建設委員会 第1号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1992/02/27
会議録
○委員長(山本正和君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、建設事業及び建設諸計画等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(山本正和君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題といたします。 まず、建設大臣から建設行政の基本施策について所信を聴取いたします。山崎建設大臣。
○国務大臣(山崎拓君) 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。 建設行政の基本的な使命は、住宅、社会資本の整備等を通じて、国土の均衡ある発展を促進し、活力ある経済社会と快適で安全な質の高い国民生活を実現することにあります。 我が国は、目覚ましい経済成長を達成し、今や世界第二位の経済大国となり、一人当たり国民所得は世界の最高水準にありますが、一方で住宅事情の厳しさ、社会資本ストックの不足など、必ずしも国民生活の豊かさに結びついておりません。今後は、国民一人一人が豊かさとゆとりを実感でき多様な価値観を実現できるような生活大国へと前進していくことが、本格的な高齢化社会を目前に控えた現下の内政上の最重要課題であります。 この課題にこたえるためには、公共投資基本計画の着実な実施を通じて、国民生活の基盤をなす住宅、社会資本の整備を強力に推進していかなければなりません。また、住宅、社会資本の着実な整備を推進することは、国際的にも期待される内需主導型の持続的な経済成長を確保していく上でも極めて重要であります。 国の公共事業関係費の約七割を所管する建設省は、生活大国の実現のため重要な役割を果たしていくべき大きな責務を負っているものと考えております。私は、この責務を真正面から受けとめ、国民生活の質の向上と国土の均衡ある発展の基盤づくりのため全力を挙げて取り組んでまいります。 その際、国土の均衡ある発展の確保に向けた新たな施策の展開、豊かな住生活を営めるような住宅の確保適正な土地利用の実現等を特に重要な課題としてとらえ、その達成に向けた取り組みを強力に展開してまいりたいと考えております。このため、平成四年度の政府予算案においては、建設省関係の一般公共事業について、生活関連重点化枠、財政投融資資金の積極的盾弔等により、公 共投資基本計画の着実な達成に向けて必要な規模を確保したところであります。 以下、当面の諸施策について申し述べます。 第一に、地方の活性化であります。 近年、東京への一極集中が進展し大都市問題が深刻化する一方で、平成二年の国勢調査によれば、十八もの道県において人口が減少し、地方の活力が低下する等の問題が生じております。 このように、国土構造の不均衡がますます拡大する中で、生活大国を実現していくためには、東京一極集中の流れを是正し地方の活性化を図ることこそ緊急に対処すべき重要な課題であります。このため、地方の発展の根幹をなす高規格幹線道路網等の整備を強力に推進するとともに、地域の拠点となる都市を中心として周辺の市町村が適正な役割分担を果たしつつ一体として発展することができるよう、地方の戦略的な整備に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 具体的には、地方の自立的成長を牽引し地方定住の核となるべき地方拠点都市地域について、地域の自主的な創意工夫を生かした整備を強力に推進、支援していくため、関係省庁と連携しつつ、新たな法制度の制定を図り、地域活性化のための諸施策を強力に推進してまいりたいと考えております。また、地域の自立的な発展を目指していく上において広域的な連携を確保することが重要であることにかんがみ、高規格幹線道路網と連携して地域のモビリティーを高める地域高規格幹線道路の計画策定を進めるなど、地域の活性化に関する新たな施策の展開を図ってまいります。 第二に、住宅宅地対策であります。 改めて申すまでもなく、住宅は家族の団らんの場であり国民生活の基礎となるものであります。国民が豊かな住生活を営むことができるよう、第六期住宅建設五カ年計画に基づき良質な住宅ストック及び良好な住環境の形成、大都市地域の住宅問題の解決、高齢化社会への対応、地域活性化等に資する良好な居住環境の形成を基本目標として、総合的な施策を推進してまいります。 こうした基本目標のもと、国民の良質な住宅に対するニーズにこたえるため、住宅金融公庫融資及び住宅税制を充実させるとともに、公的住宅の的確な供給、良質な民間賃貸住宅の供給促進を図ってまいります。また、居住水準の向上と地価を反映させない住宅供給を推進するため、既存ストックの建てかえ等による有効・高度利用を図るほか、社会経済情勢の変化を踏まえ、高齢者に配慮した住宅の供給、木造住宅の振興等の施策を積極的に推進してまいります。 また、良好な住環境を備えた良質な住宅を確保するためには、総合的な宅地対策を推進していかなければなりません。このため、計画的な宅地供給を推進するために必要となる関連公共施設の整備、開発許可制度の適切な運用等に努めつつ、優良な宅地開発の促進を図るとともに、既成市街地における低・未利用地の有効利用、宅地化する市街化区域内農地の良好な住宅市街地への転換を図ってまいります。 とりわけ、住宅宅地問題は大都市地域において依然深刻な状況にあります。このため、中堅勤労者が適正な負担で良質な住宅を確保できるよう、昨年策定された大都市地域における住宅及び住宅地の供給に関する基本方針及びこれに即した関係都府県の供給計画に基づき、国、地方公共団体等が一体となって住宅宅地供給のための総合的、広域的な施策を強力に展開してまいる所存であります。 また、地方の活性化に資する住宅宅地供給対策も強力に推進してまいる所存であります。 第三に、都市対策であります。 本格的な都市化社会を迎えている中で、我が国の都市基盤施設の整備水準は依然として立ちおくれている状況にあり、このことが真に豊かな生活を享受できない大きな要因となっております。東京圏を中心に大都市地域においては住宅難、交通渋滞、都心部の空洞化等の大都市問題が一層深刻化ずみ一方、地方都市においては人口減少等の問題が生じております。さらに、国際化、情報化、高齢化等の経済社会の大きな潮流変化の中で、国民の都市に対するニーズはさらに多様化、高度化しつつあります。 こうした状況に対処するため、街路、都市公園、下水道等の都市基盤施設の計画的整備と市街地再開発事業、土地区画整理事業等の一層の拡充、推進を図ってまいります。特に都市計画・建築規制制度については、経済社会の変化に対応しながら適正な土地利用への規制と誘導を図るため、都市計画中央審議会及び建築審議会の答申を踏まえ、必要な制度の見直しを行う所存であります。 さらに、近年強く求められている駐車場の整備、魅力とにぎわいのある商業市街地の整備、都市の防災構造の強化等を推進するとともに、良好な都市景観の形成等を推進してまいります。 また、経済社会の発展や行政需要に即応して、長期的経済性を有し、都市環境の形成に寄与する官庁施設を計画的に整備してまいります。 第四に、国土の保全と水資源の確保であります。 我が国の国土は、洪水、土砂災害に対して極めて脆弱であり、また、河川のはんらん区域に人口、資産が集中するなど経済社会活動が集積しているにもかかわらず、治水施設の整備水準は依然として低く、毎年のように全国各地で激甚な災害が多発している状況にあります。 このような状況に対応し、真に豊かさを実感できる生活大国を実現するためには、国土の保全、安全の確保こそ不可欠な課題であります。このため、新たに第八次治水事業五カ年計画を策定し、大規模治水事業、地域の活力を支える治水対策等を推進し、治水施設の一層の充実を図るとともに、水資源の計画的な確保、良質な水の確保にも努めてまいります。 さらに、近年、国民のゆとりや豊かさへの志向、自然への回帰志向が高まっている中で、潤いのある美しい水辺環境の創造に積極的に取り組んでまいる所存であります。 このほか、災害等による壊滅的被害を防止し、より高い地域社会の安全性を確保するため、高規格堤防の整備、異常渇水対策、火山噴火対策等を積極的に推進してまいります。特に雲仙岳の噴火災害については、緊急対策に万全を期することはもとより、今後とも地元地方公共団体等と十分に連携をとりながら、将来の防災地域づくりと地域の振興、活性化に向けて的確に取り組んでまいる所存であります。 また、海岸事業、急傾斜地崩壊対策事業等の推進や災害対策の着実な実施に努めてまいります。 第五に、道路の整備であります。 二十一世紀に向けて、東京一極集中の是正、多極分散型国土の形成、地域社会の活性化等の緊急課題に対応し真に豊かな生活大国の実現を図る上で道路は欠くことのできない根幹的な社会資本であります。 このため、第十次道路整備五カ年計画に基づき高規格幹線道路から市町村道に至る道路網の体系的な整備を推進しているところであります。 特に、均衡ある国土構造を形成し地域の活性化を促進するため、高規格幹線道路網の整備を積極的に推進し、平成四年度末にはおおむね六千キロメートルの供用を図るほか、地域高規格幹線道路についてもその計画策定を進めてまいります。 また、渋滞対策を総合的に推進するとともに、交通事故死者数が三年連続して一万一千人を超え憂慮すべき状況にあることにかんがみ、歩道の整備など、交通安全対策を一層強力に推進してまいります。さらに、中心市街地の活性化を図る駐車場の整備や緑豊かな道路整備なども強力に推進してまいります。 道路は、交通空間としてだけではなく、生活の場、交流の場でもあり、環境との調和を図りながらその充実を図っていくことが一層求められております。このような状況を踏まえつつ、我が国における今後の経済社会の動向や国民の多様化し高度化するニーズに対応するため、平成四年度には道路整備の長期構想及び第十一次道路整備五カ年計画の策定準備を進める所存であります。 第六に、公共用地対策であります。 公共投資基本計画を着実に実施し公共事業の円滑な執行を図るためには、先行的、計画的に事業用地等を確保するための公共用地対策が重要であります。このため、公共用地対策を強力に推進することとし、公共事業用地及び代替地を先行取得するための土地開発公社に対する低利融資制度を創設するほか、代替地情報バンクの整備、税制による支援措置の拡充等の総合的な施策を積極的に推進してまいります。 第七に、建設産業、不動産業の振興であります。 公共事業を円滑に実施するなど国土建設の重要な担い手である建設産業については、技術と経営にすぐれた企業が発展し、若者にとって魅力と誇りを覚える活力ある産業として健全な発展を図るために、引き続き第二次構造改善推進プログラムを策定し、これに基づく諸施策に具体的に取り組んでまいります。 中でも、建設工事の安全確保につきましては、従来より重要な課題と認識し、種々の対策を講じてきたところでありますが、依然として建設現場で多くの貴重な人命が失われ、最近重大な事故も多発していることはまことに遺憾に存じます。建設産業の健全な発展のために、建設現場での事故防止は不可欠かつ喫緊の課題と受けとめ、工事発注における安全の配慮、建設業者の施工管理体制の充実等官民一体となって総合的な対策を推進してまいる所存であります。 このほか、建設事業を進めていく上で重要な課題となっている建設副産物の問題については、資源としての有効利用及び適正処理を図ることを基本に総合的な対策を進めてまいります。 不動産業については、国民生活に密着した重要な産業として、引き続き宅地建物取引業者の資質の向上と業務の適正化等を推進するとともに、不動産流通市場の整備に努め、その健全な発展を図ってまいります。 さらに、我が国の国際的地位の向上に伴い果たすべき役割がますます重要となっていく中で、開発途上国への国際協力、国際機関や諸外国との国際交流等について今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。とりわけ、経済技術協力や海外研修生の受け入れを積極的に推進していくとともに、地球環境問題や建設市場の国際化に的確に対応していく所存であります。 また、建設事業の円滑な執行を図るため、先端建設技術開発の促進のほか、省資源・省エネルギー化や建設副産物の発生抑制、再利用化などの環境に配慮した技術の開発にも取り組んでまいる所存であります。また、質の高い社会資本の整備を図る観点から、労働力、資材の需給動向等を的確に把握し、適正な積算、工期設定等に配慮し、事業の円滑な執行に努めてまいります。 以上、私の所信を申し述べましたが、その推進に当たっては、所管行政の合理化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる所存であります。委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻をお願いいたします。
○委員長(山本正和君) 次に、国土庁長官から国土行政の基本施策について所信を聴取いたします。東家国土庁長官。
○国務大臣(東家嘉幸君) 国土行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し上げます。 我が国経済は、既に世界のGNPの一五%を占めるに至っており、このところこれまでの拡大テンポが減速しつつあるものの、総じて見れば諸外国に比して良好な状況にあり、国民の消費生活もかつてないほどの高水準に達しております。しかしながら、その反面で国民一人一人が豊かさとゆとりを日々の生活の中で実感できていないのではないかとの指摘も高まってきており、また、東京一極集中の進行、地価の高騰、地方圏における活力の低下、各種の自然災害の発生等、生活大国の実現へ向けて国土行政上早急な解決を迫られている課題も生じております。 こうした状況を踏まえつつ、国土のそれぞれの地域が特色ある文化と産業・都市機能を持ち、そこに住む人々が誇りと愛着を持つことができる豊かで住みよい国土をつくるために、私は次に述べる諸施策を強力に推進してまいる所存であります。 第一は、第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総の推進であります。 四全総の着実な実施により東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていくことが極めて重要であります。 このため、多極分散型国土形成促進法に基づく振興拠点地域の開発整備、本社機能を持つ事務所の東京都区部からの分散、高速交通体系の整備等の諸施策の一層の推進を図ってまいります。 また、公共事業の一層効率的かつ整合的な執行を図り、生活関連事業を主体とした地域振興プロジェクトなどの公共事業を積極的に推進するため、国土総合開発事業調整費の活用を図ることとしております。さらに、グローバリゼーションの一層の進展、出生率の低下等の経済社会情勢の変化を踏まえ、長期的視点からの国土政策の推進方策の検討を行うなど、四全総の総合的点検を推進してまいる所存であります。 第二は、総合的な土地対策の推進であります。 土地問題の解決は現下の内政上の重要な課題の一つであり、これまでも、土地取引規制、土地税制の総合的見直し、土地関連融資の規制、住宅宅地の供給の促進、土地の有効・高度利用の促進などの需給両面にわたる各般の施策を実施してきたところであります。このため、近時においては、大都市圏を中心に地価の沈静化傾向が強まるなど、土地対策の成果の兆しが見えてきております。しかしながら、大都市圏の地価水準は依然として高水準にあり、これを適正な水準にまで引き下げねばなりません。また、二度と地価高騰を生じさせないための制度的枠組みを確実に構築する必要があります。 このため、昨年一月二十五日に、土地基本法を踏まえた今後の総合的な土地政策の基本指針として総合土地政策推進要綱を閣議決定したところであります。この要綱では、土地政策の目標として、土地神話の打破、適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保の三点を掲げ、その実現を図るための各般の具体的な施策を盛り込んでおり、今後とも、関係各省庁とともにこの要綱に従い一層強力に次のような土地対策を推進してまいります。 まず、監視区域制度につきましては、引き続き的確な運用の確保に努めてまいります。 土地関連融資につきましては、昨年末の不動産業向け融資の総量規制の解除後も、いわゆるトリガー方式を採用するとともに、引き続き金融検査の活用やヒアリングの機動的実施等を通じ厳正な指導を行うこととしております。 土地利用計画につきましては、去る十二月の都市計画中央審議会及び建築審議会の答申を踏まえ、必要な制度の見直しを行うこととしております。また、大都市地域における住宅宅地の供給の促進に引き続き努めてまいる所存であります。 土地情報につきましては、土地基本調査の実施等の措置を講じることにより、土地の所有、取引、利用、地価等に関する情報を総合的、系統的に整備することとしております用地価公示等につきましても、地価公示地点の大幅拡充を図るとともに、短期的な地価動向の調査を実施する等、引き続きその改善に努めてまいります。国土調査につきましては、第四次国土調査事業十カ年計画に従って計画的かつ着実に事業を推進したいと考えております。 これら構造的かつ総合的な土地対策の一層強力な展開を図り、土地政策の目標を実現するために政府一体となった取り組みを展開してまいる所存であります。 第三は、地方振興の推進であります。 地方の積極的な振興により人口の地方定住と多極分散型国土の形成を推進することは内政上の最重要課題であり、生活大国への前進に重要な役割を果たします。 このため、創造性豊かで多様な選択可能性に富む地域づくりを推進するとともに、関係各省と共同で地方都市とその周辺の市町村から成る地方拠点都市地域の整備のための所要の法律案を今国会に提出し、地方拠点都市地域の整備のための施策を総合的に推進してまいります。 また、各地方開発促進計画に基づく振興施策の推進、新産業都市及び工業整備特別地域の整備を初めとする地方産業振興施策の推進、自然環境の保全との調和に配慮した総合保養地域の整備を推進してまいります。 さらに、自然的、社会的に厳しい状況にある過疎地域等の振興につきましては、各般の施策を積極的に推進してまいります。 特に山村振興につきましては、本年度より開始された新たな山村振興対策を引き続き推進するとともに、今後重要な課題となる山村や中山間地域を含めた農山漁村の活性化に向けての検討を進めてまいります。 さらに、法の期限が迫っている離島、豪雪地帯、特殊土壌地帯のための対策につきましては、関係の各方面とも連携をとりつつ所要の対策を積極的に推進してまいります。 第四は、大都市圏整備の推進であります。 大都市圏における良好、安全な都市環境の整備と圏域全体の秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画等の実施の積極的な推進を図り、大都市地域の総合的居住環境の整備、低・未利用地等の有効。高度利用の促進、事務所、工業、大学等の適正配置を進めてまいります。 また、東京圏における多核多圏域型の地域構造を形成するための業務核都市の整備を進めるとともに、筑波研究学園都市の総合的な育成整備、関西文化学術研究都市の建設、関西国際空港関連施設の整備等、各圏域における主要プロジェクトを推進してまいる所存であります。 さらに、今次国会において琵琶湖総合開発特別措置法の有効期限を五年間延長していただき、引き続き琵琶湖総合開発事業の計画的な実施を推進してまいりたいと考えております。由の行政機関等の移転につきましては、昨年十月の国の機関等移転推進連絡会議の申し合わせに基づき、その促進に努めるとともに、特に埼玉県大宮・与野・浦和地区への国の地方支分部局の集団的移転についてはその具体化を図るなど、今後も着実にその実施を図ってまいります。 また、首都機能の移転問題につきましては、衆参両院における「国会等の移転に関する決議」を受け、総理が開催いたします。首都機能移転問題を考える有識者会議、私が開催いたします首都機能移転問題に関する懇談会における御議論を踏まえ、幅広い観点から、決議の意を体して引き続き検討を進めてまいります。 第五は、総合的な水資源対策の推進であります。 水需給の安定を図るため、全国総合水資源計画及び各水資源開発基本計画に沿い、水源地域対策の充実を図りつつ積極的に水資源開発を推進してまいります。 また、国民の水資源に対する意識の高揚を図るとともに、地下水利用の適正化、雑用水利用の促進などの水資源の有効利用に努めてまいります。 第六は、災害対策の推進であります。 災害から国土を保全し国民の生命と財産を守ることは、国の重要な責務であります。 このため、関係省庁との緊密な連携のもとに、各般にわたる災害対策を総合的かつ計画的に実施し、災害に強い国土づくりに努力してまいる所存であります。 このうち震災対策につきましては、東海地震対策を引き続き推進するほか、南関東地域直下の地震対策を初めとする大都市震災対策の推進など、その一層の充実に努めてまいります。また、火山対策や土砂災害対策等についても、総合的な対策を推進するとともに、防災無線網の充実強化、防災情報の有効活用、防災訓練等を通じた国民の防災意識の高揚等にも努めてまいることとしております。 特に雲仙岳噴火災害につきましては、既に決定した二十一分野九十項目にわたる雲仙岳噴火災害に係る被災者等救済対策を引き続き強力に推進し、対策に万全を期してまいる所存であります。また、長崎県が主体となって取り組む将来の防災地域づくり、地域の振興と活性化についても、引き続き同県を指導し、調査検討を進めてまいります。 最後に、国際協力の推進であります。 我が国が国際社会に貢献していくためには、国土庁といたしましても所管の行政分野で積極的な国際協力を実施していく必要があります。このため、国連決議に基づく国際防災の十年に積極的に取り組んでいくとともに、居住や防災分野での開発途上国に対する技術的支援などを推進することとしております。 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) 次に、北海道開発庁長官から北海道総合開発の基本施策について所信を聴取いたします。伊江北海道開発庁長官。
○国務大臣(伊江朝雄君) 北海道開発行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。 北海道は豊かな国土資源に恵まれ、我が国において最も開発可能性に富んだ地域であります。青函トンネルや新千歳空港、また高規格幹線道路綱の整備の本格化など、新たな発展を支える基盤も着々と整備されつつあり、豊かさの実感できる国民生活の実現や国土の均衡ある発展に重要な役割を果たすことが期待されております。 一方、北海道を取り巻く情勢には、農産物の輸入自由化、北洋漁業の規制問題など厳しいものがあります。このような困難な課題を克服し地域の活性化を図るためにも、北海道内外にわたる交流基盤や生活環境の整備と産業の振興開発を一層積極的に推進してまいらなければなりません。 平成四年度は、第五期北海道総合開発計画の中間点に差しかかる本格的な展開期に当たり、計画の主要施策の積極的推進を図るため対前年度比三百五十八億円増の八千五百九十九億円の北海道開発予算を確保しました。また、平成三年度の補正予算においては、いわゆるゼロ国債が計上され、北海道へは全国の二二・七%という傾斜配分が行われましたが、これとあわせて切れ目のない公共事業の施行を図ることにより、北海道経済の持続的な成長と雇用の安定的確保に資するものと考えております。 以下、各事業の主要施策について申し上げます。 まず、国土保全と水資源開発につきましては、千歳川放水路事業、牛朱別川分水路事業及び十勝岳噴火対策として火山砂防事業等を重点的に実施し、安全な国土の形成に努めてまいります。また、治水対策とあわせて、水需要の増大に対処するため、多目的ダム等の建設を促進することとしており、新たに当別ダムの建設に着手いたします。さらに、潤いと触れ合いのある水辺空間の創出を目指す河川の整備を行い、ダム湖の活用、河川空間の利用を促進するとともに、都市化流域における総合治水対策にも力を入れてまいります。 次に、道路整備につきましては、道内各地域の均衡ある発展に寄与するため、基軸となる高規格幹線道路について計画全路線で事業を展開することとし、国道、地方道に至る道路綱の体系的かつ総合的な整備を促進します。また、交通安全施設等の整備及び防災・震災対策事業を重点的に進めるほか、都市機能の向上と都市環境の改善を図るため、都市周辺のバイパス、連続立体交差、街路及び土地区画整理事業を促進することとしております。 生活環境の整備につきましては、下水道、都市公園及び公営住宅の整備を促進するとともに、快適な冬の生活環境づくりを目指し「ふゆトピア」事業を積極的に推進してまいります。 港湾整備につきましては、増加する取扱貨物と船舶の大型化に対応した大水深岸壁の整備を進めるとともに、離島の港湾等、地域の生活基盤としての港湾整備を重点的に進めることとしております。 また、空港整備といたしましては、国内、海外との交流の拡大に対応するため、新千歳空港の整備やそれに関連するプロジェクトを推進するほか、道内地方空港の滑走路延長等の整備を計画的に進めてまいります。 さらに、農産物の輸入自由化等、農業をめぐる諸情勢にかんがみ、より一層の低コスト、高品質を目指した高生産性農業の展開を図り、我が国の食料供給基地としての役割を果たしていくとともに、農山村地域の活性化を図るため、農業、農村の整備を促進することとしております。 また、二百海里体制の定着に対応して資源管理型漁業の振興を図るため、漁港及び沿岸漁場の整備を積極的に推進することとしております。 これらの基盤整備の推進とあわせて、北海道の産業の振興開発を促進するため、北海道東北開発公庫の出融資枠の拡大等を図るとともに、その活用に努めてまいります。 このほか、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定を図るため、北方特別措置法に基づき所要の施策を積極的に推進し、北方領土問題等の解決の促進に資するよう努力してまいります。 以上、北海道開発行政に関し所信の一端を申し述べましたが、今後とも、力強い北海道の形成を目指して北海道総合開発の推進に全力を傾注してまいりたいと存じております。委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時三十五分散会 —————・—————