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121回国会参議院1991/09/25

土地問題等に関する特別委員会 第2号

発言数
180
登壇者
24
会派数
7
開催日
1991/09/25

会議録

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) ただいまから土地問題等に関する特別委員会を開会いたします。  連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  借地借家法案及び民事調停法の一部を改正する法律案について、法務委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 土地問題及び国土利用に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。  まず、平成三年都道府県地価調査に基づく地価動向等について、政府から説明を聴取いたします。国土庁鎭西土地局長。    〔委員長退席、理事及川一夫君着席〕

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) それでは、お手元に印刷物が配付されておりますけれども、その一番上に四種類ばかりの印刷物がございますので、それをごらんになっていただきたいと思います。  平成三年の都道府県の地価調査の概況でございます。これは平成二年七月一日から本年の七月一日までのちょうど一年間の地価動向の特徴を概括したものでございます。  まず昨年七月以降一年間の全国の地価の状況を概観いたしますと、昨年後半からあらわれ始めた地価上昇の鈍化傾向はことしに入ってさらに強まりまして、下落または鈍化している地域が拡大しております。  三大圏につきましては、特に大阪圏が特徴的でございまして、昨年秋以降、ほとんどの地域で下落に転じておりまして、ことしに入ってさらにその傾向が強まっております。その結果、例えば住宅地の年間変動率が二けたの下落となる等、顕著な下落を示しております。  地方圏でございますけれども、ブロック中心都市あるいは地方中心都市等で昨年後半からあらわれ始めました鈍化傾向がことしに入ってさらに強まりつつある結果、年間変動率で見ましても鈍化が相当顕著になっております。  ただ、三大圏の周辺地域、あるいはブロック中心都市や地方中心都市の周辺地域では、ことしに入って同様に鈍化傾向は認められますけれども、年間変動率で見ますと十数%とかなり上昇している地域も見られます。  これを数字で若干御説明させていただきたいと思いますが、次の冊子でございます。  地域別対前年変動率という表をごらんになっていただきたいと思いますが、東京、大阪、名古屋圏、三大圏別に平成三年は例えば大阪圏の住宅地はマイナス一五・三%というようなことでございます。地方にいきますと五十万都市、三十万都市と分けておりますけれども、やや高こうございまして九・〇、九・四ということで、地方平均で五・二。三大圏と地方を平均いたしますと、全国平均では住宅地で二・七%の上昇ということで、昨年の調査一三・一%から比べますと相当鈍化はしております。  その次の下の表が都道府県別の変動率でございまして、県単位でマイナスを見せたのが、住宅地で八地域ございます。そのうち一番顕著なのが大阪のマイナス一八・九というようなことでございます。  それからその次に、ただいま申しましたのは全部一年間の変動率でございますので、最近どういう状況になっているかということにつきまして、三大圏につきまして記述をしております。  例えば東京圏でございますが、二ページをちょっとごらんになっていただきたいのでございます。東京都全体で例えばマイナス二・五の年間下落率でございますが、ことしに入りまして一-三月期、四-六月期とどういう状況で推移しておるかというのがここに書いてありまして、マイナス一・〇、マイナス一・一ということで、これはラウンドで申しますと、この四半期の変動率に四を掛けていただきますと年間変動率になるわけでございます。瞬間風速でございます、ここに書いておりますのが。そういたしますと、東京都でも最近の趨勢は年間四%強というマイナスになっているというようなことがこれでうかがえるわけでございます。  それからその次、三ページでございますが、非常にそれが際立っているのが大阪府でございます。例えば大阪府の住宅地はマイナス一八・九%でございますが、一-三、四-六期は六・三、六・九といずれもマイナスでございまして、これを四掛けいたしますと二十数%というのが年間の変動率、二十数%といいますかむしろ三割近いといいますか、そういう状況になっております。兵庫、京都、奈良、いずれも同様の趨勢でございます。  その次が名古屋圏でございますが、名古屋圏は上昇が三大圏の中では一番おくれた地域でございます。去年の後半の上昇というのがまだ残っておりまして、ことしも年間ではプラス、例えば愛知県五・三ということでございますが、この一-三、四-六期を見ますと、〇・三、マイナス一・五ということで、愛知県におきましても直近の状況を見ますと、この四掛けでございますのでマイナス六%程度の年間変動率になってきているんではないかということが推測されるわけでございます。  以上が三大圏でございますが、その次に十万以上の都市をずっとリストアップしております。先ほども申しましたように、地方の主要都市あるいはその周辺都市で年周で見ますと十数%という相当高い上昇を見せております。これも地元の鑑定サイド等精通者の意見を聞きますと、大半は昨年後半の上昇の部分でございまして、ことしに入りますと鎮静化はしておるということのようでございますけれども、こういったことで年間変動率で見ますとまだ相当高いという状況になっております。  それから三枚目の資料でございますが、これは昨年あるいは一昨年とかなり地価上昇が激しかったいわゆるブロック中心都市と言われるものにつきまして、同じようにことしに入ってどういう趨勢になっているのかというのを見たものでございまして、札幌、仙台、岡山、広島、福岡等々の都市でございます。年間変動を見ますと、まだ函館等はかなり高こうございますが、ことしに入りまして一-三月期、四-六月期でやはり鎮静化ないしは一部都市ではマイナスという状況になっておりますので、趨勢的には鎮静化ないしは下落傾向にあるんだろう、かように認識をいたしております。それから最後の一枚紙でございますが、これは今回の地価高騰が始まります前の、仮に五十八年を一〇〇といたしまして、累積でどのぐらい上昇したのかというのを御参考までに示したものでございまして、よく言われておりますように東京圏の住宅地で二倍半になったとか商業地で三倍になったというのがこれでおわかりいただけようかと思います。  以上でございますけれども、私どもといたしましては、これを総括いたしますと、大都市圏を中心に地価は鎮静化傾向にございますけれども、地価水準自身は依然として高水準にあるというように認識をしておりますし、地方圏では、ただいま御説明いたしましたように、まだかなりの上昇を示す地域が見られるということから、地価についてはなお予断を許さない状況にあるというように考えております。このため、引き続き地価動向について注視をし土地対策を推進する必要があると考えているところでございまして、よろしくお願いいたします。  以上でございます。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○理事(及川一夫君) 大蔵省西村審議官。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) それでは、お手元の大蔵省の資料に基づきまして簡単に御説明を申し上げたいと思います。「金融機関の土地関連融資について」という資料でございます。  一枚繰っていただきまして、まず第一に背景でございますが、平成元年十二月に土地につきましての基本理念を定めました土地基本法が制定されまして、さらに平成二年三月二十三日に地価公示による地価動向が公表されたわけでございます。その結果では、大阪圏で著しい地価上昇が続いておりますほか、名古屋圏でもかなりの地価上昇が見られまして、また、地方圏においても著しい地価上昇またはかなりの地価上昇を示す都市が相当数に上るなど、全般的に見まして地価上昇の地方への波及傾向が一段と強まっている状況が明らかになったわけでございます。  この間、金融機関の土地関連融資仁つきましては、私ども昭和六十一年四月以降累次にわたりまして通達の発出、特別ヒアリングの実施等を通じまして、投機的土地取引等に係る不適正な融資を厳に排除するよう求めてきたところでございまして、その結果、各金融機関におきましては着実に指導の趣旨が浸透してきておったわけではございます。しかしながら、金融機関の土地関連融資の伸び自体は、土地取引に関連した根強い資金需要を映しまして、概して総貸し出しの伸びを上回っていたという状況にございました。  そこで、このような状況を踏まえまして、大蔵省といたしましては、金融面からも地価問題に積極的に対応するために、金融機関の土地関連融貸について、先ほど申しましたような従来の措置からさらに一歩踏み込んだ措置を講ずるという決心をいたしまして、平成二年三月二十七日付で以下のような銀行局長通達を発出した次第でございます。  そこで、第二番目に通達の概要でございますが、金融機関の土地関連融資につきましては、内需拡大に必要な資金の円滑な供給に引き続き配慮しつつ、金融面からも地価問題に積極的に対応するため、金融機関の融資全体に対して均衡のとれた水準にすることが望ましい、このような基本的考え方を示した上で、具体的には以下の二点を金融機関に対して要請したわけでございます。  第一点は、当面、不動産業向け貸し出しにつきましては、公的な宅地開発機関等に対する貸し出しは除きまして、その他のものについてその増勢を総貸し出しの増勢以下に抑制する、これをめどとして各金融機関において調整を図ること。これがいわゆる総量規制と呼ばれておるものでございます。第二番目に、不動産業、建設業、ノンバンク、この三つの業種に対する融資の実行状況、これは報告をしていただきたい。この二点を要請したわけでございます。  したがって、不動産業向け融資につきましては(1)と(2)をあわせて、すなわち量的規制と実行状況報告の両方が要請され、建設業及びノンバンク向けの融資については(2)の実行状況報告のみが要請されている、こういう形になっておるわけでございます。  そこで第三番目に、こういう要請をした結果の融資の実行状況でございますが、平成二年度第一・四半期以降における本邦の金融機関の融資の実行状況はその次の表に数字として掲げてございます。  これの概況を申し上げますが、まず量的規制の対象となっている不動産業向け貸し出しについて見ますと、いずれの期においてもその伸びは総貸し出し、全体の貸し出しの伸びを下回っておる、この通達の趣旨は守られておる、こういうことでございます。第二番目に、あわせて報告を徴求しております建設業及びノンバンク向けの貸し出しにつきましても、この通達の趣旨を踏まえまして、総じて落ちついた動きとなっておる、こういう状況でございます。  以上でございます。  ありがとうございました。    〔理事及川一夫君退席、委員長着席〕

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 次に、建設省立石住宅局長。

立石真建設省住宅局長

○政府委員(立石真君) 「新設住宅着工戸数の推移」という一枚紙の横表でございますが、ごらんいただきたいと存じます。  一番左側の列にございますように、総戸数では、この六十二年度百七十二万戸以来四年間にわたりまして百六十万戸以上の住宅着工が続くという高水準の住宅建設が続いたわけでございますが、平成三年度になりまして四月から七月までには四十八万六千戸と、前年同期と比べまして二〇・九%の減となっているところでございます。  そのまま右の方に見ていただきたいと存じますが、持ち家につきましては一三・一%減、貸し家につきましては三一・〇%減、そして分譲住宅につきましては一四・三%減というような動きを示しているところでございます。なお、持ち家につきましては、最近月というところを見ていただきますと、おおむね一番下の七月には五・六%減というように持ち直しておるところでございますが、分譲住宅につきましては、ずっと月ごとを見ていただきますと、四月以降七月まで毎月減少率がふえている状況でございます。  今後の状況について予測してみますと、現在の建設のテンポは、年率に直しますと百四十万戸程度のテンポでございますが、年度を通した見込みといたしましては、持ち家が比較的強い下支えをするということ、さらに、金利が相当下がってまいりましたので、今年度は百四十万戸台は確保できるのではないかというように推測しております。この百四十万戸台と申しますのは、第六期の住宅建設五カ年計画におきましては五カ年間に七百三十万戸の住宅建設を予測しており、五で単純に割ってみますと年間平均が百四十六万戸ということでございますので、現在の段階では直ちに憂慮すべき事態というようには考えておりませんが、今後の動きについては注意深く見守る必要があると考えているところでございます。  次に、「マンション市場動向」について御説明いたしたいと存じます。縦紙の表の一枚紙でございますが、ヒらんいただきたいと存じます。  三年の八月というところを見ていただきますと、首都圏におきます新規発売戸数は九百三十七戸と過去最低の供給水準になっております。また近畿圏におきましては百七十六戸と、発売月内契約率二三%というように大きく落ちてきております。最近、首都圏におきましてもあるいはそのほかの大都市圏におきましても、非常にマンション需要が冷え込んでいることを示しているところでございます。これらの結果、成約に至らないで分譲中となっている在庫の戸数でございますが、首都圏におきましては九千六百六十九戸、また近畿圏におきましては八千四百戸余というように急増している状況でございます。  この理由といたしましては、マンション価格の高騰のために一般勤労者の取得能力から手が届きにくいものになって需要が減退した、あるいはまた金利が上昇したためにローン返済負担が大きくなった、さらにはマンション価格の先安感とか金利の低下期待があって買い急ぎをしないというようなこと等によってマンションの需要が冷え込んでいるものと見ているところでございます。  以上でございます。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 次に、横内審議官。

横内正明建設省大臣官房審議官

○説明員(横内正明君) それでは、近年の宅地供給の動向につきまして御説明をさせていただきます。  先ほどの住宅局の資料の次に「宅地供給量の推移」という一枚紙の資料がありますので、ごらんをいただきたいと思います。これは昭和五十九年度から平成元年度までの宅地供給量につきまして地域別に公共、民間の供給量の推移を示したものでございます。  昭和五十九年度の欄をごらんいただきますと、その一番右側の欄に合計値とございます。その上から六行目ぐらいのところに全国の総計の数字がございますが、五十九年度の宅地供給量は一万七百五十ヘクタールでございます。同様に六十年度は一万二百二十ヘクタール、六十一年度は一万四百ヘクタール、六十二年度は一万三百二十ヘクタール、六十三年度は一万七百十ヘクタール、平成元年度は一万三百十ヘクタールというふうになっております。宅地供給量は昭和四十七年に二万三千四百ヘクタールという数字を記録いたしまして、これがピークだったわけでございますが、五十年代に入りまして減少をしてまいりまして、近年は先ほど御説明申し上げましたように一万ヘクタールを多少上回る水準で停滞ぎみに推移しております。  内訳を見ますと、公的な供給、民間供給別にごらんをいただきますと、平成元年度では公的供給が二千九百八十ヘクタール、民間供給が七千三百三十ヘクタールでございまして、おおむね三対その比率になっております用地域別に見ますと、三大都市圏は平成元年度は五千ヘクタール、その他地域が五千三百十ヘクタールでございまして、三大都市圏、その他地域おおむね一対一の比率になっております。  以上でございます。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 次に、足立審議官。

足立穎一郎建設省大臣官房審議官

○説明員(足立穎一郎君) 都市計画中央審議会の計画制度部会の中間報告につきまして御説明申し上げます。  お手元の「経済社会の変化を踏まえた都市計画制度のあり方について」と題しております三枚つづりの概要によりまして御説明したいと思います。  一ページをお願い申し上げます。  中間報告の経緯でございますが、本年一月に建設大臣から審議会に対し諮問がなされ、審議会の計画制度部会におきまして審議、検討が進められ、この八月八日に計画制度部会から審議会に対し中間報告がなされたものでございます。  その概要でございますが、都市計画制度に係る検討の背景といたしまして、現行都市計画制度は創設後既に二十年以上を経過し、その間の環境の変化に対応する必要があること、今回の地価高騰を背景に総合的な土地政策の一環として適正かつ合理的な土地利用の実現を図ることが要請されていること等を掲げた上で、都市計画に求められる課題といたしまして、2にございますように、都市のビジョンの明確化、適正な地価水準の実現への寄与、適正な土地利用の規制等が提起されております。  そして、このような課題に対応するために、都市計画制度上の対応の方向として七項目につきまして基本的な方向が示されておるところでございます。  第一に、3の(1)でございますが、都市のマスタープランの充実ということで、現行の都道府県知事が定めます整備、開発または保全の方針について一層の充実を図りますとともに、よりきめ細かく地区ごとの将来像を明示するために、新たに市町村のマスタープランを創設する必要があること。  二ページをお願いいたします。  第二に、用途地域制度の見直しといたしまして、地価負担力の比較的高い商業・業務系土地利用による住居系土地利用の圧迫を防止するとともに、住宅供給に資する形で新たな用途地域の創設等を検討する必要があること。  第三に、土地の有効・高度利用の促進ということで、大都市等の既成市街地におきましては都市計画による指定容積率が十分に活用されず、実際に使用されている容積率との間に大きな差がございます。このため、有効・高度利用の要請が特に強い一定の地域におきまして容積率を現状の水準で一時的に凍結した上で、良好な住宅供給等に資する優良計画に対しまして容積率の引き上げを行うなどの制度の創設を検討する必要があることが報告されております。  さらに、(4)以下にございますように、地区計画制度の推進、また、いわゆる線引き制度及び開発許可制度の充実、市街地整備と都市施設計画のあり方、都市計画の決定主体と手続につきまして都市計画制度上の対応の方向が示されておるところでございます。  今後の予定でございますが、計画制度部会及び本審議会におきまして、この中間報告に示された基本的な方向に沿いまして、さらに具体的な制度化のための審議、検討をお願いし、本年中をめどに答申を取りまとめていただきたいというふうに考えておるところでございます。  建設省といたしましては、審議会における審議の結果を踏まえて、必要な制度の見直しを図ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 次に、立石住宅局長。

立石真建設省住宅局長

○政府委員(立石真君) 今の資料の後ろにございます建築審議会の建築行政部会、「市街地における建築物の用途規制等の在り方について(中間報告)の概要」というのに沿って御説明をさせていただきたいと存じます。  建築審議会におきましても、都市計画審議会と同様な問題意識に立ちまして、また同様なテンポで検討しているところでございます。この七月に中間報告をいただき、そして年内に答申をいただくという予定でございます。  建築関係といたしましては、実際の市街地建築物についての規制についてでございますが、建築基準法におきましては地域、地区内の建築物について、用途あるいは高さ、容積などについて具体的な制限方法を定めているところでございます。また都市計画におきましては、これらのメニューのうち、地域の実情に即しまして、都市計画の手続により地域、地区を指定するというようになっているところでございます。  問題意識、検討の内容等につきましては都市計画審議会と同様ということでございますので、内容については省略をさせていただきます。  以上でございます。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 以上で政府からの説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 まず、数字的な問題についてちょっとお尋ねしておきたいと思うんです。  一つは、「三大圏の地価の推移」ということで、五十九年というものを一〇〇にされて、東京圏で言えば平成三年が二四七、いわば二・五倍という形のものに実はなっているわけですね。問題は、五十九年を一〇〇とするということについて、たしか私の記憶では閣議決定か何かで五十九年当時の水準といいますか、そういうものに戻していきたい、そこに到達をしたい、こういう意味合いで決められたのかなというふうに思うのでありますけれども、レベルをどこに求めるかというのは大変な問題なんです。  ただ、計数をお互いいじるときにはおおむね十年前ぐらいのものを、ですからここで言えばおおむね五十六年ですか、そういったあたりを一〇〇として見た場合に今日の土地の実勢というのは一体どうなっているのかということをはかる必要が僕はあるのではないかと思うんですが一あえて五十九年ということで求められた理由についてお伺いしたいし、同時にまた五十六年を一〇〇にした場合に、平成三年東京圏で言えば一体どれだけの指数を示すのか、数字がありましたら出していただきたいというふうに思うんですが。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 五十八年を一〇〇といたしておるわけでございますが、これは先ほど御説明申しましたように、今回の地価高騰が、例えば都心部では五十九年から六十年ぐらいから商業地を中心に始まったということでございまして、全国的に五十九、六十年ごろから始まったわけじゃないんですが、いわゆる今回の地価高騰が始まる前の一応落ちついていたといいますか、時期を五十八年どこう見まして、それを一〇〇として累積の上昇率ということを示したわけでございまして、この五十八年に特別の意味があるわけではございません。  それから、先ほど委員が御指摘ございました閣議決定の話でございますが、総合土地政策推進要綱、本年の一月二十五日に閣議決定いたしておりますが、その中で土地政策の目標というのを三つ挙げておりまして、その一つが適正な地価水準の実現ということでございます。これは「土地の利用価値に相応した適正な水準まで引き下げることを目標とする。特に、住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保しうる地価水準の実現を図るこということで、考え方をきちっと書いておるものでございまして、いつの時点までというのは書いていないわけでございます。  それと、ただいま五十六年を、仮に十年前を一〇〇とするとどのぐらいになっているかというお話でございましたが、そういう累積の数字を出したものは私どもつくっておりませんけれども、五十六、五十七、五十八あたりは比較的地価が全国的に安定をしていた時期でございますので、累積上昇率からしますとお手元に差し上げております数字とそんなに変わっていないというように考えていただいて結構だろうと思います。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 これは私の受けとめ違いだったのかなと思うんですが、私も土地問題特別委員会は初めてなものですから、各国土庁長官がどんな答弁をしてこられたのかなということとの関係では、同僚議員との話の中では少なくとも、答申の中にはいついつの年度に目標を置いてそこに戻したいということは書いてないけれども、長官の態度としてはむしろそういう目標を求めたいという意味を含めて答弁がなされているというふうに私は聞いているんですが、長官、いかがですか。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) お答えいたします。  委員も御承知のように、平成元年十二月に土地基本法というものが制定されまして、先ほど局長の方からお答えをいたしましたように、その考え方を踏まえてことしの一月二十五日に総合土地政策推進要綱なるものを実施したわけであります。  御質問の趣旨は、各代々の長官の考え方がどういう方向であったかということでございますけれども、私は、先ほど話に出ましたように、五十八年から今回の土地高騰というものが起こってきたわけでございますが、それぞれの前あるいは元長官におかれてもこの問題をどう対策を立てていくかということに終始焦点を絞って取り組まれたものである。  ただ、これがいつまでに実現ができるかという御質問でございますけれども、そのことについては、私ども本当に全力を挙げてこのことに取り組んでおります。今ここでいつまでにこのことが実現できるかということはお答えしにくい状況でございますけれども、現状をよく踏まえて今後全力を挙げて地価対策に取り組んでいく、この方針にはいささかも変わりはございません。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 後ほどの論議との関係で、後でまたこの問題を取り上げたいというふうに思います。  もう一つ数字の読み方の問題として、「不動産業等向け融資の実行状況」というのがお話がございましたね、大蔵省の関係ですが。そこでもう一つは、私いろいろ大蔵省とお話しし合ったときに出していただいた資料なんですが、不動産業向け貸出残高の推移というのがあるはずでございます。それで、この残高と融資の関係、これはどういうふうに我々は受けとめたらいいのか。どちらも融資の実態であることは間違いないんですね、入りと出と残があるという関係ですから。これは残高をそれぞれ示したということになるわけですが、その中で率は確かに下ったりゼロになったりしているんですけれども、額の方は月別に見ていってもほとんど変わりはない。むしろ全国銀行とか都市銀行のようなものを見ますと逆に残高がふえているという傾向も見られるわけですね。一体これはどういうふうに我々は読み込めばいいのか。  つまり、鎮静化したと。その大きな要素は恐らく総量規制だと私は思うんですが、したがって、その残高はこうなっていますよ、残高自体も減っていますよと、パーセントでは。しかし、額については同じような形になっていますので、これをどういうふうに我々は読み取ったらいいのかということをお尋ねしたいと思います。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) お答え申し上げます。  先ほど御説明申し上げました、大蔵省で集計をいたしました「不動産業等向け融資の実行状況」、これはその表の左肩に書いてございますように本邦金融機関計、すなわち銀行のほか信用金庫なども合わせたものでございまして、全体の額は今委員御指摘の別途御説明の際お示ししたかと思いますが、全国銀行の不動産業向け貸出残高、同じく残高ではございますが、こちらは銀行だけでございますので若干少なくなっておるわけでございます。基本的に金融機関の不動産業向けの貸出残高であることに変わりはございません。動向は同じようなことでございます。  ただ、普通私ども御説明申し上げる場合に、不動産融資のための調査をいたしました、先ほど御説明いたしました表でございますが、これは前期比、その前の四半期に対する増加率がどのようなぐあいかということを中心に御説明をしておるわけでございます。したがいまして、このような比較的小さな増減動向になっておるわけでございますが、別途日銀が調査をいたしております全国銀行の不動産業向け貸出残高という表で御説明をいたしますときには前年同月比、一年前との比較で御説明することが多うございます。新聞等でもそのような御説明をすることが多うございます。  したがいまして、若干その説明の仕方が違うのでおわかりにくいかもしれませんですが、全体として申し上げますならば、昭和六十年代前半におきまして。一番高いときでは三〇%を超えるような、一年前に比べて三〇%を超えるような増加を示しておりました不動産業向けの融資の残高がこのところほぼ横ばい程度になっておるということにおいては変わりはございません。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 ただ、私の勘違いかもしれませんけれども、銀行なら銀行の資金があってそこから融資をする。その融資を類別に分けていくと不動産がある。その占める割合が急騰したときには三〇%もそれだけの枠を占めておった。しかし最近では、それこそ一〇%を下回って小さな数字になっておる、占める割合がですね、そうおっしゃる。またそういう意味では鎮静化したと受けとめられるのですが、仮にその銀行の資金がこれまでは百兆であったけれども、預託を推進することによってそれが百二十兆になった、百三十兆になったと。しかし、不動産業の融資総額というのは変わらないということになれば率は当然下がってきますわね。  だから、そういう意味合いのことを考えると、この残高でもって融資の方もそういうふうに鎮静化しているんだよというふうな説明で十分なのかどうか、疑いを差し挟まないでいいのかどうかということを僕はちょっと疑問に思ったものですから、尋ねておきたいと思います。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) 今御指摘の総貸出残高に占める不動産業向けの貸し出しの割合という観点から申し上げますと、かつて六十年代の初めには大体七%ぐらいでございました。それがその後不動産業向け融資がどんどんふえていくという状況のもとに一〇%を超えるような状況になったときがございます。しかしながら、昨年の四月から先ほど御説明申し上げましたいわゆる総量規制を実施いたしまして以降、総貸し出しの伸びよりも不動産業向けの伸びの方が低くなっておるわけでございますので、その比率も徐々にではございますが低下してきておる。金融機関全体の貸し出しに占める不動産業向け融資の割合は、少しずつではございますが低下してきておるというのが現状でございます。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 私ももう少しこれは勉強させてもらいたいと思います。  そこで、地価動向の報告について、まずもってこれをどう評価するかという問題なのですが、先ほど報告の締めくくりとして、これでもって安心できない、予断を許さない、なおかつ規制というものは必要だという前提に立って報告をされているわけです。その点はそれでよろしいのですが、問題は長官が、いっそこまで到達するかという年度を決めるのはなかなか難しい、またどのレベルまで、何年度のレベルまで戻すかということは非常に難しい問題だというふうにおっしゃられたのですけれども、我々は政治を行う場合にはどうしてもやっぱり目標というものを持ちながら政策誘導というものをしていかなければならないのではないかというふうに私は思うんですね。  そうしますと、まずもって国民が持ち家でいきたいということを考える、その場合に自分の年収との関係が出てくる。年収の何倍なら買え名買えない、あるいはローンに対しても支払いをしていくことができるできないということを判断されますね。そういうことにこたえていくためには、やはり土地の価格それから家屋を建設するための資金、一体総量としてどのぐらいかかるなら我々はそれに対応できるというふうなことが当然具体的な問題になるのですけれども、土地と家屋を建てるに当たって年収の何倍が大体常識なんだ、あるいは限界なんだということが国際的にも国内的にもいろいろ議論されますね。国土庁という立場で、というよりも長官自体が、サラリーマンの年収というものを土台にした場合、一体何倍ぐらいまでが許容限度かということについてお考えはないのでしょうか。目標的な意味を含めてお答えいただきたいというふうに思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) ちょっと恐縮でございますけれども、前段、私がなかなかいつまでにこのレベルまで下げていくということが申し上げにくいと言ったことについて冒頭お話があったものでございますから、恐縮ですけれどもちょっと考え方をお話しをいたしておきます。  先ほど大蔵省からもお話がございましたように、昨年の四月からいわゆる金融政策上の総量規制というものが行われてきたわけでございます。そして現在におきましては、平成四年から新しく創設されました地価税等が実施される。それから建設省を中心にいたしまして土地利用計画というものが今着々と進められておるわけでございます。私は、地価対策、土地問題というのはただ単発的にこのことをやったら地価が下がるというような簡単なものではない、このように認識をいたしております。現在政府が取り組んでおりますあらゆる手法というものが総合的に機能が発揮できたときに本格的な地価対策というものができるという認識をいたしておるわけでございます。その点もひとつ御理解をいただきたい。  それから第二点の、中堅勤労者が一体どの程度の投資で持ち家ができるかという問題について後段の御質問でございます。それはいろいろな考え方、見方がありますし、場所によっても違うと思いますけれども、現在国土庁として考えておりますのは、東京圏におきまして現在のサラリーマンの平均年収というものが七百六十万と言われ七百七十万と言われておるわけでございますが、少なくとも五倍程度のものでやはりマイホームが持てるというところまでやっていかなければいけない、こういう考え方でございます。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 ということになりますと、実際の今の東京の価格というものを前提にしたら五倍では到底おさまらない。それこそ八倍、十倍というふうな地域も存在するわけでありますから、これはやはり目的意識的に目標を立ててそれこそ施策を講じなければということに私はなろうかというふうに思うんですね。  その場合に、もう一つの問題として私が感ずるのは、やっぱり需要と供給というものがバランスがとれればそう極端に急騰するというふうなことはないのだろうと思うんですね。需要の方が勝手に、簡単に言えば金もうけのために土地を売買するというやり方をするから結果的に需要と供給のバランスが崩れて、そして大変な事態になってしまうということだというふうに考えますと、一つには土地を商品化するということになっていることについて我々は一体どう受けとめたらいいのか、問題があるんじゃないかということを考えますよね。  そのことを直さなければという気持ちがあるんですが、それは非常に難しい問題だという前提を置いたときには、思惑買いというんですかね、要するに土地を売って金もうけをするという物の考え方を本当の意味で改めていかなければいけない。したがって、本来の意味の土地の必要性の問題と、商品化して思惑買いでそれを物として売り買いをするということについては区分けをして土地政策というものをきちっとしたものにしていくべきではないだろうかと私は思うんですが、その点、長官、いかがですか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) ただいま委員おっしゃったまさにそういう考え方で、平成元年十二月につくられた土地基本法の基本理念という中で、土地について四つの基本理念を掲げておりますが、その一つとして、土地は投機的取引の対象とされてはならないということで、利用財であって、平たくいいますと財テク、投資、投機の対象とされてはならないという考え方をきちっと確立されたというように認識をいたしております。  その考え方を受けまして、総合土地政策推進要綱等でいろいろやっているわけでございますけれども、そのうち、ただいまいろいろ議論になりましたように、例えば監視区域制度を六十二年に国土利用計画法を改正いたしまして導入いたしました。これも投機的取引の抑制のためでございます。それから、臨時応急の措置とはいえ不動産関連融資の総量規制というのもこれは投機的取引の抑制のためでございますし、昨年大変各方面の受忍もいただきましての地価税あるいは節税対策の抑制という総合的な土地税制の見直し、これも一に投機的ないろんな形での保有、譲渡というものを極力抑制いたしまして実需に基づくそういう市場が形成されるようにということから行ってきているところでございます。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 問題は、そのことがお互いに認識が一致するとすれば、当然土地の値段が下がるだけじゃなしに、長官がおっしゃられたようなところまでいかにして近づいているかいないかという問題がはっきりしないと、今基本的に確認をしたというそのこと自体が生かされた形にはならないということだと私は理解をするわけです。  ですから、そういう意味ではやはり今長官がお答えになった年収の五倍、七百七十万ということになれば三千六百万から三千七百万ぐらいで少なくとも平均的な持ち家が、家が持てるということになっていかなきゃならぬのですが、三千五百万ぐらいで大体家が持てたという年度はこれまでの経過の中で何年度だというふうに局長思いますか。そういうことを検討されていますか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 民間の幾つかの調査がございまして、私どもそういうものもずっと調べておるんでございますけれども、ただいま委員御指摘になりましたように、現時点では遺憾ながら東京圏において年収の五倍で住宅が購入できるという状況とは相当乖離をいたしております。  ただ、いろいろ調べてみますと、今回の地価高騰が始まります前の五十年代後半から六十年ぐらいにかけましては、東京圏でも大体年収の五倍程度で住宅が購入できたということになっております。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 ですから、五十七年とか五十八年とかというのはやっぱり意味があるわけですね。ですから、おのずからその事態までは長官としても戻していきたい、水準をそこに求めていきたいということを、言い切ってはいないけれどもほのかに我々に対して態度を示されているというふうに私は理解をしたいと思うのであります。歴代長官がそういうふうな立場でお答えになっているというふうに私聞いているものですから、それをちょっと再確認をしたかったということでございますから、ぜひ頑張っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  では、次の質問に移らせていただきますが、鎮静化したということは確かにしているんですが、その原因、何が原因でそうなったかということになると、総量規制というものが効果的に働いたということはやはり言えるというふうに思うんです。問題は、その総量規制をしたところが、大分業者間では早く総量規制を外せというような御意見もあるそうです。何日前でしょうか、大蔵大臣が総量規制問題解除はいつだということを問われたことに対して、今の時点では解除ができないと。解除をしたらまたぞろ急騰に転じないかという心配あってのことだと思いますが、あの大蔵大臣の発言というものを私が今申し上げた意味でとらえてよろしいのですか。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) 昨年四月に総量規制を導入いたしましてから今月末で約一年半を経過することになるわけでございます。先ほど申しましたように、この間金融機関の不動産業向けの貸し出しの伸びは大幅に低下しておりますし、その効果は着実に浸透し、地価の動向も大都市圏を中心に鎮静化傾向が見られておるというふうに理解はしております。しかしながら、先ほど国土庁の方からも御説明がございましたように、地方圏ではまだかなりの上昇を示す地域が見られるなど、なお予断を許さない地価の状況にある。このため、地価の動向について引き続き注視することが必要だというのが今回の地価調査結果に対する国土庁の総合的な御判断であると理解をしておるわけでございます。  私どもといたしましては、地価問題については基本的には本来都市計画だとか国土計画等によって対処すべきものであると理解しております。しかしながら、土地基本法の制定後間もない現在におきましては、金融面や税制面の措置も引き続き大きな役割を果たさざるを得ないのが実情ではないかと思っておるわけでございます。私どもとしましてはこういう状況を踏まえまして、総量規制につきましてはこれがあくまでも臨時異例の措置であるということを念頭に置きつつ、いましばらくその効果の浸透ぐあいを見きわめることが適当ではないかと考えておるところでございます。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 なかなか難しい問題だなとは私個人は感じてはおりますけれども、ただ、総量規制を外せ、解除しろという意見そのものをまともに受けてみた場合に、それは経済との関係はありますけれども、私はむしろ、不動産業というのは一体何なんだということを考えるべきではないかという気持ちがしてならないわけです。  なぜかといいますと、不動産業というものを例えば明治時代とか大正年代とか戦前であるとか、あるいは戦後十年、十五年ぐらいの間というものを考えてみますと、もともと、不動産業者と言われる人が土地やなんかを買い占めて、そうして造成してそれを売り払うというのはどうも不動産業という定義からいうと私はおかしいんじゃないかと。私の体験によれば戦前は、土地を求めたいあるいは家を売りたい、借家であれ借地であれ家を、あるいは新しいものを求めたいと言われて初めて不動産業の方々が走りまくって、こういう物件があるということを紹介をして、それを成立をさせて手数料をいただくというのが不動産業ではなかったのかと、私はこう思っておるんです。そういう定義を下した上で今の不動産業というものを見た場合には、全くもってその定義に当てはまらない、大変な形の不動産業、不動産売買をやっている。  ですから、本来、局長が先ほど答えた思惑的だとか土地の投資の問題だとか土地を商品化してはいけないということをお認めになるならば、そういう業というものの立場からもそれこそ一つの規制を加えていくというようなことも考えられるべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 不動産業の実態は、ただいま委員がお話しになったような古典的な業界から最近非常にいろいろと関連サービス業まで幅広く不動産業というものが経済の発展成長に伴って現出してまいっておるんだろう、かように考えておりますが、私ども、国土利用計画法等の考え方、その根幹は土地基本法でございますけれども、業界といえども短期的な転売、そういう投機的な利益をねらった短期転売、これについては十分抑制努力をしていただくということを基本にして政策を進めているところでございます。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 これは実態を言うんじゃなしに、どうあるべきか、どう変えていくべきかという意味合いですから、きょうはそういった点で論議をする状況はなさそうですからやめたいと思いますけれども、ただ、もう一つ、需要をあぶるという意味でリゾート法ですね。我々も賛成した方ですから反省をしながらということの質問にはなるんですけれども、リゾート法というものが成立して以降、それこそ環境破壊から始まって何やかやといろいろな問題が現出をしてきているわけですね。  リゾート法に基づいていろんな建設をしていく、ゴルフ場を初めいろんなレクリェーションのための土地の購入あるいは建設をしていくということになるものですから、どうしても不動産業にしろ建設業にしろそちらの方に向かってどんどん進められていっているわけですね。そしてまた、そのために金融の方も金は大きく貸すというやり方になっているものですから、リゾート法というものが本来我々が描いたもの以上に大変な事態に利用されているんじゃないか、極端に言えば悪用されているんじゃないか、こんなふうに私には映るんですけれども、リゾート法の問題について一回見直してみる必要があるんじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) 総合保養地域整備法の背景には、御承知のように、大変余暇時間というものが増大をしてきたということ、それからもう一つ、大都市と地方というものがますます格差が発生をしておるわけでございますが、特に過疎地域と言われるところの町づくりなり村おこしなりの目玉にそのことをして地方振興を図っていこう、こういうような考え方のもとにリゾート法というものが制定されたと私は認識をいたしておるわけでございます。  ただ、この総合保養地域整備法ができましてまだ日が浅いものでございますから、委員御指摘のようにいろいろな問題点というものをはらんでおることは紛れもない事実でございます。私どもの方におきましても、そういう状況を判断しながらそれぞれのプロジェクト地域に対するフォローアップを現在鋭意努めておるところでございまして、限られた特定の建設業者であるとか不動産業者であるとかそういう方がただゴルフ場をつくったり開発をしたりということだけでなくて、質の高い保養地というものをつくっていこうという考え方が根底にあるものでございますから、そういうことを今後よく細かく注意をしながら指導を進めてまいりたい、このように考えております。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 それを御指導なさるにしても、じゃ今現在リゾート法というものが適用されて建設が進んでいる、その地域でいかなる問題が存在しているのかというようなことについて調査をされるとか、あるいはもう一つは、今長官のお答えに、始まったばかりだ、もう少し長期間経過した後見直しをやってみてはという意味のお話があったんですが、大体どのくらい経過をしたら見直しをすべきだというふうにお考えなのか、その辺のことをひとつ答えていただきたいと思います。

小島重喜国土庁地方振興局長

○政府委員(小島重喜君) お答え申し上げます。  今大臣からお話し申し上げましたように、リゾート法はまだ基本構想が承認されて三年くらいというような状況でございます。そういう中で先ほどから議論がございましたようないろんな環境の変化もあろうと思いますが、少なくとも私どもは、たまたま私はあのリゾート法をまとめた一人でございまして、そういう意味でいろいろ言われておる点について当初とは違うなというような点も全然ないわけじゃございませんけれども、このリゾート法の趣旨そのものはやはりこれからの国民生活を豊かにするとか、あるいは地域の活性化を図るとか、そういう意味での目的というのは私は崇高なものではないかというように思っております。  そういう面から、今三十県でいわゆる基本構想が承認をされ、一番初めのところが御案内のとおりに今三年ぐらい経過した、そういう状況でございますので、そういうものも含めて私どもは関係省庁と一緒になりまして基本構想の進捗状況、あるいはそれに伴う問題点等々につきまして調査をしていきたい。現在既に緒についた部分はあろうかと思いますので、現在一部については調査をいたしております。近いうちにまとめてみたい、かように考えております。

及川一夫日本社会党・護憲共同

○及川一夫君 持ち時間が参りましたので終わりたいと思いますが、長官にもお願いをしておきたいと思うんです。  このリゾート法の問題では我が党は改正案を実は提案しておりまして、継続審議の形になっています。それと同時に、全国的にリゾート法というものを見直す、リゾート法そのものをこの際すべて撤回せよという意味合いを含めた市民団体が命実はでき上がりつつあるわけですよね。ですから、そういった方々にも当然いろんな説明もしていかなければいけない。それから、本来法の趣旨から言って並み外れたような、あるいは外れた業者がおったりすれば、それ自体をどう指導をしまた規制をしていくのかというようなことについても我々はやっぱり検討していかなきゃいかぬなという気持ちが非常に実は強いのでございます。  したがって、先ほど調査は開始をしたということをおっしゃられておりますから、できるだけ早くこの問題点というものを整理をすべきだ、その上に立って国民や市民団体が政治にいろんな注文をしてくることに対して的確に答えていくことが大切ではないか、こういうふうに私は思っておりますので、ぜひ国土庁としても関係省庁と協議をしていただきまして十分な調査をやっていただきたいということを結びにいたしまして、私の質問を終わります。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 ただいまの議論を聞いておりまして、今度の地価調査の結果を大づかみにとって見ますと、東京がしぶとく下げ渋っているという感じがいたしますね。これはやっぱり東京の特別な地位が関係をしている。それから大阪が非常に大きく下がっている。しかし、地方は全体として上昇基調がありますね。多少鈍化をしておりますけれども上昇基調があります。  それから、先ほど御説明がありました例えば推進要綱でありますけれども、推進要綱の中で地価の引き下げという目標を明示していますね。例えば「利用価値に相応した適正な水準」。それから、さっきお話がありましたように中堅の雇用者が、さっきの説明ですと年収の五倍以内というお話でございますけれども、こういうきちんとした政策目標があるわけでありますね。  そうしますと、今度調査した地価の状態、まだ楽観はできないということでございますけれども、政策目標と比べまして大体どんな位置づけがされるのかということを、政策目標が明確であるだけにその位置づけが非常に大事だろうというふうに思いますので、まずこの位置づけについて評価を聞きたいというふうに思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 先ほどの説明資料の累積上昇率で御説明したわけでございますけれども、今回の地価調査の結果によりましても、高騰前の昭和五十八年に比べまして東京圏では住宅地で約二・五倍、商業地で約三倍と依然高い水準にとどまっておりますし、それと今回の調査では下落幅が比較的大きかった大阪圏につきましても、累積上昇率で見ますと住宅地ではやはり二・五倍、商業地で三・四倍というように、非常に高い水準にございます。この水準は私ども、住宅取得能力あるいは業務用地につきましては収益性等から見て、大都市圏等の地価水準は依然として高いという認識を持っているところでございます。  そのため、先ほども申しましたように、私どもとしては引き続き地価動向に十分注視する必要があろうというように考えておりますと同時に、総合的な土地対策の推進というものをこれからもきちっとやっていく必要があるというように考えているところでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 位置づけについては明確な答えがなかったわけであります。現状評価、目標に対する位置づけというのは明言がなかったわけでありますけれども、そうしますと政策目標ですね、今お話がありましたように、収益率に相応した適正な水準ということでございます。ここには「利用価値に相応した適正な水準」というふうになっておりますけれども、恐らく地価というのはやっぱり収益率、そこの土地の利用価値ということに対して値段がどうなっているかということだろうと思います。  そうしますと、例えば東京圏なり大阪圏をとってみますと、非常にまだ高いという状態ですね。そうしますと、この目標というのは現在の地価水準から見ましてどの程度下げたら適正な水準と言えるのかどうか。もう一つ、この政策目標というものをもっと輪郭のはっきりしたものにする必要があるだろうというふうに思います。その辺はどういうふうにお考えでしょう。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 特に大都市圏におきます勤労者のための住宅地というのが生活基盤として非常に重要なわけでございまして、総合土地政策推進要綱の中にも特掲をしておるわけでございます。  その考え方から申しますと、先ほど大臣も申し上げましたけれども、私どもとしては大都市の中堅勤労者が年収の五倍程度で取得できる、そういう地価水準というのを目指そうと。ただ、これは相対的な価格でございまして、取得能力自身が毎年向上いたしますので、絶対水準としていっの水準がいいかどうかということについては直接お答えできないわけでございますが、目標としてははっきりいたしておりまして、中堅勤労者の年収の五倍程度を目標とするということでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 もう一つ、現状との比較でどうなるんだという質問をしているわけであります。例えば取得能力という点からいいますと、目標は五倍であると。現在はどのくらいになりますか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) これも民間の調査でございますけれども、平成二年の調査が最近のものでございまして、例えば東京圏で一年間に新規に売り出されたマンションなり建て売り住宅についての調査でございますが、それを見ますと、例えば大都市圏の一般的な住居でございますマンションを例にとりますと、年収の大体八倍であるということでございますので、私どもが目標といたします水準とは相当乖離がある、こういうように認識しております。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 そうしますと、八倍と五倍という関係でありますから、つまり三割以上、この「中堅勤労者」という特掲部分を一つの目印にしますと三割以上下げないと政策目標に合わない、こういうふうに考えてよろしいですか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 取得能力自身も漸次上昇するわけでございますので、必ずしもある一時点における固定的な額ということではございませんが、考え方としてはそういう取得能力の向上も考えて相対的に五倍という水準に持っていくということでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 ぐるぐる回ってよくわからないわけですけれども、大体輪郭がつかめましたから次の問題に進みたいというふうに思います。  今度の地価上昇のときに監視区域制度というのはかなり大きな役割を果たしたというふうに思います。つまり、市場に何といいますか公的な介入をする、そして集中的な投機行動を抑えていく、抑えるというよりもある意味じゃなだらかにしていくという意味が強かったというふうに思います。例えば大都市で値上がり傾向がとまりまして、今の条件ですと、さっきの話ですと下がりぎみになっているということでありますけれども、つまり手法としての監視区域制度は、今度下がった場合にどうなるだろう。上がるのをとめるといいますか、なだらかにならしていくという作用を持ったわけでありますけれども、これが今度下がる局面になりますと、あるいはなだらかにするというのは下げどまり、つまり下げるのを下支えしてしまうというふうな機能を持ちはしないだろうかという懸念がいわばこの局面で出てきているというふうに思います。  つまり、この制度を上がる局面と下がる局面でどんなふうに変えていくのか、あるいは違った機能を持たせていくのかということはお考えでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 国土利用計画法に基づきます価格監視制度でございますが、委員御承知のとおり、契約をする前に届け出というのがあるわけでございます。その価格を地価公示あるいは都道府県地価調査等の基準地価格を基礎といたしまして比較をいたしまして相当な価格であるかどうかというのを判定するわけでございますが、その中には当然届け出に係る土地とその基準地との間の位置だとか地籍、環境等の諸要因の違いがございまして、これを比準すると言っているんでございますが、そういうことをいたしまして、著しく相当を欠く価格、これ以上では契約はしていけないという価格を超えている場合にはこれは指導、勧告をいたす。それ以下であれば幾ら下で契約してもそれは自由でございますが、そういうのがこの価格監視制度の基本的な枠組みでございます。  したがいまして、当然届け出が行われた時点と地価公示、地価調査、これは一月一日なり七月一日でございますので時間の差がございますので、その間の時点修正というのを厳密にやるようにという指導を従来からやってまいっているところでございまして、今回のように大都市圏を中心にいたしまして下落傾向が出てきているときには、その届け出時点におきます、例えば業者の売り希望価格の趨勢、買い希望価格の趨勢といったような、そういう市場の実感に基づきます動向というものを十分踏まえましてマイナスの時点修正をしなさいという指導をやっておるところでございまして、私どもとしてはそういう形で下落局面におきましても市場の実感と離れて著しく高い価格で取引されることを抑止する効果というものは持っているんだろう、かように考えております。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 そうしますと、この制度というのは、高いものを抑制をする、下げたものはもうそのとおりということを終始一貫これからも貫いでいく。そうしますと、下がるのを下支えするという機能は全くないと、今のままでは。そういうふうに理解してよろしいですか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) ただいま委員がおっしゃったとおりでございまして、都道府県、政令市の土地対策部局で、この届け出価格は著しく高こうございますということで指導を受ける率というのが大体三割強から四割ぐらいございます。あとは土地対策部局が考えております上限価格以下で取引されるから自由でございますというものでございまして、そういう指導率は例えば地価が上昇するような局面におきましてはかなり高まろうかと思いますけれども、鎮静化ないしは下落しております局面におきましても、その指導によりまして著しく突出したそういう高い価格で契約されるということを防止するという意味では十分効果がある、こういうように考えております。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 さらに先へ進みたいと思いますけれども、推進要綱の中では、例えば開発利益の還元という項目が非常に重要視されておりますね。国土庁が最近スタートしました土地政策審議会の今後の進め方の検討事項というのが四月八日に発表されております。私はやっぱり開発利益の還元というのは非常に大きい意義を持つだろうと思います。開発利益が正当に還元されることによりまして、恐らく投資はふえてくる、つまり供給が非常に大きくなってくる。それから社会的公正の面からも、これは非常に望ましい。一部の人が得をするということがなくなるということは社会的な意味でも非常に大きいだろうというふうに思います。  そして、検討内容ということを見てみますと、かなり本格的にやっていますね。発生のメカニズムからやっているわけですが、欲を言いますと、この期になってこんなことを始めて、もっと早くやればいいのにという気持ちはいたしますけれども、これは現在の見通しですとどの時点で大体の考え方がまとまっていくのか。これが社会的に発表されますとかなり大きなインパクトを与えるだろう、また難しい問題でありますから慎重にやらなきゃならないということもありますけれども、その点は今の時点でどういうふうにお考えですか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 開発利益の還元の問題でございますが、ただいま委員御指摘のとおり、社会的公平を確保し、社会資本整備の財源を確保する上で不可欠な課題でございますと同時に、土地の貸産としての有利性を減殺し、適正利用の促進を図るという土地政策の観点からも重要な問題であるというように認識しております。  こういう考え方が背景にございまして、土地基年法の十四条でございますけれども、基本理念の一つとして土地についての利益に応じた適切な負担が求められるべき旨定められているところでございまして、この考え方を受けまして先ほど来引用させてもらっております総合土地政策推進要綱におきましても明記をしているところでございます。  その考え方を受けまして、土地政策審議会におきまして本年六月に専門検討委員会というのをつくっていただきまして、開発利益の還元について御審議をお願いしたところでございまして、ただいま委員の御指摘がございましたように、検討対象の整理あるいは利益発生のメカニズムの分析、それから具体的な利益の還元手法の検討といったところまで踏み込んで検討していただくつもりでございます。  ただいま問題点の整理あるいは専門家からのヒアリングというものをやっておりまして、私どもとしては極めて短期に結論が出るということは非常に難しいわけでございますけれども、公共事業の執行官庁等々の意見も十分踏まえまして、現実的に実行可能な処方せんというものをつくっていただくべく、目下鋭意努力をしているという状況でございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 それでは大蔵省にお伺いしたいと思います。  総量規制の問題については、さっきの議論でほぼ輪郭が明らかになったというふうに思いますけれども、例えば一方では、先ほどのお話にもありましたように、総量規制をやめなさい、つまりマイナス部分がこのように出てきているという意見も、例えば不動産業界とかその他かなり強くなっておりますね。そして今回、当分、恐らく年内ということだろうと思いますけれども、総量規制を継続するというふうに決めたわけであります。その決めた理由ですね、理由というよりもつまり具体的に言いますと幾つかの反対論に対する評価、とにかく総量規制を延長したわけでありますから、その反対論に対していわば一つの評価があったろうと思います。違うよという評価のはずでありますけれども。  その一つとしまして、不動産なら不動産業の業績が悪化している。もう倒産が非常にふえていますから明らかでありますけれども、これを売ろうとしても今度は引き取り手の方でお金が出ないから引き取れない、つまり取引が停滞をするというふうな意見がありますね。つまり、これは恐らく潜在的な引き下げを顕在化させないという意見だろうというふうに思いますけれども、その辺は大蔵省は今度の総量規制を延長するに当たって、この議論に対してどんなふうにお考えになったでしょうか。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) 総量規制の基本的な考え方は、金融機関の土地開運融資につきまして、内需拡大に必要な資金の円滑な供給に十分配慮しつつ、金融機関の融資全体に対して均衡のとれた水準にすることが望ましい、こういうことでございまして、すなわち必要な資金は適切に供給をしていただくということについては、私どもも金融機関に対してお願いをしておるわけでございます。  また、総量規制と申しましても、一切融資をしてはいけないということではもちろんございませんで、全体の融資の伸びの範囲内に不動産業向けの融資を抑えてくれ、こういう趣旨でございますので、そういう枠組みの中におきましても、適切な案件につきましては十分裏づけとなる融資が行われるということはあり得るんではないかと考えておるわけでございます。  もともとの融資抑制の考え方は、かつてのような三割とかそういうような大幅な融資の伸びを抑えるということでございましたが、現在においては世の中の不動産投資というものに対する考え方が鎮静化しておりますがゆえに、確かに融資の伸びも以前に比べると低いもの仁はなっておりますが、適切な案件については十分金融的な裏づけもなされておると思いますし、またなされるように私どもも指導しておるところでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 総量規制が現状では取引に影響を大きく与えるような状況じゃないというふうなお話でしょうかね。  それから、もう一つの例えば総量規制に対する反論といいますのは、住宅建設に対する資金の供給を絞りますと供給が制限されるじゃないかというふうな意見がやっぱりあるだろうというふうに思いますけれども、これも市場の実態を見ますと、さっき建設省からお話がありましたように、取引の成立案件というのは非常に少ない、住宅の新規建設というのも非常に少ない。時系列から見ますと、そんなに懸念すべき状態じゃないといいますけれども、やっぱり非常に今小さいわけですね。つまり住宅建設、住宅供給にマイナスを与える、与えているということがありますけれども、その辺についてはどんなふうに評価をされていますか。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) 先ほども申し上げましたように、総量規制の趣旨は、内需拡大に必要な資金の円滑な供給にも十分配慮してくださいという趣旨も含まれておるわけでございます。したがいまして、宅地開発等必要な資金まで抑え込むという趣旨ではございません。私ども大蔵省といたしましては、従来から金融機関に対しまして、融資の実行に当たりましてはこういう総量規制の趣旨を踏まえて、地元企業への密着だとかあるいは地域経済の振興等という観点からきめ細かな配慮を行うように求めておるとこ一ろでございます。  ただ、全体といたしまして、いわばこの総量規制」というものは創業でございまして、いつまでも続けるべきものだというふうに私どもも考えておるわけではございませんし、全般的な状況が許すようになりましたらもちろんこれはしかるべく対処をしていくものだと考えておるわけでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 今のお話を聞きますと、例えば総量規制を継続することについての反論に対して、ある意味ではその反論自身に根拠がないよというお話だろうと思います。  そうしますと、今の条件でいきますと継続する理由はまだ存在をするということですよね、年内まで一応継続するということになったわけですから。それ以降も現状でいえば継続する可能性もあり得るというふうに受け取れますけれども、ことしももう九月でございまして残りは少なくなります。来年の一月からは、先ほどもお話がありましたように地価税が施行されますね。そして、私たちが懸念をしておりますのは、せっかく地価がここまでやってきたのに、つまり総量規制を年内で打ち切って後は地価税に役割を負わせる、さっきも創業だからというお話がありましたけれども、そんなふうにも実は考えられるわけですね。  ところが、地価税といいますのは保有負担といいますか保有コストの問題でありまして、でき上がった施行される地価税といいますのは税率が〇・三%、初年度は〇・二%ですね。いろんな非課税の措置がありまして、実際に税収として上がってくるのは二千億から三千億だというふうに言われております。それから、納税義務者というのが何と五万人だというふうに言われていますね。そうしますと、恐らく地価に対する影響というものは非常に小さいんじゃないだろうか、私はそう考えざるを得ない。税収自身が二千億から三千億、しかも何といっても納税義務者がたったの五万人ということでありますから、ほとんどこれは影響を持たないであろうというふうに思いますね。  特に、我が国の場合には土地を持つ小規模の所有者が非常に多いということがございます。それから、取引もまた小規模のものが多いというふうなことがありますので、地価税の影響というのは非常に小さいだろう。保有コストを高めていわば供給をふやしていくという効果は小さいんじゃないだろうか。私は、地価税に依存するというのは現状ではちょっと危険じゃないだろうか。地価税は施行しますけれども、やっぱり金融措置を考えていく必要があみだろう。  いずれにしましても、地価税だけに任せるわけにはいかない。ここまできたのに地価税だけに任せるわけにはいかない。やはり金融措置で補完をするといいますか、あるいは今の総量規制を継続していくとか、そういうことが当然今の時点で考えられるというふうに思いますけれども、大蔵省としてはどんな見通しなり判断を現在の時点でお持ちでしょうか。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) まず、ただいまの総量規制の継続の問題でございますが、必ずしも十二月まで年内いっぱい続けるということを決めたわけではございませんで、データをとります期間が今まで四半期ごとにやっておりますのでそういう受け取り方をされる向きもあるんですが、私どもといたしましては、地価動向に加えまして金融経済情勢、金融機関の融資動向、土地政策全般の推進状況等を総合的に勘案し、常に検討を続けていきたいと思っておるところでございます。  それから、地価対策における金融政策の役割についての御質問でございますが、私ども、土地問題につきましては金融面や税制面の措置のみならず、都市計画、国土計画等の施策と総合的に相まって対処すべき問題であろうかと思っております。金融政策というのは非常に重要な柱ではございますが、そのほかの諸施策と総合的にあわせ講じられることによって初めて効果が出てくるものだろうと思っておるところでございます。  ところで、その金融政策、金融面でのこの土地関連の施策につきましては、本年一月二十五日に閣議決定をされました総合土地政策推進要綱におきまして、当面、先ほど御議論のございました総量規制を実施するということのほかに、もう少し長い目で見た今後における施策として三つの点が指摘されておるわけでございます。  第一点は、総量規制がタイミングを逸することなく効果的に発動される仕組みを創設すること。いわゆるトリガー方式と言われておるものでございまして、これについて私どもも検討をしておるところでございます。第二番目には、ノンバンクの実態把握及び実効ある指導のあり方の検討という御指摘もいただいておりまして、これについても鋭意取り組んでおるところでございます。第三番目には、土地担保融資の実態を踏まえたそのあり方についての検討というものが挙げられております。  私ども、当面、総量規制を継続していくということとともに、この要綱において指摘されております三つの点について今後とも検討を続けていきたいと考えておるところでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 率直に地価動向について懸念をいたしますが、今実は地価対策として効果を持っているのは、ほかの省庁には申しわけないわけでありますけれども、金融政策なんですね、総量規制と金利ですよね。金利もだんだん下がっていきますけれども、この二つがやっぱり地価の抑制に一番効果を持っているだろうというふうに思います。そして、先ほども本格的な、例えば税制もありますよね。それから都市計画であるとか、例えばさっきの土地利用の問題であるとか、本来そういうところに求むべきだろうというふうに思いますけれども、ある意味では、現在はやっぱり異常な過渡期ということになりますと、金融政策に負うべき、金融政策が担うべき役割というのは現時点では非常に大きいだろうというふうに思います。  そういう意味では、私は、こんなことを言っては悪いわけでありますけれども、例えば都市計画についてだってまださっき報告のあった程度ですね。そういう点からいきますと、ここ当分やはり地価を下げるためには、地価税もありますけれども、やっぱり金融政策が必要なんだろうというふうに思います。  時間もありませんから次に進みたいと思います。  先ほど答弁をいただきました土地関連融資規制の第三番目の問題に関連をいたしますけれども、例えばバブルが形成をされまして、土地を担保にしてお金を貸す、融資をするということでありまして、普通の状態ですと七掛けということがございます。ところが、さっきも出ていましたように、ノンバンクの場合には十割を超えている例もあるということになりますから、地価がこういうふうになってきますとバブルが爆発をするということになってまいります。当然企業の収益が悪くなりますね。もう既にいろんな倒産が起きているわけであります。  例えばバブルが破裂をして、バブル関係の企業が倒産とかなんとかになるわけでありますが、これはどうですか、経済活動全般の上で私はそれほど大きな影響を持たないというふうに思っておりますけれども、大蔵省としては管轄の官庁でございますから、国民経済あるいは経済活動全般について大きな影響を持つのか、それは持つとしてもそれほどじゃないんじゃないだろうか、そんな判断はどんなふうにお持ちでしょうか。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) 金融機関が土地を担保に融資をしております場合に、地価の下落がございますと担保価値の低下につながって影響があるということは事実でございますけれども、ただ、通常担保評価額は先ほど御指摘もございましたように市場価格の七、八割とかた目に設定されておるということもございますし、現在日本におきましては銀行の不動産担保融資の割合というのは貸し出し全体の二五%程度と余り高くないということもございます。また、日本経済は基本的に引き続き持続的な成長軌道にあると考えられますし、一般債権の不良化率は低く、したがって担保処分の必要性そのものが小さいというようないろんな要因を考え合わせますと、地価の下落が金融機関の貸国債権の回収困難等を通じて極端な業績悪化をもたらすということはないだろうと思っております。  もちろん個別のケースとしては、今後一部貸出先の貸し倒れ負担が生じてくる等の懸念もございますが、各金融機関が有する準備金等の内部留保などを考慮すれば、その経営に直ちに懸念が生じるというようなことはないだろうと思っております。  ただしかしながら、いずれにしても我々といたしまして金融機関の経営状況については常にその健全性を確保すべく引き続き注視してまいらなければならないということは、かたく心に決めておるところでございます。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 今までの一連の金融施策についてお伺いしましたけれども、これからも金融政策で地価対策を行っていくということの障害になる条件はほとんどないというふうに私は考えます。  時間の関係もございますから、次に建設省に移りたいというふうに思います。先ほども主として建設省の方から都市計画の中間報告という説明を実はいただいたわけでありますけれども、この点につきまして二、三ちょっとお伺いをしたいと思います。  例えば本格的な土地政策といいますのは、一つのポイントはさっきもお話がありましたように都市計画にあるだろうというふうに思います。つまり都市計画をきちんとやることによって土地の公共性といいますか、あるいは公共財としての利用の仕方というものができてくるだろうというふうに思います。今まで中間報告を聞いていまして、こんなふうに考えていいのかなという点を申し上げてみたいというふうに思います。  例えば全般的に外国の都市計画と比較をしまして、我が国は、この中にも書いてありますように市街化区域と市街化調整区域という区別だけしかなくて、かなり大ざっぱな利用の仕方を許しているわけですね。例えばドイツなんかと比べてみますと、かなりこれは歴然だろうというふうに思います。  ドイツの場合にはお国柄もありまして、計画なければ開発なしという考え方が非常に強いですね。計画の中に開発を入れ込んでいくという考え方はヨーロッパ全体に強いわけでありますけれども、ドイツあたりは特に強いということになります。この都市計画のレベルは、例えば日本もそうでありますけれども、連邦レベル、州レベル、そして市町村レベルは非常に厳しい。特に市町村の街区のレベルが非常に厳しいということがありますね。ここにもマスタープランをちゃんとつくらなきゃい。けないというやつが出ていますけれども、ドイツの場合には例のBプランというのがありまして、個人にかなり規制を加えていくということになりますね。  私たちは、ヨーロッパを旅行しまして、例えば町並みであるとか住宅であるとかのストックの厚さといいますか、それは非常に痛感をするわけでありますけれども、日本と例えばドイツならドイツを比較してみますと、つまり向こうの場合には都市計画で公共性を持たせていくという考え方が非常に強いというふうに思います。都市計画を厳格にやっていく、その前にきちんとしたマスタープランであるとかそういうものがありますけれども、都市計画を細かく一つ一つ規制をしながら住みやすい町をつくっていくという考え方が非常に強い。例えば土地の全体の利用の形態をドイツなんかの場合には都市計画で押さえていく。そして都市計画で押さえることによって土地利用の公共性というものを確保していく、こういうことだろうというふうに思います。  今度、二十何年ぶりかで本格的な検討をされるようでありますけれども、方向としてはドイツが持っているような都市計画をもって土地利用の公共性を高めていく。例えばドイツなんかでは売却益の課税は原則としてないというふうに聞いております。つまり、ここ一点にかけているという感じがいたしますけれども、今度の都市計画の場合にはそんな方向をお考えでしょうか。その辺もお聞きしたいというふうに思います。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○説明員(林桂一君) お答えいたします。  先生おっしゃいますように、良好な都市環境の確保あるいは都市機能の維持及び増進を図るために、詳細な土地利用計画を定めて適正な土地利用規制を行うということが重要である、都市計画の目標を実現する上でも非常に重要な課題であるというふうに認識しております。  ただ、この点につきましては、我が国の都市計画の制度でも、制度は現行のものでもないわけではございません。一般的には先生の御指摘の市街化区域における都市施設の整備、もちろんこれも適用してやっているのでございますが、もう少し一般的な制度として用途地域の制度というものがございまして、現在八種類の用途の区分に応じまして土地利用の規制を行うというものでございます。その中には一種住居専用地域とか二種住居専用地域のようにかなり規制の内容が厳しいものもございますが、一方で住居地域といったような規制がやや緩いという御指摘のあるような地域もあり、そういった規制の内容について現在いろいろ都市計画中央審議会等の御議論も踏まえて見直しの検討をしているというところでございます。  先生の御指摘のさらに詳細な土地利用規制ということになりますと、ドイツのBプランの例も御指摘になられましたが、ドイツのBプランの例も参考にしながら我が国では地区計画の制度というものを昭和五十五年度に導入しております。ここで地区住民の合意形成を図りながら、地区ごとの整備の方針、いわゆる地区の整備のマスタープランでございますか、そういったものとかあるいは建物の用途、壁面の位置、容積率あるいは道路等の地区施設の位置といったようなものも詳細に定めて、用途の純化を図りつつ、良好な都市環境の町づくりができるように努めていくというような制度でございまして、現在我が国では六百九十三地区程度の地区計画が定められておりますが、こういったものも今後推進するよう努めていきたいというふうに考えております。  さらに、先ほど審議官が御報告いたしましたように、現在都市計画中央審議会で先生の御指摘のその問題も含めていろいろ検討しておりますので、その審議の経緯を踏まえて適切な制度の見直しをしていきたいというふうに考えております。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 時間ですから、まとめてください。

庄司中日本社会党・護憲共同

○庄司中君 どうも、まだ議論したいことがございますけれども、時間がなくなりましたので改めての機会を持ちたいというふうに思います。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 今回の三省庁の政府説明、大体今八十分の質疑でかなり触れられたところでございますけれども、その答弁を踏まえ、さらに重複を避けながら質問を進めたいと思います。  まず第一に、今回の平成三年都道府県地価調査に基づく地価動向の特徴についての御説明がございましたけれども、概況として全国的に下落または鈍化の地域が拡大をしたと冒頭ございました。最後に、これに対して三大圏の周辺地域、ブロック中心都市や地方中心都市の周辺地域では、ことしに入っては鈍化傾向が認められるものの、年間変動率で見るとかなりの上昇となる地域が見られる、こういう結び方をされておるわけでありますけれども、この結果の下落とか鈍化の傾向という見通しとかあるいは周辺部に対する年間変動率、周辺部へどんどん移っていくことは一部では割合自然な形がと思いますけれども、こういったような傾向に対する見通しとか、あるいは上がっていく部分についてどのような見解をお持ちか、まず大臣の御所見をお伺いいたします。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) 国土庁の認識といたしましては、大都市圏を中心に地価は鎮静化傾向にあるようでございますけれども、大都市圏等の地価水準は依然として高水準にあるものと考えております。これに加えまして、地方圏ではまだかなりの上昇を示す地域が見られるようでございまして、地価については今後なお一層予断を許さない状況にありますから努力を払っていかなければいけない、このように考えております。このため、地価動向について引き続き注視をし、土地対策を推進する必要が大きい、このように理解をいたしております。  なお、残余につきましては局長の方からお答えをさせていただきます。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) ただいま御指摘のように、先ほど二枚目の数字の資料で若干御説明いたしたのでございますけれども、基本的に三大圏については鎮静化、低落の傾向、ただ幾つかの諸都市で十数%上昇しているところが相当ございますということで御説明いたしましたが、例えば東京圏の周辺でございますと栃木、群馬、山梨といったようなところの諸都市がございますし、それから名古屋圏でございますと岐阜とか三重県におきます諸都市といったようなところで相当、十数%の上昇というのがございます。  これは私どもとしても、ことしに入ってもこういう状況になっているのかどうかということについて精通者の意見等を聴取いたしましたところ、鈍化傾向には間違いなくある、こういうことでございますが、まだこういった諸都市では四半期ベースで見ましてもマイナスには転じていないということでございまして、このあたり本当に鎮静化し、ないしは若干なりともマイナスになっていくようなことになるのかどうかということにつきまして、いましばらくそのあたりの動向について十分注視をする必要があるんではないか、かように考えているところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 それは先ほどの説明でもそのような答弁があったわけでございますけれども、都市部、大都市圏における鈍化傾向等々はどのくらい続くのか、ずっと続いていくのか。あるいは二けた台の上昇する地域が見られますけれども、そこは鈍化しつつもそれがさらに流れてほかにそのような上昇するような地域が出てくるんじゃないか、そういったような先の見通しについてはいかがでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) なかなかこれから先を見通すのは非常に難しゅうございまして、その意味でも私どもは基本的には現時点ないしは年末あるいは年明け後どういう形で動くのかというのを、短期的な地価動向あるいは地価に影響いたしておりますいろんな諸指標、関連指標と言っておりますけれども、こういったものの動向、あるいはそれぞれの地域の不動産市場に詳しい業界の実感ベースといったものについて十分把握をして注視していく必要があろう、まずそういう考え方をとっております。  これからどうなるのかと申しますれば、基本的には先ほど申しましたように、超金融緩和という金融状況が累次の利上げ等によりまして現在のような貸出残の伸びあるいはマネーサプライの伸びということになっておりますので、かつてのように投資的資金あるいは投機資金が土地に向かうという一般的な環境は相当解消はされてきているんだろう、かように考えておりますけれども、今回の地価高騰を反省いたしますと、東京圏から大阪圏へあるいは大阪圏から名古屋圏へ、さらにはブロック都市、県庁所在地都市というように波及していったわけでございますので、この流れが本当にとまるのかどうかということについてはもう少し慎重に見きわめる必要があるんじゃないか、こういうことでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 先ほどもなかなか具体的な答弁がなかった点というのはやはり適正な地価水準、これは非常に土地は千差万別、多種多様でありますから、いろんな側面を持っておりますので非常に難しいかと思いますが、ある程度このレベルというのを出していきませんと、それに対する政策誘導等々はなおできないんじゃないか。先ほどの都計審の中間報告の中でも適正な地価水準実現のためにも都市計画法でも頑張るのだという表現が出ておりましたけれども、その辺の適正地価の水準というのは、待っても全体的には少しずつ上がっておるわけでありますので、その辺の考え方あるいは取り組みを御説明いただきたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 適正な地価水準につきましては、土地基本法の月内にも「適正な土地利用の確保を図りつつ正常な需給関係と適正な地価の形成を図るための土地対策を総合的に推進しこというように書いておりますように、土地政策の基本的な目標の一つであるというようにまず認識をいたしております。  その水準がどうあるべきかということにつきましては、住宅地につきましてはやはりこれは生活基盤でございますので、普通の中堅勤労者が相応の負担でやはり一定の水準の住宅を確保し得る、そういう取得能力に見合う水準というのが必要なんだろう。それから、業務用地等につきましては、これはやはりその土地を利用して得られるであろうその収益に見合う、そういう価格というのが土地基本法で言っている適正な水準だろう、こういうように認識をしておりまして、私どもといたしまして特に現在緊急の問題でございます大都市圏におきます。そういう中堅勤労者のための住宅地の価格水準というものを目標水準まで持っていくべく諸般の努力を政府一丸となってやっている、こういうところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 その中堅勤労者の取得能力というのですが、これも後から少しやろうと思ったんですが、なかなかこれはそれ以上に、特に都市圏の場合は地価の上昇率が高いためにだんだん土地の格差も広がっていきますし、取得の実現性がだんだん開いていくような、乖離しているような傾向があろうかと思いますけれども、それでは一体適正な上昇率というのは何%ぐらいに見るのか。この説明では下落とかあるいは鈍化、鎮静化、そういう言葉が使われておりますが、下落は前よりも低いという意味だと思いますけれども、その鎮静化とか鈍化というのをパーセンテージ、数字で示すと、どういったようなところに当てはめてこのような表現をされているのか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 地価の趨勢を長期的に見ました場合、やはり日本の国民経済の中で土地というものの価値がどういうぐあいに動いていくべきかということから考えられるべきだろうというように考えておりまして、例えばGNPの伸びだとか、あるいは勤労者の所得のアップだとか、あるいは一般物価の上昇率、こういうものとそんなに大きく乖離しないそういう趨勢というものを土地もたどるというのが適正な姿であろう、かように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 今答弁のように、地価の形成要因、それはやはり一にそのときの金利等々を含めた経済情勢が非常に大きいと思いますし、またそこで土地の需給もどんどん上がったり下がったりするわけでございますけれども、そういったような経済全般的な数字を見ながらこ地価の上昇率がこれは異常に高いぞと。先ほどバブルの話がございましたが、バブルのように本当に実質的な上昇率以外のプラスアルファのバブルの部分は、じゃ一体何%ぐらい、地価が高騰したときどういうふうにその上昇率を見るのか。もう少しきめ細かに地価形成の要因を分析して、この上昇率が何%以上になったら少し異常じゃないか、警戒しなければいけないと。天気予報ではありませんけれども、そういったような具体的な取り組みをしていかないと、ただ上がったとか下がったとか、下がる傾向だからいいんだとか、それでは積極的な解決になっていかない。もう少し上昇率自体に対しても具体的な取り組みが必要だと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 地価の上昇の背景となっているいろんな原因についてやはり考える必要があろうかと思いまして、例えば特定の大規模プロジェクト等との関連で特定の地域だけが異常な上昇をする、こういうものにつきましては、ある意味では対応方法というのはそれなりにあるんだろうと思いますけれども、今回のように全国的に上昇するといったような場合にどうするかということでございます。  これにつきましては、先ほど来も御議論がございますように、今回の異常な地価上昇というのがやはり実需を離れた仮需と申しますか、投資的あるいは投機的資金が土地というものに流れ込んだことによる異常な上昇であった、こういうことでございますので、このことについては仮需を抑制するという観点から金融、税制あるいは土地取引規制という諸般の対策を、臨時応急の措置も含めまして講じたところでございます。  一概に何%になった場合には黄信号だどうだということはなかなか難しいわけでございますけれども、私ども例えば監視区域の運用等につきましては、そういうものの内規、いろいろつくりまして監視区域の先行的指定をやるというようなことにも活用しておりますので、そのときどきの地価の上昇、これはある程度中期的なタームで見る必要があろうかと思いますけれども、それの原因になみ背景がどうかということに対応した適切な対応というのが必要なんだろう、かように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 それでは具体的に、例えば社会資本投下によって都市基盤が整備された、あるいは新幹線等々幹線道路網が整備された。当然そこの土地利用価値というのが上がるわけでありますので、地価はそれにスライドをしても不自然ではないと思う。したがって、そういったような場合の地価上昇というのは大体どのくらいアップをするものなのか。具体的な例として、それではお答えをいただきたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) なかなか具体的に数字を挙げるのは難しいのでございますけれども、そういう例えば大規模プロジェクト等の構想あるいは実現ということによって地価が上がります場合には、それは相当部分は効用の増というものによる値上がりもあるでしょうし、あるいはそういう効用増を見込んで先に用地の手当てをしておこうという投資的あるいは投機的資金が入ってくることもあろうかと思いまして、実現する地価の上昇というのはそういうものが混在した形で出てくるのだろう、かように考えております。  したがいまして、そういうところにつきましては、例えば監視区域を先行的に指定するとか、それから一般的には税ということで一部公に還元をするとか、そういう対応をいたしますと同時に、そこにおきまして例えば投機的な取引が非常に多いということでございますれば、国土利用計画法で利用目的審査という制度もございますので、そういうものによって仮需を抑制、排除するということで鎮静化に努める、こういう対応が考えられるわけでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 余り具体的な数字というのはそれだけ難しいのではないかと思いますけれども、さらに具体的に今回の地価動向調査の結果は、取引価格よりも実態価格はもっと安いんじゃないか、特に東京等においては。そういうことが言われておりますけれども、その辺のところは調査の仕方等々について、あるいはその実態価格との差についてはどんなお考えでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 御承知のように、地価調査は基準地という二万数千点のポイントでございますが、これをいわば定点観測といいますか、その基準地が実際に取引されるとかされないということにかかわりなく近傍類地の地価のいろんな状況、これは取引実例というものも参考になりますし、業者間の売り希望価格の趨勢というものも参考になりますけれども、こういう動向を参考にいたしまして、七月一日時点なら七月一日時点で幾らになっているというのを調査するものでございまして、おのずと業界で取引されております個別の地所の取引価格そのものではないということがまず一点ございます。  ただ、私どもがこういう形で今回公表させていただきました例えば大阪圏のマイナス一五・三%、業界の実感ではもっと下がっているんじゃないかというような御意見も一部あるわけでございますが、それは基本的にこの調査の仕組みというのはこういうことでございますのである程度はやむを得ない面があるんですが、ただ御注意願いたいのは、よく言われております。者の実感に基づく価格というのは、一つは専らピーク時と比較して言っている。例えば大阪圏でございますと、去年の春ぐらいがピークだった、あるいはもうちょっと前だったというのはございますが、そういう時点と比べて今どのくらい下がっているということを往々にしておっしゃっておる場合が多いわけでございます。あるいはその成約価格そのものでございませんで、店頭の売り希望価格の動向で相当下がっている、四割か五割下がっているというようなことをおっしゃる向きも相当多うございます。  また、業者の方は特定の地域あるいは特定の物件に大変精通されておるわけでございますので、特定の地域だとか特定の物件についていろいろと言われるということでございまして、そういうことを十分御注意いただければ、私どもの実感とそれほど認識のずれはないと。例えば、私どもも今回の調査で調べておりますけれども、下落率が非常に高いところ、これは大阪府の住宅地等でも四割近い下落を示している具体的な箇所というものも承知をいたしておるわけでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 特定の地域を指して私はお伺いをしたわけではございません。  と申しますのも、地価公示の標準地にしてもあるいは動向調査の地点にしても、もう少し調査の地点をふやして精度の高いものにしなければ、土地取引価格の指標になっていかないんじゃないか。もう少しこれを充実させたらいかがかという意味で、実態と離れているんじゃないかということをお伺いしたわけです。その辺については今後どういうふうになっていくでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 確かにただいま委員御指摘のように地価公示にいたしましても都道府県地価調査にいたしましても、例えば地価調査の方が二万五千数百点ということで地価公示の地点より多いんですが、数としては相当少ないわけでございまして、これからの私どもの方向としては、地価公示制度等によりますポイントの数というものを十分充実いたしまして、日本全国のそれぞれの地域におきます地価の実勢、趨勢というものをよく反映できるような形にしていくというのが私どもの務めだろう、かように考えております。  それと、調査時点から公表まで若干の、二カ月ちょっとでございますが、三カ月弱ぐらいのタイムラグがございまして、公表するときにかなり状況が変わっているんじゃないかということもございますので、そのあたりも、そういう時点におきます現場感覚の不動産市況といったものは十分これは我々日常業務として把握しておく必要があろう、かように考えております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 そういう意味で、非常に適切なポイントあるいは数もお願いをしたいと思うわけでありますけれども、東京の例を挙げましたのは、どうしても何か東京に一極集中している傾向がまだ続いている。したがって、地価抑制の観点から、多極分散型の国土形成のためにどのように促進、もう少しドライブをかけていかないと、このまま東京一極集中が進んでとまらないような気がするんですけれども、その辺の具体的な施策、取り組みについて御説明をお願いいたします。

田中章介国土庁計画・調整局長

○政府委員(田中章介君) 東京圏と地方圏との地価水準の格差、こういうことを考えてみましても、東京一極集中を是正し多極分散型の国土をつくるということは、先生御指摘のとおり、土地問題の基本的対応としても非常に重要であるとこういうふうに思っております。  このため、政府では昭和六十二年に策定されました第四次全国総合開発計画、これに基づきまして、基本的には地域主導の地域づくりということを推進しておりますが、その基盤となる交通あるいは通信、こういった基盤の整備を交流ネットワーク構想あるいは全国一日交通圏、こういう形で推進しているところであります。  また、本年五月には、国土審議会より二点指摘されまして、東京圏からの分散・移転の推進、またさらに関西圏等における高次の都市機能の分担に努めることと、また第二に地方圏の活性化を図るため、中核都市を核とする広域的な地域の一体的整備、これは例えば中核都市を中心として交通圏を拡大する、あるいは中核都市へのアクセスを短縮する、こういったことを整備することが非常に重要である、こういった報告も受けております。  そういうことで、国土庁としましては、こういった考え方に基づきまして今後とも関係各省と密接な連絡をとりまして、こういった施策、東京一極集中の是正、多極分散型国土の形成、これに努めてまいりたい、こういうふうに思っております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 それでは住宅関係に移らせていただきますけれども、先ほど東京のマンションの例で、年収の約八倍ぐらいの住宅価格になっている、こういう御説明がございました。これはやはり、一に地価の部分がかなり影響しているんじゃないかと思いますが、その地価の高い分というのはどのくらいのパーセントで住宅価格に乗っかっているのか、具体的にお願いします。

川村良典建設省住宅局住宅政策課長

○説明員(川村良典君) お答え申し上げます。  土地割合、土地がどの程度の価格の割合を占めているかという数字については手元にデータがございませんのですが、昨年一年間に首都圏で新規に発売されました住宅の平均価格で見ますと、民間の調査機関の資料でございますが、マンションが約六千百万円、戸建て住宅で約六千五百万円となっておるところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 戸建て住宅なんですけれども、都心を考えた場合、あるいは総務庁の住宅統計調査を見ましても、平均の敷地面積は戸建ちの場合とんどん減ってきているんですね。今回百五十八平米、前回百六十一平米、あるいは全国平均の六割にも満たない都心の状態なんです。だから、持ち家というのは非常に大変なことだということがわかると思いますし、また平家の割合も二一%から一六%、どんどん減っていく。結局、高度利用する以外ないわけです。高度利用するにしても、マンションが六千百万円とか年収の八倍とか、それじゃとても手が届かない。  したがって、住宅政策を転換して、持ち家から賃貸に少し都心部はウエートを、重心を移そうじゃないか、そういったような考え方もあるやに聞いておるんですが、その辺のところはいかがでしょうか。

川村良典建設省住宅局住宅政策課長

○説明員(川村良典君) 私ども住宅政策の展開に当たりましては、持ち家対策、それから賃貸の住宅対策というのをバランスよく展開していきたいというふうに考えているところでございます。  先生御指摘のとおり、大都市圏では特に地価の高騰等によりまして持ち家の取得が困難になっているところでございまして、賃貸住宅、特に標準世帯三人から五人向けの比較的規模の広い賃貸住宅が不足いたしておりますので、これの供給に力を入れたいというふうに考えているところでございます。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 時間がちょっとなくなってきましたので、それでは大蔵省、金融関係で先ほど総量規制を少し持続させたらという質疑がありましたけれども、私は適正なものはそれほど規制にこだわる必要はないんじゃないか。先ほどの答弁では投機的な取引を抑制ということでございましたけれども、むしろ投機的な需要を抑制するような方策を考えて、しかるべき建設投資にはどんどんやっていきませんと、建設省の、ことしに入りまして特に住宅建設は落ち込んでおりますし、またマンションの契約率もかなり下落傾向にあるわけでありますので、その辺、金融の元締めとしてはどのような考え方をお持ちでしょうか。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) 総量規制の基本的な考え方は、内需拡大に必要な資金の円滑な供給に配慮しつつ、金融機関の融資全体に対して均衡のとれた水準にすることが望ましいというものでございまして、宅地開発等必要な資金まで抑え込むということではございません。  大蔵省といたしましては、従来から金融機関に対しまして融資の実行に当たっては、こうした総量規制の趣旨を踏まえまして、地元企業への密着、地域経済の振興という観点からきめ細かな配慮を行うよう求めているところでございます。  すなわち、適正な土地取引の停滞といったような、いわば創業としての総量規制がもたらす弊害にも十分留意していかなければならないというのは御指摘のとおりでございまして、今後の総量規制の取り扱いに当たっては、こうした局面も注視しつつ、これがあくまで臨時異例の措置であるということを念頭に置いて適切に対処してまいりたいと思っております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 私は、投資マンションというああいうものを少し抑えるべきじゃないかなというふうに考えておるんです。  それと、もう一つまとめて最後の御質問をさせていただくわけでありますが、住宅を取得するときにローンを組むにしても、一時金、頭金、それが高くて、何とか頑張れば取得できるんだけれども、その一時金のところがネックになっちゃっているという、こういうようなパターンが多いような気がするんです。できるだけ住宅取得を可能にするためにも、その辺のきめ細かな対策等々があればお聞かせをいただきたいと思います。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) どういう案件が適切なものであるかということについて公の立場から判断するということは必ずしも適当ではないかとは思いますけれども、今御指摘のような点も踏まえまして、金融機関が適切に対応するように今後ともよく指導してまいりたいと思っております。

石渡清元自由民主党

○石渡清元君 以上で質問を終わります。  ありがとうございました。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 まず、土地の適正利用の推進ということについてお尋ねをしたいと思います。  土地基本法は土地についての基本理念に関して、その第三条で「土地は、その所在する地域の自然的、社会的、経済的及び文化的諸条件に応じて適正に利用されるものとする。」、このようにうたっているわけであります。我が国では、土地の利用については利用するとかあるいはしないとか、そういったもの全部を含めて原則として個々の土地所有者の自由に任せる、そういう考え方が非常に強いわけですけれども、土地は言ってみればすべての国民のための限られた資源であって、諸活動にとって不可欠の基盤であるわけですから、土地は、先ほど申し上げたその所在するところの地域の諸条件に応じて適正に利用されることが極めて重要であると私は思うわけであります。  こうした土地の適正利用の推進のための対策として、総合土地政策推進要綱では「低・未利用地の利用促進」ということが挙げられているわけであります。そこでまず、この要綱の中に、「大都市圏において、有効・高度利用を図るべき地域における一定面積以上の低・未利用地の総点検を早期に行うとともに、今後とも継続してその実態把握を行い、その利用促進を図る。」、このようにあるわけです。  まず最初にお伺いしたいのは、その実施状況、これは一体どのようになっているものか、まずお答えをいただきたいと思います。

西谷剛国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(西谷剛君) 国土庁では、平成元年度に首都圏の既成市街地につきまして二千平米以上の土地の土地利用転換の可能性の調査検討を行ったところでございます。その結果を申し上げますが、調査対象といたしましたいわゆる低密度利用地、この面積の合計が約一万七千四百ヘクタールございました。さらに、これを精密に見てまいりますと、比較的容易に利用可能が見込まれるという土地が二千六百ヘクタール。それから第二ジャンルとして、現在工場、倉庫等で一部しか使われていないものですから一部が土地利用転換可能と思われる土地、つまりあいている部分、ここが土地利用転換可能だと思われるような土地が約三千七百ヘクタール。それから、現在利用されていますけれども非常に低密度利用であって、もっと高度利用ができるのではないかと思われるような土地が約二千ヘクタール、こういう規模がございました。したがって、首都圏の既成市街地では相当量の低・未利用地が存在すると認識しております。  なお、近畿圏、中部圏につきましては、引き続き同様の調査を実施する予定にしております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 先ほども触れましたように、「今後とも継続してその実態把握を行い、その利用促進を図る。」というふうにうたわれている以上、利用促進ということが当然図られなければならない。そういった意味では、近畿圏においてまだこれからというようなお話ですけれども、やはりそういったすべての実態というものが、一遍には無理だろうけれども、正確に把握されないことには対策の講じようもないと私は思うわけで、調査の結果について早急に取りまとめて、できれば御報告をいただきたいと思いますが、この点はいかがですか。

西谷剛国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(西谷剛君) 実は、近畿圏につきましては近く調査結果を公表することができようかと思っております。それから中部圏につきましては、本格的な調査は来年度、平成四年度に取りかかる予定にしております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 調査結果ということにおいてそういった実態が判明すればやはり当然、くどいようですけれども、利用促進との関連というものを十分に考えて推進をしていただきたい、このように思います。  また、それら低・未利用地の利用促進方策、これは一体どのようになっているのか。今のことに関連して伺うわけですが、さらに都市計画及び税制上の方策についてもできればお答えをいただきたい。なお、それらの施策の相互の関連についても、この際御説明をいただきたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) お答えいたします。  土地対策の一環といたしまして、特に需給の逼迫している大都市地域等においては、適正かつ合理的な土地の利用の確保と、それから良好な都市環境の確保の観点からも低・未利用地の有効利用を促進することは重要であり当然なことだと考えております。  このため、土地基本法を踏まえた総合的な土地政策の基本指針として閣議で決定を見ております総合土地政策推進要綱において、土地の有効利用の促進のための施策として、市街化区域内の農地の計画的な宅地化、工場跡地の利用、それから未利用埋立地等低・未利用地の利用の促進、もう一つ、国公有地の確保を図りまして、これの利活用の促進を図っていく、このように各般にわたりまして所要の施策を現在実施しているところでございますが、今後とも、ただいま御説明申し上げましたようなことを中心にして施策の着実な実施を図ってまいりたい、このように考えております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 ただいま御質問した中で、必ずしも御答弁として十分とは思えない面もあるわけです。都市計画とかそれから税制上の問題ということについて私触れましたんですが、それから相互の関連とか、この辺はどうですか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 例えば先般の都市計画法の改正によりまして遊休土地転換利用促進地区という制度ができまして、それと遊休地課税とのリンクといったようなことだとか、あるいは特別土地保有税の見直しの一環といたしまして、従来免除制度の対象になっておりました駐車場、資材置き場、屋外運動施設等につきましては用途地域とのリンクのもとに相当厳しくされたというように承知をいたしておりまして、特に適正な利用を図るべく、都市の低・未利用地につきましてはいろんな諸制度が充実強化されている方向にある、直接私ども所管ではございませんが、そういうように承知をしております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 直接の所管でない立場で結構ですが、次のことについてお答えいただきたいと思います。  いろんな制度が整っていてもその実施とか運用面、こういったものについていろんな問題があるんじゃないかと思いますけれども、この点はどうですか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 一般的に申しますれば、先ほど委員も御指摘のように土地基本法の趣旨を踏まえましてその地域の自然的経済的諸条件、文化的諸条件に応じて適正に利用される、そのもとになるのはそれぞれの地域に土地利用に関する計画というものがございまして、それに従った適正な利用ということになろうかと思いまして、そういう体系のもとに国土利用計画法あるいは大都市圏整備計画あるいは都市計画、農振計画、森林計画というものがあるわけでございますが、先ほど来の御議論にもございますように、現実にじゃ一極集中あるいは地域の過疎といったような形で、本当にうまく機能しているかどうかということについては十分ではないというように私どもも考えておりまして、これからも土地基本法、国土利用計画法の趣旨に沿った、それぞれの地域に応じた適正利用というものを十分心がけていく必要があるだろう、かように考えておるところでございます。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 いろいろこれからも問題が運用面においても出てくるとは思いますが、次に進みます。  先日公表されたところの総務庁の土地対策に関する調査結果によりますと、国土利用計画法に基づく遊休土地制度、これは必ずしも十分な運用が行われていない、このように勧告されているわけですけれども、都道府県等の行った遊休土地実態調査において遊休土地あるいは継続検討土地とされた土地の件数及び面積、これは果たしてどのようになっているのか、お答えをいただきたい。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 平成二年度末までの数字でございますけれども、遊休土地である旨の通知を行いました件数は、累計で五十四件、五十七・九三ヘクタールでございますし、あくまでも行政庁の内部の運用上の扱いでございますが、いわゆる継続検討土地といわれているものでございますが、これも平成二年度末までに三百二十七件、四百六十六ヘクタールということになっております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 遊休土地として通知した数に比較をして、継続検討土地というあいまいな状態になっているところの土地が非常に多いというふうに感じるわけです。また、遊休土地認定をされた土地についても、調査した十件の低・未利用地のうちの利用されたものが一件、一部利用が三件、利用見込みというのが二件、あと残り四件が未利用のままとなっている、こういう実態ですね。これら低・未利用地の利用を促進するために適時的確な助言、指導を行うという、国土庁が都道府県等を指導する必要があるということが勧告されているわけですけれども、これから国土庁として都道府県等に対してどのような措置をとられるものか、この点を伺っておきたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) ただいまお答えいたしましたように、国土利用計画法に基づきます遊休土地というものは法に要件が定められておりまして、簡単に申しますれば届け出を経て取得された後二年を経過した一定規模以上の土地でございまして、現に未利用の状態にあり、かつその利用を特に促進する必要があるという要件のものについて都道府県知事が通知を行うという要式行為が行われたものが国土利用計画法による遊休土地でございます。  そのほかに、ただいま問題になっております継続検討土地というものでございますけれども、当該土地の利用の状況あるいは周辺の状況等にかんがみまして遊休土地の通知を行うべきかどうかということにつきまして、都道府県の土地担当部局が引き続き調査検討が必要だというように仕分けした、これは内部の運用上の扱いでございますが、仕分けしたものが継続検討土地というものでございます。これにつきましては、したがいまして文字どおり引き続き調査検討をしているものでございますけれども、都道府県等によりましてその取り扱いが必ずしも統一されていないというような御指摘もございまして、現在私どもとしてはその基準を明確にする必要があるんじゃないかというように考えております。県の意見等も十分踏まえまして、これからどういう形でこの基準の明確化をしていくかということについて検討をいたし、適切に土地担当部局を指導してまいりたい、かように考えております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 今の御答弁の中で感じることは、都道府県等だけではなかなか低・未利用地の利用促進は図れない現状にあるのではないか、このように思いますので、国土庁のなお一層の強い指導を要望をしておきたいと思います。  今、各都道府県の中で取り扱いが統一されていないとされたところの継続検討土地、確かに基準の明確化を図っていかなきゃならないと私も思うわけです、当然この勧告もなされておるわけですから。そこで、やはり低・未利用地の利用促進といった土地対策、各都道府県等でまちまちの基準で行われるんじゃなくて、今おっしゃったような全国統一的に行われる必要があるんじゃないかと私は思うわけです。  そこで、この問題の最後に国土庁長官にもお伺いしたいと思いますが、このような実態を踏まえて低・未利用地の利用促進について、長官のお考えというものはどんなものか、お答えをいただきたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) 土地対策、いろいろなやり方や考え方があると思うのでございますが、委員も御指摘のように低・未利用地の活用ということは大変私は重要な役割を果たすものと、このように思っております。国土庁といたしましても、ただいま御指摘のありましたようなことを踏まえて、十分に都道府県を初めとして指導もして積極的に取り組んでまいりたい。あわせて、関係省庁にもよく話をいたしまして、そして政府を挙げて低・未利用地の利用というものに焦点を合わせて取り組んでまいりたい、このように思っております。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 御答弁のとおつひとつ強力な御指導をぜひとも行っていただきたい、対応を行っていただきたい、このように思います。次に、住宅について、その対策の推進という問題について若干触れたいと思います。  住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保し得る地価水準の実現、これ笹図る必要があると考えるわけですが、当面の緊急の住宅対策としてはできるだけ地価を反映させないような住宅供給方法、これが求められているわけであります。また、先ほど見た総合土地政策推進要綱、これを見てみますと、「一般世帯向けの良質な賃貸住宅を確保するため、用地取得の促進等により公的賃貸住宅の供給の拡大を図るとともに、民間の賃貸住宅に対する施策を拡充する。」、こんなふうに出ておりまして、昔のような持ち家中心の住宅政策だけでなくて、これからは賃貸住宅にも力を入れていくようであります。  そこで、できるだけ地価を反映させないような賃貸住宅供給方法として、この推進要綱の中に、先ほどめ次のところに出ているわけですけれども、「既存の公的住宅の管理の適正化及び家賃の適正化・均衡化を図るとともに、既居住者対策に配慮しつつ、公的住宅の建て替えによる高度化を促進する。」、こういうふうにうたってありますが、ここで伺いたいのは、この公的住宅の中でも特に公団住宅、この建てかえ事業、これについてその内容というものはどんなものなのか、御説明をいただきたいと思います。

照井利明建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○説明員(照井利明君) お答え申し上げます。  公団におきましては現在約七十万戸の住宅を管理いたしておりますが、そのうち昭和三十年代に供給いたしました住宅が約十七万戸ございます。これらは大変立地条件のいいところでございますが、その土地利用はかなり非効率というようなこともございます。また、大変設備水準等も低いものでございますので、これらの住宅を逐次建てかえを進めていこうということで、昭和六十一年度から建てかえ事業に着手をいたしたところでございます。平成二年度末までに今まで五十団地、二万三千七百二十九戸について事業に着手いたしております。このうち二十団地において六千百二十六戸の建てかえ住宅の建設に着手いたしまして、現在千八百十二戸の住宅が完成しているという状況でございます。  なお、ちなみに今の高度利用等の観点から申し上げますと、今申し上げました五十団地全体で申し上げますと、戸数では、建てかえ前と建てかえ後の比率でございますけれども約一・四倍、戸当たりの床面積では一・七倍、それから容積率では約二・六倍という状況になっているところでございます。  以上でございます。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 昨年公表された総務庁の住宅に関する行政監察結果では、「建替事業を実施するに当たっては、賃貸住宅の建設戸数を増やすため、分譲住宅の併設を可能な限り抑制することこと、こういう勧告が行われているわけですね。その調査によれば、先ほど言われた建てかえ事業に着手している二十団地に係る建てかえ事業計画では、賃貸住宅に分譲住宅を併設する団地、これが十五団地と非常に多いわけです。併設の分譲住宅の戸数も千九百三十四戸で、賃貸住宅に対して一八・二%。なぜこういう実態になっているのか、その理由は何なのか、お答えをいただきたいと思います。

照井利明建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○説明員(照井利明君) 建てかえと申しますと、広い意味での再開発でございます。その地域あるいは団地の特性を踏まえた計画的な町づくりを行うという必要があろうと思っております。  それから、もう一点、これが一番我々重要な点であろうと思いますけれども、建てかえ事業の場合には、従前の居住者の方々の理解と協力が不可欠でございます。そして、その事業の円滑な推進を図るためには、居住者の方々の希望にもこたえる必要がある。その際にその居住者の方々の中には、従前の賃貸住宅ではなくてぜひ分譲住宅に住みたいとおっしゃる方々もかなり多うございます。そういうようなことから、建てかえ団地の一部に賃貸住宅とあわせて分譲住宅を建設しているというのが実態でございます。  しかしながら、先ほどお話もございましたように、大都市地域の利便性の高い地域での賃貸住宅の供給の促進が要請されておりますので、今後におきましては可能な限り分譲住宅の建設を抑え、賃貸住宅の供給の促進に努めてまいりたいと考えているところでございます。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 そうすると、十五団地と非常に多いという話をしましたが、こういった実態をさらに推進していかれるつもりか、あるいは他の方策を模索しておられるのか。この調査は昨年五月に公表されているわけですが、その後その勧告に従った形で改善が行われているかどうか、その辺をもう少し詳しくここで伺っておきたいと思います。この点どうですか。

照井利明建設省住宅局住宅・都市整備公団監理官

○説明員(照井利明君) 今ちょっと具体的なデータを持っておりませんが、今申し上げましたように、今後はできるだけ賃貸住宅の建設を促進し分譲住宅の建設を抑えていくという方針に変更したと申しましょうか、そういうふうにしているところでございます。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 最後になりますが、分譲住宅の建設は従前居住者のうち持ち家を希望する層の要望に応ずるためと先ほどもちょっと触れておられたわけですが、大都市の利便性の高い地域での良質な賃貸住宅が不足している現状に対する責任というもの、これは建設省に伺いますが、建設省としてどうとらえておられるか。また、貴重な賃貸住宅建設のスペースをより多く確保するための具体策というものは一体どんなものなのか、お答えをいただきたいと思います。

川村良典建設省住宅局住宅政策課長

○説明員(川村良典君) 大都市地裁におきましては、先生御指摘のとおり深刻な住宅事情にあるわけでございまして、この地域での住宅問題の解決が極めて重要な課題だというふうに考えているところでございます。  建設省におきましては、今年度からスタートいたしました第六期の住宅建設五カ年計画におきまして、特にストックが不足をいたしております三人から五人の標準的な世帯向けの賃貸住宅の供給に重点を置いて取り組むことといたしておるところでございます。このため、公営住宅あるいは公団賃貸住宅など、公共賃貸住宅の的確な供給に努めますとともに、融資、利子補給等によります良質な民間賃貸住宅の供給にも努めてまいるということを考えておるところでございます。  さらに、特に住宅問題が深刻化いたしております東京、大阪、名古屋といった大都市地域におきましては、本年三月にいわゆる大都市法に基づきまして供給基本方針を策定いたしました。これに基づいて関係都府県におきましても供給計画を策定したところでございまして、関係の都府県とも連携を保ちつつ各種の手法を駆使いたしまして住宅を建設してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

中川嘉美公明党・国民会議

○中川嘉美君 最後に要望しておきますが、できるだけ地価を反映させないような賃貸住宅供給方式、この方式として公団住宅の建てかえ事業、これは非常に重要であると私は考えますので、より多くの方々がその恩恵にあずかることができるように、事業を納得のいくような方向で進めていただきたい。このことを、もう時間が参りましたので、最後に要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。

諫山博日本共産党

○諫山博君 いわゆるリゾート法が制定されて四年余り経過しました。国会でこの法律に反対したのは我が党だけです。反対した主な理由は、一、大規模青自然破壊、環境悪化をもたらす。二、土地置い占め、地価上昇を招く。三、自治体に多大の財政負担を押しつける。こういうことでした。四年たってみますと、私たちが危惧したことが次々に事実をもって証明されつつある、このことを痛感いたします。  そこで、リゾート法の適用を受けている地域は、ことしの一月現在二十七道府県、四百十三万ヘクタール、国土面積の一〇%を超えていました。その後事態は一層進んだと思われますけれども、現時点での基本構想承認済みの件数、総面積、総事業費はどうなっていますか。さらに、承認申請中、基礎調査提出済みの件数、総面積、総事業費もあわせて御説明ください。

小島重喜国土庁地方振興局長

○政府委員(小島重喜君) お答え申し上げます。  第一点の基本構想承認済みの件数並びに特定地域の総面積についてでございますが、件数につきましては、三重県ほか三十の道府県で三十構想でございます。そして、特定地域の面積は、約四百五十四万ヘクタール。ただし、このうち特に重点整備地区といいますか、そういう地域としてのものが約六十万ヘクタールでございます。  それから、二番・居の基本構想承認申請中のもの、これは現在五件ございます。特定地域の総面積で約八十七万ヘクタール。その中でリゾート、いわゆる特定施設を整備する予定の、言うならば重点整備地区の面積は十二万ヘクタール。さらに、現在基礎調査提出済みのものが六県で六構想。この特定地域の総面積は八十六万ヘクタール。そのうち重点整備地区の面積が約十一万ヘクタール、こういうことでございます。

諫山博日本共産党

○諫山博君 総事業費はわかりませんか。

小島重喜国土庁地方振興局長

○政府委員(小島重喜君) 失礼しました。  総事業費につきましては、これは公共団体のものじゃなくて民間のものを申し上げますと、総額で、承認済みのものが約八兆七百億円、それから申請中のもので予定されております事業費が約一兆五千億、さらに基礎調査提出済みのもので民間の事業費が約一兆八千億、以上でございます。

諫山博日本共産党

○諫山博君 リゾート開発によって発生する問題というのは、実に多面的です。ゴルフ場の農業使用によって水が汚染される、これが全国各地で起こりました。宮崎県では、リゾート施設のために十万本の保安林が伐採された。そして、この問題で既に百数十名の住民が裁判を起こしております。淡路島のリゾート開発では、地元で環境破壊が問題になりまして、計画の全面的な変更が行われました。証券・金融スキャンダルでわかりましたように、ゴルフ場開発をめぐる暴力団との癒着、さまざまな犯罪、不祥事というのも相次いでおります。  さようはこういう諸問題のうちのリゾートによる地価上昇に焦点を当てて質問いたします。  リゾート地区における地価の大幅上昇が各地で問題になっています。例えば福島県では、伊藤忠商事などが欧州の古い町並みをまねてテーマパークをつくる、予算が百八十五億円でした。ところが、地価が急に上昇したために伊藤忠が撤退するという事態が起きております。伊藤忠の広報室は、リゾート法による承認前は三・三平方メートル当たり一万円だった、ところがたちまちにしてこれが五万円にはね上がってとても採算が合わない、こういう言い方をしています。同じような例は各地のリゾートで発生しているはずです。  そこで、質問です。リゾート計画に基づく地価上昇がどういう実態になっているのか、国土庁としては当然調査されていると思いますけれども、御説明ください。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) リゾート法によりますいわゆるリゾート地域の指定を受けました地域の地価動向を見てみますと、地域によって異なっておりまして一概には言えないんでございますが、昨年ごろまでの状況を申しますと、房総リゾート地域あるいは淡路島リゾート地域等では著しい上昇が見られておりますけれども、今回の調査ではこうした地域でも上昇が大きく鈍化をいたしております。また、指定後もほとんど上昇の見られないリゾート地域というのが非常に多うございましてハリゾート地域の外側と比べて、こういう地域でございますが、特に地価上昇が大きいとは言えないという状況になっております。  ただ、基本的に私ども、先ほど来いろいろと御答弁申し上げておりますように、大規模開発プロジェクトあるいはリゾート整備等が予定されている地域におきましては、地価上昇の可能性というものを十分考えまして、地価の動向あるいは取引状況について十分な把握を行っていく必要があろうというように考えているところでございます。

諫山博日本共産党

○諫山博君 朝日新聞の千葉県版に、国土庁のこの間の地価公表に関して次のような記事を載せています。千葉県全体としては地価は鎮静化の傾向にある、ところが成田空港の東側やリゾート地区は二けた台の上昇になっている、こういうことが朝日新聞で分析されておりましたけれども、リゾート開発に基づく地価上昇というのは法律が制定されるときから問題になったわけです。そのために、わざわざリゾート法の中に「地価の安定」という言葉が取り入れられております。  私は、すべてのリゾート開発地区について地価上昇がどうなっているのか、他の地区と比較して違いはないのかということを全面的に調査すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 千葉県の房総につきましては、先ほど申しましたように、昨年ごろまでは上昇しております。ただ、御承知のとおり千葉県全体が昨年、一昨年非常に、これは東京圏の圏域あるいは周辺地域ということで、通勤距離の拡大等々もございまして千葉県全体が上昇したということを十分留意をしていただきたいと思います。  ことしの調査によりますと、房総リゾート地域の関係各市町村におきましても、ほとんどの市町村で非常に鎮静化をいたしておりまして、私どもは房総リゾート地域におきましても地価の上昇というのは、今回の調査ではもう鈍化をした、かように認識をいたしております。

諫山博日本共産党

○諫山博君 リゾート地区について特別な調査は孝之ませんか。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 私ども地価公示あるいは地価調査で各市町村ごとの地価の動向というのは把握をしておりまして、ただいま問題になっておりますリゾート関係の各市町村につきましても、その地価の趨勢というものは掌握をしております。その結果、一番最初にお答え申しましたように、リゾート地域として承認されてから今まで確かに房総リゾートあるいは淡路は上昇しておりますけれども、他のほとんどの地域、関係市町村では地価の著しい上昇というのは外側の市町村と比べて見られないというように見ているところでございます。  それと、ちなみに三土地域のリゾート承認地域につきまして、現在のところ二十五地域について監視区域を指定しておりまして、地価のきめ細かい監視、突出した価格の抑制指導というのをやってまいっております。残りの五地域につきましては、例えば北海道とか東北とか北陸の相当山間部が中心でございまして、そこは県庁当局の認識、私どもの認識からいたしましても当面地価上昇のおそれはないというように考えておりますが、連絡会議等を設けまして必要な場合には直ちに監視区域の指定ができるという体制もとっているところでございます。

諫山博日本共産党

○諫山博君 一たんリゾート計画を決めた後にさまざまな問題が発生して、計画そのものが挫折するあるいは見直さざるを得ないという事例が続発しています。リゾート法による開発のうちで、当初の計画を変更した件数あるいは変更の希望が出ている件数は幾つになりますか。

小島重喜国土庁地方振興局長

○政府委員(小島重喜君) 総合保養地域整備法、いわゆるリゾート法におきましては、基本構想を承認された後その中身を変更しようとする場合には承認を得る必要があるということになっておりまして、現在この法律に基づきまして正確にというか、正式に私どものところに申請をしてまいっておりますのは宮崎の日南リゾート構想一つでございます。  そして、変更したいというようなものは、私どものことし実施いたしました要望アンケート調査によりますと二十そのうち二十一が何らかの形で変更したいということでございますが、これは主として現在のリゾート法の基本構想、まあ構想とは言いながら中身が非常に詳細なことになっていまして、やはり長い間というか、どうしても若干の施設の変更というようなのはあるわけでございますけれども、例えば重点整備地区だったものをやめるとかあるいは追加をするとかいうようなリゾート構想そのものに大きな影響を与えるような、そういう計画の変更というのは私ども今のところ承知いたしておりません。

諫山博日本共産党

○諫山博君 いずれにしましても、既に変更申請が一件出ているし、二十一件については基本計画変更の希望が出されているというのはやはり問題だと思います。どうしてこういうことになっているのかということがマスコミではいろいろ議論されておりますけれども、ぜひその原因を調べて対策を講ずる必要があるのではないかと思います。  そこで、リゾート開発というのは今国民の間で大変不評判です。マスコミの論調を紹介します。朝日「リゾート構想つまずき続出 指定の三十道府県中 十一県が見直しへ」、毎日「リゾート法は見直すべきだ」、赤旗で報道された開銀高橋総裁の談話、「収益性が低く、見直しの時期にきている」「開銀としては(リゾート施設への金融支援を)今のところ慎重に検討したい」。さまざまな報道がされていますけれども、マスコミでリゾートにもろ手を挙げて賛成しているというのは見当たりませんでした。  そこで、私は日経リゾートに発表された国会議員に対するアンケート調査の結果をあらかじめ調べておいてもらいたいと要望しておきましたけれども、これは調べましたか。

小島重喜国土庁地方振興局長

○政府委員(小島重喜君) ちょっと済みません。承知しておりません。

諫山博日本共産党

○諫山博君 これは怠慢過ぎますよ。  私は、「日経リゾート」の原本を国土庁に差し上げて、質問するから調査しておいてもらいたいとお願いしておりました。やむを得ませんから私が内容を紹介します。  現職の国会議員を対象にした調査ですから、これはなかなか興味深いものです。全体としては見直し派が多数、超党派で開発規制強化の声、これが結論です。あなたは調べておられないようですから若干紹介します。  「リゾート法は、企業による乱開発を抑制したか、加速したか?」、こういう設問があります。自民党の議員の回答を見ますと抑制したと答えた人が四人、加速したと答えた議員が七名、どちらとも言えないが十二人です。野党議員の圧倒的な」多数はリゾート法が乱開発を加速したというふうに答えております。「リゾート法の今後の取り扱いについてどう思うか?」という設問があります。現状のまま存続と答えた人は自民党議員の中の一七・五%です。自民党議員の六五%は乱開発の防止のため開発規制を強化し見直す、こういう回答をしています。これは注目すべきことです。  野党議員について言いますと、現状のまま存続と回答した人は社会党でわずかに一・五%、続いて公明党で一四・三%、共産党ゼロ、民社党一〇%、その他の議員ゼロです。開発規制を強化し見直すあるいは撤廃する、こういう回答をした人は、社会党議員の中の九五・五%、公明党議員の七六・二%、共産党議員の一〇〇%、民社党議員の九〇%、その他の議員の九〇%です。  これは現職の国会議員を対象としたアンケート調査ですよ。マスコミの圧倒的多数がリゾート開発は見直すべきだという意見を述べていることは今御紹介をしたとおりです。国会議員は、自民党の議員を含めて今のままではまずいというのが多くの人の意見ですね。  私は、この国民の声、この国会議員の声に国土庁が無関心であってはいけないと思います。リゾート法に基づく開発は今どのように進められているのか、今の時点で再検討すべき問題点はないのか、こういう問題を国土庁としては当然調査をして今後の行政の中で生かすべきだと考えます。  私は、この点で国土庁長官の答弁をお願いします。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) まず、政府といたしまして当面とってまいります基本的なスタンスについてお答えをいたします。  政府といたしましては、法の趣旨に沿った魅力ある良好な総合保養地域を整備していくということが大変重要なことである、このように認識をいたしております。そのため、承認基本構想の的確なフォローアップをしていかなければいけない、このように考えております。その一環といたしまして承認基本構想の進捗状況、これらの問題を把握する統一的な調査を進めていく必要があるであろう、このように考えております。  また、委員御指摘の検討すべき課題についてでございますが、いろいろ国民のリゾート開発に対する注目や世論、こういうことも念頭に十分置きながら、今後、承認基本構想のフォローアップは慎重に、重要に取り組んでまいらなければいけない、そして対処していきたい、このように考えております。

諫山博日本共産党

○諫山博君 進捗状況をフォローアップするということは非常に大事だと思います。同時に、この中で行政として将来生かすべき検討点はないのかという問題も視野に入れるべきではなかろうかと思います。進捗状況の調査というのは私は大賛成です。ただ、もっと視野を広げて、たくさんのところから変更申請の希望が出ているわけですから、何かやはり問題があるのではないか、なぜマスコミがあれほど騒ぐのかというような点も含めて、これは大臣から答弁をいただきたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) 私は、ただいま後段におきまして、委員御指摘の検討すべき課題の把握についても、今後の承認基本構想のフォローアップを通じて対処してまいりたい、こうお答えをしたはずでございます。御指摘のことはこの中に含まれておると御理解いただいてよいと思います。

諫山博日本共産党

○諫山博君 私たちはリゾート開発そのものに反対するものではありません。この点だけは誤解のないようにはっきりしておきたいと思います。私たちが反対するのは大企業本位の乱開発です。そして、私たちが目指すリゾート開発というのは、自然と地域の特性を生かして住民と共生できるリゾートが必要だ、こういう立場です。  私たちはそういう観点から既にリゾート開発の四条件というのを発表しました。第一は、大企業や開発業者に任せるのではなくて地元中心、住民参加で行うべきだ。第二は、自然を生かし、自然との共存を図るべきだ。第三は、地元雇用の拡大、地元産業の多面的な発展と結びつける必要がある。第四は、都市勤労者が安い費用で楽しむことができるようなレクリエーション保養施設のネットワークづくりを基本とすべきだ。こういう立場で、大企業のもうけ本位のリゾート開発ではなくて、本当に勤労者が楽しく安く利用できるような健全なリゾート開発を図りたいというのが私たちの基本的な立場です。  そういう立場で、現在進めているリゾート開発、さらにそのもとになっているリゾート法についても抜本的に見直す時期に来ているということを私たちの意見として申し上げて、質問を終わります。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 まず一つお伺いをしたいと思います。  地価動向調査でもかなりはっきりしてきたわけでございますが、土地の値上がりが一部を除いて鎮静化をしてきたことは、これは明確な事実でございます。しかし、これは非常事態的に金融政策上の土地に対する総量規制があったので、これをいつまで続けるかということについてはまだあいまいでございます。そしてまた今の下落というのは、大阪のように局地的に大幅に下落したところもありますが、私どもの理解としては、全体として鎮静化はする、あるいは抑制することができる、しかしそれが下落にはならない。少なくとも昭和五十七年前後の価格にまで戻るということはまず不可能というふうに私たちは考えていますが、このことについて国土庁の見解をまずお聞きしたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 冒頭御説明いたしましたように、全国的な地価の趨勢というのは三大圏を中心にいたしまして鎮静化ないしは下落傾向、地方圏におきましても鎮静化の傾向は相当出てまいっておりますけれども、まだ一部に相当上昇している都市がある、こういうことでございます。それではどういう趨勢にこれからなり、どういう状態が望ましいのかということでございますが、先ほど来大臣からも御答弁申しておりますように、私どもは基本的には大都市圏の今の地価の水準というのは、特に都市勤労者の取得能力というものから見て、相当まだかけ離れて高い水準である、かように認識をいたしております。  それから、先ほどの資料でも、累積上昇率で見ますと地方は比較的なだらかではございますけれども、その地方におきまして相当の数の都市において、昨年後半の寄与が大きいとはいえまだ十数%の上昇というものが残っておりますので、この地方都市における上昇の趨勢というのがやはり鎮静化したというようにきちっと見きわめられる状態になるのが非常に重要なんではないか。  この意味では、現時点あるいは年内、年明け後の動向というものにつきまして、私ども公的な情報はもとより、いろんな民間の諸調査、あるいは業界の実感ベースに基づきます不動産市場の状況というものを注意深く把握していく必要があろう、かように考えているところでございます。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 私がお尋ねをしたのは、その大都市を中心にしたところの土地の上昇が、単に抑制されるだけでは問題の解決ではない。したがって、どうすればそれが、少なくとも一つの標準で申し上げるならば、何回も出ているように勤労者の年収の五倍。五倍といいますが、これはローンを組みますと実質はもう十倍でございます。一番安いやつでもそのぐらいになるわけでございますから、ここをどう下げるかということについての集中的な施策がない限り、地方の値上がりの状況みたいなものを眺めてみても、これは一極集中から多極分散化などということ、そしてまた今現実にサラリーマンのそれぞれの年収の五倍という範囲を見ると、そんなにすごいものではないと。問題はやはりこの大都市周辺について集中的な施策が依然として私は不足をしていると思う。  特に、同僚議員の発言に対しても、総合政策という言葉できれいに流しています。私はここが問題だと思います。総合政策というのは、常に個別政策を積み上げることによって総合政策があります。ところが、その個別政策の一つ一つがどうも見えないところに私は土地対策のやはり大きな問題があるんではないか。  私たちなりにその原因などを分析するんですが、例えば国土庁と建設省の関係の調整であるとか、それから関係の業界といいますか企業、産業界の調整、こういうものができない中で、やはり国土庁がこうすれば大都市周辺における土地が下がっていくと、こういう具体的な施策をどこかで明確に示さない限り、ここは問題の解決にならないんではないか、こういう立場で申し上げています。  そういう意味で、今のことではサラリーマンは大変むなしいという言葉で受けとめていますが、この辺のところのこれからのあり方についてお尋ねをしたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) ただいま委員が御指摘になられたのと基本的には全く同じ認識で、立法府におきまして平成元年十二月に土地基本法をつくっていただきました。それを受けまして、ことしの一月二十五日に閣議決定をいたしました総合土地政策推進要綱、これを策定いたしまして、総理、土地担当大臣以下政府が一丸となってこの対策に取り組んでいこうという決意を新たにして、逐次制度化できるものは法律の提出、制定あるいは運用面の充実強化ということでまいったわけでございます。今後の問題といたしまして、私どもおかげさまで昨年の総合的な土地税制の見直しというような税制面でのフレームというのができました。  それから金融状況、これは金利の累次の引き上げによります相当な金利と、それから超金融緩和という状況から相当脱却いたしまして、昨今の貸し出し残あるいはマネーサプライの状況を見ますと、相当落ちついてまいっておるという金融状況の変化に加えまして、臨時応急の措置ではございますが、不動産関連融資の総量規制というものが相当これはこの間の鎮静化には寄与されたんだろうと。  それから土地利用計画でございますが、冒頭に建設省の方からもお話がございましたが、累次のいろんな対応を制度改正でやってこられましたけれども、用途地域の詳細化等々を中心といたします検討を現在されておりまして、これもこの暮れには法案として提出できるというような段取りになっておりますので、そういう形でのフレームというのをきちっとつくり、これを運用していくことによって、今後二度とこういった事態を招かないようにするというのが私どもの責任であろう、かように認識をいたしております。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 計画が始まってまだ時間もたちませんから、今の段階でこれではだめだというふうに断定することもできないと思います。しかし、私どもが見ている限りでは、この傾向のまま相当力点を入れてやらないといけないところが、私どもが期待をしているような効果をまだ発揮するに至っていないということを申し上げておきます。  そこで、国土庁長官に改めてここはお尋ねをしておきたいと思います。  いわゆる国家政策の一つとして勤労世帯がマイホームの夢を持つということは、戦後の国家政策の非常に重要な柱として持ってきたわけですけれども、今の状況ではもう大都市周辺の勤労者にいろんなアンケートをとりますと、自分で所有できるマンションでもいい普通の土地つきでもいい、それを持つということについては既にあきらめているという人がもう過半数を、労働組合の調査であるとかいろんなものを見ると集中的にあらわれております。それでも長官の立場から見ると、そういう一人一人のマイホームという夢を依然として持ち続けていいというふうにお考えなのか。そして、そこに説得力のある国土庁なり政府としての方針を示せるというふうにお考えなのか、これについてお尋ねをしたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) 今回の地価高騰は戦後三回目でありますが、私は、この地価高騰がもたらした最大の罪悪というのは、今委員も御指摘がございましたけれども、働き盛りの勤労者、若い方々が自分の家を持ちたいという夢を奪い去った、このことが一番大きな問題だと考えておるわけでございます。  政府といたしましては、そのようなことを基本的な土地対策の考え方といたしまして、先ほどもお話をいたしましたように、総合土地政策推進要綱をつくって、そして当面の問題といたしまして地価を引き下げていく、それから土地利用をどんと人と需給のバランスをとってやっていく、それから金融、税制等についても見直していこう、こういうことがようやく今出そろったところでございます。ちょっとまことに申しわけないんでございますけれども、先ほど来鎮静化とかあるいは鈍化とかという言葉を使っておりますが、私は正直に申し上げまして、この短期間の間にあの高騰というものがとまっていった、そして所によっては下落し出したということは一つの先が見えた、このように私は思っておるわけでございます。  今後とも、土地取引の規制を初めといたしまして、御議論のあります土地関連融資の規制、土地税制の見直し、住宅宅地の供給、それから土地の有効・高度利用、そういう各般のものを今後総合的に、総合的という言葉は御指摘ございましたけれども、私は土地対策は総合的にやっていかなければ効果を発揮しない、このように考えております。こういうことを立ちどまったり後ろへ下がったりすることなく推進していけば、今先生が御指摘になりました中堅勤労者、家を持ちたいという方々の夢をひとつよみがえらせていくことができる、このように考えております。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 答弁をそのまま素直に聞かせていただいて、今後また推移を見てこのことは何度もお聞きをすることになるかと思いますので、そういう意味で確認をして、時間の関係もありますので次に行きます。  まず、今そういう過程にある中で、だとすれば賃貸住宅をどうするかという問題。これも先ほどの同僚議員からの質問にもありましたように、やっぱりまだこの賃貸というところに過渡的であれ重点的に、いわゆる安くて広いというかそういうイメージまでいかなくても、生計費の範囲の中で二割と言われるものに自分が快適だと思って住めるところは大都市周辺では非常にこれ難しくなっています。  私は、この最大の原因というのはやっぱり民間に依存する度合いが、いわゆる民間活力みたいなものに依存する度合いが非常に高くて、この間の土地基本法をつくったときにもいろんな施策を盛り込んだわけですが、国や地方公共団体の役割というものがこの間の計画の中でもある程度見えてきたことははっきりしてますが、まだまだここは不足をしているんではないか、こういうふうに考えるわけですが、その辺のところについて見解をお尋ねしたいと思います。

川村良典建設省住宅局住宅政策課長

○説明員(川村良典君) 住宅政策の基本につきましては、ただいま先生御指摘がありましたように、国民の住宅に対する需要を踏まえつつ持ち家対策、借家対策をバランスよく総合的に展開することだというふうに考えているところでございます。  しかしながら、大都市の借家世帯の居住水準は低い状況にあるわけでございます。また、地価の高騰等によりまして賃貸住宅への需要が高まることが予想されておりまして、公共賃貸住宅を初めとする良質な賃貸住宅の供給を促進することは重要な問題だというふうに考えております。このため、今年度からスタートいたしました第六期住宅建設五カ年計画におきましても、公営住宅、公団住宅などの公共賃貸住宅全体といたしまして第五期計画、前期計画に対しまして四万戸増の三十八万七千五百戸の供給を予定いたしているところでございます。  今後さらに、民間の良質な賃貸住宅を公共が借り上げるということによって提供をする公共賃貸住宅、借り上げの公共賃貸住宅の供給の促進あるいは公営住宅、公団住宅などの公共賃貸住宅の総合的な建てかえの促進といったことによりまして公共賃貸住宅の供給を促進してまいりたい、かように考えているところでございます。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 私は、バランスで考えるべきではないし、それから地方公共団体が民間のやつを借り上げて提供するというシステムも実現の過程の中ではまだまだこれからという話でございますから、ここに私どもも一つの期待を持っているわけですが、バランスというより、より積極的にその部分を拡大していただきたいということを強調して申し上げておきたいと思います。  次に、土地政策の中で地価税との関係をお尋ねをしたい思います。  一つは、私どもは、地価税の立法までの過程の中で税率が下げられたり対象が非常に狭められたりしてかなり骨抜きにされたという印象を持っています。しかし、これは結果でございますから、これからの問題を含めて、いわゆる来年から施行をされる地価税効果というのを国土庁としてはどういうふうに総合政策の一つとして見ておられるのか、その辺についてお尋ねをしたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 地価税につきましては、私ども土地政策上の機能につきましてこのように認識をしております。  すなわち、土地基本法に基づきまして土地は利用材である、適正に利用されるべきものであるという位置づけが明確になったわけでございますので、当面の利用を目的としない、言いかえますと不要不急の土地の取得、保有というものにはそれなりの相当のコストがかかるということが地価税というものを通じて明確に認識をされるということでございますので、私どもは、地価税が実現されますればそういった形での土地の保有には相当のコストがかかるという問題、それから不要不急の土地の取得、保有というものが抑制される、こういうことで土地の適正な利用というものに十分機能するんであろう、かように考えております。  それからもう一点は、地価税だけでございませんで、先ほど来申しておるわけでございますけれども、例えば節税を目的としたいろんな形での土地関連の取得というものにつきまして、相当その道を抑制する手だてというものが講じられましたこと等々を含めまして、今回の総合的な土地税制の見直しというものは十分これから私どもが進めていく総合的な土地対策の方向について大いに機能するものであろう、かように考えております。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 地価税の論議の過程で、地価税の税収は土地政策のために目的税的に使うべきだという意見を申し上げてまいりました。それは、経過の中ではそういうことにならないということですが、基本的にそういうふうに使いますという答弁が総理からあったわけでございます。今後の土地政策にそういうふうに充当されるのかどうか、確認の意味でここは答弁願いたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 私どもも昨年来の政府税調での御議論、あるいは与野党を通じた地価税の議論を通じまして、衆参両院におきます附帯決議の表現ということについて承知をいたしております。  具体的には平成四年度の税制改正大綱あるいは予算編成大綱でことしの暮れに決まることになるわけでございますが、私どもといたしましては、昨年来のそういう議論の経過、衆参両院におきます附帯決議の考え方を踏まえて、政府としても適切に対応していくべきものであろう、かように考えているところでございます。

粟森喬連合参議院

○粟森喬君 都市計画の中で一つだけお尋ねをしておきたいと思います。  今度の中間報告の中で、大都市における都市計画のあり方で、指定容積の変更のあり方について、中間的でございますが、実際に使用されているものと容積率の差があることを指摘をし、このことの原因は何なのか。そして、一時凍結をして、さらに有効利用になったらやるというのはどういう方法でこれはやろうとするのか。この辺のやり方、都市計画というのは基本的に住みよい環境をつくるという意味で、果たしてこれが効果があるものなのかどうかお尋ねをして、私の質問を終わります。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○説明員(林桂一君) 都市内の土地につきましては、諸活動が集中的に行われるとか、特に高度な土地利用を前提に都市基盤施設の整備を重点的に行っていることでもあり、土地の有効・高度利用に対する要請が極めて高いところであるというふうに考えております。  しかるに、都市の土地利用の現状を見ますと、地域によってはいまだ十分に利用されていないところもあるわけでございます。都市計画において指定されている容積率、これを指定容積率と申しておりますが、それと現実に建築されている建築物の容積率との間には現在大きな差があるわけでございます。例えば、東京都二十三区におきましては指定容積率か平均二五一%となっておりますのに対しまして、現実に使用されている容積率は一〇二%でございまして、約四割程度の使用がされているという状況でございます。  その原因といたしましては、前面道路の幅員が非常に狭いために、建築基準法上許容される容積率が都市計画で指定された容積率に比べて低くなる場合とか、あるいは敷地が狭小で密集している地域につきましては、建築物の斜線制限等により容積率が十分に利用できないといったような場合が考えられます。また、いろいろ街路等の整備が行われた地域についても地権者の意向から土地利用の転換が十分に進んでいないという場合も考えられると思います。  以上のような現状認識にかんがみまして、都市計画中央審議会の中間報告では、まず有効・高度利用の要請が特に強い一定の地域におきまして住宅供給等に資する優良計画の策定を推進し、策定された計画に対しては容積率の積極的な上乗せを行うというふうに考えております。その際、計画が策定されるまでの間は当該地域の容積率を現状の水準程度で一時的に凍結して、優良計画の策定を困難にするような、いわゆるばら建ち的な開発を抑制するというような新たな土地利用計画制度を創設するといったようなことが提案されているわけでございます。  この中間報告におきまして、一時的に現状の水準程度で容積率を凍結するというふうにされておりますのは、ただいま申し上げましたように住宅供給等に資するような優良な計画の策定を困難にするような、いわゆるばら建ち的な開発を抑制することにねらいがあるというふうに考えておりまして、究極的にはより適切な姿で土地の有効高度利用を図るための制度として提言がなされているというふうに理解をしているわけでございます。  いずれにしましても、制度の詳細等につきましては今後都市計画中央審議会においてさらに検討を進めることにしておりまして、その検討の結果を踏まえまして必要な見直しを行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 同僚議員の各質問と若干重複するところがあると思います。その辺は割愛をさせていただきまして質疑をしたいと思います。  まず、九月十九日に国土庁から発表されましたことしの七月一日時点での都道府県地価調査によりますと、全体的に地価の鎮静化が進んでいることがわかります。特に、東京、名古屋、大阪の三大都市圏では七五年の調査開始以来初めて上昇率がマイナスに転じており、大阪圏はマイナス一五・三%と突出した下落を見せていますが、これはかって大阪圏の場合、八四年から九〇年にかけて住宅地平均で三倍に上昇しております。今回の鎮静程度では高値水準は崩れておらず、まだまだ一般庶民がマイホームを手に入れるのにはほど遠い水準だと考えますが、国土庁としては現状をどう把握しているのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) 先ほどの冒頭資料でも、地価の累積上昇率というものを資料として差し上げまして御説明させていただきましたとおり、確かに三大圏を中心に鎮静化ないしはかなりの下落傾向が見えておりますし、地方圏でも趨勢は鈍化をいたしております。ただ、一部都市ではまだかなり上昇が残っている、こういう状況でございますが、三大圏の地価水準につきまして、私どもとしては先ほど来いろいろ御議論をいただきましたけれども、特に住宅地等につきましては、大都市の中堅勤労者の取得能力からして相当これは乖離をしているという認識をいたしておりまして、引き続き地価対策、土地対策というのを推進する必要があろう、かように認識をいたしております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 不動産関連融資の総量規制などにより地価の急激な上昇はとまりつつあると思いますが、一方、地価の下落により大きなダメージを受けている業種もあります。国土庁は、来年一月一日から地価税の導入もあるわけですが、このことも含めて今後の地価はどのように推移をしていくのかというお考えを聞かせていただきたいと思います。

鎭西迪雄国土庁土地局長

○政府委員(鎭西迪雄君) これからの地価の動向でございますが、まさに先ほど来大臣からも御答弁申しましたし、冒頭の説明でも申しましたように、私どもとしては、これからの動向、趨勢というものにつきまして予断を許さない状況にまだあると。したがいまして、これからの地価動向について引き続き十分注視をしていく必要があろう。そのためには、最近の時点あるいは年内、年明け後の動向というものがどうなるのかということにつきまして、公的な資料のほかに民間の諸調査あるいは地域の現場感覚を持っておられます。界サイドのいろんな不動産市況に対する考え方、状況というものを十分把握いたしまして、適切な対応をとっていけるような把握体制というものをとっていきたい、かように考えているところでございます。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 バブル経済の異常な金余り状況の中で、金融機関やノンバンクから土地関連に流れた金は百兆円とも言われておりますが、二年前に金融引き締めが始まり、また、春の国会での土地税制の改革などによって、ようやく地価上昇に歯どめがかかったわけでございます。大蔵省は十九日に、融資の総量規制を解除する考えはないと表明されておりますが、一部では、この規制により土地取引が活発に行われず、結果として地価は下がらないという議論もあります。また、規制を強化すれば土地の有効利用や住宅供給に悪影響を及ぼすとも言われております。大蔵省の今後の態度を聞かせてほしいと思います。  また、続けて質問いたしておきますが、大蔵省はトリガー制の導入を検討しておりますが、地価が完全に鎮静化した場合に導入するのか、また地価が一定限度下がった場合に実施するのかをお伺いしたいと思います。

西村吉正大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(西村吉正君) まず第一点でございますが、私どもといたしましても、総量規制は内需拡大に必要な資金の円滑な供給にも配慮しつつ実施していくという考えでおりまして、宅地開発等必要な資金まで抑え込むということを考えておるわけではございません。かつ、総量規制と申しましても、不動産業向けの貸し付けを全くゼロにするというわけではございませんで、総額の伸び以下に抑えるというものでございますので、その枠の中での工夫の余地は十分あろうかと存ずるわけでございます。  いずれにいたしましても大蔵省としては、従来から金融機関に対して、融資の実行に当たってはこうした総量規制の趣旨を踏まえて、地元企業への密着とか地域経済の振興という観点からきめ細かな配慮を行うよう求めておるところでございまして、いわゆる総量規制が適正な土地の取引をも妨げるというようなことのないように配慮をしてまいりたいと思っておるところでございます。  第二点でございますが、トリガー方式と言われておりますものは、本年一月二十五日の閣議決定、総合土地政策推進要綱において、「今後において、総量規制が実施されていない間においても、金融機関の業種別融資状況をみながら、土地関連融資が急増し、地価高騰の恐れが生じた場合に、総量規制がタイミングを逸することなく効果的に発動される仕組みを創設する。」と言われておるものを指しておるものでございます。  したがいまして、そういう意味からいいますとトリガー方式を導入するということは、すなわち総量規制を取りやめるという時点と一致するかと存じますが、総量規制を今後どうしていくかということについては、今後、地価動向を初めとして、金融経済情勢、金融機関の融資動向、土地政策全般の推進状況等を総合的に勘案しつつ、あくまで臨時異例の措置であるということを念頭に置きつつ適切に対処してまいりたいと存じております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 地価税が導入されてこれが稼働し出しますと、この目的というのはやっぱり遊休土地の放出といいましょうか、そういうものにつながっていく。そうしますと、そういう金融的なものが稼働しなければ、放出された土地を買ってまた住宅建設に寄与するというローテーションが回らないではないか。だから僕は、やっぱり銀行というのは貸し付けるときにきちっと、これは土地転がしの金なのか、これは純粋にこつこつとためた土地を一つの住宅供給に資するものであるとか、その辺の調査をしっかりして、規制緩和の方向へ向かっていってほしいなという気があるんです。  建設委員会でもこの問題は申し上げました。大変言葉は悪うございますが、みそもくそもというような形で言うたら、大蔵省はみそもくそも規制しておりませんと言われたんですが、私らの組織の中にも建設同盟があります。その陳情は、一生懸命まじめに土地をこつこつためて、そして建設しようか、マンション建てようかというけれども、それも規制がかかっていると。今の御答弁ではそれはかかっておりませんということですが、ややかかっていると言わざるを得ないと思います。  その辺で何とか、これは善玉、悪玉という言い方は悪へかもわかりませんが、それはきちっとひとつ銀行の方で見ていただいて、これはこういう形でまじめな建設業者、まじめな不動産業者であるということになれば、規制緩和の方をよろしくお願いしたいと思っております。  最後でございますが、先般総務庁から出されました「土地対策に関する調査結果に基づく勧告」によりますと、八種類の用途地域について、競争力の弱い住宅系の用途が駆逐されるという問題が生まれる原因となっていると、土地利用の規制について指摘をしております。今国会で借地借家法が改正され、借家人の間に不安が広がっておりますが、土地利用にかかわるこの規制のあり方によっても住人を追い出すこともあると考えられます。土地税制と土地利用は有機的に結びつけて考えるべきであり、借地借家法の改正に合わせて、やはり土地利用のあり方についても再検討すべきでありましょう。  建設省は、都市計画法、建築基準法をこのような観点に立って改正する意思はありませんか。また、さきの総務庁の勧告を実施するとすれば、用途地域を変更するため、都市計画法、建築基準法を改正せざるを得ないんではないかと私は思うんですが、その点の御答弁をいただきまして、私の質疑を終わります。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○説明員(林桂一君) 御指摘の総務庁の「土地対策に関する調査結果に基づく勧告」におきましては、用途地域制度について、用途規制は緩やかであって、一部地域で競争力の弱い住居系の用途が駆逐されるという問題が生じていることから、土地利用規制の詳細化を図るため、用途地域制度の改善を図るべきであるとの指摘がなされております。建設省といたしましても、このような問題に対処して、適正な用途規制によりまして住居系の土地利用の保護を図ることが都市計画上の重要な課題であると認識しているところでございます。  去る八月八日に出されました都市計画中央審議会の中間報告におきましても、住居系用途地域における商業・業務系土地利用の無秩序な進出を防止し、また東京などの大都市の都心部等におきまして商業・業務施設と住宅が調和して併存する形で立地することを促進するなど、住宅の確保に資する方向で適切な用途規制が行えるよう用途地域制度を見直すことが必要であるというふうに書かれておりますし、今後審議会におきます検討も踏まえまして必要な制度の見直しを行っていきたいと考えております。

山田勇民社党・スポーツ・国民連合

○山田勇君 ありがとうございました。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 先ほど建設省あるいは国土庁から資料をいただきまして、首都圏を初めとして三大圏でこんなに地価が下がっているのかいな、鎮静化しているのかいなと不思議に思ったんです、私は。  と申しますのは、私の今住んでいるのは東京都の目黒区というところなんですが、鎮静化ところか上がったら上がりっ放してそのまま落ちついていますけれども、これが鎮静って言うのかいなと思います。鎮静はしているとはいいながら、東京の近辺のいわゆるベッドタウンと言われている、幹線道路が延長されあるいは乗り物がスピードアップされ、今まで距離のあったところが時間的には短くなるというようなところだったら逆にどんどん上がっていますよ。絶対に下がる傾向はありません。  先ほどから伺っておりますと、やれ年収の五倍だの十倍だのと言いますけれども、私の経験によれば、昭和三十年代からたしか四十二、三年ごろまでだったと思いますが、まことに私ごときで失礼ですけれども、私は弟子をたくさん養っております。その弟子たちに、当時千円渡しますと浅草へ行って遊んでいられたんですよ。三十年代からたしか四十二、三年ごろまでだったと思いますが、千円で遊べた。その千円が今一体幾らの価値がありましょうか。恐らく、今ですと十倍から十二、三倍だと思います。そうしますと、遊び方にもよりましょうが、千円のお金で一日遊んでいられたのが、十二、三倍の今もう倍率で物が高くなっている。  そういうのをそのまま単純に計算すれば、とてもじゃないけれども年収の十倍やそこらで家なんか建ちませんし、土地も買えません。その証拠に、私の家の道路一つ隔てたすぐ目の前に、あれは四部屋ぐらいで売り値が、三億五千万円ですか、そんなものですよ。そうすると、年収の十倍や十五倍なんというものじゃないでしょう。ですから、普通に一生懸命働いている方でさえこういう状態なんです。  そうしますと、身体障害者であるとかあるいは高齢者であるとか、都会の片隅で一人で住まなきゃならないような人は余計苦しい立場に遣い込まれる。そういう方たちの代弁者として私はこれから伺いたいと思います。  まず、厚生省に伺いますが、福祉事務所というのがあるんですけれども、福祉事務所というのは一体どういう目的で、どういうことをやるところなんですか、あれは。

中村秀一厚生省大臣官房老人保健福祉部老人福祉計画課長

○説明員(中村秀一君) お答えいたします。  福祉事務所は、布やあるいは郡部をカバーするために都道府県が設置する事務所でございまして、例えば生活保護に関します事務でございますとか、それから老人福祉あるいは障害者の福祉に関しまして、施設への入所について、あるいは最近強く言われております在宅福祉の推進などにつきまして、いろいろな地域の実情の把握に努めますとともに、例えば老人福祉について申しますと、老人の福祉に関する相談などに応じましてさまざまな福祉対策を講じているところでございます。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 そうすると、福祉事務所でお仕事をしている人はその机から離れちゃいけない、あるいは事務所から離れちゃいけない、ただ机を目の前にして相対して語れ、その場で処理すればいいというようなところなんですかな。

中村秀一厚生省大臣官房老人保健福祉部老人福祉計画課長

○説明員(中村秀一君) 福祉事務所の業務はさまざまございますが、私ども申し上げておりますことは、住民の方のそれぞれのいろいろな御希望に応じて仕事をするということになりますので、できるだけ地域に密着してさまざまな相談活動をしていただくようにということをお願いしているところでございます。ですから、先生のおっしゃるような机のところにしがみついていな。きゃならないというようなことは毛頭考えておりません。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 せっかくあなたがそういうふうにお答えくださった。ところが実際は全然違うんだ。別に声を大にして、大きな声で言うわけじゃないんですけれども、京都でこんな話があるんですよ。  ひとり暮らしの車いすの障害者が二カ月以内に出てくれと言われたんです、おまえさん置いておけないから出ていってくれと。それで、福祉事務所に相談にいったんです。そうしたら福祉事務所の机の前にいるのが、自分で見つけてくれと言うんだ。私はそんな時間がないと言うんだ、その人は。しょうがないからこの障害者の方は、じゃ市営住宅とかそういうところはないんですかと伺ったら、無理や。関西の言葉というのは時によって非常に冷たいんだよね。無理や、これでおしまい。この福祉事務所の対応については今までいろんな問題ありますよ。丁寧なところもあるかと思えばぞんざいなところもある。これは別の機会として、どうしてこれ協力できませんかね、こういうことが。  本来ならば、さっきから不動産の話がいっぱい出ていますけれども、別に不動産屋の役目しろとは言いませんが、少なくとも障害者で車いすで来ている人の状態を見れば、どういうふうにしてあげるべきかぐらいのことは人間として血が通っていれば直観的にわかるはずだと私は思いますよ。それがこういう福祉事務所の方のお務めだと思う。また、そういう場合にそのいすを離れ、職場を離れてもだれも文句言わないと思うんですよ。褒める人こそあれ文句言う人はいないでしょう。あなたの言っていることと実際にその場で働いている人との態度が全然違う。だから私はいつも日本の福祉というのは中身が何にもない、受け身の福祉ばっかりだと言うんだ。どういうふうに思いますか。

中村秀一厚生省大臣官房老人保健福祉部老人福祉計画課長

○説明員(中村秀一君) ただいま障害者の具体的な事例についての先生の御指摘でございますが、福祉事務所でもさまざまな相談事業に応じさせていただいております。例えば医療とか年金とか、先ほど申し上げました福祉施設への入所あるいは在宅サービスの適用の問題についてのほかに、今話題になっておりますような住居でございますとかそういった問題に対しても対応させていただいているところでございます。  なお、いずれにしてもまだマンパワーの数が少ないとかそういう問題もございますし、相談体制が十分整っていないというようなところもございますので、これは福祉事務所とは別でございますが、高齢者につきましては、例えば各県に高齢者の総合相談センターなども置かせていただきまして専門相談に応じますとともに、先生の御指摘にありましたような具体的な事例については、自分のところ、例えば福祉サイドで対応できないようなところはそれぞれ建設部局につなぐというような努力をしているところでございます。  いずれにしても、従来の福祉あるいは福祉の現状についてはどうしても受け身になりがちだという御指摘が非常に多く、これからはそうじゃなくて、積極的に前に出る福祉にならなきゃならないということで、昨年福祉関係の法律も改正させていただきましたので、そういったものも踏まえまして福祉事務所、あるいはこれから仕事はもっと身近な市町村の方におろすということで十分対応してまいりたいと思っております。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 ここでおっしゃることがそのまま現実に社会で生かされるようにしてやってください。そうしませんと、ここで幾ら立派なことを言って、幾らきれいごとを並べても実際その場で対応していらっしゃる方々の態度一つによって、その方たちが日本という国に住んでよかったと思わせるのと、何でこんなところに生まれたんだろうというのとはえらい違いだから、よろしくお願いします。  先ほどこの資料をいただいたんですが、建築審議会建築行政部会の「市街地における建築物の用途規制等の在り方について(中間報告)の概要」とありますね。それと「経済社会の変化を踏まえた都市計画制度のあり方について」。それから、ここにあるのは「丹下健三殿」なんて書いてありますけれども、丹下健三さんという方の設計した建物はろくな建物ないんだ。この人のは格好はいいんだけれども、雨漏りがしたり冷暖房がきかなかったり。  そこで、この中に福祉という言葉は幾つ出てきますか、建設省の方に伺いたい、読んだ方ならわかるでしょう。――時間がもったいないからこっちが言うわ。まず、この丹下健三あて、これの七ページに「社会福祉関係の施設が福祉充実の要請に応える形で」と、ここに一つ。それからこちらは、「魅力ある都市環境の形成」の中に「都市のうるおいや美しさを最大限に引き出すとともに福祉、文化、伝統」と、こうなっている。それから、ここの方は一ページに「社会福祉関係施設」、これは「市街地像と制度との格差の拡大」というところにこう書いてある。  ところが、ここに書かれている社会福祉とか福祉施設で見ると、同じ福祉というものの対象になっている方たちよりも一般の大きな意味の、例えば福祉施設でも病院であるとかそれから何とかホームであるとか、そういったようなものを対象にしているとしか思えないのですよね、この全体の文章の中からこの福祉というものを見た場合に。だから何のことはない、おためごかしにこういう言葉を入れておけばいいやという感じなんです。そんなような感じにしか受け取れないんですよ。だから、今お申し上げたように、福祉事務所がこういう形だから、じゃ公営の方はどうなのかと。それも焼け石に水というのが私の感覚。  そこで、公営住宅における障害者、高齢者向け、あるいは優先入居の実態と実績、そして今後のプランについて建設省、御説明ください。

柳沢厚建設省住宅局住宅建設課市街地住宅整備室長

○説明員(柳沢厚君) 最初に、公営住宅の身障者あるいは高齢者向けの整備状況について御説明いたします。  公営住宅につきましては、従来から障害者あるいは高齢者向けのいわゆる特定目的住宅の建設を進めておりますが、平成二年度までに全国で身障者向けにつきましては一万四千七百十九戸、高齢者向けにつきましては一万八千百十二戸建設しております。さらに、昭和六十二年度からはシルバーハウジング・プロジェクトというものを推進しておりまして、これは公営住宅等におきまして高齢者向けの住宅の構造、設備を備えた住宅を一定戸数まとめて供給をする。あわせまして、厚生省との連携によりまして、ライフサポート・アドバイザーと呼ばれます世話人が常駐しまして安否の確認、生活相談、緊急時の対応等のサービスを進めておるところでございます。  さらに、平成三年度からは、原則としましてすべての新築の公営住宅につきまして段差の解消あるいは手すりの設置等、高齢者あるいは障害者に配慮した設計を行うということにいたしております。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 では、公営住宅法の第十七条と公営住宅法施行令第四条の七、これを説明してください。

小川忠男建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(小川忠男君) 御説明いたします。  まず、公営住宅法の十七条でございますが、これは公営住宅についての入居者の資格を決めた条項でございまして、一つには同居親族がいること、それから収入基準の問題、それから住宅に困窮しているというふうな要件、これらを決めた条項でございます。  それから、施行令の四条の七でございますが、これにつきましては、十七条で同居要件を外すという条項がございますが、その具体的な基準を定めたのが四条でございます。  以上でございます。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 そうしますと、この法令の昼的それから趣旨、これはどういうことなんですか。

小川忠男建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(小川忠男君) 公営住宅につきましては、基本的には住宅に困窮している低所得の方々が比較的安い家賃で入居していただく、こういうふうなことが基本的な一番大きな目的でございます。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 今言われていましたけれども、実はこれを読みますと大変なことになっていまして、例えばこの第四条のその「身体上又は精神上著しい欠陥があるために常時の介護を必要とする者でその公営住宅への入居がその者の実情に照らし適切でない」、こんなことがいろいろ書いてある。この施行令、このためにどのぐらい障害者の自立が阻まれているかということなんですね。  私も今まで何度も取り上げてきましたけれども、この法を少しでも和らげるというか、こういう方たちにとって幾らかでも先の見えるようなぐあいにこの法を変えるという気持ちはありませんか。

小川忠男建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(小川忠男君) お答えいたします。  公営住宅につきましては同居親族がいるというふうなことは基本的な要件にはなっておりますが、ただいま先生がおっしゃいましたように例外条項というのがございます。問題はその運用の幅をどの程度まで緩めるのが適当かというふうなお尋ねだろうと思います。  これにつきましては、基本的には公営住宅の管理の限界というのはあろうかと思います。ただ、一方でいろいろ問題になっておりますように、社会福祉関係の支援システム、介護についてあるいは入居の管理についての社会的なシステムが完備すれば、それを前提として、公営住宅サイドの方において入居の運用を緩和していくというふうなことは太いにあり得る話であろう、このように考えております。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 そうしますと、今あなたがおっしゃったようなことの内容でいけば、将来的にもっと身体障害者あるいは高齢者、そういった方々でこの施行令に適合されて断わられる方々が、少なくともそういったような融通のきくような措置をとってもらえるというふうになるんじゃないかなと解釈していいですか。

小川忠男建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(小川忠男君) お答えいたします。  ただいま先生の御指摘になりました点、やや事務的でございますが御説明させていただきたいと思います。  施行令の四条の七で「常時の介護を必要とする者でその公営住宅への入居がその者の実情に照らし適切でないと認められるもの」、これについては同居の親族が必要である、実はこういうふうになっておるわけでございます。その運用の問題として、「照らし適切でない」というふうなところをどう理解するかというふうなことでございまして、先ほど申し上げましたように、公営住宅の管理サイドで一〇〇%その方々の面倒を見ることを前提として入居していただくというふうなことについては、公営住宅側からの限界があろうと思います。  ただ、それが社会福祉の問題としていろいろな支援システムが完備するというふうなことであるならば、公営住宅サイドとして受け入れ体制を充実していくというふうなことは大いにあり得る話である、このように考えております。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 弾力的だなというふうに私は解釈します。  まだ問題が幾つもあるんですけれども、時間になりました。あとまだ厚生省にも伺わなきゃなりません、建設省にも伺わなきゃなりません、法務省にも伺わなきゃならない問題があったんですが、まことに残念でございます。これで私は終わらせていただきますが、あと一分ちょっとございます。  そこで長官、今までお聞きくださいまして、こういった方々、身体障害者とか高齢者とか、これからも高齢者はふえますからね。高齢者そのものが障害者と思って私は間違いないと思うんですよ。  と申しますのは、こういう話があったんです。長官も御存じでしょうが、落語で名人と言われた桂文楽という方がおったんですよ。この方とたまたま私は楽屋で一緒のときにお話ししました。風邪を引いて休んでいらして、その風邪が治って出てきたときに、師匠、風邪が治ってよござんすねと、こう言ったんですよ。そうしましたら、もう生きているのが嫌だねと。そんな冗談言っちゃいけません、名人と言われた師匠がそんなことでどうするんですかと言いましたら、金馬とか柳橋とか可楽はいいよ、おれより先にいっちゃってと。何でと言ったら、今までは寝ながらでもひょいと右にあるものはとれた、あるいは座ってひょいととれたと言うんです、右にあるもの、左にあるものを簡単に。ところが、寝ていて右にあるものをひょいととろうとしてもとれないんですね。一々起き上がってそっちへ体を動かさないととれない。もうこんな体になっちゃったら生きている気持ちはしないよと、こんなことを言っていました。  みんなそういう状態になるんですよ、これから年をとれば。ですから、私は、こういう方々がこういったことで悩んだり苦しんだりしないような方法を国土庁長官として何か考えていただきたいなと。どういうふうに感じていらっしゃいますか、言いただきたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○国務大臣(西田司君) 御質問の趣旨には直接的なお答えではないかと思うのでございますけれども、私は田舎者でございますが、最近の地方の年寄り対策というものを見詰めまして、これからは、最近町づくりとか村おこしとか言われておるけれども、やはり本当の町づくりというものに対しては、高齢者対策というものにどう取り組んでいくかということが始まっていかないと本当の町づくりはできないような地域がたくさん出ておるなと、このように思っております。特に体の不自由な方々、お年寄りの方々の問題は、これは国土行政のみならずやはり厚生省、例えば建物の問題については建設省、政府を挙げて心の通った福祉行政というものを進めていかなければ二十一世紀は暗いものになる。  御質問の御趣旨と同感でございますので御理解をいただきたい、このように思います。

下村泰参院クラブ

○下村泰君 ありがとうございました。

穐山篤日本社会党・護憲共同

○委員長(穐山篤君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時五分散会

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