内閣委員会 第1号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1992/12/01
会議録
○桜井委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国政に関する調査を行うため、本会期中 行政機構並びにその運営に関する事項 恩給及び法制一般に関する事項 公務員の制度及び給与に関する事項 栄典に関する事項 以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――◇―――――
○桜井委員長 内閣提出、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を求めます。岩崎総務庁長官。 ――――――――――――― 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○岩崎国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 本年八月七日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与等に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、俸給表のすべての俸給月額を、人事院勧告どおり引き上げることといたしております。 第二に、初任給調整手当について、医師等に対する支給月額の限度額を二十八万五千円に引き上げること等といたしております。 第三に、扶養手当について、子、孫等に係る扶養親族の要件を、満二十二歳に達する日以後の最初の三月三十一日までとすることといたしております。 第四に、調整手当について、民間賃金等の極めて高い地域に係る支給割合を百分の十二とすることといたしております。ただし、平成五年四月一日から平成六年三月三十一日までは百分の十一とすることといたしております。 第五に、住居手当について、借家等居住者に対する手当の支給月額の最高限度額を二万六千円に引き上げること等といたしております。 第六に、通勤手当について、片道十キロメートル以上自動車等を使用して通勤する職員に対する支給月額を、自動車等の使用距離に応じて六千五百円から二万九百円までの範囲の額に引き上げることといたしております。 第七に、宿日直手当について、所要の改善を図ることといたしております。 第八に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、限度額を日額三万六千八百円に引き上げることといたしております。 以上のほか、施行期日、適用日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することといたしております。 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定にあわせて、特別職の職員の給与について所要の改定を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じ、引き上げることといたしております。 第二に、常勤及び非常勤の委員に支給する日額手当の支給限度額を、一般職の職員の給与改定に準じ、引き上げることといたしております。 以上のほか、施行期日、適用日等について規定することといたしております。 以上が、これらの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 ―――――――――――――
○桜井委員長 次に、宮下防衛庁長官。防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○宮下国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて防衛庁職員の給与の改定を行うとともに、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官にも調整手当を支給することとする等所要の改正を行うものであります。 すなわち、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定するとともに、営外手当についても改定することとしております。 また、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官には、これまで調整手当に相当する金額を平均化して俸給に織り込んでまいりましたが、近年、民間における賃金、物価及び生計費が特に高い地域における要員の確保が困難となってきていること等にかんがみ、これらの者のうち、当該地域に在勤するものにも一定の支給割合の調整手当を支給することとしております。 以上のほか、附則において、施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定しております。 なお、事務官等の俸給、扶養手当、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当等につきましては、一般職の職員の給与等に関する法律の改正によって、同様の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○桜井委員長 これにて各案についての趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○桜井委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山元勉君。
○山元委員 ただいま提案のありました議案について質問を申し上げたいと思いますが、本論に入ります前に、法案の審議のあり方について申し上げておきたいというように思います。 この国会は大変異常な国会であることは承知をしておりますけれども、この議案がきのうの夕方になってから国会に提出をされる、極めて異常なことだというふうに思います。ことしは勧告が八月七日に出て、あと関係閣僚会議だ、あるいは法案の閣議決定が比較的前年に比べて早かったということで、私どもは早い実施を期待したわけです。そのことは今まで繰り返してこの委員会でも論議をしてきたところですから、そういう期待を私どももあるいは公務員の皆さんも持ったことは事実です。しかし、きょうまで委員会は開かれなかったし、そして法案そのものが昨日の夕方まで提出をされませんでした。人勧として本当に国民あるいは公務員に直接的に大きな影響のある、そういう議案です。極めて異常だということだけでは済まないというふうに思います。 口をきわめて言いますと、これは議会軽視であるというふうに言わざるを得ないと思うのですが、その点について、給与関係閣僚会議の座長でもあります官房長官からその理由についてお伺いをしたいと思います。
○加藤国務大臣 国家公務員の給与改定につきましては、政府は従来から人勧制度の趣旨を踏まえつつ、国政全般との関係で総合的に判断して議論を尽くし、そしてまた閣議決定をし提案申し上げる、こういう段取りを毎年とっておるわけですが、本年度もこの方針に基づきまして閣議決定をし国会に提出いたしましたけれども、提出に際しまして必要な準備作業を慎重に進めておりましたがゆえに、かなり時間がおくれましたこと等の状況については、心から提案がおくれたことを申しわけなく思っておりますが、補正予算の審議とともに、ぜひこの法案の審議をできるだけ早期に御検討いただきますようにお願い申し上げます。
○山元委員 それは言いわけにならぬですよ。十一月十日に法案が閣議決定されているわけです。提出の手続をして、私どもに事前にやはりその検討する時間が与えられるべきです。これは審議権の無視ですよ、否定ですよ。 それで、今度の議案、例えばほかの議案のように超党派で議員提案した、あるいは単なる手続の議案というものであればいいですよ。それは許されるかもしれぬ。けれども、例えば自衛隊の調整手当を初めて新設するという中身が加わっているわけですよ。これは人勧になかったものです。そういうものを含む法案を昨日出し、防衛庁から説明に来たのはけさ、きょうになってからだ。そういうことで我々が慎重な審議ができるかどうか、そういうことについて私は先ほどから申し上げているわけで、十一月十日からきょうまで法案の提出手続をしなかったこと、慎重に準備をしてきた、これは言いわけにならぬと思うのですが、重ねてどうですか。
○加藤国務大臣 閣議決定後、その他行政面での非常に慎重な手続をしておったことが、一つ異例に時間が長くかかりました理由でございますし、また、提案に際しまして最終的な判断は私が内閣官房の立場からいたしましたが、判断が非常におくれましたことをおわび申し上げて、今後こんなことのないように、できるだけ早く判断できるようにいたしたいと思います。
○山元委員 これからないようにそいうふうにおっしゃいましたから、そういうふうにぜひしていただきたい。 重ねて言いますけれども、春闘の段階でも、あるいはこの委員会でも、早期実施、完全実施という努力をお互いにしようということはそれぞれおっしゃっているわけです。けれども、その早期実施、完全実施ということであれば、内容がきちっとやはり皆合意ができて納得できなければいかぬものだというふうに思うのです。今までこの内閣委員会で給与については恐らく満場一致で大体できてきたわけです。そういうものを期待するのであれば、やはりこのことについては今後本当にないように努力をしていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。 そこで、総務庁に今お伺いをしたいわけですけれども、公務員の賃金は民間準拠が原則だ、これはいつも言われることですね。実際はこのようにして何かずるずると、十二月の末にしか差額が精算されない。これは本当の意味の民間準拠ではないというふうに思うのです。民間準拠ということを言うのであれば、今申し上げているような手続も、一日も早く民間に限りなく近づけていくようなそういう努力があってしかるべきだというふうに思うわけです。そこで、もっともっと政府自体が民間準拠というその原則を厳密に考えるべきだ。そうでないと、労働基本権制約の補償だと言われている公務員にとってはたまらぬわけです。先ほどの官房長官のおわびも含めて、もっと民間準拠の原則というのを厳密に保証しなければならないということでは、総務庁はどうお考えですか。
○岩崎国務大臣 総務庁といたしましては、先生御指摘のとおり民間準拠、いわゆる人事院勧告の趣旨を尊重いたしまして、勧告を受けました場合には早急に関係閣僚会議を開き、そして閣議において決定をし、法案作成作業にできるだけ速やかに取りかかり、成案を得ましたならば国会で御審議をお願い申し上げる、こういった姿勢を貫いてまいったところでございますので、今後とも御趣旨を体して最大限の努力をいたしてまいりたい、かように存ずるところでございます。
○山元委員 この間からいらいらして、みんなが怒っていたこともあって少し大きな声になりましたから、少し冷静に中身について伺っていきたいというふうに思います。 今長官もおっしゃるように、年内支給については努力をしてきたし、総理もおっしゃっているように常識だ、当然だというふうに思うわけですね。それで、今も申し上げましたように一日も早く精算をする、民間に限りなく近づけていくという努力というのは、何らかの方式なりあるいは枠というものがないといけないのと違うかというふうに思うわけです。特に、ことしのような状況を見てみますと、あるいは国会開会が一月になったという状況からも考えると、そういう努力を長官も貫いてまいりたいとおっしゃるけれども、今やはり 一定の枠、例えばの話をしますと、勧告が出て例えば精算は二カ月以内に行うなら行う、こういうような努力の義務をきちっと明確にしていくような、そういう新しい方式が要るのではないかというふうに思うのです。長官の早く努力をするということだけではだめだというふうに思うのですが、官房長官どうですか、そういう公務員の賃金制度については。
○岩崎国務大臣 国家公務員の給与改定につきましては、政府は、従来から人事院勧告制度を尊重するという基本姿勢に立ちまして、国政全般との関連を考慮しながらその取り扱いについて今日まで決定をいたしてまいったところでございます。 それにもかかわらず、今年の状況を見るとそのような方向に行ってないじゃないか、だから何らかの方法、一つの枠をはめて、その枠内で実施できるようなそうした審議の仕方が必要ではないか、このような御指摘をちょうだいいたしたわけでございますが、国家公務員の給与の取り扱いに つきましては、人事院勧告を受けまして、内閣がその責任において人事院勧告尊重という基本姿勢に立って判断をし、国会の御審議をお願いしてまいった、こうしたやり方が今日定着をいたしておるわけでございます。ですから、枠をはめろという御指摘でございますけれども、このような従来からの長い経験を踏まえたやり方というものが、政府の最高機関としての内閣の制度及び労働基本権の代償措置である人事院勧告制度の趣旨からいたしまして、私はこうしたやり方が最も適当なのではなかろうか、このように考えておるところでございます。
○山元委員 総論、原則論でいえば、そういうふうに今長官がおっしゃるような筋道でしょう。けれども、特に今強調しておかなければならぬのは、国会が一月開会になった、必ずしも十二月の適当な時期あるいは十一月の適当な時期に国会が開かれるという保証は何もないわけです。そういう中で今まで、口は悪いですけれどもこれを人質にという言葉があったぐらいに、どうも政治の流れに左右される公務員賃金であるわけです。ですから、一月に通常国会が召集されるという状況の中で、具体的にやはり年内支給あるいは少なくとも早い時期にということが担保されるような、そういう仕組みというのですか方式というのは、これはお互いに考えていかなければならぬと思うのです。 御案内だと思うのですけれども、この勧告が出てから、いつ法案が通るんだ、いつ差額が支給されるんだということは、全体の公務員、二百万、三百万もの公務員が不安に思っているわけです。大きなエネルギーだと思うのですね。そういう意味では、こういうふうにしますよという方式を今これから検討を始めるべきだというふうに思うのです。そういう点で、これから話し合いをする、あるいは検討をする、頭に置かなければならないことだということについて理解をしていただきたいと思うのですが、それはいかがですか。
○岩崎国務大臣 国家公務員の給与改定につきましては給与法改正を要するわけでございますので、その年々の国会日程というものを前提としないで、今先生おっしゃったとおり、確たることは申し上げかねるところでございますけれども、従来から給与改定にかかわる差額が生じた場合には年内支給をしてきたところでございまして、今後におきましても、このような今日までの経緯あるいは実績を踏まえまして、その上で給与の取り扱いについて世論の納得が得られる、そのための努力をいたしまして、納得が得られましたならばできるだけ早急に所要の法案作成作業に取り組んでまいりたい、そして年内支給の完全実施ができるよう先ほど申し上げたような今日まで積み上げたその例を踏まえて問題の対応に当たってまいりたい、かように考えておるところでございます。
○山元委員 今たちまち新しい方式とかそういうことについては難しいかもしれません。けれども、私が繰り返して申し上げている今の時点での問題意識というのは理解をいただいているだろうというふうに思うのですね。ですから、そういう点については、話し合いというのですか協議をこれからも進めさせていただくということで私ども当たりたいというふうに思いますから、御理解をいただきたいというふうに思います。 そこで、次の問題ですが、このように早期実施、少し言葉が違って、今長官は年内支給というふうにおっしゃったけれども、私は年内支給というのはたまらないというふうに思っているわけです。限りなくやはり民間に近づける、あるいは勧告後の早い時期にやるということですから、そういうことを実現していくためには、財源の当初予算での保証というのが大事になってくるだろうというふうに思うのです。一定財源が確保してあったら、少なくともいわゆる補正予算絡みというのが前に来るということにはまずならないだろうというふうに思うのですね。ことしは一定の積み上げがありました。そういう意味で、官房長官、予算編成期にこれから入っていくわけですけれども、給与担当の大臣として早期精算のための一つの条件をクリアをする、金は予備費が積んであるということで、この予備費を積み上げていく努力についてどのようにお考えになっていらっしゃるか、お伺いをしたいわけです。
○加藤国務大臣 給与改善費は、公務員給与改定に備えるための財源措置として毎年その当初予算において取り扱いを決めるわけですけれども、本当にこれはそのときどきの状況を総合的に判断して決めなければいけないことだと思います。 それで、その年の、今後の経済の流れが一つ不確定でありますし、それから準拠いたしますところの民間の賃金の動向もその前の年の十二月という段階ではなかなかわからない。それからまた、公務員の給与改善費だけ膨大にとるというわけにも、もちろん国民世論との観点から慎重にやらなければならないことでありますし、そういう点から非常に難しい判断を毎年していると思います。 しかし、それにもかかわらず、国会の御意思で給与改定につきましてこういう方針が決まりますならば、給与改善費計上額のいかんにかかわらず、これまでそれを完全に財源的に手当てをして実施してきた政府のこれまでの真摯な態度というものをぜひ御評価いただきたいと思っております。
○山元委員 私が先ほどから一貫して申し上げているのは、一日も早くという意味で、一つの条件として予備費を組んでおいてもらいたいということなんです。 官房長官、財政見通しを立てるとか税収見通しを立てるということはよく使われるわけです。けれども、民間の社長が、春闘をやって、そしてその差額はちょっと待て、上期の決算を見てからだ、もうかったら払うわというような社長は、これは首が持たぬですよ。ですから.それは社長としてやはり春闘、世間並みの相場を決め、それで組合と話をした、労使で話がついた、それは一日も早く、民間の皆さんでいうと四月、五月に精算をしてしまう、頑張ってくれよと社長は言うわけです。上期の決算を見て十月だな、十一月だなと言う社長はないですよ。そんな会社はつぶれてしまいます。そういう意味では、公務員の皆さんにも、やはり経済成長はあるんだ、物価は上がるだろう、あるいは民間の賃金も上がるだろう、ことしは厳しいというけれども上がるだろう、だから財政的にはこういう担保がありますよということは、こういうことは人勧のところにも書いてある。士気のためにとも書いてあるけれども、これは官房長官、今のお言葉ですけれども、私は違うと思うのですが、どうですか。
○加藤国務大臣 公務員の給与についての判断、心構えというのは、先生の御指摘ではございますが、やはり民間の一企業の社長の判断とはちょっと違うのではないでしょうか。世の中どんなに不景気でもうちの会社だけはことしは絶対にもうけてみせる、だからこれだけの給料を払うから頑張れと言って、もうかったらその会社の場合にはそれを払っていいのかもしれませんが、やはり国全体の民間給与に対する準拠ということになりますと、公務員はほかにもかかわらず我々だけが方針を決めてやるということをしていいものでは私はないのだろうと。そういう意味で、利潤等の中から給料を決めていきます民間というものと、それから経済原則に基づかない公務員の作業というものに大きな差があるのではないかと思っております。
○山元委員 この公務員の賃金引き上げの問題は、単に公務員だけではなしに一面民間準拠です。民間の状況を見て公務員の賃金を上げている。しかし、大きな部分で公務員の賃金を見て民間の賃金は決まるという部分があるわけです。そういう意味で、労働者の賃金のベースを決めていくということについて大きな意義があるのですね。そういう大事な賃金が、本当に財政見通しでどうなるかわからぬのだ、年内に支給されるかどうかわからぬのだ。さっき総務長官は、努力をしてきた、今まで努力してきてその実績を見てくれとおっしゃるけれども、現実的には今公務員の皆さんはこの国会はやばいぞと心配していらっしゃるわけです。そういうものをきちっと担保する意味で、私は必要だと思っているのです。 そこで、これに余り限られぬのですが、官房長官も、ぜひこれは今の状況といいますか、先ほども言いましたように、例えば一つは民間の皆さんが公務員の賃金をにらんでいらっしゃる、あるいは民間ではそういうような賃金支払い能力のないような経営者という言葉がありますけれども、そういう状況からいうと、政府も発想の転換をして、確かに財政見通しは厳しいけれども、これは積んでおかへんかったらあかんのやという発想の転換をして、補正予算絡みだとか国会開催の時期に左右されるのだということからやはり区切りをつける、そういう判断というか発想が要るんだろうというふうに思いますから、またこのことについてはお考えをいただきたいというふうに思います。 そこで、大蔵省にお尋ねするのですが、ことしは幸いにしてといいますか、これは政府側の人からも、ことしはおかげさんで一・五%積んでありましたからという言葉を何回か聞きました。それは一つの安心感があるのだろうと思いますが、今これから来年度予算編成に入っていかれるのですけれども、この来年度予算、今はどうなっているということについては、なかなか作業はそこまでいっていないと言われることはよくわかりますから、見通し、認識としてどういうふうにお考えになっていらっしゃるか、お伺いをしたいと思うのです。
○金田説明員 お答えさせていただきます。 ただいま先生から御質問ございました点につきまして、まず給与改善費でございますが、これは公務員の給与改定に備えるための財源措置でございまして、従来からそのときどきの財政事情等を勘案いたしまして当初予算におけるその取り扱いを決定してきたという経緯がございます。 今御質問いただきました来年度予算でどうか、こういう御質問でございましたが、現在編成中の平成五年度当初予算においてこれをどう取り扱っていくかということにつきましては、政府の人事院勧告制度尊重の基本姿勢というものもございますし、一方で非常に厳しい財政事情といった現下の情勢もございます。こういったものを総合的に勘案いたしまして、予算編成段階で適切に検討を行ってまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○山元委員 今の答弁ですと何の保証もないわけです。空っぽです。 そこで、人事院にお伺いしますけれども、勧告する立場からいうと、あるいはした立場からいうと、今のような全く厳しい財政事情、まあ政府は財政事情豊かですから、楽ですからと言われたことはないわけですけれども、厳しい財政状況だということですけれども、人事院として今のでいいわけですか。ことしの勧告は今これから法案が通りますけれども、来年も早々にやはり作業を進めなければならぬわけですけれども、今の大蔵省の御答弁ですね、何の担保もないじゃないですか。人事院はどのようにお考えですか。
○弥富政府委員 お答えを申し上げます。 御承知のとおりに人事院勧告制度、これは四月における官民の較差を出しまして、それに基づきまして勧告をさせていただいているわけでございます。人事院といたしましては、したがいまして、可及的速やかにその較差を埋めていただく、これは報告をいたしますときに、内閣及び衆参両院にお願いを申し上げているところでございます。 ただ、その財源措置をどうするかということでございます。人事院といたしましては、これは勧告する立場でございまして、先ほど来お話しのように、それをいろいろな国政の中から、国政を勘案してそれを実施していく、これは内閣の方の権限でございます。私といたしましては、あるいは人事院といたしましては、できる限り速やかにこれを実施していただく、これが我々の願いでございます。
○山元委員 だから、その勧告する立場でできるだけ速やかに完全にと、それを担保するためにも今の言葉を私の方を向いて言わないで、大蔵省の方に向かって、たるんでるんや、頼みますよという立場がにじみ出てこぬと、私は勧告する立場だ、政府は国政を勘案して決めるんだ、これじゃ労働者の側から見ると無責任だというふうに思うのです。ですから、そこのところは今おっしゃるとおりにこれから本当に努力をするというふうにお約束をしていただきたいというふうに思います。 ことしの今の状況でいいますと、既にもう経営者側から、来年の春闘は厳しいと。期末手当は現に厳しいわけです。大変な状況になっているわけです。経営者側から既にそういう厳しい風が吹いてきているのですし、大変だというふうに私も認識をいたします。 しかし、やはり先ほども言いましたように、経済成長あるいは物価が上がるだろう。そして何よりも政府は、「生活大国五か年計画」を立てて実現するんだというふうに公約をしていらっしゃるのです。そういう立場からも最低限の財源は積んで、そのことについては公務員にも保証するんだという立場をとってほしいわけです。五%からずっと下がってきて、去年は一・五%であった。少なくとも、厳しい、厳しいという合唱の中で再びゼロに戻すようなことは絶対にしてはならぬと思うのです。これは最低限だと思うのです。その点について、努力をするということになるのかもしれませんけれども、当然だという認識を総務庁にも官房長官にも持っていただきたいと思うのです。再びゼロにする、そのことについては何としても防がなければならぬという決意と言ったらきついかもしれませんけれども、お気持ちを聞かせていただきたいと思う。
○加藤国務大臣 この点は、あくまでもそのときの総合的な判断ということしか申し上げられないのではないかと思います。もちろん今後の経済情勢それから民間賃金の情勢等について、これだけの経済状況が厳しい中で一概に余り甘い判断をするということも、国民の血税を使っての賃金の手当てでございますので、この辺は行政府としては慎重にならざるを得ないところが今回は非常にあるのではないかと思います。 同時に、人勧制度というものが争議権を制限されております公務員にとっての唯一の代償措置であるということは十分心得ておかなければなりません。我々宮澤内閣は、その分、人一倍注意を払ってきた内閣だと自負いたしておりますし、週休二日制の法案を多分先生方の予想よりも早目に実施した自負を持っておりますので、その点につきましてはしっかりやっていくつもりでございますが、やはり公務員給与についての国民の厳しい目というものも我々はしっかりと頭に入れておかなければならぬと思っております。総合的に判断させていただきたいと思います。
○山元委員 今総務庁と言いましたけれども、大蔵省にもう一遍今のことを。
○金田説明員 ただいま先生御指摘の点につきまして、給与改善費でございますが、これは例えば翌年度の人事院勧告が具体的にどのようになるだろうか、あるいはその取り扱いがどう決定されるかといったようなことを予算編成期に予測することは極めて困難であります。加えまして、あらかじめ翌年度の給与改善率を何らかの方法で予測して計上を行うという場合には、民間部門におきます賃金決定に予断を与えるおそれもあるといった点も配慮する必要があるのではないかというふうにも考えられます。 給与改善費は公務員の給与改定に備えるための財源措置であると認識しておりますが、今後ともそのときどきの財政事情等、それから先ほども申し上げましたが、人事院勧告制度尊重の基本姿勢といった政府の姿勢それから現下の厳しい財政事情といったようなものを総合的に勘案して、予算編成段階におきまして適切に検討を行ってまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○山元委員 官房長官も大蔵省も、お聞きすると一見至極ごもっとものようなお話です。しかし、先ほどから私が申し上げてきたようなことについてはまだ御理解をいただいていない気がするわけです。今の状況からいって、やはり限りなく民間準拠として民間の実態に近づけていく早期の完全実施というのを実現していくためにも、あるいは公務員の皆さんが安心して働ける、人事院は「士気」というお言葉を使っていらっしゃるけれども、そういうためにもやはり担保をしておく必要があるということで申し上げているわけです。 ですから、血税を使うんだから慎重にだとか、あるいは今から推測するのは困難だという、わかるような話でこの問題を片づけてもらっては困るというふうに思うのです。ですから、ぜひ大蔵省も官房長官も、ことし並みの最低限の財源確保に努力をしていただきたい。それはいかに財政が厳しかろうともやはり使用者側の責務であろうというふうに思いますので、重ねて申し上げておきたいというふうに思います。 次に、法案の中身に少しわたるわけですけれども、ベースを決める一番基礎になる民間との比較の方式の問題についてです。この問題についてはこの委員会でもたび重ねて論議をしてきましたし、私も勧告が出ました八月の時点でこの委員会で相当突っ込んで総裁やあるいは局長とお話をさせていただきました。その比較の問題については、人事院総裁は、企業規模の問題につきましては慎重に検討を重ねていかなければならない問題であろう、そういうふうに認識している、こういうふうにおっしゃっているわけです。 そこで、この問題について、ことしの勧告の中で若干手当てはしたというふうにおっしゃっているけれども、改めて問題を考えなければならぬ。これから論議をしても、する必要があるというふうにお考えをいただかないとこの入り口に入れませんので、人事院、どのようにこの問題について今お考えか、お伺いをしたいと思います。
○弥富政府委員 お答えを申し上げます。 官民比較方式につきましては、ただいま先生おっしゃいましたように、前回の当委員会におきましていろいろ御質問をいただきました。そのときに申し上げましたとおり、民間企業の調査対象事業規模というものをどの程度のものにするかということについては、公務の組織や人員の構成等から見ましてこれは大企業と比較すべきであるという御意見もございます。また一方では、いや小規模の企業まで含めるべきであるというような意見も従来から種々行われてきたところは御案内のとおりでございます。ただ、現行の企業規模の百人以上あるいは事業所規模五十人以上という基準、これは会社組織の民間企業の常雇いの従業員の約六割をカバーしているというところでございまして、これは大方の納得が得られているのではないかなというふうに考えております。 ただ、そのときにも申し上げましたように、比較対象企業、対象事業所の規模をどの程度にするかということで、今の百人とか五十人とかというのをもう少し広げまして例えば三百人とか五百人とか千人とか、こういう御提案だろうと思いますけれども、これはただいま申し上げましたように、現行の比較方法がこれまでは大体国民の理解と納得を得ているというふうに考えております。これは公務員給与決定の基本にかかわる問題でございます。これを変更するということになりますと、これは種々の問題や議論があるところでございますので、これはそのときも申し上げまして、また同じことを申し上げて恐縮でございますが、各方面の意見を聞きながら慎重に検討してまいりたい。 しかし、対象企業の方でもこれはいろいろ職責とかそういうのが変わってまいっておりますので、その変わってきたところに対応していくということで常に、ことしも少し比較方式につきましては対象企業の方を変更したところも先生御承知のとおりございます。そういうことはこれからもずっとやっていきたい、かように考えておる次第でございます。
○山元委員 各層の意見を聞きながら検討を進めていきたい、今こういうふうにおっしゃいました。今までにこのことについて各層の、あるいは幾つかの部分で具体的に意見を聞かれたことがあるわけですか。
○弥富政府委員 人事院といたしましては、常に、例えば懇話会とか調査会とか、人事院の方に関心を持っておられる学識経験者の方にお集まりをいただきまして、年に五、六回そういう会を開いております。その場合に、いろいろな御意見を承りましたときに、企業規模の問題もその中に必ず出てまいりますので、先ほど申し上げましたように、小規模からもう少し大きくしたらどうだという意見、それはその中で承っておって、それについていろいろと我々の方でも検討をするということでございます。
○山元委員 ここに公務員の組合の皆さんの試算が一つあるわけです。今現在の比較の方式は、企業で百人、事業所で五十人以上のところ。それで六割がカバーできている、今までこういうふうにおっしゃるのですけれども、私どもは、千人、少なくとも五百人の企業規模以上の調査でというふうに申し上げているわけですけれども、それの資料、試算です。 八九年、三年前になりますか、センサスによる企業規模の百人以上と五百人規模とラスパイレス比べてみると、五・六%の違いがある。ですから、公務員の賃金を五百人以上の規模と比較をすれば、今ほっておいてもというか公務員の賃金ベースは五・六%賃上げをしなければならぬような数値が出てくる、こういう数字があるわけです。また、去年の人事院の民調による企業規模の集計を再集計して加重平均をしてみると、何と百人と五百人との比較のやり方によって六・三%の違いが出てくる。公務員賃金は五百人以上の企業を対象にして調べると六%以上賃上げをしなければならぬという数字が出てくるわけです。 このことについては、今人事院総裁おっしゃったように、民間の企業主に聞けば、経営者側に聞けば、それは限りなく小さい、三十人規模からでも二人からの企業でも全部調べて、トータル、全労働者の平均を公務員に入れないといけない、これは経営者側から出てくるでしょう。けれども、今御案内のように、企業間で非常に賃金で格差があるわけですね。ずっと非常に格差がある。ことしの賃上げで少しとまったかなと言うけれども、やはり年々開いていくような状況になっているわけですね。 そういう今の民間賃金の企業間格差がある実態の中で、やはり公務員賃金というのが一定の先導役を果たすためにも、これはやはり改正、見直しをしなければならぬと思うのですが、今申し上げましたのは私どもが持っている資料です。人事院においてこういうような検討、試算というのはされたことがあるわけですか、あるいはされたとしたらどういう規模でありますか。
○森園政府委員 御案内のように、現在の官民の比較のやり方というのは、いわゆるいろいろな要素の同種同等のものを比較して積み上げていくというやり方でございますから、今御指摘いただきました数字というのは同じようなやり方のものではあるまい、こう考えるわけでございますが、私ども、特定のその規模以上だけに限って比較したらどうなるかということを試算したことはございません。
○山元委員 それはひどいと思うのです。今まで私どもは繰り返して実際そういうことを申し上げてきたわけです。我々の言っていることが妥当なのか、あるいはどこまで受け入れられるものかということについての検討は進めていただいて当たり前だろうというふうに思うのです。 そこで、一挙にこれを百、五百にすれば、今申し上げましたように五%とか六%とかという大幅になります。けれども、現にそういう差があることは事実なんですから調べていただきたいと思いますし、そして、一挙に百、五百にするということは無理であれば、例でいいますと、五百にするけれども事業所はやはり五十人以上というふうにそこのところを置いておくとか、あるいは、五百は無理だから二百、三百というふうに段階的にそういう手直しをしてみる。これは、今コンピューターの時代です。人事院としてやろうと思えば、検討しようとすればできるはずと思いますから、ぜひそういう検討をしていただきたい。 そしてそれは、やはり基本権がないといいながら労使の問題です。公務員連絡会という組織があるわけですから、大きな団体があるわけですから、そういう公務員労働者側との話をする。 この今申し上げました二つですね、お約束をいただきたいと思うのですが、いかがですか。
○森園政府委員 第一点の、算出してみろということでございますけれども、比較方式を引き続きどうすべきか検討していくと私どもが表明しておりますのは、単に比較企業規模を上げれば格差が余計出て公務員給与が余計改善できるという視点から申し上げているわけではございませんで、現在の方式の中でいろいろな事情変更に伴って再検討すべき部分があるのではなかろうかというみずからの問題認識に基づくわけでございますので、その目的を抜きにしまして特定規模以上と比較したらどうなるか、これは計算すればできないはずはないと思いますけれども、それがどういうものとしてひとり歩きするかということもございますので、ちょっと慎重でなければならないというふうに思います。 それからもう一点、いろいろな意味合いから労働団体等の意見も聞くということでございますが、受益者側の要望だけではなくて、やはり国民的支持の中でこの比較方式問題というのは考えていくべき問題と考えておりますので、従来から労働組合の意見ももちろん聞いておりますけれども、その他国民各層の意見も十分に聞く必要があろう、このように考えております。 〔委員長退席、井上(喜)委員長代理着席〕
○山元委員 いずれにせよ、今の時点で、例えば勧告の中にも、この比較方式を見直す、検討するということもありますし、総裁先ほども申されましたように、そのことは必要だということもあるわけです。そして、これは局長前のときにもおっしゃいましたけれども、私は、公務員賃金を上げるために見直しをしなさい、あるいは下げるために見直しをしなさい、そういうふうに恣意にしてはならぬと思うのです。そのことはわかるのです。けれども、やはり今その比較の仕方は妥当でないという労働者側の意見というのはきっちりと受けとめて検討をしてみる必要がある。上げるために制度を変えるんだ、下げるために制度を変えるんだ、そのことはしませんということを前におっしゃったけれども、そのことは当然だと思うのです。 けれども、今の時点でいいますと、そういう大きな不満もあるし、一つは、それは今申し上げたそこのところへ落ちるのかもしれませんけれども、ことしから実施された昇格制度の問題で〇・一六%比較幅を狭める要因になっている。やはり一部のキャリアの人の優遇で、言い方は悪いかもしれませんけれども全体的な勧告ベースが落ちた、〇・一六%だとおっしゃる。今度調整手当を東京は一%ずつ上げられるわけですね。東京の公務員というのはおよそ対象の二割を占めているんだそうです。二割の皆さんが一%ずつ上がるということは、全体的に大きな影響を与えてくるだろうと思うのです。 そういうものもやはり一面にらみながら、その比較制度というのが、比較の方式というのが妥当なのかどうかということについてはやはり検討する必要があるというふうに思いますから、ぜひこれについては検討を進めていただきたいと思いますし、私どももまたこれから話をしてまいりたいというふうに思います。 次の問題に行きますが、労働時間短縮の問題です。 ことしの勧告の中で、極めてことしは人事院は具体的なことを報告の中で述べていらっしゃいます。効率的かつ健康に配慮した執務を推進しなければならぬ、そのために超過勤務を縮減しなければならぬ、あるいは年次休暇の活用をしなければならない、こういうふうに具体的に人事院はおっしゃっているわけです。そのことは私も、例えば「生活大国五か年計画」を実現するという意味からも大事な課題だというふうに思います。 そこで、少し関連して具体的にお尋ねをしたいわけですけれども、国家公務員の超勤の実態です。 今までもここで論議されたことがありますけれども、こういう勧告を受けて特にそうですけれども、総務庁は一体、今国家公務員の皆さんの超勤の実態をどのように把握していらっしゃるのか、あるいはこれからどういうふうにしようとしていらっしゃるのか、把握の仕方、お伺いをしたいと思います。
○杉浦政府委員 国家公務員の超過勤務につきましては、先日人事院の勧告のときに報告にございましたのですが、全職員の平均といたしまして三二・一時間という数字が出ております。これは、平成三年一月から十二月までの間で、個々の人が一番たくさん働いた月の平均をしたものでございます。したがいまして、同じ月の同じ平均というわけじゃございません。一番たくさん働いた月を足し上げたときの平均が三十二・一時間という数字が出てございます。 先生御案内だと思いますが、超勤につきましては、各省庁、あるいは同じ省庁の中でも職種あるいは時期あるいは臨時の仕事が入るとかいうことで、大変ばらつきが多うございます。したがいまして、さらに細かい数字をつくるのは非常に難しいというのが実態でございます。
○山元委員 確かにそういうばらつきというのですか、省によって違う。今の時期でいうと大蔵省というのは大変、寝る時間がないとおっしゃるけれども、そういうふうにして、忙しさの時期だとか、あるいは省による、あるいは職種というのはあるでしょう。 けれども、この勧告で言っているのは割合にきめ細かく、あるいは予算折衝している省の部門やら国会担当とかいろいろのことが書いてあるわけですね。ですから、これはきめ細かく対応していって、トータル、全体的にいって国家公務員の超勤が縮減できたという結果を出さなきゃいかぬと思うのですね。その点について、これからこの提言をどのように受けとめて具体的に進めようとしていらっしゃるのか、まだでんと座っていらっしゃるのか、そこのところをお伺いしたいと思います。
○杉浦政府委員 御説明申し上げます。 八月の勧告をいただきました直後に政府の方といたしましても、超勤を縮減すること、あるいは休暇をとりやすくすること、こういった点について着手をいたしたわけでございます。 まず、官房長官の主宰によりまして官房長会議を開いていただきました。そこでこの趣旨に沿った対応をとるべしという御訓示をいただいたわけでございます。その後私どもといたしましては、先生先ほどお話のございましたように、生活大国を実現するという主要課題のために労働時間を短縮するというのが大変大切なことでございます。国家公務員についてもその面から一生懸命やっていきたい。特に長時間に及ぶ超過勤務、これの縮減、そしてこういったことは労働時間の短縮のほかにもやはり健康管理の上からも大切だという観点からやらせていただいております。 じゃ、具体的にそれではどういうことをやっているかということでございますが、各省庁が足並みをそろえてやらなければならない問題があるわけでございます。こういった問題につきましては、人事管理の方針を審議いたしております組織として人事管理運営協議会というのがございます。私どもが庶務をさせていただいておるのですが、この中に幹事会及びその専門部会を設けまして、そこで具体的な方策について現在検討させていただいている最中でございます。
○山元委員 少し具体的に見えてこないのですけれども、専門家会議が検討していらっしゃる。その後どういう手続になっていくわけですか。順次指示をしていかれるのか、それとも結論、報告というのはあるのですか。専門家会議のこれからの手順ですね、教えていただきたい。
○杉浦政府委員 現在専門部会で具体案の検討をしておりますので、それができますと、先ほど申し上げた各省の官房長で構成いたしております人事管理運営協議会に上げます。そして、運営協議会でお認めいただきましたそのものを、各省の今後の対応として取り上げていただくということになると思います。
○山元委員 どうもぴったりとわからないんです。本当に生活大国を目指すということできちっとやるということに見えないわけです。 この問題は長い間、超勤の問題、看護婦さんの問題も含めて論議をされて、これは口ではよく言われるけれども、なかなか実現しないで、過酷な超勤の実態があるわけです。そういう点で、官房長官どうですか、今も話がありましたけれども、やはり政府として、こういうことについてはという各省ごとにきちっとした具体的な指示を出さなきゃいかぬのと違うかというふうに思うのです。今おっしゃるような形では実が今度もやはり上がらないのではないか。ですから、具体的にそういう目標等を政府として各省庁に出す必要があるのではないかというふうに思っています。 例えば、この勧告の中にも、ちょっと耳が痛かったので私も努めたのですけれども、これは読みかえると、質問取りもちゃんと早くやるように、質問取りが遅くなって夜中遅くに資料を準備せんならぬことがないようにというような受けとめ方を私たちもしなきゃならぬと思っている。先ほど怒ったが、法案はまだ来てないけれども、質問取りはきのう昼のうちにやって、準備をしてくださいと言って私は努力をしたわけです。けれども、国会議員全体が、やはり公務員の皆さん、準備をする皆さんのことを考えたらちょっと早く親切に言おうということがあったら大分違うだろうと思うのです。 それは我々の方を向いてですけれども、各省庁に向けて、しっかりと仕事を厳しくチェックをし直してそれぞれの指示をする必要があるのではないかというふうに思うのですが、そういうことについて、これも検討を進めていただきたいと思いますし、とりわけそういう働く側の人の意見を聞いていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○杉浦政府委員 まだ最終的な案がまとまっているわけではありませんが、山元先生のおっしゃるような国会の事務の関係、どうやって我々が簡素化していくかとか、あるいは各省との調整業務をどうするかというような業務の中身についての議論とか、あるいは早く帰れるような雰囲気づくりをどうやってつくるかというような中身についていろいろ鋭意取りまとめております。なるべく早い時期に取りまとめて出したいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○山元委員 ぜひ努力をしていただきたいということだけ申し上げておきます。 時間ありませんから、最後に一つだけ防衛庁の職員の給与の問題についてお伺いをしたいと思うのです。先ほど言いましたように、きのう日が暮れてからいただいたわけです。そして、ばっと見てみたらいろいろ問題があるわけです。 一つは、調整手当の問題です。見たら、人事院勧告になかった「防衛庁職員に調整手当を新規支給する。」というのが出てきてあるわけですね。これはびっくりしたんです。そういうことが、人事院勧告にないものが、新しい手当が勝手に防衛庁で設定できるのかどうか、その根拠は何なのか、そして概要についてお伺いしたいと思います。
○宮下国務大臣 委員御指摘のように防衛庁の職員の給与につきましては、一般職は人事院の勧告に従ってこれを改定するわけでございますが、防衛庁職員は特別な職員でございまして、これは人事院の管轄外でございます。したがいまして、人事院の勧告に準拠いたしまして俸給表その他を直しまして、防衛庁職員給与法として別個の体系で御審議をお願いするわけでございます。 しかしながら、防衛庁の職員の給与は、その勤務の特殊性に応じましておのずから一般職と違う面が多々ございます。一例を申しますと、超過勤務手当なんかも、これは防衛庁職員の勤務の特殊性からいいまして超過勤務になじまないという点がございますから、俸給の中に一定額を組み入れるとか、あるいは営外手当というのがございますが、曹士等の営内居住につきましては糧食を官給いたすものでございますから、当然俸給はそれが差っ引かれております。別途、この糧食費というのを計上するわけでございますが、しかしその俸給の適用で、営外に居住する人はその分だけ給付にあずからないわけでございますから手当を創設するとか、これは一例でございますが、そのような特殊性がございます。 今回、調整手当をお願い申し上げておりますのは、自衛官の勤務の特殊性と転勤の頻繁度その他を勘案しまして、かねてから問題意識がございまして、防衛庁におきましても、この昔の地域給、調整手当についても何らかの配慮をすべきではないか。つまり、都会地等においては給与面で優遇されておりますから、なかなか人事異動その他で難しい面もこのごろ出てまいりました。そういうことで、防衛庁内部で専門家の審議会をつくりましてお願いをいたしまして、検討してまいりました。 今回、一般職の職員につきましても、東京都その他で調整手当の調整が行われますので、この機会にその答申に基づきまして、そして段階的に、つまり東京でありますと一・五%分だけ調整手当を計上いたすことにいたしまして、その財源等は、逆に俸給とリンクしておりましたから、調整手当を平均で入れてありますからそれは除外して、財源的にはプラス・マイナス・ゼロということでございますけれども、給与の体系を勤務の実態に合わせたというのが今回の改正の要旨でございます。 なお、詳しくは局長からも必要であれば答弁をいたさせます。
○山元委員 勤務の特殊性があって人事院の管轄外というのは今までとられていた方式ですから、これはわかるのです。しかし、準拠して定める、人事院勧告に準拠してベースを上げていくということになっているそうですが、調整手当の新設ということについては、これは人事院勧告になかったわけです。これは防衛庁独自が考えられた方式でしょう。だから、それはやはりしっかりとした合意といいますか、人事院ときっちりと協議があるのかどうかお伺いしたいと思いますし、大蔵省だけのチェックでこれができるということにはならないというふうに思うのです。そこのチェックはどうなっていますか。 〔井上(喜)委員長代理退席、委員長着席〕
○秋山(昌)政府委員 お答えいたします。 ただいま大臣の方から説明ありましたように、これは人事院勧告に沿ってやっているという話ではございません。これは特別職の公務員の給与でございますので、政府部内ですと総務庁それから財政当局と調整をいたしまして、今回新たにこういう手当をいわゆる指定職以外の自衛官に導入したいということで御審議をお願いしているわけでございます。 なお、人事院勧告との関係でちょっと付言させていただきますと、人事院勧告がありました後、ことしでいいますと十月二十三日に「公務員の給与改定に関する取扱いについて」という閣議決定がございまして、その中に、特別職の国家公務員についてはおおむね人事院勧告の趣旨に沿ってその給与の改定を行うものとするということで、特別職の場合、先ほど大臣の方から説明がありましたようにいろいろ特殊要因がございますので、そういった点について改善すべき点については我々検討をし、御審議をお願いしたいということで御提案申し上げているわけでございます。 それと、もう一点つけ加えるとすれば、今回の人事院勧告の中で、先ほども付言がありましたように、これは政令で決める特別の地域、例えば東京の二十三区といったような地域になると思いますけれども、特に今の甲地一〇%に加えて二%の調整手当のかさ上げといったようなことが勧告として出ているわけでございます。我々この調整手当につきまして、今俸給の中にすべての自衛官に織り込むという形でカウントしているわけでございますけれども、新しい動き、それから従来から我々問題意識として持っていたこの点につきまして、今回関係省庁と調整の上、政府案として提案させていただいているわけでございます。
○山元委員 もう少し詳しくお伺いをしたがったのですが、時間が来ましたから。 いずれにしても私どもは、自衛隊についての考え方は別として、そこに現に自衛隊員の皆さんがおって、そこのところの勤務条件を改善することについて努力をしなければならぬということは理解をしているわけです。そういう立場から考えてもこれは、今回の法案の出し方からまず先ほど指摘しましたように、そういうこと何もわからぬで、私ら後で、立つんですか、座るんですか、中身がわかってないわけです。ゆうべ見せてもらって、けさその調整手当が新規支給になるという説明を初めて聞いて、立つんですか、座るんですか、わからぬのです。ですから、こういう点についてはやはりきちっと当委員会が論議ができるようにこれからもしてほしいと思うのです。 ずっと自衛隊全体の調整手当分を押しなべて支給をしてきたけれども、東京は一一%、一二%、もろうたのから集めて高くするというのでしょう。それはプラス・マイナス・ゼロだとおっしゃったけれども、うまいことそんなプラス・マイナス・ゼロになっていくのかな、ひょっとすると関西の言葉で言うとスコベがあるのと違うかなと私は思うわけです。 ですからそういう点、私どもが先ほど言いましたように、勤務条件についてはしっかり考えるべきだという立場からでも納得できるような説明なり提案の仕方というのはこれからもしてほしいと思いますし、そういう時間をこれからまたとっていただきたいというふうに申し上げて、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 次に、竹内勝彦君。
○竹内(勝)委員 二十年余にわたって戦乱と国内混乱が続いてまいりましたカンボジアにおきまして、一九九一年、昨年十月に署名された。ハリ和平協定に基づいて、いわゆる国際連合平和維持活動として、軍事部門、文民警察部門、選挙部門、行政部門、人権部門、難民帰還部門、復旧部門、この七部門から成るいわゆるUNTACが設立されたわけでございます。 そこで、我が国のこのPKOの活動に関しましては、去る八月PKOの法律が施行されまして、そしてこのカンボジアに関しては、九月十一日から来年の十月三十一日まで、こういうことでカンボジアに派遣され、停戦監視部門あるいは文民警察部門それから道路、橋等の補修、そういう分野での活動が今なされておるわけでございます。 経過等いろいろ報道もされておりますけれども、特にお伺いしたいことは、この中でポル・ポト派に関しましては、依然武装解除に応じない、そういう中で徹底的なポル・ポト派の抵抗が考えられる。そういうことから考えてみましても、このカンボジアにおけるUNTACの活動といたしまして、今後、停戦の完全実施、それからカンボジア四派の軍事力の解体、そして総選挙の実施、そして新国家の樹立、こういうシナリオが果たしてちゃんと成っていくのかどうか。そういう面から考えても、我が国としても非常にいろいろと努力をしていかなければならない重要な立場ではないか、こう思う次第でございます。 官房長官にお伺いしておきますが、本日、国連安全保障理事会は、総選挙の五月実施やあるいはポル・ポト派への経済的禁輸措置を盛り込んだカンボジアに関する安保理決議七九二、これを日本を含む賛成十四、反対ゼロ、棄権一、これで採択されております。このことについて、まず最初にどのように受けとめておるか、お伺いしておきたいと思います。
○加藤国務大臣 竹内先生が冒頭おっしゃいましたように、戦乱の続いたカンボジアにいかに平和を再構築しそして新たな国家をつくり上げるかというのは、国連を中心にしております世界諸国の大変大きな願望であり、また今努力目標だと思います。 そういう中で、ポル・ポト派がなかなか第二段階に入らないという中で、これに対しどう対応していこうかということは、正直のところなかなか判断の難しいところではありますけれども、今回国連が決議をいたしました。これにつきまして、詳細はまた政府委員からもお答えさせますけれども、我々としては第一に、ポル・ポト派の和平プロセスヘの非協力を非難するということを明確にしながら、そしてそれに対し、国際社会としての確固たる意思を表明して、例えば国境チェックポイントを設置するとか、それからSNCによる木材輸出禁止決定を支持するとか、具体的にはいろいろありますけれども、そういう意思を表明しながら、他方、同派に対しては依然門戸が開かれているのですよということをも確保してあるという意味で、全体としてバランスがとれた決議なのではないかなと思っております。 もちろん安保理のメンバー国の一つとして日本としてもこの決議の形成に深く関与しているわけでございますけれども、以上の内容は、我が国が従来主張しておりますポル・ポト派に対しては断固たる姿勢を示すと同時に門戸は閉ざさないという、そういう方針に合致するものだとして私たちは評価いたしております。
○竹内(勝)委員 あわせて、ポル・ポト派が、この武装解除の面に関しては徹底的に抵抗がある、これはいわゆるパリ和平協定の完全実施を疑っている。それはベトナム等の外国人、それに対してのいわゆる和平協定の中の第四節第八条「この協定の効力発生の後直ちに、カンボディアに残留しているすべての外国の軍隊、軍事顧問及び軍の要員は、その武器、弾薬及び装備とともに、カンボディアから撤退し、また一同国に復帰してはならない。撤退すること及び復帰しないことについては、附属書二の規定に従って、UNTACの検証に従う。」こうあるわけでございますけれども、実は依然としてベトナム人のカンボジアにおいての残留というものを疑っておる、そういう面が考えられるのではないか。いろいろなところで個々には争いも起きていますよね。 そこへきて、十一月三十日でございますけれども、ポル・ポト派といたしまして、いわゆる新政党を正式に結成するんだということを発表していますよね。これはいわゆる総選挙に向けての柔軟な姿勢を示したのかな、こういうことにも受け取られるわけでございますけれども、これはどんな感触で受けとめておるのか、あわせて御答弁いただきたいと思います。
○加藤国務大臣 ポル・ポト派が、昨日ですか、十一月三十日にカンボジア国民統一党と名づけられた政党をつくりました。政党をつくったということは、当然今後予想される選挙に積極的に参加していく意思表示であるという見方もございます。現に、UNTACの明石代表は、本件がパリ協定実施に向けた前向きな動きであるとするならばこれを歓迎するという旨述べておりまして、新政党がこれからの選挙プロセスに積極的に参加してほしいということを呼びかける声明を出しております。 同派によるこの動きが一体本当に今後の和平プロセスにどういう影響を与えるのか、それから選挙に対してどういう影響を与えるのか、ちょっと今まだ十分に情報がなくてその背景は不明でありまして、政府として何らかの評価を下すのは現時点ではちょっと早過ぎるように思いますが、いずれにしても、我が国としては、ポル・ポト派が選挙に積極的に参加するように、その前の第二段階の武装解除に積極的に応じてくれるように、引き続き関係諸国とともにポル・ポト派に対して働きかけていきたいと思っております。
○竹内(勝)委員 そこで、先ほども私が申し上げましたのは、いわゆるこのプロセスは停戦の完全実施というものができなければなりませんし、そしてこの四派の武装解除ができて、そして総選挙、こういう形に進んでいく、そういうことから考えていくと、今の状況で見ますと、部分的にいろいろと争いがある、そういう中で巻き込まれていくというような形になって、あの参加五原則、いわゆる停戦を完全に確認して中立である、こういうことが崩れていく、こういうことが考えられますよね。そういうことから考えて、今後の対処として私は、一応計画として来年の十月三十一日まで、こういうようにしておりますけれども、これは計画の変更というものはあり得るのか、どのような対処をしていくのか、御答弁いただきたいと思います。
○柳井政府委員 お答え申し上げます。 ポル・ポト派が先生ただいま御指摘のごとく武装解除に応じていないという状況は遺憾でございますが、同派といたしましても、全面的に戦闘を再開するというような行動に出ているわけではございません。散発的なあるいは局地的な停戦違反というのはございますけれども、ポル・ポト派といたしましても、パリ和平協定に基づく和平プロセスの基本的な枠組みは維持されているものと認識しております。したがいまして、紛争当事者間の停戦の合意等いわゆる五原則につきましては、これは保たれておるわけでございまして、業務の終了を行うというようなことを目的として国際平和協力業務の実施計画を変更するという考えは現在持っておりません。
○竹内(勝)委員 さらに、このカンボジアでの国連平和維持活動に関して、フィリピン政府が日本に対して航空自衛隊のC130輸送機によるカンボジアヘの物資輸送協力を打診してきておりますよね、PKO部隊が使用するトラックのタイヤを便乗させてほしいと。それからまた、UNTACからも各国のUNTAC要員をプノンペンからタイ・ウタパオ海軍基地へ輸送するよう打診も来ておる。こういうようないわゆる広がりが出てきておりますけれども、こういう追加要請に対してどう対処していくのか、お伺いしておきたいと思います。
○柳井政府委員 ただいま先生から御指摘のございましたフィリピンからの打診、あるいはUNTACからの航空自衛隊の連絡便を利用しての輸送につきまして打診があったわけでございます。これらの要請につきましては、国際平和協力法上これに応ずることが可能でございますし、また、我が国自衛隊の能力の観点から申しましても、対応することができるというふうに考えております。国連側からの正式の要請を受けた上でこれに応ずることを考えております。 具体的に申しますと、これまで自衛隊機によって行っておりました輸送は、施設部隊が行っております建設の業務の附帯業務として行っているわけでございまして、このままではフィリピンあるいはUNTACからの要請に対応できませんので、実施計画に輸送という業務を追加いたしまして実施する予定でございます。 このような追加的な要請が出てまいりました際には、私どもといたしましては、まずもって国際平和協力法の諸要件に合致するかどうか、それから、現在適用しております実施計画上これが可能なものかどうか、そういう点を含めまして総合的に慎重に判断いたしまして、これに応ずべきである、また法律的にも可能であるということでございます場合には、必要な実施計画等の関係規定を改正してこれに応ずるという、いわば慎重な手続をとっているわけでございます。
○竹内(勝)委員 防衛庁にお伺いしておきます。 東西冷戦構造の崩壊、ソ連邦の消滅、イデオロギー対立の解消、いわば無敵性国家の時代における防衛政策、これは従来の脅威対処ではなくて、新しい国際情勢を踏まえ、従来の防衛構想や哲学を抜本的に見直して、新しい防衛の基本構想を確立する必要があると思います。我が党は、従来より領域保全能力による専守防衛を主張してまいりました。これはいわゆる他国に脅威を与えない、専ら領域保全に限定した防御的防衛、非挑発的防衛構想です。いわゆる防御的、武力は持つが自分からは出ていかず、外部からの侵略にだけ対処する、こういう観点からいきまして、各国におきましても軍事力を削減していく、そういう動きがございます。 そういう中で、防衛庁といたしまして、昭和五十一年につくられた防衛計画の大綱に従って中期防、そういったものが行われておるわけでございますけれども、もう今後はそういうものにとらわれない新しい今の国際情勢に合ったものを、それからまた、国内の財政事情等考え合わせて中期展望に合った計画をしていく必要がございます。 中期防の計画の修正については、防衛力検討委員会で検討されていると伺っておりますし、また、防衛庁長官は前倒しで今後の防衛予算の考え方を言われておりますし、いわゆるこの中期防の計画の修正について、一九九一年度から一九九五年度までの防衛費の総額を定めた中期防衛力整備計画の修正を来年度の予算編成に合わせて行っていく考えもあらわされたやに伺っております。 それからまた、各方面からの要望というか、そういうものから考えてみますと、例えばAWACSなどの貿易摩擦を回避するための装備、またそれ以外の正面の削減、あるいは充足率の引き下げによる人件費の圧縮、あるいはまた為替相場が策定時一ドル百三十六円でございましたが、円高になっている、そういった面から考えて、この削減が可能ではないかという考え方もあるようでございますが、この防衛費の削減に関して防衛庁のお考え方を伺っておきたいと思います。 〔委員長退席、片岡委員長代理着席〕
○宮下国務大臣 委員が今包括的にお述べになりましたので、一々詳しくは申し上げません。御承知のとおりでございますが、今の我が国の防衛力整備は、御指摘のように五十一年につくられました防衛計画の大綱というもの、これは基盤的防衛力構想と申しまして、今先生のおっしゃるように脅威対抗論に立っているものではございません。当時のデタントの情勢を背景にした節度のある防衛力整備ということで、これは脅威対抗論でなくて、いわば平和時における防衛力の限界とでもいうべき水準を定めたものでございます。 以後、それに従いまして、軍事技術の変化その他を勘案しながら、今日まで防衛力整備をやってきたわけでありますが、現実には、今御指摘のように、平成三年度から平成七年度までの中期防衛力整備計画を策定いたしております。総額二十二兆七千五百億円ということでございますが、この点につきましては、今の防衛計画自体の中に二つのことが定められておりまして、 一つは、二十二兆七千五百億の範囲内において三年後の修正、見直し条項がございます。それからもう一つは、平成七年度の中期防衛力計画が終わるまでに防衛力のあり方について、特に人的な供給の制約等もございますから、編成、装備その他万般を含めて防衛力のあり方を検討するという二つの重要なことが中期防の中に定められておりまして、今御指摘のように、現在私どもが作業いたしておりますのは、昨年の暮れの安全保障会議の総理の御指示によりまして、この見直し、修正を前向に検討せよということでございますので、今鋭意検討中ということでございます。 そして同時に、平成五年度の予算要求は、今御指摘のように、これらの検討結果、中期防の修正、見直しの検討の状況をも踏まえて概算要求をいたしまして、平成四年度の予算が伸び率でいきますと三・八%ほどございましたが、それをさらに下回る三・六%という概算要求をいたしておるところでございます。 私どもは、国際情勢の変化、これはやはり重要なものとして受けとめなければなりません。冷戦構造の終結、これは好ましいことではございます。しかし一方、地域的なあるいは民族的、宗教的な対立抗争というものは激化の兆候にもございます。また、アジアの情勢も複雑多岐でございます。これらは申し上げるまでもございません。そうした意味で、防衛力というのは、脅威対抗論ではございませんが、ステディーにこれを整備していくということが極めて重要だと考えます。 そして理念的な問題としては、今の防衛計画の大綱の基本的考え方は、私はこれは今後も正しいと思います。そういう理念に基づきまして検討を今重ねているところでございまして、この春の予算委員会等におきまして公明党の御主張等もございまして、特に湾岸の九十億ドルの削減の際に、一千億ドルを中期防衛力整備計画でこれは減らしますということを申し上げておりますが、私どもとしては、できればさらにそれを下方修正をしていきたい、しかし質の高いものは量は少なくても専守防衛あるいは今先生の申された基本的防衛政策のもとに立ってこれを整備していきたい、こういうように考えておりまして、今財政当局、事務当局間で折衝中でありますが、基本的な方向はそういうように考えております。 〔片岡委員長代理退席、委員長着席〕
○竹内(勝)委員 そこで、米次期大統領のクリントン氏は国防費削減をさらに推し進めていく考えがあるやに伺っております。そうなってきますと、日本に対しては一層のバードンシェアリングを求めてくることが考えられますし、また、この米政権交代による日米安保体制への影響、そういったものをどのように考えておるのか、お伺いしておきたいと思います。
○宮下国務大臣 アメリカのミリタリープレゼンスが日本及び極東において行われておるということは、これは我が国並びにアジアの安全にとって大変大切なことだと私は存じております。そのために我が国としては、駐留軍労務費の給与費を平成七年度までに全額負担するということで年次的に整備を図る、あるいは光熱水料の一部を持つというような特別協定を国会で御承認を願いまして、その整備に努めているところでありまして、そういったホスト・ネーション・サポートの方はやはり充実して、そして我が国の安全保障のために日米安保条約に基づいて米軍がプレゼンスを展開しているわけでございますから、これをさらに私どもは続けていっていただきたい、こう思うわけであります。 なお、クリントン政権になって我が国の安全保障にどのような影響があるかということは、これからクリントン政権で具体的に人事その他が決められてくるわけでございまして、それに従って具体的な姿もあるいはわかるようになると思いますけれども、今私どもの感じておるところでは、基本的にやはり、クリントン政権になったからといって直ちに日本及びアジアに対する米軍のミリタリープレゼンスを引き揚げるとかそういうような急激な変化は起こり得ないものと思っておりまして、なお引き続きそういう状況を期待し得るものと私どもは基本的に思っております。 なお、日米安保条約の重要性につきましては、これは冷戦構造が終われば終わるほど、今申しましたようなさまざまな事由によりまして、また軍事面のみならず経済その他の面でのより緊密な連携、基軸としての関係を維持していくことは当然でございますので、そういった意味から日米安保条約についても新しい意味をさらに見出していかなければならぬ、このように思っているところでございます。
○竹内(勝)委員 これまで私どもは、アジアにおける平和構築のための機関をつくるべきことを主張してまいりました。それは、全アジア平和会議というものを設置すべきだ、こういうふうに提唱しているわけです。具体的な実現に向けては、いわゆるASEANの拡大外相会議、APECなどの機構がありますが、これを発展させる、そういう形で、アジアにおいて平和、安全保障を話し合う新しい枠組みとしての地域機構として全アジア平和会議を創設するように主張しているわけでございますけれども、去る十一月十九日、韓国の国会でロシアのエリツィン大統領が演説した中に、アジア・太平洋の安全保障に関し多国間の協議体の創設を軸とした外交構想というものがあるわけでございますが、政府としてどのようなお考えを持っておるか、お聞かせ願いたいと思います。
○加藤国務大臣 エリツィン大統領が十九日、韓国においてそのアジア・太平洋の安全保障構想を演説されましたけれども、この中で、多国間協議の場の創設、緊急時の紛争防止のためのシステムの構築及び戦略研究センターの設置などの提案が行われたことは私たちも承知いたしておるのですが、具体的な内容はいま一つちょっとわからないところがございまして、そのエリツィン大統領ないしロシア政府の方の具体的なそういった提案に基づきまして、また我々もその評価をしていきたいと思っております。現段階ではまだちょっと早過ぎるように思います。
○竹内(勝)委員 十月二十二日号の週刊誌にクーデター容認論を寄稿した自衛隊の三等陸佐ですか、懲戒免職になったわけでございますが、これは自衛官が部外に意見を発表する際は上司に概要報告を義務づけられておるというように伺っておりますが、それも口頭で報告したとかどうとかというようなことも言われておりますけれども、処分に関してこういうような懲戒免職、何に基づいてされたのか。 それから、こんなことはまあこの民主主義の上から考えてあってはならないことでございます。そういう面に関して、いわゆる今後の再発防止という問題ですね、これをどのように考えていくのか、あわせて御答弁いただきたいと思います。
○宮下国務大臣 柳内三佐の懲戒免職につきましては、既に発表申し上げておりますとおりでございますが、庁内の手続によりまして、これは週刊誌というメディアを使ったわけでございまして、本人の意思を確認することも非常に必要でございましたので、後で手続は人事局長の方からお話し申し上げさせていただきますが、厳正な手続のもとに事実を確認し、そして本人の意思あるいは考え方もよく確かめながら、これは今先生のおっしゃられるとおり、議会制民主主義自体を否定することは、いかなる理由にせよ、実力集団としての自衛隊の見解としてあるべからざるものでございますので、その観点に立ちまして、事実を確認した上で懲戒免職という異例の措置を講じたわけであります。 なお、自衛隊の中でこのような風潮があるかどうかということでございますが、この柳内三佐の問題につきましては、ごく個人的あるいは属人的な見解に基づくものというように私どもは種々の調査によって確認をいたしておりますけれども、なお自衛隊の今後のあり方として、この議会制民主主義の枠内で、シビリアンコントロールのもとで、そして我が国の防衛を全うするという基本的な原則は隊員がひとしく肝に銘じていかなければならない問題でございまして、あらゆる機会を通じて今日までそういう教育もやっておりますけれども、今後も周知徹底を図って、いやしくもそのようなことのないように対処していくことは民主主義国家において当然のことだと私は考えております。 なお、人事局長から詳細ちょっと答弁させます。
○秋山(昌)政府委員 補足して説明いたす部分は、事前に上司に報告するその手続がどういうふうになっているのかという点であろうかと思います。 懲戒処分に関する手続は、ただいま大臣が説明したように、調査、審理、そういった手続を慎重に進めてきたわけでございますけれども、その当初に、当初といいますか、これは十月二十二日号が十五日に発売されたわけでございますけれども、その二日前に上司に口頭で届け出がなされております。これは防衛庁では、隊員が出版物等を通じ部外に意見を発表する場合には、基本的には自己の立場と責任を自覚し、節度を持って行うことを期待するということでございますけれども、そういう期待するとともに、発表する際にはあらかじめその旨をを上司に届け出るよう、これは昭和五十六年に内部の通達で定めているわけでございます。それに基づいて、たしか発表の二日前だったと思いますけれども、事前に報告はなされているということでございます。
○竹内(勝)委員 時間ですので、終わります。
○桜井委員長 ちょっとおくれておりますが、後で本会議が待っておりますので、できるだけひとつ時間を守っていただきたいと思います。 次に、三浦久君。
○三浦委員 官房長官にお尋ねをいたします。 給与法案は十一月の十日に閣議決定をされておりますが、国会に提出されたのは昨日の午後五時でございまして、非常におくれております。これは異常であります。 このおくれた理由について、官房長官は先ほど、提出に当たって慎重な準備作業をしていた、こういうふうに述べられましたね。しかし、それは私は全く合理的な理由はないと思います。ここ二十年間ほとんど例外なく、給与法案というのは閣議決定をされた即日ないしは翌日に国会に提出をされているわけであります。私は、この給与法案というものを取引の材料にしちゃいかぬと思う。毎年毎年これを他の法案の成立との取引の材料にする向きがありますが、そういうあしき慣行というのは定着させてはならぬというふうに私は思います。やはり政府としては、使用者としての責任というものを忠実に、誠実に果たす、そのためには一日も早く閣議決定をされた法案を国会に提出をして国会の審議を仰ぐ、そういうことでなければならないと思うのです。そのことを私は強く要求をいたしたいと思います。お答えいただきたいと思います。
○加藤国務大臣 給与法案は、閣議決定をいたしましてから、確かに提出まで二十日間の時期を要しました。この人事院勧告及びそれに基づく法案化といいますものは、争議権を制限されております公務員にとりましての代償措置であるということを政府としても十分わきまえております。 そういう意味で、今度二十日間がかかりましたことについての御質問でございますが、諸般の準備を慎重に進めた結果であると同時に、最終的には内閣から提出する法案でございますので私が判断をいたしましたけれども、その判断、決断に時間がかかりましたことをおわび申し上げたいと思っております。二十日間かかったのはこれまでの例の中でもちょっとかかり過ぎておりますので、今後こういうことのないように、できるだけ急ぐようにいたしたいと存じます。
○三浦委員 人事院にお尋ねをいたします。 今回の給与法の改正との関連で、人事院規則による地域指定によって、大阪、兵庫、神奈川など七市一町の地域調整手当が引き下げられることになりました。調整手当は長年にわたって国家公務員の給与の大きな柱となっているものでありまして、この引き下げは労働条件の一方的な不利益変更であります。法的にも非常に問題があるということを私は最初に指摘をしておきたいと思います。 さて、超過勤務の適正化の問題について御質問をいたしたいと思いますけれども、ことしの人事院勧告でも、勤務時間の縮減について取り組みを強めてきたが必ずしも十分な成果は上げてきているとは言いがたい、各省庁の努力だけでは限界があり政府全体の取り組みが必要だ、そういう認識を示しておられます。 私も今度の国会中に各省庁の職員と超過勤務問題について懇談をいたしました。その現状は、我々が想像するより以上のすさまじいものがありました。 省庁によっては、超勤のカウントの仕方が違っていますね。ある省庁は午後七時から残業をカウントしております。またある省庁は、十時過ぎになりますと割り増し賃金が五〇%になりますので、十時までしかカウントしない、そういう状況もあります。 また、終電車がなくなる、なくなってまでまだ残業しておりますね。それはタクシーのチケットを渡されているからであります。こんなタクシーのチケットない方がいい、なければ終電車で帰れるのにというふうに職員の皆さんはおっしゃっておられました。 また役所によっては、あのカプセルホテルのカプセル、これを用意して、そして職員を泊めている、そういうところもあります。夜おそくまで仕事をしますから、どっちみち、もう夜中に帰ってもまたあした朝出てこなければいかぬ、だから家に帰らないで、そうして役所で寝るためのものなんです。 私は、人事院が国家公務員労働者の超過勤務、この状況を把握しておられると思いますけれども、恐らく把握しておられる状況とその現実の実態というものとは大きくかけ離れている可能性があるのではないかというふうに考えております。 そこで、私は提言をいたしたいのでありますが、国家公務員の超勤の実情の正確な把握ということを行うことがまず第一に必要なことであるということであります。そうしてその上で、その実態を公表して、多くの関係機関の英知、これを集めて、その解決の方向を緊急に打ち出すべきだというふうに思っています。人事院の所見を伺いたいと思います。
○弥富政府委員 お答えを申し上げます。 超過勤務の縮減に当たりましては、我々の方といたしましてもいろいろこの実情調査をいたしました結果、ここにいろいろ問題が出てまいりまして、管理者の例えば意識改革がおくれていることに原因するというふうに見られるものや、また、一省庁のみではその対処が不可能である、各省庁共通して、ルールづくりを進める必要があるもの、あるいは、甚だ恐縮でございますが、国会に御協力と御理解を求める必要があるもの等が浮き彫りになってきたところでございます。このような現状にかんがみまして、人事院といたしまして、各省庁独自で行い得る対策についてさらに徹底するとともに、これらの問題に対して政府全体として取り組みを強められますよう、本年勧告時の報告において、ア、イ、ウと三点にわたって提言をいたしたものでございます。 今回の我が方の報告を受けまして、政府におかれましては、先ほど総務庁の方からもお答えがございました人事管理運営協議会幹事会に労働時間短縮対策専門部会を設置をされまして、人事院の指摘を踏まえながら、超過勤務の縮減の具体策について鋭意検討されていると承知をいたしているところでございます。人事院といたしましても、今後、各省庁の超過勤務の動向や同専門部会の検討状況を注視しつつ、必要な措置を講じてまいりたいと考えておる次第でございます。
○三浦委員 その前提として、私はまず正確な実態の把握ということを要求しておきたいと思います。 次に、自衛隊のカンボジア派兵の問題について、官房長官にお尋ねをいたします。 私は、ことしの八月二十八日の当委員会におきまして、カンボジアの状況というのは停戦合意が事実上崩壊をし、派兵の五条件を満たしていないと指摘いたしました。そして、カンボジアヘの自衛隊派兵を中止をするように強く要求をいたしました。しかし、政府はそれを無視し、国民の反対を押し切って戦後初めて自衛隊の海外派兵を強行いたしたわけであります。 あれから三カ月以上たちました。ところが、昨日、国連の安保理事会は、ポト派への経済制裁及びポト派抜きの総選挙の実施に踏み切るという決議を採択をいたしておるわけであります。このことは、国連の安保理事会がポト派によるパリ和平協定の不覆行について深刻な懸念を表明していることをあらわしたものだというふうに私は考えております。 そこでお尋ねをいたしますけれども、ポト派はパリ和平協定を守る意思がないのではないか、私はそう思っておりますが、政府はどう認識をされておられますか。
○加藤国務大臣 ポル・ポト派は、確かに第二段階の武装解除という面につきまして、いろいろな理由を挙げてそれを実施してないところがございます。また、幾つかの小規模ないわゆる小競り合いがあるということもいろいろなところで報道されておりますけれども、パリ協定の停戦の枠組みそのものということにつきましては、ポル・ポト派は現在でもその大枠をしっかりと守る意思を持っていると思っております。
○三浦委員 これはもう全く認識が間違っていると思いますね。官房長官、今、第二段階からは守っていない、こういうお話でした。第一段階から守っていないじゃありませんか。 第一段階では、いわゆる武装解除をやるための前提として各派の軍事力がどういう状況になっているのか、それを報告しなければならないようになっておりますよ。兵力が何人いるか、また装備はどうなっているのか、地雷はどこに埋めたのか、そういうことを全部報告しなければならないのに、ポル・ポト派は報告しておりますか。報告しておりません。これはもう第一段階から守っていないのです。 また、停戦違反の攻撃を繰り返し行っているじゃありませんか。今小規模なものが行われていると認めましたけれども、小規模であろうと大規模であろうと停戦違反を繰り返している、このことは事実であります。そして、明石代表もついこの間、ポル・ポト派の停戦違反が激化しているという異常な、異例な声明まで発表しているじゃありませんか。 ですから、まず報告もしていない、停戦違反を続けているということ、さらに支配地域へのUNTACの職員の立ち入りを拒否しているでしょう。要するに第一段階からすべて守っていないのです。 じゃ、第二段階に入ってどうなったか。武装解除はこれを拒否していますね。そして、現段階では総選挙のボイコットを口にしているじゃありませんか。 彼らがこういう停戦違反を繰り返し、パリ和平協定の不履行をしているその理由として挙げているのは、UNTACはプノンペン政府寄りだということです。また、ベトナム軍がまだカンボジアに存在している、いないということを検証しなければだめなんだ、こういうことを言っている。これは全くの言いがかりであります。こういうポル・ポト派の言い分というものをUNTACはのむわけにはいかない、このことははっきりしておるだろうと思うのです。そうすればいつまでもこういうパリ和平協定の不履行という状態が続いていくということにならざるを得ない。こんな不当な、UNTACがプノンペン寄りだとかベトナム軍がまだ存在しているだとか、こういうことを口にしてパリ和平協定の不履行をやっているということ、それ自体がパリ和平協定をポル・ポト派が守る意思がない、現在はないということを示していると思いますが、いかがですか。
○加藤国務大臣 いろいろな御意見はあろうかと存じます。しかし、戦乱の続いたカンボジアにUNTACを中心とした諸外国の努力、協力によって平和をもたらそうとする現在の努力というものは、私は非常に重要なことであろうと思っております。もちろん、ここでポル・ポト派に対し厳しい非難をし続け、そしてこれを排除するという選択を主張なさる方もおりますけれども、しかし、それによってカンボジアが今度のSNCパリ協定の前の状態に戻って、そして再び戦乱になるそのデメリットというものをまた考える必要もあろうかと存じます。 現在我々は、国連の安保理の決議の中にも見られますように、ポル・ポト派に対しては国際世論の厳しさを認識してもらうような強い態度を示し、そして同時に、門戸を閉ざさない、こういう基本的な態度で対応いたそうとしておりますけれども、UNTACもそういう中で今努力をしているのだと思っております。
○三浦委員 時間がありませんので、次のこのカンボジア問題での審議のときに続きをやりたいと思います。きょうはもう時間がありませんから、協力をいたします。終わります。
○桜井委員長 協力ありがとうございました。 次に、和田一仁君。
○和田(一)委員 きょうは、人事院勧告に基づいて平成四年度の給与改定が勧告どおりに行われようとしていることを私は高く評価するものでございますが、しかし、どうしてこういうような慌ただしい審議をしてこういうものを成立させなければいけないか、大変私は残念に思うところでございます。過去においても、勧告が出て極めて短時間で決定していることは何回もあります。さっき岩崎長官は、勧告が出て、しかし閣議決定するまでは世論の動向等を見詰めてというようなお話もございましたが、ことしも勧告が出されてから比較的早い時期に、衆議院はもちろん参議院においても、この内閣委員会で勧告そのものについての論議をやっております。そしてそこで出てきたものは、早期に完全実施しなさいという方向で私どもはあの論議をしたと思っておりますので、これがこのように遅くなっているということについては、私はいかがかな、こう思うわけでございます。 同時に、先ほど、閣議決定してもこれだけ時間がかかったということにつきましては、諸般の準備を慎重にしたからというような官房長官の御答弁もございましたが、私は、それはおかしいな、この点についてはむしろ政局の流れをしっかりと見ながらやったのではないか、こんなふうにすら思うわけでありまして、先ほど来何回も言われておりますが、こういう大事なことを、いろいろな法案審議の促進のためにとか、あるいはてこにするとか、あるいは取引の材料にするということだけはもうこれからはやっていただきたくない、このことだけをきちっと最初に申し上げておきたい、こう思います。 きょうは三十分に本会議の予鈴が鳴るそうでありまして、委員長から協力しろ、協力しろということで、私はもう何も聞けないなというぐらいに思いますので、簡単に質問いたしますので簡単にひとつお答えをいただきたい、こう思います。 まず、総理はこの春、労働組合の皆さんに向かって勧告の完全実施も年内支給も常識だ、こういうお答えがあったというふうに聞いております。私は、これは常識という言葉を使われたのは、従来の政府答弁とは随分違っているな、長い間の経験と実績に基づいて検討したいと言っていたようなこととは随分違う、こう思うのですが、常識と言うからには、人事院が言っている完全実施の時期も、これも民間準拠でやろう、こういった見解が出ているぐらいですから、これはもっともっと早くやるべきだし、むしろ今のような国会が一月召集ということになったことを頭に置けば、秋の国会でやらなければこれはできないのですよ。だから常識的にやるためには、これを今までの慣行なんというようなことではなく、私はもっと制度化すべきだ、やはりそれぐらいのことでないと常識的にならない、こう思うのですが、この点について長官とそれから官房長官はいかがお考えかをお聞きしたいと思います。
○加藤国務大臣 総理は、年内支給、完全実施ということについて、過去数年来の経過、実績を見てその流れをおっしゃったのだろうと思います。 そういう中で、今度通常国会が一月召集という新たな状況がありますし、これは前内閣の坂本官房長官も、そういう中でいろいろの努力をしていかなければならないということを議運委員会なんかでも申されております。それは我々も十分心得て考えていかなければならぬと思っておりますが、ただ、やはり給与というものが大変国の財源を使ってやることであり、また同時に国民の注視の的であるということでもありますので、それはもちろん、しっかりとした国会の審議を経るという制度、この原点はしっかりと守っていかなければなりません。そういう中で、国会の会期等との絡みでどう考えるのか、今後私たちも十分注意してまいりたいと思います。
○岩崎国務大臣 人事院勧告に基づきます国家公務員の給与改定につきましては、給与法改正を要するという立場から、その年々の国会日程を前提としないで確たることは申し上げかねるところでございますけれども、給与法の取り扱いにつきましては、今日まで早期完全実施に向けて鋭意努力をいたしましたそうした経緯と経過があるところでございまして、その給与の取り扱いにつきましては、国民世論の納得を得るよう最善の努力をし、納得がいただけましたならば直ちに所要の法案作成作業を進めて国会に提出をし、御審議をお願いする、このような立場をとってまいったところでございます。 そういうことでございますから、今までのそうしたやり方、これが国会で今日定着をいたしておるわけでございます。こうした長い間の経験を踏まえまして政府として判断をする、そうした政府の責任と、また人事院勧告制度が労働基本権の代償措置をなしておるという制度面から考えましても、そのような今まで踏まえたやり方を踏襲することが最も適当なことではなかろうか、このように考えておるところでございます。
○和田(一)委員 総理はそれが常識だと言った。また今長官から御説明いただいたような手続、そういうものが必要なことはわかっている。わかっているんですが、私が言いたいのは、これだけ厳しい財政状況の中でも完全実施ができるんだから、そういうことをもっときちっと制度化できるような方向を積極的に打ち出してほしい、こういう要望です。 それで、もう一回聞いておきますけれども、これが成立したらこれは差額支給はすぐやるんですか。この点だけは一遍確認しておきたいと思います。
○杉浦政府委員 お答え申し上げます。 衆議院、参議院ともに成立いたしまして公布いたしましたら、それから金融機関等の必要な日数を経ました段階で支給するということになると思います。
○和田(一)委員 もうまるっきり時間がないんですが、防衛庁、おいでになっているのでちょっと伺いますけれども、来年の予算編成に当たって圧縮があるという中で、防衛庁は自衛隊員の定年の延長を検討しているということを聞いておりますけれども、一体どういう理由からそういうことをなさろうとしているのか。財政上の観点から防衛費の圧縮をこういうところでクリアしようとしているとすれば、私はとんでもない、防衛の本質を間違えているんではないか、こういうふうな感じがいたしますけれども、この点について簡単にお答えいただきたい。
○宮下国務大臣 防衛庁は精強でなければなりません。しかし一方、社会的変化として高齢化と若年層の減少という問題を抱えておりまして、これをいかに充足していくかという問題も当面の課題でございます。若年者に対する給付金制度を御審議いただきました衆参両院でも附帯決議で、定年制度の見直しを常に行うべきであるという附帯決議もございますが、私どもは今先生のおっしゃられたように財政上の理由からのみこれを取り上げることは反対でございます。あくまで日本の防衛力の整備のあり方の問題として、そして社会的な人口の構成変化等を踏まえながら、その中でどういう選択をしていくかということでございまして、あくまで精強な自衛隊の維持という観点からこの問題に対処してまいりたいと思っております。
○和田(一)委員 それではもう一点伺いますけれども、昨今自衛隊員の応募率が非常によくなっている、こういう状況に聞いておりますけれども、そうであるならば、その充足率をさらに下げるというようなことをお考えかどうかをちょっとお尋ねいたします。
○宮下国務大臣 確かに景気の動向と反比例的に充足率が上下いたすことは事実でございまして、景気の非常によかったときには隊員の募集が困難でございましたから充足率を下げたこともございますが、現在の時点では希望者もわりかし多うございますし、充足は可能だと考えておりますから、現状よりもさらにこれを下げていくということは考えておりません。
○和田(一)委員 新聞を拝見しますと、医官であるとか音楽関係とか特殊技能を持っている職員の定年の延長はもう決めたというふうに出ておりました。しかし考えてみますと、平均年齢にしても決して低くありません。それから、陸曹の平均年齢だけでも三十五・五歳、全体で三十三歳というような非常に高い平均年齢ということは、今長官が冒頭おっしゃったような精強な自衛隊の維持ということとは逆行するのではないかと私は思うので、この点は十分にお考えいただきたいな、こう思います。 もう全く時間がなくなりましたけれども、ちょっとUNTACのことについてお尋ねしておきたいと思うのですが、先ほども触れた質問がございました。今現にカンボジアで実施しているUNTACへの活動、PKO活動ですけれども、この実施計画の中でできないことがいろいろ出てきたように思うのです。先ほども具体的なお話がございましたが、あいている飛行機で人員の輸送であるとか、あるいはフィリピンからタイヤを運んでほしいとか、それから向こうで水の補給が欲しいというような要請があっても、今の実施計画、要領ではできない。それに対応しようとなさっているようですが、それはいつごろおやりになるつもりでしょうか。
○柳井政府委員 ただいま御指摘の水の供給の問題でございますが、御承知のように今現地では飲料水が非常に足りない、良質の水が足りないというようなことがございます。飲料水に限らず、生活用水と申した方がいいかもしれませんが、そういう状況にございまして、UNTACから我が国の施設大隊に対しまして、タケオ周辺の選挙監視部門に対する給水をしてほしいという要請が参っております。この要請は国際平和協力法上も、また我が国の施設部隊の能力上も可能でございますので、これまで必要な実施計画の変更等の準備を進めてまいりまして、今週の金曜日の閣議にお諮りしたいと存じております。
○和田(一)委員 四日の金曜日ですね。 実施計画がそうやって変更されると、国会への報告手続等はどういうことになるのでしょう。
○柳井政府委員 変更後、遅滞なく御報告するつもりで、その準備も既に始めております。
○和田(一)委員 予鈴が鳴りました。また次にやります。じゃ、これで終わります。
○桜井委員長 御協力ありがとうございました。 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○桜井委員長 これより各案を一括して討論に付するのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○桜井委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○桜井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○桜井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○桜井委員長 この際、ただいま議決いたしました一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、御法川英文君外四名から、五派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。山田英介君。
○山田委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党の各派共同提案に係る附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について十分配慮すべきである。 一 人事院勧告制度の趣旨にかんがみ、公務員給与の改善を速やかに実施するよう適切な措置を講ずるよう努めること。 先ほどの総務庁長官の提案理由にもありましたように、去る八月七日、給与改定に関する人事院勧告が国会及び内閣に提出され、政府はこの勧告を完全実施することを閣議決定しました。 この人事院勧告制度は、御承知のように公務員が労働基本権を制約されている代償措置であり、公務員にとって唯一の勤務条件を改善できる機会であります。 給与勧告については、一時期、抑制実施されるなど種々変遷がありましたが、政府は人事院勧告制度を尊重し、近年は勧告の完全実施が定着しているところであります。 このような点にかんがみ、政府は、適切な予算措置を講じて給与勧告を完全実施している慣行を尊重するとともに、給与勧告を実施するための法律案を早期に国会に提出できるよう最善の努力をすべきであります。 以上が、本案提出の趣旨であります。 よろしく御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○桜井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○桜井委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。岩崎総務庁長官。
○岩崎国務大臣 ただいまの一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その御趣旨に沿い努力してまいりたいと存じます。 ―――――――――――――
○桜井委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○桜井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後九時三十五分散会 ――――◇―――――