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123回国会衆議院1992/04/14

決算委員会 第3号

発言数
172
登壇者
25
会派数
4
開催日
1992/04/14

会議録

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 これより会議を開きます。  平成元年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管中総務庁及び科学技術庁について審査を行います。  この際、岩崎国務大臣及び谷川国務大臣の概要説明並びに会計検査院の検査概要説明につきましては、これを省略し、本日の委員会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。     ―――――――――――――    平成元年度総務庁関係歳出決算の概要説明  平成元年度における総務庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  平成元年度の歳出予算現額は、一兆八千百七十五億五千二百九万円余でありまして、支出済歳出額は、一兆七千五百四十二億四百二十三万円余であります。  この支出済歳出額を歳出予算現額に比較いたしますと、六百三十三億四千七百八十五万円余の差額を生じます。  この差額のうち翌年度へ繰り越した額は、六百三十億六千六百四十七万円余であります。これは、恩給費でありまして、文官等恩給及び旧軍人遺族等恩給の請求の遅延及び支給事務の処理に当たっての調査確認に不測の日数を要したため、年度内に支出を終わらなかったものであります。  また、不用となった額は、二億八千百三十八万円余であります。これは、人件費を要することが少なかったこと等のためであります。  以上をもちまして、決算の概要説明を終わります。  何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。     …………………………………    平成元年度決算総務庁についての検査の概要に関する主管局長の説明                 会計検査院  平成元年度総務庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法又は不当と認めた事項はございません。     ―――――――――――――    平成元年度科学技術庁決算に関する概要説    明  科学技術庁の平成元年度決算につきまして、その概要をご説明申し上げます。  まず、一般会計の歳出決算について申し上げます。  平成元年度の当初歳出予算額は、三千五百五十四億四千二百三十二万円余でありましたが、これに予算補正追加額百二十四億九千三百八十三万円余、予算補正修正減少額五十六億一千四十六万円余、予算移替え増加額五千六百三十四万円余、予算移替え減少額六十五億四千五百十万円余、前年度からの繰越額二億六千四百四十万円を増減いたしますと、平成元年度歳出予算現額は、三千五百六十一億百三十四万円となります。この予算現額に対し支出済歳出額三千五百五十三億二千六百四十五万円余、翌年度への繰越額三億三千四百六十万円、不用額四億四千二十八万円余となっております。  次に、支出済歳出額の主なる費途につきまして、その大略をご説明申し上げます。  第一に、原子力関係経費といたしまして一千七百十一億五千二百九十二万町余を支出いたしました。これは、日本原子力研究所における原子力施設の工学的安全研究、核融合の研究、高温工学試験研究、原子力船の研究開発等の原子力関連試験研究及び各種原子炉の運転、動力炉・核燃料開発事業団における高速増殖炉及び新型転換炉の開発、使用済核燃料の再処理技術の開発、ウラン資源の探鉱、ウラン濃縮技術の開発等のほか、放射線医学総合研究所における放射線による障害防止及び放射線の医学的利用に関する調査研究、原子力安全行政の強化等原子力平和利用の促進を図るために支出したものであります。  第二に、宇宙開発関係経費といたしまして一千百七十六億九千百八十一万円余を支出いたしました。これは、宇宙開発事業団における人工衛星及びロケットの開発、打上げ及び追跡並びにこれらに必要な施設等の整備、航空宇宙技術研究所におけるロケットエンジン等に関する基礎的、先行的試験研究、種子島周辺漁業対策事業の助成等のために支出したものであります。  第三に、海洋開発関係経費といたしまして百三億四千三百二十七万円余を支出いたしました。これは、海洋科学技術センターにおける深海潜水調査船の研究開発及び潜水作業技術の研究開発等のほか、関係省庁の協力により実施した海洋遠隔探査技術の開発研究等のために支出したものであります。  第四に、試験研究機関経費といたしまして、当庁の試験研究機関のうち、航空宇宙技術研究所における短距離離着陸機の研究開発、金属材料技術研究所、国立防災科学技術センター及び無機材質研究所における各種試験研究及びこれに関連する研究施設の整備、科学技術政策研究所における各種調査研究等を行うための経費として百九十五億八千百八十七万円余を支出いたしました。  第五に、科学技術会議の方針に沿って我が国の科学技術振興に必要な重要研究業務の総合推進調整を実施するための科学技術振興調整費、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムの推進のための経費、理化学研究所における基礎研究推進のための国際フロンティア研究及び基礎科学特別研究員の受入れ等を行うための経費、新技術事業団における創造科学技術推進事業及び国際研究交流促進事業等を行うための経費、日本科学技術情報センターの事業を行うための経費等として三百六十五億五千六百五十六万円余を支出いたしました。  次に、電源開発促進対策特別会計のうち、科学技術庁所掌分の歳出決算について申し上げます。  まず、電源立地勘定につきましては、平成元年度歳出予算現額は、二百二十三億六千七百十九万円余であります。この予算現額に対し支出済歳出額百六十二億一千七百三万円余、翌年度への繰越額四十億五千五百八十一万円余、不用額二十億九千四百三十三万円余となっております。  支出済歳出額の主なる費途について申し上げますと、これは、電源立地促進を図るため、地方公共団体に対する電源立地促進対策交付金及び電源立地特別交付金の交付並びに原子力発電所等の施設、設備の安全性を実証するための試験等を行うために支出したものであります。  次に、電源多様化勘定につきましては、平成元年度歳出予算現額は、九百四十三億四千七百四十二万円余であります。この予算現額に対し支出済歳出額九百億二千二百四十五万円余、翌年度への繰越額三十三億三千三百八十四万円余、不用額九億九千百十二万円余となっております。  支出済歳出額の主なる費途について申し上げますと、これは、基軸エネルギーたる原子力に係る技術開発の推進を図るため、動力炉・核燃料開発事業団における高速増殖炉原型炉の建設、新型転換炉原型炉の運転、使用済核燃料の再処理技術開発、ウラン濃縮原型プラントの運転等のための経費並びに原子炉の解体技術開発の委託等を行うための経費として支出したものであります。  以上簡単でありますが、平成元年度の決算の概要をご説明申し上げました。  よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。     …………………………………    平成元年度決算科学技術庁についての検査の概要に関する主管局長の説明                会計検査院  平成元年度科学技術庁の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。  検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。  これは、廃棄物処理設備の運転等の作業請負契約における労務費の積算に関するものであります。  科学技術庁の放射線医学総合研究所では、放射線による人体の障害並びにその予防、診断及び治療に関する調査研究等を行っております。そして、これに伴い発生した放射性廃棄物を処理するための設備の運転及び管理を業者に請け負わせております。  その作業請負契約の労務費の積算について調査いたしましたところ、所要人員の算定が実態に適合していなかったため、積算額が過大となっておりました。  このような事態となっておりましたのは、運転等に対する技能と知識の蓄積等により所要人員の逓減が見込まれる作業について、所要人員の推移を調査することとしていないなど、作業の実態を把握していなかったことによるものであると認められましたので、当局の見解をただしましたところ、科学技術庁では作業の実態を把握する体制を整備する処置を講じたものであります。  以上、簡単でございますが説明を終わります。     ―――――――――――――

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森英介君。

森英介自由民主党

○森(英)委員 それでは、自由民主党の森英介でございます。まず、科学技術庁に幾つかの質問をさせていただきたいと思います。  世界の人口の増加等の現況を見ますと、エネルギー源としての原子力の重要性はますます増大してくるものというふうに考えます。しかし、軽水炉ではウラン資源のごく一部を利用するのみでございますので、この限られたウラン資源を有効に利用するためには高速増殖炉をなお一層活用していくということが肝要であるかと思います。  そこで、原子力開発利用の基本路線は軽水炉から高速増殖炉というシナリオではないかというふうに考えるわけでございますけれども、科学技術庁の御見解を伺いたいと思います。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のとおりでございまして、エネルギー資源の約八割を海外からの輸入に依存しております我が国におきましては、なお今後とも、今おっしゃいましたように、エネルギー需要も伸びていくということでございます。そういうことからいたしまして、供給の安定性あるいは経済性あるいは環境の影響という面で非常にすぐれております原子力をエネルギーの安定供給の確保のための基軸エネルギーとして位置づけまして、その開発利用を進めてきておるところでございます。  今ほど先生おっしゃいましたように、まさに現在の軽水炉、これは今の原子力発電所の主流でございます。商業原子力発電所、一基を除きましてすべて商業原子力発電所は軽水炉によって成り立っておるわけでございますが、その軽水炉はウラン資源のごく一部を利用し得るにとどまるものでございます。御承知のように、主としてウラン湖、これはウラン資源の中に全体〇・七%しかないわけでございますが、それに依存しておるということであるわけでございます。  このため、今おっしゃいましたように、発電しながら消費した以上の核燃料を生成し、ウラン資源を最大限有効に活用いたします画期的な原子炉でございます高速増殖炉を将来の原子力発電の主流とすべきものといたしまして開発いたしておるところでございます。  高速増殖炉によりますプルトニウムの利用を実用化することによりまして、核燃料の資源問題を基本的に解決いたしまして、原子力発電の供給安定性を高めることが可能になると認識しておる次第でございます。すなわち、我が国といたしましては、ウラン資源を有効に利用し、原子力発電の供給安定性を高めるため、炉型戦略といたしましては、今ほとおっしゃいましたように、軽水炉から高速増殖炉へという方向を基本としているところでございます。

森英介自由民主党

○森(英)委員 今局長のお話しのように、国策として高速増殖炉の開発が進められているわけでございますけれども、現在動燃事業団において建設中の原型炉の「もんじゅ」の状況についてお伺いしたいと思います。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  今ほど先生おっしゃいましたのは、動力炉・核燃料開発事業団が福井県敦賀市におきまして建設しております高速増殖原型炉「もんじゅ」のことでございますが、この「もんじゅ」につきましては、ずっとこれまで建設を進めてまいりまして、平成三年四月、すなわち昨年四月でございますが、に機器の据えつけを完了したところでございます。  現在、主要機器システムの性能を確認いたします総合機能試験を実施中でございます。これまでのところ、一次系のナトリウム中試験までを実施しておりまして、総合機能試験の進捗率、これはなかなか表現は難しゅうございますけれども、私どもは現在約五〇%ぐらいと認識しておるところでございます。  それから、今後二次系にもナトリウムを充てんいたしまして、冷却系の総合機能試験を実施するということをいたします。十二月ごろには総合機能試験を終了する予定でございます。その後、施設の総点検を実施し、燃料の装荷を開始することといたしておりまして、「もんじゅ」の臨界につきましては、燃料製造等の調整も踏まえまして来年、平成五年三月ごろを目途としておるというところでございます。さらに、臨界以降につきましては、「もんじゅ」は原子炉の性能の確認等を行う性能試験というのを実施いたします。そういう段階を踏まえまして、性能試験を進めていく過程におきまして「もんじゅ」において実際に発電するということになろうかと思っております。  いずれにいたしましても、今後とも安全確保を第一に、着実に「もんじゅ」の建設、運転を進めていきますように動燃事業団を指導してまいりたい、かように考えておるところでございます。

森英介自由民主党

○森(英)委員 実は私も、私ごとになりますけれども、つい数年前まで民間企業におりまして、この高速原型炉の構造材料の開発あるいはその溶接について、その初期においてお手伝いした者の一人として、ここに至るまでの科学技術庁、そして動燃事業団、さらに関係の皆様の長年にわたる御努力に対しまして心から敬意を表する次第でございます。  ところで、「もんじゅ」はまだ研究開発段階の炉でありますけれども、その建設費が軽水炉に比べてかなり高くなったということが一つの難点であるかと思います。実用化に向けまして今後さらにその経済性の向上等についてはかなりの努力が要るんじゃないかというふうに考えます。  そのために、具体的には次のステップとして実証炉を開発する必要があるんじゃないかというふうに思うわけでありますけれども、この実証炉開発への取り組みについて現状をお伺いしたいと思います。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  今ほど先生お触れになりましたように、先生、私ども現場の方でも非常にお世話になりまして本当にありがとうございました。そういうことで一歩一歩「もんじゅ」につきましては進んでおるところでございます。  今お触れになりました建設費が高いということでございますが、これは御承知のように「もんじゅ」の総建設費約六千億円、「もんじゅ」の出力は三十万キロワットにも満ちておりませんので、確かに単位キロワット当たりの建設費は非常に高いということでございます。  それから、これは先生もよく御承知のように、「もんじゅ」はまだ実証炉でもない原型炉でございます。これはどうしましても高速増殖炉という概念が全体将来の発電用原子炉として成り立ち、かっ技術的にきちんとした見通しが立つかどうかということにつきましても総合的に見ていく、そういう炉でございますので、どうしても建設費が高くつくことにつきましては、研究開発の段階ということから見ましてやむを得ざるところであろうかと思っておるわけでございます。  それで、今ほど先生がおっしゃいました次の段階、実証炉の段階でございます。これにつきましては、原型炉「もんじゅ」の成果を踏まえまして炉の大型化を図るとともに、研究開発の成果を取り入れまして建設を行う必要がございます。現行の原子力開発利用長期計画、これは原子力委員会が決めてございます原子力の長期的な政策を取りまとめておるものでございますが、これにおきましては実証炉の開発は我が国全体としての総合的な開発推進計画のもとに官民の適切な協力を図り、これを進めるということとされてございまして、電気事業者がその設計、建設、運転に主体的な役割を果たすということになっておるところでございます。  この方針に基づきまして、現在、日本原子力発電株式会社におきまして一九九〇年代後半に着工することを目標に、御承知のトップエントリー方式ループ型というタイプを実証炉の設計研究の対象といたしまして諸般の研究が行われておりまして、動燃事業団におきましてもこれに呼応いたしまして高速増殖炉の研究開発を実施しておる、そういうところにあるわけでございます。

森英介自由民主党

○森(英)委員 今お話のありました実証炉は、FBRの高速炉の実用化にとって極めて重要であると考えます。また、建設費の低下を図るために、ここで従来なかったトップエントリー型というタイプが出てきて、これも私、御説明伺いまして大変可能性に富んだ形式であるというふうに考えます。しかしながら、やはり今までとちょっと違ったタイプであることもありますし、いろいろな技術的課題がまだまだあるんじゃないかというふうに考えますので、今後のその実証炉の開発に当たりましては、動燃事業団に蓄積されました今までのノウハウですとかまた研究施設等を十分に活用されまして、ぜひこの実証炉の開発に寄与していただくことを要望したいと思います。  ところで、ちょっと基本的な問題になるわけでありますけれども、最近マスコミなどでプルトニウム燃料サイクルを見直そうというふうな論説を時々見かけます。このような意見に対しての御見解を伺いたいと思います。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  先生よく御承知のとおりに、我が国の原子力開発利用は、その初期の段階から、原子力発電所から出てまいります使用済み燃料を再処理いたしまして、回収されましたプルトニウム及びウラン、これは減損ウランといっておるわけでございますが、ウランを核燃料として再利用するということを目指すという核燃料リサイクル政策を一貫して継続し堅持してきたところでございました。これは資源小国たる我が国におきまして、ウラン資源の有効利用を図り、原子力のエネルギー源としての安定性をより高めることが必要不可欠であるという理由に基づくものであろうかと存じますし、このような核燃料サイクルの必要性と意義は今日におきましてもいささかも変わるものではないと考えておるところでございます。  私どもといたしましては、プルトニウムリサイクル政策の推進に当たりましては、核不拡散への厳格な取り組みとともに、安全確保の徹底を図ってきたところでございまして、今後ともこのような姿勢を堅持いたしまして、プルトニウム利用の計画的かつ着実な推進に努力してまいりたい、かように考えておるところでございます。  なお、米国及び旧ソ連におきます核兵器の削減に伴いプルトニウムが発生することを背景といたしまして、プルトニウムの余剰が発生するのではないかという指摘があるわけでございますが、これは当該核兵器保有国の問題でございまして、我が国のプルトニウムの利用計画とは全く別の問題と認識しておるところでございます。  我が国といたしましては、昨年八月、原子力委員会核燃料リサイクル専門部会の報告書に基づきまして、プルトニウムの需給バランスをとりながら核燃料リサイクルの計画を推進してまいりたい、かように考えておるところでございます。

森英介自由民主党

○森(英)委員 それでは次に、超電導の問題について御質問させていただきたいと思います。  超電導材料、これはひところ大変研究のブームになったわけでありますけれども、この実用化が達成されれば電力貯蔵が可能になり、送電ロスを極めて小さくすることができるということでありますから、原子力初め新エネルギー源の開発に今後どの程度注力すべきかということも含めまして、この実用化が達成されればエネルギー政策の抜本的な見直しも必要になってくるような重要なテーマであると思います。このような観点からも超電導材料の開発、そしてその実用化は、原子力、宇宙開発あるいは海洋開発にまさるとも劣らないくらいの重点を置くべきテーマではないかと私は考えております。  そこで、科学技術庁における超電導材料の開発につきましての取り組みと今後の見通しをお聞かせいただきたいと思います。

井田勝久科学技術庁研究開発局長

○井田政府委員 お答えいたします。  超電導材料につきましては従来から金属系の材料につきまして。研究開発が進められておりまして、既に磁気映像断層診断装置あるいは加速器などでその利用が図られているところでございます。また、科学技術庁を初めといたしまして、関係省、庁におきまして超電導電力貯蔵、核融合あるいはリニアモーターカー等の利用を目指しまして研究開発が進められているところでございます。  さらに、一九八七年でございますか、新たに発見されました酸化物新超電導体、これは液体窒素温度以上で超電導現象があらわれるということでございまして、非常に安く超電導現象が得られるということでございまして、波及効果が大変大きいということで、ただいま先生御指摘のように世界的な超電導研究ブームが生まれたところでございます。  科学技術庁といたしましては、超電導体に関する基礎的、基盤的研究を多面的に推進するという役割を担っておりまして、昭和六十三年度から金属材料技術研究所、無機材質研究所、理化学研究所を中心といたしまして、産学官の総力を結集して研究を実施いたします超電導材料研究マルチコアプロジェクトというものを開始いたしまして、その研究を一生懸命進めているところでございます。全体として総額百七十億円くらいの資金を投ずるということにしております。これまで金属材料研究所の前田総合研究官によりますビスマス系超電導物質の発見あるいは各種新超電導物質の構造の決定等世界に誇るべき成果も得られているところでございます。  しかし、このような新超電導材料実用化に向かいましてはまだ幾つか大きな問題がございます。高い臨界温度の実現ということが当面いろいろ問題になっておりますが、さらに臨界電流の向上あるいは線材化技術、薄膜化技術等の加工技術の開発あるいは超電導メカニズムの解明等いろいろな問題があるわけでございます。  そういうわけで、科学技術庁といたしましては、金属材料研究所におきまして四十テスラ級のハイブリッドマグネット、これは世界でも第一級の装置でございますが、こういった装置を整備いたします。そして各種その他の強磁界マグネットを整備いたす計画でございます。  こういったことで、基礎的、基盤的研究開発に重点を置きつつ、今後全力を挙げまして実用化を目指すような研究を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。

森英介自由民主党

○森(英)委員 現況についてはよくわかりましたが、やはりこの分野についてさらに力を入れていただいて、一つの研究開発のインセンティブを与えていただくように要望したいと思います。  続きまして、今米国が計画しております粒子加速器、SSCの問題に移らせていただきたいと思います。  このSSCの建設に関する日米協力を協議する共同作業部会の第一回会合がついこの間四月九日、十日の両日に開かれております。SSCは量子力学の進歩あるいは真理の探求という観点からはぜひとも必要なプロジェクトであることは私も理解をしております。しかし、今この時期に、また米国主導で、ヨーロッパが全く不参加という今の形で実施することにはいささか疑問を感じている者の一人でございます。  ことし一月の日米首脳会談でブッシュ大統領の重ねての申し入れに対しまして、宮澤総理が日米共同作業部会で協議をして、一年をめどに方針を決定するというお答えをなさっておりますけれども、こういうことでありますから予断は避けなければいけないかもしれませんが、くれぐれも慎重な対応を望みたいと思います。この辺の現状におけるお考えをお聞かせいただければありがたいと思います。

谷川寛三自由民主党科学技術庁長官

○谷川国務大臣 お答えいたします。  御案内のとおり、SSCは物質の起源とか宇宙の起源を探る大変壮大な計画でございます。日本がこれに参加しますためには、何と申しましても、この計画が真の意味で国際的なプロジェクトでなければならぬと思います。そういう認識に立ちまして、今お話しのように、ひとつ日米で合同作業部会をつくりましていろいろ詰めていこうじゃないかということになっておりまして、第一回が、これまたお話がありましたように、先日開かれたわけでございます。年内をめどに結論を出そうということになっております。しかし、何と申しましても、まだ学術的、専門的に十分詰めておりませんから、科学技術会議におきましてもただいま慎重に審議をしていただいているところでございます。  一方、御案内のとおり、去る一月には科学技術会議から第十八号答申が出ました。この中では、基礎研究をもっとやらなければいかぬ、研究投資も倍増せよ、それから、国立大学とか国の試験研究機関の設備等も徹底的に更新をしなきゃならぬ、こういうことが盛られております。私ども、その答申の趣旨に沿いまして、これからいろいろその想を練っていかなきゃいかぬのでありますが、このために相当巨額の投資が要ります。そういうことを考えますと、このSSCにどういう恰好で乗っていけるか、またどの程度協力ができるか、これは慎重に、今お話がありましたように、検討していかなきゃならぬ、こう思って対処しているところでございます。

森英介自由民主党

○森(英)委員 今長官のお話で大変安心いたしましたけれども、これが、何だかわけのわからないうちに話がどんどん進むということがないように、くれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。  このSSCもそうでありますけれども、いわゆる巨大科学といいますか、ビッグサイエンスというのは見た目には非常に華やかでありますけれども、投入金額ですとかエネルギーに対しまして得られる成果が案外少ない場合も往々にしてあるように思います。また、目標を達成するまでに非常に長期間かかるために、結果が出たときにはその意味合いが変わってしまうというふうなこともあると思います。だからというわけではありませんけれども、ビッグサイエンスを偏重し過ぎることなく、いわゆるスモールサイエンスといいますか、そういう分野につきましても十分な配慮をお願いしたいと思います。  このような観点から、科学技術庁で平成三年度から実施されております独創的個人研究育成制度、「さきがけ研究21」というのは非常に有意義な施策であるというふうに考えますので、ぜひとも、今後ともこういう分野につきましては一層の充実を図っていただきたいということを要望させていただきたいと思います。  以上で科学技術庁に対する質問は終わらせていただきまして、次に総務庁にお伺いしたいと思います。  最近の旧ソ連の情勢は大きく変化しておりまして、領土問題の解決を前提とした自日間の交渉も一段と加速されているという現状と思いますけれども、一依然として北方四島一括返還の見通じは立ってないというのが現状であるかと思います。この北方四島の一括返還を実現して平和条約を締結し、日ロ両国間に真の相互理解に基づく恒久的、安定的な関係を確立することが政府の一貫した方針であるというふうに思っておりますが、その外交交渉を支えるためには幅広い国民世論を喚起することが必要だと思います。  そこで、国内世論の啓発を担当されております総務庁の北方領土問題についての基本的な考え方及び今後の取り組み方針についてお伺いいたします。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 先生御指摘いただきましたように、北方領土の一括返還を図りまして、早期に実現をいたしまして平和条約を締結をする、そして日本とロシアの間に本当に相互理解が深まって、そうした安定的な関係をつくるということは我が国のまさに今日までの基本方針として取り組んでまいったところでございます。そのためにはどうしても粘り強い外交交渉を支えていかなければなりません。その支える国内における啓発、運動、それこそ国民の世論を結集したそういった姿に持ち込んでいくと申しましょうか、そういったものを実現することが大変重要であるということは私ども深く理解をいたしておるところでございます。  したがいまして、総務庁といたしましては、この問題の早期解決に向けまして啓発あるいは広報等々の仕事はもちろんでございますけれども、北方領土返還要求運動をされておる方々の全国大会あるいは地方におけるそれぞれの大会等々を行って世論をさらに盛り上げていく、と同時に今年度から新たに全国巡回キャンペーン、こういう仕事を取り上げる、また北方領土をよく理解し承知してもらい、教育することも必要であろうということで、教育分野における指導者の研修、こういったものを新たに今年度から取り上げまして、さらに一層北方領土返還に向けての国民の世論が結集するような啓発あるいは広報、運動等をさらに幅広く展開をしてまいることが極めて大事であろう、こういう認識に立ちましてこれからも努力をいたしてまいりたい、かように思っております。

森英介自由民主党

○森(英)委員 今の長官のお話でぜひ今後とも一層そういう強い姿勢でひとつ進めていただくようにお願いいたします。  今までのいろいろな御努力でそれなりに国民の関心は高まっていると思いますが、他方、北方四島に居住するロシア人の方々はこの問題についての正しい認識を必ずしも持っているとは言いがたいのではないかというふうに考えます。そういう意味で、我が国の国民と北方四島在住のロシア人との相互理解を深めるためにいわゆるビザなし交流がこれから実施されるというふうに伺っておりますけれども、この交流についての総務庁の今後の取り組みについて伺いたいと思います。

麻植貢総務庁北方対策本部審議官

○麻植政府委員 お答え申し上げます。  北方四島との交流の枠組みは、日本国民と北方四島に居住いたしますロシア連邦国民とが相互に交流を図ることによりまして理解を深め合い、このことが北方領土問題の解決に寄与するというふうな考え方に立ちまして昨年十月設定されたものでございます。  その後、現在まで主としてロシア側の事情によりまして実施されていなかったわけでございますけれども、その早期実現に向けましてこれまで外交交渉が重ねられました結果、今般四月下旬に北方四島側から最初の訪問団が来訪いたします。また五月中旬に日本側から訪問が行われることで日ロ政府間の合意を見たところであり、これから交流が始まるということに相なるわけでございます。  今後このような交流が進められることによりまして北方領土問題の解決に寄与することが期待されますので、総務庁といたしましても、外務省等関係省庁と連携を図りながらその円滑な実施に向けて努力いたしてまいりたいというふうに考えております。

森英介自由民主党

○森(英)委員 ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。  以上で質問を終わります。

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 次に、小森龍邦君。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 本日は主として岩崎総務長官並びにそれに関連する同和対策のこれまでの経過についてお尋ねをしたいと思っておりますが、それに先立ちまして、一昨日でしたか、大きく毎日新聞に報道されました、第二次大戦当時における、いわゆるアジア諸国の各植民地支配をしておるところから徴用してきたというか強制連行したというか、従軍慰安婦の問題が取り上げられておりました。これは一昨日の新聞によりますと、我が国政府もその事実を、当時の軍の責任という意味で事実とその責任を認めた、こう報じられておりますが、その点は事実かどうか、まずお答えいただきたいと思います。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 政府といたしましては、昨年十二月以来、関係省庁におきまして、政府が朝鮮半島出身のいわゆる従軍慰安婦問題に関与していたかどうかということにつきまして調査を行っているところでございます。  関係省庁は文部省、外務省、厚生省、労働省、警察庁、防衛庁でございます。現在までのところ、防衛庁から六十九件、文部省から一件の資料が発見されておりまして、その他の省庁からはまだ関係資料が発見されたとの報告は受けておりません。  これまでの防衛庁で発見された資料から見ますと、いわゆる従軍慰安婦の募集とか、それから慰安所の経営等につきまして旧日本軍が何らかの形で関与していたということは否定できないだろうと思っております。いずれにいたしましても、今政府といたしまして関係省庁において本件の調査を継続中でございますので、引き続きこの調査を続けてまいりたいと思っております。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 既に、軍がこれに関与しておったというようなことにつきましては、いろいろな雑誌類に、その当時の慰安所の入り口あたりにいわゆる軍の規則といいますか、慰安所の利用のための心得というか、そんなものが掲示されておる写真を私も二度ならず三度ならずいろいろな雑誌で見たことがあります。そういうことはもう相当以前からわかっておるのに、なぜこの時点において、大変おくれた、国際的には随分日本政府はルーズだというような感じで追い込められるまでそのようなことを早く調べなかったのか、この点についてはどうでしょうか。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 御指摘の点につきまして、参議院の予算委員会等におきましても先生方から御指摘のあったところでございますが、実は二、三年前の予算委員会で、その点の調査をすべしというような御質問に対しまして、官房長官は調査に努力するというようなことで答えておりまして、政府といたしましてもその努力はいたしておったところでございますが、昨年の十二月にさらにその調査を進めるということで本格的に取り組んだ次第でございます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 そういう答弁では本当の国際的に納得のいく政府の見解ということにはならないのでありまして、政府よりも先に民間のマスコミあたりがそんな証拠になると思われるようなものをいろいろな雑誌、新聞に載せて、しかもそのときに紙に黒々と墨で書いたものが写真にちゃんと撮られておるのに、何年も何年もおくれて、政府が実は調べてみたらわかりましたというようなことでは、国際信義にもとるのではございませんか。  もう一度その点について、今そんなにおくれをとった、国際信義にもとるではないかという意味のことについてどんなお考えですか。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 御指摘の点につきまして、たびたび御質問を受けるわけでございますが、さらに調査をした結果、だんだんわかってまいったということで何とか御理解をいただきたいと思う次第でございます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 我が国憲法は、御承知のとおり、いずれの国家も自国のことのみに専念してはならないのであって、他国の主権を維持するということあるいは他国を尊重するということは自国の主権を維持する道でもある、こういう意味のことを書いて高らかに宣言をしております。自衛隊を海外に派兵しようとするときだけその憲法の前文が本会議等でも首相の口から読み上げられるということで、これまでの後始末、人道上許しがたきことが行われていることの後始末についてはまだ調査中でありますというようなことでは、どうしたって国際的な信義を全うすることはできない、こう思うわけであります。  それでは、どうせルーズなことを今までされてきておるということについては、先ほどのような答弁で私は納得するものではありませんが、ルーズな政府のやり方の中でも、ここまで来たらおよそいつごろまでにすべての調査を完了されるのか、その目途をお知らせいただきたいと思います。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 現在のところ、各省庁におきまして大体調査も終了に近づいてきておるようでございますので、最終調査が終了し次第、内閣におきましてこれを取りまとめ速やかに公表をいたしたいと考えております。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 我々は一日も早くそれをやってもらわなければいかぬと思っているのですが、今のような抽象的な答弁では、三カ月先なのか五カ月先なのかあるいは一週間先なのか、なかなか目安を入れられませんね。日本国民の一員として、さらに日本の国権の最高機関の議事に参画をする一員としても、海外に対して顔向けがならないですね。だから、おおよそ時間的にはどれぐらいをこれから要するのか、この点をお尋ねします。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 韓国政府におきましても韓国における調査を今やっておりまして、それが六月、七月めどにということを聞いております。それよりは前に公表をいたすつもりでございます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 そこで、もう一つ問題になりますのは、韓国政府との関係においては既に日韓条約というものが締結をされておる。確立された国際条規は誠意をもってこれを遵守する、これがつまり建前でございますが、今後日韓条約の請求権の問題と絡んで、このように後から人道上許しがたき、国際問題としては解決せずにはおかれないような問題をどう日韓の間において解決されようとされるのか。そしてまた、まだ、国交の問題が絡んでこの種条約が締結をされていない朝鮮半島の北の半分、つまり朝鮮民主主義人民共和国どの関係においては、これは日韓条約との関係においてどういうふうに扱われようとされるのか、おおよその見通しをお聞かせいただきたいと思います。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 日本と韓国の国の間の請求権の問題をおきまして、この問題につきまして何らかの償いが必要ではないかということで、官房長官もさきの予算委員会におきまして、何をなし得るかということにつきまして、これから考えていかなければならないということを述べております。私もそのことは承知いたしております。  現在、関係省庁におきまして調査を継続中でありますので、まずはこの事実関係を究明いたしまして、この調査に誠心誠意取り組むということ、これに現時点においては努めていきたいと思っております。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 じゃ、もう一点だけそのことに関係してお尋ねします。  今、この日朝の間で国交正常化の話し合いが行われておりますが、ここでこの問題はどの程度議題となっているのか、十分には承知しておりませんけれども、恐らく、朝鮮民主主義人民共和国とすれば、この問題は国交正常化の正式な議題というか、そこに提出される論議の話題とされることは当然のことだと思いますが、その場合には、それをやはり正式に受けて立って問題を誠意を持って解決しよう、こういう気持ちはおありですか。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 本件につきましては、外務省の所管になる事項と思われますので、ちょっと私からはコメントできるところではございませんので、御理解をいただきたいと思います。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 もちろんそういうことは外務省から答えていただかなければなりませんけれども、今あなたがお答えになりました日韓の問題について何ができるかということを考えておるということは、正式にこの問題を日本政府としては解決の時点まで持ち込みたい、こういう気持ちではないかと思うのですが、当然それと同レベルにおいて解決しなければならぬ問題だ、あるいは逆に日朝の間で確立されたこの問題解決のレベルというものは日韓の間にも及ばねばならない、条約の個々の締結の仕方は違うかもしらぬけれども、及ばなければならない問題だというふうにはお考えですか。

木村政之内閣外政審議室内閣審議官

○木村説明員 新聞報道その他各所でその点につきましてのお話が出るわけでございますが、何分デリケートな問題でもございますので、ちょっと私からは発言は差し控えさせていただきたいと思います。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 今までこの委員会のみならず各種委員会におきまして政府委員の出席を求めようということで、今我々もその都度そういうことを言っておりますが、いろいろな都合で出れない、出れないのにそのことだけで会議が中断するというのもいかがなものかなと思って、遠慮してやむなく、きょうはやむを得ないなという意味で説明員の方にお願いを申し上げておるわけでございますが、こういうことになりますと、もう原則的に我々は各省大臣なりあるいは政府委員というような方にこの委員会に限らず要求せざるを得なくなる、こういうふうに思います。きょうはしかしやむなくこの程度で終わらせていただきまして、他日さらにいろいろとお聞かせをいただきたい、かように思います。  それでは、続きまして同和対策の問題に触れさせていただきたいと思います。  これは岩崎総務庁長官にお尋ねをしたいと思うのでありますが、同和対策審議会の答申というのは、一九六五年世界に冠たる人権宣言の性格を持って登場してきたことは御承知のとおりであります。その同和対策審議会の答申に基づきまして、これも随分政府はぐずぐずしたわけでありますが、大衆運動の高揚とともに、一九六九年ついに同和対策事業特別措置法なるものをつくりました。経過は詳しく申し上げる必要はないと思います。最初の法律、十カ年、これは前期五カ年、後期五カ年というふうに区分されておりまして、前期五カ年で概略のことをやって、後期五カ年ですべてのことを仕上げる、こういう意気込みでできておったことは事実であります。国民の間の印象とすれば、十年の法律もできたのにまだ物が解決していないのかということで、あの法律が切れる直前、そんな雰囲気も一部あったわけであります。  そこで、先ほどのような前期後期、五カ年五カ年の意気込みもありまして、いかに言ってももう五カ年延長するということはルーズに過ぎるではないかということで、三年になった経過というものがあると思います。次の延長は三年になりました。その三年のときに、ここを総務庁長官、あなたはよく理解をしていただきたいと思うのでありますが、その三年間に見込まれる事業量というものは三千二百六十四億円と政府は試算をしたのであります。  ところが、三年をやりまして、いやまだ事業がたくさん残っている、こういうことで今度五年延長ということに、法律の名前は地対法、地域改善対策事業特別法ですかね、何か地対法と略称で呼んでおりましたが、その地対法のときには、驚くなかれ三千二百六十四億円の残事業量があるからといって三年延長した法律が、次には六千九百十三億円あるから五年延長しなければならぬという、ことになったのであります。  そして今度はその次ですね、一九八七年、昭和何年ですか、昭和五十何年ですか、どうも私、昭和とあれがようわからぬ。昭和五十六年ですか。要らぬことを言うようで済みませんけれども、その昭和六十二年にまたこれは残事業量があるということで五年延長、そのとき柱また六千四百四十二億円あるということになった。これはもうもともとあるものが客観的にあるのであります。客観的に事業というものがどういうものにあるということが本当はあるのです。それをそういうふうにこのときには幾らに見える、このときには幾らに見えるというのは、極めて主観的な無計画な事業をしておるということに私はなると思うのです。  そして、今度大変御心配をいただきまして、この間地対財特法を日切れ法案として延長していただくことになりましたが、今度またこれは三千八百八十八億円残っておる、こう言うのです。  私の方から言えば、同和問題、一日も早く解決しなければならない。徳川封建幕府以来差別され続けてきておる、そういう立場、そういう運命に生まれ合わせた者とすれば、こんなルーズなことをやってもらっては困る。そして一方では、いややり過ぎだ、とり過ぎだというような意見も出てくるわけでしょう、こんなことをやると。どうしてこんなに小刻みになるのか。ある人がいみじくもこの間ある委員会で言いましたね。こんなことは政府が意地悪しているのじゃないか、これは政府の意地悪ではないか。そして、善意なるこれは与野党を問わず国会議員の皆さんは、あれ、小森君、この前六千数百言っておったが、あれは済んだんじゃないのか、善意なる人は与党を問わず野党を問わずそういって私に言われます。私は当然な疑問だと思うのですよ、これは。  そうすると、ずっと与野党を問わず政府はだまし続けてきておる、こういう問題になると思うのでありますが、これまでの同和行政を振り返ってみられて、一体どうしてこういう現象が生まれてくるのかということを分析していただきたい、かように思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 今先生から、残事業について法制定以来、昭和四十四年以来二十三年間、その節目節目の新しい法律ができた折々に、残事業が、あるときは少なく、あるときは多く、一体どういうことなんだ、政府が怠けているのじゃないか、だましているのじゃないかというような厳しいおしかりをちょうだいいたしたところでございますけれども、それぞれの法律が定まって、そしてこれから実施する必要のある仕事について、事業を実施する各省が地方公共団体を通しましての実施見通し、これをしっかり把握いたしまして、そして特別対策として実施する仕事が、本当に必要な仕事があるのかどうか、また、実施の見込みが明確であるのかどうか、こういったことをしっかり精査してその都度取りまとめてまいったものでございます。  にもかかわらずどうして残ってしまったのか。あるときには前の残事業より多くなってしまったじゃないか、あるときは前の決めた残事業よりもその都度下がっておるという経過があるわけでございまして、詳しい経過の内容につきましては、政府委員から答弁をさせていただきたいと思います。

小山弘彦総務庁長官官房審議官

○小山政府委員 先生おっしゃいましたように、昭和四十四年以降の各法律の切れ目の時期における予定事業量の見込みはそのとおりでございます。  私どもといたしましては、各法律制定時に、今後実施する必要のある対象事業につきまして各事業実施省庁が地方公共団体を通じその実施の見通しを把握しているわけでございます。その際、特別対策として実施することが真に必要であるかどうか、それから、実施の見込みが明確であるかどうかなどの観点から精査を行っております。そして、その都度取りまとめたものが先生おっしゃいましたあの事業量となってきたわけでございます。したがいまして、この残事業量の把握の結果につきましては、その時点における全国レベルの予定事業量の目安を立てるという性格のものである、こう認識しております。  しかし実際には、用地買収が難航していることなど地元調整に相当の年月を要するものもあること、それから、建設単価の増や事業計画の変更に伴い事業量が増加するものもあること、さらに、当初予定していなかった事業で真に必要な事業の発生することなどの理由によりまして予定どおり事業の進捗が図られていないことがあります。これらが各法律の制定時にいわゆる残事業として残ったものである、このように理解しております。  先生おっしゃいましたような残事業量の経過がございますが、ある時期にふえた理由の一つには、この事業法の適用を受ける地区が手を挙げるのを待っていたという事情があって、新しい事業の地区も出てきているということで、ある時期にはふえていたということはあると思います。  今後、真に必要な事業に限りまして、財政上の特別措置を五年間延長するということといたしましたこの改正後の地対財特法に基づきまして、残された事業の円滑かつ迅速な遂行を図るために私どもは今後全力を尽くしてまいりたい、このように考えております。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 表面的なことを言われれば今のようなきれいごとで済むのであります。しかし、先ほどお話がございました中に、わずかではあるけれども真実に近い問題もございます。その真実に近い問題というのは何かというと、手を挙げる者と挙げない者。手を挙げるというのはなかなか議員の皆さん方におわかりにくいかもわかりませんけれども、自分の地域が徳川封建幕府以来四百年間差別され続けてきたいわゆる被差別部落なのです、よって我々は、本当はそれを今までずっと隠してきておったけれども、隠したところで世間はみんな知っておる、だから、問題は明らかにしてその差別の根本的要因を取り除かなければいつまでたってもこの問題の解決はできない、こういういわゆる自覚に到達した者が手を挙げるのであります。  それが今四千六百三あるのです。必ずしも四千六百三のうち全部が自覚をしているとはいえない、知らぬうちに自治体が出しておるところもございまして。だから、そういうところは知らないんですから、自分のところが指定されているということを知らないんでありますから、いろいろな要求も出ないので事業もできない。そして悪賢い自治体になると、この有利な財政的な制度を使いまして、全く部落とは関係のないところを同和対策事業というようなことでやっておるところもあるんであります。  問題は、要するにその自覚の度合いというものが一体政府によってなされるのか、その自覚の喚起は政府によってなされるのか、地方自治体によってなされるのか。私は、少なくとも同対審答申の精神やこれまでの同和対策事業特別措置法の精神からすれば、政府というものが地方自治体と協力していつまでもそれをほおかぶりをしておったのでは、問題の解決つかないよ、それはほおかぶりをしておることによって高等学校進学率や大学進学率が上がったり、住環境の整備がされるものじゃないよ、ここまで私は日本政府が突っ込んでいくものと思っておったんですね。それは全然知らぬ顔なんですよ、君らが言ってこぬからよと。  それじゃ、同対審答申が国の責務だとか、あるいは人類普遍の原理じゃとか言って高らかにうたったあの宣言はどっち向いていくんですか。その点、ちょっと考え方を総務庁長官からお尋ねしたいと思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 いわゆる未指定地区の問題を中心にして今小森さんからお尋ねがあった。政府が地方自治体と相談してやるのか、地域が黙っているから素通りしてしまうのか。あるいは同和地区でないにもかかわらず、一般地域でありながら、財政上の恩典がある、そのために地方自治体は同和地区以外の地区までやっておるじゃないかという、まさに先生、この問題は専門家でございまして、私にとりましては全く素人が答弁するような形になってしまって、意見がうまくかみ合うかどうかわかりませんけれども、いずれにいたしましても、地域の方々の意思、選択、そういったものがございまして、それを地方自治体が取り上げ、その上で私どもの方に御連絡があった、それが地対財特法制定前までのいわば未指定地区を吸い上げてきた四千六百三という数字につながったものでございます。  したがって、政府が取り上げるとか取り上げないとかということじゃなくて、まず原点は、その地域の方々の意思あるいは選択、それを尊重し、そして地方自治体がその問題を取り上げて総務庁の方に通知をし、その上で精査をして今まで昭和六十二年まで対象地域として取り上げてまいった。その後は、例の地対財特法におきましては窓口を詰めまして、そうした地域があった場合には一般対策として優先的に取り上げて、そしてそれぞれの地域については対応していこう、こういう方針で臨んでまいったわけでございまして、今後とも、それは地対協意見具申の中にもきっちりと明言されておる問題でございますので、その趣旨を踏まえながら対応していきたい。  ただ、同和対策の問題は、いずれにいたしましても国の責任であり、そしてまた国民的課題として取り組まなきゃならない重大な問題である。そして、今回地対協の意見具申の結びの言葉にもございますように、二十一世紀に差別を残してはいけない、そうした決意を持って国も地方公共団体も国民と一体となって取り組むべきであるという提言がなされておるわけでございますので、私どもその趣旨を尊重いたしまして、今国会で一部改正法の法律について成立を見ましたその法律の中ではあと五年間延長されたわけでございまするから、少なくとも物的事業についてはこの五年間のうちに処理をしていきたい、解消をしていきたい。ただ、非物的事業あるいは心理的差別の問題、これはそれぞれの人々の心底の中に潜在化あるいは顕在化しておる問題でもございますので、こういった問題にこれかも重要な政策課題として、今までも取り組んでまいり、相当な改善はされたわけでございますが、まだまだいろいろと差別の問題が御案内のとおり残っておるわけでございますので、精いっぱい同和問題解決に向けて、一日も早い解決に向けて努力をいたしてまいりたい、こういう認識と信念を持って取り組んでおるところでございます。  以上です。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 長官の主観的なお気持ちというものについては私の心に響くものもございます。  しかし、この今私が申し上げておりますポイントというのは、現に差別を受けておる者が自分の住環境について、あお、これは徳川封建幕府以来の差別が起因してこんなことになっているな、あるいは明治以後の政府がそのことについて何にも手をつけていなかったからこんなことになっているなというところの、いわば地域の状況の分析力、その分析力というものは、一番その根底にあるものは、我も人なりという、この世の中に人間として生まれてきたという権利意識ですね。権利感覚というものが基礎にないと、これはおかしいなということがわからないのであります。  極端なことを言いますと、わからないことをよいことに、指定地区に手を挙げる者が少ないから、手を挙げる者がいないかう、いないからということを政府は今までずっと言ってきておるのです。これは多少の、物の言い回しでとげのある、角の立つ物の言い方になっておるかもしれませんけれども、この前の前の予算委員会のときに、当時の佐々木総務長官が我が党の武藤先輩議員に対しまして、いや、そういうところをもう一度手を挙げさすようにしたら、そこで差別事件が起きるという意味の答弁をなさったのです。私はその後、衆議院の予算委員会の分科会へ出て、差別的実態があるから差別事件が起きるのか、指定をして事業したから差別事件が起きるのか、どっちが基本なのですかといって尋ねたら、長官は、ちょっとあのときの発言は私小し説明不足であったと思う、それはそう受け取られておったら間違いです、こういう答弁をされて、その問題の交通整理はついたと私は思っているのです。  それで、問題は、政府とか地方自治体も、少しはそれは、こういう事業があるからこの機会にやろうではないかというある程度のこともあったと思います。特に地方自治体はそういう務めは果たしていると思うのですけれども、基本は、部落の自主的な解放運動がどれだけ、私の県で言えば、日本海側の島根県のまだこの問題をよく知らない部落の人たちに影響を与えるかという問題なのですね。どれだけ自主的な連絡がうまくとれるかという問題なのであります。  そこで、総務長官、あなた、ごく最近総務長官になられて、別に悪意も何にもないということを私はかたく信じております。だけれども、私はそのときに言いたいのは、私らがそんなことをやる邪魔だけは政府はしないでくれ、邪魔をしてもらっては困るのですよ。  その邪魔とは何かと言ったら、後に申しますけれども、これは要するに、八六年、地対協のこの部会報告、これは委員がされたことだから、それは政府とは少し違いますけれども、政府の考え方とちょっと、それは政府は知らぬことだと言っても言われぬことはないけれども、その後を受けて啓発推進指針というものを出して、我々の運動をことごとく妨害をしてきたのです。だから、その点をひとつ総務長官、考えていただかなければならぬと思います。  きょうは時間の関係で、審議官あたりがちょっと異論があって今もう何も言いたげな格好しておりますから聞きますけれども、総務長官、抽象論として、それは自主的団体は健やかに自主的団体としてやるべきで、政府が干渉すべきものでない、この点だけは明らかにしておいていただきたいと思います。どうですか。

小山弘彦総務庁長官官房審議官

○小山政府委員 ひとつ、この特別措置法の対象となる地区につきましては、国といたしまして抑えてきたという気持ち、それから実態は全くないと私は認識しております。昭和四十四年以降開き続けてきたわけでございまして、そして地方自治体を通しましても、そこは住民との間、よく環境等を知っていただいて自治体で判断していただいて国に知らせていただく、こういう道を開き続けてまいったというところであります。  そして、実態といたしましては、昭和六十一年の三月末日で現在の四千六百三地区になり、昭和六十二年の三月末日現在までの一年間に出てきたのはゼロということでございまして、現在の四千六百三が確定している、こういうことであります。  それで、私どもは、繰り返しますけれども、国で抑えるというよりも、遠慮なく手を挙げていただきたい、こういう気持ちを持っていたということを改めて申し上げさせていただきます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 総務長官から聞きたいと思ったんですけれども、ばっと横から挟んできて具体論を審議官が言われたわけですが、総務長官に私は尋ねたいのは、いやそれはそういう邪魔をする気はさらにないし、人類普遍の原理だし、国の責務だということを同対審も言っておることだし、憲法の精神からいってもこのことが解決する方向に、政府とすればそういうことを促進したいという気持ちだというぐらいはここでちょっと、余りこれは、この答弁は銭のかからぬ答弁ですからしていただきたいと思うんです。――審議官、ちょっと待ちなさい。ちょっと委員長、委員長。総務長官に尋ねたのを、彼が一たん出てきて、それは私は素直に聞いたんじゃから、今度は総務長官。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 先生から確かにお話しございましたとおり、江戸時代の身分制度の問題からこの問題が発生をいたし、そしてようやく同対審ができまして、その答申を受けて同対法が昭和四十四年に発足をした。そして、地対協、昭和六十二年までの十八年間、いわば未指定地区の件については先ほども申し上げましたように対象地域として指定をしてほしい、こういった件については十八年間窓口をあけてお待ちをし、手を挙げた地域についてはそれぞれ指定をし、そしてそれが四千六百三となり、特別措置法に基づいて事業が問題解決のために積極的に推進をされ、現在においては物的事業におきましても非物的事業におきましても見るべき改善をいたしたわけでございます。  さはさりながら、まだまだその分野に限っての残事業が残っておる、特に非物的な事業についてはさらに重要な施策として取り組むべきである、こうした意見具申を地対協からいただいておるわけでございまして、それゆえにこそさきの内閣委員会におきまして地対財特法の一部改正の法案が五年間延長という内容をもって成立をいたしたわけでございます。私は、この五年間延長によって少なくとも物的事業は完全に解消するであろう、いや国の責任においても、国民的課題においても解消していかなきゃならない問題である、こう認識もし、その決意で取り組んでおります。  ただ、非物的な事業、特に心理的差別の問題については、先ほども申し上げたように心の中に顕在化しあるいは潜在化している問題でございまして、これが解消したかどうかという問題についてはなかなか物差しがない。したがって、ある程度、時限法として五年間延長した、成立した今回の法律でございますが、その中で処理し得る問題がどうかという件についてはちょっと不安な面が頭の中をよぎるわけでございます。  ただ、先生から御提言のございました対象地域になる今未指定地域、この件についてどう思うのだということでございますが、少なくとも現行法の中では新たな地域指定は行わない、対象地域として取り上げない、こういった法の精神になっておるわけでございますので、この法の精神に基づいて、現行法の精神の流れに逆らって私がその問題についてかくあるべきだという答弁は今立場上なし得ない状況にあるわけでございますので、その辺の私どもの立場も先生に御理解をしていただきたい、かように存ずるところでございます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 非常に総務長官、心の中の思いを述べていただきまして、私も総務長官の立場に立って現時点での答弁ということになれば、やむを得ない今の気持ちの御披瀝であったと思います。しかし、これは逆に被差別者の立場に立つと、ここの部落は事業の指定を受けて、道路も直り、いろいろな住環境の整備もでき、高等学校の進学率も上がったが、三里ほど離れたここの部落は寝た子を起こすなという状況が今も続いておるから同対審答申以来の施策が何にも行われていない、こういうことがあったのじゃ、差別を受けておる立場の者からすれば解決つかないんですよ。  小森君、君は言っておるが、君のいとこの住んでおるあそこの部落を見てみいや、こちらの部落が幾ら立派になっておっても、結婚問題などのときに、あそこはちょっと見た目ではわからぬようになっておるけれども、あれもいとことか兄弟があそこにおる、あそこの部落を見よ、こういう結婚問題のときの差別事件が後を絶たないのですよ。平然と、手を挙げる者がおらなんだからできなんだのですというのは、本当にこれはのんきな言い方ですよ。全然痛みのわからぬ者の言えることなんです。  しかし、今総務長官が、この間法律がああいう日切れ法案で皆さんの配慮で通してもらったばかりのときに、それについてすぐコメントをするということは、政治的なタイミングとしても、また長官の立場としても難しいかもしれない。しかし、純理論的に言うたら絶対にこの問題は解決つかないんですよ。私は予算委員会の分科会でも言うたでしょう。ありがとうと思っておりませんよと言いましたよ、賛成してもらった議員の皆さんに相済まぬけれども。そもそも総務庁が物を解決しないようにしかけているのですから、私はそう思うのですよ。  だから、残事業量が順次ふえるのも、指定された地域の人がこれは政府に予算をもらってすべき事業であるかどうかということの権利意識というか権利的自覚というものが一定の段階では低い、それが次第次第に高まるから同一部落において事業量がふえるのです。今の簡単に用地買収が難しかったからというような、それはそういうこともあるのです。差別意識で同和対策に対してはなかなか土地を譲ってくれないということもあるのです。だけれども、根本はそれなんですよ。  根本は六千部落――三百万というのは少しオーバーな人数じゃないかと私は思うのですけれども、何かごろ合わせみたいなことで言うたのじゃないかと思っていますが、六千部落というのはほぼ六千部落なんです。その六千部落のうち都市化現象などで消えて他の部落に移動した人もおるだろうから少し減っておると思うから、私らはおよそ千部落と言っておるのですけれども、この日本列島に千部落が残っておってどうして問題が解決つくのですか。  総務庁長官、今度地対協、我々は審議会でやってもらいたいと言っているけれども、審議会も地対協も政府が受けとめる軽重の度合いは変わらない、こういう意味の前向きな答弁もしてもらっておるし、場合によったら地対協ということでいきなり事実上物が進むかもしれない、こう思っていますけれども、我々は繰り返し政府に堂々と提言のできる審議会でということをお願いしようと思っています。ここでそういった問題も審議してもらわにゃいかぬと私は思うのですよ。残った問題をどうするのか、千部落をどうするのか。それはつまりこれからの審議の問題ですから、そういうことを議論する余裕というのは当然あるのでしょうね。

小山弘彦総務庁長官官房審議官

○小山政府委員 ただいま先生幾つかのことおっしゃられましたけれども、まず私ども、特別措置法の適用を希望する地区の要望というのは、先ほど申し上げましたように門戸を開き続けてまいったということでございまして、そこには住民の意思をまず尊重する、そして地方自治体がその状況を把握するという観点からやってきたという意味におきましては、先生と認識のすれ違いがある部分があるのであろう、こういうふうに思っております。  そこで、仮にこの時期に希望するというような地区が出てきた場合は、私どもは、先ほど来大臣もおっしゃっておりますように、一般対策で優先的に対処する、こういう気持ちを持っているわけでございます。  いわゆる同和問題に関しましては、今回の意見具申でも言われておりますように、これからは啓発こそ大事だ、こういうことが言われております。私どもはその啓発につきまして今後一層の充実を図っていくという点で予算的にも配慮をしたつもりでございますし、それからいろいろな方々の御意見を聞ける場もつくろう、こういう気持ちで現在いるわけでございます。  審議会と協議会の関係につきましては……(小森委員「それはもうよろしい。問うてない。時間が惜しい」と呼ぶ)では、ここで終わりにしておきます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 一般対策でやるということは、総務庁がそんなに余り肩を張って言うほどのことはないのですよ。これはいろいろなところで積み上げて、事業を持っている各省庁が本当にまだ部落の差別の実態があるのにここらで打ち切られちゃいかぬということで苦肉の策から出だした言葉なんですよ。  問題は、それでもどういう問題が残りますか、例えば自治体が三分の二の補助と残る三分の一の裏財源を起債で全額認めて、その認めた起債のうちの千分の八百までを元利合計交付税でもう一度返すというような制度と、一般対策で道路をつけるにしても百分の五十五で、あとは起債はつくけれども起債は返せというのとどっちが財政的に有利ですか。こういう問題をみんなで片づけなきゃならぬから財政的有利な方策を考えたんでしょう。一般対策だというんだったら、あなた方にとやかく言ってもらう必要はないでしょう。  だから、そういうへ理屈はいいかげんにやめなければいかぬと思うのです。問題は、ここの部落が解決してここの部落が解決していなかったら日本における部落問題は絶対に解決つかないのですから、差別を受けている者はそれはもう絶対がなわぬことなんですから、やり切れないことなんですから、余り第三者的に傍観的なことを言ってもらっても困ると私は思うのです。  そこで、言いたいことは、要するに啓発の重要性を今考えておると言って、それは八二年ごろから地対協が啓発啓発、言いよるのですよ。啓発、確かに必要なんですよ。啓発、確かに必要なんだけれども、同和対策審議会の答申の中にどう書いてあるか。だから、私はもう去年もおととしもその原則を総務長官と議論しておるでしょう。少しは国会の議論の積み上げということを問題にしなさいよ。  実態的差別と心理的差別は相互因果関係にあるということを言っておる。それはそこの文面では相互因果関係にあると言っているが、他の文面では差別というのは単なる観念の亡霊ではない、生活の現実、現実の事実そのものであると言っておるでしょう。だから、啓発啓発言うたところで差別の実態の残っておるところへどういうように啓発するのですか。  その啓発というものは、地方自治体がやっておるのは、いや人にばかにされるから奨学金をもらってまでうちの子供は学校に行かせません言って最初のうちは頑強に断ったんですよ、寝た子を起こすなという部落は。しかし、考えてみると、ここで意地を張るよりは子供に大学教育でも受けさせた方がはるかに人生の展望は開けるということがわかるようになってきた、それが啓発なんですよ。君らがやる気になったら政府は責任を持って事業をやる、こうならないと啓発は絶対できないのですよ。  もっとも、国民全体の啓発のこともありますわな。しかし、国民全体の啓発については、ここでちょっと、私も余り言いたくないことだけれども、どうですか、著名な政治家が次から次へと差別発言するじゃないですか。一番心痛かったのは、これは当時の梶山法務大臣と私との間では質疑を通じて一定の了解事項が成り立っておるから、何も梶山法務大臣を攻撃する意味で私は言っておるのじゃないですよ。これは非常に典型的な例だから言うのですけれども、黒が白を追い込んでおるという意味のことを言ったでしょう。そうしたら、尼崎の中央公園の便所のドアに、黒が白を追い込んでおる、悪貨が良貨を駆逐しておると法務大臣は言ったがよく言ってくれた。よく言ってくれたと書いておるのですよ。この付近にも――部落民がといって書いておるならまだ少しは耳ざわりが優しいけれども、えたが一般民を追い込んでおる、追い出しておる、こんなことを書いているのですよ。  だから、政治家なんかがちょっと何か言うたことがどれだけ全国民を逆啓発しておるかということがわかるでしょう。だから、今あなた方が言われるように手を挙げる者がおらなんだからなんだというようなことは、これはもう物すごい、挽回不可能なぐらい悪い啓発をしておることになるのですよ。そういうことを考えておってくださいよ。これは相当延々と続く議論だから、また別の機会にしますが。そういうことが私は頭にあって、たまらぬ気持ちでおるのですよ。  それで、あなたは啓発ということを言われて、啓発のいろいろ、今度は考えを少し改めるというか、中身をちょっと変えたいというような意味のことを言われておったようでありますが、民間運動団体に協力する条件をつくらねばならぬということを、地対協はいみじくも今回意見具申の中で言っております。どのように民間運動団体の協力が得られる条件を整備されようとしておられますか。

小山弘彦総務庁長官官房審議官

○小山政府委員 法律が先月の末に通った段階でございまして、私ども法律を通していただくということに今まで全力を挙げてきたわけでございます。これから実際に具体化の道というものを立てていかなきゃいけない、こういう時期に入っているわけでございまして、先生今おっしゃいました点につきましての現段階でのはっきりしたビジョンについて申し上げるというわけにはまいりませんけれども、少しお時間をいただきまして、啓発について考えている点をお話しさせていただきます。(小森委員「制度的な枠組を言っていただければいいんです、中身の問題じゃなくて。時間がありませんから」と呼ぶ)  一つは、いわゆる地域改善啓発センターというものがございます。ここの組織の活性化を図る。これは意見具申でも指摘されているところでございます。私どもも、時期からいきまして、これからやはりいろんな差別のかかわりにつきまして、地域改善の行政に関する範囲におきましても、差別の解消、それから国民の差別意識に関する認識の向上、こういうことを図るわけでございます。  一つには、具体的には啓発センターの中に企画委員会を設けて、広く関係各界の啓発の専門家に御参加いただきたい占それで今後の啓発活動の進め方について幅広く議論をしていただくということが大事であると考えております。企画委員会の発足に向けて準備を進めようとしているところでございます。  それから、啓発事業の拡充強化につきましては、今年度予算で国の委託費を大幅に増額いたしました。今後、地方公共団体等の協力を求めるということなどを検討していきたい、こういうふうに思っています。  これらの方策によって、啓発センターが実効性のある啓発活動を展開することができるということを期待いたしますとともに、そのための環境づくりについて積極的に協力していきたいと考えております。また先生方にもよろしく御指導をお願いしたい、こういうことでございます、

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 そういう、どういいますか、機構上の問題として企画委員会などを設けられるということは、これは何も私どもとしては、本格的にやられるんだなあということで異論のないところであります。びとっぜひ実効を上げていただくようにしていただきたい、こう思います。ただ、それはこの意見具申が民間運動団体の協力が得られる条件を考えなさいと言っておられることを受けてのことだと思いますから、その点もひとつ総務長官、十分に留意をしておいていただきたい、かように思います。  そこで、実は、この際一問触れておきますけれども、なぜ今まで民間運動団体が政府がやろうとする啓発運動に対して協力できなかったのか。これは今までの我が国の長い歴史の、明治の末年から大正、昭和にかけて、戦前、戦中を通じて、同和問題についてはかなりの理論的な展開がなされておるわけなんであります。同対審の答申は、それをずっと重立ったところを分析しておりまして、少なくとも私は今日の時点で、啓発センターとかというようなところが、同対審が一生懸命分析したことをばあんと鼻の先であしらって、それとは全然違うようなパンフレットをつくって小学校や中学校へ流すということは、これは私は背信行為だと思うのです。歴史への裏切りだと思うのです。  一言耳に入札でおきたいと思いますが、この同和対策審議会の答申は、これは大正元年八月となっておりますが、時の内務大臣平田東助という人に対して、民間団体の方が要請書を出した。そのときは極めて融和的な、やや寝た子を起こすなに近いような物の考え方でしたけれども、しかし少しずつ寝た子を起こすなを克服して、みずから立ち上がってやろう、こういうふうな考え方でいろいろな要請書を出しておるわけでありますが、どういいますか、簡単に言うと、まあ我々がしっかりするからひとつ政府もいいようにやってください、簡単に言うたらそういう意味ですね。  我々はしっかりしようと思ってもしっかりすることができないように押さえつけられておったというのが部落問題ですからね。もちろんいかに押さえつけられておってもしっかりするということは大事なんですよ。だけれども、その押さえっけられておったというところを抜きにしてしっかりしますからと言うたんじゃ、物の解決にはならないのであります。  そういう意味のことをこの同対審答申は指摘をいたしまして、同和地区住民の生活実脇の劣悪性が我が国の社会経済体制の病理に由来することを理解せず、ただ単に地区住民の主体的条件を改善、整備することによって同和問題の解決が実現されるとの認識にあったと批判しておるのです。これは総務庁長官、よく読んでくださいよ。  今度の、八六年の部会報告から意見具申、部会報告が悪かったから少し働きかけて意見具申で少しよくしてもらったら、また勝手に啓発推進指針というのをつくって、部会報告の一番悪いところへばあんと逆戻りをさせておるんです。だから、我々は協力できないんであります。そういうことはきようは指摘にとどめておきまして、私はこれからまた大変な論戦の種になる問題だと思いますので、きょう、せっかくでありますから、総務長官の出られる決算委員会でありますから、私は提起をしておきます。  さて、時間があと一分か一分半ぐらいしかなくなってしまいましたが、この際、人種差別の撤廃条約の問題について触れておきますが、非常に時間が足りませんので、十分な答弁をいただくことはできないと思いますが、法務省刑事局長、私は実は次のような判断をしておるのです。人種差別撤廃条約が世界で百三十カ国が批准されて、何がネックになっておるかといったら、これはこの間から外務大臣ともやりとりをしてみてわかったのでありますが、要するに差別を規制するという条項がまだのどにかかるんだ、こういう問題であります。  これは世界百三十カ国が大なり小なり批准をして、国内法も整備しておって、日本だけが超然としてそういうことが言えるのか。国際比較の問題もある、こう思いますし、もう一つは部落差別の問題がのどにかかっておるんじゃないでしょうね。それを一言だけお答えいただきたいと思います。

濱邦久法務省刑事局長

○濱政府委員 お答えいたします。  今委員御指摘になられました人種差別撤廃条約の趣旨、目的につきましては、もう十分にこれは理解できるところでございます。ただ、これは委員も十分もう御承知のとおり、この条約の中には人種的優越に基づく思想の流布、それから人種的差別の扇動、それから差別団体への参加等の行為を極めて広い範囲で犯罪とすることを求めている規定があるわけでございまして、これを我が国の憲法の思想、表現の自由、結社の自由等の要請とどのように調和させるかという難しい問題があるわけでございます。人種差別撤廃条約が難しい問題があるというのは、今申しましたように我が国の憲法の規定との関係で、人種差別撤廃条約が処罰を求めている広い範囲の行為との関係でどういうふうに調和させていくかということがそのネックになっているということでございます。

小森龍邦日本社会党・護憲共同

○小森委員 済みません、きょうは外務省国連局からも来ていただきましたが、時間が切れましたので、質問途中になりましたけれども、これで失礼します。どうも済みませんでした。ありがとうございました。

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 以上で小森龍邦君の質疑を終了いたします。  次に、長谷百合子君。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 昨年のソ連邦の解体というような事態を受けまして、米ソの対立の世界の図式が変わってまいりまして、これまで世界の人々を恐怖に陥れてきました核兵器を中心とした軍備拡大、軍事力の拡大競争ということに歯どめがかかった。アメリカ、ロシアの両大統領が提案いたしております戦略兵器削減条約、こういった提案がそのとおりに実行されますと、今申し上げた人間を殺傷するための爆弾、核弾頭が解体されて、プルトニウムを取り出してそれを安全利用、平和利用ということで使っていこう、こういうようなことが言われておりますけれども、その中身、それでは一体どのくらいのプルトニウムやウランがあるのか、こういった問題がいろいろな試算が出ておるようでございます。  最も軍事機密に属することで、なかなかこの試算も難しい点があるかと思いますけれども、一説には七十トンから八十トンのプルトニウム、それから二百二十から二百四十トンのウラン、こういったような推測もされております。それから、最近行われました日本原子力産業会議の年次大会の中では、IAEAの事務局次長でありますW・ダークスさんが、再処理工場から取り出されるプルトニウムだけでも二〇〇〇年までには百十トンもだぶつくのではないか、そういった報告もされておるかと思います。  そういたしますと、合わせますと二百トンに近い、場合によっては二百トン以上のプルトニウムが世界じゅうにあふれて余ってくるのではないか、だぶついてくるのではないか、こういうような話、試算がされておるようでございますけれども、科学技術庁の方ではこのような試算についてどのような御見解を持っていらっしゃいますでしょうか。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答えを申し上げます。  解体核兵器から出てまいります余剰プルトニウムの量につきましては、今御指摘になりましたようにその推定、極めて難しいところでございます。なかなか正確な量を言うことは難しいわけでございますけれども、今ほど御指摘になりました日本原子力産業会議の年次大会を機会に来日いたしました例えばロシア連邦科学アカデミー副総裁のベリホフさんは、プルトニウムは約百トン、高濃縮ウランは五百トン以上という数字をおっしゃっておられました。それから、私どももいろいろな前提を置けばいろいろ推定は可能かもしれませんけれども、なかなか正しい推定は難しいというところでございます。  今ほどお触れになりました国際原子力機関、IAEAのダークス事務局次長、これは実は私と同じ原産年次大会のセッションでウィリアム・ダークスさんが触れられたものでございますけれども、特に加工能力等々から見てプルトニウムは今おっしゃったような格好になっていくんじゃないかという御指摘もあったわけでございますが、ダークスさんの御指摘は、むしろそういうことを踏まえながら国際的にプルトニウムをうまく利用していくための総合的な貯蔵機構みたいなものも考えたらどうか、あるいはそういうことを議論する場をつくったらどうか、そういう御指摘でもあったようでございます。  ただ、全体、私どもは我が国におきますプルトニウムの需給バランスと、それからロシア等から出てまいります解体核兵器からのプルトニウムということにつきましては峻別して考えるべきことと認識しておるところでございまして、我が国は二〇一〇年までに八、九十トン程度という需給があるわけでございますけれども、それも八十数トンのプルトニウムがいきなりビルドアップできまして、それを順次使っていくというわけではなくて、再処理工場から出てきたプルトニウムあるいは英仏から返ってまいりましたプルトニウムを徐々にバランスしながら使っていく、そういうことでもございます。  そういうことで、我が国は必要な量以上のプルトニウムを持たず、なお再処理工場から出てきますプルトニウムを最大限に有効利用していきたい、そういうことを基本政策としておりますことを御了解賜りたいと存ずるところでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 解体したものと再処理したものとを別々に扱う、こういうお話ですけれども、核兵器を解体したものから出てまいりますプルトニウムによる新しい発電の設備だと思うのですけれども、こういったものを今後積極的に進めていこうというふうにも伺っておりますけれども、この点はいかがでしょうか。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  今御指摘になりました解体核兵器から出てまいりますプルトニウムにつきましては、まず当面の措置といたしましては、安全かつ確実に保管するということ、あるいは管理するということがまず必要でございます。ただし、これは決して真の解決策ではございませんで、何らかの形で再び核兵器になっていくようなことのないように処理することが極めて重要ではなかろうかと考えておるところでございます。  他面、プルトニウムはウランと同様に貴重なエネルギー資源でございます。これを原子炉の燃料として利用し発電することが核不拡散の観点からも最も建設的かつ効果的な方法ではなかろうかと思っておるところでございます。  以上のような観点に立ちまして、私どもは我が国がこれまで蓄積してまいりました高速増殖炉技術等の原子力平和利用の技術を応用することによりまして、解体核兵器から出てまいりますプルトニウムを燃焼させる専用の原子炉及びこのための燃料の加工あるいはそれに関連いたします核物質の保管、管理等を確実に行うためのシステム等につきまして技術的にかつ全体を見渡しながら体系的な検討ということを行っておるところでございます。  いずれにいたしましても、核兵器の解体に伴いまして発生いたしますプルトニウムにつきましては、核丘器保有国による核兵器の拡散を防止するよう厳格な管理が行われることが基本でございまして、その上で我が国は原子力平和利用の厳格な推進者といたしまして国際的な連携のもとに適切に対応していくことが必要であろうと考えておるところでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 国際的にもプルトニウムが大変だぶついてきている、そういった中で今「もんじゅ」というものはプルトニウムをリサイクルして何回か使っていく、増殖をしていく炉でありますけれども、今のお答えの中でもその増殖をしていく「もんじゅ」のやり方を応用ということを言われたかと思いますけれども、プルトニウムを消費をしていくということと増殖していくということの関係と、それがどう応用されるのか、今後その辺のところについてはもう少し詳しい説明をきちっとしていただきたいな、こういうふうに思っております。  その高速増殖炉「もんじゅ」、これを運転するためにはまず使用済みの核燃料の再処理が必要である、取り出されたプルトニウムを燃料に加工するということも必要であります。そういうことで研究開発が非常に重要であるということかと思うのですけれども、動燃事業団設立から現在までに使われた費用総額が一九九〇年度末までには二・四兆円使われたというふうに承知しておりますけれども、このうち再処理と、それからプルトニウム燃料加工、高速増殖炉開発などにかかわる費用総額はこのうちの何%になりますでしょうか。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  まず最初の方のことでございますが、使用済み燃料から取り出しますプルトニウム等をさらに増殖していく、あるいは核分裂性物質を増殖していくという技術と、それからそれを専門に燃焼するという技術、むしろそれは一見正反対の技術であって、その高速増殖炉の技術を応用してプルトニウム専焼炉を考えるのは一体どういうことなのだ、そういう御指摘であったかと思います。  これにつきましては、御承知のように、高速増殖炉と申しますのは、核分裂連鎖反応の結果出てまいります中性子、その中性子を非常に大事に使う、そういう炉であることは御承知のとおりでございます。その中性子を片や燃料を燃焼させるのに使いながら、同時に、親物質、お母さんの物質、ファータイルマテリアルというものにその中性子を当ててさらに新しく核分裂性物質をつくっていく、そういう技術であるわけでございます。そのためには、高速炉、いわゆる高速中性子を核分裂連鎖反応の媒体として使いまして、それによりま。してなるべく中性子のロスを少なくしながら原子力発電所を運転していく、そういう仕組みをやってきた、これは高速増殖炉であることは御承知のとおりでございます。  そのためには、御承知のように、減速材であります水とか黒鉛とかそういうものは使わずに、冷却材もナトリウムを使うというのが今の方向でございます。そういう一連の技術を使いながら、なおその中性子をお母さんの物質、親物質に当てないで、なるべくその中性子をうまくほかのものに当たらないように漏らすようにしていく、そういう技術が考えられるわけでございまして、現在私どもが内々検討しておりますプルトニウム専焼高速炉といいますのはそういう概念であると御理解賜れば幸いであるわけでございます。  それから、動燃ができましてからこれまでいろいろな各般の研究開発を行ってきたわけでございますが、そのうち、今先生のおっしゃったことに何割ぐらい使ったかということでございます。これは御承知のように、動燃事業団という組織自身がいろいろな核燃料サイクルに絡みます研究開発をやっておるわけでございまして、動燃の活動のほとんどが高速増殖炉絡みであるとかあるいは新型転換炉絡みであり、なお再処理にも関係し、あるいはプルトニウム燃料加工にも関係するということでございまして、なかなか、何割と言うのは非常に難しいわけでございます。  なお、厳密に申しますと、それぞれのいろいろな事項を割り掛け計算するとか、非常に難しいことになるわけでございます。したがいまして、この場でお答え申し上げますことは極めて難しいわけでございますが、御質問でございますので、ごく大ざっぱに、あるいはこれは正しい数字であるかどうか私も余り自信はないわけでございますけれども、どれくらいかということになりますと、大体今先生のおっしゃった絡みのものはもう七〇%以上、七割以上と申し上げてもあるいはいいんじゃないか、これは決して自信のある数字じゃございませんが、御質問でございますので、あえてお答えさせていただいた次第でございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 そうしますと大体一・七兆弱ということになるかと思いますけれども、そのうちの六千億円を投じているのが「もんじゅ」ということになるかと思います。その「もんじゅ」の臨界ということですが、先ほどの森委員の質問の中での答えにもありましたように、来年の三月、これの臨界に向けてということだと思いますけれども、これまで既にことしの秋にはということも言わ札でまいりましたし、その以前にはもう少し早い段階でというふうなこともあるかと思うのですが、こうした予定が少しずれ込んできているということの一つの理由といたしますと、二次系の配管の設計ミスが発見された、それからもう一つは、製造したプルトニウム燃料に不良品が多くあってそれをつくり直したことがある、こういうふうに聞いております。  また、中に絶対入るはずがないのに猫がいたんだというようなことも大変問題になっておるかと思いますが、この辺はどのようにクリアされたんでしょうか。

坂内富士男科学技術庁原子力安全局長

○坂内政府委員 幾つかの御指摘のうちの配管の問題について私の方から御説明いたします。  この二次系の、二次主冷却系の配管の熱膨張問題でございますが、細かく申しませんが、このいわゆる二次系の配管が一部予測と異なる方向に変位したということでございまして、その主な原因につきましては、動燃事業団の調査によれば、配管の格納容器貫通部に設置しました伸縮継ぎ手、俗にベローズというふうに言っておりますが、それのばね定数が設計上期待していた値よりも大きかったということが主な原因でございます。そのため動燃ではこのベローズをやわらかなものに交換する、あるいはまた格納容器貫通部の配管滑り部を摩擦抵抗の少ないものに交換する等々、種々の工事をやっておりまして、私ども当庁としましても、こういった工事を行うに当たりましては私どもの顧問の意見も聞きつつ慎重に検討を加えまして、まあ妥当であるというふうに判断しております。  それで、今工事は既に終わっておりますが、いずれにしても最終的にはいわゆる認可された設計及び工事の方法どおりに機器等が製作、施工されているかどうか、こういった問題につきまして施設全体の機能、性能の確認にかかわる使用前検査といったものが後で控えておりますので、ここを踏まえて、これに合格すればこのすべての施設が安全で機能どおりの性能を出せる、こういうふうな段階になるわけでございまして、今それの途中段階にあるということでございます。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 残余の御質問につきましてお答えを申し上げます。  二つ目は、先生御指摘になりましたように、「もんじゅ」の原子炉建屋内で猫がいたんじゃないか、そういうことで非常に管理がずさんだったんじゃないかということでございます。これは私からお答えするよりもむしろ安全局長のお答えであるかもしれませんが、猫の件につきましては、平成三年四月十日に実施されました「もんじゅ」に係る民事訴訟事件に関しまして福井地方裁判所によって現場検証が行われましたときに、建設中の「もんじゅ」の原子炉建屋の中で猫が発見されたということであったのは承知しているところでございます。その後、動燃事業団は原子炉建屋内を徹底的に調査いたしまして、猫などがいないこと、それからふんなどの異物がないことを確認してあるわけでございます。  猫はなぜ問題かということになりますと、これは、こういうのが施設の中におりますと、非常に精密、細密なる配線、配管等があるわけでございますので、それを猫が悪さをするんじゃないか、そういうことをおそれておったわけでございますが、今申しましたように、今の状態は猫がいないということを確認しておるところでございます。今後は各種検査の実施あるいは原子炉の運転等におきまして万が一にも小動物が侵入したりいたしましていろんな悪さをすることのないように、これまた動燃事業団に全体の現場の管理を厳重にやるようにということを指導してまいりたい、かように考えておるところでございます。  それから、もう一点でございますが、今最後に御指摘のプルトニウム燃料の製造ミスの問題でございます。これにつきましては、動燃事業団は平成元年の秋から燃料製造を始めたわけでございますけれども、その製造当初、ペレットの密度調整におきます技術上の問題から、予定していた歩どまりが十分に得られないということがあったわけでございます。それで密度調整剤を当初のワックス系のものからセルロース系のものに変更すること等によりまして、平成三年春には問題を克服したところと承知しておるわけでございます。  これによりまして歩どまりも改善いたしまして、動燃事業団は平成三年の夏から燃料の量産体制に移行したところでございますが、ペレット密度の検査装置の処理容量に若干の不足が見られまして、容量増加に伴う調整に時間を要したことからさらに若干のおくれを生じたと承知しておるところでございます。しかし、動燃事業団におきましては、当該工程の調整に鋭意努力しておるところでございまして、今後同事業団におきましては、「もんじゅ」の運転に向けまして着実に準備が進められることを期待しでおるわけでございます。  なお、先生御指摘の動燃事業団の臨界のおくれでございますが、これにつきましては、私ども、もちろん当初計画どおりに進めることも非常に重要と思っておりますけれども、問題が発生したことにつきましては、仰せこれは原型炉でございますので、一つ一つ着実に問題をつぶしまして一歩一歩進んでいく、安全第一に進んでいくということで、この「もんじゅ」の総合機能試験あるいは運転に入る工程を進めていただきたい、かように動燃にも御依頼しておるところでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 平成三年度にはクリアされたということですけれども、原型炉というのですけれども、事前の設計では、つくっていって、これでいいだろうということだったのですよね。  そうすると、変更した、ベローズがかたかった、そういうふうに言われたわけですけれども、事前の設計ではそれがよい、こういうことになっていたと思うのです。それが設計と実際とが違っていたのはどうしてか、設計の方が間違っていたのか、それとも施工の方が計画どおりにできなかった、こういうことなのか、そこの点はどうですか。

坂内富士男科学技術庁原子力安全局長

○坂内政府委員 お答えします。  設置許可時の安全審査というやり方の問題になってくるかと思いますけれども、基本設計、それからまた基本的設計方針の妥当性、こういったものを国は判断するという手続を行うわけですが、二次主冷却系の配管につきましては、格納容器貫通部において熱膨張による変位を許す構造とすることとしまして、施設全体の基本設計もしくは基本的設計方針の妥当性といったものを国が確認しておるところでございます。それでこのベローズの剛性等につきましては、材料とか形状、寸法、こういったものから評価する方法が確立されておりまして、現在までの原子力発電所の設計、建設経験等によって工学的には安全上問題とならないようなベローズの製作は可能であるということで、申請された設計どおりに製作、施工がなされておれば安全上支障がないものというふうに判断をしたものでございます。  もう少し国の立場について御説明しますと、いわゆる格納容器貫通部のベローズにつきましては、設工認におきましては格納容器バウンダリーを形成するということから、国としましてはこれが最高使用温度、圧力、荷重、こういったものが事故条件に耐えるように設計されているかどうか、こういったものを確認するわけでございまして、先ほどのいわゆるばね定数等の製作上の問題ということにつきましては、これは事業者の責任ということになろうかと思います。  なお、繰り返してございますが、いずれにしても、最終的には国は施設全体の機能、性能の確認にかかわる使用前検査において施設全体の安全性を確認していくということでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 今の御説明、ですから、設計なのか施工なのかという端的なお答えで願いたいと思います。

坂内富士男科学技術庁原子力安全局長

○坂内政府委員 国の立場と事業者の立場をちょっと御説明しましたが、結論といたしまして、設計計算において想定したベローズが製作、設置されていなかったということが事実でございまして、これは基本的な設計に誤りがあったとは考えておりませんで、施工上の問題である、こういうことでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 それから猫が見当たらないということは、エアロックの中にいたという目撃者もたくさんいるわけですけれども、死体は見つかっておりますでしょうか。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 お答え申し上げます。  猫の死体を見たという報告は聞いておりません。ただし、生き物でございますから、一体どういう行動をとったがが非常に難しいわけでございますが、動燃の関係者によりますと、確かに中には猫はいなくて、あるいはこれは若干不確定ではございますけれども、どうも出ていったところもあったようだというようなことでございまして、今現在は施設の中には猫はいないというふうに認識しております。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 フランスでも高速増殖炉の問題で大変苦労しておるようでございまして、この二月には科学者、議員、環境保護者ら三百人がスーパーフェニックスを廃炉にという要請をフランス大統領に送ったわけでございます。隣のスイスのジュネーブにも運転再開反対を要求しているような、こんな状態が高速増殖炉についてはあるのが実情ではないかと思っております。  スーパーフェニックスの運転再開がおくれているは弟分のフェニックスでの反応度異常事故が原因だと思っておりますけれども、フランスの規制当局でもこのことについてまだはっきりした見解が出せなくて再開のめどが立っていない、こういうふうになっております。高速増殖炉の炉心を泡が通過するようなことがあれば、チェルノブイリのような核暴走事故につながるということは、科学技術庁の方でも動燃の皆さんも御存じのとおりだと思いますけれども、このフェニックスと日本の「もんじゅ」は大きさもほぼ同じでございます。そういった意味では、このフェニックスの問題は「もんじゅ」にとっても根本的な問題をはらんでいるのではないか、こういったふうに思っております。  さて、「もんじゅ」が運転されますと、東海村から福井県までプルトニウムの燃料が一般道路を通って行くわけですね。そうすると、このプルトニウムの燃料というのは、普通の原発のウラン燃料よりもはるかにガンマ線、そして中性子線が多く出ている、こういうふうに思うわけです。科学技術庁の方では「もんじゅ」燃料の輸送容器の設計をされたのだと思いますが、これらのガンマ線と中性子線を何ミリシーベルトと見積もられたのでしょうか。

谷弘科学技術庁原子力安全局次長

○谷(弘)政府委員 御案内のとおり、輸送容器につきましては国際原子力機関、IAEAで国際的な基準がつくもれておりまして、公表され、各国ともこれを国内規制の中に取り入れているところでございます。規則につきましては、この輸送物の場合にはB型の核分裂性物質というものになるわけでございますが、表面の線量で二ミリシーベルト以下にするように、それから一メートル離れましたところで〇・一ミリシーベルト以下にするようにという規定になっております。  このシーベルトというのは、いろいろな線が出ましてもそれを人体に対する影響の度合いとして換算した数値でございますので、すべての種類の線が含まれておりますけれども、実際に私どもが今申請を受け取って審査をしました結果では、この規定値に対し表面線量で約七分の一、それから一メーター離れたところの値では四分の一ないし五分の一、これは最大値でございますので、ほかの部分はもっと低いわけでございますが、そういう値になっております。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 それから、ガンマ線、中性子線はどのように防御されるのでしょうか。

谷弘科学技術庁原子力安全局次長

○谷(弘)政府委員 ただいまも御説明申し上げましたように、国際的な規定で、表面に出てきてはならない線量が規定されておりますので、当然、設計の段階では、内部に入りますものと容器との間に遮へい材を入れまして、御指摘のとおり、こういう燃料の場合には中性子線とかガンマ線が出てまいりますけれども、それを遮へいできる遮へい材を挟みます。具体的には、例えばモルタルですとかレジンですとか、いろいろなそういう線の特性に応じた遮へい材を挟みまして、国際基準を満足するのはもちろんでございますが、先ほど言いましたように、その基準よりも数分の一に、低い状態に遮へいをするということでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 一般道路を何も知らない普通のドライバーと一緒に走るわけですから、その人たちに何か事故があって危害が起こるようなことはもう絶対にあってはいけない、こういうふうに思います。  この輸送の容器というのは、核物質防護上の理由、核ジャックの問題だとなるかと思うのですけれども、非常に公表されないということが原則になっておるかと思います。そうしますと、この安全性も客観的に第三者が確かめるというような方法はどういうふうに保証されているのかな、この辺の不安もあるわけでございます。  それからもう一つ、時間がないので、ちょっと簡単に質問させていただきますと、「もんじゅ」の燃料は、九メートルの高さからの落下の試験が行われているということですが、それは時速四十八キロメートルぐらいでの正面衝突の衝撃といわれています。こういうことですけれども、実際高速道路というのは、四十八キロメートルぐらいで走るということはなくて、通常八十キロから百キロというふうに走っておりますので、この容器の試験条件が実際とは違っているのではないか、こういうことも非常に心配な点でございます。  そして、このプルトニウムに関しては、核ジャック防止ということのために、安全面や経済面について余り表に出てこない。そこのところは秘密というか公表はできないというようなことになっておるわけですけれども、あくまでこの原子力というのは平和利用であります。平和利用であるにもかかわらず、軍事機密と同じような、安全性や経済性を度外視ということになってきますと、そういうような技術で果たして商業化をするのが可能だろうか、一体商業化して採算がとれるのだろうか、これが成り立つのだろうか、こういったことが非常に大きな問題かと思うのですけれども、今申し上げたことを踏まえた形で、長官、御見解をお願いいたします。

谷川寛三自由民主党科学技術庁長官

○谷川国務大臣 申し上げるまでもございませんが、安全の上にも安全、それから経済性につきましては、これは度外視するのじゃありませんで、向上を図っていかなければならない、こう考えておるところでございます。

長谷百合子日本社会党・護憲共同

○長谷委員 申し上げます。  プルトニウムは世界的にだぶついておりまして、価格も非常に下落しているのじゃないか、価格自体も非常にあいまいでありまして、確定していないわけですし、本当に冒頭から申し上げておりますように、今のようなプルトニウムが非常に多くだぶついてくるという状況の中で、高速増殖炉を本当にこれからつくっていく必要があるのかどうかということは、やはりここは慎重に、今長官おっしやられたように慎重に、ただ、今までどおり決まったからこうだということではなくてやはり見直していく、こういったことも含めた検討ということをぜひともお願いしたいと思います。  そうすることによって初めて、今まで二兆四千億円使われた、こういった国家予算が意義があるものになる、こういうふうに思っておりますので、その点一層の慎重な検討をお願いしたいと思います。  これで質問を終わらせていただきます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 この際、休憩いたします。     午後零時三分休憩      ――――◇―――――     午後一時四十三分開議

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。時崎雄司君。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 去る平成三年の十一月に、総務庁は旅客鉄道株式会社に対する監督行政監察結果の勧告を出されたわけでございますが、私、一時間、時間のすべてをこのことについて御質問をさせていただきたいと思っています。  まず最初に、この勧告が行われて、これは一般的なことでお尋ねしますが、勧告した場合に、その後勧告を受け取った相手というのは、その改善計画とかそういうものを総務庁に出すようなシステムになっているのかどうかというのが第一点です。  それから、なぜ旅客ということだけで貨物を除いたのか。また、今後貨物についても同様の行政監察を行う予定があるのかどうか、この点を最初にお尋ねをいたしておきます。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 先生御指摘のJRに対する勧告につきましては、国鉄改革の趣旨を踏まえまして、民営化いたしました四年後、そのタイミングをとらえまして旅客鉄道株式会社につきましてその業務運営の実態、さらには運輸省の指導監督状況等を調査いたしたものでございます。その結果につきまして運輸省に対し、どういうサービスを旅客鉄道株式会社が行っておるか、あるいは経営基盤の整備を行っておるか、そういったものについて勧告をいたしたところでございまして、ただいま先生御指摘なされました勧告の状況、それから今後さらに貨物の問題について勧告をさらに続けて行うのか、そうした詳細な問題につきましては政府委員から答弁をさせていただきたい、このように思います。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 御指摘の二点につきましてお答えさせていただきます。  一点の勧告後の関係省庁の対応の問題でございますが、私どもといたしましては、勧告いたしましたら二回、回答あるいはその改善の実施状況等について報告を求めております。一回目は、これはその勧告の中身にもよりますが、大体半年ぐらいたってから、それから二回目はさらにその後半年ないし一年ぐらいたってから、二回、回答という形で文書によりお答えをいただいております。  それから二点目の、旅客以外、すなわち貨物についてどう考えているかというお話でございますが、ただいま貨物の問題について監察調査を実施しているところでございます。最終結果を出すにはまだまだ時間がかかると思います。二回に分けましたのは、何しろ膨大な調査になりますものですから、一回では無理だということで二回に分けて実施したわけでございます。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 相当長期にわたって、平成二年の七月から十二月までということですから、五カ月ぐらいにわたって調査をされたのですが、具体的にはどういう方法で調査をなさったのか。この報告書を見ますと、監察の目的等についてはるる記載をしておりますけれども、具体的手法についてはほとんど触れておりませんので、どういうような方法でこの行政監察を行っているのか、後学のためにも少し詳しくお知らせをいただきたいと思います。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 行政監察は各行政機関の業務の実施状況を監察するものでございますが、あわせて、それに関連いたしまして、いわゆる特殊法人とか委任・補助事務につきましては関連して調査を実施するという権限が総務庁の設置法上ございます。その権限の発動として今回の監察も行ったわけでございます。  具体的に申し上げますと、中央レベルでは当然のことながら私ども中央の行政監察局が運輸省あるいは関連の会社等、それから管区行政監察局というのがブロックごとに置かれておりますが、これを動員する、あるいは一部の府県単位機関である行政監察事務所を動員して調査を実施する、これの総まとめがこの監察結果になるわけでございます。  また、具体的な調査といたしましては、いわゆる聞き取り調査といいますか、意見を聞く、あるいは資料を提出していただく文書による調査、あるいは場合によりましては私どもが現場まで出かけまして、実地調査という形で実地に調査する、こういうようなことをやっております。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 この総務庁の、国鉄が分割・民営をされて最初の行政監察を行ったということの発表をされて、これは当時の新聞の切り抜いたものをずっと見てみますと、JR各社ともこの監察についての大体同じような評価というのか、批評をしているわけですね。総体的に見てこの六社ですか、ほとんどが総務庁のこの行政監察結果に基づく勧告に不満を表明しているんですね。もう既にごらんになっていると思うのですが、一例を申し上げますと、JR東日本社長住田正二氏「率直に言って驚いている。総務庁は民間企業のことをわかっていないのではないか」、それから、余剰人員を指摘されたことについては「我々は自動化・機械化などで必要人員を減らす一方で関連部門への出向も進めている。監察が出向者を余剰人員に含めているのはおかしい」、このようにかみついているんですね。このJR東日本の社長の話では、悪口を言いたくないが、できれば公開討論を申し入れたい、こう言っている。これはすごいですれ、この社長さんの言っていること。  それから、須田さんという方はJR東海の社長さんですよね。この方も大変ですね。「監察ではバス会社、旅行会社への出向や研修中の新入社員が余剰人員としてカウントされている」。「実際には要員がタイトになっている。事実上余力はほとんどない」、これはJR東海の社長さんですね。  それから、井手さんというのは、これはJR西日本の副社長さんですな。これは「長期の経営計画がない」と指摘されたことについては「来年のことしか考えていない経営者なんていない。我々だって経営判断の素材くらい持っている」と反発。「民間企業になっても、特殊法人だから計画を出せといわれるのだろう。早く上場して完全な民間企業になりたい」、こう言っている。これは一例を申し上げたのです。  さて、運輸省にお尋ねしますが、これほどJR各社、この行政監察勧告について反発をしているんですね。これは運輸省にも勧告しているところがありますよね。運輸省それ自体の、例えば監督規制運用の簡素化などということで、それらを含めて、この勧告について運輸省はどうお考えになるか、感想も含めてお聞かせをいただきたい。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申し上げます。  先生ただいま御指摘の行政監察局の監察結果をいただきまして、私どもとしてもそれなりに十分内容を勉強させていただきました。JR各社に対しまして、直ちにその勧告の趣旨を踏まえて改善措置を講ずるようということを求めているところでございます。物によりましてはかなり時間がかかるテーマもございますけれども、いずれも前向きに、積極的に取り組むようにということで指示をしているところでございます。  先生先ほど御指摘になられたJR各社の反発といいましょうか、これにつきましては、感想といいますか、これは私ちょっと個人的なあれになりますけれども、確かに、JRが出発するときに、いわゆる鉄道業等で必要な人員よりも二割ほど多い職員を抱えてスタートするという大前提でスタートしたわけでございます。これは国鉄再建監理委員会の御指摘で、当時の国鉄職員、かなりいわゆる余剰状態にある、しかし一斉にやめてもらうわけにもいかないので二割はもっていきなさいということで、当初から二割の人間は、ある意味では多かったといえば多かったわけでございます。それを各社はいろいろなところに今、例えば出向していただいたり、それから社内で活用したりしておりますけれども、それでもなお一方、合理化といいましょうか、効率化も図っているものですから、そういう意味で当初よりもかなり、いわゆる余剰といいましょうか、余力という言葉がいいのかもしれませんが、平成三年四月ぐらいで二万九千人ぐらい出たということは確かでございます。  JR各社の社長さんの新聞記事でございますが、あのとおり、どういう表現を使ったのか私は存じませんけれども、私が聞いたところでは、余力人員があること自体は社長さんたちもわかっていると思いますが、その当時の新聞の取り上げ方といいますか、これはたしか勧告が十一月の末ぐらいだったと思いましたが、二十五日でしたか、そのときの新聞記事の取り扱いとして割と大々的に余剰人員が多過ぎる、まだ合理化を全然やってないじゃないかというようなトーンで取り上げられた。それに関してかなり、我々だって一生懸命やっているんだという意味の反発をしたというような経緯があるようでございます。いずれにしましても余力人員は余力人員としてそれなりに活用し、あるいは今現に全国ベースで申し上げますと約一万七千人ぐらい全社でいろんなところでいわゆる出向という形で活躍していただいております。そういう意味で今後ともこれは頑張っていかなきゃならないと思っております。  それから、最後にお尋ねの運輸省に対する行政運用の効率化の話でございますが、これは一つ御指摘いただきましたのは、JRの場合、線路が長いものですから、私どもの地方局が管轄区域をそれぞれ持っておりますけれども、何局にもまたがる場合がございます。その場合に複数の局に同じような書類を出さなきゃいかぬ、あるいは事実上出しているというのはもう少し何とかならないのか、こういう御指摘でございまして、これはどこかメーンのところに一つ出していただければその写しを相手の局に送るというようなことで処理ができるだろうと思いまして、早速それは改善さしていただいております。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 総務庁にお尋ねをいたしますが、今運輸省が言われるように、この分割・民営の出発点のころに算定をした各社の必要人員に二割程度余力を配して定数配分というのか決めだということを今運輸省の方はおっしゃっているのですが、というと、今回三万人に近い者が余力だ、余剰人員だということは、この当時の政治的判断等を含めて一挙にJR各社にその配分ができないということで幾らかの余力を持って配分をした、その分が具体的に言えば余剰人員として指摘をされたというふうにも理解できるんですけれども、当時、まあ今から言えばもう五年ぐらい前になりますですね。その当時、国策としてそう行ったことについてその分がいまだ余剰人員だ、こういう指摘に結果としてなるんではないかと私は思うんですが、この点についてはいかがですか。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 先ほど来JR各社の首脳の方がいろいろこの監察結果について反発があるというお話でございますが、それにつきましてちょっと私どもの方から説明さしていただきたいと思います。  まずその余剰人員、余力社員の問題に入る前に、この監察に際しましては、これは通常の監察でもそうなんでございますが、運輸省はもちろんのこと、JRの旅客会社との間で事実関係の確認はもとより改善方策についても十分議論した上で、それで最終的にまとめ上げたものでございます。  それから、先ほど来余剰人員という表現で御指摘ございますが、私どもが申し上げておりますのは余力社員という言い方で申しておりまして、その余力社員とは何ぞやということでございますが、これは私どもが実地に調査してそれを算定したというものではございませんで、JRの旅客の各社が事業経営上必要な員数というものを御算定なさっておりまして、それと現員との差、これを私どもの方へ資料として出していただきましたので、それを全部まとめ上げたものが約二万九千三百人ということでございまして、これは私どもはこういうような余力社員を例えば関連事業の拡大とか、現在委託している業務を一部直営化する、こういうような方向等で積極的、具体的方針のもとに活用していくべきじゃないかというようなことをこの監察の中で申し上げているわけでございます。  ただ、先ほど運輸省の局長さんからも御答弁がございましたが、新聞等では余剰人員という表現で報道されておりまして、余剰人員と申しますと旧国鉄時代、いわゆる仕事に従事していない余剰人員、こんなものを連想されるというようなことで若干驚かれた、ないしは反発されたのじゃないかというふうに私どもとしては理解しているところでございます。  また、経営計画の問題についても御議論がございました。この経営計画の問題につきましては、これは臨調答申以来の経緯がございまして、臨調答申におきまして特殊法人の共通活性化方策ということで、例えば企業会計的な原理を入れだ会計の標準化とか、あるいは業績評価をやるとか、そういうようなことはいろいろ指摘がございます。その一つとして、中期的な業務計画をつくるべきではないかというような御指摘があり、これは六十二年行革大網においても中期業務計画を策定するというような方向が政府としても示されたところでございます。  また、監察といたしましても、昭和六十二年十二月に、これは特殊法人横並びで調査をいたしまして、事業計画の策定方、十八省庁について勧告をした。なお、その際、策定のための指針なるものも関係省庁とも協議しながらいろいろ示しているという経緯がございますし、またこの中期業務経営計画につきましては、これは報告書の中にも書いてございますが、大手民鉄十四社調べましたところ、十三社、大部分でございますが、中長期の経営計画を策定しております。しかも、その中身は輸送量とか鉄道事業の収支とか設備投資とか要員、資金、こういう各項目別に、かつ具体的な施策を積み上げた形でつくっている。民鉄各社でも大部分の会社がこういうものをつくっている。したがいまして、JR旅客各社においてもこういうものをつくる必要があるのではなかろうか、こういうような指摘をいたしておるところでございます。  なお、あらかじめ二割方の余剰の人員を各社が引き受けているということについては私どもよく承知しておりまして、その旨、監察結果の報告書等にも記述しているところでございます。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 どうも十分理解できないのですが、今聞いてみると、JR各社から算定をしていただいた数字をもとにして、余剰人員という言葉がまずければ余力社員で結構ですが、各社から出していただいたやつを集計して余力社員が二万九千三百人ほどおる、こう指摘したのだということですね。  そうすると、なぜ首脳陣はあなた方が出した行政監察結果の勧告についてこのように不満を述べているのか、私は全然理解できないのですよ。自分のところの、それぞれの会社で余力社員がこれだけいるというものをつくってある、それを足した結果が二万九千三百人だといって指摘をしているのに、冒頭申し上げた東海にせよ、さらには西日本にせよ、東日本にせよ、社長、副社長という首脳陣が、文書から見る限りでは、新聞報道で知る限りでは公開討論まで申し込みたいと言っているのですから、大変な意気込みですよね。本当に各社で出したものを集計したらそうなったのですか、私はそれが理解できないのですよ。もう一度そこを確認の意味で、

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 各社の反発というお話でございますが、私も必ずしも十分理解できない面がございます。先ほど来答弁いたしましたように、トータルで二万九千三百人ほど、これにつきましては、あくまでもJR旅客各社が算定して私どもの方にいただいた数字でございます。私どもが独自の立場で算定したものではございません。  なお申し上げますが、先ほども申し上げましたが、この方々が余剰人員という形で何も仕事をしていないというようなことでは全くございませんので、現在でも在籍出向とかあるいは業務変動に対応する要員というような形で現場機関に張りついているというような実態はございますが、私どもとしては、さらにそれを具体的な方針のもとに積極的に活用すべきじゃないかというような問題意識を持っているということでございます。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 運輸省にお尋ねをいたしますが、今お聞きのとおり、総務庁が調査をし、こういう資料をまとめる段階では各社から算出をしていただいた数字を突き合わせながらやってきた。ところが、冒頭言ったように、各社とも大変な反発をしている。  それで、内容を見ますと、余力社員の指摘のことが第一点です。もう一つは、長期計画というのか、経営計画がないと言われたことに対する反発、こういうことですが、こういう反発をされている状態で運輸省は本当にJRに対してこの勧告の趣旨に沿って改善せよと指導できるのですか。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申し上げます。  こういうことではないかと私考えておりますが、JR各社の社長あるいは副社長が話を聞いて反発している一つのもとは、当時二十五日ごろの新聞、今ここに二、三持っておりますけれども、はっきり言いますとかなり刺激的といいましょうか、そういうような記事のように感じられます。「JR余力社員三万人」、あるいは「JR余剰二万九千人」とか、「一層の「減量」求める」、それから「人件費、大幅な伸び」、「一層の合理化勧告」というふうに、割と端的な表現が続いておるわけでございます。  一つの見方としまして、そこにちょっと須田さんの話、先ほど先生お読みになった中にありますが、JRの各社のいわゆる余力社員のうち、今出向をなさっている方が相当数おります。その方をどう見るかというあたりに判断の分かれ目があるのかなという気がいたしております。  いずれにしましても、JR各社が今後ともコストの引き下げのために人的、物的な面でいろいろな意味の効率化を図っていかなければならないということは必要なことでございますし、それから一部外注に出しているものを、できるものは内注といいましょうか、自分の社内の職員を使ってやれる間はやっていくというふうな工夫をして、なるべく合理的な経営をしていくということは必要だと思います。そういう意味で私どもは具体的に指示もしておりますし、JR各社もそういう方向で今努力をしているところでございます。  それからもう一つ、中長期計画というお話がございました。勧告でも中長期的な観点から経営管理の充実を図るように一層努力しなさい、こういう御指摘がございます。必ずしも計画という名詞ではございませんけれども、いずれにしても、私どももやはり鉄道事業という、例えば投資にしましても非常に長い期間がかかりますので、場当たり的にやってもらったら困るので、中長期的な観点に立ってやっていくべきだということはそのとおりだと思いまして、その点は行政監察の結果と全く意見が一致しております。  ただ、固有名詞として何とか五カ年計画とか、何とか十カ年計画というような名前の計画がなければならないかと言われれば、それは必ずしもそういうことではないだろう、こういうふうに判断しております。いずれにしましても、監察の内容は我々にとって非常に参考になるものでございますので、ぜひこの線でJR各社を指導してまいりたいと思っております。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 局長、どうもあなたの言っていることも理解できないのです。あなたもこの新町の切り抜きを持っているでしょうが、この勧告が出された後で新聞が出るわけですね。あなたの指導のもとにあるJR各社の社長というのは新聞を見てびっくりするのですか。少なくともこの勧告を読んでいるわけでしょう。新聞を見てから刺激的なんでかっときたということはないでしょう、これは。どっち見ているのですか。勧告されたのはこっちでしょう。常識から考えたら、これをよく読んで、その上で何か評価をするというなら口を開くのでしょう。こっちの新聞を見てからかあっとくるのですか。その程度の単純なのを社長にしているのですか、違うでしょう。  冒頭、刺激的だから各社の社長がこういう発言をしたのじゃないでしょう。こちらの勧告書を見てそういう発言をしているのだと私は思うのです。ちょっと失礼じゃないですか、あなた。JRの社長とか副社長をつかまえて、新聞を見て見出しか刺激的。だからかっときてああいうことを言ったのだなんて。ちゃんとこういう勧告書を読んで、その上で言われているのだろう、こう私は思うのですよ。  とすれば、あなたがおっしゃるように、この勧告に基づいてひとつ改善をしてください、この勧告に沿って改善をしてくださいと言ったって、各社ともこんな反発していたらこれは改善にならないでしょう。する気はないのじゃないですか。特に西日本の副社長の井出さんなんかは、「完全な民間企業になりたいよ」、こう言っているのです。行政監察なんかに指摘されたくない、こう言っているのですよ。言葉ではそうですよ。そこまで強く言っているのに、あなたのような、この勧告の趣旨に沿って指導し、やってもらいましょうと言ったってできっこないでしょう。  ところで、もう六カ月で第一回の回答が来なければいけないのです。十一、十二、一、二、三と来れば四月ですよ。そろそろ来るころでしょう、先ほどの話では。一回目の報告がもうあってしかるべきだと言っているのですよ。  ところで、運輸省は具体的にどういう指導をしていらっしゃるのですか。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申し上げます。  いわゆる行政監察局に対する回答でございますが、私どもとしては三月二十五日に第一回のお答えといいますか、これを申し上げております。  中身としましては、勧告の各項目につきまして、今後とるべき方向といいましょうか、まだ具体的な成果が上がったものはないのでございますし、時間がかかるものもございますので、そういうことで御回答申しあげております。  一例を申しあげますと、事業の積極的な展開を図るべきではないかということにつきましては、抽象的でございますが、「運輸省としてはJR旅客各社に対し従前から経営基盤の強化を指導してきたところでありますけれども、御指摘のような観点から、鉄道事業の収益力の強化について今後とも一層指導を強めてまいりたい」とか、「関連事業の活性化を図るようさらに一層旅客会社を指導してまいります。」とか、こういうような基本トーンでございますが、こういうもので三月二十五日に第一回の御回答を申し上げているということでございます。  二回目のときには、これをさらに肉づけして、こういうことをいたしましたというお答えになっていくと思います。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 そうしますと、勧告を受けてから六カ月近くになって、五カ月と何日かになって今のようなことを総務庁に回答した、こういうことですね。  それは当たり前のことじゃないですか、勧告の中にいろいろなことを書いてあるわけですから、その線に沿ってというのは。私の聞きたいのは、具体的にこれだけの膨大な資料と、五カ月にわたる調査をして、そして総務庁が勧告をした、各JR会社はこの指摘をされたことについてどうするのか、こうしたい、こうするという計画が総務庁に一回目に回答されるのかなと私は思ったのですよ。  今のお話だと、指摘されたことについて各社を指導いたしますというだけの話でしょう。そんなの当たり前のことなんですよ。総務庁が先ほど言った六カ月ぐらいで一回、さらに六カ月ぐらいでもう一度、二回報告をとるということの趣旨からいくと、どうも私十分でないような気がしているのですね。  私が言いたいのは、JR各社の社長クラスがこの行政監察に基づく勧告に大変な不満と反発をしている、そういう中で運輸省はどういうふうに各社を指導するのかということを聞いているのですよ。  そうすると、あなたはかっときたからとかなんとかと言うけれども、もうあれからしばらくたっているのですから、冷静に物を考えられるはずです。片一方では、いや、計画はあるのだと言っているわけでしょう。経営者たるもの、そんなもの持っていないということはない、こう言っているわけだし、また人員だって、余力社員なんかいないと言っているわけだ。はっきり言わせてもらえば、出向している人とか、新人社員、研修している人まで余力社員だとカウントしている、こう言って怒っているわけでしょう。  運輸省が間に入ってきちっとしていただかないと、これは勧告のしっ放し、受けた方も受けっ放し、こうなるんじゃないですか。どういう基本的姿勢で指導するのか、お答えをいただきたい。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申し上げます。  先ほど私の表現で若干まずいところがありましたので、謝らせていただきます。  確かにJR各社が勧告をいただきましたとき反発的なことがあったようでございますが、新聞の記事のとおりのことを言ったのかどうか、私どもちょっと確認ができておりませんけれども、いずれにしましても、勧告で御指摘されたこと自体は非常に正しいことだと私どもは判断しております。JRもそれについては全く異論がないと聞いておりますので、私どもとしてはそういう方向で今後具体的な指導はやってまいりたいと思っております。  例えばその中に交通弱者のための施設を改善することというのがございますが、これにつきましても、既に、これは勧告とは別な要請もございまして、私ども従来から指導したところもございますけれども、これについては具体的にいついつまでに何カ所くらいをやりたい、ただ周辺の事情がありますので、そのとおりいくかどうかは別としまして、そういうことも彼らはやっております。そういう意味では徐々に成果を上げてきていると私ども思いますし、今後とも目を光らせてきちっとやってもらうように努めたいと思っております。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 ちょっと総務庁に揚げ足をとるようで失礼なんだが、この勧告書の一ページにこういうことが書いてあるのですね。「車両走行キロ当たり営業費用や営業費用に占める人件費比率が概して大手の民営鉄道に比較して高くなっているほかこういう文章があるのですが、これは何か意味があるのですか。これは当たり前のことなんですよね、JRというのは人がいないところにも線路を敷いているのですから。民間の大手というのは大体が人がたくさんいるところにしかないのです。  こんなことは当たり前じゃないかと思うのですが、これは何のためにここに書いたのですか。要するにJR各社は人件費率が高いことを言わんとしたわけですか、この文章は。お答えください。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 お答えいたします。  御指摘よくわかりますが、このような指摘はまさにここに書いてあるとおりの指摘でございまして、JR旅客鉄道株式会社、六十二年に発足いたしましたが、そのときの基本的な考え方は、民営化されたJR旅客会社は民鉄並の効率が求められるというような基本的な哲学のもとにこういうようなことがなされたわけでございます。そういうこともございまして、民鉄との比較というのは重要なポイントだと思っだということが一つでございます。  それから、先ほど来申し上げております余力社員の活用の問題とか、それとは別に私どもといたしまして現実に私どもの目で調査した中でさらに要員合理化の余地があるというような指摘も監察の報告書の中ではやっておりますが、今後とも、そういう余力社員の活用とか、あるいはさらなる要員の合理化の問題とか、こういうものを考えるに当たりましても、背景として今のような、ここで指摘しているような事情は考えておく必要があるだろうというのが一点。  それからもう一つ、これは監察の報告書の中でも申し上げていることでございますが、現在ではなかなか手間等がかかっててできていないわけでございますが、将来的には検討すべき課題といたしまして、経営管理の充実という観点から、線区別、事業別の実態を踏まえた事業展開、こういうものも考えていかなければならぬだろうと思います。  仮に線区別のようなことを将来考えていきますと、例えば大手民間の私鉄が大都市内を走るとすれば、大都市内の線区、こういうようなものは当然のことながら十分比較検討の対象になるであろうと思います。そんなことも踏まえまして、一応、ある意味では当ヅ前のことかもしれませんが、こういうような表現をしてあるわけでございます。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 今最後に、民間の大手と同じような経営形態というのか、そこまで当時、分割・民営のときに期待をされておったということを言われたわけですが、ここに書いてある「車両走行キロ当たり営業費用」とか「営業費用に占める人件費率」とかいうのは、例えば首都圏とか東京中心、大阪中心とか、そういう人口が集中しているところがほとんど民鉄の大手があるところですね。そういうところと比較するというのはまだ私はわかるのです。私が生まれた青森の方だの北海道の方へ行って、それは民間鉄道、あるわけないのですからね。大手も小手もないのですよ。そういうところにだってJRの路線は敷いてあるでしょう。  だから、車両走行キロ当たりとか云々くんぬんと、こう書いてずっと出しておることは、どうも何か別な魂胆があって、その下に文章でちゃんと書いてあるでしょう、「労働力不足の時代に」なんといってどっと文章が続いているわけでしょう。比較するならそれはちゃんと比較してくださいよ。民間大手のあるところとそこを走っているJRと比較すればいいのじゃないですか。この文章では総体に書いてしまっているんですわ。もっと正しく表現していただかないと。このことはこれ以上申し上げません。  そこで、一、二具体例を挙げて、そういうものを実際にごらんになったかどうか聞きたいのですけれども、私、毎日水戸から上野を通ってここ国会議事堂に通っているのですが、最近、特別検札というのがまたできてしまって、私、国会議員ですからパスですいすい入っていってしまいますが、普通の人だったらまず切符を窓口で買いますね。そこで一般の改札のところを通って、さあ特急に乗ろうと行ったら、特急の前にもまた改札がいるのですね。そこでまた見てもらっている、それから列車に乗って汽車の中で検札が来て、出るときも二回同じことをやらないと出られないですね。なぜこういうことになったのか、またそれを実際にこの行政監察でごらんになったのかどうか、その辺をお知らせいただきたい。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 先ほど大臣からも御答弁いただきましたが、利用者サービスという観点からは調査しておりますが、ただ御指摘のような特別改札の問題についてはこの監察では取り上げておりません。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 運輸省知っていらっしゃると思うのですね。ああいう工事をしてわざわざそこへ職員を何人も張りつけて、これは何が目的なんですか。こういう乗客のサービス低下をさせるようなことをなぜ行ったのか。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申し上げます。  先生今御指摘の水戸から上野のいわゆる「ひたち」をいつも御利用いただいていると思いますが、確かにおっしゃるような意味でのチェックといいましょうか、それはございます。  御指摘のように、切符を購入するとき、これは通常の場合でございますのであれでございますが、それから改札口でパンチを入れる、それから車内検札も通常に行われているところでございます。あと上野駅では最後の段階。その間におっしゃるような意味でホームでの一種の改札が確かに行われているようでございます。これは水戸駅では昨年の十月からでございますか、上野は昨年の七月からやらせていただいております。  これは、一つは、普通列車の切符あるいは定期券のまま特急にぼんと飛び乗られる方が実は大変多うございます。「ひたち」の場合、これは平成二年の調査でございますが、特定の日付六日間ほどアトランダムに調査をいたしましたところ、お客様の中で自由席にお乗りのお客様のうち、六八%の方が切符を持っていらっしゃらない。要するにいわゆる飛び乗りでございます。このごろの傾向は、ほかの列車、例えば「あずさ」という松本へ行く特急がございます。新宿から出ますが、この場合には車内でお売りするのは二四%ぐらいの方でございまして、「ひたち」の場合特に多いということで、車掌が大変忙しくなるということもありますし、安全上の問題もございまして、それではあらかじめホームから車内にお乗りいただくときにお持ちかどうか、持っていなかったらそばの販売口で買って乗っていただく、こういうようなことを考えたようでございます。それからもう一つは、誤乗車、誤って乗る方、それからある意味の不正防止ということもあると思います。  そんなことで特急券の確認と、それから並べて発売をしている、こういうことで、あらかじめそうしていただければお客さんの方もいいだろうし、乗務員の方もある意味で安全上のことに目を配れるということでございますので、今のところはそういうことで続けさせていただいていると聞いております。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 今聞いておりますと、特急券を持たずに乗って車内で購入したりして車掌が忙しくなる、それから誤って乗車する、それから場合によっては不正な乗車だ、こういうことです。  車掌さんが忙しくなるのかどうかは別として、特別改札を設けたためにそこへ職員がまた張りついたり、またそのすぐ横で特急券やら何やら売る場所もあって、そこにも人が要るわけですね。そういう人が例えば列車に一人でも余計に乗っていれば一それから不正乗車という場合は、車内で検札をやるのですよね。飛び乗りの方はみんな車内で購入しているわけですね。そうすると、車内ではやっていないのですか。  例えば私はグリーン車に乗ってくるので、グリーン車は絶対やるけれども、よそは車内検札はやらないということで、すなわち列車に乗車されている車掌さんがいない、もしくは少ないからそういうホームのところでチェックするんだ、こういうことなのですか。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申し上げます。  私も細かいところまでは実は聞いておりませんけれども、先生御承知のように、車内検札というのはすべての駅間ごとにやっているわけではございませんで、やはり割とメーンのところを出たところでやるというのが普通ではないかと思います。  「ひたち」の場合、どういうふうにやっているか、今具体的にあれを持っておりませんけれども、そうしますと、途中駅で通常の定期なり普通の切符を買われて特急券をお買いにならないでぽんと乗ってこられた方については、検札が来ないときには車内用補充券が出されないまま上野なりあるいは逆に水戸まで行っていただくという場合があるわけでございます。そういうときに、ある意味で誤乗車でトラブルになったり、あるいは不正乗車と言ったら言葉は悪いかもしれませんが、そういうことが考えられるということで特別改札をやっておると聞いております。  これは、例えば海水浴シーズンの東海道線でございますとか、私鉄でもそうでございますが、例えばシーズンのときの京浜急行とか、こういうところではやはり誤乗車あるいは不正乗車を防ぐために、ちゃんと切符を買っていただいた方とのバランスもあるのだと思いますけれども、しかるべくシーズンによってはやっているということも聞いております。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 私の水戸と上野の例を言ったのは、何もシーズンとかという関係ではない。特別検札をやるのは、そのシーズンのときのように例えば職員が何人か立ってチェックする、そういうことではないのですよ。大がかりに工事をして、普通の改札口と同じ形態をとるわけですよ。とっているわけです。私はこれは必ずしも今局長が言うような、車掌が忙しくなるから仕事を緩和してやろうとか、誤った乗車があるからどうのこうの、こんなのは余り理由にならないと思う。強いてもし理由になるとこの不正乗車ということなのかなとも考えるのですが、二年何カ月か私、通って国会に来ていますが、車内での検札のなかったときは一回もないのです。全部検札があるのです、車内では。だから、そんなに抜き打ち的にどこかたまにやるとかというのじゃないのですよ。毎回やっているのですよ、これは。  これは総務庁も聞いておいていただきたいのですが、どうもこれが本当の理由ではなくて、JR東日本といった場合に、その中に支社というのが幾つかありますよね。これは支社同士の売り上げの競走なんじゃないかと私は思っておるのです。水戸駅で買えば、通せんぼして特急券を持ってない者はもう通さないのです。いや応なしに水戸で特急券を買う。これがそこの水戸支社の売り上げというのか、上野駅でもって通せんぼして特急券がないやつは特急に乗せないよというと、いや応なしにそこで買うわけです。そうでしょう。  先ほどいみじくも言ったように、七月に上野駅でやったんですね。そうでしょう。そうしたら十月になったら水戸駅でも始まったと言ったでしょう。私は支社間の売り上げの競走というのか、そういうことでああいうことをしているのではないかと疑っているのです。その結果乗客にサービスの低下につながるようなことをやっているのではないか。ぜひこの点は機会がありましたら、ひとつ総務庁、行政監察を十分やっていただきたいな、こう思っております。  さて、時間も余りありませんので、もう一点、聞いておきますが、特に北海道、九州にはJRに職場復帰を求めて今地方の労働委員会や中労委で争いをしている方が約三千名ほどいると言われていますね。そこで、今回行政監察で出された資料などをずっと見てみますと、三千人ぐらいの人は経営上から十分これは採用できるんじゃないかと私は見ているのですよ。  そこで総務庁にお尋ねいたしますが、経営の内容分析まで行って大変な膨大な調査をされておりますから、今争いを起こしているとはいえ、不当に解雇をされたということで、三千名もの方が地方なりまた中央労働委員会に訴えて争いをしているわけですが、前に運輸大臣も和解するように各社に働きかけるということを申されてもおりますから、その前にひとつ総務庁で、この行政監察結果から見て、主に北海道、そして九州に多いわけでありますが、経営上から見て十分この方々を採用しても赤字経営にはならない、こういうふうに私はこの報告書から読み取れるのですが、総務庁はどう見ていらっしゃいますか。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 ただいま先生も御指摘ございましたように、地方労働委員会でその問題今審査中でございます。したがいまして、この問題についての発言は、恐縮でございますが、差し控えさせていただきたいと思います。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 答弁しないということですか。あなたに運輸省やJRにかわって採用するとかしないとかということを答弁してもらうということではないのです。五カ月もかけて旅客の六社を経営面からも調査をして、その結果、利益がどうのこうのということまで随分細かく調べられておるので、そのお調べになった経営面から見て、約三千名の人が、主に北海道と九州ですね、各社ごとに調べられたようですから、それから見て、この方々三千名が採用されたと仮定した場合に、経営面から見て赤字になるのかどうかということなんです、私の聞いているのは。  何も係争中だから答弁差し控えるなんて運輸大臣みたいなこと言わないで、行監としてどうなのかということをお聞かせいただきたいと思います。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 まことに恐縮でございますが、仮定の問題とはいえ、まさにその三千名の問題、中労委でまさに提訴中ということでございますので、私どもの立場としても、ちょっと発言するのはいかがかなと思いますので、恐縮でございますが、発言を差し控えさせていただきたいと思います。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 それじゃ私の方から申し上げておきたいと思うのですが、もともと分割・民営のときには利益の目標というのを定めておったわけですよね。これは運輸省が提示をしてあるかどうかは別として。北海道、今回この調査の結果では、経常利益が十六億円ということですね。九州に至っては四十億円の経常利益を上げている。さらにはまた、退職給与引当金なんかもこれはぴっくりするような積み方をしているのですね。急にふやしているということ。それから、減価償却等々、さらには業務委託、これは改善勧告の中にも触れておりますけれども、例えばJR北海道だったら三百十八億円ですよね。JR九州が四百六十六億円。三千名の人を雇って幾らですか。ざっと計算して、北海道、九州ですから、東京よりは給料は安いとして、一人五百万にしたらどうです、三千人で。五、三、十五、百五十億円で済むのですね。両方合わせると、民間ということになるでしょう、JR直でない委託が八百億近くになるのですね。  そういうことを考えれば、私は今の経営状態から見ても、十分三千名の方々を北海道なり九州に採用が可能だというふうに思うのですよ。私は経営上から見てこう言っているんで、あなたに中労委で争いになっていることをどっちがいいかなんて判定をしていただくつもりもないし、この数字から見てそういうことが言えるのではないかと私は思うのですが、御感想を。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 たびたび恐縮でございますが、いずれにしても、三千名の問題につきましては中労委の方で今いろいろ御審議なさっていることと思いますので、仮に経営上の見通しその他という観点から申し上げましても、私がここで申し上げるのは必ずしも適当じゃないのじゃないかと考えますので、恐縮でございますが、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 同じことを何度言っても答えないのは答えなくていいですが、私が今申し上げたようなことで、十分に、その一%程度の当初見込んだ利益を前提にして考えても、約三千名の方をそれぞれのJR北海道なり九州で抱えたとしても経営上何ら問題はないと、あなた方が調査した結果でこういうふうに出ている、私はそう思っておりますので、答えないということはそうだというふうに私は理解して、この件については終わりにさせていただきます。  さて、最後に運輸省に一言申し上げておきたいのですが、これからも経済活動がどんどん発展をしていきますと、この交通問題というのが大変重要な課題になってくると思うのです。例えば、大きく言って今のようにレールの上を走る列車、それからトラック、バスのような自動車、それから海、飛行機と大きく四つあるだろうと思うのですが、それらの総合的な将来の需給見通しなどを立てて一定の年限でこうあるべきだというようなものを計画されているのかどうか。もしされているとすれば、その概要。私は、これからは地球環境に優しいような交通手段というのが必ず必要になってくるだろう。そういう点では列車での貨物を含めた輸送体系というものを十分尊重していかなければならない時代が来るのではないか、こう思っておるわけです。  そういう観点から、ひとつぜひ、そういう将来展望した計画があるとすれば、きょうは細かいことはもう時間がありませんから聞けませんけれども、また次の機会に十分聞かせていただきたい。あるかないかだけ、ひとつお答えいただきたいと思います。

井山嗣夫運輸省鉄道局長

○井山政府委員 お答え申しあげます。  運輸省の所管行政全部のというのは、一律の同じレベルであれしたものははっきり言ってございません。空港とか港湾とか、それぞれの五カ年計画等では五カ年あるいはそのときの計算上は十年先を見た計画がございます。ただ、全体はございませんが、輸送量がどれくらいになるかについては、昨年、運輸政策審議会の答申などのときに作業をいたしております。  鉄道に関してはマクロ計画は今のところはございませんで、今それが必要かどうか運輸政策審議会の鉄道部会というところで二十一世紀を踏まえたビジョンづくりというものの一端として検討しておるところでございます。

時崎雄司日本社会党・護憲共同

○時崎委員 時間になりましたので、終わります。どうもありがとうございました。

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 以上で時崎雄司君の質疑を終わります。  次に、宮地正介君。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 最初に、科学技術庁長官の方にお伺いしておきたいと思います。  去る三月二十四日に、ロシアの旧レニングラード近郊のレニングラード原子力発電所の三号炉が事故を起こしました。その事故に対しまして、日本政府としてレニングラード原発事故調査団を派遣したわけでございますが、去る十日に帰国をしているというふうに報告を受けているわけでございますが、谷次長が派遣団のメンバーとして調査に赴いたと伺っております。今回の調査団の目的、また今回の調査の内容等についてまず御報告をいただきたいと思います。

谷弘科学技術庁原子力安全局次長

○谷(弘)政府委員 ただいま先生御指摘ございましたように、三月二十七日の閣議で宮澤総理より御指示がございまして、科学技術庁、外務省、通産省の三省庁で協議をいたしまして、四月三日から十日までの日程でレニングラード原発の謝査に行ってまいりました。当庁からは、今御指摘のとおり私が参加をいたしました。  この調査団の目的は三つございまして、一つは、もちろん今回のトラブルの状況を教えていただくというのが第一点でございます。これに加えまして、今ソ連からロシアに変革中でありますので、相手の行政組織がどのようになっているのかということもお聞きするのが第二点の目的です。それからもう一つは、今後日本がいろいろ協力を考えていく上でロシア側でどのようなことをお考えなのか、この点を伺ってくる、この三点が大きな目的でございました。まず、私ども調査団は四月六日にレニングラード原発に入りまして、原子炉等の運転状況をお聞きしまして、施設の内部を拝見いたしました。今回の事故につきましては発電所長みずから出てきていただきまして、非常に率直にお話しいただきました。  簡単に御説明申し上げますと、この炉は日本の原子炉とはかなり違っておりまして、グラファイト、黒鉛を使っておる原子炉でございますが、その中に穴があいておりまして、そこに圧力パイプが通っておりまして、その中を水が通る。そのさらに水のバイブの中に燃料棒が装入されているというタイプの原子炉でございますが、その水を配分するバイブが約千七百六弱、千六百数十本あるわけでございますが、そこのバルブが一つ故障を起こしまして、その故障を起こしましたことによって水の流量が低下をいたしまして、その今の圧力管の温度が上がって蒸気の状態でグラファイトのあります炉室の部分に蒸気が噴き出して、そこの部分が圧力が上がって原子炉がスクラムしたということでございます。  出ました蒸気あるいは水状のものにつきましては、イナートガスを通しておりますので、その蒸気ガス系を通る、あるいは下の、原子炉の外へそういう冷却水が出ました場合に外部に放射能が出ないようにローカライゼーションシステムというのがついてございますが、プールの中を水を通すわけでございますが、そこの施設に落ちまして通常の排気系を通ってフィルターを通って外へ出ていったという説明でございました。したがいまして、出ましたガスについてはそれほど高こうございませんで、周辺地域では一応バックグラウンドレベルということで環境に影響は与えていないという御説明でございました。  それから、トラブルがありましたチャンネル、今の圧力管につきましては将来取りかえる予定、それから一番この原因になりましたバルブのスリーブ部分につきましては他の原子炉も含めて取りかえるということの御説明を聞いたわけでございます。  この現地の調査の後、終わりましてモスクワに帰ワまして、新しいロシアの原子力省及び大統領直轄になっております原子力放射線安全国家管理委員会、両方にお邪魔いたしまして再度同じような説明をお聞きいたしましたけれども、ほぼ同じような説明を聞いております。  以上が調査の概要でございました。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 この原子炉はRBMKという原子炉で、今お話しのように黒鉛の減速軽水冷却炉、チュルノブイルの原子炉と同様の原子炉である、こういうふうに伺っておるわけでございます。今、谷次長は、環境には影響を与えていない、バルブのいわゆる事故であるという説明を受けた、こういうふうにおっしゃっておりますが、現実に御存じのとおり今回の事故を含めてこのチェルノブイリ型の原子炉の問題等について欧州開発銀行のアタリ総裁は、大変に今後の影響を考えて、原子炉の停止をすべきではないか、こういう御発言も出ているわけですね。  また、けさの報道によりますと、燃料棒の破損の公算も大きいというようなことを科学技術庁がデータを入手したような報道もされているのでありますが、この辺の事実関係と、あなたが御説明を受けてきたことに対してそのままうのみにしていいのかどうか、特にロシアにおける原発の安全管理の面は大丈夫なのか、この込もう一度確認しておきたいと思います。

谷弘科学技術庁原子力安全局次長

○谷(弘)政府委員 先ほど私が御説明しましたバブルの破損につきましては、原因になった一番最初のきっかけということでございまして、圧力容器の中には、先ほども御説明しましたように燃料が入っているわけでございます。燃料の入っている部分の近くからリークをしているということでございまして、燃料破損については、私どももちろん現場で聞きましたけれども、彼らの説明によりますとマイナーなダメージである、燃料の外側の被覆管のところにマイナーなダメージがあるという説明をしておりましたが、これはまだ燃料棒そのものを取り出しておりませんので、最終的な評価についてはこれからになろうかと思います。  それから、もちろん御案内のとおり、ロシアの原子炉全般について御説明申し上げますと、先生今御指摘のように二つ原子炉がございまして、一つはチュルノブイル型、今回のタイプの原子炉とそれからもう一つは加圧水型の原子炉、VVERというタイプの原子炉がございます。この原子炉の評価につきましては国際原子力機関で特別なプロジェクトをつくりまして評価をいたしておりますが、先ほどのVVER、加圧水型の原子炉につきましては大分改善はしてきてはおるものの、西側の原子炉にあるような格納容器がないとかあるいはハンドリングといいますか訓練が少し行き届いていないとか、そういうような意味での問題点が指摘されております。  それから、このタイプの原子炉についてもチュルノブイルの事故の後、ソ連自身で改善をしておりますけれども、今後国際的な意味での評価が今スタートしようとしている段階でございます。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 科学技術庁として私の質問に正確に――要するに今後こうした原子炉の、ロシアがいろいろ改良したりしておるようですが、やはりチュルノブイルの事故あるいは今回のこうしたレニングラードの事故、調査団として現場に行って調査をされて、本当に大丈夫なのかどうか。  要するに地球環境の汚染、放射能漏れの問題、今世界の人類的見地からも非常に心配しているわけですね。ましてやロシアは今経済的な危機の段階にあるし、また技術者の頭脳の流出の問題もあるし、いろいろとロシアにおける今の状況というのは厳しい状況が非常に重なっているわけですね。まずそういう点、懸念がないのかどうか。もし懸念があるとするならば、日本政府として今後国際貢献の立場からどういう技術協力ができるのか、あるいは経済協力ができるのか、この辺についてもう少しきちっと国会に報告してもらいたい。

谷弘科学技術庁原子力安全局次長

○谷(弘)政府委員 このタイプの原子炉は日本に実は経験のないタイプの原子炉でございますので、設計面での評価につきましては既に経験を持っておりますドイツ等――ドイツは実は東ドイツの合併のときにこの原子炉を随分評価いたしましたのでノウハウを持っておりますので、そういうところと協力をして評価をし、改造をしていかなきゃいかぬという側面があろうかと思います。  それからもう一点、そういうハード面に加えて、訓練ですとかあるいはメンテナンスですとか、そういう面でも先ほどの先進国と比較しますとまだ改善の要点があろうかと思っております。したがいまして、その点については今後国際的な協力をしながら、日本も含めて協力の必要があろうかと思いますが、その点については原子力局長の方からお答えをさせていただきたいと思います。

石田寛人科学技術庁原子力局長

○石田政府委員 今の御答弁の続きにつきましてお答え申し上げます。  今、谷次長から御報告申し上げましたように、ロシア関係者との意見交換の結果をも踏まえまして、レニングラード原子力発電所ほか、これらロシアの原子力発電所の安全の確保のために専門家の派遣、それから資金的な支援等を通じて国際原子力機関、IAEAの旧ソ連製原子炉の安全性に対する評価活動への貢献を行うとともに、安全規制情報の交換でありますとか、我が国の原子力安全に関する技術、知見を利用いたしました旧ソ連の技術者等の資質向上を図るための研修事業等を行うことによりまして、全体少しでも旧ソ連の原子力発電所が安全に今後とも運転していくことができますように私どもとしましても精いっぱい貢献していきたい、かように考えておるところでございます。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 研修生の受け入れとかIAEAに対する拠出金の問題等積極的に対応しているようでありますが、基本的な問題で私はちょっと確認しておきたいのです。  旧ソ連との日ソ原子力協定、これが締結されているわけですね。しかし、原子力発電所というのは現在のロシア共和国内のみならずウクライナとかカザフとか他の国々にも散在しているわけですね。そうしますと、今回のロシア共和国内におけるいわゆる旧日ソ原子力協定は継承権がそのまま恐らくロシアに継承されていると思いますが、ウクライナとかカザフの対応、これについてはどういうふうに今後政府として進められていこうとしているのか、この辺どういうふうにチェックをされておるのか。  外務省からこの協定についての問題について御説明をいただくと同時に、科学技術庁長官、この問題ばかり質問できませんので、その後、総括的にやはりこうした問題についての日本政府の外交の面、あるいは技術協力の面、あるいは経済協力の面、決してこれは今後日本の北方四島返還問題と絡めるわけにはいかないにしても、相関関係は非常に大事な問題なんですね。そういう点で、どういうふうに長官として今対応されようとしているのか、この点について、外務省と長官に答弁いただきたいと思います。

須藤隆也外務省大臣官房審議官

○須藤説明員 お尋ねの旧日ソ原子力協定の関係でございますが、ロシア連邦との関係におきましては、先生御指摘のとおりロシア連邦が旧ソビエト連邦と国家としての断続性を有する同一の国家であるということから、御指摘の原子力協定を含めまして、日本国と旧ソ連邦との間のすべての条約その他の国際約束が引き続き有効に適用されるということについての完全な認識の一致をしておりますので、問題ないところでございますが、御指摘の、その他の旧ソ連邦を構成していた共和国との関係につきましては、我が国はこれらの国をこれまでにすべて国家承認をしておりまして、これを受けて、各共和国との間で、我が国とソ連邦との間の条約その他の国際約束の継承について現在検討を進めつつある段階でございます。  原則的な立場といたしましては、我が国と旧ソ連との間の条約その他の国際約束に基づく権利義務関係が、旧ソ連邦の内部で起こった事態によって実質的に変更を受けるというようなことは法的な安全性という観点からあってはならないという立場でございまして、また多くの国が、既に旧ソ連邦が締結した条約その他の国際約束に基づく義務の遵守につきましては原則として異存ないという考え方を示しております。  しかしながら、原子力協定を含めまして個々の条約継承の具体的なあり方につきましては、各国とそれぞれ協議を進めていく必要がありまして、現在、先方の外交体制は必ずしも十分に整備されてないところでございますので、詳細な検討に時間を要しておりまして、現時点においてはまだ結論を見るに至っていない状況でございます。

谷川寛三自由民主党科学技術庁長官

○谷川国務大臣 今度のレニングラード原子力発電所の事故に際しましての措置等につきましては、原子力局長、それから谷次長からそれぞれ御報告いたしましたが、原子力発電所の安全性は一国だけの問題ではございませんで、世界の共通の課題と私は重視しておりまして、ちょうど先週日本で第二十五回の日本原子力産業会議年次大会がございまして、その機会に関係の閣僚等が見えましたので、この問題について議論をいたしました。  ドイツからテプファーという環境自然保護原子炉安全大臣というのが来ました。ロシアからはベリホフ科学アカデミー副総裁、これは原子力の権威者のようでございましたが、米国からはセリンという原子力規制委員会の委員長が来まして、この問題につきまして皆意見の交換をいたしました。そして、国際的に協調して取り組んでいこうじゃないかということで認識が一致いたしました。  特に、ロシアのベリホフ・アカデミー副総裁とは、日本で関係者の研修をやるからさしあたって適任者を二十人程度選考して派遣してくれという話し合いもいたしました。それから、ドイツのテプファー環境自然保護原子炉安全大臣とは、ひとつ日独で協力してこの問題に積極的に取り組んでいこうじゃないか、ドイツでそのための打ち合わせをしようじゃないか、早急に外務省等とも相談もいたしまして、専門家を派遣してどういうふうな取り組みをするかを協議することにいたしました。その際に、今の北方領土に関連いたしまして政経不可分の問題等が話になりました。  私は、その問題も重要でありますけれども、さっき申しましたように人類の安全ということを考えましたら、またこの問題はこの問題として慎重に検討していく必要があるのじゃないかということも答えまして、ひとつ頼むぞという切なる依頼も受けた次第でございました。そういうことで、この問題は積極的に取り組んで世界のあれに貢献していきたいと考えておるところでございます。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 非常に長官のお話は私もごもっともであろうと思います。特に、地球環境を保全する、特にことしは地球の環境保全の重要な年ですね。そういう意味で、特にIAEAに対する拠出についても政府としても平成四年度で約一億五千万ぐらいを考えているようでございますが、これはぜひアメリカ、EC諸国、日本、この経済大国にふさわしい地球環境を守るという大きな立場からロシアにおける原子力発電の安全管理、こういう面に風際貢献をしていく、そしてロシアの国民の世論に日本としても大いに貢献しているのだ、こういうPRもしっかりやっていただいて、そうした結果が、結果として日本の北方四島返還によい影響が出るように、これもぜひ意識の中に入れていただいて、政府としても特段の御努力を要請しておきたい、このように思います。  そこで、総務庁長官、総務庁の方は、北方四島返還については日本の国内の世論を喚起する、国民運動、こういう立場で非常に御努力されていることを私ども大変多としております。具体的に今回ビザなしで北方領土への訪問の問題が今現実化してきているわけで、政府の試みとしても、ロシアの国民と日本の国民が交流をすることによって北方四島の歴史観あるいは経緯、こういうものをお互いが理解するということは大変すばらしいことではないか、私はこういうふうに思っております。  これについて、今回伺いますと、規模がまだ非常に小規模の交流で、もう少し今後これは拡大をしていく必要があるのではないか、こう思いますが、まずこの点について今後の取り組み、政府としてどのように考えておられるのか、御報告いただきたいと思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 先生御指摘のように、北方領土返還に対する総務庁の役割は、国民の悲願でございます北方四島が一日も早く実現する、そのために外務省がソ連邦の当局と外交交渉をいたしておるわけでございます。この外交交渉を支えるための国民世論の結集が大切であろう、その国民世論を結集するために、今先生からお話のあったように国内世論を喚起していく、この運動を今日まで続けてまいったところでございます。  その一方で、両国外相の定期協議によりまして、北方領土との交流の枠組み、すなわちビザなし渡航の問題です。この問題がきっちり決まりまして、四月には北方四島から、確かに規模の少ない第一回の交流になるわけでございますが、住民の方々が四月二十二日には第一陣が我が国を訪問するだろう。五月になりまして、我が国から約倍くらいの四十人が北方四島を訪問する、このことが外交交渉を通しましてきっちりと定まったわけでございます。今日までソ連のいろいろな状況がネックになりまして実現しなかったわけでございますが、四月にあちらから参り、五月にはこちらから訪問する、第一回のビザなし渡航がようやくにしてここに実現を見る運びになったわけでございます。  今後、その枠をふやすことによって交流の輪が広がり理解が深まる、これは全く御指摘のとおりだろうと思っておりますが、現在、我が国から北方四島を訪問するその事業主体は北海道庁が行い、規模やその他の方法等につきましては、外務省並びに総務庁の許可、了解を必要とする、こういう手続になっておるわけでございますので、総務庁といたしましては、北海道庁と、そうしたまさに交流を深め広げるそのために、せっかく道が開けた新しい北方領土返還のきっかけになる、寄与することのできるこのビザなし渡航の枠組みをもっと広げていく、このようなお願いあるいは話し合いをいたしまして、一日も早い北方領土返還の運動の一環に成長させていきたい、このように考えております。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 このビザなし渡航について、実際、総務庁として国費をどのくらい助成されているのか、今回の計画についてで結構ですが、実態について報告していただきたい。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 その前に一言。ロシア連邦をソ連邦と言い間違いました件、訂正をさせていただきたいと思います。

麻植貢総務庁北方対策本部審議官

○麻植政府委員 お答え申し上げます。  総務庁といたしましては、平成四年度の予算におきまして、我が国からの訪問団が行います北方四島での交流を支援するための啓発用パンフレットであるとか、あるいはロシア語パネルの作成等に必要な経費といたしまして約三百万円計上いたしておるところでございます。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 今総務庁長官も今後拡大をしていくと非常に積極的な御発言はされたわけですが、実態は今お話しのように三百万なんですね。これはいささかいかがなものかなと。  今回の日本側から四十人行かれる方、五月十一日から十七日、約一週間ですが、元島民の方とか復帰の団体とか報道陣とか――私も先日、北海道開発庁所管のときにいろいろこの四島返還についての基本的考え方を申し上げましたが、今一番大事なのは外交的な交渉と、もう一つは並行して、日本の国民、そしてロシアの国民の四島返還に対する歴史的価値観といいますか、経緯というものを的確に、正確に認識をしていくということが私は非常に大事なポイントである。お互いの国民の民間交流、国民同士の交流の中で、やはり北方四島は日本国有の領土であるという歴史的な事実というものを正確にロシア国民に知ってもらうということは非常に大事な返還交渉の中におけるポイントであろう。そういう意味で、私は、今回のこのビザなし渡航というものが一つのきっかけとして非常に大事な交流ではなかろうか。そういう意味で、北海道庁が所管をして外務省、総務庁が手助けをする、今こういう状況のようですが、今後こうしたものをもっと拡大をしていくためには、国費としてももっと積極的な予算化に努力を政府としてやるべきではないか。  一つの例として、日本と中国が昭和四十七年に国交を回復いたしました。我が党としても昭和五十二年に訪中青年の船というのを出しました。そのとき中国から専用船がきちっと門司港まで迎えに来たわけですね。四百人を超える青年と一緒に私も国会議員として行ってまいりました。それで、北京や杭州や各地を見て回って中国の現状というものを認識してきて、日本の中で中国の実情というものを、若い青年が素直な目で見たものをそのまま訴え、そして日本と中国との交流がどんどん拡大をし、大変有意義な民間交流というものが今日まで進んでいるわけです。  私は、そういう意味合いにおいて、将来はこうした海外との交流をするための専用船ぐらい政府としてはつくってもいいのではないか。決して北方領土の問題だけに限らず、やはりそうした民間交流というものをもっと拡大していく。三百万というのではちょっとけたが、大きな事業目的に対して少な過ぎるのではないか、私はこんな率直な感じがするわけでございます。  各種団体との難しい問題もいろいろ私も承知はしております。しかし大義に立って、ロシアの国民にこの北方四島が日本国有の領土であるのだという正確な知識、歴史観というものを本当にわかっていただくためにも、民間交流は大変大事であろう。特に旧ソ連から新しいエリツィン政権、ロシア政権になりまして、法と秩序をしっかりと守ってこれからの平和交渉を進めていこうという新たな認識の段階に入っている今日でございますから、私は、政府としてはもっと積極的に、予算面においてもこうした民間交流の処方せんについても取り組んでいくべきではなかろうか、こういうふうに思うわけでございます。  総務庁長官、ぜひ来年度予算以降において、こうした面において積極的な予算の獲得に御努力をして、本当に名実ともに交流が拡大できるような御努力をしていただきたい、こう思いますが、長官の御決意、抱負を伺っておきたいと思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 先ほど審議官の答弁で、ビザなし渡航に対する啓発関係の予算三百万、まさにパンフレットその他の費用でございまして、渡航については渡航者負担、先生御案内のとおりでございまして、まさにゼロでございます。したがって、渡航をする場合、一番負担のかかるのが渡航費になっておるわけでございます。また、訪問する北方四島の宿泊施設の問題あるいは向こうの事情の問題等々ございまして、いろいろと大きな問題があるわけでございます。  まさに御指摘をいただいたように、今日までの北方四島の歴史、あるいは法と正義に基づいた交渉の中で解決しようということになりますると、今北方四島に住んでおるソ連の居住者の方々の意識、また、かつて北方四島に住んでおった日本の元居住者の方々の問題等々含めますると、交流を盛んにし、お互いに北方四島をふるさととして住んだそういった方々の理解が深まるということは、北方四島一括返還に大きな速度を与えることにつながるわけでございますので、御指摘の趣旨はよくよく理解できるところでございますが、来年の予算に向かって、その件についての総務庁長官の決意いかんということでございますが、決意は持っておりましても、なかなか財政当局、容易でございません。国民の啓発にあわせまして国会先生方の御啓発も賜りまして、ともに手を携えまして、来年度予算獲得に向かって努力をしていきたい、このように考えております。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 新しい時代の、新しいそうした北方四島返還の機運が今高まってきているときでございますから、今回のこのビザなし渡航の問題を契機に、ロシア国民の理解もまた深まる一つの大変貴重なチャンスですから、ぜひ御努力いただいて、両国が本当に平和裏に円満に四島返還が早期実現できるよう、特段の御努力を要請しておきたいと思います。  そこで、行政監察の実態と今後の改善の問題について何点かお伺いをしてまいりたいと思うわけでございます。  初めに、「防衛庁の調達・補給業務等に関する行政監察」、この結果、平成三年八月十二日に防衛庁に対して総務庁から勧告をしております。その勧告の中で、私は何点か少し御確認をしておきたいのです。  一つは、「補給業務の合理化、効率化」ということにつきまして、現実に十年以上使用されたことがないもの百七十一品目ということで、いろいろ戦略的な面は防衛庁が十分に対応しなければいかぬと思いますが、特に陸上自衛隊の「補給処における整備業務の管理を効率的に実施する観点から、前方整備の充実を含め整備所要に対応し得るよう体制の見直しを検討するとともに、部隊と支援整備部隊との連携の緊密化等により整備の一層の迅速化を図る」、それから海上自衛隊におきましても、「組織の見直しについて検討する」という勧告が出されているわけでございます。  その勧告の裏づけになった一つの調査といいますか、例えば海上自衛隊の補給所の問題について、「中には、シャフト、シリンダー、ギアー等艦船部品で二十年以上異動がない物品が百三十二品目みられる。二十年以上異動がない品目を主管区分ごとに六品目抽出してその原因をみると、①在籍艦船の適用部品であるが艦船から請求がない、②適用機器を搭載する艦船が既に除籍されている」、まさにこれは廃船あるいは使用されていない艦船の部品がそのままいまだに在庫管理として残っている、こういう意味だと思うのですね。  さらに空白のC2の補給処のところについても、モーターについては二十八年間未使用、発電機については単価約三百八十七万円、二十三年間未使用、これをそのまま保管されているということで、実際に廃船されたものの部品等がいまだに倉庫に保管されている、こういうふうに私は見ているわけですが、総務庁から行政監察の実情についてまず説明をいただきたい。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 先生御指摘ありましたように、平成三年八月十二日付で防衛庁の関係の調達・補給業務について監察をいたしております。  調達業務の運営の合理化、効率化、あるいは補給業務の合理化、効率化、整備の合理化、効率化等について監察いたしたものでございますが、ただいま先生が指摘されたようないろいろな問題を私どもの監察の結果の報告書の中で指摘いたしております。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 きょうは防衛庁も来ていると思いますが、この総務庁の行政監察の勧告を受けでどのように改善をされているのか、この点について報告をしていただきたい。

鳥居原正敏防衛庁装備局管理課長

○鳥居原説明員 お答え申し上げます。  先ほど先生御指摘のように、昨年の八月に総務庁の方からかなり幅広く調達、補給、整備についての行政監察の勧告を受けております。その中の一つに長期間保管物品となっている部品がかなりあるという御指摘も受けておりまして、それにつきましては、物によっていろいろ理由があろうかと思いますが、例えば予想以上に故障が少なかったというようなことがあったり、あるいは当該部品を使用する装備品の配備がだんだんと少なくなってきた等々のいろいろな理由があろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、防衛庁といたしましてはこうした勧告を尊重いたしまして、例えば需要の予測についてさらに最適な方法はないものかどうか、あるいはもう全く使用の見込みがないというふうに確認できるようなものにつきましては、早くそういう決断をして不用決定処分の措置を速やかにとるようにということで、積極的にそういう方法をとるよう検討してまいりたいと思っておる次第でございます。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 特に国民の目から見て大変懸念をするのは、先ほど申し上げた海自のC1の補給所の適用機器を搭載する艦船が既に除籍されている、そうしたもめの部品までがいまだに在庫管理されている。全く未使用、将来的にもないわけですね。これは管理すればそれだけ人手も人件費もかかるし、そうしたもののスクラップ・アンド・ビルドというのはどういう形になっているのか、国民から見て大変危倶を持つわけでございまして、ぜひ今後防衛庁としても、この勧告を受けてしっかりと改善をしていただきたい。  そういう中で今回の勧告の中に、例えば海上自衛隊については、補給所と造修所の統合を含め「組織の見直しについて検討すること。」こういう勧告も出ているわけですね。組織の見直しや体制の見直しまで踏み込んで勧告をするということは、まさにこれは合理化の問題です。  防衛庁としても、あなた方も中期防衛力整備計画の中において、組織、編成及び装備の各分野にわたって一層の効率化、合理化の徹底を図りながら防衛力の円滑な整備及び運用に努める、そうした基本的な見直しというものをきちっと方針としてうたっているわけですね。まして今回この中期防の見直しについては、予算の削減という問題もきちっと政府としても確約しているわけですね。こういう点で防衛庁としては単に物的なそうした改善だけでなくて、今回のこうした組織、体制に踏み込んでまでの見直しをすべきという勧告についてどういうふうに今後対応されようとするのか、この点について確認しておきたいと思います。

鳥居原正敏防衛庁装備局管理課長

○鳥居原説明員 お答えいたします。  御指摘のありました、例えば海上自衛隊の補給所あるいは造修所の体制の見直しという点につきましては、現在部内でいろいろな組織をつくって検討をいたしておりまして、整備業務あるいは補給業務の集中管理機能をより強化するためには海上自衛隊としてどういう組織が適当であるかという点を中心に検討をいたしております。何らかの形で合理的になるような方向で進めてまいりたいと思います。  それから、中期防の修正の件につきましては、御承知のようにこれはまた別の観点から検討しておるわけでございますけれども、今回のこの補給、整備体制の問題は行政監察という面からも御指摘を受けておりますので、そういう観点も含めて、平行して整備体制のあり方という点を十分に前向きに検討してまいりたいと考えております。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 次に若干行政監察について、関係当局にいろいろとお調べいただいて、ちょっと時間の関係ですべて網羅できませんので、また次回にお願いすることとして、当面総務庁長官の方に、一つは行政相談委員の増員の問題、それからもう一つは国税職員の増員の問題、もう一つは税関職員の増員の問題、この三点について今後どういうふうに対応されようとしているのか。特に行政相談委員の制度については年々国民の期待またニーズ、こういうものが非常に強まってきております。現状、平成三年度以降約五千四十六名、こういう実態でありまして、この行政サービスの面を拡充するという意味では、この行政相談委員というのは、もっと積極的に予算を政府としても考え、今後増員をしていくべきではなかろうか、このように考えております。この点についての長官の今後の御決意、取り組み、これをぜひ御報告、御説明いただきたいと思います。  もう一つは、今回行政監察の中で、税関業務の運営に関する行政監察、これも既に平成三年の七月から九月にかけて実施をされております。この中でも言われておりますが、最近の税関業務を取り巻く環境は大変大きく変化をしておる。特に、新しい国際化、成田空港の拡張とかあるいは関西新空港の建設とか、あるいはローカルにおいても国際化が非常に進んでおる。あるいは大変最近は麻薬の問題だとか悪質な、非常に危険を伴うこうした税関の職員の対応もあるわけですね。今回、平成四年度においてはプラス二十ということで枠を確保していただきましたが、新しい時代のニーズにこたえる意味からも、この税関職員というものはもっと積極的に増員を考えていくべきではなかろうか。  同じように、国税職員においても、御存じのとおり約五万二千名台でずっと何十年も国税職員が変わらない。しかし、最近の消費税の導入とか地価税の導入とか、大変な税制改革、特に地価税の導入等によって評価をやるという新たな仕事もふえまして、この国税職員の定員増についても今までいろいろと御努力をいただいていることは私も多としておりますが、衆議院大蔵委員会においても附帯決議が付されているように、非常にこの問題については重要な問題であります。  どうかこの三つの今申し上げた職員の定員確保の問題について、総務庁長官の取り組み、今後の決意、この点を伺っておきたいと思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 冒頭の行政相談委員制度の関係でございますが、これは国民が身近なところで気軽に行政相談あるいは行政苦情、こういった御相談ができるように、窓口を開き、設置をいたしたものでございまして、平成二年度に行政相談委員が受け付けました相談件数は実に十六万五千件という、総務庁全体の受け付け件数の中で七割以上を占めておるわけでございます。行政相談委員制度は極めてそうした中で重要な位置を占めておるもの、このように認識をいたしております。そうした認識のもとに、行政相談委員につきましては平成三年度に二百五十七名増員されたところでございます、今後も行政相談委員活動の重要性、これを認識いたしまして、さらに一層の充実に努めてまいりたい、かように考えております。  その他、税務職員あるいは幾つかの御質問があったところでございますが、政府委員から答弁をいたさせます。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 税関職員、国税職員のお尋ねでございますので、お答えを申し上げます。  国家公務員の定員管理でございますが、これは従来から政府も大変内閣の強い御方針があるわけでございます。政府全体の総定員の膨張は抑制していく、そして行政の各部門ごとの行政需要の変動に対応しまして定員の適正配置を進めていく、そういう強い御方針があるわけでございますが、その御方針のもとに毎年の定員の御要求に対しましてこの審査に臨んでいるわけでございます。  御指摘の税関、国税の定員につきましては、こういう厳しい定員事情のもとでございますけれども、税関につきましては、先生がおっしゃいましたような我が国の国際化等に伴う輸入申告件数の、増加あるいは入国旅客数の増加、そういう業務量の増大が見られるわけでございます。税関につきましては、一方、業務につきましてのいろいろな電算合理化あるいは業務の重点化、そういう御努力も非常にされているわけでございますけれども、そういう前提の上で、さらに必要とする増員につきましては、平成四年度の場合でも、この輸入通関事務あるいは社会悪物品監視取り締まりに係る要員、そういうものを中心に所要の増員措置を講じてきたわけでございます。  国税につきましても、課税対象の増加あるいは経済取引の広域化、複雑化が進む中にありまして、これにつきましてもやはり国税庁の中でも事務の合理化、効率化といいますのは大変御努力されているわけでございますが、さらに必要とする増員につきましては、調査部門というものを中心に所要の増員措置を講じてきているところでございます。今後とも先生のまさに御指摘の趣旨、そういうものを踏まえて、この税関及び国税行政、そういうものの円滑な執行の確保を図っていく、そういう観点から、御要求に対しまして十分内容を審査させていただきまして、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 総務庁長官、行政相談委員の制度の問題については大変前向きの御答弁、大変多としております。ぜひこの国税職員の税関職員の問題についても、今局長がお話しありましたように、非常にこれは重要な問題であります。  特に国税職員などは、昭和五十四年の時点でも五万二千七百九十八人、元年で五万四千三百七十六人、大体横ばいなんですね。ずっと横ばいなんです。ところが、この元年度の前の段階で、昭和六十年度から大体昭和六十二年度、この三年間に実はスペシャリストと言われているいわゆる中高年のちょうど山に差しかかりまして、はっきり言いますと、使える方がどっと退職されたわけなんですね。それで、それに見合って新人が採用されたということですから、数の上ではそう変わりませんけれども、この中身は、仕事の量は非常にふえ、また非常に仕事の中身も難しく、質的にも高くなっている。ところが実際は、プロと言われた中高年層が山が全部削れまして、新入職員が入りましたから、実際の職場の実態というものは、ただ仕事の量がふえているというだけでなくて、非常に過重労働になっている。  そしてなお、約この半分の方、五万二千名近い職員の半分の方は宿舎に入っているのです。その宿舎も、非常に立派な宿舎ならいいのですが、ゴキブリ団地と言われるような、あるいはすき間風の大変なところで生活をされている方が非常に多いんです。矢印も私は大蔵委員会で国税庁の次長とか大蔵大臣にも改善を申し上げまして、一部改善をするようになりますけれども、職場においても非常にストレスがたまる、帰ってきてもそういう宿舎住まいで非常にストレスが解消できない。実際は仕事は質、量とも拡大をし、現実的には、今申し上げたように人員の構成も大変に中身が変化をしている。これが今の国税職員の実態なんですね。  ですから、ただ数だけの上で、定員を例えば平成四年度で五百五十名確保したよと言っても、中身は相当深刻なんです。ましてや今回、地価税の創設によってことしの一月一日から評価を全部やるという新たな仕事の量がまたふえている。消費税においてもそう。思い切った税制改正が行われると、そのたびに大変な御苦労が多いわけです。  ぜひ長官、そうした認識をお持ちの上に、今後この税関職員、国税職員についても、ただ行政改革の一環で総定員数の枠の中で締めつけていくという問題でなくて、実情というものをしっかりつかんでいただいて、そして実情に沿った、こうした職員の方が誇りとまた生きがいを持って職場で働けるようなそういう環境改善、また定員増問題についても特段の御努力をいただきたい、このことを私は申し上げておきたいと思いますので、最後に長官の御決意、今後の抱負、この点をお伺いして終わりたいと思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 増島局長から答弁がございましたとおり、第八次定員削減計画に基づいて定員の管理運営をいたしておるわけでございますが、当然行政需要の多い職場等については、その削減計画の中とは言いながら、時代の要求に従って、めり張りがきいた定員配置というところまではいかないにいたしましても、可能な限り適正な精査を行ってそうした人員の配置を今日まで行ってまいったところでございます。  そうした中で、ただいま先生から、国税の業務に携わる職員、人員、機構、組織、さらには専門的な能力というような面から今大変なアンバラな状況にある、しかも生活する環境は決して良好とは言えない。そういった問題全体を考えて、公務員が国民に対して公正にして平等な、国民の皆さん方から信頼がいただけるような税務行政、こういったものを展開するためには、先生御指摘の方向に沿って検討をいたしていかなければならぬかな、そんな思いを胸にいただきながらただいまの御質問、御提言を拝聴いたしてまいったわけでございます。  枠内にありまして、可能な限りめり張りのきいた、そうした人事管理行政というものをこれから精いっぱい前向きの姿勢をもって取り組ませていただきたい、このことだけを申し上げて答弁にかえさせていただきます。

宮地正介公明党・国民会議

○宮地委員 終わります。

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 以上をもちまして宮地正介君の質疑を終わります。  次に、寺前巖君。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 今、国会はもちろん、社会的にも政界と佐川との癒着問題とか佐川をめぐる問題がいろいろ話題になっております。私は、きょうは、トラック業界の第二位という水準にまで高まったこの佐川という会社が一体何をやっていたんだろうかという一端を、その労務の面において何をしていたかということについて聞きたいと思います。  まず、それに入るに当たって、トラック業界の多くの諸君たちが規制緩和というのはぐあいが悪いんじゃないかといろいろ批判をしておる中で、八一年の十一月に行管庁の陸上貨物の輸送事業に関する行政監察結果報告がなされる。いわば臨調のその後の最終報告を出す先取り的な内容がそこには提起されていた。八三年に臨調の最終答申が出る。八八年に新行革審に規制緩和小委員会が生まれる。八八年の十二月には新行革審の公的規制緩和等に関する答申が出る。八九年の三月にはトラック事業の規制緩和を内容とする物流二法が国会に出される。そして、九〇年の十二月に物流二法ができる。こういう規制緩和の問題がずうっといろいろ論議をされてきたわけですが、いざ通ってみると、トラック関係業界では、佐川のために物流二法をつくったんじゃないかといううわさがさあっと流れるわけですね。  さて、火をつけた元、行管庁として、そういうことを聞いていて一体どういうふうに御感想をお持ちになっているのか、佐川事件をめぐって今どういうことを感じとしてお持ちなのか。お聞かせをいただきたいと思います。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 先生から、規制緩和についての大筋の流れを踏まえて、最終的に佐川急便に対する所感ということでございますけれども、御案内のとおり、公的規制の緩和は行政改革の重要な課題でございます。したがいまして、従来から、臨調、行革審の答申を尊重いたしましてその推進に当たってまいったところでございます。  昭和六十三年十二月には、国民生活の質的な向上あるいは産業構造の転換、そして地域の活性化、加えて、開かれた市場の形成を目指しまして公的規制の緩和を進めるため、規制緩和推進要綱を閣議決定をいたしたところでございます。そして、物流関係を初めとする各分野にわたる規制緩和を着実に推進してまいったところでございます。  なお、現在、行革審におきまして国民生活重視の観点からの規制緩和について審議が進められておる、このように承知をいたしておるところでございまして、今後の審議状況を見詰めながらさらに一層本問題の推進に当たっていきたい。言いかえれば、国民生活の質的向上、さらには産業構造の転換、こういった、国民生活をにらみつつ、また、経済の分野をにらみつつ、そのための公的規制緩和でございまして、一業種に着目をしてのものでは全くない。私どもはそういうスタンスで、しかも臨調、行革審の答申を踏まえて行ってまいったわけでございます。  業界でそういう話があるという先生の御指摘でございますが、とにかく国民のための公的規制緩和、それを念頭に置いて行ってまいったというように先生に御理解もいただきたいし、私どもも今後とも、行政は国民のためにあり、行政は国民全体に対して平等でなければならない、この認識を持って今後とも総務庁に与えられました責任を果たしてまいりたい、かように考えております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 それで、あとまたずっと最後に大臣にお聞きしたいと思いますが、佐川急便が一九五七年に京都で運送業を起こして以来、この三十数年間でいろいろな分野で異常なことをやっています。急成長の秘密の一つに、一人当たりの売上高で給与を決定するという佐川急便の特異な経営方式があるということも既に明らかになっているところです。要するに、ドライバーや従業員が少ないほど一人当たりの売上高がふえるのだということから、要員増はしない。あるいは、ドライバーが通常の二倍、三倍の過重労働をやるということを平気でなしてきている。したがって、それは労働者にとってはもう大変な過酷な状況であり、そこには法的な規制を無視するという異常なことが次々と生まれてきている。  労働省は、これは知らぬことはないはずなんで、例えば佐川急便グループの所属事業所に対して、一九八七年、八九年、九〇年、次々と全国一斉監督というのを行っています。  その結果の報告を聞いてみますと、一九八七年には四十四事業所の監督実施をやって、法違反事業所は四十二もでてくる。八九年のものを見ると、十八事業所をやって十二も法違反事業所が出てくる。九〇年になると、十三事業所をやって十二も出てくる。すなわち、八七年だ、九〇年だというこの事態を見ていると、全国一斉監督を実施した事業場のほとんどが法違反をやっているのだということが次々と出てくるわけですね。  そこで、労働省に聞きたいのですが、全国一斉監督というのはしょっちゅうあることなのかどうか。しかも、調べてみたらほとんど法違反だというようなことが通常広く起こっているのか。あるいは、佐川の問題というのは、特殊な事情下にある、異常な事業体だということが言えるのかどうか。お見えですか。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 今先生御指摘のように、佐川急便グループの所属事業所に対しては、主管店を中心に過去四回全国一斉監督を実施しております。私ども、特定企業グループに対して、このように数度にわたり全国一斉に監督指導を実施しているという事案は最近ではございません。  また、先生御指摘ありましたように、労働条件、なかなが御指摘のような状態で、私どもとしては非常に注目している事業所であるというふうに考えております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 そうすると、労働省は、これは見過ごすわけにはいかないという位置づけをおやりになっているというお話でした。  それで、松山佐川急便の社長を前にやっていた濱田洋祐という人が「佐川急便を内部告発する」という本を出しておられます。これを見ると、売上高が達成できない主管店や地方店の社長、店長は降格や解任されると書いてあります。労働省自身も、九〇年六月の参議院の運輸委員会で、賃金制度や人事制度が労働者を過度に刺激し、長時間労働の問題を起こす原因になっているということを指摘をしていましたから、労働省は十分知った上でこれを今日まで指導してこられたのだろうというふうに私は見ているわけです。  ところでお聞きをしたいのですが、東京佐川急便で働く労働者は、当然東京佐川急便の雇用関係になっているだろう。中京佐川急便だったら中京佐川急便と個々の個人との間の雇用契約になっているというのが当然だと思うのです。佐川急便というのは地方にいっぱいありますよ。働く人は、そこの個々と契約をしておったら、佐川急便全体と雇用契約に入るのかどうか。そこはどうなるのです。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 一般的に労働契約につきましては、労働契約当事者、契約を結んだ当事者というふうに私ども理解いたしております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 そこで私は疑問に思ってくるのは、実は私のところに、こういう本を見てくれといって持ってきた人がおるのです。これ、労働省は見たことがございますかな。」表紙はこう書いてある。「全国解雇者台帖」と書いてある。下を見ると、「佐川急便グループ統轄本部 清和商事株式会社」こう書いてある。  そうすると、今私が聞いたように、個々の労働者は東京佐川と雇用契約に入っている。中京佐川と雇用契約に入っている。それが一括して、清和商事株式会社という形で全部統括してしまって、統轄本部だといって、そういうことで個々の労働者が解雇されている状況というのがわかるようになるということが許されるのだろうかどうか。  これ、全部持っていったらあれですから、委員長、資料としてこの内容をちょっと見てもらいますから、よろしいですか。運輸省、それから警察庁、大臣にもちょっと見てもらってください。――先に労働省に渡してもらわなければならぬ。  これはやはりプライバシーに関係しますから、名前は消させてもらっているわけです。それから、残しておいたらぐあいが悪いところは消させていただいているわけです。  一九七八年の九月から八四年五月に解雇された従業員の氏名を五十音別にしたもので、八十八ページにわたるところの冊子になっているのです。分厚いものなのです。この「台帖」だけで解雇者は九百七十六人あるのです、ここに載っているのは。そこの今つづってある中に、どういう理由で解雇されているかという一覧表を計算してみたらこういう分野にわたって解雇されているという、そこの間に挟んで入れておきましたから、ごらんいただいたらわかるわけです。  その「台帖」を見ると、資料の①は表紙ですが、②、③では、「氏名」「店名」「生年月日」「本籍」「現住所」「解雇月日」「解雇理由」の順番で書いてあるわけですね。それで、解雇理由別に集計したのが資料④の中に置いてあるわけですが、解雇理由は、なかなか意味が重大だなというふうに私は思うのです。  労働省や運輸省の諸君は、こんな「台帖」を見て、まずはどういうことを感想としてお持ちになりますか。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 今突然見せられたので、とかくの見解はなかなか申しがたいということで御理解いただきたいというふうに思います。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 それをちらちらと見てもらってどういうふうに思われるかな。例えば「社員能力不足」とか「能力不足による職務怠慢」というのがあるでしょう。能力が不足してやめていくのは当たり前であって、それを個々の中京佐川から一々清和商事にそんなことを通報していいのだろうか。雇用関係は何もないでしょう、清和商事株式会社は。そんなところに情報を提供する、そうすると、情報を受けたところは、いろいろなほかのグループか知らぬけれども、本人にとっては雇用関係のないところへ全部通告を、あいつはこうや、おまえのところに来たら、こういう通告をしているようなものです。いわばこれはブラックリストということになるんじゃないでしょうか。こんなことが許されるのでしょうか。労働省、いかがですか。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 私どもといたしましては、この職員の入職、解雇の問題について臨検監督をやる場合に必要な都度見ておりますが、先生御指摘のようなことについて、私どもは基準。法でとやかく言える立場にはございません。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 労働基準法の二十二条の三項の条文はどうなっているのでしょう。そこについでに私は入れてありますから読んでもらった方が早いと思いますが、「使用者は、予め第三者と謀りこ清和商事というのは第三者でしょう、「労働者の就業を妨げることを目的としてこそれ以外何も目的はないでしょうね、「労働者の国籍こそこにも朝鮮とか韓国と書いてあるでしょう、「国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第一項の証明書に秘密の記号を記入してはならない。」とあるでしょう。そこの中には、「組合関係要注意」という文章も出てくれば、北朝鮮や韓国という言葉も出てくれば、「社則違反行為及び扇動・同調」などという労働組合運動から出てくる内容というものもそこには書かれているじゃありませんか。そういうものが基準法上問題になりませんとおっしゃるのでしょうか。それを、第三者の会社にそんなことを言ってよろしいんだという立場をおとりになるのですか。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 ただいま先生の御指摘の点も含めまして、私どもは、今私は初めて見せられましたので、十分調査いたしまして、また後日御報告申し上げたいというふうに思います。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 そうでしょう。そう簡単に基準法違反ではありませんとは言いがたい内容を持つからお調べになるということを今おっしゃったのだろうと思う。僕もそうだと思いますよ。  個々の企業が雇用しているところの労働者の取り扱いを勝手気ままにそこらじゅうに宣伝されたらたまったものじゃないですよ。だから労働基準法の二十二条にもそこが指摘されている問題だと思うのです。まして、そこの中には「能力不足」だとか、そんなものは本人の、もともと能力が不足かどうかというのは、まじめかまじめでないかとは関係ない話でしょう。そんなレッテルまで張られて、そこらじゅうにこの男はこうですと言われたらどういうことになるのか。こんなものはプライバシーの侵害もおびただしいと私は思う。  佐川急便というのはこういうことをやって、そして急成長してきたんだということを考えた場合に、監督を四回ですか、おやりになった。特定なところだ、異常だと最初おっしゃった。異常というのはそういうプライバシー侵害と思われる面においても異常なことをやっているんだということを今までの監督、指導の中では全然知らなかったのだろうか。四回もおやりになった中で全然知りませんでしたか、いかがですか。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 私ども先生の御指摘のようなことも含めて監督をやったわけですが、今の基準法の条項について違反だという事実について私どもまだ報告を受けておりません。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 だから、それでは、四回も労働省は気張って全国一斉に異常だというので調査をやったけれども、報告は出なかった、しかしメスを入れてみたらそういう問題が出てきたという以上は、労働省としてきちんとこの問題についての調査とそれに対する見解、指導方向を打ち出しますね。

山中秀樹労働省労働基準局監督課長

○山中説明員 一度そういう方向で調べたいというふうに思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 奥田運輸大臣の三月二十七日の閣議後の記者会見を私は新聞で読んだ。佐川急便グループ六社合併認可申請に対する審査の一環として労務関連の書類の提出を同グループに指示したとそこには書いてある。運輸省、お見えですか。そうすると、この「解雇者台帖」、これは後には「解雇者一覧」というものを毎月送るように変わってくるんですよ。それは皆さんにお配りさせていただいている資料の中に後ろの方に、資料はだんだん発展させてそういうふうに変わってきています。いずれにしたってそういう書類を佐川急便ではグループに渡しておる。そういう事態になっているわけだけれども、それでは運輸省はこの「解雇者台帖」を配付しておったという事実に対して、これは運輸省として労務関連の書類提出を同グループに指示したというのだから、指示した結果この問題は手に入っていますか。これはちゃんと要求していることになるわけですか。運輸省、どうなっていますか。

石井幸男運輸省自動車交通局貨物課長

○石井説明員 お答えいたします。  先般、先生御指摘の日に大臣が記者発表で申されましたことでございますけれども、それは労働関係で従来より長時間労働等問題とされてきた企業でございますので、そのあたりのことを十分念には念を入れて調べるということでございます。  私ども、貨物自動車運送事業法を所管しておるわけでございますけれども、これはあくまでもこの法律の中におきます労働関係と申しますのは、トラックの運行が安全になされるようにという観点からの指導でございまして、長時間労働でありますとか過労運転というふうなことがトラックの安全な運行に支障を来すようではいけないという観点から見ておるものでございます。したがいまして、雇用契約そのものあるいは解雇後の処理というふうなことにつきましては、当方承知してございません。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 承知していないので、それでは承知しようというんですか。これはどういうことになるんですか。要するに、異常な企業だ、だから労働省は調べようということをおっしゃった、そういう方向でいこうと。運輸省は、この事業体が労働者をそういう異常な使い方をしてきている、しかもこれは重大なプライバシーにかかわる問題を侵してまでやっている企業だなということを、私の所管と違いますとおっしゃるのか、それとも労務関係についてまで書類の提出を求めるというふうに言うんだったら、労務関連としてそれが適切かどうかということも検討しなければならぬからその書類を出してもらうようにしますと言うのか、そこははっきりしてください。どっちにしますか。こんなもの関係ないと言うんですか。

石井幸男運輸省自動車交通局貨物課長

○石井説明員 お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、従来より、正確に申しますと昭和六十二年あるいは元年等におきまして我が方も特別監査等を実施しております。それは、主として、長時間労働が過労運転に結びつく、そうするとトラックの安全な運行に差しさわりがあるというふうな観点から指導をしてきておるところでございまして、そのような観点からの指導というのは今後とも引き続き実施することとしております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 これはやるのかやらぬのか、どうなんですか。ちっともそれは言わないじゃないか。人権を侵害するような企業活動というのは許されるのか。  要するに、あなた、自分のところの雇用者の状況について、本人の責任に帰するものもあればその人の持っている能力の問題もある、能力の問題については知らせておいた方がいいんだ、グループは全部知らせてもらうのが当たり前だとおっしゃるのか。そういうことで雇用関係にないところの労働者の問題を調べるということはけしからぬ話なんだ、運輸省はそう思うのか、どっちなんだ。そう思うんだったら、こんな「台帖」があるんだったらちょっと持ってこいと言わなければいかぬじゃないか。どっちなんだ。

石井幸男運輸省自動車交通局貨物課長

○石井説明員 先ほど申し上げたとおりでございますけれども、さはさりながら、貨物自動車運送事業法のどちらかといいますとらち外の問題であろうと思いますけれども、先生の御指摘もございますので、一度話を聞いてみたい、かように思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 警察庁、お見えでございますか。この「解雇者台帖」の問題は人権侵害にもかかわる問題だと私は思うのです。刑法二百三十条の一項には、公然と事実を摘示し人の名誉を棄損した者は、その事実の有無を問わず三年以下の懲役、禁錮または罰金に処せられるという法的指摘もあるわけです。私は、名誉棄損罪になるんじゃないだろうか。それは親告罪ではありますけれども、親告のあるなしにかかわらずこの問題は重大な問題だと私は思うので、捜査の対象にすべきではないのだろうかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

上田正文警察庁刑事局暴力団対策部暴力団対策第二課長

○上田説明員 お答え申し上げます。  委員御質問の件につきましては、警察としましては具体的な事実関係を承知しておりません。したがって、ただいまの御質問の件につきましては答弁を控えさせていただきます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 親告罪だから親告がなければ云々ということになるかと思いますけれども、私はぜひ御検討いただきたいと、問題提起した以上はよく検討してもらいたいということを申し上げて、もう時間が来たようですから、最後に大臣にお伺いしたいと思います。  個人のプライバシー保護については社会的にも関心が強まっています。総務庁が提出した個人情報保護法というのがあります。一九八八年に成立しています。八九年の閣議決定でも、民間企業等の保有する個人情報の保護についても関係省庁で適切な措置を講ずることにそのときに決まっています。刑法や労基法上疑いが強いなというふうに私は思うわけですが、この佐川急便の「解雇者台帖」の問題について関係省庁に伝えて、そしてこういうことにならないように、私は正しいあり方を総務庁の大臣としても取っ扱っていただくようにお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 民間部門におきます個人情報保護の一般につきましては総務庁の所管ではございません。しかし、行政機関が個人情報を保有する、そういうことに関連しまして、この保護対策というのが先ほど先生の御指摘のように法律ができまして、並行してと言ったら適切だと思うのですけれども、当然こういう民間における個人情報の保護についても関係省庁においてよく連絡をとりながら検討を進める、そして所要の措置を講ずる、そういう方針になっているわけでございます。そしてその方針に基づきまして大蔵省あるいは通産省等関係省庁において所要の措置が講じられているというふうに理解しております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 大臣に最後に何かお話を。

岩崎純三自由民主党総務庁長官

○岩崎国務大臣 ただいま政府委員が答弁したとおりでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時十七分散会

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