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123回国会衆議院1992/02/27

安全保障委員会 第1号

発言数
10
登壇者
3
会派数
1
開催日
1992/02/27

会議録

中山利生自由民主党

○中山委員長 これより会議を開きます。  この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。  理事元信堯君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中山利生自由民主党

○中山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。  ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中山利生自由民主党

○中山委員長 御異議なしと認めます。  それでは、理事に土肥隆一君を指名いたしま す。      ————◇—————

中山利生自由民主党

○中山委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  国政に関する調査を行うため、本会期中、国の安全保障に関する事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中山利生自由民主党

○中山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

中山利生自由民主党

○中山委員長 次に、国の安全保障に関する件について調査を進めます。  防衛庁長官から防衛政策に関して、また、外務大臣から我が国の安全保障政策について、それぞれ説明を求めます。宮下防衛庁長官。

宮下創平自由民主党防衛庁長官

○宮下国務大臣 平素から我が国の安全保障に深い関心を持たれ、御指導いただいている衆議院安全保障委員会の皆様に、私の所信の一端を申し述べさせていただきます。  まず、最近の国際情勢について概観させていただきます。  今日、東西冷戦は終えんを迎え、世界の平和と安定への流れが強くなっております。しかしながら、混乱状況にある旧ソ連、内戦の続くユーゴスラビア等の不安定な東欧諸国、流動的な中東情勢など、世界には依然として多くの不安定要因が存在しております。  昨年十二月にロシア連邦など十一カ国から成る独立国家共同体が創設された旧ソ連においては、経済の悪化、民族問題の激化などから来る混乱が依然として続いております。また、核を含む膨大な軍事力の管理も依然不安定であり、隣国である我が国としては、安全保障の面からも引き続き重大な関心を持って注視する必要があります。  アジア・太平洋地域においては、韓ソ国交樹立、南北朝鮮の国連加盟、カンボジアの包括和平協定の調印など、この地域の緊張緩和に向けた注目すべき動きもありますが、この地域の情勢は複雑であり、朝鮮半島や我が国の北方領土など未解決の問題が残されております。また、極東地域における旧ソ連軍の存在については、旧ソ連における混乱ともあわせ注目していく必要があります。さらに、北朝鮮における核関連施設の建設や地対地ミサイルの長射程化のための研究開発への懸念は、この地域の大きな不安定要因となっております。  今後、国際情勢がどのように推移していくかについては、慎重に見きわめてまいりたいと考えております。  次に、我が国の防衛政策について述べさせていただきます。  我が国の防衛政策は、日米安全保障体制を堅持するとともに、みずから適切な規模の防衛力を保有することにより、我が国に対する侵略を未然に防止することをその基本としております。我が国の防衛力整備の指針となっている防衛計画の大綱は、このような考え方のもと、安定化のための努力が続けられている国際情勢や国内諸情勢などに着目して、脅威に直接対抗するよりも、我が国みずからが力の空白となってこの地域の不安定要因とならないよう、独立国として必要最小限の基盤的な防衛力を整備しようとするものであります。  現在の中期防衛力整備計画は、このような大綱の基本的考え方に基づき策定されたものですが、それ自体、安定化の進む国際情勢の変化を相当程度織り込んだ抑制的な計画となっております。さらに、この計画では、三年後には、その時点における国際情勢等を勘案し、所要経費の総額の範囲内で、必要に応じ計画の修正を行うこととしております。  国際情勢は、計画策定後も、ソ連の解体に見られるように大きく変化しつつあり、このたび、政府として、このような諸情勢の変化等を見きわめつつ、前広に所要の検討に着手したところであります。  また、このような中期防衛力整備計画の修正とは別に、中期防衛力整備計画では「防衛力の在り方」についても検討を行うこととなっており、現在、防衛庁内で事務的に勉強を行っているところであります。この検討の結果によっては大綱別表等の変更にもつながり得ますが、短期間で結論を得られるものではないと考えております。  現在、国会で御審議いただいております平成四年度の防衛関係予算につきましては、皆様のお手元の資料にもございますように、中期防衛力整備計画のもと、厳しい財政事情、同計画策定後、国際関係安定化へ向けさらに動き出している最近の国際情勢、さらには国の他の諸施策との調和といった諸事情を踏まえ、極力その抑制を図るとともに、その中にあって、防衛力全体として均衡がとれた態勢の維持、整備を図るための必要最小限の経費四兆五千五百十八億円を計上したところであります。この予算では、正面装備については、更新・近代化を基本としつつ極力その抑制を図る一方、後方分野については、隊舎・宿舎等生活関連施設の充実、隊員の処遇改善及び基地対策の充実等の諸施策を重点的に実施し得るよう配意しております。  また、防衛力整備と並び、我が国防衛の基調をなすものが日米安全保障体制であります。先日発表された「日米グローバル・パートナーシップに関する東京宣言」においては、日米同盟関係の中核をなす日米安全保障条約を日米両国が堅持していくことが再確認されたところであります。今後とも、日米安全保障体制の円滑かつ効果的な運用と、その信頼性の維持向上のために不断の努力を行ってまいる所存でございます。  次に、我が国の国際貢献における自衛隊の活用について述べさせていただきます。  現在、我が国は、国際的視野に立った貢献を、特に人的な面においてより積極的に行っていくことが求められております。国民の間でも、先般の湾岸危機を通じて我が国の国際貢献のあり方について広範な議論がなされ、我が国が国際社会のために、経済的のみならず人的にも積極的な貢献を行っていくべきであるとの共通の理解が深まったものと思われます。  国際社会に対する我が国の人的な面での協力を従来にも増して充実強化する上で、自衛隊の果たす役割には大きなものがあります。自衛隊は、我が国の独立と平和を守るため、多くの人材及び装備を有し、平素から教育訓練を積み、さまざまなノーハウを蓄積している能力集団であり、国民の財産というべきものであります。このような自衛隊の組織、装備、能力は、防衛任務のほか、災害派遣や各種民生協力活動に生かされており、また、我が国の人的な国際貢献をより迅速かつ適切に行う上でも活用し得るものであります。  今国会では、いわゆるPKO法案と国際緊急援助隊への自衛隊の参加を可能とする法案について御審議いただくこととなっておりますが、我が国が国際社会において積極的に人的な貢献を行い、その地位にふさわしい責任を果たしていくためにも、これらの法案が速やかに成立するよう皆様の御理解を賜りたいと存じます。  以上、私の所信を述べさせていただきました。  我が国の安全保障に関し、幅広く議論される場である当委員会での御審議を通じ、委員長を初め委員各位の一層の御指導、御鞭撻を賜ることをお願い申し上げます。(拍手)

中山利生自由民主党

○中山委員長 次に、渡辺外務大臣。

渡辺美智雄自由民主党外務大臣

○渡辺(美)国務大臣 衆議院安全保障委員会の開催に当たりまして、我が国の安全保障について所信を申し述べたいと思います。  国際社会は現在、急激かつ構造的な変化の中にあります。ソ連及び東欧諸国における共産主義体制の崩壊によって冷戦は終えんを迎え、ソ連も解体しました。  このような状況のもと、湾岸危機の際に見られたような国際的な協調による地域紛争への対応や、世界の平和と安定のための国連の役割の強化など、冷戦後の新たな国際秩序の構築へ向けての 具体的な動きもあらわれてきております。  さらに、CFE条約、START条約の署名や、米ソ、米ロによる核兵器の大幅削減提案などを初めとする軍備管理・軍縮の進展など、国際関係の安定化を図るための種々の努力が積極的に行われております。  しかしながら、国際社会には、依然として宗教上の対立や民族問題、領土問題等に起因する地域紛争などの危険が存在しております。冷戦の終えんは、一方で、イデオロギーの対立に基づく地域紛争の解決を促す側面を有したことは事実でありますが、他方、ユーゴスラビアや旧ソ連における民族対立の激化などのように、民主化、自由化の進展がそれまで抑えられていた各種の対立抗争を表面化させるという側面も見られております。  さらに、湾岸危機を契機に、大量破壊兵器及びミサイルの拡散と通常兵器の国際移転に対する関心が高まっております。特に、ソ連の解体に伴って、旧ソ連の核兵器や関連技術等の流出の問題が新たな懸念を呼んでおります。  アジア・太平洋地域においては、東西対立の解消の影響をも受けつつ、カンボジア和平合意の達成、朝鮮半島における南北対話の進展など、緊張緩和に向けての好ましい動きが見られております。他方、北方領土問題等の問題が依然として未解決であり、朝鮮半島については、特に北朝鮮の核開発の疑惑につき注視していく必要があります。  極東地域における旧ソ連の軍事力は、近年は量的な削減が行われる一方、質的な向上が図られてきました。最近では活動の全般的な低下が見られるものの、長期的な趨勢は不透明であります。他方、この地域の旧ソ連の軍事力は依然として核兵器を含む膨大なものであり、極東ロシアを含む旧ソ連情勢が極めて流動的な中で、かかる軍事力の存在は潜在的な不安定要因となっております。また、旧ソ連軍の動向が今後極東にどのように波及するかを注目していきたいと思います。  我が国は、平和憲法のもと、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とならないとの基本理念に従い、日米安保体制を堅持するとともに、文民統制を確保し、非核三原則を守りつつ、節度ある防衛力を自主的に整備してきたところであります。  特に、さきに申し上げましたような国際情勢の中にあって、日米安保体制は、我が国が平和と繁栄を享受していくために必要な抑止力を提供するとともに、日米間の緊密な同盟、協力関係に安定した政治的基盤を与えています。また、アジア・太平洋地域における米国の存在はこの地域の安定材料になっており、日米安保体制は、この米国の存在を確保し、アジア・太平洋地域の平和と繁栄を促進するための不可欠の手段となっています。  政府としては、このような意義と重要性を有する日米安保体制を今後とも堅持し、その円滑な運用と信頼性の向上のために、できる限りの努力を払っていく所存であります。  さらに、国際社会が新たな秩序の構築へ向けて動きつつある今日、安全保障政策の一つの柱としての外交の重要性はますます高まっています。  アジア・太平洋地域の長期的安定を確保するため、さきに述べたような未解決の問題の解決を図っていくことや、この地域の国々の経済発展を一層促進するための外交努力を多面的に行うことは、我が国の安全保障の見地から極めて重要であります。そのためには、経済協力から安全保障までのさまざまな分野におけるこの地域の既存の枠組みや対話の場を総合的に活用していくことが、効果的かつ現実的な方法であると考えます。  さらに、軍備管理・軍縮のための国際的な努力などに協力していくことは、直接間接に我が国の安全保障環境の改善に資するものであり、我が国の安全保障上重視すべき外交課題であります。この関連で、政府は、通常兵器の国際移転に関する国連登録制度の創設を積極的に提唱してきましたが、昨年十二月、そのための決議案が圧倒的な支持を得て国連総会で採択されました。我が国としては、今後その円滑な実施に努力していく考えであります。  以上、我が国の安全保障について私の所信を申し述べました。我が国は今や、これからの国際秩序の基本にかかわる問題に大きな影響を与え得る存在となりました。我が国はこのような責任と役割を自覚しつつ、我が国の安全のみならず、世界の平和と安定のために積極的に努力していかなければなりません。今後も、外務大臣の重責を十分果たせますよう、皆様方の一層の御協力をお願い申し上げる次第であります。(拍手)

中山利生自由民主党

○中山委員長 以上で説明は終わりました。  本日は、これにて散会いたします。     午前十時五十七分散会

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