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123回国会衆議院1992/04/14

法務委員会 第7号

発言数
294
登壇者
26
会派数
3
開催日
1992/04/14

会議録

浜田卓二郎自由民主党

○浜田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、外国人登録法の一部を改正する法律案及び高沢寅男君外三名提出、外国人登録法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小澤克介君。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 本邦に在留する外国人に対する行政のあり方について大臣に伺うつもりでおりますが、その前に少しばかり基礎的な事項について他省庁も含めまして教えていただきたいと思いますので、大臣、恐縮ですが、しばらく聞いておいていただければありがたいと思います。  外国人登録制度によって実際にどのような行政が行われているのかという観点から若干お尋ねしたいのですが、例えば課税などについて、この登録が課税事務において何らかの参考資料といいますか、資料となっているのかどうか、この点について国税庁、お願いいたします。

高氏秀機国税庁課税部資料調査課長

○高氏説明員 お尋ねの件につきましては、関係官公署等への協力要請の規定に基づきまして御協力を得まして、外国人登録など外国人に係る基礎資料の入手に努め、積極的に活用しているところでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 ありがとうございました。  そのほかに、例えば国民健康保険の事務あるいは国民年金の事務など、それから思いつくところでは乳幼児に対する予防接種、それらについてはこの外国人登録が行政の基礎とされているかどうか。この点は、厚生省の方はきょういらっしゃらないようですが、法務省の方でもし事情がわかっていれば教えていただきたいと思います。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 登録済証明書等が市区町村の窓口で発給されておりまして、社会保険事務における健康保険、さらには生活保護等、これは市区町村の段階でわかるわけなんですが、その関係の事務、国民年金の事務等に利用されております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 予防接種についてはいかがでしょうか。それからもう一つ、予防接種以前に妊婦が母子手帳の交付を受けるような仕組みになっているのですが、これらについては関連があるのでしょうか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 通常、日本人の場合ですと住民登録をしておりまして、住民登録証明書というもので本人の身分関係とか居住関係を公的機関に疎明することができるわけでございますが、外国人の場合には外国人登録済証明書というのが請求に基づきまして市区町村で交付されておりまして、妊産婦の手続とかそのようなとき、住民登録証を出さなければいけないというようになっている場合には、それにかわるものとして提出するという手続になっております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 私がお尋ねしたのは、例えば妊婦が妊娠していることがわかると、どういう仕組みになっているのか私もちょっと不勉強ですが、母子手帳などというものが市町村から交付されると思いますね。そして、必要な年齢に達しますと、役所の方から通知が来て、予防接種などしていただくというようなサービスが行われているわけです。こういうものについて、日本人についてはもちろん住民基本台帳に基づいて行われるのでしょうが、外国人について外国人登録に基づいてそれが行われているのかどうか、それをお尋ねしたかったのですが、厚生省の古いらっしゃらないので、わかる範囲内で結構ですのでお願いします。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 厚生省の関係は私担当でないものですから、一応調べた範囲で説明さしていただきたいと思うのですが、母子保健法に基づきまして市町村に妊娠届を出した者につきまして母子手帳の交付が行われるわけですが、その際に、市区町村の方に保管されております登録原票に基づきまして母子手帳が交付される。また、予防接種につきましても、外国人に関しましては外国人登録に基づきまして予防接種の通知が行われることになっております。また、国民健康保険につきましても、原則として、日本国民に限らず、現在、永住者等には適用されるということになっているものですから、この保管されております外国人登録の記録に基づきまして手続が行われております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 続いてお尋ねします。  今のような外国人に対する国民健康保険あるいは国民年金等々のいわゆる社会保障、それから生活保護の受給対象者とするか、今もお話がありました母子手帳の交付であるとか予防接種等々については、これはもしわかればで結構ですから、いつごろからこのような行政サービスが行われるようになったか教えてください。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 具体的にいつからというのはちょっと……。  国民健康保険等につきましては、昭和三十四年当時はそれぞれ市区町村が定めるところによりまして個別に外国人に適用されていたわけですが、昭和五十七年から難民も含めまして永住者等に適用されまして、六十一年に国民健康保険の国籍要件というのがなくなりまして、広く外国人に適用になったと承知しております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 年金等、もしわかったら。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 その辺は、担当の厚生省でないものですから、ちょっとわかりかねます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 その点については、もし機会があれば今後厚生省から直接お尋ねすることにいたしまして、あと就学通知、公立小学校、中学校に対する就学の通知などはどうなっておりますか。外国人登録に基づいてそのような事務が行われているか、文部省の方にお願いいたします。

近藤信司文部省初等中等教育局小学校課長

○近藤説明員 お答えをいたします。  在日外国人につきましては就学義務が課されていないわけでございますけれども、我が国の公立の小学校あるいは中学校へ入学を希望する場合にはこれを受け入れ、日本人と同一の教育を受ける機会を保障しているところでございます。  具体的には、在日外国人の場合には、外国人登録原票に基づきまして、就学年齢に達する在日外国人に関するデータといいますか資料を市町村の担当部局でおつくりいただくわけでありますが、それに基づきましていわゆる就学案内、こういうものを市町村の教育委員会が発給をいたしておるわけでございます。これに基づきまして在日外国人の保護者の方が市町村の教育委員会に入学申請の手続をしていただく、それを踏まえまして学齢簿に準じた帳簿を作成いたしまして、そこから先は日本人の子供と一緒でございますけれども、健康診断でありますとかそういうものを行いまして、保護者に入学期日の通知あるいは学校を指定する、こんなことで対応をしているところでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 もう一点だけ、それはいつごろからそういうシステムが始まったのか教えてください。

近藤信司文部省初等中等教育局小学校課長

○近藤説明員 これも詳しいことは定かでないわけでございますが、在日外国人のいらっしゃる市町村でかなり前からやっていらっしゃるかと思っております。特に韓国人の方々につきましては、例の昭和四十年の日韓の地位協定と申しますかこれを踏まえまして、永住を許可された者が日本の国の公の小学校または中学校へ入学することを希望する場合にはその入学が認められるよう必要と認める措置をとる、こういうことで特に通知も出しまして指導をしてきたところでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 あと、外国人に対する登録済証というのが発行されるというお話が先ほど法務省の担当の方からありました。これについてお尋ねしたいのですが、そもそも登録済証の発行についてはどのような法的な根拠に基づいているのか、あるいは条例に基づいているのか、この点について自治省の方、お願いいたします。

芳山達郎自治省行政局振興課長

○芳山説明員 ただいまお尋ねありました登録済証につきましては、法律に明記はされておりませんが、先ほど来お尋ねの各種行政サービスの態様に応じて市町村で支給を行っておるというぐあいに承知をしております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 これは言うまでもなくまさに登録済証ですから、外国人登録制度を前提とし、その登録された事項についてこれこれの登録がなされているということを公に証明する、こういうことでございますね。当たり前のことだと思いますが、一応確認させていただきたいのですが、お願いします。

芳山達郎自治省行政局振興課長

○芳山説明員 そのとおりと承知をしております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 もう一つ伺いたいのですが、印鑑登録ということが行われているんですが、これはどのような法的根拠に基づいて各市町村で行われているのか、また外国人に対して行われているのか、もし行われているとすれば、それはやはり外国人登録制度に基づいて行われているのか、以上の点についてまとめてお願いいたします。

芳山達郎自治省行政局振興課長

○芳山説明員 外国人の印鑑登録につきましては、地方団体の条例等によりまして、外国人登録法に基づいて当該市町村の外国人登録原票に登録されている者が登録ができるということになっております。  手続としては、印鑑登録を受けようとする者が、原則として登録を受けようとする印鑑を持参して外国人登録証明書の提示とともに申請を市町村に行うという手続になっております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 先ほどの外国人登録済証に戻りますけれども、これはもし法務省の方で把握しておられたらで結構でございますが、いろいろな行政手続、そのほかにも例えば金融機関からお金を借りる場合などにも使われていると思うのですけれども、とりあえず行政手続で外国人登録証の添付を要求する例としてどんなものがあるのか、その代表的な例、あるいは数限りなくあるのであれば、およそどのくらいあるというようなことを、私なと思いつくのは例えば運転免許のときあるいは登記事務のときなどじゃないかと思うのですが、それらについて把握している範囲でお願いいたします。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 ただいま委員から御指摘のありましたように、公安委員会における自動車運転免許申請、社会保険事務における健康保険等の加入手続、法務局における不動産登記申請、陸運局におけるタクシー業務許可申請、知事に対して行う理容、美容師国家試験手続、建築業者登録申請、さらに市区町村に対して行う婚姻届とか認知届、出生届があり、さらに公的機関以外では中学校、高校、大学における入学手続、金融機関での融資、電話の設置、さらに個人的には就職する場合などに、外国人登録済証明書が幅広く利用されております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 大臣にお尋ねしたいと思います。  今ずっとお聞きになっていて当然お気づきになったと思いますけれども、外国人登録制度が、本邦に在留する外国人に対する教育であるとか社会福祉であるとか、それからさらに公的機関がいろいろな手続をする際に外国人登録済証の添付を要求するというような形で、その居住関係、身分関係等を公証する制度として多面的に、多種多様に使われているわけです。したがって、外国人登録制度に基づいてあるいはこれに関連して多種多様な行政が行われている。中には、福祉等々に典型的ないわゆる行政サービスが事実として非常に大きな役割を占めているわけでございます。  ところが、現行の外国人登録法は、第一条の「目的」のところに、「この法律は、本邦に在留する外国人の登録を実施することによって外国人の居住関係及び身分関係を明確ならしめ、もって在留外国人の公正な管理に資することを目的とする。」こうなっているわけでございますね。現実に運用されているこの外国人登録制度に基づく各種行政と外登法第一条の目的との間にかなり大きな乖離があるのではないかと思うわけでございます。「公正な管理」、管理という概念は非常に大きく広いから、いろいろな行政サービスのためにまず居住関係、身分関係を明確ならしめることも含むんだと言って言えないことはないでしょうけれども、これはどうもこじつけでありますし、しかもこのような各種行政サービスが広く外国人に対して行われるようになったのは、歴史的にこの外登法成立以降の比較的最近のことも多いようでございます。このような実態からしますと、この第一条の「目的」というのは、どうも外国人登録制度全体からして大きな乖離が生じているのではないか。繰り返しになりますが、そのような印象を持つわけでございます。  ここで大臣に、今のような私が指摘した面も含めまして、本邦に在留する外国人に対する行政のあり方そのものについて、あるいは将来あるべき姿も含めてで結構でございますが、大臣の基本認識を伺わせていただきたいと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 ただいま小澤先生の御質問は具体的な事例をたくさん並べられましての御質問でございますが、最後の私に対する御質問は基本認識でございますから、いささか抽象的になるかもしれませんが、お許し願いたいと思います。  私は、我が国を取り巻く国際環境が今日ほど急激に変化してきた時代はないと思うのです。国際社会において地位がだんだん向上してまいっておりますから、役割もまた大きくなっておると認識しております。したがって、外国人がたくさん出入りされるようになった川その外国人の入国、在留管理を所掌することが入国管理行政でありますが、これの役割というのは極めて大きくなった。国際協調と国際交流の増進に寄与することが私は一番大事なことであろうと思いますが、その我が国社会の健全な発展を確保するということも念頭に置かなければならぬ。そして、このような基本理念にあわせて、さらに、多年にわたり在留する外国人についてはその歴史的経緯や我が国社会への定着性にも配慮しながらやらなければならぬ。  今、いろいろ具体的なことをおっしゃられて、目的から乖離しておるとおっしゃいましたが、悪意があって締めつけて利用しているというよりも、そういう理念でやっているものがたまたまありますので、利用しているのではないかなと私は考えております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 今の御答弁の趣旨は、要するに外国人管理に資するための外国人登録制度が、各種行政サービス等も含めて、各種の行政に利用されているという御認識だろうと思います。それは全くそのとおりだろうと思います。  最初にこの外登法が成立した時点では、このような外国人に対する各種行政サービスの基礎に外国人登録制度を用いるということは、恐らく発想になかったことではないかと思うのです。それが、その後のいろいろな情勢の変化によってまさに利用されている。そうであるとすれば、外国人に対するいろいろな行政が、多面的にその必要があり、行われているわけでございますから、その基礎としての外国人の居住関係、身分関係を明らかにするための外国人登録制度というように、はっきりその目的、現在の行政目的に適応するような合目的的な法制度にすることをそろそろ考える時期ではないだろうか。  最初に申し上げたとおり、この第一条の「目的」は余りにも狭過ぎ、現実に現在行われている行政とマッチしないわけでございますので見直しの必要があるのではないかと思いますし、そうであるとすれば、例えば法制審への諮問等も当然お考えいただかなければならないかと思うのですが、そのような御見解はございませんでしょうか。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 非常に専門的、具体的でございますので、まず政府委員からお答えさせていただきます。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 この外国人登録法上に言います「外国人の公正な管理に資する」という目的でございますが、今先生がいろいろ例をおっしゃいましたように、外国人に関する行政というものは、福祉、教育、徴税それからいろいろ健康の問題など、非常に広い分野でございます。  それで、この法律自体は、これらのそれぞれの分野の行政等の目的に照らしまして、在留外国人に対する利益配分、規制を適正に行うことによって行政の目的を実現する、それが目的でございますが、今先生御指摘になりましたように、日本を取り巻く国際情勢が変わってきたこと、それから日本の社会自体に外国人を受け入れよう、だんだん開かれた社会になっていくという実態、システム自体が外国人にどんどん開かれていくということで、実態としては外国人登録法がそういうより広い分野の行政に使われる基礎になってきたということは疑いもない事実でございます。  ですから、外国人登録法に規定している目的自体を変える必要があるかどうかというのが先生の視点ではないかと思いますが、私といたしましては、必ずしもそれを変える必要があるかなという感じは持っております。ただ、実態としては先生御指摘のとおり広がってきたということはあるかと思います。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 必ずしも持っておりますというのは、ちょっと、意味がよくわからなかったのですが、どっちなんでしょう。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 失礼いたしました。  実態が広がっているということは、この法律が機能しているということであって、必ずしもこの目的を変える必要はないのではないか、変える必要がないというのが私の感じでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 これ以上は議論になりますので、議論するつもりはございませんけれども、最初に申し上げたとおり、教育であるとか各種福祉あるいは課税等々を含めて、この外国人登録制度を基礎にする行政の範囲が極めて広がっているわけでございます。そうして、先ほどのお話の中でも、例えば外国人登録済証というのが法律的には明記されていない。各自治体の条例等で対応しているのでしょうけれども、それでいながら各種の国の行政手続に、もちろん市町村も含めてですが、済証の添付が要求されているというようなことを考えますと、どう考えても実際の外国人登録制度の機能の広がりにこの第一条の目的がマッチしていないことは私は明らかだろうと思うのです。やはりここは、各種行政全般に資するための外国人登録制度というように見直すべき時期がもう来ていると思うのです。  内外人平等という原則がございます。外国人は日本国を構成する人ではございませんので、国政に参与する、参政権については制約されるのは当然だろうと私も思います。地域住民たる地位があるわけですから、地方自治にまで参加させないことが妥当かどうかは一つの論点だろうと思いますけれども、それはともかくといたしまして、しかしそれ以外については、まさに日本に在留し日本で生活をする、また地域の住民であるという地位において、各種行政サービス等は内外人平等の原則に基づいて日本人とひとしく受けるのが当然であろうかと思います。  そういたしますと、外国人登録制度と日本人に対する住民基本台帳法の制度、これはどこまでが重なり合うものなのか、どこからが違うものなのか、そこいらも精査をして、全般的に考え直すべきではなかろうかというふうに思うわけでございます。直ちに法制審へ諮問するのかと言われても、大臣、答弁しにくいだろうと思いますけれども、少なくともそのような何らかの見直しが必要ではなかろうか、こういう御認識があるかないか、その点を大臣に伺っておきたいと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 確かにおっしゃるような点があるのですけれども、普通、法律の解釈をするときに、広く解釈をする場合とか狭く解釈する場合とかあります。同じように、これも現段階では広く読んでいると思っていただければありがたいのですが、ただ、おっしゃるようなことがあるということはよく念頭に置いて、機会をとらまえて勉強したいと思います。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 この点だけで三十分使ってしまいましたので、他に移ります。  今回、指紋押捺にかわるものとして写真、署名、そして家族事項の登録ということが導入されたわけでございます。写真、署名については、その人がその表示された人であるかどうかを確認するために重要な機能を有するということは、これは直観的によくわかることですけれども、家族事項というのが同一性確認に実際上どのように機能するのか、この点を御説明願いたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 指紋の押捺にかわる有効な手段は何かということで私たちいろいろ検討したわけでございますが、写真、署名というのは国際的にもいろいろ例がございますし、我々もすぐわかるわけですけれども、それにさらに加えて、指紋押捺にかわるほど正確性を持つものは何かということで考えたのが、もう一つの、三点セットといいますか三つの要素の三番目でございます家族事項の登録でございます。  それで、ではこの家族事項の登録というのはどういう役割をするのか、同一人性の確認に一体どういう役割をするのかという御質問かと思いますが、これは写真とか署名とちょっと違いまして、ある人がこの登録されている人と同じ人かというのは、この登録されている方の家族に照会することによって同一人性を確認することが可能となると考えたわけでございます。このようなことから、外国人登録に家族事項を記載することは人物の同一人性確認に十分役立つという判断に至ったがゆえに、今回これを採用することによって指紋にかえ得るということでございます。ちょっと間接的な手段になります。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 写真、署名というのは当該のその人自身に属する事柄ですが、家族事項というのは、今おっしゃったとおり、そのある人が社会生活をしている関係で、他の人々に、その人についての認識であるとか記憶であるとか特徴についての認識等々、そういう周囲に痕跡を残している、その痕跡を手がかりに本人の同一性を確認していこう、こういうことだろうと思うわけでございます。  そういたしますと、それは必ずしも家族に限る理由はないのであって、周りとの関連性という意味では、人によっては家族よりも職場の上司であるとか同僚、あるいは学生であれば先生であるとか学友、こういった周囲の人を手がかりにその同一性を確認することも十分可能ではないかと思うわけですね。要するに、その人自身に属する事柄ではなくて、その人の、内包じゃなくてやや外延といいますか、対社会的な部分を手がかりにするわけですから、これを家族に限る理由はないんじゃないだろうか。社会関係のうち、家族というのはワン・オブ・ゼムにすぎないのではないだろうかと思うわけでございます。  そこでお尋ねしたいのは、これまでの法務省の御説明によりますと、今回、永住者以外の一年以上在留する方については相変わらず指紋制度を残した、その理由としては、写真、署名、家族事項というのがいわば三位一体であって、この三つが打ちそろって初めて指紋に何とかかわり得る、一応の行政目的を達成できる程度にかわり得る手段である、しかしながら、永住者についてはこの家族事項がよく機能するであろうけれども、そうでない方についてはそこが十分に機能しないのではないか、したがってこの方々については今回見送った、こういう説明だろうと思うわけでございます。  もちろん言うまでもなく、写真、署名については永住者であるか否かによって何ら変わりはないわけでございますから、それほどの峻別する合理性が一体あるのかということに疑問を持つわけですね。先ほど申し上げたとおり、家族以外にも例えば職場であるとか学校の学友であるとか、そういった本人の周りの人たちというのにはいろいろなものがあるわけでございますから、そういったことによっても十分確認できるというのが一つ。そのうちの家族のみを取り上げ、しかも、定住者については家族事項が機能するであろう、それ以外については機能しないであろう、そんなことが果たして言えるのかどうか、大変疑問を持つわけなんです。要は、家族事項のみを取り上げた理由は何かということと、定住者以外の一年以上在留する方については家族事項が機能しないと判断した理由は何か、例えば単身者がどのくらいの割合いるのかというようなことについての十分な統計的な資料をお持ちの上でこういう判断をしたのかどうか、この点についてお尋ねいたします。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 お答えいたします。  永住者及び特別永住者についてこのたび新しい制度を採用した趣旨について先生からおまとめいただきまして、そのとおりでございますけれども、なぜ家族事項に限って、近隣の者その他を登録事項としなかったのか、それでもいいのではないだろうかというようなお話でもございました。  私ども考えましたのは、その人を最もよく知っている人、これが本人を特定するのに最も重要な情報源ということで、その典型といたしまして家族事項ということで、一定の範囲の者を選んで登録をしていただくという制度を採用したわけでございます。これは、永住者、特別永住者は言うまでもなく本邦に深く定着して生活をしておられる方でございますので、当然多くの場合家族はおられるということと、仮に単身者でございましても社会とのつながりが深いということで、近隣の方あるいは職場の方等、人間的な関係というのは非常に深いものがあるだろうということでございます。  しからば、なぜ家族事項だけを登録させることにしたのかということでございますけれども、これは、やはり登録される方の負担というものも我々は考えなければなりませんし、知っている者を全部登録しなさいというような制度ではとても行政の効率という面からいっても問題でありますし、バランスのとれない制度になるのではないかということで、一応家族事項ということにしたわけでございます。  非永住者につきましてはどうなのかということでございますが、もちろん非永住者の中でも、相当年月我が国に居住しておられる方がいることは確かでございますし、家族のおられる方もいるでしょう、それから近所のつき合いをされてい各方もおられるでしょう。それは確かにそういう面がございますけれども、法律の制度でございますので、ある一定の線を引くとするならば、典型的なといいますか、一般的なあるいは類型的な形で定めることにいたしますと、やはり永住者以上の方々ということが最も合理的な線引きであるというふうに我々は考えているところでございます。諸外国の例でも、そういう意味で登録制度の中に家族事項を盛り込む国は非常にたくさんあるわけでございます。そこらあたりも一応参考にさせてもらったところでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 誤解のないように言っておきたいのですけれども、何も私は職場の上司や同僚、学校の先生や学友を登録しろなんて、そんな非常識なことを言っているわけではありません。今は何か登録制度を前提にお話ししておりましたが、私はむしろ家族登録というものは要らないのではないかという趣旨から質問しているわけです。つまり、写真、署名によって相当程度本人の同一性が確認できるであろう、しかしそれを補充するものとしては、その人の生活の中でその人に対する近隣の人たちの記憶といいますか、それが同一性確認の補助的な手段となり得るであろう、そうであるとすれば家族に限る理由はないであろう。特に北海道や鹿児島に家族を置いて東京で五年、十年と生活しているような単身者の場合、むしろ職場とのつながりあるいは住んでいるところとのつながり等の方が深いわけですから、そういった方々を手がかりに本人の同一性というものは十分確認できるであろうということを申し上げているわけです。  そこで、もう一つだけお尋ねしますけれども、永住者とそれ以外の方について、家族持ちであるかないか、もちろんどなたにも親兄弟、子供はいるのでしょうけれども、その方が日本にいるいない、あるいは日本にいても同一市町村内で登録しているかしていないか、それらについて永住者と非永住者とを比較対照した統計的な資料をお持ちなのか。そういった資料に基づいてこの家族事項を導入し、一方については指紋押捺を廃止し、他方については指紋押捺を残したのか。そういった科学的、客観的な調査があったのかどうか、そこについてお尋ねしたいと思います。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 御質問のような家族関係の調査の結果を踏まえてこの制度を採用したということではございませんで、一般的に言えば先ほど申し上げたような永住者以上の方には、以上と言うと変ですが、特別永住者、永住者については家族関係が多いという観察結果ということでございまして、厳密な調査というものではございません。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 指紋押捺を残すか残さないか、どこで線引きするかということについて、今のような定性的にこうであろうという程度の資料をもとに判断したというのは、私はこれは非常に納得できないものだと思います。それぞれについて、単身者がどの程度いるのか、あるいは家族を故国に残しているのか、日本に連れてきているのか、連れてきているとして、同じ市町村内に同時に登録しておるのか、北海道、九州の方に登録しておるのか、そういった基礎的な資料があって初めでこれだけの明確な区別が、扱いが全く違うわけですから、なされ得るだろうと思います。私は、その意味で非常に不十分であるという印象を免れないことを指摘しておきたいと思います。  それから、だんだん時間がなくなってまいりましたが、外登証の携帯、これがこの間ずっと問題になっておりまして、いろいろ弾力的運用等々が行われているわけですけれども、常時携帯義務そのものは法制度としては残っておりますし、今回の改正でもその点は全く手を触れずに見送られた。私としては大変不満を持つわけでございます。  そもそもこの外登証携帯の実質的な機能、この間からお話ございました、外国人は生まれながらにして本邦に在留する資格を持っている日本人とは違うんだから、その在留資格等を何らか証明する必要がいろいろな場合にあるであろうから外登証を持ってもらっているんだ、こういうことなんですけれども、そういう抽象的な御説明でなくて、現実に生活をしている場でこの外登証を持たすことがどれだけの実質的な機能を持っているのか、具体的に教えていただきたいと思うわけです。結局、行政目的を達するための手段と、そのために外国人が負担する負担とのバランスの問題でございますので、どうして外登証を常時携帯しなければならないのか、具体的に御説明願いたいと思います。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 お答えいたします。  先生今おっしゃっていただいたように、日本人と外国人の基本的な差というものから説き起こすべきかと思いますけれども、それは先生ももう既に御存じのとおりでございますから省略いたします。  外国人が日本に在留されるという場合に、実際にどういう資格で日本におられるのかということはやはり国にとって重要な関心事でございまして、全く資格のない人が日本にいて活動するということは、日本としては、国家としてこれを無視できないことでございます。したがいまして、その外国人の方々が本当に適正なあるいは適法な資格を持って我が国に在留しているのかということをその場で明らかにしていくということが必要になる場面が多いわけでございますので、そのための制度として外国人登録証を携帯していただくということを義務づけているわけでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 外国人が日本に在留するには一定の資格が必要なんだということはよくわかります。これは外登法ではなくて入管法で本来的には管理すべき事柄だろうと思います。そういう問題と常時携帯をしてそのことを証明させるかどうかということは、これはまた次元の違うことでございます。実体的に資格があるのかないのかということと、常時そのことを証明させる手段を負担させるということが妥当かどうかというのは別問題ですね。  そこで、お尋ねするのですが、例えば外国人に対してあたかも交通検問のように、道行く外国人を、一見して外国人とわかる場合に限るんでしょうけれども、日本人の場合、比較的人種的に外見上同じような人種が日本国籍を持っているのが多いわけですから、外見的特徴あるいは民族衣装、ナショナルコスチュームをつけているかどうかというようなことから、あるいはお互いに会話している言葉等々から外国人であることが一見してわかる場合というのはあると思うのですけれども、そういう外国人である者を、あたかも交通検問のようにその人が在留資格を持っているかどうかチェックをするなどということが実際に行われてはいないわけですよ。また、そんな体制も実際にはございませんですね。  それからもう一つ、不法在留者がいるんではないかというようなことを、いろいろな通報等から何らかの端緒を得て、そのことを目的に捜査するということは当然あるだろうと思いますが、その際にはまさか外登証を持っているか持っていないかということは、さほど捜査の資料としてそれが役に立つということもどうも考えられない。  そうすると、結局、全く我々日本人と同様に、何らか事故に巻き込まれたら、加害者の場合もあれば被害者の場合もありましょうし、そうではなくて路上で突然急病になったとかというようないろいろなケースがありましょう、あるいは警察官職務執行法による職務質問というケースもございましょうが、社会生活上何らかひっかかって初めてそこでその人がだれであるかを確認する必要が生ずるだろうと思います。外国人を外国人であるがゆえに検問所を設けてチェックするということは行われてもいないし、行われるべきでもないし、また行う体制もないわけです。  そういたしますと、何らか問題が起こったときにその人がどういう人なのかを確認するということであれば、これは日本人と全く同じで構わないはずでございます。日本人全員に身分証明書を持て、外国人は外国人登録証を持てということであれば、持ってない人は何らか怪しい人だ、こうなるのでしょうけれども、日本人にはそういうことが要求されていない。外国人にのみ片面的にそういう証明書を持たすということは一体どう機能するのか。外見上も日本人と全く変わらない人がいるわけでございますから、まず日本人か外国人かを識別するシステムがないままに外国人にのみこういう登録制度を持たせるということは、実際にはほとんど意味がないんではないだろうか。  現実に外登証不携帯で起訴されたりしているケースというのは、せんだっても他党の冬柴委員の方からお話がございましたけれども、罪となるべき事実についてまで詳細に研究されて、高速道路上で何かそういうことが露見したというような場合が多い。要するに、交通事故とかスピード違反か何かやったためにそういうことが起こったにすぎないのではないだろうか。外国人にのみ外登証を常時携帯させる理由が実質的にあるのかどうか大きく疑問を持つわけでございますが、この点どうでしょうか。特に日本人との対比についてどうなのか、お尋ねいたします。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 お答えいたします。  日本人と外国人の基本的な差からまた申し上げるわけにいきませんけれども、日本人の場合ですと、日本人であるということが判明すれば、それで国外追放なんということは絶対あり得ないわけでございますから問題はございません。日本に居住すること自体に何ら問題はないわけでございます。  外国人の場合ですと、果たして適法な資格があるのかどうかということによって日本への在留が許されるかどうか決まるわけでございますので、先ほど先生のおっしゃった、どういう場合に機能するのかという話になりますと、外国人登録法の十三条の二項にございますいわゆる提示義務、その問題にかかわるわけでございますが、何らかの職務執行の際に必要があって外国人登録証の提示を求めることによって、現場で、その場で直ちにその人の身分関係を明らかにし得るというところに提示義務を課する理由があるわけでございます。  例えば、不法就労しているのではないか、あの人は既に滞在期間が切れて不法に滞在しているようだ、そういう一つの職務質問なりあるいは捜査の端緒を得たというような場合に、それを確認するために職務質問の過程で外国人登録証を持っていたら見せてください、こういう話になるかと思うのですが、もしその方が持っておられなくて、いや、実は私はこういう資格でいつまでいられるのですよと口だけ言って、では外国人登録証はありますかとお尋ねしたら、いや、うちに置いてありますからとってきますと言ってそのまま逃げられたというような場合を仮定いたしますと、全く外国人登録証というものが機能してこないわけでございますので、そういう意味で現実的な機能ということの例として挙げるならば、そういう場合に常時携帯しておいていただければ適法な在留者であるかそうでないかということも確認ができますし、法の目的も達せられるのではないだろうかと思っております。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 議論になりますので深入りするつもりございませんけれども、今の御説明では、一見して、外見あるいは民族衣装を着ているかどうか等々から外国人とわかる場合には確かにそういう機能は私は否定できないと思うのですけれども、問題は、今のお話があったとおり、日本人であればそういう不法滞在などという問題は生じないがということがありましたけれども、日本人かどうかがまずわからないわけですね。逆に、日本人であるか日本人でないかが一見してはわからない人について日本人であるか否かが判明をするということは、その人がどういう人だかということが相当程度判明して初めて日本人か日本人でないかがわかるわけですね。  そういたしますと、外国人にだけそのような証明書を持たせるということは全く実質的な意味がない、これはもう私は明らかだろうと思うのです。議論にわたりますので、その程度にとどめたいと思います。  それから、時間がなくなりましたけれども、指紋等既に採取したその記録の保存について、これはせんだって他の委員から細かく質問がございまして、マイクロフィルムに残っている、今後どうするかについては検討中というお話がございましたので繰り返しませんけれども、一つだけ教えてほしいのは、この種の記録についていかに保存するのかしないのか、どの段階に達すれば破棄するのか、これについては法的な制度としてはどうなっているのでしょうか。これは全部行政庁の判断に任されているのかあるいは法的にかくあるべしというシステムになっているのかどうか、そこのところ、ちょっと不勉強で恐縮ですが、まず教えてください。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 お答えいたします。  登録原票あるいは指紋原紙、そういった記録の保存の御質問でございますけれども、これらの記録についての保存に関する直接的な法律の規定というものはございません。ございませんけれども、この記録の性質といたしまして、外国人の本邦における在留関係を証する唯一の公的記録として極めて重要なものでございます。したがいまして、これを保存するということは、外国人登録制度の適正な運営という観点からしますと、極めて必要性の高いものでございまして、外国人登録法第一条の「外国人の公正な管理に資する」という目的からいいましても、これを相当期間保存しておくということは法の趣旨に合致したものということでございまして、強いて法的根拠ということを挙げるならば、やはり第一条を初めとする外国人登録法全体の法の趣旨からいって、その保存はなされるべきものだというふうに思います。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 法的な明確な根拠はないということでございます。目的等々から合理的に判断し行政庁がやるということでございましょうけれども、私はこれは決定的に問題だと思いますね。  すなわち、プライバシーの権利というのは、自己に属する情報をみずから管理する権利だというふうに、いろいろな定義づけはありましょうが、一応定義づけられると思いますね。そういたしますと、指紋というのは最も個人的な情報ですから、国家が何らかの観点からその情報を国家の側で把握して管理している、そうであるとすれば、個人の側からとしては、それがいつまで一体管理されるのか、いつになったら破棄されるのか。自己に属する情報をみずから管理するのがプライバシーですから、このことについて全く法的に明確になっていない、行政庁の判断任せということは、私は法制度として基本的な欠陥だろうと思います。何年間は保管する、何年たったら責任を持って破棄する、このことを法的に明確にする必要が、これは外登法に限らずあるだろうと思います。こういう観点からの検討も必要だろうと思うわけでございます。  時間が五分になってしまいましたので、罰則について伺います。  罰則については、外登法について余りにも罰則が重過ぎる、過重であるということは既に指摘されておりますし、前回の参考人意見陳述の際もどなたも異論はなかったおけです。萩野参考人も、細かく検討したわけではないけれども、感覚として重過ぎると思う、こういうお話がございました。  この点については、罰則の軽減ということが当然検討されるべきであると考えますけれども、これに関連して、残り時間が短くなりましたが、刑事訴訟法についてお尋ねをしたいと思います。  昨年の国会で刑法の罰金等についての改正がございました。その際に当委員会で、昨年の三月八日でございますけれども、私の方から刑訴法についてかなり細かくお尋ねをしております。  すなわち、刑訴法六十条それから百九十九条、そのほかにも条文がございますけれども、要するに、一定程度よりも刑罰が軽いものについては原則として逮捕、勾留がないというのが刑事訴訟法の建前なんですけれども、この一定程度軽いものというのについて、刑法等三法については三十万円、その他の行政目的の法については二万円、こういう極めて格差の大きい二重の基準、ダブルスタンダードになっているわけです。これは明らかな矛盾でございますので、刑訴法でも「当分の間こということがそれぞれの条項に規定されているわけでございますけれども、これについて一体どう解消していくのか。外登法は罰金二十万。懲役、禁錮があるものとないものとありますけれども、ないものについても罰金二十万ということでございますので、刑法等であれば三十万以下だから原則として逮捕、勾留がないにもかかわらず、この法案については逮捕、勾留があるということでございますので、この矛盾が最もあらわれている法令だと思うわけですね。  このダブルスタンダード解消について、さきの国会では二年程度で結論を出していくというお話を伺っていますけれども、それから一年たっておりますが、一体どうなっているのか、今後の予定はどうなのか。それから、その解消の手段でございますが、三十万円に将来統一するという方向なのか、それとも漸進的に十万、二十万というふうに行政取り締まり目的の法律の基準を上げていくのか、そういうやり方をするのか。それからもう一つは、すべての法令について引き上げ等々の手当てが終わるまでこのダブルスタンダードを放置するのか、それとも罰金の引き上げ等の手当ての終わったものについて順次刑法等三法の側に入れていく、その二重基準のうちの基準の高い方に加えていくという手法をとるのか、いろんなやり方があると思うんですけれども、一体いつごろまでにどう具体的に解消する方針なのか、そのことについてお尋ねいたします。

濱邦久法務省刑事局長

○濱政府委員 お答えいたします。  今委員御指摘のこの刑法等三法の罪とそれ以外の行政罰則との間で、逮捕、勾留との限界罰金額が異なっているということにつきましては、今委員御指摘になられましたように、昨年の罰金の額等の引上げのための刑法等の一部を改正する法律案を御審議いただきました際に、委員からも大変詳しく御質疑いただいたところでございます。  その際に、法務当局の方からもお答え申し上げているわけでございますが、結局刑事訴訟法に「当分の間こというような規定があること自体が確かに望ましい姿ではないことはもとより仰せのとおりでございます。したがいまして、これはその後引き続いて法務省刑事局におきまして、罰則の定めのある各省庁所管の法律につきまして、改正が行われる都度所管省庁から協議を受けるわけでございますが、従来からこの機会をとらえまして、各所管省庁に対しまして罰金額の引き上げ等を申し入れるなどの方法によりまして、是正のための努力を払ってきているところでございます。今後もできるだけ早い時期にこのダブルスタンダードを解消するために行政罰則の見直しの努力を続けてまいりたい、このように思っているわけでございます。

小澤克介日本社会党・護憲共同

○小澤(克)委員 まだまだお尋ねしたいことがあるんですけれども、時間が来てしまいましたので、とりあえずこれで終わらしていただきます。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田委員長 仙谷由人君。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 相当な時間の審議を今まで行ってきたわけでございますが、指紋の押捺の問題それから常時携帯の問題について、せんだっての参考人の意見を伺っておりましても政府の御答弁を聞いておりましても、現時点ではもうほとんど論理的な説得性もなければ一貫性もない。また、今の日本の国際化という観点から考えますと、指紋の押捺の制度あるいは常時携帯の制度を維持していくのはむしろ非常に難しい。有害無益という言葉がございますけれども、無益であってかつ有害な側面といいますか色彩が非常に強いんじゃないかと私は実感をいたしましたし、そしてまた、この問題の重要性を大臣の方も御認識いただいたのではないかと私は考えております。  そこで、今まで論点が出てなかったわけでございますが、附則の六条に関して質問をいたしたいと存じます。  まず、現時点でも指紋の押捺を拒否し続けておる方というのが、いろいろな理由があるのでしょうが、いると思います。この方の人数、そして法務省レベルでは現在公判請求、つまり起訴をして審理中のもの、それについてお伺いをいたしたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 まず指紋押捺を拒否されている方の数を申し上げます。  私たちが把握しているところでは、平成三年十二月末日現在の指紋押捺拒否者の数は百五十六名でございます。そのうち永住者は五名、特別永住者の方は百三十八名でございます。それから、公判の係属中は現在一名でございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 公判請求をされて裁判を受けておる者の拒否をした日時と、それから起訴をされた日時を、おわかりになりましたらお教え願いたいと思います。

濱邦久法務省刑事局長

○濱政府委員 この事件は、昭和五十六年十一月に、神戸市在住の米国籍を有する被告人が、新規の外国人登録の申請をした際に指紋の押捺を拒否したという事案でございまして、昭和五十七年六月に公判請求されております。六十一年四月に神戸地裁におきまして罰金一万円の判決が下されました。その後、弁護人控訴がございまして、平成二年六月、大阪高裁で控訴棄却の判決がなされました。さらに弁護人上告により、現在最高裁に係属中であるというふうに承知いたしております。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 百五十六名の指紋押捺拒否者のうち一名だけ裁判が残っておる、こういうことだと思うのです。例の恩赦のときになぜ一緒に免訴にならなかったのか私はちょっとわからないのですが、その点はさておくとしましても、百五十六名の残りの者について、現在捜査に着手しておるか、市町村から告発を受けておるか、あるいは検察官に送致をされたものがあるかないか、これをわかる範囲で説明をいただきたいと思います。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 ただいまの百五十六件の指紋押捺拒否事件、この捜査状況等につきましては、私ども本年に入りましてからの分は把握していないところでございます。  なお、昨年の指紋押捺拒否事件の送致件数はゼロ件、ゼロ人でございます。     〔委員長退席、星野委員長代理着席〕

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 そういたしますと、この一年少々は指紋押捺拒否者が出ても全く捜査権を発動してないということになるのでしょうか。あるいはもう少し前の段階からここ数年は、例えば三年とか四年の間は押捺拒否事件については立件してないといいますか、あるいは検察官送致をしてない、こういうことに客観的にはなるのでしょうか、いかがでしょうか。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 警察といたしましては、違法行為を認知いたしました場合にはこれを捜査するのが責務でございまして、今後とも捜査の端緒を得た事件につきましては、その事案の軽重に応じて適正に処理をしてまいりたいと考えております。  なお、最近における指紋押捺拒否事件の送致件数でございますが、昨年がただいま申し上げましたとおりゼロ件、ゼロ人、それから平成二年がやはりゼロ件、ゼロ人、平成元年が二件、二人、昭和六十三年が四件、四人となっております。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 法務大臣、いずれにしても今伺ったような状況なんですね。警察庁の方はやはり違法事犯があれば事犯に即して捜査しなきゃいかぬ、一般論を言われたわけですね。一般論はそれはそのとおりなんだけれども、押捺拒否についてどうなんですか、どうされますか、百五十六名という押捺拒否という犯罪を犯した人を。とりわけ、いわゆる永住者の場合には、この法案が成立すれば、少なくとも永住者についてはそういう構成要件該当性とこの押捺義務違反罪の対象者からは外れるということになるわけですね。今からまた改めて総ざらいということで、これを機に百五十六名のうちの百五十五名捜査をして立件をせよ、こういう指示を大臣なさいますか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 大臣のお答えの前に私からお答えさせていただきます。  永住者や特別永住者につきましても、改正法施行前は指紋押捺制度が同一人性確認の手段としてまだ残っておりますし、その必要性、重要性は制度改正を前にしても失われるものではございませんので、指紋押捺義務違反を処罰の対象とするということで、先生御指摘の附則の規定があるわけでございます。  ただ、これらの者については改正法施行後は指紋押捺にかわり署名及び一定の家族事項の登録が採用されることになりますけれども、やはりこの改正法施行前における指紋押捺の必要性、重要性が失われるものではございませんので、指紋押捺義務違反を不問に付すということは望ましくないということで、これは現行の外国人登録制度を揺るがすものじゃないかという考えから、今先生御指摘のあった附則第六条の規定を置いておるわけでございます。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 建前上はやはり罪は罪という解釈をとるのが本当だろうと思いますけれども、実際問題として、じゃ果たして今おっしゃったようなことをやるかどうかという問題になりますと、私はせっかくの御指摘ですので、少し外国人の気持ちになって血の通った運用ができないかどうかということを考えてみるのもやはり一つの行き方じゃないか、こういうふうに考えております。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 警察庁いかがですか、その点。裁判にかかってないけれども、百五十五人も押捺拒否者がおるわけですよ。不問に付すことは望ましくない、それはそうだと思います。法律があるのに違反者がおる。それを例えば個人的な考え方で、あるいは現場の判断だけで、ある人は逮捕され、ある人は逮捕されない。ある人は検挙され、ある人は不問に付された。そういう不平等があっては困るのじゃないか、法の運用という面から甚だ遺憾なことだということになると思うのですよ。私は、押捺義務違反罪があること自体が問題だという立場からそういうふうに言っているのだけれども、いかがですか、警察庁は。今から捜査するかどうかだけ。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 警察といたしましては、市区町村の告発等によりまして指紋押捺拒否事件を認知した場合には、事案の軽重に応じまして適切に対処してまいりたいと考えております。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 非常に抽象的で、ここにもう現に犯罪を犯した人がおるわけですね、政府当局の判断からいくと。不問に付せないということもおっしゃっておる。ところが、あんな一般論しか出てこない。大臣は柔軟に対応したい、こうおっしゃる。ここが私は日本の法治主義の大問題だと思うのですよ。まさに恣意的な運用じゃないか。あるいは対象者からいえば、そんな不安定な地位にいつまで置くんだ我々をということになると思うのです。こんなことをやっておりますと、国際的な信用——ルールはあるけれどもルールは守らなくてもいいとか、あるいは守らせなくてもいいとか、そういう話になってくるのじゃないですか。要するに、いいですか、このルールが、本当はあってはならないのにこんなものつけたから、つまり附則六条をつけたからこういう事態になってきているんだと思うのですよ。  そこで刑事局長、きょう来ていただいておりますので刑事局長にお伺いするのですが、もし附則六条をつけなければ、永住者について今度の法改正で押捺義務がなくなったという事態の中で、これは附則六条がなければどういうことになりますか。

濱邦久法務省刑事局長

○濱政府委員 もう委員は十分御承知のとおり、刑罰規定の刑が廃止される場合には、その従前の行為について、刑の廃止の施行時期前の行為について、これを罰するかどうかにつきまして経過規定を置くわけでございます。今御指摘の六条につきましては、まさしく「従前の例による。」という経過措置を置いているわけでございます。本来、この経過規定がなくて刑の廃止ということになれば、刑罰を規定した規定がなくなりますれば、それはもう刑の廃止ということに当然なるわけでございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 刑の廃止になる、こうおっしゃったので、よくわからないのだけれども、要するに、起訴をされておる人は刑事訴訟法三百三十七条によって免訴になるわけですね。起訴をされてない人については、これは多分刑法六条の解釈によって、行為時法じゃなくて現時点の法によって構成要件該当性があるかないかを決められるわけですから、もう要件そのものがなくなればその人は今後捜査の対象にもならない、こういうことになるという解釈でよろしいでしょうか。

濱邦久法務省刑事局長

○濱政府委員 そのとおりと理解いたします。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 とすれば大臣、まさに附則六条を置くかどうかという政策判断、その点が一番重要だったということになるのですよ、この問題については。あくまでも、この百五十六名という存在について、政治的には多分おっしゃったように、今から捜査してしょっぴいてきて逮捕して押捺義務違反で起訴をする、そんなことはできるはずがないということは皆さんわかっているわけですよ。ここのところは政治的判断でしょう。わかっているわけですよ。ところが、あくまでも附則六条というのをつけて、しかしおまえたちは許さないんだぞ、こういうことを口では言いたい、これがこの法案の一つの底に流れる基本的な思想だと私は思うのですよ。なぜこんな附則六条なんていうのをつけてあくまでも、現実には逮捕したり起訴したり立件したりできないのに、できないと私は思うのですよ、その方が政治としては正しい、法の運用としては正しいと思いますけれども、できないのにこんなものをつけたか、附則六条をつけたか、なぜこんな政策判断をしたのか。この際、すっぱり、過去の押捺義務者についても罪に問わない、捜査の対象にしないということが法案の上でも必要だったのではないか。附則六条を今の段階で削除するおつもりございませんか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 いろいろ、法案の趣旨からいってそういう必要はないんじゃないかということかと思いますが、やはりこの制度が最後まで、最後といいますか切りかわるまで厳然として存在するわけでございますから、それに伴う罰則制度もきちっと整合性を持って継続すべきであるという考えで「従前の例による。」という附則第六条を設けた次第でございまして、これは、運用と今先生おっしゃいましたけれども、それとは別といたしましても必要ではないか、こういう考えでございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 法務大臣にもお伺いしたいのですが、過去にも、判例をちょっと調べましたら、刑の廃止によって免訴になった事案、これは戦後すぐの法律体系とか憲法の変更というか、新しい憲法ができたとかあるいは連合軍の占領が終わったとか、いろんな事情があるようですけれども、法律が変わって刑の廃止によって免訴になった事例なんか随分あるんですよね。なぜそうしなかったのか。法的にきちっと、もうあなた方は捜査対象にしないということが本当は私必要だったと思いますけれども、整合性などということで済む問題ではないと思います。  法務大臣、政治的にも、この間のこの委員会の議論の中で、法案が成立した後施行されるまでの間に十六歳になった人については考えなきゃいかぬという話だったですね。今まで、法案が成立するまで、あるいはこの法案が施行されるまでの間に指紋押捺を拒否する人一般、これについて、法務大臣は先ほど柔軟に考えるとおっしゃったけれども、いかがですか、ここでもう捜査の対象にしないというふうに明言されたらどうですか。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 明言せよと言われるとなかなか明言しにくい建前論がございますけれども、私も何度も申し上げるように法律家ではなく政治家でありますし、それから、この法律を依頼するに当たってのいろいろ法制局等を含めた法律論争には参加しておりませんが、おっしゃる気持ちはわかりますが、ただこれは、駆け込み的な指紋押捺拒否というのが続発したりとかいうようなことも想定できるとか、いろんなことがあったんじゃないかなと思うのですが、私は先ほど申しましたように、血の通った考え方をしたいということで、御了解を得たいと思うわけでございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 駆け込み的というのは甚だ理解しがたいのですよね。つまり、時期が来ないと再登録の問題とかはないわけでありますから、何というのかな、拒否者が駆け込み的にふえるなんということは、とても想定をこの問題についてはできないわけですよね。だから、せんだっての答弁でも、拒否者に対する例の在留期間の問題、今まではペナルティーとして二年に短縮していたけれども、本法が施行されるときには五年に返すという答弁ございましたね。だから、過去のことはもう問わないんだ、新しい法体系ができるんだから問わないんだという趣旨のお話だったと思うのですが、この刑罰法規との関係もひとつ法務大臣の方から、つまり政治判断として捜査の対象にしないということを閣議あるいはその他の所管庁との関係で申し入れてほしいのですよ。常時携帯義務違反については、柔軟、弾力的な運用というようなことでやってきたわけでしょう。私は、柔軟、弾力的な運用というのはよくはないと思いますけれども、政府の方でこういう条項を削除しないというのであればそれしか方法がないわけですから、過去のことは問わないということを強力にリーダーシップをとって大臣の方からやっていただきたいと考えております。その点、念を押しておきます。  次に、指紋押捺については、その必要性について、成りかわり論というのがあったのですね。これは、そこにも冬柴委員がいらっしゃいますけれども、八七年の九月一日、当委員会での審議だと思いますけれども、当時の小林さんという政府委員が、「これらの在留者がもし可能であれば取ってかわろうあるいは成りかわろうとする相手は、ほとんど例外なく長期在留者あるいは永住者であります。したがって、長期在留者、永住者であればこそその身分関係、居住関係を明確にして、こうした不正規在留者が利用する余地を排除する必要があるわけでございます。そのために、例えば米国においても例外なく最も厳しく指紋の押捺を求めているのは永住者であります。」「永住者こそ不正規在留者と区別して正規に永住している者であるということを立証する手段を、本人にもあるいは行政側にも確保しておく必要があるということによるわけであります。」つまり、永住者は成りかわられる余地が非常に大きいから永住者から指紋をとるんだという話だったわけですね。この理屈はもう法務省は放棄したのですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 その趣旨の、今先生読み上げました議論が行われたということは十分承知しております。確かに、観光客等短期間に出国するものと異なりまして、長期的に在留する外国人は我が国の社会との結びつきが非常に、あるいは行政とのかかわりが深くて、その正確な登録の維持のために人物の同一人性を確実に確認する手段を設けておくことが必要で、確かにそういう、長期在留者に成りかわりたい、それの方が蓋然性が高いということは、それはそうではないかと思います。  ただ、現在、私たちが今回採用した制度というのは、指紋にかわる同一人性確認のために有効な手段は何かということで、写真と署名と家族事項、こういうものを見つけたというか開発したわけでございまして、これは永住者に、我が国の社会と密着性、定住性が強い、こういう人には有効であるという結論が出たわけで、これならこういう永住性のある人に有効であるということでしたので、これで代替することとしたわけでございます。そうだからといって、その成りかわりが必要性がなくなったとかそういうこととは全く関係ございませんで、ただ永住者の方についてこれは非常に有効な、指紋にかわるものであるという結論でかえた。ですから、ちょっと事態といいますか、技術の進歩とかいろいろ変わってきたのじゃないかというふうに感ずるわけでございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 何かこうもやもやしてよくわからぬですね、今の説明じゃ。  要するに、成りかわられるから指紋が必要だ、指紋しかないんだということをおっしゃった。そのほかにも、登録外国人の同一人性の継続を担保するためにはある期間を置いて二度三度と押させなければ意味がないというようなことまでも往時というか昔は言っておったわけですね。指紋で同一人性を確認しようと思ったら、こういう論理にならざるを得ない。  それで、今局長は代替手段が発見できた、こうおっしゃるわけでしょう。一番成りかわられる可能性があって、一番指紋をとらなければならない永住者について、過去の論理からいうと、代替手段ができたわけだから、それはそれほどの成りかわられる必要性がないのか、それほどの指紋をとられる必要性がないのかわかりませんけれども、その他の外国人についての代替手段にならないなんということがどういう理屈から出てくるのですか。つまり、定住者についても十二分の代替手段になるのじゃないですか。いかがですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 昔の議論を正確に覚えておりませんけれども、議事録等から拝見いたしますと、今先生おっしゃったように議論は成りかわり防止の必要性から論じたわけでございますけれども、今回の私たちの提出している法案による新しい手段というのは、同一人性確認のための有効性というところから提出したわけでございます。その有効性を考えてみますと、永住者については有効であるけれども永住者でない人には有効と言えない、こういうところで新しい制度は永住者、特別永住者についてのみ適用する、こういうことでございます。     〔星野委員長代理退席、委員長着席〕

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 全然答えになってないじゃないですか、そんなの。同一人性の確認のために有効な手段が発見できた。それは、あなたのおっしゃるその論理は定住者についても同じく当てはまるのじゃないですかと言っているわけですよ。なぜそれが当てはまらないのか、その理由をおっしゃってくださいと言っているのですよ。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 これはいろいろな場面で形を変えて申し上げましたけれども、一定の家族事項を写真と署名というものとを組み合わせて同一人性の確認の手段として指紋にかえるものでございますので、家族事項によって同一人性を確認できるというのはやはり我が国の社会に定着性のある永住者及び特別永住者であるということであって、それ以外の人についてはこの三つの手段は指紋にかわるものとして有効に働かない、あるいは働くというまでいかない、こういうことでございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 さっきも入管局長、あなた、その家族事項というのは間接的な手段だとおっしゃったばかりでしょう。だから、今の議論を聞いていると間接的な手段が主であって、主たる写真と署名、これがむしろ従であるというように聞こえるわけですよ。今あなたは有効性がないと言った。家族事項の確認がなければ有効性がないというようなことを言いましたけれども、思想的には多分それは日本人の単一民族幻想なのですよ。  外国人がいっぱいふえてくるから、むしろその人たちをどうやってうまく折り合いをつけながら受け入れて日本人が生活していくかという発想じゃなくて、いかに区別するか、日本人同士だったら何かすぐわかるけれども外国人はわからぬからみたいな、そういうものがあるのですよ。だから、思想的にもこれからの時代には非常に問題だと私は思いますし、それから今のような間接的な手段が何か非常に重視されたようなことではこれからもたないだろうと思いますよ。  では、家族を連れてくる人あるいは今の定住者の中で家族がおる人については、それを登録させたらあなたの言う三点セットができるわけだから、その人たちだけはまた指紋押捺義務を外すという話にだってなり得るわけでしょう。そういう法律の書き方はできるじゃないですか、家族事項を登録する者はこの限りにあらずとか二、三行書けばおしまいだから。そういうことになると思うのですよ。それで、家族を連れて日本に働きに来ている人だって私はそんなに少なくないと思うのです。それから、例えば日本人と結婚している外国人の方というのは家族がまさに日本人として存在する、この問も議論になっていましたけれども。その人は、家族事項を登録すれば指紋押捺にかわる有効な手段になるというのであれば、そうなってしまうわけですよ。  それで、この辺はもうこの辺でおきますけれども、この問題はやはり指紋押捺を維持しておかないと何か治安管理的に不安だみたいな意識がどこかにあるのですよ。そういう意識は早くお捨ていただかなければいけないというふうに私は考えております。  次に、犯罪との関係をちょっとお伺いしておきます。  今度の審議に当たって調査室からも配られた資料、あるいはこの指紋押捺あるいは常時携帯等と絡んで、この警察白書を見ておりましても、外国人労働者の急増と警察の対応というふうなことがありますね。せんだって私の方からお伺いをしましたら、外国人のいわゆる犯罪、外登法違反も含めた犯罪について、在留の期間あるいは在留の資格との比較、つまりどういう在留資格、在留期間で日本に滞在する人がどういう犯罪をどのくらいの数、犯しておるかという統計がほとんどないそうですね。あるいは今度の法案を立案するについてもそれはどうもお調べになっていない、こういうことをお伺いしたわけでございますが、わかっておる範囲で、いわゆる急増する外国人犯罪、これと在留資格、在留期間の関係、法務省から私どもに手渡されました関係資料、これの資料の九ページというふうに言えばいいのでしょうか、九ページの円形の表との関係でひとつお答えをいただけますか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 お答えいたします。  これまでとっております統計の中に、先生の御質問にありました在留資格別あるいは在留日数別による外国人犯罪統計というものはございません。  最近でございますけれども、ちょっと調べて、かかっているものがございまして、これの結論というか集計結果が完全に出ておりませんが、今まで明らかになったところだけ御紹介させていただきます。  平成三年一月から同年の六月までに全国の検察庁で受理いたしました外国人を被疑者とする事件のうちの約三千名分でございますが、これにつきまして上陸後罪を犯すまでの期間を集計いたしましたところ、まず入国後三カ月以内に罪を犯した者は約三百二十人、率にいたしますと約一一%でございます。次に、三カ月を超え一年以内に罪を犯した者は約二百五十人、率で約八%。次に、一年を超える者が約六百六十人、率で約二二%。最後に、永住者等は約千七百七十人、率にしますと約五九%ということになっておりまして、在留資格別につきましてはまだ調査ができておりませんので、この程度で御勘弁いただきます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 私の方から念のため言わせていただきますけれども、今のパーセンテージは約三千名のうち、被疑者として検察庁に送られた者のうちの九十日未満が一一%という意味ですね。人数的にいわゆる永住者が例えば六十四万人いる、そのうちの五九%という話ではなくて、被疑者のうち永住者が千七百七十人であるということですね。今の数を割り算してみますと、永住者あるいは長期滞在者、短期滞在者、この辺をとってみますと、ほぼ〇・二一%から〇・二五%ぐらいなんですね。むしろ永住者の方が〇・二五%ということでございます。日本人の犯罪率より高いのか低いのか私わかりませんけれども、多分そんなに高くないと思われるのですね。  つまり、在日外国人や外国人労働者があたかも犯罪者あるいは犯罪予備軍であるかのような議論は間違っておるのではないか。ちゃんと統計をとってみれば、何か怖い者であるかのような言論をしたり、急増する外国人犯罪というふうな警察白書の書き方なんかもどうも間違っておるのじゃないか。外国人がふえればある一定比率で犯罪は発生します。それは日本人であっても同じだと思うのです。つまり、社会状況とか経済状況によって犯罪というのは出てくるのではないだろうかと思うわけです。  この警察白書を見ますと、なぜか女性だけについては在留資格別の統計がとられているのですね。警察白書の平成二年版四十七ページの「外国人女性に係る風俗関係事犯の取締り」という項目だけは在留資格が書いてあるのですね。この指紋押捺の問題もあるいは常時携帯の問題も、犯罪との関係でもしこれが問題になるのであれば、ちゃんとした統計をおとりになって議論をすべきではなかったのかなというふうに、今の統計がないんだというお話も含めて、私は感じます。先ほど小澤さんの方からも、他の件についてどうも科学的なデータに基づく議論あるいは法案作成になっていないじゃないかという議論がございました。この犯罪との関係もまさに科学的に、冷静に我々考えてみようじゃないかということを申し上げたいわけでございます。法務省の方でどなたか御答弁をいただければ幸いです。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 私どもは外国人犯罪の抑止とか防止あるいは取り締まりという観点で今度の法改正をしたということではございません。外国人犯罪というのは別な要因で起こってくるものであろうということは、先生と同じ認識でございます。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 しかし、にもかかわらず、前回私がお伺いしましたけれども、法案で指紋押捺義務が全廃できなかったのも、あるいは常時携帯についても厳しい罰則があるのも、何省とは言いませんけれども、どうもその辺の感覚がまだ残っているのじゃないか。それならばきちっとした統計をおとりになった方がいい、とっていただきたいということを申し上げておきます。  時間がなくなりましたけれども、もう一点だけお伺いします。  自治省の方、来ていらっしゃると思うのですが、地方自治法第十条に「住民」という規定がございますね。この住民の中には当然のことながら在日外国人が含まれるだろうと私は考えておるわけでございます。さらに、十三条の二で市町村は住民について台帳を備えなければいけないということが記載をされています。この点について、今各市町村でその種の台帳的なものをつくっているところがあるのかないのか。ないとすればどういう処理を、先ほど小澤委員の方から各種権利義務関係といいますか、サービスとの関係を個別にお伺いしておりましたけれども、その点について何を、つまり外国人登録原票をお使いになっておるのだろうと思いますけれども、そういうやり方でいいのか。やはり法的根拠がある統一的な——外国人だけ別にするのか、それとも住民基本台帳に在日外国人も載せていくことにするのか、その辺についての自治省の御見解をいただければと思います。

芳山達郎自治省行政局振興課長

○芳山説明員 地方自治法の十条は、先生御指摘のとおり、国籍を問わず生活の根拠があれば外国人も住民となるということでございます。  また、台帳の関係でございますが、先ほどいろいろお尋ねがありましたように、外国人登録法に基づく原票を作成し、その原票をもとに各種行政サービスを行っておりますが、その具体的な市町村の対応としては、登録原票の閲覧によりまして対象者を把握する場合と、また住民記録システムに連動して対象者を把握する方法と、いろいろ市町村の対応があると聞いております。また、お尋ねの住民基本台帳と外国人に対する行政サービスの関係ということでございますが、おのおの法の目的、また利用の仕方等もございますので、住民基本台帳で即外国人登録を中に包含するのは難しいのじゃないかと思っております。

仙谷由人日本社会党・護憲共同

○仙谷委員 住民基本台帳法の三十九条で外国人を適用除外してあるのですね。それで、地方自治法では外国人も住民に含まれる。そして、十三条の二では「住民たる地位に関する正確な記録を常に整備しておかなければならない。」ということになっているけれども、どうも法的な根拠がないということでございます。在日外国人も権利義務の主体として位置づけてちゃんと処遇するということが必要な時代になってきたんだろうと思いますね。その点を法務大臣にもひとつ銘記していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田委員長 松原脩雄君。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 外国人の人権一般についてちょっと確認をしておきたいと思うんです。  これはちょっと大臣にお聞きしておきたいんですが、今度の外国人登録法改正に際しましても、国際人権B規約、市民的及び政治的権利に関する国際規約というものがございますけれども、もちろんそういう国際的に批准をした規約といったものをきちっと遵守して本改正案もつくられた、こういうふうに確言をできるものでしょうか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 大臣がお答えする前に、私からお答えさせていただきたいと思います。  この改正案の作成に当たりましては、新しい制度の適用も含めまして、これが日本国憲法の範囲内にあるものか、また日本が締結しておりますあらゆる国際的な約束、特に国際人権規約に照らしまして、これに抵触するものはないかどうかということも十分吟味した上で案を作成したものでございます。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 昨年の十二月ですけれども、国連の人権委員会に政府から「市民的及び政治的権利に関する国際規約第四十条一(b)に基づく第三回報告」というのが提出されておられます。これは恐らく所管は外務省が提出したと思うんですが、この報告を提出する際には、私は外務省と法務省の間で協議があったと思うんです。協議があったのかなかったのか、あったとして、どういう諸点について協議がなされたのか、ちょっとお伺いをしたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 これもこの前どなたかの委員の御質問のときにお答えしましたけれども、この提出に当たりましては当然法務省も協議を受けております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そうすると、もちろんこの報告書の内容については法務省も異論がない、こういうふうに考えていてよろしゅうございますか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 もちろんそういう協議を受けて提出したものでございますので、当時申し上げましたように、マル、ポツまで含めて我々が意見を言ったというわけじゃございませんけれども、基本的には協議を受けて同意したものでございますので、内容的にも同意しているものでございます。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そこで、その報告書の中で、B規約の第二条、内外人平等といいますか、これを定めた第二条についての報告がある。「外国人の地位、権利」というところでこういうふうに報告されています。  「外国人の権利については、基本的人権尊重及び国際協調主義を基本理念とする憲法の精神に照らし、参政権等性質上日本国民のみを対象としている権利を除き、基本的人権の享有は保障され、内国民待遇は確保されている。」という報告になっております。当然御承知だと思うのです。  そこで、この点については、「参政権等性質上日本国民のみを対象としている権利」という場合のこの「等」ですね。参政権は、地方の参政権というかそれはちょっと除いても、国政に対する参政権というのは確かに問題がある。しかし、そのほか「性質上日本国民のみを対象としている権利」であるということで、外国人が持てない権利、基本的人権、これはどんなものがあると、この「等」は何を指しておるというふうに考えたらよろしゅうございますか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 「参政権等」というのは一つの例示でございますが、「等」の中に何々権というのは、具体的な権利の名前ということではなくて、事の性質上、外国人と日本人との差を設けてしかるべき内容のものというようなものの一つの例示として参政権を挙げたんだというふうに理解しております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 ここのところはもう少し例ぐらい挙げてくれたらいいかなと思ったけれども、それぐらいの説明にしておきますが、ここでは「基本的人権の享有は保障され、内国民待遇は確保されている。」こういうふうに報告をされておる。国際社会でも約束したわけですよ。そうすると、法務省の場合、人権擁護という行政もまた扱っておられますけれども、日本で外国人の基本的人権が侵害されるようなときは、彼らの人権擁護という観点から法務省としてもしかるべき対処をするという義務はもちろん負っておるのでしょうね。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 入国管理局としてもそういうふうに考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そこで、その報告書の次の事項についてちょっとお聞きをしておきたいのです。  外登証の常時携帯についてはずっと問題にされてきた。しかし、今回も従来どおりやるんだということで、改正案では全く変わりはありませんでした。そこで、この報告書の記載でちょっと待てよというところがあるので、先に読み上げてみます。「外国人登録証携帯制度は、外国人の居住関係及び身分関係を現場において即時に確認する手段を確保するために採用されている。」これは御説明のとおり。「しかし、本制度についても運用の在り方も含め適切な解決策について引き続き検討することとした。」こういうふうな記載になっているのですね。  これまで運用のあり方ということについては、弾力的運用という御説明で、確かにこれの違反者の検挙率なんかもここ数年ずっと下がってきている、こういう数字は僕はあると思うのですよ。そこで、弾力的運用というのは、それは運用は置いておいて、「運用の在り方も含め」という「も」がまた出てきているから、運用のあり方以外の方法を引き続き検討する、こういうふうな記載になっているから、一体これは何だ、運用のあり方以外の処置を検討するとは、一体何を法務省は考えているのか、これをちょっとお聞かせ願えますか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 先生今お読みいただいたくだりは、恐らく日韓関係における協議の結果としての結論部分を引用されたのではないかと思われます。  これは先生も既に御承知と思いますけれども、昨年一月に決着を見ました韓国と日本との協議の結果でございまして、そこで韓国側から常時携帯制度の廃止を含めた要望がなされたことに対して、日本側はその検討の結果、そこに先ほどお読みいただいたようなことで検討しましょうということになったわけでございまして、運用のあり方を含めというのは、運用のあり方を含めですから含んでもろもろのこと、制度そのものもひとつ考えてみましょうということは、もちろんその趣旨としては入っているということでございます。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そこで、今おっしゃったように、制度の存廃も含めて検討するのだということで報告されておる、こういうふうになっておると思うのです。  そうすると、検討するすると言っても、これは第三回報告だから、第四回目をいつやるかちょっと私調べてなかったのですけれども、恐らく五年後には第四回目の報告をするということになるだろうと思うのです。そのときにも、昔も今も変わらない、五年後も変わらないという形でいけば、この第四回目の報告では一体どうなったのだ、制度の存廃も含めたとかはどうなるのだというふうな問題を、やはり国際社会、国連に報告したという意味からいっても、もういわゆる検討する検討するでずっと長い間報告というわけにはいかないのじゃないかと私も思っておりますので、その点について検討するという意味合いをもう少し明らかにできるものならやっていただきたいなと思うのです。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 先ほどの私の説明があるいは不正確だったのかもしれませんが、先生はその存廃を含め、この制度そのものをなくすということも検討するというようにまとめられましたけれども、そこまでは私ども当時の認識はないわけでございまして、その趣旨とするところは、「運用の在り方も含め」ということは、まさに微妙な両国間の協議の中身を表現したというものでございまして、制度そのものをなくすことを検討するということまでその文章の中に含んでいるというふうに私どもは理解していないわけでございます。そこだけちょっと補足させていただきました。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そこで、弾力的運用のところでちょっと戻りたいのですが、いわゆる外登証を発行されていない方々、例えば旅券で入ってこられる方々ですね。旅券で入ってこられる方々というのは、入管法でやはりこの方も常時携帯が義務づけられています。これは、それに対して義務違反があったときは罰則を受ける、こういうふうになっているわけでして、趣旨としては今の外登証の常時携帯と同じ扱いになっているのだろうと思うのです。  そこで、こういう旅券を持って、例えば観光目的で入ってこられた外国人ですけれども、そういう外国人について、常時携帯違反でいわば逮捕するあるいは公訴を提起するというふうな事例といいますか、運用はどの程度やられておるのでしょうか。ちょっと聞かしていただけますか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 申しわけありませんが、資料がすぐ出ませんので、もしわかりましたらお答えいたします。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 それでは、数字の方はよろしいから、常時携帯でこれまで大分問題になったのは、例えば銭湯に行くときに忘れておったとか、マラソン中にそのことで追及されたとか、そういうふうな運用は非常に厳しかったということが私はあったと思うのです。ところが、観光目的で入ってこられた旅券を持っておられる方々、そういった方々が、例えば旅館に、ホテルに泊ってちょっと一ふろ浴びて、散歩に行こうとかというときに旅券を果たして持って出るのかということの例なんかを簡単に出してみたいわけです。  この間も参考人はこうおっしゃっていましたね。私も旅券を持って外国へ行ったときに、あんな失うと大変なものはそううかうか持っていかれないから、ホテルへ行ったらちゃんと預けておいて、コピーを写して自分は持って歩いているのだ、こんなふうに言っていましたね。これは私らが外国に行ったときも同じような配慮をすることは私は多いと思う。そうしたら、日本の場合、外国から旅券を持って入ってこられた方が果たして今挙げたような、ホテルに泊ってちょっと外へ散歩に出かけたときに、旅券を持っていなかったからといって、常時携帯義務違反で追及するというふうなことが果たして今の運用の中であるのかなということを聞いておるのですが、どうですか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 旅券にいたしましても外国人登録証にいたしましても、その提示を求めるというのはそれぞれその関係の官憲が職務を執行するに当たって行うということでございますので、何らの必要性も理由もないのにいたずらに外国人だということだけで旅券等の提示を求めるということは適法な職務の執行に当たらないというふうに解されますので、現実に現在そういうことはないというふうに私どもは考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 じゃ、もし仮に職務質問等を受けた場合に、実はホテルから散歩に出ているんだ、ホテルにはちゃんと旅券を置いてありますよというふうに抗弁したようなときは、その場合はどうなるのですか。弾力的運用の観点からいって、その基準からいって、少し答えてください。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 今の場合、旅券の呈示を求める前提としてどういう事実があったのかということがまず問題にされなければいけないだろうと考えますが、もし何らかの嫌疑をかけるとかあるいはその職務質問にしても、それをするだけの前提たる事実が警察官職務執行法の要件を欠いているとかそういった事情のもとで呈示を求めたといたしましてもそれは適法な呈示要求行為に当たりませんので、そのことをもってその旅券を持っていなかったということについての責任を問うということは、やはり適法手続という観点からいって問題であると思っております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 これは常時携帯制度は残る、そして今の例でいけば観光目的で来た外国人に、ちょっとホテルに置いてきたということで常時携帯義務違反でしょっぴくとかいうようなことは基本的にはない、やってはならないことだと思うのですが、今度の外登証常時携帯義務を課せられた方もまさにそれと同じような扱いで弾力的運用をしていただきたいということをひとつ要望して、次の質問へ行きます。  ちょっと細かい問題なんですが、今度指紋押捺制度が廃止をされました。それにかえて代替手段が入ります。いわゆる写真と署名ということになっておるのですね。それは恐らく実際この法が通っていったときに規則等で細かくまた方法をこれから決めていかれるだろうと思うのですが、そのときのありようについて若干お聞きをしておきたいと思う。  今回同一性確認の一つの決め手として写真である、それは鮮明な写真という説明をされております、鮮明な写真を持つんだということなんですが、じゃ鮮明な写真とは一体何だという点をちょっとはっきりさせておきたい。  現行の外登法の施行規則第二条第二項によれば、六カ月前で、縦四センチ、横三センチ、無帽かつ正面上半身のもので裏面に氏名を記入したもの、こういう規則になっているようですが、今までの現行法で撮られておる写真、この基準では、今回の新しい法に基づく鮮明な写真という基準からは合うのですか、合わないのでしょうか。それはどうでしょうか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 現行法では、外国人登録法施行規則の二条第二項に提出写真の規格を定めておりますが、そこでは「写真は、提出の日前六月以内に撮影された縦四センチメートル、横三センチメートルの無帽かつ正面上半身のもので裏面に氏名を記入したものとする。」というように定められております。  ただ、現在改正の段階で検討しておりますものは、外国人登録証が小さくなる、小型化するということも検討しておるものですから、大きさにつきましても、縦四センチメートル、横三センチメートルというところを工夫しまして、これは、現行の旅券法も来年改正されるということが予定されておるものですから、それに合わせるのが外国人の利便にかなうものかというように考えております。  また、他の法令等を見ますと、無背景のものというような規定になっておりますが、現行の取り扱いではそういうふうになっておらないものですから、その辺も検討しまして、できれば、いわゆるスナップ写真、御自分で撮られたようなのは、写真が今度指紋にかわりまして大事になるものですから、他の法令と同じように無背景のものを出していただくことを定めるというようなことを検討しております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 それで、写真ですけれども、入管事務所で撮るというのは一つの方策としてお考えになっておると聞いておりますが、町の写真屋で写真を撮るというのは、そういう場合も本人の自由として、どちらでやってもよろしいというふうに考えておるのですか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 従来どおり、規格に合うものでしたら、近くの町の写真店で撮ったもの、また委員今御指摘のとおり、地方入国管理官署に備えつけまして、本人の希望によりまして撮られた写真、両方とも、提出をしますと受理されるという方向で検討しようかというふうに考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そこで、今まで入管事務、入管行政等々で随分と、いわゆる公正な管理の、公正かどうかわからないのは、管理ばかりが突き出すような扱いをされてきたということで、ここの場ではっきりさせておきたいのですが、その場合、写真の明るさとかピントのずれとかいうことで写真屋さんと入管事務所、あるいは写真屋さんと市町村役場の窓口を行ったり来たりさせられるというふうなおそれがないように、写真の明るさ、ピント等について何か規定とかを考えておられますか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 もちろん、写真は、ピントが非常にずれていたり、明度が時過ぎたり明る過ぎたりすると同一人かどうかわかりかねるものですから、できる限り鮮明なものを提出していただくということになるのですが、それでは規定にどういうふうに書くか、数字的に書くのかどうかということは非常に難しい問題で、今後どのような工夫があるのかということは検討していこうというように考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 次に、これまでも十指指紋をとって、いわばある意味では犯罪捜査に使われていたという経過、昔は特に鮮明にあったと思うのですが、今度、例えば入管事務所で写真を撮る場合に、電子カメラというもので撮影をして光ディスクに入れて、コンピューターでいわば分類をしておる。したがって、今度は、仮にどこかで犯罪が起こったとする、その人の顔写真をさらにその電子カメラでもう一回写したら同じようにコンピューターで照合ができるという意味で、そういう使い方をするかどうかはまだこれから先の話だけれども、そういう意味で電子カメラを導入するという計画は今あるのですか、ないのですか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 委員も御承知かと思うのですが、現在、写真の動向といいますのが、いわゆる銀塩を使いました写真というものは取り扱いが非常に難しゅうございます。また、公害等も発生するということで、極めて簡便に撮れる電子カメラというものも現在開発されておりまして、それを今回は採用していこうというように考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そうすると、電子カメラを採用するのでしょう。そうすると、その電子カメラを使って光ディスクに入れて、それからコンピューターで、私そこから先は詳しいことはよくわからないのだけれども、いずれにしても、さっき言ったように、入管事務所に電子カメラでおさまってコンピューターに入っておる。それで、どこかから照会があって、実はこの男の顔写真しかわからないのだがということで、この男の写真とあなたのところに登録している人、電子カメラとコンピューターをつなぎ合わせたら技術的には照合できるということは言えるのですか。その辺はいかがでしょう。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 電子カメラといいますとかなりきつい言葉になるのですが、いわゆるビデオを利用した撮影装置でございまして、光ディスクでやるかどうかということは今検討中でございますが、通常どのくらいの有効期間にするかということはこれから検討していかをきゃいけないわけなんですが、現行法ですと、提出まで、写真を撮りましてから六カ月間その写真は有効ということになっております。  そうしますと、外国人は六カ月の間に全国を移動するわけでございます。当然、その写真を撮ったところの近くの市区町村で外国人登録を申請するとは限らないわけでございます。ですから、それをどこかに保存しておきまして、例えば外国人が東京で撮って九州の方に行きまして外国人登録を申請した場合に、九州の福岡入国管理局で外国人登録を調製しなきゃいけないというような場合には、保存しておきました写真を利用するというようなことを考えておりまして、登録の写真の円滑かつ適正な利用を図ろうというように考える次第でございます。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 私はその運用について聞く前に、先ほどの設問で、あなたのところで考えておる電子カメラ、コンピューター管理とした場合に、写真によって人を特定していくということは技術的に可能かどうか、そこだけちょっともう一回確認しておきます。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 指紋の場合には換価分類ということによりまして人の特定ということは可能と思われますが、この人はだれかと写真だけから、写真を分類する技術というのはまだ私絶えて知らないわけでございまして、写真のみから、そこに氏名が書かれていれば別でございますが、写真のみからそれを分類しまして人物を特定するということは、私の知識の段階ではほとんど不可能ではないかというふうに思います。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そういう危惧、おそれがなければよろしい。技術的に無理だということがはっきりしているならそれはそれでよろしい。しかし、もしある、そういうことが技術的に可能だというのであるなら、じゃ、それから先は運用をどうしますかという話になってくる。それは犯罪捜査のためにかつて指紋を使ったように、今後また同じことをするのですか、しないのですかという話になるわけですけれども、今のお答えは技術的に不可能だというお答えたから、それだけにしておきます。  そこでついでに今の指紋の問題を聞くのですけれども、今は指紋というのは左千人さし指を一本ぽんと押すという方法、これについては換値分類をしていないから、だからいわゆる指紋を照合することによる犯罪捜査への協力ということは技術的に不可能であるというのが法務省の見解になっておるわけですね。  それでは、この間もマイクロフィルムの問題でお聞きしたのですが、実は、たしか一九七一年までは外国人登録の際は十指指紋をとっていた、十本ともやっていた。しかも、そのとった十本はいわゆる換値分類をして、犯罪捜査をやる場合に換値分類という方法でやっておかないとだめですから、換値分類をやっていたわけですね。じゃ、そのときまでの十指指紋の資料とそれをさらに換価分類していたデータ、今現在その資料、データはどういうふうに扱われていますか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 指紋の換値分類は、昭和四十五年四月一日以降は行っておりません。また、それまでに保管していた指紋原紙は、指紋照合を行った上で順次廃棄しておりまして、昭和六十一年十月までにすべて廃棄済みでございます。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 ちょっと私聞き逃したけれども、十指指紋という指紋をべたっと押したのが法務省へ上がってくる。それがあなたの言う指紋原紙ですね。そこをたしか指紋の照合官が当時十何人もおって、それで換値分類したわけでしょう。換値分類のデータというのは、指紋原紙以外の別のところにあるはずなんですよ。そうでしょう。指紋原紙の方は順次廃棄していったと今おっしゃった。そうしたら、換価分類したデータの方はどうしたのですか、もう一回聞きます。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 かつて十指指紋をとるという規定がございましたが、それは紛失等しまして再発給したときに、極めて限られた者に対して採用されていた制度でございまして、この換値分類というのは、いわゆる指紋押捺をするすべての外国人に先ほど申しましたように四十五年四月までですか、行われておりましたが、それ以後は法務省に送られできます指紋原紙というのがあるわけです、すべての外国人に。その換値分類というのは行わず、かつて換値分類を行い、数字で整理しておりました指紋原紙もすべて昭和六十一年の十月までには廃棄をしております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 念のために聞くけれども、それは例えばマイクロフィルムに残しているとか、何かほかのものにコピーして残しているとかということはないでしょうね。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 指紋原紙をマイクロフィルムに写しているということは一切ございません。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そうしたらもう一つ念のために聞いておくけれども、とにかく換値分類をしたものは、その原資料というものはもちろん今廃棄したと言った、それ以外にマイクロフィルムも含めてその他のいわゆるコピー、写し、そういったものももう一切なくなった、一切痕跡はないというふうにここではっきり明言されますか。ちょっとそこだけもう一回。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 指紋原紙につきましては、私の知る限りではマイクロフィルムに撮影したということもございませんし、換値分類した指紋原紙も現在残っておりません。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 それでは、代替措置のうちの今度署名が新しく入りましたので、署名をするについての運用について、ちょっと細かくなりますが、どういう指針でおやりになるのか、お聞きをしておきたいと思うのです。  今度署名ですから、実際署名できない、例えばすべての手指を失ったというような方は署名ができないというんですが、そういう身体障害者の方については署名をどのように求める、あるいは求めないのか、これはどういうふうに考えていますか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 署名ができない人について署名を求めるということは不可能でございますので、署名がないようなものとして取り扱いをいたします。それは、指紋押捺をしない人と同じように次の登録の確認申請期間の短縮という措置をとるということを今度の改正案の中で定めているところでございます。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 署名ができない人には署名を求められない、だから、切りかえの期間を一年以上五年未満の範囲で短縮をする規定になっていますから、その短縮規定を適用するわけですね。これは、今署名拒否というんですか、それについては一年以下の罰則がありますね。そういう手指のない、署名のできない人は、罰則の適用についてはどう するのですか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 罰則の点は、署名拒否罪と俗に我々は言っているのですけれども、これは署名する能力がありながら故意にこれを拒否することによって成立する罪であるというふうに考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 そうすると、故意ではないから罰則の適用はないのだ、ただし切りかえの期間を短縮するのだというふうにおっしゃっているけれども、どうなんですか、自分が好んでなくしたわけではないでしょう。一のの身体障害者というものになったわけで、そういう障害のある方を、客観的にできないものをとらえて、普通の人と違って何度も切りかえに足を運ばせるという措置を盛っていくのはちょっと問題があるのではないかなと私は思うのですけれども、今お答えになったような形で確言していていいのか、もうちょっと運用の中で考えていただけませんか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 次回確認までの期間の短縮をどのように運用していくかということにかかわる問題でございまして、これは本省としても一定の基準を設けて、それに従って市区町村長が短縮することになりますが、そういった特に配慮しなければならない事情というものは当然この基準を定める際に考えておかなければいけないことだと思って、そこは、運用上余りにも不合理ではないかというようなことのないように十分慎重な検討をした上で決めていきたいと思っております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 次に、また署名の件ですが、実際は過去の歴史の経過からして字を書けない方が相当おられるのは、我々もよくそれはわかります。そういう字が書けないという人については、署名を求めるときにどういう配慮というか基準、規則でやろうとお考えになっていますか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 字が書けない人の問題というのは、今後の課題としましていろいろ検討していかなければいけない問題だと思いますが、この署名制度を当てるに当たりましていろいろ関係団体等々調査しまして、かなりの範囲で識字率が上がってきておるということも事実でございます。また、東南アジア等でも署名という制度が最近一般的になってきておるわけなのです。  ただ、実際に字が書けない者があるのではないかということで、一つの例としまして、同伴者等が見えまして本人の名前を書きまして、それを手本に署名するというようなことも認めてもらえますかという提案もございまして、その辺も含めまして検討していこうかというように考えております。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 では、今のその件ですけれども、同伴者がおられて目の前であなたはこういうふうに書くのだよというふうに見本を示して、介抱のような形で署名を求めるという方法を考えておるということも一つなのですが、これは同伴者がおられないような場合の方だっておられるかもしれない。そうすると、実際、市町村の窓口がそういう事務担当をやっておるわけですから、市町村の窓口職員にもいわば同伴者と同じような役割、行政サービスになるのか狂、そういう道筋などももう開いておいたらどうなのだろうかということも考えるのですが、そのあたりはどうでしょう。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 市区町村の問題につきましては、先生の御提言というのも私ども今まで考えてみたことはないわけなのでございます。非常に検討すべき御提言とも思われますが、一万また市区町村の協力等も考慮の上調整しなきゃいけない問題もありますものですから、その辺、先生の御提言を踏まえて検討させていただきたいというように思います。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 では、最後に大臣に、きょうはちょっと細かい規則等にわたるような今後の指針等についてお伺いしたのですが、きょうの答弁を踏まえまして、今後具体的にこの実施に入るときの基本的なお考えについてお聞きしておきたいと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 この問題は、非常に軽々に扱ってはいかぬということをきちんと踏まえるように指導してまいりたいと思います。それから、先ほど来いろいろ求められましたけれども、これから資料に基づくいろいろな運用をするように指導してまいりたいと思います。

松原脩雄日本社会党・護憲共同

○松原委員 終わります。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田委員長 沢田広君。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 きょうまで同僚議員もいろいろな角度でそれぞれ質問をされてきましたが、結論的に言うとどうも法がわかりにくい。しかも、しつこい。何でこんなことをやるんだ、無用の長物じゃないかあるいは国の余計な権力の乱用じゃないか、こういうような印象を与えるような、与えるようなというよりも与えている状況が出ているわけですね。私も法律家じゃないですが、大臣もいみじくもそう言われました。血の通った行政をやりたいというふうに言って、その血の通った、しかも覚書にももう既に書いてあるのですね。この覚書の中で政府は約束してきているわけですね。  大臣もごらんになっていると思いますが、「一世及び二世についても指紋押捺を行わないこととする。」「写真、署名及び外国人登録に家族事項を加味することを中心に検討する。」「二年以内に指紋押捺に代わる措置を実施することができるよう所要の改正法案を次期通常国会に提出する」、こういうふうに約束してきているわけですね。ですから、てにをはの問題じゃなくて、やはりここでそれをきちんと実行することが国際的な約束事項だ、それがこういう形になって出てきているということなんです。  私は、まず総括的な意味で、いろいろな矛盾が出てきた、大臣の代だけでこれが、甚だ恐縮でありますが、なかなか解決できないだろうと思うのです。しかし、そういうきっかけをきちっとつくって、そして外国の人たちが働きに来たり日本に来ていても、不安や疑惑や圧力、そういうものを与えないようなことをこれから考えていく、考えていかなくちゃならぬ、そういう趣旨についてはどこをどうということよりも、法律のそういう幾らか出過ぎたところもあると思うのですが、そういうところを素直に、血の通った行政で弾力的に対応をしていく、大臣としてはそういう考え方に何回かの質問を通じてなってきているというふうに私も解釈したいのですよ。大臣を追い詰めてどうこうということで法律が変わるわけじゃないですが、しかしその運用に当たっては血の通った運用をしていく、これは、私に言うということ、国民に言うということも一つあるし、その働いていく仲間の人たちにも言ってもらうし、それから部下も同じような意味でそういう対応をしてもらう、そこはそういうふうに大臣からお答えいただけないかと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 この問題について御質疑が始まって以来、いろいろ御要望、御趣旨等賜っていることは深く胸に刻んで、そして御指導いただければいいなと思う問題とそれから運用についても御指針を与えられればいいなという問題とを分け、かつまた私も政治家の一人として血の通った運営をやらなきゃいかぬなということを、しゃべっていることは議事録に残りますから、責任を感じながらまいりたいと思います。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 細かいこともいろいろありましょうけれども、皆さん方もそういうことを心してこれからひとつ対応してもらう。特に登録課長なんというのにはそのことを、しゃくし定規にばかりやるものじゃないということをよく言っておく。  それから、この間の質問に戻りまして、身分の解釈定義がいろいろ出ましたが、どういうふうな統一見解になったのか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 お答え申し上げます。  身分というのは、あるいは身分関係というのは各法律でいろいろな意味で使われておりますが、外国人登録法に言う身分関係ということについて御説明いたしますと、身分とは、今申しましたように一般的には継続的な社会生活上の地位を意味いたしておりますけれども、法令用語としては、各法律においてその立法趣旨に応じたいろいろな意味に用いられております。  それで、外国人登録法第一条に「身分関係」という表現がございますが、これは本邦に在留する外国人の在留上、社会生活上の地位に係る関係を言いまして、在留外国人の身分関係を明らかにするための登録事項として、氏名、生年月日、男女の別、国籍、出生地、職業、在留の資格、世帯主との続柄などがございます。そういうものとして身分関係というものをとらえております。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 私は全く素人でございますけれども、日本語としての身分というのは継続的な社会生活上の地位というようなものを一般的に言うと思うのです。しかし、法律用語としては、各法律は目的がありますからそれに合うようなとり方で、いろいろ身分をどういうふうに解釈するかという示唆をするような定め方をすると思うのです。しかし、この外国人登録法はこれなりの目的がありますし、これなりに法律に厳密な規定をしなきゃいけませんので、今政府委員が申しましたような規定の仕方をするということでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 下手に質問してやぶ蛇になっちゃいけないですから慎重にまた言っていきますが、最初に「身分とは、一般には、継続的な社会生活上の地位を意味するが、法令用語としては、各法律において、その立法趣旨に応じたいろいろな意味に用いられている。」これは、前置きは必要のない言葉ですね。これは言うなら蛇の足というんでしょう、そういうことでしょう。どうですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 「一般」というのはイントロダクションとして必要かと思いましたけれども、先生にはもう百も御承知のことで、不必要であればおわびいたします。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 いや、わびるというよりも、これは用語として蛇の足、蛇足であった、こういうふうに言ったわけでありまして、その後に言われている「「身分関係」とは、本邦に在留する外国人の在留上、社会生活上の」、それはそれぞれ及びますね、「地位に係る関係を言いここうなって、そして「登録事項として、氏名、生年月日、男女の別、国籍、出生地、職業、在留の資格、世帯主との続柄など」とありますが、この「など」というのは、これは何ですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 ここで「など」というのは例示として挙げたところでございまして、ほかにどういうものがあるのかちょっと今思いつきませんが、例示として挙げた接尾語としてあるというふうに考えております。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 などなど、これが悪用されるとまた極めて困るわけです。じゃ、これはなくてもいい言葉である、これも蛇の足なんですね、結局。世帯主との続柄である、そういうふうに確認してよろしいですか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 外国人登録法の四条に登録事項として幾つか列記されております。強いてまだありますということを申し上げるとしたら、世帯主の氏名なんというのはやはりある一つの関係でございますから、強いて言えばこれは身分関係事項がなという気もいたしますが、それ以上に「など」として具体的にこれがあるということはちょっと今思い当たりません。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 そうすると世帯主の名前だけが「など」である、そう確認していいですね。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 今度の改正によりまして幾つか変更が加えられましたけれども、第四条の規定に従って登録していただくものがございます。その中で、例えば身分関係と言われるものにどういうものがあるかということを見てみますと、例えば先ほど申しました世帯王との関係で氏名だとか、それから本邦に在留する両親、親族、改正になりまして今度新しく両親が加わりますけれども、そういう両親の氏名だとか国籍とか、そういうものも身分関係に入るというふうに言えるのではないかと思います。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 じゃ、いわゆる身分に関係する解釈は以上のとおりである、よろしいですね。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 大体、第四条に規定している登録してもらういろいろな事項のうち、居住関係といいますか、住所に関係のないようなものはそういうことで入るのじゃないかということでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 じゃ、居住関係の方はどういう規定づけをするのですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 住所とか居所とか、そういう関係でございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 「とか」とぼかさないで、ここはここで確定しようとしているのですから、きっちりとこういうことだと、この前の質問の統一見解に合わせて、身分関係というのは、ここには出生地も入っているし生年月日も入ってはいますが、じゃ、いわゆる社会生活と言われている部分は、いわゆる居住関係は何なのか、それもきちっと言ってみてください。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 現行で言います第四条の十六号にございます「居住地」でございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 それだけですね。いいですね。それで行ったり来たりしたら時間ばかりとられちゃってかなわないんだ。一回ですぱっと……。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 そのとおりでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 じゃ、この法律の第一条で言う「身分関係」と「居住関係」はこれによってはっきりしている。指紋なんて言葉は出てこなかったですね。いいです、これで。  それで大臣、ちょっと私質問しようと思ったら十四項目出てきちゃったんですよ。これをやっていると時間にはとても間に合わないので、これは簡単に往復していきたいと思うんですが、十六歳は無理だ、だからこれはやっぱり将来引き上げなければならぬだろう、そういう感じはしただろうと思うんですが、いかがですか。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 現行の外国人登録法においては、小学校及び中学校の義務教育の期間等にある十六歳未満の者とそれ以外の者とに分けて、独立して社会的に行動を始める時期である十六歳以上の者には指紋押捺、常時携帯等の義務を課す制度を採用しているものであります。  十六歳という物の考え方は、そのほかにも自動二輪車、原動機付自転車等の運転免許の取得できる年齢も十六歳からというようにもなっておりますし、また国際民間航空条約第九附属書で勧告する親の旅券に併記できる子の年齢は十六歳までとされております。中学を卒業し、就職し、親元を離れて生活する者もいるという年齢でございまして、現在この十六歳というのがそういう面の分かれ目の年であるということから、ここで規定されておるわけであります。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 大臣、部下の書いたのを読まないで、血の通った答弁をしてもらいたいと思うので、ここは政治家と政治家の話として言っているわけですよ。今すぐに十六を十八にはならぬでしょう、あるいは二十にはならぬでしょう。しかし、いろいろのこのやりとりの中で、国内における者との差別をつくっていることが望ましい状況ではないということは、大臣もわかったはずなんですよね。  それをなぜ日本の場合と外国人を差別するかということ、これは差別をしている者からはわからないですよ。十六は日本だって同じことなんですよ。中学校を終わって、高校へ行くか就職するかということは同じ条件のはずですよ。義務教育は終わっているんですよ。なぜそれを同じにしないんですか。同じ法律上の建前でいけば——そこでやっていると時間がどんどんたっちゃうんですよね。だから、大臣は我慢して座っておられたんだけれども、ここは政治家同士の話として見れば、やっぱりいろいろ議論があるけれども検討していかなくちゃならぬ課題だな、そのくらいの同感は、同じような感じ方はしたんじゃないかと思うんですね。ここで今変えるとは私も言いませんよ。しかし、日本と差別しておくことがかえって日本に対する感情の悪化につながる、あるいは来ている人に差別の感じを与える、そのことは否定できないでしょう。それはわかっていただけるでしょう。まあ、首を縦に振っているから、それはわかっている、こういうことのようですが、それだったら部下のそういう答弁書を読まないでもらいたいですね。  やはり将来はアジア全体の外国人なり世界の外国人が日本に来て同じような立場になってもらうことを希望し、期待をし、それに向かって前進をする、そういうつもりでやります、せめてそのぐらいのことは、法務大臣、政治家としては答えなくちゃならぬのじゃないですか。部下のあれは読まないでくださいよ、ここは政治家同士の話をしているわけですから。今法律を変えるとは言っていませんよ。しかし、そういう方向に向かって努力していくということは、これはやはりそれぞれ今働いている人に伝える言葉ですから、これまで日数をかけてきて、冷たい返事はしないでもらいたいと思うのです。大臣、ひとつもう一回。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 ここの答弁は議事録にも載りますし、いろいろそれを引用してやられるものですからきっちりとお答えしなきゃいかぬということで、整合性等を考えて、間違いがあっては失礼に当たりますし、読んだことは失礼いたしましたが、先生のお考えはよく理解しております。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 九九%ぐらいは理解をしたと今解釈をします。  それから、今の法律が外国人を監視といいますか管理といいますか、そういうふうにしている一面といわゆる公正な管理、その二面性を持っているような気がするのです。これは今までの質問の中でも出ております。一面では横目でにらんでいるような法律で、真っ正面で見ないで横目でにらんで、刑事や何かが多いのかもしらぬが、これはと、そういう視線でこの法律をつくっている感じがするのです。だから、一部では、こいつは疑わしいぞなんという目で法律をつくってきたからこれだけいろいろ議論が出ているんですね。ですから、そういう意味において二面性があるということは、これは大臣じゃなくて、つくった皆さん方としては、歴史的に見るところの法律の中にはそういう意図もあるんじゃないですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 先生、管理ということをおっしゃいましたけれども、外国人登録法自体は「管理に資する」ということでございまして、その「管理」というのは一体どういうことかということで先ほど来いろいろ御質問がございまして、あるいは質問、答えの中から出てきたのは、福祉とか教育とか、そういうところにおいていろいろ役割を果たしている、役に立っている、そういうことで広い意味の管理じゃないかなという感じがいたします。  そこでまた、「管理」の意味はどうかと言われると、なかなか説明しにくいわけでございますけれども、片目というか横目で見るかという表現をされると、それも当たっているのかよくわかりませんけれども、確かに管理という言葉から連想されるものを超えたといいますか、それよりも広いような何か、実態としては福祉とかそういうものに役立っている、それがここで言う「管理」に含まれているんじゃないか、こういう感じがいたします。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 そこが実は問題なんです。ですから、これも大臣に。  このようにとにかくいろいろ問題が出てきました。大臣がこの後五年間もずっと大臣をやっているとも思えません。事によれば総理大臣になるかもしれませんし、それはわかりませんが、いずれにしても、我々は数が少ないから、今この法律を変えるといっても変えがたいところがありますが、いろいろ疑問が出されてきたことを、できるところは変えてもらうとして、そういうところは次回に向かってお互いの協力関係、理解関係そして友好関係というものを踏まえながら、やはり相手の心証を悪くしているものは直していく、法務省の所管のそれぞれの関係はそういう努力をしていく、そういうことは異存はございませんか。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 先ほども前の委員の方にお答えしましたけれども、いろいろな御注意や御指導をこの審議を通じていただいております。運用について御指導いただくものもあれば、何かいい知恵があったら、お知らせいただければという御答弁を申し上げたこともございますし、先生のおっしゃる意味は理解できますので、それを含んでやってまいりたいと思います。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 あなた方も、大臣の今の答弁、異存はありませんね。異存があったらここで言ってください。いいですね。じゃ、そういう方向に向けて職員も努力をしてもらう。  続いて、量刑の問題でいろいろ議論しました。刑罰も少し過酷過ぎないか。二十万円なり三十万円の罰金だけでいいんじゃないのかというふうな提言もありました。それで、禁錮刑等もやはり過酷だな、外国人登録法だけでいけば。これをやはり緩めていくということは、これからの国際的な信頼をお互いが結び合っていくという場合は、もしほかに罪を犯せば別の法律で、刑法もあればほかの法律もあるわけですから、ここで何もこんな重大な刑罰を与えなくても済むんだろうと思うのですね。  これも私は、大臣が政治家同士の話としてみれば、ここで何もこんなむちゃなものをやらなくてもいいだろう、恐らく同意なさると思うのですよ。この点は官僚と政治家の違いだと思うので、やはり大臣もその意味において量刑を適正にしていく、そういうことで今後努力をするということは私と意見が一致するのじゃないかと思うのですが、これでどうしてもやらなければだめなんだというものでもないだろうと思いますが、いかがでしょう。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 これも先ほどの御答弁の中に含めていただいて考えていただければどうかと思うのですが、量刑にはいろいろバランスがあると思いますが、中には御指導いただければいいなということをこの前倒答弁申し上げた中で御解釈いただきたいと思うわけであります。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 御指導いただければ、こう言われたからあれですが、禁錮刑は、少なくともこういうような罪は出さないということはどうなんですか。特に著しい問題があった場合を除いて、一般的な、形式的なものについては血の通った行政の中に包含をされる、こういうふうに思いますけれども、それでいいですか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 法の体系といいますかそういうものをにらみ、法の厳正な執行を確保しなければならないという事務当局といたしましては、今の外国人登録法の罰則というものは、外国人の居住関係、身分関係を明確ならしめ、在留外国人の公正な管理に資するという法目的を達成する上で、各違反行為の悪質性や違反行為抑止の程度、必要性等を勘案して定めているものでございますので、現行の法定刑が特に重過ぎるというふうには考えておるものではございません。しかし、先ほど大臣が申し上げたことは、私たち事務当局としても十分承知しておるところでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 やはり子供をしかるのにも横びんたくれたり、げんこつくれたり、け飛ばしたり、あるいはどこかへ詰め込んでやって、それが教育にはならないということはわかるでしょう。太陽とマントの物語じゃないですけれども、やはり温かさがそういう友情を生かしていくわけです。ですから、法律でここでつくったが、適用についてはお互いの外国との友好関係を高めていく、できるだけその理解のもとに行動してもらう、そして法務省もその理解に基づいて運用する、そういうことでこれからの外国との友好関係、外国人との友好関係は守っていく、そういうことは担当者としては言えますか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 先ほど大臣が出入国管理行政の基本的な哲学といいますか考え方について申し上げましたとおり、在留外国人の管理という言葉を使いますけれども、管理も含めまして私たちの基本的な考え方というのは、日本の置かれている国際的な状況を十分に認識して、かつ、外国人が日本に来て共生、ともに生きて、それでこの人たちも日本の滞在が非常に楽しかった、有意義であった、そういう状況をつくっていくというのが基本的な目的ではないかと思っております。  法をつくってそれを厳格に適用する、それは必要でございます。しかし、それによって不必要に苦痛を与える、そういうことに喜びがあるわけじゃございません。何かそういう誤解を与えると、その本旨じゃございませんけれども、私たちとしてはあくまで、外国の方も私たちもともに共生するといいますか、そういうことを目的としているので、先生がおっしゃたことは十分理解して共生を進めているつもりでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 今の答弁をずっと聞いてきて、じゃ警察と外務省、同じようにこれらの取り扱いについて見解を承っておきたいと思います。警察、外務、来てますね。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 警察といたしましては、外国人登録法の運用、取り締まりにつきまして、従来も弾力的、常識的に行ってきたところでございますが、今後ともその趣旨を徹底させてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 外国人登録法というのは、在日外国人の公正な管理を行う、そういうことを主眼に居住関係、身分関係の情報を集めるということでございますので、まああくまでも目的は在日外国人の公正な管理ということで、そういう意味では在日外国人の方々が、先ほども法務当局から御答弁ございましたが、行政的な各種分野等で適正にそういうものが行われることが望ましいというふうに考えております。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 今あなたの言っている答弁、学があり過ぎるからそういうことを言うのかもしらぬが、まあ公正な管理というのはどういうことか、どういう解釈をするのか。まあ公正な管理、言ってみてください。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 まあといいますとちょっと不適切ですけれども、あくまで公正ということですから、在日外国人の方が日本にいてそこで生活されているわけですから、きちんと生活が支障なく問題なく行われて、日本の行政等もきちっとそういうことを踏まえて行われる、そういう意味での公正といいますか、そういうものが行われるということでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 これでやりとりしていると時間がかかるから、これはやはり学があり過ぎるからぼかそう、ぼかそうというのが内心から出てくるから、まあ公正だなんて……。その「まあ」がつくことによって公正がいかに不公正になるか、わかるでしょう。「まあ公正な」こういうアクセントでくるのと、「公正な」こういうのとでは、相手に与える信頼感も全然違いますよね、大臣。彼は学があり過ぎるからごまかそうとしているのかわかりませんけれども、これは反省をしてもらいたい。そして、今言った言葉がアジア諸国、諸外国についても同様に大使館を通じて、我が国は、外国人労働者については外務省としては公正な管理で対応いたしますときちんと言えますか。言ってくれますか。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 外務省としましては、先ほど申し上げましたように在日外国人の在留がまず公正に行われるといいますか、そういうことが非常に、対外関係のこともあるのでそれが批判を招かないような形で、できるだけそういうことに留意しながらやっていきたいと考えております。例えば不法就労が最近ちょっとふえているということもありまして、そういう点についてもそれがまあ変な形で、日本が低賃金、安いから不法というような、例えばそういう形で批判が出るようなことがあってはならないということで、そういう面も配慮しながら、我々はこれからのいろいろな関係の省庁等も含めて努力していきたいというふうに考えております。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 ずっと顧みましたが、これ大体アバウトに詰めてきたわけですが、それを体して法務省としてはひとつ対応してもらいたいと思います。  最後に、パスポートというものはどう定義づけていますか。これは外務省で答えてもらいましょうか。パスポート、旅券はどういう位置づけをしていますか。一般の方ですよ。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 旅券は、日本国政府が外国政府に対して、パスポートの所持人が日本国民であることを証明して、あわせて、その人が安全に旅行できるように保護と扶助を与えるよう要請するという公文書であるというふうに理解しております。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 それは、相手の国から出ている旅券もそういうふうに日本で解釈して差し支えないですね。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 世界共通の普遍的定義というのはございませんけれども、国際慣習法といいますかそういう一般的な、国際的な慣行を見ますと、同じような解釈で対応しております。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 だから、旅券を持っている者がその国に行って差別を受けることはないというふうに理解していいですね。当然そうでしょう。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 先ほども申し上げましたけれども、旅券を持っている人に対して相手国政府は保護と扶助を与えるように求める、そういうものがパスポートの本来の目的でございますので、これは外国であろうが日本であろうが基本的には同じようなことでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 やはりそういうふうに旅券によってその本人というものは証明されるし、またその国がある意味においては保証をしているものなんですね。だから、法務省の方のこの法律でだけいくといろいろな問題が起きるでしょうが、少なくとも登録の問題も、旅券で来た者はほとんどこういう項目は必要ない、私はそう思うくらいなんですね。旅券で来ている者はそれによって十分に証明されて来ているんですね。その国で保証してくれた人なんですよね。だから、文句があるならその国に文句を言っていけばいいわけですよね。ですから、旅券にはそういうふうな意味があるというふうに思いますが、法務省はどう思っていますか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 確かに、旅券というのは、その人が属する国の国民であって、政府から通常の場合は保護を要請されている文言が入っているものでございますけれども、ただ、例えば日本の国内に来ますと、それだけではいろいろな行政上の措置の対象にならない場合がございますので、例えば子供の学校とか先ほどいろいろございましたけれども、そういうこともありますので、やはりほとんどの国はある一定期間の滞在者については外国人登録制度を設けているということでございまして、我が国もそういう観点からも外国人登録の制度を設けている、こういうことでございます。

沢田広日本社会党・護憲共同

○沢田委員 前の人が大分時間をオーバーしましたからその分だけ削減しておきますが、今の答弁も「だが」というのがくっつくから、あなたがいけないんですよね。外務省で答えた旅券の権威というものは、それぞれ外国同士、国と国との話でちゃんとつくったものだから、それに差をつけて運用を図ろうとすることは外国の混乱を起こすし、国と国との紛争のもとになるわけですから、この点は法務省も旅券の権威というもの、それからその国が発行した旅券というものの信頼、そういうものを大切にする、これは大臣も同意見だと思いますね。  以上、私は大ざっぱなものを全部まとめました。今後二度とこの段で同じことを法務省も言わせないように、内面的に直すもりを直して、大臣もそれなりに対応して執行していただきたいことを切望して私の質問を終わります。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田委員長 鈴木喜久子君。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 前回、私が質問したこととまた重複いたしますけれども、引き続き質問をさせていただきたいと思います。  この外国人登録法というものの立法趣旨について、この間、法務省からどのようなものかというような見解は伺いました。それで、今回は外務省、自治省、警察庁、それぞれにこの外登法の立法趣旨をどのようにとらえておられるか、考えておられるかということについて簡単に伺いたいと思います。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 外国人登録法は、我が国に在留する外国人の居住関係及び身分関係に関する情報を把握することによって在日外国人の公正な管理を行うことを主眼としているものというふうに承知しております。

芳山達郎自治省行政局振興課長

○芳山説明員 外国人登録法に関する事務は、御案内のとおり、法務大臣の機関委任事務として市町村長が処理しているものでありますけれども、その趣旨は、本邦に在留する外国人の居住関係、身分関係を明確ならしめ、もって在留外国人の公正な管理に資することにあると承知をしており ます。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 警察庁は外国人登録法の主務官庁ではございませんので本来立法趣旨に関する見解を申し上げる立場にないわけでございますけれども、お尋ねでございますので当庁の考え方を申し上げますと、外国人登録法は、我が国に在留する外国人の居住関係及び身分関係を明確にし、在留外国人の公正な管理に資することを目的としていると承知しております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 判で押したように同じような答えが返ってきて、みんな同じ解釈ならば、これをまた運用していくときにも全く同じようにそろって、同じような形での御意見そろいながら運営ができることになるというふうに理解をさせていただいて、この場合に、今回の改正の部分については、全外国人について指紋押捺をすべて撤廃してほかのかわり得る手段をとったのではなくて、ここで指紋押捺義務を一部残した改正になっているわけですけれども、この点について、この趣旨、目的というものはもちろん法務省が考えられることなんですけれども、こういうふうに残したということについてどのような理解を現在外務省それから自治省、警察庁の方々はしておられるか、それをお聞かせください。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 従来は一年以上滞在するすべての外国人に指紋押捺義務は課されているわけでございますけれども、今次改正案におきましては、我が国に家族とともに長期間居住し、我が国への定着性を深めている永住者及び特別永住者について、同一人性の確認手段として、指紋押捺にかえて、写真、署名、家族事項の登録を採用するということが主眼でございます。これについては、外務省としては合理的なものであると評価しております。

芳山達郎自治省行政局振興課長

○芳山説明員 外国人登録法に関する事務は法務省で所管しておりまして、そのあり方は所管省である法務省において検討されるものと思います。  今回の改正において、外国人登録の正確性を維持するため、同一人性の確認のために、永住者等について指紋押捺にかえて写真、署名、家族事項の記載等を行うこととしているということでございまして、そういう理解をしております。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 先ほどの御質問と同じく、基本的には法務省の所管でございますが、当庁の考えをあえて申し上げますと、登録の正確性を保つためには人物の同一人性を特定することが必要でありまして、指紋による人物特定が最も確実な方法であると考えております。定住性の高い永住者や特別永住者と異なりまして、長期滞在者につきましては、写真、署名、家族事項の登録を複合的に組み合わせました人物特定手段が必ずしも有効に機能しないため、従前どおり指紋押捺義務が残されることになったというふうに理解をしております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 少しばらばらと違うお答えが出てきましたけれども、法務省の考え方に、外務省の場合には合理的だと評価をしている。合理的にしているのは、結局、指紋押捺ということの義務を外して、それにかわり得る合理的な手段というものを考えたというところを評価されているのだと思うのですけれども、指紋押捺義務のまだ残されている人が外国人の中にあるという、しかもそれは短期の滞在者ではなくて、一年以上のかなり長期にわたって、中長期に滞在する日本にいる人たちが指紋押捺義務を残されている。この点について外務省はどのようにお考えでしょう。

宮下正明外務省大臣官房領事移住部外国人課長

○宮下説明員 先ほど申し上げましたように、今次改正案は、永住資格を有する者という客観的基準により指紋押捺義務の廃止範囲を定めたものである、したがいまして、国籍等の出身地により外国人の間に差別を設けるものではない、こういう点で我々としては評価しているところでございます。  指紋押捺制度自体をどの範囲にするかということにつきましては、これは同一人性の確認手段ということでございますので、そういうことから、指紋の効果といいますかそういうことも考えなければならないのだろうというふうに考えております。ただし、先ほども言いましたように、日本に家族とともに長期間居住している永住者につきましては、指紋にかえて写真、署名、家族事項によって同一人性を確認することが合理的だというふうに考えております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ここでずっと議論していくと、この議論だけでずっと各省庁やっていますと長くなりますのでこの辺でもう一度法務省に戻ります。  こうした今回の改正の趣旨、目的については前回のときにも随分伺ったのですけれども、これまでの政府、法務省の態度というものと今回の改正、それから指紋押捺制度についての理解のされ方というものに差異があるのでしょうか、ないのでしょうか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 何のために指紋押捺制度を保持していたかというのは、この外国人登録法に言う「目的」を達成するために必要な同一人性確認の手段として何が一番有効であるかということが一番問題だったわけでございます。  それで、指紋押捺制度というものがやはり一番正確であるということで今まで維持してきたわけでございますけれども、しかしもしそれにかわるものがあればより心理的抑圧感がないものにかえていった方がいいのではないかということで、この前の法務委員会において附帯決議が出てきた経緯もございますし、また日韓の話し合いも、そういうところから指紋押捺にかえるものがあったらそれを開発してほしいという要望があった、そういうことを踏まえまして、私たちとしては何か指紋押捺にかわるいい制度がないか、システムがないかということを考えてまいりました。それで、写真と署名と一定の家族事項、この三つの複合的手段で心理的な圧迫感を感ずる指紋押捺にかえられるという結論を得ましたので、これを導入して指紋押捺制度にかえようということにしたわけでございます。  ただ、私たちが開発したこの三つの手段は、写真も格段の技術的な進歩を遂げておりますし、署名というプラクティスも、アジアにおいても日本においてもだんだん確立してきておりますけれども、まだそれだけでは指紋にかわるものではないということで、一定の家族事項というものを加えれば正確度がもっと上がる。それで、永住者あるいは特別永住者、特に特別永住者の方々は戦前から日本におられる方及びその子孫でございますので、一定の家族事項を入れれば心理的な抑圧効果のある指紋押捺にかえることができるのじゃないかということで、こういう今回の改正に至った次第でございます。しかし、ほかの、永住者以外の人については、指紋にかわるほどの正確な同一人性確認手段にはまだなり得ないということで、今回は永住者に限ったということでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 それは私の方も重々伺ってわかっているのです。前の改正のとき、昭和六十二年のときの法務省の見解としては、この指紋押捺制度が同一人性の確認ということでは一番いい方法である。これを採用しているということについての見解という面では、そのときには今とは違いまして、永住者それから非永住者についても、もちろん一年未満の人は別ですけれども、すべてに指紋押捺制度というものがあったわけでございますが、そのところの分での指紋押捺制度の意義については、前と現在とではその制度の趣旨、目的は変わっていないという前提でお話しになったのだと思います。もし違っていたら、後でまた訂正してください。  そういうことであるとすると、前の国会のとき、昭和六十二年九月四日に開かれた法務委員会の中で、当時の入管局長でいらっしゃった小林さんの説明を読んでみますと、そこで、どうして今の局長の言われたような差が、三点セットで非常に心理的な反発や抑圧を和らげる手段を開発したのだ、三点セットでしたのだ、そしてそれは永住者とか特別永住者だけに関してでき上がったのだ、それしかできないのだ、その区別をすることに合理性があるのだというお話をされたわけですけれども、そのときの入管局長の話では、この二つを区別することは「登録という観点だけに限って申し上げれば、その定住外国人をその他の中期在留外国人と区別するということは、事柄の内容上、性質上非常に難しい」というふうに言っているわけです。  その理由について、なぜこの場合には指紋押捺制度というものを維持しなければならないか、登録の正確性の維持というものをしなければならないかというところが、不正規に在留する人がふえてくる、そうするとその人が正規の人に成りかわって、にせ者になって成り済まそうとすることがある、その成り済まそうというのを防ぐためには、指紋というのは一人一人違うものだから、そこで、成り済ますことができないぞという指紋自身のそうした特殊性からいってこれが一番いい方法なのである、そしてそういうふうに成り済まそうとするときに、その不正に在留している人というのは、成り済ますときに何も中期の滞在者に成り済まそうとはしないのである、もっときちんとした永住者に成り済まそうとするのが通例である、だからここに依拠しなければいけないのであるというような説明をされているわけです。だから、むしろ指紋押捺が必要だ、こういう意味からいうと、それは定住者の方にあるのであって、非永住者ではない、そういう人にではないというぐらいのものであるから、この二つを区別することはできないのだということを説明しておられるわけです。これについては、現在法務省は見解を変えられたんでしょうか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 当時と今を比べてみますと、当時の議論は指紋というものを中心として議論しておったわけでございまして、現在は、ただこの指紋押捺を廃止するのではなくて、指紋にかわる新しい手段をもって開発したわけでございますので、そういう事情が変わっているんじゃないかと思います。すなわち、当時で言います定住者等について指紋押捺を廃止すべしということについては、そういうような人を何の代替手段もなしに区別して取り扱うことは困難であるということを言ったんじゃないかというふうに考えております。  しかし、今回の場合は、指紋押捺にかわる新しい制度を開発したわけでございますので、その開発した制度は、よく見てみますと、永住者については十分法の目的に達するほど、目的を十分満足するほどの正確性があるという期待ができる、しかしながら永住者でない人については、この指紋押捺にかわるものとしては十分機能するというところまで言えないということで、ここで線を引いたわけでございまして、考え方が変わったというよりは、事態が変わってきたということではないかと思います。  ただ、成りかわりの議論に関しましては、先ほども仙谷委員の方から御質問がございましたけれども、確かに成りかわろうとする対象として考える場合は永住者の方が価値があるといいますか、そういう対象としては選ばれる率が多いということはその当時とは変わってはいないんじゃないかという気はしますけれども、ただし、同一人性確認の手段として指紋にかわるものができたということによってその困難が克服できるようになったというふうに言えるのではないかと思います。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 何だか非常にわからないというか、苦しい御答弁じゃないかと思うのですけれども、要するに同一人性確認の方法が、すばらしい方法ができたということであればどこに採用したって別に構わないわけだし、成りかわるというときの議論そのものが、当時の議論そのものが私はおかしいと思うのですけれども、しかしそれで指紋押捺ということを認めてこられた法務省が、部分的だけに解除するというときに、ここだけは同一人性が確認されるけれども、そうでない方は指紋でなければだめだという合理的な理由は全く出てこない議論じゃないかと思います。  この問題に関してもう一度さらに聞きたいと思うのですけれども、この残った理由ということについて法務省の見解というものがこのように言われているというのが、これはある労働組合の団体が法務省と交渉した結果をまとめた、法務省側の方の、政府委員側の説明なんですけれども、どうして残ったかということについて「これは現在「不法残留・不法就労」外国人が上野公園に寝とまりしている状況にみられるように、いままでにない状況が出ており、一般の人からも「何とかしてもらいたい」と意見があり、これを国会議員も感覚的に感じている状況がある。政府部内においては、こうした状況から安定的に生活できること、犯罪のない落ち着いて生活できることが国の財産であるという意見が出されている。「不法残留・就労」があり、これらの人々も登録義務があり、この人達になり変わる者がでて定着することも考えられ、これにどう対応するかも問題となっている。」ということで残したというふうに言われているのです。  この説明は、私は非常に今のお話ともまた違った観点からこれを残すという理由を法務省の方の側で言われている。今局長の言われたような理由とはちょっと変わった理由になっているのではないかと思うのですが、不法残留、不法就労ということ、また国の中で犯罪のない、落ちついて生活できるという、その犯罪の防止ということまで含めた形で、この外国人で永住者でない長期滞在者の人たち、在留者の人に対する指紋押捺義務を残すということの理由でおっしゃっている、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 先生が今お読み上げになりました法務省の係官の言明なるものは、私は、本当の発言を正確に記録したものとは思いませんが、不法残留、不法就労の問題と今回のこの法改正の関連ということではないかと思いますけれども、あくまで今回の法改正は、永住者及び特別永住者について、同一人性の確認手段としての指紋押捺を廃止して、写真、署名及び一定の家族事項の登録をもってかえる、こういうことを目的として行うものでございまして、もちろんこれに関連した所要の規定の整備を行うわけですが、外国人の在留状況に関する不法残留とか不法就労の問題をこれによって直接解決しようとするものではございません。不法残留の問題とか不法就労の問題は、外国人登録法の改正とかこういうことではなくて、別途行わなければならないことであるというふうに認識しておるところでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 この問題について、それが正確でないというふうに言われるのであれば——いや、それはちょっと違うと思うのですね。私は、それについて、やはり言われた方から趣旨弁明を聞いた方がはっきりするだろうと思うのです。  そして、そのことについて法務省の方では、そういう意思で言ったんじゃないんだということであれば、またそれは違ったとらえ方だということであれば、それはそういうふうなことでまた弁明をしていただきたいと思いますけれども、きちんと政府に言って交渉して、その場合で政府側の対応として言われたことが正確に伝わっていないとすればこれまた重大な問題だと思うのですが、これについては山崎登録課長、いかがですか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 担当課長としまして、各種の団体、要請される方、また陳情等多数の方に毎日のように会っておりますから、具体的にどのような時点でそのようなことを述べたかということは今の時点では私自身も記憶にしっかり明らかではございませんが、議論の中で、不法残留者や不法就労者が多い中で指紋押捺を廃止するというのは問題があるという意見がいろいろなところでもあるということを、そのような説明を行ったということはあったかもしれません。  ただ、それが一つの背景事情としてはあるのですが、今回の制度の改正で永住者と非永住者との間の区別をしたのは、今回開発されました三つの手段というところがどういう対象者に働くかという合理的な考えに基づいて行われたものという説明も同時に行っているはずでございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 これは、そういった形で言われたというところで、法務省の見解として述べたのではないとするならば、そういういろいろな意見がある、いろいろな意見があることだけを客観的 に述べたというのだったら、これはおかしいと思うのですね。それをあたかも法務省が入れた形で、だからこそここに残すのだという議論のために、その一つの論証のために挙げたのでなければ、そういうことを挙げる意味がないと思うのです。こういった形で、その言っているのは、ちょうどさっき局長が言われたようなことは衣である、その下からよろいが先ほどの形でちょろちょろと出てきたり、不法残留、不法就労のことが出てきたり、犯罪抑止の問題が出てきたり、犯罪の捜査の問題が出てきたり、そういうことが何となく見え隠れする、ここらあたりが非常に不明朗だし、この問題についての一番本質的な部分じゃないかというふうに私は思うわけです。  こういうことについてこれからまた聞かなければならないのですが、この当時の、同じときの話の中で、もう一つあるのです。  一つ、これはいいことと言われている部分があると思うのですが、この押捺制度が残るんだ、しかし今回の措置は人権的な面から、歴史的な経緯を持つ人たちの定着性というものを考えていったんだということを言われている。この人権的な面というのは非常に、先ほど局長は人の心を抑圧するとかそういう言葉でおっしゃっているわけですけれども、これをもう少し私たちが考えているような言葉に置き直して考えれば、やはりその人の人権、内心の問題を、ずかずか踏み込まないで、そこの部分に思いやったという意味で人権的な面からの今回の措置である、こういうふうなことをおっしゃったとすれば、これはまた、この会見の記録の中では唯一評価をできる部分じゃないかというふうに私思うのです。  それと同時に、もう一つ、この会見の中では、法務省だけではなく関係各省庁やら国会議員等の理解がなくちゃならないし、これから先、社会の動きにつれてこれからの問題として非常に改善の余地があることだというふうな言い方もされているので、この点についてもう一度局長ないし山崎課長でも結構でございますから、お話をいただきたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 せっかく先生に褒めていただいたのにまた否定するのは大変心苦しいのですが、この法案を改正した動機が、人権的な観点で、今までこれは人権的配慮に欠けていたから改正するということではございません。ただし、この指紋押捺制度についていろいろな人がいろいろな意見を言って、それから指紋押捺を拒否されている方があるということは、私は先ほど心理的抑圧要因と申し上げましたけれども、これが人権問題だと考えておられる方がおるということも事実でございまして、私たちはこれによって人権を侵害していると思っておりませんけれども、いろいろ心理的に負担に感じている方がたくさんおられるわけですから、そういう負担のあるようなシステムにかえることができればもっといいシステムにした方がいいんじゃないかという観点から、それと附帯決議とか日韓覚書とかございまして、そういう観点からもこの改正案を作成したということは言えるかと思います。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 その点についておっしゃる立場もわかるし、そうおっしゃるその気持ちの裏もわかるような気はしますけれども、人権を守る法務省なんですから、もう少しおおらかな気持ちで、人権を守るためにやったんだ、まだそこまではいかない段階だけれどもということを言っていただくと、高橋局長の株も、法務省の株も、大臣の株も非常に上がるんじゃないかというふうに私は思うわけなんですけれども、よろしくその点も、今からでも遅くありませんから、ぜひ御答弁をいただきたいというふうに思います。  先ほどのお話の中で一つだけ、不法残留、オーバーステイの問題があるのですが、指紋押捺というものがオーバーステイの防となりなんなりに役立つということは実際問題あると法務省はお考えなんでしょうか、どうでしょうか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 指紋押捺制度があれば不法滞在者が減るとかいう、そういう直接的な効果というのはまずないだろうと思います。  ただ、現実に不法滞在者がたくさんおられるという事実は否定しようもございません。外国人登録法の目的もそうでございますし入管法の目的もそうでございますけれども、やはり外国人の公正な管理ということを目指して運用されるべきでございますから、そういう意味でこの指紋押捺制度というのが公正な管理に資するがゆえに今度も存続をしようとするわけでございまして、今言った、ある人がある人であるということを厳密に特定しなければいけないような現状というのは、やはり不法滞在者がたくさんいるという現状と全く無関係ではないだろうと思います。したがいまして、ある人が、不法滞在者が適法な滞在者に成りかわるという事態、そういうものを防止するというために、どうしても同一人性確認の手段を持ってこなければならないということになるわけでありますが、不法滞在者が多ければ多いほどその同一人性確認の手段の有効性というものを確保していくことがより重要になってくるという関係にあるのではないだろうかと思います。  先生の御質問は、不法滞在者をこれによって少なくできるかどうかという観点での御質問だとすれば、これ自体で直ちにというわけじゃございませんけれども、不法滞在者であるかどうかを見抜くための手段としては、やはり同一人性確認手段はより確実なものが望ましいだろうというふうなことで関連が出てくるかなと思います。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 今のオーバーステイのそのものに直接は役に立たないというその中でも、ただ単に同一性確認の、成りかわる人についてその確認のためだけに、今一番落ちついてこの日本の社会の中で長期に滞在して経済活動も行いそして住まっている人たちに指紋押捺、先ほど法務省のお言葉をかりれば、やはり心の中にいろいろな圧迫や抑圧やそうした反発感を持たせて、心をざらつかせながら指紋を押捺している人たちにそれだけのことをするだけのことがあるか。代替手段、せっかく懸命に考えていただいた法務省の形をそこまで広げるということ自身にもう一つ英断を持ってやっていただきたい、そういう法案を今回出していただきたかったと心から思うわけです。  そして、今のお答えの中で、だから指紋を残さなければならないという本当の具体的な正確な理由、合理的な理由というものは幾ら伺ってもないような気がいたします。そしてそのときに、同一人の、本人確認を必要とする場合というのを具体例の中でどういう場合かと、道を歩いている人に一々成りかわるか、成りかわるかと聞いて歩くわけじゃありませんから、一体どういう場合に成りかわったか成りかわらないかということを調べるかということが問題になると思うのです。  地方自治体から、または入管から、もう一つ警察からの指紋原紙の照会の件数について伺いたいと思うのですけれども、切りかえどきの確認は、これは押捺制度がある限りあるわけですからそれは別としまして、自治体と入管、警察、それぞれについて件数が、データが出ているようだったらお知らせいただきたいと思います。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 過去五年間の警察等捜査機関からの外国人の同一人性確認のために必要であるとして照会のあった件数は、昭和六十二年が十一件、昭和六十三年が二十件、平成元年が十三件、平成二年が一件、平成三年が十一件でございます。  また、過去五年間、地方自治体から、外国人自身から登録事項の訂正の申し立てがなされまして、氏名、生年月日のいずれもが登録原票の記載と著しく相違し、これを訂正することによって表面上全く別人のようになってしまうため、自治体限りでは訂正ができないとしまして法務省に訂正の可否につきまして照会のあった件数は、昭和六十二年五百六十九件、昭和六十三年六百五十六件、平成元年七百十六件、平成二年六百六件、平成三年四百五十二件というようになっております。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 警察から法務省への指紋原紙に関する照会でございますが、過去五年間の正確な統計をとっておりませんので、昨年それからことしについてのみお答え申し上げますと、平成三年中は三件、それから本年に入りまして一件でございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 ありがとうございました。  それでは、引き続いて外国人の犯罪について伺いたいのですけれども、統計を法務省でとっておられるかどうかなんですが、一年未満の在留の外国人の犯罪、定住者、非定住者それぞれ分けて、犯罪の発生件数、逮捕、勾留等わかりましたら教えていただきたいのです。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 先生の御質問、先ほど仙谷先生の方からも同種の御質問をちょうだいいたしまして、その際に御説明申し上げたわけでございますが、外国人犯罪の統計の中で在留資格別あるいは犯罪までの在留日数ですか、そういう統計については正式のものは公表その他でないわけでございますけれども、特に平成三年の一月から六月までに全国の検察庁で受理した外国人の被疑者のうち約三千名分につきまして調査したものがございまして、これによりますと、在留資格別というのはまだ調査ができておりませんけれども、上陸後罪を犯すまでの期間別に見ますと、まず入国後三カ月以内に罪を犯した者が約三百二十人で全体の約一一%、次に三カ月を超え一年以内に罪を犯した者が約二百五十人で約八%、それから一年を超える者は約六百六十人で全体の約二二%、永住者等は約千七百七十人で全体の約五九%、こういう結果が出ております。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 今の結果というのはちょっと不思議な結果で、入国してからの年数のみのものが出ているわけで、要するに在留資格がどうであるとかいうことについては出ていないということなわけですね。ちょっとまだわからないところがあるわけですか。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 先ほど御説明しましたとおり、まだ調査結果が出ていないということでございます。個々のものについてすべて一つ一つ当たっていかないとわからないものですから、時間がかかります。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そういうふうにその結果についてもまだわかっていない部分が多くて、それをどうこう云々することができない状況であること、それからまた今回の改正というのが犯罪そのものの捜査とか防止とかいうことと直接関係のあるものでないという法務省の見解からいうと、こういうものについて詳しいデータに基づかなくても今回の改正ができたのだというお話になるのじゃないかと思うのですけれども、しかしそれはちょっと違うと思うのですね。そういったことであっても、公正な管理というふうにおっしゃるその中身について実態を把握されるということは何事によらず必要なことであるし、それをまた踏まえた上での法改正でなければ、全体についても非常に説得力のない改正の理由になってしまうと思います。  時間がなくなりまして、これ以上なかなかできないのですが、一つだけ、職務質問その他において指紋の照合の可能性というのが一体どういうところにあるのだろうか。仮に何かで誰何されて、外国人登録証みたいなのを提示が求められる場面というのが職務質問の場合にはあるのだろうか。この間たしかどなたか、委員の方からの質問のときに、そういった形で職務質問があって外国人登録証の提示が求められた、求められた段階では指紋の照合というのは全然ないわけでしょうから、全くそこではわからないわけで、こういった職務質問と外国人登録証の関係というのは一体どういうふうになっているのだろうか。仮にこの職務質問の場面で免許証やパスポートを持っていたという場合にも、これは外国人登録証がないということの現行犯に今もなされているということはもうないのだろうか、その点について一点だけ伺いたいと思います。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 一般に職務質問の場合でございますが、本人の申し立て事項とそれから登録証明書の記載事項とが一致をしているかどうか、また登録証明書の写真と所持員の顔、風貌が一致しているかどうか等によりまして同一人性を確認しているところでございます。しかし、本人の申し立て事項とそうした証明書の記載事項が一致しない場合、あるいは登録証明書に貼付をされました写真と所持員の顔形が似ていない場合、それから登録証明書に偽変造の跡が見られる場合などにおきましては、やはり人物の同一人性に関する疑いが出てまいりますので、そうした場合には、本人の同意を得た上で指紋を押してもらいまして、登録証明書に表示されている指紋との照合を行って同一人性を確認するということがございます。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 そういうふうなことになりますと、私は、この外国人登録証においても、もしそういうことがあるとしても、一見見て写真の方が同一人性をぱっと確認するには——変造の跡があるかないか、一々言っていることとの同一性があるかないかということについて、巧妙に成り済ます人であればあるほどばれていかないというようなことがある。それよりは写真の方がもっともっと簡単だし、今もおっしゃったように貼付されている写真等によっての同一人性の確認もされているということなんで、もし公正なそうした形での同一人性の確認ということであるならば、これから光やはりその写真という方向で代替し得る手段を全体的にとっていっていただきたいと思います。  時間がなくなりますので、もっとやりたいところだけれどもしょうがない。  私のところにもいろいろな方から、今回のこの法改正についてのたくさんの陳情や要請がなされています。大臣、最後に伺いたいと思うのですね。  ちょうどこの法案が出るというときになりましてからそんなに間がないのですけれども、一カ月ぐらいの間に私のところに本当にたくさんのはがき等による、この場合に全部、この指紋押捺制度というものを廃止してほしいというそういった訴えがありました。また各種の団体、個人の方々も、四百ぐらいの団体からそういったことの、要するにこの指紋押捺制度を廃止してほしいということでの要求が束になって私のところにもありました。これは外国人の方もそれから日本人の方も両方とも含めて、いろいろな形でのそういった要請があるわけです。特にこの指紋押捺制度については、プライバシーの問題も絡んでくる問題として、まだ日本に残っているということ自身が恥ずかしい問題であるというような内容のことも非常にたくさん寄せられています。  こういった情勢を踏まえて、大臣、今後この問題についてどのような形をお考えか、御所信を伺いたいと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 現時点では、今、法案を提出しているさなかで、御審議いただいているわけでございますから、一応これでお認めいただけることを大変熱望いたしますが、ただ、これからどんどん世の中変わっていくと思います。外国の方もたくさん来るし、多様化してくると思いますし、それに対応していくことを考えなければいかぬということと、その他物の考え方も変わってくるでしょうし、それから技術も進んできて、指紋押捺に代替する今の三点セットより以上のものが、もっと精巧なものも考えられるおそれもありますから、おそれというか、おそれじゃなくて、言葉が悪うございました、あれもありますから、そういうときには対応できるような気持ちで、法案提出の所管省として十分慎重にやっていきたいと思います。

鈴木喜久子日本社会党・護憲共同

○鈴木(喜)委員 どうもありがとうございました。  これで終わります。

浜田卓二郎自由民主党

○浜田委員長 草川昭三君。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 公明党・国民会議の草川であります。お許しを得て、外国人登録法の一部を改正する法律案の質問をさせていただきます。  まず、法務省にお伺いをいたしますが、外国人登録法改正案が上程されるに至った経緯というものを簡潔にお伺いしたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 外国人登録法改正、今回の改正案の提出に至る経緯について御説明申し上げます。  指紋押捺制度を含みます外国人登録制度につきましては、昭和六十二年、第百九回国会における外国人登録法一部改正法案審議に際しまして附帯決議がされておりまして、また平成三年一月十日に当時め海部総理の訪韓に際して、日韓両国外相の署名した覚書におきまして、在日韓国人について指紋押捺を行わないこととする政府方針を明らかにしていることなどを踏まえまして、指紋押捺にかわる同一人性確認手段の研究開発を進めてきたところ、永住者及び特別永住者につきましては、写真、署名及び一定の家族事項の登録をもって指紋押捺にかえ得るという結論に達したため、外国人登録法の一部を改正することといたしまして、今この改正案を御提出したところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 そこで、外務省にお伺いをいたしますけれども、今法務省の答弁の中にもありましたが、韓国政府との協議あるいはまたその中の覚書等もあり、こういうことから改正案が提出をされた、こういうことを言っておりますが、外務省は韓国政府とこの件についてどのような話し合いをされてきたのか、これまたお伺いをしたいと思います。

武藤正敏外務省アジア局北東アジア課長

○武藤説明員 お答え申し上げます。  昭和六十三年十二月より、韓国との間におきまして、在日韓国人の法的地位協定第二条第一項に基づきます在日韓国人三世協議を開始いたしました。そして、平成二年四月の日韓外相定期協議、同年五月の盧泰愚大統領訪日、同年十一月の日韓定期閣僚会議等の機会に協議を重ねてまいりました。こうした累次の協議を踏まえまして、昨年一月の海部総理訪韓の際に、日韓外相間で覚書に署名いたしまして、三世協議を決着させたわけでございます。外国人登録法の関係では、我が国として、二年以内に指紋押捺にかわる措置を実施できるよう所要の改正法案を次期通常国会に提出するために最大限努力すること等の方針を覚書の中で表明いたしました。  この覚書のフォローアップでございますけれども、昨年十二月六日に東京で日韓局長級協議を開催いたしまして、覚書の内容の実施状況についてフォローアップを行いました。この席上、外国人登録法関係につきましては、我が方より、在日韓国人に対する指紋押捺を来年一月までに行わないことができるよう所要の改正法案を本年一月召集の本通常国会に提出するために努力中であり、指紋押捺にかわる手段として、写真、署名及び家族事項の登録等を検討していること、及び外国人登録証の携帯につきましては、極めて常識的、弾力的に運用していることを説明いたしました。これに対しまして、韓国側より、指紋押捺にかわる方法は、在日韓国人の差別感を取り除くために役立つ等、コメントがございました。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 在日韓国人の方々の差別感をなくするというコメントが出たということは、この法律については韓国政府の方は、一応了解という言葉はおかしいのでございますけれども、日本政府の努力を多とする、こういうように受けとめていいのかどうか、お伺いしたいと思います。

武藤正敏外務省アジア局北東アジア課長

○武藤説明員 私どもの改正の趣旨等につきまして御理解いただき、評価をいただいているというふうに考えております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 私がなぜこの質問をしたかといいますのは、昨年入管特例法の制定があったわけでございますが、そのことに関して、これはひとつ両国の反省ということも含めて問題提起をこの際したいと思うのです。ぜひこれは法務大臣よく聞いておっていただいて、最後にコメントを賜りたいわけでございます。昨年制定されました入管特例法でございますが、これは私自身も日韓議員連盟の一員でございまして、運営委員をやっております。何回か韓国の国会議員ともお話をしました。また、その都度法務大臣あるいはそのときの入管局長あるいはまた外務省の関係者の方々とも、この入管特例法のことについて議論をしたわけでございます。しかし、その結果が非常に問題があるということを申し上げたいわけでございます。  それは、いわゆる永住権を持ったところの在日韓国人の方々の再入国問題なんです。昨年のこの入管特例法は、従来在日韓国人の方々が外国へ行った場合に、もう一度日本に戻ってくるというのは一年間という制限があったわけですよ。それで、いろいろな事情があるならば、現地の日本大使館に行ってプラス一年の許可をとりなさい、計二年ということだったと思うのです。それを我々の方も、関係諸団体、たくさんありますから御意見を聞いて、少なくともこれは五年にしてもらいたいというような話があったのです。そこで、いろいろな議論をしたわけでございますけれども、結果は四年プラス一年ということになりまして、大変これは成果があったというふうに私ども思っておるのです。しかし、現状はどうなっておるのかという話をしたいのです。  そこで、外務省にお伺いをいたしますが、韓国における旅券法というのはどういうことになっているのか、あるいは韓国の旅券法施行令というのがありますし、同じく同施行規則というのがありますが、そちらの方はこの旅券法の有効期間というのですか、韓国の国民の持つところの旅券の有効期間はどのような取り扱いになっておるかということを外務省からお伺いしたいと思うのです。

武藤正敏外務省アジア局北東アジア課長

○武藤説明員 お答え申し上げます。  韓国の旅券法におきましては、旅券の有効期間は施行令の定めるところに委任されております。これは旅券法の第十五条の規定でございます。在日韓国人に発給される居住目的の旅券につきましては、有効期間五年の数次旅券でございます。これは旅券法施行規則第八条第二号に基づくものでございます。  居住目的で発給される有効期間五年の数次旅券の所持者が韓国に再入国後一年を超える期間滞在する場合には、旅券法施行令第六条第三項に基づきまして、原則として韓国国内滞在一年となる日に旅券の有効期間が満了することとなっております。ただ、旅券法施行規則第二十二条各号に定める者につきましては有効期間の延長が認められることとなっておりまして、韓国政府の説明によりますと、在日韓国人は同条第六号、つまり「六十歳以上の者」または第七号「その他人道的に相当な事由があると外務部長官が認める者」に該当するものとしてほぼ問題なく有効期間の延長が認められることになっているというふうに承知しております。ただし、これは自動的に延長されるということではなくて、有効期間満了前に本人が申請しなければならないために、その手続を怠った場合には旅券が失効することとなります。  他方、韓国政府は、この点につきまして注意喚起を行いますために、一九九一年六月十七日に旅券法施行規則を改正いたしまして、第八条の「一般旅券」のところでございますけれども、第二項に「第一項の規定による一般旅券中海外居住者に対する居住旅券は、他の一般旅券と区分して発給する。」ということにしておりまして、旅券に留意事項を定めるようにしております。居住目的の一般旅券について、かかる旅券所持者が韓国に入国後一年経過する前に旅券の有効期間が満了しないために手続をしなければならないということをこの留意事項で明記しております。さらに、旅券発給時にこの留意事項に関するパンフレットを配布する措置もとっているというふうに承知しております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 大変長い御答弁がございましたが、実態は、実はそうじゃないんです。今も外務省の方から答弁がありますが、漏れている点があるんです。  要するに、わか方やすい言い方をするならば、在日韓国人の方々が韓国、母国を訪問する。これは二世でも三世でもいいんですが、それで、これは従来の話なんですが、一年たったわけです。だから、一年たちましたので、当然再入国の期限が切れた。そこで、韓国の外務部へ相談に行ったわけです。韓国の外務部に相談に行ったら、それは日本大使館に行きなさい、さらに一年延長になるよ、こう外務部に言われたわけです。それで日本の大使館に行ったわけです。当然日本は、一年プラス一年ですから、一年よろしいということで計二年の滞在というんですか、日本の再入国の有効期間を延長していただいたわけです。それで、本人は一年何カ月目、約二年目に日本に戻ろうとしたわけです。日本に戻ろうとして大韓航空の予約もし、荷物も全部積んでソウルの金浦空港へ行ったら、金浦空港のイミグレーションすなわち出入国管理官から、あなたの旅券は失効しました、先ほど一番最初に言われた、一年超えたから失効だ、こう言うわけです。大変なことですね。  いや、そんなことはない、日本政府の二年の再入国の期間も得ているんだということで、飛行機は出発が三十分か四十分おくれてしまったわけですよ。大騒ぎになった。それで、KALの飛行機の旅客担当係員も、日本政府の再入国の期間が一年プラスアルファで判ついてあるからいいじゃないかということで大変な議論をしたら、その入管の中でいろいろな議論があったようですが、とにかく出国禁止、本人は旅券失効したわけですから。そこで、本人はどうなったかというと、やむを得ず韓国に残ったわけですよ、旅券が失効しちゃったわけですから。まさしく韓国人ですから。本人は三世ですから韓国語もしゃべれないわけですよ。大騒ぎになったわけです。実はその本人は兵役にもとられたんですよ。それで、奥さんとか家族の面倒で一年か二年たちまして、生活の基盤というのは日本ですから、そこでその本人は、再入国ではなくて、今度は一般の旅券をもらって観光ビザで日本に入国をしてきたわけです。  そこで、これは名古屋の人ですけれども、名古屋の入国管理官が大変親切な人で、どうしたんだこれはというので、改めて一回申請をし直したらどうだろうということで、とにかく本人は名古屋に来たわけです、愛知県の春日井市なんですが。そこで実はいろいろな関係者に相談したわけです。そんなばかなことないじゃないかとみんなびっくりして、おまえ何か韓国で悪いことやったんじゃないか、だから旅券が失効したんじゃないかと言ったら、いや、そうじゃない、まじめに仕事でいろいろなことをやってきたんだ、ところがだめだという話で、その相談が実は私のところへ持ち込まれたわけです。  そこで、実は私はそのときにその話を知らなくて、関係者に、実は昨年入管法が改正されて、四年プラス一年になったんだ、皆さん喜んでくれ、こうしゃべっている最中にその話が出てきたわけです。私はこれは実は大変恥ずかしい思いをして、そんなばかなことはない、何かあなた悪いことをやったんだろう、いや、そんなことないと言うので、それから私がこの韓国の旅券法の附則等を私なりにいろいろと勉強させていただいたら、やはり聞いてみると、六十歳以上の者だとかあるいは韓国の国内に一年以上在留が認められる配偶者がいるとか、あるいは国外に三年以上居住したんだけれどもアメリカ・ドル十万ドル相当を韓国の国内に投資をした人あるいはそれと同一の生計を営む者は一年ではなくてプラスアルファでいいですよ、こういうことになっておるわけです。ですから、せっかくお互いに努力をして入管法改正をし、再入国は四年プラス一年だ、これは大変な成果じゃないかといって私どもも韓国の国会議員にも申し上げた、御苦労さんと言われた、ところが実際上は依然として一年で失効だというのが向こうに残っておるわけですよ。  そういうことについては入管の担当者の方々も御存じだと思うので、これは私だけがしゃべっておってもいけませんから、法務省は、私が申し上げたことをどの程度承知してみえるかお答えを願いたい、こう思います。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 実は、草川先生がそのお話をされた最初のころに私も先生から直接そのお話をいただきまして、私もむしろびっくりして、そういうことになったのかということが改めてわかったような次第でございまして、例の入管特例法の立案、審議の過程を通じまして、私どもは、その韓国の法制というものがどうなっていたかということは、正直に申し上げて承知していませんでした。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 それで、私先週たまたま韓国の国民党の代表委員にお会いすることができましたので会ってまいりまして、その際、日本大使館の方にも念のために、その旅券法の改正についてその後どうか、こういう問い合わせをしましたら、韓国の旅券法は、旅券発給に際する事前教育が廃止されたのみで、根本的な改正事実はありませんという御答弁でございました。  でございますから、私これは韓国の国会議員の方にもお話をしました。韓国の国会議員の方々も、それは大変恥ずかしい話なので対処をしようということを言っておみえになりましたが、結局向こう側にしてみると、在日韓国人の方がなぜ一年以上おるのですかという素朴な質問があるのです。当然往来の自由があるはずだからしているはずです。一年以上おるというのはよほどのレアケースですよ。留学生は留学生で別扱いです、あるいはお金を出して投資をするという方も別扱いです。でございますから、一般の在日韓国人の方々が母国を訪問する場合に、四年になりましたぞ、理由があったら今度プラス一年で五年になったぞということは全く意味のないことなのですよ。  これは大変失礼だけれども、私どもにも責任があると思うのです、実際日韓議員連盟で交渉してきたわけですから。何を交渉してきたのだ。それから、法務省も何回か往復して、これは大臣、名前を挙げて大変恐縮ですが、日韓議員連盟で幹事長をやっているのは加藤六月さん、当時政審会長でした。それで加藤さん自身が私に、これは清水の舞台から飛びおりた決意で私は決断をしたのだと。本来、法務省は三年ぐらいと言っていたのですか、それをプラス一年で四年にしたのだ、これは清水の舞台から飛びおりたのだと言っているから、先生こういう話ですぞと言ったら、何ともおっしゃいませんでしたけれども。  実は、日韓の交渉というのは非常に難しい交渉をしておみえになる。本当に我々も頭を下げる。我々も十分承知をしておる。ところが、実際に現場で、現場というよりは国民というか、生活をしてみえる皆さんに喜んでもらえる交渉をしないと意味がないわけですよ、これは。外務省も何を調べておったのですかと言いたい、法務省も何を調べておったと言いたい。相手側の韓国の入管局も何を言っていたのですか。  要するに、観念的なところで、三を五にしろとか、四はだめだとか、五にしろとかそれだけで、数字というのですな言葉がひとり歩きをしておるわけですから、実際は韓国の旅券法を改正してもらわなければだめなのです、これは。そういう交渉を本当にやっていただけるのかどうか。もちろん在日韓国人の方はアメリカに行ったときには喜びますね。今までは一年プラス一年であったのが四年プラス一年になったわけですから、これは大いにメリットがあると思うのです。本当に喜んでいただいていると思う。しかし、母国訪問でこういう事実というのがあるわけですから、これは私自身が非常に恥ずかしかったのです。しかも、本人は、四年プラス一年になる前で、一年プラス一年で、日本に戻れなくて向こうで兵役にも参加をするという大変な苦痛を受けたわけです。  実はそういう方々の声を国会に反映しなければいかぬわけですから、私はきょうのお時間をいただいてどうしてもこういう実例があるということを申し上げて、それからこれは法務省にもお願いをしなければいかぬわけですが、その本人は、入管の親切な対応もこれありで、とりあえず永住というか短期のビザを延長していただいて三年の滞在が認められておるわけですが、もともと永住権を持っていたわけですから、永住権をいずれもとへ戻すというのですか、改めてそういう許可を与えてほしいと思うのです。この点についてもう一度外務省と法務省の御意見を聞かしていただきたいと思います。

武藤正敏外務省アジア局北東アジア課長

○武藤説明員 お答え申し上げます。  韓国の国内法上、在日韓国人の滞在がいかに扱われるかという問題は、具体的には在日韓国人の旅券がどういうふうに取り扱われているかといった問題は、第一義的には韓国の国内問題でございます。また、韓国側の説明でも、在日韓国人の旅券の有効期間の延長はほぼ問題なく行われているというふうに説明を聞いております。  いずれにいたしましても、在日韓国人の旅券の有効期間の延長等で具体的に問題が生じた場合には、これは基本的には韓国の国内問題でございますし、我々としてもできることには限度があると思いますけれども、そういった具体的な問題に即してどういうことができるか検討していきたいというように考えております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 ぜひこれは、一番最初に外務省にも質問をしたように日韓の間で話し合いが行われたわけですが、現状は実はそうではなかったよ、現状のその旅券法というのは残っておるわけですから、確かにそれをこちらから直せという失礼なことは言えないと思いますが、向こう側にもこれは過ちは過ちとしてはっきり言ってもらいたいと思うのです。それは何もおかしい話じゃない。そういうことを申し上げないと在日韓国人の方々にも喜んでもらえないことになると思うのです。  何回か申し上げますが、アメリカへ行く場合はいいということでありますからそれはそれでいいのですが、母国訪問ということについて誤った情報を流して、旅券が失効するというようなことは、これはえらいことになります。これは何回か申し上げますが、私は別に政府だけを批判するというつもりはありません。我々もそういう交渉に参加をしたわけですから、実質的には。だから、現状を知らなくて、現状から遊離した日韓の交渉というのをいかにしてもだめだ。これはひとつ非常に貴重な反省としてこれから我々も話し合いをしないといけない、双方に喜んでいただけない、こう思うので、この点だけ強く外務省に申し上げて、それから法務大臣として、入管についてこういう取り扱いがあった、そういう方々があるとするならばやはり再び永住権を与えていただくような十分な配慮をお願いしたいと思うので、大臣の見解を求めたいと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 ただいま草川先生の御質問と外務省等事務当局の答弁を聞いておりまして事情がよくわかりましたが、ただ向こうの国内法を変えるということは言えないのは御存じのとおりでありますが、ただし私も近い将来、もう少し事情を勉強させていただいて、そして対応の原則が働くような、外交上失礼に当たるようなものでなくて、勉強して検討してまいりたいと思います。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 勉強はいいですけれども、これはもうくどくどと申し上げませんけれども、たしかあれは梶山先生が法務大臣のときでございましたし、入管局長も大変な苦労をされた問題なんです。だからこそ、せっかく苦労をされた成果というのは、在日韓国人の方々にも喜んでもらわなければいかぬことですし、あるいはまた向こうにも了解をしてもらわなければいけない。そういう外交交渉の反省ということだけはきちっと受けとめていただいて今後の運営も図っていただきたいということを強く指摘をしておきたい、こういうように思います。  それで、話を外国人登録法に戻したいと思いますけれども、指紋押捺の代替手段に用いられる顔写真をカラー写真に限定せず、白黒も認めるという報道がございましたけれども、それは事実かどうか。あるいはまた、そうだとするならば経過をお示し願いたい、こう思います。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 写真の規格につきましては、大きさとか撮影日の期限等、法務省令に規定する予定でございますが、その規定ぶりに関しましては、写真の種類をカラーのみとするか、カラー、白黒いずれも可とするかを含め、現在検討中でございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 現在検討中だということでございますけれども、何かパスポートの写真にも関連をするというようなことが言われております。ちょっと外務省にお伺いをしますが、パスポートは今白黒もカラーも含めているのかどうか、お伺いをしたいと思います。

久保田真司外務省大臣官房領事移住部旅券課長

○久保田説明員 お答え申し上げます。現在、旅券に貼付致します所持人の写真につきましては、白黒、カラー、いずれでも結構でございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 パスポートの方がカラーも白黒も両方結構だ、こういうお話でございますから、法務省の方にお伺いをしますけれども、パスポートのことは念頭に置かなくても、人物の特定がどちらの方がいいのか、専門でございませんのでわかりませんが、いいのではないかと思うのです。ただいま検討中ということではございますが、方向としてはどういう方向になるのか、いま一度お伺いしたいと思います。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 カラー写真の方が情報量が多いという点では利便でございますが、他方写真が入手しやすいという外国人の利便も考慮しなきゃいけない。といいますのは、この写真を外国人が撮る場合には日本人がパスポートをとるのと同じ場所で撮るということも勘案しまして、今後そのありようを検討したいということでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 そうしますと、その登録の際の写真というのは本人持参というように聞いておりますが、それはどういうことになるのかお伺いします。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 この写真につきましては、申請の際に本人が提出するものでございますが、規格に合っているものであれば、本人が写真店で撮影したものも認めることとなります。他方、写真撮影を地方入国管理官署で行うことを予定しておりますが、これはその申請者本人による規格に合った写真の入手、提出を容易にするためでございまして、一般外国人は、在留期間の更新、許可申請などの手続を行うために地方入国管理官署に出頭するわけでございますが、その希望に応じまして写真撮影をすることとして、これら外国人の利便を図ろうというものでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 だから、将来とも本人持参もオーケーなのか、本人持参でない場合は地方の入管に設置したところの、そこで写真を撮ってもいいのか、そこがはっきりしないといかぬのじゃないですか。両方どちらでもいいですよということをずっと将来も続けるのですか、例えば将来は本人持参はやめて入管に設置をしたところの写真専門にするというふうにするのか、もう一度お伺いしたいと思います。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 私どもの出先でございます地方入国管理官署というのは、出張所も含めまして百カ所ほどございます。他方、外国人が申請手続を行います市区町村の窓口というのは三千五百余カ所でございます。その利便というのを考えますと、すべて地方入国管理官署で撮影するよりも、外国人の方の中には近くのなれた写真店で写真を撮った上提出したいという方もおられるわけでございますから、その辺を勘案して検討していかなければいけないということで、現時点では三千五百カ所に写真撮影機をすべて設置するというのは予算面、場所とか人員面で不可能でございますから、当分の間は現在の方式で運用していくということを考えております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 わかりました。  では、その点はさておきまして、念のためにお伺いしますが、入管に設置をされた場合の写真は有料になるのですか、無料ですか。

山崎哲夫法務省入国管理局登録課長

○山崎説明員 手数料は取らない方向で検討しております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 では次に、この問題も含めましていわゆる永住権を持った歴史的な経緯がある韓国・朝鮮人の方々の取り扱いということを少しお伺いしたいわけでありますけれども、永住権を持った在日韓国人が子供を産んだ場合、まずどのような手続を自治体に行うのか、改めてこれは法務省からお伺いしたいと思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 一般的に出生により本邦に在留することとなる外国人は、入管法上、出生の日から六十日を限り引き続き在留資格を有することなく本邦に在留できますが、六十日を超えて本邦に在留しようとするものは、出生の日から三十日以内に法務省令で定めるところにより、法務大臣に対して在留資格の取得の申請をしなければならないことになっております。  それから、今お尋ねの特別永住者の子でございますが、特別永住者の子として本邦で出生じた者につきましては、入管特例法の第四条において規定するとおり、出生の日から六十日以内に居住地の市区町村の事務所において特別永住者としての許可の申請をしたときは、法務大臣はこれを許可するものと定められているところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 そこで、今度は文部省にお伺いをしますけれども、子供が小学校に入学をする適齢期になった場合の取り扱いというのはどういうことになるのか。  それから、ちょっと御了解を得ておきたいのですが、きょうは外務省とか厚生省とか郵政とかといったくさんの方に来ていただいておりますが、私の質問が終わりましたら、終わった方はどうぞ御退席ください。それは構いませんから。  それでは、お伺いします。

近藤信司文部省初等中等教育局小学校課長

○近藤説明員 お答えをいたします。  在日外国人の方につきましては就学義務が課されていないところでございますが、我が国の公立の小学校、あるいは中学校もそうですが、入学を希望する場合には、これを受け入れて日本人と同一の教育を受ける機会を保障しているところでございます。  具体的には、就学年齢に達しました在日外国人の子供でございますけれども、外国人登録原票に基づきましてデータを市町村の担当課が作成をいたします。そして、市町村の教育委員会におきまして在日外国人の保護者の方々に就学案内を発給いたし、それに基づきまして保護者の方々から入学申請手続をしていただく、それに基づきまして学齢簿に準じた帳簿を市町村の教育委員会において作成いたしまして、その後は、健康診断とかをいたしまして、入学期日でありますとか、入学をすべき学校がどこであるかといったような通知を保護者へお出しする、こういうことで取り扱っております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 現状はそうなっていないでしょう。もう一度お答えを願いたいと思います。     〔委員長退席、田辺(広)委員長代理着席〕

近藤信司文部省初等中等教育局小学校課長

○近藤説明員 在日外国人の方々の就学に関しまして、従来から一部の市町村におきましていわゆる就学案内が発給をされておったわけでございます。一般の日本の子供の場合には就学義務が課せられておりますから、その就学義務の円滑な履行を図るためにいわゆる就学通知というものを出しておるわけでございますが、就学義務がない在日外国人の方々に対してはいわゆる就学案内というものを一部の市町村において出しておったわけでございます。  特に日韓三世協議の結果を踏まえまして、あのときの覚書では、「日本人と同様の教育機会を確保するため、保護者に対し就学案内を発給することについて全国的な指導を行うこととする。」このような決着といいますか覚書が取り交わされたわけでございますけれども、この結果を踏まえまして、平成三年の一月三十日付で初等中等教育局長の通知を出しまして、各都道府県教育委員会に対して、我が国の公立の小学校あるいは中学校へ入学を希望する在日韓国人が入学の機会を逸することがないよう、市町村教育委員会において、就学予定者に相当する年齢の在日韓国人の保護者に対しいわゆる就学案内を発給するよう指導することを求めたわけでございます。なお、この取り扱いは在日韓国人以外の外国人の方々につきましてもそれと準じた取り扱いをすること、こういうことで指導をしたわけでございます。  なお、都道府県教育委員会の担当の部課長会議を本年の一月の下旬に開いたわけでございますが、その場におきましてもこの旨を私どもの方から指導し、今その趣旨の徹底に努めているところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 私一々細かいことは言いませんけれども、全国各市町村たくさんありますし、漏れたところもあるわけであります。そういう声も聞いておりますので、昨年一月三十日の通達が遵守されるようさらに一層の努力をぜひお願いしたいと思うわけであります。あるいはまた、これはぜひ聞いておいていただきたいのでございますが、私立高校についても国籍条項をもって、在日外国人という言い方をしておりますが、実質的に在日韓国・朝鮮人の子弟の方々の入学を拒否するという私立高校も現実にございます。どうかそういうことのないように、文部省として一層の指導督励をお願いしたいと思うわけであります。  そこで、大臣、この話を聞いておっていただきたいわけでございますが、歴史的な経緯を持つということを私どもは言っておるわけであります。法務省は、その歴史的な経緯そのものよりも一般外国人として、外国人を管理するという姿勢で臨もうとされるわけです。ところが、私どもは、こういう国際化の情勢にはなったけれども、日本におみえになる約六十万に近いと言われる在日韓国・朝鮮人の方々というのは、我が国も反省をしなければいけない過去の不幸な歴史の経過というものがあるわけですから、当然日本語しかしゃべれない。生まれたときから日本語で教育を受けるし、会話をする、全く日本人と同様の生活をしている、市民社会の中にもそのような義務を果たしている。そういう方々に対して、あなたは普通の外国人の扱いですよあるいはその子供の扱いですよというふうに臨むのか、あるいはそうではなくてその歴史的な経緯というものを十分尊重して臨むのかということによって、実は大変な今後の開きが出てくる。こういうことで、私どもは繰り返し歴史的な経緯ということを尊重しながら対応してもらいたいということを言っておるわけでございますが、その点についての大臣の御見解を賜りたい、こういうように思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 お答えします。  在日韓国人の方々は、日本国籍を有する者として終戦前から引き続き日本に居住しておるわけでございます。平和条約が発効して御自分たちの意思によることなく日本の国籍を離脱したという特別な歴史的経緯を有しておりますが、今後とも末永く我が国社会においてともに生活していく方々であると私は認識しておりますし、法務省としてはこれらの方々の立場については十分配慮してきたと思いますが、今後とも一層の配慮をしたい、こういうふうに考えております。そして、入管特例法によって一般外国人よりも安定した法的地位を付与するなど、特段の配慮を今考えてきておるところであります。そういうことで、私は先生のおっしゃる趣旨は全くよくわかりますので、そういうふうに指導してまいり、今後落ち度のないようにやってまいりたいと思います。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 外登法違反の問題は後に回しまして、今の延長線の話でございますが、郵政省に来ていただいておりますので、アマチュア無線局の免許資格が在日韓国人の方々に開放されるというような一部報道がございましたが、この件について現状はどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。

鬼頭達男郵政省電気通信局電波部移動通信課長

○鬼頭説明員 お答えいたします。  我が国に居住されます在日韓国人の方々の数は相当数に及んでおり、在日韓国人の方々にもアマチュア無線局の開設、運用を認めるよう、これまで関係各方面から要望が寄せられてきております。  このため私ども郵政省といたしましては、一昨年七月に韓国の方の電波管理法が改正されましたが、これを機に同年、一昨年九月に日韓郵政事務レベル協議、こういった場を通じまして、我が国の方から韓国の方に対し電波法、韓国側は電波管理法でございますが、これに基づくアマチュア無線局の相互運用取り決めの早期締結を提案いたし、その後事務レベルで調整を経まして、既に郵政省と韓国の逓信部との間では基本的合意に至っております。  合意内容につきましては、韓国側の意向を踏まえまして外交ベースの口上書という形で確認する手続をとることとし、現在我が国の外務省と韓国の外務部との間で最終的な調整作業を進めている段階でございます。郵政省といたしましては、本取り決めが両国間にとって極めて需要である、そういう認識のもとに引き続きその早期実現に向けて対処してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 これはぜひ進めていただきたいと思うのです。  そこで、これは私何回か申し上げておることでございますが、今度は、路線免許の資格を持つ在日韓国人のトラック運送業者というのはたくさんいるわけですね。おりますけれども、かかる業者の方々に無線局の免許を与えるということは大変困難だ、こう言われておりますが、どういう経過になっておるのか、これまたお尋ねしたいと思います。

鬼頭達男郵政省電気通信局電波部移動通信課長

○鬼頭説明員 我が国におきまして外国人が運送業を初めといたします。務用無線局を開設、運用するためには、電波法に規定いたします相互主義に基づきまして二国間の運用取り決めを締結する必要がございますが、これが現在のところ韓国との間では未締結であるため、在日韓国人に対しても免許付与ができない状況にございます。  郵政省といたしましては、本件の重要性にかんがみ、これにつきましても、先ほど申し上げました日韓郵政事務レベル協議等の場を通じまして韓国側に対し相互運用取り決めの早期締結を強く働きかけてきているところでございます。現時点で、これに対し韓国側からは、韓国側の電波管理法の執行後間もないこともございまして、先ほど申し上げました我が国とのアマチュア無線の相互運用の実績を見た上で今後検討を進めることとしたい、そういう意向の表明がございました。郵政省といたしましては、アマチュア無線と同様、本問題の重要性にかんがみまして、今後機会をとらえて韓国側に対しこの相互運用取り決めの早期実現について積極的に提案してまいりたい、そのように考えております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 そこで、これは率直に申し上げますが、先ほど来言っておりますように相互の関係でお互いに認め合うというならばオーケーですよという前提で話を進められている、それはそれでいいのですが、日本人が韓国へ行って運送業を営み、それから無線局を申請するということは現実的にはあり得ないことですよ。日本にいる在日韓国・朝鮮人の方々というのは歴史的な経緯があるわけですから、運送業を営む人はたくさんいますよ。だから、それこそ日本は特別に特例を設けて、かかる永住権を持つそういう方々に特別の無線局の許可を与えてもいいじゃないかということを言いたいわけですよ、二国間の問題ではなくて。  それで、韓国にしてみれば、外国人が来て無線の免許を取るということは安全保障上非常に注意をする国ですよ。今は南北の和解という非常に新しい国際情勢ですが、延長線から言うならば、向こうは日本の安全保障に対する考え方と基本的に違いますからね。厳しいわけです。外国人に無線局の許可を与えるというのは非常に厳しいと思うのです、アマチュアとは違いますから。だから、今そういう努力をするということをおっしゃっていますけれども、私は見通しはなかなか困難だと思うのです。  そこで、私は一つの提言があるわけでありますけれども、日本で運送業を巣となす在日韓国人の方々も、妥協案なのですけれども、例えば社長が在日韓国・朝鮮人の方でも専務が日本人の方も随分おみえになるわけですから、その日本人の専務の名前で無線の免許を与えることをぜひしてもらいたいと我々は何回か陳情しておるのですが、実態上、名目の専務じゃだめなのだ、五〇%以上の資本参加をしていないとたしかだめだという非常に厳しい壁があるわけです。だから、ここの壁を何とかうまく乗り切る方法はないだろうか、提言をしたいと思うのですが、お答え願いたいと思うのです。

鬼頭達男郵政省電気通信局電波部移動通信課長

○鬼頭説明員 我が国におきましてこういった無線局に関する相互主義適用を導入いたしております背景は、電波が有限希少な資源であるということで、一般に外国人の免許取得を制限する一方、国際化への適切な対応等の観点から、相互主義に基づく場合は外国人に対し無線局免許を付与する道を開いているところでございます。  それで、無線局の免許というのが、現在法人及びその代表者に対して付与されるということで、先ほどの相互主義の問題と免許の全体の体系という問題から、なかなか先生のおっしゃるような趣旨での改正というのは、現時点ではまだ見通しが立っておりませんが、今後の課題あるいは電波法固有の問題ではなくて、他の一般法等の動向も勘案しながら検討してまいりたいと考えております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 ぜひ運用上の配慮をお願いしたいと思います。  そこで、次に移りまして、今度はいわゆる不法残留、不法滞在の外国人の方々の医療費の支払いの問題を、これは法務省も含めて関係省庁にお伺いをしたい、こういうように思います。  実は、私は昨年の三月二十九日に不法滞在の外国人の医療費支払い等に関する質問主意書というのを出しました。この経過というのは、一昨年来、不法に残留をする、滞在をする外国人の方々の医療費の支払いをめぐるトラブルが非常に多いという話を聞きまして、それで実は昨年の予算委員会にこの問題を質問しようと思って準備をいたしました。  関係省庁の方々にいろいろなお話を聞きましたが、それは出口のない議論だからやめろ、こういう話になったのです。やめろというのはあけすけな話で申し上げたのですが、出口がない話なんだからどう言われても答弁のしょうがないんだという話なので、私ももう少し考えてみようと思いましたけれども、その後たくさんの事例が出てまいりまして、これはいけないというので質問主意書を出しましたが、そのときの答弁も出口がない、こういう状況になっておるわけであります。そこで、改めてそういうような状況ではこれはだめだ、一回どこかできちっと、いいものはいい、悪いものは悪い、できるものはできる、できないことはだめ、そして不法に残留する方々は、日本に来て医療費がただになるというような風潮があってもまた困るわけでございますので、お互いに知恵を出し合って対応を立てたいという意味で問題提起をしたいわけであります。  それで、私が直接聞いた例をちょっと申し上げたいと思うのです。  これは不法滞在者が昏睡状態になったわけです。ある民間病院に搬入をされました。その民間病院も、救急病人でございますからCTスキャナーをかけた。そうしたらクモ膜下出血、こういうことでございますので、緊急手術が必要となった。ところが、その病院では対応ができませんので救急車を呼んだ。これは地方自治体の救急車を呼んだわけです。この地方自治体の救急車で、いわゆる脳外科専門の救急病院に転送された。それで、その病院で動脈瘤によるクモ膜下出血の緊急手術を行ったというわけでございますが、ところがその患者の所持するのはパスポートだけで、治療費が支払われない。  そこで、出身国の在日公館に病院の方から連絡をしたところ、これは法務省よく聞いていただきたいのですが、その在日の公館は、ビザ切れを放置をした日本側の責任で我が国にとっては関係なし、こういうのが日本にあるその国の大使館の返事だったのです。どうしようもございませんから地方自治体に相談をする、といっても、もうだめだというお話。そこで仕方がないので、その病院が数百万円に上る治療費を引き受けている、こういうことでございます。  こういう例というのは、今東京都内でも、全国的にもたくさん出ているのです。新聞にもどんどん事例が報道されておるわけです。国際社会における日本の責任というのが非常に論じられているわけですが、このような問題を放置するということは極めて遺憾でありますし、人道的な立場に立つ行政が行われることが必要だと思うのでございます。  そういう立場からまず法務省に、短期滞在、研修などの在留資格で日本に入国をし、在留期間が切れても出国をしない不法滞在者というものが何名ぐらいいるのか、推定値をお聞かせ願いたいと思います。

本間達三法務省大臣官房審議官

○本間政府委員 不法滞在者の正確な数をつかむのは非常に難しゅうございますけれども、当局で入っております出入国カードの電算統計でございますが、これによって推計いたしますと、平成三 年五月一日現在で、総数において約十六万人を数えておりまして——大変失礼いたしました。資格別に申し上げますと、短期滞在者は約十二万八千九百人でございます。率にしますと全体の八一%ぐらいになります。それから次に、数としては就学が多いのでございますが、一万三千五百名余りでございまして、率にして八・五%ぐらいになります。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 そこで、今度は厚生省にお尋ねしますが、医師法第十九条には「診療に従事する医師は、診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」こういうふうになっていますね。治療費を支払うことができない不法滞在者であることを理由に医師は診療を拒否できるのかどうか、お答え願いたいと思います。

粥川正敏厚生省健康政策局医事課長

○粥川説明員 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、医師は、医師法第十九条第一項により、正当な事由がなければ患者からの診療の求めを拒んではならないとされております。何が正当な事由であるかは、それぞれの具体的な場合において社会通念上妥当と認められるかどうかによるべきでございますが、救急車により搬入された場合も含め、一般的には治療費を払うことができないこと、または不法滞在者であることのみを理由として診療を拒むことはできないものと考えております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 要するに、医療機関は制度上、国籍等により、あるいはまた不法滞在者であっても診療を拒否できない、こういうことになっていると思うのです。まして、今お話がありましたように自治体の救急車で運ばれた場合も含む、こういうことだと思うのです。  そこで、不法滞在者が治療費を支払うことができない場合は、本人にかわり支払う者がいない限り病院側の負担になるわけです。不法滞在者が急増する中、民間病院に負担を求めるだけではおのずから限界があると思うのでございますが、厚生省としては、不法残留の外国人の医療費未払いの現状をどのように把握しているのか、あるいはその金額は一体幾らぐらいになるのか、統計をとっておみえになるのか、お答えを願いたいと思います。

粥川正敏厚生省健康政策局医事課長

○粥川説明員 厚生省として特に統計をとってございませんが、不法滞在か否かにかかわらず、診療を受けた外国人が診療費を支払えず診療を行った医療機関が負担した事例につきましては、総務庁の行政監察の実態調査結果によりますと、平成二年四月から三年三月にかけて調査したものでございますが、五十六医療機関において診療を受けた外国人延べ千三百九十六人の中で、診療費が未払いとなった外国人は三十四名ということになっております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 厚生省として統計をとっていないということですが、不法滞在者の治療を行った場合の未払い、こういうことをこの際調査するお考えはありませんか、どうですか。お答え願いたいと思うのです。

粥川正敏厚生省健康政策局医事課長

○粥川説明員 御指摘の点を踏まえてちょっと検討してみたいと思います。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 実態は実態として、ぜひ一度調査していただきたい、こういうように思います。  そこで、これは私、質問主意書のときに、そういう不法滞在者の治療を行う場合に民間病院では限界があるので国が受けたらどうだ、あるいは公的病院が受けたらどうだというようなことを言ったわけでございますが、当然、国は肩がわりをするわけにはいかない、こういう答弁になっておるわけでございます。民間の病院としては非常に強い不満があるわけですよ。要するに、民間病院に全部しわが寄っている。本来ならば、それはまた別な取り扱いがあってしかるべきではないか、診療を断ることが制度上できないわけですから。だから、ここを何とか我々としては解決できる方法を考えてみたいと思うのです。  そこで、先ほど厚生省の答弁の中で、外国人の就労に関する実態調査の結果報告、実態調査の結果に基づく勧告というのを総務庁がことし一月十五日に出しておりますね。これは不法滞在以外の一般外国人のことも含めてでございますが、医療の問題に絞って指導事項の概要を説明願いたい、こういうように思います。

藤井昭夫総務庁行政監察局監察官

○藤井説明員 お答えいたします。  ただいま厚生省の方からも御説明がありましたが、一つは、私ども今回調査を実施しました五十余りの医療機関で診療を受けた外国人は、平成二年度の一年間でおおむね千三百九十六人いたわけでございます。そのうちの七百四十四人、五三%ですが、これらの方々が公的医療保険の適用を受けていない。また、三十四人分の医療費が未収という状況があったわけでございます。  なお、蛇足でございますが、私どもの調査においては、これらの外国人が不法滞在者であったかどうかという区別をしての把握はやっておりません。  そのほかに、国保、健保、こういった制度も合法的に滞在していられる外国人の方々には適用することができる場合があるわけですが、そういった状況を調査しましたところ、外国人の国保の適用率が低い例が見られたとか、健保が未適になっている例があったとか、国保の適用の基準の一つでございますところの「一年以上滞在すると認められる者」というのがあるわけなんですが、その運用状況を調査しましたところ、入管局による在留期間の許可が一年未満であるというだけで国保を適用していないというような例も見られたということでございます。  このほかにも、言語、習慣の異なる外国人の方々が円滑に医療を受けられるというような観点から、地方公共団体、それから病院、こういったところにおける対応状況を調査しているわけですが、一部の地方公共団体では、既に外国語による診療可能な病院等の紹介パンフレットを作成しているというような先進的な例あるいは病院の中にも既に外国語による案内、通訳サービスを積極的に行っておられる、そういう例もあったということでございます。  こういった状況を踏まえまして、厚生省に対し、まず、外国人が円滑かつ適切に利用できる医療のあり方を検討していただきたいと申し上げますとともに、市町村における外国人登録部門等と連携することにより国保の適用対象者を的確に把握されて、外国人に対する国保の適用の適正化を図る、あるいは事業所においても健保の適用について周知、加入の推進が図られるよう都道府県を指導していただく、それから地方公共団体における外国人の対応が可能な医療機関等に関する外国語による各種情報サービス等、こういった好事例が出ておるわけでございますので、こういった好事例を収集されて、再度還元されるというようなことで支援をしていただきたいというようなことを勧告しているところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 今総務庁の方の勧告というのですか実態調査が報告されましたが、これは不法残留であろうと許可されて入国されたところの外国人も含めた医療問題、医療費の未払いがある、こういう実態報告が出ておるわけです。だから、私は今、前半では不法滞在ということを申し上げましたが、診療機関側からすると、不法滞在ではなくて入国を許可された外国人の未払いも実はある、こういうことになるわけですから、実態はさらに深刻だということを言わざるを得ません。  そこで、問題は、これは自治体もあるわけでありますし、厚生行政もあるわけでありますし、法務省にも聞いてもらわなければいけませんし、外務省もあるわけですね。それぞれ縦割り行政ですから、縦割りの範囲内だけのお話になると現状に合わないという話になって、今申し上げましたように、そういう方々の診療というのはほとんど私的病院が引き受けざるを得ない。国公立が引き受けない、公的病院もなかなか引き受けない、こういうことになるわけなんで、それをどのようにしたらいいのかというので、実は昨日も、これは総理府が全体を統括するので総理府が答弁を引き受けてくれるのか、あるいは総務庁なのか、あるいは内閣なのか、いや、それは官房なのか、いろいろとやりましたが、結果として今私が申し上げた答弁を引き受けてくれるところは実はなかったのですよ。  そこで、私は、そんなばかなことはないじゃないかというので、答弁がなければないで問題提起をしなければいかぬということで、やっとけさ、内輪話をすると、内閣の方から法務省なり厚生省にしかるべき答弁をさせるということに実はなっておるのですよ。どういう答弁が今から出てくるかわかりませんけれども、厚生省、それから外務省も入っておりますが、いずれにしてもとりあえず厚生省と法務省、いわゆる許可されて滞在される外国人を含めた、不法残留者を含めた方々の医療費の未払い対策をどうするのか、この際、両省から御答弁を願いたい、こう思います。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 日本に来られている方々が不慮の病気、あるいは事故もございますけれども、そういうことになったときにどういうような待遇を受けるかということは、その人あるいはその国にとっても、日本のイメージにとっても非常に重要なことでございますので、私たちとしても非常に心を砕いておるところでございまして、私たちも外国へ行くときに何かの事故に遭ったり、けがをしたり、あるいは病気になったときに手厚くやっていただける、そういう待遇を受けて帰ればその国の印象がよくなるということもございます。そういう観点もございますけれども、他方、先ほど先生御指摘のとおり、日本に行って不法に残留して病気を治して帰ってくるということになっても、これは我が国の健全な社会の発展という観点から見ましても好ましいことではございませんので、いろいろケース・バイ・ケースで考えなければいけないかと思います。  一般的に言いますと、合法的にこちらに来られている方は、滞在期間が短い方は観光ということで大体保険をかけて来られる方が多いのじゃないかというふうに考えておりますし、また、こちらに留学とか研修で来られる方は保険に入ることを私たちも勧奨しておりまして、特に研修で来られる方は研修用の保険制度がございまして、そういうものでカバーされるというようなことを確保するようにしておるところでございます。  問題は、不法に残留したり、不法に就労している方々でございまして、これは不法であるだけに、これを法的に、合法的に救うというのはなかなか難しいところがございます。  それで、法務省の入管として、今不法就労あるいは不法に残留している人たちの医療についてどういうようなケースが我々の所管しているところに入ってくるかと申しますと、例えば不法に残留して強制退去の手続の過程にある人がいますと、そういう人たちを強制退去の前に収容するわけですけれども、そのときに病気であるということがわかりましたら、最寄りの病院等で治療を受けさせるということで健康管理に気を使っているわけでございます。  また、強制退去手続になった人が非常に重病ですぐ帰すには耐えられないという場合には、人道的な配慮から、直接帰すということはしないで滞在を認めるというようなことで、事案に応じて適切に対処しているところでございます。ただ、費用の点について言いますと、個人が持っているお金で払える場合には払っていただきますけれども、どうしても払えない場合には、我々の強制手続の中に入っている場合には、少ない予算でございますけれども、若干国費で面倒を見るというシステムもございます。  こういう不法就労者の医療問題につきましては、いろいろなケースがあって難しい問題を含んでおりますが、必要に応じまして関係機関と連絡を十分にとって適切に対処していきたいと考えておるところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 偽った資格で入国をすること自身がその国を軽んずることになるわけですね。あるいはまた、外国人労働者を安易に雇うという事態を実質上安易に認めてしまっておるという日本の経済界の体質自身にも責任があると思うのです。だから、ここで入管を責めても問題があると思うのですが、現実にしわが寄っているわけですから、何らかの対応を立てなければいかぬと思うのです。  たまたま東京都がようやくしびれを切らして、名前は悪いのですが、行き倒れの方々を救済するという非常に古い法律を二十二年ぶりに復活して適用しようというようなことが言われておるわけでございますが、そのようなことも含めて厚生省はどのようなお考えか、お伺いをしたいと思います。

酒井英幸厚生省社会局保護課長

○酒井説明員 お答え申し上げます。  行旅法の問題でございます。今先生おっしゃいましたように、大変古い法律でございます。先生御案内のように、行旅法は旅の途中の行き倒れの病人あるいは死亡人の方を対象とするわけでございまして、私どもざっくばらんに言いますと、いわゆる不法就労あるいは不法滞在の外国人の方のために正面から適用できる法律ではないと思うわけでありますが、旅の途中で行き倒れた場合であるかどうかという要件に照らしまして、それに該当する場合には適用し得る場合があるという限定的なものであるわけでございます。今申し上げましたように、適用絶無ではないわけでございますが、そういう限定的なものでございまして、東京都におかれましても以上の点は踏まえながら検討はされていくものと思いますけれども、私どもは現在詳細なことを伺っておりませんで、当面、その状況を見守っていくことになろうかと思っている次第でございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 もう一度質問しますが、特にこの東京都のお考えは否定をしませんね。もう一度御答弁願いたいと思います。

酒井英幸厚生省社会局保護課長

○酒井説明員 答弁を繰り返して恐縮でございますが、まだ詳細なことは聞いておりませんし、また東京都もまだ検討されているやにも聞いておりますので、とにもかくにもしばらくその状況を見守りたいということでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 長々とこの問題を取り上げておりますが、そう簡単に出口のある話ではない、しかし現実は非常に深刻だ、こういうことから申し上げておるので、限定的に厳しく取り扱うということは結構でございますが、一つの問題解決の方向だと思うので、ぜひこれを十分参考にしていただいて、とりあえずの対応をしていただきたいと思います。  そこで、外務省にもう一問。一昨年十二月、国連はすべての移住労働者及びその家族の権利保護に関する国際条約を採択しておるわけでございますが、これは発展途上国等の非常に強い要望もこれあり、先進国の方としてはかなり抵抗があったと聞いておりますけれども、一応これは採択されておるわけでございますので、この種のものはいずれにしても展開をしてくるわけでございます。今のようなこともこれに合致する一つの方向ではないかと思うのですが、この国連の条約の理念をどのように評価するか、お答え願いたいと思います。

吉澤裕外務省国際連合局人権難民課長

○吉澤説明員 御質問にございましたすべての移住労働者及びその家族の権利保護に関する国際条約でございますけれども、私ども、移住労働者とその家族の権利保護を図ろうとするこの条約の理念そのものは評価できるものであると考えておりますけれども、この条約を我が国が批准しようといたします場合には、移住労働者が国民あるいは移住労働者以外の外国人よりもかえって優遇される結果となって平等原則との関係で問題が生じないかとか、我が国の基本的な労働政策との関係、あるいは出入国管理、選挙、教育、刑事手続、社会保障といったいろいろな国内制度との関係においてどうかといった点を十分に慎重に検討をしなければならないのじゃないかと思っております。  なお、先生も御承知かと思いますけれども、これは九〇年の十二月に国連で確かに無投票で採択されたわけでございます。それ以来今日に至るまで、署名した国はメキシコとモロッコの二カ国だけである。それから、これの締約国となっている国は一つもないというような現状であることもまた我々として考えていかなくてはいけないというふうに考えている次第でございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 この問題について、法務大臣というよりも政治家として、入管行政に携わっておみえになるわけですが、非常に難しい問題ではございますけれども、放置をするわけにはまいりません。人道上という問題もございます、あるいは国際的な責任ということもあるわけなので、私は少なくとも閣議等において総合的な対応をどこかで立てろというような御提言があってもしかるべきだと思うのですが、その点どのようにお考えになっておられるのか、お答え願いたいと思います。

田原隆自由民主党法務大臣

○田原国務大臣 ただいままでの質疑を聞いておりまして、非常に感ずるところが多いわけであります。法務省の領域を超える部分が多うございますので、政治家としてという御指名でございますから政治家としてお答えしますが、ただ単に政治家として言っても実が実りませんので、やはり不法就労問題などで各省の会議がありますように実務の上へのせていく必要があるというふうに私は痛感しております。何らかのそういう行動をとってみたいと思いますので、そのようにまた先生からも御指導を賜りたいと思います。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 ぜひそのような方向で臨んでいただきたいと思います。  残りがもうわずかでございますので、予定した質問が大分ありますが絞って、入管職員の増員問題というものを提議したいと思うのです。  入管職員というのは、それぞれ空、海、陸、いろいろなところで御苦労願っておるわけでございますが、最近私、東京入管に陳情がございまして、行きました。  それは、今韓国からソウル大学の教授と人物交流計画で私いろいろと友人としておつき合いをしておるものですから、その方の御子弟の入国のことについて東京入管に行きましたが、驚きました。驚いたなんというものではないですね。あれが役所かと思うぐらいの大混雑ですね。あれはJRの通勤電車ですよ。通勤ラッシュですよ。まず、入り口から案内員のところへ行く間に本当に押し分けていかなければいかぬ、東京入管の実情は。そこで、場所を聞くのに、ずらっと並んでいるわけですから、こちらは結構気をきかせて、仕方がないので行く場所を、三階を探して行ったのですが、これはすごいですな。ずらっと床に並んでおりますし、立ったままわっと並んでおりますね。  これはいろいろな方々がお見えになります。これは成田でも同じなのですよ。成田に入国をされますね。私の知っておる、政府が招待をした音楽家だとかあるいは有職者、そういう方々ももちろん外国人の窓口へ並ばれるわけですが、その前に一見観光ビザでお見えになるのだけれども、どうも本当に観光かどうか怪しいということで入管の職員が非常に厳しくチェックされるわけです。その後へ並ぶと二時間、三時間、四時間と並ばなければいけないわけですよ。そこだけで日本に対する非常に強い不満が出てくるわけですよ。せっかく友好関係を深めるためにおいで願っても、そういうような仕打ちです。  私は、一つの提案としては、何か特別に政府招待者の窓口を特例としてつくったらどうかという提言をしたのですが、そんなことをやったらそれこそまた国際的な問題になるという様子なので、どうしたらいいのだろうか、それは増員以外にはない、あるいは場所を大きくする以外にはないという結論に達したわけです。入管職員の増員、養成状況というのは一体どうなっておるのか、法務省の答弁を願いたいと思うのです。

高橋雅二法務省入国管理局長

○高橋政府委員 入管の業務が非常にふえておりまして、それでまた場所等が混雑して皆様に御迷惑をかけているのは大変申しわけないと思っております。  入管職員の増員の状況についてお尋ねでございますのでお答え申し上げますと、地方入国管理官署の職員の増員状況につきましては、近年の業務量の増大に伴いまして、平成二年度は六十六名、平成三年度四十八名、平成四年度、このたび成立しました予算案におきまして九十七名の増員をいただいております。なお、十年前の昭和五十八年度における地方入国管理官署の定員は千五百七十二名でございましたので、これに対しまして平成四年度の定員は千七百六十五名、こういうことでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 これで入国管理の増員が結構出ておるという話でございますが、私はなお現状には合わぬと思うのです。  それからついでながら、警察庁、大変長く待っていただいております。外国人の犯罪等も含めまして、実は外事第一課長には入管法の違反のことについてもお伺いしたいと思っておりましたが、実際はこのような外国人犯罪というのは、入管法の犯罪も含めましてふえておると思うのでございますが、その点、簡潔に御答弁願いたいと思うのです。

奥村萬壽雄警察庁警備局外事第一課長

○奥村説明員 お答えをいたします。  在日外国人の犯罪でございますが、ちょっと手元に数字を持っておりませんが、これは五年前に比べまして相当ふえておると思います。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 いずれにいたしましても、入管職員の増加ということについては今後ともやっていただかなければいかぬわけです。いわゆる総務庁の行政管理、こういう定員法の関係もあるわけでございますが、総務庁としては、査定官庁としてこの入管業務というものをどのように評価しておみえになるのか、お答え願いたいと思います。

米山実総務庁行政管理局管理官

○米山説明員 お答えをいたします。  先生からも御指摘ございましたように、近年法務省におきます出入国管理業務量が相当増加しているというようなことにつきましては、法務省当局からいろいろ御事情をお伺いして私どもも十分認識しているところでございます。このような中で、現在の定員管理、総数を抑えるという大変厳しい状況にあるわけでございますけれども、地方入管の定員につきましては、先ほど法務当局からも御回答ありましたように、昨年度の二倍を上回る九十七人の増員措置、こういった私どもなりの努力もしておるところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 今のような状況も踏まえまして、法務省としても入管職員の方々の増員等、また総務庁も全体の枠の中から判断があると思いますけれども、ぜひ対応を立てていただきたいと思います。  時間が来ましたので、実は帰化問題についての取り扱いについて、これも少し詳しく御質問をする予定でございましたし、法務省あるいはまた警察庁あるいはまた文部省の国際企画等々の課長も来ておられましたが、大変恐縮でございますが、以上で質問を終わりたい、こういうように思います。どうかひとつ、法務省としても頑張ってください。

田辺広雄自由民主党

○田辺(広)委員長代理 御苦労さんでした。  次回は、来る十七日金曜日午前九時四十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後七時二十九分散会

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