土地問題等に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1992/12/10
会議録
○委員長(青木薪次君) ただいまから土地問題等に関する特別委員会を開会いたします。 土地問題及び国土利用に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。野村五男君。
○野村五男君 去る九月二日から三日間にわたり、青木委員長を初め十二名の委員が参加して、神奈川県、愛知県及び静岡県における地価動向及び土地利用状況の実情を調査してまいりましたので、その概要を御報告いたします。 まず、愛知県及び静岡県の近年の地価動向にろいて申し上げます。 愛知県の地価は、昭和六十一年ごろから商業地を中心に鈍化傾向から上昇傾向に転じ、翌年には住宅地へと波及し、ピーク時の平成二年地価公示では年率二〇%近い上昇となりました。静岡県の地価は、ややおくれて昭和六十二年ごろから商業地を中心に上昇が顕著となり、その後、商業地から住宅地へ、中心都市から周辺市町村へと波及し、ピーク時の平成二年地価公示では年率三〇%近い上昇を示しました。これらは、東京都心に端を発した地価高騰が大都市圏から全国の地方都市へ時間のおくれを伴いながら波及していった結果であります。 最近の全国の地価の状況は、三大都市圏においては顕著な下落を示すとともに、地方圏においても鎮静化または下落が見られる地域が拡大しております。 平成四年地価公示によれば、愛知県では年間平均変動率が、住宅地マイナス四・七%、商業地マイナス六・八%となり、昭和五十年以来十七年ぶりに地価が下落に転じております。特に名古屋市では、年率一五%弱の大幅な下落が見られます。同様に静岡県では、住宅地〇・五%、商業地マイナス三・一%と横ばいまたは下落の傾向にありましたが、その後発表された都道府県地価調査によれば、住宅地も下落に転じ、商業地の下落幅も大きくなっております。 しかし、地価高騰以前の昭和五十八年と比較すると、一・五倍から二倍の依然高い地価水準にあります。地方公共団体は、土地対策として国土利用計画法の監視区域制度を活用して、小規模な土地の取引についても届け出を義務づけ、価格指導等を行っております。 愛知県では、昭和六十三年一月の第一次指定以来十一次にわたり指定を行い、現在、名古屋市を含め七十二市町村を指定しておりますが、その中には、二十一世紀万国博覧会、中部新国際空港、第二東名、三河湾リゾート整備構想の四つのプロジェクト関連で指定されているものがあります。また、静岡県では、昭和六十三年十二月の第一次指定以後二回の追加指定を行いましたが、届け出件数の増加や未指定地域に高い地価上昇が見られたことから、平成三年十二月に再度の指定を行い、十五町を追加して計五十七市町を指定しています。 高水準の土地価格は、住宅取得を妨げたり社会資本の整備をおくらせるなど、依然として大きな問題を生じております。各県では、地価水準の引き下げ、土地利用の適正化を目指して、土地対策の総合的推進に取り組んでおりました。 次に、土地利用の観点から視察いたしました事業の概要について申し上げます。 まず、港北ニュータウンは、東京都心から南西約二十五キロ、横浜市中心部から北西約十二キロに位置し、総面積二千五百三十ヘクタール、計画人口三十万人の新都市であります。同地域は、道路、鉄道等の交通施設に恵まれなかったため、昭和三十年代までまとまった規模で開発適地が残されていました。そこで、乱開発を未然に防ぎ計画的な市街化を図るために、地域の大半を住宅・都市整備公団の土地区画整理事業施行区域として定め、都市基盤、公益的施設の整備、住宅の建設を進めております。また一方では、都市と農業が調和した町づくりを実現するために、農業専用地区を計画し、土地改良事業を行っております。さらに、今後、市民の参加の町づくりを基本理念に、単なるベッドタウンではない多機能・複合都市としての整備が進み、首都圏の業務機能を分担する業務核都市形成に寄与することが期待されております。 次に視察いたしました「みなとみらい21」は、東京湾臨海部の造船所及び鉄道貨物基地の跡地と埋立地を合わせた百八十六ヘクタールに、業務、商業、文化等多彩な都市機能の集積を図り、隣接する横浜都心部を拡大強化し、東京への一極集中構造を是正しようとするものであります。また、これまでの物流機能中心の港湾の質的転換を図り、国際会議場などの国際交流拠点を備えた市民が憩い親しめるウォーターフロント空間を実現するとともに、十九万人の人々の働く場を創出することにより、市民の多くが東京で就業しているという現状を是正しようとするものであります。 次に、大府市東新農住組合は、名古屋市中心から南へ約十五キロに位置しており、四ヘクタール弱の市街化区域内農地の三十三世帯の農家が組合員となり設立されました。ここでは、昭和六十年から東知多農業協同組合との連携のもとで土地区画整理事業及び九十一戸の賃貸住宅建設事業が行われ、あわせて農協により保留地の購入による二十五戸の分譲住宅の建設、販売と賃貸住宅の管理の受託が行われております。 昭和五十五年に制定された農住組合法は、住宅需要の著しい大都市圏等の市街化区域内農地の所有者が共同して、必要に応じ当面の営農の継続を図りながら、農地を良好な住宅地に転換して賃貸住宅を建設することにより生活の安定を図ることを目的としていますが、東新農住組合は、全国で三番目、愛知県では最初に適用を受けた先進的な事例の一つてあります。昨年の法改正により、当初十年とされていた組合設立申請期限が延長されるとともに対象地域も拡大されたことから、今後の制度利用の活発化を期待します。 このほか、名古屋市において神宮東地区及び白鳥地区の特定住宅市街地総合整備促進事業と堀川マイタウン・マイリバー整備事業を、三島市において新幹線通勤の方も多いといわれている住宅地開発の状況を視察いたしましたが、その詳細は省略させていただきます。 また、清水市においては、広大な北部山間地開発の現状と計画を伺うとともに、この地域は第二東名と中部横断自動車道の結節点にも当たることから、工業団地、農業団地、住宅団地の諸計画が検討されつつあり、このような地域変化が予測される中での山間地域の振興について、ダムの建設その他の要望が市よりありました。 今回、三県にわたり視察いたしました土地利用転換に伴うこれら諸事業が適切に行われることにより、良好な都市環境づくりが推進され、総合的な土地対策の成果が上がることを期待いたします。 以上が調査の概要でありますが、調査に御協力いただいた方々に厚く御礼を申し上げて、報告を終わります。
○委員長(青木薪次君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 —————————————
○委員長(青木薪次君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 土地問題及び国土利用に関しての対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木薪次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木薪次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(青木薪次君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木薪次君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十三分散会