商工委員会 第6号
- 発言数
- 172 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1992/04/14
会議録
○武藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、特定債権等に係る事業の規制に関する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。逢沢一郎君。
○逢沢委員 債権法について質問を申し上げるわけでありますけれども、その前に渡部通産大臣に対しまして、予算が成立した後の段階での景気の動向、経済運営、またその見通しについて、冒頭いささか質問をさせていただきたい、お許しをいただきたいというふうに思います。 御案内のように、先週四月九日木曜日、平成四年度の予算が通過、成立をいたしました。景気に対して減速感が広まる中、これを回復させなければいけない、そういう強いニーズがある中で、予算が無事通過、成立をしたということは大変重要な意味のあることであるというふうに思います。特に公共事業に対しましては、七五%前倒しをする思い切った対策が予算成立前の緊急経済対策でも既に固まっておるところでありますし、また金利も御案内のように〇・七五%下げられて、公定歩合が三・七五%、そういう新しい水準を迎えたわけであります。 一方、引き続き産業界には人手不足感がある。景気が悪いとはいうけれどもまだ人が足らないじゃないか、そういう実態があるというふうなことも耳にいたしておりますし、いささかではありますけれども住宅着工件数も少し上向き気配を迎えだということも新聞等の報道で私ども承知をいたしているところであります。そしてもうこれ以上金利が下がらないのだということを企業家が真摯に受けとめさえすれば、人手も足らない、やはり省力化のための投資はやっていかなければいけない、そういう動きが早晩必ず起こってくるはずだ、そのことが景気、内需を相当大きく刺激をしてくるに違いない、そういう見通しもあるわけであります。 しかし一方では、まだまだそうはいっても本当にこれからよくなるのだろうか。不安要因もたくさんあるねということであろうかと思いますが、特に昨今大きく取り上げられておるのが例の株価の動向でありますが、一般的には金利が下がれば株価は上向くというふうに伝えられておったわけでありますが、どうもその気配が見えない。このままだんだんじり貧になっていくと、大手生保も持っている株式、本当に本格的に売却してしまうのではないか。もしそんなことになれば、がたがたと再び値崩れを起こしてしまう、そういった懸念というものもいささか取りざたがされていることも私ども承知をいたしております。 一方、輸出についてですけれども、大臣もけさの新聞をごらんになったと思いますが、各紙に大きく出ておりますね、「九一年度貿易統計出超八百八十三億ドル、史上二位」ということであります。実は、先般私ども、国会開会中で大変御迷惑をかけたわけでありますが、超党派の訪米団でアメリカに行ってまいりました。アメリカの政府あるいは国会議員の方々も、日本の景気、内需、このことについては大変大きな関心を持っておられる。どういうふうになるんでしょうねといったような質問が多々出てきたわけでありますが、輸出ドライブが再び加速をされるということについて私ども非常に慎重でなければいかぬなというふうにも思うわけであります。これから内需が再び活発になっていく、景気は回復するんだ、そういう明るい見通しもある。しかし一方では、どうかな、難しいかもしれないなといったような見通しもある。そのあたりのところを大臣はどのように受けとめておられるのか、また、先ごろ政府が決められた緊急経済対策の中にも中小企業への支援策あるいは資金調達環境の整備、そのこともきちんと盛り込まれているわけでありますが、今の景気をどのように認識をなさり、それに対して通産省としてはどう対応しようとしているのか、冒頭お伺いをいたしたいというふうに思います。
○渡部国務大臣 逢沢先生のただいまの質問、私どもが今当面抱えておる最大の重要課題であると思います。 私は、日本の産業を直接お預かりする立場から、昨年の十一月からこのことを心配しておりましたけれども、当初実体としての産業に接しておる私どもと、統計によって産業分析する立場の方々とのいろいろ認識の違い等もございました。幸いに、今年の二月の月例経済閣僚会議で政府部内の景況に対する認識が一致をいたしました。そういう前提の中で、三月三十一日、御案内のように政府として思い切った景気対策のための、また、きめ細かい通産省等の考え方を大幅に入れていただいて対策を立てることができました。また、期を同じくして日銀も〇・七五%の公定歩合の引き下げをやってくれました。ただいま先生御指摘のように、本来ならそこですぐ株価が上がるかと思っておったら下がったということで、ある程度の皆さん方の御心配があったのですが、これは長い目で私は見ておりますと、株というのはそういうものを早目にキャッチしておりますから、しかも、景気対策については一月、二月、三月とそれぞれ党や政府で国会で議論されて報道をされておりましたから既に対策は織り込み済みになっておったので、そのことが株を押し上げる力に瞬間的にはなりませんでしたけれども、しかし、その後の経過を見ていただきますと、これから我々の景気政策が確実に実施され浸透されていけば、やはり当然これが株価にも反映していくという数字がまた出てまいりました。 幸い、おかげさまで予算を成立させていただきました。大蔵大臣、自治大臣等から、公共事業の前倒し執行に対する強い決意がきょうの閣議で述べられました。また通産省としては、やはり産業界の皆さん方に常に申し上げておるのは、どのような場合でも我々は常に技術開発と設備更新の努力を怠ってはならない。もしこれをちょっとでも怠れば、それはその後に大きな影響をもたらすわけですから、むしろこういう時期にこそ設備更新と技術開発の努力をしなければならない。このことは産業界の皆さん方にも御認識をいただいておる。したがって、我々としては、財投、また開銀、また中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫、北東公庫、あらゆる金融機関を活用して皆さん方の設備投資がしやすいための金融環境をつくり上げる。社債の見直しとかBISの見直しとかいろいろありますけれども、そういう努力をこれから一つ一つ積み重ねてまいりたいと思います。その中でも、逢沢先生から御指摘のあった中小企業の省力化の設備投資は大変大事なことですから、これは思い切って力を入れてまいりたいと思います。 また、もう一つ御心配のあった国際収支の黒字の増大でありますが、これは原油価格あるいは為替相場、いろいろの要因、またバブルの崩壊によって、夢のような話ですけれども、昨年までは何百億の絵が輸入されたとかよくありましたけれども、もうほとんどそういうものがなくなってしまった。これはいろいろの要因がありますけれども、しかし、国際経済における我が国の責任というものを感ずると、これは大変な問題ですから、私は、産業界の皆さん方にグローバル・ビジネスパートナーシップ、いわゆる輸出ドライブでこのことを解決するよりは輸入促進でこれを解決していく積極的な方向、結論を申し上げれば、評論家の皆さん方がいろいろ議論をされておりますけれども、我が国の経済というものはもはや一国経済でない。世界の中の日本の経済ということを考えると、三・五%の成長は今後どのような方法手段を講じても達成させる。つまり、内需主導型の経済によって輸入促進をしてこの貿易収支の問題も片づけるという積極的な経済運営を進めて、今先生御心配のようなものを解消してまいりたいと思います。
○逢沢委員 的確なリーダーシップの発揮によりまして間違いなく経済が回復をする、景気は上向くということに最大限の御努力をお願いいたしておきたいというふうに思います。 さて、そういった経済環境の中で、最近の金融界の動向に目を移してまいりたい、そんなふうに思うわけでありますが、私なりにその特徴をちょっとまとめてみました。 まず最初に、国債の大量発行を契機とした公社債市場の発展ということに大きな特色を見出すことができるというふうに思います。また、国際資本取引の自由化に伴って、もちろん金融市場も自由化をしてきたあるいは国際化をしてきた、そういうことによって資本市場の環境整備が大きく進んでまいりました。また、今の経済はボーダーレス、そしてリアルタイムというふうに呼ばれておりますけれども、情報化が大きく進展をしてまいりました。それに伴っていわゆる先物でありますとかオプションでありますとか、そういったものを組み合わせたいろいろな金融商品が出てきた。それも昨今の大きな特色の一つであろうかというふうに思います。こういった金融界の動向を反映する形で企業の動き方も相当これは変わってきたなというふうに思うのですね。率直に言うと、金利選好が非常に高くなったということはもう紛れもない事実だろうというふうに思います。より有利な資金調達の場を非常に真剣に模索をしておる。銀行から借りるよりも直接金融の道を模索する、こういった方向というのが一つの顕著な大きな特色ではなかろうかというふうに思います。 調査室の皆さんがいろいろな数字を調べてくださるわけでありますけれども、例えば銀行貸し出し、昭和五十五年には十五兆円、いわゆる企業における産業金融の調達動向の数字でありますけれども、昭和五十五年に十五兆円なのが平成元年には四十四兆円、三倍になった。しかし、社債等を含めた有価証券の方は、同じく五十五年が二兆円であったのに対して、平成元年は約十倍、それを超える二十一兆円ということであります。企業がどういう手段で資金を調達してきているか、その手段が大きく変わってきておるなあということがこの数字からも裏づけられるように思うわけであります。 昭和六十年のプラザ合意で急速な円高がもたらされました。円高不況、これは金融緩和によって内需主導型の経済、活性化をしよう、そういう傾向がずっとここのところ続いてまいりました。企業も、金利が安い、あるいは株価が高い、そういうことを受けていわゆるエクイティーファイナンス、そういったような手段を駆使して内外から大変多量の設備投資資金を獲得しようといったような動きも大変大きな特色であったろうというふうに思います。しかし、そういった状況を経てバブルが崩壊をする。今償還で大変だ、こういう企業もあるというふうに思うわけでありますが、率直に言って、そういった昨今の経緯を経た現在の産業資金の需給動向をどういうふうに認識をなさっておられるか、どんなところに問題点があるのか、企業側にどういうニーズがあるのか、そこらのことについて率直な御意見を承りたいというふうに思います。
○麻生政府委員 最近の産業資金の需給動向でございますが、御指摘がございましたように、我が国の企業は、近年、借入金によります資金調達に加えまして、株式や社債というような直接金融にだんだんそのウエートを移しておるという状況でございます。ところが、このような動向の中で最近の資金調達環境でございますけれども、エクイティーファイナンスは今御指摘のありましたような株式市場の状況で困難になってきております。さらに、過去に発行いたしましたエクイティーの大量償還が控えておるという問題もございます。また、いわゆるBIS規制によりまして銀行の貸し出しも抑制されていくという懸念がございます。こういうことで、全体といたしまして、資金需給につきましては一層強まるということが予想される状況でございます。 このような状況に対応いたしまして、企業の方でございますが、資金調達を円滑に行い、また、今大臣からもお話がございましたような設備投資を適切に行うというためには、直接金融によります資金調達の充実を一層図っていくということが必要でございますし、また、その手段の多様化も図っていくということが重要であると認識をいたしております。 このようなために、現在提案されておりますような金融制度改革の着実な実行を図りますとともに、引き続き普通社債の発行にかかわりますような諸規制、諸慣行の見直しを行うというようなことによりまして、資金調達環境の整備を図っていくということが大切であると認識をいたしております。
○逢沢委員 そこで、リース産業あるいはクレジット産業のことについて話を進めてまいりたいと思うわけでありますけれども、結論から申し上げると、リースはここのところ大変拡大を続けてきた、それもその通りであろうというふうに思います。資金が十分でないユーザーでも、リース契約を結ぶことによって一度に多額のお金を準備ができる、設備を導入することができる、これは大変なメリットでありまして、特に中小企業において設備投資の充実には大変大きな貢献がある、それはそのとおりであろうかというふうに思います。 また、クレジットの方も昭和三十六年に割賦販売法が制定をされて着実な前進を見ているようでありますけれども、昨今では民間最終消費支出の一〇%も賄うといったように、産業としても大きく成長してまいりました。しかし、このリース産業あるいはクレジット産業のいわゆる資金の調達においては、なかなか厳しい、また難しい現実、現状もあるということも承っているわけであります。そのリース、クレジットの資金調達の現状あるいは課題、問題点について、改めて整理をしたものを御報告をいただきたいというふうに思います。
○麻生政府委員 御指摘がございましたように、リース・クレジット産業、これは事業の性格上非常に膨大な資金を必要としておるわけでございます。現在、必要な資金は専らいわゆる間接金融、銀行その他の金融機関からの借り入れに大部分を依存いたしておるわけでございまして、例えばリース会社の場合には、大手二十五社をとりますと九八%までがそのような借り入れでございますし、また、クレジットの場合には九二%程度であるというような状況でございます。 今後、このような銀行からの借り入れを中心にやっていった場合にどうなるかということでございますが、今御説明申しましたように、一般的に企業の資金調達というのは逼迫が予想されるわけでございますが、特に銀行の場合にはBIS規制などもございまして、今後、過去のようにどんどん貸し付けをふやすというわけにはまいらないんじゃないかというような状況でございまして、その意味でもリース・クレジット産業は新しい資金調達の方法を考えなければいかぬというような時期に到達をしておるわけでございます。
○逢沢委員 そういった現状の中で今回の債権法が国会に出されたということでありますけれども、いわゆる直接金融の道を大きく開こう、このことは時宜をとらえた適切な手段、措置であるというふうに私ども思わせていただいておりますが、さて、これは将来のことでありますので、どういうふうに進展をするか、やってみなきゃわからぬということであろうかとも思うわけでありますが、この法律の目的と意義、そしてこの法律が成立した暁には、どのくらいのスピードでいわゆるリース・クレジット産業が直接金融、その割合をふやしていく、銀行からの借り入れから、直接投資家から資金を調達する、そういう道がどのくらいの割合でスピードアップをするか、あるいは加速をしていくか、その見通し等もあわせてお伺いをいたしたいというふうに思います。
○麻生政府委員 この法律の目的あるいは意義でございますが、リース・クレジット産業、先ほど申しましたように、今後は銀行借り入れ依存だけではなくて新しい資金調達をしなければいけないというような事情がございますものですから、既に一部の企業では、いわゆるリース・クレジット債権を小口にいたしまして販売をするというようなことが自然発生的に行われておるという状況でございます。さらに、今後の状況を見ますと、ますますこれにつきましては量的に、あるいは会社の数もふえていくということが予想されるわけでございます。 しかし他方、現状のままこれが行われた場合には、投資家の被害という、保護という観点から見ますといろいろ問題点がございまして、投資家被害の観点からいいますと、やはり所要の発行ルールをきちっといたしまして被害を未然に防止して保護を図るということが必要であるというふうに考えるわけでございます。 その意味で、この法律は、今出ておりますような資金調達につきまして投資家保護を図るということ、それをもちましてまた一方ではリース・クレジット産業の資金調達の公正な発達を図り、業務の適正化を図るというところに意義があろうと考えておるわけでございます。 このような法律ができました場合に、どの程度の規模になるかということでございますが、これはリース・クレジット産業の実態的な需要、景気動向あるいはそのときどきの金融環境によりまして左右されるわけでございまして、一概に予測は言えないわけでございますが、一般的には法律が施行されますと二、三年間の間では一兆ないし二兆円の程度の規模にまで成長するんじゃないかというふうな予測が一般的でございます。このような範囲の中で金融機関からの調達が緩和されるということになろうかと考えております。
○逢沢委員 さてそれでは、少し個々の問題について指摘をさせていただき、その対応策について政府のお考えをお聞きいたしたいと思うわけでありますけれども、債権を小口化をして広く一般投資家の皆様に買ってもらおう、販売をしようということになりますと、相当多数の中小のリース・クレジット会社がこういった動きに参加をするということになろうかと思います。先ほどお触れになったこととも関連をするわけでありますけれども、小口化販売の制度を整備しなければいけない。したがってそのことのためには投資家保護、このことも当然法律の上できちんと手当てをするということが必要になるわけでありますけれども、いわゆる投資家保護といわゆる投資家の自己責任、この部分をどういうふうに整理をするか、位置づけるか、そのことについて少しく詳しくお伺いをいたしたいというふうに思います。
○麻生政府委員 御指摘の点は極めて本質的な問題でございまして、投資家の自己責任はどこまでを考え、また投資家保護のためのいろいろな措置はどこまで講ずべきか、そのバランスはどうすべきかという非常に基本的な問題でございます。これにつきましては、我が国の経済からいいまして当然一番基本は自己責任でございます。しかしながら、自己責任といいましてもそれを実行いたしますにつきまして必要な最小限の情報開示あるいはいろいろな措置、行政的な措置ということがとられながら一方で自己責任というものが貫徹をしていくということが必要であろうと考えておるわけでございます。 本法におきましては、特定債権の譲受業者あるいは小口販売業者につきましては許可制をとるというような形で、健全な業界、企業が参加するという形になっておりますし、また、通産大臣が債務の保証措置等の問題につきましても届け出によってチェックをするというような形になっておりますが、これも最小限度の枠組みを提供しようということでございます。そういうことによりましてこの商品の安全性を高めるという努力はいたすわけでございますが、しかしこの商品は一〇〇%確定利付あるいは元本保証というものではございませんで、そのようなものがなされましてもやはりある程度のリスクは残るということでございまして、そのような措置を、内容を十分見ていただきまして、あとはその投資家が判断していく、自己責任でやっていくという体系になっておるわけでございます。
○逢沢委員 リース・クレジット会社、いわゆる特定事業者の持つ特定債権は、勉強した範囲によりますと、一団に取りまとめられて譲渡をされることになる、そういうことですよね。しかし、不幸にしてユーザーが倒産をしてしまった、債務が不履行になる、そういう危険性もなきにしもあらずだということも当然念頭に置いておかなければいかぬ、こういうことであろうかと思います。 結果として不良債権が数多く発生をしてしまった、仮にそうなった場合に、卑近な言葉で言うと、だれがどういう割合でそれをかぶるのかということについてきちんとした法律での取り決めがあるのか、あるいはそれはもう個々の事業者とあるいは投資家とのいろいろな契約の上でということに任されているのか、その部分はどうなんでしょうか。
○麻生政府委員 この小口債権でございますが、これは基礎がリース債権あるいはクレジット債権ということでございます。その意味で、この債権そのものがデフォルトをする、債務不履行になるという可能性はあるわけでございます。 したがいまして、これの安全性をどのような形で確保するかということが非常に大切なわけでございますが、一般的には、このような非常に多数の債権をまとめておるという場合には、その不良債権の発生率というのは、統計的に見ますと大数の法則が働いてまいりますものですから、一定の貸し倒れ率というのが過去の統計データ上出てまいりまして、大体それによりまして将来もそのようなものであろうということが予測ができるということが言えるわけでございます。 したがいまして、この予想されますデフォルト率、これに対応いたしまして、そのような事態が生じました場合には、その信用なりリスクを補てんするというために例えば銀行保証をとっておくというような措置を講じて、その上で販売をするということでございます。したがいまして、実際に販売をする際には、このような過去における対象となった債権の貸し倒れ率、デフォルト率、それに対応いたしまして、売られておる小口債権はどのような信用補てん措置、リスクの補てん措置がとられておるかということを明示した上で売るということになるわけでございます。
○逢沢委員 次に、特定債権譲受業者の開業、業務の規制のことについてお伺いをしたいと思うわけであります。 この特定債権譲受業者の性格をどういうふうに私ども認識をしたらいいのかということでありますが、例えばこの業者は他の仕事との兼業が許されるのか、あるいは回収した資金の運用にある程度の自由度が与えられるのか、自由裁量権があるのかどうか、そのあたりはどうなんでしょうか。あるいはいわゆる親会社、これはリース・クレジット会社、その系列会社にとりあえずはなるということが想定されるわけでありますけれども、言ってみれば親会社、子会社もう一体のものだ、しかしきちんと法律の上では性格づけをしておかなければいけない、その両者の関係が、公正が本当に保たれるのだろうかといったような疑念も一部であるようでありますけれども、その部分についてお伺いをいたします。
○麻生政府委員 この特定債権の譲受業者でございますが、これは最終的には投資家に対しまして元利を支払うという直接の責任を負う会社でございますから、この会社が健全であるということが非常に大切でございます。 したがいまして、この法律では、財産的あるいは人的な構成をちゃんとチェックした上で許可を与えて仕事ができるようになっております。また、実際の業務におきましては、この会社がほかの業務を兼業することによりましていろいろな失敗をし債務を負うというようなことになっては非常に問題があるということで、法律の四十一条によりまして兼業の制限をいたしております。 また、回収いたしましたリース・クレジット料が一時的にはこの会社に滞留する場合があるわけでございますが、これを非常に妙な形で運用いたしまして失敗をするということになりますと、またこれも払えなくなっていくということがございますものですから、四十四条によりまして運用の制限を行うというような形になっておるわけでございます。 会社の親会社との関係でございますが、資本関係につきましては特段の制約を設けておりませんけれども、この会社の趣旨が、このような独立して仕事をやっていくということでございますものですから、この法律の運用におきましては、当然親会社との関係を含めて、厳正な法律の趣旨にのっとった会社の運営が行われるように監督をしていかなければいけないと考えておるわけでございます。
○逢沢委員 先ほど投資家保護の部分に関して、この債権がどういう債権であるかということについての情報の開示、非常に大事なことなんだというふうなお話があったわけでありますが、こんなことは起こっちゃならぬわけでありますけれども、非常に恣意的に、優良な債権は優良な債権で束ねちゃう、非常に不良な債権を逆に多く集めてこれを譲渡してしまう、こういう危険もなきにしもあらずというふうに考えなければいかぬのだろうというふうに思います。 しかし、じゃ投資家は本当にどういった債権であるかを十分判断する情報なり能力もない。そこで、小口化債権の安全性の評価ということが非常に重要になろうかと思うわけでありますが、このことは、法律によれば譲渡計画の届け出をさせてそれを審査する、その審査は通産大臣が行うということになっておりますが、その十分な債権の評価ということが技術的に可能なのかどうかということが一つ問題であろうかというふうにも思いますし、また将来的にはその審査について指定調査機関に補佐をさせるといったようなことの検討もあるというふうに伺っておりますが、その調査機関というものをどういうふうに将来的に位置づけるおつもりであろうかという部分についてお伺いをいたします。
○麻生政府委員 御指摘のように、小口販売の場合には、その債権の内容、それに伴いますリスクの程度ということを正確に認識をする、あるいはそれに対応したリスクの補てん措置がとられるということが必要不可欠でございます。このために、この法律では、実際にリース会社なりクレジット会社が債権を譲渡いたします場合には、譲受業者ともども債権計画の届け出を通産大臣の方に行うわけでございまして、通産大臣はその中身をチェックいたします。そういたしまして、この実際のリースなりクレジットの債権のデフォルト、これが過去においてどのようなものであるかということにつきまして、いろいろなデータを提出されてチェックをいたすということでございます。この段階で非常に悪いものにつきまして、悪いものだけにしますと類似のものについて、過去のデータが非常に悪いという結果が出てまいりますから、またこれに対応した補てん措置も手厚いものにしなければいかぬということになるわけでございます。 このようなチェックをいたします場合に、そのチェックは事業者の事業内容あるいは財務的な問題等々、経営の会計あるいは税務的な問題にわたりまして相当専門的な知識を要するということがございますものですから、この指定調査機関という制度を設けまして、通産省のいろいろな審査の補助をやってもらおうという考えでございます。 具体的には、この業務の性格上、高度にこの調査機関は公正さを要求されますものですから、実際の指定におきましては、公益法人を予定をいたしております。新しい機関にするのか、あるいは既存の機関を活用するのか、これはまだ決めておりませんけれども、いずれにしましても既存の機関の活用を含めまして幅広い観点から適正な機関を指定してまいりたいと考えておる次第でございます。
○逢沢委員 時間がありませんので、この質問については簡単にお答えをいただきたいわけでありますが、いわゆる投資家が取得をした小口化された債権の流動性はあるのかどうか、あるいは換金がどの時点でも可能なのか、あるいは将来、流通市場が育っていくのだろうか、あるいは育てようということになるのだろうか、いかがでしょうか。
○麻生政府委員 この小口化商品は従来市場にない新しい商品でございまして、今申しましたような仕組みも複雑な要素を持っております。したがいまして、この商品につきまして知識が十分に投資家の間に浸透するというまでは、実際の販売に当たりましては販売業者から売りまして、買い取りにつきましてはまたその販売業者に持っていくというようなやり方、現在、商品ファンドとかあるいは金貯蓄口座とか、そういうようなところでとられております方式をとっていきたいというふうに考えております。 さらに将来、このような知識が一般的に深まっていくということになりまして十分なじみが深まりますと、他の金融商品の動向も見ました上で適切にこのあり方を見直してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○逢沢委員 時間がございませんので、最後に大臣にお伺いをして終わりたいと思うわけであります。 リース・クレジット会社にはいわゆるノンバンクとしての性格もある、貸金業を兼業している、それが大半の例であります。もうバブルは崩壊をした、過去のことだという表現もあるわけでありますけれども、いわゆるバブルの担い手を再び担ってしまうのではないか、そういうことも社会においては一部ささやかれている。集めたお金を金融部分に流用してしまうのではないか、あるいは投機的取引、土地でありますとか株でありますとか、そういうところに回ってしまうようなことがあったらこれは大変だな。今、一つ一つの問題についてチェックをさせていただきましたからこういう間違いはゆめゆめないというふうには思うわけでありますし、またクレジットについては、多くの人があっちもこっちもクレジットを使って自己破産をしてしまうといったような例も報告がされている。大臣御案府のとおりであります。こういうことを防ぎつつ、しかしリース・クレジット会社を健全に成長させなければいけない、これがこういう法律の本旨であろうかというふうに思うわけでありますけれども、日本の経済にとってどういういい効果がもたらされるのか、あるいはリース・クレジット会社にとって、投資家にとって、この法律がどういうメリットがあるというふうに大臣はお考えなのか。最後にその点について言及をしていただきまして、質問を終わりたいと思います。
○渡部国務大臣 今先生御心配のようなもろもろの問題、これを解消して健全な形で日本の産業界の発展のためにこれを役立たせようということで法案の審議をお願いしておるわけであります。 債権小口化による資金調達は、リース・クレジット産業にとって過度な金融機関依存体質からまず脱却すること、また、自社の保有する債権を譲渡することによって資金を調達することから、健全なリース・クレジット債権の保有意欲が高まることによってリース・クレジット産業の経営改善努力を促すことになります。さらに、この資金調達手段によって調達コストが低減され、リース料、クレジット手数料の引き下げを初め利用者のサービス向上につながるとともに、設備投資、個人消費の活性化、充実などを通じて国民経済の発展に寄与するものと考えております。 また一方、投資家にとっては、国民金融資産が増大しておる中で新たな投資対象の提供は投資家の投資対象の選択の幅を広げることになります。 本法は、債権小口化販売にかかわる法的整備を図っていくものであり、本法の制定の結果、以上のような国民経済的意義を有する債権小口販売について投資家保護が図られ、なおかつ公正かつ円滑な進展が期待されるものと確信をしております。
○逢沢委員 時間が参りましたので、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○武藤委員長 和田貞夫君。
○和田(貞)委員 それぞれ時間が不足するわけでございますので、私も簡単に質問の内容を申し上げますので、答弁者の方もできるだけ簡単明瞭に答弁をいただきまして、内容の充実に御協力をいただきたいことを、まずもってひとつお願いをしておきたいと思うわけでございます。 この特定債権等に係る事業の規制に関する法律案、これは大蔵と通産省が協議の上で調整された後の法案であろうと思いますが、一つの法律ができましたら原則として法のもとには平等でなくてはならぬ、こういう原則があるわけでございますので、この法案の成立後におきましては、法の運営あるいはなお調整が残されておる点、あるいは少なくともどちらかに組み入れるというような点を含めまして、できるだけ法の目的でございます投資者保護のために、そしてひいてはそれを通じまして一般投資家あるいは消費者の保護に役立つ法案にしてもらいたいということを冒頭にお願いをしておきたいと思うわけでございます。 そこで、まずお尋ね申し上げたいのは、本法案の対象になっております特定債権、この特定債権の内容というものは具体的にどのようなものであるのか、そして小口化販売の現時点におけるところの実態というものはどうなっておるのか、この点、まずお聞かせいただきたいと思うわけであります。 〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕
○麻生政府委員 この法案が対象といたしております特定債権でございますが、これはリース・クレジット債権でございまして、これを小口化いたしまして販売をするということでございます。 具体的な販売の態様は三つございまして、一つは譲渡方式と一般的に言われているものでございますが、これはリース・クレジット債権を一たん特定債権の譲受業者に譲渡いたしまして、そこから生じてまいります譲渡代金債権を投資家に販売するというものでございます。二番目のものは投資家の方が組合を形成いたしまして、この組合がリース・クレジット会社からその債権を購入するというやり方のものでございます。三番目は、信託会社の方に債権を信託いたしましてその信託受益権を投資家に販売するという形態のもの、三つでございます。 現時点の販売の状況でございますが、現時点では約千億ほどのものが既に販売をされておるわけでございます。やり方といたしましては、今申しました一番目の方式でございます譲渡代金債権という形で売る場合、もう一つは、三番目の方式でございます信託受益権という形で投資家に売る場合、この二つの形態をとっております。
○和田(貞)委員 現在の時点で既に販売残高が約一千億というように言われたわけでございますが、今そのことによって別段トラブルがあったということも聞いておりませんし、しかも大口の投資家に限られておると思うのですが、そういう大口の機関投資家の保護になるのじゃなかろうかと思うのであります。そのことをなぜあえて今投資家保護だといううたい方でこの法律の制定を図ろうとしておるのか、一体那辺にその法制定の理由があるのかということについてお聞かせ願いたいと思います。
○麻生政府委員 今お話がございましたように、販売残高は一千億程度ございますが特に投資家被害が生じていないというのは事実でございます。これは、専ら現在のところの販売先は専門的な知識を有しております事業法人になっておるからであると考えられます。しかし、今後を展望いたしますと、クレジット産業あるいはリース産業の資金需給というのは、銀行のBIS規制もございましてなかなか従来のようにどんどん銀行から借りられないということが予想されるわけでございまして、また、これを考えましてリース・クレジット会社はこのような販売に踏み切っておるという状況でございます。今後、リース・クレジット会社はさらにこの資金調達を活用して新しい金融環境下の資金調達を図っていこうという意欲が非常に高いわけでございます。 そういたしますと、当然のことでございますが、このまま放置しておきますとだんだん販売対象は一般投資家まで拡大されることが予想されるわけでございまして、そうなりますと、いろいろ投資家被害が生じてくるということが懸念をされるわけでございます。 したがいまして、今のうちに法律の整備を行い、この新しいやり方の資金調達につきまして一定のきちんとしたルールをつくるということによりまして、未然に投資家の被害の防止を図っていこうというのが趣旨でございます。
○和田(貞)委員 次にお尋ね申し上げたいのは、特定債権の小口化販売のために、将来的にはこの小口化をどのような規模に持っていこうとしておるのか、中長期的にどういう構想を持っておるのかということをお聞かせ願いたいと思います。
○麻生政府委員 この法律ができました場合にどの程度のスピードでこの新しい小口化販売が普及していくかということにつきましては、これは今後の景気動向、何といいましてもリースなりクレジットにつきまして需要がどの程度あるかということがございます。また、資金環境、金融情勢ということも非常に大きな影響がありますものですから、一概になかなか予測は難しいわけでございますが、現在いろいろな企業が鋭意検討しておるというようなことを考えますと、法律が施行されまして二、三年のうちには大体一、二兆円程度のスケールになっていくのではないかというふうに専ら見られておるという状況でございます。
○和田(貞)委員 中期的には一、二兆円程度、あるいは三兆円程度の規模になると。そしてこれは、昨年審議をいたしましたファンドと同じように、余りに小口化してまいりますと、どうしても一般消費者に手が届くようになって被害者が非常に底辺に広がっていくというようなことにも狂いかねないわけでございますので、将来にわたりましても、小口化といえども余り一般庶民が手を出すような、そういう小口化は好ましくないと思うのでございますが、その点はどうですか。
○麻生政府委員 最初の販売単位でございますが、御指摘ございましたように、これは非常に新しい商品でございますし、また仕組みも新しいものであるということでございますものですから、一般の投資家にこの商品について知識が十分普及してこの性格がわかるということが非常に大切でございます。その意味で、当面は最低販売単位を五千万円というようなことで指導をしてまいりたいと考えております。 それで、将来につきましては、この商品につきまして一般の理解が深まっていくそのぐあいを十分見届けまして、適切にその見直しをやっていきたいと考えておる次第でございます。
○和田(貞)委員 この特定債権の発行は、リース・クレジット業者の大手、中手、その区別なく、この法律に規定された所定の要件が満たされるとするならば可能であるかどうか、そしてこのリース・クレジット業界以外の他の業界は考えられるのかどうか、この二つをひとつお聞かせ願いたい。 〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕
○麻生政府委員 この小口化商品の発行は、この法律に決められております要件を満たせば、これは大手であろうと中小企業であろうと区別なく発行できるという仕組みになっております。 また、リース・クレジット業界以外の業界の問題でございますが、このリース・クレジット業界においてこのような小口化販売が行われておるということは、これは一つは、この産業におきましては非常に多数の同じような性質を持った同質の債権を資産として持っておるということ、さらにその債権の回収までに相当長い期間を要するということでありまして、その意味で早くこの販売によって資金調達をするということに非常に意義があるということでございます。さらに、この二つの産業は非常に資金をたくさん使うという産業でございまして、資金調達が事業遂行上非常に重要な要素になっておるというような特性がありますものですから、この二つの産業がこのような資金調達を始めておるということであると思います。その意味で、このような、同じような性格を持っておるという産業はとりあえず今のところございませんで、またこのような小口販売も行っていないという状況でございます。したがいまして、現在この法律ではこのリース・クレジット債権を中心に規定をいたしておるわけでございます。仮に、将来何か新しい事態が起これば、またそれはそれで適切な保護措置をとっていくということもあろうかと考える次第であります。
○和田(貞)委員 そこで、ひとつ大臣にお尋ねしたいわけでございますが、せっかくこの法律をつくって、今まで放任状態であった特定債権の販売を一定の規律というかルールというか、そういうものをつくるためにこの法律をつくって、ひいては投資家の保護のために、あるいはそのことを通してまたリース・クレジット業界の今まで銀行一本やりであった資金調達に新しい資金調達の場を与える、こういうことになってこようかと思うわけでございますが、この特定債権小口化販売の今後における社会全体における位置づけというものは一体どういうように考えておられるのか、あるいはこのことを通しまして、これが経済的意義がどういうものなのかということをひとつ大臣の方からお聞かせいただきたいと思います。 〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕
○渡部国務大臣 基本的な二つの問題について、和田先生からお尋ねがあったわけでございますが、債権小口化による資金調達は、リース・クレジット産業にとって過度な金融機関依存体質からの脱却につながります。また、自社の保有する債権を譲渡することにより資金を調達することから、健全なリース・クレジット債権の保有意欲が高まることによってリース・クレジット産業の経営改善努力を促すことになると思います。さらに、この資金調達手段により調達コストが低減され、リース料、クレジット手数料の引き下げを初め利用者のサービス向上につながるとともに、設備投資、個人消費の活性化、充実などを通じて国民経済の発展に寄与するものと考えます。 一方で、投資家にとっては国民金融資産が増大しておる中で、新たな投資対象の提供は投資家の投資対象の選択の幅を広げるものと考えます。本法は、したがって債権小口化販売に係る法的整備を図るものであり、本法の制定の結果、以上のような国民経済的意義を有する債権小口化販売について投資家保護が図られ、公正かつ円滑な進展が期待されるものと考えております。 〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕
○和田(貞)委員 このリース・クレジット業界というのは、これはもうその大小あり、そしてどちらかといえば、リース・クレジットを本業としてやっておるところもあればリース・クレジットというのよりも、むしろそれを本来の本業よりも、兼業しておる金融の方に力こぶしを入れて稼ぎまくるというような業者もやはり中にあるわけなのですね。それが、かつてのバブル時代に安易な貸し付けを無差別に無選別にやってまいった、そういう結果、今日かなりの不良債権というか、問題債権というか、というものを抱えて経営が悪化している、そういう業者もかなりおるというように聞いておるわけであります。そこで、そのような経営悪化している業者もこの特定債権を発行することができるのかどうかということについてお答えいただきたいと思います。
○麻生政府委員 リース・クレジット会社の相当部分は、御指摘のようにいわゆる貸金業を兼業いたしておうまして、この貸金業の部門でいろいろな企業融資を行う、その結果、相当の不良資産を抱えておるというような会社も確かにございます。 そのような会社でございますが、これにつきましては、この法律の第六条に基づきましておのおの事業者が債権譲渡をします場合には確認を受けなければいけないという形になっております。この確認の要件でございますが、それは六条の二号に決められておるわけでございますけれども、譲渡される債権の総額がこの特定事業者の財産状況に照らしまして過大なものではないということをチェックするということになっております。したがいまして、この条項によりまして、御指摘のような巨額の不良資産を抱えて資産の内容が非常に悪いという業者につきましてはこの確認が受けられないということになりますものですから、そのような事業者につきましてはこの債権譲渡によります小口化販売というのはできないというような仕組みになっておるわけでございます。
○和田(貞)委員 とはいっても、結局は申し上げましたような経営悪化業者の不良債権処理に金が回るという、いわば救済法と言えるのではないですか。
○麻生政府委員 今申し上げましたように、この資金調達に当たりましては資産内容をチェックいたしまして必要な資金、調達される資金が健全な会社のものであるかどうかということを確認をするという手続になります。加えまして、この小口化による資金調達が行われます場合に、従来以上に、銀行借り入れ以上に資金量がふえるかどうかということでございますが、これは全体としてふえないわけでございまして、従来もこのような会社が資金調達をいたします場合には銀行に対してリースなりクレジット債権、これを担保に出しておったわけでございます。今後はその担保に出しておった債権の一部をこのような形で販売をするということになるわけでございまして、そうなりますと、それ見合いの担保がなくなりますから、銀行からの借り入れも減らさざるを得ない、あるいはふやすことができないということになっていくわけでございますから、全体といたしましては調達される資金総額がそのまま増加するものではないわけでございます。そのような二つの点がございますから、御指摘のようにこれができましたら経営悪化しております業者の救済になるというようなことには決してならないというふうに考えておるわけでございます。
○和田(貞)委員 しつこいようでございますが、低コストで良質な資金調達が容易にできるということになりましたならば、申し上げましたような一部の業者が再び無選別過剰融資を行ってバブルの復活という懸念がないかどうか、万が一にも投機的な取引にその融資が再現されることのないように、どういうように監視をしチェックをしていくのかお答え願いたいと思います。
○麻生政府委員 御指摘の点は私どもも非常に考えなければいかぬ懸念すべき点であると考えております。したがいまして、この法律によりましては、先ほど申し上げましたような譲渡計画の確認によりまして、譲渡される債権の総額、これがこの事業の実施のために必要なものを超えないようにチェックをするということになっております。私どもといたしましては、法律を実際に施行する際には、今御指摘になりましたようなことを十分念頭に置き、心しまして、しっかりした審査を行いたいと思っております。また、何か問題があるというようなことが察知されるような場合には、十条に基づきまして報告徴収ということもできる形になっておりますから、万が一の場合には、このような法令も使いながら適切に監視をしていきたいと考えておるわけでございます。
○和田(貞)委員 第六条の計画確認の際に、調達された資金が本来の本業であるリース・クレジット業以外に回らないようにぜひとも厳重にチェックすべきであると思いますので、今後ひとつその点は十分厳格に対処してもらいたいというように意見として申し上げておきたいと思うわけでございます。 そこで、この法律が投資家保護、将来的には今のような大口投資家ではなくて小口投資家の保護になっていくわけでございますが、さりとて投資家保護だけではなくて、リース・クレジット業というのは、中小企業の皆さんに対するところのリース業あるいは直接消費者に対するところのカード業ということでございますので、せっかく保護を受けて、そしてこの法律の施行によりまして低率なコストの、しかも良質な資金を業界が受けるとするならば、それはやはりリース料の引き下げだとかあるいはクレジットの手数料の引き下げだとかというようなこと等々、サービスを充実して一般市民の方に、一般消費者の方に、中小企業の方に業界がぜひとも積極的に還元をさせていくべきであると思うし、また、そのような方向で通産省としては両業界を指導していくべきだ、こういうように思うわけでございますが、見解をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○麻生政府委員 この法律ができまして、小口化によりまして本格的に資金が調達をされるということになりますと、これまでの例を見ましても、従来の間接金融、借り入れに比べまして資金コストが下がるということが十分期待できるわけであります。そのコストが下がったメリット、これは当然リース・クレジット利用者に還元をされるということが大事でございまして、手数料の引き下げとかあるいは種々のサービスの向上というような形で還元がなされるということを期待しております。この産業は競争が非常に活発でございますから、コストが下がりますと競争を通じましてこのような還元が進んでいくというふうに考えておりますが、私どもといたしましても、このようなことが十分行われるようによく見ていきたいと考えております。
○和田(貞)委員 冒頭申し上げたわけでございますが、リース・クレジット企業の多くは、大方は金融業を兼務しておる。そのために、リース産業、クレジット産業を所管する通産省、そして、それぞれの業界が金融部門をやっておりますので、その金融部門を所管する大蔵省、これが渡り合ってできた法律でありますので、この法律の随所に出てまいります「政令」という言葉あるいは「主務大臣」という言葉、そういうことで、仮にリース業やあるいはクレジット業者が発行する債権であっても、片方は通産省の所管、片方は大蔵省の所管、こういうことになってせっかくの法律が、同じ法律によって投資家が統一された保護を受けられない、そういう問題が残されておるわけなんですね。そうなってまいりますと、例えば、この法律で保護の一つになっておりますクーリングオフ、将来的には、ノーハウを十分に持っておるし、実績を持っておるそういう証券業者がこの小口販売をやるということになると、これはもう全くこの法律の適用を受けないで証券取引法の適用を受ける、こういうことになってまいりますと、このクーリングオフという投資家保護の一つは一体どうなるのかということについて大蔵省ひとつお答え願いたいと思います。
○金子(義)政府委員 証券会社に関するお尋ねでございますが、法案の第七十一条におきましては、「銀行法その他のこの法律以外の法律の規定であってこれにより特定債権等譲受業又は小口債権販売業の公正及び投資者の保護が確保されるものの適用を受ける者として政令で定めるもの」これにつきまして、第三章及び小口債権販売業に関する第四章の規定を適用しないとされております。具体的にどういう業種を適用除外とするかにつきましては、政令で定められることになっておりまして、今後関係省間で協議いたしまして、政令を決める際にその辺を確定していくということになろうかと思いますけれども、現在のところ、銀行のほか証券会社もその対象として一応想定されているのではないかというふうに思っております。 今の条文にもありますように、その適用除外の背景でございますけれども、その趣旨は、事業の公正それから投資家保護という観点でございまして、本法案と同等の規制が確保されるというようなものについては適用除外とするということかと思います。御承知のとおり、証券会社は免許を受けて業務を行っておりまして、本法案の適用除外としましても、不適格な業者が参入するとかそういうことは考えられませんし、本法案の目的とする、ただいま申しました事業の公正あるいは投資家の保護ということに問題を生ずることはなかろうかと思っております。 ただ、御指摘のように、本法案には投資家保護の観点からいろいろな行為規制がかかっております。クーリングオフの問題もその一つでございます。今後、実際に証券会社が小口債権販売業を行うことになる場合には、本法案の趣旨に沿いまして、本法と同等の行為規制を図る観点から、通達等その他で所要の指導を行うことを考えております。 証券会社は、証取法上大蔵大臣の監督下にございまして適正な業務運営を行っているところでありますけれども、今申しましたように、仮に小口債権販売業を行う場合には、そういう形で投資家保護上支障が生じないように十分配慮してまいりたいと考えております。
○和田(貞)委員 別の質問をいたしたいと思うのでございますが、これは三月三十一日の日本経済新聞、トップ記事ですね、大蔵大臣の写真入りで「ノンバンクの監視強化」「業務改善命令も」という記事が出ているわけです。内容は、大蔵省が貸金業規制法を改正して、そして先ほども少しお話をいたしました、バブル経済の中で非常に資金稼ぎをしたノンバンク、バブル崩壊と同時に極めて経営が悪化している、その経営悪化に対応して立入検査あるいは業務改善命令、これを貸金業規制法の改正の中に組み入れようということだということを書いておるわけですね。そしてまた、そのことによって改善が進んだノンバンクだけに限定して、今禁止をしておりますいわゆるコマーシャルペーパーの発行をひとつ許そう、許可を与えようというようなことで、新しい資金調達のパイプが広がりますよというようなことで、この業界を促しておるということが記事に載っておるのです。これは、あなたの方の立場としてはそうであるわけでございますが、これもどうやらこの法律の提出までに調整ができておらなかったように聞いておるわけでございますが、今現在大蔵省としては、今私がお話いたしましたようなことについてどういうお考えであるか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○西村政府委員 貸金業を所管いたします大蔵省としての考え方を申し上げたいと存じます。 ノンバンクの融資業務には、消費者向けの貸し付けを初めといたしまして各種のものがあるわけでございますが、先般の金融緩和基調のもとで、事業者向け貸し付けを中心に金融機関の貸出金の伸びを大幅に上回っていわゆるノンバンクの融資業務が拡大いたしました。その結果、平成三年三月末におけるノンバンク全体の貸付金の残高は約九十八兆円、百兆円に近いものに達しておりまして、これは都銀に次ぎまして地方銀行と肩を並べるものでございます。いわゆる信用金庫とか第二地銀よりも大きい規模となっておるわけでございます。 こうしたノンバンクの融資業務の内容を見てまいりますと、不動産業や建設業向けの融資が大きな比重を占めておる。仮にこのような債権の保全に今後問題が生ずるということになりますと、ノンバンクの経営面に影響を与えるということが懸念されるわけでございます。また、別の側面といたしまして、先般の金融不祥事におきましては、偽造預金証書を担保としてノンバンクから多額の融資が引き出されるというような新しい事態も明らかになったわけでございまして、このような点も世上関心を集めたところでございます。 このようなノンバンクの実態からいたしますと、ノンバンクの経営問題は単にノンバンク業界の問題にとどまらず、金融システムの安定及び健全な発展を図る上で見過ごすことのできないものとなっておるわけでございます。昨年の国会におきます証券・金融不祥事の再発防止に関する決議におきましても、こうした認識を踏まえまして御注意をいただいておるわけでございます。私ども行政当局といたしましても、このような決議をも踏まえましてノンバンクの実態把握に努めているところでございますが、それとともに、今後業界団体による自主規制の活用を初め、何らかの指導体制の整備が必要であるのではないかと考えているところでございます。 しかしながら、その具体的な方策ということになりますと、関係法律たる貸金業規制法の取り扱いの問題になってくるわけでございます。この法律の取り扱いにつきましては、本法がそもそも議員立法によって昭和五十八年に成立したものであるということ、また、昨年五月に議員立法によって改正をされているといういろいろな経緯がございます。私どもといたしましては、このようなこの法律をめぐる過去の経緯を踏まえまして、今後与野党間及び国会での御議論を十分踏まえた上で私どもとしても対処させていただきたい、このように考えているところでございます。
○和田(貞)委員 商工委員会に出席して極めて遠慮ぎみな発言でございましたですが、これは遠慮せぬと言うたらいいと思う。 私は、時間もありませんから申し上げたいと思いますが、私の言いたいのは、大蔵は大蔵の所管がある、通産は通産という所管がある。この記事を見てみたら、国民一般が見たら、せっかく役に立つこの法律をつくろうとしておるのに、何か通産省と大蔵省がお互いに互い違い、まして大蔵委員会に所属する議員と商工委員会に所属する議員が仲たがいをしておるというような、こういう印象を、やはり国民は見るわけですよ。私はそう思いませんよ。あなたの権限のものは、たとえ通産の所管であろうがあるいは運輸省の所管であろうが、あなた方の権限は権限として生かしていったらいいと私は思う。ただし、クレジット産業だとかリース産業というのはこれは通産が所管をしておる。そうすると、その通産の所管をしておるクレジット・リース業の中で、先ほども質問したわけでございますが、あなたの方に関係のある兼業の部分、その部分はこの法律から外して、せっかくできる法律であるにもかかわらず、いやいやこの銀行法があるんだ、証券取引法があるんだ、貸金業の規制法があるんだ、生命保険や損保の場合も別だというようなことじゃ、私は何しておるのかわからぬというようになると思うわけです。したがって、これは大臣にぜひともひとつお願いしたいのですが、大蔵大臣とけんかせいと言うんやなくて、私が今申し上げたように、せっかくこの法律ができた以上は、リース産業あるいはクレジット産業の投資家に対する保護あるいは新しい低率コストの良質な資金を調達する道を公然と開くという法律でありますし、またそれを通じて、私が意見を申し上げたように、クレジットにかかわる消費者あるいはリースにかかわる中小企業、その方にサービスを積極的に進めさせていくというような法律でなくてはならない。そうなった以上は、この部分はこれは大蔵省任せや、この部分は政令によって、大蔵省所管によって規制してもらってこの法律の適用がないのだというようなことでは、これは法のもとに平等という原則に反するわけなんです。 だから、今私が申し上げておるように、やはりこれは大蔵省の所管の部分であっても、本法の精神によって、ひとつこの法律によって平等の投資家に対する保護の条件を与える、確保するということに努力してもらいたいと思いますし、またノンバンクについては大蔵省から今お話がありましたように、やはりいかに通産の所管といえども金銭面についての問題があるわけですから、大蔵省のそういう検査というようなものは受け入れるというようなことできちっと調整をすることによって、投資家や消費者あるいは一つの法律に対する国民の目というのは安心できるというように思うわけなんです。 そういうようなことでございますので、今後この法律成立後、施行に当たりましては、ひとつ通産、大蔵は、主務大臣というこの言葉が、あるいは政令でというこの言葉が、近い将来この法律の改正によって統一化するようにぜひとも努力をしてもらいたい、そして、この法の運営にひとつ当たってもらいたいということを申し上げて、大臣の所見を述べていただいて質問を終わりたいと思います。
○渡部国務大臣 今いろいろ御心配をちょうだいいたしましたが、大事なことは通産省でも大蔵省でもなくて、投資家であり、消費者であり、この御審議をいただいておる法律を成立させることによって健全な投資家保護が行われ、消費者保護が行われ、また中小企業を初めとする産業の育成、進展に役立っていくことでありますから、今御心配のような役所の縄張りということによって国民の皆さんに迷惑をかけたり、この法律が十分に生かされないというようなことはあってはならないことでございますから、十分に両省協議の上、先生御心配のようなことがないように、この法案が日本の経済進展のために、消費者保護のために、投資者活用のために活用されるようにやってまいりたいと思います。
○和田(貞)委員 終わります。
○武藤委員長 岡田利春君。
○岡田(利)委員 私は、本法の審議に入る前に、当面する景気動向について若干の質問をいたしたい、こう思います。 先般も、大臣の施政方針の質問の中でいろいろ所信を実はただしたわけであります。政府は既に緊急経済対策を先月末に決定をして、引き続き日銀の方も公定歩合の引き下げを行った。だが、それから二週間経過をしているわけでありますが、依然として株価の低迷は続いて、きのう宮澤さんは景気は底を打ったというようなことを発表したようでありますけれども、宮澤総理の認識も甘いのではないかなという実は判断を私は持っておるのであります。 そういう状況の中で、異例ともいうべき、いわば問題提起が行われておるわけです。その一つは、大蔵省の保田事務次官が、従来であればこういう発言はないのでしょうけれども、いわば我が国の株価水準は二万四千円程度が適正であろう、それが我が国のファンダメンタルズの反映として妥当性を持つものだという考え方を発表いたしたわけです。従来、そういう手法をとると、株価は反転高騰するという傾向があったのでありますが、残念ながらそういう期待も裏切って、むしろ株価はさらに低下をした、こういう現象が起きておるのであります。私は、いわばこのことは今の株価、市場のメカニズムが従来と異なった、逆回転しているような、そういう状況に置かれているんではないかな、こんな気もするのであります。 また、通産省の棚橋事務次官は、記者会見でこれは次のように述べられているわけです。その第一点は、自社株規制の緩和は検討されなければならないという積極的な発言が、しかも記者会見で行われたわけであります。同時にまた、それだけではなくして、必要であるならば投資減税をも行うべきである、いわばそういう財政出動を考えるべきであるということをもうはっきりと記者会見で述べられておるわけであります。 こういう状況の中で、通産大臣、我が国の産業、経済を担当する通産大臣として、しかるべき見解の表明がまさしくきちっと行われなければならない状況だと思うのですね。そういう意味で、通産大臣の当面する景気認識と、これらの発言に対する見解を伺っておきたいと思うわけです。
○渡部国務大臣 今先生の御質問、大変難しい問題でございますと同時に、また私どもが今当面しておる最大重要、緊急なこれは課題であります。 先ほども若干申し上げたのですけれども、昨年の十一月、十二月という時期には若干実体としての産業界を預かっている私どもと、数字や統計で産業界を見る人たちの間にこれは認識の違いがあったことは否定できません。そういう中で、ことしの二月、ようやく月例経済閣僚会議で政府部内の認識が統一をいたしました。その認識の上に立って三月三十一日の景気対策が決定し、呼応して日本銀行も思い切って〇・七五%、四%を割るという金利で下げどまりということがほぼ明確になってまいったわけであります。その直後に株が下がってしまったので、普通ならこれは景気対策、公定歩合の引き下げというのは株を押し上げる要因でありますから、その中でいろいろな発言や心配があったわけでありますけれども、今株というのはある面でもう動物的な感覚で動いている面がありますから、日銀の公定歩合の引き下げとか政府の景気対策というものはずうっと早目に織り込み済みですから、私はあれによって株価がそこですぐ上がるなどということは考えておりませんでした。 一番問題なのは、残念ながら昨年の金融不祥事、それから証券不祥事、このために日本の経済というものの一番大事なことが何か離れた考えになってしまった。やはり株式市場に国民大衆の皆さんが健全な投資をしてくださったことが、また銀行というものはやはり企業の将来のために思い切って金を貸すところに社会的な使命があるわけですけれども、何となしに何か株を買うことが悪いことで、銀行が金を貸すことが悪いような風潮が漂っておった。その中で、残念ながらこれは率直に申し上げて昨年の暮れから一月にかけては政局が極めて不安定であって、二月のころは今私がこうやって通産大臣としておるかおられないかわからないぐらいの不安定な状態もあった。こういうものが総合した中で消費マインドを冷やしてしまい、また産業のマインドを冷やしてしまい今日のような残念な状態に移ってきたわけでありますけれども、幸いにして政局も安定してまいりました。岡田先生の前でこれは言いにくいことですけれども、群馬県の選挙も、また茨城県の選挙もああいうことになりまして、宮澤さんの顔も何か最近非常に意欲的、元気になって、まず当分政局は安定していくだろうという前提が出てまいりました。やはりこれは政経不可分でありますから、政治、政局の安定なくして経済の安定はありません。 そういう政局の安定の中であの三月三十一日の対策が、これからいよいよ私ども通産省の分野でも金融環境の整備とかあるいは中小企業の省力化、設備投資の拡大とか、あるいは一極集中を排除して地方分散とか、産業界の皆さん方には、ビジネス・グローバルパートナーシップとともに、やはり日本の産業というものは毎日毎日技術革新と設備更新の努力をすることによってあすがあるのだから、今私はこういうことを申し上げておるのでありますけれども、ようやく政治の方も底からはい上がり、そしてこれに引き続いて経済の方も今はい上ろうという明るい兆しか見えてまいりました。 一国経済であれば今大変な人手不足、しかも国民所得もかなり向上しておるわけでありますから、哲学論としては縮小経済論というのもあるかもしれませんが、しかし今の日本の置かれた国際的な責任、立場ということを考えれば、日本の経済に対する開発途上国を初めとする世界の国々の大きな期待ということを考えれば、日本の経済は世界のために役立っていかなければならない。それには三・五%の成長が、今学者や評論家や政治家の皆さんで可能か不可能かとかいろいろなことが言われておりますが、私には可能か不可能かというような考えは全くありません。通産大臣として三・五%の成長を必ず実現させる、これが日本の経済を担当する大臣の責任であり、また世界に対する我が日本の責任である。そのためには今後あらゆる政策を次から次に機動的に進めてまいって、御心配のないように三・五%の成長、つまり内需主導によるところの景気、経済、そして国際社会の期待にこたえてまいりたいと思っております。
○岡田(利)委員 今せっかくの大臣の説明でありますけれども、ただしかし、私は前の質問でも、予算委員会でも述べたのでありますが、言うなればバブル崩壊のツケがまだ顕在化してない面がある、この実態把握というものが間違ったり不十分であると、今後の対策にそこを来すのではないか、こういう意見を実は述べておいたわけであります。例えば証券の飛ばしなんという問題は、そのころはまだ顕在化はしていなかったわけであります。あるいはまた、最近、ノンバンクを初め銀行の延滞債権の実態等も次々に正確に把握され始めてきた。来月からいよいよ各社の決算が行われるわけでありますが、上場株式会社のうち千百二十五社、過半数の会社は、言うなればエクイティー債の実態等も恐らく決算の中で浮き彫りにされてくるであろう。延滞問題についてもあるいはまた経常収支の動向についても株主総会で報告されるわけですから、これは来月、五月には白日のもとに公表されてくるわけです。残念ながら、これは決して明るい材料とは言えないと私は思うのですね。 そう考えてまいりますと、株価が八六年一月の平均株価である一万二千九百円台にさらに低下しないということも断言できない状況にあるのではないのかな。そういう判断に立ちますと、もしそういう傾向が出て我が国の円レートが百四十円台になるとすれば、恐らく海外投資債権の換金が始まって日本発世界不況への糸口になりかねないかもしれない、そういう大きな警戒を持ってここ数カ月の我が国の経済の運営を図らねばならぬのではないのかな。最も重要な時期であります。 したがって、状況が変化をすればそれに対して機動的に速やかに対応する。例えば、通産大臣の最も信頼している棚橋事務次官の場合も記者会見で具体的に述べているのでありますから、もし自社株の制限を、規制を取り除くとすれば商法の改正をしなければできないわけでしょう。これをやったとしても、今の持ち合い株の株がもしずるずる放出されると、余りその政策は意味も持たないということになるわけでしょう。そういう点については、では一体どういう縛りをかけるかという問題も出てくるのではないでしょうか。あるいはまた、場合によっては投資減税についても検討をしなければならぬかもしれない。そのくらいの気持ちを持って、大臣は積極的に三・五%は達成する、国際公約の実質成長は達成します、こう言うが、せっかく信頼する次官の発言でありますから、これに対して直接大臣のコメントがないというのはいかがなものか、こう思うのですが、いかがでしょう。
○渡部国務大臣 私、説明がちょっと不十分でありましたのは、金融の問題、これは先生御心配の今の予測、これは私も共通の考え方を持って、これから企業が資金調達というものに苦労する場面が出てくる、これに対処するためには、今、私のところの次官が話した自社株の問題もありますし、あるいはBIS規制の見直しの問題であるとか、いろいろこれから工夫をしていかなければならないと思います。 今御審議をお願いしておる法律もその一環と言えるかもしれませんが、産業界、企業の資金調達ということには、棚橋次官が発言せられた問題等を含めて、また財政投融資、幸いにこれは昨年の補正予算でも大幅にふやし、また今回通してもらった予算でも大幅にふやしておりますから、これは政府系金融機関等を通じて産業界の資金需要にこたえていくという、いろいろ今工夫を凝らして、今先生のおっしゃるとおりの心配、これは私も全く同様の心配をしておるので、ただ、私はそういう難局を、厳しい認識については同じですが、これを何とかクリアして打破していく、これが私どもの与えられた責任であるという旨で申し上げたわけですけれども、今お話しの投資減税とかこういう話、これは聞いたところによれば、何か次官はあのときそういう話はしていないということでありましたけれども、率直に言って、私の頭の中に全くないと言えばこれはうそになりますが、かといって、この場で今私が申し上げられることでもありませんし、私の気持ちをこれから党の皆さん方やあるいは景気を心配し健全な経済政策をお持ちになっておる皆さん方からいろいろの議論が出てくると思いますが、そういう中で、二度繰り返すようになりますが、私としては三・五%の成長は何が何でも実現させなければならないと。それで、今後の経済の推移を見ながらそのために必要な施策は講じていくということでこれはお許しをいただきたいと思います。 また、楽観し過ぎるのじゃないかというお話でありますが、これは楽観はしておりません。非常にこれから厳しい場面が出てくるということは全く先生と同じ考えてありますが、ただ我が国には、きのうもOECDの事務総長が来ていろいろ私と話をしていったのですが、一般的に今までの不況ということになれば、まずこれは失業あるいは倒産、レイオフというようなことでありますけれども、今回の我が国の景気状態はそういうものとは違って、残念ながら、主要企業、基幹産業の大部分が今生産を落としておりますけれども、にもかかわらず在庫調整ができない状態、そして、先般の会社の営業報告の中で、ほとんどの主要企業が減益減収、中小企業も売り上げが鈍化しているという状態でありますから、これは景気について非常に心配はしなければなりませんけれども、私は日本の経済の将来に悲観的なものは持っておりません。これは、すぐれた国際競争力、そして一千兆を超すところの預貯金というものがこの国にあるわけでありますから、私は、政策誘導によって必ずこの難局を打破して国際社会における責任、そして内需拡大によって豊かな国民生活をつくり上げていくことができる潜在力を我が国は持っておるので、それが今残念ながら政治が冷えたり、また経済運営の若干のおくれから今冷えておるわけでありますけれども、これを我々は確実に正確な政策を安定した政局の中で進めていけば突破できる、こういうことを申し上げたわけでございます。
○岡田(利)委員 我が国のすぐれた競争力と胸を張って答弁されましたが、しかしきのう発表になった九一年度の貿易統計では出超が八百八十三億ドルと、競争力はあってもこれが歓迎される状況には国際経済は今日ないと思うわけです。 私は、そういう意味で、三・五%が国際公約で達成するとするならば、海外からの要請も強まってくることは当然であろうかと思います。既に日米構造協議の点検会合においては日本は六兆円程度の補正を行って経済のてこ入れをすべきであるという積極的な要請が行われて、今月末にはG7が開かれるわけでありますが、景気対策の問題、我が国の景気動向の問題について発言がなされることも今から予想されておるわけであります。いわば国際的な経済協力をどう進めるかという問題で、場所はまさしくワシントンであるということであります。そして七月にはサミットがドイツのミュンヘンで開かれる。いわばそういう意味から考えますと、国際的な要請、あるいはまた普通に使われておる言葉で言えば外圧が強まっていくことも覚悟しなければならないと思うのであります。いや努力した結果三%程度であってもやむを得ないというのであればそれでいいのでありますが、しかし、今年度経済は、三・五%は、質的に違うと申し上げなければなりません。いわば内需のみで三・五%の成長をするというのが当初の計画でありますから、これをやるとすれば、実勢ベースで大体内需だけで五%成長するという経済運営をしなければこれは達成できないのではないでしょうか。まだげたの発表は行われておりませんけれども、げただって〇・八以下、〇・五ぐらいになるのでしょうか、そういう状況でありますから、従来の過去四年間の場合とは違うわけですね。ですから、金融関係が言うなればスキャンダルで今非常に困難をしている、こういうことはかつて経験したことがないわけですね。 したがって、私は今の大臣の説明は決意を了とするものでありますけれども、一方において、ボトルネックや、労賃が上がったり資材費が高騰する、インフレ傾向が出る、物価が上がるというようなことも抑えなければならぬわけでありますから、したがって財政の出動についても考えなければ三・五%の実質成長は恐らく不可能であろう、残念ながら私はこう言わざるを得ないのですが、今まで大臣の答弁もございましたから具体的な答弁はできないでしょうけれども、通産大臣として、経済運営は今年一年間何が何でも三・五%の成長に持っていくのだということだけは間違いないですか。
○渡部国務大臣 これは、大臣というのは不自由なもので、思っておっても公式の場面で言えないこと言えることいろいろありますので、経済に対する認識はほぼ先生と私と今共通しておる考え方であると。 また、私は、通商産業大臣としてこれからアメリカにも、またヨーロッパにも行ってまいりますし、またCIS、旧ソ連ですけれども、支援のための会合等にも行ってまいります。国際社会、連日私のところへ外国の貿易大臣等がやってまいります。ほとんどが、我が国の経済が世界の経済の索引車になってくれなければ困るという期待でありますから、そして我が国は世界のすべての国と平和な中で自由な交易をすることによって今日の繁栄、あすの繁栄があるわけでありますから、この期待を裏切るようなことはできません。そういう総合した考えの中で、今後、今回の宮澤内閣が政府を挙げて取り組んだ景気対策というものもこれから着々と効果を見せていくというふうに私は考えておりますが、そういう事態の推移を見ながら、前提として三・五%の成長は達成させる、そのための政策はすべてに優先するという決意によって、その後のことは御推察を賜りたいと思います。
○岡田(利)委員 大蔵省来ておりますから、一問だけ伺っておきたいと思うのですが、言うなれば金融面の問題なのですが、銀行の資金調達、CD三カ月物で、十一月二十日には六・一〇、二月十日には五・〇九、四月十三日には四・五七、こう下がっておるわけであります。銀行の貸出金利の短期プライムレートの場合は、十一月二十日で六・六二五、二月十日で五・八七五、そして今度決められたのが五・二五、こういう金利水準になっているわけです。この落差を比較しますと、確かに十一月の場合には〇・五二五、二月十日の場合には〇・八六六と拡大をしたわけですね。今回の場合はどうかというと、〇・六八の落差になっておるのであります。十一月二十日に比べると、これでも言うなれば銀行の利ざやの留保が十一月に比べては大きい、今せっかくこういう法律案を審議しておるわけでありますが、そういう意味ではこれは適正なものなのか、もう一段と努力されなければならないものなのか、せっかく大幅な公定歩合引き下げを行われたわけでありますから、この機会に大蔵省としてどのような見解を持っておられるか、承っておきたいと思います。
○西村政府委員 銀行の貸出金利が公定歩合等に連動してきちんと下がっておるのかという問題についてはいろいろ御指摘を受けておるところでございまして、私どもとしても、せっかくのいろいろな努力がなされておる中でございますので、そういう努力が貸出金利に反映されるように努力をしておるところでございます。 現在のところ、いろいろな指標を見ますと、多少のタイムラグとかあるいは、例えば中小金融機関の場合には、上がるときにもおくれて上がるし下がるときにもおくれて下がるというような問題もございますが、全般として見ますと貸出金利は全般的な金利動向に着実に追随していっておる、あるいは場合によっては先行しておる場合もあるというふうに理解をしておるところでございます。
○岡田(利)委員 法案の中身に入りますけれども、その前に一つ。 いわば本法案はリース・クレジット債権流動化法案と、俗にそういう形でも呼ばれてまいったわけであります。この法案を構想するに当たって、制度を構想するに当たって、通産省は長い時間かけておるわけですね。そして最終的に大蔵省といわば調整をして本法案が提出をされたということに相なっておるわけです。 そこで、これから両省が共管をするわけでありますから、そういう意味で一番お聞きしておきたいわけですが、大蔵省と通産省の間に随分時間をかけて調整作業が進められたと聞いておりますけれども、通産省と大蔵省のスタンスの違いは、主張の違いというものは一体際立って何であったのか、そして、それがどう調整をされたのか、今後の法案の運営の上にも参考になりますので伺っておきたいと思いますが、通産省どうですか。
○麻生政府委員 この法律が対象といたしております債権小口化商品でございますけれども、これは非常に新しいものでございますものですから、ここで出ておりますような新しい法的枠組みをつくらなければいけないということになるわけでございまして、その意味で当然のことでございますけれども、政府部内で非常にいろいろな角度から幅広い検討を行ってきたところでございます。大蔵省との間におきましても、そういうようなことでございますからいろいろな議論を行ってきたところでございますけれども、この商品の販売につきましてやはり投資家保護が必要であるという共通の認識をまず築きまして、具体的な法的な措置のあり方をどうすべきかということで議論をやってまいったわけでございます。その結果、結局この投資家保護の観点から特定事業者あるいは特定債権の譲受業者あるいは販売業者というものを一体的に規制をするということが適当であろうということになりましたし、またその際、この監督のあり方につきましては、金融商品類似というようなこともございますものですから、譲受業者あるいは販売業者につきましては金融を所管する大蔵大臣と共同して当たろうということになったわけでございます。そのようなことでございまして、いろいろな議論をやりましたけれども、このような結論になっておるということでございます。
○岡田(利)委員 聞いても余りぴんとこない説明でありますけれども、やはり通産省の基本的な姿勢というのは、規制の必要の有無にかかわらず広く一般的に規制を適用する過剰規制の懸念というものをやはり感ぜざるを得ないという考え方があったのではないでしょうか。規制が必要であるというならば、その産業や商品を所管してきた例えば通産省が実情に即応して規制を準備することが常識なんだ、これが基本的な考えだということが基本にあったのではないかと思うわけです。大蔵省は、そういう意味で今後の有価証券の対象事業の追加などについてさらに協議をするという点をつけて、最終的にこの問題について決着がついたと私は承知をいたしておるわけです。そういう理解でいいんでしょう。そういう考え方が通った、だから小口債権のこの方式は一般的に認知をされた、債権と商品を持っている省が大体原則的にできるということが認知をされたというぐあいに積極的に評価をしていいのかどうか、通産省はどう思いますか。
○麻生政府委員 現在このような新しい商品が当然消費者のいろいろな消費意識の変化あるいは投資家の投資選好の変化に従いましてできてまいるということであろうと思いまして、その場合には、その実態に合った形でいろいろな形の投資家保護のための対策が打たれるということであろうと思います。したがいまして、この法案はリース・クレジットという債権あるいは事業の実態に対応してできておるということでございまして、さらに新しい事態が生じてくればまた新しい事態に対応して考えなければいけないと考えております。
○岡田(利)委員 先ほどの質問のやりとりを聞いておって、投資家保護ということが非常に強調されておるわけですね。非常に結構なことだと思います。ただ問題は、この法律の商品は、基本的に元本保証商品ではないのだということがまず前面にはっきり打ち出されて説明されなければならないと私は思うのであります。したがって、債権が無価値になった場合に備えて、リース・クレジット会社や外部機関の支払いの保証を債権にあらかじめつけておく、そして返済原資の不足をできるだけ防ぐのだ、こういう安全装置をかけるということでこの法の体系ができているわけでしょう。したがって説明の仕方がやはり、本法案の場合には、この債権商品は基本的には元本保証ではなくて、しかしそれに近づけるためにこういう保証措置をしているのだという適切な説明の方がぴんとくるのじゃないかと思うのですが、さっきのやりとりを聞いてどうもそんな感じがしたのですが、私のこの理解についていかがでしょうか。
○麻生政府委員 御指摘のとおりでございまして、この商品は、もとになっておりますのがリース料あるいはクレジット料でございます。したがいまして、リースなりクレジットの利用者の状況によりましては、一部が支払われない、滞納するというようなことがあるわけでございますものですから、この商品自体といたしましては、完全な元本あるいはその利回りというものを保証するものではございません。しかしながら、本法におきましては、そのような性格を持ちますものですから、できるだけリスクを軽減するということが必要であるということで、リスクの軽減措置を、銀行保証なりあるいは別のやり方もいろいろ専門的にあるわけでございますが、をとりましてやっていこうということでございまして、その意味で内容を非常に充実するということでございますが、当然実際の投資家には、そのような措置がどういう形でとられておるかということを十分承知をしてもらうということで買ってもらうということが必要であると考えております。
○岡田(利)委員 この法律案を読みますと、率直に感じますのは、譲受業者の場合なのですが、本来は返済用の原資、いわゆるリース・クレジット債権でありますけれども、この債権は他に転売することもできるという構造にはなっていますね、この法律は。そう理解するのが当然ではないでしょうか。いかがでしょう。
○麻生政府委員 この小口化された商品でございますが、これは新しい商品でございますし、今申しましたような保証の仕組みもデフォルトとの関連で組み立てられていくという意味で複雑でございます。したがいまして、一般の投資家はなじみがないという状況でございます。この知識が十分普及するということが非常に大切でございまして、そのようなことがない間に投資家の間を転々流通する、十分知識のない者同士で売り買いするということになりますと、それはそれでいろいろ問題を生じるのではないかというふうに考えております。 したがいまして、当面は、そのような一般の理解の深まりが十分でない間は、実際の販売業者の買い取りを中心とした流通をやっていくということで指導をしていきたいと考えております。将来につきましては、一般の投資家の理解が十分深まったということを確認しながら、適切な見直しをやってまいりたいと考えておる次第でございます。
○岡田(利)委員 今説明がありましたように、本法の施行に当たっては、やはり当分の間というのは、行政側として慎重な上にも慎重な運用が必要だということを意味しているし、そういう留意をしながら運用しなければならないと判断されるわけであります。 そこで、投資家保護という問題、そして小口債権販売実績、不測の事態への対応、いずれにしても、金融自由化や規制の緩和というものが今日の金融界の常識になっておるわけでありますし、国際化の傾向をより一層強めていくと思うわけです。ですから、基本的には、投資についての自己責任の原則というものは、これはやはり不動のものではなかろうか、こう思います。ある程度実績を積んだ段階からは極力民間当事者の自主性にこれは任せていく、それを尊重していくという心構えが、本法施行に当たっては慎重に対応するが、そういう原則をきちっと持って、中長期的にはこういう方法を目指す、こういう姿勢が最も妥当性を持っておるものだ、こう思うのですが、いかがでしょうか。
○麻生政府委員 このような商品の購入に当たりまして、投資家が自己責任を持つということは一番基本でございます。ただ、自己責任を持って買っていただくわけでありますが、その際に、商品の内容、どのような性格であり、どのような対策がとられて、どのようなリスクを持っておるのかというようなことを十分承知して買っていただくということが必要でございますから、本法におきましては、そのような安全措置及び必要な情報の開示を規定いたしておるわけでございます。 将来の方向といたしましては、投資家の知識が増し、またいろいろな形で制度が成熟するということになってまいりました場合には、販売単位あるいは流通面におきまして、ますます自己責任の範囲を広げていくという方向で運用してまいるという考えでございます。
○岡田(利)委員 先ほどの通産省の答弁でも、投資家に対して情報を開示する、ディスクロージャーというのですか、情報開示を積極的にやるのだという説明がなされておるわけです。当然であろうかと私も思います。問題は、投資家の投資判断に資するためのそういう積極的な努力、具体的にどういう内容、どういう情報が提示をされるのかということが問題であります。例えば、過去の債務の不履行の発生状況のデータ、先ほども議論として出ておりましたけれども、デフォルト率の発表など、企業の秘密に関する問題にも触れなければならないのではないでしょうか。いわばプライバシー等の問題はございますけれども、それを除いてはできるだけ幅広く情報は積極的に提示をするというところに本法の意義が非常にあるのだと私は思うのですね。そういう意味で、これらの問題についての具体的な見解をお聞きいたしたいと思います。
○麻生政府委員 投資家に対する情報開示につきましては、契約が成立する前におきましては、この法律の五十七条におきまして、契約の概要を記載した書面をちゃんと交付するのだということでございます。また、契約の成立のときにおきましては、これは五十八条に規定をされておるわけでございますが、小口化債権の内容、どのような種類の債権であり、また、償還あるいは利回りというようなものがどうなっておるかということでございます。また特定債権の内容、つまりその背景、ベースとなっておりますリース・クレジット債権の内容がどのような種類のものであるかということも明示をいたします。さらに、そのような特定債権の内容に対応いたしまして、リスク補てんがどのような形、内容のものでとられておるかということ、さらに、具体的なこの支払いの責任を持ちますのは特定債権の譲受業者でございますから、そのような譲受業者がどのようなものであるかということにつきましても、具体的に書面、契約の中で明らかにいたしまして、それをまた書面として交付するというやり方をとる予定にいたしております。
○岡田(利)委員 今の答弁の趣旨が十分生かされるようにひとつ御期待をいたしたいと思います。 次に、本法の第二章に書かれております「指定調査機関」の問題について伺っておきたいと思います。 この調査機関は、第十三条から第二十九条の定めによる指定基準などで定められておるわけですが、この第三条、第六条の規定にかかわる特定債権等譲受業者の事業の健全性の確保また譲り受け計画の審査などの万全を期するためには、指定調査機関の役割は極めて重要になっていくのだと思います。したがって、指定調査機関の言うなれば構成、組織あるいはまた財政基盤の確立、人材の確保、これらが一体どのようになるのかということは極めて関心の高いところであります。もちろん、恐らく調査機関に働く人々は企業の秘密の保持の義務というものが課せられることも当然ではないかと思います。言うなれば、行政が行う事務をこの機関は専門的に補佐をしていく、しかもこの調査機関の設置はできるだけ早い方が望ましいと私は思うのです。だがしかし、この調査機関がリース・クレジット界の何か協会のような形、そういう構成でつくられるとすればいかがなものかという感じがするわけです。私は、そういう危険性を非常に感ずるのであります。 したがって、指定調査機関についてどういう構想をお持ちなのか。そしてこの機能はいつごろさせるのか。いずれ、やはりこの調査機関というものは通産大臣の持っている許可の権限を、計画の認可の権限を事務的にカバーするということまできちっとやるんだと思うのです。この点は十分に説明がないと思うのですが、いかがでしょうか。
○麻生政府委員 この指定調査機関は、国の方が行いますリース・クレジットのデフォルトあるいはその債権の内容、リスク補てん措置、これを国がチェックするという段階あるいは特定事業者の事業の内容あるいは財産の内容というようなことをチェックする段階におきまして非常に専門的な会計、税法、会社法等々の知識が必要になってまいりますから、そのような専門的な知見につきまして、もちろん通産省でもやるわけでございますが、民間の力を法律的に使ってやっていこう、そして通産省なり国の力を補完していこうという趣旨で設けておるものでございます。 したがいまして、この調査機関は専門的な水準が非常に高いということに加えまして、ここではいろいろな、本来国が扱いますようなデータも扱うということになりますから、非常に公正であり、また秘密保持が厳重に守られるということが必要でございます。その意味で、特定の業界のための機関というようなことには決してならないわけでございます。 したがいまして、機関の性格といたしましては、民法上の公益法人を考えておるわけでござい賞して、具体的には人的構成あるいは財政的な基礎を見ながら、既存機関の活用を含めて検討してまいりたいと考えている次第でございます。
○岡田(利)委員 時間がありませんから最後に通産大臣にお伺いしてまいりますが、先ほどの質問でも、我が国の今のリース業界やクレジット業界の実態について質問があり、大蔵、通産からもそれぞれ答弁があったわけであります。私も現状認識のために私なりに調べてみたわけですが、これはひどい状態にあるなあと。しかも扱う金額は急速に倍々ゲームで膨れ上がってきている。こうなってまいりますと、貸金業法の適用を受けさせるとかという以前に、もちろん業界自体も自主的に方針を出しているようでありますけれども、自主的なルールというものをきちっとつくる、そのくらいの姿勢がなくてはとてもじゃないけれども多くの国民の信頼を得ることは私はできないと思うのですね。そして国会では、これに貸金業法の適用をさせるかどうかという問題は、新たに議員だの各党間でいろいろ議論することはその中で話を進めればいいんだと思うのです。 だが、どうもそういう意味で、今もう不良債権の整理といいますかこのやりくりに追われて、とてもじゃないけれどもそこまで積極性が見られない、残念ながら私はそういう感じがするのであります。やはり自分たちが自主的にこういうルールでやるということを積極的に示してみせるということが信頼感を得る最大の道だとまず思います。その点について、所管の通産大臣の見解をひとつ最後に承っておきたいと思います。
○渡部国務大臣 おっしゃるとおり大変大事なことだと私もそう思っております。ただ、本法制定は、これも私はたしか党の商工部会長、この商工委員会で仕事をしておった当時は三千億から六千億になったというようなことを記憶しておりますけれども、それから十余年たちまして、今先生おっしゃるようにこれは大変な膨大な金額になったということは、それなりに社会的な必要性があり、経済的に貢献してき、ここまで伸びてきたわけでありますから、これについて何にも法律がなかった、こういうのはなぐてここまで伸びてきたのも結構なことでありますけれども、事ここまで来れば、特に一残念ながら多重債務の問題とかいろいろ不祥事件の心配等もありますから、やはりそれなりの法の規制というものは必要な時期に至ったということで今回御審議をお願いしておるわけでありますが、同時に、先生おっしゃるように業界の皆さん方のモラル、自主的な努力、これが大変重要であると考えております。
○岡田(利)委員 終わりますが、時間がなくて最後に要請だけしておきますが、クレジット業界の場合も個人破産が激増しつつあるわけですね。統計では二万三千人ぐらい九一年に出ておりますけれども、しかし専門家の調査によると、もう百万人時代、予備軍を含めると、二百万から三百万人の個人破産の予備軍がおる、若者がふえている、こういう生々しいレポートも出されておるわけですね。したがって、クレジット業界のこういう多重貸し付けの問題についても速やかに自主的な改善を図るべきだというのが私の見解でありますので、この点、そういう指導を、サジェスチョンを与えて対応できますようにお願いを申し上げて、終わります。以上です。
○武藤委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十八分休憩 ————◇————— 午後一時四十分開議
○武藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。渡部一郎君。
○渡部(一)委員 私は、特定債権等に係る事業の規制に関する法律案につきましてお尋ねをさせていただきたいと存じます。 この法案の内容は、特定事業者に対してのみ新しい資金調達方法を用意する形になっているわけでありますが、こうしたことがどうして必要なのか、その一番基礎的な部分からお尋ねしたいと思うわけであります。 特に、こうした問題につきましては、従来、出資法を改正することによりまして社債、CPの発行を認める方が素直な施策ではないかというふうに考えられるわけであります。この法案で言う特定債権についてのみこうしたやり方を適用するということがなぜ適当か、これは議論のあるところと存じます。通産省及び大蔵省の適切な御答弁をお願いしたいと思います。
○麻生政府委員 この法案の背景でございますが、リース・クレジット産業、これは御承知のとおり、非常にたくさんの資金を要する資金多利用型産業とでもいうべきものでございます。この多額の資金は、現在専ら銀行その他の金融機関からの借り入れに依存をいたしているわけでございまして、主要リース会社は平均しますと九八%まで、クレジットも九二%まで借り入れに依存をしておるという状況でございます。 今後の産業資金の需給の動向を展望いたしますと、金融の自由化が一層進展しておりますが、一方でまたBIS規制も行われておるということでございまして、金融機関の収益性の重視の姿勢が強まると思いますし、また、BIS規制の関係上貸し出しを抑制するということも必要になってくるというような状況になっております。その意味で、全般といたしまして資金の需給逼迫が予想されるわけでございますが、こういう中でリース・クレジット産業としては、新しい資金調達の道も何とか探っていかなければいけないという状況に至っておるということでございます。 その場合に、資金調達の多様化を進めるという場合に、御指摘のございましたように、社債あるいはCPということも非常に重要な手段でございます。ただ、社債の場合には、これは会社の信用をもとにする資金調達でございまして、主として現在は商法によりまして純資産によりまして一定の額に制約をされておるということでございまして、このような会社はそのような財務諸表から見ますと非常に借り入れが多いということで、社債に大きく期待はできないということでございます。また、CPでございますが、CPは、もちろん本来の性格が短期の資金調達の手段でございまして、短期的な資金の需給過不足に対応するという調達方法でございます。 今回のこの債権流動化によります小口販売のやり方でございますが、これは、このような二つの方法と違いまして、いわばその債権でありますリース・クレジットの利用者の力、信用力というものが基本的にはベースになりまして、それをもとに、会社の信用力とは一応切り離した形で譲渡することによって資金調達ができる、しかもこれは相当長期の資金調達をやったと同じ効果を持つということでございますものですから、資金調達の多様化という点から見ました場合に、社債、CPももちろん重要でございますが、この今回の小口商品という形も、別の意味で非常に重要な多様化の手段であるというふうに考えておる次第でございます。
○渡部(一)委員 大蔵省の方にお尋ねしたいと存じます。
○杉本説明員 お答えいたします。 先生の御質問の趣旨は、こういったノンバンクの社債、CPの発行問題かと存じます。 貸金業者が貸付資金調達のための社債発行を行いますことにつきましては、御指摘がございましたように、出資法二条一項及び二条三項の規定がございまして、貸金業者が貸付資金調達のための社債発行を行うことは禁止されております。 この規定の趣旨でございますが、これは、貸金業者が社債の発行により不特定かつ多数の者から貸付資金を受け入れることになりますと、その業務自体が金融機関的な性格を帯びまして、信用秩序の維持の観点からの問題を生ずるということもございまして禁止しているものと考えております。 また、貸金業者がCPを発行することにつきましては、実質的にはCPは短期社債と同等の経済的性質を有しているということから、出資法の趣旨にかんがみまして、現状においてはこれは認められておりません。 ノンバンクが国民生活や産業社会における多様なニーズにこたえていくために、かねてより、短期の資金調達手段としてのCP発行、長期の資金調達手段としての社債発行という希望があることは十分承知しております。 この点に関しましては、かねてから、銀行局長の私的諮問機関でございますノンバンク研究会というものがございまして、この報告書において以下のように指摘されております。ノンバンクが金融システムの中で明確に位置づけられ、それに見合った指導監督体制が整備されるのであれば、CPについてその発行を政策当局において前向きに検討していく必要があると考えるという趣旨でございます。 このような指摘を踏まえますれば、当面CPにつきましては、ノンバンクの指導監督体制の整備との関連において検討されることが求められておりまして、また社債につきましては、金融制度面、金融政策の有効性等の観点からの考慮とともに、出資法が刑事取り締まり法規であること及び免許制でございます金融機関とのバランス等を踏まえて考えれば、この点については慎重に対処すべき事柄じゃないかというふうに考えております。
○渡部(一)委員 今のお話で明快でございますが、あえて申しますならば、こうした特定債権の譲渡を取り扱う業界というものに一つのシステムをつくろうとしている考え方は十分理解はできるのではございますが、これらのリース・クレジット業界そのものの体質を強化するためには、彼ら自身が自己努力によって、自己資産の集積という資本主義の原理的な部分において方針を決めてくる姿勢がなければならないのではないか。最近銀行に対するBIS規制の自己資本比率八%というのを国際的に決められたことを考えれば、当然そうした考え方はこうした業界にも適用されるべきではないかと思いますし、そうした行政指導もあってしかるべきではないかと思う。この点はいかがお考えですか。
○麻生政府委員 リース・クレジット産業は非常に多額の資金を使いながら事業をいたしておるわけでございまして、そのようなベースには、会社の健全性あるいは信用力が非常に高いということが非常に大切であることは申し上げるまでもございません。その意味で私どもは、このリース・クレジット産業が健全に発達していくためには、その会社の内容がいいことは非常に大切であるということは当然でございますから、その方向に向かっていろいろな形で指導をしてまいっておるところでございます。 そのような意味におきまして、今の金融界でいろいろございますような自主的な考え方、これにつきましては、業界内部でいろいろな改善努力を求めていく際の一つの重要な努力目標というふうに考えておりまして、その方向で自主的な努力を促してまいりたいと考えておるわけでございます。
○渡部(一)委員 では、この自己資産の集積というものがどこまで行われていくか、実際には、この法案の通った後でまた何回かにわたってチェックをする必要があるだろうと私は思うわけでありまして、その点は十分監督を、管理をされた上でまた当委員会に御報告をいただきたいものだとお願いをする次第でございます。この点はうなずいておられますから、次の項目に移りたいと存じます。 今回の法案による具体的債権小口販売について、通産省の責任範囲というものが極めてあいまいなことが弱点だろうと私は思われるわけであります。というのは、譲渡、譲受の計画の届け出を通産省は審査をするということになっているわけでありますが、どういう基準で審査をするのか、そしてどこまでを責任範囲とするのか、しかもその責任範囲についての見解は訴訟にたえ得る程度のものであるという見通しを持っておられるか、ここのところを明快に伺っておきたいと思うのであります。 具体的に申しますならば、原債権の評価というものが十分にこれは大事な問題になるわけでありまして、小口化がされた債権とは申しましても、その債権の魅力というものは、取引当事者間同士の間で十分にチェックされるかというとそればかりではない。当然通産省が十分の審査をしたということが取引当事者間の間で認識されているテーマでもございますから、この通産省の審査というものは大きなテーマになってくると私は思うわけであります。したがって、この通産省の計画の届け出審査というのは一体どういう基準で行われるか、そしてそれについてはどの辺責任を持たれるのか、そして法律的な訴訟案件等に対してもそれで対抗できる見通しをお持ちか、その三つについてお答えをいただきたい。極めて難しいことをお答えいただきたいと思います。
○麻生政府委員 御指摘のように、この法律ができますと、債権の譲渡計画を届け出てもらいまして通産大臣がチェックをするということになるわけでございます。この届け出をチェックする目的は、この債務、つまり投資家に売るわけでございますが、その支払いが円滑に行われるかどうか、行われないようなおそれがないかどうかということを見る、審査するということでございます。 具体的にどのような点を審査するかということでございますが、もちろんその譲受業者の事業内容、これが兼業してないかとかいうような事実、あるいは資産の管理状況がどうであるかというような事実はもちろん見ますけれども、同時に一番重要な点は、譲渡される債権の性格なり内容がどのようなものであるかということが重要なポイントになります。その場合には、債権がどのような、例えばリース債権でありますと、どのような機械のものである、相手はどの地域の、どういう企業を中心としたものであるというようなことがチェックの対象になりまして、その際に、過去の事例から見まして、この会社のこの種の債権はどの程度のデフォルト率であったかということのチェックを、過去のデータをもってチェックするわけでございます。さらに三番目に、そのようなデフォルト率を前提に、そのような事態が将来起こった場合にはどのような保証措置がとられておるか、一番多く用いられるのは銀行保証というふうに考えられておりますけれども、そのような保証措置の内容がどの程度の水準のリスクに対してとられておるかということをチェックをいたすということになるわけでございます。その場合に、訴訟にたえるかどうか、あるいは責任の問題でございますが、もちろんこのような審査をしておるということは投資家も知るわけでございますから、ある意味の安心感を与えるという意味で通産省の責任は非常に重くなるということでございます。 そして、この責任の問題でございますが、これは非常に厳密な意味で言いますと、これは普通の法律と同じ問題でございまして、公務員がその職務を行うに当たりまして故意あるいは過失によって違法に損害を与えたときにはもちろん国家賠償の問題になるわけでございますが、そのほかの場合にはいわゆる損害賠償という形にはならないわけでございます。一般的にそのような責任の重い審査をするということ、審査がなされておるということを前提に投資家が買うということでございますものですから、この法律の施行に当たりましては、そのような責任があるということを十分認識しながら、この指定機関がございますが、そのような機関の専門的な知識も動員し、その補完を得ながら万全を期してやっていきたいと考えておる次第でございます。
○渡部(一)委員 今の御答弁を聞いておりますと、ほとんど無限責任に近い責任をしょい込むことを表明されたというふうに私は受けとめます。 というのは、通産省は審査をおやりになります以上、通産省としては責任は重くなると理解しているとお述べになりました。今公務員の故意、過失があるならば損害賠償に当たるけれども、それがない場合には当たらないというふうな見解も一つ例示されました。 私はちょっとうるさく申しますが、そういたしますと、通産省はこのような事前審査権を持つ以上、その審査の内容が妥当であったかどうかについて民事的な紛争の場合に常に法廷に呼び出されることになることでございましょう。私は、通産省が全体的な審査の内容に責任を持つと同時に、審査外と審査内の項目を立て分けないと、責任は無限に拡大していくというふうになるのではないか。だから今、麻生さんは非常に責任のある日本の官僚として立派な答弁をされたし、それは道徳的にはそのとおりかもしれませんが、そういたしますと、今後この問題での紛議が特定債権について起こった場合に、あなたの後任者は常時裁判所に出頭しなければならないという形になることだろうと私は危惧するものであります。ですから、通産省の責任の範囲を、どこからどこまでなんでここから先は知らないんだというところと、こっちから先は私の責任だというところが今の第三条の届け出についての審査項目の中では明快でない、そこの考え直しをされた方がよろしいんじゃないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
○麻生政府委員 第三条の審査の目的でございますが、これは譲渡される債権、小口化販売の前提となる債権につきまして、その債権が円滑に弁済されるということをチェックするというのが本来の趣旨でございます。したがいまして、先ほど申しましたように、前提となっております譲渡債権の性質、それに対応しますデフォルトの率、またそれに対応しましたリスク補てん措置、それがこのデフォルトの率に対応した相応のものになっておるかどうかということをチェックするということでございます。したがいまして、この債権の性格なりデフォルト率の計算なりというようなところにつきましては、もちろん相当専門的な知識も要りますし、また保証措置の計算の仕方もいろいろ専門的なことが必要になってまいりますが、いずれにしましても、ここでチェックしようとしていますのは、そのようなリスク補てん措置が過去のデフォルトの率から見まして相応なものになっておるかどうかということでございます。
○渡部(一)委員 私の方にペーパーとしていただいておりますのは、第三条の届け出についての審査項目を承りましたら、一、譲渡しようとする特定債権の特性、二、同種の特性を有する債権の過去の不履行率、三、不履行率を踏まえたリスク補てん措置の内容、こうなっておるわけであります。大臣、聞いておいてくださいね。過去のデフォルト率によって新しい債権の予想をするということはあり得たとしても、過去のデフォルトによって次の債権がどういうデフォルトを生ずるかについては特定の方程式はないのです。したがって、これをやったからといって免責されるわけではないわけですね。ですから、私はこのような議論、つまりきのう自転車がひっくり返ったからあしたも自転車がこれぐらいひっくり返るだろう、だからそれで自転車を売ったんだという議論と等しい。こういう審査のやり方というものは、補助的手段としてデフォルト率を考慮するときの内容にはなり得ても、厳格に言いますとリスクをしのぐのに十分だったかと攻め寄せられると極めて弱い状況になるのではないか。だから私が言うのは、通産省の審査はこれだけですよ、これ以外知りませんよというふうに分ける必要がある。分けないと、これは皆さんに公開、開示する内容はこうでございますというのは、その内容については通産省は責任を持つ。だけれども、これの全体を審査することについての責任は持てないのではないか。だって、新しい債権は一々状況が違うのですから、私はそう思うのですね。ここのところが審査項目という名前のごまかしにひっかかってしまったのではないか。つまり、しかも流通審議官が言われたような無限責任型の答弁をせざるを得ないとすると、今後の訴訟において共同被告として法廷に立たされ、共同被告として損害賠償請求裁判に応じなければならぬという立場をしょっちゅう得るのではないか。私は、その点がこの法律で明快でないのは重大な問題ではないかと思いますが、いかがですか。
○麻生政府委員 この小口化商品は、確定利付あるいは元本保証がなされていない商品であります。それは、まさに今御指摘がございましたように、過去のデータを統計的に処理をいたしまして、そして得られたデフォルト率を基礎といたしまして、大数の法則が働くということを前提にこの将来の保証措置を考えておるということでございますから、これが将来一〇〇%その枠内におさまるということではないという意味で、完全な元本保証あるいは確定利回り的な商品ではない、そこにこの商品のリスクがあるということでございます。 したがいまして、この販売段階におきましては、この商品の性格を正確に投資家に理解していただく必要があるということで、開示する内容も、今申しましたような前提、バックとなっております、基礎となっております債権の種類、あるいはそのデフォルト率、あるいはそれに対応した保証措置の内容をきちっと説明するという形にしておるわけでございます。
○渡部(一)委員 小口債権の売り出しの条件の適否に対して、通産省は関与するのかしないのかという言い方で申しましょうか。要するにこれは責任を持つのか持たないのかという議論になりますね。要するに、小口債権を売り出した、とんでもない大きなマイナスをしょってしまった、ちょっとやそっとじゃない見込み違いがあったよという場合と、多少、何%か少し違ったよ、いつも大体公正に判断しておるんだがというのとは話が違いますから。少し大げさな言い方をするわけですが、小口債権の売り出し条件が極めて不適当であるとか、今度は極めて甘くなっていて大もうけするものだったとか、見込みが大違いというケースがあり得るわけですね。 では、どういう責任をとられますか。むしろ、言ってみれば、投資家の方からいえば、見込み違いでうんともうかったなというのがうれしいんだと思うのです。そうすると、通産省としては、それに対して、大体これくらいのレベルのものだよというふうに言うのか。そうではなくて、これは危険なものでないというだけを公示して、あともうかるかもうからぬかはほうっておくのか。このどちらのスタイルでいかれるのか。そうでないと、先ほどの麻生さんのお答えが明快でない。つまり、事故の発生しないというところだけ十分保証いたしますというふうに言うのか。大体この辺でもうけは何%程度だよ、例えば七%なら七%はいつも保証するよ、下へ下がっても五%以下にはならぬよ、そのかわり上にいっても九%にはならぬよというような言い方で言うのか。どっちを目指す審査なのでございますか。
○麻生政府委員 この審査は、この小口化商品の基礎となっております債権のデフォルト率に対応したリスクの補てん措置を言うわけでございまして、どういうような補てん措置がデフォルトが発生した場合にとられる仕組みになっておるということを言うわけであります。 さらに、それを前提といたしまして、これを買ったら何%ぐらいのもうけになるかならぬかということ、これはまさに発行する側がそのときの市場の状況を見ながら決めていくということになるわけでございまして、その発行の利回り、実績の利回りの水準等々について、通産省の方でこの審査によって保証するというような性格のものではございません。
○渡部(一)委員 そうしますと、原債権団に結果として想定、あるいは審査時に想定される以上のきずがあった場合、譲受業者の経営というのは破綻する、あるいは投資家に対して打撃を与えるというおそれがあるわけでございますが、その投資家をどういう形でその危険から保護するおつもりですか。
○麻生政府委員 譲受業者の問題でございますが、これはこの譲受業者のところの経営がおかしくなりますと、支払いが行われないというおそれが出てまいるということでございます。その意味で、非常にしっかりした会社でなければ困るということはございますものですから、この法律ではいわゆる許可制をとっておりまして、人的あるいは資本的な基礎をチェックするという形にしております。また、この会社がこの譲受事業のほかにいろいろ手を出すということによってこの会社がおかしくなるということも避けなければいけないということがございますから、兼業につきましてもチェックをいたす、制限をするということでございます。さらに、一時的に入ってまいりましたリース料、これがこの会社で滞留するという場合に、その運用の仕方につきましても非常に安全な形でしておかなければいかぬということがございますから、その運用の仕方についても一定の制限を加えて、こり会社の安全性を確保していこうということでございます。
○渡部(一)委員 小口債権販売業者が小口債権の販売に当たって情報を公開しなければならないし、その情報の公開が通産省の審査にだけ公開されていて、業界の中で公開されないということだったら問題だと思いますから、その公開基準を述べていただきたい。
○麻生政府委員 販売に当たりまして、情報公開、その中身でございますが、一つは、小口化商品、これの販売単位、それから利回り、満期の期日といった販売する債権そのものの内容でございます。それから二番目に、今度はその基礎となっております、組み入れております債権、これにつきましてはその種類、それからその種類に対応いたします過去のデフォルト率ということでございます。それからまた三番目には、特定債権の譲受業者、これにつきましても先ほど申しましたように非常に重要でございますから、どのような業者であるかということにつきましてその概要を示すということでございます。さらに四番目に、特定債権のデフォルトになった場合の保証措置、銀行保証等のリスク補てん措置がとられるわけでございますが、それは具体的にどのような内容になっておるかということでございます。このような点を開示をするということでございます。
○渡部(一)委員 通産省の審査の補佐をするべき指定調査機関の運営というのは容易でないと思われますが、これはどういうものを育成されるおつもりなのか。また、それは将来において債権の格付機関として養成すべきものではないかと私は思うわけであります。といいますのは、証券の場合も社債の発行の場合におきましても、権威ある世界的機関から格付について随時格付内容をその会社の責任において発表していかれますため、非常にスピーディーに、かつ公的機関が訴訟その他の煩わしさから免れつつ、しかも住民に対しては的確な情報を提供することができるという意味で参考にすべきものではなかろうかと私は思うわけであります。その意味で、この指定調査機関をがんじがらめに通産省流に指導して抱え込んだとしたら、通産省の機構が大きくなっただけであって何にも意味はないし、かえって正確さを期する余りにスピードがおくれたりすることでもあろうから、こうした機関は今どういう形で使うのかを伺うとともに、将来は債権の格付機関というようなものを考えられたらどうかと思いますが、その点いかがでしょうか。
○麻生政府委員 この指定調査機関でございますが、国が行います今問題になりましたような届け出の審査あるいは六条の「確認」というようなことを行います場合に、非常に高度な会計あるいは税務、商法の知識が必要になってくるという意味で、この専門的な知識、知見を民間の方から、民間のものを活用しながら国の仕事をやっていこうというために設けておるものでございます。したがいまして、この指定調査機関でございますが、非常に高度の専門的な知識が必要であると同時に、仕事の内容が国の仕事の補完をするということになりますものですから、非常に公正でなければいけませんし、また、ここでの情報もきちっと保護されておるということが必要でございます。その意味で、現在指定する機関といたしましては公益法人を念頭に置いておるわけでございまして、公益法人、既存のものも含めましてその活用を検討してまいりたいと思っておるわけでございます。 格付機関のお話がございました。これは米国におきましては非常に早くから格付機関が発達をいたしておりまして、この格付機関の格付ということが投資家の投資行動の非常に重要な判断材料を提供しておるということでございます。残念ながら我が国の場合には、格付機関は存在いたしておりますけれども、まだ歴史が浅く、また対象も社債あるいはCP市場を中心にやっておるということでございまして、この債権の小口化商品のようなものについては全く実績がないという状況でございます。 将来の問題でございますが、日本の金融市場はもちろんでございますけれども、このような小口化商品の発展を考えますと、やはり投資家にしっかりした判断基準を提供いたします格付機関というのは非常に大事でございますし、その発展が望ましいというふうに考えております。 この指定調査機関が直ちに格付機関になるかどうかということにつきましては、この指定機関のいろいろな今後の能力との関係もあろうかと思いますが、いずれにしましても、この指定機関がいろいろ訓練を積むということは非常に重要な知見が、格付機関として必要な知見がここに蓄積されるということでございますものですから、今先生が御指摘になったことも非常に重要な将来の方向性ということを考えながらこの指定機関の運用をしてまいりたいと考えます。
○渡部(一)委員 非常に問題がたくさんありますので、私はだんだん困ってきましたが、私の質問の中にちょっとおさまり切らなくなってまいりましたので、委員長、また後ほど、政府側も御研究をされる雰囲気ですから、時間をまた拝借できるとありがたいと思いますし、理事会でお計らいいただけるとありがたいと存じます。
○武藤委員長 理事会で相談いたします。
○渡部(一)委員 では、あと簡単なものだけ少々。 この御説明をいただきましたら、リース・クレジット会社から債権譲受業者、それから販売業者、投資家と、こう三つ並んでいるわけでありますが、伺うと、大体全部相対商売、相対ずくで全部販売が行われていく。そしてこの三つは、譲受業者も販売仲介業者も投資家も全部同じ会社でもいい、つまり右手と左手の売買でもいいということを現実には承ったわけなんですね。甚だ不安なのであります。つまり、右手と左手と売買しているのだったら、ある意味では悪い債権をこっちに抱かせるためのテクニックを前の二者が弄してこっちへ渡すこともできる。ある意味で今度は特定のいい債権を、損するぞという名目のもとに投資家に譲り渡すことも可能である。そうすると、この商売というのはうまみがあり過ぎる。つまり、公開入札とかお互いで手を振って売り買いするのでない、相対商売の見本みたいなのが二段階、三段階続いておる。そうすると、これはひどく不適切な業界が発生するのではないか。まるで徳川時代の商売みたいな感じがする。これについては、今までも何回もお尋ねしてみたのですが、明快でありません。この辺をどうお考えになるか、一応ただいま現在の御返事をいただいておきたいと私は思うのです。
○麻生政府委員 この法律では、今御指摘のございました特定事業者それから譲受業者、販売業者それぞれにつきまして一定の規制を課しております。それによりまして、御指摘のような事態が生じないようにしようということでございます。つまり、特定事業者の方からまいりますと、譲受業者へ債権の譲渡をいたすという場合には、先ほどございましたように、三条の規定によりまして譲受計画の届け出あるいは通産大臣のチェックということになります。また、譲受業者の方は、これは通産大臣あるいは大蔵大臣の許可制でございまして、人的あるいは資本的に不適格者を排除して、また、業務の運営につきましても適正を図るためのいろいろな規定が設けられておるということでございます。さらに、最終的には、販売業者に対しまして、先ほど申しましたように、投資家に対しまして情報開示を義務づけておるということでございます。 このように、特定事業者段階、譲受業者段階、販売業者段階、これにつきましておのおの規制を課しておりまして、これによりまして、御指摘のような、共謀して質のよくない債権を販売するというようなことが十分防げるようにしなければいけないということでこのような法律をつくり、今のような規制をしておるということでございます。
○渡部(一)委員 では、これは次回にもう一回御答弁をいただきたいと思うのです。というのは、規制を一つずつの会社に加えれば全部会社のビヘービアは立派になるというのは、私は錯覚だと思う。それは、ソ連国家で高度管理社会をつくってみて結局成功しなかったと同じことでしょう。一番いいのは何か。競争なんですね。競争こそ最良の行政指導である。したがって、競争会社が何社もおって、あそこのところは変にもうかり過ぎるぞというので、どっと各社集まってくる。そうすると、もうけているわけにはいかなくなる。あそこは特別変なのを売ったぞ、お客はどっといなくなる。それこそ最良の選択である。したがって、いかなる省庁がにらむよりも厳格な規制というのが実際的に発生する。そっちの方へ移さなければいけないのに、まるっきり変な管理を次から次に上へ乗っけてきて縛りつけてうまくいくというのは錯覚じゃないのかなという感じがするわけです。 現にこれが動いているわけではないから、私の感覚をもって申し上げるが、私の政治経歴の中でも、この種の管理会社をたくさんつくったものは失敗した例だらけなんです。ですから、こういうものについてはもう一回、管理をするだけではなくて、競争ができるように、入札ができるように、そしてほかの会社もその取引に顔を出せるように、売り買いのときに売り手も買い子もたくさん集まって売り買いができるようにしてもらいたいと私は思うのですが、いかがでしょうか。 これはきょうは御答弁が要りません。というのは、既にいろいろなことを申しましたから、御判断の内容が大分変わっているのも先ほどからわかりますから、そして物すごくまじめに取り組んでおられるのもわかりますし、このテーマは、法案の内容を修正しなくてもできることだと私は思います。ですから、私はその意味で、対応策を考えていただけるとありがたいのではないかと存じます。よろしゅうございますか。審議官、いかがですか。
○麻生政府委員 私どもといたしましては、今先生が御指摘になりましたような事態、これを放置いたしますと問題を起こしかねないということで、この法律によりまして三者の関係を厳密に規制をするということで考えてきたわけでございます。 法律でございますから、その運用の仕方によりましてはいろいろな結果が出てくるわけでございますが、運用に当たりましては、御指摘の点を十分踏まえましてやっていくということを申し上げさせていただきたいと思います。
○渡部(一)委員 では次回に、この件はもう一回議論さしていただきたいと存じます。 これほど私が本日、クレジット・リース関係の会社に対して厳格に今申しておりますのは、クレジット会社、リース会社の各社の不良債権の発生状況が異常化しつつあるということが新聞報道、マスコミ報道その他で大変多く報道されているからであります。 例えば、信用販売、クレジットと消費者金融、ローンを合わせた消費者信用の合計金額は、十年間に毎年平均一二・六%という高い伸びを示し、八九年度には五十七兆円に達し、GNPの一四%に達した。これは、国民一人当たりの家計可処分所得に占める割合で見ると二〇%を超える。特にクレジットカードは、六〇年の初めに日本に登場したわけでありますが、九〇年三月末現在で一億六千六百十二万枚が発行され、成人一人当たり一・八枚所持、多い人は二十枚とか三十枚とかあるのですから、物すごい数である。しかも、それによる借金の金額はどれぐらいあるか、もうとても計算も何も不可能なのでございますが、自己破産の金額は、自然人の自己破産受理件数の推移を司法統計年報から引っこ抜いてまいりましたが、六十二年に九千七百七十四件、六十三年九千四百十五件、元年で九千百九十件、二年に一万一千二百七十三件、平成三年には二万三千二百八十七件、物すごい急上昇ぶりでございますね。しかも、そのうちの二、三割、多いところでは四割というのが若年者であります。二十前後の方。 これが手元にちょっとあったので持ってきましたが、小さな新聞ですが、「ショッピングカードのはずが圧倒的に現ナマ貸出しに」「第二のサラ金パニック到来」「野放しの無軌道融資」「誰がしたこのカード地獄」などとでかでかと書いてありますね。 こうしたものに対する処理が一方で行われないでおいて、リース・クレジット会社の債権を小口に分譲して売り渡そうよという話からくると、どういう印象を国民は持つか。泥棒に対して取り締まりをしないでおいて泥棒の就職先だけを先に決めてあげたかのごとき、ごときですよ、同じだと言っているんじゃありません、この例は余り適切ではないかもしれませんから。嫌な印象を国民は持つ。何だ、国民の若い層に甚だ打撃を与えておいてろくろく処理もしないでおいて一体何だ、そうしておいて小口債権の販売だけを通産省は夢中になっておるのはどういうわけだ、どうやら大蔵省も付き添っているそうではないか、警察もそれを黙認しているのか、国会議員というのはたださえこの間からおかしいと思っていたけれども、こんなことまでやっておるのか、こういう感情の中にこの法案は審議されることになってしまう。だから私は、これに対して、この法案の審査に対して、これらのクレジットローンあるいはサラ金等の各社の不良債権の発生状況、処理状況はどうなっているか、それをどう処理をしようとしておられるのか、通産省と大蔵省と警察からお伺いしたいのであります。 特についでに足しておきますのは、後で質問するつもりでしたが、もう一緒くたに言ってしまいますが、最近の読売テレビの放送によりますと、香港における偽造カード、カードを偽造して日本へ持ってくる、一枚百五十万か何かで売られておる、それを持って四人組でやってくる、日本で高額商品を買って、それを売り飛ばして現金だけ持って帰る、甚だもうかっているという報道が行われましたが、こうした偽造カードについては、使って犯罪になるのであって、使わなければ犯罪にならないというような話を伺いましたが、そんなことなのでございましょうか。私らとしては甚だ不本意、不愉快をきわめるわけであります。 こうしたこ土も含めまして、三省庁から、現在の不良債権の問題、カード事故の問題、偽造カードの問題等につきまして、まとめて申しまして甚だ恐縮なんでございますが、御返事をお聞きしたいと存じております。お願いします。
○麻生政府委員 御指摘のように、クレジットカードに関連いたしましていわゆる多重債務者が増大をしておるという状況でございまして、これは消費者保護あるいは経済社会の健全な発展の観点から見まして非常に重要な問題と認識をいたしております。 通産省は、このような認識のもとに、これまでクレジット業界に対しましていろいろな形で多重責務の防止について指導をいたしてきておりまして、与信体制の整備あるいは社員教育の徹底というようなことを図ってきております。さらに、日本クレジット産業協会の方におきましては、与信をいたします場合に、やはりその精度を向上させるということが必要でございますから、クレジット業界におきます信用情報機関、ここでいろいろな情報が登録されて交換されるわけでございますが、プライバシーの問題もございますから、それに十分配慮しながら、従来は事故情報が中心の登録でございましたけれども、さらにこの多重債務問題を考えますと、どうしても残高情報までこれを広げていくということが必要であるというふうに考えまして、その情報の拡大という方向で現在具体的な実施方法を検討中でございます。 また、もう一つ、カードの利用限度の問題がございますが、新規に発行いたしまして、かつ何枚もカードがあるということになりますと、利用限度が余り大きいとこれは非常に問題があるということでございまして、これも若年層を中心に利用限度の引き下げということを指導いたしておりますが、これも先般、クレジット産業協会の方で引き下げをやっていこうという方向で決定をいたしておりまして、現在、信販会社を中心に具体的に引き下げが図られつつあるという状況でございます。 もう一つ、やはり消費者の方でもいろいろなことでカードの使い方が賢くなっていただくということが必要でございます。消費者の啓発につきましても、いろいろなテレビ放送、広告、あるいはパンフレット、学校教育用の教材の提供というような形でその努力をしておるところでございます。 通産省といたしましては、今後とも関係各省とよく連絡をとりながら、与信の健全化のために一層指導してまいりたいと考え、また、消費者の啓発活動にも努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○杉本説明員 先生御指摘のように、自然人の自己破産申し立て件数がここのところ累増しております。こうした自己破産の増加は、当事者にとりまして問題であるのみならず、消費者信用の健全な発展を阻害するものであり、また、我が国経済の健全な発達にもいろいろな問題を生じかねないということを私どもとしても十分認識しているところでございます。 こうした多重債務問題の発生を防止するためには、まず借り手でございます利用者の側におきまして、消費者信用の節度ある合理的な利用をなされることが必要でございますが、貸し手であります業者の側においても、顧客審査に当たって、過剰な貸し付けを行わないような適切な対応を行っていくことが必要であると考えております。このため、貸金業者規制法におきましては、貸金業者による過剰な貸し付けを禁止しておりまして、具体的には、従来より、貸金業者が貸し付けを行うに当たりましては、窓口における簡易な審査のみによって無担保無保証で貸し付ける場合のめどは、当面、当該資金需要者に対する一業者当たりの貸付金額については五十万円または当該資金需要者の年収額の一〇%に相当する金額とするように私どもの方でも指導を行っているところでございます。また、多数の業者からの借り入れによる多重債務を防止する観点からは、プライバシーの保護に配慮しつつ信用情報機関を活用するよう指導をしているところでございます。 私どもといたしましては、多重債務問題につながります過剰貸し付けを未然に防ぐため、金融機関、貸金業者に対しまして、より一層適切な顧客審査の徹底を求めていきますとともに、引き続きプライバシー保護に配慮しつつ、信用情報機関の積極的な活用を指導してまいりたいと考えております。 なお、不幸にしまして多重債務に陥ってしまった方に対しましては、その生活や弁済方法等について適切な相談、助言が行われることが望まれるところでございます。このため、例えば各都道府県の貸金業協会におきましては、いわゆる金融一一〇番と称される相談窓口を設定しておりまして、利用者からの苦情や多重債務者からの債務整理の相談に応じて、多重債務者の更生、救済に努めているところでございます。こうした窓口相談は多重債務者の更生、救済に有益であり、当方としても、関係省庁と協力しつつ業者、業界を指導して相談窓口の充実に努めてまいりたいと考えております。 いずれにしろ、関係各省庁と密接に連絡をとりつつ、こうした多重債務問題に対応していきたいと考えております。
○石附説明員 お答えいたします。 不良債権をめぐる警察の対応ということでございますけれども、一般的に申し上げまして、債権者が債務者に対してその権利を行使する場合に、それが正当に行われている限り何ら取り締まりの対象となるものではないということは当然のことでございます。しかしながら、反社会的団体である暴力団がその資金源を獲得するために不良債権の取り立てというようなことで日常の経済活動に進出してきているという点につきましては、大変ゆゆしい事態というふうに認識をしております。 いずれにいたしましても、警察としては、かかる行為の過程において暴力団の刑罰法令に触れるような行為があれば、これを厳重に取り締まりをしていくということでございますし、この三月一日から施行になりました暴対法において、いわゆる指定暴力団の組織の威力を示して行われる高金利の債権取り立て行為というようなことにつきましては新たに規制の対象になったということでございまして、適切にこの法令の活用を図っていきたいと思っております。 また、他方、この指定暴力団を利用して何人も、これは会社を含みますけれども、このような行為、利用行為、暴力的要求行為を行わせる、利用するというようなことにつきましても規制の対象となったということで、今後これらの法令の、また、既存の刑罰法令の適切な運用に努めてまいりたい、こう考えております。
○小田村説明員 国外で偽造されましたクレジットカードが日本国内で使用される事案につきましては、刑法上の詐欺罪に当たりますので、警察といたしましても行使者の検挙に努めているところであります。また、この種事案におきましては、行使に至らないような場合でありましても、外国においてクレジットカードの偽造行使組織、そういうものが存在していることでもありますので、その摘発に資するために、関係国の捜査機関との間で、ICPO等を通じて必要な情報の交換を行っているところでございます。
○渡部(一)委員 時間が参りましたので、最後に御要望のみを申し上げたいと存じます。 まず、大臣におかれましては、この質疑を聞いておられて驚かれたかもしれませんが、クレジットによる自己破産が急増しておる。で、適切な対策ができておりません。各省庁が一生懸命努力しているのは十分認めた上で申し上げていることを御理解いただきたいのですが、できておりません。そしてそのために、青年層における投げやりな風潮がぐんぐん増しておるわけでありまして、これはもう社会問題であると同時に、日本の将来に不吉な影をもたらしておるものである。エイズの流行とクレジットの流行というようなものは、社会において新しい情勢が起こったときに政治が鋭く反応しないといけないことを示しております。その両方ともほっておくと国家国民に重大な打撃を与えるものでありまして、これはぜひ通産大臣におかれて音頭をとっていただき、関係各省の意見を急速に集め、そして対応していただけないかな。今言われた言葉の中に各種の困難性があるのはもうありあり見えているわけでありまして、プライバシーの問題一つをとってもただごとじゃない。黒い情報と白い情報の、白い情報をどういうふうにプライバシーを侵さないでうまく点検するかという問題だってえらい問題です。小学校、中学校、高校、大学におけるクレジット教育なんというのはもうナンセンスに近いものであって、これはこれから急速にやらなきゃならないのに、関係団体と文部省との間で打ち合わせが行われているというのを遺憾ながら聞いたことはない。私は、その辺は何とかお願いしたい、社会教育の問題も含めてお願いしたい。そうでないと、正当なる日本国の発展、日本国民の発展もできなくなるなと思うわけなんであります。 第二に、これは委員長にぜひお願いしたいのでありますが、そうしたクレジット問題に対する散発的な討議はあったとしても、この委員会だけでこの問題は行われておりますので、本委員会の決議の中にも織り込んでいただき、ぜひとも強力な施策の樹立を政府に対して委員会としても表明していただきたいと私は思うわけであります。 それから、最後に、先ほど申し述べたように、この法案の中身が非常に明瞭でない部分がある、その部分については何とか審査する時間を与えていただけるように個人的にお願いいたしまして、私の質問とさせていただきます。
○武藤委員長 理事会にお諮りし相談します。
○渡部(一)委員 ありがとうございました。
○武藤委員長 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 リースやクレジット業界は、両方とも数年前土地投機の資金を大量に供給して悪名をとどろかせました。当時、両業界とも本業を上回る資金の貸し付けを行いました。今日それが完全に裏目に出て、ノンバンク全体で十兆円を上回る不良債権を抱えておりますが、そのかなりの部分がリース、クレジット両業界ということになっております。 国民は、両業界が二度と土地投機などで国民生活を混乱に陥れることのないよう厳しく体質改善を求めておりますが、通産省は直接の監督官庁としてどのような指導を行っているのか、まずお尋ねをいたします。
○麻生政府委員 リース・クレジット会社はもちろんリース・クレジット事業をやっておるわけでございますが、一方で、いわゆる貸金業もやっておるという場合が多々ございまして、その貸し金業務が拡大をしてきたということも事実でございます。 このような会社につきましては、通産省の方では、業界に対しまして投機的な土地取引に対する融資の自粛を機会あるごとに要請をいたし、業界の健全な発展を求めてきたところでございます。また、昨年の夏のいわゆる架空預金を担保とした融資ということがありました際にも、リース・クレジット事業が悪影響を受けないように審査体制の強化を求めてきておるところでございます。 一方、業界におきましては、投機的な土地関連融資あるいは審査体制の強化のためのいろいろな自主的な措置を講じてきておるところでございます。 通産省といたしましては、不適切な貸し金業務というものがリースあるいはクレジット業務の経営に悪影響を及ぼさないということが大切でございまして、今後もそのような観点から適切に指導をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○小沢(和)委員 今、土地取引に対する融資の自粛などを厳しく求めたというお話でありますが、そう言うそばからこういう法案を出してくるようでは、本気でリースやクレジット業界の体質改善を指導しているとは思われないわけであります。 この法案はもともと、あの土地投機の最盛期に検討されたままの内容の法案ではないでしょうか。当時とは情勢も一変しておりまして、小口債権がそうそう売れるとは思えませんけれども、大量の不良債権を抱えている両業界に独自の直接金融の道をつくり救済することになる。そういう甘いやり方で両業界の体質改善が進むでしょうか、もう一度お尋ねします。
○麻生政府委員 この法案は、リース・クレジット産業といたしまして、リースはいろいろな設備投資、あるいはクレジットはいろいろな消費のための活動を行っておるということでございまして、このような産業の健全な発展という意味から、このリース・クレジット産業が今自然発生的にやり始めております資金調達の手段、これが、放置いたしますといろいろな形で投資家保護を欠くことになるということで、一定のルールのもとにやっていこうということでこの法律を提案をいたしておるということでございます。 貸し金業務のところで確かに御指摘のようなこともあるわけでございますが、少なくとも、このリース・クレジット産業という観点から見ますと、これはこの産業の健全な発展のために必要な資金調達ということでございまして、そのためには、やはりしっかりしたルールをつくり、そのもとで投資家保護を図りながらやっていくということが必要であると考えている次第でございます。
○小沢(和)委員 まあ納得できませんけれども、次の質問に進みたいと思います。 次に、法案の内容であります。 債権を小口化して販売をすることになっておりますが、最近の実績では一口五千万円というふうに聞いております。この法律の仕組みを見ますと、訪販法と同じようにクーリングオフ期間を設けたり、あるいは訪販法以上に勧誘時に不実のことを告げる行為の禁止、さらに契約成立前の書面の交付など、かなり小口の投資家を念頭に置いた法規定が盛り込まれております。法律上は幾らでも小さい単位にできるわけでありますが、将来はどの程度まで小口化を認めていく考え方なのか、お尋ねします。
○麻生政府委員 販売単位につきましては、今御指摘のございましたように、最低単位を五千万円ということで指導していきたいと考えております。これは、この商品につきまして一般の投資家はまだ非常になじみがないということがございますものですから、一挙に余り小さな単位にいたしますと問題が生じ得るということもありますものですから、このような大きな単位にいたしております。 将来につきましては、一般の投資家の理解の深まりぐあいを十分見ながら、あるいは他の金融商品の動向を踏まえて見直しを適時やってまいりたいと考えておりますが、具体的にこの単位をどこまで下げるのかということにつきましては、将来のこのような状況を十分見ながら考えていきたいと思っておる次第でございます。
○小沢(和)委員 だから、将来見直しをしていくというふうにお話があったのですが、この法律の仕組みを見るというと、相当に小口を予定してこの仕組みをつくったのではないかというふうに理解されるわけですが、実際にかなり小口にしていく考えじゃないんですか。
○麻生政府委員 この商品につきましての社会的な理解度あるいは認知度というようなことと非常に関連をいたしておるというふうに考えますものですから、やはり社会的な一般の理解がどのような形で進んでいくかということによって決まってくるというふうに考えております。したがいまして、今の段階で五千万がどの程度まで細かくなっていくのかという点につきましては、もう少し将来の一般的な受け入れられる理解というものを見た上で考えていきたいと思っているわけでございます。
○小沢(和)委員 いわゆるプロの投資家あるいは大口の投資家を相手にしようというのだったら、クーリングオフとか、そういうようなごくごく小口のお客を相手にするようなことをいろいろ規定する必要はないわけでしょう。そういうのを規定しているということ自体が将来かなり小さいお客を相手にすることを予定しているとしか私には理解できぬわけです。そういうことになっていくというと、この債権については、もともと新聞でもジャンクボンドまがいの商品がはんらんするおそれがあるなどということも言われておりまして、まさに一般の国民に被害が及んでいくということになる危険があります。 そこでもう一つお尋ねをしたいのですが、私は、一般のそういうごく小さい投資家たちがこれを買う場合には、この債権の売り出しに国が深くかかわっていることを信頼して買うことになるんじゃないかと思うのです。例えば、特定債権の譲渡計画については通産大臣に届け出て毎回内容が適切であることの確認を受ける。それを譲り受けたり、小口化して販売する業者も大臣の許可を受ける。ところが、そういう仕組みあるいは評価などを信頼して投資したら損害を受けたということになれば、当然大臣や国が責任をとってくれ、こういう話になってくるんじゃないかと思いますが、そういうことを言われた場合どう対応しますか。
○麻生政府委員 この法律では、特定債権の譲渡計画あるいは譲受業者、販売業者については許可制をしくというような形で国が関与をいたしております。 譲渡計画のところでございますが、これは債権を譲渡してやるわけでございますけれども、それを小口化、商品化していく場合にその債務の返済が円滑に行われるようになっておるかどうかということで、その債権のデフォルト率を見まして、それに見合ったリスクの補てん措置がとられておるかどうかということを確認をする、そういうことによりましてこの商品の必要最小限度の安全性というものが確保されるということをきちっと確認をしていこうということでございます。 また、譲受業者あるいは販売業者につきましては、これはそれぞれこの中で非常に重要な役割と、それからその経営の健全性あるいはその活動につきましてもいろいろなルールが必要であるということで許可制をしき、その行為につきましていろいろな規制を課しておるということでございます。 このような形になっておるわけでございますが、実際に商品が売られます段階におきましては、これは先ほどの譲り渡し計画なんかでチェックされましたような商品の安全性についての情報、これが法律上明確に投資家の方に開示されるということになるわけでございまして、投資家の方はそこで開示されておる安全性についての情報をベースにそれぞれ判断をしてこの商品を買うということになるわけでございます。
○小沢(和)委員 もう一遍端的にお尋ねをしますけれども、国あるいは大臣が譲渡計画の内容などについてチェックをしたり、あるいはそういう業者について許可をしたりということで国はいろいろ関与しているけれども、実は非常にリスクのある商品なんだということについて、勧誘をするときにはっきり相手に告げるようにさせるのですか、どの程度そのことを告げさせるように指導するのか、もう一遍お尋ねしておきます。
○麻生政府委員 実際に投資家に開示します情報でございますが、これはこの法律では五十七条あるいは五十八条に規定をいたしております。 具体的には、小口債権の内容、さらにその債権の基礎になっております特定債権の内容、それからそれに対応いたします過去のデフォルトの率、またこれに対しましてリスク補てんとしてどのような措置がとられておるか、さらに特定債権の譲受業者、これも非常に重要でございますから、その概要につきまして開示するということでございます。このようなことを通じまして、投資家がこれを買う場合に適切な判断ができるというための必要な情報を与えていこうということでございます。
○小沢(和)委員 私は今までの説明を伺っても到底納得することができないということを申し上げておきたいと思いますが、時間がありませんので、次に、クレジットの問題でお尋ねをしたいと思います。 先ほどもお話ありましたけれども、最近、クレジットによる多重債務者が急増して深刻な社会問題となっております。私が当局からいただいた資料では、裁判所の自己破産受理件数は、平成元年九千百九十件から平成二年一万一千二百七十三件、同三年二万三千二百八十七件と急増して、ことしになってからもふえ続けております。カードを無計画に使用した社会人になって間もない二十代の若い人たちが大部分だと聞いております。もちろん、一番の責任は本人たちにあると思いますが、しかし、私が地元で幾つかの例を聞いてみますと、まだ枠があるなどと誘われてどんどん金を借りさせられて深みにはまっていった人もおります。こうまでして金を貸そうとする前に、なぜその人がどれだけ借りているか正確につかみ、多重債務者に転落していくのを防止する努力をしなかったのか。個人情報センターが銀行系とか信販系などばらばらに置かれて、統一的に信用供与状況をつかむことさえもできないような状況を至急改善しなければならないんじゃないでしょうか。
○麻生政府委員 多重債務者問題は、私どもも非常に重要な問題であるというふうに認識をいたしております。これの対策といたしましては、与信を行う側につきましても、これが過剰与信にならないように適切に行われるということが一つの重要な点でございます。その場合に、今御指摘がございましたように、情報機関からしっかりした情報が得られるということが必要でございます。現在、このような情報機関といたしましてはCIC、それから全国銀行個人信用情報センター、全国信用情報センター連合会というようなものがございますが、これらの機関の間では既に情報の相互交換という制度が存在いたしておりまして、これに基づきまして、お互いに登録されておる情報を相互に交換をいたしております。 ただ、現在これらの各機関に登録されております情報は、いわゆる事故情報でございます。さらに今御指摘のございましたような多重債務という問題になりますと、事故情報だけでは不十分だということでございまして、残高情報まで収集するということが必要になってくるわけでございますけれども、残高情報ということになりますと、これは事故でも何でもありませんものですから、このような情報を集めるという場合のプライバシーとの問題ということもありまして、いろいろ工夫をしなければいかぬということもございますものですから、そのような方向での努力は行われておりますけれども、まだ実現をしていないという状況でございます。
○小沢(和)委員 クレジットの問題では、まだほかにも改善しなければならない点が幾つかあると思うのです。一つは、信用を与える限度額が五十万円というふうに聞いていますが、これも高過ぎるのではないか。それから、クレジットカードを利用しなければ損をするような気にさせる過大なテレビコマーシャルなども、もっと規制する必要があるのではないか。さらには、若い人たちにしっかりした消費生活をするようにクレジットの怖さも教育する必要があると思います。社会に出る前に、学校教育の中で取り上げるべきだと思いますが、文部省にそういう立場から働きかける必要がありはしないでしょうか。こういうような点、いかがでしょうか。
○麻生政府委員 与信限度の問題でございますが、確かに当初いきなり大きな与信限度を設定するということには問題があるという点もございます。この点につきましては、私どもの方でクレジット産業協会の方に与信限度の引き下げということを検討をお願いいたしておるわけでございますが、現在信販会社を中心に具体的にその引き下げ作業をやっておるという状況でございます。 また、消費者啓発の問題でございますが、これも非常に重要な点でございまして、いろいろな形でこの啓発に努めておるわけでございますが、特に学校教育の問題につきましては、かねがね文部省の方にもお願いいたしておりまして、また、必要な教材あるいはビデオ等の作成にも当たっておるという状況でございます。
○小沢(和)委員 次に、リースの問題でお尋ねをいたします。 最近リース料が経費として扱われ、税法上有利とか、今まとまった金を持たなくても設備投資ができるというので、中小企業者のリースに対する要求が非常に強まっておりますが、私は、国の対応が非常におくれているのではないかと思います。今、国は各都道府県に設立されている設備貸与公社に補助金を出して、中小企業向けのリース事業を実施しております。私の地元福岡県では、ここ数年、年度がかわって間もないうちに予算の枠がいっぱいになって締め切りという状態が続いております。当局に聞いても、全国どこもほぼ同じ状況で、四月一日に受け付けを開始したら、三日には年間の枠を突破したところもあるという話です。これだけ強い要求があるのに、なぜこの設備貸与事業の予算をふやそうとしないのか、お尋ねをします。
○桑原政府委員 ただいま御指摘のございました設備近代化・設備貸与事業、特にハイテクなり情報機器のリース事業につきましては、中小企業者の間で大変人気がございまして、ただいま先生から御指摘のありましたとおりに、予算の枠を使い切ってなお要求が強いということでございまして、我々としては一面において大変うれしいところもあるわけでございますけれども、ただいま御指摘のありましたとおりに困った点もあるわけでございます。 そこで、予算をなるべくふやすという努力をいたしておりまして、平成三年度の貸付規模は、この設備近代化・設備貸与事業全体で五百六十一億円でございましたけれども、四年度におきましては五百八十二億円ということで規模をふやさせていただいております。特にハイテク情報機器等のリース事業については一一・六%ほどふやすというようなことをやっておりまして、我々なりに努力をしているつもりでございます。
○小沢(和)委員 確かに事業予算全体として見ればふえてはおりますけれども、それは償還金が毎年ふえてくるし、補助金などの分がさらに上積みされればふえるという形になります。しかし、国の補助金の金額そのものを見てみるというと、平成二年は十八億九千七百万円だったものが、三年、十五億七千五百万円、四年、十三億円と、むしろ急激に減っているのではないでしょうか。これは中小企業者の要求に逆行しているとしか言えないと思うのですが、いかがですか。
○桑原政府委員 予算面の点は御指摘のとおりかと思っておりますが、要はその貸付規模がどのぐらいふやせるかというところが一番問題であろうかと思っているわけでございます。御指摘の点もございますし、我々も中小企業者の要望が非常に強いということでもございますので、今後とも本制度に対するニーズ等を踏まえまして、中小企業の資金需要に適切に対処していくように努力していきたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 今幾らかずつふやしていっているというお話なんですけれども、機械設備がハイテク化して金額が高くなっているということを忘れちゃならないと思うのです。だから、幾らか予算がふえても、利用できる人、企業の数は減っていっているでしょう。リースを含む設備貸与の件数は、昭和六十二年度四千五百二十件が、平成二年度は四千六十三件、約一割減っているわけです。これでも中小企業者の要求にこたえていると言えるのか。私は先日も中小企業対策予算が少な過ぎると指摘をしたわけでありますが、この関係の予算と事業規模を思い切ってふやすということをここで明言していただきたい。
○桑原政府委員 ハイテクリース事業というものは今後ともかなり強いものがあるというふうに我々も認識しております。バックグラウンドにつきましては先生御指摘のとおりでございますので、我々としては今後とも中小企業の要求になるべくこたえられるように努力を積み重ねていきたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 私が県の実務担当者などに話を伺ってみたところでは、リースに圧倒的に人気が集中しておるのに、設備貸与制度の中心は一般設備割賦事業だということで、これに予算の五〇%以上を振り向けるように国から厳しく指導されていると言うのです。この枠にこだわらなければリースへの中小企業者の期待にもっとこたえられるというふうに言われたんですけれども、さしあたっての措置としてこの枠にこだわらないという言明をここでしていただきたいが、いかがですか。
○桑原政府委員 この制度が始められた経緯等でございますけれども、本制度は中小企業の中でも小さい、小規模の企業に対しまして設備貸与を行う、そういう助成措置でございます。したがいまして、このハイテクリース等につきましてはかなり規模も大きく、小規模よりは若干大きい中小企業が中心として借り受ける、こういうような傾向があるわけでございますので、我々としてはその制度の趣旨を踏まえまして、小規模企業が特に利用をする普通の割賦事業に事業規模の約五割を割く、ハイテクリース等に残りを割く、こういうふうなことで制度の運用を図っているわけでございます。 ただ、御指摘のとおりハイテク・情報機器等のリースに対する要望が非常に強いということもよくわかっておりますので、それはそれといたしまして、制度の運用上なるべく皆様の要求にこたえられるように、いろいろな点で工夫をしていきたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 今の点もう一遍確認しておきますけれども、ハイテクリース関係については八十人まで認められているというので、そういうある程度中規模に近いような業者にその施策が集中することを心配しているというお話なんでしょうけれども、私実際に相談を受けたりするのは、十人台、二十人台という人が結構多いのですよ。だからそういう枠を取り払っても、私は小の方に十分予算は行くような形で実際上うまくいくんじゃないかというふうに考えるのですけれども、だからその点にこだわらないということをもう一遍、もう少しはっきり言ってほしいのですが、いかがですか。
○桑原政府委員 本制度の具体的運用につきましては、そうしたいろいろな中小企業側の要求なり背景というものを十分我々も踏まえまして適切に対処していきたいというふうに考えております。
○小沢(和)委員 では、そこのところは弾力的に考えていただけるというふうに理解をしておきます。 時間も来ましたので、最後に大臣に一言お尋ねをしたいのです。最近の経済情勢の激変による中小企業の困難をどう打開するのかということを伺いたいわけであります。 私は、今質問をした中小企業者向けのリース制度について実情を聞くために、地元の鉄工業者数名に集まってもらって話を聞いて驚きました。彼らが一致して言うことは、昨年十一月ごろから景気があっという間に悪くなってきたと言うのです。中には受注量がこの半年で半分に減ったと言う者もおります。今までなら鉄鋼が悪ければ自動車、それが悪ければ電機と、どこか仕事をもらうことができたけれども、これほどどこも一斉に悪くなったのは経営者になってから初めてだという話でした。彼らから要請されたことは、一つは、昨年やっとの思いで借りた貸与公社の、今話をしておったリースの料金が、受注の急減で大変な重荷になってきた、何とかリース料の繰り延べ、リース料率の引き下げなどをしてほしいということでした。もう一つは、人手不足の中でようやく採用した若手を何とか雇用し続けるため、かつて特定不況地域に適用した雇用調整助成金のような制度は考えられないのかという二点でありました。私は、抽象的な話では役に立たないと思って直接生の声を今御報告しましたので、大臣に、これだけせっぱ詰まった中小企業者にどうこたえていただけるか、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○渡部国務大臣 大変中小企業の皆さん方のために御心配をいただいてありがとうございます。私も、昨年の末から日本の経済全体、おっしゃるように主要企業、基幹産業のほとんどが減収、減益、また在庫はたまる、そういう中で関連する中小企業に影響を与えることを非常に心配してまいりました。ですから、昨年の補正予算の際も、また今回成立させていただいた予算にも、中小企業に十分配意をした予算、また財投、税制等を進めてまいったわけでありますけれども、今お話しの具体的なリース料率については四月一日に〇・五%下げて、皆さん方に役立ってもらう、こういうことにいたしました。 また、労働力の問題、これは非常に大事な問題でございます。ある意味では今回の政府の緊急経済対策は、中小企業の皆さん方にこの不況打開のために思い切って省力化のための投資をしてもらおう、そして中小企業に働く人たちの労働条件、これらを改善する、また今日避けて通れない時間短縮、この問題等も、経営を悪くするようなことがなくて、大企業に対して決しておくれをとるようなことのないように、今回の緊急経済対策では思い切った中小企業の省力化のための政策、昨年制定していただいた中小企業労働力確保法に基づく金融、税制、予算上の優遇措置あるいは下請中小企業の労働時間短縮を促進するための措置の徹底、労働時間の短縮、職場環境の改善に資する技術開発等を総合的に講ずる、また、国と都道府県との協力により運営されている中小企業人手不足対策緊急貸し付けの金利引き下げや、制度の周知徹底を図るための連絡協議会の設置などの措置を講じました。 今後とも中小企業のために積極的に政策を実現してまいりたいと思います。
○小沢(和)委員 終わります。
○武藤委員長 川端達夫君。
○川端委員 大臣、御苦労さんでございます。よろしくお願いします。 ただいま議題となっております特定債権等に係る事業の規制に関する法律案でございますが、経済情勢、昨今の経済分野における議論に必ず出てまいります言葉にバブルの崩壊という言葉が出てまいります。そういうバブルの崩壊、そのバブルとは何だったんだろうかというときに、いろいろな金融にかかわる事件もたくさんございました。そういう中に、いわゆるノンバンクの金融機関がいろいろと融資をする、投資をする、投機をするということの事件も随分たくさんございました。別に犯人が云々ということではなくて、やはりそういうものが非常に大きくかかわったということは事実だというふうに思っております。 今回のこの法案では、保有債権の小口化販売ということで、いわゆるリース、クレジットの機関が金融機関以外から、いわゆる一般の投資家から資金を調達しやすくするということで、低コストで良質な資金を確保していくんだ、特にアメリカ等々でも積極的にやられている方法ということで今回のこういうことが出てきたというふうに認識をしております。これはそれで非常に大きな意味があることだというふうには思いますが、実際にこのバブルということでいろいろ日本の経済が動いた中で、ノンバンク経営が金融機関からお金を借りて、その部分が随分いろいろなところに行ったな、大変な事件を起こしたなというときに、まず初めにお伺いすることは、こういうノンバンクも含めた金融機関に対して、そういう土地関連の資金が投機にずんずん回ってバブルをつくったというときに、いろいろな手を打ってこられたと思います。 そういう部分で、まず前段として、大蔵省も来ていただいていると思いますが、この一連のバブルの動きを含めて、政府がノンバンクを含めた金融機関に対していろいろな規制、余りにも無秩序な投資にお金が行かないようにという対策を講じてこられたと思うのですが、どういうことをやってこられたかを概略、確認のために大蔵省と通産省におのおのの立場でお聞かせをいただきたいと思います。
○麻生政府委員 御指摘のように、リース・クレジット会社、これはこの事業のほかに多くの会社がいわゆる貸金業法上の貸金業を営んでまいっておりまして、これがいわゆるノンバンクと言われる部分でございます。 この貸し金業務でございますが、これは金融緩和期にずっと拡大してきたということでございまして、当省といたしましては、リース、クレジットの事業としての健全性という点もございまして、投機的な土地取引に対する融資の自粛ということを機会あるごとに業界に求めてきたところでございます。また、昨年の夏には、いわゆる架空預金を担保とした融資という問題がございました。これも審査体制ということが非常に大事であるということで、審査体制の強化を求めたところでございます。別途、業界におきましても自主的に、土地関連融資の自粛あるいは審査体制の強化というようなことにつきまして努力を行ってきておるというところでございます。 いずれにしましても、この貸金業が不適切なために、本来の仕事でございますリース業あるいはクレジット業務の経営に悪影響を及ぼさないように、今後とも適切に指導してまいりたいと考えておる次第でございます。
○杉本説明員 お答えいたします。 金融機関の土地関連融資につきましては、昭和六十一年四月以降累次にわたる通達の発出や特別ヒアリングの実施等を通じまして、投機的土地取引に係る融資を厳に排除するように求めるとともに、平成二年四月以降につきましては、不動産業向けの融資に係るいわゆる総量規制を実施してきたところでございます。総量規制につきましては、最近の地価動向等にかんがみまして昨年末をもちまして解除いたしましたが、解除に当たりましては、総量規制の効果的な発動の仕組み、いわゆるトリガー方式を採用するとともに、引き続き金融検査の活用やヒアリングの機動的な実施等を通じまして、投機的土地取引に係る融資を排除すべく厳正に指導していく所存でございます。 他方、ノンバンクの土地関連融資に関しましては、金融機関を通じました間接的な方法でその実態把握等に努めてまいりましたが、昨年の貸金業規制法の改正、これは九月に施行させていただきましたが、これに伴いまして、土地関連融資の実態把握及び適正化のための必要最小限の報告等をノンバンクに対して直接求めることが認められたところでございます。 こうした事態を踏まえまして、大蔵省では、昨年十二月、ノンバンクに対して通達を発出いたしまして、投機的土地取引の排除を含む土地関連融資の厳正な取り扱いを求めるとともに、事業報告書の提出等の機会をとらえた個別のヒアリング等の指導を行っているところでございます。
○川端委員 おのおのいろいろ手を打っていただいている。例えば平成元年に通産省では、十月二十七日、リース会社の行う貸し金業務に関し、その資金が投機的土地取引に利用されることのないよう自粛する旨の徹底を図るよう、社団法人リース事業協会に対し要請を行っている。これを受け、リース業界においては、地価高騰の現状とみずからの業務遂行姿勢を戒める視点から、投機的な土地取引と判断される融資業務を今後一切行わないこと等を内容とする自主規制を実践しているところである。これが平成元年十月の話でございますから、これでこういうふうにやったというけれども実際はそうではなかったということなんですね。 それで、いろいろあるということで、大蔵省の方では、銀行を通じてそういう資金が流れるという部分に関してはいろいろ規制をしていこう、総量規制もしようということがやられた。今回、このリース・クレジット業本業に対して、低コストの資金を調達するという意味で、銀行のルート以外に、債権を売ることによってお金が入ってくるという仕組みをつくろうということが、そのお金が本業以外、本業といいますか、何を本業というのかは別にしまして、リース、クレジットのその業務以外には使われない、貸金業に、その部分でいけば、結局、銀行からいろいろ締められた部分がほかから入ってくるということでは何していることかわからないということになるというおそれがあるのではないか。この部分に関してはどういう歯どめといいますか、債権を売って資金調達をした部分がいわゆるリース・クレジット業以外には、お金に色はついてないと言えばそれまでなんですが、以外には、という部分に関してどういう配慮をされているのか。それがないと、本来健全なリース・クレジット業の育成そして投資、低コストの資金調達という趣旨とは違う形になるおそれというものに対してどういう歯どめをかけておられるのかを御説明いただきたいと思います。
○麻生政府委員 この法律では、第六条に基づきまして特定債権の譲渡計画の確認を行うことにしております。 この確認の内容でございますが、これは法律にも明示いたしておりますように、この譲渡によってなされる資金の総額、これがいわゆる本業でございますリースなりあるいはクレジットの実施のために必要な金額を超えないのだということをきちっと確認をするということでございます。具体的には、事業計画あるいはこれに対応いたしました資金計画の提出を求めまして、それで資金の枠というものをチェックをしていこうということでございます。 さらに、このような確認をいたしましてリース、クレジット以外に金が回らないようにここでチェックをするわけでございますが、法律の第十条には報告徴収規定がございます。これも、その後どういうような形に事業がなっておるかということを監視をしていくという意味でこの規定が非常に重要でございまして、これも使いながら適切にチェックをし、あるいは監視をしていくという仕組みにこの法律ではなっておるわけでございます。 なお、この仕組みができましたら、従来の銀行借り入れのほかに新たに資金が追加されるということではないわけでございまして、従来のものでありますと、リース債権なりクレジット債権は銀行から借りる際の担保になっておるわけでございますが、その一部が今度はこちらの債権譲渡の方に回ってくるというわけでございまして、全体としての資金がふえるということではないわけでございます。 〔委員長退席、和田(貞)委員長代理着席〕
○川端委員 いろいろな反省も含め、そして事前の予測も含めて手当てを講じていただいているというふうには理解をしているのですが、今後のいろいろな経済動向の中でバブルの再燃というふうなこと、あるいは金融不祥事等々がもちろん起こってはいけないということと同時に、こういうよかれと思ってやったことが結果的に変なことを招くということになっては本当にいけないことだと思いますので、実際、いろいろ通達をお出しになって自主規制というのをやっていただいても、結果としては必ずしもそううまくいかなかった反省もあるわけですから、実行の後も特段の御注意をお願いをしたい、御要望を申し上げておきたいと思います。 それから、きょうもいろいろな意見になっていたと思いますが、いわゆる個人情報についての考え方についてお聞かせをいただきたいというふうに思うのです。 この法案で、いわゆる債権を小口化して販売をするというときに、その債権が優良なものであるのか不良なものであるのか、表現はどうかわかりませんが、という意味も含めまして、いわゆる借りている人の、企業も個人も含めまして借りている金額と氏名、そういうものが一応明らかになるということになると思います。そういう意味で、この部分に関してそういう取り扱いをされるのであれば嫌だ、私がリース、クレジットした部分が結果的に第三者に販売をされるということで、その第三者と契約会社との間で何の何がしか幾ら借りているという債権が明るみに出るということが嫌だということも私はあり得るというふうに思います。この部分に関しては現在どういうふうになっているのか。 それから、これからこれをしようとされるときに、その部分に関して、例えばそういうことであれば契約の時点でそのことが明示をされていないと個人の情報、個人のプライバシーを保護することにはならないのではないかというふうに私は思うのですが、どのようにお考えかということをお尋ねしたいと思います。 ことしの二月の報道でも、クレジット会社三銀クレジットの顧客名簿が外部に流出、都内の名簿業者に持ち込まれていたというふうな事件も報道をされておりました。三越デパートの会員の、お客さん名簿の中のキャッシュカードみたいなものが、ある銀行のクレジット会社へ名簿がどんどん売り出されていた。これはそういう名簿自体にも財産というか情報量があるということと同時に、個人のプライバシー。今回の場合も、これと直接同じようなものではないですが、やはりその個人なりのプライバシーの問題とそれからいわゆる情報としての価値というものが非常に大きな問題としてあると思うのですが、どういうことかをお聞かせいただきたいと思います。
○麻生政府委員 プライバシーの問題は大変重要な問題でございます。この法律の作業の前提となっております産業構造審議会のリース産業部会あるいは割賦販売審議会のクレジット産業部会の答申、これに当たりましてもプライバシーの保護に留意すべきであるということが付言をされておりまして、このような趣旨を踏まえましてこの法案の作成に当たったところでございます。 具体的には、個人的な債権譲渡に当たっての情報に接しますのは特定債権の譲受業者、これがリース会社なりクレジット会社からまとめて債権を譲り受けるということでございますから、そこには具体的な個人の名前まで入った債権がわかるということになります。したがいまして、まず第一義的には、この譲受業者がプライバシーをきちっと守るということが非常に大切でございます。このため、この法律では七十条に、特定債権の債務者の支払い能力に関します情報というのは、まさにこの法律上必要な債務の弁済に関する調査そのもの以外には使ってはならないのであるということを明示いたしておりまして、この規定のもとで、例えば割賦販売法に同じような趣旨の規定がございますが、プライバシーの保護に万全を期しておるということでございます。 販売段階につきましては、小口商品の債権、これにつきましては具体的にだれだれさんの債権ということを言うわけではございませんで、この基礎になっておる特定債権はどのような種類のものであるかということでございますから、この段階では個人情報は一切出ていかないということでございます。
○川端委員 この個人情報を中心としての部分と国の情報という部分での、いわゆる情報公開という部分とそれからプライバシーの保護という部分が大変難しい議論としてあります。私も少し前に内閣委員会で、国の電算機情報に関する保護の問題ということの法案を審議するときに勉強をさせていただいたことがありますが、今審議官がおっしゃった部分で、売り出すときにこういう人の借金というか債権を売りますよというのはない、これはそれでいい。それから、そのものを業者が買うときにはやはりどういう中身かというのがないと買えないということで、そのことを人に知らせてはいけないという歯どめをかける、これもいいと思うのですね。ただ、このプライバシーの問題というのは、そこへ行くのも嫌だ、私はある会社とリース契約を結んだ、クレジットで借金をしたということはそれは私の責任でやった。しかし、そのことが何人にあっても人に言ってもらっては困るのだというものが、いや、そんなの実害ないからいいじゃないかという話ではないのですね、このプライバシーの問題というのは。そういう意味では、例えば今この法案ができて、これからさて売り出しましょうというときに、いろいろな債権があるときに、その人たちの部分を、本人との間において、それを売ってしまうということに関しては、本人とはどういう関係を持つべきなのかということですね。だから、私がお尋ねしたのは、例えばあるクレジットで契約してそういうお金を借りているというときに、今の契約で、何もなくて売るということは可能だと思うのですが、本来はそれはいけないことではないかな。ですから、そういうことに関して契約条項として必ず入れる、リース契約あるいはクレジット契約のときに、場合によってはあなたの債権を売りますよということでよろしいねということでないと、それが困ると思ったらその契約はもうその人はしないということが一番明確なあれだと思うのですね。民法上できるとかできないとかというものとプライバシーというものは違うというふうに私は思うのです。まして今、個人のプライバシーに関しては一切法律がないのですね。そういうものを視点に当てた法律というものはなかなかできないということも事実でありますけれども、そういう意味で、そのことに関してはどういうふうな考え方をお持ちなのか、あるいは御指導をしようとしておられるのかということをお尋ねしたいと思います。
○麻生政府委員 債権の譲渡でございますが、一般に、日本の民法におきましては債権者の自由意思によってできるということが原則でございまして、その原則のもとにいろいろな規定が整備をされておるということでございます。 したがいまして、債権譲渡そのものはできるわけでございますが、御指摘のございましたように、クレジット産業、これは特に消費者保護ということに注意を払わなければいけない産業でございます。形式的、法律的にはできるといいましても、消費者との納得ということがやはり大切であろうと考えます。したがいまして、消費者との契約約款におきましては、その譲渡の可能性につきまして周知をさせる、消費者の事前の理解を得ておるというふうに行うように今後指導してまいりたいと考えておる次第でございます。
○川端委員 ぜひともに、そういう部分に関しては御指導の徹底をお願いしたいと思いますし、約款契約のときにも、何か虫眼鏡で見ないと見えないような字で書いてあったと言われても、これは非常に不親切な話だと思いますので、そういうことも含めてひとつよろしくお願いしたいと思います。 大臣、全般的にこのプライバシーの部分を法律的に、今おっしゃいましたように、民法ではそういう債権の譲渡はできるという部分と違う新たな概念として、新たな概念でもないのですが、法的には新たな概念を持ち込まざるを得ない、このプライバシーの問題というのは、いろいろなときに議論になりますね。こういう部分で、いわゆる国の情報の部分におけるプライバシーと民間情報の部分でのプライバシー、個人情報というもの等々を含めて、そういうものをどういう形で保護していったらいいのかという議論が長年来延々と続いておりまして、何も実現しないというのが実情なんですけれども、この問題に関して世界的に見ますと、日本はプライバシー後進国と言われているのも事実だというふうに思います。そういう意味で、本法とは直接的にはかかわりはございませんが、大臣のこのプライバシー保護というものに対する御所見というのをひとつぜひともにお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○渡部国務大臣 今、川端先生のお尋ねは、今日の民主主義社会が近代化していく中で、基本的な人権と情報の公開という、これはまさに哲学的な問題でありますから、私の所感を述べる、こう言っても、これはなかなか大変難しい問題になりますけれども、今、日本は情報先進国、プライバシー後進国、こういう御指摘がございましたが、これは、世界の国が個人情報の保護については必ずしも一様でない、いろいろその国々の歴史や伝統や民族性の中で多様性がございます。 私は今行政の立場にありますから、それでお答えしますと、我が国においては行政機関の保有する個人情報の保護については、昭和六十三年に行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律が既に御案内のように制定され立法化されておりますし、また、民間部門の保有する個人情報の保護については、将来的には法制化による対応も課題の一つでございます。しかし、当面、まずは各事業分野の特性を踏まえた事業者の主体的な対応を促すことにより対処することが適切ではないか。具体的には、通産省では、民間部門における電子計算機処理に係る個人情報の保護についての指針を取りまとめ、個人情報の保護を促すべく、通産省所管の関係団体に対しては平成元年六月に当該指針の周知徹底を図るとともに、事業活動の特性に応じた適切な対応を促進するための通達や指導を行っております。今後こういった指導の徹底を図るために、また、その効果を十分に見きわめた上で、さらに所要の対応を図ってまいりたいと思います。 〔和田(貞)委員長代理退席、委員長着席〕
○川端委員 ありがとうございました。 この個人情報の部分というのは、今おっしゃいましたように、民間の情報というのは本当に事件をたくさん起こしている。ちょっと最近のということだけで新聞を調べてみたのですが、例えば、マンション業者の入居者名簿が流出するとか生命保険会社の契約者リストが漏れた、十万人分ものやせる本の購入者リスト、三十万円以上の貴金属購入者、恋人を望む男性アンケート名簿まで、本人にとっては周囲に余り知られたくない情報を伝えるさまざまな名簿が東京、大阪の情報サービス会社、名簿販売業者に出回り、堂々と売られていた。こういうふうな、逆にこれで金もうけをしようというような不届きな人までいるということでございます。 最近の世論的な部分でいえば、先ほど言いました国の電算機に係る個人情報に関しては法律ができました。そのときから民間に関してもというままに、法体系としては実現をしていないのが現状でございます。議論もまだまだ分かれるところでありますが、大臣におかれては、そういう部分でもひとつ内閣の中でリーダー的なお役割を果たしていただきたい、御要請申し上げておきたいと思います。 時間がほとんどなくなってしまいまして、これもこの法案に関連をいたしますが、いわゆる指定調査機関等で債権の審査をするという仕組みをお持ちでございます。これはどういう性格の機関を想定しておられるのか、それから、かなり難しい内容を審査するのではないかなというふうにも思うのですが、当面幾つぐらい御予定をされているのか、どんな形のもの、どういう性格のもので幾らくらい考えておられるのかということをお聞かせをいただきたいと思います。
○麻生政府委員 この指定調査機関でございますが、ここで行います。務の性格上、高度な専門的知識と公正性を要求されるところでございます。したがいまして、具体的な対象といたしましては、公益法人を考えておりまして、現在既存の法人も含めまして、このような能力から見ましてどこが適切であるかということを幅広く検討いたしておるという状況でございます。 また、数でございますが、数はそんなにすぐたくさん必要であるとは考えておりませんで、一つあれば本法で期待しておりますような調査業務は十分行えるのではないかと思っております。
○川端委員 公益法人ということでございます。今の御答弁では、新たにつくるか、今までのいろいろな部分で何かそういうものを兼ねられるかということを御検討だということでありましたが、平成二年十月一日現在というのしか調べられなかったのですが、全省庁で六千八百四十一件公益法人がある。五年前、昭和六十一年に比べて六百二十六件ふえている、ちょうど一割ふえているのですね。毎年大体百二十件ぐらいふえていく。通産省に限りまして、十年前に七百五件公益法人がありました。今八百六十八件。十年間で百六十三件ふえているわけです。しかも、二十二省庁で五年間でなくなったのはあるかというと一個もないのですね、ふえる一方である。 いろいろな多様化する行政ニーズに応じて、行政本体の機能ではなくて、いわゆる自助努力等も加味しながら、いろいろそういう部分に対応するということで公益法人ができてくるということ自体を否定するものではさらさらございません。しかし、やはり公益法人といういわゆる役所と非常に密接な関係を持つ部分に、ある意味では公的な資金も投入する仕組みを持ちながらやられるものが無制限に、結果としてですよ、どんどんふえていくし、時代が随分変わっていく中で一つもなくなるものはないという、行革審などでも休眠公益法人というのがあるのではないかという指摘も随分されたということを覚えておりますが、そういう意味では、今回もこういうものをおつくりいただくときに、今御答弁いただきましたけれども、既存のものを含めまして、既にある機関で兼ねられないか、これはもう省庁をまたがって、どこかほかの省庁でそういうものを持っているところと一緒にできないか、あるいはいつまでやるのか、どういう時期までやるのか、逆に言えば、通産省にいろいろある部分もそういう観点で一度全部見直していただくぐらいのことをやっていただくべきではないかな。このごろ法案が出てまいりますと必ず一つずつ団体がふえてくる、公益法人がふえるという仕組みにたっているような気がいたして仕方がないわけですが、その個々に関しては非常に重要であるということはよく理解をしますが、トータルの行政というもののあり方という意味では大変大事な問題ではないかと思っておりますので、これは御要請を申し上げておきたいというふうに思います。 時間が終わりましたので終わります、
○武藤委員長 江田五月君。
○江田委員 最後、あと二十分ですのでよろしくお願いします。 今回のこの特定債権等に係る事業の規制に関する法律案については、全体として必要なものであって賛成をするつもりでおりますが、しかし、考えるとどうもいろいろとわからないことが出てまいります。かなり込み入った関係の法律である。法律の目的である投資家の保護、投資家というか、具体的にこの法律に係る仕組みの中で投資をした者をこの法律は一条で投資者と呼んでいるようですが、投資者の保護についていろいろ懸念があると言わざるを得ません。 バブル経済の一万の主役であったノンバンクと言われるリース・クレジット業界は、バブル経済の崩壊の中で多額の不良債権を抱えて、中には倒産の危機にあるものもあると聞いております。また、このたびいわゆる暴力団新法が施行されましたが、近年ノンバンクの業界に暴力団の介在する不祥事がいろいろ報道される、こんなケースもあるわけですね。つい最近の報道ですと、有名百貨店が医療機器の架空取引伝票を発行してリース会社から多額の資金を引き出した、代金十億円引き出す、捏造書類で四億六千万円などという見出しか新聞に踊る、こういうこともあるわけでございまして、カード破産あるいは偽造カードの問題、いろいろ出てまいります。このような中でこの法案が投資者の保護に十分な効果を発揮し得るものかどうかについて若干の質問をしたいと思います。 まず、六十一条のところで、これは「小口債権販売契約等の締結についての勧誘等」というところですが、「小口債権販売業者は、小口債権販売契約等の締結又は更新について勧誘をするに際し、小口債権販売契約・特定債権等に関する事項であって、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。」これが第一項。二項は、「小口債権販売業者は、小口債権販売契約等の解除(組合からの脱退を含む。)を妨げるため、小口債権販売契約・特定債権等に関する事項であって、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、不実のことを告げる行為をしてはならない。」こう書いてある。我が商工委員会調査室の解説ですと、「リスクのある取引であることを告げず、また絶対確実な投資であると告げる等顧客の意思決定を歪めるようなことを禁止するものである。」こう書いてあるのですが、ここで例えばこれは利回りが幾ら幾らであるとか、あるいはその保証をするとか、あるいはその利回りについてこれが達成できないときには補てんの約束をする、そのようなことは、これはいいのですか、いけないのですか。
○麻生政府委員 実際に顧客に販売いたします場合には、法律にございますように、小口販売商品の販売単位とか利回りとかあるいは満期というようなこと、さらにこれに加えまして、組み入れております債権の種類あるいはそれらの債権の過去のデフォルト率、さらにこのデフォルトに対応いたしましてこのリスクを軽減しますための銀行保証といったリスク補てん措置、特定債権の譲渡業者がどういうものであるかというようなことを開示するということでございます。この商品の場合には、ベースがリース債権でありクレジット債権でございますから、一番大きなリスクという点でありますとこのリース、クレジットのデフォルトの問題でございますが、それにつきましては、法でありますように補てん措置の内容を具体的に説明するという形で投資家の判断に資しようということでございます。
○江田委員 きょうの私の質問、ぺーパーになっていまして、そのペーパーをそのままお渡ししているのでそれに従ってお答えをいただいたのかもしれませんが、私がペーパーどおりに質問しているとは限らないので、ちょっと聞いておいていただきたいのですが、利回りについて、まあおおむね二年物の定期よりちょっといいぐらいな利回りになるのではないかというようなことじゃないかといったことがあると思うのですが、そういう利回りというものはこのぐらいです、それは保証されるのですとか、あるいはそれが実現できなかったら損失の補てんをしますとか、そういうようなことを顧客に告げて、顧客を——顧客というのは小口販売契約をするお客さんの方ですね、投資者ですね、この投資者を契約に勧誘するようなことをしてもいいのでしょうかということを言っているのです。
○麻生政府委員 実際に勧誘をいたします場合には、今言われましたように、利回りとか満期日等の内容について説明をし、またしかし、この商品の場合にはそれが一〇〇%保証されているものではなくて、そのデフォルトというのがあり得る、その場合にはどのようなリスク補てん措置がとられておるかということを説明した上で販売をするということでございます。
○江田委員 リスクについては、今の前のお答えになるのかと思いますが、昨日、実はリース・クレジット業界の方から説明を受けたときに、譲渡される債権はできるだけ優良なものを選別して譲渡するんだというお話がございました。私は、それは重要なことだと思います。どういう選別をするか、またあすにでも業界の方から説明を聴取をしたいと思っておるのです。 そこでお伺いしますが、この法案の中でどの条文に優良なものを選別して譲渡をするということを期待できる根拠があるのか、あるいは通産省としてそのことについて何かの措置を考えておられるのかどうか、これを説明してください。
○麻生政府委員 本法の場合には、法律第三条に基づきまして譲渡計画の届け出があるわけでございます。その届け出の際には、譲渡される債権、特定債権がどのようなものであるか、あるいはそこで優良なもの、つまりデフォルト率が非常に低いものであるのか、あるいはある程度高いものであるのかというようなことがわかるわけでございまして、今度は、そのデフォルト率に見合った形でどのようなリスク補てん措置がとられるかということを通産大臣はチェックをする、そして、必要最小限度の、つまり、過去のデータから見て考えられるデフォルトの率に対応したリスク補てん措置がとられておるかどうかということを確認をするということでございます。
○江田委員 その率の判断とかということなんですが、例えば車のリース。リースでもクレジットでもありますかね、二十代の若者が買った車ですと、これはなかなかちゃんと支払われない場合も多いから、そういうものはちょっと外して、一家を構えた、子供もいる、そういう人が買っている車についてのクレジットだけを選ぶとか、そういうようなことをいろいろやられるのだろうと思うのですが、そういう、その利用者ということになりますか、それのタイプによって今のデフォルト率がいろいろ違う、そういうような統計やなんかはちゃんとしているのですか。あるいは、クレジットヒストリーを類型分けをして、こういうクレジットヒストリーはこういう危険、これならこうと、そういうような類型化というような作業はあるのですか。
○麻生政府委員 デフォルト率の予測につきましては、これは今先生もお話ございましたように、年齢別あるいは業種別あるいは地域別によって大分違いますし、また企業も、いろいろな業種なり大きさによっても違っておるというようなことでございます。したがいまして、実際のこのリスクの補てん措置を考えます場合のおのおのの対象債権のデフォルト率、これは、そのような債権を分類をいたしまして、今の年齢別とか業種別とか地域別とか、それに見合いましてその会社がずっとやってきておりますが、その会社がやってきている過去のデフォルトのデータをとっていくというやり方をしてまいる考えでございます。
○江田委員 いや、私がちょっと聞きたかったのは、抽象的にはそれはわかるのですが、具体的にそういう類型化していろいろな率の計算をしたようなものがあるのですが、どうですかということをちょっと伺いたかったのですが、まあ先へ進みます。 我が商工委員会調査室の資料によりますと、リース・クレジット会社はペーパーカンパニーの子会社を譲受業者とし、みずから小口債権販売業者として販売することもあるというのですね。また、小口債権販売業者を子会社にやらせるというケースもあるかもしれない。ということになりますと、仮に、親ガメこけたらじゃありませんが、リース・クレジット会社が倒産ということにでもなるとこれは大変なことになる。したがって、投資家の立場からすれば、特定事業者、すなわちリース会社、クレジット会社の経営内容についても大きな関心を持たざるを得ないのではないかと思います。 この法案四十五条では、特定債権等譲受業者は、その業務及び財産の状況を記載した書類を、営業所ごとに備え置き、小口債権者の求めに応じ閲覧させなければならない、こうなっておりまして、六十三条で「小口債権販売業者について準用する。」となっているのですが、この規定は、特定事業者、すなわちリース会社、クレジット会社についても適用をする必要があるのではないかと思うのですが、いかがですか。あわせて、「閲覧させなければならない。」というのは、これは謄写も含むんだろうと思いますが、いかがですか。
○麻生政府委員 この債権小口化商品でございますけれども、これは、リース料あるいはクレジット料が償還の原資になっているということでございます。つまりこの原資というのは、リース会社そのものあるいはクレジット会社そのものの信用ではなくて、リース利用者あるいはクレジット利用者の償還というものがベースになっておるというところに特色があるわけでございます。 したがいまして、本法におきましては、投資家の保護の観点からは、特定事業者に対しまして、そのリース会社等の倒産リスクからこれを切り離すということが必要でございまして、このために、法律の第五条によりまして、民法その他の法令に定めるところによって、いわゆる第三者対抗要件を備えるようにしなければいかぬ、つまり、このリース会社、クレジット会社の倒産リスクから切り離すということを、この第三者対抗要件を備えることによってやっておるということでございます。 このようなことをやりました結果、投資家のサイドから見ますと、特定事業者、つまりリース会社、クレジット会社の経営悪化、倒産というリスクというのは切り離されますものですから、債権という形で譲受業者の方に渡されますから、切り離されるということになるわけでございますが、一方で今度は、譲り受けました譲受業者あるいは販売業者との関係でリスクが存在し得るということがございます。したがいまして、この法律では譲受業者及び販売業者の業務あるいは財産の状況について閲覧を請求することができるという形の権利を認めておるということでございます。
○江田委員 謄写のことも聞いたのですが、お答えになりません。閲覧というのは、私の理解ですと閲覧した場合には自分で手で写すことは当然いいわけですよ。手で写すその作業について謄写機というものができて、これは科学技術の進歩ですから、閲覧はできるけれども、謄写はできないというのはやはり本来おかしいので、ですから閲覧できるということは当然謄写も本当は含むと考えなければいけないのだと思いますが、答えは要りません。次へ行きます。 それはわかるのですけれども、その条文の文理的な解釈はそうでいいのですが、しかしリース会社、クレジット会社がペーパーカンパニーの子会社を譲受業者として、さらにまたみずから小口債権販売業者としてこういう業態のものを行うというようなことは当然あるだろうと思うのですね。そこは経理が分別されているから大丈夫だということならそれでもいいのだけれども、例えばこの譲受業者が元の業者の債務を連帯保証などしていたりすると、これはもう親ガメも子ガメも一緒になってしまうというようなことだって起きてくるのじゃないか。さらにまた同じ窓口でいろいろやっていたりしたら、何か事が起きたときに債権者がたっとトラックか何かで来てぼんと持っていったりしたら、こんなものわけがわからなくなってしまうわけですよね。だから、そこは債権譲渡を通知をしていますから切れているのですよというのは、単に言葉で言っているだけのことであって、現実には投資者はちゃんと保護されないということが起こるのじゃないかという心配をしているわけです。リースの場合に、元の物件の所有権がリース会社にある場合と、それから債権譲受会社にある場合と、債権の質というものは随分変わってくると思いますが、物件の所有権まで債権譲渡に伴ってちゃんと譲受業者に移しているような場合の方が優良な債権だというふうに判断をされるかどうかはどうですか。
○麻生政府委員 リースの場合の物件の所有権、これはリース会社にあるわけでございます。それで、譲渡されました場合に、リース会社から譲受会社の方にこのリースの占有につきましての管理権、これが従来のままリース会社がかわって管理をするという場合、あるいは完全に管理権も移してしまうという場合、これはおのおの契約で決まってくるということでございます。 リース債権の内容を判断いたします場合には、そのようなこと、占有なり管理の問題というよりもむしろリースの利用者の償還能力をいうことが一番大切でございますから、むしろそちらの観点に着目して判断をいたすということでございます。
○江田委員 リースの場合には物件の所有権はリースする側に保有されておって、そして、これを賃貸する。その物件については、こういう形で債権譲り渡しか、譲受会社に渡すときにその物件の所有権も移すケースもあるというふうに聞いておるので、今のことを伺ったわけですが、さらにクレジットの場合でもいろいろな形の、所有権留保であるとか譲渡担保であるとかいろいろあると思うのですね。そういうものも譲受会社の方に移す場合と移さない場合とがあって、大体移さないんじゃないかというふうに聞いているのですが、そんなところについてもちょっときめ細かくきっちり考えてみなければいけないんじゃないかと思ったり、さらにまた、譲受計画届け出の審査、このことについてもいろいろ聞いてみたいとか、最近暴力団関係がいろいろ絡んでくるが、それについてどういう歯どめがあるか、これも聞いてみたいと思ったり、大臣には、さらに今の不況との関係でこうした仕組みをどう活用されるかということについても聞いてみたいと思ったりしたのですが、もう時間が参りましたので省略をいたします。終わります。
○武藤委員長 次回は、明十五日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時十六分散会