建設委員会 第3号
- 発言数
- 128 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1992/04/07
会議録
○委員長(山本正和君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る三月三十日、片上公人君が委員を辞任され、その補欠として及川順郎君が選任されました。 また、昨六日、及川順郎君が委員を辞任され、その補欠として猪熊重二君が選任されました。 また、本日、青木薪次君が委員を辞任され、その補欠として國弘正雄君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(山本正和君) ここで御報告をいたします。 去る三月二十五日、予算委員会から、本日一日間、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ―――――――――――――
○委員長(山本正和君) 参考人の出席要求についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日、住宅金融公庫、北海道東北開発公庫及び住宅・都市整備公団の役職員をそれぞれ参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(山本正和君) それでは、予算の概要について政府から説明を求めます。山崎建設大臣。
○国務大臣(山崎拓君) 建設省関係の平成四年度予算について、その概要を御説明いたします。 建設省所管の一般会計予算は、歳入二百三十四億五千万円余、歳出四兆八千五百七十五億五千九百万円余、国庫債務負担行為五千九百五十九億九千二百万円余でありますが、建設省に移しがえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出五兆五千九百十二億七千万円余、国庫債務負担行為六千三百四十三億三。百万円余を予定いたしております。 次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも三兆六千四百五十六億四百万円、国庫債務負担行為五千五百六十七億五千万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも千六十七億千八百万円を予定いたしておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆五千二百八十九億八千五百万円余、国庫債務負担行為四千七百七十五億三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも百七億千百万円を予定いたしております。 都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千五百四十三億六千七百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも四十六億七千二百万円を予定いたしております。 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出八百七億八千九百万円余、国庫債務負担行為五百四十六億二千万円余を予定いたしております。 以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出三十二億六千四百万円を予定いたしております。 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅宅地対策、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。 第一は、住宅宅地対策であります。 国民の居住水準の向上と住環境の改善を図るため、平成四年度においては、予算額九千三百四十七億四千九百万円余のほか、財政投融資資金七兆五千二百二十三億円で、住宅宅地対策を積極的に推進することといたしております。 まず、住宅対策については、すべての国民が良好な住環境のもとに安定したゆとりのある生活を営むに足りる住宅を確保することができるようにすることを基本目標として、公庫住宅、公営住宅、改良住宅、公団住宅等建設省所管住宅合計六十五万五千五百六十戸の建設を行うとともに、住宅需要の多様化に対応した住まいづくり、地域に根ざした住まい、づくり、住環境の整備等の施策を推進することといたしております。 次に、宅地対策については、住宅・都市整備公団等の公的機関による宅地開発事業の計画的な推進、政策金融等による優良な民間宅地開発の推進を図ることといたしております。 特に、大都市地域においては、土地・住宅問題に対処するため、各種の施策により住宅宅地供給を積極的に推進することといたしております。 第二は、都市対策であります。 全国的な都市化の進展と経済社会の変化に的確に対応した都市の整備を推進するため、平成四年度においては、予算額一兆七千六百五十二億三千三百万円余のほか、財政投融資資金九千四百七十九億円で、下水道、公園、街路、都市高速道路等の都市基盤施設を計画的に整備するとともに、民間活力を活用しつつ市街地再開発事業、土地区画整理事業等により都市開発を積極的に推進することといたしております。 第三は、国土保全と水資源対策であります。 まず、治水対策及び水資源開発については、激甚な水害や土砂災害の多発と渇水被害の頻発に対処し、また、水と緑豊かな生活環境を創造するため、平成四年度においては、予算額一兆四千四百八十二億七千九百万円余で、河川、ダム、砂防等の事業と水資源の開発を推進することといたしております。 特に、安全で活力ある生活大国の基盤づくりを進めるため、新たに平成四年度を初年度とする総投資額十七兆五千億円の第八次治水事業五カ年計画を策定することといたしております。 また、海岸保全対策については、高潮等に対する海岸域の保全と海岸環境の整備を図るため、予算額三百四十五億千六百万円で事業を推進することといたしております。 さらに、急傾斜地崩壊対策等については、予算額四百一億九千四百万円で、急傾斜地崩壊対策事業及び雪崩対策事業を推進することといたしております。 第四は、災害復旧であります。 平成四年度においては、予算額四百八十八億五千四百万円を予定し、被災河川等の早期復旧等を図ることといたしております。 第五は、道路整備であります。 道路整備については、交流ネットワークの強化等により、多極分散型国土の形成と地域の振興、活性化を図るため、第十次道路整備五カ年計画に基づき、平成四年度においては予算額三兆五千億九千八百万円のほか、財政投融資資金三兆三千四百七十八億円で、高規格幹線道路から市町村道に至る道路網の体系的整備を推進することといたしております。 特に、交通安全対策については、第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画に基づき、事業の積極的な推進を図ることといたしております。 また、都市の交通渋滞の緩和、駐車場対策に積極的に取り組むこととし、各種事業の一層の推進を図ることといたしております。 第六は、官庁営繕であります。 平成四年度の予算額は、一般会計二百三十八億千二百万円余、特定国有財産整備特別会計八百七億八千九百万円余で、合同庁舎等の建設を実施することといたしております。 引き続きまして、政府関係機関である住宅金融公庫の平成四年度予算の概要を御説明いたします。 住宅金融公庫の借入金及び債券の限度額は、七兆千三百五億千二百万円を予定し、収入支出予算は、収入二兆八千六百六十一億円余、支出二兆九千五百五十三億九百万円余を予定し、住宅五十四万戸等について総額七兆五千七百九十億円の貸し付け契約を行うことといたしております。 以上をもちまして、平成四年度の建設省関係の一般会計予算及び特別会計予算並びに住宅金融公庫予算の説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(山本正和君) 次に、東家国土庁長官。
○国務大臣(東家嘉幸君) 総理府所管のうち国土庁の平成四年度予算について、その概要を御説明申し上げます。 国土庁の一般会計歳出予算は、三千十三億二千七百万円余を予定いたしております。 また、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出一億八千九百万円を予定いたしております。 次に、平成四年度予算の重点について御説明いたします。 第一に、国土計画の推進についてであります。 第四次全国総合開発計画を総合的に推進し、東京一極集中の是正及び地域の活性化を図るため、多極分散型国土形成促進法に基づく振興拠点地域の開発整備を初めとする諸施策を推進するとともに、国土総合開発事業調整費の活用による公共事業の調整を推進すること等とし、予算額百三十六億七千七百万円余を予定いたしております。 第二に、総合的土地対策の推進についてであります。 大都市圏、地方主要都市等における地価高騰に的確に対処し適正な地価水準の実現と適正かつ。合理的な土地利用の確保を図るため、土地情報の総合的整備を初めとする諸施策を推進するとともに、監視区域制度の活用等国土利用計画法の的確な運用を図ることとし、予算額六十一億九千三百万円余を予定いたしております。 また、最近の地価動向にかんがみ地価公示等を整備拡充することとし、予算額三十億六千四百万円余を予定いたしております。 さらに、第四次国土調査事業十カ年計画に基づき地籍調査等の国土調査を推進することとし、予算額八十八億二千二百万円余を予定いたしております。 第三に、総合的な水資源対策の推進についてであります。 水需給の安定を図るため、全国総合水資源計画等に沿い、水資源開発の推進、水資源の有効利用の促進等総合的な水資源対策を積極的に推進することとし、予算額七百七十五億四千万円余を予定いたしております。 なお、水資源開発公団については、前述の予算額のうちの七百七十一億七千四百万円余の補助金等と財政投融資資金等と合わせて三千四百六十六億二千三百万円余の資金により、ダム、用水路の建設事業等を計画的に促進することといたしております。 第四に、大都市圏整備の推進についてであります。 大都市地域における良好、安全な都市環境の整備と大都市圏の秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画等の実施を積極的に推進するとともに、首都機能移転問題に関する調査検討、国の行政機関等の移転、事務所等の適正配置、業務核都市の整備、筑波研究学園都市の育成整備、関西文化学術研究都市の建設等を推進し、さらに琵琶湖総合開発計画を改定してその推進を図ることとし、予算額六億九千七百万円余を予定いたしております。 第五に、地方振興の推進についてであります。 まず、人口の地方定住と多極分散型国土の形成を図り活力ある地域社会づくりを促進するため、地方都市と周辺市町村から成る地域の一体的整備を推進するとともに、各地方開発促進計画に基づく振興施策の推進、農村の総合的整備、総合保養地域及び新産業都市等の整備の推進を図るほか、地域の特性に応じた個性豊かな魅力ある地域づくりを推進することとし、予算額十二億八千九百万円余を予定いたしております。 次に、立地条件に恵まれない過疎地域、山村地域、豪雪地帯、半島地域、離島、奄美群島及び小笠原諸島における生活環境整備、産業振興のための諸施策等を引き続き推進することとし、予算額千八百十六億千四百万円余を予定いたしております。 第六に、災害対策の推進についてであります。 雲仙岳噴火災害等最近の災害の状況等にかんがみ、活動火山対策、土砂災害対策等の強化、震災対策の推進、防災情報収集・伝達システムの充実強化、国際防災の十年の推進等災害対策の総合的な推進を図ることとし、予算額十億七千二百万円余を予定いたしております。 第七に、地域活性化施策の推進についてであります。 活力ある地域づくりを支援するため、地域活性化施策に関する調査研究等及び具体化を推進することとし、予算額十億円を予定いたしております。 第八に、地域振興整備公団の事業についてであります。 地域振興整備公団については、十六億六千万円の国の一般会計補給金と財政投融資資金等と合わせて千七百三十九億六千百万円の資金により、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展に寄与するため、地方都市の開発整備、工業の再配置、地域産業の高度化及び産炭地域の振興のための事業を引き続き実施するとともに、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置を促進する事業を推進することといたしております。 以上をもちまして、平成四年度の国土庁予算の概要説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) 次に、伊江北海道開発庁長官。
○国務大臣(伊江朝雄君) 平成四年度の北海道開発予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成四年度総理府所管一般会計予算のうち北海道開発庁に計上いたしました予算額は、歳出八千五百九十八億五千四百万円、国庫債務負担行為三百四十五億六千四百万円であります。 次に、これら歳出予算の主な経費につきまして、その大略を御説明申し上げます。 第一に、国土保全、水資源開発事業の経費に充てるため、予算額一千五百十七億二千九百万円を予定いたしております。 これは、石狩川等の重要水系や災害多発地域の中小河川及び都市河川に重点を置いた河川の整備を初め、洪水調節及び今後の水需要の増大に対処する多目的ダムの建設、都市対策砂防事業、火山砂防事業及び急傾斜地崩壊対策事業等の治水事業を推進するほか、森林の公益的機能の拡充強化を図るための治山事業、並びに高潮・浸食対策等の海岸事業を推進するための経費であります。 第二に、道路整備事業の経費に充てるため、予算額二千九百六十七億七千九百万円を予定いたしております。 これは、交通体系の基軸となる高規格幹線道路から国道、地方道に至る道路網の体系対、総合的な整備を推進するほか、交通安全施設等の整備、都市周辺のバイパス、連続立体交差、街路及び土地区画整理等の事業を推進するための経費であります。 第三に、港湾、空港の整備事業の経費に充てるため、予算額六百五十八億一千四百万円を予定いたしております。 これは、室蘭港及び苫小牧港の特定重要港湾、石狩湾新港その他の重要港湾の整備を進めるとともに、地域風発の拠点となる地方港湾の整備を推進するための経費、並びに新千歳空港のB滑走路の整備、函館空港その他の空港の整備を推進するための経費であります。 第四に、生活環境施設の整備事業の経費に充てるため、予算額八百九十五億二千四百万円を予定いたしております。 これは、下水道、都市公園等の事業を推進するための経費、公営住宅の建設及び関連公共施設の整備を推進するための経費、並びに離島における環境衛生施設等の整備を推進するための経費であります。 第五に、農林水産業の基盤整備の事業の経費に充てるため、予算額二千三百七十八億三千六百万円を予定いたしております。 これは、国際化時代に対応した多様で生産性の高い農業への速やかな展開を図るための農業生産基盤整備事業及び農村地域の生活環境の改善を図る農村整備事業等の農業農村整備事業、水産業の振興を図るための基盤となる漁港施設整備及び沿岸漁場整備開発事業、並びに豊かな森林資源を維持培養するとともに森林の総合利用基盤を整備する造林、林道の事業を推進するための経費であります。 引き続き、平成四年度の北海道東北開発公庫予算について、その概要を御説明申し上げます。 北海道東北開発公庫は、北海道及び東北地方における産業の振興開発を促進するため民間金融機関と協調して良質な産業資金を供給することを業務といたしております。 北海道東北開発公庫の平成四年度予算は、出融資枠二千百八十九億円であります。 これらの原資といたしましては、政府出資金二十億円、政府借入金九百九億円、債券発行による収入九百十九億円を予定し、残りの三百四十一億円は外債二百億円の発行を含む自己資金等で調達することといたしております。 また、特別金利貸し付けにつきましては、地方拠点における事務所の立地等を促進するための制度を創設するほか、無利子貸し付けにつきましても対象事業の拡大を図るなど、公庫の出融資機能を拡充することといたしております。 以上をもちまして、平成四年度の北海道開発庁予算並びに北海道東北開発公庫予算の御説明を終わります。 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(山本正和君) 以上で政府からの説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○種田誠君 おはようございます。 ただいま各大臣から本年度予算に関しましての説明がございましたが、冒頭、国土庁長官にお尋ねをしてまいりたいと思います。 ただいまの説明にもあったわけでありますが、この間の地価の高騰が、行政、政府、国会そして国民一体となっての努力、施策の展開によりまして、三大都市圏を初め主要都市で下落傾向が顕著にあらわれ、一部地方中核都市においてはまだその下落傾向が少ないところもございますが、確実に地価が鎮静化し下落しつつあるということがはっきりしてきたと思うんです。これは、これまでにとられた緊急措置法としての総量規制や監視区域の適切な執行というようなことにも大きく支えられてきたわけでありますが、問題は、地価がある程度下落していった場合、一体どこまで地価が鎮静化することが私たちにとって妥当な地価と言えるんだろうか、そしてまた、一体どの辺に政府の目標を見定めて今後は土地基本法の理念にのっとった土地政策を展開していくことになるのか、その辺のところを冒頭に伺いたいと思うわけであります。 今、地価問題に関しまして質問するに際し、過般の国会での質問やマスコミ報道などを顧みたときに、平成二年の十月、私もNHKのテレビの前にくぎづけになって見ましたが、当時の佐藤国土庁長官、綿貫建設大臣等々多くの閣僚の方が番組に出席をいたしまして、佐藤国土庁長官は、これから五年以内に確実に地価は五〇%下げていきたいと思います、そのことがまず土地政策のこれからの出発になります、このようなことを国民を前に明言をしていたわけでありますが、この発言はやはり行政の一体という中で東家国土庁長官の胸の中にもしっかりと刻まれているかと思うんです。こういうことを前提にいたしまして、当面また今後の地価対策に関しての目標を具体的な数字を挙げて述べていただければ幸いでございます。
○政府委員(鎭西迪雄君) 先般公表させていただきました平成四年の地価公示の結果は委員御承知のとおりだと思いますけれども、鎮静化下落傾向、特に大都市圏を中心にしてそういう傾向にはございますが、私どもは、水準といたしましてはやはり大都市圏におきます地価の水準は相当まだ高い水準にあるというように認識しております。したがいまして、昨年一月二十五日に閣議決定いたしました総合土地政策推進要綱におきまして土地政策の目標として掲げられておりますとおり、土地の利用価値に相応した適正な水準にまで地価を引き下げるということを政府の目標としてこれからも努力していく必要があるという考えでございます。 特に住宅地でございますけれども、推進要綱にも書いておりますが、中堅勤労者が相応の負担、すなわち年収の五倍程度で一定水準の住宅を確保し得る地価水準の実現を図ることが必要と考えておりまして、政策推進要綱をつくった前後におきます国会の議論等々で大体のイメージといたしましては、一番条件の厳しい東京圏におきまして四人弱の世帯の勤労者の方が一時間から一時間半程度で通勤できるようなところで大体六十五平米から七十五平米ぐらいの中高層住宅を世帯収入の五倍程度で取得できる、こういう地価を目指すというイメージが大体皆さん方の共通のイメージとしてできたんではないかと思います。 ただ、委員も御承知のとおり、これは場所あるいは戸建てなのか中高層なのか等々によりまして地価の部分と上物の部分の相対関係がもちろん違いますし、いろいろ個別性がございますので一律には言えませんけれども、私どもが政策推進要綱で目標とした地価の水準のイメージとしては大体そのあたりのことを考えておるというように御理解をいただきたいと思います。
○種田誠君 大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(東家嘉幸君) 土地問題については各般の施策を今日まで講じてまいりましたし、御案内のように今回の公示においてもかなりの下落をいたしているわけでございます。基本法がございますし、そしてまた閣議で決定された総合土地政策推進要綱の趣旨というものは、今私どもの土地局長から説明がありましたような方向に沿って今後とも対策を講じていかねばならないと思っております。そのためには、総合的土地対策については構造的にも今後とも鋭意これから努めてまいりたいというふうな所存でございます。
○種田誠君 今、局長の方からもお話がありましたが、やはり現実に三大都市圏などにおいて中堅サラリーマンの方が自分の給料の中で住宅が取得できるような、また借りられることができるような価格というのが当然私たちにとって好ましい価格というふうに位置づけられるだろうと思います。ぜひその点については、高値安定では困りますので、鋭意さらなる努力をしていただきたいと思うわけであります。 そこで、幾つか今回とられた施策の中で私は監視区域のことについて冒頭にちょっと伺いたいわけであります。 今回の地価高騰に関しましてこの監視区域がかなり有効な役割を果たしたんじゃないか、こう思うわけでありますけれども、この監視区域も今申し上げましたように総量規制と同じような緊急措置の手段であって、恒常的な制度ではないわけであります。ある時期には監視区域そのものを撤回していかなければならない。撤退する必要が出てくるだろうと思うんです。その場合、過般、総量規制に関しましてもトリガー方式というのが採用され、極めて適宜に総量規制等に関しての弾力的運用を図っていくという、こういうふうな考えもあったようであります。そういう意味で、この監視区域のより充実的な、かつ、これからは、後追い的な制度運用ではなくて、土地高騰に関する予防的な機能、役割を持たせるためにも、私は監視区域制度に関しましてもこのトリガー方式をぜひ採用すべきだと思うんですが、いかがなものでしょうか。
○政府委員(鎭西迪雄君) 国土利用計画法におきます監視区域は、今回の地価高騰に対応いたしまして六十二年に国会で国土利用計画法の改正をしていただきまして、六十二年八月から具体的に実施に移しております。その後、非常に短期間でございますけれども、現在千百八十八市町村におきまして監視区域を施行しているということで、相当充実強化をしてまいっておるところでございます。 これにつきましては、今回の地価高騰に対応いたしまして若干監視区域の指定が後手に回ったんじゃないかというようないろんな御指摘がございまして、私ども地方公共団体の首長等々と十分連絡調整をいたしながらお願いをする、あるいはその間にガイドラインというものも出させていただきまして、一定の条件になった場合には必ず監視区域の指定について御検討していただくというようなことをやっております。 その中に監視区域も、ただいま委員のお話にございましたように、臨時応急の措置というよりは若干もう少し恒常的なニュアンスがあろうかと思いますが、いずれにいたしましても時限的なものでございまして、法律にも五年以内という指定期間を明定しておりまして、実際上も五年ないしは三年という期間を設定しているところでございます。したがいまして、いずれこれを解除するということが来るわけでございますが、私どもガイドラインをつくったときにも、そういう場合を想定いたしまして、一定期間地価の下落が続いて再上昇のおそれがないと認められるときには解除するというようなガイドラインも明定しておりますので、これの適切な運用というのが今後必要になろう、かように考えております。 いずれにいたしましても、現時点におきましては関係地方公共団体は、今回の地価高騰の反省等々もございまして、この監視区域制度の運用につきまして非常に慎重な対応をとっておられるところでございますので、私ども十分この自治体の意向というのを尊重しながら、法律に基づく適切な運用につきましてこれから自治体とも十分連絡を図りながら適切に対応していきたい、かように考えているところでございます。
○種田誠君 今の発言の延長線に、申し上げましたようなトリガー方式のようなものをぜひ検討課題に位置づけておいていただきたいと思うわけであります。 本年度の国土庁の予算概要の中にも、長期的、短期的な地価の動向の正確な調査を図っていきたい、そのための施策を展開していくんだ、こういうようなことが述べられております。そこで、まず、国土庁において短期的な地価動向を正確に調査し、分析し、このような施策を展開するためにどのようなことを今考えておられるのか、その点を述べていただきたいと思います。
○政府委員(鎭西迪雄君) 土地対策を機動的に発動いたすためには地価動向の的確な把握を常時行うことが極めて重要でございまして、このことは、毎年一月一日あるいは七月一日時点に地価公示ないしは地価調査という形で公表しております。そういう継続的な土地情報のほかに、私どもといたしましては、平成四年度以降におきまして地価動向を四半期ごとに調査いたしたいというように考えておりまして、短期地価動向調査というものを平成四年度予算の中でお願いしているところであります。 具体的には、特に地価動向を監視する必要性が高いと考えられます三大都市圏なりあるいはブロック中心都市等の住宅地と商業地でございますけれども、この中から地価動向を敏感に反映しやすいようなそういうポイント、地価公示の場合は代表性、安定性、継続性等々もございまして、いわば代表地点を継続的に定点観測するということでございますが、短期の地価動向についてはどういう地域で住宅地、商業地にどんな状況が起こっているのか、あるいは起こりつつあるのかというのをいち早くキャッチする必要がございます。 そういうことで、どちらかといいますと非常に地価動向を鋭敏に反映しやすいポイントというものを、上位クラス、中位クラス、下位クラスというような形に分類いたしまして、複数ポイントをとりまして、一月、四月、七月、十月のそれぞれ一日時点の鑑定評価をもとにいたしまして四半期ごとの地価の動向というのをキャッチする体制をつくりたい、かように考えているところでございます。このことによりまして、かなりいろんな土地対策が後手に回るというようなことが未然に防止されますし、関係地方公共団体に対しても適切な手を打つような御連絡なりお願いというものも可能になってくるんじゃないか、かように期待しているところでございます。
○種田誠君 よりきめの細かい把握ということのために今述べられたような施策が考えられているだろうと思うんですが、問題はそのような調査分析結果が整備された上での土地情報の公開というような形で国民に周知されていく、このことも極めて重要なことだと思うんです。 そこで、これも一つの提案なんですけれども、個人のプライバシー等の関係で過去の委員会などでも問題になった点でございますが、私はもう既にドイツなどで実施されているような土地取引における価格というのは、今回設けた監視区域制度を通じて国民も十分にどういうものなのかということ、そのことが個人にとってどの程度のものなのかということもわかってきた。苦い経験だったわけでありますが、わかってきたと思うんです。 そうした場合、果たして土地取引の価格というのを個人のプライバシーとして絶対的に保護しなければならないものなのかどうかということに関しましても、私は別な角度から国民のコンセンサスがもう生まれているのじゃないだろうかと思うんです。今こういう時期に日本は来ている。であるならば、そろそろ日本においても土地の登記簿謄本などに全取引の価格表示方式、こういうものをつくることによって監視区域以上によりきめの細かい適切な土地価格の動向を把握することができるし、さらに、これから土地基本法の理念にのっとって社会資本の整備や国民にとっての土地の利用ということを展開する上においては、私は極めて適切な方法だと思うんです。 そういう意味で、今その時期に日本は来ているんじゃないかなと思うんですが、この辺のことに関しての国土庁の御認識を伺いたいと思います。
○政府委員(鎭西迪雄君) 委員ただいま御指摘になりましたように、土地に関する情報の整備は、土地基本法の十七条にも書いておりますけれども、そのことが適切な土地政策を推進するために必要でありますと同時に、最終的にはそれを国民に対して情報の提供という形で開示するということが非常に重要なことなんだろうというように私どもも認識しております。 ただ、ただいま委員が例示でおっしゃいました提案につきましては、現在の我が国の登証制度が、これも御承知のとおりでございますが、公信力を持たせていない、あくまでも対抗要件であるというような私法上の基本的な原則のもとでどういうぐあいに調整できるか、あるいは土地政策という観点からこの私法原理にある程度の例外的な対応をするのかどうかといったような相当基本的な問題がございます。 私どもといたしましては、土地基本法がつくられまして土地の公共の福祉優先という基本理念が明確に確立されたわけでございますので、民法学者の間に、公共の福祉優先とプライバシーの保護との関係においては公共の福祉優先側に若干座標軸がずれるということは当然考えていいんではないかというような御意見もあることも承知しておりまして、土地政策審議会の中に土地情報整備専門検討委員会をつくっていただきまして、当面の課題、中長期的課題を検討していただきましたが、今回は当面の課題まででございまして、私ども、引き続き中長期的課題の中に今委員から御指摘のあった点も含めましてこれからの問題として十分検討していただきたい、かように考えているところでございます。
○種田誠君 これはまさに土地基本法の理念を実現していくためには私は大きな役割を果たす制度じゃないだろうかと思うんです。ただいま局長の方からも話がありましたけれども、国民の合意形成が土地基本法制定以降かなり新しい視点で進んでいるという、やはりこの認識をベースにしてつくっていただきたいと思うわけであります。 その場合、先ほどちょっと登記簿に関して対抗要件的な効力が中心になっておるということですが、今までの日本の登記制度のあり方に関しましてはもっともだと思うんです。しかし、もう御存じのように、登記制度には別に表示的な役割も十二分にあるわけでありますし、もう今日的にはほとんどコンピューター化されましてOA機器によって処理されているという、かつてのような登記簿を手書きで記載し管理していくという時代じゃないわけでありますから、時代の流れの中で、これまでの戦後四十六年間の土地政策の教訓の上に新しい施策をぜひ国土庁においては自信を持って進めていただきたい、このように思うわけであります。 こういうことも、土地の高騰が起こってからの対策じゃなくて、まさにこれから高騰を起こさないための予防的な手段として考えられているわけでありますけれども、その中で、私は一つだけ今回の土地に関する対策で不満がございます。それは地価税であります。 地価税に関してはこの委員会でも参議院の連合審査の場でもさまざまな議論がなされましたが、あの議論の当時は、大臣の方々も行政の方々も、地価税の位置づけ、役割に関して真剣な議論をしたわけです。その結果、参議院においても附帯決議などもつくられてきたと思うんです。そして、国民に対してこの地価税が果たす役割というものをマスコミとかあらゆる広報手段を通じて周知をしてきた、そういう経過があろうかと思います。 そこで、この地価税は本年度予算においてどのように位置づけられてどのような役割を果たしているのか、まずお答え願いたいと思います。
○政府委員(鎭西迪雄君) 地価税につきましては、政府税調あるいは地価税法案の衆参両議院における議論、あるいは附帯決議等々の経過については私ども十分承知をいたしております。 私どもを初め土地対策に関する省庁は、要求側ではございますけれども、そういう政府税調の答申の背景あるいは国会における議論の経過というものを踏まえまして、平成四年度予算要求におきましては、概算要求の段階で土地対策に関する経費を重点的に要求いたしまして、財政当局の御理解も得まして、例えば国土庁の土地対策関係経費につきましては、ただいまいろいろ御議論をいただいております土地情報の総合整備を中心にいたしまして相当大幅な予算措置が講じられているというように理解をいたしております。五年度以降につきましても、私どもといたしましては所要の土地対策関係予算の確保に鋭意努力してまいるつもりでございます。
○種田誠君 建設省の方ではどうですか。
○委員長(山本正和君) 担当の局長はいませんか。
○種田誠君 いいです。今のは撤回いたします。 今の局長の話にもありましたけれども、国土庁としては今回の地価税増収分をさまざまな土地政策に予定しておる、こういうふうなことでありますけれども、過般の当院の予算委員会においても同僚議員の村沢委員の方から厳しい指摘がなされて、結果的に申し上げれば、今回の土地対策としての新たな増収分は、国土庁においては二十三億円、建設省においては公共闘運のものを含めても五百億ないし六百億ぐらいである、このような数字が答弁されているわけであります。地価税そのものが予算見積もりからいいますとトータルで四千二百億円に当たる、このようにも言われております。 今、局長の方で、当院の審議などを十二分に考慮してこの税の使途についても今回検討した、このように述べられておりますけれども、当時議論に際しまして、これはもう予算委員会などでもまた各委員会でも議論されていましたから繰り返しませんけれども、税収増加分の使途については減税や土地対策に使うんだということを我々国会議員にはもとより、国民に対して政府は約束をしてきたわけであります。しかしながら、現実に過日の予算委員会や今の局長の答弁にあったように、果たして今回の予算の運用に関しては正しい方法であったんだろうかというならば、私は、国民に対する約束が余りにも明確であり強烈であったがゆえに、このような形が今後も継続されるならば国民に対する不信を生まざるを得ないのではないだろうかと思うわけであります。 私は、国土庁も建設省も多分この地価税の今後の運用については厳しく大蔵省と対応していただいたとは思うんですが、大蔵省の方において羽田大蔵大臣も過日の予算委員会では幾つかの釈明をし、遺憾の意を表しておりましたけれども、どのような経過の中で今回のような措置になったのが、簡単で結構ですから述べていただきたいと思います。
○説明員(田谷廣明君) お答えいたします。 ただいまめ御質問は、地価税の純増収分の金額と予算面におきまして土地対策等に投じました増加額との間においてかなりの開きがあるのではないかという御指摘だろうと思います。 先ほど国土庁の方から御答弁がありましたように、今年度予算におきましては、非常に厳しい中にありましてあらゆる歳出項目の洗い直しあるいは制度そのものの見直しということをやってきたわけでございますが、その中におきまして、先ほど御答弁がありましたが、土地対策等に対する経費は伸び率にしますと一〇%を上回るといったような大きな伸びを確保しているというところでございまして、私どもとしましては、そういった厳しい中にあって質的、量的に充実強化を図ったというふうに考えておりますので、そこのところは御理解をいただきたいと思うわけでございます。 また、いずれにしましても、ただいま御指摘がございました問題につきましては、今後におきまして、これまでの国会での御論議あるいは附帯決議の趣旨、税調答申の趣旨その他諸事情を踏まえて適切に対処してまいる所存でございます。
○種田誠君 この問題に関しましては、もう議論が多方面でなされておりますのでこれ以上申し上げませんけれども、今、日本においては社会資本の整備が急がれている時期でありますし、かつまた土地政策などに関しましても二十一世紀を前にしてしっかりした形をつくり上げなきゃならないときでありますから、平成五年度予算編成等に当たっては、大蔵省においても本来の地価税の趣旨を十二分に踏まえられましてこれに対応していただきたいと思うわけであります。ぜひこの点は大蔵省にお願いを申し上げます。 この税制が土地のあり方に関して新しい視点を私たちに提供していることは間違いないわけでありまして、この地価税に関しまして最近マスコミなどにおいてしばしばもう既に厳しい目が向けられているようなことも報道されております。税率が高いとか負担が大変であるとか、こういうふうなことが言われておるわけでありますけれども、そもそもこの地価税の制定の趣旨からいいましてこれはもう当然予想された結果であって、まだ足りないくらいの現状だろうと思うんです。そういう意味で、大蔵省において、最近マスコミで言われているようなことに関しましては毅然として対応し今後とも地価税のより充実した形をつくり上げていくという、こういう考えがあろうかと思うんですが、大蔵省の決意を述べていただきたいと思います。
○説明員(清水治君) お答えいたします。 地価税につきましては、先般の土地税制改革の重要な柱といたしまして、土地基本法に定められました土地についての基本理念にのっとりまして、公共的な性格を有する土地という資産に対する適正公平な税負担を確保するという土地の資産としての有利性を縮減するという観点から創設されまして、ことしの一月一日から施行されているところでございます。 このように土地基本法を踏まえた土地税制改革の重要な柱でございますが、先ほど国土庁の方から御説明がございましたように、最近の地価の動向を見ますと鎮静化の傾向が見られますが、これにつきましては、総合的な土地対策が行われる中でこのような地価税を初めとする土地税制面の措置のアナウンスメント効果があらわれ始めたという面があると思っております。したがいまして、今後につきましては、地価の水準につきましては地価高騰以前に比べましてまだ依然として高い水準にございまして、土地問題の解決が我が国の経済社会について重要な課題であるということについては現在においても変わりないものと考えております。 このように、地価税の創設を含む土地税制の改革、これについては国会等での広範な議論を経て講じられたものでございます。そして、土地利用計画等と並びまして土地問題解決のための総合的な政策の重要な柱と考えておりますので、現在の地価の鎮静化傾向を一層定着させていくためには引き続きこの地価税を初めとする土地税制改革の円滑な実施と着実な定着を図っていくことがぜひとも必要だと考えております。このために、今後ともその円滑な実施について努力を重ねていきたいと思っております。
○種田誠君 ぜひ今述べられたような視点で努力をしていただきたいと思います。 続きまして、住宅関係に関して質問をさせていただきます。 ことしの三月、東京都におきまして東京都住宅基本条例が制定されたそうであります。私もその条例、また条例に伴う東京都の住宅マスタープランなどを拝見させていただきました。東京都においても、住宅に関しての最低居住水準の解消、そして望まれる居住水準への早い進捗、さらには安定した住宅の供給、そのために基本的な施策の展開をこれから行っていくということでのマスタープランであります。 問題は、昨今、住宅の投資率が極めて底冷えというか将来が見えないような状態にまで冷え込んでしまっているという、そういう話も伺いますので、そういう中で、建設省の本年度予算における住宅着工の見通し、さらには今後の予定などについてまず冒頭述べていただきたいと思います。
○政府委員(立石真君) まず、最近の住宅着工の動きと今後の見通しについてお答えいたしたいと存じます。 委員御指摘のとおり、このところ住宅着工は一昨年の十一月以来十五カ月間マイナス、減少傾向になっているところでございます。しかしながら、具体的な月々の建設戸数の動きを見てみますと、前年対比での減少率が昨年の暮れぐらいには二十数%であったものが二〇%を切る段階まで回復といいますか、減少比率が大分少なくなってきたこと、そしてまた、ことしに入りましてこの一月あるいは二月の着工においては一けた台の減少率に回復してきていること、また、各月々の建設のテンポが昨年の九、十が最低でございましたが、現在は一年の建設戸数のテンポに直しますと百四十万戸に近いところまで回復してきていること等が特徴的な動きになっておりまして、昨年と比べれば減少はしているものの、下げどまりが見られるというような状況になっているところでございます。こういうような住宅着工の動きを見ながら、建設省といたしましては、第六期住宅建設五カ年計画に基づきまして公営住宅、公団賃貸住宅の的確な供給、あるいは融資、利子補給等による良質な民間賃貸住宅の供給の促進、公庫融資あるいは住宅税制等による住宅取得の促進等、総合的な住宅対策を推進してまいりたいと考えております。
○種田誠君 第六期五カ年計画で七百三十万戸、また大都市法による住宅供給計画として七百四万戸等々が予定されているわけでありますけれども、問題は、これは建設省だけですべて住宅が建つわけではなくて、公団、公社、地方自治体それぞれの業務主体があった上での計画の実行ということになるわけでありますけれども、率直に申し上げまして、地方自治体においても、最近、土地の高騰、社会資本整備のコストの上昇等さまざまな理由から公営住宅等の建設の極めて大きな割合の戸数がはけないような事情にもあろうかと思うんです。そういう中で過般の東京都住宅基本条例などが制定をされてきているわけでありますけれども、こういう地方自治体の住宅供給計画と建設省のかかわりというのはどういうふうな形で位置づけているのでしょうか。
○政府委員(立石真君) 時に大都市地域についてお答えしたいと考えますが、大都市地域を中心にいたしましては地価の高騰等により中堅勤労者が住宅を取得することが困難になる状況でございまして、最近地価水準の低下が見られるものの、依然として困難な状況はまだ続いているというように考えているところでございます。 一昨年に大都市法が制定されまして、大都市法に基づいて国が住宅宅地の供給基本方針を立て、そしてまた、それに則して都府県、地方公共団体が住宅宅地の供給計画を策定したところでございます。これらの計画ができたところで国と地方公共団体が一体となって住宅の建設を進める体制が整ったものというように考えているところでございまして、東京都等におきましてもこれに関連して住宅のマスタープラン等がつくられております。が、こういう形で地方公共団体が住宅問題の解決に積極的な姿勢を示し始めていることについては私たちは高く評価しているところでございますし、今後は国と地方公共団体の連携して住宅宅地供給を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○種田誠君 今、局長から答弁がありましたように、まさに国と自治体が一体となってこの供給計画を作成し実施していかなければ、実際に住宅に住む方にとって必要な住宅、中堅サラリーマンそしてまた高齢者の方にとって必要とされるような住宅の供給がなかなか難しいだろうと思うんですよ。そういう意味では、ぜひ住宅供給のあり方などについても一風の検討をしていただきたい。 同時に、これからは単に住宅を供給するという形で住宅供給計画が進むんではなくて、私は町づくりとか地域づくりとか、そしてまた自分たちの働く職場とか居住の場とか、そういう一つの大きなエリアの中で私たちが快適な生活をする上での住宅、こういうふうに位置づけられると思うんですね。そういう意味では、私は今回の東京都の住一宅基本条例に基づく住宅マスタープランは極めて適切な時期に作成されたなと思うわけでありますけれども、問題は、先ほど来話がありますように、たくさんの住宅をこれから全国的に供給していくということになった場合、私はこれから地方自治体のマスタープランを国がどう支えていくか、どのような形でこれをリードしていくか、その辺のところが国の大きな役割になってくるんではないだろうかと思うんです。 そういう意味で、我が党も今この建設委員会の方に住宅基本法を提出しております。公明党さんも衆議院の方に提出しております。近々、民社党さんも居住基本法というのをつくられまして出されてくると思うんです。野党においては、地方の住宅条例など住宅供給計画を下支えする法律としても、そしてまた、住宅問題が決して住宅の供給だけではなくて地域全体における私たちの快適な生活をつくるのだという位置づけのもとに基本法をつくってこれを支えていくという、こういうふうな動きが生まれておるわけであります。 この住宅基本法、もう何回も何回も議論されてまいりましたけれども、そろそろ国民的なコンセンサスが私はもうでき上がっているのではないだろうかと思うんですけれども、政府の考え方を伺いたいと思います。
○国務大臣(山崎拓君) 住宅政策の基本的なあり方について既にコンセンサスが形成されたのではないかという種田委員の御認識を示されたのでございますが、住宅政策をめぐる議論は大変活発でございますが、住宅政策の目標、国、地方公共団体の責務、住居費の負担の考え方、居住水準のあり方等に関しまして活発な議論が行われていることは事実でございますけれども、いまだコンセンサスが形成されていないという認識を持っておるところでございます。
○種田誠君 今の大臣の答弁は極めて残念なのでありますけれども、私は居住水準のあり方、今後の維持のあり方、さらには住宅の供給のあり方、私たちのライフスタイルに合った豊かな住宅のあり方、このような視点から考えまして、今、大臣はコンセンサスがまだつくられていないとおっしゃられましたけれども、まさにこの時期に国が一つの大きな柱を示すことによって地方自治体においても住宅に関する新たな視点が生まれ、住宅問題に関しての国民のニーズにこたえられるような政策が展開されるんではないだろうかと私は思うわけであります。 近々に、野党においても自分たちの党が出している案が唯一だというふうな考え方はもうやめまして、お互いがもう一度お互いの案を検討し合って統一案をつくろうじゃないか、こういう考えも検討されているわけであります。コンセンサスがまだできていないんではないだろうか、国民的合意がつくられていないんではなかろうかじゃなくて、むしろ政府においてそれをつくっていくような気持ちでぜひ取り組んでいただきたいと思うわけであります。いかがなものでしょうか。
○国務大臣(山崎拓君) 現行の第六期住宅建設五カ年計画あるいは大都市法に基づきます住宅宅地供給の基本方針等がございますが、この計画を整々と実行してまいりまして、居住水準の向上、生活大国にふさわしい住宅のあり方を求めて努力を続けてまいりたいと考えております。
○種田誠君 ぜひ一矢法律の制定に向けてこまを進められまして、生活大国をつくっていく宮澤政権のにしきの御旗にしてもらいたい、私はこういう気持ちもありますので、ぜひ前向きに御検討のほどをお願い申し上げたいと思います。 時間が残り少なくなりましたので、次の問題に移らしていただきたいと思います。 過般、この委員会でも琵琶湖総合開発に関する法案の審議をしてきたところでありますけれども、私の地元の霞ケ浦も琵琶湖以上に水質を浄化して湖沼として一日も早くよみがえらせたい、今こういうふうな施策がさまざまな形で展開されているところであります。 そういう中で、私が極めて興味を持っておりますのが、一つにはしゅんせつであります。地球誕生以来、霞ケ浦にはさまざまな形でのヘドロが堆積されておりますしゅんせつは極めて重要な問題だと思います。と同時に、もう一つは那珂川からの導水、そして利根川からの導水であります。このことも私は極めて重要だろうと思うんです。 やはり湖は流れております。私は、流れをつくり水を循環させることによって湖は息を吹き返すんじゃないかと思うわけであります。そういう憲一味で、この二つについて今どのような状況になっておるか、時間がないので簡単にまず説明していただければ幸いだと思います。
○政府委員(近藤徹君) まず、霞ケ浦のしゅんせつの現状でございますが、昭和五十年より建設省が鋭意行ってきておりまして、平成三年度末までに約百四十万立米をしゅんせつしたところでございます。このしゅんせつに当たりましては、しゅんせつしたヘドロの処理の問題がございまして、その処理地の問題等を検討しつつ鋭意この事業の推進に努めておるところでございます。 また、那珂川からの導水事業につきましては、那珂川から霞ケ浦、それから霞ケ浦と利根川と結ぶ事業でございますが、先般も御報告申し上げましたように、一応、利根川と霞ケ浦を結ぶ導水路事業につきましては既に完了しまして、平成四年度に試運転の状況になっております。それから霞ケ浦と那珂川を結ぶ事業につきましては、水戸台地の下をくりぬくトンネルについて既に着工したところでございまして、地元の御熱意にこたえまして早期に機能が発揮できるよう推進してまいる所存でございます。
○種田誠君 今、局長からありましたしゅんせつをしたヘドロや汚泥の処理、これは埋め立てなどが中心になることだと思いますけれども、実はこの汚泥をぜひ欲しいという方もおるわけであります。汚泥を再資源の原料として活用したい、こういうふうな人もおりますし、建設省も下水道事業団などにおいてエースプランなどを実施しているところもあるわけであります。 そういう意味で、このしゅんせつによる汚泥に関しましては私はもう少し多方面な活用というか処理の仕方というのを考えるべきだろうと思うわけでありますが、その辺のことについては、建設省はどのような考えを持っておりますでしょうか。
○政府委員(近藤徹君) このヘドロの処理方法は、現在は、一たん一次処理ヤードに投入いたしまして一年程度天日乾燥して最終処分地に埋め立てておるわけでございます。なお、その処理技術については、さらにさまざまの民間の発意等もいただこうということで、平成三年度の建設技術評価制度において募集いたしまして、建設汚泥の高効率・低含水比型脱水機械工法の開発を検討しておるところでございます。これらの技術や固化、脱水等の効率的な処理方法及び建設資材等への有効利用について、経済性とあわせて検討していくこととしております。 なお、下水道等では熱でもって焼いた上で利用するという方法をとっておるようでございます。私どももそれも一つの方法と存じますが、処理費の予算等の関係もございまして、現在は一応天日乾燥ということを主眼に置いておるところでございます。
○種田誠君 これから汚泥とかヘドロとかごみの焼却灰とか、たくさん出てくると思うんです。ぜひ建設省におきましても適切な研究などを行いましてこれにこたえていただけるよう一層の努力をお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○石原健太郎君 最初に、自転車に関連してお尋ねをしたいと思います。 都心のあたりでは自転車も余り見かけませんけれども、周辺部とか地方の方に参りますと、お年寄りとか学生あるいは主婦の方などがまだまだ大変利用されておりまして、便利な交通手段になっているわけであります。 ただ、自転車と歩行者が同じスペースを走るので、双方ともに不都合がございます。そういう点に関しまして、新しい道路をつくるときには歩行者と自転車は分離してほしいとか、またよくトラックが乗りつけまして一斉に自転車をそのトラックに積んでどっかに運んでしまうような光景も見られるのでありまして、自転車駐車場等ももっと充実していただければと、こんなことを以前申し上げたことがあったのでありますけれども、ことしの予算措置等におきましてはどんな対策がとられているのか、お尋ねをいたします。
○政府委員(藤井治芳君) お答えいたします。 自転車、これは我が国で今六千九百万台ぐらいございます。大体一・八人に一台、このような状況でございますが、西ドイツあたりですと一・五人に一台、あるいはオランダではもう一人で一台、こういうような状況で、こういう優しい乗り物が非常に大事にされる状況でございます。そこで私ども、こういうものに対して安全で円滑な交通を確保するということを、道路構造面と施設整備面、この二つの面から考えてきております。 今、先生御指摘の自転車駐車場につきましては、街路事業、交通安全対策事業等によりまして駅周辺や中心市街地において整備を進めておりまして、道路施設としての自転車駐車場は昨年の四月現在で全国で百九十二万台となっております。五年前に百四十七万台でございますから、この五カ年間で約四十五万台、約三一%増加させていただいております。 平成四年度の予算におきましては、対前年度比で約二二%の伸び率を確保さしていただきまして、この自転車駐車場については一層進めさせていただきたいと思っております。ただし、その場合、やはり単独でつくるというよりも、駅舎と一緒につくらしていただくとか自動車駐車場と一緒につくらしていただくというように、なるべくうまく総合的な形でつくらしていただきたいと思っております。 一方、自転車道につきましても、自転車と歩行者が安心して使えるようにするには幅の広い歩道が当然必要でございます。私ども、最低二メーター以上は確保しなければならないし、場合によっては五メーター、さらにもっと、こういうこともあるわけでございます。それから歩道と分離した自転車道、これも大事だと思っております。そういう意味で、自転車歩行者追及び歩道と分離した自転車道の整備済み延長は、平成三年四月現在で四万八千三百キロということで、五年前に比べますと一万六千キロ、約五割ふやさせていただいてきております。 さらにいろんな意味で、こういう自転車道等々につきましても、これから特に重視しながら新しい五カ年計画においては一層そういう考え方を展開させていただきたいと思っております。
○石原健太郎君 優しい乗り物というお話がありましたけれども、実際、自転車は排気ガスを出したりもしませんし、お年寄りの健康にいいということもありますし、また、渋滞しているようなときは自動車よりもスピードも速いとか、道路に占める自転車の占有率というのは非常に効率的なわけでありますので、どうか引き続きさらに力を入れて利便性の向上に努めていただければとお願いいたします。 次に、河川に関してお伺いいたします。 近年大変な御努力で利根川とか信濃川とかああいう大河川のはんらんというものは非常に少なくなってきているように思うんですけれども、反面、都市型の水害であるとか河川上流部あるいは支川の方でのはんらんなどが多発しているようにも感じられます。都市型水害に対しましては、多目的の遊水地であるとか雨水一時貯留槽とか浸透ますというんですか、その防除にいろいろ工夫をなさっているようでありますけれども、今私が申し上げたような施設の効果といいますか、そういうことについてどう評価されているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(近藤徹君) 流域の都市化の著しいところでは、まず水源地の都市化によって洪水の流出量が増大するという傾向もございますし、また従前浸水を許容していた地域が都市化することによって直ちに被害が拡大するという点もございまして、治水の安全度が都市化の進行とともに急速に低下する傾向があるわけでございます。 そういう地域におきましては、従来持っておりました保水遊水機能を確保する観点あるいは洪水の流出抑制という観点から、適切な保水遊水機能を確保していただくことが重要であると考えておりまして、特に都市化の進展の著しい河川の流域あるいは既成市街地で既に下流の河川の拡幅がなかなか困難なような河川につきましては、総合治水対策といたしまして、流域における流出抑制策と河川改修を組み合わせた事業を展開しておるところでございます。 その流出抑制策の一環といたしまして、河川計画上位置づけを行って雨水の貯留を行う遊水地の整備事業として治水緑地事業、特定河川流域総合整備事業、防災調節池事業、流域調節池事業、あるいは先生が今おっしゃいました公園やさまざまな施設と一体となった多目的遊水地等の事業を実施しておるところでございます。また、流域における住宅宅地等の新規開発に際しましても、流出抑制策として、従来持っていました遊水機能、保水機能を確保していただくための防災調節池や各戸に雨水貯留浸透ます等の設置を関係自治体が指導するとともに、学校、公園等の公共施設の敷地やため池を利用した流域貯留浸透施設の整備を推進してきているところでございます。平成三年度におきましては、全国で七十六カ所に対して国庫補助を行っているところでございます。 今後とも流域自治体及び住民の方々の理解と協力を得て総合的な治水対策を推進してまいる所存でございます。
○石原健太郎君 先ほど申し上げた上流部とか山間部の水害に関してなんですけれども、六十一年とか平成元年の台風に際しまして、私の地元では、福島市とか郡山市とか梁川町とかそういう可部の一帯に随分浸水したケースもありました。そういう河川も大河川の支流で、非常に流長は短い川なんですけれども、一気に水が出るというようなことで、平成元年の台風十二号でしたか、県内では四十八カ所で雨量を測定しているんですけれども、一時間当たり五十ミリ以上の雨量だったところは四十八カ所中たった二カ所しかなくて、それでも十を超す河川がはんらんしているというような状況なんです。 それで、そういう短い河川の上流部をたどっていきますと、山合いの水田が休耕していたりあるいは耕作が放棄されたりしている農地等もありまして、今その都市型の対応を応用できれば非常にうまいんじゃないかなと思うんですけれども、そういう田んぼとか放棄地を国が借り上げるなり買い上げたりして、今はどこにでもユンボなんというのもありますから、ちょっと二メートルぐらい掘り下げて大雨が降ったときに一時的に貯留をしたらどうか。そういう休耕田などの積極的な活用を検討していただければありがたいなと思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府委員(近藤徹君) 都市型で実施している事業を地方部にもいかがかということでございますが、基本的にはそういう施策は大変有効だろうと存じます。 ただ、そういう土地をいつまでも治水機能を確保する意味で土地所有者が提供していただけるのか、また河川とその場所との位置関係で十分有効なものであるかどうかという点の検討が必要であると思いますので、直ちにそれを取り上げるというのは、事例がいいかどうかひとつ検討してみる必要はあろうと存じます。ただ、それが有効であるという場合におきましては、土地所有者の御理解を得つつ、ぜひ先生の御提案を検討してまいりたいと存じます。
○石原健太郎君 今申し上げた上流部とか山間部では、最近日本では、林業もなかなか振るいませんし、農業も減反等でなかなか大変であります。そういうところに遊水地のようなものをつくって、大雨が去った後地元の人にでも連絡して放流をしてもらったり、あるいはそのままにしておいても地下にだんだん浸透していって地下水の涵養にもなると思うんです。そういう意味で、自分も治水に参加しているんだ、洪水の抑制に協力しているんだということは地方の人たちの一つの生きがいにもなってくると思いますので、そういうことの研究をぜひお願いしたいと思います。 それから、予算の配分についてなんですけれども、どうしても人口密集経済効果というんですか、そういうことで人口密集地に手厚く配分をされて地方の僻地の方などはなかなか予算が薄いということで、治水担当者は随分苦労しているように聞いております。今申し上げた福島県の水害の例にしましても、決して努力を怠っているんじゃなくて、まあ何ともやむを得ずにこういう結果になっていると思うんですけれども、予算の配分等についてもう少し地方に配慮していただげないか。その辺のことにつきまして、先ほどの雨水の貯留施設、遊水地と予算のことなどについて大臣の御見解をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(山崎拓君) お答えいたします。 まず第一点、休耕田等を活用してはどうか、それが山間、農村地域における生きがいにもつながるという御提案でございました。私もそのような御提案は貴重なものと存じますが、休耕田や谷間の遊水地がそれらの目的にかなうものでありまして、かっ地権者、関係機関等の協力が得られます場合には治水対策として取り上げることを検討してまいりたいと思います。ただ、その場合、小規模生活ダムにするのか遊水地にするのか、これは構造上の問題でございまして、地形や流域に合った適切な治水施設になるように検討してまいる所存でございます。 河川開運予算の配分の問題で、地方に厚くすべきではないか、都市部に厚く配分されているんではないか、こういう御指摘でございますが、河川予算の執行に当たりましては、当然、緊要度と申しますか、全国にたくさんございます御要望あるいは必要性の中で優先順位を検討してまいるところでございまして、その結果、予算上計算してみるとあるいは都市部に厚くなっているとか、あるいは地方に厚くなっている、そういうようなことはあるかもわかりませんが、あくまでも国土の均衡ある発展、国土の保全、あるいは災害の防止等の見地から諸般の検討を加えまして、緊要度に応じて執行してまいっているところでございます。 地方への配分を重視しろというお気持ちはよくわかるわけでございまして、これからも十分その点を留意しながら河川の開発事業を行ってまいりたい、かように考えております。
○石原健太郎君 よろしくお願いします。 それから、都市型水害に対しましては、下水道の関係でもいろいろ災害を防ぐための努力をされたり、下水道そのものも都市などにおきましては水害を防ぐ役割を果たしているのではないかと思いますけれども、そうしたことについて御説明をいただければと思います。
○政府委員(市川一朗君) 下水道につきましては、ただいま御指摘ございましたように、基本的に、汚水処理の機能のほかにいわゆる雨水の排水機能もあるわけでございまして、特に都市部におきまして市街地に湛水して生じますいわゆる内水被害に対しましては、下水道整備によりましてこれを速やかに河川等に排除する役割というのが極めて重要な役割になっておると私ども認識しておるところでございます。 したがいまして、堤防決壊あるいは堤防を越えて生じます水害だけでなくて、都市型水害の典型でありますいわゆる内水被害対策としての下水道整備の重要性につきまして私ども鋭意取り組んでいるところでございますが、基本的に、これらの施策が有効に行われるためには下流部における河川改修との整合性がきちっととられるということも重要であると認識しておりまして、両方相まちまして施策の展開を進めることが肝要であるというふうに考えておるところでございます。
○石原健太郎君 下水道でもいろいろ工夫して洪水対策をされていると思うわけでありますけれども、建設白書の記述等を見ますと、下水道があると洪水が起こる原因になるのかなと受け取られかねないような記述もありますので、これは三百五十ページから三百五十一ページにかけてでありますけれども、この辺はもう一度ちょっと検討されたらいかがかと思います。御返事は結構です。 それから、国土庁の方にお尋ねいたします。 一方に今申し上げたような洪水という大きな問題がありますけれども、また一方、何年がおきぐらいに東京とか東京圏とか北九州の方では節水とか取水制限とかそういうことが起こって、水不足の状況が起こるときもあるわけです。今、地球の温暖化とか異常気象が例年化したとかありまして、水源の確保ということはなかなか御苦労が多いかと思うんですが、一時は奥只見とか尾瀬の分水なんということも話がありまして、私どもそうした地域に住んでいる者にとっては、これは断固阻止しなければならないというような考えを持ったり、いろいろそういう面での御苦労も多いかと思います。 そうした状況の中で、これから年々関東圏などでは需要も増加していくと思うんですけれども、どんな対応を考えておられるのかということと、環境庁とか建設省でもそうですけれども、あるいは厚生省も水道担当の方ではそうかもしれませんが、いろいろ今、水質について心配があったり、浄化しようとか、さっき種田委員からもお話がありましたけれども、水質の保持といいますか保全、そういったことについての水資源担当者としてのお考え等をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(東家嘉幸君) 水は我々の生活はもちろん経済活動に欠かせない貴重な資源でございます。なおまた、豊かな生活を享受できるということは水なくしてできない。特に今お尋ねの良質な水、今環境問題等々もございまして、良質な水、安心して飲める水については、やはり今後とも一層の対策が必要ではなかろうかというふうに考えておりますし、なおまた、国土庁といたしましては、関係省庁とよく連携しながら水資源開発施設の建設の促進に努めてまいりたいと思います。多面的な機能もまたあわせ持っているということも認識しながら、今後の施策に努めてまいります。
○石原健太郎君 水は本当に人間生活に欠かせないものでありますし、昔から人間というのはどうしても河川の周辺に寄ってくるという習性もあるようですけれども、その河川がどんどん汚れたのでは心配でありますし、生活に欠かせない水、ときどき取水制限なんということがありますと住民の方たちもいろいろ不安を抱かれると思いますので、なお一層今後ともよろしくお願いしたいと思います。 それで、水質に関してなんですけれども、私どもの地方なんかに行ってみますと、川の一番上流の水源地帯の沢であるとか、あるいは山の周辺の泉がわきだしているようなところとか、前に千曲川の方でも問題になったり千葉県でも問題になったようですけれども、上水道の取水場の上のあたりに廃棄物の処理場というものがたくさん立地しているわけであります。仮に今はそこから有害な成分がにじみ出さなくても、何年、何十年たつうちにいろいろ化学反応を起こしたり危険物が溶出してくる危険性が非常にあるのじゃないか。特に地下水なんかにそういうものが浸透いたしますと、それをきれいにするということは本当に不可能にも近いことじゃないかと思うんですけれども、廃棄物の処理場がそういうところに位置するということにつきまして厚生省の方ではどんなふうに考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) お答えいたします。 先生お話しのように、水道水源の保全というのは、私どもとしても厚生省の立場から非常に重要なことだというふうには認識しておるわけでございますが、一方におきまして廃棄物行政の立場から申し上げますと、必然的に経済活動、生活の営みから出てまいります廃棄物を最終的に処分する場所の確保というのが、またこれ公衆衛生上の緊急な課題でもあるわけでございます。 こういったことから、厚生省といたしましては、従来より廃棄物処理法に基づきまして、特にお話のような最終処分場につきましては、最終処分の方法、構造上の基準、あるいは維持管理上の基準というものを定めまして、それらに適合していないというふうな場合には都道府県知事が改善命令等をかけられるというふうな仕組みを利用しまして、安全性の確保に努めてきておるところでございます。 さらに、昨年の十月にこの法律が改正強化されまして、その中でも産業廃棄物の最終処分場全般、あるいは一般廃棄物の最終処分場でも民間の設置するものにつきましては、従来の届け出制から都道府県知事の許可制に改めるといった改正、あるいは最終処分場につきましては知事が許可の審査を行う際に災害防止計画の観点からも審査を行うという規定を盛り込んだこと、それから、許可に当たりましては都道府県知事が必要と認められる生活環境の保全上の条件を付すことができる、さらには、都道府県知事の検査を受けなければ設置者はその施設は使用できない、そういったもろもろの規制の強化を図ったところでございます。 したがいまして、厚生省といたしましては、こうした新しい改正法の規定の適切な運用も図りまして従前に増した最終処分場の安全性に万全を期していくということにより生活環境保全上の問題の発生を十分防止できる、またしていかなければならないというふうに考えているところでございます。
○石原健太郎君 一般廃棄物についてはどういう扱いになっているでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 一般廃棄物につきましては、市町村が設置する処分場と民間の事業者が設置する処分場とがございまして、後者の民間の設置する最終処分場につきましては産業廃棄物と全く同等の扱いになり、市町村が設置する最終処分場につきましては従来どおり都道府県知事への届け出制という中で対応していただくということになりますが、先ほど申し上げました災害防止計画あるいは周辺地域への配慮といったようなものにつきましては、新しい法律に盛り込まれておりますので、そうした配慮を市町村が設置する場合でもさらに十分これからは盛り込んでいくということでございますので、厚生省といたしましても、市町村の設置するものも含めまして十分な指導をこれから行ってまいりたいというふうに考えております。
○石原健太郎君 厚生省では指導したり通知したりいろいろされるようですけれども、水質に対する配慮というんですか、地下水とか近隣の河川等に対する配慮、そういうこともぜひ強力に通知してほしいと思うんです。一般廃棄物であったり安定型の産業廃棄物であっても、塩化ビニールのたぐいとか、あるいは木材なんかでも防腐処理をしたようなものは有害な物質が含まれておったりあるいは化学反応をするというようなこともあるようです。やっぱり健康と命を守るのが厚生省の務めでもあると思いますので、ぜひそうした点に力点を置いて通知も出してほしい、こう思いますけれども、いかがでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 先生のおっしゃるとおり、基準にきちっと合ったものにしていただくことがまず大事だと思っておりまして、そのためにはきめの細かい指導というものも大事だろうと思います。お話の中にもありましたような産業廃棄物の管理型処分場にそれにふさわしくないものを持ち込んでしまうというふうなことがあってはならないので、したがいまして、構造上きちっとした施設をつくっていただくと同時に、搬入チェックといいますか、持ち込まれる廃棄物がその処分場にふさわしいものになっているかどうかといったような点についての監視も十分強めていくなど、きめの細かい指導を今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
○石原健太郎君 総務庁では廃棄物の処理場についての監察を六十一年になさったんですが、それからまた近いうちにされるというふうにも聞いておりますけれども、どういう点に眼目を置いて監察されるのか、その辺のことをお聞かせいただきたいと思います。
○説明員(浅井八郎君) お答えいたします。 私どもといたしましては、近年、廃棄物の処理場、内容等が増加あるいは多様化の一途をたどっておるということで、これらの処理問題の解決が非常に重要な課題であると認識しております。 そのため、私ども総務庁では平成六年度に廃棄物の処理対策に関する行政監察の実施を予定しておりますけれども、その中におきましては、例えば廃棄物の減量化あるいは再資源化の推進の問題、産業廃棄物等の不法投棄の防止の徹底、あるいは広域処理場、最終処分場の用地の確保の問題、それからいわゆる処理困難と言われている廃棄物ですとか新規物質に関する処理の適正化の問題等について取り上げることを検討しておるところでございます。
○石原健太郎君 立地点が適当かどうかとかいうことについてもちょっと検討してみていただけないのかと、こう思うんです。 身近な例を引いて恐縮ですけれども、私の隣、私は山の上にいて、その下に、いろいろ水源があって、市の簡易水道なんかもこっちの方で取水したり、こっちの方では自衛隊とか畜産試験場の方を取水しているというようなあたりに廃棄物処理場があったり、昔から名水だと言われていたような泉の上部の方に、これは大分昔の話ですけれども、市で管理していた廃棄物処理場があって市民の廃棄物がみんなそこに行っていたわけですけれども、今、水質が悪化しているなんというケースもあるわけなんです。こういう立地点についての検討などもできればしていただきたいわけです。 特に廃棄物の行政というのは市町村とか県とかあるいは厚生省とかいろいろな行政体にまたがっているものですから、そういうところの交通整理のようなことも総務庁の役割ではないかと思うんですけれども、どんなものなんでしょうか。
○説明員(浅井八郎君) いわゆる廃棄物処理と水質汚染の問題につきましては、先ほど申し上げたように、廃棄物処理の適正化、あるいは今先生御指摘がありました最終処分地の立地の問題等に関連いたしまして取り上げることも検討してまいりたいと思っております。
○石原健太郎君 よろしくお願いします。 次に、この間の委員会でも山田委員の方から河川の愛護とか河川の自然環境の保全というようなお話が熱意を込めてありまして、私どももなるほどもっともだという感じで聞かせていただいておりました。 暮れに出ました今度の河川審議会の答申はそうした面で今までとちょっと変わった答申、自然との親しみというのですか、そういう面が強調されているような部分もあると思うんですけれども、それと、河川にはさまざまな生物がおりまして、それも水質の浄化に役立っているんじゃないか。そうした生物の保全というんですか、そういうことに関しましても十分な配慮をしていただければと思うんです。その点に関しまして河川担当の局長さんの御答弁をいただけたらと、かように思います。
○政府委員(近藤徹君) 河川は、一たん洪水になりますと人命財産を脅かす危険な存在でもございますし、また一方、渇水時には社会生活、人間生活に必要な水が途絶えるということで、国民生活に甚大な影響を及ぼす存在でもございます。しかし、通常時は人々に安らぎと潤いを与える自然豊かな生活空間でもございます。 今おっしゃいましたように、昨年暮れの河川審議会の答申では三本の柱の一つに「水と緑豊かな生活環境の創造」を掲げまして、人命財産を守り、かつ我が国の経済活軌の基盤としての機能を発揮しつつも、一方で生活環境の創造に資する河川整備を進めていこうという決意を述べておるわけでございますが、建設省におきましては、従来から河川環境の保全と創造にかかわる施策を治水利水と一体となって総合的かつ計画的に実施するため、その基本的事項を定めました河川環境管理基本計画を策定し、それに基づきまして、自然環境の保全、創出を図るとともに多様なニーズに応じた潤いのある美しい水系環境を創造することにより、豊かな生活環境の実現に努力しておるところでございます。 とりわけ、河川の中には多様な動植物が生存している空間でもございますので、日ごろから河川水辺の国勢調査を初めとする種々の環境調査によりデータの蓄積を図っておるところでございます。 また、具体的な事業としては、魚のすみやすいふちと瀬の保全と創造を行う等、その川に生息する生物の生態系の保全や育成環境に配慮した多自然型川づくり、汚濁の著しい河川、湖沼等の水質改善のための汚泥しゅんせつや浄化用水導入等の河川浄化事業、あるいは河川内に設置されましたせき、ダム等の魚の上りにくいような施設のあるところにつきましても、これらの施設の改善を図り急遽を整備する魚の上りやすい川づくりモデル事業等を実施することとしております。
○石原健太郎君 最後に、質問の通告はしてなかったんですけれども、もし御答弁いただけるなら北海道開発庁長官に、以前私ちょっと耳にしたんですけれども、北海道を航空宇宙産業の基地にしたいものだというようなお話があって、千歳空港の整備とか、砂川のあたりに、何というのか、真空何とか実験センターをつくったり、恵庭の方にはいろいろ企業等も進出していたようなんですけれども、そういう面で北海道がさらに進展していくと、私も住んだりしていたことがあったものですから、いいなと思っているんですけれども、そういう面について長官の御感想でもお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(伊江朝雄君) 突然の御質問、御配慮のほどありがとうございます。 今仰せのとおり、先生に申し上げるまでもなく、北海道は第一次産業、第三次産業というのが中心のところでございますし、あれだけの広大な面積でありますから当然いろんなことができるわけなんです。それで、従来どおりやっぱり日本の食糧基地としての役割を果たすべく努力していかなきゃならぬと思っておりますが、かといってそれだけではやはり地元経済基盤の強化ということはできませんから、おっしゃるとおり、第二次産業の立地が必要であろうと思います。そのためにはハイテク産業でございますとか、加工産業の立地、特に最近は苦小牧東部に、これも御高承のとおりだと思いますが、大規模な第二次産業の立地が行われつつありまして、開発庁としてもそこをひとつ大きな拠点にして、第二次産業の浮揚に貢献すべくいろんな投資を必要とするという状態でございますので、今後ともそういう方向で開発に努力していきたいと思います。 同時にまた、今千歳のお話がございましたが、今度は第二滑走路、B滑走路と申しておりますが、これの着工がこの予算を通していただくならば実るわけでございますので、できるだけ早くそういうふうなことで第二滑走路をつくって、そして、特にアメリカから日本を経由してヨーロッパヘ参ります貨物があるわけでありますが、これが一番近い中継地点になるということで、地元といたしましては、中継貿易地域ということに主眼を置いてこの千歳空港を国際空路の、あるいは流通の拠点にしようということも考えておるようでございまして、これも私どもから見ると非常にいい構想だなと思っておりますので、そういう方向で今後とも北海道の開発のために努力してまいります。 どうぞひとつ御支援をお願い申し上げたいと思います。
○石原健太郎君 御活躍を期待しております。どうもありがとうございました。
○委員長(山本正和君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ―――――・――――― 午後一時開会
○委員長(山本正和君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○猪熊重二君 最初に、建設省にお伺いします。 大まかな項目で申し上げますと、建設省の道路の先行取得と国庫債務負担行為との関係についてお伺いします。 具体的な質問に入る前に、まず建設省に対して、予算項目中、国庫債務負担行為というふうに掲げられている項目についての意義ないし効果についてお伺いしておきたいと思います。平成四年度予算中、用地の取得に係る建設省所管の国庫債務負担行為の件数、金額を明らかにしてください。
○政府委員(伴襄君) お尋ねの用地取得に係る国庫債務負担行為でございますが、平成四年度予算案におきましては、当初予算額ベースで四千二百二十三億円でございます。前年度に比べまして二 一・二%の増になっております。 それから、件数については特に集計しておりませんので、金額だけで御勘弁願いたいと思います。
○猪熊重二君 そうすると、平成四年度の場合に、仮にこの予算が議決された場合、建設省が用地取得に関してこの金額の範囲内で国庫債務負担行為をなすことができる、しかしこの金額を超える国庫債務負担行為をなすことはできないということになると思いますが、そういうふうになることの法的根拠やその理由について所見をお述べください。
○政府委員(伴襄君) 国庫債務負担行為によるもの以外には国は債務を負うことはできないということでございますが、私ども理解しておりますのは、一つは憲法八十五条に「国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。」、こういう定めがございます。それから、これを受けた形で財政法第十五条に「国が債務を負担する行為をなすには、予め予算を以て、国会の議決を経なければならない。」、それから「国が債務を負担する行為に因り支出すべき年限は、当該会計年度以降五箇年度以内とする。」、こういうふうになっているところでございます。 こういうことから、国庫債務負担行為によるもの以外には国は債務を負うことができないというふうに認識いたしております。
○猪熊重二君 建設省は、土地の先行取得に関して、昭和四十三年五月二十一日、次官通達を出していましたが、この次官通達は昭和五十一年の五月十一日に廃止され、新しく土地先行取得に関する通達を出しています。この昭和五十一年五月十一日の次官通達が現在でも通達として生きているわけですが、この通達の趣旨についてお伺いします。
○政府委員(伴襄君) 今先生御指摘の昭和五十一年の事務次官通達でございますが、これは、従前は用地の先行取得につきまして事前確認制度というのをとっておりました。ところが、これを何年か運用してまいりましたところ、地価が非常に乱高下するといったようなこととかあるいは国の緊縮予算等々がございまして、例えば公社等で保有している用地の再取得の見通しが厳しくなったといったようないろんな事情がございまして、そこで、従来の事前確認制度というのをこの次官通達で改めまして、直轄用地等を公共団体なり土地開。発公社が先行取得する場合には、その事前確認にかえまして、国庫債務負担行為によって予算の裏づけを持たせて先行取得を進めるという仕組みにしたところでございます。 ただ、当該通達によって従前の事前確認制度にがえて今の国庫債務負担行為による先行取得制度が導入されたわけでございますけれども、これは先行取得の中心的お仕組みは国の予算措置の裏づけのあるものに切りかえよということでございまして、もともと公有地拡大推進法という法律がございますし、それに基づいて土地開発公社ができているわけでございまして、土地開発公社がみずからそういった将来国あるいは公団が使う土地について先行取得する事態を否定する趣旨のものではないと思っております。 今日、直轄事業用地の先行取得は国庫債務負担行為による先行取得制度によるものが多くを占めておりますが、今の用地取得の難しいという状況の中でこれから円滑な公共用地の確保を図っていくには、予算上の想定と買収時の状況にも違いがあったりいたしますので、例えばその地域の実情に応じて、その事業予定地内の地権者の買い取り請求があればそれに極力こたえていくというような機動的な先行取得が必要かなと思っておりまして、そういうものにはこういう国庫債務負担行為によらない対応ということがあるというふうに考えております。
○猪熊重二君 私が何でこんなことを質問申し上一げたかというと、皆さん御承知のことと思いますが、去る二月十八日の朝日新聞によれば、建設省の関東、中部、近畿、中国、各地方建設局は、国の予算措置がないまますなわち国庫債務負担行為として予算に計上されていないにもかかわらず、管内の地方公共団体ないし土地開発公社に国道建設予定用地を先行取得させて、これを将来建設省が買い取る旨を協定書や覚書などによって契約している、しかしこのような契約を締結することは会計法、財政法に違反する疑いがあるというふうな報道がなされているわけです。 それで、報道のされているようなこういう事実があるかないかということは非常に重要な問題ですから、先ほどお伺いしたわけです。 まず、建設省はこの朝日新聞の報道を知っているのかどうなのか、また、仮にこの報道によって平成三年四月一日から平成四月三月三十一日までの間、すなわち平成三年度中に各地方建設局が右に報道されたような趣旨の文書を地方公共団体ないし土地開発公社と交わしたことがあるのかないのか、あるとすればその地方建設局別に協定書の件数、買い取りを約定した土地の地積の合計面積、買い取りを約定した土地の価額の合計金額、これについて明らかにされたい。
○政府委員(伴襄君) 朝日新聞の報道は存じております。 それで、若干この報道には誤解があるのでございまして、あたかも土地開発公社が国庫債務負担行為によらない先行取得がすべてやみで悪いことだというような前提があるわけでございますが、実は先ほど申し上げたように、本来、土地開発公社自体にそういう役割がございますので、そこのところは誤解があるわけでございます。 先生御指摘の、地建が都道府県と文書を交わした事実があるかどうかという点につきましては、この公有地拡大法に基づいて土地開発公社がみずから行う先行取得につきましても平成三年度においては幾つかの地建の管内で行われております。 それは事実でございまして、それもまた承知しておりますけれども、この中身は、実は国庫債務負担行為制度だとか業務委託というのがございますけれども、そういったものにつきましてはこちらも把握できますけれども、これも地域の実情に応じて地域ごとの判断で行われているというところがございました。 そこで、これまでのところ、その件数だとかあるいは地積、価額の合計等については把握する体制となっておりませんけれども、今後はそういった実態、特に協定を結んでいるものについては正確な把握に努めていきたいというふうに思っております。
○猪熊重二君 それは、局長、二つの問題をがっちゃんこにされては困るんです。要するに、土地開発公社が土地を先行取得するしないという問題と、土地開発公社が先行取得した土地を地方建設局すなわち国が買い受けるという約束をするかせぬかという問題とは、全然別個の問題なんです。 私が申し上げているのは、土地開発公社が、例えば兵庫県土地開発公社ならそこが県内のいろんな公共用地にしようと思って事前に取得する。どれだけの土地を先行取得したかしないか、それは土地開発公社の問題なんです。公有地拡大推進法の問題として、土地開発公社がどれだけのものをどう買うか買わぬかという問題、それはその問題として別の問題なんです。そういうふうに土地開発公社が買った土地を建設局が買ってやるよという約束をすることが建設局の債務負担行為、要するに国庫債務負担行為になるんであって、それが予算措置が講じられていないにもかかわらず買うとすれば、それは財政法違反なり憲法違反になるということを私は申し上げているんです。二つの問題は別個の問題なんです。 土地開発公社がどれだけの公有地を取得するかせぬかということは、そんなことは私にとってはどっちでもいいんです。土地開発公社が買った土地を建設局が予算措置も何もないにもかかわらず買はますよという約束をすること、そのことが問題だということが朝日新聞の報道の内容そのものなんです。だから、そういう趣旨の問題をやっているのかやっていないのか、そのための協定書なり覚書なり念書なりそういうものがどのくらいあるのかないのかということは、これは重大な問題なんです。もう一度お答えください。
○政府委員(伴襄君) 御趣旨のとおりでございますが、報道は、予算措置がないのに地元公共団体の公社などに買わせていたという書き出しがあって、見出しもそんなふうになっておりますので、ちょっとそのことを申し上げたわけでございますが、都道府県等と文書を交わしているのはございます。地建の管内で行われております。 その点につきましては、先生御指摘のとおり、それが国庫債務負担行為を負うことにならないように、義務づけにならないようにということを指導しているところではございますけれども、実はその件数とかあるいは価額の合計とかというのはちょっと全体の把握ができておりませんので、そういう御指摘もございましたことでございますから、今後きちんと正確に把握するように努力したいと思っております。今のところ、ちょっと持ち合わせてございません。
○猪熊重二君 二月十八日に新聞報道がなされて、もう一カ月半もたっている。しかも、これは非常に重要な問題なんです。 建設大臣もぜひ聞いておいていただきたいと思うんです。 先ほどわざわざ私は局長に憲法八十五条を読んでもらったが、憲法八十五条は国庫債務負担行為をするには国会の議決を要するという条項になっているんです。要するに、国会が予算として議決した国庫債務負担行為以上の金額を行政府が勝手に国庫債務負担することは憲法違反になるんです。 それから、その憲法の規定を受けて、国庫債務負担行為は五年内に限って国庫債務負担行為として予算に計上できるというのが財政法の規定なんです。この五年というのは、五年が必ず正しくて五年以上ではだめだとか以下ではだめだということじゃないですけれども、予算の単年度主義ということ、国会の予算議決主義ということの重さを考えれば五年ぐらいが限度だというんです。国会の意思として十年も二十年も先のものを決めるわけにはいかぬ、国会の意思は必要性から考えてもせいぜい五年ぐらいまでが国庫債務負担のための限度だということが財政法に規定されているんです。 ですから、この問題は、朝日新聞の報道が正しいとか正しくないじゃなくて、もし朝日新聞の報道のようなことだったら、単に財政法に違反する、会計法に違反する問題じゃなくて、憲法に規定する国会の国庫債務負担行為は国会の議決によるという条項に違反するほど重大な問題なはずなんです。 これは余計なことですけれども、今もう自民党が四十年間単独政権を持っているけれども、その自民党単独政権の四十年の間で十年も二十年も先の国庫債務負担行為をやられて、その後に政権交代があったら、その次の政権交代の政権は前のしりをずっと引いていかなきゃならぬということもあるからせいぎり五年だと言っているわけです。そして、五年の間の予算として金額を計上したそれだけが国庫債務負担行為として国が行政行為として債務を負担できますよと言っているんです。 朝日新聞の報道によると、近畿、中部、関東の各地方建設局でそういうふうにやっているという報道がなされている。要するに、予算措置がないまま実質的な国庫債務負担行為がなされていると。そうしたら、これは憲法違反、財政法違反の重大問題なんです。だから、二月十八日から今日まで一カ月半あって、その辺の調査もできていないということは、非常に問題の重要性というものに対する取り組みに誠意がないというか、熱意がないというか、私はそのように思います。しかし、できていないというものはしょうがないんだから、早急に検討してみられたらどうでしょうか。 いずれにせよ、今、局長はそういう協定書もありますと言うけれども、その協定書の内容によって実質的に債務負担行為をしているかしていないか、その辺はどうお考えですか。どういうふうに局長としてはごらんになりましたか。
○政府委員(伴襄君) 土地開発公社が公共用地の先行取得をするわけでございますが、それは、例えば国とか公団にかわってというか、先駆けてやるわけでございます。そこで、事前に十分その事業者、例えば国直轄の工事事務所とかあるいは公団とか関係地方公共団体等と十分に協議、調整を行って、これが事業実施が確実かどうかということ、確実性を見きわめて、そしてこれを効果的に進めるということが必要だと思います。 したがって、そのときに例えば国としての努力とか見通しとかということを知る必要があるわけでございまして、先買いした者の立場としましては将来不確定なもので先買いするというわけにはいかないわけでございますので、その辺の相談が事前にあるわけでございます。そこで、協定書の内容は、こういった趣旨に基づきまして、取得しようとする土地が将来予算措置が行われれば公共事業の用に供されるということで、したがってその先行取得が有益であるといったようなことを協議、調整の結果、それを協定によって明文化するというのが筋だと思っております。 報道された協定書の効果でございますが、土地開発公社がその直轄用地の先行取得をする場合にはこういった協定のたぐいが不可欠なものでございまして、国と公社との連絡、調整や相談の結果をまとめるということは必要かと思っておりますが、問題は、その中の書き方あるいは表現ぶりでございまして、その中身が買い取りを約束するというようなものではまずいわけでございまして、もしそういう誤解があるようだったら、それはそういうつもりじゃなくてやっているわけでございまして、もちろんこれは債務負担を負った形をとらないというようなことでもって措置しているつもりのものでございます。
○猪熊重二君 結局、局長がおっしゃったのは、国庫債務負担行為にはならぬような協定だということらしいですが、しかし、私が見た限りにおいて、この協定書の文言は国庫債務負担行為を認めているものと私は考えるんです。 どうしてかというと、例えば一つの協定書においては、用地取得を完了したものにつき速やかに地方建設局は予算措置を講じるとか、あるいは他の協定書によれば、国すなわち地方建設局は可能な限り早期に再取得するという約束をしているんです。 これは、法律的に言えば期限つきの買い受けの約束なんです。要するに、時期ははっきりしないけれども買い受けますという約束なんです。買い受けますという約束をすることはできないんです。時期の問題じゃないんです。予算措置を講じて予算ができたら買うとかというふうに書いておけばいいとお考えかもしれぬけれども、ともかく可能な限り早期にとか予算措置が講じられたら買いますとかいうのは、買うということなんです。もしこれを期限つきでない、条件つきだと言うならそれはそれでいいんですが、私が見る限り、この協定書は全般的な状況から見て期限つき買い受け約束書なんです。 地方建設局がこのような期限つき買い受け約束をすることは違法なんです。ただ、これは私の見解ですから、局長が、いや、そうじゃないんだ、そうじゃないんだとおっしゃるのはそれはそれでいいでしょう。これが本当に期限つきの買い受け約束書なのか、そうじゃなくて全然債務は負担していないものなのか、これを決めるのはどこでどう決めるかは別にして、私が素人なりに見れば、これはもう期限つき買い受け約束じゃないか。ということは、もしこれが期限つき買い受け約束ということで国がそういう約束をしたということは、何回も申し上げるように憲法に違反するんです。財政法に違反するんです。ですから、もう少し慎重に協定書等の作成について行政指導をするべきだ。 私は、地方建設局が一生懸命汗をかいて土地確保して道路をつくる、いろんな工業施設をつくる、そのことがいけないとかむだなことだとか努力しないとか言っているんじゃないんですよ。ただ、一生懸命やるから法律は何でもいいんだということだったら、この法治国家というのは成り立たないんです。せっかく憲法に国会の審議権というものを保障しており、そして財政法が五年間の債務負担行為を認めているのに、さらにそれとは無関係にもっと長期間に、あるいは予算に計上しないで勝手に行政府がやるとしたら、法治国家の体系は崩れてしまう。そういう可能性が非常に多いような協定書なり文書なりというものはやるべきでない。 大臣の所見を伺います。
○国務大臣(山崎拓君) 先生のおっしゃっております、我が国は法治国家である、あるいは憲法の解釈、法律の解釈、先生は特に法律家でいらっしゃるので、厳密におやりになろうとする姿勢と申しますか、お考え方はよく私ども理解を申し上げたいと思っているのでございます。 でございますが、この用地の買収につきましては、道路行政を進めていく上におきまして極めて重要なポイントでございますし、とりわけ現場では苦労をいたしておるのでございます。このことは先生も既にみずからおっしゃってくださいましたのでぜい言を要しないところでございますが、したがいまして、先方の地権者の方で買い取り請求をみずからしてくださるケースは大変ありがたいケースでございまして、これに弾力的にがつ機敏に対応していくということは建設行政の上で大変重要なテーマであると私どもは考えておるのでございます。 土地開発公社がみずから行う直轄事業の用地の先行取得に関しまして、ただいま申し上げましたような見地で用地の買収、用地の取得を行っているケースでございますので、御理解をいただきたいと考えます。 なお、協定書が先生おっしゃるような期限つき買い受け約束書になるかどうかということは解釈の分かれるところでございまして、先生も御自身の解釈だとおっしゃってくださいましたが、私どもの方は、いわゆる国庫債務負担行為に当たるようなものではない、そのような解釈を持っておるのでございます。 なお、せっかくの御指摘でございますので、極力法的な疑義が生じないような方向で今後とも検討はしてまいりますが、何とぞ土地開発公社が公拡法等にのっとりまして機動的にかつ円滑に用地の取得ができますように、ぜひ御理解をいただきたいと存じております。
○猪熊重二君 この問題はそれだけにして、あと住都公団の遊休地問題についてお伺いします。 会計検査院は平成二年度の会計検査において、住宅・都市整備公団の住宅団地、附属施設用地について検査をした結果、三支社八団地について附属施設が遊休地として何ら利用されてなじ」とは会計上非常に不当であるというふうな指摘をしております。この会計検査院の指摘は公にもなっておりますから、まず、この会計検査院の指摘事項について、事実かどうかについてお伺いします。
○参考人(片山正夫君) 平成二年度の会計検査におきましてそのような事実の指摘がございまして、昨年の十二月に公文書をもって指摘をいただいております。
○猪熊重二君 時間がないので非常に申しわけないですが、会計検査院は八団地についてこういうふうな不当事項として指摘したけれども、会計検査院によく聞いてみたら、いや、その八団地だけじゃないんだ、三支社の三十一団地すべてに遊休地が認められた、しかし、この遊休地の中でまだ完成三年未満のものはまあしょうがないだろうということで除外し、あるいは三年を経過しているけれども再利用について地方公共団体とまじめに一生懸命協議しているものは除きましたと。 だから、ここに指摘されている八団地は、三年を経過してしかもほとんどその遊休地について協議もしていなければどういうふうにしようかということを頑張って一生懸命検討しているものでもないものとして八団地が指摘されている。この事実は認めますか。一〇参考人(片山正夫君) 八団地についての御指摘がありましたが、そのうち二地区につきましては、先生御指摘のように、その間地方公共団体との協議等につきまして残念ながら手がついてなかったのは事実であります。残りの六団地につきましては、それなりの状況に応じまして地方公共団体との協議が進められておったものでありますが、残念ながら結果におきまして放置されておるような状況になっていたということであります。
○猪熊重二君 もう時間がないから言うけれども、一番長いのは十七年経過しているんです。十七年、十五年、十一年、八年、五年、四年、三年、これだけ経過しているんです。自分の土地だったら十七年間もほうっておきますか。もし自分の土地だったら、利用するといったけれども利用できなくなった、それじゃほうっておけといって十七年間もほうっておきますか。要するに、国民の銭で買った土地を住宅に苦しんでいる国民のために一日でも早く利用するという考えと十七年間ずっとほうってあるということは、どういう関係になるんですか。 もう時間がありませんから、総裁のこの件に対する責任ある答弁と今後の方針についてお伺いしたい。
○参考人(丸山良仁君) 今般、会計検査院より、八団地の施設用地の利用促進につきまして取り組みが十分でなく改善すべきであるという御指摘を受けましたことはまことに遺憾であり、深くおわびするものでございます。 指摘のありました箇所につきましては、現在、地方公共団体等と協議を進めており、建設計画の見直しを含めまして利用の促進に努めているところでありますが、今後こうした問題が起きないように業務の執行に万全を期してまい名所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○猪熊重二君 終わります。
○上田耕一郎君 私は、きょうは分譲マンションに対する公的支援の問題、これは予算上も非常に大事な問題なのでそれを中心に質問したいと思います。 全国で分譲マンションは二百万戸を超えたと言われていて、例えば東京の場合は四十万戸。東京の木賃住宅が八十万戸ですから、土地政策上も非常に重要な役割を果たし始めていて、それに対する公的支援が問題として各方面から今提起されているんですね。 初めに住宅局長、概算要求で分譲住宅に対して駐車場の補助を出したんだけれどもどうも大蔵省がオーケーと言わなかったらしいんですが、建設省がそういう分譲マンションの駐車場に対する補助が必要だと思った理由はどういう点にありますか。
○政府委員(立石真君) 先生御指摘のとおり、市街地においては非常に自動車の保有率がふえているわけでございます。特に分譲マンション等におきましてはかなりの程度の保有率が見込まれるところでございますので、分譲マンションをつくるに当たってどの程度駐車場を整備したらいいかということは住宅政策上も大きな課題だと思っております。 そこで、四年度の予算におきましては、分譲マンションについて、一戸一台を超えるような、つまり一〇〇%を超えるような駐車場を整備した場合にはそれらに対して住宅金融公庫の割り増し融資を行う等の施策を講じたいと考えているところでございます。
○上田耕一郎君 恐らく非常に大きな問題になってくるのは建てかえですね。マンションの建てかえのときには公的支援が非常に必要だというのは広く認められていると思うんですね。 ここにマンション管理センターの「分譲マンション建替えの円滑な推進方策に関する調査研究報告書」というのがあります。この百十五ページを見ますと、建てかえを余儀なくされる状況に至った場合、所有者の多くが高齢者もしくは低所得者であって資金負担がほとんど困難になる、そういうケースが多いだろう、従来の公的支援では効果がなく建てかえが不可能になる場合も想定される、だからこれを放置しておくことはできない、このため例えば老朽マンション建てかえに公費を直接導入することを可能とするような関係行政法規の検討なども今後進めていく必要がある、こう書いてありますね。 建てかえの場合は本当に公的支援を今から検討しておかないと、まだ大部分のマンションが建てかえになるという時期ではありませんけれども、これはもうどうしても必要なんじゃないかと思うんです。建設省としては将来大規模な建てかえが集中して生まれるようなときのこういう公的支援については検討を始めていますか。
○政府委員(立石真君) 老朽マンションといいますか古いマンションの建てかえの問題につきましては、先生御指摘のとおり、今後非常にふえていくだろうと見ておるわけでございます。特に、最初に御指摘になりましたように、現在、全国で二百四十万戸ぐらいのマンションがあるということでございますので、これらが古くなった段階では建てかえが多くなっていくだろうと見ておるところでございます。 具体的にマンションの中におきましては高齢者あるいは低所得者等もだんだんとふえてきているということでございまして、そういう区分所有者が存在する場合には、分譲マンションの建てかえに多額の費用を要する場合等がございます。そのために、合意形成が行われずに建てかえが困難となるというケースも今後考えられていくというように考えております。 建設省としましては、民間分譲マンションの建てかえは、あくまでも私人の居住用財産であると いう考え方でございますから、基本的にはこの方々が話し合いをして、そして協力をして建てかえていくということが基本であろうというように考えているところでございます。しかし、それを進めていく上におきましては、民間分譲マンションの建てかえの調査等を現在進めているところでございますが、例えば建てかえの計画あるいは合意形成段階におきましてどういうような具体的な手順を講じどういうような具体的方法をするか、そういうマニュアルの作成を進めていきたいと考えております。 例えば建てかえが成功した事例におきまして高齢者とか低所得者に対してどういう配慮が行われているのか、どういう話し合いを積み重ねたのか、こういうようなことについての事例を多く紹介しまして、極力、マニュアル等を周知徹底することによって建てかえをスムーズにいくようにしていきたいというのが現在における考え方でございます。
○上田耕一郎君 マニュアルづくりだけじゃ間に合わないと思うんですね。建てかえについてマンション管理センターの報告でさえこうはっきり言っているのに、どうも建設省の基本方針がまだ定まっていないという状況ですが、これは都市政策の問題としても住宅政策の問題としても重要だと思うんですね。もう問題が迫っているのにやや立ちおくれがあると思うんですよ、建設省のこのマンション問題に対する取り組みに。これは大臣もよく現状を、マニュアル程度の返事じゃこれはいかぬなということは御認識いただきたい。 それで、先ほど木賃住宅が東京で八十万戸と言いましたが、木賃住宅についてはその建てかえ問題その他で公的補助制度がもう既に始まっているんですよ。やっているわけですよ。みんな、それこそ二戸建てであったり、大家であってもね。 マンションが東京で四十万戸、木賃住宅の半分あるんですから、都市政策上も大問題なんで、木賃住宅に対するそういう国家的な補助が予算も組んでちゃんと始まっているんですから、マンション問題も同じ考え方で取り組むべきだということを大蔵省にもよく認識させる必要がある。大蔵省を認識させるためには、建設省が今のような態度では大蔵省も断りやすいですから、そうじゃなくて、建設省がこの問題についてはもっと明確な態度をぜひとっていただきたいと思うんですね。 建てかえ問題が迫ってくると大問題ですけれども、私はその前に、もう既に多くのマンションが実施しているし、また実施中のいわゆる大規模修繕、外壁の塗りかえ、屋上あるいは給水管等々の修理、これについてもやっぱり公的支援が必要になっていると思うんです。 ここに「昭和六十二年度マンション総合調査結果報告書」というのがあります。一々質問していると時間がありませんからもう自分で言いますけれども、この三十一ページに「大規模修繕工事の実施状況」というのがあるんですね。かなり実施はしているんだが、未実施、もう修繕時期を経過しているのに修繕を実施してないマンションが依然相当数存在しているというんですね。築十九年以上たっているもので屋上防水を二〇%がまだやっていない、給水管工事は四四%がやっていないという、そういうところがあるんですね。何で未実施なのかというと、結局、金なんですよ。 ここにマンション管理センターの相談担当職員の研修テキストがあります。「マンション管理の現況と施策」というんですけれども、これを見ても、負担能力、つまり修繕積立金、この制度がないか、あるいはあってもほんの少ししかない、結局、もう本当に修繕をしなきゃならぬのだが金がないというのが未実施似最大の原因だということが非常にはっきり書かれているわけですね。こう書いてあります。「大規模修繕未実施の最大の理由は、修繕積立金制度自体が存在しないか、制度はあっても極く少額の積立てしかなく、所要資金が大幅に不足している」と。そういうことが最大の原因だというんですね。やっぱり金の問題ですよ。 私、きょう質問をするんで管理組合の理事長さんや理事の方々にいろいろ状況を聞いてまいりましたが、皆さんいろんなことで頭を悩ましておられるけれども、管理組合として一番ぶつかるのは資金問題です。 大団地の場合は管理組合がしっかりしているんで、まだいいですよ。ところが、都心部の古い中小民間マンションではどこでも大体高齢化が進んでいるとか、賃貸化が進んでいて事務所やなんかに貸しているというところがいろいろありまして、それで理事にもうなり手がない、総会をやっても集まってこないというようなところもあるわけで、いろいろ切実な悲鳴が上がっているところが多い。そういう状況なので、結局、管理組合も余り役割を果たせないで管理会社任せになってしまっている。管理会社が倒産して大問題になっているという例も関西の方に生まれているぐらいです。そういう点で、私は本当に公共的支援が大事なところに来ていると思うんですね。 なぜ公共的支援が必要かという問題も大いに整理する必要がある。 まず第一は、それは局長も先ほど言われたように、マンションというものが公共性を持っているということだと思う。建設省住宅局自身の昭和五十六年三月の「マンションの管理システムのあり方について」、こういう文書がありますが、ここにはっきりこう書いてある。こういうマンションは「大都市地域における住宅・宅地事情の下で、土地の高度利用を図るという強い公共的要請に応える住形式である」と。単なる一戸建ての住宅と同一視できない第一の問題が、この建設省の報告書自身が書いているような公共的要請に応える住形式だということですね。ですから、この点では、単に一戸建ての人と同じで不公平になるからということで公的支援を遠慮するのではなくて、公共性を持っているんだから都市政策上も公的支援をする必要がある。これがまず第一の問題です。 二番目の公的支援が必要だという問題は、一戸建ての住宅を持っている方と違って、区分所有者には共用部分についての負担という特別の重い負担があることです。 一戸建ての人はお金があれば自分でぱっと建てかえられるけれども、マンションの場合には大規模修繕にしても建てかえにしても自分では決められないわけですよ。個人の都合で勝手にできない。集団的に決めなきゃならぬということになっていますね。区分所有法にもはっきりそう規定されている。だから、そういう点ではいろんな肉体的精神的負担を区分所有者は持つわけです。 しかも、一定の共用部分の負担があります。廊下、通路、エレベーターもそうです。電気、ガス、水道の共用部分。電気について調べてみますと、一戸建ての場合にはメーターまで事業者が持つわけです。分譲マンションのときは建物の取りつけ部まで事業者が持つ、そこから先各戸までは共用になるんですよ。水道もガスもそうです。各戸のところから自分の負担になるんですね。いろんなところに共用部分の負担というのがあるんですね。 私が今度いろんなマンション居住者、理事の方の意見を聞いたら、私道の周りに例えば二十戸家があるのと我々エレベーターの周りに二十軒あるのと同じじゃないか、そう言っていました。それ自体一地域と見られるマンション、マンション内それ自体が一つの地域なんだということがこの「マンション管理の現況と施策」には書かれているんですね。マンションは一戸建てと違う共用部分の負担を持ち、建物が一つの地域になっている、そういう面があるわけです。そういうのが第二の問題で、一戸建て住宅所有者にない区分所有者の負担という問題、これは当然考えなきゃならぬ問題だと思うんですね。 三つ目に、高齢者、低所得者、こういう方がマンションが年数がたつにつれてふえるわけだから、高齢者、低所得者に対する支援というのはやっぱり社会の当然の問題だと思うんですね。 私、今三つの問題を指摘いたしました。一つは公共的性格を持っている、二つ目に一戸建てと違う共用部分の負担という問題もある、三つ目に高齢者、低所得者の割合が次第にふえている、こういう三つの問題を考えると、本当に公的支援を強めていくということを建設省として本気で政策的にも詰めてやっていただきたいと思うんです。 ところが、建設省の態度が非常に消極的だと思うのは、塩出さんの質問主意書に対する政府の答弁書もありますし、去年私どもの千葉の方々が建設省とマンション問題で交渉したときにも幾つかの問題が出されたのに、非常に消極的なんです。例えば先ほど、修繕積立金がうんと少なくて、それで大規模修繕ができないんだと言ったんですが、その修繕積立金の利子が二〇%課税されるわけです。これを減免してほしいという要求が非常に強いわけですよ。建設省の態度は、これはバランスがとれませんのでマンション居住者にだけ減免するわけにはまいりませんということですが、僕はちゃんと理論を立てればできると思うんです、公益法人だって、財形貯蓄の場合なんかにも減免やっているんですからね。 こういう大問題になろうとしている分譲マンションの修繕積立金の利子に対する課税、これは減免制度を強く要求する論拠があると思うんです。それから共用部分の固定資産税、これに対する税金を減免してほしいという声も非常に強いのに、建設省の態度は弱いんですな。局長、どうですか、こういう点少し前向きに取り組んでいただけないですか。
○政府委員(立石真君) マンションという区分所有者の持っている建物についてどういうふうに見ていくかということについての先生のいろいろな見方だというふうにとっているわけでございます。 まず第一番目には公共的な要請に応える住形式ということでございますが、これは特に土地利用の高度利用を図るという面からの公共性であろうというように考えているところでございます。こういうものに対しましては、土地の高度利用、有効利用を進めることは現在の社会において非常に重要な課題であるという考え方から、例えば中高層耐火住宅の供給を促進するための施策としまして、税制上あるいは融資上、あるいはまたいろいろな土地利用上の施策も実施されているところでございまして、マンションも特にこういう中において役割を持ち得るのではないかというように考えておるところでございます。 第二番目の共有空間についての負担の問題でございますが、あくまでも分譲マンションといいますのは廊下、階段、エレベーター等共用部分があるわけでございますけれども、基本的に区分所有者が利用するものでございまして、これは一般の公共的な利用に供されているものではないわけでございますので、やはり共有部分について行政が何らか支援をすべきであるというところまではいかないのではないだろうかと考えているところでございます。 また、第三点の高齢者、低所得者等があるので何らかの支援ということでございますが、現在自分の家を持っている人がその建物を建てかえるということでございますので、それを円滑にやるような援助は必要ではあるけれども、それをもって公的な支援が必要であるというところにはいかないのではないかと考えているところでございます。 こういうような考え方ではございますが、しかし、日本人はまだ共同住宅というような形の住み方になれていない、あるいはこれだけたくさん出てきたけれどもまだ全部いろいろな方式が確立されていないという面がございますので、これまで、例えば大規模修繕を円滑に実施できるように昭和五十七年には中高層共同住宅の標準管理規約を作成する、そしてさらに修繕積立金の積み立てを奨励するという行為を始めたところでございまずし、六十年には、これらに関連しながらマンション管理センターを設立して修繕積立金の効率的な運用等を行う事業を開始しておりますし、さらに住宅金融公庫の共用部分の改良資金の融資であるとか、あるいは債務保証制度等、資金の円滑な調達を可能にするための措置等を講じているところでございます。 今の先生の御指摘に対しましては、現在のマンションの法的なあり方から考えてみますと直ちに公的支援というわけにはいかないわけでございますが、周りのいろいろな環境条件を整えまして、マンションの管理運営あるいは建てかえがスムーズにいくように今後努めていきたいと考えているところでございます。
○上田耕一郎君 あと一問。
○委員長(山本正和君) 時間が超えましたが、じゃもう一つだけ。
○上田耕一郎君 大臣、最後に、先ほど言った「中高層分譲共同住宅の管理システムのあり方について」、これは昭和五十六年三月、十一年前に住宅局が出したものですが、これには、公共的要請にこたえなきゃならぬものがマンションの維持管理上あるんだ、だからということで、「その範囲で、助成、誘導等の公的介入を行うことは十分理由のあることであり、むしろ合理的であると考えられる。」と二十ページに書いてある。全部読んでいる時間がもうありませんが、十一年前に、その範囲で条件つきながら公的な助成、誘導、こういう公的介入は理由がありむしろ合理的だということを建設省住宅局自身が出しているんですよ。それから十一年たって、今の局長の答弁は、今の現状で大体よしとして、さらに積極的な態度は余り十分感じられなかったんですが、大臣、今のマンション問題、先ほど二百四十万戸とおつしゃったけれども、それだけの大きな問題なので、ひとつ建設省としてこの問題はよく検討して積極的な施策を打ち出されることを希望し、大臣から最後に二言いただいて質問を終わります。
○国務大臣(山崎拓君) ただいま上田議員の分譲マンション学を承りまして敬服いたしたのでございます。 分譲マンションは二百四十万戸という御答弁を申し上げましたが、実は現在のところ建てかえは、建てかえ完了事例でございますけれども、十九件でございまして、先生の御質疑は時代先取り的な着眼であるというふうにも思うのでございます。今後、建てかえ事例の積み重ねをまちまして、分譲マンションの基本的性格、建てかえ事例の分析等を踏まえつつ、行政として可能な範囲で必要な措置について検討してまいりたいと存じます。
○山田耕三郎君 今日の日本経済は余りにも問題が多過ぎるように思います。政府の経済緊急対策が決まったのにもかかわりませず、相変わらず証券業界では薄商いの中で株価は低迷を続けており、宮澤総理御自身が本年度の予算がまだ成立していない中で秋の補正を口にされたり、緊急対策に公共事業の前倒しを盛り込むことについて部内に異論もあったように承っております。この不況対策はなかなか一筋縄ではいかないことを示しておりますが、公共事業の前倒しが及ぼす影響について建設省所管にかかわります分野に限ってお尋ねをいたします。 まず第一点は、公共事業の前倒しと労働力の問題についてであります。 補助事業と単独事業のそれぞれ七五%の前倒しに耐えていかなければならない地方行政機関としては、その対応は大変なことと存じますが、景気対策として財政の出動が決定をされました以上、問題はあってもおおむね肯定的に受けとめられておるようであります。従来、ともすれば年度末に仕事が蝟集しがちだったものが、何回かの前倒しを体験してきた結果、補助事業についても申請をして認められたものについては前年度において調査、設計委託等に着手することが認められ、かえって年間を通じて仕事を均等に配分することができることになり、建築事業に至っては重点管理まで民間委託が可能となり、これらを多面的に活用をすれば処理能力は向上するとのことでありました。 ただ、用地買収を要する事業は困難が伴い、わけても地価の変動、土地売買の激しい幹線道路の近傍やターミナル周辺は工期おくれ等も予想をされ、慎重な対応を心がけているところであり、さらに問題は恒常的な人手不足であります。作業員の引き抜き合戦等が始まれば、労働賃金の引き上げどころか、作業の阻害にも及びかねません。業界団体とも連絡を密に秩序ある作業現場の確立が何よりも肝心などの意見でございましたが、仕事の増加が労働力不足にどの程度の拍車がかかると思っておいでになりますのか、また、その対策について建設省にお尋ねをいたします。
○政府委員(伴襄君) お尋ねの件でございますが、ここ数年、建設投資が急速に拡大しております。そういった中で建設労働需給が平成二年が一番過去最高の不足率でございましたけれども、この逼迫傾向の中で建設業界は、例えば就業者をふやしていくとか、あるいは生産性を向上するというようなことによりましてそのときの史上最高水準の建設投資も消化してきております。したがって、そういう場合には、公共事業を円滑に実施していく上では人手不足が影響しなかったという点はございます。 一方、最近の建設労働需給を見ますと、平成四年一月の建設技能労働者の不足率は二・三%ということでございまして、平成三年の一月に比べますと二・一ポイント減少しております。年の比較でいきましても、平成三年の不足率は三・〇%でありますけれども、平成二年が四・二%でございましたからそれに比べますと一・二ポイント減っているというようなことでございまして、最近の建設労働需給は緩和傾向にございますので、四年度上半期に大幅な前倒しが執行されても所管公共事業の執行に直接支障となるような労働力不足というような状態にはないんではないかなというふうに考えております。 ただ、一般的には不足傾向がございますので、建設労働者確保のためにはやはり時短とか待遇改善とか等をやりまして、雇用労働条件の改善を図るとか、あるいは特に若年者の入職促進のための諸施策を官民挙げてやっていきたいと思っております。加えて建設ロボットの開発普及とか施工の機械化、工場生産化によりまして生産性向上、省ゼを図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○山田耕三郎君 次に、公共事業の前倒しに関連をした外国人労働者についてお尋ねをいたします。 私の選挙区は内陸工業県と自称いたしておりまするし、工業生産高は国内第八位にあるようでございますけれども、私の見たところの実態では、まだまだ農業地帯も広く自然も多く残されておりまして、農業県の色彩は濃厚であります。 そんなところで、外国人労働者の問題について少しばかり調べてみました。例えば、私の県では、合法的に入国をしている外国人はブラジルからの二世、三世を筆頭にベトナム難民に至ります約三千人が確認をされており、都市開発事業の行われているところでは、田園都市と言われるような小都市においても、市内の映画館やJRの駅等ではパキスタンやアフガニスタン等中央アジア系と思われる一見作業員らしき身なりの外国人をよく見かけるようになったと土地の人は話しています。現に合法的に滞在しております外国人が約三千名、私の県の行政指数は大体全国の百分の一と言われております。 例えば人口は一億二千万の百分の一、すなわち百二十万人、衆議院議員の定数は五百人の百分の一、五人といったところです。したがって、一九九二年四月の外国人労働者三千人は別に驚くに当たりません数字だと思います。しかし、半年前の昨年十月調査では二千名でありましたことから見ると、半年で干名の増加は、大変大ざっぱな計算ですけれども、一年には二千人の増加となり、全国的には百倍でありますから年間二十万人の増加となります。これはやっぱり大変な数字だと思います。もちろん日本国内に来ておる人が国内の移動によって生じる数字も加わっておると思いますが、その筋では驚くべき増加ぶりだと見ておるようでありますし、私も、合法的入国者には職種の制限はありませんが、不安な気持ちを持っております。 現在の制度では、この種の外国人の滞在期限は一カ年ですが、更新が許されております。更新すれば無期限です。しかも入国者の上限の規制はありませんから、野放しと同様であります。その上に、これとは別に田舎の映画館や駅頭にまで不法入国者らしき外国人労働者の姿を見かける中で、公共事業の前倒しはこの状況をさらに助長するものと思われますけれども、建設省とされましての対応はいかがでございますか、その所見を承りますとともに、外国人労働者問題でドイツの轍を踏まないためにも、国際化の時代、経済大国の日本のあるべき姿についての法務省の御所見を承りたいと存じます。
○政府委員(伴襄君) 前倒しとの関係では、先ほど申し上げましたように、四年度上半期に大幅な前倒しが行われましても所管公共事業の執行に労働力不足が直接支障となるというようなことはないと思いますので、その前倒しが外国人労働者の増加を助長させるというようなことにはならないと考えております。 建設省といたしましては外国人の単純労働者に頼らないで建設行政をやりたいと思っておりまして、国の方針であります単純労働者の入国は認めないという方針は建設省としてもぜひとも堅持していただきたいと思っております。 これまでも改正入管法、一昨年六月に改正されましたけれども、その内容は建設業界に周知徹底しておりまして、改正のポイントとか建設業法との関係なんかも通達しておりますが、同時に、昨年二月には建設産業における生産システムの合理化指針というのを出しまして、この中でも業界が改正入管法を遵守するように指導に努めております。今後とも、法務省あるいは警察庁等関係行政機関と連携しながら厳しくその辺は指導してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○説明員(大澤久君) 外国人の受け入れに関しまして一般的な方針を申し上げます。 外国人労働者の受け入れに関しましては、政府は専門的技術等を有する労働者につきましては可能な限り受け入れる方向で対処しておりますが、いわゆる単純労働者の受け入れにつきましては多様な角度から慎重に検討することを基本方針としております。 入管法はこの方針に沿いまして専門的な技術、技能、知識等を持って我が国で就労しようとする外国人につきましては幅広く受け入れる道を開いており、いわゆる単純労働者の受け入れにつきましては、我が国の経済社会全般に影響を及ぼすところが大でございますので、法務省といたしましては関係省庁と協議しつつ慎重に検討を続けることとしております。 なお、不法就労外国人につきましては、厳正な入国審査や在留審査に努める一方、警察等関係機関と協力いたしまして悪質な事案に重点を置いた摘発を積極的に実施していく必要があり、今後とも関係省庁との協力を深めつつ一層有効な対策を策定、推進してまいりたいと考えております。
○山田耕三郎君 現在日本は本当に労働力が不足をしているのかについてお尋ねをいたします。 労働問題にかかわりを持つ人の中には、単純労務者に関する限り日本人労働者は余りぎみなどの意見もあります。原因は、日本人よりも賃金の安い外国人労働者を使った方が、たとえ言葉の障壁はあっても雇い主にとっては都合がよいからだということを言われております。求人倍率等から見る限りではそのようには思われませんけれども、本当に単純労働者を余りぎみと見ておいでになりますかどうか、労働省の見解をお尋ねをいたします。 続きまして、公共事業の前倒しと労働災害との関係についてお尋ねをいたします。 発注がふえますから作業の現場は当然忙しくなるし、しかも機械化が進んでおりますから習熟度を必要とすることはもちろんでありますが、熟練労働者が得にくくなっております上に労働者の高齢化が進んでおり、条件は悪化をいたしております。これを見越して建設大臣は本年三月、建設工事の安全対策についての通達を関係先に出しておいでになります。その中身は、一つ、安全施工業者の選定、二つ、週休二日制の導入等労働・雇用条件の改善で人材の確保可能な業者の選定、三つ、発注の平準化や余裕のある工期の設定を図る、四つ、毎朝の安全ミーティングの実施等々で、まことに適切な指導と思い敬意を表します。 しかし、現在の設計見積もりでは労働時間の積算は週休二日制で実施をしておいでになりますが、工期が迫ってくると無理をする、休日がとれるように工期を見ていてもいろいろの原因でそのとおりいかないことが現実に起こっております。そこに労働災害が待っており、建設業者自身も労働災害を一たび起こせば大変な損失になることは痛切に知りながらも、それでも起こるのが災害であります。 労働災害の防止について、前倒し発注によって忙しくなる現時点において建設大臣のお心構えについて承りますとともに、あわせて労働省の見解を求めまして、質問を終わります。
○説明員(野寺康幸君) 先生の御質問の前半の部分でございますけれども、マクロ的に見ますと最近若干求人が減少しておりまして、有効求人倍率と申します指標、一人当たりの仕事が幾つあるかという指標でございますけれども、この一番新しいことしの二月の数字が一・二五倍という状況でございます一昨年の三月が一・四七倍でございまして、そういう意味では最近少し下がりぎみにあるということは事実でございます。ただ、かつての不況のときに比べますと、依然として一を超えている状態でございますので、基本的には求人が余っている、要するに人手不足状況であるということには変わりがないわけでございます。 ただ、そういう中で、最近特にマスコミ等で報道されておりますように、不法が大部分だと思いますが、外国人が、例えば日系人のための特別コーナーを上野の職安に設けておりますけれども、そういうところで最近、外国人の失業者と申しますか、仕事を失って首を切られるというようなお話を聞いているように伺っております。この面につきましては引き続き十分調査をいたしまして対策を打ってまいりたいというふうに思います。
○国務大臣(山崎拓君) 人命はとうといものでございますから、労働災害が起こらないように日ごろから最善を尽くしているところでございます。御指摘のとおり、前倒しということもございますので、とりわけ安全対策に心がけてまいりたいと思っております。 建設省内に建設工事安全対策委員会を設置いたしておりまして、全省を挙げまして建設工事の安全対策に取り組んでおりますが、具体に申し上げますと、発注者、設計者、施工業者、作業員などがおのおのの立場で自律的に安全を目指した対策をとることを基本方針といたしまして、総合的な安全対策を推進しているところでございます。このような基本方針によりまして、公共工事の発注に際しまして発注の平準化、工期の弾力化、作業員の安全訓練費用、労働時間短縮に対応した適切な工期の設定、そして適切な積算等々、安全確保策を推進してまいる所存でございます。
○説明員(大関親君) 労働省といたしましては、従来から、建設業を労働災害防止対策の最重点業種として関連法令の整備充実に努めるとともに、特に自主的労働災害防止活動の活性化を図るための監督、指導の実施、及び関係業界団体、発注機関との連携の強化を基本として、建設業における総合的労働災害防止対策を策定し、その推進を図っているところでございます。 さらに、最近の建設業における死亡災害の多発等にかんがみ、元方事業者による中小規模現場における現場全体の統括安全衛生管理体制の充実等を内容とする労働安全衛生法の改正案を今国会に提出しているところでございます。また、本年度から統括安全衛生管理を行う者のレベルアップを図ること等の支援事業を実施することとしているところでございます。 今後とも、各事業者による自主的安全衛生管理活動の促進、元方事業者による下請事業者を含めた総合的安全衛生管理活動の促進等を図ること等により、建設業における労働災害防止に努めてまいりたいと考えております。
○山田勇君 まず、建設省にお伺いをいたします。 大阪湾環状道路を形成する紀淡海峡連絡道路は、明石海峡大橋とともに四全総に位置づけられた大阪湾環状交通体系の一環でありまして、四国方面から関西空港へのアクセスの最短ルートでもあり、また関西空港を核とした大阪湾ベイエリア開発の促進、さらに近畿圏の交流ネットワークを強化し、国土の均衡ある発展を図る上におきましても重要なプロジェクトであると考えます。これが早期実現のため建設省としてはどのような取り組みをしているのか、概略で結構でございますが、御説明ください。
○政府委員(藤井治芳君) お答えいたします。 先生御指摘の大阪湾岸地域におけるいろいろなプロジェクトが、現在、構想として出てまいっております。そういう中で、実は四全総におきまして長期的な視点から大阪湾における環状交通体系の構想について検討するということが位置づけられております。私どもこのことをベースに置きながら、大阪湾岸地域における将来における交通網、道路交通網がどうあるべきかということをかねてから勉強いたしている次第でございます。 この紀淡海峡は海峡幅が十一キロ、一番深いところで百二十メーター、そういたしますと、仮に橋をつくるとすればタワーの水深は九十メートルということでございますが、こういうところでございますから技術的にもいろいろな問題がございます。 実は最近になりまして関西経済界を中心に大阪湾ベイエリア開発整備のグランドデザインが示され、そのためにいろいろな具体的な動きが出ていること、財団法人の開発推進機構も設立されていることも私ども十分承知しております。昨年六月には大阪湾岸地域の整備連絡協議会というものを私どもっくっていただきました。また、この海峡横断プロジェクトの技術委員会といいますか、こういうものも実は私ども土木研究所にもつくっておりますので、そういう中で、この問題についても実は検討を地道ではございますがさせていたところでございます。 さらに、今回、この大阪湾ベイエリア構想がより具体化するという中で、大阪湾の淡路島を含めた大きな環状機能、こういうものがどういうふうに将来において大阪湾地域といいますか関西地域における地域開発に役立つか、そのための大きなネットワークがどうあるべきかということを検討を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、これは国全体の大きな物の考え方の中で位置づけられるべきものだと思っておりますので、その間、私どもは地道な技術的検討を踏まえた検討をさせていただこうと思っております。
○山田勇君 どうもありがとうございました。 次に、東京湾横断道路についてお尋ねをいたします。 これは東京都心部の交通渋滞を緩和し都心一極集中から複数の核を持つ地域構造に改めるための切り札であると思います。東京湾上に橋をかけ千葉県木更津市と神奈川県川崎市を結ぶこの道路は、現在都心を一たん通っている車が直接両県を行き来できるようになり、都心渋滞の緩和だけではなく、経済効果も南関東において年間五兆円の生産拡大効果があると予想され、その意味からも平成八年三月の完成目標達成が望まれておりますが、現在、先ほど来のお話であります建設業界の人手不足が深刻であり工事の進捗状況に影響するんではないかと思うんですが、目標どおりの完成は大丈夫かどうかをお尋ねします。
○政府委員(藤井治芳君) 東京湾横断道路につきましては、六十二年度に着手し、その中で漁業補償をまずやってまいりました。また、航行安全についてのいろんな対応もやってまいりました。かなりこれに時間を要したのが実態でございます。しかし、私ども平成七年度完成に向けての計画を立てて今着々やっております。現在、川崎人工島、木更津人工島の構築、あるいは川崎市の浮島地区の工事、木更津側の橋梁工事を進めておりますが、この事業は世界最大規模のシールド工事でございます。そして、このシールドトンネルにおけるセグメントの自動組み立てであるとか、あるいは両サイドの橋梁も大ブロック架設という新しい架設方法をとっておりますので、言ってみれば人間をできるだけ省力化した形の新しい技術を最大限に駆使した工法をとらしていただいております。そういうことで新技術の採用による事業を進めているところでございます。 ただ問題は、この道路は横断道路ができただけでは何にもなりませんで、陸上部の道路ができて初めて意味のある道路でございますので、むしろその陸上部の道路との絡みにおいてこの事業を進めるべき性質のものを持っております。そこで私どもは、東京湾岸道路あるいは東関東自動車道の館山線等との進度調整を行いながら今後の事業を着実に進めさせていただきたいと思っております。
○山田勇君 次に、首都圏中央連絡自動車道、いわゆる圏央道についてでありますが、都心中央部からおよそ四十キロ、五十キロメートル圏にある木更津、茂原、東金、成田、つくば、川越、八王子、厚木、横浜などの中核都市を結ぶ圏央道が既に一部区間で事業が着手されておりますが、この道路は、現在の都心からの放射線上の交流軸依存を改め、環状方向交流軸を築き、これによって首都圏の機能分散配置を目指したものであります。大きな期待が寄せられておりますが、この道路は千葉県木更津において東京湾横断道路のアクセス道としての役割を担うわけであります。木更津から茂原までの約二十九キロは平成元年八月に基本計画が決定され、平成四年度において事業化要望がなされたわけでありますが、東京湾横断道路と密接な関係にあるこのアクセスの完成が強く求められており、圏央道全体の事業見通しとこの木更津-茂原間について今後具体的にどのように事業を進めていくのか、平成八年三月の完成目標が確実に達成できるのかをお聞きせ願いたいと思います。
○政府委員(藤井治芳君) 先生御指摘の首都圏中央連絡道路が我が国の高規格幹線道路網として位置づけられたのは、昭和六十二年でございますが、その間におきまして、私ども全体二百七十キロのうち横浜市内の十キロ、茅ケ崎市から厚木市内の二十一キロ、八王子市から埼玉県の川島町における五十キロ、つくば市と茨城県の東村に至る二十六キロ、合わせて百七キロにつきましては事業に着手しております。さらに、今先生御指摘の木更津市から茂原市間の二十七キロにつきましても、平成四年度から事業に着手するという前提で、現在、都市計画決定の手続を進めさせていただいております。 一般的に、このような事業というものは計画を立て事業を実施してからおおむね十年というのが通常の状況でございます。しかし、技術の進歩もございますので、工事に対してはできるだけ短縮をしていきたいと思っております。 しかし、都市計画決定から中心ぐいを打ち、幅ぐいを打ち用地を取得するまでの間、当然のことながら環境アセスメントもその中に含まれるわけでございますが、この間が非常に時間を要するわけでございます。そこで、これらをなるべく短縮すべく今地元等の御協力を得ながらやっております。したがって、先生御指摘の区間につきまして東京湾横断道路と同時期に完成するということは、平成四年度着工という現状から見て困難ではございますが、その離れ方がなるべく短くなるように、早くできるようにということでやっておりますし、その他の残りの区間につきましても、これから環境アセスメント等が終われば逐次事業化をしていきたいと思っております。
○山田勇君 次は住宅の問題についてお尋ねをいたします。 大阪一帯、いわゆる大阪圏はほかの地域に比べ良質な住宅ストックの形成を図る必要性の高い地域であります。例えば老朽化しつつある木造の賃貸住宅密集地域が多く存在しております。これらの総数は大阪府内だけでも五十万戸に達しております。また、最低居住水準未満世帯の割合は一二・五%で、全国に比べ三%多い状況にあります。しかし、昨年から新設住宅着工は依然として低調であり、今後どやっしてこの住宅の更新を図っていくのかが重要課題であります。 その一つに、公的住宅の大量供給が挙げられます。建築材料費、人件費は高水準にありますが、先ごろ発表されました公示地価によりますと大阪圏は二一・三%の下落を示しており、今後は用地確保が以前よりはしやすくなるんではないかなと思います。その期待があるんですが、ぜひ大阪圏における公的住宅供給に最大限の努力を払ってほしいと思うのであります。また、公庫融資の拡充、それに加えて冷え込み続く民間住宅の新規着工を回復させなければなりませんが、これら大阪圏の住宅政策について決意と具体策を聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(立石真君) 先生御指摘のように、大阪圏におきましては特に老朽化した木造住宅あるいは木造賃貸住宅が密集した地区が多いというような指摘がなされております。また、御指摘のように、最近の住宅建設のテンポは大阪圏におきましては大幅な落ち込みを示しているところでございます。 大阪圏の住宅宅地の今後の供給の基本的な考え方といたしましては、昨年策定いたしました近畿圏の住宅宅地供給基本方針に基づきまして二府二県におきまして住宅宅地の供給計画がまとめられたところでございますが、これらを基本に据えながら今後の住宅宅地供給を進めていきたいと考えているところでございます。 平成四年度予算におきましては、先ほどの木造賃貸住宅の密集した地区についての再生事業につきましても制度の拡充が行われたところでございますし、また、農地所有者等の賃貸住宅の建設戸数の拡大や公庫融資の特別割り増し貸付額の拡充等も図られたところでございます。また、公共住宅の供給面といたしましては、先生から今、地価がかなり下がったというお話ではございますが、しかし、新たに用地を取得して公的賃貸住宅を建設しようとするにはまだまだ高水準であるというように考えておりますので、できるだけ高地価を顕在化させない公共住宅の供給等を重点としながら公共住宅の建設を進めていきたいと考えているところでございます。 先ほど申し上げましたように、国と地方公共団体が住宅宅地の供給計画を一体となって進めて、積極的な住宅対策を進めていくように考えていきたいと思っております。
○山田勇君 次に、国土庁長官にお伺いをいたします。 国土庁が発表しました一九九二年の地価公示価格によりますと、大都市圏中心にバブルがしぼみ、全国平均で前年に比べ四・六%の下落となり、これは十七年ぶりのマイナスだということであります。しかしながら、下落したとはいえ、現在の地価水準はまだまだバブルを含んでおりまして、大都市圏のサラリーマンが平均年収の五倍強で住宅を買える水準を一つの目標としますと、さらに二、三割下げさせなければなりません。ところが、昨年後半からの地価の下落や不況を理由に、不動産業界など一部経済界からこの一月一日から導入されました地価税の廃止ないし緩和を望む声があるようでございます。 政府としては、昨年一月、総合土地政策推進要綱を発表していますが、その目標達成のためにも場合によっては地価税の強化はあってもその逆は許されないと考えますが、国土庁の考えはいかがなものでしょうか。
○国務大臣(東家嘉幸君) 最近の大都市圏における地価は、大変な下落はいたしましたものの、五十八年当時から比べますと住宅地はまだ二倍強の高い水準にあるわけでございます。そういうことで、総合土地政策推進要綱に従っての構造的総合土地対策というものは今後もこの理念に沿って継続していくべきだというふうに考えているわけでございます。 お尋ねの地価税の関係については、土地の保有について税において一定の負担を求めることにより土地の資産としての有利性を減らして土地の有効利用を促進する、そういう観点から、長期的に地価水準を安定的に実現する点においては土地政策上重要な税制だ、こういうふうに今日は受けとめている次第でございます。
○山田勇君 少し割愛させていただきまして最後の質問になりますが、これは大阪府の摂津市のことでございます。 摂津市は、改正生産緑地法で宅地並みの課税をされる農地に、市が景観作物と決めているレンゲ、コスモス、ヒマワリ等の種を支給し、これを植えると百平米当たり一万二千円の補助が受けられる制度を新年度から実施するとしておりますが、大阪府摂津市の一人当たりの都市公園面積は全国平均の約六割しかなく、約百万平米ある農地のうち約七万六千平米が花園計画に応じると期待をしているわけです。 新聞記事によりますと、建設省宅地企画室の話として、花栽培の奨励は初めてのケースだ、税負担を軽くするために補助金などで支援するケースは珍しいが、法改正が骨抜きになるなら見逃せない、早急に国としての姿勢を決め自治体を指導すると書かれてあります。また一方、大阪市立大の宮本憲一教授の話としては、生産緑地法の改正は宅地供給に重きを置き過ぎておる、都市環境としての緑を軽視している、自治体レベルでの是正は必要だとしていますが、今後、国としてはこれはケース・バイ・ケースで考えていくのか、その点をぜひお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(市川一朗君) 御案内のとおり、今回、生産緑地法が改正されまして、あわせて税制も改正されました。 市街化区域内農地につきましては数年来いろいろ御議論があったわけでございますが、三大都市圏の特定市につきまして、特に、一方では住宅宅地供給の促進を図るという必要性と、もう一つは良好な生活環境の確保を図るという観点から、農地も極めて都市における貴重な緑地であるというところで御議論がございまして、最終的には、これを都市計画で保全するものと宅地化するものと明確に区分して、宅地化するものについては計画的に宅地化を図り、保全するものについてはしっかり保全する、こういうことになったわけでございますが、これが税制との絡みもございまして、最終的には平成四年の十二月三十一日までに事務的な処理を完了するということになっておるわけでございます。 ただいま御指摘ございました摂津市につきましては、そのうち宅地化するものとして都市計画上位置づけられた農地につきまして独自の補助金を交付する制度で、それを農地として継続することを奨励するというものでございますので、私どもといたしましては、これは基本的には今回の制度改正の趣旨に反するものではないか、やはり宅地化するものは宅地化していくし残すものは保全するものとして位置づけるわけでございますから、そういうふうにやっていただきたいと思っているわけでございます。 ただ、こういった問題につきましては、それぞれの地方公共団体におきまして、ただいま先生の御指摘がございましたように、緑地や公園の存在状況とかあるいは農地の状況等もございますので、都市計画、都市行政を預かるものといたしましてはきめの細かな対応が必要だと思うんでございますが、一方で、これは先ほど来申し上げておりますように税も絡んでまいるものでございまして、税負担の不公平あるいは不均衡といった問題もあるわけでございますので、税当局ともいろいろ議論しておるところでございます。 私どもといたしましては、こういったような今回の摂津市の措置は、制度改正の趣旨に反するだけではなくて、いろいろと税負担の公平論あるいは均衡論という観点からも不適切なものではないかというふうに実は考えておるところでございます。
○山田勇君 ありがとうございました。
○委員長(山本正和君) これをもって、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(山本正和君) 次に、公有地の拡大の推進に関する法律及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山崎建設大臣。
○国務大臣(山崎拓君) ただいま議題となりました公有地の拡大の推進に関する法律及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 国民の土地保有意識の高まりなど用地取得をめぐる環境が厳しさを増す中で、社会資本整備に不可欠な公共用地等を円滑に確保するためには、その先行取得を積極的に推進することが必要であります。 公共用地等の先行取得については、既に公有地の拡大の推進に関する法律に基づいて、届け出または申し出に係る都市計画区域内の土地を先買いする制度が存するところでありますが、近年、都市間を連絡する高速自動車国道など都市計画区域外において設置される都市計画施設が増加しており、これらの施設の区域内の土地についても積極的に先買いを推進することが必要となっております。 また、このような土地の先買いは主として土地開発公社が行っておりますが、その先買いを積極的に推進するため、先買いを行う土地開発公社に対して融資による支援を行うことが必要となっております。 この法律案は、このような状況にかんがみ、公有地の拡大の推進に関する法律に基づく届け出または申し出に係る対象土地を拡大し、及びその届け出または申し出に係る土地の買い取りについて、土地開発公社に対し都市開発資金の貸し付けを行うこととするものであります。 次にその要旨を御説明申し上げます。 第一に、公有地の拡大の推進に関する法律におきまして、届け出または申し出に係る対象土地に都市計画区域外に存する都市計画施設の区域内の土地を加えることとしております。 第二に、都市開発資金の貸付けに関する法律におきましては、国は、土地開発公社に対し、公有地の拡大の推進に関する法律に基づく届け出または申し出に係る土地の買い取りに必要な資金の貸し付けを行うことができることといたしております。 その他、これらに関連いたしまして関係規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十九分散会 ―――――・―――――