地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1991/11/22
会議録
○中島委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古屋圭司君。
○古屋委員 古屋圭司でございます。 今日は三十分の時間をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。 まず初めに、政治改革の関係につきまして、自治大臣にお伺いを申し上げたいと思います。 御承知のとおり、政治改革の関連三法案は、さきの臨時国会で廃案という非常に残念な結果に終わってしまったわけでございます。この背景にはいろいろな原因があったということは、もう指摘するまでもございません。ここであえてその問題点については省略をいたしますけれども、今何よりも大切なことは、この政治改革そのものが、前内閣で廃案になったからといって、ここで置いていってしまえるような性格のものではないということだと思います。新しい宮澤内閣のもとで、特に選挙制度をどのようにすべきかというようなことを中心に政治改革につきまして、それぞれの立場で非公式な議論というのが少なからず行われているような、私はそんな気がいたしますけれども、国民に対して政治改革の断行というものをはっきり約束をしている以上、内閣がかわろうとも、その姿勢というものに変化があってはいけない、不変の姿勢で臨むべきではないか、そういう気持ちがいたします。ややもすると、最近ではその熱意が薄れてきてしまっているのではないか、そんな批判もされてしまいそうな状況のようでございますけれども、今もう一度、私たちは国民に対しまして、政治改革とは一体何なのか、そして今こそその改革のときなのだということを深く認識せしめるべく最大限の努力をしていかなければいけない、このように考えております。 実は私の地元でも、ことしの夏から秋口、この政治改革の問題が盛んに議論されておりますときに、国会報告会等々開催いたしました。こういうときにも、この問題につきましては出席者の方々にいろいろな面から御意見を聞いてまいりました。特に、基本的な問題の中で、例の三法案の柱でありますいわゆる小選挙区比例代表並立制、この意義とそして目的は何なのかということで、いろいろ聞いてみましたところ、残念ながらこれを本当に理解している人は非常に少なかったというのが実感でございました。 こういう点からもおわかりいただけると思いますけれども、やはり有権者に対する情宣活動とかあるいは啓蒙活動、こういったものが不十分であったということは、これは否定できないと思います。このような活動こそが国民の意識改革につながっていくものだと思いますし、そして政治改革へのしっかりとした道を、レールを敷いていくことができる唯一の方法ではないかな、そんな気がいたします。 そこで自治大臣に御質問申し上げたいのは、この政治改革に対しまして、自治大臣の基本的な考え方、その哲学と申しますか、また政治改革に取り組むべき姿勢、そしてどうあるべきか等々、マクロな観点からその御所見をお伺いを申し上げたいと思います。
○塩川国務大臣 政治改革につきましてお尋ねでございますが、先国会におきまして政治改革、一連の法案が御審議されましたのですが、与野党間におきますところの意見の相違が相当乖離しておりましたこと等がございまして廃案となってしまいましたが、私たちは、この審議未了、廃案となったことに対しまして、でき得れば継続して御審議いただきたいと思っておったのでございますが、これは国会がお決めになることでございますので、それを率直に私たち受けとめております。 つきましては、舞台がいわば国会というよりも政党間の話し合いの中に移ってきたことでございますので、ぜひひとつ政党間におきます活発な議論を進めていただきたい、こういうことを思っております。それで、宮澤内閣としましても、総理が所信表明で申されましたごとく、政治改革についての議論を進め、そしてその改革の実行を、一年以内をめどにして何らかの措置を講じていきたいという希望を申し上げました。しかし、あの中にも総理が明確に言っておりますことは、速やかに各政党間の合意が得られるようにお願いしたい、そして我々としては、でき得ればその合意が、一年以内にめどをつけていただくことを念願しておると言っております。ぜひひとつ政党間の話し合いをしていただきたい。 と同時に、先ほどお尋ねにございましたように、御意見の中にございましたように、この政治改革の中心となりますところの問題は、あくまでもやはり選挙制度にあると思っております。ところが、この選挙制度の問題は、いわば本当に専門的な議論が多くなってまいりまして、一般の国民の方々にはその中身が十分に熟知されておらない点があるのではないかと思っております。私たち役所としては、今後、この政治改革がスムーズにいきますように何らかのお手伝いをしようと思いますならば、そういう制度の中身というものをわかりやすく国民の皆さん方に理解していただくように、あらゆる機会をつかまえてその運動を進めていきたいと思っております。その上に立って、国民的な議論の中でこの改革が進められることを期待しておる次第です。
○古屋委員 今大臣がおっしゃられましたように、国民的な議論の中でこの政治改革を進めていくべきだ、私もこれは全く同感でございまして、どうか自治大臣もその線に沿って最大限のお力添えをいただきたい、かようにお願いを申し上げておきたいと思います。 次に、地方財政の問題についてお伺いをさしていただきたいと思います。 今それぞれの地方自治体が、いわゆる真の地方の時代を構築していこうということで、いろいろなアイデアを創造してさまざまな施策を講じて、涙ぐましい努力をしていると思われます。特に、私の地元であります地域も、大変郡部の多い地域でございまして、そういったところも大変いろいろな工夫をされて、いわゆる地方の時代の構築というものに向け一生懸命努力をしているということは、私も大変頭が下がる思いであります。 しかしながら、今世界的に変革の波というのが押し寄せてきまして、こういった波は容赦なく地方にも押し寄せてきておるわけでございまして、このような情勢の中におきまして地方団体は、今にも増してさらに大きな役割を担っていかなければならないと思います。そのためにはやはり財政上の支援というものが不可欠であるということは、もう間違いないことだと思います。 すなわち、真の豊かさを実感できる生活大国実現に向け、例えば多極分散型国土の形成や、あるいは住民に密着した社会資本の整備であるとか、また、来るべき高齢化社会に対する対応など、多くの課題がありますが、こういったものを一つ一つ着実に実践していくための財政上のニーズというものはさらに増大していくということは、これは明らかであると思います。しかし、地方財政を取り巻く情勢というものは、長年にわたって蓄積された多額の借入金、あるいは、最近の税収というものは非常に不透明でございまして鈍化をしているというようなことから、大変厳しいものがあるということは否定できないと思います。そのためには、何よりも地方団体が自主的に使用可能であります財源であるところの地方税や地方交付税など、いわゆる地方一般財源の安定的な確保というものが、これは不可欠になってくるわけでございます。 一方、日本経済を見てみましても、例えば法人税につきましては、九月末現在で対前年比というものを見てみましても、約八〇・一%と大変落ち込んでおりまして、地方交付税の大きなよりどころである法人税がこのように落ち込んでいるということは、バブル経済の終えんとともに大幅に落ち込んだということだと思いますけれども、こういった意味でも日本の経済は非常に下降線をたどっている、そしてその結果法人税の税収が少なくなっている、こういったことがはっきりとあらわれているわけでございまして、このような情勢のもとで、平成四年度の地方財政の見通しは一体どういうふうになるのか、また自治省としては、こういった状況に対してどのような対応をしていくおつもりなのか、この点につきまして自治省にお伺いを申し上げたいと思います。
○塩川国務大臣 きょう閣議がございまして、閣議の席で大蔵大臣が当面の財政運営についてということの意見を述べられました。その中でおっしゃっておりますことは、平成三年度が二兆八千億円の減収の見込みになりそうだ、こういうことでございまして、平成三年度経費の節減に一層徹底を期してほしい、ついては平成四年度の予算についても、非常に厳しい状況であるので諸経費の見直しを新たにしていただきたい、そして国民生活の水準を落とすことなくして行政の効率化を図っていただきたい、こういう趣旨の発言がございました。我々も全くそのとおりの考えでございまして、御存じのように地方の財政は国の財政よりちょっと一・年すれて影響が出てまいりますので、私たちはその点から見まして平成四年度はもう容易ならぬ事態だと思っております。 しかし、幸いにいたしまして、最近ふるさと創生事業等が非事に活発に地方において展開されてまいりましたので、地方行政そのものは最近非常に活気を帯びてきたと思っております。この弾みを落とすようなことのないように十分な財政措置をしていきたい。それがためには、不急不要のものと市町村が求めておる新しいニーズに合うたものをどうして調整していくかということが平成四年度の地方財政の一番根幹となるのではないかと思っておりまして、仰せのとおり財政上の配慮というものを十分にいたしましてこれからの地方行政の運用に当たっていきたいと思っております。
○古屋委員 今私がいろいろ申し上げましたように、今地方団体は、大臣のお言葉にもございましたとおり、真の地方の時代を迎えるため一生懸命やっている。今こそそういった数多くの事業をしていくためには、やはり多くの財政ニーズを抱えているというか、必要となってくるわけでございます。しかしながら最近では、各報道機関等にも報道されているようでございますけれども、いわゆる大蔵当局は、地方団体にとってのいわば命綱ともいうべき地方交付税の税率を引き下げようというような動きがあるやに私ども聞いておるわけでございます。特に地方自治体関係の方々はこれに対して大変な心配をいたしておるわけでございます。 御案内のとおり、地方団体は平成三年度当初で約六十八億円を超える赤字を抱えているわけでございまして、そういった大変厳しい財政状況の中である。また、公共投資の六〇%程度は地方団体が負担しているというような事実を見ても、宮澤新総理が御主張されていると活大国の実現のためには、やはり事業展開をそういった形で、生活大国の構築のために事業展開をしていくためには財政上の支援というのは絶対に不可欠であると思います。さらには、これからの税収動向というものも大変不透明な状況になってきているというような中に、いわゆる交付税率のカットなどといったことが出てくるということは大変考えられないことでございまして、今後ともこの地方税の財源をどのように強化して充実していくかが重要な課題であると思います。 そこで自治大臣にお伺いを申し上げたいのですが、この交付税率の引き下げ論議に対しまして、それに対する自治大臣のお考え、あるいは平成四年度の地方財政対策に臨む自治大臣の決意をお伺いを申し上げたいと思います。
○塩川国務大臣 地方交付税の問題につきまして、御質問の中にございましたような、そういう趣旨の申し出はまだ大蔵から何も出てきておりません。私は、大蔵はそんなことは言ってこないだろうと思っておるのです。といいますのは、地方交付税というものは何であるかということは大蔵省が十分よく御存じのはずだから、そんな簡単に大蔵の一般財源のような考え方で物を言うべきではないと思いますし、そんなことは大蔵は言ってこたいと私は思っております。もしそういうことを言ってくれば、一度大蔵省を教育しなければいかぬと思っております。私は、この財源というものをしっかりと、支援と古屋さんはおっしゃっていますが、私は支援じゃなくて確保してやらなきゃいかぬと思っておるのです。 それから、そのかわり、一方からいいまして自治省の方そして地方団体そのものも、交付税に対する考え方をきちんと持たたければいかぬと思うのです。それは、今自治省を中心といたしまして考えておりますところの基準財政需要額というのは、自治体の固有の事務と機関委任事務と団体委任事務、こういうようなものを組み合わせた中で基準財政需要額というのを考えております。こうではなくして、今時代は物すごく変わってまいりますので、おっしゃるように地方自治体が自分の持ち味、これをニーズとして表へ出していかなければならぬと思うのですね。そういうようなものを財政需要として正確にカウントしてやるということが必要だと思うのです。そのことを可能にする財源というものをやはり考えていかなければならぬのではないか。 そういう意味におきましても、やはり交付税が安定していなければそういうものを計画もできないということになってまいりますので、その意味におきましても税に対する不動の精神で私はやっていき太いと思っております。
○古屋委員 今の決意表明を聞きまして、恐らく地方自治体の皆さんも大変意を強くしていると思います。ぜひ大臣のその決意に沿いまして、交付税率のカットなんということはもう考えられない、そういった御決意でぜひお進めをいただきたい、お願いを申し上げておきたいと思います。 それでは次に、ちょっと各論と申しますか、角度を変えて御質問申し上げたいと思います。 今、地方の時代と言われて大変久しいわけでございます。もうかなりの年月が経過をいたしたと思います。これに対応すべく各省庁も、地方公共団体が心豊かで潤いのある地域づくりのために一生懸命取り組んでいる諸施策を昨年からバックアップをしていただいて、いろいろだ形で御支援をいただいているということに対して、大変感謝を申し上げたいと思います。しかし、各省庁の行っている支援そのものが時として横の連絡とか調整を十分にしないでばらばらに実施されがちであることは、私は否定できないと思います。すなわち、調整が不十分であれば事業そのものの効率性を欠くことが出てくることもあり得ましょうし、また結果的に地方団体の財政に少なからず影響を与えてしまう、こういった情勢にもなりかねないと思います。 そもそも地域の活性化、地方活性化という言葉は、恐らく自治省が、私の記憶では、昭和五十九年だったか六十年だったかに実施しました地域活性化特別対策事業というものを通じて具体的な形としてあらわれてきたと言っても過言ではないと思いますし、またそのことが、いわゆる竹下内閣時代に始まりました例のふるさと創生という大変すばらしいネーミングのもとで進められています一億円事業に結びついたわけでございます。そして今では、地域づくり推進事業等々を初めとする諸施策として発展している、こんなふうに位置づけることができると思いますが、各省庁がふるさと創生という名のもとで事業展開をすれば、余りにもこれがタイムリーというか、そういったネーミングがよかったことも手伝いまして予算の確保がしやすいのではないかというような考えもあると思いますけれども、結果的にそんなようなことがあって、横の調整が十二分にできていない情勢に陥っているというような事態があらわれていると思います。 そこで、この地方公共団体と一番密接な関係があるのは自治省でございます。自治省は十分に関係各省庁と横の連絡をとりながら連携を密にして、時には関係省庁間をみずから調整をするぐらいの、それくらいの意気込み、気構えで取り組むべきではないかな、そんな気がいたしますけれども、大臣のこの点に関する基本的な考え方についてお伺いをしたいと思います。
○塩川国務大臣 なかなかいいことを言っていただいて、私はあなたの考えておられること、全くそのとおりに思っております。私も、実はずっと地方行政を見ていまして、どうも自治省は、何か他の省庁とぶつかってくるとそこで真っ正面から役所同士の議論をしちゃうのです。そうではなくして、一体自治体はどうしてやるのが一番いいのかということの立場に立って自治省というものは考えるべきだ、それはやはり一つは調整機能としての自治省の役割を果たしていくべきだ、私はそう思うのです。しかし、厚生省がこういう案を持ってきたといったら自治省の中でちょっと嫌み言ってがちゃがちゃして、結局そうやる、言っているとおりやる、こうなるのですが、そこをもう少し、むしろ各省庁、厚生省だとか労働省だとか建設省だとか、言ってくることを誘導していく、そして地方にそれを与えていく、そういう役割をすべきじゃないかなと思うたりするのです。そういう意味におきまして、おっしゃるように自治省というものはまさに調整機能を発揮した役所に大きく変質していくべきだ、私はそう思うのです。 私は、この自治大臣というのを英語でいったらどういうのだろうということを聞いてみたのです。そうしたら自治省というそういう固有の英語は実はない、該当するものはないのですね。ホームアフェアーだろう、こう言うのですね。そうすると、日本の家庭のお母さん役だ、こう思ってやったらいいんじゃないかな、そんな感じがしています。
○古屋委員 私も自治大臣と全く同感でございまして、私どもの地元でいろいろ具体的な陳情が出てきましても、そのとき実際に、余りにも最近は、先ほども指摘させていただきましたけれども、ふるさと創生という言葉を使うと何でも事業ができるというような感じがなきにしもあらずでございますから、これで一体自治体はどれを使っていいのか、その辺の消化というものも十分にできてないような気がいたしますので、いわゆる調整官庁としての役割というものはこれから自治省にさらに求められていくと思いますので、ぜひそういった面での大臣の御活躍を心から期待を申し上げたいと思います。 今大臣も御指摘されましたように、各省庁との連絡、連携を進めて、そういった調整を密にしていくというようなことは大変有意義だと思いますけれども、これに関連して、来年度の自治省の重点施策ということで、そういった各省庁との連携を進めていくということを挙げられているようでございます。大変これはタイムリーな事業だ、施策だと思いまして、私は評価しております。 具体的には、例えば広域共同プロジェクトといわれます、いわゆる県境を越える地域を対象とした広域的な地域づくりを建設省とやったりするのもあるようでございますし、また通産省とか建設省と共同で商店街の活性化を図る事業、あるいは文化庁と共同でいわゆるふるさとの自然とかその歴史的な遺産、そういった物の時代から心の時代と言われて、心の源にあるものはやはり自然と文化であると思います。こういったものを保全して、そしてさらに心の触れ合いを高められるようなそういった施策を講じていこう、あるいは厚生省と共同でマンパワーの確保であるとか、地域の特性に応じた高齢化社会に対応するそういった福祉の推進をしていこうというような具体的な事業というものが挙げられているようでございまして、実際に今後どのようにこういった諸事業というものを展開されていくつもりであるのか、非常にこれは地方自治体にとっても重要だと思いますので、現時点における考え方あるいは今後の進め方等について、お伺いを申し上げたいと思います。
○滝政府委員 具体的な問題でございますので、私の方から御説明をさせていただきたいと思います。 まず最初にございました広域共同プロジェクト、これはおっしゃるように建設省との間で、建設省は主として国庫補助事業を中心にして考えていこう、私どもは単独事業を中心にして一緒に考えていこう、こういうことで最近十圏域を選定いたしまして、ことしは基本的な調査を行う、来年度以降実際の事業を行っていくということでございますけれども、基本的には当該地域の地方団体が主体になって委員会をつくっていただいてそこでこのプロジェクトを検討してもらう、こういう仕組みでございますので、この広域共同プロジェクトについては主として道路が大きな事業になってこようかと思うのでございますけれども、年度内に基本的な調査、来年度以降で実際の事業推進を行う、こういうような段取りを考えております。 これは、ことし十圏域を選定いたしましたけれども、これにつきましては来年も地方で御希望があればそういった問題について私どもも建設省と共同で選定していく、こういうことを二カ年にわたって選定作業を進めていこう、それに伴って翌年から事業を行う、こういうようなことを考えているわけでございます。 それから、商店街の問題は、この春の国会で成立した法案をもとにして行っているわけでございますけれども、おっしゃるように通産、建設、自治と三省で、やはり国庫補助事業ないしは融資事業あるいは単独事業、こういうものを勘案しながら進めていこうとするものでございますけれども、今年度はまだ初年度でございますからそれほど大きな事業は出てきておりませんけれども、来年度以降の問題としてはかなりの件数が予想されるところだろう、こういうふうに考えられるわけでございます。 それから、一方で自然環境の保全あるいは歴史的環境の保全、これは私どもが来年度の自治省地方行政関係の重点事業の中で取り上げてきておるわけでございまして、現在、これにつきましては文部省とその進め方について協議をしている、こういう段階でございます。それから、環境保全問題につきましては環境庁からいろいろ御意見を賜っておりまして、来年度以降の推進について年度内に文部省あるいは環境庁と一定の取りまとめを行っていこう、こういうような段階でございます。 それから、高齢者の福祉保健問題につきましては、今年度の事業でこういうものを打ち出しているわけでございますけれども、来年度は新たに看護婦とかあるいは各種の療養士、理学療養士でございますとか産業療養士とか、そういうような福祉を進めるに当たっての人材が必要なわけでございますけれども、これらの方々を養成するための大学あるいは短大の整備につきましても、ふるさと創生事業の一環としてこういうものをひとつ中に取り込んでいこう、こういうことでございまして、現在その準備を関係各省と詰めている、こういうような段階でございます。 例としてただいまお挙げになりました点につきまして、現在の段階はそういうことでございますので、よろしく御支援のほどをお願い申し上げたいと存じます。
○古屋委員 今それぞれの事業について具体的な御説明をいただきましたけれども、県あるいは各地方団体に対しまして、こういった事業を積極的に取り上げていくよう自治省の方からもいろいろな意味でのアドバイスというのをぜひお願いを申し上げたいと思います。やはりいろいろな事業が出てきますとどうしても地方自治体だけではなかなか消化不良になっているというところもあるかと思いますので、ぜひそういう点は心温まる御支援というものを自治省の方にお願い申し上げたいなと思います。 この中で広域共同プロジェクトにつきまして、私の地元に関連することがありますのでちょっと触れさせていただきたいのですが、これはいわゆる県境を越えて行う地域を対象としているということでございますけれども、県境の自治体というのは財政力の大変乏しいところが非常に多いわけで、そういった意味ではこういうような事業を展開していくというのは非常に有意義だと思います。 具体的に私の地域で、岐阜県と隣の長野県で御嶽山周辺グリーン・アメニティー・プラン、こういうタイトルで今選定の申請を行っておりますけれども、これは御嶽山でございまして、またその先にはずっと行きますと開田高原、もっと先には乗鞍岳がある。将来は安房トンネルというのが完成することになっております。そうしますと、この南側から見た景観というのは筆舌に尽くしがたいすばらしい景色でございまして、将来的には周遊道路というのもできるんじゃないか。しかしながら、一番ネックになっているのが岐阜県と長野県境にある大変急峻な地域でございまして、ここの道路整備というのがネックになっております。ここができないともう周遊道路というのも絶対にできないわけでございます。 そういった意味で、これはすばらしい観光資源としての開発というのができると思いますので、ぜひこういったことは、恐らく全国各地区を見れはこの例だけでなくいろいろなそういった例があると思いますので、ひとつそういったところでしっかり注目をしていただいて、各自治体への御支援というものをよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。 時間が参りましたので、以上で質問は終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○中島委員長 中沢健次君。
○中沢委員 おはようございます。 大臣、大変厳しい中、自治大臣就任大変おめでとうございます。そして、御苦労さまでございます。 きょうは私の割り当て時間は五十分でありますので、余り具体的な中身について大臣と質疑ができないかもしれませんが、せっかくの機会でありますから、少し重要な問題も含めて大臣に率直にお尋ねをして、しかも、今聞いておりましたら大臣は、極めて自分の言葉で自分の考え方を率直にお答えをいただいているようでありますから、ぜひひとつお互いにかみしもを脱ぎましてきょうは議論をさせていただきたいと思います。 大臣の経歴をいろいろ聞きましたら、大阪府の現在の東大阪市の合併前の布施市の助役もされている。助役さんでありますから、文字どおり行政のプロだと思います。私は田舎の北海道の夕張市の市役所の職員の経験を持っておりまして、党派は違いますけれどもやはり地方自治に対する愛着といいましょうか、あるいは現状どうなっているか、どうしなければいけないか、余りそこのところは変わらないと思います。一応そのことを私なりに前提として、これから少しくお尋ねをしたいと思います。 まず最初に政治改革の問題について。 大臣は就任後いろいろな新聞の方にインタビューに応じておりまして、例えば、十一月十四日の朝日新聞に大臣のインタビューの記事が出されております。これはその後、閣内の不統一問題がありましてやや藉口令なんかしかれた模様でありますけれども、このインタビューを見る限りは大臣の率直な考え方が示されていると思うのですね。客観的な事実からいいますと、例の政治改革三法案が廃案になった、そしてその後いろいろな経緯がありますけれども、ついこの間、自民党の三役会議では、小選挙区制については余りこだわらないで、改めて各党間の協議に持ち出す自民党の案についても検討したい。しかしそれについても一部また反発があるようであります。 私は率直に言いまして、もう政治改革については別に反対する何物もございません。問題は、小選挙区制導入先にありき、ここに大きな問題があって、結果的に廃案になったと思うのですよ。これから先は各党間の協議にずっとゆだねるわけなんでありますけれども、そうはいいましても自治大臣としては、この政治改革の担当大臣でありますから、全くノータッチというわけにはもちろん立場上いかないと思います。 したがって、具体的にひとつ大臣の見解を聞きたいのは、政治改革三法案が廃案になったという客観的な事実、これから改めて各党で協議をする際に、私はやはり、小選挙区制の問題でいえばこだわる必要がない。朝日新聞にもそういうような大臣の発言なんかも仄聞をするのでありますけれども、そこのところにつきまして、そしてこれから担当大臣として、政治改革についての基本的なあるいは具体的な各党協議に応じてのこれからの対応についてどうされるのか、ここのところ、まとめてお答えをいただいておきたいと思います。
○塩川国務大臣 率直に申し上げますと、政治改革問題というのが、国会議員、つまり政治家が議論しておりますことと国民の中で政治改革の問題を見ておるのとちょっと段差があるような感じがしてならぬのであります。したがいまして、私はまず、多くの国民の方々が政治改革の何が政治改革なのかということをもう少し正確に知っていただいて、そしてその中の一環としての選挙制度の改革というものを真剣に考えていただきたいと思います。 私は、この廃案になりましたのは非常に残念に思っておるのですけれども、あの案を自民党は三年近くかかりまして真剣に議論してまいりまして、社会党さん初め野党の方々も、この二、三年の間懸命に努力されてやはり案をまとめてきておられます。いずれも案を出しておられるのにかかわらず、これが国会の中で十分に審議されないで全部が一斉に廃案になってしまったということは、私は非常にもったいない、惜しい感じがしてならぬのであります。 しかし一方、私、見ますと、それじゃ国民の皆さんは、この国会へ出ておるこの法案というもの、それと国民が考えておる政治改革というものとぴしっと合っているかというと、合ってないような感じがするのです。それはどこに合ってないかというと、なぜ政治改革はやらなければならないのか、そしてその政治改革をやる相互的な中身というもの、お互いが関連しておりますが、この中身というものが国民の皆さん十分に御承知ないままに選挙制度の議論だけが走ってしまった。ですからちょっとわかりにくいことになってきておると思うのであります。今、だから、各党間で協議をお始めになるということでございますので、ぜひ私はこの際に、政治改革とは何なのかということをきちっとやはり与野党間で合意していただきたい。 私は、かつて自民党で後藤田さんが政治改革本部長をやっておりまして、私がこの会長代理をやっておったことがございます。そのときに、政治改革は六つの要件があるということを私たちは考えたのであります。その六つのことがお互いが関連してきておるのです。選挙制度だけ変えればいいというものじゃありません。それを変える、しかしその結果として起こってくるのは、政治倫理が求められてくるということもありましょうし、政治倫理を追求するためには選挙制度を変えなければならぬということも起こってきておろうと私は思っております。そういうことの一連の関係を明確にわかりやすくひとつ示していただきたい、こう思っておるのです。 それからもう一つ、今政党間の同意を得るということが先決でございますから、我々役所の側としては、私は政治家としては意見を持っておりますけれども、役所としては意見を言うべきではないと思っておりますが、しかし役所は、政治改革はどういうことでございましたということを、これを国民の皆さんにわかりやすく知っていただくような、そういう広報の活動の努力というものをこれからもっとしなければいかぬと思っておりまして、そちらの方のお手伝いは積極的にやっていきたいと思っております。 そして一方、私は政治家としての意見も申し上げさしていただくと、各党間の合意というものが、スタートラインが大事だと思うのです。どこから始めるかということが大事だと思うのです。その意味におきまして、自由民主党の方は、とにかく話し合いをするためには、何か過去に余りこだわらないで一度どっちもみんなが白紙になって一回やろうじゃないかということを、この前役員会でお話が出たということを聞いております。しかしながら自民党としては、やはりかつて三年かかって検討してまいりましたこの案というもの、これにやはり重点を置いておられるのではないかな、私はそんな感じがしてならぬのです。しかしながら、社会党さんも案をお出しになりました。ですから、各党が話されるならば、社会党の案だってどんどんと検討していただいたらいいんじゃないか。国民に、社会党の方はこうおっしゃっている、公明党の方はこうおっしゃっている、自民党はこうだということを出していかれたら、私は議論が国民の世論として起こってくるのではないかと思うのでございますが、その点、中沢さんなんかもひとつ御尽力していただいて、話し合いを始めるように、トロッコで車が動くようにひとつ押していただくようにお願いしたいと思っております。
○中沢委員 今大臣の方から率直なお話がございました。正直言いまして時間があればもう少し内容についてもいろいろ深めたいと思いますが、いずれそういう機会が別にあると思います。 ただ私は、やはり有権者の立場で政治改革問題あるいは選挙制度問題を議論する、そういうスタートについてきちっと共通認識に立つ必要があるということはかねてから言っておりましたし、いずれにしても大事な問題でありますから、各党間の協議、それぞれ私どもも言うべきものは言うし、十分注目をしていきたいと思っております。 さて、二つ目には、地方自治に対する大臣の認識について基本的にお尋ねをしたいと思うのです。 つい最近、経済企画庁が九一年度の国民生活白書を公表されました。ダイジェスト版も私もいただいて、新聞なんかをいろいろ読みましたら、これは一つの指標を積み上げての都道府県別の豊かさ総合指標というのが公表されております。その指標のとり方についてはいろいろ意見があるのでしょうけれども、しかしいずれにしても、経企庁の国民生活白書の中で国民に向かって公表されている。都道府県別にどこが一番豊かなのかということを指標としてずっと順番がついています。一番が山梨県、二番目が委員長出身の長野県、私の出身の北海道は三十一番目、大臣の出身の大阪は四十三番目。 私なりに一つの結論を言いますと、やはり大都市周辺、いわゆる一極集中のさまざまな矛盾、そこに住んでいる人たちが非常に豊かではない、仮に過疎であっても暮らしやすい、こういうところがこの白書の中では豊かである。私はこのことは全面的に一〇〇%そうだとはなかなか思えないところもありますけれども、しかし相対的にはこういう見方ももちろんある。経済企画庁がそのことを含めて国民に向かって公表したわけでありますから。そうしますと、かねてから政府も言っておりますように、一極集中の弊害、何とか多極分散型の国土づくりを目指そう、私はこれは積極的に評価もしたいし、賛成なんです。しかしなかなかそれが政治としても行政としても具体的にうまく進んでいない。ですからこういう生活白書の数字にもなっていると思うのですね。 私は、地方制度調査会のメンバーでもありまして、自治体の連合問題なんかの議論にも直接間接にタッチをしております。それから、これもごく最近になりますが、行革審のくらし部会、熊本の知事をされておりました細川さんが部会長で、非常に大胆な提言もやろうとされて、パイロット自治体構想というふうに呼んでいるようです。これは実験的に、この際だからそういう自治体に大幅に権限を移譲して、自治体の個性を積極的にひとつ発揮をする、それを政治的にも支える、行政的にも財政的にも支える、こういう内容のようであります。しかしいずれにしても、すべては自治大臣あるいは自治省が、今私の申し上げたようなことはわずか二つ三つの例でありますけれども、責任が一番大きい省庁だと思うのですよ。 先ほど大臣の方からいろいろお答えがありまして、非常に地方自治に対する認識というのはしっかりされている、私はそのように考えましたけれども、いずれにしてもそういう問題なども含めて、自治大臣としては多極分散型の国土形成に向けて現在の地方自治制度、あるべき地方自治制度に向かってどうするか、とりわけ地域の活性化に向かってどうするか、基本的な考え方で結構でありますから、お示しをいただきたいと思います。
○塩川国務大臣 幅広い問題でございますので、一言でなかなかお答えになるかどうかわかりませんが、失礼するかもわかりませんが、私は、交通機関の革命的な発達、それから通信の非常な成長というものを見まして、経済社会、文化社会、それから我々一般の社会も生活も全部変わってしまったと思うのです。やはりそのことを前提にして地方行政というのを考えていかなきゃならぬ。 したがって私は、先ほどもちょっとお話し申しましたように、地方行政には二面性があると思うのです。一つは、均衡ある国土の発展を期すためには、自治省が中心となって各府県、市町村岡のえこひいきがないように均等的な政策を実施していかなきゃいかぬ。それともう一つは、広域的に機能的にもっと充実していかなきゃいかぬ。私は、その二つの面がアプローチとしてあるだろう、こう思っております。 今お尋ねの、アプローチとして、要するに広域的にもっと機能を有効にするために今の単一地方自治体にこだわることなくやったらどうだ、こういうお考えもおっしゃっていた。私は、これは大いに進めてもらいたいと思うのです。その一つとして、今行革審等で何か広域行政の考え方が、いろいろな手法が出ております。ただ、私が願うところは、屋上屋になってかえって行政が複雑になるということになってはいかぬ。やはり行政改革としてのそういう方向でなければならぬと思うのですが、その点がいかがであろうかというふうに、私はまだ詳細知りませんけれども、疑問を持っております。 それからもう一つ、地方自治体に思い切り自由自在にやらせてみたらどうだろう、こういう発想がございます。それがパイロット自治体というのでしょうか、いわゆる解放区的自治体の考え方でございますが、私は、そこまで育っておる自治体というものは果たしてどれだけあるだろうなという感じがいたしまして、そういう意欲を持っていただくことは大いに結構だ、それがための自治体自身の努力も必要でございますが、直ちにそれが全国的にこれを推奨していくというところまではなかなか現在自治体の方が受け入れ態勢ができてないんじゃないかなという感じがしております。しかし、方向として言えることは、中央省庁の権限をもう少し地方自治体にゆだねていって、その上で自由に自治体が活動できる分野を広げてやったらどうだろう、それが優先するんじゃないかな、こういう感じがしております。
○中沢委員 いずれにしても、確かに今の国と地方の制度上のいろいろな問題、そう簡単に枠組みを全部崩してということは、率直に言ってなかなか難しい。しかし、僕自身は行革審の議論の中身がどうなっているか深くは知りませんけれども、いろいろ報道や資料を見る限りでは、非常に大胆な、ユニークな、創造的な発想で考えられているようでありますから、私は個人的には、こういう内容についてもやはり積極的に自治省側も、ひとつ場合によっては内部的に関係者を集めてプロジェクトでもつくって検討する、このくらいの一つの体制が内部にあってもいいのではないかと思います。ただ、きょうのところはこれ以上この問題については避けますが、いずれにしても今後の課題として私どももしっかり受けとめたいし、自治省側としてもしっかり受けとめていただきたい、そのことを申し上げておきたいと思うのです。 次に、地方財政につきまして幾つか大臣の率直な御意見をいただきたいと思います。 先ほどの質問の中に、地方交付税の税率の引き下げ、大蔵省が本気になって考えているのであればひとつ大蔵省を教育をしなきゃならぬ、さすがに文部大臣の識見が示されまして、私どもとしては安心をするのであります。ただ、私もいろいろ選挙区を回りまして、まだ依然として市町村長は、交付税率は本当に大蔵省の言うように引き下げになるのではないか、そうなっては大変だ、ひとつ中沢さん頑張ってくれという応援もいただいておる。恐らく自民党の先生も、そういう意味で地方に行けば全部そういう熱烈な声を受けていると思うのですよ。我が委員会は閣僚経験の委員もたくさんいらっしゃるし、今自治大臣の方から、少なくとも三二%の税率引き下げ、そんなことはあり得ないし、あってはならない、私もそう思います。ぜひそこのところはさらにこれから年末の予算の確定に向けてしっかりひとつ腹を据えて、腰をしっかり据えていただいて、ぜひ頑張っていただきたい。決意のほどをまた改めてお聞かせをいただきたいと思うのです。 もう一つは、平成四年度の概算要求では、地財計画、交付税の総体的な内容といいますと、確か。に前年度から見ると大変な大幅な増額になって、約十八兆三千億の交付税の配分。しかし問題は、先ほど大臣もいみじくも指摘をされましたけれども、この基準財政需要額というのは確かに今の制度からいうと、ああいう制度でありますから、あの程度の交付税の配分総額にしかならないと思います。しかし、大臣おっしゃいましたように、やはりこれからの地方自治体の行財政、国際化の時代あるいはもっと特色のある自治体をつくらなければならぬ。そうなってくると、結果的に基準財政需要額を根本的に見直しをする、私はもうそういう時期に来ている、言葉だけではなしに地方の時代というのはそういう意味だと思うのですね。ですから、少なくとも平成四年度の地方財政計画あるいは交付税の配分に当たっては、基準財政需要額全体の見直しをやって、本当に必要なそういう枠というものをきちっと確保していく、こういう基本的な考え方が非常に大事ではないかと思います。 したがって、この二つにつきまして具体的にお答えをいただきたいと思います。
○塩川国務大臣 交付税の応援をしていただいてありがとうございます。 交付税の率の問題について、私たちも長い政治生活の中で随分と苦労もしてまいりました。一番やはり交付税で苦しかった五十四、五年ごろでございましょうか、その時分は国からどんどんと借り入れて、五十八年、九年ごろになったら十何兆円という借りがあったのですね。そのときに我々は交付税上げてくれと言ったのです、税率を。そのときに大蔵が言っていましたのは、この税率が安定しておるから計画ができるんだ、これを何遍も言っておったのです。ですから、不足すれば貸します、こう言う。こういうことを言っておるのですね。私はその言葉が変わったのかということを聞きたいと思っておるのですよ。これが一つあるのです。 それからもう一つ。私は、国と地方との関係が、何もいがみ合って対立するものではないと思うのです。国と地方の財政をやはりかみ合わせていかなければならぬのです。だから、かみ合わす方向についてのいろいろな方法、私はあるだろう、それぼ相談しましょうじゃないかと言うのです。それと交付税率を変えるということとは別の話だと私は思うのです。そのことについてはまだ何も話がありませんから、大蔵からどんなことを言ってくるかわかりませんけれども、その財政のかみ合わせをやろうということを言っておって、それはやはり相談すべきだと私は思います。 それからもう一つ、基準財政需要額の中身のことについてお触れになりまして、私はこれもかねてから随分不思議に思っておるのです。というのは、交付税の使い方も自治省の方で、私から言わすならば、ちょっとえこひいきがあった。府県の方に重く、市町村の方に軽かった。これは何かというと、単独事業の見方を交付税でうんと府県の方にシフトしてしまった。これは確かにあったと思うのです。私は、これをやはり公正なものに直していく必要があるだろう。そのためには、市町村が持っておりますところの団体委任事務だとか機関委任事務、これが本当に交付税で十分措置されておるのかどうかということを見てやる必要があるのではないかなと思います。機関委任事務を受けた、団体委任事務も持っている、しかしながらその分がその自治体の財源で本当に賄い得るのかどうか。どのぐらいのものをやはり交付税で見ていかなければならぬのか。まず基準財政需要額を見直すというのはそこだと思うのです。それがまず第一点。 第二点の問題として、これからの地方自治体が、先ほどおっしゃった豊かさを求めるという話がありました。この豊かさを求めるのにはどういう役割を果たしていくのか。例えば、今一つ問題になりますのは教育投資です。教育投資などでも、この交付税でどの程度のことが考えられるのか。つまり、交付税というものはそういうことではなくて、市町村がどれだけのことを教育に還元しなければならぬのか。あるいは、福祉ゴールドプラン十カ年、ありますね。これにどれだけの責任を持つのか。それに対してどれだけの財政需要があるのかということをはかってやらなければならぬ。そういうようなものをつけて交付税を計算すべきではないかと。私は、非常にえげつない簡単なことを言いましたら、基準財政収入額は自動的にふえていった、ところが基準財政需要額はじっとしておるものだから差額ができた、この状態に今あるのではなかろうかと思っておるのです。 こういうことは、まだ私も新米でございますから、ちょうど養子に来た者が偉そうに婿入りしてきたところの家のことを、懐関係を言ってもこれは不当なことだと思いますが、十分これから勉強してみて、そういうものがあるならば直していきたい、こう思っています。
○中沢委員 さすがにやはり地方自治のプロだけありまして大変な見識と、しかも具体的な問題についてよく受けとめられてお答えをいただいていると思うのです。私もまだ国会に出まして五年でありますけれども、ほとんどこの委員会に所属をさせていただきまして、地方財政問題でいえば、総論も各論も随分いろいろ質問にも立ってまいりました。 やはり大臣おっしゃいますように、基準財政需要額ということは交付税の配分総額にももちろん関係はするのですが、裏返しをすると超過負担という問題が、今でも物すごく地方に行きますと大変な問題になっていますね。結局、必要な事業をやる場合に、交付税の算定だとか補助金だとかいろいろ来る。しかし、結果的には自治体が自主財源を持ち出していかなければ一つの事業ができない。それが積み上がって大変な超過負担になっている。したがって、基準財政需要額を地方の財政の実態、行政の実態に見合わせてぜひ上積みをしてくれ、これはもうかねてから、随分長い間、今でもそうでありますけれども、そういう地方の声というのは非常にあるわけであります。 したがって、大臣おっしゃいましたように、これからいよいよ平成四年度の政府案決定に向けて、ある意味で大蔵省との綱引きがあり、もっと言うと、自治省内部にも大臣のおっしゃたような一つの意識を具体的な形で示していただいて、ぜひひとつ私どもあるいは地方六団体が期待をするようた、本当に行政に見合った基準財政需要額がきちっと確保できるように、これからもひとつぜひ頑張っていただきたい、このことをお願いをしておきたいと思うのです。 さて、続きまして公務員に関係する問題について、三つほどお尋ねをしたいと思うのです。 実は、けさほどの新聞にも出ておりましたように、やや個人的な問題になりますが、私の出身の自治労という労働組合の本部の委員長が亡くなりました。私と同じ北海道の出身で三十年来のつき合いがありまして、大変残念なんでありますけれども、やはり自治労の委員長であるがゆえに自治体労働者のことを今まで非常に真剣に考えて取り組んできた。今度の臨時国会の中では、とりわけ地方公務員の労働者にとって三つほど非常に直接関係のある問題があるわけでありまして、以下具体的にひとつお尋ねをしたいと思うのです。 一つは、地方公務員の育児休業法についてであります。 理事会等の中では官房長の方から、地方公務員の育児休業法案は提案をする予定である、こういう内容でありますが、まだ法案は正式にこの委員会には提案をされてきておりません。私も、さきの臨時国会の最終場面のたしか十月一日の地方行政委員会だったと思いますが、当時の吹田自治大臣といろいろやりとりをやりまして、いずれにしても民間が来年の四月から育児休業という法律が施行をされる、官民足並みをそろえるという約束でありますから、ひとつ地方公務員についても早急に法案を準備をしてもらいたい。当時は、前向きにそのことを受けとめて大臣としても準備を急ぎたい、こういう御答弁がありました。 さて、国会が始まって、来月の十日会期末であります。そこで、直接は大臣の御答弁でなくて結構でありますけれども、地方公務員の育児休業について、内容としてはまた後ほど同僚議員からいろいろあると思いますけれども、今国会にいつごろ提案をする予定なのか。しかも、内容としては、かねてから指摘をしておりますように、少なくともこの人確法絡みの三業種については既得権として持っている、同時に、民間の場合は三年後全体の育児休業については見直しをする、こういう約束事がありますので、法案の提案の時期、それから、内容の基本的な考え方を改めてお示しをいただきたいと思います。
○秋本政府委員 育児休業法につきましてお答えを申し上げます。 御指摘ございましたように、民間の皆さんについての育児休業法が明年四月から施行されるということになっております用地方公務員の育児休業法を考えるに当たりまして、国家公務員の取り扱いと均衡を失しないように、そういう考え方のもとに検討を進める必要があろうかと思いますけれども、国家公務員につきましても、民間の施行、これを念頭に置きながら検討を進められていると思います。私ども、国家公務員の育休法が提案される、実施される、こういうことになりますと、これと均衡を失することのないようにしなければならないという考え方でただいま法案提出につきまして準備を進めているところでございまして、できるだけ早く成案を得て提出をすることができるようにという考え方で、目下一生懸命努力をしているというところでございます。 内容についてでございますが、ただいま申し上げましたように、地方公務員の育休法につきましては、国家公務員のそれと均衡を失することのないようにということで考えなければならないであろうと存じますけれども、これにつきましては、御承知のとおり人事院からの意見の申し出ということもございますので、恐らくそれらに沿って国家公務員の検討を進められると思います。そういうことも踏まえて、私どもとしても検討を進めてまいりたいと存じます。 御指摘の中で具体的にいわゆる特定三職種の育児休業給のことにお触れになりましたけれども、本年四月一日に人事院が行いました意見の申し出におきましては、現行法の対象となっている三職種に対しては「教育、医療等の業務の円滑な実施を確保するため、引き続き、法律の定めるところにより、必要な給付を行うことができるものとすること。」とされているというふうに承知いたしております。 国家公務員の育児休業制度につきましては、現在この意見の申し出に沿って法案の準備が進められていると聞いておりますけれども、地方公務員の制度につきましても、これに準じて法案の準備を進めたいと考えておるところでございます。
○中沢委員 今、秋本部長の方からお答えをいただきました。いずれにしても、今臨時国会で法案成立をして来年の四月一日実施、民間と足並みをそろえて地方公務員についてもこの制度が適用されますように、自治省としても今後また御努力をいただきたいと思うのです。 それと、二つ目には、完全週休二日制に関係する地方自治法の改正、これはもう釈迦に説法でありますから多く申し上げません。いずれにしても、やはり今までの週休二日制の試行、実施、こういう積み上げがあって、今度の人事院勧告の中でも完全週休二日制、土曜閉庁制の導入、これが人事院総裁からも出された、十九日の閣議決定は一応そのことは留保をして給与問題だけ閣議決定をされた、こういう具体的な経過が一つあります。 しかし、私もかねて申し上げておりますように、日本の長時間労働というのはもう国際的に大変な批判を浴びている。したがって、民間もあるいは官公部門も、全体的に労働時間の短縮ということでずっと今日まで来ている。 ただ、正直に申し上げまして、今国会でこの自治法の改正が提案をされるかどうか。予定をしているということでありますが、そこのところについては、私どもが聞き及んでいる話では、自治省内部でも若干のためらいがあるけれども、率直に申し上げて、自民党の先生方たくさんいらっしゃいますけれども、自民党内部でも、公務員にまで完全週休二日制を導入することについては民間とのいろいろな比較の上でどうなんだ、あるいは、いろいろな現業、医療あるいは学校を含めてまだそこまではなかなか一気にいけないのではないか、こういう意見があるというふうにも聞いています。私はその意見は一〇〇%否定はしません。 しかし、国際的に見ても、公務員全体が労働時間を短縮をする、完全週休二日制の導入について法律的な整備をする、これは非常に大事なことであって、私はやはりこれも一つの国際貢献ではないかと思うのですよ。 したがって、いつごろ地方自治法の法案を提出をするのか、そのことも含めて、これはひとつ事務当局からの答弁もいただきたいし、それから、大臣は文部大臣もされておりまして、ついこの間直接私どももお目にかかってこの問題もお願いをした経緯がありますから、大臣からもひとつ決意のほども含めてお答えをいただいておきたいと思うのです。
○塩川国務大臣 私は、公務員、地方公務員が特に一般の市民との生活の接点が一番多いと思います。公務員、公務というのと一般の会社の職員と同列にはやはりちょっと考えにくいところがある。だからといって公務員はそれでは週休二日制はだめかというと、私はそうじゃない、それは実現していくべきだという、そういう考えを持っておるんです。 ただ、労働問題の一環としてのみその週休二日制というものを考えてはいかぬ。市民に対するサービスの低下を来さないようにしてどうして週休二日制に持っていくかということを考えないかぬのではないか。その準備を十分した上で一刻も早く、週五日制といいましょうか週休二日制に移行するようにしたらどうだ。窓口業務は相当やはりあると思いますし、それから、御存じのように病院なんかの安全対策がございますし、消防、警察、そういうのもございますから、そういう一番公務として非常に市民との関係の、かかわりの多いところ、ここが準備ができ次第やっていったらいいじゃないかということを申しておるわけでございます。 決して後退しておるとかそんなことじゃございませんので、御了解いただきたいと思います。
○秋本政府委員 大臣から御答弁あったとおりでございますが、私ども事務方といたしましては、現在完全週休二日制の取り扱いにつきまして、週休二日制・閉庁問題関係閣僚会議で取り扱いが検討をされているところでございまして、現在の段階でこれからのことにつきまして確たる見通しを申し上げることはできないのでございますけれども、地方公務員の完全週休二日制につきましては、国において実施をするということになりましたら、これと均衡を失することがないようにという考え方のもとに、必要な法的な措置も含めましてただいま検討を進めているところでございます。
○中沢委員 いずれにしても、今までもいろいろ議論がありましたけれども、現在は公務員についても週休二日制が完全に実施の段階、したがって完全週休二日制の導入がもう目前、それについての法体系の整備ということでの地方自治法でありますから、大臣おっしゃるように、私も、確かに地方公務員というのは一番市民と接点の多いところで、窓口もある、消防もある、学校もある、そして医療職場、現業職場がある。しかし、そういうことについては、週休二日制の試行実施の段階でいろいろな問題についてクリアをする、場合によっては職場について実施を少し留保する、こういうところも現実問題としてはあるわけでありまして、完全週休二日制を導入するということは、手続的にはやはり地方の議会で条例改正というそういう手続も必要なわけでありますから、そんなことも十分配慮していただいて、私は、やはり今の臨時国会で自治法の改正の提案をすべきである、そのことを改めて指摘をしておきたいと思います。 もう時間がありませんから、あとはもう一つ公務員問題についてお尋ねをしたいと思います。 十九日に人勧完全実施の閣議決定があった。地方公務員の場合は、かねて私も指摘をして、当時の大臣からも御答弁をいただいて、地方公務員の給与改定の財源措置は地財計画で既に織り込み済みである、ほとんどそれで所要額は計画の中に入っている、こういう話でありました。 そういう状況は今でももちろん変わりないと思うのでありますが、問題は、そこと直接関係がないかもしれませんけれども、平成三年度の税収欠陥がいろいろ言われておりまして、結果的に地方交付税の法改正が出てくると思うのです。今直ちに数字について明らかにしろと言ってもこれはなかなか難しいと思いますけれども、具体的に改めて聞いておきたいのは、地方公務員の給与改定に必要な財源措置、それから税収欠陥に伴う地方交付税の改正の手法、もっと言えば、地方交付税の総額というのはもう既に決まって配分額も決定しているわけでありますから、その総額を削るなんということはもうもちろんできないわけでありまして、しからばどういう手法でその辺のところをやりくりするか、こういう基本的な関係について、数字は結構でありますからお示しをいただきたいと思います。
○湯浅政府委員 まず、地方公務員の給与改定に必要な財源でございますけれども、今回の人事院勧告に基づきます地方公務員の給与改定財源の所要額は一般財源で七千六十億円でございます。これに対しましては、従来と同様、地方財政計画であらかじめ計上しております追加財政需要額が災害分を除きまして六千九百億ございますので、これをまず充当して、それと、まず経費の節約ということによって対応できるものと考えております。したがいまして、今回は給与改定のための交付税法の改正というものは必要ないのではないかと考えているわけでございます。 しかし、今二つ目に御指摘のように、今年度の国税収入につきまして、本日の段階で約二兆八千億程度の減収になるのではないかということが言われております。この中には、地方交付税の原資でございます国税正税のうちの法人税も相当額減額されるのじゃないか。この金額につきましてはまだ調整中のようでございまして、私ども承知してないわけでございますけれども、かなりの額が減額になる。それに対応いたしまして、その三二%の地方交付税の分が減額になるわけでございます。 現在、平成二年度の精算分、自然増収に伴う精算分が約四千億ございますので、これをまず充てるということは考えなければいけないと思いますが、仮にそれを上回るというような場合に、私どもとしては、一度配分した交付税を引きはがすということは、これは現実にできないわけでございますので、そういうふうにならないような措置を十分検討したいと思っているわけでございます。
○中沢委員 今財政局長からお答えをいただきました。結論的には交付税にしわ寄せが出ない、こういうことでありますから、ぜひまたよろしくお願いをしたいと思います。 さて、最後の質問でありますけれども、警察庁の方にお尋ねをしたいと思いますが、暴力団対策の関係であります。 これもこの委員会に、暴力団関係の新法を国会で通過をさせた後、小委員会をつくりまして、私も小委員会のメンバーとして何回か議論にも参加をしました。最近警察庁の方では、「暴力団根絶をめざして」という新しい国民向けのパンフレットもつくっていらっしゃるようです。私の選挙区ではありませんが、北海道の旭川で暴力団の抗争が起きた。その後、自警団が細事務所を監視をする、あるいは、地元の信用金庫が暴力団関係者に融資をした。これはいろいろケースがありまし て、全国的に似たようなことが最近まだ依然として続いている。もっと言うと、暴力団は三千三百あって団員が約八万人、年間の利益が一兆三千億。一兆三千億というのは、北海道の農家の皆さんが一年間本当に汗水流して働いた農業生産高が一兆二千億でありますから、これは大変な金額だと思うのですね。 さらに、さきの臨時国会では麻薬二法が成立をして、麻薬関連の不法収益は没収をする、こういう国内法も整備をされた。くどいようですが、我が委員会も議論をして、暴力団の新しい立法ももう既に国会で通過をしている。しかし依然として暴力団問題というのは、証券・金融含めて組織犯罪としてはずうっと広がっている。毎日新聞はもうきょうで十一回目でしょうか、暴力団問題について非常に熱心な取材をして記事にしている。私も関心を持って読んでおります。 さてそこで、小委員会でも指摘をしましたけれども、一つは、この暴力団新法の施行か三月だと思うのですが、それでひとつ間違いがないかどうか。毎日新聞の記事を見ますと、暴力団サミットなんかやっている模様でありますが、警察庁としては十分な対策をされていると思いますが、法施行に当たって、三月で間違いがないかどうか、あるいは主要な準備状況をできればお聞かせをいただきたい。 それからもう一つは、麻薬二法との関係で言うと、マネーロンダリングというそういうアメリカの法律を日本的にも応用した。かねて指摘をしたようにRICO法というアメリカの法律もある。したがって、二つ目の質問としては、そういうアメリカの非常に私どもとしては参考にすべき法律があって、国内的には麻薬二法というものをさきの国会で成立をした。依然として暴力団の組織犯罪は広く深く進行している。そうすると、私はかねてから言っておりますように、今度の暴力団新法はあれはあれで結構だと思いますけれども、しかし、麻薬以外のいろいろな不法収益について没収をするという意味での新たな法規制が、あるいはそれ以外も含めて新たな法規制が必要になってくるのではないか、このように強く感じております。 したがって、この二点につきましてお答えをぜひお願いをしたいと思います。
○國松政府委員 いわゆる暴力団対策法の施行期日は来年の三月一日と定めさせていただいたところでございます。現在、その施行を円滑に行うために、暴力団の指定業務をどのようにするかというような点を含めまして準備作業を進めておるところでございます。 二点目の御質問でございます不法収益の剥奪に関する問題でございます。 お説のとおり、暴力団の悪質な諸活動を抑制をいたしますためには、彼らが違法に得た利益あるいは違法すれすれの行為によって得た収益というものを剥奪することが極めて有効であるというように私どもも考えておるところでございます。 私どもといたしましては、この問題につきましては大変重要な問題であると思いますが、剥奪の対象とすべき不法収益の範囲をどうするのかとか、あるいは剥奪の仕組みをどうするのかというような問題などにつきましては、なお基本的な問題も残されておりますので、さきの国会で可決、成立いたしましたいわゆる麻薬二法に盛り込まれております不法収益の剥奪の規定なども参考にしながら、今後引き続き検討を進めてまいりたいと考えておりまして、何とかこの不法収益を彼らから取り上げる仕組みというものをつくるような方向で我々も努力をしてまいりたいと存じておるところでございます。
○中沢委員 もう時間が参りましたから終わります。ありがとうございました。
○中島委員長 遠藤登君。
○遠藤(登)委員 大臣、経験あり識見豊かな大臣が就任をされまして、おめでとうございます。 それで、何といってもこれは地方の時代と言われて久しいのでありますが、しかも生活大国、個性豊かな地方をいかに発展をさせるか、そのための地方の分権や地方の財源をいかに確保するかということが問われているというふうに思います。そういう意味で、それぞれ地方団体を含めて大きな期待を寄せているところであります。そういう意味では、十分な対応を強く求めて、我々も積極的にそれに参加をしていきたいというふうに思っている次第であります。 それで、先ほどからいろいろ財政問題、話ありますが、交付税の問題に関連をして大臣のお話にも先ほどあったようでありますが、景気の落ち込み等によって今年度の国税収入においても約二兆八千億ぐらいの減収をもたらすというお話があったということのようでありますが、国税正税の今年度の税収の見通しなどについて、もう少し明らかに、まだ把握できない部面もあると思いますが、具体的な今年度の国税収入の見通しについて、わかる範囲内でお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○湯浅政府委員 平成三年度の国税収入につきましては、景気の動向などを勘案して全体で約二兆八千億円程度の減収になるのではないかということが言われております。しかしながら、その内訳等につきましては、国税当局からまだ詳しい中身を聞いておりませんので、この中身について明確に申し上げることはできないと思います。 ただ、先ほども申し上げましたとおり、この二兆八千億の減収の中には、地方交付税の原資になります国税王税のうちの法人税の減収がかなり含まれているということを聞いているわけでございます。この分が減収になりますと自動的にその三二%が交付税として減収になるということでございますので、これに対する財源手当てをきちんとしなければいけないということで、これから大蔵省当局ともよく話を詰めていかなければならない、こういう段階になっているわけでございます。
○遠藤(登)委員 法人税の中でも特に自動車とか弱電関係、それからバブル等の崩壊などによって、株あるいは土地、不動産、動産ですね、そういう関係などが相当響いてきているのではないか。そういう国税の動向によってまた地方税収入においても相当な影響をもたらしていくのではないだろうか。国税との連動の中で地方税収についてどんな動向にあるのかお聞かせをいただきたい。
○杉原政府委員 地方税収の見通しなどにつきましてのお尋ねにお答えしたいと思います。 地方税関係につきましては、四十七都道府県からの報告だけを自治省として聴取しておるわけでございます。それで、現在手元には九月末までの四十七都道府県税分だけの実績報告がございますが、それを見ますと、対前年比丘・九%の伸びということになっております。ただ、これはあくまでも県税だけの、しかも半年分の実績でございますし、しかも八月末、九月末とやや伸び率が鈍化する傾向にございますので、今後の見通しにつきましては、景気動向そのものが不透明な点が多いこともございますし、国税の収入状況自身が不透明なところがございますが、それの影響分といったものも今明確に見通しを立てることは大変困難であろうと思っております。さらに国税の見通してありますとか景気動向などを慎重に見守ってまいる必要があろうと思っております。 そん彼ところで御答弁とさしていただきたいと思います。
○遠藤(登)委員 その財源手当てのことについても先ほどもお話があったですが、財源手当て、それから来年度の予算編成に向けても相当な減収を見込んだような状況の中で、地方財政計画も、それは相当見直していかなきゃならない部分が出てくるのではないだろうか。そういう問題にどういうふうに対応して、これは最大の財源手当てを加えながら地方の振興を維持発展をさせるということ、これはなかなか大変な状況を迎えるのではないかと思いますが、そういう問題に対する対応方針などについて、あわせてお聞かせをいただきたいなというふうに思います。
○湯浅政府委員 国税収入の減収に伴いまして交付税が今年度もかなり大きな減額になるんじゃないかということが予想されるわけでございますが、これに対しましては、まず一つの方法として、平成二年度の国税正税の自然増収に伴う精算分が約四千億ございますので、この四千億をまず充てたいと思っているわけでございます。しかしこれで賄い切れたいということも予想されるわけでございまして、その賄い切れない部分につきまして、これから大蔵省当局と協議をして、地方交付税の総額に影響のないような方法を何とかとっていかなければならないなということで、これから協議に入りたいと思っているところでございます。 さらに、このように国税もそうでございますが、地方税におきましてもこれからの税収を考えます場合に、かなり鈍化してくる、こういうものを受けまして明年度の地方財政対策を考えていかなければならないわけでございます。そういう意味で、明年度の地方財政計画を編成するに当たりましては、かたりいろいろな厳しい条件の中で検討を進めなければならないというふうに考えているわけでございます。 御指摘のように、そういう中ではございますけれども、地方がこれから自主的、自律的に地方を振興するための経費というものはぜひとも確保していかなければならないと思います。先ほどから大臣からの御答弁にもございますように、新しい仕事に対する財政需要というものを的確に捕捉いたしまして、それを地方財政計画に反映させ、かっこれを基準財政需要額にカウントしていくという努力を明年度もしていかなければならないと思っておりますので、そういうための地方税、地方交付税などの一般財源の所要額をきちんと確保していきたい、こういうふうに考えているところでございます。
○遠藤(登)委員 総合的な景気対策、公共事業を中心に内需拡大、景気対策ということが、金融問題などを初めとして、強く求められている、これは半年や一年でできる相談じゃないと思うのであります。これは緊急に景気浮揚対策などについて対応を迫られているということがありますが、傾向としては相当長期的に税収減が続いていく状況にあるのではないだろうか。そういう状況の中で、国の財政もさることながら、地方財政の財源をいかに確保するかということが重大な問題として提起されている昨今であります。財源手当てを含めて、あるいは交付税の確保なども含めて万全の体制をとってもらいたい。そして、来年度の予算編成に向けても十分な財源確保をしながら、財源手当てをしながら、自治体、地方が発展するような体制をぜひ総合的に確立してもらいたいということを強く要請をさせていただきます。 それから、人事院勧告の問題が先ほど中沢先生からも提起をされたわけでありますが、給与改定費が七千六十億ということが言われました。そして、それは既に財政計画の中に組み込まれている、財源手当ても十分やれるという状況のようであります。その点はぜひ完全実施に向けて財源も十分確保して早急に対応されるように。新聞などの話によりますと、来月の十日あたりに補正案なども含めて提起する、こういうことのようでありますが、これはなるべく早く年内支給ということで完全にやるということについては、それは変わりないということなんでしょうか。その点、改めて確認をさせていただきます。
○湯浅政府委員 今回の人事院勧告に基づきます地方公務員の給与改定所要額は、一般財源で七千六十億でございます。この七千六十億につきましては、地方財政計画上あらかじめ計上しております追加財政需要額が、災害分を除きまして六千九百億円ございますので、これを充当し、それからさらに従来から行っている経費の節約で、これは十分対応できると考えております。今回の補正によって特段新しい財源措置を行うという必要はないものと考えておりますので、財源的には地方団体について私ども新しい措置を講ずるということはないわけでございますので、各地方自治体はこの財源措置を踏まえて適切に給与改定に対する対応をしていただけるものというふうに考えているわけでございます。
○遠藤(登)委員 それから、週休二日制、育児休業の問題も提起をされたわけであります。これは民間もやるわけで、民間と公務員、特に地方公務員の場合はその接点にあってなかなか大変だということも一面理解される部分がありますが、先ほどもお話ありましたように、何としてもこれは、労働時間の短縮は世界的な、国際的な意味においても日本に課せられた宿命的な課題なのではないか。しかも、ゆとりある生活を確保するという意味においても、場合によったらこれは地方公務員、あるいは国家公務員もそうでありますけれども、公務員がいわば先導していくという部分も、地方にあっては特に賃金の問題あるいはゆとりの問題などは、一定程度地方公務員が先行していくという部分もあるわけであります。したがって、これは完全に民間と並行して実施をしていくということが建前なわけであります。 そういう意味で、十九日の閣議決定なども給与の改善だけに限られたという状況があるようで、先ほど大臣の答弁もあったわけでありますが、これは速やかに民間と並行して新年度から実施をしていくという建前を崩すべきではないのではないか。そのためにいろいろ準備もされていると思いますが、改めてそれに対する対応の御意見なども承っておきたい。 それから、特にその実施に伴って警察、消防あるいは病院、福祉の関係、これは一定の人員を確保していく、そしてこれ以上のサービス低下は来さない、むしろ充実をしていくということが求められているわけでありまして、そういう点などについても十分な配慮をしていく必要があるんじゃないのかというふうに思う次第でありますが、何かお話によりますと、政府は三ない運動に立っている。まず人をふやさない、それから金はふやさない、サービスは低下させないという、その三ない運動に立って週休二日制の問題も育児休業の問題もやっていきたいというお話を漏れ承っておりますが、必要な部分については、これはどうしても要るんじゃないか。警察とか病院とか消防とか福祉の関係、特に施設の関係などについては一定の要員を確保するということが不可欠な課題ではないかというふうに思いますが、こういう問題についてもどのように対応しようとするのか、対応方針などもあわせてお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○秋本政府委員 お尋ねございました育児休業法等についてお答えを申し上げます。 育児休業法につきましては、先ほど申し上げましたように、民間につきましては明年の四月から実施をされるということになっておりますので、そのことも十分念頭に置きながら私どもも検討いたしているわけでございますけれども、地方公務員の制度を考えます場合には、やはりどうしても国家公務員の制度と均衡のとれたものということにしなければならないだろうと考えておるわけでありまして、国家公務員におきましても今鋭意検討を進められていると承知いたしております。国と足並みをそろえて地方公務員につきましても制度を設けることができますように、ただいま一生懸命努力いたしているところでございます。できるだけ早く成案を得るようにいたしたいと存じます。 また、完全週休二日制の問題でございますが、御指摘がございましたように、人事院勧告におきまして明年度中できるだけ早い時期からということがございました。そのことを受けまして、週休二日制・閉庁問題関係閣僚会議でその取り扱いの検討が進められているわけでございます。今の段階でいつということを申し上げることは難しいわけでございますけれども、これもやはり、国においてそういう制度が導入されるということになりましたら、地方においてもそういうことができるようにする、そのための必要な法的措置を講じていくという考え方でただいま検討をいたしているところでございます。 完全週休二日制というとを導入いたします場合に、これもいろいろお話ございましたように、地方公共団体の場合、地域住民の皆さんの理解、納得を得るということが大変大事な問題にたってまいります。そういう中ではサービスの低下を来さないようにするとか、そういったような考え方というのはやはり基本にしながら皆さんの納得を得るようにという努力をしなければならないだろうと存じます。
○遠藤(登)委員 十分な検討、準備を進められて、しかも一定程度の計画性を持って必要な人員の確保の問題なども含めて、総合的に来年の四月から実施できるような体制をひとつつくっていただきたいということを要請をさせていただきます。 交付税制度の改善についてなんですが、先ほどのお話にもあったわけでありますが、基準財政需要額あるいは収入額、時代の変化に対応して新しい時代に見合って全面的な見直しを図るべきではないかということを提起をされたわけでありますが、それは当然な時代の要請なのではないかというふうに思う次第であります。 まず何といってもこれは、特に高齢者社会を迎えて福祉の分野、それから環境の分野、あるいはそれぞれ個性ある地方の活性化によって多彩な事業が展開をされておりますが、その行政需要に見合う、しかも時代が要請する一番重点的な部分について、特に交付税の配分などについて積算を見直していく必要があるのではないか。それから、社会資本が非常に立ちおくれている。特に下水道、経済大国などと言われながら下水道の普及率が五〇%にも満たないというような状況が地方にも散在をしているわけであります。一〇%にも満たないという市町村もあるわけであります。それは経済大国などと言われない状況がありまして、こういう問題、それから地方のローカル線とか不採算部門も相当あるわけでありますね。特に立ちおくれている分野について財政の配分あるいは交付税の配分なども見直していく必要があるのじゃないのか。そういう意味では地方の団体からも大きな期待が寄せられているし、要求も出ているという状況なのではないか。 そういう意味において、これは国と地方の財源の配分あるいは補助事業の見直しあるいは交付税の算定の見直しという部分が求められている昨今でありますけれども、これらに対する考え方をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○湯浅政府委員 御指摘のように、地方公共団体はこれからの社会経済の進展に伴いまして多くの課題を抱えております。御指摘のような急速な高齢化社会にどう対応していくかという問題でございますとか、あるいは地域環境の保全のためにどう対応していくかというような問題、あるいは個性ある地方をつくっていくためにどのように活性化していくかというようなことで、今それぞれの自治体が努力をしている、こういう努力に対する支援をどうしていくかというような問題、大変重要な問題でございます。さらに、社会資本の整備、特に生活環境の整備というものは地方自治体が実施していかなければならない分野でございますので、こういう分野における地方団体の努力に対して自治省としても十分支援をしていく、そういう財政措置を地方交付税や地方債というやり方で応援をしていきたいというふうに考えているわけでございます。 御指摘のように、基準財政需要額の算定方法につきましても、新しいそういう財政需要に見合ったような形にこれから努力をして算定方法の改善を図っていくということは、これからどうしても避けて通れない問題であろうと思いますし、こういう問題については積極的に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○遠藤(登)委員 何遍もお話しになっているわけですが、特に過疎過密、例えば、農業センサスの調査などで、ここ五年間で特に山の村が二千三百を超えて何百年の歴史を閉じて消えた。日本列島から二千三百を超える集落が消えた。私は山形なんですが、東京都知事の鈴木さんのお父さんが生まれたところ、これは朝日山中の中腹なんです。道海というところ。これは村がなくなる寸前なんです。小学校が分校にかわって、分校も今二人か三人ですね。学校もなくなる。それは、環境問題、国土の保全問題を含めて重大な問題なのではないかというふうに思うんですね。それに対する財源手当てをどうするか、あるいはそこに生活できる総合的な環境、土地を保全してそこに生活できる環境をいかにつくるかということもまた一つの大きな課題なのではないか。時間がありませんから、十分そのようなことについても留意をして対応していただきたいと強く要請をさせていただきます。 それから、固定資産税の問題、いろいろ問題がありますが、地価公示評価の現行四割を七割にする固定資産税の評価がえ、これは重大な関心を持っているわけであります。そのための特例措置の問題も、ことしの三月の本委員会で決議をされた案件もあるわけでありますが、まず急激に大幅な固定資産税等が上昇することのないように、しかも負担調整については十分な配慮をするようにそれぞれ準備を進められようとしておりますが、これらに対する対応方針についてお聞かせをいただきたい。
○杉原政府委員 固定資産税につきましては、その評価のあり方がいろいろと話題になっているわけでございますが、地価高騰が大変続いていることを受けまして、いわゆる地価公示価格と固定資産税の評価額との間に大変な乖離ができてきた。しかもそれが、乖離のみならず、市町村間でもその評価額に大変なアンバランスがあるというようなことが問題視されているわけでございます。そういうことは評価制度そのものに対します信頼感を損なうということにもなりかねないわけでございます。 そこで、公的土地評価いろいろございますが、そういった評価のあり方につきましては、御案内のとおり土地基本法が制定されまして、十六条で相互の均衡と適正化が図れるように公的土地評価をやりなさいという規定が設けられたわけでございます。そこでそうした規定を受けまして、本年の一月に閣議決定されました総合土地政策推進要綱にも示されておりますように、平成六年度が固定資産税の次の評価がえでございますが、その六年度の評価がえにおきましては、こうした土地基本法十六条の規定の趣旨あるいはその閣議決定などを踏まえまして、相続税評価との均衡にも配慮しながら、地価公示価格の一定割合、具体的には七割程度を目標に均衡化、適正化を図るよう市町村を指導してまいりたいと考えているわけでございます。 ただ、お示しのように、ただ評価を上げますと、それがそのまま税負担にはね返りますととんでもないことになりますので、来年度から評価がえの作業に着手するわけでございますが、その評価がえの状況も十分見ながら適切な税負担になるように、急激な税負担増にならないように十分配慮してまいる必要があろうと思っております。当委員会の特別決議でもそのような趣旨が盛られておりますので、そういった決議の趣旨も十分そんたくいたしまして検討してまいりたい、かように考えております。
○遠藤(登)委員 どうもありがとうございました。終わります。
○中島委員長 小林守君。
○小林(守)委員 社会党の小林守であります。 私は、既に我が党の中沢理事の方から総括的な質問の中で触れられている問題について、少し具体的にお聞きをしていきたい問題をお願いしたいと思います。 まず最初に、公務員の育児休業法案の問題について触れていきたいと思います。 第百二十通常国会におきまして、五月八日に民間労働者対象の育児休業等に関する法律が成立をいたしました。御存じのように、これは来年の四月一日施行であります。現在政省令化が進められている、こういう状況にあるわけであります。このような社会経済の情勢に対応して、公務員関係の法制度の整備を同時的に進めなければならないと考えられるわけであります。 これに呼応して、人事院では四月一日に「一般職の国家公務員の育児休業等に関する法律の制定についての意見の申出」を衆参両院議長及び内閣総理大臣に行ったところであります。これを受けまして、総務庁や法務省、そして同じく地方公務員に責任のある自治省でも、万全の体制のもとにこの法案提出に向けて御努力中であるというふうにお聞きをしたところであります。 そこでまず第一点は、この人事院の意見の申し出については、明確に平成四年の四月一日実施というふうに明記をされているわけでありまして、これについては官と民が同時に施行すべきだというような観点が貫かれているというふうに考えるわけであります。また、この間の連合、官公労等の労働団体の総務庁の交渉や官房長官の交渉でも、来年の四月実施というような、口約束ではあるかと思いますが、回答がなされてきているというような状況にあるわけでありまして、私どもは、この公務員に関係する育児休業法の成立、施行を来年の四月一日実施ということを強ぐ求めていきたいと思っているわけなんですが、まず最初に、自治省においてこの地方公務員の育児休業の施行について四月一日の同時施行、これについて基本的な認識なり考えを確認をしておきたい、そのように思いますのでよろしくお願いします。
○秋本政府委員 御指摘ございましたように、民間の皆さんを対象にする育児休業制度は明年四月から施行されますし、また人事院からの申し出のございました御意見は、やはり御指摘ございましたように四月同時ということを書いておられます。そういったことを踏まえまして、これまでもいろいろな御論議がされてきておること、私どもも十分承知をいたしておりますが、そういう中で地方公務員の育児休業制度につきましても検討させていただいております。 その場合に、地方公務員の制度につきましては、国家公務員の制度と均衡をとるようにということが必要であろうと思いますが、国家公務員につきましてもただいま御指摘がありましたようなことを踏まえて検討されていると承知しておりますが、国と歩調を一つにして私どもも成案を得るようにということをただいま努力いたしている最中でございます。できるだけ早く成案を得るようにさらに重ねて努力をしてまいりたいと存じます。
○小林(守)委員 少しも前進のない回答になっているなというふうに思っているのですが、要は、四月一日施行ということになりますと今国会に間違いなく出されなければならないということであります。これらについて、もう一度、今国会に間違いなく出すという形での答弁をお願いしたいと思います。
○秋本政府委員 地方公務員につきまして育児休業制度を導入するということ、具体的にどういう制度にするか、ただいま検討いたしているわけでございますが、細部については条例で定めるといったようなこともあり得るということでございまして、そういったことを考えますとなおさらのこと急いでやらなければならないということを私どもも重々承知をしながら、今精いっぱい努力をいたしているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○小林(守)委員 いずれにしても早急に出していただきたい、そのようにお願いしたいと思います。 それでは次に、この育児休業法につきまして、現行法というふうに略して言いますが、いわゆる女子教育公務員等の育児休業法、これも略称なんですけれども、長い名称は省きますけれども、この現行法と新制度の関係について基本的なところをお聞きしておきたい、そのように思います。 まず最初に、人事院の意見具申し出におきましては、現行制度と新制度は、その基本的枠組みを同じくし、新制度に新たな施策が盛り込まれる等を考慮し、現行制度を取り込んで一本化し、必要な調整を行うとしております。また、同じくその意見具申し出の中では、国家公務員の新たな育児休業制度の内容は、民間労働者を対象とする制度と基本を同じくし、公務の特殊性、現行制度等にも配慮して定めるのが適当と認め云々というふうに続くわけなんですが、このような基本的な新制度導入についての考え方について、現行制度との関係を答申している、意見を申し出しているわけなんですが、現行法では御存じのように、育児休業職員が復職をしたときの育児休業の期間の取り扱いについては、二分の一その期間勤務したものとみなす、このようなみなし規定も入っておるわけでありますし、また育児休業給の支給についても、地方自治法の附則六条のところでも明確に規定をされているところであります。 これらについて、新制度においても当然継承されるべき、むしろ強化されるべきものではないのか、そのように考えているところでありますが、この点についてどのように今進められているか、お願いしたいと思います。
○秋本政府委員 育児休業法につきましては、ただいま検討しておる最中でございますけれども、検討に当たりましてはやはり、たびたび御指摘のございましたような人事院がら申し出のございました意見、これを踏まえながら検討していくということになろうかと思います。その中で、具体的に御指摘の中でございましたような現行のいわゆる特定三職種の皆さんに対する育児休業給の支給の問題につきましては、人事院からの意見の中におきまして、「教育、医療等の業務の円滑な実施を確保するため、引き続き、法律の定めるところにより、必要な給付を行うことができるものとすること。」というふうにされているわけでございます。そういったことを踏まえながら検討を進めているところでございます。
○小林(守)委員 私はちょっと不勉強なところがありまして詳しく調べが及ばなかったんですけれども、地方自治法の附則の第六条の二では「育児休業給の支給」という形で「許可を受けた育児休業職員に対し、育児休業給を支給することができる」ということが書かれております。それからもう一つ、いわゆる現行法、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律、これがいわゆる現行法の全体の名称なんですが、この附則の2で、「当分の間、法律又はこれを基準として定める条例の定めるところにより、必要な給付を行うことができる」、こういうふうに書いてあるわけなんです。現行法では「必要な給付を行うことができる」という書き方ですね。それから自治法では明確に「育児休業給を支給することができる」というふうに書いてあるわけなんですが、この辺についてのいきさつというか、法制定の中での、附則の中、どういう形でこのとらえ方がこういう形で変わってきたのか、その辺をひとつお聞きしたいというふうに思います。 それからもう一点は、育児休業給とは何か、この中身はどんなふうに今なされているのか、その辺をお示しいただきたいと思います。
○秋本政府委員 いわゆる特定三職種の方に対する育児休業給の支給の全体としての根拠は、今御指摘ございました一般的な育児休業制度のものでございますけれども、その中で地方自治法に規定がございますのは、地方自治法は二百四条に職員に対して支給することのできる手当というのを限定的に列挙いたしておりますので、それの特例規定として附則に、当分の間育児休業給を支給することができる、こういう規定を設けておるわけでございます。 育児休業給の中身ですけれども、共済組合の掛金本人負担分相当額というものが支給されております。
○小林(守)委員 再度、この育児休業給の継続、継承、これについて、先ほどの質問では現行制度と新制度との継承、発展というようなことしか聞いておりませんので、育児休業給についての継承についてはどうか、そこをもう一度お聞きしたいと思います。
○秋本政府委員 何分にも今検討しておるところでございますので、できるだけ早く成案を得まして御審議をいただくようにしたい、そのときにはっきりとさせていきたいと思っておりますが、先ほど申し上げましたように私どもの検討におきましては、国家公務員の制度と均衡をとるように、そしてまた国家公務員との関係におきましては、人事院からの意見の申し出がございました。それを踏まえて、それに沿いながら検討を進められておると私ども思っております。そういうものの中で、人事院の意見におきましては、先ほども申し上げましたように特定三職種の方々に対する育児休業制度、これは医療等の事情などを勘案して引き続き必要な給付を行うことができるものとすることというふうに意見が出されておるところでございますので、それらを踏まえながら国においても検討されると思いますし、そういうことを念頭に置きながら私どもとしても検討を進めてまいりたいと存じます。
○小林(守)委員 そういうところまでしか今の段階では言えないというふうな感じをいたしておりますので、これについては以上で終わりにしたいと思います。 民間対象で成立しました育児休業等の法律についての結果というか、さまざまな民間の対象者がこの問題については、いろいろなアンケート等の調査等を踏まえますと、やはりノーワーク・ノーペイという基本的な業界の考え方が強く影響をいたしまして、いわゆる育児休業中については無給というようなものが織り込まれてしまったわけてありますが、要は、その育児休業の実効性をあらしめるためには、やはり生活の不安、この辺でなかなかとりづらいというような問題もあるわけであります。 そういう観点に立って、例えば、大きい企業等におきましては、それなりの福利厚生的な事業の中でその充実を図っていくとか、さらには新しい法制度の中でも、復職のための研修制度というようなものについて準備をさせるようなものが入ってきたわけであります。そういうことも踏まえて見直し条項もつけ加えられた。こういう経過を考えますと、私どもの方では、やはり公務員関係全体を見てもいわゆる育児休業給の支給だけで、この法がより実効性を持って、女子が子供を産んで安心して子育てができる、そしてまた復職ができる、そういうような仕組みとしては極めて不十分ではないのか、そんなふうに強く思っているわけでございます。 もちろん民間と公務員との均衡という問題もあるわけでありますが、しかしながら、やはり女子の労働市場への参入というか社会的な進出というか参加ということを考えまするならば、より積極的に公務部門が誘導していく、そういう観点も必要ではないのか、そんなふうに考えているところでございまして、今後の課題になりますけれども、いずれにしても当面は、現行法の制度をやはり継承、強化していくという観点で取り組んでいただきたいと思いますし、将来にわたって民間等の、特に、事業所規模と従業員規模等の比較が、事業所では五十人、そして企業規模では百人というような単位の事業所との比較が公務員の場合の基本になっているわけなんですが、もう少し違った、さらに少し大きい単位での調査というようなことも必要ではないのか、そんなふうに強く感じているところであります。 今後、この問題についての継承、強化、発展、そして女子の育児休業制度がより積極的に社会の中に定着していくような仕組みをどう図っていくのか、それらについての考えをちょっとお聞きしたいと思いますのでは大臣の方に。
○秋本政府委員 育児休業制度の重要性といったことを踏まえての御指摘であろうと拝聴いたしました。まさしくそのとおりであろうと思いますが、具体的な制度につきましては、人事院からの意見の申し出がございましたので、そういったことを踏まえながら検討を進めていきたいと存じております。そしてまた、今いろいろいただきました御意見のことも私どもも十分腹の中に入れてこれからのことをいろいろな角度から検討してまいりたいと存じます。
○小林(守)委員 それでは、せっかくの機会ですから大臣にもお聞きしたいと思います。 私自身、この現行法について、特定三職種についての育児休業に関する法律については、いわゆる人材確保という観点に立ってのものとしてつくられてきた、なおかつ今日においてもその意味は失われていないということは十分わかっているわけなんですが、もう一つ別の観点から見ますと、男と女というような観点から見ますると若干問題があるのではないか、そんなふうに感じます。というのは、やはり育児休業というのは男も当然とるべき時代に来ているのではないか、とれる時代に来ているのではないか。 そんなふうに考えますと、例えばこの現行法における看護婦さん、これは婦ですね。また保母さんは母ですから女性です。全部女性の名称になっているのですが、現実には職場では、わずかですけれども看護士とか保父とかこういう形での職が出てきているというのは事実であります。それからもう一つ、当然のことのように、女子教育職員ばかりでなく男子の教育職員もいるわけであります。 そういうことで、育児は女だ、女性だという観点に立っての今までの歴史的な経過を踏まえて、こういうことも果たす役割は十分に認めていますけれども、これからは、やはり欧米先進国の例を考えるならば、もう既にこの問題については考え直していかなければならない時代に来ているのではないか、そんなふうに思います。同じ仕事をしていて、女子の教職員が育児休業をする場合はこの現行法が適用にたる、しかし男子の教職員が休業する場合は今度は新制度のものになっていくというようなことになりますと、そのレベルがきちっと完全に同じであればいいのですが、まだ違った、完全にイコールにはならない既得権的な問題もあるのだと思います。そういう点を考えますと、やはり女に育児休業がとりやすいような仕組みをさせている。これは今までの経過からいうならば、積極的な意味は認めますけれども、これからの将来にわたってはやはり男も当然とるべき人はとれるというような時代ではないのか。 その辺の認識についで、大臣にお聞きしたいと思います。
○秋本政府委員 恐縮でございますが、その前にちょっと事実関係だけ申し上げさせていただきます。 ただいま御指摘のありました男女の相違の問題でございますが、たびたび引用いたしております本年四月一日の人事院からの申し出のございました意見におきましては、現行法の対象となっております三職種の女子職員以外の職員に対しては、「育児休業の期間については、給与を支給しないものとすること。」とされているところでございまして、もう既に御承知のとおりでございますが、そういったことを踏まえながら国においても検討しておられると聞いております。私どももそういったような国との均衡のもとにこの制度の検討を進めているところでございます。
○塩川国務大臣 私は、正直に申して、この育児休暇制度は今まで勉強不足でございまして十分は知らないのです。今慌てて勉強しておるのですけれども、私は、要するに男性の側から見まして、そしてまた政治家として見まして、育児休暇の必要はやはり種の保存と相当関係があると思うのですね。今一夫婦で子供が一・五二なんですね。何で子供が少なくなるかというと、やはり育児の問題があると思うのです。お金の問題ではないと思うのですね。育児手当を出すよりも時間が欲しいということだと思うのです。そういう点からやはり進めるべきであろう。 しかし、さっきも答弁しておりますように、その育児休暇を実施するまでにいろいろな段階の準備が必要なのだろうと思いまして、それを今一生懸命やっておるところで、できるだけ早くということが御希望だろう、私はそう思います。鋭意努力しておるのでございますから、もうしばらくその成り行きを見ていただいて、御辛抱いただきたいと思っております。
○小林(守)委員 先ほどお話もありましたように、例えば教職員の場合、男と女では、同じく教職にありながら、やはり育児休業について同じくとれるという制度になってきているわけです。しかし、これが待遇上の、労働条件上の違いが現行制度と新制度の中でも生じるということになりますから、この改善に向けて、これは将来的な課題ですけれども、ぜひ観点を持って、視点を持って取り組んでいただきたい、そのように要望しておきたいと思います。 それから、第二番目の質問に移っていきたいと思います。既に中沢理事の方から総括的にも触れられているわけでありますが、完全週休二日制の実施の問題でございます。 御存じのように、人事院は八月七日に、国家公務員の土曜閉庁方式による完全週休二日制を、平成四年度のできるだけ早い時期に実施するように勧告したわけであります。これは、週休二日制の問題について初めて人事院が報告に触れてきたというのが昭和四十八年というふうにお聞きしております。ということになりますから、ほぼ二十年近い週休二日制への歩みというような歴史を持った、最終の締めくくりの今回のこの勧告であろう、そのように思いますし、この土曜閉庁方式による完全週休二日制の実施という勧告に踏み切った人事院の決断については評価できるというふうに思っております。 しかしながら、実施時期について明示がされていなかったということについては不満が残っているわけであります。というのは、人事院総裁について、労働団体等との交渉の中では、八月二日の時点、勧告が出る前の時点の交渉の中では、平成四年度のできるだけ早い段階という問題について触れておりますが、ということは四月を念頭に置いてやってもらいたいというのが私の考えであり期待だというふうに回答しております。それから、八月三十日、勧告が出た後の衆議院内閣委員会で、我が党の山元勉議員の質問に対しまして当時の佐々木総務庁長官が、やはりなるべく早い時期の問題については、「平成四年度のなるべく早い時期というのは、一番早いのは四月の一日でありましょうから、私はそれを目指すべきだ、こう思っております。」という答弁をされております。 こういうことを踏まえまして、地方公務員の完全週休二日制の実施について、責任のある自治省、この基本的な考え方、いわゆる平成四年度のできるだけ早い時期という言葉の意味を自治省としてはどう認識しているのか、これをお聞きしたいと思います。
○秋本政府委員 完全週休二日制の実施につきまして人事院から勧告がなされていることを私ども承知いたしております。それを受けまして、政府におきましても関係の閣僚会議のもとで今検討をされているという状況でございまして、今の段階で、今の御指摘ございましたような意味での平成四年度できるだけ早い時期がいつになるのかといったことについて、今この場で申し上げることはできない、そういう状況でございますが、国において実施をするということになりましたら地方においても実施することができるようにという、そういう必要な法的措置を含めて私どもも検討いたしているところでございます。
○小林(守)委員 大変今の一連の自治省の答弁の中で、我々としてもその線に沿ってできるだけの努力をお願いしたいというふうに強く要請をしておきたいと思うのですが、実は、日経新聞の十一月十七日の報道で、政府方針として国家公務員の完全週休二日制の導入は来年の九月に、というような記事が出されました。そして、関連改正法案の今臨時国会提出を断念というような中身の記事であります。御存じだと思いますが、それに対して労働団体である直接の関係する自治労という団体がストを辞さないという激しい怒りの反発を示しているというような記事が載っているわけなんですが、この記事についてどのように受けとめられているのか。実際にこういうことであれば、今までの答弁はまるっきりでたらめだということにならざるを得ないのですが、いかがでしょうか。
○秋本政府委員 私どもも新聞報道を拝見いたしまして驚いたのでございまして、そういう方針が決まったというふうには私どもは聞いておりません。
○小林(守)委員 少なくともこういう話がどこから出てくるのか、極めて遺憾なわけであります。聞いていないというだけでこれは済むのかどうか。この与える影響というのは極めて大きいわけでありますから、政府の方針ということで出ているわけですけれども、これは総務庁に聞かなければわからないのですかね。この問題について、政府部内でこの記事に対する、こういうことがないのに書かれたということでありますから、抗議をするとか困るとかいう形での態度表明なりをしているのかどうか。その辺についてお聞かせいただきたいと思います。
○秋本政府委員 総務庁がどういう対応をされるかといったようなことは私どもお答えすることはできませんが、しかし、こういう大事な大きな問題について、関係の閣僚会議が設けられているのに、それ以外のところでそういったことが決定されるなんということはあり得ないと思います。
○小林(守)委員 いろいろこういう問題については、憶測記事というんでしょうかアドバルーンの記事が時々出されるわけであります。特に大蔵省なんかでも、地方交付税の税率カットについて方針を固めたなんというような、既にそういう記事も出されていることがあるわけであります。 そういうことで、政府の方針を決定する閣議、閣僚会議について、出席をされている自治大臣のこういう問題についての、いわゆる観測記事なのかどうか、どこかで情報をちょっと書かせるというやらせ記事、こういう問題についてどのように考えていられるのか。また、今回の国家公務員の完全週休二日制について、導入は九月だというようなこういう観測記事が出されたということについて、政府のあり方、マスコミに対する対応の件方、これらについてどう考えていくのか、御説明をいただきたいと思います。
○塩川国務大臣 それは特定の新聞一社だけだと思うのです。ということは、そこが、ミスリードされて書いておると思うのですね。先ほど公務員部長が言っておりますように、そういううわさを私は政府内で全然聞いておりませんし、でありますので、それは新聞の報道であったということで御認識いただきたいと思います。
○小林(守)委員 終わります。
○中島委員長 午後零時五十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 ――――◇――――― 午後零時五十分開議
○中島委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小谷輝二君。
○小谷委員 塩川大臣、自治大臣に就任されましたことを心からお喜びを申し上げます。 私は大臣と同じ大阪出身でございまして、大阪府議会十六年間もやらせていただきましたので、その間地元の代議士として、一いろいろ大阪の発展のために陳情申し上げ、力強い大阪発展のために努力していただいたことについて、私はいまだに心から敬意を表しておるところであります。もちろん、自民党内でも最も実力のある大臣として、地方自治のために、また地方行財政のために活躍されることを心から期待をいたしております。 そこで、塩川大臣に対して、基本的な考え方について、現在の衆議院、参議院のねじれ現象、こう言われている現況の中で、法案審議について、国家、国民のために国会はどうあるべきなのか、こういう基本的な問題、二、三、大臣の所見を伺っておきたい、こう思いますので、よろしくお願いします。 昨年の平成二年、地方交付税法の一部を改正する法律案、これに対する地方行政委員会での対応について、当時自民党の税制調査会長でありました塩川自治大臣は、同じく昨年の平成二年六月十一日、消費税の見直し案、これは政府から出され、また廃止法案、野党四党から出され、消費税論議がされているときでございました。この本会議の質疑の中で、自民党を代表して大臣の発言がありました。その内容は、「野党の皆さんにお聞きいたしたい」「消費税が含まれているということで当初はこの法案に反対の姿勢をとっておられましたが、最終的には賛成されました。御承知のとおり、消費税収のうち約一兆二千億円は交付税として地方自治体に配分されることになっております。すなわち、社会党を初め一野党の皆さん方は、消費税には反対するが、消費税によって入ってくる税金を使うことには賛成する、こういう突然の変身であります。消費税を取るのは反対だが、使うのは賛成だ、ならば消費税にかわる代替案を出すべきであるが、そこが知恵がないから仕方なしに消費税の使用を認めるということ、全く納得がいきません。」 このような御発言がございまして、この内容でございますが、私はこの発言を聞きまして、非常に驚いたわけでございます。これが自民党の、閣僚経験者であり、党を代表する税制調査会長という要職にある大幹部の発言であろうか、同時に、いずれにしましても、与野党対決の場とはいえ、また言論の自由とはいえども、地方行政委員会の審議の経過とか、また現況認識、現実対応等に対する非常に非常識きわまる発言でなかろうか、このように思ったわけでございます。 この塩川発言に対して、同じく、昨年六月十八日に税制問題等に関する調査特別委員会で、当時の奥田自治大臣に所見を伺いました。奥田自治大臣はこれに対して、「地方行政委員会、衆参通しまして真摯な御論議を賜り」「いわゆる見直し論議、廃止論議の決着いかんにかかわらず、地方財源を確保しなければならぬという大きな見地の上に立たれて、四党の共同修正がなされた経緯がございます。そういったことで、私は野党の皆さんがそういう高い見地に立たれて交付税、地方財源の確保に賛成の形に回っていただいたということについては高い評価をいたしております。」このように当時の奥田自治大臣は述べておられるところであります。 私は、公明党を代表いたしまして、地方行政委員会、当委員会の理事として、地方行政にかかわる法案審議に今後、この塩川さんの考え方に対して、非常に重要な問題である、このように思っておるものでございます。 したがいまして、まず塩川大臣にこの御発言の真意をお聞かせいただきたい、こう思うわけであります。どうぞよろしく。
○塩川国務大臣 その発言のみをとらえていただくのではなくして、私がその質問をいたしました根底にある背景というものもあわせて聞いていただきたいと思うのであります。 御承知のように消費税が、その前段となりました売上税から消費税へ変わってまいりまして、その当時竹下内閣としては、もう内閣の命運をかけた、いわば政治決着を望んでおられた。それができずして、結局消費税が成立すると同時に竹下内閣は責任をとって宇野内閣にかわったわけであります。 私は、宇野内閣のときに内閣官房長官を命ぜられまして、直ちにその消費税の後始末の問題につきまして野党の皆さん方とずっと詰めた話をしてまいりました。そのときに、消費税の使い方、先生も御存じだと思うのですが、これは福祉を重点にしろということのお話がございましたけれども、しかし特定の政党、私はこの政党の名前は言いませんけれども、いずれにしても全面的に絶対反対だという線なのであります。ある一部の野党の方は、いやこれは使途さえはっきりするならば賛成だとおっしゃった。それは御存じのとおりだと思うのです。野党の中でも意見が違っておりました。そうしてそのまま参議院選挙にずれ込んでいったのであります。私はその間に、参議院選挙の最中にもテレビにあるいは各党の討論にもずっと出ましてお願いいたしましたことは、この財源は地方にも使われる財源であるから、だからそうならば地方財源もあわせてお考えいただかたければということをしょっちゅう申し上げておったのでございます。 ところで、その参議院も終わりまして、全部事が終わった後で、地方交付税法の改正法案というのが出てまいりましたそのときに、やはり反対されましたのは実はその特定政党でございまして、まず最初に消費税を含んでおる交付税は反対だ、こういう意見が出た。これは御存じだと思うのであります。その記録はちゃんと残っております。私は、それをおっしゃるのはおかしいじゃないか、そのことはもう既に議論し尽くしておるのに、なぜまたこの問題を出されるのだろうと思って、その話を野党の政策責任者の方に持っていったのであります。しかし依然としてやはり反対だとおっしゃったのですが、しかしそうすることは逆に、地方自治体が本当に困ってきた。交付税の配分もしなければなりませんし、困ってまいりまして、そういう政治的な背景から、交付税のいわば一部修正というか提案をして、賛成されていったという経緯がございました。 そのことを私は率直に申し上げたのでございまして、その中で、私はちょっと今質問で気にしておりますが、知恵がないという、そういう言い方をしたのは私は間違いだったと思います。そうではなくて、対案の政策の明示がなかったということであります。私はそのときに、それじゃ地方自治体にかわる財源は何なのかということを何遍も言ったのですけれども、そこの返事はなかったということでございますので、そういう点につきまして発言の点でいろいろあったかもわかりませんが、私は真意は御了解いただけると思っております。
○小谷委員 御承知のとおり、当時は消費税の政府の見直し法案、野党四党の廃止関連四法案、これがともに提出されて、まさに税制問題特別委員会で審議をしていこう、この前段階での交付税法の取り扱いであったわけです。したがいまして、野党四党は要するに消費税を廃止する法案を出しているのですから、消費税の含まれた交付税に賛成できるわけがない。何と言われても、わけがない。そんな道理は通らない。しかし、ここにいらっしゃる当時自民党の西田筆頭理事初め、皆さん方と議論を交わしながら、要するに政策とかイデオロギーとか主義主張を超えて、国家、国民のために国会は今この法案をどう扱うべきなのか、議論に議論を重ねて、そうして、たとえ法案がどうなろうとも交付税の総額に影響を及ぼさない、これを加筆修正をして自社公民でこの法案を賛成した、こういう経緯なんです。その直後の大臣の話なんだ。 だから私は、このような経緯から踏まえて、余りにもそこらの経緯を御存じではなかったのかな。私の知る塩川大臣は、非常に見識豊かで常識的で、すべてあらゆる問題に精通された、最も私も信頼もし、尊敬もしてきた大先輩でございますので、どこにこんな大きな、なぜこのような発言があの場でなされたのかな。現在もそのような立場であって、今後も来年度の交付税審議の中に、また当委員会に付託される審議の中でいろいろな問題が出てこようと思いますけれども、しかし今の現状の中で、要するに反対しても通るという状況ではない、みんな野党も与党も一緒になって、国家、国民のためにどうあるべきなのか、国会はどう対応すべきなのか、こういう判断をしなければならぬ、こういうふうな考え方を私は持っております。それに対して、知恵がないからおまえらが言っていることはおかしいではないかというふうな、そう単純な、しかも自民党の大先輩でもあり、また今回自治大臣としてまさに地方のかなめとして活躍をしていただく大臣のお考えの中にそういう考えがあるとするならば、これは今後の審議には大変なことだなという点で非常に懸念を持つものでございます。 したがいまして、私の申し上げております、ただ単なる政党の主義主張とかイデオロギーとかそういうことではなくして、国家、国民のために国会としてどうあるべきなのか、こういう考え方で今後当たるべきではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでありますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○塩川国務大臣 先ほど申し上げましたように、この発言には前段のところがございますので、その前段でそういう発言になったので、その前段がなければ、私ももうそんな、おっしゃるとおり、そんなばかな発言はしないようにこれから心得ていきます。 私はそのとき、前段というのは一つは何かといったら、ちょうど昭和六十年ごろ、見ていただいたらおわかりだと思うのですが、地方交付税が十何兆円という借金が残ったままで、地方財政がどうにもならないときにこの問題が発議されてまいりましたので、それで売上税がつぶれ、消費税で地方財政が助かっていくならばという念願があった。だから今と状況は大分違っておりますので、私は現在ではそういうことは考えておらないということを御了解いただきたいと思います。
○小谷委員 じゃ次に、平成四年度の予算編成に関連いたしまして来年度の地方財政対策、自治大臣の御所見を伺っておきたいと思いますが、既にバブル経済の崩壊、また景気の減速傾向等を反映して、税収の落ち込みが予想されておるところでございます。国・地方ともに厳しい予算編成を強いられるのではないか、このように思うわけでございますが、午前中にも自治大臣のお考えをお伺いいたしましたけれども、塩川自治大臣として、地方財政の現状と来年度の予算編成に臨むに当たっての大臣の展望について御意見、御所見を伺いたいと思います。
○塩川国務大臣 平成四年度の地方財政計画は非常に苦しい状況になるだろうと思うのであります。それは、一つは国との間における財源の話し合いというものはいろいろな角度から出てくると思います。 ちなみに、私は、これに関連いたしまして先刻来申しておりますように、交付税の問題、税率等には絶対手つけささぬようにしなければいかぬ、そのためにはやはり、これこそ先ほどのお話じゃございませんが、与野党一致して地方財源を守るという意味において御協力をぜひひとつお願いいたしたいと思うのであります。やはり、国会が与野党合わせて交付税に対して非常にシビアな姿勢で臨んでおるぞということになれば大蔵は絶対この話出してこないと思うんです。いけそうだなと思ったら出しできます。そこをひとつ十分に御認識いただいてお願いいたしたいと思っております。 そういうことがありますから、私はどうしても財政の問題についての有無相通ずる話を大蔵との間にしなければならぬだろう。そういたしますと、今までのような補助対象事業のあり方とか、あるいは財政救援のための財政支出というようなものも変わってくるような感じがするのです。そういうものを見ました場合に、一番基本となるのは何かといいますと、今までの地方行政の水準を落とさないで、しかも、中の緊急緩慢相和して、急がないものは後回しにして急ぐものは先にするとか、あるいはニーズの高いものは先に実施していってと、そういう序列を事業なり事務の間につけていかざるを得ない。それがまた新しい時代に対応する新しい地方行政に変わってくるんではないか、そういう期待も実は込めておるわけであります。 ですから、来年は財政だけの話じゃない、地方行政の行政の中身にまで深くかかわり合いしてくると思います。
○小谷委員 非常に頼もしい、今までの自治大臣には本当に考えられないような力強い大臣の抱負でございまして、そのようにいけばいいなと思うのですが、各大臣もみんなそのように初めはおっしゃっておられるわけです。いよいよ予算編成の段階になりましたら、毎年――私も地方行政委員会、大方七年間連続当委員会の理事として務めさせていただいておりますけれども、ちょっとこのように景気が落ち込んだ場合には、国は今まで必ずまず補助率カット、それから地方交付税の特別減額措置、これを必ず行ってきた。すべて地方財政に負担を転嫁してきた。これに対してかなり自治省も大蔵との折衝を重ね、大臣も努力された経緯はよく知っております。だけれども最後には押し切られてしまってきた、これが今までの実例であります。 したがって、今の地方自治体、非常に大蔵等では、一部新聞報道によりますと、まだ地方行政には余力がある、余剰がある、こういうふうな考え方があるように思えてなりませんし、また大蔵省が地方財政の圧縮に対する考え方を、今回財政が厳しくなれば今までと同じようにまた財政負担を地方に、地方の固有財源におっかぶせてくるのではなかろうかと思えてならないわけです。この点について大臣の、今お聞きしましたが、さらに……。
○塩川国務大臣 私は、それはあり得ると思います。ですから、私は先ほど言っていますように、財政の国と地方との調整というものは、やはり地方が豊かなときもあったし、また国が余裕があって地方が非常に苦しいときもあった、貸し借りをしょっちゅうやってまいりました。それはそれなりで、私は、相通じて相談しようではないか。ただし、ここには前提があります。やはり権限をどうするんだということの問題もあります。そういうものをあわせて相談しようではないかと言っておるのです。しかし交付税率は別だよ、こういうことを言っておるのです。 今のお話は、交付税率もこれは一緒になった話になっておりますから、そうではなくして交付税率は別だよ、これはこれの固有財源なんだ、そうじゃなくて財政調整の問題は財政調整の問題なんだよ、ここを私はきっちりわきまえて交渉するつもりでございます。
○小谷委員 私はかねてから、地方財政計画及び交付税の基準財政需要額、これを大幅に考え方から見直すべきではないかと当委員会でも繰り返し主張してきたところであります。午前中の大臣のお話におきましても、かなり意欲的にそのような御発言、御答弁があったようでございます。 そもそも、私は、地方財政計画と交付税、これは地方団体が必要とする最低限の財源を保障するための制度である、こういうふうに認識をしております用地方財源が不足するときには国としてそれを補足する責任がある、これが基本的な地方財政計画であろうと思っております。 ところが、基準財政需要額を絞り込んで、小さくコンパクトにして、それで財政計画を立てて、これで固有財源の交付税、すなわち国税三税にプラス消費税、たばこ税等を加算した交付税総額から見て基準財政需要額を絞り込んでいるから、これだけあれば余っているではないか、地方財政は豊かではないか、こういうふうな考え方、すなわち小さく絞り込んだ地方財政計画を使って、そうして、地方に金が余っている、こういうふうな意見を言う人があるわけでありますけれども、これは全く本末転倒した意見であって、地方団体が、これでいい、これで十分です、需要額はこれで結構です、どこを言うところはございませんし、思っておる人もいないわけです。 したがって、地方団体がやらなければならない仕事、これは要するに財政需要、これがまだまだあるにもかかわらず、絞り込んである、基準財政需要額を縮めているわけですから、それに対する交付税総額は余ってきた、こういう考え方ですから、この基礎になる需要額を根底に洗い直していく、こういう考え方が必要ではなかろうか。むしろ今はこの地方財政計画の仕組み、地方財政計画そのものを組み込んで基準財政需要額を必要に応じて伸ばさなければならないのを、逆に、基準財政需要額を、要するに地方の歳出を抑制する、制約している、地方財政計画そのものがこういうふうな結果になっておるのではなかろうかと考えられます。 そこでまずお尋ねしておきますが、この際、地方財政計画を今申し上げましたような実態に即した、ただ数字の上ではじき出すものではなくして、もっと地方のニーズに合った、実態に即して基準財政需要額を見直すべきではないか、これがまず第一点。第二点は、交付税率ですが、先ほどもありましたように、これはいかなることがあってもさわれない、これをさわることは許さない、こういうふうなかたい決意が必要ではなかろうか。この二点がこれから地方財政を円滑に、なおかつ充実した地方行財政を推進していくには一番大事ではなかろうか、こう思うわけですが、大臣、いかがでしょうか。
○塩川国務大臣 小谷さんのおっしゃるとおりです。私は、先ほどからそのとおり、同じ考え方です。ですから、私は再度お願いいたしますのは、この交付税率という交付税の基本の問題ですね。この問題につきましては、地方自治体は弱いですよ。なぜか。各中央省庁それぞれが大蔵と結びついていますから、おまえのところ、これやってほしいというんだったら余り交付税やかましく言うな、知事さんええな。これは抑えられていきますよ。あるいは市長さんが陳情に来ます。やりますから、あんたのところも余り交付税なんてやかましく言いなさんな。やられちゃいます。そうすると、ペしゃってしまうかもしらぬ。だから、国会がしっかりやっておいてもらわぬとこれは維持できぬよということを言っておるんです。ぜひひとつ、そのつもりでお願いいたします。
○小谷委員 私が自治大臣にこうやってほしいと言うところが、おまえらも一緒にやれというような話で、ごもっともでございますが、まさに私も地方行政委員会の委員の一人といたしまして大臣と基本的な考え方においては同じであるということで、力強く思っておるわけであります。 そこで、今まで、地方自治体自身も大幅に行政改革をやらなければならぬ、これも事実であります。このことで緊縮型の地方財政、その面についての財政を緊縮していく、縮めていく、行政改革を思い切ってやっていく、これは必要であろう、これは評価していくものであると思っております。 ところが、そういうものにきちっとけじめをつけながら、新たな需要として見込まれる、特に新しい時代に即応した、すなわち高齢化社会対策、例えばそのようなものに対しては、一つは大型の高齢者交付税の創設とか、今は確かに補正で老人の数によって加算はしておりますけれども、これは単位費用として老人何は交付税何ぼ、こうどかっと決めていくような、すなわち犬型高齢者交付税の創設、これは必要な時代ではないのかな。特に過疎地帯なんかでは老人の比重が非常に高い、こういうところほど困っているわけでありますので、そういう考え方も一つの単位費用の算出として基準財政需要額の基礎に組み入れるべきではないか。また、同じく福祉問題としてホームヘルパー等の増員とか福祉関係市町村職員の増員、このようなところに思い切った財源手当て、これを基準財政需要額に盛り込んでいくべきではないか。また、地域福祉基金、これたども今までに引き続いて大幅に増額していくべきではないか。特にこういうふうな面について需要額を考えて合わせてくるほかないかな、こう思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
○塩川国務大臣 私は、以前から自分の考えとして、何も自治大臣じゃございませんで、そこはまた誤解していただいたら困りますけれども、私自身として考えておることがございまして、それは自治大臣に就任した機会に何とか議論を巻き起こしていきたいと思っておることがございます。そのことについて。 実は今の質問と非常にかかわり合いがございまして、高齢社会だってまいりました場合に、いろいろな問題が行政の中心課題になってくると思うのです。今まで、二十年前でございましたら、福祉行政というものは、福祉行政も進めるという、「も」のことになっておったのですが、今じゃ福祉行政が地方行政の中心だろう。 そうした場合に、例えば保険医療、こういう面を見ましても、非常な高齢者、例えば八十歳前後の高齢者の方が、これが保険で見なければならぬのか、福祉で見るべきなのか、これによって違うと思うのです、財政の措置が。それから、障害者の問題等もございますし、これなんかでも、要するにこの事態をどう見るかということの扱い、これを受益者負担の面から考えるのか、あるいは本当に福祉として考えていくのか。私は老人健康保険なんかまさにそうだと思いますよ。老人になったら病気が常態なんですから、それを保険会計で見ていくというのもいかがなものだろうな、私はそんな感じがするのです。 けれども、これはあくまでも私個人の考えてして、大臣の考えじゃございませんで、そこを私はやはり議論してもらいたいと思うのですよ。 私、こういう職員を与えられたのでいい機会だな、一回こういう案を提案して、福祉行政の中における保険とそれから受益者負担の関係、この関係を一回真剣に考えてもらいたい。そうすれば同じ金を出すにしても趣旨が違ってくると思うのですね。今国民健康保険に政府は四一・五%金を出していますよね。こんなこと国民知りませんわ。やはり保険だと思っていますよ。しかしやっていることは何だ、実態は福祉そのものじゃないか。そうでしょう。これ保険でしょうか。 そういうところを一緒に考えてもらえないだろうかということを私は強く思っておるのです。どうぞ御検討いただいて、また御批判もいただきたいと思います。
○小谷委員 私は大阪でございますので、ちょっとこの点についても大臣の所見を伺っておきたいと思います。 交付税の不交付団体について、これは財源調整、聞くところによりますと、普通交付税の不交付団体に対しては消費譲与税の交付を一部カットする、いわゆる譲与制限、これを導入しようとする考え方があるようでございますが、御承知のように、地方税、地方譲与税、地方交付税、この三つの税が地方団体の一般財源であり、地方団体固有の財源であります。このうちの譲与税、これはたまたま技術的な理由で国がまとめて徴収をし、それを地方に戻す、こういう地方税、これが譲与税、こうなっておるわけでございますが、地方団体の財源調整のための制度では、この譲与税はそうではありません。あくまでも財源調整は交付税であって、交付税で行うべきである、このように考えておるわけですが、大臣の所見はいかがですか。
○塩川国務大臣 それは、主体は交付税であることは事実でございます。しかし、譲与税が一種の財政調整に使ってはいかぬということでもないと思うのです。それは私は、それなりの理由があればということでございますが、そのときは何かといったら、その調整をどうしてもぜひやらなければならないような深刻な事態が起こっておるかどうかということ、それが基準ではないかなと思うたりいたします。しかし、余り固有の財源あるいは固有の財源に準ずるやつをそういう政策的な配慮ということでやってはいかぬとは思います。 しかし、いわば日本列島全体が均衡ある発展を期すということは、これは野党の皆さん方もそうおっしゃっている。その均衡ある発展をするのには、余りにも財源が偏り過ぎていったらいかぬという配慮でそういう調整をやっておるんだろうと私はおおらかな気持ちで見ておりますけれども、しかしそれが行き過ぎたらいかぬ、おっしゃるとおりだと思い省す。
○小谷委員 大臣のおっしゃることはわからぬでもないのですが、特に消費譲与税、消費税のこの分の譲与税ですね。これは本来地方の固有財源であった電気ガス税、これは地方税、これを消費税で吸収して、その見返りとして消費譲与税として創設された、こういう経緯がございます。これを不交付団体から巻き上げて、これも財源調整に使うという、これはちょっと筋が通らないのではないか、こう思うわけですが、どうですか。事務当局からも一遍意見を聞きたいと思います。
○杉原政府委員 おっしゃる面が確かにございます。消費譲与税は消費税との調整対象となりました。おっしゃいましたような地方間接税の代替的な側面等をも考慮しまして、地方団体に対して一般財源という形で譲与することを目的として創設されたということはおっしゃるとおりだと思います。 一方、消費譲与税等その他の地方譲与税一般につきましても、元年の十二月臨時行政改革推進審議会の答申がございましたし、またそれを受けた閣議決定におきまして、団体間財政格差の是正の一つとしまして譲与制限についても検討ということが示されているわけでございます。 したがいまして、大臣も御答弁ありましたけれども、この問題につきましては、その答申あるいは閣議決定の趣旨もございますし、消費譲与税の譲与の趣旨なり、今後消費譲与税の収入の動向も見る必要がございますし、またさらには各地方団体の税収入を含めた財政状況、そういったものを総合的に勘案しながら、各方面の御意見もございますので、慎重に検討してまいる必要があろう、かように考えております。
○小谷委員 重ねて申し上げるようですけれども、少なくとも消費譲与税は今度の一連の税制改革の中で、固有財源を国税に吸収して、それの見返りとして出したものですから、これまで調整をするというのは、これは交付税と同じことになりますからね。これは何ぼ財源調整を思い切りやるべきやいっても、それはあくまでも交付税でやることになっているのですから、譲与税まで手をつけるのはおかしいではないか、こういう不交付団体からの意見も耳を傾けて財政当局は考えなければならないのではないか、こう思うのですが、大臣、いかがですか。
○塩川国務大臣 確かに交付税と譲与税とはその性格が違いますから、だから交付税のような本当に財源調整を目的とした交付税、そういう目的のものと譲与税のいわゆる財政調整というものとは若干違う、それは私らも心得ている。ですから、これは程度の問題だということを先ほども申し上げておりますので、十分心得てやっていきたいと思っております。
○小谷委員 もう時間がないようでございますので、簡単にあと一問だけ質問しておきますけれども、地方譲与税の中で特別とん譲与税、とん税といわれておるものがあります。これはシステム上、国が一応全部取って、そしてそのままそれぞれの関係市町村に配分している。これが昭和三十九年から今日まで依然として同じ形にほうってある。とんでもない話ではないか。要するに、ほかの物価指数から、また港湾費から見たら三倍ぐらい上がっているわけでしょう。これだけはそのまま置いてある。これについて今後検討しなければならぬ、こう思うわけですが、税務当局、どうですか。
○杉原政府委員 特別とん税につきましては、御案内かと思いますけれども、固定資産税との見合いという部分が一つございます。それと、入港料でございますとか港湾環境整備負担金とか、いろいろ総合的な税負担、ずばり税及び税に類する負担を総合的に勘案しながら検討していく必要があろうと思います。 確かに三十九年以来据え置かれております。とん税、特とん税、両方セットでございますけれども、それが据え置かれてきておりますが、三十九年のときに固定資産税をいわば下げまして、当時は非課税にしたわけです、外国貿易船について。非課税にしまして、いわば外国の船籍を持った船とのイコールフッティングという形にしました。しかし、その見返りというわけではございませんけれども、時とん税を上げたというような経緯もございます。ですから、それ以後の先ほど申し上げましたようないろんな説あるいは負担金、入港料等、総合的な負担状況を勘案しながら決めていく、検討していく必要があろうと思いますので、関係省庁とも十分協議してまいりたいと思っております。
○小谷委員 終わります。
○中島委員長 吉井英勝君。
○吉井(英)委員 戦前戦後の憲法上の扱いで大きく変わった一つが地方自治であることは言うまでもありませんが、憲法第八章でそれは明記されています。きょうはこの地方自治論というのはおいておきますが、議論になっております地方財政余裕論とか、地方交付税交付金削減問題などで大蔵省と自治省の問題もあります。また、それとともに国と地方の問題ということでも考えておきたいことがあるわけです。 この点で少し経過的に見ますと、戦後、地方財政委員会というのがありました。内閣から独立した行政委員会であったわけですが、一九五二年の自治庁へ併合されていった過程で、自治庁附属の諮問機関として、今日地方財政審議会というふうに変わってまいりました。 元地方財政委員会の委員長であった野村秀雄氏が「地財委への訣別」というのを一九五二年九月に書いておられますが、その中でこういうふうなことを言っておられるのですね。「地財委の廃止は実質的には地方財政の自主権の喪失、或いは地方財政の国庫への従属を招来し、地方自治そのものをも破綻に導く倶れのあることに思いを致さねばならぬ。」元地方財政委員会の委員長がそういう警告も含めて思いを語っておられるわけでありますが、それだけにこの地方財政委員会から地方財政審議会へ移っていった過程で、当初いろいろな議論が国会でも行われております。 しかし、そういう議論は少しおいておくとしまして、つくったからには少なくとも、例えば今日の大蔵省の地方財政余裕論などに対しては自治大臣に勧告をするとか、自治省と大蔵省の折衝に当たってはいわば地方自治体の立場で強力なバックアップをしていく、そういうふうな面とか、あるいは自治省から一定の距離を置いて地方財政の発展のために尽くす、そういう面が本来期待されているというふうに思うわけです。 この点で、私はきょうはその地方財政審議会について、ちょうどこれが時期的にも毎年十二月ないしは翌年の一月に意見を出しておられますから、少しこの点について見てみたいと思うわけなんです。 この国会の初めに地方財政審議会委員が承認されました。五人の中で実は自治省出身の方が三人になるわけなんですね。これは昭和三十八年九月二十日の閣議口頭了解の中で「当該省庁出身者又は現在当該省庁の顧問の職にある者は、原則として、これをその省庁の審議会委員には任命しない。」こういうふうになっているわけでありますが、これは、今回の自治省関係の方が入っているというのはまずこの閣議口頭了解に反するのではないかと思うわけですが、まずこの点から伺いたいと思います。
○森(繁)政府委員 地方財政審議会の委員の問題でございますが、先般のこの国会におきまして地方財政審議会の委員の御同意をいただいたところでございますが、ただいまのお話は、自治省関係者が多過ぎるのではないか、広く人材を求めたらどうか、こういうお話でございます。 地方財政審議会委員の選任は、法律の規定に基づきまして、先ほど申し上げましたように、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する、こういうことになっております。しかも、その審議会の委員が五人でございますが、そのうちの三人はそれぞれ全国の都道府県知事及び都道府県議会の議長の連合組織、それから市長、市議会の議長の連合組織、それから町村長、町村議会の議長の連合組織から共同推薦をいただきまして、それに基づき国会の同意をいただきました上で任命をいたしておるというものでございます。閣議了解のお話ございましたが、国会の同意ということをいただいておりますので、その点は問題ないものと考えております。
○吉井(英)委員 国会の同意に先立ってまずだれを国会へ出してくるかというのは自治省の方で選んでおられるわけですから、その段階で自分の方が閣議口頭了解に反しておいて、国会が承認したからおまえの責任だ、これは余りにも乱暴な議論だと思うのですね。 もう一度重ねて伺っておきますが、自治省の方はこの閣議口頭了解があることはもちろん御存じですね。
○森(繁)政府委員 お話しの件は承知をいたしております。
○吉井(英)委員 推薦団体が推薦したんだ、それで国会で承認したんだとおっしゃるのですが、そうすると推薦団体の方にこの閣議一頭了解のこの文書もお示しになられて、本当はここに書いてあるように当該省庁出身者は原則としてその省庁の審議会委員には任命したいということになっておりますから、別に日本にそう人材不足ということはありませんから、広く人材を求めてください、御推薦くださいということは当然言えるわけですが、これは推薦団体に説明はされたのですか。
○森(繁)政府委員 委員の御推薦をいただきます場合には、地方自治に関してすぐれた識見を有する者、こういうことを中心にいたしましてそれぞれ推薦をいただいているわけでございます。その節、今お話しの件につきましても、私どもの方から趣旨は御説明を申し上げております。
○吉井(英)委員 私はなぜこんな簡単なことのようなことを聞いているかといいますと、実はこういう審議会が各省庁のアクセサリーになっちゃいけないわけですね。本当に自治省からも距離を置いて、そしてその独立性を保障して、そして本当にいわば期待されるべき役割を果たすという上では、人材が全くいないということであればそういうことになるのかもしれませんが、そんなことはないはずですから、だからこの点では今のお話というのは、これは説明したから事足れりとか、国会で承認したからおまえたちが悪いんだ、こういうことには当たらないんだということをまず指摘しておきたいと思うわけです。 次に伺いますが、この委員の方は常勤ですね。要するに、五人中三人の方が自治省出身の方というのは事実なんですが、この委員の方が常勤であるという理由は何ですか。
○森(繁)政府委員 地方財政審議会は、御承知のとおり、地方税財政に関する重要事項につきましては必ず審議をする、こういうことになっております。したがいまして、その審議事項というのは広範にわたっておるものでございます。そのために会議も週二回は必ず定例的に開催をいたしておりまして、年間大体百回ぐらい開催をいたしておるという実情でございます。その審議会は単なる諮問機関というものではないと思いますが、例えば地方債の配分でありますとか地方交付税の決定でありますとか、通常の事務を処理するに当たりまして審議会の議決を得なければならない、こういう仕組みになっておりますので、いわば深く行政の執行にかかわっておる、こう言っても言い過ぎではないと思います。言うなれば議決機関的な性格を帯びておるというものでございます。 以上のようなことから、常勤の扱いということにさせていただいておるわけでございます。
○吉井(英)委員 事前に自治省からいろいろお話を伺いました。週二回、火曜日と木曜日に大体委員会が開かれているんですね。会議は午前中大体九時半から約二時間ぐらい、たまに昼食がおくれるときもあるようですが、大体二時間ぐらい。定例日以外に出勤はないわけですね。年間出席日数は、多い人で九十二日、少ない人で七十二日。部屋も実は見せていただきました。ちょうど大臣のお向かいの部屋に当たりますが、会議室とロッカーだけですね。ここで執務をしたりとか、あるいはここで特別研究をしたりとかいうような部屋でもありませんし、また、何しろ執務机といえば一つだけですから、会議机といいますか、円卓はありますが、とてもじゃないが五人の方が毎日出勤されて研究を行うというような部屋でないことは一日すればわかります。 これで常勤でなければならない理由は何なんだろうかなと私は思ったわけですが、その辺をもう少しわかるように説明してもらえますか。
○森(繁)政府委員 部屋の仕組み等につきましては、先生ごらんいただきましたので御存じだろうと思います。私どもも、もっとスペースがありましたならばそれぞれの委員の先生方に専用の部屋をということも考え得るわけでございますが、残念ながらただいまのスペースの仕組みでは今申し上げたようなことができませんことを大変申しわけなく思っておるわけでございます。 定例日が週二回行われておりまして、その定例日の勤務時間等は先ほど先生がお示しのとおりでございますが、その定例日以外の日におきましても、付議されます案件が非常に複雑あるいは膨大な場合には事前に説明を申し上げておる、こういうこともございますし、それから付議案件以外の事柄につきましても、関係部局から十分事前に説明をするという手続も講じておるわけでございます。決して、先ほど先生がおっしゃいましたように、地方財政審議会が独立した仕事をしていないということではございませんで、私ども大変有益な意見を賜っておるということでございます。
○吉井(英)委員 事前に資料に目を通すとか御説明いただくとか研究する、これは常勤も非常勤も同じじゃないですか。非常勤ならば事前の研究も資料検討も必要がたいということにはならないし、現に多くの非常勤の方たちゃっているわけですね。 自治省の審議会を見てみますと、国家行政組織法第八条で出ているのは、常勤は地方財政審議会で、あとの地方公務員共済組合審議会、中央固定資産評価審議会、消防審議会、全部非常勤です。審議会は、これは非常勤の方の場合も事前に、審議内容を連絡し御説明もすれば御検討もいただいて資料配付もちゃんとやっているというふうに私は伺っているのですが、そのとおりじゃないですか。
○森(繁)政府委員 非常勤の委員の先生方に対しましても、今申し上げましたような事前説明をする場合が多いと思いますし、それが通例であろうかと思います。ただ、この地方財政審議会の委員の先生方について申し上げれば、その事務量が非常に多いということが特色ではなかろうかと思います。通常の審議会の場合には月に一遍でありますとかあるいは年に数遍でありますとか、これは審議会の開催される通常の形態であろうかと思いますが、この地方財政審議会につきましては、先ほど申し上げましたとおり週に二回は必ず定例的にお集まりをいただいて御審議をいただいておる、こういう点が基本的に違うものではなかろうかと思っております。
○吉井(英)委員 審議内容そのものについて是認しているわけじゃありませんが、例えば行革審は非常勤ですね。それから地方制度調査会、これも非常勤ですね。それぞれ設置法を見ておりますと全部非常勤となっております。ところが、臨時行政改革推進審議会などにしても審議概要をつくっておりますね。常勤の地方財政審議会については実は審議概要がないんですね。それから他の委員会に見られるような会議次第、例えば中央固定資産評価審議会などは会議次第とかちゃんとそういうものがあるわけですが、こういうものもない。 で、週二日出勤で大体午前中二時間くらいで、自治省のお話によると年間給与がお一人二千万円。どうして常勤でなければならないのか。どうも今のお話ではわかりにくいんですが、年間給与お一人が二千万円で、それで週二回出勤で一日二時間ほど。それで、事務量が多い、これだけではなかなか理由としては薄弱のように思うんですが、どういうわけなんですか。
○森(繁)政府委員 例えば、平成二年度に地方財政審議会に付議しております案件が百七十件ございます。その中で地方債の発行の許可に関することが八十四件、交付税等に関する件が十九件、その他もろもろになっておるわけでございます。年間百七十件の案件を付議いたしまして地方財政審議会で御審議をいただいておるわけでございますので、常勤の扱いをしても私どもは当然しかるべきだと思っております。 さらにまた、先ほど会議次第等のお話がございましたが、余り会議が開かれない場合には会議次第というのはあり得るかと思いますけれども、日常恒常的に業務をいたしておりますような場合には通例、会議次第というのはつくらないというのが通例であろうと思います。その意味でつくっておりません。
○吉井(英)委員 何ともおもしろい話をされるんですね。会議次第もなければ審議概要もない、それでとにかく案件が膨大なんだ、それだけでは私、全然説明にならないと思うのです。 常勤職員と同じように五年、十年と勤務していながら、日々雇用という理由でもって常勤職員になれない定員外職員というのは二十万六千八百十七人今いるわけですね。特に、総定員法ということで大学病院などの看護婦さんを中心とした医療職員ですね、今定員外職員が四千四百三十一人に上っている。国立病院についても、看護婦さん中心に医療職員七千百九十二人の方が定員外職員となっているわけですね。看護婦不足が言われる中で身分保障のないそういう人が病院だけでも一万一千五百人もいる中で、自治省出身の三人の方は、それぞれ局長級の高級官僚出身の方なんですが、週二日午前中出勤で年間お一人二千万円の身分保障。やはり行革とか総定員法ということを国が言っている中でこれは考えなきゃいけない問題ではないですか。 私は、これが常勤がいいとか悪いとかいう議論をしているんじゃないのです。これは、国が行革をおっしゃるからにはそういうあり方というものがそのままでいいのかということ、これを一度あなたに問いたいと思うのです。
○森(繁)政府委員 臨時職員等のお話がございましたが、これは私がお答え申し上げる問題じゃなかろうと思いますが、この地方財政審議会の委員の勤務状況等につきましてはるるお話がございました。私ども、この地方財政審議会におきまして地方財政に関します重要事項を付議いたしておりまして、常に建設的な御意見をちょうだいいたしており、地方財政の確立のために尽力をしていただいておる、こういう理解をいたしております。 行革のお話ございましたが、地方財政をしっかり守っていく、地方財政を根本的に立派なものにしていくという意味におきましてこの地方財政審議会の果たしております役割というのは、非常に重要かつ大であろうと思っておりますし、今後ともそのような形でこの審議会にいろいろな案件を付議し、御意見をちょうだいいたしたい、こう思っております。
○吉井(英)委員 大蔵省の方にも財政審議会がありますね。ここは非常勤なんですが、毎年度ちょうど予算編成の時期に、予算編成に関連して意見の申し出をしております。それから現在の地方財政審議会も、年一回、大体時期が同じころに意見の申し出というのをやっております。その意見の申し出の中身を見せていただきますと、大体自治省の言っておられることと余り変わりがないものですから、あえて自治省と別に同じことをおっしゃるのだったらこれでいいのかなという感じもするわけですが、大蔵省は非常勤で自治省の地方財政審議会は常勤、意見を出される時期は大体同じ。 それでまた、設置法第十一条で地方財政審議会は自治大臣に対して勧告権を持っているということになっておりますね。そこで私は冒頭に、戦後の制度から、独立した行政委員会から変わったときにいろいろな経過はあったにしても、やはり地方の立場で大事なときに勧告をするとか、それはそれで意味のあることだと思うのですよ。ところが、御報告を聞かせていただき、読ませていただきました。そうすると、この間、何と、自治省設置法第十一条に基づき地方財政審議会が行った勧告の一覧表及びその勧告の写しという中で、該当なしなんです。これはいただいた中で、勧告はこの間に一つもないのです。 それで、審議会の多くは、これはいろいろな審議会がありますが、非常勤のものが非常に多いわけです。その非常勤のもので見ておりますと、例えば公害健康被害補償不服審査会の常勤の委員、これは地方財政審議会委員と常勤の委員についてはもちろん年間給与は同じになってくるわけですが、これは毎日勤めておられるのですね。大体朝九時過ぎから夕刻五時までというふうに、多くの常勤の委員の方たちというのは、やはり常勤だからこそちゃんと出勤をされて、そして仕事についておられるわけです。ところが地方財政審議会の方はさっき言ったとおりなんですね。これはほかに若干ないでもありませんが、やはり私は、地方財政審議会が現状のままならば、常勤で年間二千万円の給与というのは国の言っている行革に照らしてみてどうなるのかな、この点は考えてみる必要があると思うのです。 もともと独立した行政委員会としての地方財政委員会から自治省設置に伴って現行のものに変わってきたという経過を踏まえて、昔の精神を生かすならば、常勤であるとすればそれにふさわしい勤務形態であるとか、あるいは現在政務次官の秘書の方が委員会開催のときだけ二時間ほど秘書役ですか、いろいろお手伝いをやっていただいている、兼務しておられるというふうに伺っておりますが、やはり自治省にも距離を置いて、大臣に勧告もすれば意見具申も独自にやっていく、そういう権限や体制というものを保障する。常勤であるならば常勤としての中身を伴ったものに、勤務体系からしてもそうですし、実際に自治大臣に勧告をするような、そういう仕事の中身からしても、そして、その面倒を見る事務局といいますか秘書役といいますか、その人たちについても自治省から一定の距離を置いて、本当に独立性を持ってちゃんとした地方財政についての意見が言えるようなものに発展させなければいけないと思うのですよ。 そういう点では委員についても、冒頭に申し上げましたように、自治省出身の方というのはどうしても自治省と独立性を保つという点では難しいわけですから、今はこういう点では常勤非常勤問題、それから過去の経緯の問題や国と地方との関係を含めて地方財政審議会のあり方について、これは私は大臣にお考えいただくときに来ているのじゃないか、あるいはお考えいただかなければいけないのじゃないか、こういうふうに思うわけですが、この点、大臣に伺いたいと思います。
○塩川国務大臣 いろいろな審議会がございまして、何も自治省の財政審議会だけの問題ではないような感じもいたしますし、関係の者とよく相談もしてみたいと思います。
○吉井(英)委員 私は一つの例としてこれを挙げさせていただきました。これは挙げてみればほかにもないではないのです。それは私もわかっているのですが、今のような点をよく踏まえていただいて、これは、だから非常勤にしなさいとか決めつけて言っているのじゃないのですね。現行のままだったら非常勤でも十分やっていける。常勤であるとすればどういうふうなあり方を考えなければいけないか、こういう点で他の関係もありますから十分御検討いただきたいと思います。 最後に、時間が残り少なくなってまいりましたが、私も、けさほど来大蔵省が言っております地方財政余裕論とその中での地方交付税削減問題などが出てきている中で、大臣の会見を読ませていただきますと、交付税算定基礎となる基準財政需要額は抑えられてきた、使いたい分野に配分できないできている、必要な財政需要額を正確に算定しなければ地方財政余裕の有無は言えない、こういう御発言等を読ませていただきまして、これは地方交付税の現状に対する大臣の率直な御感想だというふうに思いました。いよいよこれからこの点では大蔵、自治の間で折衝に当たる時期になりますが、こういう考えでもって大蔵省に対して当たっていかれる、その点にお変わりないですねということをまず伺っておきたいと思います。
○塩川国務大臣 おっしゃるとおり、今まで何遍も申しておるとおりであります。
○吉井(英)委員 それからまた大臣の会見の中で、地方の新しい時代のニーズにマッチした基準財政需要額の見直しが必要だというお話もありました。我が党もせんだって大臣にお会いして、地方交付税交付金総額の確保の申し入れをさせていただいた中で、高齢者福祉の問題、ごみ処理対策、教育とか住宅、下水道整備、公共事業など、住民要求にこたえる財源の確保の努力を求めてまいりました。大臣の会見にありますように、地方の新しい時代のニーズにマッチした財政需要額も カウントをして、それに対応する地方交付税交付金の総額確保に努力をしてほしいと思うわけです。それだけに交付税の基準財政需要額、特に経常経費の抜本的見直しが今必要じゃないかと思いますが、この点についても大臣の決意を伺っておきたいと思います。
○塩川国務大臣 まず私は、基準財政需要額の中で従来と違う新しい需要が起こってきておる分野があると思うのです。 それは一つは、私、最近非常に感じますことは、地方自治行政の中で交通に関する、交摘要件というものが基準財政需要額の中に非常に含みが少ないような感じがするのですね。これをまず検討してみたいということが一つあります。 それから文教政策ですね。一極集中排除、これはやはり教育研究施設それから生涯教育というようなもの、これは地方行政の中でも考えるべき分野が相当あるのではないか、その分に対する基準財政需要額は一体どうなっておるのだろう。私はこれは非常に少ないのじゃないかという感じがするのです。 それから福祉ゴールドプラン十カ年、まさにこういう新しい需要が出てきましたね。これを裏づけ、この実施を担保していく交付税算定、これはまだ薄いような感じがするのですね。 そういうふうに見ていきますと、地方行政の中でやらなければならぬ分野が拡大してきておるのにかかわらず、そこらに、基準財政需要額として見ない、力が一あるなら、余裕があるならやったら。いいじゃないかというふうになっておる、それをやはり基準財政の需要として見てやるというところに地方行政の水準の向上があるのではないかな、こういうことも私はかねて思っておるので、そういう点、見直そうということです。
○吉井(英)委員 大体時間が参りましたので締めくくりに入らせてもらいたいと思いますが、例年秋ごろはなかなか自治省元気がよくて、だんだん年末ごろからトーンダウンしていって、最後は特例減額あたりに落ちたりするわけですが、ことしは特に大臣も地方のニーズに合った基準財政需要額の見直しということを言っておられるし、特に、地方歳入の重要部分がやはり交付税でありますから、その確保のために強力に頑張っていただきたい。特にトーンダウンにならないように、大臣の方が叱咜激励していただいてといいますか相当頑張っていただいて、例年これは繰り返しておりますので、大体これは私の党だけが言っているのじゃなくて地方行政委員のかなり共通した印象だと思っているのです。そういうことにならないように頑張っていただきたい、このことを念を押して質問を終わりたいと思います。
○中島委員長 神田原君。
○神田委員 質問をいたします。 まず最初は、完全週休二日制の公務部門の実施問題でございます。 完全週休二日制の問題は、昭和六十三年に政府が決定しました経済運営五カ年計画及び第六次雇用対策基本計画、それを受けまして、労働時間短縮推進計画において、おおむね計画期間中、これは平成四年度のことでありますが、千八百時間程度にできる限り短縮する、こういう目標を立てて取り組んできた問題でございました。 そこで、まず一つに、公務における完全週休二日制の導入について本年の人事院勧告では「平成四年度のできるだけ早い時期」とされておりますが、一部の分野の試行の実施のおくれを理由に全体がおくれそうなかけんになっております。我々は、年度のかわる四月一日実施が適切だと考えておりますけれども、大臣の見解はいかがでございますか。四月一日実施となれば準備期間も必要でありますから、本国会に関係法案を提出しなければ間に合わないと思いますけれども、準備はどういうふうに進めておりますのか、お聞きしたいと思います。
○秋本政府委員 完全週休二日制の実施につきましては、基本的に望ましいものという考え方に立っているわけでございますけれども、地方公務員の場合、国家公務員との均衡ということが問題になってまいります。国家公務員につきましては、人事院勧告の趣旨を踏まえまして、ただいま関係閣僚会議においてその取り扱いを検討しておられるわけでございまして、今の段階でいつということがはっきりはしていないというふうに聞いておりますけれども、国において実施をするということになりましたならば地方においても実施することができますように、必要な法的な措置を含めまして、ただいま検討を進めているというところでございます。
○神田委員 関係閣僚会議での詰めだと言っておりますけれども、これは急がないと実施できませんので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。 それから次に、地方公共団体の四週六休制の普及状況はどういうふうになっておりますか、この点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○秋本政府委員 平成三年七月一日現在の調査で申し上げますと、四週六休制を実施あるいは試行している地方公共団体は、全団体の九九・七%ということになっております。また、月二回の土曜閉庁方式を導入し、あるいはまたそのための条例を既に議決しているという団体は、全団体の九六・七%ということになっております。
○神田委員 次に、公務員関係の育児休業についてお尋ねをいたします。 本年五月には民間対象の育児休業法が成立をしまして、来年四月一日からの官民同時施行を前提とするならば、本国会での公務員関係の育児休業法を成立させなければならないわけであります。本国会に関係法案を提出するつもりなのかどうか。現行の特定職種に適用されている育児休業法では休業中の共済掛金の本人負担分が支給されておりますが、一般の国家公務員についてはこの問題をどういうふうにするのか、お尋ねいたします。
○秋本政府委員 御指摘ございましたように、民間における育児休業制度が明年四月から施行されるということになってきておりまして、そういうことを踏まえながら国家公務員につきましてもその取り扱いが検討されるわけでございます。地方公務員の取り扱いにつきましては、その内容におきましても時期におきましても、国家公務員との均衡を失しないようにということで検討する必要があると存じますけれども、国において、国家公務員についての措置との均衡を失しないような形で進めることができますように、法案の提出などにつきまして現在準備を進めているところでございます。できるだけ早く成案を得たいということで今一生懸命努力をしておるところでございます。 それからあと一点、現在のいわゆる特定三職種の方々に支給されております育児休業給の取り扱いでございますけれども、何分にも法案につきましてはただいま検討を進めているという段階でございますが、本年四月一日に人事院が行われました育児休業等に関する法律の制定についての意見の申し出におかれましては、現行法の対象となっている三職種の職員以外の職員に対しては給料を支給しないものとするというようにされているところでございます。国家公務員の取り扱いにつきましてはこの人事院の御意見に沿いながら検討、準備が進められておるものと存じますけれども、地方公務員の制度につきましても国に準じて法案をまとめるということで、今検討を進めているところでございます。
○神田委員 次に経済問題でありますが、平成四年度の予算は、概算要求どおりに行うと五兆円の財源不足というようなことも言われております。そこでまず第一に、景気の減速によりまして国は財政不足に陥るものの、地方の財政状況は歳入が歳出を三年連続二、三兆円上回っている状況であります。国及び地方の財政状況は本年度と来年度はどう推移すると予想しておりますか。
○湯浅政府委員 まず地方の財政状況から申し上げますと、平成三年度の地方財政につきましては、平成三年度の国税収入が最近になりまして相当の規模で落ち込む、約二兆八千億ぐらい落ち込むということを伺っております。この中に、地方交付税の原資でございます国税正税のうちの法人税につきましてもかなりの減収があるというふうに伺っているところでございまして、そうなりますと、それに基づく地方交付税が相当額減額になるということになろうかと思います。この減額につきまして、現在補正予算の編成を作業中でございますので、まだ確たることは申し上げられませんけれども、当初交付を予定しておりました地方交付税の総額というものをやはり確保していかなければならないという基本的な考え方に沿って今後この補正予算の編成に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。 それから、明年度の地方財政の見通しにつきましては、まだ、景気の見通しあるいは税収動向につきまして不透明な点が多いわけでございますので、現段階でなかなか的確なことは申し上げられませんけれども、税収がこのように落ち込んできているということになりますと、明年度の地方税収もかなり落ち込んでくることも予想されます。また、地方財政は相当額の借入金を抱えており、かつ、先ほど来いろいろお話が出ております地方の新しいニーズに対応するために多額の財政需要も必要になってまいりますので、こういう両面を十分踏まえまして、地方税、地方交付税などの地方一般財源の充実確保に努力してまいりたいと思っているところでございます。
○神田委員 今の説明ですと、大変厳しい状況だという説明を受けましたが、それにもかかわらず、大蔵省は、予算編成に当たりまして国税三税の三二%、消費税の二四%、たばこ税の二五%の地方交付税交付金を圧縮すべきである、こういうふうに主張しておりますね。我々としましては、地方交付税を圧縮すれば地方の財政力の格差が、いいところと悪いところが非常に広がりますし、したがって交付税の圧縮はすべきでないというふうに主張しておりますが、大蔵省、自治省はそれぞれどういうふうにお考えですか。
○原口説明員 お答えします。 地方財政につきましては、御指摘のように、毎年度地方財政計画の策定に当たりまして、所要の歳出を見込んだ上で必要な財源を確保しているところでございますが、元年度以降の三年間、必要な歳出を確保した上でなお余剰が生じてきておりまして、これを地方財政の健全化の措置等に充ててきたところでございます。 一方、国の財政事情は、巨額の国債残高を抱え、依然として構造的な厳しさが続いておりまして、加えて税収動向につきましても、これまでの税収増をもたらしてきました経済的な諸要因が流れを変えてきている中、現時点での収納状況も低調というようなことで、極めて厳しい状況にございます。四年度の財政事情も近年になく容易ならざるものになると予想しております。 ただ、国・地方における税収の動向等不確定な要素もございまして、四年度について現時点で確たることを申し上げる段階ではないと思いますが、このような状況を踏まえて、国と地方の財源調整の問題についても今後予算編成過程で検討していくということになると考えております。ただいずれにいたしましても、四年度におきましても、地方の諸団体の財政の円滑な運営に支障の生じないように、自治省とも十分協議の上、適切に対処していきたいと考えております。
○湯浅政府委員 地方交付税につきましては、私どもの立場から申し上げますと、これは本来地方の税収入とすべきものを国がかわって徴収して、これを地方に財政力に応じて配分をする、こういう仕組みの中でできている地方共有の固有財源であるというふうな理解をしているわけでございます。 こういう財源を有効に使うということで今後とも努力をしていかなければならないわけでございますが、一方では地方財政におきましても六十八兆円を超える借入金残高を抱えているということもございますし、また他方では社会資本の整備、あるいは急速に進行しております高齢化社会への対応というような問題など、新しいニーズがたくさん地方団体にも起こっているわけでございますので、こういうニーズに的確に対応できるような財政措置を講じてまいらなければならないと思っているところでございます。そういう趣旨で地方交付税の問題につきましては、この交付税の性格とか、あるいは現在置かれております地方財政の状況というものをよく見きわめながら、地方交付税の所要額の確保に努めなければならないと考えているところでございます。
○神田委員 地方交付税は大蔵省の方針のように減額ということではなくて、きちんとやっていただきたいということを要望しておきます。 次に、十一月十四日に中央固定資産評価審議会が「平成六年度評価替えの基本方針」を決めました。その中で、地価公示価格に対する固定資産税評価の割合を七割とするというようなことを言っております。これは地価税を決めるときに、大臣、専門家でありますけれども、いろいろ議論のあったところでありますけれども、この七割とするということになりますと、現在の固定資産評価額は公示価格の三六・三%、これを七割まで引き上げることになるわけですね。ですから、東京二十三区の場合は二一・九%でありましたから三・五倍の引き上げになる、そういう大変重大な問題を含んでおりますが、今回自治省が地価公示価格に対する固定資産税の評価の割合を七割とした根拠というものはどういうことなのか、まずお聞きしたいと思います。
○杉原政府委員 次期評価がえでございます平成六年度の固定資産税の土地の評価がえにつきましては、土地基本法十六条、あるいはことし一月の閣議決定でございます総合土地政策推進要綱等の趣旨に基づきまして、地価公示価格の一定割合を目標に評価の均衡化、適正化を図ることが必要である、まずこの認識に立ちまして、さて、その一定割合の具体的な数値をいかほどにということで、学識経験者あるいは現場の地方団体の代表者等の調査研究の結果も参考にいたしまして、一つには固定資産税の性格と地価公示制度の趣旨との差異、具体的に申し上げますと、固定資産税、財産を売り払ってまで税を納める税ではございませんで、継続的に不動産を保有しまして通常の使用をするということを前提にしたものでございますが、そういった固定資産税の性格と、地価公示の方は、御案内のとおり取引の指標でございますものですから、合理的な将来のある程度の期待価格といいますものも当然含有された価格になる、そこの差異、これも実証的な研究成果をいただきまして、その差異、それから今委員も御発言ありましたように、現在の固定資産税の評価額の地価公示に対します割合といいますのは平均的には四割弱でございますけれども、過去、昭和五十年代の地価がいわば安定してきたころで固定資産税の評価額が地価公示に対して一番高かった時期が七割弱でございました。そういったことを総合的に勘案しまして七割という、地価公示価格に対して七割程度を目標にした次期評価がえをいたしたい、かように考えたわけでございます。
○神田委員 今のお答えでは十分に納得できないところがございますけれども、やはり相当大変な負担になるというふうに考えております。何らかの考え方、措置をとっていただかなければならないと思っております。 質問を続けます。 土地評価の均衡化、適正化を図る見地から、土地評価協議会、仮称ですけれども、新たに設置をするということが書かれております。これは任意の団体とするのか、現在あります市町村評価員との関係はどうなるのか、お答えをいただきたいと思います。
○杉原政府委員 ただいまお答え申し上げましたように、地価公示価格の七割程度を目標に土地評価の均衡化、適正化を推進する場合におきまして、現状ではその地価公示地点数が極めて限られておるわけでございます。一方、固定資産税の評価は大変な膨大な数になるわけでございます。そこで、都道府県地価調査価格を活用することはもとよりでございますけれども、各市町村におきまして標準地に係ります鑑定評価を求めまして、その鑑定評価価格も活用していく必要があると思っております。その際、当該鑑定評価価格を調整いたし均衡あるものにしたい、適正なものにしたいということで、都道府県、市町村及び不動産鑑定士などの関係者によります土地評価協議会を、全国レベルに一つと各都道府県単位に設置いたしまして調整をしていただこうというふうに考えているわけでございます。そこで、この協議会の位置づけにつきましては、現在各地方団体の意見なども聴取いたしながら検討しております。それを踏まえまして位置づけをしっかりしたいと思っております。 それから、お尋ねの固定資産評価員、市町村に置かれるわけでございますが、この評価員との関係でございますが、市町村の固定資産評価員は、市町村長が行います固定資産の価格の決定を補助するために置かれる、いわば地方税法上の機関でありまして、評価員の方そのものは特別職の地方公務員であるわけでございますけれども、今度検討いたしております土地評価協議会は、その位置づけは先ほど申しましたように地方団体の意見なども聞きまして検討してまいりたいと思っておりますけれども、固定資産の価格の決定を行うに必要な前段階の、先ほど申しました鑑定評価価格、その調整を行うための機関として設置しようという、いわば協議機関として設置しようというふうに考えておるわけでございますので、評価員とこの協議機関とはおのずとその性格は異にするわけでございますけれども、両者相協力していただきますと相まって固定資産評価の均衡化、適正化に資することができるのじゃないだろうか、かように考えているわけでございます。
○神田委員 先ほども言いましたが、評価割合を七割とすれば、当然ながら固定資産税の負担が住民にとりましては大変重いものになってまいります。ですから当然負担調整が必要であると思いますが、自治省としてはどういうような負担の調整を予定しておられますか。
○杉原政府委員 お説のとおり、当然負担の調整をする必要があろうと思います。評価は評価として均衡化、適正化を図るといたしましても、それに伴います税負担については急激な税負担増にならないような調整を当然図っていかなければいけないと思います。また、当委員会の特別決議でもそのような趣旨が出されているわけでございますので最大限尊重してまいりたいと思いますが、具体的な調整方法につきましては、平成六年度の評価がえといいますのが来年度、平成四年度からその作業が開始されるわけでございますので、来年の公示価格がどうなるか、あるいは地価調査がどうなるかなども踏まえまして、いわば評価がえの状況を見ましてどの程度の評価アップになるのかというようなことを踏まえませんと、ではどの程度の負担を調整しなければいけないかということが、検討材料、素材が手元に上がってまいりませんものですから、そういった評価がえの状況を見ながら調整措置につきまして十分検討してまいりたい、かように考えておりまして、今具体的にどういう方法でということはちょっとお答えいたしかねる点につきまして御理解賜りたいと思います。
○神田委員 その点については、特によろしくお願いをしたいと思っております。 大蔵省にお聞きをしますが、地価税の来年からの実施に伴い、土地の名寄せを市町村の協力により実施しているというふうに聞いておりますけれども、現在どの程度進捗しておりますか。
○鍋田説明員 名寄せにつきましては、全国の市町村の御協力をいただきまして固定資産課税台帳等から必要な土地の資料を収集させていただいたところでございまして、現在はそれらの収集した税務署から土地所有者の所在する税務署への資料の送交付、名寄せ作業を鋭意進めているところでございます。
○神田委員 どのくらい進んでいるか、鋭意進めているというのはお答えになっておらぬようでありますが、国土庁にお聞きをいたしますけれども、土地にかかわるデータが国土庁、国税庁、自治省と分かれており、大変にわかりにくい感じになっております。データ管理の一元化をある程度実施をしまして有効な土地対策を講じる基礎資料としてもよいのではないかという意見がございますが、国土庁はどういうように考えておりますか。
○板倉説明員 土地政策の的確な実施のためには、土地の所有、取引、利用、地価等に関する情報を総合的にかつ系統的に整理することが必要でございます。 御指摘のとおり、現在それぞれの部局がそれぞれの行政目的に沿う形で土地に関するデータを保有している状況でございまして、例えば固定資産税課税の税務資料等につきましては、税法上の守秘義務とか個人情報の保護といった問題もございまして、これらを土地政策に活用していく上では幾つか解決すべき問題があるわけでございます。 土地情報の整備の重要性につきましては、先生御案内のとおり、土地基本法、それからことし一月に閣議決定されました総合土地政策推進要綱を初め、各方面から指摘されているところでございます。現在土地政策審議会におきまして、ことしの六月に企画部会の中に専門検討委員会というものを設置していただきまして、鋭意御審議をお願いしているところでございますが、国土庁といたしましても、関係省庁の御協力を得ながら、土地政策に必要な土地情報の範囲、土地情報の収集整備のあり方、土地情報の体系的管理のあり方等について検討してまいりたいというふうに考えております。
○神田委員 終わります。
○中島委員長 以上で質疑は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時二十八分散会