理するとしましても、余り小回りがきき過ぎても管理費がかさむとか、いろいろ大変だということもありまして、十戸というのが今のところぎりぎりかなということで十戸といたしました。 ただ、検討いたします際にいろいろな議論を中でしたわけでございますけれども、現実に昔つくりました住宅地が三百平米とか四百平米とか二百五十平米とかたくさんございまして、それがどんどん相続によって細分化して、住宅地として悪くなってしまっている。それならば、三百平米でいいから十戸と言わずにもう少し少ない戸数で、木なんかも残して、そして地主さんも一軒は自分でうちで住んで、それで賃貸住宅を建てればなおさら町としてもいいのではないかという議論が当然ございました。 しかし、この法案として制度化するに当たりましては、それなりの財政負担等々、いろいろな、総合的な判断から十戸としたわけでございまして、今後、この定着の度合い等を見ながら、今の御提案につきましてはさらなる検討が必要になってくる時期が来ると考えております。
○薮仲委員 だんだん時間がなくなってきたのですが、もう一つ局長、これも検討していただきたいのです。 実は先ほども農協の方の賃貸住宅の話をさせていただきました。ここの中で一番多いのは何かといいますと、一Kが一番多いのですね。一Kとか二DKというのを非常におつくりになる。いわゆる一種住専におつくりになるものですから、どうしてもそういう低層で小さなスペースの賃貸住宅になることはやむを得ないのですが、先日も視察をさせていただいたときに、やはり古く建てた民間の賃貸の低層の木造がほとんどなんですが、それが非常に老朽化していますので、こういうのは地域特賞の住宅政策の中でのみ込んでいっていただきたいな、こういう感じがするわけです。いわゆるリロケーションの中で、今度こういうすばらしい制度ができました、どうぞこの制度に参画して、それと同時に、あなたの土地もきちんと優良な住宅につくりかえる方法をいたしますよというような形でいけば、農協の方も先ほど局長が言った方向へ協力するわけですね。この方法を少し御検討いただきたいと思いますけれども、いかがでございましょう。
○三井(康壽)政府委員 大都市を中心としまして、いわゆる木賃地区という非常にごみごみしたといいますか、言い方悪ければ訂正いたしますけれども、非常に細街路があって、公園もなく緑も少ないうちが建て込んでいるというところもございます。木賃密集地区と言っておりまして、大都会を中心にたくさんあるわけでございます。 これの再生事業をしようということで、特に東京都の特別区とか大阪市とか、大都市が中心でございますが、地方都市も入っておりまして、そういった事業を行おうとしております。これは権利者がたくさんございまして、所有者ばかりでなくて借地権者もおりますし、借家人もたくさんおりまして、なかなか一生懸命やる割には進まないわけでございますけれども、そういった問題点がかなり指摘されまして、学者の先生なども含めまして再生の協議会というのが昨年からできておるわけでございます。 そういった中で、今回優良賃貸住宅の制度ができたわけでございますので、これの活用を一緒に図れることもぜひ地方公共団体等含めて検討し、推進をするようにお願いをしていきたいと考えております。
○薮仲委員 局長は荒川とか墨田の低層の、木造の密集した住宅をイメージされると思うのですが、今度世田谷とか練馬の生産緑地に農協の方が建てたものはそういうひどい密集状態にございませんで、ごらんになればわかります。雨戸が閉まっていて入ってないのですよというおうちが、ところどころに見え隠れしているわけでございますから、そういうものは、先ほど来の三大都市圏の市街化農地の有効利用ということでテークノートしておいていただきたい。これはここで論議はいたしません。私は現地へ行ってしゃべっていますので、大変そこは意見がかみ合わなくて申しわけないと思っておりますけれども、よろしくお願いいたします。 次に、もう時間もありませんので大臣初め、最後の質問に入りたいと思うのでございます。 先ほどもございましたけれども、これから高齢者の住宅、これは私は非常に大事にしていただきたいと心から念願をするわけです。高齢者の住宅がなぜ大変なのかというと、六十三年の総務庁の住宅統計調査、これは先刻御承知の統計でございます。この中で一人きりのお年寄りの約三〇%、この方は世帯にしますと三十七万五千世帯あるわけでございますが、この方はほとんど民営住宅に入っていらっしゃる。この民営借家に入っていらっしゃる一人ぼっちのお年寄りの居住環境はどうかというと、やはり住宅統計調査では、この中の七四・六%が非常に狭い、いわゆる居住水準以下のところ。しかも、おふる場とかトイレとか共同利用なんですね。そういうところにお年寄りが入っていますよ。しかも、お年寄りは引っ越そうとすると、病気の問題、あるいは家賃の支払い能力がありますかとか、いろいろなことで、時には火の始末の心配などがあって快く入れていただけないのですね。こういうお年寄りの方がいらっしゃるわけでございます。 しかも、これは建設省がおやりになる住調などを見ましても、五年以内に移転した人はどうだ。その理由の中で、一人ぼっちのお年寄りの一番多い理由は、立ち退いてくださいというのが一番多くて一七・七、約五人に一人は五年以内に追い出されている。お年寄りはかわいそうだなと、私はこういう数字の上からだけ見ているわけでございますけれども、やはりこういう方は建設省の、公共であるとかあるいはパブリックの中へ吸い込んでもらいたい。老後が不安で、人生長い間苦労してきて、最後の無終章でまた苦労なさるようなことがないように大事にしてあげてほしいと私は思うのです。 私の住宅に対する一番の願いは何か。人はどこでも住める、確かにそうなんです。人はどこでも住めるよ、でも私は、人はどこにも住めないよ、こう反論するのです。特に、私はお年をとられた方と話し合うのですけれども、例えば公営住宅の建てかえだとか、あるいは公団もそうですけれども、住みなれたところから離れるということは、お年をとられた方にとっては相当の苦痛なんですね。やはり自分が住みなれたところで、お友達がいる、あるいは近所のお店屋さんと親しくなった、親戚もいるというところへいるわけです。そういう親しい仲間や何かと楽しく人生過ごしたいのがお年寄りだと私は思うのです。 ですから、きょうはもうその辺の質問は全くできないのですけれども、これからのパブリックの中にお年寄りも一緒に入れる、公営二種というところへ入れるのじゃなくて、今度おやりになる民営住宅のある部分はお年をとられた方のために用意しましょうとか、大きさはいろいろ考えればいいわけですから、パブリックの中で公共と公営をどううまく混合させるとか、あるいは建てかえのときには、基本的にもうお年をとられた方は不安のないように、前の家賃でお入りいただいて結構ですよとか、そういうようなことも十分考えながらこれからの住宅政策をやっていただきたいと心から思うわけです。お年寄りに対して、安心してできるように、シルバーハウジングとかシルバーピアとか、先ほど局長お話しになられましたけれども、こういうことが非常に大事だと思うのです。こういう住宅政策、どうかこれから考えていただきたいな、お年寄りの問題。 それから、これは最後になりますので、この住宅政策はまとめて大臣にお答えいただいて私はやめたいと思うのです。 公営住宅の中でも、ずっと昔建てた、私のところで言うと安倍口団地というのがあるのですけれども、そこは調整区域に建てましたから交通のアクセスが非常に悪いのですね。こういうような交通のアクセスの悪いところなども、これからの時代、やはりもう一度アクセスの方も御検討いただけないかという気持ちもございます。 それからもう一つは、そういうところは大体中心市街地から相当離れているわけです。そうすると、だんだん空き家もふえてくる傾向にもあります。そういう昔建てた、建設省が努力してつくってこられた公営住宅の団地があるわけですけれども、そういうところへ今度はまた人が集まるような、情報の発信地というとちょっと大げさな言い方かもしれませんけれども、新大久保に、マンションの中にグローブ座という劇場があるのです。ああいうのは非常にすぐれているなと私は思っているわけです。そこへいろいろな芸術家が来て、演奏者がみんな集まってくるわけですけれども、住まいの中に若者も集まってくる、あるいはそこでいろいろな演奏会があったり、文化的な施設があったりというふうにして、そういう昔つくった公営団地というものが新しく生まれ変わるような時代もこれからつくっていただきたい。あのままただほっておくと、だんだん空き家がふえてくるのじゃないかなという懸念もございます。 いろいろ問題があろうかと思いますが、もう時間が参りましたので、冒頭からいろいろと住宅政策を申し上げました。結論は、どうか中村建設大臣に、我々国民はひとしく安らぎと豊かさを持つような住宅を建てていただきたいし、お年寄りにとっても不安のない時代をつくっていただきたいし、中堅サラリーマンも不安のない人生を送らせていただきたい。もう住宅では不安がありませんよという時代を多くの国民が期待しておりますので、最後に大臣の御決意を、そして、我々はずっとこの住宅政策には、何回も大臣のところへ、今度の中村大臣に行っておりませんけれども、歴代の大臣に、中堅サラリーマンの住宅をということで、今度法案が出てまいりました。我々はこの法案というものを非常に期待しておりますし、どうかすばらしい時代を築き上げていただきたい、このことをお願いする次第で、大臣の御決意を伺って終わりたいと思います。
○中村国務大臣 お答えをいたします。 先生から御指摘をいただきました高齢者のための住宅対策というものの重要性というものは、全く同感でございます。本当の意味での福祉というものを考えてまいりますと、いろいろの福祉政策があろうかと思いますが、やはり住みなれたところに、いろいろな方々と一緒のコミュニティーの中で老後を暮らしていけるということが、一番本当の意味でのお年寄りの方々の立場に立った福祉政策の根幹だ、このように考えておりますので、御指摘をいただきました住宅政策の中での老人対策、高齢者対策というものに対しては、住宅としても大いに力を入れていかなければならない、このように認識しております。 また、前につくられた住宅が古くなってだんだん住む方もいなくなってしまう、そういうものの中から人々が集まれる憩いの場をつくっていく、そういうものも、やはり地域の方々のそういった声というものを吸い上げていけるような、こういった前向きな体制づくりというものは非常に歓迎すべきことだろう、このように思いますので、行政の中で余り硬直した対応にならないように、御指摘をいただいたような問題が具体的な形になるように、いろいろ工夫をして進めていきたい、このように考えております。
○薮仲委員 終わります。
○野中委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 私は、まず特定優良賃貸住宅法について何点かの問題をお尋ねいたします。 勤労者の住宅問題を解決することは極めて重要な課題でありますが、事態はいまだ深刻であります。私どもは、公営住宅、公団住宅など、公共賃貸住宅の大量建設、安くて住みよい公共賃貸住宅の大量建設が基本であるということを、長年主張してまいりました。民間賃貸住宅について適切な規制のもとに公的助成を行い、公共賃貸住宅として活用する方向は、我が党も提起しているものであります。特定優良賃貸住宅制度は、既に行われている地域特別賃貸住宅制度を拡充し、公営住宅、公団住宅に加え、中堅所得者を対象とする第三の公的賃貸住宅制度を創設しようとするものであり、広い意味での公的賃貸住宅供給の増大になるものとして、一定の前進として評価をしているところであります。 ところで、この特定優良賃貸住宅は、一定の家賃対策補助はありますが、入居者の負担額は当初でも中堅所得者の収入の二〇%を想定されております。しかし、この二〇%というのはなかなか大変高い額ですね、なかなか払いにくい額だと思うわけであります。そして、中堅所得者に対するこのような施策、非常に大事なことでありますが、もっと深刻に困っておられるさらに低い所得の方の住宅問題というのが非常に重要だと思うのですが、この法律の所得の最低限はどれぐらいなのか、それから、その最低限以下の人、本当に困っていられる方がたくさんあると思います。今公営住宅は、東京都などでは大変な倍率ですね。入りたい人がいっぱいあっても入れないという状況があるわけであります。そういう意味で、この所得の最低限以下の方、そういう方にどのように対応していかれるのか、まずお尋ねをいたします。
○三井(康壽)政府委員 今回の特定優良賃貸住宅におきましては、所得の階層は二五%から最大八○%、こういうところでございまして、これは中堅所得者というふうに私どもは位置づけをしているわけでございます。 それでは、二五%というのは大体どのくらいの年収であるかということでございます。これは総務庁の貯蓄動向調査をもとにいたしまして、各世帯人員別に割り振って計算いたしますと、四人世帯の場合でいいますと、平成五年にちょっと置き直しまして、伸び率を掛けましてやりますと、四百七十万円ぐらい、四人世帯で四百七十万の所得の方が最低の基準というふうになるわけでございます。したがいまして、基本的には、それより下の所得の方々は公営住宅に入居していただく、入居階層としては公営住宅ということでございます。 公営住宅の建設がなかなか進まないじゃないか、こういうお話でございますが、確かに、現在は特に大都市部におきましては土地がなかなか手に入らない。手に入っても高過ぎて家賃がなかなか合わない、こういう非常に厳しい状況でございます。したがいまして、主力はもう建てかえで公営住宅を建てなければいかぬ、建てかえにつきましてもいろいろな家賃の問題がございまして、周辺住民を含めまして御協力をいただかなければいけないわけでございますけれども、建てかえで何とかいきたい。 なお、管理問題といたしましては、実は高額所得者も公営住宅に入っておられまして、本当は高額所得者になりますと公営住宅以外のところにお移りいただいて、本当にお困りの低額所得者に入っていただきたいわけでございますけれども、なかなかそうもいかない、こういったジレンマの中で公営住宅を供給させていただいているわけでございます。 今回は、市街化区域農地につきまして、一定期間、五年間でございますけれども、用地費の利子補給をするとかそういったことで、新規に土地を買えるのは農地が主かなということで、そういった制度をつくらせていただきましたり、あるいは建てかえをする際に高齢者の家賃対策というのをやらせていただいて、建てかえを進めるようにしよう、それによって新規の公営住宅の建設も進めよう、こういったことをやっているところでございます。
○辻(第)委員 御答弁いただいたんですけれども、なかなか難しいということはわかるのですが、今の、四百七十万以下の対象の方にもいろいろひとつ御尽力をいただきたいということを重ねて要望しておきます。 それから、この制度における国の家賃補助というのですか、入居者負担が毎年五%程度上昇する、こういうふうにされております。市場家賃との均衡のとれた家賃に達するまで、最大限で二十年間その差額を補助対象とするということになっておりますが、このとおり実施をされるとして、入居者が最大限の場合ですが、二十年後になりますと高齢化されます。そういう時点で市場均衡家賃となり、住み続けることが困難になられる。今の公団でもいっぱいありますね。そういうことが予想されるわけでありますが、家賃補助が切れる二十年後に高齢になられて年金生活者などになられる人々の対策が必要だと思うんですが、御答弁をいただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 御指摘のように、今回の優良賃貸住宅は入居者負担額が五%ずつ上がっていく、これが制度の仕組みの大きな柱の一つでございます。結局どうしてそういうことをするかというと、ほっておくといいますか、今までどおりのお金の使い方ですと、供給量がなかなかふえない、いい住宅が建たない、中堅層も困る。したがって、ある程度限られた財源の中でやっていくときには、現代はそういう方式が好ましいということでございまして、これにつきましては、るる御説明させていただいたところでございます。 さらに、今の御質問は、その先、年をとるじゃないか、こういった御質問でございまして、これにつきましては、優良賃貸住宅といたしましては市場家賃に二十年ぐらい吸いついているわけでございますので、当然その時点では、高齢化になられましても、家賃負担としてある程度のものをしていただけるという前提に立っているということでございます。 ただし、本当に年金が非常に少なくなってしまって生活できなくなるということになりますと、住宅政策としてはやや別途の政策としてそのときにまた考えていかざるを得ないかなという感じでございますが、現在はともかく、二十年後は市場家賃に吸いつくまで当然支払い負担ができるという方が入居してこられるという前提でございますので、そういった点を御理解をいただきたいと思っているわけでございます。
○辻(第)委員 認定事業者が借家の管理についていわゆる素人の場合、地方公共団体、公社が住宅管理会社等に管理委託または一括貸し付けすることが義務づけられているということですね。したがって、農地所有者等が特定優良賃貸住宅を建設する場合は、大手建設会社や管理会社の主導となる可能性が強いというふうに考えます。しかも、行政からの指導、命令、罰則は認定事業者だけであり、実質的な管理会社には及ばないために、農地の所有者等の弱い、小さい認定事業者が、大手建設会社、管理会社などが主導的になって、そして結局、そういう中で利益追求ということが大きな流れになって、入居者の生活の安定が保障されない事態も起こり得ることになるのではないか、このように考えます。住宅管理会社の利潤追求が優先されるのではなく、入居者の生活の安定を確保するために公共的な管理が保障されるべきだと考えます。 そこで、お尋ねをいたしますが、入居者の生活の安定を確保するため、行政からの指導、命令、罰則は認定事業者だけにとどめずに、実質的な管理会社まで対象とし、公共的な管理を強化する必要があるのではないか、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 つくりました住宅の管理はすべて委任というわけではございませんで、みずからもできるわけでございます。 それから、地域特賞でやっておりますのは、十戸以上ということもございまして、大体は地方住宅供給公社が管理をさせていただいている。したがいまして、私どもといたしましては、民間法人が出てくるのは当初はそうはないんじゃないかと思っております。それから、民間法人が仮に出てきたといたしましても、入居者との関係におきましては、入居者と認定事業者の関係でございまして、仮に管理会社がそういう不都合があったとしましても、それは認定事業者である、所有者というんですか、その方々に対しまして都道府県知事は必要な改善命令を出すということでございまして、相手方がだれかわからない方に対しまして改善命令というのは法律上なかなか措置できない、認定事業者に対してそういう措置があれば、入居者に御迷惑をかけることは実質上ないということで、認定事業者だけに改善命令を出せば足りるというふうに考えております。また現実には、そういった管理会社、何か怪しいというような管理会社は地主が受けないように、公共団体も認定に当たっては指導していきたいと考えております。
○辻(第)委員 今後の見通してありますが、ことしの四月十日の日経の経済教室という欄の中での提言ですね。ある人が提言をされておるんですが、それによりますと、「三大都市圏の宅地並み課税農地による新規供給力を七十万戸とすれば、一世帯あたり月五万円の家賃補助で最大年間四千二百億円程度の予算が必要である。これを順次実施(十年で約四兆円)すれば住宅難は一掃される。」こういう提言をされているわけです。この提言は提言として、特定優良賃貸住宅制度の今後十年間の目標ですね、平成五年はたしか二万戸だというふうに認識しているんですが、今後十年間の目標戸数、また、家賃補助総額の見通しを明らかにしていただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 民間の方の御提言は私どもはやや無理があると考えておりますけれども、私ども、まず二万戸と考えておりますけれども、それじゃ年次計画を持っているか、今のところはまだ実は皮算用はございません。今年度予算が通りましてから具体的に予算の箇所数を決めるわけでございますが、希望は二万戸弱来ておりますので、昨年が一万戸という状況から比べますと、割と調子がいいなというふうな手ごたえを感じております。したがいまして、これがうまく普及いたしますれば二万戸に限らずにふやしていきたいと思いますが、民間の方のように、七十万戸、毎年毎年というのは、とても難しいと思います。 そして、仮に二万戸という前提で計算をいたしますと、家賃対策補助は二十年後がピークになるわけでございますけれども、約六百億円ぐらい、こういった試算でございます。
○辻(第)委員 次に、公営住宅の問題でお尋ねをいたします。 全国で二百万戸の公営住宅がありますが、切実な要求がたくさんございます。公営住宅も建てかえが進んでおりますが、問題は、当面建てかえ対象から外れる住宅ですね。それは、昭和五十年代前半以前に供給された公営住宅、そこは住戸専用面積が三十から五十平米という程度で、大変狭うございます。さらに、公営住宅の入居収入基準が低く抑えられているという現状ですね。一九五一年、公営住宅法の制定当時は、勤労者世帯の八〇%までカバーをされておったのが、現在では三三%程度にまで低下をしている。普通の勤労者が入居しにくいという状況になっております。 そこで、建設省は、新規住宅については平成七年度までに七十五平米程度に公営住宅の規模を拡大をする、こういう施策を講じられておりますが、古い住宅の居住水準との格差はますます拡大をするということになります。ですから、住戸改善事業やリフォームを大胆に取り入れる、五十年代前半以前の住宅で当面建てかえ対象から外れている住宅の居住水準と規模を拡大すべきだと考えますが、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 新規の公営住宅につきましては、御指摘のように規模を年々歳々拡大しております。建てかえにつきましても同じでございます。 ただ、高齢者の方々につきましては四十とか四十五平米、これでやらせていただきますけれども、基本的には規模を大きくするということでございますが、建てかえには条件がございまして、耐用年数の二分の一を経る、したがって、まあ三十五年以上たって建てかえるということでございます。それに満たないもので狭いもの、たくさんございます。これは、住戸改善と申しまして、二戸を一戸に改築するとか、あるいは、場合によりましては、増築できるものは増築していく、こういうことでございまして、これが年間約七、八千戸ずつ、こういう改善をさせていただいております。建てかえによってよくする部分と、それから、建てかえに至らないものは、規模の小さいものは住戸改善をしていく、そういったことで、規模の拡大については努力をしていきたいと考えております。 また、公営住宅階層が昔よりも実質上減ってきたということでございますけれども、当初は公営住宅だけであったわけでございますけれども、公団住宅とかいろいろ施策が拡大いたしてきております関係上、現在は公営住宅が三三%以下、公団住宅がそれより上、今回の地域特賞は二五%から八〇%まで、こういうふうないろいろな政策ができておりますので、公営住宅は割と低額所得に特化するような供給体制をとっているわけでございます。
○辻(第)委員 住戸の改善事業やリフォームというのは、ひとつもっともっと積極的に御努力をいただきたい、強く要望しておきます。 それから今、少しお話があったのですが、公営住宅の入居収入基準を勤労世帯の五〇%までカバーできるように引き上げるべきだと私は思うのですね。先ほどお話がありましたけれども、実際の現実の中では、今の三三%というのは、やはりどうにもこうにもならないという現実がありますね。それは、かわるところが幾らでもあるのならいいのですが、なかなかかわるところがありませんね。うんと高いとか、あるいはそこで公団がすっとあいているとか公社があいているということになれば、それは事は簡単なんですが、いろいろな難しい問題の中で非常に困難になっていますね。ですから、現実的な対応としては五〇%までカバーしていただきたいということと、それから住宅宅地審議会が答申した入居収入基準の大都市特例を早期に実施すべきだと考えますが、この二点、もう一度お答えをいただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 公営住宅につきましては、三分の一とか二分の一の高率補助を直接入れている、こういうこともございまして、やや特化した供給方式をとらせていただきたいと思います。 全国では平均三三%でございますけれども、これもいつも御議論があるのですけれども、シビルミニマム論で全国一律にしているわけでございます。しかし実際は、東京での生活、それ以外の非常に所得の低い地方での生活は違うわけでございまして、地域によりまして、県によりましては五○%を超えている県が何県かございます。そういったことで、全国一律ではございますが、東京の場合は三三までいかない、地方は三三以上のところがたくさんある、こういった状況でございまして、五〇まで引き上げるのはやや難しいかな。むしろ中堅所得者対策としての公団住宅とか特定優良賃貸をやっていくのが正解ではないかな。財源的に申しましても、そう考えております。 それから、二つ目の御質問の入居収入基準につきましても、確かに審議会につきましては検討しろとおっしゃっておられるわけでございますけれども、今申し上げましたようなことで、全体を考えますと、これを実質上引き上げるのは、他の政策との波及効果を考えますと、それを前進させるのはやや難しいかなと思っておるわけでございます。
○辻(第)委員 次に、公社の賃貸住宅の問題でお尋ねをいたします。 公社の賃貸住宅は全国で十三万戸あるようでございます。その家賃制度については、当初は個別原価主義で行われてきた。ところが、これまで住宅金融公庫法改正の中で、建物の再評価分を家賃に算入すること、土地の再評価分を家賃に算入することということで、二回改悪が行われてきたということであります。 それで、今日の公社賃貸住宅の家賃、これは東京の例でありますが、新規のものだと思うのですが、六十から七十平米、三ないし四DKという状態で何と十八万円から十九万円ということですね。六十から七十平米というのはそんなに大きい住宅ではありませんね。それが三、四DKで十八万、十九万円。これは実際問題として、なかなか払える金額ではないと思うのですね。もう庶民が入れる住宅ではなくなってきているという状況になっているようであります。これを引き下げるために、現在五十年になっている住宅金融公庫から地方住宅供給公社に貸し出されている融資の償還期間、住宅金融公庫法二十一条の規定の償還期間でありますが、これを公団住宅や公営住宅の家賃制度における償却期間並みの七十年に延長をしてほしい、そうして家賃を引き下げてほしい、強い要求、要望があるわけであります。私もぜひそうすべきであると考えるのですが、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま公社住宅もしっかりと助成をしろ、こういうことでございます。 公社住宅につきましては、一般の公庫融資の中でも民間の賃貸住宅よりも融資の率が非常に優遇されているわけでございます。基準金利で四・一%で三十五年なら三十五年、木造なら二十五年、償還期間の間じゅう四・一でいくわけでございます。民間の場合は十年で基準金利が切れるわけでございますので、その点は非常に優遇されていることが一つでございます。 したがいまして、これを延長いたすということになりますと、その分だけ利子補給がかさむわけでございまして、利子補給金は、御承知のとおりことしも二百四十億円ほど予算に組めませんで、繰り越しといいますか特別損失をさせていただいているわけでございます。 それから、公社だけを非常に償還期間を長くして利子補給をふやすのはいかがなものか、そういうバランスもございまして、償還期間を公社に限って優遇するのはいかがなものかと思うわけでございます。しかし、公社賃貸住宅も経営の努力も一生懸命やっていただかなければいけないわけでございますけれども、なかなかうまくいかないというところもございまして、今回の特定優良賃貸住宅におきましては、住宅供給公社がこの賃貸住宅を建てられる際には、従来、共同施設に対しての補助金だけだったのでございますけれども、全体工事費も地方公共団体並みに三分の一の補助をする。それから、公庫の融資の利子補給も供給公社にはいたす、こういった新たな助成措置をさしていただきまして、七十年の償還期間につきましては難しいわけでございますけれども、公社賃貸住宅がある程度家賃を下げられるような、コストダウンを図れるような措置を、この法案が通りますれば公社も恩恵を受けられるということで措置をしているところでございます。
○辻(第)委員 今回の特定優良賃貸住宅法で公社が住宅を建設するということになれば、そういうことが適用されますね。しかし、本来の公社住宅ということになれば、そういうものは適用されないということになりますね。現実六十、七十平米で十八万、十九万というような家賃ということになりますと、それはどう考えてみても異常に高い、払う側からすれば本当に高いですね。悪い例で言いますけれども、局長かてこんなの払いはるのは大変でっしゃろ、もし入りはったとしたら。私はそないに思うのです。そやから、ちょっと普通の者が入れぬのですね。六十、七十平米といったらそんな特別の住宅でもないですがな。 だから、やはりそれをもっと家賃を低くするためには、七十年ですね、公団住宅や公営住宅は家賃制度における償還期間は七十年にしているわけでありますから、いわゆる住宅金融公庫からの側面じゃなしに、もう一つの、公団や公営住宅と並んで考えていただければ、ぜひ七十年に延長していただきたい、重ねて要望しますが、いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 確かに、例えば東京都の住宅供給公社の平成二年度に供給いたしました賃貸住宅の法定の家賃限度額というのがございます。これは十八万円でございますが、実際は、先ほど申し上げましたような公共団体の利子補給とかそういう政策にのっとりまして、限度額家賃は十八万ではございますけれども、実効家賃は十二万円ということになっております。 地方住宅供給公社は、かた苦しいことを申し上げますと、地方公共団体の設立になるわけでございまして、住宅・都市整備公団の地方版というわけでございます。そういたしますと、地域地域によりまして、地方財政との関係で援助の仕方がやや地域差がございます。東京都の場合ですと割と厚目にやっていくということになりますでしょうし、そういった関係で地方の助成措置というのを考慮に入れながら家賃を決めていただくということでございますから、国の制度だけで論ずるわけにはいかないと思います。 したがいまして、先ほどの限度額家賃は国の制度を前提にいたしますと、十八万ということになるわけでございますけれども、地方はそれなりの独自の住宅政策を入れていただいて十二万二千円、こういうふうになっていることを御承知おきいただきたいと思います。
○辻(第)委員 終わります。ありがとうございました。
○野中委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○野中委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野中委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○野中委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、金子原二郎君外四名提出、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。石井智君。
○石井(智)委員 ただいま議題となりました特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党を代表して、その趣旨の説明を申し上げます。 案文はお手元に配付をさせていただいてございますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知をいただいておるところでございますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえさせていただきたいと思います。 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、本委員会における論議を踏まえて、地方公共団体、住宅・都市整備公団等及び民間事業者が連携を保ちつつ、本法による賃貸住宅を含めた良質な賃貸住宅の供給が的確に行われるよう助成制度の充実について検討を行うべきである。 以上でございます。 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○野中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野中委員長 起立総員。よって、金子原二郎君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、中村建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中村建設大臣。
○中村国務大臣 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決となりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあさっといたします。どうもありがとうございました。 —————————————
○野中委員長 お諮りいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○野中委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十分散会