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125回国会衆議院1992/11/27

商工委員会 第1号

発言数
49
登壇者
11
会派数
3
開催日
1992/11/27

会議録

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  通商産業の基本施策に関する事項  中小企業に関する事項  資源エネルギーに関する事項  特許及び工業技術に関する事項  経済の計画及び総合調整に関する事項  私的独占の禁止及び公正取引に関する事項  鉱業と一般公益との調整等に関する事項以上の各事項につきまして、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。      ————◇—————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 この際、新たに就任されました小粥公正取引委員会委員長から発言を求められておりますので、これを許します。小粥公正取引委員会委員長。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 先般、公正取引委員会委員長を拝命いたしました小粥正巳でございます。  この際、一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。  申し上げるまでもなく、独占禁止法は自由経済社会の基本的ルールを定めたものであり、自由経済社会の長所を生かし、我が国経済の民主的な発展を促進していく上で、極めて大きな役割を果たしているところでございます。  また、我が国の経済力が世界有数のものとなった今日、これに見合った豊かな国民生活を実現していくとともに、我が国市場を国際的により開かれたものにしていくことが重要な課題であり、かかる観点から、内外の事業者の公正かつ自由な競争を促進し、消費者利益を確保するため、独占禁止法並びにその運用に当たる公正取引委員会の果たすべき役割は従来にも増して一層大きくなっているものと考えております。  このような折から本職を仰せつかりました責任の重大さを痛感しており、独占禁止法の厳正かつ適正な運用に努め、新しい任務に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。  大変未熟な者でございますが、当商工委員会の皆様方の御鞭撻、御支援を賜りまして、この重い職責を果たしてまいりたいと存じます。  なお、政府におきましては、独占禁止法違反行為に対する抑止力強化のため、カルテル等の違反行為について事業者、事業者団体に対する罰金額の引き上げを内容とする独占禁止法改正法案を提出しているところであり、公正取引委員会といたしましても、委員会におかれましてこれを御審議の上、今国会においてぜひとも成立、実現させていただきたいと考えている次第でございます。  何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)      ————◇—————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 第百二十三回国会、内閣提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案並びに第百二十三回国会、竹村幸雄君外十名提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  この際、お諮りいたします。  両案につきましては、去る第百二十三回国会におきまして既に趣旨の説明を聴取しておりますので、これを省略するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     —————————————  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案(第百二十三回国会、内閣提出)  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案(第百二十三回国会竹村幸雄君外十名提出)     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小岩井清君。

小岩井清日本社会党・護憲民主連合

○小岩井委員 質疑に入る前に、第百二十三通常国会の私の質疑に対して、特に埼玉談合について、指名業者に対する指名の通知についてどうしているのか、あるいは、現場説明の際に、現場説明参加者はどう確認をされているのか、あるいは、入札の際に入札参加者の個人名を入札書に記入し押印をすることになっているけれども、署名捺印することになっているけれどもどうかということに対して、ほとんど答えられなかった。ほとんど答えられないで時間が経過をしてしまったということで答弁が残った、こういうことであります。したがって、きょう質問に立たせていただくことになるわけでありますけれども、ということは、埼玉談合については排除措置をしたということは、これは違法行為があったということでありますが、個人を特定できない、したがって告発ができない、そういうことでございましたから、個人が特定できるということで具体的に質問をしたことに対して答えが出なかったということであります。したがって、まずこの点についてお答えをいただきたいことと、あわせて、とすれば、両罰規定そのものに問題があるということで申し上げておきたいと思います。  法人企業等を処罰する際の我が国の法律の一般的な法形式は両罰規定であるわけでありますけれども、その現在の解釈運用では、まず違反行為を行った個人を特定して、その行為内容を確定した上でこれに対する選任・監督上の不行き届きとして企業の刑事責任を問題とする、こういうことであります。しかし、このように個人への処罰が主で企業への処罰が従であるかのような刑罰のあり方は、カルテル等の独禁法違反行為のように企業活動において企業自身の利益のために企業内部の複雑なプロセスを経て実行される企業犯罪の実態に適合したものとは言えないのじゃないかということが第百二十三国会の質疑の中で明らかになって答弁漏れとなっているわけでありますから、まずその企業犯罪の実態に適合したものと言いがたいということで、この点についての新委員長の明確な見解を伺っておきたい。  そして、それに関連をするわけですけれども、我が国の現行法の中にも法人に対する刑罰を独立して定めたものがあります。例えば、これは大変古い話ですけれども、明治三十三年三月十三日法律第五十二号、法人ニ於テ租税及葉煙草専売ニ関シ事犯アリタル場合ニ関スル法律などがあります。それから、アメリカの反トラスト法、シャーマン法でも取引制限、独占等の違反について法人を単独で処罰できることになっています。カルテル等の典型的な企業犯罪については個々の行為者個人の刑事責任のあるなしにかかわらず、ストレートに当該企業それ自体を処罰するという方向で独占禁止法の両罰規定のあり方、またはその解釈運用を抜本的に見直すべきではないかと考えておりますけれども、この点についても先ほどの答弁の残りの問題とも関連をして明確な見解を委員長から伺っておきたいというふうに思います。  それから三点目でありますけれども、専属告発という公正取引委員会が持っている権限があるわけでありますけれども、これは、告発をするということになれば体制もつくらなければならない。告発事案のエキスパートを集中的に養成しなければならないと思うのです。各業種ごとの事件の審査実務を担当する審査部の第一から第五審査長と並んで、当面の間審査部長のもとに告発対象事件の審査実務を専門的に担当する部門を設けてはどうか。さらに、そのために事務局の定員を今後三年間でさらに少なくとも六十人程度増員してはどうかということであります。そして、告発事案については現場実務能力向上のために国税査察官等との人事交流をさらに拡大をする。そして、審査部付の検察官をさらに増員するとともに、事務局定員内で検察官・弁護士有資格者等を任用する方策も検討する。さらに、金融、運輸、公益事業、サービス業等の事件の審査に当たる第五審査長のもとには現在上席審査専門官が配置されておりません。第一から第四よりも手薄になっているということが問題だと思います。これを改善をする意思があるのかどうか、以上についても公正取引委員会の機能強化についてこれまた新委員長から伺いたいと思います。以上です。     〔和田(貞)委員長代理退席、竹村委員長代理着席〕

糸田省吾公正取引委員会審査部長

○糸田政府委員 本年六月三日の本委員会で小岩井委員から埼玉県における入札手続に関しましてお尋ねがあり、私ども一部答弁しなかった点についてこの場でお答え申し上げたいと思います。  埼玉県における指名競争入札の手続でございますけれども、まず指名の通知は、当然のことながら指名をする相手方事業者に対しまして指名通知文書によって行うことになっております。ただ実際には、あらかじめ電話などによりまして相手方事業者にその旨を伝えるという手法がとられているようでございます。で、この指名通知文書それ自体は、現場説明会を行いますが、現場説明会に来た事業者の担当者に対してこれを手渡しをするという形になっているようでございます。  それから、現場説明会に来た担当者でございますけれども、この者は現場説明会において指名通知一覧表といったようなものにサインをするということになっているようでございます。  それから、入札に際しましては、入札書に入札参加者である事業者の名称、それからその事業者の担当者の名前を記載しまして、それに入札参加の担当者が押印する、そういう入札書によって行っている、このように承知しているところでございます。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 ただいま事務局から、せんだっての御質問に対して答弁漏れとなっておりました点を御答弁申し上げたところでございますが、その点に関連いたしまして、ただいま委員からお尋ねがございましたカルテル等の企業犯罪について、個々の行為者個人の刑事責任のあるなしにかかわらず、当該企業それ自体を直接処罰する方向で法のあり方を見直すべきではないか、こういうお尋ねと承りました。また、アメリカの例もお引きになりまして、私どももその点も承知しているところでございますが、ただいまの御指摘の点は独占禁止法がそのような個人の違反行為に基礎を置きまして、あわせて法人事業者に対しても刑罰を科する、こういう構成になっているところでございますけれども、独占禁止法のみならず、いわば現在の我が国の企業刑事法制全体につきまして、企業、事業主をどのように処罰をするか、そういうあり方の基本にかかわる問題であろうかと存じます。したがいまして、ただいまの御指摘は私ども承らせていただきますけれども、この点は独占禁止法の領域だけで議論をするべき問題では必ずしもなく、いわば企業刑事法制全体の枠組みの中で議論されるべき課題であろうか、こんなふうに考えているところでございます。  それから、続きまして私ども公正取引委員会の刑事告発に取り組む体制あるいは広く審査体制の充実という点に関しまして御指摘をちょうだいいたしました。既に御案内のように独占禁止法の執行力を強化するという見地から、公務員全体としては大変厳しい定員管理を受けている状況の中で、最近三年間に特に審査を担当いたします私どもの部門の定員が三年間で四割近く増加をさせていただいたことは既に御承知のとおりでございます。私どもも、今後とも状況が許します限りさらにこの執行力の強化を目指しまして、この審査部門を中心に公正取引委員会全体の陣容強化、御指摘のような強化の方向に努めてまいりたいと考えております。  具体的には、例えばもう予算編成も間近でございますけれども、予算あるいは定員当局に対しまして平成五年度もただいま具体的に御指摘がございました第五審査長のもとに配属されるべき上席専門官の設置を含めまして、また、定員につきましても、審査部門を中心に合計十一名の増員要求を行っているところでございます。  なお、この体制整備に関連いたしまして告発専担の部門を設けるべきではないか、こういう御指摘もございました。確かにその御指摘も私ども十分承らせていただきますけれども、ただ事案は、率直のところ取り上げてみないとこれが告発に結びつく事案であるかどうかはわからないという面もございますし、それからまた、審査の対象となる相手方が、例えば告発専担部門が担当したということになりますと、初動から始まります審査自体が果たしてスムーズにまいるかどうかという、そのような問題もあろうかと思いますので、現在のところは審査専担部門を設けるということは直ちに考えておりませんが、当然のことながら審査部門の中には告発を担当とする職員を専担させ鋭意研究をさせているところでございます。  以上、お答えをさせていただきました。

小岩井清日本社会党・護憲民主連合

○小岩井委員 ありがとうございました。  続いて我が党の和田委員が質問を続けますので、これで終わりたいと思います。

竹村幸雄日本社会党・護憲民主連合

○竹村委員長代理 和田貞夫君。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 与えられた時間、質問させていただきます。  官房長官並びに小粥委員長にお尋ねしたいと思います。  まず提案者の官房長官にお尋ねしたいと思いますが、この法案は私的独占、不当な取引制限等の違反者について事業者等に対する罰金の最高限度額を五百万円から一億円に引き上げる、こういう内容のものでございますが、これは昨年の十二月十八日に独占禁止法に関する刑事罰研究会の報告書に基づいて本改正案が出されたものだと思うわけでございますが、間違いございませんか。

加藤紘一自由民主党内閣官房長官

○加藤国務大臣 御指摘のとおりでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 それでは、この報告書によりますと、その結論として「第八十九条の罪について、事業者等に対し定められている罰金刑の法定刑である五百万円を数億円程度の水準に引き上げることが必要である。」「数億円程度の水準に引き上げることが必要である。」こういうふうに書かれておるわけですが、この報告書の結論と法案の内容と矛盾するように思いますが、あなたは矛盾するように思いませんか。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 お答えさせていただきます。  ただいま御指摘のとおり、刑事罰研究会の報告書では、ただいま御提案申し上げております独禁法改正案の中で、八十九条違反の罪につきまして、事業者に対する罰金刑の上限を行為者本人と切り離しまして抜本的に引き上げることが必要である、そして、その具体的な引き上げ幅につきましては、ただいま御指摘のとおり、「数億円程度」という表現によりまして、数億円程度にすることが必要、こういうふうに報告書に書かれていることは事実でございます。  ただ、ただいまの御質問でございますけれども、私ども公正取引委員会が政府部内で法案を作成いたしますに当たっては、当然のことながらこの研究会の報告書の基本的な方針を踏まえて、その上で、いわば企業に対する独禁法違反行為についての刑事罰の内容を、ただいま申し上げました、従来我が国法制において一般的でありました、行為者に対する刑との連動を切り離して企業に対する罰金刑を大幅に引き上げるという新たな制度を導入するものであります。それから、御案内のとおり、昨年国会におきまして、カルテルに係る課徴金のこれも大幅な引き上げを内容とする独禁法の改正が成立いたしまして施行されたばかりである、こういうこと等の事情を考慮いたしまして、研究会の御報告では確かに「数億円程度」という表現で大幅な引き上げの方向をお示しいただいたわけでありますけれども、この表現は、具体的な上限をどのように考えるかにつきまして必ずしも一義的には決定しがたい、それからまた、研究会において必ずしも一義的に決定する必要がないということもありましてこのような表現になったものと承知をしております。  したがいまして、私ども先ほど幾つかの点を申し上げましたけれども、さらにつけ加えさせていただければ、例えば中小事業者には、この大幅な引き上げについて過酷な罰金が科されるのではないかという不安もあったようにも聞いております。この点は、もちろん罰金刑の上限の問題でありますから、その法定刑の範囲内で具体的な量刑がなされるわけでございますけれども、実際にそのような不安が伝えられたことも事実でございます。そのような事情を考慮いたしまして……

竹村幸雄日本社会党・護憲民主連合

○竹村委員長代理 答弁は簡潔にお願いします。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 現状におきまして、社会の大方の御理解が得られるぎりぎりの線として一億円という水準を決定したものでございます。  なお、この点につきましては、このような方針を内定をいたしました直後に、刑事罰研究会にも御報告をいたしまして、この企業に対する罰金刑の大幅な引き上げは大変喫緊の重要事であること、それから、大方の理解が得られるぎりぎりの限度で政府が一億円という改正案を出すということであれば、それは当面やむを得ないと理解をする、そのような研究会での御理解も賜っているところであります。  このような事情で、研究会報告書の数億円という御提言、そして政府が提案いたしました法案ではこれを一億円として改正をお願い申し上げておるわけでございます。何とぞ御賢察のほどをお願いいたします。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 これは委員長、注意しておきますが、質問していないようなことをだらだらと並べてもらうようなこと、何も尋ねていない。私が言っているのは、報告書の結論として、数億円に引き上げることが必要であるというように書いておるのにもかかわらず、その数億円ということじゃなくて一億円という改正案が出てきておるところに矛盾がないか。それは、矛盾があるならある、ないならないということを答弁してくれたらいい。今あなたがるる述べられたことはちゃんと報告書の中に書いてある。あなたが述べられたようなことをいろいろと検討して、いろいろと考えたあげく最後の結論としてこの報告書は、数億円に引き上げることが必要である、こういうふうに結論づけておるわけですよ。あなたがしゃべっていることはもうみんな書いてある。その上で数億円に引き上げることが必要であると書いておるのです。その結論と今回の提案している一億円の引き上げということに矛盾がないかということを言っておるのです。矛盾がないのであればない、あるのであればある、ひとつ提案者の官房長官、答えてください、長官。

加藤紘一自由民主党内閣官房長官

○加藤国務大臣 今委員長からお答え申し上げましたように、いろいろな経緯の中で刑事罰研究会の方も、一義的に決定するのもどうかなというようなこともございまして、数億円という、明確な報告にはなっていなかったようでございますが、その辺を総合勘案して、そして政府提案といたしたものでございます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 この研究会に参加しておられる先生の一人も、既にこの前の国会で参考人に来ていただいて、私たちはお聞きをいたしました。あるいはその他の参考人にもお聞きをいたしました。  数億というのと一億というのがイコールかというと、そうじゃない。数億と一億とは違う。少なくとも数億というのは一億以上であって、私らの時代は尋常小学校、私は大阪の小学校で先生から教わりましたのは、数億というのは一でない、数億というのは少なくとも一以上である。今日的に数億というのは、五ないし六というのが常識的にこの「数」という文字を利用しております。人を勘定するのも、ここに数人と言えば一人じゃないですよ。数人と言えば、少なくとも一以上、五、六人というのが常識じゃないですか。あなた方だけが数億というのは一だというように言えるんですか。もう一度お答え願いたいと思います。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 ただいま御指摘のように、研究会の御報告の数億円と政府が提案いたしました一億円とは確かに違うわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、研究会の御報告でも「数億円」という表現で、一義的には必ずしもお決めにならなかったということ、それから、私どもはこの研究会の御報告の基本的方向を踏まえまして、その方向に沿って、法案自体は政府部内で検討いたしまして御提出をさせていただいたわけでございます。  その背景、経緯につきましては先ほど私から申し上げたような状況でございまして、いずれにいたしましても、この独禁法の強化、特に法人に対する刑罰の大幅な引き上げということは、現在、競争政策が特に重視をされております状況の中で、どうしても必要な改正であり、またその必要な改正を、先ほど申し上げましたけれども、当面大方の御理解が得られるぎりぎりの線でまとめさせていただきました、ということをぜひ御理解を賜りたいと存じます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 理解せいといっても理解ができません。これこそまさに永田町におけるところの議論であって、一歩外へ出ましたら国民の皆さんは、国会というところは何を審議をしているんだという、常識を疑う結果になりますよ。もう子供まで、数億といえば五、六億円、これは当たり前のことじゃないですか。だから、まさに矛盾をしたこの今回の提案であろうと思います。  これに引きかえて竹村幸雄君外十名提出の法案、すなわち日本社会党のこの法律の改正案につきましては、まことに当を得ておりまして、五億ということになっておるのです。これこそがまさにこの報告書に基づいた数字であり、改正案であろう、こういうふうに思うわけでございますが、今回のあなた方の提案された内容と、改正案と、竹村君外十名の提出しております数億と、どちらが報告書に近い改正案であるというようにお考えになっておるか、お答え願いたいと思います。

小粥正巳公正取引委員会委員長

○小粥政府委員 どちらがというお尋ねでございますけれども、私どもは政府案を提出しております立場でございますので、その点はお答えを差し控えさせていただきますけれども、いずれにいたしましても、政府案が刑事罰研究会の報告の基本的な方向を踏まえて提出させていただいたということはぜひひとつ御理解を賜りたいと思います。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 この点につきましては議論が尽きないと思います。あくまでも、数億というのは常識的に考えて一以上であるということから、この政府提出の数億に改めるということについては納得することはできません。  次の問題でございますが、今改正案には網羅しておりませんが、竹村幸雄君外十名の提出した改正案の方には定義させていただいておるわけでございますが、いわゆる委員並びに委員長の人選の問題についてであります。これは官房長官、ひとつお答え願いたいと思います。  小粥委員長はこの間発令された。ところが、ことしの二月にもう既に、私たちの耳に入る中で、次の委員長は小粥委員長だということがもう流れておる。まさにそのとおりになってきておる。国会の運営委員会にも図られる前に、あなた方が提案される前に既にわかっておるのです。そういうような人事は極めて不愉快である。国会を冒涜した人事であるというように私は言いたいわけであります。そのようにお考えになりませんか。

加藤紘一自由民主党内閣官房長官

○加藤国務大臣 その点は、前国会のこの委員会でも、また予算委員会でも御指摘いただきましたけれども、政府の人事というのはいろいろ報道されます。公取の委員長の大事に限らず、各役所の局長の人事とか、それからいわゆる政府関係機関の理事長人事とか報道されておりますが、そう決定したというふうに大新聞に書かれても、実際誤報のものも数多くございます。したがって、一つの雑誌、一つの新聞に予想記事が書かれたというだけで私たちが国会同意大事に係る人事を国会を無視して失礼なことをしたというふうな事態にはならぬのじゃないか。  それで、それがたまたま予想人事と同じことになるケースもございます。それが七、八割でございます。二、三割は違うものになります。ですから、その辺は報道だけでということは、おしかりいただいてもちょっと困るなという場合もあるのでございますが……。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員 私は、本会議であなたに今質問していることをお尋ねしておるのです。ところが、あの本会議ではあなたはこの点については答弁なさらなかった。小粥さんが次の委員長になるということを仄聞するが、そういうことにならないのかなるのか、お答え願いたいということを私は質問しておるのです。そのときには全然答弁で触れておられない。極めてこそくだと思うのです。そ のところから言っておるのです。まして、この公正取引行政というのは公正でなければいかぬ、また公正であるということを国民の皆さんが認知をしてもらわなくちゃならない。人事というものは極めて大事である。  私は役人の出身者が悪いというようには言わない。けれども、あの銀行問題があり、証券問題があり、直ちに公正取引委員会がこれに介入する機会があった。けれども、その介入する機会があったにもかかわらず何もやらなかった。それはなぜかというと、これは私が言うのじゃなくて、前公正取引委員長も大蔵省の出身だった、だからやれないのだろう、そういう見方になってしまうわけです。したがいまして、この公正取引委員長というのは役人のOBじゃなくて、例えば判事の出身者あるいは法律学者の方々の中で、だれが見てもなるほど公正取引委員会というのは公正な立場に立つなというような、そういう人事を今後やってもらいたいというように私は思うわけであります。  そしてまた、我が党が提案しております改正案、大会社の代表者であるとかあるいは役人の出身者は少なくとも最低限、二人ぐらいで抑えて、あとは学者であるとかあるいは判事の出身者であるとか弁護士であるとか、この公正取引委員会が発足した当時はそういう大事になっておったのです。もう一度そこに戻して、だれもが納得できるような公正取引委員会人事を今後ひとつ政府はぜひともやっていただきたい、このことを強く要望いたしまして、時間が参りましたので質問を終わりたいと思います。     〔竹村委員長代理退席、和田(貞)委員長代理着席〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これにて両案中、第百二十三回国会、内閣提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。井出正一君。

井出正一自由民主党

○井出委員 私は、自由民主党、公明党・国民会議及び民社党を代表して、内閣提出の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、賛成の討論を行うものであります。  御承知のように、独占禁止法は、公正かつ自由な競争を維持、促進することにより、一般消費者の利益を確保し、国民経済の健全な発展を図るものでありまして、昭和二十二年に制定されて以来、幾多の変遷を経て今日に至っております。  この間、我が国経済は、自由で活発な競争市場のもとで今日の経済的発展を遂げてまいりました。  近年、世界経済は、ソ連・東欧の変革に伴って市場経済の有効性が再評価され、一層のグローバル化が進展してきております。こうした中で世界経済に大きな地位を占める我が国は、国際的により開かれた市場の実現が強く求められており、また、国内的には、経済力に見合った豊かさを実感できる国民生活の充実が要請されております。  そのため、市場経済の基本である自由な競争を確保する独占禁止法の役割への期待が従来にも増して高まってきており、中でも独占禁止法違反行為に対する抑止力の強化が内外から強く要請されております。  本改正は、こうした状況を踏まえ、昨年の課徴金の引き上げに続く抑止力強化の一環として行われるものであります。  その内容も、カルテル等の違反行為について、事業者に対する罰金の上限を従業者に対するものと切り離して定めることとし、その額も現行の五百万円から一挙に二十倍の一億円に引き上げるものであり、画期的なものとなっております。  罰金刑引き上げの水準については、もろもろの評価がありますが、独占禁止法の本来の目的は、違反者の摘発にあるのではなく、あくまで公正で自由な競争を確保することにあるものであり、別途、昨年、課徴金の額を大幅に強化したこともあわせて考えれば、十分に抑止力となり得るものであり、現時点では極めて妥当なものであると考えます。また、国際的に見ても、課徴金と刑事罰をあわせ持つ我が国の制度は、今回の措置によって、欧米と比べても遜色のないものになったと言えます。  ただ、罰金刑の上限額が、規模の小さい事業者に一律に適用された場合は、この大幅な罰金刑の引き上げは極めて過酷なものとなるとする懸念が一部に指摘されているところであり、小規模事業者等については、個々の情状を十分考慮した運用が必要と考えます。  以上、私は、本改正案は極めて適切なものと考え、賛成の意をあらわすものでありますが、最後に、公正取引委員会に、我が国経済の健全かつダイナミックな発展を維持促進する観点から、国民の期待にこたえる独占禁止法の厳正かつ適切な運用を要請し、討論を終わります。(拍手)

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 大畠章宏君。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表して、内閣提出に係る私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行うものであります。  本委員会では、第百二十三回通常国会以来、内閣提出及び社会党提出の二つの独禁法改正案について長時間にわたって並行審議を行ってまいりました。私たちは、この国会が国権の最高機関であり、また、唯一の立法機関であるという憲法の規定を踏まえ、ぜひ議員提案である社会党案についても採決を行うことを強く求めてきたところでありますが、大変残念ながら実現には至りませんでした。この議員提出法案の取り扱いをめぐる問題につきましては、今後の国会改革の議論の中で積極的に取り上げてまいりたいと考えております。  さて、内閣提出の改正法案に反対する理由につきまして、以下、簡潔に申し上げます。  まず第一に、事業者等に対する罰金刑の上限の引き上げが、何の合理的根拠もなく現行の二十倍、一億円に圧縮されたことであります。刑事罰研究会は法人と個人の資力格差に関する具体的試算などを踏まえ、大企業に対しては、「数億円」という結論を出しましたが、この結論を受け入れがたいというならば、具体的な根拠を示すべきであります。また、公正取引委員会委員長自身、この一億円が刑事罰研究会報告書の結論にある「数億円の水準」にいまだ到達していないことを認めつつも、大方の理解を得られる水準としては一億円が限界であるとの一点張りでございました。このような説明で、国民の理解を得られると考えておられるのでしょうか。私は、法案内容が不十分であり、さらに、法案提出に際しての公正取引委員会のこのような姿勢自体に疑問を抱かざるを得ません。  第二に、埼玉土曜会事件に対する公正取引委員会の告発見送り問題であります。いかに罰金を引き上げようとも公正取引委員会が告発をしない限り、何の抑止力にもならないということを私たちは繰り返し申し上げてまいりました。今回の事件は、公正取引委員会が告発最有力事件として調査に力を入れながら、ある時期を境にして一転して消極的になり、結局告発見送りに至った、その不透明な経緯は関係者の重大な関心を呼んでおります。また、九〇年六月の告発方針公表後の最初の告発事案となったラップ事件の当事者からも、アメリカ向けの一回限りの対応策としてラップ事件を告発したことは公訴権の乱用であるという主張すらなされております。今回の告発見送り問題は、公正取引委員会に対する国民の期待を大きく裏切るものであります。したがって、国際化の時代に対応した透明感のある公正な日本の取引市場を目指す観点から、公正取引委員会の構成、専属告発制度の運用の実態面等も含めて、抜本的に再検討しなければなりません。今回の罰金引き上げ法案もまたアメリカ向けの形だけの対応策にすぎないとの批判を免れず、独禁法違反事件に対する刑事罰による抑止力の強化につながらないことは明白であります。  以上の理由から、政府案の見直しを要求し、私の反対討論を終わります。(拍手)

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となりました独占禁止法の一部改正案について、賛成討論を行います。  本改正案は、カルテルで独占禁止法違反を犯した法人等に対する罰金の最高限度額を現在の五百万円から一億円に引き上げるものであります。これは、不十分とはいえ一定の改善であり、大企業等のカルテルの抑止と国民の利益確保に一定の効果を期待できると考え、賛成いたします。  今回の法改正のために設けられた公正取引委員会の刑事罰研究会は、私的独占、不当な取引制限等、いわゆるカルテル行為で独占禁止法違反を犯した法人、事業者団体の罰金を犯罪行為者の罰金と切り離し、最高数億円まで引き上げる提言をまとめました。  我が国では、戦後の猛烈な経済成長の中で巨大企業が数多く生まれ、事業活動の規模も飛躍的に大きくなっております。これに対応し、最近では法人税法違反等の企業犯罪について億円単位の罰金判決が言い渡されるようになってきております。証券スキャンダルに端を発した証券取引法改正では既に株価操縦に対する罰金が百倍の三億円に引き上げられました。こうした現状を考えれば、研究会の提言は極めて妥当であり、罰金額の上限を少なくとも三億円以上に引き上げることが必要と考えます。  しかるに、さきの通常国会における委員会質疑で明らかになったように、財界、建設業界、自民党などの圧力によって研究会報告そのものの公表もおくらされ、結果として改正案で罰金の最高限度額が数億円から一億円に引き下げられたことは大変遺憾であります。しかし、少なくとも罰金額を現在の二十倍に引き上げることは、大企業などの不法なカルテル、独禁法違反をやめさせ、国民の利益になると期待することができますので、不十分さは指摘しつつも本改正案に賛成いたします。  最後に、今回の法改正を生かすも殺すも公正取引委員会の姿勢に大きくかかっています。昨年の金融・証券スキャンダルや埼玉県土木談合に参加した大手六十六社に対する本年五月の刑事告発見送りなどは、公正取引委員会が財界、大企業などの圧力に屈しているのではないかとの疑惑を与えました。公正取引委員会が、独立した行政委員会として、独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法などの法律を公正、厳正に運用し、消費者、国民、中小企業の利益を守るためには、委員会の構成を民主的にすることも不可欠であります。大蔵省、通産省出身者など財界、大企業と密着した高級官僚偏重大事を改め、委員に少なくとも消費者団体推薦の専門家を加えること、そして、公正取引委員会の人員を大幅にふやすことを要求し、賛成討論を終わります。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これより採決に入ります。  第百二十三回国会、内閣提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 ただいま議決いたしました本案に対し、自見庄三郎君外三名より、自由民主党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者より趣旨の説明を求めます。自見庄三郎君。

自見庄三郎自由民主党

○自見委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。    私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、独占禁止法違反防止の徹底を図る見地から、次の諸点について特段の配慮を払うべきである。  一 先の課徴金の引上げ及び今回の罰金の引上げにより独占禁止法違反行為に対する抑止力を強化したところであるが、今後ともカルテル等の情報収集等に努め、独占禁止法の厳正な運用を図ること。  二 刑事告発の権限がもっぱら公正取引委員会に属していることにかんがみ、独占禁止法違反の疑いのある事案に対し厳正かつ十分な事実関係の調査を行う一方、検察当局との間で一層の連携強化を図るとともに審査方法等の検討を行い、この権限の的確な行使に遺漏のないよう努めること。  三 罰金刑の適用に当たっては、事案の性格、違反事業者の事業規模等諸般の情状を適切に勘案し、事案に応じた妥当な運用を行うよう努力すること。  四 公正取引委員会の期待される役割が的確に遂行されるよう、引き続き適切な委員長及び委員の人選を行うとともに、事務局の情報収集体制の強化、審査体制の整備に努めること。 以上であります。  附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解をいただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 以上で趣旨の説明は終わりました。  本動議について採決いたします。  自見庄三郎君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、加藤内閣官房長官から発言を求められておりますので、これを許します。加藤内閣官房長官。

加藤紘一自由民主党内閣官房長官

○加藤国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重いたしまして、本法案の適切な実施に努めてまいる所存でございます。     —————————————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 次に、第百二十三回国会、内閣提出、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律案を議題といたします。  これより趣旨の説明を聴取いたします。中村環境庁長官。     —————————————  特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

中村正三郎自由民主党環境庁長官

○中村国務大臣 ただいま議題となりました特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  有害廃棄物の国境を越える移動に係る問題につきましては、平成元年三月、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル 条約が採択され、本年五月に発効したところであり、我が国にとって条約への加入及びそのための国内法の整備が急務となっております。  本法律案は、条約等の的確かつ円滑な実施を確保するため、特定有害廃棄物等の輸出、輸入、運搬及び処分の規制に関する措置を講じ、もって人の健康の保護及び生活環境の保全に資することを目的とするものであります。  次に、この法律案の主要事項について、その概略を御説明申し上げます。  第一に、環境庁長官、厚生大臣及び通商産業大臣は、条約等の的確かつ円滑な実施を図るため、必要な基本的事項を定めて公表することとしております。  第二に、特定有害廃棄物等を輸出しようとする者には、外国為替及び外国貿易管理法の規定により、通商産業大臣の輸出の承認を受ける義務を課すとともに、輸出の承認に先立ちまして、環境の汚染を防止するため特に必要があるものについては、環境庁長官が環境の汚染を防止するために必要な措置が講じられているかどうかを確認することとしております。  第三に、特定有害廃棄物等を輸入しようとする者には、外国為替及び外国貿易管理法の規定により、通商産業大臣の輸入の承認を受ける義務を課すとともに、環境庁長官は、通商産業大臣が輸入の承認を行うに際し、事前に、通商産業大臣に対し、必要な説明を求め、及び意見を述べることができることとしております。  第四に、特定有害廃棄物等の運搬または処分を行う場合は、移動書類を携帯してしなければならないこととしております。  第五に、環境庁長官及び通商産業大臣、また廃棄物の場合は厚生大臣を加えた三大臣は、特定有害廃棄物等の輸出、輸入等が適正に行われない場合において、人の健康または生活環境に係る被害を防止するため特に必要があると認めるときは、特定有害廃棄物等の輸出者、輸入者等に対し、当該特定有害廃棄物等の回収または適正な処分のための措置その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができることとしております。  このほか報告徴収、立入検査、手数料、罰則等について所要の規定を設けることとしております。  なお、この法律案は、条約が日本国について効力を生ずる日から施行することとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 この際、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。  ただいま審査中の本案に対し、厚生委員会及び環境委員会から連合審査会開会の申し入れがありましたので、これを受諾するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田貞夫日本社会党・護憲民主連合

○和田(貞)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。  なお、連合審査会の開会日時等につきましては、関係委員長と協議の上、追って公報をもってお知らせすることといたします。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十一時十分散会      ————◇—————

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