P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
123回国会衆議院1992/03/13

大蔵委員会 第7号

発言数
19
登壇者
5
会派数
4
開催日
1992/03/13

会議録

太田誠一自由民主党

○太田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、租税特別措置法の一部を改正する法律案、法人特別税法案及び相続税法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。  各案につきましては、去る四日、質疑を終了いたしております。  これより各案を一括して討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。正森成二君。

正森成二日本共産党

○正森委員 私は、日本共産党を代表し、租税特別措置法一部改正案及び法人特別税法案について反対、相続税法一部改正案について賛成の討論を行います。  まず、租税特別措置法一部改正案についてであります。  法案の中の中小企業対策、小規模宅地等への相続税の減免措置、土地・住宅税制、福祉、農林水産業対策等の改正は、不十分さや問題点もありますが、一応賛成であります。  しかし、大企業向けでは、若干の改善はあるものの、廃止はわずか四件にとどまり、各種準備金、特別償却、税額控除、登録免許税等のほとんどがそのままか若干の見直しの上延長となっている上、輸入促進・外資導入円滑化税制の新設など大企業優遇税制が新設され、不公平税制の拡大すら行われています。その一方で、財源不足対策として、主として中小企業に負担を強制する赤字法人課税を行おうとしています。  以上、全体として大企業優遇税制の温存・拡大・新設が中心であり、租特法改正案には反対であります。  なお、中小企業税制においては、青色、白色を問わずすべての業者に自家労賃を認めた税制を構築するよう、政府に改めてその検討を要求いたします。  次に、法人特別税法案は、第一に、政府の責任で生じた歳入不足対策として、大企業のみならず中小企業の一部にも及ぶ増税によって負担を国民に転嫁しようとするものであること、第二に、今回は一般財源の歳入対策になりましたが、創設の経緯から見ると国際貢献資金構想と深いかかわりを持っており、将来ともにこの構想に組み込まれない保障は何らありません。よって、本法案に反対であります。  最後に、相続税法案の一部改正案についてであります。我が党は、庶民の生存権的な土地にまで時価方式を徹底させ、相続税評価水準を実勢価格に近づけることに反対であり、相続税の仕組みを抜本的に収益還元方式へ転換するよう主張していますが、これは本法律事項ではありません。本改正案は、その相続税評価水準引き上げを前提に、負担増が生じないよう負担調整を行おうとする当然の措置であり、賛成いたします。  以上で、討論を終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 中井洽君。

中井洽民社党

○中井委員 私は、民社党を代表して、ただいま議題となっております税制三法案について討論を行います。  まず、相続税法の一部を改正する法律案には賛成です。我が党は、土地評価額引き上げによる相続税の負担増を軽減するため、課税最低限の引き上げ、税率調整、小規模宅地等の減額措置拡充及び申告期限の延長などを求めてきました。本法案は民社党提案の内容を盛り込んだものであり、賛成すべきと考えます。  次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案、法人特別税法案には反対です。  我が党は、両院め代表質問や各委員会での質問、予算編成前の党首会談などで、政府に、歳入欠陥を理由に安易に増税を行わないよう強く求めてまいりました。また、税収不足を理由に期限を切った税制度を延長することにも反対をしてまいりました。安易な増税に反対は民社党の一貫した主張であります。  この立場から、法人特別税、租税特別法案の中の普通乗用自動車の消費税の割り増し税率に反対であります。昨年の湾岸特別税、三年間の普通乗用自動車の消費税率六%からはそれぞれに工夫がなされておりますが、平成三年度限りで撤廃する措置を事実上延長したものであり、公約違反を犯し、国民の税制に対する信頼を失うものであります。景気をさらに悪化させるおそれもあります。政府みずからの行財政改革をおろそかにし、取れるところから取るという姿勢にも強く注意を促します。以上が反対の理由であります。  租税特別措置法案に盛り込まれている特定事業用資産の買いかえ特例の導入、青色申告控除の確立、中小企業向けの租税特別措置の存続などは民社党の主張にこたえたものであり、その部分には賛成であることを申し添えます。  最後に、ことしから実施されている地価税税収を約束どおり土地対策や減税に充てること、とりわけ大都市圏の地下駐車場整備などに重点配分することなどを今後とも党を挙げて要求することを申し上げ、討論を終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

太田誠一自由民主党

○太田委員長 これより各案について順次採決に入ります。  まず、租税特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

太田誠一自由民主党

○太田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、法人特別税法案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

太田誠一自由民主党

○太田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、相続税法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

太田誠一自由民主党

○太田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

太田誠一自由民主党

○太田委員長 ただいま議決いたしました各案に対し、井奥貞雄君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び進歩民主連合の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。日笠勝之君。

日笠勝之公明党・国民会議

○日笠委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。     租税特別措置法の一部を改正する法律案、法人特別税法案及び相続税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 公平・公正な税制を確立し、税制に対する国民の理解と信頼を確保するため、引き続き、不公平税制是正の取組みについて格段の努力を行うとともに、資産に対する適正な課税について検討を進めること。  一 政策目的を終えた、又は、政策効果の少ない各種準備金・特別償却等の租税特別措置については、今後とも徹底した整理合理化を進めるとともに、引当金のあり方等について引き続き検討すること。併せて、赤字法人、公益法人課税について、社会的役割及び応益の観点等を踏まえ、その課税のあり方を引き続き検討すること。  一 相続税については、健全な個人資産の形成と国民生活の安定に配意しつつ、今後とも相続税の基本的役割である富の再分配機能に留意し、適正・公平な課税を実現するよう努めること。  一 土地問題の解決へ向けて努力を続ける観点から、土地基本法の理念の下、地価税をはじめとする土地税制改革の円滑な実施を図るとともに、地価税の創設に伴う増収分の使途については、地価税創設時の論議、その他の諸事情を踏まえ、引き続きその具体的内容を検討すること。  一 変動する納税環境、業務の一層の複雑化・国際化及び税務執行面における負担の公平確保の見地から、複雑・困難であり、かつ、高度の専門知識を要する職務に従事する国税職員について、職員の年齢構成の特殊性等従来の経緯等に配慮し、今後とも処遇の改善、職場環境の充実及び定員の一層の確保等につき特段の努力を行うこと。 以上であります。  何とぞ御賛成賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

太田誠一自由民主党

○太田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

太田誠一自由民主党

○太田委員長 起立多数。よって、各案に対し、附帯決議を付することに決しました。  本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。羽田大蔵大臣。

羽田孜自由民主党大蔵大臣

○羽田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。  以上であります。     —————————————

太田誠一自由民主党

○太田委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

太田誠一自由民主党

○太田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

太田誠一自由民主党

○太田委員長 内閣提出、関税定率法等の一部を改正する法律案、国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行くの加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。  趣旨の説明を求めます。羽田大蔵大臣。     —————————————  関税定率法等の一部を改正する法律案  国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律   及び米州開発銀行くの加盟に伴う措置に関す   る法律の一部を改正する法律案  日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

羽田孜自由民主党大蔵大臣

○羽田国務大臣 ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案、国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行くの加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  まず、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。  政府は、最近における内外の経済情勢の変化に対応し、我が国の市場の一層の開放を図る等の見地から、関税率、保税地域制度等について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして、御説明申し上げます。  第一は、石油関係の関税率等の改正であります。  新たな石炭政策を踏まえ、原油及び石油製品の関税率を引き下げると芝もに、平成四年三月末に適用期限の到来する石油関係の免税還付制度について、その適用期限を延長する等所要の改正を行うことといたしております。  第二は、保税地域制度の改正であります。  輸入関連施設が集積した地域を対象として、外国貨物の蔵置、加工、展示等の行為を総合的に行うことができる総合保税地域制度を新設するとともに、保税工場における利子税制度の廃止、保税運送の手続の簡素化等所要の改正を行うことといたしております。  以上のほか、平成四年三月末に適用期限の到来する暫定関税率についてその適用期限を延長するとともに、所要の規定の整備を図ることといたしております。  次に、国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行くの加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。  まず、国際金融公社は、開発途上国の経済開発促進のため、これらの国の民間企業に対し投融資等を行っている国際機関でありますが、業務の一層の拡大を図るため第三次の増資を行うことが合意されたことに伴い、我が国としては、同公社に対する追加出資を行いたいと考えております。  次に、米州開発銀行は、中南米諸国における経済的・社会的開発促進のために融資等を行っている国際機関でありますが、これらの国における民間投資の拡大を支援するため、同銀行の中に多数国間投資基金を設けることが合意されたことに伴い、我が国としては、同基金に対して五億ドルの拠出を行いたいと考えております。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、政府は、国際金融公社に対し、六千百三十八万ドルの範囲内において、アメリカ合衆国ドルまたは本邦通貨により追加出資することができることといたしております。  第二に、今回の同公社への出資は、国債の交付により行いたいと考えておりますので、国債の発行権限を政府に付与するとともに、その発行条件、償還等に関して必要な事項を定めることといたしております。  第三に、中南米諸国における民間投資の拡大を支援するため米州開発銀行に設けられる多数国間の基金に充てるため、政府は、同銀行に対し、予算で定める金額の範囲内において、本邦通貨により、拠出することができることといたしております。  最後に、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。  世界経済の安定的な発展のために、我が国がその地位にふさわしい貢献をしていくことが緊急の課題となっておりますが、日本輸出入銀行におきましても、我が国の輸入の拡大及び開発途上国等の経済発展の促進に資することにより、こうした要請にこたえ得るようその機能を拡充するため、本法律案を提出した次第であります。  以下、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案の内容について御説明申し上げます。  第一に、我が国の輸入拡大に資する観点から、輸入金融の機能を拡充し、技術の受け入れを輸入金融の対象に追加することといたしております。  第二に、開発途上国等への民間直接投資を促進する観点から、外国政府等を通じた日系合弁企業等への海外投資金融の機能を拡充することといたしております。  第三に、開発途上国等の対外取引の円滑化に資する観点から、外国政府、政府機関等に対し、国際協調の枠組みのもとで国際機関等の行う融資等を返済原資とする短期資金の融資を行い得ることといたしております。  第四に、日本輸出入銀行の債券による資金の調達をより機動的かつ確実なものとする観点から、従来の外貨建て債券に加え、外国において円建ての債券を発行し得ることといたしております。  以上のほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。  以上が、関税定率法等の一部を改正する法律案、国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行くの加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。  以上であります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  各案に対する質疑は後日に譲ることといたします。  次回は、来る十七日火曜日午後四時二十分理事会、午後四時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時十一分散会      ————◇—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗