運輸委員会 第3号
- 発言数
- 316 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1992/04/07
会議録
○委員長(峯山昭範君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三月三十日、及川順郎君が委員を辞任され、その補欠として片上公人君が選任されました。 また、昨六日、片上公人君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(峯山昭範君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日、日本国有鉄道清算事業団理事荘司晄夫君及び池田本君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(峯山昭範君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(峯山昭範君) 去る三月二十五日、予算委員会より、四月七日の一日間、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、運輸省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 運輸省関係予算の説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○櫻井規順君 最初に、表敬の意味においても運輸大臣に、この運輸省の予算編成についてお伺いをします。 シーリングという枠が経常経費にはめられておりまして、今年度、平成四年度の予算編成に当たって何に重点を置き、何の予算をふやして、そのふやした分をどこで調整されたのかコンパクトに御答弁願いたいと思います。
○政府委員(豊田実君) 運輸省の全体の予算案としましては、平成三年度の予算に比較しまして、全体で二・三%という増加の案になっております。 まず、予算の中身としましては、公共事業とその他の行政費という区分を使っておりますが、公共事業費につきましては、御案内のとおり、政府全体としましても生活関連重点化枠とか公共投資充実臨時特別措置というようなことにより、政府全体で五・三%増という増額の中身になっておりますが、運輸省関係、港湾、海岸、空港等の公共事業につきましても同様、三年度予算に比べて五・七%増という増額になっております。 また、その他一般の行政費の中で増額という形でお願いしております主なものとしましては、例えば海上保安庁の古くなった巡視船艇、これは代替が緊急に必要になっておりますので、この代替建造費であるとかあるいは超電導磁気浮上方式の鉄道の技術開発の補助金あるいは気象衛星の関係で次期の気象衛星の開発委託費、あるいは地方の交通対策ということで地方バスの路線維持費補助金とか離島航路の維持費補助金が増額案となっております。 また、減額の事項もございますが、これらにつきましては、平成三年度と比較しまして前提となる金利水準が低下した事項、例えば鉄道建設公団に対する利子補給金であるとか清算事業団の補助金等があります。また、対象となる事業が終了したということに伴う減額、例えば幹線鉄道活性化事業補助金などが減額になっております。 以上でございます。
○櫻井規順君 実は、表敬的に大臣にお伺いしたのですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(奥田敬和君) 時に今回の予算編成において大きなかなめにいたしましたのは、先般来の日米構造問題協議に基づくそれぞれの約束事がございます。と同時に、将来の生活関連、いろいろな港湾改造、空港整備等々を含めまして、平成三年度を起点といたしました六次空整あるいは第八次の港湾、第五次の海岸といったような形の中で、そういった社会資本の整備、将来にかけての空港、港湾を含めての物流の拠点整備、そういった形を重点にいたしまして、平成十年前後の年度を見越した大きな計画大綱の基本を決めた年でもあったなと思っております。 そういった意味では、物流関係の法律整備等々も含めまして、生活関連、それに基づく社会資本整備という形に基本的な姿勢をそこに置いたということでございます。
○櫻井規順君 大臣がおっしゃるように、官房長がおっしゃるような傾向が確かに確認できるかと思います。港湾整備あるいは空港整備、整備新幹線を中心とした新幹線整備、こういう点に重点が置かれておりますし、リニアの関係もまた金額がかなり伸びているわけであります。しかし、マイナス面を見ますと、例えばバス活性化事業あるいは地方バスは横並びまたはやや減っている感があるわけであります。あるいは鉄道防災事業、これは後でまたお伺いしますが、これもまた減っている。 ここで特にお聞きしたい点は、港湾の民活事業で沖合人工島の予算が昨年よりも減額されているのではないか。それから地下鉄への補助金の繰り延べが、生活関連枠からは昨年並みの横並びで獲得はしているわけでありますが、平成元年度に補正予算で一遍過去の繰り延べ分を返済したのにかかわらず、また二年、三年と繰り延べ額が累積してきているというふうに私は把握しているわけです。 こういうことをなさってまで港湾整備、空港整備、リニアの方に重点的にやらざるを得ない事情があったのか。これはもう経常的なシーリング枠に大きな欠陥があるというふうに言わざるを得ないわけですが、生活関連枠の獲得の仕方も港湾や空港は昨年よりも少ないわけであります。少々大蔵省との折衝やこの辺の歳入の努力に欠けるものがあったというのか、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(豊田実君) 私どもの要求を策定するというのは夏の段階、六月から七月にかけていろいろな前提を置きながら運輸省としての要求というものをいたすわけですが、やはり年末の予算編成時期までにはいろんな前提条件が変動いたします。例えば、先ほど来お話ししております利子の水準一つとりましても変化をいたしますし、また、予算の対象となっている、例えば対象の人員とかいうようなものも状況変化で変わってきております。 今お話しのようないろいろな事業について編成時期に減少するということを御指摘なさったのだと思いますが、私どもいろんなプロジェクトは、それぞれ個別に十分精査して予算編成時期に結論をいただいているというふうに考えております。
○櫻井規順君 例えば、港湾の民活事業の沖合人工島の関係、小型船拠点総合整備事業、これが減額されているということ。それから、地下鉄の補助金を一遍清算したのにまた累積されてきている、こういうしわ寄せはどういうわけでしょうか。こういう処理の仕方はなすべきではないというふうに思うわけでありますが、いかがでしょうか。
○政府委員(豊田実君) 個別の事案でございますが、私ども予算全体として政府部内でいろいろ議論をする過程で、例えば今の地下鉄のお話も、御指摘のように過去いろんな努力をしながら地下鉄の整備を進めてきております。単年度の予算で見ますと、おっしゃるように増減があるわけですが、私ども長期的な視点に立って必要な地下鉄整備というものを確保していきたいという前提で来年度予算の中身についても十分精査して結論を得たものでございます。 また、港湾関係についても、ちょっと私の段階では個別の詳しい事情はわかりませんが、やはり同様、公共事業の中でもいろいろな事業の進みぐあいというものを十分精査しながら政府案としての結論を得たというふうに考えております。
○櫻井規順君 少なくとも地下鉄の補助金につきましては、もう長期的な意味においてそういうふうに繰り延べしているかのような御答弁ですけれども、補助金の交付の仕方は文字どおり長期的な展望で一定の比率を決めて、それを決めているわけですから、せっかく平成元年で清算しているわけですから、それはもう長期的な計画に基づいた補助金の比例配分でもって交付していくのが、助成していくのが当然でありまして、それは強く要望をしておきます。 次に、先般採決されました輸入促進対内投資法の関連で、運輸サイド、なかんずく港湾サイドから少々質問をいたします。 実は、これは今国会で、さきに商工委員会でこの法案が審議をされて可決されたわけであります。ちょうど本運輸委員会と同時刻に開催されまして、私はそちらへ出向きまして、いわば運輸委員会を代表するような立場で、勝手な話で恐縮でございますが、通産大臣初めきょう御出席の運輸省の局長さんに質問をし、あれこれと前進をした審議ができた、その上採決されたという理解をしているものであります。 以下、やはりこれは本当は商工委員会、本会議で採決する前に運輸委員会で十分審議するのが妥当な法律の中身ではなかったかというふうに思うわけでありますが、所轄の委員会が違うわけですから、まことに残念でありました。 そこで、きょう、いよいよこの法律に基づいて関係四省が輸入促進対内投資、いわば拡大のための指針をつくる段階を迎えておりますので、幾つかの点で質問をさせていただきたいと存じます。 最初に、通産、運輸など関係四省がこれから具体的な施策の展開に入るわけでありますが、この法律とこの事業の実施にとって運輸産業の発展あるいは港湾行政等々の関係から見て、この法律の持つ意味について運輸大臣、何か所見があればお伺いをして、各局長からまたお話を伺いたいと存じますが、いかがでしょうか。
○政府委員(土坂泰敏君) 法律の中身のことでございますので、私から一言御説明させていただきたいと思います。 この法律は、先生御案内のように、輸入の促進ということを一つの柱といたしまして、そのために必要な物流ターミナルなどのいわゆる貨物を取り扱う施設、それからそれを活用していろんな仕事を行いますところの、例えば倉庫、港運あるいは卸売、小売あるいは輸入支援関連のその他いろんな事業、こういった事業の集積を港湾、空港地域に図りまして、そこを一つの輸入促進の拠点として整備をする。それによって輸入貨物の流通の円滑化、さらには輸入ビジネスの容易化、こういうようなことを達成いたしまして、我が国の経済が諸外国と調和のとれた姿で発展していけるようにということをねらったものでございます。 今、先生仰せになりましたように、港湾、空港を中心とした地域で行われることでございますし、物流事業がその中で大きな役割を果たすものでございます。そういう意味で、運輸省として大切な法律であるというふうに受けとめておるところでございます。
○櫻井規順君 この法律は、日米構造協議あるいはことしの初めにブッシュ大統領が率いてアメリカから経済界の一団が我が国に見えまして、日米経済摩擦、貿易摩擦解消のために、あるいは日本はグローバルパートナーシップというような観点に立ってのいろんな政策を通産省が中心だったかと思いますが、立ててきたわけであります。 しかし問題は、アメリカで非常にレイオフが多くなり、不況が訪れた。ヨーロッパにも共通な現象がある。端的に言うと、そのために日本も輸入拡大で協力をするという観点で進められてきているものでありますが、少なくともアメリカの不況があるいはアメリカの失業救済が日本の不況を招き、逆に日本のまた失業が拡大するという観点では政策対応としてはまずいわけでありまして、こうしたブッシュ訪日に端的にあらわれた前後の動きの中で、日米貿易摩擦あるいは経済摩擦解消のためにこういう法律を制定し新しい事業展開をするわけでありますが、もう一度我が国の港湾行政、運輸産業あるいは運輸労働者にとってこういう発展の道があるんだ、課題があるんだという総括的な点を要約してお話ししていただけますか。
○政府委員(土坂泰敏君) 我が国にとりまして、国際経済環境と調和のとれた姿で今後健全な発展を図っていく上でいま一層輸入の促進を進めていくということが極めて大切であるということは、これはそういうことであろうかと思います。 そのために、今港湾なり物流事業がどういうかかわりを持つかということでございますが、やはり輸入の促進というのは、海であれば港湾を窓口として入ってくるわけでございます。したがいまして、その窓口になる港湾の整備、これは運輸省として果たすべき重要な仕事であろうというふうに考えますし、またそこで輸入貨物を取り扱う港湾運送事業あるいはそこで働く労働者の方々、こういった方々の仕事が円滑に進むということもまた輸入促進を図っていく上で極めて大切なことであると思っておりまして、そういう意味で、運輸省のいわゆる港湾整備なり物流事業がこの法律の目指すところと深くかかわっており、大事な役割を果たすというふうに考えているところでございます。
○櫻井規順君 この法律の制定と前後しまして、全国的にこの法律の事業に参加する動きが非常に強くなってきております。 一つは、国際産業交流推進協議会というところが昨年のもう十一月ごろから非常に活発に動いて、四十一でしたか県が参加をして取り組んでおります。最近、こうした県を中心にしてこの輸入促進法の制定をまっていよいよ動きが強くなってきているわけでありますが、その実際の全国の動きを見ていて、運輸省は、港湾あるいは空港地域のものとして準備されてきているこの全国的な動きというものをどういうふうに把握されているか御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(土坂泰敏君) この輸入促進ということは、その輸入促進の拠点になるところに情報も集まり資金も集まり、また人も集まるという効果を生むわけでございます。したがいまして、地域振興の拠点になるという意味でも大きな意義を持つものであるというふうに思います。 そういうことで、各都道府県も大変熱心に御関心をお持ちでございまして、今仰せになりました国際産業交流推進協議会、これが四十三都道府県が参加をいたしまして結成されているところでございます。 具体的にそれぞれ都道府県で御検討になっておりますことは、それぞれ進捗状況も違いますし内容も違います。私どもとしましては、都道府県等のこの計画の承認申請ということが具体的に行われるのをまちまして、その地域地域の計画の熟度などをよく判断をした上で、関係省庁と協議をしながらこれからの対応を考えてまいりたいと思っております。
○櫻井規順君 その一連の動きを見て、各県の対応というのはどうでしょうか。港湾、空港というものに特化した動きとしてあるか、それとはおよそ関係のないようなこの法律を受けとめた動きというものはないでしょうか。
○政府委員(土坂泰敏君) この法律は、「港湾・空港地域」という言葉を使っておりますが、そこを中心にして輸入促進の拠点をつくっていくということが基本的な前提でございます。したがいまして、四十三都道府県の計画の内容をすべて熟知しているわけではございませんが、この法律に対応した計画として御検討中のものは、やはり空港、港湾というものを前提にしたものであろうかというふうに考えておるところでございます。
○櫻井規順君 そこで、港湾の区域でございますけれども、不勉強でなんですが、水上については港湾法、港則法で一定の線引きがなされている。しかし、陸上については港湾についての線引きといいますか区域指定というものを私は知らないわけですけれども、この陸上の港湾の位置というものはどういう確認になっていますでしょうか。私は、ただ線引きをすればいいということを言っているわけじゃないんで、その港湾区域の地域というものはどういう把握になっていますでしょうか。
○政府委員(和田義文君) 港湾運送事業法の適用のございます港湾につきましては、港湾運送事業法第二条第四項におきまして、「その水域は、政令で定めるものを除くほか、港則法に基づく港の区域をいう。」、こういうふうにされておりますが、その陸域につきましては明文の規定はございません。したがいまして、社会通念上の港湾の陸域になると考えておる次第でございます。
○櫻井規順君 そうしますと、今度新法でいろんな事業が展開される、そしていろんな事業が参入してくる。それを、港湾運送事業法の適用というのは港湾という一つの地域的な指定ではなくて、あくまでも、事業法第二条の定義の中に港湾における船舶を媒介とした荷扱いを基本とした港湾運送事業法の対象業者が指定されているわけでありますが、その二条に基づいた業者の指定であって、その地域的な広がりというのは、内陸部分においても港湾からかなり離れた地域でコンテナの荷さばきをやるという場合でもこの港湾運送事業法の適用になるのでしょうか。この港湾運送事業法の適用の地域的な配慮というものはどういうふうになっていますでしょうか。
○政府委員(和田義文君) 先ほど御説明申し上げましたとおり、社会通念上港湾と考えられる範囲だと考えております。
○櫻井規順君 また個別にやらせてください。 その次に、この法律に基づいて「地域輸入促進指針」をこれからいよいよ四省でおつくりになるわけですが、指針の完成時期というのはいつに置いていますでしょうか。いずれにしてもこれは四年の時限立法ですから、そうのんびりしていられないわけでありまして、指針の完成時期並びに各都道府県から計画の承認申請が出る時期、それから、そもそもこの基盤整備事業が着工といいましょうか第三セクターとして出発する時期、そういう展望についていかがでしょうか。
○政府委員(土坂泰敏君) 先般、この法律は成立をしたわけでございますが、この法律に基づきますまず指針の策定は、これは国がやることになるわけでございます。本法を所管いたします四省が協力をいたしまして、本法自身が、今仰せになりましたように時限の法律であるわけでございまして、目的を早急に達成する必要があるということも考えまして、できるだけ速やかに四省庁で策定するように相談をしてまいりたいと思っております。 また、計画の策定、さらにはそれに基づくところの実施主体である第三セクターなりなんなりの設立ということにつきましては、これはまず都道府県の方で計画を御検討になって、そして承認申請という手続を踏まれることになります。したがいまして、私どもとしていつというようなことを申し上げることが非常に難しいわけでございますが、先ほど申し上げましたような理由から、できるだけ早く策定されるものと期待をしておる次第でございます。
○櫻井規順君 一年以内とか、そういう時期の区切り方はできませんか。
○政府委員(土坂泰敏君) 重ねてのお尋ねでまことに申しわけないのでございますが、やはり基本的には都道府県の御判断にまつということで、私どもとしてはできるだけ速やかにということで期待をしておるということでございます。
○櫻井規順君 この指針ができたときの公表の仕方というのは、どういう公表の仕方をなさいますか。
○政府委員(土坂泰敏君) これは、具体的には法律に基づきまして、「遅滞なく、これを公表しなければならない。」という規定がございます。どういうやり方をするかということにつきましては、これはこれから法律の運用の問題といたしまして関係四省庁でよく相談をしてまいりたいと思っております。現時点では必ずしもこれというやり方を決めておるわけではございません。
○櫻井規順君 私は、特にこの法律で港湾というサイドからこだわっているのは、非常に陸上輸送、海上輸送の機械化、合理化等が進みまして、港湾輸送業あるいは港湾労働者、これが大変このはざまに立って業界の領域が非常に狭められてきている。新しい流通の対応というのをこれから総合的に考えていかなきゃならぬわけでありますが、現時点で比べてみた場合に、この港湾輸送業というのが、非常に料金の問題にしても営業全般について環境が悪くなってきている。そこで、今度の輸入促進事業法がなお一層それに拍車をかける可能性が非常に強いわけであります。 そこで、港湾運送事業が、あるいは港湾というものがこの輸入促進法で指針ができまして、そういう港湾の地続きの中で輸入拡大の基盤整備事業が進むという保証は、この指針と計画と承認申請の一連の手続の中で確認していくしかないと思うわけでありますが、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(土坂泰敏君) この法律は輸入の促進ということをねらった法律でございますから、港湾における輸入貨物量というのもやはりふえていくというふうに考えておりまして、それに対応した港湾整備もしなければならないし、港湾運送業のいわゆる職域も基本的には拡大される効果を持つものというふうに考えております。 今、先生の仰せになりました点でございますが、港湾運送事業の方の働かれる場所はいわゆる物流ターミナルに該当する部分でございますけれども、今回の法律で指針をつくるに際しましては、こういった物流ターミナルについては物流の効率性ということから考えまして、やはり港頭地区で整備をすることが一番適当であるというふうに考えておりますので、これは四省庁とも十分調整しておりますが、指針の中でこういったものは港頭地区で整備をするようにということを書くようにしたいと思っております。 次に、計画はこの指針を受けて県がおつくりになるものでございまして、指針と適合しているかどうかを見た上で承認をするというふうになりますから、したがいまして、計画の段階でも物流ターミナルは港頭地区に整備をされるということが確保されていくようになるものというふうに考えておるわけでございます。 こういった物流ターミナルで行われる港湾運送行為は、当然港湾運送事業法が適用になり港湾運送事業者が行うことになる、そういうふうに考えております。
○櫻井規順君 今、港湾輸送業界は認可料金制になっているわけでありますが、これのダンピングというのがかなり一般的化をしているようであります。御案内のように、物流二法の改定以降、大分輸送形態が新規事業の参入等々で変わってきているわけでありまして、荷主の工場から海外のお客さんといいましょうか集積デポまで、あるいはターミナルまで行く一貫の輸送料金という一貫料全体制、システムというのが今だんだん一般化されてくる中で、日本の港運における認可料金のダンピングというのが非常に一般化してきているように聞きますが、その現状というものをどういうふうに把握されていますでしょうか。
○政府委員(和田義文君) お答え申し上げます。 港湾運送料金の収受状況につきましては料金監査等を通じて把握しているところでございまして、昨年度の本省監査の対象は三十事業者百六十三件について実施したところでございます。 その結果につきましては、基本料金につきましては、対象百六十三件のうち六十四件、パーセンテージにいたしまして三九・三%が完全収受されておりまして、残りの約六割、六〇%が不完全収受の状況になっております。
○櫻井規順君 大変な状況だというふうに思うわけであります。 その中で私は、港湾労働者の非常に年金等にかかわりのある港湾労働安定基金、元請トン数一トン当たりについて三・五円という認可料金に対する付加金があるわけですが、これがどう守られているのか。それから、港湾労働法の関係付加金あるいは港湾福利分担金というのがそれぞれ付加金としてトン数に付加されているわけでありますが、これも今のダンピングの対象になっていますでしょうか、いかがでしょうか。
○政府委員(和田義文君) 港湾福利分担金、港湾労働法関係付加金、労働安定基金につきましては、港湾運送料金の認可に当たりまして料金に付加して取ることといたしておりまして、これらの収受状況につきましては料金監査により実態を把握しておるところでございます。 監査結果に基づくこれらの付加金は、百六十三件中百二十九件、パーセンテージにいたしまして七九・一%が完全に収受されているところでございまして、料金と比較いたしますと収受状況はかなりよろしいという状況でございます。
○櫻井規順君 それは一〇〇%にやっぱり持っていっていただきたいわけであります。 いずれにしましても、完全料金収受のための運輸省としての行政指導といいましょうか、それはひとつ強く求めておきたいというふうに思います。何か具体的に運輸省の省内としての進め方あるいは通産へも協力方を求める必要があるというふうに思うわけでありますが、それはひとつ鋭意お進め願いたいと要望申し上げておきます。 そういうわけで、港湾輸送業はもちろんのこと、そこに働く労働者の職域というものが非常に狭まってきているというふうに思うわけであります。その上さらに、こうした港湾労働者の特殊な置かれている立場から、こういう制度が設けられてきたわけでありますが、国際的にもILO百三十七号条約の批准ということが非常に大きな問題になり、日本もそれぞれの委員会で附帯決議等でやってきているわけですが、どうぞこの点も運輸省としても労働省に働きかけるなりして、あるいは総理府に設けられている小委員会の促進方を強く求めておきたいと存じます。 この輸入促進法に関連いたしまして、非常に日本の大型の輸入コンテナバースの整備状況等々がおくれているわけであります。この輸入促進法に関連をして港湾整備について新たな観点から事業展開が必要になろうかと思います。今の港湾整備五カ年計画をさらに修正しても取り組まなきゃならないという事情があろうかと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(上村正明君) 先生が御指摘のとおり、最近外貿コンテナ貨物は非常にふえておりますし、それを運ぶ船は非常に大型化してまいっております。したがいまして、それに対応したコンテナターミナルが必要になってきますし、また原材料を輸送する船舶も非常に大型化が著しくなっておりまして、それに対応する港湾施設の整備が必要になってきております。 そういうことで、第八次港湾整備五カ年計画では、日米構造問題協議の結果も受けまして、外貿コンテナターミナルあるいは多目的外貿ターミナルについて今までの資産の一・五倍、五割増となるよう、水際線で言いますと約三十キロを新たに整備することとしております。このために、従来の五カ年計画に比べまして二倍の投資額をかけておるところでございまして、私どもとしてこれを着実にやっていけば輸入促進に対応できると考えておるところでございます。
○櫻井規順君 運輸大臣、この輸入促進法は四省の共管の事業になっているわけでありますが、運輸行政あるいは運輸産業全般から見てどんな方法をもって臨まれるか、簡単に所感をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(奥田敬和君) 専門的な立場での御指摘でありますので、本当に満足な答弁ができるとは思いませんけれども、今度のこの輸入促進法は、ともかく国民生活に豊かな基盤を与えるということで、その先頭に立っていわゆる社会資本、インフラ整備ということに重点を置いておるわけであります。 私がこの法案で一番心配したところは、従来海を中心にして港湾で働いておる労働者の皆さんの職場のプラスになるのかマイナスになるのか、そのことを厳しく問いただしたわけでございます。しかし、私が聞いた範囲内では、ともかく港湾労働者の職場はふえることがあっても減ることはない。そして、地域的に一般の陸上の物流の業者が港湾区域内に入ってくるのか。いやそんなことは、いわゆる第三セクターの方式にするにしても、その点は十分、港湾荷役を含めてそういった方たちの面を配慮した形の拠点整備に当たりたいということでございました。 その点であれば、今回のこの法案を所管して、物流も所管し港湾も所管する運輸省の立場としては双方協力協調体制の中で生活の拠点が守られて、なおかつ大きな国民生活のそういった豊かさに直結する方向でいくならば結構だなという形で、基本的に賛成をいたしたわけであります。
○櫻井規順君 次に、空港整備の問題に入ってまいりたいと思います。 第六次の空港整備計画が出発をしたわけであります。第五次空整を見ますと、事業の達成率というものは第四次までは達成率一〇〇までいかなかったわけでありますが、第五次はそれぞれの空港整備事業が一〇〇%を超す達成率になっているわけであります。それがいいか悪いかということはいろんな問題があるわけでありますが、ここで一般論は抜きにしまして、関西国際空港の問題を取り上げてみたいというふうに思うわけであります。 基本施設整備あるいは空港連絡橋も含めて一兆四千三百億円の投資をなさるというわけですが、これで第一期工事は完成するというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 最近の値上がりだとかあるいは地盤沈下等を含めまして、従来の規模から若干ふやさせていただいたわけでございますが、今先生御指摘の一兆四千三百億、この範囲内で関西空港株式会社の方で一生懸命全力をもって整備を進めたいと、このように考えております。
○櫻井規順君 第一期計画が完成した段階で空港がオープンするわけですが、このオープンした時点で国内線の離発着というものは実現できるわけでしょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 関西国際空港、二年半後の開業を目指して今整備中でございまして、この暁には現在の大阪国際空港に乗り入れている国際線は全便移転していただくとともに、やはり国際空港、ハブ空港でございますので、国内との乗り継ぎ便の利便を強化するという立場から、大幅な国内の主要都市との路線形成についても努力していきたいと思っております。
○櫻井規順君 これは伊丹というか今の大阪空港ではなくて、新国際空港に国内便が離発着てきるというふうに理解してよろしいわけですか。
○政府委員(松尾道彦君) そのとおりでございます。
○櫻井規順君 この関西国際空港の全体構想というのは、これまた遠大なものになるわけでありますが、この全体構想の中にといいましょうか、プラスして、非常に和歌山県側がこの空港の裏側になるということでもって大変あれこれの空港にリンクした事業についての要望が強いと伺っているわけであります。もう一本の空港連絡橋というものを実現されたいという要望があるわけでありまして、これはぜひ尊重していただきたいと思うわけでありますが、全体の構想とプラスしてこのことをどんな配慮をしているかちょっとお伺いをしたいと思います。
○政府委員(松尾道彦君) ただいまの御指摘の点でございますが、地元から南側ルートについての連絡橋の整備についての御要望はよく承知いたしております。 ただ、私どもとしては、現在つくっております連絡橋、既に海上部はでき上がっておりますが、このルートによりまして鉄道、道路との併用橋でございますし、道路については六車線というふうなことでございます。鉄道については南海線あるいは阪和線との接続もできるわけでございますので、遠い将来は別にいたしまして、しばらくの間はこの北側ルートの併用橋でもって十分アクセスとしては対応できると、このように理解をいたしております。
○櫻井規順君 ぜひ、同一規模のものというのはそれはとても考えられないことですが、あれだけの広大な連絡橋、私も二度見に行きまして、安全性という観点で見ても配慮する必要があるのではないかというふうに思いますので、御要望申し上げておきます。 それから、今度の予算、昨年の予算もそうですが、一般空港整備そのほかの中で、首都圏のもう一つの空港のための調査費を昨年は六百万、それからことしは三千万とおつけになっているわけです。昨年はこの首都圏第三空港の調査は何をなさって、ことしはどんな調査をなさるつもりなのか。そもそも、首都圏第三空港というのはどういうエリアを想定されているのか御答弁ください。
○政府委員(松尾道彦君) 首都圏空港につきましては、これは現在の羽田の沖合展開後、近い将来やっぱり国内線で満杯になる、これを今から準備をいたしておく必要があるということで、国内線の需要に対応する空港として平成三年度から具体的な調査に入っておるところでございまして、とりあえず複数の候補地を絞り込みたいということで、用地あるいは空域等の基礎的な調査を現在進めておる段階でございます。地域につきましては、いわゆる首都圏整備法の対象範囲というふうに考えておりまして、おおむね首都圏、百五十キロ圏ぐらいを考えておりまして、一都七県にわたるわけでございますが、さらに山梨あるいは静岡の一部についても具体的な調査を行わせていただきたい、このように考えております。
○櫻井規順君 第六次空整が始まったわけでありますが、今度の整備計画の中で新規に「予定事業」という新たな概念が入ってきたわけであります。そもそも新規事業として採択しないで、六つの空港を全部共通して予定事業で一緒に挙げたわけですが、それはどういう御事情でしょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 今回の「予定事業」でございますが、一定の観点から空港設置の必要性はございます。しかし、全くの空港空白地帯におきまして、新しい空港でございますので、空域問題とかあるいは計画の熟度だのいろいろ課題がございます。こういった課題につきまして、五カ年計画の枠組みの中に入れて課題を解決次第具体的に新規事業として取り組んでいくというふうな格好で積極的に空港の整備を図るという観点から、今回新しい制度としてつくらせていただいたところでございます。
○櫻井規順君 六つの事業が共通して予定事業になったということもちょっと驚くわけでありますが、過去四次、五次ときた過程の新規事業に比べまして、今度の六次の場合は熟度という点が特に熟していなかったということが言えるのでしょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 今度の五カ年計画は財政当局も大変な御理解もいただきまして、第五次に比べまして六六%増という三兆一千九百億の規模を認めていただきまして、大幅な増大になっております。 新規事業についても十六空港を対象にいたしておりまして、予定事業についても大空港ということでございまして、かなり空港設置者の方の、将来の設置者で具体的な勉強もしていただいておりますけれども、さらに五カ年の中で課題を解決して将来新規事業として取り組んでいきたいということで勉強はいたしておりますが、直ちに新規ということにまでまだ至っていない、そういう点で計画の熟度あるいは環境問題、空域問題等について今なお解決すべき問題が幾つかあるということで予定事業にさせていただいております。
○櫻井規順君 たくさん問題があるわけでありますが、飛ばさせていただきまして、空域の問題が非常に大きなウエートを占めるかというふうに思うわけであります。 六事業のうちでは静岡空港が空域の問題で一番問題のように伺っております。何といいますか空域が自衛隊の訓練空域と、それから民間航空の空域と競合する関係になっているわけであります。航空機そのものの高速化といいましょうかあるいは大型化あるいは量もふえる、それからまた同時に、自衛隊の方の飛行機も大型化あるいは高速化が進んでいるわけであります。雫石の事故が起きた後、航空交通安全緊急対策要綱をつくって、私どもはこれは民間機優先の原則がここで確立された、こういうような理解をしているわけであります。 きょうは防衛庁さんからも御出席をいただいておるわけでありますが、最初に運輸省の方に、この空域の調整で既存の空港を含めまして、特に安全対策要綱を決めた以降、制度的にどう進展してきているのか、それから空域自体もどういうふうに自衛隊と民間がなってきているのか、まず運輸省の方からお伺いいたします。
○政府委員(松尾道彦君) 空域につきましては安全確保の観点から大変大事でございまして、昭和四十六年七月に不幸な雫石事故が起こったわけでございまして、ただいま先生御指摘のとおり、そのときに航空交通安全緊急対策要綱が策定されました。そのときに私ども、四十六年度に十八カ所の訓練・試験空域を設定いたしたわけでございますが、その後順次、追加変更を行いまして、現時点では全国で二十四カ所に至っておる段階でございます。
○櫻井規順君 防衛庁の方にお伺いするわけですが、防衛庁の方として一九七一年の安全対策要綱ができた以降、これを制度的な面でどう発展させてきているのか。それから、防衛上の軍用機の訓練・試験空域はその後縮小の方向にあるのか拡大の方向にあるのか、その辺いかがでしょうか。
○説明員(河尻融君) お答え申し上げます。 昭和四十六年七月三十日に雫石事故が発生いたしまして、同年八月十日に航空安全緊急対策要綱が閣議決定されたところでございます。 現在、先ほど航空局長の方から御答弁ありましたように、低高度訓練・試験空域が九カ所、高高度訓練・試験空域が十四カ所、超音速飛行空域が一カ所、計二十四カ所の自衛隊の訓練・試験空域があるわけでございますけれども、これを時系列で申し上げますと、昭和四十六年度に高高度訓練・試験空域を九カ所、低高度訓練・試験空域を九カ所、計十八カ所を設定させていただいております。昭和四十七年度は二カ所、昭和五十一年度は一カ所、昭和五十二年度が一カ所、昭和五十四年度が一カ所、その後既存の訓練空域の一部拡大、あるいは昭和六十一年度には硫黄島周辺におきまして訓練・試験空域を設定させていただいておる、そういった経緯で現在に至っておるところでございます。
○櫻井規順君 決して私は静岡空港に今はこだわるわけじゃありませんで、既存の空港を含めまして民間航空機の空域の拡大という問題は当然出てくると思うんですが、その辺防衛庁との折衝で懸案になっていることというのはどういうことがありますでしょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 具体的には幾つかございます。六次空整で具体的にございますのが、例えば新北九州空港の関連、これは小月との問題などがございます。それから、今先生の御指摘しようとされた静岡空港、これは予定事業でございますが、静浜空港がすぐ近辺にございまして、静岡空港が成立するためには防衛庁の訓練のための飛行、フライトでございますが、これとの調整を図る必要があるとか、その他将来の航空交通容量がどんどんふえていきますけれども、日本海側に防衛庁の各種の訓練空域がございますが、私どものルートの設定等についても御協議をして安全確保に努めていきたいと考えております。 〔委員長退席、理事松浦孝治君着席〕
○櫻井規順君 防衛庁さんにお伺いします。 やはり高速化、大型化というふうな状況を迎えて、こういうふうに訓練空域も拡大をしてきているというように今お話を伺ったわけでありますが、民間もまた空域を拡大しなきゃならない、そういう状況を今迎えているわけであります。この調整がこれからの大きな課題になるというふうに思うわけでありますが、私どもから見ると、民間航空に空域を明け渡してください、こういう希望があるわけです。防衛上の観点から見ると、また重大な問題があるわけでありますが、いずれにしても、訓練空域についてはかなり移動していただいても民間航空路の確保という問題について優先順位を置いていただきたいと思うわけであります。 その辺防衛庁さん、その調整と見通しについてはどんなふうにお考えになっているか御答弁いただきたいと思います。
○説明員(河尻融君) お答え申し上げます。 ごく一般論でございますけれども、先生御承知のとおり、自衛隊の訓練・試験空域におきましては、自衛機が宙返りでございますとかあるいはきりもみ、背面飛行などのいわゆる曲技飛行等各種の訓練を実施しておりますので、これへの影響が生じることはできるだけ避けたいというのが防衛庁の基本的な立場でございます。 しかしながら、他方、私どもといたしましても、民間航空交通の増大等の事情につきましては、これは十分承知させていただいておるつもりでございますので、自衛隊の訓練等と民間航空交通の問題につきましては、これが両立し得るよう今後とも知恵を絞ってまいりたいと考えておる次第でございます。
○櫻井規順君 空港の最後に、空港整備で大変な投資規模を考えているわけでありますが、空港整備五カ年計画について根拠法がないわけであります。 〔理事松浦孝治君退席、委員長着席〕 私は、空港整備緊急措置法というものを制定せよというふうにこだわるものではありませんが、例えば空港整備法の中にこの根拠を条項的に改正してつけ加えるとか、やはり五カ年整備計画の基本については国会に報告をし、そしてまた、その予算の規模についても法的根拠を持ったものとして制定するのが他の公共事業五カ年計画と引き比べてみても大切だというふうに思うわけであります。この根拠法の制定を行うべきであるというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 空港整備でございますが、確かに社会資本で中長期的な見通しのもとに計画的な投資を行う必要があるわけでございまして、これら認識から、過去昭和四十二年以降六次にわたって五カ年計画を閣議決定で行わせていただいております。 これは、例えば私どもの所管の海岸事業もそうでございますが、あるいは急傾斜地の崩壊対策事業等、これは法定計画が具体的にあるわけではございません。しかし、五カ年計画によりまして実質的な整備を行っておるという立場から、直ちに現時点におきまして新たな法律制定を行うことは、私どもは必要は必ずしもない、このように思っておりまして、ただ、国会では予算等の審議の場におきまして具体的な御審議もいただいておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。
○櫻井規順君 これは、私は二度目でして、なお勉強いたしまして提案させていただきたいと存じます。 空港の問題はこれで終わらせていただきます。 次に、品川新駅の問題で質問をいたします。 これも私はかねがね、東海道新幹線の混雑というものは大変極に達しておりまして、この混雑緩和という問題、それから安全性という問題は非常に重大な問題で、百二十国会でも二度ほどこの問題を取り上げてきたところであります。このたび、運輸大臣、次官、運輸省の御努力で大変朗報が伝えられまして、品川新駅がやや軌道に乗るかの報道に接しているところであります。 それでお伺いするわけでありますが、関係者の努力を大変多とするわけでありますが、この品川新駅の現状、そして実務者レベルで新駅建設検討委員会というものが出発をし、夏ごろには基本計画をという動きを報道で読んでいるわけでありますが、現状、それから見通し、課題等を簡潔にお伺いしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) お答え申し上げます。 先生ただいまお話しございましたように、品川新駅問題でございますが、若干の経緯がございまして、今まで検討が若干おくれていたところでございます。四月二日でございますが、JR東日本、東海の両社長と私どもの運輸事務次官との会談によりまして、東海道新幹線の輸送力増強問題についてJR東日本が協力するということで合意を見たところでございます。 その場におきまして議論があったところでございますが、そこのところで今後どうするかという点につきましては、先生今御指摘のように、やはりこれは技術的な問題がかなりあるということで、いわゆる実務者レベル、これはJR東日本、東海、それから用地が清算事業団の用地にかかります。それからJR貨物の用地等にもかかりますので、この四者の実務家、専門家でございますが、これから委員会をつくりまして、それで具体的な検討を進めていこうという結論に達したものでございます。この実務者会議の場におきましては、具体的な品川新駅の規模とか位置でございますとか、それからその他輸送力増強もろもろにつきまして検討を行うことになっております。 このめどといいましょうかいつごろまでにやるかということでございますが、両社長の話では夏ごろまでに基本的な方向を見出そうと、これは技術的な問題でございますので、そう簡単にいかないかもしれないので、基本的方向は夏ごろをめどにとにかく出すようにして、さらに実務的に詰めようと、こんなことで今始めようというところに至っているところでございます。
○櫻井規順君 どうぞ、大変な仕事だというふうに思うわけでありますが、まとめていただきたいと存じます。 気の早い話で恐縮ですけれども、運輸省あるいはJR東海の方で、例えば新駅をつくった場合に、新聞では十-五ダイヤとかいろいろ出されておりますが、ダイヤ編成について何か構想的なものは運輸省なり東海道新幹線の懇談会があるわけですね、混雑緩和の。そういうところで検討されているものがあるのか。ここに持ち込むダイヤ編成というのはどんな構想で考えているのか。 それから、この完成のめど、これは気が早い話ですが、押さえがあるのかどうか、ちょっといかがでしょう。
○政府委員(井山嗣夫君) ここでどれぐらいの列車本数を考えているかということでございますけれども、実は、現在の東海道新幹線、先生御承知のとおり、いわゆる八-三ダイヤといいますか、一時間に十一本今一番込んでいる時間は出しておりますが、やはりこれ以上は無理だということで品川新駅ということになったわけでございます。 JR東海の構想では、やはり一時間に十四、五本は最低出せることになるだろう。さらに工夫の余地があるかどうかでございますが、今のところはそういう話になっております。 ただ、具体的にどういうふうな列車編成あるいは列車ダイヤにするかにつきましては、これから議論をして詰めていくことだと思います。 それから、完成の見通してございますが、これはこれから具体的な構想、それから計画を立てまして、さらに地元の公共団体と例えば都市計画等の問題もございます。こういうところの調整がございますので、今のところいつごろまでに完成させたいという、できるだけ早くということはそのとおりでございますが、そういうことで進めたいと思っております。
○櫻井規順君 問題は、その建設費が大変なことだというふうに思うわけであります。土地抜きで七百億円あるいは一千億円とも言われているわけでありますが、今整備新幹線あるいはリニアというようなことしの予算の重点課題があるわけです。もうJR東海もJR東日本も、これは一民間企業なんで、そちらから出させるものは出させても鉄道整備基金は発動できないような何か感じがするわけであります。しかし、この品川新駅というのは混雑緩和のための新駅であって、今六%ずつ年々ふえているということですが、この新駅ができて著しくお客さんがふえるというものでもなかろうというふうに思うわけであります。安全性と国民サービスの向上という点で出されてきた問題だというふうに思うわけであります。 いずれにしても、これは鉄道整備基金の発動も道が開けでいいのではないか、そういうふうに思うわけであります。そういう観点に立って、安全性あるいは混雑緩和、日本の大動派であるわけですから鉄道整備基金の対象にしていただきたいと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(井山嗣夫君) 東海道新幹線輸送力増強に関しましては、先生御承知のとおり、今の東海道新幹線の輸送力増強策というのはいろいろ考えられております。その中で、私どもとしては鉄道整備基金で今助成をしようと。これは開銀に無利子貸し付けをいたしまして、それを利用しまして低利の融資でやっていこうということでございますが、これは主として電源設備とかそういう電力設備の増強、それから運転保安システムなどの改良、これに対しまして費用の一部について低利融資を行う、こういう制度を今考えているところでございます。 これでとりあえずの方策を立てるわけでございますが、品川新駅につきましては、まさにこれから、どれくらいの規模でどういう具体的な形になるかということが問題でございますので、そういう関係者間の調整状況等を踏まえまして適切に対応していきたいということで、現在のところどうすると決めることはちょっと困難かと思います。
○櫻井規順君 いずれにしましても、これで一時間に十五本というと御案内のように四分で一本という、この超高速で二百七十キロが最高速度ですが、これが四分に一本というのはある意味では異常な過密ダイヤだというふうに思うわけです。 それで、安全性の問題がもう一本の大きな柱として問われるわけでありますが、ぜひ定期検査じゃなくて、コンクリート橋脚等で私一度触れているわけですけれども、その基礎から、あるいは車両の総点検を含めて安全点検というものをなすべきだというふうに思うわけでありますが、その辺を配慮していますでしょうか。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生ただいま御指摘のとおり、まさに安全というのはもう何物にもかえがたい大事なことだと思っております。 確かに、運転規則という規則がございまして、これに基づきまして車両、施設の定期点検とか定期修繕というのが決められておりますけれども、そのほかに先生今御指摘のとおり、東海道新幹線が昭和三十九年にできております。かなり土木構造物が多いという問題もございます。そこで、JR東海といたしましても、六十二年から東海道新幹線の構造物調査委員会という、これは専門家に集まっていただきまして、そういうやや古くなった、相当期間経過しているという施設について一体大丈夫かという実態調査を相当やっております。その結果としては、保守が非常にいいので安全上の問題は特にないという結論でございます。ただ、この委員会は今も引き続きずっとやっておりまして、必要に応じてチェックをいたしましたり検討いたしましたりして安全を十分に担保するようにやっているということでございます。 なお、先生御承知かと存じますが、昭和五十一年から五十七年まで、例の半日ほど列車を全部とめまして軌条の強化というか軌道の強化をやったことがございます。これによりまして、かなり何というか、延命といいましょうか安全度が高まったと思っております。 そんなことで、こういう部外の委員会の皆さんのお知恵もかりて安全については万全を期してまいりたい、こういうふうに考えております。
○櫻井規順君 冒頭にも触れたんですけれども、ことしの予算で鉄道防災事業費が削減されていますが、これはどういう中身で削減されているんでしょうか。
○政府委員(井山嗣夫君) 鉄道防災事業につきましては、公共事業的なものとして位置づけられて従来きておりますけれども、はっきり申しまして、いわゆる防災事業というものが比較的進んできたといいましょうか、まだ完全とはもちろん言えませんが、そういうことが、何といいますか行政需要といいましょうか、こういうものを考えましてその他全体の鉄道関係の予算の中で二億を削ったといいましょうか、ことしは削減せざるを得なかったと、こういう事情にございます。 もちろん、災害が起きました、例えば昨年九州の豊肥線で災害がございましたが、この場合には別途地方鉄道軌道整備法という体系でもって災害復旧の工事については助成をするとか、こういう対策は十分できるわけでございますので、その辺を兼ね合いを考えながら予算額を決めていった、こういう経緯でございます。
○櫻井規順君 これは鉄道整備のための予算が著しく増大をして、安全性を図る防災対策費が削られてくるというのは何か不吉なものを感じます。やっぱり防災、安全対策というものは並行して配慮するように要望しておきます。 次に、タクシーの運賃の問題で、前回の委員会で佐藤委員が取り上げた問題ですが、若干私も質問したいと思います。 最初に、前回の一九九〇年、一昨年から一連の全国的値上げがあったわけであります。関東運輸局の東京・武三、北九州の運賃値上げに関連した労働条件の時短、賃金へのはね返りは表で見ましたけれども、特定をいたしまして、例えば中部運輸局管内のそうした調査結果というものは出たでしょうか。公表願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、平成二年の東京地区の運賃改定以来、運賃改定の増収につきまして労働条件の改善に充てるように指導をしてきているわけでございます。東京については、指導した結果、ほぼおおむね当初の予定どおりの数字になっているわけでございます。ほかのところの数字につきまして、現在各地区ごとにその集計を行っているところでございまして、これまで明らかになった範囲内では、ばらつきがあるものの全般的に見ておおむね適正な状況ではないか、こう思っているわけです。 そこで、中部の管内について若干お話をさせていただきたいと思いますが、中部の管内で名古屋と静岡あたりを先生念頭に置いておられるだろうと思いますが、名古屋の方はほぼ予定していたような還元率になっているようでございます。八〇%弱が還元されているようでございます。それから、静岡につきましては、これは先生御案内だと思いますが、東京の運賃値上げより前の申請でございます。東京が平成二年の三月に申請をしておりますが、静岡は平成二年の二月に申請をしておりまして、その際の考え方が特に労働条件の改善という形ではなかったということもございまして、この辺につきましては私どももはっきりした資料等を整理しておらないところでございます。
○櫻井規順君 前回の運賃の値上げに際していわゆる労使間で、関東運輸局、北海道運輸局等はかなり強力に労使合意書を添付することを求めたわけであります。この労使合意書を添付して東京の前回の値上げ以降認可をしたブロックというのは何%ぐらいになりますか、絶対数とパーセントをちょっと教えてください。
○政府委員(水田嘉憲君) 先ほど申し上げました東京の運賃値上げの申請が平成二年の三月以降でございまして、その平成二年の三月以降に申請がなされた運賃ブロックでございますが、合計七十ございます。そのうち、先生今御指摘の労使間の合意による覚書が締結されたところは二十九ブロックでございます。ちょっとパーセンテージは計算しておりませんで、済みません。
○櫻井規順君 この合意書を添付したところとそうでないところ、これはどうでしょうか、料金値上げ以降のアンケート調査の結果、それの効果があらわれたというふうな確認ができますでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 合意書という形の整理がなされなくても、これはもう先生御案内だと思いますが、労働条件の改善が確実に実施されるんだということについての誓約書的なものを事業者に出していただいておるわけでございます。運輸省といたしましては、そういうものも出ておるということで、おおむね労使間、特に経営者の側もこの問題について積極的に対応するという形にあるというふうに理解して前回の運賃値上げを認めたわけでございまして、ちょっと先生御指摘のとおり、数字のすり合わせはいたしておりませんが、私どもとしてはそう実態的には変わってないんじゃないかという感じを持っております。
○櫻井規順君 やはり労使の合意書を確認した、そういうふうな背景が全国的に波及をしたと思いますので、そこの差を確認することがまた問題だというふうに思うわけであります。ただ、非常に労働組合があるところとないところとやっぱり差もありまして、組合があるなしにかかわらず前回の運賃値上げの根拠を労働条件の改善に一〇〇%近いウエートを置いたわけですから、そういう労使合意書は非常に有効だったというふうに思うわけであります。 今回の一連の値上げ申請も同様に、やはり労働条件の問題が非常に比重が高いわけであります。そういう意味で、前回パーセントが低かったわけですけれども、今度はもう出されているわけですから、あるいはこれから出すところもあるわけですが、認可に当たっては、この労使合意書というのはやはり前提であるということをひとつ各運輸局に御指導願いたいというふうに思うわけであります。 ただ、その合意書をとっていない中部運輸局みたいなところが今からだと作業が間に合わないわけですから、どうぞその調査結果というものをまたぜひ三カ月あるいは九カ月という目盛りで調査をしていただいて、最初の三カ月目にはこの料金値上げの結果が労使で公正に配分されるという保証としてこの労使合意書というものを各運輸局に提出することを業界に求めるようにひとつ運輸省に求めたいわけですが、いかがでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) タクシー運賃の改定につきましては、事業者側が労働条件の改善を図りたいということを言っているわけでございます。そういう改定の目的でございますので、こういうことが確実に実施されるということが肝要であると思っております。 そのような意味で、今後そういう労働条件の改善が主な理由であるという、そういう申請がなされた場合には、やはり労働条件の改善が確実に行われるような方策が講ぜられるということを我々としては期待し、かつ指導してまいりたいと思います。先生の御指摘のとおり、合意書という形が望ましいと思いますし、できる限りそういうことについて話をしてみたいと思います。
○櫻井規順君 どうぞ強力に御指導を願いたいというふうに要望しておきます。 タクシーの運賃改定の時期はもう間近に迫っているわけですが、タクシーの料金、これが他の物価と比べてどうかという問題が非常に今大きな問題だというふうに思うわけです。 タクシーに乗りましたら、これは業界側で出したPRですが、タクシー誕生八十年だそうであります。最初出発したときはぜいたくだったかもしれませんが、そばが三銭でタクシー料金は六十銭、そばの二十倍の値段だった。今かけそばが一杯五百四十円だとすれば、初乗り運賃が東京でちょうど一杯分というふうになっているわけであります。当時、一流企業の大卒初任給が十五円のときにタクシードライバーの給料が二十五円から三十円だった、チップを合わせると百円になった、こういうふうなのをタクシーの中でいただきました。 物価と今のタクシー料金を比べてみた場合にどうかという分析をなさったことがあるかどうか。非常にこれは、私は端的に言うと、今の東京で言いますと、五百四十円というのはここ二年ほど続いているわけです。その前の料金は据え置きのまま四百七十円というのが六年間続いたわけであります。これは物価スライドもなくずっと続いてきたわけであります。ガソリンの値段が安定していた、あるいは一時的には下がった時期もあるかもしれませんが、総体的に消費者物価は上がっている。乗務員の賃金もB型賃金のところについてはほぼそれで固定されてくるというふうな状況があるわけでありまして、非常にタクシー料金というのは他の物価よりも低く抑えられているという状況があるというふうに思いますが、その点いかがでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 物価の中で比較する対象でございますが、私ども他のサービス料金との比較ということだというふうに考えているわけでございます。先生御指摘のとおり、三十年前との比較でそばとか理髪が十数倍あるいは二十倍ぐらい上がっている、ほかの交通機関でも私鉄、地下鉄が七倍から十倍ぐらい上がっている、タクシーが七倍弱だというような状況にあるということは私どもは認識しておるつもりでございます。
○櫻井規順君 御検討いただきたいと思います。 次に、乗務員の賃金と労働時間と今回の料金値上げの関係は、前回佐藤委員が触れましたので省かせていただきますが、問題は、今のタクシーの乗務員の労働時間あるいは賃金の実態を見たときに非常にわかりにくい。労働省きょう呼んでおりませんので、余り中身に入れませんが、運輸省としての認識と、労働省との御協力をいただいて改善願いたいという意味で質問するわけでありますが、例えば賃金の面でも保証給として固定給部分が六〇%を割らないというふうな行政指導もあるわけであります。あるいは累進歩合制度というものもいけない。しかし、どう見ても今の制度から見ると長時間労働、深夜労働を刺激するような累進歩合制度というのが導入されているということを感ぜざるを得ないわけであります。 こういった賃金実態について、この際、運輸省は労働省と相談していただきまして、実態調査というものを本格的にやるときにきているのではないかというふうに思うわけであります。そのために運輸省だけでなくて、どうぞ労働省も加わっていただいて、そしてまたタクシーの労働組合からも事業者団体からも加わった政労使といいましょうか、そんなプロジェクトチームをつくって一遍抜本的にタクシーの乗務員の時間と賃金の調査をする必要があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) タクシーの賃金等についての実態調査の話でございます。 額の問題につきましては、比較的労働省から具体的な調査された結果の数字が出ておるわけでございます。運輸省におきましても、先ほど運賃値上げ等の機会に調査していることを申し上げたわけでございます。そういうような調査をしているわけでございますが、先生御指摘のとおり、不十分な点があるんじゃないかということでございます。現在、たまたま政労使の懇談の場として乗用自動車政策懇談会、乗政懇というのをつくったわけでございます。これは昔、ハイ政懇と言っていたのですが、ハイ政懇というのが昭和五十年ぐらいまで行われていたのですが、十数年間ずっと行われてなかったんですが、昨年になりましてぜひこういう場が必要じゃなかろうかということで、そういうものをつくったわけでございます。先生御指摘のような問題につきましてもそういう場で議論していただいて、かつ労働省とも協議の上、少し勉強させていただきたいと思います。
○櫻井規順君 いよいよ東京・武三の運賃ブロックの値上げ申請が煮詰まってきたように受けとめております。どうでしょうか、今の東京ブロックの運賃値上げは、やはり業界、組合、労使とも早期決定を待っているわけでありますが、進展ぐあいはいかがでしょうか。早期の決定を求めるものでありますが、いかがでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 御指摘のお話は、東京のタクシーの運賃値上げでございます。 これにつきましては、先生御案内だと思いますが、現在運輸省の中で鋭意審査を行っているところでございますが、あわせて経済企画庁との間で協議をしているわけでございます。経済企画庁は四月八日に物価安定政策会議の特別部会を開くと、その特別部会の委員の先生の意見等を踏まえて対応したいということでございまして、私どもとしては今鋭意時期の問題、それからさらに具体的な上げ幅の問題について経済企画庁と調整中でございますので、具体的なお話について今先生に申し上げられないのがまことに残念でございます。
○櫻井規順君 同じことを聞くようですが、認可というのはいつの時点に押さえておりますでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 認可の時点につきましても現在経済企画庁と調整をいたしているところでございます。先生御案内だと思いますが、この運賃認可の手順として経済企画庁と調整をした上で、さらに物価問題に関する関係閣僚会議の了承を得るという手順になっておりますので、その辺のことを十分踏まえて対応させていただきたいと思います。
○櫻井規順君 前回、佐藤委員が運輸大臣に何度も詰めておりますので、私は大臣に要望だけしておきますが、経済閣僚会議等も間近だというふうに思うわけでありますが、どうぞ委員会の意を酌んでいただいて、いい結論が出るように御検討願いたいと思います。 次に、気象庁にお伺いをしたいと思います。 一度取り上げたことがあるんですが、静岡県伊豆南部の集中豪雨との関連で質問するわけであります。 最初に、ことしの予算の中でやはり昨年よりも増額はされておりますけれども、気象庁が求めたというふうに思うわけでありますが、台風・集中豪雨雪対策等観測予報体制の強化という事業項目がかなり要求に対して昨年よりも内示はふえているわけですけれども、運輸省の要求に対してかなり削られているわけであります。どういう面が削られたんでしょうか。
○政府委員(新田尚君) お答えいたします。 概算要求額三十九億三千九百万円に対しまして内示額は三十八億四千五百万円となっており、その差額は九千四百万円であります。この差は、主として静止気象衛星業務の推進に関しまして生じたものでありまして、次期衛星作製にかかわります外貨建て経費につきまして為替レートの変動が生じた等による減額でありまして、業務内容に実質的変更を来すものではありません。
○櫻井規順君 もう少し具体的に、例えばアメダスあるいは観測レーダーあるいはそれに必要な要員、そういう面における削減というのがあったでしょうか、なかったでしょうか。
○政府委員(新田尚君) ございませんでした。増額していただいております。
○櫻井規順君 もう少しその中身を御答弁願いたい。
○政府委員(新田尚君) 総括的な話で恐縮でございますけれども、そういうものを含みました気象庁の台風集中豪雨対策のための予算は、前年度三十一億三千七百万円の成立予算でございましたが、平成四年度政府原案では三十八億四千五百万円となっておりまして、その差は七億八百万円の増額であります。
○櫻井規順君 そこら辺の整備をかなり強力にお願いしたいわけであります。気象庁の予算が削減されたことは非常に残念であります。 次に、伊豆南部の集中豪雨との関係でありますが、前回も指摘しましたように、石廊崎の観測所では、昨年の九月十日ですけれども、ほぼ二日近い累積雨量が二十ミリ程度の観測で、ここから十五キロくらい離れたところでは同じ時間帯でそれの二十倍からの四百ミリの雨量を観測しているわけであります、雨が降っているわけであります。そこで、九月十日の三時十五分に気象庁が洪水警報を出す。そして、その三十分後に志戸橋という橋が大水で落下をし、その前後にかけ崩れそのほかで四人の死者を出しているわけであります。 私は、アメダスのメッシュや富士山レーダーの機能をかなり強化して集中豪雨の発生というものをあらかじめキャッチしていただきたいというのが要望なんですが、問題は、幾らアメダスのメッシュを縮小してもキャッチできないものがあるのじゃないか。そうしますと、河川の流量調査を水防法に基づいて市町村あるいは複数の市町村にまたがるのは県がやっているわけであります。この水防法に基づく流量調査、それを刻々気象庁が把握して、実は静岡の場合は、その流量調査もサイポスという県の観測結果を気象庁と連絡をとっていて、橋が落ちる三十分前ほど前に警報を出すという、国会議員としてもほっとするような感じを持ったわけでありますが、願わくはもっと前に発見して、予防措置、水防団の出動というふうに持っていきたいわけであります。 問題は、水防法に基づく流量調査を気象庁の警報のデータとしてシステム化して制度化しているのかどうか、その辺いかがでしょうか。
○政府委員(新田尚君) 気象庁におきましては、気象監視用アメダスの観測値のほか、ただいま先生御指摘の地方自治体等の観測値の入手に努めておりまして、これらも活用いたしまして注意報、警報を行っております。
○櫻井規順君 それは全く任意にやっていることであって、法律的にあるいは省令等でちゃんときちっとしたものなのかどうか、いかがでしょうか。
○政府委員(新田尚君) 気象災害が起こりますおそれのありますときに防災無線等を通じまして必要に応じていただいているわけでございますけれども、今後一層それを確実にするように努力したいと思います。
○櫻井規順君 気象庁の洪水注意報、警報、これを待って水防法の水防警報の発動をするというのがほぼ各県のしきたりになっているわけでありますが、それは気象庁の警報、予報というのを前提として各県の水防警報というのがなされるような仕組みになっているのですか。
○政府委員(新田尚君) 気象庁が水防法及び気象業務法に基づきまして発表いたします洪水注意報、警報といいますものは、河川管理者の適切な水防活動を支援することを目的といたしております。河川管理者は、これらの注意報、警報や水位の状況等から判断して適切な水防活動を実施しているものと理解しております。
○櫻井規順君 ちょっと要領を得ないんですけれども、各県では気象庁の警報が出て動き出すという仕組みになっていますが、そういう拘束性はないんですか。
○政府委員(新田尚君) 特にそういう拘束というものはないというふうに理解しております。
○櫻井規順君 ぜひまた自治省も御出席いただいて、その辺のリンクの仕方を審議したいというふうに思います。 以上でこの問題は終わりにいたします。 最後に、通告してあるもう一つの件があるわけでして、ちょっとがらっと変わって、これは運輸大臣がよろしいかというふうに思うわけでありますが、運輸省関係に海の記念日とか水路記念日とか航空の日とか鉄道記念日、灯台記念日というのがあるわけでありますが、随分失礼な話で恐縮ですが、運輸大臣、海の記念日という日は何日か御存じだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(奥田敬和君) 七月二十日と認識しております。
○櫻井規順君 大変申しわけありません、僕は覚えたばかりでありまして。関係者からこの要望が私どものところにも大変強いし、日本はやはり海に囲まれた海の国であるということで、閣議決定で今言った海の記念日等々があるわけであります。しかし、この日を国民の祝祭日に上げてくださいという要望が非常に強く出されておりまして、これは運輸大臣のところにも関係団体が行かれて、運輸大臣も非常に前向きの御答弁をされているということをその関係者の皆さんからもお伺いをしているわけであります。 七月二十日というのは非常に巧みな日でありまして、真夏で海に親しむ時期であり、七月にはまた国民の祝祭日もない。そして、一部北海道等は違うかもしれませんが、おおむね夏休みに入る前日か前々日ぐらいに当たりまして、非常にタイミングのいい日でもあるわけであります。そしてまた、非常に労働時間短縮ということが大きな問題になり、できるだけ労働時間の短縮も、またこういった法律的な保障のもとで休みがふえるということも大変いいことだというふうに思うわけであります。 せっかくここまで大きく盛り上がってきている海の日の祝日化という問題について具体化をいただきたいというふうに思うわけでありますが、これは運輸大臣に答弁願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(奥田敬和君) 大変私にとってはありがたい御提言で感謝いたします。 私、就任以来いろいろな自治体関係者なり組合関係の皆さんおいでいただく、その節に、ぜひ各自治体あるいは各団体におかれましても海の日を国民祝祭日に持っていくように世論を非常に巻き起こしてほしいとお願いいたしておるわけであります。 理由は、先生が御指摘のとおり、四面海に囲まれておるという地理的な恩恵と同時に、我が国が今日の経済的にも恵まれた国になってきた要因としては、国民の資質もさることながら、海に囲まれ、海から年間八億トンに近い物資を輸入し、そして八千万トン、十分の一の輸出によって国民の生活を支えておる。物を運ぶという点において、低コストでしかも大量という形になると、これはもう全く海の恩恵のおかげで今日の日本があるんだと。海に親しみ、海に感謝し、そしてまた海を大切にしながら多面的に利用していく、まさに海の国日本という形になれば、海の日がないのはおかしいじゃないかという気持ちで、内閣でも強く主張しているところでございます。 いろいろ言われるところによりますと、既に十三日の休日があって、我が国は先進国対比の中でも祝祭日が多いということでございます。しかし、もう海の日なくして、祝日にしなくて何をするんだというくらいの気概で取り組んでおるところでございますので、どうかひとつ御支援のほどをお願いいたします。
○櫻井規順君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○渕上貞雄君 私は、雲仙・普賢岳の問題について質問をしてまいりたいと思います。 長崎の雲仙・普賢岳は、一昨年の十一月に噴火をしてからもう一年半近く経過しておりますが、火山活動というのは一向に鎮静化の様子を見せておりません。それどころか、三月一日には雨のために土石流が水無川流域で断続的に発生して国道をふさぎました。そのときの雨量は、二十九日の十八時から三月一日の午前二時までの総雨量で五十九ミリでありました。一時間の最大雨量が十七・九ミリであります。これによりまして鉄道及び国道二百五十一号線は土石流で不通となったわけでございます。したがいまして、島原鉄道も再び運休をするという結果になってまいりました。 また、最近の報道によりますと、溶岩ドームが大変成長したというんでしょうか、山頂を十八メートル上回るぐらいに大きくなってきていますし、五日の報道では、さらにまた新たな溶岩ドームが出現したようなことも報道されています。 現在の雲仙・普賢岳の噴火活動はどのような状況になっているのか、今後どういう状況なのか、大変推測しがたい問題かもしれませんけれども、御説明願いたいと思います。
○政府委員(新田尚君) 雲仙岳につきましては、ただいま先生御指摘のように、ことしに入りましても火口直下の地震活動が依然として活発であります。溶岩ドームの成長とその崩落に伴います火砕流の発生も続いております。 こういったことから、今後とも火山活動及び降雨によります土石流に対しまして厳重な警戒が必要だと考えております。
○渕上貞雄君 九州では雲仙・普賢岳の噴火に続きまして、もう既に御案内のように、桜島、霧島山系の新燃岳も噴火活動が活発化しているところでございまして、地元では雲仙・普賢岳の噴火と何か関係があるのではないかというふうに大変心配をしているわけでございますけれども、せんだって、火山噴火予知連の下鶴会長は、雲仙・普賢岳の噴火活動の調査をとらえまして霧島山系の新燃岳の調査もされたと伺っておりますが、どのような調査内容だったのか。また、雲仙・普賢岳の噴火との関係、さらにはほかの火山活動の活性化を招くおそれがあるのかどうなのか。大変難しい予測だとは思いますけれども、どの程度わかっておられるのか。新たに、この前テレビの報道によりますと、かなりの状況というのがわかってきているようにも報道されておりましたが、説明願いたいと思います。
○政府委員(新田尚君) ただいま先生申されますように、下鶴火山噴火予知連絡会会長は、本年三月二十四日から二十六日にかけまして雲仙岳及び霧島山において現地観測並びに気象庁や大学等関係職員との意見交換を行いました。 この結果、雲仙岳につきましては溶岩ドームが依然として成長を続けており、火山活動の衰えを示すデータは得られていないということが確認されました。今後とも火山活動及び降雨によります土石流に対して厳重な警戒が必要ということでございます。また、霧島山につきましては、昨年十一月ごろに比べますと地震活動はやや衰えましたものの、引き続きまして注意が必要であるということは確認されております。他との関連は特につけられてはおりません。
○渕上貞雄君 こういう火山噴火活動と関連づけられてないという結論を今言われましたですね。それはどういう判断によるものなんですか。
○政府委員(新田尚君) 火山は個々の火山に特徴がございまして、ただいま雲仙岳について非常に活発でございますけれども、それが直ちにすべてのものについて共通して危険ということではないということでございます。
○渕上貞雄君 それでは、結論的に言いますと、雲仙・普賢岳と桜島、霧島山系のやつは関係ないと、まあそう心配することはないと、こういうふうに考えてよろしいですか。
○政府委員(新田尚君) そのように理解しております。
○渕上貞雄君 雲仙・普賢岳の土石流やそういうものの結果、八千人近い住民の方々が今なお避難生活をされているわけであります。この状態がもう一年以上続いているわけでございまして、他の自然災害と違いまして大変な地元では状況になっているわけでございますが、そういう避難生活の中から、大変不幸なことでございますけれども自殺者が出てくる、こういう状態も生まれてまいりました。 一方、火山噴火予知連の下鶴会長は三月二十五日の雲仙での記者会見で、終息を示す兆候はなく長期化は避けられないとの今申されましたような見解を既に述べられました。したがって、この事態というのはまだまだ続くだろう、今の説明でもそういうように言われましたので続くことになるのではないか。住民の方々はますます不安が増しているわけであります。 一方、島原市の鐘ケ江市長は二月の十八日に行われました砂防学会のシンポジウムで、十四回目の警戒区域の延長で避難生活はもう二百八十日を超えた、大変なことになってきていると。したがって、市民が最も望んでいるのは、一日も早い復興であることは間違いないわけでありまして、個人の損失補償がかなり問題になってきますが、現在の法体系ではいかんともしがたい状況になっているところであります。災害対策の国の手だてを今後ひとつ大いに期待したいということをそのシンポジウムで訴えられておりますし、九州大学の太田教授も、安全が確認されていないにもかかわらず五十七号線より海岸部が避難勧告を緩和されたと。これは一体どういうことかというと、やはり島原市民の生活がそこまで非常に追い詰められてきている状況になっている。したがって、災害科学の問題を超えて政治の問題だとも言っているわけでありまして、火山災害対策についての国の責任の重要性を太田教授は訴えられておるわけであります。 しかし、そういうことにもかかわらず、地元に対策だけは任じているというところに問題があるのではないかと私は思います。これの主たる官庁は国土庁かもしれませんけれども、運輸大臣、どうでしょうか。国務大臣として、これまで例を見ないようなこの火山災害についてどのような認識をお持ちになられておるのか、運輸大臣の御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(奥田敬和君) 先生のお話のとおり、全く例を見ない、しかもこれだけの長期的な不安な中での被災者の立場を思うと、本当に御心労は大変深刻なものであろうと。特に島原市長や関係の皆さん方も本当に大変だなと、何とか政治的にこれは対応しなきゃいかぬ緊急の最重要課題であるなどいう認識は持っております。 特に応急的な行政措置は、従来も二十一分野九十項目にわたるいろいろな各省庁間のでき得る限りの手は伸べておるわけでありますが、特に運輸省としては、気象は今気象庁長官からもお話があるとおりの現状でございますし、港に関しましては緊急避難、復旧という形で全力も挙げておりますし、島原鉄道等々のあの形に関しての復旧も、もちろんこれらにも緊急的な措置は講じておるわけでありますが、これらはしかし、被災者の立場からするとあくまでも何か応急的な行政であって、私が一番心配するのは、今日噴火活動が小康状態に仮になったとして、もとに帰って農業を営んでいた人が農業に復帰できるのか、それぞれの前にやっておった仕事に帰っていけるのかどうかという形のことは、これは単に今までの手当ての応急的な問題では解決しない問題ではなかろうかなと。ある意味においては、これは少し先走り過ぎるかもしれませんけれども、本当に大きな政治的課題として集団的に新しい町づくりを考えてあげなきゃいかぬくらいの決意で、我々政治の場にある者は本当に考えてあげなきゃ大変だなという思いをいたしております。 したがって、政治問題、現在の現行法ではあらゆる形を駆使しておりますけれども、それ以上に国民のいわゆる総意によってこれらの、単に救済というだけじゃなく新しく再生、新スタートできる基盤も我々としては火山国である立場において、単に島原被災民のことだけじゃなくて火山国我が国としては、だれにもこういった事態に対応するということは考えなきゃいかぬ状態でございます。何とかそういったことも、初めはある程度短期間、限定規模でおさまると思ったやつが、全く例を見ない予測し得ない事態に立ち至っているという今日現状に至って、私は政治的問題としてみんなが意識する、また決断しなきゃいかぬ時期が来ておる、近づきつつあるなという認識でおります。
○渕上貞雄君 ただいまの運輸大臣の発言に、やっぱり島原に住んでいる方々は本当に勇気づくと思うんですよね。ですから、一刻も早く政府の方で考えていただくようにお願いを申し上げたいと思います。 そこで、今それは当面緊急な措置として二十一分野九十項目のことが具体的に行われておりますけれども、運輸省としてこのような事態に対して運輸行政で具体的にどういう分野で何ができるかというのをやっぱり明確にしていくべきではないかと思いますが、その点いかがでございましょうか。 まず、雲仙・普賢岳の火山観測・予知体制の問題があると思いますけれども、平成三年度の補正予算ではどの程度の体制になっているのでございましょうか。これで十分だとお考えになっているのかどうか御質問申し上げたいと思います。 また、九州大学では観測井戸を設置するなど観測体制を強化しているところでありますけれども、とりわけ地元に入ってみますと、情報関係の信頼度では非常に九州大学の太田教授を頼りにしているわけですよね。予知連の情報だけで十分なのかどうかということと、決定は地元の首長にかかっているという制度上の問題があるのではないかというふうに思います。観測体制とやはり災害対策が一体となって的確な防災体制といいましょうか、そういうような制度というものが確立されることが大変望まれているわけでございますけれども、その点はいかがでございましょうか。
○政府委員(新田尚君) ただいま御指摘ございました平成三年度補正予算によりまして観測・監視体制の強化を図りました。平成四年度には、気象庁本庁、福岡管区気象台、雲仙岳測候所の火山観測防災業務に対する強化を計画しております。 今後とも、今御指摘ございましたように、関係機関と緊密に連携をとりまして、雲仙岳の活動につきまして厳重な監視を続けてまいる所存でございます。
○渕上貞雄君 その点はひとつよろしくお願いしておきますけれども、現地の所長の意見を聞きますと、やはり予算には限度がありますので、不十分とは言いませんが十分な体制ではありませんと、こういうふうに言っているわけでございまして、この際新たに噴火状況ということになったら、自衛隊のヘリコプターがぱっと飛んでいるわけでありますけれども、気象庁としてもこの災害の反省からヘリコプターぐらい買って、常時的確な情報を市民に知らせていくようなことはお考えになっているんでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(新田尚君) ただいま御指摘の計画はございませんけれども、自主的に関係機関の情報交換等を通じまして適時適切に情報をいただいて対処してきた所存でございますし、今後とも努力いたしたいと思います。
○渕上貞雄君 運輸の分野でも島原鉄道に対する復旧というのは島原半島の住民にとっては非常に重要なことでありますが、いつ土石流が起こるかわからない。先ほど申し上げましたような雨量ですらすぐ線路が埋まってしまうような状況でございますが、島原鉄道に関して、特に安全運行の立場から、そういう危険地帯に対する特別な措置を運輸省はお考えでございましょうか、どうでございましょうか。
○政府委員(大塚秀夫君) 島原鉄道につきましては、三月十五日から運休しておりますが、現在復旧に向けて安全を含めて十分地元の運輸局等で対応しておるところでございまして、今後とも安全運行を最大の課題として島原鉄道の運行を監督していきたいと思っております。
○渕上貞雄君 簡単にはいかないと思うんですね、あそこは。ちょっとした雨であれだけの土石流が流れてくるところですから、しょっちゅう不通になっているということです。今から、雨季に入る段階で十分な体制をどうとるかということなども、どうかひとつ十分注意してやっておいていただきたいというふうに思うわけであります。 さらに、雲仙・普賢岳に対する義援金は全国から約二百億円以上を超えていると言われておりますが、これから光やはりあの地域で、先ほど大臣言われたように、新たに農業をその地域でやっていくのかどうなのか、離職するのか離農するのかという人生の重要な岐路にも立たせられているわけであります。やはり地元の人の最大の問題というのは、生活基盤を失っているわけだから、その生活基盤をどうやって確保していくかということが最大の問題であります。また、もし他に引っ越していくとか家を建てるとか、そのときにかかる運搬の費用だとかもやはり問題であります。 私は、全国からボランティアが集まったと言われているわけでございまして、今すぐでき得るかどうかわかりませんけれども、実はやはり一回検討してもらいたいと思うのは、こういうふうに善意で協力をしているボランティア活動、遠くは北海道から、主には関東以西の方が多いようでありますけれども、個人、そして団体の方はやはり学生の方が多いようでございまして、ボランティアとして駆けつけてきているわけであります。こういう方々に対する鉄道、航空運賃を無料とまではいかないにしても何とかそこで割引など協力できないものかどうか。でき得れば、こういうボランティアの方々に対しては運賃を無料にするなどの、運輸省としての何か雲仙・普賢岳災害に対する協力はできないものかどうかお伺いします。
○政府委員(大塚秀夫君) 公共交通機関の運賃割引につきましては、一般的には事業者の判断に基づきましてその減収分を一般の利用者の負担によって賄うことにより実施されておりまして、このようなケースに新たな制度を設けることは困難でございますが、今回の雲仙・普賢岳の噴火のような大災害の際にその救援を行うボランティアの活動全般をどのように支援していくか、これにつきましては関係各省庁とともに、また地元公共団体の対応を含めて、災害対策の観点から検討をしていかなければならないと考えております。
○渕上貞雄君 やはり、今申し上げましたように、ボランティアで協力していこうという人たちは比較的学生や若い人たちが多いようでございますので、その人たちを考えますとただ単に雲仙・普賢岳ということだけではなしに、こういう大きな災害が起きた場合、こういうようなボランティア協力ができるように運輸省としては運賃の面からひとつ協力願いたい。 しかし、今答弁ございましたように、必ずしも簡単にいくとは私も思っていません。やはり島原の災害対策本部に聞きましても、ボランティアを受け付ける窓口があるかどうかということになれば、そういう仕事をやっている方はおられますけれども、窓口としてきちっと整っているわけじゃございませんので、今申されたように、ひとつどうか関係省庁とも十分連絡をとって、運輸省はやっぱりいいことをするなと、運賃値上げばかりじゃないなと、こういうようにひとつ大臣やっていただきたいですね、これは。要望を申し上げておきたいと思います。 次に、航空宅配便問題についてお伺いをしたいと思います。 航空宅配便につきましてはかなり順調に伸びてきておりますけれども、本年に至りましてかなりその市場の成長期というのがピークを過ぎたのではないかというふうに思います。そういう伸びが鈍化した理由について、きのうの日経でしたでしょうか、何か貿易上の関係や海外拠点の関係でかなり落ちたとも報道されておりましたが、そういうことなども含めてどういう理由があるのか御説明願いたいと思います。
○政府委員(土坂泰敏君) 国際の宅配便は、いわゆるスペア部品であるとか商品サンプルであるとかあるいは書類であるとか、製造工程や商取引で非常に速く輸送しなきゃいけないというようなものを主な対象としておるわけでございますが、もちろん個人が利用される場合もあります。ずっとここ数年堅調な伸びをしてきておりまして、今仰せになりましたように、対前年の伸び率を見てみますと、六十一年度では一六%でございまして、六十二年度は二〇%でございます。六十三年度は四〇%でございまして、元年度は三一%でございます。しかし、二年度になりまして一二%の伸びというふうになっております。 昨日報道されましたのは、宅配便だけでなくて航空貨物全体の伸びでございますが、これがここへきてさらに伸びが鈍化をしてきておるということが報道されたところでございます。 こういった傾向がどういう原因に基づくかということにつきましては、もう少し推移を見て数字を見ながら総合的に考えないといけないと思っておりますが、言えますことは、我が国の経済動向全体との関係もありまして、六十一、六十二、六十三というのは輸出入全体が堅調に伸びた時期でございます。元年、二年と、これはややその伸びが鈍化をし落ちついてきたというようなこととか、やはり国際宅配便は市場に出まして十年以上たつわけでございます。市場規模が非常に伸びてひとつの成熟期に入ってきている、それが伸びが頭打ちになってきている原因ではなかろうかというようなことなどを考えておるところでございます。
○渕上貞雄君 国際宅配便の問題についてかなり問題が多いということで、運輸経済研究センターの実施しましたアンケートの調査によりますと、国際宅配便利用者の約一八%が何らかのトラブルに遭っだということですが、それはどのような内容で、そして運輸省としてはそれらのトラブルの問題について、これが起こらないようにどのような対策をとっておるのか御説明願いたいと思います。
○政府委員(土坂泰敏君) 運経センターで、今仰せになりましたように、平成三年度の調査事業といたしまして日本人の海外旅行者が旅先から国際宅配便を使った場合のサービスの問題点なり対策について調査をしておるわけでございます。 その結果、どういうところにトラブルが発生しておるかということでございますが、全体として一八%、今仰せになったとおりでございます。主なものとしましては、やはり貨物が輸送の途中で破損というか壊れるということ、それから貨物の到着が遅延をするというようなこと、これが一番大きなトラブルの内容でございます。 こういうことに対しましてこの調査で言っておりますことは、やはり破損に対しましては、こん包というか包み方をうまく改善してそういうふうにならないようにするというのが一番効果的でございますので、海外のそういう取扱店にこん包用の器具をちゃんと渡すとかあるいはこん包方法をちゃんと指導するとかいうようなこと、さらには、どうしても壊れる場合もありますので、利用者が自衛のために保険をお使いになるようにお勧めをし、あわせて保険の販売もできるようにするというようなことが指摘をされております。 それから、貨物がおくれたときの対策でございますが、これにつきましても、やはりおくれは航空機の運航その他でやむを得ないこともございますので、一応利用者に対しまして標準的なかかる日時、いつごろまでにお届けしますということをお伝えする、それから到着状況で利用者から問い合わせがあったときの窓口をちゃんとつくるとか、どうしても遅延したときに利用者にちゃんと連絡できる体制をつくる、こんなようなことを対策として言っておるところでございます。 そのほかにも、個々の事業者だけでなくて業界全体で苦情の相談をする体制をつくるというようなことも言われておりまして、運輸省としてはこういった調査の指摘も踏まえて、関係事業者とよく相談をしながらトラブルの防止に努めてまいりたいと思っているところでございます。
○渕上貞雄君 片一方で海外旅行を推進しておいてどんどん海外に人を行かせて、人が行けばやっぱり荷物がついてくるわけであります。恐らくトラブルが起きるとしたら、私は個人旅行者というのが多いのじゃないかというふうに思うんです。トラブルの中でも、新聞報道によりますと免税手続に関するものが多いというふうに言っていますけれども、やはり免税措置を受けた品物を宅配便で送る場合には別送品扱いとなるために、免税手続の際に別送品申告書二通を書かなければならない、その二通を書かずに一通だけ書いてくるところにトラブルの発生が多いように言われております。 これらの入国時の関税の扱いというのは運輸省の所管ではないかもしれないけれども、やはりこれを何とか工夫して一通にしていくようにできないものかどうなのか。国際宅配便の免税手続申請の際の申請書の扱いについての改善が一つと、やはり一般旅行者に対してもう少しわかりやすい入国時のガイドというものを教育、広報していくべきではないかというふうに思うんですが、その点はいかがでございますか。
○政府委員(土坂泰敏君) 別送品を送られる場合には、今お話がありましたように、別送品の申告書を二つつくりまして入国の際に税関で確認の印をもらう、それを受け取って今度はそのうちの一通を国際宅配便事業者にパスポートと一緒に渡しまして国際宅配便事業者が通関の手続をとる、こういったような順番でやるわけでございます。これそのものの制度についてどうするというのは、これは私どもの立場上はちょっと申し上げにくいことでございますが、いずれにしましても、こういった制度がやはり十分正しく理解をされて誤解がないようにするというのがトラブルを防止する上で一番大切であり、現時点では有効な方策であると私は思います。 そういう意味で、国際宅配便事業者自身が海外の取扱店の従業員などをよく教育いたしまして、いろんな機会を通じてお客様に、こういう手続でございますということをきちんと情報を提供し御説明する。それからまた、エアラインの御協力などもいただきまして、国際宅配便協会でそういう説明用のビデオのようなものをつくりまして飛行機の中で放映をさせていただく、いろんなチャンスをつかまえてこういう手続について正しく御利用者の皆様方に御理解いただけるように事業者として努力をしていく必要があると考えておりまして、そういう観点に立って私どもとして指導をしてまいりたいと思っております。
○渕上貞雄君 それはできるだけそういうことをやって、トラブルのないようにお願いをしておきたいと思います。 同時に、アンケートの中で、宅配便サービスを取りやめた理由として料金が高いというふうに言われているわけでありますが、料金のシステムはどんなふうになっているのか御説明願いたいと思います。
○政府委員(土坂泰敏君) 国際宅配便の運賃は航空を使いますので、利用航空と申しておるのでございますが、利用航空の運賃、それからおろした後の地上の、積む前もそうでございますが、地上の集荷と配達の料金、こういったものを合算して決めておるわけでございます。 具体的には、どこへ向けて運ぶかという、仕向け地と申しておりますが目的地、それから何キロの貨物であるかという、具体的には何キロから何キロまでと、こうなっておりますが重量単位別、それから書類なのか小包なのかというような別、幾つかこういう基準のようなものに従いまして確定額で金額を決めるということになっております。 具体的には非常に事業者ごとに差があるわけでございますが、大体の目安として一つ日本発の米国西岸向けというものの小包を見てみますと、これは通関料も含めた姿でございますが、大体五キロで一万円から二万円という感じでございます。
○渕上貞雄君 関連いたしまして、国内航空の宅配便については品物の責任限度額は一個当たり幾らというふうに上限が決められておると思いますが、国内便と国際宅配便の場合、責任限度額はどうなっておりましょうかね。
○政府委員(土坂泰敏君) まず、国内の宅配便はトラックを使うわけでございますが、責任限度額につきましては送り状に記載をした責任限度額にいたしますというふうに約款上定められておるわけでございますが、現実にその運用としてどの程度の金額にするかということになるわけでございます。運輸省としては、二十万円以上が望ましいのではないかということを従来から指導として言ってきておるところでございます。 一方、国際宅配便の方は、これは航空を使っている分とそれから地上の分とでやはり限度額に差がございまして、航空を使っているときの限度額は一キロ当たり二十米ドルでございます。これは航空運送そのものの責任限度額が二十米ドルになっておるということ、これはハーグ条約でそういうふうになっておるものですから、実運送がそうなっておるということとの関係もありまして、利用航空の限度額も一キロ当たり二十米ドルが限度でございます。 それから、地上で集配をする、トラックを使うときの限度額は、これは約款で一口当たり千五百米ドルでございます。この千五百米ドルといいますのも約款で決めておるわけでございますが、根拠というほどでもございませんが、先ほどトラックの宅配便が二十万円以上と申し上げましたけれども、千五百米ドルというのはレートによってもあれでございますが、ほぼ現在のレートで換算いたしまして二十万円に当たる金額でございます。 そういったことで、実運送との関係を考慮した限度額が決められておるということでございます。
○渕上貞雄君 国内のやつは三十万円じゃなかったですかね。
○政府委員(土坂泰敏君) 今、私が申し上げましたのは国内のトラックの宅配便のことを申しました。国内のいわゆる航空を使った宅配便は仰せのとおり三十万円でございます。
○渕上貞雄君 その差の十万円はどういう考え方になるんですか。
○政府委員(土坂泰敏君) これは一定の根拠で説明するというのはなかなか難しいわけでございますが、商慣行で従来から、そういうふうになっておるものと理解をしているところでございます。
○渕上貞雄君 いずれにしても、その上限の枠を外すというわけにはいきませんか。
○政府委員(土坂泰敏君) 今申し上げました上限は、いわゆる価格申告がない場合でございます。 具体的に、非常に高価な貨物を送られる場合に割り増し料を払いまして、私の貨物はこういう金額でございますということを申告する場合には、これは今申し上げました限度とは別に限度が定められるということでございます。
○渕上貞雄君 それでは、地方バスの補助金問題についてお伺いをいたしたいと思います。 地方のバス路線の状況についてはもう既に御案内のとおりであると思いますが、毎年この難しい時期に予算を上積みしていただいている運輸省の努力については敬意を表しておきたいと思うし、今後もさらにひとつ努力して頑張っていただきたいと思っているところであります。 そこで、地方の活性化だとか地方に活力をだとか、非常に今地方をどうしていくのかということが問題になっていますときに、やはり交通機関というものは大事なものでありまして、最後の足と言われる地方バスをどう守っていくかということは大事なことだというふうに思っているところでありますが、とりわけ第三種路線の欠損補助の査定に当たってはどのような基本的な方針のもとに行われておるのかお伺いをしたいと思います。
○政府委員(水田嘉憲君) まず、地方バスの補助制度について先生から励ましの言葉をいただきましてありがとうございました。私どもとしても一生懸命地方バスの予算の獲得について努力をいたしているところでございます。 そこで、三種の関係の話でございますが、三種の生活路線につきましては、先生御案内だと思いますが、平均乗車密度が五人未満ということで、極めて少ないということで企業自身がその運行を維持していくことが困難であるということから三年を限度として補助していく、そして代替バス制度に移行するというふうな形を考えているわけで、そういう制度で進めているわけでございます。 具体的に三種路線の査定に当たりましては、地域住民の最後の足となるということで、廃止路線の代替バスに対する補助ということで特に配慮を加えているわけじゃございません。二種、三種については全く同様の考え方で整理をさせていただいております。
○渕上貞雄君 地方バス路線維持費補助金交付要綱の第二十三条には、「予算の範囲内において」とありまして、各バス会社からの申請が予算をオーバーした場合にカットされるという事態が起きています。ですから、そのことで大変地方のバスは頭を痛めておるわけでございますけれども、これはどういうことになっているんでございましょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 地方バスの補助制度につきましては、具体的な積算のやり方が一応決まっているわけでございます。できる限り直近の収支状況によりまして補助金を積算して大蔵省に予算要求して決定するというやり方になるわけでございます。前年度の八月末までに前々年度の実績等から推定して行うという形になるわけでございまして、現実にはその後いろいろな情勢の変化が起きて、予測しがたいような形で予算の額と実際に必要な額との間に乖離が生ずるわけでございます。従来からこういうことが起きておったわけでございます。ある程度はやむを得ない面もあるわけでございますが、平成三年度につきましては、先生御指摘のとおり、申請額が予算額を約九億円ぐらいオーバーしているという状況にあるわけでございます。
○渕上貞雄君 今ある程度やむを得ない場合というふうに言われましたが、ある程度やむを得ない場合というのはどういうことを指しているのでございましょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) ちょっと言葉の使い方がまずかったと思いますが、要するに推計値で数字を出しておると現実には推計どおりいかないということが起こり得る問題でございますので、乖離が生ずること自体はある程度やむを得ないだろうという意味で申し上げたつもりでございます。 ただ、今回の数字については九億円ということで、従来生じている乖離よりも比較的大きな数字になっているということは事実がと思います。
○渕上貞雄君 積算の根拠は、前年度の八月末までに前々年度のやつを推定して行うということの答弁がございましたけれども、ここ数年ずっとそういう状況が起きているわけでございますが、それは多少見積もりが甘かったというんでしょうか推定が甘かったというんでしょうか、それはどういうことなんでございましょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 特に、平成三年度の欠損額がこういう形で予想した時点よりも大きな数字になっているわけです。 その理由でございますが、湾岸戦争等によります燃料費の上昇あるいはその時点での平成三年度の補助対象の年度における金利高というふうなこと、こういう外的要因が当時予測した時点では予測できなかったということで、そういうことにより数字が大幅に上がったということでございます。
○渕上貞雄君 やはり地域住民にとっては地方のバスというのが最後の足ですから、経営が不安定になってくるということになると安全運行上の問題も問題になってくるわけでございますし、その点、特に補助制度のよって立つ精神というものにかんがみますと、私は、全額補助してしかるべきであろう、こういうふうに思うわけでございますが、いかがでございますか。
○政府委員(水田嘉憲君) 地方バスの補助制度自体は、能率的な経営と適切な収入確保が図られることを前提として国と県が共同して経費を補助するという考え方で、欠損額そのものがすべて補助対象額というふうにリンクされているわけではございません。 しかしながら、先生御指摘のとおり、事業者とすれば、やはりこのような乖離が生ずるということは大変な経営上問題があると思います。地方の最後の足と称されるバスを維持していくために大変なことではないかと我々も思うわけでございます。今後、地方バスの予算の増額ということについて最善の努力をして、欠損額に対してできるだけ対応していくということで頑張っていきたいと思います。
○渕上貞雄君 できるだけ、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。 その査定をするに当たりまして、経営努力といいましょうか合理化基準といいましょうか経営改善指針といいましょうか、そういうものを提出しなければならないようになっていると思いますが、間違いないかどうか。 そうすれば、例えば経営努力をしてもなおかつ大変困難な状況でバスの運営をしているということなどを考えますと、それをやはり具体的に評価すべきであろうと思いますが、事後的に実際見込みどおりの経営努力が達成されたかどうかという確認などについてはどこでどういうふうに具体的に評価されているのか、どのような方針でそういう査定を行っているのかもう一度お伺いしたいと思います。
○政府委員(水田嘉憲君) 先生御指摘のとおり、経営努力について計画を出していただいております。その結果につきましては、事後の予算要求あるいは予算の交付の際に報告をしていただいているわけでございます。 それから、具体的な査定のやり方でございますが、特に私どもは標準的な経費との関係で、標準経費を上回るような形で経費が出ておるというふうなものについては、やはりどうしても標準的な平均的な経費というものを踏まえた形である程度積算をせざるを得ないということで、そういう面での努力を会社側に強いておるということでございます。
○渕上貞雄君 その標準的な経費、その後平均的な経費というふうに言われたと思うんですが、それを上回る場合は合理化努力が足りないということなんですか。どういうことなんでしょう。
○政府委員(水田嘉憲君) 補助対象の経費の費用の積算をする場合に、その会社自身の費用と、それからその会社のある場所におきます費用単価といいますかキロ当たりの単価というものを出しまして、そのキロ当たり単価に基づいて積算した数字と比較して少ない方を現在補助対象費用として対象にいたしておるわけでございます。 したがいまして、現実にそれ以上の費用がかかる場合には、結局私どもとしては、私どもの補助対象の経費として積算しないわけでございますので、会社側が負担せざるを得ないという形になっておるのが今の補助制度の状況でございます。
○渕上貞雄君 最後の質問になりますが、先ごろ全運輸省の労働組合が「過疎地に残された「最後の公共交通」」という報告書を発表したと新聞で報道されておりました。やはりこの報告書におきましても、国の補助金制度をよりどころにせざるを得ないという実態が明らかになったというふうに言われていますし、現在のように申請額を査定にかけてカットするというのは非常に憂慮すべき問題ではないかというふうにも言われております。むしろ逆に、現状における満額補助は言うに及ばず、期間の延長など補助制度の充実強化をすべきであるというふうに報告されていますし、同時に補助期間の延長を望む声はたくさんほかにもあるというふうに言われています。 これは実態調査に基づいての報告書でございます。したがいまして、地域における地方バスをどうやって維持していくかという、地域に住んでいる方々の切実な声をどうかひとつ運輸省は十分お酌み取り願いたい。過疎地の住民の最後の足でありますこの地方バス、生活路線のバスを生活に不可分なものとして、ひとつぜひともこれらの問題については十分な取り組みを願って、今後とも地方バスを守っていただきたい。その守る責務というのは運輸省にあると思いますけれども、最後に、この地方バスを守っていくことについての運輸大臣の決意を聞いて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(奥田敬和君) 御指摘のとおり、生活上不可欠な最後のバス路線維持については、今後とも最重点の課題として努力してまいりたいと存じます。 現実に、今まで第三種路線は三年を限度として補助をやっておる。その後、第三セクターあるいは自治体との協議ということになっておりますけれども、先般、平成四年度から一年の延長期間をさらに二年間の予備期間で五年、こうやっていくということで漸進的に、もう生活上欠けてならぬものですから延長を図っていこうという方向で努力しております。 なお、これは町づくりの自治省とも大いに関係のあることでございますし、そういったところとよく連絡をとりまして、生活の最後の足という御指摘のとおり、これを守ることに最善の努力をいたします。
○渕上貞雄君 どうもありがとうございます。 終わります。
○委員長(峯山昭範君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 ―――――・――――― 午後一時三十分開会
○委員長(峯山昭範君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○野沢太三君 この四月一日をもちまして、国鉄改革が満五年を経過いたしたところでございます。 この改革につきましては、たび重なる国鉄自身の再建計画の挫折に対しまして、土光さんをトップにいたしました第二次臨時行政調査会で御審議をいただいて、抜本的な対策として全国一本の国鉄を分割いたしまして民営に転換するという基本方針がスタートになったものでございます。この方針に基づきまして国鉄の再建監理委員会が設置されて、亀井正夫氏を中心に具体的な方策が検討され、最終的に「国鉄改革に関する意見」、これは「鉄道の未来を拓くために」という副題がついておるわけでございますが、この答申をいただいたところでございます。 この骨子は、御承知のとおり、旅客が地域別に本州三社と三島で六会社、貨物は機能別に全国一社として再編成をするということでございました。 当初、この考え方につきまして多くの意見や批判がありましたが、その主なものを振り返ってみると、民営は確かに必要だが分割はいかがなものかという分割の反対論とか、あるいはその結果利用者に不便をかけることにはならないかというダイヤ編成やらあるいは接続の問題等を心配する御意見、また、そろばんの会社になったとして果たして採算に乗らない地方交通線を維持できるのかどうか、こういう課題もございました。そしてまた、事故防止、安全の問題に関して果たして大丈夫なのか、これも相当な方から意見が寄せられたものでございます。そしてこの結果、運賃等についても毎年上げていかなきゃいかぬじゃないかと。計画自体もそういうことになっておりましたが、その辺の見通しを心配するお話があったわけでございます。 今ここで、改革五年を経過した今日振り返ってみますると、これらの問題がすべて克服をされまして文字どおり鉄道の未来が開けてきたということは、私自身改革の渦中にありました一人として感慨無量のものがあるわけでございます。 改革の成功のかぎといいましょうか一番のポイントは、やはり痛みも涙もございましたが、一つには分割・民営という仕組みが非常に適時適切に行われてきたということ、特に地域に則した意思決定が即決即断できるということは、大変今回のこの制度、仕組みがよかったということではないかと思います。そして、民営化の効果というものが非常に機能いたしまして、いわば民間の活力を生かして分かれて栄える、私は分割・民営というのは民活・分栄ではないか、かように今思い返しておるところでございます。そして職員の皆様がみんなで力を合わせるんだと、労使協調という労使関係を確立していただいて頑張っていただいた、これが大きいことではないかと思います。そして、何よりもこういった改革を国民の皆様が評価していただいて、サービスがよくなる、そしてお客様がふえる、鶏と卵のように客貨ともどもの輸送量の増加が見られだということが大きいと思います。 たまたま景気の高揚期に当たりしまして、大変その意味での追い風もあったということでございますが、今や創業期五年を脱しまして、いよいよこれからが真価を問われるときではないかと思うわけでございます。関係の皆々様のこれまでの御努力に敬意と感謝を申し上げ、今後とも温かい御指導、御鞭撻を引き続きいただきますよう、よろしくお願い申し上げる次第でございます。 そこで、しかし民営化をいたしましたJRあるいは問題の残された清算事業団、さらに将来に向かって発展を約束されております建設公団の仕事等、たくさんの課題があり、問題はまだ依然として残っておりまして、再建は道半ばではないか、これからが一層重要な時代に直面をしていると思うわけでございます。 そこでお伺いをいたしたいわけでございますが、まず最初に、東海道新幹線の品川新駅設置問題につきまして、四月二日にJRの東、東海のトップ会談が持たれたと伺っておるわけでございます。この問題につきましては、同僚の職員からも質問がございましたが、東海道新幹線の輸送力の行き詰まりを打開するために不可欠な仕事と承っておるわけでございますが、これにつきまして大臣が格別なお心配りをしていただいたことが今回の合意のきっかけになったと、これを第一にお礼を申し上げるわけでございます。 私は、このお話を伺いますと、お客様がまず第一に大事だと思うわけでございますし、それからJRグループにいたしましても、輸送力増強問題を解決し、さらに一層の営業活動が可能になるということ、増発のまた余地もできるということでの大きなメリットもあり、また地元である港区あるいは品川区にとりましても、新幹線の駅ができるということは都市の発展のためにも大変いいことだと、いわば三方一両得のプロジェクトではないかとかねがね思ってきたわけでございますが、今回の合意ができましたことがその実現の第一歩ということになれば大変ありがたいと思います。 そこで、ひとつ合意内容を簡潔に教えていただき、それに対します大臣の所見とお考えを聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 合意内容につきまして御説明申し上げます。 四月二日でございますが、JR東日本の社長とJR東海の社長お二人を運輸省の事務次官室にお招きしまして、品川新駅問題につきましてどう取り扱っていくかについての話し合いをしたわけでございます。その結果、おおむね三点につきまして合意を見ましたところでございます。 その第一点は、JR東日本は品川新駅問題を含め、東海道新幹線の輸送力増強問題に協力をする。それから第二点、この輸送力増強問題を含め、JR内のもろもろの問題がございますが、これについてはJR各社間の話し合いで解決を図ることを原則とする。それから第三点でございますが、輸送力増強問題の解決のために、JR東日本それからJR東海、さらに関係の清算事業団、それからJR貨物を加えました四社の実務者から成る委員会をつくりまして具体的な検討を進めていく、こういう結論に達したわけでございます。 今後どうしていくかということでございますが、実務者の会議におきまして相当細かい詰めをやるわけでございまして、それ自体はかなり時間がかかると思いますが、ただ、両社長のお話でも基本的な方向については夏までには何とかめどをつける、こういう合意に達しているところでございます。
○国務大臣(奥田敬和君) 先生が民営化五年の実績を踏まえて、その渦中で御労苦をなさった立場から今日の成果を感無量であるという言葉で御表現なさいましたけれども、私も今日の民営化の五年の記念すべき時期、本当に労使とも一体でよくここまでやってきたなという感慨を持っております。 品川新駅の問題を例にとられての私の考えということでございましたけれども、結果はまことによかったと思っております。私は、東そして東海の双方の社長にも、ともかくお互いにそれぞれの経営内努力、これはそれぞれいろいろな問題はあろうけれども切磋琢磨していくことはまことに結構だ、利便と安全とサービス、そういった点においてどんどん競争し合っていただくことは大変国民のためにも結構だけれども、しかしこれは、たとえ民営化された今日とはいえ、あくまでも国民の皆さん、利用者の立場に常に立って、そして公益性、安全性第一の企業であるという自覚に立って、そしてお互いにこういった問題くらいでごたごたしては国民に対して申しわけない、いつまでもこういった事態のまま放置されていくことは許されないということで、幸いに、両者間の多少の行きがかりはあったようでございますけれども、そういった形を越えて協調、提携という形の中で話し合いの方向が定まってきたということは大変よかったと思っております。 今後とも、各社ともまだ一部にそれぞれ労労間の問題等々問題はありますけれども、常に大きな視点に立って民営化の趣旨を一瞬たりとも忘れない形で努力し合っていってほしい、新品川駅問題がそういった将来のあるべき姿の一つのまた契機となってくれれば大変ありがたい、かように存じております。
○野沢太三君 まことにありがとうございました。今後とも引き続き御指導よろしくお願い申し上げます。 今度の改革が成功した心は先ほど申し上げましたような経緯がございますが、実務的に見て一番効果がありましたのは、何と申しましても客貨ともども輸送量が増加したという事実、これが非常に大きいことと思います。当初想定の輸送量と実績がどうなっていたか、今後の見通し等についての御意見がいただければお願いしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) JRとの承継計画策定のころ、これはすなわち昭和六十二年の初めでございますが、そのときに、六十二年度から五年程度の間の輸送量の想定をいたしました。その時点におきましてはちょうどオイルショックの後等でもございまして、輸送量は全体に減りぎみあるいは横ばいということでございまして、これをトレンドで延ばしていきますと全体的には横ばいまたは減少という推定をしておりました。 ところが平成二年度、これは決算が今二年度までしか出ておりませんが、二年度の数値で見ますと、旅客輸送につきまして、六社合計でございますが、昭和六十一年度の実績に対しまして推定では二%ぐらい減少するのではないかと思っておりましたが、実は誤算でございまして、実績では一九%上回ったと、こういう実態にございます。特に、新幹線を含めました本州三社の輸送需要というのは実態的に非常に伸びておりまして、JR東海の場合、これはほとんど新幹線が寄与しておりますが、実績は六十一年と比較いたしますと二八%の伸び、こういうことで、大変ある意味でうれしい誤算でございました。 それから貨物につきましても、六十一年度の実績に対しましてやっぱり一・五%程度四年間で減少するのではないかと想像しておりましたが、ちょうど景気が回復し順調に伸びたということがございまして、実態としましては三二%輸送量がふえたと、こういうことでございます。 各社とも経営努力はもちろんいろいろやってくれたわけでございますが、幸いに景気もよかったということもありまして、こういう結果になったわけでございます。
○野沢太三君 今の景気からしますと、このような順調な追い風は今後の三年あるいは五年という中では必ずしも期待できないんじゃないかと思いますので、一層の経営努力が必要になるかと思います。 そういう中で、経営として見たときの実績はどうであったか、そしてその評価はどうかという点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) JR各社の収支は、やはり承継計画をつくったときと今までとの比較をしてみますと、二年度の実績と昭和六十二年ころとを比較してみますと、大体一部見込みを若干下回っている会社もございますけれども、全体としまして経常利益を申し上げますと、貨物を含めた七社の合計で当初は六十二年度には九百四十億円程度の黒字かなと、こう想定いたしておりました。ところが、実際は三千八百億という約四倍の実績が上がったわけでございます。 売り上げにつきましても、営業収益が当初七社で三兆八千億程度と考えておりましたが、これが実際は四兆三千億ということで一二、三%の増ということで、ここにおきましても輸送量の増がそのまま営業収益の増、さらに経常利益の増と、こういうふうにはね返ってきております。 特に、先ほど先生おっしゃいましたように、当初は毎年のようにやはり運賃改定をある程度見込まなきゃいけないかなと、こういうことをした上で先ほどの数字でございましたが、実際はいわゆる運賃改定をやらずにこういう実績を出しておりますので、そういう意味では七社の実績は大変順調であったということが言えると思います。
○野沢太三君 まことにありがたいことであります。国鉄時代には、輸送量が伸びても経営の方は逆に悪化するということが相当長いこと続いておったことを考えますと、まことに隔世の感があるわけでございます。 しかし、平成四年度の事業計画を拝見しますと、東海、九州あるいは貨物等ではむしろ減益も覚悟せざるを得ないんじゃないかという厳しい状況も生まれておるようでございますので、一層の御健闘をお祈りする次第でございます。 そこで、この間の評価につきまして平成三年の十一月に総務庁の方で、JRグループの特に旅客六社を見ていただいて御指導いただいておりますが、この要点について、特に中長期の経営計画あるいは要員、関連事業、安全等に絞ってちょっとお話しをいただければと思います。
○説明員(西條弘君) 旅客鉄道株式会社に対します監督行政監察についてでございますが、先生御指摘のように、勧告は四項目から成っております。 まず第一に、旅客会社における経営基盤の整備についてでございますが、その一つは、線区とか事業別にもう少し経営の実態を詳細に把握した上で総合的な中長期計画を策定するなど、中長期的観点に立った経営管理の一層の充実が必要ではないかということが第一点でございます。 さらに、保有資産の有効活用などによりまして、関連事業の活性化をもう少し図れるのではないかということが第二点でございます。 さらに、要員の問題につきましては、業務量に対応した要員配置の見直しあるいはまた余力社員の活用など、経営の効率化を一層推進することが必要ではないかということであります。 次に、安全対策の推進の問題でございますが、安全対策につきましては、列車無線の導入促進、踏切事故防止対策の推進など鉄道輸送の安全と列車の定時運行の確保を図ることが必要ではないかということを取り上げております。 そのほかに、利用者用の施設整備の促進等、利用者サービスの向上の問題、さらには監督規制の運用の簡素化などについて勧告をいたしております。
○野沢太三君 この調査、勧告に対して運輸省としてはどのようにお受けとめになられたか御意見を聞きたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 昨年の十一月でございますか、総務庁から今御説明がございましたような勧告をちょうだいしたわけでございます。 それで、私どもといたしましては、これは大変貴重な御勧告だと思いまして、直ちに旅客鉄道会社の各長に対しましてこの勧告を踏まえた適切な改善措置を至急講ずるようにという指示をいたしました。しかるべく返事が来ております。この報告等に基づきまして、引き続き旅客会社を十分に指導してまいりたいと思っているところでございます。
○野沢太三君 要員が多いというのも、やはり予定として二割程度の余剰人員といいますか余裕を持ってスタートするということが義務づけられたということもあろうかと思いますし、それから関連事業はもうほとんど手つかずの状態からスタートでありますから、十分でないこともこれまたわかるわけでございます。しかし、事業団からの追加採用等もあり、できるだけこれからも遊びがないように、そして一人当たりの出来高といいましょうか生産高、こういったことが私鉄のやっているくらいのところまではやはり努力をしなければならぬじゃないかと思うわけでございます。 その意味で、関連事業をこれから大いに伸ばすということとこの要員活用を進めるという、この二つの問題は裏表といいましょうか車の両輪のような関係にあろうかと思いますが、これからの関連事業の拡大、それから見通し等、その中での要員活用の方策について運輸省から御意見をいただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 今、先生御指摘のように、JR旅客会社が発足いたしましたときに、これは再建監理委員会の御意見にもあったのでございますが、いわゆる余剰人員というと言葉が余りよくないのかもしれませんが、その対策という観点から鉄道で必要とされる人員の二割増しの人間を抱えて発足させるという前提で始まったわけでございます。したがいまして、当初からJR各社は相当数の余力人員を抱えていたわけでございます。さらに、会社発足後もいわゆる合理化といいましょうか所要人員の縮減に努力してきた結果、かなりの人をいわば鉄道業以外のところにつけるということ、いわゆる余力といいましょうか、そういう方になったわけでございます。さらに、定年延長などをいたしまして退職者がほとんど発生しないということもあります。そんなことで、三年度首においては二万九千人ぐらいの人が鉄道業以外のところにいざるを得ない、こういう実態になっております。 そこで、JRといたしましても関連事業をまず自分で一生懸命やるということでございますが、従来やっていなかった事業でございますので、ノウハウを蓄積することから始まっておりますので、いろいろな努力をしております。 それからもう一つは、他の民間企業等へいわゆる出向という形でその方々に働いていただいておりますけれども、発足当初でございますが、全社で四千六百人出向されておりました。それが三年度当初には一万七千人ほどいろんなところに出向して働いていただいている、こういうことでございます。 したがいまして、JRといたしましては、今後ともみずからやはり私鉄のように関連事業の収入をかなりの程度にするという意味で、いろいろ研究をしているところでございます。 その中で、特に先生今御指摘のように、JRというのが関連事業は今まで蓄積がないということもありますが、そういうものを順次蓄積いたしまして、例えばJRの保有する用地の上空、特に鉄道用地の上空というのがあいておりますので、こういうところを高度に活用するというようなことで関連事業にもどんどん進んでいってほしいなと、こういうふうに思っておりますし、私どももその方向で指導していくつもりでございます。
○野沢太三君 確かに、駅というのは大変有利な営業拠点であろうかと思いますが、残念ながらまだ古い駅舎のままというところも大分ございます。 したがいまして、駅舎の建てかえやら線路上空の利用やら含めまして、格別のこれは工夫が要るんじゃないかと思うわけでございまして、私がねてから、例えば線路の上空の容積率の活用、そのまま建物をつくるもよし、あるいは移転して活用するもよしという都市計画上の配慮あるいは考慮というものが大変有利に機能するだろうと思っておるわけでございます。 今後ともどうかひとつ、都市側と十分なお打ち合わせを進められまして、そういった貴重な空間の御活用を図っていただくよう、これはお願い、御要望として申し上げておきたいと思います。 続きまして、債務の状況とその処理の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。 国鉄改革の要点としては、過去債務をどう処理するかというのが一番の課題でもあったわけでございます。おおむね三十七兆にも上るものを、その大半である二十五兆五千億というものを清算事業団に回しまして肩がわりをする、残った分をJRグループが時間をかけて返そう、こういった枠組みであったわけでございますが、JRの引き受けた長期債務は着実に減少をしているように伺っておりますが、事業団の債務が減らずに膨らんでいる模様でございます。このままいきますと、土地を売り尽くして後に借金だけ残る、こういうことになりかねないと心配をしておるわけでございますが、債務の処理状況、当初から今日までどんなになっているかちょっと触れていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生御指摘のように、改革の当初でいわゆる潜在的な債務を含めまして三十七兆という債務があるということになっておりました。そのうち、二十五兆五千億を清算事業団が引き受ける、こういう枠組みでスタートしたわけでございます。その後、これは土地と株を売るのが原資となって返そう、こういうことでやっておりますが、まあ土地なんかも初めのうちはやはり売り方とかいろいろなノウハウがなかったということもございまして、金利の支払いのために債務が若干ふえたりいたしております。 すなわち、六十二年度首に二十五兆五千億でスタートしたわけでございますが、六十三年度首では二十六兆円にふえております。それから、元年度で二十六兆九千億、二年度首で二十七兆、こういうことになりましたが、平成三年度首で二十六兆二千億ぐらいに下がっておりまして、今後とも土地を上手に売るといいましょうか適切に売りながら、さらに株などを考えて債務を順調に減らしていきたいというふうに考えているところでございます。
○野沢太三君 そこで、用地の売り方なんでございますが、改革のときにはたしか公開競争が第一原則であって、必要なら随契等も併用してということであったわけでありますけれども、土地の高騰によって公開競争を抑えられた。これは国の責任もあって、まことに運が悪かったということもありますが、その後事業団等の工夫も重ねられまして、地価を顕在化させない手法も開発されて今日にきているわけでございますが、いろいろな売り方によります売却の実績につきまして簡潔に触れていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 事業団の発足以降平成二年度までの実績でございますが、累計で三千百件ほどの実績がございます。売った金額が一兆四千二百五十一億円ということでございます。 それから、先ほど御指摘の一番競争入札で売りましたのが七百九十九件、約八百件一千九十七億円でございます。随意契約によって売りましたのが、二千三百件一兆三千百五十四億ということで、圧倒的に随意契約で売った場合が多いわけでございます。 この理由は、やはり先生先ほどおっしゃいましたように、ちょうどこの六十二年ごろから地価の高騰というのがございまして、いわゆる公開競争入札はなかなかやりにくかったということで、主として都道府県、公共団体等に随意契約で処分をしていただいた、こういうことでございます。 それから、地価を顕在化させない処分方法というのは、これは途中で出てきた話で、いろんなスタイルがございますが、具体的になりましたのは平成二年度にいわゆる不動産変換ローンということで、新宿の南の土地につきまして一件実績がございます。そんなことで、今後ともぜひどんどん進めていきたいと思っております。 なお、平成三年度においては恵比寿の一件を不動産変換ローン等で処分しております。そのほか数件ございます。
○野沢太三君 今お話を伺いますと、やはり何といっても公開競争あるいは随意契約が一番頼りということであろうかと思います。 地価も今バブルのはじけによりまして鎮静化してきている状況でございますから、ぜひひとつこの公開競争入札を本来の趣旨に戻ってやっていただいてもいいんじゃないか。供給をふやすという面からもこの点が大事ではないかと思いますし、随意契約につきましても地方自治体にもう少しPRをしまして、買い方、売り方、そしてその条件について理解を深めないと、買えない、高いというイメージが定着しちゃっているんではないかということを各地で実は感じておるわけでございます。一層ひとつこの公開競争、随契を本来の柱に据えて進めていただきたいと思うわけでございます、これは要請でございますが。 そこで、一番実は大きなプロジェクトといいますか案件として、汐留、笹島、梅田等の大きな土地がまとまってあるわけありますが、これがまだ動いていない。この状況についてどうなっておりますか触れていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 今御指摘の汐留、笹島、梅田等でございますが、まず汐留につきましては、都心に残された非常に広大な場所でございまして、このまま何といいますか競争入札等で売るということは非常に影響も大きいということ、また非常に高度な利用をしたいということで、私どもといたしましては、土地を現物として取得いたしました事業団の出資会社の株式と将来交換できる特別な債券を発行するということで計画をしております。これにつきましては、昨年の第百二十回国会で法律を御審議いただいて改正していただいたわけでございます。そこにおきまして具体的にシステムはできたわけでございます。 じゃ、具体的に土地が今どうなっているかということでございますが、これをやるにつきましてはやっぱり東京都等による都市計画をきちんとつくってやっていこうということでございまして、今都市計画に関しましては地元の説明会等々が始まっておるところでございますし、これから全体的な土地区画整理事業の都市計画等々が進んでいくわけでございまして、この状況を踏まえつつ我々側としては必要な準備を今盛んにやっているところでございます。 それから、笹島の跡地、これは名古屋の駅のすぐ近くでございますが、これにつきましては土地利用計画を決めてから資産処分審議会、これは清算事業団の中の審議会でございますが、ここで答申を得て売っていこうということで、今地元の公共団体等と土地利用計画の調整中でございます。かなり具体的な案がまとまってきつつあると聞いておりまして、そういう意味では順調に進んでいるということが言えると思います。 それから、梅田の昔の貨物駅、梅田の駅の北側にございますが、ここにつきましては今の貨物駅の機能を吹田の信号場のあたりに移転するということとセットになっておるわけでございまして、現在これは地元とまさに協議中でございまして、地元の理解と御協力を得るよう努力しているところでございます。 それから、梅田の南の方にも用地がございますが、これにつきましては不動産変換ローンという方式で処分するということで、現在これも必要な準備は着々と進めているところでございます。
○野沢太三君 いずれも真剣な取り組みをしていただいているわけでございますけれども、問題は、時間との勝負が大事ではないかと思いますので、これにつきましてはひとつ関係の自治体あるいは自治省等の協力もいただいて一層の促進方をお願いいたしたいと思います。 その意味で、地方自治体の皆様が今町づくりあるいは自分のところのさまざまなプロジェクトを推進する上で事業団用地というものがいろんな意味で役に立つということがうかがえるわけでございますが、ぜひそういう意味で各地方自治体へ今が非常にチャンスであるということをPRしていただいて促進を図っていただければ幸いでございます。 あわせて、その土地を利用、活用する場合には都市計画上の配慮をしていただきまして、用途区域の見直しとかそれから容積率の上積みであるとか、そういったプレミアムもつけていただくとこれまた売りやすいんじゃないか、かようにも思いますので、その点の御指導方よろしくお願いいたしたいと思います。 一言ございますか、じゃお願いします。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生御指摘のとおり、今は地方公共団体に買っていただくのが一番の販売先といいましょうか、でございまして、私どもいろいろお願いしているところでございます。 特に最近では、昨年の秋でございますが、今まで割とかた目に運用しておりましたのを、例えば代替地を取得されるときには比較的用途がまだ具体的になっていなくても売っていいよということとか、そういう意味では運用改善をやったわけでございます。それから、ことしの一月には運輸省で中央、地方を通じまして公共団体にも入っていただいた上での土地処分推進のための会議を設けましてPRに努めて清算事業団の応援体制をとった。それからさらに、先般自治大臣と運輸大臣のお話し合いによりまして、やはり自治省も協力してあげようということになりましたので、私の方からも特に自治省にお願いをいたしまして、今まで以上に公共団体との連携を深めていただきたい、それから用地の取得資金の調達の円滑化をお願いしたいということを申し上げました。自治省でもその要望を受けまして公共団体についてより一層積極的に対応しようという通知をしていただいたところでございます。 そういうようなことで、売る方につきましても御協力を得ながら、さらに先ほど御指摘のように、都市計画の上でもいい町づくりに寄与するということでございますので、ぜひいろんな意味での協力をしていただいて円滑に処分ができるように進めていきたいと思っております。
○野沢太三君 そういうことで、土地も頑張っていただきますが、もう一つの大きな債務返還の柱が株式売却ということになっておるわけでございます。 平成四年度の予算では、その売却分を一部見込んで予算を計上しておられますけれども、この見通し、見込みはいかがなものか。さらにまた、株式市場が非常に今冷え込んでおりますけれども、JR自身で達成せねばならないいわゆる上場の資格達成基準、これがどのような状況にあるかお話しいただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 株式の売却でございますが、実は三年度にも必要な準備を整えるということでいろいろな準備をいたしましたが、株式市場その他を見まして、一応三年度は売却をやめたわけでございます。四年度におきましても、ぜひ四年度は売却をしたいということで、予算におきましては一千五百四億円の金額を計上させていただいております。 これは一応本州三社を候補者といたしまして、いわゆる株式の発行価格の平均値、三社平均で七万五千円でございますが、NTTが一番最初に第一次、第二次で売りましたのが百九十五万株でございますので、七万五千に約二百万株を掛けた金額で一千五百四億円というのを一応計上させていただいております。 じや、具体的にことし四年度に株がどうなっていくかということでございますが、確かに現時点では株式市場は大変冷え込んでおります。私ども大変心配をしておりますけれども、将来どうなるかということをちょっと予測することは困難でございますけれども、やはり魅力のあるJRというものができれば株主の皆さんも好意を持って迎えていただけるんじゃないかということもございますので、市場の動向等も十分見ながら、さらに関係者の御意見も聞きながらぜひ売却を進めたいと思っております。 それで、具体的にJR三社が上場の基準に当てはまっております。上場につきましては、配当の基準、純資産額の基準、それから資本金に対する利益額の基準等々、東証が決めた上場基準がございますが、今度の決算すなわち平成三年度の決算で東日本、東海、さらに西日本の三社が一応クリアになると見込んでおりまして、この三社が候補者になりますので、この三社をどうするか、さらに詰めてぜひ株式売却をしていきたいというふうに考えております。
○野沢太三君 土地が売れて株が売れてくると、残りは国民負担として処理をせねばならない。この時期をいつ決断するか、非常にこれは難しい問題だろうと思いますが、余り先送りをすることはできないんじゃないかと思うわけでございます。まだまだ土地も緒についたばかり、株はこれからという中で、まだこのことを言うのは早いわけではございますけれども、余りこの判断をおくらせると事業団が依然として赤字の雪だるまということになって、改革の本旨である赤字の解消なり国民負担の見通しなりといった問題がおくれをとるということではいかぬと思いますので、この点につきましての運輸省の適切なる御判断をよろしくお願いを申し上げたいと思います。これはお願い、御要望ということでまいりたいと思います。 次に、国鉄改革のときにあわせて問題になりました鉄道共済年金問題に移りたいと思います。 鉄道共済の年金問題は、発足の歴史が古いこととかあるいは産業構造の変化による給付、負担のバランスが大きく変わったということ。さらには、制度自体の運営が適切でなかったこと等も加わりまして著しく成熟が進みまして、国鉄改革を迎えたころには受給者四十六万に対して拠出が二十二万、現役一人でOB二人を支えるというような非常事態を迎えたわけでございます。 そして、これをどう解決するかということで四閣僚懇談会、大蔵、厚生、運輸、官房の各大臣が寄って御相談をいただきまして、鉄道共済年金問題の懇談会をおつくりいただいた経緯は御案内のとおりでございます。この有識者懇談会の答申によりまして、平成二年度以降極めて深刻な状態になるについては、いわゆる鉄道共済自身のしっかりした自助努力と、さらには国の果たすべき役割を明確にした上で公的年金全体の助け合いをやる以外に方法がないという答申をちょうだいし、国家公務員共済組合法の一部改正と被用者年金制度間の費用負担に関する特別措置法、いわゆる制度間調整法の二つの法律によりまして平成二年度からの平均三千億近くの不足を解決すると、こういった大問題を乗り越えてきたわけでございます。 この状況というものは当分続くと見られるわけでございますが、この見通しにつきまして大蔵省から御意見をいただきたいと思います。
○説明員(五味廣文君) 今お話がございましたように、鉄道共済年金は昭和五十年代以降大変に財政が悪化をいたしまして、平成二年度以降は積立金がなくなります一方で毎年度平均三千億円程度の赤字が見込まれる、こういう状況にあったわけでございまして、今御指摘のありました制度間調整事業、それから鉄道共済年金の自助努力等ということを平成二年四月から行うということで対応しておるところでございます。 この対策の結果、平成二年度の決算では収入が九千二百三億円、支出が九千二百四十七億円ということで、差し引きで四十四億円の赤字ということで、依然赤字ということではございますが、年金受給者四十六万人の年金の支払いを確保するというこの鉄道年金対策の所期の成果は上がったということになっております。 今後の収支見通してございますが、直ちにその具体的内容をお示しするというのは困難でございますけれども、お話にありましたように、鉄道共済年金の成熟状況が大変に高くなっておりまして、平成二年度末で二三五%、こういったことを勘案いたしますと平成元年度におきますいわゆる鉄道共済年金対策を策定いたしました際の収支見通し、すなわち平成二年度から六年度までの五年度の間では平均三千億円の赤字が毎年発生するという、この財政構造自体には変化は生じていないというふうに考えております。
○野沢太三君 まことにありがたい社会的な助け合いということができ上がったわけでございますが、その前提になっております自助努力につきまして、これまで既裁定の年金を一部カットするという厳しいこともあえてやり、かつまた六十歳まではこれはいただけないように直すということとかあるいは報酬比例部分の再評価も控える、こういったことで何とかこれをやってきたということでございます。そのほか、JRグループに特別の負担を文句なしに頼むというのをお願いし、かつまた事業団に特別の負担もお願いをした、こういった一連の自助努力をしたわけでございますが、これは予定どおり進んでおるかどうか御意見をいただきたいと思います。
○説明員(五味廣文君) ただいまお話のありましたような項目も含めまして、鉄道共済年金のいわゆる自助努力といたしまして総額で毎年平均千八百五十億円という金額を捻出することになっておりますが、平成二年度におきます実績につきましてはJR各社からの負担あるいは事業団の特別負担あるいは国家公務員等共済組合からの財政調整、こういった規定額につきましては予定どおりの入金がされております。また、それ以外の例えば年金給付の見直しあるいは保険料率の引き上げといったような鉄道共済独自の自助努力につきましてもおおむね所期の収入ないし効果があらわれておりまして、その結果といたしましての先ほどの平成二年度決算というふうに心得ております。
○野沢太三君 大変努力をする中で、一番やはりこの際応援していただいておりますありがたい制度は制度間調整によります御支援でございますけれども、これにつきましては予定どおり進んでいるかどうか、これにつきまして厚生省、お見えですね。
○説明員(吉武民樹君) 先生御質問の制度間調整事業につきましては、当面急がれます被用者年金の各制度間の費用負担の不均衡につきまして、関係者の合意する範囲内で一元化の完了までの間におきます暫定措置として費用負担の調整措置を講じているものでございまして、平成二年度から実施をいたしておりますが、平成二年度におきます制度間調整事業の実績で見てまいりますと、この制度の中で鉄道共済組合は実質的な交付額として九百五十八億円、これは初年度でございますので十カ月ベースでございますが、満年度ベースで換算をいたしますと千百五十億円の交付を受けている状態でございます。
○野沢太三君 おかげさまで何とか合しのいでいるということでございますが、この見直し作業が調整法の附則の中で決められておりますが、この見直し作業の見通しについてお話しいただきたいと思います。
○説明員(吉武民樹君) 制度間調整事業の見直しにつきましては、平成元年の年金改正法の国会における御審議の際に、当時の衆議院社会労働委員会及び参議院社会労働委員会で附帯決議をいただいておりまして、政府に被保険者、事業主、それから学識経験者から成る検討の場を設置するという附帯決議をいただいておるところでございますので、この趣旨に沿いましてできるだけ早い時期に政府にこの検討の場を設けられますよう、現在鋭意準備を進めているところでございます。
○野沢太三君 このメンバーにつきましては、これまでのいわゆる制度間調整あるいは共済年金の制度について通暁した方も必ず御加入いただけるだろうと期待をしているわけでございますが、これまでの経緯を踏まえて温かい配慮をお願いいたしたいと思います。 それから、平成七年、いわゆる昭和七十年、これをめどに一元化を完了させるということが五十九年の二月の閣議で決まっておるわけですが、これに変わりはないかどうか御確認をお願いしたいと思います。
○説明員(吉武民樹君) ただいま先生御指摘のとおりでございまして、政府といたしましては平成七年を目途にいたしまして公的年金制度の一元化を完了することといたしております。
○野沢太三君 ぜひ、その一元化を無事完成させまして、私どもの望んでおります同一給付同一負担の原則に沿った安定した年金制度が確立てきますようお願いをする次第でございます。 それともう一つ、先ごろから課題になって残っておりました平成六年度財政再計算の折に、六十五歳の支給問題への長期的な移行を打ち出すということが懸案になっておるわけでございますが、この点につきましては厚生省さんになりますかね、お願いします。
○説明員(吉武民樹君) 御案内のとおり、今後高齢化が急速に進展してまいりますので、そういう中で年金の受給者の方には必要な給付水準を確保いたしますとともに、要は年金を支えていただきます後代の負担を適正なものにしていくという、このために私どもは、今後段階的に支給開始年齢を引き上げていくことは避けて通れない課題であるというふうに考えております。 この問題につきましては、先ほど申し上げました平成元年の年金法改正の際に、改めて次期財政再計算期において見直しを行うということにされておりますので、私どもは将来の就労構造でありますとかあるいは被用者年金の財政見通してありますとか、こういう点につきましていろいろな各方面の御意見も十分伺いながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○野沢太三君 日本もいよいよ本格的な高齢化社会に足が入っておりますが、この問題は避けて通れない大きな課題であろうと思います。この問題を含めまして、運輸大臣からひとつ取り組みの御決意をお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いします。
○国務大臣(奥田敬和君) 長年鉄道で御苦労なさってこられましたOBの方々の老後を支えていただいております大切な年金が、それぞれの制度間調整、そういった形の中で本当に多くの皆さんによって支えられてきておるという現状でございます。今後とも、年金の一元化の時期も間近に迫っておることでございますし、私たちとしても関係各省庁の御協力を得ながら、こういった国鉄OBに対する年金財政の安定を図ってまいりたいと思っております。
○野沢太三君 四閣僚懇のお一人として、どうかひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。 続きまして、国鉄改革の基本は過去債務の処理並びに今後の運営の健全化ということではございますが、あわせて将来に向かって伸びていく鉄道をつくる、これもまた大事な課題であったかと思います。 整備新幹線は、その意味で、基本計画策定以来二十年に近い歳月を経てようやく動き出したプロジェクトでございます。特に、昨年成立しました鉄道整備基金のおかげをもちまして長野までの本格着工が可能になりましたし、東北、北陸、九州の三線同時着工もできることになったわけでございます。運輸当局初め、関係の皆様の御努力に深く敬意と感謝を申し上げるわけでございます。 そこでひとつ、九八年に冬季オリンピックが予定されております長野までの着工の状況と完成の見通しはいかがなものかお伺いしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) ただいま御質問の北陸新幹線の高崎-長野間でございますが、このうち高崎-軽井沢間につきましては、御案内のとおり、平成元年六月に工事実施計画を認可いたしまして八月に着工しております。現在、鋭意工事を進めておりまして、大体用地でいきますと工事総延長の約八割の用地は確保しております。それから、トンネルや橋梁あるいは高架橋等の工事も今最盛期を迎えているという状況でございます。それからその先の軽井沢-長野間でございますが、これは昨年の八月に工事実施計画を認可いたしまして九月に着工いたしております。現在、ほとんどの地区におきまして地元説明会を終えまして測量を開始しております。まだ一部の、五里ケ峰トンネルと呼ばれる長大トンネルがございますが、これにつきましては本格掘削のための準備作業を今盛んにやっているところでございます。 いずれにしましても、地元の皆様の御協力を得ながら、おおむね六年間での完成ということを目指しまして工事の進捗を図ってまいりたいということで今努力をしているところでございます。
○野沢太三君 世界じゅうに向かって、お客様においでくださいと言っておりますこともこれあり、ぜひとも予定どおりの完成をお願いする次第でございます。 そこで、東北あるいは北陸の日本海サイド、あるいは九州も同時にスタートをしたわけでございますが、これは、長野までに重点配分ということになりますと完成の見通しが大分おくれるんじゃないかという心配が地元から聞こえてくるわけでございますが、この辺の見込みはいかようなものか再度お願いしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) ただいま御指摘の東北新幹線の盛岡-青森間とか九州新幹線の八代-西鹿児島間、さらには北陸新幹線の具体的には高岡-金沢間、これにつきましては一部の区間は今ルート変更の問題がございましてちょっとおくれておりますけれども、前の二区間につきましては昨年の九月に着工したところでございます。両区間とも地元説明会を終わりまして、測量開始、それから長大トンネルにつきましては今掘削を開始したところでございます。 今後の見通してございますけれども、これも地元の皆様の御協力が絶対必要でございますけれども、一応私どもとしては現時点ではおおむね十年間をかける。確かに、おっしゃるとおり長野の方をどうしても優先せざるを得ませんが、その長野の山が越えましたところで本格的にこの両区間に取りかかる。さらに、北陸新幹線の高岡-金沢等にかかりますので、大体おおむね十年間という目標の中で完成させたいということで努力したいと思っております。
○野沢太三君 六十三年八月の「政府・与党申合せ」の中では、今回のこの基本スキームは「五年後に見直す」、こういうことになっておりますが、それがたしか来年の夏には時期が来るんだと思います。これまでの各地からの御意見等を伺いますと、東北ではフル規格をぜひというお話もありますし、あるいは北陸の場合にはまだらになっておるところをどうしてつないでもらえるか、あるいは九州の場合でもまだ根元の方が明確になっていない、かような状況がございますが、財源の裏づけもなければこれは前進をしないことでもあり、この見直しの時期あるいは内容等について運輸御当局はどのようにお考えか伺いたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生今御指摘のように、六十三年八月の「政府・与党申合せ」で五年後見直しということで決まっているわけでございますが、これがちょうど平成五年八月が応当の五年目でございます。 そこで、どういうふうに見直しを進めていくか、まだ私どもの今後の検討課題でございまして、どうしていくか今頭の痛いところでございますが、一般論で申し上げますと、やはり各線区につきまして輸送量が一体どうなるのだろうかとか、それから投資をした場合にそれだけの効果がどの程度発揮できるのか、それから収支採算性がどうなのか。それから、地元におきますいろいろなルートを含めた検討状況がどうなっているか。さらに、整備のための財源の確保をどうしていくか、こういういろいろな問題がございまして、こういうものを総合的に勉強しながら御検討いただきまして進めていく必要があるだろうと思っております。現時点で確たる、こういう手法等につきまして確定したものは今のところは持っておりません。
○野沢太三君 やはり財源が何よりも大事ということでありますので、確立していただいた鉄道整備基金の枠組みを十分ひとつ利用していただき、これにもう少し公的資金を導入する工夫をお願いできればありがたいと思うわけでございます。 整備基金の内訳を見ますと、NTT-Bを中心とする公共の差し込み、あるいは新幹線の売却差益を原資とする特別財源、これが公共の相当分となっておるわけでございますが、ここを何とかもう少し膨らます工夫をしていかないと、今予定しております上記の三新幹線の予定どおりの完成とかさらに今後の見直しということも絵にかいたもちになりかねない。その意味で、ぜひこれからは一般会計からの支援、さらには開発利益の還元であるとか新しい地球環境への貢献であるとか、そういった面で鉄道の果たす役割というのは非常に大きいと思いますので、この面から財源対策に一層の御工夫をお願いしたいわけでございます。 特に、公共相当分につきまして運輸省の割当枠の中で全体が抑えられているということは、まことにこれは遺憾でございまして、必要なところに必要な資金を配分するという原則に返っての資金配分を、我々もこれは努力せねばならぬわけでございますが、御当局としてもよろしくお願いを申し上げたいと思います。 なお、整備基金につきましては、今後予想されますリニア中央新幹線への助成の問題、さらには在来線の近代化、これがやはりいろいろと楽しみなものがあるわけでございます。在来線を高速化し百六十キロとか二百キロぐらいまで走らせようとかあるいは複線化、電化、高架化等、需要山積でございます。これらに対する助成もしくは無利子融資という点で、一層ひとつ基金の適用範囲の拡大と内容の充実を図っていただければ幸いでございます。一時間がなくなりましたので、引き続き踏切対策についてお願いをいたしたいと思います。 これまで国鉄改革以来協議を重ねていただいておりました連続立体交差の協定が結ばれたと伺いましたが、これについて簡潔に内容をお話しいただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 御指摘のとおり、国鉄が民営化されたことを契機に建設、運輸両省でいろいろの見直し作業をやってきました。つい先ごろでございますが、ことしの三月三十一日に新しい協定を締結させていただきました。 従来との違いを簡単に申し上げますと、一つは、高架化によります鉄道側の受益相当額を、前の協定では一律にJRが一〇%、民鉄は七%ということで、それが負担割合になっていたわけでございますが、今回はJRと民鉄の区別をいたしません。 それから、受益の程度というのがその都市の形態といいましょうかによって大分違います。特別区の場合は非常に高架下の利用につきましても受益の程度が高い、ところが田舎の方は高架化しましてもいわゆる受益のあれが非常に低いということで、全国を四つの地域に分けました。それで受益相当額、これはすなわち鉄道負担の方でございますが、それぞれ、東京の特別区の場合一四%が鉄道側負担、あと順に一〇%、七%、五%というふうに下げてまいりまして、この四種類に区別したわけでございます。 それからもう一つは、高架下の利用につきまして、前は面積の一〇%相当分を公租公課相当額ということで都市側に使っていただいたというのを今度は一律一五%を都市側に御利用いただく、こういうことでおおむね決着いたしまして、今後連続立体交差の円滑な実施に努めてまいりたいと思っております。
○野沢太三君 建設省おいでと思いますが、建設省、都市側からの御意見を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。
○説明員(荻原達朗君) 協定変更の中身につきましては、ただいま運輸省さんの方から御説明がありましたとおりでございます。 建設省といたしましては、この連続立体交差事業につきましては、踏切除却によります道路交通の円滑化と平面鉄道によりまして分断されておりました平面市街地の立体化を図る、こういった都市の健全な発展を図る上で非常に大事な事業だと考えておりまして、そういった意味で、今回の協定変更を機にさらに都市計画事業者と鉄道事業者とが合意が図りやすくなったということで円滑な事業に資するものと評価しているところでございます。 今後とも、地方の御希望を聞きながら鋭意進めてまいりたいというふうに思っております。
○野沢太三君 どうもありがとうございました。 以上です。
○木庭健太郎君 私も国鉄の長期債務問題についてお伺いをしたいと思います。 ただいま野沢委員の方から、専門家の幅広い形での国鉄改革問題の指摘がございました。ただ、お話をお聞きしていて、やはり国鉄改革の中で残された最大の問題は国鉄の長期債務問題だと感じてならないわけでございます。この問題に関しては、ある意味では改革の成果がほとんど上がっていないと言わざるを得ない面もございます。 先ほど局長の方から、長期債務の清算事業団の要処理額の推移の御報告がございました。確かに、局長がおっしゃったとおり、当初の二十五・五兆円から、平成二年度までずっとこれが二十七兆一千億円にまで上がってきた。ただ、平成三年度は下がっておりますよと、二十六兆二千億円になったという御説明がございました。私、聞いておりまして少し不安になるのは、確かに初めて下がったわけではございますけれども、当初から比べれば二十五兆五千億が二十六兆二千億に増加しているわけでございますから、この辺は厳しい認識をぜひ持っていっていただきたいと思います。 そこでお聞きしたいのは、どうしてこの長期債務の処理がうまく行われなかったのかという点について具体的な理由を説明いただきたいわけでございます。先ほどは、土地の売り方のノウハウがなかったと。こんな問題だけではないと私は思っております。その理由をきちんと説明していただきたいし、なおかつ、やはり政府の責任をどう考えているのかということもはっきりさせていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 先ほど債務がふえました理由で一つ二つ申し上げましたが、ふえました一つは、土地の処分がうまくいかなかったということが一番大きな原因だと思います。 その理由としましては、先ほど一つ申し上げましたように、事業団の方にも土地を売るについてのノウハウといいましょうか準備が結局できていなかった。それはどういうことかと申しますと、土地は建物とかいろいろな施設がありますと売れないわけでございまして、それを全部撤去いたしましていわば売りやすい形にする、この準備作業、基盤整備事業と言っておりますが、これが必要でございます。これには相当の時間が必要でございます。 それから第二点は、先ほども申し上げましたが、ちょうどこの売り始めのときに地価の高騰がございまして、そういう意味で、いわゆる一般競争入札については非常に制限的、事実上禁示とも言えるほど禁止されまして、それで売れなかった。売るにも売れなかったというのが二つの理由でございます。 主にその二つの理由でやむを得ず売れなかったというのが実情でございますが、私どもこの債務がふえることについては、まさに当事者として大変心配しております。ことしあたりから地価も下がったことでございますので、何とか売りやすい環境をつくっていただきまして、我々なりにもいろんな制度改正などもやっておりますので、それを受けて四年度は大いに進めていきたいと思っております。 なお、債務につきましては、先ほど言いましたように、株式の売却ということによりましてもさらに債務の縮減をねらっていきたい、こういうことで努力したいと思っております。
○木庭健太郎君 政府の責任についての御発言が余りなかったんですけれども、厳しく言えば土地の高騰という問題についても、本来はやっぱり政府の責任というのがあるわけですよね。そういう意味で、その辺について大臣お考えがあれば。
○国務大臣(奥田敬和君) これは政府の責任を強く感じております。 と申しますのは、あの国鉄民営化の推進の中で、ともかく民営化によってサービス、安全、経営の効率を上げていく。他方、清算事業団には過大負債、しかしこれは土地、株式売却によって借金の縮小を図っていく、これが車の両輪で双方うまくいけば国民負担を最小限にとどめられる。まさに国鉄改革の趣旨に沿った結果に今日立ち至って、私も今の御質問にまだ胸を張っておれるわけですけれども、片方だけおかげさまで少しうまくいった。しかし片方は、実際まだ歯車の回転が遅い。だから本当は、順調に成果が上がってきたということは言えない。言ってみれば、片方の五十点がうまくいっているが、こちらはまだ一歩前進二歩後退式のことを繰り返しておる実態というのは率直に認めなければならぬと思います。 それでは、じゃ、なぜかと。今も御指摘がありましたように、私は率直に言って、やっぱり政府のバブルを招いた土地政策もあったと思います。そして、今日JR株が上場条件を整えておりながら国民の皆さんにこれを御負担、御利用願えないという形は、過去の証券市場の冷え込みを招いたやっぱりその遠因としての政治責任、こういった形を強く感じます。 したがって、今後これらの国民負担をいかに軽減するかという形の、土地も自治体に好感を持って適正価格で買っていただける状態に持っていくこと、そしてまたJR株式がもし上場された場合には国民に大きな期待とあれを持って迎えていただけるようなそういった環境づくりをすること、そのことに精いっぱい努力をしていかなければいかぬなと反省しております。
○木庭健太郎君 率直な意見をいただきました。 今、大臣がおっしゃったとおり、国民負担の問題がやはりこれから残っていくと思うんです、やはり土地を売っても株を売っても返し切れないものはどうしても残るわけですから。 今運輸省の方で、こういう国民負担の部分についてどうやって返そうというような基本的な考え方があれば教えていただきたいんです。
○政府委員(井山嗣夫君) 国民負担の処理につきましては、実は昭和六十三年の一月でございますが、改革してしばらくした後の閣議決定でおおむねこういうことを決めておるわけでございます。 「土地処分収入等」、これは株式の売却収入も含めまして、こういうものの「自主財源を充ててもなお残る事業団の債務等については最終的には国において処理するものとするが、その本格的な処理のために必要な「新たな財源・措置」については、雇用対策、土地の処分等の見通しのおおよそつくと考えられる段階で、歳入・歳出の全般的見直しとあわせて検討、決定する。」ということで、この時点におきましてもできるだけ土地処分収入等をふやしまして債務を減らすけれども、どうしても残るものがあればそれは全政府的に検討をしよう、こういうことになっているわけでございます。 しかし、そうは言うものの、結局国民負担と申しましても国民の皆様のそれぞれの方の負担でございますので、私どもとしてはできるだけ効率的に土地を売らせていただくあるいは株も売らせていただく、こういうことで極力債務を減らしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○木庭健太郎君 こんなことを聞きましたのは、実は日経新聞の報道で、昨年秋の国鉄改革推進税というような話がちょっと出てまいりまして、これはどんなものかといいますと、運賃の一%程度を税金として徴収するというようなもので、こういう新しい税金を創設するといううわさがJR各社を駆けめぐったとも新聞記事になっておりました。 運輸省としてこういう情報を御承知になっていらっしゃるのか、また内部でこの種の税金について何か議論をなさっているのか、御見解があれば。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生おっしゃいましたのは、たしか日経新聞の三月の記事かと思いますが、そういう事実は全くございません。
○木庭健太郎君 事実関係はどうかわからないんですけれども、要するに国民負担という考え方と違ったようなものがどうして登場してくるのかなということを非常に不思議に思うわけですよね。事実としてないとおっしゃったけれども、こんなことをもしつくるとするならば、結局国民負担というのがある意味では今度は利用者負担という形で話が全然変わってくるわけでございます。国鉄改革も、そういう利用者負担という考え方はどこにもなかったと私は思っております。 もちろん、今運輸省は、こんなものはないんだとおっしゃっておりますから、私がぜひここで確認しておきたいのは、将来的にもこういうような利用者負担で国民負担を返していくというようなことはあり得ないんだ、そんなことは絶対にないということをここで確認しておきたいと思うんですけれども、お願いします。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生、今御指摘の新聞記事は、本当に正真正銘全然考えておりません。 それで、先ほども申し上げましたように、六十三年の閣議決定では、いわゆるどうしても残る債務があれば、それについての「新たな財源・措置」についてはもう少したったとき、すなわち土地の処分が今のあれではたしか平成九年度ごろまでに実質的な処分を終わるということで、これは別途の閣議決定でございますが、これに決めておりますが、そういう処分等の見通しがつくその段階で改めて検討しようということでございますので、今の時点で、先生おっしゃったように、いわゆる利用者負担といいますか運賃にかけるとかそういうことは考えられないと思います。
○木庭健太郎君 その点、ぜひ国鉄改革の趣旨から本当に逸脱するような形にならないように、利用者もふえてきているわけですから、その辺はきちんとしていただきたいと思っております。 ところで、国鉄清算事業団補助金について昭和六十二年度から平成四年度までの予算額を一応教えていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) お答え申し上げます。 清算事業団に対する補助金でございますが、六十二年度は千六百六十八億円でございます。それから、六十三年度千六百四十三億円、途中で補正が三百十億ございましたので、合わせまして千九百五十三億円でございます。それから、元年度は当初が千六百億円の予算でございまして、補正が四千五百億円でございますので、合わせまして六千百億円でございます。それから、二年度が千五百十億円、三年度が一千四億円でございます。なお、四年度予算におきましては九百二十四億円、これが予算額でございます。
○木庭健太郎君 ここ三年間順調に減ってきているわけですね。私がよくわからないのは、国鉄の長期債務の返還というのが余りうまくいっていない、債務処理も難航しているというのが現在の状況なわけですね。その中で、国鉄清算事業団の補助金がこの三年間どんどん減少していくというのは理解しがたいんですけれども、この点についてなぜこんなふうになっているのかの御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 清算事業団の財政を見ながら予算を組んでいくわけでございますけれども、やはり一番の観点は、予算策定に当たりましては債務がどんどんふえていくのをできるだけ防止するというところにあるんだろうと思います。 そういう意味では、発生利子というのが一番問題でございまして、こういう発生利子等を土地等の売却収入とか、それから今鉄道整備基金から、その前は新幹線保有機構から若干の収入が入っております。それから独自の、例えば土地の賃貸収入でございますとかこういうもの、さらに補助金で賄って、とにかく債務の純増を、どんどんふえていくのを、雪だるまになるのを防ぐという趣旨でございます。そういう意味で、過去の債務の処理に当たりまして、先ほどもちょっと御説明を申し上げたかと思いますが、土地の処分がなかなかうまくいっていないというときには、やはり相当我々も厳し目に見まして国の助成をしていただく、だんだんそれなりに売れるようになりまして大体見通しが立ってきたので少しずつ減ってきた、こういうふうに考えております。 それからなお、四年度と三年度の比較でまたここで八十億ほど減っておりますけれども、これはその他の年度もそうでございますが、金利の差といいましょうか最近非常に低金利になってきておるということがあって、そういうところも影響しているわけでございます。
○木庭健太郎君 先ほども、長期債務の返し方の一つの重要な課題としてJR株式の売却についてのお話が出ておりました。御説明では本州三社を売却されるというような御説明があっていたようでございます。 見通しについて、もし野沢委員の方につけ加える話がありましたらぜひしていただきたいし、また平成四年度の予算ではNTT株に加えてJT株も売却する方針というふうになっているんですけれども、となると、NTT、JT、そしてJRの株式すべて売却する話になってきたら、これは現在の状況の中では極めて困難なことだと言わざるを得ないんですけれども、この三つの政府保有株式の放出の優先順位というのをどうお考えになっているのか、その点についても御見解をお伺いしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) まず、JR株式の処分につきまして、先ほど私三社が候補者と申し上げました。候補者と申しますのは、三社同時にみんな売っちゃうということではございませんで、どういうふうに売っていくかというのはこれからいろいろと関係者の意見も聞きながら決めていかなきゃならないと思います。 それから、今御指摘のJT株、NTT株、どれを優先するか。これは、私がとても答えられないのでございますけれども、私どもとしては何とかJR株が一番魅力的な株になるように、JRの財務内容などもよくしまして魅力のあるものにしていって、何とか一番優先順位の高いものにしたいというふうに願っているところでございます。
○木庭健太郎君 なかなか、本当に魅力のあるものになるかどうかというところにかかるんだろうと思うのであります。 それから、先ほどもこれはお話しになっておりましたけれども、要するに株式市場がどういう状態になったときにJR株式が売却可能だと判断するのかということをぜひ聞いておきたいと思うのであります。先ほどもおっしゃっておりましたが、現在日経平均一万八千円ぐらいでございますから、まことに低迷をしておるわけでございます。先ほどは、市場動向を見ながら判断せざるを得ない、現在予測困難、心配しているというようなお話が局長からございました。やはり、私たちからしてみると三万円ぐらいにまで戻らないと売却は無理かなというふうにお考えになっているのかどうか、その込もう少し具体的なお話があれば伺いたいと思うんです。
○政府委員(井山嗣夫君) 先ほど申し上げましたとおりでございまして、ことしの株式市場がどうなるかというのを非常に心配しつつ新聞を毎日見ているところでございますが、確かにおっしゃるとおり日経平均は下がっております。ただ、年度末ということで、出来高といいましょうか、これは株数は少しふえているということもございます。 これが新年度に入りましてさらにどう進んでいくかはなかなか難しいのでございますが、先生おっしゃったように、どういう状況という、定量的といいましょうか何円になったらとか、それから何株売買高ができるようになったらという、なかなか数字で申し上げるのはできないのでございますけれども、いずれにしましても、株式の専門家等の意見もぜひ聞きまして、非常にいいタイミングで処分に向けて走っていきたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 それくらいしか今は答弁できないだろうと思います。 先ほどお話があった中で、要するにJRの株式をどう魅力あるものにするかというお話があっております。最近の証券市場をめぐる論議の中でいつも話題になるのが、配当性向をもっと高めるにはどうしたらいいかというような議論がかなりなされているようでございます。東京証券取引所からもそういう要望が出されているようでございまして、株主に対する利益還元が少な過ぎるという問題が今あると思うのでございます。証券取引所が考えているのは、極端に冷え込んでいる証券市場をどうやって活性化しようかという対策としてこういう話が出てきているわけでございますけれども、運輸省として、JR株式の売却に当たって何らかの株主優遇政策をとるようJR会社に指導、助言するような考えは持っているのかどうかということを聞きたいわけであります。例えばJR株を一株持っていればJR線の運賃割引が受けられるというようなことも必要ではないかとも思うんですけれども、その点についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) お答え申し上げます。 先生今おっしゃいましたとおり、やはり輸送業の場合、例えば飛行機、船、そのほかの民鉄などにおきまして一定の株数をお持ちの方にある意味の優遇策をいろいろやっているという例はございます。 これは、基本的には各企業でいろいろ御判断いただくマターかと思いますけれども、私どもといたしましても他の業界の事例とか民鉄等の事例を踏まえまして、あるいは関係の方々の御意見を踏まえてJRが適切な判断をしてくれるだろうとは思っておりますし、必要に応じ指導していくということでいきたいと思います。今の時点で、何株持ったらどうするという具体的なことは申し上げられませんが、やっぱり魅力をつくる一つとして株主優遇策というのが非常にポイントであろうということは考えられます。
○木庭健太郎君 こういう問題でもう一つ指摘しておきたいのは、株主への利益還元の問題なんです。 NTTの株価というのが今下落の一途をたどっておるわけですけれども、その背景に、NTTが株主への利益還元をやろうと思っでもさまざまな規制によって会社の判断だけではできないということが指摘をされておるわけでございます。JR株についても、株式の分割等については株主への利益還元の意味からその必要性が出てくることも十分予想されると思うんですけれども、こういった問題について運輸省として現在どんなお考えを持っていらっしゃるか、もし考えがあれば教えていただきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 先生おっしゃいました株式の分割でございますが、これは各企業の純資産の状況だとか利益の見通しがどうなるか、こういうことをいろいろ判断して企業が判断するわけでございますけれども、私ども現時点で株式を分割するとか、こういうことを各社が検討しているとは聞いておりません。まず、上場するかどうかというところで今努力をしているところでございます。具体的に会社から御相談がありましたら、必要に応じまして前向きに検討していきたいと思っております。
○木庭健太郎君 清算事業団の方からきょう来ていただきました。まず、ちょっとお伺いしたいんですけれども、土地の売却に関してであります。 平成二年度では、当初見通しの一兆円に対して実績では八千百億円の収入しか確保できなかったわけでございます。また、平成三年度においては一兆五千億円の土地売却収入を見通しておりましたけれども、実績はどの程度であったのか教えていただきたいと思います。
○参考人(池田本君) お答え申し上げます。 平成三年度の土地等売却収入につきましては、現在最終的に精査中でございまして、まだ確定しておりませんけれども、不動産を取り巻く環境が非常に厳しくなったということで予定額を下回りましたけれども、一方土地処分制度の改正及び売却促進体制の整備等もございまして、ほぼ前年度並みの約八千五十億円の見込みというふうになっております。 なお、平成二年度と同程度の実績が得られたということにつきましては、関係機関の絶大なる御支援御協力のたまものでございまして、心より感謝申し上げる次第でございます。 以上でございます。
○木庭健太郎君 なかなか厳しい状況でもあるようでございます。 先ほども御指摘あっておりましたけれども、昨年の資産処分審議会の提言を受け入れて、国土利用計画法に基づく監視区域での売却に落札価格の上限をあらかじめ設定するという上限価格つき入札制度というのを新たに導入されたわけですが、ここでもう一回導入された経過、経緯について説明をいただいておきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 先ほどもちょっと議論が出ておりましたが、事業団の土地処分は、原則はいわゆる競争入札による土地処分というのが法律上の建前でございますが、先ほど申し上げましたような事情で、実質的には監視区域内の入札は一応事実上凍結ということできたわけでございます。 そこで問題は、やはり入札にかけた結果、異常な高値の落札になるというのはまずい、それが引き金となって土地の値上がりにつながっていく、こういうおそれがあるということが理由でございましたので、私どもとしては、それでは国土利用計画法の上限価格、こういうものを念頭に置いて入札させれば、それを超えたものについては落札しないといいましょうか、というふうにやれば地価の安定にも役に立つし事業団の方も大変ありがたいということでいろいろ関係の省庁と相談をいたしまして、昨年の十一月からこういう上限価格つき入札というのに踏み切ったわけでございます。
○木庭健太郎君 じゃ、清算事業団の方にお尋ねしますけれども、この上限価格つき入札制度による売却の実績、そして上限価格との乖離状況はどの程度になっているのか。 あともう一つ、新聞の報道を見ておりましたら、清算事業団の理事長みずからが、この「上限価格には意味がない」というような指摘をされておりました。ある意味では、入札側に心理的な買い控えを招くこの制度というのはやっぱり見直していくべきだというような内容だったと記憶をしております。 清算事業団として上限価格の問題について、本当は理事長が来られたら理事長に聞けば一番いいんですけれども、事業団として今どんなふうなお考えを持っていらっしゃるのかお聞きしておきたいと思います。
○参考人(荘司晄夫君) ただいま運輸省の方から御説明がございましたように、いわゆる上限価格つき入札という入札制度を昨年の十一月に政府でお決めいただきまして、その御指示に従いまして地方公共団体と協議をいたしまして、実際には昨年の十二月九日に最初に行ったわけでございます。それ以来、三年度末までに四十件の上限価格つき入札というのを実施いたしました。 その結果でございますけれども、そのうち十二件については落札をいたしております。また、十七件につきましては予定価格に達しませんで不調でございます。それから、残りの十一件につきましては応札者そのものがおられませんでした。 こういう状況でございまして、このように厳しい不動産市況を反映いたしまして、総体的に見まして低い価格による応札等が行われているのが実態というふうに私どもは見ておるわけでございます。 ちなみに、この上限つき入札価格で処分いたしました土地の価格は、総額約二十二億円でございました。 事業団といたしましては、昨今の不動産を取り巻く厳しい諸情勢に対処するために、今もお話のございました資産処分審議会の土地処分に関する緊急提言の趣旨に沿いまして、国土庁等関係省庁、地方公共団体の御理解と御協力を得て、今申し上げましたような上限価格つき入札を順次実施してきておるわけでございます。 今後とも、土地処分の促進を図る観点から、地価に悪影響を与えない仕組みとして導入されましたこの上限価格つき入札制度というものを私どもとしては積極的に実施を図ってまいるつもりでございます。 したがいまして、今御指摘のございました新聞記事に関してでございますけれども、三月十七日に理事長が定例記者会見を行ったのに基づく記事でございますが、今申し上げましたような上限価格つき入札の実施状況について応答が行われましたものの、新聞の表現にございます「上限価格には意味がない」といったような発言は一切行っておりません。
○木庭健太郎君 大臣、今お聞きになってもらったとおり、やっぱり結構厳しいようですね、この制度でやっていこうとすると。やはりその辺は、確かにあのときはそういう問題が必要だったし大事な判断だったかもしれません。しかし、時代というか土地の値段というのも流れが変わってくる。そういう時期時期を見ながら、やはり柔軟に対応することが運輸省としても必要だろうし、それによって縛られて、結局この債務というのが全然返せないというようなことになってしまっては困るわけでございます。 その点についても十分御配慮いただきたいし、公開競争入札という話が先ほど野沢委員からもございましたけれども、やはりそういうものを原則としてやるような方向に持っていかなければ、なかなかこの問題は難しいと感じているわけでございます。 そこで、この問題の一番最後にお聞きしたいのは、四年度の土地売却収入というのは一応一兆一千七百億円になっておりますけれども、これは本当に可能なのかということをこの際きちんと聞いておきたい、かなり無理だと思うんですけれども。 それからもう一つ、先ほど局長もおっしゃいましたけれども、平成九年度までに土地の売却を完了させるというのが政府方針になっているわけです。これに対して努力はするとおっしゃるんでしょうけれども、かなり現状では厳しい状況であるし、この点含めてどういう考えてお進めになっていかれるのかということをこの問題の最後に聞いておきたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) 最初の御指摘の四年度の売却の一兆一千何がし、これは大丈夫かという御質問でございますが、昨年と若干違いますのは、先ほども申し上げましたように、平成三年の秋に今までの運用、それから制度的な縛りといいましょうか、これを若干緩和いたしまして、都道府県、市町村が買っていただきやすいという、そういうシステムをつくったわけでございまして、これが一つ違います。 それから二つ目は、私ども運輸省の中央、地方、さらにこれは一部の地方公共団体、これは政令指定市等も巻き込んででございますが懇談会みたいなのをつくりまして、そこで土地の処分につきましていろいろ御相談をし、それから利用計画などもそこで必要ならば相談していくということで、運輸省挙げての応援体制をとっているということがもう一つ。 それから、先ほども申し上げましたように、自治大臣の方から地方公共団体の方に対しましても、財政的な裏づけの制度もあるのでぜひある意味のよい町づくりのための先買いといいましょうか、こういうものをやりなさいという御指示もいただいております。 そういうことがございまして、昨年とは若干様相が違っていると思います。そういうことを踏まえましてぜひ努力をしてまいりたいと思いますし、清算事業団にもぜひここでもう一踏ん張りをしてもらいたいと思っております。 それから、平成九年度の実質処分が可能かということにつきましては、今の見通しては、大きな土地がいろいろ都市計画などが今どんどん進んでおります。そういう意味で、九年度までに何とかめどをつけるということはできるだろうと今の時点では考えております。
○木庭健太郎君 それではもう一つ、今度は自動車の安全基準の問題で数点ちょっとお伺いしておきたいと思います。 〔委員長退席、理事櫻井規順君着席〕 三月三十一日に運輸技術審議会が衝突時の衝撃吸収性能の向上など安全基準の見直しを行った答申を出しているわけでございますけれども、この答申の概要、また答申に至るまでの経過についてもあわせてここでちょっと御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(堀込徳年君) お答えいたします。 御質問の三月三十一日に出されました運輸技術審議会の答申の概要でございますが、本答申におきましては最近の死亡事故の実態、そういうものからとらえまして、乗車中の事故であるとかトラックの事故あるいは若者の事故、そういうものに焦点を当てた事故防止対策、それからまた車両の火災対策、あるいは最近のエレクトロニクスの自動車への普及に対応するために自動車の構造、装置に関しまして、事故回避、まず事故が起きない、それから事故が起きたときに被害を軽減する被害軽減対策、そしてまた被害が拡大するのを防止する対策、この四十六項目につきまして、これは規制すべきだとかあるいはこれは将来研究していきなさいとか、これは推奨といいますか進んで導入していきなさいとか、そのようなことの方向づけをいただいたわけでございます。 こういった答申の背景でございますが、御案内のように最近交通事故が非常にふえております。死亡者数につきましては三年連続して一万一千人を超えておりまして、本年も昨日現在でございますが、一月から二千八百二十四名ということで昨年比三百二名、一二%増という大変厳しい状況に直面しているわけでございます。 こういった厳しい状況の中で、交通事故が人、道、車で構成される分担の中で、運輸省といたしましては自動車の構造、装置にかかわる安全基準を分担させていただいているわけでございますが、こういった車の安全基準の拡充強化を最重点項目としてとらえまして、運輸技術審議会の方に今後の自動車の安全基準の拡充強化、技術的方策について一昨年の十月に諮問したわけでございます。その後、審議会におきまして部会を四回、小委員会を十回ほど開きまして審議をいただき、去る三月三十一日に奥田運輸大臣あてに答申をいただいたところでございます。
○木庭健太郎君 今おっしゃったとおり、この自動車の安全基準の見直しというのは、背景に確かに第二次交通戦争とでも言いますかそういう交通事故の死亡者の増加に何とか歯どめをかけたいという、そういう要請からやられたことと思うんですけれども、今回の答申の中で義務づけを行うというふうにした項目はどんなものがあるのか、どうしてそれが義務づけになったのかという理由について説明いただきたいと思います。
○政府委員(堀込徳年君) お答えいたします。 先ほど四十六項目ということを申し上げましたけれども、規制すべき項目といたしましては事故回避、被害軽減、それから被害拡大防止対策ということで十六項目ほどいただいております。 ちょっと長くなりますけれども、お時間をいただきまして御説明させていただきますと、五つの分類に分かれておりまして、最近の死亡事故の形態をまず乗車中の死亡事故、それから夜間におきます死亡事故あるいは高速走行におきます死亡事故、それからトラックにおきます死亡事故、それから若者、高齢者の死亡事故、こういったものに分類しておりますけれども、特に乗車中の死亡事故の増加傾向が非常に最近高くなっておりまして欧米型に近づいているということから、こちらの対策を重点にしたわけでございます。 乗車中の死亡事故の増加対策といたしましては、アメリカ同様の、乗用車につきましては五十キロでの前面衝突試験の義務づけをいたすことにいたしたところでございます。それから最近、昨年も死亡事故を見ますとシートベルトをつけておらないで亡くなっている方が非常に多くなってございます。平成二年の乗車中で亡くなった方は四千五百名でございますけれども、そのうちの七三%、三千二百七十六名はベルトをしないで亡くなられているということでございますので、煩わしいシートベルトでございますけれども、シートベルトの着用率を促進するために、シートベルトを使ってない場合には警報を発する装置、そういうものを新たに装備する、それから後席に新ただ三点式ベルトを備えつけるというようなことが乗車中の死亡事故対策として盛られています。 〔理事櫻井規順君退席、委員長着席〕 夜間につきましては、前照灯の性能を上げるということやら、あるいは大型車の後面にぶつかっていくケースがございますので、大型車の後面に反射器を義務づけましてぶつからないようにするという問題。 あるいは高速走行におきましては、最近の高速道路の普及に伴いまして少しブレーキ性能を上げるべきであるということから国際的な数値を導入いたしまして、時速百キロからのブレーキ性能を向上する、あるいはブレーキをかけたときに横を向いたりスリップしないように、操縦安定性ということについての要件も新たに入れていただいております。 それから、トラックにつきましては、特に大型トラックにつきましては補助ブレーキとしてリターダーというものがついています。これはエンジンブレーキのようなものでございますけれども、非常に減速の率がようございますから、ブレーキランプがつかないままについていきますと、前の車が急にスピードダウンしますので非常に危険であるということで、新たにこれも補助ブレーキの作動時に制動灯をつける。さらにまた、ABSといいますが、アンチロックブレーキシステム、この義務づけ。現在、危険物輸送トレーラー等につけておるわけでございますが、これも一般に大型トラックに拡大したい。 さらに、若者対策あるいは燃料漏れ、内装材の難燃化等、もろもろのものを入れていただいているわけでございます。 以上でございます。
○木庭健太郎君 今、懇切丁寧に御説明をいただきました。確かに規制を強化されているというのはよくわかるんですけれども、例えば最近乗用車ではかなりふえてきましたエアバッグみたいな問題、これについては「推奨」にとどめてしまう。また、アンチロックブレーキシステムというのは本当に非常に役立つものですけれども、これについてもトラックに関しては拡大をされているが乗用車についてはそういう義務づけはない。 今まであるものに少し手を加えただけで、何か本当に交通事故をなくすためにこれだけのことをやろうというようなのがちょっとわかりにくいんですけれども、例えばエアバッグとかアンチロックブレーキシステムをなぜ義務づけしないのかということについて御説明いただきたいと思います。
○政府委員(堀込徳年君) お答えいたします。 まず、エアバッグでございますが、エアバッグにつきましては車が衝突したときにセンサーが働いて、例えば運転席のハンドルのところから袋が膨らんでくるわけでございますけれども、これは横方向などになりますと作動しないとかあるいは一たんガードレールにぶつかってもう一回二次衝突したりしますと、最初に開いてしまったときには二回目には役に立たないというような問題がございまして、そういうことから現在、先ほど御説明いたしましたように、シートベルトというものが第一義的に衝突時において乗員を保護するという装置でついておるわけでございます。 それから、今回の答申の中では、先ほど申しましたように、新たに実車によります前面衝突試験を導入しましたことから、自動車全体の衝突安全性能が向上するということから、エアバッグにつきましてはあくまでシートベルトというようなものを補完する乗員保護装置であるという位置づけがされたところでございます。したがいまして、義務づけはしておりませんけれども、有効な面もございますので、ユーザーからのつけたいという要望がございましたら、それは供給できるようにということで自動車メーカーの方に供給できる体制を整備するということの答申をいただいているところでございます。 それからアンチロックブレーキシステム、これも大変有効な装置でございます。先ほど御説明いたしましたように、危険物輸送のトレーラーについては既に義務づけられ、また新たに大型トレーラーについても義務づけることとしたわけでございますが、ちょっとお値段が高いというのは語弊があるんですけれども、値段が高いということとまだ普及段階であるということから、これも推奨項目としたわけでございます。 その反面といたしましては、先ほど御説明しましたように、乗用車につきましては新たに高速走行時の百キロからの制動能力の向上とそれから制動時の挙動安定性、ふらつき防止といいますかそういうものを新たに規制強化してございまして、制動能力の向上が図られるということから、エアバッグ同様にこれも義務づけには至らないけれども、ユーザー等の要望がございましたらそういうものが供給できるという体制も整備しておくべきであるという意味での答申をいただいておるところでございます。
○木庭健太郎君 今おっしゃったように、前面衝突についてはかなりの部分が強化されてきているわけですよね。ただ、最近の事故は前面だけじゃなくて横にぶつけられる側面衝突というのが結構数も多くございます。 そのための対応策としては側面補強板、インサイドドアビームというんですか、これはアメリカ輸出車にはつけられているというふうに聞いておるんですけれども、そういうものについては今回何もないわけです。これは、やっぱりこういうものについてもきちんと義務づけというものが要るようになってくるんじゃないかなと思うんです。今後そういう方向でぜひ検討すべきだと思いますけれども、その点についての御見解を伺いたいと思います。
○政府委員(堀込徳年君) 側面衝突の件でございますが、先生のおっしゃるとおりでございまして、側面についても今後検討していかなきゃならないと思っております。 ただ、交通事故の実態、先ほど御説明いたしましたように、あくまで前面衝突の事故が圧倒的に多いものですからそちらを優先しているわけでございまして、側面衝突の実態につきましてはまだ十分把握されていないということから、今後の課題といたしまして交通事故の実態をさらに分析し有効な手段を見出していく。 それからもう一つ、現在、国連欧州経済委員会の中に自動車安全公害専門家会議というのがございますが、こちらの方で側面衝突についての規制の統一作業が行われておりますから、そちらの活動とも見合いながらこの側面の安全対策について今後重点対策として考えてまいりたい、かように思っておるわけでございます。
○木庭健太郎君 今回の答申の中でも指摘されておりますけれども、先進安全自動車開発の推進という問題でございます。これは具体的にどういった安全自動車を開発されようとしているのか、またこの自動車の実用化の時期というのはどの程度と予想されているのかをお聞きしたいと思います。
○政府委員(堀込徳年君) お答えいたします。 先進安全自動車、私どもアドバンスド・セーフティー・ビークルということでASVと呼んでおりますけれども、先ほど御説明いたしましたように、自動車は最近、事故だとか公害だとか廃車とかいろんな問題でどうも暗いイメージばかりあるものですから、少し先を見越して技術の粋を結集した夢のある自動車を開発してみようじゃないかということで、二年ほど前に計画したわけでございます。 それで、技術の枠といいますか、特に最近目覚ましい電子技術であるとかあるいは交通環境、路面状況を感知するセンサーであるとか衛星システムを使った情報通信処理システム、そういうような考えられるありとあらゆる高度化した技術を集積しまして、自動車を高知能化といいますか人間を超えた装置を自動車に装備して事故を避けるとかあるいは被害を軽減するとか、そういう技術開発を促進してメーカー全般のレベルアップを図ろうということでつくられたわけでございます。 具体的には、追突防止であるとかあるいは運転者の居眠り防止であるとかあるいは危険回避の自動操縦であるとか、事故が発生した場合に自動的に一一九番につながる装置であるとかいろんなものを考えているわけでございますが、そういうものを平成三年度、昨年度に基本的な案を出しまして、今後試作車を作製し、それの具現化、安全性、信頼性を加味したもので盛り上げていきまして、平成七年度末ぐらいには技術指針をまとめて、二〇〇〇年、二〇〇一年には何とか夢のある自動車を実現したいというようなことで考えているわけでございます。
○木庭健太郎君 最後に、大臣に一言この自動車の安全基準問題でお伺いしておきたいと思います。 運輸大臣は、以前自治大臣の時代に交通事故対策に非常に積極的にお取り組みになりまして、私どもの党の常松というのが救急救命士の問題を取り上げて、少しでも死亡率をなくそうというときにも積極的にお取り組みになられました。そういった経過もございますし、適任の運輸大臣と思っておりますが、交通事故をなくすために運輸大臣としても、こういった自動車の安全基準の問題を含め、事故の起こりにくい状況をぜひつくるように努力していただきたい。また、それに対する決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(奥田敬和君) 常松先生の御意見を引用されて、私がかつて国家公安委員長を拝命しておった時期に、本当に事故が嫌なことに一万人を突破して、平成二年度からまた一万人の大台の死亡者を出していくというような事態を踏まえまして、一人でも救命によって犠牲者を少なくするという形で本当に真剣な御討議をいただきました。お医者さんの立場等々もこれあり、なかなか救急医療に関して厳しい制約があったわけでありますけれども、当時の厚生省も、厚生大臣を初め大変な御協力をいただいてあの救急救命士制度が発足したことは御案内のとおりでございます。 今回新たに御答申をいただいたわけでありますけれども、私は、果たしてこれが自動車の先進国がという立場に立ってやっぱり常に考えるべきである。格好のいいやっとかスピード、そういった性能とか利便性だけを考えずにやはり安全性を重視した形で乗る人自体も考えなきゃなりませんし、またつくる人、メーカーも販売する人たちも、ともかく快適な車社会というのは、やはりこれは自動車に限らず鉄道にも飛行機にも輸送全域にわたって言われることでありますが、まず安全、その上に快適性なり利便性という形が何か日本の車社会は逆からの発想できているという形に大変残念な点を覚えます。 ですから、この答申をいただいたのを契機に、ともかく安全性第一、そういった形で何とか一万人の事故を、ことしは恐らく現在までの統計ですけれども、既に前年度を相当上回ってきて、もうやがて一万二千人を突破するんじゃないかという懸念も現実的な問題になっております。 だから、このままで放置しておけない。六千二百万台以上の、国民二人に一人の車時代、車の数だけがふえて混雑と事故と環境破壊だけになったのでは、これは車社会が逆に快適なものどころか我々の生活の敵になっていく、こういう時代を招来しないためにも、何とか今言ったような発想の安全、そっちの面から、先生の御指摘どおりの面から正していくべきであろうし、また乗る人も使う人も売る人もみんなそういった考え方の基盤に立ってやっていただきたいと、それを積極的に指導してまいります。
○木庭健太郎君 ありがとうございました。
○小笠原貞子君 佐川急便問題について、本日は輸送の安全、それから過労運転、賃金問題について次々伺っていきたいと思います。 運輸省は、佐川グループ各社の過労運転防止等の適正な運行管理との関係で問題があるという認識で、賃金制度、精算金制度、労働時間の管理体制について改善を指導してきたとおっしゃっております。 まず、その中の労働時間管理体制についてお伺いいたします。 トラック運転者の労働時間の改善のための基準、改善基準と申しますが、この四条で一日の拘束時間と休息期間について、一日の拘束時間は十三時間以内、最大拘束時間は十六時間を超えない、休息期間は一日八時間以上与えることと、こうなっておりますが、労働省、間違いございませんね。
○説明員(朝原幸久君) 実は、この改善基準でございますけれども、今先生のおっしゃられたとおりでございます。
○小笠原貞子君 ここに佐川急便グループ北海道貨物会社の「運転作業日報」というのを行っていろいろいただいてまいりました。(資料を示す) 第一番目、一ページのところなんですが、札幌-釧路間を運行している場合、宮川さんという方の平成四年二月二十七日の運転作業日報を見ますと、札幌-釧路間を運行しているんですが、十七時に出勤し、十八時に運転を始めて、翌日二十八日の四時三十分に釧路に着きます。そして荷おろし作業をして、六時三十分に今度は釧路から札幌に戻ります。そして、札幌着が十時四十五分。そこで初めて休息を十一時から十六時の五時間とることになりました。だから、十七時から次の日の十一時までぶっ続けで十八時間拘束されていることになります。一日の拘束時間は十三時間となっていますけれども、この一日拘束時間はもちろん、最大拘束時間十六時間を二時間もオーバーしての超長時間拘束、その間全く休息なしの労働という実態でございます。 そのために、休息期間も規定の八時間ではなく、わずか五時間でございます。しかも、その後すぐ十六時から運転を開始、札幌から静内に向けて走っているというのがこの運転作業日報から明らかになっております。極めて無謀な労働実態となっております。労働省、これらは改善基準違反と言えると思いますが、いかがでございましょうか。
○説明員(朝原幸久君) 先生おっしゃられましたように、一日の最大拘束時間は十六時間ということでございますから、それを超えた場合にはこの改善基準に違反するということになろうかと思います。
○小笠原貞子君 次に、改善基準で連続運転時間は四時間以内、また四時間運転その後三十分休憩が必要となっております。これもそのとおりでございますね。
○説明員(朝原幸久君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
○小笠原貞子君 運輸省にお伺いいたします。 貨物運送事業法の安全基準で、過労運転の防止を図るため、乗務に関する基準をつくらなければならないことになっております。この人は札幌-釧路間を、ここは高速道路がないわけですから札幌-釧路間をスピード八十二キロの平均時速で運転、運行させられているということになるわけなんですね。なぜこんなことが起こるのか。佐川が荷主としてこの時間に必ず荷物を届けろと、おくれたらドライバー出入り禁止、出入りできないというふうになるというふうにやっているものですから労働者は必死になって飛ばしていく、こういうことになるわけなんです。これも乗務基準に明らかに反し、運送事業法第十七条、輸送の安全に違反する行為だと思いますが、いかがでございますか。
○政府委員(水田嘉憲君) お答えいたします。 運輸省では、過労運転の防止というものを貨物自動車運送事業法の一つの規制の柱にしているわけでございますが、過労運転の防止のための具体的な基準というのは私どもは労働省でつくっていただいております二・九告示あるいは三・一通達、この辺を念頭に置いておるわけでございます。それに違反しているような状況になれば、私どもは過労運転になるという判断をさせていただいているわけでございます。 先生の御指摘のように事例につきまして、私ども具体的に細かいことを把握しておりませんが、そういう二・九告示あるいは三・一通達に具体的に違反することになれば、私どもはやはり違反だと言わざるを得ないと思います。
○小笠原貞子君 私、今、宮川さんという方の一つの例を出しましたけれども、ここへ行って、そして日報というのがいっぱいありまして、それ見たら大体同じなんです。 そして、それみんなここで言うわけにはいきませんが、たった一つ特殊な例ではないかなどと思われたらいけないから、その次に書いてあります松山さんというのがございますね。この方は、平成二年二月二十七日、札幌-北見の往復の運行作業日程なんです。これは十時三十分に出て十七時までの運転、つまり六時間三十分の連続運転、こういうことになるわけです、松山さんという人。その次に、新沼さんというのが次のページにあると思います。この人は、平成四年の三月五日、札幌から北見へ行って、北見から旭川へ行っているんですね。十時三十分に出て十五時三十分です。だから、五時間の連続運転なんですね。そして、その人の場合には、その次にタコメーターついていますね。それを見てもタコメーターではっきりそれが出ているわけなんですね。こういうもう考えられないような連続運転が続いている。せっかくタコメーターつけたのはいいんだけれども、タコメーターは何の役をしているのかと言わざるを得ないわけです。 というのは、先ほど言いましたように、ほかのドライバーも同様でございます。運行管理者がいるのに一体何をチェックしているのかと。これらは点呼、チェックすれば直ちにわかることなんです。全くの野放しにされている。これは運送事業法の安全規則第七条の点呼違反であり、運送事業法第二十二条の運行管理義務違反だと言わざるを得ないわけです。いかがでございますか。
○政府委員(水田嘉憲君) 長時間労働の実態にあるということで、二・九告示に反しているということであれば過労運転防止の義務違反と。さらには、点呼が行われたか行われてなかったかということについては事実関係の問題でございますが、点呼が行われてないということであれば、これも違反となると思います。それから、運行管理者が十分運行管理の業務を行ってないということであれば、その面でも違反が考えられると思います。
○小笠原貞子君 点呼したり、そして運行管理してれば、こんなひどいことをやっているというのはチェックしなきゃならないわけですよね。そういうのがすべてのドライバーに全部あるということは、点呼もしていない、管理の役目も果たしていないという結果がこういうことをずっと野放しにしてきたんだという、これも具体的事実でございますので、当然違反になると思います。 次に、三六協定違反、時間外労働についてお伺いしたいんですけれども、北海道貨物の三六協定は月五十時間となっております。しかし、その次の、今度は縦の資料ですけれども、前中さんという人は五十時間どころか百十二時間と三十分になっているわけです、時間外労働。それから、その次の佐藤さんという方、これは昨年八月、百三十三時間三十分、九月は百七時間という時間外労働になっているんですね。これももう全くの三六協定どころか大変な時間外労働、これも違反になると思いますが、いかがでございますか。
○説明員(朝原幸久君) 三六協定でございますけれども、今先生がおっしゃられましたのは労働時間の目安指針というものがございまして、それが今おっしやられましたように一カ月五十時間、年間四百五十時間以内にすべきだということでございます。 ただ、これは労働基準法直接ではございませんで、罰則はございませんで、そういう場合には労働基準監督署におきまして行政指導を行っておるということでございます。
○小笠原貞子君 これでいいというわけではないと思いますので、今さまざまな実態を私申し上げましたから、これについての実態がどうなっているのかそちらでも十分お調べいただきたい。そして、法違反については強制的、きちっとした指導をいただきたい。三六協定などの違反についても御指導をお願いしたいと思います。 今まで私は、北海道に関しての具体的な問題で伺っていたわけですけれども、今度全国的にもやっぱり問題があるという点で指摘しなければなりません。 労働時間の管理体制について、運輸省は佐川急便の主管府十三社に対し改善を求められました。それに対し佐川急便各社が当時の清和商事に報告いたしました。その報告した資料がございます。主管府さん、いろんな会社から実情を報告しているわけなんです。 この中身を見ますと、報告事項で三点指摘しなければなりません。 一番目は、三六協定と二七通達を遵守するための人員確保についてどうだという報告なんですね。それから二番目は、労働時間の把握、実労働時間と記録書類の食い違いの根絶。そして、三番目に、労働関係法遵守の事務処理体制の整備をいたしますと、こういうことを主管府各社が親である清和商事に報告を出しているわけなんです。 この中身、いろんな問題が出てくるわけですけれども、今これと関係した問題で言いますと、第一の三六協定、二七通達の遵守問題で各社はこう言っているんです。人手不足のため基準を遵守できないと報告しているわけね、自分の会社のことを。そして、克明に具体的に報告されております。 それを要約して具体的に見ますと、各社の人手不足というものを数字で見ますと、東北佐川は二十九名、不足人員です。福島佐川は十八名、北福島九名、山形佐川十五名、東北佐川で合計七十一名が不足している、遵守してこういうふうにしようと思えば。東京佐川はどうなのか。東京佐川は運転者二百六十六名、作業員二百五十四名、そしてグループ内の独立法人の各府は運転手が百四十二名、作業員が百二十七名不足、合計運転者は四百八名足りません、作業員は三百八十一名足りませんというのを東京佐川が報告の中で自分の会社の不足人数の数字を出しております。北関東佐川は百二十一人不足しているというふうに出しておりますし、中国佐川は十四店舗とも若干名、まあ五人くらい。そうすると、合計七十名というふうな数字が考えられるわけです。四国、九州なども遵守にはまだあと一歩人手が足りなくて追いつかないんだと。 こういうふうに各社がきちっと自分の会社の実数を報告しているんです。三六協定や二七通達を遵守するのに人数が足りないということをまず認めているわけですね。今現在は二七通達でなくて二・九通達になっておりますから、これの数字よりももっと厳しい数字しか出てこないと思うんです。運輸省はこの報告後人員の増加など点検、チェックをなさっただろうか。もし、していらっしゃらなければ大変な問題だよと、私はここで申し上げたいわけなんです。 各社が出している現状の数字なんですけれども、運輸省も大体佐川の現状は何人だというのをお出しになっていらっしゃいますね。時間も余りあれですから申し上げますと、東京の場合、運輸省で平成二年度に調べられたときには四千百五十三名という数字でした。北関東で運輸省が調べられたとき、平成元年度末、現状四百十一名。それから、東北を挙げますと平成二年度で四百八名だと、こういうふうな数字を運輸省は各現状お調べになりましたね。その数字を頭に置いておいていただきたいんです。 そして、今度は東京の商工リサーチ企業情報というのがございまして、そこで従業員数というのを調査して出しているんですね。それを調べましたら、東北では運輸省の方では現状四百八名だと、このリサーチの情報では四百名、大体合っているんですね。それから、東京では運輸省は四千百五十三名と言われた、このリサーチでは四千百二十五名。それから、北関東では運輸省は四百十一名という数字をお調べになって出されていますが、この商工リサーチ企業情報によると四百五十三名。運輸省がお調べになった時点と、それからこのリサーチの報告とでは大体人数が同じなんですよね。 そういうことを考えてみると、そうしたら不足は何人になるんだと、こういうことになるわけですね。東京は四千百五十三名、運輸省が調べられたのでは。リサーチの調べでは九一年八月十五日、四千百二十五名になっている。これはふえるどころか下がっているんですね。そして、東京佐川では不足分が二百六十六名という数字になっているわけですし、北関東でも百二十一名不足になっています。それから、東北でも七十一名不足。というふうに、もう人員が全く不足のままで進んできて、よくなっていくんじゃなくてそのときよりも下がってきて不足している、こういうような状態ですね。 そうしますと、三六協定や二七通達を遵守するために人員を確保しますとか労働時間の把握をきちっとやって記録書類の食い違いをなくしますとか労働関係法を遵守いたしますというようなことの報告を清和に出して、それでやろうとしていますと言っても現実にはこういう状態なんだということなんです。 私は北海道を取り上げたけれども、北海道だけじゃなくて全国的にこういうことになっているということを考えると、初めから終わりまで私は問題点を全部事実に基づいて出しました。全部違反と言えるような事実でございますから、これらを通してやっぱりきちっと現状を把握して調査して、そして適当な指導、対策を立てていただきたいというふうにお願いをするわけです。よろしゅうございましょうか。 労働省さんにもその点でできることは一緒にやってもらいたいと思います。
○政府委員(水田嘉憲君) まず最初に、先生のお示しの資料でございますが、これは、私どもが佐川急便に一般的ないろんな指導をしておったわけでございます。その過程で出てきた資料でございます。 先生御存じだと思いますが、国会での指摘もございまして、適切適正な運行管理を行う上から、給与制度とか労働時間管理体制とか精算金制度等のグループ全体の基本的な制度改善をやるべきだということで積極的に指導しておったわけでございます。グループ全体を指導しておったんですが、その過程で出てきた資料を先生のお手元の方にお渡ししたわけでございます。 当時そんな感じで整理をしていたわけでございますが、先生おっしゃるとおりに、やはりその後いろいろ長時間労働問題が依然として直っておらない、あるいはひどくなっているんじゃないかという御指摘をいただいているわけでございます。それが運転手の不足との関連もあるんではないかと。現にそういう紙が、会社の中の資料でございますが、あるではないかという御指摘もあるわけでございますので、今後私どもとしては労働省とよく連携をとりながら実態の把握と是正指導をやっていきたいというように考えております。
○説明員(山中秀樹君) 私ども佐川急便グループに対しては全国一斉監督という形で過去四回監督をやりながら労働基準法関係の違反を指摘してきたわけですが、遺憾ながら先生御指摘のように、まだ直っていないという状況にあります。 私ども、今運輸省からも御答弁がございましたように、平成三年十一月に実施しました全国一斉監督を今取りまとめ中でございますが、そういうものを見ながら、運輸省とも連携を図りながら的確に対応いたしたいというふうに考えております。
○小笠原貞子君 本当にいろいろ御努力をいただいてやってきたんだけれども、一向に直らないで相変わらずこんな体制でいっているというのはもうよっぽどしぶといですね。いつも言うんだけれども、もう佐川にかかったら労働省も運輸省もなめられっ放しじゃないかと言わざるを得ないわけなんです。どうか、大変な問題ですし、具体的に提示いたしましたので、綿密に御調査いただいて御指導をいただきたいと、そう思います。 次に、佐川の賃金問題について伺いますけれども、先ほどから賃金問題がどのように改善されたのか、水田さんは改善点として二点を挙げられておりました。 一つは、従業員の給与の減額を行わないこと。二つは、月々はできるだけ固定した形でボーナスで実績を見るボーナス制度の導入、特に過労運転などの背景となっている歩合制や売上高を基準とする賃金制度は改善されるべきであるとして、歩合制の要素を少なくするように指導していらっしゃると思います。 ところが、これは北海道貨物なんですけれども、昨年の七月、会社はトレーラー運賃の見直しの提案でドライバー一人当たり月額六、七万円の減収案を出してきたわけです。しかも、このことに納得できないと言って異議を申し立てた労働者に対し、わずか二カ月後に東京と北見に転勤命令を出しているわけなんです。これは運輸省の指導に対する挑戦ではないかと、私はそう思ったわけです。これもぜひ御調査をいただきたいと、そう思います。いかがでしょうか。
○政府委員(水田嘉憲君) 先生御指摘のとおり、今まで運輸省はグループ全体の事業運営面の改善指導の一環として賃金制度の改善をお願いしておったわけでございます。 主なる点として三点ございまして、一つはドライバー一人当たりの売上高を基準として決定されるということが問題だと。それから、各社の自主的な判断ではなくて会長さんの御意見で物が決まるというのもいかがなものだろうかと。さらには、頻繁に改定されるということが問題だということでございまして、それに対して、先生今お話がありましたとおり、給与については目安で各社の社長さんが最終的に決めるんだと。それから、従業員の給与の減額は行わないということ、これは文書ではっきり会社からいただいておるわけでございます。それから、ボーナスの話も御指摘のとおり導入されているわけでございます。 そういう中で、今現実に減額が起きているんではないかと、それから減額について異議を申し立てたらよそのところに行かなきゃいけなかったというようなお話も今いただいたわけでございまして、事実関係についてよく調査してみたいと思います。
○小笠原貞子君 最後に、エスカレーターの問題で伺いたいと思います。 もう何度も何度もエスカレーター、エレベーターを私言っているんですけれども、障害者が社会参加していく上でどうしても輸送手段、移動手段が保障されなければならないと思うわけで、エスカレーター、エレベーターに私はこだわってまいりました。 そこで、もう時間がありませんから、エスカレーター、エレベーター設置についてJRの今後五カ年間の設置計画数と、エスカレーター及びエレベーターのJRと大手民鉄の今年度の設置計画の数を本日のところ教えていただきたいということがもう最後のお願いなんです。 そして、次に続けて、大臣、先ほどからいろいろ佐川問題、この前も私佐川ですよ。きょうも具体的な事実を申し上げました。本当にもうこれ大変ですから、大臣としてもしっかりと目配りをしていただいて、調査そして善処、指導ということをきちっとやっていただきたい。その大臣としての御決意を伺って、終わりにいたします。
○政府委員(井山嗣夫君) お答え申し上げます。 まず、エスカレーターのJRの今後の設置計画でございますが、現在私ども示している基準があるわけでございます。これは高さ五メートル、それから一日五千人以上の乗降客のある駅、これがJRにつきましては五百八十ほどございますが、まだこの中には実は大改良を必要とするのですぐには手がつけられないというものがございます。いずれにしましても、それを除きました場合でも三年度末に百四十の駅でございますが、今後五年間に少なくとも七十、これは大改良駅を含んでおりません。いわゆる大きな改良をしなくてもつけられる、このものについては約七十駅を少なくともやる。ただ、これだけではまだ足りないという気もいたしますので、そこら辺はもう少し指導を強めていきたいと思います。 その結果、約二百十の駅が八年度末ぐらいには完全にできる。そのほかに大改良のときに一緒にやっていただくというのがそれにプラスになります。それがJR六社の今の計画でございます。 それから、四年度においてどういう計画を持っているかでございますが、四年度におきましては大手民鉄は、これは運賃改定のときの約束もございまして四十七駅をやっていただくことにしております。それから、JR六社は初年度でもございますが、今のところの計画では十二駅ということでございます。 それから、エレベーターでございますが、エレべーターは、これは私どももまだいろいろ問題がありまして具体的な基準を示しておりませんが、民鉄におきましては、延べで大手民鉄で十一駅につきまして今年度計画を立てております。JRは一駅、今のところは一駅でございます。 以上でございます。
○国務大臣(奥田敬和君) 佐川グループの長時間労働の実態について先生から詳しく今御指摘がございました。 これの改善体制、これに対しては労働省とも綿密に連絡をとりながらこれを見届ける、そうい?た形の調査が終わるまで善処、指導というか目配りをがっちりやってまいりたいと思います。
○小笠原貞子君 よろしくお願いします。
○吉田之久君 まず初めに、日本商船隊について御質問をいたします。 周囲を海で囲まれた我が国にとって、資源エネルギーを初めとする貿易物資の輸送は極めて重要であります。その点で我が国の外航海運は、その安定輸送に大きな役割を果たしてまいっております。 ところが、我が国の商船隊は、平成三年において五千九百九十一万四千トン、約六千万トンでありますが、内容的には日本船はその約三分の一の二千万トン程度であります。昭和六十二年の場合には全部で五千四百五十一万四千トンの中で純粋の日本船が二千八百二十万トンでありましたのに、それが現在では先ほど申しましたような状況でございます。 なぜ、年々歳々日本商船隊全体の中で占める日本船が減少していくのか、それはどういう理由によってそうなるのであろうか、またそれでいいのかどうかというような問題につきまして御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(和田義文君) 先生御指摘のように、昭和六十年秋以降の円高の影響の中で内外の船員のコスト格差が拡大し、日本人船員の乗り組む日本船の国際競争力が著しく低下いたしまして、日本船の海外流出、いわゆるフラッギングアウト、この動きが著しく加速化してきております。こうした傾向が続く場合には、我が国貿易物資の安定輸送の確保等の観点から問題を生ずるおそれがあると考えております。ちなみに、昨年五月の運輸政策審議会の答申におきましても、日本船は安定輸送力の供給等の観点から意義があり、我が国商船隊の中核として位置づけられるべきであると指摘されております。 このような状況の中で、日本船の国際競争力を回復しフラッギングアウトを防止するため、海外貸し渡し方式による混乗の実施につきまして、平成元年十月、労使合意が成立いたしております。これに基づきまして平成二年三月に混乗船がスタートしており、本年四月一日現在、四十九隻が就航いたしておるところでございます。 また、政府といたしましても、外航船舶の整備のための財政投融資、各種の税制措置の充実等によりまして我が国商船隊の国際競争力の回復のための諸施策を今後とも推進していく所存でございます。
○吉田之久君 事情の御説明は承りましたけれども、やっぱり我が国の将来、特に輸送面の安全保障上の問題から考えましても、ある程度日本船がしかるべきウエートで維持存続されていなければならないと思うのでございますが、大体あるべき日本船の全体の中の割合はどのくらいが一番妥当とお考えになるのか。 それから、国内の給与水準の上昇もかなり影響しているのではないかと思いますし、先ほどお話ありました混乗と申しますのか、日本船にも外国船員の乗り組みを認めるマルシップ制度を実施されて以来、若干日本船の減少傾向は緩やかになっているようではありますが、こういう外国人と一緒に船に乗るということは今後あり得ることだとは思います。 そういう点で、今後問題になる要素はないだろうかというふうなことにつきまして、なお御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(和田義文君) まず最初の、日本船をどの程度確保しておくのがよろしいかという点につきましては非常に難しい問題でございまして、先ほど御説明申し上げました運輸政策審議会答申でも議論を種々したわけでございますけれども、種々の観点から考えまして、先ほども御答弁申し上げましたように、我が国商船隊の中核として位置づけられるような日本船舶を持つという考え方でございます。 また、船員の混乗の問題につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、新しい船につきましての混乗制度ができまして、フラッギングアウトもかなり鈍化いたしております。さらにこれをどういった形で進めるかという問題につきましては、労使を初めとする関係者で十分問題点を詰めながら進めていくべき問題であると考えております。
○吉田之久君 かつて、イラン・イラク戦争のときに身を挺して湾岸から原油輸送を確保した日本船員に対して、当時総理から感謝状を贈って慰労したことがございます。やっぱり最後に頼りになるのは日本船と日本船員であると思うわけなんです。 ところで、高齢化の問題は船舶職員にも波及しつつあると思われますし、また若手船舶職員の確保についてもなかなかに難しい事情が横たわってくるように思われるわけなんでございます。 こういう状況の中で、大臣お聞きのとおりの現状でありますが、例えば日本の全商船隊のせめて二分の一は完全な日本船やあるいは日本人の船員であるべきだとか運輸大臣としてもめど、方針を立てられて、そしてやっぱり指導していかれませんと、だんだん日本船が本当に影を薄めていくというようなことで、やっぱり国家の将来について大変心配な気がするわけなんでございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(奥田敬和君) 先生も心配されるとおり、海の大切さは国民がひとしく理解してくれるところであろうと思いますけれども、職業選択の中で昔ほど、今の若者も含めて海に命をかける男というのが、本当にそういった傾向が何か最近減退してきているのかなという気持ちでございます。 しかしながら、最近はいわゆる三K職場に匹敵するというようなあの労働条件から、もうまさに造船はハイテク船時代に入り日本は世界一、しかも今、船籍問題での商船隊ということもいろいろ御提案ございました。しかし、実質世界の海を混乗船であれ外国船籍であれ、やはり商船隊のシェアをがっちり押さえているのもまだ我が国であるという実態でございます。 ですから、これは全く将来においては若者にとって一生をかける魅力のある職場ですという形に必ずなっていってもらわなければいかぬし、そういった意味では、最近一時、こういった海員養成大学も含めて何か造船学科も少なくなってきたじゃないかとかいろいろな御指摘ありますけれども、そういったことじゃなくて、あらゆる諸機能を備えた船舶時代に入ってきた中で、私はこれからの職業選択の中で船員も造船技術者も含めて魅力のおる職場に立ち直りつつなっていってほしいなと。 混乗船の問題というのは、これは残念ですけれども、先生はやっぱり日の丸主義でやらなきゃいざという場合に間に合わぬじゃないかと言われる。それもあります。しかし、海員組合も造船労使も含めて、非常にそういった意味では労使がお互いに協議体制というか時代の流れというものに対してはうまく話し合っておられるようですし、混乗船時代というのは、これはやっぱり避けて通れない。日本人船員の質と賃金、これをどんどん高めていくためにも必要であろうし、またそれくらいの雅量を持った日本商船隊であっても私はいいんじゃなかろうか。 しかし、何としても先生の言われるように、海に魅力を持つ青年に魅力のある職場環境、そういう形にせっかく指導してまいりたいと思っております。
○吉田之久君 今、大臣の海を愛する日本人としてのあるべき思いについてお伺いをいたしまして、大変意を強くしている次第でございますが、やっぱり海洋国家日本でありまして、過去も現在も未来も日本は海によって生きてきた、まさに海が命でございます。 そういう点では、商船隊のあり方につきましてもなお一層の強固な御指導をいただきたいと思いますし、同時に、先ほど同僚委員からもお話ありました海の日を祝日として制定しよう、確かに重要な課題であると思いますし、本当にそんな日をつくって、改めて海に生きる日本人のあり方をあらゆる点で学習をする再認識をするということがやっぱり非常に大事な時代にきているのではないかと考える次第でございます。 次に、空の問題でございますけれども、ここに朝日新聞の三月二十八日の夕刊がございますが、「スチュワーデスも見かけも食器もJAL 実はカンタスからの借り物」、こういう見出しで書かれてあります。 機体の外観やスチュワーデスは日航なのに、実際は外国航空会社のジャンボ機――こんな飛行機が成田空港から飛び始める。人手不足に悩む日航がパイロットごと飛行機を借り、化粧直しも済ませた。日航では貨物便もすでに半数近くが外国からの借り物。全日空も外国人パイロットを入れる計画だ。戦後の混乱期を除いて独立を保ってきた「日本の翼」も、激しい国際競争の中で、多国籍化を迫られている。 こういう記事が載っているわけなんでございますけれども、空の方のこうした問題についてどのようにお考えでございましょうか。
○政府委員(松尾道彦君) 航空会社は、自分の機材、乗員でもっていわゆる自主運航するのが本来でございますが、現在の機材繰り、乗員繰りでもってなかなか対応し切れないというふうな現状でございますので、日本の定期運送事業者が対外的にはみずからの運航管理を行いながら外国の航空会社に対しまして特定路線について実運航を委託する、これがいわゆる運航委託という制度でございます。先般の運輸政策審議会の中でも、こういった格好での供給力を強化すべきだという御答申もいただいて、実行いたしておるわけでございます。 現に、今先生御指摘のとおり、日本航空が貨物便についてアメリカのエバーグリーン社に運航委託して実施しております。また、この四月からでございますが、御指摘のカンタス航空に対しまして旅客便につきまして、ケアンズ、シドニー優等を運航委託するというふうなことでございまして、利用者利便の強化にもなりますし、安全体制についてはカンタス航空は大変立派な会社でございまして、日本航空に負けないような制度でございますので、安全についても十分なチェックを行いながら、日本航空が将来におきまして自主運航するまでの補完的な措置というふうなことで私どもこれを指導してまいりたいと、このように考えております。
○吉田之久君 借り物であろうが外国人のパイロットであろうが順調に安全に飛んでいる限り、それはそれで支障がないことではありますけれども、何か事故が起こったときにチームワークの乱れを生ずるおそれがありはしないか、安全上問題はないだろうかあるいは利潤の追求や路線権の拡充のために無理にそういうことを導入してやっている実態なのではないだろうかというようなことが気になるわけであります。 だから、この点につきましても、大臣、これは当面の一つの補完策としてやられておるという御認識なのかあるいは国際化の中で、これはもう今後ともやむを得ない現状だというふうに御認識なのか、その辺をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(奥田敬和君) こういった応用問題についてはまだ航空局長から話を聞いていないわけですけれども、私は補完策だと。大体、看板に偽りありと。 乗るお客さんはJALで高い料金を払ってJALのメンテナンス、JALの飛行機、JALのパイロットの腕を信頼してやっぱり乗っているわけですから、それがマークだけあれという、カンタスは立派な航空会社でパイロットも立派だと思います。しかし、JALは一貫した自主運航によって初めて国民の信頼をから得てきている。今はいわゆる複数化になって競争相手が出ていますけれども、我々はやっぱりJALに対してパイロットの、もちろん安全性も機内サービスも含めて、多少料金が高くてもそういった誇りというか信頼感というのを持っていたのが日本航空ですから、それがもうマークだけで中身は全然違うということになると、私は不服です。 これは一時期、どうしてもある程度の路線を獲得するために一番信用性の高いカンタスとこういった運航形態で協議して、そしてその間に立派な飛行機とパイロットを養成しなきゃならぬという一時的なものであれば私はいいと思いますけれども、そんなことをするなら、複数の乗り入れのいわゆる競争条件の中でやっぱり名実ともに自主運航でサービスしていく競争企業というものも育てなきゃならない、そういう気持ちに駆られます。 ただ、航空局長に聞いてください、違うかもしれませんから。
○政府委員(松尾道彦君) 今、大臣の申し上げたとおりでございまして、あくまでも自主運航するまでの暫定措置というふうなことで、日本側におきます供給力の整備ということから考えております。 もう一点の御質問の中で、安全上いかがかという御質問もあったかと思います。 これは、外国籍の方々と同じ航空の中で仕事をするわけでございまして、事前に十分な打ち合わせをやるのはもちろんでございますが、本件については、特に客室乗務員につきましては若干飛行機の中の様子も違いますので、カンタス航空に日本航空のインストラクターを派遣いたしまして、そこで訓練をして帰りまして、今九百名ぐらいのスチュワーデスを初めとして若干の期間再訓練をいたしまして、その上で搭乗、乗務をさせているというふうなことで、緊急の場合のコミュニケーションも十分行って安全には万全を期していきたい、このように考えております。
○吉田之久君 今、大臣のお気持ちや局長のお話を聞いて安心いたしましたが、現状やむを得ずカンタス航空から優秀な航空機や人を借りてやっておられるのはやむを得ないといたしましても、それならばそれで一層の慎重な事前の検討や打ち合わせをやっておかないと、万が一危険な事故が起これは大問題になりますし、同時にやっぱり大臣おっしゃるとおり、日本自身の航空機は完璧であるというその絶対のレベルを確保し続けるところに誇りと意義があると思うわけでございまして、その辺の指導をなお一層よろしくお願い申し上げる次第でございます。 それから次に、都市のドーナツ化現象に対応する交通対策といたしまして、着地でこの問題は起こっているはずでございますが、特に私の地元でも一、二深刻な問題がございます。 まとめて申し上げますが、一つは、王寺-高田間の複線化の問題でございます。 人口が急増いたしております。だから、通勤通学客はもう年々増加いたしております。しかし、これが単線でございますから上り下りとも一時間に各三本しか列車は走れない、住民の生活にとって非常に不便を来しておるわけでございます。何とか早急に複線化を図る方策を講じてもらえないか。もちろん、JR西日本にもいろいろ市町村長こぞってお願いを続けている状況でございますが、よろしく御配慮をお願いいたしたいと思います。 それからいま一つは、王寺発の快速を三郷駅でとめてもらえないかという問題でございます。 これは、ここにいらっしゃいます野沢先生にもいろいろとお願いを申し上げてまいった経過もあるようでございまして、いろいろ御配慮いただいてまいりましたことをお礼申し上げる次第でございますが、ここも大学ができまして、住宅もどんどんふえておりまして、しかも朝、急行がとまらないものですからわざわざ隣の王寺まで行く。王寺駅はもはやパンク状況でありまして、私ども選挙をやっておりますからよくわかるのでございますが、もう身動きがとれない朝の混雑でございます。 こういう地元の要請に対していろいろと運輸省としても御指導をいただきたいと思うのでございますが、いかがでございましょうか。
○政府委員(井山嗣夫君) 二点御質問ございました。 一つは、JR和歌山線の王寺-高田間の複線化はどうなんだという御質問でございますが、この区間は現在確かに先生おっしゃるとおり単線でございまして、ラッシュ時の混雑率がJR西日本の調査では一番込んでいる時間帯で一二七%ということで、他の線区と比べてまだ比較的低いなという感じがするということを承っております。 ただ、混雑がこれからどんどんふえていくわけでございますけれども、そのときにどうするかということでございます。線増といいましてもすぐ簡単にはいきませんで、とりあえず、今ラッシュ時の列車編成が大体四両あるいは六両でございまして、オール六両化ということでまず対処をするということでございます。 それで、じゃ複線化はどうなんだということでございますが、今線路容量が百十本ほどでございます、一日の列車数でございますが。列車本数が今百本を超えておりますので、そういう意味では列車そのものの増発はなかなか苦しいという状況になっております。 ただ、複線化をするときに、これは経営者が判断するときの一つの要素としては、やはり将来の輸送需要がどうなるかとか投資したときの採算性がどうなるかとか、こういうことをいろいろ考えてやるわけでございます。現時点で西日本としては、まず長編成方をいたします。さらには、ホームの延長をすれば六両をさらにふやせるということもありまして、今のところすぐに線増に取りかかるという計画はないので、もう少し改善策をいろいろ講じてみるけれども、御辛抱いただけないか、こういうことを申しております。 それから第二点は、関西本線の三郷駅に今快速電車が王寺から大阪の方へ走っておりますけれども、これをとめられないかというお話でございます。 三郷駅というのは王寺駅のすぐ隣の駅だそうでございますが、乗りおりする方がどれぐらいいらっしゃるかと申しますと、一日に約二千人でございます。他の快速の停車駅は大体五千人、一万人、三万人というふうに割とたくさん乗りおりされるところに快速をとめておるようでございます。 そういう意味では、ちょっと少ないかなという感じがいたしますということと、それから一回とめますと、電車はスピードを出しておりまして、とめてまた発車してもとのスピードヘ戻るまで約三分から四分の時間のロスがあるということで、そういう意味では、時間が余計かかりますとどうしても輸送力にも影響しちゃうので、ちょっと今のところはお客さんの数等から考えて無理ではないかということでございます。 いずれにしましても、ただ、お客様がこれからどんどんふえるという線区でございますので、JR西日本としてもこの関西本線の輸送力増強は六十三年三月に一日四十六本増発、それから元年の三月には三十本増発、その後に編成長の二本増発とか編成長の増大を相当やっておりますので、今後ともそういう輸送需要の動向をよく見まして、的確に対応していくということで私どもも指導させていただきたいと思います。
○吉田之久君 表面的な乗降客の数字から類推してまだ余裕があるとかそんなに混雑していないとかという判断は、やっぱり時に間違いがあると思うんですね。大変車社会が進んでおりますから、列車が一時間に三本しか来ない、間に合わないから車で奥さんに運転してもらって走るとかいろんなそういう便法を講じているわけでありまして、だから、一二七%しか乗っていないからまだ大丈夫だという判断は、私はいかがなものかと思います。 それから、三郷駅でも乗降客が、これは六十一年のデータでちょっと古いんですが、五千二百五十とか言っていますけれども、急行がとまらないから少ないわけで、全部王寺へ走っているわけでありまして、向こうの駅からまた乗るわけでありまして、あるいは学生が三郷駅でおりられないから向こうまで行ってまた戻ってきたりバスを利用したりしているわけでありまして、そういうことを実態的にお考えいただかないと、ただ数字がそうだからまだ何とかやっていけるだろう、まだそれほど急な状況ではないだろうという御判断はいかがなものかと思いますし、特にJRの幹部の人たちもこの二つの問題につきまして非常に悩んでおることは事実知っております。 時間がございませんので、またの機会にお願いいたしますけれども、そういう事情でございます。これは別にこの地域だけじゃなしに、まさに全国的にそういう問題があると思うのでございますけれども、ひとつ運輸省としてなお一層の御指導をよろしくお願いいたしたいと思います。 質問を終わります。
○寺崎昭久君 車両の諸元に係る公的制限緩和についてお尋ねしたいと思います。 まず、運輸大臣にお伺いしますけれども、トラックの総重量等車両諸元の制限の緩和については、昭和五十六年の運輸政策審議会答申を初め、その後の行革審あるいは物流二法を改正したときの附帯決議でもこれを進めるように、これに対応するようにということが求められてまいりました。こういう指摘をどういうふうに受けとめられているのか、その辺の御認識と今後の取り組みの決意といいましょうか、そういったものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(奥田敬和君) 車両の重量制限緩和の問題でございますけれども、これは今先生が御指摘になったとおり、運政審でも新行革審でも、また、昭和六十三年ですけれども、制限緩和の閣議決定の内容からいっても、これはもう時代の流れとして人手不足の現状にかんがみて制限緩和に努むべきである、積極的に対応すべきであるということは基本的な重要な課題だと認識しております。 〔委員長退席、理事松浦孝治君着席〕 ただ、この問題に関して一つ隘路がありますのは、まず橋梁関係で、大型化によって重量二十五トンぐらいに緩和しようということはもう基本的にはみんな前向きに賛成しているわけですけれども、建設省も前向きにこの方向では努力なさっていただいておるんですけれども、徐々に新しい橋梁なんかは全部それに対応できる、道路対応もなさってきていただいておりますけれども、それらをさらに一層促進させて、それで、この答申に関してはまさに時代の要望であるという重要課題としての促進方を図ってまいります。
○寺崎昭久君 大臣から大変心強い御所見を伺いまして安心いたしました。しかし、実態となるとなかなか遅々として進んでいないということが言えるんじゃないかと思います。 例えば、五十六年の運政審の中で、「車両総重量規制を現行の二十トンから二十五トン程度まで緩和することについて」「検討を進めることが望ましい。」とされているわけでありますけれども、この十年間で車両諸元の制限緩和についてどのような実績を上げられてきたのか伺いたいと思います。
○政府委員(堀込徳年君) お答えいたします。 御指摘のように、昭和五十六年の七月に運政審の答申で、トラックの車両総重量につきましては二十トンから二十五トンにしたらという方向づけをいただいたわけでございますが、現時点において基準の改正は行っておりません。しかしながら、こういった基準を超える車両につきましてはやはりいろんな荷物がございますので、走行することが可能となるように私ども地方運輸局長権限によりまして、車両の長さ、幅、高さ、重量等の規制措置を講じまして、走れるような、条件つきの走行を認めているところでございます。 〔理事松浦孝治君退席、委員長着席〕 特に、この十年間で問題になりましたのは国際海上コンテナの問題がございまして、いわゆる背高コンテナ、九フィート六インチのものでございますが、これは国際複合一貫輸送ということから、外国で走れて日本でなぜ走れないんだというようなことがございまして、その運行を可能とするよう、昭和六十年の四月でございますか、経済対策閣僚会議の決定に基づきまして、関係する省庁、建設省、警察庁と協議しまして、私ども運輸省におきましては車両の構造面から国内通行が許可となるように内容を改めまして、昭和六十年五月から自動車検査証の備考欄へ背高コンテナが走行可能となるような記載をする措置を講じているところでございます。
○寺崎昭久君 今背高コンテナの話が出たので、この問題について具体的に伺いたいと思います。 私の記憶では、これは日米MOSS協議の中で出された結論ではなかろうかと思いますし、そういう意味ではよそから一種の圧力みたいなものがかからないと結論を出せなかったのかという意味で大変残念に思うわけであります。 それはともかくとして、背高コンテナをそれまで認めてこなかったのは、いわゆる高さ制限で三・八メートルをオーバーするからだというのが理由ではなかったかと思うんですけれども、この六十一年実施までなぜトンネルのある高速道路の通行が認められなかったのか。あるいは、突如認めるようになったのはどういう判断と理由によるものなのか伺いたいと思います。
○説明員(橋本鋼太郎君) 今御質問ございましたとおり、道路との関係で車両の最高限度というのは車両制限令ということで決まっております。 その場合に、一般的な基準としては、我々としては例えば高さで申し上げますと、従来は三・八メーターということで考えておりましたが、この背高コンテナにつきましては高さが四・一メーターございます。そういう意味で、一般的な基準としてこれをすべて認めることはトンネルの問題が一番大きいということで、現在でもトンネルのところについては個々に審査をして通れるかどうか、あるいは通行条件の条件を付して許可するということにしております。 なぜ認めたかということにつきましては、先般来この背高コンテナについてはいろいろ検討した結果、従来は、これは分割可能ではないかというふうに考えておりましたが、この輸送の実態を見ますと、やはり出発地から目的地まで分割せずに運送をしているという実態にかんがみまして、これは分割が現実的ではないということから、この背高コンテナについては我々が申し上げております特殊車両許可制度、こういうものにのっとって条件を付して通行を許可しているというふうに変えたものでございます。
○寺崎昭久君 今、運送許可制度によって実施することになったというお話ですが、先ほど構造面の云々という話をされました。これはどういう関係になるんですか。
○政府委員(堀込徳年君) 私どもは、法律の体系の中で道路運送車両法という体系の中から保安基準ということで、車の構造面で長さ、幅、高さというものを決めております。 それからもう一つ、建設省さんから答えてもらえばいいんですけれども、車両制限令というのがございまして、そちらでもまた同様に、道路を走れる制限というものから車両制限令というものが規定されているわけでございまして、私どもは単体の構造、それから建設省の方では道路を走れる車両という考え方から決められている、住み分けになっていると思います。
○寺崎昭久君 となりますと、走るということになりますと建設省の許可が要るということですね。 今の建設省のお話ですと、諸元の緩和でなく輸送上の規制緩和として実施されたということですが、なぜ諸元の変更まで持っていかなかったのか、これが第一点。 それからもう一つは、背高コンテナ、九・六コンテナの輸送を認めたことによって何か新しい問題なり課題が生じたのかどうか。もし生じたとしたら、それについての具体的な内容をお示し願いたいと思います。
○説明員(橋本鋼太郎君) まず、背高コンテナの場合は高さが問題でありますが、先ほど申し上げましたように、トンネルの一般的な高さとしては四・五メーターを確保しておりますが、周りの路側の部分につきましては三・五メーターでぎりぎりになっている場合もあります。そういう意味で、ぎりぎり三・八メーターまでは一般的な規制緩和ということでこれが可能でありましたが、三・八メーター以上はやはり個々のトンネルごとに判断をして通れるかどうか、交通量等も勘案して通れるかどうか、そういうことを判断する必要があるということで、今回といいますか従来は、一般的な規制ではなくて個々の審査による特殊車両通行許可制度の中で許可することとしたわけであります。 しかし、通行経路が割合一定しているとか反復継続して通行するような場合が多いということもありますので、この手続については簡素化に努めて、一年間一度許可があれば使えるというようなことも考えておりますので、そういう制度を活用していただければ当面支障がないといいますか割合スムーズにこの制度が運用されているんではないかと思っております。
○寺崎昭久君 六十一年に四・一メートルの車が通れるようなルートを定めて、それを許可しているということですが、将来のことを考えますと、この四・一メートルが上限なのか、もうちょっと高いのが上限なのか私も見当がつかないところありますが、少なくとも六十一年以降つくったトンネルとか、あるいは既設というんでしょうか、そういったものについては四・一メートルを前提に変更するのが妥当だと思うんですが、そういう措置はとられておりましょうか、どうでしょう。
○説明員(橋本鋼太郎君) 現在の道路構造令に基づきまして我々道路の新設改良を進めておりますが、従来からのトンネルもそのような現在の道路構造令に基づきまして新設改良しているということもありまして、現在は三・八メーターが通れるようにトンネルの構造はなっております。
○寺崎昭久君 それは車両諸元の見直しという問題が十年も前から提起され、MOSS協議で四・一メートルの車を通しますよという実態がありながら構造令を変えないというのは、少し私は怠慢じゃないかと思っております。 次は、重量の問題について伺いますが、車両制限令を定めたのは昭和三十六年でありますけれども、そのときと今日とでは、車両にしても道路をつくる技術にしてもあるいは経済的な環境にしても相当異なっていると思うんです。 例えば、自動車の側で言いますと、今は三軸車が八〇%を占めているのが大型トラックの例でございます。建設省は、道路法第三十条、これは道路の構造の基準を示した条項ですが、これとの関係で昭和四十八年に新しい構造基準を通達の格好で出されておりますけれども、これは三軸車を想定されているのかどうか、それを伺いたいと思います。
○説明員(橋本鋼太郎君) 道路構造令におきましては、一般的に総重量を二十トンの車両と十四トンの車両、こういうものを想定しておりますが、最近では大型車の通行の多いところは二十トンの車両をベースにし、それ以外の大型車の通行の少ない路線につきましては十四トンの車両を対象にしております。 この場合、二十トンの車両を対象にするということはどういうことかと申し上げますと、さらにこれは橋梁の設計の問題になるわけでありますが、この二十トンの車両を設計荷重に換算していく場合に、現在では実際の道路を走行している車両群の重量をモデル化しまして具体的な設計荷重に換算して使っておりますので、そういう意味では、現在の橋の設計は一般的にはこの設計荷重条件が、その軸数が二軸か三軸かということは明確になってございません。
○寺崎昭久君 車両制限令を決めたときには総重量二十トン、軸重十トンと決められておりますから、多分これは二軸車を想定して決められたものではなかろうかと思うんです。三軸にすれば当然道路にかかる負荷の分散ということがありますから、一軸ごとの負荷というのは軽くなるわけですね。にもかかわらず、四十八年の構造令の改正に当たっても二十トンという総重量を動かさなかったのはどういう理由でしょうか。
○説明員(橋本鋼太郎君) これにつきましては、我が国の道路整備の経緯になると思いますが、先ほども申し上げましたように、我々が道路整備を戦後本格的に進める中で、先ほど申し上げましたように、当初は十四トンの設計のものあるいは二十トンの設計のものということで、二十トン以下の設計を用いて整備を進めていたこともございます。しかし、最近になりますと、やはり二十トンに近い最大重量のものが大半を占めてきておりますので、最近ではこの二十トンを使っておりますが、さらにこの上の設計荷重によりまして橋梁を整備するということは、現実との問題でいま一つ慎重な検討が必要ではないかということで現在の設計に基づいて進めているということでございます。
○寺崎昭久君 先ほどの高さ制限の問題にしても今の総重量への対応にしてもほとんど検討がされてないんじゃないかという思いがしてならないわけでありますが、欧米ではこの総重量を決める場合には車両のホイールベースが長くなっている、それから道路への負荷が分散されているという実態を踏まえて、既に車軸数や車軸間の距離によって総重量を決めるというやり方が一般的になっていると思うんです。これの方が私は合理性もあると思うんです。 したがって、今後道路を設計する場合でもあるいは車両の諸元を決める場合でも、こうした欧米方式に改めていくのがとるべき方向ではないかというように思いますし、この総重量の問題については既に運政審その他でも指摘しておりますように、二十五トン程度を想定して今後道路をつくる際の基準をつくるあるいは車の諸元を決めるという方向をとるべきではないかと思うんですが、もう一度御見解を伺いたいと思います。
○説明員(橋本鋼太郎君) 先生からの御質問でございますが、ちょっとくどく申し上げて大変失礼いたしました。 現在の橋梁の整備状況から見まして、都道府県道以上の幹線道路でございましても総重量二十トンを適用しているものは現在まだ七割にすぎないという現状ではございます。しかしながら、これからの自動車輸送の合理化等を考えますと、今御指摘のとおり、今後の課題ではあると考えております。 その場合、この軸数に応じてどのように一般的な制限値を定めていけばよいのか。道路の構造について、特に橋梁の場合、主げたあるいは床版とかいろいろ詳細な検討が必要でありますので、さらにまた全体を大型化していくということは環境の問題とか交通安全の問題もありますので、そういう面も幅広く検討はしていきたいと思いますが、今後の検討課題であると考えております。
○寺崎昭久君 この総重量の問題にしろ高さの問題にしろ、基準を決めたから次の日からそれに従った走行、運行ができるという問題ではないんだろうと思うんです。ある基準を決めて橋梁の強度を強めるとかトンネルの高さを高くするとか、やっぱり十年、二十年の単位で条件を整えていくべき問題だと思うんです。そういう意味において、一刻も早い目標値、当面は目標値になるかもしれませんが、そういったものを定めていただいて、運輸省、建設省御協力の上、実態に合うあるいは時代の要請に合う条件を整えていただきたいと思うんです。 そこで、運輸省、建設省に改めて伺いますけれども、そうした場合の法律面の整備あるいは施設の整備あるいはいろんな条件の整備というものをどこら辺を目標に置きながら整えようとしておられるのか、そういったことについての御見解をそれぞれ伺いたいと思います。
○政府委員(水田嘉憲君) 車両総重量の緩和の問題につきましては、過去いろいろな行革審の答申その他があるわけでございまして、私どもとしてはこの問題についてはやはりできるだけ早い機会に何とかうまくいくとありがたいなという気持ちを持っているわけでございます。そういうことで、従来から建設省あるいは警察とか関係のところと協議を重ねてきているところでございます。 ただ、確かに道路の問題として橋梁でいろいろ問題があるという話も実は協議の過程でいろいろお伺いしておりまして、その辺の状況を見ながらできるだけ早い機会にうまくまとまればという感じを持っております。
○説明員(橋本鋼太郎君) 車両の大型化の問題につきましては、確かに時代の要請でもございますし、結果としては道路交通の円滑化あるいは輸送の合理化、そういうものに寄与すると考えますので、ぜひ、道路構造、環境、交通安全、そういう総合的な視点から、さらに車両の構造の態様も考慮しながら今後どのような対応が可能なのか検討していきたいと思いますが、さしあたりまして、現在我々の方でも具体的な調査をする必要があるだろうということで、交通の実態と橋梁の損傷実態の調査、こういう予備調査に着手しております。 そういう意味で、我々としては今年度にも新しい道路整備の長期構想等の検討をしていきたいと考えておりますので、その中で何らかの方向を出していきたいと考えております。
○寺崎昭久君 大臣に御所見をまた伺いたいと思います。 それぞれ関係省庁においてこの問題について御努力いただいていることはわかりますけれども、何せ十年たっても具体的な結論を得ないという状況は大変残念に思います。いろいろ原因はあるんでしょうけれども、どうも運輸行政と道路建設行政の一元化というんでしょうか一体的取り組みにやや欠けるんじゃないかというような印象も持たれるわけであります。これから生活大国をつくられる、実現されるということを頭に置きますと、もっと消費者だとかユーザーだとかそういうところに目を向けた行政をやっていただきたいなと思うんですが、この車両諸元の制限緩和に関してはもう一回大臣の決意みたいなものを聞かせていただければありがたいのですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(奥田敬和君) 車両制限に関しましての先生の先ほどからの御提言の内容は、本当に大事な重要な課題を含んでいると思っております。 しかし、一元的運用に欠くるんじゃないかということでございますけれども、私は、役所にとってみますと、例えば運輸省は道路運送車両法、建設省は道路法、警察庁は道路交通法、それぞれの分野を持っておるわけですが、確かに今までは縦割りの弊害があったと思います。私も国家公安委員長を経験して、本当にこの三省庁間の融和と申しますか、一元的な実態に近いと思います。もう最近はしょっちゅう、今とりあえず関係省庁という名前を使わせていただきますけれども、非常に円滑に話し合っておる。特に安全とかそういった事故対策の面に関しては、今までそれぞれの分野だけでやっていたのをみんなそれぞれの関係省庁が密接にお互いに共管でやっていこうという形で話し合っていく、そういったスタイルが私はこの問題に関しても生まれてきていると思います。 今、先生の言われたように、確かに道路構造はいろいろな制約があったかもしれませんけれども、車のこれからの軸による荷重なんかが分散されていく形において、恐らく建設省も今計算をし直して新しい形態に対応してみたいと、もうその検討を始めているということでございますから、どうかひとつ先生の御提言がむだにならないような方向で、縦割り行政の弊害が決しておこらないように三省間あるいはもっと関係のある、通産もあれかもしれませんので、それらの関係とよく話し合ってみた上で前向きな対応に努力したいと思います。
○寺崎昭久君 大臣ありがとうございました。それから建設省ありがとうございました。 最後に、時間がもうありませんので、一点だけお伺いします。 例の大深度地下利用について現状がどうなっているかということでございます。 運輸省が大深度地下鉄道の整備に関する調査委員会を設けまして、六十三年三月にそこが答申した内容によりますと、法制的、技術的、経済的に十分可能であるという報告を出しているわけでありますけれども、どうもその後の経過を見てみますと、余りこの問題に触れた発言も聞かれなくなりましたし、どうも取り組みが後退しているんではないかなという印象を受けないでもありません。 また、この問題というのは、平成二年六月のSII最終報告でも、「内閣を中心に鋭意対処していく。」と述べられておりますように、そうないがしろにしてはいけない問題だと思っているんですが、現状と今後の取り組みについて伺いたいと思います。
○政府委員(井山嗣夫君) ただいま御指摘ございましたように、大深度地下利用を何とかしたいというのは私ども運輸省が六十三年当時発想いたしまして、勉強会をやったわけでございます。そのときに、先生御指摘のように、技術的にも、それから法制度面でも非常にいい制度じゃないか、こういう御客中をいただいております。 そこで、これは制度の問題でございますので、内閣全体としての調整が必要であるということで、各省でも同じような御研究をなさったことがございまして、いろんなアイデアといいましょうか、こういうものを対象にしたいというアイデアがたくさん出てまいりました。 そこで、端的に申しますと、内閣内政審議室を中心に、法律面を中心に、あと安全面、環境面と、いろんな観点から検討しようということになったわけであります。その一環としまして、先ほど先生御指摘の日米構造協議でも、「内閣を中心に鋭意対処していく。」、検討していくと、こういう方針が決まっております。それからさらに、その後の総合土地政策推進要綱でも、これは三年の一月でございますが、閣議決定でそういう地下の利用調整ルールを決めて、順次その地下を高度利用していこうと、こういう決定がございます。 じゃ、具体的に法律をつくる、この段階におきまして、実はこの権利の性格を何とするかというのが大変いろいろな学者先生を含めて問題になっております。物権的な扱いをするのか債権的な扱いをするのか。それからまあ権利を認めるとして、その手続を土地収用法体系に準ずるような手続にするのか、それから別の特別な使用権みたいなものをつくりまして、それを各省大臣が認めていく、こういうようなスタイルにするのかどうか、この辺の法律問題が結構難しいようでございます。これは内閣内政審議室を中心に勉強しております。 そのほかには、安全問題でございますと、深くなりますので、災害等があった場合に避難するやり方、これをどうするか。それから、地下に大きな穴を掘るわけでございますから、環境面にどういう影響が出るのか、この勉強が必要だということになったわけでございます。 それで、私どもとしては法制面の問題はその内政審議室の御調整に任せるとしても、いずれにしても将来、鉄道がだんだん道路の地下が振れなくなったときにこういう方向に行かざるを得ないということで、その技術的な勉強をしようということで、運輸省としてはもうその後も引き続きまして深層地下鉄といいますか深層鉄道の安全対策ということで勉強を続けてきております。防災上の問題、それから環境面の問題について相当勉強を詰めているところでございます。 ですから、いつでも、何といいますか、その制度面が解決すれば動き出せるという体制に今なっている、私どもとしてはそういう体制にございます。
○寺崎昭久君 終わります。
○委員長(峯山昭範君) 以上をもちまして、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、運輸省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(峯山昭範君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十四分散会 ―――――・―――――