建設委員会 第1号
- 発言数
- 68 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1992/11/26
会議録
○古賀委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 建設行政の基本施策に関する事項 都市計画に関する事項 河川に関する事項 道路に関する事項 住宅に関する事項 建築に関する事項 国土行政の基本施策に関する事項 以上の各事項について、本会期中国政に関する調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○古賀委員長 内閣提出、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。山崎建設大臣。 ————————————— 住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○山崎国務大臣 ただいま議題となりました住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 住宅金融公庫は、かねてより国民の住宅建設に必要な資金を融通することにより、国民の住生活の安定と社会福祉の増進に寄与してまいったところでありますが、今後なお一層国民の良質な住宅の取得の促進と良好な居住環境の確保を図っていくためには、所要の制度の改善措置を講ずることが必要であると考えられます。 この法律案は、以上のような観点から、平成四年八月二十八日に決定された政府の総合経済対策の中で、早急に実施することとされている既存住宅に対する融資制度の拡充に関し、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法について所要の改正を行おうとするものであります。 次に、その要旨を御説明申し上げます。 この法律案は、内需の拡大のための時限的措置として、この法律の施行の日から平成六年度末までの期間に限り、一定の既存住宅に係る貸付金の利率の引き下げ及び償還期間の延長等を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○古賀委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○古賀委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山内弘君。
○山内委員 トンネルを抜けると雪国だったという一節がありますが、バブル経済の崩壊に伴う最近の景気低迷は、まさにこのことを意味しておると思うのであります。 住宅の建設の状況に目を向けてみますと、昭和六十二年度に年間百七十三万戸のピークを記録し、その後平成二年まで四年間連続百六十万戸を記録していたところでありますが、しかしながら、好調であった住宅建設についても、平成三年度は百三十四万戸、百四十万戸を割り、平成四年度に入ってわずかに明るさが見えるものの、マンション建設を中心に厳しい状況が続いていると聞いておるところでございます。 そこで、最近の住宅着工の状況について、その背景、そして特にサラリーマンの持ち家取得の上で関心の高い分譲マンションの着工状況について、まず説明を求めたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 ただいま先生の御指摘のとおり、昨年の住宅着工が大変落ち込んだわけでございます。ただ、最近になりまして、おかげさまをもちまして全体の着工戸数には明るさが見えてまいりました。平成四年度の上半期におきましては総戸数では七十四万戸強でございまして、約四・六%の増に相なります。これは年率に換算いたしますと百四十万戸を超える、こういうふうな状況におかげさまでなってきたわけでございます。また、各月を見てみましても、八月、九月と対前年で見まして一〇%強の二けたの伸びを記録するようになりました。これは大変諸先生方御支援のおかげと思うわけでございます。 しかし、この内訳を見てみますと、持ち家と貸し家は順調ではございますけれども、御指摘のございましたいわゆるマンション系を含みます分譲住宅、これが非常に落ち込みがまだひどいわけでございます。特にマンションにつきましては、上半期の合計で申しますと、対前年同期に比べまして四一%の減ということでございます。ただ最近の状況を申し上げますと、九月の一月を対前年同月と比べますと、前月八月と比べますと四一%の減が二六・三%の減とやや減少傾向が和らいできた、こういう状況にあろうかと思います。 しかし、御指摘のとおり、特に大都市圏を中心といたしますマンションの着工動向は、まだまたこれから相当対策を講じていかなければならないというふうに考えているところでございます。
○山内委員 そこで、今説明があったように、新設の住宅着工の問題については回復の動きがあるというわけでございますけれども、きのうの新聞報道によりますと、通貨供給量が十月も九月も引き続き対前年同月比〇・六%のマイナスを記録する、こういう状況にあると言われておるわけでございます。この経済状況は、依然として極めて厳しい状況にあるわけでございます。このような厳しい経済状況の中で、公共投資や民間投資の積極的な拡大、これはもちろん国民の大いに期待するところであると思うわけでございますが、建設省の役割は極めてまた大きいわけでございます。 そこで、この問題についてお伺いするわけでありますが、建設大臣は今回の総合経済対策の実施に当たってどのように取り組む決意であるのか、まずその決意のほどをお聞かせいただきたいというふうに考えるわけでございます。
○山崎国務大臣 総合経済対策につきましては、御案内のとおり、その規模十兆七千億に及んでおりまして、そのスケールは従前のこの種の景気てこ入れも企図いたしました経済対策といたしましては、非常に大きなスケールを持っておるわけでございます。 その中で、なかんずく公共投資につきましては八兆六千億という規模でございまして、極めてこれまた大きなウエートを持っておるわけでございます。公共投資につきまして、建設省はその中でも道路、住宅等々大変大きな役割を背負っておる役所でございまして、今度の総合経済対策が円滑に実施されてまいりますことが今日の低迷する我が国経済に対して非常に大きな効果を上げるものと考えておりまして、その責任を痛感いたしておるところでございます。 既に財投等につきましては実施された部分もございます。地方単独事業についても実施された部分もございますが、今回の補正予算の成立を待ちまして実施に移される分が半分程度ございますので、一日も早く補正予算が成立することを待望いたしておるわけでございます。 今回の法律改正は住宅金融公庫等に係る部分でございますが、ただいま先生が第一の質問の中でお取り上げになりましたように、せっかく住宅の建設につきまして持ち直しの状況が出てまいっておるわけでございますから、ぜひ今後とも住宅建設が円滑に回復してまいりますように、そして百四十万戸を超える水準の成果を上げることができますように、この法律案も大きな役割を持っておりますから、ぜひ成立をさせていただくように、この機会にお願いを申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山内委員 山崎建設大臣の決意、より一層頑張っていただくことを要望しておきたいと思うわけでございます。 さらに、特に住宅については、その投資効果の大きさ、また現下の住宅取得に関する国民の要望の強さ、これらを考えますと、国民の住宅投資の拡大に対する期待は非常に大きいものがあると考えるわけでございます。したがいまして、特に住宅については、その実施に当たってはそうした状況への一層の配慮と着実な実施に努めていくべきであると考えるわけでございます。 この住宅対策として総合経済対策に盛り込まれた項目については、どのような実施状況となっているのか、具体的にお伺いしたいと思うわけでご ざいます。この点については、くれぐれも総合経済対策の実施に当たっては遺漏のないように、先ほどの建設大臣の決意もありますけれども、お願いを申し上げたい。あわせて、その点に対する具体的な御答弁をお願い申し上げたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 ただいま大臣からも御答弁申し上げたとおりでございますけれども、八月二十八日に総合経済対策が決まりまして、住宅にきましては貸付戸数一万戸増、それから、住宅金融公庫につきましては五千億の財投の事業費の追加、こういうことが骨でございます。 ところで、御承知のとおり、住宅関係は住宅金融公庫の融資拡充によりまして経済対策をさせていただいているわけでございますけれども、住宅金融公庫は財投、財政投融資を使わせていただくことがございまして、財投の弾力条項によりまして、補正予算に先立ちまして実施させていただいている部分がかなり多いわけでございます。 すなわち、経済対策が決まりましてすぐの九月には、貸付戸数の一万戸追加を財投で決めていただきましたし、また、地方の住宅対策に役立ちます公庫の融資の面積上限、今は二百二十平米までしかお貸ししていないのですけれども、二百四十平米までお貸しできる、こういった措置は九月に既にとらせていただいております。 また、十月に入りましてからは住宅金融公庫法の政令を改正させていただきまして、特別割り増し貸付額の増額、基本といたしましては、個人住宅二百万の貸付増でございます。その他改良あるいは賃貸住宅、それぞれ割り増し貸し付けがございますほか、駐車場割り増し、宅地造成の融資制度の拡充等々、政令改正によりまして七月二十日の第二回の住宅金融公庫の募集にさかのぼりまして適用させていただいているところでございます。 しかし、中古住宅につきましては、金利の引き下げと償還期間を総合経済対策で決めさせていただいたところでございますが、これは住宅金融公庫法の改正が必要でございまして、今国会にお願いしているところでございます。この法律を改正させていただきますならば、総合経済対策としましての住宅対策が一応完全に執行できる、こういうことでございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○山内委員 そういう経過の中でもしも、もしもと言うよりも、これは当然そうあるべきだと思うわけでございますけれども、景気が回復され、国民の豊かさというものの実現が内政の最重要課題というふうになっておるわけでございますけれども、特に宮澤総理の言う「生活大国五か年計画」、これらの問題や年収の五倍程度での住宅取得という目標、こういう問題があるわけでございますけれども、最近の住宅価格と中堅勤労者世帯の年収との関係、一体これはどういうふうになるのか、この見通しについてまず伺っておきたい、こう思うわけです。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの住宅価格と年収との関係でございます。 御承知のとおり、宮澤内閣の生活大国づくりの中で、年収の五倍で平均的な勤労者の方々が住宅を取得できるようにしましょうというふうな目標が掲げられているわけでございますけれども、年収で一番きついのは首都圏でございます。住宅価格も高いということもございまして、首都圏の例で現況がどうなっているかというのを御報告させていただきたいと存じます。 特に昭和六十二、三年ごろからの地価高騰が一番厳しい状況になっているわけでございますけれども、それまでの間は首都圏のマンションで比較いたしますと、平均いたしまして大体四倍ないし五倍という年収倍率でございました。しかし、六十三年から地価高騰によりましてマンション価格も引き上がりまして、昭和六十三年が七・○倍、元年が七・四倍、それから平成二年になりますと一番高くなりまして八倍というように上がってまいってしまったわけでございます。その後平成三年には七・一倍に下がりまして、平成四年の上半期では六・○倍、こういうのが現況でございます。やや落ちついてはおりますけれども、年収五倍対策はこれからさらに努力が必要だと考えております。
○山内委員 それは局長、ここで議論してもなかなか答えが出てこないと思うけれども、さらに必要だということで、ああそうですがということになれば、それが一番いいんだろうけれども、それじゃ、やはり質疑応答にはならぬわけで、やはり具体的に、じゃ、こういう施策があるから、これからはこういうふうな方向になっていきますよという具体的なものをやはりそれは出してもらわないと。五倍はどうだ、いや、これはこうなっていくんだというふうな一つの見通しを、出せないならば出せない、出す方向性というのはこうだと、全体的な数字は出ていますけれども、それはひとつ局長の方から出してもらわぬと、これからの議論というのは進まないと思いますよ。
○三井(康壽)政府委員 確かにただいま年収倍率の数字だけしか申し上げませんでしたので、大変恐縮でございました。 こういった五倍対策を進めていく上で今後どう取り組んでいくべきかということでございます。私ども、年収五倍対策をやっていくには、建設省だけではなかなか実現が難しい、政府全体を挙げてやらなければならないかと考えているわけでございますけれども、政府全体で考えてやらなければいけない課題としましては、地価対策といいますか、適正な地価水準の実現を図っていく、それから一極集中をなるべく排除いたしまして多極分散型の国土形成をさらに推進していく、あるいは鉄道網の整備等によりまして通勤時間帯を短くしまして住宅の価格を安く供給できるように、こういった建設省ばかりでなくて、むしろ他省庁に主としてお願いしなければならない政策のほか、私ども建設省としてやらなければいけないのは、住宅金融公庫によりまして公庫融資の拡充あるいは金利の引き下げ、あるいは税制によりましてローン減税ですとかその他の税制の援助、融資の拡充によりまして取得能力を向上していくというふうな施策、あるいは住宅地の供給計画を、十カ年計画を持っているわけでございますけれども、それを着実に実施していく、あるいは市街化区域内の農地の宅地化をしていくという政策をさらに進めていく等々の政策を推進していく必要があると考えております。 来年度要求でも予算あるいは税制要求をさせていただいているところでございまして、早くこの五倍が実現するように努力していきたいと考えているところでございます。
○山内委員 これは総体的には景気回復の問題、日本の経済の動向、総体的な関連性というものが非常に大きなウエートを持つわけでございます。そのことはもちろんわかるわけでございますから、にわかに一つの答えというものは出てこかい、これはわかるけれども、やはり建設省自体がそういう一つの見通しの中である一つの施策を進めておるわけでございますから、やはりもっとシビアに対応というものをやっていくことを僕は期待をもし、またこれに対応することをやっていくことを要望しておきたいと思うわけです。 議論をまた進めますけれども、さてそこで、今回の提出された住宅金融公庫法の改正案についてでありますけれども、これは総合経済対策として決定されたものであり、中古住宅の融資制度の改正が盛り込まれているわけでありますけれども、中古住宅は、価格は新築に比べ比較的安く、まだ最近は価格が低下している、そういうことはよく目にすることでございます。こうしたことから、住宅の取得に関しては最も困難であると思われる中堅のサラリーマン層、住宅を初めて買うよう方場合に対象となるのは中古住宅が多いのではないかというふうに思うわけでございます。 そこで、まず現在の住宅金融公庫の中古住宅の融資制度の概要について伺いたい。またさらに、住宅金融公庫の中古住宅融資の利用状況についてどのような階層が利用しておられるのか、その点についてもあわせてお伺いしておきたいと思うわけです。
○三井(康壽)政府委員 まず、住宅金融公庫の中古融資制度の概要について御説明さしていただきます。 中古住宅につきましては、昭和五十一年度から制度が創設されました。金融公庫は二十六年からやっているわけでございますけれども、昭和五十年にようやくマンションのストックが五十万戸になりましたこともありまして、そのときから中古の制度ができたわけでございます。割と最近になってできたということでございます。 また、五十七年には百万戸ぐらいのストックになりまして、そういったことを受けまして、金利も財投並み金利から現在の中間金利並み、こういった実情で中古住宅の融資がされているわけでございますけれども、現行制度につきましては、例えば中古のマンションにつきましては、つくってから十七年以内、築後十七年以内、木造につきましては築後十年以内、それから規模も四十平米ないし五十平米から二百四十平米まで、そして例えの例、貸付額でございますけれども、例えば東京圏では一千七十万円の融資額、そのほか割り増し貸し付けが一千百万、したがいまして約二千万強の貸付額が対象となる。これが大変かいつまんだ公庫融資制度の現状でございます。 そこで、その利用者がどういうふうな方々であるかということでございます。住宅金融公庫の調査をいたしまして、マンションは割と首都圏が多いものでございますので首都圏での調査をいたしますと、いわゆる新築と比べまして年齢層はやや若い方でございます。新築が三十八歳に対しましてこちらは三十七歳。年収も新築の方が八百二十万に対して中古をお買いになる方は七百二十万円と百万ほど少ない。それから購入される住宅の価格も、新築は五千万ぐらいでございますけれども、中古の方は三千八百万と約千二百万円ぐらい低い。そして一次取得者と言っておりますけども、初めて住宅を取得される方、一次取得者の割合が、中古の場合は八三%ございますけれども、新築の場合は七三%でございまして、一次取得者の方々が中古を最近は相当お買いになってきておられる、こういった状況にあろうかと思っているところでございます。
○山内委員 そういう状況であるというわけでございますけれども、今回出されましたこの法案、中古住宅、特に中古マンションを対象に金利の引き下げ、償還期間の延長を行う理由について明快に御説明をお願い申し上げたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 ただいま申し上げましたように、中古住宅を一次取得者の方々が非常に買い求められる傾向が強まってきた。年齢も若く、収入も低くて、いい中古ならば中古からぜひ買いたいという希望の方がたくさんおられるということを考えまして、そこでそういった方々になるべく低利のお金でお貸しするのが非常にいいんではないかということから、先ほど申し上げましたように、現在までは中古住宅というのは中間金利という一番安い金利でない次の金利でお貸ししているわけでございますけれども、築後十年以内で五十平米から九十五平米ぐらいのいい住宅につきましては、一番安い金利でお貸しできるようにすることが、国民の、中堅サラリーマンの方には非常に有効ではないかということから考えまして、中古住宅の金利を引き下げさせていただきたい。 また、そういう方々は年収がやや低いということもございますので、当初の返済期間を少し楽にすればなお取得しやすいではないか。したがって、償還期間も五年延長させていただきますと当初の返済額が少なくなりますので、こういったことから、今回の金利並びに償還期間の改正をさせていただきたいというお願いをしているわけでございます。
○山内委員 これをもうちょっと下げるとどういう弊害が出てきますか。
○三井(康壽)政府委員 ただいまの御質問は、金利を下げたらいかがということでございます。 金利につきましては、下げたら下げた方が消費者はよろしいわけでございますが、ただ一般的に、新築住宅も基準金利は今四・五五%でございますけれども、そうさせていただいていることもございまして、中古住宅をそれより下げるのはなかなか難しいかなと思っております。よろしくお願いいたします。
○山内委員 いろいろ弊害があると思うけれども、借りる方にしてみれば安い方がいいわけで、ただ、住宅は大都市ばかりじゃないわけでございまして、地方にもいろいろな弊害が出てきておると私は思うわけでございます。 それに、今回の法律の改正、国民の持ち家取得の観点から中古住宅の取得を促進すること、経済対策の観点から住宅市場の活性化を促進すること、いろいろ目的を持っているわけでございますけれども、これらの施策については、大都市のサラリーマン層を主眼に置いた対策であります。私は、大都市の住宅対策はもちろん非常に重要な政策課題でありますけれども、政府の方で策定しておる生活大国を実現するに当たっては全力を傾注して取り組むべき課題であるとは考えますけれども、しかし、住宅の対策は大都市ばかりではなくて地方圏においても重要であり、地方圏の活性化を実現していく上では住宅対策は忘れてはならないものであると考えるわけでございます。 そこで、さきに決定された総合経済対策の中で、地方圏の住宅対策、特に一戸建ての住宅に対する対策はどのように盛り込まれているのか、まずお伺いしておきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 確かに先生おっしゃるとおり、地方部の住宅対策をきちんとやらなければいけないわけでございます。今回の総合経済対策におきましては、戸建て住宅につきまして現在まで二百二十平米までしか公庫融資ができなかったわけでございますけれども、二百四十平米まで引き上げさせていただきました。これは主として地方部の戸建て住宅の方々が御利用される割合が非常に多いのではないかというふうに考えておりますし、また期待もしているところでございます。それが一つでございます。 それからもう一つは、百五十五平米から今引き上げました二百四十平米までの、どちらかというと大型住宅と言っているのですけれども、大都市圏ではなかなかそう大型はございませんで、地方の戸建て住宅が多いわけでございます。そういったところの大型住宅につきまして、割り増しの貸付限度額を百万円増額いたしております。したがいまして、その分金利の安い融資条件になるということで、これも主として地方部の方々はお使いになれるのではないかというふうに考えておりまして、そういった意味で、地方部の住宅対策にも、先生、これでもまだ足りないとおっしゃられるかもしれませんけれども、私どもとしては、そういったつもりでやらせていただいたわけでございますし、また、御指摘のことは、今後ともよくわきまえて要求、要望等をしていきたいと考えております。
○山内委員 その点十分格段の留意をお願いしたいと思います。 それで、今回の総合経済対策においては、住宅金融公庫の融資制度を初め、制度の拡充は相当行われておると局長は言っておりますけれども、住宅の価格とサラリーマンの年収から考えると、これは今回の対策だけでは相当まだまだ不十分じゃないかと思うわけでございます。 そこで、来年度の予算要求においてどのような制度の拡充を要求しておるのか、また、特に地方圏の住宅対策としてどのような策を実施しようとしているのか、あわせてお聞かせ願いたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 来年度、平成五年度の住宅金融公庫の予算要求がどうなっているかというふうなお尋ねでございます。 御承知のとおり、来年度、戸数につきましては今年度より一万戸増の五十五万戸で要求させていただいておりますけれども、制度につきましては貸付限度額の引き上げでございます。これは三十万円と、額としては少ないように思えるわけでございますけれども、利子補給金がかかりますこともございまして三十万円の要求をさせていただい ております。また、一次取得者対策、中堅サラリーマン層の住宅対策といたしまして、はじめてマイホームの加算あるいはステップ償還制度、これは初期の返済負担が楽になる制度でございます。 それから、規模を拡充していこう、より広い家を取得していただこうという意味で、金利区分面積、ちょっとわかりにくくて申しわけございません、今でいいますと、百二十五平米までが基準金利の四・五五、百二十五から百五十五までが中間金利の四・八五、それからそれ以上二百四十までが五・一五となっているわけでございますけれども、この金利区分面積を少しずつ広げていこう、そうしますとその分だけ広い家が取得できるのじゃないか、こういった等々の要求をさせていただいているところでございます。 これは全力を挙げて予算編成のときに頑張らせていただきたいと思いますし、御支援も賜りたいと思います。 では、地方部の住宅建設の促進からどういうものが効果があるかと申し上げますと、今の金利区分の面積の引き上げでございまして、先ほど二百四十平米まで引き上げたと申し上げました。中間金利口を、百五十五平米までというのを百七十五平米まで要求しているわけでございますけれども、こういった中間金利口の住宅も地方都市には大変有効に効くと考えておりますので、これも努力を相当させていただきたいと考えておりますことのほか、私ども通常ふるさと住宅割り増しと言っておる地域住宅対策の割り増し貸付制度がございます。 例えば、その地方地方でおつくりになっておられる木材を使われまして団地等あるいは住宅等をつくられる地域優良木造住宅につきまして割り増し貸し付け、今二百万でございますけれども、これを二百五十万に引き上げるとか、あるいは克雪住宅、雪国の住宅に対します割り増し貸付額、現在百万でございますけれども、これを二百万に要求する、こういったふるさと住宅割り増しにつきましても拡充要求をいたしておりまして、これもぜひ頑張ってまいりたいというふうに考えております。
○山内委員 最後に、今回のような異常な地価の高騰、それに踊らされたバブル経済とその崩壊については、大都市に偏り過ぎた住宅の土地対策、これにも責任があると思うわけでございまして、今後の均衡ある国土開発を進めることによって健全な国土の建設を実現していく上では、地方に対する施策の充実、これは不可欠のものであると考えるものであります。 そこで、住宅対策を初めとして地方の対策充実、これを強く要請して、私の質問を終わります。大臣、何か一言ありましたら……。
○山崎国務大臣 先生の御指摘のとおりだと存じます。 今日の住宅問題の解決は、やはり地方の発展とこれはある程度リンケージいたしまして考える必要があると存じます。 例えば、全国の住宅の一戸当たりの面積等を検討してみますと明確に出ておるわけでございますが、東京では、全国平均が八十九平米に対しまして六十一・七平米でしたか、そういう水準にとどまっておりますし、地方におきましては、最高の面積を誇っておりますのは富山県でございますけれども、百五十七平米あるということでございます。そういうことからも、ゆとりのある住生活という観点から、地方にはまだ随分とその余地があるわけでございまして、ぜひ、国土の均衡ある発展を通じまして、住宅問題の解決の一助ともしたい、そのように考えておるところでございます。
○山内委員 私の持ち時間は二時五分まででございますが、関委員にかわりますので、よろしくお願いします。
○古賀委員長 次に、関晴正君。
○関委員 きょう、せっかくの質問の機会を与えていただいて、お礼を申し上げたいと思います。 法案に関連して一つ質問申し上げたいと思うのですが、せっかくたくさん住宅をつくっても、あるいはまたその工事をする方々の、言うなれば不手際と申しましょうか、安上がりの工事をする、そういうようなことから起こる弊害が多々また出てきてはよくない、こう思うわけです。 私が今申し上げたいのは、なかんずく大手の業者ですね、大手の業者というものは、工事というものは余計親切で、そうして綿密で、地元の方々の意思というものをよく受けてやってくれるものだと実は思っておりました。ところが、青森県の青森市の大野という地域に青森県農協会館という建物がつくられたのですが、この青森県農協会館をつくった工事施工者というのは大林組であります。大林組といいますと、それこそ日本の大手でありまして、キャッチフレーズとしても「地球にやさしく人にあたたかく」。 ところが、この工事をするに当たって、実は大変な事態が発生いたしました。それは地盤沈下であります。何で地盤沈下が発生したかといいますと、この工法自体がよくなかったからだと私どもは思います。工法というのは、ディープウェル方式というものでやったわけなんですが、今どきこのディープウェル方式というもので工事をするというのは余りないんじゃないだろうか、こう思います。しかしながら、青森のようなところでは、まあこの工事方式でいい、こう考えたのでありましょう。 この工事に当たって一番乱暴なことは何であったかといいますと、地下水のくみ上げの方式が乱暴であった、こう思います。どういうくみ上げ方をしたのか。一分間に一・四トンのくみ上げたと言っておきながら、実際には六・四トンもくみ上げた。〇・八トンのポンプを八台も据えつけて、そうしてくる上げるということをしたのです。これなんかは初めからオーバーなやり方であった、こう思います。とにかく〇・八トンもの一分間のくみ上げ能力のあるポンプを八台。ですから、〇・八掛ける八は六・四トンですよね。設計の方からいきますと、一・四トンのくみ上げたと言っておきながら、実質はそういうことをしておる。これは、乱暴きわまれりと言ってもいいぐらいだと思う。 結果として、一日に、驚くなかれ、マイナス四メートルだというその地下水をマイナス九メートルまでやっているわけですよ。一日で四・五メートルないし五メートルの地下水のくみ上げをしておる。恐らくこういうようなことは全国に例のたいことだろう。しかも、影響範囲というものは、初めは百八十メートルということでありながら、実際になると百メートルということで縮めて対処しておる。観測地点というようなものも設置したというけれども、これもどこに設置したかというと、あいまいもこたるものである。それでいて、とにかく地盤沈下が発生した。大量のくみ上げです、約一カ月間。とうとう市の方としても、これは大変だというので、工事のくみ上げの中止方生でお願いをするということに至っているわけです。 それで、どのくらいの地盤沈下が起きたかといいますと、大きなところでマイナス一七センチです。一七センチといったら大変ですよね。そういうような影響を与えておりながら、そうしてそれらの地域の被害を受けた方々が、これでは困るからぜひひとつきちんと後始末をしてくれ、すぐ隣接する方々の二業者は、こんな乱暴なことをされてはたまらないというので訴訟に踏み切りました。でも、天下の大林だから、我々住民のことをちゃんと考えてくれるであろう、こういうことで期待しておったんですが、その期待にこたえることが少しもないまま平然としているわけです。 この工事の始まったのが平成二年の二月十日からであります。ことしの一月十日に落成式が挙げられました。しかし、被害を受けている方々は、我々の被害については何も考えない、落成式だけは盛大に行う、こういう大林組に対して、ひどいじゃないか。また、こういうような大手業者をしかる人がいないのか、こういう大手業者に物を申し上げて、きちんとやれと言いつける人がどこにもいないのか。何せ青森市という、市の自治体では余り物も言えない。じゃ、県に頼めといったら、県も余り物も言わない。なるほど大手業者ということになると、自民党がたくさん政治資金を受けているものだから、だれも物を言うのも遠慮しているのかなという感にまた打たれるわけであります。 この際、この大林組というのは一体何なのだろうか、だれがこういうような場合に救済してくれるのだろうか。それは法に訴えて裁判にしたらいいだろうという意見もあります。しかし、私どもの住民の皆さんたちは、そういうことをせぬでも何とか方法を講ずることがないものだろうか、こう願っているわけであります。 とにかくもう一年たちました。去年の十二月二十四日のクリスマスの日に、クリスマスプレゼントだよということで、折衝してうまくいくようにならないかと願ったんですが、ことしの一月十日の落成式だけはうまくやられせてくれ、理解してくれないかという協力がありました。それについては、たかだか横断幕だとかむしろ旗だとかでいろいろ大林組をなじった宣伝が行われたんですが、じゃ、その宣伝だけは撤去しておきましょう、お客様に迷惑をかけることだけはこの際考えましょうかと。じゃ、その後うまく話が進むだろう、こう思っていたのですが、何のことはない、逆に開き直りじゃありませんか。 そこで、これはやはり大臣が、地元の住民に迷惑をかけるようなことはすべきではない、こういう苦情があるんだが、ひとつ社長の方でよく考えろという指導ぐらいはしていただきたいなと私は思うのです。このことについては直接大臣にもお願いして、電話でお話を申し上げたこともあるんですが、実はそのことがちっとも実りのある方向にはきておりません。大臣がお話ししてくれたかどうかもまたわからないわけであります。 私は、社長に会いたい、ぜひ社長にお会いできるようにされないかと申し上げましたが、何とえらい会社でありまして、滑った転んだで、社長は外遊でございます、あいさつでございますと言って、とてもそういう時間がございません。いつもお話しに来るのは部長、総務部長。やりきれなくなりまして、おまえさんの方の最高責任者が来ることができないのか、できないならおれが出かけるから、いつでも社長がおるときに呼んでくれ、本当の話を聞いてくれないか、こうまで申し上げていたのですが、一向にお会いしてくれるような気配もまたないわけであります。何とまあ大林組というのはわがままな業者だろうと私は思わざるを得ないところでもあります。 そこで、田んぼのど真ん中に、地下水が一メートルか二メートルで、すぐ水のわくところなのです。そういう水のわくところをどういう方法でどうはかったかわからぬけれども、出発点がマイナス四メートル、地下水位マイナス四メートルというところにして発足した。これ自体も私はインチキだと思っているのです。そういう意味においては、こういうような業者についての実態を把握し、あるいは説明を求め、きちんとさせるのが、やはり建設省としての仕事ではないだろうか。 調停へ訴えたらどうだというが、調停に対してもボイコットでございます。調停にはまじめに応じて、話し合いをするならばいい。暴力的言辞を弄して打ち切りだ。調停が何にも話し合いが進まないような格好で、わがままきわまりないと言ってもいいくらいです。これでも天下の大林組ですと威張らせておいていいものだろうか、こうも思います。どうぞひとつ、こうした地盤沈下、地盤沈下の発生するのは水のくみ上げ以外にありません。そうして、その以前に沈下なく、工事の以後に沈下なくです。この工事ゆえに発生したこともまた間違いなしです。こういう明々白々なことでさえも開き直って裁判に訴えろというならば、そういう態度というものは、私はやはりいかがなものか、こう思います。 そういう意味において、乱暴な工事であった、住民にちっとも知らせることなく、当然知らせなければならない義務まで怠ってやっておる、こういうことでもありますので、やはりこの際建設大臣にはひとつ、あと幾ばくもない大臣でありましょうけれども、おられる限り、私はあなたが就任して間もないころにこの話をしたと思っているのです。お忘れになったかもしれません。 でも、きょうはこうしてまともに大臣と向かい合ってこのことを取り上げて、善処してもらえればいい、こう思っているわけですので、以上申し上げたことから、ひとつ大臣あるいは関係責任者、監督の衝に当たる方、このことについてのお考えと、今後の指導と言ったらいいでしょうか、あるいは注意と言ったらいいでしょうか、あるいは助言と言ったらいいでしょうか、余りいい言葉も知りませんけれども、こういうことについてはほっておけないなということにおいて私は当たっていただきたいものだと思いますので、以上申し上げて、お答えをいただければ、こう思います。
○伴政府委員 関先生からの御指摘でございますけれども、この事案につきましては先生大変お詳しいようで、私の方は余り詳細、正確に詳しく承知しているわけではございませんけれども、そういう前提でお聞きいただければと思います。 一般的に申し上げて、建設工事の施工に当たりましては周辺住民の理解と協力ということが最も大事なことでございまして、これは大手といわず中小といわずもう当然の、最大の責務であると考えておりまして、そういったことでは十分指導しておるところでございます。ただ、建設工事に伴いまして周辺住民と紛争が起こるというケースはよくあるわけでございますけれども、基本的にはこれは民間の業者と民間の周辺の方ということで、民事の問題だということでございますので、基本的には当事者間でまず十分に話し合って解決していただくということが基本かというふうに思っております。 お尋ねの青森県の農協会館の工事であると思いますけれども、これにつきましては、本当にこの辺は詳細、詳しくは承知できないところがあるのですけれども、工事中に地下水のくみ上げによって地盤沈下が起きた、そこに因果関係があるのじゃないかというようなことで争いになっているというふうに伺っております。 一方では、先生から御指摘のございますように、一部の当事者から訴訟が提起されておる。二つグループができていて、一部の方のは訴訟提起されておって、それはもう裁判ざたになっているということでございまして、恐らく裁判の過程でその因果関係がだんだんはっきりなってくるということがあろうかと思いますので、まあ一方ではそういうことが起こっております。他方では、裁判に訴えないで話し合いをしようというグループがございまして、これにつきましては、承っておるところによりますと、大体月に一回から二回ぐらいのベースで話し合っているというふうに聞いております。現在、お互いにどうしたらいいかというようなことを相談しているというふうに聞いておりますので、こういう中でございますから、ひとつこの当事者間で納得のいく解決を図っていただくということが一番大事かと思っております。 大臣の方にお電話いただいた経緯につきましては、私も大臣から直接命を受けておりますので、そういう意味では、この当事者間の解決がきちっと図られるようにしっかりと見守っていきたいというふうに考えているところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
○山崎国務大臣 今日は、関先生のお誕生日であると存じますが、六十九年の人生経験を踏まえた上での御質問だと存じまして、傾聴いたしておった次第でございます。 以前にも本件につきまして御質問があったことを、もちろん記憶いたしておるところでございます。基本的には、ただいま建設経済局長が申し上げましたとおりでございまして、当然周辺住民との円滑な話し合いのもとで事業が行われていくべきものと考えておるわけでございます。 大林組は我が国を代表する建設企業の一つでもございまして、その辺のところは十分わきまえていると存じますし、過去の経験、この種の事案の処理にも習熟いたしておるものと考えます。した がいまして、しばしば話し合いが行われているということでもございますし、かつまた、他の当事者による訴訟も行われておるということでございますので、必ずやお互いの理解が得られまして解決されるものと信じておるところでございます。 私ども行政官庁の立場といたしましては、公平、公正な解決が図られるということが一番肝心なことでございまして、その点過ちなきよう、いたずらに容喙いたしまして過ちを起こすことのないように慎重を期さなければならないところでございます。その辺のところは御了察をお願いいたしたいと存じます。
○関委員 とにかくこのくらいの大手業者が非常に、踏むべき手続においても、住民に対する宣伝にしても、説明にしても、何にもやらない。安っぽい業者でもやるべきことはちゃんとやっていますよ。天下の大手の業者が地域住民に対して迷惑をかけたままの、しつ放しのままで、おれに責任がないなんて言わせておけるようなものではないと私は思うのですよ。大手の業者が言えば、そっちの方が正しいと思うかもしれませんが、そうじゃないんですよ。 そういう意味からいけば、建設省というのは住民の側に立って、こういう問題は早く解決しなさい、こういうことぐらいは言っていいんじゃないでしょうか。訴訟にあるから言えないというのですか。訴訟はそちらの訴訟を起こしている人の向きの話ですよ。しかし、こちらの方は訴訟よりは向こう様の良識に従って片づけてくれるようにと申し上げている。 そういう場合は、建設省は、訴訟があるから、その結果次第だなんということを言わないで、そうじゃなくて、どうしてそういう一・四トンのくみ上げを六・四トンにしたんだ、大変な倍率だよ、これ。半径百八十メートルに及ぶと予想していながら、いつの間にか半径百メートルに縮めておる。観測定点もどこにあるかわからないままにしておいて、初めの地下水位は幾らであったかという写真も撮ってないのですよ。何一つ了解するようなデータのないまま押しまくって、そうして平気でいるのだ。暴力団とどこが違うのだろうかと思うぐらいですよ。これが天下の大林だなんて、うそ林みたいなものではありませんか。 これは建設省としても、建設業者の監督の権限があるでしょう。訴訟は訴訟ですよ。しかし、住民に迷惑をかけているということについては、こうしておられないな、これは少し注意をする、そのくらいのことは必要ではありませんか。そうでないとどうにもなりませんよ。 これは局長にしても大臣にしても、トップクラスの方とは時々お会いしているのではないかと思うのです。そうでなかったら電話でも結構ですよ。ですから、こういうことで問題になっている社長と会って話をしたらいいではないか。何でそんなに社長は会わないのだ。大臣の方から、社長に会うようにという言葉でもあれば喜んで会いますよ。何で逃げて歩くのでしょう。 そうして会って話をすると、下の者の話と上の者の話と中の者の話がみんな合いません。このくみ上げのときに調整をかけましたと言うんだ。では、八、九、十あるいは九、十、十一、十、十一、十二、いずれの日にどういう調整をかけましたかと言ったら、口が出てきませんよ。何も調整していない、一〇〇%動いているのですから。ですから、これは大変な間違いから発生した結果なのだから、きちんと注意し、きちんと指導してやっていただきたい、こういうことで申し上げておきたいと思います。 大臣、ここでもう少し踏み込んで、北の外れの青森の人であればどうでもいいと言わないで、放射能のごみをもらってくる知事のところだからどうでもいいと思っているかもしれませんけれども、そうはいきませんよ。そういう点で大臣もこの問題について親切に当たっていただくようにお答えいただけませんか。お願いします。
○伴政府委員 ちょっと誤解があるといけませんけれども、訴訟の方のグループの結論が出るまで何もしないというわけではございません。もちろん話し合いをやっていただいている方を先に解決してもいいわけでございまして、それを期待しているところでございますけれども、恐らく、工事が原因で地盤沈下が起こったかどうかという因果関係の争いになっているようなのですね。そのことが裁判の方でももちろん争点になるので、そちらの方はそちらの方で結論が出るのではないかなということをちょっと申し上げただけでございまして、決して、それを座して待て、こういう意味ではございません。 いずれにいたしましても、両当事者は、関先生がここでこういういろいろな御質問をされているということを含めて、対応をきちっとやると思っております。それを期待してまいりたいと思っております。
○関委員 地質について最も権威ある生越先生が立派な鑑定書を出しているのです。一〇〇%大林組のおかげでこの沈下があったと言っている。あと、やった業者が、おれでないおれでないと言っているものを、根拠のあるものとして調べてみてくださいよ。何の根拠もないのだから。ですから、建設省が踏み込んでこの辺調査に入ってくれれば、私はすぐ解決すると思うのです。権威あるそういう鑑定書が出ているのですから。 あと青森県の大学の先生が二人ありましたけれども、片一方はプラスと言い、片一方はマイナスと言って、どっちでもプラス・マイナス・ゼロの判定ですよ。ところが、日本の最高の権威者である生越先生が明確な鑑定書を出しているのです。それでも別に調停委員会に出しているわけではありませんよ、相手の方にもこれを示しているのですから。裁判まで訴えないでやっているというこの良識を大事にしてあげたらいいのじゃないかと思いますので、そういう点では、片や裁判にあるものは裁判でやればいい。しかし、こちらの方で指導すべきものは指導して、じゃ、水のくみ上げをやって地盤の沈下が起きているのに、どこの人が水をくみ上げたのですか。大林の前に大林なく、大林の後に大林ないのだから、工事者はだれもやってないのですから。これほど明々白々のむのでも物も言えないということでは困りますので、ひとつきちんと指導するようにして対処していただければと思います。要望しておきます。 終わります。
○古賀委員長 次に、吉井光照君。
○吉井(光)委員 私は、最初に、地価の動向と景気への影響につきまして経企庁の方にお尋ねをしたいと思います。 ある研究機関がまとめました地価変動に関するところの研究リポートによりますというと、地価は少なくとも九四年ごろまで下落が続くであろう、このような予測をしておりまして、その後の動向につきましては、十年から二十年の中長期で見ますと、再び地価は高騰する可能性はある、このように指摘をしているわけでございます。そして、ことしは地価が一〇%前後下がるけれども、地価が適正水準に戻るのは九三年から九四年ごろになるのではないか、このように言っているわけでございまして、こうした地価の動向というものが景気にどのように作用するのか。 最近の不況の主な原因の一つが地価の下落にあって、そして景気回復のためにはこれ以上地価を下げるべきではないとの意見が一部では強く主張されているようでございますが、この地価の動向と景気への影響についてどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○新保説明員 お答えいたします。 地価が下落し、土地の利用価値に応じた適正な地価水準が形成されるということでかなりのプラス効果が期待できるというのは事実であります。例えば一つは、公共用地の取得を通じて公共事業が円滑に施行されるようになるということ。それから、国民の根強い需要があります住宅建設が促進されるという効果があります。さらに設備投資につきましても、土地購入を伴うようなものについてはやはり促進効果があるというふうに期待できます。したがって、地価を適正な水準に抑制し ていくということは引き続き経済運営の基本方針としていくべきだというふうに考えております。 しかしながら、他面で、資産価額の下落が景気にマイナスの効果を及ぼすという点もあることは否定しがたいと考えております。例えば金融機関の不良資産が増大して、金融機関の融資対応力が低下し、それがひいては実体経済に影響するというメカニズムがあります。こういう不良資産を増大させるというルートが一つであります。それから個人消費につきましても、地価の下落が消費の抑制効果を持つという考え方も、これは完全に実証はされておりませんが、それを完全に否定するのも難しいという状況にあります。したがって、地価の下落が景気に全体としてプラスになるかマイナスになるのか、そこら辺は現段階では一概に判断するのは困難であるというふうに考えております。 いずれにしろ、政府としては、土地の利用価値に相応した適正な価格が実現するということが望ましいわけでありますから、今後とも地価動向を十分注視しつつ、適切かつ機動的な施策運営に努めてまいりたいと思っております。
○吉井(光)委員 そこで、地価抑制によるところの景気回復についてでございますが、景気回復というものを、輸出増によって総需要不足を補うことは非常に難しいわけでございます。そこで、どうしても内需拡大ということが必要になるわけでございますが、問題は、赤字財政のもとで、インフレやバブルの再燃を防ぎながらどうやっていくかであろうかと思います。 内需拡大には、今も御答弁ございましたように、公共事業というものが大きな効果を持つわけですが、その事業用地の入手が非常に難しい。その原因は、御承知のとおり土地神話にあるわけでございます。過去に何回となくこの土地対策が行われてきたわけですが、地価が少し鎮静化をいたしますとたちまち土地対策が緩和をされる、それで再び急上昇が始まるという、このような堂々めぐりを何回となく繰り返してきたわけです。今回も多少の地価下落でもう土地対策の緩和をやろうと言う、これでは、土地対策の根本であるところの土地神話など到底崩すことはできないと思うのです。 本当に公共事業で内需拡大をしようと思うのであるならば、緩和論はここで抑えて、そして地価を目標水準まで下げて土地神話を崩すことが必要ではないかと思うのです。したがって、さらに地価を抑制することは、これはもう年収の五倍で良質な住宅という生活大国づくりにとって必要不可欠なだけではなくして、まさに景気の回復と経済の安定成長のためにもぜひ必要であると思うわけですが、この点につきましてもお聞かせを願いたいと思います。
○新保説明員 先生御指摘のように、地価を下げて住宅取得を容易にするということは経済計画にも掲げている大きな目標でありますし、かつ景気対策の面でも、公共事業を促進して内需拡大を確実にするというのが非常に大きな目標になっております。去る八月末に決定した総合経済対策におきましてもそのことが大きな柱になっておりまして、着実に公共事業を促進していくということが中心的な政策になっております。したがって、今後ともそういう方向で、地価動向を抑制しつつ公共事業の円滑な促進という方向で政策運営を行っていく必要があるというふうに思っております。
○吉井(光)委員 そこでもう一点、いわゆる地価抑制によるところの消費支出の拡大についてお考えをお聞きしたいと思うのです。 先ほどから述べますように、公共事業と並んで内需拡大のもう一つの柱は民間消費支出であります。現下の不況からの脱出、これはもう消費というものがどれだけふえるか、これにかかっているという意見も非常に多いわけでございますが、先ほども申し上げましたように、輸出増は望めない、また、公共事業や民間住宅投資にもこれはやはり限界というものもございます。それから所得税などの減税の声、これも最近非常に高まっておるわけですが、この減税の規模によってはその効果にもやはり疑問がありますし、財源の問題というものがこれにはつきまとうわけでございます。 それでは消費拡大のための対策は何かということですが、土地住宅問題の抜本的解決によって、そして勤労者の消費支出を大幅にふやすべきだと私は思うのです。なぜなら、我が国における首都圏のマンション価格は年収の七・一倍、このように言われておりますが、欧米先進国では、居住性が我が国よりもはるかにすぐれた住宅が年収の三倍から四倍で取得可能、このように言われておるわけでございます。このように、我が国の大都市圏におけるところの勤労者は極めて住宅費の負担が重いために、他の消費を大幅に切り詰めざるを得ない、これが実情でございます。 その上、将来土地は上がるという土地神話を考えに入れて、将来の住宅取得やそれから買いかえのために相当無理な貯蓄をしている人が多いわけでございまして、我が国が経済大国で生活小国だと言われるゆえんもここらにあるとも思うわけでございます。もし徹底した地価抑制策によってこの土地神話がなくなれば、それによるところの住宅費は節減をされます。そして住宅関連の貯蓄も減少して、これが消費拡大に大きく役立ってくるのではないか、こういう考えもあるわけですが、いかがでしょうか。
○新保説明員 先生御指摘のように、地価下落により住宅取得費用は安くなりますし、そのために住宅投資が活発化するという効果があります。住宅投資が活発化すれば、これに伴う耐久消費財等の消費が活発化するという効果も期待できます。また、住宅費用が低減化すれば、当然個人の可処分所得が増大するわけですから、これが消費を拡大させるという効果も期待できるところであります。 しかしながら、他方で、先ほどもちょっと触れましたけれども、地価下落によるいわゆる資産デフレの効果が消費者心理を冷え込ませるという面も完全には否定しがたいというふうに考えておりまして、地価下落が個人消費増大につながると一概に決めつけるのはなかなか難しいというふうに現段階では判断しております。
○吉井(光)委員 それでは、次に建設省にお尋ねしたいのですが、今問題になりつつありますところの買いかえ特例の復活、これに伴う弊害についてお尋ねをしたいと思うのです。 去る十月二十日に東京都がまとめました「東京都住宅白書92」というのがございます。これによりますと、東京都心の企業に勤めるところの中堅サラリーマンが取得可能な戸建て住宅は、この二十年間で四十キロ以上も都心部から遠ざかっているということが明らかになっております。また、政府の「生活大国五か年計画」で目標としております平均年収の五倍程度での住宅取得、これをJR中央線沿いの新築マンションの価格に当てはめた場合、地価は現在の半分から三分の二程度引き下げないと取得は無理である、こういうことでございます。 それに、貯蓄とローンを合わせて賃貸世帯がマイホーム取得に用意できる資金はせいぜい三千万円台だ、このようにも言われておるわけですが、良質な住宅がこの程度の価格で大量に売り出されるようになったならば、住宅需要というものは大きく伸びて、そしてこれが内需中心の成長の大きな柱になるのではないか、このようにも思います。それが可能になるには、地価がもう一段下がる必要があると思うのです。 今不動産取引が停滞しているのは、地価はまだ下がると思って買い手が動かない、こういう見方もあるわけですが、こうした観点から見ますと、住宅投資刺激策として建設省が要望しておるところの居住用財産の買いかえ特例の復活にはちょっと疑問を感ぜざるを得ないわけでございます。これによって恩恵を受けるのは超高額物件を売買するごくわずかの人たちで、かえって地価をつり上げる副作用の方が大きいのではないか、このようにも思います。現にバブル時代に買いかえ特例が住宅価格や地価の上昇の一因になったという悪しき先例があるわけですが、また、これを復活させ ますというと、金融資産を保有する場合との公平に問題がございます。こうした諸問題をどう乗り越えて復活させようというのか。 また、復活の歯どめ条件として建設省は四つ考えていらっしゃるようですが、まず適正な価格とはどのような基準で決まるのか、この点が不明確でございます。また、地価上昇の場合には特例を凍結するトリガー方式を採用する、このように言っているわけですが、仮に一〇%の地価上昇で特例を凍結するとして、次の年が五%、その翌年に再び一〇%と地価が上がったら、もう毎年出したり引っ込めたりするのは税制として技術的に不可能という指摘もございます。さらに、課税対象も二億円の上限を設けているわけですが、その根拠は何なのか、これもまだよくわかりません。こうしたことで地価高騰の歯どめが本当にできるのか、まあ甚だ疑問を持つわけですが、この点についてもあわせてひとつ御答弁を願いたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 吉井先生の御質問たくさんございましたので、順次お答えをさせていただきたいと存じます。 まず、私どもが今回買いかえ特例の部分的な復活をお願いしておりますのは、住宅政策のうち住みかえを促進するといいますか、住みかえによって居住水準が向上するという点に特に着目をさせていただきまして、現在住みかえが阻害をされているんではないかということからこの復活を部分的にお願いしているというのが真意でございます。 御承知のとおり、第六期住宅建設五カ年計画におきましては、一戸当たりの住宅の規模を現在の約九十平米から九十五平米にしよう、そして、日米構造協議ではさらにその五年後の二〇〇〇年に百平米にしようとしているわけでございます。したがいまして、そのための施策としましては、公庫融資の拡充でございますとか、あるいは税制の拡充でございますとか、これによりまして取得能力の向上によって居住水準の向上を図っていくということのほか、買いかえ特例というものの制度を使わせていただいて、さらに居住水準が向上して国際的な公約も果たしていく必要があるんではないかというふうに考えた次第でございます。 ところで、この買いかえ特例につきましては、従来確かに弊害が存しましたことは当然おっしゃるとおりでございまして、特に買いかえ資産につきまして、価格につきまして、地価高騰期には緩みまして、高い価格で買いかえ資産を買ってもいいじゃないか、そういう実例がかなりございました。したがいまして、地価高騰の主因とは私ども考えておりませんけれども、地価高騰が都心部で起こったときに、それを周辺部あるいは地方に波及させた、そういう役割を果たしたという意味で反省をしなければいけない点があるわけでございます。 しかし、現実に、完全に買いかえ特例がなくなりますと、住みかえをする際に、現在三千万の特別控除がございます。それから、その上が、六千万までが住民税を含めて一四%、その上が二〇%、こういうふうな税率がかかりまして、十年以上持っておられる方々あるいは十五年持っておられる方々が、転勤でございますとか、あるいは郊外にさらに移りたい、あるいは逆に都心に戻ってきたい、マンションから戸建てに移りたい、あるいは親子二世代で住みたい、住みかえの理由というのは家族の構成あるいは年齢の変化によってたくさんあるわけでございますけれども、税金がかかりまして、従来のローンがまだ残っている、あるいはさらによりよい家を求めるために、物件によるわけでございますけれども、さらなるローンを組まなければいかぬ、こういった状況を考えますと、住みかえ施策としては、仮に二百万、三百万あるいは一千万を超えまして税金がかかるとなると、それだけ居住水準向上対策にはマイナスに響いてくるという面も否定できないわけでございます。したがいまして、また先ほどの繰り返しになりますけれども、土地対策との整合性を図る、すなわち、地価高騰をさせないという条件つきで復活させていただくというのはそれなりの理論的な妥当性があるんではないかという考えでございます。 ところで、どういう条件かということにつきましては、今先生からも御指摘もございました。私ども、取引が適正な価格でやられていること、それからトリガーと言っていいのかどうかわかりませんけれども、地価高騰が一〇%以上、二以上の都府県で出た場合にはその期間は停止をするとか、あるいは余り高額の物件を買いかえするのはそれを認めるのはいかがなものかということから、大体六十坪、相続税で小規模宅地と言っておりますけれども、住宅につきましては税額が軽減されておりますが、その二百平米、六十坪の土地で都内の住宅地の二十三区の平均が大体坪三百万ぐらいでございますけれども、そういったことを勘案いたしまして二億円という譲渡価格制限を設けたらいかがかと、こういったことを提案させていただいて、議論をさせていただき始めているところでございます。 ところで、適正価格はどういうことで決めるのかということでございますけれども、基本的には地価公示というのを基準といたしまして評価をしてそれを審査するなり、あるいは適正なる申請はそれを認める、そういった方法はいかがであるとか、あるいはトリガーにつきましては確かにおっしゃるとおりの御疑問もございます。ただし、私ども、制度といたしましては、住みかえというのはやはり必要である、今後も大いに住みかえという国民の皆さん方のニーズというのは酌み取っていかなきゃいかぬ、そして、それによって地価が、それによってとは申しませんけれども、何らかの経済的な理由で地価が仮に高騰するという場合は、一定期間は停止してもしかるべきだ、こういった考え方で今回提案をさせていただいているのが私どもの考えでございます。
○吉井(光)委員 そこで、この買いかえ特例と特別控除等との整合性についてちょっと大蔵省にお尋ねをしておきたいのですが、現在居住用不動産の売却益に関する優遇措置として三千万円の特別控除、そして軽減税率があるわけですが、一方で同じ不動産の譲渡益課税制度として実質的に廃止している買いかえ特例を復活させるという、これはちょっとおかしいのですが、そこで、買いかえ特例は本来の措置として復活をさせて、そして特別控除、軽減税率は廃止すべきである、こういう意見もございます。と申しますのも、この特別控除等を制度化する理由がないからでして、これは売却代金がどのような用途に使われようと適用されるものでありまして、既に持ち家を持っている人を優遇する措置だからでございます。また、課税は永久にこれが免除される。 これに対して、買いかえ時の課税延期には合理的な理由があります。なぜかといえば、この措置がないと、いわゆる買いかえたときにもとと同じ価値の住宅に移れないから、こういうことでございます。また、買いかえは先ほどおっしゃった転勤などの必要性があって、あるいはよりよい居住条件を求めて行うのに対しまして、買いかえ時に課税することは、こうした行為を罰してしまう結果になるんではないか、こうしたことから、アメリカの税制におきましてもこの居住用不動産の買いかえに課税延期措置がとられているわけでございますが、いずれにいたしましても、これまで買いかえ特例は廃止と復活、これが繰り返されてきたわけですが、本来安定的にあるべき長期譲渡益課税制度がこのように不安定であるのは、大体税制の基本原則論が十分に論議され確立していないためではないか、課税原則を明確化する意味から、こうした特別控除を廃止して、そして買いかえ特例一本でという意見に対して、大蔵省はどういう御意見なのか、お聞かせを願いたいと思います。
○渡辺説明員 お答え申し上げます。 居住用資産を売られた場合の特別控除でございますけれども、この制度はもともと、居住用資産というのは非常に資産の中で特殊なものであるということから、三千万円の特別控除が現在認めら れているものであると承知をいたしております。他方で、買いかえ特例につきましては、もともと税制上いろんな議論がございます。おっしゃいますような、居住用資産を買いかえる場合には税金をかけるべきではないのではないか、そういうような御議論も他方でございますが、税制上の問題といたしましては、居住規模が拡大いたしますときには課税の繰り延べが認められるのに対しまして、居住規模が縮小されますときには課税されるというのは不公平なのではないかという指摘が従来からあるわけでございます。また、帳簿を持っておられない個人の方に取得価額の引き継ぎということをしていただくわけでございますが、それが税務執行上非常に難しいといったような問題も指摘されているということを申し上げておきたいと存じます。 税制が安定的であるべきではないかという御指摘でございました。 土地税制につきましては、先生御承知のとおり、これまでかなりの頻度で改正が行われてきたわけでございます。これらはそのときどきにおきます政策的要請に対応して講じられてきたものでございますけれども、こうして頻繁に改正が行われることによりまして国民の方の間に絶えず税制の緩和期待が生じ、土地の売り惜しみというのを招いているのではないかということが従来から言われてきたわけでございます。そういう点で、御指摘のように、やはり税制の安定性を図るということは私どもも大変重要なことだというふうに考えております。
○吉井(光)委員 じゃ、最後に大臣にお尋ねをしたいのですが、宮澤政権の看板でありますところの生活大国実現を目指した新経済五カ年計画、これを示されまして、日米構造協議の報告にも明記をされたわけですが、問題は、立派な目標を多く掲げたものの、それをどう実現するか、その手段に踏み込んでいない。例えば、住環境の整備では、大都市圏の「勤労者世帯の平均年収の五倍程度を目安に良質な住宅の取得が可能となることを目指して、」「適正な地価水準の実現を図る」、このようにうたっているわけですが、国民がゆとりとそれから豊かさが感じられる良質な住宅とは一体どういうものを指すのか。また、適正な地価水準というのはどの程度の地価をいうのか。また、大都市圏では年収の七、八倍と言われている現状をどう分析をされたのか。分析の結果何が障害で、その障害を取り除くには、どういう考えでどんな政策手段、手順を講じたら五年間で五倍にできるのか。政府が本当に本気なら、その青写真をもう示すべきではないかと思うのです。 具体的な手段に触れなかったならば、やはり国民には絵にかいたもちにしか映りません。したがって、こうした国民の期待にどのようにこたえていくのか。また、日米間の信用問題にもかかわる問題でございますので、この点について大臣のお考えをお伺いしておきたいと思います。
○山崎国務大臣 今の宮澤内閣の内政上の課題といたしまして、生活大国づくりがあることは御指摘のとおりでございます。その生活大国づくりの中で、年初の通常国会の冒頭におきます宮澤総理の施政方針演説がございましたが、その中で六項目生活大国づくりの指標を挙げられました。その一番目に、住宅、社会資本の整備ということをうたわれたわけでございます。そういう次第で、住宅、社会資本の整備を政府の中でも主として担当いたします建設省といたしましては、その負託がまことに大きいと心得ているところでございます。 その中で住宅の問題をお取り上げになったわけでございますが、住宅政策といたしましては二つの大きな柱があると思います。一つは、ただいま先生の御質問の中核をなすものでございますけれども、それは年収の五倍程度で勤労者世帯が良質な住宅を確保できるということでございますが、その施策が一つございます。それからもう一つは、押しなべて居住水準の向上が図られるということが必要でございまして、やはり今住んでいらっしゃる居住条件に比べましてより広い、より便宜性の高い住宅に移りたいと思いますのは人の世の常ではないか、かように考えるわけでございます。 そこで、一体現状はどうなっているかということでございますが、先ほど来住宅局長が他の先生方の御質疑でお答えした部分でございますけれども、平成四年度上半期で見ると年収六倍程度で確保できるという統計が出ているということでございます。そこでもう一段の努力が必要だということでございます。私ども、その努力目標を達成するための施策といたしまして幾つか挙げておるわけでございますが、先ほど来御議論ございましたような総合的土地政策を進めることによりまして適正な地価の水準を実現するということがまず必要でございます。総合的な土地対策にはいろいろございますが、それはもう御案内でございますので多くを申し上げないわけでございますけれども、金融の面あるいは税制の面あるいは監視区域制度の整備の面、いろいろあろうかと思っております。そういう総合土地対策をさらに一段と進めてまいりたい、これは政府といたしまして政府全体で取り組んでまいりたい、かように考えておるわけでございます。 同時に、これも御議論のあったところでございますが、やはり首都圏に人口が集中している弊害が住宅問題に出ておるわけでございますので、地方にできるだけ人口を移しまして、現在ございます地方のフロンティアを活用いたしまして、より豊かなスペースを持った住宅を確保するということも必要でございますから、多極分散型国土の形成といったことも大事な施策であると思います。拠点都市整備法等を通じましてそのことを着実に実現をしてまいりたいと考えておるところでございます。あるいは首都圏の例で申し上げますと、常磐新線の構想がございますが、そういう鉄道プロジェクトの推進は住宅問題の解決の一助になると思っておるわけでございます。 建設省といたしましても、そのような政府全体の施策の中でみずからの役割を果たしてまいりたいと考えておりますが、その一つが住宅金融公庫の融資の条件の改善ということもございます。きょう御審議いただいております法律がその一つでございまして、ぜひこの法案を一日も早く成立をさせていただきたいと存じますし、また、ただいま御議論がございました住宅減税、これも非常に大きな居住水準向上のためのインセンティブでございます。買いかえ特例の復活の問題を提案いたしておるわけでございますが、政府内にもさまざまな議論がございまして、これから議論の集約を図っていくということでございます。これは、私どもが一番心配いたしておりますのは、適正な地価水準を形成することを妨げるのではないかという先生の御指摘の中にもございましたが、その点に重々留意いたしまして、万遺漏なきを期しつつ、さまざまな条件を課しまして買いかえ特例を復活させて、さらに水準の高い良質な住宅を確保できるようにいたしたいと思っております。 良質なというのはどういう定義かという御質問があったかと思いますが、これは政府委員に答えさせますけれども、例えば首都圏では通勤時間が一時間から一時間半の間で七十平米程度のマンションが取得できるというのが一つの目安になっておるわけでございまして、良質の定義の一部を構成すると思いますが、そういった方向でこれからも住宅政策を推し進めていく決意でございますので、また御指導、御支援をお願い申し上げる次第でございます。
○吉井(光)委員 終わります。
○古賀委員長 次に、辻第一君。
○辻(第)委員 住宅金融公庫法の改正内容に関連してお尋ねをいたします。 今回の中古マンションに対する公庫融資の改善は、具体的にどのような改善になるのか、一、二例を示していただきたいと思います。
○三井(康壽)政府委員 今回の改正の法律でお願いいたしておりますのは、金利につきまして一部の中古住宅につきましては基準金利を適用させていただきたい、また、償還期間も五年延長させて いただきたいということでございますけれども、条件がございまして、一つは、築後が十年以内であること、それからもう一つの条件は住宅の規模要件でございまして、余り狭いのはだめ、余り広過ぎるのもいかがなものかということで五十平米から九十五平米までのマンション、これが条件として設定させていただいております。 それで今のお尋ねは、それによってどういう効果があるのかというお尋ねだと理解いたしましてお答えをさせていただきたいと思います。 例えば、仮に法律改正をお認めいただかないという場合には、先ほど申し上げました条件の中古のマンションを公庫で融資をされる際には、約二千万ぐらいの金額を四・八五%という中間金利とそれから特別割り増しの金利を合成いたしましてお借りになって、それから民間のローン、手持ち資金などを使って取得されるわけでございます。それが、法律改正後四・五五%になりますと、月々の返済額は約一万九千円ぐらい楽になる、年間では二十三万円ぐらい楽になる、こういったことが一つの試算でございます。また、逆に金利が下がりますと、同じものを買うにしましても、さらにもっといいものが買える、すなわち、調達可能額が上がりまして、同じ返済額でも金利が安ければ借りる額が多くなる。そうしますと、今の四・八五を四・五五にしていただきますと、約二百八十万円ほど調達可能額がふえますので、より広い住宅を取得できるか、あるいはより便利なところでの住宅の取得ができる、そういう効果があると考えているところでございます。
○辻(第)委員 次に、今回の改善の対象となる良質な既存住宅の要件の一つに、建築後経過年数があります。築後十年以内の住宅に限っていますが、良質な住宅といっても必ずしも十年以内が良質とは言い切れない。十年過ぎても良質なものがあると思うのですが、制度は違いますが、リフレッシュ住宅などの概念もあり、リフレッシュ住宅などは二十年と線を引いているものもあります。十年という年限については緩和する必要があると思うのですが、どうですか。 もう一つ、今回の制度改善については、平成六年度末までの措置としておりますが、今日の土地住宅問題の深刻さの中で、第一次取得者にとって比較的手に入れやすいのが中古マンションであります。この点でも、中古マンションに対する公庫融資の改善が求められている状況です。改善を恒久化するつもりはないのか、二点お尋ねいたします。
○三井(康壽)政府委員 お尋ねは、まず第一が、築後十年以内に限っているけれどももっと延ばすべきだ、こういう大変ごもっともな御意見だと思います。 ただ、私ども少し言いわけをさせていただくようになるかもしれないのですけれども、この中古住宅の金利を引き下げるというのは数年来予算要求でいたしておりました。しかし、金利を下げるというのは当然利子補給金がふえまして、その分予算を現在でも繰り延べをさせていただいているわけでございますが、そういったことにも影響するということもありまして、ずっとこれが認められなかったわけでございます。そういった経過から考えまして、年度途中で総合経済対策の中でこういったことができ上がってきたという過程で多少条件を絞らせていただいて、それなりの理屈のあるところで絞らせていただいたということの一つの条件が十年でございます。 十年というのはなぜかといいますと、マンションについていいますと、十年というのは、ある修繕をするようなことを考えますと、一つの区切りの年でございます。例えば屋上の防水工事をしていかなければいけないとか、あるいは配管も一部取りかえていかなければいかぬとか、外壁の工事をしなければいかぬというのが十年が一つのめどでございまして、私ども、マンションが現在二百三十万戸ございます、そのうちの六割が十年以内でございますけれども、今後マンションがふえていくに従って、そういった修繕もきちんとやっていただくということを、これからマンションの居住者にお願いしていきたいと思っているのですけれども、十年以内であればどんなマンションも一般的には良質な住宅と言えるということでございます。御指摘の、十年を超えましても修繕をきちんとしていただいて、良質な住宅というふうになるものにつきましては、今後の課題として私どもさらに前進をしていきたいという考えでございますので、これでずっといつまでも十年というふうに私ども思っているわけではないということを申し上げたいと思います。 それから、恒久措置にすべきではないかという御議論でございます。これも大変ごもっともな御意見でございまして、私ども総合経済対策でやりました特別割り増し貸付制度というのを昭和六十年にやらせていただきまして、法律改正をさせていただきました。その後二年ないし五年と延長させていただいております。これも時限措置でございます。そういった意味で、総合経済対策でやるものは比較的時限措置で出発させておるのが多い。しかし、時限措置であるからといってばたっと切れるというふうには考えておりませんで、時限が来ましたら延長をお願いするし、それからまた、全体としての位置づけがはっきりすれば恒久化を当然お願いしていく時期が来ると考えておるわけでございます。
○辻(第)委員 ぜひ積極的にやっていただきたいとお願いをいたします。 次に、地下街の安全対策についてお尋ねをいたします。最初に建設省にお願いをし、その後、建設大臣にお願いをすることを一遍に言いますので、ひとつ御了承いただきたいと思います。 建設省の資料によりますと、ことしの夏の時点で、全国の地下街は七十七カ所で延べ床面積八十八万九千三百九十四平方メートルとなっています。これらの地下街は、昭和三十年代から四十年代にかけてつくられたものが多く、建築後三十年以上が経過し、多くの地下街がこれから大規模改修の時期を迎えようとしています。 御承知のとおり、一九七〇年大阪の地下鉄天六工事ガス爆発事故、一九七七年千日前デパートビル火災事故、一九八〇年静岡駅前地下街ガス爆発事故など、地下街はこれまで大きな災害が発生し、悲惨な犠牲を出してきました。建設省が中心になって、一九七四年に地下街に関する基本方針が策定され、それまでの災害の犠牲と教訓を踏まえて安全対策を盛り込んだ基準が設けられました。 そこで、大阪市の虹のまち地下街の全面改装計画、これは事業費総額百五十億円、一九九二年十月着工、工期二年半についてただします。 この改装計画によりますと、建設省の強調する地下街に関する基本方針に定めた基準の達成がたされないばかりか、安全管理の重大な後退を含むものと地元関係者たちの間で強い批判の声が上がっています。具体的に指摘しますと、避難広場や地下二階層の公衆便所、店舗などの基準違反がそのままとされ、改善されないことです。また、防災管理の最前線で働く電気設備室労働者を二十四人から十九人に減らし、二カ所の電気設備室が無人化されることとなり、安全対策上大きな後根が懸念されています。 地元関係者の皆さんは、一、防災上有効な広場を五十メートルごとに設けること。現状の最長は百五十六メートルです。二番目、広場に避難上支障となる噴水などを設けないこと。三番目、地下二階層の公衆便所、店舗を地下一階層にすること。四、地下二階層の副防災センターを地下一階層にすること。五、隣接接続ビルとの接続三カ所を改善し、建設省の基準に適合させることなどを求めて建設省にも二度要請をしてまいりました。 ところが、建設省は、地下街に関する基本方針に照らして厳しく指導する態度をとられませんでした。これは軽易な改修だといって大阪市任せの対応をとり、地元関係者の皆さんの声に耳を傾ける態度をとらなかったということでございました。そこで、地下街に関する基本方針を厳しく守らせる立場から、地元関係者が求めている幾つかの改善項目を実現させるために建設省の厳しい対 応を求めるものでありますが、建設省の見解を伺いたい、これが一点。 次に建設大臣に伺うのですが、全国的に既存地下街が改修時期を迎えております。こうした時期に、これらの地下街を地下街に関する基本方針に適合させるために、既存地下街の実態調査を行うこと。次に、基準を満たさない部分をどうするのか、その改善計画の策定を指導すべきだと考えるがどうか。三つ目は、今後の地下街のそれぞれの改修に当たっては、地元関係者の意見、とりわけそこに働く人々、地下街の安全に直接の利害を持ち、お客さんたちの避難、誘導などの上でも重要な役割を果たす現場の労働者の皆さんの意見に耳を傾けるよう指導すべきだと考えますが、この点についての建設大臣の見解を伺いたい。 以上がお尋ねであります。
○鹿島政府委員 地下街に関します基本方針につきましては、先生ただいま仰せられたとおり、昭和四十九年に私ども方針を決めてございます。その中では、地下街の新設または増設等を行う際に適用します基準というものを決めておるわけでございまして、本基準前に設けられました基準に適合しない既設の地下街につきましては、極力改善措置を講じていただくようにするということになっておるわけでございます。 ところで、具体のお話でございます虹のまち地下街の改装につきましては、増築、改築等を伴うものではないわけでございます。そこで、この定められました基本方針という基準の遵守は要件とはなっておりません。しかしながら、この改装計画につきましては、大阪市地下街連絡協議会の指導に基づきまして防災機能の向上等の所要の改善措置が講じられておるわけでございます。この基本方針に照らして適切に対応なされたものというふうに考えておるわけでございます。 さて、具体の所要の改善措置でございますけれども、屋内の消火栓の設備の配管についてスプリンクラー設備との分離をし専用とするとか、スプリンクラー設備につきましてもいろいろ増設もいたしてございます。そのほか排煙、誘導灯、それから自動火災報知設備、無線の通信補助施設等につきましてもこの際改善措置を講じていただいたものでございまして、これによりましてさらに安全性の向上に努めさしていただいたというふうに理解をいたしてございます。
○山崎国務大臣 地下街の新設、増設等に際しまして、ただいま都市局長が地下街に関する基本方針に基づいてということを申し上げましたが、その一年ほど前に「地下街の取扱いについて」という通達も出しております。両方あわせまして、先生のお取り上げになりました虹のまち地下街のケースで申しますと、大阪市の地下街連絡協議会におきまして実態の把握や所要の改善を行うよう日ごろから指導をいたしておるところでございます。また、今後とも引き続き必要な指導を行ってまいる所存でございます。また、全国の他のケースにつきましても同様の対処をしてまいりたい、かように考えております。
○辻(第)委員 終わります。
○古賀委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ————◇—————
○古賀委員長 次に、国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 大阪湾臨海地域開発整備法案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来、各会派間におきまして御協議を願ってまいりましたが、お手元に配付してありますとおりの草案が作成されました。 まず、起草案の趣旨につきましては、委員長から御説明申し上げます。 大阪湾岸地域は、我が国の経済、社会の中心地として発展してきた近畿圏の中にあって、工業機能、物流機能等において重要な役割を果たしてきたところでありますが、近年の産業構造の変化等に伴い、工場敷地等の遊休化や人口の流出等が生じ、本地域の活力が著しく低下し、首都圏に対する近畿圏の相対的地位の低下が指摘されているところであります。 一方、本地域においては、関西国際空港の建設を初め、六甲アイランド等多数の大規模プロジェクトが構想、実施され、本地域の開発をめぐる機運が高まってきております。 以上の観点から、現在実施中のプロジェクトの推進はもとより、低・未利用地を活用しつつ、各種高次機能の集積、快適な生活空間の形成等を総合的、広域的に展開していくことによって、本地域の開発整備を行うことは、近畿圏の活性化を促進し、国土政策上の最重要課題である多極分散型国土の形成に資するものと考えられるのであります。 本案は、世界都市にふさわしい機能と住民の良好な居住環境等を備えた地域としての大阪湾臨海地域の整備等に関する総合的な計画を策定し、その実施を促進することにより、当該地域及びその周辺の地域における活力の向上を図り、もって東京圏への諸機能の一極集中の是正並びに世界及び我が国の経済、文化等の発展に寄与することを目的とするもので、その要旨は次のとおりであります。 第一に、国及び地方公共団体は、大阪湾臨海地域及び関連整備地域の整備等に関する施策の策定及び実施に当たっては、適正かつ合理的な土地利用の確保、総合的に環境の保全を図るよう努めること等に配慮しなければならないものとしております。 第二に、大阪湾臨海地域及び関連整備地域は、主務大臣が、府県知事の申請に基づき、関係行政機関の長に協議して指定するものとしております。 第三に、主務大臣は、整備等の目標等を定めた大阪湾臨海地域及び関連整備地域の整備等に関する基本方針を決定しなければならないものとし、関係府県知事は、基本方針に基づき、関係市町村長等の意見を聞いて、整備等の目標、開発地区、中核的施設その他の施設の整備等について定めた大阪湾臨海地域または関連整備地域の整備等に関する計画を作成して主務大臣の承認を申請することができるものとしております。 また、大阪湾臨海地域において一定の要件に該当する一団の土地を所有する者は、府県の知事に対し、当該土地が開発地区の要件に適合する旨の申し出を行うことができるものとしております。 第四に、整備計画の実施の促進に関し必要な協議を行うため、主務大臣、関係行政機関の長等で構成する促進協議会を組織するものとしております。 第五に、この法律における主務大臣は、国土庁長官、環境庁長官、通商産業大臣、運輸大臣、郵政大臣、建設大臣及び自治大臣としております。 第六に、公共施設の整備、地方債についての配慮、資金の確保、地方税の不均一課税に伴う措置、公共施設の整備に伴う負担、都市計画法等による処分についての配慮、監視区域の指定等に関する規定を設けております。 以上が本起草案の趣旨の説明であります。 —————————————大阪湾臨海地域開発整備法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○古賀委員長 本件につきまして発言を求められておりますので、これを許します。辻第一君。
○辻(第)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま提案されました大阪湾臨海地域開発整備法案に対し、反対の意見を表明いたします。 大阪湾臨海地域開発整備法案は、関西財界を中心にして推進されてきた大阪湾臨海部の大規模開発を目指すものであり、財界中心の財団法人大阪湾ベイエリア開発推進機構の意見を聞くことを義務づけていることなど、まさに財界主導の民活型大規模プロジェクトを産官学一体となって推進するものであります。 また、開発に当たっては、ディベロッパーらがみずからの所有地を開発適地として推薦する制度の導入、国や地方公共団体が連携して地方債の起債による開発地区など臨海地域や関連整備地域への公共施設の整備、開発許可に当たっての配慮、地方税その他各種支援措置など、手厚い大企業優遇措置を盛り込んでおります。 さらに、地方自治体と住民に多大の負担を押しつけ、大阪湾の環境を破壊し、住民の生活環境を脅かす危険が強く、断じて容認できないものであります。我が党は、本法案に反対するものであります。 また、本法案が、全会一致でないにもかかわらず委員長提案とすることにも反対するものであります。
○古賀委員長 これにて発言は終わりました。 これより採決いたします。 大阪湾臨海地域開発整備法案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○古賀委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 なお、ただいま決定いたしました法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 この際、委員長より、理事会の協議に基づき、政府に対し、次の点について要望しておきたいと存じます。 大阪湾臨海地域開発整備法の実施に当たっての要望事項 一 基本方針には、必要に応じて総合的に環境への影響の調査研究を行うよう定めること。 二 瀬戸内海の自然環境保全に十分配慮し、瀬戸内海環境保全特別措置法等の規制緩和を行わないこと。 三 開発利益の還元に当たっては、土地の無償提供についても円滑に行われるよう配慮すること。 四 整備計画の策定に当たっては、幅広く住民の意向が反映されるよう地方公共団体を指導すること。 五 申し出制度については、適切な運用が図られるよう努めること。 六 本法の施行に当たっては、その効果が関西圏全体へ波及するよう努めること。 以上であります。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。東家国土庁長官。
○東家国務大臣 ただいま御要望いただきました点について、これを厳粛に受けとめ、その趣旨を十分に尊重し、万全を期してまいりたいと存じます。ありがとうございました。(拍手)
○古賀委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三分散会 ————◇—————