建設委員会 第2号
- 発言数
- 269 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1993/02/17
会議録
○野中委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 まず、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について、建設大臣及び国土庁長官から、それぞれ所信を聴取いたします。中村建設大臣。
○中村国務大臣 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。 建設行政の基本的な使命は、住宅・社会資本の整備などを通じて、国土の均衡ある発展を促進し、活力ある経済社会と安全で快適な国民生活を実現することにあります。 「生活大国五か年計画」で示された「国民一人一人が等しく豊かさとゆとりを実感できる社会」を実現していくためには、十年先、二十年先を見据えて国土の均衡ある発展を図り、東京への一極集中構造を是正することが何よりもまず基本であります。 全国の各地域がその活力を十分に引き出し、そこに住む人々が誇りと生きがいを持ちながら豊かさを実感できる地域社会をつくるため、国と地方がそれぞれの役割と責任を踏まえ一丸となって取り組むことが肝要であると考えております。改めて、地方の創意工夫と自主的な努力が問われていると言えますが、国においても、国土政策としてこれを支援し、地域の持つ潜在的な活力を開花させるための根幹的な基盤施設の充実や大都市地域における広域的な居住環境の整備等を強力に推進するための具体的取り組みが強く求められていると痛感しております。 国の公共事業の約七割を所管する建設省は、生活大国を実現するために、最も基幹的な行政分野を預かり、重要な役割を果たしていくべき大きな責務を負っているものと考えております。 私は、この責務を真正面から受けとめ、建設省、関係公団一体となって、多極分散型国土の形成と地方の活性化、ゆとりある住生活の実現、豊かな環境の創造等を特に重点とし、二十一世紀の世代に引き継ぐべき社会共通の財産としての住宅・社会資本の整備に全力を挙げて取り組んでまいります。 現在、我が国の経済は、極めて厳しい状況に直面しており、一日も早く景気の回復を図ることが必要となっておりますが、公共投資基本計画の着実な実施を通じて住宅・社会資本の整備を推進することは、経済を活性化させ、内需を中心とした持続可能な成長を実現していく上でも極めて重要であります。 このため、今年度当初予算の可能な限りの前倒し執行を実施するとともに、総合経済対策に基づき、補正予算による追加事業を含め、所管事業の円滑な実施に尽力しているところであります。さらに、こうした努力に引き続き、平成五年度の政府予算案における建設省関係の一般公共事業について、厳しい財政事情のもとでの景気対策にも十分配慮し、生活関連重点化枠、財政投融資資金の積極的活用などにより、公共投資基本計画の着実な達成に向けて必要な規模を確保いたしました。 以下、当面の諸施策について申し述べます。 第一に住宅宅地対策であります。 住宅は、家族の団らんの場であり国民生活の基礎となるものであります。このために、ゆとりある住生活の実現を目指し、第六期住宅建設五カ年計画に基づき、良質な住宅ストックと良好な住環境の形成、大都市地域の住宅問題の解決、高齢化社会への対応など総合的な施策を展開してまいります。 特に、大都市地域においては、住宅宅地の供給に関する基本方針及び供給計画に基づき、国、地方公共団体等が一体となって、住宅宅地供給のための広域的な取り組みを進めてまいります。特に、住宅・都市整備公団による中堅勤労者向けの住宅宅地供給については、地方公共団体との連携のもとに引き続き積極的推進を図っていく考えであります。 さらに、「生活大国五か年計画」に掲げられた居住水準の向上と勤労者世帯の平均年収の五倍程度で良質な住宅取得が可能となることを目指し、土地対策の着実な推進や多極分散型国土の形成とあわせ、住宅取得能力の向上のための住宅金融公庫の融資、住宅関係税制の拡充などの施策を推進してまいりたいと考えております。また、国民の良質な賃貸住宅に対するニーズに的確に対応し、特に中堅所得者に対する供給を促進するため、新たに特定優良賃貸住宅供給促進事業制度を創設することとしております。 良好な住環境を備えた住宅を確保するためには、総合的な宅地対策を推進していかなければなりません。このために、計画的な宅地供給に必要となる関連公共公益施設の整備の促進と開発許可制度の適切な運用等に努めつつ、住宅・都市整備公団などによる公的宅地開発や住宅金融公庫融資などを活用した優良な宅地開発の促進を図るとともに、市街化区域内農地の良好な住宅市街地への転換、既成市街地における低・未利用地の有効利用などを図ってまいります。 第二に、地方の活性化であります。 国民が生活の豊かさとゆとりを等しく実感できるようにするためには、一極集中を是正し、国土の均衡ある発展を図ることが基本であります。これまでも、多極分散型の国土の形成を図る観点から、一万四千キロメートルの高規格幹線道路網の整備に積極的に取り組んできているところでありますが、これとあわせて、さらに、地方定住の核となるべき地方都市の育成と周辺地域との連携の強化により、地域全体として活性化を図ることが重要であります。 このため、新たに施行された地方拠点都市法に基づき、都市機能の増進と居住環境の向上を促進する措置を講じることなどにより、活力と魅力のあふれる地方拠点都市地域の重点的な整備を推進してまいります。また、地方定住の促進と良好な地域社会の形成に資する住宅宅地の供給を進めるとともに、地域の連携強化を図るよう、地域高規格道路を軸とした幹線道路ネットワークの充実などに取り組んでまいります。 第三に、環境対策であります。 近年、地球規模の環境問題に対する国民の関心が高まりつつある中で、環境対策への取り組みは、建設行政の推進に当たって、大変重要なものとなっております。 このため、環境との共生を基本として、住宅・社会資本の整備や適正な土地利用、建築規制等を実施し、安全快適、潤いのある居住環境の積極的な形成を図ってまいります。また、町づくりにおける環境計画の策定を推進するとともに、省資源、省エネルギー化、生態系の保全、良好な景観の形成保全などに配慮した諸施策の充実強化に取り組んでまいります。 第四に、都市政策であります。 本格的な都市化社会を迎えている中で、東京圏を中心とする大都市地域においては、地価の下落傾向は見られるものの、住宅問題、交通渋滞、都心部の空洞化等が一層深刻化する一方、地方においては、人口の減少等の問題が依然として続いております。また、国際化、情報化、高齢化等の経済社会の大きな潮流変化の中で、都市の居住環境に対する国民のニーズは、さらに多様化、高度化してきております。 このため、街路、公園、下水道等の都市基盤施設の計画的な整備の推進、土地の有効・高度利用の促進を図る市街地再開発事業、土地区画整理事業等の一層の拡充、改正された都市計画法及び建築基準法の適正な運用とともに、大都市地域において都市高速交通網の拡充、住宅宅地供給の促進のための土地区画整理事業制度の見直しを図ることなどにより、総合的、計画的な都市整備を推進してまいります。 さらに、近年強く求められている駐車場の計画的な整備の推進、魅力とにぎわいのある商業市街地の整備振興、物流形態の変化に対応した流通業務市街地の整備を促進するとともに、民間都市開発事業への積極的な支援、都市の防災構造の強化を推進してまいります。 また、行政需要に即応し、都市環境の形成に寄与する官庁施設を計画的に整備してまいります。 第五に、道路の整備であります。 道路はあらゆる国民生活、社会経済活動を支える根幹的な社会資本でありますが、その整備は依然として立ちおくれた状況にあります。 このため、総投資規模七十六兆円から成る第十一次道路整備五カ年計画を策定し、「生活者の豊かさの向上」、「活力ある地域づくり」、「良好な環境創造」の三つを主要な課題として、緊急かつ計画的な道路整備を推進してまいります。また、その際、一般財源の投入拡大とあわせて、道路特定財源制度を堅持充実するとともに、均衡ある国土を形成し、地域間の交流を促進するため、高規格幹線道路と地域高規格道路の整備を積極的に推進してまいります。 また、新渋滞対策プログラムを策定し、総合的な渋滞対策を推進するとともに、幅の広い歩道、駐車場、駐輪場省との整備、道路緑化の促進により、都市生活の安全性、利便性の向上などを図ってまいります。 さらに、道路整備五カ年計画とあわせ、第十次積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画と第八次奥地等産業開発道路整備計画を策定し、雪国における冬季交通確保のための道路の整備と山間、奥地などの産業開発の基盤となる道路の整備を推進することとしております。 第六に、国土の保全と水資源の確保であります。 我が国の国土は、洪水、土砂災害などに対して極めて脆弱であるにもかかわらず、治水施設の整備水準は依然として低く、毎年のように全国各地で激甚な災害が発生している状況にあります。 このため、五カ年計画に基づき、大規模治水事業、地域の活力を支える治水対策、海岸保全対策等の着実な推進を図ってまいります。また、新たな総投資規模を一兆千五百億円とする第三次急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画を策定し、がけ崩れ災害のない安全で安心できる生活基盤の確保などに努めてまいります。 さらに、豊かな生活を支える水資源の計画的な確保に努めるとともに、潤いのある美しい水系環境の創造に努めてまいります。 また、異常災害に備え、地域社会における高い安全性を確保するために、高規格堤防の整備、異常渇水対策、火山噴火対策等を積極的に推進するとともに、災害復旧などの災害対策の着実な実施に努めてまいります。特に、雲仙・普賢岳の噴火災害については、現在なお二千名を超える方々が避難生活を強いられているところでありますが、砂防対策などを国の直轄事業として進めるほか、今後とも地元地方公共団体などと十分に連携をとりながら、将来の防災地域づくりと地域の振興に向けて的確に取り組んでまいります。 第七に、建設産業、不動産業の振興であります。 建設産業は、国土建設の重要な担い手であり、若者が魅力を感じる活力ある産業として健全な発展を図るとともに、技術と経営にすぐれた企業の育成を図っていく必要性があります。このために、第二次構造改善推進プログラムに基づき、雇用労働条件の改善と人材の確保育成、生産性の向上、不良不適格業者の排除等の諸施策に具体的に取り組んでまいります。 とりわけ、建設工事の安全確保につきましては、これまでも、さまざまな対策を講じてきているところでありますが、去る二月一日、東京都江東区内の水道工事現場において四名のとうとい命が失われるという重大な事故が発生いたしましたことは、まことに残念なことであります。お亡くなりになりました方々に対し衷心より御冥福をお祈り申し上げますとともに、改めて安全対策の徹底の必要性を痛感したところであります。直ちに同様な事故の未然防止のために緊急点検を行うよう指示いたしましたが、さらに、工事発注における安全の配慮、建設業者の施工管理体制の充実など、きめの細かい安全対策を一層強力に推進してまいります。 不動産業については、国民生活に密着した重要な産業として、その健全な発展を図るために、引き続き宅地建物取引業者の資質の向上と業務の適正化等を推進するために、新不動産業ビジョンに基づき、不動産流通市場の整備などの諸施策を推進してまいります。 また、公共用地の取得を円滑に進めるために、引き続き土地の先買い制度、特定公共用地等先行取得資金融資制度などを積極的に活用することにより、総合的な公共用地対策を推進してまいります。 さらに、建設事業の円滑な執行を図るために、省エネルギー化、施工現場の無人化、省人化や、建設副産物の発生抑制、再利用化などの技術開発を重点的に推進するとともに、新しい技術を直轄事業の中で積極的に活用してまいります。また、労働力、資材力の需給動向などを的確に把握し、適正な積算、工期設定に努めてまいります。 近年、国際社会における我が国の果たすべき役割がますます重要となっていく中で、建設省としても、開発途上国への国際協力、国際機関や諸外国との国際交流の推進に積極的に取り組んでいるところでありますが、今後とも、経済技術協力や海外研修生の受け入れを一層推進していくとともに、地球環境問題や建設市場の国際化に的確に対応していくこととしております。 以上、私の所信を申し述べましたが、その推進に当たっては、所管行政の簡素化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる所存であります。 委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻とをお願いいたします。(拍手)
○野中委員長 井上国土庁長官。
○井上国務大臣 国土行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し上げます。 我が国は、第二次世界大戦後、国民のたゆまぬ努力により他の先進国に類を見ない高い経済成長を遂げ、その経済規模や一人当たり国民所得は世界有数のものとなりました。 しかしながら、このような我が国の経済的発展にもかかわらず、大都市を中心とした低い居住水準、交通の混雑等の問題や、高い物価水準、長い労働時間、住宅・社会資本整備のおくれ等国民生活に直結する諸問題を背景に、国民は真の豊かさ、ゆとりを享受していないのではないかとの認識が広まっております。また、我が国経済は、現在極めて厳しい状況にあります。こうした中で、一日も早く景気の回復を図るとともに、国民一人一人が真の豊かさとゆとりを実感できる生活大国の実現を図っていくことが強く望まれております。 このような状況を踏まえ、今後、生活大国の実現を図る上でますます重要な役割を果たすと考えられる国土行政を、一層総合的かつ強力に推進するために、私は次に述べる諸施策を積極的に推進してまいる所存であります。 第一は、第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総の推進であります。 四全総の着実な実施により東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていくことが極めて重要であります。このため、多極分散型国土形成促進法に基づく振興拠点地域の開発整備、本社機能を持つ事務所の東京都区部からの分散、高速交通体系の整備等の諸施策の一層の推進を図ってまいります。 また、公共事業の一層効率的かつ整合的な執行を図るとともに地域振興プロジェクトなどの公共事業を積極的に推進するため、国土総合開発事業調整費の活用を図ることとしております。さらに、グローバリゼーションの一層の進展、出生率の低下等の経済社会情勢の変化を踏まえ、長期的視点からの国土政策の対応方向を明らかにするため、四全総の総合的点検を引き続き推進してまいる所存であります。 第二は、総合的な土地対策の推進であります。 土地対策は、生活大国の実現を図る上で重要な課題の一つであり、これまでも土地基本法にのっとり今後の総合的な土地政策の基本指針として平成三年一月に閣議決定した「総合土地政策推進要綱」に従い、各般の施策を総合的に実施してきたところであります。 最近の地価動向については、大都市圏においては顕著な下落を示しており、また、地方圏でも、下落または横ばいの傾向にあります。しかしながら、大都市圏の地価は、勤労者世帯が平均年収の五倍程度を目安に良質な住宅の取得が可能となるにはなお高い水準にあります。このような状況を踏まえ、二度と地価高騰を生じさせることのないよう、土地神話の打破、適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等を図るため、引き続き「総合土地政策推進要綱」に従い、需給両面にわたる総合的な土地対策を着実に推進してまいります。 第三は、大都市圏整備の推進であります。 大都市圏における良好かつ安全な都市環境の整備と圏域全体の秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画等の実施の積極的な推進を図り、大都市地域の総合的居住環境の整備、低・未利用地等の有効・高度利用の促進、事務所、工業、大学等の適正配置を進めてまいります。 また、東京圏における多核多圏域型の地域構造を形成するための業務核都市の整備を進めるとともに、筑波研究学園都市の総合的な育成整備、関西文化学術研究都市の建設、琵琶湖総合開発事業の計画的な実施、関西国際空港関連施設の整備等各圏域における主要プロジェクトを推進してまいる所存であります。 さらに、大阪湾ベイエリアの開発整備につきましては、前国会で成立しました大阪湾臨海地域開発整備法に基づき、関係省庁等と協力し、基本方針の策定等その推進を図ってまいります。 国の行政機関等の移転につきましては、平成三年十月の国の機関等移転推進連絡会議の申し合わせに基づき、その促進に努めるとともに、特に埼玉県大宮・与野・浦和地区への国の地方支分部局の集団的移転についてはその具体化を図るなど、今後も着実にその実施を図ってまいります。 また、首都機能の移転問題につきましては、前国会において国会等の移転に関する法律が成立したところであります。国土庁としては、今後、同法に基づく国会等移転調査会の早期発足及び調査会における調査審議の円滑な推進に努めてまいりたいと考えております。 第四は、地方振興の推進であります。 地方の積極的な振興により、人工の地方定住と多極分散型国土の形成を推進することは内政上の重要課題であり、生活大国への前進に重要な役割を果たします。 このため、各地域の個性を生かしつつ、都市と農山村が一体となった地方の積極的な振興を進めることとし、昨年制定されました地方拠点法の円滑な施行を初めとする各種の施策を推進してまいります。 また、人口減少、高齢化の進展等により農林地の保全、地域社会の維持が困難となっている中山間地域を中心として、地域の特性に即した農林業等の事業の振興及び豊かで住みよい農山村の育成を図ってまいります。 さらに、各地方開発促進計画に基づく振興施策及び地方産業振興のための各種の施策を推進するとともに、総合保養地域につきましては、地域振興への寄与、自然環境の保全の徹底等を図り、地域の特色豊かな国民に真に望まれるリゾートの整備を進めてまいります。 自然的、社会的に厳しい状況にある過疎地域、半島、山村等につきましては、各般の振興施策を推進し、特に、豪雪地帯及び離島につきましては、昨年の法律改正を受けました新たな振興対策を積極的に実施してまいります。また、奄美群島及び小笠原諸島に関する特別措置法が平成五年度末に期限を迎えるに当たり、今後の両地域の振興開発方策について検討を進めるとともに、各般の振興対策を推進してまいります。 第五は、災害対策の推進であります。 災害から国土を保全し、国民の生命と財産を守ることは、国の重要な責務であります。 このため、関係省庁との緊密な連携のもとに、各般にわたる災害対策を総合的かつ計画的に実施し、災害に強い国土づくりに努力してまいる所存であります。 このうち震災対策につきましては、東海地震対策を引き続き推進するほか、南関東地域直下の地震対策に関する大綱の推進など震災対策の一層の充実に努めてまいります。また、火山対策や土砂災害対策等についても、総合的な対策を推進するとともに、防災無線網の充実強化、防災情報の有効活用、防災訓練等を通じた国民の防災意識の高揚等に努めてまいることとしております。 この中で、雲仙岳噴火災害につきましては、二十一分野にわたる被災者等救済対策を強力に推進し、地元地方公共団体とともに地域の再建復興を進めてまいります。また、釧路沖地震につきましても、関係省庁一丸となって、災害発生後直ちに現地調査を実施し、応急対策及び被災地の早期復旧等に全力を挙げております。能登半島沖地震につきましても、適切に対応してまいります。 第六は、総合的な水資源対策の推進であります。 水需給の安定を図るため、全国総合水資源計画及び各水資源開発基本計画に沿い、水源地域対策の充実を図りつつ積極的に水資源開発を推進してまいります。 また、国民の水資源に対する意識の高揚を図るとともに、地下水利用の適正化、雑用水利用の促進などの水資源の有効利用及び水資源の保全に努めてまいります。 最後に国際協力の推進であります。 我が国が国際社会に貢献していくためには、国土庁といたしましても、所管の行政分野で積極的な国際協力を実施していく必要があります。このため、国連が定めた一九九〇年から始まる国際防災の十年について、明年に日本で開催される世界会議を初めとして、六十年の活動に積極的に取り組んでいくとともに、居住や防災分野での開発途上国に対する支援などを推進することとしております。 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○野中委員長 次に、平成五年度建設省関係予算及び平成五年度国土庁関係予算について、それぞれの概要説明を聴取いたします。東建設政務次官。
○東政府委員 建設省関係の平成五年度予算について、その概要を御説明いたします。 建設省所管の一般会計予算は、歳入百九十六億五千七百万円余、歳出五兆千六百六十四億九千六百万円余、国庫債務負担行為六千四百九十九億七千二百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出五兆九千四百七十五億三千八百万円余、国庫債務負担行為六千九百二十六億千四百万円余を予定いたしております。 次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも三兆七千八百七十二億四千二百万円余、国庫債務負担行為五千九百五十億六千三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも九百五十六億五千五百万円余を予定いたしておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆五千七百六十四億七千六百万円余、国庫債務負担行為五千九億三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも五十一億七千四百万円余を予定いたしております。 都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千八百八十二億四千万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも三十六億三千六百万円を予定いたしております。 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出八百二十一億八百万円余、国庫債務負担行為三百二十八億三千七百万円を予定いたしております。 以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出十九億七千五百万円余を予定いたしております。 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅宅地対策、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。 なお、建設省関係予算の事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付しております平成五年度建設省関係予算概要説明によりまして、御承知を願いたいと存じます。 以上、よろしくお願いいたします。(拍手)
○野中委員長 杉浦国土政務次官。
○杉浦(正)政府委員 総理府所管のうち、国土庁の平成五年度予算につきまして、その概要を御説明いたします。 国土庁の一般会計歳出予算は、三千二百十二億二千万円余を予定いたしております。 また、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出六千二百万円を予定いたしております。 その主要な内容は、 第一に、第四次全国総合開発計画の総合的推進等の国土計画の推進 第二に、適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進 第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進 第四に、良好、安全な都市環境の整備を図るための大都市圏整備の推進 第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進 第六に、国土を保全し、国民の生命及び財産を災害から守るための総合的災害対策の推進 第七に、地域活性化施策に関する調査研究等及び具体化を図るための地域活性化施策の推進 第八に、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります平成五年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。 以上、よろしくお願いいたします。(拍手)
○野中委員長 以上で両大臣の所信表明並びに関係予算の概要説明は終わりました。 —————————————
○野中委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団総裁豊藏一君、同理事立石真君及び同理事斎藤衛君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○野中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久野統一郎君。
○久野委員 新大臣を迎えました冒頭の委員会で名誉ある最初の質疑の機会を与えていただきました建設委員会の諸先生に、まずもって感謝を申し上げます。 自民党を代表いたしまして、ただいま両大臣に所信表明をいただきましたことに関し、質疑をさせていただきます。 先日、私は新聞記者にインタビューされまして、もちろん中央版じゃございませんで地方版ではございますけれども、国会議員になって三年、何か思うところがありますか、そんな質問を受けたわけでございます。それに対しまして、今、日本の国はどんどん高齢化社会になっていくわけでございます、今六十五歳以上のお年寄りを養っていく二十から六十四歳の人というのは、お年寄り一人に対して五人いるのだそうでございますが、これから三十年たちますと二人になってしまうということでございます、こうやって働き手がたくさんいる今、増税をしても、税金をたくさんいただいても社会資本の整備をしていくことが大変大切ではないですか、そんなお話を新聞記者にさせていただきました。 そうしましたら、新聞記者の方が、そんな増税するなんて話をしたら、先生、この次落選ですよ、そう言われまして、いや落選したんじゃかなわぬから、増税の話は新聞に書かぬでおいてください、だらしのない話ですけれども、そんな話になったわけでございます。 収入もないのに支出だけを考えるという、そんなことは、とてもおかしなことじゃないかなと思うわけでございます。社会資本の整備をしていく上で建設国債という話もあるわけでございますけれども、今一兆円建設国債を発行すると、六十年後には約三兆円になるというようなお話でございまして、三倍ものお金を返さなければならないわけで、これも余りうまくないな。 また、先日JR東日本の社長が、財投は借金だ、そんな借金をどんどん積み重ねていったら、JRも破産してしまうというような、そんな発言もあったわけでございます。やはり、公共投資、社会資本の充実というのはしていかなければならないわけでございますが、できるだけ国費でやっていかなければならないのじゃないかな、そう私は考えるものでございます。 クリントン大統領が就任演説の中で、我々自身や家族のためだけではなしに、我々の共同体や国家に対しても、もっと責任を果たそう、犠牲を払ってでも社会資本の整備をしていくことが、人々を豊かにし、幸せにすることだ、そういう広報を国民にしていかなければならぬじゃないかな、そんなことを考えるものでございます。 二〇〇〇年までの十年間に四百三十兆という公共投資をして社会資本の整備を図ろうとお努めをいただいております両大臣に、御決意のほどをお伺いをいたします。
○中村国務大臣 お答えいたします。 ただいま先生から御指摘をいただきましたように、四百三十兆、二〇〇〇年までの社会資本の整備につきましては、御承知のとおり、我が国は一九九二年のGNPが四百七十二兆円見通し、一人当たりが大体二百九十万円でありますから、アメリカを抜いてスイス、ルクセンブルクに次いで世界三番目の国民所得を誇れるような豊かな国になってきたわけでありますが、国民が豊かさを実感することができない最大の理由はどこにあるだろうかということを考えてまいりますと、社会資本の整備、国民の共有の財産が乏しいということが最大の理由である、このように考えるわけであります。 そこで、建設省といたしましては、関係の五カ年計画、八つございますので、これを着実に進めていくことによりまして、多極分散型の国土形成あるいは地方拠点都市づくり、こうしたものを進めていくことによってこの社会資本の整備というものを着実に推進していくことが必要だろう、このように考えております。 そのためには、国、地方、関係公団一体となりまして計画的な国土づくりと社会資本の整備というものに対して全力を挙げて取り組んでいきたい、このように考えております。
○井上国務大臣 ただいま久野委員おっしゃいましたように、二十一世紀になりますと高齢化社会が非常に進展をいたしまして、恐らく国も地方も、福祉政策とかあるいは老人対策というものに非常に大きな財政支出をしなければならなくなるでありましょう。そうしますと、どうしても社会資本整備の財政状況が非常に窮屈になります。それまでの間に、二十一世紀の間におくれておる社会資本整備を進めよう、こういう観点からできたのが、平成二年六月に策定されました、先生のおっしゃいます公共投資基本計画四百三十兆円だと心得ております。 これが一応着実に実施されておると心得ておりますが、なお、今申しましたように非常に大切な仕事でございますから、建設省やその他の公共投資関連官庁とも協力をしながら、国土庁といたしては、この計画の確実な実施に向けて努力をしていく決心でございます。 以上でございます。
○久野委員 ぜひ社会資本の整備をよろしくお願いをいたします。 整備を進めていくのに、国の直営だけでは事業がなかなかはかどらないために、建設関係公団を有効に活用していかなければならないわけですが、所管行政の簡素化、合理化を図るために、諸機関を統廃合したらという意見もあるわけでございます。しかし、一律に人員を削減するだけでは困るわけでございます。やはり仕事に見合った合理化をしていかなければならないわけでございます。 先日こんな話を聞いたのですけれども、人員を削減するというので人を減らしたことはいいですけれども、やることはやらなければならないわけでございます。そのために人を雇って外注してその仕事をするということで、かえって直営でやっているときよりも外注した方が高くついてしまう、そんなこともあるやに聞いております。 要は、目的は、事業を進めていくことでございます。現在建設関係公団も含め特殊法人のあり方について、民営化などいろいろな議論があると聞いておりますが、私は公団等の重要性を考えるとき、公団問題は慎重に検討すべきテーマであると考えます。建設大臣は、建設関係公団の機能、役割についてどのようなお考えをお持ちか、お伺いをいたします。
○中村国務大臣 先生から大変時宜を得た私に対する御質問をいただきましたので、若干具体的なことで恐縮でありますが、お答えをさせていただきたいと思います。 住宅・都市整備公団は、現在まで賃貸住宅として七十一万戸、分譲住宅として二十五万戸を含む百三十万戸の住宅を供給してまいりました。また、金融公庫におきましては、戦後建設された住宅の四分の一に当たる千二百六十五万戸に貸し付けをしてまいりました。そして、道路公団におきましては、二十一世紀初頭の目標であります一万一千五百二十キロのうち四四%に当たります五千五十五キロの高速自動車国道を整備してまいりました。 このことからもおわかりをいただけますように、建設省関係公団は、国民生活に非常に密着した分野において重要な役割を果たしてきているわけでございますので、今後社会資本の整備を進めていくためには、この公庫、公団の果たしていく役割というのは、これからもますます大きくなることはあっても、少なくなることはない、このように確信しておりますので、国民の皆様方になお一層この機能というものが御理解をいただけるように、効率的な運営に努めていきたい、このように考えております。
○久野委員 ぜひ大所高所から判断をして施策を進めていっていただきたいと思います。 人々が生活をしていく上で衣食住、これは大切なことだと言われているわけでございます。日本の国は、着るものと食べるものは、世界のどの国に比べでも劣っていないわけでございますが、住むところがどうも劣っているんじゃないか、そんなことが言われております。しかし、山奥に住んでいる人と都会に住んでいる人が、同じ家の大きさで同じ庭の広さだ、こんなことがあるわけはないわけでございます。 ちょっと話が変わるんですけれども、先月外国を旅行いたしまして、日本は高速道路というと両側にガードレールがわあっとつけてあるわけですが、外国へ行きますと、結構ガードレールのないところがあるわけでございます。やはり土地が広いものですから、車が道路の外へ飛び出しても人身に被害を及ぼさないという、そんなところからつけられていないんじゃないかと思うわけでございます。国土の狭い日本で、家が狭い、土地が狭いというのは、当たり前のことじゃないかな、私はそう思うわけでございます。 しかし、住宅は国民生活の基礎となるもので、「生活大国五か年計画」においては、大都市でも年収の五倍程度で住宅の取得が可能となることを目指すこととされました。そんな中で、ゆとりある住生活実現に向けて、どう取り組まれるのかをお尋ねいたします。また、国土庁長官は、そうした目標達成を目指して必要な土地対策についてどのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。
○三井(康壽)政府委員 ただいま住宅につきましての基本的はお考えの御質問をちょうだいいたしました。 確かに、先生仰せのとおり、日本は住宅がやはり狭いと言って過言ではないと思います。年々歳々、居住水準が引き上げられてはおるわけでございますけれども、欧米先進国と比べましてまだ見劣りがする、これが現状であろうと思います。 したがいまして、私どもの住宅政策の基本、住宅建設五ケ年計画をもとにしてやらせていただいているわけでございますけれども、我が国の経済力にふさわしい豊かさを実感できる住生活を目指すということで、現在一戸当たりの住宅面積、約九十平米でございますけれども、五カ年間で九十五平米にしよう、そういったことを一番大きな目標にしております。 五カ年計画におきましては、住宅政策の柱、四つございまして、第一が、今申し上げました居住水準の向上という対策でございます。二つ目は、今後高齢化社会になってまいりますので、高齢化社会に対応する住宅をどうやっていくか。三つ目が、大都市の住宅対策、四つ目が、地方の活性化等を含めました地方の住宅政策をどうするか、この四本柱でそれぞれの地域におきまして住生活が充実をしていくということを目標にさせていただいているところでございます。 また、先ほど御質問ありました「生活大国五か年計画」で、年収五倍で取得できるという目標も、具体的な数字で五倍ということで昨年から目標にさせていただいております。これを受けまして、平成五年度の予算、税制におきましても、住宅金融公庫の融資の拡充でございますとか、税制の拡充、あるいは賃貸住宅につきましては新たな法案を御提案させていただくことで、居住水準の向上を図っていきたいと考えております。
○井上国務大臣 最近、大都市圏の地価は顕著な下落を示しておりますけれども、勤労者世帯が年収の五倍程度で良質な住宅を得るためには、まだ地価が相当高い水準にあると心得ております。年収五倍程度で良質な住宅が取得できるというためには、地価だけではございません。年収が上がるといいますか、収入が上がるという問題もございますし、それから、住宅建設資金を借りやすくしてあげるということも必要でございましょうし、また建築コストそのものが安くなるといいますか、合理的になるということが必要だと思いますが、やはり一番大きく影響いたしますのは地価であろうと思っております。 したがいまして、平成三年の一月に閣議決定いたしました「総合土地政策推進要綱」にのっとりまして、地価のより一層の鎮静化、安定というものに向かって、土地政策を展開してまいりたいと思っております。
○久野委員 どうぞよろしくお願いをいたします。 一極集中から多極分散が話題になっておりますが、流れをよくするということが大変大切なことでございます。そのために道路網の整備が欠かせないもので、来年度から第十一次道路整備五カ年計画がスタートしますが、地方の活性化という視点からどのような道路整備を推進していかれるつもりか、お考えをお伺いいたします。 また、多極分散するには各地に拠点が必要でございます。地方の拠点都市地域の整備を積極的に進めていくことが必要と考えますが、国土庁長官の所見をお伺いいたします。
○藤井(治)政府委員 先生おっしゃるとおり、第十一次五カ年計画の三つのテーマ、生活者とそれから安定した地域、活力のある地域、そして環境と、三大テーマの一つに地域の問題を取り上げさせでいただいております。その中で、一極集中是正ということは、言ってみれば、強い地方圏がないからあくまでも一極に頼る、こういうことから、強い地方圏をつくろう、そして混乱する大都市圏ではまずいですから、安定した大都市圏、こういう二つのために、道路だけではだめですから、飛行機、海、鉄道、こういうものとの連携の中で、道路の計画も立てさせていただきたいと思っております。 そういう意味合いで、一万四千キロの高規格幹線道路の完成ということでございますが、この第十一次五カ年計画末には七千八百キロ、この平成四年度末では六千キロでございますから、千八百キロほどふやした七千八百キロ、しかもその姿といいますのは、平成四年度末で縦貫道が大体五四%ほどできております。それから、横断道系は二〇%しかできておりません。これを今度の五カ年の末には、縦貫道系で六四%、横断道系に特に力を入れまして、四二%と横断道系を倍増する、そういう考え方で、各地域の強さを高めていきたいと思っております。 さらに、それだけではだめですから、その地域ごとが、例えば五万とか十万とかいった都市がそれぞれ連携して強い集積圏をつくる、言ってみれば、交通圏あるいは通勤圏、こういったようなものの形成が必要でございますので、そのために、地域高規格道路といったような質の高い幹線道路を軸といたしまして、地方拠点都市地域を初めとする地域の発展の核となるそういうものにどのような形でネットワークをつくっていったらいいか、こういうことから、この五カ年間の中で約二千キロの地域高規格道路の指定をいたしまして、そして全体としては八千キロを目標にいたしますが、着工してみたいと思っております。 大都市におきましても、当然でございますが、環状道路とか、混乱を救うためのいろいろな多角型の都市圏構造のネットワークをつくらせていただきたいと思いますし、また一方では、地域にリゾートとか、やはりいろいろな意味で、本当の意味での地域開発が必要でございますので、そういう各地域振興政策に合わせたような、そういうものもあわせて計画を立てなきゃいかぬ。 その一環といたしまして、国土の可能性を創造する観点から、東京湾口道路あるいは大阪湾環状道路あるいは伊勢湾口道路といったような新しい交通軸につきましても、地域の活性化という施策が前提でございますが、それとあわせて調査を推進して、その具体化を図る。 いずれにいたしましても、今後の五カ年計画は、地域発想型の、地域の特性に応じた計画を立てて、それに応じた事業を推進してまいりますので、広域道路整備基本計画というものを今、各地域ごとにつくっていただいておりますし、それにあわせて五カ年計画も地域ごとにつくっていただいておりますので、これらを含めて今後一生懸命やってまいりたいと思っております。
○井上国務大臣 御指摘の地方の振興というものは、国土の均衡ある発展を図るため、四全総の目指すところでもございますし、国土庁としても最重要課題と心得ております。 このために、これまでも、東京一極集中の是正と多極分散型国土の形成による地方の振興に向けて、テクノポリス法、頭脳立地法等に基づく地域産業の高度化、あるいは総合保養地域、リゾート整備法に基づく地域の整備、あるいは多極法に基づく振興拠点地域の開発整備というような、いろいろな施策を展開してきたところでございます。 また、過疎地域とか山村、豪雪のようなハンディキャップ地域といいますか、そういうところ、あるいは離島、半島等も含まれますが、こういうところにやはり産業基盤や生活環境を整備いたしまして、人口の定住と地域の振興開発を図るということも、非常に進めてきたところでございます。 さらに、昨年の通常国会でできました地方拠点法、これを適切に運用いたしまして、各地域の個性を生かしながら、都市と周辺農山村を一体として拠点となる地域の整備を図るということにも、これから取り組んでまいりたいと思っております。 今後とも、これらの施策を有機的に活用することによって、地方の積極的振興と国土の均衡ある開発に努める所存でございます。
○久野委員 ぜひ積極的に整備を進めていただきたいと思います。 東京湾と大阪湾と伊勢湾、この三つの水質検査を比べますと、伊勢湾が一番汚れているんだそうでございます。人口が多いところが一番汚れているのが当たり前で、東京湾が一番汚れていて、二番目が大阪湾で、それから伊勢湾というのは話がわかるわけですけれども、一番人口の少ない伊勢湾が汚れているということで、何が原因かなと考えてみますのに、いろいろと原因はあるのでしょうけれども、愛知県というのは、下水道の整備率が四十一番目なんだそうでございます。名古屋というあんな都市を持っておりながら、それでも、なおかつ四十一番目ということで、大変下水道の整備がおくれている。そのために海が汚れているわけでございます。 社会資本の整備をするということが環境の整備にも役立つ、社会資本の整備が環境を守ることにもなるんだという、本当にいい例ではないかなと私は思うわけでございます。 建設行政の推進に当たって、環境対策に対し、どのように取り組まれておられるのか、その基本的方針をお伺いいたします。 〔委員長退席、金子(原)委員長代理着席〕
○中村国務大臣 御指摘をいただきました伊勢湾の水質汚濁の問題につきましては、いろいろの要因があるのではなかろうかなと私は推察をいたします。 たまたま私の郷里にも霞ケ浦というところがございますが、そこの水質汚濁の原因を調べてまいりますと、下水道ももちろんでありますが、農業雑排水、こうしたものもかなり水質汚濁の原因になっている、このようなことが調査した上で出てきでおりますので、そういう中で、先生が御指摘をいただきましたような環境基準という面では、大阪湾が全体の中で六七%、東京湾が六三%、それに対して伊勢湾が五九%ということで、CODの達成率が低いということは、御指摘のとおりであろう、このように思います。しかし、この伊勢湾岸地域におきましての下水道整備は近年非常に着実に進んでまいりましたので、その効果というものは上昇してくるだろうと期待しております。 建設省といたしましては、環境対策というものは建設行政の中で今までも重要な役割をしてまいりましたし、これからますますその重要性が高まってくる、このように考えておりますし、特に御指摘をいただきましたような地域に対しましては、地方と連携をとりながら、計画的にその地域の下水道整備を推進していくことによって、水質浄化に効果が上がってくるのではなかろうか、このように認識して進めていきたいと考えております。
○久野委員 どうもありがとうございました。 昨年十月に私は北朝鮮に行きまして、御案内のとおり、北朝鮮というところは、ソ連から燃料が入ってこないものですから、今は飲まず食わずで大変苦しい生活をしているわけでございます。百貨店なんかへ行きますと、電気は半分しかついていないのです。そういうところには外国の人が来ることがわかっているわけでございますので、通常にぎやかにはしているわけですけれども、それでも電気を半分消しているわけです。住宅なんかは、もう明かりが全然ついていないわけです。 そんな生活の中で、道路だとか、鉄道だとか、住宅だとか、そんな建設を一生懸命で進めているわけで、そんなことだけでなしに、いろいろな理由もあるかと思うのですけれども、確かにこういう苦しい中で社会資本の整備をしていく、これは近い将来必ずその成果が上がってくるのじゃないかな、私はそう思うわけでございます。 また、ちょっと視点を変えまして、この間フランスヘ行きまして、TGVというのですか、日本の新幹線に匹敵するのに乗りましたら、ずっと走っていきましたら、反対車線を、向こうから来るのではなしに、列車が走っている、それを追い越していく、そんな場面に出っくわしたわけです。列車が走っていて追い越していくわけですので、もう一本、三車線、線路があるのかなと思いましたら、そうじゃなしに、本当は下りから来る、そういう線路を逆行して追い越していっているわけで、これはおもしろいなと思って見てきたわけでございます。 先般、信楽だとか島原鉄道で単線で追突事故があったわけですけれども、まさにそんな危険性をはらんでいるわけですけれども、そういう中で反対車線を追い越し車線に使うなんておもしろいな、道路でもこんなのはいろいろなところで利用ができるかな、そんな気がしたわけでございます。 ジュネーブだとかウィーンに参りまして、道路が混雑をしているので、通常ですと、道路が車で混雑しておりますと、車線を広げる、これが普通の考え方ではないかと思います。しかし、ジュネーブだとかウィーンでは、車線を広げるのじゃなしに、逆に歩道を広くして車線を狭めている、そんなのを見てまいりまして、もちろん路面電車が走っているわけでございますけれども、車が込むようになったら、車線を広げるのではなくて、逆に狭くして、もうそこに車に乗ってきたら、かえって時間がかかって仕方がありませんよ、そういうところは車で乗ってこないでください、そんなことではないかと思います。 私も行ったことないから知りませんけれども、シンガポールでは町の中に入ってくるのに車は有料、お金を取るというようなお話でございますし、また有料道路も四人乗っておりますとただにする、そんなお話もあるわけでございまして、物の見方というのか、発想の転換をしていかなければいかんのかな、そんな気がしております。 安全で豊かな生活大国の実現を図るために、二十一世紀の国土建設に向けた両大臣の決意をお伺いいたしまして、質疑を終わらせていただきます。
○中村国務大臣 先生の方から御指摘をいただきました二十一世紀の国土づくりという点につきましては、まず基本的な考え方として、多極分散型の国土形成、そしてその地方の拠点都市というものが、連携のとれた国土づくりというものを目指していくということは、基本的な考え方として御案内をいただいているとおりであります。 具体的な問題といたしましては、道路といたしまして高規格幹線道路一万四千キロ、これをできるだけ計画的に整備していく。また、堤防等の整備も進めでいかなければならないということは、当然のことでございます。そして、目標といたしましては、住宅として二十一世紀までに一戸当たりの床面積平均百平米、都市公園が一人当たり十平米、そして下水道は七〇%くらいを整備できるようにしていきたい。このような計画のもとで進めているわけでございますが、何といっても大切なことは、こうした計画が中長期的な視野に立って幅広く、整合性のとれた国土づくりとして進めていかなければならない、このように考えておりますので、我々がこれからやっていくことが、十年たち、二十年たったときに、矛盾のない計画的なものであったと言われるようなものをつくっていくために、これから建設省挙げて取り組んでいきたい、このように考えております。
○井上国務大臣 御指摘のように、国民一人一人が経済力に見合った生活の豊かさを享受するというために、生活大国の実現という政策目標に対して、私ども国土庁の役割は非常に大きいと思っております。今後とも総合企画調整官庁として各省庁の施策を調整しながら、その目的に向かって努力をしていきたいと思います。 特に、我が国は、全世界の活火山の約一割が我が国のこの狭い土地にあるというふうに伺っておりますが、火山とか地震の非常に多い日本でございますので、こういったものの予防、防災、こういった点にも力を入れて、安全な生活を国民が送れるように、国土庁としても努力をいたしたいと思っております。
○久野委員 どうもありがとうございました。
○金子(原)委員長代理 松本龍君。 〔金子(原)委員長代理退席、委員長着席〕
○松本(龍)委員 松本龍であります。 中村建設大臣、大変若い大臣で、今政治も経済も制度疲労が起こって、やはり文明の変わり目というか、非常に大きな変化が起こっている。建設行政にあっても、私はそういうことがなきにしもあらずというふうに思っています。そういう意味で、若い大臣に期待をしたいと思いますし、また、井上国土庁長官、私は事務次官のころから存じ上げておりますけれども、恐らくだれよりも建設行政あるいは国土行政に対して熟知をしておられるベテランの長官を迎えたことで、これからも期待をしたいと思っております。 まず最初に、中村建設大臣にお伺いをいたします。 八六年の十一月に、いわゆる以前の不況が底を打ちまして、右肩上がりに転じてきて、急速な右肩上がり、いわゆるバブル景気が始まりました。その中で、言ってみますれば、九一年の一−三月にこれがはじけたというふうに言われていますけれども、経企庁の日付打ちがどこにあるかということは、まだよくわかりませんけれども、いずれにしても、今バブルがはじけて大変な経済の落ち込みを招いている、深刻な状況にあるということは言えると思います。 私の身の回りでもいろいろな声を聞きまして、あそこの会社は危ないであるとか、今まで景気がよかった人が突然姿を消したとか、いろんな話を聞いてまいります。わずか数年前は人手不足で大騒ぎをしていたんですけれども、現在、例えば雇用調整という形で、社内失業、出向、またエンジニアの人たちが営業に回ったり、さまざまなことが起きております。いわゆる日本の余剰労働人員といいますか、これが今、一説では百万から百二十万、労働省はこういうことはないと言っていますけれども、これが全員解雇ということになると、今の失業率が二・二、三%から三・三%ぐらいになるというふうにも言われています。東京のメリルリンチ社では、もう二百万以上いるんではないかということさえ言われています。 言ってみますれば、こういう状況の中で大切なのは、これからの処方せんを決して間違ってはいけないということだというふうに私も思っています。先ほどの久野議員同様、私は、アメリカやほかの先進国でも歴史が証明していますように、苦しいとき、また不況のときこそ、やはり将来の景気の回復あるいは子供たちの未来に向けて社会資本の整備が必要だと思っています。久野議員のように増税とかいう勇気ある発言は私はできませんけれども、まさにそういうことが必要な時代ではないかなというふうに思っています。 今、エコノミストではいろいろ論が分かれておりまして、片や今がいわゆる正常なんだという、山が高ければ谷も非常に深いというふうなエコノミストもおりますし、また片や、夢をもう一度ではないですけれども、バブル再燃論みたいなのがあります。いずれかは言及を避けるといたしまして、今の不況はこういうことは言えると思うのですけれども、バブルがはじけたから今の不況が起こったのではなくて、バブルがいかに異常であり、土地や株の騰貴あるいは実体のない経済が膨張して経済があったというふうなことを見でいかなければならない。つまり、バブルの原因を追求してこれからの経済の立て直しをしていかなければならないと思っています。 私は、二月十三日の地元の新聞でちょっとほほ笑ましいといいますか、記事を読んだのです。ある福岡の地方銀行の頭取なのですが、「大蔵省が金融機関に貸し渋り是正の通達を出したばかりだが、融資量の前年同月比五%アップを目指して、昨年十二月から二カ月連続目標を達成をした。」というふうな話が載っています。その後で、「バブル経済が盛んだったころは資金量が乏しく、不動産の活用法を企画して資金需要を生むいわゆる提案型融資のノウハウがなかったために随分歯がゆい思いをした。反面、バブル崩壊の痛手も少なく、地域の堅実な中小企業にどんどんお貸しすることができます。」という記事が載っていました。 これらを考えてみますと、やはり今の状況の処方を間違えることなく立ち直していかなければならない。そのために建設大臣、どういう思いでこれからの建設行政に臨まれるか、しっかりとした見識を述べていただきたいと思います。
○中村国務大臣 先生に御指摘をいただきましたように、今の経済状況をどのように認識するかということでありますが、私は、非常に深刻な状況である、このように認識しております。 私たちの国が、戦後四十数年一貫して経済が順調に伸びてきた、このようなことは世界にも余り例がないことではなかっただろうかな、このように考えます。その中で、やはり質の高い労働力あるいは教育の充実、そしていわゆる産業競争力がついたことによって貿易が伸びてきた。そして、そのほかに国際的なリスク負担というものが少ない中で経済活動を集中的にやることができた。 こういった、日本にとって長い期間経済活動が順調に展開できるような環境であったわけでありますけれども、今日はいろいろな意味で国際的な負担も大きくなってまいりましたし、また、貿易のいわゆる黒字の問題によっての国際摩擦の問題、そして金融の問題、証券市場の不安、こうした問題が一気に今集まってきている、このように考えておりますので、私はバブルの経済がはじけたことによって経済が非常に混迷しているということもあろうと思いますけれども、大切なことは、中長期的に日本の経済が今後どうなっていくのだろうかという、そうしたしっかりとした見通しを持った中で今どうするかという考え方が必要になってくるだろう、このように考えておりますので、まさしく政府はもちろんでありますが、国を挙げて、これからの日本の経済がどうなるかということを、きちっとした見通しを今こそつくるべきである、このように認識して取り組まなければならないと思っております。 それで、具体的な問題といたしましては、昨年八月の十兆七千億円の総合経済対策、そしてことしの公共事業予算というのも重点的に予算の中で公共事業に配分してまいりましたので、一日も早く予算を成立をさせていただいて、今の経済の問題が打開できるきっかけをつくっていかなければならない、このように考えておりますので、そういう面では、総合経済対策とことしの予算がそのきっかけづくりに大いに役に立つ、波及効果も高い、このようなことで私どもとしては一日も早い予算の成立に一丸となって取り組んでおりますので、御理解をいただければ、このように思います。
○松本(龍)委員 しっかりやっていただきたいと思います。 公共投資の前倒しがずっと行われてまいりまして、確かにそれらがいわゆる民間の不況、今日効果があったこと、不況に対して効果が上がったことは、だれも否定しないと思うわけですけれども、しかし、漠然と前倒しが行われたというふうに言われますけれども、その中身のいわゆる点検をされているかどうか。大手と中小の公共事業による進捗率の推移等、わかりましたら、教えていただきたいと思います。
○望月(薫)政府委員 お答え申し上げます。 委員御案内のとおり、毎年政府官公需について、中小企業向け契約目標を閣議決定させていただいて、着実に進行するようにという努力をしておるさなかでございます。御指摘の建設省関係の所管公共事業でございますが、具体的には直轄事業あるいは公団事業、これらについても目標が決められておりまして、平成三年度の実績を申し上げますと、中小企業向けは三〇・一%という状況でございます。ちなみに、平成四年度は三〇・四%、実数でいって一兆一千六百億円という目標を掲げて、今鋭意取り組んでおるさなかであります。 これはあくまでも直轄事業あるいは公団事業でございますので、今お話しのように、公共事業全体ではどうだろうかということも気になるところでございますが、ちょっとずばり地方単独等も含めた統計を、正確には持っておりませんので、類推になりますけれども、私どもの公共工事の前払金保証統計、こういったもので見ますると、件数で八四、五%が中小企業向け、金額で六二%くらいが中小企業向け、こんなふうな状況になっております。 なお、もう一点補足させていただきますと、先生もこれは御案内のとおり、建設工事というのはいわゆる総合業者と専門業者のいわゆる複合的な組み立て産業である、こういったことをいつも申し上げさせていただいておりますが、その元請といわゆる下請の関係、こういったものを統計で見てまいりますと、私どもは建設工事施工統計調査というのをやっておりますけれども、これも悉皆調査ではなくて営業所十一万カ所について調査したものでございますが、これで見ますると、元請の六二%くらいがいわゆる専門工事業におりている、俗に言う下請、中小企業向け、こういうことに相なろうかと思います。 そういったことで、この数字がいいか悪いかという御議論はあるかもしれませんが、私ども建設省としましては、中小企業に対する配慮というものについては、できるだけのことをさせていただいておる、また建設工事というものはそういうものである、こういった認識で頑張らせていただいておるところでございます。
○松本(龍)委員 いろいろ述べていただきましたけれども、福岡県、私の地元ですけれども、ここの例をとりますと、進捗率で申し上げますと、中小が一〇九・六、大手が一三二・〇、いわゆるJVが一二四・六というふうな数字が上っております。この資料を見てもわかるように、県によってまちまちであり、全体を見るといろいろ議論はあると思いますけれども、やはり大手に偏り、中小にそれほど波及効果が上がっていないということも言えると私は思っています。 県内業者、県外業者ということに関して言いますと、ある県では、県内業者が二割弱、県外業者が五割強の進捗率、またあるところでは、一割ちょっとが中小で、七割以上が大手というふうなことも統計を見てわかりました。 中小企業というのは、会社の数でいいますと全体の九九%以上、また従業員数でも、ここにありますけれども、九五%というふうなシェアを占めています。優良な中小企業の育成は、建設省言われるように、大変大きな課題でありますし、また一方では、昨年策定された第二次の構造改善推進プログラムでも言われるように、不良不適格業者の排除もやられるべきではありますけれども、景気の回復のためには、やはりそこに住んでいる人たち、そこでなりわいをしている人たちが活性化をし、活力を持たなければならない、これが一番大切だと思っています。つまり地場の産業の育成、中小企業の振興が重要で、大きな課題だと思っておりますけれども、その点について、もう一度答弁をお願いをしたいと思います。
○望月(薫)政府委員 建設業の振興について、いつもいつも先生から本当に幅の広い蓄積のある御指摘を賜っていることについて、この席をかりましで、私ども感謝申し上げます。 おっしゃったように、私どもも中小企業というものは建設業の中では非常に重い存在である、こういう認識に立っております。とりわけいわゆる技能工の不足問題等々いろいろと言われている状況の中で、いわゆる専門工事業者というものがいかに大事であるかということについて思いをいたすときに、おっしゃったような意味での中小企業のあり方、振興策というものは非常に大事である、こう思っています。 私ども、そういった観点から、先ほど申しましたような一つの目標を達成していくために、発注標準を厳守する、言うなれば大手が下の方におりないように、あるいは合理性が担保できる範囲内で分割発注をいたす、あるいはまた、いわゆる共同企業体、ジョイントベンチャーの推進を図るなどなど、きめ細かくやっておりますが、ともあれ私どもは、いわゆる大手、中小というものの関係が健全な関係でもって合理的な仕事をしていただくということが、公共事業の発注の立場でも大変大事なことでございますし、経済対策という意味では当然のことでございますので、今後ともそういった気持ちを強めながら頑張ってまいりたい、かように考えています。
○松本(龍)委員 私はなぜこういうことを申し上げるかといいますと、景気が非常に後退をしている、後退をして真っ先にそのあおりを受けるのは、中小零細企業が一番その被害を受けるわけですけれども、きのうの新聞でも、倒産の中身が、いわゆるバブル型の大規模な倒産から深刻不況型の倒産が急増しているという記事が載っておりました。不況になると、今まで中小がやっていた、民間ですけれども、何千万という工事に大手が参入をしてくる。それだけシェアが狭くなったり、また、そういう意味では中小がお互いに首を絞め合うような形となり、さまざまな弊害が起こってまいります。 九二年の四月−九月の建設投資を見ますと、官公庁二一%の伸び、また民間二七%のダウンというふうに、ある統計ですけれども、読みました。 また、しかも建設業にあっては民間が六割から七割あると言われています。そういう意味では、このように不景気なときは、いわゆる公共工事に対する依存度が高くなるのは必然であるわけですけれども、どうぞ今申し上げましたとおり、鋭意中小企業育成のために頑張っていただきたい、これは念を押して申し上げておきたいと思います。 さらに、今ジョイントベンチャー方式、共同企業体方式というのがありますけれども、それらの意義といいますか、趣旨といったものをお聞かせを願いたいと思います。
○伴政府委員 お答え申し上げます。 ジョイントベンチャー制度につきましては、昭和二十八年ごろからいろいろな変遷を経てきておりますけれども、特に当初は大規模な工事につきまして大手大手同士で危険を負担し合い、あるいは技術力を補完し合いながらやるとか、あるいは中小企業の振興ということで中小と中小のジョイントベンチャーというふうなことで始まったわけでございますけれども、その後、このジョイントベンチャー制度、いろいろな形で運用されまして、まだかなり問題点も指摘されてきたわけでございます。 そこで、このジョイントベンチャーの活用のあり方につきまして、昭和六十二年八月でございますが、中央建設業審議会の方で答申をいただきました。本来ジョイントベンチャーはこうあるべきだという答申をいただいたわけでありますが、その中身は、ジョイントベンチャーというのは、特に公共事業の発注につきましては、極力単体発注を基本的にやりまして、それで共同企業体、ジョイントベンチャーの活用は、その技術力の結集等によって効果的な施工が確保できると認められる、そういう場合にやれというようなことにしております。 それで、共同企業体の活用方式でございますが、これは二つ言っておりまして、一つは、大規模で、しかも技術的難度の高い工事につきましては、工事ごとに特定建設工事共同企業体というのを組む。それから、中小建設業者が施工能力アップというような意味でやるのには、中小同士で継続的に組んでいただいて、それを経常共同企業会業体と言っておりますが、そういう中小建設業者が経営力とか施工力を強化する目的で組むという、そういう二つのタイプを推奨しているわけでございます。 これにつきましては、各発注機関がそれぞれこういった考え方のもとに今運用しているわけでございまして、したがいまして、例えば今の中小建設業の振興を図るという目的でいいますと、この経常建設共同企業体、これを極力活用していただくというようなことで、中小企業の施工能力のアップなりあるいは受注機会の確保なりということをしていただくという方向で進めたいというふうに思っております。
○松本(龍)委員 JVの話をされたわけですけれども、ジョイントベンチャー方式というのは、今から六十年ほど前にいわゆるルーズベルトのニューディール政策、フーバーダムから始まったというふうに言われています。その後に昭和二十五、六年ごろから実際的に取り入れられ、先ほど言われましたように、いわゆる安定的な施工またはリスクの分散といったぐあいに、一発型の共同企業体、その後にはまた、中小企業の振興育成また技術力の強化といったぐあいに、通年型の共同企業体方式があったというふうに言われていますけれども、現在JV方式も大手大手の組み合わせがふえてきております。先ほど言いましたように、中小企業の施工力、経営力を強化することによってその育成振興を図るという趣旨もあるわけですけれども、少しずつずれてきているのではないか。 一方でプロジェクトが大型化をすることによっていわゆる中小の参入機会が少しずつ狭められている、そういう問題等々あるわけであります。一方で分権分権と言いながら、中央の権限を少なくしよう、中央集権をなくしていこうということを我々言って面映ゆいわけですけれども、もっと積極的に地方自治体を指導するなど方策をしてほしいのですけれども、経済局長、もう一度答弁をお願いしたいし、また大臣、どういうお考えをお持ちになっておるか、答弁を願いたいと思います。
○伴政府委員 ジョイントベンチャーは、これは民間工事の場合もあるわけでございますし、それから公共工事もあるわけでございますが、特に公共工事につきましては、そういう受注機会の確保というようなことも大事な事柄かと思います。したがいまして、それぞれ発注者の方でいろいろな工夫をしながら今やっているところでございます。 基本的な考え方は、先ほど申し上げましたように、中小企業のジョイントベンチャーはできる限り経常的に組んでいただいて、それで受注機会をその共同作業の中で確保していただくということをいたしたいと思っております。 ただ、発注者によりましてはかなり発注標準がさまざまでございまして、例えば、ある県で第一順位の中に入っている企業の数が非常に多いところとか、少なくて、例えばABCの三段階の規模のランクの業者が同じAの中に入っているというようなところもあるわけでございますし、いろいろさまざまでございます。 それから、発注の規模も、どの程度の区画で切るか、量で切るかというようなところもさまさまでございますので、例えば、今のように細かく発注ランクをわけているようなところは、上位と二番目あるいは三番目と組むといったようなこともあって、いたし方がないかなというふうに思っておりますし、また、そういう運用をしてもいいということは言っております。したがいまして、その辺はそれぞれの発注者の発注対応、それによって区々である。 ただ、お話しのとおり、中小企業は建設業のほとんどを占めているわけでございますので、その受注機会の確保ということでこのジョイントベンチャーを活用してほしいということを言っておるところでありますから、そういった中で活用していただきたいというふうに今後とも指導してまいりたいと思っております。
○中村国務大臣 御指摘をいただきました中小企業の問題につきましては、私も非常に重要な問題である、このように考えております。 基本的にはその経営基盤の強化、構造改善、そして受注機会の均衡あるものを確保するということは当然のことだと思いますが、特に注目していかなければならない問題としては、建設業の労働者の方々の高齢化という問題は、いろいろな要因があろうかと思いますけれども、やはり中小企業が多いということを考えてまいりますと、全産業に対して平均で四・三歳高い、こういうことでございますので、若い人たちが建設業に働けるような環境とは何なのかということになってまいりますと、いろいろと時短の問題あるいは給料の問題、そうしたものが整ってこなければならないということだろうと私は思っております。 そういうものにしていくためには、中小企業の経営基盤をどうやって強化させるかということになりますと、先生御指摘いただきましたような受注機会あるいはそのシェアというものを中小企業としてきちっと確立できるような環境づくりというものは、建設業の近代化のためにも必要でありますし、また事故など起こさないような建設業界の体質強化のためにも必要だろう、このように考えておりますので、そういう方針を基本的に貫けるように指導していきたい、このように考えております。
○松本(龍)委員 ありがとうございました。 今大臣が全産業より建設業が四・三歳高いというふうに言われました。また建設省としても、構造改善推進プログラム、II戦略等で若い人たちが何とかこれらの、厳しい仕事ですけれども、生きがいを持つようにしなければならないということは、もう願っているわけですけれども、そのためには、いろいろ方策はあります。ありますけれども、具体的に言いますと、休みと賃金の問題ではないかな、そこに行き着くのではないかなというふうに思います。 先ほど時短という話がありましたけれども、時短ということは、やはり企業が自助努力でしっかり改善をして行うべきではありますけれども、時短に伴う適正な工期の確保であるとか、あるいは工期の延びによって経費の増大に対して適正な積算、算定をするということも考えられますし、努力をしていただきたいし、また平準化のことも毎年言っておりますけれども、建設省、ゼロ国債あるいはゼロ県市債等々の活用で改善をされてきていますけれども、また鋭意御努力をお願いして、要望にとどめておきたいと思います。 さらにまた、閑散期、繁忙期等々落差があり、これは先ほど大臣が大切なことをおっしゃって、安全の面からもやはりこれも改善をされなければならないと思います。今前倒しの発注目標、上期何%とかいうふうなことがありますけれども、ちょっとこれは提案なんですけれども、第一・四半期の発注確保というふうに、集中回避の方策もあわせて考えてみられてはどうかということを、まず要望をしておきたいと思います。 次に、住宅の問題に移りたいと思います。 これは喫緊の課題あるいは中長期的な課題ということを考えてみますと、大変頭の痛い、難しい問題であるというふうに、私はこのごろずうっと考えております。 先般一月二十八日、我が党の赤松書記長が予算の総括で質疑をいたしました。そのときに宮澤総理大臣は、「平成四年度の予算編成のときに既に相当の高さの公共事業を積んで対応をしようと考えたわけでございますし、またその前倒しもいたしました。」「したがいまして、これがやがて経済に影響を持たないはずはない。これは明らかに間もなくその結果があらわれでまいると思いますが、かたがた住宅建設は比較的順調である。」というように言われています。また大蔵大臣の答弁でも、住宅投資も伸びてきているというふうな答弁を見ました。 果たして、私はこれら百四十万オーダー、不況のときは百二十万、好況のときは百七十万ぐらいあったですか、そういう住宅着工戸数と経済の成長というものが果たしてしっかりリンクをしているのかということを、まずお伺いをしたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの先生の御質問は、住宅建設と日本経済ということでございます。 私ども住宅政策を進めさせていただいている基本は、先ほど御答弁させていただいた居住水準、やはりこれが基本でございますけれども、住宅建設はかなり経済的な効果というものがあるわけでございます。 これも御承知かとは思いますけれども、復習的に申し上げますと、例えば平成四年度のGNP実績見込み、約四百七十二兆となっているわけでございますけれども、民間部門では、いわゆる個人消費と言っております民間消費支出が二百六十七兆円で五七%、これが一番大きいわけでございます。その次が設備投資でございまして、八十五兆円で一八%ぐらい、住宅建設は二十四兆円でございまして約五%、こういう状況でございます。一つの事業といいますか、住宅ということだけとらえますと、民間の投資の中では割合と大きい役割を占めておる、そういうふうな認識を私ども持っておるわけでございます。 したがいまして、日本経済におきまして、住宅投資を、居住水準を引き上げるとともに、住宅投資につきまして期待があるということについては、私どもそのように考えております。
○松本(龍)委員 私が申し上げたのは、言ってみれば、着工戸数がふえたから経済が順調なんだとか、落ち込んだから不景気なんだとかいう、いわゆるフローといいますか、そういう量の問題だけで語る時代ではもうなくなってきたのではないか、やはり中身の問題が非常に重要なのではないかなということを、このごろずっと考えているわけです。 着工戸数の推移を見ますと、昭和五十九年で総戸数百二十万、バブルの真っただ中の昭和六十二年で百七十万、昨年数字が上がったかどうかわかりませんけれども、百四十万前後というふうな話がありました。しかしながら、バブルの真っただ中でさえ持ち家というのは余り伸びていない、推移が余り変化をしていないのですね。いわゆる賃貸とか分譲住宅という不動産業の分野では急増した。持ち家においてはほとんど変化がなくて、シェアというか、これを数字と見るのはおかしいかもわかりませんけれども、シェアにおいては、バブルのときでは一〇%ダウンをしておるというふうな状況があります。 バブルのときの住宅市場の拡大は、言ってみれば、投機やキャピタルゲインあるいは財テク、節税等の手段であって、いわゆる居住をする、そこに住まうという本来の目的から、つまり本来の実需から大きくかけ離れた部分があったのではないかなということを今思っているわけであります。 欧米と比較してみても同様のことが言えるわけですけれども、一九八九年のアメリカが百四十二万戸、二億五千万の人口ですね。イギリスが二十三万七千、ここは五千七百万の人口。日本はそのときに百七十万という数字が挙がって、一億二千三百万ぐらいの人口の中でそういうことがあったわけです。これは欧米と比較してみて、いかに我が国の住宅着工戸数が多いかということが言えるかと思います。 確かに国土の広さ、いわゆる耐用年数の長さ、また居住面積の広さ等々、大きな違いがあるわけですけれども、言ってみれば、さっき言いましたように、いつまでも住宅着工戸数が伸びたからということで語る時代ではない。フローの着工戸数ではなくて、つまり質で語る時代に移行していかなければならない。これは大変難しい問題で私も悩んでいるのですけれども、質というのは居住面積といいますか、住環境、これが大変大事なことであります。 友達にこのごろ話を聞きますと、博多弁で言いますと、今何か買いたいものがあるやと聞きましたら、あるけれども、買っても置くところがない。つまり、住宅というのはそういう消費財も呼び込むような波及効果もあるということも、まさに言えると思います。 住環境とか居住面積を拡大していく、良質な住宅をストックをするということは、将来の消費財の拡大にもつながるわけですけれども、また一方で、これから出生率の低下などでいわゆる不良な賃貸住宅とか不良な住宅なんかが空き家になったり、あるいはコンクリートジャングルみたいな状況が露呈をしないかということも私自身考えています。 そういう意味では、大変難しい問題があるかと思いますけれども、もう一度発想の転換といいますか、そういう質の問題をしっかりとらえて、これからの中長期的な課題にこたえるようにやっていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。 建設大臣にお伺いをいたします。よく聞いていただきたいと思うのですけれども、まさに昭和二十四年生まれで、団塊世代のトップランナーだというふうに私は思っています。我々の世代がどういう問題を抱えているか、よく御存じだと思うのですけれども、今の状況を見ますと、この不況の中で、四十代、五十代という人たちがターゲットになって雇用調整が進んで深刻になっています。将来の生活に対する不安が今増大をしているわけです。これは団塊に限ったことではない、社会全体に蔓延をして、我々もそうなんだという声があると思いますけれども、そういう深刻な状況に今至っています。 さらに、持ち家の第一次取得者ということを考えたときに、これは恐らく三十五から四十ぐらいの間が第一次に求める人たちが一番多い世代ではないか。つまり、ローンの組み方がありますのでそういう世代になるかと思いますけれども、この三十五から四十という世代は、実はバブルのときに大変土地が高騰した、住宅が手に入らない、マイホームが夢になった時代。バブルの時代に三十五、四十といいますと、まさに大臣の世代ですね。まさにそういう団塊の世代が厳しい状況に置かれています。 それともう一つ、私、今福岡の統計をちょっと持ってきたのですけれども、現在最低居住水準未満の世帯に住んでいる人たちの世代層も、大体そのあたりになっています。福岡の例で見ますと、これは都市科学研究所というところが出している本で、「都市とすまい」という文献なんですけれども、この中で、世代特化といいますか、そういうことをやってみますと、四十五歳から五十四歳の間の熟年層の最低居住水準未満世帯が、福岡市ですけれども、これは一三・五%、三十五歳から四十四歳の壮年層がまさに一四・六%というふうに、その時代がやはり一番子供の関係、あるいはさまざまな関係で最低居住水準未満の世帯が多いということも、一つこの例でもわかると思います。 また、そういうことがあるということは、子供たちの世代層も小学校、まあ幼稚園の方もおられると思いますけれども、それから中学、高校という世代層、つまり、そういう子供たちが、最低居住水準未満の世帯に住んでいる人たちが多いということも、裏を返せば言えると思います。そういう育ち盛りの世代がそういう居住水準の中で頑張っている状況です。 先ほど私、住宅着工戸数のフローばかりにとらわれていたのではいけないというふうに申しました。また先ほど大臣も、また長官も言われましたように、いわゆる生活大国の年収の五倍というのも、トップとしてはそういう発言があるかと私は思いますけれども、五倍よりも四倍、三倍の方がいいわけで、六倍、七倍だったら困るわけです。 だから、そういう数字というのも結構ですけれども、やはり中身が大変重要な問題ではないか。「良質な住宅ストック」と所信の中にありますけれども、どう確保していくのか、そういう問題をやはりきっちり見ていきながら、これからの住宅行政を行っていかなければならないというふうに思っております。 喫緊の課題と中期的、長期的な課題ということで大変難しい、また、都市と地方ということ、この整合性も難しい、一概に言えないと思うのですけれども、世代を代表する形でも、また建設行政を代表する形で、中村建設大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○中村国務大臣 ただいま先生の方から御指摘をいただいたことは、私たちの世代共通の抱えている問題ではなかろうかな、大変傾聴に値する御意見だ、このように聞かせていただきました。 住宅政策というものは、今先生が御指摘をいただきましたように、フローの問題だけをとらえていていいのかということは、私も全く同感であります。やはり居住水準を向上させていくということで、とりあえずの目標としては、一九九五年に九十五平米を目標にしている、このようなことと、もう一つは、年収の五倍ということは大都市において一時間から一時間半以内で七十平米、こういうことですが、現在では六・五倍ぐらいでありますので、五倍にするのには、まだ市街化地域内の農地の有効利用とか、低・未利用地、こうしたものを活用することによって下げていかなければならない、このような問題があろうかと思います。 私は、住宅の問題というのは、世代によっても大分変わってきているのではないか、あるいは住んでいる地域によっても、ニーズはかなり変わってきているような気がいたします。私たちよりもずっと若い人たちは、少し狭くでもいいから便利なところに住みたい、こういった考え方を持っていらっしゃる方もたくさんふえてきておりますし、また、先生が御指摘をいただきましたような、きちっとした居住水準を確保しなければならないというような面で、日本人が勤勉である最もシンボリックなものとして、生涯かけて家をつくっていく、ローンを組んで働いていく、こういう勤勉さあるいは目標、こういうものを大切に残しながらも、いかにして変わりつつあるニーズにこたえていくかという問題は、複合的な政策というものを推進しなければならない、このように考えております。 今国会におきまして特定優良賃貸住宅建設、こういった問題などは、まさしくその誘導居住水準を賃貸住宅の面で上げていくためには、現在の住都公団の賃貸住宅だけでは間に合いませんので、そうしたものも含めてやっていく、こういうことによって貸し家に住まれる方々の居住水準を上げていく。そして、確かに御指摘をいただいたように、住宅は伸びてきておりますけれども、持ち家の着工戸数が増えできていない、こういうことでありますので、いわゆる住宅ローン減税だとか、金融公庫の金利の引き下げだとか、あるいは買いかえ特例とか、そうしたものを持ち家対策として十分備えながら、御指摘をいただいたように、私たちの世代、次の世代が家をつくるという夢を失わないで、それが現実のものとなるように、住宅政策としてきめの細かい、国民のニーズにこたえていくような政策をしていかなければならないと思っております。 私も住宅局に、こうした変化が出てきているということを十分念頭に置いて、今までのやり方でない施策というものも考えていくべきであるというようなことも申し上げておりますので、先生の御意見と全く同感でありますので、そういった方向ができるように努力させていただきたい、このように考えております。
○松本(龍)委員 ありがとうございました。 今買いかえ特例等の話がありました。このことについては、いろいろ論議がこれから交わされると思いますけれども、昨年の夏あたりからいわゆる復活論議がありまして、新聞によりますと、建設省、大蔵省のせめぎ合いがある、業界の対策ではないか等々言われたり、また、上限が二億と言われたり、一億五千万円と言われたり、一億に今回なって、またトリガー方式がどうのこうのということがありました。私は、この論議の中で、やはり納税者の視点が果たしてあったのかということを、やはり指摘をしておきたいというふうに思うわけです。 まさにメニューが一つふえるわけで、税の簡素化ということに関しては逆行しているのは言うまでもありませんけれども、それともう一つは、昨年来の復活するかという論議の中で、いわゆるアナウンス効果で売り控えがあったり、売り惜しみがあったということもあったと思うのです。結果的に物件が動かなくなったということもあったかというふうに思います。 そういう中で一つお伺いをしたいのですけれども、これが国民の通常の標準的なライフスタイルに合うのかどうかということをシミュレーションといいますか、具体例をちょっと考えてみました。 例えば、熟年夫婦が夫のリタイアを機に、郊外にもうちょっと居住面積が広い庭つきの家を求めたということを仮に想定をしてください。これは買いかえ特例でですよ。そういうときに、戸建てに移ったはいいが、今度は戸締まりの面であるとか庭の手入れであるとか、そういうものがきつくなったということになって、三、四年たって、やはり利便性がいい、買い物にも便利、戸締まりも余り要らないマンションにもう一回住みかえたいということになると、今度は買いかえ特例が、あれは繰り延べですから、さかのぼってきかなくなる、三千万控除の方がよかったということも考えられると思うのです。 もう一つの例ですけれども、同じような状況で、今度は不幸にもだんなさんが亡くなられた。奥さんは一人住まい。一人住まいはやはりきついということで、利便性がいい方に、また都心の方に戻っていきたいということがあって、また買いかえようと思ったら、なかなかできないというふうな状況も、いろいろ考えられると思います。 そういったときに、特別三千万の控除あるいは軽減税率、それと買いかえ特例があることによって、つまり税が複雑になったことによって、どれを選んだらいいか、どれを選択したらいいか大変迷う。しかも、現場では税理士さんにいろいろ相談をされると思うのですけれども、そういう情報というのが正確に伝わるかどうかもわからない。そういうことに関してどういうふうに思われているか、お答えを願いたいと思います、
○三井(康壽)政府委員 ただいま住みかえにつきまして、一つのパターンあるいは二つ目のパターンをお示しになって御質問をいただきました。住みかえはいろいろなパターンがあるというのは御承知のとおりでございまして、今先生がおっしゃられたのは、一つのパターンであろうと思います。今回の買いかえ特例の制度は、基本は、住みかえによりまして居住水準の向上が図れるというのは非常に明確にデータ上出ておりますので、住宅対策としてぜひこれはやらせていただきたいというのが本旨でございます。それをひとつ御理解いただきたいわけでございます。 そして、今回の買いかえ制度の一部拡充は地価対策に配慮した、これはもう御承知のとおりだと思います。そしてさらに、現在までございました特別控除と軽減税率制度はそのままにいたしましてこの制度ができておる。したがって、不利になるとかということはございませんで、制度としては住みかえが非常にやりやすくなったということも、御理解いただきたいと思います。 そして、この制度をお使いになる場合に八十年居住あるいは十年所有、こういう条件がついているわけでございますので、もし十年の間に二度も三度も住みかえになるというような場合には、一般的に特別控除、軽減税率をお使いいただきたい。こういう両方が選択できるということになっておりますので、その選択につきましては、買いかえ制度をお使いになるかどうかということにつきまして、これから十年は十分お住みになるんだ、こういう前提でお使いになる方が私はいいとは思います。 しかし、その際にその十年先まで見通せなかったとか、そういう御議論があるかもしれませんけれども、買いかえ制度をお使いになる際に、その選択は、お使いになる方々がよくお考えいただきましてどちらを選択されるかしていただきたいと考えているわけでございます。
○松本(龍)委員 それは、今お話がありましたけれども、局長はわかっていらっしゃる。それは当然わかっておられるけれども、言ってみれば、選択をするときに、こういうたくさんのメニューがある、例えば容易にそういうことが判断できるのかということを考えたら、やはり非常に難しいというふうに思うのです。長期、短期も例えば五年、十年という刻みがある、これは十年所有、十年居住というふうになっている。 そういうふうにいろいろな複雑な数字とか、いろいろなものがありますので、そういう意味では、買いかえを選択をした方がいいのか、あるいは特別控除、軽減税率の併用をした方がいいのかということで、いわゆる現場で混乱を起こすということが懸念をされるというふうに私は思っています。そこのところは、要望にとどめておきたいと思います。 このことはこれからも議論になると思いますので、これくらいにとどめておきたいのですが、このことによって、当初いろいろなマスコミ、新聞等で言われたのは、やはりこれによって土地が上がるんではないか、高騰がまた再来をするのではないかということが懸念をされました。建設省は、この買いかえ特例は主犯ではなく従犯であったというふうなことも新聞で読みました。また、いろいろなことでこれから議論になると思います。 そういう、土地の高騰を絶対に招かないということを国土庁長官にお伺いをしたいのですけれども、今大切なことは、土地はいまだに高いということは、長官、新聞でも私、拝見しました、もっと下がらなければならないということもおっしゃっておられます。 言ってみれば、土地の資産としての有利性を縮減していくということが、まだまだ大きな課題ではないかというふうに思っているわけですけれども、先般、一月二十八日の予算の総括のときに、石川要三先生がこういうふうに言われています。監視区域というものがあり云々とありまして、 現実はもう御承知のとおり、ほとんどそれは、もうこの天井を超えてはいけませんよという制度ですから、この天井をみんな下回って今取引が——取引がとまっているような状態ですけれども、あえて取引が行われているとするならば、もう天井なんという問題じゃないというような情勢にある、私はこのように思うのですが、依然としてこの天井の規制価格というものの制度をそのままにしておるのですね。 これは私はもう要らないんじゃないか。 というふうに言われました。私は、いわゆる天井の下で取引をされているなら、あってもいいんじゃないかなというふうに逆に思うのですけれども、これに答えて井上国土庁長官が、まさにこういうことをおっしゃっています。 六十二年につくりましたこの監視区域制度につきまして現在調べてみますと、実際に届け出のあったものの中で価格の指導をしたというのが、まだ実は三割近くあるというような現実の姿がございます。それから、これは都道府県が責任を持ってやっておるわけでありますが、その都道府県からこれをやめようという要請が出てきでおるものも、実はいまだ実例がございません。 ここまではいいのですけれども、その後に、 しかし、地価が非常に下落をしておる、今先生がおっしゃったような実情は私どももよく把握いたしておりますので、今後とも関連する都道府県等とよく相談をしまして弾力的に取り扱っていきたい、こういうふうに考えております というふうに述べられております。これはどういう趣旨の発言かわかりませんけれども、住宅も土地が下がらなければ動かない、先ほど来ずっと言っておりますのは、土地はやはりもっと下がらなければならない、そういう意味で、今の発言と、ちょっと後の方は理解に苦しむのですけれども、そういう決意を国土庁長官にお尋ねをしたいと思います。
○井上国務大臣 初めに、冒頭、松本委員から御丁重なお言葉がございました。恐縮をいたしておりますが、私も長いこと建設省の役人時代から、お父上にいろいろと御指導を賜りまして、今もって御指導を賜っておるわけでございますが、親子二代、御子息にもまたいろいろと御指導を賜る、よろしくお願いいたします。 ただいまのは監視区域のお話だと思います。先般予算委員会で石川要三委員から御質問がございました。今おっしゃったようなことでございましたが、私どもとしては、監視区域の運用につきましては、まだいまだに都道府県からこれを緩和しようとかやめようというような意見は全く伺っておりません。 それから、予算委員会でも申し上げましたけれども、いまだに三割近い価格指導の実績がございますので、これをすぐ緩和するとか、やめるとかというようなことは、ただいまのところは考えておりません。 ただ、これは、御承知のように、もともと恒久的な制度ではなくて、機動的に運用するという制度でございますから、私が御答弁の最後に弾力的運用と申し上げたのは、そういう意味でございます。 したがいまして、まだ今申しましたような実情にございますので、国土庁といたしましては、この監視区域を緩和するというようなことは考えておりません。むしろ、的確かつ弾力的に扱っていきたい、こう思っておるわけでございます。
○松本(龍)委員 的確に行っていただきたいというふうに思っております。 最後に、雲仙・普賢岳のことについてお伺いをしたいのですけれども、噴火から二年三カ月たちました。また、九一年の六月三日、四十三名の死亡者、行方不明者を出してからもう一年八カ月が経過をしたわけですけれども、先ほど建設大臣が所信で述べられたように、今二千人以上の方々が避難生活を強いられております。この間、新聞で見ますと、島原の人口はこの二年間で二千六百人減っている。もともと四万数千のところですから、二千六百がいかに多いかということも言えるかと思います。 私ども地元の福岡では、NHKの放送が終わりますと、雲仙・普賢岳の映像が映るのです、いまだに。それで、例えば口さがない人から言うと、公共放送がむだ遣いをしているというふうなことを言いますけれども、地元の人たちに聞きますと、やはりあの映像が映っていることで物すごい安心感があるというふうな、やはりそれだけ多くの方々が今大変な厳しい状況にあるということが言えると思います。 先月の二十五日に、三人の方々がいわゆる警戒区域に入って、農地の整備や灰の除去作業をされました。公式にはこの三人の方々というのが報道されたのですけれども、私は、以前からこういうこともあったのじゃないかなと思っています。やはりこういうことが起きたなというふうに思うのです。 何でそう言うかといいますと、私は昨年の三月六日に質問をいたしました。そのときに、私は、災害対策基本法の見直しの検討作業に入るべきだというふうに申し上げました。 昨年の九月、九州弁護士会の意見書が出されたわけですけれども、この弁護士会の意見書にも同様の提起をされています。 つまり、どういう提起かといいますと、市町村長がいわゆる警戒区域の設定権者になるということがどうかなというのがありますけれども、ここに書いてありますけれども、「損失補償の規定が存在しない軍との関連で、本来発動されるべき時期に警戒区域設定権限の発動が躊躇された結果、人命が失われると言う本末転倒の事態が発生しないかという問題である。」と、この弁護士会の意見書では指摘をしております。「島原市長及び深江町長は、「警戒区域等の設定に伴う損失補償に関する制度が整備されなければ、今後の災害では、警戒区域等を設定する市町村長はいなくなる。」」というふうに言われております。 まさにこの言葉は非常に大きいわけで、片や人命を守る、片や財産を守る、これらをてんびんにかけながら、いろいろな厳しいせめぎ合いの中で警戒区域というのが設定をされるわけです。私は行ったときからこのことをずっと考えて、国土庁にも特別立法のことを私は申し上げませんでした。 このシステムというか、この法律の体系そのものがやはり厳しいのではないか。つまり、災害が発生をしても、今まさに発生をしようとしているときに、警戒区域にしたら財産がなくなる、居住が奪われる、まさに職業の選択の自由まで奪われる、そういう大きな公権力の発動がこの法律によってあるわけですから、そこのところで市町村長がなかなか発動ができない、片や目前に危険が迫っている、その状況は、やはりこれからの大きなこういう災害に対しては非常な検討をされてしかるべき課題であると、私は前からずっと申してきました。 まさに憲法の十三条あるいは二十五条等々にもかかわっできますし、居住の自由、職業選択の自由等々にもかかわってくる重要な問題だと思います。 損失補償の点では、その意見書では、すべきであるというふうにあるわけですけれども、私はこれらの問題を、ちょっと時間がありませんから、国土庁長官にお尋ねしますが、こういう災害対策基本法、あるいは終わったら激甚災害法というのがありますけれども、災害対策基本法というのは、こういう長期的な、一カ月も想定をしていなかった。しかし、今回もう一年八カ月の避難生活が続いている。台風ですと、まあ水が引くまで一週間、災害が終わるまでどうあっても一カ月ぐらいで、大体後は激甚災害法なんかで処理ができるわけですけれども、この法のシステムがやはりこういう長期的な災害を予測していなかったということは、はっきり言えると思います。 そういう意味で、私は前から申しておりますけれども、この災害対策基本法の警戒区域の設定ということに関して、損失補償の問題等に関しても、やはりもう一度これらの雲仙・普賢岳の今までの経験にかんがみて検討作業に入る、見直しができなければ、少なくとも検討をするというふうな決意をお伺いしたいと思うのですが、お願いをいたします。
○井上国務大臣 私も実は自民党の災害対策特別委員長をずっとやっておりまして、この雲仙・普賢岳の火砕流が発生したのが平成三年の六月三日だと思いますが、七日に現地へ入ってまいりました。このたび、その責任者に就任したものですから、先般現地へ参りまして、復興状況等つぶさに拝見をし、避難しておられる方の、いまだに二千人くらいおられますので、お見舞いをしてまいりました。 ただいまの松本委員の御質問に的確にお答えできるかどうかわかりませんが、警戒区域の設定というのは、やはり相当大きな公権力の発動ではございますが、地域の実情に最も明るい市町村長あるいは地域の住民に最も身近な行政をしておる市町村長、こういう方々の意見をまず一番尊重すべきであるし、こういう方々に非常に大きな責任をおかけしますが、責任を負ってやっていただく、それに対して国とか府県がいろいろと援助をする、支援をする、あるいは補償の問題も起きるでしょうから、そういう問題でとらえてまいりたい、こう思っております。 私も、長期にわたるこういう災害、本当に珍しゅうございます。災害というのは大体一過性で、もう翌日は心配がないというような災害を予定しております。この雲仙・普賢岳については、本当にいろいろな施策で足らないところ、あるいは新しい施策が必要だというようなことを、随分経験をいたしました。 今は御承知のように、二十一分野についていろいろ現行の法律の中であるいはいろいろな政令、基準の中でできる限りのことをやって、一応は、今私は住民の方々の御要望、市町村長の御要望におこたえできているのではないかと思っております。しかし、やはりこういう珍しい災害が、しかも長期にわたってあるということでございますから、法律、政令等も足らないところがないか、これはもう十分常に見直していく必要がある、こういうふうに思っております。
○松本(龍)委員 ありがとうございました。ちょっと市町村長の権限というところは、私自身も、実情に明るいところでいたし方ないと思っています。 ただ、私が言いますのは、警戒区域を設定する、その命と財産をてんびんにかける、このことでまた大きな災害を招くんじゃないか、そういうことをさせない枠組みを災害対策基本法の中でつくっていただきたいということの見直し作業に入っていただきたいということを、もう一度念を押しまして、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○野中委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○野中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。渋谷修君。
○渋谷委員 建設大臣と国土庁長官の所信表明に関連いたしまして、質問をしてまいりたいと思います。 まず土地対策、その中でも非常に重要な地価対策でございますけれども、この地価対策について若干見解をお伺いしておきたいと思います。 まず地価の水準でございますが、最近新聞等の発表等にもいろいろございますけれども、現在の地価の水準の状況について御説明をいただけますか。
○鎭西政府委員 冒頭の大臣の所信表明でも申し述べたところでございますけれども、昨今の地価の動向でございますが、おおむね平成二年秋ごろ ピークにいたしまして、大都市圏においては顕著な下落を示しておりますし、地方圏でも最近はおおむね下落または横ばいの傾向にあります。特にこの傾向は昨年の後半以降、大都市圏の商業地を中心にして相当顕著になってまいっておるのではないか、かように認識しているところでございます。
○渋谷委員 傾向については今大体お話をいただいたわけでありますが、ここの委員会はもちろんこの問題を専門に扱う委員会でありますから、いろいろとこれまでも突っ込んだやりとりをしております。今のその傾向については、どの点を基準にして下がっている状況にあるのか、あるいは適正な水準にあるのか。 かつては昭和五十七、八年くらいの水準に地価を下げるのだということを一つの目標にしてやってまいりました。ここで私自身がやりとりしたことで、ちょっとうろ覚えでまことに申しわけないのですが、五十七年だったか、五十八年だったか、その水準からいいますと、今の地価はまだ高いのか、あるいは何%くらい高いのか、そういうところまで御説明をいただきたい。
○鎭西政府委員 土地政策が目指しております適正な地価の水準につきましては、先ほど来の御議論でもございましたけれども、平成三年の一月に閣議決定いたしました「総合土地政策推進要綱」で、利用価値に相応する価格というふうに言っております。したがいまして、私どもは一口で申しますとそういう価格水準、それから特に住宅についてはもう一つ取得能力というサイドからの配慮というのも必要だと思いまして、そういう方向を目指して努力をしているわけでございますが、その際に、今回の地価高騰が五十八年から五十九年に東京圏を中心にして始まったわけでございまして、一応私どもGNPの伸びとか平均世帯の収入の伸び、こういう経済指標と地価上昇との相対関係が、今回の地価高騰が始まる前の五十八年に比べてどういう状況になっているのかというような観点でフォローいたしているところでございます。 このことを若干申しますと、例えば一番関心の深い住宅地では、東京圏で申しますと、五十八年を一〇〇として、一番最新の公的調査は昨年七月一日時点の都道府県地価調査でございますけれども、この結果二・一六倍くらいになっております。ピーク時は二・五倍くらいになっておりました。これと、その後の五十八年以降のGNPなり平均年収の相対関係ですが、このあたりが大体一・六倍前後ということでございますので、こういう観点からいたしましても、昨年七月一日時点の水準で申しますと、なお相当乖離があるのではないか、かように認識しております。 それから「生活大国五か年計画」との関連でございますが、先ほど建設大臣も御答弁になりましたけれども、あの閣議決定をいたしました計画で目指す一定規模の良質の住宅と年収の倍率、四年時点で大体六・五倍ということになっておりますので、このあたりから見ましても、現在の地価の水準はなお高い水準にあるというのが大方の一致した見方ではないか、かように考えているところでございます。
○渋谷委員 いま細かく御説明をいただいたとおりでございます。地価の状況については依然として高い水準にある。ここで手を緩めるわけには決していかない状況にあるということの御認識を両大臣いただいたと思いますが、それについて大臣の方から御見解をそれぞれお伺いしておきたいと思います。
○井上国務大臣 ただいま土地局長が御説明したような最近の実情にございますが、まだ私は地価が、例えば勤労者の年収五倍で良質な住宅が手に入る段階にまでは下がっておらないという認識をいたしております。 地価税等についてもいろいろお話がございますけれども、私はまだ、土地基本法に沿って実施いたしました今の土地政策推進要綱によってやっております我々の土地政策を緩める段階ではないというふうに思っております。
○中村国務大臣 ただいま国土庁長官からお話をいただきましたように、地価の状況は、比較をいたしますと、まだ完全に下落が定着したという状況ではないという先生の御指摘のとおりだと思います。 そこで、土地対策を今後もきちんと運営をしていきながら、それと同時に、土地をいかにして安定的に供給できるかという供給の方も含めて今後とも対応を考えていかなければならない、このように考えております。
○渋谷委員 今それぞれ御答弁をいただきました。国土庁長官は地価税にも触れてお話をいただいたわけですが、昨今の新聞報道にもございますように、この地価税につきまして経済界などから、この際この地価税をやめたらどうかというような今の経済状況を背景にして発言されている状況にもあるわけですが、この土地税制というのは、猫の目税制では一番いけないわけですね。この地価税というのは、そもそもそういう観点で導入したものではない。地価税を導入した観点をもう一度確認をしておきたいと思いますが、この地価税を導入した背景、目的、意図について御答弁をいただけますか。
○鎭西政府委員 平成三年度の税制改正におきまして、いわゆる土地税制の総合見直しというのが行われたわけでございますが、これは政府税調、あるいは党の税調、あるいは地価税法案の国会における御審議等を通じて極めではっきりした御答弁が行われておりますけれども、土地税制も土地政策の重要な一環として、短期、対症療法的な観点ということではなく、長期的、構造的、体質改善的な枠組みの一つとしてつくられたというように考えておりますので、私どもとしては、あの平成三年度の土地税制の総合見直しについては、今後着実な実施、定着が必要だろう、かように考えているところでございます。
○渋谷委員 昨年都市計画法の改正がありまして、それに関連して本会議場で私が代表質問を行い、そこでもこの地価税の問題については触れました。宮澤総理から明確に、地価税についてはきちんと適用をしていくし、引き続きこれは定着させるよう努力していくといった趣旨での御答弁をいただいているわけでございますが、特に最近またそういう報道なともされている状況にあるわけですから、ぜひここは、両大臣から、この地価税につきまして、いろいろな意味での議論は当然ありましょうけれども、しかし、これについては、今お話がありましたように、非常に短期的な、あるいは応急的な措置で導入したものではない、まさに土地の神話というものを打破するために、保有コストを高めるという観点からこれは導入したという経過があるわけですから、この地価税については、きちんとこの間の経過を踏まえながら、守っていくんだという観点での御答弁をぜひいただければありがたいと思うのですが、両大臣から。
○中村国務大臣 ただいま御指摘をいただきました地価税の問題につきましては、税負担のあり方についていろいろと意見があることは承知しております。この地価税の問題に対しましては、負担の水準、導入後の状況変化あるいは住宅宅地の供給、こうした問題を総合的に勘案しながら今後判断していかなければならない、このように思っております。
○井上国務大臣 ただいま建設大臣が御答弁になりましたが、地価税につきましては、いろいろな基本的な考え方、いきさつ等もございますが、ただ、この法律が通りますときの附帯決議に三年間ぐらいで見直すというようなことも触れられておりますので、そういうことも勘案しながら、常に検討を加えながら対処してまいりたいと思っております。
○渋谷委員 今のお二人の話は、余り明確ではないですね。三年後に見直すという附帯決議は、今のような趣旨での附帯決議ですか。当初、税率の問題について、これは低過ぎるという議論があって、我々の方から、これでは効果がないのではないか、学識経験者等では、これでは地価引き下げに対して効果がないから、したがって、税率を、当初は〇・二%だけれども、〇・三%にし、それからさらに地価の状況を見ながら見直すという考え方であって、これは、引き下げるとか、あるいは地価税をやめるなどという観点で三年後に見直してはないというぐあいに理解しておりましたが、附帯決議について説明していただけますか。
○鎭西政府委員 例えば衆議院の大蔵委員会の附帯決議でございますが、御承知かと思いますけれども、「地価税創設による土地等の時価に対する影響等も踏まえ、最初の検討をこの法律の施行の日から、三年を目途にできるだけ早期に行うよう努めること。」ということでございまして、この附帯決議の背景は、ただいま委員が御指摘になったような、国会における議論というものを通じて決議がなされたというように私も承知しておりますが、その間、たしか参考人の意見聴取のときに、政府税調の石土地税制小委員長の見解が述べられておりますが、これは両方に働く規定ではあるというようなこともおっしゃっておりますので、それについては、種々の状況を踏まえながら、中立、客観的にその実施状況というものを見た上でのいろいろな検討ということになっておるんだろう、かように理解をしているところでございます。
○渋谷委員 大事なところなので、もう一度確認しておきますが、両方に理解できると言ったのはどなたですか。
○鎭西政府委員 ちょっと、ただいま、私、手元に資料を持っておりませんが、政府税調の石小委員長が、参考人の意見聴取のときにそういう趣旨のことをおっしゃっているというように私は記憶しております。
○渋谷委員 後ろから言っておりますけれども、附帯決議は、少なくとも議員の中で議論して、あるいは、例えば野党の側から、その法案の中に盛られなかった事項について要求を行い、そして自民党の方々の温かい御配慮をいただいて、附帯決議をつけるというのが、これまでの経過じゃないですか。そうですね。そうじゃないですか。皆さん、そう言っている。 それを、どこかほかのところから、両方にこれは解釈できるんだという理屈をつけてきて、これは地価税を、今の大臣の答弁で、三年後に見直すということが附帯決議についているから、いわば税率も下げる、あるいは地価税そのものの改廃を含むこともその中に念頭に入っているかのような答弁は、これは、土地問題、地価対策を担当している委員会としては納得いきません。 私はここに時間をとるつもりでなかったけれども、これは基本的にやはり建設大臣と国土庁長官の基本姿勢が問われている話ですから、もう一度答弁していただきたい。
○井上国務大臣 地価税につきましていろいろ御議論があったことは、私もある程度承知をいたしておりますが、私がただいま三年後見直しと言いましたのは、この地価税そのものをやるとかやらぬとかを三年後に見直すという意味で申し上げたわけではございません。そういうふうに御理解なさったとすれば、撤回させていただきます。
○渋谷委員 撤回だけではなくて、この地価税については引き続きその定着を図って、国土庁としての姿勢、建設大臣としての姿勢で、この地価税については、いろいろな議論があろうけれども、そういう猫の目的な対応はしないという理解でいいですか。もう一度、お二人。
○井上国務大臣 地価の暴騰を防ぐという国土庁の立場から申し上げますと、おっしゃるとおり、私どもとしては、地価税は創設をしてまだ一年でございます。そのまま、今撤回をしたりする理由は全くないというふうに思っております。
○中村国務大臣 今国土庁長官がお答えいただいたことでございますが、政府としてそのような基本的な方針には変わりございません。ただ、与党の中に、そういった税調の中で議論が行われたという経緯を先ほどお話しを申し上げました。
○渋谷委員 したがって、御答弁をいただく前に、先ほど地価の水準についてわざわざ聞いたわけですね。依然として乖離をしている。高い水準にあるのです。もちろん、景気対策だとか、あるいは金融機関その他が、例えば不良債権を抱えて非常に厳しい状況にあるなどということは、私も当然それは承知をしていますけれども、しかし、地価ということに私ども限って分析をしてみますと、依然として高い水準にあって、なおかつ、大臣の所信表明の説明の中にもございますような、サラリーマンが平均年収の五倍程度で良質な住宅の取得が可能というところにはまだいっていないということを具体的なデータで言っているわけですから、ここのところはきちんと踏まえていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 それで、きょうは、先ほど私どもの松本同僚代議士の方からも指摘をさせていただきましたが、住宅政策の問題、建設大臣の所信表明の中にも具体的施策の中の一番最初に住宅宅地対策ということが出てまいるわけでございます。 先ほどのお話の中でも出てまいりましたが、住宅の量ではなくて、いわゆる質が問われる時代であるということは、もうお互いにこれは認識を一致できるのではないかと考えるわけでございますが、「国民二人一人が等しく豊かさとゆとりを実感できる社会」ということを前提にいたしまして、この所信表明の中にも「良質な住宅ストックと良好な住環境の形成」ということが打ち出されております。だれも、これに対して反対する人はいないというぐあいに思います。 昨年、私どもの同僚の菅直人議員が「「第六期住宅建設五ケ年計画」及び「住宅・都市整備公団の使命と姿勢」に関する質問主意書」というのを出しまして、その中で、住宅建設の状況について、特に居住水準の状況を明らかにしてほしいということで質問をいたしました。 それに対して答弁書が参りまして、「居住水準の向上を図っている」と言っているわけでございますけれども、答弁いただくよりも、私の方で説明してまいりますが、誘導居住水準を下回っている世帯の割合というのは、これは公共住宅でも二〇・六%あるのですね。それから、一般世帯、全国世帯では六七・二%が誘導居住水準を下回っております。 さらに、詳しく具体的に申し上げますと、都市部においてはその割合がさらに高まりまして、三大都市圏で言いますと、七割を超す世帯が誘導居住面積以下なんですね。京浜大都市圏ではほぼ七六%に達しています。 大臣、これは、所信表明の中でこう書くのは、もちろんそれは一つの目標であり、私どもも考え方を異にするわけではございませんけれども、現実の数字がこういう状況にあるということでございまして、それではこれをどのように居住水準を引き上げていくのかということは、これは大変重要な問題です。ただ頑張りますというげんこつだけでは、これはもうどうにもならない。これを解決をしていくための具体的な施策というのは、どのように用意されているのか、お答えをいただけますか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま菅直人議員の質問主意書につきましての御質問は、そのとおりでございます。 大都市圏を中心にいたしまして、最低居住水準未満の世帯が多い、また、誘導居住水準未満住宅の世帯も多い、こういう実態でございます。 私どもは、多少御説明させていただきますと、最低居住水準、これはできるだけ早期に解消しよう、誘導居住水準につきましては、二〇〇〇年に全国で半数の世帯がクリアするようにしたい。現在は、クリアをしている世帯は三分の一でございます。二〇〇〇年に二分の一に持っていこう、こういう目標を掲げているわけでございます。 そして、そのための施策といたしましては、持ち家と借家、それぞれあるわけでございますけれども、持ち家につきましては、住宅金融公庫の融資あるいは金利の引き下げ、住宅取得促進税制あるいは買いかえ特例等の税制によりまして、住みかえをされる、あるいは建てかえをされる際に広い住宅を建てていただく、こういうふうにやっております。 借家につきましても、なかなか居住水準の向上が思うようにはいかないわけでございますけれども、今回、特定優良賃貸住宅の関係の法律を出させていただきまして、今よりも広い賃貸住宅の建設といいますか、促進を図っていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○渋谷委員 二〇〇〇年までというお話ですが、二十一世紀、二〇〇〇年というと、何か随分先のような錯覚を起こしますけれども、実はそうではない、もう七年もたてば二〇〇〇年ということでありまして、それまでの間に、先ほど申し上げました都市部では七割を超す誘導居住水準ということでいいますと、そういうところまでは全然いっていない。これを半分までにしようという目標でありますと、これはもう大変な、実は今から努力をしなければならないことになるわけですが、特に一般的な意味での取り組みということではなくて、少なくとも公的住宅については積極的に今から建設されるものについてはそういう対応で取り組まなければ、例えば今建てます公団住宅などについてわずか数年で建てかえるなどということはできないわけですから、今建てますと、当然これは二十年、三十年という耐用年数でそれを使用されることになるわけですから、そういう意味でいいますと、誘導居住水準を下回っている二〇・六%という公共住宅、公団が建設をした住宅、この二〇・六%というのは、これは高い数字なんですか、低い数字なんですか。どのように評価されているのですか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま御質問の二〇・六%と申しますのは、第六期住宅建設五カ年計画が始まりましてから公団が建てました約七百戸の住宅につきましての統計の数字でございます。この二〇・六%が誘導居住水準未満だと申しますと、先ほど先生御指摘のように、全国では六七%、大都市の東京圏では七五でございますから、それから見ますとかなり改善された数字であると考えておるわけでございます。 ただし、大都市におきましては、先ほど二〇〇〇年で全国半分と申し上げたんでございますけれども、誘導居住水準の向上が非常にしやすい地方部と大都市部で多少の差があるわけでございます。全国平均で二分の一というふうに目標を立てているわけでございます。 そして、公団につきましても、入居者の方々の住宅の規模によって世帯の数を制限するとか、そういうのを基本的にしていないということもございまして、こういう二〇・六%はまだ誘導水準未満となっております。これは、全国的に見ましてかなり高い水準になっているというふうに私ども理解しているわけでございます。
○渋谷委員 その辺の答弁については、私は余り簡単に合意するわけにはいかないわけでございまして、これは少なくとも公共住宅の供給ですから、民間住宅の場合はいろいろな意味での要素があって、なかなかそれは努力できないという部分もあるでしょう。それについても政府がまさに誘導していくという観点から、税制の面あるいはその他の面で改善を図っていくということだろうと思うのですが、この公共住宅について、私、二割というのはやはり高いと思うのです。これはできる限り少なくする方向で取り組まなければならないし、なおかつ、今これから建設するものについては、そういう誘導居住水準を下回るような住宅建設が積極的に行われることになってはならないというぐあいに思うのです。 なおかつ、この前の答弁の中では、誘導居住水準を下回る世帯の理由について、「公団が入居を希望する者の住宅の選択の自由を認めており、入居世帯について住戸規模に応じた世帯人員の上限を定めていないためである。」という答弁があるのですけれども、これはちょっと納得いきませんね。時間が余りないので答弁を求めません。 入る人の住宅選択の自由を認めているといったって、入る側にしてみれば、給与の制限だとか、給与に見合った形での住宅しか選択できないわけですから、公団の例あるいは政府の側から、入る側が勝手に入っているんだから、もう誘導居住水準を下回ったって自分たちの責任じゃないかのようなこういう形での答弁資料を書いてくる、私は感覚をそもそも疑いますね。ここのところは少し部内で検討して、実際に勤労者世帯あるいは都市部のサラリーマン世帯がどうすれば誘導居住水準を満たした形での住居に住むことができるかどうか、それを考えるのが行政の立場でありますし、もちろん我々もそういう立場で議論しなければならぬわけですけれども、ぜひそこのところはお願いしたい。 そこで、抽象論でやっていましてもなかなか事は前へ進みませんので、少し具体的な事例を挙げましで、大臣にもぜひお考えをいただきたいというぐあいに思うのですが、実は公団住宅でこれから建てようとする住宅の事例についてお話を申し上げます。 これは埼玉で、東京から大体四十キロ圏ですが、桶川の駅前団地、仮の名前でございますけれども、桶川駅前団地の建設にかかわる問題でございますが、この公共住宅の供給に当たっては、今のような議論を踏まえまして、どういう観点でこの総合設計制度を活用してこの住宅を桶川につくることになったんですか。
○三井(康壽)政府委員 私ども公団住宅の供給に当たりましては、適正なる立地で、適正なる価格で、しかも水準の高い規模の住宅を供給するというふうに努力をしているわけでございます。最近では特に大都市圏におきましては、適地というのもなかなか見つかりにくくなっております。また、なるべく高層化をいたしまして、供給の戸数もふやしたいという考えもございます。 そこで、今回の桶川におきましては、桶川市とも相談をさせていただきまして、適地がございまして、そこで超高層の二十五階建ての住宅を建てさせていただく。総合設計という制度を使わせていただきますと、都市計画的な配慮もさせていただきながら供給の戸数もふやせる、こういうこともございますし、周辺の環境もいろいろ考えさせでいただきながら住宅を供給させていただきたいということで、公団が計画をいたして推進しようとしているわけでございます。
○渋谷委員 先ほどの居住水準との関係でいいますと、この計画されている桶川の公団住宅については、都市型誘導居住水準との関係でいいますと、全戸で幾らあって、それを下回っているものは全部で幾らありますか。
○立石参考人 お答えいたします。 まず、桶川駅前でどのような住宅を建設することを計画しているかについてお答えしたいと思います。 公団住宅といたしましては、一般的に世帯人員三人から五人の標準世帯向けの住宅を中心に供給しているところでございますけれども、それぞれの個別のプロジェクトによりましては、地域の住宅需要とか立地状況等を勘案しまして、いろいろな形、規模の住宅を適切に供給しているところでございます。 桶川駅前の住宅建設計画におきまして、二十五階建ての共同住宅におきましては、四十二平方メートルから五十一平方メートルまでの小世帯向けの住宅が九十八戸、六十平米から七十六平米の標準世帯向け住宅百五十八戸、計二百五十六戸の建設を計画しているところでございます。 このような型式あるいは規模別の戸数分布にいたした理由でございますが、まず、この土地が桶川駅前の非常に交通至便な位置にあるというようなところから、若年世帯を中心とする需要が多い。それとまた加えまして、その近隣に既にパークタウン若宮という既存の住宅団地を公団が供給しているところでございますが、その団地におきましては、すべて三LDK以上の比較的大型の賃貸住宅を三百五十六戸、既に建設している実績がございます。こういうようなことを勘案いたしまして、やや小世帯向けの住宅の多い建設計画としたところでございます。 なお、誘導居住水準との関係でございますが、誘導居住水準は、入居者の世帯構成によってその住宅で誘導居住水準にあるかどうかということを判断するところでございまして、計画段階では、どのような世帯が、あるいは世帯規模の世帯がどう入るかということについては、予測し切れないところでございましで、後半の部分については、今の段階では予測できないとお答えするしかないと思っております。
○渋谷委員 大臣、今の話は余りよくのみ込めない部分もあろうかと思いますが、誘導居住水準については、まず世帯人員を列挙してありまして、その世帯人員に対応した形で部屋の広さというのを規定しているわけですね。これは建設白書の中にそういうぐあいに書かれているわけですね。その世帯人員が例えば一名であれば、住戸専用面積は三十七平米であるとか、あるいは今お話があった三名であれば、例えば二LDKで七十五平米であるとかというぐあいに数字が出ているのですね。 私は、だから今言った計画の中でどれだけ誘導居住水準を上回っているのかということで聞いたのだけれども、それには答えない、都合が悪いから。なぜかといいますと、ワンルームみたいな形のものは、これは一応計画としては四十八平米、これは十六戸ですけれども、先ほど全部で二百五十六戸と言いましたが、十六戸。これだけは、都市型誘導居住水準で三十七平米から四十三平米ということですから、何とかかんとか上回って、クリアしている。あとは一LDK、二DK、二LDK、三LDK、全部誘導居住水準を下回っているのです。そうじゃありませんか。
○立石参考人 お答えいたします。(渋谷委員「そこの部分だけね」と呼ぶ)はい。 先ほど御答弁いたしましたが、今委員御指摘のように、居住者が三人、四人、五人ということになれば狭い住宅は誘導居住水準を下回りますし、例えば四十二ないし五十一平米の一LDKの建物でございましても、一人ないし二人世帯であるならば、十分に誘導居住水準よりは上になっているということでございまして、住都公団の住宅は、入るときには、何人の世帯はここの住宅に入れというようなことはできないで、申し込みによって分譲しあるいは賃貸しておりますので、それは今の段階では予測できないと申し上げたところでございます。
○渋谷委員 それだったら、もともと誘導居住水準そのものが成り立たないじゃないですか。では、どうやって人員に対して誘導居住水準というのは計画を立てて、それで大臣、さっき言ったみたいに誘導居住水準を上回る形での住宅政策を立てていくのですか。何の根拠をもって立てていくのですか。
○三井(康壽)政府委員 ただいま、住宅公団の供給する団地の入居者自体が計画の段階から誘導居住水準を上回るように計画しているのかどうかということにつきましては、理事が御答弁申し上げましたように、必ずしもリンクできてないということでございます。 しかし、政府といたしましては、誘導居住水準を上回る住宅を建てていきたい、それはひとえに規模増を、政府の補助金とか利子補給金とかそういうことを入れることによって規模増を図る、あるいは公団内のその他の経営努力等によりまして規模増を図っていく。それで、全体として、施策の基本的な方向として誘導居住水準を二分の一、二〇〇〇年までに早く達成するように努力していきたい、こういうふうに御理解いただきたいわけでございます。 一対一の対応関係で今回の公団住宅につきまして建設中のものを御説明し切るのは、なかなか難しいということでございます。
○渋谷委員 これは、基本的には家賃負担能力とリンクする問題でして、それは当たり前の話なんですね。たくさん所得をもらっている人が広い方がいいと言えば。それは三LDKに住んだっていいわけですよ。そのことをとやかく言っている話ではない。 だけれども、一般的に言って、所得階層というのがあって、それに対応した形でどういう住宅を供給していくかというところから住宅政策というのは出てくるわけですね。当たり前の話ですね。 そういう観点で言えば、この桶川の、少なくとも総合設計制度を活用してつくるこの住宅に関しては、先ほど来申し上げているように、決して将来のこの誘導居住水準をクリアするという形で計画を立てているものではないということが、今私が具体的に数字で申し上げましたけれども、せいぜい一DKですね、一DKの、一人で住むそういうものがせいぜいクリアしている程度で、あと想定されている一LDK以上、複数で住むというものについては、誘導居住水準を上回ってない、下回っているということだけは、具体的な事実として明らかじゃないですか。そのことだけは、ちょっとお認めいただけませんか。
○立石参考人 お答えいたします。 住宅建設五カ年計画の中での誘導居住水準でございますけれども、住戸の専用面積につきましては、一人では三十三平米、また二人では四十八・五平米等となっているところでございます。そういうようなことから考えますと、先ほどの九十八戸の四十二から五十一平米までの住宅がございますが、これらは二人世帯までは誘導居住水準を満たすことになるのではないかというように考えております。さらに、それ以上の広いものについては、三人ないし三人強くらいまでの誘導居住水準を満たすものだというふうに考えているところでございます。
○渋谷委員 余り細かいやりとりをしても時間がなくなっちゃうから、申しわけないのですけれども、今の九十数戸という話は、これは計画の数字では今の七十五平米ではなくて、九十五というのは六十二平米から六十四平米というぐあいになっていませんか、数字としては。そうじゃありませんか。都市型誘導居住水準は七十五平米だけれども、実際に建てる計画のものは六十二平米から六十四平米、二LDKというのはそうなっていませんか。
○立石参考人 お答えいたします。 一LDK九十八戸というのがございますが、この中には一DK十六戸、一LDK三十二戸、一LDKのやや広いもの四十八戸、一LDKのさらに広いものが二戸、やや狭いものが二戸ということで、一LDK系のものが九十八戸ございます。それ以外のものにつきましては、二DK、二LDK、三LDK等でございまして、これらを合わせまして百五十八戸という計画を立てているところでございます。
○渋谷委員 細かい数字のやりとりをこれ以上やっていましても、これは事務的に後できちんと確認をしておきますが、いずれにせよ大臣、今言ってすっきりわからないように、なかなか答えようがない。向こうも。 私が調べたところでは、少なくとも誘導居住水準を一部それは上回っている部分もありますけれども、ほとんどの部分が上回ってない、こういう住宅を今これから建設するのです。 大臣がこういう所信表明をやりながら、その中で建設をしていく。ただ、良好な、質の高い住宅ストックをつくっていくというだけの話ではなくて、この住宅建設に当たっては、都市部において活用される総合設計制度を導入しまして、東京郊外の桶川という地域に総合設計制度を活用して、今二十五階建てのビルをつくる。この二十五階建てのビルをつくるに当たりましては、実はここには事前に市の方で地区計画が設定をされています。ところが、この地区計画をつくったときには、こういう計画はもちろんございませんで、この地域の用途は商業地域といたしまして良好な商業業務地区の育成に努めるということになっております。ところが、この総合設計制度についてはこの地区計画の後ですね、事実関係の確認で言いますと。それはどうですか。
○立石参考人 お答えいたします。 地区計画が定められましたのは昭和六十年九月二十六日でございまして、ただそれ以前に公団と桶川市との間におきましては、この地域の開発について基本協定、基本構想を結び、さらに基本計画書を結んでいるところでございますが、それらの中においては、リザーブ用地として都市施設用地を含むというようなことがございますので、地区計画はそれらと考え方を同じにいたしまして、この地域の健全な商業業務地区としての育成と良好な環境を維持し、美しい町づくりに努めるということで地区計画は受けでおります。 また、先生御指摘の総合設計につきましては、平成四年の十一月十三日に総合設計が許可になったところでございますので、地区計画の後でございます。
○渋谷委員 今申し上げましたように、一つは地区計画の後であるということと、それから地区計画の中では、もちろんこうした高層住宅についての計画というのは予定されていなかった。本当は基本協定とのかかわりだとか、いろいろな話を伺いたいのですが、もう余り時間がありませんので、結論部分で申し上げますと、先ほど申し上げましたように、大臣の施政方針で言えば、「良質な住宅ストックと良好な住環境」、それは何もつくる建物だけが良好な住環境ということではなくて、その建物をつくることによって影響を受ける、例えばその周辺の既存の住宅地に対しても悪影響を与えることがあってはならない、これは当たり前の話なんですね。 そういうことを踏まえた形で考えますと、この桶川の公団の住宅建設については幾つか問題がある。幾つか問題がある具体的な事例で申し上げますと、周辺住民から日照の問題について問題が指摘をされまして、これについては県の方に指導要綱などがございます。指導要綱については、何もこれはそういう公共住宅の場合だけではなくて、一般の建物の場合もそうでありますけれども、両方から申し入れがあって初めて県が間に入ってあっせん、調停をするということになっているんですね。 二十五階建ての建物ができるわけですから、地域住民が、日照の問題が当然かかわる問題が出てくる。その指導要綱に基づいてぜひそのあっせん、調停に応じてくれということで言いましても、公団側はこれに応じようとしない。これは、なぜ公団は応じようとしないんですか。
○立石参考人 お答えいたします。 まず、先ほどちょっと答弁を漏らしまして先生に御理解いただいてないところがございますので、若干補わせていただきますと……(渋谷委員「時間がないからそれは後にしよう」と呼ぶ)重要な論点でございますので。 地区計画の中においては、高層かどうかは別といたしまして、住宅の建設については排除していませんし、またそういうような計画が進んでいる中で地区計画がかけられたことについて説明をさせていただくのをお許しいただきたいと思います。 さらに、現在の指導要綱に基づく調整に公団が応じないということでございますが、この点についての御回答をさせていただきたいと思います まず、当該計画における日影の影響といいますのは、四戸ほどが大きく影響を受けると言われておりますが、最大の住居におきましてもおおむね午後二時以降午後四時までが有効な日照時間ということになりますと、二時以降で二時間弱の日影が敷地内に落ちる、ほかのものは一時間程度のものになっているところでございまして、こういうような水準は建築基準法の規定にも問題がございませんし、さらに日影の問題といたしまして、駅前のところでございますが、受忍の範囲にあると考えておりまして、こういうような考え方から、指導要綱の手続での日照調整という手続を改めてする必要はないと考えておるところでございます。 しかしながら、日照調整以外に県の指導要綱の中には日照相談の事項がございます。こういうような手続におきまして、県からの指導を受けまして、これまで地元の住民あるいは周辺の住民に対しても理解を得べく再度適切な説明を行ってきたところでございまして、こういうような結果として総合設計の許可を得たのだというふうに思っております。しかし、県がさらに日照相談について応じるようにということでございますので、この日照相談の手続については、県の日照調整申請者または関係者に対しましても理解を得るべく相談に応じていきたいと考えているところでございます。
○渋谷委員 答弁をわかりやすくしてもらわないと困るのですが。だから、県からも応じろというぐあいに来ているわけでしょう、それは応ずる気がないということ。
○立石参考人 埼玉県の建築指導要綱におきましては、日照問題については、まず相談を前提としておるところでございまして、日照相談に対しまして、県は日照相談に応じ、これらが円滑に進むようにするということがまず第一の原則でございます。 そしてまた、第二に、当事者双方から日照調整をしてほしいということが県の方に申し入れられた場合には、県が日照調整を行うことができるということになっておりまして、この日照調整につきましては、公団の方からは日照調整の申請はしないということでございますので、日照調整は成立しないであろうと見ているところでございます。
○渋谷委員 制度の中身は私はわかっているのですよ。時間がないからもう少しきちんと短く答えてくれと、さっきから言っているのじゃないですか。 応ずる気がないというのは、一体どういうことですか。公団というのは公的な組織じゃないですか。少なくとも総合設計制度という周辺に対して影響を与えるような事業について周辺住民に理解を求めるのは、当たり前じゃないですか。周辺住民から指導要綱に基づいて応じてくれというお願いが行って、県の方からも応じてほしいというような指導があるのに、応ずる気はないというのは、一体どういうことですか、これは。 短く答えてください。応ずる気がないならないでいいです。
○立石参考人 まず、日照調整ということは両者が申請をしたときに調整になるわけでございまして、これについては公団の方からは日照の調整をしてほしいという申請は行わない。県からは何らの要請は受けておりません。しかし、かわりに日照の相談には応じたい、指導要綱の一部の手続の方ではやりたいというふうに考えておるところでございます。
○渋谷委員 個別にそれぞれにかかわる方々のところにあなた方が説明に行っていることは聞いているのですよ。それは説明と言わないですよ、それは談合と言うのだ。公の場で、第三者がいるところでそれが一体どういうことかということで明らかにしていくというのが、今どきの時代の行政と国民との間のあり方じゃないですか。制度がなければまた別ですよ。制度がなくたって、地域住民がいろいろなことを言う場合がある、住民運動を起こす場合もある。県の指導要綱があって、それに対して、住民の方はその指導要綱に基づいて調整してほしいということ。 大臣、論点わかりましたでしょう。もう幾つかありますけれども、例えばこの問題について住民が言っているのに、公団の方は応ずる気がない。こんな姿勢で、少なくとも政府の住宅供給政策に対して国民から理解が得られますか。理解を得られませんよ、こんな姿勢じゃ。 ほかにも幾つか指摘しましょう。例えば総合設計制度の問題について、土地については、都市部においては、例えば大都市圏においては、土地の利用については非常に限られているから、高度利用しましょうという議論があるのは知っています。しかし、質問主意書の中でも指摘いたしましたけれども、高層住宅については居住者に対する影響があるということは、いろいろ学会などでも指摘されているのですね。答弁書の中では、これは研究課題の一部としてどこかで研究を行っているということは承知しているという程度の答弁です。 今あちこちに、私の地元でも約百五十メートルの高さの集合住宅の建設が行われる状況にあります、これは民間がやろうとしているわけですけれども。そういう高層住宅の居住者に対する影響がヨーロッパなどでは指摘されている。日本の学会でも最近指摘されている。 建設省は、これから積極的に進めようという立場でいながら、積極的に予算を組み、あるいは外郭の研究機関に委託をして、そういう高層住宅、既に建ったものも幾つかあります、その居住者に対してアンケート調査をするとかあるいは医学的な意味での調査をするとか、そういう姿勢をなぜ持つことができませんか。
○三井(康壽)政府委員 超高層住宅につきまして、そういう住宅が健康とか日常の生活にどういう影響があるのか、こういう御議論が日本でもかなり活発にされるようになりました。 御承知のとおり、高層階におきまして母子の方々が割と外出しなくなってストレスがたまるとか、あるいは妊産婦の方に影響が悪い、そういった御意見もございます。 また一方では、これは別の学者の御意見なんですけれども、そういったストレスがたまらないように、高層階でずっとおられるのではなくて、やはり外へ出て、外出等によってそれは解消できるとか、そういった学説をおっしゃる方もおられまして、私どももまだ定説がないのかなというふうに思っているわけでございます。 そこで、この間質問主意書で書いてございました中では、研究主体は超高層住宅の居住環境に関する研究検討委員会というのがございまして、地方公共団体、公団、それから私ども建設省建築研究所なども入れました研究委員会というのができておるわけでございますが、私どもの直接のお金、建設省のお金でやっているわけではございませんので、少し遠慮して質問主意書のときにはそういう書き方をさせていただいたわけでございますけれども、私どももこの問題につきましては、やはりこれから高層住宅というのをある程度建てていかなければいかぬと思っておりますので、きちんとした研究とか調査とか、あるいは学者の先生方の御意見を聞いていきたいと考えているわけでございます。
○渋谷委員 それは、大臣が所信表明の中でも言いますように、良好な住宅ストックを形成しなければいけないのですから、今高層住宅をぼんぼんつくって、後から幾つかいろいろな研究事例が出てきて、精神的な影響だとかその他もいろいろ指摘されているのです。結果、これはとても人間が住むところじゃない、百五十メートルの高さは鳥がすんでも当たり前だけれども、人間が住むところじゃないということで、不良な住宅ストックになる可能性だってあるわけですよ。 そういう意味でいえば、今遠慮がちに言ったけれども、建設省がもっと積極的に、良好な住宅ストックを形成するんだという観点から、その居住者に対する影響ということはできる限り早くそういう研究機関をつくって調査をやり、いろいろ問題があるとすれば、それはもう率直に見直しをしなければならないということになろうと思うのですが、そういう取り組みはぜひやっていただきたい。 先ほどの話に戻りますが、二十五階の、総合設計制度を使った、これも高層住宅です。地区計画がありました。それは先にできているということは認めました。その地区計画に対して、二十五階の高層住宅をつくるということは非常に大きな影響を与えるものでしょう。この住宅建設について、地区計画はその地域の住民の合意のもとでつくり上げられてきたものですから、それに大きな影響を与える、こういう開発計画については、当然地域住民の合意形成を図るための取り組みというのは、慎重な上にも慎重に行わなければならない。 ところが、答弁書にもあります。こういう場合について公聴会を開くつもりはない。正確に言った方がいいでしょうね。周辺環境に対する影響というのは総合的な配慮がされているということだけ、言葉だけなんですが、それで手続上十分配慮されるから、御指摘の公聴会の開催の制度化などを指導することは考えていないということを答弁書で明確に書いてきていますね。 こんなの、今どき、ヨーロッパやアメリカの都市政策だとかあるいは町づくりの中では考えられない答弁ですよ、本当に。お上のやることは何でも正しいというぐあいに思っているんじゃないでしょうかね。 地域住民の声をどうやって行政に反映させていくか。それはいろいろな意見が出てくるでしょう。その意見を、オープンな場でみんなが参加して、そしてその地域をつくり上げていくということの中から、初めてその地域に対する例えば愛着てあるとか参加意識もわきますし、町づくりに対して地域住民の言ってみれば積極的な協力も得られるわけですね。 この桶川の開発については、これからもまだ開発が続くのじゃありませんか。今度の問題でこうしたトラブルが起きて、それを見切り発車で、それでこれは建築審査会にもあれが出ているでしょう。三月には審査会が開かれるといったようなことの予定にもなっているようですけれども、そういうことにもなっているにもかかわらず、工事着工はこの二月中にやるというぐあいに聞いているのですが、いかがですか、そのとおりですか。
○立石参考人 お答えいたします。 まず、このプロジェクトは当初平成四年八月に工事着手することを予定しておりまして、平成六年の六月に供給すべく建設計画を立ててきたところでございます。そしてまた桶川市も、この地域の熟成のためには公団住宅の早期建設を望んでいるという状況でございます。 こういうような状況でございまして、地元あるいは関係者と十分調整をしてきたというふうに考えているところでございますが、その結果として、平成四年十一月十三日に総合設計の許可を受けたものだと考えております。 審査請求は、この総合設計の許可に対しまして十一月の二十七日に出されたところでございますが、しかし、県といたしましては、その後十二月十五日に、この計画につきまして建築基準法十八条に基づく計画適合通知を出し、公団の方が受領したところでございまして、県のこれらの判断、また桶川市の要望、さらに住宅供給の必要性、そういうようなことを総合的に勘案いたしまして、可能な限り速やかに工事着手を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○渋谷委員 二月中に工事をやるのですか。
○立石参考人 できるだけ速やかに工事着手を図ってまいりたいと考えております。
○渋谷委員 私は、率直なところ納得いかないですね、このやり方は、こういう事例が各地で続くのであれば。ましてや、公共住宅の建設でしょう。市の方がオーケーと言ったって、市は行政の立場でしょう。これまでのいろいろな経過の中で、桶川市の住民の方々から、幾つもこれに対する心配やあるいはいろいろな形での要望などが寄せられている。例えば日照の問題もありました。行政の側が行政の立場でいろいろな説明に行っていることは、一方的に行っているでしょう。しかし、県の指導要綱に乗ってはそれに応ずるつもりはないということを、大臣、明確に言っているわけですね。 大臣は所信表明の中で、私も納得しますよ、「ゆとりある住生活の実現」「良質な住宅ストックと良好な住環境の形成」、大いに結構でしょう。だけれども、現場でそういったことについての配慮ある具体的な行政施策が行われなかったら、現場から反発が起こるでしょう、建設省は一体何をやっているのかということで。 これはとても大事なことですよ。個別具体的な問題に大臣がお答えになるということは、これはいろいろ問題があるかもしらぬ。問題はあるかもしらぬけれども、しかし、具体的に現場の話がわからなければ、幾らこうして文章でいいことを言っても、そのこと自体は国民に伝わらないということになるのですね。 この問題は、幾つかの点で問題があります。先ほど言った、例えば公聴会の問題、私は公聴会を開くべきだと思います。それは、市がどう言ってきたか、そのこととは別に、本来、こういった町づくりの問題に関しては、市民がきちんと参画できる場できちんと議論をして——それはなかなかいろいろな議論があって合意形成というのは難しいということはわかる。しかし、そういうプロセスを踏まえていくことが、これからの時代の町づくりにとっては必須の問題だというぐあいに思います。 そのために、この前都市計画法を改正をして、例えば市町村のマスタープランといったこともつくろうということにもしたわけですね。これだって、ここでのやりとりの中で、条例によっては、例えば市民参加の条例などもつくってやることができるということも確認をしたところです。 大臣、今の様子だと、これは例えば審査会にもかけられる、あるいは日照の問題もこれあり、地域住民から言われているけれども、これは見切り発車だ、この間の経過があって、年度の予算のこともある。こういうことについて、今の議論を踏まえながら、大臣の御見解をお伺いをしておきたいと思うのです。
○中村国務大臣 ただいま先生から御指摘をいただいた問題は、私正直申し上げまして初めて聞いている話でございますので、かなり具体的なお話でございますから、今までの経緯等を踏まえつつ、先生の御意見を参考とさせていただきながら検討させていただきたい、このように思っております。
○渋谷委員 幾つか予定をいたしました質問で大事な問題が残ったことがございますけれども、またこれは次回にすることにいたしまして、私の時間が参りましたので、これで終わります。 ありがとうございました。
○野中委員長 次に、山内弘君。
○山内委員 前回も御質問申し上げましたけれども、去る二月一日、東京都江東区の水道工事の現場においで五名の死傷者を出すガス爆発事故の発生、この死傷者はすべて下請業者の労働者であり、さらに、そのうちの三名が亡くなられたわけでございます。一人の方は重傷、これ全部青森県出身の労働者であったわけでございます。 今回の事故に限らず、建設工事における労働災害の被災の中にこのような地方出身の下請労働者が非常に多いわけでございまして、突然一家の支えを失うことになった遺族の方々、重傷を負われた方のお気持ちを考えると、まさに痛恨のきわみでございます。今回の事故に関して、私といたしましても重大な関心を持ってその対応を見守っているところであります。 二月四日に質問いたしましたが、このときの私の質問に対し、建設省としても、工事の安全対策に全力を傾注して取り組み、同種の事故の防止のために、建設省は、関係した工事の安全点検を行うとともに、建設業者を指導するとの御説明をいただいたわけでございます。 実際どのような措置を講じられたのか、その点について、まずお伺いをしておきたいと思います。
○伴政府委員 お答え申し上げます。 前回先生から御指摘ございまして、今御指摘の点でございますけれども、今回の事故を踏まえまして、二月三日でございますけれども、関係機関に対しまして、特に発注者のサイドでございます、特に建設省所管の発注機関に対しまして、それぞれから、建設省関係のシールド工事を緊急点検するようにというふうに指示いたしました。あわせて、現場作業員あるいは公衆の一層の安全確保を図るように指示したところでございます。 次の日の二月四日でございますが、建設業者団体を通じまして、各建設業者に対しましても、この緊急点検の実施に協力してもらいたいということと、あわせて、可燃性ガス等の発生の可能性のある場所で工事を行うに当たりましては、その発生量とか濃度等を十分に監視して、爆発が生じないような措置を講ずるように指導いたしたところでございます。 これらの指示あるいは指導内容の徹底を図りまして、今後関係機関の事故原因等の調査結果が出ると思います。そういったことを踏まえまして適切な対応に努めてまいりたいというふうに思っております。
○山内委員 今言ったような緊急措置を講じられたようでございますけれども、この建設工事における労働災害の防止については、これは労働省の所管でございますけれども、ここにだけ任せておくということであってはならない。建設工事の主要発注者であり、また建設業を所管する立場として、建設省に期待したいというところが私は非常に大きいわけでございます。今後建設省としても、労働省とも緊密な連携をとりつつ、このような事故が発生しないように、労働災害の防止に対し強力にその施策を推進していただきたいと考えておるわけでございます。 その点に対する建設省の考えを明確にひとつ出していただきたいと思うわけでございます。
○伴政府委員 建設工事の安全確保につきましては、建設省も一生懸命取り組みたいと思っておりますが、あわせて、こういう問題でございますので、関係省庁が協力してその実現に努めていくということも大事かと思っております。 今時に御指摘の労働省でございますけれども、労働安全衛生法を所管いたしております。そういうこともございまして、従来から本省レベル、それから地方レベルでそれぞれ連絡会議を設けさせていただいておりまして、労働災害の状況あるいは原因の分析等の情報交換をやりましたり、あるいは施策の連携など努めているところでございます。今後とも緊密な連携、連絡をとって事故防止に努めたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○山内委員 今回の事故だけではなくて、労働災害の被災者を見るとき、これは非常に悲惨な状況というものがあるわけでございます。特に、建設工事における労働災害は全産業の三割、死亡者に至っては全産業の四割、これほど占めておるというふうに言われておるわけでございますから、建設工事の安全確保は、そこで働く労働者の生命、体を守るためにも非常に重要な問題と考えておるわけでございます。 最近、特に労働災害における死亡災害は減少しておるという状況もあるとは言われていますけれども、なおその数は非常に多い。特に公共投資が増大する今後の状況を考えるときに、安全確保の一層の充実というのは欠くべからざる条件であると私は思うわけでございますので、この点に対して、今回の事故を教訓としながら、建設大臣は建設工事の安全対策のために明確な一つの指標を示していかなければならないのではないかと考えるわけでございますけれども、その点に対する御所見を賜りたいと思うわけでございます。
○中村国務大臣 お答えいたします。 先般の委員会でも先生の方からこの件につきましては御質問いただきまして、改めてこの事故でお亡くなりになりました皆様方の御冥福を心からお祈りを申し上げながら、今御指摘をいただきましたように、労働災害の中で建設業が占めている割合が大きいという点につきましても、実は昨年値で、速報値でありますが、昨年九百六十六人、五年ぶりに一千人を割るんではないかというようなことで確実視していたところに起こってきた、こうした事故でございます。ほかの産業と比べますと、建設業の場合はどうしても災害がある面では除去しにくい状況にあるということは、先生も御理解をいただけるのではなかろうかと思います。 まず第一点としては、屋外の工事であるということ、省力化がしにくいということ、そして工事現場がいろいろと分かれておりまして、そして今熟練工が不足しているというような状況。その上に、今建設労働者の方々の平均年齢が四十四・三歳ということで、他の産業に比べて非常に高齢化が進んでいるというような状況、こういった中でいかにして事故を未然に防いでいくかということになりますと、従来のような規則あるいは書類、そうしたものを整備しながら指導していくというだけではどうしても限界にあると私たちは認識しておりますので、熟練の方を中心としたチームワークを組んで、一人一人の方々の安全に対する基本的な意識の高揚というものは非常に大切である、このように考えておりますし、また、この元請、下請関係の中でやはり改善されなきゃならない、問題の改善を進めていかなきゃならないということは、当然のことでございます。 それと同時に、適正な積算と工期の設定、こうしたものが無理のない状況の中で工事が発注、受注できるような環境づくりをしていくということを進めながら、少しでも労働災害が少なくなるように万全の体制でこれから取り組んでいかなきゃならない、このように考えております。
○山内委員 建設行政というのは、これは我が行政の中でも極めて重大でございまして、いわば四百三十兆の問題もございます。我が国の内政上の最重要課題ということで、まあいろいろあるわけでございますが、生活大国の実現、そしてまた政府が策定した経済計画、これらの問題を見ても、国民一人一人が真に豊かさを実感できる状況、こういうふうなものをつくるためには、どうしてもこれは極めて重大な要素をはらんでおるわけでございますので、国民が豊かに快適な暮らしを営むためには、今いろいろ議論になっておられた住宅の問題、社会資本の整備の問題、こういう問題を着実に推進して、先進国として恥ずかしくない、そういう水準を達成していくことが不可欠な条件であると思うわけでございます。 そこで、平成三年度を初年度とした十カ年で四百二十兆の公共投資を進める、この内容とするところが、公共投資基本計画に基づいて住宅と社会資本の整備、この推進を図っていくんだ、こう言っているわけでございます。 そこで、公共投資を進めるために、建設業ではまずなかなか人が集まらないという状況があると思うわけでございます。いわゆる三Kの問題ですね。この若者を中心に現場離れの風潮が見受けられるわけでございますけれども、この労働力不足の問題をどう予想されなければならないのか。また、この中で建設労働者を円滑に確保していくためには、建設業者自身の努力が不可欠の問題であると思うわけでございますけれども、その衝にある建設省としてしかるべき方策をまず講ずることが極めて重大であると思うわけでございます。 そこで、建設省として今後公共投資基本計画を作成し、政府の言うこの対策を具体化するために、建設労働者をどう確保していくのか、その対策はどうあるべきと考えておられるのか、まずその考え方をお尋ねしておきたいと思うわけでございます。
○中村国務大臣 お答えいたします。 先生御指摘をいただきましたように、現在その建設関係の労働者の方々が非常に不足しておるということについては、深刻な事態である、このように認識しております。 実は、私も近いうちに全建の関係者の方々とこの問題について、どう人材を確保できるかということについて、業界の内部事情等も含めて意見を聞かせていただきながら、基本的な問題意識を建設省の中にもさらに今まで以上に高められるように努力をしなければならないということで、お会いをする予定を近日中に立てさせていただいております。 そして、現在建設省の中におきましては、中央建設業審議会人材専門委員会をつくりまして、雇用、労働条件の改善と月給制の推進による収入の安定化や、女性、高齢者の進出に対応した作業環境の改善整備を図る、あるいは入職者の確保促進のために教育界との連携強化等を図る、人材育成の観点から職業訓練の充実や資格取得の促進を図るなどの観点から幅広く御議論をいただいており、近いうちにこのことについて答申をいただくことにしております。 実態の面からの意見聴取、またこういう角度を変えた意見等を合わせながら、人材確保というものは言葉で言うことは簡単であっても、実効を上げていくためには時間のかかることであると思っておりますので、早急に実効性が上がるように取り組んでいきたい、このように考えております。
○山内委員 今大臣の御答弁、全くそのとおりでございますけれども、ただ、この問題についてはやはり単なる熱意の問題だけで解決できる問題でもないと思うわけでございまして、建設業というのは他産業に比べて非常に労働時間が長い。それから、労働時間の短縮が非常に強く求められているわけでございますけれども、建設労働者というのは日給制の方が非常に多いわけですね。大部分は日給制じゃないかと思うのです。労働時間の短縮が結局労働者の収入の減少を招くということで、私は、こういうことがまた一つの出稼ぎにおける事故にもつながっておる要素もあるのではないかと思っておるわけでもございます。そればかりではございませんけれども、非常にこの辺の雇用関係というのは、また働く環境というのは厳しい、厳しいと同時に、非常に難しい要素もはらんでおるというふうなことを感ずるわけでございます。 そこで、この労働時間の短縮、同時に、建設労働者の収入の安定化、こういった問題に対していろいろ相矛盾する問題をはらんでおるわけでございますけれども、この点については、一体建設省はどう整理をして、どう考えておられるか、ひとつお聞かせをいただきたい、こう思うわけです。
○伴政府委員 建設業界におきましても、その時短の問題、大変大事な問題でございまして、先生御指摘のとおり、労働時間の短縮を進めるに当たりましては、日給制の多い建設労働者の減収を何とか招かないようにするということが最も大事かと思います。 一つは、そのために、例えば公共工事の設計労務単価でございますが、そういう決定に当たりましても、法定労働時間が少しずつ短くなってきておりますので、短くなった分、単位当たりの単価を上げるというふうなことをいたしまして、全体として労働時間が短縮しても、労働者の減収を生じないようにしたいという努力は、今までもやっておりますし、これからもやりたいと思っております。 特に建設業の場合は、先ほどもお話がありましたけれども、屋外生産でもございますし、単品で受注してまいりますので、かなり工事量の季節変動があったり、天候に左右されるということがございます。そこで、その中で収入の安定化を図るのは、何といっても月給制の導入ということでございまして、先ほど大臣から答弁申し上げましたが、中建審、中央建設業審議会の人材専門委員会でも、この月給制の導入ということが大きな課題として議論されておるところでございますし、また、その関係の答申が出るのではないかなというふうに期待しております。 問題は、この月給制を導入するために、月給制の導入しやすいような環境づくりが必要でございますので、そのためには、やはり建設業が安定的な、あるいは計画的な受注ができるということが大事かと思います。 そこで、建設省といたしましては、ゼロ国債の活用によりまして工事の平準化を図るとかといったようなことをやっておりますし、また一方では、できる限り天候に左右されないように全天候型の工事現場を実現するといったような試みもやっております。 いろいろなことを講じながら生産性のアップを図るということがこの月給制の導入に必要かなというふうに思っております。一番究極の大事な課題だと思っておりますので、この月給制の導入を図ることによりまして、建設労働者の収入の安定化を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○山内委員 いま一つは、やはり元請と下請の関係、これはややもすれば、事故が起きても何が起きても、すぐ元請は我関せず、すべでこれは下請の責任だというふうになって、非常に泣き寝入りみたいなものが最近多いわけでございます。 そこで、その問題に対する考え方を明確にしておく必要があろうと思うわけでございますが、良質な建設生産物、これを安全に供給するためには、適切な元請、下請関係というものを確保していく必要があると思うわけでございます。建設省として、この点に対してどう対応を考え、また、これに対してはどういう考え方を持っておられるのか、ひとつ明確にしていただきたいと思うわけです。
○伴政府委員 元請、下請の問題でございますが、建設工事の場合は、もう御案内のとおり、工事の施工システムの特性でございましょうか、さまざまな施工部分から成り立っております。したがって、一般的に、元請、それから専門工事業者である下請という関係は不可避でございまして、その分業関係によって生産活動が行われているというところかと思います。ですから問題は、この元請と下請の関係を、上下関係でなくて、いかに対等な合理的な分業関係というふうにするかということかと思っております。 そこで、我々も、元請、下請というようなことを言わないで、総合工事業者と専門工事業者と呼んで、その分担関係でもって建設生産物をつくっていくというふうにしたいというふうにも考えております。 こういった考え方を盛り込みました「建設産業における生産システム合理化指針」というのを一昨年の二月に出しておりまして、要は、元請である総合工事業者と専門工事業者の役割と責任を明確にしよう、あるいは適正な施工体制でもって工事を仕上げでいこうということで指針をつくったわけでございます。 しかもこのことは、文書だけでは絵にかいたもちでございますので、これを実行に移すために、総合工事業者と専門工事業者あるいは第三者が入った協議会を設けておりまして、これを中央にも地方にも設けまして、これを周知徹底していくということを考えております。 今後とも、元請、下請関係につきましては、実態をよく把握しながら、その適正化にこんな形で努めていきたいというふうに考えております。
○山内委員 元請、下請じゃなくて、相互依存関係だ、こう言えばそれまでの話たけれども、やはり一たん事あれば元請の責任というものを明確にするという、そういう方策をなお明瞭に今後指導してもらいたいし、また、対応策についても、そのことを重点的にひとつ考えていただきたいということを強く要望しておきたいと思うわけでございます。 この問題については、今後とも逐次いろいろな角度で質問をしていきたいと思います。 それでは、ひとつ方向を変えまして、建設省の海外協力の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 これは、途上国援助といういわゆる民間の協力関係でお尋ねをしたいわけでございますが、我が国の途上国援助、ODA、平成五年度予算は、政府の原案で事業ベースで一兆七千百二十七億円、膨大な数に上っておるわけでございます。開発途上国から大きな期待がもちろん寄せられているわけでございますが、この問題に対して、道路、橋、住宅、社会基盤の施設の問題、重要な一つの要求、期待があるわけでございます。 昨年六月三十日に閣議決定された政府開発援助大綱もあるわけでありますが、重点事項の一つとして、経済社会開発の重要な基礎条件であるインフラストラクチャーの整備の支援、これを重視するのだということが明記されておるわけでございます。また、このうち、カンボジア等を中心として長年の戦乱のあった国においては、社会基盤施設の現状は極めてひどい状況にあるわけでございまして、こうした国々が戦争後の復興を図るために特に早急な施設の整備が必要になっておるわけでございます。 そこで質問でございますが、現在、途上国援助、ODAにおける社会基盤整備の問題について、建設省として大局的にどのように取り組まれ、また、この点に対し大局的にどう考えておられるか、少し大きく構えたようでございますが、ひとつその点に対して明快な御答弁をお願いを申し上げたいと思うわけでございます。
○伴政府委員 建設省の海外協力の大きな役割といたしましては、先生御指摘のインフラストラクチャーの整備に対するいろいろな援助かと思います。特に開発途上国におきましてインフラストラクチャーを整備していくというのは、開発途上国がみずから離陸していくというか、それに向けた自助努力をする上の基盤づくりでございますので、大変重要な施策だというふうに私どもも認識しておりまして、政府開発援助の中でも、この開発途上国に対するインフラストラクチャーの整備ということを大事な柱とさせていただいているところであります。 こういった中で、建設省におきましては、この関係では、一つは技術指導のために専門家を派遣いたしましたり、外国から研修員を受け入れるというようなことをやっております。それから、個別の建設関係プロジェクトにつきまして調査をやったり助言をしております。 さらには、開発途上国の各途上国でそれぞれ条件が違いますので、そういった条件に適した建設技術を開発あるいは研究しております。それからさらには、多国間、二国間の建設行政あるいは建設技術交流の推進に当たっておりまして、こういうことによりまして、特に開発途上国の経済社会基盤施設の整備とかあるいは技術移転に力を尽くしているところでございます。 ただ、最近いろいろな難しい問題も出ておりまして、各国の実情によりましては、環境面の影響だとかあるいは社会的な影響等も十分考慮しながらそれぞれの国に合ったような開発途上国のインフラ整備を進めていくということが必要かと思っております。 それからさらには、近年大変問題になっております地球環境問題とか、あるいはNGO、民間援助団体に対する協力でございますが、それに対する支援も試みているところでございますし、さらには、国際的な大きなプロジェクトがございます。海峡に橋をかけるとか、大きなダムをつくるとか、あるいは利水の大規模工事をやるといったような、グローバル・スーパー・プロジェクトと言っておりますが、そういったものの推進、あるいは特に支援が必要と思われます戦争が終わったインドシナ地域だとかあるいは東欧、旧ソ連、中東地域といったようなところにつきましても、種々国内で培った経験が生かされるようにこういったところへの支援にも力を入れておりますし、いきたいというふうに思っております。
○山内委員 それで、これは聞く方も答える方も、言いたいこともあるし聞きたいこともあるけれども、なかなか言いにくいということもあるし答えにくいということもあると思うんですよ。 そこで、率直に僕は言うけれども、カンボジアでPKOの業務、はっきり申し上げれば、国際平和協力業務として活動しておる。見れば、全部道路、橋ですよね。この修復をしておるということでは、僕は建設省も黙っておられないのではないかというふうに考えるわけですよ。それはやはりゼネコンあたりを参加させて、民間の力を活用しながらこういう国際的な要求にこたえていくということが日本として必要じゃないか、こう思うわけです。もう自衛隊だけでやる仕事じゃないのではないかということですね、はっきり申し上げれば。 この点は、経済局長でいいのか、大臣でいいのかわからぬけれども、その辺の考え方をひとつお聞かせをいただきたい。僕の考え方は、きょうは余り深く入りませんから、その程度でおきますけれども、しかし、これは日本国として全体的にもう少し考える必要があるんじゃないかというふうに僕は思っているのですよ。わざわざ白い車にして持っていって、国連という枠はあるけれども、ODAで一兆円も我々金出しているのですよ。そのことが国際協力ということで、国民の理解と協力の中にどう明確に位置づけることができるかどうかというのが、やはりもっと政治的な立場で明快に物を考える必要もあるのではないかと私は思うのです。 余り多くしゃべるとまた社会党からしかられるかもしれませんけれども、僕はあえて言っているわけでございますから、その点について僕はしかられると思っていませんけれども、これは明快な質問でございますから、(「おいおい」と呼ぶ者あり)おいおいじゃないんですよ、これ当然聞かなければならぬわけです。お答えをいただきたい。
○伴政府委員 カンボジアの例をとられて御発言がございましたけれども、一般的に申し上げまして、インフラストラクチャーの整備にいろいろな形で協力するわけでございますから、例えば道路をつくるとか、橋をかけるとか、あるいは洪水防御施設をつくるとか、住宅を建てるとかというようなことを協力しているわけでございまして、こういった仕事の多くは建設会社、日本のゼネコンも請け負って施工しております。また一方、日本のゼネコンも各国で建設工事を実施いたしまして、そして途上国の社会基盤の整備の一翼を担っているわけでございますし、この中で現地の技術者とか労働者を雇いまして、技術移転も図っているというふうなことをやっているわけであります。 さらには、日本の建設コンサルタント、これもなかなか活躍しておりまして、ODAによります建設関係の施設整備について調査あるいは計画、設計を実施しておるということでございます。例えば、今御指摘のカンボジアの場合でも、無償資金協力によりましてチュルイチョンバー橋、日本橋と言っておりますけれども、チュルイチョンバー橋の修復工事、かけかえをやっております。これなんかも日本の建設業者がジョイントベンチャーを組んで工事をやっているというふうなことでございます。 なかなかああいう戦地というか、ああいうまだ安定してないところでございますので、やはり自衛隊でないとできないというようなところがあろうかと思いますけれども、民間の力が発揮できるところは、十分今までもやっていると思いますし、これからもまた、そういうゼネコン等の民間の力を活用していく場面をつくっていきたいと思いますし、また、そう進めていくべきだというふうに考えております。
○山内委員 大臣、どうですか、一言。
○中村国務大臣 ただいま政府委員からお答えしたことに尽きるわけでありますけれども、私は、海外における我が国のODA活動の中で建設技術というものが、いろいろの途上国、後進国において生かされるような国際貢献というものはもっと進めていくべきである、このように考えておりますので、どういうことが具体的にできるかということは、いろいろの意味で検討しながら、海外における我が国の国際貢献の中でこうした問題が検討されるようにやっていかなきゃならない、私は個人的にそう考えております。
○山内委員 それでは、この問題はこの程度にして、次は、道路の問題に入っていきたいと思うわけですが、この問題は何としても建設行政の中の中核をなしておるわけでございまして、特に平成二年に実施した国勢調査によると、私の地元である青森県を含めて全国の十八道県において人口が減少しておる、東京一極集中が進んでおる、こういう状況を踏まえながら、この問題は極めて重要な問題であるわけでございます。 そこで、二十一世紀に向けて豊かな日本をつくり上げるために地域社会の活性化が何よりも重要である、こういうふうに言われておるわけでございますが、そのためには、どうしても住宅をつくることと道路を整備することが欠くべからざる条件、こうなっておるわけでございます。 そこで、建設省は、平成五年度から第十一次道路整備五カ年計画に基づき道路整備を進めていく、このようになっておるわけでございます。そこで、道路の整備を強力に推進するためには、現在の計画でも第十次道路整備五カ年計画の投資額を大幅にふやすとともに、地域の活性化のために道路整備になお一層の新しい企画を策定していくべきじゃないかというふうに私は考えるわけでございます。そこで、建設省として、第十一次の道路整備五カ年計画に対する取り組みについて、まず建設大臣に所信をお伺いしたいと思うわけでございます。
○中村国務大臣 ただいま御指摘をいただきました道路の整備につきましては、若干細かくなって恐縮でありますが、昨年末で我が国の免許取得者は六千二百五十五万人であります。そして、車の台数五千九百八十万台でございますので、今旅客の五九・三%が自動車によって輸送されておりますし、貨物は五〇・五%でございます。それにもかかわらず、高速道路は一万四千キロの中で四割しか供用しておりませんし、また、国道、県道、こうした主要道の十八万キロのうち、四車線化はわずかに五%しかされていない、このような状況にございます。 そこで、総理府が平成二年に行った「社会資本の整備に関する世論調査」をとってみますると、住宅周辺の中で社会資本整備として道路は二九・四%、下水道二四・一%、体育レクリエーション施設二三・二%、福祉が二三%ということでありますので、圧倒的に道路に対する国民の要望は強いわけであります。 先生御指摘をいただきましたように、一極集中是正をするためにも道路を整備するということは当然でありますし、また、地域間の格差を是正していかなければならないという横断的な面でも必要であります。そういう面では、第十一次道路五カ年計画七十六兆円、満額、これを確保できますように与野党ともどもに御理解をいただきまして、そして効率的にこの予算を配分することによりまして、私どもは、道路というものが本当に豊かさを実感できるための中心である、こういうような認識の中で今国会でお願いをさしていただいておりますので、ぜひ御理解と御協力をいただきたい、このように思っております。
○山内委員 そこで、この第十一次道路五カ年計画においで、地域の活性化を図る、これは一番重要な問題でありますが、その国道の幹線道路の整備とあわせて、奥地の産業道路を十分、発達していないわけでありますから、この振興のためにも力を入れる、こういうふうになっておるようであります。 そこで、第八次奥地産業開発道路整備計画を、今後も整備して積極的に進めてもらいたいというふうに考えるわけですが、この新しい計画の策定に当たって、まず道路局長、どう考えておられるか、ひとつ明快にしていただきたいと思います。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 先生御指摘の奥地等産業開発道路整備事業、これは交通条件が極めて悪く、農業を初めとする産業の開発が十分に行われていない山間、奥地等の地域における総合的な開発の基盤となる道路、こういうものをまずよくしよう、こういうことで四十年から開始いたしました。四十年のころに四百三十五市町村が実はこの奥地等の地域に指定されておりました。おかげさまで、現在約二百八十有余の市町村に減ってはまいっております。 しかし、この奥地等の道路整備の水準を見ますと、市町村道、都道府県道見ましても、大体一〇から二〇%くらい整備率が悪うございます。青森県の例を見ましても、やはり同じように一〇ないし二〇%整備が悪うございます。 そういうことから、引き続き具体の開発計画に関連いたしまして、整備効果の著しい路線を指定いたしまして、そして整備を図ろう、こういうことで、特に都市地域を含め他地域との交流の必要性が非常に増大しておりますし、そのことが、若い者がそこにも定着する、定住するということにもなりますので、こういうものを対象道路として見る場合に、新たに、今までは主要地方道ございませんでしたが、主要地方道も奥産道路として指定をさせていただく、これをまず追加いたしました。そしてさらに、そういう意味で、都市との結びつき、これを非常に重視した形の総合的なネットワークを整備する、こういうことで、しかも産業も、観光事業みたいなものも非常に重視いたしまして考えております。 そういうことで、今度の第八次からは、今までは国の計画だけでございましたが、地方単独事業も含めまして、総額二千九百六十億円という形でこの事業を新たに取り組ませていただきたいと思っております。
○山内委員 そこで、道路局長、具体的に聞きたいのですよ。 それは、まことに細かい話で申しわけないけれども、青森県の弘前市と秋田県の田代町を結ぶ県道、町道及び峰越林道というのが通っているわけです。あの有名な白神山地、これは今度環境の指定になりましたので、これはこの道路一本しかないわけです。まさに袋小路の中にある一本の道路でございますけれども、今後当該地域において、経済交流、先ほど言った観光問題、いろいろな意味で重要な路線であります。将来的にこれはまさに奥地産業開発道路として最もふさわしい、指定に全く適合する道路ではないかというふうに考えるわけでありますが、率直な局長の御意見をお聞かせいただきたいと思うわけであります。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 先生御指摘の峰越林道、これは、私たちも調べますと、弘前市で関ケ平五代線という一般県道で弘前から山岳地に入ります。それから、大館の方からは町道の早口線というので入ってまいります。ちょうどその中間に、非常に貴重な森林資源を含めた地域がございまして、それをするために先生を初め多くの方々が林道という形でこの地域開発をされ、そして今やこれが一つの大きな資産として残っていることを私ども承知しております。 そこで、しかし、そうはいうものの、この二つの県道及び町道はある程度整備はされたものの、中が、このちょうど真ん中に入っております峰越林道、林道早口線、この二つは林道のままで現在になっておる、そのために、いろいろな意味の総合的な地域開発の面で見たときに、もう少し整備の水準を上げられないか、こういう要望が強いということも、私どもお聞きをいたしております。 そこで、奥産道路の指定は、実は奥地等における開発地域と国道とを連絡する県道及び市町村道という形で、そういうものを対象に指定をいたしますので、林道そのものでは対象とならない形になっております。したがって、私ども、この二つの林道を将来的に奥産道路として指定させていただくためには、当該林道をぜひ市町村道または県道の認定がなされることが必要でございますので、私ども、関係県と御相談いたしまして、どのような考え方で今後こういうものを見るか、地域の、市町村における開発計画と密接に関連すると思いますので、そういう中でこの問題も検討させていただきたいと思っております。
○山内委員 その点は、若干の時間をかけながらもその方向でやるということでございますので、そういう点で御了承したいと思います。ぜひそういうふうにしていただきたいと思うわけでございます。 それから、やはり冬期間の交通を確保するためには、この点に対して非常に厳寒地における、ことしは雪は余り多くはなかったわけでございますが、この点についてもやはり第十一次道路整備五カ年計画の中で、さらにはまた、第八次奥地産業開発道路計画、第十次積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画、いろいろあるわけでございますけれども、この積雪寒冷地域における道路の整備の問題、それからまた地域の振興の問題について、ぜひとも冬季の道路の交通の確保、この問題について格段の御配慮を賜りたいわけでございますが、その点の考え方はどうなっておるか、道路局長、ひとつ明快にしていただきたい、こう思うわけです。
○藤井(治)政府委員 御説明いたします。 雪寒事業、先生御承知のように、開始された三十年代から四十年代は、いわゆる幹線道路の除雪、これを延ばす、これが最大の目標でございました。そして五十年代に入りまして、場所によって流雪溝あるいは消雪施設、歩道除雪、こういうものも加えました。さらに、市町村道の雪寒対策の強化ということで、市町村道除雪を雪寒機械の補助という形でも展開させていただきました。 ところが、五十年代の後半から六十年代にかけて極めて記録的な豪雪で、雪崩等の災害が発生いたしましたので、六十三年に開始されました今までの第九次五カ年計画では、雪崩、地吹雪対策、これを特に重点を置いて施策を図ってまいりました。 こういったような形で今回の最終年度の平成四年度を迎えましたけれども、この場合に、国県道の除雪延長が積雪地域内の国県道延長の約八九%に相当する五万九千キロは除雪させていただけるようになりました。また、歩道除雪延長は四千五百キロ、あるいは消雪パイプ等も二千六百キロ、流雪溝も八百八十キロ、スノーシェッド、雪崩防止さく七百キロ等、それなりに整備は進んできたものの、まだまだ冬季におけるいろんな問題が生じております。特に雪寒地域においては、人口の停滞、高齢化の進行が顕著でございますので、こういう中で人口が一層定住し得るというためには、冬でも信頼の高い、安心して通れる道が求められております。 そういうことを踏まえた第十次五カ年計画におきましては、何よりも、雪によって歩行者が雪をよけ、車をよけながら歩くというようなことのないような堆雪幅、これを積極的に確保する、そういう意味の冬季交通隆路の解消、あるいは歩道除雪の大幅な拡大等、こういう、人のところに重点を置いて推進を計画させていただきたいと思っております。 また、事故という意味では、チェーン脱着が行いやすいような場所、あるいは多機能型のチェーン脱着場の整備、あるいは積雪深計とかテレビカメラ等、気象情報が若干不備なために、あればよかったのにというようなこともありますので、こういったもの等々、サービスレベルを上げながら、この五カ年計画も奥産計画と同じように、今までは国の計画だけでございましたが、地方単独事業を含めて一兆三千九百億、地方単独と国の補助事業とを組み合わせた形の計画に今回から変えさせでいただきました。そして、一兆三千九百億という総額で要求をさせていただいております。 今後とも、雪は雪の地域の人しかわからない問題でございますので、そこの声を最大限に尊重しながら執行に当たらせていただきたいと思います。
○山内委員 ひとつ十二分に御配慮を賜りたいと思います。 次に、都市局長にお尋ねをしたいと思うのですが、やはり積雪寒冷地帯における雪の問題、下水道を使った流雪溝の問題、こういう関連というふうなものに対する要求は、非常に高まっておるわけでございます。これは都市部における問題ももちろん必要でございますけれども、むしろ地方の関係、下水道も今普及されつつあるわけでございます。全国的に見てもまだ五〇%を切っておるという状況でございますから、まだまだその普及率は低いわけでございますけれども、しかし、下水道と流雪溝の関係というのは、積雪地帯においては極めて重大な、非常に厚みのある、期待の持てるものでございますから、一体この問題に対して、どのような対応策で、いろいろ今やられておるわけでございますけれども、その御所見をひとつ明快に出してもらいたいと思うのです。
○鹿島政府委員 豪雪地帯における下水道は、積雪期のし尿収集の困難さを解消いたしまして、また、融雪水による市街地の浸水を防除するといったような雪国特有のいろいろ厳しい条件がございます。そこで、雪国におきます良好な住環境を確保する上で、私ども、この対応が大変重要だということで、先生からも御指導を賜りまして、今日まで施策を進めてまいったところでございます。 具体的に申し上げますと、都市の中に面的に整備されております下水管路や、冬季においても一定の温度を保っております下水処理水等を有効利用いたしまして、積雪を速やかに居住地周辺から排除をいたしまして冬季の市民生活と都市機能の改善を図ることを目的といたしまして、平成二年度から積雪対策下水道事業というものを実施をいたしてございます。既に平成四年度におきましては、青森県青森市を初めといたしまして、全国十三の市町村におきましてこの事業を実施をいたしました。本年一月には札幌市の厚別大規模融雪槽が供用を開始されておるところでもございます。下水処理水を利用いたしまして全国初の大規模な融雪槽として期待が大きいわけでございます。 また来年度に向けまして予算の中でお諮りを申し上げてございますけれども、新たに都市下水路の採択基準を緩和をいたしまして、雪というものに着目をして、豪雪地帯におきます積雪対策、その採択要件につきましてさらに緩和を図りまして、整備を進めようということをお願いを申し上げておるところでもございます。 今後も豪雪地帯におきます、冬季を含め生活環境の向上を図るために積雪対策下水道事業をより一層展開をしてまいりますとともに、下水道整備全般にわたりまして整備の推進を図ってまいったいというふうに考えておるところでございます。よろしくお願いを申し上げます。
○山内委員 これは毎回私質問をいたしておるわけでございますが、都市局長、都市部と田舎と言うとおかしいけれども、地方ですね、市町村、この普及率というのは、これは課長の方に通告してなかったけれども、どの程度になっておるか。そしてまた、融雪と下水道、この要求はどの程度来ておるか、それをちょっと、わかりますか。
○鹿島政府委員 先生御指摘のとおり、下水道というのが全国津々浦々、快適で安全な国民生活を確保するために大変必要なものだということは深く認識をいたしているところでございます。そのため大変御要請が各地から強いわけでございますけれども、処理人口普及率を見てまいりますと、三年度末、全国で四五%という状況にあります。そういう中で、人口のより少ない例えば人口五万人未満の市町村について見てまいりますと、まだ普及率が一〇%にすぎないというような状況にもございます。一方、振り返りますと、下水道事業にいまだ着手してないという市町村がまだ千八百もあるわけでございます。こういった中小の市町村の下水道整備というものをこれからどうやって進めていくか、御指摘のとおり、大変重要なテーマとなっております。 そこで、私ども、三年度を初年度といたします第七次の下水道整備五カ年計画におきまして、こういった中小市町村におきます下水道の普及促進というのを最重要課題として取り上げさせていただいております。そのために中小市町村が実施をいたします管渠、パイプの整備に対します補助対象の範囲をいろいろ見直していくとか、あるいはまた、過疎市町村におきましていろいろ技術力がまだ足りないというところに対しましては、県からも代行という形で支援をしていくとか、下水道事業団を活用して援助申し上げるなどなど、いろいろ施策を今日講じておるところでございます。 とりわけ、先ほど申し上げましたとおり、平成五年度におきまして、さらに新たにでございますけれども、特定下水道施設共同整備事業というものを要求申し上げておるところでございます。中小市町村におきましてそれぞれ一つの市町村ごとにいろいろ管理センターを持つというのもなかなか大変なことであろうということで、複数の地方公共団体が共同して施設を設ける場合にこれを補助の対象ということにさせていただくというような内容の要求をさせていただいておるところでございます。 いろいろ相まちまして、御要請の強い地方中小市町村の下水道整備を一生懸命進めさせていただきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
○山内委員 終わります。
○野中委員長 次に、平田米男君。
○平田(米)委員 大臣が建設大臣に就任をされまして最初の建設委員会でございます。もう既に予算委員会の総括等でその御答弁については大変数字に細かいという、細かい数字をそらんじておられててきぱきお答えになっているという評判を承っておりまして、きょうも午前中から横から質問について御答弁の様子を拝見をしておりますと、なるほどな、こういう感想を持ったわけでございますが、同時に、きょうの所信表明がございました。 私もまだ国会議員にならせていただきましてわずか三年でございますので、大臣の所信をそんなに数多く伺っておりませんが、やはり、こう言ってはなんでございますが、官僚のつくられたものをそのまま読んでおいでになる。我々の任期もあと一年でございますので大臣の任期もあと一年だということもあるのかもしれませんが、私は二十三年生まれ、大臣は二十四年生まれでございまして、今政治については変革ということが強く求められておるわけでございますが、そういう中で、同世代として大臣になっていただいて、やはり自分のお言葉で、その任期中にこれだけはやりたい、こういう肉声といいますか生の声といいますか、まさに大臣の熱い思いというものをお聞かせいただければ大変ありがたかったかな、こういうふうな感想も持ちました。 今の膨大な官僚システムの中で、なかなかそういう行動は勇気あるものなのかもしれませんが、しかし、政治家がそれをやっていかなければ何もだれも変えられないわけでございます。そういう意味で私は、もし大臣にそういうお気持ちがあるならば、まあ我々の任期は来年の二月の十八日で終わりでございますが、この一年間もし大臣として継続をされるならば、これだけはやりたい、こういうようなものが、もし熱いものをお持ちならばお聞かせをいただければ大変ありがたいな、こんなふうに思うのですが、いかがでございましょうか。
○中村国務大臣 先生御指摘をいただきました所信表明につきましての評価につきましては、そういう見方をされたことについては残念である、このように思っております。 ただ、行政というものはやはり継続性というものも大切にしなければなりませんし、また大臣の期間、わずかの期間の中でできることとできないことというものはあろうかと思いますが、私は、建設行政というものは十年なりあるいは二十年なり中長期的なビジョンに立って、国土政策というものと一体となって建設行政というものを進めていくということによって初めて狭い国を広く使い、豊かな国をつくっていくことができる、このように考えておりますので、今後国土庁と建設省とが今まで以上に障壁的なものを乗り越えて、二十一世紀に対する国土づくりというものはどうあるべきなのかということをしっかりとした構想のもとで着実に進めていくということは大切である、このように考えています。 社会資本の整備という問題が、ややもすれば景気という面で公共事業は必要なんだ、このようなことでとらえられている部分はありますが、そういったものばかりではなく、景気がいい、悪いということによって公共事業というものが前後するとか上下するということではなく、一貫してこうしたものを積み上げていくことによって初めて効果というものがあらわれてくる、このように考えておりますので、まず国土庁と建設省との今まで以上に一体性、あるいは障害壁を越えてやっていく、あるいは建設省の中においても道路局あるいは都市局、それから河川局、経済局、こういった局の壁を取り除く、こういったこともやっていかなければならない課題である、このように考えております。 そういうものを横断的に、縦割り的な行政をいかにして横断的な仕組みというのをつくっていくことができるかによって、同じお金を使っても効果的な投資にもつながるし、国民のためになることができる、このように考えておりますので、短い期間中でありますが、将来にしっかりとした種を植えてこの仕事を勤め上げたい、このように考えておりますので、いろいろな意味で御指導、御協力をいただければ、このように思います。
○平田(米)委員 おっしゃいました縦割り行政ということは、まさにあらゆる行政の非効率を招いておる原因の最大なものと言っていいんではないかと思います。特に、私も土地住宅の観点から建設行政を見てまいりましたが、その嫌いが非常に大きいということを痛感しておりまして、長年建設行政に対して造詣の深い大臣らしい御発言であったというふうに承りました。ぜひとも悪弊を打破する御努力をいただきたい、このように思います。 それで、きょうは少し細かい話でございますが、つい先日、住宅宅地審議会から、民間の賃貸住宅についての標準契約書の答申が出ました。この点について中身を拝見させていただきますと、非常によくつくられた契約書でございまして、すばらしいものだというふうに思うわけでございます。この標準契約書をおつくりになって、今後通達で国民に知らしめる、こういうお話を伺っておりますが、そのつくられた目的、また今後どのような方法によって国民に周知をされるお考えなのか、これを御説明をいただきたいと思います。 〔委員長退席、大野(功)委員長代理着席〕
○三井(康壽)政府委員 今回、住宅宅地審議会から、民間の賃貸住宅の標準契約書の答申をちょうだいいたしました。比較的地味な話題かもしれませんけれども、私ども非常に大事なことだと思っておりまして、この委員会で御質問を取り上げていただいて大変感謝を申し上げる次第でございます。 今回御答申をいただきましたのは、賃貸住宅は、御承知のとおり、昭和六十三年の統計ではございますけれども、九百七十万戸くらい民間の賃貸住宅がございます。全体の四分の一くらいでございます。この賃貸住宅の居住者あるいは借り主が安定した契約関係、居住関係、そういったことを求めるのが非常に重要なわけでございますが、実態は割合と紛争が多いわけでございます。 例えば明け渡しの問題、家賃の値上げの問題等々いろいろございまして、これは当然貸借人、賃貸人、それぞれの権利義務等に関する問題もございますけれども、契約書自体も標準的なものが今までございませんでした。各戸ばらばらに、あるいは各地域の慣行に任せて契約書が存在していた。その契約書の中には、例えば明け渡しの規定等につきましての明確な規定がないとか、あるいは家賃を一方的に値上げできるような規定が置いてあるとか、そういった多少問題のある契約書もあるわけでございます。それが一つ紛争をふやしている理由ではないかというふうなことも言われてまいりました。たまたま借地借家法が新しく変わりまして、それを機にいたしまして、今までございませんでした標準的な契約書をつくったらどうかという御議論が出てまいりまして、約一年がかりで、専門家の方々に入っていただきまして標準約款の小委員会というのをつくらせていただきました。そこで熱心な御討議をいただきまして、この一月の末に御答申をいただいたというのが今までの経緯の御説明でございます。今後これを受けまして、この標準約款が広く国民の賃貸借契約のひな形として使われますように、私ども、普及、周知を図っていきたいと考えているところでございます。
○平田(米)委員 この標準契約書の二ページに、お金の支払いについての一覧表がございます。「賃料等」というふうに書いてございまして、「賃料」と「共益費」、そして「敷金」、もう一つ、「その他一時金」、あと「附属施設使用料」とか特別のものがあるわけでございますが、賃料、共益費、敷金、これはよくわかるわけでございますが、「その他一時金」という記載がございまして、書く欄がございまして、これが何なのかよくわからない。その他一時金というのは、普通は賃料は毎月払うものとわかりますし、共益費というのは電気代とかエレベーターの使用料とかそういうような形で出るということはわかりますし、敷金はそういう債務の担保のために大家さんに預ける、これはわかるわけでございますが、その他の一時金というのがよくわからないのですが、これは一体何を予定しておいでになるものなのか、御説明いただけますか。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの御質問でございますが、お答えに入ります前に、今回の「賃貸住宅標準契約書」につきましては、なるべく表示部分といいますかわかりやすくしようと、今までの契約書が非常に簡単に書き過ぎて、どんな契約の内容が、どういう住宅なのか、規模はどうなのか、設備はどうなのか、こういったことがわからないまま契約書がつくられているのが多かったわけでございますので、住宅の規模ですとか構造ですとかあるいは設備、トイレがあるとかないとか、浴室があるとかないとかあるいは電気、ガス、水道の使い方の問題、駐車場があるとかないとか、非常に細かくわかりやすくさせていただいた中で、賃料関係につきましても賃料や共益費、その支払い期限とか支払いの方法とかいうのを書かせていただいた中に、「敷金」あるいは「その他一時金」という欄があるわけでございます。 敷金につきましては、もう先生御承知のとおりでございます。「その他一時金」と書いてございますのは、その他の一時金として一応私どもがあり得るものとして考えておりますのは、全国のかなりの地域で礼金ですとか権利金ですとか、あるいは保証金という名前でやられているところもございますけれども、そういった一時金という慣行がかなり広く行われております。また、場所によりましては更新料といった形で、一定期間の賃貸借契約が切れまして、それをさらに更新する際に更新料というのが一時金的に支払われるという実態がございますことを受けまして、そういったものがある場合には、そういう契約をされた場合にはこの欄に記載をしていただくという意味で、ここに欄を設けているということでございます。
○平田(米)委員 公営住宅とか公団住宅、公社の住宅では、敷金以外には一時金は支払っていないのではないかと思うのですが、これは法的にもきちっと規制をされておるのですが、その辺はいかがでございますか。
○三井(康壽)政府委員 先生の御指摘、仰せのとおりでございます。 少し詳しく申し上げますと、公営住宅につきましては、公営住宅法の十四条あるいは十二条の三という規定によりまして、公営住宅の事業主体、管理主体は、入居者から家賃、敷金、割り増し賃料を除くほか権利金その他の金品を徴収してはならないというふうに規定がございます。また、住宅・都市整備公団住宅、いわゆる公団住宅につきましても同様に家賃と敷金しか取れない、あるいは公社の賃貸住宅についても同じでございますし、あるいは住宅金融公庫の融資を受けて行われます賃貸住宅につきましても、礼金というのは取ってはならない、こういうふうに規定がございまして、それに従って礼金等の一時金というのは取っていないというふうになっているわけでございます。
○平田(米)委員 公営、公団、公社の住宅については、敷金以外の一時金というのは法律上取ってはならぬことになっている、こういう考え方で貫かれておるわけでございますが、今度、民間の賃貸住宅とはいえ、これは建設省が標準的な契約である、国民に広く使っていただきたい、こういうことで国民に周知する契約書ということになりますと、この中身というのはある意味では国が認めたものだ、国が根拠を与えたものだ、こういうふうに多くの人はとるわけでございます。 そうすると、先ほど挙げられました礼金、更新料、権利金、保証金、こういうその他の一時金というものもこの欄に書くようにしておくということは、取ってもいい、こういうことを建設省が言っているのに等しいとだれもが受けとめる、私はそのように皆さんが理解してもやむを得ないものだと思うのです。 そうしますと、標準的な、しかも安定した契約居住関係を維持するためにつくった標準契約書だとするならば、このその他の一時金というのがきちっとした法的根拠がなければ、やはり標準契約書に載せるのは不適当だろう、このように私は思います。そうしますと、建設省としては礼金等のその他の一時金というものはどのように法的に理解しておいでになるのか、また、どうしてこのような一時金のやりとりが行われるようになったのか、どう理解しておいでになるのか、その辺を御説明していただけますか。
○三井(康壽)政府委員 まず、敷金以外の一時金につきまして、これは全国で非常に広い地域でいろいろな名目で取られていることもございまして、一律に御説明するのがなかなか難しいかと思います。まず実態がどうなっているかというのだけ御説明をさせていただきたいわけでございますけれども、最近の、私どもの全国調査をいたしまして敷金以外の名前で取っております例を申し上げますと、保証金という名前で取っている、これは関西地区に大変多うございます。それから礼金あるいは権利金、こういったものが多いわけでございまして、例えば保証金でございますと、全国で一四%ぐらいが保証金という名前で取っております。礼金という名前で取っておりますのが四四%ぐらい、権利金で取っておりますのが二・二%ぐらい、こういった実態でございます。 それで、地域によりまして違うと申し上げましたけれども、例えば保証金で申しますと、関西地区が一時金の中で六三%保証金という名前で取っている、あるいは礼金の場合ですと、関東甲信越、首都圏が八割から七割取っている、多少地域によってもばらつきがあるというのが見受けられるわけでございます。 そこで、この保証金につきましても、関西の保証金は敷金の性格と権利金といいますか礼金の性格を両方あわせて持っているものもございまして、敷金とそれ以外の一時金とが判別しないという例も見受けられるわけでございます。 そこで、こういった敷金以外の一時金につきましての法的性格はどういうふうに考えるべきなのかということでございます。これもいろいろな学説がございまして、余り定説がないようでございます。私、ここで紹介させていただきますのは、借地借家法の権威でございます星野先生の「借地・借家法」によりますと、いわゆる敷金以外の権利金につきましては、「入居時に一括して支払われる対価」というふうな定義をしております。いわゆる家賃の一括前払いといいますか、そういった性格がある。そうしますと、法律上、家賃の一括払いというのであれば、家賃で全部押しなべたらどうか、家賃をそれだけ高くしてこういうのをやめたらどうかという御議論も出てくるわけでございますが、しかし、割と長い間の慣行でこういうものが定着しているということから、直ちにこういったものがなくなっていくとかということはしにくい。また、民間同士の御契約の場合はいわゆる契約自由の原則というのがございますので、契約の自由の原則をどう考えていくかというのが一つのポイントではないかというふうに法律上は思っているわけでございます。
○平田(米)委員 一つまだ答弁が漏れておりまして、賃料の前払いをするならば、なぜこういう制度がつくられるようになったのか。本来賃料で取ればいいということでございますから、その点について、御理解はいかがでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 これは昔からやっているような慣行というものもございまして、きちんとした理屈で御説明するのはなかなか難しいのではないかと思うのです。 すなわち、ある御意見によりますれば、家賃を高くするわけにはいかない、しかし礼金という形でその家賃の高くする部分を補っているのだというふうに言われる方もございまして、必ずしもそれが定説であるわけではないわけでございます。私どもも、本当のところは、どういう形でこういうものが各地域で出てきたかということにつきましては、きちんとした明快なる答えを持ち合わせていないというのが真実のところでございます。
○平田(米)委員 私が調べた限りでは、一つは、地代家賃統制令をくぐり抜けるために、家賃という形では取れないので礼金等の名目で実質上家賃を取ってきた。要するに、地代家賃統制令を超える家賃を取るための脱法的な方法であった、こういう指摘をしている民法学者もいるわけでございまして、今も局長がおっしゃったように、賃料の前払いだということで、しかもあちこちで行われてはいますが、今も数字を挙げられましたけれども、全国で一律やっておるわけではないわけですね。先ほどの数を合計いたしますと約六〇%ぐらいしかやっていない。あとの四割はこういう一時金の授受が行われない契約である、こういうことでございますね。 建設省が、これが標準的な民間住宅の契約書でございますよ、そこの中には「敷金」以外に「その他一時金」というのがございますよ、こう言って国民の皆さんに出すということは、要するに、今までやりとりをしていなかったあと四割の人たちに、これはやらなくてはいかぬじゃないか、やるのが当たり前ですよ、特に大家さんとしては言いたくなるわけでございますね。また不動産屋としても言いたくなるわけでございますね。 そうすると、建設省がこういう標準契約書をこのまま、「その他一時金」という欄をそのまま残して全国にそれを普及させるということは、要するに、本来今までその他の一時金の授受をしていなかった地域にまでこういうあしき慣行、決していい慣行ではないと思うのですね、適正な家賃ではないわけでございますから。そのあしき慣行を普及させる、そういう後押しをすることになってしまう、こういう問題が私はあると思うのですが、その辺はどのように御理解なさっているのでしょうか。
○三井(康壽)政府委員 確かに全国一律にすべての地域で今御指摘の一時金が取られているわけではございません。主要な都市、主要な地域はほとんどこういう制度によって取られているわけでございまして、多少詳細に申し上げますと、例えば東京あたりでいいますと敷金が二カ月、礼金が二カ月、これが普通のパターンのようでございます。東京あるいは東京圏でございますね。大阪の場合は、名前はいろいろあるのでございますけれども、仮に保証金という形でいいますと七カ月から十カ月ぐらいございまして、そのうち何割かがいわゆる敷金である、何割かは敷引きということで取られてしまう。それから名古屋圏で申しますと、大体三カ月の敷金、三カ月の一時金といいますか、そんな実態ではないかと思います。したがって、かなりの賃貸借住宅のある地域におきましては、この制度の慣行が広がって使われているというふうに言えようかと思います。 ただ、御指摘は、それ以外の地域にこの必ずしも好ましくないと思われる一時金を広めるのではないか、こういう御指摘でございます。私どもも、審議会のときにいろいろな御議論が出まして、一時金はなるべくやめる方がいいのではないかという御意見、あるいはこの約款を多少なりとも普及をし広く使っていただくには、多少の一時金という形だけで入れておいて、礼金とか権利金という言葉をきちんと定義とかしないで入れておいて広く普及するというのを考えたらどうか、いろいろ御意見があった中でこの欄を設けさせていただきましたので、全体としてはどちらかといいますと今慣行のない地域にまでこれを広げるというのは好ましくないと思っておりますので、それにつきましては、今後の通達等におきまして、慣行のない地域につきましては、こういったものについてはこれによって取ることがないような形の周知を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○平田(米)委員 礼金の制度というのは東京が多いのですが、東京でも八五%ぐらいで残りの一五%はやっていませんね。今、通達でやっていないところについては余りやらないようにという趣旨の指導をするということなんですが、本来公営住宅ではやらないわけですから、民間では家賃としてきちっともらう。 今回も敷金については非常にきれいに整理をされました。これまでのトラブルの一番の敷金のやりとり、これは、私も弁護士でございますので、敷金をぽんと預けておいて、今度出るときにいろいろなところを全部クロスの張りかえまでやってください、こういうことで請求書だけ来て、お渡しする敷金はもうありませんよ、あるいはわずか五万円ぐらいですよ、こういうようなことで言われてしまう。敷金を入れたって三十万、四十万のことですから、あと残り二十五万や三十万の請求の訴訟などというのは経費のことを考えるとできない。そうすると、たな子の皆さんはみんな泣き寝入りをしている、これが現実なわけでございます。 その点について、今回、敷金はそういうやり方でやってはいけませんよということできちっと契約書はできております。これは大変すばらしいことだと思うのですが、しかし、それをくぐり抜ける制度として今度その他の一時金が使われる可能性はほぼ一〇〇%といっていいのではないかと私は思うのです。せっかくいいものをつくっておきながら、その他の一時金ということで大きな穴をあけてしまったのですよ。これを見てください。表でも、「敷金」の欄よりも「その他一時金」の記載欄の方が大きいのですから。これだけたくさん取ってください、大家さんどうぞ、こう言っているのと同じじゃないでしょうか。 慣行があって、慣行も重視をするというのは民法の原則でございますから、それはわからないわけじゃありませんが、しかし、その慣行というものが適切なものじゃないということならば、標準契約書を適切な契約関係を形成させるための大きな起因としていきたいというならば、これはなしにした方がいいと私は思うのですよ。審議会から出てきたものを建設省が勝手に削れない、こういうこともあるのかもしれませんが、しかし建設省が今度責任を持って国民にPRをするわけでございますから、周知徹底するわけでございますから、これは審議会の責任ですよということはもう言えないと私は思います。そういう意味で、このその他の一時金の欄はもう削除しちゃう、こういうことが僕はできないかと思うのですが、いかがでございますか。そういう慣行は十五条で、特約でできるわけですから、この十五条の中身はそれぞれ皆さん知恵を絞ってやられればいいわけで、その他の一時金のやりとりまでできますよということをわざわざ書いて、敷金の個よりも大きな欄をとって周知徹底する必要は私は全くない、削除すべきだというふうに考えますが、いかがでございましょう。 〔大野(功)委員長代理退席、委員長着席〕
○三井(康壽)政府委員 大変難しい御質問だと思うのでございますけれども、基本的には契約の自由の原則をどういうふうに考えていったらいいのか、国や審議会の考え方を強制的にそこまで踏み込めるのかどうか、しかも、これはかなり長年の慣行があって、その慣行を無視してまで言い切るのかどうか、そういう大変難しい問題に直面しているわけでございます。 先ほど言われました、確かにその他の一時金の欄、これを見ますと欄が大きいから何かたくさん取ってもいいというふうにおっしゃられたのですけれども、そういう意味で広くしているわけではございませんのでございますが、契約書上は、その他の特約条項にお書きになる場合にこの一時金の欄をお書きいただく、こういうことでございます。そして、特約条項というのは当然普通の契約書にもあるわけでございまして、その特約をされた場合にここに書かれるということでございます。必ずここに書かなきゃいかぬというわけでございませんし、その他の欄もごらんいただくとわかるんですけれども、書かない欄もかなりあるわけでございます。 また、いろいろな契約書等を見てみますと、契約書の中に礼金ですとか権利金ですとかそういった規定があるのもたくさんございますし、そういったことは今回は否定をさせていただいた。標準契約書上、礼金とかそういう文言は一切否定をさせていただきました。また、審議会の場におきましても、書き方の参考が、記載要領、記載方法が書いてございますけれども、その中でも権利金、礼金という文言は一切使うのはやめようというふうな御意見によりまして、余り明らかでない方法で表現をさせていただいているわけでございます。したがいまして、仰せのとおり、それほど法律上の性格も明らかじゃない、あいまいな部分があるものにつきまして、標準約款としてある意味での位置づけといいますか、したのはいかがなものかということは、確かにそういう御意見が審議会の中でもございました。しかし、全体の慣行等を考えて、多少そこのところを、きちっとした明確な位置づけではないけれども、個としては設けておいたらいかがであろうかということでこういった形にさせていただいたわけでございますので、その点は御理解いただければありがたいと思っているわけでございます。
○平田(米)委員 大臣、この契約書はどうしてもこのまま出すとおっしゃっているわけですが、通達でそれなりに注意はするということですが、大体通達なんかそんな読むものじゃありませんし、今六割しか全国にその他の一時金のやりとりの現実がないわけですが、もしこれが、この契約書が全国に普及した途端に七割、八割、九割とその他の一時金というやりとりが行われるようになったら、建設省としては、また大臣としてはどういう責任をとられますか。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの御指摘が、この慣行のない地域に必ず広がるんじゃないか、こういう御指摘だと思いますけれども、現実の慣行というのはその地域、その地域で相当定着している部分がございますので、これによって直ちに広がるというふうに私どもは思ってはないわけでございます。しかし、御指摘のようにそういうおそれがないわけではないわけでございますので、それを私どもの行政の指導といいますか、行政の周知によりまして対処してまいりたいと考えているところでございます。
○中村国務大臣 ただいま御指摘をいただきましたことにつきましては政府委員から答弁をしておりましたが、先生の御意見と食い違う部分もあることを今聞いておりました。私といたしましては、今までの経緯等を踏まえながら、先生の御意見を参考とさしていただいて検討さしていただきたい、このように思っております。
○平田(米)委員 こういうことをやってなかなか行政というのは責任とらないんですよね、結果をもたらしても。これは政治的責任とれと言ったって政治的責任のとりようもないわけでございます。日本は大変な中央集権国家でございまして、お上がやることは国民はひれ伏して従うという、いまだにそういう嫌いがあるわけでございまして、やはりこういう問題については、まして契約自由の原則の中に政府がどさっとこれが標準契約書ですよといって正しくない内容の契約書を提示する。法的根拠のはっきりしないものまで書いて出すというようなことは、これは大変な悪影響をもたらす危険性はあるわけでございまして、建設省としてはこの辺十分な慎重な対応をぜひともしていただきたい、このように最後にお願いを申し上げます。いかがですか。
○三井(康壽)政府委員 御指摘の点につきましては、今後この周知徹底を図る中でしっかりとやってまいりたいと考えております。
○平田(米)委員 次に、公営住宅の問題についてお話を伺いますが、最近公営住宅が予算四万八千戸計画をしておりながら実際なかなかできない。達成率が非常に低くて八割前後である、こういうふうに伺っておりますが、実態について御説明いただけますか。また、その原因についても明らかにしてください。
○三井(康壽)政府委員 公営住宅の建設の実績でございます。平成元年度から申し上げますと、予算戸数は四万八千戸に対しまして建設戸数三万九千戸強、三万九千七百戸くらいでございます。それから平成二年度、予算四万八千戸に対しまして三万七千戸、平成三年度、四万八千戸に対して三万八千戸、四年度が五万一千戸に対して四万一千戸、こういう建設実績でございます。 なお、それぞれの建設戸数のうち建てかえ戸数が大変ふえてまいりましで、平成元年度は建てかえ率が五八%くらいでございまして、平成四年度は六五%くらいと、年々歳々建てかえによります戸数がふえてきている、こういう状況でございます。 そこで、建設戸数が予算戸数に対しまして下回っている、こういうことでございますけれども、公営住宅は御承知のとおり大都市等の都市部で建設されるのが多いわけでございます。最近の高地価等によりまして用地の取得難、あるいは用地がありましてもなかなか高くて公営住宅の家賃にそぐわない場所であるとか、あるいは建てかえ事業に当たりましても、建てかえに当たりましての住民の皆様方の同意あるいは周辺の住民の方、居住者の方の同意をとりながらやらなきゃいけないわけでございますので、それに相当時間がかかるということもございまして、建設戸数が予算を下回っているという状況に相なっております。
○平田(米)委員 四万八千とかあるいは五万一千の計画がございますが、その中で建てかえと新規で区別ができますか。そして、その達成率もわかりますか。
○三井(康壽)政府委員 平成元年度、先ほど建設戸数三万九千七百戸と申し上げましたが、建てかえ戸数が二万二千九百戸でございます。(平田(米)委員「建てかえの計画は幾つですか」と呼ぶ)建てかえの戸数を年度当初に幾らというふうには決めてございません。その中での実績だけでしか御報告できないわけでございます。
○平田(米)委員 建てかえの場合は、それは入居者のいろんな都合なんかもありますのでほいほいといくわけにいかないと思いますので、一番大きな理由は、地価の高騰によって用地の取得が非常に困難になってきた、特に東京、大阪、名古屋、周辺都市まで地価高騰がいって新規の公共用地、公営住宅の用地の取得がほとんどできない、私の地元の名古屋市でもそう言っておりますし、関東の近辺の小都市でもそのように嘆いているわけでございます。 それで、そういう中で言われておるのは、調整区域に公営住宅を建てられないか、こういう考え方が最近出てまいりました。以前はできるだけ市街化区域内でということで努力をしてきたようでございますが、もう市街化区域内は坪六十万とか百万とかというので到底、そんなもの買って公営住宅を建てても家賃がとんでもない金額になってしまう、こんなようなことから調整区域内に公営住宅を、こういう市が多くなりました。県の場合は県知事が開発行為を許可すればいいわけでスムーズにできると思うのですが、市の場合はなかなかそういうわけにいかない、こういう話がございます。 一つは、委任市という制度があって、委任市の場合は、昨年の都市計画法の改正によって、委任市は開発行為をする場合にもう知事の許可じゃなくて市長の判断でできるようになるわけでございますが、これはいまだに施行がされていないものですから現実にできない。ただ、これが施行されれば委任市としてはそれができるということになるわけでございます。 この委任市も、聞くところによるとそんなに数は多くない、人口十万以上の都市が二百二十くらいあるそうでございますが、そのうち委任市として全面的な権限を持っているのは三十五市だというふうに伺っております。三十五市はちょっと少な過ぎるわけでございまして、何とかこういう市の積極的な住宅対策、用地を確保するというのがやはり国の責務だろうというふうに思うのです。幾ら口で四万だ五万だと言ったって、実際できていなければ何にもならないわけで、何が一番困っているんだと言ったら、敷地なんですよ、安い敷地が欲しいと言う。こういうことだったら何とか確保できるように努力をしていくのがやはり国、建設省の責任じゃないかなというふうに思います。 考えられるのは、一つは法改正をやって、調整区域内で公営住宅を建てる場合は市に権限を与える、もう一々県知事の許可を得なくてもいいようにするとか、まあそれはちょっと県知事の権限を侵害しますよということだったら、県知事が積極的にそういう場合は許可を与えるようにする、まあ開発審議会というのがありますので、そこの了解を得なければいかぬことにもなるわけでございますが、やはりそういう行政姿勢に転換する。 もう一つは、今申し上げました委任市を急速に拡大する、これは四十四年に通達が出ているそうでございますが、四十四年からもう何年ですか、二十数年たってもまだ三十五市しか委任市になっていない、非常に遅々としている。これは執行体制が整わなければだめだということなんですが、昨年も都市計画法の改正の議論の中で、当時の山崎建設大臣に対して、おっしゃるとおり、やはりマンパワー、人材というものを、都市計画の人材をどう育てるかということを考えなければいかぬということをお話ししたところでございますが、もう四十四年からそう言われていながらいまだにやっていないという現実があるわけでございまして、今私が考えられる方法としては、法改正とそして通達でもって県知事の行政運営のやり方を大きく転換する、それから委任市をどんどんふやす、こういうようなことが考えられるわけでございます。 いずれにいたしましても、どんな方法であったとしても、市としては用地が確保できればこれはいいわけでございまして、これは国として建設省としてやはり考えていただかなければいかぬのではないか。 お役人に聞くと、今のところまだそんなに調整区域で要望は出ておりませんというふうにおっしゃいますが、確かに今までは市街化区域内でやらなければいかぬ、またやるべきだというふうに思ってきましたから。しかし、もうここ二年も三年も用地の確保ができないということになれば、当然知恵は調整区域へということになるわけでございまして、それに対してきちっとした国側の対応が求められていると思います。また、先行的にやっていかなければ、これは公営住宅の供給の責任を果たすことにはならぬ、こんなふうに思うわけでございますが、その点、何か改善の方策についてお考えはございませんですか。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの都市計画法の関係の御質問の前に、平成五年度で私ども公営住宅の方でやらせていただきたいと思っている予算のことについて申し上げたいと思います。 その一つは、用地の取得に関連いたしまして、市街化区域の農地につきまして、五年間ぐらい、用地を公共団体が買いまして、その間の利子を見ようという予算措置を今回の予算でお願いしてございます。それで、市街化区域内農地は、農家の方がお建てになるということもありましょうし、公共団体に売っていただけるということもありましょう。公共団体に対して今まで用地の補助というのはないわけでございます。起債でやるという前提でございます。これを、用地を何とか取得したいということで、公共団体に利子分につきまして臨時的に見ようという予算をお願いしてございます。 そういった市街化区域内での努力はしているということをまずお答えをさせていただきまして、次に先ほどの御質問に経済局長からお答え申し上げます。
○伴政府委員 調整区域での公営住宅の建設の問題でございますが、先生御指摘のとおりでございますけれども、現行都市計画法においては、県とか指定都市が行う開発行為については許可不要ということになっておりますので、したがって、県営住宅だとか指定都市の住宅につきましては開発許可は不要だ、ところが市営住宅については必要だ、こういうことになっております。 先ほど法律改正というお話もございましたけれども、市街化調整区域の開発行為というのはなるべく地域の実情に応じて弾力的に運用してほしいということをたびたび言っておりまして、そこで、もうある程度、それこそ知事さんなり指定都市の市長なり、それから先ほどおっしゃった委任市の市長さんが開発許可の運用がかなり弾力的にできるようになっております。ただ、それだけだとなかなかその線に沿っていただけないということもありまして、昭和六十一年の通達で、市街化調整区域内の既存集落ですね、生きている既存集落、そこで一定の公営住宅については開発許可の対象として差し支えない、もう市営住宅であろうと町営住宅であろうと差し支えないということを通達申し上げております。したがいまして、一つはこれに沿って市営住宅あるいは町営住宅あるいは村営住宅というのをつくることができるということが一点あると思います。 それからもう一つは、今お話しのとおり、昨年六月の都市計画法の一部改正で、開発許可権限に関する事務すべてを委任受けた市につきまして、その市長が統括する市が行う開発行為は開発許可不要、こういう制度になりました。もともと地方公共団体が行う行為といえども、やはり市街化調整区域の性格からいいましてそう野方図に何でもやってもいいというわけにいかないと思います。だからどうしても調整区域の性格から限定はあると思いますけれども、本改正によりまして、開発許可に関するすべての事務の委任を受けたものについては、開発行為については許可不要、こういうことになるわけでございます。 ただ、御案内のとおり、あるいは御指摘のとおり、現在十万以上の市は百九十六ありまして、それに特別区が二十三ありますが、全部委任されている、すなわち今のように開発許可不要の市区は三十五でございますので、まあ二割弱というところでございます。したがいまして、これにつきましてはなおこういった市をふやしていくという努力をこれから一生懸命努めていく、特に施行がこれからでございますから、その施行通達ともあわせましてそういう努力をしていきたいというふうに考えております。
○平田(米)委員 努力をするということで、今までも四十四年からもう努力してきたのだろうと思うのですよ、委任市に。だから、具体的に何をするかということが僕は大事だろうと思うのですね。執行体制を充実させる必要があるのだったら、その要件を満たすために、どういう人材養成のプロジェクトをつくるとか、プログラムをつくるとかそういうことを考えないとあかんのじゃないかと思うのです。これは努力されると言うのなら具体的にそういうことをやっていただきたい。 それから、今六十一年の通達のことをおっしゃいました。この通達があるからできないわけですよ、逆に言うと。要するに、公営住宅の場合は、主として当該既存集落に居住する者を入居対象とする目的で建設されるものに限りますよと言っているわけですから、それ以外はだめですよと言っているのと同じなわけでしょう、この通達は。だから、この通達があるからできるようになっていますという説明はおかしいのであって、この通達があるからできないようになっているのですよ。だから、この通達を変えるという方向性がないと前向きな答弁にはならないわけですわ。だから、どうやってそれは、こういう方法はいけないというのだったらほかの方法でもいいのですが、いかにその住宅の敷地を確保するか。確かにその市街化区域内の農地の買い取りの利子補給という話は結構な話でございます。しかし、これだけですべて解決するわけではありません、達成率はまだ八割切るわけでございますから。ですからそういう意味で、この通達を変える気はありませんですか。主として当該既存集落に居住する者を入居対象とする、その目的というのを外したらどうでしょうか。それができれば、公益施設はいいわけですから、公営住宅を公益施設並みに扱えば開発行為はできるわけでございますので、一遍考えていただけませんですか。
○伴政府委員 この六十一年の通達は、あまねく、特にこういうものは開発許可をしていいものだということで推奨版として取り上げているものでございます。あくまで、最初に申し上げたように、それぞれの開発許可権限を持っておられるところがそれぞれの地域の実情に応じて弾力的な運用を図るということになっておりますから、その線に沿ってやっていただけば、この都市では公営住宅が欲しいということであればそれはそういう線でやっていただければいいのだろうと思うのです。 実は私も、この公営住宅の建設のネックがこの調整区域で認められないからかどうかということは、ちょっと私も専門でないからわからないところがありますけれども、やはりそれがもしそういうことだったとすれば、首長さんがその権限を持っておられるわけですから、その弾力的な運用度の範囲でやれるのではないかというふうに考えております。 それからもう一つは、先ほどの全面委任の都市の話でございますけれども、お話しのとおり、やはり執行体制が十分整っているということが必要でございますけれども、その執行体制というのはやはり町づくり全体についてきちっと総合行政として進められることが能力だと思いますので、それはなかなか、先ほども御指摘がありましたように、マンパワーというのか人材、それが大事だと思います。したがって、これは都市局が中心になって都市計画の職員の研修のようなことをやっておりますけれども、そういったことを充実したり、あるいは人事交流とか、あるいは市への人の派遣とか経験者の派遣とか、そういった形を通じて能力アップを図っていくということかというふうに思っております。
○平田(米)委員 大臣、やりとりを聞いておられておわかりになると思いますが、これは県知事が弾力的に運営すればできることですよ。しかし、日本はそう弾力的にやることになれておらへんですわ。大体、通達があったら通達に従ってやる、この枠内でやっておくのが一番だ、こういうことを考えているのはどこの首長さんも同じなわけですよ。だから、やはりそういう現実に目を置いて、それで、今実際問題なかなか弾力的に運用しておらぬわけですから、しておらぬから問題だと言っておるわけで、弾力的に運営していただければ結構ですと言っておったらこれは堂々めぐりで何も生まれてこないわけでございまして、そこをやはり解決していただくのは大臣のお力でしょうし、建設省の責任だろうというふうに思うのですが、どんなふうに思われますか。
○中村国務大臣 基本的には政府委員が先ほどから答弁をしておることに尽きるわけでありますが、都道府県知事を積極的に指導して、こういった問題が枠は拡大できるようにしていかなければならないということは、基本的な考え方としてはそのことに尽きるわけでありますけれども、先ほどから先生御指摘をいただいておりますように、昭和四十四年からですか、そういう面では大分時間がたってもなかなか効果が上がらない、堂々めぐりしている、こういうようなことの御指摘もございましたので、少し実態について調査をしてみたい、このように考えております。
○平田(米)委員 ぜひお願いいたします。 最後に、国土庁、時間がなくなりましたが、監視区域制度の話はもう午前中から出ておるわけでございますが、基本的にこれが臨時応急の制度である、この認識は私も同じでございます。それで、恒久的な制度としては税制とか都市計画でやらなければいけない。土地対策というのはそういうものだと思っておりまして、融資の総量規制と同様にこれは臨時応急の制度だと思っておりますが、答弁でもありましたが、いまだに三割ぐらいの取引が価格オーバーしている、だから指導している、こういう話がございました。そうすると、どういう時期といいますか、どういう現象が来ればこの臨時応急の措置としての監視区域制度をやめるお考えなのか。 もう一つ、土地問題で今問題なのは住宅地の問題でございまして、商業地などは、これはある意味では、それぞれ利潤が得られれば、それぞれ業者が、企業間が取引をするわけでございまして、一番地価を下げなければといいますか、安定化させなければならないのは住宅用地なわけでございまして、この辺もやはり考え方もおのずと変わってくるのではないか、こんなふうにも私は思うのです。廃止をする条件としましても、その用途地域によって変えるということも私は必要だと思います。今廃止をするなどというお考えはないということは答弁で伺いましたが、しかしいずれ廃止をする時期が来るのかもしれません。来るとしたら、それは一体どういう時期なのか、どういう状態になったときなのか、そのときに用途区分によって考え方が違うのかどうか、これについてお考えがありましたら、お答えいただけますでしょうか。
○井上国務大臣 監視区域につきましては午前中も御答弁申し上げましたが、現在運用主体であります都道府県から、地価が相当下落したという状況は把握しておりますけれども、もう監視区域を緩和したらいいとか、あるいは廃止しようとかいうような要請はまだ全く出ておりません。ただ、相当に下落をしているという事実を知っておりますし、また、今先生も御指摘になりましたが、三割近くが価格指導をしておるという実績もございます。 それから、これはやはり地域によって実情が随分違っておるのではないかと思いますので、今先生がおっしゃいますように、一概に、どういう場合に廃止する、あるいは緩和するというふうになるのかと言われても、ちょっとお返事はしにくいわけでございます。やはりこれは運用主体である都道府県知事あるいは特別市の市長とよく御相談をし、そして実際の指導価格というものが全くもうないとか、あるいは無意味になるとかいうような状況になれば、そこで実態に応じて考えてまいりたい。これが私が弾力的と申し上げた意味の一つでございます。一概に、こういうときにやめますとか緩和するとかいうことは、ちょっと今の段階では申し上げにくいということでございます。
○平田(米)委員 もう時間がありませんけれども、やはり行政のあり方についてはある程度基準を示していくということが必要で、今御発言になることは非常に政治的問題にもなるということで慎重な御答弁になられたのだろうと思います。しかし、やはりきちっとしたものを持っていかないといけないのじゃないかと思います。 もう一つ私の意見として申し上げるのは、都市計画とか税制できちっとやらなければいけないわけでありますが、都市計画法の改正そのものが極めて不十分であるというのが昨年の都市計画法の改正の議論の中での意見の大勢でございました。だから、附帯決議にも、速やかにまた改正作業をするようにというような趣旨の附帯決議も入っておるわけでございまして、この辺も同様にやっていかなければいけないと思います。平成六年から固定資産税の評価がえが行われて、住宅地については激変緩和が行われるようでございますけれども、その他の地域についてはそうではないということで、これもまた相当きいてくるだろうというふうには予想されるわけでございますが、やはり基盤的な、制度的な改正というものもしっかり踏まえた上でお考えをいただきたい、こんなふうに思います。 以上、私の質問を終わらせていただきます。
○野中委員長 次に、辻第一君。
○辻(第)委員 幾つかの問題についてお尋ねをいたします。 まず最初に、建設工事の安全確保の問題でお尋ねをいたします。 きょう、建設大臣の所信表明の中にもあったわけでありますが、去る二月一日に東京都江東区の水道工事現場で発生したガス爆発事故であります。かけがえのない四名のとうとい命が奪われております。亡くなられた方に心から哀悼の意を表してお尋ねをするわけでありますが、今回の事故も鹿島建設、熊谷組、鴻池、このような大手の建設業者の共同事業体での現場での事故であります。その下請、孫請の現場での事故ということであります。建設省は所管工事のシールド工事に係る緊急点検などを通達されたようでありますが、松戸のトンネルの事故、また、これも昨年だったと思いますが、厚木基地の体育館工事の事故、いずれも大手の企業、その下請、孫請などで事故が起こっているわけであります。今度の事故もメタンガスの爆発ということでありますが、当然予測される問題ですね。そういうものが十分な対応をされずにこういう事態を起こしているということであります。これでは大手の企業が本当に責任を持ってやっているのかと言わざるを得ないわけであります。建設省としてはもっと本気になって、このような企業に対して安全な工法や安全対策を徹底して指導していただきたい。こういうことが二度と起こらないために御尽力をいただきたいということであります。 そして、あの松戸のトンネルのときにも問題になったんですが、やはり連絡体制や監視体制の問題でございます。今回の事故でも、聞きますと監視室が空で避難連絡ができなかったということもあるようでございます。松戸のトンネル事故でも連絡体制の不備が指摘をされました。地下にメタンがあることは土木工事の常識ということでありますが、これへの備えなど事業者の安全意識の低さのあらわれだと言って言い過ぎでないわけであります。指導監督を強化されたい。建設省の答弁を求めます。
○伴政府委員 去る二月一日、江東区内の水道工事現場において重大事故が発生いたしまして、被災をせられた方々に対しまして衷心からお悔やみとお見舞い申し上げる次第でございます。 先生御指摘の、これの事故についての原因、一部新聞報道等も出ております。爆発時の可燃性ガスの監視体制だとか連絡体制等々が議論になっておりますが、御存じのとおり、実は現在のところ、今回のこの事故の原因につきましては、警察とそれから労働基準監督署が中心になりまして調査中でございまして、ちょっとその正確な調査結果が出ないと、軽々にコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、特にこういった同種の事故が起こらないようにすることが最も大事だと思います。したがいまして、今回事故発生直後に建設省関係のシールド工事、推進工事につきましては、直ちに緊急点検を指示いたしました。また、建設業者団体を通じまして、同種事故の防止につきまして指導したところでございますが、今後ともあらゆる機会をとらえて、再び同種の事故が起こらないように徹底してまいりたいと思っております。 だんだん建設工事も市街地等のふくそうした条件下で工事するということになりまして、加えて施工技術も高度化しております。先ほど大臣から申し上げましたように、熟練労働者も不足している、高齢化しているといったような中でありまして、工事を取り巻く環境、極めて厳しいものがございますけれども、やはりその関係者が、一人一人が自覚して安全対策に自律的に取り組むという基本的な姿勢が大事かなというふうに思っておりますが、まあこんな考え方を持ちながら、建設業者に対しましてもなお一層の安全確保徹底について心を引き締めて徹底してまいりたいというふうに考えております。
○辻(第)委員 ぜひ十二分の対応をとっていただきたい。お願いをいたします。 労働省、お越しをいただいておりますか。今回の事故でも、いわゆる出稼ぎをなさっている方が犠牲になっておられます。いつものことですが、このような方の痛ましい事故が繰り返されております。青森県は全国一だそうで、九一年度は約五万二千人、そして九一年度に事故に遭ったり病気になられた方が二百三十六人、うち亡くなられた方が二十五人ということであります。とりわけ、今日の不況の中で、仕事先が製造業から建築、土木にシフトしております。危険度も高まっていると言わざるを得ないと思うわけでございます。そういう中で、現場での安全教育の徹底あるいは事業者への本当に実のある安全思想の普及、こういう点で見直す必要があるのではないか、もっと積極的な対応が要るのではないか、このように考えるのですが、労働省、いかがでございますか。
○大関説明員 労働省では、出稼ぎ労働者の安定的な就労と福祉の促進を図るため、平成三年に取りまとめた出稼労働者対策要綱に基づき出稼ぎ労働者の安全衛生確保対策を講じているところであり、送り出し地においては、公共職業安定所と労働基準監督署、市町村との連携のもとに安全講習会、安全就労推進集会の開催などの措置を講じているところでございます。また就業先においては、特に出稼ぎ労働者が多く就労している建設業を中心として、雇い入れ時の安全性教育の実施、就業制限業務に従事する者の資格取得の促進などについて監督指導等により事業者に対しその徹底を図っているところでございます。
○辻(第)委員 さらに積極的に取り組んでいただきたい。要望して、次に移ります。 次に河川、水の問題でお尋ねをいたします。 河川を流れる水は、国民の生活用水や農業用水また工業用水に、あるいは水に親しむ日常生活の潤いに欠かすことのできないものであります。そういう上で、河川の水質の保全といいますか、維持といいますか、きれいな水の確保というのは極めて重要でございます。建設省の来年度予算に特定貯水池総合保全事業やダム貯水池水質保全事業がございます。これについて、河川事業と下水道事業が共同して高度処理を行う特定貯水池水質保全高度処理事業や、ダム周辺の一定範囲の山林等を環境保全帯として買収するなどのダム貯水池環境保全帯整備事業などが新規に行われるようであります。 そこで建設省にお尋ねをいたしますが、平成二年度からクリーンアップレイク事業に取り組んでおられるようでありますが、その事業概要と進捗の状況を簡明にお答えをいただきたいと思います。
○岩井政府委員 近年、一部のダムにおきまして、生活雑排水等の流入増に伴いまして富栄養化現象等の水質汚濁が進行しているところでございます。ダムの貯水池の豊栄養化防止のためには上流域の下水道整備、それから排水規制等による流入負荷の削減というものが基本的に重要でございますけれども、河川管理者といたしましても、できる限りの対策を講ずることは当然必要でございます。 そういうことで、ダム貯水池の水質保全対策といたしまして、昭和六十二年度に濁水対策としての特定貯水池総合保全整備事業という事業を創設いたしましたけれども、さらに平成二年度には、富栄養化対策をもあわせて行うということで、クリーンアップレイク事業という事業を創設いたしまして、ダムの水質保全対策を鋭意実施してきているところでございます。このクリーンアップレイク事業という事業は、池の中、湖水の曝気を行うほか、各種の流入河川浄化対策を実施するものでございます。このクリーンアップレイク事業につきましては、平成二年度から、淀川水系室生ダムなど二事業、それから平成三年度二事業、平成四年度二事業、計六事業に着手してきておりまして、現在、有効な水質保全対策を行うために、各種の現地実験等を行いまして、全体計画を策定しようとしておるところでございます。
○辻(第)委員 クリーンアップレイク事業、要するに流入河川水対策により河川水の浄化を行うものということだと思うのですが、副ダムや浄化水路など各種水質浄化施設とともに上流域の下水道整備は不可欠の問題だと思います。クリーンアップレイク事業とリンクさせて下水道事業も優先的に進めていく必要があると思うのですが、建設省いかがですか。
○岩井政府委員 先ほど述べましたように、平成二年度に富栄養化対策を行うクリーンアップレイク事業を創設するなど、近年水質保全対策を鋭意実施してきているところでございますけれども、平成五年度から、さらに水質保全対策を緊急かつ強力に推進するために、同事業の内容を拡充いたしまして、従来の湖水や河川水の曝気あるいは流入河川浄化対策等に加えまして、新たに下水道事業と共同いたしまして行う流入水の高度処理なども追加してやっていきたい、そういう考えでございます。 今後とも、下水道事業等地の施策とも連携を図りつつ、河川管理者としてもダム貯水池の水質保全対策を鋭意推進していきたい、そのように考えておるところでございます。
○辻(第)委員 近畿地建の木津川上流工事事務所で作成されたパンフレットを見ておりましたら、室生ダムのクリーンアップレイク事業のイメージ図がありました。流入河川の汚濁原因が書いてありまして、これを見ますと、住宅からの生活排水、事業所からの排水、ゴルフ場などレジャー施設からの排水、農業からの排水、畜産業からの排水など、例示がされております。一方、水質浄化施設として、水生植物油、触媒酸化池、浄化水路、副ダムなどが挙げられております。富栄養化対策としては必要なものでありますが、同時に、これだけでは化学物質の問題は解決できません。建設省は、化学物質などを含めた河川の環境保全や水質保全についてどのように考えておられるのか。
○岩井政府委員 今、先生例示として挙げられました近畿地建の室生ダムでございますけれども、室生ダムでは、ダムができましてすぐにアオコの問題とか、あるいはカビ臭といいますか異臭味の問題等が発生いたしまして、現地におきまして大変大きな水質問題になったことがございます。 そういうことで、やはり貯水池に流入いたします河川水の栄養塩あるいは有機物質の除去というものが大切ではないかということで、そういったことを主な目的といたしまして今いろいろ対策をやっておるところでございます。そういう富栄養化対策として、先生今おっしゃいました水生植物油、接触酸化池、浄化水路、土壌浄化施設あるいは沈殿池としての副ダムなどを建設するといった内容の対策をやっておるわけでございまして、現在、より効率的なことをやりたいということで、各種の実験をやりながら、有効な手法を検討しているところでございます。 化学物質につきましては、現在のところ、県からは室生ダムにおいて化学物質が特に問題になっているというふうには聞いておりませんけれども、今後問題にならないとは言い切れない面も確かにあろうかと思います。しかし、化学物質につきましては、基本的に排水規制等によりまして河川に排出される前に対処されるべきものではないかな、こんなふうに考えておるところでございます。
○辻(第)委員 今日、水の汚染源が水源地域に広範に分布しているということでございます。これは大臣にお聞きをしたいのですが、この例は室生ダムの上流ではなしに、奈良市がつくった奈良市の水源流域の汚染源地図というのがあるのです。これは布目川とか白砂川地域に、ゴルフ場のほか畜産施設それから廃棄物処理跡ですね、こういうものが書かれております。 今日、飲料水の多くを河川に頼っている現状から、水道水の水源となる河川やダムの汚染を食いとめることは、建設省だけではなしに、厚生省や農水省、環境庁、国土庁あるいは通産省なども含めて、総合的な対策として対処すべき課題だと思うのです。先ほど横断的なというようなお話もあったわけでありますけれども、そういう点で、建設大臣の御所見を伺いたいと思います。
○中村国務大臣 お答えいたします。 ただいま御指摘いただきました点につきましては、現在までも各種規制が行われているわけでございますので、今後とも関係省庁と連携をとりながら、河川、下水道、こういった事業を推進していきたい、このように考えております。
○辻(第)委員 積極的に対応していただきたいと思います。 厚生省はいらっしゃいますか。昨年、厚生省は、水質基準の項目を見直されております。ただ、基準がふえて、また検出をされても、それだけでは発生源の特定は不可能な部分が多いわけでありますから、それだけでは対策として不十分だと思うのですが、厚生省のお考えを伺います。
○浜田説明員 お答えいたします。 厚生省におきましては、今先生のお話にもございましたように、安全でおいしい水道水を確保するためということで、水道水、つまり飲み水の水質に関する基準の見直しを行ってまいりましたが、昨年の十二月に、化学物質など新たな項目を含めました、大幅に充実強化した基準を公布いたしまして、本年の十二月から施行すべく各水道事業体への指導等を行っているところでございます。 こうした新しい水質基準に適合した水道水を供給するためには、その水源の水質保全というものが重要な課題であるというふうに私どもも思っておりますが、この問題につきましては、去る二月四日に水道水源の水質保全に関する有識者懇談会から報告を御提出いただいているところでございます。この報告書におきましては、水道水源の水質保全のための対策といたしまして、各種の規制的措置の実施、あるいは生活排水処理施設の整備などの対策事業の推進等々、幅広い内容にわたる貴重な政策提言が盛り込まれたものでございます。 厚生省といたしましては、この報告書の提言の内容を踏まえまして、大変関係する省庁も多いわけでございますが、これらの各省庁と十分に連携をとりながら、水道水源の水質保全対策の積極的な推進のために、私どもとして精いっぱい努力しでまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○辻(第)委員 次に、森林伐採による水源への影響の問題について伺います。 私どもの奈良県にあります、三重県との境にあるわけですが、大台ヶ原の北部にあります原生林、三之公というところがあるのですが、ここで民間の業者による伐採が進められております。ここは吉野川の源流地域でありまして、この伐採に伴う林道工事と大規模な原生林の皆伐、もう全部切ってしまうのですね、間伐じゃなしに。そういう中で、土砂が大量に川へ流れ込んでおる。私も現地へ行ってきたんですけれども、そういう中で、そうですね、数キロ離れたところに、下流に大迫ダムというダムがあるのですが、大雨の後など、長い期間非常に濁っておるわけであります。林道工事の工事のたびに土砂が谷に捨てられ、下流に流されていく、こういうことであります。吉野川はいわゆる上水道の用水でもありますし、農業用水の水源でもあります。また、こういう上流が、原生林が伐採、皆伐というようなことになりますと、保水能力の低下というのも深刻でございます。吉野川の下流でしばしば洪水があるのですね、いまだに。そういう状況の中でこういうことが起こっているわけでございます。 また、この地域は天然記念物でありますトガサワラ原始林というのがあります。その影響も懸念をされます。伐採は、民有林でございますので、この原生林を皆伐をされるということになりますと、動植物の生態系への影響も考えられるわけでございます。そういう中で、こういうことを憂えていろいろ反対の運動なども起こっておる。県当局も企業に伐採規模の縮小を申し入れておられるようにも聞いているわけであります。 ところが、それぞれ河川は、国の管理区域、知事の管理区域などがありますが、川の最上流地域の管理はだれがどのように行っているのかということでございます。河川の中下流部ではそれぞれの管理区分に従って管理が行われていますが、このような上流部、最上流部ということになりますと、こういう状況は中下流に非常に影響を与えることは言うまでもないわけです。こうした状況への対策はどうなのか。これは今の法律の上ではいろいろ難しい問題があると思うのですが、非常に重要な問題として、その対応について建設省にお伺いをいたします。 〔委員長退席、金子(原)委員長代理着席〕
○岩井政府委員 先生今御指摘の、中下流部は河川法の適用、あるいは河川法が準用されるということで、これの管理ははっきりしておるわけでございますけれども、それの上流部でございます。山の中といいますか、河川法上の河川に指定されていない上流部あるいは源流の河川が問題になろうかと思うわけでございますけれども、そういったところにおきまして、国有地であるのか民有地であるのか、それがどうも公図上はっきりしない場合も多いのでございますけれども、国有地としてはっきりしている場合は、これは国有財産法に基づきまして国が管理するということになっております。 しかし、そういった国有財産法に基づきます管理事務の範囲でございますけれども、それは財産管理にとどまっでおりまして、河川の流水の管理等の公物としての機能の管理、すなわち、洪水としての問題、あるいは濁水堤の問題とか、そういった問題があるわけです。それは公物としての機能がどうかということになるわけですけれども、そういった公物としての機能の管理につきましてはそれは含まれてない、国有財産法に基づく管理の範疇には入ってないということでございます。 それで、問題の、そういった河川の公物としての機能の管理はどうなっておるのだということでございますが、これは地方自治法に基づく条例によりまして、原則として市町村が行っているということでございます。例外的にといいますか、条例がつくられてない場合もございまして、そういった場合におきましては都道府県が管理しているというものもございますが、原則として市町村が管理ということになっております。
○辻(第)委員 国としてもいろいろ御検討いただいて、しかるべき対応をいただきたいなというのが私の今の気持ちであります。 次に、室生ダムの浄化の問題であります。この上流に宇陀川という川があるのですが、これは奈良県から室生ダムを通って三重県名張市に流れ、そして木津川となり、京都府南部を通って淀川で大阪湾に注ぐ、こういうことでありますが、この室生ダムは奈良県営水道の水源になっております。現在では毎秒一・六トンの水を取水しているわけでございますが、ダムのすぐ上流部に約三万五千人が住んでおられます。大阪のベッドタウンとしてなお人口が増加をしております。現在、クリーンアップレイク事業が行われておるのですが、ダム上流の状況を見ますと、現在の河川対策だけでは不十分であり、下水道の早期完成と高度処理が極めて重要でございます。室生ダムのダム湖対策としての下水の高度処理を、いわゆる河川部局と都市部局、下水道ですね、一体となって早急に進めていただきたいと考えるのですが、いかがですか。
○鹿島政府委員 室生ダム上流におきましては、大宇陀町、菟田野町、榛原町の三町を対象といたしまして、昭和五十五年度から奈良県が主体となりまして宇陀川流域下水道事業を実施してまいっております。既に昭和六十一年度から供用を開始しているところでございます。終末処理場でございます宇陀川浄化センターにおきましては、現在急速砂ろ過によります高度処理を実施中でございます。 今後とも、この高度処理によります下水道整備を促進することによりまして、室生ダム等の水質保全そしてまた当該流域の生活環境改善を効果的に進めていくように努めてまいりたいと考えております。
○辻(第)委員 河川改修や整備の際の自然環境との調和の問題についてでありますが、機能一辺倒の河川改修や河川整備から自然と調和した河川改修、整備あるいは親水性を持たせた河川改修、整備についてはいろいろな事業を行っておられるわけでありますが、この方向をさらに進めていただきたい。これは要望をしておきます。 今度は急遽の問題でございます。 建設省の事業でも、魚がのぼりやすい川づくり推進事業というのがございます。現在つくられている急遽の大部分が階段式魚道のようですが、魚が上れるのかどうか、上りやすさなどを見てまいりますと必ずしも適切な構造にない急遽が少なくない。私ども何人もの人からそういう話を聞いているわけであります。魚の遡上には河川の人工構造物がないにこしたことはありませんが、この改善についての建設省の考え、対応はどうなっているのか、お尋ねをいたします。
○岩井政府委員 現在設置されております急遽の中には設置年度が古いものなどいろいろございまして、先生御指摘のとおり必ずしも十分に機能していないものがあるということにつきましては、私どももそのように認識しております。 建設省といたしましては、豊かな水域環境の創出を図るために、平成二年度から多自然型川づくりといったものも進めておるわけでございますけれども、さらに平成三年度におきましては、河口から水源地まで一貫して考えまして、その川にせきだとか床固めあるいはダム、砂防ダム等いろいろ河川の横断工作物があるわけでございますけれども、それに急遽があるわけですが、そういった急遽につきまして機能が十分でないというものも確かにありますので、そういったものの改良、あるいはないものにつきましては新たな急遽を設置するなどいたします魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業、これはモデル事業でございますけれども、そういった新しい事業を創設いたしまして、既設急遽の改良も含めた取り組みを現在始めているところでございます。 それからまた、平成五年二月五日、つい最近でございますけれども、全国の一級水系の主要河川につきまして急遽等の点検を行うように全国に指示いたしまして、実態把握に努めているところでございます。 また、河川局内に生態系等の学識経験者から成ります魚がのぼりやすい川づくり推進検討会、そういう委員会も設置いたしまして、専門的な、技術的検討も進めているところでございます。 今後とも自然豊かな川づくりに努力してまいりたいと考えております。
○辻(第)委員 今度は中小、殊に小さい規模の建設業の不況対策についてお尋ねをしたいと思います。 倒産が激増いたしております。建設業の倒産も特に多いというふうな状況であります。私の地元の奈良県でありますが、平成三年は二十四件で、これは建設業でございます。負債額が五十一億五千万ですね。平成四年が五十三件にふえております。負債額は六十四億二千五百万円であります。十二月だけを見ましても、平成三年が三件、二億円、平成四年は七件で三億七千万円ということでございます。この倒産件数の増加の割に負債額の増加が少ないというのは、やはり規模の小さい建設業の倒産が増加をしているということだと思います。特に、規模の小さい建設業に対する不況対策、あるいは下請代金の未払い問題への対応など、不況対策は極めて重要な課題だと思うわけでございます。 そういう状況の中で、下請建設業者の保護対策の強化ということでありますが、通産省と公正取引委員会は昨年の十一月十八日に自動車や電気などの親事業を実施している全国七千五百社などを対象に、下請企業への買いただきや代金の支払い遅延などを起こさないよう求める通達を出しました。また通産省は、同日、これとは別に、下請企業への発注量を減らさない、下請取引のあっせんを強化するの二種類の通達を出すなど、中小企業の経営環境が厳しくなってきたことへの警戒感を強め、買いただき防止を盛り込んだ通達は、親会社が優越的な地位を利用して下請価格を不当に安く設定することを禁止した下請代金支払遅延等防止法を遵守するよう求めています。また、下請企業への発注確保を求める通達を出したのは初めてのことだそうであります。 大蔵省は最近、金融機関の中小企業向け融資の確保を指導いたしております。ところで、建設業界はどうなのかということであります。 建設業というのは、国民総生産の二割近くに相当する建設投資を担い、全産業就業人口の一割近くを抱え、国民生活と産業活動の基盤となる建設生産物を供給する基幹産業ということですね。総業者数は五十一万を超え、資本金一億円以下の中小業者が九九・一%、圧倒的多数を占める中小零細企業における経営基盤が脆弱であることなど大きな問題を抱えております。とりわけ、重層的な下請構造による下請問題が不況期には大きな問題となり、昨年の中小企業倒産のうち四割近くを建設業が占めております。 そこで建設省に伺うのですが、「特定建設業者に対しては下請代金支払状況等実態調査を実施し、不適正な点のある業者については指導文書を交付して改善指導を行っている。」これは建設白書に書いているのですが、この特定建設業者に対する下請代金支払状況等実態調査について、最近の実施状況、不適正な点の具体的事例、指導文書の交付件数、改善指導件数について明らかにしていただきたいのですが、時間がありませんので、後でひとつお教えをいただきたいということでございます。 最近、私どものところへ、下請の業者さんから多くの相談が持ち込まれてまいります。殊に下請代金の未払い問題です。茨城県鹿島町のマンション工事、鹿島港テトラポット工事などにおける下請業者の未払い、二社で一千百十八万円、千葉県富里町の釣り堀工事における未払い、一社で六百五十万円などであります。いずれも被害を受けられた方が建設省建設業課に御相談をされている案件でありますが、はかばかしく進捗をしていないというのが現状のようでございます。 さて、建設省としても、通産省や公正取引委員会以上に建設業における下請業者保護対策に力を入れていただきたいと考えるものであります。建設大臣として、この段階で、下請保護対策強化のための通達などを出して、ひとつ十二分な対応の強化をしていただきたいと思うのですが、大臣の御見解を伺います。
○中村国務大臣 下請に対して、先生から、予算委員会でも共産党の方からもいろいろとお話が出ておりましたが、下請業者の方々の保護育成という問題に対しましては、建設省としても非常に重要なことだと考えております。特に建設の場合は下請業者の方が果たしている役割が他の産業と比べて非常に大きいわけでございますので、今後、下請代金の支払いなどが滞っているような状況がないように、建設省としても強力に指導していかなければならない、このように考えております。
○辻(第)委員 もう一つは、中小建設業者に対する官公需の発注の問題でございます。 やはり大手が中心になりますし、お聞きしますと、このごろはどうも大手がかなり小さい仕事でもとりにくるというようなことで中小の人は大変御苦労いただいているというふうに聞いているわけでございます。中小建設業者への積極的な発注をしていただきたい。中小建設業者が受注可能なそういう発注のやり方というのですか、そういうことも考えて御努力をいただきたいと考えるのですが、いかがですか。
○伴政府委員 中小建設業の受注機会の確保ということでございますが、この点につきましては、予算が成立する都度、先ほど通達がないというお話がございましたけれども、その都度建設省も事業施行通達を出しておりまして、去年も、平成四年も四月、十二月というふうに建設次官名で通達を出しておりまして、その中でも中小建設業者の受注機会の確保を特にうたっております。その中身は先生御指摘のとおりでありますが、一つは中小建設業者向けの発注割合目標、それを設定して、ここまでいこうというようなことを言っております。 それから、中小建設業でもとりやすいように分割発注をしろというようなこととか、あるいはジョイントベンチャーの活用というようなことと相まって、やはり御指摘のとおり中小企業が九九・一%あるわけでございます。建設業の問題は中小建設業の問題でもありますので、そういう姿勢でもって今後とも進みたいと思っております。
○辻(第)委員 次に、土地の問題でお尋ねをいたします。 国土庁長官の所信表明の中にもうたっておられるわけでありますが、 大都市圏の地価は、勤労者世帯が平均年収の五倍程度を目安に良質な住宅の取得が可能となるにはなお高い水準にあります。このような状況を踏まえ、二度と地価高騰を生じさせることのないよう、土地神話の打破、適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等を図るため、引き続き 云々、こういうふうに所信でもお述べになっておられるわけでありますが、まあ驚くべき土地の高騰がありましたですね。狂乱という言葉が本当に当たると思うのですが、そういうふうな土地の高騰があって、今大都市圏においては顕著な下落を示しておる、こういうふうにおっしゃっているの ですが、東京、大阪それから名古屋圏、それで、住宅地を中心に上がっていない時点と最高上がった時点と、現在どれぐらいなのか、お聞きをいたします。
○鎭西政府委員 ただいま把握しております一番公的な地価の調査は、昨年の七月一日時点の都道府県地価調査でございますけれども、これによりまして、今委員御指摘の推移を眺めてみますと、ピーク時におきます地価でございますが、いずれも住宅地で申し上げますけれども、大体平成二年の秋ごろと先ほども申しておるわけでございますけれども、東京圏の場合二・五倍、大阪圏の場合約三倍、名古屋圏の場合約一・八倍ということでございます。その後、平成二年の秋ごろをピークにいたしまして下落傾向で推移してまいっておりまして、昨年の七月一日現在、都道府県地価調査の結果でございますが、それで申しますと、東京圏の場合は二・二倍ぐらいまで下がってきている。大阪圏の場合は一・九倍とかなり顕著に下落している。名古屋圏の場合は一・七倍と、上昇も三大圏の中では比較的モデレートでございましたが、下落もモデレートな状況だ、こういうことになっております。 七月一日以降でございますが、先ほど来御説明しておりますように、私ども平成四年度から短期地価動向調査というのを四半期ごとにやっておりますが、それの状況を踏まえて見てみますと、七月一日以降も特に三大都市圏の商業地を中心にしてかなり顕著に下落をしている、かように認識しているところでございます。
○辻(第)委員 去年の七月の調査ですね、それは。もう少し最近で住宅地について数字であらわせるのはないのですか。去年の七月ですと、もう大分たっていますね。
○鎭西政府委員 ただいま申しましたように、短期地価動向調査、こういうものと、それから各県が国土利用計画法の運用上、監視区域の詳細動向調査というのをやっておるのでございますが、いずれもポイント数が少ないという問題、それから短期地価動向は特に私ども、地価の動向に鋭敏なポイント、劣悪地あるいは非常にいいところ、いわば極端なポイントをあえて選んでおりますので、これを数値化するということはかなり誤解を生ずるのではないかということで、これは数値化しておりませんが、押しなべて申しますと、昨年後半以降、三大圏、特に東京、大阪圏を中心にしましてさらに一割程度ぐらいは下落しているのではないか。これは、ことしの一月一日時点の地価公示の結果を三月下旬に公表できるかと思いまして現在作業中でございますが、このころになりますれば、そのあたりがはっきりと具体的な数字となって裏づけられるのではないか、かように考えているところでございます。
○辻(第)委員 そうしますと、当初から比べますと、まだかなり高い水準にあるということですね。 それで、国土庁長官にお尋ねをしたいのですが、あの土地の狂乱とも言うべき高騰、これもいわゆるバブルの一つだと思うのですが、今は相当下落をしているけれども、またしかし高いという状況でありますが、あの狂乱とも言うべき土地の高騰について、難しいお尋ねで恐縮なんですが、長官はどのようにお考えになっているのか。
○井上国務大臣 ただいま土地局長がお答えいたしましたように、一時は大変な、狂乱と言っていいような地価の高騰でございました。そのために、大都市地域を中心にしまして庶民の住宅の確保が非常に困難になる、また、資産格差が非常に大きくなって社会的な不公平感も大きくなる、それから、公共事業の実施が困難になる。いろいろな重大な問題を生じたことは、まだ本当についこの間のような感じでございます。記憶に新しいところでございます。 こういったような状況に対して、今土地局長が申しましたように、最近は大都市では相当顕著に下落してきておるという傾向がございますが、今も数字で申し上げましたが、実ははっきりつかめておるのは、まだ昨年の七月一日の価格でございます。その後の動向は今把握しておりますけれども、ことしの一月一日の公示地価というのは来月の半ば以降にならなければ、全国で二万カ所以上あるわけでございますが、作業が今大変おくれておりますけれども、なるべく早く把握いたしまして、今後二度と狂乱と言われるような地価高騰を生じさせないということに、国土庁は土地政策を着実に実施していくという決心でおります。 そのためには、御承知のとおり土地基本法もつくっていただきましたし、それから総合土地政策推進要綱も平成三年の一月に閣議決定いたしました。最近の傾向が下落という傾向でございますけれども、こういったおつくりいただいた土地政策、これにのっとって地価のさらなる鎮静化、安定というものを目指して土地政策を進めてまいりたいと思っております。 〔金子(原)委員長代理退席、委員長着席〕
○辻(第)委員 原因については私ども、これまで政府や大企業の責任などを明らかにしてきたわけでありますが、今さら繰り返しませんけれども、当初、東京圏が上がったときに私ども国土庁へ参りまして、近畿圏などもこれ、上がらないように努力をしてくださいということを申し上げたわけですが、そういう中で、まだ東京だけでございます、東京近辺だけでございますというようなお話が最初の時期はありました。よそへ広がるというような危険なときは早く適切な対応をしてくださいよということも当委員会でも申し上げましたし、もちろん土地問題等に関する特別委員会などでも申し上げました。 その中で国土法の問題、私どもは伝家の宝刀、規制区域ですか、あれを抜くべきではないかということも何度か申し上げたと思います。それから、金融界が異常に融資をして土地を高騰させることをあおるようなことをやっておりましたね。その問題も何人かの長官に、金融界への規制といいましょうか、指導といいましょうか、やります、やりますというお話は聞いたのですけれども、後で見てみますとやはりほとんど有効に働いていなかったですね。そういうものが現実だと思うのですね。 その中でも、国土庁としては、先ほど言いました国土法の監視区域、私は一例を挙げるわけですが、国土法の手続をしながら二年間に三倍に上がっているのです。これはどうお考えになりますか。具体的に言わずになんですが、大臣どうですか。奈良の住宅地なのですが、国土法の手続を何回かしながら二年間に現実三倍に上がっているのです。これは国土法が機能していない、結果的に見たら。いろいろ御苦労いただいているのはわかるのですよ、地方自治体その他御苦労いただいているのはわかるのですけれども、結果的に機能していない。そして上がって、今度は下がりましたね。そういう問題でもまた深刻な問題が起こっているのですね。二年間に三倍上がったというのは、県でいえば、大臣どう思われますか。 〔委員長退席、金子(原)委員長代理着席〕
○鎭西政府委員 ただいま委員がおっしゃっておられるのは地元の奈良県、特に奈良市の事例を念頭に置かれてのお話だろうと思いますが、御承知のとおり、六十三年四月に奈良市を中心にいたしまして、奈良県において初めて監視区域を敷いております。制度はその前の六十二年六月、法律改正をいたしまして、東京都から始まっているわけでございますが、当初かなりいわゆる届け出対象面積というのが大きゅうございまして制度のカバー率が低かった、こういうことがございまして、この間に逐次、奈良県当局の御努力もございまして、対象面積を引き下げられまして、平成二年四月以降百平米まで引き下げられて現在に至っている、こういう過程でございます。 したがいまして、国土法の価格審査というのは、申すまでもございませんで、公示なり都道府県の地価調査をもとにいたします適正な価格、これを基準にいたしまして、異常に突出した高い価格についての指導というのをやっているわけでございまして、一定のアローアンスはもちろんあるのでございますが、対象面積が当初かなり大きかったということもございまして、やはり制度的なカバレージの問題が一つあったのではないか。 ただ、先ほど申しましたように、奈良県、特に奈良市におきましても、平成二年以降地価は鎮静化傾向を示してまいっておりまして、私どもは、監視区域だけではございませんが、税制、土地関連融資あるいは供給促進、有効利用対策等々、各般の施策と相まって監視区域制度の的確な運用というのが今回の地価の鎮静化、下落に相当効果を発揮したのではないか、かように理解しているところでございます。 〔金子(原)委員長代理退席、委員長着席〕
○辻(第)委員 今、局長そう申されましたけれども、現実に監視区域が適用されて、その手続をちゃんとやって、そして二年に三倍になっているのですね。 具体的に言いますと、昭和六十三年に一坪六十六万六千円だったのが、平成一年九月の段階に百三十四万四千円になっているのですね。それから、平成二年三月に百九十四万九千円になっているのです。平成二年六月には二百十七万三千円になっているのですね。これがピークです。そこから後、平成二年十一月には逆に下がりまして百九十七万三千円になり、現況はうんと下がっているようであります。しかし、昭和六十三年六月の六十六万六千円から、平成二年六月、これはちょうど二年間なんですが、二百十七万三千円になるのですね。ちょうど三倍なんです。 これはもちろん監視区域だけで事が解決をされるという問題ではないということもよくわかるわけでありますけれども、しかし、これでは現実の問題、ひどいですね。ちゃんと手続、これは何回も何回も、第九期が六十三年六月で、第十三期が平成一年九月、十四期が平成二年三月、第十五期が平成二年六月、これは大体三カ月とか四カ月とか半年とかで少しずつ、二十五戸とか三十戸ずつ売っていくわけですね。もとはいわゆる雑木林だったのだと思います。大分前に買われて持っておられたのだと思うのです。はっきり言いますと近鉄不動産という会社です。奈良県の一番大手の不動産業者でありますが、それをこういうふうに少しずつ、造成は大体さあっと先にやって、後、家を建てて、こうやって売っていかれるわけです。そうすると、うちはちゃんと手続していますよ、監視区域で手続していますよ、彼らはお墨つきをとったみたいに威張るのですな。けしからぬと思うのです。 そういう状況の中で、もう時間が余りないのでこれは申し上げるだけのことになると思うのですが、高値で買われた方が、今度は今のように下がりますね。そうすると、この後のところはもう売れないですね。半分住宅は建っているけれども、もう売れない、売らないみたいになってしまうのです。また、そこの後で建てたところは、例えば住宅込みで二億二千万だったものが、今度は三千万も四千万も下がって同じものを同じ隣のところで売るというような事態が起こっているわけです。そういう中で、これは不動産会社が不当な利益を得ているのじゃないか、その下がった分を支払えという訴え、運動が起こっているのですね。現に違うところで、差額ですか、先に高いところで買った人に下がってから払ったケースがあるのです。 そういうことも含めて、そういう事態が起こっているのですけれども、そういう方の中に、前持っていた家を売ってこれを買うべきであったのですが、前もって家が売れない間にこっちを先に買ってしまった。ざあっと下りに入ってしまって、当初、前持っていたのを一億数千万で売れるつもりが今は八千万でも売れないという事態の中で、先に金を借りて買っておられるわけですから、すごい利息で深刻な事態の人もあるわけですね。こういう御相談、ここだけでなしに全国的にいっぱいあると思うのですが、そういう問題も起こっているわけです。 ですから、それは民民で契約を結ばれてやられているわけでありますから、その辺の問題もあるわけでありますけれども、不動産会社は物をつくって付加価値をつけてそれが上がるのならわかりますけれども、全くこのように周辺が上がるということで、二年間で三倍になる、こんなばかげたことが許されていいのか、こういう暴利が許されていいのかということですね。 そういう問題も含めて、私は、このような地価が狂乱をしたその責任は政府にも当然ありますし、国土庁の対応も私は極めて不十分、もっときついこと言った方がいいですかね、不十分なんて遠慮せぬと、そういうことですね。もちろん大手の企業の金融の問題、しかもこういう不動産会社はぬれ手にアワですね。こんな暴利をむさぼっておるんですね。私は、政府としてもこういう問題に対して、法的にはどうなるのかわかりませんけれども、一定の対応があってしかるべきではないか、このように考えるのですが、ここまでお尋ねをするつもりではなかったのですが、局長、一言お答えいただいて終わりたいと思います。
○鎭西政府委員 地価高騰の過程では非常に、売る側も買う側も、いわば先高期待感と申しますか、土地基本法なり総合土地政策推進要綱で目指します利用価値に相応する価格、あるいは取得能力に見合う価格というものとかけ離れて双方が値づけをされたということにおいてはそれぞれが原因者であり、結果者であるという立場に立っておられたんだろう、かように考えるわけでございます。 監視区域制度は、先ほど申しましたように、そのうち異常に突出した価格については、仮に両当事者が合意されていても御遠慮願うという比較的ソフトなものでございまして、統制価格ではございませんのでおのずと限界がございますが、奈良県、あるいは奈良市の地価公示なり地価調査標準地の価格の動向というものを考えた場合、一つは先ほどの対象面積のカバレージの問題、それからもう一つは、そういう中で恐らく実際の取引では四倍なり五倍になって取引されていたものももっとあったんではないかと思われまして、当時は地価公示というのは実勢を反映していない、実勢の七掛けだ、六掛けだ、こういうようなことをよく言われたわけでございますが、そういう背景が一つあるんではないかと思います。 ただ、委員御指摘になりました監視区域制度によります不勧告通知があたかも適正な価格であるかのような誤解を生じさせるということはこれは非常に問題でございますので、私ども相当前から不勧告通知書には、この価格が適正な価格であるということを意味するものではありません、あくまでも異常に突出した価格ではないということでございますという周知を図っておるというところでございまして、こういう中でこれからも私どもは着実な土地対策に努めてまいりたい、かように考えているところでございます。
○辻(第)委員 終わります。
○野中委員長 次に、伊藤英成君。
○伊藤(英)委員 冒頭、建設大臣と委員長に申し上げたいと思うんですが、かつて本委員会、建設委員会で一緒に建設行政に関して議論をしてまいりましたお二人がそれぞれ建設大臣として、そしてまた建設委員長として今大変な御努力をされておりますことについて心から敬意を表したいと思いますし、私としても非常にうれしく思います。どうか今後ますますこの重大なる仕事に対して御尽力を賜りますようにまずお願いをしておきたいと思います。 きょうは、十一次道路整備五カ年計画を中心にいたしまして、道路関係の問題につきまして質問をしたいと思います。 最初に、道路は経済発展と生活水準の向上のための基盤として、他の社会資本に先駆けて五カ年計画という整備手法を導入をして、これまで十次にわたりまして五カ年計画を積み重ねてまいりました。その結果として、平成四年度末における高規格幹線道路の供用延長は五千九百キロ余になると思いますけれども、着実に道路のネットワークをつくり上げてきたと思います。しかしながら、世界の主要国と比較しても、日本の道路状況というのはいまだ非常に貧弱でありまして、当面の間は量的な整備も、そしてまた同時に新たな時代の要請に基づく課題にも対応していかなければならぬ、こういうふうに思うんですね。そうした中でこの第十一次道路整備五カ年計画が策定されたわけでありますが、その基本方針についてまずお伺いをいたします。 〔委員長退席、金子(原)委員長代理着席〕
○中村国務大臣 ただいま伊藤先生から大変御丁重なごあいさつを賜り心から感謝申し上げ、今後ともひとつ旧来以上に御指導、御協力を賜りますようにこの機会にお願いを申し上げます。 御指摘をいただきました第十一次道路五カ年計画につきましての御質問でございますが、先生ただいまお話をいただきましたように、我が国の道路は諸外国と比べて非常に立ちおくれておる、このような御指摘をいただいたとおりでございます。 高速道路、まあ一万台で米国の場合は三・七九キロ、そしてフランスは二・七一キロ、我が国は一・○八キロでございますし、また一九九一年にアメリカにおいては陸上輸送合理化法というのができ上がりまして、六カ年間の間に二十兆円、そして二十五万キロに高速道路を延ばしていく。そしてECにおいても十カ年間の間に一万二千キロ延ばしていこうということでございますので、我が国との差がますますそういう面で大きく広がっていこう、こういった時期でございますので、この計画はゆとり社会をつくっていきたいというような大きな目標に向かって公共投資基本計画、生活大国づくり、こうしたものと整合性を保ちながら、平成五年から九年までの間に七十六兆円の第十一次道路五カ年計画を進めていこうということでございます。 基本的な考え方としては、豊かさの向上、地域の活力、そして良好な環境、こうしたものをひとつ三本柱にいたしまして、具体的には約九千キロに及ぶ幅の広い歩道、緑地帯、そうしたものやあるいは十五万台程度の駐車場の整備、こうしたものによって安全対策というものを進めていきたい。それに一万四千キロの高速道路計画の中で一千九百キロ、約七千八百キロ、この五カ年間の間に整備を進めていきたい。そして地域高規格道路としては約二千キロ。こうしたものを整備することによってこの国土を、まあ狭い国土でありますが、この道路網を整備することによって広く使っていくことが真の豊かさにつながっていき、地域間格差を是正していくのではなかろうか、このような考え方でこの計画を山さしていただいているわけでございます。 財源の確保の面においてはなかなか厳しい財政事情の中でありますので、国民の皆様方に御理解をいただきまして何とかこの計画が緒について実行できますように御協力をいただきたいということをお願い申し上げます。
○伊藤(英)委員 ありがとうございました。 また、大臣の所信表明にもありますけれども、四百三十兆円の公共投資の基本計画、あるいは今お話のありました「生活大国五か年計画」との整合性ですね、こんなことも図りながら整備をしていくわけでありますけれども、今大臣も若干触れられましたけれども、この十一次五カ年計画とそれからその長期構想も含めて、またその若干のタイムスパンも含めて建設省の方針をお伺いをしたいと思います。
○藤井(治)政府委員 今、先ほど大臣からお話ございましたように、私ども高規格幹線道路というのを大きな主軸として国土の大きな形成を図ろう、こう考えております。 ただ、この高速自動車国道という字が我が国の法律として出てきたのが昭和三十二年でございますから、今でいえばまだ三十五年ほど前ということで、三十八年に東名・名神のうちの名神の栗東−尼崎間七十一キロができて、当時は大体年間百キロぐらいでございます。四十年代が二百キロ、やっと最近少しスピードが上がってまいりまして、今年度末、平成四年度末で五千九百二十九キロ、こういう状況に至っております。 その中の特徴といたしましては、縦貫道路が全体の計画一万四千キロのうちの約半分、それで横断道系が二割、こういうことで横断道系が極めておくれた形になっております。それと同時に、大都市圏における大きな環状機能というものが極めて薄く皆無に近い状態でございました。さらに東名・名神という最初に出発したものが大きな混雑を来しておる、こういうことから、私ども第十一次五カ年計画におきましては、地方圏の横断道、大都市圏の環状道路、第二東名・名神等々に重点を置いて整備を推進していく、こういう考え方をベースにいたしまして、地域別に見ますと、その結果、北海道、東北、四国、九州といったように、今までは比較的おくれていたところにも高速道路の延長が延びてまいる、このペースは年間供用ペースで約三百七十キロという形に相なりまして、平成九年度末の供用延長が七千八百キロ、かようになるわけでございます。 ただ、これは簡単に、こういう計画だけではございませんで、財政事情とかいろいろな問題があろうかと思いますが、私どもこれらをいろいろな工夫をしながら今後やっていくことに相なるわけでございます。これらとあわせて、地域高規格道路という、言ってみれば地域のネットワークを同時につくらせていただこうとも思っておりますし、さらにこれらとはもう一つ軸を変えまして、国土の可能性を創造する観点から、東京湾口とか大阪湾環状道路とか伊勢湾口とか、その他各地域でいろいろなプロジェクトの検討というか構想が出ておりますので、こういった新しい交通軸につきましても、地域の活性化という検討がもしなされるのであれば、それをベースに調査を推進し、その具体化もあわせて図っていく、このようなことを通じて一つ一つ基盤軸の形成を図ってまいりたいと思っております。 〔金子(原)委員長代理退席、久野委員長 代理着席〕
○伊藤(英)委員 今の一万四千キロの完成予定といいましょうか、大体どのくらいに置いておられますか。
○藤井(治)政府委員 一般的には二十一世紀の初頭、こういう言い方をしておりますが、その初頭をいつに見るか、こういうことが大きな問題だと思います。私どもなぜ初頭と言っているかというと、少しでも初頭を早めたい、そういう気持ちがあるからで、何年とは言っておりませんが、一般的に見ますと二〇一五年前後を普通意味さしておると思います。しかし、私どもはむしろ、先ほど言いましたように年間のスピード三百七十キロと今考えておりますが、これもさらに今後いろいろな整備手法の工夫をしてスピードをもっと上げていくことができないだろうか、こういうことも考えておりますので、あくまでも私どもの公式のお答えとしては二十一世紀初頭ということでとどめさせていただきたいと思います。
○伊藤(英)委員 道路整備費の中身といいましょうか、私も用地費を念頭に置いて伺うわけでありますけれども、平成五年度の道路事業も十二兆八千億ですね。前年度比七・三%というふうになっていますけれども、内訳を見ますと、財投で一一・二%増ということでカバーをしようとしているわけであります。それから、十一次五計の七十六兆円を達成するには平成六年度以降約八%の伸びが必要になってまいります。 それで、閣議の了解として、本計画は今後の社会経済の動向、財政事情等を勘案しつつ弾力的にその実施を図るものとする、こういうふうに伺っております。したがって、臨機応変に事業を推進するとともに、今回の軽油引取税の増税はやむを得ないとしても、今後は増税をしない、あるいは国民の負担が少ない形で進めることが極めて重要なことだ、私はこういうふうに思います。 そこで、例えば土地の取得などは、これは本当に重要な問題であります。最近では土地代の道路整備費に占める割合が二〇%を超えるというふうに聞いております。そうしますと、本計画は調整費を除いて七十四兆六千億でありますから、十五兆円くらいが土地代という計算になりますね。もし地価が二〇%下落すればこれは三兆円浮くということになります。これだけでも国民の負担というのは小さい形で道路整備は一層推進をすることが可能であるということになるわけでありますけれども、道路の用地取得に当たって地価の下落傾向を反映した適切な単価で購入するということも必要でしょうし、あるいはまたほかの工夫ということもあり得るかもしれない。そういうことをすべきだと思いますが、建設省の見解、いかがですか。
○藤井(治)政府委員 先生おっしゃるとおりでして、貴重な財源を使わせていただくわけでございますから、できるだけ節約するということが当然でございます。 そこで、まず最初に考えることは、用地を買う段階だともう既に一つの執行にいっておりますから、路線の計画を立てる際にどういうふうにしたら一番安い路線になるか、ここが一番ポイントだと思います。したがって、例えば第二東名・名神を例に出しますと、第二東名・名神はかなり山側の路線になります。これを平地側、海側の路線にいたしますと、環境問題等々いろいろとあろうかと思いますが、それ以外にも土地が非常に高い、こういう問題もあろうかと思います。そこで、用地費、構造物の建設費等、こういったものを総合的に経済性を勘案して路線計画を立てる、ここにまずポイントの一つがあろうかと思います。 さらに、仮にそのような形で決める場合があったとしても、道路本体、高速道路本体だけではなくてアクセス道路とあわせて一番安くなる方法、こういうことがもう一つ必要になります。したがって、アクセス道路との計画の整合性が重要になります。 さらにもう一点、その際に都道府県の協力を求めまして、第二東名で実験をさせていただきましたけれども、国土利用計画法に基づく地価監視制度を同時に全面的に本線、高速道路だけではなくてアクセス道路も含めて多く、幅広くかけさせていただく、こういうことも計画の段階でまず必要かと思っております。 その上で、仮にそこで都市計画が決定され用地が決まったといたしましても、当然のことながら地権者は行く来いろいろな問題で不安が出てまいります。そうすると、もっと高くなるのではなかろうかということで売り惜しみというような形も出てまいります。したがって、その不安感を取り除いていくためにも説明会というのを適切に実施して安心感を与えて理解と協力を求める、これを極めて綿密にやらなければならないと思います。その上で閣議決定されている「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」というのがございますが、ここでもって正常な取引価格によっての取得ということが決まっておりますので、用地価格はその都度その都度不動産鑑定を入れまして一番近い時点での価格をセットするわけでございますが、そういう形のものをとらせていただかなければならないと思っております。 いずれにいたしましても、この道路推進に当たりましては、計画、用地取得、工事、いろいろな面で経済性というものを考えさせていただかなければいけないと思っておりますので、今後ともそのような指導をしたいと思っております。
○伊藤(英)委員 先ほども申し上げましたように、この事業にかかる費用の中での土地の割合というのは本当に高いわけでありますから、今局長がお話しになられたことも含めて、これはもう最大限の力を注いで努力をしていただきたいと思います。 次に、今局長からも話の出ました第二東名・名神高速道路の問題でありますけれども、この第二東名・名神高速道路は、いわば二十一世紀の日本の最も重要な幹線として考えられるものでありますし、私自身が、昭和六十年だったかと思いますが、この建設委員会でこの第二東名・名神高速道路の建設の提案を何度も強調した関係もありまして、余談になりますが、この間も国会図書館で、かつての議事録の中で第二東名・第二名神のキーワードでだれがどういうふうに質問しているかというのを取り出してみたのですね。そうしましたら、当初、初めの方は私の名前が何度もぼんぼん出てくるのですね。それで、途中からほかの議員の方も一生懸命にやってくださっているというふうに喜んでいるわけですが、私としては、そのくらいの大きな関心を持って日本のこれからの道路計画の上で重大な道路だという認識のもとに関心を持ってきているわけでありますが、現在のこの第二東名・名神高速道路の状況と今後の見通しについてまず伺います。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 この第二東名・名神、まず先に一つだけお断りをさせていただきます。 けさ四時三十九分に、第一東名の上り線で多重事故がございました。十時四十分には解除されましたが、不幸な出来事で、死傷者が六名、貨物車が、普通貨物一台、大型貨物六台、トレーラー一台の八台にわたる衝突事故でございました。二人のお亡くなりになる方が出ました。こういうことは、第一東名がいかに混雑しているかということのもう一つの証左だろうと思っております。 そういうこともありまして、私ども、第二東名・名神を、東京を起点として神戸に至る四百九十キロということで決めました。そして、六十二年に国幹道法の改正によって国幹道といたして、平成三年の十二月の国幹道法の審議会におきまして、長泉町から東海市の二百十六キロ、飛鳥村から四日市の十九キロ、亀山市から城陽市間の六十八キロ、計三百三キロというものを整備計画とさせていただいております。 それ以外に、東海市から名古屋市を経て飛鳥村に至る八キロのいわゆる伊勢湾岸道路は、伊勢湾岸道路ではございますが、この第二東名・名神と事実上同じ性格を持つものでございます。 そうすると、三百三キロと八キロを足しました三百十一キロというものが事実上、整備計画の状況ないしは事業化の状況に至っているわけでございます。これらにつきましては、今施行命令を出すための調査を道路公団で詳細にやっております。 この調査というのは、もう具体的にすぐ工事に入る寸前の調査でございますからかなり詳細な調査で、土はどこから持ってくるかとか、この土はどこに捨てるのがいいのかとか、それからこの岩石はどこからとるのかといったようなことまで含めたいろいろな具体的な、工事用の道路はどうするんだといったようなことも含めた調査をいたしております。 そこで、私ども平成五年度内にも、できましたら事業着手が図られるように調査を進めて、完了した区間から順次事業に着手させていただきたいということを大臣も御就任のときに御発言をいただいております。その趣旨に沿いまして、私どもこれから一生懸命調査を完成させて対応していきたいと思っております。 なお、それ以外につきましては、当然のことながら、整備計画を出すための調査、これは環境アセスメントを中心にする調査でございますし、また、予定路線の区間につきましての基本計画を出す調査ということで、すべて第一次優先ということで、この第二東名・名神については全精力を挙げて取りかかっている最中でございます。
○伊藤(英)委員 この第二東名・名神は、先ほど局長も触れられましたけれども、山合いを通るルートとなるわけであります。したがって、トンネルとか橋梁も多いというふうに聞いています。そしてまた、安全面への配慮も非常に重要になると思うのですが、その設計規格等について伺います。
○藤井(治)政府委員 ルートにつきましては、積雪、凍結、霧など交通障害の発生を避けなければなりません。したがって、標高三百メートル以下を大体考えております。それから、既成市街地、人家密集地域の分断を極力避ける、それから高速走向の安全性を確保されるルート、こういうことから比較的直線性のルートをとりたいと思っております。 その結果、この第二東名・名神では、市街地に比較的近接している現在の東名よりも北側、いわゆる山側でございます、十キロ前後離れたところが多うございますけれども、そこでルートを選定いたしております。その結果、構造物が非常に多くなっております。現在の東名・名神は全体の二割がトンネル及び橋でございますが、第二東名・名神は全体の約六割ぐらいがこのような形になろうかと思っております。そこで、その規格につきましても、当然のことながら、高速性でゆったりと走れるということが前提でございますので、車線数としては初めから六車線、こういうふうに考えておりますし、ゆとりある幅員ということでは、現在の東名の路線幅が三・六メートル、それを三・七五にするとか、中央分離帯が四・五メートルを現在とっておりますが、それを七・五にするとか、特に大きいのは路肩、トンネルなどの路肩を、今までは一メーターとか比較的狭かったわけですが、これを三・二五ということで一車線に匹敵する幅広い路肩をとるというような形のものをとっております。 曲線半径も、当然のことながら三千メートル以上ということで大きくなっておりますし、これは言ってみれば百四十キロ程度の速度で走れるようにということがその前提にございます。特に、トンネル、橋、これについてはそういう意味の配慮をいたしておりまして、現在の東名・名神の二車線のトンネルの断面を仮に一といたしますと、第二東名・名神のトンネルは二・五倍の断面に相なります。言ってみれば、西ドイツのアウトバーンとほぼ匹敵するかなと思っております。 さらに、これだけでは構造だけでございますので、あと防護さくとか標識とかこういったものについても、この第二東名・名神用に新たな技術基準をつくろうということで今その検討を開始させております。実際にはその基準でもってこの第二東名の防護さくや標識はつくることに相なろうかと思っております。
○伊藤(英)委員 高規格幹線道路は地方の活性化等々の側面からも非常に重要なわけですね。かつて七千六百キロの計画から延ばすときに、私は建設省の方に、全国どういうふうにした方がいいんだろうかという話と同時に、例えばということで、九州の東海岸に高速道路の計画をつくるべきではありませんかという話をしたことがあります。今の一万四千キロの中には入っているわけでありますが、例えば今申し上げた九州の東九州自動車道の整備方針と今後の計画についてどのようになっているか、伺います。
○藤井(治)政府委員 四十年、四十一年時点でいろいろと議論されて入らなかった路線にこの東九州自動車道があるとお聞きいたしております。そのころからこの国道十号線沿いの高速性の道路についての期待は高まってきたわけでございまして、今回その全延長、北九州市から鹿児島に至る四百十八キロ、これについては国幹道法による道路として決められております。 そして、第二東名・名神と同じように、それぞれの審議会において整備計画、基本計画を出しできておるわけでございますが、その状況をまとめて申し上げますと、整備計画区間といたしましては合計百二十一キロという形になっておりますし、基本計画区間としては二百二キロ、供用中のものが、実際上は東九州自動車道としてはございませんけれども、九州横断道の東九州道重用区間というような形で二十二キロございます。さらに、国幹道に並行する一般国道の自専道ということで二十九キロございますから、事実上は五十一キロというのはこの東九州自動車道という性格でもって使っている道路、こういうふうにも言えようかと思います。そういうようなこと、いろいろな工夫を実は整備するに当たって考えておりまして、全体の四割に当たる百七十二キロが供用中または事業中というのが結果でございます。 ただ、その間で一つ大きな問題が指摘されておりますのは大分と宮崎の間、具体的には蒲江町というところと延岡市間、ここがいまだ予定路線の区間でございます。あるいは日南と串間間も予定路線の区間でございます。この区間について一刻も早く予定路線から基本計画に上げてほしいという御要望が出ておりますが、そのうち蒲江から延岡市間につきましては、実は平成四年度から新たに調査費を別途に計上いたしまして、ここは国道の整備が非常におくれているところもございましたので、国道整備の調査を同時に入れまして、あわせてこの地域における幹線道路の調査を先行的に実施すべく取りかかったところでございます。そのようなことで、調査におきましてもいろいろな工夫を入れながら、東九州自動車道自体が全体的におくれておりますので、これのスピードを少しでも回復するべく検討をいたしている最中でございます。
○伊藤(英)委員 かつてほとんど全国の地価が上がっているときに、この東海岸の方は、今のお話で出ました宮崎の辺もそうなんですが、地価は下がっていたことがあります。なぜ下がるかといいますと、要するに、産業の立地も非常にしにくい、高速道路もないわけでありますから、そういうところはますます過疎に向かうという現象が生まれてくるわけですね。したがって、いわゆるこの高規格幹線道路の重要さがどんなに大きなものであるかということを意味するものだと私は思いますが、今局長も、これからの東九州自動車道及びその関連するところについての整備について積極的なお話がありましたけれども、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。 次に、政府が生活大国の実現を目標にするのであれば、道路整備についてもまず渋滞の解消ということに力を入れなければならぬと思うのですね。大臣の所信では、「新渋滞対策プログラムを策定し、総合的な渋滞対策を推進する」と表明をされておりますが、具体的な方針を伺います。
○藤井(治)政府委員 生活大国を目指すための基本としては、この渋滞というのが交通における一番大きな問題だと思います。そこで生活者の豊かさを支える道路整備という主要課題を掲げた、その中の主要課題が渋滞対策というふうにとっております。 渋滞解消のためには、根本的には都市部を通過する交通を排除して分散させなければいけませんから、当然のことながら環状道路とかバイパスをつくらなければいけないわけであります。これは不断の努力をしていくわけでございますが、それを待っていればいつまでもなくなりません。そこで幾つかの考え方があります。 緊急対策としては、渋滞の交差点だけをまずなくそうということからその改良、隆路区間、特に幅がそこだけ狭くなっている部分がございます。そういうものの部分拡幅、こういうものをボトルネックと言っておりますが、これを解消する、こういうことで平成元年度から渋滞対策緊急実行計画、いわゆるアクションプログラムを設定いたしまして実施しているところでございます。これはこれとしてやってきているわけでございますが、これだけでもまだ足らない。それは例えば過度のジャスト・イン・タイムなどによりまして輸送効率が非常に下がってきております。一九七〇年に三四%であった小型貨物の積載効率が一九九〇年に一八%と言われております。こういうことでは、むだな交通というのはないと思いますが、交通のむだはますますもって出てくると思います。 そこで、こういうものを道路だけで工夫するわけにはいきませんので、道路の利用の仕方の工夫、これをひとつお願いしなければいけないだろうということで、交通需要の時間的平準化等の交通需要マネージメント施策というものを取り入れられないだろうかというふうに考えたわけでございます。具体的には宇都宮市の工業団地におけるフレックスタイム導入の効果などもありますし、いろいろと実際に現地で工夫している事例もございますので、そういうことを皆さん方にお示ししながらやってまいりたいと思っております。 さらに、平成五年度のこの第十一次からは、新しい渋滞対策プログラムとして今言ったようなことを含めて地域ごとに協議会を設置します。これは、道路事業者だけじゃなくて、その地元における企業、バス事業者、道路利用者等にみんな入っていただきまして、そして、そのところそのところでできることを考えていく、こういうことにしたいと思っております。 それと、そういうこととあわせて、一方では高規格幹線道路といったような質の高い自動車専用道路をつくって、そちらに転換させる、あるいは渋滞交差点への右折レーンの設置、立体化、こういったものもやっていく。渋滞対策のためには、これといった一つの大きな解決策はありませんから、やれるものをみんな全部それぞれやっていく、こういうふうなことを通じて渋滞対策を取り上げていきたいと思っております。 渋滞対策が何よりも、私ども、もう一つの側面として大きいのは、環境とエネルギー、省エネと環境対策、交通安全、こういったものに極めてこれが役立つからでございます。交通安全につきましても、渋滞が激しくなると事故率が高くなるという過去のデータもございますので、私ども、渋滞対策については何よりも力を入れさせていただきたいと思っております。
○伊藤(英)委員 何よりも力を入れたいという決意を話してくださいましたので、具体的な話でお伺いしたいのですが、これは愛知県下の話であります。局長もこれはよく御存じのところでありますが、大変なボトルネックになっているのが、愛知県の国道二十三号線というのがありますが、そこに栄交差点という非常に有名なところがあります。これは大変な渋滞でボトルネックになっているわけでありますが、この地点の取り組み状況、どうなっているのか、どういうふうに計画されているのか、お伺いいたします。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 栄交差点は、一般国道二十三号と主要地方道瀬戸大府線、これが交差するいわゆる豊明市内の交差点で、これはもう有名な交差点として私どももこの渋滞対策プログラムの大きなポイントとして挙げております。昭和六十一年にもう事業に着手をさせていただきました。六十三年度に用地買収、平成二年度に工事に着手ということで地元の御協力も比較的得られて、現在まで約八〇%の用地買収を終えました。一部の橋脚工事も実施させていただきました。一日に約七万五千台の交通量が何しろこの交差点にございますから、その中でこれを、車をとめるわけじゃないんで、用地を取得し、そして用地の中で切り回しをしながら、七万五千台の車をさばきながら立体化の工事をするということなので、どうしても若干の時間的余裕が出ておりますけれども、なるべく早く未買収用地を買い取りまして、第十一次五カ年計画期間内には完成が図れるようにいたしたいということで、できるならば一年でも早くということでやりますので、また御指導いただきたいと思います。
○伊藤(英)委員 一日も早く完成するようにお願いをいたします。 それからもう一つ、これは地元に関係する話ですが、いわゆる渋滞対策とも絡んで、また同時に、高規格幹線道路の整備等、こういうものを一体的にやる必要があるんではないかという意味で伺うのですが、私のところに、一般国道二百四十八号線、これが第二東海自動車道と市中心部を結ぶアクセスとして、また三〇一号線が東海環状自動車道と市中心を結ぶアクセス、また四百十九号線が東海環状自動車道のアクセス道路として重要な幹線となっているんですね。こうした高規格幹線道路へのアクセス道路は一体的に整備する必要があるわけでありますが、実際にはどうもそれがなかなかうまく一体的に動かないんではないか、こう思うんですね。それで、この二百四十八号線、三〇一号線、四百十九号線の整備の取り組みについて伺います。
○藤井(治)政府委員 高規格幹線道路の機能を適切に発揮させるためには、インターチェンジヘのアクセス性と使いやすさというのは当然同時に解決しなければならない問題であることは自明の理でございますが、とかく、従来の道路でとりあえず処理をするという形で高速道路の供用を図っていたときもあったと思います。しかし、これだけ車社会が進展しておりますので、この高規格幹線道路のインターチェンジの開通とアクセス道路の整備は同時に完成させていく、こういう視点でやらないと、これから交通渋滞という問題は至るところで出てくるというふうに考えております。 そういう視点から、一般国道二百四十八号につきましては、第二東海自動車道の豊田東IC、一応仮称で言っておりますけれども、へのアクセス道路ということで、このインターチェンジを含む幸田町から豊田市までの間二十九・九キロ、これの四車線化の道路拡幅事業を今実施させていただいております。これはもう事業中でございますから、どんどん進ませていただこうと思っております。 それから、三百一号につきましては、東海環状自動車道の松平インター、これも仮称でございますが、このアクセス道路ということになっておりますが、これは、このインターチェンジに接続する区間約三・八キロにつきましては、東海環状自動車道の都市計画決定とあわせて、平成三年三月に四車線化の都市計画決定を行ったところでございます。したがって、今度は事業化、こういうことに相なるわけでございます。 さらに、一般国道四百十九号につきましては、東海環状自動車道の藤岡IC、これも仮称でございますが、のアクセス道路ということで、インターチェンジに接続する区間七・七キロについても平成三年の三月に四車線化の都市計画決定を行ってまいりました。 この都市計画決定を行った区間につきましては、今後この東海環状自動車道の整備とあわせまして、一緒に機能するように整備をしてまいりたいと思っておりまして、どちらが先というのでもまいりませんので、あわせて一緒に整備する、こういう考え方でこれから取り組ませていきたいと思っております。
○伊藤(英)委員 交通安全や地域の活性化なり、あるいは暮らしの利便性といいましょうか、こういうものを向上させようと思ったときに、駐車場の整備というのがこれまた非常に重要なことになるわけであります。 先ほど私は九州の東海岸方面の話を申し上げましたけれども、例えば具体的に宮崎市内の一般国道二百二十号線の地下に駐車場を整備するという計画があるようでございますが、その進捗状況はどのようになっておりますか。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。 都市部における駐車場の不足、これは今非常に大きな問題になっておりまして、先生御承知のように、平成三年度に交通安全事業として駐車場を道路事業として補助させていただく制度を創設させていただきました。以後、これの制度に沿ってやっていくわけでございますが、宮崎市の例は非常に典型的な例でございまして、人口二十八万五千、地方中核都市でございますが、ここの市の真ん中に、十号、二百十九号、二百二十号、二百六十九号等、国道も全部集まってきております。そして、宮崎県では、人の移動手段の九六・四%、物の輸送手段の九二・八%が自動車ということでございまして、人口百人当たりで五十一・四台が自動車保有台数という典型的な自動車依存社会、こういうこと、このような都市は全国いろいろなところであると思います。 そこで、こういうところで交通渋滞と違法路上駐車の発生、こういうことでございますので、私ども、国道二百二十号の橘通りの地下に駐車台数百五十台の駐車場を整備しようということで、事業に着手いたしております。この平成四年度は、地元の学識経験者、県、市、関係機関、地元関係者から成る調査検討委員会を設置いたしまして、概略の設計を進めまして、そして、一番難しいのは出入り口の検討なのでございます。出入り口をどこに置くかが非常に土地利用の利害とふくそういたします。この検討、それから周辺の交通への影響、町づくりという観点で、今調整に入っております。今後ともこの詳細設計を進めまして、なるべく早く具体的な工事をさせていただきたいと思っております。 〔久野委員長代理退席、野田(実)委員長 代理着席〕
○伊藤(英)委員 建設大臣にお伺いをいたしますけれども、この一月二十六日に道路審議会に対して、「二十一世紀に向けた新たな道路構造の在り方」、ゆとり社会に対応した道路構造というのを諮問されたというふうに聞いておりますけれども、その主要課題はどういうようなものであるのか、また、そのゆとり社会に対応する道路構造として大臣がどういうことを想定されておられるのか、そしてまた、この諮問に対する答申はいつごろ出される予定かについてお伺いいたします。
○中村国務大臣 お答えいたします。 昭和四十五年以来の社会構造の変化に対して、新たな道路構造を考えていくということで諮問をさせていただきました。 具体的なことについて少しお話をさせていただきますと、メーンテーマとしては「人間の復権、高齢者や身障者のための道路構造」として、現在の構造令では、都市内の二車線道路の歩道の最小幅員は一・五メートル、一方、車いすの方が安心して通行できる幅員は三メートル、さらに連続した歩道網の整備等を行っていきたい。 また、「物流の高度化に対応した道路構造」として、物流の合理化や国際物流への対応を図るため、設計車両の大型化などへの対応もやはり諮問してきたわけでございます。 そのほかに、「ゆとりある道路構造、ゆとりある道路空間」として、車線数に余裕を持たせ、国道は原則として四車線以上とすることや、工事中、事故発生時、積雪等でも車線を減らさないで通行できるような幅の広い路肩とすることなども課題としております。 さらに、「余暇活動、地域の特性に応じた道路構造」として、平日の交通量だけでなく休日の交通量にも対応した道路構造とすることなどが課題であります。 今後、平成五年度内に最終答申を目標として審議を進め、まとまったものから逐次答申をいただく予定でございます。答申に基づいて、必要な構造法令の改正を実施していきたい、このように考えております。
○伊藤(英)委員 これからの日本の道路の構造のあり方という意味では非常に意味のある、そういうことのように思われますので、ぜひまたいい答申も出されて、その推進方、またよろしくお願いしたいと思います。 次に、道路が我が国の社会経済の発展に寄与しているところ大であるわけですけれども、悪化する生活環境、あるいは交通渋滞とか交通事故への対応も一層求められております。それで、これからの多様化する物流ニーズに対応するためにも、建設省としてもモーダルミックス政策というのを推進されていたりするのは非常にいいと思うのですが、しかし一方で、輸送の効率化、あるいは人手不足等への対応の必要性から、車両総重量の制限の緩和問題ということが取り上げられております。 この車両総重量の制限緩和という問題は、昨年六月の道路審議会の建議でも、道路構造、車両構造、環境対策、交通安全対策など、数多くの課題が指摘されております。したがって、こうした点について十分配慮をして検討することが必要だと思いますけれども、いかがですか。
○藤井(治)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、先ほど大臣から、これからの道路構造、いかにあるべきかということを道路審議会に諮問をしていただきましたが、その中の主要課題が、今先生御指摘の内容そのものでございます。特に、物流ニーズが非常に多様化して高度化してまいりました。一方ではジャスト・イン・タイムでいろいろと小さくなってきている。非常に複雑になっております。そういう中で、交通混雑と地球環境の問題、そして労働力の不足、ひいては流通コストの増大と、いろんな問題が入り組んでまいっております。したがって、道路行政を単に物をつくる行政という目で見るのではなくて、流れの中で、社会の流れを一層合理化するためにどのように役立てていかせるか、こういう視点で道路行政を考えていきたい。 その一つがこの車両の大型化の問題だと思っております。したがって、これは流通コストの低減ということだけではなく、国際物流、ひいては環境、いろいろな意味に役に立つものと考えております。そこで、そういう大きな幅広い視点からの御審議をこの道路審議会において現在していただいている最中でございます。当然のことながら、それらの結果を踏まえて、私ども、橋梁等の設計基準の見直しとか車両諸元の制限緩和の具体的な実施方策、これは検討いたしてまいります。 ただ現実に、現在ございます橋梁、これは、歴史的な経緯もございますが、二十トンで設計している場合と十四トンで設計している場合がございます。全体で県道以上の橋が四万二千七百六十五橋ございますけれども、このうちの三〇%、三〇・九%に当たる一万三千二百二十四橋は十四トンで設計している橋でございます。それから、二万九千五百四十一橋が二十トン。こういうものを車両大型化に沿ってどのように補強していくか、またはかけかえるか、こういうことも同時に考えながらやっていかなければいけない大きな問題でございます。 さらに、排気ガス、騒音、振動等による環境悪化もございますから、また、交通安全対策、こういうこともございます。制動距離の問題もあります。したがって、大型化するためには、車両側からのアプローチ、道路側からのアプローチ、利用する側からのアプローチ、こういったものを、全部協力する体制の中でこの問題を解決していかなきゃいけないと思っておりますので、私ども、関係機関、通産省、運輸省、警察庁等々、政府の関係機関はもとよりでございますが、民間における実際の御利用をいただく各経済団体の諸団体の方々とも連絡を密にし、かつ、JAFであるとかいろいろな関係機関との連携も密にしながら、みんなでこの問題の解決をしていかなきゃいけない問題と思っております。その意味での最初の汗をかくのが私ども建設省、こういうふうな視点でこの問題に対応させていただきたいと思っております。 〔野田(実)委員長代理退席、委員長着席〕
○伊藤(英)委員 今局長も御指摘もされましたけれども、いい面、あるいは心配される面、本当にこれは多々あるんだろうという気がいたしますね。そういう意味で、慎重に御検討をされることを希望いたします。 最後に大臣にお伺いいたしますけれども、きょう私は、最初に高規格幹線道路の計画等についてお伺いをいたしましたけれども、これからの高規格幹線道路整備に対する決意といいましょうか、そういうものをお伺いしたいと思っているのです。 私は、大体、年数回は海外にも行きます。党の役職柄も海外に出たりするのですが、世界のいろいろな国々に行ったときに、そのときにやはり気になるのは、日本のいわば幹線道路網の状態ですね。そして、本当に国土の均衡ある発展ということを考えたときに、この高規格幹線道路網が本当に重大なことになるなということを痛切に感ずるのです。 ところが、一方で見ますと、日本の経済力というのは非常に大きいと言われますね。経済力がある。その経済水準が高いと言われる状況と今の社会資本、なかんずく道路網のそのギャップを感じますし、同時に日本がこれからどんどん高齢化社会というのに向かっていく。日本の経済的なパフォーマンスが高い状態がいつまで続くかなということを考えれば、本当に早いうちに日本の高規格幹線道路網というのは整備しないと、まあ、大した国にはならぬなというくらいに思った方がいいのだという気がするのですね。そういう意味で、一刻も早く、これはみんなが努力をしなければならぬことでありますが、この高規格幹線道路網の整備をしたいと思うのですが、そんなことも含めて大臣の御決意を伺って、私の質問を終わります。
○中村国務大臣 ただいま先生から御指摘をいただきましたように、我が国の高規格幹線道路の整備水準が諸外国からおくれている、これをどのように推進するための決意は、このような御質問をいただいたわけでございますが、我が国は国土の七割が山岳地帯、狭い平地の中を交通網というものが、特に今自動車道路にウエートがかかってきている。こういった中において高速道路網が整備されてまいりませんと、豊かさというものが実感できるような国土づくりというものはできないということは当然のことでございます。また、高齢化がもうすぐそこまでやってきているということを考えてまいりますと、一刻も早くこの高規格幹線道路網を整備しなければならない。 私も建設大臣にならしていただいて全国各地域からいろいろ御陳情いただくわけでありますが、特に一番多い陳情がこの道路網の整備でございますので、この七十六兆円の計画に対しましても、全国の市町村、都道府県、ほとんどの自治体からぜひ推進しろ、このような意見書もいただいているような状況にございますので、国民の皆様方に理解をいただいて、全力を挙げてこの推進に取り組んでいきたい、このように考えております。
○伊藤(英)委員 終わります。ありがとうございました。
○野中委員長 次に、小松定男君。
○小松委員 時間も六時になりましたので、できるだけ要領よく質問をさせていただきたいと思いますが、建設大臣が新しくなりまして、私もこの委員会で初めて住宅問題を中心にして質問をさせていただくわけでございます。 実はこの住宅問題の中で、特に公団住宅に関連して質問をさせていただきたいと思いますが、まず第一に、今政府の方が生活大国ということを目指しているということの中の重要な一つの柱としては住宅問題だと思うのですけれども、それについて、実感的にはなかなか国民の大多数はまだまだそうした住宅に住めるような状況ではない、こういうようなのが実感なわけですね。そこで政府としてはいろいろと施策を出しました。この施策が出ましたけれども、実際になかなかこれが実行されないというのが現実の姿だろうと思います。 そこでお伺いしたいのですけれども、まず政府の方では、持ち家の対策としては、総理大臣もたびたび発言をしておりますが、年収の五倍くらいで勤労者の持ち家ができるようにしたいというようなことを目指しているということが一つ、それから賃貸の家賃につきましては、大体収入の二〇%以内くらいでこれが借りられるような制度にしたいということ、それから住宅の広さにおきましては大体標準世帯で七十五平米ぐらい、坪数に直すと二十二、三坪になりますか、四人家族で、このくらいのことはぜひ実現をしたいというのが国から、政府の方から出されていることだと私は理解をしているわけです。この点についてまず大臣に確認したいのは、そういうことでよろしいのかどうか、まず確認をしたいと思います。
○中村国務大臣 お答えをいたします。 先生からお話をいただきましたその持ち家につきましては、私どもの目標といたしましては二〇〇〇年に大体百平米ぐらいの持ち家が供給できるような環境づくりを目指していきたい。そして、その年収の五倍以内というお話は、大都市地域において大体一時間から一時間半程度で、そうして年収の五倍ぐらいで大体マンションが供給できるような方向を目指していきたい、それは生活大国づくりということで一つの大きな方向を出しているわけでありますが。現在の年収でまいりますと、平均年収の大体六・五倍ぐらいかないと、この七十平米くらいのマンションを一時間から一時間半以内で買えない、こういうことでございますので、問題は、五倍までに引き下げていくためには地価の安定的な供給体制を整える、あるいは低・未利用地の有効利用、あるいは市街化区域内の農地の適正な利用、こうしたことをやることによって何とか五倍以内に、五倍程度で七十平米のマンションが供給できるような体制を目指していきたい、このような考え方を持っているわけであります。 そのためには、住宅金融公庫の融資あるいは住宅税制の軽減税率、こうしたものを整備していきたい。そのほかに、賃貸住宅としては公営住宅、公団、こうしたものを整備して、そのための利子補給とかそうしたものも整備をしていかなければなりませんが、特に今度の国会におきましては特定優良賃貸住宅促進法ということで、新たに民間の方々にも土地を使っていただいて、そして優良な賃貸住宅をつくっていただいて、中堅の勤労者の方々に供給できるようにしていきたい、このようなことをいろいろ網羅しながら住宅政策を進めていきたい、このように考えております。
○小松委員 賃貸の件については私が指摘したとおりで大体よろしいのだと思うのですけれども、それを受けて、きょう総裁も見えておりますけれども、政府のこうした政策に対して公団も当然それを実行する義務、責任もあるだろうと思うのですが、この点の認識は同一でいいのかどうか、ちょっとその点も伺っておきたいと思います。
○豊藏参考人 住宅・都市整備公団総裁の豊藏でございます。よろしくお願いいたします。 ただいまお話がありました政府の住宅政策の方針に従いまして、私ども住宅・都市整備公団といたしましても、賃貸住宅あるいは分譲住宅につきまして、適切な規模の住宅を都心から一時間ないし一時間半ぐらいのところに応分の負担で皆さんに入っていただけるように建設する努力を続けているところでございます。 ちなみに平成三年度に首都圏で供給されました公団の分譲住宅につきまして見ますと、専有面積が九十八・五平方メートルで、価格の平均が五千三十万円となっております。これは首都圏の勤労者の平均年収が八百二十八万円となっておりますので、それで割りますとおおむね六二倍程度になろうかと思います。政府の年収の五倍の範囲内で適当な住宅をという意味から見ますと、もう一息努力をする必要があると思いますが、また一面、当公団で供給しております住宅は民間の平均の規模に比べましてかなり良質な大きなものとなっておることも勘案いたしますと、今後の努力次第でありますけれども、良質の住宅を政府の方針に従って供給できる方向にあるんではないかというふうに考えております。 また、同じようなことで平成三年度首都圏で供給いたしました賃貸住宅について見ますと、専有床面積が六十五・七平方メートルで、家賃の平均は十二万一千二百円となっております。これは同様の平均年収で見ますと、家賃の負担率が大体一八・九%ということになろうかと思います。 したがいまして、今後我々なお努力しなければいけませんが、今のところ何とか二〇%の範囲内で供給できるものと考えております。今後ともなお一層住宅環境の整備を含めまして努力をしてまいる所存でございます。
○小松委員 公団の総裁の方から今大体賃貸の問題についても答弁がありました。そこで次に、具体的に伺っていきたいと思うのです。 現在公団が進めているこの賃貸住宅問題。私が今まで取り組んできた幾つかの団地の例があります。最近、今も問題になっておりますが、埼玉の鶴瀬団地の例は、これから実際には工事にかかる状況もありますし、また、まだ全部話し合いが決まったわけでもありませんので、このあたりを中心にして質問をさせていただきたいと思います。しかし、これは何も鶴瀬団地だけに限りません。今首都圏でこうした団地の建てかえに対してはほとんどが同じような共通の問題を含んでおりますので、そうしたことを十分認識をしていただきまして質問に答えていただきたいと思います。 そこで、まず建てかえに対しての家賃の改定の問題であります。 鶴瀬団地に例をとりますと、この住民に提示されたのが一九九一年の九月、ですから一昨年ですね。バブルでいえばちょうど絶頂期のときだと思うのです。この時期ですから、例えば提示された額が三DK、すなわち、七十二平米までなりませんか、六十五平米から七十平米くらいの面積だと思うのですが、これが実際に最終価格で提示されているのが十四万六千円です。十四万六千円の家賃が提示をされました。 そこで問題になるわけなんですけれども、先ほど総裁の答弁がありました月収の一八・九%、平均、こういう答弁がありましたけれども、この十四万六千円という家賃は果たして勤労者の平均値を幾らぐらいとして見た計算になるのか、このあたりをしっかり押さえておかないと、どうもこの一九・何%どころか、二〇%どころか、それよりもかなり上回ってしまうのですが、どのくらいの、これは理事の方に聞かなくちゃわからないのか、理事でも結構ですが、勤労者の平均賃金というのを幾らぐらいと見て算出されているのか、まずここのところをきちっと押さえておきたいと思うのです。
○斎藤参考人 御説明申し上げます。 今申し上げました所得につきましては、先生御案内のように貯蓄動向調査の中に全国の勤労者世帯が分かれてきておりますが、そこのまず第三分位の対象のものをとらえております。そして、そういう中で調べておきましたので、例えば平成三年度の首都圏で世帯収入を見てまいりますと、月当たりの世帯収入が六十四万一千円という数字が出ておるわけでございます。
○小松委員 そうしますと、これでいきますと、大体年収七百万以上になりますね、六十四万ですから。これは実際いろいろなところの例を聞いてもしようがありませんので、あなた方の公団の職員の平均は幾らですか。ちょっとそれを教えてください。
○斎藤参考人 先生、大変申しわけありません。ちょっとどれくらいなのか正確な数字は今手元にございませんので、改めましてまた先生のお部屋の方にでも数字を御報告させていただきたいと思います。
○小松委員 これはいろいろあると思うのですが、この月収六十四万一千円というのは、恐らく普通の勤労者、平均はそんなにいっていると思えないのです。例えば、今問題になっております鶴瀬団地の住民の例、これでやはり一番、六〇%ぐらいの、六割の人たちというのは大体年収で五百万以下、これが六割ぐらいですね、私らが調べたところによりますと。ですから、七百万を超えている平均収入というのはかなりこれは相当な数字の高いとり方ではないかと思うので、公団の職員の平均というのはそんなに給与がいいのかなと思って今ちょっと聞いたのですが、大体そんなところです。 したがいまして、それから比較しますと、例えば月収平均五十万、ですから、一時金やなんかがあったりして、月収四十万くらいにしても、支払える家賃というのは十万くらいが限度かなと、私はそういうふうに理解しているのですが、これが今言うように十四万六千円ということになりますと、これはもう大変な、深刻な問題なんですよ。ですから、私はこの点はしっかり押さえておかないと、これはもう実際に住宅に住んでいる人たちが住めないような家賃なんです。しかも、今までの家賃が大体五万円くらいなんですよね、五万円までいかないでしょう。ですから、これがそういう三倍くらい以上になってくるとなると、大変な負担になるわけなんで、もちろんこれは一挙に十四万六千円にするということではありません。傾斜的にいって最終年度五年なり六年なり先にそういうことになるのでしょうが、いずれにしても、そのくらいの時期にはその家賃になることは間違いないのでございます。 そのあたりを見ていきますと、最終価額が十万、先ほど十二万というのが全国の平均の公団の家賃だというようなことを言っていましたけれども、大体それくらいまでには最高で抑えないと、相当無理がくるのではないかという気がするので、この辺は少しくどいようですけれども、ここらあたりを十分認識をしてもらうために、この点について私が調べた範囲のことと、公団の認識との平均月収の差が余りにも大き過ぎるので、このあたりをもう少し聞かしてもらいたいと思うのです。これは職員の平均賃金じゃなくてもいいですけれども、どうです、そんなにもらえますか、収入があると思いますか。
○斎藤参考人 先生も御案内のことでございますので、釈迦に説法のような感がございますが、ちょっと先ほどの説明を補足させていただきたいと思っております。 公団が目的としております、どういう方々に対して住宅を供給するかということがまず前提としてあろうかと思いますが、そのときに公団は中堅の勤労所得者層を対象として一応前提に置きまして、そういう方々の所得というようなものを一応前提に置いて考えていこうというのがまず前提にございます。だものですから、先ほど申し上げました六十四万一千円なりという数字は、貯蓄動向調査等から出てまいります第三分位のいわゆる中堅所得者層の月収を挙げているわけでございます。 そうしますと、現実にお入りになられる方々の中にはこの所得に至らない、達しないで入ってこられる方も現実に出てくる、あるいはまた、これを超えた方が入ってくる場合もあろうかと思いますが、一応めどとして、めどといいますか目標としてそういう所得のある方々を対象に仕事を進めさせてきていただいているということが基本論としてございますので、これはまたあえて言うまでもないかと思いますが、触れさせていただきました。 それから、先生もおっしゃられましたように、この鶴瀬団地の状況をお話しになられまして、先生も御案内のように十四万六千円というのは最終家賃だ、こういうふうにお話してございますので、あえて申すまでもないかと思いますが、例えば三Dに入っていらっしゃる今の方々の家賃は、当初家賃で入っていらっしゃる方とそうでない方もおいででございますが、例えば当初家賃で入っておられる方々は、状況にもよりますが、四万二千八百円から四万六千九百円ぐらいでお入りになっていらっしゃると思うのでございます。それで、建てかえ後の三DK、六十四平米のタイプのものになってまいりますと、確かにその最終家賃は十四万六千円というふうになっているわけでございます。しかし、これは確かに一時的ではございますが、家賃の増が非常に高くなってくるわけでございますので、それに対しましていろいろな激変緩和措置がとられておりまして、例えばその選択肢の中の七年間で七段階の調整をしていくという方法をおとりになられますと、初年度の家賃は四万円という数字になるわけでございます。したがいまして、公団といたしましてはできるだけ戻り入居なさる方々の御負担が急にふえるようなことのないようにいろいろと御配慮をさせていただいているということも、ひとつ御理解、お含みおきをいただきたいと思います。
○小松委員 私もその資料は持っているのですけれども。 そこで問題なのは、今七年間で七段階で、四万円から始まって七年後には十四万六千円、こういう形になります。十年間で七段階になれば、これは七万一千円から始まって最終十年目に十四万六千円になるのですが、この七年間の七段階を選んだときに、例えばこういうことが現実に起こり得るのですね。ここが心配な、具体的になっている点もあるのです。 現在五十歳、五十五歳の働き盛り、これは今の収入でいきますと、月収五十万あるいは六十万あったにしても、五年先になりますと五十五の人だと六十歳になりますね、定年になります、年金生活者に入らなければなりません。そうすると、ここの七段階を選んだ場合には、がくんと落ちてきたときにはもう既に十万五千円の家賃に始まるわけですね、五年後に。それで七年後に十四万六千円になるのですから、もうその段階からぐんぐんと落ちていくのだけれども、家賃はぐんぐん上がってきてしまう。こういうことになりますと、そういう人はちょうど今は働き盛りですね、五十歳、五十五歳というと。先のことをちょっと考えたら安心して契約できませんよ、本当の話、真剣に考えれば考えるほど。 ですから、どこに原因があるかというと、七年先なら七年先に最終価格を設定したというところにどうしても突き当たってしまうのではないかな。だから、最終価格をどうしても十二万あるいは十万、私は先ほど十万と言ったのですが、このあたりに抑えないと、これからつくりかえる団地も、どこもみんなこの共通の悩みは起きてくると思っていますよ。ですから、しっかりとこの点を押さえていかないとえらいことになるので、本当に中堅の人、勤労者がせっかく新しくつくりかえてもらっても住めないのですよ、今まで何十年住んでいた人が。だから、このことをしっかり受けとめてもらわないと、これは大変なことだと思います。そこで、この点をもう一度伺っておきたいと思うのです。 それからもう一つは、例えばそういう人、これは今契約してしまいますよね。ところが、そういう人は五年後に払えなくなってしまうのです、年金生活者に入ってしまうと。そのときはもう、公団に言わせると食い逃げでしょう。払えなかったら、その人は勝手にどこかへ行ってくださいということになるのでしょう。だから、今ならばどこかへあっせんするというのです。ところが、五年後に払えなくなったら、それはあっせんしませんよということだと思うのですよ。ですから、そこのところをもう少し、例えば、五年先でもいいですよ、収入がそういうふうになったときにはやはり支払えるところにあっせんをする、そういう血も涙もあってもいいのではないかと私は思うのですが、この点は少し改正するぐらいの気構えがないのかどうか。このあたり、現実に起こっているわけです。また、もう五年先には起こるのです。ここで、そこのところをもう少し血も涙もあるようなことを制度として、そのときはおまえたちはもう知らないよというのではなくて、収入ががくんと減ったときには改めて公団としても支払えるような家賃のところにあっせんもできますよとかなんとかということがあるならいいけれども、今のところはないのです、私らが聞いても。それでは困るので、このあたりもう少し前向きで考えてもらいたいのです。
○斎藤参考人 今先生おっしゃられましたようなケース、これからまたいろいろそれはケースとしてあると思うのでございますが、公団の仕事も、御案内のように利息のついたお金を借り、そしてまた国費等も御助成をいただきながらやってきている事業でございますので、できる努力の限界というのはいろいろあるわけでございます。現在のところでは、生活保護を受けていらっしゃるような御世帯ですとか高齢者の方々ですとか、あるいは心身障害の方をお持ちになっておられる世帯ですとか、これは先生御案内のとおりでございますが、そういう方々に対しましては、戻り入居なさった後でも、先ほど述べられました七年、七段階のような減額措置を講じた後でもなおかつ住宅の補助限度額を超えてしまうような家賃のような場合には、その超える分につきましては十年間減額の措置をとらせていただく、御負担を軽減させていただこう、こういうような措置を今決めております。 さらにまた、移った後また事情がいろいろ変わるじゃないかというお話の点についてでございますが、そういうような方々が建てかえ後の賃貸住宅へ入居した後になっていろいろな事情の変化がございました際には、五年以内でございましたならば他の賃貸住宅の方に御希望される方には公団の賃貸住宅をあっせんさせていただく、こういうようなところを今精いっぱいの努力としてやってきているところでございますので、御理解をいただければと思います。
○小松委員 その五年以内というのを、私はそれはもう少し考えてもらいたいという意味も含んでおりますので、この点はやはり五年という限定をしないで、もう少し弾力を持たせてもらいたいな、持ってもらいたいなという希望があるので、この辺ちょっと伝えておきたいと思います、後の問題がありますから。 それから、今言った七十歳以上なり、あるいはそういう高齢者に対する、これは後で質問しますけれども、そういう制度を今出されているのも承知しております。これは現実に現在所得がない人ですからね。ですから、それはそれとしてまた、その対応の仕方についてはそのときに伺わせていただきたいと思います。 そこで次に、家賃の問題と、それから分譲価格についてもこの際ちょっと伺っておきたいのですが、たしかこの団地で提示されたのが、七十三平米で三LDK、坪数にすると約二十二坪くらいになりますね、これで六千万円。それからBが七十五平米、約二十三坪、これが六千二百万円。一般的な三LDKですから、これが六千万ないし六千二百万ですね。果たしてこれが現状そういう価格で売れる、先ほどは五千何百万という平均のあれが出ましたが、この出たときが、提示されたのがちょうどバブルの絶頂期のとき出たのだと思うのです。それから、あのころの状況でいきますと、まだまだ住宅は上がるだろう、土地も上がる、こういう状況のときにたまたまこれは出ているのですよ。 ところが、今は民間でももう御承知のとおりかなり、一千万、多いところは二千万近く下げたってやはり金利が大変だから売っているんですよ。今この坪数で、この面積で果たして六千万、六千二百万円の価額で実際に売れるかといえば私は売れないと思うんです。ですから、公団もいや応なしにこれは変更せざるを得ないだろうとは思っています。だからこの点、どういうふうに今現在考えているのか。まあ幸いというか、今度は去年の総裁もかわって新総裁になったわけですね。今まで国会答弁に来た安仁屋理事もかわりましたね。ですから、恐らく今度の状況を見たときには新たな現状の状態、それから政府が目指している年収五年分の収入での売買、こういうところからしても六千万、六千二百万円というのはこれはもうかなり高額だと思うので、この点について変更があるのかどうか、ちょっと伺っておきたいと思うんです。
○斎藤参考人 先生おっしゃられますように、不動産市況、今かなり低迷しておることは事実でございます。公団の分譲の際の価格決定というのは、これはもう先生また御案内のとおりですのでわざわざ申し上げるまでもないのでございますけれども、公団法の施行規則の中で十二条とか十三条でそれぞれ価格の決め方を決めておりますが、基本的にはその処分をするときの近傍の新規公団分譲住宅の価格との均衡を図って決めていくというのがこれは基本でございます。ところが、今の建てかえの場合ですと、やはりいろいろ入居される、あるいは出ていかれる方々の生活設計というようなことから考えでいきますと、およそどれくらいの価格になるかということをやはり御提示申し上げないと生活設計が立たない、こういうようなところもございまして価格の提示をしているわけでございます。 しかし、これは鶴瀬の例でいきますと、平成八年のことでございますので、このお配りしております、先生御案内かと思いますが、「鶴瀬団地建替事業概要」というのをこの説明会のときに入居者の方にお配りしているかと思いますが、例えばその中に、「建替後分譲住宅について」というのが三十ページのあたりに書いてございますが、そこでは「この価格は、建替後分譲住宅への入居を平成八年三月頃と想定した価格ですので、建替後分譲住宅の着工時期が遅れた場合または物価その他経済事情等の変動に伴い、変わることがあります。」ということがはっきり書いてございますので、ひとつその点は御理解をいただきたいと思います。
○小松委員 ですから私が、恐らく公団も現在はこんな価額じゃ売れないと思っているし、またこれはもう大幅に変更しなきゃ、今の規則にあるとおりするんだろうとは思いますしなけりゃこれはもう売れませんし、またそうだと思います。 私もこれを質問する以上いろいろと業者の人たちにも聞いてきたんですよ。そうしますと、この公団住宅が示した価額というのが、割りますと一坪当たり大体二百七十一万円、坪ですよ。一平米当たりにすると八十二万二千円なんですよ、一平米当たりまた一坪二百七十一万円。こんなマンション、今首都圏でも、これは東京は別にしても、例えば埼玉だってこんな高いマンションないですよ。百万高いと言いましたよ、百万、坪で、これでいくと。これは私は業者にも聞いてきたんだ。百万高い。少なくとも八十万は高いと言ったね。八十万から百万は高いですよと言っていました、現在ですよ。 だから、この価額を設定したのは一九九一年、バブルのまだまだ上がるだろう、上がるだろうというときに出した価額なんですよ。だからこれは私は、分譲でこう言っていますが、このときの家賃の提示もやはり同じようなんですよ、よくこれを分析すると。だから、ちょっとくどいようですが指摘をしているんですが、このくらいべらぼうな値段なんですよ。ですからこれをやっぱり現実に合わして、民間ならもうそれじゃもたないから安く現状に合わして売ると言っていましたよ。だからそのあたりを踏まえたら公団もやっぱりもう少し、それともう一つは政府の住宅政策というものがあるわけですから、これとやっぱり兼ね合って考えなきゃいかぬと思うのですね。ですから、私はこの際、分譲というのはむしろ賃貸に重点を置くということにとったらどうですか。その点どうですか。
○斎藤参考人 先生、まずちょっとお言葉を多少お返しするようで恐縮でございますが、価格のところにつきましては、中の構造ですとか設備ですとかそういうものが違いますと当然価格が違ってまいりますので、そういうものを一緒にした上での御比較をしないとなかなかできないというところがございます。ですから、例えば私どもの方でその実際の取引事例などを調べたものの中には東武東上線の上福岡あたりでも坪二百七十万くらいの物件も出ているようなそういう情報も聞いておりますが、いずれにしても、その中を見ないとなかなか一律にはできないというところがあろうかと思います。 で、先生がおっしゃられましたできるだけ賃貸部分を多くしていくようにしたらどうだという御趣旨につきましては、私どももできるだけ多くの方々に御利用いただけるということが一つ公団の使命でもございます。ですから、そこのところはそういう方向も大いに考えなきゃいけないのでございますが、この建てかえのお話をいろいろやって進めさしていただいている過程の中で賃貸に戻るというよりもできるだけ分譲に戻りたいという御意見も出てくるわけでございます。そういう方々の意見もできるだけくみ上げておこたえできる部分は対応していくということもこれもまた仕事かと思いますので、一律に賃貸だけで分譲はゼロということもなかなか難しいかと思いますが、しかし先生がおっしゃられた趣旨は十分にこれからの現地の折衝等におきましても踏まえさしていただこうと思います。
○小松委員 例えば先ほどの年収七百万にすると五年分だと三千五百万円ですよ、買える価額。八百万にしたって四千万ですよ。六千万と六千二百。しかし、公団だからといってそんなに飛び抜けて中身もいいものをつくるわけじゃないのですよ。これはもう普通なんですよ。だから民間でつくるやっと公団だからそんなに特別になんということもないんです、これは実際は。だから、大体分譲で今言った三LDKですね、三LDKで四人家族で住めるくらいのところではまあ大体今言ったような価額、四千万から四千五百万くらいがやはり限度ですよ。実際に買える価額というのが六千万、六千二百万というのはこれはやっぱりもうかなりごく少数の高額所得の部類ですよ。ですから、ここのところをやっぱりしっかりと押さえて勤労者が本当に手に入れられるようなマンション、それを同じ分譲するんならそういうふうにしてもらいたいですね。ですから、今言ったように分譲もどうしても少しやりたいんだというんであれば、そのあたり全く今までの発想も変えてそのくらいでできる、また民間でできるんだから公団でできないという手はないんですよ、実際は。そうでしょう。 今聞いてごらんなさい。埼玉で四千五百万から大体五千万以下で売っているマンションも今くらいの坪数で随分たくさんありますよ。ですから、前のバブルのときより安くなっています。ですから、当然これはそういうふうに再検討する時期ですよ。公団はどうも、一回提示したものは、メンツがあるんだかあるいはどうなんだか知らぬが、今まではなかなか現実に合わせようとはしないんですよね。だから、ここのところは改めてもらいたいなということで、これはひとつ私の方から強い希望を出しておきたいと思います。 それから、それでは次に公営住宅と併設に関して、これは公団の建てかえに際して大きな前進だと私は思っております。これはもう本当に今まで、私らもあるいは多くの議員の人たちも公営住宅併設について指摘をしてきたし、この委員会からもいろいろな、そういう意味でも意見をまとめて出していただきましたし、これはもう本当に前進だと思っております。ただ、まあこれからそれを今度は具体的に詰めるんでしょうが、例えば埼玉では鶴瀬団地が一番早くそれにかかるだろうと思うのです。続いて戸田団地等もありますが、現状はどういうふうに進んでいるんだかちょっと御説明していただきたいと思うのです。
○斎藤参考人 おかげさまで公営住宅の併設の方、議会の方からもいろいろ応援をいただきまして、今私どもも鋭意折衝を進めさせていただいておりますが、当然建設本省の住宅局の方も強力にバックアップ、支持をしていただいております。 ちょっと蛇足的になりますが、鶴瀬団地につきましては、富士見市との打ち合わせをまず昨年の四月早々に始めておりまして、それから直近では、平成五年に入りましては一月の二十九日にこれは埼玉県と打ち合わせに入っております。その間に何回か関係団体あるいは省庁入りましての打ち合わせをやってきておるわけでございますが、今のところで見てまいりますと、大体その埼玉県との間で、県営住宅を建設するという前提で具体的な詰めを進めております。その結論につきましても、一日も早く結論を出さなければいけないということで頑張っておりますが、この年度内三月いっぱいには何とか合意に向けてやろうということで今鋭意進めているところでございますので、よろしくお願いいたします。
○小松委員 そこで、たしかいろいろと土地、用地の問題なども含めて詰めるんだろうと思うのですけれども、等価交換あるいは売買するのか、そのあたりまだ具体的に煮詰まっていないようでございますが、これは私が聞きましたら県も自治体も非常に積極的なんですね。ですから、自治体がせっかくその気になっているし、また、特に所得が少ない人は公営住宅に入りたいという人もいるわけです。 ところが、建設省も関係あるんですけれども、公団もあるんですが、今度埼玉県に通達が来たのが二種住宅に限定するという通達なんですね。ところがこの二種住宅というのは、御承知のとおり年収がたしか三百五、六十万くらい以下の人だと思うのですね。それで、それ以上、四百八十万、まあ五百万までいかないけれども一種住宅に入る資格の人は全然だめなんです。ところが、今度の建てかえの人たちの中で、私さっき言ったように四百万から五百万くらい以内で一種住宅に入れるが、しかし今言ったように十四万六千円の家賃は払えないという人が結構多いのです、この中間が。だから、こういう人たちを救うためにはどうしても二種住宅に限定しないで一種住宅にも枠を広げていかないとやはり救えないと思うので、二種住宅に限定したというのは、それは低所得者をもう中心にしてということでやったのだと思うのですが、そのあたりもう少し弾力性を持たせていくようにしてもらいたいと思うのですが、自治体の意見ももしあればそれでもいい形がとれるのか、あるいはどうしても二種一本でいくということになるのか、このあたりちょっと聞いておきたいなと思っているのですが、いかがでしょう。
○斎藤参考人 先生今おっしゃられましたように、公団の建てかえを進めていく過程で、どうしても収入が低いとか地域をやはり離れたくない、健康とかの事情で地域から離れていくことが非常に難しいというような高齢者の方々、そういうような方々を想定いたしまして、それでは第二種の階層の方々を対象として特別な優先入居を考えたらどうだというのがそもそもだったと思うのでございますね。 それで、先生おっしゃられますような第一種の階層の方々についても当然考えなければいけないわけでございますが、私どもといたしましては、当然一般的な激変緩和の特別措置がございますが、そのほかでも、地域リロケーション住宅、これを鶴瀬の場合にも要求をしようということで今お話を進めておりますし、それからまた、家賃の負担増という点につきましては、いろいろな他団地をごあっせん申し上げておる際に大体四十年代の公団住宅などにもごあっせんを申し上げております。そうしますと、家賃の差がそんなになくてほぼ同じぐらいなところで入れるというようなこともございますので、そういうような他団地へのあっせん、こういうようなことで、他の方法である程度今先生おっしゃられた問題というのは対応できるのじゃなかろうか、またそういう形でできるだけ公団としては対応してまいりたいということでございます。
○小松委員 建設大臣、今の点、建設省の方からも二種住宅に限定ということも公団と一緒に出ているのですが、これは今同じような、例えば横浜にしても茅ケ崎の市にしても、あるいは埼玉でいえば三郷市議会、草加市議会、それから東京でいえば清瀬の市議会、町田の市議会ですか、こういういろいろな今公団の建てかえなりが問題になっているところの地方議会が決議をたくさん上げてきているのですよ。これは建設大臣の方にも上げてきているのです。その中に大体どこの議会の決議を見ても共通して上げてきているのが四つか五つかあるのですけれどもね。その中の一つとして公営住宅併設の件というのが入っています、これは大概どこのあれも。ですから、そうなりますと、せっかく公営住宅を併設してくれるのだから二種ということに限定しなくてもいいじゃないかというのが大体大多数の声なんですね。ですから、このあたりはもう少し、そういう一本の通達じゃなくてもう少し現実的にケース・バイ・ケースでやれるような弾力性を持ってもらいたいと思うのです。ですから、これは大臣、お答え、ちょっとこの点できればと思うのですが。
○三井(康壽)政府委員 私から恐縮でございますけれどもお答えさせていただきたいと思います。 先生も大変御熱心にこの公団住宅の建てかえ問題に日ごろから取り組まれておることに敬意を表しております。 ところで、平成四年度から公営住宅の併設という制度を導入しようというふうに方針を決めまして、現在、公団も各地方公共団体、県、市町村と精力的に相談をさせていただいております。私どもも当然、公共団体と公団の間の橋渡しをしようと思っているわけでございます。 それで、この公営住宅の併設制度を進めていくに当たりましては当然公共団体の協力が不可欠でございまして、従来、ややもすると公営住宅につきましては余り御熱心でなかった事業、市町村に公団住宅がある場合に、やはり折衝が相当難しい場合もあり得るというつもりで方針を出しているわけでございます。したがいまして、協議をしている中でもなかなか事業主体、どうするかということで進まないところもございますし、割合と熱心にやっていただいているところもあるわけでございます。 私どもは、公共団体にぜひこの事業に参加していただきまして、公営住宅の併設をやろうという方針を出しました際に、やはり公団住宅につきましても、供給量といいますか、新規の供給量もふやしていかなければいかぬ。それから、今までの狭い住宅を広くしていかなければいかぬ。 さらにまた、公営住宅併設になりますと、公営住宅の管理主体、事業主体でございます市町村あるいは県は、公団住宅に居住しておられた方ばかりの公営住宅の供給では足りない、やはり一般公募の住宅も欲しい、そういったいろいろな観点から考えますと、先ほど来公団の理事からお話し申し上げておりますように、二種の高齢者の方を対象にいたしまして今回措置するのがよろしいのじゃないか。さらにまた、一種階層も当然、収入等いろいろ問題点が御指摘ございました。これにつきましては、地域リロケーション、あるいは他の近辺の公団住宅へのあっせん等々によりまして御協力を願いたい。 いずれにいたしましても、公営住宅の併設制度を進めていく上には、関係者が相当努力をしないと口だけでは進まないわけでございますので、そういった意味で、この事業を推進していくという意味におきましても現在やり始めてまいりますものを進めていくということで、御支援、御協力を賜りたいと存じます。
○小松委員 ぜひひとつ、これは一種関係についても今後の公営住宅の建設の中では十分配慮をしていただきたいということを、これは強く要請したいと思うのです。 先ほど私、年収でこの一種、二種ということでお話しいたしましたのは、例えば年収三百六十五万九千円から四百九十万五千円ですね。ですから、五百万弱ですか、三百六十五万から五百万弱。月収でいいますと三十万四千円から四十万八千円、大体三、四十万の月収の人ですね。この人が非常に多いということなんです。この人は一種住宅なんです。二種は入れないのです。ですか保ら、このあたりの人をぜひこれからいろいろな検討の中に十分入れてもらいたいと申し上げたところでございますので、これはよろしくお願いしたいと思います。 そこで、もう時間もあと五分しかありませんので、最後に、これは鶴瀬団地に関して言うならば、公団の方で工事にかかりたいというのが一応ことしの九月か十月ごろ、そういうように希望しているようですけれども、今心配されているのは、この工事に当たってはほとんど何にも、話し合いももちろんまた進んでおりません。しておりませんが、そこで今、例えば付近の商店の人たちも、でかい工事、壊しちゃうわけですから、売り上げの問題、今不景気ですから、そういう心配もあるでしょう。それから学童の通学の問題、騒音の問題、いろいろな環境問題などもあるのですね。これはどこの大きい高層マンションを建てかえたり、つくる場合には当然起きる問題で、どこでもが協定というものを住民と結ぶのですが、こうしたことをやることも含めてひとつ検討されているのか、この点はちょっと最後に伺っておきたいと思います。
○斎藤参考人 先生おっしゃられますように、やはりこれはもう工事を進めるに当たっては、資機材の搬入とか、また今度は廃材の搬出とか、そういうものもございますので大いに気をつけていかなきゃいけないと思いますが、基本的には住民の方々と十分に説明をやることがまず不可欠、最前提だろうかと思います。 そして、これは事務次官通達でございますが、建設工事公衆災害防止対策要綱というのが、ことしに入りまして建設省の方から私どもは通達を受けております。これに基づきまして、その周辺の安全対策あるいはまた広い意味での環境対策、こういうものに対しても十分やってまいりたいと思っております。交通整理員の配置ですとか、あるいはまた御案内のように、南北に通っているところは五・三メーターぐらいしかございませんで、商店街もございますから、そういうことも十分配慮しながら進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○小松委員 以上、終わります。どうもありがとうございました。
○野中委員長 次回は、明後十九日金曜日午前九時四十分理事会、午前九時五十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時五十六分散会