環境委員会 第7号
- 発言数
- 307 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1992/04/24
会議録
○小杉委員長 これより会議を開きます。 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷津義男君。
○谷津委員 私は、本日、尾瀬の問題について集中的にお聞きをいたしたいと思います。 今、地球環境問題を含めまして、非常に環境問題というのは大きく取り上げられるし、また関心も高い問題でありますけれども、それに比べまして、古くて新しい問題とでもいいましょうか、尾瀬の問題というのは非常に今大事な時期を迎えております。間もなくミズバショウが咲く時期に入ってまいりますだけに、大勢の観光客がまた入るということで、この問題が非常にまた私どもとしましても関心を呼んでいるところであります。 そこで、まず環境庁の考え方をお聞きしたいのでありますが、現在、ミズバショウの時期になりますと一日一万五千人ぐらいの入場者で、年間通して五十万人を超える入場者がいるわけであります。しかも交通の便が非常によくなってまいりましたものですから、年々歳々増加の傾向にあることは御案内のとおりでありますし、また、週休二日ということも成りまして、一泊で行こうというふうな方も非常にふえてまいりまして、それがために今いろいろな問題を起こしているわけであります。 そこで、まずお聞きしたいのは、現在いろいろな議論がありまして、入場制限をしようとかあるいはまた有料にしようとかいろいろあるわけでありますけれども、環境庁としては、自然を守るということ、そしてまた、多くの人たちにこれを見てもらいたいということもまた事実でありますが、この二つに対する環境庁の考え方、どういう考え方をお持ちなんですか、ひとつまずそれを聞きたいと思います。
○伊藤(卓)政府委員 ただいま先生御指摘のように、この尾瀬というのは非常に大事なところでございまして、いわば日光国立公園の核心に当たるところでございます。本州最大の高層湿原というようなことでも注目され、そういったことも国立公園であるゆえんであるわけでございますけれども、さらに、その景観だけでなくて、研究あるいは教育の場としても非常に大事でございますので、御案内のように、核心部については特別保護地区に指定するというような形で保護を図ってまいりましたが、四十年代以降非常に利用者がふえ、さらには、ただいま御指摘のとおり、最近私どもはセンサーで調査していますけれども、年間五十万人以上の人が訪れておる。 実は、昨年の入り込みを調べました中で、御指摘のミズバショウの時期の一番最盛期、昨年の六月九日日曜日には一万五千人を超えるという形になっております。入り込み自身は、鳩待峠、三平峠、大江湿原の方向から、三方向から入っておりまして、それぞれ若干の変遷はありますが、多いときが一万五千、平日はそれほどでもないわけでございますけれども、そういったピーク時が特に問題、あとは、ミズバショウだけでなくて、夏休みであるとか、あるいは先生御指摘のように、今後は週休二日というようなことでかなりそういった時期もふえてくるかもわかりません。それから紅葉の時期。 ただ、いずれにしましても、こういった集中がまず問題であろうというわけでございますが、実はどういうふうにしてこれをならすのか。見たい方はミズバショウを見たいという形で来られるものですから、それを例えばゲートを設けてチェックできるのか、いろいろ議論はしてみたのですけれども、技術的に難しいというようなことがございますので、強制的な入山規制といったようなことまでは技術的になかなか難しいなというふうに考えておるところでございます。
○谷津委員 まさにそのとおりであろうと思うのです。ですから、季節によりまして非常に多かったり少なかったりの差が激しいだけに、問題はこれからのミズバショウあるいは紅葉時期、このときに一万五千人を超える人が入った場合に、し尿の問題とかこういう問題がとにかくオーバーフローを起こすわけですね。ここが問題なんです。それがためにこの湿原が非常に汚濁をされたりあるいはまた貴重な植物が植生が変わったりということで大変な関心を持っているわけでありますけれども、この一万五千人を収容するための施設が足らない。といって、これを一万五千人に合わせるようにするならば、相当の自然破壊もまた起こってくるであろうということもわかるわけです。しかし、これは何とかしなければならぬ。何とかしなければこの貴重な尾瀬の資源というものがいずれ荒廃に帰するということもわかるわけでありますが、この一万五千人からを超える対策は、環境庁は考えておるのですか。
○伊藤(卓)政府委員 今御指摘の一万五千というのは、実は一日の最大のときの入り込み数でございますが、日帰りの方が非常に多いわけでございまして、実際に中で泊まられるという方は、実は中の山小屋の収容力が二千三百というふうに四十二年以来凍結いたしておりますので、そこを超えることはできないわけでございますけれども、結局、ねらうところは、日帰りの客がどういうパターンをとっているか、それの分析をし、それに対する対応を考えなければいけないのではないかということでございますが、マイカーとか何かで来る者についてどこでとめるのか。実際に、警察の協力を得てマイカー規制などもやっておりますが、最近では、バスでパックツアーその他で来ているという方もありまして、そういったものを実際に現場近くまで来たところでとめて、さあ込んでいるからお帰りなさいというのもなかなか難しい。現実には、もう非常に込んで押せ押せで、例えば木道の上でも、横を向いたりしていると後ろから押されるというような状態が一番ピーク時の状況のようでございます。そんなにまでして入れなくてもいいのじゃないかと思いますけれども、具体的にはそれの決め手がない。 私どもとしていろいろ研究はしていますけれども、そういった込んだときには来ないでくださいというふうに言えば一番いいのですが、これも難しいわけで、強いて言うなら、旅行業者の方なんかにも協力を求めまして、尾瀬の大事さ、それから、何も土、日に集中することでなくて、これからいろいろな意味でお休みもとりやすくなってきているわけでございますから、ミズバショウの時期でも平準化してウイークデーに見ていただくとかそういったツアーの組み方とか、そういった工夫をしてもらうような協力の呼びかけということも一案ではなかろうかなと思っているところでございます。
○谷津委員 確かに、あそこの山小屋に泊まれる収容人員が二千三百人だというのは私どもも承知をしておるわけであります。そして、今予約制で泊めるようにするということでありますけれども、問題は、山小屋でおふろへ入るとそのおふろの水が非常に汚染をするということで、おふろもやめようかということで今やめているようですね。そういうやり方、あるいはまた、予算をつけていただきまして、旅館からパイプをつなぎまして、要するに湿地帯の方に入らないでそのまま沢に落とすというふうなやり方もしておりまして、いろいろと対策を打っておられるのはよくわかるわけでありますが、私に言わせてもらえるならば、まず、お客が来る、観光客が来る、それがためにこういった対策を打つということで、いわゆる何か都市型の下水のような考え方でやっているわけです。いわゆる自然を保護するという大前提のもとのやり方とはちょっとほど遠い感じがするのですけれども、局長はその辺のところ、どう考えていますか。
○伊藤(卓)政府委員 これはなかなか難しいところでございまして、先ほど先生もお触れいただきましたように、山小屋においては、収容力の凍結とかあるいはおふろを使わせないというようなことで対応しているわけですけれども、実際に一万五千人もの人が集中したような場合に、ごみとか、特にし尿でございますね、これを出すなというわけにいかないわけで、これを出されることを前提に何らかの処理は必要だということで、公衆トイレとかの整備はもう必要不可欠だろう。むしろ、それをほっておけば、いろいろなところに散乱をし、あるいは自然の中に落とされまして、かえって生態系への影響がさらに増すということも考えられますので、最小限のそういった対応はせざるを得ないのではないか。 ただ、基本はやはり自然をどう守るか、脆弱な湿原をどう守るかということにおいて、先ほど先生お触れいただきましたように、排水処理を総合的にやるにしても別のところにパイプラインで運んで捨てるという、やり方としてはちょっと回りくどいのですけれども、そういう手法をとらざるを得ないのではないかなと思っております・
○谷津委員 非常に交通の便がよくなったものですから、ハイキングぐらいの気持ちで来る方が多くて、この前私が行ってみましても、最近はハイヒールで来るのですね。非常にその辺の公園を歩くというふうな雰囲気です。ですから、これはモラルの問題にもなるわけですが、私どもは、ごみの持ち帰り運動なんかやりまして、いろいろなビニールの袋なんか渡して持ち帰ってくれとやると、そのビニールの袋そのものを今度は逆に捨てていくのですね。そういうこともありまして、私どももこれは非常に困ったものだというふうには考えておるわけです。 一つの案として私考えるのですが、これだけの観光客が来るのであるならば、これを制限しろといったって非常に難しいと思いますよ。ですから、案内人というのですか、きちっと尾瀬のことを説明しながら、あるいはまた、そういった汚染の問題等も、干渉するという言い方はちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういうふうな面で案内人をつけるとか、まあ水先案内人じゃないですけれども、何かそういう方法もあろうかと思うのですが、そういう面については環境庁は何か考えたことないでしょうか。 〔委員長退席、鈴木(恒)委員長代理着席〕
○伊藤(卓)政府委員 実は、尾瀬に限らないことでございますけれども、自然公園の利用のあり方、利用される方についてはこれをぜひ身につけていただきたいと思うわけでございます。自然公園を利用される方がその場に臨んで、やはりそこから何かを学んでいただくというのが基本でございますから、今先生おっしゃるように、我々、自然解説活動と言っていますけれども、自然解説活動ということで専門家なりボランティアの指導を得る必要があるんじゃないか、そういう楽しみ方というのを旅の中に加えていただくという必w要があるんじゃないかと思っておりまして、自然解説活動を行いますパークボランティアというものの養成を図っているところでございます。 尾瀬地区におきましても、利用者の集中する時期には約四十名のボランティアが自然に関するガイド活動をやっております。団体利用の方でも、あらかじめ御運絡いただければガイド役としてそれをつけるという方法は講じておりますけれども、そういったものがどこまで知られているか、もっとそういったことをきちんと、例えば観光会社と連携をとった形で必ずつけるようにするとか、それからこれは都市の、例えば桂離宮みたいなああいうところの営造物のものとはちょっと違いますけれども、何人がずっまとめてガイドするということになれば、行った方もそれなりに満足して帰ってもらう、それが次からの行動につながってくるんじゃないかというのを期待できるものですから、まさに先生のおっしゃるようなことを拡充していきたいと考えております。 〔鈴木(恒)委員長代理退席、塩谷委員長代理着席〕
○谷津委員 ですから、桂離宮の話じゃないですけれども、ああいうふうにきちっとして団体行動の中で説明を聞きながら進むというやり方、これは尾瀬に絶対必要だと私は思っているのです。今のままでいきますと、貴重な植物がもう本当に危機に瀕しているところも随分あるのですね。ですから、そういうのを義務づける、あるいはまた、そういうガイドをちゃんと置くことによって団体を入れていくということをやれば、これはできないことはないと思うのです。要求、希望があったならばつけるのではなくて、そのガイドがなければ入っていけないというふうなことならば、私はこれは可能だと思うのですが、その辺のところを踏み切れないですか。
○伊藤(卓)政府委員 実は、自然公園の利用のあり方というものを私ども数年前検討会でやりまして、やはりそういったものが必要であるということを指摘受けておりまして、先ほど申し上げましたボランティアの養成などをやっているのですが、具体的にどこまで強制ができるのかという問題があるのです。確かにその前段階の方法として、今まではただ受け身でございましたけれども、もっと積極的に例えば観光業界の代表の方と相談をするとかバス会社と相談をするとか、もう一歩進んだ具体的な活動に踏み切る必要があるんじゃないか。 実は、尾瀬の問題もそうでございますが、それは自然公園全般についても言えることでございます。日本の海外旅行客が外国の各地を回る場合に、観光地でいろいろな批判を浴びることもあるわけでございます。ですから、エコツアーという表現で最近言われておりますけれども、そういったエコツアーのあり方というのを内々検討しておりますけれども、そういったときにもそういったシステムを応用することも可能でございますので、そのモデルとして、尾瀬なら尾瀬でひとつ何か地域的にやってみるということも非常に意味があるんじゃないかと思って、今研究をさせておるところでございます。
○谷津委員 この問題は非常に大事な問題ですから、ひとつ真剣に早く結論を出してもらいたいと思うのです。 そこで問題は、尾瀬の自然を守るというのは環境庁にとっては大変な使命だろうと思うのですね。しかし一方においては、多くの方に見てもらうということもこれまた大事なことであろうと思うのですね。将来、自然を守るという立場でいくのか、あるいは自然を破壊しない範囲内で多くの人たちに見てもらう、これは優等生の答弁になってしまうかもしれませんけれども、将来できるだけ多くの人に見てもらうようにするのか、これによって対応というのは変わってくると思うのですよね。環境庁としてはどっちをとりますか。
○伊藤(卓)政府委員 二者択一の答弁というのはなかなか難しいわけでございますけれども、私ども自然を守る方法として自然公園法というのを持って、それでいろいろやっておるわけでございます。この中には、守るものと利用するものというやり方がありまして、特に守るものは、例えば特別保護地区に指定するというような形でゾーニングを厳しくしてやっておる。それから利用する場合に、その利用についても適正な利用のあり方を進めるということでございますけれども、何が適正かということ、それから今おっしゃったような、みんなが触れたいというものに対してどう対応するかという問題についての、そのケースに即した研究はそれほど進んでいないということでございます。 実は、私どもとしても、ことしからでございますけれども、国立公園の中で特別にモデル的に、どこかそこにおける本来の利用のあり方、望ましいあり方を検討するようなことができないかということで今やっておるわけでございますが、例えば非常に原生的なところに行って自然に触れ合う触れ合い方を検討し、それにふさわしい施設整備はどういうことがあるんだということを二、三の公園を前提に研究をしたいというふうに考えているところでございます。
○谷津委員 そういう面でモデルということになれば、尾瀬なんかは最たるものになるのではなかろうかと思うのです。 そこで、もう一つ聞いておきたいのは、最近湿原にいろいろな外来種の植物が随分入ってきちゃったということなんです。特にコカナダモですか、ああいうふうなものがかなり繁茂してきまして、これは当然今まで日本になかったものですから、こういうものが持ち込まれている。しかもこれは非常に強いのですね。ですから、在来の植物を駆逐するというふうな問題も起こってきていますし、植生が変わってきちゃっているわけですね。この辺は貴重な資源が破壊される一つの事象になっているわけなのですけれども、これは一般の方に付着して入ってくる面もあろうかと思うのですが、こういうふうな対策は環境庁としては何か手を打っているのですか。
○伊藤(卓)政府委員 湿原というものが非常に人の影響を受けやすいということで、一番影響を受けておりますのがし床とか雑排水による汚濁、その水質変化による植生の変化というのが一番大きな形でございますが、さらに外来種として入ってくるものをどう防げるか、故意に入れたりすることならともかくも、何らかの形でついてくるというものは、これは今の日本の国土の中での利用の仕方の中ではちょっと防ぎ切れないのではないかと思います。外国の例では、海の小島に入るときには、特別の衣類に着がえていくとか、体を洗ってから行くとか、それから靴まで向こうで貸与したものを履くとか、もうすべて厳正にやっているケースもありますけれども、日本ではとてもそういったことはできませんし、外来種の付着の問題まではなかなか防ぎにくい。 ただ、いろいろなものを、外来種を持ち込んだりする、これは植物に限らず動物なんかもそうでございますけれども、それが生態系に影響を及ぼすから管理をきちんとしなければいかぬというのは、やはり今後の教育の問題として考えていかざるを得ないんじゃないかと考えております。
○谷津委員 確かに教育の問題といいますか、そういう自然を愛するなるがゆえに守らなければならないものというのは当然起こってくると思うのです。これを守り得る人のみ入れといっても、これまたなかなか難しいことはよくわかるのですけれども、しかし貴重な資源でありますから、これはやはり教育を通し、あるいは先ほど観光業者とかいろいろな話もありますけれども、もっともっとPRをしてこの辺のところをきちっとやっていく必要があると思うのです。この辺のところは積極的にぜひお願いしておきたいというふうに思っているわけでございます。 ちょっと水の問題で水質保全局長にお聞きしたいのですけれども、尾瀬のCOD、これにつきましては、Aという基準でやられているわけです。このAという基準につきましては、これは群馬県の希望というのがあってこのAにした。これはAは三ですから、飲料水と同じ基準です。当時福島なんか五でいいんじゃないかという話もありましたけれども、Aにしていただいたのです。 ところが、このAというのは現実の問題としては非常に難しい問題がある。というのは、やはりかなりの栄養価がないと、その中の水中植物というのですか、これが育たない。三というのを保持するというのは最初から難しい問題があるわけですね。というのは、それは三以上であったかもしれない、だからあれだけの植物が生息したかもしれない。これを飲み水と同じいわゆるA、三という形にした場合に、これは非常に影響も大きいのではなかろうかと思うのですが、といって、じゃもっと基準を和らげろと私は言いません。これは希望的な面も含めてAにしたのだろうと思いますけれども、こういう、前々からはかったことはなくて、そしてここでAならAというふうに基準を決める、そしてこれをやるんですよということでやっても、なかなかこの問題は難しいだろうと思うのです。 ですから、一般の方たちが入って、そして汚濁をされるという理屈もあるかもしれませんが、一方では、自然の中においてもそれを超えている場合もあろうかと思うのです。ですから、この尾瀬の場合はかなり超えていると私は見ている。そうでなければ、あれだけの植物は育たないと思うのですよ。ですから、その辺のところを基準を決める基本的な考え方、これは尾瀬だけの問題じゃないですけれども、あっちこっちの湖沼でそういう問題があろうかと思うのですが、その辺はどういうふうに環境庁は考えていますか。
○眞鍋政府委員 尾瀬の水質基準の問題でございますが、尾瀬沼は腐植栄養湖というふうなことで、人為的な汚れのほかに自然に由来する有機物が存在するわけでございます。そういうことで非常に、基準をつくるときに、どういう基準をつくればいいかというふうなことで、いろいろ群馬県あるいは福島県において議論があったのは先生今御指摘のとおりでございます。 と申しますのは、自然起源の汚濁につきましては、これはある程度の有機物は存在するわけでございまして、救いようがないといいますか、むしろあった方がいいという面もあるわけでございます。ところが、人が入り込むことによる、あるいはいろいろ人為的な汚染、こういうものは防がなきゃいかぬ、こういうことでございまして、そこをきちんと分けて区分できれば、CODなんかで分けて区分できれば非常にいいわけでございますが、そこがなかなか技術的に分けられないというふうな問題もございます。 そういうことで、その三というふうなことで設定をするか、五というふうなことで設定をするかというふうな議論があったわけでございますが、例えば五というふうなことで設定いたしますと、自然起源のほかに人為的なことによる汚濁が進んでもいいというふうにとられかねない、こういうふうなこともございまして、そこで、大体、自然起源の汚濁といいますか、有機物を含めまして三という基準をつくりまして、それ以上ふやさないといいますか、自然のものはしょうがないけれども人工的な汚濁をふやさない、こういうふうな考え方で三というふうな基準が決まったようでございます。 そういうことでございますので、尾瀬沼のようなところにつきましては、この環境基準を達成するかどうかということのほかに、過去からの経緯といいますか、どういうふうに変化をしてきておるかというふうなこと、さらには、その変化が自然起源のものであるのかあるいは人工的な起源のものであるのかというふうなことを注意深く監視していく必要がある、こういうふうに思っておるところでございます。
○谷津委員 この問題につきまして、後でまた詳しく聞こうと思いますから、きょうはこれ以上は突っ込みませんけれども、問題は、こういった湖沼の基準というものについてはいろいろと、例えば中禅寺湖なんかはAAでもっと厳しいのですよね。いろいろと場所場所によって違いますから、一口には申し上げられない面があるわけでありますけれども、こういうふうに尾瀬みたいにじゃんじゃん人が入ってきますと、当然そこで汚濁が起こってくるであろうことは容易に予測できるわけですね。ですから、水の方から考えた場合に、人の入場制限とかあるいはそういった面については何か考えられることはありませんか。
○眞鍋政府委員 先ほど申し上げましたとおり、尾瀬沼の水質を守っていくというふうなことは、自然起源のものにつきましてはやはり自然のままといいますか、そういうことで、自然保護というふうな観点からもそのままでいいんだろうと思います。 そういうことで、人為的な汚濁をどうやって防いでいくかというふうなことでございますが、やはりそこへ人が入ってくるということがある程度は避けられないわけでございますので、入ってきた人がいろいろと水を汚すというふうなことにつきましては、下水道なりそういう排水を適正に処理をしてきれいにして流していくとか、そういう生活排水といいますか、人が入り込むことによって出す排水をきれいにしていく、こういうことが必要であると思っておるわけでございます。さらには、ごみを捨てることによって汚染するのを防ぐとか、そういうごみの清掃といいますか、そういうものに気をつけるとかいうことが考えられるわけでございます。 しかしながら、やはり人が入ってきますとどうしても若干の汚れは出てまいりますので、あわせて、入場規制といいますか、そういう適正な利用ということにも注意を払っていかなきゃいけないのではないかというふうに考えておるところでございます。
○谷津委員 官が来たところで、申しわけないのですけれども早速なんですが、今、水の問題でちょっとお話を聞いておったのです。それは各湖沼、日本じゅうにある湖沼には基準値を設けてやっているわけですね。CODその他もきちっとやっておるわけです。ところが海に関しては、これはCODはやっているのでありますが、そのほか燐とかあるいは窒素とかそういうふうな問題については今基準がないのですね、野放し状態だ。 それから、いろいろと地域によって問題があろうかと思いますけれども、これもやはり環境庁として一つの基準をつくるべきではなかろうか、そして、これを守ってもらって海の汚染を防ぐべきではなかろうかと思うのですが、大臣はこの辺のところをどういうふうにお考えですか。
○中村国務大臣 まず、方向としては委員御指摘のとおりだと思います。 東京湾、伊勢湾等の閉鎖性水域、こういったところの海域について、五十三年度から、排水の濃度の規制に加えて汚濁物質の総量を規制する総量規制制度というのを導入して、海域に排出される汚濁物質の計画的な削減ということをやってきたわけでありますけれども、委員御指摘のとおり、富栄養化の部分ではまだないということでございます。 そこで、湖沼等にはやっているこうしたことを、海域においても水質の一層の改善を図るため、湖沼と同様に富栄養化対策を充実させていくことが、委員御指摘のとおり重要であると考えておりますので、現在、海域に係る窒素、燐の環境基準、排水基準の設定等必要な措置を早急に講じるように検討を進めているところでございます。
○谷津委員 もう時間がなくなりましたので、一つだけ、これは伊藤自然保護局長にお聞きしたいのですが、いろいろな規制をしますと地元というのはメリットがなくなるのですよ、はっきり申し上げますとね。ですから、規制をやった場合、今でもそういったことでいろいろ規制していますね、ところが、地元から見ると、非常にこれは困ったことにも実はなるのです。ですから、そういった面、税制の面とかあるいはいろいろな面で、こういう地元に対してメリットを与えることも大事じゃなかろうかなと思うのです。先ほどの水先案内人じゃないですけれども、案内人なんというのも、これは制度化してくると地元が雇用されるということもありますから、そういう面も含めて、この地元の対策ということもあわせて考えてほしいのです。これはもう私の希望です。答弁は要りません。そういうことで、ぜひこの辺のところもお願いしたいと思います。 時間が参りましたので、以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○塩谷委員長代理 馬場昇君。
○馬場委員 まず大臣にお伺いしたいと思うのですけれども、きょうは水俣病の総合対策事業についてお尋ねしたいと思います。 中公審の答申によりまして、水俣病が今非常に混乱しているわけですから、これを解決したい、そういうことでこの事業を始められるわけでございますけれども、この事業がうまくいきますと水俣病の解決に非常に資すると私は思いますが、この事業を患者とか住民とかの納得なしに行いますと、この事業そのものがかえって水俣病の解決を混乱させてしまう、そういうことになりはしないか、こういうことを今心配をしておるわけでございます。 大臣も御承知と思いますけれども、水俣病の問題は、まず昭和四十六年に環境庁の事務次官の通達で判断基準をそこに置いて認定審査をやってきたわけですね。ところがチッソがその補償金の支払いができなくなってきた。こういう中で県債を出して、そしてその県債を熊本県がチッソに貸して、熊本県の県債についての補償は国が見ましょう、こういうような形で、県債で救済することが始まったわけです。ちょうどそのときに、昭和五十二年に、こんなにたくさん水俣病が認定されたらどれだけの支払いになるか、どれだけの県債になるかわからぬじゃないか、少し認定の判断基準を厳しくすべきでないか、そして認定者を少なくしなければ大変だ、そういうような動きが実はあったわけです。ここで何回も質問しましたけれども、五十二年の判断基準というのはそういう意味で四十六年の判断基準を厳しくしてなるべく患者を出さないようにする、そういう意図があるのじゃないかというようなことを私はここでは何回も質問したわけです。 やはり水俣病を解決するためには、厳しくして切り捨てるということでは全然解決になりませんよ。基準はそのままにしておいて、例えば劇症型で千六百万から千八百万の補償金が出る。ところがもう今劇症型が少なくなったから、例えば判断基準はそのままにしておいて、一千万だとか八百万だとか千二百万だとか五百万だとか、そういう補償協定というのを現実に合わせて少し少なくして、その財政負担にこたえないのだったらそういう話を持ちかけてはどうか。私も立会人でございますし、熊本県知事の沢田さんも立会人、環境庁長官も補償協定の立会人でございますから、継続性からいって環境庁長官も、水俣市民代表の日吉フミコさんというのも立会人ですが、そうすると、認定基準は全然変えません、しかし支払い能力について補償協定の見直しといいますか、そういうことを相談してはどうかというようなことも考えたわけでございますけれども、五十二年判断基準について切り捨てじゃないのだ、四十六年と変わらないのだということで強行したわけですね。それが今日、そこで切り捨てられたという人たちが、何千人という人たちが裁判をやったり自主交渉をやって、今日の混乱の原因がそこにきておるわけでございます。 そこで大臣、今度の総合対策がそれと同じように切り捨てになるというようなことに患者にとられ、住民がとった場合は、また同じような混乱がここから増してくるわけでございますから、そういう意味で、非常にいろいろ混乱したときにはまず原点に返って物事を判断するというのが常でございますが、ここでもう言わぬでもわかっていることですけれども、大臣に対しまして、公健法でこれは救済しておるわけでございますが、公健法の「目的」として「健康被害に係る被害者等の迅速かつ公正な保護及び健康の確保を図ることを目的とする。」この公健法でもって認定、救済をやっているわけでございます。 私は、国会で二十年近くこの問題を取り上げてきておるわけで、歴代の環境庁長官にこのことについて尋ねてきておるわけでございますが、歴代の環境庁長官は、公健法の第一条の「目的」、これを具体的に行政として執行する場合に、結論からいいますと、一人でも公害患者が見落とされることのないように、全部が公正に救われるようにとの趣旨で公健法を運用していきます、こういう答弁を皆なさっているわけでございます。特にまた、水俣病に関しましては、有機水銀に多少でも関係のある者は広く救済するという態度で運用をしていきます、こういう答弁を歴代長官からいただいておるわけでございますが、中村長官も歴代長官と同様の態度で公健法の運用、特に水俣病問題の救済に取り組まれる決意でございますかどうか、原則的なことをまず聞いておきたいと思います。
○中村国務大臣 委員御指摘のとおり、公害健康被害の補償等に関する法律に基づいてやるわけでありまして、そこには、医学的基礎として公正にやらなければいけないということ、おっしゃるとおりだと思うわけであります。そして、医学的に水俣病と診断できる方は幅広く水俣病として認定して救済するべきであるということは、委員御指摘のとおりであると思います。 この点で、現在の水俣病の判断条件は、医学的に水俣病と認められるものは広く水俣病と認定する基準となっておると存じまして、適切に行われているものと思いますが、今後とも国、県一体となって水俣病患者の認定業務の推進に努めてまいりたいと存じております。
○馬場委員 患者とかあるいは地元の人たちとか、平たく言って、私さっき言いましたけれども、やはり環境庁長官は一人でも見落とすことのないように法は運用するんですよ、そういう姿勢でやっておりますよ、そう聞きますと非常に安心するわけですね。信頼も出てくるわけですよ。ところが、今その言葉をお使いになりませんでしたが、そういう点でひとつこれはよろしくやっていただきたいと思って、その辺もまたお聞きしたいと思いますが、公健法の運用についての大臣の決意はそうあるべきだと思うのですが、私どもは、このことを特に環境庁長官、環境行政でよくやってもらいたいという意味で国会でも決議をしているわけです。 国会の決議は、昭和六十二年の七月二十八日、この環境委員会で水俣病の認定業務の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を通しますときに附帯決議をやっております。その第一項に「認定審査に当たっては、水俣病患者が一人でも見落されることのないように、全員が正しく救われるような精神にのっとって行うこと。」こういう附帯決議が国会の意思としてついているわけでございますから、公健法の目的、そしてこの国会の附帯決議、すなわち、一人でも見落とされることのないような姿勢で水俣病の認定審査、救済を行う、こういうことについてこの国会決議を尊重しなければならぬわけですから、そういう点についても重ねて質問しておきたいと思います。
○中村国務大臣 委員のおっしゃるとおり、医学を基礎として公正に行い、その場合には医学的に水俣病と判断できる方は幅広く水俣病と認定して救済していくべきものだと思っております。そういう中で、現在までも水俣病と認められる者は幅広く認めるということでやってまいり、またそういう基準ともなっていると思いますので、今後ともそういう考え方で認定業務の推進を進めてまいりたいと思っております。
○馬場委員 何かこだわっておられるようですけれども、歴代の長官は、私の質問に対しましても、一人でも見落としのないように行政をやっていきます、そうおっしゃっておりますが、そのとおりやられますかと聞いているし、この国会決議でも一人でも見落としのないようにやりなさい、こう国会決議をしているわけですから、何で一人も見落とすことのないようにやりますと言えないのですか。
○中村国務大臣 公健法を公正に適用して幅広く判断していくということで、言っている意味は同じだと存じます。そういう気持ちでやってまいりたいと思います。
○馬場委員 ちょっと、いつもの長官と少し違うようで、素直じゃないですね、あなたは、きょうは。 そこで問題は、公健法で今言いましたような目的の精神、そして国会決議を守らなければならぬ、そしてもう一つは、いつも水俣病行政をする場合は水俣病の患者とかあるいはその地域の住民とか、そういうところの心を踏まえてやらなければすべて間違いますよ、よくいきませんよ、そういう人の意見を聞く、尊重して、その人たちの心を知って行政をやらなければ間違うというようなことをよく私もここで主張し、そのとおりですという歴代の長官の同意も得ているのですが、これはどうですか。
○中村国務大臣 そういうことを、長年馬場委員とおつき合いをさせていただきまして、馬場委員からも重々伺っておりますし、またうちの役所の人からも聞くわけでおりますが、それは患者の実態ということを十分に考えていかなければいけないことだと存じております。
○馬場委員 それでは、具体的に中公審の答申について中身に入っていきたいと思います。 中公審に対しまして環境庁は、地域住民の間に水俣病に関連した健康不安があることなど、なお対応しなければならない問題が残されている。環境庁においては、水俣病問題の早期解決を図るための総合対策について中公審の意見を聞いた、こういう形で諮問をなされたわけでございます。そして中公審は「今後の対策の方向」として、特に「四肢末端の感覚障害を有する者への対応」として次のように中公審が言っているのはもう御承知のとおりです。「水俣病が発生した地域においては、水俣病とは診断されないものの、水俣病にもみられる四肢末端の感覚障害を有する者」が、次のようなことを言っている。「自ら水俣病である、又はその可能性があると考えることには無理からぬ理由があり、健康に関して特別の問題を有していると認められる。」こう書いておるわけです。「また、この問題は、単に個人の健康上の問題にとどまらず、その解決が強い社会的な要請となっている。」この総合対策に取り組むに当たっての中公審の答申はこういう趣旨で出ておるわけでございます。この中公審の答申の趣旨にのっとってこの総合対策を行われるわけですね。
○柳沢(健)政府委員 ただいま先生お述べになりましたとおりでございますけれども、今回私どもが実施いたそうといたしておりますこの総合対策、これは昨年十一月の中公審答申を踏まえまして、水俣病発生地域に存在いたします健康上の問題の解消を図るために必要な対策を具体化するということでもってこの事業を実施いたしたいということでございます。
○馬場委員 大臣、感覚障害を持っておる者はみずからが水俣病である、またその可能性があると考えることは無理からぬことだ。そういう人のために対する対策ですよね。そして、これは単に個人の問題だけでなしに、そういう人に対しては解決してやりなさいという強い社会的な要請がある、こういうことにこたえてこの総合対策を今やろうとしておられるわけですが、まず事務的に、これは予算が七月一日から組んでありますけれども、七月一日から実施できますか。
○柳沢(健)政府委員 この総合対策をいつから実施するのかという問題でございますけれども、現在、事業の具体的な運用方法等につきまして関係県と協議しているところでございます。国といたしましては、近々実施要領として関係県にお示しすることができるように最後の詰めを行っているところでございます。この時点でもっていつかというところまでは至っておりませんけれども、近々実施要領をお示しできるというところまでこぎつけたというところでございます。
○馬場委員 近々というのは何ですか。七月一日から予算を組んであるわけでしょう。大体仕事をするなら、いつごろまでにめどをつける、いつごろ出したい、そういうめどをつけてやったらどうですか。近々というのはどういう意味ですか。
○柳沢(健)政府委員 本日のところ、まだ具体的に七月実施というところまでは決まっていないわけでございますけれども、既に四月も押し詰まってまいりましたので、できるだけ早くに、近々という言葉の範囲内でおくれないように努力をいたしているところでございます。
○馬場委員 あなた、こういう行政をする人は、水俣病行政なんかは温かい心で、冷たい水みたいな言い方じゃなしに、血の流れておるような答弁をしなければ、そういうことが混乱の原因になりますよ。 大臣に聞きたいのですが、後で具体的に聞くのですけれども、今混乱が起こっておるのは、この前の五十二年の判断条件に対する、そのときに患者とか地域住民との十分なコンセンサスができていない、それを実行したというところに今混乱が起きているわけです。今度、もう既に混乱が起きている。こういうことはだめだと言って県庁に押しかけて患者さん団体がいろいろなことをやっているのを後で言いますけれども、もう混乱が出始めておるのです。 そこで、これは早くせいと私は今言っておるのですけれども、ところが、拙速をやって、患者なんかの意見を聞かずに、そして了解もなしに、納得もせぬで、あるいは県民が納得もせずに一方的にやったら、これは混乱の種になるのですよ。そういう点で、これをやる場合には患者さんとか地域住民とか自治体とか、そういう人たちの意見を聞き、納得の上にこれは行うべきだと私は思うのですが、どうですか、長官。
○柳沢(健)政府委員 事務当局として、私どもも、先生が仰せになった点につきまして、大変重要なことであろうということで、国・地方公共団体が一体となって取り組むために、関係方面の自治体を初めといたしました意見、要望等も伺っているところでございます。
○中村国務大臣 委員御指摘のように、やはりこの過去における混乱、私は実はその当時のことは馬場先生なんかから教えていただくわけでありますけれども、今馬場先生がおっしゃっていたとおりだと思うのですね。やはり判断基準の難しさ、判断の仕方の難しさということに起因しているんじゃないかなと私、わからないなりにも想像させていただくわけですけれども、今部長が答弁いたしましたけれども、おっしゃられますように今回は万全を尽くしてよく考えさせて、今の答弁に御不満だと思いますのできちっとした検討をして、どうやっていくんだということを早急に検討するように私からも指示をさせていただきたいと思います。
○馬場委員 患者団体がいろいろあるのですけれども、裁判によって訴えている人とか、自主交渉をやっているグループとか、大きく分ければ二つ。そのほかの人たちも皆一生懸命考えているわけでございますけれども、そういう人たちが、新聞に総合対策の内容が一部載りましたが、それに基づいて、これは見せかけだけの施策であって、中身は患者の切り捨てたと言って、これは抜本的見直しをしなさいとか、そうしていろいろ団体から、これはやはり切り捨てだ、こういう意見が上がってきて混乱の兆候が見えるわけです。 そういう意味で、これは原則としてこの施行をする場合には、特に地方自治体とは協議もなさっておるわけですが、患者とか地域の住民とかの意見を聞き、納得をさせる、そういう努力をして、納得の上で実施する。長官、そういう姿勢をとっていくべきだと思うし、そうしなければ、ただ、一生懸命やったけれども、混乱の種をまいただけだということになる心配は、私は非常に持っておるものですから、その辺について患者なんかの意見を尊重してやってくれということですが、どうですか。
○中村国務大臣 総合対策の実施においては、これは今もお答えしましたように、関係者の声を聞くということは重要でございまして、これまでも地方公共団体や関係団体の意見や要望を伺ってきたところでございます。 いずれにいたしましても、答申の趣旨に沿って事業が早急に実施でき、先ほども申し上げましたように、過去のようなことを起こさないように、最善を尽くしてやるように指示をしてまいりたいと思います。 〔塩谷委員長代理退席、委員長着席〕
○馬場委員 水俣病を解決するためには、今言いましたように、この総合対策事業ということを全面解決の出発点とか一つの大きい要素にしていく。これが混乱になるようなことをやったら元も子もなくなるわけでございますから。それが一つと、もう一つは、やはり環境庁の姿勢としては、これだけで水俣病の対策は終わりではないのです、完全に全面的に解決するまでほかの施策も考えていきます、これはその第一歩です、こういう姿勢が必要だと思うのです。 そういう意味におきまして、これは中公審もそういうことを述べておるわけです。「行政が健康上の問題について行う対策によって水俣病をめぐるすべての問題を解決できるわけではない」、これが中公審の答申にちゃんと述べておるわけですね。そして、この中公審の答申した総合対策というものは、「この対策が我が国の公害問題の原点ともいうべき水俣病をめぐる種々の問題の早期解決に資することを強く期待する。」ということでございまして、水俣病をめぐる問題がすべて解決するのではないということは中公審も言っているわけでございます。 それで、その総合対策のほかに、水俣病を全面解決しなければならぬというのは環境庁の行政の非常に重要な部分ですから、これ以外に何か全面解決するために施策を現在お持ちですか、検討されておりますか。
○柳沢(健)政府委員 中公審の方から答申としていただいているのは、先生ただいまお述べになったとおりでございます。 環境庁といたしましては、この総合対策、これをこれから実施していくと同時に、従来からの水俣病の認定業務、これにつきまして鋭意推進をしてまいらなければならないかと考えております。そういうことによりまして、地域における健康上の問題などが軽減、解消していくものと考えておりまして、これらの行政施策の実施を進めることによりまして、水俣病問題の早期解決が図られるよう、最大限の努力を払ってまいりたいというふうに考えております。
○馬場委員 何言っているのかさっぱりわからないのです。総合対策でいわゆる健康不安者の対策をするわけですよ。それから、中公審は、今何遍でも読みますけれども、水俣病をめぐる問題がこれで解決できるわけではない、たくさんのことをしなければならない、こういうことを中公審は言っているのですから、この中公審の言っていることに従いますかということを今聞いているのです。 特に、中公審はこういうことも言っているのですよ。「結果として当時の環境保健行政等が国民の期待に十分にこたえられず、そのことが今日の水俣病問題が残されている一要因となっている」、環境行政が国民の期待にこたえられなかった。この総合対策だけではこたえられないのですよ。国民の期待にこたえるために、あとどういうことを考えておるかということを聞いているのです。 それから、これは裁判所なんかでも、人の生命とか健康を守るために国家社会の全体の責任において解決を図るべきであるということを言っておるわけでございまして、そこにこの問題の、水俣病問題を全面的に解決するために政治的解決を図るべきだということも言っているわけです。 そこで、押し問答する抽象的なことではなしに、具体的に言いますと、私は、これはもう四、五年前から皆さん方にも示しておるわけですけれども、この水俣病問題をやはり全面的に完全に解決するためには、公健法から水俣病を抜き出して、一つの水俣病を解決するための単独の法律をつくる必要があるのではないか、こういうことを皆さん方にも提案をしておるわけでございます。 そして、私は一つの法律案をつくりまして、三年前に皆さん方にも提案をしておるわけです。水俣病発生地域の住民等の健康管理等に関する法律案、これは私がこの法律をつくりまして、環境庁にも政府にもこれを提示して、こういうふうな法律をつくったらどうだということをやっております。 ところが、私がつくりました法律は十章から成っておるのですが、中公審は皆さん方の諮問にこたえて、私のこの法律の前半、第一章から第四章まで、第一章は総則ですが、第二章が健康管理サービス、第三章が医療費の支給等、第四章が保健福祉事業、この四章までをとって、そして中公審の答申はこの私の法律の中身とほとんど変わりません。そしてまた、環境庁も中公審の答申によっては特別立法でもつくりたいという意気込みで中公審に諮問されたのも私は知っておるわけです。ところが、あと後半が中公審答申にはないわけです。後半には、第五章の費用というところで、水俣病基金を設けましょう、まあ五百億ぐらいというのを予定しておったわけですけれども、この基金を設けていろいろなことの施策をやっていきましょう、それからやはり総合調査をやりましょうというのを第七章に書いてある。 そういうことで、やはりこの総合対策というものも、これは今予算措置でやっておりますけれども、予算がないというときには、予算が削られたらこの措置はもうできないわけですから、やはりこの総合対策も法律化していく、それに私の出している法律、この後半をつけ加えて、これでもって、この水俣病基金等で、例えば今言われておる一時金とかなんとかそういうものも考えていくという知恵を出して、結局総合対策プラス一時金的なもの、基金とか研究とか総合調査とかあらゆるものを福祉事業までを含めてやっていく、こういう特別立法をつくる方向で全面解決に向かって環境庁は努力していくべきじゃないか、こういうことを実は私は思うのです。 それについて、この総合対策で事足れりとせずに、その先にも私が言ったようなことをいろいろ検討して、全面解決に向かって環境庁は全力を挙げて努力していく、そういう姿勢というものは大臣、必要だし、これをするときにも、患者の信頼を得るためにも、全面解決するという意欲を環境庁が持つためにもこういうことは必要だと思うのですが、どうですか。
○柳沢(健)政府委員 昨年、中公審が答申をしていただくに際しまして、先生が従来から御主張されておられますいろいろな法律案でありますとか文献でありますとかそういったようなことも十分に勉強されて、そして最終的な答申をいただいたわけでございます。その答申の中で、やはりこれからの早期解決に大きく資するためには総合対策をこれから実施することが必要であろう、こう述べられておるわけでございます。そこで、私どもはこの総合対策の実現化に向けまして今日まで努力いたしているわけでございます。 この総合対策の立法化の必要性につきましても、確かにその後十分に検討いたしたわけでございますけれども、本事業は国民の権利を制限し、または義務を課するような仕組み等を設けるものではないというようなことからも、あえて立法措置を要するものではないというふうに判断し、むしろ県の事業といたしまして各県が地域の実情に最も適した形で柔軟に実施し、そしてその事業に対しまして国が補助を行うという形でもって実施することが適当であるということにしたわけでございます。 ただし、先ほど先生が御指摘されましたようなそういう予算上の不安定なことがあってはならないというようなことの意味も含めまして、先般関係閣僚会議の席上にもこの総合対策の実施について御報告させていただいたというようなことでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
○馬場委員 大臣、やはり全面解決をしなければならぬ問題だし、サミットもそこに来ているわけだし、世界の公害の原点のこの地元の水俣病を解決せぬで、そして行き先はわからないという中でサミットに行って地球環境と言ったって、日本は何言っているんだということになると私は思うのですよ。 そういう意味で、中身は今部長が言いましたけれども、この総合対策を含め、例えば一時金とか含めたいろいろなことで、水俣病基金とかそういうのを含めてまた法律をつくりなさいと私は言っているわけですから、こういうことを全面解決のために立法措置も含めてやはり十分検討していかなければいかぬと思うのですが、これは大臣、どうですか。
○中村国務大臣 まず第一点の、サミットの前に解決したらという御示唆でありますけれども、それは解決するにこしたことはないし、努力をしていかなければならないと思っております。 しかし、国といたしましては、いつも馬場委員の御質問にお答えしているのですが、行政としてやるべきことのぎりぎりの線で解決を図っていくということで、中公審の答申に基づきましてこの総合対策を進める、そして認定業務の推進を図るということで努力をしてまいりたいと思っております。
○馬場委員 二十年前も、水俣病患者も行って世界に訴えているわけですよね。今度もまた行く。今の大臣の答弁では世界の人は納得しないんじゃないか、私はこう思います。 そこで、総合対策の実施要領を出すと言っておりますが、これは国の補助事業で県が実施主体になると思うのですが、この事業の国の立場というのは、県と国との関係において、実施は県がするけれども、基本方針をつくりこれがうまく、補助金も出すわけですから、県を監督する責任、立場というのは国にあるのですか。
○柳沢(健)政府委員 この実施につきましては、国といたしましては実施要領を県の方へお示しいたしたいというふうに考えております。県はこの実施要領に基づきましてさらに詳細にわたった県の実施要綱、これがつくられるものというふうに考えております。 私どもは、国の補助事業でございますから、この事業を円滑かつ適正に行っていただかなければなりませんので、この実施に当たりまして十分に県を指導してまいりたいというふうに考えております。
○馬場委員 それでは、少し時間が迫ってきましたので急ぎますけれども、この実施要領あるいは実施要綱、これに関連すると思いますけれども、伝えられるところによると、この医療事業の対象地域について、これは新聞が伝えておりますけれども、大体地域は大字単位で考える、地区入口に占める認定患者の割合が一%以上の地区を対象にする、こういうことが新聞で報じられておるわけでございます。 これは、一%という数字には何の合理的な根拠もないと私は思います。ましていわんや大字単位で地域を切るということに対しても何の意味もない。そして中公審の答申は、汚染地域の人がみずから水俣病であると考えるには無理からぬ点がある、こう言っているのですから、一%以下のところの人も、大字単位で決めたって、隣の大字の人にも水俣病であると考えるのには無理からぬ人がたくさんおると私は思うのです。 そしてまた考えてみますと、あの不知火海、八代海というのは一衣帯水の地帯なんですよね。だからそういう意味で、海で魚をとっておられたのに陸地の大字単位で対象地域を区切るなんということはおよそ意味のないことだ、こういうぐあいに私は思いますが、まずその一%、大字単位でやることに対して、これは指導要領の中に入っているのですか。
○柳沢(健)政府委員 まず、先生が地元の新聞に先日載りました新聞記事を御引用されて御指摘なさったわけでございますけれども、私どもこの新聞記事につきましては、どういう根拠でもってこの新聞報道をされたのかということにつきましては十分つまびらかにしているところではございません。 と申しますのは、現在、事業の実施方法の詳細までは決定していないところでございまして、御指摘の対象地域の設定等具体的な点につきましては、地元自治体である関係県におきましてそれぞれの地域に最もふさわしい形で設定するということを考えているわけでございます。したがいまして、一%とかなんとかというようなことにつきまして、私どもはその報道されたということにつきましては承知いたしておりますけれども、その中身につきましては、現在県の方と検討中であるということで御理解いただきたいと思います。 なお、仮に対象地域を線引きするというような事態に至った場合でございますけれども、対象地域外でありましても相当量のメチル水銀の暴露が推定できるような特別の事情がある場合には、これは対象者とするということを現在検討しているところでございます。
○馬場委員 さらに新聞の報ずるところで質問いたしますと、具体的地名が書いてあるのですよね。従来、特別医療事業の対象地域であったところの八代市、特にここは二見とか日奈久という地域ですが、そういうところ、それから天草郡の能ケ岳町、これは対象地域から除外するんだ、こういうことが新聞に出ておるわけでございます。私もあそこの地域の生まれですから、二見というところとか日奈久というところは、もとは葦北郡だったのです。私もあの地域には友達がおりまして、夏休みなんか中学生のころにはいつも泳ぎに行っておったのですが、こんなのを分けるなんというのはおよそナンセンス。田浦町は指定されるのですが、井牟田というところと二見の洲口というところはもう一衣帯水でつながっているわけですからね。 そういうことで、八代市の日奈久とか二見とか龍ケ岳町を抜かすということは、今の話によりますと全然決まっていない、そういうことは今地元と打ち合わせ中だ、こういうような話ですが、八代市とかあるいは龍ケ岳町とかこういうのを除外するという報道は、これは間違いですか。
○柳沢(健)政府委員 現在地元県と、具体的には熊本県の場合には熊本県と検討を進めているところでございます。 なおその際、最終的にどの地域を対象にするか、それは関係県の判断によることができるようなそういう実施要領という形でもって現在作業を進めているところでございます。
○馬場委員 大臣、これは今みたいに線引きをしますと、そこから必ず混乱が起こるということは目に見えるように明らかなんです。実際この新聞報道を見ますと、こんなに県庁なんかに行かれて、総合対策は見直せと、あの新聞記事が出たばかりでこういうことをやって動きがある。各団体が要望書なんかも出しておるのです。 そういうことでございますが、例えば今の二見とか日奈久とかあるいは龍ケ岳とかこういうのはまだ決まっていないと言いますけれども、少なくともこの問題でそういう線引きをして混乱が起こるようなことはしてはならない、そういうことを国が県を指導するということはあり得るはずです。それはぜひ指導して、広く救済したいというのはあなた方の気持ちだから、私は何回でもここで言ったし、環境庁とお話ししたときも、広く救済してここからもめごとが起こらないように、選別が起こらないようにやりたいとあなた方は言っているわけですから、そういう患者たちが反対する、地元が反対するようなこういう線引き、ましていわんや二見というところとか日奈久というところは特別医療事業は実施しているわけです。そこにも特別医療事業をもらっている人がおる。特別医療事業をもらっておる人はみんなこの新総合対策に移るわけですから、それと同じ、二見なら二見、日奈久なら日奈久でも特別医療をもらっておった人は総合対策を受ける、今後は線引きを外れたからそこは受けない、これでは差別にもなるわけでございますから、こういう紛争が起こるような線引きはせぬで広くやりなさいということが一つ。それは指導してもらいたい。 もう一つは、さっき部長が言われたので、これは私も賛成なんですけれども、対象地域は、例えば県が決まったとする、しかしそれでも線引きして落ちこぼれるとかなんとか、一人でも落ちこぼれないように救済するという精神で水俣病行政とか公健法の行政をやっておられるわけですから、やはり対象地域の外の人であっても対象地域と同等のメチル水銀の暴露の可能性のあったと認められる者というのは、対象外でもこの申請の権利を認める、そういうように一人でも落ちこぼれないように拾いますよ、こういうこともあわせて指導しなさい、この二点についてどうですか。
○柳沢(健)政府委員 御指摘のように、この新しい事業をせっかく実施したことによってかえって混乱が起きたということであっては絶対にならないことかと存じます。したがいまして、この混乱を起こさないように十分に県と打ち合わせをいたしまして、また県を十分に指導いたしてまいりたいというふうに考えております。
○馬場委員 具体的に聞いているんですよ、例えば二見とか日奈久とか龍ケ岳とかというのが新聞に除外すると書いてあるんですから。決まっていないということは聞きましたけれども、そういうことをして混乱を起こさせないように広くやりなさい、こういうことを指導しなさいと言っている。 それから、対象地域をもし県がつくった場合でも、その対象地域外の人でも、今言いました対象地域と同等のメチル水銀の暴露の可能性があった者は、対象地域外でも拾うように県では実施をしなさい、そういう指導をしなさいと言っているのですが、どうですか。
○柳沢(健)政府委員 再々申し上げますけれども、具体的なその地名の問題につきましては、地元自治体である関係県におきまして最もふさわしい形でもって設定されるものだというふうに考えておるわけでございますので、それに当たりまして混乱を来さないように県を指導してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○馬場委員 第二点の、対象地域がもし決まったとする、それでも地域外の人でも、さっきあなたが答弁したように、同等の暴露の可能性があった者は救済をする、申請ができる、そういう項目も要領の中に県は入れてやれ、こういう指導をしなさい、これはどうですか。
○柳沢(健)政府委員 これは先ほど申し上げたことと重複するわけでございますけれども、対象地域外でありましても、相当量のメチル水銀の暴露が推定できるような特別な事情がある場合には対象者とすることも現在検討しているところでございます。
○馬場委員 これは大臣、くどいように言っているのですけれども、ここがポイントなんですよ。ここで線引きをして、従来、特別医療事業の対象になっておったのも外すというのが新聞に載っておって、これは間違いかもしれませんけれども、その線引きしたところによってそこからまた争いが起こってくるのです。裁判も起こりましょう。あるいは交渉も起こってくるでしょう。そういうことが起こらないように、やはりその対象地域をやるような場合でも、患者団体とかなんとか等の意見をよく聞いて、納得するようにしてやらにゃならぬ。 それからもう一つは、どうしてもというときは、今言われたように対象地域外でも、同等の者は救済できる方法を考えていく、それはまたいいことだと私は思いますので、ぜひそういうことのないように指導をしていただきたいと思います。 これは大臣、混乱を起こさないように患者の意見を十分聞きながら、発足に当たって混乱しないように指導するということは、大臣、いいですか。
○中村国務大臣 先ほどから部長が御答弁さしていただいておりますように、基本的には県で、地方自治体で考えをお決めになっていくようなことであろうと思うわけでありますけれども、その場合に、今委員御指摘のような御意見、御懸念、そういったことがあるということを十分考えまして、そういった意見もあったということも伝えまして指導してまいりたいと思います。(馬場委員「何ですか」と呼ぶ)さっき部長が言いましたように指導をしていくということであります。
○馬場委員 もう一つ、もう新聞に出て、患者団体、地元では、これまた切り捨てたと言って、私はこんなことがあったらまた大混乱を起こす、こういうぐあいに思いますのは、この医療事業対象者を判定するときに検討委員会をつくる、こういうようなのが伝えられておるわけでございます。私はこれを見た瞬間に、ああこれは、現在審査会がありますけれども、第二審査会だな、ここではまた大混乱がこれは起こるなということをあの新聞記事を見てすぐ感じたわけでございますけれども、あなた方とここで私何回もやったときに、もうとにかく健康に不安を持っておる者が申請をするわけですから、疫学条件があれば。そういうことについて審査会なんか設ける必要はない。審査会については、現在ある審査会にも住民や患者は物すごく不信を持っているわけですから。 そこで皆さん方とも話をしてきたところですけれども、疫学条件というのは、例えばこれはもう住民票を持っていけば疫学条件はわかるわけですよね。それから、四肢末端の感覚障害というのは、これは皆さん方が言っておる公立の病院、熊本大学とか労災病院とかあるいは検診センターとか水俣の地域医療センターとか、こういう公立の病院の先生が診断書で四肢末端に感覚障害があると出してこられる。住民票を出して疫学条件はわかる。そうしたら、もう事務的にこの人は知事が適用者だと認定をする、こういうことで十分じゃないか。専門の公立病院の先生が診たのをまた審査会をつくって、審査会の委員の引き受け手もないと私は思いますけれども、そういうことにしないで、これはもうその公立病院の医者の診断で来て手続をすれば知事がその疫学条件を見ながらこれを適用者として判定をする、こういうことでいいのじゃないかと思うのですが、どうですか。
○柳沢(健)政府委員 先生の御指摘、御懸念の点はまことにごもっともだと思っております。 ただし、この問題につきましては、私どもとしてはやはり、名称は現在県の方とも詰めているのでございますけれども、判定検討会といったようなものの設置は、これは必要であろうというふうに考えております。それは、医療事業の対象者を決定するにおきましては、医学的な事項等につきましてやはり公正かつ適正な判断を担保するため、必要に応じて各県におきまして学識経験者に意見を求めることができるそういう場、そういう制度、これが必要であろうというふうに考えておるわけでございます。 ただし、先ほど来先生が御指摘されておりますように、これは公健法の認定業務とは異なるわけでございますから、基本的には指定医療機関の医師の診断書によって判断をするものでございますので、水俣病の認定審査会のような厳密な医学的検討を行うものとはならないというふうに、そういうふうに考えているわけでございます。したがって、先生の御心配、御懸念を十分に配慮させていただきながら、この判定検討会というようなものを設置する方向で現在検討しておるところでございます。
○馬場委員 ちょっとわからないのですが、基本的には公立病院の医師の診断書、それでもって決めるという基本線を言われて、それから今判定検討委員会、判定検討委員会というのは、一人一人が申請して公立病院のお医者さんが診察してきたカルテが出てくる、それをチェックするのですか。それとも、判定検討委員会というのは、例えば新潟とか鹿児島とか熊本で公立病院を指定する、そこのお医者さんを呼んで、申請する診断書のときにはこういうぐあいの形式でやってください、そういうことを、お医者さんなんかを指導する機関ですか。それとも、お医者さんが持ってきたのを一々チェックして判定する機関ですか。どんな機関ですか。
○柳沢(健)政府委員 基本的には指定医療機関の医師の診断書によって判断されるわけでございますけれども、まれにそういう必要な場合も生じてくることも考えられますので、必要に応じて各県において学識経験者に意見を求める場を、そういう場を設置したいということでございます。これによって、例えば関係三県の整合性を保つとかいろいろそういうことに資することができようかと存じております。
○馬場委員 関係三県の整合性というのは、環境庁が実施要領の中でこうして整合性をやりなさいと言えば、各県ごとにそういう審査会をつくる必要はないわけでしょう。そして、ましていわんや、一人一人来たのをその審査会で見るのじゃなしに、三県の整合性を合わせるとか、そういうときは、例えば環境庁なんかであるいは県でそういうお医者さんを呼んで、整合性のあるようにひとつ診断書を書いてくださいよ、書き方はこうですよということを指導すればいいのであって、これはもう第二審査会といったら、必ずもめますよ、ここで。 それで、そういうところには出さぬと言って、せっかくうまく解決しようというときに、これをまた申請を拒否するとかそういう運動が起こってくるとかいろいろなことが想像されるのですが、こういう機関は要りません、つくりません、そして公的医療機関のお医者さんの診断に基づいて知事が判定いたします、そしてそれの整合性は、例えば環境庁なりあるいは何か集めて、こういうぐあいにしてやってくださいよと三県の整合を環境庁で図ればいい。だから、こういうことで審査会なんかつくる必要はない、これはつくったら必ずもめる、こういうことを申し上げておきます。 これはひとつ大臣、必ずそういうことは起こってくるのですから、混乱したら何にもならぬですから、この事業をしたって。そういう点について、今私が言いましたように、こういう判定審査会、必要がないのじゃないかということを環境庁で検討されて、県にもそういうことを相談すべきだと思うのですが、どうですか。
○柳沢(健)政府委員 先生の御指摘を十分に心して、いやしくもそういうことの起こらないような運営を図ってまいりたいというふうに考えております。
○馬場委員 大臣、御存じか知りませんけれども、私は知っているのですよ。環境庁は、そういう審査会はつくらないという考え方で臨んでいるのです、線引きは余りするなと。それで、広く救いなさいという態度で県に話しているのです。県は和解と絡ませて、なるべく少なくしよう、こうしょうという形で、県と環境庁の意見が違っている。そういうところから、私が言うようなことは、環境庁はまず最初そういう考え方で、というのはなぜかというと、この予算を取るときに大蔵省に話したのは、みんな今私が言うたようなことを書いているのですよ。審査会なんか余りつくる必要はないとか幅広くやりなさいとか、こういうことを書いて、原則は持って、これでもって話をして、和解と絡ませてあるかどうか知りませんけれども一熊本県と意見が食い違っておるというのでまだ煮詰まっていないのかもしれませんけれども、少なくとも、さっき対象地域のことを言いましたけれども、この審査会についても、当初環境庁が予定したように、公的医療機関から出てくれば、何も水俣病と認定するわけじゃないのですから、これは。だから、そういうことは広く認定して救済して、みんなが、健康不安の人たちが安心するようにということでやる仕事ですから。そういう点で、審査会をつくる必要はないんじゃないかという最初の原則に返って県を指導してもらいたい。 これはもう、部長もよくわかっていますとさっき言ったけれども、そういうことはぜひお願いしておきたいと思いますが、大臣、どうですか。
○中村国務大臣 馬場委員のお話を伺っていますと、はるかに私どもよりもお詳しいわけであります。非常によく内容を知っている馬場先生のお話でありますので、よくそういうことを頭に入れていろいろな打ち合わせに当たるようにしたいと思います。
○馬場委員 ちょっと時間が過ぎてしまいましたけれども、一つは、裁判中の人、裁判中の人もこの総合対策は受けられるのですかどうですか、それが一つ。 それから、この総合対策の事業を受ける人は、公健法によりまして水俣病の申請をする権利というのは、これを適用することによって奪うことはないでしょうね。こういうことについてまず聞いておきたい。
○柳沢(健)政府委員 前段の裁判中の云々というお話でございますけれども、私ども、この施策の対象者は訴訟とは関係なく、行政施策として行うものであるという基本的な考え方でもって臨んでいるところでございます。 それから二点目でございますけれども、公健法上の認定申請を行っている人についてどうかという問題でございます。 この総合対策につきましての公健法の認定申請との絡みにつきましては、現時点では確定的に申し上げることはできないわけでございます。 いずれの場合におきましても、この公健法による認定申請というものとそれから今回の施策の対象というのは、それはどちらを選択するかは自由でございますけれども、医療事業は、水俣病とは認められないものの一定の神経症状を有する方に対して、療養費それから療養手当を支給することによって医療を受ける機会を確保し、健康管理やその症候の原因解明を行うことを目的とする事業でございます。原因者負担を基礎とする公健法による補償を求める場合と、健康管理と一定の症状の原因解明という公的な目的に立つ公費負担医療との関係の整理という観点からも、これらの関係を十分に検討することが必要であろうというふうに考えておるわけでございまして、この点を含めまして、現在県と協議をしているところでございます。
○馬場委員 これは大臣、例えば自分は水俣病であるのじゃないかと思っている人、こういう人についてこの特別総合対策をやるわけです。そして総合対策を受けたとする。だんだんと体が悪くなった。やはりおれは水俣病だ。やはり公健法に基づいて申請をしてみよう。完全に公健法の申請とこの総合対策は別だから、これをしようがしまいが本人の自由。そしてこちらに申請して認められればいいし、また、却下されればそれでも、その本人が公健法で認められることと却下されることはあるんだから、その権利というのは生かしておいて、これは健康不安でこの総合対策をするというのだから、必ず別なんですね。 それから、裁判をしておるのも、これは裁判する権利があってしておるわけだから、この人に健康不安があるからといってこういう総合対策をする、これも全く別の問題だから、お互いに両方やろうと思う人はやらせていい。これで片一方、今度総合対策、健康不安のことをやるんだから、裁判はおろさなければいかぬとか裁判しておる者はしないとか、これを受けている者は、公健法に、法律に基づいて申請する権利は認めないとか、こんなばかなことは、これまた差別、選別につながっていくのです。こういうことは絶対やってはならぬ。そして本当に救済ということで心配しておるのに対して国が手を差し伸べるわけですから、現在ある権利を削ってしまっては何にもならぬ、混乱を増すだけ、こう私は思うのです。これについてどうですか。
○柳沢(健)政府委員 この問題につきましては先ほども申し上げましたけれども、現在特別医療事業が実施されておるわけでございますが、これは、特別医療事業におきましては、認定申請をしている人は対象になっておりません。こういったような現行の事業のことも十分に勘案しながら、最終的にどういうふうにいたすかにつきまして県と詰めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○馬場委員 あなた方そう言うけれども、特別医療事業を受ける者を申請できないようにしておるから、結局これは、特別医療事業というのをつくって、切り捨てをするために特別医療事業をつくったんだ。水俣病じゃない者に何で金を出す必要があるかという意見さえもある。それでどんどん切り捨てていって、そして受け皿として特別区療事業をつくる。これは切り捨てのための特別医療事業じゃないか、こう言われ、批判されて、混乱の原因の一つになっているんです。こういうところはきちんと、別問題だから両方の権利はあります、この基本原則で貫かなければまた混乱の材料になるわけです。 この辺についてはあなた方の、水俣病を解決したいという中公審の答申に基づいてやる仕事、それについて、県に県にと言うけれども、あなた方の指導方針というのを今私は聞いているのですよ。これについて、それは別だからそういう権利は侵してはならぬ、そういう指導方針で県と話します、どうですか。
○柳沢(健)政府委員 この医療事業は、中公審答申でも、その趣旨といたしまして、「水俣病とは診断されないが四肢末端の感覚障害を有する者の医療を確保する」こういうことがあるわけでございますので、私どもは、こういったような基本的な中公審答申の趣旨を十分に踏まえた上で、なおかつ水俣病問題の解決に資することができるようなそういう制度のあり方にしてまいらなければならないというふうに考えておるところでございます。
○馬場委員 柳沢さん、あなたが言うのはさっぱりわからない。 大臣、これは、水俣病ではない健康不安を持っておる者に対してこういう総合対策をするわけです。ところが、ちゃんと公健法によって、法律に基づいて申請する権利があるのです。また、法律に基づいて裁判をする権利があるのです。これとは完全に別問題だから、そんなのは別の権利を生かしなさい、これは健康不安な者にやるのです、一緒にダブったって結構です、別問題ですから、こういうことで指導をすべきじゃないかと思うのですが、柳沢さんの言うのはさっぱりわからぬから、大臣、簡単なことですから、この権利を奪ってはならぬ、奪いません、そう言えばいいんですよ。
○柳沢(健)政府委員 権利という点につきましては、いずれの場合におきましても法律に基づく認定申請をする権利を侵害するものではなく、みずから水俣病であると考える方は従前どおりチッソによる補償を求める、それから公健法による認定を申請することは全く自由である、こういうことになろうかと存じます。
○馬場委員 その自由はわかるのです。だから、その自由でやった人に対してこの特別総合対策はあわせてやるわけですね。
○柳沢(健)政府委員 総合対策につきましては、水俣病と判断されない四肢末端の感覚障害を有する方に対する今回の大きな対策であるということでございますので、その趣旨に沿って実施をしてまいりたいというふうに考えております。
○馬場委員 私は関係を言っているんですよ。水俣病と判断されない、裁判に訴えておる人も判断されないかもしれませんよ、水俣病と判断されるかもしれないし判断されないかもしれぬ。公健法に基づいて申請した人も判断されるかもしれないし、判断されないかもしれない。だから、これは判断されない人をやるというなら、この人の中で、こっちに行って判断されないかもしれないしされるかもしれない、そういう権利というのはあるから、この総合対策を受けている人、それはそういう権利を奪ってはならぬ、奪いません、両方いいんです、それは当たり前の話じゃないですか。
○柳沢(健)政府委員 もちろん、両者のどちらかを選択する権利については、私ども奪うことは当然できないわけでございますけれども、それでは先生御指摘のようにその両方ともということにつきましては、現在鋭意県と協議中でございます。
○馬場委員 なぜ両方やってはいけないのですか。これは当たり前の話でしょう。こっちはあなた、判断されない人が健康の心配で対策をするわけだから、こちらは裁判する権利があるわけだから、両方でも結構です、当たり前の話でしょう。それはあなたの答弁は、両方でも結構ですなのか、そうじゃないのか、なければ理由を言いなさい。
○柳沢(健)政府委員 今御指摘のその辺の関係の整理という観点からも十分に検討する事柄でございますので、現在最終的な検討をいたしている段階であるということで御理解をいただきたいと存じます。
○馬場委員 時間が来ましたけれども、今たくさんのことを言いましたけれども、私は五十二年の判断基準をつくるときでもこういう議論をしたのです。私の言うことを聞かなくてやって、今日の混乱ができておるのです。今度のこの施策は、全面解決について、それに資する、それの一歩にする、スタート台にするという中公審の答申でやっているのだから、これが絶対に混乱に向かわないように、私が全言ったことを尊重する、そして地域の患者さんとか地域の住民の意見を聞く、そしてそういうことが起こらないようにこの施策を実行する、そういう方針で指導していく、こういう態度について最後に申し上げておきたいと思いますが、いかがですか。
○中村国務大臣 先ほどから申し上げますように、長い間この問題に取り組んでこられた馬場委員の御意見でございますから、すべて伺ったことをよく頭に入れてこれからの行政に当たってまいりたいと思います。
○馬場委員 終わります。
○小杉委員長 長谷百合子君。
○長谷委員 まず最初にリゾート法、これはもう四年半たちましたか、最近、国土庁の方ではこのリゾート法の運用を見直していくということで研究会を発足させる、こういうようなお話でございますけれども、このリゾート法、なかなか最初の予定といいますか思ったようには動かなくて、その理由は、バブルが崩壊したとか、あるいはもともと地域を活性化させるという大きな目的があったわけですけれども、どうもそれもうまくいっていないとか、また非常に画一的な開発が進んでしまった結果、やはり日本全国あっちこっちの地域で自然環境保護という観点で非常に反対運動が起こってきた。こういったようなもろもろの事情があって見直しをせざるを得ない、こういう状況に来ておるかと思います。 私どもの党の方でも昨年、リゾート法の改正案ということで国会にはかけてあるのですけれども、私はその取りまとめの委員長ということでやりました。まず一番問題になるのが、非常に自然環境の良好なところを、しかも相当大きな規模、広い地域にわたってを開発の対象にしているということですね。環境庁の最も管轄エリアであります自然公園法、それから鳥獣保護区ですね、鳥獣保護の法律のかかわり、つま力自然公園の自然環境保全ということを最も重要視しているところにまでやはりリゾート開発ができるような法律になっていたという点は非常に大きな問題だったのじゃないかというふうに私は思っております。 それから環境調査。この間、長良川の河口ぜきのときにもさらに追加調査をされましたけれども、この調査をやる、アセスメントとは言わなかったですね、その調査をやるところが、例えばこの前の長良川ですと建設省が依頼したところの調査であるという点で、どの環境アセスメントに関してもやはり同じようなことで、工事を進める人が注文しているわけですからなかなかその意向とは違ったような調査結果が出にくい。そういうようなことで、そうではない、もっと客観性があるアセスメントの仕組みをつくるべきではないか。 また、これは何といいましても自然公園の非常に自然の良好なところでございますから、環境庁が非常に大きな地位を占めて、環境との関係というのは一番大きな問題にもかかわらず、主務大臣に環境庁の長官が入っていなかった。この辺にも私は大変大きな問題があるのだと思うのですね、このリゾート法という法律の中には。そしてその上に、第三セクターだからということで国や地方自治体やそういったものがどんどん後押しをするシステムを進めていってしまった。農地法やそれから国有林野の活用なんということでリゾート法の指定を受ければ、保安林をいとも簡単に解除できるといったこと等々非常に大きな問題があるということを指摘しておるところでございます。 今日、リゾート法がやはりこのまま進むことはとても難しいだろうというふうに思うわけですけれども、そのことにおいて私は環境庁の役割は最も大きいかと思うのですが、このリゾート法の現状と、それから今までの反省というか今までのものをどう見てきたか、どういう状況にあるか、それから今後リゾート開発について環境庁としてはどのような視点で対応されていくのか、この辺のところの見解をぜひお聞かせ願いたいと思います。
○中村国務大臣 やはり地方においてはその地方の活性化、またこうしたいろいろな国民の余暇の過ごし方に対するニーズにこたえて、その地方を活性化してそうしたニーズを受け入れていくということで当時リゾート法がつくられたのだと思います。そして、そのリゾート法をつくる場合に環境庁としてかかわりますことは、自然環境の保全を初めとして環境の保全に十分配慮してもらうということからのかかわり合いがあるわけであります。 このような観点から、総合保養地域整備法、これはリゾート法の名称ですけれども、主務大臣が都道府県の基本構想を承認する際に、環境庁長官に協議しなければならないということとなっておりまして、環境庁長官としては、この協議に際して、構想の内容を十分に審査して、必要に応じて意見を付しており、今後ともこのような対応を通じて環境の保全が図られるよう尽力をしてまいりたいと思いますというのが環境庁長官としての御答弁でありますけれども、私の県は千葉県でありますけれども、全国でも相当大きなリゾートの希望をいたしました。ところがなかなかそのリゾートができません。その理由は、やはり自然環境を保全しなければいけない地区や何かはいじれませんし、保安林を切るなんということもなかなか許可にならない。それから、できない一つの大きな理由が、海を利用するという県でありますので、漁業者との調整でできない、そういうことでできないことが多いのであって、自然を破壊するからできないということになったのは千葉県ではほとんどないと存じております。 ただ、反省するべきところとして我々千葉県の人間として答えさせていただきますと、やはりバブルに来られて土地が上がった、むしろこの土地が上がったことでまたこういう計画が困難になったという面がある。こういうところに対しては、やはりやり方をもうちょっと考えたらよかったなというふうに思うわけでございます。
○長谷委員 環境的な問題で、全国でもとりわけ今のリゾート開発の承認地域、これはもうほとんどといっていいほど、海の中は別ですけれども、ゴルフ場がセットになっております。そのゴルフ場はやはり保安林なんかをばっさりと、有名なものでいいますと日光の霧降高原のところ、あれは私も参りましたけれども、谷を埋めてしまうというようなことも行われている。こうしますと、非常に自然の生態系に対してだって大きな影響があるだろうということで反対運動が大分あるのは御存じだと思うのですけれども、こういった地点が別に日光だけではありませんで、あちらこちらにある。この辺に対しての環境庁長官の御見解はいかがでしょうか。
○斉藤説明員 リゾート地域の整備につきまして、自然環境等の保全が重要であるということについては、ただいまの環境庁長官の答弁にもあったとおりでございます。 ただ、総合保養地域整備法に基づきます総合保養地域の整備状況は、六十三年七月に最初の承認を行ってから日が浅いこともありまして、全体としてまだ緒についたところだという認識をしております。総合保養地域の整備には長い時間を要するものでございまして、各道府県とも地域の実情に応じた総合保養地域の整備に取り組んでおります。したがいまして、現時点におきましては、法制定の趣旨に沿って自然環境の保全等の調和に十分配慮しつつ、地域の特性を生かした魅力ある地域づくりを着実に進めることが重要であると考えております。 総合保養地域の整備について、一部には最近の経済情勢の変化で、当初の計画どおり進んでいないところもあるというふうに問いておりますので、そのような社会情勢の変化等に対応した総合保養地域の整備の現状のあり方、今後の進め方等について御議論をいただき、総合保養地域の整備の推進に資するため、有識者から成る総合保養地域の整備研究会を開催することにしておるところでございます。
○長谷委員 今、国土庁の方からお答え願ったのですが、その中に、環境に配慮した開発を進めるべきだという御決意を述べられたと思うのですけれども、今後の見直し作業、国土庁が中心となってやられるのですけれども、これに対して環境庁としてはどういう形で対応されていくのか、その辺はいかがでしょう。
○中村国務大臣 先ほどもお答えいたしましたように、こうした基本構想等をつくるときに、私どもは、環境庁に協議をしてもらって、そこで環境を守るようにお話をするわけであります。そういうことをもって環境保全が図られるように働いていくのが当庁の役目でございます。
○長谷委員 国土庁の研究会でございますけれども、その地域に住んでいらっしゃる方で、ここのところが環境上問題がある、こういう方々は全く金銭的な利害がない方ですね。そうなりますと、非常に公正に環境保全ということにはシビアな目でいろいろな御意見を持っていらっしゃるのですけれども、こういった方々を国土庁の研究会に向けて意見を聴取するとか、こういったことについてのシステムということを公聴会なりなんなりといういろいろな形でぜひやっていくべきじゃないかと私は思うのですが、この辺のところはどうでしょうか。
○斉藤説明員 研究会におきましては、自然環境の保全、調和という視点も十分含めて、いろいろな視点から研究を進めていただきたいと考えておるところでございますが、それぞれの承認基本構想は道府県が計画をつくって進めておりますので、道府県の現場の人たちやいろいろな方の意見を聞きながら研究会を進めていきたいというふうに考えております。
○長谷委員 ことしも環境問題大きく、ブラジル会議も行われるようなときでございますので、環境面の配慮ということを優先して頑張っていただきたいというふうに思います。 続きまして、この間も竹下賢人会議という会議も行われまして、六月の地球サミットに向けてさまざまな用意ができてきておるかと思うのですけれども、こういうことに関しまして、地球サミットの行動計画として採決されようとしておりますアジェンダ21というものと、この財源として、あるいは具体的な中身として、GEFが非常に重要な役割を果たしているだろうというふうに思います。このGEFでは、今度の九二年度の計画のリストというのは一応上がってきておりますけれども、対象事業はどのような形で決定されていくのか、この辺のシステムについて御説明願いたいと思います。
○篠原説明員 お答えいたします。 GEFのプロジェクト、さまざまございます。なかなか一概には申し上げにくいのでございますけれども、GEFのプロジェクトの最初の発掘でございますが、これは途上国でありますとか、その途上国にあるNGOでありますとか、あるいはUNDPという国連の機関がございますけれども、それの地元の事務所ですとか、そういうところからいろいろなプロジェクトがこのGEFの方に上がってくるというふうな形になっております。 GEFというのは、御承知のように、世銀とUNDPとUNEPという三つの機関の共同のファシリティーということになっておりまして、こうした三つの機関に上がってまいりましたプロジェクトの案というものをそれぞれの機関で検討し、その後、三つの機関の共同の委員会みたいなものができておりますが、執行委員会と通常呼んでおりますけれども、そこでGEFとしてふさわしいかどうかさらに検討をいたしまして、検討が終わりましたプロジェクトを、GEFの参加国会合というのがございますが、そこにまた上げて、さらにプロジェクトとしての適性というものを検討していくということになっております。
○長谷委員 対象プロジェクトで既に着手したものがあるというふうに伺っておりますけれども、どれとどれとどれがもう既に着手されているのでしょうか。
○篠原説明員 お答えいたします。 申しわけございません。ただいまちょっと手元に具体的なリストは持っていないのでございますけれども、私の記憶では、たしか既に二、三件実際に資金が供与されているというふうに聞いております。
○長谷委員 執行委員会での検討があって、それが参加国会議、これは資金を拠出する国々の会議だというふうに聞いておりますけれども、ここでは一体どういうことをされるのでしょうか、どういう権限があるかとか。
○中村国務大臣 委員先ほど、アジェンダ21に関連してこのGEFの重要性ということを指摘されましたけれども、このGEFは世銀の中で今試験的に三年間やってみようということで、十億SDRでやっているわけでありまして、今のこの事業内容が直接地球サミットでのアジエンダ21や何かのもととして考えられていることではなくて、この間の賢人会議でもありましたけれども、このGEFを拡大し、なおかつモディファイドと言っていますけれども、いろいろな者の意見が反映できるように変えていかなきゃならないだろう、やれる内容についてもいろいろ検討が加えられなければならないだろうという、今試行期間でこういうものをやっているわけだということを御理解いただきたいと思います。
○篠原説明員 ただいまの先生の、参加国会合でどんなふうなことをやっておるかという話でございますが、参加国会合は一年に二回開かれることになっております。そこでそれぞれ今後半年間のプロジェクトの計画につきまして各参加国の意見を聞こうということでやっておるわけでございます。そのプロジェクト自体は、先ほども申し上げましたけれども、GEFの執行に当たっております三つの機関からプロジェクトの案が出てくる、こんなふうなことになっております。
○長谷委員 昨年五月、十二月とことしの二月に持たれたというふうに聞いておりますけれども、この参加国会議にはNGOの参加というのは今されておるのでしょうか。 〔委員長退席、鈴木(恒)委員長代理着席〕
○篠原説明員 GEF自体、環境そのもののプロジェクトでございます。したがいまして、環境に関心の強いNGOの意見を反映していくということは非常に重要なことであるということで、従来からNGOとの協議には努めているところでございます。 具体的には、GEFの参加国会合の前にNGOとの間のコンサルテーションという期間を設けております。来週でございますが、四月に開かれますGEFの参加国会合の前にはNGOとの協議の場というのを二日間設けてございます。そこでNGOの方から出てまいりましたいろいろな意見を参加国会合の方に報告していただいて、それを参加国会合での議論に反映していく、こんなふうなプロセスになっております。
○長谷委員 参多国会議の前に二日間やられるということですけれども、そこには政府側の方は参加するということはあるのですか。
○篠原説明員 NGOとのコンサルテーションにはできるだけ各国の政府からも参加してほしいという話でございまして、御承知のように来週いろいろ国際会議が詰まっておりましてまだ決まってはおりませんけれども、できるだけ私どもの方からも出たい、こんなふうに考えております。
○長谷委員 できるだけ出ていただくということですが、それで拠出国会議の方にはもちろんきちっと政府の方から出ていただけると思うのですが、具体的には今度の会議にはどなたが参加されるのか。
○篠原説明員 GEFの活動自体非常に広範にわたっておりまして、役所も大蔵省だけではございませんで、外務省あるいは環境庁、通産省、経企庁等さまざまにわたっております。それで、それらの官庁からGEFの参加国会合には参加する、こんなふうな形になっております。 先ほどもちょっと申し上げたのですけれども、非常に国際会議が立て込んでおりまして、具体的にはまだだれと決定しているわけではございませんけれども、具体的な名前ということでございますれば、大蔵省の方からは当方の担当審議官ないし担当課長と私というふうなことで、まだ正式に決まっておりませんで申しわけございませんが、そんなことで対応したいと考えております。
○長谷委員 拠出国会議へのNGOの参加を認めるということを今アメリカとかドイツなどでは積極的にその方向でやっていきたいというような方向にあるかと思うのですけれども、そうすると、日本も今のお話で、NGO会議が事前にあってそこへも政府からもできる限り参加もしていきたい、こういうお話ですが、NGOの会議は別、これは行けたら行くということではなくて、例えば参加国会議のところにもやはりNGOを正式に参加させていく、こういう方向を検討していく方が非常にいいのじゃないかと私は思うわけですね。 その一つに例えば、いろいろお忙しいと思うのですね、大蔵省も外務省も環境庁も皆さん本当にお忙しいということは私もよくわかりますので、もしこのままNGOの会議に出られなかったというようなことがあった場合、その後の、今度二十九日に参加国会議が開かれるということですけれども、そこの日程で見ましても、NGOとの協議会の報告という日程があって、これはこの会議の中でわずか一時間しかないわけですよね。そうすると、この一時間の中でいろいろな意見が出るしいろいろな対象事業があるわけだし、こういったことをそこの中の一時間できちっとつかめるかというと、これはなかなか大変なことだと思うわけですよ。そういった意味で、出られたら出るというような会議ではなくて、参加国会議自体にやはりNGOを参加させていく、こういう方向の検討をされるということを私はぜひお願いしたいと思うのですが、その辺のところに対してはいかがでしょうか。
○篠原説明員 GEFの運営につきましてNGOの意見をできるだけ反映していくということが非常に重要であるということは、先ほどから申し上げているとおりでございます。 GEFの運営にどういう形で、どういうプロセスでNGOを参加させ、あるいはその意見を吸収していくかということについては、実はGEFをつくりました時点からいろいろ議論があったところでございます。先ほど環境庁長官の方からお話もございましたように、GEF自体まだできて一年でございます。三年間それ全体がパイロットプログラムということで試行期間ということになっておりますが、まだ試行期間の一年目ということでございまして、わずか一年間ではございますが、既にプロセスをいろいろ試験的に変えております。 それで、その一つの具体的な例が先ほど申し上げましたNGOとのコンサルテーションということでございます。これは、昨年の十二月に開かれました第二回の参加国会合のときに、その直前にNGOとのコンサルテーションの会合をやって、NGOから正式に意見を吸収する場をつくろうということで設けたものでございます。それで私ども、各国ともでございますね、そのNGOとの協議のプロセスを一体どうしていったらいいのかとまだ試行錯誤の段階でございまして、昨年の十二月の第二回会合から始めた現在のやり方というのがいいのか悪いのか見守っているという状況でございます。
○長谷委員 ぜひやはり私は、NGOというのは別に何かにけちをつけるとか、そのための存在ではないわけですよね、先ほど日本のリゾート法のことでも申し上げたように、むしろやはり全く利害とかんでいないだけに非常に公平であって、客観的であるのじゃないか、こういったことを生かすべきだ。そうしないと、日本も今までODAでいろいろやられて、私、ODAやることも本当にいいことだと思いますし、それからこれから日本が環境の問題で世界に貢献するということは大切な視点だと思うのですけれども、せっかく出していっても結果的には、この前の委員会でも申し上げましたような、例えばナルマダというのは本当に私はつらいことだと思うのですよね。よかれと思って、結果はいろいろなこと言われてしまって、これ以上援助をやってもらったら困るというようなことになってきた場合、将来にわたってもそんなことがあったのじゃとても大変だ、こういうことのないようにということですね。 だから、NGOを見守りたいと今御答弁ありましたけれども、やはりそこのところをアメリカやドイツというところはすぐやろうと。この間賢人会議のときにも、ストロングさんに凡人会議をやったメンバーの方々がお会いしてお話をしたようですけれども、やはり非常にNGOの人との話し合いというのは重要だし、それから実際にやられているのですよね。ところが、海外に出ていって日本のNGOの方が帰ってくると、どうも日本の側というのは冷たいのじゃないか、こういうふうな話がどんどん伝わってくるのですけれども、やはり積極的な対話ということを進めていってほしいと思うのですね。私、そういう姿勢についてぜひお願いしたいのですが、いかがでしょうか。
○篠原説明員 GEFを初めといたしまして私どもが監督しております、監督といいますか担当しておりますいろいろな国際開発金融機関がございます。こういった活動におきましても環境の分野に対する配慮というものが非常に重要になってきている、こんなふうに認識しております。そういった観点からも、GEFを初めといたしまして、地元の団体でありますとかいろいろな環境関係の御熱心にやっておられる団体でございますとか、そういうところとの意見交換あるいはその意見の吸収にできるだけ努めていく必要があるということはおっしゃるとおりかと思っております。
○長谷委員 それから、こういうプロジェクトの透明性を保証していくということが非常に大切なことだと思うのですけれども、これはUNEPの中にあるのですかね、STAP、ここもどういう役割をされるのか、御意見番というかいろいろ検討されるところだと思うのですけれども、ここにはどういった資料が出されているのですか。
○篠原説明員 GEFというのは地球環境問題に対応する基金であるということで、技術的、科学的にも非常に難しいというか革新的なプロジェクトに取り組んでいる資金のファシリティーでございます。したがいまして、先ほど先生が言われたような透明性あるいは客観性をつくるという観点からSTAPという機関が別途設けてございます。これはGEFの中なのでございますけれども、別途の機関と申し上げましたのは、このSTAPというのは、いろいろな専門家、科学者あるいは学者を各国から集めまして、第三者的な機関といたしましてGEFのプロジェクトについていろいろなアドバイスをしていくという機関でございます。それでUNEPがそのいわば事務局として機能しているということでございます。 御質問は、UNEPにどんなふうな資料が上がってくるかというお話でございましたけれども、したがいまして、GEFを担当しております三つの執行機関、世銀、それからUNDP、UNEPで検討いたしました資料、いわば検討中の資料でございますが、それの検討の参考とするためにSTAPに対しまして言ってみれば検討途中の段階でいろいろと相談をしてもらう内部の案件の説明というのでしょうか、そういった資料がSTAPに上がっていき、STAPから科学的なあるいは技術的な観点からのアドバイスをもらう、こんなふうなシステムになっているものと承知しております。
○長谷委員 その資料があるわけですけれども、例えば一つここにあるのは、フィリピンの地熱発電所の資料ということで、五、六ページありますけれども、これがSTAPにも出されているんだということですけれども、STAPのメンバーの方からも、やはりこれだけじゃ本当に、今おっしゃったような専門的なこととかをいっぱい含んでいるので、果たしてこれでいいのか悪いのかという判断をなかなかこれはできないんだ、そういう声が聞こえるわけですよね。 具体的な一つのことで、このフィリピンの地熱のやつというのは、第一回の参加国会議で一応討議された、その後、第二、第三のときには全くこのことに触れられていないものですから、そうすると、第一回の参加国会議の中でこれがどういう扱いになったのか、オーケーということになっちゃったのか、その辺はどうなんでしょうか。
○篠原説明員 ただいま先生からお話ございましたように、フィリピンの地熱のプロジェクト、これはGEFの参加国会合の第一回でございますので昨年の五月の参加国会合に提出されまして、特に反対するというふうな意見はなくそのまま通っている、こういう形になっております。 ただ、補足して御説明申し上げますと、参加国会合で通りましてから、さらにそのプロジェクトに関しましては、環境的な観点あるいはそのプロジェクトの実効性あるいはその有効性というふうな観点からさまざもな検討が加えられ、最終的にその実行の段階に至るということでございます。 フィリピンのプロジェクトにつきましては、まだ最終的な段階まで至っていない、こんなふうに聞いております。
○長谷委員 そうすると、まだ具体的な実効性やら環境の配慮といろいろなことがあるというのですけれども、それは、このプロジェクト自体は世銀が後は残りをフォローしていくということですか、それともまた別の機関というものがあるのでしょうか。
○篠原説明員 GEFのプロジェクトというのは、三つの機関の共同ファシリティーということを申し上げましたけれども、世銀とUNDPとUNEPの共同でやっているプロジェクトでございます。したがいまして、そのGEFの案件にのっておりますフィリピンの地熱プロジェクトというのもあくまでもその三つの機関の共同プロジェクトでございますが、主としてそのフィリピンの地熱プロジェクトの担当になるのは世銀である、こういうふうに理解しております。
○長谷委員 先ほど、この地熱発電の会合の中で特に異論はなかったという御説明があったかと思うのですけれども、この地熱発電、私は、地熱発電がいけないとかこういうことを申し上げているつもりは全くないのですけれども、既に一基できているものの例を見ますと、そこからはやはり砒素や臭素や塩酸、それから水銀、硫黄、こういったものが出てくるものですから、いわば公害というような、それは地球環境にはいいのかもしれないけれども、地域の公害というようなものが出てきてしまっているというような報告もされているわけですよね。こういう話が、これを取りまとめて熱心にやっているのはグリーンピースという機関がありますけれども、ここが世銀の方にかなりそういう申し入れをしているということなんですけれども、そういったことが参加国会議の中では全く出なかったというのもちょっと私は不思議な気がするのですけれども、その辺はいかがですか。
○篠原説明員 この案件につきましては、昨年の五月の第一回の拠出国会合で話し合われまして、それ以降環境アセスメント等の作業が進んでいる段階でございます。したがいまして、まだ継続中の案件であるわけでございます。したがいまして、それ以降、その拠出国会合においてこの案件が話し合われたということは聞いておりません。
○長谷委員 まあせっかくつくって、また別の非常に環境的に問題があることが起こらないように、やはり今申し上げたような、その地熱発電をやることにこんなことがあったんだということを、これはきちっと反省してクリアしていかなければいけないわけですから、そこのところをまた広くきちっと検討されると、まだ決まっていないということだから、やっていただきたいというふうに思います。 それから、十一月には理事会が開かれてというふうに伺っておりますけれども、そこでアプレーザルレポートというものが出てくるというのですけれども、これは一般国民というか私たち、それからNGOの方とか、こういった方々がそのアプレーザルレポートというものを見ることができるのか、この辺のところはいかがでしょうか。
○篠原説明員 例えば世銀でございますと、環境アセスメントに関するガイドラインというのが設けられております。それを見ますと、その融資を発掘しあるいは最初のその原案をつくった段階あるいは環境アセスメントを行った段階におきまして、その借入国の関係住民あるいは地元のNGOとの間で有意義な協議が行われるということを確保するために、そういったプロジェクトの概要でありますとか潜在的な影響でありますとか、あるいは環境アセスメントが出た段階でそのサマリーを公表しなさいというふうなガイドラインが定められております。 私どもといたしましても、世銀がそのプロジェクトの決定に先立ちまして、関係する住民の方でありますとか地元のNGOに必要な情報が公開されるということは非常に重要なことだというふうに考えておりまして、世銀に関しては、この環境アセスメントに関するガイドライン、これをできるだけ遵守してほしいということで強調しているところでございます。 この、ただいま先生のお話の中で、ことしの十一月理事会決定という話がございましたけれども、これはまだ決まっておらない話でございまして、これからの手続を申し上げますと、環境アセスメントが出て、さらに、通常でありますと、そのミッションが派遣されてまた地元と調整をし、それからさらに理事会決定に至るということでございまして、順調にいったといたしましてもう少し遅くなるのではないかな、こんなふうに聞いておるところでございます。
○長谷委員 本当に、非常にNGOとの対話とか透明性ということで努力されているなというふうに思うのですけれども、そうしますと、基本的にはこういうレポートが出てきたときにもやはり公開される、それはこのように理解してよろしいのですね。
○篠原説明員 繰り返しになりますが、世銀の環境アセスメントに関するガイドラインというのがございまして、その中で、環境アセスメントが出た段階ではそのサマリーを公表しなさいというガイドラインになっております。世銀のやることでございますので、私どもの方からこれを保証するというわけにはもちろんまいらないわけでございますけれども、そのガイドラインを守っていくということは非常に大事なことだと私ども理解しておりまして、世銀に対してもそういうふうにお願いしているということでございます。
○長谷委員 ぜひ、銀行の性格上、銀行というのは非常に借り手の方のプライバシーといいますか、そういうものを守るみたいな変な癖があるのですけれども、そういったことでわからないまま進んでしまえば、やはりこれは世界じゅうにとってプラスにならないところかマイナスということもあり得るので、そこのところの透明性を一層確保をしていっていただきたいというふうに思います。 こういうGEFに関して、今ちょっといろいろなお話をしてまいりましたけれども、やはり世界の環境保全、環境を守っていくという視点に立って、環境庁では、このGEFなどを含めて、それから地球環境会議がございますね、ブラジルの会議、こういったものを含めまして、どういった決意でやっていかれるのか、ぜひ御決意をお願いします。
○中村国務大臣 ブラジル会議へ向けて、今種々の準備会合が開かれておりまして、気候変動枠組み条約でございますとか、森林憲章でございますとか、地球憲章、またバイオダイバーシティーの条約、そしてそうした地球環境全体を保全していくための事業としてのアジェンダ21というのがあって、それにどれくらいのお金がかかろうかという論議が今続けられているところであります。 その中でどういう資金を使っていこうということもまだ決まっておりません。発展途上国においては新しい基金をつくってくれというような御意見もあるわけでありますけれども、押しなべて先進国の中では、今御議論になっておりますGEFをモディファイしてやっていこう。しかしこれだけではありません。これは今のところ十五カ国の先進国がコアファンドを出して十億SDRでやっている試行中の、試験的な組織でありますから、これをやはりある程度直していろいろ対応できるように変えていこうというのが大体先進国押しなべての考えでありますけれども、発展途上国は違うものをつくれとおっしゃっているところもある。そして私どものところにいらっしゃる発展途上国のいろいろな大臣の方も、窓口をふやしてくれとか、いろいろ変えてくれとか、ほかのものをっくれとかいろいろな御意見ありますけれども、まさにそれは今議論をしているところでございます。 そして千二百五十億ドルということにつきましても、これは一つのマグニチュードを示したものだということをストロングさんが言って出された。こういうものをやらなくてはという、きちっとしたというよりかこういうものが必要じゃないかというマグニチュードを示したもの。しかもこの中の五百億ドルは既存のODAの額であって、追加分は七百億ドルだと言っているというようなこともございます。そして、こういったものがどうかといって、最初からそれだけのお金が集まってできるのかどうかでいろいろな議論があると思いますけれども、また一方、国連において決議をされました。これはアメリカともう一カ国がコミットしておりませんけれども、各国、先進国はODAをそこのGNPの〇・七%まで上げようという決議があるわけです。日本は今〇・三二ぐらいだと思いますけれども、ヨーロッパの国は、GNP自身が少ないですけれども、〇・四ぐらいいっているところもある。そして、そういったもののバイラテラルのODAとマルチ、恐らくGEFはマルチになると思いますけれども、そういったものといろいろなものを組み合わせてやっていくようになると思うのですね。 そこで、やはり私は、世界の人が一致協力してその枠組みをつくって、みんなで発展途上国の必要なお金を集める枠組みをつくろう、そういうシステムをつくろうということを決めることがまず第一。その中で日本は率先して、枠組みが決まったら応分のものを拠出いたしますと真っ先に言っている国なんですね。そういう面で日本はリーダーシップをとっていると思いますけれども、まず枠組みをつくり、その中で応分の負担をして、GEFだとかいろいろな組織を整備をいたしまして、そして地球環境保全のためにどういうことをやるんだという行動計画を今度のブラジル会議でつくって、その上で地球環境保全に資していく、こういう姿でやっていきたい、そういう方向で努力をしてまいりたいと思っております。
○長谷委員 地球環境保全という観点でますます環境庁が一層の努力を払われることを期待いたしまして、私の質問を終わります。
○鈴木(恒)委員長代理 この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 ————◇————— 午後一時四十四分開議
○小杉委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として横須賀市立言然博物館主任学芸員蟹江康光君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小杉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○小杉委員長 質疑を続行いたします。斉藤一雄君。
○斉藤(一)委員 本日は、都民の貴重な水道水源であります多摩川の水質及び環境回復についてお尋ねいたします。 多摩川中流部にある東京都の玉川浄水場が一九七〇年九月以来、水道水を製造できない状態で今日に至っております。その後、いまだ水道浄水場としての再開のめどが立っておりません。その原因と理由について簡単に説明していただきたい。
○藤原説明員 玉川浄水場の取水地点である調布堰の原水水質は、昭和三十年代後半から都市化の進展に伴い急激に悪化してまいりました。このため東京都では、昭和四十五年九月二十八日より玉川浄水場における取水を停止し、その後不足分を朝霞浄水場等他系統から補給し、需給の安定化を図ったところでございます。 現在の玉川浄水場の原水水質は、昭和四十五年当時に比べますと改善されてはおりますが、水道として利用するにはかなりの困難を伴うレベルにとどまっておりますので、現在工業用水の浄水場として用いられておりますが、水道の浄水場として再開することができない状況でございます。
○斉藤(一)委員 玉川浄水場の取水地点、調布取水堰より上流の多摩川流域の下水道の普及状況と下水道の普及完了の見通しについて、簡単に説明してください。
○稲場説明員 お答えいたします、 調布取水堰より上流の多摩川流域につきましては東京都と神奈川県にまたがっております。 東京都側では平成三年度末七処理区から成ります多摩川流域下水道事業等、奥多摩町、檜原村を除きますすべての市、町の公共下水道事業を実施しております。また、世田谷区におきましても事業を実施しております。神奈川県では、川崎市が事業を実施いたしております。 現在、人口普及率でございますが、平成二年度末で約七四%でございます。本年度のうちに多摩川流域下水道の浅川処理区、秋川処理区、この二つの処理場が供用開始の見込みでございまして、七処理区すべてが供用される運びでございます。 整備完了の見通してございますが、東京都側は公共下水道につきまして平成十年代半ばまでに一〇〇%概成、流域下水道につきましては平成十年代前半のなるべく早い時期に完成を計画しております。川崎市につきましては平成九年度末を目標にしておると承知しております。 建設省といたしまして、多摩川の水質保全はまことに重要な課題でございまして、これらの計画の達成に向けまして積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
○斉藤(一)委員 本来ならばもっと早く下水道の普及が完了する計画であったと思うのですが、その点についてどうですか。
○稲場説明員 多摩川の水質保全の重要性にかんがみまして、私ども建設省といたしましても最大限の努力をしてまいったわけでございますが、用地問題あるいはまた開発計画諸計画との調整あるいは経済情勢等からまいります事業費の確保等の諸問題の観点で時間を要しているわけでございます。 先ほど申し上げました諸計画に基づきまして、今後鋭意事業の促進に努めてまいりたい、このように考えております。
○斉藤(一)委員 今大幅なおくれについての理由が述べられましたけれども、その主たる原因というのはどの辺にあるのですか。
○稲場説明員 先ほども申し上げましたように、多摩川流域の開発計画と下水道計画との調整あるいはまた処理場用地問題等の問題あるいは事業費確保の問題でございまして、できるだけの努力を今後継続する予定でございます。
○斉藤(一)委員 今まで多摩川流域の下水道の普及に要した総事業費について報告してください。
○稲場説明員 お答えいたします。 多摩川流域におきまして、これまで下水道事業といたしまして平成二年度末までの投資経費はおよそ一兆千六百億になっております。 下水道は、御存じのように生活環境の改善、浸水の防除、公共用水域の水質保全等多目的でございます。したがいまして、(斉藤(一)委員「それは要らない、金額聞いているだけ」と呼ぶ)そういったことで、雨水関係の事業費もこの中に含まれているということだけ補足させていただきたいと思います。
○斉藤(一)委員 下水道普及の大幅なおくれについてですが、根本的には流域下水道という大規模集中処理方式を採用しているというところにあると思うのですが、その点一言御見解をいただきたいと思います。
○稲場説明員 お答えいたします。 昭和四十三年でございますか、流域下水道が実施される以前の多摩川流域諸都市の下水道は、私非常に普及の低いものであったというように考えております。流域下水道の導入によりまして、東京都初め関係市町村、一致こぞって下水道整備に邁進してまいりました。そのような状況で、平成四年度にはすべての処理区で供用が開始されるという運びになったわけでございまして、そういう意味で、流域下水道の効果は確実に上がっているというように考えております。
○斉藤(一)委員 それでは、角度を変えまして、現在、戸別合併処理浄化槽やコミュニティープラントなど小規模分散処理方式が注目されていると思いますけれども、これについてどのように評価しておりますか。
○喜多村説明員 戸別の合併処理浄化槽といいますのは、御家庭で使った水をその場で処理をいたしまして、そのまま公共用水域に戻すという仕組みでございますけれども、技術開発が進みまして、最近ではその性能も大変よくなっております。それからまた設置費用も比較的安価で、工事期間も短いという特色がございます。それからまた、コミュニティープラントでございますけれども、市町村が廃棄物処理法に基づきまして設置するものでありますが、団地とかあるいは集落単位でコンパクトに整備を行うという特色がございます。そういう特色でございますので、それぞれの地域の特色に応じて整備が進められるということで非常に有効なものと理解をしております。
○斉藤(一)委員 要するに、流域下水道方式などに比べてはるかに安い費用で汚水の浄化が図れるということだろうと思います。それならば、多摩川流域においてこの小規模分散処理方式を採用していれば、もっと多摩川の水質浄化がてきたのではないか、こういうふうに考えられるわけですが、その点についての見解をお聞きします。
○喜多村説明員 市町村の生活排水処理計画に基づきまして私どもの方に合併処理浄化槽の整備等の御要望がありました場合には、私どもこれに補助をするという仕組みを設けておりまして、その予算額も年々増加させていただいているところであります。
○斉藤(一)委員 後で関連しますから、続けていきたいと思います。 玉川浄水場の原水の水質はどの程度改善されましたか。
○藤原説明員 玉川浄水場の原水の水質を有機物等の指標である過マンガン酸カリウム消費量で見ますと、昭和四十年代後半には平均で二十ミリグラム・パー・リットル程度でありましたが、現在では十二から十三ミリグラム・パー・リットル程度にまで下がってきておりまして、かなり改善されたと見ることができます。しかしながら、都内の他の浄水場の原水で過マンガン酸カリウム消費量の平均値が十ミリグラム・パー・リットルを超えていもところはなく、通常の浄水方法で水道の原水として利用するのに十分な水質まで改善されているとは考えられない状況でございます。
○斉藤(一)委員 水道水中の発がん性物質としてのトリハロメタンがなぜできるのか、一言で説明していただきたいと思います。
○藤原説明員 水道水中のトリハロメタンは、天然に存在するフミン質等の有機物質と上水処理過程で用いられる塩素とが反応して生ずるものであると考えております。
○斉藤(一)委員 玉川浄水場を現時点で水道浄水場として再開した場合、トリハロメタン濃度はどの程度の値になると推定されますか。
○藤原説明員 一般的にいいますと、原水の汚染の濃度が高くなればトリハロメタン濃度も高くなるということが定性的に言えるわけでありますが、玉川浄水場を現時点で水道浄水場として再開した場合、トリハロメタン濃度はそういう意味で相当高くなると予想しております。しかしながら、どの程度のトリハロメタン濃度になるかにつきましては、浄水方法等その他要素も関連することから、その数値を断定的に言うのは困難でございます。
○斉藤(一)委員 年平均で五〇ppb以上の値になるのではないかというふうに推測をされております。 次に、下水道普及率の割にはトリハロメタン原因物質の濃度が下がっていないのはなぜか、環境庁。
○眞鍋政府委員 下水道普及率が高まってきておるのに、なぜ水質がよくならないかということでございますが、水質、BODで見てみますと、四十六年には十一ミリグラム・パー・リットルであったものが、平成二年度には五・九ミリグラム・パー・リットルというふうに、BODで見ますと改善をしてきておるわけでございますが、御指摘のトリハロメタンにつきましてなぜ下がっておらないかという点につきましては、ちょっと突然のお尋ねでございますので、後ほどお答えさせていただきたいと思います。
○斉藤(一)委員 仮に下水道の普及率が一〇〇%になったとしても、なるほどBODの効果は期待できると思いますが、窒素系、燐系、難分解性物質等については極めて不十分な処理しかできないというふうに考えますけれども、どうですか。
○稲場説明員 お答えいたします。 下水処理場につきましては、二次処理につきましては有機性汚濁物を主体にしますBODの除去を主目的といたしておりますので、窒素、燐等の項目につきましては、御指摘のとおり必ずしも十分な除去ができないわけでございます。したがいまして、二次処理に加えて、高度処理を行うことによりましてそれらの除去率の向上を図ることにいたしております。 先生御承知と思いますが、多摩川流域下水道の南多摩処理場では、昭和五十一年度から、二次処理に加えまして高度処理を実施いたしております。多摩川の水質保全という観点から、多摩川、荒川等流域別下水道整備総合計画によりまして、全処理場に高度処理施設を設置するという計画でございまして、今後高度処理の促進に努めてまいりたい、このように考えております。
○斉藤(一)委員 水道水源としては決して満足な水質にはなり得ないということだろうと思います。 それでは、下水道処理場の、これら窒素、燐の汚濁負荷割合はどのくらいでしょうか。
○眞鍋政府委員 多摩川の流域の下水道普及率は、先ほど建設省から御指摘ございましたように七四%まで高まっておるわけでございます。残りの二六%のものにつきましては生活雑排水というふうなことで、その負荷割合が依然として高いわけでございます。 BODによる汚濁負荷割合は、東京都の試算で見ますと、未処理の生活雑排水など下水処理場で処理されない生活排水が約六五%、下水処理場からの放流水の負荷割合が約一五%というふうに聞いております。
○斉藤(一)委員 東京都の環境保全局の調べによりますと、多摩川におけるBOD、窒素、燐の全体負荷量に占める下水処理場排出負荷量の割合、これは平成元年度ベースでありますけれども、BODが一五%、窒素が五一%、燐が五七%で、先ほどもお答えがありましたけれども、窒素、燐についてはほとんど対策がとられていない、こういう事実が明らかになっております。こういう事実を知っておられますか。
○眞鍋政府委員 大変失礼いたしました。窒素、燐につきましては、御指摘いただきましたように窒素が五一%、それから燐が五七%というふうな実態については都の方から聞いております。
○斉藤(一)委員 下水処理場の負荷量、これは流入累計でありますけれども、一九八六年度で見ますと、北多摩一号処理場が窒素一五・二%、燐一三・二%、多摩川上流処理場が窒素一〇・三%、燐九・六%、南多摩処理場が窒素四・五%、燐二・六%、これも現在ではかなり上回ってきておると思います。そういう点で、多摩川の水質がますます悪くなってきている。下水処理場がどんどんできるに応じてと言っても過言ではないと思うのですが、多摩川の水が悪くなってきている、こういう事実が明らかになったのだろうと思います。 それでは、多摩川の支川であります野川で、今申し上げたように、流量が極めて少なくなっておりまして、現在、晴天日が続きますと、最下流ではほとんど水が流れなくなってきている。ゼロに近い状況であります。その原因は一体どこにあると思っていますか。
○市原説明員 御説明申し上げます。 野川につきましては多摩川の支川でございますけれども、この野川の流域といいますのは、世田谷区、調布市、三鷹市、国分寺市等の一区六市で構成されておりまして、流域がすべて市街化区域になっておるという状況の流域でございまして、先生御質問のように、現在野川の流量が減ってきておりまして、昭和五十五年当時に比べまして随分減っておって、あるときには、水がなくなったというような事態もあったということは承知しておるところでございます。 その原因でございますけれども、確かに下水道の普及によりまして、今まで生活雑排水がそのまま川に流れておったのがバイパスされるということも一つの原因かもわかりませんが、そのほかにも気象状況の問題だとか、それから特に市街化の進展に伴いまして、地表面が建物だとかアスファルトで覆われてしまいまして、雨水の地下浸透が減少して、そのために渇水時の湧水量が減少したということも大きな原因の一つだと考えておるところでございます。
○斉藤(一)委員 流域下水道は中小河川が持つ潜在的浄化能力を否定し、中小河川から地下への水の循環をも断ち切る結果になっているわけでありまして、私は、ここで論争する時間ありませんけれども、こうした下水道政策そのものに誤りがあったのではないか。少なくとも、今後十分見直す必要があるということを申し上げておきたいというふうに思います。 そこで伺うのですが、自然の摂理に合致した浄化作用を十分に働かせるためには、流下の時間を十分にとる必要がある、これは当たり前の話ですけれども、そういうふうに御認識ですか。
○市原説明員 御説明申し上げます。 河川の浄化作用といいますか、自浄作用を働かせるためには、流下時間を十分とるということは非常に重要なことだと認識しているところでございます。
○斉藤(一)委員 それならば、先ほども御報告ありましたけれども、小規模分散処理方式を採用して、戸別合併処理浄化槽やコミュニティープラントなどを支川の各所に配置していくということを積極的に進める必要があるんではないかというふうに思いますけれども、簡単にお答えいただきたいと思います。
○喜多村説明員 合併処理浄化槽は個人が設置をするものでございまして、当然その施設をつくる用地等が要るわけでございます。私どもでは、設置者がそういうものをつくりたい、また、それが市町村の生活排水処理計画の中で位置づけられるというものであればこれに助成を行いましょう、市町村に対しまして応援をしましょうということで整備を行っておるわけでございます。
○斉藤(一)委員 次は、水質基準の問題で若干お伺いしたいのです。 東京都の公害から都民を防衛する計画では、一九八〇年には多摩川調布取水堰地点の水質は、環境基準C類型を達成することとしていたわけでありますが、今日に至ってもC類型すら達成できておりません。これまで国は東京都をどう指導してきたのか、お尋ねをいたします。
○眞鍋政府委員 多摩川の水質でございますが、環境基準の指定に当たりましては、現状の水質あるいは将来の予測水質ないしは利水目的等を考慮して指定しておるわけでございます。 多摩川の拝島橋から調布取水堰の間につきましては、C類型のBOD五ミリグラム・パー・リットルということで指定を行ってきたわけでございますが、その値がまだ達成していないという状況は事実でございます。これにつきましては、先ほどお答え申し上げましたように、四十六年から比べまして改善は見てきておるわけでございますが、やはり下水道の整備が進んできたというふうなことがございますが、流域にわたっております人口が非常に多いというふうなこともございまして、まだ達成は見てないということでございます。東京都と相談しながらできるだけ早くこの基準を達成し、さらによい水質のものにするよう努力をしてまいりたいと思っております。
○斉藤(一)委員 一九八〇年にC類型を達成すると約束されていたものが今日に至っても達成できていない。そして、今のお答えを聞いておりますと、できるだけ早くというようなことで、いつごろまでにというようなことがなければ行政の目標になり得ないと思うのですけれども、いかがですか。
○眞鍋政府委員 今お答え申し上げましたように、当面はC類型の達成を目指すというふうなことでいろいろな対策を推進することとしております。それから、C類型が達成した後に、利水状況等も勘案してB類型に格上げをするということも検討していきたいと思っておるわけでございます。 東京都におきましては、環境管理計画というものを決めておりまして、C類型の達成を目指しておるわけでございますが、さらに、平成十二年度にはより上位の目標でございますB類型の環境基準の達成を目指してまいりたいというふうに計画を持っておるようでございますので、環境庁としましても、関係省庁と連携を図りつつ、多摩川の水質の着実な改善が図られますよう全面的に支援してまいりたいと思っております。
○斉藤(一)委員 拝島橋から調布取水堰地点までの水域については、東京都も一九九五年までにC類型達成、二〇〇〇年度にはB類型を目標ということにいたしておりまして、全力を挙げてひとつ進めていただきたいということを要望しておきます。 関連いたしますが、この水域には砧上・下浄水場と玉川浄水場があるわけです、御承知だと思うんですけれども。水道水源としての水利権が設定されているこの水域の環境基準がC類型というのはおかしいんじゃないですか。
○眞鍋政府委員 環境基準の指定に当たりましては、現状の水質なり将来の予測水質あるいは利水目的等を考慮して指定をするわけでございます。 御指摘の拝島橋から調布取水堰の間につきましては、昭和四十五年にC類型というふうなことで、BOD五ミリグラム・パー・リットルということで指定をしたわけでございます。先ほど来申し上げておりますように、まだこのC類型の目標が達成されておらない、こういう現状でございますので、できるだけ早くこのC類型の目標を達成いたしまして、次の上の段階のB類型の目標を設定し、その達成に努めてまいりたいということでございます。
○斉藤(一)委員 水道水源の水質基準が法的には設定されていないので伺うわけでありますけれども、水道水源としてふさわしい水質とはどういうものを考えているんでしょうか。
○藤原説明員 一般的に申しますと、A類型、B類型といろいろございますが、少なくともB類型以上の類型の水質基準、つまり例えばBODで申しますと、BOD三ppmというのがB類型でございますが、そういう少なくともBOD三ppmといったような基準は達成するのが望ましいと考えております。
○斉藤(一)委員 だれでもわかることなんですが、基本的には水道水源が清浄であるということが水道水の安全を保証する何よりのものであるということではないかというふうに思います。 そこで、水質を保証するためには、水道水源の水質基準の設定がどうしても必要ではないかというふうに私は以前から考えているわけでありますけれども、その点についての見解と、もし不必要だと言うのならば、一体なぜ不必要なのか、その理由を説明していただきたいと思います。
○藤原説明員 水道にとって良好な水質の水源を確保することは極めて重要であり、良好な水質を確保するために水質目標値が設定されることが望ましいと考えております。 水道水源の水質環境保全のための水質目標値は、公害対策基本法に基づく環境基準の類型当てはめという作業によりまして設けられることになっておるわけであります。つまり、水道でいいますと、水道一級、二級、三級といったような類型があります。例えばBOD、DO、SS、大腸菌などにつきましてそれぞれそのための水質基準が定められておるわけであります。また、シアン、水銀等の健康項目については九項目の基準が定められておるわけであります。この水質基準が守られることが水道水源保全のために重要であり、このために下水道の整備、汚濁発生源の規制等が行われておるところでございます。 また、水道法において、水道側から関係行政機関の長等に対し、水源の汚濁防止のための要請ができることとされており、今後とも関係省庁との密接な連携を図ることにより、適切に対処してまいりたいと考えております。
○斉藤(一)委員 今のように水道水の安全を水質基準だけで保障するというのは後ろ向きであり、どうしても無理があるのではないかというのが私の考え方でありまして、やり合っている時間がありませんので、今後水道水源の水質基準について、ぜひこれを前向きにつくっていくのだということで御検討をお願いしておきたいというふうに思います。 それでは、多摩川の流量、水質を解決するためには、どうしても雨水の全面的な地下浸透が必要になってくると思うのですけれども、国の政策として、この点どう進めていますか。
○市原説明員 御説明申し上げます。 都市化の著しい流域につきましては、国と都道府県、また市区町が一体となりました総合的な治水対策というものを進めておりまして、学校とか公園とか住宅等におきましても、底の部分をモルタルで完全に密封するというようなことをせずに、下に秒とか砕石などを充てんいたしましたような浸透ますというものをつけたり、透水性の側溝を使用いたしました浸透側溝といったようなものとか、透水性表層や路盤を使用した透水性舗装といったような浸透機能を持つ施設の設置を進めておるところでございます。これは治水機能の向上ということにも寄与いたしますけれども、また地下水の涵養による平常時の河川流量の増加とか、ひいてはそれが河川水質の改善にも資するのだというふうに考えて進めておるところでございます。 多摩川流域におきましても、貯留浸透の施設といたしまして武蔵野公園とか砧公園でやっておりますし、また浸透ますといたしましては世田谷区とか三鷹市とか国分寺市等で非常にたくさん設置されている状況でございます。
○斉藤(一)委員 時間もありませんので最後に一点お伺いするわけですが、地下水源を確保するためには、汚染物質の除去、汚染源の責任追及、井戸対策等が必要だと思うわけであります。この点についての対策をどう進めているのかということ、これが一点。 ついでというわけじゃありませんけれども、多摩川流域、水源地域におけるゴルフ場の農薬、化学肥料などによる汚染の実態、汚染対策はどうなっているか、この点についてお伺いをしておきたいと思います。
○眞鍋政府委員 地下水の問題でございますが、東京都におきます地下水の汚染の状況について見ますと、都が実施いたしました平成二年度の概況調査の結果によりますと、トリクロロエチレン等について評価基準を超過した井戸が見られたわけでございます。具体的には、調査した二百六十九本の井戸のうち、トリクロロエチレンについては十本の井戸で、テトラクロロエチレンにつきましては八本の井戸で評価基準を超えていたわけでございます。このために、一部の高濃度汚染井戸では取水を停止をしている状況にあるわけでございます。 このような例も含めまして、全国的に見ますと地下水の汚染が見られるという状況を踏まえまして、環境庁といたしましては、平成元年に水質汚濁防止法を改正いたしまして、有害物質の地下浸透の禁止、それから地下水の水質の常時監視等の措置を講ずることとしたわけでございます。現在同法の着実な施行を図ることによりまして、地下水の水質の保全に努めているところでございます。 それから、お尋ねのゴルフ場による多摩川の汚染の問題でございます。農薬につきましては、ゴルフ場で使用される農薬によって水質が汚濁されるのではないかという議論が高まったことを踏まえまして、平成二年の五月に関係省庁、農林水産省、厚生省、環境庁でございますが、協議をいたしまして、ゴルフ場の農薬の適正使用については農林水産省、ゴルフ場からの排水の監視、指導につきましては環境庁、それから水道水源の安全確保については厚生省、こういう役割分担のもとに、それぞれが所管に係る通達等を出しまして指導を行っているところでございます。 多摩川の流域には十五のゴルフ場がございます。このうち十四のゴルフ場が東京都に属しているわけでございます。東京都でも関係省庁の通達を踏まえまして、東京都ゴルフ場農薬安全使用に関する指導要綱というものをつくりまして、平成三年度にゴルフ場の排出水の水質調査をやったわけでございますが、その結果によりますと、環境庁の暫定指導指針値を超過したものはなかったというふうに聞いております。いずれにいたしましても、今後ともゴルフ場の農薬などによる多摩川の水質の汚染が生じないように、東京都とも連絡をとりながら努めてまいりたいと思っておるわけでございます。 それから、先ほど調べてから御答弁申し上げますと申し上げました、トリハロメタンの濃度が下がっていない理由は何かというお尋ねでございますが、これにつきましてはなかなか難しいわけでございますが、下水道の処理過程や雑排水の河川での浄化作用を受けなかった有機物の存在がトリハロメタンの原因物質となっているというふうに考えられるわけでございます。 そういうふうなこともございますし、それから先ほど申し上げましたように、多摩川は流域人口が多いということで、下水道の普及率が七四%に達したといいましても、いまだ約八十万人の人が下水道を利用していない、こういう状況にございます。そういうふうなこともございまして、濃度が下がっていないということでございます。
○小杉委員長 時間ですが……。
○斉藤(一)委員 どうもありがとうございました。質問を終わります。
○小杉委員長 岩垂寿喜男君。
○岩垂委員 私は、かねてから池子の緑や自然、あるいは歴史的な文化遺産を守るという立場から、弾薬庫の跡地に米軍住宅をつくることに反対をしてまいりました。今や東西の冷戦構造が崩れて国際緊張が緩和しつつあること、あるいは仮想敵国だと言ってきたソ連の脅威と言われるものが失われてきたというふうに考えたとき、横須賀を初めとする在日米軍基地の役割も大きく変わってしかるべきだ、また変わらなければいけない、こんなふうに思います。その意味では、米軍住宅の建設を見直すという勇気が日本の政治の中に求められている。緑や地球を守るということこそが地球の安全保障にとっての優先順位だというふうに位置づけられつつあることを強調しておきたいというふうに思います。ただ、その問題をきょうここで短い時間でやりとりをすることはできません。 そこで、かねてから何回か本委員会を通してやりとりをしてきましたシロウリガイの問題を、私も個人的にもこの問題については興味というよりも関心を寄せて、私なりに勉強してきたつもりでございますけれども、やはり専門家の御意見も伺いながら、その上で関係省庁に見解をただしてまいりたい、こういうことで参考人の招致をお願いしたところ、小杉委員長初め各党の理事の皆さんの御了解をいただいてこういう機会をいただいたことに、最初にお礼を申し上げておきたいというふうに思います。ありがとうございました。 実は、きょうお招きをした蟹江康光さんは横須賀市立自然博物館の主任学芸員でございまして、特に、地質問題を含めてシロウリガイの問題について大変勉強されて、専門家としてもさまざまな御発言をなさっていらっしゃるわけでございますので、こんな機会に三浦半島全体のシロウリガイ化石層の問題、そして池子の問題など含めて質問をいたしてまいりたいと思いますので、御答弁をいただきたいと思います。 蟹江さん、どうもありがとうございます。 最初にお尋ねをしますが、私もささやかな勉強でございますけれども、地球の表面は十四枚以上のプレートで覆われている。そのプレート境界の海底に残された原始地球環境に生きている生物、シロウリガイ類について、現在世界で行われている研究状況というのはどんなことになっているか。この間逗子で国際的な会議も開かれているように聞いていますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○蟹江参考人 お答えいたします。 現在のシロウリガイ類の中心的な研究は、専ら深海にあるシロウリガイの海洋底での潜水調査船による生態調査と、そして陸上に出ている地層に含まれる化石との比較研究が研究の中心だと思います。
○岩垂委員 三浦半島の沖合は三枚のプレートが接する三重会合点というふうに呼ばれる特殊な地域だと伺っています。これは地震の問題などのときにも、地震予知などの議論があるときにも問題になることでございますが、その辺についての御認識をお教えいただきたいというふうに思います。
○蟹江参考人 お答えいたします。 それは、関東地方などの陸地をつくる陸地プレートである北アメリカプレートと、そして南に横たわる海洋プレートが二枚あります。一つは、南から来るフィリピン海プレートと呼ばれるものがあります。さらに、東から日本列島の方に押し寄せる太平洋プレートがあります。このような三枚のプレートが三浦半島の沖合、つまり日本海溝の近くで接しているところが海溝の三重会合点と呼ばれます。これは最近の地質学、海洋学の研究の成果です。このような地質構造を持ったところは地球上でも三浦半島の沖合でしか知られていないわけです。シロウリガイは、このプレート境界の深海に発見される生きている化石を代表するものと考えます。
○岩垂委員 新聞の報道によると、最近三浦半島でシロウリガイ類の化石が新しく発見されたということの報道に接しましたけれども、三浦半島のシロウリガイ類の化石層の分布と保存状況というのはどんなことになっているかということについて、ぜひお教えをいただきたいと思います。
○蟹江参考人 お答えいたします。 私は学生時代から三浦半島付近を調査してまいりました。学生のころに既に、鎌倉あるいは池子付近にシロウリガイの化石があることは調査、あるいは先輩等から教えていただきました。そのように、従来から知られている逗子付近に分布する池子層のシロウリガイの化石は約三百五十万年前のものでございます。 そういうものに加えまして、一九九〇年には、三浦市の南端、剣崎の近くですけれども、約千二百万年前の三崎層からシロウリガイ類の化石を見つけました。この化石は大変量が少ないことと小さいこともありまして、私の勤務している横須賀市の自然博物館におさめて保管しております。そして、その化石を含んでいる地層は現地にそのまま保存されております。 一方、昨年、一九九一年には、横須賀市の衣笠近くですけれども、土地造成中に千五百万年くらい前の葉山層から化石が発見されました。それは私どもが調査いたしまして、化石は横須賀市の教育委員会が保存し、地層は現地に埋め戻されることになっております。
○岩垂委員 三浦半島の化石層と相模湾に生息するシロウリガイの関係というのは、ちょっと私どもにわかりにくいのですけれども、その点はどんなふうにとらえたらいいのでしょうか。
○蟹江参考人 お答えいたします。 三浦半島の化石は、今のように、大きく三つないし四つの時代の地層から見つかっております。 一つは、池子層の化石は、調査をしますとわかるのですけれども、火山から噴き出した物質をたくさん含んでおる地層です。つまり、池子層の化石は当時の火山に近い、あるいは現在の潜水調査から、水深約千メートル以上の海底にいたものと思います。 一方、少し古い三崎層の化石は、周りの岩石あるいはそれに含まれる微化石、つまりプランクトンの化石ですけれども、このようなものの研究から、池子よりはさらに沖合の海底で生きていたものと思います。 葉山層の化石は、これも微化石あるいは周りの地層等の研究から、これはまだ昨年のもので、始めたばかりですけれども、さらに深い、水深が二千メートルとか三千メートルのような、恐らくそれぞれのプレートの境界のようなところに位置していたところでできたと思っております。 相模湾のシロウリガイは大変興味があるのですけれども、これは一九七六年にガラパゴスでアメリカの潜水艇が見つけたときもそうですけれども、その後多くの研究によって、メタンを含む海水に依存して生活していることが、同じ横須賀市内の海洋科学技術センターの潜水調査船の一九八四年以降の調査によって随分明らかとなってきました。そのうちの相模湾のもので、これは二カ所あります。三浦半島側のものはプレート境界付近のもの。一方、伊豆半島側にも出ております。これはむしろ火山起源の深海にわき出す水、湧水と考えております。 三浦半島の化石は、このように地質時間の経過に伴う海底環境の変遷を知らせてくれる大事な資料だと思います。現在の海底の環境と過去の海底の環境がセットで存在しているのが、私は三浦半島の地質の特徴だと思います。
○岩垂委員 最初に申し上げた池子の米軍住宅建設の予定地にあるシロウリガイの化石層の調査を事業者である防衛施設庁防衛施設局が行っているわけですが、この調査と、あなたはどんな関係にございますでしょうか。
○蟹江参考人 お答えいたします。 私が調査を行っておりますけれども、これは神奈川県の環境アセスメントに基づく化石調査団の一員でございます。ただし、文化財調査に基づくものではございません。ただし、一九九一年、平成二年度まではこの調査のオブザーバーでしたので、私は横須賀市自然博物館の学芸員として調査を行いました。ただ、自然物のアセスメントに基づく調査は、文化財の調査と比べると、時間、期間、人員などに大きな制約があったのも事実です。
○岩垂委員 こんな機会ですから、ちょっとあなたの感じをお尋ねしておきたいのですが、文化財の調査というのは少数の人数で短期間にやってしまわなければいけないという面がある。ところが、いわゆるアセスの関係の、例えば開発事業に関連をする文化財の調査というのはかなり予算をかけて、長期間をかけてやっていますね。だから、これはやはりアンバランスだろうと思うのです。この点についてはどんなふうに考えていらっしゃいますか。
○蟹江参考人 化石は地層中に、そして埋蔵されているものです。少なくとも化石の一部あるいは大部分は埋蔵文化財の調査と同等あるいはそれに近いように行われるのが当然ではなかろうかと思っておりますけれども、これは現在では法律等の制限があるので、必ずしもそうはいかないかもしれません。私は、できるだけそうお願いしたいと有望しております。
○岩垂委員 あなたがかかわった最近の調査で、何か新しい発見があったかどうか、それは今までの調査結果と比較してどんなものであるかということについて、見解を煩わしたいと思います。
○蟹江参考人 お答えいたします。 調査成果はたくさんのものがございますけれども、一つは、池子の米軍家族住宅建設予定地のシロウリガイ類はコロニーの化石であることが確認されたことだと思います。このコロニーとは、要するに生物群集が生きている状態にあることを示します。平成二年度までの調査と報告では、これは明瞭なコロニーであるとはみなされていませんでした。これはその後の重要な成果の一つだと思います。
○岩垂委員 平成二年の調査あるいは報告書の後そういうものが確認をされたというふうに受けとめていいですか。
○蟹江参考人 一部の意見あるいは何名かの意見では、そのようなものも存在している等いろいろありましたけれども、それはなかなか調査は裏腹でございまして、がけを切ったりあるいは大きながけがあらわれることによってわかったこともありまして、より明瞭になったと思います。
○岩垂委員 かなり専門的な議論になるわけですけれども、素人である私どもも含めてなかなか判断が難しい面があるのですが、学会などを含めて、科学的にどんな評価が行われているかという点についてお答えいただきたいと思います。
○蟹江参考人 お答えいたします。 私どものここ何年間かの調査によりまして、三浦半島の数カ所のシロウリガイ類のコロニーは、まるで現在の深海の底を見ているように思えます。そのために、世界のシロウリガイ類のコロニーであるといろいろな評価を受けていると思います。 例えば、昨年の終わりに逗子市で開かれた国際シロウリガイシンポジウム、ことしの二月に福岡で開かれた日本古生物学会、あるいはついしばらく前、四月に熊本で開かれた日本地質学会で、そしてさらにことしの八月に京都で開催される万国地質学会議にも、多数のシロウリガイ類に関する研究発表が予定されていることで明瞭であると思います。
○岩垂委員 あなたが今御指摘をいただいたシロウリガイ類の保存あるいは教育というようなことも含めて、どのような形で保存をし、あるいはそのことを後世の人々にも教えていく、知らせていくのはどんな方法がいいかという点について御意見をいただきたいと思います。
○蟹江参考人 お答えいたします。 私は、文化財を保護する立場に立った博物館に勤めている者です。そのために、シロウリガイ類は、どのような理由があるにせよ現地に保存されるべきだと思います。 池子の米軍家族住宅建設予定地のシロウリガイ類のコロニーは、いろいろな事情によって、用地造成工事によって一部を除いて破壊されてしまいました。しかし、その間に得られた資料の多くは、多数の関係者の努力によって学術的に仮に保管されております。 保管されている化石は膨大なものがございまして、例えば大きなものでは化石を含む岩塊、五メートル掛ける三メートルぐらいの百トン近いブロックもあります。あるいは大小さまざま、まあ一メートル以下のものとしても、そんなものも数十個ございます。さらに、これらの化石がどういう状態の海にあったかを示すようないろいろな微化石、つまりプランクトンなどの化石の資料も膨大な量がございます。 それから、化石はただ単独にあるだけではなくて、地層中に含まれております。化石は地層をつくる大事なものの一つです。そのために、破壊される前に我々たくさんの地層の標本を作成いたしました。これは特殊な方法ですけれども、地層はぎ取り標本という方法です。数年前から私どもいろいろな人たちと協力いたしまして、かたい地層をはぎ取れるようにいろいろな努力をしておりました。たまたま池子にそのような時期にぶつかりましたので、これをテストしていただきました。そのために、数メートル掛ける数メートルのじゅうたんのような大きなものが、これも数十枚ございます。例えばそれは壁などにかけると、立派な地層を再現することができます。そういうものも数十枚ございます。あるいは、我々の調査したたくさんの野外資料ですね、フィールドノート、あるいは関連する文献、報告書等、そういうものがたくさんあります。 そういうインドアの資料は別として、野外の地層をも含む化石の資料類は、現在、一部造成されていない地域に、化石を含む地層が露出する場所に隣接して仮保管されております。 もし願うならば、これは三浦半島及び日本各地、日本各地も必ずしも三浦半島だけではなくて、例えば長野県の山の中あるいは静岡県、北海道、茨城県とか幾つかの地域に出ておりますけれども、そういうものも含めて、その上で三浦半島はそのうちの最も多数のものが出ておりますので、三浦半島及び日本各地と世界のシロウリガイ類の展示あるいは教育、あるいは研究者のためのセンターとしてのものの設立が望まれるように私は思われます。 また、この地域は調査をしているときにたくさんの人が、シロウリガイ類以外の自然です、これは植物もいろいろなものがあると思います。あるいは、埋蔵文化財等の人文科学の調査成果との調和も望まれます。
○岩垂委員 蟹江参考人、ありがとうございました。まだお伺いしたいのですが、時間の関係でここでとりあえずお礼を申し上げておきたいと思います。 そこで、防衛施設庁にお尋ねしますけれども、私はシロウリガイの評価についてここであなた方の見解を求めるつもりはございません。ただ、素人の私でも、地質学から日本列島生成の歴史を検討するために非常に貴重な文化遺産であるということはよく理解することができます。しかし、池子のシロウリガイの化石層はもう既に切り取られてしまいました。今蟹江参考人が申し上げましたように、縦三メートル、横五メートルぐらいの岩の塊になって放置されて、雨風にさらされてきたという時期もございました。最近は覆いをかぶせてくださったようですけれども、いずれにしても、私たちはこのような貴重な文化財を子供や孫たちに伝えていく責任があると思います。防衛施設庁が、米軍住宅建設のためにということでこの化石を破壊したり、風化させることは許されない、そういう自覚は持っておられるだろうというふうに信じます。 そこで伺いますが、このシロウリガイの化石を永久保存するために努力をするということをここで御答弁いただけますでしょうか。
○太田説明員 お答え申し上げます。 当該施設、区域の中におきまして、大きく分けましてシロウリガイは三カ所ございます。そのうち、シロウリガイの将来の学術的研究を行う場合を考えまして、二カ所はそのまま保存、残すつもりでやっております。それから、あと一カ所につきましては、ここはどうしても住宅建設、それに伴います施設の建設に伴って必要でございますので、これは専門の先生方、専門と申しますのは古生物だとか地質学だとか、そういう専門の先生方七人ほどにお願いをいたしまして、この調査を今やっていただいているところでございます。 そこで、県とも相談しつつ、そういう専門家の先生方が今現場で調査していただいております。これは本年十二月をめどに調査の取りまとめが行われるというふうに承知しておりまして、それをよく見まして、私どもとしましては、県とも相談しつつ、標本保存、記録保存等、適切な保存について対処してまいりたい、そういうふうに考えております。
○岩垂委員 永久保存のためにあなた方も努力をするということはよろしいですね。
○太田説明員 お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、これは調査の取りまとめが行われ、それをよく見まして、それから我が方は県とも相談しまして、先ほどもお話ございましたように、これは県の環境アセスの手続の中で出てきた問題でございますので、県とも相談しつつ適切な処置をとってまいる、こういうことでございます。
○岩垂委員 プレハブや屋根のない囲いじゃなくて、きちんとした建物を建てて保存するということを、私はこの際問題提起をしておきたいと思うのです。 と申しますのは、県が既にその保存措置についてということで出している文書があるわけです。そういう意味では、この中にもちゃんとそのことが明記されているわけでございますから、その点ははっきり対応していただきたい、このことをお願いを申し上げておきたいと思います。県と相談をしてということですから、当然逗子市とも相談をするということは当たり前ですね。
○太田説明員 お答え申し上げます。 これは、先ほどちょっと私触れましたように、県の環境アセス手続の中で、環境影響評価書の中で指摘されたのがそもそもでございまして、その県の手続の中で出てきましたので、県の指導を受けつつ専門の先生方にお願いして調査をしているということでございまして、いずれにしましても、そのところは県ともよく相談してというふうに申し上げました。
○岩垂委員 防衛施設庁の立場もあると思うけれども、既に、ある程度学術的な調査が終わっているわけですよ。そして、学会その他のところで議論をされているわけですから、県の方はぜひ永久保存をしてほしいということを既に言っていますから、それを受けとめて、あなたの方も県のおっしゃるとおりにいたしますということだというふうに理解いたします。 それで、せっかく文化庁お越してございますから、今度は待たせるだけでは申しわけありませんので、今お話のありましたように、学会などでこれからいろいろな形で取り上げられていきますので、ぜひ天然記念物の指定などについても関心を持っていただきたい、こんなふうに思います。その点についての御答弁を煩わしたいと思います。
○吉澤説明員 シロウリガイは、先生、また参考人の方が御説明になりましたように、これは海底の割れ目からの湧水によって養われるバクテリアの仲間をえさとして、こうした湧水のわき出す海底の割れ目はプレートの運動により大規模な地殻変動と関係するというふうにされておりまして、近年にわかに注目を集めているものでございます。 シロウリガイの化石につきましては、その化石自体としては格別貴重ではないというふうに私は思っておりますけれども、それが存在するということによって、その地域がプレートの沈み込みと運動との特異な地殻変動を受けた場所であるということ、これを知ることができるというふうに考えられておりまして、その化石があるということがその地殻変動の指標となるということで、非常に注目されてきたわけでありますけれども、文化庁といたしましても、我が国の国土の成り立ちを考えるものとして、これについては関心を持っているというところでございます。
○岩垂委員 三浦半島だけではなくて、日本の国土の形成のいわば歴史的な証言として化石があるというふうに受けとめていただいていることにお礼を申し上げたいと思います。どうかひとつその点を十分注目をしていただきたい、こんなふうに思います。 最後に、もう時間が来てしまいましたから、その次に質問しようと思ったのですが、池子米軍住宅建設に反対して自然と子供を守る会、それから、緑と子供を守る市民の会のそれぞれの代表から、この席をかりて、環境庁長官と環境委員会の委員長に要請文を渡してほしいということでございますので、やはりUNCEDの開かれるようなときでございますので、ぜひ緑を守るという観点でお願いしたいと思います。 それからまた、委員長にお願いしますが、機会があれば、委員会としてその住宅の建設の状況というのがどんなことになつているのかということも一遍ごらんをいただく機会が得られればというふうに思いますので、これは各党の先生方に御理解をいただかなければなりませんが、委員長としても……。
○小杉委員長 この件に関しては、理事会で協議いたします。
○岩垂委員 ありがとうございました。 では、以上で終わります。
○小杉委員長 斉藤節君。
○斉藤(節)委員 きょうはいろいろの項目についてやりますので、多くの関係省庁の方、いらしておりますけれども、その関係省庁の方の関係分が終わりましたらお帰りになって結構でございますので、あらかじめ申し上げておきます。 では、まず最初に、子供たちの成人病問題から御質問申し上げたいと思います。 最近、小児成人病という言葉を頻繁に聞くようになりました。この病名は、本来大人だけに見られた糖尿病あるいは動脈硬化といった成人病が子供の世界にまで入り始めているということであります。成人病は一度なると治りにくい病気であるだけに、予防が大事だと思うわけです。このことについて厚生省として何か対策を考えておられるかどうか、まず最初にお尋ねいたします。
○田中(慶)説明員 御説明申し上げます。 小児期からの成人病予防対策としましては、肥満児に対する保健指導のほか、平成二年度から小児期からの成人病予防に関する研究を開始し、小児期に見られる成人病の危険因子と成人病との関係についての調査研究を行っているところでございます。今後とも、これらの関連施策の推進に努めていきたいと考えております。
○斉藤(節)委員 そのように、これから厚生省では小児成人病予防に関する研究が行われるそうでありますけれども、私は、子供の食生活が最も大切だと考えておるわけでございます。子供の太り過ぎ、肥満児が大変多く見られますけれども、このような子供は成人病予備群ですね。群は、軍隊の軍ではなくて群れですけれども、成人病予備群であろうと思うのですが、その点、いかがでございますか。
○田中(慶)説明員 御説明申し上げます。 肥満が成人病の危険因子であるということは一部の研究者の間で指摘されておりますけれども、子供の肥満が大人の成人病の直接的な原因となるかどうかにつきましては、専門家の間で意見の一致を見ておりません。今後とも研究していきたい問題だと考えております。 〔委員長退席、塩谷委員長代理着席〕
○斉藤(節)委員 この肥満の原因でありますけれども、糖分のとり過ぎにあるのではないかと思われるわけでございます。特に、これから夏場に入りますが、暑いとどうしても口ざわりのよい清涼飲料水を大量に飲むことになると思うわけでございます。しかし、この清涼飲料水には思いのほか、砂糖、果糖、ブドウ糖あるいは乳糖など糖分の濃度が非常に高いわけでございます。 経済企画庁の国民生活センターの報告がここにございますけれども、ここにありますのは、「炭酸飲料の比較テスト結果」という結果でございます。これは五十六年八月の資料でございますけれども、これによりますと、炭酸飲料でありますけれども、一缶約二百五十ccのもの、これには多いものでは三十二グラム、最も少ないもので十七グラムということでございます。このように案外糖分が非常に高いというふうに思うわけでございます。このように糖分が含まれているわけでありますけれども、その缶当たりにどれほどの濃度であるかといった点は、JAS法に基づく表示には義務づけられていないから、これらジュース類の容器から全くわからないというような状況でございます。 私ども公明党の東京都本部で、お母さん方に、この缶の中に含まれている糖分についての意識調査をやったわけでございます。ここにありますけれども、「子供の健康に関する聞き取り調査」というのをやったわけでございますけれども、これによりますと、大体半分以下の方しか、糖分が案外多いのではないかということを知っている人がおらなかったわけでございます。半分以下だったわけです。 また、国民生活センターの先ほどの報告にも注意してあるわけです。例えば「考察」の中に入っているわけでありますけれども、「炭酸飲料の主成分である糖類は、味・栄養面で重要な要素である。今回のテストの結果検出された糖類は、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖であることがわかった。これらは一グラム当り約四キロカロリーの熱量であり、栄養価としてはほとんど同等の価値をもっている。そしてその含量は半数のものが九〜一〇%台で一缶(二百五十ミリリットル)当りの糖分は平均で約二十五グラム(角砂糖六〜七個分)、百キロカロリー(米飯半ぜん分)の熱量がある。このように熱量源としては必要な糖分も摂りすぎると、肥満の原因の一つとなるが、これはショ糖に限らず、果糖やブドウ糖はもちろん、澱粉などの糖質や脂質なども同様に考えなければならない。」ですから、一概に糖分だけとは言いません。脂肪などはかなり太る原因になるわけでありますから、そのように一概には言えないわけですけれども、しかし、次に、このように述べているのですね。 「特に夏季は、暑さのため食欲が衰え口当りのよいものばかり摂りたくなるので、たん白質や脂質などとの栄養のバランスを考えて飲むことが大切で、特に小児では気をつけなければならない。」このように、子供について注意しなければならない、このように述べているわけでございます。 私は、ここで御提案申し上げたいのでありますけれども、ジュース類の容器にはすべて糖分濃度を明確に記入すべきである。たばこなども吸い過ぎると体に悪いですよというふうに書いてあるわけでありますけれども、それ以外にもいろいち書いてあるのがありますけれども、糖分濃度と、それからもし、炭酸飲料あたりには塩分は含まれてないと思いますけれども、塩分の含まれているようなものには、食塩がどれくらい含まれているかという食塩濃度も明記することを義務づけていただきたい、そういうふうに思うわけです。 特に糖分に関しましては、できたら、だれでもわかりやすいように、先ほど国民生活センターの報告にもありましたけれども、この一缶には角砂糖として何個入っておりますというぐらい書いてくださると、一般のお母さん方あるいは子供までよくわかるのではないかと思うのでありますけれども、これについて御答弁願いたいと思います。
○田中(喜)説明員 ただいま御指摘がございましたが、糖分や塩分などのとり過ぎは肥満や高血圧症などの成人病につながるおそれがあるということから、こうしたことを防ぐとともに、国民の適正な食品選択に寄与することを目的といたしまして、昭和六十一年に、業者の任意的な制度といたしまして、加工食品に関する栄養成分表示制度を策定いたしております。この表示の中身は、エネルギー、それとたんぱく質、糖質、脂質、食塩という必須項目がございまして、こういう制度の中で、清涼飲料水についても糖分とか塩分等の成分表示の推進を図ってきたところではございます。 また、平成二年には「成人病予防のための食生活指針」、「成長期のための食生活指針」、「女性のための食生活指針」、「高齢者のための食生活指針」を策定いたしまして、そのうち子供を対象といたしました「成長期のための食生活指針」の中では、食べ過ぎや偏食をしない、栄養バランスのとれた規則正しい食生活の必要性などを示しており、これらの食生活指針の普及に努めているところではございます。 今後とも、このような施策の推進によりまして、子供を含めた国民の食生活改善、健康増進に取り組んでいくのがよいのではないかというように考えているところでございます。
○斉藤(節)委員 是非とも缶に、特に糖分でいいと思うのですよ、塩分の問題もありますけれども。糖分を、これは何個入っているかということをぜひともお願いしたいと思いますので、強く要望申し上げておきます。 以上でこの問題を終わりといたします。どうもありがとうございました。 そこで次は、ポストハーベスト農薬問題について御質問申し上げたいと思います。 最近、イタリア産のワインの一部から殺虫殺菌用の農薬であるメチルイソチオシアネート、これが含まれているということが米国の食品衛生局、FDAの調査でわかりまして、厚生省は四月十六日、都道府県に対して、この添加物が混入している疑いがあるワインの販売を中止し、検査を実施するように通知したというような報道があったのでありますけれども、これは事実でありますか。
○織田説明員 ただいま先生お話しになりましたように、四月十五日に米国食品医薬品局、FDAでございますが、ここにおきまして、イタリア産ワインから製造工程中に発酵調節の目的で使用されたメチルイソチオシアネートが検出されたという情報を入手いたしました。この物質は、日本においても、またイタリアあるいはEC諸国においても食品中への使用を禁じられているものでございます。 その後直ちに厚生省といたしましては、可能な限りの情報入手に努め、現在までに各国においてメチルイソチオシアネートの検出が確認された製造所等のワインにつきまして、都道府県及び検疫所に対して検査を指示しておるところであります。
○斉藤(節)委員 今回の場合、FDAの調査でわかったわけでありますけれども、もしこのような通知がなければ、このワインにはそういう農薬が入っていたかどうかわからないということで、そのまま販売されていたことになるのですね。大変危険であったのじゃないかな、そんなふうに思うわけであります。 そこでお尋ねいたしますけれども、輸入食品は一度許可してしまうと後は検査せずにフリーパスで入ってくるようになっているのではないですか、その辺、お聞きしたいと思います。
○織田説明員 輸入食品の管理につきましては、食品衛生法に基づきまして全国二十六海空港の検疫所において輸入届け書を審査の上、必要に応じ、検査を行っておるところでございます。 今回の事件に関しましてはイタリアにおきましても摘発されているところでございますが、違法行為を行ったもので、やはり海外からの情報がない限り予想もつかない事態であったということであります。
○斉藤(節)委員 その違法行為でございますけれども、これは新聞報道でございますけれども、何か発酵停止でありますか、そういうふうにして使われた。そんなふうにして使われたということは、いわゆる農薬ではなくて食品添加物の分類に入ってしまうのですか、そういう場合。
○織田説明員 この物質は、イタリアで使われた目的としましては、先ほど申しましたように、発酵を調節する、停止するために使われたわけでありまして、イタリアでもこの使用は禁止されておるわけであります。日本でもワインへの使用が認められておりますのはソルビン酸、亜硫酸ということでありまして、したがいまして指定外の添加物を使用したという食品衛生法第六条違反ということになるわけであります。
○斉藤(節)委員 これからも、知らないうちにそういう規格外といいましょうか、普通考えられないようなものでもっていろいろのことをやるというようなことがあった場合に困るわけでありますので、やはり一度許可されていてもチェックをできるような体制をぜひやっておいてもらいたい、私はそんなふうに思うわけでございます。 今回の場合、幸いにFDAの検査では、イタリア産ワインの検体から〇・〇三から一・三五ppmの添加物が検出されたということで、この濃度は一日一リットル飲み続けても安全であるということが厚生省さんから発表されているわけでございますけれども、そういうようなことで安全であったわけでありますけれども、これを直ちに店頭から撤去してしまった。安全でありますよと言っておきながら店頭からぱっと撤去してしまった、それはどういうことなのですか。
○織田説明員 今回のイタリア産ワインにおきますメチルイソチオシアネートの検出量は、米国FDAの検査結果によりますと、〇・〇三から一・三五ppmとなっております。また、我が国におきましても今週までにこの物質が検出されておりまして、大検体ございますが、その検出量は〇・〇七から〇・七五ppmとなっております。 これにつきましては直ちに健康に影響を及ぼす量でないということでございますが、この指定外添加物でございますメチルイソチオシアネートを添加した食品は、その販売等を禁止した食品衛生法第六条に違反するものでありますので、各都道府県に対しまして、このおそれのあるものについては販売を停止させ、検査を実施するように指示したわけであります。
○斉藤(節)委員 わかりました。今回の場合、農薬が混入されていることが問題になったわけでありますけれども、以前から問題になっておりますポストハーベスト農薬も、やはり食品に混入しているために今までいろいろ問題になっているわけでございます。 例えば、かんきつ類などに使われております2・4Dあるいはイマサリルなどはポストハーベスト農薬と言われておりますけれども、厚生省はこれらの農薬の食品中残留基準を設定していないわけです。また、これは食品添加物にもなっていないわけです。2・4Dというのはもう御案内のように、ベトナム戦争で枯れ葉剤として使っておりました。そういうように大量に使う場合に、その中に——2・4Dをつくるときに、合成するときにバイブロダクトとしていわゆるダイオキシンなども生成されるということで、2・4Dがどのくらいきれいに純粋に生成しているのかその辺はっきりしないわけです。場合によってはダイオキシンが混入しているおそれもなきにしもあらずというふうに思うわけです。それをかんきつ類のへたを落とさないように、鮮度を保つということでそういうふうに使っているわけでありますけれども、我が国ではこれは食品添加物にも、また残留基準を決めていませんから農薬でもないということで中途半端になっているわけでございます。マーマレードなどジャムにこれらの農薬が混入していても、食品衛生法にもまた農薬取締法にもひっかからないことになり野放し状態になるのではないかな、そういうように思うわけです。 アメリカでは、2・4Dについては残留農薬許容量を五ppm、FAOとWHOの勧告許容量は二ppmとなっておる。また、イマザリルの許容量は、米国は一〇ppm、FAO、WHOは五ppmということになっておりまして、しっかりとこれに残留基準を決められているわけであります。 そういうことで、アメリカではいわゆるポストハーベスト農薬ということで農薬に入れているわけですけれども、我が国ではどちらにも入ってないのですが、これはどのように考えたらいいんですか。農薬に入るのですか、入らないのですか。
○牧野説明員 ポストハーベスト農薬、収穫後に使用される農薬でございますけれども、これは我が国が農薬取締法におきまして定義されております農薬に該当するものと考えておりますが、このうち食品衛生法に言うところの食品添加物に該当するものがあるかどうかにつきましては、その物質の使用目的であるとか使用実態などから見まして判断することにしております。 御指摘の2・4Dあるいはイマサリルにつきましても、その使用目的であるとか使用方法等を踏まえまして、その取り扱いにつきまして慎重に検討してまいりたいと考えております。
○斉藤(節)委員 これは確かに、添加物として直接故意に入れているんじゃないわけで、へたがとれないようにスプレーしまして、それを十分洗ってマーマレードをつくっているんだと思いますけれども、それがたまたま入るおそれがあるわけですから、やはり米国のようにきちっと残留基準をつくるべきじゃないかと私は思うわけでございます。 それから、一つ不思議に思っておりますのは、やはりポストハーベスト農薬でありますけれども、マラチオンですね。これは、米は〇・一ppmと非常に厳しいんですね。それに対して小麦は八ppmなんですね。八十倍。そんなに差があるのはなぜなのかという、その辺ちょっと御説明願いたいのですが。
○牧野説明員 残留農薬基準は、その農薬につきまして科学的に定められました一日摂取許容量、ADIと言っておりますけれども、それと、その農薬が使用されております各農産物の摂取量などに基づきまして、各農産物ごとに設定されるものでございます。 仮に、日本人が設定をされました基準値の上限までその農薬が残留した食品を摂取したといたしましても、農薬のトータルの摂取量はADI以下となるものでございます。マラチオンの小麦に関する基準値は国際基準を参考としたものでございますが、この基準値でありましても安全性は十分確保されているものと考えております。
○斉藤(節)委員 それはわかるのですけれども、なぜ米と小麦でそんなに違うのですかということをお尋ねしたのです。
○牧野説明員 マラチオンの米と小麦でございますけれども、米につきましては、既に食品衛生法で〇・一ppmという数字が決まってございます。今回食品衛生調査会に諮問をいたしまして、食品衛生調査会の残留農薬部会、毒性部会の合同部会で御審議をいただきまして、現在規格値案として八ppmという数字が出ております。 この八ppmにつきましては、先ほど御説明いたしましたように国際基準を参考としたものでございますけれども、この八ppmと数字を置きましても、食生活、例えば日本人の米の摂取量あるいは小麦の摂取量、こういったものを見まして、トータルの農薬の摂取量から見ても、ADI、一日摂取許容量以下となるということで、安全性は問題ないというふうに考えておるところでございます。
○斉藤(節)委員 まあいいでしょう。米も八ppmにしたらいいのですよ。米は厳しくて小麦が厳しくないということになると、何か不公平な感じがするわけです、我々は同じ主食として食べているわけですから。よろしいでしょう。それで結構です。 そこで、先ほども申し上げましたけれども、2・4Dだとかイマザリル、こういったものをいわゆる食品添加物と指定するお考えはあるのですか、ないのですか。
○牧野説明員 先ほどお答え申し上げましたように、まず農薬というものは農薬取締法に基づきまして定義がされてございます。このうち、食品衛生法で言う食品添加物に該当するかどうかにつきましては、それぞれの物質の使い方といいますか、その使用実態等に基づきまして評価をすべきというふうに考えております。したがいまして、例えば先ほど事例が出ましたような2・4D等につきましても、使用実態等につきまして調査の上、判断していきたいと考えております。
○斉藤(節)委員 それでは、ポストハーベストばかり余りやっていると困るわけですけれども、現在ポストハーベスト農薬に属する品目は何種類ぐらいあるのですか。
○牧野説明員 米国以外の国におきましては、法令上必ずしも農薬の使用方法が、プレハーベストあるいはポストハーベストを区別しているわけではございません。したがいまして、どのくらい農薬が世界的にポストハーベストで使用されているかということにつきましては、その把握をすることが困難でございますけれども、米国につきましては米国の連邦規則集、CFRでございますけれども、これの直近の一九九〇年版によりますと、アメリカでポストハーベスト使用できる農薬といたしましては五十八品目がリストアップをされております。
○斉藤(節)委員 余りはっきりしてないということでありますから、我が国は大量食糧輸入国でありますから、やはりポストハーベスト農薬をしっかりとつかんでおいていただいて、分析する場合もどういうものか対処をしっかりして分析をやっていただきたい、そういうことを要望申し上げておきます。 結構でございます。ありがとうございました。 それで、今度はちょっと変わったことを、お願いでありますけれども、日本の科学技術力でアフリカ大陸を救ってほしいという話でございます。 アフリカ大陸では、今なお五千万人の人々と膨大な家畜が睡眠病の危険にさらされているということでございます。この睡眠病の病原体であるトリパノソーマは、寄生虫で単細胞の原虫であります。これは致命的な神経病、いわゆる睡眠病として恐れられているトリパノソーマ病を引き起こすのでありますけれども、この病気はアフリカ大陸の広大な地域で流行しており、この病気の媒介役を果たしておりますのがツェツェバエという昆虫であります。これはブヨみたいなものでありますけれども、約五千万人の人々がこの病気の危険にさらされており、毎年わかっているだけでも二万人以上の人が新しく感染しているという報告があるわけであります。また、報告されていない症例の数も相当数あるというふうに推定されているわけでございます。 こうした人間に対する直接的な被害よりももっと深刻なのは、この原虫が中等の家畜をも襲うという点であります。この原虫とツェツェバエがアフリカの実に千二十四万平方キロメートルという広大な土地、いわゆる米国全土よりも広いわけでありますけれども、ここでの牛の放牧を不可能にしているわけでございます。その結果、現地ではミルクや肉類を生産する手段がほとんどなく、多くの人々が飢えに苦しみ、また他の病気にもかかりやすくなっているというわけでございます。 私は、この現状を我が国の科学技術力と経済力で助けてやるべきだと考え、提案するのであります。厚生省のお考えをお尋ねいたしたいと思います。また、家畜の病気対策を研究しておられる農水省のお考えも、あわせてお尋ねしたいと思います。
○澤村説明員 厚生省では、一九八一年よりアフリカのトリパノソーマ症やマラリア、フィラリア症などの熱帯病を対象としたWHOの事業に対しまして、任意拠出を続けているところでございます。 今後とも、関係省庁と協議しながら協力を進めてまいりたいと考えております。
○藤田説明員 御説明申し上げます。 ただいま先生の方から御指摘がありましたように、アフリカ大陸、特にアフリカの中央部におきましては、ツェツェバエが媒介するトリパノソーマ病によりまして牛などの家畜が死亡するなど、畜産生産上大きな阻害要因になっております。 このため、農林水産省におきましては、平成三年度からトリパノソーマ病に抵抗性を持つ牛の育成のための基礎特性検定に関する研究というものを開始したところでございます。 具体的には、エチオピアにございます国際家畜センターという国際研究機関と提携いたしまして、この研究所へ農林水産省の研究者を派遣し、トリパノソーマ病に対しまして抵抗性を持つ牛の品種の育成を行うための遺伝子レベルでの基礎研究を共同で進めているところでございます。
○斉藤(節)委員 厚生省の方はこれからかかるということでございますけれども、また農水省は大分やっておられるようでありますけれども、この問題は我が国の科学技術力と経済力で何とか解決することができるのじゃないか、そんなふうに私は考えているのであります。ODAの一環としてアフリカのこの困難な状態を解決してあげるべきじゃないかな、このことを政府にぜひともお願いと同時に、その御意見などをお聞きしたいと思うわけであります。今いろいろお聞きしましたので、結構でございます。 いわゆるトリパノソーマは、ここに論文があります。J・E・ドネルソンとM・J・ターナーの「睡眠病病原体の巧妙な免疫回避機構」というようなことで、日経サイエンス四号、一九八五年、これに論文が出ておりますけれども、この病気は大変厄介なものらしいのですね。ちょうどエイズみたいなもので、免疫が得られないというので、そういう点で非常に困る病気じゃ。ないかと思うのですけれども、しかし、これは我が国の科学技術力でやれば何とか克服できるだろう、そんなふうに思ってお願いしたわけでございます。 時間が余りありませんから次の方に入らせていただきます。 次は、水道水基準の見直しについてということでお尋ね申し上げます。 これは四月十八日の日本経済新聞の、「ナウ・アンド・ニュー」というコラムがあるわけでありますけれども、このコラムに「都会の水に不信検査にママ腐心」という見出しで、ある主婦が友人宅へ遊びに行ったのですね。そうしましたところが、その友人宅で水道水をくんできてお子さんにどうぞと上げたらしいのですね、水を飲みたいというので。そうしましたところ、ママはそれはだめよとすぐ制しまして、そしてハンドバッグから太い万年筆様のものを取り出しまして、そしてコップに入っていた水の中へ突っ込んで、からからからとかきまぜて、もういいよと言って子供に水を与えた。そこで、この友人は不思議に思って、それ何と聞いたら、これは浄水器だというのですね。そういうふうに浄水器を持ち歩いて、子供に水を与える場合に、水道水でなくてそうやって浄水して飲ませているという、そのぐらいいわゆる都会の水に対して非常に不信感を抱いている。そういう見出しで、笑うに笑えない、大変、本当に都会の水は困ったものだな、そんなふうに私は感じたわけでありますけれども、既に皆様方御案内のように、我が国ではこれまで、浄水器として水道の蛇口につけて水を浄化して飲んでいるというのは非常に多くて、浄水器が物すごい勢いで売れているというような報道があるわけであります。 また、四月八日の日経新聞でありますけれども、「水道の異臭被害二千万人突破」ということで、これは厚生省さんが九〇年度調査として発表されているわけでありますけれども、そういう記事があったわけであります。この報告によりますと、関東と関西の被害が最も多くて、これに対して中部は非常に少ないですね。ゼロに近いのです。このように、中部が非常にいい水で苦情がなくて、関西それから関東が非常に多いわけでありますけれども、そういう意味で、都会の水が今信用をなくしている証拠だと思うわけであります。 現在、生活環境審議会の水質専門委員会で水道水の水質基準の見直しの作業が進められているわけでありますけれども、この中で陰イオン界面活性剤の基準が緩められ、基準項目から外され管理項目にすることにしたいというふうに言っているそうでありますけれども、これは事実かどうか、お尋ねしたいと思います。
○藤原説明員 先生御指摘のように、一部の報道機関によりまして、陰イオン界面活性剤を水質基準から外すというような報道がされておりますが、陰イオン界面活性剤を含めた全般的な水質基準の見直しにつきまして、平成二年九月の生活環境審議会への諮問を受けまして、生活環境審議会水道部会水質専門委員会において現在検討していただいておるところでございます。全般的な水質項目について網羅的に今検討をしていただいておるところでございまして、その中で結論といいますか、そういうことが出てまいるわけであります。 現在、まだ最終的な結論が出ておるわけではございませんので、厚生省としてもそういうふうな、先ほどの報道のような結論を持っておるわけでもございません。
○斉藤(節)委員 確かにまだ審議会からの結論が答申されていないわけでありますから、答申されてみなければわからないという、それは事実だと思います。しかし、陰イオン界面活性剤、これは新聞報道でありますけれども、厚生省水道整備課は「八九年度に約四千三百の水道事業体を調べたが、基準値の〇・五ppmを上回った例はなかった。界面活性剤を基準項目からはずす意見が出ているのは確かだが、〇・五ppmは蛇口をひねったときに洗剤の泡が出ないための基準で、基準値いっぱいの水を飲んでも健康には影響はない」、このように言われているということでございますけれども、これは本当ですか。
○藤原説明員 現在の陰イオン界面活性剤の基準〇・五ミリグラム・パー・リッターというのは、昭和五十三年に制定された省令において書いてあるわけでございますが、その当時、これが決められました際に、やはり生活環境審議会の水道部会水質専門委員会におきまして健康影響の面の検討を行った上で、発泡による支障が起こらないレベルということで定められたものでございます。この〇・五ミリグラム・パー・リットルというのを、現在の基準でございますが、この基準を守った水道の水を飲んでいる限り、健康に害があるというわけではないということを申し上げておるわけであります。 ちなみに、他の国の状況を見ましても、例えばWHOではどういうことになっておるかと申しますと、一九八四年のWHO飲料水水質ガイドラインにおきましては、この陰イオン界面活性剤については、健康影響面というのはなかなか基準が設定しにくいというようなことで、ガイドラインはもう定めないことになってしまった、つまり取り除いてしまったということであります。また、アメリカのEPAにつきましては、これは日本の基準と同じでありますが、〇・五ミリグラム・パー・リッターというようなことで決められてあります。 そういうようなことをいろいろ総合的に勘案いたしまして、現在の我が国のこの基準を守っておる水道の水を飲む限り健康は守られる、こういう考え方でございます。
○斉藤(節)委員 この新聞報道にもありますけれども、非常に蛇口から出てくる、八九年度に四千三百の水道事業体を調べたけれども、基準値を上回ったことがないというふうに言われておりますけれども、これは私どもは盛んに主婦の皆さんとか、いろんなところで講演や何かで、いわゆる合成洗剤を使うのをやめましょう、できるだけ石けんに切りかえて川をきれいにしましょうというふうに盛んにPR、どこの党もやっていますけれども、PRしているわけですね。その結果、川の中の合成洗剤の濃度が減ったんだと私は思うのですよ。私は、し尿処理場その他を調べましたけれども、二次処理では陰イオン界面活性剤は壊れないのですね。除去されないですよ。だから、減ったというのは、これは上水道の浄化槽できれいになってきているというのは、やはり川の水に存在する陰イオン界面活性剤が、私は濃度が非常に減ったんだと思いますね。そういう意味で、また、基準を緩めてしまえば、これはまた今度は合成洗剤を使ってもいいということになってしまうおそれがあるのではないか、そんなふうに思うわけです。 そういう意味で、この陰イオン界面活性剤が濃度が下がったからといって、また健康に余り影響ないからといって、しっかりした研究結果もないのに、ただ安全だということで緩めていいという答申があったとしても、厚生省さんとしてはこれはやはりもとどおり基準値にしないとだめだというふうに言っていただきたいということをお願い申し上げたいと思うわけでございます。 以上で、この上水道問題はこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 では次に、ごみ問題でありますけれども、四月二十日付のこれも日経新聞でございますけれども、「東京23区 処分場、95年度末に満杯 新設にも多くのハードル」という見出してごみ問題が取り上げられておりましたけれども、ごみ問題は深刻な状態になってきておるということは、もう申すまでもございません。 ごみの専門家で有名な松田美夜子さんという方が書いた「ごみはすてきな魔法つかい」という本がありますけれども、この方がいわゆるこの本の中で言っているのは、「ごみの問題を解決するためには清掃事業の努力だけではなく、排出事業者、住民の協力が必要不可欠であり、ライフスタイルの変更を含めごみの減量化についてひとりひとりが見直す時期にきている。」このように述べているわけでありますけれども、この減量化に対して、厚生省さんとしてはどういうような努力をしていらっしゃるのか、御答弁願いたいと思います。
○浜田説明員 ごみの減量化への厚生省の取り組みについてのお尋ねでございます。 先生御指摘のように、最近、大変ごみが急速な勢いで増大をしておりまして、これに対処するにはいろいろな角度から幅広い取り組みをしていかなければならないというふうに考えております。 当面、ごみの減量化ということで取り組んでおりますのは、例えば最近のごみの増大の要因の一つに、事務所から出ます紙ごみの増大といったようなものが大きな要因になっております。これに関しましては、まず再生紙の利用、その前にごみをきちっと分別回収するといった施策を進める必要があるということでございまして、そのために厚生省としてもみずから、例えば五号館に私どもおりますけれども、官公庁を中心にしましてそうした対策を進めていく必要があるということで、平成二年の三月には、環境庁も関係の深い地球環境保全に関する関係閣僚会議の幹事会で申し合わせをしまして、官公庁で率先してこうした問題に取り組んでいこうというふうな取り組みなどを従来から進めてきておりますが、さらに昨年の秋には、廃棄物処理法の改正ということで国会を通していただきました。 それの中には、ごみに対しての排出抑制あるいは再生ということが色濃く盛り込まれております。詳しくはいろいろな規定がございますけれども、基本的には先生も御指摘のように、行政はもちろんのこと、消費者、住民、それから事業者がいろいろな立場からこれに取り組んでいく、そのための仕組みを法律に盛り込まれたところでございますので、私どもこれの法律の円滑な施行を通じまして、今後ともごみの減量化に一層取り組んでいくというふうに考えておるところでございます。
○斉藤(節)委員 もっとたくさん質問あるのでありますけれども、時間がなくなってきましたので、これでごみの問題もやめさせていただきます。どうもありがとうございました。 そこで、次はオゾン層の問題につきまして、今度は環境庁さんにお願いいたしますけれども、前にも大臣から私もお聞きしましたが、北海道の札幌でも、このようにオゾン層が非常に減少しているということをお聞きしましたけれども、新聞でも報道されております。 そういうことで、まず最初に気象庁さんいらしておりますか。ぜひ我が国の上空のオゾン層の状態を月に一回、マスコミとかそういうところを通じまして、日本の国の上空のオゾン層はこういう状況で安心でございますよとか、ちょっと心配ですよとか、そういう報道をカナダでやっているというのがこの間新聞に出ておりましたけれども、カナダと同じような方向でやっていただけないでしょうか。どうでしょうか。
○椎野説明員 お答えいたします。 気象庁におきましては、気象庁で行っておりますオゾン層の観測結果を中心といたしまして、毎月定期的にオゾン層の状況を取りまとめまして、オゾン層観測速報として発表いたしております。また、南極のオゾンホール発現等、特異な現象が観測されました場合にはその都度発表を行いますほか、毎年一年間の観測成果を取りまとめたオゾン年次報告も発表しております。 これらの成果は、報道資料といたしまして報道機関にも積極的に提供しているところでございます。
○斉藤(節)委員 気象庁さん、今そのように御答弁されるのでありますけれども、私はこれはきのういただきました。四月二十日、毎月二十日に発表されているということで、「オゾン層観測速報」というのが発表されていると思いますけれども、余り私、これはマスコミで見ないんですね。なぜ見ないのか、よく読んでみますと、これは素人ではわかりません。もう難しくて、本当にどういうふうになっているのか。これは専門家ならよくわかると思います。 しかし、素人ではわかりませんので、例えばカナダなどでは、オゾン層と紫外線の測定を始めて、三月から各地域ごとに「最近のオゾン量は過去の一五%減。紫外線防止のため長そでの服を」といったぐあいで、非常にわかりやすいですよ。それから、「紫外線の多い日に子どもをあまり外に出さないように」とか、こういうように非常にポピュラーな報道をしているのです。また、ニュージーランドでは夏の間、「肌を日に焼いてもいい時町」、これは十五分だとかなんとかということで、しっかりとオゾン層の状況からいわゆるUV・Bの量を検査しまして、危ないですよとかなんとかということでわかりやすく報道しているのです。 そういうようなことを気象庁さんが、大変でしょうけれどもおやりになって、マスコミの方にこれを出されたら、マスコミはこれは大変だぞとか、これはわかりやすいということで発表してくれるのじゃないかなと思うのですが、いかがでございますか。 〔塩谷委員長代理退席、鈴木(恒)委員長 代理着席一
○椎野説明員 先生御指摘のように、確かに難しいところがあろうかと思いますが、我々といたしましては、マスコミに提起をいたしますときには、可能な限りわかりやすくということは心がけているつもりでございます。したがいまして、今後とも一層わかりやすい報道に努めてまいりたいというふうに思っております。 それからまたもう一つ、外国の例を使われまして御説明ございましたけれども、例えば影響の問題等につきましては、御承知のとおり国内法に基づきまして環境庁さんの所掌ともかかわってございますので、その辺は適宜協議をしながら進めさせていただきたいと思います。
○斉藤(節)委員 環境庁さんといたしましても、気象庁さんとよく連絡をとり合っていただきまして、もちろん気象庁さんから報告があって、年次報告が出されておるわけですから当然もう十分把握しておられるわけでありましょうけれども、もう少しわかりやすく、国民によく理解できるような報道をサービスとしてやっていただきたいなと思うのでありますが、いかがでありますか。大臣、いかがですか。
○中村国務大臣 まず第一に、もちろん気象庁で観測しておられますが、こっちの方の環境研究所にもレーザーレーダー、でかいのがありまして、オゾン層の観測をやっております。 それで、きのうもちょっと委員仲間で冗談を言っていたのですが、冗談とも本音ともつかない話ですが、やはりこういうことになってくると、北海道へ出張するときはサングラスをかけたらいいかなというような話が真剣に出たりしております。外国の例も参考にいたしまして、オゾン層、それからUV・Bに限らず、例えばNOxだとか、それから行く行くは炭酸ガスの量だとか、そういうことも報道していった方がいいのではないかと私は思っております。 それは二つあると思います。一つは、国民を危険から守る、みずから危険を察知してそれから身を守るということが一つ。それから、環境対策というのは現状がどうあるかということの認識から始まると思いますから、そういう意味で、気象庁さんとも相談して、何かうまい方法がないか、勉強してみようと思います。
○斉藤(節)委員 これは四月二十一日の毎日新聞の夕刊でございますけれども、「森林の立ち枯れ」「オゾン層破壊で注ぐ」というようなことで環境庁が解明に乗り出す、こういう大きな見出しで出ていたわけでありますけれども、これはいろいろ酸性雨とかなんかで、森林の樹勢、樹木の勢力といいましょうか、樹勢がだんだん衰えてくるんだと思います。それになお一層UV・Bのような短波長の紫外線が来ますと、なお一層やはり立ち枯れするかもしらないわけでございます。 そういう意味で、これは、オゾン層破壊の物質となっておりますフロン、CFC、フロンガスが、113を初め12、11、こういったものが大きな問題になっているわけですから、そこで大臣にひとつ、一九九五年で我が国のフロンは一切使用を中止するという宣言をお願いしたいと思うのですが、いかがですか。
○中村国務大臣 もう委員よく御存じのとおり、モントリオール・プロトコルでもってこの規制をということになっておりますけれども、本年の十一月にもモントリオール議定書の第四回の締約国会議で、この規制強化、多分メインなところはその前倒しということになると思います。各国、前倒しを表明してきておりますので、我が国といたしましても、通産省など関係省庁とよく打ち合わせをして、前倒しをするべく今努力をしておるところでありまして、その努力を続けさせていただきたいと思います。
○斉藤(節)委員 ぜひともここで大臣に、フロンガスの使用を禁止する、やめるという宣言をしてほしかったのですけれども、前倒しでやって、やはりできるだけ早くオゾン層破壊を食いとめる以外ないなと私思っているわけでございます。 時間がもうなくなってしまいましたので、最後に、このように、大気汚染、もちろんフロンによる大気汚染ばかりでなくて、NOxによる大気汚染などもひどいわけでございまして、そういう状況にあることにかんがみまして、各省庁、特に環境庁さんで、電気自動車のような無公害車あるいはメタノール車のような低公害車、まだ乗用車型のものはメタノール車の場合では車検の問題とかがあってできていないようですけれども、早くそういうものをやるということで、構内だけでもそういう電気自動車とかメタノール車をお使いになってはいかがかなと思うのですけれども、これはどのくらい環境庁さんではこういう無公害車をお持ちになっておられるのか。ないのではないかなと思うのですけれども、それはいかがですか。
○入山政府委員 持っているかいないかということでお答え申し上げますと、持っていないわけでございますが、しかし、私どももこの電気自動車等の低公害車につきましてはできるだけ普及しなければならない、また官公庁、中央省庁といたしましても率先して使用するようにしていかなければならないと考えております。 参考と申しますか、ちなみに申し上げますと、現在政府部内では郵政省で電動軽貨物車というものを郵便集配用として十四台使ってもらっております。それから建設省の道路パトロールカー、これが小型電気自動車でございますけれども、二台導入されております。それから、毎年十二月に、先生も御存じの大気汚染防止推進月間というのがございますが、そのときには環境庁も、それから通産省も、バンタイプの電気自動車を借用いたしまして使用をいたしております。
○斉藤(節)委員 何か最近、きょうの新聞だったでしょうか、「エコ・ステーション二千カ所に」というようなことで、電気自動車などエネルギー補給ということで、電気自動車の大きな欠点といいましょうか、これは充電するのに非常に時間がかかるということで問題になっているわけですけれども、それが通産省さんで、これをガソリンスタンドの箇所に二千カ所に、非常に高速充電といいましょうか、そういったものを置くんだというようなことでございまして、ぜひとも環境庁さんとしても、需要と供給の関係だと思いますので、需要がどんどんふえればどんどん供給も、各メーカーも一生懸命やるのじゃないかな、そんなふうに思いますので、需要と供給の関係でこういう無公害車をどんどんふやしていくような方策をとっていただきたいと思うわけで、お願いですけれども、最後に大臣のそういったいろいろの考えを御答弁いただければありがたいのですが。
○中村国務大臣 実は去年、この電気自動車を試験的に使いまして、入山大気局長が公用車として使ったという経緯がございます。私も運転してみました。ここいら辺はかなり性能がよくなっております。そういうことで率先してということで、今年度これを環境庁リースとして借りまして、官用車として使用することを予定しております。 委員御指摘のとおり、充電の問題だとか走行距離の問題だとか加速性の問題だとか、いろいろあると思いますけれども、やはり公害ということを考えれば、率先してこういうのも使っていく努力というのは必要だと思いまして、そのような予定をしておるところでございます。
○斉藤(節)委員 どうもありがとうございました。これで終わります。
○鈴木(恒)委員長代理 寺前巖君。
○寺前委員 本質問を、きょうは裏磐梯の猫魔観光ホテルなり関係するスキー場の問題について、最近佐川のいろいろな結びつきが、政治家まで結託してやっておるということで話題になっておりますので、それを聞きたいと思います。 その質問に入る前に、最近、鳥取県の米子の弓ケ浜で三百メートルにわたる砂浜が削れるとか、あるいは徳島県の鳴門で土佐泊でも百メートル削られるとか、私の住んでいるところの山陰海岸国立公園の第一種特別地域の景勝地である久美浜の海岸でも、葛野浜では最大二メートルの段差が生まれる、五キロにわたって二十から三十メートルの幅で削られるという事態が起こっています。 これは日本の景観の面からいうと、国立公園なんかは白砂青松の海岸としてきちんと守っていくということをあの手この手で考えていただきたいというふうに思うわけですが、環境庁に、久美浜の砂流出を現在どのように把握しておられて、どのように海岸を保全しようとしておられるのか、お聞きしたいと思います。
○伊藤(卓)政府委員 ただいま御指摘の山陰海岸国立公園の久美浜の砂浜の流出問題でございますが、私ども、竹野にあります管理官事務所の担当官の報告によりますと、最も流出の激しい葛野浜では、延長百五十メートルから二百メートルにわたりまして高低差最大二メートルほどの流出があるというふうに聞いております。 具体的な詳細な状況につきましては、現在把握に努めているところでございますが、いずれにしましても、この砂浜は、価値ある海岸植物群落が見られる、あるいは今御指摘のような美しい砂浜の景観を有しておるというようなところから第一種特別地域ともされておりますので、また利用面でも海水浴場として利用されているというところで、心配はいたしておりますが、私どもといたしまして、現段階では、この流出状況について把握をしていくという段階でございます。
○寺前委員 京都府では、既に養浜事業費として一千万円、調査費として四百万円を本年度予算に計上して、海岸の保全に万全の力を入れています。また、今年度中にも同地域を海岸保全区域に指定しようというふうにも言っております。 建設省にお願いをしたいわけですが、来年度の国の海岸事業にぜひ組み入れていただきたいというのが現地住民の要求でもございますので、いかが御検討いただいているのか、お聞きしたいと思います。
○吉岡説明員 お答え申し上げます。 山陰海岸国立公園内での京都府における建設省所管の海岸事業は、平成四年度は網野町の浅茂川海岸及び浜詰海岸で実施しております。 お話しのとおり、最近、久美浜町の久美浜海岸におきまして砂浜の侵食が進んでいると聞いておりますが、海岸法に基づく海岸事業により侵食対策を実施する場合、当該海岸が海岸法に規定する海岸保全区域に指定されている必要がございますが、同久美浜海岸は、現在海岸保全区域に指定されておりません。この指定につきましては知事が行うこととされておりまして、当海岸については、現在、京都府において指定のための諸作業を進めていると聞いております。侵食対策につきましては、海岸管理者となる京都府が現地調査を行った上で検討することとなりますので、建設省といたしましては、その状況を踏まえつつ対応を検討してまいりたいと存じます。 〔鈴木(恒)委員長代理退席、委員長着席〕
○寺前委員 ありがとうございました。よろしくお願いします。 そこで、磐梯朝日国立公園内のスキー場、ホテル建設をめぐる問題についてお聞きをしたいと思うのですが、現地へ行ってみると何か開発が複雑なものですから、ちょっと大臣に資料をお渡ししたいと思うのですが、委員長、よろしいでしょうか。
○小杉委員長 はい、どうぞ。
○寺前委員 私は、三つの疑惑というのですか、疑問を持ちましたので、三つの疑問について、きょうは事実をお聞かせいただきたいと思うのです。 まず第一の疑問に思ったことは、一体だれがこれを開発しているのだろうか。 檜原湖、五色沼に挟まれた第一種、第二種の特別地域に総工費三百億円、敷地面積六万八千平米、延べ床面積四万八千平米、高さ二十・八九メートル、客室四百室、定員千四百人、随分大規模リゾート開発を、現地に行ったら今建設中ですわ。だから、ああいう国立公園内に建設をしよう、一種、二種の場合というのですから、この場合にはちゃんと環境庁として許可を出さなければいかぬことになる、私はそう思うのです。だれに許可を与えておるのでしょうか、まずそれをお答えいただきたいと思うのです。
○伊藤(卓)政府委員 株式会社の日本ロイヤルクラブでございます。
○寺前委員 お手元に写真をお渡ししましたので、その写真を見てください。 今お話しになった日本ロイヤルクラブですか、それに開発許可を与えているのだけれども、現地へ行ったら、立っている看板はこんな看板です。「裏磐梯猫魔観光ホテル新築工事」、企業者は「裏磐梯観光ホテル」、小針という福島交通の社長さんです。福島民報の社長さんでもありますわ。現地へ行ってみると、この人が開発をやっている。それから、県の許可で道路工事の承認を受けている。道路工事の承認を受けているのはどこかと見たら、日本ロイヤルクラブだ。それから、林地開発を現に受けている。それを見たら、これは裏磐梯観光ホテルである。どこからも、今おっしゃったところの日本ロイヤルクラブというのは出てきやへん。出した先と実際にやっている人が違うじゃないですか。環境庁はおかしいと思いませんか。
○伊藤(卓)政府委員 ただいまいただきました看板につきましては確認をする必要がございますけれども、私どもとしては日本ロイヤルクラブに許可をしたところでございます。
○寺前委員 だから、答弁できぬわけでしょう、現地へ行ってみたらそう書いてないんだもの。 しかも、私は日本ロイヤルクラブというのは二つあるということを知りましたわ。今お手元に配ってある資料を見ていただいたらわかりますが、「七九年八月二十二日 日本ロイヤルクラブ設立」と書いてあるでしょう。それが市ケ谷にあって、後に赤坂へ来ているんですわ。ところが、「日本ロイヤルクラブに名称変更」というのが右側のところに「八二年七月二十三日」とあるでしょう。これは銀座二丁目にある。日本ロイヤルクラブが二つあるんや。役員重なっている人もある。そこで、この謄本をとって見ました。ややこしいのやね。わけわからぬ。だから、この開発の問題をめぐって、許可を与えたところが仕事をせぬとほかがやっているといったら、これは違法行為じゃないのですか。環境庁としてすぐ調べなかったらいかぬのと違いますか。 もう盛大に、三百人を集めて竣工式をやりました。そこには、元建設大臣の天野さんもお行きになった。それから、もうお亡くなりになったけれども、自民党の幹事長をおやりになった安倍さんも佐川のヘリコプターに乗ってお行きになった。物すごく盛大にやっておる。福島民報を取り寄せて調べてみたら、それはちゃんと書いてあるのです。その福島民報を見ると、観光開発のため日本ロイヤルクラブがやってますというそのロイヤルクラブというのは、銀座にあるロイヤルクラブがやっていると書いてある。これは新聞に書いてある。これは小針さんが社長さんや。そのロイヤルクラブは環境庁が許可を与えたところのロイヤルクラブと違う。複雑怪奇でしょう。開発許可を与えたところとやるところがみんなばらばら。ばらばらなところは一体何の開発許可でやっているのか。 局長、どうです、おかしいと思いますね。
○伊藤(卓)政府委員 ただいま先生からいただいたものの関連、私も今すぐには理解しかねるところでございますけれども、私どもとしては日本ロイヤルクラブに許可したというところでございます。
○寺前委員 だから、おかしいでしょう。もっと率直に言わないかぬ。おかしいときにはおかしいと言わなんだら、行政というのはずばり仕事できませんで。これははっきりしておりましょう。環境庁長官、後でお答えいただきますから、しかと念頭に置いといてください。 第二番目。ホテルの高さや宿泊定員をもっと大規模にやらせや、もっと高いところまで許せや、こういうことを安恒参議院議員が要求した。それは会社の役員の皆さんや労働組合の皆さんの要望にこたえたのだと記者会見で言ってますわな。それで、もうお亡くなりになったけれども山内局長さんと会うて、そして知恵を出せや。知恵を出した結果が、高さを、十五メートルの制限を二十一メートルにした。それで、今それに基づいて建設が始まっている。 あるいはスキー場。今まで赤色はあかんと言っておったのに、赤色よろしいということになった。すると、政治家というのは企業の利益のために働いている。冗談じゃない。自然環境を破壊する政治家が、こういうことになるわけでしょう。ところが、それを受け入れた環境庁も一役買ったということになるじゃありませんか。 私は、そこでまず聞きたいのです。環境庁として安恒さんと接触があったのかなかったのか。これは事実なのかうそなのか。どうなのです。
○伊藤(卓)政府委員 今御指摘のような事実については、私どもは承知いたしておりません。
○寺前委員 知らない。記者会見でやっとるよ。不思議だね。本人が記者会見でそう言っている。本人がそう言うとって、そしてまず山内君と知恵を出せやという話をした結果がこういう結果になったんや、こう言うとるのや。 そしたら、今までにともかく管理計画書というのですか、ちゃんとありますわね、国立公園の。管理計画書では十五メートルとなっていたのを、木の高さまでよろしいのじゃといって二十一メートルまでよろしいということを打ち出したのはその結果であったということは、これは事実でしょう。
○伊藤(卓)政府委員 管理計画に触れます前にちょっと答弁させていただきたいのですが、新聞記事に基づいて御質問がと思いますけれども、レストハウスの色の問題とか窓枠の色の問題でございます。 これは私も写真等で判断をし、また担当官の意見も聞いてみているのですけれども、レストハウスの屋根の色については茶色、壁の色はベージュ系ということで従来の指導方針等に沿っておるわけでございますが、窓枠の一部に赤系統の色を使っている、これも写真で判断できますけれども、建物全体として特に風致上に支障はないというふうに判断したものと思われるわけでございます。 それから、管理計画でございます。 ちょっとこれはややこしいわけでございますけれども、そもそも国立公園の管理というのは自然公園法の十二条に基づいて決められる保護計画、利用計画をもとにして行われるところでございますけれども、これはややラフでございますので、さらに現地に即してきめ細かな管理をやりたいという観点から、管理事務所長が定めるところの管理計画というものを持っておるわけです。ただ、これも私どもが恣意に決めるものでございませんで、地元関係者あるいは学識経験者の意見を十分に聴取して作成するという仕組みになっておるわけでございます。 それで、その当地における管理計画でございますけれども、磐梯吾妻猪苗代地域管理計画というものを五十九年に一度つくっております。これは、さらにその地域の中を磐梯管理計画区とか吾妻管理計画区、猪苗代管理計画区というふうにそれぞれに分けて、それに応じた取り扱いの仕方等を規定しておるわけでございます。 先生今御指摘のところは、平成元年度に変更いたしておりますのでその部分かと思いますけれども、実は五十九年十一月に策定した当初の管理計画後四年を経過しておる、その間に磐梯朝日国立公園の公園計画の変更が六十年、六十三年に行われたということもございまして、公園計画と現場での管理計画の整合性を図る必要があるという形でずっと作業をやってきておったわけでございますし、さらには、そういった際、当然考慮に入れるわけですが、地域を取り巻く社会情勢の変化等に応じまして、その実情を踏まえたものとするというような考え方で整理してきております。 具体的にここでの主要な整理といたしましては、風致判断をきめ細かに行うための取り扱いの見直し、あるいは種々の名称変更、字句の手直し等やったところでございます。 一番肝心の御質問に答えるのが遅くなって恐縮でございますけれども、変更の内容で高さに関する部分でございますが、従来は、当地の中でも地域によりまして十五メートル以下であるとか二十メートル以下であるとか十三メートル以下、つまり地域の周辺の状況を勘案して基本的な高さが決められておりまして、その上で、なお樹林で囲まれている等風致上の支障のない場合で、屋根勾配を確保するために必要な場合には、その高さの一割増しを認めるというふうに記述していたところでございますが、このたびの改正で、周辺の樹林が基準となる高さよりも高い場合で、緑地率、周りの木の濃さでございますが、緑地率が五〇%を超える場合に限り、樹林の高さまでとするという表現をとったわけでございます。これは周辺樹林の中に埋没するということで、風致景観上の支障はないと考えたところでございます。 以上でございます。
○寺前委員 わし、さっぱりわからぬのやけれども、あなた地域の人と相談をしたんやというのだったら、何年何月何日にどんなメンバーが集まって、どういう討議をやった結論がこうなりましたんや。提出してくださいよ。それが一つ。 それから、安恒君が乗り込んで接触をしたということを言われておるのに、そんな知らぬなんということは通用しないですよ。記者会見までやった話でしょう。あなた、これは知らぬで過ごすつもりですか。そうはいかぬのですよ。 それから、これを変更する前にその地域で変更したことがありますか。あなた、いろいろしんしゃくしてどうのこうのといかにも物は考えるように言われたけれども、その地域であったのですか。
○伊藤(卓)政府委員 公園計画の改定というのは非常に難しゅうございまして、おくれているところもあるわけですけれども、大体四、五年に一回くらいのめどで改定をしていくという計画で作業を進めております。 ここのところは最初の計画が五十九年にできたと申し上げましたけれども、その後、公園計画の点検等を踏まえまして改定案をつくりましたのが元年に入ってからでございます。元年の三月には、当初もそうでございましたけれども、県と関係市町村から構成しますところの地域連絡協議会がございますので、その昭和六十三年度の協議会におきまして管理計画書の変更案について協議をし、了承を得たということで正式の計画書をつくったという経緯でございますので、当初も今回の場合も一応そういう手続は踏んでおるということでございます。
○寺前委員 同じことを何回も聞くけれども、それが出る前に変更したことがありますかと聞いているのです。
○伊藤(卓)政府委員 五十九年から数えてですから、これが当地では初めてでございます。
○寺前委員 それから、それ以前に全国的にもありましたか。
○伊藤(卓)政府委員 公園計画の改定、管理計画の改定というのは、あちこちでやっているところでございます。
○寺前委員 いや、それ以前にありますか。
○伊藤(卓)政府委員 それ以前にも、ちょっと今具体的にあれですが、あると思います。
○寺前委員 それはきちっと資料を出してください、あるんだったら。そんなもの、いいかげんにしたらあかんのやわ。きちんとしておかなかったら、環境庁が安恒さんに動かされた、知恵を出したとまで本人が言っているんだから、そこまで言われたらきちんと調べるのが当たり前。 その次に、私は時間の都合があるさかい発展させますが、第三の疑問や。林野庁お見えですか。よろしくお願いします。 猫魔スキー場というのですか、この開発をめぐる問題。水源保安林の指定を受けた国有林、磐梯朝日国立公園の第三種特別地域に、二百十ヘクタール内に建設されたわけでしょう。 そこで、これはどこに開発許可を出したのですか。
○川村説明員 第三セクターであります裏磐梯高原開発公社でございます。
○寺前委員 その第三セクターは、株の保有状況はどういうことになっているのですか。
○川村説明員 この裏磐梯高原開発公社は昭和六十一年二月に設立されておりますが、設立当初の比率は、北塩原村あるいは福島交通、日本ロイヤルクラブ、会津乗合自動車、あるいは間組、東京索道、林野弘済会、裏磐梯総合振興等が出資者となっております。
○寺前委員 出資の状況ですよ。北塩原村は当初三百六株で五一%を持っていた。そして福島交通一〇%、赤坂にある方の日本ロイヤルクラブが一〇%でしょう。ですから、村が全面的に出てのスキー場かな、だれでもそう思いますがな。ところが、許可がおりる前後、当初は二千四百株と規定されておった発行株総数が、瞬く間に七月になると二千株をふやす、十二月三十一日になると八千株ふやす。結果として、北塩原の株の保有率は一二・五%、日本ロイヤルが六六・五%、福島交通が六・三七五%などなど、何があなた、公益法人やなんということが言える状態でしょうか。あっという間にそのやり方を変えてしまう。これが小針さんらがやった第三セクターの中身でしょう。私の言っていること、間違うてますか。
○川村説明員 先生が今おっしゃいましたとおり、設立時から、それが六十一年二月四日でございます。それから第一回目の増資が六十一年七月二日、二回目の増資が六十一年十二月三十一日に行われております。
○寺前委員 だから、今私が具体的に提起した問題は否定しておられない。これは私の第三番目の疑惑なんです。 この三つの疑惑をひとつまとめてみましょうや。環境庁は安恒さんに会うたことない、接触したことない、こう言われる。これは私ははっきりしてほしいと思う。堂々と会見して本人が言っているものをあいまいにするわけにいかぬ。環境庁ぐるかと言われたって仕方がないですよ、そうなると。これが一つですよ。はっきりしてほしい。 それから、開発をやっている現実的事業体と開発の許可を与えているところが違う。私、さっき写真を見せたのだから、先生、インチキな写真を山さはったんやとおっしゃるのであったら、そう言ってくれたらいいわ。そんなもの、インチキな写真なんてあらへんですよ。 それから第二の疑問は、本人が知恵を出せよと言って高めたんだ。それ以前にそういうことをやったことはないのや。田島さんを初めとして、そこに書いてあるところをずっと具体的に見てもらったらわかりますわ。縦の系列ですのや。三つの系列があるのです。所有関係は右側で、開発の許可の関係は左側の図式ですのやわ。そうすると、本人が問題を提起して知恵を出してもらったんだ、その結果がこうしたんだ、そんな簡単にやれるのだろうか。 第三番目に、今申し上げたように、国設スキー場として国有林を独占して、公益事業として国有林野法の趣旨をねじ曲げていることになるのじゃないだろうか。最初のときだけ自治体が半分以上持っていますのやというように、許可を与えた瞬間から、だだだっと所有関係が変わっていくというようなことを、林野庁、このまま見過ごしてしまうのですか。
○川村説明員 国有林内におきますこうしたレクリエーション的な利用につきまして、第三セクターによる運営というのは、地元の意向等の反映という意味で有力な方策とは考えておりますが、特にそれを不可欠のものとして義務づけているわけではございませんで、こういう出資比率の構成等が変わりますのは、一般に、その事業の進展に応じましてあることでございまして、その比率が変わったからといって直ちに不適切ということにはならないかと思っております。
○寺前委員 あなた、何年たって株の変更が起こったのやと思っておるんや。すぐでしょう。そんないいかげんなことで許可を与えていくのが行政機関ですか。片っ方、国民に対しては厳しく言うのですよ。だからできなかったのですよ、今まで。国民には厳しく言って、政治家が出てきて、そして大手の企業の諸君が出てきたら、あとの解釈は適当に解釈をしていく。こんなことが許されてええのだろうか。 環境庁長官、私はもうこれで終わりますわ。私は、あなたは政治家だからきちっと答えてほしいのや。私の持っている疑惑を解明するために、それは一私じゃありません、今、佐川問題をめぐって疑惑が起こっているのだし、安恒さんとの問題でも疑惑が起こっているのだから、そういうときであるだけに、環境庁がかんだとまで言われた以上は、調査をして当然じゃありませんか。そんなあいまいなままに済まさせるようなことは許されますか。いかがですか。
○中村国務大臣 事実関係は今両省から、こっちの庁と向こうの庁で答えたとおりだと思います。今うちの方の局長も答弁していましたように、施設は公園利用上あってもいいということで、当時私はおりませんけれども、そういうことで許可したものと思います。
○小杉委員長 時間です。
○寺前委員 そんなもの答弁にならへんやろ。調査してくれますかと言ってんのや。私は疑惑を持ったままや。みんな疑惑を持っているのと違いますか。疑惑を持っているのを調査もせぬと、局長の答弁どおりでございます、そんな答弁ありますかいな。そうでしょう。調査してくれますか、疑惑を解明してくれますか、きちっとやってくださいね。いかがですか、これだけ聞いてるのや。——違う、僕は大臣に聞いてるのや。
○中村国務大臣 今、事実関係はずっと局長が御答弁して御説明したとおりでございますと思います。
○寺前委員 違うがな。
○小杉委員長 時間です。
○寺前委員 時間だから、僕ははっきりしてほしいと思うのや。はっきりしてほしい。わからぬというのやろ、開発許可を与えたところと現にやっているところは知らぬのや。だから、調べてくれと言っているのや。
○伊藤(卓)政府委員 先生からいただきました資料は私どもとしても承知してない部分もありますし、どういう関連かよくわかりませんので、その部分については調べさせていただきます。
○寺前委員 ひとつきちっと疑惑の解明をやっていただきたい。お願いして終わります。
○小杉委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十一分散会