逓信委員会 第6号
- 発言数
- 193 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1992/04/15
会議録
○谷垣委員長 これより会議を開きます。 この際、連合審査会開会の申し入れに関する件についてお諮りいたします。 ただいま建設委員会において審査中の内閣提出、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律案について、建設委員会に対し、連合審査会の開会を申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○谷垣委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、連合審査会開会の日時等につきましては、建設委員長と協議の上、遣って公報をもってお知らせすることといたします。 ――――◇―――――
○谷垣委員長 郵便貯金法の一部を改正する法律案、簡易生命保険法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出かありますので、順次これを許します。小林興起君。
○小林(興)委員 それでは、ただいま御指名いただきましたので、郵便貯金法の一部を改正する法律案の関係につきまして、御質問をさせていただきたいと思います。 この法律案の改正の背景には、やはり金融自由化が進んでいく中にあって、郵便貯金にあってもこういう情勢に対処していこう、こういう背景のもとに、これからもいろいろと多様な金融商品が郵便貯金の関係でも登場してこなければならない、こういう時代になってきたと考えられるわけでございますが、今回具体的に導入することになっております新型貯蓄貯金につきまして少し御質問をさせていただきたいと思っているわけでございます。やはり新しい商品でございますから、期待もあるでしょうが、また場合によっては国民の側から、また郵便局においても不安な面もあるいはあろうかということでございますので、この委員会の質疑の場を通じましてその点を明らかにしていただければと思っているわけでございます。 そんな意味におきまして、まず最初に、この新型貯蓄貯金はどのような観点で、あるいはどういう趣旨でこれを創設することを考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。
○松野(春)政府委員 お答え申し上げます。 預貯金を大きく分けますと、定期性のものと流動性のものとに分けられようと思いますが、定期性の郵便貯金の金利自由化につきましては、平成五年までには完全金利自由化をするということで着々と計画が進められておるわけございます。これに対しまして、流動性預貯金の金利自由化につきましては、かなり検討段階で難航しておりまして、現在のところまだ未着手の状態であるわけであります。 そこで、昨年の七月になりますが、大蔵省と私どもとの間で、自由化対応の第一弾としまして、官民共通商品であります新型貯蓄貯金を創設することで合意を見たわけでございます。これにつきましては、この完全自由化へのソフトランディングが必要であるという主張にも配慮いたしまして、自由化への過渡期の商品として導入することとした経緯がございます。 この新型貯蓄貯金、これは仮称でございますが、これは、私どもの立場からこれを見ました場合、まず、通常郵便貯金の一種類になるということであります。それから性格としまして、最低預入残高が設けられ、また、決済性が制限されているかわりに、従来型の通常郵便貯金よりも高い金利がつくものでございます。最低預入残高につきましては、四十万円のタイプとそれから二十万円のタイプの二種類がございますが、いわば通常郵便貯金の種類が、従来一種類でありましたものが三種類にふえることになりまして、預金者がその利用実態に応じた選択ができるようにしたいと考えてつくろうとしておるものでございます。
○小林(興)委員 趣旨は一応わかったつもりでございますが、今答弁の中にありました、決済サービスのようなものについて制限を加えるということを今言われたと思うのですけれども、しかし、常識的に考えまして、今我々国民が預金、貯金をするときに、やはりもう今日は、例えば公共料金は自動的に引き落としてもらうとか、あるいは給与等もそこに自動的に入るというようないろいろな決済サービスが行われるのが当たり前だ、むしろこういう感覚になっているときに、これを制限をすると、あれっと、こういう感じになると思うのですが、ここはそのまま決済サービスも含めるというわけにはならないのでしょうか。
○松野(春)政府委員 先ほども触れましたように、この新型貯蓄貯金は、流動性預貯金の分野の金利自由化への第一弾として導入する商品でございます。当初からの議論といたしまして、このコストのかかる決済性部分を片方で維持しながら、金利の競争化あるいは完全自由化を行った場合、民間金融機関の経営に大きな影響を与えるという懸念が出されておりました。特に各地域の中小金融機関からそういうお声が強かったように私ども感じておりますが、こうした点に配意しながら、自由化へのソフトランディングを図る観点から導入しようとしているものでございます。 この貯金は、約束事といいますか、商品の性格といたしまして、先ほどもちょっと触れましたが、流動性預貯金の中でも貯蓄性の高い資金を対象とすることから、金利を高くするかわりに決済サービスをつけない商品として創設するというものでございます。 なお、平成五年中には、来年でありますが、流動性預貯金の完全金利自由化は平成六年を目指しておりますが、一年たちました平成五年中には、官民ともに商品設計の自由化をこの商品についても加えていこうということで合意を見ております。内容はこれから詰める問題でありますが、そういう経過にございます。
○小林(興)委員 それから、これも伺っている話でございますけれども、何か今度の新型貯蓄貯金は、一定の払い戻し回数を超えると手数料がかかるんだ、こういう話ですが、恐らく今の話からいいますと、この手数料の話もやはり金融機関側のコストを考えてのことだと思うのです。しかし、どの程度の払い戻し回数を超えると手数料がかかるのか、あるいはまた、手数料といっても、具体的に金額からいいますとどの程度のものを考えているのか、明らかにしていただけるのでしたら教えていただきたいと思います。
○松野(春)政府委員 この新型貯蓄貯金の中に二つのタイプを設けておりますが、最低預入残高四十万円のタイプと、それから最低預入残高二十万円のタイプの二つでございますが、それぞれその残高を維持した場合には通常郵便貯金よりも高い利率をつけるというのが基本でございます。 このうち、いわば四十万円コースといいますか、タイプⅠのものにつきましては、タイプⅡの二十万円コースのものに比べまして、より貯蓄性の高い資金を対象としているという観点から、この最低預入残高を、二つを比較した場合、高目に設定して、そのかわり、払い戻し回数を制限した上でより高い利率をつけるという商品設計になってございます。このように、タイプⅠの四十万円を下限とするこの商品の商品性としまして、払い戻し回数を制限するということでございますが、月五回を超える払い戻しに対して手数料をいただくこととしているものであります。 なお、この月五回という回数を決めるに際しまして、私ども、通常郵便貯金の払い戻しか一番多い月というのはやはり何といっても十二月でございますが、この十二月の一カ月間における払い戻し回数の実態につきましてサンプル調査を実施いたしました。払い戻し回数が五回以内の預金者が全体の九九・五%を占めておるということでありますが、これは恐らく、公共料金というのが今大体五種類でございますから、これの払い戻しということが一般の家庭における通例の形態がなというふうにも感じておるわけであります。したがいまして、月五回までは手数料を無料としたことで預金者利益が大きく損なわれるということはまずまずないのではないかな、例外があるかもしれませんが、そんなふうに感じているところであります。 なお、手数料の額ですが、これは実は今検討中であります。検討中であるということの理由は、やはり私ども手数料を決める際の一つの物差しとしまして、民間金融機関の動向を今じっと見ておるところでありますが、都市銀行に限らず各地域の金融機関の動向等がまだ少しまちまちのようでありまして、あとしばらくその動向を見た上で判断したいというふうに考えているところであります。
○小林(興)委員 伺っておりまして、何となく、金利が高いことが消費者といいますか我々国民の方に、使う預金者に理解がされて、そしてこういう新型の預金額が総量としてふえていく可能性があるのかなと思いながら、一方で、先ほど申し上げましたように、やはり決済サービスがないとか、ある程度やると手数料がかかるとか、そういうマイナス面みたいなものがPRをされますと、本来の目的がうまく達成されないような懸念もあるわけでございまして、そういう意味では、今郵政省としては、この新型貯蓄貯金ができたならばこんなぐあいにふえていくというような見通しとか、あるいは営業活動の面でこういう点をPRしていくから大丈夫だというような見通し、前向きな見通しというのはあるのでしょうか。
○松野(春)政府委員 今先生御指摘のように、例えばこの新しい貯金につきまして、公共料金の口座振りかえ等の決済機能がないとか、あるいは最低預入残高の制約があるというふうな点から、使い勝手が悪いという声が聞かれているのは事実でございます。 これも繰り返しになりますが、しかし新型貯蓄貯金につきましては、一方で市場金利に連動した利率をつけるという商品にしておりますし、現行の通常貯金の利率プラス〇・三%というものを下限金利ともしております。こういうふうに通常貯金より利率が高いこと等の特性を有しておるという点が一点ございます。私どもがこれから営業を行います場合に、こういう流動性貯金のうち、貯蓄性の高い部分に着目した商品であり、なおかつ金利面で市場実勢を反映できるようにしているこの新型の貯蓄貯金の特性につきまして、十分周知、PRを行わなければいけないというふうに念じておるわけであります。また、そういう観点に立って利用の勧奨に努めてまいる所存でございます。 さて、実際に営業活動をしてどういうぐあいになるであろうかということですが、率直に申し上げまして、今数字的に確たることは申し上げられません。ただ、試算としまして、仮にでございますが、前提条件をつけますと、現在通常郵便貯金の残高の内容を子細に見てまいりますと、五十万円以上ある預金量というのがどのくらいあるか、約六兆円と見ております。このうちの約一割が通常郵便貯金からこちらの新型貯蓄貯金に仮に移行するというふうに前提を置いて考えた場合、年間約六千億円程度の営業というものが見込めるかな、あくまでも試算でありますが、そういうふうに見ておるところであります。まあしかし、これはやってみなければわかりませんが。営業PRにつきましては、誤解のないようにという点もございます、真摯に周知を行っていきたいというふうに考えております。
○小林(興)委員 この新型貯蓄貯金というのは、先ほど話しましたように、結局金融自由化の進展する中にあって出てくる商品だということになろうかと思うのです。そして、この金融自由化というのは預金者利益を保護していく、こういう観点からいってももはやこの流れはとまりませんし、それはどんどん進んでいくんだろうと思われるわけでありますが、現在の郵政省のいろいろな貯金の形態というのはまだまだ必ずしも市場金利に完全に連動しているわけでもありませんし、まだ途中段階でありますのでいろいろな制約があるわけでございますが、郵政省としては、今後この金融自由化の流れに沿って、いろいろな預金について、個々の貯金について完全自由化をしていくというようなお考えがあると思われるわけですが、そのことについて郵政省としてのお考えあるいはまた大臣としての、積極的にこの自由化に対処していくんだ、こういう御発言がいただけたらと思います。
○渡辺(秀)国務大臣 今までの御議論のとおりで、今国会に提出しているこの郵便貯金法の一部を改正する法律案、今ほどのお話の新型貯蓄貯金の創設というのと積立郵便貯金などの市場金利連動化などを行うこととしているわけでありますが、これらはいずれも市場金利連動型の郵便貯金の範囲を拡大するものでございまして、現在金利が完全自由化されている貯金は、預入金額が三百万円以上の定期郵便貯金のみでございます。郵政省といたしましては、今後とも小口預貯金分野の金利自由化を、小林委員おっしゃるとおり金利自由化をできるだけ速やかに推し進めて預金者利益の確保に努めてまいりたいと思っておる次第でございます。 具体的には、定期郵便貯金につきましては来年には金利自由化を完了する予定でございます。定額郵便貯金につきましても、来年定期郵便貯金について完了するものとそうおくれないように対応してまいりたい。また、通常郵便貯金については平成六年、これは民間とも相まちまして郵政省としてこの金利自由化を完了いたしてまいりたい、一生懸命努力してまいったいと思っております。
○小林(興)委員 大臣の御決意もいただきましてよくわかったとこみがあるわけでございますが、こういうものには二面性があるわけでございまして、すなわち、預金者の方から見ますと、どんどん金利は高くしてもらいたい、こう思うのでしょうが、しかし、これは金融機関の側から見るとコストということになるわけでございまして、やはり大事な郵便貯金事業という観点から見ますと、金融自由化がどんどん進んで預金者にメリットが出てきても、金融機関にとってコストの増加につながって肝心な郵便貯金の事業経営が問題になってくるなんということになりますと、これまた大きな問題であると思われるわけです。そういうことのために、先般たしか金融自由化対策資金というものをつくられまして、そしてこれに充てていくという制度ができたわけでございますが、今日この金融自由化対策資金の運用がまだまだ、例えば対策資金の運用対象は今のところ債券主体のどんなものに使えるか限定列挙になっているという感じで、自由化対策資金でありながら資金そのものは非常に不自由だ、こういう現実があるわけでございます。自由化対策資金という名前なんですから、目的に沿ってもっともっと自由に使って、そして事業の安定的発展のために本当に資する、こういう方向での御検討はされているのでしょうか。
○松野(春)政府委員 先生今冒頭に御指摘されたように、私ども郵便貯金事業の役割あるいは使命ということを考えました場合に、何と申し上げましても個人金融の充実の問題が一つ、それから財政投融資の原資の供給という使命の二つがございます。これを的確に果たしていくためには、業務の効率的な運営が一方ではありましょうし、また御指摘のように、資金運用面における適切な対応が必要不可欠であります。 平成四年度の予算の編成過程におきまして、平成四年度以降の五年間の金融自由化対策資金の新規運用額を総額二四・五兆円ということで、政府内部で合意に達したところであります。まず、運用額の面では、この金融自由化対策資金の一定の基盤というものはできたのであろうというふうに考えておりますが、いよいよその運用対象の問題でありますが、基本的には有利で確実な運用、ある場合にはこれは相矛盾する場合もあるわけですが、一方で有利さ、一方で確実さという二つの面を満たした運用をしていかなくてはいけないということでございます。しかも昨今、金融、経済の情勢の変化というものは大変目まぐるしいものがありますので、これらにも機動的に対応したより一層幅広い運用ができるようにということを考えておるわけであります。 その中で、やはり公的資金でもありますが、私ども、資金量というものが大変大きゅうございますから、市場の成熟度合いを見ながらということが一方であろうと思います。やはり私どもの資金が入ることによってかえって市場が混乱することでは何にもならない、かえってマイナスになるという面もありますので、それぞれの市場の成熟度合いというものを今見させていただきながら、関係当局にも運用の拡大について年々要請してまいっているところであります。 例えばで申し上げますと、これはまだ実現しておりませんが、CPと言っておりますが、コマーシャルペーパーでございます。それから、債券の先物でありますとかオプション取引等もぼつぼつ、この市場の成熟度合いを見ると私どもが参画しておっても支障がないのではなかろうか、また、より有利な運用が図れるのではないかというふうなことも考えてやっておりますが、また、これはことしの要求の一つの課題になろうかと思います。一生懸命頑張っていきたいと思います。
○小林(興)委員 今局長の方からCPというお話もございましたけれども、そこを考えておられるなら、あくまでも私の個人的な意見でございますけれども、今日の経済の実態を見ますと、日本の経済から見て株の下落を非常に心配をするわけでありまして、今もう民間の銀行にも、実は大変焦げついておりまして、金のゆとりもないということが言われているわけでありまして、株を少し上げていくには公的な資金が入らなければならないのじゃないかな。こんなことからいいますと、この対策資金でも使っていただいて、少し株式投資も、もちろんこれは一定の限界があるでしょうけれども、そういうところまで少し考えていただいて、例えば、できればNTTの株でも少し買っていただくと日本経済の上昇に非常に有効ではないかと思うのですが、株式については考えておられますか。
○松野(春)政府委員 私どもの金融自由化対策資金が、一つには公的資金としての性格を踏まえて、運用対象が法律に限定列挙されてございます。現在のところ、元本保証のない株式につきましては、金融自由化対策資金本体による直接の運用というものが認められておらない、これは御存じのとおりでございます。ただ、わずかにと言ったら語弊がありますが、現在は簡易保険福祉事業団を通じまして、具体的な運用方法を特定しないいわゆる指定単という金銭信託への運用を行う中で、間接的また限定的ではありますが、株式に若干運用することが認められているところでございます。 この金融自由化対策資金による株式運用の問題でございますが、一つには、現行制度のあり方にかかわる問題であろうという点が一つございます。それから、公的資金としての性格とか、あるいは資金運用制度の趣旨等を十分に踏まえることが必要であろうということで、現段階ではやはり慎重な対応が必要ではないか、少し抽象的なお答えで恐縮ですが、慎重な対応が必要であるというふうに考えているところであります。 ただ、今の議論を離れて申し上げますと、世の中の景気の動向ということは、ひいては我々の資金運用問題にもやはり大きく関係してまいりますので、現在の金融・経済情勢がどうなるかということにつきましては、日々大変関心を持って見ているところでございます。
○小林(興)委員 本当に全国から集まっております郵便貯金のお金というものの額の大きさ、そういうものを考えますと、ぜひこれを日本経済のよりよき運営に向かって使っていくというような、景気対策にも思い切って資するというような観点も今後ともぜひ取り入れていっていただけたらというのがお願いでございます。 もう大分質問時間がなくなってまいりましたけれども、残りの時間でぜひお願いをしておきたいことが少しございます。 それは、郵便貯金は全国津々浦々から、本当に国民の皆さんからの御協力で集まってくる大切な資金だと思うわけでございますが、そういうことからいいますと、郵便貯金資金を一つは地域に還元する、預金してくださった方の気持ちに、その地方に還元するという意味で、もう少し積極的に地域の振興に郵政省がリーダーシップを発揮して、イニシアチブをとって使うというようなことを考えていくべきではないかと思っておりますし、このことについてお話を伺いたいわけです。 もう一つ具体的に、例えば郵便貯金会館なんというのがあるわけですが、あれも原資がそういうお金からできているのだと思うのですが、非常にいいわけですね。しかし、この間郵政省にどんどんつくってくれという話をしましたら、いや、今のところふやすことについては、行政改革か何かの観点でストップがかかっていて思うようにできないのだという情けないお話がございました、私は、これは地域地域で、確かに民業を圧迫するなんというところにはつくるべきではないのでしょうけれども、そうでないところについては、地域の集会所として、そんなに数多くは要りませんけれども、東京二十三区に、我が練馬区や豊島区に一個ずつつくってもらうというような、そういうぐらいの還元をしていただくことは民業の圧迫にも何にもならないと思うのですけれども、そういう観点で地域の皆さんへいろいろとこのお金を還元していくということについてお考えがあるでしょうか。
○松野(春)政府委員 最初の御質問の、郵便貯金資金と地域振興の関係でありますが、基本的には、郵便貯金資金が財投の主要な原資でございますから、これはもう先刻御承知の話でありますが、地方公共団体等に融資されまして、学校であるとか道路であるとかあるいは下水道等の整備に大きく寄与しているわけであります。しかし、全国津々浦々の郵便局から汗を流して集められた資金であるということを考えますと、それぞれの地域で有効に活用される方策について、郵便貯金みずからが直接地域に御融資申し上げる、一定の制約はもちろんあるかもしれませんが、そういうことが地域還元として必要ではないか、これも毎年予算要求等で出しておるわけでありますが、残念ながらまだ実現を見ておりません。ことしもまた頑張っていきたいと思います。 それから、郵便貯金会館の創設問題でございますが、貯金会館の歴史は古うございまして、昭和四十五年に大阪で最初に設置されて以来、現在全国主要都市に十五カ所設置してございます。老朽化したものは更改新築するような措置も講じてまいっております。大変御好評をいただいておりまして、平成三年度には、一年間で六百八十七万人の方々に御利用をいただいておるわけであります。 この新設の問題でございますが、先生もお触れになりました臨調答申の中に明確に、会館の新設抑制という文言があります。原則としてという言葉がついております。このときの背景としては、宿泊施設を伴うこういう会館が出た場合、民間との競合ということがどうもその背景にあったようでありますが、そうであるならば、ひとつその辺を十分配慮しながらも、競合関係にならないような形で、利用動向等ももちろん踏まえる必要があるわけでございます。先生御指摘のような点を十分頭に入れながら、今後いろいろ工夫して、郵便貯金の周知宣伝施設という位置づけではありますが、いろいろ考えていく必要があるかなというふうに感じている次第であります。この辺もひとつ今後またいろいろ内部で検討して、また関係の向きともいろいろ協議が必要なものは協議を続けてまいりたいと思います。
○小林(興)委員 時間がなくなったようでございますけれども、最後にお願いといたしまして、郵便局に預金をする人たちは、金利ということでメリットを受けている面があるのでしょうけれども、やはり郵便局を信頼して預けている、こういう気持ちでありまして、金利で十分に還元しているからいいじゃないかということだけではなくて、私はよく農協なんか見ておりますと、高額預金者を集めて、楽しい観劇の夕べとか、いろいろなサービスがあるんですね。郵便貯金しても何のサービスもないような感じがするわけでありまして、これからはたくさん貯金すれば、何かそういうところへ連れていってもらえるとか、あるいは記念切手のちょっといいもの、金額的には安いわけでありますから、こういうものをサービスで差し上げるとか、やや民間的なサービスをぜひ考えていただいて、金利だけではない面での還元ということをひとつお考えいただくことをお願い申し上げまして、時間が来たようでございますので、終わらせていただきます。
○谷垣委員長 次に、古賀一成君。
○古賀(一)委員 それでは、本日、本委員会に出されておりますもう一本の法律、簡易生命保険法の一部改正案につきまして御質問を申し上げたいと思います。 実は、簡保関係では次々に制度の改善あるいは新機軸の提案ということがなされてきておりまして、郵政御当局のそのやる気といいますか、次の時代へ対応しようという努力に関しましては大変敬意を表するところでございます。簡保関係で、たしか私が国会議員になりましてからも、昨年四月からいわゆる新簡易保険制度のスタートということで簡易保険と郵便年金の統合、こういうことで新しい制度がスタートしたばかりでございますし、またトータルブランしあわせでございますか、新しい商品も出されてきておる。また、これは実際この簡易生命保険法とは直接関係ございませんけれども、昨年、簡易保険福祉事業団によりますところの郵便局の土地の有効利用、こういう新機軸も出されまして、そういういろいろなアイデアといいますか、あるいはそれを実現していく御当局の御努力に重ねて敬意を表します。 そういう中で、今般簡易生命保険法の改正案ということで御提案がございました。聞くところによりますと、特約制度の改善を図るんだということが一点でございまして、第二点目が定期保険制度の改善を図る、この二点がこの法案の柱だということで理解しております。 それで、本制度、大正五年に民間生保を補うといいますか、もっと国民に広く浅く保険というものを御加入いただこうということでスタートしたと聞いておりますけれども、たしか去年が七十五周年でございますか、簡保七十五周年という年だったんじゃないかと思います。大正五年にさかのぼる必要はございませんけれども、簡保制度の最近の流れといいますか、いろいろな商品が出てきていろいろな制度改善があるわけでありますけれども、基本的にどういう道をたどって基本的にどういう戦略をお考えなのか、最近の改正、改善ということに焦点を当てて少しく御説明を賜ればと思います。
○荒瀬政府委員 簡易保険の制度改善の経緯でございますけれども、ただいま先生からお話がございましたとおり、七十六年前の大正五年に、当時日清・日露戦争後の社会政策的な見地から、大衆的な、小口の、簡易な手続で、無診査、月掛け、集金、こういったことで国営の非営利の生命保険事業としてスタートいたしたわけでございます。現在もこの趣旨にのっとって毎年度制度改善を行っております。 一方、年金につきましても、簡易保険創業十年後の大正十五年に創業されておりますけれども、特にこの方につきましては昭和五十六年に抜本的な改正が行われまして、年金額の逓増、剰余金の分配による上乗せ年金の仕組みを取り入れた新郵便年金ということでスタートしております。 その後、特に近年になりまして、金融の自由化が急速に進んでおる、それから人口の高齢化と長寿社会への対応の必要性という観点から、毎年度積極的に制度改善に取り組んでおりまして、法律改正、約款改正、今回提出しております改正案も七年連続の法案をお願いいたしておるという次第でございます。 その中で、特に顕著な改正につきましては、昭和六十二年には夫婦年金の創設、昭和六十三年には一時払い年金及び即時年金の創設、平成元年になりまして郵便年金への特約付加あるいは郵便年金制度の改善その他の改善を行っております。引き続きまして平成三年におきましては、ただいまお話ございました生涯生活設計を支援、促進するために、保険と年金を統合いたしまして複合商品の提供を始めております。さらに昨年度は、特に郵便年金につきまして加入限度額を七十二万円から九十万円に引き上げていただいております。 こういった観点で、簡易保険事業は、国民大衆の簡易な手続によるところの時代時代の要請にこたえまして、今後ともそういった長寿社会対応のために国の公的年金制度あるいは企業の企業年金制度とともに、相伴って自助努力を支える制度として制度の改善に今後とも積極的に努力をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○古賀(一)委員 七年連続の簡保制度の改善ということでございますけれども、よく理解をさせていただきました。 それで、今回の改正の一つの大きな柱でございます特約制度の改善ということでございます。四十年代に特約制度が発足したと聞いておりまして、特約に関しましてはそれ以来の抜本改正、大改正ということで御説明を受けておるわけでございますけれども、御説明によりますと、ここに資料をいただいておるわけでございますが、特約制度を改善し、豊かな暮らしのよりどころとなる健康分野に対する国民の多様な保障ニーズにこたえるため、特約制度について保障機能の充実及び多様化を図るということがこの改正のねらいのようでございますが、ちょっと制度の仕組み、現在も特約はございまして、保険につきましては七百六十万件、平成二年度の新規契約件数でございますが、このうち九二%強が特約に加入しておる、こういう状況の中で、今回あえて特約を抜本的に改正するということ、その目的といいますか、どこに改正のねらいあるいは背景があるのか、そしてその概要といいますか、内容はどういうものであるか、この点について御説明を賜ればと思います。よろしくお願いします。
○荒瀬政府委員 今回の改正内容の重要な柱の一つが特約制度の改善でございますが、この基本契約に特約を付加するという特約制度につきましては、昭和四十四年に傷害特約、それから昭和四十九年に疾病傷害特約をスタートさせまして、この二つの制度がおおむね二十年を経過いたしております。 そういうことで、その後の経済社会環境の変化が大きいということでございまして、特に高齢化社会の進展、それから成人病の増加あるいは医療技術の高度化によります医療費の増大、さらに老人医療費の有料化問題であるとかあるいは健康保険の本人一割負担といったことも伴いまして、国民の医療費の増大、国民の健康に対する不安というものが高まっているという客観情勢がございます。さらに、交通事故を中心とします災害も増加をいたしているということで、このような特約の分野、病気とかけがとか災害とか介護、こういったところは生命保険と損害保険の中間的な分野だということで、民間におきましては生命保険と損害保険の相互参入をしている分野でございまして、健康分野ということでこれから非常に業界が重要視している分野でございます。 そういった観点から、簡易保険におきましても、ただいま先生御指摘されましたとおり、加入者の九割の方が現在加入していただいておりますけれども、客観情勢の変化に対応してこれを多様化、多元化いたしたいということが内容になっております。そういうことで、二十年ぶりの抜本的改正をいたしたいという考えでございます。 内容といたしましては、第一が多様化、多元化ということでございまして、現在は傷害特約と疾病傷害特約の二種類しかございませんが、これを多様化しまして、当面まず五種類にいたしたいということでございます。災害特約、疾病入院特約等、保障内容別に各種の保障内容を設けまして、現在は二セットしかないものを選択方式で多様化いたしたいというのが一点でございます。 それから二点目は、利用枠の改正。現行では二つの特約制度、全体を合わせて一千万円ということになっておりますが、入院特約については性格が異なるということでございます。実物給付的な一内容がございます。それに対しまして、入院のみについて一千万円まで加入できるようにいたしたいということでございまして、したがいまして、災害等の一千万円を加えまして合計二千万円まで可能になるということでございます。 それからもう一点は、満期保険金の支払いをいたしたい。これは現在特約に入っておられる方で実際に適用になられる方は二割程度、八割程度の方は掛け捨てになっておるわけでございます。したがいまして、無事に満期を迎えた場合に何らかの給付があってしかるべきではないかという御要望が非常に強いということで、満期保険金を健康祝い金的なもので出したらいかがかという内容を盛り込んでおります。 それから、入院特約につきましては、現在人院期間中のものに限って給付をいたしておりますが、退院後通院、療養を要する場合にも一定の保険金を支払いたいということを盛り込んでおります。 それから、簡易保険は、民保が有診査に対しまして無診査ですが、加入申し込み時に告知義務という制度を取り入れておりますけれども、基本契約と同様に、特約につきましても告知義務制度を導入いたしたい、これは技術的な改正でございます。その他、基本契約に特約の追加、保険金額の増額等ができます契約変更の制度等の整備をあわせていたしたいということを盛り込んでおります。
○古賀(一)委員 入院関係の諸費用も対象にしようあるいは退院後の療養についても見よう、そして満期保険金ということで、単なる掛け捨てではなくてそういうメリットもつけよう。よくわかりました。かなりの改正だと思います。 そこで、法律論になるわけでございますが、これまでのいわゆる特約は法律上、「傷害特約」「疾病傷害特約」という条文があったわけでございますが、今回法文上は「特約」ということで、いわゆる具体の特約商品は約款レベルでつくれというシステムになるようでございますけれども、この点今までの法律上の取り扱いと若干違ってくるわけでございますけれども、そこら辺、何か背景、意義というのですか、私勝手に推測するに、機動的な特約商品というものがいろいろな組み合わせで今後ニーズに応じてできるのだ、そういう気もするわけでありますけれども、そのように理解してよろしいわけでございましょうか。
○荒瀬政府委員 現行の特約制度につきましては二種類、傷害特約、疾病傷害特約がございますが、この制度につきましては、法律の規定、その中で法定をされております。すなわち、傷害特約につきましては現行の第十八条、疾病傷害特約につきましては現行の第十九条で法定をされております。 それに対しまして、改正案では、特約につきましては、今後加入者の多様な保障ニーズにこたえられますよう、保障内容別に各種の特約を今後つくってまいりたいということでございますので、選択方式にいたしたい。当面は五種類を設ける予定にいたしておりますが、今後の改正に際しましては、国民のニーズに合わせて機動的な対応ができますよう、具体的な特約商品につきましては保険約款で対応ができるようにいたしたいということでございまして、改正案におきましては、保険金支払い事由等の基本的な事項につきましては法律で定めていきたい、個別具体的な商品名や保険金支払い事由の組み合わせを保険約款で定められるように法律の規定を弾力化いたしたいという考えております。
○古賀(一)委員 それでは次に、時間も迫ってまいりましたので、大臣にお伺いをいたしたいと思います。 先ほど来お話が出ておりますように、簡保制度は大正五年に国が経営する非営利の生命保険としてスタートしたわけでございまして、先ほど局長の方からお話ございましたように、無診査、それから月掛け、集金ということで国民のだれもが簡便に入れる、気軽に入れる、こういうことできたわけでございますが、現在保有ベースでいいまして保険で七千二百万件近い保有件数、年金保険はちょっと下がりますけれども、二百四十二万件と、近年大きな伸びを示しておるというのがデータに出ておりますけれども、こういう簡保制度の発展といいましょうか、伸びというものは、ある面で国民の皆様方の保険思想、もっと言葉をかえれば、自助努力の精神というか、そういうものを醸成しておる非常にいい制度ではなかろうか、かように私は思います。 そういう面で、これからの日本を考えてきた場合、間違いなく起こるのは高齢化社会でございまして、世界に冠たるというよりも、もっと大げさに言えば、地球上にあらわれた大きい国でこれほどの高齢化社会を経験する国はないわけでございます。加えまして日本は、こういう豊かな国になり、成熟化社会、それはまた言葉をかえれば先進国病、アメリカが今問題になっておりますけれども、いわゆるミーイズム、おれがおれが、人のことはいい、そういう社会風潮もこれまた今後強まってくるだろう。もう一つ言えば、長男長女時代と最近よく言われますけれども、子供を産んでも一・五七人。したがって子供は、大体男はみんな長男、次男がいない、女の子も長女ばかりで、次女、三女がいない、こういう大きな人口動態になってきておるわけでございます。 こういったことをいろいろ考えていきますと、今後日本という国が活力ある社会あるいは福祉社会であらねばならぬわけでございますが、その基礎条件というものが何かしら揺らいできておるのではないかというような感じすらいたします。そういう面で、私は、今後の活力ある社会あるいは豊かな福祉社会、そういうものを目指すためには、やはり国民の自助努力、やれることはやるという、その思想というものが不可欠の条件ではなかろうか、かように思うわけでございます。 そういう意味で、先ほど申し上げましたように、いわゆる簡易保険の制度というものはそれを下支えするという意義も一つ持つのではなかろうか、かように思うわけでございますけれども、そういう自助努力のシステム、枠組みをつくり、あるいは自助努力の精神を側面的に支援する、インセンティブを与えていく、こういうテーマを頭に置きながら、今後この簡保制度をどのように充実発展させていこうと思っておられるのか、大臣のその辺の大きなところでの決意といいましょうか、御所信をお伺いいたしたいと思います。
○渡辺(秀)国務大臣 古賀先生おっしゃるように、まさに高齢化が進展する中で、活力のある、しかもまだ豊かな長寿社会、こういうものを築き上げるということはやはり国民的な課題であり、同時に、私ども政治家の最も今大切な政策課題、また、国民から期待されている非常に重要な責任と使命を感じながらこの問題に取り組んでいかなければならない、ある意味ではまた喫緊の課題でもある、こんな感じがいたしまして、まさに委員のおっしゃることと基本的に本当に同感の意を表したい、問題意識として。 そこで、おっしゃるとおり、さらに国民一人一人の自助努力、やはりそういうものがなければ、老後に安定した生活を築くのに、若いときに怠けていい、あるいはまた勝手なことをやっていいということでは国家的な責任を国民として果たしていくということにならぬわけですから、そういう意味で、国民の自助努力ということを一方に置きながら、まさにおっしゃるその自助努力に私どもが支援、促進をしていく、これが政治として大切なことであろうと思いますし、まさにそこに行政として国民に対するサービス分野を担当している私どもの責任と使命があろう、これまた全く同感の意を表したいわけでございます。 そういった観点で、加入者の福祉施設の設置あるいは運営や簡保資金の地方還元を通じての地域振興への貢献などによって国民の生活の安定と福祉の増進にきめ細かく寄与してまいりたい。創業以来七十五年の歴史を通じてはぐくまれた国民との信頼関係、そしてまた期待ということにこたえるべく、郵政省といたしましても、新商品の開発あるいは積極的な営業活動、これは信頼関係が背景でございますが、こういった加入者福祉の充実、資金運用の充実、簡易保険事業の発展に一層努力をして、国民の経済生活の安定を図って福祉を増進することに郵政省としての役割を感じながら真剣に取り組んでまいりたい。どうぞひとつ一層の御提言と御協力と御指導をお願い申し上げたいと思っております。
○古賀(一)委員 ありがとうございました。 大臣の方から今後とも積極的な提言もというお言葉も賜りましたけれども、そこで、ひとつ私の方から御提案申し上げたい点がございます。 今までいわゆる簡易保険及び年金保険、その商品の今度の改善といいますか、そういうものについて質問したわけでございますけれども、簡保事業も、今大臣もお話ございましたように、いわゆる簡保資金をこれからの国づくり、とりわけ地方振興等々に活用していく、それもおっしゃるとおりでございます。 私は、やはり日本の富というものが、民間の生命保険の掛金あるいは地銀、都市銀行への我々の預貯金、それにこの簡保の資金もあるわけでございまして、どうしても民間ベースの資金というものは経済効率あるいは東京一極集中等々に偏りがちでございまして、その一つの際立った例というものがいわばバブルではなかったのだろうか、こういう気もするわけでありますけれども、簡保資金は公的資金でございまして、むしろそういう狭い地域の、あるいは小さな一つのプロジェクトの採算性というのを超えて、いろいろな意味で、もっと公的にあるいはもっと長期的な視野でもっと政策的に活用できるのではないだろうかという気がするわけでございます。そういう意味で、公団債であるとか、私は福岡でございますけれども、我が福岡県も地方債を二千億を超えてこの簡保によってお支えいただいておるわけでございますけれども、そのほかに今ございました加入者福祉施設、これについて私は大変期待を申し上げるところでございます。 といいますのは、ちょっと自分のことになりますけれども、私は北原白秋の生まれました柳川というところで生まれ育ったわけでございますけれども、私の父が今から二十三年前に皆さんにお願いを申し上げまして、柳川に例の簡保保養センターをつくっていただきました。日本でも五指に入るくらい回転率がいいというか、お客さんが多い施設でございまして、近県から、もう毎日あきが全然ないぐらいに利用していただいておりまして、そのさまを私よく見まして、ああ、いい地域施設というか福祉施設として機能しておるな、かように思います。去年、これがめでたく改築によりまして、装い新たにもっとすばらしい施設に生まれ変わったわけでございますけれども、こういうことを考えたときに、立派な施設をつくっていただいておるわけでございますが、簡保の加入者福祉施設として、いわゆる地方振興に資する、もっと時代先取り的な、あるいは各地方のモデルとなるようなといいますか、こんなものができるんだというような新しい知恵を、少々は採算性を度外視しても、リゾート法とか地方の余暇施設整備とかいろいろな言葉がありますけれども、なかなか採算ベース、民間ベース、あるいはNTT・A型、B型、こう言っても実はなかなか進まないのですね。やはり、そこで加入者の福祉施設をつくる。そして背後に簡保事業という大きな支えがあるわけでございます。 これから余暇時代というものを迎えます。しかし、簡便で、安く、気軽に使える余暇施設というのは日本は極端に少ないわけでございます。日本は、ドイツ、欧州諸国に比べて一泊の余暇にかかる費用というのは、かつて五、六倍と言われておりました。恐らく今も大体そうじゃないかと思うのですね。我々が家族で旅行に行こう。お父さん、行こう。もう学校も週休二日になったよ、お父さん、一週間に一遍ゴルフに行って、一月に一遍ぐらい子供と遊んでよと言ったときに、子供と一緒に楽しく安く遊ぶ施設というのは今、日本にはほとんどないと言ってもいいと私は思います。たまに、じゃどこかの民宿に行こうか、旅館に行こうかと言ったら、奥さんが後で領収書を見て、もう決してこんなことは言わない。一人二万五千円、二泊して五万円、そして家族全体で二十何万と取られるのが今の余暇でございまして、そういう状況の中で、学校教育も、国家公務員も今度完全週休二日になるわけでございまして、甚だお寒い限りということでございまして、ひとつそういう地方の時代を実現するために、富を地方に分散するという意味、そういう余暇時代に対応するという意味、それに加えて、地方に、地域にこういう余暇施設ができる、知恵ある施設をつくり得谷んだということをモデルとして、模範として示すような、そういう戦略的な、先端的な事業というものも簡保事業に期待し得るのではないか、かように私は思うわけでございます。 今のは私のお願いでございますけれども、こういった点も踏まえて、今後、高齢化社会、余暇時代というものを踏まえての福祉施設の整備の考え方といいますか、そういうものにつきまして、ひとつ、まあやる気といいましょうか、やる気ある御答弁を賜りたいと思います。
○渡辺(秀)国務大臣 先ほどからのお話のとおりで、まさに若い人たちからお年寄りまでだれでもが手軽に使える、そしてまた手軽なあるいはまた適当な価格、そういうものの中で、国民の余暇の利用、健康の増進あるいはまた健全な対話広場とでもいいましょうか、そういうようなものを提供していくということは非常に大切なことだと思います。地域社会の皆さんに利用いただいて、国民全般に大いに寄与してまいりたい、これからの施設充実に向けまして、あるいはまた新しいニーズに即応して施設の機能をおっしゃられるように強化するよう努力をいたしてまいりたい、こう思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○古賀(一)委員 それでは、時間が参りましたので、これで質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○谷垣委員長 次に、田並胤明君。
○田並委員 それでは、郵貯法の一部を改正する法律案に関係をして幾つか質問をさせていただきます。 一つは、昨年の一月から始めました国際ボランティア貯金の改善についてということでお伺いをします。 昨年の一月から発足をしたこの開発途上国への援助を目的とする国際ボランティア貯金が、現時点で累計六百七十四万件の、国民の皆さんの理解を得て加入者があるという数字をお聞きしました。大変結構なことだと思うのですが、平成三年一月から三月までの間に、つまり平成二年度でボランティア貯金のいわゆる寄附金が九億一千三百五十八万円あった、これが配分されたというお話でございますが、平成三年度の寄附金の総額の見通しについて一つはお伺いをしたいということ。 二つ目は、この国際ボランティア貯金の寄附金の原資というのは、国際ボランティア貯金の利子の二〇%が該当するわけでありますが、しかし、国際ボランティア貯金をしていらっしゃる方についても、利子については課税制度として税率二〇%がかかるわけであります。したがって私は、二つ目の質問としては、郵政省の努力として、国際ボランティア貯金の寄附金充当分の利子に対しては、現行課税制度を改善をして、この国際ボランティア貯金に協力をしている方に対して、当然のこととしてその好意に報いるべきではないか、このように二つ目は考えます。 さらに、この国際ボランティア貯金がNGOの援助事業に非常に大きな意義を有しているわけでありますが、国民の皆さんがこういう制度というものがあるのを十分理解をしているのかどうか。つまり、間もなく平成三年度の国際ボランティア貯金の寄附金が決まるわけでありますが、これの配分に対して、どういう形で開発途上国に対して大変な貢献をしているのかということについて、十分に国民にPRをする必要があるのではないか。そのことによってまたさらに理解を深めてもらって、今後国際ボランティア貯金の加入についての促進を一層図るべきであろう、このように考えますので、この三点について質問を申し上げたいと思います。 なお、今度の新型貯蓄貯金を国際ボランティア貯金の対象にするということについては賛成でございます。そのことを含めて、三点ほどこの国際ボランティア貯金の改善についてお伺いします。
○松野(春)政府委員 一点目の御質問の平成三年度の寄附金総額の見通してございますが、これは先生先ほどお触れになりましたが、この三月末で、まだ概略の集計でありますが、約六百七十四万人の方々に御利用いただいておるということでございます。制度が一月に始まったときには、実は私の気持ちとしては期待半分、よい制度であるから必ずこの趣旨を理解していただけるだろうという期待が半分あった反面、いずれにしても一方的な御負担をお願いすることでありますから、やはり半分は不安の気持ちがあったわけでありますが、大変御賛同をいただいた国民、利用者の方々に心から感謝を申し上げておるところでございます。 平成三年度の寄附金につきましては、現在、確定値としては集計中でございますが、当初、これは予算でも予定しておりました金額が二十四億円でございます。実際の配分金額として二十四億円を予定しておりましたが、これを若干上回るのは間違いないというふうに推計をいたしております。 それから、二点目の利子課税との関係の御質問でございますが、私ども、この制度ができますときに、国際ボランティア貯金の寄附金に係る利子について、ぜひ非課税措置をということで努力をしたところでありますが、その結果、非課税措置は残念ながら講じられなかったわけではありますが、平成五年の利子所得課税の見直しの際、より最良の方法について再検討するという旨の政府内合意ができておるところであります。これはご承知のとおりでございます。 そこで、先ほど申し上げましたように、平成三年度分二十四億円を上回るということになりますと、恐らくこれの税相当分というのも相当な金額になりまして、これをぜひ預金者の善意にこたえる意味で、民間海外援助事業の一層の充実を図るよすがにしたいということを念じております。したがいまして、本年ちょうどその年に当たりますが、本年検討が行われるであろう平成五年度税制改正問題におきまして、この国際ボランティア貯金の寄附金充当分の利子に対する非課税措置の実現に向けまして、これは関係方面の御理解を得なきゃいかぬ問題でもありますが、最大限努力してまいりたいと存じております。 それから三点目でございますが、この国際ボランティア貯金の国民に対するPRでございますが、これは全く御指摘のとおりでございます。私ども、昨年の秋から、正確に申し上げますと十月六日でありますが、たまたま国際協力の日というのが既にありまして、これをひとつ国際ボランティア貯金デーと名づけようということで、NGOの方々に各都道府県に出向いていただきまして、どういう活動をNGOがやっておるか、それから、そのNGOの活動に対してこの国際ボランティア貯金がどういうぐあいに役立っているかというふうなことを、直接、NGOの実際に汗を流して現地へ行かれている方々から、講演を各会場で計画し実施したこともあります。また、昨年の六月に第一回目を配分した後、現地から、例えばビデオでありますとか写真でありますとか、もちろん、先般は直接フィリピンから大臣あてに感謝の手紙もいただいておりますが、そういうもの、あるいはNGOからの中間報告等も随分資料が集まっておりますので、これを適切に編集して、何といっても地域の郵便局を通じて御協力いただいた皆さん方にディスクローズといいますか御説明できて、またより一層御利用をしていただくようにということで心がけておるつもりでございます。まだまだ十分とは申せないかと思いますので、今後ともまた御指導を得ながらひとつ努力してまいりたいと思います。 それから四点目の、新型貯蓄貯金と国際ボランティア貯金の関係でありますが、先般の御質問で、今回の新型貯蓄貯金は私どもの通常郵便貯金の一種類として設けるということを申し上げました。したがって、現在の国際ボランティア貯金法に基づきますと、おのずからこれは国際ボランティア貯金の対象になるというふうに理解をいたしまして、この新しい貯金につきましても、利子が幾分高くなりますから若干の懸念はございます、今までの通常郵便貯金の場合よりも若干懸念はございますけれども、この面においても、このために目減りするということのないようにひとつ努力してまいりたいと思っております。
○田並委員 大変大きな貢献をしているということで、PRについても十分行うという話ですからそれで結構なんですが、特に先ほどの二点目の利子課税ですね。要するに、寄附金充当分の利子に対する現行課税制度の見直しについては、平成五年度の税制改正のときに全力を挙げて努力をしたいということでございますので、大臣の方もぜひ心がけていただいて、これだけの善意を無にしないようにひとつ十分な対応を強くお願いをしておきたいと思います。それと同時に、このような善意による寄附金が間違いのないように使われるように、援助事業に対する監査があるのかどうかわかりませんが、その辺の適正な使用をひとつぜひ心がけていただくように強く求めておきたいと思います。回答は結構でございます。要望です。 二点目は、金融自由化対策資金の改善ということで幾つか質問をいたします。 六十二年から始まりましたこの金融自由化対策資金、平成三年度末で十五兆ということになったようでございます。また大蔵当局の方とも相談をして、新規運用総額として平成四年から五年間、二十四兆五千億。合わせますと三十九兆五千億になるわけでありますが、これらの運用、これから郵政省が真剣になってやるわけでありますが、特にお聞きをしたいのは、一つは、最近公定歩合の引き下げ等があって景気後退を何とか食いとめようという努力はされているようでありますが、ここの何カ月か続いている景気後退、これによって金融自由化対策資金の運用に影響はないのかどうか。特に今までのケースを見てみますと、運用利回りが大体六%前後で推移をしている、こういうことで大変努力をされていることはわかるのでありますが、当然この景気後退に伴う運用についてもかなりの困難が生じてくるような気がいたしますので、この運用に景気後退というものが影響があるのかどうかということ。それともう一つは、今後の金融自由化の進展に照らして、今言った総額三十九兆五千億になるわけでありますが、この資金運用面での対応は十分だというふうに郵政省は考えているのかどうか。この二つについてお聞かせを願いたいと思います。
○松野(春)政府委員 第一点目の、景気との絡みによる最近の運用状況でございますが、この景気の動向いかんという点は、当然のことながら金融自由化対策資金の運用に当たりまして重要な要素でございまして、景気が後退いたしますとその影響を受けることは否めない事実でございます。例えば予定しておる利子収入が予定どおりには入ってこないというふうなことにあらわれるわけであります。 ただ、私どもは、金融自由化対策資金の運用に当たりまして基本としております点は、長期的な視点に立ってそのほとんどを債券で運用するという構えをとっております。したがって、インカムゲイン、利子収入といいますかインカムゲインを中心として安定的な運用益の確保に努めてきているつもりでございます。したがいまして、景気後退による影響はもちろんございますけれども、それによって著しく運用益が変動するという影響は受けていないというふうに見ております。 若干数字にわたりますが、ちなみに平成三年度におきまして予算上の運用益を約四百八十二億と見込んでおりましたが、これをほぼ達成できる見込みでございますし、これを過去五年のデータを見てまいりますと、昭和六十二年度の制度創設から平成三年度までの累計でこの金融自由化対策資金としまして一千八百五十億円程度の運用益を積み立てできるであろうというふうに見ております。一番私ども関心がありますのは、これを大蔵省の資金運用部に預けますと預託収入があるわけですが、これを下回るようでは自主運用の体をなざないわけでありまして、この預託運用との比較で見ますと、この五年間通算で〇・五%程度上回る運用利回りを確保できるものというふうに計算しております。〇・五%という数字は小さいような数字でありますが、規模が大きゅうございますから、私はこの情勢下ではまずまず頑張ってきた数字であるかなというふうに感じておる次第でございます。 それから次の、今後の金融自由化の進展に照らしてみて資金運用面での対応は十分と考えているかというお尋ねでございますが、さきの平成四年度予算の編成過程におきまして、先生お触れになりましたように、いわば第二次五カ年計画としまして五年間で二十四・五兆円の枠を確保できました。これによりましてまず金融自由化に適切に対応していくための運用額の面での一定の基盤はできたというふうに判断いたしております。 問題は運用内容でありますので、引き続きまして適切な分散投資を行うことによりましてリスクの軽減を図る、それから自己責任の原則のもとで一層有利で確実な運用を図る等遺漏なき運用を心がけてまいりたいというふうに存じております。これも先ほど質問に出ましたけれども、市場の成熟度合いに応じまして運用対象につきましてもきめの細かい要望といいますか、関係当局と打ち合わせをやってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○田並委員 恐らくこれからますます金融自由化というのが進むと思うのですね。そういう意味では、郵政省としてもそのらち外でなくて、当然自由化対策について相当の配慮と努力をしなければいけないと思いますが、具体的に、例えば郵貯の総額に対しての何割とかという一つの目安でもって大蔵省とは話をしているのかどうか。これは回答は結構ですが、要するに自由化対策に対応するだけの自主運用の資金というものを今後とも郵政省としては、いろいろ計算があるのでしょうからそれらを計算をした上で、大蔵当局としっかり折衝して確保することが結果的に預金者に対して自由化対策に対応する郵政省の姿勢として映るはずですから、その辺は一層の努力をお願いしたい。これは答弁は結構です。 三点目に老人等に対する郵貯制度の充実ということで質問をしたいと思います。 先ほど申し上げましたように、先般〇・七五%の公定歩合引き下げがございました。そして三・七五%になったわけでありますが、それに伴って郵便貯金についても四月二十日から金利が下がります。もちろん十分配慮した利下げになるようでありますが、しかし、確かに景気回復のために公定歩合の引き下げは一定の理解を示しながらも、高齢化社会を迎えて年金生活者等、つまり社会的な弱者というのが利子を当てにして一部生活に充当するという人たちも非常に多いと思うのですよ。そういう中で、こういう年金生活者等の個人預金者に対する利益確保の観点から、郵政省としてどのような努力をされてきておるのか、それが一つ。 もう一つは、我が国がますます高齢化社会を迎えるわけでありますが、福祉的な観点から、国として老後のための貯蓄を積極的に保護する制度というものの充実が非常に必要だというふうに私は思うのです。したがって、郵政省として、この年金生活者などの老人等に対する郵便貯金制度の改善充実、これについて今後どういうふうにお考えになっているのか、これをぜひ聞かしてもらいたいと思うのです。今シルバー貯金等々ございますが、これらを、例えば体の不自由な人であるとかいろいろな観点からの社会的弱者に対する郵貯制度の改善というものが今求められているのではないかというふうに私は思うわけでありますが、この点について局長と大臣の方からひとつそれぞれ御答弁をいただきたいと思います。
○松野(春)政府委員 前段のお尋ねにありました、今回の金利改定の経過の中で郵政省がどのように努力したかという点につきまして御答弁申し上げます。 今回の預貯金金利の改定に当たりましては、二つの点がございました。一つは、やはり景気対策として打ち出された公定歩合の引き下げに関連した措置、それから二つ目は、やはり預金者の利益確保をどうやって維持するかという両方の観点から検討する必要があったと思っております。 その中で郵政省といたしましては、一つには、今回の公定歩合の改定幅が〇・七五%と大きい改定幅であるという点が一点でございます。それからもう一点は、一昨年の七月以来、既に三回にわたりまして利下げを行っているということでございます。こういう点にかんがみまして、公定歩合の改定幅より極力圧縮して引き下げるように、不十分ではありましょうが努力したつもりでございます。 その結果としまして、今回の金利改定幅は、四月二十日の実施でありますが、通常貯金は〇・四八%、それから積立郵便貯金は〇・二四%、定額郵便貯金、定期郵便貯金等は〇・六〇%の改定幅に落ちついたところでございます。今後とも、この種の金利問題ももちろん重要であります、また金利問題に限りませず、幅広く個人預金者の利益保護の観点から努力してまいらなければいけないと考えております。
○渡辺(秀)国務大臣 先生のお話の老人対策というか、高齢化社会に向けてどうするかという問題ですが、今局長が答弁いたしましたように、今度の〇・六%、年金者、そしてその貯金の利子によって、言うなれば将来の安定した生計を立てていく、こういう高齢者の皆さんのことを考えたりいたしますと、これはただ経済対策だけで考えていけるという立場には郵政省はないということで、今局長が答弁申し上げましたような、実は結果としてまだ十分ではありませんけれども、〇・七五に比べて〇・六%というところで一応の歯どめをしたということであります。 私はこの結果として、ではあと一体どこでフォローするのか、今後どこで補うのかというようなことを考えてみますと、老人などの利子非課税限度額を何としても、今現在三百万、御案内のとおり、しかもこれはマル優のときに、問題のときにやったきりになっております。これをひとつ五年を経過いたしましたから、平成五年に向けましての概算要求のときから本格的に年金者や皆さんの御期待にこたえるように努力をしてまいりたいということがまず第一点でございます。 そして、老後に向けての資産形成を促すシルバープラン貯金の創設、これも十年来のことでございまして、何としてもこれもひとつそれぞれの分野で御努力をいただきまして、郵政省、先頭を切って努力いたしますから、御支援と御指導を賜りたいと思っております。 本年末は、六十二年の所得税法の改正の際に定められた見直しの時期に当たっております。この機会をとらえて、これまでの諸課題、積極的に全力投球で取り組んでまいりたいということで御理解を賜りたいと思う次第でございます。
○田並委員 ぜひ大臣の今答弁のあった内容で全力を挙げて努力をしてもらいたいと思うのですが、つまり、そのときの経済情勢によって公定歩合が上下をする。それに合わせて金利が動いてくる、そうすると、長い目で見て、これだけ預金をしていれば、恐らくこれだけの利息が予定をされるから、これだけは生活の一部に充てられるなという計画を既に高齢者の方は持っていると思うのですね。そういう意味で、余り変動があったのでは相当不安になりますし、今大臣が答弁した非課税限度額の引き上げの検討、それからシルバーブラン貯金の創設、これについてはぜひ来年度の概算要求に向けて全力を挙げて取り組んでいただきたい、このことを強く要望をして、この項については終わりたいと思います。 時間の関係がありますので、次に簡保の方に移りたいと思います。 簡易保険法の一部を改正する法律案に関連をして、幾つか質問をさせてもらいます。 一つは、簡易生命保険特別会計の中の余裕金、これについて、現行では一年間は資金運用部資金に入れなければならない、このような制度になっているのはもう既に何回も先輩が質問をいたしましたが、この余裕金については、昭和十八年一月に戦争中の臨時措置として郵政大臣の直接運用が停止をされて現在に至っている、このように聞きますが、簡易保険の加入者の利益を考えると、当然積立金と同じように運用されてしかるべきではないだろうか。これはもちろん他の特別会計の余裕金と横並びという格好にはなっているようでありますが、簡保の余裕金については他の特別会計の余裕金とは異なっているというふうに私は思うのです。したがって、郵政省としては今日までも大変な努力をされてきていると思いますが、この際、改めて簡保の加入者の利益というものを守る観点からも、この余裕金は積立金と同様に直接大臣が運用していくべきではないか、このように考えますので、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○荒瀬政府委員 ただいまお話がありましたとおり、簡保資金、余裕金と積立金につきまして、戦前はすべて郵政大臣が直接運用をいたしておりまして、戦時中一時大蔵大臣に全面移管をされた。昭和二十八年に郵政省による運用再開をいたしました際に、積立金のみ再開ということで現在に至っております。そういうわけで、簡保の余裕金につきましては、資金運用部に預託する以外に運用できないということで、有利な運用ができないということでございます。 余裕金につきましては、保険料収入、運用収入そのものでございますから、これが当該年度の決算が終われば積立金になっていくわけでございますから、資金の性格といたしましては、余裕金、積立金全く同様でございます。御指摘のとおりでございまして、今後とも郵政大臣が直接運用すべきであるという考えに立ちまして、鋭意努力してまいりたいと考えております。
○田並委員 ちょっと細かなことで申しわけないのですが、例えば余裕金を一年間預託いたしますね。財投、資金運用部資金として運用する。それから、積立金として仮に一年間その金額を運用した場合、どのくらいの差が出るものですか。ちょっと参考に聞かせてください。
○荒瀬政府委員 簡保資金の自主運用の金利と財投金利との格差が約〇・四%ございますから、すべてこれを郵政省が直接運用するということにしました場合に、約百億円程度の増収額になります。
○田並委員 これは確かに、〇・四%といっても、今局長が答弁するように百億円違うということは、これはどう考えても簡保の加入者の利益還元というような観点からすれば決してばかにならない金額だと思うのですね。もう前からこのことは事あるたびに郵政省も大変な努力をされていると思うのですが、そういう具体的な数字をぜひ大蔵省にも示して、余裕金が一年間、例えば資金運用部に入ることによって大蔵省がどの程度のプラスがあるのかないのか、それよりも国民の、国民というか簡保の加入者に利益を還元するという意味からすると、かえって国策上、余裕金を積立金と同様に運用することの方が、より簡保加入者あるいは国民的な観点から見ても経済的な観点から見ても大変妥当であろう、私はこのように思いますので、ぜひ全力を挙げて、大臣、一層の努力をお願いをしたいと思うのです。これはまた来年度の概算要求のときにでも、先ほどの郵貯の関係とあわせてひとつ頑張っていただきたい、このように思います。 それから二つ目は、先ほどの郵貯でもちょっと質問をいたしましたが、現在簡保資金の市場を通じた運用というのが、平成三年度末で社債等が十三兆三千四百七十八億、簡保事業団を通しての資金運用が五兆五千五百億、合計で十八兆八千九百七十八億円という大変な金額に上っているようでございますが、これらがすべて現在の我が国の景気後退により影響するとは思いませんけれども、この運用に当たって、今回の景気後退というのが何らかの影響があるのかどうか。特に簡保事業団を通じた運用の中でいわゆる指定単の運用があると思うのです。これらについて何か影響があるのかどうか、それがあればぜひ聞かせていただきたい、このように考えます。 それと同時に、運用利回りが昭和六十一年の七・〇三%を頂点にして、その後徐々に下がってきて、平成二年は運用利回りが六・一一というふうに教えてもらっておりますが、このように非常に資金運用をめぐる環境は厳しいものになっていると私は思うのです。そこで、簡保の加入者利益の増進を図るために、先ほどの余裕金の直接運用も含めて資金運用制度の改善とか充実について、郵政省に何かお考えがあるとすればそれを聞かしていただきたい。以上二点について。
○荒瀬政府委員 現下の経済社会情勢、非常に厳しいものがございまして、バブル経済の崩壊による調整過程の進行あるいは大幅な景気の後退ということで、全般的に金利水準が非常に低下をいたしておるということでございます。まずその点から運用利回りが年々低下してきております。最近五年間の推移を申し上げますと、六十二年度が六・六一でございますが、それ以降六・二七、六・一五、六・一一と、最近では六・一程度というふうに低下をいたしております。 それから、簡保資金全体の中で、財投運用と市場運用がございますけれども、財投運用の部分につきましても、全面的な金利低下の中で利回りの低い運用をせざるを得ないということでございます。それから市場運用の中につきまして、これは各種公社債、国債、地方債、公社公団債等がございますけれども、この利回りも低下をいたしておりますし、それから、リスクを抱えておりますところの指定単、これが約六兆円ございますから、この中には相当の株式も含んでおるということでございますから、この部分につきましては株価の低落によりますところの含み損を含んでおる。しかし、この分の構成比は簡保資金の全体の指定単で一〇%程度でございますかも、株式で申し上げますと数%以下と、民間生命保険ではこの部分の株式につきましては二五%に達しておりますから、簡保資金の場合の株式相当部分につきましては、現在のところ許されたリスクの範囲内におさまっているというふうに考えております。 そういうことで、資金運用が非常に難しい時代でございますが、特に金融自由化が急速な進展をしている中で、簡保資金といたしましても、運用制度の改善につきましては毎年度積極的に取り組んできておりまして、最近で申し上げますと、平成二年度には債券の貸し付け、大型私募社債への運用開始、あるいは平成三年度におきましては社債の運用範囲の拡大、それから平成四年度におきましても、社債につきまして公益業種、資本金四十億円と六十億円に限定しているものを十五億円以上に拡大することを予定をいたしております。 それから、そういった制度改善も必要でございますが、一方におきまして非常に専門的な体制を整える必要があるということで、組織、要員あるいはポートフォリオ管理システム、コンピューターシステムといった運用体制の整備にも積極的に努力をいたしたいということで取り組んでおります。
○田並委員 郵政省ですから、簡保の場合は特に資金運用については経験が深いわけでありますので、景気変動に余り影響しないように、しかもうまく運用するというのは非常に難しい注文ですけれども、加入者から預かっている大切な資金でございますから、もちろん事業の伸展とあわせて加入者利益のためにぜひ一層の努力をお願いをしたいと思います。特にこういうふうに経済が大きな激動期に入っていますと、当然いろいろな面で苦労が多いと思いますが、今申し上げたようなことを中心にぜひこの運用面についての一層の努力をひとつ強く求めておきたいと思います。 そこで、定期保険の制度が今度改善をされます。例えば年齢も変わりますし、保険期間の五年が今度は一年ごとの自動更改ということになりますが、これのねらいというのは、恐らく青壮年層あるいは職域における普及の推進を図るためのものだというふうに私は理解をするのです。これによって青壮年層や職域における販売は今後恐らく相当伸びるというふうには思うのですが、特に若い人たちに対して効果的なPRを展開するなどの周知、宣伝の分野が非常に重要になってくるのではないか、創意工夫が必要になるのではないかというふうに思いますし、あわせて、そこで実際に働いている保険の外務の方々、これらに対する十分な周知といいましょうか訓練といいましょうか、こういうものも相当必要になると思うのですね。したがって、その辺をどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせを願いたいと思うのです。 これは要望でございますが、最近外国人労働者も多くなっているわけでありますから、この辺についても将来的な検討課題としてぜひ一考を要する課題ではないか。これは別に答弁は要りませんが、ぜひそういうことも頭の中に入れてこの職域保険、特に職域保険ならばそういうものも十分可能であろうというふうに私考えるものですから、ぜひその辺も頭の中に入れながら今後の検討課題としてやってほしい、このことを申し上げておきたいと思います。
○荒瀬政府委員 このたびの改正案におきまして定期保険制度の改善をお願いいたしておりますが、この趣旨は、ただいまお話がありました都市部あるいは職域、特に青壮年層への普及を徹底をしてまいりたいという趣旨からでございます。 簡易保険の年齢階層別の普及状況を見ました場合に、特に私どもが重要視しております青壮年層、二十ないし四十九歳に対する普及率が三〇%ということで、民間の七〇%に対しまして非常にここが弱点となっておりまして、これの対策が重要課題ということで改正をお願いいたしている次第でございます。 職域における保障の内容としましては、やはりなるべく安い料金で高い保障をという商品設計をいたして取り組みたいということでございます。 それから、事業のPR、青壮年の加入をふやすためのPRをいかにしていくかということにつきまして、今後の課題でもあるわけですが、現在簡易保険のPRにつきましては、二万四千余のネットワークを活用したポスター、チラシをやっておりますし、特に生命保険思想を広く普及するということで、マスコミ媒体、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌を積極的に活用いたしております。特に、若い人たちに対するPR方策としましていろいろな行事をやっておりまして、健康マラソン、ラジオ体操、職域ボーリング大会、クロスカントリー大会、バレーボール大会等のスポーツイベントを積極的に簡保としては開催をいたしております。さらに、コンサート、文化講演会、カルチャー教室といった文化イベントも簡保の重要な行事として実施しております。それから、特に最近では、都市部はFM放送が若者に人気があると聞いておりまして、こういったところにも力を入れてまいりたい。そういったことで、今後とも若い人たちを大いに意識いたしました周知、宣伝策を積極的に取り組みたい。 それから、部内の職員に対しての取り組み、これは現在のところ特別、青壮年向けということにつきまして、資質向上、これは訓練、研修が中心になりますけれども、職域サービスの開発、研修あるいは打合会、研究会、そういったものを重要視するということで平成四年度予算に盛り込んでございます。
○田並委員 いろいろ郵貯にしても簡保にしても、民間と競合する部分だけに、余り派手な宣伝をしますとまた摩擦が生ずるわけですが、ただ、正しい内容についてはやはり正しく国民の皆さんに理解をしてもらうことは非常に重要だと思うので、その辺は十分配慮をしながらも、姿が見えるような形でのPRというものは相当必要があろう、このように考えますので、ぜひ努力をお願いしたいと思います。 最後になりますが、加入者福祉施設について幾つかの点について聞きます。 先ほど申し上げましたように、大変我が国は高齢化が進んでいますし、そういう意味では、健康管理、健康増進への関心が非常に高まってきております。そこで、加入者福祉施設の充実に郵政省としても積極的に取り組んでまいっておりますが、例えば、昨年の七月に全国で初めて浦安に終身型の加入者ホームができ上がりました。大変好評のようでございまして、まだまだ加入者からの入所希望が非常に多いというふうに聞きます。 それと同時に、総合健診センターということで札幌、名古屋、大阪に今三カ所、大変すばらしい施設ができているようでありますが、簡保の加入者であるとかあるいは年金の加入者というのは全国にいらっしゃるわけですから、全国をカバーするような施設というのはなかなか難しいにしても、計画的にこれらの施設が利用できるようなことを考えながら、郵政省としては積極的に取り組んでいく必要があるだろうと思うのです。したがって、今後の加入者福祉施設、例えば終身型加入者ホームであるとかあるいは総合健診センターであるとかその他の施設について、今後どのように郵政省としては全国ネットワーク的に展開をする考え方があるのかどうか、これについて当面の計画と長期的な計画を含めて、加入者福祉の増進のための施設をどのようにお考えになっているか、お聞かせを願いたいと思います。
○荒瀬政府委員 新しいタイプの加入者福祉施設の一つとして、カーサ・デ・かんぽ浦安が昨年七月にオープンいたしまして、大変好評でございます。第二号を関西につくりたいということで、平成四年度予算に計上をいたしておりまして、今後主要都市を中心に設置をしていきたいと考えております。 それから、総合健診センターにつきましては、現在大阪、名古屋、札幌の三カ所にございまして、一カ所数万人程度の利用がございまして、年々増大いたしております。 今後の計画といたしましては、東京・池袋に東京総合健診センター、それから、平成四年度では仙台に新たにつくりたいということで計画をいたしておりまして、今後とも、主要都市を念頭に置きつつ努力をしてまいりたいと考えております。
○田並委員 大変いい施設ですので、全国の加入者が利用できるように、できれば、希望としては各郵政局単位ぐらいに大胆な計画をぜひひとつつくって計画的に整備をしてほしい、このことを強く求めて、私の質問を終わります。 以上です。
○谷垣委員長 次に、山下八洲夫君。
○山下(八)委員 質問に先立ちまして、それこそ委員会の開催ですけれども、ちょっと、国会法四十九条では、定足数が半数を超えないと成立をしないということになっておるのですが、この状態では成立してないと思うのです。だが、何といいましても、それぞれいろいろな事情もあるのでしょうし、委員長が大変すばらしい方でございますので、十二時まで審議をいたしまして、それまでに定足数が満たない場合には私は途中でやめさせていただきますので、御了承いただきたいと思います。 大蔵省、お見えになっていますか。――では、貯金から先にやってよろしいですか。 それでは貯金の方から入らせていただきますが、貯金に入る前に、大臣にちょっと一つ教えていただきたいことがあるのです。 大変恐縮なんですが、新聞に出ました大臣の資産公開を見させていただいたのです。郵便貯金二十万円と出ていました。この郵便貯金でございますけれども、もし差し支えなければ、今日も二十万円なのか、あるいは種類がどういうタイプの貯金か、教えていただきたいなと思うのです。
○渡辺(秀)国務大臣 二十万円は、ボランティア貯金でございます。それから、現在少しふえていると思います。家族でそういう話もいたしておりますから、多分ふやしてもらっているであろうと思っておりますが、正確にはつかんでおりません。申しわけありません。
○山下(八)委員 ボランティア貯金ということが出ましたので、これ以上その問題に触れることはやめさせていただきますが、このボランティア貯金というのが、平成二年度が寄附総額十一億九百五万円ですか、相当いい実績を上げておりますし、また、平成三年度も二十四億円を上回るのではないか、このように今郵政省の方では推計をなさっているようでございます。それだけに、まず大臣がボランティア貯金に入っていらっしゃるかなということをお聞きしたかったわけでございますから、ぜひこのボランティア貯金についても先頭に立って御協力を、私の方からもお願いをしたいというふうに思うわけです。 それでは、本論の貯金法に入らせていただきたいと思いますが、この郵便貯金法改正の目的を見てまいりますと、郵便貯金の預金者の利益の増進を図るとともに、金融自由化に的確に対応する等のため、所要の改正を行う。内容につきまして、特に今回の目玉といいますと、市場金利連動型の郵便貯金の範囲の拡大ということで、その中でも、新型貯蓄貯金の最低預け入れ残高が四十万円のタイプと二十万円のタイプを新しくつくられる、これは大きな目玉ではないかなというふうに思うわけです。 そういう中で、私は、ある面では、後ほども触れていきたいと思うのですが、疑問を感じますのは、ある新聞に、これは経済紙でございますけれども、「新貯蓄預金」、中身は読みませんが、「評判気になる金融機関」「使い勝手悪い」「一部信託銀扱い見送り」「魅力欠く金利」、それから、文章の中で一カ所だけ言いますと、コンピューターシステム等の導入で開発費用は都銀上位の場合では五十億円程度かかるのではないか、このような余り評判のよくない新聞記事内容が出ているわけです。 そういう中で、タイプⅠとⅡに、四十万と二十万に分けた理由を大蔵省にお尋ね申し上げたいのと、同時に、今見出ししか申し上げませんでしたけれども、大臣、この見出しのつけ方を見ましてどのような感想を持たれるか、その辺のことも一言お答えをいただきたいと思います。
○西村政府委員 私ども、昭和六十年以降金利の自由化というものを進めてまいりまして、そのプロセスの中でいろいろな工夫をしながらも、また苦労もしておるわけでございます。今回の新型貯蓄預金というものの設計につきましても、ある意味では私どもの試行錯誤、そういう苦心の産物であるというふうに申し上げられるかと存じます。 流動性預金の中には、性格的に申し上げまして二種類のものがございまして、第三者への支払いに充当される回転の速い、決済性の資金というものが一つでございます。やがては決済に向けられたり定期性預金に向けられたりするのですが、当面は短期的に運用されておる貯蓄性の資金というものがもう一つ含まれておる。この二つの要素が流動性預金の中に含まれておりますが、こういう二種類の性格を持つ流動性預金を金利自由化のプロセスに一挙に投げ込みますと、これはアメリカで現実に起こったことであるわけですが、一方において金利の引き上げ競争が行われる、他方において、それをカバーするために手数料を取らなければいけないというような動きが出てまいりまして、結果的に零細預金者というものをこの決済性資金から排除してしまう、手数料がかかるということになると零細の預金者というものが排除されてしまう、こういう事態がアメリカで起こった。 このような反省に基づきまして、私ども今回新型貯蓄預金を創設するに際しましては、この決済性という要素と貯蓄性という要素を二つに純化していこう、分けていこう、こういう問題意識から、その第一歩として決済機能を制限した貯蓄性預金を導入して、当分の間は決済性という面は従来型の普通預金にゆだねていこう、こういう過渡的な段階でこのような商品が生まれてきたというふうに御理解いただきたいと存じます。
○山下(八)委員 率直に申し上げまして、今の答弁はここでは納得しないわけでございますが、金利の問題を初め、後ほど各論でまた質問さしていただきます。 各論に入っていきたいと思いますが、私は、大蔵省へ質問さしていただいておりますのは、この郵便貯金も銀行も全く制度が同じなんですね。違いがないのです。その上に立ちまして、多分これは大蔵省が中心になりまして、銀行協会を中心とした銀行関係、そして郵便局、この三者の関係の頂点で作業をなさったというふうに理解しているから質問さしていただいているわけでございますが、例えば公共料金の自動引き落としとか給与振り込みとか契約に基づく他の名義口座との自動振替、そういうものは一切禁止されているのですね。二十万以上クリアすると二十万の方の有利な利子を確保しますよ、もう一つは、四十万をクリアしてその申請をしてあればそういう有利な利率を確保しますよ、ただそれだけなんですね、メリットは。 そうすると、この二十万、四十万の乖離のことを考えますと、こんなに二つつくる理由があるのかということも私は感じますけれども、そのようなことは別にしまして、なぜこのような自動引き落としとか給与振り込み等を禁止したのか、その辺について教えていただきたいのです。
○西村政府委員 先ほども少し触れましたように、今回の新型貯蓄預金の導入というのは、従来の流動性預金のうち決済性の資金と貯蓄性の資金とを分離しよう、こういうプロセスでございます。 すなわち、今回設けます新型貯蓄預金は、ある意味では現在の普通預金の決済性というものを制約をして、そのかわり貯蓄性を重視するために金利を少し高めていく、そういう貯蓄性を重視したようなものをこちらへ抜き出してこよう、そういうプロセスだと御理解いただきたいと思います。したがって、ある意味では、公共料金の自動引き落としとか、そういうような決済性を多少犠牲にして金利を引き上げていく、そういうような商品性を持たす工夫をしたということでございます。
○山下(八)委員 決済性を制限をしている。私は、余りこのことを深く議論すると時間がなくなるので、したくないのですが、そうしますと、定期預金をすればいいのですよ、もっと利率がいいのですから。例えばこれは三カ月の定期預金より利率は悪いのですかね、いずれに転んでも。四十万以上が〇・六なんですから、悪いのですから。そうすれば定期預金で有利に運用しますよ、たとえ十万円でも二十万円でも、定期預金を活用することができるのですから。 ですから私は、せっかくこのような新しい制度を導入するのであれば、例えば二十万円を割ってしまいますと〇・七ということでペナルティーの金利になってしまうのですね、利子に。そういうことで、下限もペナルティーがあるのです。そうしますと、そういう利率を敏感に活用される国民は、そのペナルティーにならないように二十万なら二十万をクリアした中でいろいろと決済なさると思うのです。あるいは四十万なら四十万を基礎にした決済をやはりなさると思うのです。もう時間がないですから、そういうことをぜひ検討していただいて、そのような方向を導いていただきたい、強く要望しておきたいと思います。 それから、結局は利率がよくなるということでの導入だと思うのです。だが、現在見ていきますと、タイプⅠといいますか、四十万円口は三カ月の定期の〇・六ですね、利率は。それからもう一つの二十万円のタイプは〇・五の上限利率ですね。下限は、要するに銀行でいいますと普通預金の利子に対して〇・七、それから郵便局は通常貯金の〇・七、このようになっていますね。そうしますと、私は貯蓄性も至って低いなと正直言って思うのですよ。 ここでは郵政省も御答弁いただきたいと思うのですが、これは郵政省からいただいた資料なんですね。一つは、平成四年三月三十日現在での通常貯金の利率が二・四〇ですね。それから、そのときの新商品としての案が、Ⅰタイプが二・七三、それからⅡタイプが二・七〇、こういうふうになっているのです。それで、今度は公定歩合が下がりましたから、平成四年四月二日現在の資料をいただきますと、通常貯金が一・九二になっているのですね。二・四〇が一・九二まで下がっているのですね。そういう中で、この資料に三カ月物の郵便局の定期貯金がございませんので、私がいろいろと銀行などと比べて推計してみたのです。そうしますと、もし三カ月物の定期貯金があれば、多分利卒が二・九〇ぐらいになるのじゃないかなというふうにはじいたのです。 それはなぜかといいますと、六か月物が銀行でもう少し高かったのですよ。それで二・九〇ぐらいにはじいたのですが、そうしますと、四十万円は〇・六を掛けますと一・七四にしかならないのですね。改定利率でいいますと、通常貯金の一・九二を下回っているのですね。そうしますと、一・九二に微調整する、○・三足した二・二二にしないといけない。二十万円口も同じ計算をしますと二・二二になる。そうしますと、四十万と二十万の差があるから〇・三じゃなくて〇・三三ぐらい上乗せするか、このようになってきてしまうのですね。これを見ただけでも、一つ間違うとすぐタイプⅠとタイプⅡが同率の貯金金利になっていく、こういう要素を持っているのですね。これで今貯蓄性の高い大変メリットのある貯金制度というふうには私はなかなか理解できないのですよ。その辺について、まず郵政省の方から、どのような感想をお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。
○松野(春)政府委員 今頭の中で整理に若干苦労していますが、金利が下がりますのは四月二十日からでまだ下がっていないのですが、一応改定後の金利でいいますと、通常郵便貯金は一・九二%になるということは先生御指摘のとおりであります。それから、今最も新しい大口定期の三カ月の金利、これは四月三日時点のものが今手元にある一番新しいものでございますが、この大口定期三カ月の基準金利が四・三五%でありますから、タイプⅠ、タイプⅡについて検討しますと、タイプⅠについては〇・六の掛け目であるということで二・六一%になります。そのときの通常郵便貯金プラス○・三でやりますとこれが二・二二ですから、これは二・六一というノーマルな方の利率でいきます。それから、タイプⅡの方は○・五の掛け目になりますので、掛け目しますと二・一八%にしかならない。そうしますと、フロアルールで通常郵便貯金に〇・三足した二・二二%が生きてくるということで、仮定ではありますが、タイプⅠは二・六一%になりタイプⅡは二・二二%になるということで、タイプⅡについてはフロアルールの適用という救済措置になる。 それで、先生おっしゃいますのは、これが何かの関係でタイプⅠについても通常郵便貯金プラス〇・三というフロアルールになってタイプⅠとタイプⅡが同じになってしまうのではないか。確かに可能性としてはそういう可能性があるわけですが、この新型貯蓄貯金をつくる際のもう一つの私どもの含みとしまして、とにかくこれで何とかソフトランディング、流動性預貯金の自由化がなかなか難しいのでソフトランディングに持っていきたいという心意気といいますか意気込みみたいなものがちょっと入っておりまして、とにかくどういうふうに実績が出るかを私どもはよく注目してまいりたいと思います。それによって来年度の手直し問題ということにまたつながるのかなというふうに今考えておる次第であります。
○西村政府委員 確かに御指摘のように、金利水準が全般的に低下する中でこの金利差が相対的に小さくなってきておる、魅力が小さくなってきておるという御指摘もごもっともな点もございます。 ただ、先ほど申しましたように、今回のこの新型貯蓄預金というものが流動性預金と定期性預金のいわば中間的なものとしての過渡的な商品、そういう性格上、その点はある意味ではやむを得ないところがあろうかと思います。したがって、金利水準も流動性預金と定期性預金の中間的なものになるということもある意味ではやむを得ない面がある。 私どもは、今後預金者ニーズヘの一層の対応が必要であるという観点から、平成五年中には普通預金との間のスイングサービスを付与するとか、順次そのような商品性の改善を行っていくことを予定しておりますし、さらに、最終的にはこの目的は金利の自由化でございますので、平成六年中を目途に進めております預金金利の完全自由化が完成いたしますれば、各金融機関の創意工夫の中で預金者に対するサービスというものもいろいろな工夫が加えられていくのではないか、そのように思っておる次第でございます。
○山下(八)委員 そういう意味では、私は貯蓄性という意味では余り効果が上がらないと。ですから、せっかく開発するために、また開発したことによって事務量が相当ふえるのですし、あるいはまたそういう中から相当な経費が必要になってくるわけですから、そういう点では、これは開発されたわけでございますから、もっともっとより充実したものにしていただきたいというふうに思うわけです。 そういう中で、ちょっとまとめて申し上げたいと思いますが、タイプⅠについては、四十万円の方については月五回を超えると払い戻しする場合に手数料を、省令で決められるのでしょう、金額はまだ決まっておりませんが、民間の横並びで消費税含めの百三円ぐらいではないかなということで、結局は手数料を徴収されるのですね。そうしますと、出し入れを激しくしますと、幾ら貯蓄性が高いといいましても手数料を取られるのですから、かえって貯蓄性というのはますます下がってくるのですよ。ですから、郵政省とそれから銀行とは違いますから、郵政省については国の機関で行うのですから、私は、もしできればこの手数料をいただかない、そのふうな方向で検討していただげれば国民になお一層のサービスができるのではないか、その辺については後ほどお答えいただきたいと思います。 それからもう一つは、今でいいますと通常郵便貯金のタイプ、それから今度のAタイプ、Bタイプ、それからボランティア貯金でも同じようにできますから、結局一番多くの、貯金通帳でいいますと六冊つくることができるということになっているのですね。趣味で六冊つくられる方もあろうかと思いますが、六冊といいますと膨大な冊数ですよね、一郵便局において六冊つくれるのですから。私はこれを考えましたときに、例えば現在通常の郵便貯金タイプで利用なさっている、そして常に残金が二十万をクリアしていると仮にしますね。そうしまして、その方が二十万円のBタイプに申請がえをすればその通帳で使えるようにすればいいのではないかという発想を一つ持っているのですよ。そうしますと、さっきの自動振り込みの問題等がひっかかってくるのですね。それがひっかかっちゃってできないのです。 それから、二十万タイプに入っていましても、常に残金が四十万タイプをクリアしている、こういうことになりましたら、二十万タイプを、例えばバーコードを二本入れておくとか三本入れておいて、バーコードを読み取らすとかあるいはシールでやるとか、そういうことで四十万円に申請をすればそちらの利率に変更することができる。こうすれば、極端も言い方をすれば、ボランティア貯金と普通貯金で、場合によれば六冊も要らないよとおっしゃる方は二冊で済むのですね。これは経費節減の問題からも、せっかくソフトを開発するのですから、そういうことがいろいろと活用できるのです。だが、残念ながら活用できないのは、自振り等ができないから活用できないのですよね。ですから、大蔵省はそこをもっと真剣に考えてもらいたいと思うのです。 ですから、先ほど言いましたように、少しでも貯蓄の利率をよくしたい、そういうところを利用したい、そういう方にこたえるためには、やはりある程度簡素化してできるようにしてあげる、このことがより一層サービスが進むのではないか、そのように思うのですね。そういう考えから、大蔵省と郵政省はどのような将来に向けての考えをお持ちか、お答えいただきたいと思います。
○松野(春)政府委員 前段の御質問の手数料関係でございますが、先ほど来これはるる話が出ておることでございますが、やはり今回の場合、これは商品設計上の差別化といいますか、タイプⅠとタイプⅡというものを予定して、しかも官民共通として実施するという前提で、これは金利自由化へ向かっての過渡期であるあらわれでもありますが、それを受けて郵政省も対応しようということになった次第でありまして、ひとつ御理解をお願いしたいと思います。 なお、金額につきましては、先ほどちょっと例示的に申されましたけれども、まだ民間金融機関の動向そのものが、例えば先生おっしゃった百三円では必ずしも固まっていない、いろいろな動きがあるようでありますので、もう少しその状況を見て決断をしたいと思っています。 ただ、この問題につきましては、これも先ほど話が出てまいりましたが、平成五年中には官民ともに商品設計の自由化をこの商品についても行うということを予定しておりますので、このスケジュールの中で、御指摘の点等も踏まえながら、例えば最低預入金額はどうあるべきかということも来年の見直しの際に当然触れるテーマになります。それとの絡みでいろいろ検討してまいりたいと存じます。 それから、その次の冊数の問題でありますが、結論的に申し上げますと、大変御示唆に富んだ御指摘をいただいたと思っております。通帳をまとめることにつきましては、現在も若干は行っているわけでありまして、例えば国際ボランティア貯金ができましたときに、新しい通帳で可能であるということにしましたけれども、同時に、従来の通常貯金通帳にシールを張りまして同じ効果が発揮できるということもとった施策であります。可能性として、通常郵便貯金が三種類になる、これに国際ボランティア貯金を入れると六種類になるということは御指摘のとおりでありますが、私は、今回の貯金の場合に、これはやってみないとわかりませんが、通常郵便貯金は当然これはお持ちになっていただきたいし、お持ちになると思いますが、タイプⅠかタイプⅡかどちらかを割り切られるのかどうかというところが、一つ注目せにゃいかぬ点だろうと思います。タイプⅠの方、四十万円の方を使い勝手がいいと見る人、タイプⅡの方を使い勝手がいい士見る人、その辺の分布がどう出てくるか、まだ即答申し上げられませんが、ちょっと注目して営業を進めてまいりたいと思います。 ただ、御指摘の中での通帳の絶対数が増加するというのは、私どもの通帳の冊数制限の歴史的にも、一つは睡眠貯金をできるだけ防止したいという趣旨があったと思います。それから、戦後やはり資材不足といいますか、これを緩和するというふうなこともあったと思いますし、この通帳をまとめるということ、専門的に言いほすと併用通帳というふうなことがありますが、併用通帳方式について、私ども、真剣に検討していきたいと存じます。
○西村政府委員 流動性預金の完全自由化へソフトランディングするためのいろいろな工夫の中で、こういう商品が出てきたわけでございます。御指摘がございましたように、ある意味では中途半端な点もあるかもしれない、メリット、デメリット、両面があろうかと思います。今回は、より流動性を重視した商品と、より貯蓄性を重視した商品と二種類を過渡的に用意したわけでございますが、御指摘のようないろいろな問題点を、これを実施していく中で勉強してまいりたいと思います。 平成六年の完全自由化を目指して民間の金融機関も、御指摘のようなコストの面も含め、また預金者の利便の面も含め、いろいろな工夫を重ねてまいると思います。私どもも一緒に努力をしてまいりたい、そのように考えております。
○山下(八)委員 利便より不便な方が多いような感想を私は持っておりますので、今お話ございましたとおり、ぜひもっともっと便利に利用できるように改善をしていただきたいと強く要望しまして、貯金の方は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 それでは、簡保の方に入らせていただきたいと思うのです。 この特約の制度の改善は、これも同じように、豊かな暮らしのよりどころとなる健康分野に対する国民の多様な保障ニーズにこたえるために、病気やけがについての保障をする特約制度について、保障機能の充実、多様化を図るということで改正案が出されておりまして、その中で、今回のこの目玉で申し上げますと、特約保険料の改正案だろうと思います。 現行より改善案は、幅広い商品を選ぶことができるということにおいては大きく前進しておりますし、また上限も大きくなったわけでございますから、その点では、私は何ら異議を挟むわけではございませんが、これも郵政省の資料なんですけれども、私は、保険料の男女の比較例をちょっと調べてみました。 保険で申し上げますと、普通終身にいたしましても、あるいは十年定期にいたしましても、二十年養老にいたしましても、あるいは十八歳とかそういう学資保険にいたしましても、すべての保険で女性より男性の方が保険料が高いのですね。今回新しく導入されるのもそのような形になっている。今までの、現行の特約で申し上げますと、傷害と第一種疾病傷害の二種類がありますが、これにつきましても男性の方が女性より保険料が高い。保険でいいますと、男性は荒っぽいから早く死ぬということが底辺にあるのではないかなというような気がするのです。 今度は年金保険で申し上げますと、女性はおとなしくて、そしておしとやかだから長生きもされる、平均寿命も長い、そういうことがあるんだろうと思うのですが、この年金保険については女性の方が高いのですよね。 なぜこの保険料に男女差別をつけていらっしゃるのか。私は、女性もこれだけ社会進出しておりますし、そういうことを考えますと、もう男女差別をつける必要はないんじゃないかというふうに思いますが、その辺についていかがお考えでしょうか。
○荒瀬政府委員 現在、保険料につきましては男女間格差が設けられておりまして、これは基本契約、特約、双方についてそうなっております。保険につきましては男性が高くて女性が安い、逆に、年金につきましては男性が安くて女性が高いということでございまして、いずれかを差別しているということではございません。 現在の我が国の平均寿命は男性が七十五・八六歳、約七十六歳、それから女性が八十一・八一歳、約八十二歳ということで、女性の方が六歳以上長生きになっておるという統計的事実がございます。それからさらに、けがとか病気、災害等、入院につきましても男性女性間で男性の方が三割程度比率が高いということでございます。これは簡易保険に限らず、任意加入の生命保険につきましては、民間生命保険あるいは農協共済含めまして保険数理ということで、統計的事実に基づきましてコスト計算で保険料を設定するという仕組みになっておりまして、実質的な公平を図っているということでございまして、合理的根拠があるというふうに考えております。 御指摘の公的年金では格差をなくする方向に向かっておりますけれども、こういった点について制度の違いがあるのではなかろうかというふうに考えております。
○山下(八)委員 私は、それこそ民間企業がある程度このような差をつけるということはある面ではやむを得ないなと思うのです。先ほどもちょっと触れたわけでございますが、郵政省は国で行っているわけでございますから、男女間格差をつける、これは差別ではないというお話であっても、見ようによっては差別だと私は思いますよ。ですから、まず国がこの男女間格差をつけない、このようなモデルとしてやはり取り組むべきじゃないかというふうに思うのですね。 例えば、皆さん方国家公務員共済年金、入っていらっしゃいますよね。これは男女間格差ございますか。ないでしょう。地方公務員にしましてもあるいは国民年金にいたしましても、男女間の格差がありますか。ないのですね。あえていえば、国民年金でいいますと、女性の方が特例で早く支給開始をすることができるということはありますね。ただ、今一つありますのは厚生年金ですね。男女間格差があるのですよ。保険料率は、厚生年金の場合は女性の方が男性より安いのですね。それから受給開始年齢も特例で早いのですね。だけれども、この厚生年金にしましても、男女間格差をなくするという方針がもう決まって、その方向へ進みつつございますよね。そうしますと、年金なんかについても私は全く同じだと思うのです。 そういう中で、私は、計算は間違っているかもわからないのですが、学資保険、これは子供ですからね。学資保険と年金保険、それから今回新しくできます特約保険、これについての保険料等をちょっと計算してみたのですね。もう時間がございませんのでまとめて申し上げたいと思います。 学資保険の疾病傷害特約付、ゼロ歳で加入しまして、それこそ十八歳満期にしますと、百万円コースでいきますと、月額にしますと男性の方が七十円高いのです。七十円ぐらい知れているじゃないか、そう思われるかもわからないのです。年間にしますと、七十円掛ける十二ですから八百四十円です。これも大したことないじゃないかとおっしゃるかもわからないです。これは百万円で満期までいきますと、一万五千百二十円ですね。だけれども、最高額の七百万円に入りますと、満期で十万五千八百四十円、これだけ保険料を男性の方が余分に支払っています。男性の中でも十八歳まで一切何にも保険のお世話にならなかったという方もあろうし、女性でもその間に何回も保険のお世話にかかったという方もあるのですね、確率として男性の方が多いという統計を数理的にはかっていらっしゃる、計算なさっていらっしゃるのでしょうけれども。 年金保険の終身をモデルにして見ますと、加入年齢を三十歳にしまして、そして六十歳支払い、三十年ですね、これは年金額が一万円の場合でいいますと、月額二十二円、女性の方が高いのですね。これも二十二円というのは大したことないじゃないかとおっしゃると思うのです、一年で十二ですから、たったの二百六十四円ですから。だけれども、これは三十年の満期までで七千九百二十円納めるのですね、これは一万円に対してですよ。年金の場合は、今最高九十万円まで入ることができるのですね。そうしますと、七十一万二千八百円、余分に納めるのですよ。このように大きく変わってくるのですね。 それで、こういうものは今制度ができて実行に移されているのです。ですから、今すぐこれを男女間格差をなくしろ、私はそんなやぼなことは申し上げるつもりはありません。今回の特約保険料の改正試算によりますと、加入年齢を五十歳にしまして百万円の七十歳までの二十年コースの特約で入りますと、特約の種類を、この表でいきますと①の災害と⑤の疾病をモデルにしているのですけれども、そうしますと、これも月額で①と⑤の差額を足しますと百九十円高いのですね。だから、年間にしまして二千二百八十円、満期までで、百万円で見ていきますと四万五千六百円なんです。だけれども、これはせっかくこのようないい制度ができて二千万円のに入ろうとした場合には、四十五万六千円余分に支払うのですね。こうなってくるのですよ。意外に大きいのですね。ですから私は、この新制度についてはぜひ男女間格差をなくする、このことを改めて検討していただきたい。 同時に、今後のことについても、今までの商品についても男女間格差をなくしていく、このことが一番大切じゃないかというふうに思うのです。特に保険でいいますと、健康で全然世話にならなければ、例えば満期になったときにちょっと配当がいいとかそれがあれば納得できるのですね。自動車の任意保険がありますね。あれは男女間格差がないのですよ。事故をやらなければ、一年一年、一割ぐらいずつ保険料が安くなっていく制度になっていますね、五割ぐらいまで下限がございまして。あれはないのですね。さっき言いました国の年金関係もほとんどないのですよ。ですから、ぜひ郵政省はそのことについて検討していただきたい。これについてもお答えいただきます。 あと時間がございませんから、もう一点だけ要望しておきます。 私はパンフレットを余りもらう暇がなかったものですから、パンフレットを今慌てて国会の郵便局からもらってきたのですね。「お子さまの二十一世紀へ、愛のプレゼント。学資保険」これにはいろいろ書いてあるのです。まず、お金のところでいいますと、「お得な前納割引制度があります。三カ月分以上、保険料をまとめて払込みますと、割引があります。」六カ月前納は保険料の五%割引、一年前納は保険料の七・五%割り引きます。これは大変いいことなんです。だけれども、例えば一つのコースに入ろうと思って見る場合、保険料、男女のことなんか何にも書いてないのですね。これはやはり専門家に保険料をはじいてもらわないと、毎月幾ら支払えばいいのか、例えば五百万のに入るんだったら毎月幾ら保険料を負担すればいいんだろう、こういうものが一切載ってないのですね。 ですから私は、例えばこれに、保険料の支払いでゼロ歳から十八歳でもいいです、モデルをつくりまして、男性はこうですよ、女性はこうですよ、最終的にはこうなりますよというモデルをつくりますと、これは国民は男女間格差があるのはおかしいじゃないかという世論の喚起になるんじゃないかなと思ったりもするのですけれども、それは別にしまして、保険料を計算できるようなモデルのようなものをすべてのパンフに入れていただく、このことも私は強く感じたわけです。ですから、その辺につきましてぜひ御答弁をいただきたいのと同時に、大臣の今のお話の内容から、特に男女間格差の問題についてどのようなお考えをお持ちか、お聞かせいただいて、終わりたいと思います。
○荒瀬政府委員 第一点目の保険料の男女格差を是正すべきではないかという御提言につきましては、これは私どもといたしましても、今後各分野の保険制度とか年金制度の動向を情報収集いたしまして、調査研究に努めまして取り組んでまいりたい。 それから二点目の、今度特約制度を抜本的に改善いたしますから、これの内容につきまして正しく御理解いただけるというためのいろいろなPR、周知施策につきましては、今のお話がございました点も含めまして積極的に取り組んでまいりたいと考えます。
○渡辺(秀)国務大臣 山下先生の御説を承っておりまして非常に勉強になりました。結論としまして、少し勉強させてください。 ただ、おっしゃっておられるように、今すぐというんじゃなくて、そういう方向を模索するということは今の時代、将来の時代を考えて大切なことではないのか、こういう問題提起だろうと受けとめさせていただきまして、まじめに研究をさせていただきます。どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○山下(八)委員 どうもありがとうございました。
○谷垣委員長 午後一時二十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ――――◇――――― 午後一時二十分開議
○谷垣委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。伏屋修治君。
○伏屋委員 最初に、現在金利の完全自由化への過渡期にあるわけでございます。もはや引き返すことができないところまで来ておるわけでございますが、今後本格的な金融自由化の時代を迎えることになるわけでございますが、これらはやはり郵貯に対しましてもかなりいろいろな面での影響が出てくる、こういうふうに考えるわけでございますが、そのあたりをどのようにお考えか、局長並びに大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○渡辺(秀)国務大臣 伏屋先生おっしゃられるとおりでありまして、金融自由化の問題は本当に引き返すことができない、また国民一人一人の生活に直接関係のある非常に重大な問題だと受けとめております。 金融自由化のもとでは、商品・サービスの多様化が進み、郵便貯金として商品開発が、それだけに一層必要が求められているものであろうというふうに考えるわけでございます。あるいはまた、金融機関相互間の競争激化に伴いまして、資金調達コストが上昇するというような、経営面にも一層厳しい環境ができ上がってくるというふうにも考えられます。 郵便貯金といたしましては、今後とも金利自由化の推進、商品・サービスの多様化に積極的に取り組んでまいりまして、金融自由化のもたらす利益を国民に広く還元してまいりたいと思います。また、金融自由化のもとで、健全経営を確保するために、資金運用面の充実、事業全般にわたる効率化など、経営基盤の一層の強化に努力いたしましてまいりたいと思いますので、どうぞひとつ御指導をお願い申し上げたいと思います。
○伏屋委員 金融分野における官業と民業の関係及び郵貯のあり方等が大蔵、郵政両省等で論議されておるわけでございますが、今回も郵貯金利の民間金利追随や地域別金利の導入の検討という、自由化後の金利の決定方法をめぐって大蔵と郵政省の間に意見が異なっておると聞いておるわけでございますが、どういう面で意見が異なり、どういうような話し合いがついたのか、お知らせいただきたいと思います。
○松野(春)政府委員 昨年の秋に導入しました自由金利型の定期郵便貯金、私どもニュー定期と言っておりますが、これの金利決定方法につきましては、一昨年の年末に大蔵省と合意を見たところでありまして、これに基づきまして政令で規定しているわけであります。ちょっと要旨を申し上げますと、「譲渡性預金の利率その他の市場金利の動向に配意しつつ、一般の金融機関が受け入れる預入金額が三百万円以上の定期預金の平均的な金利水準を勘案して定める。」郵政大臣が定めるわけでありますが、となっているわけでございます。いろいろ途中経過で議論はありましたが、地域別金利の点も含めまして、大蔵省と対立している点はございません。 なお、その後半年余り経過したわけでありますが、結論的に申し上げますと、この金利設定をめぐる民間との特段のトラブルは生じておりません。つい先般、私ども郵政局とそれから地域の各金融機関と懇談会を昨年の秋から始めておりますが、第二回目が行われまして、地域懇談会の状況をまとめた中央懇談会という場がありまして、私もその席でるるお話を承ったのでありますが、むしろ郵貯の対応につきまして一定の評価をされておるようでございます。事が自由金利でありますから、そのときどき若干のばらつきというものは当然ございます。また地域別の金利差も若干ございますけれども、これはむしろ当然の現象で、今私どもが地域別金利を導入するかどうかの決断を迫られるほどの差はまだ出ていないというのが実施後の状況でございます。
○伏屋委員 次に、民間の金融機関の一部には、金融自由化を進めるに当たりまして、郵便貯金が障害となっているというような論議もあるわけでございます。つまり、郵貯は国営事業である、法人税や固定資産税等の税金の負担がないことなどから、民間よりも有利な競争条件にある、こういう意見があるわけでございますが、これに対して郵政省の御見解をお聞きいたしたいと思います。
○松野(春)政府委員 私どもの郵便貯金事業の使命といいますのは、やはりあまねく公平な個人金融サービスを提供するというのが第一であります。それから、第二としまして、社会資本整備等のための公的分野への資金供給ということでございます。この二点が、国営事業としての郵便貯金事業の大きな使命であろうと思います。これを果たしていくために、国営事業でありますから、民間金融機関と異なる制度、仕組みのもとに運営されているわけでございます。 なるほど、間々御指摘がありますように、郵便貯金事業は、例えば法人税等の負担がない、それから法人税以外にもいろいろな、例えば固定資産税その他の税全般について有利ではないかあるいは国営であることの信用というものが大きいのではないかというふうな御指摘等もございます。しかし、一方で考えてみますと、その使命を果たすために、不採算店舗でありましても、コスト分析をして、仮に赤字に計算されるような郵便局でありましても、これを維持していくということは、先ほどの使命とのかかわりで大変大事なことであるというふうに考えておりますし、また、けさ方にもいろいろ御質問がありましたが、資金運用面でありますとか、それからサービス改善面におきましても、当然のことながら法律上あるいは予算上の制約がある等のいわば不利な面も持っておるわけであります。 こういう点を総合的に勘案いたしますと、郵便貯金事業が民間の金融機関に比べて、競争条件として見た場合、必ずしも有利な競争条件下にあるとは私は言えないであろうというふうに思いますし、むしろこういう異なった制度や仕組みの一部をとらまえて自由化の障害になるという言い方は、果たして適当であるかどうかという点について疑問を持っておるものでございます。この制度、仕組みの違いを前提としながらも、しかし民間との関係でいえば、トータルとしてのバランスのとれた状態を維持しながら、課せられた個人金融サービスの充実に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。 こういう時代でございますから、民間金融機関と無用な摩擦をもちろん起こすつもりは毛頭ございません。その辺の意思疎通も、先ほどもちょっと触れましたが、十分意を用いながら今後対処してまいりたいというふうに考えております。
○伏屋委員 これから大事な時期でもございますので、やはり官業あるいは民業、ともに連携をとりながら、預金者の保護、預金者に有利な方向で進めていかなければならない、こういうふうに考えますので、より一層の御努力をお願いしたいと思います。 また、これも民業の方のいろいろな批判でございますが、いわゆる郵便局がホリデーサービスということでATMとかCDの稼働をしておるわけでございますが、平成三年度ですか、今までで七〇%ぐらいの設置をされたようでございますし、平成四年度末では全郵便局に設置する、こういうようなことでございます。そのサービスは、現金預入や通帳記入あるいはそれが日曜日、祝日も稼働する、手数料は無料であるというのが今の郵貯の方でございますが、民間金融機関側からは、この一台のCDの稼働というものは、機械費用あるいは人件費、保守管理費等で年間約一千万円かかる、だから無料ではコスト無視で民業圧迫ではないか、こういう批判があるわけでございますが、これに対して郵政省はどういう見解を持っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○松野(春)政府委員 今御指摘のように、私どもの郵貯ホリデーサービス、これは日曜日に限りませず、祝祭日等も含めてサービスを展開しておりますが、平成三年四月七日から全国約二千局で実施しております。回を追うごとに御利用の増加傾向が示されておりまして、現在では実施日一日当たり平均約十七万件、一局平均にしますと八十五件の御利用であります。昨年の四月のスタート時に比べますと約二・三倍の御利用の増加になっておるというふうに見ております。 このホリデーサービスの目的でありますけれども、第一には、お客様の利用ニーズの高まりにこたえてサービスの向上を図るというのが第一であろうかと思います。 それから第二には、より積極的に新しいお客様の拡大を図っていくという観点から実施しているものであります。これは何を言っているかといいますと、私ども今回の利用状況を見てまいりますと、大ざっぱに言いまして九割は払い出してありますが、一割程度預入がございます。私ども預入の方も扱っております。これは民間と違った特色でありますが、町の商店主の方々が土曜日の売り上げを現金で月曜日まで持たないで、やはり手近にある私どもの自動預け払い機でもって入れていただく方が結構あるような感じがしておりまして、こういう観点も、新しいお客様の拡大を図る意味での積極的なアプローチの一つとしてこのホリデーサービスをとらえておるわけであります。 もう一つは、これは哲学の問題であろうかと思います。この種のホリデーサービスをやる場合に、手数料問題等もあることは承知しておりますが、一体、この手数料というものを個別コストでサービスごとにとるのか、あるいは総コストの中に入れて全体の原価の中でカバーするのかどうかというのが、これは一にその辺の哲学の違いといいますか、場合によりますと、金融機関ごとに必ずしもすべて足並みをそろえるたぐいの問題でもないような感じが私どもはしておりますし、郵便局の歴史を見ますと、従来から、このサービスを始める前に土曜日についてもやっておりまして、これも無料でやっております。したがって、その延長線上で、私どもとしてはやはりこのホリデーサービスの手数料は無料にするということで出発したわけであります。 さらにもう一つ申し上げますと、二十一世紀を展望して、これは多少まだ跳びはねた考えかもしれませんがい将来金融サービスがいかなる発展をするであろうかと考えました場合に、二十一世紀には恐らく二十四時間、三百六十五日サービスの時代が技術の進歩とも相まって来るのではないだろうかという感じがします。そうしますと、休日サービスと平日サービスと果たして違う特別なサービスということになるのかどうかという点につきまして、先ほど申し上げましたような私どもの将来予測あるいは従来の私どもの対処等をもろもろ勘案して郵便貯金としての対応をしたわけであります。 この面について、手数料を取るべきであるという民間側からのいろいろな御意見は私も当時聞いておりますけれども、ただここで、このサービスで料金を取るか取らないかが、全体の預貯金問題を含めて何か不自然に郵便貯金にお客様が集中するといったぐいの問題としては私は認識はしておらないつもりでございます。
○伏屋委員 これもまた同じような問題で批判の問題でございますけれども、昨年の秋に郵貯の預入限度額が引き上げられましたね。これにより民間金融機関側からは、郵貯への資金のシフトが起こって郵貯の肥大化につながるのではないか、また、都銀と競合する金利を郵貯が地方に持ち込むならば地方の金融機関の経営は難しくなるという批判もあるわけでございますが、その辺についてどういう御認識を持っておられるのか。また一方で、郵貯の立場に立ては、自由金利になって官民の競争になればいわゆる優遇金利の使えない郵貯というものも不利になるという説もあるわけでございますが、そのあたりの御見解を伺いたいと思います。
○松野(春)政府委員 大変大きなテーマに対する御指摘のわけでございますが、昨年の十一月五日から、従来の七百万円から限度額一千万円にお認めいただきました。 最初に、資金シフト関係の私どもの認識につきまして申し述べさせていただきますが、平成三年度の郵便貯金の増加が、いわゆる営業純増といいますか、現金純増で約十一兆七千億円程度になるであろうというふうに三月末の時点で推計しておるわけであります。確かに例年に比較して格段に好調に推移してきたと言えるわけでありますが、この原因を子細に見てまいりますと、市場金利の低下が続く中で、特に昨年の七月以降でありますが、公定歩合のタイミングの関係もありますが、規制金利が相対的に有利な状況になった、これが一つの大きな原因でございます。 それからもう一つは、昨年のちょうど夏以降のことでございますが一いわゆる金融不祥事等の問題が大変報道されましたし、また国会でもいろいろな御論議がありましたが、この問題もやはり心理的に預金者の方々に影響した面が少なからずあるのであろうというふうなことも言えようかと思います。 またもう一つは、いわゆる株式等に回っておる個人の資金というものが預貯金の方に、これはあえて郵便貯金だけではありませんで銀行の個人貯金も大変順調に伸びてきておりますので、その面でも預貯金に移ってきたということもあるいは原因の一つに挙げられようかと思います。したがいまして、この預入限度額の問題と郵便貯金の増加ということが、もちろんこれは関係があるわけでありますが、昨年の秋時点での話としましては、これはそう大きな影響は生じていないといいますか、大きな関連はないというふうに見ておるわけであります。 なお、平成二年度という年度は私ども大変目減りいたしました年でありまして、約五兆円から六兆円純粋に減っております。元加利子が七兆円くらいありましたから辛うじて一兆五千億ぐらい増加したのですが、平成二年度と平成三年度を手前勝手で恐縮ですが通算しますと、少し好調ではあるけれども、民間からそんに大きくシフトしたという実績にはないというふうな言い方もできるわけでございます。 それからもう一点の地域金融機関とのかかわりでございますが、先ほども触れましたように、ある地域で、都市銀行にしましても私どもにしましても、全国展開をしておる金融機関の金利が著しく格差が生じますとその地域に混乱が生ずるであろうという点を私ども自覚いたしております。先ほど申し上げたような事情で、まだ地域別金利というものを都市銀行においても我々においてもとっておらないわけでありますが、まだそこまでの必要はないと見ておりますが、今後この辺が金利の自由化の中でどういうふうに進展するかは、よく状況を注視してまいりたいと思っております。 むしろ現在の実態を申し上げますと、都市銀行よりも地銀の方が金利自由化商品につきましてはやや高目の金利をつけております用地銀よりも信用金庫がより高目、それから信用金庫よりも信組でございますね、信用組合の方がもう少し高目というふうに、やはりコストの関係を無視してはできないわけでありますが、しかし、相当程度地域金融機関が頑張った金利をつけておられるという状況が金利自由化商品発売後の最近の情勢でございます。
○伏屋委員 これから平成六年度にかけて完全金利自由化に向けていろいろなことが起こってくると思いますが、やはり円滑に進めてまいらなければならないということを強く思う次第でございます。 次に、郵貯の資金運用でございますけれども、民間金融機関とは違って、不動産、株式という直接投資ができないわけでございます。制約を受けるわけでございます。金融自由化の進展に的確に対応して社会的役割を適切に果たしていくためにも、より一層の資金運用の改善、経営基盤の強化、こういうものが真剣に考えられなければならないのではないか、こう思うわけでございますが、そのあたりはどうお考えでございましょうか。
○松野(春)政府委員 御指摘のとおりであろうと存じております。私ども郵便貯金事業の使命としまして、再三申し上げておりますが、やはり個人金融の充実という面とそれから財政投融資の安定した原資供給という使命、これを維持するためには何としても健全な経営というものが大前提にあるということは重々自覚しておるところでございます。 そこで、この資金運用面において適切な対応を図ることが必要不可欠でございますが、現在私どもの持っております資金が百五十五兆円を超えておりますが、そのうちの九割は財投関係へ回ります。全体の一割が私ども金融自由化対策資金として運用をしておるわけでありまして、ことしの三月時点で累計十五兆円になったということは前々からお答え申し上げておるとおりであります。 それで、この金融自由化対策資金の運用先につきましては、幸い年々少しずつその対象につきまして関係当局と意思疎通の上お認めいただいてきておりますけれども、これからも私どもはやはり対象をより拡大したい。有利であり、しかし確実であるという対象面につきましては、日本の市場の成熟度合いを見てまいりますと、まだまだ余地があるような感じがいたしております。これはまた今後頑張っていきたいと思います。なおかつ、昨今の情勢に照らしますと、確実な運用といいますか、やはり自己責任のもとでしっかりした運用をやるということもまた一面忘れてはならないことであるというふうに肝に銘じておりまして、両々相まって、今後御指摘のように運用の改善、それを通じた経営基盤の強化により一層努めてまいりたいと思います。
○伏屋委員 一層の御努力をお願いしたいと思います。 それから次に、郵便貯金の残高の約八割を占める主力商品である定額貯金でございますが、これは流動性と定期性とを兼ね備えており、貯蓄期間が長期にわたっておるということで民間金融機関ではつくれない、こういうことから、従来からも臨調、行革審等によってその商品性について指摘されてきたところでございますが、規制金利が廃止されると当然この定額貯金の商品性も見直されなければならないのではないか、このように考えるわけですが、現時点でどのようなお考えを持っておられますか。
○松野(春)政府委員 昨今の数字を見てまいりますと、この定額貯金が総残高に占める比率が約八五%になっております。二年ぐらい前にMMCができたときに先生がおっしゃったように八割ぐらいまでいったのですけれども、ここへきて、また規制金利である定額に昨年人気が集中しまして約八五%でございますが、やはり金利自由化が進む中で、この定額貯金のみが規制金利でいるということが不自然であろうというふうに郵政省としてはかねてから考えてきておりまして、これをやはり遅くとも来年ごろまでには完全金利自由化商品に持っていきたいと私どもは考えて、この考えをいろいろな機会に表明しておるところでございます。しかし、これに対しまして、その際金利自由化だけでなくて、規制金利をやめることだけではなくて商品性を変えて民間にも実現できるような商品にしてもらいたい、こういう意見があることはまた事実でございます。 私ども定額貯金の商品の特徴といいますのは三点でございます。一つは、十年間固定金利で預入が可能であるというのが特色であります、それから、預入後半年経過しますといつでも払い戻しは自由でございます。それでまた、半年複利の商品でございます。既にこの三つの基本的な商品性を有したこの商品は、もうでき上がっているといいますか、国民利用者の方々に大変深く親しまれている商品であります。 そういう意味では、昨今官民共通という言葉がよく出てまいっておりますが、金利自由化に円滑に移行するために、過渡的な形でいろいろ官民で相談して共通商品をつくることがあるわけでありますが、自由化という名のもとに既存の定額貯金の親しまれている有利さを一方的に改悪するというふうな御要求に対しては、これは私どもは何としても簡単には承知できないことでもありますし、また私どもの使命を果たす上でも大変重大な影響を招いてしまうというふうにも考えるわけでございます。今後ともいろいろな議論が出ようかと思いますが、継続をして今関係の向きとも折衝しておるところでありまして、私どもは、規制金利をやめて、したがって公定歩合によってその都度左右される今の商品から早く自由金利商品に変えたい、しかしその際定額貯金の持っておる特色は失いたくない、その辺をどういうふうに消化していくかということがテーマになるわけでございます。
○伏屋委員 この問題はかなり郵貯もガードを固めていかないといろいろな面で問題の焦点になってくるのではないかなという懸念を持つわけでございますので、やはり預金者保護という意味におきましてもその有利性を継続する、そういう形での御努力をまたさらに続けてもらいたい、こういうように思います。 次に、ボランティア貯金についてお尋ねをしたいわけでございます。 発足して一年たつわけでございますが、平成三年度、それから現状は、平成四年度はどういう見通しを持っておられるのか。あるいはまた、民間団体のNGO等々が大変喜ばれておるわけでございますが、郵便局からお金が配られるということで急速間に合わせ的なNGOもあるやに聞いておりますので、そのあたりをどういうふうな厳正な審査をしておられるのか、そのあたりをお聞きしたいと思います。
○松野(春)政府委員 御質問の第一点の現状でござますが、現在まで、したがいまして本年の三月末までに約六百七十四万人を超える方々から御協力をいただいておるところであります。 それで、第一回目は、昨年の六月に郵政審議会の答申を得まして、百二の団体が実施する百四十八の事業に総額約九億一千万円を配分決定しております。現在四十八カ国で実施中でありますし、そのうちの何割かは既に事業を終わりまして終了報告が私どものところに参っております。それから、ことしの三月でありますが、緊急援助用に一億円プールしておりました資金を出しまして、いわゆるアフリカの角地帯と申しておりますが、エチオピアを中心とした干ばつ等に対する難民救済、飢餓被災者を対象に二団体に一億円を配分を決定しております。これが昨年度分であります。 そこで、現在、平成三年度分の寄附金につきましてNGOから配分申請を受け付け中でありまして、ちょうど本日、十五日が締め切りでございますが、相当程度の申請が来ておるところであります。これは六月下旬を目途に配分を決定する予定であります。 なお、ことしの御協力度合いがどうなるかということでありますが、この御理解は随分進んでまいってきておりますので、その辺は私安心して見ておるのでありますが、ただ、もとになる通常郵便貯金の金利が随分下がってきておりますので、その意味で、先ほど申し上げましたが、平成三年度分は二十四億円を少し超えるかと思いますが、果たしてどうなるのか、ちょっとそこを懸念しておりまして、一層御理解を得るPRに努めたいと思います。 それから、二点目のしっかりした哲学でやっていくべきではないかという御指摘は、恐らく審査であるとか監査であるとか、こういう点を郵政省はしっかりやっておるかという御指摘であろうと存じますが、私ども、まず寄附金の配分に当たりましては二つの要件をじっくり見させていただいています。 一つは団体の資格要件、それから申請援助事業がいかなるものであるかという二点でありまして、例えば団体の資格要件としましては、営利を目的としない民間の団体で本当に海外援助事業を実施しているのかというふうな点、あるいは責任者が定められて意思決定とか活動の責任の所在が明確であるかどうかとか、あるいは過去の実績とかスタッフ数はどうであろうか、事業の遂行能力に問題がないかどうか、これを見させていただいております。また、申請援助事業につきましても、本当に住民の福祉向上に現地で寄与するものであるかどうかとか、逆に現地でトラブルが起きないかどうかとかいうふうな点も含めて審査をしているわけであります。 この事前の審査とともに、援助事業の実施状況につきましては十分監査をする体制になっておりまして、各団体から随時中間報告も求めておりますが、目で見てわかるように、ビデオでありますとか現地の人々のいろいろな手紙その他、進捗状況を把握するにふさわしいいろいろな資料を提供していただいております。もちろん終わりましたら完了報告書をいただきます。それに加えまして、部内職員が海外出張をする際に、極力このボランティア援助事業対象国を選びまして、もう既に数名参っておりますが、海外での実際の生の活動状況を私どもの職員で見ておりますし、またつい先日でありますが、民間の専門機関や預金者の代表に現地調査をフィリピンとタイ、二カ国やっていただきました。大変貴重な報告もいただいております。 今後、この監査あるいは審査等の面、それからそれに伴う協力された皆さん方に対するディスクローズの問題が大変私どもの責任として重うございますので、より一層その辺につきましてしっかりした対応をしてまいりたいというふうに存じております。大変御指摘ありがとうございました。
○伏屋委員 次、ゆうゆうローンについてお尋ねをしたいわけでございますが、今度政令によって金額が定められるというようになってきたわけでございますが、その総額制限を政令に委任するということになったわけでございますが、その理由またその背景についてお尋ねしたいと思いますし、また従来二百万であったものを三百万にするその根拠についても伺いたいと思います。
○松野(春)政府委員 ゆうゆうローンの貸付限度額は、昭和四十八年に制度が創設されたわけでありますが、一つには預金者の生活上の必要を考慮してつくったわけでありますが、もう一つは民間金融機関の、例えば総合口座にかかわる同種の貸付限度額等にも配慮しながら今日までまいっておるわけでございます。この民間金融機関における最近の動向でございますが、金融自由化措置の一環といたしまして、事実上大蔵省の規制が昨年の十一月でありましたか、撤廃されまして、各金融機関の判断で引き上げができるようになってきているところでございます。 こうした情勢をも考慮に入れまして、今回ゆうゆうローンの貸付限度額につきまして法定制を改めて、既に貸付利率及び貸付期間につきましては政令で定められているところでありますが、それらも考慮いたしまして政令で定めることとしたいということで御審議をお願いしておるところでございます。これによりまして、郵便貯金の貸付限度額が預金者に対するサービスの面で民間と比べて著しく相対的に低下するというふうなことのないよう、機動的な対応が可能になるのではないかというふうに考えておるところでございます。 それからもう一点の、二百万から三百万円とする根拠でありますが、この数字の三百万円が絶対正しいかどうかという点につきましては自信がございませんが、一つの判断のよりどころとしまして、私どもアンケート調査を毎年やっております。約四割の預金者から今の二百万円から三百万円へ引き上げてもらいたいという要望があったということがございます。それから、現行制度の二百万円の限度額が昭和六十二年に引き上げられたままで四年間余り経過しておるというふうなことが一つございます。もう一つは、このゆうゆうローンの設立当初の趣旨として、予期しない出費をしのぐための制度であるというふうな意味合いもございます。これらのことをもろもろ考慮いたしまして、今回三百万円とすることで預金者のニーズにもある程度こたえられるのじゃないかというふうに判断したところでございます。
○伏屋委員 もう時間もございませんので簡易保険の方についてお尋ねしたいと思います。 簡易保険の契約状況は、平成三年度は保険及び年金を合わせて七千四百二十八万件の契約を有しておるわけでございます。年金は、老後に対する関心の高まりを反映して増加しているわけでございますが、契約規模が保険の約三十分の一と小さいわけでございます。普及率が伸びていないその原因はどういうところにあるのか、お尋ねしたいと思います。
○荒瀬政府委員 年金につきましては、ただいまお話がございましたとおり平成三年度で二百五十四万件でございますので、簡易保険全体の七千五百万件のうち約三十分の一というシェアしかない状況でございます。これは新郵便年金がスタートいたしましたのが昭和五十六年の九月でございますから、まだ歴史が浅いということでございます。 最近の伸び率だけを見ますと、平成三年度で保険が件数で九・〇%の増に対しまして、年金の方は二五・二%という顕著な伸びをいたしております。人口の高齢化で年金分野に対する需要が高まっておりますので、これは官民共通の現象でございますけれども、年金が非常に伸びているというのが最近の傾向でございます。平成三年度をとりますと、年金が六十八万件、保険の方が八百七十四万件でございますから、この場合だけとりますと一対十三、それからトータルプランという生涯保障商品を見ますと、九万件加えて七十六万件でございますので一対十一ということで、最近におきましては郵便年金の伸びが顕著であるということが申し上げられるかと思います。
○伏屋委員 今回の改正というのは、国民の多様な保障ニーズに対するものとして評価できるわけでございますが、昭和五十二年以来据え置かれておる保険金の加入限度額一千万、これを時代に即応して引き上げる必要があるのではないか、このように考えるわけでございますが、そのあたりどのようにお考えですか。
○荒瀬政府委員 簡易保険の加入限度額は現在一千三百万円、一定の条件下でということでございまして、これは五十二年九月に一千万円に上げられまして、六十一年九月に一定の条件下で三百万円を加えて一千三百万円ということで現在に至っております。それ以降、毎年度引き上げ方努力をいたしておるわけでございます。 私どもといたしましては、現下の長寿社会対応の額としましては非・常に額が低いということで、ぜひ引き上げたいと考えておるわけでございますが、関係方面との調整に鋭意努力をいたしておりますが、まだ簡易保険の性格論、小口、無診査、大衆的な保険という性格からどの程度の限度額が妥当であるか、あるいは官業民業論の役割分担論とか、あるいは経済社会環境の変化としての物価指数、経済諸指標等の諸要素をめぐっていろいろな議論が出ておりまして、調整を見るに至ってないわけでございますが、簡易保険としての最重要課題の一つであるという認識でございますので、今後とも関係方面と鋭意精力的に折衝を重ねて早急に引き上げが実現できますよう努力をしてまいりたいと考えております。
○伏屋委員 一層の御努力をお願いしたいと思います。 終わります。
○谷垣委員長 次に、武部文君。
○武部(文)委員 私は、最初に保険の問題にちょっと触れておきたいと思います。 三年度の保険の契約状況、この二月末が一応発表されたわけでありますが、二けた台で伸びが非常に大きい。これは保険もそうですが、年金の契約件数も非常に数字が大きくなってまいりまして、先ほども質問がございましたけれども、年金が簡保事業の計画の中に取り込まれてから歴史は非常に浅いわけですが、その伸び率は急激に伸びておる。これは間違いなく高齢化社会に対応した国民の要求であろうと思います。 そこで、午前中にも同僚議員から質問がございましたので重複する点がございますが、二十一世紀の前半に国民の四分の一が六十歳以上になるだろう、こういう予想が立てられておるわけでございます。こういう状況の中で、簡保事業はどうあるべきかということがこれから最大の課題であろうと思います。去年の四月に発売されました例の年金型保険トータルプランしあわせですか、これが非常に好評でありまして評判がいい。これはまさに高齢化社会に向けたふさわしい保険だという評判が高いわけでございますが、この一年間の販売状況はどうなのか。その中で、いわゆる青壮年層と言われる年代の人はどのぐらい加入しておるか、これを最初にちょっとお伺いをいたしたい。
○荒瀬政府委員 平成三年度から簡易保険、郵便年金が統合されまして、その商品の一つといたしまして生涯保障保険トータルプランが発売されまして、四月からはトータルプランしあわせ、それから十月からはトータルブランふうふが発売されました。平成三年度一年間の新契約状況でございますが、件数で八万六千件、保険金額で四千八百億円となっておりまして、新契約総数に対しまして、それぞれ件数が一・〇%、金額で二・三%を占めております。 その中で私どもが重要視しております青壮年層、二十五歳から四十四歳で見ますと、件数で六万三千件を占める、それから金額で三千五百億円を占めておりまして、双方ともシェアは七四%を占めるということでございます。また金額を見ますと、簡易保険全体の平均保険金額が二百四十三万円でございますけれども、トータルプランだけで見ますと五百六十一万円という相対的に高い契約になっております。そういうことで、私どもが青壮年向けの本格的な商品ということで位置づけておりますトータルプランしあわせ、ふうふは本格的に定着しつつあるというふうに考えております。 〔委員長退席、松浦(昭)委員長代理着席〕
○武部(文)委員 簡易保険の契約をやっておる人の年齢を見ますと、子供のための学資保険、それから、五十歳代を中心として老後の生活設計をもとにした養老保険、こういうふうな人たちの方が非常に多い。したがって、すり鉢型だとよく言われるのですが、そういう意味では民間保険と全く逆なことになっておる。しかし、午前中の答弁にもございましたけれども、最近の若い人たちは昔の我々とちょっと違って、老後の豊かさというか幸せというか、そういう生活設計を考えるような若い人が多くなった。今のお話を聞いておりましても、やはり若い人たちの新商品に対する加入件数が多い、そういうふうなこともうかがえるわけでございます。 したがって、これからの商品というものは、そういうものを中心にして、若い人たちに魅力のあるような商品、それは当然でございますけれども、同時に、販売もそういう人たちに力を入れた販売方法をとるべきではないか。これは事業所を中心にしてやるべきこともございましょう。もちろん今までは個人対象ですけれども、事業所に若い人たちはたくさんおるわけだから、そういうところも対象にしたやり方等をやったら、むしろ今よりも成績は伸びはしないだろうかな、これは全く私の素人考えですけれども、そんなようなことも考えておるわけでございます。したがって、これまでのような個人中心の販売方法から事業所中心とか、あるいは、先ほどお話もございましたけれども、PRの方法ですね。それも一工夫も二工夫もして若い人たちの加入というものをやる、こういう方法を簡保としては、年金を含めて、重点をそこに向けるべきではないか、このように思いますが、何か考えがございますか。
○荒瀬政府委員 ただいまお話がありましたとおり、簡保の年齢別加入状況はすり鉢型になっております。二十四歳以下の若年層と四十五歳以上の中高年層が高くなりまして、真ん中の二十五歳から四十四歳のところが普及率が二三・四%と低くなっている。これを普及向上させることが重要な課題ということでございまして、私どもといたしましては、制度改正面、サービス改善面とあわせまして、営業面でも積極的な施策が必要であると考えておりまして、職域市場に専門的に取り組む職域サービスセンターを充実させてまいりたい。それから、各種訓練、研修、講習会、職員の能力向上、機動力の強化等を青壮年層対策のために重点的に実施をいたしたい。それから、郵便局段階におきますところの職域開拓の強化をいたしたい。それから、職域を対象といたしました各種イベントの実施、若い人向けの情報誌の提供等も重点的に取り組みたい。それから、特に大都市地域におきますところの簡易保険の普及を徹底させるために、地域の特性を生かしました効果的なPRを重点的に展開をいたしたいという諸施策を積極的に検討してまいりたいということでございます。 それから、今回の法律改正でお願いいたしております職域保険の新設でございます。安い保険料で高い保障をという職域向けの新たな保険を創設いたしまして、これを職域を中心に普及に積極的に取り組んでまいりたいということでございます。
○武部(文)委員 民間生命保険との熾烈な競争があるわけですから大変だと思いますが、第一線の諸君はそういうことを大変期待しておるわけですから、せっかくの努力を保険局の方にお願いしておきたいと思います。同僚議員の方から大分ございましたので、保険の問題はこれだけにとどめておきたいと思います。 貯金関係に入りますが、一つ最初に、ついこの間参議院の予算委員会で取り上げられました例の睡眠貯金のことをちょっと……。 これはもう昔もそういうことが一遍ここでございまして、十年間出し入れがなかったならばそれは没収だ。どのくらいあるものかなあと思って見ておったら、今回久しぶりに、六百三十九億円もあるというやりとりがあったことを知ったわけであります。しかも九〇年度には、一年間で四十八億円も雑収入で郵貯特別会計にこれが入ってきた。これは特別会計としてそれぞれお使いになっておるようでございますけれども、大臣の答弁は、郵便貯金会館等の建設に使いたいというような話もございましたが、大体推定をすれば、これから一年間に四十億ないし五十億、郵貯特別会計にこの睡眠貯金、言葉は余りいい言葉じゃないけれども、入ってくると思うのです。 ところが、これが報道されまして、報道によると、郵政省は「「睡眠貯金」の使途について、福祉や国際協力へ活用する方向で検討に入ることを決めた。」と書いてあるのです。これはいいことを考えたなとは思ったものの、これは法律改正も必要でしょうし、いや、こういうことを考えられるならば結構なことだ。国際ボランティア貯金というのは郵政省の大ヒットの商品でございました。しかし、先ほども説明がありましたように、公定歩合の引き下げによって金利が下がってきて、これから余り今までみたいな期待はできないということになれば、一年間に四十億ないし五十億あるこの睡眠貯金の中から、全額とは言いませんが、わずかでもこの国際ボランティアの方にでも寄附するというようなことならば、国民の皆さんの理解を得られるのではないだろうか、共感を得るのではないだろうかということを実は考えたのであります。 もちろん、直ちにこのことが実現するとは思いませんが、そういう方向で検討することも一つの方法ではないだろうかなということを考えておりますので、ぜひこの睡眠貯金、一年間の雑収入、莫大な金額ですから、その使途についてはこんなこともひとつ検討の中にお加えいただければどうかな、これを考えておるのですが、いかがでしょうか。 〔松浦(昭)委員長代理退席、委員長着席〕
○松野(春)政府委員 郵便貯金の権利消滅金を特定財源化する問題につきましては、これは先生も既に御存じのとおり、昭和四十年代前半から議論がされている問題でありまして、ちょうど郵便貯金会館の第一号を大阪につくる前後あたりもこの議論がたしか起こって、ある程度そのことを意識しながら郵便貯金会館の建設に当たったという記録も残っておるわけでありますが、しかし、直接的には特定財源としての扱いは今までしてきておらないわけであります。 ただ、この問題は関係機関との調整等も必要でありますし、すぐ結論を出すのは難しい問題であるということで、省内に、大臣の御指示もありまして、特に私どもの貯金局と経理部、専門家の方で構成しまして研究会を設置いたしました。近々第一回目の会合を開く予定でございますが、平成四年度内に何とかこの研究会においてこの方向性を打ち出したいということで研究を進めようとしておる最中でございます。 もし、この権利消滅金問題ということと法律の手当て関係ということでいろいろ考えますと、もちろん郵便貯金法、郵便貯金特別会計法というのはストレートに関係すると思いますが、これは場合によると郵政省設置法でありますとか特別立法であるとかいうふうになかなか話が大きくなる問題でありますので、その辺も含めてじっくり研究をしてみたいというふうに思っております。 それから、ボランティア貯金の例を今先生から御指摘がありましたけれども、そういう段階で、まだ何にどうこうという段階まで至っておりませんので、きょうは先生の御指摘をしっかりお聞きしたということで答弁にかえさせていただきたいと思います。
○渡辺(秀)国務大臣 この問題は、今局長が答弁されたとおりですが、私は、やはりこれは今までのままでいいということではないということを前提として、この権利消滅貯金というもののいわゆる性格とかあるいはその哲学といいましょうか、そういうものをきちんと局内で議論をし合って、省内で議論をし合って、そしていろいろ御指導いただいて、どういうふうにこれを活用し、あるいはまたその権利消滅をされた人たちのこともおもんばかりながら、国民のために、国家のためにどう活用させていただくかということが大事なことではなかろうか。言うならば、今まで雑収入として入れておったから、これからもそれでいいというような段階ではないという認識で取り組んでいくべきだと私は政治家として認識をいたして、実は参議院の予算委員会での答弁をいたしたわけでございます。
○武部(文)委員 検討課題にしていただきたいと思います。 次に、先ほど来お話がございましたように、郵便貯金の残高百五十五兆円、特にそのうち定額貯金が十九兆円も伸びておる。この伸びは今までにないような伸びだと思いますが、これは金融市場の動きもさることながら、商品の有利性といいましょうか、そういうものがこの原因だと思いますけれども、それ以上に第一線の職員の諸君が非常に努力をして郵便貯金の普及獲得に努めたその結果だ、私はそのように理解をしておるのであります。 そういう中で、実は現場の第一線でいろいろな問題が起きておる。これを二、三点きょうここで取り上げたかったのですが、時間は非常に短いので一つの問題で終わってしまうんじゃないかと思いますが、一番重要なトラブルで今職員が困っておるのは非課税問題であります。マル優問題であります。貯金局の方はどういう言葉を使われておるかわかりませんが、現場の一線の諸君は根っこ課税ということを言います。私は最初何のことかわからなかったので、いろいろ聞いてみました。根っこ課税という言葉は貯金局の方でもおわかりでしょうか。それならそれでいきますから。いかがですか、よろしゅうございますか。それじゃ、根っこ課税でいきます。 郵便貯金は非課税になる、六十五歳以上になると非課税、三百万円。これは申告制になっておりますね。ところが、一般のお年寄りの人は、満六十五歳になるともう自動的に自分は三百万円の貯金は税金はかからぬ、そのように思っておる人が非常に多い。これは現実の問題であります。お年寄りの人たちはそう思っているのです。それは郵便局の人が行って、そうではない、申告しなさい、申告しなければだめですよ、こういうことで努力をして申告しておるようでございますが、やはり落ちもまだ相当あるようであります。 そこで、お年寄りが一遍に三百万円しておればいいのですけれども、百万やったり五十万したり三十万したりいろいろして何通ものものを持っておる。それが三百万円を超しておった。うっかりしておった。そこでどうなるかということが実は問題になって、第一線の諸君とお客さんとの間でトラブルというよりも向こうから泣きつかれて、相談を受けていろいろやろうとするけれどもうまくいかぬ。お客さんは最後には泣き寝入り。そして職員は不満を言われて腹立つけれども仕方がない、こういうことになってしまっておるというのが現実の姿であります。 私は、なぜそういうことになるのかということで具体的にこれを調べてみました。仮に、三百万円の限度額があるのにうっかりして三百二十万円の金を貯金額として持っておった。そうすると、それがわかったときには三百二十万円に対して二〇%の利子課税が、昭和六十三年にさかのぼって三百二十万円に対して課税される。これはおかしいじゃないか。限度額を超えた二十万円に対して二〇%の税金を取られるならばこれはいたし方なかろう。しかし、何で六十三年まで今からさかのぼってその分にまで三百二十万円に対して課税されるのか、こういうことでごたごたがあるのです。現実にあるのです。 それで、この郵便局の職員は、いろいろ課長と相談をしたりすると、法令でもって、法律で説明を聞いてそのとおりまたお客さんに言うわけですよ。お年寄りは納得しませんわ。何でそんなばかなことがあるか、こういうことになるんだが、現実に法令は所得税法九条ですか、ここにございますが、所得税法によって税金が取られるようになっています。九条の二、これによって税金を取られる。そしてそれが三百万とオーバーした二十、方とが何で一緒に取られるかということは、今度は、きょうもこれ見せていただきまして説明を受けますと、所得税法施行令三十条というものの法律の中に、元本全部、それが対象だ、こう書いてあるのであります。まさしくこれはお年寄りに対する配慮が全くない、そういう解釈をやって現実に取っておるのであります。これはいろいろ法律が制定されるときに、御存じのように郵政省と大蔵省とが大げんかをやって、いろいろなことがあったけれどもついに押し切られた経過があります。そして平成五年にこれを見直すということになった経過はございますが、いずれにしても今平成四年です。こういう問題が全国あちこちで起きておる。郵便貯金は何とかしていい方法をとろうと思って現場の第一線は努力するけれども、この法令を盾にして老人は全部税金を六十三年にさかのぼって取られておる、こういう実態を御存じでございましょうか。
○松野(春)政府委員 私どものところにもその種の苦情が参っております。 先生が今御質問の中で触れられましたように、郵便貯金のこの非課税措置につきまして、所得税法第九条の二に定める要件と合致するものということでありまして、その中の規定ぶりが、元本の合計額が利子の計算期間を通じて三百万円を超えないものに限り課税しないというふうに規定されておりまして、先生の今御指摘になったような事態に相なるわけでございます。したがいまして、先ほどおっしゃいましたように、三百万円をオーバーした場合にも、オーバー分だけでなくていわゆる根っこ課税の問題に通ずるということであります。 これが、制度は制度としてそうなっておるわけでありますが、私どもの周知等の点で抜かりがあって十分御利用者の方々に理解されていないというケースがもし生じては申しわけありませんので、ことしの一月にも実はこの点に関する指導通達、通達を出せばいいというものではありませんが、指導通達も出したところでありまして、郵便局に対しまして、御指摘のようにこの面に関する苦情等が寄せられているという事実については、私も了知いたしているところでございます。
○武部(文)委員 きょう大蔵大臣に出席を求めたわけですが、御存じのように山村さんのことがございまして、きょうこの委員会、私の質問には間に合わぬということでございましたので了承いたしました。しかし、この問題はいいかげんに解決すべきものではないと思いますし、今日ただいまの時点でもトラブルが起きておるわけです。それはもう現場の一線の諸君が本当に苦労しておる問題でありまして、理屈にならぬじゃないか、こういう話ですけれども、法令は法令ですから、こういうふうになっているのですから、これを改正する以外にはない、このように思うわけです。 ちょっとここで銀行のことを聞くと悪いのですけれども、銀行でも同じようなことが起きておるというふうに思えるのか。郵便局の諸君はこう言うのですよ。銀行の方はコンピューターをうまく使ってやっておるので、郵便局のように名寄せが後から来るのと違って彼らはうまくやっておる、こういうことを言うのですが、そんなことがあり得るのですか。銀行でも同じようなこういう問題が起きておるでしょうか。例えば、銀行はA、B、Cとか違いますね、銀行それぞれ。郵便局は同じ郵便局がおるわけですから、全部コンピューターでオンラインでやれば、将来はぱっと一遍にどのくらい本人が持っておるかということがおわかりになりますわね。将来はできると思います。銀行は全部が違うのですから、A、B、C、みんなそれぞれ独立した銀行ですから、ここに二百万円、ここに二百万円とやっておればわかりませんわね。銀行はどういうことになっているか、御存じでしょうか。
○松野(春)政府委員 ただいま御指摘の根っこ課税の問題とのかかわりでの銀行の実態につきましては、私ちょっと不勉強でつまびらかにしておりませんが、いわゆる限度額管理の方法としまして、私ども全国ネットワークの組織でありますから全国一律に把握しておりますが、銀行の場合、ひとまずは支店単位の枠で見ておるという話は一度聞いたことがあります。
○武部(文)委員 よそ様のことですから、私もよくわからぬと思うのです。向こうは向こうで巧妙にやっておるに違いないのですよ、これは。恐らくそうだろうと思うのですよ。余り銀行でごたごたしたことを聞かないのですよ。どういうふうにうまいことやっておるのかと思うぐらいにこっちも疑いたくなるのですよ。 そこで、この問題は、いずれにしても法律改正ということになりますし、大蔵省の見解も聞かなければいけませんし、そこで一つの方法として、お年寄りですからね、お年寄りの問題であって、全般的なことをしょうと言っておるのではないのですよ。お年寄りは六十五歳になったら、これは申告制じゃなくて、郵便局だってそんなにたくさんおるわけじゃないのだから、六十五歳になる人はわかっておるのですから、その人がなった途端に、この人は非課税、マル優、こういうようなことを考えて、お年寄りに対する配慮として、六十五歳以上が三百万の非課税の対象になったのですから、全部の中の一人じゃないのですから、これだけ別枠として決まったのですから、そういう配慮があってしかるべきだと思うのです。これが政治だと思うのですよ。これは、何のことはない十把一からげにして、もうお年寄りから、むしろ弱い者から税金をむしり取るというような、しかもさかのぼって取るというような、これは全く非人道的なやり方だと思うのです。 そこで、考えられることは、将来の問題として、大臣聞いておっていただきたいのですが、このお年寄りの限度額を、他の者は三百万円であってもお年寄りは五百万円にするとかというようなことすら考える必要があるのじゃないか。例えば、シルバー貯金だってできないでしょう、十年かかったって、さっきの話じゃないが。十年かかったってシルバー貯金が実現しないのですよ、ここで。そうだとするならば、こういう問題のときに、せめて六十五歳以上のお年寄りは、その満年齢に達したならば、郵貯の限度額というものは五百万円までは非課税、マル優、これはもう特別扱いにしたっていいのですよ、それだけの理由があるのですから。そういうようなことを、郵政省として大蔵省とこれから折衝してもらいたい。我々もそういう努力をしなければならぬと思いますが、そういう点については、大臣、お考えをひとつ聞かせてください。
○渡辺(秀)国務大臣 武部先生のお話を承っておりまして、本当におっしゃることは全く私もよく理解できるわけであります。 前段の根っこ課税の問題につきましては、これは一つ制度の問題もございますので、なかなか難しい点もあろうと思いますけれども、とにかくどういうふうに対処していくか、相手もあることですから、これはまた民間が、おっしゃるように、あるいはどういうような状態になっているのかわかりません。少しじっくりこれは御指導いただいて、検討させていただきたいと思います。要するに、そういうふうにならないようにする周知徹底の問題は、これからも努力をいたしてまいります。 そこで、今最後に先生がおっしゃられました老人のマル優の問題については、私も先ほど答弁させていただきました、金利の低下にかかわる問題の一つの補いとしてという言い方をしましたが、先生のおっしゃられる角度からも、これはもう少なくとも御高齢者の皆さんに対するこのマル優という問題についての限度額の引き上げは、そろそろ限界に来ているな、そろそろ四年、五年ですか、かかっているわけでありますから、もうここら辺で一度見直し、限度額の引き上げということを郵政省としても大いにうたいとげて、諸先生方から御理解と御協力をいただいて御支援を賜る時期ではないか、私はそう認識をいたして、ことしの来年に向けた概算要求からひとつ努力をさせていただきたい、どうぞひとつよろしく御指導を賜りたいと思って、いるわけでございます。
○武部(文)委員 これはいずれ大蔵大臣にも来てもらって、私はもう少し突っ込んだ話をしなければならぬと思います。それはボランティア貯金の課税問題もありますし、それから郵貯の課税問題、これはもう来年見直しの時期が来るわけですから、その問題の一環としてこの問題を取り上げてみたいと思います。 時間があるようですから、もう一つ、例の自動払い込みのことについてお伺いいたします。 今公衆の要望は、郵便局の窓口が非常に多い、俗に言う二万四千のネットワークを持っておるわけでありまして、これを利用していろいろな自動払い込みをしたい、こういう要望が強いわけですが、十円の手数料がかかるわけですね。銀行はただ、郵便局は十円。これが一つのネックになっておる。郵政省から見れば通り抜け勘定で、すっと通ってすっと向こうへ、自治体に金が入っていくわけですから、確かにとまる率が少ないというよりも、ないわけですね。しかし、公衆のための郵便局、二万四千のネットワークと言ってしきりに宣伝しておるわけですから、公衆はそういうニーズがあるわけですから、その要望にこたえるためにも、やはり自動払い込みというのは考える必要がある、こう思います。 つい先日、新聞に報道されました東京都の東大和市ですね、これはこの四月から十一種類の公金、家賃とかその他の水道料金とか給食料、そんなもの十一種類を郵便局の現金でも自動払い込みでもやります、そのかわり手数料の十円は市役所が負担いたします、そうなったのですよ。そういうことをするというふうに決定した。そういう自治体が、どこかほかでは半分負担をするとか、そういうところが出てき始めました。これはやはり郵便局というネットワークが公衆の要望につながっておるということの証拠だと思うのです。そのことは確かに市としては負担だけれども、お年寄りとかあるいは郵便局を利用したいという人が特に多いので市は踏み切った、こういうことを述べておるのであります。 こういうことを考えますと、この自動払い込みというものは自治体や公衆の側、大衆の側から見れば大変要望が強いわけですが、この十円取るという根拠はどこにあるか、銀行は何でただか、そのことをちょっと最初に聞かせてください。
○松野(春)政府委員 この郵便局の自動払い込みの料金の場合は郵便振替という形になるわけですが、現在の郵便振替法第十八条にも規定されておるのですが、その料金の決定原則に基づいて具体的な料金を省令で定めるという手続になるわけであります。 ところで、自動払い込みと申しますのは、コンピューター使用でありますから大量一括処理が可能であるということで、一般の、自動払い込み以外よりも安く料金を設定しておるつもりであります。例えば、クレジット代金や通信販売等の一般のいわゆる払い込みにつきましては今一件二十五円でありますが、市町村の公金とかあるいは電気、ガス等の公共料金につきましては先生御指摘のような一件十円であるということで、むしろこれは一般の料金より安く割り引いて設定しておるという意識でおるわけであります。 ところで、民間との関係ですが、実は公金、特に市町村の公金の問題でありますが、市町村はそれ以外にたくさんの資金を動かします。預貯金等も含めてやりますので、どうもそれの取引上の配慮という点が伝統的には非常に重視されまして、民間金融機関はほとんど従前は無料でサービスしておったというのが実態であります。ところが、昨今の情勢からこれを五円とかあるいは十円とかいうふうに個別の折衝をやっておるようですが、ぼつぼつ民間金融機関でも自動払込料を取るところがふえてきたという情報を私得ております。 とにかく、私どもは建前としまして、郵便振替の料金は適正な費用を償う必要があるという条項が一項ございまして、この十円が正しいかどうかという点はこれはまたいろいろな物言いがあろうと思うのですが、そういうような事情にありまして、現在民間の推移を見ながらも、私どもこの自動払い込みの料金の十円というのは、例えば今すぐこれを無料とかあるいはこれを云々という考えは今持っておらないわけであります。ただ、自動払い込み以外の一般の公金の払込料金は相手先によりましていろいろな計算方式があります。これにつきましては今内部でいろいろ検討しておる状況にございます。 先生のおっしゃる東大和市でありますか、私も読売新聞で二月に記事を拝見した覚えがあります。さらにいろいろこの種の問題につきましても関心を持って見ていきたいと思います。今述べたような事情にございます。
○武部(文)委員 これは自治体側が了承しなければできぬわけでございます。 そこで、私のところの県でこういうことがつい最近起きました。郵便貯金預金者の会の県の連合会というのがございまして、これは郵貯を利用する各種の団体の人たちの責任者が集まっておる金なのですよ。郵便貯金の預金者の会ですから、これは郵政省の応援団ですよ。その人たちが市長に対して、何で公金の自動払い込みをせぬのかといって文句を言うかたがた陳情書を持っていったのですよ。その市長とのやりとりで、仮に十円の手数料を住民側が負担したとしても、銀行との利息の違いを考えれば住民の理解は得られるはずだ、こういうことを言っておるのですよ。私は初めてこういう発言を聞いたわけですけれども、それだけ銀行と郵便貯金というのは差があるということをやはり利用する人は知っておるのですよ。知っておって、そのくらいのことは住民の人も理解してくれるのだから、市側はそんなことを拒否することはない。何か公金が窓口に払い込まれてから四日がたたなければ市の金庫に入らぬので、即日入る銀行の方が早いとか、そんなへ理屈を言ってやり込められておったようですが、こういう発言もあるのですよ。ですから、やはり郵政省は、確かに通り抜け勘定ですぐ逃げるものに人間を突っ込んだり、そんな手間暇かけてという気持ちがあなた方の方にあるかもしらぬが、そういうことではなくて、やはり二万四千のネットワーク、国民に愛される郵便局だというならこのぐらいのサービスはしたって私はいいと思うのです。ですから、この自動払い込みについてはこれからもやはり努力をしてもらわなければならぬ、このことを特に要望をしておきたいと思います。 もう少しありますから、もう一点申し上げます。 年金の払い込み、振替預入の問題です。これがまた銀行と郵便局の間ではうまくいかぬのです。これも貯金局は恐らく御存じのとおりだと思いますが、厚生年金、国民年金がもらえるようになって初めて手続をするときが問題なんです。例えば、市役所や社会保険事務所や銀行は一回目から自動振り込みですね。自動振替ができる。ところが郵便局は、一回目は現金を持っていかなければならぬ、現金払い込みをしなければならぬ。二回目以降でないと振替預入ができぬ。そうすると、一回目は現金を持っていかなければいかぬのですよ。そういうことになっておるために、初めてもらえる人が市役所の窓口で、これはどうしたらいいでしょうか、郵便局と銀行とどっちがいいでしょうか、こう聞くと、郵便局は手間暇かかっていけません、銀行の方が早いです、こういう受け答えをするというのですよ。それは一回目は現金を持っていかなければいけませんから、そうなってくる。こういう違いがあるのです。これはさっきの通り抜けと違って年金ですから、通帳に残っていくのですね。これは大変大きいのです。数からいっても年々ふえていきつつあるのですから。こういう問題について、郵政省として今後この問題の改革なり、そういうようなことは考えてみたことはございませんか。
○松野(春)政府委員 この問題、今私が抱えておる重要な課題の一つになっております。 御指摘のように、厚生年金と国民年金の振替預入の請求が年金の受給の裁定請求、要するに第一回目でございますが、裁定請求と同時には行えないで、第一回目の年金を受け取った後、改めて郵便局で利用申し込みをするという仕組みになってございます。厚生省の省令レベルの問題であります。これは何とかしなくちゃいかぬというのは、私も全くそのように考えております。利用者にも御不便をかけているところであります。 ところで、これまでの経緯を申し上げますと、厚生年金、国民年金以外の種類につきましても過去皆同じような形であったのですが、高齢化社会を控えていろいろ折衝を重ねてまいりまして、例えば昭和五十九年には国家公務員の共済年金についてはその問題がなくなりました。それから昭和六十二年には援護年金が解決しました。つい先ほどですが、ことしの四月から、量は少のうございますがようやく恩給を実現させていただきました。あと残りました大きなのは御指摘の厚生年金と国民年金でありますので、これは引き続き社会保険庁と鋭意調整しまして、ぜひ早い段階で御指摘のような形の改善をしたいということでございます。一生懸命頑張りたいと思います。
○武部(文)委員 はい、わかりました。 今、私は三つだけ申し上げたのですけれども、やはりいろいろ苦労して努力をしている職員のそういう努力に報いていくためにも、いろいろ困難はあろうと私は思いますが、やはり努力してもらって、将来郵貯がそういう意味では堅実に国民の中に入っていく、そういう郵便貯金でなければならぬと思いますから、せっかくの努力をお願いしておきたいと思います。 あとは少し時間切れになりますから、もう三分ほどありますが、これで終わります。
○谷垣委員長 次に、上田利正君。
○上田(利)委員 最初に、簡易保険法の一部改正法案についてお尋ねをいたしたいと存じます。 まず、二つだけでございますけれども、最初に特約制度について二つ、三つお尋ねをしたい、こう思います。もう既に午前中からそれぞれの委員の皆さん方が御質問をしておりますので、若干重複する点があるかと思いますけれども。 今度の特約制度の改正につきましても、お話がございましたように、多様化するニーズにこたえていこう、こういう視点から今度の法律案の改正が出ております。したがって、最高一千万円を二千万円にするというようなことを含めまして、保障機能の充実の面、こういう視点からも非常に評価できる、こう思います。したがって私は、賛成の立場から次の二つだけ御質問を申し上げます。 一つは、この改善による特約の加入者の伸び率でございますけれども、このような改善策をしたわけでございますが、果たしてどの程度伸びていくのか、この予測についてまず一つお尋ねをしたい。 二つ目の点は、改正後の特約保険料は現行保険料の何パーセント程度になるのか。こういう点で、言うならば今までの商品、三商品ですか、これを五商品にしていくわけでございまして、したがって、今度出している改正案の中の新しい五商品の①、②、③、④、⑤、こうございますよね。現行商品、まあ今のは旧商品ということになるわけでございますけれども、それ別に、それの大体四〇%とか七〇%というふうな形の中で二つ目の問題をお答えいただきたい、これが特約制度についての質問の二点でございます。
○荒瀬政府委員 第一の制度改正によります需要予測でございますけれども、現行制度では基本契約の加入者の九割の方が入っておられまして、年間七百二十万件ございます。改正いたしますと、三種類が五種類になりまして多様化される、それから利用枠も一千万円から二千万円になります。その他付加サービスといたしましていろいろなサービス改善をいたしますので、需要は相当伸びて現在の二倍程度、すなわち年間一千三百万件程度に達するであろうと予測いたしております。それから、改正後の特約保険料でございますけれども、これは端的に申し上げまして値上げも値下げもしないということでございます。ただし、特約を細分化いたしますから、選択方式にすることによりまして分割のメリットが出ますので、それぞれの単品については割安になるという利点がございます。それから、従来入院特約に限っていたものを通院とか療養という新たな給付サービスを付加する、こういった新種サービスについてはその分だけ若干高くなる分も一部ございます。 ちなみに五商品について保険料を試算いたしますと、保険金が一千万円ということで想定いたしまして、まず第一の傷害特約につきましては、現在では傷害特約に入るわけですが、新制度では災害特約にいたしますと、現行一千五百円が六百円で済む、すなわち約四割程度、それから新種サービスの介護特約でございますが、現行では第二種疾病傷害特約で六千円かかりますが、新種サービスでは四千二百円程度ということで七、八割程度の保険料になる。それから新種サービスの傷害入院特約でございますが、現行の傷害特約一千五百円が一千円程度になる、七割程度になります。それから疾病入院特約につきましては、現行第一種疾病傷害特約では月額六千六百円、これが改正案では五千八百円程度、八割程度ということになります。それから疾病傷害入院特約につきましては、これは現行では第一種疾病傷害特約でございますが、この場合についてはほぼ同額の六千八百円程度ということでございまして、全般的に選択方式にすることによりまして個々の商品につきましては割安になっております。
○上田(利)委員 今荒瀬局長から伺いましてわかりました。特に特約の加入者の伸び率の問題、約二倍ぐらいですね、今七百万を一千三百万件ぐらいということですから、せっかく新しい制度を制定して実績が上がらないということではいけないと思いますから、ぜひ御努力をいただくようにお願いを申し上げておきます。 次に、定期保険制度についてお尋ねをいたします。 一つは、現行の掛け捨て制度の中で集団定期保険というのがございますけれども、この現時点の保有契約数、これはどの程度か、これが一つでございます。 二つ目は、新たに保険期間の自動更新を可能とすることになりました職域保険を設けよう、こういうことでございますが、この制度にどの程度の期待ができるのかというのが二つ目でございます。 三つ目は、集団定期保険を含む定期保険、二種類でございますが、商品的には三種類、三商品ということになりますが、この三商品の現在の保有契約数はどのくらいなのかということ、また簡易保険全体の保険契約数は幾らか、こういう点について明らかにしていただきたいと思います。 それから四つ目は、簡易保険全体の契約数に対しまして定期保険の契約数の占める割合は何%か、この四つを一括質問いたしましたから御答弁願います。
○荒瀬政府委員 定期保険、三商品ということでございまして、普通定期と生存保険金付定期と集団定期と三種類ございます。その中で、集団定期保険、職域用につきましては、平成三年度末現在で六千三百件でございます。それから、定期保険三種類全体で平成三年度末現在で五万一千件でございまして、簡易保険契約件数全体が七千三百万件でございますから、〇・一%のシェアということになります。 このたび御提案申し上げております定期保険の自動更新制度を導入いたしまして職域保険を新設いたしました場合に、まず第一に、期間満了の前に新たな手続が不要になりまして、加入手続あるいは被保険者の同意、面接、告知等が不要ということで簡易な手続になるということ、それから、従業員等の入社、退社、人事異動等の手続についてもより柔軟な方法を考えております。それから、団体の範囲を広げると同時に、事務手続が大幅に簡素化されることにより保険料が低廉化されるということで、職域用のすぐれた商品を新設いたしたいということでございまして、予測といたしまして、現在職域サービスセンターを中心に職域に保険を販売いたしておりますが、これが年間約九万件ぐらいに達しておりますので、これからのシフ十分も含めて全体で職域保険につきましては年間十五万件程度をぜひ販売いたしたいというふうに考えております。
○上田(利)委員 今お尋ねしましてお答えいただきました。せっかく制度としてつくりました集団定期保険は、保有契約数がたったの六千三百件、そして定期保険三商品を合わせましても五万一千、こういうことでございまして、そして簡易保険全体の契約数から見ますると千分の一ということですね。たったの千分の一。 今、私二番目に聞きましたら、新しい職域保険になるわけでございますけれども、それにどの程度期待できるかというお答えでは、最後のときに局長が、年間十五万件ぐらいに伸ばしたい。十五万件ということは、今までの全体のものが五万一千件ですからね、これを年間十五万件という、十年たてば百五十万件ぐらいにしようということでございますけれども、相当の努力をしなければ、年間だけで現在の三倍の努力をしなければならぬということになるね。 ただし、制度を今お話しのように変えたりいろいろなことになっております。あるいは自動更新もできる、あるいは手続をうんと簡便にしたというような問題、そういうことの中から新しい職域保険制度を設けたと思うのでございますけれども、七千三百万という保険の全体の加入数から見まして、努力しましても十五万とか二十万ということであるならば、いっそこれは捨ててしまった方がいいじゃないかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○荒瀬政府委員 掛け捨ての保険の典型的なものが定期保険でございますけれども、これはなかなかニーズに合ってない面がございます。特に簡易保険の場合は貯蓄と保障を兼ね備えた養老保険が主力で、これが過半数以上を占めているという事情もございますが、それと、一千万円でございますから限度額の問題もあろうかと思います。そういった点からここの部分が伸びないということですが、ただ、掛け捨て的な保険に対するニーズというものはありますので、三商品のうち今回は集団定期保険は廃止いたしまして、職域用の職域保険を新設するということでございまして、他の二種類につきましては存続をさせて引き続き普及に努力をいたしたいということでございます。
○上田(利)委員 局長以下ぜひ努力をしていただく、もちろんこれは今までの集団定期保険はなくなって新しく職域保険ということになるわけでございます。 午前中、同僚議員からも男女差別というような問題がいろいろございました。この職域保険であるとかあるいは民間でやっている団体保険というのは、年齢にも性別にも格差はないのですね。この保険だけですよ。年齢が幾つであろうと、それから男であろうが女性であろうが、こういうものがないのが言うならば集団定期保険あるいは団体保険、あるいは今度新しくします職域保険だと思うのです。そういう面では、伸ばそうと思えば幾らでも伸びていくという。 ただ、これは掛け捨てでございますからその部分がありますけれども、掛金は非常に安いわけでございまして、そのかわりその職域なりその会社なり働いている人たちに何か問題が発生すればそれですぐ保障ができるわけでございますから、そういう点では冠婚葬祭用などを考えたりしてみますると、非常にこれはいい制度なのですよ。一々お香典を持っていくとかお祝いを持っていくということ、変なことを言っちゃいけませんけれども、そういうことをしなくても、そういう形でも保障ができる形にもなるわけでございますから、ぜひそういう点も勘案しながらこれからさらに一層努力をして、せっかく新しい職域保険をつくるわけですから私どもも期待をしていきたい、こういうふうに思います。ありがとうございました。 それでは、引き続きまして郵便貯金法の一部改正法案につきましてお尋ねをしてまいりたいと存じます。 最初に、ちょっと変な、小さなことでございますけれども、仮称になっておりますけれども、新型貯蓄貯金、こういう形でタイプⅠ、タイプⅡというのが出てまいっておるわけでございます。これは官民が共同で一斉にスタートしていこうという。ことで、今までから見ますると、非常に官民一緒ということですばらしいことだと思うのでございます。ただ、民間の方を見ますると、うちも仮称ですからあれなんですけれども、預金の文字が入っているのですね、新型貯蓄預貯金制度というようなこと。ですから、この辺はどういうふうに、仮称ですけれども、やはりこれも民間と統一するかどうか最初に小さな問題ですけれども局長からちょっとお答え願いたいと存じます。
○松野(春)政府委員 本当はしっかりした名称を法案審議のときまでに用意すればよかったのですが、現実、私まだ今現在少し悩んでおります点がその名前の問題であります。 新型貯蓄貯金(仮称)ということでまいっておりますが、この貯金という文字は、今使われておりますのは、よく預貯金といいますけれども、私どもと農協さんだけが貯金という言い方になります。それ以外は預金という名称で統一されておるのが実態です。歴史的には貯金と預金は意味が違う、貯金はこつこつ蓄える、預金の方は余ったお金を預けるケースが多いというふうなことを言われる方もありますが、ここまでは私確信を持てませんが、やはり貯金という名前につきましては、この名称の場合にもちょっとこだわっていきたいと思います。 それから、今回の新型貯蓄貯金が、けさ方からも御答弁申し上げておりますが、通常郵便貯金の中の一種類として二つのタイプが設けられているということで、やはり通常貯金の一種であり、なおかつ貯蓄性というものに着目した、過渡的ではありますが、商品設計であるということにしますと、私個人としましては、通常とかあるいは貯金であるとか貯蓄というふうな言葉はどうやって生かすかなというネーミングの上で少し悩みがありまして、今うちの若い女性とか男子職員を集めまして、このネーミングについて検討してもらっております。いずれにしても、これは近いうちに仮称を取って正式な名称にしなければいけませんが、利用者の方に親しんでいただける原点でありますから、少し今慎重に対処しておるというのが実態でございます。でも、場合によりましたら片仮名の名前で愛称をつけるのも一つの方策であろうかなというふうに思っております。
○上田(利)委員 よくわかりました。 それで、本論に入りますけれども、最初に同僚委員も質問しておりますように、この新型貯金というのは、言うならば金融の自由化に対応してということで、平成六年の夏ごろを目標にしながら本年度からスタートをしていく。したがって、流動性の預貯金あるいは市場金利連動というようなものを含めながら、そういうもののメリットを加味しながら二つのタイプが出てきた。四十万円と二十万円、最低の預入金がそういう形の制度として発足しよう、こういうことでございますけれども、これにつきまして五、六点一括質問をいたしますから一括お答えを願いたい。一括では大変であれば、二つぐらいずつ質問をいたします。 もうお話がございましたように、この制度がどうしても給振りができない、あるいは公共料金の引き落としかできないということ、午前中からも御指摘がございました。したがって、スタートの前からマスコミなどを通じて、私ども見ますると、どうも余り評判がよくない。どうしてもこれが、貯蓄性というものが一つあるものでございますから、そういうふうな給振りや公共料金、そういうようなものを扱わない、そういう商品であるだけに、これから新しくスタートを切りましても、利用者、国民になかなか御理解をいただけないではないか、こう実は私自身も懸念をしております。 したがって、私ども利用する側から見ますると、魅力に非常に乏しいと申しますか、余りこれは活用しても価値がないなと思いますが、そういうふうな形でこれは不便な貯金制度だ、こういうように思われるのでございます。それで、これはサービスも十分ではない、この点を、午前中から局長からのあるいは大臣からの御答弁も聞いておりますけれども、もう一度、どうしてそういうことができないのか、何でそんなことになってしまうのか、この理由についてひとつお尋ねをしたい。 二つ目は、四十万円タイプの場合、毎月の払い戻しか、御案内のように、午前中から御指摘しておりますように、五回を超えると手数料がかかるということ。手数料を民間などでは百三円にするとか百二円とかというようなことを言っておりますけれども、局長の御答弁では、郵政としてはまだ手数料の額は決めていないということでございますけれども、この手数料を貯金局としていつごろお決めになるのか、それが一つ。 また、二十万円タイプと同様にやはりこれは無料にしたらどうか。データ上から見ていくと、一カ月大体四回ぐらい出し入れをしておるという状況だから、五回ということにすれば、まあ四十万円タイプについてもこれは手数料を取らなくてもいくんじゃないかというようなことも私どもは想定できるわけでございます。 しかし、何といっても、再三他の委員も指摘しておりますように、出し入れをするに当たって手数料を取られるなんというそんなばかなことがあるか。郵便局へ行って金をおろしてきて、五回以上になってしまったら、今度はあなた手数料百一円いただきますよ、お前はかなことを言ってはいかぬぞ、こういうことになるはずなのです。窓口は大変な混乱をすると思うのでございますね、武部委員の話もございましたけれども。やはりそこら辺を考えれば、二十万円タイプと同じようにして何ら支障がないのじゃないか。四十万円タイプについては、何も木に竹を接ぐようなことを無理強情にやるなんということをしなくてもいいのではないか、こう思うのでございますけれども、これが二つ目の問題です。 それから三つ目は、最低預入額を下回った場合は、これも御指摘ございましたけれども、既に普通預金金利の七割、これは山下委員からもお話がございました。そいう低金利のものにいわゆる罰則がペナルティーが科せられている。しかも、これは全額に科すということになるわけでございます。松野局長さんの御答弁もお伺いしておりましたけれども、これも、二つ目の手数料の問題等を含めまして考えていくべき点ではないかな、こう思うわけでございます。四十万円のものが三十九万五千円になってしまった、そしたらもう金利はとんと落ちてしまう。本人もよく知っていればいいのですけれども知らなかった、こういう問題が必ず出てくるのですね、二十万円の場合もそうでございますけれども。私は四十万以下じゃないと思っていたけれども、おろしに行ったときに、六十万円貯金をしておりまして、そして二十二万円必要だから、あるいは二十一万円必要だからと。いって二十一万おろした。そうしたらもう次は、行ってみたら結局四十万に一万円不足だからといって、三十九万だからということで四十万円タイプであれば金利は非常に下がってしまう。それでは、そのときに窓口で、だめですよ上田さん、あなたはそれをやめて二十万にした方がいいですよ、何でこう言ってくれなんだ、こういう問題も出てくるわけでございまして、この三つにつきまして、まず御見解を賜りたいと思います。
○松野(春)政府委員 第一点目の、給振りや公共料金の引き落としなどの決済性をつけないような商品をなぜつくったのだ、その理由は何かということであります。 御指摘のように、けさ方からもるるお答えしているわけでありますが、まず、この商品をつくる大前提として、流動性の預貯金を何としてもやはり金利自由化に乗せないと、小口の預金者の保護等の徹底を欠くことになるという考えが実は念頭にありました。その上で、この金利自由化を進めるに当たっては、官だけではなくて、やはり民間、それも地域の中小金融機関まで含めてある程度納得づくで移行していかないと、かえって秩序が混乱してくるというふうな考えもまた背景にありました。そこで、軟着陸を図っていこう。 本当は最初から、今先生おっしゃったような問題もすべて消化した上で流動性預貯金、私どもで言いますと通常貯金の自由化を実施できればこれにこしたことはないわけでありますが、いろいろ国際関係、日米関係の金融をめぐる諸問題等も念頭に置きながらも、何とかこれをやるためには、一度にできないから、ひとつなれながらその完全金利自由化を平成六年までに目指そうという共通認識があったわけでございます。その上で、決済性というものに、コストはかかるにもかかわらず、今の普通預金をそのまま、金利自由化ということは、哲学としましては、金利競争の波にさらして金利が上がっていくということだと非常に苦しいという声が一部民間等から大変強く出てまいりまして、それでは貯蓄性というものを取り出して、過渡的ではあるが、完全金利自由化へ移行する一つのステップとしてひとつ取り組んでいこうというのが今回の新型貯蓄預貯金の発端でございます。そのかわり、金利を高くするかわりに、当面は決済サービスをつけないという、これはある意味では大変人工的な商品設計上の区別ということで置いた経緯があるわけであります。 確かに、マスコミ等のこれに対する評価を私聞いております。また、一部信託銀行等ではこれを採用しない銀行もあるようであります。これを採用するかしないかは金融機関の自由ではありますが、信託銀行さんの場合には恐らく、これはもともと普通預金の延長線でありますから、戦略的にもこの商品を余り重要な位置づけはしておいでにならないのかもしれないというふうには感じておりますが、その声は私も聞いております。 そこで、そのほかの問題も含めまして、来年の平成五年中には、今後一年間の実績等を十分見させていただいて、今、来年例えばということで申し上げますと、最低預入金額の二十万、四十万円という二コースが果たしていいのかどうかという問題をひとつ洗いたい。それから、預入限度額を決めるに当たって、本体の通常郵便貯金とその関係が、現在は何も取っかかりがないわけでありますが、何とかその間に自動的な移行サービスといいますか、いわゆるスイングサービスでありますが、このサービスなどはぜひ取り入れていきたい。手数料等の問題につきましても、恐らく最低預入金額の二十万、四十万のあり方との関係で来年また一つの議論にはなろうかと思います。そういう点を念頭に置いて、私ども今後の推移を見てまいりたいというふうに思っております。 それから、その次の、先ほどもちょっと触れましたが、手数料の問題でありますが、経緯を申し上げますと、実は当初の議論としては、まず一種類、決済性もなし、払い戻しも制限するという新型だけをつくるという意見も検討経過の中ではあったわけでございます。しかし、これは郵便貯金の立場からはとり得なかった。やはり新型貯蓄貯金の場合でも払い戻しか自由なもの、金利が多少安くても払い戻しか自由なものを何とか設計すべきである。その結果、二種類できて、かえってごちゃごちゃした面はあるいはあるかもしれませんが、これはやはり私どもが、議論の途中では特に郵貯が主張して二十万円コースというものができたということをひとつ御披露しておきたいと思います。これも含めまして、来年の見直しの際に十分また検討してまいりたいと思っております。 それから、具体的な手数料額でありますが、これも再三申し上げておりますが、民間金融機関とそれほど違う額にはなりません。この手数料の額の設定は、具体的に円単位まで官民共通でやるという話にはなっておりませんので、その辺の動向を見ながら、郵政省は郵政省としてまた近いうちに決断をしたいと考えております。 それから、最後のいわゆるペナルティーの問題でありますが、これももう先生御承知のことかもしれませんが、先ほど申し上げたように大変人工的ではありますが、商品設計の区別として二つのコースを設けて、しかも現在の通常郵便貯金、御存じのように普通預金よりも高うございます。ということを意識して、通常貯金よりも最低プラス〇・三%を保証するということで、朝方来の議論はいろいろありますが、貯蓄性を保つということを一方で置き、片方でそれを割った場合、日にち単位で計算することになると思いますが、割った場合には低い方の普通預金の七掛けで計算する、これも非常に人工的ではありますが、まずそういうことでスタートを、第一歩の商品性の区別を置いたということで、ひとつ何とか御理解をぜひお願い申し上げたいと思います。
○上田(利)委員 松野局長から御答弁いただき、来年に向けて、言うならば金融全面自由化、平成六年でございますから、それに向けてのスタートということを私も先ほど申しましたので、その点は一致します。したがって、来年に向けて一応実施した段階の中でもう一度検証してみる、こういうことでございますから、ぜひそんなふうな対応をしていただきたい。 ただ、一点だけ申し上げておきたい点は、もう御答弁は要りませんけれども、この手数料の問題とペナルティーの問題については、やはりスタートを切ったときにトラブルにならないようにできるだけの周知をする、この点だけは御要望申し上げておきたいと存じます。 それでは、時間の関係もございますから、ゆうゆうローン問題について二、三点お尋ねをしたいと存じます。 一つは、預金を担保としての貸付額の問題でございますけれども、原則としては預金担保額の九割ということです。しかし、限度額を設けますということで今までは二百万円ということですね。いずれにしても最高二百万です。ですから、早く申しますと、二百万以下の預金者が預金を担保にする場合については、それの九割ということですから二百万以下になりますのは当然でございますけれども、二百万を超えていきますと、一千万まで今日ありますけれども、その場合でも最高二百万円しか、一千万円預金して、それを担保にしても結局二百万円しか貸し付けませんよ、こういうことになっている。これを三百万円にされたわけですから、これは非常に結構なことだと思うのでございます。 ただ、民間の場合は、それぞれ制約も多少ございますけれども、原則として預貯金を担保にしてお金を借りるときには九掛けでお貸ししますよ。一千万円預金してあれば九百万円貸してくれないか、おろすということもあれだから、とにかく、春、大学へ入学する、どうしたってお金がかかる。最近におきましても、私立大学の場合は百十万とか百二十万平均というようなことで、医学部なんか九百万ということですから、一千万貯金しておっても、郵政から三百万円借りただけではとても入学金も払えないということで、そういうさまざまな問題があるわけでございます。 しかも郵便貯金には、さまざまな形の中で、バブル経済が崩壊したということもあるでしょうけれども、あるいは職員の努力というものも先ほどから言われておるようにあって、非常に郵便貯金にシフトしてきておるわけでございますから、お金がないわけじゃないのですよね。ですから、集めるだけ集めて、貸すときにはちびちびしか貸さない。したがって、何とか一般銀行、民間銀行と同じような形の中へ早く到達するような形で、本当は九割を、何でも預貯金を担保にするものは九割は原則として貸しますよということをすれば一番いいんです、限度額を三百にしますとか四百にしますなんということをせずに。だから、この点について将来展望も含めてひとつお尋ねをしておきたい。二百万円が非常に長かったわけでございますからね、先ほどからも御答弁いただいておりますと。それが一つでございます。それを先に聞きましょう。
○松野(春)政府委員 基本的には、担保貸し付けである以上は一定のリスクというものを仮に一割置いて九割までということで、それ以外の制限額を設ける必要はないではないかという御指摘につきましては、全くそのとおりの考えを私ども理念として持っております。したがって、平成四年度の政府内部での予算折衝の過程でも、この限度額の撤廃をきちんと要求いたしました。いたしましたが、成案を残念ながら得られずに、しかし、久しぶりに二百万から三百万円という五割アップでありますから、これについては一定の前進を見たということで今回法律改正でお諮りを申し上げているところでございます。今後も、私ども全くおっしゃるとおりに基本的には考えておりまして、その限度額をあえて設ける必要はないではないかということにつきましては訴えてまいります。 ただ、そのゼロか一〇〇かだけの議論ではなかなか実際の生活ができませんので、機動的に、この限度額の引き上げの問題につきましてもそれなりにまたあわせて対処していく必要があるというふうに考えているところであります。 どうも経緯的にいいますと、もともと担保貸し付けというのが急場のしのぎといいますか、若干そういうふうな意識を、過去の歴史をひもときますと認識された時期があるようでありまして、かえって貸し付けを大きくすると本体が解約されやすいのではないかというふうなことを懸念した時期もあるようでありますが、現在では私どもそういう考えは持っておりませんので、基本に立ち返ってまたいろいろ関係の向きと折衝を進めていきたいと思います。
○上田(利)委員 ぜひ拡大に向けて努力をしていただくように要望しておきます。 大臣にあと一番最後に一つ聞くことがありますが、まだいいです。 外貨両替・旅行小切手売買業務の取扱局の拡大ということで、百局今日やってきておりますけれども、さらに今度のこの法律案の中では百局追加をする、拡大する、こういうことになっております。この中で、特定局が今まで百局の中に四局だけなんでございまして、あとは普通局でございます。そして、地域のバランス性、そういうものを四十七都道府県を見ながら、二万四千の局があるわけでございますけれども、そういうものを配慮しながら百局については決められたわけでございまして、しかしその中で特定郵便局が四局。今度百ふやすわけでございますけれども、少なくとも普通局よりも特定郵便局の方が多いわけでございますから、別に特定郵便局であるから支障があるという、余り小さいところでは利用の問題から見れば多少あるでしょうけれども、別に支障があるわけじゃないのですから、特定郵便局の枠の拡大を、今度の百局の中では、希望としては新しい中では三分の一ぐらい、三十局ぐらいは今度は入れてもらう。三十局入れても二百の中の三十局ですから、六分の一がそこらということになりますね。そんなふうに思っておりますから、別に特定郵便局長さんからお願いをされたわけじゃございませんけれども、局長のお考えはいかがでございましょうか。
○松野(春)政府委員 まず最初の百局の局を選定する際に、私この委員会でもお答え申し上げた記憶がございますが、やはり相当程度利用していただくということは考えながらも、ひとつ日本全国各地域別にくまなく目配りして局を決めましょうということを行いました。各県最低二局は第一回目の百局の中で置いたつもりです。その残りについて、三局置いたところも四局置いたところもございます。各県の中で置く場合に、一番大きな局だけでなくて、特定局あるいは小規模といえども普通局を、選ぶ際にひとつ十分念頭に置いて、地域性というものをよく見てくださいということでやったつもりであります。 今回の百局でありますが、この百局の地域配分で、先ほど三分の一ぐらい特定局、大変ありがたい御指摘でありますが、私、はっきり申し上げてちょっと御無理がと思いますが、ただ、おっしゃる点を早く実現したいと思っていますのは、今私どもは国際送金局というのが四千数百局あるわけでございます。もう明治、大正以来ずっとなれておる郵便為替、郵便振替の国際版をやっておる局があります。何とかこの程度まではこの対象を広げたいわけですが、なかなか相手のあることで、一応現在一定の枠組みの中で、およそ年間百局というのがこれで二年続いたわけです。これを拡大するのがむしろ当面の私どもの大きな宿題であろう。そのためには、一定の実績をスタート直後でありますから上げませんと、実績が上がらないとなかなかこの点が、迫力が要求においてもないというふうなこともありまして、少し地域性に配意しながらも、その中で利用の多いところにも関心を持って選択、設定しておるのが実情ではないかと思っております。 御指摘の点は重々私わかっております。あえてそれを査定するつもりは毛頭ございませんが、何にしても両替商の認可というものをいただかないと実施できないということで、この認可枠で一局一局が大蔵省の作業になるわけであります。その際のやりとりもるるやっておりますが、今後全体の局数をとにかくもうちょっとふやしていくということを第一義に、それから先生のおっしゃった点もひとつ重々踏まえながらやってまいりたいと思います。 私の生まれ故郷にも特定局があるのですが、担当課長から時期尚早であると言って断られました。しかし、何とかこういう外貨の取り扱いができれば大変住民は喜ぶなという点は痛切に感じておるところでございます。
○上田(利)委員 これからも御努力を期待いたしております。 最後になりました。もう時間がございません。郵政大臣に一つお伺いして終わりたいと思いますが、商品・サービスの改善の問題で、同僚議員からも先ほどシルバー貯金の問題が出ました。これも構想を練りまして、高齢化社会に向かってこれは対応しなければならぬということで、いち早くこのプランを立ててきたわけでございます。歴代の大臣も非常に努力されましたけれども、本当に努力したけれども実現しない。「宵待草」じゃございませんけれども、待っても待っても来てくれないという、こういうふうな形で今日に至っているのですね。 したがいまして、何とか大臣が、渡辺大臣まだまだずっと御就任していただけると思いますから、その就任しているときに、その段階で何とか実現をしなければ、またこれが先送り、また新しい大臣が来てまただめ、こういうことになりまして、これを待ち焦がれておった人たちが、結局もうお亡くなりになった方もおるわけでございますね、シルバー貯金でございますから。だから、そういう人のためにも、高齢化社会の中ですから、ぜひこれは全力で、テレビのコマーシャルじゃございませんけれども、郵政大臣大蔵省へまっしぐらというようなことで、とにかく行ってこれを実現していただくように伏してお願いを申し上げる次第でございますから、大臣の決意をひとつ御披瀝願いたいと思います。
○渡辺(秀)国務大臣 経済対策、いわゆる景気対策あるいはまた高齢化社会というような、その両方を見ましても、ここのところの急激な短期間における金利の引き下げ、そしてその金利によって生計とその安定度を求めてきた人たちは、大変実は今回の金利の引き下げによる不安感をぬぐい去れない。 私は実はここのところ何回か陳情いただきまして、退職された、本当に高齢者ながらまだ御壮健で、そしていろいろな社会の移り変わりの中で、さらにただ老後を安穏としているだけじゃなくて、自分たちが何ができるか、国家のために社会のために、こういうようなお考えで努力しておられる、例えば教職員の婦人の退職者の方とかあるいはまた教員の方であるとか公務員の方であるとか、いろいろな皆さんにお目にかかって直接お話を承りました。大蔵大臣との折衝のときにも、それ以前から今度は私は全部言い分を聞くわけにいきませんよということで、事前に、その金利引き下げの感をうかがい知りましたときから大分話をしてきたのでありますが、しかし〇・六%というところに落ちついたことはやむを得ないといいながらも、このままにしておいたら政治のあるいは福祉政策とでもいいましょうか、そういうようなことにもつながらない、本当に気の毒な結果になってしまう。その補てんを、政治として何ができるだろうかということを考えますと、まさに一つはこの利子税制の問題ではないかなと思っておるわけでございます。民業圧迫論であるとか、いろいろなことを言われますけれども、しかし弱者救済というのが政治だと私は思います。 そういう意味で、この問題については、金融の自由化の一層の進展とか高齢化社会の一層の進展とかという問題を郵政省としては抱えながらも、ことしの概算要求、ことし予算を通過させていただきましたので、四年の予算の通過は五年の予算に向けての作業ですから、まさに先生御指導いただいて、そしてこの問題について、本当に今までの先輩の皆様方あるいはまたもう与野党の諸先生方から御後援をいただきながら、大蔵省に何とか理解してもらうように、そして少しでも、今まで十年くらい、シルバー貯金というのは私がどうもこの辺に座っていたときからじゃないかという感じがいたしますが、とにもかくにもこの問題も本気を出して全力投球で努力をいたしたいと思いますので、どうぞひとつ御指導をお願い申し上げたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○上田(利)委員 大臣の努力に期待いたしまして、私の質問を終わります。
○谷垣委員長 この際、渡辺郵政大臣から先日の菅野委員の質疑に関して発言を求められておりますので、これを許します。渡辺郵政大臣。
○渡辺(秀)国務大臣 去る二月二十七日の本委員会における菅野委員の御質問に関し、私から調査してお答えすることとなっておりました事実関係は次のとおりでございます。 リクルート社からの五百万円の献金につきましては、昭和六十三年八月、同社から小切手で五つの政治団体に百万円ずつの献金を受けました。昭和六十三年九月ごろ、リクルート問題が大変大きな問題になっており、秘書にその当時の最近におけるリクルート社からの献金の有無を確かめたところ、献金の事実がわかりましたので、すぐに返却するように指示いたしました。昭和六十三年九月下旬、私の小杉秘書が元秘書から現金五百万円を預かり、リクルート社の担当者に直接返却いたしております。小切手で献金がありましたが、既にそれぞれの団体の口座に振り込まれておりましためで、現金で返却いたしたものであります。 なお、この件に関する平成元年三月から四月の地元での記者会見などにおける私の発言につきましては、その当時の私の立場から献金を受けていないと申しましたが、まことに申しわけなく、改めておわびを申し上げます。 次に、ユウコウインターナショナル社の株式につきましては、平成三年七月十日、私が保有していた同社の株式四十株を全株譲渡いたしまして、取締役会の承認も受けております。同社の設立の際に行いました宅地建物取引業の免許申請の添付資料の中に同社の株主として私の名前があるとの点につきましては、その後の株主の変更については宅地建物取引業法上、届け出る必要がなく、免許申請時のそのままになっているものと思います。 したがいまして、私は、郵政大臣就任時には株式は保有しておらず、配偶者についても同様でありましたので、資産公開の際にも記載しなかったものでございます。 以上であります。
○谷垣委員長 次に、菅野悦子君。
○菅野委員 大臣の御説明、おおむねわかりました。 その中で、とりわけ、リクルート社からの五百万円を小切手で受けて九月下旬にお返しをしたという件でございまして、この点で私は、返した半年後の記者会見の問題をちょっと疑問に思いましてその点の矛盾をお聞きしたのですけれども、今もお話がありましたが、当時の状況で否定せざるを得なかったとか、五百万円を受け取ったということが正直申し上げて非常に当時言いにくかったというふうな御発言も既に予算委員会の方でも言っていらっしゃいますので、その旨わかりました。 そこで、私はあと一言お聞きしたいと思うのですけれども、政治倫理綱領では「政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」というふうにしているわけで、その政治倫理綱領に照らしてみてどうなのかということ。とりわけ、あなたの場合は政治家、大臣という立場にございますから、そういう点でこの間の一連の問題を振り返ってどう受けとめておられるかということにつきましてはしっかりお伺いをしておきたいなというふうに思いますので、その点。だけお伺いしておきます。
○渡辺(秀)国務大臣 今申し上げましたように、当時の私のことを考えますと、非常に言葉も足らず、態度もどうも反省しなければならない、深く肝に銘じ、これからはさようなことのないようにいたしてまいりたいと思っております。
○菅野委員 それでは法案に入ります。 簡易生命保険の特約制度の改善につきましては、利用者に対するサービス改善の面が含まれておりまして、これは賛成できます。しかし、郵便貯金の関係では問題が多いので、その点質問をしてまいりたいというふうに思います。 今回の改正案ですけれども、市場金利連動型の郵便貯金の範囲、これを大幅に拡大するというものであると思うのですね。これによって固定金利となるのは定額貯金と通常貯金だけになる。同時に、これまでの本委員会での議論でも明らかになりましたように、この改正は定額を含むすべての郵便貯金の金利自由化、これを当然の前提としたものになっているわけです。 そこで、まずお聞きしたいのですけれども、この金利の全面自由化が郵便貯金が対象とする零細な国民の貯金にとっても有利だというふうにする根拠はどこにあるのか、この点をまずお伺いしておきたいと思うのです。
○松野(春)政府委員 金利自由化によりまして、当然のことながら金融機関の間で競争が行われる。その結果として、一般的には金利水準が上昇すると想定されております。ただ、現在までの時点では金利の下げ局面でありましたから、少しこの辺が状況としてはわかりにくい状況になっておろうかと思います。また、金利自由化に伴いましてもう一つの面で、金利と密接不可分ではありますが、商品性といいますか、多様な商品サービスが提供されて預金者の選択の幅が広がる等のメリットがあるであろうという二点でございます。 ただ、現在は金利自由化の過渡期にございますから、公定歩合の改定を物差しとしている、きっかけとしている規制金利と自由金利がちょうど混在しておる状況にありまして、この二つの金利の相対的な関係によっては一時的に規制金利商品が選好される事態も生じることがございます。これは昨年の秋にその実例があったわけでございますが、完全金利自由化によりましてこういうふうな点は解消されるのであろうというふうに考えています。 郵政省としては、基本的には今後におきましても小口預貯金分野の金利自由化等をできる限り速やかに推し進め、小口預金者の利益の増進に努めていくという立場でこの金利の自由化を進めてまいりたいと存じます。
○菅野委員 金利自由化によって競争が激化するから、預金者、国民のサービス向上になるという非常に単純な理論のようですけれども、そのようになるかどうかという点でも疑問を持つわけなのです。 いわゆる市場金利によって利子が決まる商品にはMMCなどがあるわけなんですけれども、郵貯の場合、現在はニューMMCと三百万円以上のニュー定期という二本立てになっていまして、これが導入されたときも預金者に有利になるとの説明でした。しかし、いわゆるバブル経済の崩壊後の昨年一年間の動向を見てみますと、市場金利連動型預金が有利とはとても言えないという状況があるのではないかというふうに思うわけなんです。月別の定額貯金とそれからMMCの月別の利率と増減額、この資料をつくっていただいたのですけれども、これを見てみますと、昨年一月から十二月までの間、市場金利連動型のニューMMCとニューMMC三〇〇、これは十一月からニュー定期になっているわけなんですが、これは減り続けているのですね。特に三月には一兆五千億円、四月には一兆三千五百億円減っているわけなんです。一年間トータルで考えてみますと、六兆二千億円もの資金が出ていっているわけなんです。 一方、定額の方ですけれども、こちらは二十四兆三千七百億円ふえている。現場では募集手当の予算が半年もたたぬとなくなってしまうということで、もう定額は募集するな、定額は募集しても手当出ませんよというふうなことさえ言われたということを聞いているのですけれども、そんな現状にある。 ですから、市場金利連動型の預金は減り続けて、固定金利の定額貯金の方は大量の資金がシフトした、こういうことがあるわけなんですけれども、この点については、ではどう説明をなさるのかなということをお伺いしたいと思います。
○松野(春)政府委員 先ほどもちょっと触れましたが、平成三年一年間を振り返ってみますと、公定歩合改定のタイミング等のこともありまして、ある期間規制金利預貯金が自由金利預貯金に比べて相対的に有利であったということが言えます。 先ほどちょっと数字も御指摘になりましたが、平成三年十二月末の商品別の残高を見てまいりますと、一年前の平成二年の十二月末に比べまして定額貯金は、これも先ほど言われましたが、二十四兆三千七百億円増加し、MMCが中心であります市場金利型商品につきましては六兆一千九百四十五億円の減少をしておるというわけであります。これはもちろんいろいろな原因が複合的に出ておりますし、このMMC貯金が減少していること自体について、私どもはこれでよしとしているわけではありませんが。このMMC貯金がまだ完全金利自由化商品ではなくて市場金利連動型と申しておるゆえんは、大口定期預金を物差しにして掛け目をしているわけです。昨年の七月以降の大口預金、大口定期の下げぐあいが大変急激であったということが片方で大きくこのMMCの減少、金利選好から預金者の目が外れたということの原因の一つであろうと思います。 それからもう一つ申し上げると、金利が下げ局面であるか上げ局面であるかによりまして規制金利商品の金利の状況というのは変わってまいります。今日までのところ、先ほど申し上げたように金利の下げ局面でございます。となりますと、定額貯金のように長期固定金利商品というのが人気が当然のことながら出てまいります、下げ局面でありますから。ところが、これが上げ局面になった場合にどうなるかという問題がありまして、今度は規制金利商品、必ずしも有利であるということには私はならないのであろう。公定歩合の改定にしましても、下げるときと上げるときと実際にどういうふうに発動されるかは過去の例を見てもいろいろなケースがございまして、そう単純な問題ではないという認識をしております。
○菅野委員 併存状態による過渡期に起きたタイムラグというふうなことをおっしゃっているのだなと思うのですけれども、ということは、昨年の時点で、逆に定額に市場金利が導入されていたら定額の金利ももっと下がっていたということになるのかなと思うわけですね。ですから、この金利自由化が単純に預金者に有利になるなどとは決して言えないのではないかというふうに思います。そのときどきの経済金融情勢によって不利になることも十分あり得るということを、この事実も明らかにしているということではないか、その証明ではないかというふうに思うわけなんです。 それで、この金利自由化の問題につきましては、一般新聞でも今この間さまざまに問題意識を持って報道されておりますけれども、例えば日経新聞では、金利自由化には光と影の部分があるというふうに指摘しておりまして、決して結構ずくめのバラ色ではないということも言われていますね。そういうことでお聞きしたいのですけれども、必ず有利だ、まあ言ってみればバラ色だというふうに言い切れるかどうか、その点についてはちょっとお伺いしておきたいと思うのです。
○松野(春)政府委員 先生の御指摘を聞いておりますと、やはり公定歩合の動きというものに対する解釈がまず先に立って預貯金金利の、例えば規制定期の一つてあります定額貯金について有利であるか不利であるかという御議論のように思います。これは、先ほど申し上げたように、やはり昨年は金利の下げ局面でありますから公定歩合がある意味では少しちゅうちょしておった、改定をちゅうちょしておったがために起きるわけであります。それでは仮に金利が上がるときになりまして公定歩合がちゅうちょしておりますと、今度は逆に規制金利が不利になる、こういう関係になることで、先ほど申し上げたのがその趣旨であります。 それから、金利自由化がバラ色かということでありますが、これはもちろん私先ほど申し上げたのは、一般的に、基本的にはそういうことで回っていくべきであるし、恐らく相当程度はそう回っていくであろうと思いますが、要するに我々の心構えの問題も一つあろうと思います。金利自由化ということが逆に金利を低く抑える、私は競争原理が働く以上はそれはないとは思いますけれども、しかしそうはいいましても、もし仮にそういう動きが出てまいりました場合には、これはもちろんマイナス的な意味にとられるかもしれません。 ただ、金利だけに限らず、この金利自由化の先にもう一つ商品の自由化という問題があるわけで、これは金利の自由化を前提にして初めて商品設計の自由化に進んでまいりますから、やはりこの金利自由化と商品設計の自由化とは、両方見ての自由化に向かって今歩を進めておるということをひとつ御理解いただきたいと思います。
○菅野委員 ですから、昨年起きた事態というのは、MMCなどの利率を事実上決定する一千万円以上という大口定期の利率、これが公定歩合の引き下げより速いテンポで下がったということによって起きたというふうに思うのですね。こうしたことは今後も十分あり得るし、また逆のこともあり得るということだと思います。ですから、そういう点では必ず絶対に金利自由化が預金者に常に有利だというふうには私は言えないと思うのです。今のような二元化、二本立てというのをあと二年ですべて市場金利運動型にする、いわゆる完全金利自由化にして国民の選択の幅を狭くするという理由がどこにあるのかなというのを率直に疑問に思うわけなんです。 それからまた、もう一つ問題だと思う点なんですけれども、金利自由化による競争の激化に伴う問題として、今度の改正案にも含まれております手数料の問題ですね。それで、これは先ほどから何人かの方も御質問になっておられましたけれども、これは長い郵便貯金の歴史の中でも初めて今度持ち込まれるということになったわけなんです。今回の改正案では新型貯蓄貯金タイプⅠに導入されることになっておりますけれども、この手数料というものの考え方ですね、これをなぜ導入されたのかというふうなことも含めてお伺いしたいと思うのです。
○松野(春)政府委員 今回の新型貯蓄貯金のいわゆるタイプⅠの手数料の関係につきましては、二十万円を下限とするタイプ、仮にタイップⅡといたしますと、それに比べてより貯蓄性の高い資金を対象としておることを前提に、最低預入残高を高目に設定して、払い戻し回数を制限した上でより高い利率をつける、こういう商品設計でございます。私先ほどの答弁でも言っておりますが、ある意味では人工的にこういう商品設計をして金利自由化への第一歩としての足がかりを考えたということでございます。 私どもも、この手数料の前提にあります五回ということにつきましては、これもけさ方一度答弁申し上げましたが、やはり一番通常貯金の払い戻しの回数が多い十二月の一カ月間のサンプル調査を行いまして、五回以内の払い戻しをする預金者が大体九九・五%ぐらいあるなということで、まずまず預金者利益が大きく損なわれるということはないのかもしれないということを踏まえながらこの商品設計に同意したわけであります。 基本的には、この手数料というのは、何度か申し上げておりますように、その金融機関の考え考えによりまして、これは手数料でいく、あるいは総合コストでいくということは金利の中で消化するというふうな考え、いろいろあってしかるべきであるし、また今後はそういう手数料に対する物の考え方は金融機関によって恐らくばらつきが出てくるだろうと思います。またそれが当然だろうと思いますが、ただ、今何にしても過渡期でありますから、何としてもこの金利自由化に一歩歩を進めるために官民共通としてこの手数料の考えを取り入れた商品設計を行ったということではあります。 手数料につきましては、郵便貯金の場合には、振替手数料というふうな点では過去に経験は持ってございます。
○菅野委員 今もちょっとお話を聞いていてやはりそうだなと思うのですけれども、手数料導入の基本にあるのはやはりコスト論だと思うのですね。これは市場原理のもとでの競争が行われるなら当然生まれることなわけですけれども、金融機関にとってコストがかからない預金というのは、なるべく高額の貯金が定期というふうな形でそのまま置いておかれるというものだろうと思うのです。競争原理からいえば、コストのかからない預貯金にはなるべく高い金利をつける、あるいは金融機関にとってコストのかかる預金には手数料を取ってコストを回収し、競争に勝てる金利をつけられるようにするということで、こういう動きが出るのは当然ではないかというふうに思うのですけれども、では金融機関にとって最もコストがかかる預貯金とはどんなものかということについてお伺いしたいのです。
○松野(春)政府委員 基本的には、預貯金というものにつきましては、預貯金という商品そのものの中にもうコスト的には相当加味した計算をした上でその金利設定その他についてはやっておるのであろうと思います。したがって、手数料との比較で考えます場合には、手数料として個別原価徴収といいますか、個別にやることが、恐らく競争を考えた上で、社会的にも預金者から見て、もっともだというふうに御納得いただくという前提がもちろん選択する場合にあると思うのですが、そういうことの是非を考えながら手数料でいくかいかないかということになろうと思います。 例えば私どもの場合、ホリデーサービス、日曜日と祝祭日のサービスは手数料を取っておりません。将来のCDあるいはATMの利用の発展を考えると、これは手数料で対処する問題かなという点に大変疑問を持っておりまして、平日の勤務時間外の利用について手数料を取らない、土曜日にも取らないと同じような理屈で日曜日や祝祭日も手数料を取らないというふうなことを考えているわけであります。預貯金の場合には、むしろ手数料よりも預貯金の種類によってどうやって金利をつけて、金利によってお客さんにどういうふうに還元していくかということがポイントになるのであろうと思っております。
○菅野委員 祝祭日などの、あるいは夜の手数料というふうな問題が出ましたけれども、銀行によっては取っているところがありまして、それで幾ら少々金利をつけていただいても実際はほとんどマイナスというふうな実態もあるわけなのです。 明確な御答弁いただけませんでしたが、最もコストがかかる預貯金というのは、はっきりした話、例えばお年寄りが毎月の年金を貯金して、そこから電気とかガスとか水道、家賃、あるいはNHKの受信料というふうなものを次々引き落とされていく、あるいは生活費を少しずつ引き出す、こういうふうな貯金というのは金融機関にとっては最もコストがかかる、はっきり言って非常にメリットのない商品であろうというふうに思うのです。ですから、金利の自由化というのは、金融機関の間での競争とともに、金融機関にとって都合のいい高額の貯金を優遇して少額の貯金は冷遇されるという事態を招かざるを得ないというふうに思うのですね。 我が国でも、銀行協会などが口座維持手数料の導入というのを盛んに要求しています。その論理は、いつ引き出されるかわからない少額の預金に高い金利を払うなら、口座維持にかかるコストも負担してほしいということですよね。今回法案になっている新型貯蓄貯金の導入に当たって、この口座維持手数料が盛んに議論になっています。郵政省は反対したということのようですけれども、しかし論理的には今回のタイプⅠに導入される手数料、これも同じ考え方だと思うのですね。郵政省が大蔵省と合意した金利自由化の流れでは、再来年の夏までには通常貯金にまでこの金利自由化を広げて完全自由化することになっているわけなのですけれども、その際に再び口座維持手数料あるいは払い戻し手数料の強化が当然議論になってくるのではないかというふうに思われるのですけれども、その点いかがでしょうか。
○松野(春)政府委員 昨年でありましたか、流動性預貯金金利の自由化を議論しておる過程での報道で、一部であったと思いますが、民間金融機関におきまして口座維持手数料の導入について検討しているという報道がなされたのは事実のようでございます。 手数料を徴収するかどうかの基本的考えは先ほど申し上げましたので省略しますが、郵便貯金の立場からこの口座維持手数料問題につきましては、基本的には口座維持手数料というものを払わなければ郵便貯金を利用できないとすることは極めて問題が多いのではないか、したがって、これは慎重に対処すべき問題であるというふうに考えております。手数料そのものにつきましては、我々も世の中の流れに応じまして相当頭を弾力的に、コストをどこで吸収するかの問題として考えれば、研究してまいらなければいかぬ面はいろいろありますが、どうもこの口座維持手数料ということにつきましては問題が非常に多いのではないかという態度に変わりはございません。
○菅野委員 既に金利自由化が進行しておりますアメリカでは、新型貯蓄貯金のような貯蓄性の高いMMDAという貯金の場合、口座振替は月六回以内に制限されているのですね。そして、月の残額が一千ドルを割る場合には五ないし十ドルの口座維持手数料を取る。一方、決済回数に制限のないNOW勘定という貯金は、金利は低くて、しかも口座維持手数料を取るということになっているわけなんです。一歩先に進んでいるアメリカでこういうことになっておりますので、こういう姿にならないという保証がないわけですね。 郵便貯金と銀行など他の金融機関とは性格も役割も違うのが当然なんですから、しかし今度の新型貯蓄貯金にしても、MMCあるいはニュー定期などのいわば金利自由化に向けた商品はすべて銀行と横並びになっているわけです。利子は、新型貯蓄貯金とMMCは大口定期を基本としておりまして、銀行も郵貯も同じ、ニュー定期にしても、銀行のスーパー定期と仕組みは同じでありまして、ほとんど差は出ないということになっているわけなんです。私は銀行のスーパー定期と郵便局のニュー定期、これは十一月五日から最近までのそれぞれ三カ月、六カ月、一年、二年、三年という利率の推移を実はいただいたのですけれども、何とその差が、この二つの差が〇・〇何ぼなんですね。全く同じところも多いですし、〇・〇一から四とかいうふうな一万分の幾つかというふうな差でしかない。全く同じような状況になっている。ですから、金利の自由化とは郵貯と銀行の差がなくなるという意味なのかと言いたくなるほどなんです。 さらに定額につきましても、銀行や大蔵サイドから見直せと言われているわけなんですけれども、それを銀行の定期預金と同じようにしろということではないかというふうに思えてぐるのですね。ですから、郵政省は定額を守るとは言っておられますけれども、これまでの金利自由化としてやってきたこと、これを見てみますと、基本は銀行との横並びになってしまって、その中でのわずかな金利差を争うという姿しか浮かんでこないというのが実態のように思います。となると、自由化というのは、国民の零細な貯金を守るという郵便貯金の特徴、これがなくなっていく、郵便貯金ならではの存在意義というのがなくなってしまうということになるのではないかということを非常に懸念するわけでございます。 いろいろとお聞きしたいことがあるのですけれども、もう時間がございませんので、私どもとして、この点ではっきり態度の表明をしておきたいと思うのですけれども、やはり今回の改正案というのは金利自由化に向けた本格的な第一歩とも言うべきものであると思うのです。金利自由化は、金融機関の間での競争とともに、大口預金者をやはり優遇して小口預金者を冷遇するというふうな傾向があります。今回の改正案でコスト論を前提とした払い戻し手数料、これを部分的にではあるけれども導入したということは特に大きな問題を感じるわけなのです。私は、完全金利自由化が単純に貯金者の利益になるというふうには言えない、また、郵貯の変質をもたらすおそれがあるというふうに思います。当面、現行のような二元体制を維持することが庶民の利益にかなう道であるということを最後に指摘をしておいて、私の持ち時間が参りましたので終わりたいと思います。
○谷垣委員長 次に、中井洽君
○中井委員 私どもの党はこの両方の法案に賛成であります。その立場から幾つかお聞きするつもりであったわけでありますが、いつものことでありますが、大半各党さんと質問が重なっております。関心のある点、関連のある点で幾つかの点をお尋ねして質疑を終えたいと思います。 初めに、郵便貯金法の一部を改正する法律案に関してお尋ねをいたします。 ここ数年間の郵貯特別会計の運用益、損益状況というものを見せていただきますと、六十二年度は大変大幅な赤字、六十三年も累積で赤字、元年まで累積赤字、二年が大幅な黒字、そして三年の予算でも、まだ決算は出ていませんが、五百億前後の黒字が予想されているわけであります。これらの赤、黒というのは、やはりその当時の金利差、今の郵貯制度そのものからくる金利差に対するフレキシブルな対応ができない、こういったところからくるものと私どもは判断をしておりますが、間違いありませんか。
○松野(春)政府委員 平成二年度の決算におきましては、損益ベースで当年度分で七千八百五十四億円の黒字、先ほど先生お触れになりました平成三年度は予算ベースで四百八十九億の黒字、恐らくこれは相当程度上回った黒字になるであろうと推測しております。この平成二年度の黒字がある意味では極めて大きいわけですが、これは私どもV九〇という言葉で呼んでおりましたが、ちょうど十年前、五十五年当時でありましたが、金利が単年度で八%という大変高い金利で十年間お預けになっておられたのが相当消えていきまして、金利負担の軽減ということがこの黒字の大変大きな原因である。もちろん職員が一生懸命募集その他に努力したということと相まってのことではありますが、という結果でございます。 郵便貯金の体質そのものを考えますと、実はそのときどきの経済実態が非常に長く影響してまいります。この原因には、私どもの百五十五兆円の残高の九割が資金運用部に預託されて財投に回っておる。資金運用部から入ってまいります私どもの金利は、そのときの金利の固定金利で七年間でありますから、今私どもが掲げておる金利も、三%しか収入のないもの、四%あるもの、五%あるものあるいは七%あるもの、いろいろまじって全体が構成されておるという構成になっております。そのときの、金利の高いときに私どもに預金された額が大きいかどうかによりまして、じわじわとそれが損益上有利にいくか不利にいくかという分岐点になっていきます。 その意味では、ちょうど二年前、金利がある意味では高い時期に集中満期が来まして、年間三十四兆円という額が満期になりまして、私ども再預入で八三%を確保いたしましたけれども、五兆から六兆のお金が減っておるわけで、これがあと二、三年後になりますとやはりじわじわと効いてくることも意識しております。そのためにも運用面でそれをカバーすることを、今から対策を立てておかなければいかぬ。現在黒字を抱えておりますが、その黒字の額があるということだけに甘んじなくて、経営上やはり相当努力が必要であろうかなというふうに見ております。
○中井委員 昨年の暮れから低金利に入りまして、同時に銀行、証券の不祥事等が相次いで、それだけじゃありませんけれども、郵便貯金というものにかなり資産がシフトした、こういうこともございます。結局、民間のお金というのは金利に敏感だと私どもは常に思うわけであります。民間の資金の動きが金利に敏感なのは結構でありますし、同時に、公定歩合の上げ下げというのも、先ほどからいろいろお話がありましたように、借りる人にとってはプラスもあります。郵貯の場合には、借りる人というのはほとんどないわけてあります。預ける人と借りる人、使う人が違うわけであります。やはり預ける人たちの利益を守るということが郵政省に課せられた大きな使命、それが、公定歩合、金利といったものに大きく左右される。 私は、いつも公定歩合の論議のときに、日銀がお決めになる、これはもう当然であります。ところが、その日銀の政策委員の中に、郵貯という膨大な資金量を抱えて、しかも預金者ばっかりだ、これを守る人たちがいない。日銀の政策委員の中には、それはもう大臣御存じだと思いますが、大蔵省、経企庁、それから銀行二人で、地方銀行と大銀行、経済界の代表、そこへ農業の代表が入っておるのです、昭和二十五年ですから。だけれども、これらを超えるはるかな資金運用をやっている郵貯、郵政省、これの意見を聞かずに公定歩合というのを決めてどうなんだろう、私はこのことを常に思うわけであります。これから二年かけて金利自由化ということの中で、郵政省も金利に対して敏感に対応できる面も出てまいる。だけれども、一方、御議論の中では手数料の問題も出てまいる。そういう意味で私は、景気対策全般も含めて、日銀の政策メンバーの中に、何年かかけて、やはり郵貯の動向といったものを代表する学識経験者、これが公定歩合というものについて意見を言っていくことが非常に大事なことじゃないか、このように考えます。そういう意味で、大臣として、また自民党の一政治家として、ひとつ私どもも一遍この問題、研究して発言を続けていきたいと思いますが、ぜひ長期的にお取り組みを賜りたいと思いますが、いかがですか、大臣。
○渡辺(秀)国務大臣 中井先生の御意見、全く同感でございます。今日、二百兆を超す国民からのお金をお預かりしているという立場からいたしますと、いわゆる金融国際化という時代を考えてみましても、今までのように、もう日銀だけでそういうことをやるような時代なのかなという、もちろん金融の最高責任者で総裁はあられますから、これはもう侵すべからざるところにあられますけれども、しかし、客観条件としていろいろな要素をやはり見ていく必要がある。そういう意味では、ただ郵便貯金に小口貯金がシフトしていて民業を圧迫しているなどというようなことだけで片づけられるようなものではない、先日もある席上で私は実はそういうことを申し上げたわけです。そういう意味では、これは今すぐ制度を変えるとか、あるいはどこどこの省と入れかえろとかということは、事実上、言うはやすし行うほかたしたと思いますが、全く同感でありますので、ひとつこの辺から新しいモーションを起こしていく時期だろうと、私、実は内々思っておりましたが、そのお話を聞いてまことに同感の意を表したい、ぜひひとつ御指導をいただきたいと思っております。
○中井委員 大変前向きのお答えをいただいて、私も十分勉強しながら提言を続けていきたいと思います。 ただ、日銀が金利を決めていくということについては、私ども異議があります。おっしゃるように、農林の代表が要らないというわけでもありません。日銀の政策委員の中へ、これだけの膨大な資金を持っておる郵貯、これを代表する政策委員がおってもしかるべきじゃないか、こんな思いでおりますので、お願いを申し上げます。 もう一つ、先ほど自民党の同僚議員から株の運用のことについてお話がございました。実は私も全く同感であります。現在、郵貯それから簡保、郵貯の特別会計とか簡保でそれぞれ株をどのぐらい運用なさっておるのか、まずお聞きをいたします。
○松野(春)政府委員 直接、金融自由化対策資金本体では持っておりませんので、間接的になりますが、現在いわゆる指定単と言っておりますが、指定単に対する運用残高が平成三年度までで一兆五千億でございます。一兆五千億でございますが、この中に占める株の率というのは、恐らく二割には達していないであろう。詳細、実は私自身も把握していないのでありますが、一割台であろうという感じでございます。あとは債券その他で指定単も回っておる。全体は十五兆円でございますから、おおよそ比率的にはわずかなシェアになろうと思っております。
○中井委員 簡保はどうですか。
○荒瀬政府委員 平成三年度末現在で、簡保の資金運用総額は五十七兆八千億でございますが、このうち、簡保事業団を通じましての指定単運用の残高は五兆五千五百億、構成比で九・六%、これは各種公社債及び株式で構成されておりますが、株式の比率につきましてはおおむね四割ないし五割ぐらいであろうというふうに推計しております。
○中井委員 株式の運用、それは間接的でありますが、それぞれ制限がありますか。
○松野(春)政府委員 指定単の中で、これは簡保事業団が主催しておる、簡保事業団が信託銀行に指定単という形で金銭信託を行います対象としては制限はないはずでございます。 ただ、恐らくいろいろなたくさんの株式構成から成っておると思います。信託商品であります。
○荒瀬政府委員 簡保資金の場合は、指定単運用の中の株式の最高限度は八〇%以内ということにしております。
○中井委員 大臣に一つ意見をお尋ねをしたいわけでありますが、私ども何も今株が低迷しているからということだけじゃなしに、この株式の運用をこういう公的なものでやることについて、株というのは非常にばくち性があると言えば語弊がありますが、あるから、安定運用だ、こういうことで株式の運用についてなかなか公的資金というものが出ていかない、制限がある、こういう形になっております。 しかし、日本の自由主義市場というのもここまで成熟してまいりました。株そのものも、十年単位で見ていけば運用対象として当然考えられるべきものだ、僕はこんなふうに思っております。 例えば国債というものは日本は百六十兆円以上残がある。これなんかでも非常に不安感がありますが、例えば世界の中で国債整理基金なんというのをつくっておるのは日本とアメリカだけてあります。それじゃアメリカはその基金にお金を振り込んでいるかといったら何にも振り込んでいない。御承知だと思いますが、日本だけはまじめに積み立てておる。そういう意味では、国債の借金大変だという議論もあるけれども、国債はまだもっと幾らでも発行できるんだ、こういう議論もあるわけでございます。 そういう中で、景気対策、株価対策といろいろなことを政府もお取り組みのようでありますが、私は、公的資金の中で株式の運用、こういったものも考えるべきだ。特にNTTの株なんかは郵政省にも大いに関連があり、責任があり、しかも五十万円台ということになれば、一割配当しておれば額面で一%の配当ということにもなります。長期的な資産運用として私は対象としてもいい、あるいはまた拡大をしていってもいい。そういったこともひとつ景気対策や株価対策の一環としてお考えになるべきじゃないか。そう心やないと、従来の発想と同じような景気対策や株式市場対策をしておっても底入れができないんじゃないかな、こんな思いで見詰めております。逓信委員会の議論にはふさわしくないかもしれませんが、大臣のお考えをお聞かせいただきます。
○渡辺(秀)国務大臣 中井先生の方がもうよく御存じですが、私ども郵政省でお預かりしているお金、先ほど申し上げた二百兆円というのは、国民から直接政府の信頼、信用でお預かりしているお金です。したがって、これはやはり元本保証という、どうしてもそこのところは法律上もあるわけですし、そこはやはり忘れてはならないことではないのかな。 いろいろ実は景気対策で言われて、あるいはまたお話を承ることもございますが、郵政省のお預かりしている国民のお金をダイレクトにその景気対策の方にということではなくて、何かそこに知恵はないかというような意味での先生の御提言は、私も政治家ですから考えてみたい。これは決して役所の壁が厚いとかという意味じゃなくて、これは法律改正もあるし、あるいはまたその危険度ということも考えてみますと、じゃ一体だれがそのマイナスになった場合のところを埋めるんですか。政府の責任でありますね。 そういういろいろなことを考えてみると、やはり郵政省のお預かりする貯金、保険のお金というのはおのずと運用においては限界というかそういうものが、長年、百年近い先輩たちの知恵の中でできてきたわけですから、この大枠はやはりどうでしょうか、守りながら考え、研究を続けていくということではないのかなという感じがいたしますけれども、どうぞひとつこれからもまた御指導いただきたいと思います。
○中井委員 次に、外為の業務の問題についてお尋ねをいたします。 去年から始まって、去年百局、ことし百局ですか、大蔵省と折衝しながらおやりになっていらっしゃる。先ほど局長からできるだけ早く拡大をしたいというお話がございました。今国会には金融制度の大改革法案が提出をされておりまして、これが通過をいたしますと農協から労働金庫まで実は外為ができる、これらの金融機関は国債の窓販もできる、こういう形の一つの変革であります。そうしたときに、郵便局の外為を扱う窓口が年間百ずつしかふえていかない、こういうことでは到底サービスをそろえて競争ということにはならないんじゃないか、心配をいたしております。 そういう意味で、これはもっとペースをアップしていただいて、いろいろなところの局でできる、こういうことをぜひお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○松野(春)政府委員 一昨年に初めてこの外貨両替業務制度が認められたときに大変難航いたしまして、実はその前の一昨々年からかかっておった問題がようやく二年越しで実現を見たわけであります。 この実現を見る際に、これはある意味では御理解いただけると思いますが、一定の制約というものが当然新しいことをやる場合に入ってくるわけであります。その際に、農協等がまだやっておらないという理由につきましては、これは私どもも実は大変喜んでおるのですが、その後農協さん等にもこれは認められる運びになりまして、今後第二段階のこの計画をします場合に、周辺の状況は、今先生が御指摘のような状況に向かってむしろ大変やりやすい時期になるかもしれません。今のところ、私どもは三年ないし五カ年計画で考えておりましたけれども、改めてまたそのピッチを速める努力を今後していくつもりでおります。また今後ともよろしくお願いいたします。
○中井委員 それから、ゆうゆうローンの貸し付けの問題でありますが、貸付限度額が今度上がります。これはこれで結構なことでありますが、貸付総額について郵政審議会へ諮問をして、これは政令で定める、こういう条文が出ております。これはどういうつもりで、またどうしてこういうことをやるのか、お尋ねをいたします。
○松野(春)政府委員 従来は、御案内のように、法律の中で二百万円の限度額を規定させていただいておりました。(中井委員「貸付総額というのはその金額を言うのですか、総額じゃないのですか」と呼ぶ)貸付限度額と同じ意味に私ども解釈しております。 歴史的にはこの貸付限度額の考えは、もちろん預金者の方々に対する便宜という点が一つ基本でありますけれども、もう一つは、やはり民間の、特に私どもは総合口座からの貸し付けを見ておったのですが、これが郵便貯金のいわゆる担保貸し付けと同じような金額の推移をたどってきております。これも民間金融機関の場合には大蔵省の通達の規制下にあったわけでありますが、昨年の十一月に、こういう自由化の進展している時代ということもありましてか、大蔵省がこの規制を緩和いたしました。各銀行がある意味では自由に設定できるようになりましたので、それを見た上で、私どもも機動的に対処したいということで、政令にお願いしたいということでございます。
○中井委員 保険の方を幾つかお尋ねをいたしますが、この集団取り扱いの定期保険の改正が図られるわけでありますが、これまた先ほどから御議論がありましたように、大変悪戦苦闘しておるわけであります。郵貯の方を見ますと、住宅積立の貯金が二万件、五十億余りですか、それから進学積立の方も一万件、こういう形でこれも悪戦苦闘しておるわけであります。 民間の他の金融あるいは生保との競争を考えでいろいろな商品を並べるわけでありましょうが、無理なものはさっさと撤退をして、また新しく発想していく。いつまでも残していくということじゃなしに、国民の方は、これは郵便局でやらなくてもといったものを無理やりやっていって、大変御苦労かなという思いもいたします。そういう意味でも自由な発想があってしかるべきだと思いますが、いかがですか。
○荒瀬政府委員 午前中以来御指摘がございますけれども、特に定期保険につきましては非常に普及率が低いという問題がございまして、このたびは、したがいまして職域分野に限りまして、集団保険を廃止いたしまして職域保険を新設するということになりますが、一般的に金融自由化が進んでまいりますと、業務が多様化、多元化をいたしまして商品の数がふえてくる、少量多品種ということでございます。 今の簡易保険では、法律上は十種類、約款上は二十四種類、組み合わせをやりますと二百五十八ぐらいの商品を抱えておるということでございまして、整理すべきものは整理すべきだと考えますが、一般的には選択の幅を広げる中で、営業戦略としてどれに重点を置いていくかというような営業活動を展開していきたいと考えております。
○中井委員 それでは次に行きます。 私は実は生命保険というのを掛けたことがないものですから、この法案ができたも、またこんなことを言いますと地元の局がすぐ入れと言ってくるんじゃないかと心配しておりますが、この新しい、改正されます特約制度の中で、私、今五十になりますが、この特約の二番と五番、介護というのと疾病傷害入院特約というのをつけてやるとしたら、幾らの掛金になるのですか。五十歳です。
○荒瀬政府委員 保険金額一千万円で試算いたしますと、五種類の契約につきまして、災害は六百円、介護は六千二百円、傷害入院は一千円、疾病入院は八千三百円、疾病傷害入院は九千三百円という保険料になります。
○中井委員 その保険料が高いのか安いのか、私はちっともわかりませんが、きのう新聞を見ておりましたら、これは日本へ来ているアメリカの保険会社です。月二千六百円の掛金、一千万円。見ますと、当人だけじゃなしに、少し金額が少ないですが、家族も同じような扱い、入院のときもほとんど、こうばあっと書いてあります。大臣見られたことがありますか。そういうのを考えますと、掛け捨てということもありますし、いろいろありますが、保険料的にどうも少し高いのじゃないかなと直観的に思うのです。日本の保険の掛金そのものも少し高いなと常日ごろ私は感じておりますが、そういった点でもう少し御努力をいただく面があるのじゃないか、このことを要望いたしておきます。 それから、もう一つ気。になっておりますのは、保険の中で寝たきり老人等いろいろと対応いたしていただいておりますが、私自身が十三年寝たきり老人を看護してまいったものですから気になるのですが、例えば寝たきりと言ったときの寝たきりの定義というのはどうなんだろう。百八十日以上寝たきりでないと保険が出ない、こう言いますが、例えば脳溢血なんかは一月、二月くらいの寝たきりで治ってくるというのがあるのですね。この一月、二月、急になったときが一番大事なんだと私は思います。 そういう意味で、日数やら症状を余り厳格にやらずに、利用者にこの保険の制度が十分喜ばれるような対応をしていただきたい、山このことを要望いたしますが、どうですか。
○荒瀬政府委員 今回改正いたします特約制度でございますけれども、これは病気とかけがとか災害とか介護ということでございまして、生命保険と損害保険の両方の性格を持った分野でございまして、非常に保障性の強い掛け捨て的な分野から、それから比較的貯蓄性の強い分野ということがございまして、私どもの簡易保険が担当いたしますのは貯蓄性の強い部分ということで、比較的保険料が割高になっている。 それから、ただいま拝見いたしましたこのパンフレット、これは外資系の損害保険会社の実施いたします損害保険でございますので割安になっているというふうに考えております。 いずれにしましても、新制度、非常に多様な内容を含んでおりますので、PR、周知につきましては徹底してまいりたいと考えております。
○中井委員 寝たきり老人のものはいいですか。
○荒瀬政府委員 今回の特約制度の一つでございます介護の要件につきましては、やはり百八十日という要件を設定しておる商品でございます。その他の寝たきり等につきましては、ほかの保障内容の中でカバーできることを検討していきたいというふうに考えております。
○中井委員 話がちょっとおわかりいただけない、私の質問の仕方が下手なのかもしれませんが、寝たきり老人といって、介護のあれがおりますよといっておやりになるのはいいけれども、この中身を見ますと、百八十日以上寝たきりにならないと出ない、こういう格好になっておる。しかし、今、寝たきりというのは、病気して寝たきりになって、二月や三月でまた起き上がってリハビリやって回復される方もたくさんいらっしゃる。そういう人らがみんなかかったときに、百八十日じゃないからだめだという可能性もあるのじゃないかとか、あるいは寝たきりというのはどういう定義であるか、はってトイレへ行けるぐらいの者も家族にとったら寝たきりです。大変な世話が要るのです。それをもう寝たきりで自分で何にもできない人じゃないとだめだとか、必ずそういう問題が出てくる。それを今の現状に合ったようにうまく対応してほしい、こういうことを申し上げておるのです。いかがですか。
○荒瀬政府委員 先生今お話しになりました百八十日以上継続をした、あるいはそれに該当しない場合の介護状況についてはいかがなものかということにつきましては、今回の介護特約の対象に入っていないわけでございます。その他一般的な入院保障の中で該当する疾病というのが制度の中でカバーをしていくということになります。
○中井委員 これ以上質問していると反対したくなるので、やめます。
○谷垣委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○谷垣委員長 郵便貯金法の一部を改正する法律案について、日本共産党から討論の申し出がありましたが、先刻の理事会において協議の結果、御遠慮願うことになりましたので、さよう御了承願います。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案については討論の申し出がありませんので、両案について、直ちに採決に入ります。 まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○谷垣委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○谷垣委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、坂井隆憲君外三名から附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。上田利正君。
○上田(利)委員 ただいま議題となりました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行に当たり、金融自由化の進展等為替貯金事業を取り巻く激しい環境変化に対応するため、次の各項を実現するよう積極的に努めるべきである。 一 預金者の利益を増進するため、預貯金金利の自由化を引き続き推進するとともに、その完全自由化の早期実現を図ること。 一 多様化する国民のニーズに応えるため、引き続き預金者貸付サービスの改善を図るとともに、金融自由化の進展や長寿社会に適切に対応した商品及び新たな個人向け貸付サービスを積極的に開発・提供し、商品・サービスの多様化に努めること。 一 我が国の長寿社会の進展、国際化等に対応し、老人等の利子所得の非課税措置の拡充、国際ボランティア貯金の利子に対する税制措置の改善など、郵便貯金の利子に対する税制措置の改善・充実に努めること。 一 健全な事業経営を確保するため、金融自由化対策資金の運用対象の多様化を行い、郵便貯金資金を地域の振興等に活用できるようにするなど、資金運用制度の改善・充実に努めること。 以上のとおりであります。 この附帯決議案は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党の四派共同提案に係るものでありまして、案文は、当委員会における質疑の動向等を参酌して作成したものでありますから、各項目についての説明を省かせていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 以上です。
○谷垣委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○谷垣委員長 起立多数。よって、本動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 この際、渡辺郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。渡辺郵政大臣。
○渡辺(秀)国務大臣 ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。 本委員会の審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり、御趣旨を十二分に尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。(拍手) ―――――――――――――
○谷垣委員長 次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○谷垣委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○谷垣委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○谷垣委員長 郵便法の一部を改正する法律案、お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。渡辺郵政大臣。 ――――――――――――― 郵便法の一部を改正する法律案 お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正 する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○渡辺(秀)国務大臣 最初に、郵便法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、社会福祉のための寄附金を内容とする郵便物の料金を免除することができることとするとともに、第三種郵便物の制度の円滑な運営を図るため、郵政大臣が定期に監査を行うこととし、及び指定調査機関に調査業務を行わせることとする等所要の措置を講じようとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 まず第一に、社会福祉のための寄附金を内容とする郵便物の料金の免除についてであります。 現在、天災その他非常の災害があった場合に被災者の救助用の物を内容とする郵便物の料金を免除しているところでありますが、非常災害時以外におきましても、社会福祉の増進を目的とする法人または団体にあてた国民の善意による寄附金を内容とする郵便物の料金につきまして、免除することができることとするものであります。 第二に、第三種郵便物の制度の円滑な運営を図るための所要の措置についてであります。 第三種郵便物の制度は、国民文化の普及向上に貢献すると認められます定期刊行物の郵送料を低廉なものとすることによりまして、もって社会、文化の発達に資するとの趣旨で設けられているものであります。平成二年度末におきまして第三種郵便物の認可をしております件数は、約一万五千件、その利用通数は、全郵便物数の約七%、約十五億通となっております。 郵便事業は、独立採算により運営をいたしておりますことから、第三種郵便物の低廉な料金は、他の郵便利用者の負担に基づいております。このため、第三種郵便物の認可をいたしました定期刊行物につきまして、その条件を具備しているかどうかにつき、定期に監査を行うことにより、制度の厳正な運営をいたしたいというものであります。 また、本制度の効率的な運営を図るため、第三種郵便物として必要な条件を具備するかどうかの調査業務につきまして、適正かつ確実に実施ができる者として郵政大臣が指定する指定調査機関に行わせることとする等所要の措置を講ずることとするものであります。 これによりまして、第三種郵便物の制度の円滑な運営を図ってまいる所存でございます。 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしておりますが、社会福祉のための寄附金を内容とする郵便物の料金の免除につきましては、公布の日から施行することといたしております。 次に、お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、最近における社会情勢の推移にかんがみ、寄附金つき郵便はがき等の寄附金の配分を受けることができる団体に地球環境の保全を図るために行う事業を行う団体を加えようとするものであります。 現在、寄附金の配分を受けることができる団体は、社会福祉の増進を目的とする事業を行う団体等とされておりますが、地球環境問題への対応が我が国における喫緊の課題となっている状況にかんがみ、寄附金つき郵便はがき等の寄附金の配分を受けることができる団体について、その範囲を拡大しようとするものであります。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上が、これら二法案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○谷垣委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十一分散会 ――――◇―――――