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123回国会参議院1992/04/27

国際平和協力等に関する特別委員会 第2号

発言数
5
登壇者
2
会派数
2
開催日
1992/04/27

会議録

下条進一郎自由民主党

○委員長(下条進一郎君) ただいまから国際平和協力等に関する特別委員会を開会いたします。理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

下条進一郎自由民主党

○委員長(下条進一郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に角田義一君を指名いたします。     —————————————

下条進一郎自由民主党

○委員長(下条進一郎君) この際、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案及び国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、先国会におきまして趣旨説明を聴取しておりますので、本日は国際平和協力業務及び国際緊急援助業務の実施等に関する法律案を議題とし、発議者野田哲君から趣旨説明を聴取することといたします。野田哲君。

野田哲日本社会党・護憲共同

○委員以外の議員(野田哲君) 国際平和協力業務及び国際緊急援助業務の実施等に関する法律案について、発議者を代表して、提案の趣旨及びその内容について説明いたします。  まず、我が国が世界の平和の創造と民生の安定、人権の保障に積極的に貢献していくための前提となる国際情勢の特徴と国際貢献のための基本的なスタンスについてであります。  東西の冷戦構造は崩壊し、国際情勢は大きな転換期を迎えております。米ソ二つの超大国を中心とする対立の構図が世界の政治経済、軍事、社会情勢に大きな影響を及ぼした時代から、世界は、一部に国家間の紛争や民族対立などの不安定要因を抱きながらも、軍縮と協調を基調とする時代となりました。そして、この基調はまさに日本の平和憲法の理念と一致するものであり、世界はこうした方向で新しい秩序の構築が求められるという時代を迎えていると言えるのであります。二十世紀の終わりに生きる我々は、こうした世界の平和への新しい潮流をさらに一層推し進めて確かなものにし二十一世紀に伝えていく崇高かつ重大な使命を担っているのであり、そのために果たす課題は数多くあるのであります。  その第一は、平和の創造と軍縮の実現に向けてのたゆみない努力であります。とりわけ、アジアにおける核の撤去と軍縮に向けての合意形成、平和と安全保障のための枠組み、国際秩序の形成は日本が避けて通ることのできない課題であります。そのため、我が国自体が軍縮のプランを示しながらアジアにおけるイニシアチブをとることであります。  第二は、南北間の格差是正・解消についての課題であります。全地球の三分の二は開発途上国と言われる中で、どのようにして南北間の格差を是正し人権を保障していくか、飢餓や貧困の解消、難民や被災民の救済、そして自然災害に対する救援など、これらの諸課題は先進国と呼ばれる諸国に課された国際的責務であります。  そして第三は、年々広がり行く砂漠化、熱帯雨林の消滅、大気の汚染やオゾン層の破壊など地球的規模の環境破壊に対し、このかけがえのない地球をどう守っていくかという人類共通の課題に対し、世界各国はどう対処し、日本はどのような役割を果たすかということであります。  このような国際的な重要課題に対し、世界のGNPの一五%をも占める我が国がどのような責任を果たしていくかは、ひとり我が国の将来だけでなく、世界の平和と安定にとっても極めて重要な課題であります。  このような諸課題に対応する方策として、「まず自衛隊派遣ありき」という政府の姿勢はまさに時代に逆行するものであり、極めて問題であると言わなければなりません。そして、さきの国会で衆議院で強行採決まで行い、現在参議院で継続審議となっている政府案は、その中核に自衛隊の活用を規定しており、平和憲法の理念、近隣諸国の懸念、世界の潮流とも逆行するものであり、絶対に容認できるものでありません。  よって、私たちは、日本国憲法の崇高な平和の理念に徹し、それにふさわしい国際貢献のあり方について国民の合意を形成し、今日の時代の要請に的確にこたえるべきであるとの考えに立って、世界が必要としている各分野について、非軍事、民生、文民による最大限の貢献をすべきであると主張し、かつ具体的な提案もしてきたのであります。このたび提案いたしました国際平和協力業務及び国際緊急援助業務の実施等に関する法律案もその立場に立つものであります。  以上がこの法案の提案の趣旨であります。  次に、法案の具体的内容について要約して御説明いたします。  まず第一に、我が国は国際協力について専門的な機関を設けて対応することとし、そのため総理府に国際協力本部を設置し、そのもとに約二千人程度の常設の国際協力隊を置き、国連等の国際機関、関係諸国の要請に対し、非軍事、民生、文民による積極的な国際貢献を行うこととすることであります。  第二は、国際協力隊の業務についてでありますが、国際協力隊は国際平和協力業務として、国連の平和維持活動のうち軍事的分野を除いた業務及び紛争地域における人道的救援活動並びに海外における国際緊急援助業務を行うこととするものであります。なお、国際協力隊は国内の災害救助活動も行えることとします。  第三は、国際協力隊の隊員は、自衛官及び予備自衛官の身分を有してはならないこととします。  第四は、国際協力隊は、病院船などの船舶や輸送機、ヘリコプターなど必要な装備を持つこととし、適切かつ迅速に業務の遂行が行えるような能力を備えることとします。  第五は、国際協力隊が国際平和協力業務及び国際緊急援助業務を的確に遂行できるよう必要な訓練を行うため国連等の協力を得て訓練センターを設置するとともに、医薬品や建設資機材など業務に必要なものを常時保有するための備蓄センターを設置することとします。  以上でありますが、これらを総じて言えば、憲法の理念に沿った国際協力を積極的に推進するために、自衛隊とは別個の常設の国際協力隊を設置して行うという新しい体制を整備するということであります。国論を二分するような自衛隊の派遣ではなく、国民だれもが納得でき、そして特に近隣諸国からもこぞって歓迎される体制の整備こそ、我が国が今日の時代にこたえるものであると確信するものであります。  なお、特に、国際緊急援助業務を実施するに当たり、効果的に行うためにも、アジア各国とはあらかじめ二国間協定を結ぶべきであります。  何とぞ、慎重に御審議の上、御賛同賜りますよう心からお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

下条進一郎自由民主党

○委員長(下条進一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  明二十八日午前九時に委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時十二分散会

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