内閣委員会 第2号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1992/08/28
会議録
○桜井委員長 これより会議を開きます。 公務員の制度及び給与に関する件について調査を進めます。 まず、去る七日の一般職の職員の給与、勤務時間等についての報告並びに給与の改定についての勧告につきまして、人事院から説明を聴取いたします。弥富人事院総裁。
○弥富説明員 人事院は、去る八月七日、国会と内閣に対し、公務員の給与、勤務時間等に関する報告及び給与に関する勧告を提出いたしました。本日、その内容について御説明申し上げる機会が与えられましたことを厚く御礼申し上げます。 以下、その概要を御説明いたします。 まず第一に、職員の給与に関する報告及び勧告の内容について御説明いたします。 公務員の給与の改定に当たりましては、人事院は従来から社会経済情勢全般の動向を踏まえつつ、公務員の給与を民間給与に均衡させることを基本として臨んでまいりました。本年も公務員給与に関する判断材料を得るため、民間企業の給与を的確に把握することに努め、また、広く各界から御意見を拝聴し、これらをさまざまな角度から検討いたしました。 本年の調査結果によりますと、景気が調整過程にあり企業の経営環境は悪化しているものの、民間企業の給与には相当程度の上昇が認められ、官民の給与の間にはかなりの較差が生じていることが判明しました。これを踏まえ、諸事情をも総合的に勘案した結果、本年も、職員の給与について所要の改善を行うことが必要であると認め、勧告いたしました。 本年も四月時点における官民の給与を精密に調査し、相互の給与を比較いたしましたが、その結果、官民の給与の較差は金額で九千七十二円、率で二・八七%であることが判明いたしました。 この較差の配分につきましては、俸給に七千九百二十円、諸手当に六百五十一円、この改善の手当へのはね返り五百一円といたしました。 改善の内容につきまして順次御説明をいたしますと、まず、俸給表については、将来の給与体系の方向をも念頭に置きながら、初任給のほか中堅層職員の改善に配慮して、全俸給表にわたって改定を行うこととしております。各俸給表の改定に当たっては、昇格制度の改善措置の効果を考慮しながら行うこととしております。なお、昨年に引き続いて看護婦の処遇改善に配慮するとともに、これまで同様、刑務官、少年院教官、若手研究員等に配慮した改善を行うこととしております。 次に、手当につきましては、民間における支給状況及び大学生等を扶養する職員の家計負担の実情を考慮し、扶養手当について子等の支給年齢の上限の引き上げを行うこととしているほか、通勤手当、住居手当、医師に対する初任給調整手当及び宿日直手当について所要の改善を行うこととしております。 調整手当につきましては、平成元年度の支給地域の見直しに引き続き、支給地域における民間賃金、物価、生計費等の実情に応じて一部の地域につき支給割合の適正化を図ることとしております。 実施時期につきましては、本年四月一日からとしておりますが、宿日直手当の改定については平成五年一月から、調整手当の支給割合の改定については平成五年四月からとしております。 このほか、報告におきまして、人材確保のため、勤務条件の着実な改善、多面的評価のための試験方法の見直しなどを進めることを表明しております。 第二に、職員の勤務時間等の報告の内容について御説明いたします。 初めに、本年五月から国家公務員の完全週休二日制が実施の運びとなりましたことにつきまして、改めて御礼を申し上げます。今後とも公務能率の一層の向上や行政運営の改善に留意し、広く国民の負託にこたえてまいることが必要であると考えております。 さて、本年の報告におきましては、まず、国の試験研究機関について創造的な研究活動の促進を図るため、民間における導入の状況をも考慮し、平成五年四月から、研究職職員について研究業務に応じた弾力的な勤務時間の設定ができるようフレックスタイム制を導入することとしております。 次に、効率的かつ健康に配慮した執務の推進といたしまして、本省庁等特定部署における長時間超過勤務を改善するためにも、事務の簡素化・合理化についての管理者及び職員の努力はもとより、予算、法令、政策調整等のいわゆる省際業務や国会関係業務につき、政府全体としての取り組み強化を要請するとともに、年次休暇の計画的な使用についても言及しております。 また、勤務時間、休暇等の現行法制につきまして、これをわかりやすく整備するとともに、今後の社会の変化への対応も考慮いたしまして、勤務時間等に関する法制の体系的な整備の検討に着手することを表明しております。 第三に、公務における高齢対策の報告の内容に ついて御説明いたします。 我が国は世界に類を見ない速さで本格的な高齢社会を迎えつつありますが、この高齢社会を活力あるものとするために、官民を問わず、六十歳代前半層の雇用を促進していくことが求められております。このような中で、公務においても各部門の特性や職員の人生設計にも留意しつつ、働く意欲と能力のある高齢職員を長年公務で培った経験等を生かせる公務内で活用する道を目指していく必要があると考えましてその旨表明しております。 人事院は、本年も勧告に向けて、公務員の勤務条件に関し、中央地方を通じて、広く各界から意見を聴取いたしました。表明された意見によりますと、人事院勧告に基づき民間給与に準拠して公務員給与を決定する方法は、納得性のある妥当なものであるとの理解を得ていることが認められる中で、公務に有為な人材を確保するため給与を初めとする勤務条件の改善を進めるとともに、職務の実情や勤務地などを考慮した適切な給与配分を一層推進する必要があるとする意見が多く出されております。また、より一層の能率の向上や適正な時間管理が図られるべきであるとの意見や、行政サービスと行政運営の改善を求める声も寄せられております。 以上、給与、勤務時間等に関する報告及び給与に関する勧告の概要を御説明申し上げました。 人事院勧告は、申し上げるまでもなく、公務員が労働基本権の制約を受け、みずからの勤務条件の決定に直接参加できる立場にないことの代償措置として行われるものであり、公務員にとってほとんど唯一の勤務条件改善の機会となっております。 人事院といたしましては、職員を適正に処遇することが、その士気の高揚を図り、職場の労使関係の安定に寄与するとともに、有為な人材の確保を可能にし、ひいては将来にわたる国の行政運営の安定に資するものであると考えます。 内閣委員会の皆様におかれましては、人事院勧告制度が果たしている役割及び職員が真摯に職務に精励している実情に深い御理解を賜り、また、給与勧告の内容が情勢適応の原則に従い四月分給与からの官民均衡を図るものであることを念頭に置かれまして、何とぞこの勧告のとおり速やかに実施していただきますよう衷心よりお願いを申し上げる次第でございます。
○桜井委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田口健二君。
○田口委員 ただいま人事院総裁の方から今年の勧告の概要について御説明をいただきました。幾つか私の方で御質問をさせていただきます。 第一は、人事院勧告の早期完全実施の問題でありますが、私は毎年本委員会においてこの問題について御質問をし、また御意見も申し上げてまいりましたが、ことしもまたこの問題に触れなければならないということについて大変残念に思っております。何とかこの人事院勧告の早期完全実施の問題については制度的にも見直していくべきではないのか、こういう気もしておるわけであります。 そこで、まず人事院総裁にお尋ねをいたしたいと思うのであります。 私は、今年度の勧告を拝見をいたしまして、その中で「給与勧告実施の要請」という文章、くだりがございます。この中に「給与勧告の内容が情勢適応の原則に従い四月分給与からの官民均衡を図るものであること及び国会開会の時期をも念頭に置かれて、この勧告を速やかに実施されるよう要請する。」というふうに記載をされております。これを拝見いたしまして私率直に感じたことは、御案内のように、先般国会法が改正になりまして、今年から通常国会が一月から実施をされるという例年と変わってきた状況にございます。恐らくそのことを人事院としては念頭に置かれたのではなかろうか、実はこういう気がいたしております。この人勧の早期完全実施について、今申し上げました人事院の報告の文章の真意について、また早期完全実施について、人事院総裁としての御見解をいただきたいと思います。
○弥富説明員 お答えを申し上げます。 ただいま御説明を申し上げました人事院勧告、これは八月七日に国会及び内閣に御提出を申し上げている次第でございます。その折、衆参両院議長並びに総理に対しまして、これはもう四月から実は実施していただきたいものである、時期を失せずその改定をしていただくのが筋ではないだろうか、ひとつよろしくお願い申し上げますということを御要請を申し上げた次第でございます。 御存じのとおりでございますが、職員の勤務条件というものは、これは法定主義でございまして、国会で御審議を願い、国会で議決をしていただくものでございます。昨年の当委員会におきましても、国会法の改正を控えて、常会召集が十二月、それが一月に改正をされるということを踏まえまして、早期完全実施と国会開会の時期との見合いにつきまして当委員会でもいろいろと御議論があったところでございます。私どもといたしましては、そういう御議論があったこと及び御議論の内容を踏まえまして、念頭に置きまして、このような勧告をさせていただいたわけでございます。
○田口委員 続いて、給与担当大臣であります総務庁長官にお尋ねをいたしたいと思います。 今の問題についてであります。ことしの春、いわゆる春闘の際に政労交渉が持たれました。この人事院勧告の早期完全実施の問題についても議題になっておるわけでありますが、聞くところによりますと、宮澤総理は、完全実施あるいは年内実施というのはこれは常識であるというふうに発言をされたというふうに私ども聞いております。従来の回答からいえば、かなりはっきりした御回答があったというふうに思うのでありますが、そういう総理の回答を踏まえまして、給与担当大臣である総務庁長官としては、今年度の勧告の早期完全実施についてどのような見解をお持ちなのか、お伺いをいたしたいと思います。
○岩崎国務大臣 四月十三日の政労会見におきまして、宮澤総理は、人事院勧告制度を尊重していくという基本姿勢を示されまするとともに、通常国会の一月召集との関係で差額の年内支給についてもこれが望ましいと述べられたものと理解をいたしております。総務庁長官といたしましては、このような総理の基本姿勢に沿いまして、国政全般との関連を考慮いたし、人事院勧告をできるだけ早期に完全実施するとの基本的姿勢に立ちまして最大限の努力を尽くしてまいりたい、このように考えております。
○田口委員 官房長官お見えなんですが、官房長官は給与関係閣僚会議の座長という任を務めておられると思います。先ほどから話がありますように、実際に給与改定が行われるということになれば、国会に法案が提出をされ国会審議を通じて給与法の改正が成立をしなければならないわけでありますが、当然その前段の段階として閣議決定が行われなければならないと思うのであります。また、その前には給与関係閣僚会議が開かれるのもこれは通例であります。そういう点を含めまして、官房長官としては今年度の勧告の扱いについてどのようなこれからの道筋といいますかお考えを持っておられるか、お伺いをしたいと思います。
○加藤国務大臣 先ほど弥富人事院総裁が申されておりましたように、人事院勧告というのは、争議権を制限されております公務員にとりまして、唯一のみずからの待遇について主張するシステムであるということにかんがみてという言葉がございましたけれども、そういう意味でこの制度を尊重して考えていかなければならないということは 当然でございますし、また国政全般のことを考えながら国民の納得の得られるような対処をしてまいりたいと思います。 今田口先生がおっしゃいましたように、具体的にどのスケジュールで給与関係閣僚会議をするか、また閣議の問題に至るかということについてのスケジュールは、残念ながらまだ決まっておりません。
○田口委員 そこで、言われておるのはこの秋の臨時国会、まだ確かに時期的な問題は我々ももちろんわかりませんけれども、ただ秋には臨時国会が開催をされるであろうというのはもう定説になっておるわけでありまして、臨時国会が開かれるならば、私はその冒頭にこの給与法改正案が提案をされるというふうに確信をしておるのでありますが、臨時国会が開かれるとするならば給与法案が提出をされると考えてよろしいでしょうか、その辺の確認をひとつお願いをしたいと思います。これはどちらがいいでしょうか、総務庁長官、官房長官の方ですか。
○加藤国務大臣 臨時国会がいつ開かれますかということにつきましては、まだ政府部内でも十分なる意見がまとまっておりません。と申しますのは、当然のことながら補正予算の審議ということもございますし、それに先立ちまして本年度の税収見通し等につきましてしっかりとした積算ができなければならないという問題点があるからでございます。そういう意味で、その臨時国会がいつ開かれますか、またその関係におきまして給与関係閣僚会議がいつ開かれてどういう方針になるかという点につきましても、まだ決定いたしておりません。
○田口委員 確かに未確定なところがたくさんあるのですけれども、しかし、仮にこの秋に臨時国会が開かれるということになれば、これは当然給与法は提案をされる、こう理解をしていいでしょうね。
○加藤国務大臣 臨時国会がいつ開かれますかということと、またその会期等についての立法府の御判断もいろいろございましょうと思いますので、その臨時国会において給与関係法案が提出できるかどうか、その点につきましては今後の検討課題でございます。
○田口委員 次に、人事院にちょっとお尋ねをいたしますが、先ほどの総裁の説明の中にもありましたが、今回新たにフレックスタイムという新しい提案がなされているわけです。 フレックスタイムというのは一九八七年に労働基準法が改正をされまして、我が国にもこういう新しい制度が導入されてまいりました。ただ、国家公務員の場合には、国公法十六条の中で労働基準法の適用が除外をされておりますし、基準法にかわる措置として人事院が設置をされ、人事院がその役割を果たしておるというふうに思っておるわけですが、そういう意味で今回人事院が提案をされましたこのフレックスタイムというのは、その背景といいますかベースには、労働基準法三十二条の三に規定をされましたフレックスタイム、それがベースにある、その上で今回の人事院のフレックスタイムの提案になったというふうに理解しておるわけでありますが、そういうことでよろしいでしょうか。
○山崎説明員 フレックスタイムでございますけれども、労働基準法改正前におきましても、民間の一部の企業では職務の実態に合わせましてフレックスタイム的な状況が出てきております。それから、人事院が今回報告いたしましたのは、それらも含めて、あるいは労働基準法制定後さらにフレックスタイムが進展をしております、そういう民間におけるフレックスタイム制の導入の動向等をも念頭に置いて検討したのは事実でございますけれども、公務に導入するに際しましては、国民に与える影響や効率的な公務運営の確保に配慮する必要があるということから、労働基準法の制度を参酌しつつも公務にふさわしいものを導入したものでございます。
○田口委員 私が言っているのは、民間においては、これは勧告の中にも、五百人以上の事業所で約四一%、恐らく今年中のことを考えると五〇%を超えるであろう、こういう内容にもなっているわけですね。ですから、フレックスタイムというのはあくまでも公務員独自のものというのは考えられないと私は思うのですね。内容的には多少の違いがあったにしても、そのベースになっているのは、今現に民間で実施をされている労基法三十二条の三に規定をされているフレックスタイムというのがやはり我が国におけるフレックスタイム制の基本的なものであろうというふうに思いますので、そのことと全然別個だということではないのでしょう。もう一度ちょっと確認をしたいと思います。
○山崎説明員 全然別個というわけではございません。ただ、官民を通じまして、例えば研究職でいいますと、研究職の職務は比較的自己管理しやすい職務だというようなことで、そういうことを加味しながら勤務時間を弾力的に考えていく、そういう意味では共通性はございますけれども、具体の制度設計をする場合には公務にふさわしいものにする必要がある、そういう意味でございます。
○田口委員 そこでもう一つ、私は労基法におけるフレックスタイムの基本というのは大きな柱が二つあると思うのですね。それは始業、終業時刻の労働者の自主決定権、これはあくまでも労働者の意思でもってここを決めていく。それからもう一つは労使協定、これを行わなければならない。これが労基法にいうところのフレックスタイムの基本だというふうに思っているわけです。 今も申し上げましたように、国家公務員の場合は労基法の適用が除外されているわけですから、当然そのかわりとしての人事院の役割が存在をするわけですね。ですから第一の問題については、これは人事院が示しておるように、「各庁の長が、職員の希望を考慮して割り振る。」ここで労基法の第一の問題について考えておられるのだろうと思います。それから労使協定の問題というのは、国公法の場合にはこれは適用になってこないわけですから、そのかわりに人事院が十分関係労働団体と協議しながら実際的な運用を図っていく、こういうことになっていくんだろうというふうに私は思っておりますが、そういうことでよろしいでしょうか。
○山崎説明員 今申し上げましたように、労働基準法の制度を参酌しつつ、公務にふさわしいものとして設計する必要がありましたので、御指摘のように、職員の希望を考慮して各庁の長が勤務時間を割り振ることとするような制度にしたわけでございます。 それから、今回の提言に至るまででございますけれども、関係省庁、試験研究機関あるいは職員団体等と数次にわたる話し合いを持ちまして、それらの要望をも十分考慮した上で制度の枠組みを固めたところでございます。
○田口委員 ちょっと人勧の問題からそれますが、せっかく官房長官にお越しをいただいております。官房長官は国際協力本部の副本部長でありまして、その責任者でございます。関連をして幾つかこの機会にお尋ねをさせていただきたいと思います。 PKO法案が成立をして二カ月ちょっとになるわけですが、マスコミ等の報道を通じて言われておることは、この日本のPKOの参加、具体的にはカンボジア、UNTACということになるのですが、かなり急ピッチでもっていろいろな準備が進められている、絶えずそのことがマスコミを通じて今報道されているわけですね。 ただ、私ども、カンボジアの状況を考えてみた場合に、あの国会審議の中でも絶えず政府の方から強調されておりましたPKO参加における五原則の問題、これは法律の第三条の中にも定義としてその一に入っているわけですね。それがやはり私はPKO参加の必須の条件だというふうに理解しておるわけでありますが、果たして今回のカンボジア情勢というのはそういうPKO五原則に合致をした状況になっておるのか、派遣の条件というのは整っておるのかというと、私は疑問を持た ざるを得ないというふうに思っています。 政府関係のいろいろな見解もマスコミ等で出ておりますが、外務省の見解なり、あるいは官房長官御自身の見解などが出ても、若干ニュアンスが違うという感じも我々は受けておるわけです。実際にその辺を官房長官はどのように御判断になつておられるのか。 確かに停戦協定は結ばれて合意をされた。果たしてその停戦協定というのが四派によって守られているのかどうなのか、この辺についても若干疑問を持たざるを得ないと思います。あるいは、四派のとりわけポル・ポト派は武装解除が終わっているのか。これも私どもの知る限りにおいてはなかなかそうなっておらないのじゃないか。こういうことを考えるときに、一体官房長官としては、カンボジアのPKO参加についてそういう条件は整っておるというふうにお考えなのか、それともなおまだ今後解決をしていかなければならない課題が残っておるのか、その辺の見解をまず承りたいと思います。
○加藤国務大臣 今度のカンボジアのUNTACに関する我が国の参加というのは、我々の平和協力業務の中で非常に重要なテストケースでございますので、私たちとしては、その参加に際しまして、判断は極めて慎重に総合的に判断していかなければならない、こう思っております。今田口先生は、四派による和平協定がちゃんと守られるのか、武装解除の件はどうなるのか、幾つかの問題点を指摘されましたけれども、我々としては、現時点ではパリの包括和平協定に基づく和平プロセスの枠組みは維持されておって、UNTACについて、停戦の合意の要件は満たされているというふうに認識いたしております。クメール・ルージュ、ポル・ポト派もその点は明言されております。 それからまた、我が国の参加に対する受け入れ側の同意、つまり五条件の第二項の件でございますが、この点につきましては、その受け入れ側の同意は国連が取りつけることになっておりますが、我が国受け入れば歓迎されているものと承知いたしております。国連が同意を取りつけることになっておりますけれども、我が国が参加することについては歓迎されていると私たちは承知いたしております。 したがって、このように現時点では派遣の客観的な条件は整っているというふうに私たちは今思っております。
○田口委員 今官房長官そのように条件は整っておるというふうに言われたのですが、しかし、マスコミ報道等を見れば、例えばアジア局長が現地に入っていわゆるポル・ポト派との話し合いをやった、それは必ずしも成功してないというふうな話もちょっと聞いているわけですね。果たして、国連がその同意を取りつけるというふうにおっしゃっていますけれども、どうなんでしょうかね。 現実に日本政府として、四派、とりわけクメール・ルージュ、ポル・ポト派が日本のPKO参加に対してはっきり同意をするという確認はしているわけですか。その辺はどうなんでしょう。
○加藤国務大臣 今田口先生おっしゃっているのは、ポル・ポト派というものが我が国のPKO参加につき同意しているのかということでございますけれども、ポル・ポト派はいわゆる四派で構成されておりますカンボジアのSNCというものの中に入っているわけでございまして、それをSNCの総意を代表してシアヌーク殿下が、日本の派遣というものについて、我が国の要員、部隊の派遣について総意としてこれを歓迎するというふうに述べておりますので、私たちはこのシアヌーク殿下が明石国連代表に申されたことというものはいわゆるポル・ポト派の意思をも代表しているものだというふうに思っております。 もちろん、現在のところ、ポル・ポト派が武装解除の問題、そのプロセスについて十分に入り込んでいませんので、その点につきましては、日本とタイが一緒になってポル・ポト派につき説得工作をしているということは事実でございます。
○田口委員 今おっしゃったように、私は、形式としてはそのSNCに四派が入っておって、その代表であるシアヌーク殿下がUNTACに対してもそういう意思表示をしておるということは、形式的には確かに受け入れの同意もあっておるというのはこれはもうわかるのですが、しかし今官房長官もちょっと言われたように、現実の問題として停戦協定が完全に守られているのか、じゃ武装解除が全部終わっているのか、あるいは日本の参加の同意も含めて本当に実態として各派が、四派がそのことを了解しておるのかということになると、やはり私は疑問を持たざるを得ない。今いみじくも官房長官言われましたが、日本からもさまざまなポル・ポト派に対するアプローチもやっておる、こういうことなんで、その辺がもう一つやはり建前と実態では少し違うんじゃないかと思うのですが、その辺はどうでしょうか。
○加藤国務大臣 建前と実態と違うんじゃないか、政府側の言っていることは何か理屈とか法律の仕組みだけについて言及しているのではないか、実態は大丈夫なのか、平たく言えばそういう御趣旨だろうと思いますが、私たちはその辺も、単に法律的な判断だけではなくて、政治的な客観情勢として十分に判断しなければ政治にならぬ。また、我が国が初めてそういう実態的に大きな要員を派遣する場合には慎重に判断しなければならないポイントであろうと思っております。 繰り返しますけれども、シアヌーク殿下は四派の総意として明石UNTAC代表にそう申されておりますし、それから、実はこの点は、我が方の在カンボジア今川大使が八月五日、キュー・サムファン・クメール・ルージュ議長と会談した際に、キュー・サムファン議長は、いかなる国がUNTACに参加するかということは国連が決めることであるということを言っておりますけれども、その際にさらに今川大使が質問いたしましたところ、日本のUNTACへの参加についてはシアヌーク殿下が四派を代表してそれを歓迎すると述べたけれども、実は私も同じ考えであるというふうにキュー・サムファンは答えております。 このクメール・ルージュが我が方のUNTAC参加について歓迎の意思を持っているということは、いろいろな報道機関の報道で幾つかあったわけですけれども、それだけではなく、政府の方もその点はこの今川大使とキュー・サムファンとの会談で確認されておりますので、この点等を総合的に判断して、私たちは四派すべてが我が国の要員派遣について同意をしているというふうに判断してもいいことだ、したがって客観情勢は整っているというふうに判断いたしております。
○田口委員 四派の同意の問題は、今官房長官が言われたとおりかもわかりませんが、しかし武装解除というのはまだ完全に四派はやってないんでしょう。それが日本のUNTACへの参加に障害にならないでしょうか。その辺はどうお考えになりますか。
○加藤国務大臣 クメール・ルージュ側といえども、いわゆるパリ協定、停戦合意というものをしっかり守ると言っております。それで、もちろん四派の中で今後のSNCの中における力関係、勢力関係等のいろいろな思惑があって、武装解除等についてはいろいろなやりとりがあると思いますけれども、停戦が合意されているという点、それから我が国の派遣について同意を受けているという点、つまり五項目の一番重要な第一、第二については客観情勢が整っていると思っております。 武装解除等の点につきましては、また必要とあらば政府委員からお答えさせたいと存じます。
○柳井説明員 ただいま官房長官から御答弁がありましたことで基本的に尽きていると思いますが、先生も御承知のとおり、パリ協定には、この四派、全体としてのカンボジアのみならず、この四派が停戦の過程、それから武装解除の過程についていわば縛られているわけでございます。ここで、パリ協定の考え方、これも御承知のとおりでございますけれども、通常の停戦協定と同様に、それまで武力紛争をやっておりました各派、各軍 隊が停戦を行うということが一つの義務として明記されているわけでございます。この点につきましては先ほど官房長官が何度か御答弁になっておられますけれども、ポル・ポト派を含めまして四派がこれに合意しており、この枠組みは維持されているということでございます。 それから、もう一つの点でございますが、これはパリ協定で言っておりますいわゆる第二段階ということでございますが、単に停戦を行う、撃ち方をやめるということだけではなくて、その持っている武装を解除していく、すなわち持っている武力のレベルを下げていくということによってこの停戦の信頼度を増すということがパリ協定の考え方でございます。 現在問題になっておりますのは、ポル・ポト派がその武装解除になかなか協力的になってくれない、これは私どもとしても遺憾だと思っております。いろいろ外交努力をやっておりますのは、その点についてポル・ポト派にもっと協力的になれ、そしてパリ協定の約束を早く履行してほしいという点でございます。したがいまして、これは我が国のUNTACへの参加の同意を取りつけるということではございませんで、別の次元の、別の側面の話でございます。
○田口委員 確かにPKO五原則の第一、第二の問題は客観的には整っておるというようにお考えのようですけれども、いずれにしたってUNTACというのは最初のPKO参加ですね、日本から見れば。しかし、今お話しのような問題もあるわけですから、国民が理解できるような状況というのをつくっていかないと私はいけないと思いますので、その辺は慎重にやはり今後検討していただきたいと思っております。 時間がもう余りありませんので、この辺でもう一点だけ。 国連からはまだもちろんこれは正式にはないと思うのですが、UNTACからは日本の参加について具体的な何か要請があっているんですか。そして、同時にこれは最終的には、正式に言うならば国連事務総長が要請をするということになるのだろうと思うのですが、この辺の時期というのはどういうふうに想定をされておるのか、この辺をちょっとお尋ねしておきたいと思います。
○柳井説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生御自身おっしゃいましたとおり、正式な要請は国連の事務総長から我が国政府に対してなされるものでございます。ただ、これまでいろいろとUNTACの方から、あるいは国連本部の方からもございましたが、非公式の打診がございます。 これも御承知の点でございますけれども、具体的に申しますと、カンボジアにおきましては四つの分野について日本側から要員を派遣してもらえるだろうかというような非公式の打診がございました。四つの分野と申しますのは、停戦監視分野、それからいわゆる文民警察の分野、三番目は道路、橋などの修復といったいわゆる後方支援の分野でございます。それから選挙監視の分野ということでございまして、停戦監視、文民警察それから道路、橋等の修復という点につきましては、時期としては九月から十月にかけてというような希望もあわせて表明されております。ただ、選挙監視の問題は最後の段階でございますので、これは来年でよろしいということでございます。 そのような非公式の打診を踏まえまして私どもはいろいろな準備の作業をしているわけでございますが、しからば国連からいつ正式な要請が来るかという点につきましては、これは国連側で決定される問題でございますので、私の方で予断をするのは必ずしも適当でないかもしれませんが、いずれにしましても国連側の希望、派遣希望時期が先ほど申し上げたようなことでございますので、それから判断いたしますと、さほど遠くない時点で正式な要請が行われるであろうというふうに考えております。
○田口委員 この問題で最後にもう一点だけお尋ねしておきたいのですが、マスコミ報道等によれば、この実施計画が九月初旬には決まる、閣議決定をされるのではないか、こういうような報道も見かけるわけですが、これは法律の七条一項によって実施計画が閣議決定された場合には直ちに遅滞なく国会に報告をしなければならない、こういう義務づけがあるわけですね。想定をされているところでいえば、九月の初旬なんというのは国会は開会をされていないであろう。具体的にどういうことを国会に対する報告ということでお考えになっておられるのか、そのことをお尋ねをしておきたいと思います。 〔委員長退席、井上(喜)委員長代理着席〕
○柳井説明員 ただいま仰せになりましたとおり、法律上、実施計画の閣議決定がなされた場合には遅滞なく国会に報告するということになっておりますので、当然でございますけれども、私どもとしてはこの規定に従いまして遅滞なく報告をさせていただこうというふうに考えております。 なお、国会に報告する場合の形式等具体的なことにつきましては、これはむしろ国会サイドで決めていただく問題も多々ございますので、現在準備段階としては国会の事務局とも御相談をしながら適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
○田口委員 それでは、もう時間も大分なくなりましたので、法務省に来ていただいておりますので、二、三ちょっとこの機会にお尋ねをしておきたいと思います。 昨晩のテレビの放映、けさの朝刊各紙、どこもトップで、自民党の金丸さんが東京佐川の渡辺元社長から五億円の政治献金ですか受領した、そしてその責任をとって自民党の副総裁を辞任するという記者会見が昨日行われたようであります。この事実について、これは検察当局というのは今まで御存じだったと思うのですが、間違いありませんか。
○鶴田説明員 お答えいたします。 昨日の金丸代議士の記者会見につきましては検察当局も十分承知していると思いますけれども、それ以上、捜査の過程でいかなる事実関係を把握しているかどうかということにつきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○田口委員 私は、きのうの記者会見の模様をテレビでずっと拝見しておりまして一つ感じたのは、金丸さん御自身も政治資金としての処理はしておらないというふうにたしか文書でも発表されておったと思うのです。これが五億円という金額、政治資金規正法からいうと、量的にもそうなんでありますが、そういう処理がされておらなかったということは当然政治資金規正法に違反をする行為である、こう考えざるを得ないのでありますが、その辺の御見解はいかがでしょうか。
○鶴田説明員 お答えいたします。 政治資金規正法については政治活動の公明あるいは公正を確保するという観点からいろいろな規制がなされていることは承知しておりますけれども、具体的案件につきましていかなる違反が成立するかどうかということは、本来、法令の手続に従って収集された証拠に基づき判断されるべき事柄と考えております。したがいまして、御質問についてもお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○田口委員 なお、今回の件に関連をして、東京佐川の渡辺元社長からは約十二名の政治家に対して総額二十一億八千万という政治献金が行われておるというふうにマスコミ等でも報道されているわけですね。私も、ここにリストありますけれども、これは果たして真偽はどうなのか、こう思っておりますけれども、金丸さん自身がはっきり御自分でこのことをお認めになったということは、非常にこの信憑性は強まってきたのではないか。これは常識的に感じるわけでありますが、このことについては検察当局としては捜査を行っておられるわけでしょうか。その辺はどうでしょうか。
○鶴田説明員 同じようなお答えになるかもしれませんけれども、確かにそういった内容の報道がなされていることは検察当局としても十分承知していると思いますけれども、検察が捜査の過程でどういった事実関係を把握しているとか、あるい はどんな点について捜査しているかどうかといったような事柄につきましては、お答えできる性質のものではないと思いますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○田口委員 捜査中だから捜査の秘密に関連をして余り具体的なことはお答えができないというその立場もよくわかりますけれども、ロッキードの問題もありますし、今日、政治改革、政治倫理の確立というのはまさに国政の最大の課題だと言っても差し支えがないと思うのであります。 したがって、これら一連の佐川問題に対して検察当局が今捜査を行っておると思うのでありますが、国会の場を通じてもそういうものを明らかにすることができる、そういう時期というのは今の見通しとしては大体どこらに来るのでしょうか。九月いっぱいになればある程度その全容を明らかにすることができるのか、あるいは十月になればそういうことが国会の審議を通じても明らかにしていくことができるのかどうなのか、その辺の見通しと言ったら何でしょうけれども、ひとつ教え一ていただきたい。
○鶴田説明員 東京佐川急便事件につきましては、本年二月強制捜査に着手して以来、刑事事件として取り上げるべき事件については順次所要の捜査を遂げまして、起訴し、それらの事件は現在公判中でございまして、現在は捜査を継続しているというふうに承知しております。そういう段階でございますので、なお捜査中の段階の現在、国会に対していつ、何を報告するかということは明らかにできないところでございますので、この点につきましても答弁を差し控えさせていただくというか、お答えいたしかねるということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○田口委員 それじゃ、時間が参りましたから、終わります。
○井上(喜)委員長代理 次に、山元勉君。
○山元委員 今の田口委員の質問、憲法遵守と国際貢献の問題、さらには政治浄化の問題、大事な問題の論議がございました。つい一カ月前に参議院選挙が行われまして、その際に各政党ともに、政治の浄化、政治改革を公約をして選挙を行いました。そういう意味からいっても、今回の昨日からの事態というのはゆゆしい事態だというふうに思います。そういう意味で、どうか当局、政府も毅然たる態度でこの問題、国会議員、国政の根幹にかかわっての問題だというふうに認識をいただいて、国会でしっかりと解明できるように御配慮をいただきたいというふうにまずお願いを申し上げておきたいと思います。 人勧について御質問申し上げるわけですが、ことしの賃金引き上げについては、春の段階で公務員労働組合連絡会が要求をいたしました。主なもので言いますと、八%、二万五千円の賃金引き上げ、あるいは労働時間千八百時間の体制の確立の問題、あるいは官民比較の方式の抜本的な見直しの問題、こういうようなことを重点にしてことしの賃金の話し合いが進められたわけです。そして、春闘の終結を待って連絡会は、この春闘の結果も踏まえて、三・八%、一万二千円、あるいは比較方式の本当に抜本的な見直しでそのことを実現すること、こういう要請を改めてされたわけです。 そういうものを踏まえて今回勧告がなされたというふうに思いますけれども、この勧告を見て、やはり最大の問題点は、今申し上げましたような労働者の要請にこたえない、二・八七%、九千七十二円という低い額に抑えられたこと、これは最大の問題点だというふうに思っています。なぜ三%を切るようになってしまったのか。労働者の切実な、そして正当性のある要求との開きが余りにも大きいわけですけれども、人事院としてはどういうふうにこの理由についてお考えになっていらっしゃるのか、まずお伺いをしたいというふうに思います。
○森園説明員 私どもが官民較差を算出いたします仕組みにつきましては、先生よく御案内のところと思いますが、四月時点で官民双方で四月分給与として支払われます給与額、これを仕事の種類とか職務の段階、学歴、年齢等給与決定条件を同じくするもの同士で比較いたしまして、これを積み上げていくという方式でございます。したがいまして、いわゆる春闘相場と言われます何%というのと必ずしもイコールの結果になるかどうかということは、そうではないわけでございまして、一年間の職員構成の変化とかあるいは官民双方にその後給与水準が異なることとなるような事情変更がございましたら、そういうものは反映されてくるわけでございます。 一つ、今の御質問で私ども自身が認識しております主要な問題といたしましては、昨年勧告で申し上げまして、ことし四月から段階的に実施することといたしております昇格制度の段階的改善ということがございまして、これによりまして比較職であります行政職の職員の給与水準が在職者調整等もございまして一部上昇しております。その影響で四月分公務員給与が若干なりとも上がった結果が逆に官民較差をやや小さくした主な要因ではなかろうか、このように考えております。
○山元委員 少し後で詳しくお尋ねをしますけれども、まずお聞きしておきたいのは、昨年の勧告の中で比較制度の見直しを進めるということが明確に書かれているわけです。ことしの勧告、一年たったわけですね。去年のこの審議のときにも私はそのことが早急に大事だということを申し上げていたわけですけれども、一体ことしの勧告の中にどのように検討されて措置された部分が出てきてあるのか、官民比較の制度見直しによってどれほどの効果が何によって出てきたのか、どういうふうに認識していらっしゃるか、お聞きをしたいと思います。
○森園説明員 私どもが昨年の報告におきまして、官民比較方式を見直す、見直しを進めていくということを申し述べましたその意図、趣旨につきましては、昨年の十二月の当委員会で詳しく申し上げたところでございますが、その考え方にのっとりまして、本年、官民の対応関係で明白に改めるべき部分があるかどうかということを検討いたしました結果、比較の対応関係のうち、公務の行政職の七級のところでございますが、これは五百人以下の企業では課長代理、五百人以上の企業では係長という比較をこれまでしてまいったわけでございますけれども、五百人以上企業の課長代理、係長等の職制の長い期間にわたる変遷等を調べました結果、これを今年度から五百人以上の企業につきましても課長代理に改めるのが適当だと考えて、その部分を改めたわけでございます。 なお、技術的な部分でございまして、この結果その較差にどんな影響が生じたかという点については、特に算出はいたしておりません。
○山元委員 係長の対応の見直しという本当にささいな部分ですね。局長も御存じだと思いますけれども、この四月の春闘の段階で政労会見というのが行われました。宮澤総理も労働大臣も出ていらっしゃった。労働者側からは山岸連合の会長やあるいは藤沼公務員の代表等が出て政労会見をやっているわけですね。その中で、わざわざ宮澤総理が、人事院も問題に気づいているし、今検討中と聞いていると、この比較方式にですね。総理自身が人事院も問題に気づいているしということをおっしゃっているのですけれども、これは係長の対応の見直しくらいのことを総理はおっしゃっているのですか。実際にそういうトップの会談が行われて、確かに手直しを、見直しをしなきゃなりません、人事院も気づいていますというような発言がある限りにおいては、私どもは、もっともっと抜本的な見直しが行われる、少なくともそれに着手されている形跡がことしの人勧で出てくるだろうという期待をしたわけです。その点につ いてはどうですか。
○森園説明員 私どもの見直し表明の視点につきましては、先ほども申し上げましたとおり、昨年の当委員会で申し述べたところでございますが、この比較方式をめぐっては、技術的な問題あるいは例えば企業規模のごとくいろいろな多様な意見のある問題、多々ございます。 私どもが昨年申し上げた趣旨は、いわゆる本省 問題等を検討する過程で、比較問題でもこれは部分的に改める部分があるのではなかろうか、そういうものがあり得たらすべからくそれを発見して対処していくということを申し上げたわけでございまして、ことし初めてある意味では調査上そういうことが把握できるような仕掛けをしたわけでございますので、ことし勧告までの段階で明確に確認ができた部分については措置したわけでございますが、なおその余の改めるべき問題がありましたら今後とも取り組んでいく、こういうようなつもりでおります。
○山元委員 この勧告が大変低く抑えられたという理由に、幾つか理由があろうというふうに思います。民間で行われている初任給の引き上げ、そしてその在職調整、そういうものがことしの勧告の中で把握が極めて不十分であったというふうに 一つの要因として思いますし、そして、何よりも今問題にしました官民比較方式の改善が十分に行われなかった、本当にささいなところでしか行われなくて期待を裏切られたというふうに思います。 例えば、先ほども少し触れられましたけれども、昨年の昇格制度の改善によって国家公務員の賃金が上昇をした、いわゆる先食いをしたような感じでことしの人勧を抑える結果になった、こういうふうにおっしゃったわけです。そのことは初めからわかっていたわけです。そして、これは今後私どもは三年間は少なくともずっと続けていろいろ見直していかなければならぬというふうに承知をしているわけですけれども、実際にそういうものが公務員給与を押し上げるということは、ベースを上げるということはわかっていて、その改善が行われなかった。そのことで、やはり低く抑えられたのだろうというふうに思います。その点、私の認識は間違っていますかどうか、まず最初にお尋ねしたい。
○森園説明員 制度の改正によりまして四月から公務員の給与水準が若干でも上がるような措置を講じますと、今先生御指摘のとおり、公務員給与が上昇して、その結果較差が縮まるであろうということを推測できるのはもう当たり前でございますが、予見できるから、したがって余計較差を出すために何か別の手段をやるということは基本的にも私ども考えておりませんで、その問題と、私どもが問題認識を表明いたしました比較方式問題への取り組みとは、これは全然目的なり認識は別の問題でございます。 それから、私どもは民間企業調査によりまして比較の結果出てきた較差をもって対処しておりまして、低く抑えるとかそういう意図を持って何かするわけではございませんので、ひとつ御理解をいただきたいと思います。
○山元委員 いや、意図を持って上げなさい、下げなさいと言っているのじゃないのです。 局長は、例えば勧告前の段階で、労働組合との話し合いの中でも明らかにおっしゃっているわけです。労働者側から三%以上の引き上げた、局長は、それは昇格メリットなどで国公自体の実態が思いのほか上がっていることを考えると三%は難しいと初めから予想していらっしゃるわけですね。ところが、考えてみてください。この昇格メリットで上がっている、だから賃上げの率は難しい。けれども、その昇格メリットの恩恵を受けるのはほんの一部の職員でしょう。全体の圧倒的多数の職員はこの恩恵に浴さない。これは去年相当論議をしたところです。そういう特定の人たちがぐんとよくなることによって全体のベースが落とされるということは、意図して上げようとか意図して下げようというのではないけれども、実態にそぐわないということについては気づかなければならぬというふうに思うのです。 そしてもう一つの問題は、そういう公務員の賃金が二・八七%に抑えられた、そのことが中小零細企業の労働者に与える影響というのは東京で考えていらっしゃるより以上に深刻です。公務員の賃上げ状況を見て、ことしの賃上げの決着も見て、あるいはさらには来年の賃金も中小企業、零細企業では行われるわけです。そういうことから考えると、特定の一部の人たちが昇格メリットで上がる、だから三%は無理だというような、こういうことでそのまま勧告をしていいということにならぬと私は思う。その点はどうですか。
○森園説明員 一部民間企業の影響を考慮して私どもが官民較差の算出あるいは調査において別途の措置をするということはやはりこれは別問題だろう、つながる問題ではあるまいというふうに考えております。 それから、給与制度の中におきましては、給与の格付あるいは級が違う、あるいは昇格する、いろいろな要素によりまして個別的な個人の給与額の変動があるわけでございますから、みんなが上がらないから云々という話はまたこれは別であろう、こういうふうに考えております。あくまで行政職全体としての水準をもって民間の相応のところと比べた全体水準でもって措置をしていく、これが正しい姿だろう、こう思っております。
○山元委員 それは一生懸命になって働いている圧倒的多数の公務員の期待にこたえるものでもないし、士気を高めるものでもないでしょう。一部の企業を念頭に置いて人勧するものではない、それはそうでしょう。けれども、現実としてそういうふうになっていっていることを考えたら、誤りの人勧をしてはならぬ、実態にそぐわないような人勧をしてはならぬというふうに私は申し上げているわけです。特定のこういう人はありますよ、そういうことをきっちりとそれこそ念頭に置いた官民比較をやる方式をつくらなければ、一部の人が高くなる、そうすると圧倒的多数の公務員が低い勧告に抑え込まれるということについて、やはりきちっと矛盾を理解をしてもらいたいというふうにこれは申し上げておきたいと思います。 いずれにいたしましても、総裁も勧告の中でもおっしゃっている、あるいは交渉の中、公務員労働組合連絡会の中でもおっしゃっているように、引き続いて検討するとおっしゃっているわけです。ですから、明らかに総理も言っているように矛盾があることについてお気づきなんですから、今のような局長の言い逃れではなしに、真正面からこの問題に取り組んでいただきたいというふうに思います。 そして、その方法として一つ、今、人勧を出すに当たって調査をする、民調をやる。そのときに、企業でいえば百人、事業所でいえば五十人というところがあるわけですね。このことについても私たちはずっと長い間、間違いだ、もっと公務員の職務に照らして調査をする対象を変えなきゃならぬ、具体的に言いますと千人以上の企業について調べるように、しかし一遍には難しければ当面は五百人企業の実態を調査をして公務員と比較すべきだ、こういうふうに申し上げてきたのですけれども、交渉の中でも労働者の皆さんにお答えになっていらっしゃる、ことし変えることは無理だというふうに局長も総裁もおっしゃっている部分があるのです。言葉じりをつかまえるわけではないけれども、ことしは無理だ、今たちまちは今の労働状況からいって無理だというのであれば、将来この方向へ向いて検討を進める意思がおありなのかどうか。私は、今申し上げましたように、ことし変えることは難しいとおっしゃっていることにやはりすがるというのですか、思いがあるのですけれども、その点、総裁どうですか。
○弥富説明員 お答えを申し上げます。 ただいま仰せになりましたように、公務員の中にはいろんな職種、いろんな級がございます。一部のところに、あるいはほかのところまで及ばない改定もあるかもしれませんが、それは常に見直しをしながら、そこに及ばないところには何らかそこを次の給与改定とかそういうところで見直しをしていくという気持ちは大切であろう、そういうふうに思っております。 それから、ただいま御質問にありましたように、調査対象事業所の規模でございますけれども、これは前から、例えば千人以上、あるいは逆に三十人くらいの小規模のところと比較してはどうかというようないろいろな議論があったことも私は承知をいたしております。ただ、現行の、企 業規模で百人、それから事業所規模で五十人というのは、これは全会社組織の民間企業の常雇いの労働者の数でいきますと大体六割程度をカバーしているというふうに理解をしておりますので、ただいまの制度は大方の納得が得られているのではないかと一応考えております。 ただ、例えば仮に五百人以上とか千人以上というふうな比較対象企業をとった場合には、県によりましてはそのような対象となる大きな県内企業の数というものが非常に少なくなってくるところも相当あるわけでございまして、また一方、国の官署というのは県内の郡部とかいろんなところに多く立地をしているわけでございまして、五百人以上とか千人以上の企業のないところの民間の方、それと比較した公務員の賃金があった場合に、果たしてそれが納得が得られるかどうかというようなこともいろいろ慎重に考えなければならないわけでございます。 ただしかし、企業規模の問題につきましては、これは私も、先ほどから先生の方からも言われておるようにいろいろと問題はあろう、議論があることでありますので、慎重に対処しつつも、これは検討を重ねていかなければならない問題ではあろう、そういうふうには理解をいたしております。
○山元委員 日本の経済が近年大変な変動をしていっている、そういう状況の中で、この比較方式というのは一九六四年、今からもう二十八年ほど前になるのですか、百人、五十人というのを決められて、それを機械的に、機械的にと言ったら失礼かもしれませんけれども、調査をして、公務員に引き直していらっしゃる。この二十八年間というのは大きな変動があって、そうしてその中でずっと公務員は、やはりこの比較の方式については問題があるというふうに指摘をし続けてきているわけです。今総裁は慎重に検討を重ねるとおっしゃいましたけれども、ぜひともこれは、長い間かかっているわけです、急いでほしいと思いますし、そういう労働団体とも十分、問題は労働団体が納得をすることが一番大事なわけですから、納得をして一生懸命になって励むということが大事なわけですから、そこのところについての努力をしていただくように御要請を申し上げておきたいと思います。 次の問題ですが、配分の問題についてです。 昨年の人勧でも私は申し上げましたけれども、今民間の企業が人材を獲得しようと初任給はだんだん上がってきて、それと合わせて公務員の初任給も上がってきている、そのことに異を唱えるつもりはございませんけれども、今の状況、例えば教育費の問題を見てもあるいは住宅の状況を見ても、非常に生計を圧迫されている要因が多いのは中堅または中堅以上だというふうに思います。勧告の中では初任給だけでなしに中堅のところにも配慮をしたというふうに出てきていますけれども。 そこで、中堅以上の問題について少しお尋ねをしたいのですけれども、人事院、この勧告を出して、初任給は上がった、中堅層も配慮をした。中堅以上のところ、例えば四十歳までですと賃金の今度のアップ幅、大体二・九%をクリアしているわけですけれども、四十歳代になるとがたっとこれが落ちるような実態になっているだろうと思うのですね。そこのところ、初任給部分のところ、中堅層の部分、中堅層以上ということで、どういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。私は去年の言葉ではそこのところは寝てしまっているというふうに言いましたけれども、その実態についてはどういうふうに認識していらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
○森園説明員 初任給の上昇、それに伴います若年層の給与水準が上昇いたしますのに比べまして、中堅以上のところがやや手薄の感があるということは、これは公務員給与もそうでございますし、民間給与についても民間側で言われているところでございます。そこで、許されるものならばそういうようなところをできるだけ手厚くしていきたいという気持ちで対処いたしたわけでございますが、実際ふたをあけてみますと、一般に予想されておりました以上にことしも初任給が上がっていたという事情がございまして、なかなか改善原資の配分といたしましては限界のあるところでございましたので、俸給表の上におきましては、級によって若干の違いはございますけれども、おおむね四十歳前後ぐらいのところまでは何とか面倒を見ようという気持ちで対処したわけでございます。それ以上になりますとなかなか俸給表の上では、今言いましたような改善原資との見合いでうまい方法がございませんので、別に手当等につきまして、例えば住居手当で、主としてこれは三十代くらいが中心でございますが、そういうところに行き渡るように、それから、四十歳半ば以降になりますと大学生等の教育費等の問題がございまして、扶養手当の子供に係る支給年齢を延ばそうというようなことで、俸給表はもとより、その他につきましてもいろいろな手を打って対処しようとしたつもりでございます。
○山元委員 去年もやはりそういうふうに、初任給部分を上げなきゃならぬ、原資の問題ということをおっしゃったわけですね。けれども、やはり中堅以上のところでは非常にがっかりしているというのですか、たまらぬという思いがあるわけです。そこのところを、公務員給与、生涯賃金、どういうふうにカーブをかいていくのかといういわゆる全体像ですね、これからどうしていくのかということも含めてきちっと労働者側に示す必要があろうというふうに思うのです。そこのところがやはりしっかりとしていない。そして今、勧告では上手に書いてあるわけです。例えば前文の最初に「有為な人材を確保し、」と、ここのところで原資が要るとおっしゃっているのだけれども、「職員が高い士気の下に職務に精励する必要がある。」この中堅以上の人たちががっかりするような勧告ですと、有為な人材が集まって、片一方で士気が衰える、こういうことになるわけです。 ですから、そこのところは、今申し上げましたように公務員賃金の配分の全体像をしっかりと示していただく必要があるのだろうと思うのですね。ふたをあけてみたら民間初任給が意外と高かった、原資の枠があって四十歳ぐらいまでしか面倒を見られなかった。見てもらえなかったところはたまったものじゃない。それが年々重なってはいかぬだろうと思うのですね。そこのところをこれからぜひ努力をしていただきたいというふうに思います。 もう一つは、そういう中で消費者物価、この人勧の中でも、消費者物価指数は二・四%上がった、全国勤労者の生計費指数は二・五%上がった。ところが、最低二・一%しか上がらない部分があるし、二・四%を切る部分の人たちが非常に多いわけです。ここのところをきっちりとフォローするような形にならないと、人勧は出たけれども自分たちは実質賃下げなんだという部分が、箇所によっては理解できぬこともないけれども、余りにも、例えばそれは行eでいうと四級から始まっているわけでしょう。そこら辺のところは、生活を守るという立場を人事院が持っているんだということをしっかりと示すような勧告をこれからもしてほしいなというふうに思いますが、この点は要望をしておきます。時間がありませんので、幾つかまだ申し上げたいので。 昇格メリットについて、昨年も実施に当たって非常にいろいろな論議をいたしました。そして、ことしから実施をされました。この点について、昇格の機会の全然ない職種、例えば教育職の(二)表へ(三)表適用者あるいは医療職の適用者については、これは在職者の調整を見ながらも毎年行っていくのだというふうに御答弁があったわけです。ことしの勧告の中で、その見合いはどこにどれだけあるのですか。具体的にちょっと説明をしてほしいと思います。
○森園説明員 行政職におきます昇格メリットよりも、俸給表によりましてははるかに低い昇格メリットしか平均的に享受していないという俸給表がございますので、そういう俸給表につきましては、行政職の昇格メリットとの差を念頭に置きま して相応の上積みをいたしております。これは俸給表の構造上、まんべんなくというわけではありませんが、大体行政職四級以上に昇格メリットを受ける人がいるわけでございますので、そこらも頭に置きながら、俸給表構造も考えっつやったわけでございます。 一例だけ申し上げますと、教育(三)の二級二十三号というのがございますが、これは現在三十一万八千六百円のところでございますけれども、そこの引き上げ額は八千六百円で、パーセントにしますと二・七%でございます。ちょうどこれと同じような給与水準であります行政職を見ますと、七級八号、三十一万六千三百円という金額が大体それに近いところでございますけれども、そこの引き上げ額は八千円、パーセントにしますと二・五%ということで、教育職(三)の方が六百円、率で〇・二%上回っているわけでございます。 これは一つの例でございますが、そのほか同じような発想で相応の措置をいたしまして、実質的な意味での行政職との均衡が図られるような措置をいたしたわけでございます。
○山元委員 そうすると、行政職の七級の引き上げ額が八千円で、今おっしゃった二十三号ですか、その引き上げ額が八千六百円、六百円違う。率でいうと〇・二%ですね。二・七と二・五ですね。一号アップすると、例えば行政職の、ここでいいますと九千七百円アップするわけでしょう。一号特昇ときたら、九千七百円上がる。これは何年間かに一回ですね。割ってみても、九千七百円特昇する人と、ベースアップが六百円高い人、これは一号のアップのためには十何年かかるでしょう。私の計算、間違っていますか。単純過ぎますか。
○森園説明員 行政職におきましても、先ほど御指摘もございましたが、すべての職員が昇格メリットを享受したわけじゃございませんで、四月の話でございますから、四月に昇格メリットあるいは在職者調整によってプラスがあった効果といいますのは、行政職の比較給の中で〇・一六ぐらいでございます。〇・一六%というのは、いわば平均的な数字でございまして、したがって、それとの見合いで考えればいいわけでございますので、これはそれこそ五年に一回とか何年に一回昇格する、しない、あるいは今回の場合は段階的でございますから一号効果というのはないわけでございまして、七月昇級者が四月に昇級して上がったということをみんなに平均化しますとどの程度か、こういうことでございます。教育職の場合はみんなにいくわけでございますから、トータルで平面的で見ると同じことになるはずでございます。
○山元委員 それは実態に合わぬですよ。昇格メリットを四級からずっと受けていく行政職、これでいうと全員に薄めてしまうさかいに、これだったら全員昇格が一遍もないというのと等しい。ちょっとだけずつ上げてあるけれども全部一遍もないのだということと同じことになる、悪く言えば。言葉を悪く言えばそうなる。 ですから、ここで詳しいことはなかなかやりとりできません。〇・一六%とおっしゃいましたけれども、定昇でいえば普通二%と今まで言ってきた。ことしは一・九何%ですか。そうすると、〇・一六%というのは十何回にならぬと二%にならぬわけですから、さっき言ったのはそんなに外れて いないと私は思うのです。 そういう意味でこれも、教育職や医療職の方がそういう昇格ということは関係なしに頑張らなければならぬのだということが理解できるような給与勧告をしてもらいたい。このことについてはまた話をしたいと思いますし、少なくともこのことは確認をしておきたいのですが、局長、この措置は少なくともこれから三年は続くのですね。
○森園説明員 前半でおっしゃったことについては若干認識の違いがございますので、また機会がありましたらお話をしたいと思いますが、後半につきましては、七年の四月一日までは、量的な影響度は人の構成によって若干違いがあろうと思いますけれども、同じようなことでございますので、精神としては同じような配慮をしていきたい、こう考えております。
○山元委員 時間がもうほとんどありませんから、一つだけこの機会に確認しておきたいのです。 人材確保法というのがございます。これは、十数年前にできた教員の人材確保のために給与水準を引き上げるという法律ですが、今回の勧告に当たっても、この人材確保法の精神といいますか、優遇措置を講じなければならないという精神はしっかりと組み込まれているのか。私は、それが薄れていってしまって、どうも逆転を起こしているような状況だと思いますが、その点はいかがですか。
○森園説明員 いわゆる義務教育職員の人材確保法による改善によりまして行政職員に対して一定の優位性があるわけでございますが、毎年の俸給表の改善におきましては、例えばその優位性が行政職の二年先輩に並ぶような優位性であれば、金額においてその二年先輩と並ぶという関係が変わらないような改善をずっとやってきたわけでございます。 〔井上(喜)委員長代理退席、委員長着席〕 今御指摘がありましたのは、恐らく義務教育職員特別手当、定額の手当がございますが、これが定額でございますので、トータルで見ますと、少しずつトータルが目減りしてきているという状態であることは事実でございます。ただ、トータルでは、現在例えば初任給では行政職に対しまして約二〇%程度の優位性がありますし、十年、二十年でも十数%の優位性を保っておる状況にございます。
○山元委員 時間が来てしまいましたので、今の問題については私どもの認識と大分違っているわけですが、この問題は後ほど問題にしたいと思います。 時間が来ましたので、この勧告の中身について項目だけ申し上げて、人事院なりあるいは総理府にこれからの御努力を要請しておきたいのですが、ことし初めて超勤縮減策というのについて具体的にいろいろ項目が書かれました。けれども、実際今まで叫ばれてきても、公務員の超勤縮減というのはできなかったわけです。やはり思い切って具体的な方法を提起して、出していただきたいというふうに思います。このことについては、宮澤総理も政労会見の中でも積極的におっしゃっていますから、ぜひそういうことについて具体的に努力をして見えるようにしてもらいたい。 それから、勤務時間の法制の問題ですね。給与一本で非常にわかりにくい。今やフレックスタイムを導入しなければならぬ、週休二日制のことを考えても、育児休業の問題を考えても、時短の問題を考えても、やはりきちっとした公務員の勤務のあり方についての法体系がないといかぬだろうと思うのです。そのことについては少し触れられていますけれども、急いでもらいたいし、何よりも働いている者の権利を守るという立場で、連絡会とも協議をして進めていただきたいと思います。 もう一点、高齢対策についても六十歳代前半という言葉で出てきた。これは時代の流れに合うたものだというふうに私どもは評価をいたします。けれども、問題は、この働く者の側から、働き続けたい、こういう気持ちがしつかりと受けとめられるような形でないと、行政の側からセレクトされるような、そういうものであってはならぬと思いますので、そういう六十歳代前半の高齢対策についても、やはりこれは具体的に見せていただきたいと思います。 最後にもう一点だけですが、育児休業について、発足になって大変喜んでいる人たちが多いわけです。ただ、残念ながら、一年をきちっととるという人は割合に少なくて、ぎりぎり三月だけでも、半年だけでもという人が割合に多いわけですね。それはやはり経済的なことで、一銭も払わない、給料日には金を持っていかなければならぬという状況があるわけですから、少なくともそれがないようなことから始まるのかもわかりませんけ れども、経済的な援助、所得の保障というのは近い将来実現をしてもらいたい。そうでないと、やはり画竜点睛を欠くような制度になってしまうというふうに思いますので、一番つらい思いをしている人たちがとれない制度ではいけないだろうと思うので、経済的な援助あるいは所得保障について、これから早急に検討を進めていただきたい。これはことしの人勧には触れられていませんけれども、お願いしておきたいと思います。 以上です。終わります。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 次に、北側一雄君。
○北側委員 まず最初に、UNTACへのPKO協力隊の日本からの派遣が近々に予想をされております。簡単に、法文に定めております国際平和協力手当についてお聞きをしたいと思います。 御承知のように、長年のカンボジアでの内戦が終わった地域でございます。もちろん治安状態も日本のようにはいかない、気候、風土も日本とは大きく異なる厳しい状況である、衛生状況も厳しい、そうした中での長期間の任務に行っていただくわけでございます。ある程度の危険が伴うことは、これはもう必然的であると私は思います。参加しているほかの国々とのバランスというのも無視はできないと思うのですけれども、所得水準がほかの国とはかなり日本というのは異なるわけでございまして、やはり日本の所得水準に応じた相当の手当また厚い手当を私はぜひ隊員の人たちにしてあげていただきたいとお願いを申し上げる次第でございます。 そこで、この法文に定めております国際平和協力手当について、いずれ政令で定められるとは思いますけれども、現在どのように検討されているのか、答弁をお願いしたいと思います。
○柳井説明員 ただいま先生御指摘のとおり、勤務環境その他非常に困難な状況であろうと思います。そこで、国際平和協力法に定められました国際平和協力手当を決定すべく、現在いろいろと検討し、また関係の当局とも御相談をしているところでございます。 海外に派遣される協力隊員が外国で勤務する、しかも、先ほど仰せのとおり、相当の長期にわたって治安状況あるいは業務の困難性のあるところで働くということでございますので、そのようなことを総合的に勘案いたしまして、その勤務環境及び業務の特殊性、困難性を通常の俸給等以外で考慮する必要があるというふうに認められる場合におきまして支給されるのがこの手当でございます。その場合の支給の水準等具体的なことにつきましては、実はこのような先例がぴったりとしたものはございませんが、これまでの事例も参考にいたしつつ、個別の実施計画に沿って政令で決めるということになるわけでございます。個別のと申しますのは、その勤務派遣先がいろいろ異なるわけでございますので、現在の検討状況について申し上げればカンボジア及びアンゴラでございます。こういうところの手当を現在検討しているわけでございます。 本日の時点で、まだ幾らになるかという点、申し上げられないのが大変残念でございますが、いずれにいたしましても、先ほど御指摘になりましたお考えのとおりだと思いますので、私どもといたしましても、この派遣される御本人そしてその家族が安心されるように、できるだけの手当をいたしたいと思います。もちろんその場合、これも先ほど御指摘のとおり、各国のバランスということもありましょうし、あるいは所得水準等々ございましょうけれども、いずれにしましても、そういう考え方で現在詰めているところでございます。
○北側委員 もう一点だけ質問させていただきます。 隊員が現地でこのPKOの業務に従事いたしまして、そのために万が一災害を受けた場合の補償の問題なんですが、これについてどのように考えているか。 もう一つ、保険の問題なんですね。隊員が恐らく行く前に損害保険等を掛けるかと思うのですが、この損害保険について、私は、隊員の方に過度の負担がかかることのないようにしっかりと配慮をしてあげないといけないというように思うの ですね。この点、いかがでしょうか。
○柳井説明員 お答え申し上げます。 考えたくないことではございますけれども、派遣された隊員が万一事故に遭われる、最悪の場合には死亡されるというようなことにつきましても検討する必要があるわけでございまして、その補償は、一般の国際平和協力隊員につきましては、これは国家公務員でございますので、国家公務員災害補償法による補償が行われるわけでございます。それから、自衛隊の派遣隊員である方につきましては、国際平和協力法のもとで防衛庁の職員給与法によって災害補償が行われることになっております。この防衛庁職員給与法は国家公務員災害補償法を準用しておりますので、結論的には一般の国際平和協力隊員と同様な補償が行われるわけでございます。 なお、この補償の内容につきましては非常に複雑な決め方になっておりまして、複雑なと申しますのは、いろいろな場合に分けまして、療養の補償、休業補償、傷病あるいは障害等々となっておりますので、一定の額ということではございませんが、非常に詳しい規定が設けられているわけでございます。 さらに、私どもといたしましては、今回のような場合は特別にきつい業務に海外で従事していただくということでございますので、国際平和協力隊員へのいわゆる賞じゅつ金というものも現在検討して、財政当局にもお願いをしているところでございます。過去の例といたしましては、掃海艇派遣のときに一つ例がございますが、私どもとしては、そのような例も参考にしつつ、現在御相談をしているところでございます。 それからもう一つ御指摘の保険の問題でございます。 これもまさしく派遣される隊員の方々が適切な保険を掛けて行かれることが望ましいわけでございます。ただ、現在ございます既存の保険では、今回の場合のようにリスクの高い場合が想定されておりませんので、現在、保険会社、主要なところにお願いをいたしまして、新しい保険を開発していただくということで、お願いをした保険会社の方々もこの点は御理解いただきまして、現在新しいものを考えていただいております。保険料がどうなるかということも含めまして現在検討をお願いしておりまして、私どもの希望といたしましては、事故の場合に損害保険ができるだけ手厚く支払われる、かつ保険料はなるべく安くということでお願いをしているところでございます。近々何らかの結論が出ると思います。
○北側委員 ありがとうございました。 私も昨年の七月にカンボジアに行かしていただいておるのですけれども、非常に厳しい環境の中での長期間の任務となりますので、ぜひ厚い手当、また厚い待遇をしてあげていただきたいとお願い申し上げる次第でございます。 次に、調整手当の問題についてお聞きをいたします。 今回、調整手当の支給割合の見直しがなされております。引き上がる方はいいのですけれども、支給割合が一〇%から六%に大きく引き下げられている地域が七市一町ございます。この調整手当というのは、御承知のように期末手当とか超過勤務手当の算定の基礎になるものでもございますし、さらには地方自治体の職員の調整手当も事実上これに準じるような扱いがなされていく、そういう意味では非常に私はこの調整手当の支給割合の引き下げというのが大きな影響を与えるのではないかというふうに思うのですね。 この七市一町、これは大阪圏に集中しておるのですけれども、この七市一町について引き下げるというふうに判断した基準は何なのか、簡単にお答え願えますでしょうか。
○森園説明員 調整手当は、民間賃金、物価、生計費が特に高い地域に勤務する職員に支給する、こういう趣旨の手当でございます。 そこで、平成元年に支給地とするか非支給地とするかという見直しをいたしましたが、支給地とされております中での支給割合が地域の民間賃金、物価、生計費の実勢と比べてどうなのかという点につきましては、ずっと制度創設四十二年以そのままになっておりましたので、今回これを実情に合わせるようにできるだけやるということで作業したわけでございます。 基準でございますが、民間賃金、物価、生計費、それぞれの指標によりまして、これは長いこと放置してきておりましたので、現状の三%、六%、一〇%という調整手当の中で実力的に本来どの程度であるべきかというばらつきが非常に大きくなっております。その中で、結果的には二段階以上下の実力しかないと見られるところを引き下げるということを基本といたしまして、精選して関係の各省庁、労働団体等の意見も聞いて最終的に七市一町を選んだ、こういうことでございます。
○北側委員 賃金、物価、生計費の三指標を参考に七市一町を選ばれたということでございます。私は、少し勉強させていただいたのですが、この調整手当の見直しの基準となる賃金、物価、生計費の三指標、これがそれぞれ当該地域の生活実態とか経済情勢を的確に反映していると本当に言えるのかどうか疑問でございます。 例えば今回この七市一町のうち一つ例を挙げてちょっとお答え願いたいのですが、大阪の高石市の場合、今回これは引き下げの対象地域になっております。この高石市において、この賃金、物価、生計費の三指標がどのように算定されたのか、簡明にちょっと答弁していただけますか。
○森園説明員 賃金、物価、生計費、いずれも全国平均を一〇〇としました場合の指数であらわすこととしておりまして、高石市につきましては、賃金が九九・五、生計費が一〇〇・九、物価が九八・九、こういう数字になっております。
○北側委員 私は結論を聞いているのじゃなくて算出方法を聞いておるわけなんです、高石市の場合の。 もう時間がないので私の方から言いますけれども、高石市の場合は、この三つの指標のうちの物価それから生計費、これについては独自の指標がないのではないですか。
○森園説明員 仰せのとおり、賃金につきましては独自指標かあるいは十万以下五万以上の市につきましては都市階級別の指標かの高い方を使うということにいたしておりますが、したがって賃金は高石市は独自指数でございますけれども、物価、生計費につきましては公表されたものがないわけでございますので、これは都市階級別のあるいはグループ別の数値を使って処理をした、こういうことでございます。
○北側委員 今のお話のとおり、物価、生計費については独自の指標がない。独自の指標がないから同じような人口のところの平均値ですかをもとにされて数値を出されておる。そうなりますと、人口は少ないけれども都市化されているようなところについての物価、生計費がどうしても低くなってしまうのですね。私はこういう指標が果たしてそれほど説得力があるのかなという気がするわけでございます。賃金についての調査につきましてもサンプルがやはり少ないのではないか、私はそのような気がいたします。 そこで、今回のこの調整手当の支給割合が見直しされますと、例えば大阪府の場合を考えますと四つに分かれてしまうのですね。一〇%のところ、六%のところ、三%そしてゼロのところ。四つも、小さなこの大阪府でどこに勤めているかによって調整手当の額が違ってくる。私はこれは非常に不合理だなというふうに思うのですね。 調整手当の算出、今これはその基準を市町村単位で見ておられるわけですね。しかし、現行のように市町村単位で見るのではなくて、やはり私は、生活圏、生活ゾーン単位で見ていかないといけないのではないか。特に大都市圏におきましては、御承知のように交通とか通信等が著しく発達をしている。地価の高騰がある。そういう中で著しい職住分離が進んでいる。市町村の境界をはるかに越えた生活圏というのが存在するわけですね。 大阪府では今回六市が引き下げの対象になっておりますけれども、府下における生活の実態からすれば、大阪府というのは一つのマクロな生活圏でございまして、これら六市がほかの市と比べて地域による生活実態に格差があるとは、私はそこに住んでいる一人として到底考えられません。少なくとも東京とか大阪のような大都市部においては、調整手当は部かとか府下で一律で考えるべきである、そのように私は主張したいと思うのです。いかがでしょうか。
○森園説明員 確かに生活圏の広がりの現状を見ますと、おっしゃるような議論は一つの考え方であろう、こう思います。ただ、現実問題として行政上の措置を左右する何かを決めるという場面におきましては、ではその生活圏の線引きあるいは経済圏の線引きをどうするのかという、多分いろいろな見方があるような議論をクリアしなきゃなりませんので、実際問題としては、これは現実的な手法としてとり得ないのではないか。したがいまして、私どもは現在の市町村単位の行政区画によるということが現実的で最も妥当な方法と言わざるを得ないのではないか、こう考えているわけでございます。
○北側委員 先ほど申し上げたように、小さなこの大阪府下で都市化がすべて進んでいます。そういう小さな大阪府下で、一〇、六、三、〇なんて調整手当の割合が変わっていて、転勤があるごとに調整手当の額が変わってくるというのは私はおかしいと思う。特にこれは地方自治体に、準じる扱いをしろと一応言っているわけですね。それだけに私はおかしいと思うわけなのです。ぜひ今後、中期的には検討をしていただきたいと私はお願いを申し上げます。 この支給割合の引き下げ地域について経過措置を設けるというふうに伝えられておりますが、どのような経過措置になっておりますでしょうか。
○森園説明員 平成元年に支給地から非支給地へ落とすといいますかそういう改正をいたしましたときに九年間の経過措置を講じた経緯がございまして、それを参考といたしまして、当初の四年間、これは現状どおり、次の二年間は一〇%を九%にする、次の二年間は八%にする、次の一年間は七%にする、九年たったところで目的であります六%のところに行く、こういう経過措置を講ずる予定でございます。
○北側委員 九年間の経過措置を考えておられるということでございます。それはそれで結構なんですが、経済情勢とか社会情勢というのは、これは短期間に大きく変化をしてまいります。今回この引き下げの該当地域になっている地域というのが、例えば泉大津や貝塚、泉佐野、和泉、高石、これは大阪の泉州地域に集中をしておるのですね。この大阪の泉州地域というのは、御存じかと思いますが、関西新空港が平成六年の夏に一番機が飛び出す。今、大阪の泉州地域、南部地域というのは変貌、都市化が著しい勢いで進んでいるところなんですね。こういう大きな変化が予想される地域において、私は十年目まで見直さないというのはどうなのかなと思うのですね。例えば五年目ですかのときに、一〇から九に下がるときに、この引き下げの地域につきましては、今、経済情勢、社会情勢が大きく変化しようとしている地域でございますので、先ほどの指標なんかももう一度よく見ていただいて、著しい変化のあるときはぜひ見直しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○森園説明員 三要素につきましては、常に現にどうであるかということを考えるわけでございますが、その評価について大きな変化がありました場合には当然見直すべきものだと考えております。ただ、これは上がるであろう変化が一応想定される場合、逆の場合いろいろございまして、全国的な視野で見ますと、関係者全員がなかなかどう思うかという問題もございますので、関係方面の意見も聞きながら検討していきたい、こう思います。
○北側委員 時間が終わりましたので、終了いたします。ありがとうございました。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 次に、山田英介君。
○山田委員 私は、骨髄移植の関係で、この際人事院規則を改正をしていただいて、いわゆる骨髄提供者、ドナーというふうに言われておりますが、そういう方々が検査、移植のために平均五日間ほど入院するということが通例のようでありますが、その入院期間中は、人事院規則十五−十一第六条一号から十三号まで、具体的にこういう場合には特別休暇に該当すると定められているわけでありますが、その十四番目に骨髄移植提供者となるためにという項目をぜひこの際つけ加えていただけるよう積極的な御検討をお願いしたい、こういう角度から何点か御質問をさせていただきます。 まず、白血病とか先天性免疫不全症とか、あるいはまたそういういわゆる血液疾患、これは大変治癒が困難な病気でございます。通常ですと一年、二年、ないし長くても三年ぐらいで命を終えてしまうというほどの病気でありますが、骨髄移植という手法によりまして、これが薄紙をはぐようによくなる。白血病等の血液疾患に対する非常に有効な手術方法というものが確立をしてきた。 大体、この血液疾患、年間五千人ほどの患者の方が発生をいたしております。少なくとも年間一千人以上の患者の方がこの骨髄移植を受けることが望ましい、そういう患者である。しかし、現実には年間で三百人ほどしかこの骨髄移植を受けることができない、これが実態でございます。いろいろな問題があるのですが、その一つは、やはり善意の提供者ということで、その検査、移植等の入院期間を善意に全部おんぶしてしまって、何らそこに支援体制というものを整備していないというところにも、すなわちドナー不足という問題が底流にございます。 まず厚生省に事実関係を簡潔に御報告いただきたいのですが、現在のドナー不足はどういう実態になっておりますか、御説明をいただきたいと思います。
○澤説明員 お答えいたします。 先ほど先生がおっしゃられますように、白血病や重症再生不良性貧血などの血液の難病に対しまして、骨髄移植は極めて有効な治療法であるわけでございます。しかし、移植された骨髄がうまく機能するためには、患者さんの白血球の型が、骨髄を提供していただく方、いわゆるドナーと一致する必要があるわけでございます。白血球の型は数万通りの型があり、この型は、兄弟姉妹の血縁者間では四分の一の確率で一致しますが、非血縁者間では数百から数万分の一の確率でしか一致しないわけでございます。血縁者間で適合するドナーがいない場合、それ以外の非血縁者からの骨髄提供に頼らざるを得ませんが、見つかる確率は大変低くなるわけでございます。 このため、一人でも多くのドナー登録が必要であり、そうした要請を背景に、国の指導のもとに、財団法人骨髄移植推進財団が実施主体となりまして、日本赤十字社の御協力を得て、広く国民からドナーを募集する骨髄バンク事業を昨年十二月よりスタートしたわけであります。当面、五年間で十万人のドナー登録を目標に現在ドナー募集を行っております。十万人のドナーがいますと、九〇%の確率で適合者が見つかる可能性が出てきます。この七月末現在で一万三百二十名のドナー登録がありましたが、まだ目標にはほど遠い現状と言わざるを得ません。このためにも、一人でも多く、一日も早く目標の十万人のドナー登録が達成できるよう今後とも一層努力してまいる所存であります。
○山田委員 人事院総裁にお願いでございますが、前向きに積極的にひとつ、国家公務員がこの骨髄移植のドナーとなる場合の入院日数、この期間につきましては、ぜひ特別休暇扱いとすることができますよう、人事院規則の改正を前向きに御検討賜りたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○弥富説明員 お答えを申し上げます。 骨髄移植患者、これは非常に増加をしているというようなことで、ドナーの問題等、いろいろ私もマスコミで拝見をして承知をいたしておるところでございます。 最近、一般的に申し上げまして、民間におきましては、社会情勢の変化あるいはいろいろな価値観の多様化等を背景としてさまざまな休暇というものが導入され始めておるわけでございまして、例えば介護休暇とかそういう問題もあります。 我々といたしましては、御指摘の点を含めまして、今後、民間の動向というものと社会一般の情勢を見詰めながら、御要求、御要望の点を十分に考慮して研究をしてまいりたい、かように考えております。
○山田委員 民間の動向等も勘案しながらと言う。これは例えば人事院勧告、通常、官民較差を是正するためというのと全く同じレベルでとらえられておられるのではないかなと思われる御発言であります。これは、人の命を救えるかどうかという問題であります。先憂後楽という言葉もあります。したがって、民間の給与あるいは民間の休暇、それについて公務部門が先にたくさんもらうとか先にたくさん休暇をとるという、それはよくないだろうということで、そういう一つの人事院勧告、官民較差あるいは民間の情勢、動向というものを踏まえて、こういうことになっているわけでありますが、これはやはり人の命を救う、それからまたボランティアあるいは貢献、奉仕というこういう次元、生命の次元、こういうところは、民間の動向、それも全く否定するという意味ではありませんが、しかし従来の人事院の勧告等と同じ次元でとらえられるべき問題では私はないと思うわけであります。 公務員、公僕、公衆への奉仕者、そういう次元における課題については、むしろ官側から、いわゆる公務部門からやはり民間やその他の地方というものも含めて引っ張っていく、あるいはドナーの不足を解消するための布石を積極的に打っていくということは、これは人事院の性格あるいは設置された意義、その他もろもろと決して相反するものでは私はないというふうに理解をいたしております。 大変恐縮でございますが、総裁にもう一言、この人事院規則の改正につきましてもう一歩御決意をお伺いしたいと思います。
○弥富説明員 御承知のとおりに、職員の勤務条件につきましては、民間一般情勢に適応するというのが一応原則でございますが、今御指摘の点につきましては、御指摘のお考え方もよく私も考えておりますので、いろいろ研究をさせていただきたい、かように考える次第でございます。
○山田委員 大変恐縮ですが、簡単にもう一問だけ。 自治省に来ていただいていると思うのですが、今人事院総裁が前向きな御答弁をしていただきました。やがて近い将来、そういうことで人事院規則等が改正される日もやってくるだろうと私は心から期待をいたしております。今度は、では地方公務員に対してやはりドナー不足解消、こういう積極的な対応というものが必要であると思われるわけでありますが、自治省のお考えを聞いておきたいと思います。
○遠目塚説明員 お答えいたします。 現在ドナーとしての休暇の扱いにつきましては、全体を調査したわけではございませんけれども、地方団体はそれぞれ必要に応じまして弾力的な運用をいたしております。ただ、それを制度化ということになりますと、私どもといたしましても、地方公務員の場合、国家公務員の勤務条件に準ずるということで従来からやってきておりますので、ただいま人事院の方からお答えございましたように、国の方で検討されるということでございますので、私どももそれを踏まえまして検討させていただきたいというふうに思います。
○山田委員 終わります。ありがとうございました。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 次に、三浦久君。
○三浦委員 私は、人事院勧告の問題、金丸副総裁辞任問題、カンボジア問題等について御質問をいたしたいと思います。 まず、人事院にお尋ねをいたします。 ことしの人勧は、扶養手当の支給上限年齢を二十二歳まで引き上げることや住居・通勤手当の引き上げなど、改善的な内容もあります。しかし、二・八七%の本俸の引き上げは今春闘の民間企業の労働省調査から見ても低く、また長年にわたって支給されてきた大阪、兵庫、神奈川など七市一町の地域調整手当を切り下げることも大問題であることを指摘しておきたいと思います。 時間が大変少のうございますので、官民比較方式の改善問題についてだけ御質問をさせていただきます。 昨年の勧告の「報告」では、「今後の課題」として、人材確保の観点から、今後、官民給与の比較方法の見直しを進めることとしたいと言明しております。このことは、事の経過から、民間の調査対象企業を五百人以上に見直すことなどであることは自明のところである。ところが、今年度の勧告では、官民比較は見直されておりません。官民比較方式の改善は、私は早急に実施をすべきだと思います。来年度から見直しをすべきだというふうに思いますが、いかがでございましょう。
○弥富説明員 お答えを申し上げます。 今先生の御指摘は、官民比較の民間事業所規模の問題だろうと思います。これは、先ほどお答えを申し上げましたが、現行は御承知のとおりに、企業規模で百人以上、事業所規模で五十人以上というところの基準に従って、これが会社組織の民間の従業員の約六割をカバーしているので大方の納得が得られるのかなということで、先ほどお答えを申し上げたとおりでございます。 なお、先ほど申し上げましたように、これを五百人あるいは千人以上とする場合にはいろいろと問題があるということは先ほどお答え申し上げましたとおりでございまして、やはりこの官民比較方式の事業所規模の問題、これはすぐれて官民比較の基本的な問題でございます。これはやはり国民の納得あるいは大方の納得を得なければならないわけでございまして、これについては今後とも検討させていただきたい、かようにお答えを申し上げる次第でございます。
○三浦委員 官房長官にお尋ねいたします。 昨日、金丸副総裁が、佐川急便から五億円を受領したその責任をとって副総裁を辞任するということを表明いたしましたね。私は、金によって政治が動かされるというようなことは断じてあってはならないことだというふうに思います。そういう意味で、宮澤内閣は、佐川急便事件について、その法的、政治的、道義的な責任を明らかにするためにその全容の解明を行う必要があると私は思います。そういう意思があるのかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○加藤国務大臣 いわゆる佐川急便問題につきましては、今検察を中心として司法当局が解明に当たっているところでございまして、政府として今この段階でコメント申し上げる立場にはございません。
○三浦委員 しかし、政府としてその真相の解明に協力をするというのは当たり前のことだと思う。今、金丸副総裁が副総裁を辞任するという表明をした。それに対して、富澤総理はそれを慰留し続けているというふうに報道されています。これが事実だとすれば、これは本人が責任をとってやめるというのに、いや、やめなくていい、責任をとらなくてもいい、こういうことになるわけですね。結局、佐川急便から五億円もらっても何ら責任はないんだということを宮澤総理自身が明らかにしたということですから、ということは、私は、この宮澤総理の態度自身が、慰留をするという態度自身が、この真相の徹底解明の姿勢も金権体質への反省も全く欠落した、そういうことを示しているというふうに思うのです。いかがですか。
○加藤国務大臣 いわゆる佐川急便事件等につきましては、先ほど申しましたように司法当局が今厳正な捜査を行っている段階でございます。法に照らして厳正な捜査をするものと思っております。 金丸副総裁の辞任の問題は、昨日宮澤総理の方に同副総裁から電話がございまして、全く突然のことでございました。宮澤総理といたしましては、ことしの一月から副総裁として宮澤総裁を支え、そして厳しい国際情勢の中で日本が直面いたします内外の諸問題を処理する際に大変大きな支えになってくださった方でありますので、その突然の辞任というものについて当然のことながら戸惑いがございました。そしてまた、これまで非常に強くサポートしていただいてきてくれた方だけに、気持ちの上で、辞表を受け取るという気持ちにはなれないというのは当然の人情ではないかなと思います。そういう状況で慰留を非常に強くされたというのが現状でございます。
○三浦委員 慰留をするのは人情だと言いますけれども、義理人情で政治は動いているわけではないのです。金の力によって政治が動かされるということをまざまざと見せつけられているわけです。ですから、副総裁自身が責任をとる、とらざるを得ないということで辞意を表明しているのに、それはとらなくてもいいといって慰留をするということは、そういう金権腐敗政治に対する反省を全く宮澤総理はしていないということを示しているというふうに言わざるを得ないと思います。そのことを強く指摘して、次の質問に移ります。 カンボジア問題ですけれども、官房長官にお尋ねいたします。 カンボジアでは、ポル・ポト派がパリ和平協定に違反をして武装解除を拒否しています。また、各所で停戦違反の戦闘行為を繰り返し行っています。このことはガリ事務総長の報告でも、いわゆる和平プロセス全体を危うくする、そういうものだとして深刻に受けとめられています。プノンペンの軍事筋によると、ポル・ポト派による停戦違反というのは、五月は二十三回だったのが六月は六十四回に急増しています。七月十四日、国連のガリ事務総長の安保理事会に提出したUNTACに関する第二次特別報告、これによるとその違反の状況が詳しく書かれていますけれども、時間がありませんので省略いたしますが、その報告は、ポル・ポト派が依然として協定違反また停戦違反、これを繰り返し繰り返し行っていることを指摘しております。どんなに説得しても応じない、そういうことまで具体的に書かれてあります。これらの事実は、停戦合意が事実上崩壊をしているということを意味していると私は思います。そういう状況の中でも官房長官は自衛隊をカンボジアに派兵をするのですか。
○加藤国務大臣 いろいろな御議論があろうかと思いますし、また、細かなこともございます。しかし、ポル・ポト派もパリ協定の停戦の大枠を守るということは明確にいたしておりますので、私たちとしては、UNTACに参加する客観的な条件は今整っているものと思っております。
○三浦委員 長官が言うように事態はそんな生易しいものではないと思うのです。先ほども私はガリ報告をちょっと言いましたけれども、ポル・ポト派の停戦違反、協定違反というものがこれ以上続いていけばどういうことになるのか。それは和平プロセス全体を危うくしかねないというふうに報告でも述べられております。 それからまた、明石UNTAC特別代表も、七月二十三日にカンボジアの国民評議会の席上で、「ポル・ポト派の支配地域の境界で、地上攻撃、無差別砲撃などによる停戦違反が件数、深刻さともに増加している」というふうに表明しています。また、同じ席上で明石特別代表が、各派の将校で構成する混合軍事件業部会がポル・ポト派の欠席で七週間以上も機能していないことを挙げて、「もしこの重要な作業部会が機能しなければ、誤解と戦闘の拡大の可能性は高い」というふうに報告をいたしております。 私どもが調べてみましたら、八月二十日のプノ ンペン政府の声明、これがございますが、停戦違反の回数について数字を挙げています。ポル・ポト派の停戦違反、六月の十三日、これは第二次段階に入った日ですね、六月十三日から八月八日までの停戦違反は二百十九回。二百十九回というと、先ほどの五月と六月で約九十回、そうすると、わずか五十日ぐらいの間に二百回起こっているということになるわけです。こういうポル・ポト派による停戦違反というのは全土で行われている。例えば、一つ一つの省や市を挙げることは省略いたしますけれども、十三の省、市に及んでいるわけです。そして、このポル・ポト派は、道路とか橋とか村落への地雷の敷設、それから村落に侵入しての窃盗、自動車、通行人、UNTAC航空機への発砲、こういうものを行って、その結果ト現在までに八十三人が死亡しています。二百一人が負傷しています。四十一人が誘拐されているのです。こういう状況で、どうして全体として停戦の合意が守られている、停戦の大枠が守られているんだなどということが言えるでしょうか。私は、事実をやはりぴしっと直視する必要があると思うのです。 ことしの六月二十六日、官房長官も同席したと思いますが、党首会談が行われましたね。六月二十六日です。このときに我が党の不破委員長は、カンボジア問題について発言をしています。「カンボジアの問題は、停戦合意が事実上破れ、UNTACの承認のもとにプノンペン政府軍がポル・ポト軍に反撃するという事態まで生じている。このカンボジアに自衛隊を出すなどは、法律の仕組みや政府の説明からいってもできないはずである。」と発言をいたしました。それに対して宮澤総理は、「パリ協定が履行されない状況になったときには、これへの対応は変わるものになるだろう。」というふうに述べているのであります。この見解は今日でも変わっておりませんか。
○加藤国務大臣 ポル・ポト派がパリ協定の履行をしない、パリ協定で定められました停戦というものに反対するということになりましたら、それは前提はまた違うことになったということになるだろうと思いますが、現在そのポル・ポト派も、大枠においてはその停戦協定を守るということを明言いたしております。ただ、第二段階の武装解除につきまして遅延いたしておるということは我々も遺憾なことだと思っておりますし、それを早期に実施するように、日本としては近隣諸国、特にタイなどとともに、今ポル・ポト派の説得に鋭意努めておるところでございます。外交活動を必死にやっているところでございます。 先生御指摘のように、今度の我が国の国際平和協力業務というものをカンボジアにおいて展開するということは、ある意味で我が国内外のこの問題に対する理解を深めるために非常に重要なテストケースでございますので、判断につきましては慎重にも慎重を重ねていかなければならないし、特に五原則、その中の二つ目、つまり受け入れ国の同意というものをしっかりと見きわめる必要があろうかと思っております。この点につきましては先ほど田口委員にも詳細に御答弁申し上げたつもりでございますけれども、シアヌーク氏をヘッドといたしますSNCに何度も国連の方はその同意の確認を求めておりますし、またそのSNCの中でも、ポル・ポト派も含めて我が国のUNTACに参加すること、要員を、また部隊を派遣することに歓迎の意を表しているということは、一つ重要な客観的な事実であろうと思っております。
○三浦委員 一番大事なのは、相手が来てくれと言うことじゃなくて、停戦の合意が遵守されているかどうかということじゃないですか。停戦の合意を維持していくという意思がポル・ポト派にあると認定できますか。これだけの膨大な違反を行っている。そして国連決議に非難をされ、そしてまたUNTACの明石代表からも何度も警告を受ける。また、今あなたが言われたように、パリ協定の署各国からもさまざまな説得を受けている。それにもかかわらず、彼らは停戦違反を繰り返して行っているのです。それは第二段階に入ってから行われているんじゃないのです。第一段階から行われています。第二段階に入って重要なのは、武装解除を拒否しているということですね。そのために和平プロセス全体が怪しくなりかねないというところまで今行っているのです。ですから問題は、パリ協定が遵守されているのか、停戦合意が維持されているのかどうか、ここが一番重要な問題だと私は思うのですよね。 それで、七月十五日、これは参議院選挙の最中ですけれども、宮澤総理は前橋市で記者会見をして、少なくとも今の段階ではカンボジア和平では武装解除という第二段階に入っていけるかどうかを見届けるのが先決だというふうに述べています。官房長官自身も同じく十五日、その記者会見を受けてでしょう、午後ですけれども、カンボジアヘの自衛隊派遣の時期について、ポル・ポト派がパリ和平協定の第二段階に実質的に入っていくことを見きわめてから派遣を考えていきたいと述べて、ポル・ポト派の武装解除が現実的になることが派遣の前提になるという考えを明らかにしているのです。これは各紙みんな報道しています。
○桜井委員長 三浦君、時間ですから簡潔に願います。
○三浦委員 宮澤総理と、官房長官、あなた自身 の御発言からしても、現状ではカンボジアヘの自衛隊派遣というものはできませんですね。どうですか。
○加藤国務大臣 紛争があって、そして停戦が合意されたところで今UNTACの活動が問題になっているわけですけれども、ポル・ポト派もパリ協定の停戦の条項を守るということの意思は明確にいたしております。もちろん若干の小さなそういう停戦違反と見られるようなことが起きたりしていることは事実でありますし、我々も承知しておりますが、だから停戦監視というのは今後必要になるのではないかな、こう思っております。 それから二番目に、武装解除というものが行われることは必要なことであり、絶対に重要なことであり、今後それが早く実施されることが必要であって、その意味で、ポル・ポト派がそれを遅延させているような動きがあることは遺憾であると我々日本政府は考えております。それがゆえに、私たちはアジア局長を派遣したり一生懸命今外交努力を続け、その武装解除の第二段階にポル・ポト派が早く入るように外交努力を続けているところでございます。
○桜井委員長 時間でございます。
○三浦委員 時間がありませんので、やめます。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 次に、和田一仁君。
○和田(一)委員 八月の初旬になりますと毎年人事院勧告が出されるわけでありまして、きょうもまたそれを中心に委員会が開かれました。公務員はきょうのこの委員会の質疑応答を大変気にしていると思います。 毎回、毎年、この委員会がこの時期に行われる場合に確認しておきたいということが一つございます。それは、もう御案内のように、申すまでもなく、勧告を完全に実施するのかどうか、その時期はいっか、このことが非常に関心が高いと思います。この二つについできょうもまた改めてお伺いしたい、しなければならない、こう思うわけでございます。 今までの例を見ますと、早いときには勧告が出てから十日くらいで実施が行われている。過去にそういう例もあるわけなんですが、今回のこの勧告について、政府、関係の閣僚はこれを尊重していかなければいけないという意味の発言をされておりますけれども、この完全実施と早期実施についてどのような見通しを持っておられるかをまずお聞きしたいと思います。
○岩崎国務大臣 御案内のとおり、人事院勧告制度はまさに労働基本権制約の代償措置の根幹をなすものでございまして、総務庁といたしましては、人事院勧告制度尊重の基本姿勢に立ちまして、国政全般にわたり労使関係の安定あるいは職員の士気、さらには生活への配慮等々考えまして、今日まで人事院勧告制度の完全実施を行ってまいったところでございます。 そこで、今年度の公務員の給与の取り扱いにつきましても、財政事情等公務員給与を取り巻くその取り扱いにつきましては極めて厳しいものがあろうと存じます。しかし、総務庁長官といたしましては、人事院勧告をできるだけ早期に完全実施する、そうした基本的な考え方に立ちまして精いっぱいの、言いかえれば最大限の努力をいたしてまいりたい、第一点の御質問につきましては以上のようにお答えを申し上げます。 続きまして、国会提出の問題等々についてお尋ねがあったわけでございますが、去る八月七日に人事院総裁より国家公務員給与に対する勧告の御提出をいただきました。同日、政府は直ちに給与関係閣僚会議を開催いたしまして、その取り扱い問題について検討を行ってまいったところでございます。総務庁長官といたしましては、できるだけ早い時期に結論を得たいという考え方はもとよりのことでございますけれども、国民の理解を得まして公務員の給与改定を行うためには、給与関係閣僚会議を開催をし、人事院勧告制度の趣旨を踏まえまして、国政全般との関連等について十分議論をし、また、検討を加える必要もございますので、いつ行うのかという問題等につきましては、現段階におきましては、今後のスケジュールにつきまして明確なお答えができかねる状況にあるわけでございます。 いずれにいたしましても、世論の納得が得られる結論を早急に行いまして、問題解決のために誠意を持って検討し、努力をいたしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○和田(一)委員 毎年同じようなお答えになるのですけれども、昨年末というかことしから、国会の召集が、定例国会が一月召集ということになっておりますので、この秋、臨時国会がもしなければ先に延びてしまう。私は臨時国会が今言われているように十月には開かれざるを得ないと思うのですが、その冒頭に間に合うように準備をしておられるのかどうか。いや、そういうことは全く考えない、次の国会までだというふうにお考えなのか。スケジュールはきちっとまだ申し上げられないというお答えでしたけれども、その辺がきちっとすれば、それに冒頭間に合わせようという努力がもうなされてしかるべきだと私は思うのですね。 臨時国会はいろいろな問題が今積み残されております。政治改革にしても急いでまた改めて取り組まなければならないときになりましたし、景気の問題についても早急に対策を考えなければいけない。そういうことで開かれるということはもう間違いございませんが、それには間に合いますか、どうですか。そのことだけひとつはっきりお答えいただきたい。
○岩崎国務大臣 臨時国会の召集日程等々についてもいまだ定かではございません。ただ、私どもといたしましては、差額の年内支給につきましては、今日までその完全実施を行ってまいったところでございます。そうした今日までの経緯並びに実績等を踏まえまして、国民の納得が得られるよう早急にこの問題に対応し、検討を加えていきたい、今日の段階ではこの程度でひとつお許しをいただきたいと存じます。
○和田(一)委員 くどいようですけれども、国会法で国会が召集されるのは年を越しますけれども、年内支給はする、そのつもりではある、その辺まではしっかりお答えいただけますか。いかがでしょう。
○岩崎国務大臣 今日まで、公務員給与の改定について差額が生じた場合には年内支給を現実として行ってまいりました。ただいま御答弁申し上げたように、過去のそうした経緯、実績を踏まえまして、国民から十分納得の得られるような形の中で精いっぱい努力をいたしていきたい。答弁の繰り返しになるわけでございますが、御了承をいただきたいと存じます。
○和田(一)委員 年内支給の実績を踏まえてとおっしゃるならば、ここではっきりそういたしますとお答えいただければ、私は公務員の士気にかかわる問題として非常に明快なお答えをいただけるのではないかと期待しておりましたが、やはりまだそこまではいかないようでございますが、これは完全早期実施、年末と言わずに早くに処理するということを私は期待してやまないところでございます。 きょうは、時間がございませんので、この勧告についてもう一つだけ伺って、そのほかのことも聞きたいと思いますが、フレックスタイムの導入が勧告の中にございますけれども、非常に結構なことではないかと思っております。 ただ、この制度が導入される場合に適用される職種の方にとりましても、どういう対応を考えておられるかがはっきりしないといけないと思うのです。四週間を単位期間として、一週間の平均が四十時間になるような割り振りをもとにしてフレックスタイム制というものを考えよう、こういうことですが、これをマキシマム、フルに使うということになりますと、朝の七時から夜の二十二時まで、この時間帯の中でフルに勤務をして、あとは今言われる四週間の単位期間あるいは一週の平均が四十時間という範囲の中で勝手に採用できるのかどうか。そうではないんだ、やはり上限があるよというふうに考えておられるのか。この辺をちょっとお答えいただきたいと思います。
○山崎説明員 フレックスタイムはいわゆる単なる勤務時間の弾力化ということではなくて、職員の意思を尊重しながら出退勤の自由化をしていくということでございます。したがいまして、強制的に早朝とか深夜というようなことは事実上生じないと思いますし、それから枠組みをつくる際にフレキシブルタイムという基準を設けておりまして、朝の七時から夜の十時までということで、その時間帯で一日の勤務時間を選択するということになっておりますので、適正な運用がなされるというふうに思っております。
○和田(一)委員 それはわかっているのですよ。そういう制度を導入するに当たって、それをフルに活用すると、この適用される職員の意思が尊重されて、何も制限しないよということなのかどうかなんですね。この勧告の中には、「一人一人の高いモラルの下に円滑な運用が行われる」ようにと、こう書いてありますが、制度として考えるときに、これをフルに活用すると、朝七時から二十二時までのこういう勤務時間を使って、あとはもうずっとコアタイムだけしか行かないよ、そういう活用もあるのか。それはそうはいかないんだよ、ある程度の制限はかかると、こうお考えになっているか。その基本のところをちょっとお聞きしたいのです。
○山崎説明員 基本的には職員の意思に基づいて勤務時間を割り振るということですから、やたらめったなことは起きないと思っております。 ただ、先ほど申し上げましたように、公務運営との調和を図るといいますか、公務にふさわしい制度とするということで、職員の希望があった場合に若干変更を行うという制度を考えております。ただ、その変更する場合にも、本来の官庁執務時間といいますか、八時半から五時までというのが本来の形でありますので、本来はそうだよということを念頭に置いた変更が許されるのではないかというようなことで運営をしていきたいと考えております。
○和田(一)委員 新しく導入されるのでいろいろ疑問点もありますが、円滑に運営していただきたいものだ、こういうふうに期待しております。 カンボジア問題で先ほど御質問がありまして、伺っておりました。私も派遣される隊員の問題について非常に気にいたしておりましたが、先ほど柳井事務局長の御答弁を伺っておりまして、派遣先、勤務状況、こういうものによって考えていくんだ、こういうお話でございました。 ただ、官房長官、まだ正式には要請は来てないのですか。正式な要請がないとこういうものは決められないのでしょうか。私は、事務局長はもう相当準備しておられるが、まだ発表の段階でないというふうなニュアンスに受け取ったのですが、もう間もなく決めていかないといけない。 特に十六条の手当の問題、これだけが何か残っ ているような感じがしてならないのですけれども、この手当は、やはり派遣される立場の者からいえば、何でもたもたしているんだろう、もっとはっきりしてもらえないんだろうか、こういう思いが強いと思いますが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 先生御指摘のように、この平和協力業務に携わる要員、隊員の処遇の問題は非常に重要なことだと思っておりまして、正直なところ、その担当する部局の人間は、財政当局その他と今必死の内部調整を行っております。これは、国連からの正式の派遣要請を待たずして並行してやれることだし、また、やっていかなければならぬことだと思って、今鋭意作業中でございます。非常に手厚くやりたいという気持ちがあるがゆえに、調整が今手間取っている。若干内輪の話をすれば、それで閣議もちょっとひとつおくれそうだというぐらい頑張っておりますことを申し上げたいと思います。
○和田(一)委員 どうぞひとつ、手当は手厚く本人の負担は薄くということで、前向きに御検討いただきたいと思います。 それから、いま一つ官房長官にお聞きしたいのですけれども、あるいは事務局長もお答えいただいても結構なんですが、今実際に派遣されるための準備に入っていると思うのですけれども、我々が想像する以上にいろいろな障害がある、行くという前提ですよ。例えば何で派遣隊員のビザが必要なんですか。それから、持っていく装備について、武器輸出三原則、禁止三原則というその建前の上かどうか、貿易管理令かどうか知らないけれども、一々通産省のチェックがないと装備品を持ち出せない。そういう手続をどうお考えになっているのか。私ども政治的な立場がある人間からすると、これはちょっと考えてもらわないと、こんな繁文縟礼というか面倒なことを一々やっていたのでは、例えば緊急援助隊四十八時間以内に出動なんというときは一体どうするんだという基本的な疑問が私は出てまいりましたけれども、いかがでしょうか。
○柳井説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のように、実際やってみますと確かにいろいろ細かいことがございます。現在アンゴラとカンボジアの案件に取り組んでいるわけでございますが、今回非常に難しいことは、正直申しまして、新しい制度をつくりながら具体的な案件に対処するという二つのことを同時にやることでございます。ただいま御指摘のような手続、これはこの平和維持活動というようなものを予想しない状況でできた手続がいろいろあるわけでございまして、私どもの立場からすればそのようなものはできるだけ簡素化していきたいというふうには思いますが、これは既存の制度を変えるということになりますと、それ自体また非常に時間がかかるということもございますので、今回は現実的に、既存の制度の中でできるだけ実施を急ぐということで対処をしている次第でございます。 将来的には、今回の経験を踏まえまして、そういういろいろな制度の改善も図っていきたい、そのように考えております。
○和田(一)委員 官房長官、いかがですか。私は、官房長官は同じ思いでおられるのにお答えがないというふうな気がいたしますが、こういう基本的な扱いについて、非常に大事なことだと思いますが、官房長官としても同じ思いかどうか。今回は間に合わないにしても、将来はこれは検討に値するとお考えになっているかどうか。一言お答えいただいて、私はもう質問時間がなくなりましたので終わります。
○加藤国務大臣 我が国にとりまして、こういうUNTACに参加し、そして協力申し上げるというようなことは全く新しい政府の活動でありまして、それは国際情勢の変化の中から生まれてきた、また、我々の新しい国際的な任務であろうと思います。そういうときに、現実に対処をしようと思いますと、これまでの法体系ではなかなか、つまずくような部分が幾つか出てまいりますので、それを今回の経験を踏まえまして、しっかりとした対処ができるように、新たな情勢には新たな対処ができるように頑張っていかなけれがならない、こう思っております。
○和田(一)委員 終わります。
○桜井委員長 御苦労さまでした。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十五分散会