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126回国会衆議院1993/05/11

運輸委員会 第6号

発言数
257
登壇者
15
会派数
5
開催日
1993/05/11

会議録

森田一自由民主党

○森田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、参議院送付、気象業務法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。緒方克陽君。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それでは、法律の内容について細かな問題を質問をいたしますし、それから内容も数多くあるわけでございますので、あらかじめ役所の方には質問の項目は通告しておりますから、要領よく答えていただいて、すべての分で回答が終わるように、一時間半しかないものですから、まずよろしくお願いしたいと思います。  今回新たに気象予報士というものが設けられることになりました。まずその関係から行きたいと思います。  それで、法律第二十四条の二の関係で気象予報士の試験の問題が出てくるわけでありますが、その第二項で、気象予報士の試験では予報士の業務に必要な知識及び技能について行うということになっているわけであります。まあ知識とか技能というのは言葉としてはあるわけですが、非常に抽象的でありまして、その試験は具体的にはどういう内容になるのだろうかということについてまずお尋ねをいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  気象予報士試験の内容としては、大体四つの内容が盛っでございます。  まず一番目でございますが、さまざまな規模の気象現象に関しまして基礎的な知識を持ってそれぞれの現象の動向を把握するため、いかに気象資料を適切に利用できるかということに関します知識及び技能等に関します気象学の基礎的なものでございます。  二番目といたしまして、今後このような予報のために最も重要と思われております数値予報のデータがございますが、数値予報の結果の特性等に応じてそのデータを適切に活用できる技能等を含みます数値予報の基礎に関するものでございます。  三番目といたしまして、局地的な予報と密接に関係を持つ中規模の気象現象について十分な知識を持つということでございまして、この知識をもとに適切に局地予報を行い得る技能に関するものでございます。  四番目は、防災情報との整合性の確保等に関しまして気象情報サービスを適切に行うために必要な法令等に関します知識でございます。  今申し上げました四つの内容につきましての試験を考えているわけでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 そこで、今三番目に局地的な予報といいますか中規模のという話があったんですが、現在の気象庁の業務とかあるいは気象を担当されている公務員の方々の中でも、中規模のものあるいは局地的な予報についての特別の検討とかあるいはそういう予報なんかを既にもうされている人があるんでしょうか、どうでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 現在の予報の中におきましても、毎日の予報及び防災に関します気象等の警報に関しましては、先ほど申し上げました中規模の現象というふうなものの予測が非常に重要でございます。その意味におきまして、現在の気象庁の予報業務の中におきましてそういった中規模な現象について業務を行っておりますし、それを担当する予報官はこれに関して十分な知識と経験及び技能を持っておるというふうに考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それでは、新しく気象予報士が誕生していくわけですけれども、将来的にはさらに拡大されていくと思うんですが、当面この制度がスタートをしていくわけで、当面その気象予報士の人数は大体どれくらいになるのだろうかということと、長期的な将来ということになればなかなか難しいので、近い将来という意味で大体どの程度の人数というふうになるのだろうかということについてお尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  現在気象業務法第十七条の許可を受けている者が行っている予報業務において、今後気象予報士が行うこととされている現象の予想の業務に従事している職員は約五百人程度であると承知いたしております。当面この程度の人数の気象予報士が必要であると考えられるところでございます。また、許可事業者の数は増加傾向にございます。当面この傾向は続くと考えられますことから、事業者の新規参入に応じ、将来的にも継続的に気象予報士の人数を確保していく必要があるものと予想されます。ただ、具体的な人数の算定につきましては、具体的にこの程度というふうに定量的に申し上げることは困難でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それでは次に、試験の内容についてもう少しお尋ねをいたします。  まあいろんな資格試験がありますが、この気象予報士というのは非常に特殊的な試験であるというふうに思いまして、一般的な国民にはなかなかなじみのないものでありまして、そんな試験であるわけです。まあ国民各層たくさんあるわけでありますが、どのような受験者を具体的に想定をされているのかお尋ねをいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 気象予報士試験を行う上で、現在のところ学歴、実務経験等の受験資格を設ける予定はございません。で、試験は自由に受験が可能と考えております。  試験内容に関してでございますが、予報業務の経験を現在有していらっしゃる方、大学の気象関係の学部の御出身の方、防災関係機関等の職員等の方がこの試験を受けられる方の中心になるものと予想しているところでございます。また、このほかに一般の市民の方からも気象庁に対しましてこの試験についての問い合わせが来ておりまして、これらの方の中からもある一定程度の割合の方が受験なさるのではないかというふうに現在考えておるわけでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 学歴などについては特段制限を設けないということであって、一般の市民の方もこれに受験をされるのもあるだろうというお話でありまして、気象予報士という制度が新しく発足するに当たってはそんな国民からの、一般市民からの参加ということは大変望ましいことであろうというふうに思うわけであります。  同時に、そういうことでスタートしていきますけれども、「士」がつく資格というのがそれぞれ数多くあるわけでありまして、この気象予報士に対してもそれぞれの社会的位置づけというものが想定をされて、地域社会あるいは国民の生活あるいは財産保全というものに大変役に立っ仕事だなということが想定されていかなければいけないと思うのです。その社会的位置づけについてはどのようにお考えなのか、お尋ねをいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 気象庁といたしましては、気象情報の品質を確保するために、気象現象の予測を行う予測技術者の人的能力が極めて重要であるというふうに考えております。したがいまして、本法律案によりまして気象予報士制度を設けまして、国民の方々が安心して気象情報を利用できることを目的としてこのようなことを考えてきたわけでございます。  このような制度の趣旨を考えてみますと、気象予報士の資格を取られました方々におかれましても、国家資格を有する者として、その職員を適切に遂行していただきますことが社会的にも求められるところであるというふうに考えておるわけでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それで、この試験を受ける人がふえることは望ましいと思うのですが、実際に受験をする場合に、全国各地にいろいろな人がいると思うのです。もちろん先ほどの答弁で学歴では問題にしないということになったのですが、地域的に大変な僻地の人たちが都会に出てきたり、あるいは東京で試験ということなどになりますと、例えば休暇をとらなければいけない問題とか、あるいは旅費を負担しなければいけないという、試験を受ける人のいろいろな負担の問題があるわけであります。私は、せっかく発足する制度でありますので、そういう受験をしようとする人の負担をなるべく少なくするためにいろいろなことを、地方でももちろん行うということが必要だと思うのですが、その辺はどうでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  気象予報士試験の具体的な実施の場所につきましては、今後法律の施行に向けての諸作業を進める中におきまして受験者の所在等の動向把握もいたしまして、地方における受験者が著しい不利益をこうむることのないように十分な配慮をいたしてまいりたい、かように考えております。状況勘案いたしながら、気象庁のフロック単位の地方支分部局として管区気象台がございますが、例えばそういった管区気象台の所在都市において実施するといったようなことも含めて、状況勘案の上検討いたしたい、かように考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 私の質問の趣旨にこたえられた形で、できるだけ地方にいる人たちの負担をなぐするということで、具体的な法律の施行、政令その他を定められる中でぜひそのようにしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  次に、この試験の一部免除の問題についてお尋ねいたします。第二十四条の三の関係でありますが、試験の一部免除を受けるための「予報業務その他運輸省令で定める気象業務」というものがあるわけであります。その内容はどういうものでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  「予報業務その他運輸省令で定める気象業務」の内容に関しましては、予報業務及び気象観測等の予報業務に密接に関連する予報業務以外の気象業務でありまして、その業務内容及び当該業務に付随する研修などによりまして予報業務に必要な知識の一部を修得し得るものであり、かつその範囲が制度上試験の一部免除をするに足りるだけのものでございますれば、規定することを考えているところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 今の問題に関連して、同じような内容でありますが、「運輸省令で定める業務経歴又は資格を有する者」というものがあるわけであります。これは、その内容は具体的にはどういうものであるかということについてお尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  先ほど申し上げました「予報業務その他運輸省令で定める気象業務」に関し、制度上試験の一部免除をするに足りるだけの業務経歴を規定するということを考えております。  また、資格に関しましては、同じく、国家資格として予報業務に必要な知識を有していることを試験するものについて、その範囲が制度上試験の一部免除をするに足りるだけのものでございますれば、一部免除の対象といたしたい、かように考えているところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 一応お答えはいただいたのですが、それでは中身はどういう基準なのかということについてはなかなかわかりにくい面があるわけであります、そういうことで一応の限定はされましたけれども。  そこで、そういう仕事をしていた人は試験の一部を免除するということになるわけでありますが、それが一般に受ける人との間で、当然仕事をしていたわけだから一定の経験を持っているし、そうであろうということであるし、一般のこういう制度ができるときには必ずそんなことはされていくわけでありますけれども、しかし、片や国民から見ると、一般の人から見ると、何か特別だというふうに見られてもいけないし、そこはわかりやすくなっていかなければいけないということもあるだろうと思うわけであります。そんな意味で、一部免除者に対して行う試験の内容と、それから一般から試験を受ける者との間で何か大変不公平じゃないかなというようなことにとられてもいけないし、そういうことがないようにするための一定の基準といいますか、わかりやすく国民の皆さんに理解してもらうということが必要ではないかと思います。不公平はないというふうには思うのですけれども、そこら辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  試験の一部免除は、試験の合理的な実施のため、資格者に必要とされる知識、技能等のうち、受験者の有している業務経歴または資格に応じまして当然に有していると考えられる知識について免除を行うという趣旨でございます。  技能につきましてはこその試験はすべての受験者に対して行うというふうに考えております。一部免除と申しますものは、その知識について当然に有していると考えられる者について行うということでございますので、一部免除を行ったといたしましても一般の試験者との関係におきまして不公平が生じることはないと考えておりますし、また、そのようにきちんと仕切りをいたしまして試験をいたしてまいりたい、かように考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 今のお答えで、技能の面については免除はないというようなお答えでありましたし、一般の受験者から何か特別だというふうにとられないような仕切りをちゃんとやりたいということでありましたので、そこは十分に対応をしていただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。  次に、試験員の問題です。  気象予報士を設けるということで試験員がやっていくわけでありまして、法律で言いますと二十四条の八の関係でありますが、試験員の選任の要件として「運輸省令で定める要件を備える者」ということになっております。運輸省令はこれからつくられていくということになると思いますが、それはどのようなものを考えられているのか、明らかにしていただきたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  気象予報士として一定の実務経験を有する者または気象庁長官がこれと同等以上の能力を有すると認める者であることを具体的には規定いたしたい、それ相応の試験員としてふさわしい学識経験のある者、十分な実務経験を持つ者等、適切な試験員を選任できるようにいたしたい、かように考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 どうも抽象的でわかりにくいのでありますが、この試験員についてもやはり公正さを欠かないように、今言われましたのは割と抽象的な回答でありますけれども、それ相応の力を持った人あるいは学識経験を持った人ということでありますので、そういう人をきちんと試験員として選任をしていただきたいというふうに思います。  そこで、この試験に関して指定試験機関が行っていくわけでありますが、その指定」試験機関が行った処分等に関する審査請求についてお尋ねをいたします。  法律では第二十四条の十九の関係でありますが、まず第一は、「処分又はその不作為」とは一体どういうことを指しているのか、明らかにしていただきたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  第二十四条の十九の中の「処分又は不作為」とはどういう意味になるかという御質問がと存じます。処分は、気象予報士試験の合格の決定あるいは合格の取り消し等の処分を指すというふうに考えております。また、不作為につきましては、これらの処分をすべきにもかかわらずこれをしないことを指すものでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 では、次に進みたいと思います。  今回の試験につきましては、審査請求ができるということで、行政不服審査法による審査請求ができるということになっているわけでありますが、このような行政不服審査法による審査請求ができみ、またはしなければいけないということでしょうか、そのようにされた理由についてお尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 行政不服審査法による審査請求ができることとした理由いかんという質問の御趣旨かと存じます。  この指定試験機関は、気象庁長官の職権を代行する性格のものであるということでございます。したがいまして、指定試験機関の違法または不当な処分または不作為があった場合に、本来の職権を有している気象庁に対する審査請求の制度を設けることによりまして、簡易かつ迅速な手続による国民の権利、利益の救済を図るという趣旨でこの制度を設けたものでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 今の点はわかりました。  それでは、関連して今度は二十四条の二十の関係でありますが、気象予報士の登録の問題です。  「気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。」ということになっておりますが、登録というものに特別にしなければいけないのはなぜかということについてお尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  「気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。」ことの理由でございます。  気象業務法第十七条の許可を受けた者が、気象予報士を設置する場合には、当該気象予報士につき欠格事由に該当する者であるかどうかということにつきまして国としてチェックする必要があるということでございます。  この欠格事由のうちには、関係法令違反について規定されているわけでございますが、この欠格事由のうちの関係法令違反につきましては、常に個人が犯す可能性のある性格のものでございますので、試験に合格いたしました後、実際に試験合格者が事業者に雇用されまして予報業務に従事しようとする際に、個別的に確認する必要があるところでございます。このため、気象予報士試験に合格した者につきまして登録者名簿に登録する制度を設け、欠格事由に該当しないかどうかを確認した上で気象予報士としての資格を与えるということにいたしたものであるということでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それで、一般的に資格は、医師にしても教師にしてもいろいろな資格があるわけでありまして、一生資格を持つということになっておりますが、そうでないのもありまして、講習を受けたりしなければいけないとかいろいろなことがあるわけであります。例えば気象予報士というようなものは、受ければもう一生ということになるのでしょうが、その間一切途中のそういう講習とかあるいは更新とかいうようなことは、更新は恐らくないと思うのですけれども、講習とかそういう形で技能の向上を図るとか、そういうことなんかについてはどのようなことをお考えでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 気象予報士が試験に合格し、登録されまして業務に従事する状態となりました後、その資質、能力のさらなる向上を図る、またその技量が維持されるようにいろいろ配慮すべきことは当然のことでございますので、これにつきましては、私ども気象庁といたしましても、その点に十分配慮し、研修その他種々の支援措置を何らかめ適切な方法によってできる限り充実させてまいりたい、かように考えております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 今の件については、先日委員会として、例のウエザーニューズですか民間の会社なんかも見学をさせていただいておりまして、我々素人にとっては、とにかくハイテクの時代で大変な日進月歩という状況でありますので、資格を取った人についても、時代の流れに十分応じた技能習得とかあるいは知識の修得というものが必要だと思いますので、その辺についてはこれからの問題として気象庁としても十分配慮していただきたいというふうに申し上げたいと思います。  今の点、一応やりたいということでありますので、再度答弁は求めませんけれども、そういうふうに要請をしておきたいと思います。  それから、これも現地に行きまして、アメリカのお話なんかも聞かせていただきましたし、それからイギリスの話とかいろいろな諸外国の気象予報のあり方、予報士のあり方などを勉強させていただきました。日本の場合には、気象庁というところが日本全体の気象情報を収集しながら情報提供を民間にするという形で、アメリカなどとはかなり違う制度ではありますけれども、アメリカの例なんかを見ますと、気象学会などが、この人は何ランクだということで、みずからの学会のテストといいますか、そういう資格要件の中で制度がやられている、検定がされて、そして学会公認の気象予報士というのですか、そういうことになっ ているようであります。  日本は今度新たにスタートするわけでありますから、すぐそのようにはならないと思いますし、制度も違うと思うのですが、そういう問題についても遠い将来については考えられるべきではないかと思うのです。その辺についての御見解をお尋ねいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 今回御審議いただいております改正でございますが、これは民間事業者の提供する情報を不特定多数の国民の方々にも活用していただけるように規則の緩和を図るものでございます。  このような規則の緩和を図るに当たりましては、気象情報は重要でございますので、防災情報との整合性を確保すること及び情報の品質の確保のために適切な措置等を講ずる必要があるというふうに存じているわけでございます。このためには、気象現象の予測を行います予測技術者の人的能力が非常に大きな要因となっております。したがいまして、予報技術者の技能に関しまして適切な資格制度を導入いたしまして、国民の方々が安心して気象情報サービスを享受できるようにすることが健全な民間気象事業の発展を期する上で非常に重要だと判断したところでございます。  今申し上げましたような趣旨は、気象審議会十八号答申でも指摘されているところでございます。このような制度の趣旨を徹底する上では、例えば民間資格等では強制力を持たず、実効性の面で問題なしとしないために、気象予報士を国家試験として位置づけることによりまして情報の品質の確保を的確に図っていくこととしたものでございます。  なお、先生が御指摘なさいましたように、将来の資格制度のあり方につきましては、今後の民間気象事業の発達のぐあい等を踏まえた上で、民間におきます予報業務のあり方について再検討を行う必要が生ずれば、将来におきましては検討することになるのではないかというふうに存じているわけでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 次に、民間気象業務支援センター、センターが今度新しくできているわけでありますが、そのセンターについてお尋ねをいたします。  最近は、要するに情報は素早く世界各地に瞬時に行くわけでありますから、このセンターが地域にまでできることはないし、恐らく東京にできるんだろうと思いますが、それは大体どの程度のスタッフといいますか、どの程度のものになると現在考えられているのか、お尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  民間気象業務支援センターとして想定いたしております法人の規模及びその概要いかんという御質問がと存じます。  このセンターの基本財産、要員等は、具体的にどのような情報を提供するかといったことによって決定されることでございまして、提供される情報の詳細、また、新設法人とするのか、あるいは既設の法人を活用するのか、あるいはまた、その際に、新設法人にする場合につきましてはどのような関係者に御出資いただけるのか、こういった具体的なことについてこれから関係者と協議してまいりたいと考えているところでございますが、法人の規模等につきましてあえて例を挙げますれば、小ぶりの法人を想定いたしました場合、職員十数名程度による運営も考えられるというふうに考えておるところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 そこで、このセンターについてさらにお尋ねをいたします。  今のお答えでは、新しくつくるのか、それとも既設の法人というのはこれは日本気象協会でしょうかね、何かそこらとの関連で活用するのかというような感じもありましたけれども、まだ今からということのようでありますが、そこで、センターについてお尋ねをいたします。センターは、気象庁との関係それから民間業者との関係それから国民との関係ということで、今から小ぶりで十数名のスタッフになるような感じで、そんなところで発足をしていくわけですけれども、具体的にそれぞれの関係においてどのような役割を持たせようとしているのかということについてお尋ねをいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  今後気象情報に対しまして多様なニーズにこたえるため、官民の役割分担によって総合的な気象サービスの展開が求められているわけでございます。この際、民間におきます気象業務が適切に行われるように数値予報の結果あるいはメソ量的予報結果等、気象庁が現在あるいは将来有しております高度な気象情報を、これまで提供しておりました情報に加えまして新たに民間気象業務者等に提供する必要が出てまいったわけでございます。気象庁が保有いたします高度の気象情報は、利用者に対しましては気象業務の性質上オンラインで提供される例が多いというふうに考えられます。  利用者の多様なニーズにこたえて仮に気象庁がみずから情報の提供を行うといたしますと、気象庁に多大の負担がかかります。予算、人員等の制約により、十分な情報提供サービスが難しいというふうに考えられます。センターにおきまして気象庁から気象情報の提供を受け、これを民間気象事業者等に配信することによりまして、気象情報提供に関します気象庁の過剰な負担を軽減することができるわけでございます。  また、民間気象事業者側のいろいろな事情に柔軟に対応いたしまして、良質な情報を提供して、これをもちまして国民の皆様の多様なニーズにこたえる総合的気象サービスの提供に役立つものであるというふうに存じております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 これは質問の通告をしておりませんでしたけれども、お尋ねしたいのですが、このセンターに国民、国民であると同時に気象予報士ということになるわけでありますが、そんな人たちがいろいろな情報を求めてくる、たくさんの情報を求めてくるという場合に、この体制で十分こたえられるのかどうか、どんな情報の提供要求についても、気象予報士からあった場合には制限はないのか、全部それにこたえられるような仕組みになるのかどうかということについてはどうなんでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  今先生の御指摘のように、今申しましたセンターの機能というのは、ユーザーの側からの情報提供に関するニーズに非常によっておりますのでございますので、このセンターにつきましては、気象庁が一方的にその内容を決めましたりするものではございませんので、利用者協議会等を通じましてユーザーの方の御意見を反映させまして、それにたえ得るようなもので、かつその中で最も合理的に業務が行われるような内容のセンターをつくるということになろうかと思います。  それで、ユーザーの方が将来非常にふえてまいりまして、非常に多様なデータの提供の形態が望まれるようになりますならば、センターの規模そのものも大きくなろうかと存じますし、あるいはそこに行く以前の段階で、比較的一様な、あるいは単純な形での情報サービスでいいということでございますならば、先ほど次長がお答え申し上げましたように、小ぶりなセンターで十分にその機能が果たせるというふうになるのではないかと存じております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 さらにお尋ねいたしますけれども、せっかくそういう組織ができるわけですから、これからの仕事のやり方としては、利用者協議会などを設けていくということを言われましたが、それはそれで声を吸い上げることにはなるのでしょう。しかし、逆にそのことで、いや、これは体制がありませんからだめですよというようなことになっても困る面もあるわけでありまして、要望には十分こたえられるようなセンターでなければいけないということであって、当然そのことによって機能がふえることもあるだろうし、利用者協議会などというのは、制限をするようなことでなくて、十分お互いのパイプを通すような、本当に生かされるような協議会にならなければいけないというふうに思うのですが、その辺はどうですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  今先生御指摘なさいましたとおりでございますので、私ども、これからいろいろなユーザーの要望にこたえられて、なおかつ、そのシステムが最も合理的であるようなものを利用者の皆様方と協議して定めていきたいというふうに存じております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それでは、このセンターは公益法人ということになるのでしょうけれども、この種の公益法人については行政改革という観点から、天下りの温床ではないかということで、とにかく国会、我々のこの運輸委員会の審議でも、何か法律ができるたびに法人ができて、役人の天下りじゃないかということを指摘した点もあるし、また実際そういう点もあるわけでありまして、そのような観点からするならば、なぜ今回のセンターというものが今必要なのかという問題点が当然指摘されるわけであります。その点についてはどうでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  このセンターは、民間気象業務の振興を図るため、各民間気象事業者がみずからの業務に最適なデータの入手形態を確保するとともに、気象庁の業務が効率的になされるような指定法人として指定するものでございまして、これに配信事業を行わせることとしたものでございまして、その仕事の内容は先ほど申し上げたとおりでございます。     なお、気象庁といたしましては、このセンターの指定に関しまして、天下り先確保の意図はございません。また、そのような誤解を受けぬようにいたしたいと考えている次第でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 そこで、ちょっと大臣にお尋ねいたします。  役所の答弁は確かにそういうことでありますが、さっきも言いましたように、実際に法律ができるたびにそんなことがずっと、天下りの人が実際に、何々局長が理事長になったとか、そんな話がたくさん私たちの目の前であるわけであります。そういうことでありますから、マスコミなどでもいろいろ報道されておりまして、今度の法律改正については、気象庁の役職員の天下りをふやすものではないかというような批判もあるわけであります。このような批判にはやはり役所としてはきちんとこたえていかなければいけないというふうに思うのですが、その点、大臣はどのように対応されるおつもりなのか、お尋ねをいたします。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 仮に法人ができるといたしましても、これは決して天下り先をつくるという気持ちはございません。その点ははっきりとお答えをいたしておきます。  しかしながら、気象行政というのは、御承知のように技術的な面あるいは今非常に急速に要望が強い、その点もございまして、やはり各方面から適当な方々、優秀な方々、これを網羅してやっていかなければならない、こういうふうに思いますので、気象庁におったから、あるいはこういう業務をしておったからそれは天下りだ、こう言われないように、なるほどあの人ならというような人で構成していく必要があるではないか、それは、より高度な、より良質なサービスをするためにそういうものにいたしたい、こういうふうに考えておる次第であります。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それでは次に移っていきたいと思います。  次は、法律の第二十四条の三十一の関係で、情報提供業務規程の問題に入りたいと思います。  このセンターが情報提供業務を行う場合には、当該業務の開始前に、その実施方法と業務に関する料金その他運輸省令で定める事項について提供業務規程を定めて、気象庁長官の許可を得なければいけないというふうになっているわけでありますが、許可まで受けなければならないという理由について、なぜなのかということについてお尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  センターが民間気象事業者等に対しまして提供する気象データは、今後におきまして新たに開始される民間による一般向け局地予報等に利用されるものでございます。このセンターによる情報提供業務が適正かつ確実に行われない場合におきましては、民間予報を利用する国民の多様な利害に重大な影響を及ぼすおそれがございます。  このため、具体的な情報提供業務の実施方法、当該業務に関する料金等を定める情報提供業務規程を気象庁長官の認可にかかわらしめるとともに、必要な場合におきましては気象庁長官がその内容の変更を命じることができるということにいたしまして、センターによる情報の提供業務というものが常に適正かつ確実に実施されるよう、その担保措置を講じたということでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 ところで、この情報提供業務規程については、変更命令を出すことができるということになっているわけであります。「実施上不適当となったと認めるとき」ということが変更命令を出すときの要件になっているわけでありますが、いろいろな場合が想定されると思います。わかりやすく、どのような場合にはこの変更命令が出されるのか、実施上不適当となったと認められるときのその場合はどんな内容であるかということについて、お尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  情報提供業務規程が業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認められるときの具体的な内容いかんという御質問の趣旨がと存じます。  これにつきましては、業務規程に定める方法によっては情報提供業務を的確に実施することができなくなったような場合、技術開発というものも常に進んでおりますし、そのときどき適切な情報の提供の仕方というものを考えていく必要があるということでございます。また、情報を受け取る側の状況も絶えず変化するということでございますので、それをにらみながら、絶えず適切な情報の提供の仕組みというものを考えていくべきでございますので、そうでなくなったような場合にはこれを改めていただく。  それから、もう一つ例を挙げますれば、情報提供業務に関する料金、これも重要なポイントでございまして、業務に要する実費を勘案して適切に設定されるべきものでございますが、これも状況の変化等によりまして、また、具体的に内容を見たときに適切に設定されていない状態というものが出てまいりましたときには、これは実施上不適当になったと認められる場合であるということで変更命令の対象になる、かように考えているところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 今のお答えで、二点お答えになりました。一つは料金の問題と、一つは技術開発におくれをとった場合というようなことで、日進月歩の中でそういうのが対応できないような場合ということでのお答えでしたけれども、これは、法律というのはどんな最悪の場合も考えでいろいろな手だてをしなきゃならぬということでつくられているわけでありますが、どうも今のお答えの、技術の開発に対応できなくなった場合というのはなかなかいただけないなというふうな気がするのです。  それは、当然センターはいろいろな役所とも連携があるだろうし、それから民間業者とも常に連携をとって仕事をみずからがやっているわけでありますから、それはもう考えられないことじゃないかなという私の意見なんですけれども、一番目のお答えの面については、そんなのもやはりどうしても入れておく必要があるのですかね。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  先ほど私がお答え申し上げました内容の例示として挙げたものにつきまして、特に技術開発に対応じて状況が変わり、実施上不適当になったと認められる場合には変更命令が出せるようにというような例を挙げたわけでございますけれども、これはあくまでも例の一つでございます。技術開発等によって変化するということも、これも御承知のとおり、現在情報の高度化といいますか、いわゆる情報通信関係の技術というものが日進月歩であり、また、情報を受け取る側の受け皿としてのいろいろな設備とか機器、機械、こういったものも絶えず変化するという状況の中におきまして は、やはり業務規程というものを改めてそれに対応する必要が出てくるようなことも実際には生じ得るであろうということで一応規定した。  そのほかにも、これは変更命令といいましても、別に不当なことをしているからそれを改めさせるということではなくて、あくまでも情報の提供業務というものが適正かっ確実に実施されるために必要な措置を求めるということでございますので、表現が変更命令というふうになっているのでちょっときついイメージを与えるかもしれませんが、具体的にはそういったことで、配信を受ける側が、必要なものが十分適切に受けられるように絶えず状況を保っていく、そういう趣旨からこの規定を設けたという趣旨でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 今お答えでありましたように、何か変更命令とかいうような形でされるのじゃなくて、できるだけそれぞれの間は日常の連携をとりながら実施を、それぞれ技術革新にしても、その他料金の問題にしても、日常の運営というのがスムーズに行われるということが正常じゃないかと思いますので、このように何か変更命令でやるなんということではないような形で運営されるべきではないかということで、その辺は日常の指導といいますか、そんな中で消化をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それから六番目に、センターの区分経理の問題です。  第二十四条の三十二の関係でありまして、この辺は料金との問題なども含めてこういうことがされているということは説明の中でも聞いたわけでありますが、情報を提供される側の人たちは、適正な料金であれば払うけれども、やはり十分納得できるようなものでなければいけないというものがあるだろうというふうに当然想定されますし、そういう意味で区分経理条項を設けられたと思うのですが、その理由について、もう少し具体的に詳しくお聞きをしたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  民間気象業務支援センターが行います情報提供業務は、官民の役割分担による総合的気象サービスの提供を推進するため、特にセンターが国にかわりまして行うものでございます。そして営利性を排除する性格を持つものでございます。したがいまして、情報提供業務規程の認可において、情報提供業務に関する料金の適正を確保するとともに、センターの経理面におきましても当該業務単独での経理状況というものを常時明確に把握し、センターが当該業務によりまして営利を得ていない旨を確認する必要があるということでございます。情報提供業務に係る経理、その他の業務に係る経理をきちんと区分いたしまして整理することによって、当該情報提供業務については実費以上のものを徴収していないということをはっきりさせるというのがこの区分経理条項を設けた理由でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 それでは情報提供業務の問題は以上で終わりまして、その他少し質問をさせてもらいたいと思います。  今回の法律改正で、観測に使用する気象機器の検定の問題であります。  第九条及び二十七条の関係でありますけれども、今回この機器の問題についても法律改正に合わせて改正がされる、センターの設立に絡めてこの問題が出されたわけでありますが、今回このように気象測器の改正になるようになった趣旨についてお尋ねいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  気象測器の検定の制度は、国民に義務を課し、または国民の権利を制限するものでありますので、この事項は法律で定めることが必要だと考えておるわけでございます。しかし、具体的な検定対象になります気象測器は、社会の環境や検定体制等を考えまして、専門的、技術的な事項として定める性質のものでございます。この判断の根拠となります技術の進歩、それから使用実態等の社会環境の変化を考えますと、具体的な検定対象の気象測器は機動的に見直すことが必要な状況と現在なってきております。  このために、無制限に一般的、包括的な委任とならないようにするため、法律におきましては検定対象とする気象測器の基準を示しまして、政令におきまして検定対象の気象測器を具体的に示すように今回の規定整備を行うこととしたわけでございます。の緒方委員 そこでもう少し説明してもらいたいのですが、気象測器というのは、その定義は一体どういうふうになっているのでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答えいたします。  気象等の観測に用いられる測定器であり、気象業務法第二条第八項によりますと、「気象、地象及び水象の観測に用いる器具、器械及び装置をいう。」というふうに定義されております。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 そこで、この「第六条第一項若しくは第二項の規定により技術上の基準に従ってしなければならない気象の観測に用いる気象測器こというものが言われているわけでありますが、それは具体的にはどういうことでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  気象観測の成果は、その観測地点の周辺のデータとあわせ用いまして総合的に利用されるものでございます。その性質上、気象庁とそれ以外の人の行います観測の方法を統一することによりまして正確な観測の実施を確保することが必要となっております。このために気象業務法におきましては、気象庁以外の政府機関、地方公共団体、あるいは防災等を目的といたしまして観測を行う者、気象庁と目的を共有する者という意味でございますが、に対しまして基準の遵守を義務づけているところでございます。  このような観測に用いられております測器の具体例でございますが、例えば雨量計、風速計、温度計等の機器がございまして、これがその例でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 続いて、七条関係に移っていきます。  七条の第一項の規定により許可を受けた者が同項の予報業務のための観測に用いる気象測器というのはどういうものでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答えいたします。  許可を受けて予報業務を行う事業者等は、その目的によりまして、気象庁からの気象情報のほかに、独自の観測網を展開し気象情報を収集することが予想されているわけでございます。このような観測網を展開している事業者が保有しておりますものといたしまして、やはり温度計、気圧計、雨量計等の各種観測機器がございまして、これがその内容でございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 これに関連いたしまして「政令で定めるもの」というものもあるわけでございますが、それは具体的にはどういうものでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  「政令で定めるもの」の具体的な内容でございますが、検定対象測器につきましては、現行の規定で検定対象測器のうち使用されなくなったもの、具体的には検定実績のないもの、これは削除するというふうに考えております。それから、現行の規定で検定対象になっていない気象測器について、社会的に広く利用されるようになり、その観測値の精度が確保されないと社会的に混乱等を生ずる、そういうおそれのあるものは追加する、この二つの観点から対象測器について見直しを行うことといたしました。  具体的な見直しにつきましては、現在検定対象となっておりますもののうち比重計、海水ビュ・レット及び海水ピペットにつきましては使用実績がほとんどないことから削除するとともに、技術の進歩等に応じ風向風速計等につき対象を追加すべきかについても検討することといたしております。現在は風向計については対象になっていないというようなこともございます。その辺の検討をいたしたいというふうに考えているところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 はい、わかりました。  それで次ですが、第二十七条の検定に合格したものでなければならないということになっておるわけでございますが、これはどういうことでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  気象観測の成果は、周囲のデータとあわせまして総合的に利用されるものでございます。したがいまして、その性質上、気象庁とそれ以外の者の行う観測の方法を統一するとともに、個々の観測の精度を保つことにより正確な観測の実施を確保することが必要でございます。また、気象観測の成果は災害の防止や軽減、あるいはまた社会経済活動の円滑な推進などに広範に利用されているものでございますので、十分な精度が確保されていない観測の成果というものが利用されますと、社会的に種々の混乱を生じるなど社会一般に与える影響が大きい、かように考えられるところでございます。  このため、気象業務法におきましては、気象庁以外の政府機関、地方公共団体や防災等を目的として観測を行う者に対しまして基準の遵守を求めるほか 一定の気象測器につきましても検定に合格したものでなければならないというふうにして担保措置を講じているということでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 次ですけれども、それでは、例外もあるわけですね。「特殊の種類又は構造の気象測器で運輸省令で定めるものは、この限りでない。」ということで例外があるわけでありますが、これはどういうものがあるのでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  現在、気象業務法施行規則第七条におきまして、「雪尺、積雪板並びに一目盛の値が降水量十ミリメートル以上を表す雨量計及び雪景計とする。」というふうに規定されております。これらの測器は構造が極めて単純もしくは利用目的が特殊でございまして、通常の気象観測ほどの精度が必要でないものでございまして、そういった理由から検定の対象とはいたしていないということでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 次に、許認可の問題についてお尋ねをいたしますが、今度の法律改正で許可申請から認可とかいろいろなものが数多くふえているわけであります。お聞きいたしますと、運輸省全体は非常に許認可権限が多いところでありますが、気象庁は割と少ないというふうに聞いております。現在、気象庁が行っております許認可の件数というのは何件になっているのか。それから、今回の改正でもふえていくわけでありますが、その件数は幾らかということと、今回ふえる件数の中で主なものは一体どういうものがあるのかということについてお尋ねいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  現在、気象庁が行うこととされております許可、認可等の件数は、気象の観測施設の設置の届け出、気象測器の検定、予報業務の許可等合わせまして十六件ということでございます。  今回改正に伴います許認可の件数につきましては、今後取りまとめを行っていただいております総務庁にも確認等いたしていく必要があることでございますが、これまでの例に倣いますれば、気象予報士の試験の実施、気象予報士の登録等四件が追加になるというふうに見込まれるところでございます。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 そこで、大臣にお尋ねしたいと思います。  気象庁は比較的少なくて今十六件で、今回新たに四件ということのようでありますが、全体で一万二千ぐらいの許認可があるというふうに言われておりまして、その中でも運輸省が一番許認可が多いというふうになっております。もちろん、この許認可にはそれぞれ歴史的な経過とかあるいは必要性とかいろいろありまして、特に国民の生活を守っていくということ、それから、交運運輸では何よりも人命安全ということで、そのことを守るために許認可でちゃんと安全が確保できるようにしなければいけない、そういう問題とか料金の、運賃の問題とかいろいろあるわけでありまして、その中には必要なものもあるわけでありますが、必要以上に昔からの惰性みたいなものでたくさん、あるいは役所の権益を守るためにというふうにとられかねないような問題も含めて、非常に許認可件数が多いというふうになっているわけでありまして、当委員会でもいろいろ議論をされてきたところであります。  社会経済の状況の変化あるいは地方分権、もっと地方に権限を持たせていくべきじゃないか、あるいは自主的にやっていくべきじゃないかというような声も国民の間からはたくさん出ているわけでありまして、そういう声にこたえるためにも、この許認可の件数を減らすということについては当然考えていかなければいけないというふうに思うのでありますが、この点について大臣の御見解をお尋ねいたします。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 お説のように、運輸省は陸海空と運送業務、それに今御審議をいただいております気象庁、さらには海上保安庁、こういう行政を行っております。いろいろたびたび指摘を受けております。現在、政府全般で許認可事項が一万九百四十二件ございまして、我が運輸省がその中の約二〇%、千九百六十六件の許認可を持っております。  これは経済情勢やあるいは社会情勢、規制緩和、こういうことを含めまして思い切って許認可事項を少なくしなければいけない、かように思いまして、先般、省内で事務次官を本部長とする許認可事務改革推進本部というのを設置いたしました。そして、三年間で、二〇%でございますから約四百件であります、四百件の許認可事項を廃止しようじゃないか、これは四百件、二〇%というのは大変なことでありますけれども、思い切って国民からそうした疑惑を招くこと、あるいは批判を浴びることはやめようではないかということを決定いたしました。でございますから二二年間に二〇%、約四百件の許認可事項を整理しよう、こういうふうに思っております。  気象庁の問題は、今も政府委員が御答弁申し上げましたとおり現在十六件でありますが、この法案を通していただきましても二十件でございますから、これはごくわずかでございますけれども、ほかの事項について四百件、二〇%の許認可事項を廃止しよう、こういう目標で今進めておるところであります。

緒方克陽日本社会党・護憲民主連合

○緒方委員 大臣のそういう表明をぜひ実現していただきますように期待をいたしまして、私の質問を終わります。

森田一自由民主党

○森田委員長 この際、暫時休憩いたします。     午前十一時二十分休憩      ――――◇―――――     午後一時三十一分開議

森田一自由民主党

○森田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。常松裕志君。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 最初に、カンボジアの問題について大臣にお尋ねをいたします。  カンボジアPKO活動に派遣されていた文民警察官の方々が四日、武装勢力による襲撃を受け、高田警部補が一命を落とされました。ほか四人の警察官の方々も他国部隊とともに負傷されたわけでございまして、御遺族の方々には心からお悔やみを申し上げ、負傷者の方々に対してはお見舞いを申し上げたいと思います。  私ども社会党としては、国連ボランティアの中田さんの犠牲に続き、初めて政府派遣の要員に犠牲者が出た事実を厳粛に受けとめているところでございます。社会党は早くからPKO法が定めた参加五原則のうち停戦の合意がカンボジアにおいては崩れていると指摘をし、中田さんが犠牲になった際にも政府に再検討を求めたところでございますが、政府はこうした要請を無視し、真剣な再検討を行おうとしなかったことは極めて遺憾でございます。  去る五月六日に行われたSNCの会合にポル・ポト派が出席しなかったことも各派の合意が失われていることを裏づけているわけでございまして、政府として、派遣継続の方針を改め、自衛隊及び文民警察官等政府派遣のPKO要員を早急に引き揚げるべきだというふうに考えておりますが、運輸大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 ボランティアの中田さん、また高田警視が犠牲になられたこと、まことに遺憾であります。この方々に謹んで御冥福をお祈のいたしたいと思います。また負傷された方々、この方々にもお見舞いを申し上げたい、かように思う次第であります。  この問題につきましては、政府として、総理から表明をされておりますが、その後、村田自治大臣・国家公安委員長が現地に赴きまして安全確保の問題やいろいろの折衝をいたしておるところであります。私としてはこれを見守っていきたい、こういうふうに考えておる次第であります。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 今の本会議でも宮澤総理から御答弁がありましたけれども、大変暗たんたる思いで聞いていたわけでございます。  私たちとしては、さらに党の代表団などを送って調査などをしてまいりますけれども、状況はPKO五原則が満たされていない、あるいは崩れているという判断でありますから、大臣としても宮澤内閣の閣僚の一人として重大な責任がございますので、ぜひお考え直して、宮澤総理に対して諌言をしていただきたいということをお願いして、この問題については終わります。  気象業務法について同僚議員から御質問がございましたが、幾つかさらにつけ加えたお尋ねをいたします。  まず第一に、防災情報が二元化するおそれがありまして、一般の国民、特に防災情報の場合に混乱が引き起こされる懸念がございますが、二元化させないという保証についてお答えください。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  防災気象情報の提供は気象庁が一元的に統括すべき重要な任務でございまして、今回の法改正においてもその点には変更はございません。気象庁は、今後も引き続き防災気象情報の提供の高度化を図ることといたしております。  一方、民間気象事業者の技術水準の高度化に伴いまして、局地的な降水量、風速などの気象要素の予測技術も向上するものと見込まれております。これらの気象要素に関する情報が気象庁の提供いたします警報、注意報とあわせて提供されれば、情報の混乱もなく、利用者のメリットも大きいものと考えられますが、この場合にございましても、気象庁の警報、注意報との整合性を確保するため気象官署と事業者の間で連絡を図るなど、その扱いには慎重を期することといたしております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 次に、気象情報の有料化が検討されたことがあったわけですが、今後有料化されることがあるのか、この点についてお尋ねをいたします。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  気象情報の有料化につきましては、将来に関し現時点で気象業務の基盤そのものに係る構造的な変化が全くないとは予見できませんので、未来永劫にわたることについてお答えするのは難しいと考えておりますが、気象情報の国民への提供に関し、報道機関の果たす役割や情報の提供による民間気象事業の発達に十分配慮する必要があると考えておりまして、本法案におきましていわゆる情報の有料化を図るということは全く考えておりません。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 未来永劫になどということを聞いているわけではないわけでありまして、したがって、有料化することは考えていないというふうにはっきりお答えいただきたいのです。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 本法案におきましては、いわゆる情報の有料化を図るということは全く考えておりません。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 気象庁職員の方々の中に、この法案によって測候所の夜間の無人化や縮小などを促進することになるのではないか、こういう懸念があります。また、それによって周辺住民に対するサービスが低下をするのではないか、こういう懸念もございますが、この点はいかがでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  気象庁では、近年の予報技術、観測技術、通信情報処理技術の発展に伴いまして、業務の近代化を進めてまいっております。測候所を含めました各級気象官署の業務のあり方につきましては、技術革新に応じまして絶えず見直しを行っております。必要な場所に必要な機能と人員を持たせることにいたしております。  今後め気象庁の業務は、気象審議会第十八号答申にも指摘されておりますように、現在よりもきめ細かい府県の区域にまで気象予報を充実し、また防災気象情報の一層の高度化を図ることといたしております・民間気象業務の発展を図る中でも気象庁の役割はますます重要なものと考えておりまして、今後ともその内容を充実することに鋭意努力することといたしております。  なお、今回の法改正を理由といたしまして測候所の機能を縮小する等の計画はございません。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 気象庁の職員の方々の懸念として、例えば今長官は測候所の夜間の無人化とか縮小によって  技術の高度化によるものだ、こういうお話でしたけれども、その気象庁の職員あるいはその周辺の住民の方々に、本当に大丈夫だろうか、例えば雷なんかが鳴るのは夜雷が鳴るわけですけれども、その夜雷が鳴ることなどについて、測候所が無人化されて、それで大丈夫なんだろうかというような懸念とかこれは白河の話ですけれども、あるいは九州の日田ですかなどでは霧が出る。これがやはり朝、気象庁の職員が、測候所の職員がいない時間に霧が出る。そういうことなど、その職員がいないことでそのサービスが低下をするんじゃないか、そういう懸念の声などを聞くんですけれども、技術なり機械の高度化によってそういう懸念を晴らすことができるんですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。先ほどいろいろな機能の高度化と申し上げましたけれども、例えばそれは観測の自動化、その観測結果の通報化ということで、そのデータは測候所が無人になる時間帯におきましても十分に監視することが可能でございます。その結果、その府県の中心にございます地方気象台を中心とした予報あるいは気象サービスの全体のトータルといたしましては、機能が従来よりもアップしているというふうに考えているわけでございます。  今特に先生御指摘の雷でございますが、例えば鑑定というふうな業務がございますけれども、それは鑑定業務ということで対応いたしておりますし、雷の発生によりまして被害が起きる等のことにつきましては、レーダーあるいは気象衛星のデータによりまして、雷を起こしますような発達した積乱雲等の監視は現在も行っておりますし、問題がないというふうに考えております。  それから霧でございますけれども、視程計というふうな新しい計器の導入によりまして、霧の観測も無人でございましても自動観測、自動通報というふうなものが可能になってございます。  それからなお、台風等の激しい現象が予想されておりますときには、臨時対応することによりまして先生御指摘のような心配はないものというふうに理解いたしております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 別の質問になりますが、気象関係の事業者の方々に、今度の改正によって気象庁の許認可の権限が非常に強くなるんじゃないか、こういう懸念がございます。例えば、予報士を事業所ごとに置かなければならない、こういうことになるわけでありますけれども、そうなりますと、運用によってはその事業所の存廃を気象庁が握る、こういうことにもなりかねないんじゃないか。あるいはこれまで十七条によって七十二時間までの予報の許可を事実上受けてきた事業者の方々が、今度は一、二日先ということになるとかえって許認可が強まるんじゃないか、こういう懸念もございます。法律が通ってしまえば後は事業者や利用者団体との協議がなくて気象庁だけの判断で政省令をつくってしまうんじゃないか、こういう懸念も聞いています。  そこで、先ほど緒方代議士の質問にもお答えがございましたけれども、もう一度伺いますが、気象事業振興協議会などの皆さんと十分協議をして、そういう機会を設けて、そしてその合意に基づきながら事を進めていくということになるかどうか、ここでもう一回はっきりお答えをいただきたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  ただいま先生の御指摘の御疑念の点につきましてお答えいたします。  まず許可の内容について、かえって今度の法律改正によって規制が強まるんではないか、民間の気象事業者の受ける制約が強まるんではないかというような御疑念につきましては、これは許可の今後の運用の中身につきまして、それによって影響を受ける対象事業者とも十分協議いたしまして、そのような問題の生じないように具体的に柔軟に対応してまいりたいというふうに考えております。  また、法律が通ってしまえば後は事業者とか利用者団体との協議というものを十分考えないで、気象庁だけの判断で勝手にいろいろなことを進めていくんではないか、政省令も決めていくんではないかという御疑念につきましては、今後政令、省令を制定いたします各段階、また具体的な法律の制度の運用の段階におきましても、十分気象事業振興協議会を初めといたします関係者と協議をいたしまして、御懸念のような事態の生じないように配慮してまいりたい、かように考えております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 その点は非常に強い懸念を持っていらっしゃるようですから、ぜひお願いをいたします。  次に今後の気象庁の業務、特にこれからどうなっていくんだろうという点について幾つかお尋ねをいたします。  昨今、気象、地象、水象において過去においては考えられなかったような新たな事態が生じ、国民の懸念が広がっているというふうに思います。そこで、こうした新たな諸現象の観測について現況をお尋ねをいたしますので、それぞれお答えをいただきますようにお願いいたします。  まず最初に、オゾン層の破壊の問題についてでございます。去る三月四日の報道ですけれども、環境保護団体のグリーンピースが、日本など北半球の五カ国の上空でオゾンが再び減少している、日本の場合は正常値と比べ札幌で一三・三%減少しているというようなことを発表しているようでございますけれども、このオゾン層の破壊の現状について、特に日本の状況について観測状況と、そしてその観測した結果について簡単に御報告をいただきますようにお願いいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  まず、オゾン層の観測の現状についてお答え申し上げます。オゾン層の破壊につきましては、国際的な連携のもとに観測、監視を実施することが極めて重要でございまして、世界気象機関、WMOにおきましてはオゾン層等の観測に関しまして全球オゾン観測組織というシステムを推進いたしております。このような状況の中で気象庁はこの国際的観測網と連携をいたしまして、オゾン層及びオゾン層に関係いたします有害紫外線等の観測を行っております。  現在気象庁におきましては、札幌、つくば、鹿児島及び沖縄の国内四地点におきましてオゾンゾンデ及びドブソン分光計によりますオゾンの観測をいたしております。また、南極の昭和基地におきましてもオゾン層の観測を実施いたしております。また、平成元年度には気象庁にオゾン層解析室を設置いたしまして、オゾン層等の観測データを国の内外から収集いたしましてその解析に当たっております。南極のオゾンホール、日本土空のオゾン層、それからオゾン層に関係いたします有害紫外線などの情報をこのオゾン層解析室におきまして分析いたしまして、定期的に社会に公表しているところでございます。  なお、オゾン層の観測につきましては、低緯度地域におきましての観測の強化が国際的に強く要請されてまいっておりまして、気象庁では平成五年度から北西太平洋上の南鳥島におきましてオゾンの観測を開始することといたしております。  以上が日本におきます気象庁のオゾンの観測体制でございます。  次に、今申し上げましたような観測体制によりましてどんなことが最近指摘されているかということについてお答え申し上げます。  気象庁の観測、解析、それから世界気象機関と国連環境計画によります報告によりますと、昨年の南極のオゾンホールの規模は過去最大でありまして、つまりオゾン層が南極の上で破壊されている状況を示しております。さらに地球全体について見ますると、熱帯域を除きましてはぼ全域でオゾン層のオゾン量の減少傾向が確認されております。極を除きます全球的なオゾン量の減少率は十年当たり約三%というふうに理解されております。  一方、先ほど申し上げました気象庁の国内四地点の観測によりますれば、このうちで特に札幌、一番高緯度でございますが、札幌のオゾンの全量が過去十年間に比べまして約六%の減少傾向を示しております。  以上が日本土空におきますオゾン層の破壊に関する現況でございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 非常に恐ろしい事態が進行しているように思うのです。ところが、冷蔵庫やエアコンに用いられている冷媒用のフロンは、今日本じゅうで解体時に回収されないまま空中に放出されています。アメリカなどでは大気浄化法によって冷媒フロンの回収や再利用が義務づけられて、違反者には罰金まで科せられているというふうに聞いておりますが、こういう今のような日本の状況がこれからも続くということになると、長官、人体あるいは生態系に与える事態といたしましてどのような事態が懸念されるのでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  現在、世界気象機関と国連環境計画によります科学的な評価によりますと、一九九〇年代の中緯度におきますオゾンの減少はさらに進み、一九八〇年代に観測されました減少量に匹敵する量がさらに加わるものと予想されております。また南極オゾンホールにつきましては、改正されましたモントリオール議定書の全廃スケジュールに従い、さらに代替フロンの使用もやめた場合、来世紀の後半には成層圏の塩素濃度を、南極オゾンホールが発生し始めた一九七〇年代末のレベルに戻すことができるというふうにされております。  それから、今先生御質問の、このようにオゾン層が破壊されたらどのような影響があるかということでございますが、まず一番心配されますのは、今までオゾン層に吸収されておりました太陽からの紫外線のうちの有害な部分の地上に到達する量がふえるということが懸念されておりまして、これは今のところ主に高緯度で起きているわけでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 人体への影響はどういうふうになるのですか、紫外線による人体への影響は。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  現在のところ、オゾン層の減少によりまして一番心配されておりますのは、先ほど申し上げました有害紫外線の量の増加でございます。これは、一番典型的なものは皮膚がん等の増加の要因になるということが最も心配されているわけでございます。それからさらに、紫外線そのものは地球上の植物等に大きな影響がございまして、例えば海中のプランクトンの生態等にも影響を及ぼすというふうに言われておるようでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 そういう事態なわけですね。  それで、長官あるいは運輸大臣、ぜひ通産省や環境庁あるいは自治省、厚生省などと協議して、とにかく一刻も早く冷蔵庫やエアコンに使われた冷媒用フロンの回収のシステムを確立するという点について、防災官庁としての気象庁は特にそうですけれども、ぜひ化庁に働きかけて国民のこういう懸念を一刻も早く払拭するように御努力をお願いいたしておきます。  次に、地球の温暖化の問題についてお尋ねをいたします。  一九八九年の一月に気象庁は気候問題懇談会温室効果検討部会の報告の予測というものを発表されましたね。これによると、二〇三〇年代には地球全体の平均気温が現在より一・五度から三・五度、海面水位が二十センチから百十センチぐらい上昇するというような予測をしているわけなんですけれども、その後の気象庁の観測は、こうした事態に向かって現在進行している、そういう最悪のシナリオが進んでいるのかどうか、また、九五年後にはIPCCの見直しが行われるというふうに伺っているわけですが、これに対する気象庁の方針についてお尋ねをいたします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  まず、地球温暖化に関します実態の把握という意味で、観測の実情と今後の課題についてお答え申し上げます。  温室効果気体の増加に伴う温暖化につきましては、これも国際的な連携のもとに観測、監視を実施することが重要でございます。このために世界気象機関では、各国の気象機関の協力を得つつ、温室効果気体等の観測に関しまして大気バックグランド汚染観測網を推進いたしております。  このような状況の中におきまして気象庁は、この国際的観測網と連携をいたしまして、二酸化炭素等の温室効果気体の観測を岩手県三陸可及び南鳥島において実施いたしております。また、西太平洋域及び日本周辺海域での洋上の大気及び海水中の温室効果気体の観測を実施いたしております。また、気象庁内に世界気象機関の温室効果気体世界資料センターの役割を兼ね備えております温暖化情報センターを平成二年度に設置いたしまして、地球温暖化に係ります温室効果気体の動向及び気候変動の実態把握に努めているところでございます。  温室効果気体の観測につきましては、海洋を含めました全地球的な観測体制を一層充実いたしまして、長期的なかっ高精度の観測を実施する必要がございます。このため気象庁といたしましては、大気、海洋中の温室効果気体の観測を引き続き定常的に実施いたしますとともに、平成五年度には、南鳥島でメタン、一酸化炭素などの観測を、また海洋気象観測船によりまして有機炭素及び有機窒素の観測を開始いたしておりまして、このような手だてによりまして情報の収集及び観測の強化に努めているわけでございます。  今申しましたようなことを踏まえまして、地球温暖化に関します科学的評価について御報告申し上げます。  国内外の関係機関が積極的な取り組みを行っておるわけでございますが、気象庁の気候問題懇談会の中の温室効果検討部会によりまして一九八九年に報告書を公表いたしております。これも今申し上げました活動成果の一つでございます。  国際的に申しますと、世界気象機関及び国連環境計画が気候変動に関する政府間パネル、IPCCを設置いたしておりまして、一九九〇年に最初の評価報告書を取りまとめていたわけでございます。このパネルと気象庁の温室効果検討部会の報告におきます温暖化の将来見通しは、科学的に本質的な違いはなく、ほぼ同一の結論を得ているというふうに考えておるわけでございます。温室効果気体の排出に対しまして特段の対策を講じない場合、つまり現在のようなままで推移した場合でございますが、その場合には、地球全体の平均地上気温が現在よりも二〇二五年まで約一度C、来世紀末までには約三度C上昇いたしまして、また、海面水位については来世紀末までに約六十五センチ上昇する可能性があるとこれらの報告書におきまして報告されているわけでございます。  一方、全世界の平均気温でございますが、過去百年間に摂氏○・三から○・六度上昇いたしております。これはいろいろなデータの解析等によりまして見積もりに若干の誤差があるからでございます。地球全体の海面の水位は十ないし二十センチメートル上昇したというふうに現在のところ見積もられているわけでございます。この温度上昇は、気候モデルによります、計算機によりますシミュレーションでございますが、気候モデルによって推定されました二酸化炭素等の温室効果気体の増加による昇温率と大まかに一致いたしているわけでございます。  なお、地球温暖化の研究につきましては、気象庁の気象研究所におきまして気候変動のメカニズムの解明に向けた研究を促進いたしますとともに、地球温暖化予測技術の高度化に向けて大気・海洋総合モデルの開発を平成三年度から開始しているところでございます。気象庁といたしましては、これらのモデルによります予測結果の提供などをいたしまして、IPCCによります一九九五年度の報告書の再評価に大きく貢献することができるというふうに考えているわけでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 長官にお願いですけれども、質問に答えていただくようにぜひお願いいたします。事前に質問通告いたしておりまして、例えば今の質問も、気象庁の八九年の検討部会の予測に従ってしているわけですけれども、その後の観測によってそのシナリオのような形で進んでいるのかどうかという懸念があるから質問したわけですから、その点ちゃんと、そうしないと、たくさん質問しようとしていますから、ぜひ長官、お願いします。今の点はそれで結構ですが……。  酸性雨について次にお伺いいたします。  酸性雨についてですが、これは日本海を越えて来るものがあるというような話がされているわけですね。こういうもの、酸性雨についての気象庁としての対応はどんなふうになっているのでしょうか。質問に答えてくださいね。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 酸性雨につきましては、先生御指摘のとおり、日本の国内でのローカルな発生源によるものもございますけれども、日本海を越えて大陸の側からもたらされたものが非常に重要だというふうに考えております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 その観測、それをどうやって観測しているんですか、そういうふうに聞いているのです。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 ちょっと間違いまして大変失礼いたしました。  今申しましたように、大陸の方から日本海を渡ってくるものが重要だということでございまして、そのためにいろいろな観測を行わなくてはならないわけでございます。そのために局地的な汚染物質の影響を受けることの少ない日本海及び東シナ海の海上でデータを取得することにいたしております。これは気象観測船による観測でございます。  それから、気象研究所におきましては、酸性雨の原因物質がどのように移動してまいりますか、あるいは拡散してくるか等のメカニズムの解明や、それを予測あるいは推定するモデルの開発の研究を進めております。このようなときに、海洋気象観測船によりますデータ等の利用がこれらの研究の基礎データとして活用されることになるというふうに存じております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 昨今、酸性雨の被害は非常にあちこちに出ているというような報道などもされています。.  報道などによりますと、出てくるのは環境庁の話ばかりで、何か気象庁の話が出てこないので、担当している我々としては時々寂しい思いをしていますから、長官、もっと積極的にこの酸性雨についても気象庁の仕事ぶりについてPRする必要もあると思いますし、あるいは気象庁としてもっと積極的に取り組むということをお願いをいたしておきます。  次に海象ですけれども、ロシアの例の放射能、また、けさも毒ガスを捨てていたなんというとんでもないような話が伝わってきておりますが、このロシアの原子力潜水艦などが日本海に廃棄をしております放射能の汚染に関する気象庁としての観測の体制、あるいはきょうは毒ガスですから、急に毒ガスと言われてもこれは長官困るでしょうけれども、こういった放射能汚染に関する調査の現況について気象庁の取り組みを御報告してください。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  まず、放射能関係の汚染についてでございますが、気象庁では我が国周辺におきます海洋中の放射能につきましてはふだんから定常的な観測を行っております。放射能対策本部の検討を受けまして、さらに海洋環境の放射能調査を強化する必要が生じました場合には、さらに定常観測に加えまして観測を強化することで協力をいたしております。日本海におきます海洋放射能の調査の強化の一環といたしまして、五月七日からほぼ一カ月間にわたりまして、舞鶴海洋気象台に属しております海洋気象観測船清風丸がこれに当たることになっているわけでございます。  それから、今、毒ガスと申されましたでしょうか、それについての観測は常時行っているわけではございませんが、海洋中に溶けております汚染物質の一つでございます重金属等の観測については従来からも行っておるわけでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 そうすると、五月七日からということは、今もう調べに行っているのですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  五月七日に出航いたしまして、その観測に取りかかっているところでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 それは、結果については公表しますか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 ただいまの観測のデータは、放射能対策本部を通じまして御発表する予定でございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 いや、この委員会に発表しますか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 この放射能対策本部におきましては、各種のデータを検討された上で御発表になるというふうに存じております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 いや、気象庁としてこの委員会に報告をするつもりはないかと言っているのです。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 気象庁といたしましては、要請に基づきましてこの放射能対策本部に観測のデータを提供いたします。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 いやいや、だから、質問に答えてください。この運輸委員会に報告をするつもりはないか、こう聞いているんです。これは懸念があるんですよ。科学技術庁はみんな隠してしまっているんじゃないかという懸念があるんですね。ですから、気象庁としてはこの運輸委員会にそのデータを報告するつもりはないか、こういうふうに聞いているんです。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 委員会の御要請がございましたならば、このデータは公表いたします。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 次に、地震について一、二お尋ねをいたします。  去年の八月二十一日に中央防災会議が、二十年以内に起こると予想されている南関東地域直下型地震について報告をまとめました。千葉県の銚子、茨城県のつくば、古河、山梨県の八代、静岡県の沼津、伊東を結ぶ範囲で震度六以上の地震になる可能性があるという内容の報告だったわけです。八八年の同会議の予測によりますと、地域内の建物の三〇%内外が焼失をする、死者は最高十五万二千人にも達するだろう、こういう報告がされておりまして、これに基づいて中央防災会議は事前の防災対策に重点を置いた大網を定めたところであります。  この大綱に基づく気象庁のとっている具体的な対策についてお尋ねをいたしますが、まず第一に、大綱では気象庁にデータを集中するというようになっておりますけれども、この点はそういうふうになっているんですか。今取り組みは行われているんですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答えを申し上げます。  平成五年度予算におきまして、南関東地域直下の地震の監視強化等を目的といたしまして、地震活動等総合監視システムの改良更新を計画いたしております。  それから、先生御指摘の昨年の八月に中央防災会議で決定されました南関東地域直下の地震対策に関する大綱を受けまして、気象庁は関係機関との間で緊密に連絡をとり合いながら、観測の強化と予知に有効なデータの蓄積、予知手法の開発、基礎研究の推進、気象庁へのデータの集中による常時監視の充実の三点に取り組むことといたしております。  今後関係機関の協力を得まして、今申しましたような体制を強化いたしまして、一層監視体制の強化を図りたいというふうに考えております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 要するに、直下型地震の場合は予知がなかなか困難だというふうに聞いているわけですね。中央防災会議の大綱でもとにかく事前の防災、つまりちょっとでも早く連絡してというようなことが、それに備えるというようなことが言われているわけですね。今の関連機関等と相談してということなんですけれども、私もこの地区から出ている国会議員なんですが、とにかく一秒でも二秒でも早くそういうことが各方面に連絡をされて対処がとられるような、そういう研究やら、あるいは対策をとにかく早く、政府の中央防災会議が二十年以内には起こる、こう言っているわけなんですから、二十年以内といったっていつかわからないんですけれども、そう言われてしまうと、我々の方はそれに対処するために、どうなっているんだ、こういう国民の皆さんから要望を受けるわけですから、ぜひ気象庁としてできるだけ早く、予知はできないまでも、その情報ができるだけ速やかに伝達されるような努力をしてもらいたいということを強くお願いをいたしておきます。  まだたくさんお聞きしたいことがありましたけれども、次に移ります。  次に、気象とかかわりがあります例の花巻の事故について、先日運輸省の航空事故調査委員会の経過報告を私どものところへ届けていただきました。これらにつきましてお尋ねをさせていただきます。  ここに四月二十日付の河北新報がありますが、「人災の疑い濃厚」という、こんな大きな見出しになっていますね。それから日経も今こちらにありますけれども、日経なんかの記事もそうなんですが、この報道によりますと、こうした「人災の疑い濃厚」だというような大見出しになったのは、どうも運輸省の航空事故調査委員会が十九日に記者会見をして、そして運転の未熟さが事故の原因となった可能性がある、これは河北新報の記事です。日経では「「高度な技術が求められる強風下で、経験の浅い副操縦士に操縦を任せたのが事故の原因」との見方を示した。」というような報道がされているわけなんですね。  そこでお尋ねをいたしますけれども、そういう記者会見をしたのがだれで、あるいは、だれでというのが言いにくければ、こういうとにかく運転の未熟さが事故の原因だというような発表を運輸省がしたのかどうか、その点をひとつお尋ねをいたします。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えをいたします。  航空事故調査委員会におきましては、現在事故原因の究明のための調査を実施しているさなかでございまして、人災の疑いがあるか否かも含めまして原因を特定するような記者会見をいたしました事実はございません。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 なるほど。そうすると、この河北新報などの中で運輸省の事故調が、事故調査委員会の調査官の方々が言っているやに報道していますけれども、こういう事実はないということですね。この報道に見られますように、報道では事故調の記者会見、こう言っていますけれども、その後会社の幹部なんかの対応も含めて、運転の未熟さが事故の原因なんだ、こういうような予見あるいは世論がどうも花巻の事故についてつくられてしまったような気が私はするんですね。そういう世論が正確な事故調査委員会の調査に障害になりはしないかという点についての懸念を持っていますけれども、そういう懸念はしなくていいですね。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 先ほど御説明いたしましたとおり、私ども、現在航空事故調査委員会設置法、それからICAOの基準等に基づきまして、厳正な調査を実施しているところでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 質問に答えてちょうだい。そういう人災というような予見や世論がつくられてしまっているけれども、そういう懸念はないですね、障害になっていませんね、こう聞いているんです。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 私ども、そのようなものにはいささかも影響されることなく厳正に調査を実施しているところでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 ぜひ厳正な調査をしていただきたいというふうに思います。  実はもう一つ、新聞の報道が世論なりあるいは私どもに与えている一つの予見になってしまっているんですけれども、副操縦士が運転していたからというようなことが言われるのですね。そうすると、機長というのはベテランだけれども、副操縦士というのは未熟者なんだという予見あるいは世論が何となくできてしまっているような気がするのです。  しかし、副操縦士に対しても大臣の技能証明が発行されているわけでありまして、その点では機長とは変わりがないわけであります。機長さんなどの話によりますと、実際には副操縦士の方々の方が若くて運動神経も発達しているから我々より上手ですよと言う機長さんもいらっしゃるのですね。そういうことがあるわけで、副は未熟だという議論ができてしまっているような感じが私はするのです。そういうことがあっては技能証明を出す運輸省としてはよろしくないと思うのですけれども、どうなんでしょうか。

松本健治運輸省航空局技術部長

○松本(健)政府委員 先生御指摘の副操縦士の操縦の件でございますけれども、新聞、世論、ある意味では無免許運転をしているかのような理解がもしあるとすれば、これは当を得ていないのではないかというふうに私ども思っております。  御存じのように、副操縦士と申しましても、当該機を操縦するための技能証明をちゃんと持っております。また、そのほか、計器飛行を行うための技能証明を持って操縦しているわけでございまして、一たん機長に事があれば、機長にかわって操縦できる能力を持っているわけでございます。そういう意味では、無免許運転のようなとらえ方をされているとすれば、これは当を得ていない点はあろうかと思います。  しかし、副操縦士から機長に、いろいろ訓練していく過程での訓練の仕方というものは、やはりそれなりの経験を積みっつ実施していくということで安全を保っているというのが実情でございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 今の松本さんの言うとおりだと思うのですよ。何か世の中には無免許運転のように伝わってしまっているような感じがありますね。これはやはり積極的に運輸省はそうじゃないんだということを国民にPRしていきませんとまずいのじゃないかというふうに思います。  実は、今回の事件、副操縦士が運転をしていたわけで、それは社内規程に違反をしていたわけですね。この間運輸省から、経過報告の後また一枚紙が回ってきまして、その後、運輸省は各社を調べたのですか、副操縦士が社内規程に違反をして操縦桿を握ったりなんかしている事例がないかどうかというのは調査をなさったみたいですね。そういう報告書が回ってきましたね。あの報告書の中では、ほとんど各社全部違反はない、こういう報告書だったような気がするのですけれども、その後、ちょっと私調べてみたのですね。そうしたら、各社でこの社内規程というのはばらばらなんです。ばらばらというのかな、いろいろあるんですね。  例えば、今回、JASの社内規程でいうと、発令後六カ月未満の副操縦士の方は、着陸は実施することは認められていないわけですね、JASの場合。ところが、JALの規程だと、これは別に、着陸することは認められているわけですね。これは事実かどうか、もしあれなら答えてもらいたいのですが、私が調べた限りでは、JALの規程では着陸することはできる。つまりJASの規程は、JASの中の過去のいろいろな事故の影響、教訓を得て、JASとして相当他社に比べると厳しい社内規程をつくっている、私はこの社内規程を比べてみましてそういうふうに思ったのですけれども、そういう理解でいいのですか。JASの規程はほかの社の社内規程より相当厳しいというか、事故が起こらないように非常に厳しい規程になっている、こういうふうに理解していいのでしょうか。

松本健治運輸省航空局技術部長

○松本(健)政府委員 先生御指摘の副操縦士に操縦をさせるときの乗員の資格の問題でございますけれども、先生御指摘のように、日本エアシステムにおきましては確かに、機長、操縦士ともに発令後六カ月の経験を有していなければ副操縦士に操縦させることはできないということになっております。  また、今先生御指摘の日本航空の例でございますけれども、日本航空の場合の副操縦士の要件については、経験期間の要件、今のJASの六カ月というようなことはございませんけれども、当該空港における乗務経験というものを求めております。また、機長につきましては飛行時間についての要件を定めている、こういう状況でございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 だから、JALの場合でいえば、一回だけ花巻に行ったことがありさえすれば、六カ月未満の副操縦士が着陸させることもできる、横風の問題は別ですよ、それは別にすれば着陸することができる、こういう規程になっているわけですね。つまり僕が聞いているのは、JASの規程は他社に比べて厳しいですね、こういうことを聞いているんです。そうですか、部長。

松本健治運輸省航空局技術部長

○松本(健)政府委員 そういう点につきましては、日本航空の場合と比較してみますれば、操縦士の要件はより厳しいというか、その辺、要するに機長との組み合わせの問題もありますので一概には言えませんけれども、事実だけを申すれば、先ほど言いましたように乗務経験、そこの空港へ行った経験、それから片や六カ月ということでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 経過報告のその見取り図を見せてもらったのですが、これは、私は航空機というのは全くの素人なんですけれども、一言で言うと、この副操縦士の方は神わざ的に惨事を防いでいるんじゃないかというふうに思ったのです。前脚が破損をした状態で、蛇行しながら、最後、滑走路の中にぴたっと停止をさせているわけですね。こういうのは相当技術的に見て、普通で言えば滑走路の外へ飛び出してしまうんじゃないかと思うのです。前輪がない、つまりそういう意味では運転不能な状況で、翼なりあるいは尾翼を作動させたりしながら飛行機を制御したんだろうと私は思うのです。そういう点で言うと、この副操縦士の方は相当な技能を発揮したんじゃないか、大変な運動神経を発揮したんじゃないか、こんなふうに思うのですけれども、これは素人判断なんでしょうか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  先ほど来御説明いたしておりますとおり、事故にかかわ保るパイロットの操縦の面も含めまして、この原因について調査中でございます。したがいまして、パイロットの操縦につきまして、その是非を云々する段階には現在ございません。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 いや、別に是非を云々しているんじゃないのです。素人としてあなたのような専門家に、前脚が破損したと経過報告に書いてある。前脚が破損したということは、滑走路の中で方向を決められなくなってしまうわけでしょう。あれ、前脚でやるんじゃないの、方向は。ところが飛び出さないで、滑走路の中に戻してきていますね。ということは恐らく尾翼でやったんじゃないのですか。ですから、そういうことについて、その是非を聞いているんじゃない、事実を聞いているんです。そういう操縦をしたのじゃないか、通常で言えば飛び出してしまうんじゃないか、それが、前輪がなくなってしまった状況でちゃんと滑走路の中へとめているんだから。その事実を聞いているんだ。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 先生の御意見でございますが、私ももちろん素人であります。素人でありますけれども、やはりお客を輸送するという立場で、その監督の立場から申し上げますと、確かにJASと日本航空とは差があるかもわかりませんが、この届け出というものは、こういうふうにやりますということで、内部規程といっても運輸省の許可をとって内規を決めておるわけであります。そこで、副操縦士になって六カ月以上たたないと離着陸はしない、できない、こういう規程になっております。それからもう一点は、横風の場合、これは先生の御意見にはなかったわけですが、横風の場合も、これは操縦桿は機長が握らなければいけない、こういうことになっております。  ですから、私は、そのことを改正するのは別として、決めてある以上はそれを守ってもらいたい。それから今の横風の場合、これは危険であると思ったら着陸しないでそのまま飛び立って、やはり他の空港に行くとか何とか、いずれにしても私は、乗客、人を輸送することでございますから、絶対に決まったことは守って、しかも安全にやってもらいたい。  事故調査委員会の問題は、いろいろ御意見ございましたが、事故の調査をしていただくことをお願いしておりますので、原因をつまびらかにしてもらいたい、こう思いますけれども、やはりJASだけでなしに、JALもANAも、どの航空会社も、やはり安全ということは絶対に守らさないと、また、守ってもらわないといけない、こういうふうに思っておりますので、その点御了承をいただきたい、かように思う次第であります。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 もう大臣のおっしゃることは全くそのとおりです。おっしゃるとおりだと思うのです。社内規程をきちっと遵守しなかったことは、それはもうとんでもないことだ、本当にそう思っています。  ただ、きょう私が質問しておりますのは気象庁に関連したことで質問しておりまして、この上さらに御質問いたしますけれども、今お話があった横風の問題ですね、こういうものに対する運輸省としての、あるいは気象庁としての、航空気象の問題で質問したいと思っておりますので、今大臣のおっしゃられたことはもう全く私も同様に考えておりますので、そういうことに立って質問をさらに続けさせていただきます。  じゃ、経過報告の方、そのものについて幾つかお尋ねをしたいと思いますけれども、経過報告を読んでだれでも気がつく特徴は、事故の時間が特定されていませんね。経過報告には十二時四十四分ごろというふうに記載をされておりますし、それからボイスレコーダーを見ますると、こちらでは十二時四十三分というふうに考えた方がよろしいのかなと思いますし、風向・風速自記記録を見ますると、これは私のところに届いている経過報告でいうと、十二時五十分ぐらいのところを事故時というふうに指示してありますね。事故の時刻については特定できたのですか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  経過報告におきまして本事故の発生時刻を十二時四十四分ごろとしておるわけでございますけれども、これは花巻空港の官制通信官が事故機が着陸した時間を記録したものに基づくものでございます。そしてボイスレコーダーの記録内容の時刻は、今申し上げました官制通信官の記録に基づきまして、機体の接地時刻をほぼ十二時四十四分として掲載したものでございまして、この経過報告の注でも述べているとおり、おおよその時刻でございます。  なお、先生が御指摘になられました風向・風速自記記録の事故時の箇所が約五十分ごろに見えるということでございますけれども、これは非常に正確に記したものではございません。大体風速がこの程度のときに事故が発生したという目安で記載したものでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 そうすると、十二時四十四分ごろということでもう特定をしているということでよろしいのですか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  最終報告書を作成するまでにこれを調整いたしまして、正しい時刻に、秒の単位にまで合わせるつもりでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 そうすると、今のお答えですと、まだ経過報告であって、特定された時刻ではないということですね。恐らくそうだろうと思っていたのです。  あのボイスレコーダーの記録だとかで十二時四十三分ごろというふうになっておりますけれども、風向・風速自記記録を見ますると、その時間、十二時四十三分ごろは、これは素人の私が読んでですが、風速でいうと四十五ノット以上、風向は二百四十度から三百十度ぐらいのところを振れているように見えます。見取り図によりますと、あの飛行機はタッチダウンマーキングのずっとはるか手前で着地をしておりますね。飛行経過の中でも、「機体が急激に沈下しこという記載がございます。また、「滑走路に残された痕跡」という項では、「前脚及び両主脚がほぼ同時に接地したとみられる跡が認められこういうふうに記載されているわけです。これは、機長さんとかあるいは操縦士の方々に聞くと、飛行機がおりていくときに同時に着くなんということはないわけで、とにかく後輪の方からおりていくように必ず飛行機を操縦するというわけですから、こういうことを総合しますと、いわゆるウインドシアによる事故だというような想定も成り立つのじゃないかというふうな、そういう感想を私は経過報告を読ませてもらって感じました。  この事故について、そういう可能性もあるのかどうかですね。ウインドシアによる事故というようなこともあるのかどうかという点についてお尋ねをしたいと思っています。実は成田で九〇年の三月二十四日にキャセイ・パシフィックのL1011がハードランディングした事故というのは、あれはウインドシアによも事故だというふうにされているようですけれども、そういうことなんでしょうか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  まず、花巻空港での事故に対します気象の影響につきましては、現在引き続き調査をしておるところでございますけれども、現在までの調査におきましては、ウインドシア等異常な気象の存在は私どもつかんではおりません。また、先生御指摘のキャセイの事故につきましては、ウインドシアということではございませんので、やはり横風が非常に強かったという事故報告書になっております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 花巻の場合、ウインドシアじゃなくて横風が急に追い風に変わったとか、そういうことも含めて風の影響による事故という可能性はないのですか。--とにかく横風なり、急に追い風に変わったなど、風の影響による事故というふうに見られる可能性は全くないのですか、この花巻の事故について。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答え申し上げます。  強い西風の中で進入をいたしまして今回の事故が生じたことは、これは事実でございます。ただ、風の影響がどのようなものであったか、事故に対してどのようなものであったかは現在調査中でございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 気象庁にお尋ねしますけれども、花巻の場合に風の情報は操縦士に対してどういうふうに伝えられるのですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  操縦士への気象情報の伝達についてでございますが、風の情報におきましては、滑走路の着陸帯付近に風向風速計を設置しておりまして、二分間の平均風向、それから風向の変動幅及び最大、最小風速をオンラインのリアルタイムで航空局の花巻空港出張所及び日本エアシステムの総代理店でございます運航事務室へ配信いたしております。また、滑走路のデータにつきましても同じでございまして、これらのものは適切に飛行機の方に伝わっていたというふうに考えております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 花巻空港もそうですけれども、日本の空港の場合には横風用滑走路がない空港が非常に多い。一方、横風によるあるいはウインドシアなどによる、これは先ほどの話によるとキャセイ・パシフィックの事故がそうだということでしたけれども、そういう横風による事故とか、あるいはアメリカ等ではウインドシアによる事故などが伝えられているわけです。  気象庁に伺いますが、そういうことが現実に起こっていて、その中で航空の安全のために、あるいは航空気象について一層正確を期し、同時に操縦士席にリアルタイムに伝えるようにするために、気象庁としてどういうふうな方針で対処していこうというふうに考えているのでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 今の事故の関係で申し上げますと、花巻空港におきましては、WMO等の規定に基づきまして滑走路の両端に風向風速計を設置いたしておりまして、先ほど御説明申し上げましたように、風向風速のデータをリアルタイム・オンラインで航空局の空港出張所及びエアシステムの代理店にお伝えしているわけでございます。これは観測でございますが、そのデータを受けました場合には、航空機の特性あるいは飛行場の特性等を配慮いたしまして、航空機の運航者が危険な状態を避けていただくということが基本ではないかというふうに思っております。  それからさらに、これらについてどのような技術的な進歩が必要かということでございますけれども、空港の周辺におきます風の分布を立体的に調べますために、気象研究所におきましてはさらにドップラー・レーダー等というふうなものの研究を進めておりまして、第六次空港整備五カ年計画におきまして、これは平成三年度からの五年計画でございますが、新しい航空気象ドップラー・レーダー導入を一部の空港で図るということを計画いたしているわけでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 これは気象庁に聞きますけれども、運輸省の事故調査委員会あるいは専門官などの中に気象庁の職員の方が行って、つまり気象の専門家が事故調査委員会に気象庁から派遣されているとかそういうことはあるのでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 事故調査委員会の中の構成につきましては事故調査委員会の方でお答えになるかと思いますが、要請によりまして気象庁の方からはデータの提供等いたしているわけでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 人は行っていないわけだね。事故調査委員会に聞きますけれども、その調査委員会の中にはそういう風の専門家というような方々はいらっしゃるのですか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  航空事故調査委員会には航空気象の知識を十分に持っておりますパイロット、航空管制官、航空管制情報官などが配置されておりまして、調査を実施しております。また、事故が発生した場合には気象庁からも航空事故の解析に必要な詳細な資料を提供していただき、事故の気象解析を行っておるところでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 先ほどお尋ねいたしましたように、この事故は世間の印象でいえば人災だというような感じで受けとめられていますけれども、先ほど来の事故調の御答弁では、そういうことだと断定しているわけでは全くないという御答弁でした。つまり、これから検討していく、その中で風の問題についても当然検討している、こういうことでしたね。  今回、事故調査委員会は一般的な関心の深さにかんがみて経過報告ということで中間報告をされましたね。どうなんでしょうか、そういう関心の深さにかんがみ、また今のお話ですと、要するに本当の気象としての風の専門家が事故調の中にいらっしゃるということでもなさそうですから、その設置法の中にある聴聞会を開いて、関係者や学識経験者あるいは風の専門家などの意見をお聞きをするつもりがないかどうか。この点いかがでしょうか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  聴聞会を開くかどうかという点につきましては、今後調査を進め、その進展状況に照らしまして、その時点で判断していきたいというふうに思っております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 いや、法律、法文によると一般的な関心の高いときは聴聞会を開く、こういうふうになっていますね。あなたのところから来た経過報告の頭書きにはまさに一般的関心が高いことにかんがみ、こういうふうになっているわけですね。したがって、その経過報告をそういう理由で公表しているというわけですから、これはぜひ聴聞会を開いて、そういう風の専門家などの意見をぜひ聞いてもらいたいと思うのです。いかがですか。それはぜひ開いてくださいよ。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えさせていただきます。  先生からきょういただいた御意見も十分参酌させていただきまして、今後の進展状況に合わせて判断させていただきたいというふうに思っております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 それは強く要請をいたしておきます。  次に、今回の事故で乗客の誘導について、これまた一部の報道では客室乗務員などが極めて不適切だったというような報道がされました。私はそういう報道に接しました。事故調査委員会の結果はどうなんでしょうか。これは実はJASの社内では措置は適切だった、そういう神田武さん、これは取締役ですけれども、この方の名の文書で措置は適切だった、こういう文書が、社内はそういうことで話がなっているのです。事故調として、客室乗務員の誘導について不適切だというふうな見解があるのですか。

玉置佑介運輸省航空事故調査委員会事務局長

○玉置説明員 お答えいたします。  客室乗務員による乗客の避難誘導、こういう面につきましてはもちろん現在鋭意調査中でございますけれども、これまでの調査の段階では、特に不適切な点があったという事実は私どもは受けておりません。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 最後になりますが、空港の防災体制について一言だけお尋ねいたします。今回の事故の場合には、三つの幸運が重なって、幸いにも大きな犠牲者が出なかったというふうに聞いております。一つは風下に火がついた、機体の風下に当たる部分に火がついた、それから非常口がすぐにあいた、それから乗客が満席でなかったというようなことで大きな犠牲者が出なかったと言われておりますけれども、改めてこの事故で第三種空港における医療体制とかあるいは消防体制ということについて、私は国会として、政府として関心を持つ必要があると思っているのです。  今、空港をどこの自治体でもつくってほしいということになっておりますけれども、どうもそれに伴って、例えば救急医療の体制がICAOの基準どおりになっているかどうか、あるいは消防の体制も、どうも聞くところによると消火器ぐらいしか備わっていないような空港さえあるやに伺っておるのです。この際、第三種空港を含めて全空港に対してこうした消防体制なりあるいは救急医療体制について、運輸省としてきちっと調査をして、そしてすべての空港において、あってはいけないことですけれども、こういう事故が起こった場合の消火の体制なりあるいは救急医療体制について整えるというふうにしていくつもりはないかどうか、ぜひやってもらいたいと思うわけですが、いかがでしょうか。

松尾道彦運輸省航空局長

○松尾政府委員 ただいま御指摘いただきました第三種空港の問題でございますが、従来からICAOの基準に従いまして消防体制あるいは緊急医療体制の整備を進めておりまして、現在では徐々に改善されておりますが、はっきり申し上げまして、先生御指摘のとおり完全ではございません。  まず、消防体制でございますが、近隣の自治体消防のお力添えもいただいておりまして、現在四十七空港、いわゆる地方公共団体設置管理の空港がございますが、消防面では特に離島空港を中心にいたしましてまだ三分の一程度が不十分な点がございます。それから、救急医療体制でございますが、担架とかあるいは添え木等あるいは医療のキット、こういうものを整備することになっておるわけでございますが、これはまだ三分の二程度の空港において不十分な点がございます。私どもの国が設置しております一種、二種空港は全部充足させておりますので、こういう関係で引き続き努力しなければならない、このように考えております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 大臣、この第三種空港の整備は今のように医療、消防体制の整備等がまだまだというところが相当あるようでございますから、ぜひひとつこの点、運輸省におかれましても指導及び援助をしていただくようにお願いいたしておきます。  さて、事故といえばもう一つ、本当に驚きましたのがJASの三二五便とアメリカ軍機とのニアミスの事故でございました。この四月二十二日に起こった事故ですけれども、ACASをJASが、装備をしていなければ衝突という大惨事になりかねなかったということなんですが、そういう認識 に運輸省は立っているのでしょうか。

松尾道彦運輸省航空局長

○松尾政府委員 今回のニアミスについて、私ども非常に重大な認識を持っておりまして、今回、結果的には非常にうまくいったわけでございますけれども、この問題は大変大事でございますので、直ちに在日米軍の方にも申し入れ、文書による要請もいたしておりまして、今後の調査のため若干の時間はかかりますが、こういうことのないように努力しなければならない、このように認識いたしております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 私がお尋ねしたいのは、そういう重大な惨事が引き起こされかねないような非常に緊急な事態だった、そういう認識に立っているのですかというふうにお尋ねしているのですね。局長の答弁はそのとおりだということだと思いますが、重ねてお尋ねします。そういう認識でアメリカ軍と交渉しているのかどうか、その点をお尋ねいたします。

松尾道彦運輸省航空局長

○松尾政府委員 今の事実関係は、機長とかあるいは飛行記録等の調査を綿密に行っております。また、在日米軍にも必要な資料もお願いいたしておりまして、今先生の御指摘のような認識のもとに作業を進めさせていただいております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 国民が大変な不安を持った事態でございますから、ぜひそういうことで対処していただきたいと思うわけです。  雫石の後に、当時の佐藤内閣は航空交通安全緊急対策要綱を閣議決定をして、軍事空域と民間航空路との完全な分離を図ったわけですけれども、今は一体どういうふうになっているのですか。今は分離されているのですか。

松尾道彦運輸省航空局長

○松尾政府委員 先生御指摘のとおり、昭和四十六年八月に航空交通安全緊急対策要綱を定めまして、これに基づきまして防衛庁とも協議いたしまして、現在完全な分離といたしまして、訓練空域につきまして水平的な分離、それからもう一つは垂直分離、さらには時間分割方式、こういった格好によりまして現在二十四カ所の訓練空域を防衛庁に行っていただいておりまして、完全な分離方式で進めさせていただいております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 いや、その完全な分離ということですけれども、時間差を決めて、ある時間は――これは、今のは防衛庁だけでしたが、アメリカ軍も含めて、時間によって空域を分離している、そういうふうな事実もあって、雫石の後のような完全な空域の分離ではなくなってきているというふうな懸念を持っています。  この点については、時間がなくなりましたからこれ以上質問いたしませんが、結局こうした緊急な、あるいは大惨事を引き起こしかねないような事態が起こるのは、軍事空域のすき間をくぐるように大量の民間機が飛び交う、あるいは民間機の空域を米軍機が横切っていく、そういう日本の空域の状況が先日のような大事故になりかねない事態を引き起こしたという意味では、運輸省に対する国民の期待は、まずやはり米軍や防衛庁ときちっと交渉して、その軍事空域を撤廃あるいは大幅な削減を図ってほしい、あるいはまた特に管制権ですけれども、これは運輸省において特に米軍などからは返還を求めて一元化してほしい、こういうのが国民的な運輸省に対する期待だろうと思っています。この点、運輸省のお考えはいかがなんでしょうか。

松尾道彦運輸省航空局長

○松尾政府委員 防衛庁、米軍との空域調整につきましては、極力、安全確保の観点から今一生懸命やらせていただいておりまして、実は米軍が実施いたしております、今先生の御指摘になりました進入管制業務の返還問題でございますが、ことしは三月に日米合同委員会の中の民間航空分科委員会がございまして、私どもの首席安全監察官が出席いたしまして、現場でそういう要請を行っておるわけでございますけれども、米側は運用上の問題から今直ちには困難だという見解を示されております。しかし、現実には例えば横田空域につきましては昨年の六月、一部返還、実際上の空域を制限いたしました。また、ことし七月、島根県の石見空港を開設いたしますが、その段階では岩国空域の一部返還をいただく、こういう格好で随時必要に応じてそういう御協力を賜っているところでございます。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 最後に大臣にこの点お尋ねをいたしたいわけでございますけれども、最後に申し上げましたように、日本の空の管制権、これは完全に、那覇も含めて運輸省において一元化するということに向けての大臣の御決意、及び特に軍事空域の縮小、これは平和の時代に入っているわけですから、そういう軍事空域の縮小ということに向かって防衛庁あるいは米軍と交渉をしていただくに臨んで国民の皆さんが非常に強い期待を大臣に対して持っておりますから、ぜひ大臣の御決意を承って、私の質問を終わりにいたします。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 先ほども申し上げましたが、我々運輸省として一番大事なことは、安全、安心、それから信頼、これであります。花巻空港、またニアミス、また羽田におけるANAの事故、こういうことを考えまして、特に航空機の問題につきましては徹底的な安全、安心、信頼、乗客が大丈夫だという信頼がなければこの航空行政はうまくいかないことは当然であります。  その中で、今先生が言われましたように訓練空域の問題あるいは管制の問題、このことについては徐々にやっておりますけれども、早急にできるだけの交渉をして心配のないように前進をしていくように努力をいたしたいと思っております。

常松裕志日本社会党・護憲民主連合

○常松委員 よろしくお願いします。終わります。

森田一自由民主党

○森田委員長 東順治君。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 気象業務法の一部改正について質問を申し上げます。  私は、本法案の審議に先立ちまして、改めて日本の天気予報というものがどのぐらいの確率なのかというふうに考えてみました。このゴールデンウイークの間、実は週間天気予報というものがどのぐらい当たるのかずっと調べてみました。改めて認識をしたのですが、大変よく当たるのですね。昔はフグを食べる前は気象庁、気象庁、気象庁と三回言えばあならないということが言われていたようなこともありましたが、この五月一日から六日までずっと見てみますと、そのうち四日間はぴったり当たっているのですね。六日間のうち。四日、五日、この二日間が、時々晴れ後曇り、それから五日は時々晴れ後曇り、こういうことなんですが、現実は四日、五日とも晴れだったということで若干違っていたということで、改めて大変なものなんだなというふうに私実感をいたしました。  したがいまして、天気予報に対する国民的ニーズというのはますます高まっているということも十分うなずけるわけでございます。それだけに、この法案が官民の役割分担というところをきちっとこれから国民のニーズにおいてやっていこうではないかということで、実に重要な法案であるなど改めて実感をいたしました。  したがって、今後ますます天気予報というものに対するニーズが高まり、威力を発揮する。それだけに、官民の役割分担というものを明確にしていく、本当に力を発揮する法案の一部改正なのか、あるいは逆に、そういう名のもとに官民の役割分担というのが実はマイナスの形で下手をすると出てくるのではないかというようなことで、極めて重要な法案の審議である、このように私は改めて認識をいたしました。  そういう前提のもとに幾つかの質問をさせていただきたいと思います。・  最初に、気象庁の配信データ利用者協議会というものがございます。これは気象庁のデータの利用者の総意を集める機関、こういうふうに伺っておるのですけれども、この団体は、気象庁のデータ活用について民間の利用者の総意をまとめて気象庁に要望を出す、こういうことで気象庁の肝いりでつくられた協議会である、このように伺っております。この法案を提案する前から実は存在する唯一の公式の団体である。この団体につきまして気象庁はまずどのように認識をされておられるのか、伺いたいと思います。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  気象庁の配信データ利用者協議会がございまして、現在気象協会が暫定的に行っております配信事業の実施に当たりまして利用者の意向を反映すべく結成していただいた協議会でございます。  データ配信を今後民間気象業務支援センターから行うことになりましても、やはり利用者の団体の方の御意向というものは非常に重要でございまして、利用者の意向の反映は不可欠でございます。それらの意向の取りまとめに当たっては、これからも同協議会の御努力に期待しておりまして、その協力のもとに配信事業を進めていきたいというふうに考えているわけでございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 利用者の意向を反映させることは不可欠であるというもとにつくっておる、これからも大切にしていきたい、こういう答弁であったかのように思います。私もそのとおりだろうと思うのです。官民の役割分担ということを考えたときに、今の長官のおっしゃった考え方が実は非常に大事なポイントであろう、こういうふうに思います。  本年の三月二十四日に気象庁長官にあてて出されましたこの協議会からの要望・意見書というものがございますね。これに気象庁としてどのように対応をなされたのか、その辺はいかがですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答えいたします。  先生御指摘なさいましたように、三月二十四日付で気象庁配信データ利用者協議会から、民間気象業務支援センターを設立する場合は同協議会と十分な協議を尽くし、最善の方法を選択すること、それから、気象予報士制度の導入に伴って、民間の気象事業の自由な活動の領域を広げるとともに、新制度への移行時に混乱を招くことがないことというふうなことを中心といたします要望書をいただいております。  これに対しまして、同協議会の御要望を踏まえまして、今後同協議会の意向も反映させるということで同協議会の御了解をいただいております。その意味で、今申しましたように、協議会の御意向を事業に反映させていくことをこの点で御了解していただいたわけでございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 協議会の御意向を十分に反映させたということでこの法案が出てきているということなんでしょうが、ところが、この要望ないし意見というものを私、見させていただきますと、民間気象業務支援センターというものを設置することにつきまして、この協議会は、「会員が話し合いの上、料金・運営方法等に関しては自主的に決定し、配信を受けているので、現在の気象情報配信体制で何の混乱も生じていない。」こういう意見を述べられているのです。つまり新しいセンターをつくる必要はございませんよという意見を述べておられる。しかも二番目に、「データ利用者協議会として、支援センターを設置して欲しい旨の要望を出したことはない。」こういうふうに言っておられる。  こういった意見、要望というものが出ている。ところが、今回は一部改正ということで支援センターを設置するというものが出てきている。ここに大変な乖離があるわけで、今長官は、その意見、要望というものを十分反映してそれでもってこの法案だ、こうおっしゃったわけですが、大変答弁に私は矛盾を感じるわけでございます。したがって、この気象事業振興協議会、あるいは今言いましたこのデ利協ですね、気象庁配信データ利用者協議会、あるいはまた報道機関といった関係者の意見というものを十分に調整した上で、その反映をした上でこの法案が審議の対象として出てきておるのかどうなのか、これを改めてもう一度確認をさせてもらいたいと思います。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  三月二十四日にいただきました要望書は先生御指摘のとおりでございますが、そのときに気象庁長官から協議会の代表の方に御説明申し上げまして、先ほど申し上げました今後とも利用者の意向を反映していくということで御了解をいただいているわけでございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 まあこれでずっと押し問答みたいな形でやっても時間的にあれなんですけれども、大切なことは、やはり実は利用者協議会の方なんかにお話を伺ってみますと、どうも私たちの要望というものがきっちり受け入れられていないようだというような、やはりネガティブな反応が非常に強いんですね。そういう意味で、その長官の今の答弁と、この協議会の皆さんや民間業者の皆さんのこの法案に対する受け取り方というのは、真っ向からやはり事実としてバッティングをしておる、こういう事実があるわけでございます。  したがって、今後ますますその辺のところが重要になってくるわけですから、今までにも増してこの民間事業者の皆さんの意見や協議会の皆さんの意見、そういったものを十分に反映をする、間違いなくきちんと意見を反映させていくということをもう一度確認をしたいと思います。長官、大臣、恐縮ですがこの辺についていかがでしょうか、よろしくお願いします。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  気象事業振興協議会は法案そのものに反対しているわけではなく、今後の具体的運用の検討に当たっての協議を求められたものでございまして、気象庁としても十分協議する旨をお答えし、御理解をいただいておりますので、今先生御指摘の点につきましては、これからも十分配慮をいたしましてきちっとやっていくつもりでございます。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 今長官からお答えをいたしましたが、やはり非常にデータも多くなりますし、また局地的な問題もさらに多くなってくるであろうし、またこの予報その他の問題が技術的にも非常に進歩をしてくるであろう、こういうふうに思いますのでございますから、まずこの予報にしても、地震にいたしましても火山にいたしましても、世界的なレベルのやはりトップを行くような我が国の気象庁にいたしたい、こういうふうに思う次第であります。  そこで、少し意見が違っておるのかもわかりませんが、今後十分話し合いをして進めていくように努力をいたしたい、かように思いますので、ぜひとも先生からもまた皆さんにその点を御了承いただくようにお願いをいたしたい、かように思う次第であります。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 官民の役割分担という非常に大切な、我が国のこの気象データをいよいよ本格的に民間も力を発揮して、これから今のアメリカ並みに大きく広げていこうという非常に大事な出発点でございますので、くどいようでございますが今の点、要するに民間事業者の皆さんの意見や要望というものはきちっと大切にして反映をさせながら今後進めていく、この方向でぜひともお願いを申し上げたい、そのように思うわけでございます。  そこで、この支援センターの設立ということでございますけれども、現在、先ほどもちょっと触れたんですが、データ利用者協議会、この民間の要望をまとめる機関として協議会がある。それで今度は、実際に配信業務というものを行っている財団法人日本気象協議会というものがある。それでこの報告、連絡を受ける気象庁、この三者の協力関係の中で実は今回支援センターを設立する、そういういわゆる分岐配信業務というものを主とするそういうセンターの設立の趣旨というのは、既にこれまでも十分満たされてきっちり回転をしておるわけですね。それで、先ほどの三月二十四日の要望書の中にも、私触れましたけれども、現在の気象情報配信体制で何の混乱も生じていない、こういう状況でございます。  そういう中で既に既存の配信経路というものがもう確立をされている、つまり日本気象協会がその公益事業としてこの配信分岐というものをやっておられる。そしてそれに気象庁、それからデータ利用者協議会というものがあって、この三者の協力でもって実際は既に配信経路というものがある。そういう中で、先ほどもちょっと申し上げましたように利用者も余り望んでいない、なのにわざわざ新しい法人、新しいセンターというものをここに設立しようとしている。これはわざわざ経費をかけて、それは出発当初は小さい規模で少人数でということになるかもわかりませんが、やはり設立されたらば、歳月とともにそれに対するニーズがいろいろ出てきたり、設備投資とかいろんなことが出てきてやっぱり膨れ上がっていくもので、そうするとやっぱり当然経費をかけていくことになるわけでございまして、これは行革の方向ということから考えてもむしろ逆流した形じゃなかろうか。既にもうその機能を発揮しているものがその三者の協力体制であるにもかかわらず、別の法人組織というものをここにつくろうとする、これが私はどうもよく理解できないわけでございます。  この点について長官、それから大臣の方から明確なる御答弁をお願いしたい、このように思います。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  現在気象協会が暫定的に気象庁の保有する情報の配信事業を実施しております。が、気象協会自身も一ユーザーであることから、より透明性の確保されました措置が講じられることが望ましく、指定する法人の新設、既設を問わずそのような観点から関係者にも御相談しつつ対応してまいりたいというふうに考えているわけでございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 透明性の確保で云々ということでございますけれども、そうするともともと財団法人日本気象協会というのは公益法人としてこの種の機能というものを遂行するということで設立をされた。ところが、この気象協会に任しているとまあ透明性の確保とかいろんなことで問題が生じるので支援センターというものをつくった、今こうおっしゃいました。じゃ、もともと公益事業としてこういう仕事をしてくださいということで、配信業務ということを気象協会にやらせるということでつくった気象協会、それが今も現実に回転をしておって、まあ公益、収益と両面あるんでしょうけれども、公益部門も現実にあって、それで気象協会じゃできないから支援センター、こういうことであれば、公益業務の遂行に関して気象協会に何らかの懸念があるのかどうなのかというふうに思ってしまうんですが、この点はいかがなんでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 現在やっております配信事業というふうなものは暫定的なものでございまして、これからやってまいりますデータの配信事業はさらに多くのデータの配信が考えられるわけでございます。各事業者がその方々みずからの業務に最適なデータの入手形態を確保するとともに、気象庁の業務が効率的になされるような指定法人に配信事業を行わせることといたしたいというふうに考えております。  財団法人日本気象協会をセンターとして指定する方法も考えられますけれども、協会はみずから許可を受けて予報業務を営んでいることから、配信事業が公平に行われるよう現時点では別法人を指定するのが最も適切であると考えておりますが、これらのことを含めまして今後いろいろと検討してまいりまして、利用者の方々の御意向を反映させまして最適なものを考えていきたいというふうに考えております。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 気象協会というのは、公益部門と営利の部門というのは割合的にはどのくらいの比率で今やっておられるのでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  収益部分が一、公益部分が九というふうに現在のところ概略――失礼申し上げました。逆でございまして、収益が九でございます。それから公益部分が一でございます。大変申しわけございません。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 一瞬びっくりいたしました。今おっしゃるとおりだろうというふうに私も伺っています。  ところが、民間の気象事業者がまだまだ弱体のときに気象協会が民間の仕事も肩がわりをしなければならなかった、そして民間を育てなければいけなかった、そういったことも現実の経過としてあったわけです。ところが、その所期の目的も十分果たして、民間の中からもそういう強い気象業者もずっと育ってきておるというような状況が今ということではなかろうかというふうに思うわけでございます。  そこで、今のように公益と収益が一対九というようなすごいアンバランスな状況になってしまっている、もうまるで民間の業者とほとんど変わらないという内実になってきている、そういう日本気象協会、財団法人というものを、本来のバランスをもう一度回復させて、そして公益業務などを、本来の業務をきちっと半分くらいでやらせていくというような、運輸省、気象庁として行政指導をきちっとやっていくようなことが今の時代にマッチしているのだろうし、本来の仕事をさせる本来の正常な姿なのだろうし、同時にまた行政改革という本来の姿に、流れの中にあることではなかろうか、こういうふうに思うわけでございます。  そういうことから考えれば、そういうアンバランスを横に置いたまま新しい支援センターをつくるというようなことだけが先行してしまうものだから、例えばマスコミ報道等で新しい天下り先がまたできるのじゃないかみたいなことにどうしてもなってしまうわけですね。その辺のところを、これは大臣にもぜひお答え願いたいのですが、それでは長官から、それで大臣もどのようにお考えになられるか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  公益部門の役割分担を明確にする等ということも考えまして、今後のセンターのあり方について十分に考えていきたいというふうに存じております。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 気象協会が収益が九、公益が一というような、ちょっとアンバランスのような感じをいたします。先ほど長官がお答えいたしましたように、どちらがいいのか、どうすれば本当にこうした情報を民間を通じて国民に配信できるかというようなことをいろいろ検討したはずでありますが、もう一度よく検討をいたしまして、国民また民間業者に安価で配信ができるように努力をしてみたい、かように考えておる次第であります。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 それでは、続きましてこの支援センターの業務内容について伺いたいと思うのです。  例えば、私が個人的に支援センターから気象情報というものは受け取ることができるのでしょうか。もしできるとすれば、その際のデータというのは生データなのか、あるいはある程度加工されたものを受け取ることができるのか、この辺はいかがでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  このセンターから配信されますデータは、一次データと申しますか生データでございます。(東(順)委員「それでは私は受けれるのですね、個人として」と呼ぶ)はい。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 それでは、生データということは、全く加工というか手を加えない、そういう生データということで認識させていただいてよろしいのですね。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 今の生データということでございますが、若干の説明を追加させていただきます。  気象庁から出ております生データと申しますと、例えばある地点におきます風向風速でございますとか雲量でございますとか雨とかというふうなものが生データでございます。ただ、コンピューターで処理いたしますために、そういったふうな符号は一種の、例えば気温なり温度なりというふうなものをさらに符号化いたしまして圧縮した格好でコンピューターあるいは通信処理をいたしておりますので、そういう意味では、生データでございますけれども、通信あるいは情報処理に適したような形式で書かれている生データというふうに御理解いただければ幸いでございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 私は素人なのでよくわからないのですけれども、法案の御説明の際に見せていただいたチャートで、支援センターから民間事業者にデータというものが行く、同時にまた情報産業に同じくデータが行く、ケーブルテレビとかパソコン通信等、こう書かれていました。実はここの支援センターから情報産業等に行くデータというものが商品みたいな形で加工された形でおりていくのだったらば、逆に民間のそういう事業者と競合するか、あるいはまた圧迫をするようなことになるのではないかということを率直に申し上げて懸 念じておるわけでございます。  したがって、今いう生データ、それがどの程度の生なのかあるいはどの程度加工されたものなのかということが、私、素人なものですからもう一つよくわからないので、もう少し詳しく御説明願いたいのです。つまり、これまで気象協会なんかが配信していたそういったデータというものと、今回支援センターが配信するデータ、比べてみたときに、生とか加工というところがどこがどう違うのか、その辺の御説明をお願いしたいと思います。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答えいたします。  このセンターは民間気象事業の発達のために気象庁の保有しております情報を提供するものでございまして、民業を圧迫するような加工処理等を行うことは考えられません。むしろ民間におきます円滑な気象業務の遂行のために必要であるとして求められれば、利用しやすい一定の通信処理は行うことは考えられますけれども、他の民間の気象業者を圧迫するような加工処理をいたすことは考えておりません。  それから、センターが提供する情報も他の民間気象会社等に提供するものと同じでございまして、気象庁の保有するデータでございまして、センターが独自にいわゆる商品的な加工をして提供するものではございませんので、先生御指摘のように他の民業を圧迫するというふうなことはないというふうに理解いたしております。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 それでは改めて確認をさせていただきます。  この支援センターの業務内容として、気象庁からのそういう生データだけを分岐配信して、データの加工やシステム化、そういったものは一切行わない、したがって、民業を圧迫したりあるいは競合したりはない、こういうことであるということを改めて確認させていただいてよろしいですね。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  今先生が御指摘になりましたように、気象庁の保有する情報をそのまま提供するものでございまして、御指摘のように民業を圧迫するような加工データを提供するものではございません。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 それでは続きまして、料金の問題を若干伺いたいと思いますが、今、マスメディアは無料であるとかあるいは民間気象事業者は有料であるとかさまざまな情報があるようでございます。したがって、このデータ利用の費用負担について、要するにどういうことなのか、その辺のところを簡単に御説明をお願いしたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  センターが行う情報提供業務は、官民の役割分担による総合的気象サービスの提供を推進するために行うものでございまして、営利性を排除する性格のものでございます。したがいまして、費用負担につきましては、気象情報の分岐配信装置の運用費、気象庁とセンターを結ぶ回線費用、そのほか維持管理にかかる費用等、いずれにいたしましても実際に配信に要する実費の限度にとどまるものであるというふうに御理解いただきたいと思います。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 実費負担の限度にとどまるものである、こういうことですね。  そこで、今度は地域間格差から来る実費負担というところをちょっと伺いたいのですが、支援センターから気象予報士への配信手数料ということで、地方と中央の人の場合、実際その距離があるわけですから、通信費の費用負担にいろいろな差がやはり出てくるのではなかろうか、こういうふうに思うわけです。こうした配信の実費負担の差についてどういう見解を持っておられるのか。  というのは、例えばこれまでの気象協会という組織であれば、全国的にもうしっかりと網の目のように組織が網羅されておるわけですね。したがって、各方面に北海道本部や東北本部、東海本部、関西、福岡とあって、その上でまた管内の出先機関という形でぴしっと組織的に網の目が張られている。ところが、支援センターというのはこれから東京にぽつんとできるだけなんでしょう。どんな感じになるのでしょうかね。全国的な組織になっちゃうのですか。もしならないとすれば、やはり旧来のこの気象協会の組織なんかを使っていればむしろそういう費用負担なんという格差というのは出てこないのだけれども、逆にこういう新しいセンターをつくることによって、全国ネットをされていないがゆえに新たなる費用負担の格差が出てくるのじゃないかということも実は懸念しておるわけです。その点もあわせていかがでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、いわゆる中央と地方とでユーザーがそのかかる費用について格差を生ずるというようなことはもとより好ましいことではないわけでございます。センターの行う業務は、性質上、地方の利用者に対しても料金面も含めて適切に行われる必要があるところでございます。したがいまして、気象庁といたしましても、地方の利用者に不公平とならないよう配信の方法、料金等につきまして適切に指導監督を行ってまいりたい、かように考えております。具体的には、センターが地方にも合理的な配信システムを整備することで地方の業務に適切に対応できると考えております。  これは、センターの機能と申しますものは、いわゆる気象庁の保有する各種の気象情報というものをユーザーに提供する配信システム、いわゆる機械装置的なものを主軸に使いましてきちんと情報が提供できるようなシステムとして御理解いただければいいのではないかというふうに考えておるのでございますが、要するにそういった配信のシステムでございますので、各地方にもそういうシステムを配置することによって地方の人が不公平になるようなことは防げる、かように考えております。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 ぜひともそういう不公平というものがないように、出発でございますので、しかも官民役割分担という極めて大事な出発でございますので、きめの細かいそういう配慮のもとでぜひ行っていただきたい、こういうふうに思います。よろしくお願いします。  続きまして、この法案から離れまして、JRのワンマン列車につきまして質問を進めたいと思います。  今、全国で過疎地とかいろいろなところでワンマン列車というものが走っておるわけでございますが、この運行の実態につきまして、特に二両、三両のワンマンカ―というものがどういう走っている分布なのかということもあわせてまず最初にお伺いしたいというふうに思います。

秦野裕運輸省鉄道局長

○秦野政府委員 JRにつきましては、いわゆる御指摘のワンマン運転でございますが、主として地方のいわば閑散線区と申しますか、いわゆる幹線ではない線区を中心といたしまして、いわゆる省力化ということを目的として、安全性の確保を十分図りながら実施しておるわけでございます。  実態でございますけれども、旅客会社のJR六社につきましては、平成五年当初で全営業キロ二万百十九キロございますが、そのうち約二七%に当たります五千三百七十六キロメートルの線区でワンマン運転が行われております。ただ、これを列車キロの比率、つまり一日当たりのワンマンの走ります列車キロを全体の列車キロで割りましたもので見てみますと、JR北海道では一七・二%、東日本で二二一%、東海で四・四%、西日本八・三%、四国が二二・五%、九州三・五%というふうになっておりまして、JR全体では、いわゆる列車キロの比率では五・九%ということでございます。  それから、編成両数でございますけれども、基本的にはJR西日本あるいはJR九州では一両編成から三両編成まで、それからその他の各社では一両ないし二両編成でございまして、いわゆる三両編成で運転しておりますのは阪和線、それと九州の香椎線、この二線でございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 そこで、このワンマン列車を導入する際の条件ということについて伺いたいと思います。  どのような条件下でこのワンマン列車というものが導入されるのかどうか。いかがでしょうか。

秦野裕運輸省鉄道局長

○秦野政府委員 基本的には二本の運輸省令で定められております。  まず一つは、鉄道運転規則というものがございまして、ここでは線区の状況あるいは列車の運行状況、列車の組成などによりまして、列車防護に当たる係員、つまり車掌でございますが、列車防護に当たる係員を乗務させなくても支障がないというふうに判断される場合に限りましてワンマン列車の運行を行うことができるというふうに定められております。  それからもう一つ、普通鉄道構造規則という省令がございまして、これはワンマン運転を行います場合の車両の設備ですとかあるいは構造といったようなものの要件について定められておるわけでございます。  具体的に、ワンマン運転を行おうとする場合には、沿線の状況ですとかあるいは混雑度、編成両数というようなものを勘案しながら、安全の確保に努めるように各社を指導しておるところでございます。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 そこで、先ほど局長から出ました三両編成はJR九州関係と西日本とおっしゃいましたか、二線だけだとおっしゃいましたね。その一つであります香椎線というところに実は私この間行ってまいりました。それで、実際にワンマン列車というものがどういうものなのかということを体験乗車してみたんですが、実態についてちょっとお聞きいただきたいんです。  まず、香椎線という線は、福岡市という大きな百万都市がございますね、その福岡市のすぐ近郊のベッドタウンの地帯、つまり香椎というのは福岡市東区香椎といって市内なんですね。つまり百万都市の、もう百三十万ぐらいありますが、百三十万都市の本当にベッドタウンを走っている、そういう線なんです。ここの香椎線で、香椎駅というものを起点にして、西戸崎という方面に行くのと宇美という方面に下るのと合わせて百八十一本列車が走っているわけです。この百八十一本の列車のうち百十六本がワンマンなんですね。しかも百十六本のうち百十本が二両から三両連結のワンマン列車なんですね。つまり運転手さん一人で二両から三両の列車を走らせている、これが百十本走っておるわけでございます。  それで、数的な推移というのはどうなったんだろうかなと思ってずっと調べてみたら、乗車人員と降車人員を見たときに、昭和六十一年、つまり今から五年ちょっと前ですか、昭和六十一年、一九八六年十一月で乗車人員が五千二百五十人、降車人員が五千三百五十人、今度は平成四年、一九九二年、これは四月七日の調べらしいんですが、平成四年時点で乗車人員五千二百五十人が実に一万一千六百六十六人にふえている。降車人員も当然のごとく五千三百五十人から一万一千五百四十人にふえているんです。実に二倍以上ふえているわけですね。六千三百二十九人、五千八百八十九人という人数がふえておるんです。何を意味するかというと、ベッドタウンですから次々と人が移り住んでくる。しかも福岡市の、もう市内の中のベッドタウンですからどんどん人が移り住んでくるから、当然のごとくわずか数年間で倍のように、人口、住民の数がふえてくるわけです。  ところが、この香椎線がワンマンというものを導入したときは、最初は一両ワンマンだけを導入したんですね。これが昭和六十三年、まだまだ人口が先ほど私が紹介しました六十一年時点とそう変わらない、乗車人員が五千三百三十七人、降車人員が五千六百五十一人という時点で一両ワンマンを導入している。そして先ほど言いました平成四年、二倍以上にどんと人数がふえている、この平成四年のときに、人数がふえたんだからといって確かに車両の導入も非常にふえているわけです。ところが、三両連結、二両連結のワンマンをここで導入しているわけですね。だから、お客さんを運ぶにおいては列車の箱数や本数はふえているから十分なんでしょうけれども、運転手さんが一人で運転するというワンマン列車ということで導入しているわけです。しかも駅が十六ございまして、その十六の駅のうち三つの駅が無人駅なんですね。つまり駅員さんも駅長さんもいらっしゃらない。そういう状況なんです。  そういう状況の中で、現場で運転手さんにいろいろお話を聞いてみたり、私も乗ってみたりしたんですが、やはりいろいろなことが起こっているんですね。例えば、香椎駅というところから乗りまして、実はこの間ワンマンのために脱線事故を起こした酒殿という駅があるんですが、ここの駅なんかは無人駅なんですね。そうすると、例えば高校生が香椎駅から乗っかる、酒殿におりるとしたら、無人駅ですから、しかもワンマンで一人の運転手さんが運転しているわけですから、車内で当然検札も何もないわけですから、一駅だけ切符を買って、そしてきせるをして、それで無人駅でおりるということだって十分可能なんですね。そういった事柄とか、例えば金曜日の夜なんか、高校生たちとかそういうのは翌日土曜日休み、この金曜日の夜なんかは、二十時五十八分とか二十時十一分とか二十時五十九分というところまでワンマンでずっとやっているんですね。で、二両、三両で運転している。  どういうことがこれまで起こったんですかと聞いたら、やはり最後尾に乗っかっている高校生なんかがもうたばこなんか吸い放題、それで、それを注意しなければいけないけれども車掌さんがいない。何とか運転手さん、注意してくださいと最前列まで来てお客さんが言ってくる。そうすると運転手さん、しょうがないから駅でとめて、自分一人で最後尾まで歩いていって、それで、君たちは何しているんだと言って注意をする。じゃ、その間、運転席はどうなったんだろうかといって僕は逆に心配になるわけですね、空っぽになっているわけですから。それで、注意したとして、また発車したら、今度は、きょうの運転手は生意気だとか言って高校生が列車の中のシートを、こんなことあったのかなと本当に僕はびっくりしたのですが、窓からほっぽり出したというようなことで、ワンマンというようなことが図らずも学生、高校生なんかの風紀上やはりそういう非行というものを発生させる土壌になっていたり、温床になってしまっているということも現実にございました。  こうやって挙げていくと、もう切りがないぐらいにいろいろなことがありました。最前列の運転台の横にバックミラーがあります。このバックミラーを見たって、当然ですけれども、後ろを見たときに一車両部分しかやはり見えないわけですね。ところが、その後ろにもう一両、もう一両とつながっているわけです。もう一両、一両は、これは実際は全然見えないという状況になるというようなことで、いろいろな実態がございます。  したがって、こうした乗客サービスあるいは安全な運行ということに関して、こういうワンマン線区なんかに対して当局として実態の把握というものはどのようにされておられるのか、この辺はいかがでしょうか。ちょっと長くなりましたけれども、よろしくお願いします。

秦野裕運輸省鉄道局長

○秦野政府委員 いろいろな点から御指摘いただきまして、私どもの方もその一部につきましては承知をいたしております。  確かに御指摘のとおり、香椎線はワンマン化運転を行いまして以来乗客数が増加しておりまして、当初は最大乗車効率が約九四%程度でございましたけれども、現在では、現在と申しますか昨年で一二七%ということで、確かにお客様の数がふえておるということは事実でございますし、また、それに対応いたしまして車両数をふやしてきたということも御指摘のとおりでございます。  ワンマン化を三両化にするにいたしましても、当然のことでございますけれども、安全につきましては十分配慮をしております。ドアの開閉あるいは列車が何か事故があった場合の防護措置等々につきましては、当然のことでございますけれども、ルールに従って確保されておるというふうに考えておるわけでございます。ただ、お話のように三両の後ろの方でいろいろ非行問題があるとか、あるいは駅が無人なので不便であるとか、いろいろ御指摘もあるわけでありますが、現在では、例えばラッシュ時間帯には車掌さんを乗せるとかあるいは無人駅も、お客さんの多いときには巡回で駅員さんを配置するとか、いろいろな手を講じておるわけでございますけれども、ただいま先生お話しのような、たばこを吸ったりいろいろなことがあるというのは、必ずしも鉄道事業者のみで解決できるという問題でもない面もございますので、学校あるい警察当局等々とも相談をしながら何らかの適切な措置を講じていく必要があるんじゃないかというふうに私どもも考えております。  いずれにしましても、お客様の利便向上のためにどういう方法が一番望ましいか、さらに会社との間でも検討させ、善処したいというふうに考えております。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 今言ったのはほんの一例なんですよ、局長。それで、要するにワンマンというものは何で導入されたかと最初に伺ったのは、やはり乗降客が少ないから合理化とか採算性とかいうようなことでワンマンというのは導入されておるわけですね。ところが、こういうベッドタウンみたいなところはさっき言いましたように乗降客がどんとふえているわけです。ふえていて、ではふえたことに対して対応しなければいけないからといって車両はふえている。一両が二両、三両になっている。ところが、ワンマンというものは変わっていないわけですね。そこに僕は恐ろしい落とし穴があるのじゃなかろうかと思うのです。ワンマン車両の導入の条件はどうですかと先ほど伺ったのはここなんです。.というのは、届け出制なわけですね。届け出制ということは、要するに事業主がワンマンにしたいからということで、それなりの書類をそろえて、そして事業主の印鑑で届け出ればいいですよ、こういうことになる。こういうふうになると、やはり最終的に事業者の判断で入れたい、こうなれば、事業者は当然のごとく採算ということを考えるわけですから、先ほど言いました非行の温床になっているのじゃないかとか、乗客の安全だとか、あるいはバックミラーがよく見えないだとか、どうのこうの、そういう運転手さんの安全走行、当然それは考えられるのだけれども、やはりそれよりも、事業者なんですから営利、採算性ということがどうしても優先される。そこに起こってくるところが、人口はふえたんだから車両はふやせ、だけれども、ワンマンでいいんだという発想にどうしてもなるのじゃなかろうか、私はこう思うのですね。  ところが、私たちがワンマンをイメージしたときに、運転手さんが当然座ったまま運賃を授受するという、普通のバスのワンマンをイメージします。ところが、私が乗ったところの香椎線のいわゆる改造車と言われるワンマン列車、これは従来私どもが乗っている普通の電車と何にも変わらない、車掌さんが乗っていた電車と何にも変わらない。運転手さんが先頭にいる、ドアをどんどん途中で幾らでも開いたり閉じたりしている、しかも無人駅すらそこにあるというようなところで、これはどう考えても、乗客の安全性とかモラルの問題とか、そういったことで問題があるのじゃなかろうか、私率直にそういう印象を受けました。  したがって、合理化とか採算というようなことだけを追い求めていくのじゃなくて、営利ですから当然採算性というのも求めていくわけですけれども、同時にそこには常に利用客という人たちがいるわけですから、その利用者の立場に立って、料金もきちっと公平に取られなければいけないし、そのためには運転手さんが座ったまま運賃を受け渡し、授受するという車両構造になっていなければいけないというふうに思いますし、閑散線区だったら一両編成の列車に限定してワンマンにするとかそれ以上は、どんどん人がふえてきたんだから車掌さんがついたところの普通の列車で対応するとか、あるいは、今、夕方のラッシュまでもワンマンがどんどん走っていますね、少なくとも朝夕のラッシュ、朝は乗せているみたいですが、朝夕のラッシュにおいてはワンマンは外すとか、いろいろな具体的な努力というものをすべきではなかろうか、私はこういうふうに思いました。  そこで、先ほど伺いましたように、こういう乗客サービス、安全運行ということに対して、当局としてこういうワンマン線区に対してぜひ検査をされるべきであろう、私はこういうふうに思うのです。今まで、香椎線区、特に三両などというワンマンが走っているところで検査をなさったことは経過としてあるのでしょうか。

秦野裕運輸省鉄道局長

○秦野政府委員 先ほど来種々お話がございましたけれども、確かに制度としては届け出制になっております。ただ、先ほど申しましたとおり、ワンマン化を行うに当たりましては当然我々としても一定のルールと申しますか、安全問題なり、あるいはお客様の扱いの問題なりについての一定の枠と申しますか、ルールを持ってやっておるわけでございまして、御指摘のとおり、いたずらに営利に走る、それで安全をおろそかにするということがないように、厳重に監督をしておるつもりでございます。  最近では、香椎線につきましては、平成元年度に九州運輸局の方で監査を実施しておりまして、平成二年度には運輸本省の方からの監査ということで行っております。こうした監査の機会を通じましてその実態を把握し、改善すべき点は、当然のことでございますけれども、厳重に指導をいたす所存でございます。  また、先ほどお話にございましたように、朝夕、夕方におきましても原則としましては、お客様の多いときは車掌さんを乗せて運転をしておるということで、朝夕は原則として車掌さんは乗せた運転をしておるということで、多客期等についてはそれなりの対応をしておるようでございますけれども、なお万全を期すように指導してまいりたいというふうに考えております。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 今、平成元年度に検査をなさったというふうに御答弁がございましたけれども、私が先ほどから言っております三両、二両のワンマンが導入されたのは平成四年でございます。だから状況がもう一変しておるわけです。だから、この三両、二両のワンマン運行ということに対する安全性とか乗客サービスという点で、これは一両とかその前とは全く違うわけですから、ぜひ実際に検査をなさるべきであるというふうに私は思うのです。これは最後に大臣にも御所見をぜひ伺いたいと思っておるのです。  それと、今もございました、夕方はワンマンは避けているというようなことですが、これは、朝はラッシュなのでワンマンじゃなくて車掌さんがついた列車を走らせている。ところが最近の夕方は、皆さんが帰ってくる時間帯とかがそれぞれ広くなっていて、この時間が強烈なラッシュだということはない、全体的に広くラッシュなので夕方は運行していますという現地の話でございました。  そういうことで、いずれにしても大変乗降客の多いところだけに的確な対応をして、私たち周辺の利用者が安心して使えるようにという配慮をぜひすべきであるというふうに私は思いましたので、質問させていただきました。  大臣、最後に、今のやりとりをずっと開いていただいていましてどのようにお感じになられたか、率直なるところをお願いしたいと思います。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 今局長からお答えをいたしましたが、朝夕の百何十%というような乗客の時期等々、実態をよく、最近の状況を調査いたします。  届け出事項でございますけれども、これは運輸省が許認可が多い、多い、こう言われておりますので、今、許認可事項にいたすというつもりはございません。しかし、やはり運輸省の設置法に基づく指導監督、こういう意味でひとつよく検討して善処してまいりたい、かように思う次第であります。

東順治公明党・国民会議

○東(順)委員 指導監督というところで適宜具体的に、また時宜を得た指導監督をぜひ行っていただきたい、このように思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。  以上で私の質問を終わります。

森田一自由民主党

○森田委員長 佐藤祐弘君。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 今回の気象業務法の改正は、これまで基本的に気象庁の独占だった天気予報を民間の事業者もできるようにしていく、支援していくという大変大きな改正だというふうに思っています。私たちは、もちろん気象庁がいろいろ国民の税金を使って観測して得ているデータでありますとか、そういうものは国民共有の財産でありますし、天気予報も別に専売ではない、独占物ではないだろうと考えてきておりましたから、今回の法改正にはそういう点で賛成であります。同時に、この機会に幾つか関連してお伺いしておきたいと思います。  最初に気象庁長官にお伺いしたいのですが、気象庁の事業の根本といいますか根幹は、防災気象情報ですね。的確な防災気象情報を提供していく、国民の生命、安全を守る、国土の保全、こういう点で非常に重要だと思います。また、より精度の高い天気予報で国民の利便を図っていくということだろうと思うのですね。ですから、今回の法改正に当たりましても、これによって業務縮小とか防災体制の弱体化とか、そういうことは決してあってはならない、そう考えますが、その点が第一点です。  むしろ、いろいろ御説明を受けたりしておりますと、一方で民間業者へのセンターをつくっての支援と同時に、国民向けの一般天気予報は精度の向上を図っていくとか、防災気象情報については迅速化、高度化を進めていくんだというふうに説明をされておりますが、この点で、具体的にどういう計画なり展望をお持ちなのか、長官にお尋ねをしたいと思います。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答えいたします。  気象審議会の第十八号答申で、気象庁は、今後、天気要素に密接に結びついております集中豪雨あるいは豪雪、海陸風等、気象学で申しますとメンスケール現象と呼ばれております中規模気象現象について量的な予測を行って、その精度を一層向上させ、これによりまして防災気象情報及び一般向け天気予報の内容の高度化を図るべしというふうな提言を受けております。  この答申の趣旨に従いまして、今申し上げましたような情報の提供の内容の高度化に努めてまいる所存でございます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 それはわかっておるのです。その具体的な、こういう点の観測は強化していくんだとか、これまでやっていなかった予測もチャレンジしていくんだとか、いろいろなことをやっていらっしゃるのではないかと思うのですが、そういう具体的な計画とか展望をお答えいただきたいということです。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 かなり細かな技術的な話になってまいりますけれども、今申されました具体的な技術開発でございますが、まずメンスケールの現象を予報するために、メンスケールの数値予報モデルの改善に努めております。また、それらの出力を使いまして具体的にそれから天気予報をするためのいろいろなソフトウエアというふうなものの開発も進めておるわけでございます。また、豪雨、豪雪等に関係いたしましたいろいろな現象を、レーダー観測あるいは気象衛星ひまわりの観測、あるいは先ほど申し上げました数値予報のメンスケールモデルの出力からそういった現象をいち早くキャッチいたしまして、的確な予報を出すためのいろいろな予報の道具立てと申しますでしょうか、あるいはソフトウエアというふうなものを現在盛んに開発しているところでございます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 わかりやすく言いますと、こういうことでいいでしょうね。予報の民間事業者へのいろいろな支援ということが一方であるわけですが、同時に防災情報、天気予報、これは気象庁の根幹的な役目だ、それについてもさらによりよくしていく、つづめて言うとそういうことでよろしいでしょうね。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 今後とも一般的な天気予報及び防災情報に関する仕事は気象庁の業務の根幹ということで、これからもますますそれの技術開発あるいは精度向上に努めてまいるわけでございます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 支援センターの問題ですが、なぜ気象庁内ではなくて別に支援センターをつくる、こういうことにしたのでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  センターの業務を気象庁みずからが行わないで、別途センターという法人を指定して業務を行わせる理由いかんという御趣旨かと存じます。  気象庁かなの配信を希望いたします利用者の保有している計算機器というものの性能、特性というものがまず非常に多様であり、その更新の時期というものもそれぞれに異なっている。特に最近は、情報通信関係の技術開発というものの進歩も非常に著しく、情報機器の進歩というものも非常に顕著である。それから情報通信をめぐる環境の変化もまた大きい。さらに配信を希望いたします利用者の変動も常ならず、予測が非常に困難である。  こういったユーザーサイド、配信を必要とする、また求める利用者の多様な要請及びその変動に柔軟にこたえ、データを配信していくためには、データの分岐システムに高度な機能を付加し、利用者のニーズに合わせて適時にこれを変更していく必要がある。これにはそれなりの相当の額の機器あるいは業務量というものを必要とする。このような特定の情報利用者のための少なからざる支出というもの、負担というものを一般財源で、一般的なもので負担するということは、費用負担の公平の観点から好ましいものではないというふうに考えておるわけでございます。  また、サービスの内容の面につきましても、気象庁がみずから配信を行う場合、このような対応というものを業務の余力の範囲内で実施していくということは困難でございまして、あえて行おうといたしますれば、限られた数の希望者に対する均一なサービスとして実施せざるを得ない。そういうふうになりますと、利用者としても、ユーザーといたしましても、情報機器の進歩を十分に享受できない、他の情報サービスに比較して非常に劣悪な環境のもとで業務を行わざるを得なくなる、また、新規参入も非常に困難になる、いろいろな弊害が出てくる。  それから、そのような状況の中にあっても、なおかつ今度は情報を提供する気象庁のサイドでも、利用者の受信ミスへの対応その他の業務につきまして職員に大きな負担がかかってくるというようなこともある。また、場合によっては気象庁のシステムの更新、気象庁が行うべき気象業務の改善、高度化のために必要なシステムの更新にも障害になるような事態も生じ得ないとは限らないというようないろいろな問題が想定される。  これに対しまして、配信を目的とする指定法人を別途つくりまして、そこに配信を目的とする業務を行わせるということになりますれば、これはユーザーの要望に柔軟に対応できるシステムというものが構築できる。それによって個々の利用者のそれぞれの事情に応じたサービスを適切に提供すみことが可能になりますので、ユーザーとしてもみずからの業務に最適なデータを入手することが可能になるということであり、同時にまた配信側の、配信元といいますか情報を提供するサイドの気象庁の業務負担というものも相応に軽減される、そして本来の職務に専念することができるというようなメリットが考えられるというようなことで、独立の法人に配信業務を行わせようというふうに考えているということでございます。  特に数値予報の格子点データは極めて大量のデータであり、今後提供を予定いたしております情報の中でもとりわけ重要なものの一つになるかと思いますが、これは非常にボリューム的にも多い。これを多数の部外利用者に対して円滑に配信するということは、当庁の施設の余力の範囲内では不可能である。指定法人の業務として配信体制を整備することができますればこの配信も可能になるわけでございまして、民間における気象事業の一層の振興が可能になってくるのではないか、私どもとしてはかように考えているところでございます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 大変詳しい御答弁がありましたが、時間もありませんので、もう少々簡略にお願いしたい。  今のこととの関連で二つ確かめておきます。  一つば、いろいろなユーザーの多様な要望にこたえなければならないので、その点では外でつくった方がいいのだということがありましたね。この場合の多様なニーズ、要望というのは何らかの加工もあり得るということなのですか。それともそうじゃなくて、データの提供の時間的な問題とか量的な問題とか、その範囲のことなのでしょうか。  それともう一点は、これまでは防災機関とNHKには気象庁から直で行っていますね。一部、他のテレビとかには気象協会のMICOS経由で行っていますね。それは同じようなルートで今後とも行くのでしょうかという点と、先ほど有料化は考えていないというお話があったけれども、こういう非営利の公共的な、あるいは学術的なところへの資料、情報提供は当然無料でやるべきだというふうに思いますが、その点についてお答えいただきたい。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  先生の最初の御質問は、多種多様なユーザーの要望に対しての配信というふうなものがデータの加工を含むかどうかという御質問というふうに理解いたしております。  今申しましたユーザーの多種多様の要望と申しますのは、データの加工を意味いたしておりません。データの種類が非常にたくさんでございますので、あるユーザーはたくさんの種類のうちのあるものが欲しい。あるいは、数値予報の格子点データでございますと大気を立体的にカバーいたしておりまして、非常に広い範囲のボリュームをカバーしておりますけれども、あるユーザーにとりましてはそのうちの一部でいいというふうなことがございますのでございますので、データの加工ではございませんで、データの区分けと申しますか、そういうふうなことを意味するというふうに考えております。  それから二番目のことでございますが、特に防災情報等というふうなものの配付の仕方が今後、今までと違うのかどうかというふうな御質問だというふうに理解いたしております。  これにつきまして若干説明をさせていただきますと、気象、津波あるいは高潮、波浪及び洪水の予報を行ったときというふうなものは、気象庁は警報事項を気象業務法の法律の条項に従いまして指定機関に通知しなくてはなりませんので、これは気象庁が義務としてそのような機関に御通知申し上げておりますので、これは現在もそうでございますし、今後もそのとおりでございます。     〔委員長退席、佐藤(敬夫)委員長代理者     席〕

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 センターについて、けさ以来の議論もありましたけれども、なかなか具体的に浮かんでこないという問題があるのです、概念の説明はありましたけれども。それでお尋ねしたいのですが、気象協会との関係はどうなるのか。気象協会にセンターの役目をやってもらうということも可能性はあると思うのですけれども、そうはしないと決めているのか。そうはしない場合は、この気象センターの中にあるいわゆるMICOSの中の生データの配信部分ですが、そこだけを取り出すということになるのでしょうか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  現在、気象協会は御承知のとおり暫定的に気象庁の保有情報の配信事業を実施いたしておりますが、気象協会自体、気象予報会社としての性格、許可事業者としての性格も持っておりまして、ユーザーとして情報を得ているということがございますので、仮に気象協会に配信事業を行わせるというようなことになりますと、公平性の確保等の観点から透明性を確保する何らかの措置が必要になってくるというようなことでございまして、絶対的に気象協会であってはいけないというふうに決めているわけではございませんが、そういった現状を踏まえて考えるときには、指定する法人については別途の法人であるということにも合理性があるかなというふうに考えている、そういうことでございます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 支援センターについてはもう少しお尋ねもしたいのですが、時間もありませんし、ただ一つ、これは要望をしておきたいのですけれども、予算とか人員とか、どれほどの機器を置いてかとかいうのもいろいろお尋ねしても、なかなかはっきりしないのですよ。数人から百人程度の規模とか、それでは本当に十分な審議ができないという感じも持っているのです。それもしかし今後いろいろ関係機関と詰める過程、あるいはユーザーの多寡の問題、そういったことによって変わっていくんだという説明もそれはそれなりに理解できるわけです。ですから、今後具体化していく進行過程で私たちも提起しますが、委員会にも状況を御報告をしていただきたい。それを要望しておきたいのですが、いかがですか。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 先生のただいまの御指摘の点につきましては、国会において御要請がございますれば、それに応じ御報告申し上げることは当然のことであると考えております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 私は地方自治体の問題、それでお伺いしたいと思うのです。  地方自治体、これまでに日立、八王子、郡山とか広島県とか指定を受けてやっていますね。御存じのとおりです。地方自治体の気象情報への要望がなかなか強いというふうに私は思うのです。今度のこの法改正で地方自治体からの要望がふえると見ておられるかどうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  現在気象庁が提供しております注意報、警報等の防災気象情報は都道府県に直接伝達されておりまして、都道府県から市区あるいは町村等を通しまして住民へ直接伝達されるということを基本といたしております。現在一部の地方公共団体におかれましては、都道府県と域内の市区町村等を情報通信網で直接結ばれまして、高度な情報の伝達を可能にするような地域防災情報システムをつくっておられますし、これらのものにつきましては、さらに多数の県がそういった構想を準備中だというふうに伺っております。  それから、今先生御指摘の、地方自治体がということでございます。気象庁が出しております予報に加えまして、さらにその地方自治体の独自のニーズがある場合のケースでございますが、現在四つの地方公共団体が予報業務の許可を受けまして、住民のために気象庁がやっております一般的な予報にプラスするような予報業務を行っておられます。今後、その地域メディア等を用いまして住民の方々が御自分の地域の局地的な天気予報が欲しいという要望が出てございまして、それを提供するような地方公共団体も出てくることが想像されるわけでございます。この場合、その地方公共団体がみずから気象部門をお持ちになるよりは、むしろ民間気象事業者へ委託してそのデータをとりまして、一般の気象庁が提供しますデータ以上の地域サービスをなさることが想像されるというふうに考えております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 いろいろ警報が出たりそういう防災の体制をとる必要があるということになりますと、具体的に動くのは市町村なんですよ。区市町村ですね。こういうところでは気象庁から来る情報だけではどうも足りないということで、今も若干お話があったけれども、気象協会でありますとか民間の気象会社から契約して情報を買っているという事実があるのですね。  東京の場合で特別区とか市町村が民間の気象会社と契約を結んでいるところがどの程度あるのか御存じでしょうか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 ただいまの事柄でございますが、現在正確な資料を持っておりませんけれども、防災ユーザーといたしまして、東京都の中で六つの区及び一つの市があるようでございます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 もう少しそういう点も関心を持って調べていただきたいな。  地方自治体は、本当に住民の利益を守る、あるいは河川がちょっと大雨が降ると水があふれて床下浸水ぐらいするという地域が結構東京の場合でもあるのですよ、私の地元の足立もそうですが。そういうことから、よりきめ細かな防災情報というものを欲しがっているのですね。今六つとかなんとかおっしゃったけれども、私が調べましたところ、東京二十三区のうち何と二十一の区で気象会社と契約している。今おっしゃったのは気象協会との契約関係ではないかな、六つというのは。ウェザーニュースとの契約とか、これは江戸川区とウェザーニュースの契約書ですけれども、どういうものを提供するかという中身も詳しくなっている。これほど要望が強いのです。  そこで、例えばどんなことかというと、新宿区の場合でいいますと、歌にもある神田川とか妙正寺川というのがよく水が出る、あふれているという問題が起きるのですね。そういう場合に、今の気象庁からの東京都経由の情報だけでは対応し切れないと言うのですよ。新宿区で聞きました。こういう資料ももらってきました。これは気象協会から来ている資料です。そうしますと、雨量の予測値とかありますし、それからこういう形で情報が来るのですね。大雨監視情報、これは一時間の降雨予定量が十ミリ以上と予測される場合は大雨監視情報というのが気象協会から送られてくる。それから、それが三時間以上続くと予測される場合は大雨監視強化情報という形で送られてくる。それを見て区の担当者は人手も集めて神田川とか妙正寺川の防災に出動していく、こういうふうに活用されているわけですね。活用されていること自体はいいことなんですが、こういう状況である点は余りよく御存じないようで、肝心なのは、実際に防災情報を気象庁は流しました、それで済みましたということではないのです。それに基づいて実際にどう防災の事業がやられたかやられるようになっているかということなんです。  そういう意味では、市町村が欲しがっている情報を気象庁が本当にきめ細かく出していく、そこへ届くようにしていく。出さなければ届きませんけれども、それが大事だと思うのですが、長官いかがですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 御説明申し上げます。  まず、先ほど東京都の幾つの区ということで払お答えをちょっと間違っておりましたので、それを訂正させていただきます。現在、東京都の区及び市でございまして民間の気象業界から提供を受けているものは十九でございます。先ほどのことを訂正させていただきます。  それから、今先生御質問の市町村等の末端に気象庁のデータが届いているかということでございますが、東京都の場合でございますと、気象庁から東京都に、降水短時間予報という非常に密度の濃い、向こう三時間の予想でございますが、降水の予報データが届けられております。このデータは、先ほど申しましたように、都道府県がその含まれております市町村に直ちに伝達していただくというふうなシステムになっておりますので、気象庁から出ておりますデータが都道府県経由で市町村等に届いているはずだというふうに存じております。  ただ、そのデータの活用につきましてさらにいろいろな加工を求められる市町村がおありであるならば、今おっしゃいましたように他の気象業界から付加的なデータを得ていらっしゃるということもあろうかと存じます。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 大体雨量が中心なんですよ。この間みんなで見学に行きましたディズニーランドの場合は雷情報が非常に重要だというお話でしたが、江戸川区とか新宿区の場合は雨量が、しかも現場の方は気象庁だけの情報では不十分だからというのでとっているのですよ。そこはやはり検討してもらう必要があると思うのです。現に、これは江戸川の場合で言うと約六百万円ですよ、お金を出して、区民の税金を使って別の気象会社から情報をとって防災業務をやっているというのが実態なんです。  先ほどの十九というのも違うということもありますが、そこは詳しく触れません。とにかく正確に調べてください。合わせて二十一です。  つまり、私がきょう申し上げたいなと思っているのはこういうことなんですよ。現状どうなっているかというと、一定の情報、警報、注意報などは気象庁から都道府県へ出ます。それから、市町村へは都道府県から行くということになっている。それはそれで必要なことなんですよ。これは災害対策基本法で決められていることですね。必要ですが、それだけでは不十分だということで東京二十三区のうち二十一までの区が気象会社と契約して情報の提供を受けている。  私は、気象会社がいろいろなニーズを開発されていろいろな商品を開発されるのは大いに結構だと思うのですよ。しかし、事は、今申し上げているのは、河川対策とか防災対策とか、まさに防災情報なんですよ。防災情報で気象庁のでは十分ではないということで現にそういうことになっているわけですね。そこが問題なんです。  だから、私は、民間事業者がいろいろやられるのは結構だけれども、事防災情報に関しては市町村が、地方自治体が必要とするものは気象庁で提供していく、こうするのが当然のことではないかと思うのですが、いかがですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  今先生御指摘なさいましたように、防災という意味では雨の予報が非常に重要なものでございます。現在、気象庁の降水短時間予報と申しますのは、まさに防災用の細かな予報データを東京都に提供いたしております。  今後、これらの予報精度をさらに向上させましてその内容の高度化に努めますとともに、そういったデータを図の情報等によりまして都道府県には確実にお届けいたします。そういうデータというものは、都道府県の中のいろいろなネットワークを使いますならば、直ちに現場であります市町村等にお届けすることが可能であるというふうに考えております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 長官、長官の方からとしてはそういうことなんですが、実態はかなり違う実態があるということを申し上げているわけですよ。足りなくてわざわざお金を出して税金でこういう情報を買っているのだから。しかもそれは中心が防災情報なんですよ。だから、やはりそこまで気象庁の基本任務として情報を出すように、届くようにしてもらいたいということを申し上げているわけです。  それから、最後、もう時間のあれが来ましたから、実は定員の削減問題、夜間測候所の閉鎖問題などもお聞きする予定で準備をしておったのですが、それは十分時間がありませんから割愛せざるを得ません。ただ、一点だけ、今度の法改正を理由にして業務の縮小とか定員削減、そういうことは毛頭考えていないと思いますが、いかがですか。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  本法案が成立することによりまして当庁の業務を縮小することは全く考えておりません。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 終わります。

佐藤敬夫自由民主党

○佐藤(敬夫)委員長代理 高木義明君。

高木義明民社党

○高木委員 私は、気象業務法の一部を改正する法律案につきまして、先日も現地調査をいたしましたが、これらのことを踏まえましてお尋ねをいたしたいと思います。  まず、気象審議会の答申と本法律案の関係についてお尋ねをします。  変化の時代、ゆとり社会、こういうことが言われておりまして、まさに国民のニーズは多様化しておりますし、当然気象業務の分野でも例外ではございませんで、画一的な気象情報から、多様でまた詳細な気象情報というのが今求められておるわけでありまして、こういう背景の中で、平成三年の三月、気象審議会への諮問がなされました。平成四年三月二十三日に「社会の高度情報化に適合する気象サービスのあり方について」という答申が出されたのでございまして、この答申は、社会の高度情報化に即した一層適切な役割分担の設定と密接な協力・連携を進める必要性がある、こういう認識のもとで総合的な気象サービスを推進するための方策、こういうことを言っております。  今回提出されておりますこの気象業務法の一部改正は、この答申を踏まえられたものだと私は考えておりますが、諮問から答申までの経緯、そして本法案との関連について御説明を賜りたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  社会の高度情報化の進展する中におきまして、気象情報に対する国民のニーズの多様化等にかんがみ、時代の要請に適合した気象サービスの高度化を図るための指針を求めまして、気象庁長官から、先ほど先生が御指摘のとおり平成三年三月、気象審議会に対しまして社会の高度情報化に適合する気象サービスのあり方について諮問を行い、同審議会における約一年間に及ぶ審議を経まして、翌平成四年三月二十三日に気象審議会答申第十八号という形で御答申をいただいたということでございます。  同審議会では、この諮問を受けた後、直ちに民間の関係事業者、報道機関、主婦、学会等の代表から成る気象情報サービス検討部会という部会を設けまして、諮問の内容について熱心に審議を行っていただいた、その成果をまとめたものをもとに答申がなされた、かような状況でございます。  それで、この十八号答申でございますが、その内容は、基本的には官民の役割分担による気象情報サービスの推進、防災情報に関する関係機関との連携・協力の強化、これが大きな柱になっておりますけれども、今回の法律案は、このうちの官民の役割分担による気象情報サービスの推進を実現することを目的として、一般向け局地予報を認めるに当たり、予報の精度確保に必要な資格制度の創設、それから民間気象業務の発達を支援するための情報提供体制の整備について所要の規定の整備を企図したものであるということでございます。

高木義明民社党

○高木委員 審議会の答申では、援言の具体化に当たっては関係者の連携及び活発な意見交換が行われることを要望しております。しかし、答申が出されましてこの法案が出されるまでの間の気象庁の対応は、必ずしも言われるところの関係者間の連携及び活発な意見交換、これが十分に行われたとは言いがたいのではないかということが言われております。  例えば気象関係事業者の集まりであります気象事業振興協議会、また社団法人であります日本新聞協会などの声を聞くと、やはり法案提出までにはもう少しじっくり問題点を整理して、そしてその対応を協議すべきではなかったか、こういうことが思われてなりません。  したがって、答申が出ましてからこれまでの約一年間、気象庁としてはさきに申し上げました密接な連携あるいは活発な意見交換、こういったことに対してどのような対応をとってきたのか、またこの法案提出が拙速ではなかったかという批判にどのように答えていくのか、この点についてお尋ねをしておきたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  答申第十八号では、気象庁と民間気象事業者の役割分担と連携・協力による総合的な気象事業の推進というものが提言されているわけでございまして、先生の御指摘のとおりそのような提言がなされておりまして、気象庁では、この答申の具体化である本法案の内容につきましても、気象事業振興協議会を初めといたします民間の気象事業関係者に対し、私どもといたしましてはできる限りの努力をし御説明申し上げてきた、かように考えているところではございます。  それで、同答申に指摘された民間による一般向け局地予報の実施等、気象事業の発達を図るための措置を早期に実現するよう、これは答申の作成段階等も通じまして強い要請が民間サイドからもあり、その辺も踏まえまして、私どもといたしましても平成七年度を当初の目標として置いて答申に盛られた一つの施策というものを具体化していこう、その実現を図っていこうというふうに考えた経緯がございます。それで、その準備のための期間を計算いたしますと、この具体化のための法律案を少なくとも今国会に御提出申し上げ、成立をお願いすることがぜひとも必要であったということがあり、お願い申し上げている。  そしてまた、新聞協会とか気象事業振興協議会あるいは民間放送連盟といった各種の広い意味での気象情報のユーザーである団体、企業等からの要望につきましては、これまでも我々としては一生懸命説明もする努力をいたしてまいったつもりでおりますが、なお引き続き、法律の具体的な運用の検討に当たりまして、政省令の作成過程も含め十分に協議を行っていく。何と申しましてもこれはユーザーと私どもとの関係を緊密にいたしまして、まさに連携と協力によって新しい来るべき時代に適合した総合的な気象事業というものを組み立てていくための作業であり、施策でありますので、その辺は私どもも肝に銘じて遺漏のなきように対処いたしたい、かように考えているところでございます。

高木義明民社党

○高木委員 その点については十分な配慮をぜひお願いしておきたいと思います。  次に、民間気象業務支援センターについてお尋ねいたします。  この改正案については、民間気象業務の発達を支援するための法人として民間気象業務支援センターが設置をされることになります。しかし、この種の公益法人についてでありますが、いわゆる行革の観点から、世間では天下り先の温床になるのではないか、こういう指摘がなされております。こういう状況にある中で、今回センターを設立したその理由と経緯についてこの際御説明をいただきたいと思います。     〔佐藤(敬夫)委員長代理退席、委員長着     席〕

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  気象庁からの配信を希望する利用者に対しどのような形で対応するかというときに、支援センターを新たに指定するというのが私どもの基本的な方針でございますが、これはユーザーの多様な要請及びその変動に柔軟に、かっ適切にこたえていくためには、データ分岐システムについても高度な機能を付加し、かつ利用者のニーズに合わせて適時これを変更する必要があるといったようなことから、それなりに相当の額の機器の整備あるいは業務量の確保というようなことが必要になるというようなことで、気象庁みずからが配信業務を行うことについてはいろいろな面、費用負担、公平の観点からも、また予算、人員の制限、制約といったような面からもいろいろな問題が生ずるということでございます。  また、ユーザーの立場からも、みずからの欲しい情報というものを適宜適切に自分の持っている機器にうまく合わせた形で入手する。これには情報を配信してくれるサイドも柔軟な対応をしてくれることが望ましい。これにはやはり独立の指定法人というものから情報をいただく形が大変好ましいのではないかというようなことで今回のような仕組みになったということでございます。  したがいまして、そういう機能的な意味からこのセンターを指定し、そのセンターに配信業務を行わせようという趣旨でございますので、私どもとしては、この法人を新設する目的として、天下り尊いわゆる別途の考えがあってこういった仕組みをつくろうということではないということでございます。

高木義明民社党

○高木委員 今後のこのセンターへの再就職につきましては、国民がそういう天下りという疑念を持たないように私は十二分に配慮していただきたい、強く要望しておきたいと思います。  特にこの法律案については、これは過日参議院の決算委員会で我が党の直嶋議員が指摘をいたしておりますように、運輸省現職職員及びOBの比率が極めて高い気象審議会の答申に基づくものであるという特殊性を持っておりますので、あえて私は、その運用に当たっては国民の厳しい目が注がれておる、こういうことを十分認識すべきだ、このように考えておりますが、この点につきまして大臣の御所見を賜りたいと思います。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 この支援センターをつくるにいたしましても、今言われましたように、いわゆる天下り先というような観念は全く持っておりません。広く人材を求める、こういうふうに思っております。  しかしながら、気象、この問題につきましては非常に知識、技能、これが求められるものでございますから、結果的には何人かOBを起用しなければならないということも御了解いただきたい。ただいまのところではそういう気持ちは毛頭ございませんけれども、あらゆる方面から人材を求めまして、やはり知識、技能の優秀な方ということになりますと、結果的には何人か入るということもあり得る、かように思います。  それから、先ほど政府委員が答弁した中で、民間その他とできるだけの話し合いをいたしましたが、私も就任後お話し合いをして、例えば新聞協会等ともお会いしてお話をして了解を得ておる。期間中に少し連絡が悪かった点もあるのかもわかりませんけれども、でき得る限りお話し合いをして御了解を得ておるということでございますので、つけ加えさせていただきます。

高木義明民社党

○高木委員 次に、気象業務関連の国際的な協力についてお尋ねします。  今日、我が国の経済的な力というのは大変なものがあるのは今さら言うまでもございませんが、これに見合った役割、そして国際協力を果たすことは今強く求められておると思っております。そういう意味で、平和目的であるならばあらゆる分野にわたって共通するものでありまして、この気象分野においても、今日地球温暖化現象等を初めとして環境問題等々の原因究明には私は国際協力が欠かせない問題だと思っております。  例えば、先日アメリカ合衆国海洋大気庁は、太平洋の赤道海域で一九九〇年から続いているいわゆるエルニーニョ現象が、観測史上最長だった一九三九年から四二年のものに匹敵する長期に及んでおる、そしてことしの八月まで続く可能性もある、こういう年次気候評価報告書を公表しております。我が国の技術をもってするならば、こういったものに関連をしても、さらにまた、このほかにも調査研究のための国際的な役割、貢献、こういったものは出し惜しみせずにどしどし対応すべきだ、このように私は考えておりますけれども、こういった国際的な気象業務に対する協力あるいは支援についてどう認識をされておるのか、そしてまた、今後どのような目標を持って進んでいこうとされておるのかこの際お聞きをしておきたいと思います。.

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 ただいまの国際協力の必要性についての先生の御指摘がございましたけれども、お答え申し上げます。  ちょっと順序が不同でございますが、まず最初に、米国海洋大気庁が発表しましたエルニーニョに関する四月二十八日付の新聞報道についてでございます。これによりますと、太平洋中央部の海面水温が平年よりも高い、O・五度C以下の高さでございますが、高いまま推移していることを年次気候評価報告で示した事実を指しているものと思われます。  これは気象庁の解析でも確認しておりますけれども、当庁の場合は、赤道の東部太平洋の海域の海面水温の平年偏差の値が○・五度C以上を超える期間がおおむね六カ月以上続いた場合をエルニーニョ現象の発生継続というふうに定義いたしております。この意味におきまして、一九九一年春に発生しましたエルニーニョ現象は昨年の夏には終息したものと判断しているわけでございます。しかし、米国の報告でも明らかなように、中部太平洋域の海面水温が高目に推移しているのは事実でございまして、我々もこの事実は確認いたしております。今後とも注意深く監視を行っていきますが、この点につきまして、日本とそれからアメリカのNOAA、海洋大気庁との間ではデフィニションの違いがございますけれども、現象そのものについての理解は差があるわけではございません。それをまず最初に申し上げておきます。  次に、日本がいろいろの国際的な貢献という意味で果たすべき役割でございますが、地球環境問題への対応に当たりましては、地球温暖化等の実態の把握、将来の予測に関する科学的知見の高度化を図ることが重要でございまして、このためには気象庁も国際的な連携を保っておりまして、各種の地球環境に関する国際観測網の一部としての整備補充や気候変動予測の高度化を図ってまいっております。国連の専門機関の一つでございます世界気象機構、あるいは国際機関が進めております国際プロジェクトに積極的に参加いたしておりまして、二酸化炭素等の温室効果気体、あるいはフロン等オゾン層破壊物質の観測を続けているわけでございます。  また、地球環境問題に関しましては海洋の果たす役割が非常に大きいわけでございますので、全球海洋観測システム、あるいは世界海洋循環実験計画等の国際的計画にも参加いたしておりまして、気象庁の海洋気象観測船が積極的に参加いたしておりますし、先ほどのエルニーニョ現象に関しましてはエルニーニョ監視センターを整備いたしておるわけでございますし、」世界の温室効果気体観測データを集め、解析するところの温室効果気体世界資料センターの役割を持っております温暖化情報センターを設置いたしてこれらの現象を監視いたしているわけでございます。  これらは気候変動に関係する、あるいは環境問題に関係するものでございますけれども、同時に、我が国の周辺の開発途上国におきます防災活動を支援するために、関係する諸国へのより高度な内容の気象情報の提供というふうなことの充実も図っているわけでございます。特に、静止気象衛星ひまわり等は太平洋域の台風の監視等に非常に大きな役割を果たしておりまして、諸外国でも活用されておりまして、それらの国々におきます気象業務の改善に大きく寄与しているかと思っております。

高木義明民社党

○高木委員 次に、民間気象業務支援センターの情報提供業務に係る料金についてお尋ねをしておきます。  このセンターの情報提供業務に関する料金につきましては、例えば国の持つさまざまな情報についての実質的な有料化につながるのではないか、こういう懸念が各方面から起こったわけでございます。参議院での審議を通じて、現在ではこの料金については、センターが利益を生じることのないよう情報提供に要する実費のみを収受するものであり、この実費以上の情報作成費用の負担金や情報の経済的価値として使用料に相当する金銭を徴収するものではない、このことが確認されたものと私は理解をいたしております。  そこで、いま一度確認をいたしますが、センターの情報提供業務に関する料金については、今私が述べたことで間違いはないか。また、実費に含まれる内容についてどのようなものが挙げられるのか。さらに、今後どのようなものが実費に含まれないと考えておられるのか。この料金について明らかにしていただきたいと思います。

望月鎭雄気象庁次長

○望月(鎭)政府委員 お答えいたします。  センターが行う情報提供業務は、官民の役割分担による総合的気象サービスの提供を推進していくために行うものでございまして、営利性を排除すべきものであると考えております。情報提供に係る料金は、したがいまして情報の分岐配信に必要となる最小限度の実費相当額ということでございます。分岐配信の装置の運用費とか、あるいはセンターと気象庁とを結ぶ回線、あるいはこのシステムを維持管理するための必要最小限度の経費、こういったものが中身になる。したがいまして、情報の価値に対する対価というものは一切徴収することは考えていないということでございます。  そしてまた、したがいまして、実費というのは以上のようなものでございまして、一応実費という形でいわゆる情報の対価を取るというようなことはしないという趣旨で、これでお答えになるかどうか、私どもとしてはそのように考えているということでございます。

高木義明民社党

○高木委員 最後に一点、気象予報士についてお尋ねをしておきたいと思います。  この気象予報士の制度導入につきましては、現在の第十七条許可によって気象業務を行っている者への配慮は十分に行って進めるべきだ、私はこのように考えております。  例えば、気象事業振興協議会の中にも、その専門部会としまして技能検定制度に関する部会などが設けられております。こうした機関の真摯な提言に十分耳を傾けられて、新制度が円滑に移行されるように十分に念を入れる必要がある、私はこのように考えておりますけれども、新制度導入に当たっての当局の御認識をこの際お尋ねをしておきたいと思います。

二宮洸三気象庁長官

○二宮政府委員 お答え申し上げます。  民間気象業者の提供する情報が不特定多数の国民にも活用できるような規制の緩和をいたすわけでございますので、防災情報等との整合性に関しまして、その質の確保という意味もございまして気象予報士という制度をつくったわけでございます。現在、先生御指摘のように、既に民間で十七条の許可のもとでやっている方々がおられるわけでございまして、それらの方々が新制度の中でそれもの業務が円滑に移行できますように、関係者の方々の十分の御意見を聞きましてこの移行を考えていきたいというふうに存じております。

高木義明民社党

○高木委員 時間が来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。

森田一自由民主党

○森田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

森田一自由民主党

○森田委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  気象業務法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕、

森田一自由民主党

○森田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ―――――――――――――

森田一自由民主党

○森田委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、村田吉隆君外三名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。村田吉隆君。

村田吉隆自由民主党

○村田(吉)委員 ただいま議題となりました気象業務法の一部を改正する法律案に対する附帯決議を付すべしとの動議につきまして、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議及び民社党を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     気象業務法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の事項につき万全の措置を講ずべきである。  一 改正法に関連する政省令の制定等施行の準備過程において、民間気象事業者、報道機関等の関係者と十分な調整を行い、その意見を反映すること。  二 気象予報士制度の導入に関しては、気象業務法第十七条の許可を受けた者の行う気象関係業務等に配慮し、新制度への円滑な移行を図ること。また、気象予報士試験の内容、実施スケジュール等に関し、十分な周知を図り、地域・学歴・年齢等によって不公平が生じることのないよう配慮すること。  三 新たな資格制度の導入に併せ、民間予報業務の活性化及び関係者の負担軽減のための許認可の運用について簡素化を図ること。  四 民間気象業務支援センターが行う情報提供業務に対する料金については、気象情報の公共的性格にかんがみ、経理を公開して、関係者と協議の上、同業務の遂行に必要とされる最小限度の費用を賄うものに限ること。  五 指定試験機関及び民間気象業務支援センターの指定に当たっては、適正を期するとともに、これら機関の運営が適正に行われるよう指導・監督すること。  六 民間気象業務の発達に寄与するため、気象庁は、民間気象業務支援センターに提供する情報の内容の高度化に努めること。  七 社会の高度情報化に対応し、気象審議会答申第十八号の内容にかんがみ、気象庁においても、一般向け予報の充実に努めるとともに、気象庁を中心とする防災気象情報の高度化及び提供の迅速化を図ること。  八 防災気象情報の一元的な提供体制を確保するため、気象庁の防災気象情報と民間気象事業者等の気象情報との整合性に配慮すること。  九 国際的な協力を推進するため、地球温暖化現象、エルニーニョ現象等の諸課題の原因究明等に関する調査・研究の拡充に努めること。  十 気象情報提供のあり方については、十分関係者の意見を聴き、気象庁の体制の充実及び業務の高度化を図ること。  十一 民間気象業務支援センターと財団法人日本気象協会との事業の役割分担を明確にするとともに、これらの運営に当たっては、民間気象事業者等の事業を圧迫することのないよう指導・監督すること。 以上であります。  本附帯決議は、当委員会における法案審査の過程におきまして、委員各位からの御意見及び御指摘のありました問題点を取りまとめたものでありまして、本法の実施に当たり、政府において特に留意して措置すべきところを明らかにし、民間における気象業務の健全な発達を図り、もって、今後、時代の要請に適合した気象サービスの高度化を図ろうとするものであります。  以上をもって本動議の説明を終わります。.

森田一自由民主党

○森田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  村田吉隆君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

森田一自由民主党

○森田委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。  この際、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。越智運輸大臣。

越智伊平自由民主党運輸大臣

○越智国務大臣 ただいま気象業務法の一部を改正する法律案につきまして、御熱心な御審議の結果全会一致の御可決をいただき、まことにありがとうございました。  また、附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、運輸省として十分な努力をしてまいる所存であります。  ありがとうございました。     ―――――――――――――

森田一自由民主党

○森田委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森田一自由民主党

○森田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――

森田一自由民主党

○森田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時四分散会

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