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123回国会衆議院1992/04/20

建設委員会地方行政委員会農林水産委員会商工委員会逓信委員会土地問題等に関する特別委員会連合審査会 第1号

発言数
223
登壇者
28
会派数
6
開催日
1992/04/20

会議録

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 これより建設委員会地方行政委員会農林水産委員会商工委員会逓信委員会土地問題等に関する特別委員会連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私が委員長の職務を行います。  内閣提出、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律案を議題といたします。  本案の趣旨の説明につきましては、これを省略し、お手元に配付してあります資料により御了承願います。  これより質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三野優美君。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 本法案の連合審査に当たりまして、各党、各委員会の御協力をいただきましたことを、まずお礼を申し上げたいと存じます。  また、関係大臣には、大変多忙な中をおそろいで御出席をいただきましたことに感謝を申し上げ、まず私の方から冒頭、きょうは各大臣にお尋ねをいたします。そのことをまず申し上げておきたいと思います。  政府は、平成二年度の国勢調査の結果、日本列島の人口動態が、北海道、東北、山陰、四国、九州において大幅な人口減少県が目立ち、首都圏の人口が大きく増加したことを重視して、若者が都市に集中し、これらの地方の県は高齢化が著しくその速度を速めてきたのであります。これは単に人口動態のみにとどまらず、経済、教育、保健医療、交通、文化、そして国土保全の立場からも、日本列島が異常な事態をもたらしていることを示しておると思います。この現象は今に始まったものではありません。昭和五十五年調査では、全国で東京都のみが人口減をもたらしていますが、その周辺はこの当時から既に異常な人口膨張が行われているのです。また、昭和六十年調査でも同じ傾向を示しております。続いて、大阪を軸とする関西、名古屋を中心とする中部圏と続いてきたのであります。  この間、政府はさまざまな手法で、産業、経済とあわせて人口の大都市集中を避けて、地方分散の政策を展開してまいりました。例えば、昭和三十六年低開発地域工業開発促進法、昭和三十七年新産業都市建設促進法、昭和三十九年工業整備特別地域整備促進法、昭和五十八年高度技術工業集積地域開発促進法、いわゆるテクノポリス、昭和六十二年は少し性格が違いますが総合保養地域整備法、リゾート法、昭和六十三年は多極分散型国土形成促進法、数多い地域振興策を制定をしてまいりました。この中には制定後まだ日の浅いものもありますが、既にリゾート法のごとく地域の自然破壊が問題となり破産状態となったもの、振興拠点制度のように余り地方に歓迎されていないものも出てきているわけであります。これらの施策の展開にもかかわらず、その効果が見られず、日本列島は今日の異常事態を生み出したのであります。  その間、実はもう政府も御承知のとおり、八七年の建設白書でも、前回建設委員会で指摘されましたが、首都東京のオフィス床需要が増大している状況の中で、民間の活力を活用して、都心部の高度利用のための政策を展開してまいりました。あるいはまた、今日まで幾たびか、都市計画法や建築基準法の規制緩和によって、さらに都市が、東京首都が膨大する政策をとってきたことも否めない事実であります。いわば、先ほど申し上げました幾つかの地方の活性化のための政策と、首都東京に集中するオフィスビルを含めた規制緩和とが、相矛盾するものが同時に行われてきたわけであります。また、今日もなお、東京湾の埋立計画があります。あるいはまた、今国会に政府が提出しております、これから審議されますあの都市計画法、あるいは建築基準法の一部にもそういう傾向が見られているわけであります。  いわば、地方の経済の活性化、大都市集中排除のための人口分散を一方で唱えながら、一方においては大都市集中をする政策が次々と行われる、こういう相矛盾した経過があるわけでありますが、今申しましたように幾つかの地方の経済、文化の活性化のためにとってきた政策がいわば空振り状態であったわけでありますが、その反省点をどのように受けとめているのか、まずこの点、地方自治体を預かる自治大臣の見解を尋ねておきたいと思います。  これらの反省、総括の上に立って、今回、総合的かつ具体的な施策によってこの日本列島の修復、発展をもたらそうとの意図に基づいて本法案を策定し、その中心的役割を果たそうとする建設省は、どのような展望を持っておられるのか。私たちも、また地方自治体も、過去の政府の地方振興政策が結果として空振りが多く、今日の事態を招いただけに、本法案に期待する一方、また同じ結果をもたらすのではないかという不安もあることは否めない事実であります。それだけに、政府も、六省庁が総合的な政策の展開によってその実を上げようと、その意気込みと考えてこの法案を提案したと思いますが、建設大臣のこれに対する所信を求めておきたいと思います。  さらに本法案は、地方拠点都市地域を構成する市町村が共同して基本計画を定め、知事の承認にゆだねるとなっておるのであります。その主体は地方自治体となっておるのでありますが、六省庁の窓口は、本法案の提案者である六大臣の中で、とりわけ建設大臣がその任に当たるのかどうか。窓口は一体どこなのか、これは六省庁合意されておるのかどうか、これもあわせて建設大臣なり自治大臣から聞いておきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 まず、お尋ねの一番最初の案件は、なぜ一極集中が進んできたのか、政府はいろんな施策をしてきておるのに、それにもかかわらず一極集中は進んでおるじゃないか。そして、やっておること自体に、一極集中排除を唱えながら、片一方では一極集中をより促進さすような施策も行われておるではないか、こういうお尋ねでございました。  私は、余り詳しいことは知りませんけれども、戦後の日本の動きをずっと見てまいりますと、やはりイノベーションの進展とともに都市のあり方、地方行政のあり方も変わってきておると思いまして、この力というものは余りにも大きいものでございますから、なかなか行政の力なりあるいは地方自治団体の努力のみではそれに対応することはできなかった。例えば、三十九年から前後いたしまして新幹線、オリンピック、新幹線、これが日本の都市のあり方を根本的に変えてきたと思いますし、石油ショック以降におきますところの国際化、情報化、この社会の変化というものは日本の経済なり文化、社会のあり方を全部変えてきたと思います。これに対して、地方自治体あるいは政府自体も必死に東京集中を防除すべく努力いたしましたけれども、自然の力といいましょうか、時の勢いというものは強過ぎた。しかし一方において、いろいろと多極分散の努力をしてまいりましたことが、ある程度は現在も成果が出てきておると私は思っております。  そこで問題は、これからただ便利さのみを求めるのではなくして、便利さを求めるということを重点に置きますと、先ほどおっしゃいましたように、一極集中の排除をしておる傍ら、また集中にふさわしい促進をするようなこともやっておるのではないかということにも相なろうと思いますので、そこは国土の均衡ある発展を期するために、そういうものを絶えず各省庁間で連絡し合いながら、お互いが一つの行政の単位としての仕事をするだけじゃなくして、お互いに連絡をとり合ってそういうことの弊害を除去する努力をすべきではないか、こう思っております。その意味におきまして、一つの大きい試金石となりましたのが、今回の地方拠点都市づくりのこの構想、やり方であろうと思っておりまして、このようなものを一つのてこにいたしまして今後進めていきたい、こういうことを考えておるところであります。  それから、もう一つの問題は、主務大臣が六省であるけれども、一体どこが中心になってやっていくのだ、こういうお尋ねだったと思いますが、私は中心というよりも、要するに基本方針は政府六省庁協議し、あるいは地方の意見等を聞きながら基本方針を決定する、そして知事が地元の市町村と協議をして基本計画を決める、そうしてそれを承認していくという、今までのいわばトップダウンの方式をとっておるものではなくして、そこにボトムアップのシステムを導入しておるものでございますから、あえてどこが中心でということではなく、やはり六省庁が絶えず連絡して、一体となって地方自治体が努力いたします拠点づくりに協力をしていく、そういう新しいスタイルの法律であると認識いたしております。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 ただいまの先生が御指摘をされました過去の一連の地方分散政策と申しますか、各種立法のあり方につきましては、ただいま自治大臣がお答えになったとおりでございますが、それはそれなりに一定の役割を果たしてきたと存じております。  さはさりながら、御指摘のとおり、国勢調査を見ておりますと、十八道県にわたりまして人口の減少が見られ、東京一極集中が現に進行中であるということも事実でございます。それには幾つかの原因があると思いますけれども、東京は人口を吸収する魅力を備えておることは事実でございまして、その魅力があります間はこれを防ぐことはなかなか難しいということでございます。そこで、東京の魅力を減殺するということではなく、むしろ地方に東京が持っておりますような魅力を付与いたしまして、そのことによって人口の流出を防ぎ、かつ人口の還元を図るという積極的な施策を講じてまいりたいというのが本法案の趣旨でございます。  東京には高次の都市機能がございまして、一口に申しますと職住遊学といった、特に生活空間として若者たちが魅力を感ずる機能が集中いたしておるのでございます。そういった魅力を持つ都市が現に地方に存在いたしまして、地方において一極集中が起こっているということも事実でございます。それは政令都市であり、あるいは県庁所在の都市におきましてそういった現象が見られることは御案内のとおりでございます。高次の都市機能を持ちました新しい拠点都市地域を整備いたすことによりまして、人口の分散あるいは人口の還元に努めていきたいということでございます。  それから、この法案は産業業務施設の再配置を促進するということもねらいとして持っておるのでございますが、これはただいま御指摘がありました一連の過去の立法が行われました当時、新しい法案は別といたしまして、古い法案につきましては、当時の産業構造にミートいたしました法案であったのではないかと思うのでございます。クラーク分類によれば第二次産業が中心でありました時代、新産都市法でございますとかそういった新しい、当時の産業、工場を地方に分散せしめたいという新しいねらいであったかと思いますが、その後、第三次産業にシフトしてまいりまして、東京は高度な情報機能を持った都市としてさらに発展してまいったわけでございますけれども、そういった現実に着目いたしまして、産業業務施設が地方に移るということがなければ、一極集中を排除いたしまして地方分散政策の実を上げることができない。そういうことも含めまして、六省庁が中心となり、他省庁にももちろん御協力賜りまして、一体となって地方拠点都市地域の整備と産業業務施設の再配置を促進してまいりたいということでございます。  なお、一体どこが中心になるかということにつきましては、自治大臣がお答えになったとおりでございますが、六省庁で、あるいは他省庁も含めて協議機関を設けまして、その協議機関で今後一体的な運営をやってまいりたいと考えておるところでございます。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 一つは、先ほど指摘したように、昭和三十年代後半から次々と地方振興政策をとってきた。それはそれなりの役割を果たしたと自治大臣は言うのですが、政治や行政というのは結果に責任を負わなければならぬわけでしょう。それをやったけれども、今日のような異常事態が生まれてきたというこの事実、これは逃げるわけにはいかないわけです。ですから、私はその点を指摘したわけなんであって、これを繰り返してはいかぬ、今度また同じことを繰り返してはいかぬということで、過去のこの機能しなかった事実というものについて我々は反省するということを申し上げたわけであります。後からまた御意見を聞きます。  それから、建設大臣は今、六省庁が協議してやっていく。そう書いている。それは協議が必要でしょう。そのために、これは六省庁が共同でやるということになっている。ただ、実施する地方自治体は、六省庁の協議のところへそれぞれお願いに行って、こうしなければならぬのですかなんということを一々やるわけにはいかないわけです。したがって、六省庁の窓口は一体どこが責任を負って内部的に協議するのですか。  この前、建設委員会で議論している過程では、何となく調整機能機関としての国土庁長官みたいな話が国土庁長官から出る。ところが、この法案を見ると市町村や県が中心なんです。自治体なんです。それを見れば、自治大臣かなという感じもするわけです。ところが、事業の内容を見てみれば、後からまた議論しますが、どうも建設大臣がその中心的役割を果たす、したがって建設大臣。都市局が軸でまとめたという経過もあるわけなんです。したがってこの際、どこが窓口になるかということくらいは親切に地方自治体に示したらどうですか。そうでなければ、協議します、協議しますと言って、来たならばてんまる回ししたようにあっちだこっちだと言われたのでは、とてもじゃないけれども、まとまった法案として運用はできないのじゃないですか。この点だけはひとつ明確にしてください。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 協議機関を設けるところまでは各省庁で合意を見ておるところでございますが、一体どこを窓口にするかというようなことはまだ議論して詰めていないところでございますが、少なくともこの協議機関の取りまとめ役は国土庁長官にお願いをいたしたいと考えておるところでございます。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 建設大臣、あなたの都市局がまとめて我々建設委員会に提示してきた。それを他に転嫁してはいかぬですよ。いわば、いまだにまとまっていないなんという法案を我々に審議させて、自治体はこれからどうするのですか。既に運動の始まったところもある。こういう無責任なことは困るのであって、私は直ちに、ここに大臣そろっているのですからまとめて、後で最後のところで回答してくださいよ。私にできなければほかの議員にでもしてください。そうでなければこんなものは、どこが窓口かわからぬようなものは審議できるものですか。  次に、時間の関係がありますから私はできるだけ再質問は避けていきたいと思いますが、地方拠点都市地域の指定についてお尋ねします。  初年度十カ所程度、将来は一県に二カ所程度、できれば五十から八十カ所と考えているように報道されているわけです。指定箇所が少なければ県内において一点集中主義となり、多く指定すれば施策が散漫となってその効果を生まなくなります。行政の平準化と本法の効率的な運用と、相矛盾する点をどのように調整するのか、自治大臣及び建設大臣にお尋ねをいたします。  指定は原則として県都を除く第二、第三の地方都市及び周辺市町村となっていますが、その人口及び面積等の規模はどの程度のものが適正と考えているのか。今日まで進めてきた広域事務組合の実績などを勘案するつもりがあるのかどうか。この場合、中核となるべき都市は、概して交通、文化施設及び財政力等に一定程度恵まれております。国の施策への負担能力、またその施策を支え、かつ有効たらしめるための自治体独自の事業のための財政負担能力等を考える場合に、本法の事業の主要な部分が中核都市に集中し、その吸引力によって周辺市町村との新たな格差を生む危惧はないかどうか。  また、県によっては、県都の都市計画法の市街化区域を除く調整区域の一部と周辺市町村を含む地域指定、この場合は道路、鉄道、空港、港湾等を考慮して特例指定をすることがあるのかどうか。また、市制はされていないが新たなる交通機関の整備等によって近い将来大きくその地域が変化し、または発展させるための必要ありと知事が認めた場合に、郡の行政区域、いわば市のない郡の行政区域においても指定する等柔軟に対応することがあるのかどうか。この点をひとつ自治大臣に聞いておきたいと思います。  私がこう申し上げますのは、生産緑地法制定後の運用に当たって、それぞれの地方自治体が独自の計画に基づいて運用しようとした際、建設省及び自治省は、国の方針と異なるといって異議を言ったようであります。それぞれの自治体がその町の歴史的経過、また今後の都市づくりについて独自の計画があることは当然のことであり、また将来宅地化すべき農地にしてみても、一挙に都市計画が実施され宅地化されるわけではないのであって、大阪には大阪らしい、京都は京都らしい、藤沢市は藤沢らしいそれぞれの特色のある都市の自主性を尊重するという柔軟な対応をして、画一的な法の運用はすべきでないと思う。したがって、私はあのときに建設省、自治省が異議を挟むことはどうかと思った。  今度の場合も、先ほど申し述べたようにその地域の実情、その地域の首長の町づくりの構想によって、柔軟に対応するということがあってしかるべきではないかと思うのです。したがって、今のようなことを聞いたわけであります。どうも法が執行されますと、後は役人さんが法の活字だけを読んじゃって、あれは違法だ、これは適切でないと指摘して住民自治というものを無視する傾向がある。そのことを私は指摘しているわけでありますから、この点はひとつ大臣にお聞きをしておきたいと思います。  この際、ひとつ自治大臣にお尋ねしたいのですが、道路、交通機関の発達、行政の多様化、高度化、広域化した現在、本法を施行するに当たっても幾つかの矛盾点あるいは問題点が考えられますので、この際新たな今の時点における町村合併、これは私の私見でありますが、新たな町村合併促進法なんということを考えたことはあるのかないのか、そういう意図はあるのかどうか、この際これもひとつ聞いておきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 機関銃のように連続的にぼつぼつとお聞きになったので、ちょっと全部は私二人でお答えできにくいと思いますので、行政局長があとを補足すると思いますが、私から三点お答え申し上げたいと思います。  一つは、既存の計画と今度の計画との間にそこを来すようなことはないだろうかという御心配でございます。確かにそういうことは、私たちも冒頭にやはりそういう懸念はしたのでございます。(三野委員「いや私は、一極集中と、また二カ所、三カ所とやれば散漫になる、そのことを言っているわけです」と呼ぶ)その点について、これは法案は御存じのように、あくまでも主体は知事がなるわけです。基本方針は確かに六省庁で決めますけれども、計画策定そして承認というところは知事と関係市町村とが協議をしてやるということになっておりますので、そこが大分今までと違うということです。  それで、先ほど一番最初のときに御質問の中にございました六省庁がどこが責任者なんだという問題と、この計画を推進していく、策定していく段階との間に相当の関連性がある。つまり、何のために何を目的にしてどの地域を地方拠点に指定して、そこに一つの中核をつくろうとするのかということ、この目的と地域の策定というものは、やはり地方自治体を中心にやっていかざるを得ないのではないか。これを、上からいわば地域指定をしていきましたことが今までうまくいかなかった。多々ございますが、そういう点もあった。その反省に立っての今度の措置でございますから、そういうことをやることが必要なのではないか。そういう意味におきまして、御心配のあるような、要するに主務官庁がはっきりしておらぬからこの法案が宙に浮いてしまうということはないだろう、私はこう思っております。  それから、この機会に財政が中核都市に集中してしまうのではなかろうかという御心配でございました。その周辺地は枯れてしまうのじゃないか。一将功成り万骨枯れる、そういうことになってはいかぬ、これはもう当然でございますので、そういうことにはならぬよう、いわばこの交付税措置を指定するにいたしましても、そういう点は十分に注意をしながらやってまいらなければならぬ、こう思っております。  最後の、私の方からの答弁の最後でございますが、この際、合併促進をある程度考えたらどうだろうと思っております。私はかねてから、現在の三千三百近くの自治体というものはちょっと多いような感じがしておるわけで、私自身でそうだと思っておる。といって、これはあくまでも自治のことでございますから、強制権を発動するとかそういうことはできません。自然に社会的、文化的な条件が整うてくれば合併の機運が出てくると思いまして、そういうものを助けていくというか、それはやはり絶えず考えていかなければならぬのではないかと思っておりまして、そういうようなものの合併の機運が全国的にどういう状況になっておるかということは、一度自治省として地方の実情を調査いたしまして、その上で対策を考えていきたいと思っております。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 最初に、先ほどの答弁の補足を申し上げますが、地方公共団体の窓口となりますのは協議会でございます。それで、その協議会の取りまとめを国土庁長官にお願いをいたしたい、そういうふうに申し上げたわけでございまして、窓口が決まってないということではございませんで、地方公共団体がどこに行っていいかわからないということではございませんで、この協議会と申しますか、各省庁の協議機関で窓口となって対応いたしたいと考えておるところでございます。  それから、地方拠点都市地域は、地方の自立的な成長を牽引し、地方定住の核となるべき地域でございますから、ここに重点的な投資の配分が行われる、整備が行われるということは事実でございますので、その数につきましては当然絞り込んでいくということに相なるわけでございます。この法案の目的といたしまして、地方分散を図るということもございますが、その地域におきます一極集中も是正してまいりたいということもございますので、先生が御指摘をされましたとおり、従来の政令都市、県庁所在都市は原則といたしまして対象にせずに、その地域と申しますか、県下におきますバランスのとれた均衡のある発展を考慮いたしました指定に、これは知事さんがなさるわけでございますけれども、当然なろうかと考えておるところでございます。  そして、自治大臣も申し上げましたとおり、指定をされました当該市町村地域におきましてみずから計画をお立てになるということでございますので、その計画を十分検討させていただきますとともに、その地域が拠点都市地域として整備される条件が整っているところから優先的に指定され、整備されていくということになろうかと思うのです。例えば、高速道路網が未整備な地域をいきなり指定いたしましても、建設省の所管いたします社会資本の整備は仮にやれるといたしましても、一番肝心の社会資本である高速道路網が建設されてないというところに果たして産業業務施設再配置ができるかということにも相なりますので、条件整備が行われているところから優先的に指定していくということになろうかと思います。最終的には各県一、二カ所という目標を持っておるところでございますが、それまでの間にはこれをだんだんに行っていくと申しますか、そういうことになろうかと考えております。  それから先生御懸念の、県内において新しい格差ができるのではないか、こういう点は一番私ども心配いたすところでございまして、従来どおり均衡ある国土の発展を図りますために、例えば建設行政が分担いたします社会資本の整備等につきましては、これを地域格差が起こらないように進めてまいりたいと考えておるところでございますので、そういう意味におきましては、拠点都市地域整備のためのあるいは別途の財政措置が要るということにもなろうかと考えております。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 調整機能は国土庁が持つというのは前々から聞いているのですけれども、この法案をもともと私ども建設委員会に提案してきておるのは都市局なんです。したがって、そこらのところは責任を持ってちゃんとしないと、提案したところが横にのいちゃって、いやよそでやってもらうなんて、そんなのだったらこれは問題にならぬですよ。ですから、そこらのところはもう少し整備しないと、せっかく六省庁が合同してつくった法案が、地方自治体がますます混乱を起こすことになってしまうのですから、これはもっとしっかりしてもらわぬと困りますから、今のままではちょっとまだ納得できません。  時間がないので、次に国土庁長官、通産大臣にお尋ねします。  この法案の指定に当たって、新産都市及びテクノ等の他の地域開発促進法との重複指定は極力避けて、行政の均衡をとるべきと思うのですが、どうだろうか。屋上屋を重ねるようなことをしてみてもしょうがない。新産都市やテクノは、すべてとは言いませんが生産を中心としてきた。今度は業務都市をやると言ってきた。そうすると、都市の性格からしてみて違ってもいいのではないかと思うのですが、重複を避けるのかどうか。指定するところは三つも四つも指定してしまって、何も指定してないところはほったらかしなんてことがあってもいかぬものですから、これはひとつ聞いておきたい。  それから、産業業務施設の再配置の促進について、東京二十三区から首都圏以外に転出する企業はどの程度想定しているのか、通産大臣に聞いておきます。人口減少地域、北海道、東北、山陰、四国、九州への首都二十三区から転出が想定できると思っているのかどうか。これは非常に関心あるところですから、聞いておきます。もしこの人口減少地区に行くとすれば、その条件は何なのか。本法案がその役割を果たし得るのかどうか。また、東京二十三区から転出した後の土地の公共用地への転用の際、東京都及び区などあるいは公社公団への財政的な支援、その用地を公共事業として買収するわけですから、財政支援のための具体策、予算措置を、これは国土庁長官だろうと思うのですが、ひとつ示してもらいたい。  地方拠点都市の指定によって再び地方での土地価格の高騰が予想され、地域経済への影響及び拠点地域での事業実施が困難となることが予想されます。国土庁は地域指定と同時に、この地域の土地の監視区域の指定を行うのかどうか、聞いておきます。どうぞ要点だけやってください。時間の関係でひとつ簡単に、まだありますので。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 今お尋ねの、過去の法案について重複することについてどう対処するかということについては、今度の法案は各六省庁また協力官庁と一体となって取り組むことに意義があるというふうに考えておりますし、なおまた、特に住宅等についてより居住性の高いそうした環境整備をしながら、できるだけ東京から移り住んで魅力を感じさせるようなものもあわせて取り組もうというようなこと等々で、過去の法案とはやはり趣旨が異なるようなこともございますので、特にそうした過去の法案とのある一定の重複はありましょうけれども、それは十分私は今度の法案によってさらに活性化でき得るものと解釈をいたしております。  そういうことで、移転については十分可能な方向で取り進めたいと思っております。  また、土地の価格等についてどうするのか、監視区域を設けるのか等の御質問でございますが、これは今申し上げますように、土地が高騰しないような仕組みをしかるべきことで対処しておきませんと、魅力ある居住環境を求めておいでになる方等に配慮することもでき得ないということも十分考えているつもりでございます。  それから、ほかの御質問については大方通産関係のことだと思いますので、そちらの方から御答弁を願いたいと思います。

古賀正浩自由民主党通商産業政務次官

○古賀政府委員 ただいまの御質問のうち、重複指定の問題に関して通産省の関係を申し上げます。  テクノポリス法など通産省がこれまで進めてまいりました地域立法は、先生も御指摘のとおり生産機能の地方分散をねらいとしたものでございます。したがいまして、産業業務機能の地方分散をねらいとする今回の法案は、基本的にその目的、性格が異なると私どもは理解しておるところでございます。また、それぞれの地域は地理的、経済的あるいは社会的な実態がさまざまでございまして、その発展のポテンシャルも異なる特色をそれぞれ持っておるということがございます。このようなことを考えますと、同一県内におきまして既存立法の対象地域が本法の地域指定を受けるケースもあり得ますけれども、その一方、既存立法の対象地域とは別の地域が指定されるケースもあると考えます。したがいまして、要すれば、必ずしも既存の地域立法の対象地域との重複を排除することはないと私どもは考えておるところでございます。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 ちょっと補足をさせていただきます。  この法律によりましてどの程度の企業の移転が想定されるかという御質問でございますが、今後地域指定がどのようになされ、また市町村がどのような計画をつくるかといったあたりがはっきりしてまいりませんと、なかなか予測が難しいわけでございますが、いずれにいたしましても、東京二十三区におきます。務機能の過度集中の是正に目に見える効果があらわれるように努めていきたいというふうに考えております。  また、御指摘の人口減少地域につきましての企業移転でございますけれども、私ども十分に可能であるし、また移転がなされなければならないというふうに考えておるわけでございます。これらの地域での条件整備につきましては、通産省におきまして昨年企業の調査をいたしましたが、これによりますと、金融、税制などによりまして移転コストの低減を図ることが第一、次に交通、情報通信インフラの整備あるいは従業員の住宅確保といったようなことが高い順位で挙げられているわけでございまして、これらの条件整備に係る総合的な対策が必要であるというふうに認識しております。  この法律の果たすべき役割でございますけれども、今申し上げましたような認識のもとに、個々の企業ニーズに対応いたしました移転企業対策と魅力ある地方拠点整備のための支援措置とを一体的に講ずるということによりまして、東京二十三区から拠点都市地域への円滑な産業業務施設の再配置が図れるものというふうに考えております。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 あなたの話を聞いておると、伊藤忠商事や丸紅が北海道や四国や九州へ来てくれるみたいな話ですから、あなたを人質にとっておかぬとこれは危なくてしょうがないですけれども、人質の話はまた後からします。  農林水産大臣にお尋ねします。本法による拠点地域の指定によって農地の転用が緩和されるわけですね。リゾート法もこういうものが適用される。これらが悪用されて、農村では環境の破壊及び多目的に利用される等被害が出ていることも事実あるわけであります。新しい施策が行われる際に、しばしば他産業の犠牲に農地が転用されてきたのは今日までの経過であるし、あるいは農村を今日の窮地に追い込んだこともまた事実だろうと思います。そのことを避けるためにも、都市周辺の農村が含まれるだけに、本法の指定に当たっては、農地の基盤整備、圃場整備を含む基盤整備及び都市型農業の形成のための農村近代化施策の策定を基本計画の中に義務づける必要があると思うのですが、一体どうですか。  また、そのための予算措置は一体どういうようにしようと農林水産省は考えているのか。本法による地域指定内での区画整理地区以外の農地は、市街化調整区域または農振地域に指定して農地を保全する、こういう厳しい制度をとるのかどうか。あわせて、指定地に漁業振興策なども考えておるのかどうか、お尋ねをしておきます。

田名部匡省自由民主党農林水産大臣

○田名部国務大臣 お答え申し上げますが、先生御案内のように、地方でも農村地帯、漁村地帯、大変な人口が減少いたしております。お世話になるお年寄りの人たちは残っている、若者は都市に職を求めて、今や大変な人口減少をしておるわけでありますが、そういうことを考えますと、この地方拠点都市地域というものは、非常に私たちにとっても魅力のあるものであります。一つは、都市に集中したために、予算もそういう意味では投資が都市に集中してきた。地方はそういう意味では、農村、漁村というものは投資が非常におくれておる。せっかくこのすばらしい地域指定をする場合に、農村とか漁村の果たす役割というものを私たちは明確にしたい。  で、お話のように農地がどうなるかということでありますが、今新しい食料・農業・農村ということで省内で検討しておりますけれども、優良な土地はもう未来永劫にきちっと指定して残そうということを今やっております。したがって、この問題で農地が荒らされていくとか、そういうことはないように整備をきちっとしたい。しかし、宅地でありますとかいろいろなことの相談が出てまいりますと、その時点で、残すべきものとあるいはそういうものに転用するものはきちっとして進めてまいりたい。あるいは整備の仕方でありますけれども、やはり労働力というのはその周辺の町、村に多いと思うのですね。ですから、道路の整備をしていただく。あるいは、環境を今重視しておりますので、すばらしい農村の環境が整備されることによって、そこに都会から行った方々が住みたいという場合もあるいは出てこようかと思います。そういうことを含めまして、全体的に私たちは農村の整備と農業振興というものを図っていきたい、こう考えております。  予算の方は、既に一兆一千億この農業、農村整備事業費として持っておりますけれども、これがどこにどう決定になるかわかりませんが、なった時点でさらに重点的に予算の増額を図って整備を行っていきたい、そういうふうに考えております。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 郵政大臣にお尋ねします。  本法施策に当たって特に重視されることは、情報通信に負うところが非常に大きいと思います。電気通信の利便性を効果的に高めるその機能を持つ共同利用施設の整備及び管理に対し、郵政省は応分の出資をするということになっているわけであります。聞くところによると、一カ所に約二億円、二カ所程度で四億円を計上していると聞いているわけでありますが、これは間違いないのか。  政府は本法の施行に当たって、初年度十カ所、五年間に八土地域の指定が想定されているわけであります。郵政省は電気通信の共同利用施設に年二カ所、四億円とすれば、四十年要するわけであります。これでは、実はこの法律の中には郵政省は積極的にやるといって書いているけれども、できないんじゃないですか。いわば、都市機能というのは情報通信機関の整備が最も重視されなければならぬにもかかわらず、これでは既にできないことになっているのでありますが、一体これはどうされますか。

笹川堯自由民主党郵政政務次官

○笹川政府委員 三野先生にお答えいたします。  御質問の一でございますが、郵政省としては、地方拠点都市地域の整備のための情報通信の役割にかんがみまして、業務施設等の集積を誘導する拠点地域の核としての施設として、高度利用の利便性の高い電気通信サービスが共同でできる中核施設の整備について、通信・放送機構からの出資等の支援を行うこととしております。それから、このための予算といたしまして、今先生の指摘されたとおり平成四年度におきましては一カ所約二億円、二カ所で四億円が産業投資特別会計から通信・放送機構への出資をされることになっております。なお、中核施設を整備するための支援措置といたしまして、通信・放送機構からの出資のほかに、NTTのCタイプの無利子融資がございますので、このような措置を講ずることによりまして中核施設の円滑な整備がなされるものと考えております。  次に、今先生が御指摘いただきました問いの二問でございますが、毎年二カ所ずつやっても四十年かかるじゃないか、大変長いという御指摘がございましたが、御案内のように地方拠点都市地域の指定は都道府県知事が行うものでございまして、その数につきましても、法律に基づいて定められる性格のものでございませんが、一つの目安として申し上げるならば、県内で一、二カ所程度が当初は適当であると考えております。なお、郵政省が通信・放送機構からの出資等により整備をしようとしている中核施設につきましては、平成四年度においては二カ所でございますが、来年度以降につきましては地方のニーズを見きわめまして、それにこたえるために、必要であれば予算の獲得を改めてさせていただきたい、こう考えておりますので、今先生が四十年という話がございましたが、でき得ればもっと短い期間にこれが達成できるように努力をしなければならないと考えております。  一方、中核施設が整備されない拠点地域にあっても、一極集中是正に資する電気通信施設の整備に対しましては開銀等からの低利の融資もございますので、これらも活用をしてまいりたいと思います。なお、先生の先ほどからのいろいろの御質問の中もよく郵政省としてもわきまえまして、できる範囲の前向きの努力をしてまいりたい、このように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 建設大臣にも聞きますが、今聞いていたように四億、二カ所なんだ。あなたのところはどこを指定するか知らぬけれども、十カ所やったら来年は何十億にしなければならぬ。それほど郵政省は銭持っているかどうか知らぬけれども、これは後から聞きます。  まずこれは、自治大臣にお聞きしてもいいし建設大臣の方でもいいのですが、窓口はよくわかりませんけれども、指定された一つの拠点都市が基本計画に示された、諸事業が整備される、そのために必要な年月、指定したけれども遅々として進まない、それじゃ困るのであって、大体指定して事業が始まったらば、五年で整備するのか十年でするのか、あるいは五十年かかってしまうのか、これはやはりひとつ明らかにしてもらいたい。私は、五十年では大臣もいなくなって私もいなくなるわけで、それは困るのですが、せめて十年が目途だと思うが、その必要な年月は一体どのぐらいかかるのだろうか。  二つ目には、基本計画の策定に当たって地域住民の意見をどのような組織形態でくみ上げていくのか。また、これらの基本計画は地方自治体の議会の承認を得ることは当然だと思う。従来のように、事務組合のようにどこで決まったか議員が知らないなんというのは困りますから、やはり議会の承認というのは当然得るべきだと思うが、その点についてどう考えるのか、聞いておきたいと思います。  建設大臣にお尋ねします。指定された一つの拠点都市に、五年か十年か知らぬがその期間に投入される総事業費をどの程度と想定をしているのか。そしてまた、国と地方の役割分担をどのように試算しているのか、この際これを聞いておきます。  自治大臣にお尋ねします。建設大臣も含めて聞きたいと思いますが、地方に若者が定着するためには、先ほども言ったように職住遊学だと示されたわけです。職住は、本法の施行が成功すれば理論的には一定程度前進することがわかります。ここに言う遊とは一体何なのか。本法の何が遊に対応しようとしているのか、その仕組みを教えてもらいたい。学、いわゆる大学及び研究所等の地方分散を含む地方での整備の問題はすぐれて文部省がその任に当たると思うが、文部省や運輸省が共同提案にならなかった理由をひとつお尋ねしておきたいと思います。  時間の関係がありますから最後に、本法がもし国会で承認された後、その経過や実績について本院関係委員会に報告し、その経過や実績によってはまた修正補強も当然あり得ると思うのですが、毎年ぐらい報告する気持ちがあるのかどうか、これを聞いておきます。

紀内隆宏自治省行政局長

○紀内政府委員 初めに、基本計画に盛り込まれた諸事業の整備の年限についてでございますけれども、この法案の中では、基本計画の中に拠点地区の整備でございますとか重点的に整備すべき公共施設あるいは居住環境の整備、広域的なソフト事業等々について記載することとされております。この基本計画に基づいて、実際の事業については多種多様のものが想定されるわけでございまして、個々の事業の目標期間についてはその事業の内容に応じて異なり得ると思いますけれども、総体としてみれば、一定の期間内に成果を上げるべきものとして五年から十年の範囲かな、このように考えております。  それから次に、基本計画につきまして住民の意向の反映についてお尋ねでございましたけれども、本法案の六条におきまして、この基本計画をつくるに当たっては地方自治法の二条五項に規定しております市町村の基本構想、これは議会の議決を経て定まるわけでございますけれども、これに即することとされておりまして、住民の意向、議会の意向はこれに反映されるものと考えております。なお、具体的に基本計画の策定に当たりまして、種々住民の意向といいますか、多方面の意向を反映させるための仕組みというのはそれぞれ工夫があってしかるべきもの、このように考えております。  また、一体遊とは何であるかというお話がございましたけれども、遊というのは、やはり拠点地域におきまして各人がいわば自己実現の機会を持つということであろうかと思います。それは、一つには商業、文化機能等が集積されていく、それによって町ににぎわいが出てくるということもそうでございましょうし、また、自由時間を使ってこれをいかに充実させていくかのための諸施設等に力を入れていくこともその一つであろうかと思います。この法案では、教養文化施設やスポーツ、レクリエーション施設、そのようなものをつくる場合の税財政面での支援措置について盛り込んでおりますし、また、この法案そのものではございませんけれども、別途私ども自治省といたしましては、地方団体の財政面についての支援を図ってまいりたいと思っています。  また、文部大臣、運輸大臣について御言及がございました。今回の法案の考え方といたしましては、この法律の中に、法律事項である新規施策を用意した六省庁が主務省庁となっているものでございます。おっしゃるように、学とかあるいは交通、運輸の条件というものは重要な問題でございますので、文部省及び運輸省につきましては、基本方針を定める際に主務省庁が必ず協議をするという位置づけになっておりますし、また、知事が基本計画を承認した際には関係省庁には直ちに通知をするということになっておりまして、文部省、運輸省におかれましても、地域の振興整備について所要の所管面からの支援を行っていただけるものと期待しております。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 先生の御指示にもかかわりませず政府委員がおおむね答えてしまったのでございますが、重複する部分がございますけれども改めて申し上げますと、総事業費に関しましては、これは基本計画のいかんによりましてその事業規模も変わってまいりますので、一概に申せないのでございます。ただ、これは事業の期間、今五年から十年というお話もございましたが、一九九〇年代の目玉となるべき施策でございますから、公共投資基本計画の枠内ということが当然ございまして、そのことを一つのよすがといたしまして、期間あるいは事業費につきましても、私ども鋭意これは計画に従いまして検討してまいりたいと考えておるところでございます。  遊につきましては、ただいま、これは抽象的な概念でございますが、若者たちが好みます施設、文化教養、レクリエーション、あるいはショッピング機能もそうなりますが、そういったものを総称して申し上げておるところでございます。  先ほど来いろいろ御質問があっておりましたが、例えば果たして丸紅やどこかが行くのかというような先生のお話もあったところでございまして、その点が非常に心配しておるところでございまして、全国にいきなりばらまいて拠点都市をつくりましても、産業業務施設が移転しなければ職住遊学の職が確保されない。これが一番ポイントでございますので、まさに産業業務施設が進んでいきますような拠点都市地域がまず条件を持っているということでございますので、そういう条件を持ったところを優先的に整備していくということになろうかと思いますし、また、郵政省所管の情報機能につきましては、これは東京の持っておる魅力の中に、先ほど来、先生の党の中でそういう御質問もあったのでございますが、何と申しますかフェース・ツー・フェース・コンタクトでございますか、そういうものが東京にある、その機能が魅力であるというお話もあったところでございまして、これは情報機能が整備されませんと、地方に先生が御指摘のようなその他の企業がなかなか行ってくれないということもございますので、郵政省の予算も、笹川政務次官はこれから失うんと充実させるんだという抱負をお述べになったところでございまして、ぜひ御援助願いたいと考えておるところでございます。

三野優美日本社会党・護憲共同

○三野委員 ありがとうございました。  答弁漏れその他いっぱいあるのですけれども、後は同僚に譲ります。一番大事な投資規模はあなたは答えなかった、どのくらい投資するか。ですからこれは同僚に譲りますが、ありがとうございました。  以上で終わります。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 小川信君。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 私は、地方行政委員会に所属しております。その立場から幾つか御質問申し上げたいと思います。  このたびのこの法律案は、長年課題となっておりました日本の国土政策の基本である一極集中を是正をして多極分散型の国土形成を図っていこうという対応、取り組みがなかなか遅々として進まなかったという現実を踏まえての提案ではなかろうかと思います。政府機関の地方への移転の問題もありましたし、そのほかいろいろな国土政策をとってこられたけれども、現実国勢調査等を見ると人口は首都圏等々へ集中をしてくる、地方への分散というものがなかなか図られない、そういうような中から出てきたものだろう、私はこのように思います。そういうようなことで昨年来、各関係省庁は地方の活性化を図っていく、国土の均衡ある発展を図っていくために地方の活力を高めていく必要があるということで、いろいろと御検討されております。これは国勢調査の結果等を踏まえてのものだろうと思います。  先般も地方行政委員会での御質問の中でも申し上げたわけですけれども、例えば国土庁は、地方都市圏整備法という法律案の検討をされた。通産省は、産業業務機能再配置促進法という法律の原案を検討されてこられました。建設省は、地方拠点都市の開発整備の促進に関する法律を考えてはどうかといって検討を進めてこられた。郵政省は、情報拠点都市圏整備法という法律案を御検討をされてこられた。農水省は、農業支援機能集積促進法という法律の原案を検討されてこられた。これは皆、昨年でございます。そして平成四年度予算の中で、それぞれ縦割りに、これらの法律をどうかというふうな検討をされたというふうに私は承知しております。これに対して今進められております第三次行革審が、これらの問題について、自主的・自立的な地域の産業振興、活性化を図っていく中で、それぞれの省庁が縦割りでそれぞれがやっていくというのは余りにも問題があるのではないかという厳しい指摘をされたのではなかろうかと私は思います。それは、十二月十二日に臨時行革審が出された答申の中に、これらが具体的なものとして挙げられております。  答申の中で「自主的・総合的な地域開発政策の推進」という項目の中で「多極分散型国土の形成のため、地方圏の整備を推進する新たな振興法制を制定する。」ことが必要だと言っております。そして「この新たな振興法制は、できる限り地方の自主性を重視したものとするとともに、拠点都市及び周辺町村を含めた制度とする。」こういうふうになっております。「また、各地方の実情等を踏まえて社会生活インフラ、産業立地環境、情報・通信・交通基盤等の整備を行う。」そして、その詰めとして「新振興法制に基づく自治体の計画策定に当たって、住民の意見を十分反映させる。」というふうに答申はされております。  私は、このたび出されてきたこの法律の基本的な考え方は、国土の均衡ある発展というのがなかなか思うようにいかない、国勢調査の結果を見ても一極集中がさらに加速されるということで、それぞれ省庁が縦割りに考えておられた地域振興法制、法律を行革審の厳しい指摘によって一本化されたものだ、こういうふうに理解しておりますけれども、それぞれ担当大臣として、私の理解が違うんだ、またはそのとおりか、どちらかだろうと思いますが、それについて一言ずつお答えをいただきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 小川さんのおっしゃるとおり、まさに間違いございません。  確かにこの法案は、先ほど御説明ございましたように、第三次行革審の答申に基づきまして地方の自主性を生かした開発を進めるという趣旨でございまして、先刻三野先生にも私はお答えしましたように、これはトップダウン方式じゃない、ボトムアップの方式を採用した今までのスタイルとは違う法案であると申しました一つの趣旨は、行革審の答申に大きく原因しておるということを御認識いただきたいと思っております。  そして、地方の自主性を生かすという意味からいたしまして、計画の策定それから地域の指定、こういうものにつきましては知事を中心にやっていくというところがこれの一つの特徴でございまして、六省庁は要するに基本方針を詰めるということが任務でございまして、それは何かといいましたら、おっしゃるように、今までの縦割り行政を是正してみんなが協力してこれを推進していこうというその趣旨に基づくものであるということでございますので、この考え方は、先ほど御質問がございましたおっしゃるとおりの趣旨で生かされてきておるものと認識していただいて結構だと思っております。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 趣旨については、今自治大臣お答えなされましたので、そのとおりだと私は解釈をいたしております。  国際化そして日本経済の今日の発展、そこに大変な一極集中が、こうした是正の方向での新しい地方分権とあわせ、地方の活性化ということが行革審等においても非常に唱えられている今日でございます。そういうことで、今回の法律は、そういう趣旨にのっとって地方に自主的にそうした作業を進めていただき、そして知事が承認をする。それには、各省庁が協力し合うというようなことでのこれから作業が、実務的なことにもこれからまだまだ取り組んでいかねばならない問題もあろうかと思いますが、その趣旨にのっとって今後作業をしていただけるものだと思っております。  なおまた、先ほど自治大臣が町村合併等の問題もお話しになりましたが、地方の皆さん方が今回のこの法律案に基づく勉強をし始めたということで、各町村がこういう勉強を重ねることによって、この際じゃあ合併した方がいいのじゃないかという機運さえも出てきているようなことを聞いておりますから、やはり地方にもまたそれだけの自主性を持った力をつけていただく機会でもあろうかと私は思っております。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 行革審の答申の中には、先生が御指摘をされましたような記述がございます。「産業などの地方分散、地域の特性を生かした振興を図る必要があり、地域開発政策の立案・実施を思い切って地方に移管して、地方が自主的・自立的な発展をとげられる機能集積を促進すべきである。」とされているところでございまして、本法案はこの趣旨にのっとりまして、地方の創意工夫と自主性を最大限尊重するという基本的な考え方に立ちまして、地方拠点都市地域の整備と産業業務施設の再配置を促進するために必要な措置を定めたものでございます。  先ほど来たびたび申し上げておりますとおり、国は基本方針を定めますが、地域指定は県知事が行い、そして基本計画は当該地方拠点都市整備内にあります地方自治体がこれをつくるという仕組みになっておりますので、行革審の答申にのっとる法案であると考えております。

田名部匡省自由民主党農林水産大臣

○田名部国務大臣 それぞれお答えがあったとおりでありまして、私は、何よりもそれぞれ特殊事情というものがある。あるいは北海道は北海道、九州は九州というように環境も違う、気候も違う、いつもそう思っておったことでありますが、地方で自分たちが最も適した、これ農業でも何でもそうだと思うのですが、そういうものはやはり支援をするというのがこれからのやり方じゃないだろうかということで、そういう意味では、この法案は地方の自主性というものを本当に尊重する。  ただ、残念ながらいろいろなことで、情報不足とかいろいろなことがあってはいかぬので、そういうところはやはり国の方で、もっとこうした方がすばらしいことになるというようなアドバイスということはあっていいと思います。そういうことでは、第三次行革審の答申の趣旨に沿ったものであると考えておりますし、アクロポリス関係の農業支援のことは、これは専ら農業振興のための方策でありましたので、これとはまたちょっと異質なものだというふうに私どもは思っておりますから、その点にのっとって今度は支援をいたしてまいりたい、そう思います。

古賀正浩自由民主党通商産業政務次官

○古賀政府委員 この種の地域法制というのは、御指摘のように縦割り、ばらばらであっては実効が上がらないのは当然でございまして、通産省は、本法案に結実する以前に産業業務機能再配置構想というのを持っておりましたが、その段階から通産省としては、関係省庁との連携の重要性ということを強調しておったところでございました。  また、先生御指摘のように、地方の自主性を重視するということにつきましては、本法案はその第一条の「目的」自体に、地域における創意工夫を生かすと規定しておりますように、地方公共団体の自主性、創意工夫をできる限り尊重するという立場を明らかにしておるところでございますし、手続の面におきましても、この地方拠点都市地域の指定は都道府県知事が行う、そしてまた、計画策定は市町村が共同して行うというような仕組みにされておるところでございまして、行革審の趣旨を十分踏まえたものとなっていると考えております。当省といたしましては、今般の運用に当たっても、地域の自主性の尊重が十分図られるように対処してまいりたいと考えております。

笹川堯自由民主党郵政政務次官

○笹川政府委員 小川先生にお答えいたします。  先生の質問のとおりでございまして、第三次の行革審にのっとりましてこのような法案の作成ということに相なったわけでございまして、特に郵政省といたしましては、これから一極集中を排除いたしまして地方分散型ということになりますと、情報の提供、同時に、東京には情報のいいのがあるということがまず主であります。また、官庁の認可権あるいはその他もろもろのものがございますので、できる限りそういうものが地方に速やかに伝達できる、そういう施策をこれからも進めてまいりたいと思っておりますし、この法案の趣旨に基づきまして、知事が主体性を持って地方の市町村長とよく相談をして上げてくる、こういうことでございますので、地方分権にも役立つのではないか、こう思っております。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 それぞれからお話しいただきましたが、要は、この答申の趣旨を非常に重視した形でこの法律案がつくられたということでございますし、またこの答申の中には、従来よりあるいろいろな法律をもう一遍見直して、もう必要のないものは統合したり廃止したりしたらどうかというようなものもあわせて出ておりますけれども、これは統合、廃止しながら、このたび検討されておるこの新しい法案の中を補強、強化していくということになってくるのではなかろうかと思います。  どのくらい法律が今あるのかと思って私も調べてみましたけれども、このほかにも制度として、法律だけではなくて行政施策としてやっておられるものもたくさんあるでしょうが、法律で見ますと、新しいところから古いところまでありますけれども、多極分散型国土形成促進法、新産業都市建設促進法、工業整備特別地域整備促進法、低開発地域工業開発促進法、農村地域工業等導入促進法、工業再配置促進法、高度技術工業集積地域開発促進法、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律と、こういうようにあるわけですね。  これは通産省所管の業務等々がどちらかというと中心の、ハードな事業が中心になっておりますけれども、それはそれなりに法制定時代の役割と任務、そしてその効果はあったかと思いますけれども、このたび出されました、私たちが今審議しているこの法案は、その「総則」の「目的」のところにもありますように、まず第一に、地域の創意工夫を生かしつつ地方の自立的成長の促進を図るのだということが、結局この法律のねらいだろうと私は思います。第一条の一番最初に「地域における創意工夫を生かしつつこと、こう書いてあります。そして、この「目的」の最後のところに、「地方の自立的成長の促進及び国土の均衡ある発展に資する」、初めとおしまいと、これが私はこの法律の基本的なねらいだろう。  こういうふうになりますと、この法律はまさに地方の自治を重視したそのものであるということで、先ほど申し上げた、従来の幾つかの法律とは基本的に性質が違うというふうに理解をします。そして、その基本的な性質の違いというのは、先ほど自治大臣がおっしゃったように、どこでどういうふうな組み立てをするかという、地域の指定は知事がやられる。いわゆるその地域住民が直接選んだ首長である知事が、地域の県レベルの地域指定をする。そして、計画を立てるのは関係する自治体が共同して計画を立てる。そして立てた計画を、それではこれでおやりなさいというゴーのサインをするのは知事だ。こういうふうなことになりますと、まさに主役も脇役もすべてこれは地方自治体、自治体そのものがこの法律に基づいてそれぞれの地域で法の目的に合ったような地域づくりをしていく、町づくりをしていくということになってくると思います。  そういうことを考えてみますと、これの計画を具体的に進めていく上でいろいろな問題、課題が出てくると思いますが、やはりこれを調整する役割は自治省ではなかろうかと思います。地方自治体が計画を承認し、計画をつくり、それを進めていくということになりますと、そういうふうなときの自治大臣としての、自治省の役割というものをどのように考えておられるのか。  それからもう一つは、事業を実施していくのはハードな事業、ソフトな事業と、具体的な各省庁関係する事業があるわけですけれども、この総合調整の役割は、先ほどパイプとなるのは国土庁だというふうな御答弁がありましたけれども、そうすると国土庁の役割もこれまた極めて大きいと思いますけれども、自治大臣の御見解、そして国土庁長官の御見解をお聞かせいただきたい、こういうふうに思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 私は、六省庁共同でこの事業の推進を支援していく体制、これは間違いのないことでございまして、それがためにどちらが先でどちらが後、そういうふうな考えは私は全然持っておりません。  しかし、小川さんの御質問の中にもございましたように、地域を推進していくときにあくまでも地方自治体が中心となってやっていくんだということが御質問の中にございました。それはまさにそのとおりでございます。そこで大事なことは、その事業が始まりますと、この事業資金というものの構成はどういうふうにして組み立てられていくかということを見ます場合に、これは中心となりますのはやはり補助対象事業が中心であろうとは思いますけれども、しかしながら、その地方の自主性、創意工夫を生かした独自性を維持していくために、事業のいわば基礎固め的なものは、地方の単独事業でございますね、これとの間には非常に深い関係があるように思うのであります。そういたしますと、この補助対象事業と地方の単独事業とうまく組み合わせることによって地域整備が振興していく、こう思っております。  特に、この地域整備をしていきます中におきまして、私は、どうしても一番大きいネックとなってまいりますのは、ソフトの事業をどうしてハードの事業に組み込ませていくか。今までの事業、地域振興事業を見ますと、どうしてもハードの事業が中心になってくるわけでございますが、今回はそうではなくして、やはり文化的なそういう面も住と遊ということを非常に重く見ておりますので、住と遊というものは、そこにはやはりソフトのものが相当組み込んでくる。その分については、地方単独事業を組み合わせていかなければどうしてもやりにくいのではないか、こう思っておりますが、そういう点についての協議は、やはり知事と六省庁との間の連絡によって決まっていくと思っておりますので、私たち知事を指導します場合には、そういう点、多角的な交渉を中央政府とやるように、私たちも指導していきたい、こう思っております。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 六省庁が協議、協力しながら今日法律を提案する、今日に至るまでの経過を私なりに承知いたしておるところでございますが、先ほどからいろいろな角度からの縦割りの問題等も出ましたが、これはまさしく地方多極分散、そして一極集中を是正するためには、先ほどから申し上げておりますように、六省庁並びに協力官庁が一体となって取り組まなければ、やはり今日まで指摘された、地方の分権を含めて地方の活性化はあり得ない。そのためには、あくまでも各省庁がさらに協議機関で詰めて実効性のあるものに、地域の皆さん方のそれぞれの自主性を持って取り組まれるこれからのいろいろな諸施策についてどう協力していくかということは、まさしく公共事業の分野において、どこまでお互いに協力してそうした実情に合った地域の活性化のために投資効率を高めていくかということが大切なことだと思っておりますので、私は、各省庁が協議機関を設けて今後推進されることを信じてやまないわけでございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 今お話がお二人からございましたけれども、やはり地方自治体が中心になって計画を立てて進めていく、こういうふうな中で、関係する市町村が立てた計画の中で、基幹的な公共事業的なものは国の事業として上がってくるだろうと思います。しかし、これはあくまでも基幹的なものであるだろうと思いますけれども、やはり地方自治体がこの計画の中で立てていく具体的な計画の大部分というのは、地方道の問題であったり、公園の問題であったり、福祉施設の問題であったり、体育文化施設の問題であったり、それからソフトないろいろな計画もあるだろうと思いますけれども、そういうふうなものになってくると、先ほど自治大臣がおっしゃったように地方の単独事業、それから地方自治体の自主的な財源である交付税の配分のやり方の問題、地方債の起債の承認の問題、こういうふうな問題等が結果的に非常に大きい役割を持ってくるのではなかろうかと私は思いますし、それから基本的な国が行うべき公共事業は、その計画で自治体が立てたらそれは優先的に国はそれを承認する、そして優先的に実施するというくらいの姿勢がなければならないのではなかろうかというふうな感じがしております。  そういう意味で、やはり計画を実行する関係市町村の自主的な財源、地方自治体の自主的な財源をどのように確保するのか、それから国の補助金等々についても一般財源化していく、こういうふうな仕組みというものを考えていくことが必要だろう、こういうふうに思いますが、余り時間もございませんので、今度はちょっと具体的なことについていろいろお尋ねをしたいと思います。  この法律では、先ほどからお話がありますように、地方拠点都市地域の指定は、知事が主務大臣及び関係市町村と協議をして行うということになっております。それだけに、県知事の責任というのは非常に大きいと思います。期待が大きければ大きいほど責任が大きいだろう。私たち、地方で一県一つか二つだというようなお話が先ほどもございましたが、一つか二つ選ぶというのは大変なんです。手を挙げたところは皆よろしいというのなら、地方自治体の長としての知事さんも非常にやりやすいけれども、そういうふうな知事さんの役割は大きいのですが、片一方で地方の自主性、主体性を重視し尊重するということが基本方針になっておりますが、端的に言って、主務大臣との協議と関係市町村長との協議、両方とも協議と書いてありますけれども、協議ということについてはどのように認識すれば、協議というのは話をかけたらそれでいいのか、協議とはどうだかという、その協議の定義をちょっとお聞かせいただきたいと思います。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 先生が先ほど来、地方の自主性を生かした整備ということを強調されているところでございまして、それはそのとおりでございます。  ただいまお話がございました協議という言葉でございますが、県知事が地域指定をいたす前に、国といたしまして関係省庁で主務大臣で基本方針を定めるのでございます。この協議は、県知事が指定しようとしている当該拠点都市地域が基本方針に沿うものであるかどうか、基本方針にのっとって整備が取り進められていくものであるかどうかということが極めて重要でございます。地方の自主性を尊重するということは当然のことでありますが、それは目的ではございませんで手段でございまして、目的は産業の地方分散そして地域の振興、これが目的でございまして、その目的をいかに遂げるかという観点から基本方針を定めてまいるのでございます。その基本方針と合致する計画がつくれるような地域であるかどうかということについて、国との間で十分協議をさせていただぎたいということを申し上げておるのでございます。     〔古賀委員長退席、中島委員長着席〕

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 そこで、非常に大事になってくるのが基本方針だと思います。  基本方針を、言うなればきめ細かく、例えば「地方拠点都市地域の指定に関する事項」と書いてありますけれども、この「地方拠点都市地域の指定に関する事項」というのをきめ細かく基本方針の中で書くのか、もっともっと抽象的に包括的な表現でここを終えるのか、この辺が基本方針の中身として市町村なり関係のところの人たちは非常に気にしておるところではなかろうか。この書き方いかんによっては、中央官庁主導ということに結果的にはなってしまう。書き方いかんによっては、地方自治体の自由裁量の範囲が非常に拡大できる。こういうものにもなりかねないのですけれども、この基本方針の書き方、私は地域指定の問題にしても、やはり地方を一番熟知しているのは知事ですから、これの判断を最大限に尊重するということが一番大事だろうと思います。  そうすると、基本方針はできるだけ包括的、基本的な考え方を記載するのであって、具体的な項目的なものは記載しないということでいいのではないかと思いますが、この辺については、これはどうですか建設大臣、自治大臣ですか、関係の大臣の方から御答弁いただきたいと思います。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 基本方針につきましては、地方拠点都市地域の指定協議、それからそのほかに基本計画の作成、承認、産業業務施設の移転計画の作成、認定といったことが本法案の目的に合致して適切に行われるように、必要な事項を国があらかじめ明らかにするということでございまして、ただいま小川先生から御指摘ございましたように、この定め方につきましては関係省庁間におきましても、本法案の一つの基本的テーマでございます地方の自主性の尊重、創意工夫を生かした地方拠点都市地域の整備の促進につながるように、できるだけ必要最小限のものについて定めたいと思っておる次第でございますが、地方拠点都市地域に関しましては、先ほど来の御答弁にもございますように、やはり今後十年間ぐらいかけまして地方公共団体に国が支援するという形で、実効性のある、成果を上げるという意味ではある程度の潜在力が青される地域であることが求められると思いますし、また、県内一極集中という問題が改めて生ずることのないような、真の意味での多極分散型国土形成に資するようなものでなければならないといったようなことも考える必要があると思いますので、指定する地域については一定の効果が上がるようなところで、かつ数を絞るということ、あるいは県内において一極集中が生じないように配慮すること、そういったようなことが定められるものと私ども考えておるところでございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 今の御説明ということになりますと、例えば今度は一般的な言葉で言えば、基本方針の中に、再びその県内での一極集中が起こらないように配慮することが必要だとか、それから数は常識的な範囲の数にしなさいよというような表現で終わるということですね、基本方針の中は、一般的な言葉で言えば。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 基本的考え方はそうでございますが、数につきましてはもう少し明確に、一ないし二というような形で示す方が、これから仕事を進めていく上において必要なのではないかという議論もしてございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 数の問題で言えば、はっきり基本方針の中に挙げるということになりますと、一ないし二ということになりますと、例えば北海道とか都道府県レベルでいくわけですけれども、そういうものを数で規定をするということは、これは強行規定になるわけですね、その数を超えることはできないということになりますから。そういうふうなのが基本方針としての考え方となじまないのではないかと私は思いますが、その辺はいかがでございましょうか。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 大変不十分な答弁で申しわけございませんでした。  数を書く場合でも、原則としてということで基本的な考え方をそこで示すということになりまして、ただいま御指摘ございましたような具体的な地域等による違いとか、そういったものにつきましては十分議論の余地ができるような基本方針ということを考えておるところでございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 今それぞれの地域の具体的な例を挙げてというわけにはなかなかいかないと思いますけれども、私自身の自分のおるところ、それから私たちがおる地域、こういったことを考えてみましてもなかなか、原則として一、二カ所とかおおむね一、二カ所とか、よくお使いになる言葉ですね。そういうふうなことが、受け取られる方で原則的であるから例外があっていいんだ、それからおおむねだからその枠、範囲を超えてもいい、この判断は今度は知事がするわけなんですね。国がするわけじゃないでしょう。六省庁がされるわけじゃない。知事さんがされるわけですよ。そのときに、知事さんのその判断を国は、六省庁主務大臣はそれでいいということになるようになる。そうすると、知事の役割というのは非常に大きいわけなんです。ですから、そういうふうな数字的なものを入れるというのは、地域の実情を考えたときに私は極めて難しい面があるんじゃないかと思う。  ですから、基本方針はやはり基本的な物の考え方を、この法律の物の考え方を具体的に実行していく上で求めているものを基本方針の中に記載をするということで、それ以上のものを記載することによって地方自治体、指定をする知事、計画を立てる市町村が拘束されるようなことのできるだけないような内容にすべきである、私はこういうふうに思っておりますが、そのようなことをお考えをいただきたいと思います。  そういうふうな中で、一つの課題が出てくるのが地方拠点都市の範囲なんです。地域社会の中心となる地方都市とその周辺地域の市町村ということでしょうけれども、この範囲を決める際に、基本方針の中でどのような決め方がされるのか。今までいろいろあるわけです。例えば広域都市圏の問題もありますし、それからいろいろな仕組みでの地域の集まり、まとまりがあるわけですけれども、これは完全に知事、関係市町村の自由裁量でいいのか、その辺をもうちょっとお尋ねしたいと思います。

紀内隆宏自治省行政局長

○紀内政府委員 法律の上では、地方拠点都市地域は地域社会の中心となる地方都市とその周辺の地域の市町村から成る地域、こうなっております。それは、自然的、経済的、社会的条件から見て一体として整備を図ることが相当である、そういう地域とされておりまして、実際には複数の市町村から構成される、こうなるわけでございます。  その場合の具体的な広がりについて、先ほど来御主張ございますように、知事が関係市町村長と連絡をしながら判断をするわけではございますけれども、それにはやはり客観的な要因というのをカウントする必要があるということでございまして、その中心となる都市とその周辺の市町村との具体的な関係がどうであるか。手がかりとしては、通勤圏であるとか商圏であるとか、日常の生活圏であるとか文化圏であるとか、そういう各地域の実情を踏まえて一体として整備することが相当と認められる地域、恐らく基本方針においてもそういう手がかりを記述するということになろうかと思います。  なお、広域圏との関係について御言及がございましたけれども、自治省といたしましては、従来から進めてきました広域行政圏のまとまりなり、そこにおける施策の実績というものも、当然考慮されるものというふうに考えております。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 それで、実はこれから非常に難しくなってくるのが、例えば二つの県をまたがった地域で一つの地方拠点都市を形成することが必要だというところも出てくるかもわかりません。それから、拠点都市というのは一つの拠点都市と周辺の市町村ということになるけれども、拠点となる都市が同じぐらいの力がある、そして周辺の町村というようなところも出てくる。そういうふうなことで、いろいろと地域によって違うと思うのですね。それから、いわゆる昔からの歴史的な地域エリアもありましょうし、最近起こった新しい経済の変化の中で結びついたところがある。昔の郡でいえばよその郡であるけれども、今の時代は一つの地域エリアになったというようなのもある。それから例えば、皆様方御関心が高いでしょうが、選挙区の線はその間で違うというようなのもあるわけですね。そういうふうないろいろな多岐にわたる組み合わせというものが出てくるでしょうから、このあたりも基本方針の中では緩やかな方針を表示することによって、地方自治体に任すという姿勢をとっていただくことが必要ではなかろうか、私はこのように主張をするところです。  それから次の課題ですけれども、このたびのこの法律というのが、多極分散型の国土形成というのを非常に重視しておる。しかし今、日本は大きく言って三極、首都圏、近畿圏、中部圏に集中している。そしてさらには、地方の特定の都市に地方での一極集中というものが行われておるというのが、我々が一般的に理解しておるところです。その中でも特に大きいのが三大都市圏への人口集積だということですが、この場合、この計画、この法律による拠点都市地域というものの対象になる地域から、三大都市圏の特定市とか政令指定都市、人口五十万以上で既に地方拠点都市としての性格を有しておる都市とその周辺地域は、対象から外すべきではなかろうか。思い切って地方分散をしていくというためならそういうふうに考えるわけですけれども、そのあたりいかがなものだろうかと思うので、考え方を聞かしていただきたいと思います。

小島重喜国土庁地方振興局長

○小島政府委員 お答え申し上げます。  今先生から御指摘ございましたように、この法律の趣旨はまさにおっしゃるとおりだと思います。そういう意味で、まず言われます三大都市圏の特定地域、非常に過密が生じているような地域でございますね、そういう地域については当然外すということでございます。それ以外のいわゆる地方の都市につきましては、政令指定都市あるいは人口五十万以上の都市でも法律上はそういう仕掛けにはなっておりませんが、しかしこの法律の趣旨等にかんがみますと、まさに先生がおっしゃるようなことに結果としてはなるのではないか。  特に、先ほどからお話ございますように、県内の一極集中という問題が生じないということを、現実の都市を見てまいりますと、五十万以上の都市はほとんどこの県内一極集中をかなり増加しているといいますか、そういう地域でありますので、そういうことになろうかと思います。いずれにいたしましても、これは最終的には知事が御判断になることでございますが、こういう点につきましては基本方針等についても明らかにされていく、かように考えております。     〔中島委員長退席、古賀委員長着席〕

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 特に私たちが思いますのは、多極分散型の国土形成をしていく上には、過度に三大都市圏に集中した人間を、そして業務施設を地方に分散するというなら、相当思い切ったことをやらなければならぬのです。しかし現実には、この三大都市圏で快適に暮らせるような施策を片一方でやりながら、分散せいといったって無理なんです。例えば生産緑地法の問題などでも、三大都市圏で暮らしやすいようにあそこに農地を吐き山さす、そういうための施策をおやりになるのなら、三大都市圏から産業業務施設を地方に移すのなら、三大都市圏の中で、特に二十三区の中で産業業務がやりにくいような追い出し税をかけるとかいうようなぐらいのことを思い切ってやらなければ、実際地方には産業業務の移転はないと思います。  私自身の県にも、ある大手上場企業が昔からあります。登記上の本社は我が山口県、会社発祥の地にありますけれども、実質的な本社機能は全部東京です。登記上の本社の地に本社機能を返すということができたら、私たちの地方だってすばらしい活力が出てくるだろうと思いますけれども、実際は東京へおるでしょう。地方に帰ってこない。そうすると、東京におったのでは大変だ、地方に行った方が得だよという思い切ったことをやらなければだめだろうと思います。そういうような意味から、地域の指定というものは、思い切った地方分散が図れるような拠点都市地域というものをきちんと基本方針の中で示されることが必要だろう。そして、それには数とかなんとかいうようなこととかは特定する必要はないというふうに思っておりますし、御提案をしたいと思います。  それから、先ほどから言っておられるのですけれども、各都道府県一、二カ所、こういうふうなことを言われます。一、二カ所というのがどうも私はひっかかると同時に、この法律ができて、各県知事さんが、それでは来年からやりましょうといってワン、ツー、スリーで出されたら、三十幾つか四十か出てくるわけですね。そのときにどうされるのか。それは地域の市町村と協議し、知事の判断で、ここを地方拠点都市地域として指定しようといって決められる。国とも協議される。国は、五つか六つか十か知りませんけれども、何ぼかということになったときに、ワン、ツー、スリーで出てきた知事からの指定をどのように交通整理されるのか。そのあたりを聞かせていただきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 そこが一番大事なところです。したがいまして、この法案が提出されましたときの本会議の質疑等もそこに集中しておったように私は記憶しております。  そこで、これをどうして調整するかということは中央の役所間ではなかなかできぬことでありますので、これも法案の実施と関連いたしまして知事さん自身がこの法案の趣旨をきちっと生かし、そして自分の県の実情を見て、業務施設の移転が可能なところをやはり優先的に考えてもらわなければいかぬと思うのですね。ただ、これを地域におきますところの政治勢力のあり方だけをもって判断をし、そのことから知事さんが判断されるなんというようなことは、私は大きいそごを来すと思っております。したがって、十分な研究をしていただくための資料の提出なり、あるいはこのことこそ自治体はもう六省庁と緊密な連絡をひとつとっていただきたい、こう思って、それを要望いたしたいと思っております。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 ただいま自治大臣から申されたとおりでございますが、若干補足をいたしますと、この法案のねらいはただいま小川委員がるる御指摘をされましたところにございます。  つまり、単純な地域振興立法ではございませんで、三極に人口が集中している、なかんずく一極に人口が集中いたしておりまして、これを分散せしめる方向を持っておる法案でございます。わずか一〇%の地域に五〇%の人口が集中しているということのために、幾多の弊害が生じておるのでございますのでございますから、産業業務施設等の、あるいは人口の地方分散を誘導せしめるところが重要な点でございますので、単に全国一斉に申請が出てきた――申請は国にするわけではございませんが、そういう希望が出てきたということが行われましたときに、果たしてこの法案の目的に沿ってどの拠点都市地域を選ぶかということが肝心な点になってくると思いますので、各県に均等にという考え方は持っておりません。そういう条件が整ったところから優先的に指定していくべきではないか。知事さんとの協議に私ども応ずる際に、そのような観点を重視したいと考えているところでございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 今、ちょっと私としてもう一遍確認しておきたいのですけれども、自治大臣がおっしゃった産業業務の再配置がやれるところを優先をするということになりますと、先ほど三野委員から質問があったように、九州とか中四国とか北海道とかいうところに産業業務が東京から移るというようなことはまず難しい。まず山陰なんかでは考えられない。そうすると、移る可能性があるというのは東京圏の周辺の地域、いわゆる関東から、北は東北の仙台あたりの辺からずっと東海区域に至る、そのようなあたりにしか移動はしないということが私は現実だろうと思います。そうすると、そういうところを先に優先をしていく。それでなくても、人口が減少しているところを考えてみますと、全部本州、九州、四国の端なのです。青森、高知、鹿児島、長崎、山口です。皆端です。そこが人口減少の一番激しいところです。そこは東京から業務施設が移らぬから後回しだ、それでは地方拠点都市づくりの魂が入ってこぬのであろうと思いますが、その辺を私は指摘をしておきたいと思います。  それから、主務大臣に知事が協議したら、特別の事由がない限りにおいてその協議を拒否することはできないと私は思うのです。六省庁というけれども、実際は郵政省を除きますから五つになりますが、国連の常任理事国ではないのですよ、拒否権がないはずですからね。協議されれば、協議があったということを事実としてそれでいいはずなのですけれども、そのあたりいかがでございましょう。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 私は参議院の本会議の方に参りますので、その前に国土庁としての、また協力し合う六省庁の考え方についてさらにまた申し上げておきますことは、まず魅力ある職場、魅力ある住環境ということは先ほどから申し上げておるとおりでございますが、特に今まで各地方等においても各省庁が公共事業に取り組んできておりますから、そのことについて、重点的に指定地域に活性化のために今後どうさらに六省庁が協力し合って通していくかというところに活性化が出てくるわけですから、それは市町村ごとにそれぞれの案がありましょうけれども、やはりこれは本庁の協力していくそれぞれの協議機関と協議していきませんとその効率が生まれてこないということを前提に考える。だから、協議をして決めましょうということに相なっていると私は思っておりますので、知事さんが決めることはやぶさかではございませんけれども、十分協議しながら、知事さんもそれをお互いに理解し合いながら決定することが肝要だと私は思っております。

紀内隆宏自治省行政局長

○紀内政府委員 大臣にお尋ねございました点につきまして、大臣が中座いたしましたので、私がお答え申し上げます。  産業業務施設の再配置によって、地方の拠点都市とタイアップしていくことが一番好ましいことには違いございません。両々相まって効果を上げるのが一番好ましいわけでございますけれども、産業業務施設の移転を伴わない場合におきましても、地場の産業自体の新増設等も対象として物を考えておりますし、またそのような税制措置の対象ともしておりますので、そのようなことは御心配にならなくても結構ではないかというふうに思っております。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 御心配なくと言われましても、地方自治体の市町村長さんなり知事さんなりという人は、ここが一番心配だろうと私は思います。協議が調わなければ指定がだめなんだ、協議でも形式的に協議をしてもしやったとしたら国の補助事業は一切アウトだ、こういうことになりかねないのです。ですからその辺はきちんと歯どめをかけて、この法の趣旨である地方の自主性、自治を最大限に尊重するんだ、そして国土の均衡ある発展を図っていくんだという法律の基本的な趣旨だけは、きちんと守るということが必要だろうと思うのです。この法が守られなければ、またこの法律ができたら、今でもやっておるかもわかりませんが、市町村長さん方が東京へ陳情に来る、建設省や自治省に。なぜ東京に陳情に来なければならぬか。国会議員のところに頼みにくる必要ないわけなんです、知事が場所を決めるのですからね。計画も知事が承認するなら、市町村長が知事のところや県会議員のところへ行くならわかるけれども、なぜ国土庁や通産省や建設省に陳情に行かなければならぬかという、その理由は一つもないはずですけれども、現実に行っておられるというふうに新聞には出ておる。そんなことがないようにしていくのが画期的なこの法律だろうと思いますから、そのあたりは十分考えていただき、協議というものについても、そういうふうな趣旨を踏まえた協議であるというふうに理解をさせてもらいたいと私は思いますが、もう時間もないのでその辺を再度確認させていただきたいのは、主務大臣との協議というのは関係市町村長との協議と同質、同列と考えでいいのかどうか、その辺はっきりとお答えいただきたいと思います。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 その協議が関係市町村長との協議と同質であるかということでございますが、国といたしましては、国が定めました基本方針にのっとった、この法案の趣旨に合致した地域指定になるかどうかという点が協議に応ずる主眼となるのでございまして、その点はおのずから地方自治体が計画を策定をしてまいる、その観点からの協議とあるいは違った点があろうかと考えております。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 今のお話ですけれども、国と協議するのは計画の中身の協議じゃないのです。地域の指定の協議であって、計画は知事がこれはいいか悪いかを認めるのですから、その辺は私は違うと思います。  それからもう一つは、五人の大臣の一つが反対したら、先ほどの話じゃないですが全部パアなのか、その辺の問題を私は確認をさせていただきたいと思います。計画づくりじゃなくて指定の段階での協議であって、計画の中身の協議は法律の中には書いてないはずですけれども、その辺はいかがでしょう。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 関係省庁が集まりましてこの法案を作成いたしました場合にも、それぞれの省庁のいろいろな考え方がございまして、それを調整して法案にまとめたわけでございまして、ただいまの先生の御懸念の点につきましては、現実には一県一県単位で絶対ないと言い切ることはできないわけでございますけれども、しかしこの制度といいますか、法案の運用に当たりましては、既に立案段階から協力体制を講じております主務大臣レベルにおきまして各省庁間が十分意見の調整を行いまして、一つの省が拒否権を発動するというようなことが生じないように、円滑な運用はやっていけるものと思っておるところでございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 現実そういうことはないだろうとは思いますけれども、先ほどからの協議というものの位置づけを聞いていますと、一つの主務大臣が拒否権を発動すれば現実パアになるという危険性があるという事実はあると思います。ですから、この辺はきちんとした歯どめが私は欲しいということ。  それから、計画の中身については関係市町村と知事がやるのであって、国は意見を求められたときにアドバイスをするのはあるけれども、計画の中身がいいか悪いかはまた別の問題です。悪い計画、気に入らない計画があれば補助事業がつかぬということになってしまうだけのことだろうと思いますけれども、計画の中身に口を出すことはまずないと思います。要は、この法律というのは地方の自主性をあくまで尊重するんだ、国は金は出すけれども口は出さない、私はこれがこの法律の特徴であり、一番大事なところだろうと思いますが、ここを、金は出すが口は出さない、自主性を尊重する、これを約束してほしいと思いますが、いかがでございましょうか。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 この法案は、地方の自主性を最大限尊重するということは申し上げてまいりましたとおりでございます。一人の主務大臣が反対すればうまくいかないのじゃないかという御指摘もございましたが、これは先ほど来申し上げておりますとおり、協議会を設けましてその協議会が地方公共団体の窓口になるわけでございますから、その協議会で十分各省庁問の意見調整をいたしまして、当該県知事には協議の上で意見を申し上げたいと考えておるところでございます。  ただ、やみくもに地域指定が行われまして効果を発揮しなかったということになりますと、先生方が御心理なさっておるとおり、過去の立法例のわだちを踏むことにもなりかねませんから、今回こそは成功裏に、そして効果が上がる実施を行いたいと念願しているところでございます。

小川信日本社会党・護憲共同

○小川(信)委員 農林大臣それから郵政大臣にも御質問の予定がございましたけれども、ほかの同僚議員がきっとするだろうと思いますので、これで質問を終わります。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時四分休憩      ――――◇―――――     午後一時開議

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。鈴木久君。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 私は、法案の具体的な質問に入る前に、一極集中と国土開発全般について伺いたいと存じます。  その理由は、この法案提出の背景には、地方の人口の減少、首都圏への集中という流れがとまらず、極めて深刻な一極集中があり、これを是正をして地方の振興を図ろうという、そういう差し迫った状況になっているからだ。私自身も、実は東京から二百キロ圏内に選挙区がございます。福島でございますけれども。これまでは、私は地方議員として地方から中央をずっと十数年見てまいりました。今度は、国会へ来ましてから二年ちょっとでございますけれども、この論議を通じて中央から地方のことを考える、こういう双方の立場に立っておるわけでございますけれども、わずか二年ちょっとの関東京へ来でみて改めて感じたことは、率直に申し上げまして、一極集中の矛盾と弊害というのが極めて深刻であるということを痛感をいたしております。  人間がつくった都市文化、これが大きくなって膨れ上がって超都市文化になる。同時に、大都市は大きくなればなるほど、そこに住む人間を排除して表へ出す。そして、人間疎外のような状況がどんどん進んでいる。都市の中心はまさに巨大なオフィス街になって、土地は高騰する、人は住めなくなる。長距離通勤通学、これは大変厳しい状態になっておりますし、交通渋滞も慢性的である。もう一つ、都市問題ではごみ処理を含めて今極めて重大な危機になっている。電気も水もこれまた、電気などはピーク時はどうなるか知らぬというくらい厳しい状況だろうと思うのです。もう一つは、東京周辺はいつ大地震が来るかわからないという、災害を含めた不安な状況がある、こういうふうに私は認識をいたしております。  一方、この中央の繁栄といいますか集中を裏で支えてきたような格好になったのが地方であろうと思うのです。人をどんどん送りました。食糧も送りました。電気もそういう意味では送ったと言っていいでしょう。そして、その結果が過疎を生んで集落が崩壊をする、高齢化も人一倍速く進行する、こういう状況であろうと思うのです。  現在は、私どものような二百キロ圏内にあっても、今度はこの一極集中のもう一つのツケ回しか起こっている。それはどういうことかというと、一つはごみですね。ごみの不法投棄がどんどんある。首都圏のごみがどんどん北上する。ごみ捨て場になりそうだという、地方から中央を見ている人々は、そういう中央に対する怒りみたいなものさえ持っています。  それだけではないのです。この間のバブル経済の象徴と言われたいわゆるリゾート、ゴルフ場の開発というのが我々の周辺で特に起こりました。私の住んでいるいわき市というのは、ちょうど香川県ぐらいの面積があるのですけれども、ゴルフ場だけで約三十ぐらいの計画がここに殺到した。開発可能な土地はほとんどゴルフ場になりかねなかったというのが正直言って状況でございまして、どうして東京の遊び場を提供しなければならないんだろうかみたいな、そういう現実があるわけでございまして、その意味では地方は中央に対するそういう物の見方、怒りみたいなものさえ一部で感じている。ですから、地方の振興に対する期待というものは物すごく大きいです。私はその双方の立場を現実に見てまいりましたので、ここで一極集中を是正をして地方の振興を図るという意味では、今極めて重大な時期に差しかかっている、こういう認識をいたしておるところでございます。  国土庁長官にまずお伺いをしますけれども、このように極めて中央と地方、一極集中と地方の状況というのが厳しくなってしまった、この一極集中をもたらした原因というのは一体何だったんですか、こういうことを改めて今私は問い返したいと思います。ぜひ明確な御答弁をいただきたい。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 今東京に一極集中したということは、もうお尋ねのとおりでございます。改めてその原因は私が答弁するまでのこともございませんけれども、御質問でございますので、簡単に申し上げさせていただきます。  大きな国際化社会、そしてまた急速に進展したこの産業、経済の機能そのもの、機構そのものにそのまま依存してしまったということによる諸機能がどうしても集中してしまったというところに問題があろうと思っておりますし、反面、また文化等についても非常に恵まれているというようなことで、若い者が魅力を感じたということにもあろうかと思うわけでございます。そのことが今国土審議会等においても、やはり多極分散型というようなことで地方振興策というものをもっと進めなさいということの御提言をいただいておりますことでございますし、なおまた、首都移転等の問題等についても今日審議いただいている。そしてまた、先般中間答申もいただいたわけでございますから、そうした集中のもたらした弊害を、今後どのようにこれから多極分散によって国土の均衡ある発展を期するかということの重要な課題が今日ございます。  そうしたことの観点から今回の法案にも相なったわけでございますが、このことについては後ほどまた御質問があろうかと思いますので申し上げませんが、いずれにいたしましても、この是正はやはり国民的課題でございますから、なおまた我々政治家としても、また行政の面からも、私は重大な責任を持つべきことであろうというふうに思っております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 そこで、再度国土庁長官にお尋ねをいたしますけれども、昭和二十五年に国土総合開発法が制定をされて以来、いわゆる四全総までの間ずっとそれぞれの時代に応じて国土開発の計画を進められてきました。所得倍増計画があったり、その過程ではいろいろありますけれども、昭和三十年代、この段階はいわゆる拠点開発方式といいましょうか、太平洋ベルト地帯を中心にどんどん拠点を開発をして、当然首都もどんどんそこに寄せる、こういうことになったと思いますね。そういう三全総、四全総までの過程をずっと見てまいりますと、国土開発計画そのものが、どうも一極集中を促進する大きな基盤をつくったり、役割をしたんじゃないだろうかという感じがしてならないのです。  それで、事ここに来て、四全総の段階でこの一極集中、極めて弊害が多い。そこで、多極分散型国土形成を図ろう、地方分散だ、こういうふうな結果になってこざるを得なかった。むしろ、これまでの国土開発計画というのは、そういう意味じゃこの一極集中を促進するために結果としてなってしまったんじゃないだろうか、こんな気がしてならないのですけれども、この点は国土庁長官、どんなふうに今御認識をいたしておりますか。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 今日までいろんな法律、施策が講じられてまいりました。私は、一定の成果は上がっていると思っております。この施策を講じなかったらもっと私は集中しておったろうということを、いろんな角度から勉強させていただいているわけでございますが、だがしかし、なおかつ集中している今日の状況をさらにどう是正するかということは重要な問題だと思っております。  先ほどゴルフ場の問題ございました。これは、私どもの地方振興局の方でリゾート法を設けました。ある一定の成果を今上げつつございます。一定の効果はもちろん上げております。がしかし、その弊害というものが今起こりつつあることだから、これはやはり再検討、見直すべきは見直すべきだというようなことが今論議の中にあるわけですから、やはり全く成果がなかったと言うことはいかがなものだろうかと思っております。  なおまた、いろんなそういうようなことの国土の均衡ある発展のために、例えば一つのゴルフ場にしましても、やはり各地方地方でそれぞれの計画をお立てになり、そして振興策をおとりになっておりますが、この一件取り上げてみましても、しかし国として、国土の均衡ある発展、そしてこの環境整備問題等の非常に論議されているときに、その歯どめはどうするのかという問題も、各地方地方にそれぞれお任せしていいのかどうかということも私たちは考えねばならないし、そういう意見が最近非常に多くなっているということも考えていかねばならないというようなことで、その弊害は弊害として是正し、そしてまた地方振興策は振興策としてとり得るものは今後さらに取り組み、そして地方の活性化を図っていくべきだと思っております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 議論は後にいたします。  自治大臣にお伺いをいたしますけれども、今と同じ基本的な考え方の問題なのです。いわゆる国土開発計画がずっと、先ほど言いましたようにやられてまいりました。私はどうも、それが一極集中の大きな逆に役割をしてしまった、そして地方が厳しい状態に立っている、今日に至ってその矛盾が拡大をしてやっと地方分散という問題に手をつけよう、こういうことなのだろうと思うのですけれども、地方の時代と言われて随分時を過ごしました。その過程でもずっと地方は、私は疲弊をしていったというふうに思うのです。  自治大臣は、そういうこれまでの国土開発計画の推移状況、現状、そしてこの計画が逆に一極集中をもたらしてしまったんじゃないかというふうに私は指摘をするのですけれども、どんなふうにお考えですか。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 仰せのとおり、確かに私、一極集中は異常なスピードで進んだと思っております。これは、ただ単に政策がよかった悪かったとか、政治の問題とか、そういうのは飛び越えまして、やはりイノベーションがもたらしてきたものが大きいと思います。  その一つは新幹線であり、そして空港であります。毎日毎日羽田の空港に十五万人の人間が地方から上がってくるんでございますから、これは大変な数でございます。もう一つはやはり情報化、経済社会が情報化し、国際化してまいりましたことに伴いまして、首都の持つ役割というものはおのずから変わってきたということでございます。ところがこれが、もう今日の段階になりますと、いわば行き詰まってきたような状態にもなってきたと思うのであります。  でございますから、今までに政府はいろいろな措置を講じました。先ほど国土庁長官がおっしゃっていますように、それなりの効果はございましたけれども、それよりも社会的、経済的、そういう勢いの方が強過ぎて、やはり一極集中は加速化されてきたことは、これは否めない事実だと思います。ここに来て行き詰まってまいりましたことから、これからいわば地方をどう活用するかというよりも、やはり地方に戻ろうという運動が私は起こってくると思うのでございまして、むしろその運動をより活発に起こさしめていくことが我々行政の務めであろう。そして同時に、その運動というか動きが出てまいりましたときに、受け入れるための準備をやはりしておかなければならぬ、これも行政の責任ではないかと思っております。  その受け入れの一つとして、きょうこうしてお願いいたしております地方拠点づくりの法案等も役立っていくのではないか。そういう観点から、私たちは今後の問題としてこれに期待をかけておるという次第であります。     〔古賀委員長退席、杉山委員長代理着席〕

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 国土庁長官にお伺いいたしますけれども、文字どおり一極集中を是正するための必要に迫られている。国会の移転の話も国会で決議になってきている、あるいは先般は多極分散型国土形成法というのもつくられてきている、こういうことですけれども、今般はこの法案を出してさらにそれを促進しよう、こういうことになっていますね。後から議論をいたしますけれども、私は今度の法案が決め手になるとは思っていないのですね。これで具体的に地方が、これによって一極集中が是正されて振興するという、いわゆるこの法案だけでそういうふうになり得るとは到底考えません。  改めて、四全総の基本的な方針がありますけれども、この法案以外に、もっと一極集中を是正するための首都機能の移転その他いろいろなことについて、基本的な考え方といいましょうか、それはどんなふうにお持ちですか。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 もう御案内のとおり、十八県の人口が減少しているわけです。いろんな法律で今日まで取り組んできました、どうにもならない状況にあるわけですから。じゃどこに不足の点があるのかという点についても、随分いろんな角度から検討もさせていただきました。  今回の画期的なことは、六省庁が一体となってやろう、官庁にも大いに協力していただこうというような点が、まず私はこれからの将来にわたる、さらにこのことが、発展的に今後の地方の活性化につながるような法律の第一歩であってほしいと私は思っております。  なおまた、もう一点は、やはり居住環境、生活環境というものが、今まで文化も含めて非常に立ちおくれておった点が、今度はそうしたやはり求めやすい、住環境のすばらしい、そのようなことも施策の中の一つに入っております。いまだかつてないことでございます。そういうことによってやはり皆さん方が求める、よりいい職場、いい環境、そして特に柱となっております。務都市のそういう誘致をすることによって、またその地域の新たな活性化のきっかけをつくると私は考えております。頭脳的な、業務的なそういう皆さん方が来ることによって、やはり新たな地域の発想というものが生まれてくるであろうということでございますから、今回のこの法律案はあくまでも将来に向けての第一歩、そしてそれが大きく、またさらに関係各省庁による地方の一体的な開発を図る前進の法律であってほしいと私は願っております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 議論は後でいたしますけれども、先ほども議論がありましたけれども、この法案は六省庁がまとまって一つの法案をつくった。その陰には、それぞれの省庁が一極集中に対してどういうふうに是正をするのかという基本方針があったはずです。そういう意味も含めてお尋ねをしたいのですけれども、通産省、大臣がおりませんから政務次官にお尋ねをいたします。  国の政策だけでなくて、さっき自治大臣がおっしゃいましたけれども、むしろ経済活動やそういう中で一極集中は加速された、そういうものが大きいということも含めてお話がありました。私もそういう点はあろうと思うのです。今までの過程を見ますと、いわゆる高度成長時代に重厚長大の産業が基盤になってきている。その後、今日の先端技術までずっと推移をいたしますけれども、日本の生産の仕組みというのはどう見ても東京に本社があり、そして主要生産システムの中枢はほとんど首都圏に集中している。地方に行っているのはせいぜい工場、孫請、下請、そういう縦支配型の生産システムというのがずっと、日本列島はそういう仕組みの中で生産構造ができ上がっている。ここに私は集中する大きな一つの要素があろうと思うのです。  これまでそういうのを地方へ移転しようということで、通産省も例えばテクノ法をつくってやろう、頭脳立地をやった、こういう経過がございます。しかし、必ずしもこれが有効的な地方分散の促進になっているんだろうか、私は多少疑問があります。そういう意味で、今度の法案の中身だけでなくて、いわゆる経済全般のいろいろなそういう仕組みを見て、今後通産省の立場から一極集中を是正するためのこういう縦支配型の生産関係、中央が宮を集中して地方はまさに疲弊をする、こういうものに対する決め手になるような基本的な方針というのは、お持ちでございますか。

古賀正浩自由民主党通商産業政務次官

○古賀政府委員 東京一極集中を是正しますとともに地域の活性化を図っていくというためには、産業の地方分散をともかく図っていくということが必要不可欠であるわけでございます。当省としては、かかる認識に基づきまして従来から工業再配置、テクノポリス等の生産機能を中心とした地方分散施策を推進してきたところでございます。しかしながら、東京一極集中の新たな要因として、従来の生産機能の過度集中に加えまして業務機能の過度集中が問題になっているということでございますから、今回の法案においては業務機能の全国的な適正配置を推進するということにしたものでございます。従来の産業立地政策とも有機的な連携を図りながら、今後とも東京一極集中の是正と地域の活性化を図るべく、総合的な産業立地施策を推進してまいる所存でございます。  お話の中で、東京中心、本社中心の社会システム自体を変えていく努力ということの御指摘がございました。確かに東京一極集中というのは、近年の経済のソフト化、サービス化あるいは情報化あるいは国際化等によるところが非常に大きいというふうに認識をしておりますが、御指摘のように、東京志向型の社会システムが背景にあることもまた否めないところでございます。通商産業省におきましては、本施策の展開に先立ちまして、昨年秋に産業構造審議会の場で今後の産業立地政策のあり方につきまして議論をいただいておりますが、その中でも、社会システム全体として集中のダイナミズムではなく分散のダイナミズムによる、いわば分散型社会とでも言うべき社会経済システムの構築が必要という御指摘をいただいているところでございます。ちょっと言葉が生がたいですが、そういうことでございました。  当省といたしましては、かかる御指摘も踏まえまして本法案を関係省庁とともに提案さしていただきます一方、企業サイドにおいても、機能分担に向けた企業行動がより一層社会的に高く評価されるような環境づくりに向けまして啓蒙普及活動にも力を入れるなど、御指摘のような視点に立ちまして対応を講じていくことが必要であるというふうに認識しておる次第でございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 後でテクノや頭脳の問題についてはおただしをいたしますけれども、次に郵政省にお尋ねをいたします。  道路も交通、運輸も全部東京に向かっていますね。大学もそうです。今ほど議論がありますように、国際化社会になった、情報が極めて重要な役割を果たすようになったと言われている。産業も経済も社会も政治も、国民生活全般で情報が果たす役割がますます大きくなってきている。こんなときにこの情報の状態、現状を見ますと、ストロー現象のように全部すっと東京に集中している。発進地は東京だけ、地方はほとんど発進地になっておりません。こういう状況は、一極集中を加速するもう一つの要因だろうと思うのです。  この現状認識と、それじゃこれからこの情報を広く全国にきちっと行き渡るように、あるいは地方が発進基地になれるようにしなければいかぬ。それでなかったらオフィスは向こうへ行きませんよ。今の郵政省のそういう問題に対する基本方針というのは、どんなふうになってございますか。

笹川堯自由民主党郵政政務次官

○笹川政府委員 お答えいたします。  今先生から御指摘のとおりでございまして、三全総にしても四全総にしても、地方分権をしたい。御案内のように、東京になぜ企業がいるのかということになりますと、やはり東京は情報が一番いいものがある、あるいはまた東京は住みやすい、就職もしやすい、学校もある。結局、魅力あるから東京にどんどん集まってくるわけでありますが、今度逆に地方に移したときに一番問題になりますのは、今先生がおっしゃるように通信ですね。情報がどれだけ地方に早く行くか。逆に言うと、今NHKその他民放でも、地方のふるさとの便りを東京の方へ送っているということも現実に始めているわけであります。御案内のように国会移転というものも含めまして、やはり今まで許認可が全部中央にあるわけですから、なかなか大きい会社も、行くといっても工場程度しか行かないわけでありますが、将来テレビ電話等々がどんどん普及してくれば、地方分散というものの加速度が進んでいくんじゃないかな、私はこう思います。  私も長い間企業をして東京と地方におりますので、自分自身の身になって本社を移転するということはなかなか難しいことでありますが、それをやらなければなかなか地方分散というものは進まない。先生のおっしゃるとおりでございますので、我々郵政省としても、なるべくそういう情報が行ったり来たりできるように、一方通行にならないように、これから情報国際化の時代に向けて積極的にやっていかなければならない、こう思っております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 自治大臣にお伺いしますけれども、地方の時代の主役を担うという意味では、自治省の果たす役割というのは極めて大きいと思うのですね。今までの振興策というのは、大体東京のミニ版です。みんな東京を小型化したような振興方針です。今までもちろん権限が全部国に集中しております用地方の自由裁量権、自主権、そういうのが不十分だったことはもちろんですけれども、今度の法案はそうでないと一生懸命頑張っていらっしゃるようでございますけれども、今度の法案だけでなくて、これからの地方の本当の意味での振興を図るために、自治省として地方分権をどのように強めていくのか、権限の移譲を求めていくのか。そして、今行革審などで議論になっておりますように、もう少し大胆に地方の権限、自主権を与えてもっと自立したものにしようじゃないか。パイロット自治体構想なども既に議論になっているようでございますから、自治省として、その一極集中是正のためのそういう意味での振興策の一番基本となる問題について、お聞かせいただきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 いろいろな面から検討する必要があろうと思うのでございますが、私はやはりその根本は、国民全般の自治というものに対する意識革命が必要なんではないかと思っております。  日本の自治というものは、いわば明治以降自治という制度がとられたのでございますが、それ以前は完全な村落におきます自治はあったのでございます。ところが、明治政府が中央集権制度をとりまして以降、地方団体というものをいわば国の出先機関にしてしまった。これがずっと続いて、自治だということできたわけでございます。そして、終戦後になりましても、確かに欧米流に言いますところの自治の尊厳、それは憲法にも自治の本旨に基づきというところまで書き込んで自治を育てようとしたのでございますけれども、やはり依然として百数十年間にわたります明治以来の自治意識というものは消え去っておりません。  現に、最近になりまして地方の時代と言われる反面、確かにそういう面は私は顕著に出てきておると思います。一つといたしまして、地方自治体の持ちますところの固有の事務というものは相当な広がりもいたしましたし、また団体委任事務はもう完全に地方の固有事務としてそこまで育ってまいりましたし、権限も移されてまいりました。しかし一方から見ますと、国の機関委任事務というものはここ十数年の間に倍以上にふえておるのであります。  そういう実態を見ました場合に、地方自治というものは一体何なのかということ、自治意識というものをしっかり持たなければならない。でございますから、地方自治体の責任者が自治省とかあるいは各省庁といろいろな交渉を持っておりますけれども、自分らがやはり自治体は出先であるということを思って、何はともあれもらうことばかりに努力しておる。この意識を持っておって、それで自治の尊厳をあるいは本旨を貫けと言っても、そこに大きく意識上の無理がございますのでなかなかそうはいかない。そこを、我々は根気強く自治の意識の涵養に努め、そして自分らでやっていく方式を立てたい。  たまたまちょうどそれに時期を合わせまして、竹下登先生が主張されたふるさと創生事業というものがこの自治の意識に芽生えをぽんと与えた、いわば点火した非常にいいきっかけになったのでございます。みずから考え、みずから行うというこの習慣、これが自治なんだということがやっと芽生えてまいりまして、それをさらに助長するために、我々といたしましては地域づくり推進事業というもので育て上げていった。この傾向をますます強くすることによって、地方の工夫した独自性をつくっていくこと、そしてその独自性をつくることがやがて自治意識を涵養し、そしていわば分権への基礎を固めていくと思うのであります。  現在のままの状態でいかに地方分権を、地方に権限をと言いましても、それはそれなりに我々も一生懸命努力しておりますけれども、肝心の受け皿の意識がそこに変わってないということになってまいりました場合に、私はなかなか遅々として進まないのではないか。でございますから、国民全体が、地方の自治というものは何なのかということをしっかりと意識してくれることが大事だろうと思っております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 それは、今までそうしたのは、結局国に権限を集中をして国の下請機関みたいにしてしまったのは、実は私は国の責任が大きいと思うのですよ。  この議論をやったら切りも限りもありませんからやめますけれども、ただどうですか。今行革審で議論になっているパイロット自治体、極めて大胆に地方に権利権限を与えて自力でそういう自治をもっともっと拡大をしていこう、こういうお話も進められているようでございますけれども、こういう問題に対する大臣の考え方はどうですか。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 私たちは、それはパイロット制度というものを何とか実現したいと思って一生懸命努力しております。  そこで、鈴木さんも一緒に考えていただきたいと思いますのは、これは政府がしたとかいうのではなくして、やはりその基本となりますのは国会でございますから、法律上そうなってきておるのであります。そこを国会議員の皆さん方もよく認識していただかないと、これは口で幾ら地方分権とおっしゃっても進んでまいりません。現に、先ほど言いましたように、国の機関委任事務がこの十年で倍からなっておるというのは、全部法律でございますから、この法律はだれがつくったんだということになりますのでございますから、それを抜きにして地方の自治を言っておるということは、いわば地方自治を言いながら片一方でやっておることはそれと反することが並行して行われておる、こういうことでございます。先ほどおっしゃったように、一極集中を排除しなければいかぬと言いながら一極集中のようなことをやっておるじゃないか、このお互いに相矛盾したようなことをやっておる、それを賛成した国会は何だということになってくるのです。こういうことになってきますから、その点はよく意識も考えてやっていただきたい。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 それはちょっと開き直りのところがあると思う。この議論をやったって、ずっとそういう制度をつくって、確かにそれは国会も関与したかもしれませんけれども、政府にそういう基本的なやはり権力の集中という方針があったからですよ、それは。この議論はこれ以上やめますけれども。  それで、地方拠点都市の法案の問題に入りたいと思うのですけれども、建設大臣、それではこの法案の位置というのは、先ほどから六省庁集まって、今までにない法律だ、知事に指定権を与えて地方に自立した計画をつくらせてやる、画期的だ、こういうお話をずっとしておられます。まず、この法案の地方分散あるいは一極集中を排除する、そういう大きなテーマの中でどのくらいの位置を占めるのか、これで本当にどんどんそういう一極集中が是正されていくというふうに考えていらっしゃいますか。私は、ほんのごく一部の、ちょっと進むのかなという程度なんだろうと思うのですけれども、この法案の位置というのをどのくらいに考えていらっしゃるか、それをまずおただしをしたいと思うのです。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 多極分散型国土の形成を四全総はうたいまして、一方におきまして、一極集中がなお加速的に進行しておるという状況にございます。  そこで、この法案が六省庁主務大臣となりまして、その他の省庁の御協力もいただきまして、共管でこの国会に提出された、こういうことでございます。当然のことながら、一極集中是正、多極分散型国土の形成の切り札となるべき法案であると位置づけております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 そういう認識であればなおお尋ねをいたしますけれども、これは国土庁長官にまずお尋ねをいたします。  私は、今までの地方振興策というのが、そういうミニ東京みたいなものをつくることだというような格好でのやり方が多かったと思うのです。ずっとお答えになっているように、これまで集中してきた原因というのは、情報の問題あり、あるいは産業活動の問題あり、あるいはまた大学なんかの集中の問題もあったでしょう。当然、国家機能の権限、そういうものが集中しておった。こういうもの全体に手当てをしなければ、私は地方分散はならないだろうと思うのです。  これからの地方開発の視点について、これは長官にお尋ねをいたしますけれども、そういうことを考えますと、拠点でどこかにこういう事業を推進するというだけじゃなくて、今日国際化が進んでいる、情報化も進んでいる。そして、地域の開発についてもかなり新しい視点がそれぞれの地域で芽生えてきている。国際的なレベルでいったら、今までは太平洋側が輸出や何かの窓口になっておりました。これからアジアを中心に、中国や朝鮮やロシアの方にどんどん開発の視点を向けなければならない。そうなったら、環日本海という言葉が今ありますけれども、そういうレベルの開発あるいは発展の方向というものを考える時期なんじゃないかと思うのですね。地方の計画というのは、そういう切り口に今まで全然なっておりません。東北の開発も九州の開発も、そんな切り口はありませんよ。全部東京の受け皿ですよ。  私は、そういう意味で、第二国土軸と言われたり、あるいはそういう東北や北海道の問題でも新しい視野で、今例えば仙台を中心にコスモス構想があったりFIT構想があったり、独自にもそういう計画がございます。こういうところをもっと推進をする。国際的なレベルでいうと、日本海レベルをどういうふうに強化をしていくかということで、地域め活性化を図ることが私は大事なんじゃないかと思うのですよ。この法案が何か地方振興の切り札だ、私はそうじゃなくて、むしろもっと大きなレベルから地方振興の問題を考える時期なんじゃないか、こんなふうに思えてならないのですけれども、長官いかがですか。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 その前に、私は国全体の一体的な開発という、その役割分担というものがそれぞれあると思うのです。北海道は北海道として農業基地、酪農基地、そして加工用牛乳を生産する基地として重点的に国はその施策を講じてきている。また、私九州でございますけれども、特に施設園芸とか、そういうようなことについては食糧供給地域として重点的にやっているというような問題等々がありますから、一概に地域地域ですべて考え、すべて振興するということは、私は国土の全体的な統括的な観点からいかがなものかということを疑問を持ちながらも、しかし、このそれぞれの拠点地域の開発をしていかなければならない。  先生のお尋ねの、日本海側に対する今後の開発構想というものは担当の方からまたお答えさせますが、私ども九州は九州に、そういう新たな拠点地域をつくるのには、ある大臣等は、それはもう一カ所に、県に幾つもつくるんじゃなくて、まず九州なら九州、北陸、日本海側は一つということで、まずそういうことで取り組んでみたらどうかというような等々の意見もございました。  そういうことで、今日は一県一、二というようなこと等で今進めておられますが、いろいろな角度から、まだまだ私は、実務的な問題等に入る前にはもっともっと検討する問題が残されているという見解に立っておりますから、どうかひとつ、協議会の皆さん方がどういう観点からそうした地域の開発をとり行うかということについては、さらに検討させていただきたいというふうに思っております。     〔杉山委員長代理退席、古賀委員長着席〕

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 今の地方自治の問題で、大臣の答弁は極めて重大で、特に、現実こうなっているのは国会の責任だみたいな、みずからの責任を放棄したみたいな発言があって、私はそれは極めて問題だと思っています。政府の責任は極めて重い、ここまでこうなった理由は。ですから、そのことをもう一度明確にしていただきたい。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 ちょっと速記をとめて、     〔速記中止〕

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 速記を起こして。  塩川自治大臣に再答弁を願います。塩川自治大臣。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 先ほど、私の答弁の中で誤解を生むような点があったようでございますので、私から再答弁させていただきたいと存じます。  要するに、先ほど申しました趣旨の中で、一つは、地方自治が片っ方において分権を進めようという中にあって、同時にまた、国の機関委任事務も非常にふえてきておるという事実を申し上げたわけであります。この機関委任事務というものは法律によって定められたものばかりでございますので、したがいまして、私たちの今後におきますところの地方分権というものの、地方の権限を推し進めるにつきましては、その点の権衡をよく考えてこれから進めていただきたい、こういうことを申し上げた次第であります。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 今の中央集権化した責任というのを国会にかぶしたのでは、それは極めて問題だと思います。この議論はこれ以上やめますけれども、やはりこれからパイロット自治体などをやって、地方にもっともっと自立した開発や権限を与えようという時期に、極めて不適当だというふうに思います。  質問を先に進めますが、国土庁長官から今いろいろお話ありましたけれども、地方の開発構想というものをもっと、先ほど私が申し上げましたような観点で、もう一度東北の開発や北海道の開発、地方には役割分担がありますから、その役割だけしていればいいじゃないか、それだけでは私は足らぬと思う。それじゃ地方分散にならないですよ。  時間がありませんから、具体的に郵政省にお尋ねをいたしますけれども、情報を全国化していくために、NTTがやっているISDNなどをこれからどんどん進めなければ、地方はなかなか、この法律でオフィスを移転しても、行くところがないんじゃないか、こういうふうに思うのですけれども、それは十分に対応できますか、端的にお答えください。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本政府委員 ISDNについてのお尋ねでございますが、これは先生も御指摘のとおり、今後の情報化社会に欠かせないネットワークでございます。既にこのISDNのサービスは昭和六十三年からINSネット六四、それから元年からはINSネット一五〇〇というサービスが提供されておりますが、現在その六四の方が八万四千回線、それから一五〇〇の方が千七百回線提供されております。  このエリアでございますが、現在、精力的にNTTは地域拡大を図っておりまして、県庁所在地はもちろんのことでございますが、市制施行地のほとんど全体に近い部分、それから一都市町村部ということで、現在電話の加入者数が五千六百万加入ございますが、ほぼこの九四%のカバーになっております。  来年はさらにこれを九六%にいたそうということで、今後郵政省においても、このINSのネットにはディジタル化というのが大問題でございますので、これの普及促進にさらに政府としても力を入れ、税制等での支援をしていきたい。同時に、次の広帯域ISDNが、これからさらに今のINSサービスのおよそ数百倍から千倍の情報量を持っネットワークの整備が必要だということで、これはまた別途法律を昨年制定いただきまして、こちらについての支援も進めてまいりたいと考えているところでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 では国土庁長官、多極分散型国土形成法の施行とも関連してちょっとお尋ねをしますけれども、きょうの新聞にも載っておりますけれども、政府機関の移転の問題というのは極めておくれている、平成七年度の目標は困難だ、こういう報道がございます。業務中核都市の振興といいましょうか、そういうこの国土形成法の中で行われております施策の中で、そういうものが十分に、これは例えば幕張とか木更津とか大宮とか千葉のこの首都圏周辺にそういう受け皿をつくって移転をしよう、これは結局進んでいないのでしょうか。目標どおりならないという報道になっておりますけれども、今後の具体的振興内容についてお聞かせいただきたいと思います。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 その前に、私、中途半端なお答えで誤解を生んだと思いますが、先ほど、北海道とか九州の農業の分野もあります、しかし今回のこの法律が運用される面においてかなりの用地が必要でありましょうから、そういう土地についてはちゃんとしたものをやはり基準を決めて取り組まないと、そういう役割分担というのが失われるようなことになることであってはいけないということを申し上げようと思って、中途半端なお答えで誤解を生んだと思っております。  なおまた、その業務の移転の問題等については、先般も新たに追加認定をいたしたわけでございます。そういうことで、今段階的にそういう移転の作業は、現在の計画はかなり進んできているわけでございますから、目標とする移転計画というものは私は期間内において実施でき得るものと考えております。  この点については、なおまた御説明に不足の面がございますので、担当局長から答弁をさせます。

西谷剛国土庁大都市圏整備局長

○西谷政府委員 業務核都市と行政機関移転のお尋ねでございます。  業務核都市構想と申しますのは、東京都区部に突出し過ぎた集中を周辺の県に秩序ある分散をしていこう。五つ拠点を考えておりますけれども、現在まで二つ承認をいたしました。あと三つ、順次地元自治体の構想が練られているところでございまして、出てまいりました段階で対応したいと思っております。  それから、行政機関関係でございますが、七十六機関の移転先を決めて鋭意やっております。ざっと申し上げますと半分ほど事業に着手しておりまして、なお残りもございます。すべてが七年度に終わるということは確約できませんけれども、その方向に向けて鋭意やっているところでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 それでは、先ほどから一番議論になっております指定の問題についておただしをいたします。  この法案を見る限り、知事が拠点都市を指定をする、これが一番先ですね。指定の場合に、それぞれ国と協議をするということになっておりますけれども、指定をするのが先なんですね。その後、指定された地域から計画を出させる、こういう格好になっております。そうですね。タイム的にいってそういうふうになりませんか、そこのところだけ確認をしておきます。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 一番先に基本方針がございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 もちろん基本方針があって、その後知事が指定するのでしょう。  そこで、なぜ私がこれを聞くかというと、知事が指定する場合に、おれのところの県は指定して大丈夫なんだろうか、幾つ指定できるのだろうか、こういうことはどこでどういうふうに、これは基本方針にはないでしょう。数の問題はないでしょう。あなたの県はあるなしというのは、あらかじめいくのですか。今どんどん各県レベルでは上がっていますよ。指定しているのですよ。これはどこで決めるのですか。あなたの県は一つです、いや当分ありません、これは協議の段階でやるということなのかもしれませんけれども、ここのところを明確にしてください。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 ただいまおっしゃるとおり、まずこの法律が成立をいたしましたら、この法律が基本となります。さらに、この法律に基づきまして基本方針が定められるのでございます。そして、その基本方針を踏まえまして、県知事が地域指定をいたしたいと考えました際に、国との協議あるいは当該指定区域市町村との協議に入ってまいる、こういうことになるわけでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 そのときの協議なんです。そうすると、協議の段階までは各都道府県の知事は、自分のところに持ち玉があるかどうかわからないですね。結局どこの県も今、この法案におれのところも指定してほしいと、動きが物すごいでしょう。  そうすると、協議が先にあるのですね。ここですよ。皆さんは、これは知事が今度権限を持ってどんどん指定してやれるんだと大見えを切ったじゃないですか。ところが、実際は協議して初めて、おまえのところは当分だめだ、三年先かもしらぬ、そういうふうになるのですか、そこのところを聞きたいのです。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 基本方針を定めます場合の重要な内容の一つとして、ただいまお尋ねの地域指定についての内容が定まるわけでございますが、基本的にまず、抽象的な表現で言いますと、知事が主務大臣と協議するわけでございますので、その主務大臣が協議に当たってどういったところに関心を持つかというようなことは、大体基本方針の中でそれがあらかじめ書かれる。したがいまして、知事レベルで地元市町村と協議して案を策定する段階で、どういう案ならば主務大臣は問題なく通るかどうかというようなことが大体わかるような基本方針ということを考えておるわけでございます。  やや具体的に一、二例を申し上げますと、地方拠点都市地域を指定してそこで実効性が上がるものでなければならないということで考えますと、私ども関心を持っておりますのは、一つは、自立的成長としての核となり得るような潜在能力があるところであり、かつ重点的な投資をしますからある程度数を絞らなければいけない、そういったようなこと、あるいは県内の一極集中が生じないように配慮していただきたいとか、そういったようなことを基本方針に書きますので、大体知事さんは、協議に臨む前の段階で主務大臣の考え方がわかるような、そういうことを基本方針では書くということを考えております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 いや、そんなことを聞いているんじゃないですね。皆さんは、この法律のいいところは、知事が権限を持って自分の町づくりをやれますよ、拠点のオフィスの移転をどんどん自由にいろいろ計画してやれますよ、こういうふうにおっしゃっている、そこが今までと全然違う画期的なところだ。ところが、今の話をずっと聞いていきますと、協議が先にあるんじゃないですか、協議が先。ことしならことし指定するのに、最初幾つ指定するか、どういう地域を指定するかというのはおおよそ国で決めるんでしょう。そうじゃないですか。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 その件につきましては、先ほど市川局長が言っておりますように、地方自治体の中である程度自分らの、先行して投資をしていく拠点都市というものにつきましての条件というものを整備していきますが、私たち自治省としては、この際にぜひひとつ知事会を通じて、知事相互の間でその条件の、いわば地域地域によって違いますから、その条件に合わしたものの順位というものの話し合いを知事会の中で十分こなさせていくということが大事でございまして、でないと、先ほどおっしゃるように、一つの県の中で二つ、三つあるいは持ち込んできて、各県が競争でこれを全部認めると言ったって、そういうことはできるものじゃございませんので、したがいまして、知事会を中心にした内協議をさして、それを中央に持ってきて六省庁との協議を進めていく、そういう手法をとらざるを得ない、私はそう思っておりまして、そういうことによって秩序ある協議が進められると思っております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 もう時間がなくなりましたから、最後に一つだけ要望しておきます。  今回の法律は、そういう意味で、これだけで地方分散が進んだり一極集中が是正できるとは私は思っておりません。したがって、先ほども申し上げましたけれども、国会の移転の問題がある、国際的ないろいろな変化もある、そして地方自治体にはもっともっと権限を移譲して、パイロット自治体などもつくったらどうだという意見もある。情報の問題もある。こういうことを考えますと、この法案だけじゃなくて、今後地方振興策のために、もう少し全体的な視野に立った、一極集中の問題になっているところが解消できるような、そういう方針というのを打ち出していただきたい。特に地域をもっと大きな視点で見た地方の振興計画というものを改めて強く求めておきたいと私は思います。そうでないと、何かこの法案が、一極集中を是正して地方の振興がこれで進むんだというふうにもし考えていらっしゃるとすれば、私は極めて不満を持ちますし、恐らくそういうことは実現不可能であろう、そういうふうにも思いますので、強くそのことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 石橋大吉君。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 けさ方からずっと我が党の質問が続いておりまして、四番手になりますと薬の出しからをさらに絞って質問を工夫しなければいかぬ、大変やりにくいんですが、限られた時間の中で幾つか質問をさせていただきたいと思います。     〔古賀委員長退席、高村委員長着席〕  まず最初に、この法律案が期待をしておる地方拠点都市地域の整備だとか産業業務施設の再配置に関する全体像をもう少しはっきりさせてもらえないか、こういうことであります。  日本経済新聞が出しておるのではないかと思うのですが、「日経地域情報」の三月二日号の見出しによりますと、本法律は平成版日本列島改造、そういう非常に前評判があるようであります。けさほどの建設大臣の御答弁を聞いておりますと、九〇年代の目玉になる施策だ、こういうふうにも言われておるわけでありますし、先ほどは多極分散型国土形成の核となる法律案だ、こういうふうにも言われました。  トップの三野質問である程度具体的な構想は明らかになりましたが、それにしても、どうもまだ全体像が余り明確でないなという感じがするわけであります。もちろんこれは国土計画ではなくて法律案である、こういうこともあって、そういうことになっておると思いますが、先ほど引用しましたような建設大臣の答弁などからすれば、これから九〇年代非常に重要な役割を背負った法律でありますので、それだけにいま少し全体像を明らかにしてほしい、こういうことを最初に申し上げたいわけです。  例えば昭和三十七年に始まる第一次全国総合開発計画では、計画期間十年、開発拠点として、一つ、中核管理機能を中心とする地域開発都市、二つに、工業を中心とする工業開発地区の二種類を設定をして、特に後者の工業開発地域を最も重視をする、そういう観点に立って計画が立てられました。手続規定である新産業都市建設促進法と工業整備特別地域整備促進法、この二つによって新産都市については太平洋ベルト地帯の外にある地域を十五地区、工業開発地区については太平洋ベルト地帯に含まれる六地域、計二十一地域を指定されておるわけであります。  昭和四十四年に始まる新全国総合開発計画では、一つは、情報化、高速化の進展に対応して、南北二千キロメートルにわたる日本列島が一体となって機能するような高速交通体系や情報通信システムを整備をする、二つ目に、開発整備の方式としては大規模プロジェクト方式をとり、二十年間に累積政府資本投資額は約百三十兆円から百七十兆円、昭和四十年価格とする。  それから次の、昭和五十二年に始まります第三次全国総合開発計画では、計画期間十年、昭和四十八年の石油危機を背景にして資源の有限性を意識した国土利用が必要とされ、また資源エネルギーの制約から巨大都市が特に限界性を指摘されるようになるという時代的背景を踏まえまして、一つには、日本全国をおよそ二百ないし三百の定住圏で構成する、あわせて、今回の法律の目的とも重なってくるわけでありますが、首都機能移転問題が重要であること、二つ目に、大都市の過密の弊害を問題とし地方の時代が言われるほど、テクノポリスなど産官学の連携による技術開発主導型産業立地を進める、こういうことが目標にされております。  昭和六十二年に始まりまして現在もその計画期間中でもあります第四次全国総合開発計画は、目標年次昭和七十五年、西暦二〇〇〇年、一つは、東京一極集中問題を基本的課題とし、多極分散型国土形成を図る、二つ目に、全国一日交通圏など高速交通網を整備する、三つ目に、計画期間十五年間の累積投資額として、官民合わせた広義の国土基盤投資額おおむね千兆円、昭和五十八年価格。四つ目に、国土基盤投資の部門別整備目標として、高速道路、新幹線、ジェット空港化、青函トンネル、本四架橋などの整備とその目標が明らかにされているわけであります。  そういう意味で本法律案は、初めに申し上げたとおり、こういう全国総合開発計画とは違いまして、地方の計画なしに全体像は描けない、恐らくそういう御答弁になろうかと思ったりもしておりますが、しかし、それにしても、こういう法案を提出されるに当たっては、それなりに関係省庁でこの法律によってある程度実現されるべき具体的な構想や全体像みたいなものがあってこういう法律の提出に至っていると思いますから、そういう観点で国土庁長官なり建設大臣に、今私の質問に明快なお答えを示していただきたい。  以上です。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 ただいま四全総についてお触れになりましたが、四全総では多極分散型国土の形成を、先生が御引用されましたとおり、うたっているところでございます。一方におきまして、建設省の立場でお話し申し上げますと、一九九〇年代は四百三十兆円の公共投資が行われる公共投資基本計画がございます。もちろん建設省はそのうちの国の公共事業の約七割を分担している立場でございますが、その公共事業を執行するに当たりまして、どういう観点からこれを行っていくかということが、建設行政を推進する上におきまして大事な点になるわけでございます。  そこで、三点申し上げたいのでございますが、一点は、この四百三十兆円の公共投資基本計画は、日米構造協議の中で生まれてまいりました国際公約的な要素がありますので、その観点からいたしますと、まず第一に内需の振興に資するものであるべきであると考えております。  それから第二点は、まさにこの法案と深く結びついておりますが、国土の均衡ある発展に資するものであるということでございます。  それから第三点といたしましては、宮澤内閣が標榜いたしております生活大国づくりに資するものであるということでございます。生活大国づくりは施政方針演説の中で、総理が六点ほどお挙げになったのでございますが、その第一点に住宅、社会資本の充実ということがございますし、また第五点でございましたか、第六点でございましたか、国土の均衡ある発展ということも生活大国づくりの方向の中に入っているのでございます。そういう次第でございますから、住宅、社会資本の整備をどうやっていくか、それが国土の均衡ある発展と結びついていく形であることが望ましいし、そのことによってより大きな内需が振興されることが肝心であるということでございます。  そういったたもろもろな観点もございまして、この法案が成立を見ました暁には、全国に均衡ある地域の発展が行われるような努力方向がこの法案の中にございますので、建設省が行います公共事業、公共投資におきましてもそのような重点的な配分を行う、こういうことになってまいると思うのでございます。  いろいろ申し上げたいことがございますが、建設省としてはどう考えているかということになりますと、一応そういうことを申し上げておきたいと思います。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 総体的な国土の均衡ある発展、そして地方に活力をもたらすということについての各省庁の一体的な推進を図ろうということは、初めてのケースでございます。役人さんから嫌われるかもしれませんが、全く入り口から今日に至るまで、夜を徹して、それぞれの立場立場で相当お互いに激論が交わされたことは、私は内容的にも大方のことを承知いたしております。しかし基本的には、再度、私は今まで建設委員会等でも申し上げてきましたが、国民のためになる、地方の活性化の本当の真の法律であることを念じてやまない。これは当然、我々政治家としても、また主務大臣として、国会の先生方の御意見等も――実務的な細かな内容はまだ煮詰まっていないと私は思っておりますから、皆さん方の意見を聞きながら、そして役人さんの立場、意向を踏まえて取り仕切っていく。その一体性がなければ、今私どもにはあらゆる角度から将来この法律が本当に実りあるものになるかという御意見等がございます。私は今後とも役目柄その務めを果たしていきたい、率直に申し上げてそのように考えております。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 一つ一つ突っ込んでいる時間はありませんので、次へ進みます。  午前中来から言われておりますように、今度の法律案は六省庁の共管ということになっておりますね。口に出して言うと言わないに限らず、みんなが一番心配しておるのは、本当に六省庁の息がしっかり合ってうまくいけば、一つの省庁が単独でやるよりも何倍もの効果が上がる。しかし、一つ間違って呼吸が合わなくなって、お互いに責任転嫁をしたり足の引っ張り合いをするようなことになると、これはプラスどころかマイナスになってしまう。そうなりはしないかということを一番心配している。私も心配している。  そこで、念のためここで伺っておきたいと思いますが、平成四年予算編成を前にして、国土庁では地方都市圏整備構想、通産省では産業業務機能再配置促進構想、建設省では地方拠点都市構想、こういうものをそれぞれお持ちになって、恐らくこういうものが背景になって今度の法律の提出になっていると思いますが、これは時間がありませんから簡単にお答え願いたいと思いますが、各省庁ごとにそれぞれの構想の骨子はどういうことを考えておられて、この法律案を提出するに当たってどれだけそれがこの法律によって生かされることになるのか。一〇〇%生かされることになっているのか、いや、おれのところのものはせいぜい二、三割だということになっているのか、その辺、簡単に三省から、三大臣からお答えいただきたい。

小島重喜国土庁地方振興局長

○小島政府委員 お答え申し上げます。  国土庁の地方都市圏整備構想、都市圏整備法の問題でございますが、私どもはこれからの地方振興の核といいますか、それは多極法に言いますところの地方都市の整備、地方都市とその周辺を一体とした整備が大変重要なことだろうということを念じておりまして、そういう意味で、都市だけじゃなくて、都市と一体をなす地域の総合的な整備を図っていこう。その際には、周辺農山漁村もこれによりましていろいろな意味での波及効果が出てくるだろうということで、これに関連いたしまして、税制要求あるいは金融の要求をいたしました。  ほかの省庁とのすり合わせでございますけれども、私どもだけでやるのではなくて、というよりも、むしろ国土庁の立場といたしましては、関係省庁が一体となって地域の振興という目標に一致していただくためのコーディネーターといいますか、調整といいますか、そういうことが大変重要だろうということを考えまして、関係省庁とも当然一体としてやるということを当初から考えておった次第でございます。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 産業業務機能再配置構想と申しますのは、事務所、研究所などの業務機能の過度の集中が近年の東京の一極集中の要因となっているという認識のもとに、私ども、業務機能の地方への移転促進、地方における業務拠点の形成などを通じまして産業業務機能の全国的な再配置を促進しようとする構想でございまして、今回の法案の原型の一つとして検討してまいったものでございます。  幸い関係省庁との連携のもとに、平成四年度の予算におきましてこの構想に関連いたします予算、税、財投あるいは地域公団の業務追加等が実現いたしまして、また業務施設の地方立地にとって極めて重要でございます地方拠点の総合的な整備につきましても、関係省庁の連携が図られることとなりまして、当初の構想が御審議いただいております地方拠点法の柱の一つとして結晶してきているというふうに考えているところでございます。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 平成四年の重点施策を建設省で考えておりました際に、御指摘ございましたように、地方拠点都市構想というものを検討しておったわけでございますが、その基本的考え方は、簡単に申し上げますと、近年地方の人口減少が広がっていく中で、地方中枢都市とかあるいは県庁所在都市等、すべてではございませんが、かなりのところで、これらは商業業務あるいは学術文化、研究開発等、いわゆる私どもの言葉で高次の都市機能を有しておるようなところは結構成長しているといったようなところに着目いたしまして、今後の地方の発展を牽引するための拠点となる潜在力を有する都市を地方拠点都市として整備育成することをねらったものでございます。  今回御提案申し上げております本法案は、先ほど来御答弁申し上げておりますように、関係各省庁が協力をいたしまして、それぞれの得意技といいますか、所管行政にかかわる施策を出し合って一つの制度としてまとめたものでございまして、いわば私どもの構想も含めました八月時点における各省の構想の集大成と言ってもいいものではないかと思っておりますので、少なくとも建設省が当初考えておりました構相との関係で申し上げますと、私ども単独でやる以上にかなり有効に機能するというふうに評価しているところでございます。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 今伺いました限りでは、ほとんど各省庁の構想がこの法律秦によって具体化をされようとしている、非常に期待をしておる、こういう御答弁でございました。ぜひひとつ責任のなすり合い、足の引っ張り合いにならないように厳に注意をしてもらいたい、このことだけば繰り返し念を押しておきたいと思います。  次に、国土庁長官に伺いますが、時間がありませんので、通告をしておりました質問の三と四を一緒にして質問をします。  第四次全国総合開発計画と本法律案の目的に関する問題でございますが、この法律が目的とする地方拠点地域の整備、そして産業業務施設の再配置、これはもうばらばらのものではなくてあくまでも一体のものである、こういうふうに私は理解しているわけでありますが、それは地方拠点地域の整備といっても、やはり産業業務施設の再配置なしに雇用の確保もできなければ、人口の集積も、情報、文化の集積も期待できないからであります。これは今まで答弁の中にも再々強調されています。  そこで伺っておきたいのは、東京一極集中の排除、これは第三全総からの大きな課題でありますが、あるいは定住圏構想や多極分散型国土形成という問題が取り上げられてきましたけれども、残念ながら現状は逆に東京一極集中は進むばかり、こういうことになっているわけですね。そういうことで、第三次全国総合開発計画では、これも先ほどから何人かの方から触れられていますように、首都機能の移転に関する問題などもかなり本格的に目的達成のための課題として議論が行われてまいりました。私は、首都機能移転問題がなぜこう大きな問題になるかといいますと、行政機関の一部を地方に分散するといっても、産業業務施設の一部を地方に分散するといっても、言うべくしてなかなか実現できない、この際はやはり十把一からげにしてだっと首都を移転するようなことでも考えないと、実はそういう問題がにっちもさっちもいかないところから、まとめて首都機能移転、こういうことが問題になってきておるのではないかと思うわけであります。そういうことを考えますと、行政機関の一部や産業業務施設の一部を地方に配置するといっても非常に大きな問題を持っている、こういうふうに考えているわけです。そこで、その点について総合調整的な立場にある国土庁長官のお考えをひとつ承りたいと思います。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 御質問というより、そのものずばり、こうあるべきだというように私どもの考えておりますことと一致した御質問であったと私は思うわけでございます。特に、今日の四全総に基づくその役割が果たし得なかったことはもう事実なんですから、地方活性化のためにどうあるべきかということについては、私はただ、今度の地域の拠点整備のみならず今までの法律というものをもう一遍再検討し、総括的に、一体的にどう地方振興策を講ずるかということについては、先ほど法律論も出ました。この間、率直な話、閣議でも意見として出ました。法律が多過ぎる、少し法律を整備する時期である、少し一体的にまとめる必要がある等々の意見が出ました。それを各省庁がそれぞれ出し合った、その法律がやはり一定の目的の効果を上げてないということでありますれば、今回の法律というものはそういう見地から、先ほども各局長が御答弁のように、一体的に今後推進していくべきであろうというふうに思っております。  なおまた、今首都移転の問題等、中間報告をいただきました。九千ヘクタールの用地、それから約六十万人の移転、それから十四兆円という投資、そうした大事業でございますから、私どもは国民の合意形成なくしてこの進展はなかなか難しいと思っておりますので、それぞれ審議会、有識者会議等、そしてまた首都移転の特別委員会の皆さん方とよく協議しながら、国土庁としての担当の役割を今後とも果たしていくように努めていきたいと思っております。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 これは建設大臣や国土庁長官まで含めて本当は聞きたいのですが、時間がありませんので、次にあえて通産省に産業業務施設の再配置の問題についてお尋ねをいたします。  午前中の質疑で、本法案の目的を達成するために地方自治体の自主性をとことん尊重する、こういうことが強調されました。しかし私は、そうかといってうまくいかなかった場合の責任を全部地方自治体になすりつけてもらっては困るわけであります。計画の立案等において地方の自主性を尊重するとしても、法案の提出者である国の責任、六省庁の責任はしっかり自覚して対処してもらわなければならないと思います。そのことを強調しておきたいと思うのです。  なかんずく、産業業務施設の再配置などの問題については、強力な国の指導その他の措置なしには、自治体の首長だけでは私はどうにもならぬと思う。そういう点では国の責任でしっかりやってもらわぬと、計画はつくったが魂入れず、画餅に終わってしまうことになりかねないと私は思っているわけであります。そういう意味で、産業業務施設の再配置が実現するかどうかは、本法律案の生死を決するというほどの重要な意味を持っていると私は考えているわけであります。  しかし、過去の実績に照らす限り、それは極めて困難であり、容易ならざる問題であることは、けさ来の質疑を通じてもある程度明らかにされています。そういう経過を踏まえたときに、私は従来からとられてきた税財政上の優遇措置ぐらいでは、そう簡単に事は進まないのではないか、こう心配をしているわけであります。昭和三十七年、一九六二年に策定された第一次全国総合開発計画から現在の第四次全国総合開発計画に至るまで、戦後の国土利用計画の柱は一貫して魅力ある地方づくりだったと私は思うんです。しかし、現実には、先ほど来から申し上げましたとおり、東京一極集中の流れは強まるばかり。そして、その原因の一つには、先ほど鈴本質問でもちょっと触れられましたが、中央集権的な行財政システムが最大の問題点ではないか、こういうふうに考えられるわけです。  東京都が九〇年三月にまとめました「業務機能の分散に関する調査」、対象七百八十社によりますと、企業が東京に本社を置く理由として五五%が首都機能の存在を非常に重視しているわけであります。その数字は資本金五百億円以上の大企業では七九%にはね上がるのであります。一位の情報面の優位性にしても、内訳を見ると、六〇%が中央官庁の情報が入りやすい、こういう理由を挙げているのであります。首都機能を重視する具体的理由としては、七四%が許認可官庁の存在とし、これも資本金五百億円以上では八四%と非常に高いわけであります。また、全体の一八%、大企業の三五%が政策形成への参加を理由としているのであります。したがって、こういう問題についての適切な手だてを講ずることなしに、従来どおりの税財政面の誘導政策だけということでは、なかなか実効性を確保することはできないのではないか、こういうふうに私は心配しているわけであります。  そういう意味で、通産省としては、従来の経緯や反省を踏まえながら、産業業務施設の再配置について具体的にどういう方法でもって実効性を確保しようとしているのか、この点を特に伺っておきたいと思います。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 ただいま御審議いただいております法案におきましては、拠点地区に産業業務施設を移転する者に対します税制、金融上の支援措置を講ずるとともに、地方におきます。務施設の立地環境を整備するため地域振興整備公団による団地造成等の事業を行うこととしているところでございます。これらにつきまして従来の再配置政策との違いを申し上げますと、これまでの工業再配置政策あるいはテクノポリス政策等の産業立地政策は、工場などの生産機能が中心であったわけでございますけれども、今般の政策につきましては、業務機能の過度集中が東京一極集中を呼んでいるという認識のもとに、これまで施策の対象として落ちておりました事務所、研究所など業務機能全般を新たに地方分散の対象としているところでございます。  また、第二に、関係省庁と連携いたしまして、産業業務機能との関連の高い都市機能の増進あるいは居住環境の向上など地域全体の整備をあわせて行うこととしているわけでございまして、これらは、従来の産業立地政策が専ら産業対策として展開されてまいりましたのに対しまして、新しい時代の流れに沿った対策ということが言えるのではないかというふうに思っております。  また、御指摘のございました各種の行政機関としての情報の提供あるいはさらに情報通信のインフラの整備、高等教育機関の整備、さらには各種の技術開発プロジェクトの地方分散、こういうことも含めまして、この法律の外でやるべき対策もたくさんあるわけでございますので、私ども全力を挙げてこれらの対策についても進めてまいり、計画が円滑に実施されるように努力してまいりたい、かように考えております。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 従来の実績に照らして本当に実効性のある手段、方法を講じていただきたい、このことを強調しておきたいと思うのです。あとは、何年か後に実績を見てまだ厳しく物を言わしてもらう、こういうふうに思っています。きょうはこれぐらいにしておきます。  次は、文部省来ておられると思いますが、大学、研究機関などの地方分散について伺っておきたいと思います。  この法律が目的としておる地方拠点都市地域の整備あるいは産業業務施設の再配置、こういうことに関連いたしまして、大学、研究機関などの地方分散をどう進めるかということがこれまた非常に大きな問題だ、こう思っているわけであります。なぜ重要かといいますと、釈迦に念仏がと思いますが、一つは、若者の地域間の移動原因として進学が非常に重要だからです。そして、それが地域からの若者の流出、ひいては地域の活力の低下につながっている、こういう問題もありますし、二つ目に、大学などの持つ研究開発機能が知識集約型社会では非常に重要な役割を果たすことが期待されるからでありますし、また学術文化の面で拠点都市の中核たるにふさわしい役割を大学や研究機関が持っているからであります。  現在の大学、短大の学校数は全国で約千百、うち国立が約百。学生の定員数は、二百五十万人のうち五十万人が国立、公立は十万人程度、大部分の百九十万人、八百五十校が私立てあります。このように日本の高等教育機関は数の上で私立依存でありますが、東京圏だけで見るともっと極端でありまして、定員は約百万人、うち国立八万、公立一万、私立が九十万人強となり、比率では九〇%、こういうことになっているわけであります。いずれにいたしましても東京圏への大学の集中は異常であり、そのことがさらに東京一極集中を促し、過疎過密をもたらす一つの大きな要因になっているのであります。  先ほどもちょっと触れましたように、時代の変化とともに都市の魅力も変化します。生産活動の場所としての都市だけではなく、文化的あるいは知的な活動機会が不可欠になっているわけであります。そのための都市機能施設として大学など高等教育機関、文化施設などが配置されることが不可欠となっているわけであります。来年、一九九三年以降十八歳人口が大幅に減少してしまうので大学、高等教育機関の経営環境はかなり厳しくなる、こういうことが予想されていますが、バランスのある国土の発展、地域拠点都市の開発を考えるとき、大学、研究機関等の地方分散を図ることは極めて重要であります。  したがって、この際、長期的な視野に立って、各県に設置をされている国立大学の学部の充実や増設、研究機関の教授陣の充実や施設の整備に努め、大学、研究機関の重点を徐々に東京から地方拠点都市に移すべきである、こういうふうに私は考えているわけであります。  イギリスのケンブリッジやオックスフォード、アメリカのハーバードやマサチューセッツ工科大学、世界に冠たる大学はほとんど地方の都市に所在をして、しかも世界に気を吐くような研究業績を上げている実例もあるわけですから、日本でも何も東京にだけいつまでも大学がおる必要はない、私はこう思っているわけであります。  そういう意味で、これはきょうは文部省に伺いますが、それは建設大臣も国土庁長官も力を合わせてそういう方向をぜひ追求していただきたい、こういうことで申し上げているわけですが、ここでは文部省の見解を承っておきたいと思います。

佐藤禎一文部省大臣官房審議官

○佐藤説明員 昭和四十年代の初めから第一次のベビーブームというものがございまして、この期間を通じて大都市部に学生が集中をする、こういうことが問題となったわけでございます。そこで、私どもといたしましても、昭和五十年の初めから計画的整備ということを銘打ちまして、従来から大都市における大学等の新増設の抑制という方針をとってまいったわけでございます。この結果、徐々ではございますけれども、首都圏の収容力というものが相対的に少しずつ低下をしてきておりまして、ちなみに、全国の学生数に占めます首都圏の学生数の比率で申しますと、五十一年度の四四・六%から平成三年度の三九・五%へと、五%強低下をするというような状況になっているわけでございます。御指摘ございましたように、来年度以降、十八歳人口が急減をしてまいります。そういう状況ではございますが、私ども、従来からの主地域間の収容力格差の是正に努める、こういう方針は堅持をしてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。  なお、研究機関の場合には、そういった地域配置という観点もございますけれども、学術研究上の必要性というような別の観点もございまして、これは学術の動向等を踏まえながら検討させていただきたい、かように考えている次第でございます。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 ぜひひとつ地方分散に努めていただきますようにお願いをしておきます。  次に、これも本当は建設大臣にも各大臣にも伺いたいのですが、あえて国土庁長官に伺います。  環日本海時代の到来に備えて、日本海国土軸の形成と本法律案の関係について伺いたいわけであります。  御承知のとおり、東西冷戦体制の終えんとともに、最近ようやく環日本海時代の到来が大きく脚光を浴びるようになりました。一九六〇年代以降三十年にわたる我が国の国土計画や重化学工業や先端産業の集積は、主として太平洋沿岸ベルト地帯を中心に進められてまいりました。第二次大戦後四十数年間にわたって続いてきた東西冷戦体制が、我が国の産業の発展や国土開発を大きく規定したからだと私は思います。その結果、東京一極集中とともに、太平洋沿岸ベルト地帯を縦断する大経済ライン、すなわち第一国土軸の形成が進みましたが、もう一方の日本海側は、一部を除いて重化学工業や先端産業の立地から大きく取り残され、いわば現代の後進地帯として過疎化が進む一方で、衰退の一途をたどってきたのであります。このままの状況が進みますと、この日本列島は、やがては太平洋側に向かってひっくり返るのじゃないか、こういうふうに言わざるを得ない状況だと私は思っています。  こういう現状のもとで、いよいよ東西冷戦体制が終わりまして、環日本海新時代を迎える。大陸諸国との経済、文化交流や資源開発のための技術提供などが大きく叫ばれるようになりましたが、いかんせん、長年の太平洋沿岸ベルト地帯中心の経済発展のもたらした結果として、日本海沿岸には悲しいかな、一部を除いて対岸諸国や地域の発展に寄与すべき経済力、学術文化、技術の集積もないのであります。まあ、揚げ足取りをするわけじゃないのですが、午前中の建設大臣の答弁を聞いておりますと、ある程度何かの集積のあるところから先にやる、こういう話も聞くわけですが、私ども日本海沿岸出身の者の立場からすると、そう言ったって何もないわけですから、私のところの島根県なんか、掘れば弥生時代か縄文時代の古墳はたくさん出ますが、あと何もないのですよ。そういうところをどうするかということをやはり考えてもらわなければいかぬ。条件のないところに条件をつくることも考えてもらわなければいかぬ。今まで四十年間太平洋側を中心にやってきたわけだから、そういう意味で、これから四十年間は日本海国土軸の形成に向けて、重点をそこに置いて新しい国土計画も立て、開発もやっていただきたい、私はこういうふうに考えるわけであります。  そういう意味で、この地方拠点都市整備、産業再配置整備、最大限にひとつ日本海中心に、各県に二つずつ平等になどという話じゃなくて、これから大陸諸国との交流など考えて日本海沿岸を中心に新しい開発をしてほしい、整備をしてほしい。特に、一番残っているのは島根県や鳥取県の山陰地方ですから、あえて私は山陰地方の県民を代表してお願いしておきますので、これは国土庁長官から答弁をいただきますが、建設大臣も、全部ひとつ関係大臣が腹に入れてこれから対処をしていただきたい。代表して国土庁長官のお答えをいただきたい。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 交通、情報、いろいろな角度から確かにおくれた部分があることは承知いたしております。経済界の中でも、島根県のすぐれた人材が、今日まで私も経済界で籍を置いたときの指導者でございます。いろいろな角度から島根県の開発の余地について私はお聞きし、そして、こうあるべきだという御提言を受けたこともございます。もちろん国土庁の地方振興局長に、どういう面がこれからの島根県、鳥取県の開発の拠点地域としての、今日のおくれをこの法律によって活力あるものにすることができるのかということについても、私なりにお聞きいたしております。特に、今後は対岸の近隣諸国との大きな背景というものがございますだけに、国際化の中での進展を図る意味でのこれからの拠点地域の発想を地元でも持っていただき、そしてまた、先ほどからお尋ねの中に、責任は地方に押しつけるのじゃないぞ、これはまさしく、法律を出した以上は各省庁が責任を持って、協議機関が責任を持って取り組まなければならないことですから、どうかひとつ協議だけはよくしながら進めていきませんと、地方だけにすべて任せてあげなさいというわけにはいかないこともつけ加えておきます。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 ぜひひとつそういうことで頑張っていただきたいと思います。  次に、私は農林水産委員会の代表的な立場でここに来ておりますので、農林水産大臣も退屈なようですから、幾つか質問をさせていただきたいと思います。  まず一つは、この法律案に対する農林水産省の基本的な考え方を明らかにしていただきたい。

田名部匡省自由民主党農林水産大臣

○田名部国務大臣 率直に申し上げて、すばらしい発想で取り組んでいただいた、実はそう思っております。  と申しますのは、今島根県のお話もありましたが、大体大都市から離れるほど非常に過疎の進行というのが著しい。私の青森県もそうでありますが、先般の国調で四万三千入減少をいたしました。ちょうど三沢市が一つなくなったわけでありますね。そういうことを考えますと、何といっても都市に人が集まるものですから、そこには公共投資がどんどんなされる、一方、農村、漁村、そうしたところはどうしても、道路にしても下水道にしても全く手つかず、しかも働く場所がない。お年寄りは、世話になる方は残るが、世話をする方がどんどん大都会へ出てくる、これはどこも同じような現象だろうと私は思うのです。私のある村で、子供を五人産んでくれたら村が百万円出しますというアイデアを――アイデアか、これは苦し紛れだと思うんですが、そういうことをやったところもあります。  そういうことからいたしますと、それはいろいろな案もあるし、御意見も御議論もおありだろうと思うのですが、まあ議論ばかり尽くしておっても、いろいろ今までもありました中で、何かこう期待が、小さくても確実なものになれそうだ、こういうことから私も、かつてない、これはいけるなという感じを受けたことと、大体地方のこういう拠点都市を整備しようとすると、周辺には町、村、農村であります、あるいは漁村もあるでしょう、そういうところの整備をどうやって図っていくか。  いずれ働く場所、雇用の場が創設されるとその周辺からも出てくるであろうし、あるいは都会から行く人たちも、今私どもが新しい政策の中で先生とも随分御議論いただきましたが、これからの二十一世紀の農村はどうあるべきかということをやっている中で、都会から来た人たちも、こんな環境のいいところなら農村に住んでみたい、そういうのもあるだろうし、具体的にどこがなるかによってはいろいろと考えられるわけでありますが、いずれにいたしましても、この都市機能の増進はもちろんでありますが、そこに居住環境あるいは雇用の創設、こういうものが一体となって農山漁村というものを活性化していきたいということを考えておりまして、ぜひこれは成功さしていただきたいというふうに考えております。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 農林水産大臣には三点の質問を申し上げようと思っていましたが、今大体あらかじめ通告しておりました一、二の問題をまとめて答弁があったようですから、三つ目の問題に行きます。これは余り詳しい話はしませんが。  私は、今度の法律案に関連して、我が国の農業政策にかかわる者の一人として非常に心配していることが一つあるわけであります。それは地域開発と農地の保全にかかわることであります。  農林水産省、政府は、ガットのウルグアイ・ラウンドの農業交渉で食糧安全保障の見地から、米の輸入自由化は受け入れられない、こういう態度で一貫しております。それはそれで、私も大変結構だと思います。問題は、この立場が国内政策面でも一貫性を持って断固として貫かれる、こういう状況になっているかどうかということになりますと、いささか心もとない感じがして事態を見ているわけであります。それは農業の基本的な資源、農地はそういう意味で非常に重要でありますが、その農地問題の現状を見ると、まことにゆゆしい事態に置かれておるんじゃないか、私はこう思うんです。  大臣御承知のとおり、農水省が九〇年二月に発表いたしました平成十二年、西暦二〇〇〇年における主要農産物の需給と生産の見通しによりますと、熱量効率を最大にした場合の国内の食糧供給量は、耕地面積五百万ヘクタールで、国民一人当たり二千キロカロリーの栄養供給が可能、これは男子四十歳の軽労働に必要なカロリーというふうに言われておりますが、そういうことになっています。その十年前の農政審議会の試算では、食糧輸入が長期にわたってゼロになった場合を想定しての試算として、耕地面積五百五十万ヘクタール、国民一人当たり千九百九十四キロカロリーの供給可能、こういう数字が出されたこともあります。  いずれにいたしましても、二十一世紀に向けて急速な世界人口の増加、逆に森林の消滅などに伴う農耕地の減少という世界的な趨勢を踏まえますと、国内農業の維持、農地の保全が極めて重要になってきている、こういうふうに私は考えるわけであります。  しかるに、九〇年農業センサスによる農耕地面積は四百三十六万ヘクタール、五百万ヘクタールを割っております。農林水産省の資料によりますと農耕地転用面積は昭和五十六年から平成二年までの累計で二十九万一千九百五十二ヘクタール、約三十万ヘクタール。一方で九〇年農業センサスによる耕作放棄地あるいは不作付地を見ますと、これも大変激増しておりまして、三十七万七千ヘクタール、四国と近畿の農耕地を足したぐらいな耕作放棄地や不作付地が拡大をしている、こういう状況になっているわけであります。  財界を中心にして我が国農業不要論、こういうような風潮が支配的になって、だんだん農家の皆さんが農業に情熱を失っていきました。結果、こういう農地の荒廃や減少が進んできたと私は考えていますが、農地をめぐる状況がそのように極めて厳しい中で、今度の法律による地方拠点都市の整備などによってこの上さらに急ピッチに、大幅に農地の減少が進むというふうなことがあっては、先ほど申し上げましたように食糧安全保障の見地からいっても認められないことだと私は考えているわけであります。  昔は農地を非常に大事にしていくために、学校を建てたり工場をつくったりするときはほとんど山を崩してやったものですが、最近は一番優秀な農地を惜しげもなくどんどんつぶしている、こういう状況にありますから、そろそろそれも限界に来ている、私はそう考えます。  そういう点で、農林水産大臣、農地をしっかり保全する立場を考えながら慎重に対処していただきたいと私は思っていますが、いかがでしょうか。

田名部匡省自由民主党農林水産大臣

○田名部国務大臣 具体的にどういうところを県の知事さん初め周辺の町村長さん方が開発拠点の地域にするかということは定かでありませんが、いずれにしても、私どもが今進めております優良農地、これはもう未来永劫に農地として確保したいということで、今案を詰めておりますが、そういうところは、協議をする、こういうこともありますので、優良農地の地域というものは極力外してやっていただくようにしなければならぬことは当然のことだと思います。  何といっても、規模もあるいは地域も、どこがどういうふうになるかというのは定かではありませんが、いずれにしても一億二千万の国民の食糧を安定的に供給するという仕事は私たちの仕事であります。そう言いながらも、この法は若い人たちの雇用の場もあるいは地域も活性化したいということでもありますので、よくよく相談して、守るべき農地はきちっと守る、あるいはどうしても協力しなければならぬところ、そういうのは、ここならば大丈夫と、あるいは地域によっては森林地帯に近いところもあるでしょうし、そういうところも林業の活性化も図りながら、すばらしい環境の住居空間というものをそういう森林を利用してつくる、いろいろやり方はあると思います。  いずれにしても、お話のとおり私どもが考えている超優良農地というものは保全していく、この精神だけは貫いて、御協力できるところは積極的に御協力をしてまいりたい、そう思います。     〔高村委員長退席、古賀委員長着席〕

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 ぜひひとつそういう立場で農林水産省としては慎重な対応をお願いしておきたいと思います。  最後に、これはあらかじめ通告をしておりませんが、やや事務的な話ですので、全体の調整をやるのは国土庁か自治省か知りませんが、ちょっとお答えをいただきたいと思います。事務的な話だと思いますから、追加で二つ三つまとめて申し上げます。  まず一つは、これも先ほどからいろいろ触れられておりますが、法の目的では地方の自主性の尊重がうたわれているが、地域指定段階で主務大臣と協議をすることになっている。地方では多くの公共団体が指定の希望を持っており、地方の自主性を尊重する地域指定を行うといっても、地域の絞り込みは容易でないと考えられる。特に今年度の地域指定は陳情合戦になることが予想されるので、どのような協議の方法を考えているか、考え方いかん。これが一つ。  二つ目。これは先ほど日本海国土軸の形成の問題でもちょっと申し上げましたが、今日までさまざまな地域開発法ができていますが、東北、山陰、四国など人口減少が激しく、定住対策が緊急の課題となっているわけであります。魅力のある就業の場や都市的サービスの面で大きく立ちおくれている地域ではこの法律に大きな期待をかけていると思うが、このような地域にこそ手厚い対策が必要である。この辺、非常に心配していますから特に聞きたいのです。また、県庁所在地は指定地域から除かれるとの新聞情報があるが、私ども山陰では県庁所在地といってもせいぜい人口十四万程度であります。全国一律ではない対応を行うべきだが、どのように考えているか。これは私がさっき申し上げたこととも関係します。これが二つ目。  三つ目。中心となる地方都市とその周辺市町村で地域を構成することになっているが、指定地域の一体的な整備や地域外への波及効果を生むためには、交通網の整備が不可欠である。公共事業の重点投資を行うに当たり、交通網整備にどのような重点投資を行う考えか、伺う。これは建設大臣かもしれませんね。  四番目。産業業務施設の再配置の促進が法案のねらいの一つとなっているが、過度集積地域からの追い出しの方策、これも私ちょっと触れましたが、これはさっきかなりやっていますから、もしあれだったら答弁は省略してもらって結構ですが、過度集積地域からの追い出し方策、これは非常に激しい言葉を使っていますが、これぐらいのことをやらぬとやはりなかなか効果がないということでこういう言葉を使っていますが、この辺について四点ほど。  やや指定に関する事務的な要素の問題だと思いますから、お答えできると思いますので、お答えをいただきたいと思います。

小島重喜国土庁地方振興局長

○小島政府委員 お答え申し上げます。  まず、本年度の協議の方法ということでございますが、先ほどからるる御説明がございますように、基本的には地方の自主性を尊重するということでございます。そして、同時に、関係省庁の間で協議会をつくりまして、そこで窓口を言うならば一本化して、今申し上げましたような地方の自主性が尊重されるような形でその協議会を運営してまいりたいと考えております。  それから県庁所在地は除くか、これは全国、県庁所在地と申しましても、おっしゃるとおりいろいろございます。ただ、基本的に私どもは当該都道府県の中で一極集中が是正されるというようなことと同時に、その判断は最終的には知事の総合的な判断にお任せする、こういう形になっておりますので、これで御了承いただきたいと思います。  それから、あと、追い出し方策、これは通産省なりあるいは国土庁なり、私ども関係あるわけでございますけれども、今回の法案はどちらかというと分散奨励というところに重点がございますが、追い出しというか、まあ大変きつい言葉でございますけれども、要するに東京から地方に展開するような仕組みにつきましては、今後国土庁といたしましては国土政策の一環としてさまざまな観点から検討をしていかなければならないということでございます。  交通網の整備は、御指摘のとおり重要なことでございますし、建設大臣も先ほどからお答えになっていらっしゃいますように、私どもも大変重要な視点であると考えております。

石橋大吉日本社会党・護憲共同

○石橋(大)委員 時間が来ましたので質問は終わりますが、先ほどから私が再々強調しておりますように、この質問は、恐らくどなたも一緒だと思いますが、一つ一つの質問は本当は六大臣全部答えてください、こう言いたい質問ばかりなんです。こんなことをしておったら何時間も時間がかかるから、あえて禁欲をしながら一人の大臣に絞って物を言っているわけですよ。そのことをひとつしっかりお考えいただきまして、また、最初に申しましたように、全省庁がやはり本当に打って一丸となって取り組まないと効果も上がらぬと思いますから、ぜひひとつ、おれに対しては質問がなかったからおれ知らぬわ、こういうことでなくて、全大臣連帯責任でひとつ実効性のある努力をしていただきますように繰り返し強調し、お願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 森本晃司君。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 まず、国土庁長官にお伺いしたいわけでございますが、バランスのとれた国土形成をするのに、やはり東京一極集中をどう改めるのか、一方、地方の活性化をどう推進していくかということがなければならないわけであります。このことは言われて久しいわけでございまして、毎回国会でいろいろな形で取り上げられ、議論されておりますが、なかなか遅々として進まないのが現状でございます。そこで、私の方から数点にわたってお伺いしたいわけでございますが、本法の地域振興政策、産業立地政策上の位置づけと各種既存法との関係について伺うわけでございます。  国土庁長官、四全総の受け皿としては多極分散型国土形成法、昭和六十三年にできたものがあるわけでございますけれども、これと本法との関係は一体どうなるのか、それは基本法と実施法の関係なのか、その点についてお伺いしたいと思います。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 多極分散の法律その他幾つもの関連するような法律がございます。しかし、今回提案している法律は、あくまでも連携して行うべきものだというふうに私は解釈をいたしております。先ほどからいろいろな御質問の中で申し上げております基本的なことは、今までの法律の中身においてややもすると不足の面がありました。それを補足し、そして連携をしながら、関係各省庁がもっと具体的な協力をしながら、ひとつ活力ある法律にしたいということが基本でございますので、今のお尋ねは、連携を図りながら取り組んでまいりますということでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 今回、権限を中央から地方にというのが本法の一つの大きな特徴であるかと思いますが、連携をとると同時に、先ほど来言われておりますが、地方の自主性を今後大いに重んじながら進めていっていただきたいと思います。  そこで通産省にお伺いしたいわけでございますが、地方分散化をねらった産業立地としては今日まで、工業再配置法は昭和四十七年、テクノポリス法は昭和五十八年、頭脳立地法は昭和六十三年、こういった法律をつくりました。そこに本法がまた出てきたわけでございます。私は決して出てきたのが悪いと言っている意味ではありませんが、今日までのこの先ほど申し上げました三法について評価をどのように考えておられるのか、それと本法との関係についてどのように考えておられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 通産省におきましては、委員御指摘のとおり、これまで工業再配置政策、テクノポリス政策、頭脳立地政策等を産業立地政策の柱として推進してきたところでございます。  まず、工業再配置政策につきましては、最近五年間の全国の工場の新増設面積の約七五%が法律上の誘導地域において立地しているということがございまして、工業の地方分散は着実に進展しているというふうに見ておるところでございます。  また、テクノポリス政策につきましては、昭和五十八年に法律が制定されましてから現在までに全国二十六地域につきまして開発計画の承認を行ってきておりますが、ハイテク工業の年平均の立地件数あるいは敷地面積の伸びがともに全国平均をこれら二十六地域につきましては大幅に上回っておりまして、地域に新たな雇用の場が生まれてきているというふうに見ておるところでございます。これまでのところ、テクノポリスの建設はおおむね順調に進展してきているというふうに見ております。  また、頭脳立地政策につきましては、現在までに十九地域の集積促進計画の承認を行ってきております。各地域におきまして業務用地整備事業、人材育成事業等の積極的な取り組みがなされているところでございます。特に業務用地等につきましては、造成した端から完売してしまうというようなところも見られるわけでございまして、まず順調な滑り出しであろうというふうに見ております。  本法との関係でございますけれども、今申し上げましたこれまでの産業立地政策は、工場等の生産機能が施策の中心でございます。これに対しまして今回の対策は、業務機能の過度集中の是正ということでございまして、広く事務所、研究所一般を施策の対象としているところでございます。  また、これまでの施策では産業立地を専ら施策の対象としておったわけでございますけれども、今般は都市機能の増進あるいは居住環境の向上等地域全体の整備の中でこれを行うということで、総合性、一体性というものをさらに強化しているという特色があるわけでございます。本法の成立を待ちまして、これまでの政策と連携をし、かつ補い合いながら地域の活性化あるいは産業の地方分散というものを進めてまいりたい、かように考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 従来は工場分散というのがねらいであって、今回はオフィスの地方分散化を促すんだ、オフィスアルカディアを目指しているんだということでありますけれども、一つ伺いたいのですが、従来のそういった頭脳立地法やあるいはテクノポリス法に該当している地域と本法との地域とが、場合によっては地域的に重なる場合が出てきますね。そういう場合、重なってもそれはいいのか、それともそれは、その場合には従来の法律でなければならないのか、本法の適用も受けられるのか、お伺いしたいと思います。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 従来、各法律によりまして、それぞれの地域が想定されておるわけでございます。それぞれの法目的に従いまして地域設定がなされているわけでございますが、今般の法律に基づきます地域とこれが重複いたしましても、私どもは一律に重複してはいけないという必要はないのではないかというふうに思っております。それぞれの政策目的の差がございますし、また、場合によりますと非常に、県の三分の一、人口にいたしますと過半の地域を既に指定しているものもあるわけでございます。これらの実態に応じまして、それぞれの地元で適切な地域の想定がなされるということを期待しているところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 産業業務施設の一極集中是正としての本法の効果にどの程度効果を期待されているのか、本法の効果の期待についてお伺いしたい。  同時に、私は先ほどテクノポリス法や頭脳立地法について伺いましたが、この程度でオフィスの地方分散化を促すのは非常に困難ではないかなというふうに思うわけであります。先ほど説明がありましたテクノポリス法やあるいは頭脳立地法というのは、工場移転に対して非常に手厚いいろいろな施策が講じられている。例えばテクノポリス法では特別償却は建物等最高一五%、機械等最高三〇%、それから頭脳立地法では特別償却は建物等最高一八%、機械等最高三六%、それから多極法では建物等一〇%で民間施設の場合に一三%ということになっておりますけれども、それらと比べますと建物に対する特別償却の率、一五%、一八%から比べると今回は低いのではないだろうかというふうに考えるわけであります。もっともっと手厚い内容にしないとオフィスの移転というのはなかなかできないのじゃないだろうか。  それから、これは今後検討する必要があるかと思いますが、貸しビルに移っていった場合に対してどうかということになりますと、これは本法では何の施策も優遇措置がないわけであります。工場移転の場合には、機械等が非常に高いものですから、これに対して手厚い特別償却、三〇%、三六%と認められておりますが、これからのオフィスというのは、機械と同様に非常に高価なものがオフィスの中に入ってくるということが考えられます。コンピューターやあるいはOA機器、まさにこれから情報化時代に入ってきますと、そういった機械等が、オフィス機器等々が装置化してくることがこれから常識になってくるのではないかと思いますが、そういったことに対する優遇措置が全くない。したがって、東京から、殊に中小企業のオフィスが、大企業が移ってきたからといって同時に自分たちも移転しようと考えて移転した場合に、大企業がそこにビルを建てて、その中のオフィスを一室借りて中小企業のオフィスが同様に移転してきた場合に、何のそういった人たちに対する措置が行われない。と考えてみると、中小企業の人たちが大企業の移転とともに自分たちも一緒に行こうと思っても、何にもないじゃないかというような現象が起きてくるのではないだろうかというふうに考えておりますが、その点についてどのように考えるか、お伺いしたいと思います。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 最初に、企業移転の推定がどのくらいなされるかという点でございますけれども、現時点ではどの程度の地域が指定されるのか、あるいはまた各市町村でどのような計画をおつくりになるのかということが必ずしもはっきりしてないわけでございまして、現在の時点で想定することは難しいわけでございますけれども、東京の一極集中是正に目の見えるような効果が出るようなことを私どもぜひ努めていきたいというふうに思っているわけでございます。  それから、現在の対策でオフィス分散が可能かという御指摘でございますけれども、現在進んでおります東京一極集中は、企業にとりまして東京を主たる活動の場にする、あるいは管理中枢とするということが、経営上、事業実施上合理性を持っているという状況にあるわけでございますので、この是正が一朝一夕には非常に実現しにくい難問であるというふうな認識を私どもも持っているわけでございます。しかしながら、最近の企業の動向を見ますと、昨年私ども実施いたしました調査によりますと、約四割の企業が移転を検討しているということがうかがえるわけでございますし、また別の調査では、地方の新規学卒者の七割程度が地元の就職を希望し、あるいはUターン志向もますます高まっているという調査結果もあるわけでございます。このような企業の動向あるいは働く人たちの意識というものが変わってきているということを踏まえますと、うまく流れをつくることができれば、これまで以上に産業の地方分散が進むのではないかというふうに私ども期待をしておるところでございます。  それから、具体的な御質問でございますが、テクノポリスや頭脳立地では、建物等につきまして一五%の特別償却、これに対しまして今回の措置は二一%ということでございますが、テクノポリス税制の対象となっております工場、家屋につきましては、事務所等の業務施設に比べまして相対的に陳腐化が早い、絶えず切りかえていかなければならないということでございまして、年々の企業にとりましてのコスト負担が大きいというふうに私ども見ておるわけでございまして、償却率の若干の相違は、そのような点について考えておる結果でございます。  それからもう一点、OA機器の点でございます。OA機器が非常に投資がふえてきておるという御指摘、委員の御指摘のとおりでございます。ただ、現時点におきましては、工場建設におきます生産設備と比較いたしますと、業務施設建設の全体投資額に占めます事務あるいはOA機器等の投資額の割合は、まだまだ低い状態にあるわけでございます。今回はそういうことで、業務施設建設の大きな部分を占めております建物とその附属施設につきまして税制上の対象とすることにしたわけでございます。  また、貸しビルへの事務所等が移転した際のメリットがないではないかという点でございますが、OA機器等に係る優遇措置といたしましては、中小企業等基盤強化税制、いわゆるメカトロ税制がございますので、その積極的な活用もお願いをしたいというふうに思っておるわけでございます。  ただ、御指摘のとおり、OA化の進展というのは非常な勢いで進んでおりますのも事実でございまして、私ども、OA化の今後の進展状況など十分に留意しながら、OA機器等の税制上の取り扱いについては積極的に研究をしてまいりたい、かように考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 次に、建設大臣にお伺いいたします。  産業業務施設の再配置を促進するために、個別企業への助成措置あるいは業務団地造成等の受け皿整備等の措置が予定されているようでありますが、これらの措置は、道路、住宅等の基盤インフラ整備があってこそその効果が最大に発揮されるものだと思います。  また、先般出ました産業構造審議会産業立地部会、平成三年十一月に出されましたものの中の資料の中にあるわけでございますけれども、これは労働省の六十三年の調査でございますが、資料「東京集中と勤労者生活」という中で「東京にある本社に勤務する地方志向者が地方に望む環境整備」ということで、これは複数的に答えているわけでございますが、一番多いのは五六・九で、自分に合った仕事の場、これは当然のことかと思います。その次に多いのは五六・五、自分の仕事と同様な位置で多かったのが、交通の便利さ、生活の便利さ、こういうことが挙げられています。さらにまた、その次は四八・六%で、公共施設、上下水道、病院等々が挙げられておりまして、自分に合った職場と同様の規模、地方志向者が地方に望んでいる環境整備としてそういうものが挙げられているわけでございます。したがって、基盤インフラの整備があってこそ、今回のこの法律が最大にその効果が発揮されると思われるわけであります。  建設省において、地方拠点都市地域に対し公共事業の重点実施を行うということでありますが、具体的にどのような社会資本について、どれくらいの規模で、どのような投資を、どのような計画に基づいて重点的に行うのか、大臣からは、力を入れるということなのか、決意等々含めてお伺いしたいと思います。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 この法案のねらいが成功に至りますためには、先ほど森本委員が御質問なさっておりましたように、産業業務施設が地方に移転をいたしませんと、つまり職住遊学の機能がそろった、若者たちにとっても魅力のある都市ということにはならぬのであります。なぜかというと、その一番最初に来ています職がないからでございまして、そういうことから申しますと、先生の御指摘のとおりであると思っております。産業業務施設が地方に参りますための基本的な条件が、先生がおっしゃる道路交通網の整備あるいは情報通信機能の整備、これらがございませんと、やはり首都にいた方がましたということになるのでございまして、そういった意味で整備を急ぎたいと思っておるのでございます。  高規格高速自動車道路網の整備につきましては、これはもう御案内のとおりでございまして、全国一万四千キロ予定をいたしておりますが、この整備を進めますと同時に、第十一次道路整備五カ年計画、来年度より始めますが、その中で地域高規格道路整備計画なるものを新しく打ち出したいと考えておるのでございます。この地域高規格道路網の整備の構想は、例えば中心都市から中心都市まで三十分でございますとか、あるいは中心都市から空港まで、あるいは港湾まで、あるいは高速道路網、基幹道路まで、それぞれの区間が三十分以内で行けるといったことを目途といたしまして整備を進めてまいりたいと考えておるわけでございます。  こういった道路網の整備ができますことによりまして、地方拠点都市はその拠点都市としての魅力を備えていき、機能を備えていくということになろうかと考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 ぜひその点については力を入れていただきたいと思います。  今回の法律では、東京一極集中を避ける、さらに、それぞれの県で、先ほどもちらりと話が出ましたけれでも、県庁所在地はできるだけ避けるということで、我が県で考えてみますと、第二の都市、奈良市から橿原へという想定を仮にいたしますと、そこまでの距離が、今大臣が三十分とおっしゃっていただきましたが、これは非常に時間が、五十分ないし六十分かかる。さらには、観光シーズンに入ると一時間以上はるかに超えるという状況下でございまして、やはりこういった地域、高規格の道路網の整備、さらに全力を挙げてよろしくお願いしたいと思います。  次に、郵政省にお尋ねしたいわけでございますが、東京に企業が集中しているその大きな原因の一つには、東京において情報収集が容易だからであります。企業が東京から地方に移転するに当たって、地方圏においても東京と見劣りしない情報収集が行えるような環境が整備されることが、極めて必要であると思います。  今回の法律の中で、テレビ会議を行うとかいろいろなことをもってそういった情報収集を行っていくんだということが言われているわけでございますが、仮にテレビ会議をやるにしてもあるいはファクスで絶えず送るにしても、結局地方へ移っていって、事務所経費、あるいは土地獲得の費用が安いからといって移っていくんですが、情報収集のための費用が今度は非常に多くかかる。しかも、通信料金の遠近格差をぜひ是正すべきではないかという声が多々あるわけでございます。  私も、東京事務所と私の地元事務所、これはどの先生方も皆同様でございますけれども、絶えず連携をとらなければならない。そのときちらちらと頭をかすめるのは、これだけ話すると電話料金は一体どれほどかかるんだろうか。自分のオフィスから電話をかけていると、私の電話機は料金の出る電話機ではありませんので、余りそのことについてすぐ痛みを感じないわけでございますけれども、外からテレホンカードでやりますと、激しい勢いで度数が減っていくというのをたびたび実感するわけでございます。  企業がやはり情報を集めなければ東京から地方へ移っていかないということを考えた場合に、その辺の遠近格差の、特に諸外国と比較して高いと言われているこの料金、この現状と、どのように郵政省は認識してこの問題に取り組もうとされているのか、お伺いしたいと思います。

笹川堯自由民主党郵政政務次官

○笹川政府委員 森本先生にお答えいたします。  ただいま先生にいろいろと御指摘をいただきましたが、まさにそのとおりでございまして、現在通信料金のあり方は、国民生活のみならず、産業経済活動にも大きな影響をもたらす重大な問題だと認識はいたしております。また、通信料金の低廉化は、情報流通コストの低減化をもたらすことになりますので、より地方の振興に寄与できるだろう、こう期待をされております。  郵政省では、昭和六十年に電気通信制度の改革を行いまして、御案内のように、電気通信市場に民間導入、競争原理を導入いたしまして、料金の低廉化を推進してきたところでございます。その結果、御案内のように、電話料金を初めといたしまして、自動車電話、それから無線の呼び出し専用線など、各種の電気通信料金が全般にわたりまして幾らかでも安くなってきたことを御理解をいただきたいと思います。  なお、もう少し細かく、料金の比較その他は局長の方から答弁をさせていただきます。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本政府委員 具体的なことでございますので補完をさせていただきます。  ただいま政務次官から申し上げましたが、改革以前は東京-奈良もそうでございますが、大阪は三分四百円の電話料金でございました。現在、競争が入りました結果、次第に下がってまいりまして、今NTTでは三分二百四十円、したがって四割カットになっておるわけです。新しく参入しました事業者は、半分の二百円で提供いたしております。新規の事業者は四月二十九日からさらにこれを百八十円に下げたいという申請が出ております。そういう状況でございますので、そういう意味では、市内を一といたしますと民営改革以前は一対四十でございましたが、現在はNTTで一対二十四、さらにNCCで一対二十、これは近く一対十八になる、こういう動きでございます。  外国のお尋ねがございましたが、アメリカではニューヨーク-サンフランシスコはざっと五千キロほどございますが、この料金が現在九十四円、それからニューヨークからハワイ、これも百二十四円ということで、ニューヨーク市内の電話料金は三分で十円ぐらいでございますから、大体一対十二ぐらいの計算になるわけです。  ドイツ、フランスあたりは大体一対十見当でございますので、そういう意味では、日本の遠近格差はさらに是正を図らなければならぬと思うわけであります。  新しいテレビ電話等の技術についても導入を図っておりますが、基本的にはこういう遠近格差について回っております。  煩雑にわたりますので省略させていただきますが、いずれにしても、こういう意味でできるだけ低廉料金を実現するというのが民営化、競争原理のねらいでございまして、今後とも各種の競争の土俵を十分つくる、競争条件が十分実るような環境条件づくりを郵政省として一生懸命やって、改革のねらいであります料金の低廉化を一層推進したい、こう考えておるところでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 次に、自治大臣にお伺いいたします。  産業業務施設の拠点地域への立地を促進するために、業務機能支援中核施設の整備に対する地域公団出資等の支援措置が講じられているところであります。しかし、意欲ある自治体であっても財政力なきがゆえに第三セクターの設立が行えず、十分な立地環境整備ができていないといった事態を招かぬよう、起債の特例等、中核施設を整備する自治体への支援措置を講ずるべきであると考えるわけてあります。殊に今回の場合に、県庁所在地以外の地域を想定した場合に、何カ所かの市町村が集まってやる場合が多々考えられるわけでありまして、そういったところは財政力が非常に弱いというところも多々あるわけでございます。その点について、自治省の見解及び具体的支援施策についてお伺いしたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 この指定されました地域につきましては、自治省としても全面的な財政的な応援をいたしたいと思っております。その財政的な応援の一つの柱といたしましては、地方単独事業の大幅な増額を認めていくということと起債の割り増しを認めていくという、この二つの方法によって支援体制をとっていきたいと思っております。

紀内隆宏自治省行政局長

○紀内政府委員 大臣から一般的なお答えを申し上げましたけれども、具体的な御質問は地方債の特例のことであったかと思います。  この地方債の特例につきましては、本法案の十六条におきまして、拠点地区内で地方公共団体が一定の割合以上出資するような特定の法人が行いますところの公共施設に準ずるような施設、具体的には教養文化施設等でございますけれども、こういうものに対して出資なり補助なりを行おうとする場合には、地方財政法が原則法でございますけれども、その法律の規定に乗らない場合にあっても、出資、補助等の財源として地方債を起こすことができる、こういう特例を設けてございます。  ただ、御指摘になりました民間企業等の設置する施設につきましては、この特例の対象としておりませんので、一般原則に戻って地方財政法の規定によって判断をしていくということになります。  このようなものに地方公共団体が出資しようとする場合には、その出資の財源として地方債を認めるかどうかということにつきましては、その当該団体の財政の状況その他につきまして慎重に判断をしてまいりたい、このように考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 農林水産大臣にお伺いいたします。  先ほど、社会党の石橋先生の方から農地転用の問題についていろいろと御意見がございました。大臣は、優良農地を確保しながらというふうにおっしゃっていただいておりました。石橋先生のおっしゃっておりましたことも、我が国土にとって、また農業振興という立場から極めて大事であるというふうに思うわけでございますが、同時に、本法を実施していく上において、やはりそれぞれの地方が計画を立てた段階で、果たしてこの土地を農地転用にすることができるのかどうかということが、絵をかいたときに絶えず頭の中に浮かんでくる問題ではないかと思うのです。先ほどの質問と反対のような質問でございまして、恐らく農林水産大臣は両方の考え方をお持ちではないかな、お答えも非常に難しいところではないかと思うわけでございますが、ここが弾力的な運用がされなかったならば、計画を立ててもなかなか実施していけぬのではないだろうか。特に今回の場合には、先ほど来何度も申し上げておりますが、それぞれの県の県都の次の地域を想定した場合、あるいは何カ所かの市町村まで想定した場合に、その点が大きな問題点になってくるのではないかと考えますが、農地転用について大臣はどのように本法との関係について考えておられるか、お伺いします。

田名部匡省自由民主党農林水産大臣

○田名部国務大臣 基本的にはこの事業に支障になるようなことは避けたい、むしろ私ども積極的にこれは進めたいという気持ちでおるわけでありますから、従来も道路等を通した場合でも、それに合わせて区画整理事業、圃場整備等やるということもいたしてきておりますので、余り御心配なさらずに、県の方でまとめて出てきた結果、これは原則として許可をするという方針であります。  ただ、できるならば、平場のいい農地、水田等あるわけですから、そういうところは少し避けていただくとか、いろいろ気を使っていただきたい。それは、今私ども省内で二十一世紀の農村、農業というので検討しておりますが、やはり一定規模の農地、水田、畑地、そういうものを農業が成り立つように、他産業並みの収入を得られるようにということで計画を立てておるわけでありますね。それがずたずたになるようではなくて、そういうところはよく知事さんや市町村長さんが、ここはもったいない農地だなというところはなるたけ避けていただいて進めていただければいいのではないかというふうに思っております。具体的にどういう施設をどういうところにつくるかという時点で改めてまた御相談申し上げる、あるいは調整をしていただくということが必要でありますが、先ほど申し上げたように、原則として許可をしてまいりたいということであります。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 最後に、これはきょうお見えの全大臣にお伺いしたいわけでございますが、先般来議論され、あるいはきょうも随分議論されておるところでございますが、関係する省庁が六省庁ある。それで、ここがよほどうまくすり合わせがいかないとうまくいかないのではないかということが考えられるし、同時に、従来の法律との関係は一体どうなってくるのだろうか、あるいはこれからいろいろと建設省でも予定されている法律等々との関係は一体どうなっていくのだろうかということをいろいろと各地方ではおもんぱかっているところであります。政府の運用姿勢が一体どういうところにあるのか、まあこの法律を、今までなかなかその実効性が伴ってきていないわけでありますけれども、過去の反省を踏まえた慎重な配慮と同時に、地域の特性を生かした魅力ある都市づくりを行うためにも、関係各省庁の呼吸合わせ並びにそれぞれの取り組みへの姿勢が必要かと思いますが、各大臣にぜひ御答弁をいただきたいと思うところでございます。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 私たちは、過去数年前からふるさと創生事業、そして地域づくり推進事業として発展させてまいりました。その方向性をしっかりと踏んまえて、この事業をさらに追加的事業として推進していきたいと思っております。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 積極的な運用を図ってまいりたいと考えております。  例えば、私ども地方にこそフロンティアがあるという言い方をいたしておるのでございますが、首都圏で住宅を取得いたしますときに、みずからの所得の五倍以内というのを一応の目安にいたしておりますけれども、果たしてそれが可能かという問題もございますし、そういう住宅を取得いたしますためには随分遠いところまで出かけていかなければならぬ、通勤時間が一時間以上が六〇%という数字もございまして、そういうことから、住宅をもし確保し住居水準を上げていくということになれば、地方にこそ幾らでもフロンティアがある、そういうこともございまして、積極的な運用を図ってまいりたいと考えているのでございます。従来の法律は、当法案の趣旨に活用できるものは積極的に活用いたしまして、総合的な施策の展開を行うべきであると考えております。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 済みません。国土庁長官、まとめてお願いしたい。ことと、それから通産省の政務次官、せっかくお見えいただいておりますので、産業政策を進める上で通産省の考え方もお伺いしたいと思います。

古賀正浩自由民主党通商産業政務次官

○古賀政府委員 森本先生の御卓見を拝聴させていただきました。仰せのとおりでございまして、東京一極集中は我が国内政上の最大の課題の一つでございますから、強い決意を持って問題の解決に当たってまいることが必要だと思います。  御指摘がございましたように、地域の特性を生かした魅力ある都市づくりを推進するためにも、そしてまた、地方の自主性を最大限に尊重するということとともに、過去の経験も十分生かしながら本法に基づく施策の推進を図りまして、この問題に政府一丸となって取り組んでまいる、こういう決意でございます。よろしくお願いします。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 お尋ねの各それぞれの今日までの法律と重複する面がありはしないか、それをどう調整していくのかというお尋ねでございますが、当然今日まで法律案を提出する過程の中で、十分その点は六省庁のそれぞれの担当者が検討し、そういうようなことで弊害がないことを踏まえての私はかなり突っ込んだ論議があったものと思っております。もちろんその中には激論もあったでしょう。しかし、先ほどから申し上げておりますように、この法律を活性化の目玉にできるようなことで取り組みたいということで各省庁の担当関係者が熱心に取り組んでいることですから、私たちもまた主務大臣として今後はよく協議しながら、先ほど申し上げました、地方が創意工夫によって今後それぞれの地域から指定をお願いしてくるでございましょうし、そういう場合に、私どもはやはり具体的なことでの作業はまだ入れない面がありはしないだろうかということを先ほど申し上げたことでございまして、これからは総体的な法案はこれでお願いをし、具体的な実施については、それぞれの地方の意見を聞きながら実施していくということに相なろうかと思うわけでございます。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 時間が参りましたので、質問を終わります。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 倉田栄喜君。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 公明党・国民会議の倉田でございます。私は、本法秦を推進される政府の根本的な姿勢、この観点からと、それから農林水産委員の立場から本法案と農漁業の活性化あるいは環境の問題はどうなのか、この観点についてお伺いをいたしたいと思います。  まず、本案の目的が、地方の活性化、自立的成長の促進を図り東京の一極集中を是正する、この趣旨というのは、非常にもうこのとおり、時代の要請であろう、こういうふうに思うわけでございますが、それを進めるに当たっての基本的な政府の、根本的など言った方がいいと思うのですが、スタンスはどこにあるのか、この点について、午前中からるる議論ございましたけれども、もう少し御質問をさせていただきたいと思います。  そこで、まずそもそも東京一極集中の原因をどのようにお考えになっておられるのか、この点について、自治大臣の方からは、政治の力を超えたような大きな社会的な経済的な力があったのだ、こういうふうな御答弁がございました。国土庁長官の方からは、いろいろ施策はやったのだけれども、それにも増して一極集中が進んでしまった、今まで過去やってきたいろいろな施策がなかったら、もっと進んでいただろう、こんな御答弁でございました。  そこで、もう一度これは建設大臣と国土庁長官にお尋ねをしたいのですが、そういう経済的な、社会的な大きな力、私はそれだけではないのじゃないか、もっとやはり政策なり政府の誘導みたいなのがあったのではないのか、こういうふうに実は思うところもあるわけですが、この一極集中の原因というものを大臣どのようにお考えなのか、この点をまずお伺いをいたしたいと思います。  建設大臣と国土庁長官にお伺いをいたします。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 一口にして申しますと、集積のメリットが東京をして今日のような巨大な都市を形成せしめたと考えております。首都には中枢管理機能がございますし、あるいは情報、金融機能等、高次の都市機能を備えているのでございます。若者たちにとりましても大変魅力のある都市であるといったことから、人口の集中が生まれてきたと考えておるのでございます。これを地方分散せしめるためには、東京が持っておりますような都市の機能、高次の都市の機能を地方の拠点都市に持たせるということが一つのポイントになると考えておりまして、この法案のねらいはそこにあると考えております。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 国際化、日本の産業の構造というものの大きな変化の中に、今日また行政面においても、やはりどうしても東京に一極集中することが急速に高まってきたということは事実でございます。そのために、先ほどから御答弁申し上げておりますように、いろんな施策を今後講じていかねばならない。そのいろんな諸施策の中で今後の対策は、さらに先ほども申し上げましたように、是正できなければできないだけのもっと詰っ込んだやはりこれは構造改善を図っていかなければならないということでございますので、山崎建設大臣が申し上げましたように、今後この法律を機能的にどう生かしていくかということに努めてまいりたいと思っております。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 今お答えの中にもあるかとは思うのですけれども、この一極集中をどうしたら是正できるのかという観点について、都市の機能を地方に持っていくんだ、抽象的に言えばそういうことなんでしょうけれども、それでそのとおりいくのかということについて、もっと基本的な原因があるのではなかろうか、私はこう思うのですね。  というのは、先ほど午前中の議論の中にも出てきましたけれども、これは東京に魅力がある、情報が東京に集中をしている、こういうお話もございました。そういう意味からすれば、東京だけが情報の発信地域ではなくて、地方にももっと情報の発信地域をつくらなければいけない、こういう指摘も多々あるかと思います。それをもっと詰めていけば、いわゆる東京への権限の集中、これは許認可権限もそうだと思いますけれども、権限の集中あるいは頭脳の集中、これがあるんだと思うのですね。例えば頭脳の集中みたいなことは、官庁はもちろんそうですけれども、各産業、各種のいろんな産業団体においても、業界団体という言葉で言っていいのかどうかわかりませんけれども、東京に集中されてきてしまった。過去大阪にあった繊維業界のあれも東京に持ってこられた、こういう部分があるんだと思うのですね。東京の一極集中を是正しようということについては、頭脳の集中、権限の分配、これももっと根本的にやっていかなくてはいけないんじゃないのか、このように思うわけですが、この点については建設大臣はいかがお考えでございますか。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 御指摘のとおりであると考えております。今の東京には、行政あるいは企業の本社機能あるいは教育、文化の機能、それぞれ中枢管理機能が集中しているといった現状でございまして、そのことが集積のメリットをさらに統合している作用があるのではないか、かように考えるのでございます。したがいまして、この拠点都市法で私どもは東京からそういった機能が地方に分散する受け皿を用意いたしたいと考えているのでございますが、同時に、委員がおっしゃるように、例えば行政機能の地方分散あるいは教育機関の地方分散あるいは私どもが取り組んでおります国会の地方移転等々、そういう従来からの施策も、これとともに強力に推進していく必要があろうかと存じます。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 この点は非常に大切なことだろうと思うのです。ぜひ権限の地方分散というか、今まで地方の出先機関で決められていたものをわざわざ東京に出てやらなければできないとか、そういうことはもうやめていかないと、この東京の一極集中、あるいは一カ所というか各拠点というのですかね、そこの分配というのはできていかないんだ、こういうふうに思うんですね。  この問題は、東京と地方の基本的なあり方についても実はかかってくるんだと思うのです。先ほど自治大臣は、明治政府以来地方自治と言いながら中央政府の出先機関みたいなそういうとらえ方をしてきたところに問題があって、この意識というのは実はまだ乗り越えられていないんではないのか、こういう御答弁もございました。  そこで、この法案の基本的な背景として東京と地方の基本的なあり方についてどのように考えるのか。これは、現在はもう地方というのはある意味では出先機関であって頭脳たる東京の手足の機能しか果たしていないんじゃないのか、こういう指摘も強いわけです。そこで建設大臣に、東京と地方の基本的あり方、この視点についてどのようにお考えになるのか。また国土庁長官には、この法案の中には地方の自立的な成長ということをうたわれているわけですけれども、この地方の自立的成長という基本的な視点は何なのか。それぞれお尋ねをいたしたいと思います。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 四全総では多極分散型国土の形成をうたっているのでございます。その際、東京には情報、金融機能等において今後とも国土の中で重要な役割を担ってもらいたいとしておることと同時に、地方の振興によりまして地方への定住度を高めていきたいということを言っておるのでございます。これらのことを実現いたしますためにこのたびの地方拠点都市整備法案も提案されたものと考えておるところでございます。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 地域の活性化ということは、二十一世紀に向けての生活大国として国民ひとしく享受できるような社会をつくることのこれからの大きな課題だと考えております。そうした観点から、地域の分権その他については御質問のとおりだと思っておりますが、ただしかし、国土の均衡ある発展にこれからどう取り組んでいくかということになりますと、各県ごとがばらばらに分権の中で取り進められることは問題がありはしないかということが、先ほどもある先生の御質問の中に答えましたように、乱開発というものがなされた場合に非常にこれは環境保全等の問題からも困ってくるわけでございますから、そこらあたりをよく整合性を持たせながら、これからの分権と国土の均衡ある発展と自主性の中から生まれる地域の活性化を図っていかねばならないと思っております。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 確かに今御答弁いただきました国土の均衡ある発展ということもまた大きな視点であろう、こういうふうに思います。  そういう意味で、この法案の中には、基本方針を定める、一方で基本計画は地方自治において決めていく、こういうふうになっているんだろうと思うのですが、これを従来の頭脳東京集中型の姿勢、スタンスで進めてしまうと、六省庁で決められるこの基本方針、これで大体のことが決まってしまうのではないのか、そういう心配も非常にするわけです。  例えばこの基本方針について第三条で決めてあるわけですけれども、「基本方針においては、次の事項について定める。」非常に基本的なことが書いてありますが、一方で基本計画の作成、第六条、アからキまで書いてあるんですが、そこをアからキまでずっと読んでみるときに、例えば基本計画の方には指定地域の整備の方針とか、イについては居住環境の整備とか、ウについては公共施設の整備とか、工というのは居住環境の整備とか、つまり、ここで出てくる基本計画というのは本当に整備という言葉が目立ってしまう。これではいわゆる出先が、地方が下請的な、そういう従来の発想がそのまま残っておるのではないのかと、ぱっと見たときに印象として感じてしまうわけです。  そこで、この基本方針ということと基本計画ということのあり方は、非常に大きな問題だろうと思うのですが、この法案にも「地域における創意工夫を生かしつつこと書いてあるのです。地方分権という、また従来の東京一極集中を是正するという立場からいけば、地方の意思というのがまず主になってこなければいけないのではないのか。その上で、国土の均衡ある発展という視点から是正なり修正なり必要なのだろうと思うのですが、まず基本方針で大きな枠組みをばたっと決めてしまったのでは、都市計画の中ではまさにその中での整備だけしかできないのではないのか、こう心配も大いにするわけです。  そこでお聞きをしたいわけですけれども、この根本的な基本方針の作成の中に地方の意見、創意工夫というのはどのように生かされていくのか、この点について建設大臣と国土庁長官にお尋ねをしたいと思います。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 御指摘ございましたように、この法案の一つの大きなねらいが地方の創意工夫を生かしつつ進めるという政策スキームでございまして、ただいま御指摘ございました基本方針は主務大臣が定めるわけでございますが、主務大臣が定めます基本方針につきましては、法案の第三条第二項にございますように、地方拠点都市地域の指定あるいは基本計画の作成等に関しましてその指針となるべきものを定めるということでございます。特に基本計画に関しましては、現実に基本計画を定めますのは地元の市町村、共同して定めるわけでございまして、国におきましては、その基本計画につきましての基本的な指針を基本方針で定めるということでございます。  ただいま、確かに条文を見ますと、基本計画に定めるべき事項として「整備」という言葉が多いのではないかという御指摘がございましたけれども、一言で言いますと、その地域をどういうふうにして整備していくかという計画の具体的内容はすべて、市町村が共同して定め、知事の承認を得る基本計画において決まる。国におきます基本方針におきましてはその基本的な指針を示すのみというふうに考えておる次第でございます。

小島重喜国土庁地方振興局長

○小島政府委員 今都市局長からお話がございましたとおりでございまして、従来の地域振興、特にこういう広域にわたる地域振興計画につきましては、知事が区域と計画を定めて主務大臣の承認を得る、こういうのが従来のパターンでございますが、先ほどから御議論ございますように、やはり地方の創意工夫、地域の創意工夫ということが地域振興のこれからの一つの重要なポイントであるという点を踏まえまして、このような仕掛けになったわけでございます。  そして基本方針、これは今市川局長からお話もございましたけれども、端的に言いますと、ある意味で非常に無味乾燥の内容になるだろう。(発言する者あり)それは、中身はそれぞれ地域地域が創意工夫を凝らして、そして地域の知恵というものをその計画の中に最大限発揮していただくということが重要なことでございまして、私どもがああせいこうせいと言うようなことは最小限にするということにしてまいりたい、かように考えております。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 午前中の議論の中にも、本法の基本的な性格というものが従来の地方振興政策とは逢ってきているのだ、こういう議論もありましたけれども、ぜひそうあってほしいと思います。しかし、従来の思考のパターンの中でいってしまうと、やはり同じようなそういう運用の仕方あるいは解釈の仕方をしてしまうのではないのか。今局長から御答弁いただきましたけれども、整備についても本当に手足としての整備であってはならないし、やはり頭脳としての中身の、そういう意味合いを持つ整備であっていただきたい、こんなふうに強く思います。  そこで、建設省にお伺いいたしますが、この中で言われている「居住環境の向上」、これは具体的にどのようなことをお考えでしょうか。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 基本計画におきまして、「住宅及び住宅地の供給等重点的に推進すべき居住環境の整備に関する事項」を定めるということになっております。こういった問題に関しまして私ども想定しておりますのは、日常生活におきまして、例えば空間的にゆとりのある住居の供給ということが極めて重要であると思っております。  先ほど大臣の答弁にもございましたように、地方こそまさに生活大国のフロンティアであるという、最も代表例は、地方こそ大都会に比べまして住居の環境はいいものがつくれる、そういう基本的な認識があるわけでございます。それから、道路、公園などの公共施設の整備も進めまして、あわせて緑豊かな自然環境が備わっている居住環境の整備ということが極めて重要である、そんなふうに考えておるところでございます。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 その居住環境の件ですけれども、空間の問題からいえば、では、果たして東京は空間的に豊かなのか、こういう問題提起がされるのだと思うのです。それは見方はいろいろあるかもしれませんけれども、居住空間は東京においては非常に厳しいという指摘がされる中で、しかし、なおかつ、その東京に住みたい、定年後も東京にいたいのだという人たちが多いわけです。これはなぜなのか。この点も考えて、やはり先ほどの頭脳の問題もありましょうし、いろいろな情報発信地域としての地方という問題もあるのだと思うのです。そういうことも考えていただいて、居住環境の向上ということもぜひ御検討いただきたい、こういうふうに思います。  そこで、また続けてお尋ねしたいのですが、この中で出てくる「産業業務施設の移転の促進」というこの観点ですが、果たしてどのくらい移転できるのだろうかということについてはまだわからないということですが、その中身。これも頭脳の部分と関係するわけですけれども、ここで考えておられることは、果たして本社機能の移転ということまできちんと視野の中に入れてこの法案というものができておるのかどうか。ただ単に工場であったり、営業所であったり、支店であったり、そういう部分の産業施設の移転にとどまるのか、この点については、建設大臣、いかがお考えでございますか。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 通産省にお答えいただいた方がより正確かと思いますけれども、一応本法案におきまして、産業業務施設につきましては、事務所、営業所、その他の業務施設のうち、地方拠点都市地域への移転または立地促進を図ることが業務機能の再配置を促進する上で必要な施設ということをいうわけでございまして、具体的には政令で定めることになりますが、政令では、公的セクター以外の事務所及び研究所を定めるということを予定しているところでございます。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 余りよくわからない部分も多いのですけれども、本当に東京一極集中を是正しようということであれば、やはり地方に本社の機能から権限の問題から含めて移転をしていくような、そういうスタンスで臨んでいかなければ、東京一極集中は是正できないのではないのか、このように思うわけでございます。  そこで、地方拠点都市地域の指定の問題でございますが、これは質問の中で、初年度五十カ所ぐらいあるいは最終的に八十カ所ぐらい、そういうことになると聞いておるがというお話が出ておったのでございますが、御答弁の中にはきちっと出ていなかったと思います。これは大体どの程度の数を初年度予定しておられるのか、あるいは全体で見て、今後どの程度のところまで地方拠点都市地域の指定というのは進んでいくのか、あるいはどの程度の数を適正と考えておられるのか、これは国土庁長官でございましょうか、お尋ねをいたしたいと思います。

小島重喜国土庁地方振興局長

○小島政府委員 先ほど不適切な発言でございましたらお許しをいただきたいと思います。  今の指定の数でございますけれども、先ほどからもいろいろ御議論ございますように、地方の開発発展あるいは自立的牽引といいますか、そういうことの拠点となるということになりますと、各県ある程度数を限らざるを得ないだろう、そうしないと効果を十分に発揮しないいこういうふうに考えるわけでございます。私ども現在、最終的には各県おおむね一ないし二の地域がこういう地域になってくるのではないかというように考えております。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 それでは、次の視点からの質問に移りたいと思います。  本法案と農村、漁村の整備という視点でございますが、本法案が農漁業の活性化という視点から考えた場合、どんなふうになっていくのか、これは農業関係者本当に大きな関心を寄せられていることだろうと思います。  そこで、この第十七条には「農山漁村の整備の促進等についての配慮等」という規定があると同時に、先ほど農水大臣は原則的に地域指定がされたら、農地法等々については許可するのだ、こういう御答弁でございました。また一方では、優良地域は、優良農地というのは守っていきたい、後の方では優良地域の方に超優良地域と超がついてまた狭まったのかな、こんな気もしたのですが、法案の中では「これらの施設の設置の促進が図られるよう配慮する」、こういうふうにございます。  それで、これは農業に従事される方々の気持ちを推しはかって質問をさせていただくわけですが、指定がされた場合、その農村、漁村の産業基盤というものが損なわれることがないのかどうか、さらに農地法その他の法律による処分を求められたとき、今申し上げましたように「施設の設置の促進が図られるよう配慮する」とあるわけですけれども、この配慮という言葉の中で、むやみやたらにということはないのだと思いますけれども、いわゆる裁量権の逸脱の問題があったり、あるいは乱用の問題があったりすることも、可能性としてはなくもないわけですから、この点の歯どめについては、どのようになっているのか、これは農水大臣、農水省の方からお答えを願いたいと思います。

田名部匡省自由民主党農林水産大臣

○田名部国務大臣 この法律案でありますが、私ども、都市と農村が一体となって交流できる、そんな環境も期待しておりますし、あるいは農村、漁村の後継者、こういう方々にとっても、都市機能というのは非常に魅力があると思います。  あるいは都市の方から見ると、農山漁村の通常のレクリエーションの場、そういうものも提供できるようになるであろう。いろいろな角度から見てみても、この整備というものは、農村、漁村にとっても非常に期待が持てる。そこにまた、多様な就労の場ということを私どもよく申し上げますが、そういう意味で就労の場が確保できるということになると、相当定住の可能性が出てくるということから、これはどうしても農林水産省としても積極的に御協力もしていかなければならないというふうに実は考えておるわけであります。  農地はどうなるかということでありますが、これは基本的に平場のいい農地というものは、私どもは永久に農地として確保していかなきゃならぬというふうに考えております。しかし、どの地域が、どの町がこの地域になるのか、実態に即して、基本的には優良な農地は残す、しかし、そうでない、そうでないというのは変ですが、一方ではこれを進めるために工場を設置したいというときには、十分これは相談をして進めていきたいというふうに考えております。

海野研一農林水産省構造改善局長

○海野政府委員 若干補足させていただきたいと思います。  今先生の方からの御指摘もございましたし、ただいま大臣からもお答えしましたように、農山漁村の定住、また活性化という観点から、本当に魅力のある都市になってほしいわけでございます。逆にまた、それぞれの指定された都市が本当に地域の特色を生かして大都市と張り合っていくためには、やはりその地域地域の特色ある農林水産業が、背後に健全なものがなければ育っていかない。そういう両方持ちつ持たれつの関係が、拠点都市と周辺地域との一体的な整備というこの法律の考え方だろうと思うのです。  そういう意味から、産業業務施設を建てる場合に、常にその施設の用地の農業用の土地利用との調整ということは出てまいりますが、そういういわばどっちの面からもお互いにお互いが必要であるということでございますので、この辺は十分両方の必要性を突き合わせていけば、必ずやその調整はされるだろうというふうに思います。  ところで、先生おっしゃった配慮の中で、裁量権の乱用や逸脱があってはいけない、これは当然のことでございまして、特にこのような農地転用の許可というようなもの、これは許可するかしないか、非常に大きな効果が出るものでございまして、たまたまその担当に当たった人間の主観で許可されたりされなかったりということがあってはいけないわけでございます。  そういう意味で、農地転用の許可については基本的に通達で、要するに状況を見ればこういうものは許可をする、こういうものは許可をしないということがわかるようにということで通達を出しておりまして、これまでも地域振興立法との絡みで配慮という場合に、どういう配慮を、要するに配慮の結果、どういうふうな土地利用の調整が行われたものは許可する、どういうところが十分でないものは許可しないということがはっきりわかるような通達を出してまいりました。  今回も、この基本方針の策定を待ってそのような通達を出す必要があると思いますし、特にこの場合は地域地域によっていろいろ違ってまいりますので、幾つかの地域の基本計画が現実に立てられた段階で、その後の基本計画に対するものとしては、またそこで見直す必要が出てくるかもしれません。  いずれにしましても、たまたま何かのかげんで配慮し過ぎてしまったり、し足りなかったりということのないように、通達をもってその辺のところを明らかにしてまいりたいというふうに考えております。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 指定されるかされないかという問題もそうでしょうし、指定された場合、どの地域まで入るのか、鉛筆の外側と内側と、そこに住んでおられる方々は、また大きな環境の変化があるのだということだと思うのですね。そういうことが恣意的にはならないようにひとつきちっとやっていただきたいと思いますし、また同時に、これは適正な形で、通達ということも必要なのかもしれませんけれども、地域の創意工夫、自主性というものが生かされるようにちゃんと御考慮をいただきたい、このように思います。  そこで、細かな問題になりますが、建設省に、建築行為等の制限というのがこの法案の中に入っております。二十一条、二十二条ですが、これは例えばどのようなものをお考えでしょうか。これがいわば私権の制限に通じていくのではないのか。これが許される合理的根拠をどのようにお考えになりますでしょうか。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 第二十一条は拠点整備促進区域に指定された地域内につきましての建築行為等の制限でございまして、お尋ねの私権の制限ではないかという意味では、私権の制限に当たります。  これにつきましては、ちょっと時間がかからないように気をつけますが、速やかにその区域内で土地区画整理事業等の面的基盤整備を行う責務を地権者が負うておりますので、その実施を容易にするために、そういう事業を行う場合に障害となるような行為、いわゆる建物を建てたり、そういったものにつきましてはチェックしたいというところから、知事の許可にかからしめているものでございます。こうしておきませんと、いざ事業を行うという段階で、その撤去費用等もかかりまして、建てた人にとりましてもさることながら、地権者全員にとっても大変な損害になりますので、あらかじめチェックしておこうというものでございます。  ただ、こういった私権の制限がその区域内の地権者にとりまして過度の私権制限にならないようという意味の保障規定が次の第二十二条でございまして、一定の場合に限りましてその私権制限の保障規定といたしまして、場合によりましてその持っております土地が自由に使えないというところから、その場合は、じゃ、その土地を買い取ってほしいという申し出ができるというふうにしておるものでございます。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 時間が実はもうなくなってしまいましたので、用意をした質問の中でできないのがございます。一つは、指定をされるその地域住民の意見はどのような形で反映をされるのかという点ですが、地域、地方の意見を反映する、これは地方議会なのか、あるいはその地域の中に住んでおられる住民の方々なのか、これはいろいろな問題も実はあるんだと思うのですね。実は、ぜひその個々の住民の方々の意見も何らかの形で指定の中に反映をされるよう、御配慮を願いたいと思うのです。  そこで最後に二点だけ、この地域指定をされて少なくとも拠点都市として開発をされていく、こうなった場合に、周辺の農村、漁村まで含めて指定をされる、開発をされていく、この場合になったときに、地域の環境というものはどうなのか。開発と環境、これは従来からの課題ではありますけれども、この本法案について、この点はどのようにお考えになっておられるのか、この点を、これは建設省にお伺いをいたしたいと思います。  それから最後にもう一点、この拠点法が成立した場合、ねらいは東京二十三区も一つに非常に大きくあったんだと思うのですが、この実施により東京はどんなふうに変わっていくというふうにお考えになっておられるのか、これは建設大臣と国土庁長官にお伺いをして、私の質問は終わりたいと思います。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 環境の問題は非常に重要な問題でございますので、新しい拠点都市地域整備の計画がつくられます際に、これは当該関係自治体でつくっていただくわけでございますが、先ほど農林水産大臣もお述べになりましたように、できるだけ大事な緑地を残すようにといった観点から計画がつくられることを私どもは希望いたしておるわけでございます。その点は基本方針の中に入れたいと考えております。  東京がどうなるのかということでございますが、この法案では産業業務施設の地方移転を試みようといたしておるのでございます。インセンティブは金融、税制等でございますが、施設が移転されました跡は、これは東京がより住みよい都市になりますように、公共用地といたしまして整備を取り進めてまいりたいと考えておるところでございます。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 政策通の先生、あらゆる角度から御質問なされましたが、先生、熊本でございますから一言申し上げておきますが、環境の問題等もございましたが、とにかく熊本、干拓を何十年かごとにやってきたのです。それが今なかなか農地の転用ができないというようなことで、行われていません。もう臭い海がたくさんございます。一メーター五十も七十も高いのです。そういうところをやはりこれから農林省でも大いに活用し、そして地域に活性化できるような土地を提供していただくとかというようなことで、農水省の役割も少し多様化していただきたいなと、私なりにかねがねから考えていたわけでございます。  なおまた先ほどから、今直接の御質問じゃございませんが、指定はどうするのかということでございますが、私どものところに第二、第三の市だとかいろいろ先行的に出てきますと、じゃ、早く合併しておけばよかったというような意見さえも出るわけです。先ほど塩川自治大臣と、これは合併促進につながることだから結構なことだなんてささやき合っていたことでございます。  しかし、そういうことも大切ですけれども、その地域が今後どう将来に向けて、二十一世紀に向けて、この法律が起点となって、活力ある地域ができるかということが基本であろうということでございますから、余りそういうことの細かなことにとらわれることなく、大局的に今後の対応をしていくべきではなかろうかというふうに私は考えております。  なおまた、東京都の役割、これはもう世界都市としての役割は十分果たし得る問題等がございますから、建設大臣がお答えなされましたとおりでございます。

倉田栄喜公明党・国民会議

○倉田委員 以上で終わります。ありがとうございました。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 まず、国土庁長官にお尋ねをいたします。  本法案は、地方に拠点都市地域を整備し、これを受け皿にして、東京二十三区からオフィスの移転を図り、過密と過疎を解消しようという案だと思います。私自身も経済と人口が停滞している地域から出ておる議員でありまして、そういう地域の振興には今までも大きな関心を持ってまいりました。しかし私は、本法案のような手法でそういう目的を達し得るかについては、重大な疑問を持っております。  そこで、まず長官にお尋ねをいたしますが、全国的に過密と過疎がますます深刻になっておりますけれども、そもそもそれはどうしてここまで進んでしまったのか。私は、政府が一方では、東京を中心とする大都市にあらゆる政治、経済、文化等の機能を集中させ、他方で、地域住民の生活の基礎となってきた農林漁業、地場産業等を衰退するに任せてきたからではないのか、その根本を改めない限り、この法案のようなやり方では、過密、過疎の進行はとまらないと考えますが、いかがでしょうか。     〔古賀委員長退席、谷垣委員長着席〕

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 お尋ねの点は、大部分がお尋ねのとおりでございます。しかし、今日の経済、国際化、いろいろな角度から見た場合に、急速に今日ここに変化が起きるとは私は予想され得なかったと思うのです。そういうことで、地方振興のためのいろいろな法律が今日運用されておりますけれども、それに追いつかなかったということであろうと思っております。だから、今後はそうした予測というものをさらに的確にとらえながら、そして、今回の法律を提案しておりますことの中身も、いろいろな御意見もありますけれども、運用の面ではできるだけ柔軟に対応できるようなことでの基本的な、法律の運用の面で実施できるようなことでの法案であった方がいいのではないだろうかということも、私は考えているわけでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 これまで四次にわたって全国総合開発計画が立てられ、地方に受け皿を整備し、ここに工場等を誘導しようとする政策が何回も繰り返されてまいりました。その中で歴史的に最も古いのは、新産業都市・工業整備特別地域であります。この整備は平成二年からの第五次計画も決定され、今なお進行中であります。  数日前に私は当局から資料をいただいて計算をしてみました。昭和四十年から平成二年までの二十五年間に二十一地区で五十六兆五千三百四十一億円の巨費を投じておりますが、工業出荷額では毎回計画を大きく下回っております。私が特に驚いたのは、この地域が全国平均の伸びを上回ったのは初めの十年だけで、後はずっと下回っておることであります。これでは到底成果を上げたとは言えないと思うのです。人口の変化を見ますと、これもひどい状態でありまして、同じ期間に伸びはわずかに三四・七%、中にはこの間に東予のように減少に転じた地区もあります。この間の全国平均の人口の伸び三一・一%と比べても、本当にわずかな差です。  長官、五十六兆円余の巨費を投じた結果がこういう数字に終わっていることを、責任者としてどう評価しておられるか。これでも大きな成果が上がったというふうに評価をされるでしょうか。

小島重喜国土庁地方振興局長

○小島政府委員 お答え申し上げます。  新産・工特の一連の施策をどのように評価しているかということでございます。今御指摘がございましたように、工業出荷額あるいは人口等々につきましては、昭和四十年を起点に申し上げますと、工業出荷額では十二倍になっております。この間、東京圏などは八倍ということでございまして、やはりこういう地域への工場の進出というものは、かなりのものがあるのではないか。あわせまして人口でございますけれども、この二十年間で全国平均が一二一三倍ということでございますが、新産・工特では一・二九倍ということで、私どもはそれなりの成果を上げてきておるのではないかというように評価をいたしておるわけでございます。  同時に、こういう施策と今回の施策との関連の問題でございますけれども、前々から何人か御答弁あるいは御質問ございましたように、新産・工特は主として工業開発というものを中心にやってきたわけであります。しかし同時に、その地域の生活環境の整備ということにも重点を置きまして、最近ではどちらかといいますと住環境の整備というか、生活環境の整備ということに非常にウエートがかかっております。そういう地域に住む皆さん方の生活環境がよくなるということは、それはまた同時に、そこへの定住の条件が整備されるということになるのではないかと思います。  そして同時に、一昨年、平成二年の国勢調査の結果、人口の減少というものほかなりの地域で著しいものがあるという実態を踏まえまして、そして先ほど御指摘のような、なぜ一極集中が生じたかということを考えてみますと、生産機能はもちろんでありますけれども、それ以外の業務機能でありますとか、経済、文化等々の機能が地方はどうも東京に相対的におくれている。そういう面からいたしますと、地方の都市機能の集積を図る、さらには居住環境の整備を図るということが、これからの地方振興施策の一環としては大変必要なことではなかろうかというように考えておりますし、新産・工特地区におきましても、先ほど申し上げましたように、最近の計画の中身を見てみますと、居住環境の整備的な方向にウエートが高くなっているということでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 五十六兆円もこの間につき込んで全国平均よりもほんのわずかしか伸びがないということについて、大きな成果だとは言えないのじゃないかと私は言っているのです。あなたが幾ら今長々と言ったって、そのことは否定できないのじゃないですか。五十六兆円の巨費を投じれば、県や地元市町村の負担も大きいわけであります。借入金も相当な額に上り、その元利償還の負担も大変なものです。それでも、造成した土地が全部売れ、企業が張りついて税金が入ってくるようになればいいわけですけれども、新産業都市・工業整備特別地域の各地区でいまだにかなりの売れ残りを抱え、借入金の負担に苦しんでいると聞いております。昭和五十八年から始まったテクノポリス法も同じような結果になりつつあります。  そこで次に、通産省にお伺いをいたします。  本法案は、今取り上げた新産業都市やテクノポリスと同じ発想で、今度は工場でなくオフィスを移転、再配置しようとするものでありますが、今回はうまくいくという保証があるのでしょうか。私は、事業所の性格からいって、工場よりオフィスの移転の方がずっと難しいと思います。しかも新産都やテクノは大部分が新規立地であったのに、今度はオフィス機能を最も発揮しやすい東京二十三区から地方都市に移そうというわけであります。これは相当に困難な仕事だと思うのです。地方拠点都市をつくるためには、一カ所数千億円の投資を予定していると聞いておりますが、地方自治体の負担も新産都やテクノ以上になるだろうと思います。そういう投資をし、猛烈な誘致合戦をやってもオフィスが立地しなかったら、自治体には大変な打撃になるのではありませんか。その場合、国はどういう責任をとるのでしょうか。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 現在の東京一極集中につきましては、委員御指摘のように、東京で活動することが企業にとっていろいろな利点があるという状況を背景にしているわけでございまして、これを是正いたしますために、簡単に事が済むというふうには私どもも考えていないわけであります。相当な困難があろうかと思います。しかし、昨今の企業の動向を見てまいりますと、私どもが実施いたしました調査によりますと、約四割の企業が地方移転を検討しておるということを言っておるわけでございますし、また働く人の側でも、地方の新規学卒者の約七割くらいが地元就職を期待しているというデータもございます。また、既に大都市圏で就職した方々につきましてもUターン志向が非常に根強いものがあるわけでございまして、うまく流れをつくっていくことができれば、これまで以上にオフィスの地方分散も進む、そういうベースができつつあるのではないかというふうに見ておるわけでございます。  これに対しまして、御審議いただいております新しい法律にリンクいたしまして、移転促進税制や金融措置、あるいは地域公団によります団地造成等の受け皿整備、これらの対策を用意しているところでございまして、これらの措置と拠点都市整備事業とが相まって産業業務施設の移転というものが進むものと私ども考えておるところでございます。  それから、地元の投資の件でございますけれども、これから市町村で計画をおつくりになる、もちろんその前に都道府県での地域の設定というものがあるわけでございますけれども、これらの計画づくりの段階で私どももいろいろ御相談に乗ってまいりたい、かように考えております。もちろん、受け皿をつくったけれども企業は来ないといったようなことになりますと、政策効果も上がらないわけでございますし、地域のためにもならないわけでございますので、そのようなことにならないように経済動向、投資の動き等々も見ながら進めてまいりたい、かように考えているところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、オフィスを過密状態にある東京二十三区から地方拠点都市に移すためには、もっと出ていくように仕向ける強力な仕組みが必要だと思います。本法案では、オフィスを出していく仕組みは特になく、移転すれば税制上優遇するというだけではないでしょうか、お尋ねします。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 この法律では、過度集積地域ということで、委員御指摘の追い出す地域でございますが、これについては東京二十三区を想定しております。  これにつきましては、法律の三十九条というのがございまして、「土地利用に関する計画を定めるに当たっては、過度集積地域における産業業務施設の集積の状況等を考慮しこ等々ということになっているわけでございます。つまり、この新しい法律におきましては、既存の大都市圏におきます産業活動というものを制約していくということではなしに、むしろ増分と申しましょうか、新しくふえてくる部分を地方に誘導し、そこに受け皿を整備して収容していく、かような考え方であるわけでございまして、このような三十九条といったような形で企業の誘導も行っていきたいと思っているところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 東京都心からオフィスを出していくということについては、各方面から今提言が発表されております。例えば、総理大臣の諮問機関である経済審議会の二〇一〇年委員会が、昨年六月「二〇一〇年への選択」という報告の中で具体的に述べております。  経済企画庁、お見えになっていると思いますが、その部分を説明していただきたい。ついでに、最近経済審議会はこれらの検討結果をまとめて中間報告を発表しておりますが、この中ではどうなっておりますか。

糠谷真平経済企画庁総合計画局審議官

○糠谷政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、昨年の六月でございますけれども、経済審議会に設けられました二〇一〇年委員会、これは総理の諮問を受けてとかそういう形ではございませんで、経済審議会として自主的に審議をして提言をしたという二〇一〇年委員会報告でございます。  その中では、東京集中の大きな要因といたしまして事務所機能の集積の問題があるという認識のもとに、もちろん基本は地方の拠点都市の機能強化あるいは周辺地域とのネットワーク形成による地域の活性化ということが国土の均衡ある発展の基本である、こういうことではございますけれども、東京への事務所機能の集中の抑制あるいは分散の誘導ということも重要だということで、三つ検討課題を挙げているわけでございます。その一つは、説あるいは賦課金の賦課ということでございますし、第二番目は、都市計画的手法の適用、第三番目が、直接的な規制の問題、こういう三つが検討対象としてはあるのではないかという提言をいたしております。  そのうちの税等の問題でございますけれども、これにつきましては、目的は異なりますけれども、地価税の着実な実施あるいは固定資産税評価の均衡化・適正化の効果ということも期待されるかと思いますので、私どもそういった効果も見きわめながら、さらに今後の東京集中の動向ということを踏まえて、受益と負担のあり方をさらに検討すべきもの、こういうふうに考えているわけでございます。  それから第二番目に御指摘の経済審議会の最近の検討状況ということでございますが、新しい経済計画の諮問を受けまして、今経済審議会は鋭意検討をしているところでございます。  先般、十五日でございますけれども、これまでの審議の中間的な取りまとめということで検討の方向を発表いたしております。  その中では、今後東京一極集中の是正に向けまして各地域の個性を生かしながら地域の活力を一層高めるとともに、東京圏からの諸機能の分散を促進すべき、こういう基本方向、基本認識のもとに、今後の具体的な施策といたしましては、地方における魅力ある生活圏域の形成、特色ある地域づくりや首都機能移転問題の対応等のほか、経済的手段の活用による諸機能の集中抑止、分散ということも検討項目として挙げているところでございます。  これはあくまで現在の中間的な検討の方向ということでございますので、さらに具体的肉づけは今後の検討にまつ、こういうことかと思います。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 同じような検討が国土庁や東京都でも行われております。新聞報道によれば、国土庁はそのための委員会を設置し、海外の事例も調査し、三月末をめどにオフィス立地規制や課税方策に関する新立法の可能性を研究しているとのことでありますが、どうなっているのか。その具体化をどうするつもりかということもあわせてお尋ねをいたします。

西谷剛国土庁大都市圏整備局長

○西谷政府委員 工場、大学につきましては、御承知のとおり法律がありまして、東京都を含む既成市街地、この立地規制が行われているわけでございます。そのことからいきますと、事務所についても同様のことをやったらどうだ、こういう議論が当然出てくるということでございます。  ただ、今おっしゃいました委員会でも、入り口で非常に問題になっておりますが、事務所というのは言ってみれば都市そのものであるという表現もよく使われますけれども、多様な業種、業態がある。そして現在の社会では、それが日々新たに更新されながら都市の活力なり社会全体の活力が生まれてきている。こういう状況の中で直接規制をするということは果たして基本的にどうなのか、かなり基本的な議論がまずございます。そのほかに技術的な問題も多うございますし、諸外国の例なども十分勉強しなければいかぬということで、実は三月に何らかの御報告をと思っておりましたけれども、これはおくれております。なおしばらく検討を続け、対応していきたい、このように考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、このような手段によって二十三区外に出るように促しても、地方拠点都市にオフィスを移転する企業は少ないと思うのです。政府が都心からのオフィス誘導地域として東京圏を考え、ここに幾つかの業務核都市をつくる計画を推進しているからであります。私は、企業は移転先としてはまずこちらの方に目を向けると考えるが、どうでしょうか。実際、幕張や横浜にその受け皿になる巨大なビルが次々に建設され、研究開発部門や研修施設、事務センター等が移転しつつあります。その中には三菱重工、ソニー、日立、日本航空、新日鉄等の有力企業の名もありますが、しかし、そこでも本社機能そのものを移している企業はないのではありませんか。

西谷剛国土庁大都市圏整備局長

○西谷政府委員 一都三県、それに茨城県南部まで含めましたいわゆる東京圏、東京六十キロメートル圏という広域的な東京圏で考えますと、実は東京都二十三区、これが突出して集中しているわけでございます。東京都二十三区は八百十万ほど人口がありますが、これは夜間人口、常住人口でございます。これに加えて、日々周辺圏から二百六十万ほどの方々がいつも通勤してみえる、こういう状況がございます。そうであれば、むしろ事務所というものを住宅のある方へ、つまり周辺圏の方へ整備していく、これが業務核都市の基本的な構想でありまして、六十キロ圏全体の秩序ある整備を図っていこう、これをねらいとしているわけでございます。  御指摘のように、これがあるからといって地方への分散ができないというわけではなくて、地方部への展開は、新法を軸としながらそれはそれとしてやっていく。しかし、当面の問題として、周辺圏から多量に通勤してきている、こういう問題もあわせて解決していかなければならない問題じゃないか、こんなふうに考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 いや、私は、そういう受け皿をもう一方で用意すれば、都心からまずそちらに行ってしまって、地方拠点都市には行かないのではないかというふうに言っているわけです。そして、このようにして東京圏にオフィスを分散させたとしても、それは確かに都心部における交通難や環境悪化等の過密問題を若干緩和する反面で、こういう過密の弊害を東京圏全域に拡大するという結果にしかならないということも、私はこの機会に警告しておきたいと思うのです。  次に、建設大臣にお尋ねをいたしたいと思います。  今までオフィスの東京都心部からの地方拠点都市への移転について論じてまいりましたが、私は、今改めて政府の政策に重大な矛盾があると感ぜずにはおられません。一方でこうして都心部からオフィスを出そうとしながら、他方で都心部再開発を進めたり、臨海部を埋め立ててどんどん巨大なオフィスビル建設を進め、さらに都心部への集中を強めつつあるからであります。  大臣にお尋ねをしたいのは、昭和五十八年ころ、いわゆる中曽根民活と言われた一連の施策の中で、都心部に巨大ビルを建設できるよう、高度利用地区、特定街区及び総合設計制度についてより大幅な容積割り増しか可能となる基準の改正、高層ビル建設が可能となるような第一種住専地域の第二種への指定がえ推進等の措置が相次いでとられました。その結果、二十三区のオフィスビル建設面積は実際大いに促進され、昭和五十七年には百六十六ヘクタールだったものが年ごとに伸び、昭和六十三年には四百八十五ヘクタールに達し、以後今日まで四百ヘクタール台の高い水準で推移しております。こういう規制緩和措置を急いで再検討すべき時期に来ておるのではありませんか。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 中曽根民活当時に先生がただいまお挙げになりました市街地住宅総合設計制度等の規制の緩和を行いましたことは事実でございます。ただし、そのことによりまして大都市地域における既成市街地におきまして約四万四千戸の新しい住宅を供給するなど、それなりの成果を上げたと承知をいたしておるのでございます。  都市計画法や建築基準法等の改正は本国会にも提案をいたしておりますが、時代の趨勢を見まして適宜この改正を行ってまいりたいと考えておるところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、こういう手法がオフィスビルをたくさん建てることになったじゃないかと言うのに、住宅をたくさん建てて、その面で成果があったなどと言うことは問題のすりかえだと思うのですよ。  時間もないから、もう一つ重ねて大臣にお尋ねをしたいと思うのですが、東京臨海副都心計画、これはもっと直接的に国と都が都心部のオフィスビルを大々的につくり出すものであり、一極集中の弊害を極限まで拡大するものだと言わざるを得ません。これまでの都心部に隣接する海面を埋め立て、広さ四百四十八ヘクタール、就業人口十万三千人、一日の出入り人口四十五万人という巨大な業務区域をつくり上げたら、再び爆発的に都心への集中が起こり、地方への移転などは完全に吹っ飛んでしまうのではありませんか。これでは、ますます交通難や環境破壊等も深刻になる。こういう状況の中で地震などの災害が起こったら、一体どうするのか。この計画は、むしろ渋る東京都に政府が押しつけた形で始まっております。政府はみずからの不明を恥じ、直ちにこの計画の根本的再検討を都と一緒に行うべきではありませんか。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 四全総におきましても、東京臨海部は、東京圏が我が国の首都としてのみならず、世界の中枢都市としての役割を果たしますために、国際金融機能等の展開に対応してその整備を進めるということになっております。したがいまして、本法案で地方圏の戦略的、重点的整備を行うことを志向いたしておりますが、東京臨海部の整備も多極分散型国土の形成に資するもの、その一環と認識をいたしておるところでございます。  細かい点は省きますが、業務の東京都区部からの移転、分散を促進いたしまして、先ほど申し上げましたような国際金融機能等の業務を中心に多極分散型国土の形成に資する方向で立地を誘導してまいりたい、そう考えておるところでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 時間が来ましたけれども、最後にもう一度言いたいのですけれども、臨海副都心というのは、東京駅からほんの五キロか六キロぐらいの地域に、あるいは海域を埋め立ててつくっていくのですよ。そこに十万人からの人が働くオフィスビルが出現する。そしてまた都心部では、容積率の緩和などによって引き続いてどんどん年間四百ヘクタールもの事務所が広がっていく。一体こういうような状況を全く再検討もせずにおいて、都心からオフィスビルをどんどん出していくなどというようなことを一方で言っても、これは全く空文句になりませんか、  もう一遍そこだけお尋ねします。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 重ねて申し上げますけれども、東京臨海部の副都心構想は、四全総におきましても、東京都の区部中心部から移転を図る一つの目玉の施策として四全総においてこれが認知されておるところでございまして、その方向で今日まで努力をしてまいったわけでございます。今後も推進してまいりたいと考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 終わります。

谷垣禎一自由民主党

○谷垣委員長 御苦労さまでした。  次に、高木義明君。

高木義明民社党

○高木委員 地方拠点都市整備法に関連をいたしまして、私は幾つかの質問をいたします。  まず、国土審議会の調査部会での議論の内容についてお伺いをしていきたいと思っております。  東京一極集中を是正をし、国土の均衡ある発展を実現しようということで、昭和六十二年六月、第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総が策定をされました。今日まで、そのもとにさまざまな施策が行われてまいっております。しかし、この四全総は必ずしも所期の目的を達成をできていない。今日の一極集中の深刻化、あるいは人口減少地域の拡大、こういうものがその一つのあらわれとして起きておるのであります。  今回の地方拠点都市法も、四全総の趣旨を踏まえていわゆる地方の中核となる都市を整備をしていこう、こういうことにあるわけでありまして、しかし、片や四全総の見直しも問われておるのでありまして、今般国土審議会の調査部会は、第一回の会合を開きました。四月の十三日に開催されたということでございますけれども、この会合での議論の内容と、今後この四全総の見直しについてどのようなスケジュールで進められていくのか、この点についてお伺いをしておきます。

東家嘉幸自由民主党国土庁長官

○東家国務大臣 お尋ねの第一回の会合で東京一極集中問題、それからこれからの情報等のグローバルゼーションヘの対応、人口減少、高齢化の進展等、地域社会などの諸課題について御論議をいただきました。その御論議の中で、おおむね二年程度において点検作業を進めるというようなことでございます。  四全総の作成に当たりましてから今日まで、諸情勢の変化が大変著しく変わりました。そういうようなことで、この進捗状況の点検を行うわけでございますが、今後多極分散型の国土の形成を推進していくためには、やはりどうしても点検を行う必要があるということで、今後とも、去年の十二月の十一日でございますが、国土審議会においても決定された内容を踏まえて、これから会合を重ねてまいりたいというふうに考えております。

高木義明民社党

○高木委員 会合の中では、依然として東京一極集中は持続をしておるという、こういうことが指摘をされたようでございます。各省庁の極めて優秀な人材がいろいろな知恵を絞って、この一極集中を是正をしよう、こういうことで努力がなされておりますものの、一体なぜこの東京一極集中が是正されないのか、こういうことが今一つの大きなテーマになっております。私は、やはり我が国の行政体系が、諸外国には余り例のないほど中央集権体制であるということが、一つの要因ではなかろうかと思っております。例えば、許認可あるいは必置機構、補助金等、こういうものを通じましてがんじがらめの地方自治体になっておる。この仕組みを改めない限りにおいては、私は地方の活性化というのは不可能なのではないか、こういうふうに思うわけであります。したがいまして、そういった権限の移譲、例えば、県の事務におきましても約八割、市においては四割と言われる機関委任事務、あるいは許認可事項の地方公共団体への大幅移譲、地方出先機関の整理、国の機関、職等の必置規制の廃止等を速やかに行う必要があるのではないか。  また、それと裏腹な問題として、財源の大幅な移譲と裏づけ、これも必要であります。そういう意味で、私たちはかねてから、機会あるごとに、地方として自主性を持って使途できる第二交付税、こういったものの創設あるいはまた国と地方の租税配分割合の見直し、こういうものがあってしかるべきだ、このように訴えてまいりました。本法案をさらに実りあるものにするためには、私はこういったものも並行して行うべきだ。こういうことについては、既に御承知のとおり、昨年十二月の行革審の答申でも強く出されておりますし、その中のパイロット自治体、こういった構想もそのようなことから来ておるわけであります。この際、地方分権についてどのように御見解を持っておられるか、今後どのようにするのか、お考えをお伺いしたいと思います。

紀内隆宏自治省行政局長

○紀内政府委員 行政事務はできるだけ住民に身近な行政主体によって行われる、具体的には地方公共団体の手によって行われることが適当と考えておりますし、また観点を変えまして、行政の総合性を確保するという意味でも地方公共団体、いわば総合行政を展開しているわけでございまして、このような主体によって行われる行政がふえることは好ましい、このように考えております。また、この法案が目的としておりますような国土の均衡ある発展を図る上でも、地域のそれぞれの創意工夫による個性豊かな地域づくりというのが必要になるわけでございまして、その際に、地方の裁量の幅というものが広いことが好ましいことは言うまでもないと思います。  そこで、このような観点から、私どもといたしましては、これまでも権限移譲等についての一括整理法あるいは毎年度行われます個別法の制定、改廃のときに当たりましても、このような観点からいろいろ努力をしておりまして、今少しずつ進んできているわけでございますけれども、御指摘のように、この拠点都市地域の法律だけではなく、一般的に今後とも地方分権のために努力をしてまいりたいと考えております。  なお、パイロット自治体制度について御言及になったかと思いますけれども、この今回御提案申し上げております法律自体は、究極的には地域振興を図るものでございまして、その中でできるだけ地方の自主性を生かせるような仕組みとはしておりますけれども、目的自体は地域振興を主たる目的とするものでございます。一方パイロット制度そのものは、権限の移管とかあるいは補助金の特例とかを内容とするもののように理解しております。このパイロット自治体制度そのものは、なお抽象的な段階にとどまっておりまして、現在行革審の小委員会におきまして検討中でございます。これが具体化されて制度化されるようなことがありますとすれば、その段階でこの法案との調整を行う必要が生ずる場合もあろうか、このように考えております。  第二交付税につきましては、財政局の方からお答えさせていただきます。

湯浅利夫自治省財政局長

○湯浅政府委員 地方の自主性、自立性を向上させるというためには、地方の一般財源を充実させるということが何よりも大切であることは言うまでもございません。そういう趣旨で、ただいまお話しの税源の配分の問題、こういうものも積極的にやっていかなければならないと思っております。  第二交付税制度については、地方の自主性を向上させるという点から見ますと、傾聴すべき御意見であると思いますけれども、公共事業にかかわります国の国庫補助負担金につきましては、国と地方との役割分担の問題でございますとかあるいは現行の国庫補助負担制度の根本にもかかわる問題でもあるということでございますので、この点については、各省とも十分御協議をして、慎重に検討していく必要があるのじゃないかというふう、に考えております。     〔谷垣委員長退席、古賀委員長着席〕

高木義明民社党

○高木委員 さて、今回この法案が提出された背景の一つに、先ほどからも出ておりますけれども、国勢調査による地方の人口減少、こういうことがあると言われております。すなわち、昭和六十年の国勢調査時には、人口減少した都道府県は秋田県ただ一県でございましたのが、平成二年度の国勢調査時には、十八道県でそれが拡大をしております。この人口減少県の問題は、非常に深刻で重要な問題でございます。単に人口が減少したということのみならず、いわゆる若者、あすを担う若年層が大きく減少して、その裏側で高齢化が大きく進んでおる、こういうことでございまして、地域の重大な問題でございます。  したがって、私は本法案の施策が、本当に、例えば平成二年度の国勢調査の人口減でありますところの青森県とか秋田県、それで私の地元の長崎県もそのベストスリーに入っておりますけれども、そういう人口減少に歯どめがかかるほどの役割と効果があるのか、これが私は一番の問題ではないかと思っております。  したがって、そのためには今後地域の指定がなされていくわけでありますが、各県の横並びによってこれが指定をされたりあるいは事業の実施がやられるということになりますと、依然としてそういう実態というのは解消されない。したがって、私は、県民所得の下位にある県とかあるいは人口減少県のところに重点を絞って指定とかあるいは事業の実施を行うべきである、こう思いますけれども、いわゆる地方の過疎化に歯どめがかけられるのか、そしてその指定に当たっては十分配慮されるのか、この点について、いかがお考えなのか。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 拠点都市地域の指定につきましては、最終的には各県に一、二カ所という一応の目安を持っているのでございますが、しかし、これから指定を各県知事さんが行っていかれるに当たりまして、一応その基本方針でその方向を定めたいと考えておりますが、やはりその拠点都市地域はその地方の自立的な成長を促し、かつ人口集中の新しい核となるということが期待されているわけでございます。地方発展の拠点でございますから、それらの役割を果たせる、そういう機能を発揮する条件を持っておる都市地域を指定せざるを得ないということになるわけでございますから、ただやみくもに指定をするというわけにはまいりませんので、計画の内容あるいはその地域で持っている条件あるいは熟度等々を検討いたしまして、逐次指定してまいるということになろうかと思うのです。  その指定のスケジュール等はまだ定まっておりませんで、これからこの委員会における審議の内容等を私ども十分参考にいたしまして、今後の指定のあり方を定めてまいりたいと考えているところでございます。

高木義明民社党

○高木委員 私は、先ほど申し上げましたように、県民所得の比較的低いところあるいは人口減少がひどいところ、こういったところに手厚い処遇をしていく、こういうものを配慮してこの法案の実施を強く要望したいわけであります。太平洋ベルト地区のみが、あるいはまた東京圏近郊のみがこういった法案の恩恵をこうむっていくということについては、私は国土の均衡ある発展から見ると、それは趣旨ではない、このように思っております。  次に、オフィスの移転の見通しについてお伺いをします。  この法案の大きな柱は、東京二十三区からの産業業務施設の移転、オフィスの移転、これが大きなポイントであります。しかし、そう簡単に今東京にある企業の移転というものは進むとは私も思っておりません。もちろん企業も現在工夫をされながらそれぞれの検討もしておりますけれども、しかし、その移転先を考えてみたところで、やはり首都圏の例えば幕張であるとか、大宮であるとか、横浜であるとか、そういう域を脱し切れない状態ではないか。少し広げて、東京から新幹線で一時間以内の範囲ぐらいにそれが絞られてくるのではなかろうか。  私は、もっと足の長い範囲、こういったもの、大きく言えば、九州とか北海道とか、あるいは四国とか中国とか東北とか、そういったところにこのようなものが誘導されていくことが、最も大切であろうというふうに思っております。そういう意味で、オフィスの実効あらしめるために、当局としてどのように対応していこうとしておるのか。  また、このオフィスの移転に際しましては、とりわけ地方拠点都市の国際化という意味におきましても、外国企業の拠点都市地域への誘致というのも、私は大切な課題であろうと思っております。通産省として、その辺についてどうお考えであるか、お答えをいただきたい。

中田哲雄通商産業省大臣官房審議官

○中田政府委員 今般の法案の検討に先立ちまして、私ども移転企業の実態調査等もいたしたわけでございますけれども、それによりますと、委員御指摘の北海道、東北、九州、こういうところに出ていった企業も相当あるわけでございます。もちろん業種あるいは規模等々、小さい企業も多いわけでございますけれども、そういう企業がありまして、私ども大変に励ましを受けたわけでございます。  また、この企業の調査で、あわせまして、どういう対策を講ずれば移転がしやすいのかという問いを出したわけでございますけれども、やはりそのときに企業の方からのお答えで一番多かったのが、新たなオフィス取得時の税制面、金融面での支援ということでございまして、今度の法律にもこれらの措置をリンクさせて対策を講じようとしているところでございます。また、同じようにニーズの高いものが従業員の対策等でございまして、これらにつきましても、関係省庁の御協力をいただきながら、都市機能の増進、居住環境の向上等の措置を今回の法律で総合的に講じることとしておるわけでございます。  このようなことで、企業ニーズに対応いたしました個別移転企業対策と魅力ある地方拠点整備のための支援措置とを総合的に行うことによりまして、なかなか難しいと私どもも考えておりますオフィスの分散を、積極的に進めていきたいということでございます。  それから、御指摘の国際化への対応でございますが、近年非常に国際化が進展してきております。各地域におきまして、地域の自立的な成長を図る、また草の根ベースで国際貢献、国際交流を進めていくということのために、地域の国際化が非常に重要だというふうに私どもも認識しているわけでございまして、当省といたしましても、本法の運用におきまして外国企業の地方誘致についても努力をしていきたいというふうに考えております。

高木義明民社党

○高木委員 郵政大臣にお伺いをいたしますが、通産省が昨年の八月に「東京に本社を置く企業の移転可能性に関する動向調査」を行った結果、移転に際して必要と考えられる政策的措置の中で、第二位に挙げられるのが、情報通信ネットワーク等の通信インフラの整備、こういうのが挙げられております。このインフラの整備につきまして、私は支援措置を含めて今考えられておられるので十分なのかということにつきましては、甚だ疑問を持っておるわけでありますが、こういった問題について、どう対応されていくのか、その点、お伺いします。

渡辺秀央自由民主党郵政大臣

○渡辺(秀)国務大臣 お答えを申し上げますが、高木先生おっしゃいましたように、まさに情報通信インフラが、今生活にもあるいは産業活動にも、最も重要な中核的な一つの将来的課題といいましょうか、そういう問題提起をしているということだと思うのです。今回のこの拠点法によりましては、通信・放送機構からの出資によるいわゆる中核施設をどう整備するかということでありますが、一つの考え方としては、やはりこれは、地方の場合には、その地方の地元に非常な熱意がなければいかぬというふうに思うのです。  もう一つは、推進体制が整っている。ある程度整っていないと、ゼロからということはなかなか容易ではございません。情報通信に関してのある程度の基盤といいますと、ISDNというようなものがある程度入っているものでないと、なかなか難しいことではなかろうか。今後の需要の拡大がそういう意味においては大いに見込まれみと考えられると思うのでございます。この施設に関しましては、通信・放送機構からの出資あるいはNTT・Cタイプの無利子融資、このような措置を講ずることによりまして、中核施設の円滑な整備をなされるものと考えます。  先生の御質問の中には、来年以降、少し予算が足りないのではないのかということが、恐らく内蔵されていると思うのですが、今年度はスタートでございますので、来年度以降、地方のニーズを見きわめた上で、それにこたえるための必要な予算の獲得にひとついろいろ御支援、御指導をいただいて、努力をいたしてまいりたいと思っている次第でございます。

高木義明民社党

○高木委員 時間が参りましたので、それぞれ強く御要望申し上げまして、私の質問を終わります。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 菅直人君。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 きょうは特に建設大臣と農林大臣、そして自治大臣にお越しをいただいて、この拠点都市法についての連合審査に質疑をさせていただきたいと思っております。  この法案の内容のいろいろな細かい点にも問題点、たくさんあるのですけれども、若干角度を変えまして、今回こういった法案が出た趣旨と、それを本当に生かすためにはどうしたらいいかという点から、若干議論をしてみたいと思うわけです。  この法案は、一極集中から地方分散をさせる受け皿という意味合いが強いのだと思っているわけですが、果たしてこの法律がその枠組みを提供しただけで、本当にそういうふうに進むのか。これは多分各大臣にも、一〇〇%これでやれるのだというほどの自信はないのではないか、まあ一つの方策として進めてみようという程度ではないかと思うのです。  そこで、この間、都市部の土地利用ということについてはいろいろと議論がされてきたわけですが、農村地域の土地利用ということについて、必ずしも十分な議論がされてこなかったと思うのです。例えば、地方都市というのは、大部分は農村地域を内部に含んでいる、あるいはそれに囲まれているわけです。そうすると、新しい町づくりを考える場合には、必ず、農地の宅地への転用など、現在農地として使われているところの活用が、特に大きな課題になっているわけです。  しかし、いろいろと話を聞いていますと、農地の間は農林省、一たん宅地になった途端に今度は建設省、いわば北方領土などがあのままのときはロシアで、日本に帰ってくると日本で、両方一緒になってどうしようという議論がなかなかしにくいということに近いくらいに、役所の壁は厚いというふうにさえ言う人がいるわけです。  そういうふうな農地を含んだ町づくりというのは、一体どこで、どういう形で調整が可能なのでしょうか。これは両大臣、どう思われますか。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 私の方から答弁させていただきますが、地方拠点都市地域では、御指摘のように、そういういわゆる農林漁業が健全に営まれている地域も相当含まれるわけでございます。一般的に、こういった地域におきます土地利用規制のあり方につきましては、先生既に御案内のことと存じますけれども、一応基本的には、市街化区域及び市街化調整区域の区域区分にわたりまして、都市計画部局と農林水産部局とが協議いたしまして、農業の振興を図るべき地区につきましては市街化調整区域にするということで処理させでいただいております。  したがいまして、農業振興地域の指定に当たりましては、市街化区域は対象としないといったような取り扱いがなされておるところでございまして、基本的にはそういった形で、いわゆる線引きの段階で関係省庁間、部局間での調整が行われているというのが、我が国の土地利用規制法の体系でございます。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 いいですか、農林大臣、後で農林省に聞きますから。  つまり、今のはまさに建設省の公式見解だと思うんですね。しかし、それじゃ、さっき私が言ったことと、片方だけ言っているんですね。ロシアの方言ったのか、日本を言ったのかわかりませんが。  つまりは、そういうことが、じゃ、市街化調整区域に入れる、入れないだけで全部終わるわけじゃなくて、その地域をどういうふうに開発をし、あるいはどういう部分は農地として保全していくのか、そういうことをあわせた議論が必要だと思うのです。  かつて私は、何かアクロポリス構想なんというのを農林省が考えられたということも聞きましたが、農林省として、そういう農村地域の地域開発などについて、今言った問題と関連して、どんな考え方を持っておられますか。

海野研一農林水産省構造改善局長

○海野政府委員 今お尋ねのアクロポリス構想の話でございますけれども、アクロポリス構想は現在まだ構想中でございまして、これは特に農業を振興していく上で、むしろ町ということよりは、それに対する支援機能研究でございますとか、資材供給でございますとか、そういうものを、その地域の農業をいわば一体としてある方向へ向かって転換をしていく、そのために集中的にそういう支援機能を整備しようというような構想でございます。  したがって、現在までのところ、まだそのための途中調整というところまで構想は来ておりませんけれども、ただ、各農村地域での都市的な利用と農業的な利用との調整につきましては、ただいま建設省から御答弁申し上げたのと同じことでございまして、私ども農業振興地域整備計画、これが農業振興上の制度としてございますけれども、当然のことながら、市町村としては両方のことを考えながら、それぞれの制度にのっとった土地利用計画ということでございまして、相互の利用の調整を図りながら、適切に運用していると考えております。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 つまり、農林大臣、今農業に対する支援機能としてのいろいろな業種を考えている。しかし、この拠点都市などは必ずしも農業の支援というふうに狭く考えないで、まさに東京のど真ん中にある電機メーカーであっても、あるいは別の問題であっても、移していこうという考えなわけですね。ですから、私は、これからの農村地域のあり方ということを考えるときに、まさに狭い意味での農業との関連ということを超えて、やはりもっとあらゆる可能性、例えば飛行場ができたら、すぐそばにハイテクの工場なんかできやすいわけですから、そういうことも含めた土地利用というものを考える必要があると思うんです。  きょうは問題提起だけにこの問題はとどめますけれども、だから私はどうも、都市部の土地利用計画のかぶさっている都市計画法と、農村部の土地利用に携わっている農地法とかあるいは農振法というものが、必ずしもきちんとした連動をしていない、その上位置念的な国土利用計画法も、必ずしもきちんと連動していない、やはりそれをまたぐような土地利用計画法といったようなものも考える時期に来ているのじゃないかと思いますが、できれば山崎大臣、いかが思われますか。

山崎拓自由民主党建設大臣

○山崎国務大臣 都市の周辺部で都市的土地利用と農村的土地利用が併存する状況が広く見られますが、このような地域につきましては、農村と都市地域の調和のとれた計画的な土地利用を図ることが重要と認識をいたしておるところでございます。このために、市街化区域や、未線引き地域において用途地域が指定されている区域におきましては、総合的に農業の振興を図ることが必要な農業振興地域は指定されないこととされておりまして、都市的土地利用と農村的土地利用との調和が図られているところでございます。  なお、良好な営農条件と居住環境が確保された地域の整備を図ることが必要な地域につきましては、昭和六十二年に建設省、農林水産省の共管の法律として定められました集落地域整備法に基づきまして、集落地区計画を定めて土地利用規制を行うとともに、農用地等の整備を行うことといたしておりまして、今後、本制度の活用に努めていく所存でございます。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 集落地域の法律あるいは市街化調整区域の中に新たな地区計画などの制度も盛り込もうなどということがまた提案されているようですが、それぞれの法律の中で物を考えるということからもう一つ上位置念的な考え方ができないかということを、重ねて問題提起だけさせていただいておきたいと思います。  それからもう一点。きょうは自治省にも特に出席をお願いしましたが、今の議論にも出たように、土地が、あるときは建設省の領土になり、あるときは農林省の領土になるかもしれないけれども、実はその領土は、領土という言い方はやや厳し過ぎるかもしれませんが、自治体にとってはまさに固有の領土なわけですね。そこで、地方自治法の中にはいわゆる基本構想という条項があって、その地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想をつくることになっているわけです。この基本構想というものが、例えば都市計画の考え方をきちんとコントロールしたり、あるいは農村地域を含めて、この地域は農業で、この地域は場合によったら新しい、都市化した地域へと、そういうふうな土地利用計画をきちんと拘束をするのか、そういう権限を持っているのか持っていないのか、その点についてお伺いしたいと思います。

紀内隆宏自治省行政局長

○紀内政府委員 御指摘にございましたように、市町村の土地というのは、たまたま都市的に利用されようと、あるいは農地的な利用をされようと、いずれにしてもまさに市町村の構成要素でございます。したがって、それ全体がうまく動くように仕組まれなければいけないということで、市町村の基本構想は、お話にもございましたように、市町村の議会の議決を経て定められるわけでございますけれども、都市計画とか農振計画というものは、いわば都市機能の増進であるとか農業振興とかいうような特定の部門にかかわる計画でございまして、当然のことでございますけれども、そういう部門別の計画というのは、基本構想に示される市町村経営の長期的展望に即してそれを具体化するという性格のものでなければならないというふうに思っております。また、その趣旨からいたしまして、都市計画法なり農振法におきましても、基本構想に印すべき旨が法令上明確に位置づけられているわけでございます。  とは申しましても、基本構想である以上、その詳細の度合いにおきましては限界がございまして、具体的に図面に落とされ、それが個別の計画をきちっと物理的に縛るというふうな性格のものにはなっておりませんけれども、その基本構想に盛られた考え方、またそれを基本構想にまとめるに当たっていろいろと具体的なバックデータの整理等の作業がございますので、そういうものを生かして具体化される、そういう性格のものであろうかと思っております。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 これは建設大臣、せんだって予算委員会で私は山梨の条例の問題を取り上げましたけれども、例えば自治体が景観の立場から、ここにはこういう建物は建てたくない、あの場合は条例でしたが、考え方によれば、基本構想も同じく議会議決になっているわけですから、そういうものが例えば基本構想の中にあった場合に、それに都市計画はきちんと縛られるのであれば、基本構想の中に盛り込めばいいと思うのです。  しかし、今の自治省の答弁にもあったように、考え方としてはそれに沿ってもらうことになっているけれども、個別的には必ずしも縛られていないというのが、今の基本構想の性格なわけです。政府が今出されている都市計画法の改正案の中に、自治体のマスタープランと一般的には言われておりますが、いわゆる市町村の都市計画に関する基本的な方針という項目が入っていますね。これも、基本構想に沿ってというような言葉が入っていたり、あるいは、既にある都市計画法の中の整備、開発、保全の方針などとの関連性が言われているわけですが、もっと都市計画的な決定権を自治体に持たせる。まさに基本構想のように、同じ自治体の中には農地もあれば、林地もあれば、あるいは都市的な地域も含まれるようなところが特に地方都市は大きいわけですから、それを中央が縦割りにちょん切ってコントロールするというのではなくて、基本的には自治体がそういう土地利用の計画は立てられるのだ、そこから逆に、トップダウンじゃなくてボトムアップで、それを越えた問題については調整していくんだ、そういう考え方に立つべきだと私は常に主張をしているのですが、この地方拠点の場合もそういったことが特に重要だと思いますが、建設大臣、いかがでしょうか。

市川一朗建設省都市局長

○市川政府委員 都市計画制度は、現在のところ、知事が決定するものと市町村が決定するものと分かれておりますが、知事が決定する場合に大臣の承認という行為がございますので、今昔先生の御指摘はその辺についての御指摘かと思いますが、基本的に、市街化区域、市街化調整区域の線引きのようなかなり広域的な見地から考える必要がある土地利用計画については、知事の決定にかからしめるということになっておるわけでございまして、都市計画全体の体系といたしましては、ほとんどが市町村決定でございまして、ただいま申し上げましたような広域的な見地からするものが知事決定となっておる次第でございまして、私どもとしましては、できるだけ都市計画は地元レベルで案を考え、決定すべきものというふうに考えております。線引き制度の活用に関しましても、基本的にそういった考え方に立ちまして対応すべきであるというふうに思っております。  したがいまして、今回の拠点都市構想を進める段階におきましても、農地法の運用等につきまして農水省の方で協力体制を条文に織り込む尊いたしまして、今度の拠点都市構想は、基本計画の計画決定が、市町村が行って知事の承認で済む、それで国には通知のみでということになっておりますので、その限りにおいて、農地法等の体系におきましても知事レベルまでで話が済むような体系に改善されるということも含んでおるわけでございまして、ただいまの先生の御指摘の趣旨にかなり沿った法案になっておるというふうに私どもは考えておるところでございます。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 局長は知っていてそういうことを言われるので、若干困るのですが、現在の都市計画法、確かに条文上は市町村の都市計画は市町村が決定できるようになっています。しかしこれは、知事の承認が要るわけです。それから、これはまた、きょうの議論ではありませんが、いわゆる行政と地権者の間での議論であって、この基本構想のように議会の議決というものは現在入っていないわけです。ですから私は、農業的であったり、あるいは場合によったら福祉的な要件、ここは老人施設が少ないから余りそういう人がたくさん住むようなものは準備がきちんとできるまではできないとか、いろいろな条件を考えますと、自治体の基本構想のようなものがもっと力を持って、それがある意味では都市計画に対しても基本構想として、基本計画としてまさに連動性を持つ、場合によったら地域の福祉計画なんかに対しても連動性を持つ、そういうことになることが望ましいのではないかと思っているわけです。  そこで、先ほども他の委員からパイロット自治体の問題が出ましたけれども、答弁を聞いていると、自治省は何となく消極的というか他人事なんですね。行革審で検討されているから、出てきたら考えましょうみたいな。私は、中央の役所というのは、どうも全部を画一的にコントロールしなきゃ気がおさまらないという長年のトレーニングがきき過ぎているんじゃないか。パイロット自治体構想なんというのは、まさにある自治体では大いにどんどん権限を持ってやれる、ある自治体は消極的だから今までのメニューでやりましょう。つまり、与えられたメニューの中で選ぶだけの自治体もあれば、場合によったら自分で町づくりのメニューをつくって、それをやりたい、やれるんだという自治体もあっていいわけです。そういった意味では、このパイロット自治体構想もこの都市計画の問題とも非常に関連するわけですが、私は積極的に進むべきだと思いますが、これはぜひ自治大臣にその見解を伺っておきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○塩川国務大臣 自治省は決して消極的ではないと思うのですけれども、見通しをしました場合に、これはやはり長い年月をかけて達成すべきものであって、今勇ましく、それやりましょう、結構でございますということは言えない。  そこで、私はそれには二つ理由があると思うのです。  一つは、今、日本の行政というのは欧米とは大分違いまして、企画、指導という、そういう行政機関でありながら業務団体でもあるわけですね。業務官庁でもある。そうしますと、業務官庁である以上は、事業官庁である以上は、やはりそこに権限を行使するという――ですから、パイロット自治体の構想が出ましたときに、自分らの中央省庁の権限が、つまり、彼らにしたら営業品目をとられちゃうわけですから、会社のおまんま食っている営業品目をとられてしまうので、これは抵抗するのは当然のことなんでございまして、でございますから、私は、時間をかけてだんだんと権限移譲を図っていくべきではないか、こういう主張をしておるのであって、決して地方自治体の分権に消極的であるとかということじゃございません。これが一つのことでございます。  それからもう一つは、パイロット制度を導入するといたしますと、そのパイロット地域に指定された自治体と他の自治体との整合性をどうするかということが出てくるわけでございますね。そこのパイロット地域の首長さんがいわば周辺との調和を図りながら進めてくれるということはいいだろうと思うのでございますけれども、しかし、その場合に、例えば多少ともそごを来した場合、例えば道路、河川、鉄道、これらすべて一気貫通しておって機能を発揮するものでございますが、この部分については権限が違うんだということになってきた場合、そのとき困るのではないか、そこらの調整をどうするかということが一つ。  それから三番目の問題は、財政的な裏づけをきちっとしてやらなければいけない。つまり、それは一般財源化するということだけでは私は難しいだろうと。菅さん、おっしゃるように、どうしても財源というものと結びついて初めてパイロット自治体というものは生きてくるのじゃないか、そういうようなことがございますだけに、私は、その方向を決して失ってはいかぬ、それは希望の星として眺めながら、そこに一歩一歩近づいていくということをやろう、こういうことで慎重にならざるを得なかったという趣旨でございますので、消極と慎重とは違う、こういうことだけ、ひとつお願いします。

菅直人進歩民主連合

○菅委員 では、時間ですので終わります。

古賀誠自由民主党

○古賀委員長 次回は、明二十一日火曜日午前九時五十分から連合審査会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時四十四分散会      ――――◇―――――

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