逓信委員会 第1号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1992/02/27
会議録
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る一月二十三、松浦孝治君が委員を辞任され、その補欠として谷川寛三君が選任されました。 また、昨二十六日、中村鋭一君が委員を辞任され、その補欠として池田治君が選任されました。 —————————————
○委員長(粕谷照美君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(粕谷照美君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題ンいたします。 郵政行政の基本施策について所信を聴取いたします。渡辺郵政大臣。
○国務大臣(渡辺秀央君) 逓信委員会の委員名代におかれましては、郵政行政の適切な運営につきまして常々格別り御指導をいただき、心から御礼を申し上げます。 この機会に、郵政行政の基本的な考え方について私の所信を申し上げます。 ソ連邦が解体し、欧州では統合への作業が進められるなど、世界の枠組みは大きく変化しようとしています。我が国は、経済力とこれを背景とした影響力に見合った役割を果たし、新しい平和秩序の構築に貢献していかなければなりません。 一方、国内においては、国民一人一人が豊かさとゆとりを実感できる「生活大国」の実現が求められており、生活関連の社会資本の整備や国土の均衡ある発展などの課題に積極的に取り組んで、いく必要があります。 郵政行政においても、情報通信ネットワークの整備と全国二万四千の郵便局ネットワークの活用とによって、これらの政策課題の実現に積極的に貢献してまいります。 以下、当面の重要施策について申し上げます。 まず、電気通信行政関係であります。 第一に、電波利用料制度の創設であります。 今後の情報化の進展に電波利用が果たす役割は極めて重要なものがあります。 電波利用の拡大に伴い生じている不法無線局の増大、行政事務の増大など、円骨な電波利用の障害となるような問題に的確に対応するため、関係諸施策の推進を図るとともに、電波利用料制度を創設し、電波利用による活力ある情報社会の礎を築いてまいります。 第二に、技術開発政策の推進であります。 基礎研究から応用への橋渡しを行う先導的研究開発が重要であります。このため、高度三次元面像情報の通信技術に関する研究開発を開始するほか、外国人研究者を招聘し、研究交流を進めてまいります。 また、犬型の研究施設・設備については、民間が単独で整備する〉」とは困難であるため、電気通信技術に関する研究開発を行う者が共同で利用する高度画像通信関係施設や広帯域通信網関係施設を整備してまいります。 これらの施策は通信・放送衛星機構を通じて行いますので、同機構について関係の業務の追加と目的及び名称の整理を行います。 さらに、電気通信フロンティア研究開発、宇宙通信技術の研究開発などについても積極的に推進してまいります。 第三に、電気通信市場の活性化であります。 電気通信制度の改革以降、活発な参入が進むとともに良質で低廉かっ多様なサービスが進展しておりますが、より一層公正で有効な競争ができる基盤づくりを推進し、国民利用者の利益の増進を図ってまいります。 一昨年三月に決定しましたNTTのあり方に関する政府措置につきましては、重要な課題として引き続き着実な推進に努めてまいる所存であります。 また、近年における我が国の国際化の進展等を踏まえ、NTT及びKDDの株式について、外国人等も所有できるようにすることなどを検討しております。 第四に、多メディア・多チャンネル時代に向けた放送基盤の整備であります。 放送を取り巻く環境は多メディア・多チャンネル時代に向けて大きく変革しており、放送基盤を整備充実するための放送行政の新展開が必要であります。 このため、地域ケーブルテレビの普及促進、国際放送の充実、衛星放送・ハイビジョンの普及促進、放送ソフトの充実などの施策を推進します。 このうち、地域ケーブルテレビの普及促進について申し上げます。 有線テレビジョン放送は地域に密着した多チャンネルのメディアであり、情報の地域格差の是正にも大きく貢献するものであります。そこで、有線テレビジョン放送番組充実事業を推進し、地域社会の活性化に貢献したいと考えております。 第五に、電気通信格差是正事業の拡充であります。 電気通信格差是正事業につきましては、平成四年度予算案において前年度の倍増の二十億円余の予算を計上し、従来の事業を拡充するとともに、新しく民放中波ラジオの受信障害や沖縄県先島地区における民放テレビ放送の難視聴を解消するための中継施設、海底ケーブル等についても公的に整備してまいりたいと考えております。 最後に、地方拠点都市地域の整備の促進であります。 東京一極集中の是正と地方の振興を図るためには地域の電気通信の高度化を促進することが必要であります。このため、当該地域に電気通信の高度化を促進するための基盤の整備を進めるとともに、高度で多様な電気通信サービスの普及を図ってまいる所存であります。 次に、郵政事業関係について申し上げます。 郵政事業は国民の日常生活に欠くことのできない郵便、貯金、保険などのサービスをあまねく公平に提供することを使命としております。全国二万四千の郵便局はこれら事業運営の拠点であり、また地域社会に最も密着した行政機関でありますので、郵便局ネットワークの機能を最大限活用することにより、豊かで住みよい地域づくりにも積極的に貢献していきたいと考えております。 以下、各事業ごとに申し上げます。 まず、郵便事業であります。 最近の郵便物数は着実に増加しており、これらの郵便物を迅速かつ確実にお届けするため郵便関係職員は懸命な努力を続けております。 郵便事業を取り巻く厳しい環境の中で、増加する郵便物を円滑に処理し、多様化、高度化するお客様ニーズに対応していくため、要員の確保、施設の充実、機械化、情報化の推進など郵便事業運営基盤の整備充実を積極的に図ってまいります、 郵便事業。財政は、これまで十年間連続して黒字を計上することができましたが、費用の増加が収益の増加を上回る傾向にあり、今後は厳しい状況になることが見込まれます。こうした状況の中で、適切な施策を講じて、これまで以上に経費の効率的な使用を図るとともに収入の確保に努めてまいります。 また、社会福祉の増進を目的とする事業への寄附金を内容とする郵便物について料金を免除するほか、寄附金つき郵便はがきなどの寄附金の配分対象事業に地球環境の保全事業を追加するなどの措置を講じてまいります。 次に、為替貯金事業であります。 金融自由化に対応して、健全経営を維持しつつ、サービスの向上を図ることが重要であります。 まず、資金運用の充実として、金融自由化対策資金の新規運用額につきましては、平成八年度までの新たな五年計画に基づき、平成四年度には四兆七千五百億円を予定しております。 次に、商品、サービスの多様化として、本年六月を目途に、現在五十万円のMMC貯金の最低預入金額を撤廃するとともに、流動性預貯金金利の自由化の第一弾として新型貯蓄貯金を導入したいと考えております。 また、郵便局における国家公務員の給与振り込みの取り扱い、ゆうゆうローンの貸付限度額の引き上げなどを実施してまいります。 なお、国際ボランティア貯金は、国民の皆様に好感をもって迎えられ、この一年間で約六百万人の方々に御加入いただいており、今後ともその定着に努めてまいります。 次に、簡易保険事業であります。 積極的な営業活動の展開により、簡易保険の保有契約件数は、昨年十二月末現在、保険が約七千二百万件で前年より五%増、年金保険が約二百四十万件で前年より三〇%増と順調に増加しております。 我が国の高齢化が急速に進展する中で、生きがいと喜びを持てる明るい長寿社会を築くことは国の重要な政策課題であり、簡易保険事業の役割はますます重要になっていくものと認識しています。 こうした観点から、疾病、傷害、災害などの健康分野を保障する特約制度の改善、青壮年層、職域の保障の一層の充実を図るための定期保険制度の改善などに取り組むとともに、資金運用制度の改善、加入者福祉サービスの充実などに努めてまいります。 以上、郵政三事業について申し述べましたが、郵政三事業は三十万人余の職員に支えられて初めて成り立つものであります。そこで、人材の安定確保と人的基盤の充実を図り、明るく活力に満ちた職場をつくるとともに、相互信頼に基づく健全で安定した労使関係を確立、維持するために一層の努力を払い、さらに週休二日制の実現についても努力してまいる所存であります。 また、大都市における特定郵便局の局舎狭隘などの問題に対処するため、その環境整備に取り組んでまいります。 さらに、郵政事業に寄せる国民の期待と信頼にこたえるために、職員の防犯意識の高揚と防犯管理体制の一層の充実強化に努めてまいります。 次に、郵政外交の展開について申し上げます。 郵政行政に関する国際的な政策協調の促進のため、米国を初め関係諸国との二国間政策協議を積極的に推進するとともに、経済協力開発機構、ガット、国際電気通信連合等の多国間協議にも積極的に参画してまいります。 また、経済協力の重点分野として、開発途上国の通信・放送網の整備拡充と、そのために必要な人材の養成に積極的に協力してまいりたいと考えております。 さらに、国際放送の充実強化を重要課題の一つとして推進してまいります。 次に、以上申し上げました諸施策の実施に必要な平成四年度予算案について申し上げます。 まず一般会計でありますが、歳出予定額は三百二十三億円で、前年度当初予算額に対して三十億円の増加となっております。 次に郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は六兆四千三百七十七億円で、前年度当初予算額に対し二百七十四億円の減少となっておりますが、収入印紙等六印紙に係る業務外収入支出分を除きますと、歳入歳出とも予定額は三兆九千九百九十九億円で、前年度当初予算額に対し三千六百九億円の増加となっております。 最後に、以上申し上げました諸施策を適切に行うため、必要な経費を計上した予算案と法律案の御審議をよろしくお願い申し上げる次第であります。 以上、所信の一端を申し上げました。 委員各位におかれましては、郵政行政の推進のため、一層の御支援を賜りますよう心からお願い申し上げる次第でございます。 なお、この機会に一言発言をさせていただきたいと思います。 今般、私に関しまする一連の報道や国会での御質疑がございまして、粕谷委員長初め逓信委員の諸先生方、さらには、国民生活に密着した郵政行政に尽力され、日々精励して拘られる三十万余の職員の皆さん、あるいはまた、郵政省関連事業に携わっておられる皆さんを含めますと六十万人にも上るこれらの関連労使の皆様方に御心配、御迷惑をおかけいたしましたことを心からおわび申し上げる次第でございます。 今般の問題につきましては、すべて私の不徳のいたすところでございまして、深く反省をいたしているところでございます。今後は、自重自戒し、郵政行政の最高責任者としてその責任を深く自覚し、心を引き締めて郵政行政に対する国民の信頼と職員の士気を維持するための一層の努力をいたしてまいる所存でございます。何とぞ今後とも諸先生方の御指導、御鞭撻のほどを重ねてお願いを申し上げます。同時に、再度のおわびを申し上げまして、一言発言をさせていただいた次第でございます。 ありがとうございました。
○委員長(粕谷照美君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に関する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十四分散会 —————・—————