外務委員会 第6号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1993/04/27
会議録
○伊藤委員長 これより会議を開きます。 気候変動に関する国際連合枠組条約の締結について承認を求めるの件及び生物の多様性に関する条約の締結について承認を求めるの件の両件を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。秋葉忠利君。
○秋葉委員 まず、これは委員長にお願いといいますか要望といいますか、そういうことを申し上げたい。 この二つの条約、委員長そして委員の皆さん、それから各省庁の皆さんも御存じのように、非常に大切な条約です。昨年のリオのいわゆる地球サミットにおいて中心となった条約のうちの二つと言っていいと思いますけれども、この条約の本筋、大筋に対しては恐らく異論のないところだとは思いますが、しかしながら外務委員会においてきちんと審議をする必要があるのではないか。もちろん時間だけがすべてではありません。しかしながら、ほんの数時間、一日もかけずに、しかも二本の条約を合わせてこれだけの時間で審議をしたことにしてしまうということ、これはやはり非常に大きな問題ではないかと思います。その背後には、例えば渡辺前外務大臣の御病気であるとかさまざまな事情があるかもしれません。しかしながら、だからといってこれほど大切な、地球全体にかかわるような条約についての審議をこれほど短時間で済ませてしまう、そして審議が済み、批准されたことにしてしまうといった形式主義的なアプローチというのは、私たちも含めてのことになると思いますけれども、根本的に考え直す必要があるのではないかというふうに思います。その点に関連して、特に委員長にも今後、より十分な時間をとった上での審議ができるような委員会の運営をお願いしたいと思います。 それから、これは外務省に伺いたいのですが、提案理由のところを見ますと、変なことに気がつきまして、これは重箱の隅をつつくようなことにとられるかもしれませんが、ほかの委員会では大体提案理由の一番最後に、十分な御審議をお願いしますとか慎重な御審議をお願いしますとかいう言葉が曲がりなりにもついているのですが、外務省の提案理由の「御審議の上、速やかに」というのは、形式的でも何でも審議すれば後は速やかに通してくれればいいんだ、悪くとればそういった姿勢さえうかがえる。それと、これほど大事な条約二本、今回これほど短時間で済ましてしまうということの間に関連性があるのではないかと思います。その点について外務省の見解をまずただしたいと思います。
○河合説明員 ただいま秋葉先生から御指摘がございましたように、気候変動に関する国際連合枠組条約と生物の多様性条約につきましては、長い間の大変大きな議論に基づきまして、昨年の国連環境会議で採択されたものでございますが、この環境分野につきましては、従前より内外において日本はできるだけのイニシアチブと指導力を発揮すべきだということが言われ、またそれが期待されてきております。したがいまして、この条約の早期締結を図るということが我が国の前向きのイニシアチブを示すということになると思いますので、ほかの案件の提案理由説明との関係についてはまた先生の御指摘をいただいて御検討させていただきたいと思いますが、そういうことでぜひとも早期に、本国会においてこの両条約の御承認をいただきたいということでお願いしている次第でございます。
○秋葉委員 早期というところは重々理解いたしております。その点については確認いただきましたけれども、やはり条約審議に当たっての外務委員会の果たす役割といった点で、そのあたり根本的に考え直す必要があるのではないかという問題提起はお考えいただけるものと思います。 条約の内容に入りたいと思いますが、この二つの条約ともリオにおいて問題になったのは、アメリカ政府の態度、これが昨年一つの焦点になったわけですが、そのアメリカが、クリントン新大統領のもと、非常に明確に方針を転換いたしました。 これはアメリカ時間の二十一日、アースデーの当日、しかもこれは植物園の中なんですけれども、いわばガラス張りの温室の中で温室効果ガスについてその削減を明確に述べるという、その環境もまた発言も非常に重要な出来事があったわけですが、このクリントン発言、クリントン政権の方針について、外務大臣はどうこれを受けとめられているのか。それに対応して、日本政府としては、このアメリカ政府の歓迎すべき方針の転換に対して一体どのような新しい措置で歓迎の意を表明するのか、その点をまず伺いたいと思います。
○武藤国務大臣 クリントン政権になりまして、クリントン大統領もそうでございますけれども、とりわけゴア副大統領は従来からこの地球環境問題に非常に熱心な方でございましたし、そういう点でも、クリントン政権が地球環境の保全に積極的な役割を果たしていこうという大変すばらしい方向に来ておられることを私は心から歓迎をしたいと思います。 日本といたしましても、このようなアメリカのスタンスに対応いたしまして、日米間でもこれから地球環境をどう守っていくかということに対して、協議を進めていくような仕組みを考えていきたいと思っておりますし、また、国際的な場におきましても、地球環境保全のための国際的な枠組みづくりあるいは環境協力、特に開発途上国における環境はよりよくしていかなければならないわけでございます。日本は、幸い環境保全のための技術は相当すばらしい技術を持っておりますので、これから特にそういう技術面などでも積極的に協力をしていく、こういう方向でまいりたいと思っております。
○秋葉委員 もちろん技術によって協力することも大切だと思いますけれども、しかしより大きな問題は、やはり現状をどういうふうに認識しているのか、その解決策はどういった方向であるべきか、つまり、技術があるなしてはなく、その技術をどの目的のために使うのか、あるいはどの程度のコミットメントを行うのか、そして政治的決断ができるのか、そういったあたりにあると思います。 はっきり申し上げて、アメリカ政府においては、技術的な面に対する協調ではなくて、政治的な意思を明確に表明したというところが実は非常に大切なのではないかと思います。それに対応するには、やはり日本政府としても明確な政治的な意思の表明を行うということが、当然私は期待されていると思います。 これはまた伺いますけれども、少なくとも最低限、アメリカが今回表明したような幾つかの具体的な措置、それに対応できるような、それに比肩し得るような措置を日本政府として当然速やかに発表して実行に移すべきだと思いますけれども、そのリストを私が申し上げる前に、外務省としては、アメリカの今回発表した具体的措置のうち一体何項目ぐらいが注目に値するものであるか、その具体的な内容はどういうふうに考えているのか、まずその現状把握の仕方について伺いたいと思います。
○河合説明員 二十一日のクリントン大統領の演説の中でこの環境の二条約に対する積極的な姿勢が示されたということは、先ほど大臣からお答えがありましたように、政府として非常にこれを歓迎しているわけでございます。 このうちどれを歓迎するのかという御質問でございますが、まず生物の多様性条約につきましては、一年前、リオデジャネイロでの会議までに大変な議論が行われまして、結局アメリカはその議論と最終条約案に満足せずに署名しなかったわけでございますが、これは、日本を含む他の先進諸国としても非常に残念なことだったと思っております。これに対して、近く署名をするという大統領の発言が行われたということは、今後この生物の多様性条約のみならず環境全般について、アメリカを含めて先進国、さらには世界の国々が協力をしていく上で非常に意味のあることだと考えております。 それから、気候変動枠組条約の実施につきましても、温室効果ガスの排出抑制目標をアメリカは提示することを嫌ってきたわけでございますが、これを他の先進国とも比較し得る一九九〇年のレベルまで削減するという発言を行われた。これも大変に重要な発言でございまして、アメリカは気候変動枠組条約については既に批准はしておりますが、その条約の実施の上で、この実施を促進するという意味で非常に重要である。少なくとも先進国の間の協力がこれで一層高まり、世界の気候問題に対する努力が一層進むことになる、大きな弾みを与えるものではないか、かように考えております。
○秋葉委員 後半に対してのお答えがないのですが……。
○河合説明員 失礼いたしました。後半の部分はどういう御質問でしたか。
○秋葉委員 日本政府としても当然アメリカに比肩し得るような措置をとるべきではないかということを申し上げました。
○河合説明員 失礼いたしました。 アメリカに比べて、この条約の採択に当たりましてもそれから実施につきましても、日本はむしろアメリカに先んじてきたというふうに考えております。条約の署名は率先して行っておりますし、また、このように条約の批准についての早期の御承認をお願いしているわけでございますが、気候変動枠組条約で規定されております温室効果ガスの排出抑制につきましては、既に平成二年十月の地球環境保全に関する関係閣僚会議の決定によりまして、地球温暖化防止行動計画を策定しております。この中で、温室効果ガスの排出抑制目標を既に定めております。一人当たりの二酸化炭素の排出レベルを紀元二〇〇〇年までにおおむね一九九〇年のレベルに抑制する、二〇〇〇年以降については国全体としての排出量を九〇年のレベル以下に削減に努める、そういう方針、目標を定めておりまして、これらの目標に基づいて現在もろもろの施策を講じているところでございます。 日本といたしましては、この行動計画の一層の実施によりまして、気候変動枠組条約の実施の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○秋葉委員 実は、今お答えのあった二〇〇〇年までに一九九〇年のレベルに戻す約束、これはクリントンさんが言われたことですが、それから、生物の多様性条約に署名をする、調印する意向、これは一般的に重要な点で、いいのですけれども、しかしながら、今おっしゃった気候変動枠組条約の方だけとりあえず考えたいと思いますけれども、その中で、今おっしゃった日本の方が進んでいるということ、これはクリントン発言があるまではそうだったかもしれません。しかしながら、クリントンさんが言ったのは、一人当たりの排出量を一九九〇年のレベルに安定化するということではなかったはずです。これは総量ですね。そういたしますと、一人当たりの量によってこれを算定すれば、人口がふえれば当然全体量というのはふえてもいいということですから、これは日本の方がアメリカよりも実は目標値が下がってしまっているということです。 そういう逆転状態があったんだから、日本としても今までのその方針を改めて、さらにアメリカ以上のことをやるべきではないかというのが私の質問の趣旨です。そこのところを御理解いただかなかった。その点について伺いたい。それが一点です。 それから、アメリカと比べて日本の方がよりよい施策をずっととってきたというようなことをおっしゃったと思いますけれども、本当にそうなんでしょうか。例えば、一、二例を申し上げますけれども、事によったら今まではそうだったかもしれない。しかしながら、二十一日のクリントン発表、これはクリントン政権の環境に対する基本的な考え方を表明したものですけれども、その内容をより具体的に見ていくと、とてもそんなことは言えない。これは実は日本がアメリカに対して先進国づらといいますか、こっちの方が先のことをやっているんだというような態度をとるかわりに、謙虚にアメリカの態度から学ぶべきところではないでしょうか。 例えば、クリントン発表の中にこういう重要な項目があります。 一つは、グリーンGNPあるいはグリーンGDP、こういった指標をきちんとつくっていきたい、環境といったものを経済の成長あるいはそれ以外の考慮の中に入れていきたいということを言っている。 それから、これはクリーン・フユール・オートまたはクリーン・フユール・ビーヒクルと言っていますけれども、つまり燃料が比較的クリーンである、そういった車をアメリカの連邦政府としては、例えば九三年には五千台、九四年には七千五百台、九五年には一万台買うことになっておりました。これは一九九〇年の法律でそう定められていたんですけれども、今回クリントンが発表したのは、これを五〇%目標値を上げるということを発表しているのです。そうすると、まず日本では九三年に政府が五千台のクリーンな燃料の車を買うようなことは考えておられたのか。五千台ですよ。それを五〇%上げるということになっている。それに匹敵するようなことを日本政府ももっと五年前からやっているというのだったら、それは大威張りで、私たちの方はちゃんとしたことをやっていますと言ってください。しかしながら、アメリカは五千台、七千五百台、九五年には一万台です。ですから、九五年、五〇%ふえるわけですから、一万五千台買うと言っている。では、日本は九五年に日本政府としてよりクリーンなエネルギーを使う車を何台買おうとしているのですか。 とりあえずその二点を申し上げておきますけれども、グリーンGNPの方は一般的な話ですから、これに余り時間を使わないでください。車の方を中心に答えてください。
○西尾説明員 先生の御指摘は何点かに分かれておりますので、まず最初の温暖化の目標の点でございます。 先生御指摘のとおり、クリントン大統領において、四月二十一日のアースデーにおきまして、二〇〇〇年までに一九九〇年レベルに安定化するというコミットメントを明らかにされたところでございますけれども、その具体的な方針については、今後行政府に対して、八月を目途にその具体化を指示したということでございまして、もちろん私どもその動向というものを注視してまいらなければならないわけでございますけれども、我が国としては、既に平成二年に地球温暖化防止行動計画に基づきまして関係省庁において各種対策の推進に取り組んでおる。確かに私どもの方が早い時期に目標をつくっております。目標は二つの掲げ方になっておりまして、一つは一人当たりの安定化の目標、二番目には、総量という点につきましては、太陽光、水素等の新エネルギーなどの革新的な技術開発というものを進めることによって総量で安定化に努めようという目標を掲げておるわけでございます。 私ども、この両方を念頭に置きまして、関係省庁とともに各種対策の推進をしているということでございますので、今後その一層着実な推進を図る、あるいはその実施要綱を適切にフォローするということで、この行動計画の目標達成のために全力を挙げていきたいというふうに考えておるところでございます。 それから、あと具体的な点の御指摘がございましたけれども、私のところが直接担当ということではございませんが、グリーンGNPにつきましては、かねてから環境庁としても非常に関心を抱いている問題でございまして、これは関係省庁とともに検討をしているということでございます。 それから、クリーンエネルギーの自動車についても概括的なことを申し上げますと、アメリカにおきますクリーンエネルギーのターゲットというものと我が国で低公害車、大気汚染対策なども含めて低公害車対策というもので進めてきておりますもののターゲット、若干違っておるところがございますが、我が国におきましては、かねてから電気自動車の普及といったようなことにつきまして、地方自治体などの公害パトロール車といったようなものを中心にしまして、これまで普及促進の努力を重ねてきておるところであるということでございます。 以上でございます。
○秋葉委員 これはまた変な話なんですが、アメリカが八月までに具体的なプログラムをつくる、日本はもうできているからそれをちゃんとやればいいという話でしたけれども、そのできているという内容を今伺ってみると、例えば政府が低公害車を何台買うかという目標さえはっきりしない。そんな内容のプログラムをつくっておいて、アメリカの八月にできるものと比べると我々の方がいいなんて本当に言っていられるのですか。アメリカの八月にできるプログラムは、恐らくこれにもつと具体的な内容を盛り込んだものです。 ですから、政府が一体どのくらいの責任を果たすのか。その上で、具体的に例えばこのような低公害車を買うということは、ただ単に予算をつけるということの意味だけではないのです。こういう省エネをやるためには、あるいは環境の問題に取り組むためには、やはり全国民的な、あるいは全世界的な協力がどうしても必要なんです。その上で、リーダーシップをとっている政府が一体どういう方針でこのことに臨もうとしているのか、そのことを政府の施策によって明確に市民にわかってもらうこと、それが何よりも大事なことなんです。 ですから、低公害車をたくさん買いましょうというのは、何も技術的にそれを推進しているから低公害車を買わなくていいという話ではないのです。技術的にこれだけのことができているのです、みんなでもっとこの方向を推進しましょう、皆さんも買ってください、政府もだから買っているじゃありませんかということを見せるために、その説得を行うためにこういう施策があるわけでしょう。ですから、その点が今のお答えからはまるつきり抜けてしまっている。そういう点で、本当に日本としてはこの気候変動の枠組条約についてどの程度真剣に取り組もうとしているのか、どうしても疑義を持たざるを得ないというところがございます。 ですから、そういったところをきちんと詰めて、本当にこれで大丈夫なのか、それから各省庁でも、より具体的な目標を設定したり、より具体的な行動をとるためにやはりもっと時間をかけてこれは詰めていくことが必要だと私は思いましたけれども、そのことができません。ですから、さっと表面をなでるだけの質問になってしまいますけれども、ともかく今私が申し上げた事実だけは認識していただけたと思います。 それで、実はそういう日本の非常にお寒い国内事情のもとで次のような提案をするのは、事によったら日本政府としてはしにくいことかもしれませんけれども、この条約、気候変動の枠組条約というのは、先ほどのお答えにもありましたように、アメリカの態度によって非常に大きく後退を余儀なくされた、そういう事情がございます。しかしながら、今回アメリカが態度を変えました。しかも、私が申し上げたように、アメリカは日本以上の積極的な態度でこの問題に取り組もうとしている。そういった態度の変化があるわけですから、この際、新たな外交のリーダーとして世界的な役割を担っていこうという気持ちがある日本政府としては、当然そのイニシアチブをこの点において発揮して、気候変動枠組条約の改定を一刻も早く行うように、アメリカ、ヨーロッパ、そして全世界の国々に対して提案をし、その改定会議の開催のための労をとるべきではないかと思いますが、外務大臣、いかがでしょうか。
○河合説明員 事実関係だけお答えさせていただきます。 秋葉先生がおっしゃられたように、気候変動枠組条約の作成、採択に当たりましては、九〇年レベルに抑制するという目標値を示すべきだという議論を日本及びアメリカ以外の先進国が行ったのに対して、アメリカがそれに同調できなかったという経緯がございます。そのために今のような条文規定になったわけでございますが、これを改正するかどうか。確かに、アメリカの新しい方針が示されたわけでございますから、さらに前向きの条約をつくるかどうかという議論、これはこの条約が発効いたしまして締約国会議でいろいろな議論が行われることになりますが、その中で改正という議論が出てくるかもしれません。そういう議論の中で、可能であれば今先生がおっしゃられたような方向が出るかどうか議論をしていくということになると思います。
○秋葉委員 何か小学校の児童会でもよくそういう人がいるのですけれども、自分では絶対に手を挙げないで、ほかの人が手を挙げていいことを言うのを聞いていて、最後になると先生が、何々君、こうやりなさいと言うと、はいわかりましたと、喜んで自分のお小遣いを全部吐き出して何かクラスのためにやったりする人がよくいるんですが、そういう感じですね。そういうのはリーダーシップをとるというふうには言わないんじゃないでしょうか。 世界各国に追随している外交だったら、それで結構だと思います。しかしながら、今求められているのは、やはり日本として環境の面で世界的なリーダーシップを発揮していく、それはやはり一つの方針をきちんと決めた上で、その方針にのっとった提案を日本が次々にしていくということだと思います。その線に従って各国を説得していくことだと思います。反対も恐らくあるかもしれません。しかしながら、反対をしている人たちに対して、なぜこういったことを今行うのが大事か、それを条理を尽くして説きながら日本が世界の意見をまとめていく、要するにそういったことがリーダーとして当然要求されてきているんじゃないでしょうか。今のお答えを聞いていますと、どこかほかの国が言うかもしれない、そうなったときに考えます、これじゃ余りにも情けないと私は思います。 その点については、再度外務大臣に伺いたいのですが、本当に環境の問題について日本政府はおやりになる気があるんでしょうか。あるんだったら、今私が申し上げたようなこと、それは、外務省のこれまでいろいろと現場で苦労してきた方々にとっては、事によったら難しい問題かもしれない。しかし、やはり政治家として、しかも大局的な、世界的な視野から、日本のみならず世界の二十一世紀を憂うる政治家としては、当然こういった提案をして、目標値も目標年もきっちりと決めた上で、さらにより大きな貢献を日本がするといった立場を表明されたい。そうお考えだと思いますが、外務大臣のお答えをお願いいたします。
○武藤国務大臣 地球環境を守っていかなきゃならないというのは、これからの大きな国際的な立場での政治的課題であり、経済的課題であり、また社会的課題だと私は承知をいたしております。その意味において、できる限りのことを日本もやっていかなきゃなりませんし、場合によっては、今お話しのようにリーダーシップもとっていかなきゃならないと思います。 ただ問題は、現実に大きな目標を掲げて、しかしそれが全く実現可能なものでなければ目標というものも掲げられないわけでございますし、これから技術的な進歩というものは思い切ってやっていかなきゃならないと私は思います。何にしても、世界の現状を見ますと、非常にまだまだおくれているところの方が多いわけでございまして、そういう面はできる限りのことを日本として協力をし、そしてやはり全体的に環境がよくなっていくということをまず進めていくということが大切でありまして、そういう面ではできるだけ技術的にも資金的にも協力をして、とにかく地球環境をよくしていくということに日本が率先して協力をしていくということが結果としてはリーダーシップを発揮するということであって、何も会議で目標値を掲げるとか、そういうことだけがリーダーシップを発揮するということではない、要は環境をよくしていくということにリーダーシップを発揮していくということではなかろうかと思います。
○秋葉委員 今のリーダーシップの定義は、恐らく永田町では通用するかもしれません。今までの政治に通用するリーダーシップの定義だと思いますけれども、そんなリーダーシップのとり方というのはないんじゃないですか。結果的にリーダーシップを発揮するなんというのはあり得ない話です。リーダーというのは、先頭を切って走るからリーダーなんです。結果として先頭を走っていたなんていうことはあり得ないですよ。そうしたらそれは、ほかの国あるいはほかの人が全部脱落をしたという非常に悲劇的なシナリオ以外ではあり得ない。あるいは、表の立場と裏の立場というものがはっきりと区別されていて、表ではリーダーではないけれども、裏ではリーダーであるといったような形での政治が常態化している、腐敗している政治においてしかあり得ないことだと私は思います。今の外務省のお答え、環境に対する態度については、非常に深い失望感を覚えております。 これは、時間がありませんのでこれ以上のことを申し上げられませんが、改めて議論をしていきたいと思います。 それから、済みません、時間がなくなってしまったので通産それから農水の方に十分な質問をすることができませんでしたけれども、日本がこれから行うべき貢献の一つとして、例えば生物多様性条約の中にも含まれていることですけれども、在来種の保護ということが私は非常に重要な問題だと思います。その点について、余り時間がございませんけれども、日本の在来種保護についての、例えばジーンバンクあるいはシーズセンターといったような施策について簡単に概略と、それからこれからの計画についてその概要を説明していただきたいと思います。
○牧田説明員 お答えいたします。 農作物の遺伝資源の収集、保存状況についての御質問でございますけれども、品種改良を進めてまいります上で、素材となります遺伝資源を広範に収集、保存しておくということは大変重要なことでございます。 私ども農林水産省では、昭和六十年度から植物、動物、微生物、林木及び水産生物につきまして国内外からこの遺伝資源の収集、保存を進めておりますし、またそれらの特性調査を行っておりまして、関係者に広くこの提供を進めておりますジーンバンク事業というのをやってきているところでございます。 この中では、今申し上げましたように、植物、動物、微生物、林木及び水産生物の農林水産生物を対象といたしましてやっておりますけれども、植物について見ますと、現在保存点数は約十九万点ございまして、これを平成十二年には二十五万点とするべく今努力しているところでございます。 なお、これらの配付につきましては、昭和六十一年から開始をしておりますけれども、これまで約五万点を国公立の試験研究機関、大学、民間等に配付をしてきているところでございます。
○秋葉委員 時間がありませんので、これで質問を終わりますけれども、このジーンバンクあるいは遺伝子の保存、在来種の保護といった形で、工業化された農業に対するアンチテーゼとしてこういった生物多様性の考え方をもとにした農業をやはりきちんと確立していくことが非常に重要だと思います。そういった点について質問する時間がないのは残念ですけれども、以後こういった重要な条約の審議に関しては十分な時間をとって、その上で日本政府がちゃんとしたことをやるのだという、それは望めないことなのかもしれませんが、そういうふうにあきらめてしまってはいけませんので、時間をとっていただくことを再度要望して、私の質問を終わります。
○伊藤委員長 川島實君。
○川島委員 政府は、気候変動に関する国際連合枠組条約を締結するに当たり、我が国の地球温暖化防止を行うために、平成二年十月二十三日、地球環境保全に関する関係閣僚会議を開き、具体的な行動計画を決定し、我が国が国際貢献をしていく上での基本姿勢を明らかにしたことは、高く評価をいたしております。 地球温暖化対策の推進に当たり、基本事項として、一つには「環境保全型社会の形成」、二つには「経済の安定的発展との両立」、三つには「国際的協調」を挙げて、「行動計画の目標」として、温室効果ガスの排出抑制として、「二酸化炭素の排出抑制のため、官民挙げての最大限の努力により、本行動計画に盛り込まれた広範な対策を実施可能なものから着実に推進し、一人当たりの二酸化炭素排出量について二〇〇〇年以降概ね一九九〇年レベルでの安定化を図る。」また、太陽光、水素等の新エネルギー、二酸化炭素の固定化等の革新的技術開発を進め、二酸化炭素排出総量も一九九〇年レベルに安定化させるとしています。さらに、メタンについては現状の排出の程度を超えず、亜酸化窒素等その他の温室効果ガスについても極力その排出を増加させない。また、「二酸化炭素吸収源については、国内の森林・都市等の緑の保全整備を図るとともに、地球規模の森林の保全造成等に積極的に取り組むこと」としております。 その期間としては、一九九一年から二〇一〇年までとし、二〇〇〇年を中間目標年次とし、その間、国際的な動向や科学的知見の集積を踏まえ、行動計画の見直しを行い、機動的に対応していくとしています。 具体的に講ずべき対策として七項目二十二事項を掲げ、さらに、これを受けて関係省庁の環境、建設、農水、通産、厚生、国土、運輸、警察、自治、科学技術、大蔵、郵政、外務、文部、経済企画、北海道開発の十六省庁が集まり、平成三年度に実施する関係の施策、二酸化炭素排出抑制を初めとする九対策五十三項目三百九事項について実施がなされております。 そこでお尋ねいたします。既に平成四年九月に中間報告もなされていますが、これらの実施が行動計画の目標どおり進んでいるのかどうか、お伺いをいたします。 きょうは、生物多様性保全条約とあわせて委員長さんには三十五分間の貴重な時間をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。また、理事者の皆さんには簡潔な御答弁をいただきますよう、まずもってお願いを申し上げておきます。
○西尾説明員 簡潔にということでございますので。 先生今御指摘のとおり、地球温暖化対策の推進のため、関係各省にわたる各般の施策につきまして、これを行動計画に定めて推進することといたしておるところでございます。行動計画を定めてからまださほど年限がたっておりませんけれども、私ども、関係省庁の講じております対策につきまして取りまとめもいたしまして、地球環境保全関係閣僚会議に御報告する等によりまして、着実な実施を図るべく努力をいたしているところでございます。
○川島委員 残念な答弁ですね。中間報告が既になされておるのにそれをきちっと掌握していないということは、非常に残念なことでございます。努力をお願いをしておきたいと思います。 次に、気候変動条約の解釈について二、三お伺いをしたいと思います。 第三条の二項の特に気候変動の悪影響を著しく受けやすい開発途上国の負担に対し、個別のニーズに「十分な考慮が払われるべきである。」とあるが、我が国がこれを締約することに対し、同調するアジア諸国の状況はどうか。また、第四条八項に関して、我が国がアジアの国々に対してとるべき行動として何を考えているのか。政府が既に行っている四千億のODAや今後五年間での一兆円規模の援助計画がこれに組み込まれておるのかどうか。 さらにまた、第四条(b)には「自国の(適当な場合には地域の)計画を作成し、実施し、公表し、」と記されているが、我が国の地域計画はどのようになっておるのか。 この二点についてお伺いをしておきたいと思います。
○河合説明員 お答えいたします。 気候変動枠組条約第三条で開発途上国の特別なニーズを配慮するとしておりますが、昨年六月に発表いたしました政府の政府開発援助大綱におきましては、アジア地域を我が国援助の重点地域とするとともに、環境分野を援助の分野として特に重視するということをうたったところでございます。先生御指摘のとおり、昨年のUNCEDにおきましては、九二年度から五年間で環境分野の援助を九千億から一兆円を目途として強化拡充するという発表を総理より行っております。ここにはこの気候変動枠組条約等で拠出する財政負担も含んでおります。また、我が国の環境分野の対象分野といたしましては、一般的に森林保全、公害対策、防災等が考えられますが、アジア諸国のおのおのの発展段階や社会状況等を踏まえまして、これらの国々と密接な協議、対話を行いまして、きめ細かな環境協力を実施していく考えでございます。 それから、四条一項にあります「(適当な場合には地域の)計画を作成し、」とある規定についてでございます。この「地域」というのは英語の原文ではリージョナルというふうになっておりますが、これは国を越えた地域、欧州共同体のような地域を意味しているものでございます。したがいまして、我が国としては、今我が国を越えた国際的な地域についての計画を策定するということは検討されておりません。 以上でございます。
○川島委員 次に、地球温暖化防止計画の五十三項目三百九事項のうち数点にわたりお尋ねをいたします。 まず、この計画の中心になる一つとして、二酸化炭素吸収源として、国内の森林、都市公園、都市緑化を挙げていますが、具体的な対応策はどのようなものか。 また、二酸化炭素の排出量を抑える施策として、自動車エネルギー効率の向上、CO2の排出が少ない製造技術の開発などを挙げていますが、国民がいつも気にいたしておりますディーゼルトラックの排ガス対策というか、真っ黒な黒煙がどのように減少されていくのか。 環境庁、運輸省、農水省に具体的なお答えをお願いをいたしたいと思います。
○中島説明員 環境庁でございます。 ディーゼル車から排出されます黒煙等につきましては、環境保全上の観点からその低減が大変重要な課題であるということで、従来から積極的に推進をしてきているところでございます。 具体的には、昭和四十七年、ディーゼル車からの黒煙規制を実施してきたところでございますけれども、平成元年の中央公害対策審議会の答申に基づきまして、平成五年からは、黒煙に加えましてさらに粒子状物質全体の規制を開始することとしております。さらに、同答申に盛り込まれました長期低減目標というのに従いまして粒子状物質の大幅な削減を図ることとしておりまして、この長期目標が実施されますと、ディーゼル車一台ごとからの排出量につきましては約六割以上削減されるということになっております。 環境庁といたしましては、この長期目標をできるだけ早期に達成することが最も重要な課題であるというふうに考えておりまして、専門家かち成ります検討会によります自動車排出ガス低減技術の評価を継続的に実施しておりまして、これによりまして技術開発を促進しつつ、長期目標のできるだけ早期の達成を図ってまいりたいというふうに考えておるわけです。
○小杉説明員 お答えいたします。 運輸省におきましては、ディーゼル車の排出ガス規制につきまして逐次規制強化を行ってきております。最近におきましては平成三年三月、平成元年の中央公害対策審議会の答申の短期目標値を踏まえまして、窒素酸化物及び黒煙の規制強化を行うとともに、新たに粒子状物質の規制導入等を行ったところでございます。 今後は、さらに同答申で示されました長期目標値につきまして、関係省庁と連携をとりながら自動車メーカーに対する技術開発の一層の指導を行いまして、できるだけ早期にこの長期目標の規制強化を図っていきたいというふうに考えております。
○川島委員 次に、森林の保全を行う上から我が国の熱帯木材貿易が問題とされ、適正化が指摘されておりますが、これらの対策を初め、熱帯雨林の保護が気候変動にも、生物の多様性、種の保護についても重要な課題として提起されておりますが、我が国はこれらの対応についてどのようにお考えか、お尋ねをいたします。
○伴説明員 今指摘ありましたように、熱帯林は、非常に急激な人口増ということで、移動の焼き畑等によりまして非常に減っておりまして、FAOの調査では毎年数百万ヘクタールの熱帯林が減っているということでございます。この問題は、非常に地域の経済の問題もありますが、地球環境の全体の問題というふうに認識しているところでございます。 林野庁としましては、従来からも発展途上国の森林の保全、それから持続的経営に資するということで既に八百名に及ぶ専門家の派遣、それから千名以上に及ぶような研修員の受け入れ、それから技術協力等を積極的に推進しておるところでございまして、あわせてITTOとかFAOとかのいわゆる多国間への協力資金というものの出資をしているところでございます。 また、熱帯木材の貿易につきましては、ITTOにおきまして西暦二〇〇〇年までにいわゆる持続的な経営が進められる、森材から産出される木材を一応貿易の対象とするというような目標で進んでおるところでございまして、林野庁でもそういう方向に沿いまして、ITTOの支援というものを一生懸命進めておるところでございます。
○川島委員 次に、地球温暖化の監視を強めるため、世界の気象機関が集めている気温データ、降水量、暴風雨などの激しい気象変動、特に最近におけるバングラデシュのサイクロンの襲来、高潮、死者十三万人、インド洪水、死者千五百人、中国洪水、死者三千人、フィリピン台風襲来、死者・行方不明六千人、このような状況に対してどのような活動が行われているのか、お尋ねをいたします。
○山本説明員 お答えいたします。 温暖化に伴う台風の発達とか、干ばつだとか洪水等の要因は何かという観点につきましては、気候変動に関する政府間パネル、IPCCの報告書によりますと、気温や降水量の地理的な分布が変化することは予想されているわけではございますが、現在の科学的知見では、台風、干ばつ等の動向がどうかかわっているか、先生お尋ねのような現象が地球温暖化と現時点では結びついているものとは考えられていないわけでございます。 なお、世界気象機関によりますと、世界の各国の気象機関は、WMO、世界気象機関と協力いたしまして、気温、降水量等の観測を行い、これらのデータを相互に交換しておりまして、これらのデータをもとに気候変動に関する実態把握に努めることとされております。
○川島委員 次に、政府はこれらの行動計画を受けて、地球再生計画が革新的な環境技術の開発のテーマのもとに行われるとしておりますが、具体的に環境技術の開発というのはどれほど革新的なものが進んでいるのか、最後にお伺いをしておきたいと思います。
○本城説明員 私どもにおきましては、地球温暖化問題等の問題は非常に重要と考えておりますけれども、こういった新しい問題につきましては技術開発によるブレークスルー、現状打破といいますかブレークスルーが非常に重要であるというふうに認識いたしておりまして、中長期的な観点からこういった分野の技術開発というものを推進いたしております。 具体的には、九〇年七月のヒューストン・サミットにおきまして、いわゆる地球再生計画というものの概念を提唱いたしまして、こういった地球再生計画の概念に沿いまして具体的な技術開発を進めているところでございます。 具体的には、一つは省エネルギー技術開発の推進ということでございまして、ムーンライト計画といっておりますけれども、燃料電池の技術開発とかあるいは超電導関係の技術開発とか、こういった技術開発をすることによって省エネルギーの技術開発を鋭意進めておるところでございます。 また、クリーンエネルギーといいますか新エネルギーの技術開発につきましては、いわゆるサン、シャイン計画というふうに呼んでおりますけれども、オイルショック以降、こういった新しいクリーンエネルギーの技術開発についても進めておりまして、太陽エネルギー技術とか地熱エネルギー技術とかの研究開発を推進しております。 それからまた、いわゆる地球環境、CO2問題に対応いたしまして、地球環境技術開発ということで、二酸化炭素、CO2の固定化とか有効利用とか、こういった技術開発も進めておりまして、一九九〇年からスタートいたしておりますけれども、現在までにこのCO2固定化等の技術開発で二百億円を投じているところでございます。 いずれにいたしましても、私ども通産省といたしましては、こういった地球環境分野の問題に対応すべく、地球再生計画の実施を積極的に推進してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○川島委員 次に、生物多様性条約の解釈についてお尋ねをいたします。 条約の前文に「生物の多様性の保全及び持続可能な利用において女子が不可欠の役割を果たす」とありますが、我が国はこのことをどのように取り入れようとしておるのか、お尋ねをいたします。 また、第八条の(J)で「伝統的な生活様式を有する原住民の社会」とあるが、我が国の先住民と言われておりますアイヌ民族はこれに該当するのかどうか、あわせてお伺いをいたします。
○川上政府委員 御質問の前段、特に女子の参加、役割といった点についてお答えを申し上げます。 我々、開発途上国の発展のためには女性が非常に大きな役割を果たすという点は言うまでもないわけでございまして、政府といたしましても、開発の受益者としての役割のみならず、その担い手としての女性の役割というものを十分配慮して、一般的に援助を行う必要があるというふうに認識いたしております。昨年の政府開発援助の大綱の中にも、「開発への女性の積極的参加及び開発からの女性の受益の確保」という点が明記されておるわけでございます。 具体的には、家族計画とか母子保健等々、女性が直接かかわる分野における技術協力、その他小規模無償援助といったものを通じまして、保健衛生とか水の供給、託児所建設といった地元女性の要望に直接こたえる援助というような形で実施してまいりたいと思っております。 本条約の関連の部分につきましても、今後先方のニーズに応じまして積極的に対応してまいりたい、このように考えております。
○小池政府委員 川島先生の二番目の質問についてお答え申し上げます。 生物の多様性に関する条約の中では「原住民の社会」という表現が用いられておりますけれども、原住民についての定義はこの条約の中には置かれておりません。この条約で具体的に用いられている例としては、例えば条約の第八条(j)におきまして、締約国に対して、自国の国内法令に従い、生物の多様性の保全などに関連する伝統的な生活様式を有する原住民の社会及び地域社会の知識、慣行等を尊重することが規定されております。 アイヌの人々の社会がこのような生活様式を保持しているものかどうか慎重に検討を行う必要があるものと考えておりますけれども、仮にこのような生活様式を有しているような場合、アイヌの人々の社会は、この条約の第八条に言うような「原住民の社会及び地域社会」に当たるものと考えております。
○川島委員 次に、地球上に生息する生物種は、確認されたもので約百四十万種、未知のものを含めれば五百万種から一千万種以上に及ぶと推定され、過去三十億年間、生物の進化の過程で種の絶滅は繰り返し起こってきました。近年は、生息環境の破壊や悪化、乱獲、外来種の侵入等、人間によるさまざまな要因によりかつてないスピードで種の絶滅が進んでいると言われております。特に熱帯雨林の大幅な減少による影響が非常に大きいと言われておりますが、日本が熱帯雨林の破壊者だという国際的な批判に対しどう対応されるおつもりか、お伺いしておきたいと思います。
○河合説明員 川島先生御指摘のように、百何十万種とか何百万種とか言われる現存の生物種の多くの部分、大部分と言ってもよろしいかと思いますが、それは開発途上地域、特に熱帯雨林に存在していると言われます。この熱帯雨林の減少が種の撲滅の大きな原因であると言われているのは先生御指摘のとおりでございます。その背景としては、焼き畑とか過剰な放牧とかがあるというふうに言われております。 我が国といたしましては、二国間、多国間の協力の分野で、森林、熱帯雨林に対する援助を今後とも強化してまいりたいというふうに考えております。二国間では既にアジア地域を初めアフリカ等について重要なプロジェクトがございますが、多国間、国際機関では、特に国際熱帯木材機関、日本に本部がありますITTO等のチャンネルを通じた協力の拡大に努力してまいりたいというふうに考えております。 それから、森林の問題につきましては昨年のUNCEDにおきまして非常に重要な議論が行われ、森林原則声明が成立したところでございます。この声明を作成するに当たりましては、我が国は先進国と途上国の重要な橋渡しの役を務めたわけでございますが、今後はこれらの着実な実施のために我が国としてもできるだけの努力を行ってまいりたい、このように考えております。
○川島委員 次に、生物の多様性保全に関しては、一九七一年のラムサール条約、一九七二年の世界遺産条約、一九七三年のワシントン条約、一九七九年のボン条約などの国際条約があり、また、米国、中国、ロシア、豪の四カ国とは渡り鳥保護に関する二国間協定が結ばれております。これらの条約、協定は、保護の対象を特定の生息地や特定の生物種に絞ったものであり、すべての生物種、遺伝子、生態系を対象とした国際条約が今日の生物多様性保全条約だと言われております。 移動性野生動物の種の保全に関する条約、通称ボン条約が一九八三年に発効いたしておりますが、我が国はなぜこれに加入をしないのか、理由をお伺いいたしておきます。
○河合説明員 ワシントン条約、ラムサール条約とも、御指摘のようにかなり限られた範囲の生物の保護を目的としたものでございます。通称ボン条約につきましては、国境を越えて移動する野生動物の保護のために、捕獲の禁止、生息地の保全回復等、より広い範囲の保護を規定したものでございます。 ワシントン条約、ラムサール条約については我が国は既に批准をしておるわけでございますが、ボン条約につきましては既に批准した二条約と適用対象が重複しているところがございまして、ボン条約の締結によって我が国が新たに負うこととなる義務と既存の条約によって負っている義務との整理が必要だと考えております。十分な整理をした上で、ボン条約を批准するかどうか慎重に検討を加えていきたいというふうに考えております。
○川島委員 次に、バイオテクノロジーと特許保護は条約の中に含まれているのかどうか。 アメリカでは、遺伝子工学による野菜、果物が問題になり、傷んでいないトマト、病害虫のつかないジャガイモなど、遺伝子操作でつくられる物質は食品添加物として扱っていくべきだ、アメリカ人をモルモットにするなと抗議を受けているようでございます。また、遺伝子の組みかえで、虫は葉を食べるだけで死ぬとか、病気にかからないメロンとかカフェイン抜きのコーヒーもできたと言われております。 我が国も、遺伝子治療、がん、エイズなどに正常な遺伝子を入れる等免疫性を強める治療などが言われておりますが、人体に対する影響の徹底した研究がもっと必要でないかという声も上がっておるわけでございますが、このことについてどう受けとめておるかお伺いをしておきたいと思います。
○清水説明員 お答えいたします。 バイオテクノロジーを用いました成果物につきましても、ほかの技術の成果物と同様に、いわゆる特許する要件と申しますか、産業上利用できるとか、従来のものから比べまして新規性があるとか進歩性があるとか、そういう条件が満たされれば、これは、これを保護することによりましてさらなる技術開発のインセンティブを与え、ひいては産業の奨励に結びつくということでありますので、従来からもバイオテクノロジーに関するこういう技術は特許保護してきております。 先生最初に御指摘の点につきましては、今度の条約においては知的所有権を尊重するという一文が入っているように承っております。 それから、先生後段に御質問がございました安全性等に関する問題でございますが、明らかにこれは安全性にとって問題ありというものについては、特許法上不特許事由というところがございまして、公衆の衛生に害を与えるとか、それから公序良俗に害を与える発明、こういうものについては特許をできないというふうになっております。ただ、安全性云々の問題につきましては、その出願された段階では非常に不明確な場合がある、つまり検証するには非常に長い時間を食うわけです。長い時間がたっておりますと、その出願されたものが世の中で当たり前のものになってしまって特許を取れなくなるということもございますので、特許法は技術開発にインセンティブを与えるということを目的としておりますので、こういうものには特許付与をしております。ただ、安全性の問題につきましては、安全性を確保するための別の法律によりまして使用段階において規制されているもの、こういうふうに理解しております。 それから、倫理上の問題等いろいろ広範な御指摘があったわけですが、これにつきましては、明らかにこの問題というものは先ほど申し上げました不特許事由になるわけでございますが、社会的なコンセンサスの形成、これを見つつ具体的にどうするか決めていく、こういうことになろうと思っております。
○川島委員 米国が、生物多様性保全について、国内産業の育成や既得権にとってこの条約中のバイオテクノロジー移転の規定を死活問題だと考えたからこれに加入をしないと言われているが、しかし、外務省は、資金援助の対象や規模を途上国ペースで決められることに米国は大きな危機感を抱いたからだと言っております。また、この条約の制定は、生態系、種、遺伝子の各レベルで保全の手法を検討するためと説明され、先進国はこの条約によって途上国の乱開発を抑制し、すぐれた自然相を保全する国際協力の優先権を明確にしようとしたが、途上国は遺伝子資源から得られる利益の配分のあり方と途上国への技術移転と資金提供のメカニズムが焦点となったと言われておりますが、これらについてもお伺いをしておきたいと思います。 さらに、バイオテクノロジーなどに先進国が持つ知的所有権は今までは既存の条約で守られてきておりますが、途上国は新条約が優先を主張し、先進国の既得権を切り崩す作戦にすら出ようとしておると言われております。これからの地球規模の環境を守るため、砂漠化防止や森林保全の国際システムが必要なのに、生物資源をめぐる既得権と国家主権をかけた争いは続いておると言われておりますけれども、我が国のこれらに対しての対応の方針についてお伺いをしておきたいと思います。
○河合説明員 確かに、生物の多様性条約交渉に当たっては、アメリカは知的所有権の保護が十分でないという解釈に立ちまして署名に参加しなかったわけでございますが、その点については、日本は知的所有権の保護もこの条約の中で十分認識されているという解釈に立ちまして署名を行ったわけでございます。例えばこの生物の多様性条約の十六条二項には「特許権その他の知的所有権によって保護される技術の取得の機会の提供及び移転については、当該知的所有権の十分かつ有効な保護を承認し及びそのような保護と両立する条件で行う。」と規定されております。これらの規定に基づきまして、我が国それから米国以外の他の先進諸国も、この条約によって知的所有権の保護が損なわれることはない、こういうふうに解釈しております。 それから次に、第二の御質問の財政負担でございますが、アメリカは、財政負担につきましても、各先進国の負担の額、またその財政負担の内容等がこの条約に基づき締約国会議で一方的に決定されてしまうのではないかということで非常に心配し、それもありまして条約に署名をしなかったというふうに言われておりますが、この点も私どもは若干違った解釈をしております。確かに、締約国会議では財政負担について検討するということになってはおりますが、これは個々の先進国、日本とかアメリカとかの具体的な負担額について一々決定する、合意をする、そういうことではなくて、締約国会議では必要とされる金額がどのくらいかということを審議し決定をするということであると解釈しております。 これは、日本のみならずEC諸国等のほかの先進国も同様に解釈しておりまして、つまり、各途上国はその締約国会議での合意に基づいて、条約でも規定されておりますそれぞれの能力に基づいて、自分たちがどのくらい負担すべきかということを個々に決定していくというふうに考え、また、そのような解釈宣言を署名の際に行っておりますが、それに対して反対の意思表示は行われなかったということで、それはコンセンサスとしても認められているものだというふうに私どもは考えております。
○川島委員 要望をいたしておきますが、アメリカが反対をしておる国際情勢の中で我が国は初めてこの条約に賛成をするわけでございまして、発展途上国から非常に期待をかけられております。だから、ひとつぜひその発展途上国の期待にこたえられるよう環境問題に指導的な役割を果たしていただくことを祈念をいたしまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 上原康助君。
○上原委員 大変短い時間ですので、条約案件についてもいろいろお尋ねしたい点もあるのですが、その前にぜひ外務省に一点確かめるというか、御見解をただしておきたい点がありますので、お答えをいただきたいと思います。 去る四月八日、カンボジアのコンポントム州で大変痛ましい殺害事件が発生をいたしました。選挙監視員として国連のボランティア活動をしておられた中田厚仁さんが殺害された、痛ましい、本当に胸の痛む事件ですが、このことについては心から哀悼の意を表し、また、御冥福をお祈りしているところであります。 そこで、当初この犯行はポル・ポト派の犯行だというふうに内外に報道されてきた感がいたします。また、私たちも、カンボジアの最近の状況、PKO活動が展開されて以降の状況からして、そのように受けとめておったわけですが、だが、この二、三日のUNTACの高官の報道によって、ポル・ポト派の犯行ではないという否定的な見解がなされている、こう報道がなされております。 そこで、外務省あるいは政府全体として、一人の日本人の命が失われたという痛ましい事件であるがゆえに、あるいはまた、国連のボランティア活動、今後の国際協力という面からしても、この犯人捜査、殺害事件の全容については、国民に明らかにする義務があると私は思うのですね。当然、日本政府としてもそのことについてはいろいろと捜査をし、事実関係を究明する御努力をしておられると思うのですが、現在までのいきさつなり、また今私が指摘をしたUNTAC高官の報道ということの事実関係について、はっきりした御見解、あるいは事実関係を掌握しておられるならばその概要について御説明を願いたいと存じます。
○武藤国務大臣 アジア局長あるいは国連局長が今おりません。私からお答えをさせていただきます。 UNTACの高官がという報道は私も見ましたけれども、公式に私どもは、とにかくこれについては事実関係をはっきりとしてもらいたいということは申し入れてあるわけでございまして、UNTACからそのようなことであったという報告はまだ公式には受けておりませんし、私どもの受けているのは、UNTACにおいては今なお調査を継続しておるというふうに受けとめておるわけでございまして、まだ事実は判明をしていないというのが現状であると認識いたしております。
○上原委員 これは政治的といいますか、あるいは特に日本の立場として、この犯行の事実関係というものは大変重要だと思うのですね。そうしますと、今捜査はUNTACに任せて、日本独自の立場ではいろいろ確かめていない、そういうことですか。
○武藤国務大臣 御承知のとおり、国連のボランティアとして参加をしておられたわけでございますから、国連の機構であるUNTACが責任を持って調査をする、こういうことになっておるわけでございまして、私どもとしてはその調査によって正確な事実関係が報告をされるものと受けとめておるわけであります。
○上原委員 手続上というか建前上はそうだと思うのですが、外務大臣、これは大変国民としても関心の持たれることで、カンボジアの総選挙以降、あるいは新しい政府が樹立されていくのかどうかまだ不透明なところもありますが、非常に重要な背景があると思うので、ぜひその真相については日本政府としてしっかり確かめて明らかにするように要望を強く申し上げておきたい。 同時に、中田さんに対する適正な補償についても積極的にお取り計らいを願いたいと思いますので、要望を申し上げておきたいと思います。 そこで、この両条約のことで、先ほど来御指摘がありますように、いろいろと確かめておかなければいけない点が多いわけですが、国際的環境問題あるいは種の持続問題等々を考えますと、とても短期間では無理な感じがして、不十分な審議で申しわけないなと思っているわけです。 来週以降、連休明けに審議される子どもの権利条約もそうなんだが、これだけ重たい条約を締結していくのに、新たな国内的立法措置は必要ないということを絶えず言っているわけですよね。本当に国内的、国際的措置を講ずるという面では、やはり国内的な法律整備というものも、これは外務省だけではなくして環境庁、農水省あるいはその他の関係省庁を含めてやるべきだったと思うのですが、なぜ新たな国内措置は必要ないというふうに判断したのか。これからの課題もありますから、その点だけ明確にしておいてください。
○河合説明員 気候変動枠組条約及び生物の多様性条約とも、いわば基本法のようなものでございまして、枠組条約につきましては、一般的な義務を負うという規定にとどめております。したがいまして、その具体的な国内措置は各国にゆだねる形になっております。このような義務の履行は、関係省庁の権限の範囲内で実施することが可能でございますし、また、先ほど御説明いたしました地球温暖化防止行動計画の中で実施されているというふうに考えております。また、生物の多様性条約につきましても、六条以降の幾つかの条文におきまして、これらの義務については「可能な限り、かつ、適当な場合には、」実施すべきものと規定されておりまして、行政上の措置として実施することが可能だ、こういうふうに考えております。 ちなみに、既存の国内法令においてもこれらの規定は既に実施されているというふうに考えておりまして、例えば、自然環境保全法、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律、森林法、漁業法等において実施されておりますので、新たに国内法制をつくる必要はない、こういうふうに判断したものでございます。
○上原委員 その点は極めて不満であり、あなた方のこの「生物の多様性に関する条約について」という説明書を見ても、「三、主たる規定」の四項などは、これは単なる事業計画じゃないんだよね。真剣にやろうと思えば法的措置がないと、行政措置だけではこれはできない。その点、指摘をしておきます。 それと、この条約とも関連するのですが、きょう午後沖特もあるから、予備知識を与えておきます。そこでまたお聞きしますからね。 今審議される条約二件とも関連する国際的な環境保全の面から対応してもらいたい点なんですが、ウリミバエの根絶事業というものを外務省はどう認識しているかということ。これは沖縄で復帰後ウリミバエ根絶方法が、農薬を使用しない、地球環境保全という保全型の駆除方法が成功を見て、この十一月に沖縄・南西諸島は全部解決するわけですね。ですから、私はこういうことについても国際協力、国際貢献という立場でやってもらいたい。このことについて、そのノウハウをどういうふうに活用していかれるのか、外務省と農水省、来ているかな、ちょっと見解だけ聞いておきましょう。残りについてはまた午後聞きますから。
○大川説明員 お答えいたします。 先生おっしゃいますとおり、今沖縄県におきまして実施中のウリミバエ根絶防除事業は、平成五年中に沖縄県全域から根絶が達成できる見込みとなっております。これは不妊虫を利用した方法でございます。このような大規模なミバエの根絶事業は世界に類を見ませんで、諸外国からも高く評価されているところでございます。 また、この根絶技術につきましての国際協力に関しましては、どのような国がこのような技術の受け入れを希望しているかどうか、またどのような形で技術移転できるかどうか、各国から具体的な要請があれば、外務省、沖縄県など関係機関と協議しながら検討してまいりたいと思っております。
○上原委員 もう時間ですから、大変やむを得ないが、また午後、外務大臣の御見解も聞きますから、ぜひひとつその間御検討しておいてください。 以上です。
○伊藤委員長 土井たか子君。
○土井委員 私の方は、質問時間がなくなりましたので、一問聞いて、当委員会に対してこの取り扱い方の要望を委員長に申し上げさせていただきたいと思います。 外務省は、気候変動に関する国際連合枠組条約を今回締結するということで国会承認を求めておられるのですが、二〇〇〇年にはCO2の数値を九〇年レベルに安定していくことができるという自信をお持ちですか、どうですか。これは約束できるのですか、どうですか。
○河合説明員 先ほど来申し上げておりますとおり、平成二年に決定いたしました……一土井委員「もうそういう説明はいいんです。そういう自信がありますかと言っているんです。そういうことを約束できるのですか。それに対して、イエスかノーではっきり言ってくださいよ」と呼ぶ)はい。地球温暖化防止行動計画に基づきまして、その実現のために政府として最大限の努力をしてまいるという方針でございます。
○土井委員 最大限の努力なんというのは、条約があるなしにかかわらず日本に対しても問われている問題なんです。今回、条約締結するに当たってそういう御答弁の限りでは、これはどうにも納得するわけにはいかないなというのが私の実感です。 署各国は百六十カ国、ただいま締約国は十三カ国、五十カ国が締結しないと発効しないというのがただいまの気候変動に関する国際連合枠組条約の中身ですね。百六十カ国も署名しておいて、十三カ国しかまだ締約国がない。これは、五十カ国になるのにはこれからかなりの時間がかかるであろうと思われるのですが、どのように考えていらっしゃいますか。
○河合説明員 昨年UNCEDの際に署名をされまして、一年がたったところでございます。そのUNCEDにおきましては、百六十一カ国という多数の国が署名をしておりますが、これは多くの国がこの条約の発効に関心を持っている、そういうことだと考えます。 それから、先進国といたしましても、特にG7のサミットメンバー国は、今年じゅうにこの気候変動枠組条約を批准しよう、そういう合意を昨年のサミットで行っておりまして、先進国としてもできるだけ早く発効にこぎつけるよう努力してまいりたい、そういう共同の意思を持っております。
○土井委員 私がお尋ねしていることに対して全然フィットしたお答えではない。こういう質問と答弁を繰り返していったところで、この条約に対して脇に落ちるような政府側の姿勢とか、これに対してのこれからの対応というのがどうも私たちには伝わってこない、そういう気がしてならないのです。 日本でもこれは本来、先ほど上原委員からの御質問にありましたけれども、法律で、国内法でこのことに対して、実施していく中身というのは規定すべきです。これが本来なすべきことなんだけれども、今回はそれをしないで行政指導でやっていくというふうな姿勢で、しかも各省ばらばら。縦割り行政と先ほどの御答弁にありましたけれども、結局こういう達成をすることのための数値策定というのは外務省の仕事でない、それから時間設定というのも外務省のすることではない、そういう姿勢でこういう問題の取り扱い方をお進めになるということならば、この条約をわざわざ締結する意味がない。 地球の環境保全というのは、特に今言われたとおり先進国の責任重大なんです。先進国の中でも経済的な力が非常にあるという日本は注目の的なんです。どのようにしていくかということが注目されているやさきの、ただいまのこの条約に対して締結をするという前夜の国会の審議であります。 残念ながら、既に理事会においては、きょう質問の結果、採決をするということを約束してしまっているので、これは決めてしまっている、このことに対して先に延ばすことは、また理事会を開いて協議をしなければならぬという手続があります。ただしかし、問題が非常に重大であり、しかも時間は非常に短く、しかも外務省の答弁を聞いていたら、答弁に似て非なるものであるということを残念ながら私は申し上げねばならぬ。 それで、そういうことからすれば、委員長、ここにひとつ私は申し上げねばならぬことがあるのです。 この条約をめぐって、ひとつ姿勢を正して、どのように対応するかということに対しての決議を国会から政府に対して出さなければならぬ。と同時に、その決議をめぐって補足質問というのを、異例中の異例でありますけれども、次回の当委員会においてこれを持つということを、理事会を開いていただいて、特にこのことに対しての協議を緊急協議として提案したいと私は思います。委員長、ひとつ御裁断をお願いします。
○伊藤委員長 委員会終了後、直ちに理事会を開いて協議させていただきます。
○土井委員 終わります。
○伊藤委員長 東祥三君。
○東(祥)委員 公明党の東祥三です。 両条約について質問させていただきますが、これはもう既に昨年の六月のUNCEDの会議において、百八十カ国以上の国々が参加して、そこで懸案になっていた問題でございます。内容はまだ具体化しなければならないところ、また個々の規定に関しては種々検討していかなければならない問題があると思いますが、これは地球全体の問題でございます。そういう意味で、その枠組みを整えるという意味では極めて有効な第一歩であろう、このように私は評価いたしている次第でございます。 まず初めに、両条約についての関連で質問させていただきますが、ただいま審議中の環境関係両条約が発効するまでの暫定措置として、地球環境基金、GEF、グローバル・エンバイロンメンタル・ファシリティーが資金供与制度の運営をすると規定されております。このGEFの存続期間と基金の規模及び我が国の拠出額についてまず初めにお伺いしたいと思います。
○梶山説明員 それではお答えいたします。 GEFは平成三年五月から平成六年五月までの三年間をパイロット期間として設立されております。その資金規模でございますが、現在のところ約十一億ドルございまして、我が国はこれまでに約三千四百万ドルを拠出しております。 GEFにつきましては、現在パイロット期間後における運営方式の改善等を検討中でございまして、我が国はパイロット期間後のGEFにおける我が国の発言力を強化するという点にも配慮しながら、昨年の十二月でございますけれども、GEFに対しまして三十億円を追加的に拠出しております。 なお、この追加拠出でございますが、昨年六月の国連環境開発会議、UNCEDで示されました我が国のGEFに対する積極的姿勢を示すものとして好意的に受けとめられております。 以上でございます。 〔委員長退席、狩野委員長代理着席〕
○東(祥)委員 GEFの存続期間というのはいつまでですか。
○梶山説明員 お答えします。 パイロット期間は来年の五月まででございますが、存続期間は特に定められておりません。
○東(祥)委員 この条約を締結したとしても直ちには発効しない。両条約とも発効するのは大体いつごろだというふうに推測されておられますか。
○河合説明員 気候変動枠組条約の発効要件は五十カ国が批准するということでございますが、これは国際条約としても非常に多くの必要批准国を求めたものでございます。生物の多様性条約は三十カ国が批准して発効するということになっておりますが、先ほども申し上げましたとおり、百六十数カ国が既に署名しておるわけでございまして、非常に大きな関心が持たれている。署名後一年でございますから、いまだ批准国はさほど多くないということではございますが、今後先進国を初めとして多くの国が早期に批准をしていくのではないかと考えられます。しかしながら、いつ発効するのかという見通しにつきましては、今確実な見通しを申し上げるということは非常に難しいかと思います。
○東(祥)委員 今のお話ですと、GEFは来年の五月に一応期限切れになる、両条約が発効するのは多分それ以降になるだろうと単純に推測させていただくわけですが、そうしますと、両条約発効後はこの資金供与制度の運営先というのはどのようになるのでしょうか。
○梶山説明員 先ほど先生のお言葉で期限切れということでございましたけれども、あくまでも来年の五月というのはパイロット期間の終了でございまして、それでもってGEFが機能を停止するというわけではございません。現在検討しておりますのは、パイロット期間後の資金メカニズムとしてGEFをさらによくしていきたいということで検討しているわけでございまして、私どもはパイロット期間後もGEFは存続するものであると考えております。
○東(祥)委員 先ほどの御説明の中に、昨年我が国がGEFに対して三十億円の追加融資をしているわけでございますが、その理由として、発言力をGEF内において強める、そのようなお話があったわけですが、実際のところ強まっているのですか、強まってきたのですか。
○梶山説明員 お答えいたします。 GEFは現在その運営方法等をめぐって検討を続けておりますけれども、その会合の席で幾つかの国から日本の拠出を歓迎するというような表明がなされておりますので、私どもといたしましては、我が国の発言力は強化されているのではないかと考えております。
○東(祥)委員 我が国には両条約締結後資金拠出が義務づけられているわけでございますが、その拠出額はどの程度になると思われますか。また、GEFに対しての出資比率というのは何を基準にして決まるのか。この点についてお伺いしたいと思います。
○梶山説明員 お答えいたします。 GEFに対する拠出は、現在ボランタリー、自発的なものでございまして、何らかの基準をもとに決められているわけではございません。ただ、今後どのような基準でもって拠出していくかはこれから検討しなければいけない課題であると考えております。
○河合説明員 両条約に基づく拠出の義務でございますが、具体的な金額については条約では特に規定されてはおりません。また、このような金額等を決定する仕組みについても特別の規定がございません。 他方、資金供与の実施に当たりましては、先進締約国間の責任分担の重要性等を考慮する旨規定されておりますが、この規定は各先進締約国に対しまして、資金の拠出を行うに当たっては自分の国の拠出額等が他の先進国の拠出額等を勘案した上で適当であるかどうかを検討する、考慮するということを求めているものだ、このように考えられます。
○東(祥)委員 ただ、極めて重要な問題でもあり、また日本のODA政策、昨年発表されている日本の環境に対しての問いかけの中でも、環境問題に対して積極的に日本政府は取り組んでいく、そういう決意表明もされているわけです。現在までのところその拠出分担率に関してのメルクマールは存在しない、また締約国間との交渉あるいは議論を通じて決めていくということであるわけですが、普通私は、一般的に考えれば、国連に対しての拠出比率というのは一二%強になっているわけですから、こういうものが一つのメルクマールとして存在するのではないのかと推察するわけでございますが、このGEFに対しての締結後における義務の負担比率、この点について何にもメルクマールなしで、ただその状況に合わせてやっていくということであるならば日本政府の決意と若干異なってくるのじゃないのかというふうに私は推察いたしますが、その点についてどのようにお考えですか。
○河合説明員 国連の分担金比率は一二%強でございますが、この両条約での財政負担は先進国のみに義務が課されております。もちろん、先進国以外にも任意拠出をするということは歓迎されるわけでございますが、先進国の間でどのような分担比率にするかということは、国連の分担比率そのものとは離れて改めて検討していく必要があるというふうに考えております。 〔狩野委員長代理退席、委員長着席〕
○東(祥)委員 生物多様性条約についてお伺いいたします。 昨年の十二月に世界銀行のアジア及び太平洋地域における生物多様性を保全するための戦略がまとめられました。この戦略の概要について簡単に御説明願えますでしょうか。
○川上政府委員 世銀のペーパーは、アジア・太平洋地域がまず生物の多様性に極めて富んでいる地域である、年間六千万人ぐらいのペースで人口が増加しており生物多様性を圧迫している、南アジア、東南アジアにおいては既に六七%もの野生動物が生息地を失ったといったような現状の指摘から始めまして、問題点としまして、アジアの大陸面積の三・八%は保護地域に指定されているがこの運営が適切ではないという点、その理由は法的枠組みの不十分さ、保全よりも生産を重視する制度的な問題、それから保護区の維持のための財源の不足といったような点があるということでございます。対策といたしまして、地元住民の開発ニーズと生物多様性の保全を両立させるための保全と開発の統合プロジェクトといったものを促進する必要がある、そのための資金源としては国内の財源活用がまず重要であるけれども、その上で国際的な資金チャネルを検討することが重要であるといったような指摘をしております。
○東(祥)委員 昨年の六月三十日、政府開発援助大綱というのができているわけですが、その中に、環境に限っていえば「環境保全の達成を目指しつつ、地球的規模での持続可能な開発が進められるよう努める。」こういうことが書かれているわけでございますが、この世銀がまとめた生物多様性を保全するための戦略が、日本のODA政策、環境分野におけるODA政策へ何らかの影響を与えるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○川上政府委員 先はどのような内容を持ちます世銀のペーパーというのは、私どもがODA大綱におきまして昨年発表いたしました、地球環境の保全というものを援助の基本理念とする、環境と開発を両立させるということを原則とした上で重点分野として環境を取り上げていくという姿勢と基本的に軌を一にしているのではないかというふうに考えます。既に我々はそのような方向でいろいろな環境分野におきましてODAの実績を実際に上げてきておるわけでございますけれども、今のような世銀の指摘を踏まえまして、今後とも総合的にかつ積極的に環境分野への援助を考えてまいりたいというふうに思います。 先ほどからもお話がございましたように、宮澤総理は、昨年リオで九千億から一兆円の今後五年間にわたる援助を行うという姿勢を表明いたしておりますので、そのコンテクストで有償資金協力、無償資金協力、技術協力といったようなことを積極的にやってまいりたいと思っております。 例えば、この分野で世銀のペーパーの中でも優先国ということで指摘されておりますインドネシアを対象といたしましては、現在米国と共同で生物多様性の保全にかかわる総合的な援助の可能性というものを検討中でございます。これはセンターのようなものをつくって種の保全あるいは活用といったようなことを、もちろんインドネシア政府を含めまして三者の協力体制ということでやってまいりたいというような考えを有しておる、これは一つの例でございます。
○東(祥)委員 昨年の地球サミット時においては米国はこの生物多様性条約には署名しませんでした。最近になって署名する意向があるというふうに伝えられております。これが本当であればまことにうれしいことである、このように私は思っておりますが、その米国の政策の変更というのは、ブッシュ政権からクリントン政権になった、そしてクリントン大統領のもとに環境問題に強い関心を持っているゴア副大統領の存在が影響しているというふうに推察いたしますけれども、政府は、米国がこの条約に署名する意向がある、この点について確認されておられますか。
○河合説明員 生物の多様性条約についてアメリカが近く署名の方針であるということは米国政府から伺っております。
○東(祥)委員 サミットの時点においては署名しなかった、最近になって政権の交代、今申し上げました影響下で署名する意向がある、そういうお話でございますが、当時、この生物多様性条約のどういう点を特に問題として署名しなかった、また署名する決断をされなかったと推察されますか。
○河合説明員 生物の多様性条約に米国が昨年のUNCEDの際に署名しなかった理由は二つあると思います。 一つは、この条約におきましては知的所有権の保護が十分でないというふうにアメリカが判断したからのようでございます。 もう一つは、資金拠出についてでございますが、アメリカは締約国会議が各国の拠出額を一方的に決定することになるのではないかという懸念を持っていたということだと思われます。 この後者の点につきましては、我が国を含む先進諸国の多くが署名の際に解釈声明を出しております。アメリカが危惧している二十一条についてでございますが、「二十一条1に基づき締約国会議が行う決定は、締約国の拠出の程度又は性格及び形式についてのものでなく、」「資金供与の制度にとって必要な資金の額についてのものである。」という旨の解釈声明を出しておりまして、これに異議を唱える国はございませんでした。 いずれにしましても、アメリカはこの二つの点について憂慮して署名しなかったということだと考えております。
○東(祥)委員 日本政府の場合は、署名するに際して、米国が問題とした二点に関しては別に問題にならなかったのですか。
○河合説明員 その二点のうち、財政負担につきましては、先ほど御説明いたしましたように、我が国とかEC諸国等の先進諸国は、解釈声明を出すことによって、それに反対意見がなかったということでアメリカが憂慮するように締約国会議が各国の拠出を一方的に決めるということにはならないというふうに考えております。 それから、知的所有権の保護についても、この条約の規定によりましてお互いに合意する条件で行う、また知的所有権の保護についてはこの条約の規定で十分な認識が払われているというふうに考えておりますので、この条約を批准することによってアメリカが危惧するように知的所有権の保護が損なわれてしまうのではないかというふうには考えておりません。
○東(祥)委員 外務大臣、さきの日米首脳会談におきまして、宮澤総理の方から、環境問題に関して日米がともに取り組んでいくべきではないかという話が当然あったのじゃないのかなと私は推察するわけでございますが、この点については何か情報を伺っておられますか。
○武藤国務大臣 日米の首脳会談におきまして、環境問題について積極的に取り組んでいこうという話がなされたと聞いております。
○東(祥)委員 それはどちらがイニシアチブをとって切り出したか御存じですか。
○河合説明員 環境分野での日米協議につきましては以前から日本側から米側に話をしていたところでございますが、先般の日米首脳会談におきまして、環境分野について積極的に協力を進めていくことで意見の一致が見られたことを受けまして、日米間で新しい仕組みについてさらに検討していきたい、そのように考えております。(発言する者あり)先ほど申し上げましたように、日本側から提案をしておりましたものが今般認められた、合意されたものでございます。
○東(祥)委員 質問者は私でございますので。 そこで、先ほど河合参事官の方から、資金問題を規定する条項についての宣言の御説明がありました。また、私の委員会不在中に、川島議員の質問への答弁の中で、この宣言というのは解釈宣言であるかのように言われたと聞いております。もし解釈宣言であるなら、それが明示されていると思うわけですが、本条約においてはそれが明示されていない。そういう意味では、解釈宣言ではなくて宣言そのものなのではないか、このように私は理解するのですが、この点についてはどのようにお考えですか。
○河合説明員 日本等の先進国が解釈宣言を出しましたのは、アメリカが危惧するように締約国会議が一方的に決める可能性があるのではないかというふうに考えられたからでございますが、それをそうでないという確認をするために、政治的な意図を持った解釈宣言を行ったということでございます。それに対して反対の意見表明はなかったということでございます。
○東(祥)委員 ちょっと頭の整理ができないのですけれども、本条約では「いかなる留保も付することができない。」このように明確に規定しているわけですね。ということは、それはもう宣言であって解釈宣言ではないのではないかというのが私の質問なんですけれども、それは解釈宣言と理解するのですか、宣言そのものなんですか。
○小池政府委員 お答えいたします。 リオデジャネイロにおいて我が国が行いましたのは、次のとおりでございます。 「生物多様性に関する条約についての日本国政府声明」という形で、ほぼ同様趣旨のものを日本とECで行っておりまして、「日本国政府は、次のとおりその理解を声明する。」ということで、「生物多様性に関する条約第二十一条1に基づき締約国会議が行う決定は、締約国の拠出の程度又は性格及び形式についてのものでなく、同条に規定する資金供与の制度にとって必要な資金の額についてのものである。第二十条の規定は、いかなる意味においてもこの決定の性格に影響を及ぼすものではない。」という、これは声明でございまして、いわゆる解釈宣言ではございません。
○東(祥)委員 わかりました。 三十問ぐらい用意してきたのですが、もう時間が来てしまいました。 最後に、この国際的な環境問題、地球環境問題というふうに申し上げていいと思いますが、この問題に対しての大臣の御所見を承りまして、質問を終わらせていただきます。
○武藤国務大臣 地球環境問題というのは、本当に人間の生命の基盤に関すると言ってもいいくらいの大変大切な問題だと承知をいたしております。昨年のリオデジャネイロの地球環境会議も、そういう点では非常に意義のあったものと私は承知をいたしております。 あの会議を契機に、世界的に、この地球環境を守っていこうという非常に熱心な空気が国際社会の中で大きく広がってきているということは大変評価すべきでございまして、私ども日本といたしましても今後より一層、地球環境保全に関しては国際的な枠組みづくり、あるいは先ほどもちょっと触れましたが技術的、資金的な、特に開発途上国に対しましても地球環境保全のための協力を積極的に進めていかなければならない、こう考えております。
○東(祥)委員 僕、時間を間違いました。あと三分あるということであります。申しわけありません。 UNCEDの参加国は、先ほど申し上げましたとおり百八十カ国余りだった。そして、気候変動枠組条約に関して言えば百六十カ国が署名した。二十カ国署名しなかったわけですね。この二十カ国というのはどういう国々が挙げられるのでしょうか。また、その理由はいかがでしょうか。二十カ国全部挙げるのは大変だと思いますが、幾つかの国々、例示してくださって、その理由は何だったのかをお伺いしたいと思います。
○河合説明員 UNCEDに参加いたしました国のうち、この条約に署名していない国は十九カ国ございます。これらの国々は、この条約におきます先進国のコミットメントが十分でないのではないか、弱いのではないかという理由によりまして条約に参加しない旨を明らかにしております。 これらの国々を申し上げますと、アルバニア、ブルネイ、カンボジア、チェコ、ドミニカ、赤道ギニア、バチカン、イラク、クウェート、ラオス、マレーシア、カタール、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、サウジアラビア、スロバキア、シリア、トルコ、アラブ首長国連邦の十九カ国でございます。
○東(祥)委員 ありがとうございました。質問を終わります。
○伊藤委員長 古堅実吉君。
○古堅委員 生物の多様性に関する条約に関して伺います。 生物の生息環境の破壊や悪化、乱獲、外来種の侵入など、人間の活動に伴うさまざまな要因により生物の絶滅のスピードはますます加速され、毎年一千種内外の絶滅が進行していると言われています。本条約は、生物の多様性の保全、種の絶滅を防ぐなどの国際的枠組みとなるもので、幾つかの問題はございますけれども、賛成できる立場にあります。 そこで、本条約の趣旨を積極的に生かしていく立場から、東洋のガラパゴスとも言われてきている沖縄・南西諸島の自然環境の現状を踏まえながら、若干の質問をさせていただきます。 沖縄には絶滅のおそれのある動植物が数多く生息しています。レッドデータブックによると、例えば哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類で絶滅危惧種とされている野生生物が、全国では三十三種とされますが、そのうち十種が沖縄に生息しているものであります。このような野生生物の保全、保護等のために、手おくれにならないように必要な施策を積極的に進めるか否かは、我が国の政治が国際的にも問われている問題であると同時に、避けられない責務であると考えています。 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存法、先ごろ制定され、施行されました。それに基づいて保護対象に指定する動植物として、イリオモテヤマネコやキクザトサワヘビなどが挙げられているとの報道がございます。沖縄関係についてはどのような動植物がその他に検討されているか、伺わせていただきます。
○喜夛説明員 お答え申し上げます。 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律、いわゆる種の保存法に基づきます国内希少野生動植物種の指定につきましては、特殊鳥類法が廃止されますことに伴う移行措置といたしまして、特殊鳥類として指定されていた鳥類三十八種につきまして去る二月に指定したところでございます。先生御指摘の南西諸島に生息いたします鳥類につきましては、カンムリワシ、ヤンバルクイナなど十二種について指定しているところでございます。 今後につきましては、先生御指摘ありましたように、南西諸島にはイリオモテヤマネコなど絶滅のおそれのある野生生物が生息しておるところでございます。私どもといたしましては、生息状況等生物学的なデータの収集、整備を行いながら、緊急性の高いものから順次追加してまいりたい、かように考えておるところでございます。
○古堅委員 その十二種というものと、これから検討しようとしているものについて若干挙げられるものがあれば御説明いただきたい。
○喜夛説明員 鳥類につきまして十二種と申し上げましたが、その内訳を申し上げますと、カンムリワシ、ヤンバルクイナ、アマミヤマシギ、キンバト、ヨナクニカラスバト、オーストンオオアカゲラ、ノグチゲラ、アカヒゲ、ホントウアカヒゲ、ウスアカヒゲ、オオトラツグミ、ルリカケス、以上の十二種でございます。 今後につきましては、先ほども申し上げましたように、これから調査検討いたしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。南西諸島にはいろいろ絶滅のおそれのある野生動植物がいるというふうな状況を十分承知しておりますので、今後鋭意検討して指定に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○古堅委員 次に、外来種の侵入に伴う自然生態系への影響について伺います。 島嶼県である沖縄は、人的影響、外的影響を非常に受けやすく、既に幾つかの事例がございます。例えば、メジロ、アライグヌジャンボタニシ、マングースなどです。 昨年十一月、行政監察局から野生生物の保護等に関する調査結果に基づく勧告が行われましたが、その中で、外来種の侵入による日本の生態系への影響についての勧告もございます。それについて環境庁としてはどのような対策を立てておられるかお聞かせください。
○喜夛説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のございました外来種によります在来種への影響につきましては、環境庁が昭和六十二年から平成二年にかけまして、南西諸島における野生生物の種の保存に不可欠な諸条件に関する研究というのを行ったわけでございますが、この調査におきまして、例えて申し上げますと、ホンドイタチによります昆虫あるいは両生、爬虫類、あるいは鳥類への影響など、外来種によります在来種の生存への圧迫といった影響についての危惧が指摘されておるところでございます。一たん定着したものをどういうふうに排除していくのかといった対策は非常に難しい問題であると考えておりますが、私どもといたしましては、当面モニタリング調査といった調査を活用することとして、南西諸島におきます外来種の侵入によります在来種への影響について注意深く見守ってまいりたいというふうに思っております。 なお、関連いたしますが、南西諸島には絶滅のおそれのある野生生物が多く生息しておるわけでございます。これまでにもその保護のために鳥獣保護区の設定でありますとかあるいはイリオモテヤマネコの保護増殖事業とか生息状況の調査あるいは絶滅のおそれのある種につきましてのモニタリング調査、特殊鳥類の調査等を行ってきたところでございます。また、今年度から二カ年間で西表島に野生生物保護センターといったものを設置することとしております。今後ともこの施設を活用した保護増殖事業の推進といったことで希少な野生動植物の保護対策を積極的に進めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○古堅委員 次は、沖縄の自然の特徴の一つであるサンゴ礁の生態系保護について伺いたいと思います。 沖縄には全国のサンゴ礁の九一%、約七万九千ヘクタールと言われておりますが、それがございます。そのサンゴ礁の保護は沖縄の自然保護活動で特に重要な課題の一つであります。しかし、日本の法制度の中でサンゴ礁の保護、規制に関する諸制度が確立をされていないもとで、陸地での開発行為などによる赤土汚染を引き起こし、多くの地域で深刻な事態を引き起こしています。オーストラリアのグレートバリアリーフには人間が入れない地域など保護地域をつくって規制しているということであります。サンゴ礁の生態系保護の問題は単純なものではないと思いますけれども、その有効な施策については政府としても真剣に考えるべき問題ではないか、このようにも考えます。 そういうことについてどのような検討を進めてこられたか、施策について伺わせていただきます。
○菊地説明員 御指摘のサンゴ礁の問題でございますが、沖縄につきましては、海域につきましても生物の多様性という観点では大変重要な地域であると認識いたしております。 私ども例年やっております自然環境保全基礎調査、その一環といたしましても、平成二年から四年まで全国のサンゴ礁の調査というのを実施いたしまして、現在その取りまとめを進めておるところでございます。また具体的には、すぐれた海中の景観というのを保護するために、西表国立公園初め国定公園、両方におきましておよそ千百ヘクタールほど海中公園地区というのを指定いたしまして保護を図っております。さらに、より生態系そのものが重要であるという地域につきましては、自然環境保全地域を設定する等の対策を進めております。一方、近年、陸からの影響のみならずオニヒトデ等によります食害等もかなり広がっておるということで、私どもで補助金を交付いたしまして、地元とともにその対策を進めておるところでございます。 いずれにいたしましても、今後とも沖縄県あるいは関係市町村と協力を図りながらサンゴ礁の保全につきましてもさらに積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○古堅委員 このサンゴ礁の問題は,沖縄のかけがえのない保存さるべき自然ですけれども、対症療法的ないろいろな対処の仕方もあろうかと思いますけれども、より高い立場からこの問題についての施策の検討が必要になっておるのじゃないかという気もしたので、先ほど質問申し上げたわけです。そういうことを引き続きいろいろと御検討も願いたいと思います。 そこで、いま少し突っ込んで具体的に質問させていただきますが、石垣島の白保の海を世界遺産条約に登録してほしいという要望が続いております。それについて環境庁として一定の検討などもおありかと思いますけれども、その経過や展望などについてお聞かせください。
○菊地説明員 世界遺産条約に関しましては、現在、我が国といたしまして、鹿児島県の屋久島それから秋田、青森両県にまたがります白神山地のブナ林について登録の申請をいたして、現在ユネスコあるいはIUCNの評価を待っておるところでございます。 御指摘の白保につきましては、白保単独ということのみならず南西諸島全体を遺産条約の候補地にしてはどうかというような御指摘をいろいろな学者の方あるいは民間の保護団体から御提案をいただいておるのは事実でございます。現在、保護地域そのものがこの地域の場合かなり分散をいたしておりますので、一体どういう地域をどういうふうに保護しつつ世界遺産条約に登録し得る候補地に足り得るかという点について検討いたしておるところでございますので、そういった一環の中で白保の問題についても検討を進めたいというふうに考えております。
○古堅委員 今伺ってこういうことかなと思って再度質問させていただきますが、白保などあるいは沖縄本島の北部、動植物などの貴重な、そこにしか残されていない保存さるべき種が幾多ございます。そういう面で一地域をというふうな問題の考えようもあろうけれども、沖縄全体としてどうなのかということが学者、専門家などから言われておって、今そういう方向に検討が進んでいる、環境庁が考えておられるのは方向はそういう方向だ、そのようにおっしゃったと受けとめてよろしいですか。
○菊地説明員 補足させていただきますが、南西諸島そのものにつきましては、奄美から石垣、西表にかけまして、確かに生物相全体、それは特に動物を含めてかなり我が国ではバラエティーに富んだ、また絶滅のおそれの非常に高い動物もいるという認識は私どももいたしております。 ただ、遺産条約で登録いたしますには、我が国政府といたしまして責任のある保護の対策、それは地域的にもあるいは種としてもということでございますが、そういったものが完全に担保された上で登録をいたしませんと後の保護管理というのに支障が出るということでもございまして、そういった保護を今後どうやってより確実に進めていくかという点で、その地域あるいはあり方という点について私どもも現在模索をしているということでございます。
○古堅委員 もう時間がなくなりましたから、簡単に最後に一言だけ。 いずれにしても、世界遺産条約との関係で、沖縄を含む南西諸島の貴重な動植物について登録の方向を含めて環境庁としては検討の対象にされているということなんだなと受けとめてよろしいですか。
○菊地説明員 検討の対象の地域というふうに考えております。
○古堅委員 終わります。
○伊藤委員長 和田一仁君。
○和田(一)委員 短時間ですけれども、基本的なことからお尋ねいたしますので、簡明にお答えをいただきたいと思います。 昨年六月にございましたリオにおける会議以降、今提案になりました両条約というものが非常に短期間でこういう形につくられてまいりました。その背景としての地球環境全体の現状を、提出されました大臣はどのように御認識されているか、簡単に御意見を伺いたいと思います。
○武藤国務大臣 先ほども申し上げましたが、地球環境問題というのは、今や人類の生命にまで影響するといいますか、基盤を脅かすような問題になってきておるわけでございまして、そういう面では地球環境保全は国際的な大きな課題であると承知をいたしております。その意味において、せっかくこの両条約が締結されるということは、まだその承認をする国が何カ国とか、いろいろ先ほど来議論をなされておりますけれども、やはり積極的にこのような条約は締結をして、そのような地球環境保全の国際の枠組みづくりに積極的に貢献をしていきたい、こう考えております。
○和田(一)委員 いろいろな条約がこの委員会では審議されるのですが、従来、私どもから見て、非常に急がなければいけないと思うような条約の提出がおくれていたようなケースが多かったのですが、今回は非常に短期間に提出をされました。何か非常に急いでいるのかなという気がいたします。そういった理由があるのかどうか、ございましたらわかりやすく御説明をいただきたい。
○河合説明員 両条約は、地球環境問題を扱っていく上で極めて重要な基本的な条約だと考えております。この地球環境問題について、日本が積極的な姿勢を示す、国際協力を行っていくということが今後の日本の役割として極めて重要だ、そのように考えております。 したがいまして、両条約を早期に締結すべきであると考えますが、特に気候変動枠組条約については、昨年のサミットにおきまして今年度末までに締結しようということが合意されております。
○和田(一)委員 百八十カ国、ほとんど世界じゅうの国が参加したリオの会議でしたけれども、なかなか批准されているところは少ないということでございます。そういう意味では、東京サミットがやはり頭にあるのではないかと思います。 それはそれといたしまして、この条約を締結することによって、特にまずこの気候変動の方ですけれども、気候の方の負うべき義務、日本として、締結国としての負うべき義務というのはどういうものですか。 〔委員長退席、狩野委員長代理着席〕
○河合説明員 気候変動枠組条約につきましては、我が国としてこの問題に対処するための政策及び措置をとること、また技術の開発を促進すること、自国の政策等についての情報を締約国会議に送付すること等でございますが、このほかに、先ほど来申し上げておりますとおり、先進国として資金供与を行うという義務を負っております。
○和田(一)委員 ちょっと飛びますけれども、生物多様性の方で、同じように義務のことで伺います。 生物の多様性の保全に関する義務というところに「可能な限り、かつ、適当な場合には、」実施すべきものという規定がございます。何かこういう表現を読みますと、「可能な限り、かつ、適当な場合には、」という表現を素直に受けとめると、これは保全の義務として実効に乏しいような感じがいたしますが、どういうふうに解したらいいのでしょうか。
○河合説明員 お答えいたします。 生物の多様性条約につきましても、四つほどの主な義務規定がございます。一つは生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する義務でございます。二番目が遺伝資源の取得にかかわる利益配分等の義務でございます。三番目が技術移転に関するもの、さらに最後の四番目が先進国の資金供与の義務でございます。 この資金供与の義務は別にいたしまして、そのほかの多くの規定につきまして、先生がおっしゃられたとおり「可能な限り、かつ、適当な場合には、」という規定になっておりますが、これは、各国におきます生物資源の保全状況とか経済開発の程度、生物資源に対する依存の程度等がそれぞれ異なっておりますので、具体的な施策につきましては、個々の国のケースに応じて各締約国がみずから講じていくべきだという考えに基づきまして、このような規定になったものだと考えております。
○和田(一)委員 要するに、今お答えになった四つの義務の中で、資金供与も含めて「可能な限り、かつ、適当な場合には、」こういう理解でこれはよろしいのですね。
○河合説明員 先ほども申し上げたかと思いますが、資金供与の義務につきましては、この「可能な限り、かつ、適当な場合には、」という規定はかぶされておりません。 〔狩野委員長代理退席、委員長着席〕
○和田(一)委員 さっき気候の方で伺いましたが、その次に、目録を作成し提出するというようになっておるようですが、これはいつごろまでにどういう内容のものを提出する予定でしょうか。
○河合説明員 この目録の内容につきましてはいまだ確定しておりません。今後条約が発効した後、締約国会議でその具体的な作成方法が決まっていくものだと考えております。したがいまして、今政府として具体的に作業はやっておりませんが、この条約が発効いたしますと、先進国については六カ月以内にこの目録等の報告を締約国会議に行う、そういうふうになっております。
○和田(一)委員 どうも伺っておりますと、これは地球環境が非常にゆゆしい事態にある、それを何としても全世界の人の協力で保全していかなければいけないという切迫した思いででき上がった割にはなかなか具体的ではないな、こういうふうに思います。 それで、先へ進めますが、先ほども御質問ございましたけれども、日本は地球温暖化防止のために何をやろうとしているのか。今政府は、CO2の排出量を規制しよう、二〇〇〇年までに九〇年の排出量までに削減して、それ以降はこのレベルを維持しようという目標をお立てになっておるようですが、先ほども、これはできるのかできないのかという質問がございまして、お答えははっきりしませんでした。それをはっきりやるという姿勢がない限り、各国の事情に合わせてというようなことで、「可能な限り、」とかというような内容でなかなか縛りがない、こう私は思うのです。 それで、もう時間がないので先へ進めますけれども、日本の温暖化防止のための費用は年間三兆円という結論を地球温暖化経済システム検討会がつくり出しましたが、この根拠はどういう根拠でしょう。
○西尾説明員 御指摘の試算は、地球温暖化防止行動計画に基づきます二酸化炭素の排出抑制対策の実施のために、二〇一〇年までということを見通して、必要となる費用を学識経験者による地球温暖化経済システム検討会が取りまとめたものでございます。その試算につきましては、長期にわたる見込みには不確実なものがもちろんございますけれども、これまでの対策技術の検討、評価に基づきまして、産業、民生、交通、エネルギーの各分野にわたりまして主要な対策技術の導入、普及を最大限に進展するというような前提を置きまして試算をしたものでございます。 したがいまして、その費用は、企業でありますとか消費者でありますとかその他の主体によってどのように負担されるかは別といたしまして、そういう主要技術対策をやる場合に追加的に必要な設備等にかかる費用を総合計したものということでございますので、いわばこれは対策推進のために要する費用の一つの目安として試算したものというように御理解賜ればと存じております。
○和田(一)委員 こういうことをやっていくのにはやはり資金が非常に必要だと私どもも考えておりますが、その点についてちょっと大臣にもお尋ねしたいのですが、CO2の排出抑制のやり方、手法について通産省の見解が昨年の九月に出ております。これは手法としてはいろいろあるが、大まかに言って三つだ。一つは総量規制であり、一つは価格メカニズムをうまく利用して抑制を図ろうという方法、これは税等だろうと思うのです。それから、三つ目には融資をやったり、あるいは租税特別措置をやったり、あるいは補助金をつけるというような誘導的な政策。こういった三つがあるが、通産省としては一番最後の誘導的な政策をとるべきだ、こういう見解が出ました。一方、すぐその直後に環境庁は、今お答えいただきましたその検討会の見解として、税や課徴金こそが有力な削減の方法であるという中間報告を出しております。 こういった省庁間の考え方の違いというものを背景にして、この条約の締結を急いでおられる大臣として、これからの東京サミットにこれが締結されていると、うちはこういう計画ですよということは非常に格好がいいと思うのですね。しかし、私は、それをやるための方法というものがまだ詰まっていない、こう思うのです。 そういう背景の中で、大臣として、どう調整してこの必要な経費ややり方、手法についてやったらいいか、お考えを伺いたいと思うのです。特に前通産大臣としてのお立場もあって詳しいことだと思いますので、今これを推進しておられる外務大臣として、この手法、資金の捻出方法等についてどういうお考えをお持ちかをお伺いしたいと思います。
○武藤国務大臣 資金につきましては、今御指摘のようにいろいろの考え方があるだろうと思うのでございますが、今ここでどういうというのはちょっと私も考えられませんのですが、いずれにいたしましてもこれからいろいろの議論が資金の面についてもなされていくと思いますので、外務省といたしましては、これは私が通産省におればまた別でございますけれども、今外務省という立場でございますので、各省あるいは各業界それぞれの意見をいろいろとそんたくしながら対処してまいりたいと思っております。
○和田(一)委員 お答えにくいかと思いますが、冒頭伺った大臣のお考え、やはり日本は大きく貢献したいんだ、そういう意味で資金問題を含め地球環境の問題解決に対する姿勢というものはこれから非常に大事だ、私はこう思っております。また、環境基本法等大事な法案がこれから審議されますけれども、私どもの世界に対する環境の取り組みというものをきちっと見せていただきたいということをお願いして、質問を終わります。
○伊藤委員長 これにて両件に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○伊藤委員長 これより両件に対する討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 まず、気候変動に関する国際連合枠組条約の締結について承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊藤委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 次に、生物の多様性に関する条約の締結について承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊藤委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○伊藤委員長 次回は、来る五月十一日火曜日午前九時四十五分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十八分散会