P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
123回国会参議院1992/03/27

文教委員会 第3号

発言数
163
登壇者
17
会派数
6
開催日
1992/03/27

会議録

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) ただいまから文教委員会を開会いたします。  義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。鳩山文部大臣。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) このたび、政府から提出いたしました義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、義務教育費国庫負担金の対象としている経費のうち、共済費追加費用及び退職年金・退職一時金に係る経費について、国庫負担の割合を段階的に引き下げた後、国庫負担の対象外とすることについて規定しているものであります。  これは、共済費追加費用等の経費の性質にかんがみ、かつ、最近における財政状況等を踏まえて、現在暫定的に三分の一とされている共済費追加費用及び退職年金・退職一時金の国庫負担の割合を、平成四年度においては九分の二、平成五年度においては九分の一とし、平成六年度に国庫負担の対象外としようとするものであります。  以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださるようお願いいたします。

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 速記をとめてください。    〔速記中止〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 速記を起こしてください。  以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 三月、四月というのはちょうど学校が卒業式、そして四月入学式、何かと教育問題がマスコミをにぎわす季節でございますが、国会におきます文教予算関係の審議並びにそこでの論議の経過というものが大変教育界を中心にいたしまして注目をされている昨今でございます。このたび提案されております法案の問題を中心にいたしまして、幾つかの点について質問をさせていただきたいというふうに思います。  まず、教育予算の問題につきましては、昨年の十二月十二日の予算委員会におきまして、私が、教育予算についてこの十年間にわたっていわゆる概算要求基準、シーリングを設けて措置をする、そのことが文教予算全体の構成上の問題として、人件費が八割を占めるような状況の中でシーリングをかけるということが結果として物件費に大変大きな圧迫要因になっている、ほかの省庁の予算とは異なって、教育についてそうした手法を講ずることの問題点というものを指摘いたしました。総理大臣からも、シーリングそのものは財政上のメリットもあったけれども、それぞれの分野においてデメリットもあったと、もうそろそろ見直すべきだという趣旨の御発言がありまして、以下、文部大臣、大蔵大臣等からもその答弁に沿った、さらに敷衍する立場で御発言がございました。  私はそのことを踏まえて平成四年度の予算が編成をされたというふうに思っておりますし、随所にそうした答弁を裏づける予算の編成がなされたということについて、大変厳しい財政状況の中にあって御努力がされたことに心から敬意を表したいというふうに思いますけれども、基本的に手法としてやはりシーリングをかけるということが文教予算にとってどんな意味を持つのかということでは、基本的な問題として、大変御努力をされましたけれども、なお問題が多く残っておりますし、現に高等教育の問題、そして義務教育諸学校におきます施設設備等の関係からいたしましても、なお抜本的な改革を要する課題も幾つかあろうかというふうに思います。  そういう意味におきまして、昨年来の予算委員会における経過並びに平成四年度におきます予算編成、そして今後の展望等について、文部大臣から御所見を承りたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 先生とは参議院の予算委員会で両三度、ただいまのような諸点についてのやりとりをいたしたわけでありますし、先生が参議院の予算委員会でおっしゃったことも、今おっしゃったことも、私は全く異論はゼロという、全面賛成というか、先生の御意見の正しさをある意味では喜んで認め、あるいは残念ながら認めなければならない部分もありましょうが、それが実態だと思います。随所に平成四年度予算でもそういう姿、特別の配慮のようなものが見られるというふうに評価をしていただいたこともうれしゅうございます。  同時に、先生が御指摘されたように、しかし仕組みとしてこういう仕組みを残したままでというか、全く同じ仕組みのままである程度の配慮を加えるというだけであると、将来の予算の姿がどうなるかという先生の御指摘もまた全く正しいわけでございます。一%のベースアップが四百億あるいは四百三十億にも響くという予算の編成を余儀なくされる状況が続いて、今回のこの法律案の内容は、後ほど政府委員の方から詳しく御説明をいたしますように、それは財政的な理由からだけではない、行革審の答申もあるし、今後の国と地方の負担のあり方の問題ということで自治大臣も大蔵大臣も御理解をいただいてこういうような法律案を皆様方にお願いをしているわけでございます。  しかし、それでは財政的な問題と無関係がといえば、今私が提案理由の中で申し上げたように、最近の財政上の事柄を踏まえと申し上げたわけで、これらの中で、浮くという言い方は変かもしれませんが一文教予算の中から一般財源化されたものが平成四年度でも、金には番号や色がついておりませんから、そのお金がどこへ行ったかという議論はできないけれども、例えば公立文教の二千二百八十八億に落ち込んでおったものがわずかばかり本年は再び上昇の軌道を描くことが、二百億増ぐらいのものでありますが、これもこの法律案を抜きにしては残念ながら語ることはできなかったのではあるまいか。それが実態だろうと思うわけで、先生の御指摘を踏まえまして、今後も特別な配慮をしていただくとか、あるいは仕組みとしての問題点を提起していかなければいけないだろうと思うわけです。  昨年の十二月の半ばに小林先生が参議院の予算委員会で大変立派な質疑をしていただいた。私の答弁はやや粗削りであったとは思いますが、反省する点もありますが、しかし少なくとも先生御指摘のとおり、宮澤総理自身が、シーリングということにはもちろんメリットがあるが、デメリットもありましたねという言葉をはっきりと使われたわけでございますから、その辺これからも総理や大蔵大臣には文教予算の実態というものを御説明申し上げて、さらに特別な配慮というのか、あるいはスキームの見直しというのか、それを訴えていきたいと考えております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 冒頭、三月、四月が教育の季節で、マスコミの取り上げる場合も大変多いわけでございます。先日、予算委員会の場の中で、日本経済の問題との関連の中で大蔵大臣に幾つか質問もさせていただいたんですけれども、内需拡大という方向づけというのは政策的には一致をしている課題だというふうに思いますが、その場合に、特に教育においてそうしたことについてもっと積極的に推進する必要があるのではないかということを申し上げました。  その根拠として、一つは人口の問題を取り上げたわけですけれども、出生率が一・五二というような状況の中で大変減少傾向に拍車がかかっている。これが女性の出産の割合でいいますと〇・七幾つという数字が出ているわけですけれども、これが生涯で一サイクルしまして減少したものが分母になっていきますと、さらに減少傾向に拍車がかかるという統計的な数字の指摘もされているという状況を考えますと、やはり将来の問題として人口が減る一要因として子育て、教育費に大変にお金がかかるということがあって、このことが大変大きな問題としても指摘されているわけです。そういうことを考えますと、やはり教育についてはできるだけ国、自治体の中でだれでもお金のことを気にしないで教育を受ける機会が与えられるという条件を整えていくことが国や地方の一つの政治の大きな使命であろう、このように考えます。  一つの例として、アメリカで高等学校の教育について無償であるということ、そして大学教育についてもスカラシップの制度が大変充実をしているという点も指摘させていただいたわけですけれども、教育にかける費用ということを親は子が生まれてすぐに考え始める。そして教育にかかる時期を目指して貯蓄を始める。目的預金をしていくわけです。そういうことが家計の中でいわゆる可処分所得といいますか、本当に一般消費にお金を使えないで教育に限定して対応せざるを得ないという状況の中から、一つ日本の内需の問題として特徴的な傾向も出ているわけなんですね。  これは福祉の問題についても、老後への対応ということで貯蓄をせざるを得ないというもう一つの理由もあって、貯蓄は多いけれどもなかなか一般消費が拡大をしないという問題とも絡んでいるわけです。日本の経済の今後の政策的な展開の中で、そうした点についてももっと教育が公費というものでもって進められるような抜本的な考え方というものを出していかないといけないのではないかなということを痛切に感じているわけでありますが、その点について文部大臣はどのようにお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 基本的におっしゃるとおりでございまして、教育は最大の公共投資というような考え方をもっともっととれないものであろうか。きょうの新聞あるいは昨日であったか、大阪へ行ったり来たりしておりましてちょっと記憶が定かでありませんが、公共事業の前倒しの話が出ておりまして、昨年より八ポイントぐらい前倒し率を高めるというようなこと。  公共事業の話はよく出ますが、その中で新聞記事を読んでいくと、いわゆる一般的な公共事業というものが幾らくらい、それに教育関係の設備等いろいろ合わせると幾らくらい、こういうようなことで、いわゆう学校の施設設備あるいは公立文教と私たちが呼んでいるようなもの、あるいは国立学校特別会計で今後また新しい法案で御審議いただくような内容がまるで公共事業扱いされない。四百三十兆円のうちのどういうものが教育なのであるか私はよく知りませんから、不勉強な部分については申し述べるわけにはまいりませんが、人をつくるというのは国をつくる源ですから、人づくりにかけるお金というのは根っこの根っこの公共投資、そういう見方をもっともっと諸先生方も、今の小林先生のようなお考えを広めていただいて盛り上げていく中で考えていくことはできますまいか。  例えば、参議院の予算委員会だったかと思いますが、幼稚園児を持っているお母さん方の子育て減税のお話が出た。子育て減税とか伸び盛り減税とかいうのは、伸び盛り減税は実施してもらっているわけですが、いい制度だなと、ありがたいなとみんな喜んだわけですけれども、考えてみれば伸び盛り減税など要らないような状態ならいいわけで、伸び盛りのお子さんにやたらと教育費がかかるから伸び盛り減税、十六歳から二十二歳の特別の割り増し控除という制度ができた。  この間の予算委員会で子育て減税というんでしょうか、幼稚園に行っている場合の、そういう減税が議論されているのを聞いておりまして、やっぱりこれも就園奨励費の制度等がまだ不備であって、実施していない市町村もあるとか、あるいは助成率も十分でないから子育て減税という話が出てくるなと逆に悲しく思う、そんな私であったわけで、今小林先生御指摘のような方向に向かってみんなで努力をしていかなければならないと思っております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 これから申し上げようとした点についてお触れいただいたわけですけれども、例のSIIのお約束で四百三十兆円の問題が出て、その生活関連枠として文部省でどの程度合そこからの経費として出されているか。私の知っているのでは、大体四十一億ぐらいですか、前年度。今年度も大仲その程度だったというふうに思いますが、これ十カ年で毎年四十億円ぐらいずつだと仮に仮定しますと、十年で四百億程度ですね。そうすると、四百三十兆のうちの〇・〇一%なんですね。  そういうふうに考えていいのかどうかは別といたしまして、仮にそうだとすると、今文部大臣がおっしゃったような意味で、生活関連という言い方あるいは公共投資、まさに教育への投資こそがすそ野の課題としては大変大きな意味を持っているわけなんですけれども、それとのかかわりでいって果たしてそういう配分で教育が位置づいているということがどうなのかということについて、私の計算が間違っていれば御指摘いただいて結構ですけれども、お知らせをいただければと思います。

泊龍雄文部省大臣官房会計課長

○政府委員(泊龍雄君) 今先生のお尋ねのございましたいわゆる生活関連重点化枠ということでございますが、文部省所管関係でトータルで申し上げますと、丸い数字で約七十五億ということでございます。  内容的に申し上げますと、今お話が出ました公立学校施設の整備費が四十一億円余り、それから大きなところでは国立学校施設でありますとか社会教育関係のいわゆるオリセンの施設の問題でございますとか、あるいは冬季オリンピック等を想定いたしました体育関係の国際競技施設等で七十五億をもって充てているということでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 七十五億で学校関係に直接かかわるのはやっぱり私が指摘したような部分だと思うんですが、仮にそういう配分でこれから教育が位置づいていくんだとすると、やっぱり何とかしていかなきゃいけないんじゃないか。  私は、他党のことを申し上げて大変失礼なんですが、昨年も大体この程度の額が出たときに、自民党の文教部会としては生活関連枠の配分が非常に少ないという総括をされたということを仄聞しているんですけれども、やはり教育への対応というのは、そういう意味で言いますと、これでいいのかという問題が相当基本的にあると言わざるを得ないと思うんですね。ですから、今後の努力課題として、その部分も含んで相当な思い切った概算要求をしていく必要があるんじゃないかと思います。むやみやたらに要求額だけふやしてみてもしょうがない、やっぱり概算要求基準そのものについて、シーリングを見直すという表現になっていないのは大変心もとないんですけれども、何としてもこれは見直しをしてもらわなければ必然的に出てくる矛盾ですから、何とかしなきゃいけないと思うんです。  もう八月末の要求期に向けて既に始動する段階を迎えているので、文部省の計算される皆さん方が勇気を持ってそろばんがはじけるような条件づくりをぜひしていかなきゃいけないんじゃないか。前回の文教委員会で田沢理事からもその点についての強い御指摘もあったわけですから、何としても私どもとしてもそうしたスタートをする時点で、本当に勇気百倍してそろばんがはじけるような条件づくりに衆知を集めなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 全くそのような努力を続けなければいけないと思いますし、ただいまの小林先生のお話、先生がお触れになりましたが、前回の田沢先生の励ましのお言葉、またそうした同一の内容の事柄について反対をされる政党も委員の方も皆無だろうと思うときに、私たちがもっともっと幅広く仲間を集めて、理解者を集めて、そして最終的には予算の組み方を考える中で、このままの文部省予算でいいのかという問題提起を大胆にできるように、そういう情勢をつくりつつ努力をしていかなければならないと思っているわけであります。  私はシーリングというものを否定しているわけではないので、シーリングというものが財政再建という当時の国家の至上命題の解決に大変大きな力を発揮したことは確かであった。この間の予算委員会で小林先生に御答弁申し上げましたように、ただそのシーリングを始めた数年の間に文部省予算はとひどいことになっていますね。先生御指摘だと思いますが、いわゆる文部省予算に占める人件費の率が昭和五十六年から六十年ぐらいにかけて物すごい悪化を一気にしておるわけです。ちょうど私が政務次官をやっておったころでもあったわけです。つまり、あのころは特別の配慮も何もなかった、むしろ一般歳出の伸びよりも文教予算の伸びの方が低い、それでいて膨大な人件費のアップ率をその中で処理するということで、文部省予算に占める人件費の率が、多分最悪の年は三%ぐらい悪くなっているんじゃないか。この二年ぐらいは若干の配慮をいただいているからそれほどひどく動かなくなったということなんだろうと思うわけです。  しかし、非常に物件費の少ない状況で今とまっているというのが実態なのかと思うと、このままで本当に二十一世紀はおろか二十二世紀に向けての人づくりができるかといえば、それは否定的にならざるを得ないわけですから、一生懸命努力をいたしますが、これはすべて国会が最終的にお決めになる分野でもありますので、全政党共通の認識でそういう方向をまとめていただければありがたいとも念願いたします。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 今後の課題として、国会の意思でということですから、国会の意思を明らかにするような手だても今後講じていかなければならないのかなというふうにも考えておりますが、これはそれぞれの会派の皆さんと相伴って知恵を出してまいりたいというふうに思います。  それで、人件費が確かに八割というような状況がある特徴を持っているわけですけれども、教育の場合には人件費イコール事業費といったような側面も確かにあるわけです。そういう面からいうと、これは私は意見だけ今は申し上げておきますから、今後の課題としてですけれども、人確法がつくられまして、そして教員給与というものが一般行政職との比較の中で、十三年ないし十五年でクロスをして、二号俸ぐらい優位でスタートしたのが将来追い抜かれてしまうというようなことがあって、教育に人材を求めるという立場で人確法が制定をされ今日に至っているわけなんですけれども、以後の人事院勧告の累次にわたる勧告の中で教員給与が一体どういう位置づけになっているのか、人確法制定時のような基本的な認識が今日なお有効に生かされているのかどうかという点では大変問題のある実態になっているということも事実であります。  そういう意味で、今後、私どもとしても実態を精査しながらこの問題についての新たな提起もしていきたいというふうに考えていることだけ今は申し上げておきたいというふうに思います。  次に、なぜこの時期に一般財源化という措置がとられたのか、そのことについてお尋ねをしたいと思います。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 御存じのように、義務教育費国庫負担制度といいますのは、義務教育の妥当な規模と内容を保障するということで、義務教育諸学校の教職員の給与費等についてその二分の一を国庫負担するという原則で大正七年以来やってまいっておりまして、特に現行制度ができましたのが昭和二十八年でございます。先ほど来御議論がありますように、最近給与費等ということでその額が多額になってまいっております。そのようなことを背景にいたしまして、行政改革推進審議会の答申にもございますように、国と地方の機能分担、費用負担のあり方等の観点から検討を行う必要があったわけでございます。  今回は、共済費の追加費用と退職年金、退職一時金について一般財源化を図ったわけでざいますけれども、それは、共済制度といいますものが今日ではかなり成熟化を見ております。これによりまして、現職の教職員の方とそれから共済費の追加費用等との関係がほとんどなくなってきているということがございます。同時に、最近の財政事情を踏まえまして、そういうことの背景のもとに次年度、四年度以降三年間で一般財源化を図ることとしたものでございます。今日の提案いたしております法律案の内容はそのようなことを背景にしているものでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 この一般財源化という措置が行われて三年間でゼロ、こういうことですけれども、文教委員会という場だからあえて申し上げるわけですけれども、当時問題になっておりました学校事務職員、そして栄養職員、いわゆる基幹職員としての身分上の問題もあってさまざまな論議を呼ぶ中で、一つの選択肢としてこれがとられたという経緯があったというふうに思うんですっそういう視点に立ってこれを両方考えてみたときに、こういう選択肢を選択されたということは、今後引き続いて文部省として学校事務職員、栄養職員については基幹職員として国庫負担対象職員としての位置づけを堅持するという姿勢でおられるのかどうか、そのことについてお尋ねします。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) これは各所で私なりの考え方を御説明申し上げておりますように、事務職員の方々あるいは栄養職員の方々は、いわゆる教職員の先生方、養護の先生方、保健の先生というのでしょうか、それと同様に事務の先生であり栄養の先生であり、みんな子供たちから見れば同じ先生としてそれぞれの諸学校の基幹的職員として構成をされているものでありますから、したがって文部省といたしましては、それらの方々の扱いは全く同じであるというふうに考えておりますから、基幹的職員として義務教育国庫負担制度にあくまでも、あくまでもというつもりで努力をしていく決意であります。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 今、文部大臣の決意をお伺いいたしましたので、大変心強いわけでありますけれども、一万昨年の十二月の予算委員会で自治大臣にもあえてお尋ねをしたところ、自治大臣からはちょっとニュアンスの違う答弁を引き出しまして、これはまずかったなというふうに率直に思ったんです。  そういう考え方も一方にあるということの中で、今回こういう選択肢の中の一つを選択したことによって三年間はこうしたことが問題視されないでいくであろうと考えて、しかも三年経過すれば当然のこととして、以降の問題としてはこの課題以外の選択肢がなくなるということから、さらに危機的になるのかどうなのかということで、現場段階のこうした職にある皆さん方の不安も大変多いわけでございます。そういう点で今後の見通し、課題について所見をお伺いしたいと思います。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 今回提案いたしております法律案では、義務教育費国庫負担法において負担してまいりました給与費等の中から現在の在職される教職員の方に比較的関連が薄くなってまいっている共済費の追加費用ということで一般財源化を図っているわけでございます。その考え方から見ましても、共済制度のようなかかわり、給与費の中ではありながら教職員とのかかわりを勘案して今回の措置をとったわけでございますので、そのことと、教職員の種類の中におきまして事務職員あるいは栄養職員等が措置されていることとはまた性格の異なることであろうと考えている次第でございます。  将来の見通しについて、私のような段階でどうあるということをなかなか明言できないことではございますけれども、私どもとしましては、やはり義務教育費国庫負担制度そのもののねらいとしているところを十分に常に堅持し、その内容については責任を持って見守っていきたいというふうに考えていることだけはお話しできるのではないかと思います。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 結局、全国に三千三百自治体があって、それぞれの財政力がそれぞれ異なる、しかも国民教育の最低基準として義務教育というものが同一条件の中で国民に保障されていくというのが課題だろうというふうに思います。特に人の面で、学校に必要なあらゆる職を配置するというのが大原則だろうというふうに思うわけです。そういう点で言いますと、なお配置されない幾つかの問題もございますし、さらに複数で配置をすることが望まれるような現実があっても、なおそこまで手が届かないという問題もあります。  そういう点を考えますと、それぞれの自治体が、特別にいわゆる県の単独の負担としてさまざまな措置をしている努力というものもあるわけですけれども、これは全く県の単独の話でありまして、そういうようなこともあわせまして、やはりより住民の身近なところで教育行政なり学校現場というものを地域の皆さんに見ていただく、そしてさまざまな町題がそこから出てくることに対して、できるだけ必要な人を配置していこうということでの努力が前向きで進められているところと、それからどうしても財政的に非常に厳しいから学校には泣いてもらおうというようなことで、配置がそれぞれでこぼこになっていくというようなことがあってはいけないということで、私ども、特に基幹職員としての配置については国庫負担の適用対象として堅持をしていただく、それが教育水準の最低の線を維持さらに向上させる一つのきっかけにもなっていくんだということを常々申し上げてまいりましたし、引き続きそういう方向の認識で御努力をいただきたいと思うわけでございます。  なお、一般財源化された問題の中で幾つかあるんですけれども、人件費の関係についてはそういうことでございますが、物の関係で言いますと、教材費についても一般財源化が行われたわけですが、それが今日どういう状況になっているのか、それぞれの自治体の中での扱われ方、そしてこれへの対応として文部省としてどういう調査をして現状認識をされているのか、その辺についてお伺いをしたいと思います。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 御指摘ありました教材費につきましては、昭和六十年度から地方の一般財源で措置されることとなったわけでございますが、教材費の地方交付税単価につきましては、昭和六十年度から平成二年度までそれぞれ前年度を上回る措置が講じられてきたところでございます。文部省といたしましては、平成三年三月末には新学習指導要領に対応いたしますために標準教材品目といいますものを設定いたしまして、これは内容的なもの、必要とされる教材の数量と内容にかかわるものでございますけれども、その品目を設定いたしまして、各学校におきましてはこれを目標ないし参考として教材をそろえていただくこととしたわけでございます。  それに伴います財源につきましては、平成三年度から平成十二年度までの十年間で約八千億円の地方交付税措置を講ずることといたしております。この交付税措置を背景として地方公共団体において予算措置状況は一体どうなっているかということでございますけれども、昭和六十年度以降毎年度、前年度を上回る措置がとられております。平成三年度の教材費の予算措置状況は、全国で総額約六百三十二億円に上っております。これは前年度に比べまして約三十四億円増、五・七%増となっているところでございます。  文部省といたしましては、さきに定めました標準教材品目を目標として、各学校、地域におきまして義務教育を十分に達成していただくための教材をそろえていただきますように今後とも各地方公共団体に対して指導をしてまいりたいと考えておるところでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 ちょっと質問が一つ飛んでしまいまして大変恐縮なんですけれども、先ほどの一般財源化されたことに伴って、不交付団体への対応はどのようなことを検討され、あるいは取り組まれているのか、お伺いをしたいと思います。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 先ほど来申しておりますように、今回の措置に伴いまして新たな地方公共団体の負担となります経費につきましては、地方公共団体の財政運営に支障がないようにその所要額を地方財政計画に計上するとともに地方交付税措置を講じているところであることは御存じのとおりでございます。  では、その地方交付税の不交付団体についてはどうかということになりますと、今回の一般財源化に当たりまして、一気に一般財源化するということではなくて三年間で段階的に実施するということで急激な負担増にならないように配慮をしたということが一点でございますが、さらに財政運営に支障が生じることのないように、地方財政当局とも相談の上、必要に応じまして調整債というようなものも講じられるというふうなことで進んでいるところでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 この調整債は自治省との対応という問題が出てくるんだろうと思いますが、大体見込み額といいますか、どの程度ということになるんでしょうか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 見込み額の内容につきましては、まだ現在自治省において検討されているところであると思います。  この調整債といいますのは、経常経費にかかわります補助率カット等による不交付団体への影響に対して財政運営が円滑に行われるように認められる起債というふうに規定されておりまして、その精神のもとに影響が少なくなるように必要な措置がとられるものと考えております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 つまり、その措置によって穴埋めがされるということでいいということですね。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 必要な部分については起債枠を拡大して、その拡大部分について調整債の発行が認められるという形で運用されるものと考えております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 今の御答弁を確認させていただきます。  それで、もとへ戻りますけれども、教材費の関係なんですけれども、今の御答弁で、平成十二年までですか、の計画の中でさまざまなそういうアンバランスを生じないような措置を講ずる、そして一定のガイドラインを設けて質的な低下を招かないような指導もされる、こういうことでありますけれども、実態的には今どういう状況になっているのか。今それぞれの自治体が努力して積み上げた数字は伺ったんですけれども、問題はなかったのかどうか、一般財源化という措置によって、教材費の問題で。その辺について、おわかりでしたらお尋ねしたいと思います。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 教材費の一般財源化に伴いまして必要な財源措置は講じたところでございます。  では、それを背景として各地方公共団体なり学校でどんなふうに整備が進んでいるかというお尋ねであろうかと存じますが、この関連ではそれぞれの学校の事情あるいは地域の状況に応じまして、単年度でどの項目に絞って教材を整備するか、また翌年度はどうするかというふうなことは、具体の状況に照らして各学校なり地域において整備計画を立てられるところでございます。したがいまして、全国一斉にどのような形でどうなっていて、また個々の学校でどうなっているかというようなことはなかなか調査になじみませんし、私どももそこまでの詳しいことについては把握していないところでございますけれども、財政措置とそれに伴いまして各地方公共団体で支出しておられる予算の状況をトータルで拝見いたしますと、財政措置に見合う予算の支出が行われているところでございまして、随時各地域なり学校において必要な教材の整備が行われているものと考えているところでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 この問題について、私どももそれぞれの現場実態というものを踏まえながら今後もフォローしてまいりたい、このように考えているわけでございます。  次に、校舎の施設設備の関係で先ほど生活関連枠の問題も含めましてお尋ねをしたわけですけれども、これからの学校建設のあり方の問題ですね。地域社会に開かれた学校ということをよく言うわけですし、同時にまた、一方において登校拒否のような問題が生じておりまして、またさまざまな問題行動等の中から保健室が大変繁盛するというような問題も起きているわけですけれども、今後二十一世紀へ向けて学校のあり方というのはどういう構想を持って考えたらばいいのか。  一方で、既に生涯教育がスタートをしているわけですし、地域社会の中での学校のあり方。かつて、農村に行きますと、学校でさまざまな文化行事も地域の中で行われてきて、学校は地域の文化センターだというような位置づけになった時期もあったんですけれども、今かなり社会教育施設が充実をしてくる中で、学校だけが何か妙に古ぼけたものとして、かつての兵舎からちょっと変わったような収容施設的なイメージもまだ残っているような気がしてならないわけです。そういう点からいくと、本当に親しめる、だれもが喜んで行けるような雰囲気を持った校舎をつくっていくということもこれからは大切じゃないかなという気がするんですけれども、そういう点について御所見がありましたら文部大臣に伺いたい。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) それは大変難しい問題だと私は認識いたしております。例えば過大規模校を分離促進していこうとか、あるいはその以前の危険改築とか当然のことは当然のこととして措置しようということで今までは事足りたわけです。  しかしながら、私の地元は、残念ながら子供の数が減りまして、しかし自治体としての財政事情はそれほど悪くないものですから、東京都台東区という私の選挙区ではインテリジェントスクール、上野小学校を大変立派なものをつくっていったわけです。これが社会教育の拠点にもなりまして、例えばプールは一年じゅう子供と地域社会と一緒に泳げるんですね。授業で使うときだけは大人の人が遠慮するのか何かわかりませんけれども、そういう学校でして、ですからこれはもう大変な超過負担になっているだろうことももちろんわかるわけですが、それぐらいのお金は用意できるという財政状況にあるんだろうなと。  教室がないんですよ、教室が。教室がないというのは、つまり教室というのは箱ですね、箱がないんですよ。箱で区切られていない。つまり、何というのか、隣の教室、従来の概念で言えば隣の教室の友人においと言えば授業中にでも言えるわけです。そういう壁がありませんから、給食なんというのはみんなわあっとあれしちゃえばだれとでも食べられる。それはまさに過大規模校の逆でして、子供の人数が減って、定数是正やると真っ先に定数が減るんで怖いという選挙区から私は選挙をやっているわけですね。でも、ああいうのを見ましていろいろ考えるんですよ、このインテリジェントスクール。でも、これがやっぱり二十一世紀の学校なのかなと思います。続いて台東区は今度は、谷中小学校というのが見た目はお城なんです。武家屋敷というか、お城に見えるんです。これが改築された谷中小学校なんです。  だから、こういうこともあるし、機能的に見てもこれからの求められる学校の像というのは、小林先生御指摘のとおり、それは昭和三十年代や四十年代と今は違うに決まっているし、今から十年、二十年たてば、また今求められているものと違ってくるわけです。だから、過大規模校を分離しましょう、危険になりましたから改築しましょう、改築の何か基準の点数をどうしましょうという議論では済まない時代が必ず来ることは間違いないんですね。ですから、二千二百八十八億円というほどまで減ってしまったものがちょっと盛り返したというけれども、その程度ではいずれ済まなくなるわけです。だから、そう考えますと、先生がおっしゃったきょうの第一問のところに戻っていくんだなということをつくづく感じます。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) そういう事態ではございますので、文部省としましても将来を見通しまして、学校施設というのは単に児童生徒の学習の場だけではなくて生活の場でもあるということで、やはりその場をゆとりと潤いのある環境に整備していくことが非常に大事だと考えております。また同時に、学校が地域の方々の学習活動あるいはスポーツ活動などの場としての役割も果たしていく必要があろうと考えているところでございまして、これからもさまざまに、今大臣が答弁をされましたように、そういう方向を探ってまいりたいと思います。  ただいままでやっておりますことを簡単に申し上げますと、一つは、多目的スペースや情報化対応スペースというものの整備を促進するために必要な補助基準の改善を行っております。二番目には、学校の屋外教育環境整備のための補助も行っております。三番目には、学校施設への木材の積極的な使用についても促進をいたしております。さらには、クラブハウスのように開かれた学校というものを現実に実現していくために、クラブハウスのようなものの整備のための補助も行っているところでございます。  今後、そのようなことについての多様な要望が出てまいると思いますけれども、私どもとしてもこれからはよりゆとりと潤いのある学校環境というものに向けて努力をしたいと考えているところでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 今幾つかの項目を具体的に挙げられたわけですけれども、ノーマライゼーションという時代の進行の中で、今後の課題として、障害を持ったお子さんも施設設備が整えば机を並べて勉強ができる、そういうようなことで自治体の中には、段階をやめてスロープにするとか、いろんな努力をしながらやっているところもあるわけなんです。ノーマライゼーションの問題とあわせまして校舎建築の関係をどういうふうに今御検討されているか、お伺いしておきたいと思います。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 現在、小中学校あるいは高等学校に在籍する障害を有する児童生徒の方々の学校生活に支障が生じないように、施設面におきましても配慮する必要があるわけでございます。このために私どもといたしましても、かねてから一般の小中学校や高等学校等の施設につきましても、それぞれの学校の実情を考慮いたしまして、例えば必要に応じて障害者用のトイレを設ける、あるいは階段などの手すりを設ける、それからスロープの整備を行うというような必要な配慮をすることが望ましいということで指導をいたしてまいっております。  また、そのためには財源措置が必要でございますけれども、その関係では学校の校舎等の改修に係る交付税上の措置も行われているところでございます。さらに、市町村等が将来に向けて公立学校施設の新築事業あるいは改築事業などを行います場合には、最初からそういう必要な設備を整えた施設にすることができるように、そういったことの経費についても国庫補助の対象としているところでございます。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 ぜひそういう方向で、日本でも障害を持ったお子さん方が、この間の判決が出ましたけれども、学校側から拒否されるような実態というのは、やはり学校の中にノーマライゼーションの思想がまだ普及していないという問題意識で受けとめる必要があるだろうというふうに思うんです。アメリカで、ADAという法律ができて、極めて画期的だということが言われているわけですけれども、アメリカンズ・ディスアビリティーズ・アクツというあの法律の持っている積極的な側面ですね、そういうものが日本の場合に学校の中でどう実践できるのかということは、先々の検討課題としてぜひ積極的に、まず学校がその問題にどう対応したかということが評価されるような体制を整える必要があるんじゃないかと思うんです。ぜひこのことについて、今御答弁いただいた内容をさらに強化していただきたいなと、このように考えているところでございます。  神奈川県では高校百校計画というのがありまして、その中で単なる入れ物づくりではないということから、学校を建てる場合にその費用を、文化のための一%拠出ということで、文化的な側面にそれを使うということで校舎建設、学校建設が進められたという経緯があるわけですけれども、何かそういうテーマを今後の学校建設へ向けて指標として提起できるような何というんですか、審議会というか、そういうようなものをおつくりになる御意思があるかどうか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 学校の標準設計の見直しにつきましては、私ども行政の日程にも上らせているところでございます。直接審議会ということは現在考えておませんけれども、これからの学校施設のあり方を踏まえて専門家による標準設計の見直しというふうなことに取り組んでまいりたいと考えております。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 勝手なことを言うとまた文部省の方々がびっくりするかもしれませんが、例えば学校五日制の問題もありますし、あるいは学校開放の問題は、それは小中高大全部に言えることで、よく学校開放という問題が言われますけれども、先ほど私が申し上げた台東区の例というのは、学校を開放するんじゃなくて最初から開放されておる。複合施設的と言ってもいいんでしょうけれども、ですから学校五日制に伴ってまたいろいろな事柄が受け皿として出てまいりますね。ですから、今後の一つの考え方としてそういうことは重要な要素ではないだろうかと私は個人的に考えておりますし、役所の中でもいろいろ話をしていきたいと思っているんです。非常に部分的な点でございますが、私の考えていることですから。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 やはり基本的な物の考え方を、既成概念を変えていくということ、今二十一世紀というのはいろんな場面で言われているんですけれども、学校という場について二十一世紀に向けて今何をすべきかということからしますと、今までやってきたことにこだわってそこから一歩も出ない、あるいは部分的な改善にとどまるということでは教育の劇的な進展というものは期待できないだろうというふうに思うわけです。  それが、文部省の日ごろそろばんをはじている皆さん方からすると大変迂遠な話だと、夢物語じゃないかと、こういうような形で受けとめられがちだとは思いますけれども、私どもここにおりますのは政治家ですから、政治家はやっぱり冷静に現実を分析し、見詰める能力を持つと同時に、未来にかける教育について情熱をだれよりもより多く持って夢が語れるということがないと、これはマックス・ウェーバーの「職業としての政治」の中でも出てまいりますけれども、そういう非常に冷徹な現実観というものとあわせて、激しい情熱を教育に向けてどう持つのかということが問われているわけです。  予算の面で言いまして、そんなことを言ったって、前年対比で言えばこうなんだ、シーリングがこうなっていてということを言い続けていると、一歩も前に出ないところか、この十年間の教訓によって、どうそれがおとしめられてきたかということがもう明白なわけです。ですから、そういう点で考えると、これはだれが見ても非常識で、現実を知らないあほうの作文だと思われるような夢を大きく教育について描いていくということが大事だろうと思うんですね。  これは教職員定数についても同じです。学校にあらゆる職を置く。そのために何人あと必要なのかということで、だれもがびっくりするようなことをどんどん出すべきだと思うんですね。そして、一人一人のかけがえのない子供たちに本当に行き届いた公的な場での手塩にかけるような、そうしたことがされることによって、家庭教育の場でも、自分たち夫婦だけの子供ではない、まさに日本の子供として手塩にかけて育てられる条件が整っているんだから、我が子としてだけではなくて大事に育てたいという思いが出てくるだろうと思うんですね。  ですから、そういう意味で、人口減少の問題、最初に戻りますけれども、やはり人口が減っていく、こんな国に子供を産んで育てて、将来子供がどういう運命をたどるのかという不安感というものが一方にありながら、そしてまた、自分たちの現実生活の中で教育費の圧迫要因で、二人産みたいんだが一人にしておこうとか、いろいろなことになって、子供を産む若い世代に圧迫要因になっている。そのことを国としてあるいは自治体として政治が取り除いていって、本当に健やかな子供たちがたくさん日本の社会で幸福追求ができるような条件を、学校としてあるいは教育の分野としてどうできるかということが大変大きな課題だろうと思うんです。  ですから、我々は、夢をできるだけ大きく持って四百三十兆円のうちわずかほんの〇・〇一%かそこらということだけではやっぱりまずいので、今後の十カ年戦略の中では教育が大きく伸びるようなものを、そうした公共投資の基盤的な問題として教育が大きな比重を占めるような体制にしていく必要があるだろうと思う。そのためには、まず大きく要求していかなきゃだめだろうと思うんですね。このことについて、文部大臣再度御答弁いただきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 小林先生のそういう教育にかける情熱あるいは教育についての哲学については、私は一〇〇%賛成でございます。  ただ、そうした先生の情熱や夢やあるいは哲学、私も同様のものを持っているつもりですけれども、それを実現するためには、もちろん教育・イズ・マネーではないけれども、しかし必要なお金がなければ、必要な予算を組むことができなければ、夢を追うための準備すら整えることができないという実態がございます。  このような予算編成が平成四年度に比べて平成五年度がどういう姿になるだろうか、また平成六年は五年に比べてどうなるか。これが微増、微減を繰り返すようなことをやり続けていると、結局は二十一世紀を支える立派な日本人をつくり上げることができなくなるという結論に到達することは火を見るよりも明らかであって、大蔵省の方々も傍聴していただいておりますが、その点は十二分に御理解をいただいているのは間違いないわけで、そういう共通の二十一世紀、二十二世紀に向かってのどういう人づくりをやるかということについては、やっぱり私どもも先生おっしゃったとおり、できるだけ夢を描きたいですね。  私は、甲子園でもややそれに類するようなごあいさつをしてしまったわけですけれども、やっぱり夢とかあこがれとか、そういうものを持たない人生、そういうものを持つことができない少年少女では、これは本当の幸せとは言えないわけで、我々もまた日本人がすばらしく成長、今のお子さんたちがすばらしく成長するようにどういう夢を描くかということをもっともっと考えなければなりませんし、夢を追うための準備として基本のものは整えていかなければならないと思って、先生の哲学に全面賛成をしながら、遠い道ではあるかもしれないが、難しい道であるかもしれないが、懸命に歩いて登っていきたいと思っております。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 どうもありがとうございました。以上で終わります。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 会田であります。  義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案が提案されて、大臣から趣旨説明され、本日の審議をもって終了させる、こういう予定になっております。この機会に、これと関連をいたしまして幾つかの点で御質問申し上げますから、質問の方も簡潔にいたしますので、答弁の方も前段部分は簡潔にお願いしたい、こう思います。  一つは、この法律の一部改正に伴って、この法律が出発した当時の経過と目的というものが一体どのようなものであったかということを私は再認識しておく必要があると思ってお尋ねするわけであります。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 申すまでもなく、義務教育につきまして教育の機会均等と教育水準の維持向上を図ることは国の重要な責務であるわけでございます。このことから、国は義務教育について義務教育無償の原則にのっとり、国民のすべてに対しその妥当な規模と内容を保障するため、国が必要な経費を負担することにより教育の機会均等とその水準の維持向上とを図ることを目的といたしまして、昭和二十七年に義務教育費国庫負担法を制定いたしまして、義務教育に必要な経費について国庫負担をしてまいっているところでございます。  この制度のもとにおきまして、国としましては教職員の給与費を負担してまいっているわけでございますが、そのときどきにおける地方の財政状況や現職の教職員との関連性等を考慮いたしまして、共済費でありますとか児童手当等必要な経費について国庫負担してまいっているところでございます。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 この法律案は、もう大臣もご承知だと思いますが、議員立法だったんですね。それはもちろん各地方公共団体あるいは父母、そういうものの切なる要請に基づいて議員がこの法律を出発させていったという経緯があるんです。だから、このときの最大の理念といいましょうか、目的といいましょうか、義務教育無償という憲法の原則、それに伴って日本国じゅうどこでも、教育の機会均等という立場から、いわゆる教育水準を向上させるためにどうしても必要な措置として提起されてきたものと思います。その理念というものは私は今もって変わっていないものと思いますが、どう思いますか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) いわゆる財政的な事情というのは変わったと思いますね。つまり、地方自治体に財政力がなくて、教育をいわばかなり地方分権的な色彩の強いものとして地方公務員に位置づけた場合に、これでは地方自治体が学校の先生方の給与を十分払うことができないおそれがあるから国庫がきちんと半額を負担しなければならない。それをまた教職員の給与費だけでなくてほかのものもいろいろと積み上げていったというのは、当時の財政的な事情、地方と国の関係に基づいていたことは間違いないと思います。  しかし、会田先生おっしゃったとおり、こういう制度は、日本が世界に誇るべき義務教育のあり方、均一な教育というものをどこにいても受けることができるということが今日の経済大国日本をつくり上げた原動力だったということを考えますと、まさにこの日本の義務教育というのは背骨がしっかりしているというのか、とにかくがっちりとした骨格を持っている。その骨格が私はこの義務教育費国庫負担制度なんだろうと思っておりまして、それを私どもが義務教育費国庫負担制度に抱いている理念と考えるならば、その理念は発足当時から今日まで何ら変化していない、こう思います。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 それでは、この法律が制定されて以来、一部改正という形で補てんをされてきた年代まである。しかし、ある年代が来ますと、この法律の中身を一つずつ他に移すという傾向が出てまいりました。こういう推移についてどのような所見を持っているか、ひとつお伺いいたします。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) それは、正直申し上げて、地方にも財政力がついてきたという点、国と地方のあり方ということについては、行財政改革という観点からもあるいは地方の時代という観点からもさまざまな見直しか続いている中で、とにかくがっちりとした骨格はこれで守れる。これこれのものは地方に任せて独自色を出しても何とかいいのかなという、そういういろいろな考え方があって、確かに先生おっしゃるように、項目がふえてきたものが、またこの山を越して減っていって今回は追加費用がいと、こういうことだろうと思いますが、骨格は守れ、そういう中で国と地方のあり方を考えようと。  ただ、先ほど小林先生に対してお答え申し上げたように、そこに文部省予算の編成のための知恵というのか、工夫というのか、そういう事情が加わっていることは私は否定いたしません。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 これはもちろん一つの山を越して改正された経過というのは、旅費と教材費の問題、それから恩給費、退職年金、退職一時金、そして今度の共済費の追加費用の問題と、こう出てきています。なるほど、これは各地方に任せてみても、一番目の旅費と教材費の部分を除いては、これは国庫負担制度の中身のときと変わらないで維持されている。それは事実であります。しかし、同僚の小林委員がおっしゃったように、旅費と教材費についてはどうかといったら、これは見直してみなけりゃならないと私は思っている一人でありますから、その点について自治省に見解をひとつ、来ていると思いますから、お伺いしていきたい。  平成三年の「文部時報」の九月号、「教材の整借に対する財政措置について」といって、自治省財政局交付税課課長補佐の岡本さんが書いております。わかりやすく書いております。  この第一点は、「国は、新学習指導要領に対応すべく、義務教育諸学校の教材品目の基準を見直し、新しい「標準教材品目」基準を作成」いたしました。標準教材品目基準を作成して、この中で特に、「今回の教材基準を満たすためには、今後一〇年間で全国で、約八〇〇〇億円」の経費が必要になります。単年度ごとに一〇%ずつふやしていくんですと、こう説明されているんです。  全国三千二百三十八の市町村、もちろんこれは自治省がはっきりとしているとおり、財政力にばらつきがあることははっきりしています。ここで、「しかしながら」と、こうあるんです。ここが大事なところなんです。「児童・生徒が、どの地域に住んでいようとも、同じ水準の教育を受けることができるようにするためには、全国の市町村が、基準どおりの教材品目を購入するための財源措置を行う必要がある。」、こう言っているんですね。これは前段の八千億の説明と同じですね。これは全く同感です。  そこで、お伺いしたいのは、国庫負担と異なり、その使途を特定されない一般財源でしょう、そうは言っても。だから、この「しかしながら」というところを非常に強調しているんですね。一般財源であるために、その交付額決定のための積算基礎、これは各地方公共団体に特定の財政支出を強制するものではないんですね。こうもおっしゃっています。そういう性格のものでないんですとおっしゃっているわけです。そして、「しかしながら」云々と、また先ほどの子供の問題が出ているんです。そうすると、この三千二百三十八市町村の自治体の取り組み方によっては旅費と教材費、とりわけ教材費というものが、目標が設定されながら、現実にはそのときどきの自治体の政策選択によって浮き沈みするんですね。こうもおっしゃっています。これは私がおっしゃっているんじゃないんです、とおっしゃっています。  そこで、お尋ねしたいのは、これほど明確に自治省の考え方がはっきりしているんだが、実際に三千二百三十八の自治体を見たら、この教材費というのがどういう傾向になっているか、聞かせてください。

田村政志自治省財政局交付税課長

○説明員(田村政志君) 先生御指摘の旅費、教材費について交付税の措置額と各地方団体の予算額がどうなっておるかということでございますが、これは文部省の方でそういった調査をされておりまして、文部省を通じまして私どもも毎年度単位費用を改定する際に実態がどうなっているかということを見ながら、その単位費用の改定に当たっているわけでございます。  今先生の方から御指摘ありましたように、交付税そのものは一般財源でございますが、私ども基準財政需要額の算定、そして具体的に単位費用の策定に当たりまして、各団体にその考え方がわかるように明示をしておりますので、予算編成に当たりましてそれを一つの指針としながらある程度、文部省の基準もございます、そして私どもの単位費用の数字も明示されているわけでございますので、各団体それを照らし合わせながら、そして各団体の実情に応じた形で適切な予算措置がされるものというふうに考えております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 要するに、積算単価を決めて、交付税総額できちっとして、決定をして各自治体におろしますね。おろしましても強制力を持たない性格のものだから、子供の教育というところの関心の度合いで浮かんだり沈んだりが出てきているんです。出てきているんですよ。だから、それは出てきているところはいいんですよ、プラスになっているところは。先ほど文部省の局長がプラス三十四億になったと。なるほど、三十四億足されればだんだん大きくなる、こう見るけれども、実際に、私のは正確ではありませんけれども、五十九年から六十年、六十一年、六十二年、六十三年、元年と、単年度ごとに教材費というのは一〇%減、二〇%減、三〇%減という町村があるんです。市もあるんです。  だから、こういう現実を見ていきますと、私は自治省にその次にお尋ねしたいんだけれども、強制的な性格を持たない交付金、しかし一方で、しかしながら国の基本となる教育はどこの地域でも大事なんですよということを訴えて願っているんだが、現実にこういう傾向にありますというから、自治省そのものが正確な調査をして私はつかむ必要があるんではないか、こう思うから、自治省は調査をしているんですかというのをその次に聞きたいんです。

田村政志自治省財政局交付税課長

○説明員(田村政志君) 先ほども申し上げましたように、単位費用をつくる際に各所管省庁からいろいろ資料をいただいておりまして、それで実績と申しますか、予算措置額と単位費用、基準財政需要額の関係を私どもも十分見ながらつくっているわけでございます。この教材費につきましては、文部省の方とも御相談しながらやっております。  ただ、実態と乖離があるではないかという御指摘でございますが、交付税の性格そのものが、先生もう御存じのように、使途制限をしてはならないという性格でございますので、私ども単位費用を通じながら、やはり各地方団体に、まあ各市町村長にいたしましても子供の教育のための教材費の充実というのは、それは重々御存じだろうと思いますから、その辺を所管の文部省とも御相談しながら、徹底されるように、趣旨を尊重していい教育をしていただくようにこれからもしていきたいと思っております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 もう一点だけ自治省にお尋ねしておきますが、平成三年度から整備計画で毎年一〇%ずつ十カ年で八千億、これを交付税措置をしていくということで明らかにして出発しましたね。しかし、実際に教材費が一般財源化された以降、そういう大変へこんでいるような市町村に対してどのような打つ手があるんだろうかというのを聞きたいんです、最後でありますけれども。やっぱりこの文章どおりですか。

田村政志自治省財政局交付税課長

○説明員(田村政志君) 先生の御要請も十分わかるわけでございますが、地方交付税を所管している立場の私どもとしては、地方交付税の性格上おのずから限度があるということでございます。ただ、一般財源でございますから、どう使うかということにつきましては、やはり所管省庁で教育の重要性について十分各地方団体に指導していただくということではなかろうかと思っております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 これはひとつ、自治省としてもやっぱり慎重に、大変な課題だという認識の上に立って、今後とも指導を強化してほしいと思うんです。そうしないと、一般財源化しちゃったためにそういう自治体が出てくるというのは、その自治体に住む子供たちがいるということなんですから、そうするとこの国庫負担法の目的からいって、じゃ果たしてどうなのかということになったら、それはもう自分の自治体の首長と議員の問題ですと言って逃げられるというんであれば、子供には全くそれは困ったものでございますから、その点の御指導というものをこれから親切丁寧に実はやってほしいなと思うんです。  これは、教材費と旅費が一般財源化するときにもこの議論になっているんです。必ず一般財源化していくとそういう傾向が出るよ、これはもう自治体によってその格差が出てくるよと。それをどのように補てんするかということについて考えていかないと、この負担法そのものの法律の趣旨、目的、理念から遠ざかってしまうというようなことが申し上げられておりますから、あえてお伺いしたわけなんで、私も打つ手はないと思うんですけれども、そこは自治省でありますから、打つ手はあるんだろうと思いますから、ひとつよろしくお願いします。私はないですよ。しかし、自治省なら必ずある、それはぜひ心して取り組んでほしいとお願いしておきます。自治省、ありがとうございました。  さて、これと関連をいたしまして文部省にお尋ねいたします。今も自治省にお尋ねしたんですが、教材費の問題について調査済みですか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 教材費の件に関しましては、先ほど来数字も挙げて御説明いたしておりますように、地方財政措置を背景として各地方公共団体においてどの程度予算化しているか、また対前年度との関係でどのような状況になっているか等につきましては逐一調査をしているところでございます。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 それでは、もう一つこれと関連をして、標準教材品目基準というのは、これは各都道府県に指導済みなんですね。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) この品目について定めましたときにもちろん地方公共団体に通知をいたし、また冊子にしたものを各地方において手に入りやすい形で提供しているところでございます。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 文部省が一定の調査をしておおよその点が集約されているということでありますから、後ほどで結構でありますから、その資料をぜひいただきたいと思いますが、いかがなものですか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 先ほど御答弁しました範囲内で資料を提出することにつきまして、委員長あるいは理事との関係においてそういう方向でございましたら、私どもとしては異存はございません。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 じや、後ほどよろしくお願いしたいと思います。これは非常に大事な問題でありますので、特に国土庁も来ているようでありますから国土庁にも申し上げておきますが、均衡ある国土発展を目指すというような四全総の大目標を掲げて今日まで国土庁は取り組んでいる。しかし、現実には財政力の弱いところは一般財源化すれば、そのときそのときの政策の選択によって実際はこういうものに影響を及ぼすということだけは確かでありますから、その点はひとつ気にとめておいてもらいたい、こう思います。  私はなぜこの一般財源化の問題で言うかというと、強制力を持たないものだから、これは自治省も実は逃げているところがあるんですね。例えば一時あったでしょう、国家公務員の賃金に比べて地方公務員は高過ぎる、ラスパイレス一〇〇以上のところは是正しなさいといって、もうこれは指定をして是正してきましたね。しかし、そのことについてきょうさわるつもりはありません。私はそのときにも自治大臣に申し上げたんですが、どうして一〇〇以下のところにさわらないんですか、一〇〇以下のところに。一〇〇以上のところにさわるんだったら一〇〇以下のところにもさわってみたらどうですか。あなたの町村は、自治体は自治省が算定するラスパイレスでいくと八八しかありません、七六しかありません、したがってこれを五カ年計画で五ぐらいずつ上げて一〇〇にしなきゃいけないでしょうなんということは絶対に言わないんです。  これは決算委員会で厚生大臣にも申し上げました。福祉十カ年計画でこれからマンパワーを確立してやっていくんだ、こういっていろいろ示しました。そして、私はその中の一例を示しました。  ホームヘルパーというものを十万人にするそうですけれども、今いるホームヘルパーの身分と待遇というのはどうなっているんですと聞いてみたんです。そうしたら国は、二種類ありまして、百五十五万と百三十六万と二通りありますから、それを交付して、これにプラスして市町村がやっているんですと、聞こえはいいんです。しかし、私はみずから実態調査をもとにしてやりました。どうしてそれでは一カ月六万円の人がいるんですか、一カ月八万円の人がいるんですか、九万円の人がいるんですか。全国平均にして十二万円という人、どうしてそういう数字が出るんですかと聞いたら、これも強制力を持たないためにこうなっているんだと。これまた中央で議論することと地方の自治体ではこれぐらいの差があるんだという例なんです。  したがって、今申し上げました教材費の問題というのも、これは決しておろそかにできない問題でありますから、自治省にもお願いしたわけなんで、文部省としても調査をして、なおかつ丁寧に各自治体を指導してほしい、こう思います。  実際に北海道の例を私は言いますと、五十九年を一〇〇とすると、もう既に六十年度、これが改正された時点ではや五三までダウンしたところがあるんですよ。五三、六三、七八、八〇。ところが、一方では一二〇、一三〇、一番高いところで一七〇というとろもある。こんなにばらつきが出てしまう。何で北海道も言うんだなんてしかられるから、我が福島県も言います。こういうふうに顕著に出ちゃうんです。そこをひとつお願いしておきたいんです、この一般財源化という問題について。  これは旅費も同様ですよ。一般財源化されたことによって教員一人当たりの旅費というものがふえたのか減ったのか、果たして一人一人の教職員にそれでは旅費というものが保障されてきているのかどうかということになりますと、またここに問題が出てくる。また全国で格差があるんです。  だから、国で言う、国と地方の役割分担、きれいな言葉ですけれども、実際はこの国庫負担法の目的からいうと財政力の少ない地方自治体は非常に危険なんです。そういう側面もあるということをひとつ御承知願って、御認識願って、この問題について今後のことについて私は次にお伺いしたいと思います。  旅費だ、教材費だ、恩給だ、共済組合費だ、退職一時金だ、年金だと、だんだんふえてきて、今度はここに来ました。この法律の基本的な目的を守るためには、もうこの辺できちっと私は位置づけていいんじゃないかと思うんですが、今後の見通しのことを考えると大変危機感を持つ一人なんです。これは日本の義務教育にとって大変だなという気持ちを持っている一人なんですけれども、この辺でひとつ文部大臣、御所見を承っておきたい。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) それは先ほども申し上げましたように、義務教育費国庫負担制度というものは我が国の義務教育の背骨あるいは中心となる骨格というものを絶対に崩させない、骨格を確実に守っていくということのためにある制度だ、このように考えておりまして、そういう観点からいろいろな見直しをいたしましたが、まあこれが骨格であるという部分に、例えば先ほど話に出ました事務職員、栄養職員も基幹的な職員でございますから、そうした方々を義務教育費国庫負担制度から外すなどということはいわば骨格をむしばませるような話だと思っております。そういう観点で申し上げればいわゆる工夫の余地というのはもうほとんどなくなりつつあるのではありますまいかと考えております。  なお、ちょっと聞かれもしないのに答弁をして申しわけありませんが、先ほど先生が旅費、教材費のことをおっしゃったことはよくわかっております。先般、衆議院の文教委員会のこの法案の質疑のときに、どなたかの質問の中で、いわゆる教育関係の基準財政需要額を分母に置いて実質に支出した、使ったお金を分子にとった場合に、都道府県単位では一を切るところもあるようだと、これは建物関係を入れる場合と入れない場合というような仕分けもしておられましたが、市町村で言うとこれはまたある意味でいえば超過負担なのかもわかりませんが、一・七とか一・八というような数字もありますよというような形で、そういうばらつきについての問題点の御指摘があって、なるほどそのような実態がと、私もさらに勉強してみなければいけないと思いました。  よく官庁間では、一般財源化するということは、例えば旅費、教材費を一般財源化するということは文部省予算の中からは消えるわけですけれども、それはまるで何か権益がよそへ移動するかのようなことを官界では話題にする気風がゼロとし得ないと思います。私は、そういう考え方は国民のためにならないわけで、例えば旅費とか教材費というものをいわば地方にお任せをすることになったとしても、どのような旅費の使われ方をしておるのか、どの程度の教材費がどのように使われていてどのような教育がされているかということはあくまでも文部省の責任の範囲内だと思っておりますから、先ほどからの御指摘のような問題については十二分に精査をしてまいりたいと思います。  理振法というものも、この法律も一時は予算がどんどん減って、これじゃ理振法という法律の意味がないだろうと。理振法と申し上げますのは、御承知のように理科及び算数、数学振興法のようなものですから、こちらの方も十二年計画を小学校でスタートさせましたから、来年から中学、その後高校となって、この理振法の運用の充実を図るというのもこの教材の問題については有意義であろうかと思っております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 先ほども申し上げましたが、教材費の問題について基準というものを作成して各都道府県、自治体に配付をしているということでありますから、教材費問題についてはこの十年、残り八年というのは非常に大事になってきているところでありますから、ひとつ御指導のほどをよろしくお願いしたい、こう思います。  もちろん、このままこの法律のもとでいきますと事務職員と栄養職員の問題というのが頭にくる一つでありますので、その点については文部大臣から再三にわたって、この制度の根幹というものを崩すことのないようにやっていきますと、こういう決意のほどを聞いておりますから、ぜひよろしくお願いしたい、こう思います。とりわけ、平成四年度の教育予算を見ますと、文部省予算の下降線というところに歯どめがかかって上がり始めたところでありますから、その点については敬意を表しますが、今後ともそういう点も含めましてぜひよろしくお願いしたい、こう考えております。  それではその次に、事務職員の配置率というのは全国的にどのぐらいになっているんですか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 事務職員につきまして、これは県費負担職員に限るわけでございますけれども、定数上の措置といたしましての配置率は九六・四%でございます。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 それでは、学校教育法二十八条第一項ただし書きというのはいつの時点で外れるものでしょうね。これはもう内々検討しているのでございますか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) このただし書きでは、「教頭又は事務職員を置かないことができる。」というふうに書いてあるわけでございますけれども、ここで言っております「特別の事情」という条件を付しているわけでございます。この「特別の事情」と申しますのは、極めて小規模な学校あるいは地域的な事情等で適当な者を採用できないような場合を想定したものでございます。この規定下ではございますけれども、文部省としましては累次の改善にわたり教頭と事務職員定数の改善を図ってきたところであります。このことは先生も十分御承知だと思います。これらの教職員につきましては、極めて小規模な学校を除きましてはぼ全校配置になっているところでございます。  現段階におきまして、その極めて小規模な学校を含めまして全学校に事務職員等を配置するということにつきましては、他の職種とのバランスでありますとかあるいは優先順位あるいは財政状況等考慮すべき問題がいろいろ多いわけでございまして、慎重な検討が必要であると考えているところでございまして、ただし書きを削除するということは現段階では考えていないところでございます。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 大体九六%以上配置されている、その上に学校の統廃合が進んで規模の大きい学校がふえてきている、そういう意味ではもう事務職員も複数配置をしなきゃならない学校があるんではないか。こういうような情勢になってきているときでありますから、これは教職員定数増の計画と関連をいたしまして、今日まで第五次、高校は第四次定数改善計画というものが完結をして本年度は調査検討に入るという時期でございますから、どうぞその点十二分に加味をして検討をつけ加えてほしいという意見を申し上げておきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、次に移らせていただきますが、その一つは、平成四年度の文部省予算の中で、特に高等教育にかかわって大変力を入れるようになってきたということで、これは喜ばしい限りだと、こう思っているところなんです。したがって、これと関連をいたしましてお聞きしたいのは、一体国立大学とか大学院とかというものの適正な配置というのはどうあるべきなのかということをつくづく感じている一人なんですよ。  そこで、前段に国土庁からお伺いいたします。  四全総の施策の中で、東京一極集中を是正してとにかく均衡ある国土発展に寄与しなければいけないという大目標を掲げました。この四全総の方針と高等教育との関係でどのようにお考えになっているのかということをひとつお聞きしたいと思います。

高津定弘国土庁大都市圏整備局計画官

○説明員(高津定弘君) 大学等の適正配置の推進ということの件でございますが、第四次全国総合開発計画におきましては、「地方圏に重点を置いた高等教育機関の整備のための施策を講じる。」こととかとなっておりまして、これは国土の均衡ある発展を図る観点から大学等の適正配置を一層これから進めていくことが重要であるというふうに考えております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 特に今、国立大学、これは私学も同じでありますけれども、各都道府県にとりましてはこの四全総が出て以来産学行の一角、連携、そして県政の施策の中に生かしていくということが非常に強く打ち出されてきましたね。これはもちろん産業基盤整備、農業基盤整備、工業基盤整備、生活基盤整備というようなことで、大変行政と大学と産業界の連携というのが密になってきたんですね。このことを踏まえていかないと均衡ある国土発展がなかなか難しいんじゃないかという気持ちがあるものですからここでお聞きしたわけであります。  具体的に文部省に今度はお尋ねいたしますが、そういう意味で大学の果たす役割というのは非常に地方にとって大きくなってきておりますから、国立大学が、これは学部を含めて一括して国立大学と言ってしまいますが、学部を含めて地域の要請にこたえられるように実は適正に配置されているだろうかということを文部省として検証してみたことがありますか。

前畑安宏文部省高等教育局長

○政府委員(前畑安宏君) 学部を含めてというお話になりますと、これはいわゆる専門分野別の地域配置ということになるわけでありますが、かねてからいろんな機会にそういった全国的な大学の配置と専門分野を含めた配置というものを検討すべきではないかという御意見もちょうだいいたしております。しかしながら、具体に専門分野別というところまで踏み込んで物を考えますと、そのときどきの人材に対する需要の問題であったり、それが数年たつと人材需要が動いたりいたしますので、なかなか難しい問題がございます。私どもの方では、今御指摘の分野別まで踏み込んで全国的な配置ということは、これは固定的に考えるのは必ずしも適当ではない、このように考えております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 先ほど私が国土庁の方に申し上げたとおり、均衡ある国土発展ということを目指して行政と大学とそれから産業の連係プレーというのは非常に今ニーズも大きくなってきたし、期待も大きい、成果も上がっている。こういう状況の中にあって、もう一度見直してみる必要があるんじゃないかということで、私は見直してみました。それは文部省が見直したんでないから正確でない分野もあると思いますが、一例申し上げます。  四十七都道府県に国立大学があって、自然科学系統のない都道府県というのは実は三県ございます。どうしてこういう結果になっちゃったのかなと私も不思議でならない一人なんですけれども、三県あるんです。私が見た範囲ではですよ、ないんです。自然科学も社会科学も人文科学もトータル的に平均してあるところ、それから特色を生かしてその地域の要請にこたえるようにでき上がっているところ、全くこのことにさわられないところとあるんですね。なるほどそうかなと、こうお思いなんでしょうが、そうではありませんというなら、そのように答えてほしい。

前畑安宏文部省高等教育局長

○政府委員(前畑安宏君) 国立大学というものを大変評価していただいて、まことに設置者の事務を担当する者としてありがたい限りでございますが、現在のように国公私立の大学がそれぞれボーダレスに近いような状況になっているときに、私ども高等教育行政をお世話する立場としては国公私立というものをやはり全体として考えながら進めなければいけない、このように思っております。  今先生の御指摘の三県という問題につきましては、ここにおける国立大学のこれまでの歴史的な経緯等もあってそのようになっておることではありますが、現時点で、先ほど来当委員会でも御議論があっておりますように、国の行財政事情等を考えれば、国立大学だけで我が国の地域にそれぞれワンセットずつ高等教育機関を整備をしていくということについてはなかなか難しい問題があることを御理解いただきたいと思います。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 それじゃ、ちょっとお尋ねいたしますが、これは文部省の統計で明らかになっているんですけれども、昭和三十年度、国立は七十二、公立が三十四、私立が百二十二あったんですね。ところが、昭和六十三年度、国立が七十二が九十五、公立が三十四が三十八、私立が百二十二が三百五十七。平成二年度は九十六、三十九、三百七十二。ふえているんですよ。これは短大も同様に、微々たるでありますがふえているんですね。ふえてるんです、よくそう言いますけれども。それならば、私は思うのは、例えばその地方にあって今大学が地域のためにこたえなければならないというニーズが高い、あるいは必要性があると判断されるような地域に当然検討を加えたっていいんではないか、私はこう思うから尋ねているんです。  例えば一例、私の県で言います。福島県で言いますよ。これは、どこからいったって国立大学の入学定員数は何と千を超しません。九百六十かな。九百六十、これは東北で最低ですよ。ところが、鉱工業生産高でいってみましょうか。私は余り他と比べることは好みませんけれども、これは福島県はもう高いんですよ。一とか二位という言葉は使わないが、高いんです。他の分野だって同様なんですよ。三全総、四全総ができて以来、関東その他から工場というのは物すごく入ってきている。これは当然、技術立県を目指すという県政の目標があってやっていることでありますから、大変入ってきているんです。この工場の、企業の入ってきている数でいったら、東北の二分の一は今福島県に集中しているでしょう。  しかし、こういう企業人からいったって、こたえることはできないんですね、地元にその系統の学部ありませんから、自然科学全くなしでありますから。これは私は財政云々ばかりではないと言うんだな。これは文部省自体ばかり責めるという考え方はありませんよ。私自身みずからこれは反省しなきゃならぬことだなとつくづく思っています。しかし、全国を見渡すと福島県のようなのが三県、私の目につきます。非常に密度の高いところ、密度の低いところ、まことにそれでは均衡ある国土発展を目指すという意味では私はうまくいかぬと思いますよ。  だから、その点について、国立大学、大学院というものはそれぞれ適正配置というものについてやっぱり見直して、それなりの手当てをしなきゃならぬ時期に来ているんじゃないですかという意見を申し上げて、余りこの数字細かく言うのも変でありますから、ひとつ大臣から御所見を承っておきたいし、局長にも承りたい。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 逆に質問してよろしいでしょうか。私は資料を持っておりませんので、福島県の大学進学率はどの程度であるかということと、いわゆる福島県の地域収容率ですね。  先ほど前畑局長が申し上げましたように、もちろん私は、国立大学についても義務教育と同じで、先ほど先生お話しされて、国立九十六、公立三十九、私立三百七十二という数字をおっしゃったけれども、私は、義務教育のときに申し上げたときと同じように、国立大学背骨論というものは考えているんですよ。やっぱり国立大学が背骨として高等教育の世界にあるべきだという感覚は強く持っております。  そういう面はありますけれども、ただ、我が国の高等教育ということを考えますと、国公私を問わず、それが一体となってどういう数字を示しているのかなということを考えますと、福島県における地域収容率、すなわち、あれは福島県で高校を卒業される方を分母として、福島県内の大学に入学される方を分子とするのかな、は幾つぐらいなのか。今、後ろに聞いてもいいんですけれども、どんなものですか。——先生のおっしゃることは私はよくわかるわけです。数字が相当低いですね。だから福島には大学が少ないですね、私立を含めて。ということですと、先ほど先生が国土庁にも御質問されましたように、そういう偏りがあるということは確かに考えていかなければならないと思っております。  ただ私は、私見を申し上げれば、前畑局長が答弁いたしましたように、この地域収容力あるいは収容率という感覚が、概念がわりかし重要ではないだろうか。もちろん、国立のことも頭に入れなければなりませんけれども、福島に一体どの程度の大学があって、どの程度の大学生が収容されているかということを考えることは比較的重要ではないかと先生の御発言を聞いて思っておりました。  例えば私の地元なんというものは大学だらけでございまして、私の事務所の前に東大があると言うと怒られるので、東大の前に私の事務所があるわけですが、大学だらけの文京区でございます。そういうことで、これから本郷通りも相当物流が盛んになって、込んで、排気ガスがすごくて、そういうところで勉強することがどうかという議論もあるわけです。とするならば、猪苗代湖畔で磐梯山でも眺めながら、押立温泉のあたりで勉強する方がはるかに勉学の環境としてはいいということを考えれば、これから大学の再配置というようなこともいずれ考えていった方がいいんではないだろうか。そういうときに、先生がおっしゃっているような問題の根本的な解決も場合によってはあり得るような気がするわけで、この後、国立学校設置法並びに特会の法律をお願いすることになりますので、そういうときにまた大いに議論していただければありがたいなと思います。

前畑安宏文部省高等教育局長

○政府委員(前畑安宏君) 事実関係について補足をさせていただきます。  確かに、先生御指摘のように国立大学の数は若干ふえておりますが、最近ふえておりますのは、一つは国立の共同利用の研究所をネットワークいたしました総合研究大学院大学であるとか、あるいは北陸と奈良につくりました先端科学技術大学院大学であるとか、そういったごく限られた分野における必要性の高いものということで対処をしておるところでございます。  なお、福島県におきましては、先生御指摘のように、福島大学には理工系はございませんが、御案内のとおり、いわき明星大学には理工学部もございます。ほかにも奥羽大学、郡山女子大学、福島県立医科大学というのがございますし、また伺いますと、福島県の方では会津に情報学部を設置するという計画もあるように伺っております。  私どもとしては、国公私立全体としての適正な配置というようなことも念頭に置く必要があろうか、このように考えております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 それはそうですよ。私学で言ったら、いわきにもあるし郡山にもあるしと言ったら、それはありますよ。それは公立て言ったら、福島に医学はあるし、会津に今度情報学部ができますよ。  私が言っているのは、そういうことではないんです。私学が高等教育に果たしている役割なんということも十二分に承知の上で聞いているんです。日本の高等教育というのはもう私学におんぶしていると言っても差し支えないんです。四年制大学で言ったら、もう七五%というのは私学でしょう。私はそこは承知をして、わきに置いてただ一例を、大学だったら適正配置ということで見直しをしてみたっていいんじゃないですか、こう言っているわけなんですよ。それはなぜ言うかというと、税金は福島県民だからといって安いわけないですよ。同じです。稼ぐのも同じです。余計に稼いでいるかもしれませんよ。しかし、子供を学校に上げたいというときに、自分の県にあるのとないとでは全然違いますよ。少なくとも高等教育を公正な、適正な配置をしていくというのだったら、これからの国土のあり方、つくり方という方針とあわせて高等教育の方針も見直さなければならないんじゃないですか、こう私は言っているわけです。  福島県の広さなんというのは四国の広さですよ。いわきにあるからなんて言われたぐらいで、どうにもなりませんよ。しかし、それでも待ち切れないから私学を誘致した。そうなっているんです。なかなか文部省がおかたいから、じゃ、公立て、せめて企業の立地に合うように、子供の要望に合うように会津に公立大学をつくるということも出てきた。しかし私は、そういう意味でいえば、国立大学だって、一例を言えば、福島大学に自然科学系の学部だってつくるということを見直すことはそんなに難しい問題ではないのではないかと思っているんです。だから聞いているんですよ。どうしても高等教育局が何とも返事しょうがないというのであれば、この次、総理に直接お伺いしますよ。福島ばかりではないんです。私がさっき言ったように三県あるんだから、全くその点では疎外されているんだから。私は逆に疎外と言いますよ、その意味では。それは直接お尋ねしてみますよ、この問題について、データをそっくりそろえまして。  しかし、それを言ったのでは意味がないから、これから文部省でも、こういう意味で見方を変えて四全総との絡みでひとつ検討してみる必要がありませんかと、ここに私は結論を置いているんだ。だから、国土庁にも来てもらったんです。書いてあることは立派。言うことも立派。それじゃ、中身を伴うように総合連絡調整をしてやってくれたらいかがなものですか、こういうことなんです。これは産業界の要請でもあるんですよ。そういうことでお尋ねしたわけです。どうぞよろしくお願いいたします。

前畑安宏文部省高等教育局長

○政府委員(前畑安宏君) 御趣旨のほどは十分承らせていただきました。  ただ、私どもとしては、国立、公立そして私立それぞれがそれぞれの役割を果たして均衡ある発展を図るということが重要であると考えております。御案内のとおり、最近は地域振興という観点からの大学設置というのが各自治体でも推進をされております。それぞれの地域における振興ということについて各自治体が公立大学の設置を推進していただくというのは大変ありがたいことである、このように考えております。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 それでは最後に、国会の、いわゆる議員会館の隣組の話をちょっとお尋ねしますから、見解、所見などあったら聞かせてください。  それは、東京都千代田区教育委員会が発行している「二十一世紀へのかけはし 区立幼稚園、小・中学校の「適正規模・適正配置」をめざして」という広報を見ました。そこで、大臣も御承知だと思いますが、永田町小学校の規模というのは大体二百四十人なんですね。小学校でいったら適正規模に近い。私の希望からいったら理想的な学校。私から言わせればですよ。とりわけ、ここで文部省が指定をしているのは大変ユニークで、なおかつ東京都から歓迎されている学級もあるんですね。いわゆる帰国子女の教育学級、今や大人さえ来て学んでいるという話を聞きました。こういうようなところでございますから、どうして平成五年四月一日からこういう特色のある学校というものをなくすんだろうかということをひとつ感想を聞かせてください。  それからもう一つは、これは局長で結構でございます。東京は今や統廃合しようとしていますね。例えば、十四校ある小学校を八つにする、五校ある中学校を三校にする。これは幼稚園も同様ですね。今非常に規模を大きくしていこうとかかっているようですね。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今のは千代田区の数字ですね。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 永田町小学校、千代田区の問題ですよ。今や、全国的には規模の大きいところが反省に入って、標準規模的なものを追いかけていこうという動きになっていますね。こういうところについての所見。  それからもう一つは、これから都会で学校を統合するとなると、たちまち大きなビルをつくるんだろうと思う。一体小学校というのは、ビルは通常何階までを文部省として好ましいと見ているんですか。そういう指針はおありだと思うんですよ。例えば、十階でも十五階でもいいなどという考え方は私はないと思うから、その点についてどのような考え方があるか参考に聞かせてほしい。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 永田町小学校のPTAの方々が私をお訪ねになりまして、いろいろとお話を承ったこともございます。ただ、いわゆる衆議院でいいます東京第一区、千代田、港、新宿、そして私の選挙区である第八区、台東区、文京区、中央区という都心の二つの衆議院の選挙区が人口急減という、これは土地問題もありました。相続税、固定資産税の問題もありました。地上げの問題もありました。オフィス需要の問題もありました。いろいろありまして、まさにドーナツ化現象のドーナツの輪っかの真ん中ということで、ふるさとが次々とビル化して破壊されていく悲しいさまに置かれてしまっていることは、私どもの努力不足もあったし、日本の政治、行政の一つの宿命かと思いますが、欠陥を露呈したものと思い、みずからの選挙区の将来を憂えますと同時に、同様の状況に置かれております東京第一区の将来を考えますと、まことに夜眠ることができないようなそんな思いがいたすわけです。それは地域コミュニティーが失われていくという悲しい状況があるからでございます。  そうした中で、当然私の選挙区の方でも学校の統廃合の問題というのは常に大きな議論を呼びまして、しかし結局は地方自治体の区の判断、それは当然区議会の判断であり、また区長の判断であり、区民の皆さんもそれに加わって議論をして最終的に結論を下していって、むしろ災い転じて福となすという言い方はどうかと思いますが、そういう統廃合の中で、先ほど私が申し上げたような超インテリジェントスクールのようなものが誕生していっているといういきさつもありますので、これは千代田区民の運動があることも聞いております。千代田区民、千代田区議会、千代田区長、そうしたところで大いに議論をして決定すべきことではないだろうか、こう考えております。  なお、帰国子女教育という特色を持っているという点については、また確かに永田町小学校が果たしてきた役割というものは私なりに認識はいたしております。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 大臣のお話のとおり、この問題については、第一義的にはその学校の設置者である千代田区において検討がなされることでございますけれども、今御指摘の永田町小学校は七学級二百三十人程度でございます。先ほどどれぐらいが標準的な学校かというお話でございますが、一般的に申し上げますと、関係の法令で定められておりますとおりに、小学校の標準的な規模はおおむね十二学級から十八学級ということでございます。もちろん、土地の事情その他により特別の事情がある場合には必ずしもそのような規模でなくていい点もあるわけでございます。  それから第二点でございますけれども、高層の学校が予定されておるようであるがというお話でございますが、この点につきましては、千代田区に確認いたしましたところ、現在そのような構想は特にないということでございますが、じゃ文部省としてはどんなふうに考えているかということでございますけれども、この点につきましては、児童生徒の緊急時の安全性等を考慮いたしまして、学校施設設計指針によりまして、小学校では三階以下、中学校にありましては四階以下を原則としているというところでございます。原則ではございますが、このような考え方に基づいてやっているところでございます。  以上でございます。

会田長栄日本社会党・護憲共同

○会田長栄君 ありがとうございます。終わります。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 本日の委員会のメーンテーマにつきましては、本日も今まで精力的に取り上げられたところでありますので、私はあえて触れないことにいたしますのでお許しをお願いいたします。  私は、外国人留学生をめぐる問題に関して二、三の質問をし、教えていただきたいと思います。いずれも外国人留学生、特に国費留学生に関することになりますけれども、少数の方々ではありますけれども、現場で外国人留学生と接しておられる方々の現場での御意見でもあります。一つは、外国人留学生の医療の問題と、時間があれば、それらの方々をお世話するボランティアの問題について質問をしたいと思います。  最初に、外国人留学生の医療に関する問題でございますが、外国人留学生が留学先の日本国内において病気にかかる、かからなければいいんですけれども、当然かかる場合があるわけでございますが、日本で医療を受けなければならなくなった場合のことに関して二、三お伺いいたします。国民健康保険のことと、それからいわゆる入院のときの保証人のことと、それから差額ベッド代についてでございます。  まず最初に、外国人留学生もその市町村に一年以上在留すれば国民健康保険に加入できる、そしてさらに国際教育協会からの補助を合わせると、実質の負担は実額の六%にすぎないという説明がなされておりますけれども、現在の外国人留学生の国保加入率というのは何%ぐらいなものでしょうか。それと、加入率をアップする手だてというのは、そういう対策というのは、PR活動にしても、どのようにおとりになっているかもあわせてお示ししていただければと思います。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) お答え申し上げます。  国費留学生、私費留学生を問わず外国人留学生につきましては、今御指摘のとおり、本人が支払いました治療費の八〇%を国の方から財団法人日本国際教育協会を通して補助するということになっております。国民健康保険に加入しておれば、実質負担は治療費の六%ということで済むわけでございます。  国民健康保険に加入している者というのは、留学生の悉皆調査というのはいたしておりませんけれども、昨年の留学生総数、その中で国際教育協会で医療費の補助制度の適用を受けた留学生、これは約三万人おるわけでございますけれども、全体の留学生が約四万、そういうところから推測いたしますと、重立った幾つかの大学でもそうでございますけれども、七五%の学生が国民健康保険に加入しておるものと思われます。  国民健康保険に入れば留学生の負担が非常に軽減されるということでございまして、日本国際教育協会、それから私ども文部省の方から大学等を通じまして留学生の加入を奨励いたしております。毎年度開催しております担当者の研修会あるいは担当教職員に対します種々の通知によりまして留学生に周知徹底いたしまして、国民健康保険への加入というのを促進してまいっておるところでございます。  この七五%という比率は年々かなりの速度で伸びておりますので、そういう点ではさらにこういった周知徹底を図って、実は留学生は低額所得者であるということで、各市町村におきましていろいろな免除措置、つまり非常に安く、二割から四割程度払えばいいというような取り扱いもございますので、今後とも周知徹底を進めていってなるべく多くの、ほとんど全部の留学生が入れるようにしていきたいというぐあいに考えております。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 ちょっと確認でございますけれども、国民健康保険に加入する場合は一年以上在留すればという条件があるわけでございますよね。一年しか留学しない人の場合は、一年以上留学するんだという留学予定でもよろしいんでしょうか。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) 一年以上在学する予定であるということを証明すれば、それは入れることになっております。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 特に、文部省留学生の場合でございますけれども、留学させるときに義務づけるということはできないんでしょうか。国保に加入しなければ留学させませんよというようなことはできないものなんでしょうか。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) 我々、現在そこまでは考えておりませんで、留学生、いろいろな事情があるわけでございまして、大変に裕福な留学生もおりまして自分で全部払うという者もおるわけでございます。これは日本の学生とのいろいろな均衡もございますし、そういう点から考えまして、健康保険に入らなければ大学に入れないというような、これを連動させるということは考えておりません。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 それから、もう一つお知恵を拝借したいんですけれども、未加入者の場合、家族数にもよるでしょうけれども、保険料が低額とはいえ一万円なり一万五千円というのは高過ぎて払い切れないというような場合、あるいはそういう制度にオリエンテーションやなんかその他の説明不足で入っていない人が病気になった、そういうときにはどうすればいいものか、何かお知恵があれば伺いたい。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) 留学生といいましてもほとんどもう成人でございます。本人が払うあるいは身元保証人が払うというのがあくまで筋でございまして、そういうぐあいにしなければならないわけでございますけれども、そうは言いましても、非常に巨額なものになるとか、そういうようなケースに応じましては日本国際教育協会の方で大学と相談して適切に処理するようにいたしております。最近ではそういう大きい例はほとんどなくなってきております。以前かなりあったわけでございますけれども、この健康保険の制度、それから国際教育協会の医療費の八〇%補助というのがきっちり確立されましたので、そういう点につきましては余り心配はいたしておりません。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 それから、いわゆる保証人のことでございますけれども、これは必ずしも入院の場合だけではなくてアパートなどを借りる場合にも問題になるわけでございますけれども、日本の慣例としては、入院するときにも保証人としてその市町村内に住んでいる人の印鑑が必要だという場合があるわけです。留学生の身元引受人というと必ずしも同一市町村に住んでいる人とは限らないわけです、入国のときの身元引受人というのは。  現在のところ、市町村の首長さんに保証人になってくれるようにお願いすることが多いのだそうでございますけれども、首長さんによってはなかなか承諾が得られない場合もあるというんです。少なくとも文部省の国費留学生だけでも、病気になる前から、入院する前から、文部省からその在留市町村長に、もし病気になったらお願いしますよというようなことは内諾を得ておけないものでございましょうか。特に、今の留学生の中には、非常にメンタルな面でのストレスが多いということで精神科への入院なんかがあった場合には、入院の場合には保護義務者というのが必ず必要だということ、そんなときに大変困るという声がありますけれども、首長さんにお願いするということ、いかがでございましょうか。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) お答えいたします。  御指摘のような、病気で入院する場合の保証人のことでございますけれども、留学生がそういった保証人がなくて非常に困っているというケースにつきまして、日本国際教育協会の方で問い合わせて調べたところ、これまでほとんど耳にしていないということでございますし、市町村長が保証人となるというようなケースもさほどないのではなかろうかと。いずれにしましても、もう少し実態調査をしてみないとわからないわけでございますけれども、通常、保証人がそこに住んでいないということになりますと、大学の方でいろいろ話しまして、担当の教官がなっておったり、あるいはボランティア団体の方、留学生支援の会というようなところがなっておるというケースが多いようでございます。  現在、すべての都道府県におきまして、地域の留学生支援を推進するための留学生交流推進会議というのを地方公共団体、経済団体あるいは国際交流団体、ボランティアの種々の団体等を網羅いたしましたそういう会議を設けておりまして、大学が中心になりましていろいろな面での御支援をいただくような形になっております。そういうところも通じまして、我々出席いたしまして協力を依頼していくことも考えなければならないかと思っております。  いずれにしても、実態をもう少し調べました上で適切に対応したいと思います。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 それから、差額ベッド代が必要な場合にはどうするかということで、健康保険の建前では治療上必要な場合には個人負担なしでということになっておりますけれども、実際上は差額ベッド料金というのは取られる場合が多いわけであります。  そういう場合もありますし、これは入る人の甘えと言えば甘えでございましょうけれども、留学生になっている途上国でもエリートの方は、日本のような四人、六人、そういうような病室にはとてもじゃないけれども入れないというような人もいらっしゃるんだそうで、それはその人の勝手かもわかりませんけれども、中には日本政府から招聘を受けてきたというような気分でいらっしゃる方もいるということです。そういった差額ベッド代の問題あるいはいわゆるエイズのHIV感染者の入院の場合にも、どうしても個室、差額ヘッドという問題が出てくるという現場の声なんでございますけれども、それはどういうふうに考えますか。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) 日本国際教育協会でやっております医療費の補助というのは、外国人の留学生が安心して留学生活を送ることができるように医療面での経済的な支援を行うというものでございまして、留学生に特別の措置を講じておるわけでございます。  通常必要とされる治療費の基準、それをもとに考えるということが適当だと考えておりまして、補助の対象となります医療費というのは健康保険法の適用を受ける療養に要した経費ということにしておるところでございます。いわゆる差額ベッドにつきましては、こういうことから補助の対象とはしておりません。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 差額ベッドが必要となるような病気にはなるな、こういうこと。病気にならなければ一番いいということでございますけれども、研究留学生を中心として留学生、特に私費留学生はまさに病気にならないようにということになりかねないわけであります。やはり留学生の中にもいろいろな方がいらっしゃるわけでございまして、たくましい留学生はどういう環境にあってもたくましく適応して日本の生活にもなれて、勉学にしても研究にしてもどんどん進めてジャパニースライフを楽しむようになるということでございますけれども、適応し切れない傾向の性格、あるいは国の習慣が非常に違ったとかいろいろな場合があるわけでございます。これも留学生の甘えであると言う人もいるんですけれども、そういう留学生に対して、経済的、物質的な支援もさることながら、やはり人的、精神的なサポートシステムというものの充実も大切となると思うんです。  私がそういうサポートシステムにどういうものがあるかということを自分なりにまとめてみましたらば、要するに留学生と接触する機会が多い人はいろいろ種類があるわけでございます。  一つのグループは、留学の目的が勉学とか研究でございますから、当然教授以下の研究室のスタッフがいるわけでございます。その人たちは講義や研究を担当して指導するということで、なかなか教授が個人的な生活面で面倒を見てくれるというような人は日本の場合は少ないんだそうでありまして、ある留学生に言わせると、日本の教授というのは神様じゃないか、あいさつをしてもらえればラッキーだという、そういうふうな教授すらいるぐらいで、そういう日本の現状。日本だけでもないと思いますけども、そういったことも考えてかどうか、直接面倒を見てくれる人として同級生であるとか同じ研究室の大学院学生であるとか留学生の中での先輩であるとか、そういうチューターと呼ばれる人がいるわけです。その人に対しては一時間九百五十円程度いただけるということになっているんだそうですが、そういう研究室のスタッフに関係するグループ。  それから第二には、大学によっては留学生の数によって違うようでございますけれども、呼び名は異なるようでございますけれども、留学生センターであるとかあるいは国際交流課というそういった部署がありまして、専任教官とか事務担当者がいらっしゃるわけであります。  それから、第三のグループとしては、もうごく民間のいわゆるボランティアで、団体のボランティアもあれば個人のボランティアもあるわけです。  そういった方々の問題点といたしまして、留学生センターとか国際交流課とか言われる大学の組織の中に留学生担当の事務職員の方がいらっしゃるわけですが、そういう事務職員の方が留学生に言わせると二年や三年でかわってもらっては困るというんですね。そんなこと言ったって留学生が決めることじゃないんだから従えということは当然言わなければならないことでありますけれども、そういう留学生を担当する事務職員の方がもう少し長くそういったところにとどまれるような配慮というものはできないものでしょうか。その点について。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) お答え申し上げます。  先生今御指摘のとおり、国立大学のケースでは日本語や日本事情の科目を整備して、教員の配置、それから専門教育を受ける場合、留学生が非常に多くなりますと教官の配置を特別に考えております。また、担当の事務職員の配置の措置はその充実に年々努めておるわけでございます。言葉だけではなく、文化的な事情とか生活環境を異にする学生でございますので、確かに留学生と日常接触することになります担当の職員の役割というのは重要であると思っております。留学生との人間関係というのが留学の成果にある意味では非常に大きい影響を与えるということもわかっておるつもりでございます。  そういうことはあるのでございますけれども、一般的に大学の職員というのもこれはまた幅広く各種の職務を積むということも極めて大切でございますし、余り長期の在職になりますと、同じポストにおりますと、長期になるがゆえに各種の弊害があるということもあるわけでございます。適切な人事のローテーションに配慮するということは必要だと考えております。余り同一の人が長く対応するということは、かえって留学生に理解を有する職員のすそ野を広げることを阻害しかねないということもございます。そのあたりのことを各大学で適宜判断されながら職員の適当なローテーションをやっていただくように、この件につきましては留学生交流推進会議などでも私どもの方から大学における体制の充実、その一環として指導いたしておるところでございます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 私が分類した第一グループ、第二グループにも関連するグループの中で留学生指導係と言われるような人もいるわけでありますが、こういう留学生指導係の方が学外において活動するときの経費も含めまして、いわゆるボランティアの方々が団体で行動するときには団体に対しては補助金が出るそうでございますけれども、個人のボランティアの場合には出ないのが普通であります。出ないのがボランティアだと、こういう考えに徹すればいいわけでございますけれども、その個人レベルでの留学生ボランティア活動に対する経済的援助、補助の現状と将来展望についてお教えを願いたい。

長谷川善一文部省学術国際局長

○政府委員(長谷川善一君) 留学生を受け入れてその所期の勉学を達成させますためには、国あるいは大学あるいは地方公共団体だけではなくて、その地域全体の人々の御協力といいますか、そういったものが極めて大切でございまして、ボランティアの団体あるいは個人によりますきめ細かな活動というものに対しまして、私どもとしてもある意味ではかなり頼っているというような面があるのは事実でございます。留学生をホームステイで受け入れる家庭、あるいは留学生の研究教育につきまして指導いたしますチューター等につきまして各大学に経費を措置いたしておりまして、そういう点では、先生御指摘のとおり個々のケースで出ないケースは確かにございますけれども、ホームステイとかチューターに対する謝金というものは措置いたしておるわけでございます。  先ほど申し上げました各地域の留学生交流推進会議という場でいろいろな団体の方々と相談いたしながら、今後地域での協力の問題についていろいろ話し合っていかなければならないと思っております。従来のこういった措置の拡充を図るとともに、個人、団体のボランティアの精神を尊重いたしながら奨励するための方途につきましては、なお検討させていただきたいと思っております。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 時間もありませんので終わりますけれども、将来留学生十万人あるいは二十万人構想というものがあるわけでございますので、いろいろな病気の方とかトラブルを持った方という発生頻度も、発生数も分母が多くなれば多くなってくるわけでございますので、ひとつ今から万全の対策というものを考えていただきたいということを要望いたしまして私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 よろしくお願いいたします。  先ほど大臣の方からこの法律案の提案理由を拝聴させていただきました。  国の負担率というのを引き下げていこう、そして平成六年度には国庫負担の対象外にしよう、こういうことなんですけれども、平成六年度でゼロになりましたそのときには文教予算に、今まで負担しておった分がその枠の中に入ってきて文教予算が有効利用できるんでしょうか、どうなっていますか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) ですから、共済の追加費用がどれくらいかかっているんでしょうか、六千億弱というオーダーなんでしょうか、    〔委員長退席、理事田沢智治君着席〕 本来は半額負担しておったとすれば約三千億ぐらいを負担しておったのが、今は三分の一になっておりますから千九百億円ぐらいを負担しておる、それを三年間で段階的に六百数十億ずつでゼロになるわけですね。これは、先ほどから申し上げているような理由に基づくものであり、また教育助成局長から申し上げているような考え方に基づくものなのでございますが、私の提案理由にもありますように、先ほどから御質問がありますが、残念ながら文部省予算の大変厳しい様相というものと無関係ではないわけでございます。  ですから、例えばことしやった作業、すなわち平成四年度の予算に向けて今予算は審議中ですが、この法律案をお願いするというのは、やっぱりその六百二十三億というお金が大変文部省にとって貴重であることは事実だし、例えばと私は申し上げているので、お金には番号も振っておりませんし色もついておりませんが、例えば公立文教が若干のプラスを向いてきたのも、これがなかったらプラスを向かせることはできなかったであろう、そんなふうに考えております。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 一般財源として地方に交付されるということというのは、徳島県の場合であれば県全体に渡されることですね。ですから、教育委員会にということではないですね。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) そうではありませんが、おっしゃるとおり教育委員会が使うわけではなくて、その都道府県が、都は不交付団体かもしれませんが、どう使うかという問題です。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 これは地方交付税の性格からして強制力を持たないということでそういうことになっているということなんですが、交付された金額がどう使われたかという調査ぐらいはできるのでしょうか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 今のお話でございますけれども、共済費の追加費用のような経費は地方公務員等共済組合法等に基づきまして明確にその額が計算されるようになっておりまして、それらの額が地方交付税上措置されることによって県にその分が措置されるわけでございますが、各県においてはそれを予算化する義務があるわけでございます。したがいまして、先ほど来御議論の教材費等とは、地方交付税の措置という場合に強制力といいますか、その意味が違うわけでございますので、先生の今おっしゃった中にはちょっと御心配があっ次ようでございますけれども、その御心配はございませんということをちょっと申し添えます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 私は非常につたない体験なんですけれども、教育委員会というところは県の予算の中からまた別に教育委員会の予算をいただくわけなんですが、私が教育委員会の社会教育課でお仕事をさせていただきましたときに、その助成対策というか、社会教育課の中で助成対策の予算をとるときに、県教育委員会全体の予算が決まっていますから非常にいただくのがいただきにくかったわけです。今度、県の方にかわらせていただきまして企画調整部の青少年婦人室でお仕事をさせていただきましたときには、同じような理由で同じように出してもさっといただけたということで、非常に力関係というか、予算をいただくときに教育委員会そのものに力量が問われるかなというような心配もしておりましたが、その心配はないわけですね。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 今のお話はかなり現実的なお話でございます。    〔理事田沢智治君退席、委員長着席〕  確かに、地方公共団体において教育関係の経費がしっかり措置されるには知事部局の財政当局と教育委員会との予算上の折衝もあるわけでございまして、その意味では地方教育委員会そのものが使用したい予算につきましてしっかりした計画を立ててしっかりした交渉をしていくということが大事であるわけでございます。その意味では、ある程度地域によりましていろんなバランス上の問題はあるかもしれませんけれども、事県費負担教職員にかかわる給与費等の措置に関しましては、これは法令上で明確化義務が定まっております。その意味では、この額については各都道府県において措置をすべき経費でございます。したがいまして、その意味での御心配はないわけでございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 そのことについてはわかりましたけれども、教育行政全般についてもやっぱり弱い教育委員会には国として何か協力をしてあげられるというか、指導するというか、例えば教育理念について地方との共通理解、各県のそれぞれの教育理念をこういうふうにするというように強力なものであっていただきたいなというように思います。  その次に問題を移させていただきますけれども、先ほども小林議員からもお尋ねでございましたけれども、栄養職員と事務職員を対象外にしようかという動きがあるというようにお伺いしましたわけですけれども、私も、学校というところは本当に働くすべての方々が教育という場面でいい教育ができるように支えられていると思います。毎年大蔵省の方から外したらどうかというようなことがあるのだというようなことを漏れ聞かせていただいておりますけれども、栄養職員と事務職員を対象外にするというのはこれはもってのほかだなというように考えておりますが、いかがでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) これはもうたびたびお答えを申し上げておりますように、栄養職員も事務職員も基幹的な職員でございますから、国庫負担制度から決して外れてはいけない方々でございまして、その理由は先ほど小林先生の御質問に対する答弁で申し上げたとおりでございます。  別の言い方をすれば、我が国の世界に誇ることができる義務教育というものを考えるときに、例えば教育の個性化とかあるいは多様化というようなことが議論をされておりますし、過度の画一性はよくないということはよくわかっておりますが、ただそれは、日本のように義務教育できちんと基礎、基本を押さえることができて、どこへ住んでも均一均等な教育を受けることができるという条件の上に個性ある教育というのか、個性を伸ばすための教育というのか、あるいは多様化路線というものをしくことができるわけでありまして、あくまでも義務教育というものが大前提になってくる。その義務教育を支える国庫負担制度という大骨格があるとするならば、その骨格の中に事務職員も栄養職員も含まれるというのが私の考え方でございまして、大蔵省の主計官や主査の方もお越してございますが、もう十二分に御理解をいただいておりますので、平成五年度のときにはもうそんな話が出ないように強く希望いたしております。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 私も、大蔵省の方がおいでているというのを先ほど聞かせていただきましたから、みんなそういう気持ちを持っているということを再度申し上げたいという気持ちで申し上げました。失礼いたしました、どうぞよろしくお願いいたします。  その次に、先ほどからこれも問題になっておりましたが、人件費が八〇%を占めていると、全体の予算の中で。これは教員の数がふえたからなっているのか、それとも文部省の予算が伸びていないからやむなく昭和五十七年では約六六%だったのが八〇%になってしまったのか。ということは、どこかにあと残った二二%ですか、七八%ぐらいですからね、その二二%を均等にシーリングのような形にしてあとのところへ割り振っていたのでしょうか。それとも六六%から八〇%になってしまったものがどこかにまとめてしわ寄せされているんですか。それとも均等に少なくなった分を割っていったのでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 前段の部分だけ。  人件費が高まったということは、これは恐らくオイルショックのときに我が国がとった政策は、景気を刺激することによって借金は残るけれども経済の成長のスピードは緩めないという政策だったわけです。そのことが後の財政再建、行政改革と結びついていって緊縮予算を組まざるを得ない、シーリング、シーリング、シーリング。したがって、シーリングあるいは財政再建、行政改革という時代においては恐らく各省庁の人件費率はある程度の高まりを見せた省庁が大半ではなかったろうかというふうに思うわけです。  ただ、文部省においては、四十人学級というか配置率の改善とかそういうふうな教職員の数もふやさざるを得なかったし、まあこれはふやすことは積極的な政策だったと思う。私は団塊の世代なんです。昭和二十三年生まれ。私の子供たちがいわゆる子団塊の世代。今大学入試をちょうど経験するような、二百五万人というピークが子団塊の世代ですが、その子団塊の世代がやってくるときにも当然教職員の数はふやさざるを得なかっただろうというふうに思っております。また、大学の量的拡大ということがありましたから、それは人数が、十八歳人口がふえていくのに対して大学進学率はやっぱり落とすべきでないという基本的な考え方で、恒常増、臨時増、いろいろやってきたわけですから、当然大学関係の方々もふえていっただろうと思うわけでございます。そういう中でベースアップがありますと、一%で四百億以上文部省の経費がかかるという中からこのような人件費率の高まりというのが見られだということです。

泊龍雄文部省大臣官房会計課長

○政府委員(泊龍雄君) 大臣の御説明のとおりでございますが、若干補足させていただきますと、御案内のとおり昭和五十七年度から国の財政事情が非常に厳しいということで、財政再建ということで政府全体として取り組むという運びになってまいったわけです。その中で、けさ方からいろいろ御議論も出ておりますが、その方策として概算要求基準としていわゆるシーリングというものが設定をされた。そこの中で人件費は、御案内のとおりこれはいわば義務的な経費ということで、人件費等の義務的な経費についてはいわばシーリング上も別枠という措置が今日まで続けられてまいっております。そういった中で、その他の経費につきましては御案内のマイナスシーリング等で進められてきているということが人権費率を高めてきているという大きな背景にございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 先生方の人件費のことなんですけれども、消費者物価と先生のベアとはどんな関係にありますか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 先生御存じのとおり、教員の給与改定に当たりましては人事院勧告に基づいて改定が行われるわけでございますけれども、人事院勧告は民間給与それから物価、生計費等の諸事情の変化をとらえて、それを公務員にも均てんさせるという趣旨で作成されるものでございます。その意味で、給与改定率といいますものは物価上昇率のみに基づくものではないわけでございます。  最近の五年間の消費者物価上昇率と給与改定率をちょっと例を挙げて申し上げますと、例えば五年前、昭和六十二年度におきましては消費者物価上昇率が〇・五%でございまして、そのときの人事院勧告が一・四七、義務教育の改定率はほぼそれに準じております。それから、平成二年度について申しますと、消費者物価上昇率が三・三%、人事院勧告が三・六七%の増でございました。これに対応しまして義務教育教員にかかわります改定率が三・七四%。この人事院勧告と義務教育職員にかかわります改定率の差は、これは教員の年齢構成等に伴うものであるわけでございます。  そのような形で直接消費者物価上昇率のみを反映するものではないわけでございますが、必ずその上昇率を見込んで、さらに幾つかの要素を考えて勧告されて、それに基づいて教員の給与費のベースが決まっていくという関係になっております。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 給与のことばかり申し上げて恐縮ですけれども、今大学の非常勤講師というのはどれぐらいいらっしゃいますでしょうか。

野崎弘文部省大臣官房長

○政府委員(野崎弘君) 国立大学で申し上げますと、平成三年で兼務が二万六千六百二十八人、このようになっております。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 その非常勤講師の方々の時給はどれぐらいでしょうか。

野崎弘文部省大臣官房長

○政府委員(野崎弘君) これは実は国としては予算措置をトータルで講じてございまして、平成三年度が総額で九十七億五千万、その単価は四千二百十円ということでございますが、実際にこれ各大学でどういう単価を出すかということになりますと、大学卒の経験年数等いろいろ人によって違うわけでございますので、そういうことを十分考慮しながら予算の範囲内において各大学で決定をしている、こういうことでございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 今お聞きしましたら、一時間四千二百十円ですか、平均すると。

野崎弘文部省大臣官房長

○政府委員(野崎弘君) 予算単価でございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 非常勤が一時間働けばどれだけいただけるかということをもう一度お願いします。

野崎弘文部省大臣官房長

○政府委員(野崎弘君) 時間当たりの単価が四千百二十円ということでございまして、平成二年度に比べますと四千円から百二十円のアップ、こういうことでございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 ちょっと具体的になってくるんですが、私の友人がもう十一年前から非常勤をなさっていたわけなんですが、現実には一時間千七百五十円しかもらってないわけです。十一年前に千七百五十円で、やっぱり今も千七百五十円なんですが、そういうのはそこの大学から国の方へ報告は来ないわけでしょうか。

野崎弘文部省大臣官房長

○政府委員(野崎弘君) これはもう先ほど申し上げましたように、大学によっていろいろな決め方をしておるわけでございます。大学卒の経験年数だけで、これは学外の人であるか学内の人であるかを問わずに単価を決めているということもございますし、大学によっては学内のいわゆるほかの学部の先生を非常勤で呼ぶというような場合の単価と、それから全く学外から来る方の場合の単価を変えて出しているというような、これは各大学それぞれいろいろな授業に特色を持たせるために多くの非常勤の先生方をお願いするわけでございますけれども、全体の予算を見ながらそういう措置をしているのが実情でございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 私が知っているその友人が勤めている国立大学は教育学部でありまして、そこには附属中学校からの教生という実習生が来るわけです。普通のちゃんとした先生には実習手当というか、手当がつくわけですが、自分が受け持っている、その非常勤で行っているその時間に教生がもちろん来るわけなんですが、その非常勤にはそれもいただけないというような劣悪な状況があるわけなんです。一度調べていただいて、十年前から同じ千七百五十円、ここの大学は三段階に分かれているそうなんですが、もう彼女は年齢も四十歳近くなっていますし、それからもう十何年もキャリアとしてやっている、ずっとそこの大学に非常勤で行っているということなので、少し改善をしていただくというような方向には国としては御指導いただけるようなことにはならないでしょうか。

野崎弘文部省大臣官房長

○政府委員(野崎弘君) 先生十分給与制度のことで御存じかと思うわけでございますけれども、まず、本務を持っている先生につきましては、その本務について既に本俸が出されておるわけでございます。そして、通常、非常勤講師の場合ですと、学外から来るということで、これはまさにそれしか給与がない方でございますからまさに非常勤手当という形で出るわけでございます。  それから、今の教育実習指導手当、これは附属の学校の先生の教頭、教諭、養護教諭というのは本来はそこの附属の学校におる児童生徒の教育を見るわけでございまして、それにプラスして国立大学あるいは学部の計画に基づきます学生の指導業務に従事する、付加的な業務に従事するということで教育実習指導手当というものが出されるわけでございます。  片や、大学の先生の場合には、まさにそのこと自体が教官の本来の職務になっておられるわけでございまして、それはむしろ本俸で手当てをされておる。先生御指摘の大学の例は、恐らく学内の先生につきましては非常勤手当の額が低いというのは、やっぱりその学内でお互いにある意味では協力し合っているというようなことを考えながら、学外の先生には手厚くし、学内の先生にはいろいろお互いに協力し合おうというような趣旨でそのような額を決めているんじゃないか、このように思うわけでございます。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 でも、十年間同じというのは、これだけ物価が上がっているし、本人も大変だろうな、ちょっと意欲をなくしているんじゃないかなというようにも懸念されますので、善処していただくように御指導いただけたらなというように希望申し上げておきます。  予算全体についてなんですけれども、教育予算というのは他省庁と比べて非常に私は少ないのではないかというように思います。大臣が子供は国の宝だとおっしゃっているんで、それこそ国の前途というか、運命がかかっているぐらいの教育予算ですから、もっと獲得していただけたらなというように思うんですが。平成四年度は大分上がっていると言うんですが、そのアップしている中身が科学技術といいましょうか、学術研究というようなところの方にも少し上がったからかなというように勝手に思ったりもするんですけれども、私の考えは、文教予算の中から学術研究は別分野として組んでもらえるようなこういう組み方にはならないだろうか、こういうことですが、いかがですか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほど申し上げましたように、昭和五十六、七年から昭和六十年ぐらいにかけていわゆるシーリングをかけましたときに、財政再建をやらなければいけないというときに文部省予算に対して特別の配慮を全くいただくことができなかったということが今日の非常に厳しい予算の姿、形をつくり上げているわけでございまして、この二、三年間は比較的配慮をいろいろといただくことができましたので、いわば悪化だけは食いとめているという状況にあると思っております。  ただ、先生が御指摘されたことは、いわば初中教育というものから高等教育、学術研究、文化というような方向にお金をシフトしたんではないかというふうなことを言われますと、これはそうではないと思うんですけれども、ただそういう傾向がゼロではないかもしれないですね。そういった意味で、私は衆議院の文教委員会で、いわゆる初中関係のお金を高等、学術等にシフトさせるというようなことはこれは本質の違う分野であるから私は賛成できないんだというようなことをこの間御答弁申し上げたわけです。  何でもかんでも全部大切という話になってしまいますが、義務教育を中心とする初等中等教育、そして今、我が国が世界的に、例えば基礎科学ただ乗り論とか、あるいはこのままでは、今針生先生から留学生のお話がありましたが、留学生だって一級の留学生は欧米へ行って二線級しか日本に来てくれないという、国立大学の研究施設環境の狭陸化とか老朽化とか、あるいは私学においておやとか、こういうような問題もございます。  当然初中関係にもお金は十二分にかけなければなりませんし、学術やあるいは高等教育や、あるいは今回は一番伸びが多かったのは実は文化庁関係がと思いますが、文化についてもまた別の観点からお金が必要だと思いますので、どっちのお金をどっちへ移すとか、これからはどこを中心でいこうというような考え方は容易にとるわけにばまいりません。

乾晴美連合参議院

○乾晴美君 ちょっと一つだけ、もう時間が来ましたから、お願いいたします。  従来行われてきた歳出項目とかということは概算要求の時代からわりかた通りやすいんですね。ところが、新規なものをやろうとか、新しいものをやろうというときには非常にガードがかたくてやれない、膨大な資料を請求されて、それを持っていかなければ新規なものはできないというのが、漏れ聞くところによりますと、いろいろ省庁の中でのやりとりや大蔵省とのやりとりの中であるのかだろうというように思います。  しかし、やっぱり勇気を持って歳出の項目というのはこの際洗い直して、本当にこれでいいのだろうかというような根本的な見直しも進めていっていただきたいなというような希望を申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

今泉隆雄参院クラブ

○今泉隆雄君 義務教育費の国庫負担制度については法の第一条で「義務教育について、義務教育無償の原則に則り、国民のすべてに対しその妥当な規模と内容を保障するため、国が必要な経費を負担することにより、教育の機会均等とその水準の維持向上とを図る」と書いてございます。義務教育の問題、教育の機会均等の問題というのは、これはやはりはっきり言って憲法にもうたわれている問題だと思うんですが、昭和二十八年にこれが制度化されたときの理念と現在の問題点というのを大臣はどうお考えになっていらっしゃいますか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほどお答えをいたしましたように、義務教育国庫負担制度、古くは、制度は違いますが、大正七年に既にその制度の萌芽が見られるわけでございましょうが、二十八年から本格的に実施をしていった中で、当時と今とでは国と地方の財政状態というんでしょうか、諸条件の違いというのは随分あると思うんですね。当時は、地方に任せたのではそれこそ教職員の給与の支払いが財政力のないところでは滞ってしまうのではないかというような意味はあったと思うし、今はそういう状況にはないとは思うんです。  ただ、財政状況においては昭和二十八年と平成三、四年は大きく違ったとしても、それを貫く理念は、今先生がおっしゃいましたように、憲法、教育基本法に基づいて我が国が世界に誇るべき義務教育というものをやる、これを維持する。どこへ住んでも基礎、基本はきっちり教えてくれる、ほとんど均一な教育を受けることができる。それは我が国における非識字ほとんどゼロという状況、あるいは国際比較では治安が大変よろしい方であって、これだけの勤勉な国民が育って、経済大国ができ上がった原動力の一つがこの世界に冠たる義務教育制度であったことは私は自信を持って申し上げたいと思います。

今泉隆雄参院クラブ

○今泉隆雄君 この間の文教委員会、またきょうの文教委員会でも、大臣はこの間と同じく文教予算が少ない、少ないとずっとおっしゃっておりますけれども、きょうは大蔵省の方も来ていらっしゃるので、たまには防衛庁とけんかしてでも少しあちらからもらって、文教予算をふやしていただきたいと思います。  この間の三月二十五日の衆議院の文教委員会で大臣は、義務教育費国庫負担制度の根幹は死守する、未来永劫必ず守っていかなければならないと発言していらっしゃいますけれども、制度見直しで除外された教材費とか旅費などの経費というのはやはり私はその根幹に属すると思いますので、これは国庫負担に戻すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) 確かに、旅費、教材費等を一般財源化したわけでございます。これは、旅費の支出あるいは教材の整備といいますものは既に地方公共団体の事務あるいは事業として定着をしている、それから各都道府県または市町村においてそれぞれ所要額を措置する実態が確立しているという観点に立ちまして、地方財政当局とも十分相談の上で恒久的措置として一般財源化を図ったところでございます。このように、昭和六十年度の一般財源化は短期間の暫定的な措置として行ったものではございませんで、またその後、荊方財政措置あるいは各地方公共団体における予算化の措置等におきましてある程度適切に措置されている状況が継続しているわけでございます。  したがいまして、今後さらにそれが制度の趣旨に乗っかって十分に各地で学校教育が充実するように、教材が整備されるよう指導するということは努力を要することでございますけれども、旅費、教材費を再び国庫負担の対象に戻すということは考えていないところでございます。

今泉隆雄参院クラブ

○今泉隆雄君 それはやはり私は間違いだと思いますが、質問を先に進めたいと思います。同じく衆議院の文教委員会で大臣は、文教予算に対するシーリングに対して、シーリングの弊害が人件費の一番大きお文部省にあらわれているとおっしゃっていまして、そして何らかの工夫をしないとえらいことになるというふうに発言していらっしゃいますけれども、そのえらいことになるというのはどのようになるとか、それから何らかの工夫というのはどういう工夫をされるのか、具体的にお伺いしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は言葉遣いがわりかし荒っぽい方でございますから、そう改めて言葉の内容を問われてもはっとしてしまうわけでありますが、ただ、これは先ほど冒頭にきょうお話がありましたように、昨年の暮れの参議院の予算委員会で宮澤総理が、シーリングのデメリットが文教予算にあらわれてきていますねと、シーリングは非常に意味があったけれども、やっぱりメリットだけではなくてデメリットもあらわれてきてしまいましたねということを、あのときも小林先生の質問ですよね、小林先生の質問に対してそういう答弁をされたわけでございます。私もそのことを申し上げているわけで、この一、二年は大蔵省の方々が比較的特別の御配慮をいろいろしていただいたので、人件費率が高まりをそれほど見せていない、まあまあ現状維持というようなところに落ちついているわけです。  これは大蔵省の方が見えているのでごまをすろうというわけじゃありませんが、大蔵省が特別な配慮をしなかった昭和五十六、七、八年のような状況に、これから大蔵省が特別な配慮をできないような財政状況に陥りますと、バブルも崩壊しておりますから、これはもっともっと物件費がなくなってきまして、一兆六千億のものが一兆円になってしまったと、物価上昇率を考えますと十年間で半額よりは明らかに少なくなっているわけです。それがさらに減るということになりますと、先ほどから将来の学校像はどんなものを考えるなんというお話があっても、本当に将来に向けての小中学校の絵をどうやって描くかといっても、お金がなくてできませんと、危険改築さえできませんと、ましてインテリジェントスクールなんかできませんというふうになってまいります。  私学助成も全く同じなんですね。ことしの作業で額は平成四年は七十二億円ふえるんです。大学への助成と高校以下の助成費の補助と、それから装置と設備と四つ合わせてプラス七十二億円なんです。四十二億、二十四億、三億、三億ですから足して七十二億だと思うんです。額はふえていますけれども、助成率、私学の経常経費に占める補助率というものは下がっていくわけです。これもこれ以上下がった場合に私学経営というのが本当にできるのかということになってきて、授業料の値上げ値上げということになれば、きょうの冒頭のお話にあったように、お金がかかり過ぎて子供は一人にしましょうというようなことで国が滅びるということになるわけで、そういうことになればまさにえらいことということだろうと私は思うわけであります。  ただ、工夫ということに関しますと、これはまず、大蔵省や自治省といろいろな相談を続けなければなりませんし、私は全国会あるいは全政府がそういう国づくりの基本に、基礎中の基礎に人づくりがあるということを理解していただいて、人づくりには格別の配慮が必要だという雰囲気がもっともっと色濃く出ていくことがありがたいと思います。いずみたく先生の今のお話の一部を使わせていただくならば、先般ちょっとピストルの弾が飛んできましたが、我が恩師であります金丸信先生が、自分は国防族の親玉だと言われてきた、自分は建設族のドンだと言われてきたけれども、今こうやって振り返ってみれば、公共事業を削っても、防衛費を削っても、教育の予算はふやさなければならないとたびたび演説をしていただいているわけで、そういう演説をすべての国会議員がするようになっていただければありがたいなと思っております。

今泉隆雄参院クラブ

○今泉隆雄君 ぜひそうさせていただきたいと思いますが、今後大幅に財政事情が好転しない限り、義務教育費の国庫負担対象の見直しというのはまた求められていくんじゃないかと思います。事務職員、学校栄養職員の給料や諸手当が国庫負担から外されるという動きがあるようですけれども、これは私は絶対に反対の立場なんです。その中でも、これはちょっと変な話で、自治労の影響が非常に強い事務職員のみが対象を除外されて、栄養職員というのは非常に自民党さんを支持していらっしゃるので、栄養職員はそのままというような話がうわさとしてもあるんですが、その辺はいかがなものでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 政党との関係について言えば、確かに先生がおっしゃるような傾向がなしとし得ないとは思いますが、そういうことで教育は判断をしてはいけないことでございまして、これは事務の先生も栄養の先生もすべて基幹的職員でございますので、国庫負担制度の根幹あるいは骨格をなすものと考えております。

今泉隆雄参院クラブ

○今泉隆雄君 質問を終わります。

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) ちょっと速記をとめておいてください。    〔速記中止〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 速記を起こしてください。

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 八五年の教材費、それから教職員の旅費に始まって恩給費、それから共済の追加費用が国庫負担の対象から外されて、義務教育の国庫負担制度がなし崩しにされていく。そして、国庫負担法の原則である義務教育無償、教育の機会均等とその水準の維持向上というこの原則が変質されて骨抜きにされるのではないかということを私どもは大変強く危惧しているわけです。  大蔵省の方いらっしゃいますけれども、大蔵省・財政当局の論理ではなくて、日本の将来を担う子供たちの立場に立って文部省としては予算編成に当たっていただきたいということで、この点では私たちも応援はもう惜しみませんということで、まず最初にこのことを要望して、今回の法案に関連してお伺いしたいと思います。  会田委員からも出されておりました八五年度から一般財源化されている教材費についてですけれども、これは文部省としては、一般財源化しても交付税で措置されているので心配ない、こう説明されているわけです。しかし、これはもう言われているとおり交付税というのは使途が限定されない一般財源だということで、市町村の対応によっては教材の量とか水準にばらつきが出るおそれがあるわけです。  私がなぜこのことを強調するかといいますと、会田委員は北海道の例を出されましたけれども、私は福島県のある村の例でお話をしたいんですが、国庫負担されていた当時と一般財源化された後では教材備品費というのは、小学校、中学校合わせて四百十八万千円から年々減額されて、九一年度では二百二十八万四千円となっているわけです。しかも、この村では一般財源化された八五年度の予算編成で教材備品費が村長査定でゼロ査定ということで、学校の消耗品とか備品を切り詰めてもやりくりが困難という事態が現実に起こっているわけです。ゼロ査定をしたその村長の言い分は、財政が厳しい中で教育だけ別扱いにできない、こういうものだったわけです。したがって、財政力の弱い市町村では一般財源化によって教材費等が削減されていくというおそれが現実にあるということで、現実問題として私は提起したいわけです。  結局、教材費は父母負担の転嫁につながりかねないということで、文部省としては、義務教育としての水準を確保するために教材については計画を持って整備していく必要があると思うんですけれども、この点について大臣の具体的な御見解をお聞かせいただきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) それは、先ほどから申し上げましたように、詳しいことは政府委員でないと御答弁できませんが、文部省としても、基本的にそろえるべき教材ということについては、十年間八千億というような計画を立てておりまして、それが具体的にどのように整備されていくかということ。先生が西暦でおっしゃるので私の頭の中の元号と一致しなくて困るんですが、今後はお打ち合わせをしてよく合わせていかなければなりませんが、八五年というのは昭和六十年のことをおっしゃったわけですね。八五年から今日に至るまで、先ほどから会田先生からも御指摘があったように、どのような形で教材費が推移したか、もちろん旅費を含めてでしょうが、それは各省庁の権益争いの問題ではなくて、それは文部省から自治省に話が移っちゃったんだなんということではなくて、教育を主管する官庁としてはその辺が一般財源化しでもきちんと支出されているかどうかということをチェックする責任はあると思っておりますから、今日までの経過についてもできるだけ調べ上げていかなければならないと思いますが、今後のことについてもその辺は計画どおりきちんといくかどうかを見守っていきたい。  そして、先ほど言わずもがなのことをお尋ねもないままに申し上げましたけれども、私はもう今から七年か八年ぐらい前から、ふとしたことで理科教育振興法という法律を読みまして、ははあ、こういう法律があったのか。知らなかった。これは法律上に、助成するわけですね、理科と数学、算数のいろいろなものを。ところが、この予算の減り方がひどいわけですよ。そのひどいのは、理由がいろいろあって、それは財政再建、行政改革という時代であったことと、もう一つは、コンピューター化が進めばいいだろう、情報化社会なんだからコンピューターが整備されればいいだろう、コンピューターの予算が別にあるんだから、試験管やフラスコなんか減ってもいいという、決してそう言っているわけじゃないでしょうけれども、結果としてそういう予算の減り方をしておったわけです。  私は、これはおかしいということを、毎年、非常に予算の中では金額は少ないものではありましたけれども、自民党の文教部会等では発言を続けてまいりまして、たまたま今度学習指導要領が改まるということで、平成四年度から小学校のそういう関係については十二年計画で、総額幾らだったか忘れましたが、計画を立てました。中学については平成五年から始めるんでしょう。——と政府委員も言っておりますから、始めることになるわけで、この法律は皆様方もお読みだと思います、私より先に読んだ方々が多いと思いますが、理振法の精神も生かしていけばその辺の改善には役に立つだろうと思っています。     —————————————

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、安永英雄君が委員を辞任され、その補欠として喜岡淳君が選任されました。     —————————————

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 文部省が主管省庁であるという点で、これについては責任ある具体的な対応をぜひ要望しまして、次の質問に移りたいと思います。  学校の栄養職員と事務職員の国庫負担問題に関連して、学校給食についてお尋ねいたしますが、小学校の完全給食は九五%近い学校で実施されています。しかし、中学校で見ますと、完全給食実施はまだ六七%にとどまっていて、これも全国的に見ますと非常にばらつきがあるわけなんです。例えば平成二年度の公立て見ますと、一番低い県では約一〇%、そして高い県ではもう一〇〇%実施ということになっているわけです。  そこで最初に、学校給食の教育的意義についての文部省の認識と、そしておくれている中学校の完全給食を普及していくための方策についてお伺いいたします。

逸見博昌文部省体育局長

○政府委員(逸見博昌君) 学校給食につきましては、先生も御案内のとおり、今もう百年以上の歴史を持っております。始まりましたのも、貧しい家庭の子供たちに対する援助を差し伸べる、こういった制度から始まった。それから終戦後に、本格的に法律制度のもとに学校給食が始まりましたのは昭和二十九年でございます。このときも、それこそ物資のさまざまな面での不足、そういった中で始まっておるということでございます。したがって、学校給食に反対される一部の方があるんですが、理解のない方があるわけでございますが、その方々は、今やもう物資が豊かになった、飽食の時代になったではないか、したがって学校給食はもう必要ない、こんな基調の御発言が多いように思っております。  ところが、私ども、こういった飽食の時代、そして家庭における主婦のあり方、そういったさまざまな変化の中で、現在は現在なりの学校給食の必要性があるというふうに考えておるところでございます。例えば、物資が豊かになる、偏食の傾向も強くなるというふうなことで、例えば一方ではカルシウムとかビタミン等の不足が心配される、片一方では脂肪などのエネルギーのとり過ぎによって肥満傾向の子供たちも多いというふうなことが指摘されておる。そういった状況の中で、正しい健康と食事のあり方を指導するというふうなことが学校給食の時間を通じて行われればまことに結構なことである、大切なことであると思っておるところでございます。  学校給食の現在の教育的意義、私ども数点持っておるわけでございますが、一番基本になりますのが、やはり栄養豊かな食事をすべての子供たちに提供するということであろうと思います。その次に重要であると思っておりますのが、例えば、学校給食の時間を通じまして、生徒同士、先生と生徒、この間の授業等の時間では得られない人間関係を形成していくというふうなことも言われております。その他さまざま、例えば学校給食の時間に、家ではめったに手伝わないような、例えば事前の準備、事後の片づけ等、それぞれが分担し合ってやっていくというふうなこと、そんなことを通じまして指導よろしきさえ得れば、立派な教育活動として学校教育の中で現在でも行っていける、行っていっていただいている学校が大変たくさんある、このように思っております。  それから、今先生、中学校で大変高い率と低いところがある、御指摘のとおりでございます。これは、中学校につきましては、小学校が事実上昭和二十一年、二十二年に発足したものですが、中学校は法律によりまして昭和三十一年にやろうということで始まったわけでございます。その三十年過ぎましたころには、いわゆる児童生徒、これの物すごく急増期にぶつかりまして、学校給食の施設をつくるどころか学校施設をつくるだけで、教室をつくることで精いっぱいというふうなことで、給食に手が回りかねたというふうな状況があった中で、学校の、中学校の先生方の給食についての取り組みがおくれた、意識が現在でも少し小学校よりはおくれた先生がたくさんいらっしゃるんじゃないかというふうに私ども思っておるわけでございます。  そういった状況の中で、全国の都道府県の主管課長会議等ございますたびに、私どもは中学校につきましてさらに一層の配慮をしていただくように常に指導をしておるところでございます。

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 具体的な指導についてもあわせてお尋ねしたいんですけれども、それに関連しまして、この三月に東京の武蔵野市の教育委員会が、中学校給食の実施、充実を求める父母の切実な要求に対して、本市においては中学校の完全給食は教育的見地から考えて実施すべきではないという方針を出したわけです。そこで今市議会でも大きな問題になっているわけです。  武蔵野市では父母からの中学校の完全給食の実施を求めるその要求を受けて、八〇年には中学校給食検討委員会が設けられて、そこでもう実施の方向が打ち出されているのに、これを無視して、今回は教育的意義がないという観点から実施しないという方針が出されたわけです。これは明らかに今局長言われた文部省の見解と対立する方針が出されたというふうに私どもも受けとめているわけですが、教育委員会がこれまで過去に学校給食の教育的意義を否定した例があったのかどうか。そして、今回の武蔵野市の教育委員会の方針についての文部省の見解をお尋ねいたします。

逸見博昌文部省体育局長

○政府委員(逸見博昌君) 例えば毎日新聞の見出してございますが、「給食は非教育的」、朝日新聞の「中学給食は不要」、こんな見出してございますが、こういった形で端的におっしゃったところはこれまでに私どもないと思っております。  この反対に至ります過程でどんなことが言われておるかということですが、やはり学校給食法は、食糧事情が劣悪だった当時のものでございますというような前提に立っていらっしゃるようでございまして、今のような飽食の時代、豊かな時代になった時代には、やはり母親が工夫を凝らした弁当を持って行かせることによって愛情豊かな弁当、親の愛情をしみじみと感じながら昼食をいただく、こういった方がいいのではないか、こういうふうな立場からのこれは不要論であると思われます。  私ども学校給食につきましては、教育的意義が武蔵野市がとらまえていらっしゃるようなことよりもっと幅の広いものであろうと思っておりますので、今後この武蔵野市に対しまして、具体に武蔵野市を名指しをしてどうこうするということは考えておりませんけれども、各都道府県の教育委員会につきまして、学校給食の今日的意義、現在なぜ必要なのか、どういう教育的意義があるのか、いい学校ではどんなふうな展開をしていらっしゃるかというふうなことにつきまして、もう少し具体の事例等も指し示しながら、これが一層定着を見るような形で指導してまいりたいと思います。

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 学校給食の今日的意義の重要性、そのことについて自治体を、義務法ではないとしても、その意義を前提にして自治体をぜひ強力に指導していただきたいということでぜひお願いをいたします。  次に、学校栄養職員と事務職員についてですが、これらの方々は学校に欠くことのできない大変重要な役割を果たしているということで、大臣も先ほど、この点同じ認識だということで大変心強いわけですけれども、例えば、今局長も言われました飽食の時代と言われる中で、多様な食品がはんらんして、量的には豊かに見える食生活でも裏を返してみると食品添加物だとか農業だとか、輸入食品の増加、加工食品のはんらんということで多くの不安を抱えているわけです。こうした食環境の多様化というのは、肥満を初め成人病の低年齢化だとか、アレルギー体質の子供がふえるとか、子供たちにも大きな影響を与えています。  こういう中で、学校給食に関する基本計画へ学校栄養職員が参画をしたり、栄養管理、学校給食指導など給食を通じて子供たちの食生活に深くかかわるという点で、その改善のために大きな役割を果たしているのがやっぱり学校栄養職員の方たちだと思うわけです。大変御苦労されている中で、本当にその役割を果たされている。ですから、これは国庫負担から外すどころか、もっと充実させていかなければならないというふうに思うわけです。そのためには、学校給食を実施しているすべての学校に栄養職員を配置する、そして事務職員も全校配置など、定数改善を進める必要があると思うんですが、当然次期定数改善計画の検討に当たっては栄養職員と事務職員の定数改善の問題も検討されているというふうに理解してよろしいでしょうか。

遠山敦子文部省教育助成局長

○政府委員(遠山敦子君) お話しのように、学校栄養職員あるいは事務職員は学校の大変重要な仕事をそれぞれやっていただいているわけでございます。これまでも累次の改善計画によって定数の改善措置をとってまいったわけでございます。  今後の教職員定数のあり方についてお尋ねでございますけれども、現在、平成三年度で完成いたしました第五次改善計画を適用して、実際小中学校においてどのような学級編制、教職員の配置の状況であるか、あるいは今後の児童生徒の推移はどうなっていくのか等、現在実態調査を行っております。これらの結果あるいは財政状況等も踏まえまして、これらの職の方の定数も含めて慎重に検討してまいりたいと考えている段階でございます。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今の答弁のとおりですが、先生が先ほど御指摘されました、これは現在の社会全体の問題でございますが、我々が食べている食品についてのさまざまな問題ということについては私も強い疑問を持っておる方でございまして、とりわけ未来を担うお子さんたちがどういうものを食べるかということが非常に心配なわけでございます。  この間、分科会での公明党さんの御質問であったかと思いますけれども、ハチみつレモンをうちの子供なんかもよく飲みますが、あの中には角砂糖十三個分入っておるというような話を聞きますと、そういうことをきちんと子供に教えるというようなこともこれからの教育では必要でございます。漫画に「美味しんぼ」というのがありまして、私も愛読しておりますが、短くいたします、それはあれしますが、いろいろ書いてありますが、今の野菜等も、残留農薬等の問題、あるいはこれだけ化学肥料をまき続けて、焼けた土で野菜がつくられているというような現状とか、その点を考えますと、本当に問題が大きいですから、これからの栄養職の先生方にはそういうことまで総合的に考えていただくべき時代が、子供を守るためにそういう時代を来させなければならないと私は思っております。

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 大変心強いお話で、慎重に検討というのではなくて、前向きに積極的に検討していただきたいということを申し添えて、最後に、ここに私「ミカ子のお留守番」というビデオを持ってきたんです。これは家庭科のビデオ教材の問題にかかわるんですけれども、昨年東京都の幾つかの中学校に見本としてこの「ミカ子のお留守番——簡単な食事を整える——」という中学校向け家庭科ビデオ教材が送られています。一緒に送られてきた企画書を見ますと、このビデオ教材は、中学校家庭科の教材として、社団法人日本即席食品工業協会の企画で作成されたもの。そして、企画書には、「一昨年は全国五百中学校に配付し、多くの先生方から評価を頂き、また、「文部省選定」も頂くことができました」と、こうあるわけです。私も、実際このビデオを見たんですけれども、確かに、一番最初に「文部省選定」という文字がぱっと出てくるので、何となくやっぱり安心感というのがまずそこで出てくるんじゃないかと危惧するわけです。  内容を見ますと、お留守番をする三人のきょうだいがお昼にインスタントラーメンをつくって食べる、これを通して家族で食事をする大切さなどを学ぶという筋になるんですけれども、約二十分のビデオの途中で、日清食品とわかるラーメン工場を背景に、安くて保存がきく便利なインスタントラーメンというふうな宣伝が行われるわけです。これは一九五八年に開発して、七一年に登場、現在は八十カ国で百五十一億食つくられていますと、ファッショナブルで便利なカップめん、このシェアがふえているということで、数字やグラフがふんだんに出てくる。帰ってきたお母さんが、具にワカメや野菜、卵を入れて栄養のバランスがあるわねと褒める。お父さんはJAS適格で添加物が少ないということをたたえるという、至れり尽くせりの内容です。  私はたくさん問題を感じたんですけれども、インスタントラーメンやカップヌードルは便利で手軽ですが、栄養が偏るとか、安全性で問題があるとか、いろいろ指摘していながら、全体としてはインスタントラーメンの宣伝、しかも日清食品とわかる部分もあっての宣伝というふうに受けとめられる内容が盛り込まれていて、これが実際授業に活用されて子供が見るということになるとどうなのか。一人の母親としての立場から見ても大変な疑問を感じたわけですが、こういうことについて文部省としてはどうお考えになるのか。  そして、このビデオは現職の文部省の視学官と教科調査官が監修をして文部省選定になっている、そして学校に送られてきている。これも念のため確認したいんですが、数多くある教材の中で特にこれがすぐれたものとして文部省が選んだものなんでしょうか。今、企業と政治家の癒着の問題だとか、リクルート事件では企業と官庁との癒着という問題も出てくるわけで、現職の文部省の視学官と教科調査官が特定の業界が作成したものを、たとえそれは教材であっても、笑っていますけれども、たとえそれが教材であっても文部省がお墨つきをつけるということはやっぱり問題だというふうに私は思うわけです。こういう問題は、新学習指導要領の本格実施を控えて、教材会社から学校への売り込みがこれから物すごく執拗に行われてくるということが当然予想される中で、厳格過ぎて過ぎるということはないと思いますので、今私が幾つか出した問題について、それぞれお答えをいただいて私の質問を終わりたいと思いますので、大臣の感想もぜひお願いいたします。

内田弘保文部省生涯学習局長

○政府委員(内田弘保君) 文部省では、申請のありました映画、ビデオ等を審査しまして、教育上有意義なものと認められるものについては文部省選定という制度を実施しているところでございます。ただいまの御指摘のビデオにつきましても、毎日EVRシステムの制作によるもので、昨年の二月に文部省選定となったものでございます。  先生その筋書きをおっしゃられましたので省略いたしますが、私どもとしましては、このビデオを、毎日の食生活に数多く利用されております加工食品を素材としたものでございますが、これだけではやはり栄養のバランス等問題であるというようなこともかなり打ち出されているようでございまして、あくまでも栄養価の問題、栄養価に問題がある、バランスのよい栄養をとるためにはこういうふうにするべきであるというような示唆も工夫も多くここに盛られていると思います。あわせまして、家事の意義とかあるいは家族の協力の大切さということもたしかここに表現されているように感じられます。私どもとしましては、これをうまく使っていただければ、小学校の家庭科、中学校の技術・家庭科において、栄養の問題その他家庭生活を考える上で有意義な教材であろうということで審査いたしたわけでございます。  選定はあくまでも教育上に意義があるというふうなことから、特に審査に当たりましては、商業的な宣伝意図が顕著なものは除くということになっておりますので、多少そういうものも見えるかもしれませんけれども、私ども全体の教育的意義ということに重点を置いて選定していただいたというふうに理解しております。

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 教育的意義があるということですけれども、中身としては今言ったような問題点もあるわけですから、こういうことについてはやっぱり文部省としては十分厳格に、企業との癒着がないということも含めてこれから選定していただくように強く希望して、質問を終わります。

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

高崎裕子日本共産党

○高崎裕子君 私は、日本共産党を代表して、義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  国が義務教育費を負担するのは、教育の機会均等とその水準の維持向上とを囲みごとを目的としたものであり、その趣旨に沿って共済費追加費用や退職年金等も含まれてきたのです。  ところが、八一年の臨調一次答申が義務教育費国庫負担金を極力抑制すると答申し、八五年に旅費と教材費を一般財源化して以来、八六年には共済費追加費用、退職年金、退職一時金、恩給費の国庫負担率空二分の一にし、八七年には共済費長期給付費国庫負担率を三分の一に、八九年には共済費長期給付費国庫負担率を八分の三、恩給費を全額一般財源化と、次々に国庫負担の縮小、一般財源化が行われてきました。しかも、財政当局はここ数年、学校の基幹的職員である学校事務職員、栄養職員の給与費の一般財源化を打ち出しています。九一年の行革審答申でも義務教育費国庫負担の引き続きの見直しか明記されており、このまま臨調行革路線に沿って国庫負担制度がなし崩しに削減されれば、義務教育無償の原則そのものを崩すことになりかねません。  また、文部省は、地方交付税交付金で措置するので全体として影響はないと説明していますが、国庫負担切り下げ分を地方財政全体に転嫁することには変わりありません。本来国が負担すべきものを地方に押しつけることは許されることではありません。  以上の理由から、本法案には反対をいたします。

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 他に御意見もなければ、本案に対する討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  小林君から発言を求められておりますので、これを許します。小林君。

小林正日本社会党・護憲共同

○小林正君 私は、ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、連合参議院、民社党・スポーツ・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     義務教育費国庫負担法及び公立養護学校     整備特別措置法の一部を改正する法律案     に対する附帯決議(案)   政府は、義務教育の重要性にかんがみ、次の  事項について特段の配慮をすべきである。  一 義務教育費国庫負担制度については、その   意義と経緯に格別の配慮を払うとともに、こ   れまでの国会における論議を踏まえ、本制度   の堅持に万全を期すること。  二 今回の措置による共済費追加費用等の一般   財源化に当たっては、地方の財政運営に支障   を生ずることのないよう適切な措置を講ずる   こと。  三 教科書無償給与制度等の諸施策について、   その意義と経緯を踏まえ、今後ともその維持   に努めること。   右決議する。  以上でございます。

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) ただいま小林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 多数と認めます。よって、小林君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、鳩山文部大臣から発言を求められておりますので、これを許します。鳩山文部大臣。

鳩山邦夫自由民主党文部大臣

○国務大臣(鳩山邦夫君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じ良すが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大木浩自由民主党

○委員長(大木浩君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十八分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗