決算委員会 第4号
- 発言数
- 244 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1992/04/22
会議録
○草野委員長 これより会議を開きます。 平成元年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、総理府所管中警察庁、自治省所管及び公営企業金融公庫について審査を行います。 この際、塩川自治大臣兼国家公安委員長及び公営企業金融公庫当局の概要説明並びに会計検査院の検査概要説明につきましては、これを省略し、本日の委員会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○草野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。 ————————————— 平成元年度決算の説明 警察庁 平成元年度の警察庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 平成元年度の歳出予算現額は、一、八七八億七八八万円余でありまして、支出済歳出額は、一、八五三億五、四六四万円余であります。 この差額二四億五、三二三万円余のうち、翌年度へ繰り越した額は、六億四、九五一万円余であります。これは、設計に関する諸条件により工事等が遅延したため、年度内支出を完了することができなかったものであります。 また、不用となった額は、一八億三七二万円余であります。これは、退職者が少なかったので、退職手当を要することが少なかったこと等のためであります。 次に、支出済歳出額の主な費途について、その大略を御説明申し上げます。 第一に、警察庁の経費として一、二六九億二、七三二万円余を支出いたしました。これは、警察庁自体の経費及び都道府県警察に要する経費のうち警察法の規定に基づき国庫が支弁する経費として支出したものであります。 第二に、千葉県警察新東京国際空港警備隊の経費として八二億二、三四一万円余を支出いたしました。これは、千葉県警察新東京国際空港警備隊が新東京国際空港に係る警備活動を実施するために要する経費として支出したものであります。 第三に、船舶建造費として三億五五二万円余を支出いたしました。これは、警察活動に必要な警察用船舶の建造に要する経費として支出したものであります。 第四に、科学警察研究所の経費として一〇億二二〇万円余を支出いたしました。これは、科学捜査、防犯及び交通についての研究、調査等のための経費として支出したものであります。 第五に、皇宮警察本部の経費として五九億五、五七一万円余を支出いたしました。これは、皇宮警察の職員の給与、皇居の警備、行幸啓の護衛等のための経費として支出したものであります。 第六に、警察庁施設費として二六億四三〇万円余を支出いたしました。これは、警察庁関係の施設を整備するための経費として支出したものであります。 第七に、都道府県警察費補助の経費として四〇二億八、六五七万円余を支出いたしました。これは、警察法に定めるところにより、都道府県警察に要する経費の一部を補助する経費として支出したものであります。 第八に、他省庁からの予算の移替えを受けた経費は、総理府本府からの生活基盤充実事業推進費として二五三万円余、科学技術庁からの科学技術振興調整費として一、四四〇万円余、同じく、国立機関原子力試験研究費として一、二二四万円余、環境庁からの国立機関公害防止等試験研究費として一、二五五万円余、国土庁からの災害対策総合推進調整費として七八四万円余をそれぞれ支出したものであります。 以上、警察庁関係の歳出決算について御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。 ………………………………… 平成元年度決算警察庁についての検査の概 要に関する主管局長の説明 会計検査院 平成元年度警察庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。 ————————————— 平成元年度自治省所管決算概要説明 平成元年度における自治省所管の決算につきまして、概要を御説明申し上げます。 一般会計の歳出決算につきましては、歳出予算現額は、当初予算額十三兆四千七百三十二億八千五百二万円余、予算補正追加額一兆五千九百七十六億千七百六十六万円、予算補正修正減少額十三億千二百二万円余、総理府所管から移替を受けた額二千九百五十三万円余、予備費使用額三百七十六億千九百十三万円余、合計十五兆千七十二億三千九百三十一万円余でありまして、これに対し、支出済歳出額は十五兆千六十六億六百八十九万円余で、差額六億三千二百四十二万円余を生じましたが、この差額は全額不用額であります。 以下、支出済歳出額の主なものにつきまして、御説明を申し上げます。 まず、地方交付税交付金でありますが、歳出予算現額は十四兆九千六百四十七億三百七十六万円余、支出済歳出額は十四兆九千六百四十七億三百七十六万円余でありまして、全額支出済であります。この経費は、「交付税及び譲与税配付金特別会計法」に基づき、平成元年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込額のそれぞれ百分の三十二に相当する額、消費税の収入見込額のうち交付税及び譲与税配付金特別会計の歳入となる消費譲与税分を除いた額の百分の二十四に相当する額並びにたばこ税の収入見込額の百分の二十五に相当する額の合算額から昭和六十年度の地方交付税に相当する金額を超えて繰り入れられた額を控除した額に平成元年度の地方交付税交付金の特例措置による額を加算した額を、交付税及び譲与税配付金特別会計の交付税及び譲与税配付金勘定へ繰り入れたものであります。 次に、参議院議員通常選挙費でありますが、歳出予算現額は三百五十四億二千九百万円余、支出済歳出額は三百五十四億二千八百八万円余、不用額は九十一万円余となっております。この経費は、参議院議員通常選挙の執行に要したものであります。 次に、衆議院議員総選挙費でありますが、歳出予算現額は三百三十七億九千八百九十八万円余、支出済歳出額は三百三十二億八千九百四十一万円余、不用額は五億九百五十七万円余となっておりまして、この経費は、衆議院議員総選挙の執行に要したもので予備費を使用したものであります。 次に、地方債元利助成費でありますが、歳出予算現額は六十二億三千九亘三十九万円余、支出済歳出額は六十二億二千六百二十四万円余、不用額は千三百十五万円余となっておりまして、この経費は、新産業都市の建設及び工業整備特別地域等の整備に係る地方債の特別調整分に対する利子補給金として、道府県に対し、交付したもの等であります。 次に、地方公営企業助成費でありますが、歳出予算現額は百六十億七千七百四十四万円余、支出済歳出額は百六十億二千五百七十一万円余、不用額は五千百七十三万円余となっておりまして、この経費は、公営企業金融公庫の上水道事業等に係る貸付利率の引下げのための補給金として、同公庫に対し、交付したもの等であります。 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金でありますが、歳出予算現額は二百七億五千万円、支出済歳出額は二百七億五千万円でありまして、全額支出済であります。 次に、施設等所在市町村調整交付金でありますが、歳出予算現額は五十四億円、支出済歳出額は五十四億円でありまして、全額支出済であります。前述の経費及びこの経費は、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、交付したものであります。 次に、消防施設等整備費補助でありますが、歳出予算現額は百二億八千七百三十五万円余、支出済歳出額は百二億八千三百六十二万円余、不用額は三百七十三万円余となっておりまして、この経費は、消防施設等の整備に要する経費の一部を関係地方公共団体に対し、補助するために要したものであります。 以上が一般会計歳出決算の概要であります。 次に、特別会計決算につきまして、御説明を申し上げます。 自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計がありますが、この特別会計には、交付税及び譲与税配付金勘定と一少通安全対策特別交付金勘定を設けております。 まず、交付税及び譲与税配付金勘定につきましては、歳入予算額は十九兆六千十八億四千百三十二万円余でありまして、これに対し、収納済歳入額は十九兆九千三百十九億三千二百九十一万円余となっております。 また、歳出予算現額は十九兆八千六百四十億四千八十九万円余でありまして、これに対し、支出済歳出額は十九兆八千五百四十五億九千九百三万円余、不用額は九十四億四千百八十五万円余であります。 不用額を生じましたのは、一時借入金の利子の支払いが少なかったこと等によるものであります。 支出済歳出額の主なものは、第一に、地方交付税交付金十三兆四千五百五十二億千六百三万円余でありまして、これは、地方団体の基準財政需要額が基準財政収入額を超える場合にその財源不足額に応じて必要な財源を、また災害その他特別な財政需要等に対し必要な財源を、それぞれ地方団体に交付したものであります。 第二に、地方譲与税譲与金一兆四千八百二十二億四千五百二十六万円余でありますが、これは、消費譲与税譲与金、地方道路譲与税譲与金、石油ガス譲与税譲与金、航空機燃料譲与税譲与金、自動車重量譲与税譲与金及び特別とん譲与税譲与金として、関係地方公共団体に譲与したものであります。 次に、交通安全対策特別交付金勘定につきましては、歳入予算額は千八十七億七千二百一万円余でありまして、これに対し、収納済歳入額は八百三億六千三百八十四万円余となっております。 また、歳出予算現額は千九億九千七百四十四万円余でありまして、これに対し、支出済歳出額は七百二十五億八千八百七十四万円余、不用額は二百七十四億八百六十九万円余であります。 不用額を生じましたのは、交通反則者納金の収入が少なかったため、交通安全対策特別交付金が少なくなったこと等によるものであります。 支出済歳出額の主なものは、交通安全対策特別交付金六百八十三億九千九十九万円余でありまして、これは道路交通安全施設の設置等の財源として、都道府県及び市町村に対し交付したものであります。 以上、平成元年度自治省所管決算の概要を御説明申し上げました。 なにとぞ、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。 ………………………………… 平成元年度決算自治省についての検査の概 要に関する主管局長の説明 会計検査院 平成元年度自治省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。 検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。 これは、衛星通信用無線通信設備の電力増幅管の交換方法に関するものであります。 自治省消防庁では、大規模地震等の災害に備えまして、情報の収集・伝達の手段を確保するため、都道府県との間で地上通信系と衛星通信系の二系統の消防防災無線通信網を整備運用しております。 このうち衛星通信系の無線通信設備には二つの電力増幅回路が設けられており、いずれも常時通信可能な状態で運用されております。 この増幅回路にそれぞれ使用されている出力三百Wの電力増幅管の交換状況について検査しましたところ、消防庁では、その寿命は二本ともほぼ同程度となることから、毎年度二本同時に新品と交換することとしており、その際に取り外した二本は予備品として一年間保管した後、翌年度の交換時に廃棄することとしておりました。 しかし、一般に、この電力増幅管のように使用例が少なく寿命が明確でないものにつきましては、その運用管理データの解析結果が、更新に当たっての資料となることが多いことから、これらのデータを点検・記録しながら運用することが必要とされております。本件設備の取扱説明書におきましても電力増幅管の性能の劣化の指標となる電流値を観測し、その異常が調整により対処できなくなった場合が寿命であるので予備品と交換するとされております。このような点から、消防庁におきましてもその寿命を十分に生かして使用できるよう電流値を点検、記録し、性能の劣化の状況を把握する要があると認められましたので、当局の見解をただしましたところ、消防庁では、平成二年十月から電力増幅管の管理データの点検リストを作成しまして、寿命を十分に生かして交換することとする処置を講じたものであります。 以上、簡単でございますが説明を終わります。 ————◇————— 平成元年度公営企業金融公庫業務概況説明 公営企業金融公庫の平成元年度の業務概況について御説明申し上げます。 平成元年度における貸付計画額は当初一兆四百二十億円でありました。 これに対し貸付実行額は一兆九百二十七億七千五百八十一万円であり、前年度と比較して三パーセントの増になっております。 一方、この原資としては、公営企業債券の発行による収入等一兆九百二十七億七千五百八十一万円を充てたのでございます。 なお、当年度における元利金の回収額は一兆二千四百八十三億三千九百六十四万円余でありまして延滞となっているものはございません。 貸付実行額の内訳は、地方公共団体の営む上水道事業、下水道事業等に対するもの八千百一億八千五十万円、公営住宅事業及び臨時地方道整備事業等に対するもの二千六百十六億四千百五十万円、地方道路公社及び土地開発公社に対するもの二百九億五千三百八十一万円となっております。 以上により、当年度末における貸付残高は十二兆四千九十六億九千四百五十万円余になり、前年度末残高と比較して六パーセントの増になったのでございます。 また、農林漁業金融公庫から委託を受けて公有林整備事業及び草地開発事業に対し百六十八億二千五十万円の貸付けを実行しました。 このため、受託貸付の当年度末における貸付残高は三千六百三十七億八千二百十五万円余になっております。 次に、当年度における公営企業債券の発行額は一兆六千三百九十六億八千四百五十四万円余でありまして、このうち公募債が一兆二千七百二億四千四百五十四万円余、縁故債が三千六百九十四億四千万円であります。 次に、公営企業健全化基金について申し上げますと、当年度における公営競技納付金の収入額五百二十一億九千三百万円余を基金に充てました。一方、基金の運用益二百三十五億九百二十四万円余を当年度における地方債の利子の軽減に要する費用に充てました。 この結果、当年度末における基金総額は三千五百五十一億四千四百三十二万円余になりました。 次に、収入・支出の状況について申し上げますと、収入済額は収入予算額八千三百六億四百七十五万円余に対し八千三百五十四億千二百七万円余、支出済額は支出予算額七千九百八十六億五千四百四十八万円余に対し七千九百四十九億五千百二十九万円余でありました。 また、損益の状況でございますが、貸付金利息等の利益金総額八千三百六十三億三千二百三十一万円余に対し、債券利息及び債券借換損失引当金繰入並びに事務費等の損失金総額八千十七億五千三百三十三万円余でありまして、差し引き三百四十五億七千八百九十八万円余を債券発行差金等の償却に充当いたしましたので、利益金は生じておりません。 以上、平成元年度公営企業金融公庫の業務の概況について御説明申し上げました。 何とぞよろしく御審議の程をお願いいたします。 ………………………………… 平成元年度決算公営企業金融公庫について の検査の概要に関する主管局長の説明 会計検査院 平成元年度公営企業金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。 —————————————
○草野委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。萩山教嚴君。
○萩山委員 自治大臣におかれましては、連日連合審査会で大変お疲れのところ、きょうまた決算委員会で御質問するわけでありますけれども、ひとつ御尽力をよろしくお願いいたしたいと存じます。 まず最初に、地方単独事業の推進と財源確保について御質問したいと思います。 地方行財政調査会の「平成四年度都道府県一般会計当初予算調べ」によりますと、総額で三年度当初予算に比べ、四・一%の伸びにとどまっております用地方財政計画の伸び四・九%を下回ったが、景気のてこ入れの役割も期待される地方単独事業費が一四・四%と地財計画で見込んだ一一・五%を上回って伸びており、苦しい台所の中、単独事業推進に積極的に取り組んだことがうかがわれるわけであります。地方団体と自治省の努力に対して心から敬意を表したいと存じます。 内容的に眺めてみますと、都道府県の普通建設事業費は十三兆一千七十六億円で、このうち補助事業費は六兆一千五百三十九億円、二・三%の伸びに対し、単独事業費は六兆三百七十六億円の一四・四%の伸びとなっております。予算規模においても補助事業費に迫るものになっておるわけでありますが、このことは、東京一極集中を是正し、地方分散型の国土形成を進める我が国の国策に沿うものであります。また、地方の意気込みを示すすばらしい結果であると認識しております。 また、現在減速ぎみの我が国の経済状況にあって、さきに緊急経済対策が発表されましたところでありますが、地方においても建設事業予算が十分に確保され、適切な時期に発注をされることは、経済対策として大変望ましいことであろうと思うわけであります。 今後の地方公共団体の役割は、国としても大いに期待すべきところでありますが、このため、国として、地方公共団体の事業量確保を円滑ならしめるためにも、財源の確保等に十分な配慮と支援を図る必要があるものと推察をいたします。 以上の観点を踏まえて、質問を四点ほどいたしたいと存じます。 一つは、今後とも、地方単独事業の推進拡大を図るために、当然それに見合う財源、特に地方交付税の確保が必要である。先般、交付税率の引き下げが話題になっていたが、このような水を差すような動きがあっては困ります。地方交付税の確保についての決意はどうでありますか、大臣にお伺いしたいと存じます。
○塩川国務大臣 平成四年度予算におきまして、地方交付税に対しまして八千五百億円の減額をすることによって予算を編成したのでございますが、これは我々にとりましてはまことに万やむを得なかった措置であるとはいえども、こういうことは再びないように心がけていくべきだと思って反省をいたしております。 しかしながら、このことは、長年にわたります国と地方との間におきますところの地方交付税をめぐります貸借関係、その貸借の趣旨は、あくまでも、国も地方も両方の公経済を円滑に運営するためにという、こういう趣旨から、万やむを得ざる措置として一応貸し付けの形をとって返済を迫っておるところでございますが、仰せのように、これからの地方の自主性を高め自立的成長を図っていくという意味におきまして、地方財政の健全化が一層重要な課題となってきておりますので、その柱となりますところの地方交付税の全額の確保につきましては、今後とも一層の努力を傾注し、いやしくも地方財政に支障のないように努めていきたいと思っております。
○萩山委員 ひとつ、そのように御努力をよろしくお願いいたしたいと存じます。 二つ目には、現下の財政の厳しい折、地方単独事業の伸びを確保できた最大のポイントは、地方単独事業を支援する自治省の地域づくり推進事業によるものと考えられますが、この指定が本年度で終わることになっているようにお聞きいたします。このような制度を来年度以降も続けていただきたいと思うわけでありますが、大臣の所見をお伺いしたいと存じます。
○塩川国務大臣 この事業は、その淵源をたどってまいりますと、みずから考えみずから行っていくという新しい自治体へ生まれ変わるためのふるさと創生事業、いわゆる一億円ふるさと創生事業、これが起源になっておりまして、それを継続発展さすために地域づくり推進事業として新しい事業を立てたわけでございます。 したがいまして、この事業が地方自治体に及ぼしました影響というものが、非常に活性化に役立っておると私たちは認識しております。したがって、この事業をさらに一層発展さすために、明年度以降におきましても、これ、もしくはこれに類似する事業を積極的に展開していきたい。ただ事業を推進するだけではなくして、これに所要の財源も付与して、ともどもに執行が容易ならしめるようにいたしたい、こう思っております。 ということとあわせまして、地方自治体が新しい町づくりをするためのいろいろな計画、企画でございますとかあるいはアイデアづくり等につきましても、自治省としても、地方団体の相談に応じて、そういうものの開発施行を積極的に支援していきたいと思っております。
○萩山委員 自治省の前向きの姿勢をお聞きしたわけでございますが、ひとつそのように御要望をいたしておきたいと存じます。 三つ目には、景気対策の一環として、公共事業や地方単独事業の前倒しか図もれております。御存じのとおりであります。その状況は現在どうなっておるのか、また効果はどのようにあらわれておるのか、御説明をいただきたいと存じます。
○湯浅政府委員 地方団体におきます単独事業を含みます公共事業などの上半期の契約目標率につきましては、四月の十四日でございますが、公共事業等の施行促進について閣議決定がございましたが、この日に、あわせまして、全体として七五%を上回ることを目途として、可能な限り施行の促進を図っていきたいということで、自治事務次官名で各都道府県知事、政令指定の市長に要請を文書でしたところでございます。 既にかなりの都道府県におきまして、この公共事業などの上半期の契約目標率をそれぞれの団体で決めておられまして、その状況を見てみてみますと、国が示しました七五%もしくはそれを上回る率を方針として定めているという状況でございまして、各都道府県において速やかな対応が図られているというふうに理解をしているところでございます。 この地方団体におきます前倒しの効果につきましては、各団体の予算計上額等がまだ市町村段階までは明確につかめておりませんし、また契約目標率の設定も地方団体ごとにいろいろと異なりますけれども、あえて地方財政計画ベースの事業量、あるいは地方債計画などを通じた地方公営企業の建設投資額などをもとにいたしまして、国の上半期契約率、契約額の目標率、これは実は昨年が六八・三%でございまして、これを今年度七五%に仮にするということで試算をいたしますと、地方団体が施行する公共事業などの上半期の契約見込み額は約二十三兆円、平成三年度の上半期に比べまして三・七兆円程度の増加になるのではないかというふうに試算をいたしております。
○萩山委員 大体理解をしたわけでありますけれども、前倒しにならなくても、例えば北海道、あるいは日本海ベルト地帯というのは、雪国でございまして大変冬場には足場が悪い。そしてまた難工事でございます。工事が発注されてもなかなか消化できない。春場に、これから秋にかけて集中的に工事を発注していただく方が前倒しと相まって効果が上がるのじゃなかろうかな、いつも私はそう思っておるわけでありますが、ひとつこれからの前倒しと相まって、この日本海ベルト地帯の雪国に対する発注というものを早めていただければ地元も喜ぶんじゃないのだろうかというふうに要望しておきたいと思います。 次に、景気対策として今後公共事業を中心とした予算の大型補正が必要になってくると思われます。いかがでしょうか、こういう問題も含めて、中でも地方における公共投資も重要な位置を占めているところでありますが、今年度からスタートした地方特定道路整備事業や地方特定河川等整備事業についても地方において高い人気があります。このような面からしても地方単独事業の拡大を図るべきではないかと思われるわけであります。また、これらに伴う地方団体の財源措置ということも考慮に入れなければならないと思います。こうしたことに対して今後どう対応されるのか、お尋ねいたしたいと存じます。
○湯浅政府委員 政府といたしましては、三月三十一日に御案内のとおり緊急経済対策が決定されまして、これに基づいて今回の景気対策の骨子ができ上がったわけでございまして、当面、公共事業等の施行促進も含めました緊急経済対策を速やかに実施することが極めて重要ではないかと思っております。 お尋ねの地方単独事業の問題を含めまして公共事業などの追加の問題につきましては、今回決められましたこの緊急経済対策の効果などを十分見きわめた上で、その必要性を含めて政府全体として検討していくべきではないかというふうに考えているわけでございます。 特に地方単独事業の問題につきましては、現在、平成四年度の地方財政計画、それからそれをもとにいたしました地方交付税法の一部改正法を国会で御審議をいただいているところでございまして、景気対策のためにはこの交付税法案をできるだけ早く成立させていただきまして、地方団体が確実な財源見通しを持っていただくことが重要ではないかというふうに考えておりますので、この点につきましても今後努力をしてまいりたいと思っております。よろしくお願い申し上げたいと思います。
○萩山委員 地方の自治体においてもこういった特定事業というものが非常に喜ばれておるわけであります。村から村へ大きな道路がありません。そういったときに、市あるいは町が特定した財源をもらってそれで単独で仕事ができるということになれば、自治体も非常に活力のあるものになっていくと私は思うわけでありますが、そういった面において自治省におかれましてもひとつ推進方をよろしくお願いいたしておきたいと存じます。次に、今問題になっております高速自動車道路の開発インターチェンジに対する財政支援について伺いますが、今後、多極分散というものを進めてまいりますと、拠点都市に指定された地域はとうつしてもこれから発展するというふうに私は見ておるわけであります。そういったときに、高速自動車道路が走っておるのにインターがない都市が出てくると私は思うわけであります。 このインターチェンジの新設は、地域開発、企業誘致と相まってできるものでありましょう。若者の定着も図る等、地域発展には欠くことのできないのがインターチェンジではなかろうかと私は思うわけであります。そういったときに、今新聞でも報道されておりました、地元が全部負担するんだ、一本つくれば五十億円もかかる。これでは豊かな自治体はよろしいでありましょうけれども、貧困きわまりない、地方財政が逼迫しております自治体に対しては、地元負担が財政を大変圧迫するのではなかろうかというふうに私は思うわけであります。 こういった多極分散型を進める政府におかれましても、拠点都市づくりというものを推進していく上においてインターチェンジが必要になってくる、そういう面について、今後自治省におかれましてもあるいはまた建設省におかれましても、開発インターという要望が出てきたときに、これは全部地元で持てよということでは政府として無責任じゃなかろうかなという思いがいたすわけであります。 こういった事業主体となる第三セクターの負担、政府が持つのかあるいは第三セクターが持つのか、あるいはどういったことで財源を捻出するのか、こういったことに対して今地元でも、それぞれ各県においてもこういう問題は起きておると思います。そういったときに、自治省あるいは建設省が前向きにこれからどうしなければならないかな。今大臣の御返事は確固たるものでなくても、未来像を描いて、これは地元負担をさせてはならぬ、やはり国で処理しなければならぬ問題であるというふうな答弁をいただきたいと私は思っておるわけであります。 今、読売新聞でもキャンペーンをいたしまして、このインターに対する地元の期待というものを非常にアピールしております。そういったことで、開発インターに対する地元負担というものを政府はどのように受けとめ、これからどのような財源措置をとっていかれるのか、ひとつ先行き、未来像を私に提示いただければ幸いかと存じます。
○湯浅政府委員 高速道路のインターチェンジの整備につきまして、今御指摘のようにインターチェンジを整備するということがその地域の開発に非常に有効であるということは申すまでもないわけでございます。 それで、この開発インターの関係につきましては、現在、開発事業と一体的に実施することによって、その整備費用を開発事業から生ずる収益によって支弁する、こういう趣旨でいわゆるNTT資金の貸し付けによってこれをやっていくという制度が開発インターの整備の方式としてあるわけでございます。こういうことで現在もかなりの数の指定を、開発インターの整備の箇所が認められているわけでございますが、ただいま申しましたように、この開発インターの制度は、制度的には、開発事業者が開発をすることによって得られる利益、この利益を充当してインター整備の経費に充てる、こういうことが前提になってこの制度ができているわけでございます。そういう意味から、地方団体が開発インターの整備に対して事業費の一部を補助したり、あるいは無利子だとか低利融資をするというようなことは、現在の法制度では地方財政再建促進特別措置法の規定に違反するという問題もあるわけでございまして、地方団体がこういうところに財政支援をするということについては、これは法律上認められないということで地方団体を御指導してきたわけでございます。 ただ、今もお話しのように、この開発インターというものが非常に多額の経費を要する、地域の状況によりましては、この整備費を負担する第三セクターなどの開発事業者が十分な開発利益を見込めるかどうか難しいというような場合もあるわけでございます。こういう場合に、一方では地方財政の立場からそういうところに財政援助をすることについて禁止をしているという問題が一方にありますし、他方では、こういうインターチェンジが新しくできることによって地域の発展とか活性化に非常に大きな役割をもたらすわけでございますので、そういう意味から地元の自治体とか経済界の要望というものも強いわけでございますので、このあたりをどういうふうに調整していくかというのが非常にこれからの問題ではないかと思います。 私どもといたしましては、今後この制度の問題について関係省庁ともよく御協議をいたしまして、適切な対応ができるのではないかというふうに、これからも検討してまいりたいというふうに考えております。
○塩川国務大臣 せっかくのお尋ねでございますので、先ほど局長が答弁したので大体そういう趣旨でございますが、私はこの問題を決めますのに、地方財政再建促進特別措置法というのは昭和三十年初期のときにできた法律で、その当時は何もかも国と地方と組み込んで仕事をするんだ、だから例えば国鉄の駅を一つつくるのにも地方団体に責任を持たそう、こういう空気があったことを、それを遮断して地方と国との財政を区分する、はっきり明確にするためにできた法律でございまして、これによって地方財政の独立性を確保するということに非常に役立ってきたわけでございますけれども、最近におきます地方行政の中の大きい問題は、こういう高速道路とその地域とをどう結びつけていくか、あるいは鉄道の整備をどのようにするか、連続立体高架なんかもございますし、そういうようなものを見ました場合に、どこまでこれを地方の財政需要として見るかということが、ここに大きい問題があると思うのです。 先ほど財政局長が言っておりますように、各省庁と相談してこの問題の検討をする、こう言っておりますのはそこにあるわけでございまして、そこで、しかしながら一方において国の、あるいは助成といいましょうか、これを制度的に改正していく場合といたしましても、現在既に十何カ所というものが毎年のように国幹審にインターチェンジの申請が出てくる、これが余りにも安易に無差別に起こってきては困る。そこらの歯どめをどういうぐあいにしておるか、本当に地方開発にどこまで必要なものと認定するかという、そこらの基準をしっかりしなければならぬと思いますので、仰せのようにひとつ積極的に検討さすようにいたします。
○荒牧説明員 高速道路にインターチェンジを追加していくことにつきましては、周辺地域におきます開発の動向ですとか道路網整備の見通しなどを踏まえた上で、整備効果や採算性あるいはインターチェンジの間隔なども勘案しまして、国土開発幹線自動車建設審議会の議を経まして、整備計画を策定しておるところでございます。 との追加インターチェンジにつきましては、非常に多くの設置要望がございまして、また、地域開発効果が非常に大きい、地域活性化に寄与するということから、開発事業者が周辺で行う開発事業の収益をもって費用負担いたします開発インターチェンジ方式を現在採用しているところでございまして、現在、平成元年及び三年の国幹審で決定されました三十カ所につきまして、それぞれの進捗に応じて調査、工事を進めているところでございますが、そのうち、平成元年には四カ所供用することになるわけでございます。 今後の開発インターチェンジの整備に当たりましては、国といたしましても、NTT資金を活用した無利子貸付制度がございますので、そういった制度を活用いたしまして、現在の開発インターチェンジが順調に進展いたしますよう努めてまいりたいと思っております。
○萩山委員 今自治大臣からも親切な御答弁がございました。非常に希望を持って私は今ここに聞いておりました。 それから、今高速国道課長のお話を聞いておりまして、やはり国民のニーズに沿って負託にこたえる、私はこれが政治ではなかろうかと思います。そういった面について、やはり法律にこう規制されているからできないとかいう事柄ではなくて、法律は国会議員が法案を通すのですから、これは恐らく私だけの問題ではなくて、広く国会議員の中でこの問題を非常に真摯に考えている方が多いと私は思います。そういったときに、やはりニーズに沿って地域のために働いているのが国会議員であり、我々であるというように私は受けとめておるわけでありますから、どうぞ今後各省庁間で協議していただいて、四百三十兆円、これからインフラに財政的な措置をされるわけでありますが、私はこれも大事な公共事業ではなかろうかと思うわけであります。そういったときに、どうしても法律とか厚い壁にぶつかって処理をできないときには、各省庁寄り合って、そして一つの法律をつくって、そして国会に提出するというような方法があってもいいのではなかろうかなというふうに私は思うわけであります。 今後とも、こういった地域のために、一極集中の是正、多極分散という意味合いを含めてひとつ検討されんことを御希望し、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○草野委員長 以上で萩山君の質問を終わります。 次に、和田静夫君。
○和田(静)委員 まず、自治大臣、昨日の記者会見で現在の衆議院の定数が違憲状態にあることについて、違憲問題も政治的判断の中に加わるという御趣旨の発言をなされたようでありますが、違憲状態というのは、これは選挙事務主管の自治大臣が判断すべきものではありますまい。最高裁の判断は、三権分立てある以上、いわば政治判断の外にあると私は考えるのですが、どういう御見解をお持ちですか。
○塩川国務大臣 仰せのとおりであります。私もそのような趣旨で申しました。でございますから、繰り返して申しますと、総理の解散権というものと違憲性というものとの直接の関係はない、しかし、これは大きい政治的な判断を要する問題である、こういうふうに申した次第です。
○和田(静)委員 そこで、私はこれはニュースで聞いた限りで、大臣の記者会見に立ち会ったわけじゃありませんから、孫引きになるわけでありますが、憲法九十九条で、国務大臣は憲法遵守義務を負っておることは周知のところであります。この憲法の秩序に従って、最高裁の判断を覆すような政治判断、政治行動をとることを戒めている、私はそう考えていますが、今の御答弁で私はきのうの趣旨というのはわかったわけでありますけれども、今私が述べたことについて、自治大臣は何か異なった御見解をお持ちでしょうか。
○塩川国務大臣 私は、高度の政治判断が必要であるというのは、おっしゃるようなことも含めての高度の政治判断が必要である、こういうことであります。
○和田(静)委員 地方自治法における地方自治団体の政治制度、これは申すまでもなく大統領制であるといって私はよいと思っています。国会のような議院内閣制とは違って、首長は直接公選でありますし、首長と議会との関係というのはやはり首長が直接選挙民から選出されているということを考慮しつつという関係であるべきでありましょう。またそれが地方自治法の立法の精神であろう。この十四、五年地方自治法から遠ざかっていましたが、そのことを強く思うのであります。 そうすると、直接公選ですから、地方議会では少数与党という事態は、これはしばしば起こるわけであります。自治体の責任者を務めた御経験のある自治大臣はよくおわかりのとおりであります。しかし、かといって多数党が首長いじめとでもいいますかそういうことを思わせるようなことをやるというのでは、これは地方自治法の精神が生かされないことになろうと私は思います。やはり選挙民に選ばれた首長に対する尊重の姿勢がなければならないと基本的に考えますが、大臣はいかがお考えでしょう。
○塩川国務大臣 地方自治の精神から申しまして、その首長がいわば地方自治体の構成員、住民にやはり信頼されるような関係を維持しながら、同時にまた住民の方も首長を信頼するという、これは相互関係において判断すべき問題だと思っております。 いずれにいたしましても、相互間に信頼がなければいかぬ、その信頼は尊重にまで高められるべきものの信頼でなければいかぬ、こう思います。
○和田(静)委員 もう御存じのところでありますが、今、埼玉の県議会では談合疑惑、それから知事の後援会の一人が絵馬を業者に売っていたというようなことで百条委員会が設置をされました。これが知事選挙に絡みまして現知事の評判を落とそうという動きであることは報道等にあらわれる関係者の動向あるいは言動にあらわれていますから明らかであります。今、国会で私は是非を問うつもりで問題を提起しているのではありませんが、地方議会は相互良識によって運営されるべきである、御答弁にも今ありました。まして百条委員会という強い権限の発動にはなおのこと良識を発揮すべきでありまして、既に選挙を間近に控えて選挙目的で百条委員会を設置すべきではない、自治法の精神もそういうものではないはずであります。一体こういうようなケースというのは、あるいは事例といいますかあるいは判例といいますか、そういうものは過去にございましたでしょうか。
○紀内政府委員 埼玉県において百条委員会が設置されたことは承知しております。その百条委員会におきましては、法の趣旨にのっとって議会の責務を十分に果たし得るように適正にその権限を執行されることが期待されております。いかなる文脈のもとで百条調査が行われたかについては、いろいろなケースがあろうかと存じております。
○和田(静)委員 私の質問しましたところですが、いわゆる選挙を間近に控えて、告示を間近に控えた時点におけるこういうような状態というのは、過去の例の中でありましたか。あったならば、そのケースあるいは事例、判例などを示してもらいたい。
○紀内政府委員 現在、そのような事例を私、直接承知しておりませんけれども、選挙を間近に控えているということのみをもってその百条調査委員会が設置できないという趣旨のものではないと承知しております。
○和田(静)委員 選挙で選ばれた現職の知事が、選挙民に選挙で今信を問おうとしている、そういう直前に百条委員会にかけて引きずり落とそうというような形のことが行われる。地方議会の権威にもかかわると私は考えるのでありますが、自治大臣は当然、先ほども御答弁がありましたが、地方議会の良識に期待をされていると思います。したがって、私はそういう希望を強く述べておきたいのでありますが、大臣の見解を承りたいと思います。
○塩川国務大臣 これはもう法律に非常に詳しい和田さんのことでございますから、もう十分御承知の上の御質問だと思うのでございますけれども、この百条委員会調査というのは、いわば自治法によりまして、法によりまして認められた、いわば議会としての一つの権限に属するものでございまして、これはもう釈迦に説法でございますが、予算に関する件なりあるいは条例制定権に関することにつきましてのいわば議会の調査権であろうと思っております。 したがいまして、選挙目当てにということなのか、あるいはそうではなくて、実はその百条委員会に調査する相当の理由がやはりそこにあるのであろうかというそこらの判断が非常に大事なことだと思うのでございますが、それらにつきましては、あくまでもその当事者でありますところの議会の権限に属することでございますので、我々といたしましては、それをもってとやかくと批判することは避けたいと思っております。
○和田(静)委員 仮に選挙期間中に百条委員会を開いて多数党の反対候補者を証人に呼ぶというようなことがあれば、これは実際上選挙活動の妨害になると私は思いますが、自治省としては地方自治の健全な発展の観点から、地方議会が百条を盾にとって選挙に影響を与えるようなことになることは、これは当然疑念を持たざるを得ないと思うのでありますが、何か御見解がございますか。
○紀内政府委員 選挙運動の期間中に例えばその候補者を証人等として喚問するというふうな場合には、その出頭しないことについての一定の理由にはなり得るか、このように考えます。
○和田(静)委員 きょうはちょっと答弁者の関係で質問が出入りをいたしますが、次に、暴力団対策法が施行されました。今後の指定の見通しなんですが、最終的には全暴力団を指定するお考えでありましょうが、それはいつごろまでにおやりになるのか。先日から、大暴力団とでもいいますか主要暴力団とでもいいますか、そういうところの聴聞が始まったばかりでありますけれども、およその判断を示すことができますか。
○國松政府委員 暴力団の指定につきましては、四月十日に東京と兵庫のそれぞれの公安委員会が、五代目山口組、住吉会、稲川会に対して行いましたのを皮切りに、これから順次聴聞をいたしまして、その後必要な手続を経まして、指定ができるという判断に立ち至りますれば指定をしていくということになろうと思います。既にやりました三団体につきましての指定の時期につきましては、順調にいけば五月下旬から六月ごろにかけて指定の公示ができるのではないかというように考えております。 それ以後の予定につきましては、今のところ各都道府県公安委員会のいろいろな都合といいますか、そういうものもございますので、確たることは申し上げられないわけでございますが、今申しました三団体のほか七つ、全部で十ぐらいの団体につきましては大体具体的な予定を立てておるところでございます。 それ以後につきましては、原則的に申し上げますれば、指定のできる団体はもちろん逐次全部指定をしていくということになろうと思います。ただ、その数がどのぐらいになるかとか、いつごろかということにつきましては、今のところまだちょっとお答えができるような段階ではないわけでございますけれども、私どもといたしましては、できる限り指定のできる暴力団につきましてはやってまいるということで今後の準備を進めたいというように考えておるところでございます。
○和田(静)委員 逐次聴聞を予定をされるということになっていけば、大枠はどれぐらいということはもう既におわかりになっているわけですか。決められているわけですか。
○國松政府委員 大枠と申しますか、指定をいたすためには、と申しますか、その準備には、例えば法三条による指定でございますと、三条に定めるいろいろな要件を立証しなければならないわけでございます。その作業というのは、これは団体の大きさにもよるわけでございますし、活動実態にもよるわけでございますが、これはかなり膨大な事務量になるわけでございます。 したがいまして、私ども、大枠といたしまして、これをやっていこうということを大体都道府県の公安委員会と相談をいたしまして、警察全体として定めておりますのは十団体でございまして、それ以降につきましては、またそれぞれ指定をするための準備を、各都道府県が各県内の治安状況といいますか、暴力団情勢を勘案をいたしまして今いろいろと検討しておるところでございますので、寄り寄り相談をしながらそういうものにつきましてはやってまいりたいと思いますが、大枠といいますか、具体的に幾つということになりますと、十ということが現在の状況でございます。 なお、その十はかなり大きなものから指定をしてまいりますので、この十の団体を指定いたしますと、大体五六、七%だと思いますけれども、全暴力団員の六割弱というものにつきましては指定の網がかかるということになっていくことと思います。
○和田(静)委員 国土庁、見えたようですから、ちょっともとへ戻ります。 リゾート法なのですが、リゾート法の施行で日本列島じゅうにリゾートブームが起こったのでありますが、バブル経済と同じくこのところ一挙に熱が冷めたようであります。計画のとんざ、再検討、変更や、また企業の撤退など、ほぼ全面的にリゾート開発の見直しか迫られていると言っていいと私は思いますが、鳴り物入りで成立したリゾート法がなぜ挫折をしたのか、今そのことが問われなければならないと私は思います。 リゾート法、総合保養地域整備法の目的は、これは申すまでもなく、一に新たな地方振興であり、二に民活による内需拡大などにあると言ってよいでありましょう。この目的からして、リゾート整備の挫折をどう把握をされているのかが問題でありますが、まず自治大臣の見解を承ります。
○滝政府委員 私どもといたしましては、リゾート計画につきまして今仰せのようないろいろな問題が起きているということは新聞報道等において承知をいたしておるわけでございますけれども、もともとこのリゾート法なるものは、それぞれの地域、当初おおむね十カ年の事業計画ということで出発をいたしております。そういうこともございまして、たびたびの計画変更と申しますか、そういうものは随時起こるという要素もあるわけでございます。そういう中で、現在まで多少の構想自体の変更等も五件ばかりやってまいりましたし、現在既に十件程度のいわば変更審査もいたしているわけでございます。そういう中で、今仰せのように全面的なというような御意見もあったわけでございますけれでも、数年たった段階で現存見てまいりますと、全般として、全面的に挫折するというような状況というのは必ずしも当てはまらないのじゃないだろうか、こういう感じもいたします。 と申しますのは、この二十数件と申しますか、既に計画を承認いたしております中でも、相当の地域については既にリゾートとして機能している地域もあるわけでございまして、そういう中で見てまいりますと、日が浅いものでございますから全般的な判断はなかなかできにくい点もあるのでございますけれども、少なくともリゾートとしてそれなりにここまでやってきたという感じがいたすわけでございます。もちろん今仰せのように、あるいは私どもも新聞報道を通じて把握しておりますように、多少問題があるという地域もあるのでございましょうけれども、そういった点につきましては、今後の各地域の、今変更申請が出ておりますけれども、そういう中で適切に私どもとしても対処してまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○和田(静)委員 国土庁、今述べたリゾート開発のとんざ、再検討、変更の現状ですね、国土庁はどう認識されますか。
○小島政府委員 お答え申し上げます。 いわゆるリゾート法、総合保養地域整備法ができましてことしの六月で五年を迎えるわけでございます。当時、あの法案を私ども関係省庁で作成をいたしました際にも、民間の有識者の皆さんからいろいろ御意見をお伺いしたのですけれども、やはり地域づくりとしてのリゾートということを考えた場合には三年や五年でできるものではない、やはり外国の例を見ても二十年、三十年、大変息の長いものである。それと同時に、ただ単にホテルが来てゴルフ場があって、それがリゾートというのではなくて、むしろ地域の住民そのものが一体となって地域づくりという観点からリゾートというものを整備をしていかなければいけない。これは当時の考え方でございますし、現在もそういう考え方でございます。 そういう中で、主として今のリゾート法の基本構想は施設中心といいますか、構想自体はそういうことになっておりました。そういう中で、今御指摘のように当時と現在の社会経済情勢は大きな変化がございます。おっしゃるようにいわゆるバブルの崩壊、今言われているような事態が出てまいりました。関係の地域で、基本構想の中で計画をしたものが必ずしも当初の計画どおりいってないというのが何カ所かあることも、これまた事実でございます。 ただ、そういう中でも構想の段階で見直すというものが大部分でございまして、私どもといたしましては、リゾート地域整備の原点と申しますか、そういうものに立ち返って、ぜひこの際、地域づくりあるいはみんなでやるそういう地域づくりという観点から、私どもも勉強いたしますけれども、関係の道府県においてもぜひそういう観点から勉強していただいて、そしてある意味でこれを嚆矢として、少しそれぞれの地域で自分たちが考えていただくということが大変重要ではないかというように考えております。 そういう面で、今御指摘の幾つあるかということでございますけれども、プロジェクトごとにいきますとかなりあるのじゃないか。ことしの二月一日現在で関係の県に照会をいたしまして、今報告が出ておりますので、これからそれを取りまとめて、また御報告は申し上げたいと思いますけれども、現時点では、今滝審議官からもお話がございましたように、何カ所かの重点整備地区で何カ所かのプロジェクトがこういう経済社会情勢の変化によって撤退を余儀なくされているということは事実でございます。
○和田(静)委員 国土庁は、総合保養地域整備研究会をちょうど明日から、二十三日に発足をさせて、十一月にも最終報告を得る予定のようでありますが、これはどういう編成、どういう見通しを研究をされるのか、説明してください。
○小島政府委員 御説明申し上げます。 当時、私ども関係省庁が寄り合いましていろいろ議論をいたしました際の言うならばサンプルになりましたものは、主に外国の例が大変多うございました。昭和六十三年の七月が第一号でございますけれども、それ以来、各地域でそれぞれ地域の実情に即した意味での施設の整備なり開発が行われてきていると思いますけれども、そういう中で、今、先ほども申し上げましたように、うまくいってない、こういう例がございますので、なぜいかなかったのかというようなこと、そういう原因の追求。それから同時に、今のリゾート開発の一つの目玉といたしましては、これから余暇時間がふえるだろう、ふえて、そして国民がゆとりある生活をそういう地域で楽しめるような、そういうことをしなきゃいかぬだろう。ところが最近、御指摘がございますように、ちょっと高過ぎるんじゃないか。そうなりますと、もう少し低廉な、しかも質のある程度確保された、そういうものを一体どうやって供給していくのか。 それから、環境破壊ということについてもいろいろと言われております。さらには、農山漁村の振興というのは、これは大きなテーマでございましたのですが、そういう中で、例えば山村リゾートでありますとか、農村リゾートでありますとか、そういうもう少し小型といいますか、まあ余りすぐホテルということじゃなくて、そんなような整備の仕方はないだろうか。さらには、こういう国民的な要請にこたえるためには、やはりもう少し公がどういう形でかんでいったらいいのか、そういうようなことにつきまして、関係のプロジェクトを持っておるディベロッパーあるいは地方公共団体、そういう皆さん方の意見を十分踏まえながら、私どもは、できるだけ短い期間に鋭意検討して早く結論を出していきたい、かように考えております。
○和田(静)委員 約束の五十三分ですから、どうぞ。 自治省に移りますが、しばしばリゾート開発は金太郎あめと言われてきました。殊に外部大資本による開発というのは、これは日本列島改造論のときも、私は「反日本列島改造論」を書いて世に問いましたけれども、景気に左右されて、そして一挙に挫折をする、あるいはこの後遺症だけが残る。ところが、今度のリゾート開発でも、企業の撤退が相次いで、なお、いろいろ答弁がありましたが、今の状態を考えてみますと、撤退が続くだろう。 はっきり言いまして、この外部大資本による開発は、開発利益そのものも外部に持っていってしまう、あるいは景気に左右される、地元の経済効果というのは多くの場合少ないんじゃないのだろうかと私は思うのですが、自治大臣、いかがでしょう。
○塩川国務大臣 先ほど小島局長が言っておりますように、この総合リゾート法が制定されまして五年の間に、土地ブームにあふられて、いわば何か非常にいいことをやっているような錯覚を起こしまして開発を急いできたというその気配は、私は確かにあったと思っております。全国で三十六件ですかが一斉に指定を受けて開発するということ自体が、私は、多少は異常じゃないかと思っております。 おっしゃるように、本当にもっと落ちついて、いわばその村全体というか地域全体が、そのような都会からの方々をそこで憩うていただくような、そういう雰囲気をつくっていくことが必要であって、ただ遊ぶ、プレーを楽しむだけのことでは、私はリゾートにならないように思いますが、そういうことの反省が起こりましたので、今後それじゃそういうところの地域の開発をどうするかということについて、やはり根本的に地元が練り直してくれることが必要だと思っておるのです。 こちらからああしろ、こうしろという指導よりも、地元からの発想が起こってくる、その発想が起こってまいりましたら、自治省がどうせ相談の窓口になると思いますので、私のところだけでそういうことは決めかねますが、各省庁と協議いたしまして、その地域が本当にリゾートとして生かされるような、いわば下地づくりを応援していきたいと思っております。至当な方法でやっていきたいと思っております。
○和田(静)委員 十分な反省の上に立って進められますように、期待をしておきます。 さて、暴力団対策法に戻りますが、聴聞では、ほとんどみずから任侠団体と主張を、報道によればしたようであります。この自己と他者からどの認識の落差は、私は非常に大きいと思うのです。今後、指定を受けると、気になるのは、組バッジを外してマフィア化する、一見暴力団じゃなくてビジネスマン風で、あるいは右翼などの政治結社あるいは宗教団体になる、これはなりつつあると言われていますが、その方面でのしのぎと申しますか、収入を現に得ているという話も聞かないわけではない。 警察としては、この問題についてはどういう程度事態を把握をされているのでしょうか。
○國松政府委員 御指摘のとおり、先般の聴聞の席上におきましては、三つの団体、異口同音と申しますか、それぞれ共通をして主張いたしましたのは、自分たちはやくざではあっても暴力団ではないとか、あるいは我々は任侠団体であるという趣旨の主張をいたしたところでございます。 私どもは、その任侠という言葉なり、やくざと暴力団を彼らがどういうつもりで分けておるのかわかりませんけれども、任侠という言葉は、「広辞苑」を引けば、「弱きをたすけ強きをくじく気性に富むこと。また、その人。」をいう、あるいは「おとこだて」という意味だ、こういうように書いてございますので、彼らは、自分たちはそういうものであるということで主張しておると思うのでありますが、そういうことを彼らが言うのは、それは自由でございますけれども、私どもといたしましては、彼らの資金活動の実際を見る限りにおいては、そういった言葉とはかけ離れた行為が現実に行われておる。特に最近は、民事介入暴力と私どもは呼んでおるわけでありますが、全く丸腰の何の抵抗力もない一般市民の日常生活に土足で入ってまいりまして、そこで、そういったまさに弱い者をくじいて資金活動をやるという実態があるわけでございます。 そして、そういう実態があるからこそ、先般、暴力団対策法をおつくりをいただいたということであろうというように思います。したがいまして、私どもといたしましては、彼らの主張は主張として受けとめますけれども、私どもの事実の認定に従いまして、暴力団という実態があるのであれば、それについては指定を行い、必要な規制をかけていこうということに決しておるわけでございます。 それから、そういう指定の結果、彼らのいわばしのぎの形態というのが変わってくるのではないかという御指摘がございました。確かに、そのような傾向が出てまいることがあるのかもしれません。今までのような、非常にあからさまな暴力を使いましてしのぎをやるということより、もう少し陰湿なといいますか、表に立たない形でやってくる、あるいは右翼団体であるとか宗教団体であるとかそういう別の目的の団体をカムフラージュいたしましてやっていくということ、そういう傾向が強まるということはあり得るのかなというように考えております。 ただ、私どもといたしましては、そういった傾向をとるにいたしましても、そういうカムフラージュした、あるいは非常に隠秘な形になった形態をとっても、彼らがそこで違法行為をやる、あるいは暴力団対策法に触れる行為を行うということになれば、それは私どもなりに努力をいたしまして厳正に取り締まっていくということであろうと思います。彼らはよく地下に潜るとか、潜行するという言葉で申しますと大変文学的な表現であろうかと思いますが、どこに潜るにいたしましても、それは市民生活の中であろうと思います。そして、どんなに潜りましても、あるいは潜行いたしましても、結局、しのぎをやろうということであれば、表の経済といいますかそういうものに顔を出さなければやっていけないという現実もあるわけでございます。 私どもとしては、一般の方なりあるいは企業なりの御協力をいただきながら、いかに潜行しようとも、そういったものの中にある違法行為というものにつきましてはこれからも厳正に対処していくというように思っておりますし、そのようなことが決してできなくなるということでは全くない、今後我々の努力次第によっては何らこれからの暴力団対策に支障があるようなことはないという確信を持って現在いろいろな準備を進めておるところでございます。
○和田(静)委員 御答弁にもありましたが、暴力団と右翼とはかなり一体化というか人脈がつながっているという指摘が多々あります。十分に把握をされていることだろうと思うのですが、さきの予算委員会でも私は述べましたが、六〇年安保のころから暴力団が政治に関するようになってきていました。しばしば、竹下さんや中曽根さんが総理におなりになるときや公選のときに街宣車で嫌がらせをやった、そういう事実関係を私は予算委員会でも指摘をいたしましたが、それを暴力団やそれに連なる人たちがまた間に入ってストップをさせる、こういう動きがしばしばあったことも私は指摘をいたしましたが、国家公安委員長は、この辺のところはどういうふうに御認識でしょうか。
○塩川国務大臣 右翼団体というのと暴力団と何か相互に乗り入れしてやっておるということをよく聞きますけれども、私はそういう方々とのつき合いが全然ないものですから、実態はわかりません。
○和田(静)委員 今の話題とはちょっとかわるのですが、自由民主党同志会という組織の幹部の方は暴力団の純粋構成員では私の調査の結果ないようでありますけれども、暴力団が背景にある右翼団体の顧問であったり、あるいは暴力団体の大幹部と兄弟分であった人たちのようではあります。警察庁は、こうしたような人脈というのは把握されていますか。
○國松政府委員 そのような新聞報道があったことは承知をいたしておりますけれども、私どもとしてその事実関係を確認はいたしておりません。
○和田(静)委員 そもそもこの院外団にはやくざの親分が大勢いたようでもあります。安保のあの強行採決のときを思うのですが、そうした院外団が本会議場の入り口を確保した。当時うわさ程度でしたね。ところが、最近では報道等を通じてそれが証言をされて、時代がたつとそうなってくるのでしょうが、証言をされています。私は、やはりそうだったのかという非常に残念な思いに今駆られながらこれら一連のものを読んでいるのでありますが、とにかく自民党院外団というのは何か暴力団の大物や関係者と一連の関係があると言われるところで構成をされてきて、驚いたことにはまだその影響がどうも残っているのではないだろうか。しかも自民党本部の一階に堂々と自民党同志会の看板を掲げた事務所があってみたり、この衆議院の別館の地下にもそういうような事務所と類推をされるものが存在をしたりというようなことになってきますと、政治改革が強く求められている今日、大変考えなければならないことではないだろうかと実は考えて問題提起をしようと私は考えたのであります。 自民党の同志会には自由民主党本部から月々百万円が出ているようでありますが、私は国家公安委員長にあえて伺いたいのは、そういう金額の問題よりも、さきの予算委員会でも述べましたとおり、暴対法をつくって暴力団を封じ込めようという時代に、政治家が暴力団を利用したり、暴力団とのつながりの濃厚な人物を歴代首相のボディーガード役にさせたりしていいのだろうかということを率直に疑問に思います。政権政党の、国政の代表者が、お互いそんなことがあっていいことではないだろうと思うのでありますが、国家公安委員長としては何か御見解をお持ちでしょうか。
○塩川国務大臣 自民党の院外団というのは、御存じのように保守合同いたしましたときから新しく発足をいたしております。それは以前から、要するに政党政治が始まりました当時から何らかの形で政党を支援する団体としてあったということもこれは事実であろうと思いますが、現在の自民党院外団はそういう経過をたどってできてきたと思っております。 この院外団の主な仕事は、自民党の政策を普及発展させていくための、いわば政治家自身ができないような分野においてでも広報活動を中心とした任務を負っておる、そういうふうに私は聞いておるのでございますが、実態につきましては私もまだ十分に把握いたしておりません。したがいまして、この院外団が暴力団と関係あるとは私は思っておりません。また和田さん自身も、直接のものではない、こういうお話がございまして、何かそこに相互に影響があるのではないかと言葉で言っておられる。私はそういうことは、影響の程度はあるかもわかりませんが、直接の交流はないように実は私は聞いております。実態はわかりませんので、明確にはお答えすることはできませんが。もしそういうようなのが相互に乗り入れしてやっておるということになれば、これは私は非常に残念なことだと思いますが、影響の程度ということは、私らとしてはいかんとも把握しにくいことでもございます。十分今後注意しながら観察を続けていきたいということを思っております。 同時に、先ほどもおっしゃいました、月百万円自民党から出ておるという実態でございますが、事実でございますが、これは私は事実としてまだ聞いておりません。和田先生はどこからそのことを確認しておられるか私は知らないのでございますけれども、そういうことも何かの費用弁償のようなことはあるのかもわかりませんけれども、院外団に直接の助成というようなことはないと私は信じております。
○和田(静)委員 例えば、ちょっと古くなりますが、古くって余り古いことでもありませんが、昭和六十三年に明らかになった明電工の空領収書の問題をひょっと思い出しまして、自由民主党同志会の矢崎武明さんが白川勝彦さん、太田誠一さん、菊池福治郎さん、奥田幹生さん、浜田卓二郎さんから空領収書をもらって資金づくりをした。政治家の皆さんはお金は受け取っていないということを主張されていますから、それを言われているとおり信ずる。そうすると、逆に考えますと、これは規正法上の虚偽表示といいますか虚偽申告ということになろうと思うのですが、ここのところは自治省、いかがですか。
○吉田(弘)政府委員 ただいまお尋ねの明電工の関係の事例でございますが、私どもその事実関係を承知をしておりませんので、この問題に即してのお答えにはならないわけでございますが、一般論としてお答えを申し上げれば、政治資金規正法上、政治団体の会計責任者は、その年における寄附等の収入及び支出につきまして収支報告書にこれを記載して都道府県の選挙管理委員会または自治大臣に提出しなければならないとされているところでございます。
○和田(静)委員 最後の問題ですが、この自民党同志会が昨年の十一月二十一日から二泊三日で日韓親善訪問団をおつくりになって韓国を訪問されました。ところが、実質的な親善らしいものではなくて、招待晩さん会というのは実にキーセンパーティーであって、売春の勧誘が露骨に行われた。これはそこに参加された方の直接の私に対する訴えてあります。この人たち数人は大変怒ってその席を外されたようでありますが、この自由民主党の名をかぶせて、しかも最高顧問福田赳夫元総理の名前まで使った募集であります、ここに私は持っていますけれども。これは問題だと思うのですね。 公党として、政権政党として恥ずかしいことでありますし、韓国に対しても私は非常に申しわけないことだと実は思うのであります。これは塩川自治大臣にお聞きすることであるかどうか、大変迷いましたが、しかし、国務大臣でもありますし、自由民主党の大幹部のお一人でもございますので、私は政治改革が強く求められている今日、大いに反省をし、大いに改めるべき事項の一つではないかと考えますがゆえに、あえて質問をいたします。いかがでしょう。
○塩川国務大臣 私はその事実は知りませんので、もし差し支えございませんでしたら、そういう資料等をいただきまして、私は党に持ち帰りましてよく協議もいたしたいと思っておりますが、そういうようなのが事実であるとすれば非常に残念なことだと思っております。
○和田(静)委員 ではもう一、二問。 次の問題ですが、警察庁は、北陸佐川の総勘定元帳が石川県の政治結社から公表をされましたね。これは山口組とも取引がある団体だそうでありますが、私も実はそのものを精査をいたしました。これは本物だと実は考えましたし、自由民主党の幹部の方々の中でも事実関係からして認められた報道も、これはございます。本日は時間が限られていますから、資料の中身に入るのは控えますが、一体どうしてこういう団体に企業の総勘定元帳のような重要資料が入手できたのだろうか。廃車の中に何かあって拾ったんだなどというのは、これはどこでも通用することではありませんけれども、警察としてはどういう事実関係を把握されていますか。
○國松政府委員 お尋ねの件につきましては、警察といたしましても関心を持って情報の収集に努めてまいったところでございまして、その過程で何らかの刑罰法令に触れる行為があれば厳正に対処してまいりたいと考えておりますが、石川県警察におきましては、本日まだ今もやっておると思いますが、関係資料の流出という点を一応窃盗という容疑でとらえまして、お話に出ておりました政治結社の事務所及び暴力団事務所等、関係箇所に対する捜索を実施いたしました。今後、事実関係の解明に努めてまいりたいというように考えておるところでございます。
○和田(静)委員 きょう問題にしたいのは、この団体は京都佐川などに公開質問状を出しているそうですね。また、特定の代議士などに買い取り要求をしたということであります。この行動というのは、私は恐喝の疑いがある行動ではないかと実は思うのですが、警察庁、いかがですか。
○國松政府委員 先ほど御答弁申しましたとおり、現在、石川県警察におきまして事実関係の解明に努めているところでございます。恐喝になるかならないかということにつきましても、具体的な事実関係に即して判断すべきことだと思いますので、御指摘のような点も含めて、今後、事実の解明に当たりましていろいろな点につきましての判断をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○和田(静)委員 紛失届が出たならば返すなんというようなことがちょっと言われていましたが、これは紛失届というのは今対象になっておるところから出たのですか。
○國松政府委員 私、そういう紛失届が出たという報告は受けておりません。
○和田(静)委員 お待たせしました。 PLですが、この製造物責任について、国民生活審議会でことしじゅうにも最終答申を出すことになるのだろうというふうに考えますけれども、この答申の見通しをまず経企庁、いかがですか。
○加藤(雅)政府委員 お答え申し上げます。 製造物責任制度につきましては、そもそも被害者の救済、実効ある救済をするということが非常に基本的な問題でございまして、さらに、制度が国際化が進展しておりますので、国際的に調和しているということが必要であるということでございます。 製造物責任制度そのものにつきましては、御案内のとおり、民事裁判のための制度ということでございますが、被害者救済のために、裁判ということになりますとどうしてもお金と時間がかかるということでございまして、それだけですべての被害が救済できるというふうには必ずしもならないというふうに考えております。したがいまして、製造物責任法制を含む製造物責任制度を中心とした総合的な消費者被害の防止、救済のあり方について審議をしていただくということで、現在国民生活審議会で御検討をいただいているところでございます。 最終報告につきましては、現在の国民生活審議会の委員の任期が二年ということでございまして、ことしの末には任期が来るということで、本年の秋を目途に御報告をいただくようにお願いしております。
○和田(静)委員 通産省は、産業構造審議会の中に総合製品安全部会を設置して、一カ月に一回ぐらい精力的に検討をされている。これはことしじゅうにも答申を得る見通しのようでありますが、これはPLについても検討されているのだと思いますけれども、検討内容、答申の見通しを説明してください。
○麻生政府委員 通産省の方では産業構造審議会の中に総合製品安全部会を設けまして、昨年の十二月以来検討いたしております。 検討の内容でございますが、まず第一段階といたしまして、製品事故の実態及びこれに対応いたしました被害救済の実態を分析いたしております。 さらに、第二段階といたしましては、現在この製品安全につきましてはいろいろな制度があるわけでございますが、その現行制度の評価を行うということでございます。 このような実態及び現行制度の評価を行いました上で今後の対策を考えるわけでございますが、その際には、いわゆる製造物責任の検討にも及んでいくものと考えております。 また、検討期間の問題でございますが、これは私ども今具体的にいつということは決めておりませんが、このように問題が非常に幅広い問題でございますものですから、相当時間がかかるのではないかと考えておる次第でございます。
○和田(静)委員 ちょっと時間の配分であれですが、少ししゃべりますけれども、国民生活審議会のこの中間報告を読ませていただきました。これはよくまとまったレポートだと私は思いますけれども、基本的にこのPL法制化について肯定的な論が展開をされる、最後の数行で否定論に触れられる、両論併記の報告になる。非常に歯切れが悪くて、結論のところへいくとどうも評判が知識人の中でも余りよろしくない。もともと国生審ではPL立法化の方向を持っておって、それで今の国生審も立法化を検討していると私は判断をしていたのですが、最後の詰めのところで、自動車、電機業界から猛烈な巻き返しかあって、そして両論併記になったと巷間言われております。 私が読んだものについても昨日提示をしてありますから御認識のとおりであって、私が言っているわけでも必ずしもないわけであります。PLは既に欧米で制定をされて日本も早晩制定するほかはないと思うのでありますが、この国生審で法制化の最終報告が出れば経企庁としては早速法制化作業に入る、そういうふうに理解をしておいてよろしいですか、これが第一。 仮に国生審が法制化肯定の結論を出して、そして産構審が法制化に反対する結論を出した場合には、これはどうなるのでしょうかね。これは経企庁、通産省、まあ政府は一つにまとめると言われるのかもしれませんが、これが二つ目、それぞれから。 この問題、今後私は引き続いて検討していきたいと思いますから、きょうはこのぐらいにしておきますが、産業界には製造物責任を追求するというよりも、いわばいちゃもんをつけるという悪質な要求もあるというふうに風聞をずっとされているわけでありますが、警察庁ではそういう実態というのは把握を今されているのでありましょうか。 これの関連で、通産省は悪質な要求が多くてPL法制化はできないというような事態があるというふうにはまさかお考えになっていないと思うのでありますが、そういうことはございますか。
○加藤(雅)政府委員 お答えいたします。 中間報告におきまして両論併記になっておりますのは、必ずしもPL法に関して一般的な理解が十分深まっていなかった、またその議論の過程におきまして、この法制の具体的な内容につきまして委員会の委員の中でも、理解といいますかどのようなものを具体的に考えるかという点について意見の相違があったという点がございまして、この点の中間答申の取りまとめの段階でこの点を解決することができなかったということが一番大きな理由でございまして、特に一般のコンセンサスを得るという点では中小企業の方々から非常に問題であるという強い指摘があったという点が、結論が出し切れなかったということであろうというふうに思っております。 したがいまして、現在そのような点につきまして精力的に御検討いただいております。現在月二回、一回三時間の御検討をいただいておりまして、ぜひ答申をおまとめいただきたいというふうに思っておりますが、そのような検討を踏まえた上で、通産省も含め、各省庁と連携をとりながら適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
○麻生政府委員 第一点は、国民生活審議会の答申と産構審の答申が食い違った場合はどうかということでございます。これは委員会それぞれ委員も違いますものですから、意見が異なるということはこれはあり得ると考えております。ただ、そのような事態が生じました場合でも、実際に答申を受けて具体的な政策を実施していくという場合におきましては、これは政府一体でございますから、当然関係省庁と十分調整しながらやっていかなければいけないというふうに考えております。 それからもう一つ、悪質クレームの問題でございますが、悪質クレームは私どもも民間の方でいろいろ問題があって苦しんでおられるという話は潤いておりますけれども、具体的な形で、例えば統計的に把握するというのは事柄の性質上極めて困難であるというような状況でございます。 この製品安全対策を考えます場合に、この悪質クレームの問題をどういうふうに考えるかということは一つの重要なポイントであると認識しております。と申しますのは、昨年の、今引用になりました国民生活審議会の中間報告の中にも言及がございますが、また、私どもの所管団体でございます製品安全協会、これでいろいろな企業の安全対策についての意識調査をやりましても、やはりいろいろな形で悪質クレーム対策をどういうふうにするかということについての懸念が表明されておるという状況でございます。したがいまして、今後とも先ほど申しましたような形で幅広い観点から総合的な安全対策を検討をいたしますが、その際にはそのような懸念があるということを念頭に置き、また、このような悪質クレーム問題に一体どういうふうに対応していくのか、防止策の可能性を含めてやはり検討していかなければいけないというふうに考えている次第でございます。
○國松政府委員 悪質クレームそのものにつきましての統計というのは私どもございませんし、また、暴力団が企業等に言いがかりをつけるということにつきましても、そういうことだけを特記いたしまして統計をとるというようなことをやっておりませんですが、確かに検挙例でも現実にございまして、平成元年の八月に、これは兵庫県警察が検挙した事例でございますけれども、暴力団員が、デパートで購入したジーパンが変色をしておる、不良品であるということに言いがかりをつけまして、これはデパートの店員からでございますけれども、約千三百万円をおどし取ったという事実もございます。 それから、私どもで平成二年の九月から十月にかけまして暴力団に関する企業アンケート調査というのを二千百六社について行ったわけでございますが、その中で暴力団等からいろいろと金品等の要求を受けたことがあると答えた企業が四一・二%、八百六十七社ほどあるわけでありますが、その中でどういうことで金品のあれを受けたのかということにつきまして、二一・四%の企業が製品の欠陥や不適切な応待に対するクレーム及び示談等名下の違法、不当な金品の要求を受けたということが出ておりますので、この中にそういったような製品クレームというものが何点か含まれているのではないかというように思います。
○和田(静)委員 通産、済みませんでした。ちょっと時間をオーバーしました。ありがとうございました。 最後ですが、きょうあえて問題にしたのは、今いろいろ答弁がありまして、ほぼ解明されましたが、どうも通産がにわかに、私にはそう見えたわけでありますが、産構審でPLを検討して、経企庁の国生審とタイミングを合わせて答申を得る、こういうやり方というのは政府内での議論の仕方としては私は疑問なんですね。したがって私は取り上げたのでありますが、これは確認をしておきますが、そもそもPLは経企庁で議論をまとめて法制化する、こう理解しておいていいわけですね。大臣、閣僚の一人として、もし、ありますか。それとも経企庁から。
○加藤(雅)政府委員 お答え申し上げます。 PL法につきましては、国民生活審議会が昭和五十年、既に一度導入について検討するようにという御指摘をいただいておりまして、その後、五十七年にももう一度同様の御指摘をちょうだいしているわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、従来の経緯あるいは国民生活審議会の性格からいたしまして、当然私どもの方でこの題を検討するべきだろうというふうに考えて従来検討してきたところでございます。特に法律の性格上、対象となります製造物の範囲が非常に広うございまして、恐らく通産所管の商品、製造物だけではなくて、食料品でございますとか薬品のようなものにも問題が波及いたしますので、そのような問題について産構審がどのような御検討をなさるか存じませんが、私どもとしましてはそういうものも含めた検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○和田(静)委員 終わります。
○草野委員長 以上で和田静夫君の質疑を終了いたします。 次に、小森龍邦君。
○小森委員 簡潔に自治大臣にお尋ねをいたします。 自治大臣は、現在の状況で全国に被差別部落がおおよそ何千カ所点在をしておると理解をされておりますか。その箇所数のうち、既に法で言うところの指定箇所数はどれぐらいだと理解をなさっておられますか。
○紀内政府委員 お答え申し上げます。 地域改善対策特定事業を実施する地域は旧地対法の対象地域とされておりまして、その数の確認は総務庁において行われておりますが、四千六百三地区、千百二十七市町村と承知しております。なお、そのほかにいわゆる未指定地区の議論があることは承知しております。
○小森委員 これらの四千六百三部落に対しまして、その市町村数は千二百幾らだということ宣言われましたが、例えば一九八九年一年に限って例として御説明いただきたいと思いますが、この同和対策事業に対していわゆる交付税というのはどの程度交付なさっておられますか。
○湯浅政府委員 地域改善対策特定事業を実施する地域を有します地方団体に対しまして、平成元年度、一九八九年において地域改善対策関係経費といたしまして、普通交付税の基準財政需要額の算入額とそれから特別交付税の額、合わせまして一千七十五億円を措置しているところでございます。
○小森委員 先ほどの御説明によりまして、この四千六百三の部落は指定をしておるが、その余の問題につきましては十分におわかりにならないのですか。
○紀内政府委員 民間運動団体等からいろいろな御主張があることは承知しておりますけれども、私どもは具体的な中身は承知しておりません。
○小森委員 これは大臣にお尋ねをいたしますが、我が国における徳川封建幕府以来のこの差別は、全体として解決しなければ部分的に解決しても国民の意識を払拭することはできないと思うし、またその差別に苦しむ者の立場がいわゆる人間的に解放されるとも思いませんが、先ほどの話では、民間運動団体が言われておることは承知しておるけれども政府とすればよく知らないというようなことでこの問題の解決ができるとお思いですか。
○塩川国務大臣 地域改善運動というのは、私の承知いたしておりますのは、私自身も経験してまいりましたが、昭和三十七年ごろから具体的に行政の問題として解決を迫られるようになってまいりまして、その当時はいわば手順といいましょうか、手法が十分でなかったものでございますから、徹底した対策を入れることはできなかったのでございますけれども、四十年に入りましてから組織的に地域全体としての解決に取り組んでまいりまして、それなりの成果は顕著に出てきておるのではないかと私は思っておりますが、まだこれからも努めていかなければならぬことは当然であろうと思っております。
○小森委員 今の自治大臣の答弁が、そのものずばり今日の政府の不明確な態度の一つのあらわれであると思います。昔から六千部落三百万、こういうことが言われておりますが、それは大正時代などの調査を見てもおおよそ六千に近いと我々はつかんでおります。 しかし、都市化現象などで多少消滅をし他の部落に移転した人もおられると思いますが、四千六百三といいますと、おおよそあと千ほどの部落に行政的な手がつけられていない、こういうことになるのでありますが、日本列島に千カ所ほど部落差別が何らの行政的手だてが行われずに残されていて解決できると思いますかということを尋ねているわけであります。お答えいただきたいと思います。
○紀内政府委員 お答え申し上げます。 昭和六十二年に制定いたしましたいわゆる地対財特法は去る三月三十一日に改正施行されたところでございまして、改正後の地対財特法の対象地域につきましても、改正前と同様に旧地対法に基づく地域改善対策事業が実施された地域に限定しておりまして、新たに対象地域とされるものはないということになっているのは御案内のとおりでございます。したがって、いわゆる未指定地区の中から物的事業の要請があったような場合には、一般対策の中で事業の円滑な実施に努めてまいりたいと考えております。 なお、これも言うまでもないことでございますが、啓発等の事業につきましては、さきの地対協の意見具申におきましてもその重要性が指摘され、政府の大綱においてもこれを「より積極的に推進する」としておりまして、この点につきましては地区の内外を問わないことは言うまでもないところでございます。
○小森委員 私は長らくこの運動にかかわりますが、私の知っている範囲では、国の機関あるいは国の機関の出先の言うなれば国家公務員の皆さん方が、こういう制度がありますよ、したがってこういう制度を適用してここの環境を改善しましょうとか、あるいは学校へ子供さんを行かせなさいとか、こういう取り組みをしたというのを聞いたことがございません。やっておるのはだれかというと、同じ差別の苦しみを受ける仲間、もう一つは、その一番近いところにおる地方自治体あるいは労働組合、宗教団体などの民間団体がその努力をしてきたのであります。 そうすると、この時点でどういうわけでこれらのところから事業の要求が出てこないのか。この点について、政府が真にこの問題を国民的課題であり行政の責務だと考え、しかも同対審に言うところの人類普遍の原理だというならば、そこまで突っ込んで考えなければならぬと思いますが、いかなる原因があって、例えば島根県で申しますと百五十ほど部落がありますけれども、五十くらいは事業ができておるでしょう。百ほどはできていない。どういう原因でそうなるか、分析されていますか。
○紀内政府委員 御指摘の島根県の具体的な事情は存じませんけれども、国の出先機関等の職員におきましてもいそれぞれこの問題の重要性にかんがみて熱心に取り組んでいるところと考えております。
○小森委員 熱心に取り組んだという抽象的な言葉を使うことは、それは物理的にはできるのです、言葉を知っているから。けれども、例えばつい先般、群馬県の桐生市のあの桐生川の部落だけ堤防がなかったというようなことについて、国側が積極的に何かやりましたか。私どもの方がこれは差別ではないかと追及して初めてできたのじゃないですか。四国の鏡川もそうでしょう。広島県の芦田川もそうでしょう。河川で言えばですよ。 したがって、今やこの三月三十一日に日切れ法案で地対財特法が一部事業を縮小しで、そして四月一日からさらに続いたという、そういう一つの政治的プログラムが済んだ段階では、その法を誠実に執行するということはもちろん大事ですよ。しかし、そこから残された問題を、事業が出てくればやるんですと言うけれども、地対財特法と同じ水準ではできないじゃないですか。そう思ってもやりたがらない、差別があるのに差別がないと自治体が意地を張っておる、そういうような状態のところで、ますます補助率、交付金の交付などが水準が違うのに、できるわけないじゃないですか。 政治的プログラムは今やそこにこれから移りつつあるということを考えていただかなければなりませんよ。何らかの方法で、もちろんこの主務官庁は総務庁ですけれども、交付税ということで非常に深い関係がありますので、自治大臣、その辺のところをちょっとお考えを聞かせていただきたいと思います。
○塩川国務大臣 先ほど行政局長が言っておりますように、四千六百三地域、これの完結をまず図るために鋭意努力しておるところでございまして、その他の地域におきましてもしそれ相当の事業の必要がございましたならば、これはもう遅滞なく、我々といたしましても全力を挙げて取り組んでいく、こういう方針であります。
○小森委員 それが、実情を知る者とすれば、なかなかそういうことでは四百年も続いた差別を、ここまで行政的にいろいろな手だてをして、なぜ最後のところでそこを残すのかという疑問が生まれてくるのであります。一生懸命やるとは言うけれども、補助率も違えば、そのいわゆる千分の八百を元利合計に含めて、交付税に対して基準財政需要額にそれを算入しないようなことでは一生懸命やるとは言われないのであります。これはまだ国のいろいろな議論がこれから煮詰まらなきゃならぬ問題だと思いますから、きょうにわかに自治大臣にそのことに対しての回答を得ることは困難だ、こう思って私はこの発言席に立っておりますので、しかし、一生懸命やらねばならぬということは、自治大臣、私は額面どおり受けとめておきますので、今後の努力に期待をしたいと思います。 そこでお尋ねをいたしたいと思いますが、地域改善対策協議会という、これは先ごろからの国会におきまして、地対協の意見具申は、部落問題を解決するための審議する機関を引き続き設置せよ、こうなっておりますが、政府の大綱では、いや、それは地域改善対策協議会のことなんだ、簡単に言うとそういう意味のことが政府の大綱の中にあります。協議会と審議会は、名前は体をあらわすということで、私は違うと思うけれども、しかし、苦し紛れに総務庁長官は、衆議院予算委員会におきまして、協議会も審議会もそこから出てきた結論の軽重はありません、こういう妥協的な答弁がありましたので、それは一歩前進だと思っておりますが、その地域改善対策協議会に自治省は事務次官が委員として名を連ねておられますが、例えば一九八九年あるいは八八年、このあたりで自治省事務次官は、委員であって何回ほどこの地対協の協議会に出席をされておりますか。
○紀内政府委員 平成元年度に地域改善対策協議会は三回開催されておりますが、事務次官はいずれもよんどころない他の用務のために出席できず、代理の者が出席しております。この代理の者は、次官にかわって自治省としての意見は十分主張しておりますし、また、帰りましてその都度委員である次官に復命し、必要な指示を受けているところでございます。 また、自治省といたしましては、従来から、この問題の重要性あるいは自治省が国と地方の連絡役である、こういう役割にかんがみまして、地対協の場で、地方公共団体の声ができる限り反映されるよう努力してまいりました。
○小森委員 内閣総理大臣から辞令の出るこの協議会の委員が代理出席というようなことならば、ほかの人も代理出席してよろしいんですか。
○紀内政府委員 もちろん、事の性質上あとう限り本人が出席すべきところではございますけれども、やむを得ない用務で出席できない場合には、十分これにかわって意見を述べ得る者を代理として出席させる場合はあり得るものと考えております。
○小森委員 私が言っておるのは、官僚の側だけがそういう特権を持って——民間の委員はそうであってもよろしいんですか。
○紀内政府委員 私も具体的には、出席しておりませんので、よくわかりませんけれども、民間の方も代理の出席がなされる例があるように聞いております。
○小森委員 わかりました。それならば、余り好ましいことではないけれども、まず、委員間の公平というものは均衡がとれておると思います。しかし、私が聞いた範囲では、他の委員というものは代理というものを認めない、こういう形になっておると思いますが、後ほどまたこれは調べまして、しかるべき委員会におきまして問題点を明らかにしたい、こう思っております。自治省の方でも、それはよくもう一度精査しておいていただきたいと思います。 次に、これは地方自治体ということで、自治大臣は全国の自治体の動向については非常に大きな関心を持っておられると思いますが、同和対策事業を打ち切りたいというあらかじめ用意された政策的意図に基づいて、全国では既に部落が完全に解放された地域があると、つまり、完全解放宣言というものをしたところがあるというようなことを仄聞しておりますが、自治省はそれをつかんでおられますか。
○紀内政府委員 私どもの現在承知している限りでは、自治体みずからが同和対策の完了宣言をしたところは聞き及んでおりません。特定事業が終了したということで、そのいわば締めとして、特定事業の終了の記念の祭り等を実施したところはあるように聞いております。
○小森委員 その自治体、私何か三カ所ぐらいのようなことを耳に挟んでおるのですが、わかれば、その特定事業が完了したと言われる自治体の名前をここでお示しいただきたいと思います。
○紀内政府委員 私どもは、報道によって承知している限りでございますけれども、特定事業が終了したことで何がしかの行事を催したところは、実行委員会の形式でやったところが滋賀県の大津市、日野町、それから、町と自治会で一緒にやったのが同じく中主町、町としてやったところが安土町、甲南町というように報道によって承知しております。
○小森委員 ありがとうございました。これはまた後ほどおいおいに明らかにしたいと思いますが、総務庁に尋ねれば、それはプライバシーだから言えない、こう言って答弁が来ておったわけであります。 そんなことがプライバシーであるわけはないのでありまして、日本の民主主義のためにこれだけのことをやったという成果を関係者が認めるとか、あるいは自治体そのものが認めたら、堂々と、全国の模範なんでありますから、名前を明かして当然だと思います。まあきょうの答弁を聞きましたので、私どもとすれば、ここの地域が本当にどうなっておるか、どこまでごまかされて、どこまで意識が曲げられてこんなことになっておるかということは明らかにして、また、関係行政機関にその問題については民間の立場からの報告をさせていただいて参考にしていただこう、こう思っております。 さて、次の問題といたしまして、自治大臣は国家公安委員長も兼ねておられますので、この際にお尋ねをいたします。 広島市の新交通システムの工事中に、大きな橋げた、これは陸橋みたいなものをかけておるところでありますが、橋げたが落ちて、交通どめをしていなかったがためにそこに信号待ちで相当の台数の車がとまっておりまして、当人らは全く予期しなかったが、何十トンという大きな橋げたが落ちて一瞬にして命を落とした。これは恐らく自動車へ乗っておった関係者が十名ぐらいで、工事関係者が飛び落ちたのが三、四名か四、五名ぐらいおられるわけでありますが、この点について、自治大臣は公安委員長として警察の一番最高の とう言いますか指揮する、指揮というか管理するというか、そういう立場の大臣として御存じでしょうか。
○塩川国務大臣 非常に痛ましい残念な記事でございまして、私どもも承知しております。
○小森委員 当時新聞に報道されたところによりますと、迂回路がないから交通の遮断ができなかったとか、あるいはそこの商店街の人がとめてもらったら商売にならぬと言ったからとかいっておりますが、私は現地を見ると、商店街の形態はなしておりません。それから迂回路はないことはありません。迂回路はありました。にもかかわらず、工事がそのやり方においてまずいという点があったから落下したということは、これは紛れもない事実だろうと思うけれども、そんなことがあるからこそ交通規制というものは二段構えとしてあるわけでありますが、その点について警察の最高の責任ある立場の自治大臣、国家公安委員長としてはどういうふうに責任を感じられますか。
○関根政府委員 前提となります事実関係につきまして御説明をさせていただきたいと存じます。 先生御指摘のとおり、昨年三月十四日に大変痛ましい事故が起こったわけでございます。車に乗っていた方十名、それから工事関係の方五名が亡くなっております。 この工事の施行につきましては、道路管理者であります市、広島市は道路管理者でもあり施行主体でもあるという立場でございまして、その広島市と警察の方で交通の問題も含めまして協議をしております。さらに、その協議に基づきまして、その工事の元請であります会社の方から道路使用の許可につきまして申請をいただき、それにつきまして、許可する際に若干の条件を付するということでいろいろな事態に備えようとしたものでございます。 交通についてでございますが、道路管理者がその管理する道路において道路に関する工事を行う場合には、道路法四十六条の規定によりまして、道路管理者が通行の禁止等の措置をとることができる旨の規定がございます。今回、ことしの一月に入りまして、この新交通システム、工事を再開したわけでございますが、その再開後における通行の禁止は道路管理者が行っております。しかしながら、警察といたしましても、一般的に国民の生命、身体、財産の保護に任ずる立場にあり、かつ道路における危険を防止するため交通の制限をすることができる地位にもございます。そのような立場から、このような事故を防ぐことができなかったというのはまことに遺憾に存じまして、その後、道路管理者及び施行主との間に緊密な連絡をとりまして、二度とこのようなことを起こさないように努力をしているところでございます。
○小森委員 この道路の使用許可証というか、工事中に出さねばならない書類は、しかしながら広島県警、多分可部警察署であったと思いますが、そこへ出しているのです。そこでよろしいという判が押してあるのです。ちょっと責任逃れの答弁ではないかと思います。 そしてその後は、全国にこういうことがあってはいかぬから、こういう工事の形態のときには通行どめにしてやるべし、こういう意味の通達が警察庁から出ているはずですね。だから余り無責任なことを言わないでくださいよ。 この間も、あの問題が起きたちょうど一周忌に遺族が集まってあそこで何か慰霊碑の除幕式をやったけれども、行かない遺族もいるのですよ。その行かない遺族の考え方は、果たして今のように工事の、工法の過ちというだけでこの問題を考えてよいのかという疑念を持っておられると思いますよ。そして、その工法がよかったとか悪かったとかということの最初の捜査関係者というのは警察でしょう。ますますこれはわからなくなってしまうのですね。警察が疑念を持たれたまま、自分の方の責任は問わずに人の責任ばかり追及する。ますますわからぬようになってしまいますね。これでは我が国の国家公安行政というか警察行政、乱れてしまいますよ。公安委員長、どうお考えですか。
○関根政府委員 法律関係について申し上げた次第でございますが、道路における道路に関する工事を道路管理者が行う場合には、第一次的には交通の禁止、制限の措置を講ずることができる立場にあるのは道路管理者であるということでございまして、公安委員会は、その際に、道路法の九十五条の二の規定に基づきまして意見を求められる立場にございます。 それで、意見を申し上げるということでありますが、しかしながら、先ほども申し上げましたように、警察は広く国民の生命、身体、財産の保護に任ずる立場にあり、かつ、その手段として道路交通法上の交通の制限の措置を講じ得る立場にございます。そのような立場でこのような事故を防止できなかったことを甚だ遺憾に存ずるということでございます。
○小森委員 国家公安委員長、そのことは地元にはわかってませんよ。今の程度の気持ちも地元にはわかってませんよ。私は広島ですよ。工事があった直後、すぐ行きましたよ。行ってみたら、迂回路がありましたよ。 ということで、何はともあれ、国が幾らがその事務にかかわる問題について、自分の責任ということも関係者、遺族に明らかにしなければ、心はいえないでしょう。つまり、慰霊碑ができて、そして参加した者もおるが参加しなかった者もおるということは、そこの心の傷じゃないですか。言われなきゃそんなことができないというようなことでは、国家権力が民主的な態度でおるとか人権を尊重するとかということになってないですよ。これは自治大臣みずからの口からちょっと聞きたいです。
○塩川国務大臣 まことに申しわけございませんが、私はその事故が起こりました理由というものが、いわば工事のやり方の問題に重点を置いた報道、そとに私も実は思っておったのですが、今お聞きいたしますと、そういう事前対策というものがいろいろな方法がとられたのではないかというお話がございまして、私も認識を新たにしたところでございますが、そういうことが、いわば道路管理者との間でどういう経過でもって協議されたのかという中身等につきまして十分承知いたしておりませんが、今後、他山の石として、これは貴重な教訓として、そういうことの再びないようにすることが亡くなられた方に対する、十分じゃございませんが、一つの慰霊の言葉にもなろう、こう思っておりますが、そういうことはこれからのいろいろな工事をいたしますときに、事前に精密な調査というものがやはり必要なことであって、責任を持つ者がやはり現場をきちっと見ておくということが私は大事だろう、こう思っておりまして、図面だけのことで許認可とか、あるいは指導というものをやってはいかぬ、そういう感じを強く持っております。
○小森委員 以前よりは、交通局長あるいは先ほどの自治大臣の言葉は、多少なりとも心を慰めることに役立っているのではないか、こう思いますから、私のルートを通じて関係者にも伝えたいと思います。 では、終わります。
○草野委員長 以上で小森龍邦君の質疑を終了いたします。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○草野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。志賀一夫君。
○志賀(一)委員 私は、まず第一点として、都道府県の財政から見た格差是正という視点でお伺いしたいと思いますが、地方税で見た場合、全国平均を一〇〇として、平均以下が四十七都道府県中四十道県、平均以上がわずかに七県であり、圧倒的に格差は大きく、なかなか改善されない実情であります。また、財政力指数から見ても、同様に財政指数が〇・五以下の道県が四十七県中二十七県を占め、不交付団体四県との格差は著しい差があり、それだけに地方財政は厳しく、東北、北信越、山陰、中国、四国、九州といった特定地域に限定されているわけでありますが、都道府県間のこのような地域格差是正に自治省としていかなる方針と施策で今後臨まれるのか、大臣の所信をお聞かせいただきたいと思います。
○塩川国務大臣 過疎地域におきまして、高齢化対策といたしましてまず自治省といたしましては、地域福祉基金というのを設定いたしまして、平成四年度で市町村分として見ました場合に二千八百億円ございますが、府県を入れまして総額で約三千五百億円相当になろうと思っております。町村ごとに六十五歳以上の人口比率を用いまして割り増し配分をするものでございますが、そのほかに、地方単独事業の社会福祉経費につきまして、町村ごとに、六十五歳以上の人口一人当たりにつきまして単価を乗じまして割り増し配分するということをいたしております。また、老人医療の公費負担につきましても、七十歳以上の方々の人口比率で配分しておる。あるいはまた、優しい町づくりの経費といたしまして、これも人口比率で割り増し配分をしておる。要するに、交付税措置によりましてそういう高齢化対策の重層的な手当てをいたしたい、こう思っておるところでございます。 なお、施設等につきましても、市町村の要望がございましたら、単独事業として積極的に取り上げてその充実を図っていきたいと思っております。
○志賀(一)委員 去る三月の予算委員会の分科会におきまして私がこれらの高齢化率の極めて高い町村についておただしをした際に、ただいま大臣がお話しあったような御答弁が政府筋からあったわけであります。全国で今三千二百六十六市町村のうちに高齢化率が二〇%以上になっておる町村が実は七百九町村あるわけであります。これらの交付税に対しては、今御説明いただきましたような費目で割り増し配分をしているというお考えでありますけれども、これらの、新しく法の改正でできました企画振興費等を別にすれば従来ともあった費目でありますから、それぞれ目的があって算定基礎項目に入っているのだというふうに考えますと、交付税対象として、私は、この高齢化率二〇%以上、それらの町村に対していわば傾斜配分的な考え方でこれらの高齢化率、既にもう二十一世紀をはるかに先取りしております町村に対してやはりそれなりに財政的な支援をすべきではないのか。 もう御承知のように高齢化が、実は私の福島県で金山町というところが三一・五%、既になっておりまして、東北で一番高い町村であります。そうすると、もう既に三人に一人が六十五歳以上、こういうことになりますと、勢いたくさんいろいろな事業費はかかる、見えないお金がいっぱいかかる。その反面、若者がいないわけですから、当然にして収入が少ない。ですから、こういう高齢化率の高い市町村に対して、私は決して固定してどうこうというよりも、暫定的にもひとついろいろな状況をしんしゃくされて財政的な支援をすべきではなかろうか、こういうふうに思うのですが、お答えをいただきたい。
○湯浅政府委員 地方交付税の基準財政需要額を算入する場合におきましては、基本的には、今お話しのような社会福祉関係の経費などにつきましては、人口を数値として使いまして計算をするということを一般的にはやっているわけでございますけれども、今お話しのように、過疎地域などにおきましては、若者が非常に少なくなって高齢化が進んできているということで、この高齢者に対するいろいろな保健福祉対策経費というものが一般的な市町村に比べて経費が余計かかるということでございまして、そういう点を踏まえまして、従来からも、この高齢化比率という、六十五歳以上の方々の人口の多いところについては市町村ごとに割り増しの補正を行っているところでございます。 具体的には、先ほど大臣もお話しのとおり、地域福祉基金をことし創設しました、今年度限りの措置ですが、こういうものに割り増し経費を算入するとか、あるいは社会福祉経費、それから、老人医療費などが非常にかかりますので、こういう老人医療費の公費負担分をきちんと算入しなければいけないというような問題とか、それから、高齢者に優しい町づくりをしていくべきだ、そういう経費もソフト面でいろいろございますので、そういう経費が市町村で計上できるような、そういう基準財政需要額の算入を心がけているところでございます。 ただいま平成四年度の地方交付税法の改正案を御審議いただいているところでございますが、そういう中で、ただいま申しましたような割り増しを従来以上に充実してそういう地域に地方交付税が傾斜配分できるように、そういう努力を続けているところでございまして、今後ともそういう地域の実情に即した適切な財源措置を行ってまいりたいというふうに考えます。
○志賀(一)委員 お話は十分わかりましたが、では具体的に、その割り増し分というのをどういう基準でどれくらいの数値が出されるのか、それぞれの項目でちょっと、もしお聞かせいただければ幸いと思います。
○湯浅政府委員 市町村分で申し上げますと、社会福祉費で、六十五歳以上の方の人口について一人当たり二千七百円を三千二百円に、これを算入するという形でやっております。それから保健衛生費、これは老人医療費の割り増し経費でございますが、これも一人当たり経費を、まだ仮でございますが、今のところ四年度が三万二千円程度の金額で調整をしたいというようなこととか、企画振興費の中の六十五歳以上の人口比率を用いて今回新しく地域づくりの推進事業について割り増し算入を行いたいというようなこととか、それぞれの経費におきまして適切な算入を行うように、今その算定の基礎を法案の審議に合わせまして検討を進めているところでございます。
○志賀(一)委員 そうすると、今お話に一定額あったわけでありますけれども、それはあくまでも基準であって、老齢化率、老人の多いところには多いようにやはり算定をする、こういうことですか。
○湯浅政府委員 今私が申し上げました数字は、通常の市町村の人口一人当たりの経費に今申し上げました数字をそのまま上乗せをする、そういうことで計算をしていくということでございます。
○志賀(一)委員 これは当然基礎数値ですからそれを人口に算入されるわけでしょうけれども、やはり僻地というのは、こちらの部落に五人、こちらの部落に十人というふうに地域間にうんとアンバランスがある。これは僻地ほどそうだ。そういう場合に、やはり単に数だけでの算定では公平な算定にはならないのではないかというふうに私は思うのであります。ですから、そういう要素をどういうふうにとらえてやるのかということもやはり今後検討されるべきではないでしょうか。
○湯浅政府委員 ただいま申しましたように、高齢者の人口を用いまして割り増しをするということを今やっておるわけでございますが、今御指摘のように集落が非常に偏在あるいは散在しているという地域についての需要をどう見るかという点になりますと、個別の計数というものが、全国的な規模での統一的な数値というものがなかなか得られないという問題もございます。そういうことで、普通交付税におきましてはどうしても機械的といいますか、ある程度全国に統一した数値を使いながら。算定をしていかざるを得ない、そういう限界がどうしてもあろうと思います。 そういことで、普通交付税の算入についてはある意味では機械的と申しますか、そういう計算をした上で、さらに実情に合わせるために特別交付税という制度もあるわけでございまして、こういうものをうまく組み合わせながら実情に合うような基準財政需要額あるいは財政需要というものを把握していきたいというふうに考えております。
○志賀(一)委員 この点はぜひひとつ実態を十分調査の上、これらの町村に対して十分対応していただきたいと特に希望を申し上げておきたいと思います。 次に、林野行政についての自治省の対応についてお聞きをいたしたいと思います。 御承知のように、森林の公益的な役割、使命、そういうことについては最近はかなり各界各層において認識を深めつつあるな、そういうふうに思っているところであります。しかし、その公益的な使命はわかっても、いざ各論に入って一体何をどうするのかということになればなかなか具体化が難しい状態にある、こう指摘せざるを得ないと思うのであります。 そこで、私まず第一点で大臣にお伺いしたいのは、昨年ですか、農水省の方で流域ごとの広域林業圏を設定をいたしました。その中で流域ごとに広域的な林業圏をつくって、国の営林局あるいはそれと関係市町村等々で協議会をつくり、その地域の林業をどう進めていくかという論議をして計画を立てるということに相なっているわけであります。 そこで私がぜひ御協力をお願いしたいと思いますのは、一般論としてですけれども、今森林組合等の合併等もありまして広域的になっているというふうになりますと、勢い町村は、そういう流域ごとの広域圏にありながらやはりそういう林業行政について熱意の濃淡は多分にある林業家なんというものほかなりもう珍しい状態になっているし、林業の担当職員もほとんど兼務だというような状態で、こういうことについての理解と対応が市町村段階で非常に低くなってきているのではないか、そういうふうに私は実は思っているわけであります。 したがって、これらの広域的な林業圏をつくる場合に、やはり自治省の方で林野庁、農林省の方と御相談しながらそういう関係町村に対してそれなりの財政援助をするという手だてをしない限りは、せっかくつくった広域林業圏の計画というものも画餅に帰すのではなかろうか、そういうふうに考えますと、まず交付税算定その他でやはり自治省が大きな支援をしなければいけない、指導をすべきだ、こういうふうに思いますが、いかがでしょう。
○湯浅政府委員 森林につきましては、今御指摘のように国土の保全とかあるいは自然環境の保全あるいは水資源の保全というような公益的な機能を一方で果たしているわけでございますが、その反面で、最近林業の収益というものが非常に低下してきている、そしてその地域の人口がだんだん減ってきている、高齢化しているというようなことで、これからの森林の保全整備というものが非常に大切な課題になってきているということは私どもも十分認識しているところでございます。 そういうことで、自治省といたしましても、従来から地方交付税とかあるいは過疎債、辺地債という地方債の配分を通じまして所要の財源措置を行って、こういう林業の振興あるいは山村振興のために地方財政の立場から取り組んできているところでございますけれども、今御指摘の新しい森林法によりまして、流域別に全国の区域を分けていわゆる全国森林計画を策定するということが決められたわけでございまして、この全国森林計画を計画的に達成するために、平成四年度を初年度といたします森林整備事業計画で、平成八年度までの五年間に総額三兆九千億円の事業を実施するということが決められたわけでございます。 この中にはいわゆる国の補助事業もございますし、地方の単独事業もあるわけでございまして、五カ年間で行う三兆九千億円を各年度に具体的に実施をしていくという趣旨から、平成四年度におきましても、国の補助事業、それに加えまして地方の単独事業も三百六十億円をこの事業の中にやっていこうということで平成四年度の地方財政計画の中にこれを算入いたしております。国庫補助事業の裏負担の経費とそれから地方単独事業の地方が持つべき経費、これを算入いたしまして、これを具体的に地方交付税の基準財政需要額に算入したいと思っているところでございます。こういうことで、この森林計画の支援については地方財政の立場からもこれが円滑に実施できるようにこれからも努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
○志賀(一)委員 次に、これは議事録を拝見いたしましたところ、自治大臣も何回か衆議院の方で、参議院の方で議論をされておるようでありますが、これらの森林計画をやるためにも、問題は、これは国有林あるいは民有林を問わず、現に働いている人たちが高齢化をいたしておりますし、また同時に非常に後継者不足に悩んでいるというのが現状だと思います。今までの国会答弁の中でも、大臣は森林の公益的な役割については極めて深い御理解をお持ちのようで、国からできるだけの財政支援をしたいというふうな答弁を議事録で拝見いたしておるところでありますけれども、今農業全体がそうでありますが、やはり林業についても木材価格の低迷から本当に山を見放しているという実態が非常に多くなっているわけでありますから、やはりこの時点で何らかの具体的な施策を、しかもこれは国の強力なバックアップによってやっていかない限り森林の蘇生はない、そしてまた森林の持つ公益的な役割を果たすことは到底不可能だ、こういうふうに思うわけであります。 現状では、森林組合による労務班とかあるいは民間の林業労働者の組織とかというふうにあるわけでありますが、いずれにしてもやはりこういった山で働いている人たちに十分なあらゆる面での、もちろん賃金を初め災害補償制度でもあるいは年金でもというふうに十分な、喜んで林業の発展のために、振興のために努力するような労務者の確保ということが大事だ。しかし、それには今のままでは到底若い人たちが来る状態にはない。それはやはり賃金が非常に低いのが一つの原因でありますし、その他いろいろございますけれども、そういう意味で、まあ森林組合でやることにするかあるいは第三セクター的なものをつくるか、それぞれ今後十分実態調査をしながら方針を固めるべきだというふうにも思いますけれども、いずれにしても、やはりそういう若い人が喜んで参加をする一つの組織、森林を守る組織体をつくらないことには森林の公益性を守っていくことは到底不可能な現状にあるというふうに思いますので、この辺については大臣十分御理解をいただいているようですから、ぜひひとつ具体的な政策を出していただき、同時にまた財政的な支援もやってほしいな、このように思いますが、お聞きをしたいと思います。
○塩川国務大臣 私は、森林の対策につきまして、自然破壊であるとかあるいは災害予防、それから貴重な水資源の涵養、そして何よりもまた生活の場としての森林のあり方ということを心配いたしております。かねてから各委員会等におきまして申し上げておりますことは、森林の管理というものをやはりひとつ目的別に明確にし、その目的に沿って担当する部局というものを考えていくべきではなかろうか。 まず民間の森林等につきまして、その保有、あるいはこれはまた産業的にも活用しなければならぬ問題でございますから、現在ございますところの森林組合を有益にもっと機能的に使うことによりまして一体となった森林の開発と保存というものが可能であろうと思っておりますし、またその地方におきましても、特に東北、北海道、九州等におきましては国有林が相当たくさん残っております。国有林の中でも、いわば災害予防であるとかあるいは環境保全というような、そういう身近な問題として見なければならぬ森林等につきまして、つまり村にごく近いところの森林は市町村が管理すべきだろうと私は思うのです。それで、そのためにはやはり国有林を中心にいたしまして市町村が森林を買い取っていけるような制度をすべきだろうと。このことにつきましては、まだ林野庁とも正式に話はいたしてはおりませんけれども、林野庁の方でもやはり村に所属していくような、そういう森林というものは村の力をおかりしたいということは考えておると思うのです。 そういたしますと、国有林をいかにしていわば地方の森林というふうに位置づけていくか、財政的なものもございますし、所有権の移転、法律的なものもございましょうが、そういうようなものを一回協議をしていきたいと思うたりいたしております。そして大きな自然を守っていく。いわばブナの原生林であるとかあるいは中部日本の山岳地帯であるとか、そういうところは国立公園とも結びついておりますし、また優秀な森林のあるところでございますからして、これは国の手で、林野庁で鋭意専念して守っていただく、こういうふうな目的別によるところの森林の管理というものを明確にしていくことが森林対策のまず原点ではなかろうかと私は思っております。 それで、その中におきまして地方自治体がどのように負担していくかということが位置づけられてくると思うのであります。その場合に、自治省としては、森林は単に林野庁の問題であるとかあるいは森林組合の問題あるいは山林所有者の問題であるとか、そんな考えは持っておりませんで、そうではなくしてやはりもっと私たちが生活していく根源が山にこもっておるように思うのでございまして、人類の文明の発生はやはり山から来ておるような感じがいたします。そこを守るのだというような発想に立ちまして、森林対策を我々の身近な、つまり地方行政の身近な中にこれを昇華して強力な森林保全対策を講じて御期待に沿うようにいたしたいと思っております。
○志賀(一)委員 今大臣からお答えいただきましたが、大臣のそのお考えについて私も全幅的に賛成であります。ぜひ実現する方向で頑張っていただきたいと思います。 市町村段階でなかなか、かつては財政が容易でないところで学校を改築する場合に、学校林があってその父兄の皆さんが植林をして間伐をしながら育ててきたという、今は多分部落林的な学校林というようなものはほとんど町村の所有になっているのではないかなというふうに思いますが、いずれにしても今森林地帯では、先ほど申し上げたように、木材の低迷から、もう幾らでもいいや、もうこの山を管理していくのは大変だから売ってほしい。だから、リゾート開発なんかが来ると、どうしても山をリゾート関係に売ってしまうというような事態もあるわけですから、そういうところで、やはり今大臣も言われたように、市町村がそういう森林を買って公有林として、そしてその管理育成をする、これは非常にいい方法であろう、私はそういうふうに思うわけでして、ぜひ実現させたいなと私自身は思います。 ただ、その中で問題は、やはり先ほど申し上げたように、町村有林がたくさんふえてもその山をだれが実際やるのかということになれば、第三セクターなりあるいは森林組合を強化して、十分な賃金と十分ないろいろな対策をして、若者が森林組合の労務班にあるいは第三セクターに喜んで入ってくる、そういう仕組みをつくって、私の福島県では非常に国有林も多うございますから、国有林も民有林も、やはりその労務班で山の間伐あるいは植林、一切の管理をやっていける、そういう事業体というものをぜひつくっていかないと森林の公益的な役割を果たすことができないな、そういうふうに思いますので、実現化に向けて、私どもも頑張りますから、ぜひやっていただきたい、そういうふうに思います。 そこで今度は、視点を変えまして、一極集中排除という今の時の課題についてお尋ねをしたいと思います。 今日まで、一極集中はどうしても是正しなければならないなどと言われながらも、部分的にしか行われていなくて、まだその緒についていないというのが現状であります。 こういう中で、実は私は一つの提案として申し上げたいのは、国公私立の大学、合わせて全国で五百十四校ありますが、そのうち東京都ではまさにその五分の一、百六校と大変な数を占めております。それに加えて、神奈川、千葉、埼玉のいわゆる首都圏、平成三年度ではトータルしますと百六十二校になっておるわけであります。まさに、東京都は百六校もあって、第三者から見れば学園都市だと思われるような土地柄だと当然思うのでありますけれども、どこに大学があるのか皆目わからぬというような実態であります。したがって、私は、そういう状況下にあるこの国公私立大学を東京、首都圏に集中させておくのではなく、地方にこれを移転させるように積極的な施策ができないものかなと思うのであります。 実は、この大学の分布状況を見ますと、先ほども財政力の格差の問題を申し上げましたが、それと同じゅうしてやはり大学の少ないのは、東北地区であり、山陰であり、北信越であり、四国、九州等々に、もう同じような状態でやはり大学が不足して数が少ないわけであります。もし大学がその地方に移転されれば、やはり社会的に経済的に、あるいはまた文化面においても、あらゆる点で影響するところは非常に大きいものがあるのではなかろうかと思うのでありますが、これにつきましては、やはり文部省の方でまずぜひ具体的な計画を立ててその分散計画をやったらどうだろうという私の考えてありますが、文部省としてはどんなお考えなのか、そしてまた、もし今計画が既に具体化しているものがあればお聞きをいたしたい、そんなふうに思います。
○佐藤説明員 昭和四十年代の初めから第一次ベビーブームがございまして、その時期に我が国の高等教育への進学率というのは急速に増加をしたわけでございますけれども、その間を通じまして、御指摘のように、東京圏へ多くの学生が集中をするというような事態になったわけでございます。そのことを是正をするということは私どもも課題として受けとめておりまして、早く、昭和五十年代の初めごろから、その収容力の格差を是正をするということを目指しまして、大学・学部の新増設等につきましては、大都市では抑制をするという方針をとってきたわけでございます。 その結果ということになりますと、牛の歩みではございますけれども、昭和五十一年度の首都圏への集中度、全国の学生の中の集中度でございますが、四四・六%でございましたが、平成三年度は三九・五%と、約五%強減少しているわけでございます。また、二十三区というふうに限って見ますと、五十一年度の三三・三から半分強の一七・九%というふうに減少してきておりまして、漸次減少する傾向を持っているわけでございます。 来年度以降、十八歳人口が減少する時期に入ってまいりまして、この時期、全体としては量から質へという、そういう転換が必要でございますので、どんどん大学をつくるという時期ではないわけでございますから、全体として新増設の抑制を図ってまいる予定でございますけれども、その中におきましても、地域間の収容力の格差の是正というものは一つの課題として受けとめ、引き続き大都市での新増設を抑制し、地域間の格差是正に努める、そういう方針を堅持してまいる、そういう予定にいたしているわけでございます。
○志賀(一)委員 文部省としては、この大学の首都圏集中を是正するために、地方に移転をさせるという、そういうより積極的な施策の展開があってもいいんじゃないでしょうか。いかがでしょう。
○佐藤説明員 基本的には、大学は大学の自治ということが一つございまして、教育、研究のあり方についてそれぞれの大学で自主的に決定をするということを尊重しなければいけませんし、私立大学の場合には、さらに加えて私学の自主性というものがございますので、これを強制的にリードするというのは難しい面がございます。 ただ、国立大学について申しますならば、これは戦後の新制大学の設置に当たりましても、一県一大学という形でそれぞれの地方へ大学を設置してまいりましたし、無医大県解消計画もそれぞれの地域ということを考えて設置をしてまいったわけでございます。その結果、東京都内の国立大学の入学定員は、昭和二十四年当時一一%ございましたけれども、現在では七%に低下をしている。こういうふうに、設置者としてある程度の対応をさせていただいているわけでございます。 私立大学の場合は、これは間接的にいろいろな手を打つというしか手がないわけでございますが、一つは、私学振興財団におきまして、移転に係る事業費の一部を通常の施設整備に比べまして若干低利で措置をするということをいたしておりますし、また私学助成の中の特別補助といたしまして地方の活性化推進特別補助というものを措置しているわけでございまして、こういった手法を通じまして慫慂してまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○志賀(一)委員 地方には、ビルの谷間の大学で学習するよりも大自然の中で静ひつをたっとびながら学習ができる場はいっぱいあります。だから、本当の人材育成はやはり地方でないとこれからは私はできないと思うのです。だからビルの谷間ではなくて、地方にどうして大学を移転するか、こういうことをぜひ考えていただきたいと思います。 そこで今、関係各省の間で、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律案が審議されておるわけであります。私は、この法案を今後決定され実施されるだろうと思うのでありますが、そういう中で、例えば私どもの福島県でいったら、阿武隈山系、地盤はがっちりして災害はないし、地盤は本当にしっかりしているところだし、もう土地はただくらいで入るところもいっぱいありますし、そういうところにやはり地方都市の拠点づくりをする、そこにまず国公立、私立大学の移転をする、そういうことをやればこれは新たな拠点都市づくりになりますし、そのことが一つの拠点都市づくりの起爆剤になるのではないかな、そんなふうに私は思いますが、こういう面で、大臣、ひとつ御尽力いただけませんか。
○塩川国務大臣 おっしゃるようにうまいこといけば理想だなと思ってお話聞いておるわけでございますが、なかなか田舎に学校を持っていくということは容易ならぬことでございまして、一つは、私自身も今関係しております大学の一部を地方に移したいと思って、用地の手当ても話し合いを県としておるわけでございますが、先生が行ってくれないのです。教授がなかなか行ってくれない、納得してくれない、ここに一番難関がございます。生徒の方は、むしろあそこの方がいい、山に近いし、渡良瀬川の渓谷を見てということで、生徒の方は賛成してくれておるのでございますが、先生、教授陣が、そんなところへ行って東京と現地の間でどうして通うのだとか、宿舎をどうするのだこうするのだとか、何時間単位しか持たないとか、条件が非常に難しゅうございますのでございますから、もちろんそんなことだけで学校の立地を決めるべきではないと思いますので、私たちももっと積極的に進めていっておるわけでございますが、したがって移転計画をいたします場合にそういういろいろな社会的な、そういういろいろな人がそこの生活をするのだということを頭に入れて計画をしていかなければならぬと思っております。 私は、今度の地方拠点都市の一つの要件の中にも、こういう私立学校——国立は何といっても頭がかとうございますからなかなか難しい。相手にしていたらなかなか百年河清を待つような話でございますから、まずは私立学校から始めるべきだと思って、私立の関係の方々に拠点都市の整備を進める場合には一応呼びかけていくという、少なくともそれくらいの姿勢を堅持して当たっていくべきだと私は思っておりまして、自分らでもできるだけのことはいたしたいと思っております。
○志賀(一)委員 やはりいろいろな発想をお互いに出し合って切磋琢磨しながらぜひ理想的な学園都市を地方で、東北でも四国でも九州でもできたと言われるようにひとつぜひ努力していただきたいものだ、こうお願いしておきたいと思います。 まず次に、私は全く方向を変えまして、暴力団の実態について若干お聞きをしたいと思います。今暴力団の特徴はどんな傾向にあるのか、そして団員というのはどれくらいの数があるのか、それから暴力団というのは一体どれくらい全国でお金を集める、その集める方途なりあるいは集める分野なりそういった面についてどのような状態になっておるのかというふうな諸点についてお伺いをしたいと思います。
○國松政府委員 暴力団、まず数を申しますと、全国で大体八万八千人、約九万人弱という数を私どもつかんでおるわけでございます。 そうした暴力団の最近の活動の特色といたしましては、いわゆる昔の暴力団というのは賭博であるとかのみ行為であるとか、そういう博徒の系統を継ぐような活動、そういったものが多かったわけでありますけれども、最近におきましては、いわゆる民事介入暴力と私ども呼んでおります、一般市民のいろいろな日常のトラブルに介入をしてまいりまして、そこで組織の威力を示しながら不当な資金獲得活動をやるという傾向が非常に出てきておるというのが指摘できる一番大きな特色ではなかろうかというように思うわけでございます。 そういたしまして、特に最近はまたこれからいろいろと状況が変わってくるでありましょうけれども、民事介入暴力というものでやります分野というものにつきましては、やはり地上げであるとかあるいは交通事故の示談であるとか、そういったようなところに一番彼らの活動の中心を移してきておるというようなことが言えるのではないかというように考えております。
○志賀(一)委員 次に、共和、佐川に代表される企業と暴力団の関係でありますが、これはどれくらいそういった関係を間接的に持っているのだろうかということをひとつお聞きしたいと同時に、暴力団みずからが企業を従来ともやっている、そういうものはどういうもので、どういうことをやっているのか、数もおわかりになればあわせてお聞きをしたいと思います。
○國松政府委員 まず最初に、暴力団が企業等を経営する場合というのはどういう場合があるかということでございます。そちらの方からお答えをいたしたいと思いますが、暴力団が会社などを持っているという場合にはいろいろなケースがございまして、最近ございますのは、例えば暴力団対策法の適用を免れるために会社を設立いたしましたけれども、内容は全くないというようなものもございます。ただ、その一方で、いろいろな一般企業との取引等を通じまして資金活動を行うという実態もあることもあるわけでございます。例えば、暴力団関係者が建設、土建会社を設立いたしまして土木工事を行うとかあるいは不動産会社を設立いたしまして宅建業を行うというようなことは間々あることでございます。 それから、あと企業と暴力団の関係ということでございますが、先ほどもちょっと御答弁申しましたような民事介入暴力というものの中にも特にその対象を企業に向けるというものもあるわけでございまして、私どもそういうのを企業対象暴力というような言葉で呼んでおるわけでありますが、そういったようなものもかなりありますし、また、それを若干変えまして、企業と暴力団が一種癒着をいたしましていろいろな活動をやっていくというケースもあるわけでございます。先般来、バブル経済の崩壊の過程で暴力団の関連会社が一般企業から巨額の融資を受けていたという事実もわかってきております。あるいは一部上場の企業の株を大量に取得をするというようなケースもあるわけでございまして、暴力団がいわば裏の社会から表の経済社会に進出をしてきておるという状況が見られるところでございます。
○志賀(一)委員 三法が改正されて、施行されてから逆に隠れみのと言われるようなものをつくって、そのためにかえってそれが壁になってその暴力団の動きがわかりがたくなってきて、その結果、捜査が困難になっているというような話も若干聞くわけでありますが、そういうことはありませんか。 それから、先ほどもお話がございましたから重複を避けましてお聞きしたいと思うのでありますが、指定暴力団との聴聞会をやられまして、今後これらの聴聞会をもっと行うつもりなのか、そしてまた、このような聴聞会をやって果たして意味があるのか、こういうことも思うのですが、いかがでしょうか。
○國松政府委員 暴力団がより隠れみのと申しますかいろいろな団体、会社をつくりまして、それを隠れみのにしながら活動する。それにしたがって警察の方としては捜査がやりにくくなるのではないかという御趣旨の御質問でございましたが、暴力団対策法ができるもう既に前からそういう傾向はあるわけでございまして、私どもとしては、そういうものに対しましても十分対応できるようにということでいろいろな工夫もし、また自分たちの捜査の力というものを高めるための努力をいたしておるわけでございます。もちろん今後ますますそういった彼らは手口を巧妙化をさせましてやっていくということにもなると思いますが、そういったものに対応するためにつくりましたのがまさにこの暴力団対策法という面もあるわけでございまして、これまでのいわゆる刑罰法令でなかなか彼らの動きというのが、例えば恐喝で申しますれば、その恐喝のレベルにまで達していないというようなところで盛んに、やや隠秘な形で動いていたものを、今度はそれを、直接に刑罰は科せられないけれども、まず行政命令をかけてやっていこうというような形にしたわけでございまして、そういう工夫もしながら、今後彼らのそういう大変巧妙になる手口に追いついていくというのがこれはまさに警察の使命であろうというように考えておるところでございまして、その方面の努力は今後ますますやっていきたいというふうに考えております。 それから聴聞会につきましては、四月十日に、五代目山口組、稲川会、住吉会という三つをやりましたし、昨日は沖縄で三代目地琉会という団体に対します聴聞を行ったところでございまして、予定といたしましては、この四団体のほかあと六つばかりの団体について聴聞をやっていく予定でございます。 この聴聞の意味というものでございますけれども、これは私どもこの暴力団対策法を動かすために、暴力団というものをまずその枠組みを決めるという意味で指定をしなければならない。その指定をするということになる場合に、その相手方の言い分、指定するであろう指定の内容につきましていろいろと言い分があるであろう、それをまず聞こうということでございまして、一つの指定という我々の行政処分をやることにつきましてその民主的な手続の保障をするという意味でこれは不可欠の意味のあるものでございまして、そこで行われる議論の内容と申しますか意見の陳述がどの程度の意味があるのかということももちろんございますけれども、そういう機会を設けて行政処分をやります前に相手の言い分を聞いておくというのが民主的な、そして公正な手続を踏むために手続的にどうしても必要なことであろうということでございまして、この聴聞会をやるということは、私どもとしては、その指定をする、さらに言えば暴力団対策法を動かしていくというためにどうしてもなくてはならぬ仕組みであろうというように考えておりますので、その適正な運用については今後とも努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○志賀(一)委員 三法施行後、暴力団の特徴として指摘されておりますことは、海外にかなり出かけていっているのではないか、こういうことがあります。一説によりますと、八万人のうち約一万人ぐらいが海外に出たり入ったりしているのではないかというような話も聞くわけでありますが、それらの目的というのは、要するに銃器や覚せい剤の禁制品を輸入するとかあるいはジャパゆきさん、外国女性のあっせん、仲介というような資金を得るために行くとか、あるいはまた海外に逃亡先を確保する、こういうようなことを聞いておるわけであります。 世界に一般的に日本の言葉が、我々が外国の言葉をたくさんいろいろ通常用語として使っていますけれども、外国でも最近日本の言葉が大分一般的に使われるようになって、その代表的な言葉がカラオケだというふうに聞いています。その次に最近一般的になってきたのがこのヤクザという言葉だそうでありまして、そういうことで、この日本のやくざの海外進出についで関係各国は極めて大きな治安上の問題として頭を痛めているという話を聞いておるわけでありますが、これらの海外流出する暴力団に対してどんな対応をされているのか、まずお聞きをしたいと思います。
○國松政府委員 御指摘のとおり、国民の海外渡航が盛んになるにつれまして暴力団の海外進出も頻繁に見られる傾向にございます。こうした暴力団の活動の国際化につきましては、これまでも関心を持って実態解明を進めてきたところでございますけれども、今後も一層強力に取り組んでいかなければならないという認識を持っておるところでございます。 渡航の目的といたしましては、委員御指摘のようなことが確かにあるわけでございますが、私どもとしてこれからもっともっと注目していかなければならぬなと思っております渡航目的といいますかそういうものは、海外におきまして彼らの資金を運用いたしまして向こうで不動産の取得をするとか、そういった向こうでの幅広い資金源活動というものをやっていくという傾向を注目していかなければならぬというように考えておるところでございます。私どもといたしましては、先ほども申しましたように、この点につきましてはこれまでもかなり力を注いできまして、税関であるとか入国管理局であるとか国内の関係機関と連携をするのはもちろんでございますが、外国の捜査機関との連携も強化をいたしまして、国内法の適用ができるものであればそれは全部やっていくということで取り締まりをしてまいったところでございますが、今後とも徹底してまいりたいと考えております。 特に国際連携の面につきましては、暴力団の進出に重大な関心を持っているのはやはりアメリカでございまして、アメリカの方とはこれまでも緊密な連携をとってきております。昭和五十五年以来七回にわたりましてもう既に日米暴力団対策会議というものを相互に定期的に開いておるというようなことでございますので、こういった枠組みを利用するのはもちろんでございますが、その他いろいろなバイラテラルな関係で努力をしてまいりたいというように考えておるところでございます。
○志賀(一)委員 時間が参りましたから、最後にいたしますが、我が国に対して、たくさんの貿易に伴う輸入品がありますから、銃砲等あるいは麻薬、そういうものがどんな形であれ、いろいろな物品の中に装入されて送られてくるという予測は十分あり得るわけでありますから、そういう国際化時代の中で、警察庁も銃砲あるいは麻薬の取引についても十分な対応をやっておられると思いますが、ぜひ一層これらの対策を強めて、人員等の配置もきちっとして大いに頑張っていただきたいと思います。 さらにまた、特にアジア地域で、近いだけに、先ほども申し上げました、フィリピンからの婦人が来られるとか、あるいはタイから売春婦が来るとか、いろいろな形での日本に来られる方が非常に多い。それが暴力団のルートが非常に多いのではないかというふうにも考えますし、それを通じましてアジアの諸国のそれらの捜査機関とも十分連携をとりながら、これらの対策を十分万遺憾ないように進めていってほしいということを特段に希望を申し上げたいと思いますが、若干その点についてお考えがあればお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
○関口政府委員 ただいま先生御指摘のように、現在の国際化の中でいろいろな、私どもが禁制品と呼んでおります、けん銃なり、あるいは麻薬なりというものが諸外国から密輸入されているという状況がございます。それが主として暴力団を中心としてそうしたことが行われているという状況下にあります。 私ども、日本の国というのは、諸外国に比べまして比較的治安がいいと言われているわけでございますけれども、その大きな支えというのはガンコントロール、銃の規制ということと、それから麻薬、薬物というものに対する規制、取り締まりというのがきついということが挙げられると思いますけれども、今後とも我が国の治安の維持という立場で、先生御指摘のような国際協力等も十分進めながら、その目的を達成すべく努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○志賀(一)委員 どうもありがとうございました。
○草野委員長 以上で志賀一夫君の質疑を終了いたします。 次に、貝沼次郎君。
○貝沼委員 まず初めに、委員長初め各会派の皆様の御配慮によりまして、質問の機会を与えていただき、感謝いたしております。 きょうは、できれば四点にわたって質問をさせていただきたいと思っております。 初めに、私流に言いますと、投票行動の存在確保とでも言うのでしょうか、こういう問題でございます。そこで、大臣でなくても結構ですから、当局に対しまして、選挙権というのはどういうものであると受けとめておられるのか、また、どう扱われるべきものと考えておるのか、この点についてお尋ねをしておきたいと思います。
○吉田(弘)政府委員 選挙権についてのお尋ねでございますが、先生御承知のように、選挙権というのは、国民の権利として、国政あるいは地方の政治に対する参政権の行使の一番大切な権利であろうと考えております。
○貝沼委員 それは私の質問の前段でありますがいどう扱われるべきものであるかというのもくっついておるのですが、その点の答弁もお願いします。
○吉田(弘)政府委員 選挙権の行使につきましては、御承知のように、選挙人名簿に有権者を登録いたしまして、その選挙人名簿に登録した者について投票権を行使させる、行使することができるというような仕組みになっているわけでございます。
○貝沼委員 それは仕組みの話でありまして、選挙権のある人については、その主権の行使についてはどう取り扱われるべきものなのか。できる人とできない人がおるのです。その基本的な考え方を答えてください。
○吉田(弘)政府委員 基本的には、選挙権の行使についてはできるだけその機会が十分保障されるということが必要であると考えているわけでございます。
○貝沼委員 できるだけ保障されるべきであるという答弁がございました。 そこで、具体的に事例を申し上げます。 これは先般の衆議院の選挙におきまして事実あった例でございます。個人名を挙げますとちょっと支障がありますから、名前は一応Uというふうに申し上げますが、まず事実の条件といたしまして、衆議院の選挙であるということです。衆議院の選挙である。その衆議院岡山二区という選挙区の中でのことである。これはエリアです。しかし、二区の中でも町村がございます。 そこで、このUという人はその選挙区の中の山手村というところで生まれまして、平成元年の十一月六日、成人になるわけであります。二十歳になるわけです。平成元年十一月六日です。それで、定時登録日はそれよりも以前の九月二日でございます。定時登録日の後、成人するわけです。そして、成人をして十一月二十八日、結婚をするわけです。そして、倉敷市に移った。その後、衆議院の選挙がございまして、選挙登録日は平成二年二月二日でございます。 この人は、同じ選挙区内において成人になって結婚をしたわけでありますが、選挙権はあるのでしょうか、ないのでしょうか。
○吉田(弘)政府委員 御案内のように、国政選挙につきましては、選挙権は年齢満二十年以上の者ということでございますので、あるわけでございますが、地方選挙につきましては、住所要件がございますので、住所要件を満足していないということになろうかと存じます。
○貝沼委員 今の答弁、大丈夫ですか。それができるなら私は問題にしないのです。今衆議院の選挙を言っている。これは国政選挙です。このときに投票権は、では、あなたの答弁なら、あるのですね。
○吉田(弘)政府委員 国政選挙についてでございますね。国政選挙については、年齢満二十年ということで選挙権はございますが、ただ、名簿に登録をされないということがあるわけでございます。
○貝沼委員 選挙はできますか。
○吉田(弘)政府委員 選挙人名簿に登録をされておりませんと、これは投票ができないということでございます。
○貝沼委員 だから、選挙人名簿に登録されるのですか、されないのですか、どっちですか。
○吉田(弘)政府委員 御指摘の事例についてやや詳しく申し上げますと、現行の選挙人名簿制度について若干御説明させていただきたいと存じますが、現行の選挙人名簿制度におきましては、市町村の区域内に住所を有する年齢満二十年以上の者で、当該市町村の住民基本台帳に三カ月以上記録されている者について、選挙時に行われる選挙時登録と毎年九月に行われます定時登録によって選華人登録を行うという仕組みになっているわけでございます。 御指摘のケースでございますが、これは前住所地において選挙時あるいは定時の登録が行われる前に転出をされたということでございます。また、新住所地については三カ月の住所要件を満たしていないというようなことによりまして、いずれの市町村の選挙人名簿にも登録がなされてなかったということになるわけでございます。なぜこういうことになりますかというと、これは現行の選挙人名簿の制度が、名簿の正確性の確保でございますとかあるいは事務処理の円滑化等の観点から、登録を選挙時と年一回の定時ということにしていること、それからまた、登録要件を地方選挙の選挙権の住所要件と同じ三カ月にしているというようなことから生じた結果になるわけでございます。 選挙人に対してできるだけ投票の機会を保障することが重要なことは先ほど申し上げたとおりでございますが、このようなケースについて選挙人名簿に登録できるようにするためには、登録時期の問題でございますとかあるいは国政選挙のために特別な名簿を作成するかどうかといった問題等、種々検討を要する課題がございますので、これについては今後選挙管理委員会等の御意見も十分聞きながら研究をしていく必要があると考えている次第でございます。
○貝沼委員 今後検討すると言ったら終わるかと思って言ったのでしょうけれども、これは重大問題なんです。要するに、市町村単位に選挙人名簿を置く、つくるということは、それはそれでいいのです。ただ、それを今度は利用して国政選挙をやっているところに問題があるわけですね、今の場合は。つまり山手村においては、成人したからそれが常時登録制であるならばもう登録されるわけですよね。しかし今は常時登録制ではない、あなたが今説明されたように。したがって、ここでは登録されない。それで、倉敷市に移った。ところが三カ月に満たない。それでここにもない。 ところが、実際は衆議院の同じ選挙区の中で、生まれながらにしてそこにおり、要するに基本的な考え方からいえばその選挙区の中にずっと生活しており、そして成人してから実際三カ月間もそのところにおるわけですね、選挙区内には。にもかかわらず、この人には選挙をする行動がとれない。つまり、なぜかというと、いや正確性のためだとか事務処理のためだとかおっしゃいますが、これはどちらかといえば行政側の都合。つまり行政側の都合によって国民の最も大事な参政権、主権の行使、これが剥奪されておるという重大な問題になっておるわけでございます。 ただ、これは全国で一人や二人じゃないと思いますが、大体規模でどれぐらい影響すると思いますか。
○吉田(弘)政府委員 その種の統計をちょっととっておりませんので、はっきりしたことは申し上げられませんが、今起こるようなケースというのは、前住所地におきまして年齢満二十年になっていて、その後の移転がありまして新住所地において三カ月を経過しないという方々ですから、正確な数字は、そう多くはないのではないかと思いますが、ちょっと数字自体を正確なものをつかんでおりません。
○貝沼委員 これはそう正確に調査しなくても、人が生まれたら、二十年たったら二十歳になるのです。そうでしょう。一年間、大体どれくらい生まれますか、日本人というのは。
○吉田(弘)政府委員 ちょっと私も全部あれしておりませんが、百八十万人ぐらいかなあと思いますが、それはちょっとはっきり覚えておりませんが……。
○貝沼委員 そんなたくさん生まれるのなら出生率は下がらないのですよ。百から百二十四万、まあ百二十万と考えると、十二カ月ですから一カ月十万人。三カ月の要件を満たさない人というのは、二カ月と見ても二十万人。二十歳の年齢というのはどういう人たちかというと、大学で移動する、職場でも非常に移動する、それから住宅事情によって移動する、極めて移動のしやすい年代、させられる年代、行きたくなるような年代、いろいろなものが積み重なって最も動く年代ですよ。したがって、その一月、二十歳になる人の十万人のうちどれだけの人がどう動くのかわかりませんが、かなり動くと見ていいと私は思うのですよ。 そうすると、単なる正確だ、いや事務処理だ、何だかんだといって、これはかなりの人が影響しでおると考えなければなりません。単なるそんな行政の都合だけで決められる問題ではないと私は思うのです。しかし、これは法改正が必要なことですから、結論的にはあなたのおっしゃるようにそれは検討だけでなく、これはできるようにしなければならないと思うのですけれども、影響は非常に大きいものである。どちらかといえば、今の法律の盲点です、これは。こういうものがあってはならない。 あなたの先ほどの答弁からいっても、できるだけその投票する行為は保障されなければならない。何人たりともそれは阻害してはならない、侵害してはならない基本的人権ですから。それが行政の都合で投票ができない状況になっておる。これは大臣、もうくどくど言ってもなんですから、ぜひできるように改めるという答弁をお願いしたいと思います。
○吉田(弘)政府委員 数字の話でどうも失礼いたしました。 そういう一部移転の方々について、移転がどれくらいあるかによってその三カ月要件を満たさない方がいるわけでございますが、そういう方々については今申し上げたように選挙人名簿に登録されないということでございます。それを登録させるようにするには、やはり前住所地で選挙時登録あるいは定時登録以外に、選挙年齢に達したとき常時登録をするというような仕組みをとればそれは解決をするというような問題もあるのかもしれませんが、そうすると、常にそういう名簿をつくっていかなければならないということで、これは沿革的に言いますと、選挙人名簿、御承知のように昔は基本選挙人名簿と補充選挙人名簿がありまして、その後、永久選挙人名簿になって、今の定時登録のほかに選挙時登録ということでやってきて、かなり改善をしてきているわけでございますが、これが常時ということになりますと、なかなか事務処理上の正確な名簿ということからいってもいろいろ検討しなければならない課題がありますので、今後よく研究をさしていただきたいと思う次第でございます。
○貝沼委員 大臣には後で聞きます。 今私は常時やれと言っているのじゃないのです。これはこの後でコンピューターの話をやろうと思っていますが、住民票のオンライン化でもって常時は可能になるのですが、まだそこまでは進んでないのです。今、常時とは私は言ってない。だけれども、例えば衆議院の選挙があるから、選挙時において選挙登録日というのがあってやるわけでしょう。調製するわけでしょう、はっきり言って。したがって、新しい住所で三カ月はたってないわけですから、そこで選挙ができる方法を考え出せといったって、これは私は今は無理だろうと思うのです。前の住所のところで選挙権を与える方法にならざるを得ないだろうと思います。今の法律体系からいけば、それだけのことをきちんと証明すれば。 したがって、それは考えてもらわなくてはいけませんが、いずれにしても今、国会の場で国民の主権の行使、重大な選挙をやりたいという人の気持ち、事実、この人は前回は自分にはもうやりたくてしょうがない気持ちがあっても選挙できなかった、そういう人の声を私は言っているわけです、これは事実ですから。これに対して、行政が忙しいなんて言わないで、ちゃんと主権の行使ができるように対応するという答弁をお願いしたいと思います。
○吉田(弘)政府委員 選挙権の行使は非常に重要な事柄でございますので、これは最大限保障していくことが望ましいことは言うまでもないわけでございますが、今御指摘がございました問題、前住所地でそういう方々について登録をするというようなことの場合、当然、前住所地について既に載っている方は問題ないわけでございますが、新有権者に限っての問題が今出てきているわけだと存じますが、そういう方々について、国政選挙のための特別な名簿をつくることはどうかという問題等もありまして、いろいろ法制上の問題もありますので、よく研究をさせていただきたいと存じます。
○貝沼委員 なぜ私は前の住所ならあるいは可能かもしれませんよということを言ったかといいますと、新しい住所で考えますと、例えば訴訟問題、縦覧で間違いの申し出とかいろいろやります。そうすると訴訟問題で確定までいきますね。そうすると選挙に間に合いません。したがって、間に合わないことをやっていてもしょうがないことですから、考えるとすれば前におったところの住所がな。実際、前のところに何カ月もおって移った人については選挙権は前のところに行くわけですから、現実に。それの便法を検討すれば私はできないことはないと思うのです。 しかし、ここはもう事務方に聞いても法律の説明をするだけであって、前向きな話はそこから先は恐らく行かないでしょう。したがって、大臣に政治的な判断を加えて御答弁を願いたいと思います。
○塩川国務大臣 これはいわばレアケースでございます。とはいえ、国民の政治参加への貴重な権利を行使できなくなっておるということは残念なことでございますので、先ほど吉田部長も言っておりますように、レアケースはレアケースとして、一般化をするということはなかなか難しいかもわかりませんが、特殊な問題の解決の方法は何かないだろうかどうかということを検討させてみたいと思っております。
○貝沼委員 投票できるようにひとつ検討していただきたいと思います。これは法改正をやらないと恐らくできないことだろうと思います。 それでは、次の問題に移ります。 これは自治体の土地取得と処分の問題でございます。自治省は、地方自治体が土地を買い上げて公有地にするのを促進するために公有地拡大のための法改正及び自治体への規制緩和を検討している、こういうふうに言われております。これは現状をどう認識して、どのような内容のものを考えておられますか。
○滝政府委員 現状でございますけれども、現在、公有地拡大の大きな柱となっております土地開発公社の所掌分野に若干の制約があるわけでございます。例えば、一般的な先行取得というのは土地開発公社には認められてない、こういうような基本的な問題がございます。そういったことで、私どもがこれからの公有地拡大を検討していく中では、そういった一般的な先行取得ができるような方策というものも必要がな、こういうようなことを検討してまいったことは事実でございます。 その他、土地開発公社については、それはそのときそのときいろいろな問題が出てまいりますから細かい問題があるのでございますけれども、基本的には今申し上げたような点が今後の問題として一つの課題だ、こういうことで私どもは考えている次第でございます。
○貝沼委員 報道によりますと、公有地拡大法の改正も考えておる、それから規制の緩和、今お話がありました。民間の無秩序な土地開発を防ぐためだ、あるいは自治体主導の計画的な地域開発を進めるためだ、難航している旧国鉄用地の売却を後押しする、使い道については当面具体的に決まっていなくてもいい、将来公共目的に使用することが明確であればよろしい、二百平方メートルに満たない土地の購入も認めるというようなことが言われておりますが、これはそういうふうに受け取ってよろしいですか。
○滝政府委員 まず一つの旧国鉄用地の問題でございますけれども、これにつきましては、一つの問題といたしまして、当面の問題ということになるわけでございますけれども、先般、地方団体がこの旧国鉄用地をできるだけ利用いたしまして、そういうものをひとつ積極的に町づくりに活用するようにしたらどうだろうか、こういうようなことで地方団体に要請をいたした経緯がございます。 その中で、従来から問題になっていた点なんでございますけれども、従来、国鉄清算事業団が地方団体に用地を売却する際に、漠然とした利用目的ではなかなか売却をいたしませんで、具体的な利用目的が確定していないとできない、こういうような従来の経緯があったのでございますけれども、昨年来、私どもと運輸省を交えまして、この国鉄用地の問題につきましては、当面利用目的が確定していなくても、十年間ぐらいのスパンでもって利用計画を確定していけば、その間にある程度のめどが立ては売却の対象になる、こういうようなことでございましたので、そういう意味で先ほど申しましたように地方団体に、そういうような条件が緩和されたということもございますものですから、積極的にこの土地を取得してできるだけ利用するように、こういうような要請を早速いたした経緯がございます。 それからもう一つございました。例えば現在の公有地拡大法でございますと、余り細かい土地はいかがなものだろうか、こういうことで、公社が先買い制度の前提となります用地につきましては二百平方メートルという一つの基準を設けまして、それ以下の細かいものは先買い制度の対象にしないというような仕組みになっているのでございますけれども、この点が先生も多少おっしゃいましたけれども、市街化区域の中の農地なんかを買い上げる際にはそういうような細かいものまで拾っていかないとやや問題が出るのかな、こういうこともございますので、そういった点についても今後検討していこうか、こういうようなことを考えているわけでございます。
○貝沼委員 私は結構だと思うのです。ただ、そういうふうにきちんとやってくれればいいなと思ったものですから、これは確認いたしました。これはよくなっている方ですね。 それから、同じようなことで今度は逆の話でありますが、公共用地の取得に関する手続の中で地方議会において議決を要する範囲がありますね。地方自治法第九十六条第一項八号あるいは地方自治法施行令第百二十一条の二の二項、これはどういう制度になっておりますか。 まず、議決を要するという立法の趣旨並びにそれはどういうことになっておるか、説明をしていただきたいと思う。
○紀内政府委員 お答えいたします。 地方公共団体の土地の取得につきましては、お示しになりましたように、自治法及び自治法施行令、その別表というところで定まっております。 その内容を申し上げますと、これは議決事項とすべき下限となる要件を定めておりまして、議決にかからしめられる土地の取得は、都道府県の場合は面積が一件二万平米以上、政令市にあっては一件一万平米以上、市町村にあっては一件五千平米以上のものということにしておりまして、またその予定価格が、都道府県は七千万円、政令市は四千万円、市は二千万円、町村は七百万円としております。これは、地方公共団体の土地等の財産取得の円滑化を図るということのために、重要な財産の取得に限って議会の議決にかからしめよう、こういう趣旨に出ているものでございます。
○貝沼委員 この趣旨並びにこの基準、これが決まったのはいつごろ決まったわけですか。
○紀内政府委員 これは昭和三十八年でございます。
○貝沼委員 昭和二十三年、条例で定めるもの、議決が必要ということでしたね。それから昭和三十一年、条例で定める主要なもの、議決が必要。それで、今三十八年とおっしゃいましたが、施行が三十九年四月一日となるのだそうですが、地方財務会計制度の改革に関する答申、これは議決は要らないんじゃないかというような意見もあったそうでありまして、それでは余りひど過ぎるというので現在の条件をどうしても入れてあるというのがいきさつのようでございますが、これは昭和三十八年ごろの日本の状況、例えば土地の問題あるいは経済の問題、政治的な問題、いろいろありますが、そのころ恐らく各自治体とも、いろいろな箱物やらあるいは施設をつくらなければならないし、土地の取得も必要であった時代だろうと思います。 ところが、その後、地価はどんどん値上がりをしました。しかし、一たん決めた数字は、地価が値上がりしようとどうしようと、面積は数字で規定してありますから変わりません。しかし、同じ面積でも、当時の価格と今の価格では全然違うわけです。したがって、価格が高いと面積は少なくなる。例えば、私はこれは倉敷市の例をちょっと見たのでありますが、議会の議決を要するようなものはほとんどない、ほとんどが市長の専決事項としてはんばん行われる状況にある。 であるならば、この議決の立法の趣旨というものは生かされておるのかどうかということが大変疑問になるわけでございまして、果たしてこういうことでこの立法の趣旨がよかったのか、それがそのまま生きておるのか。つまり、有効に働いておるのか、それとも、この面積、金額、その他について再考する必要があるのか。昭和三十八年の話ですから、それは今もう随分、三十年もたっておるわけでしょう。三十年近くたっておるわけでありますから、少なくともこれは議論をしてしかるべき問題ではないのか、こう考えますが、この点についてはいかがですか。
○紀内政府委員 御指摘のように、昭和三十八年以降地価は大きな上昇を見ているわけでございますけれども、この重要な財産の、どのような点から見ていくかということに関しましては、土地について申しますならば、土地そのものの用益価値、これは恐らく面積であらわされるのだろうと思います。それから、土地の資産価値、これが金額であらわされる、こういうことに相なろうかと思います。 確かに最近は、同じ面積の土地について言えばうんとその資産価値が上がってきているということで、金額要件をもっと上げるべきだ、そういうふうな意見もあるわけでございまして、お示しになりましたように、議会の関与を高めるような方向で、まあ具体的に言えば土地の基準を下げろということでございましょうか、こういうふうな見解をお持ちの向きもございますし、逆に、先ほど来議論されております公有地の円滑な取得ということを図るためには、この下限基準をもっと高く上げてタイムリーな取得に資するように改正すべきだ、こういう御意見もございます。その両方の御意見、いろいろございますので、地方公共団体の意見なりその間のいろいろな事情等を考えあわせて慎重に研究していくべき問題、このように考えております。
○貝沼委員 それで、自治体は当然自治体としての主体性を持っておる。ところが、例えば東京みたいなところもあれば、大都会もあればうんと僻地もある、いろいろなところがあるわけですね。それが一つのこの法律の文言でぴしゃっと決めてあるわけですね。自治体なら自治体で決める部分を残すのがいいんじゃないでしょうか。自治体と言っておきながらくくっておくというのは、これは自治体とはちょっと考えられませんね。だから、そこの自治体が、おれたちはこれでいこうと一つの基準は示しつつも、さらにその自治体において決める部分があれば決めてよろしいというふうな考え方はできないものですか。
○紀内政府委員 先ほど申し上げましたように、この基準というのは下限の基準でございまして、これを超えて具体的に定めをすることは地方公共団体は任意にできるところでございまして、現に、金額あるいは面積の両面についてこの下限基準を超えて設定しているところはあるわけでございます。
○貝沼委員 まあとにかく随分たっていることですから、もう一度、どういうふうになるかは別といたしまして、各自治体の意見等を聞いて、恐らく首長さんに聞けば、市長さんとか町長さんに聞けば、自分でそれを決める範囲が大きいほど楽なわけでありますし、それから議員の方に聞けば、なるべく我々の目に通るようにしてください、こういう意見が両方出てくるので、必ずしもどっちがいいと言うわけにいかないわけですが、その辺のところは非常に不信感がありますので、よくこの意見を吸い上げてそれで議論するという姿勢が自治省には必要ではないか、私はこう思ったので、どちらというふうにきょうは言っていないわけです。言っていないわけですが、そういう姿勢を示していただきたい、こう要望したいわけですが、いかがでしょうか。
○紀内政府委員 お示しになりましたように、両様の意見がございますので、そのような意見なり具体的な諸事情を勘案しながら研究をしてまいりたい、このように考えております。
○貝沼委員 じゃ次の問題に移ります。 昭和四十五年五月、自治省は地方公共団体における電子計算機による情報処理体制の整備確立を重要施策の一つとして採択した、こういうふうになって、その後ずうっと進んでおるわけでありますが、現在の進捗状況というのはどういうふうにとらえておられますか。
○滝政府委員 おっしゃるとおり、昭和四十五年当時は、私どもの地方重点施策ということで、電子計算機による情報処理体制の整備、こういうようなことが課題であったわけでございますけれども、その後二十年経過した段階では、こういった情報処理体制というのは相当程度に整備されてきた、こういうことが言えるかと思います。 当初、例えばコンピューターにいたしましても、県段階でもコンピューターはなかなか自前のコンピューターを持つ、そういうような状況ではなかったのでございますけれども、現在ではほとんどの県で独自のコンピューターを導入するとか、こういうようなことにもうかがわれますように、かなりその後の時代の進展は速い速度で情報処理体制の整備を求めてきた、こういうふうに認識いたしておるわけでございます。
○貝沼委員 今まで整備のできたところは、これはできたからよかった、できてよかった。しかし、まだできないところもありますね。これはどうでしょうか。これからさっさっさっとできるのでしょうか、それともできない要因があるんでしょうか。その辺はどうお考えですか。
○滝政府委員 おっしゃるように、基本的には当該団体の規模にもよるところが大きい、こういうふうに思います。ただ、それ以上に現在の情報処理をめぐる機械の開発のテンポがかなり速いということもございます。したがって、二十年前には予想もしてなかったようなパソコンであるとかワープロであるとか、そういう機種に至っては大変な進歩を遂げている、こういうことでございますから、仮に汎用コンピューターの利用までいかなくても、それにかわるハンディーな情報処理の機械化というのはかなりのスピードで全国的に普及している、こういうことは言えるだろうと思います。
○貝沼委員 ですから、あなたにお尋ねしたのは、それはわかっているのです、そこは。ところが、できたところはよろしい、できたんだから、まだ細かいところはいろいろやらなくちゃいけませんよ。しかし、できていないところもある。みんなああいうコンピューター、電算化すれば便利ですから本当はやりたいんです。だけれども、なぜおくれておるところがあるんですか、それについてのおくれておる要因は自治省としてはどう分析なさっておるのですかということをお尋ねしておるわけです。
○滝政府委員 基本的には、今申しましたように、その団体の規模によって完全なシステマチックな情報処理の整備ができていない、こういうような事情はあろうかと思います。こういうようないわば規模による事情というのはそれなりにやむを得ない面があるだろうと思うのでございますけれども、問題は、それ以外のところで具体的に問題があるということであればこれは何とかしなければならぬ、こういうことでございます。 したがって、私どもが今というかこの二十年来やってまいりましたのは、一つには何といっても職員の間の要するにノウハウをいかに身につけてもらうか、こういうことがそのうちの大きな課題でございます。したがって、専らこの辺のところに力を注いできたということは言えるだろうと思います。これからもその問題は引き続き重要な問題でございますから、こういった問題は二十年経過してそれなりに普及したからというわけでもございませんので、この問題はこれからの問題でもある、こういうふうに思います。 それからもう一つは、だれが見ても共通するような問題というか、地方団体共通の問題というのは相当いろいろな分野にあるわけでございますから、この二十年間に専ら力を注いでまいりましたのは、そういう共通的なプログラムについてはできるだけひとつ共通に開発していこう、こういうようなこと。これをもとにして結局現在の情報化を進めてまいりましたから、これによって相当程度各地方団体がこういうことに取り組みやすい基盤が整ってきた、私どももこういうふうに理解をいたしております。 おっしゃいますように、なおそれでもできないところ、これは当然出てくるわけでございますけれども、ひとつできるだけ今度の、今も申しましたような機械化の問題でありますとか、あるいは職員のそういうノウハウを身につけていくような機会をふやす、こういうことでこれを何とか克服していくというのがこれからの課題だろう、こういうふうに思います。
○貝沼委員 自治省のやっていることに私、けちをつけているのではない。だけれども、進めたいから言っている。進むようにすることをこれから問題提起をして、これからやってもらおうと思って言っているわけですね。 それで、まず統一ソフト。初め各市町村は全部自分で開発したのですよ、自分で。自治省は初め示さなかった。各自治体は膨大な金がかかったんだ。このソフトの開発のために自治体でどれくらいの金がかかったかということは大体どうつかまえておられますか。
○滝政府委員 今までソフト開発にどの程度の資金が投入されたか、そういうものを集計したものがないのでございますけれども、最近のデータで申し上げますと、最近の数年間は年間にして約二百億から三百億、大分粗っぽい変動があるのでございますけれども、その程度の開発経費がかかっているというふうに承知をいたしております。
○貝沼委員 それは本当に粗いんだ。自治省なんだからもうちょっと各自治体がどこで苦しんでおるかということをよく見てもらいたいですね、幾つか当たればすぐわかることですから。総計で物を見ているとわからないです、困っているところは。 例えば、岡山県の一つの市では今年度予算三億三千二百万円、独自財政、国からの補助ゼロ。それで各市町村ちょっと見てみましたら、市で六千万から七千万円、町でもって大体二千五百万、それぐらいですね。全額独自の財政から支出をしております。そして国からの補助はありません。国の統一ソフトは使っておるかということを聞いてみましたら、使用していない。つまり、国のものができる前に一生懸命やったのです。 したがって、早く統一ソフトをつくるべきだということをいろいろな人が言っておったわけですが、その理由としては、いや、各自治体において機種がみんな違うからソフトは統一できないんだとかなんとか言ってきた。今は翻訳するのが幾らでもあるわけですから、できるのです。先ほど答弁でありましたように、似通った仕事というのは多いわけだし、それから選挙ではないが、住民票のように各市町村オンラインでやらなければならない問題はあるわけですね。したがって、これはまず金がかかる。これに対して特別交付税で見ているんだと言うけれども、それをもらっているのがないんだ。幾らかあるのでしょうけれども、なかなかない。 それから、もう一つはハード、機器、これを購入するときは補助がある。ところがレンタルの場合には補助がない。つまり、古いものをいつまでも持っておりなさいという指導を自治省はやっていることになる。レンタルは機器が新しくなっていくのです。そういう効率の悪いことをしてはいけないのであって、補助するならもっと効率のいいものにどんどんかわっていくことをやらなければいけませんね。そういうようなことを言っておりましたが、うそか本当かは、これは自治省がよく知っているのでしょうから。したがって、レンタルでも国からの補助を何とか考えてもらえないかという意見がございました。 もう一つは、マンパワーの確保です。つまり、都会、大きなところではコンピューターを扱う人がすぐ集まりますが、そうでないところはなかなかマンパワーの確保が難しい、こういうことを言っておりましたが、これに対して何らかの方策はございますか。
○滝政府委員 まず御意見のございましたレンタルの問題でございますけれども、私どもの財政措置としては、コンピューター関係は基本的には定着している、こういうこともございますので、これは普通交付税に単位費用として措置いたしてございまして、いずれも形の上ではいわばレンタル料という格好で交付税に算入しているわけでございます。ただ、先生の御心配をされておりましたように、いわばソフトの開発経費を交付税に算入するというところまでは今至っていないのが現状でございます。その点はこれからの問題ということもあろうかと思います。 それからもう一つ、マンパワーの問題でございますね。マンパワーの問題は、先ほど申しましたように、これからの課題でもあり続けるわけでございまして、私どもはこのマンパワーにつきましては、二つの方法からアプローチをいたしております。 一つは、昭和四十五年に設立いたしました地方自治情報センターが毎年研修講座を開設いたしておりまして、現在年間で約三十七コースの研修コースを設定いたしております。コンピューターでございますから、一クラスが少人数でやっておるわけでございますから、そうはかがいくような研修はできないかもしれませんけれども、延べ人数にいたしますと年間約三千人程度の研修を情報センターで、三十七コースでやっておるというのが一つのアプローチの仕方でございます。 それから、近年にできました市町村アカデミーにおきましても、OAの特別研修を四つばかり設けまして、これによって管理職から一般職員まで、かなり幅広い、いわば入門コースと申しますか、そういう基礎的なものができるような方はこちらの市町村アカデミーの研修コースでもってやる、こういうようなことをいたしております。 程度の問題からいえば、地方自治情報センターの三十七コースの研修は、入門編からやや技術の高いところまで、これはいろいろなレベルに応じたもの在持っておりますから、そういうようなことでやっております。 お尋ねの、基本的にそういうようなものが利用できないところがあるかどうか、こういうような問題が私どもも少し調査不足でございますから、そういった点の調査がまだできておりませんけれども、その点については今のお話のような格好で、私どももこの点については関心を持ってひとつフォローしてまいりたい、こういうふうに思います。
○貝沼委員 それで、マンパワーの問題では、例えば特別に守秘義務にひっかからないような、極めて機械的な部分の仕事もあるわけですね。パンチャー、アルバイトあるいは何かほかの方法で、正職員でなくてもできるものだってあるわけですから、そういうことができるように指導してもらいたい。 実際、ただいま御説明のありました地方自治情報センター、ここでやっておられることは確かに立派なことです。立派なことですが、ここに来るぐらいの人はもう大体自分でもやる、それだけの意欲のある人なんです。ところが、実際マンパワーが集まらないというのは、そういうことすらなかなかやらない人のおるところなんです。それに対してどうするかという手当てが必要なわけであります。その点をひとつ要望しておきたいと思います。大臣、感触はいかがでしょうか。
○塩川国務大臣 交付税措置は全般的にソフトの面がおくれておる。何もマンパワーとかコンピューター開発だけではございません、ソフト面が非常におくれておると思いますので、この際に、ソフト面に対する行政需要の見直しということとあわせて適当に検討させていただきたいと思います。
○貝沼委員 ぜひお願いします。 次に、もう時間が余りありませんが、自治医大の卒業生の問題でお尋ねいたします。 僻地で頑張る医師を育てようと、四十七都道府県の出資でできた自治医大、今春で満二十周年を迎えた。報道によりますと、送り出した医師は千四百人余。全国の離島、山間部に散らばって、赤ひげ先生ぶりに評価は高い。当初心配された卒業後の僻地勤務返上も、全卒業生の三%と非常に少ない。しかし、今後残された問題もまた多い、こう言われております。 そこで、二十年たったら何か記念的なことをやるのが普通だと思いますが、何かやられるのですか。
○石川(嘉)政府委員 自治医科大学におきましては、満二十周年を迎えるということで、二年前から、大学の現状、それから将来に向けて教育内容をどう時代にマッチさせたらいいかというようなことで、将来問題の検討を今ずっと進めておりまして、その検討の結論はあと一両年かかるようでございますが、当初の設立の目的に従って、僻地医療を担う総合区をいかに育てていくかという角度から教育内容の充実あるいは卒後の研修の充実、体制の整備、そういうことをまとめたいというふうに今努力をしております。それから、あとは満二十周年を記念していろいろな施設整備を行うというふうに聞いております。
○貝沼委員 それでは、端的にお尋ねいたしますが、今後残された問題というのはどういう点が問題となりますか。
○石川(嘉)政府委員 問題点は幾つかございますが、主要なものを申し上げますと、一つは、現状におきましては医師は長年の目標でございました人口十万人当たり百五十人という目標を超えまして百七十人に達しておりますけれども、地域的には非常に医師は偏在をしておりまして、山間僻地におきましては依然として深刻な医師不足でございます。したがって、自治医大に対して、入学生を現状では各県二名ずつということになっておるわけでございますが、その二名の枠を超えて入学させてほしいという要望が最近非常に強まってきております。 しかし、先ほども申し上げましたように、全般的には医師不足が解消されて、むしろ過剰ぎみだということから、全国の医科大学の入学生をできるだけ抑制しようという動きがございまして、全国の私立医科大学協会におきましても、入学定員をできるだけ抑え目にするという申し合わせがなされております。 しかし、一方で自治医大の置かれた状況、先ほど申し上げましたとおりでございますので、関係者の御理解をいただきながら、できるだけ各県の要望にこたえるということで、二名の枠を三名にするということをずっと引き続き努力をしておりまして、ここ三年ばかり見ますと、入学定員を百名に対して百二とか百三ということで努力をいたしております。 それからもう一つは、自治医科大学を卒業いたしますと、九年間は僻地を中心といたしました地域医療に従事をするということを卒業生に義務づけておるわけでございますが、この義務年限を終了して以後の医師の働き場所の確保、あるいはその働き場所の確保と裏腹でございますが、医師としての技量の向上、このための研修体制整備、こういったことが課題になっておるところでございます。
○貝沼委員 今答弁の中で総合医という言葉がございました、総合区。自治医大は総合医を育てておる。これは私なりに考えますと、幅広い臨床能力、患者の社会的、家庭的、経済的側面への対応能力を持った医師というふうに考えます。 そこで、厚生省の方、お見えですか。厚生省の方にお尋ねいたしますが、つまり普通の、一般の医科大学を卒業した医師、これは専門医を目指す者が大変多くなった、そういう傾向がある、格好がいい、こういうふうに言われております。しかし、厚生省は地域医療を進めていかなければなりません。今回問題になっております医療法の改正もあります。医療の倫理という問題もあります。したがって、専門医だけでは地域医療は進みません。つまり、このお医者さんのところへ行けば、少なくともどういう、例えば目の話であろうが足が折れておろうと、あるいはお産の話であろうと一応相談に乗ってくれるというホームドクター的な性格を持たなければ、もちろん一つは専門的なものを持って当然なんですが、そういう医師でなければ地域医療は進まないと私は考えております。 そこで、厚生省は専門医をそのまま指導してそのままやっておくのか、それともそれを中心にしてさらに専門外の知識と技術を幅広く身につけた医師というものを育てようとお考えなのか、この点について答弁をお願いします。
○粥川説明員 お答えいたします。 人口の急速な高齢化に伴って、慢性疾患を有するお年寄りもふえておりますし、また住民の方々の意識やニーズも変化して、日ごろの健康相談や健康指導を求められております。このようなことで、御指摘のように住民の方々の日ごろの健康管理や通常見られる病気のすべてに適切に対応できるような医師が必要だということで、こういう医師が養成され、また地域に定着することは非常に重要なことであると認識しております。 また、先生おっしゃいますように、医師たる者は単に特定の臓器、疾患を治療するのみでなく、患者やその家族とよい人間関係を築きながら、患者の抱える問題を身体的、心理的などさまざまな面から適切にとらえて患者を指導していくことができるということが期待されているということでございまして、このようなことを踏まえまして、厚生省としても医学部卒業後二年間、卒後の臨床研修を行うことになっておりますが、この中で通常見られる疾患について基本的な臨床能力を身につける、そして患者を総合的に見る全人的な医療が身につくように、平成元年にその到達目標を定めましてその改善に努めているところでございます。今後ともその方向で努力してまいりたいと考えております。
○貝沼委員 もうぼちぼち時間だろうと思いますので、最後になると思いますが、今はっきりしたことは、要するに地域医療に携わっておるそういう方々は大変立派なことをやっておられる、大変結構だと私は思います。そしてさらに、厚生省の方もそういう方向の医師が必要なんだ、時代の要請なんだという今答弁がありました。したがって、自治医科大学の卒業生のやっておられることは大変すばらしいことをやっておるわけでありまして、誇りを持ってもらわなければなりません。 しかしながら反面、僻地等におるわけでありますので、先ほどちょっとお話がありましたが、自分一人ですべてやっておるわけでありますから、ちょっと研修に行きたいという場合でもそこが無医地区になるわけでありますから、なかなか動けないというような、代診医をどうするかという問題がありますね。それからさらに、いながらにして勉強できる、今は衛星放送を使ってやれば相当の研究もできるようになるわけですから、そういうコンピューター、その他をきちんと用意して、そうして常にリフレッシュできるようなそういう体制とか、あるいは家族の問題がありますので、その家族に対する配慮、さらに、そういう有能な人たちが、先ほど答弁がありましたように九年間勤めた後、義務年限の後、今度はさらにそれが生きていけるような方向性、自治体病院、これはもうきょうは話しませんが、大変経営が苦しくて困っているわけでありまして、そういうところにでも入るとか、そうすると医師の数は結果的にふえた格好になるわけでありますから、いろいろその辺を考えて、そうして自治医科大学の卒業生がより誇りを持ち、より立派な仕事ができるようにひとつ御配慮を願いたい、こう思っておるわけですが、そのことについての大臣の答弁だけ伺って、終わりたいと思います。
○塩川国務大臣 いずれも仰せの点につきまして、今後とも一層の努力を積み重ねていきたいと思います。
○貝沼委員 終わります。
○草野委員長 以上で貝沼君の質疑を終了いたします。 次に、木島日出夫君。
○木島委員 最初に、国家公安委員長たる大臣から一般論として所信をお伺いしたいと思います。 昨年夏、いわゆるバブル経済がはじけまして、銀行の不正融資を中心とする金融スキャンダル、あるいは損失保証問題を中心とする証券スキャンダルが発覚いたしました。国民の厳しい批判を浴びたことは記憶に新しいところだと思います。この間、大量の資金、いわゆるバブル資金が投機を目的とする土地の買いあさりあるいはリゾート開発など、飽くなき利潤を求めて殺到する、その結果、その裏ではさまざまな犯罪や違法、無法な行為が頻発してきていると思わざるを得ません。 きょうもその問題のうちの一つを取り上げるわけでありますが、またそういうところには残念ながら政財官癒着の構造が一層激しくなって、いわゆる金権腐敗の事件も後を絶たないばかりか、共和とか佐川とか、泥沼のような広がりを示しているというのが状況であります。 そこで最初に、国家公安委員長たる大臣にお聞きしたいのですが、仮に違法あるいは無法な行為があったと認められる場合には、法に照らして厳正に捜査を尽くすべき職員が日本の警察はあると思うわけでありますが、一般論でありますが、大臣の所見をお伺いしたい。
○塩川国務大臣 もちろん、おっしゃいますように、事刑罰に抵触するようなことがございましたら、厳正にして公平に処分すべきであるということでございます。
○木島委員 私はきょうは、北海道空知支庁の浦臼町で問題になった、いわゆる株式会社ウラウス・リゾート開発公社のリゾート開発の問題についてお伺いしたいと思います。 この株式会社は、昭和六十一年九月に、浦臼町が四〇%、民間会社が六〇%という割合で資本金一億円で設立されたいわゆる第三セクターの株式会社であります。スキー場、ゴルフ場などリゾート開発を目的にして設立された会社であります。 時間の関係で端的に聞きます。開発対象地は森林でありまして、森林法に基づく保安林の指定がなされています。保安林の指定が解除ができなければスキー場ができないという状況にあったところであります。平成二年の八月、森林法に基づく保安林の指定解除の手続が行われているようであります。 林野庁をお呼びしておりますので、林野庁にまずお伺いいたします。 林野庁の通達によると、保安林の指定解除をするときに、いわゆる第一級地と第二級地というふうに、同じ保安林を二種類に区分けしてそれぞれの指定解除の要件を定めているようでありますが、そのとおりでしょうか。どういう通達なのか。 それから、第一級地とは何か、第二級地とは何か。そして、今私がお聞きした浦臼地区での保安林解除は第何級地として指定した上で解除手続がなされたのか、まずお答えいただきたい。
○工藤説明員 お答えいたします。 先生おっしゃるとおり、保安林の解除に当たりましては、保安林を次に申し述べます基準に従いまして一級地、二級地に区分しているところでございます。 一級地につきましては、次のいずれかに該当する保安林ということでございまして、一つは、治山治水緊急措置法に規定します治山事業の施行地であるものでございます。ただし、施行地でございましても、事業施行後十年、あるいは水源地域緊急整備事業等の治山事業を実行した区域にありましては事業施行後二十年、これを経過しているものにつきましては二級地ということでございます。それから、そのほかに一級地の対象地といたしましては、「傾斜度が二十五度以上のもの」、ただし、局地的に二十五度以上の部分が含まれている場合は除いておりますが、「傾斜度が二十五度以上のものその他地形、地質等からして崩壊しやすいもの」。さらにその他の一級地の区分といたしましては、「人家、校舎、農地、道路等国民生活上重要な施設等に近接して所在する保安林であって、当該施設等の保全又はその機能の維持に直接重大な関係があるもの」。そのほか「海岸に近接して所在するものであって、林帯の幅が百五十メートル未満であるもの」。その他「保安林の解除に伴い残置し又は造成することとされたもの」、以上が第一級地でございまして、今申し述べた第一級地以外が二級地の保安林でございます。 先生今御指摘の浦臼の保安林解除につきましては、二級地ということで位置づけしている保安林でございます。(木島委員「通達の名前も」と呼ぶ)通達の名前はちょっと長たらしいのでございますけれども、「保安林及び保安施設地区の指定、解除等の取扱いについての一部改正並びに保安林の転用に係る解除の取扱い要領の制定及び開発行為の許可基準の運用細則についての一部改正について」が通達の名前でございます。
○木島委員 本件保安林指定解除は第二級地として解除されたというお答えのようです。 第二級地としての指定解除の要件の中にいろいろあるのですが、ア、イ、ウ、エとありまして、エの中に「実現の確実性」という要件がありますね。「次の事項のすべてに該当し、申請に係る事業等を行うことが確実であること。」として五つあります。(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)、(オ)、そのうち、(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)までは第一級地の保安林の指定解除と同じですが、どうも第二級地の指定解除の場合には、私ちょっと読んでみたら(オ)というのが加わっておりまして、読んでみますと、「事業者に当該事業等を遂行するのに十分な信用、資力及び技術があることが確実であること。」という要件を満たさないと第二級地の場合は保安林の指定解除ができないということのようですが、間違いないですね、通達の読み方として。
○工藤説明員 お答えいたします。 先生御指摘のとおりでございます。
○木島委員 そこで、本件の浦臼の保安林の解除について、通達の「工実現の確実性」の「(オ)事業者に当該事業等を遂行するのに十分な信用、資力及び技術があることが確実であること。」という要件についてきちっと審査をいたしましたか。
○工藤説明員 お答えいたします。 厳正かっ適切に審査したところでございます。
○木島委員 遂行するのに十分な信用及び資力があるということは、何に基づいてどういう事実を認定してこの要件に当てはまると審査になったのですか。
○工藤説明員 お答え申し上げます。 まず信用でございますけれども、事業者につきましては、浦臼町を中心にいたしました第三セクター、これは代表取締役が浦臼の町長さんでございますけれども、第三セクターでありますとともに、設立年月日、資本額等から十分な信用があると判断したものでございます。 それから資金の裏づけでございますけれども、事業に必要な資金につきましてはすべて自己資金といたしまして、大手の都市銀行発行の残高証明書も添付されておりまして、事業の実施が確実であると判断したものでございます。 それから技術でございますけれども……(木島委員「技術は結構です」と呼ぶ)はい。以上です。
○木島委員 大手の都市銀行というのは具体的にどこでしょうか。何日付の幾らの残高証明書が解除申請書に添付されていたのでしょうか。
○工藤説明員 先生の御指摘、まことに申しわけございませんけれども、預金の残高証明書は公社が事業活動を行う上での内部管理上の事項に属する情報でございますので、内容につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
○木島委員 そんなばかなことないじゃないですか。そんな事実はもう新聞に出ているじゃないですか。 こっちが言いましょう。富士銀行市ヶ谷支店、一九九〇年五月一日発行、内容、一九九〇年四月二十七日現在の預金残高、定期預金百億円、普通預金十四億一千六十九万円、当座預金八十二万五千三百七円、この残高証明書の相手方は株式会社ウラウス・リゾート開発公社であります。そのとおり相違ないですね。
○工藤説明員 細かい金額等につきましては、申しわけございませんけれども、突然の質問でございますのでお答えできませんけれども、おおむねそのような内容だと記憶しております。
○木島委員 浦臼のリゾート開発が成功するかどうかの決定的ポイントは、保安林が解除できるかどうか。林野庁によって保安林解除が認められるかどうかの決定的ポイントの一つが資金の問題ですよ。皆さんの通達で言うエの(オ)ですよ。一九九〇年四月二十七日現在で、富士銀行市ヶ谷支店に株式会社ウラウス・リゾート開発公社は百億円、正確には百十四億何がしですか、預金があるという証明書が添付されて保安林解除申請書が出てきたわけですね。保安林解除申請書が出たのはいつですか、何日付ですか。
○工藤説明員 事業者から北海道知事に出されたのが平成二年六月二十日でございまして、北海道知事を経由しまして農林大臣へ解除申請書が上がってきたのは平成二年の七月十七日でございます。
○木島委員 申請書が正式に北海道知事に、これは窓口ですからそこへ出さざるを得ないわけですが、提出されたのは一九九〇年六月二十日だ。そうすると、今私が指摘した富士銀行市ヶ谷支店長の発行した残高証明書はそれの前の四月二十七日であります。六月二十日あるいは林野庁にこの書類が届いた七月の時点でこの預金がきちっと残っていたかどうか、それがまさに審査の対象だったと思うのですが、その審査をしましたか。その審査の結果、どういう実態がわかりましたか。
○工藤説明員 お答え申し上げます。 保安林を森林以外の用途に供しますため保安林の指定を解除する場合には、先生御指摘のとおり、法令、通達の定めるところによりまして一定の要件を具備することが必要ということで、その要件の一つに、事業実行の確実性を審査するために、十分な資力があることを証明します書類を解除申請書に添付させることとしているところでございます。 この浦臼の件につきましては、資力を証明する書類といたしまして、大手都市銀行が保安林解除申請人でございます株式会社ウラウス・リゾート開発公社あてに発行いたしました残高証明書が添付されておりまして、この証明書は信用するに値するものとして資力の確実性を判断することが可能でございまして、適正になされた申請書であったというぐあいに考えておるところでございます。
○木島委員 質問にきちっと答えてください。私の質問は、四月二十七日現在で百十四億円の預金が富士銀行市ヶ谷支店に積んであるという証明書なんですが、その申請書が出されたのが六月二十日だ、もう一カ月と二十日、五十日も後だ。さらに、その書類が林野庁へ行ったのは七月である。だから、六月二十日あるいは七月、林野庁にその書類が行ったときに、果たしてその金がそのままちゃんと積んであるのかというところが審査でしょう。おろされていちゃったら、もうこれは全く見せ金でインチキな金でしょう。よく見せ金がこの事件、去年いろいろ発生したから、だから聞いているのですよ。そこがまさに審査のポイントで、それを審査したのですか。七月、林野庁に書類が届いたとき、この百十四億円がその時点できちっと預金として残っていたかどうか、審査しましたか。
○工藤説明員 お答え申し上げます。 本件につきましては、資力を証明する書類といたしまして、大手の都市銀行が保安林解除申請人であります株式会社ウラウス・リゾート開発公社あてに発行した残高証明書が審査の段階で添付されているということで、その証明書によりまして資力の状態を判断した次第でございます。
○木島委員 審査しなかったということですね。 結局その預金はどうであったか、今では知っていますね。預金は引きおろされたでしょう。一カ月後の五月末の段階ではもうこの百億円はおろされて、六月二十日の申請の時点では全くこんな預金はなかったというのが、今では事実として明らかになっていますね。それは認めますね、今。
○工藤説明員 お答えいたします。 申しわけございませんけれども、その事実については承知しておりません。
○木島委員 その事実を承知してないなんというのは、本当に私は信じられません。地元の北海道議会、浦臼町議会でこの問題をめぐって大変な論議が出たのは、林野庁は御存じないのでしょうか。新聞にも大きく出ていますよ、見せ金であったと。この百億円は九〇年四月二十七日に積まれて、わずか一カ月後の五月末には引きおろされていた、しかも、その一カ月間は担保がなくてその預金そのものが担保になった、だから、拘束されて一切引きおろせない、使えない金であったという事実も明らかになっています。そんな事実を今でも知らないのですか、林野庁は。
○工藤説明員 お答えいたします。 新聞報道でそのような内容のものが記載されておったという記憶はございます。
○木島委員 私、持ってきています。一九九一年八月二十三日付、例えばこれは読売新聞、「”見せ金”実質は百億も」、「浦臼リゾート見せ金百億」。九一年八月二十四日読売、浦臼リゾートの富士銀行百億円は「担保権つきだった」、要するに、引きおろすことのできない、使えない金だったと出ていますよ。調査をこの時点でしませんでしたか、改めて。九〇年の八月の保安林解除のときには確かに知らなかったかもしらぬ、それは林野庁がだまされたことになるわけだけれども。これだけ大きなことが出たらだまされたことになるわけでしょう、林野庁は。見せ金で資力を皆さんは認定しちゃって保安林解除したんだから。調べましたか、調べませんでしたか。
○工藤説明員 お答えいたします。 先生には申しわけないのでございますけれども、私どもといたしましては、私どもなりに精いっぱいの努力で、申請書が上がった時点等で適切な審査をしておるところでございますし、また、この資金を使ってやることになっております。その後の防災工事、代替工事、例えば谷とめ工とか洪水調節池、こういった防災工事は、公社さんの方で当初計画どおり実施していただいているところでございます。
○木島委員 大事な保安林解除申請書に、林野庁が出している通達にある資力の要件に合うように添付された銀行の預金残高証明書が、実際は見せ金づくりであって、たった一カ月しか積んでなかった、そして、申請書が北海道庁に出された時点ではもうそんな金はなかったという点が今はもう明らかになっていると思うので、そうだとすると、大局的には林野庁がだまされたという形になるわけですから、私は、保安林解除処分は間違いであった、森林法に基づいてこの保安林解除処分は取り消されるべきである、そういうものであると思いますが、林野庁の所見はどうでしょうか。
○工藤説明員 お答え申し上げます。 先ほども申し上げて恐縮でございますけれども、その後、平成二年九月にこの公社さんの方で工事に着手されておりまして、谷とめ工、洪水調節池などの防災工事は、現在のところ当初計画どおり完成しているところでございますし、また、全体的に本工事に先行して行うべき防災施設及び防災工事は措置済みでありますことから、現時点で判断いたしまして、この事業実施の確実性が失われたということにはならないんじゃないかというぐあいに考えているところでございます。 なお、今後、スキー場の造成が当初予定どおりに実施されるように、私どもとしましては、その進展状況等について十分把握してまいりたいというように思っているところでございます。
○木島委員 保安林解除という大事な行政処分、その行政処分をもらうための申請行為という大事な当事者からの行為、それがでたらめだったのですから、その後になってどっかから金が持ってこられて工事がやられたからといって、さかのぼってその平成二年八月の保安林解除処分が有効になってしまうなんて、そんな理屈を立てたらとんでもないことになりますよ。違法行為の後追いじゃないですか。本来、そういうことを徹底して調べて厳罰に処するという態度が、保安林を守る立場にある林野庁としてとるべき態度だったんじゃないのでしょうかね。どうしてそういう態度がとれなかったのか、不思議であります。 続いて、次の質問に時間がないので移行しますが、実は、この保安林解除申請が出される前に当該土地についてなされていた指定、具体的に言いますと、石狩川地区民有林直轄治山事業の指定区域、その中にこの土地はぶち込まれていた土地なんですが、それが外されたということがあるのは、林野庁、承知していますね。
○工藤説明員 お答えいたします。 先生御指摘のとおりでございます。
○木島委員 外されたのはいつなんでしょうか。それから、外されるに至る経過を簡単に述べてください。
○工藤説明員 お答えいたします。 外した時期は平成二年度でございます。外すに至った経緯でございますけれども、当地区につきましては、民有林直轄治山事業を開始して長年この事業を実施してまいりました結果、既に概成している区域も見られた。それからまた、地元から地域振興のため一部レクリエーション施設として活用したい、こういう旨の要請もあったこと等も踏まえまして、平成元年度に現地調査を行いまして荒廃状況や今後の治山事業の必要性等につきまして慎重に検討を行いました結果、概成いたしておりまして国土保全上支障がないと判断された区域、四百九十八ヘクタールでございますけれども、この区域につきまして民直の、民有林直轄治山事業の施行予定区域から除いたところでございます。
○木島委員 もし民有林直轄治山事業の区域から外されなければ、先ほど私が一番最初に質問いたしました林野庁の通達によって、この保安林はいわゆる第一級地、第二級地じゃなくて第一級地であるというふうにおうかがいしてよろしいですか。
○工藤説明員 お答え申し上げます。 一級地、二級地の区分とこの民有林直轄治山事業施行予定区域の範囲とは直接的な関連はございません。
○木島委員 その答弁は私は全然理解できません。林野庁の通達を見ますと、第一級地、「次のいずれかに該当する保安林とする。」「治山治水緊急措置法第二条第一項に規定する治山事業の施行地であるもの」というのがあるのですね。治山治水緊急措置法の二条一項の最初が森林法の四十一条ですよ。第二号が地すべり防止法とかなんとかいう法律の指定地域ですよ。森林法四十一条、保安施設地区。農水大臣は第二十五条一項一号から七号まで——これは要するに保安林の、一号が水源涵養です。二号が土砂の流出の防備、三号が土砂の崩壊の防備、その他です。本件土地は水源涵養と土砂の流出の防備というのに指定されていたところのようであります。——に掲げる目的を達するため、国が森林の造成事業または森林の造成もしくは維持に必要な事業を行う必要があると認めるときには保安施設地区に指定することができるんだという条文であります。まさに石狩川地区民有林直轄治山事業はそのために指定したんじゃないですか。 私は図面を今持ってきているのですが、これは林班なんでしょうか、一番から三十四番まで、これは一括して昭和四十六年に指定されているはずです。これが平成二年に、ピンクのところだけ、二十九の林班図のちょっと一部と、三十番と三十一番の林班図だけが外されている。これは、結局これを外したということは、さっきの通達の一級地から二級地になったという意味じゃないんですか。どうしても私はこれはそう読まざるを得ないのです。
○工藤説明員 先生御指摘のとおり、民有林直轄治山事業は、民有林におきまして施行する保安施設事業及び地すべり防止事業でございまして、先ほどからるる申しておりますように、その事業の規模が著しく大きいとか高度の技術を必要とする、こういった場合に国みずからが民有林直轄治山事業施行予定区域を定めて実施するものでございます。 ただ、この民有林直轄治山事業施行予定区域、事業の実施区域といたしまして、主として峰とかそういった天然界を境界として区画するものでございますので、その中に集落とか道路とか公共施設用地、こういったものも区域内に含まれている場合もございます。したがいまして、区域内におきまして例えば木を切ったり、道路を開設したり、レクリエーション施設の整備、こういったものを規制するものではないわけでございまして、保安林の制度とは趣旨を異にしております。したがいまして、この施行予定区域の解除がなければ保安林の解除ができない、一級、二級地と連動する、そういったような直接的なかかわり合いはないわけでございます。
○木島委員 それなら、あなた方の通達のさっき私が読んだところはどう読むのですか。「治山治水緊急措置法第二条第一項に規定する治山事業の施行地であるもの」、これをどう読むのですか。 時間がないから、もう一つ。もし第一級地であるならば、あなた方の通達によると、公益上の理由による解除しか認められない。しかも「「公益上の理由」による解除のうち、転用の態様、規模等からみて国土の保全等に支障がないと認められるものを除き、原則として解除は行わないものとする。」公益上の解除か、そうじゃない指定理由の消滅による解除かは森林法に規定があります。公益上の理由による解除なんというのは基本的にはほとんどできないということがつらつらと書いてあるのですが、それは確かですね。第一級地であったならば、公益上の理由による解除しか認められないし、それも非常に狭い。それは間違いないですね。それと、さっきの読み方を教えてください。
○工藤説明員 一級地の取り扱いにつきましては、先生御指摘のとおりで、一級地に位置づけられますと解除が非常に困難ということでございます。 それから、先ほどと同じ繰り返してございますけれども、民直の予定区域と保安林の制度というのは趣旨を異にしているものでございまして、この今回のスキー場のために保安林を解除するということとされたところには治山事業の施行地はないというところでございます。
○木島委員 もう時間がないから、これで質問を終わりますが、直轄治山事業の区域から外される、そしてまた引き続いて見せ金を基本にしてこれが保安林から解除される、まことに不可解なことが続いたわけです。その裏に政治家の力が働いたのではないかと思わざるを得ないのです。もう時間がないから終わりますが、警察庁に、こういう点が視野に入って捜査が進められているかどうかだけ質問して終わります。 一九九一年十月十九日付読売新聞に大きく記事が載っております。「北海道・浦臼のリゾート開発」として「保安林解除申請巡り 二代議士が働きかけ」。いろいろ言いませんが、「一方、九州選出の自民党代議士は林野庁OBで、保安林解除の申請が出された昨年六月前後に、担当課長に電話をしていた。」という記事。また、平成三年、一九九一年十一月三十日、これは朝日新聞。非常に大きくて、実名入りで「富士銀不正融資先の社長松岡代議士に八百万円 総額千九百万円二十七日に全額返す」という記事、こういうことが関係しているのではないかと思わざるを得ません。 時間がないので終わりますが、こういう点がいろいろな増収賄事件の容疑として指摘できるのではないかと思うのですが、捜査の視野に入っているかどうかだけ聞いて終わります。
○國松政府委員 株式会社ウラウス・リゾート開発公社の開発行為に関する問題につきましては、地元の議会等においても問題になったところでございますし、いろいろと新聞等で取りざたされているところは承知しておるところでございまして、北海道警察におきましても、幅広く情報収集を行いまして必要な捜査を行ったところでございます。その過程におきまして、同社に係る農地法違反事件あるいは国土法違反事件あるいはいろいろ工事請負に関します。務上横領事件、それから商法の特別背任事件というようなものを検挙いたしまして、それぞれ検察庁に送致をいたしておるところでございます。警察といたしましては、このウラウス・リゾート開発をめぐる事案につきましては、刑罰法令に触れると現時点において判断される事実につきましては既に捜査を遂げていると考えておるところでございます。
○木島委員 さっき公安委員長の答弁もあったわけですから、ひとつ厳正に捜査をきちっとやって国民の信頼にこたえていただきたいということをお願いして、質問を終わります。
○草野委員長 以上で質疑は終了いたしました。 ————◇—————
○草野委員長 この際、理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。これよりその補欠選任を行いたいと存じますが、これは、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○草野委員長 御異議なしと認めます。 それでは、宮地正介君を理事に指名いたします。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十分散会