逓信委員会 第7号
- 発言数
- 225 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1992/05/14
会議録
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る四月十六日、西川潔君が委員を辞任され、その補欠として下村泰君が選任されました。 また、同十七日、梶原敬義君及び太田淳夫君が委員を辞任され、その補欠として山田健一君及び矢原秀男君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(粕谷照美君) 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険法の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。 両案については既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○三重野栄子君 ただいま議題になりました郵便貯金法、簡易生命保険法、それぞれの一部を改正する法律案について質問をいたします。 まず、郵便貯金の問題でございますが、金融自由化の進展に伴いまして、郵便貯金を利用している九九%という大変多数の皆さんに不利益をもたらさないためにはどのような対応をなさっておられるかということについてお伺いしたいわけです。 昨年五月の郵便貯金に関する調査研究会金利自由化に関する専門委員会の報告によりますと、預貯金金利の自由化の意義として、「早急に金利自由化を実現することにより、国際的な枠組みに対応することとなる。」とありますが、郵政省も、今後の金利自由化のスケジュールとして、通常貯金の完全金利自由化は遅くとも平成六年に完了するということがございます。今回提案になっております、官民共通の新型貯蓄貯金が流動性預金の金利自由化の第一弾の商品であると思いますが、金融自由化、なかんずく金利自由化の進展の中で、郵便貯金の利用者に不利益をもたらさないためにはどのような見解、それからこれからの展望ということでお伺いしたいのでございますが、まず大臣、続きまして局長の御見解と展望をお願いいたします。
○国務大臣(渡辺秀央君) 今、三重野先生の御質問にもございましたが、この金融自由化の問題につきましては、私ども郵政省が利用者からお預かりする郵便貯金というのは言うまでもなく個人貯金というのが基本になっているわけでして、いわば財布がわりということで今日まで国民の皆さんに信頼されてきたところでございます。郵便貯金はそういう意味において個人を対象としてきておるわけでございますから、個人の預金者の利益確保ということは、これはもう私ともお預かりする立場からしますと忘れてはならない最も重要な問題であると認識いたしております。 金利の自由化、平成六年というめどについて、これをできるだけ早く進め、そして基本的には個人の預金者の利益につながると考えているところでありますので、御指摘の点についてよりきめ細くこれからも対応してまいらなければならないと認識いたしておるところでございます。今後とも、国民・利用者の利益の確保やサービスの多様化を図る観点から、お客様ニーズに対応した、利用者に対応した制度改善の実現とサービス向上に積極的に対応いたしてまいりたい、これが今の基本的な考え方でございます。 あと、局長から答弁をさせます。
○政府委員(松野春樹君) ただいま先生お触れになりましたように金利自由化のスケジュールがある程度具体的に定まってきつつあります。来年じゅうには定期性の預貯金が完全金利自由化になる運びであります。また再来年、平成六年には私どもの通常郵便貯金等の流動性預貯金も自由化したいということで今作業を進めているわけであります。 郵政省の立場からいいますと、これまでの民間の動向を見てまいりますと、いわゆる大口定期預金というものがいち早く完全金利自由化になりました。ところが、私どもの限度額との関係でこの商品が手が届かない商品で大変無念な思いを続けてきたわけでありますが、昨年十一月からようやく三百万円以上ということで、まだ不十分ではありますが私どもも完全金利自由化商品を持ち得ることができるようになりました。今せっかく職員挙げて営業に取り組んでいるところであります。 この金利自由化を考える際に、やはり何といいましても自由化のメリットというものが預金者の方々に還元されるべきであろう。そのために我々としては金利面での新しい商品の開発、御利用をいただくことももちろん重要でありますが、それに加えて商品性といいますか、サービス面でのサービスアップという点をあわせ考えながら、金利自由化を預金者のむしろ非常に利益になるという方向に持っていく責任が私どもにあるだろうというふうに決意しておる次第でございます。
○三重野栄子君 金利自由化の問題、最近のように利子がどんどん下がりますとどうも小口にメリットがあるようには思えないのでございますけれども、そういうことを基本に置きながらこれから問題について質問させていただきたいというふうに思います。 定額郵便貯金の見直し論あるいは都市銀行の新商品の創設というのが最近新聞報道に出ているわけですけれども、昨年の郵便貯金の大量の資金シフトに関連をいたしまして、日銀や全国銀行協会連合会など民間金融団体から郵便貯金の見直し、特に定額郵便貯金の見直しにつきまして要望が出ておりまして、昨年の十一月初めに郵政大臣の反論も見せていただきました。定額郵便貯金が今日まで果たしてきた役割り、そして現在を見てみますと、先ほども申しましたけれども、経済見通しが不安定な折には、この定額郵便貯金というものは高齢化社会の中では最も当を得た商品のように私は考えるわけでございますけれども、これに対して、見直しというものについてどのような御見解をお持ちであるかということをお伺いしたいわけです。 同時に、都市銀行は郵便貯金の見直しを言いながら、これと対応するかどうかよくわかりませんけれども、定額郵便貯金の類似の新商品が考えられている、しかも来年六月には創設されるという報道もございますので、これらと関連をして御答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府委員(松野春樹君) 私どもの主力商品であります定額郵便貯金はいろいろな特性を持っております。いわば複合的な商品性といいますか、単純な定期性でもありませんし、単純な流動性でもないという特徴がございます。十年間固定金利で預入可能でございますとか、あるいは預入後半年経過すれば払い戻しが自由でありますとか、あるいは半年複利計算をしておるというふうな基本的な三つの商品性を有しております。しかもこの商品性というものが、一つには郵便貯金の運用が財政投融資の原資として長期固定運用であるということとも符合しているわけであります。また、預入後三年未満で払い戻しを行うような場合には、段階別金利と申しておりますが利率が低くなるという商品設計になってございます。これはやはり事業経営上それなりの合理的な判断をしてとっておる商品性であります。また、とにもかくにも国民・利用者の方々に長年親しまれている非常に使い勝手のいい商品であるということでございます。したがって、これらの基本的な商品性というものは、自由化後も例えば解約というふうな形で商品性を悪くするという必要はさらさらないのであろうというふうに私は思っております。 ただ、一つ問題がありますのは、この定額郵便貯金は御存じのように公定歩合改定に伴いまして改定される規制金利商品であります。金利自由化が進みまして市場金利が実勢に合わせて動きます場合に、やはりこの規制金利でこのままあるという点につきましては、不自然といいますか、あるいは不都合が生ずるおそれがあるというふうに判断しておりまして、できるだけ早期に、具体的には来年までにはこの金利の自由化を定額貯金についても実施したいというふうに考えているところであります。 また、先生お触れになりました金融制度改革による諸規制、諸慣行の見直しが今民間金融機関につきまして進められておりますけれども、報道にございますように、長期の商品、今一般の銀行は三年までの定期しか扱えないことに規制されておりますが、例えば五年物あるいは十年物、しかも変動金利を組み込んだ商品というものも研究しておるようでございます。こういう多様化につきましては、私どもの立場からしましても、やはり民間金融機関として金融自由化の流れに沿うものであるということで、基本的には預金者利便の観点からこれは歓迎すべきものというふうに承知いたしております。 ただ、歓迎しておるだけでは私どもの役割は終わりませんので、これらの動向を見ながら、おくれをとらないように、私どもも預金者ニーズに対応した制度改善の実現でございますとかあるいはサービスの向上に今後とも積極的に努めてまいりたいというふうに存じております。
○三重野栄子君 御説明をいただきましたが、定額郵便貯金に対する国民の希望というのは大変多うございまして、最近のような利子が下がっていく状況に対して、私たち高齢者のことはどうしてくれる、何とかしてよ、年金で暮らしている者の気持ちにもなってよと会うたびに言われるわけでございますので、今の事情をお伺いいたしましたが、この定額貯金については今までのメリットをなくさないような形で御検討をいただきたい、できるならばやはり今までのようないい商品であることが継続されるよう希望したいというふうに思います。 三つ目の問題について質問をいたします。今回の法改正で創設されました新型貯蓄貯金の概要の問題でございますけれども、私がこの新型貯金を考えます場合に四つの疑問点を持っています。 まず第一は、今申しましたけれども、市場金利連動型が最近のように金利が下げられるときに果たしてこの商品が皆さんに歓迎されるであろうかということが一つです。 二番目は、この新しいタイプのタイプⅠと申しましょうか最低残高が四十万円以上のもの、これにつきましては一定回数、月五回というふうに伺っておりますけれども、月五回以上払い出しをしますと手数料が徴収されるという問題、それから公共料金の自動引き落としや給与振り込み等の契約に基づく他の名義口座との間の自動振替ができない。 第三番目は、郵便貯金通帳の冊数の制限が緩和されて、考えますと六冊はできるというような状況になりますけれども、でも冊数がふえましても預金する額というものが変わっていないわけでございますから、結局煩雑になるだけではないだろうかというのが第三点。 それから、官民共通のものとしてこの新型貯金が発行されるわけですけれども、既に信託銀行の五行につきましては、この制度をつくるために数十億円のコストがかかるというような問題で取り入れないのではないかということ、これは新聞で見たわけですけれども、こうした場合に郵政省としてはこのコスト面をオーバーしてまで利益があるものであるか、あるいはまた国民のために有利なものであるか、そのことについてお伺いをしたいわけです。
○政府委員(松野春樹君) 今回の新型貯蓄預貯金、いまだ仮称でもって大変恐縮でありますが、この新型貯蓄預貯金をつくるに際しましてさまざまな議論を政府内部でも行いました。先ほど私スケジュールで申し上げましたけれども、平成六年に流動性の預貯金の自由化を図りたいということでありますが、しかしながら、特に各地域の中小金融機関の方々からお声が強かったと承知しておりますけれども、比較的コストが安い、調達コストの安い、民間でいえば普通預金の部分につきまして、一度に自由化された場合非常に経営上困難を生ずるおそれがあるというふうなサイドからのいろいろな難色が示された経緯がございます。そこで、この流動性の預貯金の金利自由化のワンステップとして、多少人工的な商品設計ではありますけれども新型貯蓄預貯金というものを導入していこう、それから一年たって平成五年、来年でありますがこの商品を見直していこう、商品設計の自由化も図っていこうという前提でもって一応案としてまとまった内容であります。 この商品は、先ほど申し上げましたように自由化へのソフトランディングを図るという官民それぞれの立場をあわせ考えて取り入れを図ったものでありますけれども、先生ただいまおっしゃいましたように、この使い勝手の問題につきましては私どもも導入時の時点におきましていろいろ耳にもしておりますし、また私自身もいろいろ考えておるところもございます。タイプⅠあるいはタイプⅡ、それから今までの通常郵便貯金というふうに従来の通常貯金がいわば三種類に分かれるわけでありまして、もう少し簡略にできないかというようなお声も確かにあるようでありますが、すべて先ほど申し上げましたような経緯がございますので、ひとつこの一年間じっくりこの商品につきましてお客様との接点の中で、今後どういうふうに持っていくべきかをいろいろまた資料等も収集しながら検討してまいるということを前提にしながらも、ぜひひとつ金利自由化を円滑に進めるという観点から御理解をお願いしたいわけであります。 なお、先生先ほどお触れになりましたけれども、決済機能でありますとかその他の制約でございますけれども、平成五年には、例えばスイングサービスといっておりますが、これはお客様との間の契約の関係でありますが、今ある本体の方の通常貯金の方からこちらの貯蓄型へ、したがって利子が若干高くつけてある商品設計になっておりますが、こちらの方へ自動的に移行させるというサービスも来年には取り入れたいなと。それから、四十万円、二十万円という物理的といいますか最低制限額につきましても来年には見直しを図っていこう、そのために今後よくその辺のことにつきまして利用者のいろいろなお声も十分拝聴しながら研究してまいろうということになっております。 なお、冊数制限についてちょっとお触れになりましたけれども、これは歴史的にはいろいろ経緯があるようでありますが、一つには睡眠貯金を極力減らすために冊数を制限するという考えもあったでありましょうし、あるいは戦後以来の資材不足ということにも思いがいったことかもしれませんが、先生おっしゃるように、もしまともにやりますと通常貯金で六冊になりますが、私ども実はそういうお声を耳にしておりますので、民間では既に行われておりますが、併用通帳といいますか、裏表になりますが、二種類のものを一つの通帳でというふうなことも、機械的な対応もよく研究しまして、できるだけ早く採用してまいりたいということを考えております。 少し答弁が多岐にわたりましたけれども、以上でございます。
○三重野栄子君 コスト面のことについてはどうでしょうか。
○政府委員(松野春樹君) 今回のこの新型貯蓄貯金の導入につきまして、どの程度のコストがかかるかというのは二つの面があると思うのでございますが、一つには、この貯金を導入する際のいろいろな周知関係の経費もありますし、私どものオンラインシステムの改正関係もあります。これは平成四年度の予算に盛り込んでございます。それからもう一つは金利コストがどうなるかということでありますが、平成二年度の数字でございますけれども、年間でお支払いするいわゆる利子の額が約六兆七千億円でございます。それから考えますと、恐らくこの新型貯蓄貯金、貯蓄性が高いということで利子を若干高目にするわけですが、新しい利子負担が二十数億円程度ではないかなと考えておりますので、全体から見ますと特段の問題が生じないコストアップであろうというふうに現時点では考えております。
○三重野栄子君 今細々と御答弁をいただきましたけれども、国民の側、利用者の側についてのメリットというよりも、金利自由化に対するための一つの商品というふうに伺いましたので、いずれにしてもこれは進行していくことだろうと思うわけですけれども、来年には見直すというような状況の中で、この商品を積極的にどう進めていくかということについてはいろいろ方策があるのではないだろうかと思います。 その場合の営業体制と申しましょうか、職員の配置の問題あるいは職員の研修の問題、特に職員の場合は週休二日制等も導入されていくわけですから、来年は見直される、そして利用者については余りメリットは感じられない、そういうような商品の場合に、推進していく側には今まで以上に大変苦労があるだろうと思いますけれども、その点についてお伺いいたします。
○政府委員(松野春樹君) この新型貯蓄貯金の営業に当たりまして一番留意しなければいけない点は、決済性について制限を加えるかわりに金利を高くする、通常貯金の一種ではありますが金利を高くするということになろうと思います。しかし、その決済性の制限の仕方が、これも先生御承知のように若干複雑な形をとってございますので、その点をしっかり私どもの職員の皆さんにもマスターしていただいて、お客様との間で無用なトラブルが起こらないようにという点が一つ大事な点であろうと思います。そのために、業務研究会でありますとか販売会議でありますとか、職員の皆さん方に商品内容について習熟していただくということについて努力をまずする必要があろうかと思います。 それから、この新型貯蓄貯金の特性につきまして、先ほども触れてまいりましたけれども、お客様への直接の周知、PRというものにつきまして、これは本省だけでなくて私どもの地域の管轄機関であります郵政局あるいは郵便局の窓口を挙げての作業になりますが、十分周知、PRについては漏れのないようにしてまいりたいと思います。また、そういう行動を積極的にとる中から、もし今後商品を改善するとしたらどういう点を改善するかということを、私先ほどちょっと例示を挙げましたけれども、私どもの方の上からということではなくて、むしろお客様の声をやはりよく聞いて今後に対処してまいりたいというふうに考えております。
○三重野栄子君 改善の問題については、やはり職員がそれぞれお客様と対面をしていくわけですから十分修習されるのであろうというふうに予測をいたしますが、職員の研修の場合は、人手不足の折ですから時間外にされるとすれば、十分時間外の対応といいましょうか、そういう問題、あるいはやはりできるならば時間内に研修ができて、今まで以上に労働強化にならないような手当てをぜひお願いしたい、そういうことでこれを進めていただきたいというふうに思います。要望したいと思います。 次に、平成五年度には貯蓄税制が見直しをされるというふうに伺っておりますが、それに関連して二つお尋ねいたします。 世界一の高齢国になるとか、福祉を大切にしなくちゃならないとか、高齢者は自助努力をしなくちゃといろいろなことを言われるわけですけれども、しかしそれに対して具体的に手助けをするとするならば、この貯金の場合どうするものであろうかということを考えますと、高齢者の利子所得の現行の非課税枠が三百万円でございますから、これをやはり枠を拡大する、例えば一千万円にするとかあるいは枠をなくすとか、そういうことについて必要ではないかと思いますが、この点についての御見解をお尋ねしたい。 もう一つは、平成三年一月から実施されております国際ボランティア貯金が非常に好評であります。これは募集のための職員あるいは局長の努力もございましょうし、国民の理解もあったかと思いますけれども、そのせっかくの預金者の善意にこたえるために、あるいはまたこの援助事業をもっと充実させるためにぜひ寄附金充当分の利子課税を免除できるように御努力をいただきたい。この点につきましては衆参のこの逓信委員会においても附帯決議がございますので、ぜひ来年の見直しのときには実行していただきたいと思いますが、以上二点についてお伺いいたします。
○政府委員(松野春樹君) 老人の皆さん方が利用する郵便貯金の利子に対して税制上の負担を軽減するということは、私どもとしても大変必要かつ効果的な措置であろうというふうに認識いたしております。いわゆるマル老貯金と言っておりますが、非課税貯金につきましてこのマル老という形で設けられましたのは昭和六十三年四月でございますけれども、さかのぼって考えますと、それまでのいわゆる一般の郵便貯金の非課税限度額と通算した形で考えますと、もう十九年間近くこの三百万円にとどめ置かれているというふうな考え方も可能かと思います。そこで本年末、御指摘にありましたように、昭和六十二年の所得税改正の際に定められました貯蓄利子税制の見直し時期にちょうど該当しておりますので、郵政省といたしましてもこの老人等の非課税枠拡大に向けて最大限努力してまいりたいというふうに考えております。 なおこの税制要望は、昨年も日の目を見ませんでしたけれども要望は行っておりまして、三百万円を一千万円に非課税枠を拡大できないかということを昨年要望したけれども、実現を見なかったということをつけ加えさせていただきたいと思います。 国際ボランティア貯金の利子課税問題でございますが、この寄附金に係る利子につきましては制度創設のときに非課税措置の実現に向けて郵政省としても最大限努力したつもりであります。しかしながら非課税措置は講じられませんでした。そのかわりという言葉は適切ではないかもしれませんが、平成五年の利子所得課税の見直しの際により最良の方法について再検討する旨の政府内合意ができたところでございます。ちょうど現在平成三年度の寄附金につきましてNGOの募集を終わったところであります。今審査中でございますけれども、この平成三年のボランティア貯金の寄附金額といいますのは約二十七億円に達しております。これは税金相当分を除いてありますしてみますと、これに対する税金相当分ということで考えますと、約七億円弱という額に上るという試算もできるわけでありますので、これを何とかして追加して寄附金に活用できればもっとすばらしい援助事業ができるということに相なるわけであります。 これも先ほどの老人等の方々の非課税枠の拡大と軌を同じにする問題でありますが、本年検討が行われます平成五年度税制におきまして、私どもの課題であります海外援助の充実という観点もございますが、関係方面の御理解をいただくよう一生懸命努力してまいりたいというふうに存じております。
○三重野栄子君 大変努力をしておられて、今度こそは実りますようにお願いしたいわけです。大臣もよろしくお願いします。 貯金に関して最後の問題をお尋ねいたします。 金融自由化の進展は、いろいろ国民の利便を向上させるために頑張るというふうに今までもおっしゃっていただいておりますが、それと同時にコトもやっぱり増加していくだろうというふうに思いますので、健全な事業経営の確保を大切にする意味から、金融自由化対策資金の運用はどのようにこれからしようと思っておられるのか。それからまたその中で、地域の問題といたしましては、郵便貯金資金を地域の振興に活用できないだろうか。その枠を拡大していくことができないだろうかとか、あるいは公共料金の自動引き落としの拡大についてもやはり精いっぱい頑張っていただきたい。細かい問題もありますけれども、資金運用制度の改善、充実についてお尋ねをいたします。
○政府委員(松野春樹君) 御指摘のように、一般的に申し上げますと金融自由化によりまして資金調達コストはアップをするであろうというふうに言われておるわけであります。したがいまして、私どもの対応としましては、事業の効率的な運営をより一層図るということはもろんでありますが、資金運用面において適切に対応を図るということが必要不可欠になるわけでございます。 この資金運用面につきましては二つの側面がございます。一つは運用枠といいますか額の量の問題であろうかと思います。これは先般も御説明申し上げたかと存じますが、一応第一次の自主運用の五カ年が終わりまして、平成四年度から平成八年度までの五カ年計画につきまして新たに二十四・五兆円を枠として政府内で合意を見ました。今年の三月までに十五兆円ありますから、あと五年たちますと三十九・五兆円が一応金融自由化対策資金、いわゆる自主運用枠であるということで、これは基盤として考えますとまずまずの数字であろうと思います。 あとは対象の問題でありますが、現在日本のこの種の運用市場といいますのは相当なスピードで変化しつつあります。市場の成熟度合いを見て我々も対処しなければいけないと思います。昨年要求してまだ実現していないものに、例えばコマーシャルペーパー、CPの運用を認めていただきたいとか、あるいは債券先物もいかがであるかとか、最近の成熟度合いを見てまいりますとぼつぼつ公的な資金の運用対象としてもなじんできつつあるのではないかというふうな考えを持っておるわけでありますが、これはいずれにしてもまたことしの予算要求の課題として関係の機関とるる折衝してまいりたいというふうに考えております。 その中で、お触れになりました地方公共団体とか第三セクターの名前も挙げておりますが、各地域に郵便貯金として、財政投融資をストレートに運用するのとはまた別に、私どもの手で地域の皆さん方に融資の形で御援助申し上げる余地があるのではないかというふうなことについても十分考えていきたいと思います。 この地域の振興等に役立てるという点につきましては、かねてからも財政当局とはいろいろ検討しておりますが、いろいろやりとりを調べてまいりますと、やはり国の資金の一元的運用であるとか、郵便貯金資金がストレートに各地域に融資されると、まあ地域といいましても地方公共団体でありますけれども、というふうなことがありますが、これは私どもの説明不足なのかあるいは関係機関の理解不足なのかよくわかりませんが、ここらのひとつ誤解を解きながら今後努めてまいりたいと考えております。見通しにつきましてはここでまだ確たる御返事を申し上げるわけにはまいりませんが、一生懸命取り組むことだけつけ加えさせていただきまして、今後ともよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。
○三重野栄子君 貯金に関しましては、大変いろいろ回答をいただきました。さらに一層御努力を要望いたしまして、終わりたいと思います。 次に、簡易生命保険法の一部改正の問題についてお尋ねをいたします。 今回の改正案と昨年十月に行われました簡易保険に関する市場調査の関連についてお伺いしたいわけです。特約制度の改善の説明といたしまして、豊かな暮らしのよりどころとなる健康分野に対する国民の多様な保障のニーズにこたえるためというふうに御説明をいただいておりますけれども、昭和二十六年以降実施しておられる市場調査のうち、昨年十月の調査結果を見ますと、希望する新商品・新サービスの項でございますけれども、第一は、がん、脳疾患、心疾患等の特定の病気で入院した場合、ほかよりも保障が大きい制度というのが三五・四%の希望でございます。第二は、病気やけがによる退院後の通院に特約保険金を支払ってもらいたいという制度、この希望が二七%。第三は、貯蓄性に重点を置いた短満期の保険の希望が二五・六%というふうになっております。 今回の改正案は、今のは一端でございますけれども、昨年行われました市場調査とどのような関係で、この結果をどのように受け入れられたかということをお尋ねいたします。
○政府委員(荒瀬眞幸君) ただいまお話のございました平成三年十月に実施をいたしました簡易保険に関する市場調査の結果につきましては、ただいま先生から御指摘がありましたとおり、特定の病気で入院した場合保障が大きい制度、あるいは退院後の特約保険金を支払う制度の導入といったいわゆる医療保障商品に対するニーズといった面が強く出てきているということがございます。この分野は健康分野というふうに呼ばれている分野でございまして、これに対するニーズの多様化、増大という背景が生命保険を取り巻く環境の中で強くなっているということもございまして、このたびの改正案でお願いいたしております一つの柱といたしまして、特約制度を改善いたしたいということでございます。 内容といたしましては、特約種類の多様化、それから利用枠を、現行一千万円でございますけれどもこれを引き上げたいということ、それから健康祝い金の支払い、それから特に市場調査の中で要望が強く出ております通院療養給付金の支払い、こういった面を盛り込みました特約制度の抜本的な改善を行いたいという内容をお願いいたしておる次第でございます。
○三重野栄子君 今回提案されて議題となっております特約制度の問題についてもお触れいただいておりますが、そのことをもう少し質問いたします。 法律案の第一の特約制度、今も御説明いただきましたけれども、セット方式から選択方式に多様化された、それから保障機能も一千万円から二千万円になったということでございますが、そのうちのタイプ四に疾病入院特約、タイプ五に疾病傷害入院特約、その二つの中に新たに加えられました今御説明の通院、療養という問題につきまして、これを具体的に保障する場合には、保障基準とかあるいは金額というのはどのように定められていくのかということをお尋ねしたいと思います。 また、満期保険金の健康祝い金、これは大変いい言葉だというふうに思うんですけれども、この満期保険金を支払うことができるようにするためにはどういう方法が考えられているのか、そのことについてお伺いいたしたいと思います。 なお、これは第四タイプ、第五タイプでございますけれども、今申し上げました健康祝い金、あるいはそういう問題については一、二、三のタイプにも適用されないかどうか、そのことについてお伺いいたします。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在の特約制度は二種類のセット方式になっております。傷害特約と疾病傷害特約の二種類につきまして、まず最初の方につきましては、事故災害による死亡や重度の身体障害に対する給付、これは万一の場合における家族の経済的負担の軽減という要素がございます。それに対しまして、入院に対する給付というのは、これは生存給付でございますので、入院費用を賄うという性格がございまして二つが性格が違っておるということで、今度の改正ではこれを多様化、分割いたしまして五種類にいたしまして、災害特約、介護特約、傷害入院特約、疾病人院特約、疾病傷害入院特約の五種類になるわけでございます。 この中で、今お話がございました入院関係の三種類につきましては別枠で一千万円の利用枠を設定いたしまして、その他の事故、災害等につきましても別枠で一千万円、合わせまして合計二千万円まで加入ができるということになりまして入院関係につきましての保障が充実をされるということになります。 それから、現在の制度では入院期間に限りまして入院保険金のお支払いをいたしておるということでございまして、退院後の通院や自宅療養の場合には保険金の支払いをいたしておりません。これに対しましては、長期に入院をいたしました場合には、退院した後の当分の間は通院や自宅療養を継続して要する場合が多いという実態がございますので、このような場合に対しましては、一時金といたしまして通院療養給付金の支払いをできるようにいたしたいということでございます。 それから、現在特約制度につきましては二割ぐらいの方が適用になりまして、その他の八割ぐらいの方につきましては掛け捨てになっている実態がございますので、それに対しましては、何らかの保険金を支払ったらどうかというような御要望が非常に強いということを配慮いたしまして健康祝い金の支払いをいたしたいというような制度も盛り込んでおる次第でございます。
○三重野栄子君 ただいま御説明いただいた中に、通院とか療養のときに支払うときはどういう方法があるのか。それから健康祝い金をもらうためにはどういうのがあるかということをもう一言御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 第一点の通院の場合の保険金の給付につきましては、退院の時点におきまして医師に今後当分の間通院または自宅療養を要するという旨の診断書の提出を求めていただきまして、その証明に基づきまして支払いをいたしたい。その支払い金額につきましては、現在簡易保険におきます平均入院期間が五十一日程度になっておりますので、退院後の保険金を支払う要件といたしましては、六十日以上の入院の場合には特約保険金額の一%相当額、一千万円の場合ですと十万円になります。それから百二十日以上の入院の場合には特約保険金の二%相当額、一千万円の場合には二十万円と、こういったことを予定いたしております。 それから、第二のいわゆる満期保険金につきましては、具体的に申し上げますと、特約に加入してから満期までの保険金の支払いがなかった場合に特約保険金の五%相当額、最高一千万円の入院特約に加入した場合で申し上げますと五十万円に相当いたしますが、これを支払うことを予定いたしております。また、満期までの保険金の支払いの累計額が特約保険金の五%に満たないようなケースにつきましては、その差額をお支払いいたしたいということでございます。この健康祝い金につきまして特約保険金の五%相当といたしますのは、健康祝い金は入院に対する保障という本来の給付とは異なっておりまして、無事に期間を経過した場合の一時金という趣旨でございますので、この点を考慮いたしたものでございます。
○三重野栄子君 そういたしますと、途中で給付されなかった場合の満期保険金でございますと、例えば第一、第二、第三のタイプももし何もなかった場合にはもらえるのではないかと思いますけれども、何かここに満期保険金をもらうための保険料が違うとかそんなことがあるんじゃありませんか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 保険料につきましては、健康祝い金をお支払いする場合には割高になるということに相なりますので、今度の改正案におきましては健康祝い金つきのタイプのものと健康祝い金なしのタイプと両方を設けたい、加入者の方にどちらかを選択いたしていただきたい制度にするわけでございます。 保険料を試算いたしますと、五十歳の男性が保険期間十五年、保険金額一千万円の特約に加入していただいた場合でございますが、健康祝い金なしの場合の保険料につきましては月額八千六百円程度になります。これに対しまして、健康祝い金つきの特約を選択された場合には約一万九百円程度になりますので、約三割ぐらい高くなるという制度になります。
○三重野栄子君 詳しく御説明いただきました。先ほどの通院とか療養につきましても、支払いはもらうけれども、余り面倒くさい手続だともういいわというようなことになりますけれども、そこら辺も医師の診断書ということであれば手軽に、手軽と言うと語弊がありますが、支払いをしてもらえるいい商品ではないかというふうに考えております。 次に、法律案第二の定期保険の問題についてお伺いをいたします。 定期保険の実績を見ますと、契約件数は三種類合わせて約五万件と大変少ない。それからまた簡易保険の全商品に占める割合を見ましても約〇・一%と少ない。それなのに、保険期間の自動更新とかあるいは特約などの改善があるとは言いながら、今度この定期保険の改善をされた理由についてお伺いをいたしたいわけです。 その場合に、まず第一は、この定期保険が振るわなかった原因は一体どこにあったんだろうか。それから、先ほど申しました今回改善される理由はどこにあるだろうか。第三番目としては、改善された商品はどのように販売をされていくのか、その体制についてお伺いをいたします。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在定期保険は三種類ございまして、お話がございましたとおり非常に低調でございます。平成三年度末の保有契約は約五万一千件、したがいましてシェアが〇・一%と極めて低くなっておるわけでございます。 これが最近特になぜ普及しないかということでございますけれども、簡易保険につきましては貯蓄と保障を兼ねた養老保険が主力商品になっておりまして、イメージといたしまして国民の間に貯蓄手段としての側面が重視されておるということが一点と、それから加入限度額が一千三百万円という点もございまして、保障を目的とした定期保険という面からは若干魅力のない点もございまして近年低下傾向をたどっておるということでございます。 したがいまして、この定期保険は普通定期、生存保険金付定期、集団定期と三種類ございますけれども、この中で特に課題を抱えております法人を対象とするところの集団定期につきましてこのたびこれを廃止いたしたい、それに対しまして定期保険の新しい種類といたしまして職域保険を新設いたしたいということでございます。商品内容を大幅に改善いたしまして、特に都市地域、職域、青壮年層に魅力ある商品設定をいたして取り組みたいということでございます。
○三重野栄子君 職域保険というふうになりますと、民間が既に入っておられるところもありますし、そういうところで競合するということについてはどういうふうにお考えかという問題と、その職域にいく場合には今までの職員の陣容では、職員の努力だけでは非常に難しいのではないだろうかというふうに思いますけれども、せっかく改善された商品を販売していく場合の拡大の方法、その中には職員の研修もございましょうし、週休二日制を迎えた職員の体制の充実の問題もありましょうし、それからその市場を早くわかるように手当てをするという問題もあろうかと思いますので、そのあたりについて御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 職域保険は法人を対象とする新種保険でございます。民間生命保険におきましては法人セールスが主体ということでございまして、民間の方では団体定期保険が六千百万件に対しまして個人定期保険は六百万件というふうに主力が法人セールスにございます。それに対しまして、今回新設いたします職域保険は、これも法人を対象とするものでございますけれども、現在の職域サラリーマンの加入状況を見ますと、依然としまして各大規模から中小規模を含めまして、特に中小規模を中心にいたしましてまだ普及が進んでいないという面もございます。 特に最近の傾向といたしまして、青壮年層を中心といたしました保障ニーズというものが強くなっておりますので、そういった観点から私どもの職域保険は民間の団体保険とは性格を異にいたしております。基本的には個人契約という形をとりますが、事務的には大幅に簡素化をいたした新種保険でございますので、そういった面から民間生命保険とはまた異なった魅力という点がございまして、この分野におきまして官民切磋琢磨いたしまして普及に努めたいということでございます。 それから、これを販売するに当たりましてどういう取り組みをいたすかということでございますが、現在職域セールスにつきましては全国の主要郵便局に職域サービスセンターというものを百三カ所設置しております。それから各郵便局に職域開拓担当者というものを設けております。こういった機能を強化するために平成四年度予算におきまして必要な増員の措置を行っておりますし、さらに全国的な定員の調整といったことを行うことによりましてこういったセンターの必要な要員措置を充実をいたします。それからさらに、職域サービスセンターの職員の販売力を増強するために訓練、研修を充実させてまいりたいというふうに考えております。さらに、特に法人セールスの分野におきましては管理者による役割が重要ということでトップセールスを積極的に推進してまいりたいということでございます。さらには、職域に関する情報につきましては、センターを中心にいたしまして積極的な情報収集活動をいたしておりますけれども、郵政局とか、あるいは簡易保険におきましては事務センターがございますから、こういったところで営業支援を強化いたしまして、資料収集をいたしまして、企業情報等を収集いたしまして第一線に支給していきたいということでございます。
○三重野栄子君 中小企業で働く人々の日の当たらないところにこういう新しい保険が浸透していくということを大変うれしいと思いますし、積極的に体制も整えられているようでございますので、頑張っていただきたいというふうに思います。 最後の質問といたしましては、簡易保険に対するニーズの多様化あるいは希望というのはたくさん多いわけでございますので、これから努力をしていただくと思いますけれども、私が二、三気がついた点を申し上げてみたいと思いますので、御答弁をいただければ幸いです。 まず、昨年の市場調査によりましても、簡易保険の限度額、これは「保障として十分である」というのは一六・九%で、「保障として不十分である」は三七・三%でございますから、主契約の場合あるいは特約にいたしましても、現状の生活実態あるいはこれからの将来を考えますとこの加入限度額の引き上げがやはり必要じゃないかということを考えますが、この点についてのお考えです。 二番目は、初めにも申しましたけれども、がんとかあるいは難病等の入院に対する大きな保障というのをぜひ必要とする方も多かったということは先ほど述べたとおりでございますので、新しい商品というものを考えられないか。 第三番目といたしましては、昨年の調査の中に「貯蓄性に重点をおいた短満期の保険」という設問が初めてあるわけでございますけれども、その質問に対しまして二五・六%も反応があった。とすれば、この「貯蓄性に重点を置いた」というのは、今度の改正にもございましたけれども、やはりもっと新しい商品に対する希望があるのではないかというふうに思いますので、この点をお尋ねしたいわけです。 四番目の問題とは、今度の商品の中に満期保険金、言うならば健康祝い金という大変すばらしい名称がついた商品が出てまいりましたんですけれども、これはさきに私はお尋ねしたと思いますが、年金生活者の人々の中で年末手当と申しますか年越し金というのがやはりあった方がいいという希望があっておりましたので、こういう今度の制度のような満期保険金が支払われるようなことが工夫されるとすれば、現在四種ある年金保険、この年金保険にも毎年とは言わないまでも何年置きか年末手当相当の年越し金が支払われるような商品の工夫をぜひしていただきたいと思いますが、以上四点につきまして御答弁いただきますようにお願いします。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 第一の簡易保険の加入限度額の引き上げにつきましては、現在一千三百万円と条件つきでございますけれどもなっておりまして、これは昭和六十一年九月に実現いたしておりまして、その後も加入者の方から引き上げの要望が非常に強いということでございますし、私どもといたしましても、この額はやはり保障という観点からは余りにも低過ぎるということでございまして、これの引き上げにつきましては簡易保険事業の最重要課題の一つというふうに認識いたしております。今後ともこの額の引き上げにつきましては、官民のあるべき姿とかあるいは経済諸指標の考え方等関係方面との調整が必要でございますので、鋭意努力をいたしまして早期実現をいたしたいというふうに考える次第でございます。 第二の難病に対する新種商品の開発についてというお尋ねでございますけれども、この点につきましても課題になっておりまして、基本契約あるいは特約の中でこういった難病につきまして加入者の方の要望にこたえるという方法につきましても引き続き検討に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 それから、短満期の貯蓄性の商品について、これは御要望が強いわけでございますけれども、ここにつきましては、金融機関の短期、中期、長期の分担分野ということでございまして、生命保険の分野は現在のところ長期の分野を担当いたす。簡易保険の平均契約期間は約十年になっておりますけれども、この中で三年とか五年といった短期の分野をいかに取り扱うかということにつきましては、制度の基本との関係を踏まえつつ引き続き考究をいたしてまいりたいということでございます。 最後に、年金の関係で年末ボーナスの支給はいかがなものかという御指摘でございますけれども、現行制度では仕組みから逓増方式をとっているということで、すぐ取り入れるということが技術的に困難な面がございますから、私どもといたしましては、今回の調査にも出ていますとおり年金分野の改善、充実というのが事業の重要課題でございます。したがいまして、先生御指摘のボーナス支給といった点の商品設計につきましても今後鋭意考究をいたしたいというふうに考えております。
○三重野栄子君 時間が参りましたが、金融自由化の中、それから高齢化の中で貯金とそれから保険に対する希望が多うございますが、大臣の決意表明を言いただきまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(渡辺秀央君) 先生の今いろんな利用者、国民のニーズからの御質問お聞きいたしておりまして、まさに今日の高齢化社会に向けてのいろんな国民から寄せられる期待感、あるいはまた希望、そういうものをひしひしと感じた次第でございます。 簡易保険は、国営事業として国民の立場に立って積極的な制度改善、国民のニーズに合った新しい商品開発、サービスの提供に努めて御指摘の点を勘案しながら懸命にこれから御期待に沿いたいと思っておりますので、よろしく御指導をお願い申し上げたいと思います。 ―――――――――――――
○委員長(粕谷照美君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、陣内孝雄君が委員を辞任され、その補欠として藤田雄山君が選任されました。 ―――――――――――――
○中村鋭一君 今回の特約と定期保険制度の改正でございますが、重複するかと思いますが、簡略で結構ですからまずその目的、趣旨を御説明願います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在の特約制度は、昭和四十四年に傷害特約、それから昭和四十九年に疾病傷害特約を開始いたしましてから約二十年を経過いたしておりまして、この環境が大きく変わってきております。特に高齢化社会の進展、成人病の増加、医療費の増大、さらには交通災害等事故の増大といった客観情勢の変化に応じまして、現代的な形でもって全面的に抜本的な改正をいたしたいということでございます。 内容といたしましては、第一が現在二種類の設定方式を五種類に多様化をいたしたいというのが一点でございます。 第二は利用枠でございますけれども、現行では災害死亡、入院等を含めまして全体で一千万円までとなっておりますのを、入院関係につきましては別枠で一千万円ということにいたしまして、合計で実質二倍の二千万円にいたしたいということでございます。 第三点は、現行の特約はすべて掛け捨てでございますけれども、満期まで無事に経過された場合には健康祝い金の支払いをいたしたいということでございます。 第四点といたしまして、現行制度では入院の場合のみということでございますけれども、退院後の通院、自宅療養につきましても新規に一時金の支払いをいたしたい、これが通院療養給付金の支払いということでございます。 さらに、技術的な改正といたしまして、基本契約と同様、特約につきましても無審査制度でございますけれども告知義務制度を採用いたしたい。その他、契約変更の制度を整備いたしたいとか、規定の整備をいたしたいという内容をお願いいたしておる次第でございます。
○中村鋭一君 簡略でいいと言ったんですから、そう丁寧に言ってもらわぬでも結構です。 今度の改正で新規サービスとして満期保険金の支払いをするということでございますが、満期保険金を支払うというと、何か掛金が全部戻ってくるような誤解を与えないでもないです。満期保険金の支払いという単語そのものの意味がそのような誤解を与えないでもないと思うんですが、これは別の言い方を実際はされているわけですね。例えば加入者に対する説明なんかはきちっとされているんでしょうね
○政府委員(荒瀬眞幸君) ただいまお話ございましたように、条文上は保険期間が満了したときに保険金を支払うという規定になっておりますので、掛金を全額払い戻すのではないかというような誤解を受けるのではないかという点につきましては、商品名の設定につきましては加入者に誤解を与えないように健康祝い金ということにいたしたいというふうに考えておりますし、さらに営業活動につきましても郵便局職員の指導で誤解のないように徹底をしてまいりたいと考えております。
○中村鋭一君 そこはむしろ私はそういう単語は初めからもう健康祝い金として加入者の方にはおっしゃった方が、満期保険金と言って、いや実はこれはと言って説明するよりも、健康祝い金ですよと言った方が加入者の方もその方が喜ばれるだろう。やっぱり現場の一線の営業の方なんかは随分いろんな点で加入者の方と接点があるわけですから、我々政治家もそうなんでしょうが、わかりやすい言葉で誤解を受けないように現場の皆さんを、これは一例ですけれども、よろしく指導をしていただくようにお願いを申し上げておきます。 職域向けに昭和五十年から集団定期保険を発売しておられるわけですが、どうも加入状況が余りよくないと聞きます。最近の加入状況はどうなっておりますか。それから、加入が少ないとすれば何で加入が少ないのか、その辺を教えてください。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 定期保険の保有契約件数でございますけれども、平成三年度末で合計五万一千件でございます。これは保険全体で申し上げますと保有契約件数七千三百万件の〇・一%ということで、非常に普及が立ちおくれているということでございます。 この理由でございますけれども、現行の集団定期保険につきましては、まず保険期間が五年になっておりまして、さらに満期ごとに手続を更改しなければならない。告知、面接等の手続をいたしまして保険証書を再発行するという複雑な手続になっております。それからさらに、手続が複雑なために保険料も相対的に同種の商品に比べまして割高になっているといった面から、問題が多いということで普及が進んでいないのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○中村鋭一君 セールスの仕方、重ねて申し上げますけれども、やはり営業の方は大口のいい契約はとりたい、しかし小口の個々の加入者の方々を回るのも大口をとるのも根本にある気持ちは一緒だと思うんです。利用なさる方、加入してくださる方の健康とか傘とかを郵政省の職員が一生懸命守ってあげましょうというその真心の通い合いみたいなものが大事なんで、その点もひとつよろしくお願いをしておきたいと思うんです。 青壮年層それから今の職域ですね、この普及を図るために商品性を改善するということが今国言われておりますが、それは具体的にどのように改善するんですか。それからまた、職域への普及拡大を図ることによって民間との競合は起きないんですか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 第一の新種商品の内容でございますけれども、まず第一には、保険期間を一年といたしまして、これは手続なしの自動更新制度を取り入れたいということでございます。すなわち、被保険者の同意、面接等を一切必要としないようにいたしたい。第二点は、従業員等の皆様方の入社、退社、人事異動等の手続につきまして柔軟な対応をいたしたい。加入対象につきましても、同業団体も含め現行より拡大いたしたいということと、事務手続の簡素化によりまして全般的に保険料の低廉化をいたしたいという内容を盛り込んでおります。 この職域保険の普及につきましては、民間の団体保険と競合する面もございますが、団体の分野におきましては、例えば法定外労災補償の実施率等を見ますと、事業所規模が小さくなるほどまだまだ依然として普及が進んでいないという面がございまして、職域全体では依然として定期保険に対するニーズが強いということもございまして、簡易保険としましてもこの分野の新商品を開発いたしたいということでございますし、さらに簡易保険と民間生命保険が相争いまして、共存共栄でもって職域の保障の一層の充実を図るべきだというふうに考えております。
○中村鋭一君 加入者の例えばスポーツですとか休養ですとかそういった福祉施設は随分あるんですね。私は、この間立派なパンフレットをちょうだいいたしまして、へえ、簡保というのは大したものだなとその感を深くいたしました。 改めてここで、この簡保の福祉施設はどういう種類があって、何カ所ぐらいにそれがあって、利用状況等についてお示しを願います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在の簡易保険の加入者福祉施設でございますけれども、六種類ございます。保養センター、加入者ホーム、診療所、総合健診センター、レクセンター、会館がございまして、保養センターが八十、加入者ホームが十四、診療所が二十、総合健診センターが三、それからレクセンターが八、会館が二、合計百二十その施設を保有いたしております。 その利用状況でございますけれども、平成三年度で申し上げますと、保養センターが六百七十万人、加入者ホームが百四十五万人、診療所が十五万人、総合健診センターが十五万人、レクセンターが百三十万人、会館が二百二十五万人、合計で一千二百万人の方々に御利用いただいております。さらに、宿泊施設の利用率につきましては七八・五%ということでございまして、フル稼動でございまして、他の公共の施設は大体五割程度だというふうに聞いておりますけれども、これに比べまして非常に高い利用状況でございまして、大変好評を博しております。
○中村鋭一君 私の友人知人もよく利用させていただいているんですが、これは随分人気の高いところと、さほどでもないと言ってはなんですが、平均的な利用状況のところとあるわけですね。周山県の遙照山、あそこもこの間行ってきたが大変サービスがよくて、食べ物がおいしくて実に値打ちがあった。そのかわりなかなか行けない、とれないということを聞くんですが、今はどういうふうな申し込みの仕方で、たくさんの申し込みがある場合は先着順なのか抽せんなのか、その辺のシステムはどのようになっておりますか。これは保養センターですが。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 申し込みは原則として半年前からということでございます。施設に直接の場合は一カ月前からでも結構でございますということでございますが、もし競合する場合には、やはり郵便局におきまして受け付け年月日順に抽せんを行っております。
○中村鋭一君 受け付け順に抽せんということですね。それで、現実に随分人気のところはなかなかとれないというような状況があるんでしょうね。把握していらっしゃいませんか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 実質的に申し込み即満員という状況になりますし、それから競争率が非常に高い場合は当せんする確率が低うございますので、御迷惑をおかけしている点があろうかと存じます。
○中村鋭一君 おっしゃるとおりですね。申し込みが多くて抽せんすれば、多ければ多いほど当せん率は低い。宝くじと一緒ですね。よくわかりました。 今回説明をいただいて、私も保養センターは承知しておりましたが、レクセンターとかそれから健診センター、キャンプセンター、そういうものが機能しているということを実は不勉強で申しわけないんですが私は知らなかったんです。私が知らないから皆さんも知らないだろうと思うのは早計に過ぎるかもわかりませんが、こういったもののPRはやはり加入者の皆さんにしっかりとしてもらわなければいけません。保養センターというのはわかりやすいですが、例えばレクセンターとか健診センター、そういうものを含めた郵政省としてのPRというんですか、周知徹底というんですか、こういうものがありますからこのように利用できるんですよ、こんなにお役に立つんですよというやり方はどのようにしていらっしゃいますか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 今お話しのございましたようなレクセンターとかキャンプセンターというのは、全国で十一カ所でございますから数が少ないということで、一般的なPRも行っておりますけれども、学校中心であるとか事業所中心という形で浸透いたしておるということで、そういった方面の利用が高くなっておるという実態がございます。それに対しまして、加入者施設全般のPRにつきましては、私どもといたしましては一般のマスコミのテレビ、ラジオ、あるいは新聞、雑誌のマスメディア、あるいは各種のパンフレット、ポスター等でいたしておるわけでございます。そういった点につきまして、こういった特別な施設につきましてもより広く周知徹底してまいるよう創意工夫をいたしたいと考えておる次第でございます。
○中村鋭一君 今、大阪で簡保のコマーシャルをやっております。大阪でトミーズという漫才、これはマサとケンと言ったと思います。このトミーズのマサ君が簡保のコマーシャルをやっておりますが、局長御存じですか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) はい承知しております。
○中村鋭一君 こういうコマーシャルのタレント、例えばマサを起用したのは、荒瀬さん、あなたがお考えになったんですか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 簡易保険のPRにつきましては本省施策、郵政局施策、郵便局施策とそれぞれの段階でやっておりますけれども、最近の簡易保険局の方針といたしましては、できるだけ地方に権限を委譲いたすということで取り組んでおりまして、ただいま先生のお話の件につきましては近畿郵政局が実施しております。
○中村鋭一君 ごらんになったんでしょうね、コマーシャル。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 個人的で恐縮でございますけれども、私も二年間近畿郵政局に勤務いたしておりましたので、承知しております。
○中村鋭一君 あれは評判がいいですよ。マサが口をあけてカンポと言うんです。一言だけ、カンポ。やっぱり子供がまねをするようになったらいいと思うんですね。今伺ったら、近畿郵政局がそれをしたということですから、あれはなかなか評判がいいということを言ってあげておいてください。業界仲間でも最近のヒット作品だという評判ですね。そういうふうに郵政省もいろんなPRをする場合に、皆さん幹部の方の中には、まあこれ大阪だから、漫才使って漫才師がカンポ、それもいいけどちょっと東京じゃどうかな、ちょっとこれは郵政省の品位から見てなんという人がおるかもわかりませんが、決してそんなことありません。やっぱり斬新な発想と世の中の動きと大衆性というものを常に考えて、例えば今度の簡保のコマーシャルにもありますように、本当に親しまれる郵政省としてのPRをこれからも大いにやっていただきますことをお願いしたいと思います。 それから、加入者福祉施設の、今いろいろあると伺いましたが、今後の展開についての計画というんですか、そういうものがありましたら。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在百二十その加入者福祉施設を保有いたしておりますけれども、今後のあり方をいかにするかということにつきましては、昨年七月に浦安に新都市型ホームをオープンいたしましたが、そういう新しいタイプの介護機能つきの終身型加入者ホームの設置をこれから進めてまいりたい。さらには、加入者の健康管理増進を図るためのドック機能寺含めました総合健診センター、あるいは新しいタイプの複合型の健康増進施設の設置等に取り組みたいということでございます。それから既存の百二十その施設につきましても、新たな観点からグレードアップ、あるいはイメージチェンジを図りつつさらに充実したものにしていきたいというふうに考えております。
○中村鋭一君 大臣に一つお伺いをさせていただきますが、こういった自助努力を文字どおり郵政省が助けてあげていい形の健康保険その他をつくり上げていくためには、年金等も含めて税制措置、これが大事だと思うので、そういう点にこそ大臣が活躍をする分野がある、こう私思うんですが、その辺についてお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(渡辺秀央君) 高齢化社会を迎えるのに非常にいろんな政策手だてがあると思うんですけれども、いずれにしましても、国から施される政策は当たり前で、そして自分でやったやつは、やったやっと言うと言葉は悪いんですが、自分で努力してきたものは税金に取られるものが多くてどうも満足しない、こういうことだろうと思うんですね。平成十二年になると生産年齢と高齢者の関係が四人に一人と、全くもう目の前に来ているわけです。 そういう点考えますと、中村先生もおっしゃるように、我々としてこの税制問題、特に保険それから相互扶助の努力に基づくこういった年金関係の税制というのは、言うならば、歳入という観点から大蔵省が税というものと並列的にとらえるというような今まで的な取り組みというか、観念で果たしていいんだろうか。役所として、官僚としては当然そういうことになるんでしょうが、我々政治家として今非常にそういう選択をさせられる時期に入ったと、私も大臣仰せつかって若干勉強をしてみますと、率直に申し上げて非常にその感を深くいたしております。 これは保険のみならず、先ほどの年金の問題における金利自由化に伴った、ちょっと先駆けたあれで恐縮ですけれども、金利の低下による年金者の問題、税制で少し補完をしないと全く現状と理想が追っつかない。そこが我々政治家の任務だなと、とりわけ行政官庁における責任者としての責任を感じながら努力をいたしてまいりたいと思っております。
○中村鋭一君 それでは、続いて貯金の質問をさせていただきたいと思うんですが、現在郵貯の総預金量は幾らぐらいありますか。
○政府委員(松野春樹君) 速報値でありますが、一番新しい数字で申し上げますと、本年の四月末現在で郵便貯金の現在高は約百五十六兆六千億円という数字でございます。
○中村鋭一君 これは民も含めた今の日本の総預金量の何%に当たりますか。
○政府委員(松野春樹君) 一言お断りしておかなくてはいけません。民間金融機関のデータが私どもの速報値よりも数カ月おくれて出てまいっておりますので、比較のための今最も新しい統計は平成三年十二月末現在のものであります。これを前提にお答え申し上げ次いと思います。 民間金融機関を含めました場合の割合、いわゆるシェアでありますが、個人預貯金の残高全体で約五百二兆六千億円ということになってございます。このうち郵便貯金は、平成三年の十二月末の数字でありますが約百五十一兆六千億円でありますから、パーセンテージで三〇・二%という数字に相なります。昨年の十二月末の比較でございます。
○中村鋭一君 そうしますと、局長、今挙げられたデータと最新のデータの間に五兆円ぐらいふえているわけですか。
○政府委員(松野春樹君) 一般論で恐縮ですが、一年間で平年度ベースでいきますと仮に十兆円ふえるといたしました場合、そのうちの七兆円から八兆円はいわゆる元加利子でございます。残高に対して利子をきちんと加えていくということをしませんと満期が来たときに財政的にパンクしてしまいますので、この一月から四月までで先生がおっしゃったような数字の差、増加がそれも含めましてあるということでございます。
○中村鋭一君 それにしても、百五十六兆六千億、ざっと総預金量の三〇・二%、これは大変な数字であり大変なパーセンテージである。だから局長、これはやっぱりしっかりとその辺は受けとめていただかぬと、これだけの金を預かっているわけですからね。 そこで、これからもそういった預貯金の金利の自由化、これは推進していかなきゃいかぬわけですが、今回この第十二条を見ますと、郵政大臣が定める利率によりとなっておりますが、これだけを見ますと郵政大臣の権限、権限といいますか自由裁量といいますか、こういうものが金利についても随分大幅に認められたんだなと、こういう印象を私は受けるんですが、郵政大臣が利率を定めることができるということは郵政省が定めることができるということなんでしょうが、これに対する一つのチェック機能といいますか、そういうものは働く仕組みにきっちりとなっておりますか。
○国務大臣(渡辺秀央君) その仕組みはちょっと後で局長が答えますが、前段の先生の、十二条が、極めて大臣の権限が拡大されているんではないかという一つの御質問であり懸念であろうと思います。 今回の郵便貯金法改正案につきましては、政令で定める通常郵便貯金、いわゆる新型貯蓄貯金、そして積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金などについて市場金利を勘案して郵政大臣が利率を定める、こういうことでありまして全部ではないわけでございます。したがって、今国会においてこの法案が御可決いただけますれば、これら貯金についてはいずれも一定の市場金利を基準として、一定の掛け目を掛けて利率を決定するという市場金利連動化を実施いたしていくわけでございまして、郵政省が極めて高い金利出しますよとか、特別大サービスしますとか、いわゆる民業圧迫というようなことにはならないというふうにお考えをいただきたい。したがって、今回の内容は郵政大臣の裁量権が極めて拡大されたということとは若干違うことではないかと御理解を賜りたいと思っております。
○政府委員(松野春樹君) 若干補足説明させていただきます。 規制金利、例えば今私ども抱えております定額貯金等の場合には、郵政審議会の議を経まして閣議決定というふうな段取りになります。 ところで、最近金融自由化の流れに沿いまして二つのタイプの自由化が今回時並行で進んでおります。一つは市場金利連動化商品であります。MMCがこれに当たります。今回御改正をお願いしておるのもこの市場金利連動型であります。これの金利の決め方の基準は、大口定期預金に対する掛け目で行うというのが共通した特徴でありまして、決めるのは郵政大臣という形ですが、その決定の仕方につきましては政令等で基準を定めております。 もう一つは完全金利自由化商品でございますが、これも決定原則につきましては郵政審議会に諮った上で政令で決めてございます。昨年の十一月に始まりました私どものニュー定期も同じでございますが、その細かい金利の決定は郵政大臣の裁量によって行う。これは完全金利自由化商品でございます。 その辺の区別がありますので、補足させていただきます。
○中村鋭一君 局長、こういったことを決めるために大蔵省とは随分樽俎折衝があったんだろうと思いますが、大蔵省との話し合いは円満についているわけですか。
○政府委員(松野春樹君) 私がお答えする答え方と大蔵省サイドで答える答え方とが果たして合うかどうかは別問題といたしまして、今回郵便貯金法の改正をお願いしております点のうち、例えば新型貯蓄貯金の関係につきましては既に昨年の七月の段階で大蔵省と郵政省で合意を見ております。大蔵省さんとしてはその後各金融機関との調整等があったものと思います。また、積立郵便貯金等の市場金利連動化等の改正点につきましてもすべて大蔵省と合意のもとに国会に御提出させていただいているところでございます。したがって、今回の郵便貯金法改正にかかわる点につきましては特段の問題は両省間にはございません。しかし、先ほども御質問出ました定額貯金の商品性等の問題につきましてはなかなか熾烈な議論を今展開しておるところでございます。
○中村鋭一君 郵政省ね、私同じことばっかり言っていますけれども、国民の健康、保険はそうですね。貯金は、特に郵便貯金なさる方はそんなに株のバブルでもうけた金を郵貯に今度は預けようなんという人はおられないんでしょうから、いつでも国民の先頭に立って頑張っているんだ、そういう認識で大蔵省とももし熾烈な闘いが展開されるとすれば負けぬようにひとつ頑張っていただきたい、こう思います。 預金者貸し付けの限度額の政令引き上げ、この計らいはどういうねらいでなされたんですか。
○政府委員(松野春樹君) いわゆるゆうゆうローンでございますが、この貸付限度額につきましては、昭和四十八年の一月に制度が創設されましたとき以来の経緯がございますが、一つには、預金者の生活上の必要を考慮する必要がある、ある意味では当然のことでありますが、もう一つは、民間金融機関の総合口座にかかわる同種の貸付限度額という制度がございます。これの動向にも配意しながら順次引ぎ上げられてきた経緯がございます。 この民間金融機関の総合口座の貸付限度額につきましては、昨今の自由化の流れに沿ったものと思われますが、昨年の十一月に大蔵省が事実上の規制を撤廃いたしまして、各金融機関の判断でこの貸付限度額について引き上げができるようになったところでございます。 今回法定制を改めまして、既に政令で定めることになっております例えば貸付利率でありますとかあるいは貸付期間と歩調を合わせまして、この限度額につきましても政令で定めることとしたいということで御審議をお願いしているところでございます。 この結果でありますけれども、これによりまして民間金融機関と比較して相対的におくれるといいますか、低下するということのないように機動的な対応が可能になるものというふうに考えております。 政令委任の理由関係につきましては以上でございます。
○中村鋭一君 この新型貯蓄貯金ですね、これ仮称でございますが、今内部で気のきいた名前をつけようじゃないかということで検討中ですか。
○政府委員(松野春樹君) 先般も中村先生から御質問がございまして、私どもの内部で女性職員も入れて一生懸命検討しているというふうなことを申し上げた記憶がございますけれども、まだ率直に申し上げて正式な名称決定まで至っておりません。今現在内部でプロジェクトチームで検討しておりますが、大変有力なといいますか、通常貯蓄貯金というふうな言い回しにつきまして果たしてどうであろうかというふうに、最近少し絞った検討に移っておるところであります。何にしても少し内容が多岐にわたる商品でありますから、できるだけ名前と利用者の方が受け取るイメージが合う、商品と利用者のイメージが合うような名前にしたいなということを基本に今検討を進めておるところでございます。
○中村鋭一君 さっきも満期保険金の支払いというのは実は健康祝い金ということだ、こういう御説明がありましたが、私は、健康祝い金なら健康祝い金を先に出したらどうか、同じようなことでこの新型貯金もやっぱりネーミンクというのは大事だ、こう思いますので、なるたけ早くいい名前を決めていただきたいと思うんです。 さて、このタイプⅠ、無料支払い回数月五回以内、これは官民共通商品ということでございますが、手数料をお取りになるとすればこれは幾らぐらいを予定していらっしゃるんですか。それから、この手数料を決める場合は、これは大蔵省と相談の上で決めなきゃいかぬことなんですか。
○政府委員(松野春樹君) いえ、決め方は私どもの省令で決めるということで私どもの判断でできると思いますが、その後の経緯を見ておりましたら、民間金融機関の動向が少し複雑な動きをしておりまして、今の私どもの考え方では、今月末まで見ないと民間の金融機関がどういうふうな手数料を取るのか出そろわないという判断をしております。 例えばで恐縮ですが、一般的には百円前後というのが流布されてきておりますけれども、中には二百円取りたいという金融機関が昨今出てきておるということでありまして、私どももできる限り民間金融機関の手数料額の状況につきまして参考にして決めたいと思っておるものですから、少しその辺の状況がどのように推移するのか今見守っておるところでございます。極力早い段階で決めないと逆に実施に差し支えがありますので、そこは十分念頭に置いて今後対処していきたいと思います。
○中村鋭一君 最後に、公共料金の自動引き落とし、それから、給与振り込みの契約に基づく他の名義口座との間の自動振りかえは今回はできません、こういうことなんですが、これもさっきから再三言っておりますが、利用者の便宜を図ろうということならそれは一刻も早くそうしていただいた方がいいわけで、こういった救済措置は早ければ早いほどいいわけでございますが、今回できないとおっしゃるのはどういう理由でできないとおっしゃるのか、できるとすればいつごろを予定しているのか、最後にそれをお伺いして私の質問を終わります。
○政府委員(松野春樹君) 新型貯蓄貯金を設けるに当たりまして、現在の通常郵便貯金と同じ種類の範疇としてタイプⅠ、タイプⅡを設けたという経緯があります。今回設けた理由は、通常貯金、民間で言いますと普通預金でありますが、決済性等を中心にコストがかかるという議論が実は背景にありまして、その議論と自由化をどう進めるかという問題が絡んでまいりましたので、それでは貯蓄性のものを抜き出して過渡的にひとつ新しいタイプの商品をつくろう、金利も少し高目のものをつくろう、そのかわり決済性を制限しようということで今御指摘のようなことになったわけです。 人工的という言葉は、あるいは言葉遣いとして正しくはないかもしれませんが、こういう商品設計の区別上、従来のものはそのまま残して、それと別に貯蓄性の部分を引き出して、金利を高くするが決済性では御不便があるという商品を置いたということでございますので、何とぞ御理解をよろしくお願いいたしたいと思います。
○吉岡吉典君 まず大臣にお伺いします。 今度の郵便貯金法改正の核心に当たる問題はやっぱり金利自由化への対応ということにあると思います。この点でいろいろな説明が行われていますけれども、金利の自由化というのが今の郵便貯金の性格を変えかねないんじゃないかという心配を私は持っております。そこでお伺いしたいのは、国営事業である郵便貯金は、個人の小口預金者を中心にあまねく公平な金融サービスを全国的に提供する、そういう目的、使命を持っていると思いますが、これは金利自由化でいろいろな激しい競争が予想される状況のもとでも貫くという考えかどうかということを最初にお伺いしたいんです。 と言いますのは、例えば、私ここに日本経済新聞社が編集した本を持っていますけれども、この本にも「近年になって、小口の零細な貯蓄を集めるという従来の姿勢に変化がでています。」、こういうふうに書いてありますね。ですから、最初にそこら辺をきちっとしておきたいと思います。
○国務大臣(渡辺秀央君) 郵便貯金事業は、これまでも申し上げておりますように、いわゆる小口貯金者の利益確保、あるいはまたいわゆる国民の言うなら気軽な財布がわりということで、利用者の皆さんの利益を守るためにこれまで懸命に努力をしてきたわけであります。 この金利自由化問題というのは、国民経済的観点からもそうですし、あるいは国際的な観点からもこれは推進していかなければならない今日的課題である。自由主義経済社会というものを考えていった場合に、これは私どもある意味における課せられた一つの課題であるというふうに考えておるわけでありますが、その際にいわゆる個人小口貯金者が自由化のメリットというものを十分に享受できるようにする必要があると思うのでございます。特に、郵便貯金事業は今申し上げたような各分野でのサービス提供を旨とする国営の機関でありますから、果たすべき役割というのは極めて重大であると認識して、こういう考え方の中で私は引き続いて努力をいたしてまいりたいと思います。
○吉岡吉典君 各論的には後でお伺いしますけれども、金利の自由化ということが日本より先行したアメリカでは、預金の金利自由化によって消費者はさまざまなサービスを選択できるようになったが、「銀行側としては、預金コストが上がった分だけ貸出しに高めの金利を付けるようになるだけでなく、手数料を引き上げたり、これまで無料だったサービスを有料にしたりすることも起こってくる。」、「小口預金の場合は、金利が上がっても手数料の増加で相殺され、自由化の恩恵を受けるのは大口預金者だけということになった。」、「一般大衆あるいは低所得者にとっては金利自由化は無縁であるどころか、かえって負担増を強いている」。私が今読み上げましたのは、愛知学泉大学の米村教授がそういうふうに指摘されており、「日本の金利自由化がこうした「恐るべき結果」にならないかどうかは、これからの検討課題であろう。」、こう指摘しております。 郵政省としては日本では、とりわけ郵貯はこういう心配が一切起こらないと責任を持って言えるかどうか、お伺いします。
○政府委員(松野春樹君) 自由化の推進でございますから、自由化と申しますとやはり市場原理を活用する、あるいは競争原理を拡大するというふうなことになるわけであります。それだけ金融の場合ですと各金融機関の自由競争が激しくなるということになろうかと思います。 先生今御指摘のアメリカの例でございますが、この点は私どももいろいろアメリカの先例につきまして調べておりますが、一点だけアメリカと日本と違う状況がなと思われますのは、アメリカは極めて進んだ小切手社会でございます。チェックによる決済が非常に発達しておりまして、小切手の処理には大変な手数がかかるというふうなことが今の日本の現状とはやや異なっておる点かなというふうな感じもいたします。しかしその結果、例えば口座維持手数料につきまして、日本でもさまざまな議論が過去から生じておりますが、口座維持手数料というふうなものとの絡みで小口預金者にしわ寄せが行っている面があるということも私の調べの中では聞いております。 日本の場合でありますが、郵便貯金の立場から申し上げますと、私どもはあまねく公平というスタンスでございますが、資金調達コストが上がることによって仮に店舗配置を効率的なものに限るという行動が起きた場合、私どもの郵便貯金の場合はそういうことはやらないということははっきりしておるわけでありますが、民間の金融機関がどういうふうに店舗配置等がなるのかなということにつきましては、何がしかの関心を持って私ども今後の推移を見ていきたいと思っております。それが余り高じてまいりますと、逆にサービスの点で何がしかの問題が生じてくることもあるいはあるのかもしれないという、感じで恐縮ですが、感じがしております。
○吉岡吉典君 私は、日本の場合は大丈夫だとおっしゃるかどうかというその結論が聞きたかったわけですけれども、それは続いてお伺いします。今の質問は、アメリカが小切手社会だという日本との違いがあるということはもちろん前提としての質問です。 私が今そのことをあえて質問しましたのは、一九八七年五月二十五日、私は実は大蔵委員会におりました。その当時、そこで郵便貯金特別会計法の一部改正案が審議されましたときに似たような問題を私提起しました。そのとき郵政省の中村貯金局長がこう答えております。これは速記録にも出ておるわけですが、「今後、金融自由化の進展によりまして、民間金融機関等におきましても一段と競争が激化するでありましょうし、あるいはアメリカ等の例に見られますように、不採算地域から店舗の撤退を行うとか、あるいは小口預金者に対するサービス低下を行う危惧もなしとしないわけでありまして、」、こういうふうに答えて、金利自由化による小口預金者へのサービス低下の危倶があるということを郵政省の貯金局長も答弁しておりましたので、こういう危倶というものは今はなくなっているのか、やはりそれを踏まえてそうならないようにやらなきゃいかぬという認識なのか、その点お伺いします。
○政府委員(松野春樹君) 先ほど前提といたしまして、金利自由化によってどういう現象が起こるかということでございますが、金融機関の間で競争が行われ、あるいは金融機関の経営の合理化が進むかもしれませんが、他方で、預金者が享受できる預金の金利水準というものはその競争原理が働くことによって一般的には上昇するということが考えられるという分析はいたしております。これにつきましては、大口であれ小口であれ、やはり全般について当てはまるのではないかと思います。 ただ、一方陰の部分もやはり考えておかなければいけない。というのは、先ほども私ちょっと触れましたが、効率性ということの裏返しで、店舗の配置につきましてサービスダウンをするというふうなことがあるいは起こるかもしれない。私どもの郵便貯金はもう今現在既に非採算店舗を数多く抱えております。しかし、これは私どもの法律にも明記してありますように、郵便貯金の目的そのものがあまねく公平に御利用いただくという建前でございますから、私どもの姿勢に変わりはございませんけれども、そういう動きが世の中で出てくる懸念というものは、預金者の立場から広く見た場合にはあるいはあるのかもしれないということは私も同感であります。
○吉岡吉典君 小口へのサービス低下という問題はいろいろな文献で指摘されているわけでして、今の答弁を聞いているとそれは他人ごとであるような感じなんです。だから、郵貯に関してはないということを断定的におっしゃるのかどうなのか、私は、理由は後からいろいろ各論的にやりますけれども、最初その答えを聞いておいて論議に入りたいのですが。
○政府委員(松野春樹君) 金利自由化を郵便貯金が進めるに当たって、小口預金者のサービス低下を招来するというふうなことはないというふうに信じております。またそのような方策で臨んでいきたいと思います。
○吉岡吉典君 郵貯に関してはサービス低下はないということであります。私はそうあってほしいと思うわけでして、そうならないことを願って質問するわけではございませんけれども。 そこで、今回の法改正で流動性貯金の市場金利連動化、つまり新型貯蓄貯金の二つのタイプの導入、これをにらみながら、現在なお規制金利下にある一部定期郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金及び教育積立郵便貯金を市場金利に連動化するという点ですが、そうなると、これらはすべて金利が上がるというふうにとっていいんですか。
○政府委員(松野春樹君) 規制金利とそれから自由金利というものを比較した場合に、競争原理が働くことによって一般的には自由金利社会の方が金利は上昇傾向になるであろうということは先ほど私申し上げました。ただ、世の中の経済情勢というものが当然自由金利になりまして反映するわけでありますから、昨年からことしにかけて生じておりますが、例えば全体の金利が下降期にある場合、それから上昇期にある場合ということは当然この問題とは別に生じてくるだろうと思います。したがって、金融自由化の範疇、金融自由化することによって金利が上がる下がるの問題とは別の、一般の社会経済の情勢、景気の動向等を反映した世の中の金利の上下というものは当然これ絡んでくることが想定されますから、現象面から見ますと金利が一概に上がるか下がるかということにはならないのかもしれません。一般論として自由化した場合のことを私申し上げておる次第でございます。
○吉岡吉典君 そうおっしゃればいいわけですけれども、私はいろいろな説明書を読み、それからこの間衆議院で行われたときの局長の答弁を見ましても、一般の人に与える印象は、金利が自由化すれば金利は上がる一方だ、それは大口も小口も全部上がる一方だ、それがあたかも法則であるようにとれるような答弁になっていると思うんです。ですから私は今具体的にお伺いしたわけですけれども、今回の法改正はもちろん過渡的措置で、近い将来完全自由化に移行することを目指したものだ、こうなっていると思いますけれども、完全自由化した場合にもすべての預金金利が上がる一方だというふうにはおっしゃれないわけでしょう。
○政府委員(松野春樹君) 御質問の趣旨が、日本における金利の動向が自由化が進むにつれてずっと上がり基調のままであるかという御質問だとしたら、そんなことはあり得ないんで、やはりそのときどきの情勢で上がり基調になったり下がり基調になったりということになるであろう、私はそう思っております。
○吉岡吉典君 規制金利と自由金利との違いの説明をなさることは自由ですけれども、あたかも一般預金者に金利が自由化されれば金利はもう上がる一方だという印象を与えかねないような説明の仕方というのは、私は非常に無責任なまずい説明だと思います。私と衆議院での答弁を読むとそういう印象を強く受けました。ですからこういうわかり切ったようなことをわざわざ最初に質問をせざるを得なくなったわけです。 金利が自由化すれば幾らでも上がるものでないということは、私は郵便貯金の場合には民間銀行の場合とさらに違った条件もあると思います。それは預託金利を自由にどこまででも郵政省の裁量で上げられるというものではないというところからの当然のそういう制約が来ると思うんですが、預託金利はどういうふうにして決められるのか、金利が上昇すれば利ざやが減少するということについてはどういうふうにお考えになっていますか。
○政府委員(松野春樹君) 私どもの資金は、いわゆる金融自由化対策資金、自主運用部分も着々とふえておりますけれども、やはり現段階で九割は資金運用部へ預託をして預託収入を得ておるわけでございます。この資金運用部の預託金につきましては、大蔵当局もこの金利自由化にかかる段階で既にその点につきましていろいろ対策を講じておりまして、昭和六十二年の三月だったと思いますが、資金運用部資金法を改正してこの預託金の預託利率についても制度的には市場金利連動化の措置を講じておるわけであります。 そこで、私どもの現時点におけるこれに対する考えでありますが、七年物以上といいますか、私どもが七年間以上預ける金利につきましては、この六十二年の改正によりまして私ども使い勝手がよくなっておりまして、現在私どもの大部分はその七年以上でございます。 ところが、金利自由化が進みますと、今度は預金を受ける立場からしますと、あるいは期間の短い御利用をいただくケースが多いかもしれないということになりますと、中長期といいますか、七年未満の段階でやはりこの預託金利というものが市場金利に連動するような形をとってもらいたい。実は昨年の予算折衝時に財政当局との議論の主要課題の一つであったわけであります。ただ、実際に財投機関が貸し出す場合にはやはり十年、二十年というふうに長い期間貸しておりますので、その辺にこの財政投融資としても苦悩があるわけでありまして、それにつきまして私どもも配意しながら、昨年の年末折衝で政府内部でまとまりましたのは、中長期の預託利率の改善と同じ効果のあるTB、割引短期国債でありますが、五千億円を平成四年度で運用してみようということで合意を見て現在試行をしておるところであります。 この預託から得る私どもの預託収入につきましても、七年以上ということだけではなくて、もう少しきめの細かい市場金利を反映した収入を得たいということにつきましては、私どももそういう立場で今後も大蔵当局と折衝してまいるつもりでございます。
○吉岡吉典君 私が答弁を求めたかった内容と全然違ったお話になりました。ですからもう一回改めて質問します。 要するに、先ほどから言いましたように、自由化になれば金利は大いに上昇するとおっしゃったわけですが、金利は常に上がる一方だというものではない、そういう幻想を与えちゃならないということを私は言ったわけですね。金利の上昇に限度がないような言い方が間違っているという点は、預託金利は無限に上がるものじゃないんだ、だから預金金利を上げれば利ざやがどんどん減っちゃって郵貯会計も破壊しかねないということにもなるわけで、そういう点から私は金利が上昇一方だというふうには言えないと思うんです。 もう一度お聞きしますが、預金金利と今の預託金利との関係、預金金利は上がる一方じゃないわけでしょう。預金金利は現に大蔵省から私もらいましたけれども下がっていますよね。ですから、その関係はどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
○政府委員(松野春樹君) 先ほどの私の答弁でちょっと訂正させていただきますが、中長期の預託についてと申し上げましたが、中短期の間違いでございますので、申しわけありません訂正させていただきます。 私どもが窓口で預入をいただくいわゆる調達時点での金利の動向でございますね、この商品の金利の自由化を今進めておるわけであります。これと実は直接連動しては預託収入というものは考えられないわけでありますが、恐らく資金運用部の預託金利を決める際の物差しとしては、長プラでありますとか、長期国債でありますとか、比較的長期の市場の動きを勘案して決めておる。したがって、おっしゃるように若干のずれが生ずる場合は当然ございますのであるがゆえに、私どもの経営の立場からしますと、預託収入だけでなくて、私どもの金融自由化対策資金の運用の妙を得て経営の基盤の強化に備えていきたいということで、数年前からこの自主運用ということを始めておるわけであります。 全体のコストとして見た場合には、おっしゃいますように、金利が自由化後も上がったり下がったり、それに伴って私どもの収入についても上がったり下がったり、そこに若干のタイムラグが生じるケースもある。できるだけタイムラグがないようにするという意味から先ほど私、中短期の預託についても今後研究していかなきゃいけないということを申し上げたつもりでございます。
○吉岡吉典君 今、預託金利、ずれだというふうにおっしゃったんですけれども、私はずれだけでないと思うんですよ。民間銀行の場合には預金金利もそれから貸出金利も銀行が自分で自由化すれば決定できるわけでしょう。郵貯の場合には、貯金の金利は郵政省で決めることができることになっても、預託金利は郵政省の裁量では決まらないわけでしょう。それはずれだけじゃなくて、郵政省で預託金利を決める権限はないわけですから、郵政省の思うとおりの預託金利にはならない。そうすると、自由化のもとで金利も貸出金利も自由に決めて運用できる民間銀行と郵貯が激しい競争をしなくちゃいかぬ、そういう事態に結局ならざるを得ないと思うんですね。そのときに一体どういうことが起こるかということが私らが心配する点なんです。 例えば、民間銀行の場合には金利でも、店頭に掲げてある金利と、実際個別に大口顧客等に対してはそれにプラスした金利をつけていくというような状況がある。そういうことまでやって預金者を吸収する激しい競争が始まっていくと、郵貯はそれにどういうふうにして対応することになるのか。郵貯はまさか店頭にある利率と違ったプラスアルファをするというわけにはいかないと思うんですけれども、そうなると郵便貯金も結局、民間と同じような競争の中では、今の上限一千万円というふうなのも取っ払うというふうなことも含めた競争も行わざるを得なくなる可能性も考えられるわけです。 私が郵便貯金の性格が変わりかねないのじゃないかと言うのは、そういう競争の世界に入ると、郵貯が民間銀行と完全に同じ条件でないままそれと競争しなくちゃならないということになったらどうなるか。ちょっとイメージがわくように答えていただきたいし、それからその中で、例えば貯金の一千万円の上限というふうなものは引き上げる、あるいはもう上限というふうなものは撤廃してしまうとか、そういうことも含めて競争しなきゃ民間銀行との競争に打ち勝っていくことができないというふうな事態になりかねないのではないか。そういう構想もあるのかどうなのかということも含めてお答え願いたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) お預かりする貯金に対する金利、金利自由化になりますと、民間の金利の動向等も勘案しながら決めるということになりましょうから、当然それはそれで金利が上がればコストはかかる、下がればその分楽になるということは一方であります。 一方で、私どもの運用収入であります。先ほど来申し上げておりますのは、現在九割を占める預託収入につきまして、先生先ほど郵政省とは別の次元でというふうにおっしゃられたかと思いますが、郵便貯金事業の健全な経営の確保ということを預託利率を決めるに当たって一つの基準として明記してございます。これは資金運用部資金法であります。財政当局と話し合ってこの預託利率についても決める、その後政令で定めるという仕組みになっておりますから、私どもの経営実態と完全に無縁の形で預託利率というものが定められるものではないというのが一点ございますし、また、自主運用の部分につきまして、なかなか経済情勢が難しい状況ではありますけれども、今後も一生懸命努力して対応してまいりたいというふうに思います。 総じて、いずれにしても金利自由化が進む、市場原理が商品の金利に入っていくことによりまして経営の厳しさが増すということは、これは私ども覚悟しておかにゃいかぬ点であろうというふうに思います。やはり健全な経営を維持するということが大変大事でありますから、健全な経営を維持するためにどういうふうに制度的な手当ても工夫していくのかという点につきまして、今後ともいろいろ考究し、折衝してまいりたいと思います。 今具体的に例示として限度額の問題を言われましたけれども、今直ちに限度額そのものを撤廃するという考えにつきましては慎重な検討が必要であろうと思いますが、しかし、折々適切な限度額にするということは、当然私どもこれから留意していかにゃいかぬ点でありましょうし、そのほかの制度的な面につきましても、今後自由化が進むに当たりまして、私どもの健全な経営を維持する、その健全な経営を維持することによって個人預金者の利益を守る、それから社会資本の整備に原資を供給するという役割を果たしていきたいということを念頭に置いて今後臨んでいきたいと思います。
○吉岡吉典君 今、預託金利はこの法律で決まっている、郵便貯金の健全な経営ということもあるんだと、それは条文に書いてあるとおりです。それは私も知っていますよ。しかし、どういうふうに実際に決められているかというのを、これは大蔵省にも私聞きましたけれども、国債の金利がそのまま預託金利になっているんだということで、こういうふうにいろいろ書いてあるけれども、実際は国債の金利だということでありまして、郵政省の意向も云々とおっしゃったんですけれども、郵政省の裁量で決まるような性質のものでないということだけは私申し上げておきたいと思うんです。 それで、今の答弁を聞いてやっぱり私の不安が大きくなったんですね。上限を撤廃するという問題については、慎重な検討が必要だということでやっぱり全面的に否定されない。そして一千万円という上限についても、やはりこの上限を上げるということを念頭に置いているという答弁ですね。これはこの「日本の郵政」でも書いてありましたね。そうすると、最初私言いました小口零細貯金という性格から、やっぱり競争が激しくなると、上限も撤廃までは将来課題としても大きく上げて、そして収入を確保しなくちゃならない。日経新聞発行の本で、小口零細な貯金を集めるという従来の姿勢に変化が出ているということが裏づけられた答弁だったんじゃないかと私は思うんですね。 現実問題として、金利の自由化というものをすべて否定することはできない。これは私もそう思います。そこで大変難しい事態にあると思うんですね。その際、この金利の自由化の説明についても、これがみんなめサービスになるから大いに積極的にやるんだという一方で説明がある。一方では国際的に迫られたやむを得ない課題だという説明もある。そういう点もやっぱりきちっと説明してもらいたいと思うんです。 私が結論的に言いたいことは、郵便貯金法の第一条で掲げている郵便貯金の目的ですね。「簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させることによって、国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」とある。こういう目的、別の言葉で言えば、あくまで小口零細を基本とするこれへのサービスということを貫く、そういうことをどう守り通すかということが、大変困難ではあるが郵政省が貫いてもらわなくちゃならない態度だと思うんですよ。流れは自由化だといっても、郵便貯金は大口預金者に有利で小口預金者には不利なものになるというふうなことになってはならない。そうなれば郵便貯金としての意味というものはなくなると思うんです。 そういう点からいって、郵便貯金が変質して、もうこうなれば民間銀行と変わることがない、それならいっそのこと民営化だという議論まであるということがこの本によっては指摘されているわけですけれども、そういう方向でない方向で努力を続けていく上では、安定した貯金という点で言えば、やっぱりこの規制金利も組み合わせて残すというふうなことも私は必要ではないかということも考えるわけです。 いずれにせよ、私ここで提起したい点は、既に避けがたい金利自由化の中で、郵便貯金の基本的な性格が変質してしまうようなことがないようにしていく必要があると思う点で、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡辺秀央君) 吉岡先生の御懸念はよくわかりました。一つのお考えだろうと思います。ただ、反論ではございません、反論ではなくて、先生の方も御懸念をおっしゃっているわけですから、そういうことのないように我々としては努力をする。 それから、先ほど私が申し上げたようないわゆる自由化のメリット、あるいはまたデメリットもあるかもわからぬので、そこらを補完する政策的必要性というもの、これが官営である郵便貯金のまたメリットではないか。これは、自由化に対する、郵政省に自由裁量として任される自由化対策資金、言うならば約四十兆に及ぶ方向性を明確に出している。そういう中で補完をしながら、我々としては小口預金者の利益を守り、そしてサービスも低下させないように努力をいたしてまいりますので、ひとつどうぞ御理解をいただきたいと思います。
○吉岡吉典君 私、簡保の問題も質問したかったんですけれども、時間がだんだんなくなっちゃったんで、郵便貯金に関連して追加的にもう一つ要請しておきたいのは、そういう金利自由化に伴う競争の激化の中で、その貯金集めに労働者がひどい労働を強いられるというふうなことはないようにしていただきたい。これは私ここで繰り返し持ち出して申しわけないんですが、郵政事業活性化計画を読みますと、郵貯関係労働者が大変な業務を強いられることになりそうだという不安が出てまいりますので、その点についても大臣一言。
○国務大臣(渡辺秀央君) 御趣旨を踏まえて、遺漏のないように努力をいたしてまいりたいと思います。
○吉岡吉典君 簡保の問題、私一つだけお伺いしておきたいと思います。簡易保険福祉事業団の資金運用の問題です。 私かつてここでこの資金運用のうちの株式投資についての評価損の問題について問題を提起しまして、評価損が起こるというような深刻な今状態にあるときに、公的資金の株式への投資というふうなことは検討し直す必要があるんじゃないかということを提起しました。そこで、これからの簡保福祉事業団の資金運用、特に指定単の中で、新しい年度あるいは従来でも結構ですけれども、株式投資というのはどの程度の比率が含まれているかということと、こういう評価損の問題が出たけれども、株式投資というのは引き続き従来どおり、あるいは拡大してやるのか、あるいは少し慎重にするのか、そういう考え方とあわせて一点だけお伺いしたいと思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 平成三年度末現在で申し上げますと、指定単の運用残高は累計五兆五千五百億円となっておりまして、これは各種公社債、国債、地方債、社債、金融債、それから株式で構成されておりますけれども、株式の割合につきましては現在のところ約四割で、二兆円程度含まれているというふうに承知しております。 それから平成四年度の計画でございますけれども、資金総額が八兆七千六百億円でございまして、そのうち指定単につきましては一兆四千億円を予定いたしております。前年度が一兆六千五百億円ですから一五%減額しております。現下の証券市場が不安定で不透明という状況にございますから、金融・経済情勢全般の動向を踏まえまして、この部分につきましては慎重な運用をいたしたいという姿勢でございます。 今後につきましては、そういった各種の運用の内訳の構成につきましては、そのときどきの金融・経済情勢、投資環境に配慮して決めていきたい、弾力的に安全確実かつ慎重に対処してまいりたいというふうに考えております。
○吉岡吉典君 終わります。
○委員長(粕谷照美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十二分休憩 ―――――・――――― 午後一時二十三分開会
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険法の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○矢原秀男君 郵便貯金法の一部を改正する法律案でございますが、これは提案理由をお伺いいたしておりますと、郵便貯金の預金者の利益の増進を図るとともに、金融自由化に的確に対応するため、市場金利を勘案して郵政大臣が利率を定める郵便貯金の範囲を拡大する等、所要の改正を行うために提出されたと理解をいたしております。 午前中も質疑があったわけでございますが、ちょっと伺いますけれども、郵便貯金の三月末現在高は百五十五兆四百七十億円でございますが、先ほど御答弁伺っておりますと百五十六兆六千億でしたね。総預金量の三〇・二%でございますか、この点もう一回お伺いしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) ただいま先生お示しの百五十五兆と一兆程度のずれがありますのは、先ほど私、速報値で四月末の残高を申し上げましたので約百五十六兆ということでございました。私が申し上げた三〇・二というのは、官民比較になりますので、昨年の十二月末現在の民間と私どもの残高の比較で申し上げた数字でございます。若干のタイムラグがございます。
○矢原秀男君 そこで、全国の総預金量、昨年の十二月現在五百二兆六千億と伺っておりますが、先進諸国の貯蓄の比較例があれば参考までに伺いたいことが一つと、二番目には、国民の貯蓄に対する貯蓄目的ですね、そういうものを大別してどういうふうに分析されていらっしゃるのか伺ってみたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 最初に貯蓄目的につきまして、日本におきます目的の主なものを御披露申し上げたいと思います。これは日銀の中にあります貯蓄広報中央委員会が毎年貯蓄に関する世論調査をやっておりまして、複数の回答をもって調査を行っております。 仮に目的の一番から四番までということでお許しをいただいて申し上げますと、平成二年の調査の結果でありますが、病気や災害の備えのためといいますのが七四・八%になっております。その次の理由は老後の生活費でございまして、五二・四%の方が掲げております。三つ目は子供の教育費でございまして、四〇・〇%の方々が目的としておると言われております。四番目は土地建物購入などの資金ということでございまして、ずっとパーセンテージが落ちまして一八・三%ということでございます。 傾向として申し上げますと、病気、災害の備えを目的とするという傾向はここ十年ぐらい比率的には水平といいますか横ばいでございます。老後の生活費につきましてはさすがにここ十年間で顕著にその率が上がってきております。土地建物購入などの資金につきましては、土地の値段の高騰等もあるいは背景にあるかもしれませんが、貯金によってその資金を蓄えるということにつきましては、データ的には下がってきておりまして先ほど申し上げた数字でございます。 それから、先進諸国の郵便貯金でありますが、今ちょっと急遽資料を取り寄せたのですが、一九九〇年末という前提で貯金の現在高を申し上げますと、先進諸国で比較的多いのはイギリスでありまして九兆二千億でございます。それからフランスが八兆五千億、それからドイツが約四兆、イタリアが十一兆というふうになっておりまして、一九九〇年末の日本の私どもの郵便貯金の残高が百三十六兆でございますから、規模的には郵便貯金の規模というのは世界の中でも圧倒的に現在高で言いますと量が大きいということです。 ただ、一言注釈をしておきますと、イギリスの場合ですと郵便貯金でなくて国民貯蓄という名称でありますし、それからドイツの場合は郵便銀行、イタリアは郵便貯金という形でやっております。フランスの場合には国民貯蓄金庫、これは郵便貯金と非常に類似の制度であります。というふうに、国営であるか、あるいはいわゆる貯蓄銀行の形態をとるかという点につきましては各国にそれぞれいろいろなケースがございます。
○矢原秀男君 どうもありがとうございました。今御報告を伺いますと、やはり病気や災害に対する懸念、対応というものが七四・八%もあるということについては、きょうも質疑を重ねられている一つ一つの中にも大きく該当する問題だと思います。二番目の老後生活費五二・四%、また三番目の子供の教育に対する四〇%、四番もそうでございますけれども、非常にやはり郵貯の重大性というものをかみしめなくてはならないなと思っております。 このたびの郵便貯金法一部改正案は新型貯蓄貯金創設のためのものであり、当初から通常型預金の自由化、いわゆる流動性預貯金金利自由化の第一弾と期待をされているものであろうかと思います。そのうち一つは、決済面において給与振り込みや公共料金の引き落としができないという面については扱いにくいのではないかという声もあるようでございますが、この点も伺いたいと思います。 それから二番目には、金利は、三カ月大口定期掛け〇・五が二十万円型、三カ月大口定期掛け〇・六が四十万円型。魅力の点についても薄いのではないかという懸念性があり、四十万円型のみ、五回以上の払い戻し手数料。このことについても懸念があるようでございます。 さらに三番目には、預金管理のためコンピューターシステム導入などコストが巨額となるのではないか。特にこれは我々のところとは関係なく、一部の銀行などで新商品としての売り出しを見送ったところもあるというふうなことを伺っております。こういうふうな点をまず伺ってみたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 何点が御指摘がございました。 最初に御指摘の扱いにくい商品ではないか、決済性等を欠いておるという点でございますが、この新しい新型貯蓄預金、従来型の現在の通常貯金に比較して高い金利をつける、貯蓄性に着目して高い金利をつけるということから商品設計がスタートしておりました関係で、在来の通常貯金と区別するために、高い金利をつけるかわりにコストのかかる決済性について制限するということでスタートしたわけでございます。したがって、メリットとしては高い金利をつけるということにあるわけでありますが、その見返りとして今御指摘のような点があります。この点につきましては、今後実施の状況をつぶさに私どもよく検討いたしまして、来年その辺の商品性につきまして改善すべきものは改善するということで対処してまいる予定でありますが、この新しい貯金の設定を通じて、金利自由化に官民ともにスムーズにこの流動性貯金の分野に入っていけるようにという思いを込めておるわけでございます。 二点目の金利の設定がどんなふうになるかという点でございますが、基本的には従来の通常貯金でありますとか民間の場合の普通預金に比べまして金利が下がるということはないように措置してございます。参考までにちょっと数字を申し上げますと、五月一日現在で日銀が公表しました三カ月の大口定期を基準として利率を見てまいりますと、タイプⅠの場合には二・四七%ということになりまして、これは現在の通常貯金との利差から見ますと〇・五五%有利な金利になります。それからタイプⅡの場合には、最低預入限度額が二十万円ということでありますが、これは二・二二%になります。通常貯金との利差が〇・三〇%ございまして、一応在来の通常貯金と比較して有利な商品設定になるという御参考に御披露申し上げました。 それから手数料の関係でございますが、率直に申し上げて最初の議論の段階では、現在の通常貯金あるいは普通預金に対しましてタイプⅠのものを一種類だけつくるという案が議論の途中では強く出されてまいりました。預払いも五回までしか認めない、五回を超えた場合には手数料を取る。そこで、むしろ私ども郵便貯金側から、それだけでは少し問題があるということで、あえて複雑になるのを承知の上でタイプⅡと申しますか二十万円という基準のものを設けまして、こちらの方は預払いにつきましては制限がない。ただしタイプⅠ、タイプⅡを通じて決済性については在来の通常貯金との比較で制限を設けてあるというふうな商品設計にした経緯でございます。 それからコストの関係でございますが、私ども今回の新型貯蓄貯金にかかわる経費につきまして平成四年度予算の中に一定額を盛り込んでおるわけでございますが、導入時点で必要な経費、例えば職員に対する業務知識の付与のための講習会でありますとかあるいは通帳等の色紙代等でございますが、約十二億円の経費を予定いたしております。先生御指摘のシステム開発経費等も盛り込んでありますが、ただ、システム開発関係につきましては、既に私どもオンラインの設備を持っております。これのシステム更改がルーチンワークとしていろいろございますので、余り大きな経費がこの新型貯蓄貯金のために必要であるということには相なっておりませんわけでございます。一切合わせまして十二億円程度の経費で導入できるということでございます。
○矢原秀男君 最初に質問しました給与の振り込みや公共料金等の引き落とし、これはちょっと具体的な問題でございますが、給与の振り込みについては一部やっていらっしゃるようでございますけれども、こういう点の将来計画というのは、やはり郵便局そのものが地域社会の中で非常に信頼性の高い、昨年のバブル状況から一番信頼できるのは郵便局ではないか、こういうふうな国民の心情というもの、信頼性があるわけです。だから、給与の振り込みは今は何十%であるけれども将来計画としてはこうやるとか、公共料金の点も将来はどこまで行くんだ、そういう計画がございましたらちょっと伺いたいと思うんです。
○政府委員(松野春樹君) 給与の振り込みにつきましては、現在私ども営業上の体制としましては、いわゆる郵便貯金を金融自由化時代を迎えてぜひ家計のメーン口座に組み入れていただきたいということで、非常に地味ではありますが今月を入れてセールスをしておるものでございます。 この給与振り込み関係につきましては、大蔵省関係あるいは自治省関係とちょっと絡むわけで若干の経緯があるわけでありますが、大変うれしいことに昨年の年末の折衝で、従来反間の銀行にだけは認められてきましたけれども、国営事業である我々郵便貯金は実は国家公務員の給与振り込みを扱うことができなかったわけでございます。これは町としても私どもとしては耐えがたいものがあったわけですが、十数年間を経過しまして昨年ようやくこの実施の取り運びに至りました。国家公務員の給与関係はすべて日銀が扱うことになりますので、日銀と今詳細な詰めを行っておりまして、何月ごろから実施するか現在のところまだ未定でございますけれども、今年じゅうにはできれば実施したいということで今作業を進めております。 地方公務員の給与等につきましては、全国に地方公共団体の数が三千三百を超えるかと承知しておりますが、既にそのうちの約七百の市町村が今郵便局を通じて地方公務員の方の給与振り込みを実施されているようであります。なお、国家公務員の方は、一般職の例で申し上げますと、現在民間で取り扱っておりますパーセンテージが約四割程度であると承知しておりますので、まだまだ御利用いただける余地があるというふうに見ておる次第であります。 それから公共料金関係でありますが、なかんずく地方公共団体の扱う公金関係でありますが、技術の進歩によりまして、今私ども作業的には自動払い込みと言っておりますが、要するに振替で、例えば通常貯金から振替払いをするというふうな形でやっていただきますと大変作業が簡便にできますので、その体系が一つあります。それからもう一つは、一枚一枚利用者の方が窓口へ持ってきて窓口で振替用紙とともにお払い込みをやる。これは大変手間がかかるわけでございます。しかし、これもやはり需要がありますのでそれにしっかり対応してきておりますが、今回こちらの方の手数料等につきまして大蔵省と一定の整理ができまして、少し従来よりも手数料を引き下げようということで成案を得たところでございます。七月一日からこの手数料につきましては若干の引き下げを行うことといたしておる次第でございます。 私ども、郵便貯金の性格にかんがみまして、国営事業といいましても一定の原価につきましては適正な、例えば手数料というような形で取るべきものはやはりいただかなければいけないと思いますけれども、しかし公共性の高いものにつきましては引き続きもろもろの面でできるだけの配慮をしたサービス体制で臨みたいというふうに考えております。
○矢原秀男君 大臣、今局長から御答弁いただいたのでございますが、先ほど私申し上げましたように、銀行や証券会社がいろいろ株に手を出した動きを悪いと言うわけではないんです。いいところも悪いところもあると思うんですが、一番郵便局が信頼がおけるなというふうに、国民の大半が大きく信頼するものがあると私は思うんですね。そういうわけで、給与の振り込みの問題、公共料金等の引き落としの問題、今局長からお伺いをしまして、日銀や大蔵省とも交渉されているということで非常に意を強くしているんでございますけれども、重ねて、大臣といたしまして、今局長がお話しいただきましたその上で加味された御答弁等あれば伺いたいと思います。
○国務大臣(渡辺秀央君) 三千三百ある地方自治体、うち七百実施をしている。全部三千三百やることがいわゆる民間から考えた場合に民業圧迫というふうに受け取られはしないかという問題、一方においては、我々の努力、そして郵政マン三十万人の大変な努力と歴史と伝統の中でここまで来たとは言いつつも、しかし国家としての背景というものを持つ我々としては、絶えずやはりそういうことを意識しながらやっていかなければならない宿今も一面あると思うんです。その辺の兼ね合いとバランスの中で、今局長が答弁しましたように努力すべき余地がまだあることは事実でありますから、しかもPRもしなきゃならぬという点もあるわけでありますが、今までの局長の答弁の中にございますことでひとつ御了察をいただいて、御指導を今後ともお願いを申し上げたいと思うわけでございます。
○矢原秀男君 今後とも国民が非常に利用しやすい努力をしていただきたいと思います。 次に、公的資金の確保という郵便貯金の使命等から、健全な経営基盤というものが要請されるところであろうかと思います。今後の経営基盤の強化策として、一つは自主運用の一層の拡充、二番目には資金運用部の預託運用の充実、三番目には、特に中短期預託利率の市場金利連動化など資金運用制度の改善充実を図ることが求められていることが実際の面ではないかなと思いますけれども、経営基盤の強化策としてどういう対応を今後されていくのか、この点も伺います。
○政府委員(松野春樹君) 御指摘のとおり、経営基盤の確保策が大変大事な問題になってきておるわけでございます。この資金運用のうちの自主運用の面でありますが、量の確保の問題と運用対象の充実の問題と二点あろうかと思います。自主運用額がことしの三月で約十五兆円、累計でございますが十五兆円に達しております。新しい五カ年計画で、平成四年度以降五年間の新規運用額につきましても昨年末の折衝で総額二十四・五兆円というものを新しく確保できております。まずはこの運用額の面におきましては金融自由化に適切に対応していくための一定の基盤ができたものと思っておりますが、今後はしっかりした運用姿勢、運用努力というものが必要になってくるということでございます。 その中で、市場の成熟度合いに応じまして、いたずらに私どもの大きな資金が出ていって逆に市場を混乱してしまっては元も子もなくなりますので、そこはよく慎重に配慮しながら、今後日本経済の伸展につれまして、けさ方も少し触れましたが、例えばコマーシャルペーパーの分野であるとか債券先物の分野でもし私どもの資金が活用できる面がありましたら、今後財政当局ともよく相談して対処してまいりたいというふうに考えております。 それから預託運用の関係でございますが、何と申しましても、現時点での現在高で申しますとこの預託運用に回る資金が全体の九割でございます。先ほど百五十六兆と申し上げましたが、そのうちの九割はやはり資金運用部にお預けしておる金額でありまして、ここからどういう収入が上がってくるかということが、預託利率の問題でありますが、大変大きな問題でございます。かねてから、金融自由化の進展に伴いまして中期あるいは短期の預託利率が私どもにとって使い勝手がいいようにしてもらいたい、できれば市場金利に連動した形で決めていただきたいということを財政当局に要求してきたわけでありますが、昨年末の平成四年度予算の編成過程におきまして、当面の試行的な代替措置という前提であります、一年間という前提でありますが、割引短期国債いわゆるTBの引き受けを初めて道を開くことができました。今後はこれらの点も活用しながらこの預託運用につきまして、また一方で財政投融資の担っておる使命というものも十分私ども承知した上で、この郵便貯金の事情等もるる申し上げながら預託運用の充実を図ってまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、金融自由化が進展します中で、私どもの収入源であります預託運用とそれから自主運用の両面にわたりまして、今後ますます私自身にとりましても責任が重くなってくるなというふうに痛感しているところでございます。
○矢原秀男君 多様化してきております個人金融ニーズにこたえるために、サービスの充実、これも求められていると思います。郵便貯金と民間金融機関とのネットワーク化や、利用者の信用力を勘案しながら一定の限度額内での無担保貸し付けサービスの提供などが考えられていると思いますけれども、この一定の限度額内での無担保貸し付けですね、こういうサービス提供というものは現状どういうふうになっているんでしょうか。
○政府委員(松野春樹君) 最初に御指摘のネットワークの関係でありますが、為替貯金事業のオンラインネットワークは昭和五十九年の三月に完成をいたしまして、その後逐次改善をしてきております。恐らく世界におきましてもこれほどの大きな金融ネットワークはないであろうというネットワークでございまして、これを通じて二万四千局の店舗でどこでも預けられ、どこでもおろせるというサービスの提供ができているわけでございます。 現在、第三次オンライン計画というのをやっておりまして、新しく情報処理関係あるいは他のネットワークとの接続関係につきまして能力をアップした今システムづくりをやっておりますが、基本的な私どもの理念としましては、民間金融機関とのネットワークの提携という問題につきましては大変前向きに私自身は理念としては考えでございます。いずれ将来システム的にもそれに対応するものができるだろうと思います。 ただ、その際に民間金融機関との合意がもちろん大前提になるわけでございますが、少なくとも現在のところはなかなかその合意を見るのが困難な状況にあるというふうに考えております。こういう時代になりまして、民間の金融機関の経営者の皆さんとも懇談する機会がときどきあるわけでありますが、よくこの話も話題に出てまいります。しかしそれはちょっとどうですかねという返事が返ってまいりますが、しかし国民・利用者の立場からいいますと、やはり民間の金融機関のネットワークも大変立派な有意義なネットワークであります。我々のネットワークも大変大きな全国くまなく張りめぐらされたネットワークでありますので、これがドッキングをしたらもっとすばらしい利用の仕方が実現できるのではないか、ある意味では一つの夢かもしれませんが、そういう考えを抱いております。 それから無担保の個人貸付制度でありますが、家計ミニ貸付という名前で実は昨年も予算要求いたしました。残念ながら実現には至りませんでしたが、この基本的な発想は、郵便貯金を継続的に利用されている方で一定の保証機関の保証が得られる方、これはオーバーローンをやる場合の常識的などうも条件のようでありますが、ということを前提にした上で、例えば五十万円ぐらい以内であれば家計のワンポイントリリーフの形で、ちょっとうっかりして通常貯金の総合口座が減っておったという場合に、例えば公共料金の引き落としをする際にちょっと足りないからといってそこでキャンセルになるのじゃなくて、一時オーバーローンではありますが、一定の金額以内でやるということは大変私ども大事な問題であろうと思います。 ただ、これを逆に民間金融機関等の立場から見ますと、我々が与信業務に進出するということもあり、さらにもう一言つけ加えますと、カードが今盛んに普及していますが、この種のオーバーローンが民間金融機関にとって大変収入源として非常に位置づけが高いという背景もあろうかと思いまして、まだ実現を見ておりません。しかし、貯蓄と貸し付けを一体的に家計に組み込んでより一層安定した経済活動を展開するという今後のライフスタイルを想定した場合、やはり大事な問題でありますので、私どももこの制度要求内容につきましてさらに磨きをかける必要があると思いますが、引き続きその実現に向けまして努力してまいりたいと存じます。
○矢原秀男君 その点よろしくお願いいたします。 次に、金利自由化の波というものは国際社会の枠組みの中で必然的な時代の流れだ、また定着をしてきていると、こう考えております。そういう中で、一つは資金配分の効率化、二番目に預貯金金利水準の上昇、三番目には各金融機関における経営の効率化、こういう金利自由化の意義が挙げられておりますけれども、また自由化の弊害も決して少なくない、こういう懸念性もあるわけでございます。 例えば、資金調達コストが上昇する結果、収益力の低下、あるいはリスクの高い投資を行うため危険資産の増大など、これが一つ。それからまた小口預金者と大口預金者との格差問題、例えば情報の収集、分析についてのコスト負担力の点、あるいは交渉力の強弱等々、こういう諸課題が出てくると思うんでございますが、そういう問題点についてどう取り組み、またどのように処置をされようとしておられるか、御見解を伺いたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 今も御指摘の中にうかがうことができましたが、この金融自由化が商品サービスの多様化などの面で国民に多大な利益をもたらすものであるというふうには認識しております。少し言葉を砕いて言いますと、ある意味では金利だけの競争でなくて総合サービス競争の時代に入るというふうな認識もしておるわけでございます。反面、金融機関にとりまして相互の競争が激化することから、基本的には資金調達コストが上昇して経営面に厳しさを増すということと同時に、個人の利用者にとりまして金融情報がますますふえてまいります。ますますふえてまいります結果、それを十分にそしゃく、享受できないような事態もあるいは考えられるところであります。 そこで、私どもといたしましても、片方で資金運用面の充実でありますとか事業全般の効率化等の経営努力によりましてより一層健全な経営を確保していかにゃいかぬということでございますが、もう一面では、PRが果たして十分であろうかという面での改善努力、それから私どもの郵便局の職員のコンサルティング能力、よい相談相手になるという意味でのコンサルティング能力の充実等によりまして金融情報の提供が適切に行えますように、また金融自由化のメリットの面が広く国民に還元できるように努めていかにゃいかぬのであろうというふうに存じております。
○矢原秀男君 時間ございませんので次に移りますけれども、簡易生命保険法の一部を改正する法律案、この提案理由というものは、最近における社会経済情勢の推移及び保険需要の動向にかんがみ、簡易生命保険の加入者に対する保障内容の充実を図るため、特約の制度及び定期保険の制度を改善する等所要の改正を行おうとするために提出されたものであると理解をしております。 簡単に御質問申し上げたいと思いますが、簡易保険事業の高齢化社会への対応策でございますが、質疑を通して伺っておりますと、簡易保険事業の加入者福祉施設は六種類百二十七施設、年間利用者一千二百万人と活発な活動が展開されていると伺っておりますが、これはそのとおりでございますか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) ただいまお話がございましたとおり現在全国で百二十その施設を保有いたしておりまして、一千二百万人の方々に御利用いただいております。
○矢原秀男君 今後の社会変化を考えました場合、昨年五月に発表されました簡易保険に関する調査研究会報告書でも指摘しておられますけれども、簡易保険加入者のニーズに適合した、しかも二十一世紀に向けてゆとり、安心、多様性のある福祉施設の格段の整備充実が要求されていると考えます。この点についての対応はいかがでございますか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 加入者福祉施設の中で、加入者ホームが従来型のものといたしまして全国で十三カ所ございますけれども、昨年七月には新型のものといたしまして、介護機能つきの終身利用型加入者ホームといたしまして浦安に第一号がオープンになっております。これは新たなタイプということで、パイロットプランということで、試行を兼ねて今後ノウハウを蓄積していきたいという観点からオープンをいたしております。これにつきましては、平成四年度予算におきまして、第二号を設置いたしたいということで近畿圏に計画をいたしております。今後こういった新しいタイプの施設を拡大してまいりたいということで、当面は首都圏あるいは近畿圏といった大都市圏のニーズが強いというふうに考えておりますけれども、経験を重ねる中で将来的には全国の主要都市等を含めまして充実をさせていくことを検討してまいりたいと考えております。
○矢原秀男君 時間の関係がございますので、この一点だけで終わりたいと思いますが、今伺いましたカーサ・デ・かんぽ浦安、高齢化社会に向けて的確な手を打たれたなということで非常に私も喜んでいるわけでございます。内容等も一応いろいろ拝見させていただいておりますけれども、時間がございませんので、今後入所される方々に対するいろいろの対応というものをさらにしていただきたいことと、私が過去の経験から一番心配しております点を伺いたいのは、この浦安の場合は高層化でございます。今後もそういうことが全国で展開されると思いますけれども、九階建てぐらいの高層化になりますと、災害時の退避、今までの温泉地やいろんなところの事故を拝見しておりましても、火災発見、そして誘導、そういうふうな面の混乱とか、そしてまた高層化のところでは、やはり火事になるとどうしても通路に出て行く。しかし通路は煙突化して巻き込まれて大半が死んでしまうという状況があるんです。そういう点で、万が一そういう火災でも起きたときにその対応というものがきちっとされておらないといけないと思うんですけれども、その点はどうでございましょうか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) カーサ・デ・かんぽ浦安の場合は十階建てでございます。今後設置する施設につきましても、都市型でございますから立地条件からして高層化という方向になると思います。したがいまして、全般的なメンテナンスの問題につきましては万全な措置を講じておるわけでございます。特に今御指摘のございました災害時の問題、火災とか地震とかそういった問題につきましてはどうするかということでございますけれども、これも従来からの経験則にのっとりまして高層ビルでのノウハウというものがございますから、そういった面を取り入れまして、現実の運営は民間会社に委託いたしておるわけでございますけれども、そういった際に、各方面の専門家をきちっと配置していただくという条件をチェック等をいたしましてお願いいたしておるということでございます。 いずれにしましても、これは第一号ということでパイロットプランという性格でございますから、これからの経験則、ノウハウの蓄積が非常に重要だと考えておりますので、ただいまお話がございました件等を踏まえまして経験を積み重ねてまいりたいと考えます。
○矢原秀男君 終わります。
○山田健一君 それでは私の方からお伺いをさせていただきたいと思います。 まず、郵貯法の改正問題に入ります前に、ちょっと一つ気になることがありますのでただしておきたいし、郵政省の立場もあると思いますので、しっかり明確に御答弁をお願い申し上げたい、こういうふうに思っております。 これは「月刊公論」という雑誌でありますが、ここで民間の都市銀行の頭取が、これは先般合併をされてまさにリーディングカンパニーを目指そう、こういうところの頭取なんでありますが、対談が実は載っております。その中に金融の自由化に関連をいたしまして郵貯に関係をしたくだりが実は載っておるわけであります。ちょっと申し上げますけれども、 金利のほうはお蔭様で、やっと相当自由化し てきたけれども、残っている問題として郵便貯 金があります。これがある限り、真の自由化は できません。 一般の方は「国民がよろこぶことをやってい るのに、なんでその郵貯を邪魔するんだ」と おっしゃるけれども、これは一種の誤解です。 「税金タダ。印紙も貼らない。連絡の郵便出 してもダダ。人件費もはっきりしない。郵便業 務と区別がつかないから」ということも背景に して、「預金の金利を高くしましょう」と言って いる。 ほんとうは預金金利が高いのかどうか。その へん、元に戻っていけば、それはどこかで、結 局、国民が負担させられているんですね。 官僚がコスト意識なしに入ってきたときに は、あらゆる業界で問題が起こるはずなんで す。実は、「公論」ということなんでありますが、これはまさに口の方の口論になる記事ではないかと思うのであります。 これを読みまして、郵便の業務料金、ここら辺も郵貯として実は負担がされておるというふうに私も思っておりますが、幾ら負担をしておるのか明確に答えていただきたい。さらには人件費の問題もここにありますが、これもきちっと他の事業と区分がされているはずであります。あるいはまた、三事業の人件費に絡んでの共通の経費、これについてはどう三事業で分計をされておるのか。あるいは、税金の負担ただということでありますが、国の機関でありますから法人税等々の負担がないということにはなるんでありましょうけれども、民間金融機関との競争条件についてどのようにお考えになっておるのか。あるいは金利についても、預金の金利を高くしましょう、こういうふうに言ってやっておるんだということでありますが、こんなの勝手に決めてやるわけでもないわけでありまして、三事業の経費区分の問題、あるいはまた税の負担、金利の決定のあり方等々についてまず郵政省の方から、公然と実はこういうことで載せられておるという実態でありますから、郵政省のお立場もあるでしょうから、ひとつここは明確に御答弁をお願い申し上げたい、こう思います。
○政府委員(松野春樹君) 私も今御指摘のその雑誌の対談を一読させていただいて大変驚いたといいますか、唖然としたと申し上げた方が適切かもしれませんが、大きな認識違いがあることにつきまして残念に存じております。関係する財政当局のパートナーにも一言申し上げた次第でありますが、事実関係について簡潔に申し上げます。 郵便貯金で使用する業務用の郵便料でございますが、毎年郵務局においてその数量を把握いたしまして郵便貯金特別会計から郵政事業特別会計に繰り入れております。例えば、平成二年度の決算額の数字でありますが、私どもから郵政事業特別会計に郵便料としまして二百八億円繰り入れております。 それから二点目でありますが、郵便貯金事業と他事業との経費の分計につきましては、私どもの経理当局からも御説明したことがあるいはあるかと存じますが、例えば事業別が明らかな経費、これは言うまでもなくそれぞれの事業でしっかり分担をするということは当然でございます。共通部門の経費のように事業別が明らかでない経費につきましては事業別の要員数に比例して分担する。その他大変きめの細かい手続を私どもの経理部で定めておりまして、明確な分計が行われていると承知しております。したがいまして、郵便貯金事業の経費は他事業にしわ寄せできるような仕組みには到底なっておるわけではございませんで、こういう点で事実に反する点があるようでございます。 それから税金の関係でありますが、確かに法人税等につきましては民間にはない面でありますが、これは郵便あるいは簡易保険にとりましても同じでありますが、法律の第一条に書いてございますが、あまねく公平ということが基本になって事業が成り立っておるわけでありまして、この郵便貯金事業の使命を果たすためには、一方で仮に原価計算をして不採算と思われる店舗でありましてもやはりこれを維持する必要があります。また、資金運用面やサービス改善面におきまして、もとより法律上や予算上の制約がある等、いわば民間との比較で言えば不利な面も有しておるわけでございます。こういう点を総合的に勘案いたしますと、郵便貯金事業が民間の金融機関に比べて必ずしも有利な競争条件下にあるということは言えないのではないだろうかと思っております。 金利につきましては、けさ方からもいろいろ御質問がありまして御説明申し上げてきておりますが、郵便貯金のみがひとり高い金利をつけて利用していただくという時代ではもうございませんし、私ども当然そういうことでは相済まない時代になってきておるということをしっかり認識しておるつもりであります。こういう時代でありますから、これからは民間の方ともできるだけよく意思疎通をして、無用なトラブルといいますか誤解が生じないように努める義務は、これは私どもにとりましてもあるというふうに思いますけれども、一生懸命その点努力してまいりたいと思います。
○山田健一君 今松野局長の方から御答弁いただきまして、大体私どももそういうふうに理解をしておるんですが、たまたまこういう形で、しかも非常に有力ないわゆる業界における頭取にしてすらこういう発言がなされるということでありますので、その実態あるいはまた事実、こういうものについても、先ほども御答弁がありましたが、いわゆる民間の金融機関ともいろいろ話をする機会があるということでありますし、当然このことを理解いただかなきゃならぬし、もっともっと国民に対しても、もし仮にこういうような誤解があるとするならばこれはやっぱり大きな問題でありまして、民間の方もこういうことで例えば民業を圧迫しておるという一つの根拠にされておるのであれば、これはもっと積極的に郵便貯金の今日の置かれておる状況、使命、そういうものもしっかり訴えていく必要がある、こういうふうに思っております。 何か大臣も間もなく出られるようでありますので、今後こういう誤解やらそういうものがないように、そういった意味での郵貯の持っておる、しかも国民の中にこれだけ定着をして今日まで来ておる状況をしっかりPRをしていく責任もあろうかと思いますが、この点についてひとつ決意をお聞かせいただきまして、どうぞ行かれて結構であります。
○国務大臣(渡辺秀央君) どうも恐縮でございます。この雑誌にあるようなことは正直言って今さらのことではないんで、年じゅうどうも民間の方はこの種のことを言っているわけでありますが、私は、やはり民間と郵便貯金、郵便という一種の国営の金融機関みたいなものですね。これが財投の方にほとんど行くわけですから、こういう両方がより健全に切磋琢磨し合う、そのことがやはり国民にも、あるいはまた利用者にもマイナスになることでは決してないと思うんですね。それが単なる利益追求という側から見たときに幾分かの障壁みたいなふうに見えてくるから、いわばどうも性悪説みたいな話になってしまう。私は、就任いたしましてからかなりきつい表現でこの問題について、郵政省の立場というよりも、国民の間に広く信頼されている郵便貯金というものの今までの持ってきた責任と使命、これから期待される期待像、そして使命感というものを私なりに言ってきたつもりでございます。 しかし、おっしゃるとおりで、山田先生から御指摘いただいたいわゆる郵便貯金の性格、あるいはまた特質、あるいはまたよって来る存在価値というものを我々はもっとPRすべきであろうというふうに思うわけでございます。現実に郵便貯金は、睡眠貯金などはもう民間よりもはるかに全体をきちんと掌握している。事務的あるいはまた預金者のためのそういった問題点は極めて能力的に、しかもまだ責任的になされているという一例もあるわけですから、我々も民間のいいところを大いに学ばなきゃいけません。しかし民間の方も郵政省のよって来たこれまでのいいところを大いに学んでいただきたいという感じがまず一点いたします。ちょっと長くなりましたが。 PR問題につきましては、私は、この事業経営の透明性を高めることは当然そういう意味において必要でありますし、国民の皆様に広く理解していただけるようさらに周知内容の充実に努めてまいりたい。いろんな意味で三事業経営の透明性を高めることは十二分に必要であると考えているわけでありまして、郵便貯金事業の健全な発展のために努力をいたして御期待にこたえてまいりたいと思っております。
○山田健一君 今大臣の方から決意を伺いましたので、この問題はこの辺にいたします。ただ、三事業一体という今日まで郵政として取り組んでこられた経過がありますので、まさにそういった意味での事業経費の透明性、今大臣からもありましたが、十分ここら辺に配慮して今後とも取り組んで推進をしていただきたい、こういうふうに思っております。 それでは、今回のいわゆる新型の貯蓄貯金に関連をしてお尋ねをいたしたいと思うわけであります。 既に御説明がありましたけれども、平成六年度のいわゆる流動性貯金の金利完全自由化、これに向けての今回はその過渡期の言ってみれば商品だと、こういうふうに位置づけられて新型の貯蓄貯金、こういうことになっているわけでありますが、どうも来年はまたすぐ今度はこの商品設計の自由化、こういうことになるようでありまして、金融自由化の波の中でこれからしっかりした対応をしていかなきゃならぬ。こういう状況の中で、今回官民一体でありますが新型貯蓄貯金がスタートをしようといたしております。 その場合に、今回ずっと見させていただきました。一体メリットがどこにあるのかなというのをいろいろ考えております。確かに従来の通常貯金に比べて、今回はいわゆる通常貯金の金利に〇・三%を下回らない範囲で金利をつける、こういうことで金利はちょっと高くなると、このようであります。ただ、さっきからいろいろコストの問題等々も指摘をされておりましたけれども、どうも民間の方でも余り評判がよくないようないろいろ報道等耳にします。よく見ますと、確かに金利は若干高いということがありますが、基準となる大口の定期が今金利がずっと下がってきております。〇・〇幾らというようなさっき話がありました。しかも一方では決済性が制限をされる。さらに四十万、二十万、これの最低預入金額が設けられて、それを下回ると今度は七割になるというようなこと、あるいはまた口座がそれぞれ今度は最高六冊まで、こういうことでありますが、口座をそれぞれ管理をしなきゃならぬ。 こういうこと等々を考えた場合に、今回の郵便貯金法の一部を改正する法律案、目的として郵便貯金の預金者の利益の増進を図る、これが最大の目的と、こういうことに実はされているわけでありますが、一体どういう形で預金者の利益につながっていくのかな、むしろいろいろ制限が出たり、過渡期の商品とはいえ、実際に現場で販売をしていくということになるといろいろ問題があるのではないかなという危倶を実は持っておるわけでありまして、郵政省の方からさっきコストが十二億ということの今御説明がありましたけれども、若干私も危倶を持っておりますが、郵政省はどのような基本的な考えてこの新商品を進めていくのか、ここら辺についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 今るる御指摘いただきました。この商品が自由化へのソフトランディングということはもう既に先生御承知のことかと存じますが、いわゆる通常貯金の同じ種類の中ということで比較しますと、従来の通常貯金よりも高い利率が享受できる商品設計を前提にしているという点が一点と、それから、今後自由化時代になりまして、流動性の貯金部門におきましてもやはり利用実態に応じて選択の幅が広がるようにという理念といいますか、願いというふうなものも込めて設計しているつもりでございます。 ところで、今御指摘のように、手数料問題でありますとか決済性の問題等につきまして使い勝手が悪い。私ども、従来の通常貯金、あるいは民間でいう普通預金につきましてはそのままその性能を生かしておりますので、この貯蓄性の部分だけ引き出して新しい商品が、さほど実際の生活に御迷惑をかけることがなくて、むしろ選択の目にかなうかどうかということではないかと実は思っておったわけであります。例えばタイプⅠの場合でありますが、五回を超えた場合には手数料という場合も、私ども昨年の十二月でありましたかアンケート調査、実態調査をちょっと行ってみました。十二月というのは一番通常貯金の出し入れが激しい時期でありますが、大体五回ということで九〇%以上の方々が範疇に入るようでありまして、五回ということにつきましても、商品の設計上性格を際立たせて区別してありますけれども、まあまあ大丈夫かなという実は心証を得ていたところであります。しかしおっしゃるようにいろいろな点がありますので、とにもかくにも今後の実施状況につきまして、利用者の方々あるいは実際にこれを販売いたします職員の皆さんの声等もよく拝聴いたしまして、来年に予定しておりますもう一歩進んだ基本的な改善に向けて準備をしてまいりたいと存じます。 それからこの販売関係でありますが、この商品が私自身も率直に若干複雑なつくり方になっているかなというふうな感じがいたします。通帳の冊子がいきなり六冊にはならないと思いますが、しかし観念的にはボランティア貯金まで入れますとあり得るということであります。これは朝方も申し上げましたとおり、郵便貯金も少しシステムの整備をしまして、これから併用型の通帳というものにつきましても真剣に検討してまいります。民間では既に併用型の通帳がもう相当行き渡っておるようでありますが、そんなことも考えながら見てまいりたいと存じます。 いずれにしましても、この商品の特性につきまして、郵便局と利用者の方々との間でそこを来さないようにPR、周知、それから職員の皆さんに対する私どもからの指導、あるいは商品内容の説明等につきましては怠りのないように努めてまいる所存でございます。
○山田健一君 ぜひそういうふうにお願いをしたいと思いますし、それから今お話がありましたように利用者、それから実際に担当される職員の方々の声をしっかり受けとめてこれからも進めていただきたいと思います。 来年は今お話がありましたように今度は商品設計の自由化、こういうことになっておるようであります。そこに括弧して書いてあるんですが、「スウィングサービスの付与等」、こういうことになっておりますが、スイングサービスについてちょっと御説明をいただけますか。
○政府委員(松野春樹君) 今回のこの商品ができますと、私どもの大きな意味での通常郵便貯金の中に従来型の通常貯金の部分とタイプⅠの部分、タイプⅡというふうに三種類になります。しかも二十万円あるいは四十万円というように最低預入額が新しい貯金の中に出てまいる。お客さんも確かに大変悩まれる点があるのではないかということで、通常郵便貯金がいずれにしても母体になるであろうというみなしをしております。ほとんど一〇〇%近く通常郵便貯金の中からこちらの新型の貯蓄貯金に移行していくということになるのではないかというふうに、あくまでも推測でありますが考えております。 そこで、来年の改正時点におきまして、スイングサービスと言っておりますが、通常郵便貯金と新型貯蓄貯金との間で自動的に資金の移動を行うサービスというものをやりたい。逆もあろうと思います。決済性の強いものの残高を維持する場合には逆のケースもあるいはあろうかと思いますけれども、預金者にとりまして、入金があったときや残高が少なくなったときにその都度資金の移しかえを行う手間を省くというサービスによりまして、相当程度使い勝手の悪さが改善できるのではないかというふうに考えております。ただ、この詳細につきましては、年内に関係機関と協議の上決定する予定になっておりまして、もう来年ではありますけれども、実際には本年中にはその辺の点について具体的な設計を描いていきたいという段階でございます。
○山田健一君 わかりました。 それで、どうも舌かみそうなんですが、新型貯蓄貯金、これはいずれ読みかえといいますかネーミングがあるんだろうと思うんですが、愛称といいますか、今までいろんな商品を出すのに大変いいネーミングをやられておるケースがあるんですが、できれば六月をめどにということでしたか、公布の日から起算して三カ月を超えない範囲、こういうことになっておるようでありますが、ネーミングについてはいい名前が大体浮かんできておるんでありましょうか、どうでしょうか。
○政府委員(松野春樹君) 新型貯蓄貯金の中でネーミングでありますとか手数料をどうするかという問題が実はまだ宿題であるわけですが、手数料につきましては、民間の動向が少しまちまちになってまいりまして、今月いっぱいかかります。ネーミングにつきましても今月中には決めなくてはいけないだろうというふうに覚悟いたしておりますが、少しかた苦しい言い方をしますと、この貯金が通常郵便貯金の一種である、なおかつ貯蓄性に着目をした二つのタイプを持つ商品であるということで、通常とそれから貯蓄という何かキーワードみたいなものを生かしながらつくらざるを得ないのかなというふうに考えておりまして、我が貯金局にも優秀な職員がいっぱいおりまして、特に女性も含めまして今検討していただいておりますが、今現在でまだ確定しておりませんが、有力なのは、ごくありきたりの言葉で恐縮ですが、通常貯蓄貯金というふうなネーミングが有力なように私の耳に入ってまいります。私まだ責任を持って決裁しておりませんけれども、どうもそんなことを今検討しておる雰囲気でございます。今月中には決めさせていただきます。
○山田健一君 ぜひ親しみのあるネーミングを付していただきたい、こういう希望だけ申し上げておきたいと思います。 それから、ちょっと国際ボランティア貯金に関連をいたしましてお尋ねをいたしますけれども、今回のこの新型貯蓄貯金、これも通常貯金の一種だという今お話がありまして、国際ボランティア貯金の対象になっていくわけであります。 しかし、考えた場合に、これが通常貯蓄貯金になるのか、名前は別にいたしましても、要するに流動性貯金の中でも、比較的貯蓄性の高い、ここに着目をして今回はこの貯金制度をつくったということでありますから、先ほどもお話がありましたように、金利が少し一般の通常貯金よりも高い、そこを期待をしてそこに入る、こういうことになりますと、今までは通常貯金で財布がわりに使うからそこから利子の二〇%をボランティア貯金へと、こういう形でそれなりの理屈はわかったわけでありますが、今回は貯蓄性、しかも金利の高い、こういうところをねらって一つの商品を出すわけでありまして、そのときに利子の二〇%は国際ボランティア貯金にどうですかというのは、本来からいえば私はどうもちょっとなじまない部分があるのではないかなと、このように感じているんであります。通常貯金に入るということですから当然対象になる、こういうことでありますが、実際にこれから先ほどお話がありましたように取り組んでいかれるということでありますが、この国際ボランティア貯金との関係ではどのような見解をお持ちでありましょうか。
○政府委員(松野春樹君) 若干重複いたしますが、貯金の性格といたしましては、新型貯蓄貯金は通常郵便貯金と同種の流動性貯金でございます。実際の御利用といたしましても、現在の通常郵便貯金の一部がその資金の性格に応じましてこの新型貯蓄貯金に充てられるのであろう、利用者の立場に立ちまして考えた場合にもそういうことになるであろうというふうに推測いたしております。 ところで、私ども貯蓄性ということを表に出しておりますので、御指摘のように国際ボランティア貯金を対象とするのは自然な扱いでございますけれども、果たしてどうであろうかという懸念は私も率直に申し上げて持っておるわけであります。したがいまして、これから預金者の選択の幅を広くするといろいろ御説明申し上げてきておりますが、さらにそれに加えて、預金者の善意の受け皿としてもこの新しい貯金についてどんなふうな御理解が得られるか、一に私どもの周知といいますかPRにかかっていると思います。 その際に、国際ボランティア貯金の現在の営業上の位置づけてありますが、昨年一月スタート時点では私も実は半信半疑の点がありまして、必ず理解をしていただけるだろう、よいことだからというのが五割とすれば、一方的な御負担をお願いするのに果たしてどうであろうかという懸念もありまして、若干スタート時点においては加速した周知活動というのをやってまいりましたけれども、この時点では、安定成長型で末長く国際ボランティア貯金をはぐくんでいきたいという今姿勢をとっております。 その中で、貯蓄貯金という新しいものが入ってまいりますけれども、じっくりとひとつ御理解をいただく、御理解をいただいた上でお力添えをいただくという姿勢で臨みたいと思います。スタート時点におきまして、貯蓄貯金から幾らボランティア貯金の協力が得られるかという点には、そこにのみ余りウエートを置かないような形でPRしてまいりたいというふうに考えております。
○山田健一君 いろいろそこら辺難しいところがあろうと思いますが、ぜひ一定の戦略を持って進めていっていただきたい、こう思っております。 今国際ボランティア貯金のお話を申し上げましたので、あわせてお尋ねをいたしたいと思うんでありますが、かなり順調といいますか、非常に評価をされておりまして、去年は九億円配分がされまして、NGO百二団体、百四十八事業、世界四十八カ国で実施をされている、こういうふうに私は資料をいただいておるんであります。このボランティア貯金がNGOを通じて一定の貢献をしている。問題は、その場合にどうこのボランティア貯金が有効に活用されているのか。今度は利用者に少しこの情報を郵便局を通じて流すというような話も聞いておるわけでありますが、ボランティア貯金が有効に活用されていく、こういう観点に立った場合、実際の援助事業、これの実施状況等々についていろいろチェックがされているんだろうと思っておりますが、そこら辺の体制がどうなっているのか。あるいはまた報告書なりなんなりをいただく、こういうことになっているはずなんでありますが、その中身等ごらんになってどこに問題点があるのか、全くないのか、あればどこに問題があるのか、そういうことについてはどのように把握をされておられるでしょうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 実施状況につきまして、制度的には書面監査あるいは実地監査という言葉で表現しておりますが、現在まで行ってまいっております状況につきましては、例えば書面監査等の分野でありますが、各団体から中間報告の形で随時写真でありますとか、それから現地のビデオでありますとか、あるいは現地の人々からのこの援助事業に対する手紙あるいはそれを絵であらわしたもの等につきましてちょうだいしております。事業が終了した際には、これは当然のことでありますが、完了報告書とともに写真等の参考資料を御提出いただくことになっております。 それから、書面監査だけでなくて、実地に私どもの目で見るということにつきましても幾つか実施をしております。特に規模の大きい事業につきましては私どもの職員によりましてNGOの国内事務所に赴いて見させていただく。 それから、事業を実際に実施している地域で監査をするということもやっております。職員だけではなくて、民間の専門機関でありますとかあるいは預金者の代表によりまして現地調査も実施いたしました。ことしの二月でありますが、預金者の代表十二名の方々にフィリピンとタイへ行っていただいて、実際に現地を視察していただきまして、すばらしいいろいろな記録といいますか見聞した状況の報告を得ております。そのうちの九割は女性の方でありまして、しかも六十五歳の方も元気に調査に参加していただいて、大変喜んだ次第でございます。 なお、NGOの立場から国民・利用者の皆さん方に直接活動の実態を御報告するということも必要ではないかということでありまして、全国で四十三会場でありましたが、ちょうど昨年の十月、国際協力月間に合わせまして、NGOの実際に現地で活動してきた責任者にこの報告会に赴いていただきまして、いろいろ御発表、御説明を聞くというふうなこともやっております。 これで十分だということにはなかなかならないだろうと思いますので、せっかく善意の寄附金でございますから、この寄附金の実際の使用状況について的確に把握すると同時に、その状況についてディスクローズの問題がございます。御報告申し上げなきゃいけませんので、まだことしの六月まであと若干期間がございますが、この六月時点では第一回目の配分した金額の使用状況について的確な御報告ができるように、ひとつ監査体制の整理集約を図ってまいりたいと存じます。
○山田健一君 了解します。できれば、もし仮に問題点があるのならあるという形で、しかもそれはどういう点だというのもできるだけわかるようにお示しをいただきたい、こういうふうに思っております。 同時に、今いろいろこういった貢献について議論がされておりますが、外務省でもこのNGOの事業に補助金プロジェクト組まれて支援がされているようであります。郵貯の方は郵貯の方で国際ボランティア貯金という形でそれなりの貢献をしていただいておるわけでありますが、外務省のそのプロジェクトとの関係、対象はNGOで一緒でありますから、そこら辺の配分の関係なり調整、この辺はどういうふうに行われているのかお教えを願いたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 私どもの国際ボランティア貯金の寄附金の配分そのものにつきましては、これは郵政大臣の責任におきまして、法律に基づきまして必要な手続を経て実施しているということでございます。ただ、実際の寄附金の配分を行うに当たりましては、私どもの配分対象援助事業が、ODAの一環であります外務省のNGO事業補助金によるプロジェクトと重複することのないようにという観点から、外務省と事前に意思疎通を図っておりまして、適切な運用を今後とも行っていきたいということであります。 つけ加えますと、国際ボランティア貯金の寄附金の配分につきまして手続的には、申請された個別案件ごとに、郵政省における審査でありますとか、国際協力に造詣の深い専門家からの意見聴取でありますとか、あるいは郵政審議会の答申等の議を経るわけですが、その過程で外務省を初めとする関係省庁との協議はきちんと行っておりまして、実施の段階に財団法人等もたくさんございますので、トラブルがそういうことで起きて支障を来すことのないようにという配慮はいたしてございます。現在のところ外交関係機関とのトラブル的なことはございません。 ただ、今回の第一回目の配分の中で四事業ほど実施できないケースがありました。これはその現地の政治情勢といいますか、治安情勢の急変のためにNGOが入れなくなったというケースで、規模はそれほど大きな事業ではありませんでしたが、これはしっかり私どもの方で返還していただくといいますか、援助事業を一たん打ち切って、またその資金は次年度分に回すというふうなこともやっておりまして、その過程でいろいろ外務省とも連携をとっております。
○山田健一君 わかりました。 それじゃ次に移りたいと思いますが、国家公務員の給与振り込みがやっと実現をするということになりまして私も実はほっとしているわけでありますが、長年要求してきたことが一つ一つ皆さんの努力によって実現をしておるという状況でありますので、評価をいたしたいと思っております。 ただ、具体的な今後の取り組み状況等については、今、日銀と先ほどお話しのように詰めているということでありますので、それはそれといたしまして、実は納税口座の自動払い込みについて、国公の給与振り込みというのはそれで実現をするということでありますが、国税の方であります。地方税は制度的には今可能だというふうに聞いているんでありますが、国税は認められていない。決済のいろんなサービスを拡充していくという意味で、ここらあたりも少し考えていただけるといいんだがなという気もするわけでありますけれども、地方税としては可能というふうに聞いておりますが、その実態はどうなのか、あるいは国税の払い込みについてはどのように取り組まれていかれるのか、そこら辺もあわせてお示しをいただきたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 地方税の収納のうち、郵便局の自動払い込みによる収納の利用状況でありますが、ことしの三月末で九百二十八の市町村が御利用いただいております。したがいまして、全体の地方公共団体の数が約三千三百といたしますと、大体二八%ぐらい御利用いただいている。これはもちろん民間の方でもこのサービスは実施しておりますので、それとの競合というほど熾烈な争いをやっている問題ではありませんけれども、ときどきやはり各地域でお互いの営業上のいろいろな、何というかコンタクトが図られるケースの一つになっております。 それから、国税の自動払い込みは残念ながらまだ認められておりませんで、実は国家公務員の給与預入を昨年末要求した際にあわせてこの問題につきましても要求を申し上げたところでありますが、国税の収納あるいは還付の実施につきまして口座振替の方法を使えばできるんではないかという考えでやったんですが、まだ解決を見ておりません。ただ、国家公務員の給与預入ができましたことでこの問題の基本に関する土台といいますか、条件整備というものはある程度財政当局との間で私は理解が得られたものと思いまして、今後この国税関係につきましても早期に実現できますよう最大限努力してまいりたいと存じます。
○山田健一君 わかりました。 それじゃ簡保の方を少しお尋ねをいたしたいと思います。 ここのところずっと毎年改正でいろいろ議論をいたしておりますが、昨年ですか、大正五年スタートで七十五周年、こういうことで式典も行われました。今日までいろんな商品の開発あるいは営業活動、加入者福祉の推進というようなことでまあまあおおむね順調に今日まで推移をしているというふうに評価をされているわけでありまして、去年の四月には年金との統合、そしてまた年金のいわゆる限度額の引き上げ、これ去年たしか審議したと思うんですが、今回はこうして特約とそれから定期保険の改善ということで出されてきてそれなりに取り組みを進めていただいておるわけでありますが、大変高齢化社会を迎える、一方では金融自由化が差し迫った課題だという状況。それにあわせて保険の関係、保険業界も言ってみれば保険と銀行、証券、それぞれが相互乗り入れをするというような状況。あるいは保険の料率についても自由化の動きというようなこと等々、制度改正の動き等も一方であるわけでありますが、こういう大変環境が変化をしてきておるという中で、簡保全体の今日までの歴史を踏まえて、これからそういう環境の変化の中でどう事業基盤を運営をしていくのか。これは一つの大きな課題でありますけれども、まずこの点についてひとつ見解と決意を示していただきたいと、こういうふうに思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 簡易保険事業を取り巻く環境は、金融の自由化、国際化という大きな流れがある。これは金融業界全体の問題でございます。さらに人口の高齢化の急速な進展ということで、長寿社会の本格的な到来といった中で各業界、ただいまお話もございました銀行、証券、生損保、信託といった業際が、垣根が低くなって相互乗り入れをしていくというような動きがございます。この中で長寿社会対応といたしましては国の公的年金の整備、さらには企業サイドとしましては企業年金の整備といったことが進んでおりますけれども、とりわけ個人の自助努力が必要である。これにつきましては任意保険サービスの分野で官業民業が相まって、切磋琢磨いたしまして共存共栄でこの分野を担当いたしていくということになります。 その場合に簡易保険事業といたしましては、国営の保険という立場から取り組むということでございますけれども、自由化の時代に競争の激化ということに対応するための一つの重要な柱といたしまして、やはり今御指摘のございました経営基盤の強化といったことが重要課題になるわけでございます。この面から積極的な制度改善、新種商品の開発、職員の訓練、研修等の充実、あるいは事業運営の効率化、資金運用制度の改善、あるいは要員関係の整備といった経営基盤の全般的な強化充実、これが重要な課題になっております。 一方、国営事業としての使命、役割の基本は、これはあくまで私ども郵政三事業共通でございますけれども、全国二万四千のネットワークを通じましてあまねく公平なサービスの提供、国民サイドに立った、お客様サイドに立ったところの事業運営、こういう観点から簡易保険事業といたしましては加入者福祉施設の充実、あるいは簡保資金の地方還元といった面から地域振興へ貢献をいたしたい。そういう事業運営を通じまして国民生活の安定と福祉の増進に寄与いたしてまいりたい。こういった基本的な認識に立ちつつ、簡易保険事業の使命、役割を果たしてまいりたいということでございます。
○山田健一君 今、各種これからこういった経営環境が変化をする中での経営基盤の強化に向けて、あるいはまた簡保としての使命、こういうことについても御答弁いただいたわけでありますけれども、そういうものを踏まえて今回実は特約については五種類に改善をされるということでありますが、もう一つの定期保険の関係であります。 今回、今までのいわゆる定期の中の集団定期保険、これに自動更新制を導入する、こういうことなんでありますが、販売状況を見ますと、全部で保険が七千二百六十二万件ですか、その中で集団定期が六千三百四十二件でありますから、二万四千郵便局がありますが、四つの郵便局で一件ぐらいという感じになろうかと思うんであります。定期保険そのものも五万一千件、こういうことでありますから〇・一%ぐらいの全体の中の比率だというふうに言われております。とりわけ青。壮年層、これは今までずっと言われてきたわけでありますし、ここに対する対策というものが必要だということが指摘をされてきておりますが、やはりこれは民間と比べると圧倒的に青壮年対策というのが非常におくれておる部分があります。 そこで、一方で民間保険との競争ということがありますし、先ほど局長の方からもお話がありましたように、これからのいわゆる金融の自由化あるいは保険業の業界でのそういった熾烈な競争というもの等々を考えた場合に、これから確かにいろんな品ぞろえというのは必要だろうとは思うんでありますが、恐らく自由化になってくれば、自分のところで本当に自信を持って対応できる、特色を生かしたといいますか、そういう商品に恐らく私はだんだん自由化になれば特化していかざるを得なくなってくるんではないか。 そうした中で、郵貯の場合も例の積立貯金、住宅なりあるいは教育の貯金がありますが、量としては大変少ない。しかし、一応官営でやるから一定の品ぞろえだけはしなきゃならぬ、こういう立場があるのだろうとは思うんでありますが、思い切った改善をしていかなきゃならぬときではないか。したがって、青壮年対策にしましても、今回職域でもって網をかけていこう、こういうねらいだろうと思うんでありますが、いろんな発想の転換も求められている時代でありますし、少し知恵を出してこういった制度の改善というのが私は求められているんではないかな、こういうふうに思いますので、今回の職域保険を新設をされたその動機を背景に、さらにこの制度の改善に向けてどのように考え取り組んでいかれようとするのか、この辺についてもお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 自由化時代には業務が多様化、多元化いたしまして、私どもといたしましても、毎年度のごとく制度改善、新種商品を開発いたしますとどんどんふえてきて大変だということでございます。一般論といたしましては、業務の多様化、多元化の時代にはいわゆる少量多品種ということで一般的にはふえてくるという傾向はございます。簡易保険の場合で申し上げますと、法律上は十種類、約款上は二十四種類、いろいろ組み合わせると二百五十八種あるということでございまして、第一線の営業は大変だと、お客様の方もいろいろとわかりにくくて大変だということでございますので、まずやはり実際の業務運営、営業の推進に当たりましてはしっかりした営業戦略、営業戦術といったものを整えていく必要があるということが第一点でございます。 それから、既存の商品につきましても整理統合、あるいは必要のないものにつきましては廃止をいたすとか、これは現実問題として毎年度廃止すべきものはする、あるいは整理統合するものはするといったことも行っておりますけれども、既存の商品の見直しをやりまして第一線あるいはお客様から見てわかりやすくしていく、ニーズにおこたえしていくといったことも検討していかなければならないかと。 それから、そういった新種サービス、制度につきましては、職員の研修、訓練の徹底、あるいは先ほど来申し上げております基盤整備、必要な人、物、金、情報といった経営資源の徹底といったことも経営上重要な柱になってまいる次第でございます。
○山田健一君 ぜひ見直しをしながら進めていく必要があるんではないかなという気は私もいたしております。この定期保険にしても〇・一%、ニーズがないと言ったらうそなんだろうと思うんです。その取り組みの方がそれだけ本気でやってないのかということにもまたならないだろうし、実際に今御指摘がありましたように二百何種類組み合わせていけば出てくる。その意味では実際にこれを持っていかれる現場の職員の皆さん大変だろう、いろんな苦労があるだろうと思いますので、これとこれとこれは目玉で、時代にしっかり適合したニーズをきちっと受けとめていける、そういうような商品に見直し、改善というものを時代の要請をしっかり踏まえながら努めていっていただきたい、こういうふうに思っておるところでございます。 最後にもう一点だけお尋ねをいたしますが、介護保険の給付形態についてお尋ねをいたします。今、金銭給付ということになっておるわけでありますが、本来はこれは現物給付ということが望ましいんではないかというふうに私たちは考えるんですが、そういう検討をしてみるというような経過もございますので、一体可能なのかどうなのか、この辺についてもひとつ見解をお示しいただきたいと思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 簡易保険といたしましては、介護保険を昭和六十三年九月にスタートさせまして、これにつきましては一定の介護状態が継続した場合に保険金の支払いを行うという金銭給付型というふうになっております。一方におきまして、こういう時代には金銭の給付ではなくて介護サービスを現物で給付したらどうかという御要望が各方面から出されておるわけでございます。これについては郵政省といたしましてもいろいろ調査研究なり考究をいたしておる次第でございますが、問題点といたしましては、介護施設の問題とか看護の要員問題、あるいはノウハウの蓄積、そういったものがヨーロッパのこういった面での先進諸国に比べればまだまだこれからという段階でございますので、こういった面でのいろんな調査研究を各方面と連携をして取り組んでいかなければならない点がございます。 その一つの試みといたしまして、先ほど来から申し上げておりますカーサ・デ・かんぽ浦安の新しいタイプの介護機能、各種の機能を持ったところの新しい施設をオープンいたしておりまして、これは簡易保険の本来のサービスではございませんが、加入者に対する福祉サービスとして試行的に取り組んでおる。こういった面でのノウハウの蓄積に私どもこれから期待をかけておる。こういった点から突破口を開きつつ、将来に向けて簡易保険の本来の現物給付サービスの開発についてこれからノウハウを蓄積してまいりたいということでございます。
○山田健一君 いろいろこれからノウハウを蓄積をして取り組むということでありますので、ぜひその方向で御努力をいただきたい。特に施設、それからその介護に当たる人材、ここら辺に一番問題があるんだろうというふうに思っておりますけれども、今言われましたけれども、介護のいわゆるこういった方の保険というのは、本来の介護給付という形に向けてなお一層の御努力をお願いをいたしまして、ちょうど時間が参りましたので私の方は終わりたいと思います。
○足立良平君 それでは私の方からまず最初に郵貯法の改正の問題について質問をさせていただきたいと思います。 もう既に相当議論がされておりますから、ダブらないようにちょっと視点を変えたりしながら質問させていただきたいと思うんですが、まず第一点目に、この新型貯蓄の新設の関係についてでありますが、この五月一日の日銀の公表金利を基準にいたしますと、この新型貯蓄の場合に、タイプⅠの場合には二・四その利率になる。そしてタイプⅡの場合には二・二二になるんではないかというふうに私は試算をいたしております。 これは、特に都銀との関係を考えてみますと、一番大きなさくら銀行の場合、どれだけ普通預金からこちらの方にシフト化されるのか、この予測というのは大変難しいわけでありますが、ざっと予測をいたしますと、大体百七十億円程度のコストアップになるんではないかというふうに試算をされているところがございます。例えばさくら銀行一つをとりますと、大体年間の利益といいますか経常利益が千七百億でありますから、この新型預金の制度の導入によって、例えばさくら銀行の場合にはその一割くらいがコストアップにつながってくるというふうに想定をされている。 そうしますと、例えば郵貯の場合、先ほどからいろんな議論をされているんですが、郵貯の場合にシフト化は大体どれくらいされるんだろうか。そしてそのことによって、この新しい預金を導入したことによってのコストアップというのを大体どの程度郵政省としては見込んでおられるのか、まず第一点目はこのことをお聞きをいたしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 若干数字が入ります御説明でお許しをいただきたいと思いますが、今も先生お触れになりましたけれども、新型貯蓄貯金の利率を見るに当たりまして、仮に五月一日現在の大口定期の金利水準で算定しますと、タイプⅠの金利が二・四七%でございます。これは従来型の通常郵便貯金に比べて〇・五五%の金利上昇、コストアップの要素でございます。それからタイプⅡでございますが、二・二二%でございまして、在来の通常郵便貯金に比べて〇・三%の金利上昇ということになります。 この新型貯蓄貯金の販売見込みがいかがであるかということでございますが、これを決めませんとコストのもとの算出ができないわけでありますけれども、現在数字的に確たるものは申し上げる段階ではもちろんないわけではありますけれども、若干私どもの推計も入れまして現在の通常郵便貯金の残高が五十万円以上のもののうちから一割が新型貯蓄貯金の方に移行したという仮定でもって計算をしてみますと、約六千億円の利用がこの新型貯蓄貯金にあることになります。 この中で、タイプⅠとタイプⅡの利用を仮に半分ずつであるというふうにこれまた仮定をいたしますと、計算式は省略いたしますが、通常郵便貯金から新しいタイプの貯金に移行したことにより通年ベースで約二十五億円金利上昇、コストアップするのであろうという、試し算ではありますがそういう数字になります。もちろん本年の場合には、年度途中の実施ということを前提にしますとそれのまた二分の一ぐらいでありますが、平年度化しますと約二十五億円である。 としますと、支払い利子の増加額の約二十五億円という仮定の上に仮定を重ねて計算した金額でありますが、一方、では私どもの全体の支払い利子が一体どのくらいであるかということでありますが、これもけさ方の御質問で少し御披露いたしましたけれども、平成二年度の決算ベースで六兆七千億円一年間で支払い利子がございます。これは平成二年度の数字であります。それとこれとの比較でいきますと、この支払い利子の増加分は確かにコストアップ要因ではありますけれども、事業全体の立場から見ますと通常の経営努力で賄えるものではないかという判断をしておるところでございます。
○足立良平君 わかりました。 それでは、その上に立って質問を続けたいと思うんです。先ほど来これも既に出ているわけでありますが、この郵貯というものの持つウエートが全体の三〇%を超しておるということは、そういう面では郵貯の動向というものが日本の金融業界、あるいはまたあまねく我が国の経済のいろんな問題を含めて全体的に大変な影響を及ぼすということが、一方においてはその他の金融機関からディスクロージャーをもっとすべきではないか、こういう意見としてはね返ってきている、私は実はこのように受けとめております。 問題は、先ほどの議論の中で松野局長は、郵貯として不利な面では、あまねくサービスをしなきゃならないとか、あるいはまた資金運用面でのある面においては制約というものを郵貯は持っているとか、これはまだおっしゃっておりませんけれども、現実的には預入限度額というのは一千万円にアッパーで抑えられているとか、法的ないろんな制約というふうなことを本来的には郵貯として持っておる。私はそのことを十分承知しながら質問をいたしたいわけでありますが、そういうふうな制約条件といいますか、不利な面というものを持っておりながら、先ほど議論が出ておりますように、郵貯の側においては一方において有利な面として諸税の負担というものは必要がない。あるいはまた配当というものをしていく必要がない。あるいはまた三事業のいわゆる兼営による局舎の費用、こういうものを負担しなくていい。まあ負担をしなくていいというのはちょっと語弊がありまして、軽くて済むということが正確な表現だろうと思います。そういうふうな不利な面、そしてまた郵貯としての他のいわゆる民間の金融機関に比較して有利な面、これを一応はっきり区別をしながら、私はこの上に立っての質問をいたしたいわけであります。 これは、郵政省貯金局が出されております郵便貯金の九一年のいわゆるディスクロージャー部分というものでございますが、これの平成二年度の決算というものを見ますと、七千五百七十九億四千七百万を事務取扱、それぞれ特別会計に繰り入れをしているというなにが出ております。確かにこういう面では一応ディスクロージャーされているというふうに言われているわけでありますが、この内訳の問題、銀行協会なりあるいはまたそれぞれの委員の皆さん方から指摘をされておりますように、一体それではどういう基準に基づいて、どういうふうにきちんとされているのかということが、金額的にはなるほどわかったようでありますけれども、現実的にははっきりわからないというところに、私は根本的にこの問題についての疑問なり不信感なり、あるいはまたよその金融機関からいろんな問題点を指摘される一番原因があるのではないかというふうに思います。 したがって、郵政省貯金局等の物の考え方として、そういう面ではもっともっとディスクロージャーしていく、大きなものであればあるほど、影響力が強いものであればあるほど逆にそういうものについてはディスクローズして、そしてそれが他からいろんな問題が指摘されないようなことをきちんとやっていくことがこれからの三事業というものを並立的に発展をさせていくことにつながってくるのではないか、このように私は思うんですけれども、そういう面で郵政省側の考え方をお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 大変御示唆に富んだ御指摘であろうかと思います。 若干現状等も踏まえて御説明申し上げたいと思うわけでありますが、郵便貯金事業は他の二事業と一緒に会計面では郵政事業特別会計という、決算会計でありますが、これを通して一体として運営されている。営業面では郵便局というものを通じて一体的に運営されているということに相なりますが、各事業それぞれはあくまでも独立採算を旨としておりますから、各事業の運営に必要な経費はそれぞれの事業に明確に分計されなければいけない、これは当然のことだと思います。 そこで、ただいま御指摘のように、例えば郵便貯金の事業定員あるいは郵便の事業定員というものは、これはもうはっきりわかるわけでございます。あるいは郵便局で郵便貯金が専用で使っておるスペース、これはわかるわけでありますが、広場でありますとか廊下でありますとかいう共通関係のところをどういうふうに分けているのか、あるいは人件費で申し上げますと例えば庶務部門、会計部門というふうな共通関係のところはどういうふうに分けておるんだろうか、どんぶりになっているのかいないのか、恐らくそういう御疑念が一つ背景にある面もあるのじゃないかと思います。 事業別が明らかな経費は、これはもうきっちりといたしまして当然やることに相なりますが、共通部門につきましては、これは私所管ではありません、経理部が所管ではありますが、恐らく各事業の要員面と、もう一つは各事業が使っておる専用施設面等をいろいろ踏まえまして、いずれにしてもこれはどこかで分計しないといげませんものですから、分計基準をもちまして年々の決算に反映させておるということであります。私も経理の主計課長を二年ぐらいやっておった時期がありますが、新しい問題ができたときには、やはりそういう基準につきましてより精緻なものに変えていくという作業を所管においては続けておるはずであります。 ところで、もう一つの問題は、しっかりやっておるということであればそれをディスクローズしたらどうであるかという御指摘であったように伺いますけれども、これ以外にもいろいろ何冊かの冊子がありますが、私ども一般的にはこういう形で経理公開しておりますが、この分計部門等につきましては確かに私の記憶でも従来ストレートにパンフレット等で外に数値として出たものは見た記憶がございません。分計の仕方につきましては、こういう国会の御論議を通じ、あるいはその他の場面を通じて、所管のところから説明資料が出されて、別にマル秘でもない説明をきちんと行っておることは承知いたしております。 今後でありますけれども、実は今の分計問題以前に私ども郵便貯金事業としまして少し勉強しなきゃいけませんのは、金融自由化ということになりますとコストの関係、コストと商品の関係というふうな新しい問題か出てまいります。従来の規制金利ですと比較的与えられたものとして金利を受けとめればよかったんですが、市場金利ということになりますと、私どももやはりそれなりのコスト論というもので対応しなきゃいかぬという必要性が出てまいります。これが私に課せられた一つの宿題みたいなものでありますけれども、こういう事態も踏まえまして考えてみますと、事業経営の透明性を一層高めるということが恐らくいろいろな場面でより一層必要になってくるのであろうと思います。今具体的に例示として先生から事業別の分計基準等についてお触れになりましたけれども、その分計基準等の問題も含めまして、ディスクローズの充実につきましてはやはりしっかり対応していかなきゃいかぬ、研究していかなきゃいかぬ問題であろうというふうに認識いたしております。
○足立良平君 今、金利自由化に基づいてのこれからのあり方も含めて答弁がございました。私もまさにそのとおりだと思います。したがって、そういう面ではさらにこのディスクローズについては検討していただきたいと思います。 それではちょっと質問を次に回していきたいと思いますが、資金の運用の制約の関係についてでございます。余り時間もございませんから詳しく申し上げませんが、長期の場合には預託金利が、これは国債の利率に連動するということで一応市場の動きに連動している。中短期の場合の預託利率というのがいわゆる制約をされて、大変低い状態に置かれているというところに郵政省としての預託の問題というものがある。そして一方において、今度は金利の自由化によって預け入れの金額は相当コストアップにつながってくるということになってまいりますと、ここに将来的な郵貯の経営問題というものが出てくるのではないかということであろうと私は思います。 したがって、そういう点からいたしますと、金利の自由化の体系に移していくに当たりましては、中短期の自由金利の商品のウエートがさらに大きくなってくるということが十分予測されるわけでございますから、そういう面では、その対策として、多分郵政省としても本年度の予算要求の中で中短期の預託利率の市場金利連動方の要求を私はされたのではないかというふうに思って受けとめております。 それに対して、既に午前中来議論がされておりますように、とりあえずの措置として金融自由化対策資金の新規国債引受枠を活用した割引短期国債の引き受けということが一応認められた、こういう状況でございますので、まず、新しく認められたこのことについての郵政省の認識を私はお聞きいたしたいわけであります。ということは、金融自由化が進展をする中で、このような措置だけで将来的にも資金の調達と運用期間のマッチングを本当に図っていくことができるのか、郵政省として一体どのように受けとめられているのか、その点についてまずお聞きをいたしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 私どもの立場から九割お預けしておる預託収入という問題を考えました場合に、窓口から入ってまいります資金調達コストと預託収入のマッチングの問題というのがあるわけです。一方、資金運用部からいいますと、私どもに支払う金利と財投機関を通じて運用する金利、そこのマッチングの問題というのが絶えず抱えておる問題であります。 先生の今の御指摘の問題は、基本的には実は財投制度そのもののあり方にも関する問題を含んでいる問題でありますが、私どもやはり郵便貯金の大きな役割の一つが社会資本の整備等に回されます財投原資の資金供給であるということは十分認識してお名つもりであります。しかも、それを活用する財投機関あるいは政府関係金融機関が融資する際の条件というのは、これは長期でございます。むしろ十年というよりも二十年、三十年という期間がございます。こことのバランスというものが、これはある意味ではもう今後当分の間とり得ないといいますか、期間を合わせるということはどちらかの特徴を消してしまうというふうなことになりかねませんので、ある意味ではこれはもう前提として議論しなきゃいかぬ。 そこで、昨年末の要求の際私どもも、財投側の理由といいますか財投側における立場というものは十分理解した上で、しかし今後金利自由化を迎える中で双方でリスクをどういうふうに適切に分担するかという分担の問題であるかなということを基盤に議論を重ねてまいりました。先ほどのTBの問題もその中の一つの工夫ということで成案を得たわけであります。これを一年の試行的な措置というふうにしましたゆえんも、果たしてこれで中短期の入りと出のマッチングというものが改善されるのかどうか少しデータ収集あるいは検討してみようということも両者で話し合っておりまして、恐らくこの一年限りで打ち切りになるということにはならないと思いますけれども、しばらく運用状況というものを見てまいりたいというふうに考えております。 調達と運用の期間のマッチングということは、私どもとそれから預金者、私どもと財投を抱える資金運用部、それから財投と今度は財投の融資を受ける立場の間で基本的なずれというものが期間についてはございますので、ここを何か意図的に合わせようとしますとかえって本来の趣旨を損なうということは念頭に置いた上で、しかし、その中で経営も維持しなきゃいけませんから、どういうふうにお互い調和をとっていくかという課題になっているということになろうかと思います。
○足立良平君 私が提起をいたしましたのはとりわけ中短期の問題なんです。ですから、今局長の方の一つの問題点とおっしゃっておりますのは、一方においては郵貯が仮に七、八年なりの短期でお金を集めて、そして財投の場合に二十年、三十年の長期の問題とのリスクの関係ということでありますから、これは確かに御指摘の問題点が私はあるだろうと思います。ただ、これも私まだ十分数字的に検証いたしておりませんけれども、財投における返済の手法、例えば元金均等で返済していく場合に実質的に一体どういうふうな変動をするのかというふうな問題等もありますから、これはまた別の機会に私も少しきちんとした上で議論をさせていただきたいと思います。 それで、さらにここでもう少し今のと関連して私ちょっと考え方をお聞きをいたしたいと思いますのは、これまたまことに恐縮でございます、既にいろんな議論がされている項目でございますが、ちょっと視点を変えてみたいと思うんです。 郵便貯金と民間との関係において、経費率というのがございます。経費率というのは税金を除いているようでございまして、これも郵政省の資料を見ますと、郵便貯金の関係が経費率が〇・五七、それから全国の銀行、これは都市銀行が一・〇八でありますし、あるいはまた第二地方銀行が一・七六、信託銀行が五・五二と大変高い経費率でございまして、平均すると一・三一というふうにいわゆる経費率というものの比較を郵政省としてされている。これは先ほどの局舎の問題であるとか、あるいは人件費の案分の問題であるとかいろんなところから出てきているのだろうと思いますが、この経費率が〇・七四平均的に民間銀行と比べて少なくて済んでいる、こういうふうに私は理解をいたします。 それにプラスして銀行の税金率を大体どのぐらいに見るのか、これはいろんな数字がございまして一概に言えません。これは全国銀行協会連合会から出されている資料でございますが、最近三年間の平均では、年間三千六百億円程度税金の分が官業と比較をいたしますと高くついているんだという資料を出しております。これは正しいかどうかちょっとわかりません、まだ私は検証いたしておりませんから。けれどもこういう資料が出ている。これをざっと見ますと〇・〇六%くらいなのではないかというふうに思いますから、仮の話として、この経費率というものを郵便貯金の経費率と、それから税金を含めた経費率というものを概算すると〇・八〇の差が現実的に出てきている、こういう状況だろうと思います。 この〇・八〇というのは、その面では郵政省の貯金局としては比較的経営がやりやすいといいますか、安定的にやっていけるということを私は示しているんだろうと思うんですが、従来のこの格差というものは、私が先ほど申し上げましたように郵貯としても不利な面がございます。あまねくサービスをしていかなきゃいけない、あるいは資金運用面での制約、あるいは預金というものもそのアッパーが一応決まっているとかいろんな制約を持っている。こういう面からしまして、経費率が低くてもこちら側の制約面からすると合わせれば大体ちょぼちょぼやという感じで、ちょぼちょぼということがいいかどうかは知りませんが、そういうことで一応説明がついたんではないかと思うんですね。 ところが、本日の委員会におきましても局長がずっと話をされておりますように自主運用の枠が拡大をしてまいりました。本年度の場合郵政省の五兆円の要求に対して四兆七千五百億円大蔵は認めているわけでありますから、ほぼ一〇〇%近く認めている。あるいはまたTBの引き受けも認めている。運用先ではCP等これからまだいろんな課題は残っておりますけれども、将来的に考えてみると、例えば平成三年度で見ますと、郵政省の今日の預金残高の全体の一〇%くらいはもう現実に自主運用枠としてできるようになっておる。約十五兆円が今の残高からしていけるわけですね。そしてそれが平成八年度の予定からいたしますと三十九・五兆円、四十兆円の自主運用枠というものが生じてくる。 そうしますと、今後の預金の伸び率というものを考えてみましたときに、これをどう見るかは別として、大体預金の二〇%は自主運用枠としてやっていける状況になってくるのではないか。しかも一方において自主運用は堅調に今増加をしてきているわけですね、現実問題として。平成二年度で千三百四十七億円の自主運用の利益というものが計上されてきている。そういうふうに数字的に、従来の郵便貯金の側で制約条件であると思っていたことが、実質的には自主運用枠が拡大することによってほとんど解消されてきているんではないか。そういうふうになってまいりますと、近年のいわゆる金利の自由化の中における貯金の業務のあり方というものについて、一体これからどう考えていくのか、こういう問題が私は提起をされてくるように思えてならないわけであります。 したがってそういう面で、郵貯の経営に当たって、ある面においては〇・八の経費の差というのは大変大きいものではないか、このように思うんですが、これは郵政省として一体どのようにお考えでしょうか。
○政府委員(松野春樹君) いろいろ御指摘賜りまして、恐らく一言で明快な回答はあるいは無理なのではないかとさえ思っておりますが、経費率の見方につきましてちょっと私の考えといいますか感じ方を最初に申し上げたいと思います。 平成二年度の御指摘の数字を前提にしまして、全国銀行の平均が一・三一%、郵便貯金が〇・五七、これはそのとおりであります。税金率は除いて比較してありますので、その意味では公平な比較でありますが、一つ、銀行サイドの方に入っておって私どもにまだこの段階では比較的その影響が薄いと考えられますのは、運用コストの面だろうと思います。 自主運用も確かに広がってきましたけれども、まだ私どもの大宗は九割方が預託運用であります。これはリスクがございません。コスト的にもそう大した経費はかかりません。それから五年後におきましても、先生おっしゃいましたように残高の二割にアップいたしますけれども、まだ八割の大宗は預託運用ということで、その意味の差があると思います。ですから、本来なら、この郵便貯金がもし完全に一〇〇%自主運用であるとしました場合、一般的にはこの経費率の部分の二分の一が運用コストに当たるのではないかと言われておるようであります。これはある意味ではアバウトな言い方であります。そうすると、この〇・五その二分の一を足して私どもの経費率を仮に計算しますと、〇・二七か〇・二八を加算して比較するというやり方も図式としてはあり得るのであるという点があります。したがって見かけほどの差はないという言い方もできます。 ただ、最近の状況を見てまいりますと、多分一、二年前でありましたか、この経費率が〇・五でございました。やはりここにきて私どもの経費率というものも少しずつ上昇しておる。いろいろな分析をすれば原因があると思いますけれども、若干ずつ経費率が上昇しておるという面もあります。 ただ、経費率というのは、特に銀行さんと比較した場合に郵便貯金の経費率が低いということにつきましては、これは私はある意味では胸を張って当然であるという面も一面ございます。例えば置かれておる施設一つにしましても、三事業一体でできる限り共通部門ということで、むだがないと言ったら語弊がありますが、できるだけ効率的な設備配置をしておるという点も一言やはり申し添えることができるのではないかと思っております。 それから今後の問題でありますが、運用があと五年で残高の二割に拡大してまいるということで、従来運用が制約されておるという面での言い方について少し変化があるのではないかという御指摘だったととりましたけれども、それにつれて逆に、先ほど申し上げたことでおわかりいただけると思いますが、この運用コストの方で経費率に出てくる面というのもまたふえてくるのではないか。今後の推移を見ませんと数字的にちょっとはっきり申し上げられませんが、いずれにしても経費率そのものにつきましては今後ふえる要素というものは私どもの事業も抱えておるわけでありますから、必要な経費はもちろんしっかり使うわけでありますけれども、できるだけこれがふえないようにどういう経営努力をもって対処していくかということであろうと思います。
○足立良平君 運用コスト云々という議論は、これは現実的には今財投でずっと通っちゃうわけですから、現実問題として全然要らないわけですから、これの半分程度を上乗せするということの意味が少し私は理解ができません。時間もございませんので、この点については保留をいたしたいと思います。 それで、質問を少し先にさせていただきたいと思いますのは、これも前に出たかもしれませんが、郵貯としていかなる基準で金利を設定していかれるのか、こういうことをちょっとお聞きをいたしたいと思います。金利自由化の中における金利の決定基準というのは、大変にこれから関心を内外に与えていくわけでございますが、ちょっとその点でお聞きをいたしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 現在私どもの商品には三通りの金利決定がございます。一つは規制金利でございます。これは御承知の定額貯金を中心にした金利決定であります。それから市場金利運動化商品であります。従来のMMCがそうでありますし、今回法律改正で御審議をいただいておる積立貯金あるいはこの新型貯蓄貯金もその範疇に入ります。もう一つは、昨年の十一月にスタートしました、ニュー定期と言っておりますが、完全金利自由化商品でありますが、まだ条件が厳しゅうございまして、三百万円以上の定期貯金ということに相なるわけであります。 貯金法十二条で決めております決定原則は、いろいろ書いてございますが、要点をかいつまんで言いますと、貯蓄の増強に資するよう十分な考慮を払うとともに、あわせて一般の金融機関の預金の利率にも配意して決定というのが結語としてございます。もちろんその前提として、簡易で確実でありますとか、あまねく国民大衆の利用に供される制度であることに留意し云々というふうなこともございます。 今後金融自由化が進展してまいります中にありまして、この貯金法の基本的な精神というものは当然踏まえていくことになりますが、なおかつ官民のトータルバランス等にも配意しながら利率決定の問題に対処するわけでありますが、一番最近の事例としまして、先ほどもちょっと触れました完全金利自由化商品として登場した三百万円以上の定期預貯金を決める際に、昨年の十一月でありますが、こういう金利決定原則にいたしております。「譲渡性預金の利率その他の市場金利の動向に配意しつつ、一般の金融機関が受け入れる預入金額が三百万円以上の定期預金の平均的な金利水準を勘案して定める。」という原則を政令で決めて、それにのっとって郵政大臣の責任でニュー定期の金利を、今現在私ども毎週でありますが決定しておることろであります。 今後のことでございますが、自由金利がふえてまいりますと郵政大臣が決定するという場面あるいは商品が多くなるわけでありますが、一般の金融機関の金利の決定に強い影響を及ぼすという意味は、大幅な資金シフトというふうな意味でとらえてもいいと思いますが、そういうものがもし仮に生じそうになった場合には、これは財政当局と私どもの方で協議を行うというふうなことを背景に置きながら、金利自由化時代に入った私どもの金利決定の実施ということになろうかと思います。現に昨年の十一月段階でも、万一そういう事態になった場合にはよく事前に話し合うということを織り込んだ上で先ほどの金利決定原則を決めたいきさつがございます。
○足立良平君 ちょっと私聞き逃しまして、後ほど今の局長の答弁の議事録をもう一度検証させていただきたいと思います。 要は、考え方としてこのように考えていいでしょうか。いわゆる郵貯というのは全体の三〇%以上の預金率を持っている、これは大変大きな影響力を持っているんだ、それだけに、これが勝手に高い金利をつけると、例えば経費率のいろんな問題からしても、仮に高い金利をつけられる余地があったとしてもこれはちょっとまずいよと。一般の平均的なところを勘案しながらという文言があったと思いますけれども、全体的なやつを見ながら一応考えていきたい、こういうふうに私は受けとめさせていただきたい。もし間違ったらまた後ほど御指摘を願いたいと思います。 大蔵省あたりもいろんな言い方をしているようでございますが、昨年の五月ぐらいだったと思いますが、郵政省の郵便貯金に関する調査研究会の中で出されているような物の考え方が今の局長の答弁の背景にあるというふうに受け止めておきたいと思います。その上で、本当は私はもう少しきちんとした金利の決定ルールが必要ではないかなという感じがしますけれども、これは政治的な問題もあるでしょうから、何でしたら大臣の方からちょっと補足をお願いいたしたい。 時間もございませんで、もう一点だけ質問をつけ加えさせていただいて終わりたいと思いますが、矢原委員の質問の中でも松野局長から御指摘ございましたけれども、金利の自由化という問題は、金利を単に自由化する問題だけでなしに総合的なサービス競争というものを行っていくことなんだろうという指摘がございました。私もまさにそのとおりなのではないかと思います。いわゆる商品の競争、こういうことに相なろうと思います。そういう点からいたしますと、既に官民で共通しているようなサービス、そういうものが定着をしているようなもの、例えば手数料の問題、こういうふうな問題がインセンティブとなってシフトが起きてしまうというふうなことは私は避けるべきだろうというふうに思っているわけでございます。 そういう点から、例えば郵貯のホリデーサービス、今無料化されているわけでありますけれども、いわゆる金利の自由化で商品の競争というものが今度は始まってまいります。ホリデーサービスが一方では無料。一方ではお金を取っている。こういうことによってある面においてはシフト化が起きるのではないかという感じもいたしますので、そういう問題につきまして郵政省としての考え方をお聞きいたしまして私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(渡辺秀央君) 先に足立先生におわび申し上げます。遅くなりまして失礼しました。 金利決定ルールという問題提起ですが、今までるる質疑がなされてきました。要するに三〇%ぐらいの貯金金額を国全体の中で占めている。こういう段階になりますと、郵政省のいわゆるコストであるとか、あるいはまた率であるとかというようなことだけで一体金利ということがこれから考えられるだろうか。やはり国全体の中で、私はいつも言っているんですが、民間のいいところと我が方のいいところと、貯金制度の健全な発展ということを踏まえながら我々はやっていくわけですから、競争を目的としているというよりも、国民の大切なお金をお預かりしているという意識の中で、結果として利益が出るものをまた国民にどう還元するか。民間の方は株主に還元するということになるわけですから、私たちは、そういう感覚からしていきますと、非常に大きな問題提起ということが金利自由化という課題の中で課せられているという問題意識を持たなければならないのではないか。 私は、大臣としての答弁であり、政治家としてそんな考え方を持ったときに、今、日銀だけで金融政策やっているが、一体いいのかねと。郵政省はその後で相談受ける、そういうことで本当にプラスになるのかなと、国家に対してあるいはまた利用者に対して。そういうようなこと等も、これは私、衆議院の方の実は逓信委員会で、日銀政策委員という問題も考えなきゃならぬと、郵政省として。今そういう段階に入ってきたと私は思いますよ、実際。三分の一の金融を預かっておいて、それを無視されて金融政策やれるんですかねということ。これは問題がちょっと大きくなるかどうかわかりませんけれども、しかし私は正直言ってそう思いますね。 ですから、今の現状における金利決定ルールは何ら私は遜色ない。そして、非常に適切な競争状態であるという評価を受けながら、現状においては問題点はないが、しかし中身としてはそういう問題の大きさをはらんでいるということを意識しながら、これから貯金制度あるいはまた金利政策というものを考えていかなければならない一つの問題提起の時期ではなかろうかという気持ちを申し上げて、答弁にしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 手数料関係につきまして一言申し添えます。 昨年の四月に私ども郵貯ホリデーサービスを行いました。手数料は取っておりません。昨年の一月から民間金融機関がサンデーバンキングを始めました。これは手数料を一件幾らということで取っております。しかしどちらも順調に伸びてきておりまして、私どもの方に民間の方のこの種のサービスがシフトしたという形跡は一切ございません。 さらに、手数料の基本的な考えですが、個別コストとして利用者に直接転嫁するのか、あるいは総コストとして全体の原価の中でカバーしていくのかということにつきましては、私はそれぞれの金融機関がどう判断するかという問題になるだろうと思います。官民共通ということで現在いろいろな商品が出ておりますが、金融自由化を進めるために第一歩として官民共通処理が必要だというケースにつきましては、私ども率直に対応してまいってきておりますが、ただこの官民共通、もし少し脱線いたしまして何でもかんでも横並びだということになりますと、実は自由化の意味というものが半減してしまうという懸念もあるわけであります。そこらのことは十分私ども頭に入れながらいろいろな機関との折衝等に当たってまいりたいと思っておるわけであります。 手数料につきましては、私どももかたくなに実は手数料を取らないとかあるいは取るとかというふうな姿勢ではありませんで、そのときどきのケースケースの判断によりまして対応してまいりたいというふうに考えております。
○足立良平君 終わります。 ―――――――――――――
○委員長(粕谷照美君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中村鋭一君が委員を辞任され、その補欠として高井和伸君が選任されました。 ―――――――――――――
○下村泰君 この二つの法案に関係して、なおかつ関係する福祉問題で私はいろいろと質問をさせていただきたいと思います。 先ほどからも問題になっておりましたけれども、国際ボランティア貯金というのがございますけれども、またかとお思いになるかもわかりませんが、その目的、背景、意義について御説明願いたいと思います。 申し込み件数、寄附金の配分状況、どういう事業に配られたか、これもひとつあわせて御説明願いたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 国際ボランティア貯金を導入しました背景としましては、郵政省の担当官の説明を私も伺いましたが、毎日四万人の子供さん方が世界で亡くなっているというふうなニュースが一つの土台になっております。それから、私どもの郵便局は二万四千ございまして、このネットワークを活用しますと、国際援助協力ということに国民・利用者の方々が簡便に参加できるというふうなことも相まちましてこの発想に至ったということのようでございます。 このボランティア貯金の目的そのものは、国民参加による草の根援助を推進する、それによりまして平和で安定した国際社会の実現に少しでも貢献したいということで、昨年の一月から取り扱いを開始いたしました。 この手続きは、通常郵便貯金の利子の二〇%を寄附していただき、NGOを通じて開発途土地域の人々の福祉の向上に役立てるというふうに法律で明文を設けてございます。 取り扱い開始以来多くの方から御支援をいただきまして、ことしの三月末で約六百七十四万人の御利用を得てございます。 寄附金の配分でございますが、平成二年度分につきましては、既に昨年の六月に百二団体が行う百四十八の事業に約九億一千万円を配分いたしました。さらに本年三月には、エチオピアの干ばつ等の被災者を対象に、緊急援助といたしまして二団体が実施する二の事業に一億円を配分したところであります。したがいまして、平成二年度分は約十億一千万円を配分して現在事業が進んでおるということであります。 なお、平成三年度分でございますが、去る四月十五日に配分希望団体の申請を受け付けましたが、寄附金額が約二十七億円になってございます。申請状況を申し上げますと、二百八十四の団体から四百七十八事業、総額約六十九億円の申請が四月十五日までにございました。現在ヒアリング等を実施しておりまして審査中でございますが、六月の下旬を目途に配分決定する予定でございます。私どもの予定寄附金額の二・五倍ぐらいの申請がありますので、審査には慎重を期したいと存じております。
○下村泰君 この事業は大変すばらしいことでございまして、ポリオ撲滅なんかにも役立っておりますし、私なんかもろ手を上げて賛成しております。 ただ、こういう御意見もあるんですね。先ほども山田委員からも御指摘があったと思いますけれども、 バラマキ配分をやめることだ。公平を期するの は結構なことだが、外務省で把握しているだけ でも約三百といわれる日本のNGOにまんべん なく配分していると寄付金の中に無駄なものが 出てくる。審査を一層厳しくして配分事業を現 在の約百五十事業程度に抑え、優良な事業への 寄付金を厚くした方が、より効果のある活動が 出来るし、評価もやりやすい。 もう一つは寄付金の配分を受けたNGOに対 し、活動報告をもっと頻繁に細かくするように 義務づけることだ。「寄付金を使って何をして いるか」を地元の郵便局などで預金者に報告す れば、その活動ぶりの善しあしは、おのずから 見えてくる。 こういう御意見と、これはNGOに詳しい横浜市立大の鷲見一夫教授、国際環境法というものを専門にやっていらっしゃる先生なんですが、 「郵便局からお金が配られるというので急きょ できたNGOも随分ある。現地に人もおらず、 単に機械や車を送るという安直な組織もある。 ポケットにいれちゃう、なんて事態だって起き ないとも限らない」と、援助の哲学抜きの安易 な発想では、かえって逆効果になる。 こういうことを言っていらっしゃる先生もいらっしゃるわけですね。 したがいましてよほど慎重に、私は慎重という言葉は好きじゃないんですけれども、とにかくそういったことで、むだなことにならないようにどういうふうになさいますか、ひとつお聞かせください。
○政府委員(松野春樹君) 昨年の配分決定した数は先ほど御説明したとおりでありますが、いわゆるばらまき的なものはやめるという点につきましては、趣旨は私ども全く同じように考えております。ただ、二つの面があると思います。 一つは、この寄附金の性格からして、いわゆる草の根的な援助、例えば百万円足らずで援助ができるかという当初私ども判断をしておったんですが、実は六十万から九十万円で開発途上国には立派な小学校が建てられる、木材がありますから。というふうなケースもあり得ますので、そこは十分草の根援助の実態に合ったケースにつきましてはきめ細かく見てまいりたいと思います。 ただ、おっしゃるように数が多ければいいというものでは決してないということで、今年度はそれに加えまして、特にアジア等の地域の難民問題でありますとか、それから世界的に見た環境問題等につきまして、少し重点的な配分の際の審査姿勢をとろうかということで今内部で打ち合わせしているところであります。いろいろなケースがありますので、よく調べさせていただいて、そこを来さないようにしたいと思います。 〔委員長退席、理事大森昭君着席〕 また、NGOにつきましては東京に事務所がありますNGOが圧倒的に多うございますが、最近ほとんどの県にやはりNGOの組織ができておりまして、本省に一々来ていただいては不便だということで郵便局でも申請の受け付けをできるようにしておりますので、今御指摘にありましたように監査、チェックの面でも、郵便局の管理者の目でもって身近にその辺のチェックができるように、これは今後ちょっと考えていきたいと存じます。制度的には、監査につきましては、中間段階、完了段階でも一応私ども手続面を持っておるつもりでありますが、その実施の仕方についてはなお工夫してまいりたいと存じます。 いずれにしても、最後に仰せになりましたように、この目的だけのために安易にてきたところに貴重な善意の寄附金が行って遊んでしまうということのないように、そこだけはしっかり目配りして対処したいと思います。
○下村泰君 しかし、何というか好知にたけたやつがいるんですよ、世の中には。殊に官報だとかそういうものをちょっと見たり何かして、あるいは省庁の方からちょっと情報が流れてくると、そういうことばっかり考えているやつがいるんだな、どういうわけだか。 実は、私も中国残留孤児の引き揚げ問題について私らの芸能界の仲間の連中と援護の会をつくっていまして、厚生省にも大分御無理願ったことがあるんですが、そういう会の中にも不届きなのがおるんですよ、私らの会と別の会で。そして、厚生省にきちんとした報告もしないで、その援助金がどっかへ浮いちゃっている。浮いちゃっているんじゃない、もちろん使い込んだんですけれどもね。こういうのがおるんですよ。それだけに、こういう問題は本当に気をつけていただかないと何にもなりませんから、せっかくの善意が。 先日来、オーストラリアのブリスベーンの王立子供病院の増改築問題で、その資金集めに私も四苦八苦しておるんですけれども、先進国ということでなかなか国の施策としては乗せていただけないんですが、本当につらい思いをしています。このボランティア貯金での対応ができないかとお尋ねしたところが、できないんだという御返事はいただいておるんですが、どうもそこのところが未練がましくまたまたお尋ねをするんですが、この対象国というのはどういう国になりますか。逆に、対象外の国というのはどういう国なんでしょうか。例えばロシアなどどういうふうな扱いになりましょうか。先般ロシアの難病児がその治療のために来日しておりますけれども、こういったケースでも対象となるのかどうか、ここのところをちょっと伺わせてください。
○政府委員(松野春樹君) 開発途土地域の住民の福祉の向上を図る援助事業ということに制度的になっておるわけでございます。この開発途土地域とはどの範囲かということになりますが、法律解釈といたしまして先進工業国以外の国という解釈をとっております。先進工業国とは何かということになるわけでありますが、これは物差しは幾つかあるようでありますが、私どもは、経済協力開発機構、いわゆるOECDでありますが、この分類による先進国というのは二十一カ国定められております。失礼と思いますが今挙げませんが、二十一カ国挙げてある以外の地域につきましては開発途土地域という範疇で考えております。 お尋ねのロシアのケースでありますが、これは今の二十一カ国に入っておりませんので対象地域になるという解釈であります。現に第一回目のときには、チェルノブイリ関係で子供さんの医療関係につきまして配分したケースがございます。 〔理事大森昭君退席、委員長着席〕 それから、二十一カ国ある先進国におきましても、いわゆる緊急援助としての範疇には、これは広く国としてでなくて被災した地域であるとかということでとらまえますので、緊急援助分も年間幾らかの枠は別にとって対処するつもりでありますので、そちらの方の対応はできることになります。
○下村泰君 ロシアが入らないで何でオーストラリアが入るのか、非常に未練がましくいつまでも固執したくなるんですけれども。 実は、大臣も既にお話しして御存じだと思いますけれども、とにかくこのブリスベーンの王立病院というところは日本の子供さんがまだ九十人おるんですよ。そのうちに、胆道閉鎖で肝臓移植しなけりゃ命がなくなるというお子さんが、もうそれこそ命旦夕に迫るという言葉を当てはめてもいいくらいなんですけれども、そういうお子さん方が待機しているわけです、四十人ばかり。しかも、そういった肝移植とか腎移植の技術を実際にその病院で学んで帰ってきている日本のお医者さんもいるわけなんです。そのぐらいお世話になっているわけですよ。 そうしますると、何らかの方法がないものかなと私はつくづく思うんですよ。だめだと言われると余計何か後を追いたくなるもので、ほれた男に振られたみたいなもので、悪女の深情けといいますか、あきらめろと言われればあきらめざるを得ないんですけれども、あきらめ切れないというのが今の私の心境なんです。 実は、胆道閉鎖症の子供を守る会の皆さんが運営委員会を毎見開いていまして、その方たちのところへ渡辺外務大臣からこんな異例のメッセージが届いたんですよ。これはもちろん渡辺郵政大臣のお言づてがあったと思います。 このたび、豪州のブリスベン市にある王立小児病院の増改築事業に対し、「ブリスベン王立小児病院の危機を救う会」が募金活動に立ち上がられました。 百年以上も前に設立されたこの病院は、肝臓移植等の分野で国際的な評価があり、従来より我が国の肝臓疾患の子供を受入れて肝移植も含め多数治療を施してきた病院であります。しかし、木造で近年老朽化が激しいため、現在州政府の資金援助を得て病棟の増改築に取り掛かっていますが、資金不足の状況にあります。 そこで、従来の経緯にも鑑み、「ブリスベン王立小児病院の危機を救う会」が先方の要請に応じ募金活動を行わんとしておられる訳ですが、このような双方間の協力は日豪友好関係増進上誠に意義深いものであり、本募金への寄付に対しては免税措置が講じられております。 関係各位におかれては、この募金の趣旨に御賛同いただき、御支援を賜われますよう希望するものであります。 平成四年五月 異例中の異例ということなんだそうですね。私はこういうことはよくわかりませんからね。外務省の方でもこれは異例中の異例のことなんだということです。このくらい気を使っていただいておるんですけれども。 さて、話はもとへ戻りますけれども、何とかならぬものなんですか。手だてとして考えられることはございませんか。
○国務大臣(渡辺秀央君) 事務的に詰めていきますればもう今の状態ですね。では政治的な決断で済むことかというと、本当に今まで随分と検討して、また研究を重ねているわけです。しかし、ボランティア貯金というものが何といっても開発途上国ということを主眼においた出発点なんですね。そこのクリアがなかなか難しいだろう。外務省の方にも何かいい手だてないかねということを申しました。 これは先生からいつも言われているんですが、金額何十億出せということじゃないわけなんで、要するに呼び水を出せ、こういうことなんで、私も経済界の例の責任者とも話しました。非常に難しいですが、ボランティア貯金ということだけにかかわらず、我が国のためにも世界の子供たちのためにも役立っているところに、言うならばまさにボランティアで、国と国との関係の中で何かないかねと。日豪議員連盟の武藤会長から私も言われておりますし、もうちょっと勉強し続けますから、ここでだめですよと言うのは簡単なんですけれども、何とかもうちょっとしつこく勉強していきます。済みません。(「大臣、ポケットマネーを出したらどうだ」と呼ぶ者あり)
○下村泰君 ありがとうございました。それだけの御意見がいただければ結構でございます。今何かポケットマネーという方がいましたけれども、そんなに大臣があるわけないと思いますので、あればまたいろんなことを言われるでしょう。 それでは次に福祉定期郵便貯金についてちょっと伺います。福祉定期郵便貯金についてちょっと概要を教えてください。
○政府委員(松野春樹君) 福祉定期郵便貯金という制度は、現在またこれは存続しておるんですが、規制金利を前提にいたしまして、公定歩合の引き下げに応じて金利が下がる、間々ございます。そのときに激変緩和の目的で実施をしてきているものでありまして、その都度政令でもって定めるという形になっておる種類であります。私どもにも民間にもそういう取り扱いがございます。 現在の福祉定期郵便貯金というのは、平成三年七月二十九日に利下げがございました。いわゆる今回の公定歩合第四次引き下げの第一次に当たる引き下げでございます。 対象者につきましては、老齢福祉年金等の受給者ということで、これは現在トータルで約五百五十万人ぐらいおいでになるということです。 それから対象の貯金は、一年物の規制定期郵便貯金でございまして、一人の預金者につきまして二百万円が限度であります。この二百万円の限度につきましては、官民共通の枠でありますが、郵便局と銀行で足して二百万円ではなくて、一つの金融機関で二百万円を使う以外にはないということで単純化した扱いになっております。 これまでの利用状況でありますが、ことしの三月末現在のデータでは、件数で約三万件程度の御利用をいただいておる。金額で約二十七億円程度となっておりますしてみると、一件当たり約九十二万円ぐらいのこの福祉定期郵便貯金の御利用であるということでございます。 これが今までの経緯であります。
○下村泰君 この預金、意外と障害年金を受給している人たちの間で知られていないんですね。下手しますと、何か利用する前になくなってしまうというお話もあるように伺っておりまするけれども、これは事実なんでしょうか。いつごろなくなってしまうんでしょうか。また、その理由を教えてください。
○政府委員(松野春樹君) この貯金につきましては、従来から一定の期間を定めて政令をもって実施してきているところでございますが、現在実施中の福祉定期郵便貯金につきましても、平成三年七月二十九日の郵便貯金金利の改定の日から平成四年七月二十八日までの一年間として取り扱っておりまして、本年の七月二十八日をもって期間が満了するということになっているわけであります。 では、なぜ取り扱い期間を延長しないのかということでございますが、この福祉定期郵便貯金につきましては、福祉定期郵便貯金の対象貯金となっております一年規制定期貯金の本体がことし六月に廃止される予定になってございますし、それからるる申し上げておりますように、公定歩合に連動する形で変わる規制金利が、来年には定期性のものが一切なくなる手はずになってございます。金利の自由化が進んでいるわけであります。 今後、こういう老齢者といいますか、この福祉定期郵便貯金が対象としておるような方々に対する預金上の対策というふうな面につきましては、あるべき姿としては、先ほど来お話しになっておりますような、いわゆるマル老非課税貯金の問題等のかかわりにおいて国がきちっと解決すべき問題ではないかというふうに感じておるわけでございます。
○下村泰君 先ほども非課税限度額の引き上げとかいろんな話が出ましたけれども、高齢者に対するこういった形のもの、何かこれにかわるべきものとか、あるいはこれに類するというようなものはお考えがあるんでしょうか。それともまるでこういうのはなくしてしまうんでしょうか。
○政府委員(松野春樹君) この福祉定期をストレートに引き継ぐというふうなものにつきましては現在のところ考えを持っておりませんが、私ども例えばシルバープラン貯金というふうな形で、一千万円の別枠をもって、税率も軽減税率一〇%の適用というふうな形で毎年要求しております。なかなかまだ実現できなくて余り大きな顔で御説明できないのが大変申しわけないんですが、このシルバープラン貯金でありますとか、あるいは老人等の非課税枠の拡大問題というふうなことが、この問題に対する金利自由化時代を迎えた今後の対応としては真っ正面からの対応になるのではないかというふうに考えております。
○下村泰君 私はこの次にこのシルバープラン貯金についてお伺いしようと思ったら、お先にしゃべられてしまったんですけれども、八八年からこの話は出ているわけでしょう、このシルバープラン貯金というのは。何でこれまだできないんですか。その理由は何なんですか、できない理由というのは。
○政府委員(松野春樹君) 十年越しになっておるわけでございます。内容につきましては、一般の総額制限額とは別枠で一千万円までの預入限度額を新たに設ける、利子については軽減税率一〇%を適用するという内容でございますが、どうもなかなかお認めいただけない理由としては、一つには、郵便貯金の拡大につながって民業を圧迫するのではないかという、これはいつも出てくる理由でございます。それから軽減税率の適用につきましては、昨年時点での話でありますが、現行の利子課税制度の例外となるので反対である、一般的に利子課税の問題は平成五年度の税制改正で取り組むテーマであると、これは昨年の説明であります。ことしが利子課税関係で税制改正どうするかという年に当たると思いますので、ことしの年末につきましてはこの辺も含めてひとつ大いに関係当局と折衝してまいりたいというふうに考えております。 いずれにしても、大臣も常々この問題出るたびにお答え申し上げておりますが、もう十数年間ということで本当に恐縮に存じておりますけれども、ことしはイエスかノーかということである意味では決着をつける年で、もしだめの場合には、今後どうするかということを改めて仕切り直さぬといかぬぐらいの決意でこの問題を扱っていきたいと思います。
○下村泰君 大臣からひとつお願いします。
○国務大臣(渡辺秀央君) 前にもこの場で私はこの問題について申し上げておりますのであえてと思ったんですが、昨今とりわけ金利が低下してまいりました。老人の皆さんあるいは年金生活者の皆さん、この人たちの生活をどう守るかというので大蔵省ともかなりのネゴシエーションをやったわけです。しかし、結果として御満足いく状態にはありません。正直言いまして、それはもういろんな野党の先生方から紹介される皆さんに私お会いしました、なるべく金利を引き下げないでくれと。お会いしましたが、しかし国策上やむを得ない、我慢してください、全般的政治があめとむちならば、むちの中に今あるわけです。どこかであめを出さないといけない。それは何かと言ったらこの税制、それからいわゆるシルバー貯金を非課税として、あるいは限度額として上げていかなきゃいかぬ。あるいはまた新設をしなきゃいかぬ。そのことは大蔵省に、補いはしなきゃいかぬねと、このままでは不公平な政治になっちゃうものですから、その公平な政治を考えていくにはことしの税制改正がその時期になるのだという問題提起はいたしてあります。 しかし、なかなか難しい問題であることは承知いたしておりまして、そう簡単にいく話じゃ、何しろ十二年ぐらいですか、私、逓信委員会の衆議院の理事やっているころからの問題提起ですからもう本当に十三年ぐらいになるんでしょうか、とにかくオーバーに言うとそんなことです。一生懸命ことしは努力をして、そして税制改正の段階においては、もうこれは与野党一致でこういう問題について、まあ金額は高いほどいいというものばかりでもありませんので、おのずとそこは妥協点の金額は出てくるだろうと思いますが、一生懸命に努力いたしたいと思います。
○下村泰君 シルバープラン貯金ですか、こういうものが発表された当時、これに頼った人たちがたくさんいるわけですね。何か老後は七千万円要るんだと。その七千万円がないと棺おけに入るまでうまくいかないと。夫婦が足りない分を一千万円ずつ持つ、貯金するとあと一千万足りない。しかしそれは何とかするんだと。そうすると七千万円というお金ができて、退職金その他含めて老後が生活できるといった喜びで設計立ててからずっと八年たっているわけですね。これは何といいますか、だましの典型的なものですね、早い話が。政治としてのだましというのはこれは許されないことですよね。殊に庶民というのはこういった新聞記事が出るとすぐ信用するんですよ。飛びつくんです。ああいいなと、ありがたいなと思ったのが逆なで食うわけです。そうすると政治というものに対する不信感が倍増されるわけですね。そのほかにまた贈収賄とかいろんな問題が出てくると、余計自分たちばかりがいい思いをしてということになるわけです。ますます政治不信になります。どうぞひとつ頑張ってください。在任中にやってみてください。それこそ死を覚悟してやってみてください。 今度は総合福祉システム構想ということについてお伺いしますが、この概要を説明していただきたいと思います。
○政府委員(荒瀬眞幸君) ちょっと古くなりますけれども、簡易保険に関する調査研究会というものがございますけれども、昭和六十年に報告書が出されまして、その提言の中で総合福祉システム構想というのがございまして、内容といたしましては、要介護状態、すなわち寝たきりや痴呆の場合に、単に保険金の現金給付ではなくて、介護サービス等の現物給付を受けられるよう簡易生命保険制度を使って実現したらどうかという提言でございまして、有料老人ホームの入所、給食、入浴サービス等、在宅福祉サービス等を実施したらどうかという内容でございます。
○下村泰君 その今の構想をちょっと頭に入れておいてお伺いしたいんですけれども、加入者ホームの現状について御説明ください。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在加入者ホームにつきましては全国で十四ございまして、従来型のものは、これは有期限でございまして十三カ所ございます。それから浦安型の新型ホームが一カ所でございます。有期利用型は、一年から五年の長期ホームと一カ月以内の短期ホーム、こういった分類になっておるわけでございます。入居の条件といたしましては、長期終身型につきましては原則として六十五歳以上で、入居時において重大な疾患がなく日常の起居を行い得る状況であることと、短期の方については五十五歳以上であればどんな方でも結構であるという条件になっております。
○下村泰君 昨年の七月でしたか、カーサ・デ・かんぽ浦安というのですか、これはなかなかすばらしいパンフレットなんですけれども、ここの状況どうなんですか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) カーサ・デ・かんぽ浦安の概要でございますけれども、施設といたしましては、十階建て、敷地が一万平米、建物一万四千平米、総戸数百六十戸で、健康管理室、介護浴室、介護室、集会ホール、その他サークル活動やイベント活動のための文化活動施設、それから医師によるところの健康相談、健康診断の実施、あるいは特に一定の範囲内での介護サービス、それから食事につきましては、各種の状況に応じましたところの例えば治療食の提供といったサービスを含んでおります。 ついでに入居状況を申し上げますと、二百人、現在満室の状況でございます。
○下村泰君 一般のこういった老人を対象にしたものもよくできていますけれども、中にはいいかげんなのもありますけれども、まさか簡保のはそんなことはないと思いますけれども、これはどうなんですか、入り手はまだたくさんいてなかなか希望に応じられない、そんな状況ですか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 昨年七月にオープンするに先立ちまして公募をいたしました結果、数倍以上ということでございまして、現在の時点でも待ちの状況となっております。
○下村泰君 これからの計画というのはありますか、これに類するような。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 構想といたしましては、この種の新型のものにつきましては、大都市地域を中心にいたしまして今後普及をさせていきたいということでございますけれども、具体的には平成四年度予算、これは関東、関西要求いたしましたけれども、本年度は関西に一カ所設置するということで予算が成立をいたしております。次年度以降につきましては、さらにこういった施設を拡大していく方向で検討してまいりたいと考えております。
○下村泰君 どうぞ頑張ってください。 ことしの三月から浦安の方で巡回入浴サービスというのを始めたわけなんですけれども、そのねらいと現状について教えてください。また、今後の計画についても教えてください。
○政府委員(荒瀬眞幸君) この浦安のカーサ・デ・かんぽの実施いたしますサービスといたしまして巡回入浴サービス、これは自動車を利用して実施するものでございますけれども、地元の千葉県と東京都の一部を対象にいたしまして、試行的にささやかでございますけれどもスタートをさせておりまして、これにつきましてもこういった経験を踏まえましてノウハウを蓄積している段階でございまして、拡大をしていきたいという気持ちはございますけれども、現在そういった状況把握の状態でございます。
○下村泰君 まさに厚生省がやることを郵政省がやっている。えらい先取りなんです。在宅サービスに対するニーズというのは相当あると思います。これは事実そういうふうにニーズたくさんあります。こういうサービスを知らない方も多いんじゃないか。利用方法がわからない、こういう方たちも多いんじゃないかと思いますが、こういったのはどうなんでしょう。それから料金の問題、サービスの量や質の問題、いろいろとあると思うんですが、思ったほどの利用がないんだろうと思うわけですけれども、簡保は全国の人々によって支えられているわけで、ぜひ全国的に均衡のとれたサービスを提供していただきたいなと思っていますし、こうした試みは公的サービスや民間のサービスにも影響を与えると思います。よりよいサービス、より利用しやすいものをぜひやってもらいたいと思います。 こうした福祉サービス提供についての今後の方向をお聞かせくだされば幸いです。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 先ほどちょっと申し上げましたけれども、この巡回入浴サービスにつきましてはスタートさせたばかりでございまして、三月のスタートということでございましてまだ利用者数も極めて少ない状況でございます。これは利用者側から見てもまだやっぱり状況待ちという状態でございます。そういった動向の把握ということでございまして、将来計画については現在のところ具体的なものはまだ確定しておりませんので、今後の勉強の段階ということで御理解賜りたいと思います。
○下村泰君 簡保の年金居宅払いについてお伺いしたいと思います。簡易保険の年金の居宅払いについて御説明願いたいと思います。現在の実施状況も。 それから、年金の配達サービスについても御説明ください。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 簡易保険の年金につきましての居宅払いでございますけれども、平成三年四月から全集配郵便局において実施しております。対象者といたしましては、高齢者だけの世帯等で、同居の方も含めて身体が不自由などの事由により郵便局に出向いて年金を受け取ることができない方ということになっておりまして、郵便局の方にお申し出があれば、外務職員が御自宅までお届けするということとしております。これにつきましても始まったばかりということでございまして、件数は二十四件程度ということでございます。支払い開始になります年金がこれから増加してまいりますので、私どもとしては利用件数は今後ふえていくものというふうに予想をいたしております。
○下村泰君 これは実に私はすばらしいことだと思うんです、居宅払いというのは。殊に高齢者の場合なんかには声がけ運動にもなりますしね。私ら子供の時分には、お巡りさんが何か知らないけれどもよく回ってきましてね、台帳を持って。それで、お宅はお変わりございませんかなんて、何かお巡りさんが御用聞きをやっているような感じでしたけれども、ああいうことなんかでも非常に安心するんですね、居住者は。ましてや高齢の方々なんというのは声をかけていただければ大変安心だと思うんですが、なぜ利用者が少ないのか。これPR不足なんですか、それとも手続が面倒なのか、あるいは訪問されることを嫌う人もいるのか、私はさっぱりわかりませんけれども。こうしたシステムは、今は利用者が少なくても今後必ず生きてくると思いますけれども、続けていく御所存でございましょうか。
○政府委員(荒瀬眞幸君) 現在の郵便年金につきましては、新郵便年金といたしまして制度改正をいたしましたのが昭和五十六年でございますから、歴史的にまだ日が浅いということで、一般的にはまだお若い方が多いということが背景になっております。特に定期年金中心で、終身年金の比率は三分の一以下と、こういった制度の利用実態からきておるわけでございまして、この居宅払いの制度が生きてきますのはこれからというふうに理解をいたしております。
○下村泰君 郵政省の障害を持った方々や高齢の方々への対応は大変よくできているんです。高く評価なんという言葉は余り好きじゃありませんけれども、大変私は喜んでいます、その意味では。それで今後ひとつ施策の充実をお願いしたいと思いますが、郵便貯金自動預払い機ですか、それから同支払い機の視覚障害者の方々への対応について、今後の計画も含め、どういうふうにやっていらっしゃるのか御説明ください。
○政府委員(松野春樹君) 基本的な方針でございますが、郵便貯金の今御指摘の現金自動預払い機、それから現金自動支払い機につきましては、平成四年度末までにすべての郵便局に設置する計画であります。これは機械そのものの計画であります。この機械につきましては、方針としてはすべて視覚障害者にも御利用いただけるような設備を設けるつもりであります。一として音声による操作の誘導を行う。あるいは取扱金額や残高を点字表示器により表示する。それから三つ目には、イヤホンにより操作の誘導及び金額の確認ができるというふうなサービス機能の付加になります。現在、このイヤホンによる操作の誘導及び金額の確認だけが切りかえ率が少しおくれておりますけれども、これは近い将来一〇〇%今の機能はつけるようにいたします。
○下村泰君 時間が来ましたのでもうおしまいにしたいと思いますけれども、これは大変すばらしいことで、民間でもなかなか進んでない面が郵政省では先に進んでいるというのは本当にすばらしいことだと思います。 昨年の一月、郡山の金融機関が民間では恐らく初めてだろうと思うんですけれども、定期預金証書をその残高証明書に限って金額を点字化したんですが、それに使われている点字ナンバリング機器を開発した福祉法人から開発に当たって相談を受けたことがあるんです。それでお伺いしたんですが、郵便局の対応が何とも早いと思います、民間に先立って。ですから、もう心から敬意を表したいと思いますが、今後こういう障害者に対するサービスというものをどうぞひとつお忘れなく。ここで大臣に一言証明書みたいな言葉をいただければ幸いです。
○国務大臣(渡辺秀央君) 下村先生のまさに政治の基本としてとらえておられる身体障害者の皆様に対するいろんな政策について、今後ともまた御指導いただいて、しっかりと郵政省として対応いたしてまいりたいと、こう思います。
○下村泰君 ありがとうございました。
○委員長(粕谷照美君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表して、郵便貯金法の一部改正法案に対する反対討論を行います。 反対する主な理由は、私が本日質問しました金利の自由化が郵便貯金の性格を変質させかねない問題であります。 政府は、郵便貯金の預金者の利益の増進を図るためと言っていますが、私は、「郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させることによって、国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」とうたっている郵便貯金法の精神に沿う改正にはならないと思います。 現実に進行している金利の自由化をすべて否定するものではありませんが、今回の改正は、八九年六月の小口MMC導入の場合とは異なり、公的金融機関である郵便貯金の利率の完全自由化に向けて大きく踏み込むものであります。 これは、市場金利の動向いかんで、郵便貯金をしている庶民は事実上の貯金の目減りの被害をこうむるおそれがあるほか、金利の自由化によって金融機関間の競争が激化し、郵便局も結局大口預金者を優遇し、小口預金者を軽んずることになり、庶民に親しまれてきた郵便貯金の事実上の変質をもたらすおそれがあります。 本日の私の質問に対して、郵政省が金利の自由化に伴う経営の厳しさを認め、一千万円という郵便貯金の上限の引き上げや撤廃も否定し得なかったことからも、私の指摘は単なる危倶とは言えないのであります。 以上で私の反対討論を終わります。
○委員長(粕谷照美君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより順次採決に入ります。 まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(粕谷照美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 大森昭君から発言を求められておりますので、これを許します。大森昭君。
○大森昭君 私は、ただいま可決されました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、連合参議院、公明党・国民会議、民社党・スポーツ・国民連合及び参院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対 する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行に当たり、次の各項 の実現に積極的に努めるべきである。 一、預貯金金利の自由化をさらに推進するとと もに、金融自由化に対応した商品・サービス の開発に努め、預金者の利益を増進するこ と。 一、長寿社会に適応した商品を開発するととも に、個人貸付制度の改善、公共料金の自動払 込み・給与の自動受取り等、サービスの推進 を図ること。 一、老人等の利子所得に対する非課税措置の拡 充をはじめ、国際ボランティア貯金の寄附に 係る利子の非課税等、郵便貯金の利子に対す る税制措置を改善すること。 一、郵便貯金資金の一層の有利運用及び地域へ の還元を図るため、金融自由化対策資金の運 用対象の多様化を行うなど、資金運用制度を 改善・充実すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(粕谷照美君) ただいま大森昭君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(粕谷照美君) 多数と認めます。よって、大森昭君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、渡辺郵政大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。渡辺郵政大臣。
○国務大臣(渡辺秀央君) ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。
○委員長(粕谷照美君) 次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(粕谷照美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(粕谷照美君) 次に、日本電信電話株式会社法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。渡辺郵政大臣。
○国務大臣(渡辺秀央君) 日本電信電話株式会社法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近の電気通信事業における国際化の進展にかんがみ、外国人等が日本電信電話株式会社及び国際電信電話株式会社の株式をその議決権の五分の一未満の割合の範囲内において所有できるようにするとともに、これに伴い両全社その他第一種電気通信事業者の株券等の保管振替制度の利用に関し所要の規定を整備するほか、日本電信電話株式会社の資金調達の円滑化に資するため、当分の間の措置として政府が保有しなければならない当該会社の株式の数の算定方法の特例を定める等するものであります。 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。 まず、日本電信電話株式会社法の一部改正の内容でありますが、その第一は、会社(日本電信電話株式会社)の株式は日本国民等に限り所有することができるとする規定を削除することとしております。 第二に、会社は、日本の国籍を有しない人、外国政府またはその代表者及び外国の法人または団体により占められる議決権の割合が五分の一以上となるときは、外国人等の氏名及び住所を株主名簿に記載してはならないこととしております。 第三に、会社は、保管振替機関から実質株主の通知を受けた場合には、外国人等議決権割合が五分の一以上とならないように記載することができる株式以外の株式については、実質株主名簿に記載してはならないこととしております。 第四に、会社は、その発行済み株式の総数が変動することとなる場合においても、外国人等議決権割合が五分の一以上とならないようにするために必要な措置を講じなければならないこととしております。 第五に、外国人等議決権割合の公告について所要の規定を設けることとしております。 第六に、日本の国籍を有しない人は、会社の取締役または監査役になることができないこととしております。 第七に、当分の間、新株の発行等による株式の各増加数は、政府が常時保有していなければならない会社の発行済み株式の総数の三分の一を計算するときの発行済み株式の総数に算入しないものとしております。 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 次に、国際電信電話株式会社法の一部改正の内容についてでございますが、さきに御説明いたしました日本電信電話株式会社法の一部改正(新株発行を伴う資金調達の円滑化を図るための措置等を除いて)とほぼ同様の改正内容といたしております。 次に、電気通信事業法の一部改正の内容についてでございますが、その第一は、第一種電気通信事業者は、保管振替機関から実質株主の通知を受けた場合には、外国人等議決権割合が三分の一以上とならないように記載することができる株式以外の株式については、実質株主名簿に記載しないことができることとしております。 第二に、外国人等議決権割合の公告について所要の規定を設けることとしております。 以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、この法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(粕谷照美君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十二分散会 ―――――・―――――