地方行政委員会 第4号
- 発言数
- 268 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1992/04/17
会議録
○委員長(山口哲夫君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨十六日、重富吉之助君が委員を辞任され、その補欠として陣内孝雄君が選任されました。 また、本日、狩野安君が本委員会委員に選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(山口哲夫君) 地方行政の改革に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政、等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○野田哲君 まず最初に、地方公務員の週休二日制の実施についての自治省の考え方について伺いたいと思います。 三月の下旬に公務員の週休二日制を実施するための法律が既に決定をいたしまして、国家公務員の場合には政令によってたしか五月から実施ということが決定されたことを承っているわけでありますが、そこで地方公務員についても既に当委員会で地方自治法の改正が行われて、週休二日制を実施するための法的措置は整ったわけでございます。 問題は、地方自治体での条例による、こういうふうになっているわけでありますから、条例でどのような形で地方公務員の週休二日制を実施するための制度がそれぞれの自治体で決定されていくか、これが残されているわけでありますが、この点について自治省としてはこれから各地方公共団体に対してどのような行政指導を行おうと考えておられるのか、特に実施のめどを、いつから実施することを念頭に置いて指導に当たられるのか、この点について伺いたいと思います。
○政府委員(秋本敏文君) 自治省といたしましても、地方公共団体の完全週休二日制につきましては、できる限り国との均衡をとりつつ導入することが適当であると考えておりまして、既にこの考え方を地方公共団体に対して示しておりまして、できる限り速やかに導入の準備を進めるよう要請いたしております。 そのために、一昨日全国都道府県の関係の職員を集めまして法律の趣旨等についての説明会も行い、また条例改正のために必要ないろんな事務的な助言なども行っているところであります。今後におきましても逐次状況把握に努めてまいりたいと考えております。 地方公共団体において条例改正をして完全週休二日制を導入していくということにつきましては、住民の理解、協力を得るということが必要でございますので、そういうことをしながら、できる限り早い時期の導入が行われますように今後とも地方公共団体に対して適切に指導、助言してまいりたいと存じております。
○野田哲君 できるだけ早い時期にというのはいつを念頭に置いているわけですか。大体地方公共団体の定例議会は六月に予定をされておりますから、そこで条例が改正をされるとすれば、七月であるべきだと。これは準備期間ということをおっしゃるだろうと思うんですけれども、既に国がもう決まって五月からやっているわけでありますから、そのことを前提にして周知徹底を図っていくということであれば、七月からやれる条件は整っていくんじゃないか、こういうふうに思うんですが、その点いかがですか。
○政府委員(秋本敏文君) 地方公共団体においていつから実施をするか、これはそれぞれの団体によって異なってこざるを得ないだろうと思いますけれども、これから先の地方団体の議会の日程を考えますと、常識的に考えまして六月の定例会が一つそのポイントになろうかと思います。中には五月の臨時会というものがあるところもあると思いますけれども、しかし常識的に六月の議会というのが次の議会ということになろうかと思います。 その段階でどの程度の地方公共団体が条例改正に踏み切るに至るかどうか、今の段階で私ども何とも申し上げることできませんけれども、先ほど申し上げましたように、できる限り早い時期に導入をするように準備をしてほしいということを要請いたしております。特に、大臣名による直接の書簡といったようなことも含めて要請いたしているところでございまして、そういう段階ではそれぞれ地方団体でひとつ十分検討していただいて、そして、ただいま申しましたような、できる限り早い時期という考え方に沿った検討をされるんじゃないかというふうに期待いたしております。
○野田哲君 週休二日制実施に至るまでのいわゆる隔週週休二日制、四週六休と言われているものの実施状況を見ると、非常にばらつきがありましたね。しかし、もう今度は週休二日制という形で、土曜日は官公庁が休みということを制度としてつくったわけでありますから、隔週週休二日制、いわゆる試行の段階でのばらつきというような状態はいい状態ではないだろう、私はこういうふうに思うわけです。 だから、自治省としても、確かに最終的な決定は条例で決めるわけでありますから地方自治体に決定の権限はあるわけでありますけれども、指導としては一つの時期の目安というものをこれは示すべきではないでしょうか。そうでなければ、私は、また非常にばらつきができて、ことしの暮れになってもまだ実施の状態が整っていない、こういう状態が生まれてくるのではないかというふうに思うんです。国家公務員の場合には、珍しく宮澤総理が指導力を発揮して決断して五月になったという経過があるわけでありますから、これはひとつ自治大臣として、めどは七月なら七月だ、こういうことでやるべきではないでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 仰せのように、現在その準備は非常に強力に進めております。これは役所としては異例だというのでございますが、私から書簡を出しまして、ぜひ自治体で週休二日制を、六月の議会でできれば条例を制定してもらって、早期に実施してもらいたいという要請書を出しました。私が個々に当たっております状況を見ますと、各都道府県並びに政令指定都市は大体六月条例で出してくれるんではないかと思って期待をしております。その傾向も十分つかめるのでありますが、しかし、市町村になりますとなかなかこれがうまく進捗するかなということを実は心配しております。 私も数多くの首長さんと話をいたしますと、一つは、代替制の勤務のところ、ここが非常に扱い方が難しいし、これを十分に納得させないで先行してしまうということはやりにくいということを言っておりますことが一つ、それからもう一つは、代替制の中でも一番やはり問題となりますのは保育園の扱いらしいのでございまして、そこらを十分に話をするので、いわば幼児を預ける父母との関係を早急に話し合いをしていきたい、こう言っております。それと、以前のように、ということは、四週六休のときとは違いまして相当なれてきたこともございますので、今度はそういう代替制の話ができれば割とスムーズにいくんではないかということを各首長さんがおっしゃっていますので、できるだけこちらの方も督促いたしまして、実施に踏み切りたい。 特に私の書簡の中で、現在国際的に見ても日本人の就労時間を年間千八百時間に縮めようという、こういう運動があるときであるから、そういう意味においてでも公務員がやはり範としてやるべきであるという趣旨のことを書いてございますので、遠慮なしにやってくれるだろう、こう思っておりますが、多少はそういう気があったということも事実でございまして、そこが準備がちょっとおくれてきた点だろうと私も推察をしておるところでございます。一生懸命馬力をかけて督促いたします。
○野田哲君 ぜひひとつ、後は地方自治体が野放しにならないように適切な指導をお願いしておきたいと思います。 次は、景気対策についての地方公共団体にかかわる問題について伺いたいと思います。 政府は、景気対策として今年度の公共事業の前倒しを七五%以上ということで決定されておりますが、公共事業の前倒しについては地方自治体の占める分野というのが非常に大きいわけでありますから、地方自治体の公共事業についての前倒しの措置についても同様の措置をとられるよう通達を出したということを承っているわけでありますけれども、これはどういう内容の措置を自治省としてとられたのか、まずその点を伺いたいと思います。
○政府委員(湯浅利夫君) 去る四月十四日の閣議におきまして、平成四年度の公共事業につきまして、上半期に施行を促進することにつきまして閣議決定が行われたわけでございますが、その閣議決定の中にも地方団体に対して協力要請を行うということがうたわれているわけでございます。これを受けまして、同日付で自治事務次官名で、都道府県知事、政令指定市長に通知を出しました。今御指摘のように、地方単独事業を含む公共事業などの上半期末の契約済み額の割合が全体として七五%を上回ることを目途として、可能な限り施行の促進を図ることを御要請したわけでございます。 この通知の中に、あわせまして地方単独事業の効果的、積極的な実施に努めていただきたいということも申し上げましたし、また地方団体におきます事業の円滑な執行を図るために、自治省といたしましても地方債等の事務処理を例年より早めたいということも申し上げました。また、地域の経済、雇用情勢を十分考慮した上で、建設資材でございますとか労務、用地の各面にわたって需給価格の動向に配慮をしていただきたいということ、それから中小建設業者の受注機会の確保と取引条件の適正化についても配慮をしていただきたいというようなことをこの自治事務次官の通知の中で申し上げているところでございます。自治省といたしましては、今申し上げましたように、地方団体の事業が円滑に実施できるようにするために地方債の事務処理をできるだけ早く行うということを一つ考えておりますし、それから都道府県、政令指定都市のこの事業の進捗状況というものを、今までも四半期ごとには御報告いただいていたわけでございますが、これを毎月報告をいただいて全国的な進捗状況を把握したいというふうに考えているところでございます。
○野田哲君 その通知どおりに七五%を上回る形で実施されるとすれば、それは数字の上で上期の事業量がどのぐらいになって、前年度と比べてどういう数字になるのか、その点はいかがですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 最近この通知を出す前後から、各都道府県におきましても、地域の景気の状況を踏まえまして、上半期の事業の執行の前倒しにつきまして意思決定をしたところがかなりございます。 それから、予算の編成におきましても、特に地方単独事業について積極的に計上してほしいということをかねてからお願いしておりました。それについても、相当前向きに検討していただいたところでございますが、都道府県の状況は捕捉しておりますが、まだ市町村の段階まで全体として捕捉することができません。 そういうことで、正確に申し上げるわけにはいかないわけでございますけれども、地方財政計画ベースの事業量とか、それから公営企業につきましても幾つかの前提を置いて推計いたしますと、昨年の上半期の契約率の実績が六八・三%でございます。これを仮にことしは七五%で実施をしていただくということで試算をしてみますと、地方団体が施行する公共事業、単独事業それから地方公営企業、これらの上半期契約見込み額は二十三兆円ぐらいになりまして、平成三年度に対しまして三兆七千億程度増加するということが試算として出てくるわけでございます。 それで、この前の閣議のときには、国の上半期の契約見込み額については一兆五千億ぐらいの増加になるということでございましたので、今の私ども申し上げます三兆七千億というものを加えますと、単純に足しますと五兆二千億ぐらいになるわけでございますが、国の計算と私どもの今の三兆七千億の中に大体五千億ぐらいの重複があるんじゃないかということが見込まれますので、その分を除いた全体としては国の分も入れますと四兆七千億ぐらいと、そういう試算を私どもいたしております。
○野田哲君 これが計画どおり今財政局長の説明があったような形で実施されるとすれば、国の公共事業とそれから地方自治体の公共事業と合わせて前倒しによってどのぐらいの経済効果といいますか、成長率を押し上げることに見込んでおられるのか、その点いかがですか。
○政府委員(湯浅利夫君) この点は私どもで試算することはなかなか難しいわけでございますが、先月の三月三十一日に緊急経済対策を政府として決定したわけでございますが、この中には公共事業の前倒しとあわせましてほかの施策がいろいろ行われております。そういうものを全体を含めまして明年度の経済見通しを確保するために、政府としてはこれだけのことを最低やらなきゃならいかぬのだなということで、三月三十一日に緊急経済対策というものが決定されたという理解をいたしておりますので、その中のこの部分で幾らぐらいというような試算は私どもちょっとしていないわけでございますが、全体としてこれだけやることによりまして、当初の見通しを確保するという政府の姿勢が示されたんだというふうに御理解いただきたいと思います。
○野田哲君 相当大幅な前倒しという計画なんですけれども、実際問題として上期でこれがこなせる見込みがあるのかどうかということです。私はやはり非常に懸念を持っているんです。それはまず第一に、特に都市部における用地の確保、これが僕は上期では非常に予定通り進捗しないんじゃないか、こういうふうに思うわけです。それとやはりもう一つは雇用、特に最近の三Kと言われている業種の人手不足というのは相当深刻なように伺っているわけであります。それから用地の問題については、結局は新規に用地を必要とする事業は後回しになってくるのではないか。今用地を確保してあって、その上にある施設の改築とか、こういうことに限定をされてきて、達成率は非常に難しい状況にあるんじゃないかと思うんですが、その見込みはどうですか。
○政府委員(湯浅利夫君) 先ほども申し上げましたとおり、この三月三十一日に緊急経済対策が決定される前後におきまして、各都道府県におきましても地域の実情に応じてやはり前倒しをしていく必要があるだろうということで、全体的なものはまだつかんでおりませんけれども、相当数の都道府県におきまして、七五を上回る目標率を既に決定しているところがあるわけでございまして、そういう都道府県におきましては、今御指摘の用地の手当て、あるいは建設労働者の確保というようなものも当然検討した上で決定をされたというふうに考えられますので、この点の御心配はまず都道府県段階ではないのじゃないかという感じがするわけでございます。 特に今回は単独事業につきましてこういう事態も予想されましたので、たしか三月の十三日でございますが、私の名前で単独事業の機動的な、あるいは弾力的な執行ができるような準備をあらかじめしてほしいということも実は申し上げておりまして、そういうこともございまして恐らく各都道府県で非常に早い反応が出たのではないかというふうに思っているわけでございまして、そういう点から見まして、今御心配の点ももちろんございますけれども、そういうものも克服してかなりの成果が出るんじゃないか。その状況につきましては、先ほど申し上げましたように、毎月その契約の状況の御報告をいただきまして、その状況をよくつかんだ上でまた私どもとしても対処すべきことがあれば対処してまいりたいというふうに考えております。
○野田哲君 財政局長からかなり自信ありげに説明があったんですが、私の認識とはちょっとそこのところは違うようですけれども、用地の取得を公共事業の前倒しによって焦る余り、せっかく鎮静化しつつある土地の価格の高騰につながらないような十分な配慮を持っておいていただきたいということを要望して次の問題に入りたいと思います。 塩川自治大臣は、所信表明の中でも国際化時代に備えてということも言われているわけでありますが、自治省として全国の各地方公共団体に対して国際化時代に対応した行政ということについてどのような政策といいますか、考え方を持っておられるのか、まず原則的な国際化時代に対応する地方自治の行政の指導について伺いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 自治体として国際化に果たせる役割といいますのは国とはやっぱり基本的に違うと思いますが、しかし自治体としてやれることは、一番基本はやっぱり人的交流だろうと思っております。その一つとして、文部省、外務省と協力いたしましてその推進の中心となっておりますものにJETプランというもののあることは御存じのとおりでございます。現在、教師を導入しておりますのが年間三千三百人になってまいりまして、発足いたしまして六年にしては順調に来ているんじゃないかと思っておりますが、これをさらに進めていきたいということが一つの柱。 それからもう一つは、都市提携、姉妹都市提携をやっておりますが、この姉妹都市提携を通じまして相互に人的交流を進めたい、こう思っております。ただ、この交流が観光の交流だけに終わってしまったのでは意味がないと思いますので、その間にお互いに相通ずるものを、共通項を見出していきたい。例えばそれが簡単な技術の移転につながるようなことであってもいいと思いますし、あるいはまた歴史をお互いに知り合うことによってそこにそれぞれの人間の定着が始まってきてもいいんではないかと思っておりますが、そういうような文化交流等を通じまして一層の提携を進めていきたい、そういうことを現在もくろんで進めておるところであります。
○野田哲君 私は、昨年の夏に、今のJETプランの問題等について前自治大臣と一緒に北京に行きまして交流の話し合いについて参画をしてまいったわけであります。そのときに、中国側の中日友好協会の孫平化会長の方から提言といいますか、要望があったのは、姉妹都市提携について、中国と日本の間でだんだん広がり、それによって地方レベルの交流が盛んになったことは非常に結構なんだけれども、日本側から姉妹都市提携の申し出があるのを見ると、ある都市には三つ、四つの都市からの提携の申し入れがある、提携の希望を持っていても全く日本側からは申し出のない都市もあって、非常にその点がアンバランスになっている、もう少し平均的に姉妹都市提携ができるようなことは願えないものだろうか、こういう希望が述べられておりました。私も、確かにそういう点は中国との間に限ったことではなくて、姉妹都市提携の状況を幾つか見ると、今塩川自治大臣が述べられたように、本当の提携というよりも、市の首脳部や議会の人たちが交代交代に海外に旅行する一つの口実として利用されているやの感が、大変失礼な言い方になるがもわかりませんが、ないでもない。 そこで、今の各都市ごとの姉妹都市提携の行われている実情について、大体地域別に、大陸別にといいますか、あるいはヨーロッパ、北アメリカのカナダ、アメリカあるいはアジア、東南アジア、こういう地域別にどういう状況の提携が行われているのか、概略がわかれば聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 特に野田先生から質問があるだろうと思って、きのう調べさせておきました。やっぱりずばりと質問が出ました。 ちょっと概略を申しますと、地域別に入ります前に、こちらの日本側の方としてどういう状況かといいますと、都道府県段階で三十六団体が姉妹提携を相手方とやっております。これは重複しているところがありますけれども、七十九件、つまり七十九の市と提携しておる。ですから、一つの都道府県で二都市と提携しておる、こういうことです。政令指定都市は十二団体ございまして、これが多方面にやっておりまして、六十五件でありますから一指定都市で大体平均して六市と提携しておる、こういうことです。それから市町村は五百四十八団体でございまして、提携しておりますのは七百二十九。合計いたしますと、姉妹提携しておりますのは五百九十六地方団体ございまして、そして相手方の市は八百七十三市、こういう状態です。 提携しております相手方を見ますと、圧倒的に多いのはアメリカ、北米でございました。特にアメリカでございますが、アメリカ、カナダと合わせまして三百三十二件、これは一番多いんです。その次に多いのはヨーロッパでございまして、これがちょっと私も意外でございますが、フランス、旧ソビエト、ドイツ、これだけに限りまして百六十九市とやっております。その次に中国、韓国、フィリピン、これが二百十九というふうな提携をしておりまして、あとオーストラリアが若干ございますのと、それから中南米がございますのと、案外にアジア全域が非常に少ないというのが特徴でございますので、今後の都市提携等につきまして、こういう地域についての情報の提供をいたしたい。 さっきおっしゃいますように、一つの市に日本からわっと集中する、これは私もよく聞く話でございまして、例えば中国の西安なんというのは十数市から申し込みがあって困っているんだ、こういうことも聞きました。そういうことのないように、やっぱり情報を各市町村に知らせていく必要があるんだろう。そのためには、現在提携しておる実態を一回何かの機会に各市町村にお知らせするような方法を考えてもらうようにしたい、こう思っております。
○野田哲君 姉妹都市の縁組を余り中央からかれこれくちばしを入れることは避けた方がいいと思うんです、せっかく自主的に縁組をしようというわけでありますから、それにくちばしを入れることは余り適切ではないと思うんですけれども、今塩川自治大臣からわざわざ調べて御報告をいただきましたが、交流というか姉妹都市の提携の意図がどこにあるのかということについて、私はやはりちょっと再検討をしなければならないような状態もあるのではないかな、こういうふうに思うんです。 それで、これからの国際化時代の地方自治体の国際交流というのは、やはり双方の経済の活性化、経済の発展やあるいは文化の交流、こういうふうな観点に立って、それに役立つような交流でなければならないと思うんです。最近報道もされておりますが、私どもも昨年新潟で環日本海の交流集会をやりまして、日本海での対岸都市との交流等についてどうあるべきかということをいろいろ検討したわけでありますけれども、また自発的に日本海の沿岸の県や市町村で日本海の対岸との交流を進めていこう、こういう機運も最近高まってきております。 そういう点からいって、やはり地域の特性を生かした、例えば北海道とサハリン、地方行政委員長もサハリンは非常にいろいろ経験がおありのようですけれども、そういうふうな北海道とサハリンとか、あるいは日本海沿岸の各都道府県都市とロシアの沿海州とか、あるいは西日本の島根県とか山口県と韓国、あるいは国交が再開されれば朝鮮との間、あるいは九州と中国、沖縄と東南アジア、こういうふうな地域の特性を生かした、そして経済的にも役に立つ交流の計画といいますか、国際化に備えての対応というものが私はこれから必要になってくるのではないか。人的交流についても、そういう点を配慮した人的交流というものが考えられなければならないのではないか。今の大臣の調べていただいて報告のあったアメリカとかカナダとかヨーロッパとの姉妹都市の提携というのは余りそういう点では実効が上がるとは思えない。特に私は県民レベル、市民レベルの交流ということを考えていけば、やはりそれぞれの地域の特性に合った対岸との間の交流、こういうことを将来は重視すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) おっしゃるとおり、私が先ほども申しましたように案外アジア、特に東北関係は少ない、これはやっぱり進めるべきだと思います。しかも、アジアでも中国と韓国に圧倒的に集中しちゃっているんです。そして、ASEAN諸国とか日本海対岸というのが本当にりょうりょうたるものですので、この点についての一層の推進を、何かの機会がございましたら、おっしゃるようにこれは自発的にやっていただくべきものであって、こちらから強制するものじゃございませんが、情報だけは提供していきたい、こう思っております。
○野田哲君 次は、警察庁の関係についてお伺いいたしたいと思います。 まず、暴力団対策の新法が三月一日に施行されました。これによって全国的にどのような法律の効果があらわれようとしているか、その点からまず伺います。
○政府委員(國松孝次君) 暴力団対策法の施行につきましては、現在いろいろと暴力団員の不当な行為に対しまして具体的な規制をしていく前提条件といたしまして、暴力団を指定するという作業を今やっておるところでございまして、法律そのものの適用によりまして具体的に暴力団員の行為を規制するというところまではまだ立ち至っていない状況でございます。 したがいまして、暴力団対策法の効果は何かというお尋ねでございますけれども、まだ具体的にこういう行為に対しましてこういう規制をいたしましたというのはないわけでございますが、ただ昨年成立をいたしましてから本日までに大変大きな効果を上げておるわけでございまして、その一つの例を挙げますれば、この法律ができましたことによりまして、全国的に暴力団を社会から排除しなければならないという機運が大変高まってきておるというのは一つの大きな効果ではないかと思うわけでございます。 全国的にこの法律によりまして暴力追放運動推進センターというものをつくっていただきたいということを各県にお願いしておるわけでございますが、これも法律施行後まだ一年もたたない間に、かつては全国で七つの県ぐらいでしか財政基盤のきちっとした、つまり財団法人として法人格のあるセンターというものは実はなかったわけでございますが、四月一日現在でもう既に三十二の県におきまして、センターの母体となる財団法人が設立されております。今年中には恐らく全県でできていくというような状況にもございます。 その他、企業におきます暴力団排除の機運が非常にいまだかつてない真剣な形で行われておるということもございます。 また、暴力団側も、国民の間にほうはいとして起こっております暴力団排除の機運に押されまして、かなり行為を自粛するというような動きもあるわけでございまして、そういった意味で暴対法の効果というものは、既にもうかなり上がっておるというふうに思っておりますが、これからは一つ一つの彼らの具体的な行為につきまして、きちっとした規制をしてまいりたいというように考えておるところでございます。
○野田哲君 四月十日に暴力団としての指定のための聴聞が、東京と神戸で開かれたというふうに伺っておりますが、その聴聞の対象団体、そしてそれぞれの団体がどのような主張をそこで述べたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(國松孝次君) 御指摘のとおり、四月十日に東京都の公安委員会が住吉会及び稲川会、二団体に対しまして、兵庫県公安委員会が五代目山口組に対しまして、それぞれ暴力団対策法の指定に係る聴聞を行ったところでございます。いずれもおおむね一時間弱で平穏裏に終了をいたしております。 三団体とも共通をして主張しておりますのは、自分たちは暴力団ではなくて任侠団体であるという意見を述べておるところでございまして、例えば山口組は、自分たちは任侠に邁進する者が志を同じくして集まったものであり、暴力団対策法に定めるような、資金獲得のため組の威力を利用させることが目的で組を運営したことはないということを言っておりました。その一例といたしまして、雲仙・普賢岳の天災に義援金を送り、子供たちから感謝をされておる、それから麻薬、覚せい剤の追放撲滅運動も、三十余年にわたってやっておる、こういったようなことを主張をいたしております。 そのほか、いろいろと意見書を山口組の場合は朗読をしておりますが、その意見書を資料として提出したほか、団体の綱領、規約あるいは破門状などの証拠も提出をいたしております。 山口組としましては、鮮明に、本法は憲法違反であるという主張も行っておるところでございまして、現在各公安委員会におきまして、各団体について、出された意見あるいは証拠というものを慎重に検討いたしておるところでございます。
○野田哲君 今の山口組の主張の中で、新法は憲法違反であるということで七項目にわたって憲法違反の論拠を申し述べた、こういうふうに報道されているわけでありますけれども、彼らの主張する憲法違反とは一体どういう項目を挙げて憲法違反の主張をしているわけですか。
○政府委員(國松孝次君) 彼らの憲法論というものでございますけれども、まず本法は、憲法二十一条の結社の自由に反するものであるということが一つでございます。 それから、新法の九条は、暴力的要求行為の規制をしておるわけでございますが、これは要するに罪刑法定主義に違反をするという趣旨の主張をいたしております。つまり、暴力的要求行為というのは、犯罪になる行為でない行為を規定をすることになるわけでありますが、この辺のところの趣旨は私どもよくわかりませんが、二重規制であって罪刑法定主義に反するという趣旨のことでございます。特にこの九条に基づきまして、十一条で中止命令が出されるわけでございますけれども、これは要するに刑罰につきましての白地委任を公安委員会に与えるものであって、これまた罪刑法定主義に反するという趣旨のことでございます。 それから、新法の十五条は、事務所の使用禁止命令というのが、対立抗争になりました場合にはかけることができることになっておりますが、これは財産権を大きく侵害するものであって憲法二十九条に違反をする、こういう趣旨でございます。 それから、やはりこれは結社の自由ということでございますが、指定暴力団員は加入強要、つまり入ることを強要した場合には行政命令がかけられることになっておりますが、これもやはり結社の自由に反する、こういう趣旨のものでございます。 そのほか、事務所への立ち入り質問権などにつきましても、これはやはり令状主義を定めた憲法三十五条に違反するといったような主張でございまして、私どもとしてはこれを一つ一つ兵庫県の公安委員会におきまして詰めておるところでございます。
○野田哲君 憲法違反であるという主張については、聴聞では、あの場は憲法論争をする場ではないということでそれに対する反論はされなかったようでありますけれども、私どももあの法案を審議して決定した責任があるわけでありますから、彼らの憲法違反という主張に対しては、機会と方法名適切に考えて明快な指摘を、反論をしてもらいたいと思うわけであります。 参考のために伺っておきますけれども、彼らの言う、我々は任侠団体だと、暴力団ではないという、これは一体どういう意味なんですか。私も広辞苑を調べてみると、任侠という言葉が確かにありました。それによると、弱きを助け強きをくじく気性に富んだ人である、こういうことなんですけれども、一体彼らのやっていることがこれに合致するのかどうか、彼らの主張する任侠団体だということに対しては、警察庁はどういうふうな見解をお持ちなんですか。
○政府委員(國松孝次君) 任侠という言葉の意味につきましては、委員ただいま申されました広辞苑を私どもも引っ張りまして見たところ、そういうふうに書いてございました。そういうものを任侠と言うんだろうというふうに思います。彼らがそれを主張するということにつきまして、どういう意味でそういうことを言っておるのかということについて必ずしも明確ではないわけでございますが、いずれにいたしましても、彼らが自分たちをそういうものであるという主張をし、あるいはそういうものになろうと努力をし、あるいはそういうものにあこがれるということは、これは自由でございますので、そういうことについて私どもは何ら申し上げることはない。 しかしながら、彼らが現実にやっていること、特に彼らが資金を獲得するためにやっているということは、こうした言葉とはもう全くかけ離れたと申しますか、全く逆のことをやっておるわけでございまして、特に最近におきましては、彼らはいわゆる民事介入暴力、つまり暴力団の威力を背景にいたしまして一般市民の間にあります民事問題に介入いたしまして金品を要求するという事案を多発させておるわけでございます。これなどはまさに丸腰のと申しますか、大変弱い立場にある市民をいじめて不当に金品を取り上げるということでございまして、言葉でいうところの任侠とは縁もゆかりもない行動であるわけでございます。 こういうものを彼らはやっておるわけでございまして、そういう実態を踏まえてそういうものに適切に対応するためにまさに暴力団対策法をおつくりいただいたわけでございます。したがいまして、彼らが任侠団体であるという主張をしょうとしないとにかかわらず、法律に定めるところの暴力団の要件に該当するようなことがあれば、私どもとしては当然それは指定をしていくということで考えておるところでございます。 なお、先ほど委員御指摘のとおり、聴聞の席上というのは、憲法違反であるという主張をいたされましてもそれは意見としてお伺いするところでございますので、私どもとしての見解を述べる場ではないということで反論はいたしておりませんけれども、既に当委員会におきます本法の御審議のときに私どもるる御説明を申しましたとおり、今申しましたように暴力団が大変市民生活に脅威を与えるという実態を踏まえましてそれに対しまして必要最小限度の制約を加えていく。そのためにはもちろん憲法上の人権というものにつきましては当然これは尊重しなければなりませんけれども、必要最小限度、社会、公共の福祉を図るために必要やむを得ない場合には合理的範囲内の制約は認められるという見解に立ちまして、私どもといたしまして、暴力団の指定であれあるいは暴力行為の規制であれ、十分な憲法上の配慮をしながらっくったものでございますので、これは間違っても憲法違反のそしりを受けるものではないものというように確信をいたしております。 そういった見解に立ちまして今後の作業は進めてまいりたいというように考えておるところでございます。
○野田哲君 この問題の最後に国家公安委員長に要望しておきたいと思うんですが、最近の報道によると、暴力団と右翼が裏で通じていて、そして右翼が政治的な要求で国会周辺、自民党周辺であの騒々しいマイクで街頭からのアピールをやっている、それをおさめるのに、自民党の首脳部の著名な人が今聴聞を受けた団体の親分というのかトップを通じて右翼に話をつけて問題の決着を図った、こういうような報道がされているわけであります。 せっかく広域暴力団と指定をしてこれに対しては厳しく対処していこうとしているときに、そういう団体のトップをそういう形でトラブルをおさめるために政界の上層部が使うということであっては、私はこれは根絶にはならない、やはり足元を見透かされる、こういうことになると思うものですから、そういうことは厳に慎んでいただかなければ私はせっかくの警察庁の努力も意味をなさないことになるんじゃないか、こういうふうに思うんです。その点について、国家公安委員長としてぜひ適切な措置といいますか、そういうことのないようなことを考えてもらいたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 自民党の幹部がそういう右翼対策の関係上暴力団と思われる人とのつき合い、接触があるというようなこと、私は報道でそういうことを聞いたこともございますけれども、事実は私もまだ確認はしておりません。報道で言われておることが事実であるとするならば、これはまさに遺憾なことだと思います。 ついては、過去のことをこれは調べてみましてもなかなか事実関係は明瞭になるものではございませんしいたしますので、今後、おっしゃるようにそういうことはやっぱりいかがわしいことでございますので、そういうことのないように私も、こういう質疑応答があって私がこのように答弁したということは党の幹部にでも伝達いたしまして、そういうことのないような予防を事前にやっぱり講じていきたいと思う次第です。
○野田哲君 最後に、最近非常に顕著になっている外国での日本人のテロや誘拐による犠牲、この問題についての状況なり措置をお伺いしておきたいと思うんですが、ここ二、三年来の、日本人が外国でテロに遭ったり脅迫を受けたり誘拐をされたり、こういうのが非常に目立つような状況になってきているわけでありますけれども、その状況について、外務省の方ですか、御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(荒義尚君) お答え申し上げます。 年度ごとに順次申し上げますけれども、御指摘のように、最近、邦人の生命にかかわるテロ、誘拐等の重大事件が続発しております。この状況を平成元年度から件数と死亡された被害者の数を申し上げます。 平成元年度は十八件、死亡された方が十八名でございます。それから平成二年度、件数は十四件、亡くなられた方が十五名。それから平成三年度、件数は二十件、亡くなられた方が二十四名。特に今年度、ただいま申し上げましたのは会計年度でまとめたものでございますが、ことしの一月から三月までですと既に九件、犠牲者が十名という状況になっておりまして、ことしに入ってかものこういう痛ましい事件の増加がやはり著しいという状況でございます。
○野田哲君 大変憂慮すべき状態ですが、これは地域に分けると大体どういう状況になりますか。
○政府委員(荒義尚君) ちょっと口早に年度別に申し上げますけれども、平成元年度ですと、アジアでは件数五件、北米九件、中南米二件、アフリカ二件。それから二年度は、アジア六件、北米四件、中南米三件、欧州一件。三年度が、アジア三件、北米十件、中南米五件、中近東一件、アフリカ一件、こういう状況でございます。
○野田哲君 これは警察庁なり外務省でこのように年々ふえてくる痛ましい事件について、邦人の犠牲について、その背景について何かとらえておられるわけでしょうか。一件ごとにそれぞれケースは違うんでしょうから傾向はつかみにくいかもわかりませんけれども、私なりに考えると、日本人は現金を持って現地で行動しているというような、金持ちである、そして現金を持っている、こういう印象を持たれているのではないかと思うんです。あるいはまた、日本の企業の進出とか経済援助が現地での政府と反政府との間のトラブルの背景になっている、こんなこともあるんじゃないかと思うんですが、そういう点についてどのようにとらえておられるわけですか。
○政府委員(荒義尚君) 確かに、それぞれの事件の事情といいますか、背景、原因につきましては、委員御指摘のように、それぞれ事情、背景というものが違っておると思います。また、基本的に捜査結果につきましてはそれぞれの国の政府あるいは関係当局の捜査にかかわるわけでございますけれども、その捜査結果につきましては、まだ完了していないもの、あるいは仮に捜査結果が出てもその原因、背景の分析については必ずしもはっきりしないケースがございまして、一概には申しにくい、また具体的なコメントもできないということでございますが、ただ、一般的に言われております全般的な背景という点になりますと、若干指摘できる点はあるかと思います。 若干例示酌になりますけれども、委員も御案内のとおり、まず第一には、在留邦人が六十二万人に達している、それから海外渡航者が一千百万人台になっているということで、近年日本の人的、物的な海外におけるプレゼンスが増大している。そういうことですから、それだけ危険にさらされる度合いというものがおおむね比例的にふえているという事情がまず第一点としてあるかと思います。 それから、やはりこれも御案内のとおりでございますけれども、世界各地におきまして、日本の経済力を背景にしまして邦人あるいは日本関係企業が豊かであるという、英語で言いますとパーセプションといいますか、そういう印象を与えているという事情は否定できないのではなかろうかというふうに思います。 それからまた三点目に、これは非常に大ざっぱなことになりますけれども、やはり最近世界各地で経済事情が必ずしも芳しくないということで政情不安もあちこち起こっているということで、一般的に治安が非常に悪化しておるという事情がございます。 それから、これもまた先ほど御指摘にございましたけれども、邦人あるいは日本の関係企業の安全意識ということと、そういった現地の実情ということの間にやはりギャップといいますか、落差がある。先ほど御指摘のように、現金を不用意に持ち歩くとか、そういう安全意識と実情の間にギャップがあるといったことが指摘できると思います。 それから最後に、日本を意識したあるいは日本との関係で何らかの政治的な意図で事件を起こしているケース、これはなかなかそこら辺の分析は難しゅうございまして必ずしも言えませんが、ただ、昨年のペルーにおけるJICAの専門家が三人亡くなられたケースについては、やはり犯人側は日本ということをある程度意識したことは間違いなかろうというふうに考えられます。
○野田哲君 警察庁は、海外での日本人の被害について何か情報を持っておられますか。
○政府委員(吉野準君) 情報というお話でございますが、これは外務省が一義的に主管される事柄でございますので、よく協力をしながらやってまいりたいというふうに考えております。 ただ、国内の治安と違いまして海外のことでございますし、それから、今お話しのように非常に背景その他が違いますので一筋縄にいかないのでございますが、しかし邦人保護という観点から私どもの力でお役に立てるものがあれば立ちたいということで、いろんな機会をとらえまして安全対策、防犯措置などについて助言をしておるということでございます。
○野田哲君 それぞれ今状況の報告があったわけですが、大変痛ましいことで私どもも遺憾に思うわけですが、特に残念なのは、日本が経済援助を行っている、その関連の仕事で現地に行っている人たちが誘拐されたり殺されたりする、これは大変遺憾と言わざるを得ないわけであります。 政府としても適切にやはり関係国と対処してもらいたいと思うんですが、最後に伺いたいのは、今外務省の領事移住部長からも説明がありましたが、日本人は、日本の治安、安全ということになれ切って、そして外国に行く場合にも日本における感覚で外国に行っているという安全感覚といいますか、これの現地との非常なギャップが日本人の行動を不用心にして、乗じるすきを見せているんじゃないかなという感じがしてならないわけであります。やはりそういう点について、外国へ行って働く人たちにもっと危機管理といいますか安全管理、このことについての認識を持ってもらうための措置というものを国内でとっておく必要があるのではないかと思うんですが、その点について外務省なり警察庁でどういう措置を考えておられるのか伺って、終わりたいと思います。
○政府委員(荒義尚君) 私の方からお答え申し上げますけれども、私どももそういう日本国内における安全意識の不足と申しますか、それについて大変深刻な課題であるというふうに受けとめておりまして、私ども外務省としましては、平成元年に外務省の機構改革をやりまして、邦人保護に専任する邦人保護課及びテロ誘拐等を専門に所掌します邦人特別対策室というものを元年に設けました。 そこで現在在外公館を通じまして各国の治安状況を含めた情報収集、それから今まで起きたいろんな痛ましい事故の教訓から安全対策及び情報管理、これはプレス対策が非常に重要でございます、についての一定のノウハウ等を蓄積しておるということでございまして、こういったことを現在私どもは、まず国内におきましては、外務省の中に海外安全相談センターというものを設けましてそこから情報を流す、それから在外企業協会と連携しまして海外進出企業の方に私どもの持っておる情報を流す、それから最近、私どものところからパソコン通信を通じまして海外安全情報を直接パソコンルートで流すというのをやっております。 それから、ここに持ってまいりましたけれども、いろんな啓発資料をつくっておりまして、せっかく持ってきましたのでごらんに入れますが、「海外における誘拐対策Q&A」とか、各種パンフレットをいろいろつくっております。それから「海外安全ハンドブック」というものをつくりまして、海外に行かれる方がどういう点を注意するかという点を、かなつ思い切って今年四月に出した版では書き込んでございます。 そういうことで、とにかく国民の皆さんに対する安全意識の啓発ということを我々重点課題として取り組んでおるところでございます。
○政府委員(吉野準君) 私どもの方でも、関係の企業とか個人に対して、いろんな機会をとらえまして助言をしておるほか、間接的でございますけれども、警察庁所管の公益法人がございまして、ここがまさに今問題となっておる海外における安全対策について研究を進めておりまして、これは当庁も協力いたしておりますが、こういうところの研究成果でまとまったものを関係筋に配付したり、あるいは講師を呼んでセミナーをやったりということで対策を進めているところでございまして、こういう方面からも今後対策を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○野田哲君 終わります。
○委員長(山口哲夫君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ―――――・――――― 午後一時十一分開会
○委員長(山口哲夫君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方行政の改革に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○野別隆俊君 私は、消防行政並びに国有林の再建問題に絡みまして順次質問をいたしたいと思います。 我が国の消防は戦後民主化されまして、二十三年三月から自治体消防ということになってまいりました。その間四十年たっているわけでありますが、特に国民の生命、財産、身体、そして消火活動を中心に予防、救急、救助、防災など各般にわたる地域住民の生活を守ると同時に災害から守ってきているわけでありまして、こういった御努力に私は大変敬意を表するものであります。 そこで、まず最初に、全国的な消防体制の整備状況について消防庁にお伺いしたいわけであります。発足いたしまして四十年間たっているわけでして、大変努力をしていただいて相当大きな前進をしていることはよく承知いたしておりますが、そういった中で消防庁がこれまでに取り組んできて、今現実に昭和二十四年から今日まではどういう状況になっているのか、ここをまずお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(浅野大三郎君) 消防力の整備状況でございますが、私どもは消防力の基準というものを示させていただいておりますので、それに基づきまして一体どういう状況になっているかという説明をさせていただきたいと存じます。 まず、消防ポンプ自動車、これは基本的な施設でございますが、これがその基準を一〇〇といたしまして八八・五%、それから小型動力ポンプが七三・二%、それから消防水利が七四・七%、施設設備がそういうような状態。それから、そういうポンプ自動車等の設備には当然これは人員が伴うわけでございますから、現在持っております車両などを基礎といたしまして消防職員数をはじき、基準ではじいた消防職員数に対して現実の消防職員が幾らおるかという意味で人員の充足状況を見ますとおおむね七一%、現在そういうような状況になっております。
○野別隆俊君 消防力の実態を私も調べてみたのでありますが、昭和二十四年には当時二百十八カ所しか消防署が日本になかったと言われています。そして署員は二万一千八百七十一名、こういう数字が出ているのでありますが、平成二年四月一日現在の実態を調べてみますと、約三千十九の消防署が設置され、そしてその比率は九三%だと言われているようであります。また、国民のそういった消防の恩恵を受ける実態というのは九九%、まあ一部が残っているだけでありまして、ほとんどの地域にそういった消防体制が整備されていて、現在の人員は十三万三千六百十名、こういうふうに聞いているわけです。この四十年間で約六倍消防体制が整備をされた、これは私は消防庁なり歴代の自治大臣の努力を多とするものであります。 そこで、こういう実態で今消防力全体はお聞かせ願ったわけでありますが、消防庁が消防力基準人員、こういうものをつくって予算を出されているわけでありますが、この基準人員に対して実際現場の自治体の充実度はどの程度になっているのか、お聞かせを願いたい。
○政府委員(浅野大三郎君) 消防力の基準といたしまして、例えば消防ポンプ自動車でございますと、一台に五人であるというような形で基準を示しております。そういう基準に基づきまして現有車両をベースに算定をいたしますと、約十八万八千人というのが基準ではじいた人数ということに相なります。現実におります消防職員は、これは平成二年四月一日現在でとらえておりますが、十三万三千六百十五人ということでございますから、基準に対して大体七一%ということに相なっております。
○野別隆俊君 私が聞いているのはそうじゃないわけでありまして、もう基準に対するパーセントはわかりましたが、消防予算を組んでいるわけで、全国に出している消防予算の対象人員は何名か、そして現実におる人員は何名か、これを聞いているんです。
○政府委員(浅野大三郎君) あるいは御指摘は、地方交付税の基準財政需要額というものに算入されておる消防職員数というものを計算したら何人になるのかということであろうかと思います。そういうことで計算をいたしますと、平成二年度が十四万八百四十四人でございます。それから、平成三年度が十四万六千百八十二人ということに相なっております。
○野別隆俊君 その比率は何%ぐらいになっていますか。
○政府委員(浅野大三郎君) これは一番新しい平成三年四月一日現在の職員数と平成三年度の地方交付税の算入職員数ということで比率をとらせていただきますと、九二・五%ということになっております。
○野別隆俊君 全国的に平均すると九二%になるわけでありますが、私もずっと消防の実態を調べてみまして大変な問題を見出したわけです、非常に格差が大きいということ。特に、広域消防、委託であるとか組合消防、こういうところではまだ、今九二%も平均はいっているんですが、低いところは五〇%台、予算は流れているけれども、この予算どおりには、もちろん交付税ですから自由だとおっしゃればこれは別でありますが、交付税でも一つの消防体制を整備するために一定度の基準を示して、そういう中から各地域の実態に応じて予算化されていると私は思うんです。交付税であるなら何でも使っていいということならば、消防予算で出さなくても結構なわけですから。仮に、一般的な今の交付税で、福祉に流れた金が三割も四割もほかの方に使われるということはないであろうと私は思う。 しかし、消防の予算については、これは消防庁がもっとしっかりしてもらわないと、自由だ自由だ、交付税だからどうでもいいんだということではないと私は思う。だから、五〇%充実をしていないところがあったり、一二〇%のところもあるんですよ。東京都などは一三〇%以上充実しているでしょう。六百何人に一人です。ところが、おくれているところは千五百人に一人しかいないような地域もあるわけであります。これは一人数で言う必要はありませんけれども、国が一定のそういう算定基準に基づいて交付をした金が、特に広域消防の場合は六、四体制、いわゆる自分のところの消防団に四割残る、そして広域消防に六割出す、これは正しい行為ですか、ちょっとお聞かせ願いたい。
○政府委員(浅野大三郎君) まず、交付税の性格についてはくどくど申し上げませんが、元来一般財源で使途に条件をつけてはいけないというようなことにもなっているわけでございます。したがいまして、交付税との関係で、国として、こうしなきゃいけない、ああしなきゃいけないというふうに断定的に、かつ押しつけがましく言うということは私はできないと思います。 ただ、別途消防力の基準というものを私どもは示しておるわけでございますから、そういうものに照らして十分な消防力があるかどうか、そういうことは十分常に考えていただかなきゃいけない、つまり消防力をさらに充実してくださいということはこれまでも繰り返し繰り返し指導はしてきておるつもりでございます。そのときに、財源があるのかないのかという話になった場合に、交付税でもちゃんとこれだけ算入はされております、こういう財政措置もあるんですから、ぜひ消防力の基準というものを十分考えて、大いに消防力の整備をしてください、こういうような言い方をさせていただいているわけでございます。 そこで、六、四方式というものについてどう考えるかということでございます。これは、交付税の使い方について私どもがどうこう言うという意味ではございませんが、物の考え方として合理的かどうかという観点から、私どもも考え方を示させていただいておるわけでございます。六、四方式というのがとられるのはなぜかといいますと、非常備の場合、交付税の算定上機能差、つまり常備じゃないという機能差を考慮して、通常の単位費用に〇・四をして、それが非常備の場合の需要だということではじかれるということがあるものですから、じゃ〇・四が非常備、いわば消防団の分だとすれば、常備になった場合は〇・四という機能差の補正はないわけでありますから、一になるわけですから、一から〇・四を引いた残りの〇・六の方がいわば常備の分じゃないか、あるいはこういうように考えたんじゃないかなというふうに私は推測するわけでございますが、そういうことで六、四方式というものをやっているところがかなりある、あるいはあったわけでございます。 それにつきましては、私どもは六とか四とかというのは、常備の分が六で非常備の分が四ということを、別にそこで物の考え方を出しているわけじゃないでしょう。あくまでも組合で消防力を整備する場合には、消防力の基準というものがあるわけでございますから、当該地域の状況に照らして、住民の安全を確保するためには一体どれだけの消防力がなきゃいかぬか、そういう観点に立って必要水準を考えてください。それを賄うに必要な経費というものを構成の市町村で出していただいたらどうでしょうか。六、四ということを初めから決めることは適当じゃないと思うんです、こういうことで私どもは指導してきているつもりでございます。今後ともそういう指導でいきたいと思っております。
○野別隆俊君 今の六、四というのは、僕は発足当時は場合によっては考えられると思うんですよ、それは今まで団であったんですから。直ちにこれを六、四なり七、三にするということは非常に問題があろうかと思いますが、出発して五年たっても十年たってもそのまま残っている、そこにやっぱり組合消防の充実ができない大きな原因があるんです。普通、単独消防の場合は、消防団等についてはどこを見ましても一割前後なんです。消防庁が示している数字で言っても、十万都市の基準からいきましても一割二分なんです。どこでも常備消防に大体八割から九割はかけているわけです。だから、今言うように一〇〇%充実しているところ、九〇%充実しているところ、平均が九〇ということは、大方の地域はそういったことが守られている。 ところが、この欠陥の大きな原因は、まず一つはそういった組合会議、ここにやっぱり問題がある。広域消防、組合消防の場合は、広域消防は委託のところが随分ありますが、一番多いのは単独以外は組合消防になると思いますけれども、そうなると、この組合会議というのは各市町村長、忙しい人ばかりです、それから議長さん。私は出席状況を調べてみましたが、市町村長さんはもう忙しくて出られずに、助役さん、収入役さんが出てくる。そして議員さんも各市町村一人ずつでございますから、組合消防の場合はそれぞれの議会で審議をする状態になっていないんです。いわゆる組合会議員という立場でやっているものですから、当局の責任者がおって、こうしようと思ったらそのとおりにいくんですよ。もう審議じゃないんです。前もって工作をされるような状態があるんです。そこに、今の配分率などの問題にいたしましても、まあまあまあということが続いているために充実強化が図れない大きな原因の一つになっている。 単独消防の場合は、議会があって徹底的な審議をしておりますから、いかに今常備消防が必要なのか、消防団はどうするか、こういうことを十分論議してやれる状態になっている。ですから、単独の市町村でやっている消防というのは比較的充実度が高い。広域は、今申し上げましたように幾つかの市町村長が集まっての協議をしているわけでありますから、責任者がいるとしても、その充実度が非常に薄くなっている、こういうことがやっぱり一つは大きな原因になっているのではないか、私はこのように考えるわけであります。 ここを直ちに直せというわけにはまいりませんから、やっぱりこの実態を調べてもらいたい。六〇%で一〇〇%、あなた方から交付税を十億円もらったという中で、六〇%のところは常備消防に六割しか使ってないわけですね、使えないんだから。単独の場合は十億円来たら九億円は常備消防に使っているんですよ。私は、全国全部じゃありませんが、随分都市を調べてみました。そういう実態であります。 そこで、広域消防と今の単独消防の実態の格差がそういうふうにある。単独の場合は最低でも大体七〇%ぐらい国が出している、基準財政需要額の中で充実ができている。最高は、今言うように一三〇%もやっているところがあるわけです。東京都などはそれ以上でしょう。一万八千人も東京都はいるわけですから、もう六百五十何人に一人ですよ、東京の消防署員は。私どもの県庁の所在地でも千六百人に一人というような、こういう格差が出ているわけです。そうかと思うと私のところの隣の延岡市は八百何人に一人いるんですよ。だから、市町村で非常に格差がある。この格差是正について今の広域消防と単独消防の格差問題について調べたことがありますか。
○政府委員(浅野大三郎君) 特別に広域と単独についての格差がどうかという点に絞っての調査というのはしていないと思いますが、それぞれすべての消防機関について消防の職員数でありますとか消防車、ポンプ自動車でありますとかそういう整備の状況がどうかということは従来から資料としていろいろ調べてはおります。 それで、問題は広域消防、特に組合で行っておる消防についてどう考えるかということであろうかと思います。これにつきまして確かになかなか難しい問題が私はあると思います。といいますのは、単一の地方公共団体ではありませんから、幾つかの市町村が集まって一つの組合という別の地方公共団体をつくるわけでございますから、一方で自分の構成団体自体の仕事もある、それから一緒になってやる仕事もあるということになりますと、どちらかというとやっぱり自分が直接単独でやっている仕事の方に比較的関心が強く移りがちで、一緒にやっている方についてやや関心が薄くなりがちにならないかという問題はやっぱりあり得ると私も思うわけでございます。そういうことで、しかも特に負担割合というものを必ずしも私は合理的だと思いません。六、四というようなものでやるということは非常にまた問題だと思っております。 ですから、今後ともあくまでも消防力というのはその地域の実態に照らして、それから一方で基準という物差しもあるんですから、そういうものを考え合わせながらどの程度まで住民の安全のためにやらなきゃいけないのかということを十分考えて、あくまでもそこから出発して、それじやそのために必要な経費をお互いに幾ら分担するのかということでやってくださいということは今後ともよく指導してまいりたいと思っております。
○野別隆俊君 私は、自治体消防の場合、単独消防と広域消防、広域の中には今申し上げましたように委託、組合方式がありますが、この格差是正はやっぱり自治省で一定の指導をしていかなければ、ただ自治権からいけば私どもは自治体の自由でいいと思いますが、しかし充実が完全にできているところと大変おくれているところとの格差是正だけはやらなきゃいかぬのじゃないか。 これは私が調べたところを申し上げますが、宮崎市の場合でありますけれども、まず予算を見ますと町村から負担を取っているのは五一%とか、多いところで五三%、これが町村別に違うんです。七つの市町村を一緒に、六つありますね、それと宮崎市で七つ。ところが、この負担金を見ますと宮崎市は別に負担は出しませんが、これは独自消防持っていますから、その六つの市町村はそれぞれ負担が違うんです、五一%のところ、五二%、五三%、こういう状態なんです。六割ならまだわかる、ほかのところでは最低六割でしょう。五割台、こういうのも全くそういう野方図にやっていいのかどうか、そのままでいいのかということが言われるわけです。 私は一つの事例を申し上げますが、そういう財政実態ですからなかなか職員も思うように動かない。宮崎市に三つの出張所がある。この前も申し上げましたが、北部出張所などは六十四名分交付税が来ているんです。今度上がっています、これがまた、これは平成二年の状態ですから、四十六名に対して今度四十四時間体制、こういったことでまたふえていますが、まだふえていない時期の平成元年度の状態で六十四名に対して十七名しかいないんですよ、署員が。それから、南部出張所は四十五名に対して十五名、それから西部出張所は四十三名に対して十五名。 ですから、出動するにもその機械、器具は八割、九割充実しているわけですが、この三つの著とも消防車、タンク車、救急車、全部備えているわけです。それはそうでしょう、六十四名。ほかのところならもう六十名を置いておるわけなんです、よその九〇%達成しているようなところでしたら。ところが、この達成率は北部出張所などは二五%ですよ。三億一千万も金を出しておりながらたった二十五名です。ですから、救急車に二名乗るときがある、消防車に二名ないし三名、これは大変な状態があるんですよ。 この点については後でまた私詳しく論議をいたしますが、そういう実態をこのままに放置していいのかどうか、ちょっとお伺いしておきます。
○政府委員(浅野大三郎君) まず、私ども消防庁といたしましては、消防力の充実ということが非常に重要な課題でありますから、そういう見地からいろいろ市町村に対して指導するということはやるべき任務だと思っております。 ただ問題は、やり方もございまして、特に交付税の場合は交付税というものの性格もございますから、交付税との関連で一律的にどうするこうするというような言い方は、私は適当でないとは思っております。ただ、別途消防力の基準というものは示させていただいているわけでございますから、そういうものに照らして消防力の充実ということをもっと考えてくださいというようなことは申し上げさせていただいていいんじゃないかというふうに思っております。 それから、宮崎市につきましては、具体的な問題といたしまして昨年もここで御指摘をいただきました。私も実情をその後調べさせていただきました。私どもとしては、市の方に、消防力の充実ということは非常に大事だからできるだけそういうことに努力してくださいというような御指導も申し上げたところでございます。
○野別隆俊君 宮崎市に指導した、こういうことをおっしゃるが、まあ指導されたんでしょう。今度は議会で随分問題になり出しました。市議会、町議会で問題になり出しましたから、これは相当反響はあっていると思いますが、私はこれは後で論議することにいたします。 その前にお尋ねしたいのは、この四十六時間体制をやるために、平成元年度で一人、平成二年度で二名、計三名増員されました。十万都市にした場合にそういうことでされたのでありますが、この達成状況は一体どういう状況になっておるか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(浅野大三郎君) 四十六時間体制につきましては、これはもう既に達成されておりまして、次は四十四時間体制ということが本年四月から始まるわけでございますが、それに向けて努力をさせております。ただ、統計資料といたしましては、私どもも昨年十月時点のが一番新しい統計でございますので、そのときの調査では四十四時間体制を既に達成しておる消防本部の数が全体の消防本部の中で八四%ということでございました。
○野別隆俊君 それはまことにあれですが、私は県内全部は調べておりませんが、第一回の四十六時間体制のときも全然一人もふやしていない。宮崎市の場合、四十六時間体制でいけば十二名ぐらいふやさなきゃならないんです。人口は大体四十万でございますから、広域消防の圏域が三十九万八千ぐらいおりますから十二名ふやさなきゃならぬのです。それから、平成三年度はまだ私は聞いておりませんが、今答弁の中で出ましたから、四十四時間体制にするためにも全く一人もふやしていない。だから、二十四名ふやしてこれだけの時間数、いわゆる週四十六時間、そしてまた四十四時間、これは実際実現できなくなるんじゃないですか。事実やっていないんです、一人もふやしていないんだから。こういう実態ですから、もちろん消防庁は通達も何も出していないでしょう、一回も。こうしましたというのは、予算化をしましたというだけじゃないですか。その辺はどうなんですか。
○政府委員(浅野大三郎君) まず、数字的なことについて申し上げさせていただきたいと思います。 四十六時間体制ということでとらえますと、これは四十六時間体制というのは遅くとも平成三年度までということでございます。ちょうどうまいぐあいに統計が合うのかどうかわかりませんが、一応比較的近いんじゃないかと考えられる数字といたしまして全国的にこういう数字をとってみました。本当は平成三年三月三十一日現在がいいのかもしれませんが、ちょっと数字がありませんので、一応平成三年四月一日現在の職員数とそれからその二年前の平成元年四月一日の職員数、これを比較してみたわけでございます。そうすると、それぞれ十三万五千百五十七人と十三万二千四百三十七人でございまして、差っ引きますと、その間二千七百二十人の増、こういうことに相なります。これは全国の統計でございます。 それで、このときに四十六時間へ移行だということで全国的に何人措置をしたかといいますと、地方財政計画で措置をした人数が二千五百八十五名でございます。これが四十六時間体制によってふえたものかどうか、全部がどうかということまでは、もちろんわからないことでございます。ですから、果たしてこの数字で十分比較できるかどうかという問題はありますが、手持ちの数字で一番近いものをとるとしたらそういうものかなということで、とった数字で見た限りはまあまあ増員も相当行われているということは言えるのではないかと思います。 それから、ただいま御指摘いただきました財政措置をしただけで、後どういう指導をするかということでございますが、四十六時間勤務というのは、申し上げるまでもございませんけれども、これはもう労働基準法できちっと決まっている話でございますから、これに反するようなことがあっては絶対いけないわけでございますから、そういう見地から、制度がこういうことである、しっかりそれは守るようにということは十分指導しておるつもりでございますし、また、その財政的な裏づけといたしまして地方財政計画上も、先ほど申し上げましたような数字を、増員を計上させていただいたということでございます。かつまた、統計を見ますと、実績としてもおおむねそれと見合う程度の数はふえておるというようではあるということでございます。
○野別隆俊君 消防庁の努力で、これはまた宮崎市の例をとりますが、前には四百十八名の予算が流れておりました。今度は四百五十名になっているんです。消防庁は確かに四十四時間体制、四十六時間体制の財源的な措置についてはおやりになったんです。これも交付税だからどこに使ってもいいんですか、こんなのも、これはどうなんですか。
○政府委員(浅野大三郎君) 私どもは、あくまでも、せつかく財源措置があるわけでございますから消防力の充実ということを十分考えていただきたいと思ってはおりますが、ただ、事柄がどうかということで申し上げますと、やはり交付税の性格というものがございますものですから、まさにそれは私どもがこの金額はこう使わなきゃいけないということを決めつけたような形で申し上げることはできないのではないだろうかというふうに思っておるところでございます。
○野別隆俊君 ここで大臣にこの部分についてお聞かせ願いたいのでございますが、人員を四十六時間体制で十万都市で三名ふやしますと、うちは十二名ふえているんですね、宮崎市は。それから今度の平成三年にまた十二名ふやしていただいた。だから合計二十八名ふえているんです。確かにこれは、これ以外にまだ人口がふえたからでしょう、二十八名ふえているんです。その後もふえています。ところが、一人も入れないということなんです。もう五年前からこのままなんです、一人もふえていませんよ、五年間。これは、このまま国が財政措置をしても、交付税だからこれはやむを得ないということになるんですか。四十四時間という目的をやっぱり達成させなきゃいかぬのじゃないかと思うんだが、その辺はどうなんです。
○政府委員(浅野大三郎君) 大臣のお答えの前にちょっと事柄として御説明させていただきたいと思うのでございますが、私どもは、先ほどから言っておりますように、四十八時間が四十六時間になるということですから、そのためには当然人員増も必要だろうということで、財政計画上ちゃんと措置をしておる、そういう孝之方はとっておるわけです。ただ、実際の職場はいろいろあり得るわけでございまして、勤務体制のやり方をもっと効率よくやるとか、これは現場だけじゃなくて本部の方でやっておる職員もおるわけでございますから、その辺のところの特に事務の合理化をやって努力するとかいろんなやり方があり得ますから、論理必然的に増員がなければ絶対四十六時間にならないということは必ずしもそれはないということです。 ただ、私どもは、四十八時間が前提で四十六時間になるんだから、それは人員増が必要だろうという考え方をとってそういう財政措置はもちろんしているわけでございます。ただ、個別に見ますとそういうケースもあり得ないわけではないだろうということではございます。 それから、もともと勤務時間がかなり短くなっておったところにつきましては、労働基準法が変わったからといって必ずしも勤務体制が変わらなくても既に四十六時間をクリアしているということもあり得るわけでございます。 私も、宮崎の場合に、四十八時間から四十六時間に変わることにつきましてどういう事情があったかということまではまだ承知しておりませんでしたので、恐縮でございますが一般論になりますが、そういうことがあるということを説明させていただきたいと思います。
○野別隆俊君 これは宮崎市だけじゃない、県内ほとんどそういうふうになるんです。宮崎市がやらぬから今度はほかもつられてやっていないんです。これはさっきこれだけやれた、八四%やれたと。よその県は全部やったのかな、宮崎だけが残っているんだろうかという気がしていたが、そういうこともなさそうです。これはもう少し徹底して調べていただいて、実態に見合うような形でやっている、まじめにやっているところはやっている、やらないところは、言われるように交付税だからと。まじめにやっているところは交付税を本当に目的に沿って使っておられるわけです。それは一部自由にも使えるでしょう。しかし、一定度の、こういう時間を決めてこういうふうにふやさなければ困るんですよということで予算をふやしたら、それはやっぱり下まで響くようにならなければ、これ消防庁が努力されても末端には本当に響いてないんです。この辺はひとつぜひこれから強力な指導をしていただきたいと思います。 それから、今のに関連しまして、標準団体の規模十万人に対して基準がございますね。この基準でいくと、十万人のところは今度の新しい週四十四時間体制までつくるという場合、百十一名になるんですか。ここをちょっとお尋ねして、同時にここの予算を、私はこれは事例のもので出しておりますけれども、標準ですから、これを見ましても常備消防に六億二千万、非常備消防は一千二百万なんです。一割どころじゃないうんと少ない。七億四千四百万の中に非常備消防には一千二百万しか使っていないんです、指導の標準のものが。こういうようなことが全国にやられていれば、私は消防は本当に住民のためになる、本当に十分機動力が持てて住民の要請にこたえられると思うのです。今のように、こういった基準を示されたということは、やっぱりそのような形が望ましいということでこれを指導しているんですか。
○政府委員(浅野大三郎君) まず最初に標準団体の問題でございますが、これは四十四時間体制になるということで、平成三年度でございますが、標準団体の職員数の見込み方を三人ふやして百十一人にしておるということでございます。これはあくまでも交付税を算定する上におきましてそういう積算をしたということであるわけでございます。ただ一方、四十四時間というのは労働基準法の問題でございますから、逆に言うと交付税の算定がどうこうというよりも、むしろずばりそれは法律的に守らなければいけない話であるというふうに私は認識しておりますから、逆に言うと四十四時間体制というものは別途そちらの方で決まっておる。それに対して交付税でもそれができるような積算をちゃんとやっております、事柄としてはそういうことではないであろうかというふうに思っております。
○野別隆俊君 次に、広域消防、組合消防が特に問題でありますが、この分担金についてはさっきお話がございましたが、条例で六、四に決めているところもあれば、またはこれは組合会議で決めるという条例もあるようであります。組合会議で決めるということになって、組合会議で決めたところでは、今言うようにパーセントは出していないが、そのとき一回決めますと大体それが一つのベースになるわけでしょう。宮崎の場合も何%とは書いてありませんけれども、今言うように、こっちで計算しますと五一%から五三%ぐらいになる。こういった状態ですから、結果的には消防が住民の要請にこたえられる状態にならない。 それはどういうことかと申し上げますと、定員がまず守れない。私も定員がどういう状況にあるのかというのを調べてみましたが、これは三つの出張所を調べてみますと、六十四名置かなきゃならぬのに十七名しか置いておりませんから一当務八名なんです。一当務八名ですが、大体常に、まだ今までの週休二日ぐらいの状態でも二人はいないと計算してもいいと思います。これはもう実働日数ですから、消防署からとった分でありますが、北消防署は一年間の三百六回は五人勤務であります。四人勤務が三十六回、六人勤務が二十三回。こういう場合に、多いのは五名が最高ですから、五名の場合は、救急車は三名を乗せているんです。タンク車は二名です。もう一台は動かない。どんな火災があっても動けないんです。 それから、これは三つとも申し上げますが、南部出張所の場合は、五名の日が二百三十二回、四名の日が八十三回。一年のうち二百三十二回も五人です。ここも一緒です。救急車は三名。それから消防車は二名、こういうことで対応している。 それから西部出張所も、ここは一名多いんですが、十七名のところですが、ここは救急車が一台三名。タンク車は二名、ポンプ車は一名しか乗れないんです。だから、消防車には五名乗り、それから救急車は最低三名という基準が決められているわけですが、こういう実態なんです。これで本当に消火がやれるのか、救急車が出て消防と一体の場合はできないじゃないか。 これはなぜかと言えば、さっき申し上げましたように、皆さんは予算を出しているけれども、二五%、三〇%なんですから、確保されている人員は。だから、週休二日制などになれば、五〇%以下の状態では、財政措置の五〇%以下のようなところはあっちゃいかぬけれども、目標は私は最低七割だと思う。最低国が出している基準の七割ぐらいの人員が確保されていれば、まず定数を守ることはできると思う。そのかわり休みで消防署員にかなり無理がいくことはありますけれども、最低乗車はできるのじゃないか。ところが五割どころじゃない、三割の状態です。 こういう状態について、これこそ消防庁にまず聞きますが、このままでいいと思いますか、これは。二割五分ですよ。六十四名置かなきゃならぬのに、こういった車の配置等からいってもそれが必要なのに十七名しかいない。これは私は、本当に国の予算のむだ遣いというのか、大きな問題じゃないですか。十七名で、調べてみたら危険千万な状態です。二名とか三名とかしか乗れない。こういうことでいいのでしょうか。もう一回聞いておきます。
○政府委員(浅野大三郎君) 私どもは、たびたび申し上げますが、消防力の基準というものをお示ししておりまして、例えば消防ポンプ自動車であればそこに五人配置であるとか、あるいは救急自動車であればそこに三人配置というようなことを示しておるわけでございますから、そういう形に沿って運用することが適当だということを申し上げる以外に一般論としてはないわけでございます。 ただし、現実問題として、それは地域の実態がいろいろございますから、いろんな形の工夫というものもあるようでございまして、特に地域が広いような場合、そこにおけるいろいろ出火でありますとか、救急出動でありますとか、そういうものの頻度なども考えまして、広域的に応援をするというような考え方をとる場合もあるようでございます。 それから、できるだけいろんな形でうまく需要に対応できるようにという観点から、乗りかえ運用というような考え方をとるというところもあるようでございます。つまり、火事の発生頻度が極めて少ないとか、まずほとんど起こらないというような場合において、通常は救急車の用務に行くわけでございますから、救急車の方に原則として張りついておる。常時は救急卓で行っている。いざ火事が出た場合には、日ごろ救急車に乗っている要員も消防ポンプ自動車に乗って現場へ行く。その場合、万一同時に救急事故と火災が起こった場合どうなるかという問題がありますが、それは別のところにもいろいろ待機しているのがいるわけですから、そちらの方からあわせて出ていってカバーするとか、いろいろそういうような運用を工夫しているところもあるようでございます。 ですから、個別具体の問題につきまして、これはいいとかこれは悪いとかということを私の方で断定的に申し上げることはできないわけでございますが、一般論からいいますと、それは基準というものがあるのでございますから、基準というものを守ってやっていただくことが適当だということではございます。しかし、そうかといって地域の実情に応じた工夫ということを否定するということもこれはできない面があるということは御理解いただきたいと思うわけでございます。
○野別隆俊君 広域的な対応、また乗りかえ運用、私もよく知っているんです。 それで、いろいろな方法でやれるんですか。私は六〇%ぐらいのところを行っているのなら、あなたがおっしゃることの対応の方法で少しぐらいカバーできるのかなと。六十四名必要だと思われるだけの予算が出ているのに、そのときに十七名なんですからね。そして、今さっき申し上げましたように、大変な危険なんです。これは住民に対しても困るんでしょう、対応ができなかった場合、消防車に二人ですから。 私は前にも申し上げましたが、山火事が宮崎でありました。この山火事に消防卓に三人乗っていったんです。そしたら、山火事ですから、筒先に二人つくでしょう。運転手と指導をやる人が一人いるでしょう、上から見て命令をしていかなきゃならない、あっちへ移動せぬと危ないとか。それから伝令が要るんです。だから五名でしょう。三名だった。だれも指導しなかったものですから、その二人の人は火が回っているのがわからないわけです、大きな草山の中に入っているから。一人は、後ろの方におった人は逃げたんですが、一人、前の方で筒先を握っていた人が焼け死んだわけです。これは定数を守らなかったからだ。定数を守らないために自分に犠牲がきたわけです。市が定数を守っておれば、そういう指導をやっていたはずなんです。 これは、消防職員に対しては、非常にそういう面で上からの命令だけなんですから、下の意見はなかなか消防署では言えない。警察の方は、私はよく知っていますが、今いろいろな意見を述べるような機構ができておりまして大変うまくいっているんです。消防署は、もちろん組合をつくらしていませんが、世界各国で労働組合があるのに日本はつくっていませんが、そういった面では形だけなんです。上申がなかなかできない職場なんです。いろいろなアンケートをとった数字を見ましてもそういう状態なんです。ですから、言えないんです。 その前には、訓練をやるのにコンクリートの上に綱を張って、下に網も張らずに訓練をやらしているんです。それは、いよいよ火災か大きな事故発生のときには消防署員は命がけで飛び込みましょう。訓練段階です、そういう保安がないんですよ。署員を何か昔の軍人みたいな考え方で扱ってもらっちゃ困るんです。安全を確保してやらなきゃならぬのです。常に署員は健康で安全で覚悟ができていなければ、住民のために本気でやれないんじゃないですか。そういうことが、定数が守られてないために起こった事実の原因なんです、これは裁判までしたんですから。裁判したら負けました、市は。だから消防葬をやりました。 そういうふうにまず定数が守られないために、市民にも大変な危険がいく場合がある、おくれて行くとか。それからまた、署員が非常に危険を感ずるのです。病人を運ぶ場合に、救急車に二人で乗ったときもあるんですから。二人で担架を持って、運転手が前におられるのが普通でしょう。担架を持って乗せる、場合によっては人工呼吸をやらなきゃならぬ。こういうことをやらなきゃならぬのですが、なかなかそういう対応ができないでしょう、二人しか乗れないような場合は。だから、私は常に最低消防車に五人と言いたいが、五人が定数ですから、三人以下になるようなことがないような人員確保を、これはあなたは財政的なこと、交付税を言う必要はないんだから、自治省は守るだけのことはしてあるんだから、なぜ守れないのか、こういう指導はできるんじゃないですか。 ここで聞きますが、仮に消防署員の人が救急車に二名しかいないという場合に、私は定数を守りたい、この出動はできないと。こうした場合、一体どうなると思いますか。
○政府委員(浅野大三郎君) これはやはり個別具体の判断の問題であろうかと思いますので、なかなか一般化して二名でいいとか悪いとかということを申し上げることは困難でありますが、私どもとしては、やはりそれは三名というのが救急自動車の場合は必要なんだと考えておりますから、三名ということで運用するようにしていただきたいということはあります。ただ、個別の場合に、たまたま二人しかいなかった、しかし事故が起きたという場合に、二人ででも乗っていくのがいいのか悪いのか、それはやっぱりそのときの個別具体の判断があろうかと思います。
○野別隆俊君 現場の個別具体の判断、こういうことの答弁ですが、こういうことで行った場合に、事故が起こった。二人しか行かなかったために対応がおくれて、その人が亡くなって問題が起こるというようなことになってくると、やっぱり署員は責められることになるわけですね。三人という定数が守られている場合はまだいいとしましても、定数を守ってないためにそういう面では大変な問題になってくる。こういうこともあるので、やっぱり最低の定数だけは確保するように私は徹底した指導がなされるべきではないか、こういうふうに考えているわけです、今のような人的な問題まで発展するようなことが起こり得るわけでありますから。 そこで、私はもう一つ聞きたいのは、消防庁としても全国的には、今さっき申されましたように、九〇%も守られている、予算の人員に対して実人員が九〇%のところもあると。だが、その他のところをそのままにしておく法はないでしょう。できれば日本全国、警察の方がうまくいっているように、消防だって私はぴしっと、完全に統一的ではないにしても、こんなに格差があるものは是正していかなきゃならぬのではないか。一〇〇%やっているところもあれば最低七割ぐらいまでは確保すべきではないか、人員を確保して、そういった定員不足のような状態でないような状態をつくっていくべきではないか、そういう指導をすべきではないか、このように考えるわけですが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(浅野大三郎君) 消防力を充実するように指導するということは従来もやってまいりましたし、今後もやってまいるつもりでございます。ただ、お示しになりましたように、交付税の需要額の一定割合というものをもって指導するということは困難であろうかと思っております。 ただ、あくまでも別途消防力の基準というものは交付税とは別に私ども持っておりますから、そういうものについて理解を求めながら消防力の充実を図っていただくような指導、これを私どもは今後ともやってまいりたいというふうに考えております。
○野別隆俊君 ここで大臣にひとつお伺いしますが、今申し上げましたように、消防力の格差というのが全国的に非常に開いているわけです。今交付税を非常に考えられているようだけれども、一定度の交付をされた金が比率では同じ比率で行っているわけです。そういうのに、五〇%もしてない。そうかと思うと、一〇〇%以上、自主財源使っているところもあるんです。 私は、宮崎県の延岡市を見てみましたが、ここは国からもらう交付金は十一億四千六百七十八万一千円、これは平成四年度の予算でございます。ところが、延岡市が予算を組んでいるのは十五億二千七百二十七万九千円。約三割自主財源を出しているんです。そうでしょう、消防に交付税というのは、自主財源をやりながらそれに交付税が来るんだというのが普通、当たり前の話です。これは十二万九千人の都市なんですが、ここで百五十九名の署員を確保している。これは財政基準よりも多いんです。百二十八名しが国から会もらっていませんが、百五十九名置いている。延岡に見合う署員を置いているわけです。こういうふうに努力をしているところもあるけれども、今申し上げますように、金は十億円出したが三億円分の人しか入れてないというような状態でいいのかどうか。ここら辺をひとつはっきりして、私は、特に自治省としては事故のないようにこれだけは定数を守らせる、守らないところは徹底した指導をする、これでなければならぬと思うんですが、その辺についてお伺いをしたいと思うんです。
○国務大臣(塩川正十郎君) 先ほど長官が答えていますように、消防は地域によって多少は違うということは御存じのとおりだと思います。特に宮崎市と延岡市を比べますと、延岡市は工業都市でもございますし、それだけにそういう火災の発生度といいましょうか、特に科学消防の力はあそこは相当強いということを私らも聞いておりますが、そういう点で基準財政需要額を上回るものを用意しておるんだろうと思うたりいたします。 先ほどお聞きしていますと、宮崎市はいわば一般よりは低いようでございますので、先ほど消防庁長官も言っていますように、なお一層強い指導をいたしまして、少なくとも交付税で決められております基準財政需要額にできるだけ近づくように処置をするよう指導もしてまいりたいと思っておりますが、その前にとりあえず宮崎市がなぜ過去から現在に至るまでそういう状況てきたのか、現在もそれによって安全の度合いはどの程度確保されておるのかとかという点を十分に聴取することによりそういう指導を強めていきたいということを言っておりますので、私もその点についての関心を持ちながらこれ指導していきますので、よろしくお願いします。
○野別隆俊君 ありがとうございました。 ただ、私はもう一つ申し上げたいのは、これは自治省にすべてをお願いするわけにはまいらない。これはやっぱり地域で解決していかなきゃならない。これは市議会なり市町村議会、さっき申し上げますように組合消防になっているものですから、なかなかそれぞれの単一議会では、この問題に代表が一人か二人行っているだけなんでして、論議がうまくかみ合わない。 そこで、これはできることなら私は自治省と宮崎市なり、これは宮崎市だけじゃありません、これは一つの私は事例を挙げているんですから、まだ都城市もございます、その他の市町村もあるんです、そういうところが。だから、特に宮崎市が低いということはもう今数字で私が挙げているわけですから、これは私どもも市民の一人として取り組みたいと思う、住民運動を起こしたい。できれば、自治省と宮崎市の中でずっと詰めて話し合いをしていくことが一番理想かもしれません。 しかし、やっぱり住民運動を起こさなければ、住民の人はこれは大変危険なんだから、私はこのままの実態でいくと宮崎市は三たび大事故が起こりかねない、これをここで申し上げたいんです。それは、これから次々対応しなきゃならぬ部分がふえできます。火災だけじゃない、救急もどんどんふえています。人口もふえているから救急対応もふえているんです。その他災害の県でもあります。それから、これからはレジャーが非常に多くなる。観光地ですから海、山、川、こういうところのレジャーがどんどん広がればこれにも消防は対応しなきゃならぬのです。 それが依然として国の方の人件費の分はどんどんふえて四百五十人も対応している。しかし現実は二百五十一名だ。百九十名からこの格差があるわけです。金はもらっているけれども、ほかの方にそういうものが持ち込まれているために、定数を守れば危険を免れるのに定数も守れない。五名乗らなければならぬのに二名乗ってしか消防車が動けない、こういう実態はあっちゃならぬというふうに考えます。これは前から、これは市議会から出てきている資料であります、住民運動を起こそうということが起こっていますけれども、できることなら自治体、それぞれの該当市町村ともう一回きちっと話をして、そういうことになる前に自治省の指導を一回やっておくべきじゃないか。それでできなければ住民運動でやってでもこれは解決していかなきゃならぬ問題、こういうふうに私も考えておりますから、今後積極的に、この問題についてはやっぱり住民の側に立って私は努力することをここで申し上げまして、時間が来たようでございますので、あと林業問題はやれなくなりましたが、そういうことで終わりたいと思います。
○篠崎年子君 では初めに、大臣にお伺いしたいことがあります。 それは、大臣もごらんになったと思いますけれども、平成四年、今年の三月十三日、朝日新聞に全国公私病院連盟の平成三年度の病院経営実態調査の結果の記事が出ておりました。その報道によりますと、赤字病院の割合が過去最高の七五%に達しているということであります。特に、自治体病院は、六百七十二対象のうちの八五%が赤字になっているということです。前年度の調査では七七%でありましたので、これは大変深刻かつ憂慮すべき問題ではないかと思いますが、その点につきましては、地方自治の御経験もおありになる大臣としてどのような御所見をお持ちでしょうか、お尋ねをいたします。
○政府委員(石川嘉延君) 公立病院は、平成二年度末で現に活動しております団体が七百二十六団体、病院の数にしますと九百八十五病院となっております。これらの病院の経営状況を見ますと、総収支で、平成元年度におきましては全体の四三・二%に当たります三百十五の団体で事業が赤字になっております。平成二年度におきましては、赤字団体が三百八十三団体、五二・〇%と六十八団体増加しております。 今後、病院経営の健全化を図っていくためには、業務委託の推進などによります経営合理化の努力が必要であると考えますが、そのほかに、外来の受付時間の延長等、患者サービスの向上等によります増収策を検討して実施していく必要があると考えております。また、一般会計と病院会計との負担区分の適正な実施も必要であると考えますので、地方団体をよく指導いたしますとともに、財源措置の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、体験的なことで申しますと、私の地元なんか見ていますと公立病院は古いです、建物とか設備が。ですから、患者の回転率が非常に悪いです。新しいいい病院は積極的に検査も治療もどんどんやって回転率がいいんですけれども、公立病院はどうも回転率が悪い。それが、今度の医療報酬の改正と重なりまして、経営が悪くなっている原因の一つじゃないだろうか、こう私は思います。 それからもう一つ、公立病院は業務委託をすればよさそうなものまで全部直営でやっておりまして、私はその分の合理化というものをまだやっていけるんじゃなかろうかと思うたりいたしますが、そういう面からの経営努力というものもこれから必要なんではないかと思っております。
○篠崎年子君 ただいま大臣の方から御答弁いただきました公立病院、とかく古いということで回転率が悪いということでございますけれども、私は、佐世保で地元の病院、大変古い病院でしたが、一昨年新しい病院につくりかえました。途端に患者数も多くなりまして回転率は大変よくなったということを今思い浮かべまして、確かにそうだと思うわけです。ところが、公立病院は独立採算制ということで、なかなか新しい病院につくりかえようとするといろいろ制約があってできないというようなことがありますので、なかなかこれが思うように任せないというのが現状じゃないだろうかと思うわけです。 次に、自治体病院の健全化措置について、昭和四十九年度に公立病院不良債務解消措置がありまして、続いて昭和五十四年度に病院事業経営健全化措置が講じられてきておりますが、昭和六十年度には全事業の約四割が経営損失を出すとともに、今もちょっとお話がありましたけれども、百六十二事業において七百十六億円の不良債務を抱えているというふうな厳しい状態に陥っているわけです。 そこで、昭和六十三年になりましてから、今度は第三次病院事業経営健全化措置というものが講じられたと聞いておりますけれども、この措置の概要について自治省の方から御説明いただきたいと思います。
○政府委員(石川嘉延君) 昭和六十三年度から講じております第三次病院事業経営健全化措置につきましては、対象といたしまして、市町村立の病院であって昭和六十二年度末において不良債務を有する病院勿うち、経営努力の徹底により収支の均衡を図ることが可能な四十九団体を指定いたしまして、健全化措置に取り組んでもらっております。 これに対する財政支援措置といたしましては、不良債務解消のために一般会計からの繰り入れを行った場合一それからさらに一時借入金の利子に対して繰り入れを行った場合にその一部を特別交付税で手当てするという措置をとってございます。 この経営健全化の期間でございますけれども、最長七年ということで計画を立ててもらっておりまして、以後平成二年度までに十七団体が不良債務を解消し、健全化の目的を達成しております。残るのが三十二団体でございますが、これについても不良債務の解消に向けて現在努力をしてもらっております。 また、平成二年度決算におきまして、この経営健全化計画を遂行中の三十二団体も含めまして、不良債務を有する団体数というのは百五団体に上っております。これらの団体につきましては、当面それぞれの経営実態に応じまして、地方公営企業法によります準用再建制度の活用でありますとか自主再建計画の策定等による経営改善を指導することといたしまして、経営状況の推移を見守っておるところでございます。
○篠崎年子君 私たちは、普通素人が考えますと、再建が大変難しいところにこそ手を差し伸べなければならないと思うんですけれども、今の御説明によりますと、再建可能なものについてそういう措置をされたということです。これはどういうふうなお考えによるんですか。
○政府委員(石川嘉延君) 不良債務を抱えている中には、先ほど申し上げましたような不良債務の解消について一般会計からの繰り入れをしたり、あるいは一時借入金に対する利子補給を一般会計からもらう、そういうことだけではなかなか不良債務の最終的な解消に向かいがたいいろいろな条件があるようでございます。一般会計からのもともとの費用負担区分に基づきました繰り入れが不徹底であるとか、あるいは施設の老朽化その他の非常に構造的な赤字要因といいますか、そういうようなものむ抱えておりまして、なかなか再建に向けての具体策が決め手を欠くというようなところも現にあることはあります。 いずれにしても、それらにつきましては、経営主体であります自治体の方でどういう再建策を立てるか自主的にいろいろ方策を考えていただいて、我々のこの仕組みにできるだけ乗っていただく、そういう面で今いろいろ指導しているところでございます。
○篠崎年子君 そうすると、今措置がとられなかったのがあと百五団体とおっしゃいました、病院が。これを自治体の大きさで分けますと、大体大中小に分けてどういうところが多いのでしょうか。
○政府委員(石川嘉延君) 百五団体といいますのは、平成二年度決算で不良債務を持っているところでございまして、そのうち現在、経営健全化計画を実施中のところが三十二ございます。ですから、残り七十二団体が経営健全化計画は具体的にまだ策定してないというところでございます。そのうち、大中小という先生の御質問でございましたが、今団体別の仕分けをちょっと手元に持っておりませんけれども、七十三の中には、不良債務は持っていても非常に不良債務の額が少ないところ、例えば、我々は経営健全化計画を立てる対象として不良債務の比率が一〇%というのを基準に考えておるわけでございますが、不良債務の一〇%未満のところが二十数団体ございます。ですから、残りの五十数団体が一〇%を超える不良債務を持っているということになりますけれども、これらにつきましては、それぞれの団体において、まずどういう方策で不良債務を解消するのか、そこをいろいろ検討していただくというのが基本というか前提になりますので、その面での努力をしていただくようにいろいろ指導しておるところでございます。
○篠崎年子君 そうすると、国がそういったような手助けをする場合に、それぞれの自治体なり病院が自主的な方法をまずとるということが先だ、そういうふうに受け取ってよろしいでしょうか。
○政府委員(石川嘉延君) そうです。
○篠崎年子君 そうしますと、今までいろいろ措置を講ぜられておりますけれども、なかなか自治体病院の赤字というのは減っていかないわけです。さっき一番初めのところでちょっと簡単にお話があっておりまして、大臣からも御説明があっておりましたけれども、公営企業の場合に、特に病院事業は全体で五百二億円の赤字、平成元年の二百十五億円の赤字の二倍以上になっております。半数を超える事業で累積欠損金を抱えている状況で、第三次病院事業経営健全化措置がとられているにもかかわらず、やはり残りの五十数団体がまだ非常に厳しい状況だということですけれども、一番の原因は一体どこにあるんでしょうか。
○政府委員(石川嘉延君) 公立病院の主な赤字の原因として平成二年度決算を前提にいろいろ分析してみますと、社会保険診療報酬の改定等によります料金収入の伸びが四・三%ありましたけれども、一方で費用として給与改定や職員数の増加によります職員給与費が八・三%増加している、さらに医療材料費の伸びが四・一%増加しているというように、費用が収入の伸びを上回っているということが一つ。それからもう一つは、住民の医療に対します期待の高まりに対応いたしますために高度な、あるいは高額な医療機器等を整備いたしましたことによりまして減価償却費が五・五%増加しておる。それから、それらに関連いたしまして支払い利息も四・九%増加しているというように、診療報酬等によります収入の伸びに対しまして相対的に経費の伸びが非常に多くならざるを得ない今までに申し上げましたようないろいろな要因がございまして、経営が非常に悪化してきたというふうに私どもは考えております。
○篠崎年子君 ただいま悪化の原因をいろいろおっしゃいましたけれども、それぞれの自治体の住民が自治体病院に対して持っている要望というのは、そこへ行けば安心して治療が受けられるとか、あるいは高度の治療施設があるので少し難しい病気でもここに行ったら安心してできるというのがやはり自治体病院に対する住民の気持ちではないだろうかと思うわけです。そういうことから考えますと、やはり今お話がありましたように高度医療機械を入れる、そういうことによって減価償却等によって赤字が出てくるとか、あるいは給与改定、これは看護婦さんたちとか職員の待遇改善ということになるかと思いますし、あるいは一般市中の病院と比べて看護婦さんの数も大変充実している、そういうことで安心して行っているんだと思うんです。ですから、ある程度赤字が出るのは当然のことではないだろうか、当然と言っては少し言い過ぎかもしれませんけれども。そこで、やはり国なりあるいは地方自治体なりが何としてもそこの病院に何らかの対策をしていかなければならないということではないだろうかと思うわけでございます、これは私の意見でございますけれども。 ところで、特に高齢化社会に向かってまいりますと、的確な対応と福祉の増進ということが図られていかなければならないと思うわけです。この場合に、第百二十通常国会の平成三年四月二十五日においてこういう決議がなされているんです。決議の中の一つですけれども、地方財政の拡充強化に関する決議ということで、「病院事業に対する一般会計からの繰出金の充実を図ること。」と言われております。このことにつきまして政府は具体的にどのような予算措置をとられたのでしょうか、今までの例を挙げて御説明いただきたいと思います。
○政府委員(石川嘉延君) 第百二十国会におきます決議についてでございますが、この決議を受けまして、平成三年度におきます地方交付税におきましては、総額の伸びが三・九%でございましたのに対しまして、病院事業関係の地方交付税の措置総額でございますが、これは二千三十五億円、前年度対比八・六%の増加を図ったところでございます。その内訳は、普通交付税で一千三百六十一億円、対前年度比一〇・五%増、特別交付税では六百七十四億円、対前年度化石・一%増という措置をさせていただきました。 また、平成四年度の地方財政計画におきましては、一般会計から病院事業会計への繰り出し金といたしまして四千四百四十三億円、これは対前年度、平成三年度に比べまして三百七十八億円、九・三%の増を計画いたしたところでございます。この中では高度医療の整備充実を図るための繰り出し金を前年度に比べまして三五・二%増、それから僻地あるいは不採算地区医療の充実を図るための繰り出し金を一二・一%増額させていただきたいと考えておるところでございます。
○篠崎年子君 御努力はわかりましたので、今後とも十分病院経営につきまして御協力いただきたいと思います。 次に、週休二日制のことについて病院関係でお尋ねいたしたいと思います。 本年五月から国家公務員については完全週休二日制が実施されるということになりました。国立病院や療養所等においてもこれが実施されるということになるかと思うわけでございますが、このことにつきましては幾つかの施設を指定して、国立病院それから療養所職員の週四十時間勤務制の試行についてということで、平成三年の九月二十九日から十二月二十一日までの十二週にわたって試行期間とするということで指定をされているようです。 そして、その後にこの週休二日制につきましては、さらに当該試行を完全週休二日制が本格実施される時期の前日まで継続するようにという通知を出されているようでございますけれども、現在もそれは行われていると思いますが、今までのところこの試行期間中でどういうふうな問題点があったでしょうか、また職員がどういうふうなメリットを受けたでしょうか、そのことについて御答弁いただきたいと思います。
○説明員(真野章君) お答え申し上げます。 国立病院・療養所につきましては、今先生お尋ねのとおり、二十五の施設につきまして昨年九月二十九日から十二週間、それから残りの二百二十五の施設につきましては本年一月十九日から八週間の予定で週四十時間勤務制の試行を実施いたしております。そして、お尋ねございましたように、その当初の試行期間経過後は本格実施の前日までということで引き続き試行を継続いたしております。したがいまして、二百五十の国立病院・療養所全部が現在週四十時間制の試行を引き続き行っているという状況でございます。先行の二十五施設につきまして試行の期間中、また全部の二百五十の施設につきましても、現在も試行の中断または打ち切りというような大きな問題は生じなかったというふうに私ども考えております。 ただ、全般の状況といたしまして、土曜日の外来診療を原則休診にするという措置を講じましたので、従来土曜日に行っておりました検査機器等のメンテナンスや手術室の清掃など、そういう業務を平日に行うということになったために平日の業務量が増加している。それから、若干年次休暇の取得が困難になったり、突発的に休暇者が出た場合に代替者の確保などが難しくなったというような報告を受けておりますが、先ほど申し上げましたように試行の中断または打ち切りという大きな事態は生じておらずに円滑に試行を実施しているところでございます。職員からは連続して休みがとれるようになったと、そういうことでプラスマイナス両面の評価があるというふうに思っております。
○篠崎年子君 病院の場合には、特に患者と接する看護婦さんの態度というものが非常に大きく病人に影響してくるかと思うんです。週休二日制になって休みをとるということは、次に新しい気持ちでまた病人に接することができるということで、大変大きなメリットがあるんじゃないかと思います。 ところが、今お話を聞きますと、これは週休二日制になっても人数をふやさないということになっていると聞いておりますけれども、そうでしょうか。
○説明員(真野章君) 現在行っております試行につきましては、平成二年三月の閣議了解に基づきまして、現行の予算、定員の範囲内で急激な行政サービスの変化を来さないように試行を行うということが政府全体の方針として決まっております。したがいまして、増員、予算の増ということを伴わずにやっておるわけでございますが、その変形といいますか、その対応といたしまして、先ほど申しましたように土曜日の外来診療を原則休診させていただくというような方途を講じて試行を行っている状況でございます。
○篠崎年子君 次に、住民にもっと密着している地域医療を請け負っている自治体病院の場合には、週休二日制の試行にも入れないような状況になっていると聞いておりますけれども、この場合に特に問題になりますのは、国立の場合には土曜日の業務を休みにするということですけれども、自治体病院の場合には土曜日の業務を休みにした場合でも、やはり突然の患者さんが出てくるというようなこともあると思うわけです。 そこで、特に救急医療体制の整備充実ということと非常にこれは関連を深くしておかなければ住民は安心できないかと思うんですけれども、この点ではどのような対策をとろうとしていらっしゃるでしょうか。
○説明員(今田寛睦君) 御指摘のように、救急医療につきましては、休日夜間急患センターあるいは病院群輪番制などによりまして休日、夜間における初期、二次、三次の救急医療体制の整備を図ってきておるところでございます。 御指摘のように、週休二日制を導入する、それを推進するという上におきましては、当然のことながら救急医療体制がその間にも充実されておく必要があるということは当然のことであると認識しております。このために、土曜日の昼間の診療体制の確保という観点から、平成四年度の予算におきましても所要の措置を講じているところでございます。これらの制度がそれぞれの地域で定着するように、またこれからも努力していきたいと考えております。
○篠崎年子君 医療が高度化するにつれてそれに対する職員の質も向上していかなければならないし、またその医療に当たる人員も確保していかなければならない、そういうことから考えると、人数をふやさないということは非常に無理があるんじゃないだろうか。そしてさらにほかの方法をとることができなければどうしてもほかの日の時間が長くなっていく、そういったようなことが考えられるだろうと思いますので、この点につきましては今後十分検討していっていただきたいと思うわけです。 そこで、週休二日制の完全実施については、国立の方は五月から始めるということになりますけれども、地方自治体につきましてもやはりそれに準じて、先ほどもちょっとお話があっておりましたように、それぞれの地域の条例等を制定しなければこの実行に入れないと思うんですけれども、この点につきまして自治省の方、どんなふうに指導していらっしやるんでしょうか。
○政府委員(石川嘉延君) 地方公共団体におきます完全週休二日制の実施につきましては、平成二年三月十六日付の行政局長通知によりまして、完全週休二日制の試行を行うように指導してきたところでございます。 一般行政部局におきましては、そのための試行をいろいろしておるところもあると承知をしておりますが、自治体病院関係におきましては平成三年八月一日現在で三十六団体が試行を実施または完了しております。その後も若干の団体で試行を実施しているところもございますが、これらの結果につきましては分析はまだ終わっていないところでございます。ただ、これらの試行を実施し、あるいは実施中のところは、いずれの団体におきましても国立病院とは違いまして開庁方式の試行をしております。閉庁でなくて開庁方式でやっております。 今般、地方自治法の改正案が成立したことを踏まえまして、一昨日、十五日でございますが、都道府県の担当者の会議を開催いたしまして、完全週休二日制の早期実施と市町村指導の徹底を口頭及び文書で要請したところでございます。特に病院外来部門につきましては、国が今申し上げましたように今回から閉庁方式に切りかえましたこともございまして、導入に当たっての考え方を詳しく説明をしたところでございます。 御指摘のとおり、自治体病院におきましてはなかなか試行に入ったところも少のうございますし、私どもの承知をしているところでは閉庁方式の導入について若干ちゅうちょするような向きも見られるわけでございますが、国の実施が従来の予想よりも早まったこともございまして、自治省におきましては、今後は早期実施を念頭に置いて検討が進められるように、いろんな機会に指導してまいりたいというふうに考えております。 完全週休二日制の病院での適用は、他の行政部門と違いまして病院に固有のといいますか、特有のいろいろな問題がございまして、なかなか実施するに困難があるというふうに自治体病院側は言っておりますけれども、既に四週六休制につきましてはほとんどの病院が実施をしておりますので、こういう経験を踏まえまして、職員が一体となっていま一層の創意と工夫を凝らすことによって、あるいはまた経営努力を徹底することによりまして、完全週休二日制の実施は不可能ではないというふうに考えております。私どもとしては、閣議決定の趣旨に沿ってできるだけ早く導入が図れるように指導いたしますとともに、必要な情報提供にも努めてまいりたいというふうに考えております。
○篠崎年子君 これは、今出されております看護婦等の人材確保の促進に関する法律案にも関連をするわけですけれども、やはりアンバランスが出ないように、全国的に一斉に行われるように御指導いただきたいと思うわけでございます。 ところで、さきにも申しました決議の中で、「高齢者保健福祉の増進等のため、保健、医療、福祉関係職員については、地方財政計画等における人員の充実や処遇改善を検討し、必要な人員確保が図られるようにすること。」と記されております。先般の委員会の中でも、ホームヘルパーさんの問題とか看護婦さんの問題等が出てまいりました。特に今、看護婦さんたちが非常に不足をしているということが言われております。 そこで、先ほど申しましたように、今回の法案となっているわけでございますけれども、ゴールドプランの実施に当たっても、それからこの自治体病院のことにつきましても、どうしても人と人と接するというところ、第一線に立つ看護婦さん、看護夫さんを含めて看護職員の方々の処遇の改善ということがやっぱり一番大切じゃないだろうか、その処遇を改善することによってまた人員も確保することができると思うのですけれども、この看護婦さん等の看護職員の確保に当たって何らかの措置をお考えになっていらっしゃるでしょうか、お尋ねいたします。
○説明員(今田寛睦君) 看護職員の確保が大変大きな課題となっておるということは御指摘のとおりでございます。 厚生省といたしましても週四十時間制の普及なども踏まえますと、それに対応できる必要な看護職員が確保されるような施策が必要になるわけでございます。その一環といたしまして、養成力の強化それから離職の防止、再就業の促進、これらを柱といたしまして、平成四年度の予算におきまして看護職員確保対策費を昨年度に引き続き大幅に増額をいたしたところでございまして、ちなみに平成二年度の予算に比較いたしますと八割増というような形で対応しているところでございます。 都道府県におきましても、それぞれの医療機関において労働時間の改善に配慮するように指導をしておるわけでございますが、ことしの四月の診療報酬改定におきましても、夜勤体制あるいは労働時間に配慮した加算制度が創設されたわけでございまして、労働環境の改善が円滑に進みますよう、今後とも努力をしていきたいと考えております。
○篠崎年子君 人材確保については、また他の委員会で十分審議がなされると思いますので私はここまでにとどめておきたいと思いますけれども、最後にもう一遍自治大臣にお尋ねしたいと思います。 高齢化社会の到来に伴って、地域医療は、福祉と相まって地方自治体では大変大きな比重を占めることになると思うわけでございます。特に、総合的な社会サービス供給システムの構築が今後は大変大きく自治体病院の方にかかってくるのではないだろうかと思いますときに、さらに自治体問題について造詣の深い大臣としての御決意というんでしょうか、御意見を承りたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、かねてからこの委員会でも申し上げておりますように、日本の医療体制の整備というものについて、地域の医療体制というものをやはり県単位で早急にネットワークと責任の機能の分担というものを明確にすべきだと思うんですが、それが少し不徹底なところがあって、それがために地域におきます重複した投資等が行われておるのが私は非常に残念に思うたりもしておるところなんです。 そこで、地方自治体の病院が果たすべきものとして、まず現在やっております病院の中で、健保法に基づくところのそういう施設としての病院というものと、それからさっき御質問の中にもございました地域の高度の医療を、施すと言ってはえらい語弊がありますけれども、高度の医療をもってサービスをし、住民に安心と適度の必要な医療を提供していく病院、公立病院でございますね、これの近代化、この任務をやっぱりすべきではないか。私は、そういう再編成をきちっとした上で、それぞれの任務に沿った投資といいましょうか、見直しをすべきだと思うんです。ばんそうこう張って修繕しているような病院を残しておっても、私は、これはこれからの競争力といいましふうか、いわば患者さんの方が選択しちゃうと思うんですよ。ですから、そのニーズにこたえる病院にどんどんと再生していかにゃいかぬ。その投資に必要なものは、これは福祉ゴールドプラン、十カ年の計画の中に載っているか載っていないか知りませんけれども、そんなこととは別にしても、自治省の方としては公立病院の再生については十分な財政需要を見込んでいこうということは言っておるわけなんです。これはもう我々の中でも研究しております。 ですから、そういうものを通じて医療整備をやっていくわけでございますけれども、えらいまたくどいようですけれども、そういうことをしようとするならば、その地域、府県単位に医療体制の整備、地域医療体制、これをきちっと分担と配置というものをしていかなければいかぬ。これは自治体だけでできるものじゃございませんで、中央省庁、関係省庁と協議してやっていきたい、その場合に自治省としてはどのような協力でもしていきたい、こう思っております。
○篠崎年子君 大変力強い御意見を承りまして安心いたしました。どうぞこれからも頑張っていただきたいと思います。 次に、離島問題についてお尋ねしたいと思います。 最近の離島の状況の中で最も深刻な問題は何かと申しますと、人口の減少、中でも若者が定住しないということであろうかと思います。平成二年度の国勢調査の速報値では、昭和六十年から平成二年の五年間の減少率は八・六%になっております。これは、過疎地域の人口の減少率も最近増加の傾向ではありますが、それでも五・五%であることを考えますと、離島の減少率はかなり高いということがわかると思います。こうした離島の減少率の原因は一体何なんでしょうか、国全体の状況等について国土庁の御見解なり御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(小島重喜君) お答え申し上げます。 ただいまお話がございましたように、平成二年時点におきます五年間の人口減少率は、いわゆる私どもハンディキャップ地域と呼んでおりますが、山村でありますとか、あるいは過疎地域、さらには半島、そういういろんなハンディキャップ地域の中では最も高くて、御指摘の八・六%という大変な減少をしておるわけでございます。 これにつきましては、いろんなアンケート調査等で見てまいりますと、何と申しましても一つは高等教育機関が島内にないというようなことで、中学を出ればどうしても出ざるを得ないというような部分、それからさらに、外へ出ましてもう一度島に帰りたいというのは、これは先生の地元の長崎県なんかの調査によりますと、半分以上の方は何とかして地元の方にもう一回帰りたい、こういう希望があるわけでありますけれども、何せ働く場所がないということが大変大きな問題であろう。そして同時に、離島は御案内のとおりどうしても本土との間に道路がございませんから、そういう意味での交通上の問題等々がございまして人口が急激に減ってきているということではなかろうかと思います。 それと同時に、昭和二十八年以来、先生方の御努力によりまして離島振興法というものが制定されまして、主としてハード面を中心に、言うならば基盤整備、生活なり産業なりの基盤整備は図られてきたわけでありますが、残念ながらと申しますか、いわゆるソフトの部分についての配慮が欠けておった。そういう点で、せっかく島に帰りたくてもそういう配慮による離島振興政策の成果がなかなか出にくくなった、こういうことがあろうかと思います。
○篠崎年子君 ただいま御説明ありましたように、いろいろな問題点があるわけです。そこで、やはり教育の問題、その他の問題がありますけれども、若者は島へ帰ってきたい、これは今おっしゃったようなことなんですけれども、その中でじゃどうしだら若者を島へ呼び戻すことができるかというと、やはりそこに何かの産業なり何かを興さなければならないということです。 これで成功している例として、ちょっと見ておりましたら、クルマエビの養殖によって村おこしに成功したという大分県の姫島村の話が出ておりました。それから、名物村長さんで有名な愛媛県の魚島では人口がふえてきているとも聞いております。また、長崎県でも伊王島は、海洋のレジャー施設を充実させるということで人々を呼び集めたいというふうに努力をしているということですけれども、一般的に離島の場合には企業を誘致するということは距離的に離れているところですからなかなか難しいと思うんです。これからは六次産業というものを考えなければならないんじゃないだろうか。御存じだと思いますけれども、六次産業というのは、第一次と第二次と第三次、これを足しても掛けても六になるわけですけれども、生産とそしてサービスとそれから企業というようなことですね。これは加工製造と結びつけて、これを観光にまた結びつける、そういったようなことがこれから考えられていくと思うわけです。 そういった場合に、やはりこういうことをするのにもどうしてもそこの中にリーダーが必要になってくると思うわけです。ただおやりなさいおやろなさいと言ってもこれはできるものではありませんので、リーダーの育成ということも必要でしょうし、あるいはその町の町長さんなりあるいは議会の皆さんなりがそういったところにリーダーシップを発揮されるということがまた大切であろうかと思いますけれども、何にいたしましても、あちこちに見学に行きたいとか、どこの施設をどういうふうにしたいとかいうことになりましてもどうしても資金面というものが必要になってくるわけです。 私の長崎県ではこれは島が大変多いところですけれども、そこの中のある一つの町が何とかしてよその町と、さっきちょっとお話がありましたけれども、姉妹島を結べないだろうかということで、有川町というところからカンガルー島というところに行って何とかしてそこと提携をして、そして人々を呼び集めたい、こういう計画をしたということが出ておりましたけれども、そういったようなことをする場合にどうしても、商品開発にしましても技術開発にしましても、あるいはそのほか資金面等につきましても、国や公共団体による援助の手が必要であるかと思うわけでございます。今度の新しい離島振興法の中にも特にソフト面を強調していくということでございますけれども、このことについてはさっき御答弁がありましたので、その点をこれからも十分心して力を入れていただきたいと意見として申し上げておきたいと思います。 ところで、こうした産業の振興の場合に、離島からせっかく水産業を興しまして、先ほど申しましたようにクルマエビとか、あるいは長崎県で申しますとタイとかイワシとか、こういうものを送ろうとする場合に問題になりますのが輸送経路の問題です。コストが高くなるということもありますけれども、時間が非常に問題になってくるし、また流通面でどうしても大きいところにとられてしまってその離島自体に利益が返ってこない、こういうこともあるかと思いますけれども、こういったような立場から国土庁としてこの辺にどういうふうな手を伸べようとしていらっしゃるのか、お尋ねいたしたいと思います。
○政府委員(小島重喜君) 今これから新しい離島振興計画を各県を中心にいたしまして真剣にそして創意工夫を凝らした計画ができるような、幸い先生方の御支援によりまして、システムにさせていただけるようになったと思います。したがいまして、私どもといたしましても、今先生からも御指摘ございましたような、一次産業と三次産業、あるいは一、二、三、それぞれ言うなら複合的に結ぶといいますか、うまく組み合わせてそして新しい産業を離島の中に興していくということは大変必要なことですし、また、これからの時宜に沿ったことではないかと思うわけでございます。 そういった中で、特に御指摘ございました流通の問題、これは先生も国土審の委員になっていただいておりますから御存じのとおりと思いますが、離島の皆さん方の真の叫びといいますか、それは何とかして離島と本土とのアクセスといいますか、それをできるだけ早くしかも安くそして安定的に、こういうお話があろうかと思うわけでございまして、こういう点につきましては、地域交通の確保というのは国の責任もございましょうけれども、地方団体にも御努力をいただかなきゃいけないし、そういう面で私ども現在自治省にもいろいろお願いをいたしまして、そして今の人材養成の面等につきましても離島の特殊性等にかんがみまして交付税の配分等につきましも今いろいろとお願いを申し上げておる、こういうところでございます。
○篠崎年子君 次に、離島の中で問題になってまいりますのが老齢化が非常に進んでいるということです。 私の県ですけれども、離島に参りますと二〇%から多いところでは三三%六十五歳以上の人口があるということで、先般ちょっと本を読んでおりましたらそこの中に、長崎県のいずはら病院に新しく入られたお医者さんが看護婦さんに話したのに、離島に来て驚いたのは、ひとり暮らしのお年寄りがいつの間にか亡くなってしまっていて、そういうことで死体を検視しなければならないということが非常に多いということが出ておりまして、ほかのところでもそうだろうと思いますけれども、離島では特に医療機関が少ないものですからふだんの予防医学というものが非常に大切じゃないだろうかと思うわけです。 長崎県離島医療圏組合の対馬いずはら病院では、集団検診を進めまして地域保健活動を積極的に行った結果、胃がんの検診率が長崎県下では最も高くて、その結果昭和五十六年の胃がんの死亡率が十万人対七十一・三人であったのが平成元年には三十一・九人というふうに非常に激減をしてきているということで、予防医療というものが非常に大切じゃないだろうかと思うわけです。予防医療の場合にじゃだれがするのかといいますと、やはり看護婦さんと保健婦さんとケースワーカー、そういった方たちが一緒になって仕事をしなければなりませんのでここにどうしても人の問題が出てくるわけです。このことについては十分これから先の離島地域の医療の施策の中にこのことを取り入れていかなければならないと思うわけです。ちょっと時間がありませんので、これ要望にとどめておきます。 次に、離島の問題の中で特にひとり暮らしのお年寄りの場合が多いとさっき申しましたけれども、救急医療を要望するときに電話もかけられないというような場合が多いわけてす。そこで、そういったような場合に、胸にペンダントをいつもつけておいて、いざというときにはそのペンダントを押せばそれが中核病院なりあるいはその地域の病院なりに直通できて、そこにはちゃんとデータが入っていてだれがどこから押したということがわかる、そしてすぐに救急ができるというふうな体制を整えていくべきではないだろうかと思うわけでございます。 それから次に、もう一つ離島の問題で、航路につきましてはある程度今船舶も大型化してまいりましたし、あるいはフェリー化してきているし、あるいは運航回数も増加してきて大変改善されてきておりますけれども、航空路につきましては、これは最近はコミューターというものがふえてきているようで長崎県でも五つか六つかあるわけですが、この場合に特にお天気によって左右されることがありまして欠航数が多いわけです。特にそのことによって赤字を出しているということが多いと思いますし、また、着陸料や航行援助施設利用料の軽減措置はとられておりますけれども、やはり非常に赤字がかさんでいってどうしても自治体がこれを補っていかなければならないということから考えまして、先般もありましたけれども、全国離島振興町村議会議長会の要望の中にも、離島空路整備法をぜひつくってほしい、こういう要望が出ておりました。この点につきまして御意見伺わせていただきたいと思います。
○説明員(辻通明君) お答え申し上げます。 離島航空路線は現在全国に約五十路線ほどございます。離島住民の生活の向上等に大きな役割を果たしているところでございます。 運輸省といたしましては、こういった離島航空路線の役割にかんがみまして、先生今御指摘になりましたように空港の着陸料それから航行援助施設利用料軽減措置等を講じてきているところでございます。 今後の離島航空路線の維持方策はどうあるべきかということでございますが、私どもといたしましては、まずは離島航空企業、現に離島航空路線を運航している企業者が積極的な経営努力を行う、これが基本であろうと考えております。そういった離島航空事業者の経営努力、それを前提にいたしまして地方公共団体や国がそれなりに適切な役割を果たしていくということが基本的な考え方でございます。こういう考え方に基づきまして、離島住民の足をどう確保するか、または離島交通の高速化をどう図っていくかという観点から、どのような適切な施策があるのか今後十分検討してまいりたいと考えているところでございます。
○篠崎年子君 今経営努力がまず第一だとおっしゃいましたけれども、経営努力をしても気象条件には勝てないわけなんです。長崎県でもたびたび欠航いたしておりますので、そういうことも十分考慮に入れて今後の措置をしていただきたいと思うわけでございます。 次に、高齢者とノーマライゼーションについて、時間がありませんから少し簡単にお尋ねをしたいと思います。 つい先日、議員会館の階段の滑りどめのところにカーペットが敷かれまして、滑りどめとの段差がなくなりました。これは小此木先生がお亡くなりになりましたことが一つのきっかけになったと思うわけでございます。私もだんだん年をとってまいりまして、特に階段をおりるときは非常に危険を感じてどうしても手すりにっかまっておりるわけです。手すりの設備とかそういったようなカーペットとか敷かれておりまして、衆議院の方の議員会館は玄関からすぐのところも全部カーペットが敷かれておりますけれども、どういうわけか参議院の方は玄関からすぐ入る方の側にはカーペットが敷かれておりませんで、これは一日も早く敷いていただきたいと思うわけでございますが、こういったようにすぐ措置をされますと、国会だからそういう措置ができるんだ、ほかのところは少々要望をしてもなかなかできないではないかという声が上がっては大変だと思うわけです。そこで、国会ができるならばほかのところでもそういう措置をとるべきではないだろうかと思うわけでございます。 その中で、特に私は前々から言っておりまして、さきにも要望しておりましたけれども、お年寄りがだんだん生きがいを持って外へ出ていきたいと思うわけです。その場合に一番障害になりますのは横断歩道橋なんです。そこを通らなければ向こう側へ渡れないというところがある、歩道で渡るところまで行くとかなり遠回りしなければならないのでどうしても横断歩道橋を渡ろうとするわけです。そうしますと、階段を上がったりおりたりしなければなりませんので、非常に困難を感じます。これは高齢者だけではなくて車いすの人たちはもっとそれが強く感じられていると思うんです。そこで、横断歩道橋にエレベーターを取りつけてもらえないだろうかということを先般も申しておりました。 そうしましたら、ちょうどそのとき調べましたのでは、川崎市に今つくりかけているのがあるということでございましたが、最近長崎市でもこれが長崎の駅前に設置をされております。今ちょっとまだ、完成までに少し時間がかかりますけれども、金額にいたしまして総額が一億九千二百万円、これは補助事業として特定交通安全施設等整備事業から国費と県費で七千万、七千万出して、あと単独で県が五千二百万出してつくっているわけで、一億九千二百万円なんです。これは、私ども庶民からいいますと一億九千二百万円は高いと思いますけれども、国全体の予算から考えますと一億九千万円でこんなものができて、そしてお年寄りが生きがいを持って生活ができれば大変安いものじゃないだろうかと思うわけです。 そこで、これからそういったような交通量の特に多いところとか、あるいは車いすの人たちが安心して歩けるようなやさしい町づくりということで、こういうエレベーターの設置を道路の歩道橋だけではなくて今後はJRや地下鉄、そういったような公共の乗り物にも広げていくべきではないだろうかと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府委員(滝実君) おっしゃいますように、高齢化社会を迎えまして当然そういった配慮はますます必要になってこようかと思うのでございます。それで、ただいまのような点につきましては、実は平成四年度の分から新たに、例えば公営地下鉄あるいは公立病院、こういったところの公営企業、どちらかというとそれは従来は公営企業のいわば自己財源でおやりになるべき性格のものでございますけれども、そのような観点から、例えばエレベーターをつけるとかエスカレーターをつけるとか、そういった点については地方公共団体のいわば一般予算の中で一般事業としてそういうものを進めていただく、それに対して私ども自治省の方で財政的な手当てをする、こういうことを現在計画いたしております。 既に平成四年度の分については現在ヒアリング中でございますけれども、トータルとしては恐らく平成四年度分で約七十億円ぐらいの事業費になろうかと思うのでございますけれども出てくる予定でございます。ちなみに平成三年度、昨年度の分はそういった事業はございませんけれども、一般的なやさしいまちづくり事業ということでやってまいったのが事業数にして約百四十事業、金額にして、今申しました金額と近いのでございますけれども、七十億円を超えるようなことになっておりますから、平成四年度分は当然それを超えるような事業費が出てくる、こういうことでございます。具体的には、先生が今おっしゃったような格好で出てくる事業がどの程度のものかは現在ヒアリング中でございますので、それの終了を待ちまして本年度分の支援事業というものを決定してまいりたい、こういうふうに考えております。
○篠崎年子君 建設省の方でさきに、「立体横断道路を設置する場合には、当該施設の利用状況等を勘案し、必要に応じて斜路その他身障者の利用しやすい取付構造を採用するものとする。」というふうな通達を出されておりまして、こういうふうな通達というのはとかく、こう言っては失礼ですけれども、通達を出された後では、それがどのように実行されているか、どこでどんなふうに実施されているかというところの後の監視と申しましょうか、それがどうも足りないんじゃないだろうか、それからもっとこういうところを進めるべきではないかといったような指導もやはり必要ではないだろうかと思うわけです。今後その点について十分御配慮をしていただきながら努力をしていただきたいと思うわけです。 最後に、私がさっきも申しましたように、最近特に高齢者の生きがい対策というものが言われておりますけれども、生きがい対策という場合に、どうかするとどこかに集めて何かをすることが生きがい対策だというふうに思われがちだと思うんです。ところが、本当の生きがいというのは一体何だろうかと申しますと、やはり自分のやりたいことをやりたいところに行って、そしてそこでやりたいだけする、集まる人数は多くても少なくても、どこでもそれができるということが大事ではないだろうかと思うわけです。 そのことにつきまして、東京都が「やさしいまち東京を創るために」という冊子を出しております。そこの中にやはりそういったような考え方で、どこでもだれでも行けるところ、そしていつでもできる施設、そういったようなことがここの中に書かれておりまして、これがこれから先の高齢化社会への私たちがやっていかなければならない大きな事業ではないだろうか、とかく入れ物さえつくればいいという考え方をこれからは改めていかなければならないんじゃないかと思います。このことにつきまして、事前に連絡はしておりませんでしたけれども、よかったら大臣の御所見を伺わせていただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 鈴木知事さんは以前からマイタウン構想を持っておられて、段階的に第一次は基盤整備、第二次は便利な町づくり、第三は心豊かな町づくりだとかいう、そういうスケジュールを持っておられるんですね。私は、すばらしい知事さんだと思うんです。そのスケジュールに基づいて、題は何か知りませんけれども、要するに自分の最後の仕上げのように思っておられる心の豊かな東京という意味だろうと私は思いますが、それは非常に私は先端的な積極的な試みでいいことではないかと思いまして、具体的に東京都とのコネクションがございましたら我々も勉強もし、同時に応援もしていきたいと思っております。
○篠崎年子君 ありがとうございました。 終わります。
○常松克安君 本日は一点に絞りまして、離島における救急医療体制の充実についてお伺いいたします。 まず、離島振興法、本法主管でもある国土庁にありましては、十年ならず二十年この問題にも鋭意努力を積み重ねていらしたわけでありますから、まずはその基本的な見解をお尋ねいたします。
○政府委員(小島重喜君) お答え申し上げます。 今先生おっしゃいますように、離島は本土と隔絶しているという点でほかの地域とは相当な違いがございまして、そういう意味ではいざというときの救急体制の整備というのは大変重要なことである。住民が安心してその地域で暮らしていくという点から申し上げますと、救急医療体制が適切に運用され、そして確立されるということは、最も離島住民にとっては基本的なものの一つである、かように考えております。
○常松克安君 そういうふうなお話を聞いておりますと、着実、完璧に体制がつくられていると信じて質問を続けてまいります。 しからばお伺いいたします。平成二年度におきまして、オールジャパン、日本国じゅう、ここにおきます救急患者は何名であったか、その内容はいかがなものであるか、搬送はどういうふうにして搬送されていたか、あるいはそれに対して、亡くなられた方、レベル三〇〇の患者は何名であったか、お尋ねいたします。
○政府委員(小島重喜君) 今申し上げましたように、全国に二百八十の離島振興を行う対策地域があるわけでございます。それぞれの地域におきましてそれぞれの実態に即した体制を鋭意努力してやっていただいている、このように私どもは考えておりますが、現在離島におきます救急患者の搬送の方式といたしましては、自衛隊機、あるいは海上保安庁、消防関係機関のヘリコプターによります搬送、それから離島の市町村が所有しております救急船、あるいは場合によっては救急車によります搬送、さらに定期航空、定期船による搬送、それから航空機を直接チャーターいたしましての搬送、それから漁船等をチャーターいたしましての搬送というような幾つかの方法によりまして救急が行われておるわけでございます。まことに申しわけございませんけれども、離島だけを対象に絞りました今お尋ねのような数量というのは実はございません。 大変離島が多い鹿児島県の調査によりますと、平成二年度では、自衛隊機によりますものが八十四件、海上保安庁によりますものが一件、定期航空、定期船によりますものが三十五件、チャーター航空機によりますものが八件、チャーター船によりますものが五件、合わせて百二十三件ということになっております。 今後は、今御指摘の点もございます。今度は各対象離島ごとにつきましてもう少しよく実態を把握して、そしてまた関係省庁と連絡を図りながら推進をしてまいりたい、かように考えております。
○常松克安君 まことに失礼でございますが、ここは鹿児島県の県議会じゃございません。私が聞いておるのはオールジャパンと言っておるんです。ですから、最初から、二十年にわたって離島に関する一切の問題の所管をしていらっしゃるところで鋭意努力していらした、このようにお褒め言葉をまくら言葉に言っておるんです。オールジャパン、こう言っておるんです。これはないわけですか。もう一度確認します。
○政府委員(小島重喜君) 大変申しわけございませんけれども、そういう観点での情報と申しますか統計というものは、現在私どものところでとっていないというのが実情でございます。
○常松克安君 局長がそこまで何回も申しわけない申しわけないとおっしゃると、これ以上私も言いづろうございますから別途やりますけれども、やはり実態というものをつかんでの対策というもの、これが大事である。 しからば、角度を変えまして消防庁長官にお伺いします。 救急業務は消防庁長官で、何を聞かれても全部つかんでいらっしゃるはずです。これに対することをお答え願いたい。
○政府委員(浅野大三郎君) まことに恐縮でございますが、全体として救急医療を把握したものは持っておりません。 ヘリコプターということに限って言いますれば、最近の一年間でどの程度救急患者が運ばれたかということについてだけ承知しておりますが、それは一年間で五百十五件だというふうに承知いたしております。
○常松克安君 長官、どうも失礼なことを申しました。 しからば、最後のとりでは厚生省です。もうここしかないわけです、聞くところは。厚生省は人の命を預かっているところですから、そんなことございませんと言われるはずは絶対ないと信じてお伺いいたします。いかがでしょうか。
○説明員(今田寛睦君) 離島あるいは離島からの救急患者ということに着目をして、その受け入れ患者についての受診経路あるいは病状に関する御指摘のようなデータにつきましては、持ち合わせていないというのが実情でございます。
○常松克安君 ここは厚生委員会じゃございませんのでこれ以上のことは別途やりますけれども、国土庁の局長、お願いします。 これは、もう一度全力を挙げて、オールジャパン、その上において救急医療体制というものは基本的に本年が救急医療充実への元年である、第一歩である、このようにお取り組み願えるでしょうか。
○政府委員(小島重喜君) 先生に対して大変ぶざまな状況でまことに申しわけございませんが、おっしゃるとおり救急医療、そういう観点からの実態把握ということについては、やはり政府の中では私どもがやるべきことだと思います。そういう面で大変欠けていたことを心から反省して、あわせて今の御指摘の点、大変重要なことと私ども考えております。 御指摘のように、きょうここで御審議いただけるようでありますが、新しい離島振興法の中には医療の確保というのは独立した項目として入りでございます。そういうことも含めまして、本日傍聴にも全離島の皆さん方が見えておりますので、皆さん方と協力をしながら、おっしゃる点を十分踏まえてやってまいりたい、かように考えております。
○常松克安君 よろしくお願いいたします。 先ほど局長もおっしゃいましたけれども、やはり離島という特殊事情にある島民の皆さんにとっては安心して島に住めることが第一義である、これはだれが何と言おうともこれであります。 第二番目には、急病で倒れたり大けがをしたとき、ここです、二十四時間体制で考えるのが救急医療体制の充実の基本である、こう考えざるを得ないわけであります。しかし、いろいろな立場の島民の皆さんの、例えば子を持つ母の声といたしますと、島のお母さん方は義務教育の大切さよりも子供の健康の方が大事であるとおっしゃいます。義務教育においては、離島にたとえ二名、三名でありましょうと、必ず教師が派遣されてそこで教育を受ける。しかし、子供が一たんそこで大けがで倒れた場合、こう考えますともう安心してここには、こういうふうなお気持ちであります。あるいはまた、老人と子供の多い地域が近年では老人の多い地域と変貌して、全国の老人化傾向より二十年先行してしまっている島になりつつある。中でも千、二千、三千と大きな離島はまだいいんですが、二百名、三百名のところの島民の皆さんの健康に対する不安を取り除いていくということは、やはりこれは国を挙げてやるべきことであろう、こういうふうに思わんばかりの気持ちで質問をしているれけでございます。 せっかく自衛隊、海上保安庁とこうおっしゃったわけですから、防衛庁がいらしていると思います。自衛隊についてこの実績はどのようになっていますか、お知らせください。
○説明員(宝槻吉昭君) 平成二年度で集計してありますが、災害派遣の一形態として離島等における急患輸送でございますが、四百八十二件となっております。
○常松克安君 次に、海上保安庁お願いします。
○説明員(徳野勤君) お答えいたします。 平成三年におきます離島からの急患輸送の実績は百件、百五人でございます。その内訳は、巡視船艇によるものが十五件、十七人であり、航空機によるものが八十五件、八十八人でございます。
○常松克安君 価庁にお聞かせ願いたい。それは、このうちの出動において夜間決行されたときは何件でしょうか。
○説明員(徳野勤君) お答えいたします。 平成三年、航空機によりますナイトフライトによる急患輸送の件数は三十六件でございます。八十五件のうちの約四割強という数になっております。
○説明員(宝槻吉昭君) 先ほど平成二年度の統計で申し上げましたが、平成三年度につきまして現在集計中でございますので引き続き二年度でお答えさせていただきますけれども、夜間の定義でございますが、私どもは午後十時から午前六時までの時間帯、これを一応夜間というふうにとらえまして数えておりますが、百二十六件でございます。四百八十二のうちの約二六%程度、こういうことでございます。
○常松克安君 夜間に決行されるということは、これは大変に勇気の要ることであり、危険を伴うわけでありますが、島民の皆さんの命を思わんばかりに決行される、これは続けていっていただきたいとして、特に自衛隊の方、防衛庁の方にお伺いしますが、これは要請があったら医官、ドクター、この方が必ずこれから救援に向かうということをしてはならないという法律は何かあるんでしょうか。
○説明員(宝槻吉昭君) 急患輸送の際の医師の搭乗でございますけれども、平成二年度で三百五十二件となっております。今お尋ねの件は考え方かと思いますが、従来医師の搭乗については、その地域医療に責任を有する地方公共団体等において判断して措置していただいてきております。
○常松克安君 医者が乗ってはあかんという法律があるのかと。
○説明員(宝槻吉昭君) 今申し上げましたように、地方公共団体等において医師が搭乗しているということでございまして、特段、今先生のおっしゃったような法律上乗せていけないといったものはございません。
○常松克安君 だったら、要請の中で医官をつけてくれと言えば必ず出動していただけますね。
○説明員(宝槻吉昭君) 急患輸送の際に、自衛隊は地域医療に責任を有する地方公共団体と密接な連携をとりつつ、必要に応じて医官を同乗させてきております。今、自衛隊の医官を同乗させるという要請のお話でございますけれども、何分にも自衛隊の医官というものにつきましては、現在まで自衛隊の部隊あるいは病院、これの必要な医官の充足自体が約七〇%となっておりましてこれらの運営に手いっぱいでございます。これまで何件か自衛隊の医官を搭乗させているケースが硫黄島等においてございますが、これは自治体側で手当てできないような地域においてでございます。そういったケースについてはやらせていただいておりますけれども、それ以外の地域にあっては自治体側でお願いしたい、こういうふうに考えております。
○常松克安君 それは、お立場はそこまでで精いっぱい、よくぞそこまで踏み込んで答弁された、こう思います。これの決断は防衛庁長官以外にできないと思います。 私が、なぜそちらに向けてこう言い、あるいは海上保安庁の夜間のフライトとかいろんなお話をしたかといいますと、国土庁にお尋ねいたしたいと思いますが、一番ポイントは二つあると思うんです。きょう明確にしておきたいのは。 まず二つは、個人負担を絶対に強いない。島民の皆さんに個人負担という名目で経費負担を持たさない。なぜかなら、今、鋭意救急救命士まで国の法律ができ上がっている。救急活動をやっておる。そんなもので一々個人負担というのはできやしない。 ところが、今自衛隊になぜそんなことを言ったかという上、お医者さんが行って帰るとき、例えば、島にヘリが行く、お医者さんに乗っていただく、本島の病院に入れる。そこまでなんですよ。自衛隊がもう少しサービスして、乗せてきたお医者さんをもう一遍送り返してもらいたいくらいだ。そうせぬとその島が無医島になってしまう場合があります。ほとんどが定期船で、遠方になると二泊三日という経費と日数をかけて帰らないかぬ。じゃ、これはどこが持つんだというふうなことがいろいろあるわけです。そうしますと、島民の皆さんがいろいろ出し合って保険をつくってその経費に充てる、あるいはまた漁船をチャーターでとおっしゃいますけれども、これはほとんど実費で、ガソリン代ということでお出しになる場合もある。市においては、補助金を出す市もある、それから全然ない場合もございます。これはいろいろでございます。 いずれにいたしましても、こちらからこのぺーパーいただきまして見せていただきました。ほとんどが個人負担、個人負担と列記されております。まず、これは個人負担をなくす方向でいかなければならない。もしもそれができなければ、自衛隊の方にお願いして、行って急患を連れてきて、そしてまたその地域のお医者さんを送り返してもろうてからお帰り願うようなこと、親切なお心はございませんでしょうか、自衛隊。
○説明員(宝槻吉昭君) 済みません、ポイントを今ちょっと逃しました。
○常松克安君 結構です。 島へ患者を迎えに行きます。地域のドクターと患者さんあるいは看護婦さん、御家族がついて本島へ来て病院に収容します。そのときに乗せてきたドクター、ナースあるいは家族の付添人の方々をもとのところへまた送り返してから自分の基地へ帰る、そんな親切心はございませんでしょうかと言うんです。
○説明員(宝槻吉昭君) ケースによって扱い方が違うのかなと思いますが、ちょっと実態を調べてみないとわからないんですけれども、ある離島から本島なり本州なりというようなことで折り返す際に、恐らく医師の方とか家族というのは、やはりその病院での患者さんの手術その他の手当てにずっと付き添われるんじゃないかと思います。他方、それが時間的に何時になるのか、ずっと後になろうかと思いますが、自衛隊の方は二十四時間体制といいますか、飛行機につきましてはほかの事案がまたあるんじゃないかということでずっと待機の態勢を次に向けてとるわけでございまして、ですからそういう時間的なあれが間に合うんであれば帰りのあれも……
○常松克安君 はい、わかりました。よく研究してください。検討してくださいというとまた三年ぐらいかかりますから、研究してください。 そうしたら、もう一つ別な角度へ参ります。 それは、まず国土庁の局長、ちょっとここのところをお聞きください。その個人負担の解消。それから第二番目は、救急医療の体制というのはもう二十四時間体制であらねばならぬわけです。これは大変なことだと思います。今東京都においては、事故に遭う人、重病の人は東京都へおいで、こう言うんです、みんな。何で。五分間で迎えに行って五分のうちに病院に連れていってくれるからです、最高の治療のできるところへ。ところが、そんなのは離島では物理的に無理だという発想を逆転してもらいまして、それをどう時間的に短縮するという方途が求められるか、このところが重要になってくるわけです。 それとあわせて、今度は厚生省に質問するわけですけれども、私がオールジャパンで、そういう方々の立場において、症状が何が多いか――離島の方々はどうしても塩分とり過ぎが多くて脳内疾患あるいは心臓疾患、これがほとんどパーセンテージがふえておるということも医療関係者に御通知願いました。そうしますと、どういう病、どういう方々、どういう年齢構成が多いという分析がなければ次の立てる方途がないわけであります。よって求めたわけです、そっちへ。ところが、それだけのもののあれはないと、こうおっしゃる。ないでは困るんですから、それを平成四年度中において分析ができるように、全部がとれるように御努力願えるでしょうか。まずこれを聞きます。
○説明員(今田寛睦君) 現在僻地を有しております市町村において、心臓疾患あるいは脳血管疾患等の方がどのような形で地域にいらっしゃるかといった点につきましては、既存の資料を極力活用いたしましてその傾向について研究をしてみたいと思っております。
○常松克安君 ここでひとつ私はまことに赤ひげ先生方に敬意を表したいと思うんでありますが、自治医大は創立されて満二十周年になります。そこから育っていかれましたお医者の先生方は一千六百名になんなんとなります。その中で、学校の創設以来、辺地、離島に勤務しておられます方々が数多く、今日まで六百三十九名いらっしゃることを聞かされます。その上、任期が約五年間といたしましても、島民、離島の方々に非常に信頼され、非常に大きな人間づき合いの中にかみ込まれまして、百四十一名の方々が離島を離れることなくそのまままだ続投して医療をしていこう、こういうふうな先生方、当然地域の国立大、いろいろな医療関係の大学を上がった先生方もいらっしゃいますけれども、非常にここには大きなものがある。 普通の大学では、御案内のとおり必修科目は四教科です。小児科、内科だとかあと二つ。ところが自治医大は六教科なんです。なぜ。辺地だとか離島へ赴任するということを前提で特別に二教科ふやして、地域の救急医療法等を頭に入れながらの教育に二十年専念していらっしゃる。そういう教育を受けた方々に今全国の離島、辺地で勤務していただいておるような次第でございます。 ところが、今、厚生省の課長さんにこういう提案をいたしましたについては実はわけがあるんです。そういう方々は、今のいろんな医療資機材というものは使えるんです。本島へ運ぶ間にそこで亡くなられる方、数件あるんです。ところが、そういう島において、私たちは本当に開業医の毛の生えたもののように思われるかもしらぬけれども、胃カメラも使えるし、あるいはCTもやれるし、そういうふうな島の中核になる病院の内情というものを、少なくとも百億、二百億をかけても島民の人の命の大切さがあったならばそれに行政がこたえてくれたって当然じゃないでしょうか、何でも大きな病気であったら本島へ本島へ、もはやこういうふうな感覚のときじゃございませんと、痛烈なる悲痛なる心の叫びをしていらっしゃるドクターが多々いらっしゃると。 こう聞かされたからには、この案件をなぜ分類してくれと言ったか。分類した脳内疾患、これは辺地においては脳外科、心臓外科というのはないんです。ちょっと都会から離れたところにもないのにそんな離島までとおっしゃる。しかし、その人たちはそういう特別訓練を受けた人が行っておる、また使い得るというドクターの皆さんの要請が離島の医療関係者からあったならば、どこをさておいても厚生省の名にかけてここにそういうふうなものを設置してあげて、第一発見から運ぶことばっかりにいろいろなことをかけないで、そこででも十分対応できるようなことをしていくのが真の厚生省の、いつ、どこで、だれもが平等に最高の医療が受けられる、これを目に見えるように大衆にわからしめていく一つのあり方じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○説明員(今田寛睦君) 御指摘のように、特に自治医科大学を卒業していただいた先生方が僻地にみずから赴いて医療を担っていただいておられるということには大変感謝をしなければならないという気持ちでございます。 そこで、地域におきますところの医療を実施する上での機器整備等でございますけれども、現在、僻地中核病院におきましての医療機器の整備といたしまして、例えばファイバースコープでありますとかCTのようなものを機器整備の補助対象としておりますけれども、一方で僻地診療所といった最先端で御活躍の方々にもそれに応じた補助対象が設定されておるわけでございます。かといって、CTを各僻地に置くかという問題になるとまた幾つかの別の問題が起ころうかと思います。むしろ、最先端で働いていらっしゃる先生方が安心して診断できるためのもう一つ手だてはないだろうかということで、現在、僻地診療所支援システムということで、画像を相互に送付しながら、中核病院と相談をしながら、絵を見ながら判断ができ、またそれに基づいて患者さんに指導ができる体制を組んでいるところでございます。 まだ、十分に普及をしていないわけでありますが、こういったものもぜひ推進させますとともに、先ほど御指摘のようにいろいろな機器整備の充実につきましても努力をしていきたいと思っております。
○常松克安君 国土庁の局長さんにもう一度お伺いします。 先ほど言いました自己負担、これ一々やっている時間ございませんけれども、これの解消を基本にして、大至急その研究会にいろいろな問題提起の中で解消できる方向で御研究願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(小島重喜君) いろいろと離島の皆さん方のために大変貴重な御提言をいただいたわけでございます。 私どもも、先ほど申し上げましたように、まずその地域における医療の実態というものを把握しませんといけませんので、さらには先般から私どもの中で申しておるわけでありますけれども、離島のそういう診療所、病院等におきます機器の整備状況その他も含めまして、まず実態の把握に努めていきたい。 それで、今のお話ございましたような、その負担が各地域でどうなっておるかということも含めながら、研究会なり検討会を設けて、そしてできるだけ早く先生の御指摘のあるような方向で解決できないかどうか、関係省庁とも検討なり研究をしてまいりたい、かように考えております。
○常松克安君 消防庁長官、救急業務の上からいって、さっきはさらりと、ヘリだけはわかっていますけれどもあとわかりませんというようなことをえらいしゃあしゃあとおっしゃいましたけれども、これはいかがなものでしょうか。国土庁は、ペーパーの中に明確に、医療の確保については厚生省に、救急業務については消防庁に、こうなっておるんですよ。この考えに反論はありますか。私のところはそんなことようやらぬぞという何かあるんですか。
○政府委員(浅野大三郎君) 救急業務を消防機関でやるということは間違いございませんが、問題は離島と本土を結ぶそのやり方、とらえ方をどういうとらえ方をするかということにあるんだろうと思います。今後国土庁の方でいろいろと離島の救急医療の問題全般について御検討なさるわけでございますから、私どももそこに参加して一緒に勉強させていただきたいと思っております。
○常松克安君 あれやこれや飛びますけれども、厚生省、もう一度お伺いします。 今離島で地域医療にドクターとして就任していただいている先生の中で外国の方々は何名ぐらいそこで就任していらっしゃるでしょうか。
○説明員(今田寛睦君) 平成二年の医師・歯科医師・薬剤師調査におきまして、全国におきますところの外国人医師の数につきましては二千百十一名ということでございまして、それぞれの都道府県の分布につきましては分析をいたしておりますけれども、今御指摘の離島の医療機関に限った外国人医師が何人いるかということについては、さらに細かく分析をする必要がございますために少々お時間をいただきたいと思います。
○常松克安君 最後に、もう少し全体をまとめて、もう一度主張すべきは主張し、耳を傾けていただきたいと存じます。 今日まで、欧米よりなぜ救命率が悪いのか、そういうふうないろいろ世論の皆さんのお声で、やはりホスピタルケア、病院に入れるまでに、その間、救急車の中において少しの医療行為に匹敵するような処置がなされれば助かるはずの命が助けられるんだと、国家も大きくその声を受けて、このように救急救命士というものをつくっていただきました。これよりまた元年としてスタートしていくわけであります。そのことによって各地方地方においては、救急医療が物すごく目覚めた視点で、そして厚生省に対してもいろんな要望や意見、指導を伺っておるわけであります。 ところが今度は、今御指摘のあります離島振興法、全国で六千百四十八島の中で二百八十二島が振興法の網をかぶっておる島で、そこでは六十万の方々が住んでいらっしゃる。そのうち、長崎県の離島は三十万、半分です。 でありますから、それはオールジャパンとなるともう点在しちゃっていますけれども、しかし、陸上ではそのように救命率は上がっていく努力はあったとしても、ここで行政のグレーゾーンの中に置かれる離島の方々については、失礼でございますけれども、どの省庁に聞いても、実態がわかりません。しかし、言葉を発すれば、重要であります、ヘリを飛ばします、どうしますこうします。ところが、人の命の危うさの実態もつかまずしてそれは検討もあったものじゃないというような御指摘をし、謙虚に受けとめてもらいました。これからは、離島の六十万なるがゆえに本土の方々の三倍、五倍、十倍の意味を持って人の命のとうとさで守り抜こうという行政でなくちゃならぬと私は考えている。それできよう、この一点に絞って問題提起をしたわけです。 まず、搬送時間の短縮、これはどういうふうにあるべきか。第二番目には、そうしてある方々の自己負担というものはたとえお一人にでもその字句が当てはまってはならない、百億、二百億かかるわけじゃないんですから。第三番目に、離島について物理的とおっしゃり、時間的とおっしゃるならば、最高の治療というものが最先端の島においてでもでき得る、こういうものでなきゃならない。 こういうふうに私は主張し、耳を傾けていただいたことを信じて、質問を終わります。
○諫山博君 離島振興法に関して一点だけ質問します。 離島振興法が十年ぶりの改正です。しかも、今度は単純延長ではなくて内容が充実することになっております。私は、本当はこの離島問題を集中的に議論するという場が欲しかったわけですけれども、残念ながらそうなりませんでした。これは国会側の問題ですけれども、考えてみますと、沖縄問題についてはしばしば集中的な議論がされました。奄美大島についても、沖縄ほどではないにしても相当国会で議論されております。それに比べると、離島の問題というのは国会で議論される機会が少なかった。しかし、それは国会の問題ですから、国土庁にはとやかく言えませんけれども。 私は、今度法律が改正されるに当たりまして長崎県の対馬を訪問いたしました。福岡空港から対馬空港に行ったわけですけれども、私が予定した飛行機は欠航になりました。出発のときから離島の深刻な条件を体験したわけです。飛行機で対馬空港から福岡に帰ろうとするときにアナウンスがありまして、福岡空港を出発した飛行機が対馬空港に到着てきないかもしれない、そのときは欠航になります、明日までお待ちください、こういう放送です。幸い欠航にはなりませんでしたけれども、出発から離島の深刻な問題を体験したというのが私の調査活動の始まりでした。 長崎県の対馬支庁長や長崎県の厳原町長にお会いしました。やはり予想以上に離島の状況が深刻だということがわかりました。 例えば、対馬では、高齢化が非常に進んで六十五歳以上の人が一四・六%だ、人口の流出もひどい、高校卒業生の九割が島の外に出ていく、こういう話がありました。対馬で無医地区が八カ所、無歯科医地区が十一カ所、看護婦さんは本土の六割程度しかいない、これが対馬支庁でのお話です。厳原町に行きますと、港湾整備が非常に強調されました。離島振興法で大分よくなったけれども、やはり本当に島が発展するためには厳原港の整備をもっと進めてほしいというような注文です。 そこで私の質問ですけれども、今度の改正で高齢化対策、あるいは医師や看護婦などの確保の方法というのが提起されているわけですけれども、現地ではこのことを大変喜んでおられます。ただ、具体的にどうなっていくのかよくわからない、イメージがわいてこない、できればどういうことになっていくのか教えてくれませんかと聞かれましたけれども、私もよくわかりません。この高齢化対策、医師、看護婦の確保については今度の改正でどういう方向を目指しているのか、説明してください。質問はこれ一点だけです。
○政府委員(小島重喜君) 今、離島の現状というのはかなり厳しいというのは、御指摘のとおりだろうと私どもも認識をいたしておるわけでございます。 そこで、特に高齢化の問題がございました。医師の確保につきましては、従来から県がそういう体制を整備するという規定はございました。ただ今回、看護婦さんの問題をそこに提起させていただいたわけでございます。御案内のとおり、日本全国見てまいりましても、まあ若干のアンバランスがあるかもわかりませんけれども、全体的に看護婦さんの人材は不足をしておるというように私どもは承っておりますけれども、そういう中で特に離島にはある意味での勤務条件と申しますか、そういうことの厳しさがございますから、それを確保するのは並み大抵のことではないというように私は考えております。 ただ、私がここで看護婦対策をどうするこうするという、そういう意味ではちょっと立場にございませんが、今先生の御指摘を十分踏まえて県と相談するなり、あるいは直接的には厚生省の問題ではございますけれども、今の御提言の趣旨を踏まえて今度の新しい各県の離島振興計画ではそういう思想と申しますか、考え方を反映させていただくように努めてまいりたいというように思います。 それから、高齢化の問題は実は今回初めて法律の中に出てきたことでございまして、これは通常の地域と比べますと、先ほども御指摘ございましたように場所によっては二十年も進んでおる、こういうような実態もございます。そういう中で、高齢化対策のあり方、それは地域地域によって違うと思いますけれども、その地域の実情に即した、例えば老人保健施設とか、そういうものにつきましてももう少し弾力的な対応をしていただくとか、これもまた私ども直接ではございませんけれども、関係省庁ともども協力をしながら、それぞれの離島の実態に即したような対策が講ぜられるようにぜひ努力をしていきたい、かように考えております。
○諫山博君 国土庁、私はもう終わります。 今度は労働省に聞きます。 我が国における長時間過密労働、これは国際的に大問題です。宮澤総理も内外の世論に押されまして、今度の国会の施政方針演説の中で労働時間の短縮を強調されました。遅きに失したと思いますけれども、これは結構なことです。 私は、地方公務員の長時間残業がどういう実態になっているのかということを幾つかの自治体について調査いたしました。余りのことに驚いている、これが率直な感想です。広島市職員労働組合が広島市職員の深夜時間外労働について調査した資料があります。月間残業時間が三十時間を超えているものが全体の六二%、五十時間を超えているものが三七%です。夜間何時ごろまで仕事をしているかを調べたところが、午後八時に七百十二名が職場に残っていた。午後十時に三百七名いる。午前零時に八十五名の職員が職場で居残り残業をしていたという数字が出ているのであります。 そこで、私は幾つかの法律問題についてまず質問します。 労働省がつくった「時間外労働協定を結ぶに当たって」という文書の中には、「時間外労働は本来臨時的なものとして必要最小限にとどめられるべきものです。」、こう書かれています。安易に臨時の業務などを予想して三六協定を結んではならないとも書かれています。ここで言う臨時的なものというのは具体的にどういう場合を指しているのでしょうか。
○説明員(鈴木直和君) お答え申し上げます。 労働基準法第三十六条におきまして、労使協定の締結とその行政官庁への届け出を要件として、使用者は時間外労働、または休日労働をさせることができるということになっております。 なお、時間外労働につきましては、やはり恒常的にやられるべき性格のものではなくて、臨時、緊急の場合に限って行われることが望ましい、そういうように考えております。
○諫山博君 この文書には、三六協定で時間外労働をさせるには次のようなことを協定に書きなさいと明記されています。一、どういう理由で、二、どういう人数の労働者に、三、どういう業務を、四、一日何時間を限度として時間外労働をさせる、こういうことを三六協定に明記しなさいと労働省は指導しています。 時間外労働は臨時的なものだ、これが労働基準法の大原則です。そうである以上、どういう臨時の必要があるのか、どういう臨時の業務のために時間外労働をさせるのか、これがはっきりしない限り、本来時間外労働はさせてはならないものだと思いますけれども、どうですか。
○説明員(鈴木直和君) 労働基準法におきましては、先ほど言いましたような労使間協定を結ぶことによって時間外労働ができるという規定のみでございます。ただ、私どもとしては、できるだけそれが限定的に行われることが望ましいという観点から、今御指摘のような記載についてのいろんな細かい指導を行いながら、周知、啓発、監督、指導を行っているということでございます。
○諫山博君 私が知りたいのは、漫然と三六協定を結ぶのではなくて、三六協定で残業をさせる場合はどういう臨時の必要があるのか、どういう仕事が残っているのか、こういうことを特定しておかなければならないのではないかということです。
○説明員(鈴木直和君) 臨時、緊急の必要性、これは個別の事業所ごとにいろいろさまざまなものがございます。ですから、それを具体的に定義することは難しいというふうに考えております。ただ、これにつきましては、それを具体的に協定の中に記述させるということで、できるだけ限定的に行われるよう指導しているということでございます。
○諫山博君 できるだけ限定的にと答弁されましたけれども、労働省の文書にはできるだけというようなあいまいな言葉は使っておりません。こういうことをきちんと明記しなければ三六協定は結んではならないんだというのが労働省の指導です。つまり、民間労働者の残業というのは臨時的なものでなければならない、恒常的なものであってはならない、これが原則だと思います。恒常的に業務がさばけないような場合には、残業で処理するのではなくて他の方法で処理する、これが労働基準法の立場だし、あなたたちが出した時間外労働協定を結ぶに当たっての中身ではないですか。
○説明員(鈴木直和君) 今御指摘ありましたように、できるだけ具体的に三六協定に書かせるということによってその残業の削減が図られるよう指導しているところでございます。
○諫山博君 大体私の指摘を肯定されたという前提で次の質問に移ります。 自治省です。 各都道府県の土木事務所、保健所、試験場などは、本庁と違いまして労働基準監督署の監督を受ける官公署であります。この点は異論ありませんか。
○政府委員(秋本敏文君) お尋ねの御趣旨の点は労働基準法三十六条の解釈の問題になってくるのではないかと思います。つまり十六号に該当するかどうかということではないかと思うんです。そういう解釈の問題になってまいりますと、労働基準法は私どもの方は所管をしておりませんのでその点については御理解いただきたいと思いますが、これまでに労働省として保健所等について判断を示しておられるという例がございますので、そういったようなことから十六号に該当しないということであればおっしゃるような点になるんじゃないかと思います。
○諫山博君 どうも労働省の所管だという説明ですけれども、非常に回りくどい説明をされましたけれども、要するに現業の職場です。法律的に言えば労基法八条十六号に該当する職場、これは労働時間に関していいますと労働基準監督署の監督を受けるところではありませんか。
○説明員(鈴木直和君) 地方公務員に関する労働基準法の適用に関しましては、地方公務員法第五十八条の規定によりまして、労働基準法の八条の第一号から十号まで及び十三号から十五号までに掲げる事業に従事するいわゆる現業職員に対しまして労働基準法の一部の規定を除いて適用があるというふうにされております。
○諫山博君 非常にわかりにくいんですけれども、私は質問が具体的なんですよ。各都道府県には本庁と違って、保健所があります、土木事務所があります、さまざまな試験場があります。こういうところは労働基準法の適用においては民間業者と同じであって、労働基準監督署の監督を受けるのではないか。法律の引用は要りません。結論はどうですか。
○説明員(鈴木直和君) 先ほど申し上げました地方公務員法の規定に係るものにつきましては、これらの事業に従事する職員の勤務条件に関して労働基準監督機関の職権が及ぶものというふうにされております。こうした観点から、労働省としまして従来から適切な監督指導に努めているというところでございます。
○諫山博君 土木事務所とか保健所とか試験場とか、いろいろありますけれども、ここで働いている地方公務員は、現場の作業に従事している者はもちろんのこと、デスクワークをしているような人についても労働基準法三十六条の適用を受けるのではないかというのが次の質問です。労働省でも自治省でもどちらでもいい、答えてください。
○説明員(鈴木直和君) 労働基準法はその事業所を単位として適用されているものでございまして、先ほど申しましたような事業所につきましては先ほど言ったような労働基準法の適用があるということでございます。
○諫山博君 非常に簡単なことを回りくどく認められましたけれども、私は幾つかの県庁とか市役所の職場を調査して驚きました。つまり、労働基準法第八条十六号に該当する官公署、労働基準法としては三六協定の適用を受ける職場で三六協定なしに残業が行われていますよ。非常に広範に行われていますよ。三六協定なしに労働者に残業させるというようなことは、労働基準法違反の中でも最も原始的で最も悪質な違反だと思います。この違反に対しては刑事罰の制裁もあります。 民間大企業で三六協定なしに残業が行われていたとすれば、そういう事実を労働基準監督署が発見したらどうされますか。
○説明員(鈴木直和君) 労働基準監督署が監督指導を実施した際に、例えば時間外労働が行われている事実を認めた場合には、それが労基法の三十六条の協定の範囲内で行われているかどうかについて確認しまして、仮に労働基準法違反が認められるというような場合には、速やかに是正するように勧告を行っているところでございます。
○諫山博君 三六協定なしの残業なんというのは本当に悪いことでしょう、これは。刑事罰の制裁がありますね。 ところが、私が今指摘した地方公務員が働いている保健所だとか試験場とか土木事務所は、労働基準法上は民間労働者と同じような三六協定の適用を受けるわけです。ここで三六協定なしに残業が行われている。しかも、一つ二つの職場ではなくて広範にそういう状態が存在しているということを労働省は承知していますか。
○説明員(鈴木直和君) 労働省としては、民間、公共を問わず必要がある場合には適切な監督指導を行っているところでございます。
○諫山博君 私は、労働省が承知しているかしていないかということを聞きたかったんですけれども、あなたは答えられませんでした。これは、調べようと思えばすぐ調べることができるんですよ。三六協定は労使間で締結をして労働基準監督署に届け出るでしょう。三六協定が締結されているかされていないかというのはもう現地に行かなくてもわかるわけです。しかも、そこで相当長時間の残業が行われているというのは、殊さら調べなくてもわかります。どうもあなたは実情を把握されていないようですから、ぜひ調査してください。三六協定なしに残業が行われているというような原始的な労基法違反がお役所で行われているという問題を重視しながらぜひ調査して何らかの是正策を講じていただきたいということを要望します。
○説明員(鈴木直和君) 労働基準法の遵守といいますのは、これは公共、民間を問わず重要な問題でございます。そういった観点から、公共、民間を問わずに適切な監督指導を実施して、違反がある場合にはその是正に努めていきたいというふうに考えております。
○諫山博君 私が指摘した問題を調査されますか。
○説明員(鈴木直和君) 私どもとしては、従来から労働基準法八条の骨ごとに適切な監督指導をした際には、その結果の把握に努めているところでございます。これからも特に民間、公共というふうに区分するわけではなく、そういった各業種ごとにその実態を把握しながら労働条件の遵守に努めていきたいというふうに考えております。
○諫山博君 歯切れが悪いようですけれども、自治省に質問します。 監督責任は労働省です。しかし、そこで働いているのは地方公務員です。一般的に現業労働者は労働基準法の適用を受ける。三六協定の必要性はだれでも知っております。 ただ、今私が指摘したような職場は、机の上の仕事をしている人、実際に現業労働者と言えるかどうかわからないような人でも、やはり労働基準法の適用上は民間労働者と同じなんです。ですから、全国の自治体で広範に非常に野蛮な労働基準法違反が行われているということを私は指摘しましたけれども、具体的に調査して善処されませんか。そうでなければ、刑事罰の制裁を受けるような労働基準法違反が自治体の中で広範にまかり通っているという問題を放置することになりますよ。 私は、自治省として何らかの調査をし対策を講じることを求めます。
○政府委員(秋本敏文君) 事柄が労働基準法の適用の問題になってまいります。ただいまも労働省の方から種々御答弁ございましたが、そういった過程で、私どもとしての対応が何か必要なことがございましたら連絡をとりながら検討してみたいと思います。
○諫山博君 自治大臣にお聞きします。 今私が指摘しましたのは、地方公務員の中の一部の人が労働基準法で求められている三六協定なしに違法な残業をしている、それも一つや二つじゃない、非常に広範にわたっているという問題を私はこのたびの調査で発見したわけです。自治省は労働省と相談の上対策を講じるようですけれども、これだけ長時間労働が問題になっている時代ですから、ぜひ自治大臣としても善処をお願いいたします。
○政府委員(秋本敏文君) 恐れ入りますが、補足をさせていただきたいと存じます。 三六協定の問題につきましては、最初に御指摘ございましたように、十六号に該当するかどうかということが一つの問題としてあるわけでございますけれども、労働省の方からも御答弁ございましたが、個々具体の事業所ごとに該当するかどうかの判断ということになってこようかと思います。 それからまた、三六協定の問題で、私どもの所管じゃないと申しながらこういうことを申し上げるのは恐縮でございますけれども、労働基準法の三十三条の三項、これは公務についてのことでございまして、御承知のとおりでございますが、そのほか、「災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合」という三十三条一項、これが適用される場合を除きまして法定労働時間を超えて時間外労働を命じる場合、そういう場合に三六協定が必要だ、こういうことを法文は書いてございます。そういうことからいたしますと、三六協定によらない時間外勤務というものも、そういったような意味合いの上からしますと全くないわけではないという点もあるようでございまして、そういったようなことまで含めて考えますと、なかなか細かい、具体的に調査も必要だといったような微妙な問題もあるんじゃないかと思います。 そういったようなことからしますと、先ほど極めて簡単に申し上げましたけれども、私どもの対応というものもそういったような難しさがあるということについては御理解いただきたいと思いますし、また、直接には労働省の方の所管でございますので、労働省の方で必要があれば何らかの措置をおとりになるだろう。そういう関連で、私どもの方が所管ではないけれども、何か必要があるのかどうか、そういったことについて労働省の方から御意見がございましたら、どういったことが必要なのか、そういうことをお聞きした上で必要かどうか検討してみたい、こういうふうに考えております。
○諫山博君 今の答弁は非常に重大な問題を含んでいますよ。 自治体のある職場が労働基準監督署の監督を受けるのか、自治体の人事委員会の監督を受けるのか、どうもこれがはっきりしていないようです。これはいわゆる出発点を踏み外していると思います。例えば、土木事務所が人事委員会の監督を受けるのか、労働省の監督を受けるのか、あなたはわからないんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私も実は、役所は遅うまで電気をつけて何しとるのかなといつも思っておるのです。残業はやっぱり一定の責任者が残業許可を出して、あるいは命令を出してやるものだろうと思うんですが、そんなに毎日毎日命令出しておるのか、どういう命令出しておるのか、私の方で実は疑問に思っておるんです。ですから、これは一回やっぱり調べる必要があると思うんです。こんなに仕事をするのはよっぽどとろいんだなと思って、能力のない者が大体残業しています、能力のある者は皆時間内に帰っています。こういう習慣にされたら、これはいかぬと思うんです。 ただし、公務で忙しいときに課長とか部長が残業を言う、これはやっぱり私は必要だと思います。例えば、予算編成のある一定の時期とか、災害が起こってその対策をしなきゃならぬときだとか、そういうときは必要です。しかし、ふだん見ていても、もう年がら年じゆう夜遅うまでやっています。冬なんかのぞきに行ったら、暖かいからここにおるんだというようなのもおりますからね。そういうのを、おっしゃるように、私は一回調べる必要があると思います。
○諫山博君 私は今、現業の職場について質問したんです。 今度は一般職の公務員について聞きます。あなたは先走って三十三条三項と言われましたけれども、この問題について質問します。 一般職の地方公務員については、労働基準法三十三条第三項で、公務のために臨時の必要がある場合に限って、休日、時間外労働を命じることができる、この場合には三六協定は必要ない、この解釈には自治省も異論ないと思いますけれども、どうですか。
○政府委員(秋本敏文君) たびたび申し上げますけれども、労働基準法は私どもの所管でないものですから、責任ある御答弁をするというのはどうかということをいつも感じておるわけでございまして、労働省の方からお答えしていただきます。
○説明員(鈴木直和君) 労働基準法三十二条三項におきましては、公務のために臨時の必要がある場合において時間外労働をさせることができるという旨規定しております。ですから、これに該当する場合において時間外労働をさせることができるというものでございます。
○諫山博君 公務のために臨時の必要がある場合というのは、臨時の必要がある場合に限ってという趣旨でしょう。違いますか。
○説明員(鈴木直和君) 公務のために臨時の必要がある場合、これはどういうものかということにつきましては、一応使用者たる当該行政官庁にその判断がゆだねられております。これにつきましては、広く公務のための臨時の必要性というものを含むものであるというふうに理解しております。
○諫山博君 私は字義どおりの質問をしているんですよ。もう一遍言いますよ。一般職の地方公務員に時間外労働を命じることができるのは公務のために臨時の必要がある場合である。別な言葉で言えば、公務のために臨時の必要がない場合には残業命令は出せない。この解釈に間違いがありますか。
○説明員(鈴木直和君) 公務のために臨時の必要がある場合において時間外労働をさせることができるという規定になっておりまして、そういった基準法の規定どおりでございます。
○諫山博君 重ねて聞きますけれども、公務のために臨時の必要がない場合には残業さしてはならないということでしょう。これは論理上当然でしょう。
○説明員(鈴木直和君) 臨時の必要がない場合には、そもそも時間外労働は発生しないと思いますし、基準法でも、そういった必要性がある場合に時間外労働をさせることができると規定しておるところでございます。
○諫山博君 大体私の指摘を認められたという前提で、次の問題に入ります。 臨時の必要があるかないか、自治省の説明では、これは非常に広く解釈しているということが言われております。しかし、臨時はあくまでも臨時です。つまり、恒常的ではないということです。常態的ではないということです。臨時はあくまで臨時だ。そして、臨時の必要がないのに残業させようとすれば、これは労働基準法第三十三条三項によるのではなくて、別な法的根拠が必要だということになるはずですけれども、労働省どうですか。
○説明員(鈴木直和君) 臨時の必要性があるかどうかという点につきましては、使用者たる当該行政官庁にその判断がゆだねられているということでございます。
○諫山博君 私は、子供にもわかるように易しく質問しているんですけれども、ずばり答えられませんか。 もう一遍言います。 臨時については割合広く解釈するというふうに言われている、それは私も知っています。ただ、臨時はあくまでも臨時だ。恒常的ではないし、常態的ではないというのが臨時だ。恒常的、常態的に時間外労働をさせるためには、労働基準法三十三条三項によるのではなくて、別な法的根拠が必要になるのではないかということです。
○説明員(鈴木直和君) 本来、時間外労働というのは恒常的なものであってはならないという考え方につきましては、御指摘のとおりでございます。 ただ、具体的に臨時の必要性というものの判断につきましては、先ほど申し上げているとおり、使用者たる当該行政官庁にその判断がゆだねられているというものでございます。
○諫山博君 なかなか答えにくい質問のようです。 次の問題に移ります。 〔委員長退席、理事野別隆俊君着席〕 公務のために臨時の必要がない場合、それでもやはり残業させたいという場合があると思うんですよ。 この問題で、昭和二十七年の十月二日付で、「兵庫県人事委員会事務局長あて公務員課長回答」というのが出されております。問い「地公法五八条二項によって、一般職地方公務員の時間外労働には労働基準法三六条の協定は、必要ないと解してよいか」、答え「労働基準法三三条の規定に該当する場合を除き、設問の協定を要するものと解する」、これは昭和二十七年です。つまり、公務のために臨時の必要がある場合には、三六協定なしに残業を命じることができる。公務のために臨時の必要がない場合には、三六協定が必要だというのが昭和二十七年十月二日付の回答です。 これは自治省の回答になっておりますけれども、この解釈は現在も変わっておりませんか。
○政府委員(秋本敏文君) この実例につきましては、変更はいたしておりません。
○諫山博君 この解釈が変わってないとすれば、私が指摘したように、公務のために臨時の必要がない場合にも残業させる場合がある。そのときは三六協定によって残業させなさい、こういう趣旨になりますけれども、異論ありませんか。
○政府委員(秋本敏文君) 今、引用されてお尋ねのございました行政実例は、条例において、任命権者は、公務のため臨時の必要がある場合においては、正規の勤務時間を超えて、または国民の祝日に関する法律に規定する日において、職員に勤務を命ずることができるという条例を制定すれば協定は必要ないかどうかという質問でございました。 それにつきましては、三十三条の規定に該当する場合を除き、設問の協定を要するということでございまして、「公務のために臨時の必要がある場合」云々ということで、十六号に該当する職員等につきましては、この三十三条三項の規定による時間外勤務というのが可能であるということは変わりないと思います。
○諫山博君 一般職の地方公務員の協定締結権が地方自治法あるいは地方公務員法が制定された当時議論されております。 〔理事野別隆俊君退席、委員長着席〕 この問題で、自治省公務員第一課が出した「地方公務員法制定時参考資料 こというので触れられていますけれども、問い「労働基準法三六条を適用するのは地方自治法の精神に矛盾しないか」、これに対する答え、必要な部分だけを括弧つきで引用します。「三六協定は、原則的な労働条件の決定に関して行われるものではない」「一定の条件のもとに休日、時間外労働をさせる場合は、協定が必要である」「職員団体との間に、勤務条件に関して法の定める範囲内で一定の協定をすることまで、団体協約禁止の規定にふれるとは考えられない」、以上です。 つまり、地方公務員の職員団体が使用者との間にどういう協定を結ぶことができるのか、どういう協定を結ぶことができないのかということが、地方公務員法制定当時議論されております。自治省の説明では、三六協定というのは締結を禁止されている協定の中には含まれないんだというのがこの趣旨ですけれども、この立場は現在も変わりませんか。
○政府委員(秋本敏文君) 引用されましたのは、法律制定時のいわゆる想定問答であろうかと思いますけれども、この想定問答は、全体としての書きぶりを見ますと、労働基準法三十六条というのを地方公務員について適用するということについて、それについて問題がないかどうかということを想定しながら、それに対する答えとして用意をしているもののように思います。その意味からいいますと、この三十六条を適用するということについては、労使関係の基本的なあり方からして問題がないだろうとか、あるいは団体協約は結ばないことになっているけれども、こういったような特別のものについては差し支えないだろうとか、そういったことで三十六条を適用することについての、いわば説明という書きぶりになっております。そういったようなものとしては、この三十六条の適用による三六協定は必要なものについては締結するということはあり得ることだと思います。
○諫山博君 言葉を変えれば、想定問答集ですけれども、これは自治省がつくったんです。あなたたちの先輩がつくったんです。この立場は少なくとも三六協定については現在も変わりはないと聞いていいですか。
○政府委員(秋本敏文君) 三六協定についての考えが変わりがないかどうかというお尋ねの意味がちょっとよくわかりかねるんですけれども、三十六条につきまして地方公務員に適用がある。その法文に照らして協定を締結する必要があるものであれば法律に則して締結をする、こういうことはあるんだろうと思います。お尋ねの意味がちょっとよくわかりかねます。
○諫山博君 じゃ、問いを変えましょう。 地方公務員の職員団体は一定の協定を結ぶことは禁止されているけれども、三六協定を結ぶことは禁止されていない、これはいいですか。
○政府委員(秋本敏文君) 三十六条の適用がある結果、それに基づいて必要なものであれば締結をするということはあり得るんだと思います。
○諫山博君 回りくどいけれども、簡単に言うと、地方公務員の職員団体の三六協定の締結権はあり、こう聞いていいですか。
○政府委員(秋本敏文君) 締結権がありとかないとかという意味がちょっとよくわかりかねるんですが、要するに三十六条の適用がございますので、三十六条に定める場合があって必要な協定であれば、それについて締結するということはあり得ることだと思います。
○諫山博君 わかりました。 これは運動面で大きな影響を及ぼしてくるから私は根掘り葉掘り開いているわけですよ。地方公務員の職員団体が三六協定を締結できるのかどうかということは今まで余り議論されたことがない問題です。あなたはそれを肯定されましたから、もう一歩進めて、どういう場合に地方公務員の職員団体が三六協定を締結することができるか。これは労働基準法三十三条三項に戻りますけれども、公務上臨時の必要がある場合には、これは三六協定なしに残業がやれる。しかし、公務上臨時の必要がない場合には、三十三条三項によるわけにはいきませんから、三六協定を結ぶしかない、こういう結論になりますけれども、いいですか。
○説明員(鈴木直和君) 三十三条三項の「公務のために臨時の必要がある場合に」というものにつきましては、広く公務のための臨時の必要というものを含むものでございます。ですから、一般的に言いまして、普通の場合には三十六条の協定は必要ないだろうというふうに考えております。
○諫山博君 私の質問をあなたはどういう立場で聞いていたんですか。臨時というのは広く解釈する、そういう立場をとっていることは私は知っています。ただ、臨時はあくまでも臨時だ、恒常的ではないということだ、常態的ではないということだ、これは否定されますか。
○説明員(鈴木直和君) 時間外労働は、あくまでもそういった臨時の必要性がある場合に行われるものというふうに考えております。
○諫山博君 わかったようなわからないような答えですけれども、私の指摘はやはり否定できないと思います。 次に、具体的な問題に入ります。 私は、きょうの質問をするに当たって幾つかの自治体の職場の残業実態を調査しました。三月十六日に私は地元の福岡市の深夜労働の実態を調べましたけれども、驚くべき状態です。福岡市職労の調査にょりますと、下水道局建設部の一九九〇年度の時間外勤務状況というのは、東部建設課で三百四十三・五時間、南部建設課で三百四十五・六時間、西部建設一課で三百九十一・七時間、西部建設二課で三百八十四・三時間、最高の人は実に千百七十一時間も時間外勤務を行っていたそうです。 福岡市の場合は、守衛室で各部屋のかぎを保管しております。最終の退庁時間がかぎ返却時間として記録されることになっています。私は記録を見せてもらいましたけれども、午後十一時、午前零時、これが当たり前になっております。夜十時を過ぎますと、午前零時ごろにかけて福岡市役所の出入り口にはタクシーが列をつくって待っています。深夜に退庁する地方公務員の利用を待っているわけです。 福岡市職労という労働組合が先日、福岡市内の深夜の長時間労働の実態を調査いたしました。一番遅くまで仕事をしていたのは福岡市役所です。 広島市職員労働組合の資料もあります。月間残業時間が三十時間を超えているものが全体の六二・二%、五十時間を超えているものでも三七%に及んでいます。夜間どのくらいの人が居残りをして仕事をしているかの調査がありますけれども、午後八時に七百十二人、午後十時に三百七人、真夜中の十二時まで八十五人が仕事をしていたという数字が残っています。ここでも県庁とか市役所の帰り口というのはタクシーの最大の客待ち場だそうです。 今年二月十六日の「京都民報」という新聞に、京都府庁の正門前に客待ちをしているタクシーの列が写真に撮られています。撮影の日時は二月十一日の午前一時です。記事によりますと、電車が動かなくなる午前零時過ぎから午前一時、二時ごろにかけて常時十数台のタクシーが客待ちをしている、これが気圧の府庁風景だということです。タクシー運転手の談話が載っております。深夜、城陽市や亀岡市まで職員を乗せていったことがある。夜の府庁は大変効率がいい。こういう状況です。 地方自治体の深夜労働がこういう状態になっていることを自治大臣、御存じですが。
○国務大臣(塩川正十郎君) 大体想像されます。そういうようなことをやっているだろうと思います。それはやっぱりチケットが出ているからです。そういう点、やっぱり実態を調べる必要があると思います。 先ほど申しましたように、余り無為にだらだら仕事をしたってだめなんですから、安月給の長勤めと昔から言いますが、そういうことになってしまっておったのでは本人の健康を害すると思います。ですから、健康管理の上からいっても、私はきちっとやっぱり残業は任命権者がざっと手続をとって、残業さすべき人にはさすということでちゃんとすべきだと思います。そういうことなしに、だらだらやって、それで朝十一時ごろになったらぼさっと出てくる。要するに習慣なんです、これは。習慣はやめさせなきゃいかぬと思います。だから、よく知事会なんかと相談いたしまして、調査というか、そういう警告は一回発してみたいと思います。
○諫山博君 ぜひ実態を調査してしかるべき対策を講じてもらいたいと思います。 私、もう一つ実例を紹介いたします。 この間私は、滋賀県庁と大津市役所に調査に行きました。滋賀県の職員労働組合が滋賀県庁の残業時間を実際に支払われた残業手当から逆算した資料があります。これはなかなか正確な資料です。どれだけ残業手当が払われたかということをつかめば、何時間残業したかということがおのずと出てくるわけです。この資料によりますと、一九八八年の残業時間は職員平均して月四十時間です。年間平均して四百八十時間です。それから二年後の一九九〇年には、これが二割程度ふえたと言われております。 そこで、労働省に質問します。労働省は民間企業の残業時間をしばしば調査しておられます。五百人以上の規模の民間事業所の一九九一年の年間残業時間は平均してどれだけでしたか。
○説明員(鈴木直和君) 今御指摘の事業所規模五百人以上の平成三年の所定外労働時間、これは二百二十九時間でございます。
○諫山博君 労働省にもう一つ。残業時間が一番長い職種として問題になっているのが運輸、通信業です。一九九一年の運輸、通信業における時間外労働時間は年間どれだけでしたか。
○説明員(鈴木直和君) 平成三年の所定外労働時間、これは産業計で百七十五時間でございます。また産業別に見ますと、運輸、通信業で二百七十三時間となっております。
○諫山博君 運輸、通信業というのは、長時間労働で社会的な非難を受けている業種です。ここで一九九一年度の時間外労働時間が二百七十三時間、五百人以上の民間事業所では二百二十九時間。滋賀県庁では四百八十時間です。これは実際に支払われた残業手当から逆算した残業時間ですから、ほぼ正確なものと思われます。驚くべき状態になっている。 福岡市職労が福岡市内の深夜労働を調べたところが、福岡市役所が一番時間が長かったということがあらわれておりますけれども、よほどの決意で自治大臣が臨んでもらわないとこの状態は簡単にいかないと思いますけれども、どういう方法を講じていただけましょうか、大臣の御答弁をお願いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私もそれはよく承知しておるんです、実態は。やっぱり日本が今国際的にも労働時間というものが注目されておるときでございますから、そういう問題についても私はあるだろうと思います。そういうことを知事会とも一回相談しまして、どういうふうにするのがいいのか、やっぱり県庁あるいは市役所で上に立つ人が厳しくやっぱり下の方にいわゆる秩序ある勤務状態というものを言うべきだと思いますのでないと、こういうことをしておったら体を壊すし、第一不経済です、こういうことは。決してこれは市民のため県民のためになってないと思います。不経済です。それよりも、もっとばりばりと昼間の間に仕事をしてくれればいいんで、昼間はのろのろしておるからこういうことになっちゃうので、だからそういう点もありますので、私はこれは知事会とも一回よく相談してみましょう。
○諫山博君 今度は人事院です。人事院は国家公務員の超過勤務の実態について調査を行ったと聞いております。どういう方法で調査されたか、調査の結果はどうだったか、御説明ください。
○説明員(大村厚至君) 私ども、国家公務員の超勤の実態を国家公務員給与等実態調査で調査を行っております。これの結果を申し上げますと、平成二年の給与等実態調査で行っておりますが、平成元年の一月から十二月までの期間における超過勤務が最も多い月の超過勤務時間数の調査を行っておりまして、その結果によりますと、最も多い月の超過勤務時間数は全職員平均で三十一・八時間、うち本省庁の平均で四十一・九時間、その他の機関の平均で三十一・〇時間となっております。
○諫山博君 この長時間労働の実態調査は、残業手当の支給を受けるすべての公務員を対象に調査されましたか。
○説明員(大村厚至君) 全員でございます。
○諫山博君 今度は自治省ですけれども、国家公務員については時間外手当を受けるすべての職員について調査して一応の結論が出ている。この調査結果に基づいて対策も講じられているようです。自治省はそういう調査はしてないでしょう。どうですか。
○政府委員(秋本敏文君) 地方公共団体の時間外勤務の状況につきましては、それぞれの地方団体、またそれぞれの職場、また大臣からは個人の能力云々ということもお話ございましたけれども、いろいろな条件によって時間外勤務の実態がさまざまでございます。そういったことから自治省におきましてはそういう特段の調査を行っておりませんが、先ほど来御質問の中でございました例えば時間外勤務手当の支給状況といったことから逆算をしてみるとどうなるかといったようなことでやってみますと、一人当たりの一カ月平均で平成二年度におきましては約十時間というふうに推計されます。したがって、全体としてはこういうことであろうと思います。もちろん、定時退庁が常態になっているところもあるでしょうし、比較的時間外勤務め多いところもあるでしょうし、さまざまな実態であろうかと思います。 ただ、そういう超過勤務につきましては、先ほど大臣からも御答弁ございましたけれども、地方公共団体においても時間外勤務をできるだけ縮減する、短縮するということにつきましてこれまでにもたびたび文書等による指導を行っております。また、今度完全週休二日制を導入するということになってまいりますと、完全週休二日制にはなったけれども時間外勤務がふえてくるというようなことになってはいけませんので、そういった点につきましては特に注意を促すといったようなことなどもいたしております。
○諫山博君 あなたの方は、滋賀県庁を調査されましたか。滋賀県庁を調査したら、私が言っているような驚くべき状態が出てきているはずです。福岡市役所、広島市役所を調査しましたか。調査されたら、私の指摘が違うのかどうか反論してください。
○政府委員(秋本敏文君) 滋賀県とかそういった特定のところについて調査をしているわけではございませんけれども、先ほど申しましたように、全体の状況はそうなっております。また、私どもも、それぞれ地方に勤務をしておりますので勤務した経験からある程度想像できるものもございますが、先ほど申しましたように、職場によっていろいろ違う面もある、あるいは時期的にも違う面もある、そういったことがさまざまであるというようなことはあろうかと思います。ただ、いずれにしましても、先ほど申しましたように、時間外勤務につきましては、できるだけ短縮するということでこれまでもたびたび指導しておりますけれども、引き続いて努力してまいりたいと思います。
○諫山博君 確かに人事院が国家公務員を掌握するのとは、自治省と地方公務員の関係は違うと思います。ただ、国家公務員についてはすべての職員について調査したというんです。私は、この立場はやはり学ぶ必要があると思います。 いろいろ長時間労働を解消するための努力もしておられるということでしけれども、管理者が率先して退庁するということが今強調されておりますけれども、地方公務員にそういう指導をしておられますか、課長さんが居残りしておったらなかなかほかの人は帰りにくいというのは常識ですから。
○政府委員(秋本敏文君) 時間外勤務の短縮につきましてはこれまでもいろいろな形で地方団体に対しても要請をいたしておりますけれども、例えば人事院におかれまして行っておられますような定時退庁あるいは管理職の職員の率先しての退庁といったようなことについては、それらを地方公共団体にも通知をしまして、そういったことも参考にしながら時間外勤務の短縮に向けて努力していただくように要請をいたしております。
○諫山博君 自治大臣がとにかく今のような長時間残業はよくない、能率も上がらないし健康上もよくないという立場を述べられておるし、恐らくこの立場で長時間残業がどうなっているのか調査が行われるものだと思います。 ただ、なぜ長時間残業が行われるのか、これは突き詰めると人員不足と関係があります。定時に帰りたいけれども仕事がたまるからなかなか帰りにくい。私は長時間残業の問題を本当に解決しようとすれば人員問題も同時に解決せざるを得ないと思いますけれども、どうも今の政府のやり方は、例えば週休二日、しかし仕事の量は減らさない、人員はふやさない、こういうことのようですけれども、人員と長時間残業の関係については大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) あなたの一時間の質問、結局そこへ落とそうということだったのか、それはもう大体私も想像しておりました。 けれども諫山さん、今民間も必死になって合理化に努めて、そして少しでも消費者のためにと努力しておるんです。それと同じように役所も、やっぱり週休二日制になるんですし、英気は二日間で十分養うように、取り返せるようにできるし、ふだんの日の勤務時間は精出して今までの二倍ぐらい働くつもりでやってくれたら、逆に時間余るんじゃないでしょうか。そのような気持ちで取り組んでくれることが大事であって、今まで一時間よく聞きました、この結果として人ふやせと、これはちょっと短絡し過ぎるんじゃないかと私は思います。 ですから、一回知事会とも、いろんな、何もこれだけじゃないんです、ほかの問題もたくさんあるんです、単独事業の問題もいろいろあるし、それから週休二日制を早うやってくれということもあるし、あれやこれやようけあるんです。そういうふうなのを固めてよく話をして、そうしてこういうことの質問があったよと、あなたの名前をちゃんと言っておきますよ。滋賀県でこうだったと言いますから。滋賀県の人もそれはそうでもないと言うかもわかりません。わかりませんが、そういうことをきちっとした方がかえって明るくやれると思うんです。そして、地方自治体の人はみんな元気はつらつと、そんな毎日十時、十一時なんてやっているとは思いません、たまたまその日、三月十六日がひっかかったんだろうと思いますけれども。 しかしいずれにしても、私は最近思っていますのは、私もよく役所の前を通りますと本当に遅うまで灯がついています。人影が動いています。こういうことは、私はその人たちが気の毒だ、第一家庭がかわいそうだと思います。だから、そういうことを知事に訴えまして、そういうことを善処するように努力いたしましょう。
○諫山博君 私たちは、今度の参議院選挙で、家族そろって夕食をというスローガンを掲げているんです。ぜひそういうスローガンが実現できるように努力していただくと同時に、私がもう一つこの委員会で提起したのは法律問題なんですよ。 ぜひ自治省として本格的に検討してもらいたいのは、現業職場と言われているところでは三六協定なしには残業はさせられないんだ。ところが、実際は三六協定なしに残業が広範に行われている。この問題は調べないと、私が指摘した後も改善されなかったといったら、これは使用者責任ですからね。土木事務所の所長が処罰されますよ、試験場の場長が処罰されますよ、労基法違反で。これは私は指導を要求すると同時に警告いたします。だれかが告発したらどうしますか。 もう一つは、労働基準法三十三条の第三項によって、どうも無制限に地方公務員の残業が行われているような気がする。これは正しくない。三十三条三項で残業を命ずることができるのはあくまでも公務上臨時の必要がある場合だ、このことを指摘している。労働省は盛んに臨時の必要があるかないかは使用者が決めると言いますけれども、しかし臨時は臨時なんですよ。恒常的ではないのが臨時なんです。ですから、公務上臨時の必要がない場合にも残業させたい場合には、労働基準法三十三条三項によるのではなくて、三六協定を締結しなければ違法になる、このことを指摘したんです。 何か最後に反論があったら聞かせてください。
○説明員(鈴木直和君) 今、御指摘のありました労働基準法三十三条の三項の問題でございますが、これにつきましては、公務のため臨時の必要がある場合にはということでございますが、これについては公務のための臨時の必要性を幅広く解釈しているというところでございます。ですから、通常の場合にはそういった三十三条三項の規定によって時間外労働をすることができるというふうに考えております。ですから、三十六条の協定を結ぶ必要性というものは一般的にはないんではないだろうかというふうに考えております。
○諫山博君 時間ですから終わります。
○星川保松君 初めに一つだけ、通告していなかったことですが簡単なことを御質問いたします。 それは大臣の考えをお伺いしたいんですが、いわゆる地方自治法の第一条の目的というところに、「地方自治の本旨に基いて、」云々、こういうことが書いてあります。地方自治の本旨とは一体何だろうと思っていろいろ法律を見ましても、それに答えるようなところはないんです。それで、大臣は地方自治の本旨とは何であると考えていらっしゃるか、それをひとつお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 大分難しい話ですが、憲法九十二条ですか、あそこにも「自治の本旨に基いて」、こう書いてあります。私はこの歴史をちょっと読んでみたんですけれども、アメリカの最初の原文はプリンシプルとなっておったそうですね。原則となっておったらしいんですが、その原則をやめまして、何かちょっと、私忘れましたけれども、変えたらしいんです。翻訳するときに、自治の原則あるいは原理、基本とか、いろいろあったそうですけれども、結局、地方自治は二つの面から見られる。つまり、団体そのものも自治権があるし、住民が団体に対しての自治権もあるし、自治の両面があるということから本旨という方がいいんじゃないかということになったということを私ある古い書物で読んだことがございまして、なるほどそういうことかなと思っております。 簡単に言うと、やっぱり自治の本則、原則、そういうようなものをまぜた、要するにそういうことだろう、要するにプリンシプルなものだろう、こういう感じで私自身としては解釈しております。
○星川保松君 大変難しい解釈のようでありますが、私は私なりにいろいろな角度から三十年ほど地方自治と取っ組んでまいりまして、これはそう難しいことではないと。いわゆる地方自治というのは、地域住民の幸せをどう実現するか、つまり地域住民の幸せ、これが私は地方自治の本旨だ、こういうふうに考えていますが、大臣はこれについてはいかがですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) もうそのとおり、意見もございません。全くそのとおりでございます。
○星川保松君 そうしますと、日本という国土は北から南に長い列島なんです。これが東西に長い島ですと大した気候や風土の変化はないんですけれども、南北に長いということは非常な変化があるんです。それにさらに冬になると、この前もお話ししたように、脊梁山脈を分けてそれでまた東西が非常に気候風土が違うということになっておりますので、地域地域の特性というものが極めて明確になっているのが私は日本だと思うんですよ、国土が。その国土の中に、いわゆる自治体ということで一億二千数百万の人がそれぞれ地域に生活をしているわけです。ですから、その地域地域に住んでいて本当に地域住民が幸せに感ずることができるような施策をやる、それが私は地方自治であり、地方自治の本旨だと思うわけですよ。 例えば一つ例を挙げますと、私は山形ですけれども山形はちょっとおきまして、例えば秋田の例を挙げますと、秋田にはやはり日本海がありますので、どこにでもあるような海があります。しかし、あそこではよそでとれないハタハタという魚がとれるんです。それで、そこではハタハタしょっつるなべとかいう食文化ができているわけですよ。それから、秋田にはどこへ行っても山があります。しかし、秋田の山には秋田杉というすばらしい名木が産出するわけです。それから今度は、秋田にもどこにもある畑がありますけれども、そこからはトンブリとかいろんな特産品ができるわけですよ。それから、秋田へ行ってももちろん田んぼが広がっています。しかし、秋田へ行って見たその田んぼは、中身はいわゆるあきたこまちというすばらしい今人気が上昇中の米をつくっているわけですよ。 そういうふうに地域には地域なりの、もう言葉なんか、秋田の言葉というのは本当に独特です。ですから、秋田の人が秋田で幸せを感ずるということは、やはり秋田杉の家に住んで、秋田のしょっつるなべをつついて、そして秋田言葉で秋田音頭を一杯飲みながら歌う、これは昔頭はいっぱいありますよ、日本国じゅう。しかし、秋田の人が本当に乗れるのは秋田音頭なわけです。そういうふうに地域の特性というのがきちんとできているわけです。だから、それが満喫できるというのが私は秋田の地域住民の幸せだ、こう思うわけですよ。 そう考えた場合に、日本の今の地方行政というのはいかに金太郎あめみたいに全国同じような行政をやっているか、こう思うわけですが、そのことについては大臣はいかがですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 確かに金太郎あめが多いなと思いますね。 そこで、ふるさと創生事業というのを自治省が提案いたしまして、あれで空気は少しは変わってきたんではないか。ですから、それから引き続いてやっております地域づくり推進事業、こういうふうなものを通じて自治体の独自性を出してもらうように私は一層努力したいと思います。
○星川保松君 そういうことで、いわゆる第三次行革審が昨年の十二月に第二次答申を出したわけです。それに先立って、豊かなくらし部会が行革審に対してやはり第二次の報告を十二月五日に出していもわけです。その中に、私もすばらしいと思うんですけれども、いわゆる地方分権特例制度、俗にパイロット自治体という提案をしているわけです。その中身を見まして、私は本当にこれはすばらしい制度の提案だ、こう思ったわけであります。 いわゆる対象自治体を選んで、結局これはやる気のある自治体を選ぶということになるんだろうと思いますが、その自治体に対して権限の配分の特例措置をするというわけですけれども、その権限の配分は極めて思い切った権限の移譲を考えているんです。といいますのは、「国民としての権利・義務に重大な影響を及ぼさないものについて」はということで、国がやるべき仕事以外は全部というほどその権限を移譲しようという、こういう思い切った権限移譲のやり方なわけでございます。 二番目は、補助金等の特例ということで、その対象となったパイロット自治体に対しては普通の補助金を一般財源化する、自由に使ってよろしいということにしよう、こういうわけでございます。それから三番画は、いわゆる地方債の起債の特例を設けて「許可予定額の総枠を設定し、その範囲内で対象自治体の報告に基づいて自動的に許可される」、こういうことなわけでございます。四番目は、いわゆる税財政制度上の特例として、例えばということでありますけれども、政令指定都市に準じた特例を設けよう、こういう思い切った案でございます。機関委任事務については、やはり専ら国の行政のために行われる事務を除いては自主的な運営に任せる、こういうことなわけでございます。 これについては、大臣はどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○政府委員(紀内隆宏君) 行革審の昨年暮れの第二次答申において、今お話しのような答申が出されております。昨年の一次、二次の答申を通じまして基本的なトーンは、豊かな暮らしを実現するためにはこれまでの中央集権的な行政の行さ方というのを問い直して国民生活にかかわる権限はできるだけ地方へ移すべきである、こういう基本方向が一貫して打ち出されているわけでございまして、この考え方はかねてからの地方公共団体あるいは私どもの考え方と一致するものでございます。しかしながら、地方分権の推進につきましては、これまでも一括整理法なり毎年毎年の新規立法に当たりましていろいろと権限移譲について努力をしているものでございますけれども、なお地方制度調査会が今まで行いました答申等から見れば十分な段階に至っておりません。 それで、行革審のこの第二次答申で提言されましたパイロット制度というものは、このような権限移譲についてのいわば閉塞的な状況と申しましょうか、そういう状況を打ち破るための一つの実験的なもの、そういう意図に出るものというふうに聞いております。私どもといたしましては、これは権限の移管を進めるための一つの考え方であるというふうに思っております。 ただ、その制度の具体化につきましては、今お示しになりましたような範囲でしか示されておりませんので、その具体的な内容につきまして現在行革審のくらし部会の中に小委員会を設けて検討が続けられておるわけでございますので、その成り行きを注目してまいりたい、このように考えております。
○星川保松君 こういうことを、パイロット的な選抜した市町村であっても、もしやったら、私はすばらしいじゃないかと思います。 私もかつて自治体の運営をやったわけでありますけれども、最初は予算編成というのは極めて難しいものだろうと思っておったんです。ところが、やってみて驚いたことは、実に簡単なんです。簡単だということはやることがないんです。というのは、いわゆる人件費や何かの経常経費はもうきちんと初めから決まっていますし、それから学校とか道路とかの修現代、これも決まっておるわけです。それから、いわゆる公共補助事業、それはもう補助額と残に対する起債とそれを差し引いたいわゆる裏負担、それは、はい幾らと決まっているわけです。そうしてずっと張りつけていきますと全然金がなくなっちゃうんです。こんなことなのかなと思いましたね。 ですから、本当に自分の町でやりたい仕事には金がもうないわけですから、それで困った。それから、いわゆる自己財源が少ないものですから、自己財源の方はいわゆる一千万の金を一千万の仕事に使ったのではもうどうしようもないわけです。それで一千万の金を何とかしてふやそう、こう考えるわけです。そうしますと、いわゆる公立補助の事業、それを持ってこないことにはそれをふやせないわけです。公立補助の高額のいわゆる起債のやれるもの、そういうものはないかと思って企画の連中なんか一生懸命県庁回りをしまして仕事探しをしているわけです、どこの自治体も一生懸命に。そうすると、いいのがあった、公立だからということで、それをもらっできます。 ところが、それをもらってきても、果たして自分の個性のある自治体にぴったり合う仕事かどうかということは別問題になってしまうわけです。だから、オーダーメードじゃなくて、ブランコを買って自分に合わなくても何だろうがとにかく町へ仕事を持ってこなければ、あの人はだめだ、こう言われますから、地域の特性なんということはもう構っていられない。金をふやして使おう、公立補助はないか、こういうことになってしまうわけです。そういうことから考えますと、私はこのパイロット自治体という構想は自治体に活力を与えるすばらしいやり方だな、こう思っているわけですよ。 それでその当時のいわゆる世論の方はどうなっておるかということをちょっと調べてみたのであります。 一つは朝日新聞の社説でありますけれども、これは「中央集権に風穴をあけたい」、こういう見出しなんです。そして、「明治以来続いてきた中央集権体制に風穴を開け、地方分権を大きく前進させるきっかけになると考える。」、こういうことを言っているんです。そして、「この自治体に指定されれば、補助金はもらえないが、東京へ陳情に行く必要はなくなる。地域の自主的な判断で街づくり村おこしができるわけだ。」と、大変に褒めているわけです。 それから、今度は読売新聞の同じ社説でありますけれども、こっちの方は、「地方自立へ「開放区」の実現を」という見出しなんです。「開放区」をつくろう。それで、「「ゆとり」や「豊かさ」を実感できる社会を築くためには、行政の仕組みも、中央集権型から生活に密着した地域社会本位の地方自立型へと抜本的に変える必要がある、」、こういうことを言っているんです。「画期的な意義を持つ構想として、大いに評価したい。」、こう言っているわけです。 これは、私たちのような自治体の経験者だけでなくて、やはり世論も期待しているんじゃないかと思いますが、これはどういうふうにお考えですか。
○政府委員(紀内隆宏君) 先ほども申し上げましたけれども、昨年の暮札の答申の段階では、ちょうどお話にございましたように、権限についての若干の例示はあるわけでございますけれども、それも例えば都市計画七か教育とか文化とか娯楽とかというカテゴリーを例示しているだけでございまして、具体的に国のどのような権限をパイロット制度によって地方に持ってこようかという点は固まっているわけではございません。 それで、また一方、財源についてもお話がございましたけれども、財源面でも、例えば補助金の一般財源化について、今の新聞論調等が期待しているように、非常に大きなものをそこに盛り込んでくるようなことが可能であるかどうか、何分今後の展開を見ないと判断ができかねる状況だ、このように思っております。
○星川保松君 ところが、あなたは具体的ななにがないとおっしゃいますけれども、そうじゃないんです。 これは、「どうなる「地方分権」幻の報告書省庁OBの反論強く 部会報告から消え去る」、こういう見出しで、自治日報という新聞でありますけれども、「地方分権特例制度を盛り込んだ第二次答申案を検討していた豊かなくらし部会がまとめた部会報告から跡形もなく消え去った”幻の報告書”である。」と、ここへ出ているわけです。これを見ますと、「国の機関に配分すべき事務」というふうにしてざあっと書いてあるんです。これは国の方を制限列挙的に詳しく書いてあるんですよ。それから、「パイロットに移管する権限」、これも実に詳しく細かく書いてあるんです。それから、「パイロットに一般財源化する補助金」、これもだあっと書いてあるんです、極めて詳細に。そして、権限は五十八件、補助金の一般財源化すべきものが八十五件、これをちゃんとリストアップしてこういう報告書を出したんです。ところが、これが跡形もなく消え去ったと。 なぜ消え去ったか。これは日本経済新聞社の記事でありますけれども、これによりますと、「部会審議の途中で出された移譲すべき権限や補助金の具体的内容は各省庁の集中砲火を浴び、最終答申までに削られた。部会長本人にも各省庁の局長や次官が「この部分を改めていただきたい」と日参し、中には「この内容では自民党の各部会が黙っていない」と脅し文句を吐く官僚もいた。」と。この次が大事なんです。「反対の主力は建設、自治、農水省」と出ている。主力なんだ、あなたの方が。その一つは、「道路や下水道など社会資本整備の補助金を一般財源化すると、全国的にバランスのとれた行政水準が確保できない」ということを建設省の斎藤総務審議官が言った。それから、今度は自治省です。「自治省も起債の自主決定に関しては「地方債は国がマクロとして償還を保障するから信用されている」」、このことは松本審議官が言って、「まったく譲る気配をみせない。」と。農水省の構造改善局長は、「「自治体に新たに譲る権限はない」と、けんもほろろだ。」となっているのです。 こういうことで、私たちから見ますとこんなに立派なこの報告が途中で消えていったということを知って私は驚いたんですけれども、これは本当はどうなんですか、自治省としては、どう対応されていくんですか。
○政府委員(紀内隆宏君) 今お読みになりました文は詳細知っているわけではございませんけれども、私も行革審に呼ばれて一番初め意見を申し述べに参りました。そのときには、権限移譲については、これは国と都道府県の権限移譲という表現があるわけでございますけれども、国からの権限移譲が核心部分をなすということをまず考えていただきたいということと、次には、ともすればいいかげんになりがちなものですから、譲るべきものをできるだけ具体的な権限を挙げていただきたい、それからまた譲ってはいけないものがあるとすればそれも明確にしていただきたい、こういう主張をしてまいったわけでございます。 なお、地方債についての言及がございましたけれども、地方債につきましては、許可制度そのものがむしろ現在の地方自治体に財源を確保する上で意味がある話である、むしろそれがなくなった方が心配であるというふうに私どもは理解しております。
○星川保松君 そういうことで、この豊かなくらし部会ではなお小委員会を続けて検討していくということになっているわけですが、それがきのう十六日の読売新聞に、「「分権」に省庁抵抗 行革審、荒療治も視野に」、こういう見出しで、それで依然として、「厚生、農水など八省庁は「市町村に下ろせる権限はすでに移譲してある」「全国的な均衡という見地から問題だ」などを理由に一様に否定的見解を表明した。」と、こういうことなんです。 それで、この中には、「小委員会は関係省庁と団体からの意見聴取を十五日に終了した」ということになっておりますので、自治省はどなたがいらっしゃって、どういう意見を述べたか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(紀内隆宏君) 小委員会についての意見は、私どもでは審議官が参上して申し述べました。そのときの基本的なトーンは先ほど申し上げたとおりでございまして、要するに、国からの権限移譲が中心であろう、あるいは移管すべきもの等は明確にすべきである、それから実験的な制度として組み立てることが適当であろう、実験的な制度として組み立てる限りは余り数が多くなってはぐあいが悪いんじゃないか、そのようなところでございました。
○星川保松君 それで、私ども、また新聞の世論などもそうでありますけれども、こんなにすばらしい自治体の活性化案だと思うんですけれども、それもいわゆるやる気のあるところを限定してやるわけですから、全体に対してやるわけじゃなくて、一つの試みとしてやろう、こういうわけですから、これは全部の権限を全市町村に渡せなんというものじゃないわけですから、やってみて、それでまた不都合があればそれは手直しをすればいいということはだれもが前提として考えていることだと思うんです。それなのに、その試験的なことをやることに何でこんなに中央の省庁が自分の管轄といいますか、縄張りに固執して、それでどうしてこんなことを言うんだろうなと思って、私はどうもそれを理解できないんです。 それで、省庁の抵抗というのがどこでどうやってこんなに強く出てくるんだろうと思ったわけです。そして、実は豊かなくらし部会の所属の専門委員の名簿を私は調べてみたんです。部会長は細川熊本前県知事です。部会長代理は内田さん、これは東海大学教授、それから恒松さんという人が獨協大学教授です。あと二十四名の専門委員がいらっしゃるんです。その専門委員の肩書、これはほとんど民間の方だという肩書がついているんです。株式会社とかあるいは信用基金理事長とか、いろんな民間の名前がついているんですよ。それで、おかしいな、民間の方々から専門委員になっていただいてやっているのに何で省庁の抵抗が出てくるんだろうと思って調べてみたんです、元の役職を。 そうしましたら、驚いたことに官庁の兄事務次官、これがずらっと入っているんです。自治省からも行っています。それから郵政省、厚生省、農水省、労働省、通産省、文部省、国土庁、大蔵省、今言うたのは全部元次官です。それが民間の肩書で入っているんです。だから、新聞の方もOBの抵抗とあったんでよく見ますと、次官が九名いるんです、この中に。そのほかに、国土庁は局長をやった方です。運輸省は、元の海上保安庁長官です。そんなOBです。OBの中でもこんな大きいOBはいないわけです。 それがぞろぞろぞろと民間の肩書で潜り込んでいると言っちゃいけないかもしれませんけれども、これではもう幾ら頑張ってみても立派な地方自治体活性化の提案など私はできるはずがないというふうにわかったわけです。きょうわかったんです、この名簿を私はきょう手に入れたんです。これは自治大臣、御存じてしたか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、この名簿は知りませんでした。けれども、パイロットプランは私らから、素人から見ましてもなかなかいい案で、一応試してみる、試行錯誤でやってみる価値はあるものだなとは思っておりますけれども、しかしこれは日本の現在の官僚機構制度からいったら非常に難しいアイデアだなということは私は感じておりました。要するに、日本の行政機構をどう見るかということだと思いますが、私はやっぱり官僚を中心に組まれてきた官僚機構というものを、パイロットプランは大胆にこれに対する一つの新しい提案として出しておるところに、そこに取り組みのなかなか難しい問題があるんではないかと思っております。 したがって、これからもまだ議論されることであろうとは思いますけれども、私たちもこの趨勢を非常に大きい関心を持って見ておるものであります。
○星川保松君 それで大臣、中央の各省庁の官僚の皆さんがこういう肩書で潜り込んでおって圧力をかけるというような審議会なりなにが続いているということでは、特に地方自治の問題はどうしようもない状態が続くと私は思うんです。だから、これを打ち破っていく、変えていくということはもう政治以外にないと思うんです。そういう意味ではやはり政治家としての塩川大臣がまさに腕の振るいどきではないかと思うわけです。そういうことで、あなたに私は大きな期待をかけているんです。ひとつその頑張りのほどを。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、どの機会がありましても、今一番大事なのは財政の基盤だ、地方自治のです、自治体の財政の問題がどうだという前に、地方自治の意識の顕現ですと。さっき一番冒頭にいいことを聞かれたと思う、「自治の本旨に基いて、」、こうなっています。その自治の本旨というものは、本当に出先のところで生かされておるだろうかということが問題だと思うんです。だって、この陳情合戦を見てごらんなさい、自治省なんて相手にしていませんもの。厚生省だ建設省だ、そこへみんな行っちゃいます。というのは、日本の官庁が政策スタッフの官庁であり、企画の官庁であり、監督の官庁であるにかかわらず、実は事業主体の官庁なんです、そこに問題がある。 だから、私は先ほど言いましたように、日本の官僚機構の問題どこのパイロットプランというものは非常に関係があるということ、そこに私は気がついておるものですから素直に言っただけのことであって、私はこの際に地方自治体が自治意識をもっと率直に出して、そして地方自治意識に基づいての仕事というものの再認識をしてくれるならば変わってくると思います。物ちょうだい式の、おれたちは国の出先機関なんだからもらうものはもらおう、あなたがさっきおっしゃったように、一千万円をどう使うかという、こんな状態ですから、だからそこにつけ込まれてしまって、いいものやるからこっちへおいでよとやられちゃうわけなんで、自治体の自治意識の中でその金をどう使うかという、そこをしっかりしてほしい。そのためには、自治省としてはこれを助けるのには、単独事業とか起債とか、そういうものでもって自治体を応援するから、自分で考え自分で行う習慣とアイデアを磨いてほしい、そしてその中から自治意識を強く芽生えさせてほしい、そのことがやっぱり私は、中央と地方との関係を変えていく一番根本になると思っております。制度でも何でもない、私は意識の問題だと思っておるのです。
○星川保松君 最後になりますけれども、私は、いわゆる自治体の立場を本当によく理解をしてくれた細川前熊本県知事が、皆さんの苦情をよく体して、そしてこういうことを進めてくれだんだと思うんです。ですから、自治大臣は、ほかの建設省か何かそっちの方が強くて、こうおっしゃるが、そういう弱音を吐かないで、それは確かに自治省は立場としては苦しいと思います。それは官庁としては苦しいかもしれませんけれども、だからこそ私は、政治家としてあなたが頑張って、そして全国の自治体の気持ちをよその官庁にもひとつ思い切って説明をして、邪魔をしないでくれ、協力してくれ、こういうふうに説得をして進んでいただきたい。そのために私たちは大いに応援をいたしますから、ひとつもう一回そこのところを。
○国務大臣(塩川正十郎君) いや、そこのところは私はもう何遍も言っております。それはあなたからおっしゃられるまでもなく、他の省庁に行く前に一度自治省に相談にいらっしゃい、そう言っておるんです。しかし、やっぱり全国で三千何ぼありましたら、抜け駆けでちょろちょろっと行こうかという者がやっぱりおるんです。それがこういう状態をつくってきておるということなんです。 その意味において、自治省も自分が地方自治体が仕事をしやすい立場に立って物を考えてやるべきだ。今まで自治省というのは、私も経験ありますけれども、各省庁との間で意見の対立、つまり自治体をめぐりましてどうするのがいいかという意見の対立が随分ありました。しかし、これからは、自治体はどうしたらいいのかということの中央省庁との間のいわば通訳役といいましょうか、こなし役というか、根回し役というか、そういう役を自治省が果たしてやろうという気になるならば、地方団体も一応自治省に相談に行ってということの習慣をつけさしていくということが私は大事だと思う。 それと同時に、地方団体があくまでも自分で考え、自分で行う自治行政をやってもらいたい。そのためには、私らも、くどいようですけれども、財政的にそちらの方にはどんどん財政を向けていこうじゃないかと。そのためには、私は極端なことを言っておるんです。自治省は、都会、東京や大阪、こういう政令指定都市まで含めて、大きい都市に対しては新しいアイデアを生かせる方に持っていったらいいんで、それよりもむしろ標準市町村を中心としたところに財政的配慮というものを思い切りしていって、そして、まずこういうところが活気づいてくれるならば、それにぶら下がっている周辺の市町村も一緒になって活性化してくるんではないか。だから、標準都市、ここに焦点を置いて交付税の算定なんかも考えるということを役所は取り組んでおるようなことでございます。そういう点で、私は、何とかして地方自治体がこの際に新しい意識に燃えてくれるということを期待しておるのであります。
○星川保松君 終わります。
○委員長(山口哲夫君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度といたします。 ―――――――――――――
○委員長(山口哲夫君) 離島振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者から趣旨説明を聴取いたします。衆議院建設委員長古賀誠君。
○衆議院議員(古賀誠君) ただいま議題となりました離島振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 離島振興法は、本土より隔絶せる離島の特殊事情からくる後進性を除去するための基礎条件の改善及び産業振興に関する対策を樹立し、これに基づく事業を迅速かつ強力に実施することを目的として、議員提案により、昭和二十八年七月、十カ年の時限法として制定、公布されたものであります。 自来、本法は、離島振興のために少なからず寄与してまいりましたが、離島の特殊事情からくる本土との格差は、依然として除去されない実情にかんがみ、昭和三十七年第四十回国会、昭和四十七年第六十八回国会及び昭和五十七年第九十六回国会において、本法の適用期限をそれぞれ十カ年延長して、諸施策が強力に実施されてきたのであります。 しかしながら、離島をめぐる自然的・社会的諸条件は厳しく、本土の著しい経済成長に追随し得ず、いまだその後進性は解消されるに至っておらず、また、最近の人口減少は他の特定地域に比べても著しいものがあり、活力ある地域社会の維持上、極めて憂慮すべき事態になっております。 一方、離島が、我が国の領海、経済水域、二百海里問題等に果たす役割や、最近の余暇需要の拡大、自然志向の高まりの中での離島の豊かな自然的、歴史的環境の果たす役割は極めて大きく、かつ増大しつつあり、我が国経済社会の発展及び国民生活の充実に大きく寄与しているところであります。 しかしながら、離島関係市町村の財政力は脆弱であり、関係施策を推進するためには、今後とも引き続き本法による特別の助成措置を講ずることが必要と考えられるのであります。 以上の観点から、この際、平成五年三月三十一日が時限となっている本法の有効期限をさらに十カ年延長するとともに、産業振興のための税制優遇措置の創設、地方財政への充実措置、交通の確保を初め、高齢者福祉、教育、文化等への配慮規定を設けるなど、その内容を大幅に拡充するものであります。 これにより、関係住民が安んじて定住し得る地域社会の建設を図り、あわせて国民経済の発展に寄与せしめたいと存ずるものであります。 以上、本法律案の提案理由を簡単に御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(山口哲夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。――別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 離島振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山口哲夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山口哲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十七分散会 ―――――・―――――