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121回国会参議院1991/10/18

地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会 閉会後第1号

発言数
38
登壇者
8
会派数
5
開催日
1991/10/18

会議録

松浦功自由民主党

○小委員長(松浦功君) ただいまから地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会を開会いたします。  暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の運用の件につき調査を行います。  本日の議事の進め方につきましては、初めに警察庁から二、三十分説明を聴取し、その後、小委員一人二十分程度の御質疑を願う方法で進めてまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。  では、警察庁から暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に係る下位法令の骨子案について説明を聴取いたします。國松刑事局長。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) それでは、暴力団員による不等な行為の防止等に関する法律に係る下位法令の骨子案につきまして御説明を申し上げます。  お手元にこういう縦長で横に書いております資料が行っておると存じますが、それをもとにいたしまして御説明をさせていただきます。  この骨子案につきましては、実は先般一度ほとんど同じようなペーパーにつきまして御説明をした経緯がございますので、今回はそのときから変わった点を中心といたしましてかいつまんで御説明をさせていただきまして、説明の行き届きませんところにつきましては、後刻御質問に答えるという形で御説明をいたしたいというように存じます。  そこで、この法律でございますが、先般お示しをしておりませんでしたことといいますか、その当時におきましては全然変わっていませんでしたのがこのぺーパーの一ページの一番上にございます第一の暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の施行期日を定める政令でございます。これにつきましては、「法の施行期日は、平成四年三月一日とするものとする。」という政令といたしたいということでございます。先般の暴力団対策法によりますと、「この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」ということになっておりまして、法律の公布が五月十五日でございましたので、明年の五月十五日までの間に政令で定める日を定めて、その日から施行する、こういうことになるわけでございますが、それを明年三月一日とするというものでございます。  この施行期日を定めるにつきましては、この法律が成立をいたしましたときのいきさつ、すなわち現在の暴力団情勢にかんがみまして、緊急に新たな法規制を内容とする法律が必要であるということで、大変取り急いだ形で法案を出したいきさつからいたしまして、施行期日もなるべく早くやるというのが当然求められておるというように私どもも認識しておったところでございます。  また、公布が行われましてから、実は一連のいわゆる証券・金融をめぐる不祥事件というのが国会等でも大変な御議論になりまして、その過程で、例えばイトマン事件であるとか、あるいは稲川会の前会長などが絡む証券・金融取引をめぐるいろんな不祥事件であるとか、富士銀行あるいは東海銀行をめぐる不正融資の問題とかいうものの中で、暴力団員がそういった各種経済取引に介入をしてくるというような事態が明らかになったわけでございますが、そういう事態の推移を見ましても、やはりこの暴力団対策法はなるべく早く施行しなければならないということが我々の認識するところとなったわけでございます。  ただ反面、今度の法律は我々にとりまして全く新しい法律でございますし、下位法令をつくるということにいたしましても、例えば暴力団の組長などに対する聴聞の規定であるとか、法のいろんな細部にわたる事項というのは全く我々にとりまして新規の分野に関することでございましたのでなかなか時間がかかりまして、そういうこととの関係でなるべく早くという認識ではおりましたけれども、下位法令の整備等にも時間がかかってきたわけでございます。  しかし、このたびようやく先般来お示しをしておりますとおり成立をいたしましたので、今後はそうした下位法令の最低限の周知期間を置きまして、またその一方で私ども、暴力団の指定に関する資料というものは我々の今までの手持ちの資料、あるいは現在収集中の資料その他いろいろあるわけでございますが、そういった資料の点検、整備を経ましてなるべく早くやらなければならぬということで詰めておったわけでありますが、その結果、総合的に判断をいたしまして三月一日とするということにいたしたものでございます。  私どもとしては、そういったいろんな準備状況との絡みで、できる限り早く施行するということでこの期日を定めたつもりでございますので、御理解をいただきたいというように思います。  それから、第二の暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行令でございます。これがもう一本の政令でございます。したがいまして、今回の下位法令、政令はこの二本になります。  この政令につきましては、政令事項は法律で決まっておるわけでありますが、まず一番目は「犯罪経歴保有者に係る比率」でございます。  これは、これまで何遍か御説明をいたしましたように、任意の国民の集団をとりました場合に、その集団の中に占める暴力的不法行為等ということで法律で明定をされる犯罪に係る犯歴者の占める比率がこんなに多いのは、暴力団以外には十万分の一の確率しかございませんよ、九九・九九九%ございません、ほとんどもうないんです、実際上ないんです、暴力団だけがこんなに高い犯罪者比率を示しておるんですということを示しまして、要するに暴力団というものをほかの任意の国民の集団から切り出すという工夫をした規定があったわけでございますが、ではその比率というのは一体どのくらいなんだというのを示したのがここに書いてございます数字でございます。これにつきましては先般御説明したとおりでございまして、そのときと変わっておりません。  例で申しますれば、例えば集団の人数の区分が百人から百九人までのところでございますと八・〇一%でございますので、八・〇一人おればそれ以上この犯歴者がおるという確率は十万分の一以下である、こういうことになります。八・〇一ですが、生身の人間で言えば九人ということでございます。ここで御案内のように、集団が小さいとかなり多いわけでございますが、例えば三十人ぐらいからもうずっと低くなっておりまして、千人以上になれば四・一一%ですから、四十二人おればいいということでかなり低い比率で、つまりその程度あれば、そんな犯歴者が多い集団は暴力団以外にないんだということになるわけでございます。したがいまして、この比率というのは暴力団の切り出しにつきましては大変有効に働くものと私どもは考えております。  御審議の過程でもよく御議論がございましたけれども、暴力団に犯歴保有者という数字を示しますと、人を水増ししたり、あるいは破門したりしていろいろと脱法行為をやるんじゃないかということがございました。それは、常にやろうと思えば可能なことではありましょうけれども大変難しいことだということがこの比率から御理解をいただけると思います。  今、暴力団というのは多いところでは大体犯歴者率というのは六割ぐらいまで行くわけでございますが、それをぐっと低く見積もりまして犯歴者が四〇%、例えば五十人のところでとりますと、構成人員が五十人の暴力団の中に四〇%というと二十人でございますが、二十人を占めるような暴力団というのはざらにあるわけでございます。もし構成員五十人、犯歴者率が四〇%として二十人の犯歴者を抱えている暴力団が何とか水増しをしてこの要件を逃れようといたしますと何人水増しせぬといかぬかといいますと、四百二十人ほど水増しせぬといけません。つまり、自分の母体の約十倍ぐらいの数の犯歴の全くない者を入れてまいりませんとこの犯歴要件はクリアできません。破門ということになりますと、犯歴者だけを破門をしてまいるといたしまして、犯歴者をどんどん外へ出していくといたしますと、二十名のうち十四名破門いたしませんとこの比率を下回るということにはならないわけでございます。  したがいまして、これは相当のと申しますか、ほとんど組織壊滅のような状況で組織を割ったりあるいは水増ししたりいたしませんとこの犯歴率はクリアできない、こういうことになるわけでございまして、私どもとしては、この比率を使いまして明確な形で暴力団の切り出しというものをやっていけるものと考えておるところでございます。  それから二番目の「審査専門委員」。これは、任期は二年で再任をすることができ、非常勤とするというようなことの規定を置いておるわけでございます。なお、この審査専門委員につきましては、国家公安委員会規則でその運用については詳細に別に定めておるのでございまして、これは後ほど御説明をいたします。  三番目の「その他」。警察庁長官への権限の委任、これは本法の実施に係る暴力団の情勢などにつきましての報告の受理等につきまして警察庁長官への権限に要するということでございます。  以上がこの政令の中身でございまして、この二本が関係の政令になることになるわけでございます。  それから次に、第三というところ以降、国家公安委員会規則を四本つくるということでございます。  まず一番目が、第三でお示しをしてございます施行規則でございます。  これにつきましては、いろいろ雑多なものがずっと入ってくるわけでございますけれども、一番目は二ページにございます「暴力的不法行為等」でございます。  これは、先ほどの犯歴者要件の基礎になる犯罪類型をずっと抜き書きしたものでございますけれども、先般御説明をいたしましたとおり、原則といたしましてここに挙げております犯罪類型につきましては、検挙件数または検挙人員の中に占める暴力団犯罪または暴力団員の比率がおおむね一五%を超えるもの、暴力団員が相当程度行っておるものということでございますけれども、そういうものをずっと列挙したというように御理解をいただきたいと思います。  三ページに参りまして、二の「暴力団の幹部の要件」というのがございます。これは、ア、イはよろしいわけでございますが、ウといたしまして、ここのところが先般お示しした資料とちょっと違っております。先般はもう少し包括的な形で、「一定の要件を満たしているもの」というような形でお示しをしてあったわけでございますが、今回暴力団の幹部というのは一体何なんだということを包括的にやるものは、「ア及びイに掲げるもののほか、当該暴力団の活動に係る事項について当該暴力団の他の暴力団員に対し指示又は命令をすることができる地位の階層であって当該階層に属する暴力団員の人数を当該階層より上位の階層に属する暴力団員の人数に加えた場合においてその合計数が全暴力団員の人数の五分の一を超えることとなるものより上位の階層に属していること。」、ややこしく書いてございますが、要するに上から五分の一ということでございます。  この五分の一という数字をなぜ出さぬといかぬかと申しますと、先ほどの犯歴要件などは全構成員でなくて幹部で数えるということになっておりますので、これはある程度数字的に明確にならぬといかぬ。したがいまして、幹部といったら人に指示または命令をすることができる者を言うのだというだけではいかにもアバウトであるということでありますので、何とか数字で大体どのくらい、いろんな集団がありますけれども、上から数えてどのくらいの者以上を幹部と言うんですよということを書いておきませんとはっきりしないということもありましたので、要するに五分の一ということを決めたわけでございます。  これは、私どもが暴力団の中で幹部と呼んでいるのは一体どのくらいの数室言うのだということをいろいろと調査をいたしましたところ、例外はございますが、大体上から数えて五分の一、二〇%というところで切るのが妥当であろうということでやったものでございまして、これはいわば実証に基づく数字というように御理解をいただきたいというように思います。若干の例外はございます。しかし、その場合には、上から五分の一までを幹部ということでその他の法規制はしてまいりたいということに考えておるわけでございます。  それから、三の「犯罪経歴保有者の比率の算定方法」。これは、先ほど来のものとずっと一連のあれになるわけでございますが、算定は基準日を定めて行う。この基準日というのは、指定聴聞の公示日の前三十日以内のいずれかの日ということに規則では書いてございますが、そういうものを定める。それから、暴力団員とか幹部である暴力団員、あるいは犯罪経歴保有者というのはどういう者かというものをここに書いてあるわけでございます。  四の「指定に係る確認の手続、公示事項等」につきましては、説明を省略いたしますが、こういったものを公示いたします。  それから五の「行為者と密接な関係を有する者」。これは、いわゆる暴力的要求行為のうち示談行為に介入をするような行為につきまして、この暴力的要求行為の及ぶ範囲外にする者につきまして、行為者の配偶者または直系血族及び同居の親族からの依頼のあった示談介入行為というものは暴力的要求行為としないという趣旨を書いたものでございます。  それから六は、「暴力的要求行為の相手方に対する援助の措置」。これは、都道府県公安委員会が暴力的要求行為の相手方から援助の申し出を受けた場合にどういう援助をすることができるかというのを書いたものでございまして、援助の措置の中身と申しますか、例示を、必ずしもこれに限るものではないと思いますが、ア、イ、ウ、エ、オ、カと書いてございますけれども、こういったものを行う、こういうことで書いたものでございます。  その「事業者に対する援助の措置」。これは、やはり事業者から援助の申し出を受けた場合に、ア、イ、ウ、エ、オ、カ、キとここで書いてございますようなものを援助の措置としてとることができるということを示したものでございます。  八番目は、これは先般御説明したときには被害回復等援助員という言葉で御説明をしたわけでございますが、そのタイトルを「被害回復アドバイザー」というように直しましたが、中身は別に変わっているわけではございません。これは我々といたしましては、先ほど申しました暴力的要求行為の相手方に対する援助あるいは事業者に対する援助の措置をとろうとする場合に、かつて暴力団対策などに長年経験を持っていた我々のOBを活用して、その者たちに助言であるとか援助その他の協力を行ってもらおうということで、警察本部長が非常勤の職員として任命をいたしまして、被害回復アドバイザーとしていわばOBを活用してまいろうというための規定でございます。  それから、九の「責任者講習等」、あるいは十の「掲示等が禁止される表示又は物品」というのはここに書いてあるとおりでございますので、説明を省略をいたします。  十一の「事務所の使用の強要が禁止される用務」というところで、これはア、イ、ウ、エ、オ、カ、キというように七項目を書いてございますが、これは要するに相手方を事務所に呼びつけまして、事務所の中でいろいろやることによって、ただでさえ相手が弱い立場に立っているのを事務所などでやられた場合にはひとたまりもなく相手の要求に屈してしまう。そういうような不当な要求が必要以上に及ぶようなことが認められる行為類型というものを取り上げまして、そういうものをやる場合にはそういう用務に事務所を使ってはならないという、ある意味では大変特異な法の規制の仕方になると思いますが、暴力団事務所というものの持つ一般人に与える威喝力といいますか、そういうものをこういった用務については使わせないというようにしようとした趣旨でございます。  先般とちょっと違っておりますのは、オの「所持する手形についてその振出人の求めに応じて行う譲渡に関する交渉」というのがございますが、ここで振出人の求めに応じて行う譲渡に関する交渉といいますのは、手形の決済というようなもの、あるいは譲渡というものにつきましては、これはもうごく普通であればいいんですが、振出人の方から求めて譲渡を期日前にやるというようなことはよくせきの場合でございまして、大変弱い立場にあるということが前提として想定されるわけであります。そういう場合にこの事務所を使うというのはまずいという趣旨での文章でございます。  なお、ここには、保有する株式の譲渡についての交渉というのも入れようということで検討いたしましたが、株式譲渡の場合はなかなかその対応が区々に分かれますので、この際はここでは規定をしないということで削っでございます。先般お手元にお配りをいたしました資料には、保有する株式につきましての譲渡に関する交渉も入れようと思いましたが、それは除いておりまして、ここでは手形だけにしておるという点を御了解いただきたいと思います。  それから十二の「報告及び立入」につきましては、前回のものと変わりません。同じでございます。  (4)のところで、立入検査というものにつきましては、かなりこれは厳格に運用すべきであるということで、「特に立入検査を行う必要があると認められるときに、行う」ということをはっきり規則で書いておるところでございます。  それから、「法に基づく命令の方法」、「その他」というものにつきましては、説明を省略させていただきます。  二番目の規則と申しますか、第四に書いてございますいわゆる聴聞規則でございます。  これにつきましては、前回も御説明をいたしましたように、「主宰者」のところで一つ原則を立てまして、聴聞は公安委員会が主宰するものとする、しかし必要があると認めるときは公安委員会が指名する公安委員に聴聞を主宰させることができる、さらにこれは警察職員である聴聞官に聴聞を主宰させることができるという形で、公安委員会が主宰する場合と、公安委員が主宰する場合と、聴聞官が主宰する場合と、三種類の聴聞を規定いたしております。  ただ、警察職員たる聴聞官が行う場合というものはやはり限定しなければならないだろうということで、聴聞官に主宰させることができないものを二つ挙げております。一つは、「指定に係る聴聞」でございます。この指定聴聞はすべて公安委員会または公安委員に行っていただくというのが法の趣旨であろうということで、このものが一つ。六ページに参りまして、「命令に係る聴聞」であります。この命令に係る聴聞というのは聴聞官が行いますけれども、命令をしようとする理由について重大な争点があると認められる事案に係るものにつきましては聴聞官は聴聞を主宰することはできませんということを規定したものでございます。  二の「代理人、補佐人、参考人等」につきましては、ここに書いてあるとおりでございます。  それから、三の「聴聞の通知及び公示」というものにつきましても、ここに書いてあるとおりでございまして、一定の期間を置いて公示、通知を行うという趣旨でございます。  四番目、「陳述書」というものでございますが、これは先般お示しをしたところでは「準備書面」ということで書いてございました。これにつきましては、先般この小委員会におきましても、準備書面という言葉は、例えば民事訴訟法では、口頭弁論は準備書面を提出して行うというような義務づけがあるとか、そういったように別の法律で特定の法律概念としてもう既に使われておる、法律効果も一定の法律効果がきちっとあるものを準備書面という形で書いておる、それが全く違う意味に使われるというのはちょっとおかしいのじゃないかという御趣旨の御指摘もございました。  私どもといたしまして検討いたしましたが、私どもの言おうとしているのはここに四行で書いてあることに尽きるわけでございますが、その点のあいまいなことがあってもいけないだろうということで陳述書ということにいたしまして、公安委員会は、聴聞を効率的に行うために必要があると認める場合において、当事者の同意があるときは、聴聞の期日に先立ちまして、当事者に対し、陳述書の提出を求めることができる。当事者の方といたしましても、「当事者は、聴聞の期日に先立ち、陳述書を提出することができる。」ということで、これはいわゆる法律上の準備書面とは全く違うわけでございます。  私どもとしては聴聞はやるわけでありますが、何せ暴力団の組長などがいろいろと有利な条件を出す、我々もそれに対していろいろと質問をするというようなことでありますので、まあ今まで余りなれていないことをやるわけでありますから、なるべく事前にお互いの了解があるのであれば書面を出して争点を整理するとか、言いたいことを整理しておくというようなことも、能率上はこの方がいいのじゃないかということでつくったものでございまして、そういうものは陳述書という形であらかじめ出したらどうですかと、向こうからも出してくることができるということを書いたものでございます。  それから、五の「聴聞における発言等」ということにつきましては、先般御説明したとおりでございます。  六の「聴聞の終結」つきましても、先般、ちょっと主宰者の問いに答えないとばあんと終結をするというのはやや乱暴ではないかという御趣旨の御発言もございました。私どもは初めからそういうことは考えておらぬわけでありますが、その辺をある程度明確にする必要があるなということでございましたので、主宰者は決定をするに熟すると認めるときは聴聞を終結するものとしというのが原則でございますが、当事者が主宰者の問いに答えずというその後に、「その他意見を述べ有利な証拠を提出する機会を放棄したと認められるときこと。主宰者の問いに答えないというのは、要するにそういった「有利な証拠を提出する機会を放棄したと認められるときこということであろうと思いますけれども、その一類型ということになると思いますけれども、そういうときにやる、または五による退場を命ぜられたときは聴聞を終結することができるものとする、こういう形にしたものでございます。御意見もありましたので、やや明確な形でここは書いておるというものでございます。  それから、「聴聞の状況の報告」、「非公開とする場合の手続」、「証拠調」というものにつきましては、先回と同じでございます。  十の「聴聞調書」でございますが、「主宰者は、聴聞の終了後速やかに、聴聞調書を作成しなければならないものとし、当事者(代理人)は、聴聞調書を閲覧することができるものとする。」。閲覧の趣旨につきまして先般いろいろと御議論がございましたが、我々としてはあくまで閲覧をすることができるということでこの制度を運用してまいりたいというように考えております。  十一の「当事者がその地位を失った場合の措置」、十二の「その他」につきましては、説明を省略させていただきます。  三番目の国家公安委員会規則は、第五でお示しをしてございます審査専門委員に関する規則でございます。  審査専門委員と申しますものは、都道府県公安委員会が暴力団の指定を行う場合には国家公安委員会の確認を求めなければならないわけでありまして、国家公安委員会は、確認をする場合には部外の専門家から成る審査専門委員の意見を聞き、その意見に基づいて確認を行う、こういう仕組みでございましたが、その大変重要な仕事をしてもらいます審査専門委員につきましては任期二年というようなことは政令で定めたわけでありますが、その他細かなことにつきましてはこの規則で定めるというものでございます。  この審査専門委員の運用の仕方といたしましては、これは前回御説明をしたと存じますけれども、私どもといたしましては、十五名ほどの方に審査専門委員になっていただきまして、五名一組の専門委員の班を三つつくらせていただく、そしてその三つにそれぞれ順番に意見を聞いていくという仕組みをつくりたいということでございます。審査専門委員といたしましては、まず弁護士、それからマスコミ関係者、それと行政法、憲法等の学者先生、その他いろんな形での暴力団周辺についての情勢に非常に詳しいケースワーカーであるとか、いろんな専門家の方々に御参画をいた花こうということでございまして、こういった先生方に御意見を聞いてまいるということでございます。こういったようなことが一と二に分けて書いてございます。  それから、三の「確認に係る意見聴取の開始手続」は、御説明を省略させていただきます。四も省略でございまして、六で「再度の意見聴取」ということでございます。  私どもは、実務上は審査専門委員の方、これは委員会として運用をするわけでございません。委員一人一人の御意見を伺うということでございますけれども、審査専門委員のどなたかがこれは暴力団の指定の要件に該当しないではないかということを言われました場合には、それに基づいて確認をするわけでありますから、そういう御意見があれば十分参酌をいたしまして、我々としてももう一回よく考えまして、そういう考え方を参考にいたしまして、そういう場合には実務的には指定をしないという実務になってくると思いますが、ただ法律的に申しますれば、我々といたしましては、国家公安委員会があくまで確認をして都道府県警察が指定をするわけでありますから、意見が違う場合であっても、どうしても我々としてこれはやらなければならぬという判断をする場合もあるわけでございます。そういう場合につきましては、もう一度当該班の先生方にお集まりをいただきまして再度意見を聞くというシステムをここにつくっておるわけでございます。  その「不服申立てに係る意見聴取」につきましては、このとおりでございます。  それから、第四番目の規則は、暴力追放運動推進センターに関する規則でございます。  これは、各都道府県に一を限りまして暴力追放運動推進センターという法人格を持った運動体をつくっていただくということでございまして、都道府県公安委員会がそれを指定してまいるということで、そうした指定をされましたセンターを中核にいたしまして、幅広い国民の皆様方の参画を得て暴力団追放運動を推進していこうという大変重要な役割を担った運動体を創設するわけでございますけれども、そのセンターの一番中核になる構成員と申しますか、仕事をしていただくものがこの暴力追放相談委員でございます。これを今までよりももっと充実した形でやってまいろうということでありますので、暴力追放相談委員というものにつきましては、ちゃんと専門的な知識を持ち、また反面守秘義務をかけておくというようなきちっとした形で運用してまいりたいということでありますが、その資格要件をここに書いてあるわけでございます。  いずれにいたしましても、この暴力追放相談委員というのはだれでもということではなくて、やはり専門的知識を持つ者ということで、アと書いてございますような一般的な資格要件を持っている者の中で、イに当たるような専門的知識を当然持っておると思われる職域の方々にお願いするという趣旨でございます。一番目は弁護士さん、それから少年指導委員または少年指導委員であった者、三番目が保護司、四番目は警察職員であった者で相談業務に従事した期間が通算しておおむね三年以上である者、五番目は一種のセービングクローズでございますが、一から四までに掲げる者と同等以上の相談業務に関する知識経験を有すると認められる者、こういった資格要件に該当する者の中から暴力追放相談委員になっていただこうというものでございます。  その後、二の「センターの基準」、三の「相談事業規程」、四の「不当要求情報管理機関に対する援助」、五の「都道府県警察からの援助」は、ここに書いてあるところでございますので、省略をさせていただきます。  以上、大変時間的な制約がございますので、はしょった形ではございますが、御質問にお答えをするという形でその他のことにつきましてはお答えの中で明らかにしていくということにいたしまして、私の方からの当初の御説明は終わらせていただきます。

松浦功自由民主党

○小委員長(松浦功君) ありがとうございました。  以上で説明の聴取は終わります。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 二、三お尋ねをしたいのですが、全会一致で決まった法律ですし、もう皆さん、この円満な施行というのは変な言い方ですけれども、所期の目的を達成するためにどうするかというのでいろいろお決めになったことだと思うのです。細かいことをお尋ねしましても、技術的な問題に立ち入るにしては私自身、こういう問題には取り組んでいないので余り詳しいことはわかりません。ですから、マクロでとらえた立場でお尋ねをしたいというふうに思うんです。  きょうはニュースを見ていましたら、十一時と十一時半、何であんなに続けてNHKで流したのかと思ったのは、警察庁長官の演説と会議の模様がブラウン管から流れてきまして、早速捜査担当者を集めてスタートしたのだな、そういう気持ちで見ておりました。  私たちは、どういうふうにして各県警本部の体制をとるのだろうか、今までの経験から言っても、新しい仕事を始めれば新しい陣容をつくってスタートしていくのだろうと思うんですね。そういう場合に、きのう担当の方からいろいろお話を伺ってみますと、新規の定員増というようなことは考えていないというようなお話でありまして、果たして既存の体制の中でこなしていけるということになるのかなという、極めて単純というか素朴というか、そういう疑問にぶち当たったんですけれども、そういう体制づくりの問題、人員増の問題なども絡めてどんなふうにお考えなんですか。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 確かに御指摘がございましたように、今度の暴対法に関します仕事と申しますものはみんな新規の仕事と言えるものがあるわけでございまして、陣容を整えなければ一線が大変苦労するという認識を私ども持っておりまして、体制の整備につきましては警察庁なりにいろいろと考えて一線と相談しながらやっておるわけでございます。  ただ、私どもとしては、新規の仕事ではございましても、結局暴力団対策という今までもやってきて、しかも今後、特に先般の証券・金融問題以後大変盛り上がっておる国民の期待の多い分野の我々の警察の仕事でございますので、これにつきましては、定員がどうのとか、そういうことを言う前に、やはり警察の総合力といいますか、とにかくこれが一番の警察の最重点なんだから、ほかも忙しいだろうけれども、全部そこに、いろんなところから少しずつ集めて総合体制をつくって、現有勢力の中で何とか努力をしていこう、そういう姿勢がないとすべて物事が始まらないということで今やっておるわけでございます。  その陣容が、今度聴聞をやる、あるいは指定をするということで一体どういう形になってまいりますか、相手の出方にもよりますのでわからないところもあるわけでございますが、私どもとしては、現有勢力、現在持っております我々の警察の体制の中で少しでもいろいろ各部門から人手の御援助をいただいて、そこに集中をさせて特別の体制をとりまして、それでとにかくこの聴聞から指定に係る暴対法の施行を円滑にやっていこう。やってみてどうしてもこれは難しいということになれば、またその段階でいろいろお願いをせぬといかぬと思いますけれども、現在の段階ではとにかく現有勢力の中からよりすぐってと申しますか、人を集中しまして、これが最重点だということで警察の組織を挙げてやっていこうというのが私どもの基本的な態度でございます。やってみて、それからのことにつきましてはその段階でまた判断するというつもりでございます。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 素人でわからないんですけれども、一人前の暴力団担当者になるのには何年ぐらいかかるんですか、人によって個人差はあるでしょうけれども。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) これは私、お答えがなかなかできにくいんですけれども、もちろん暴力団対策のベテランというのは何人も各県におるわけでありますが、そういう者はもちろん十年二十年という経験を積んだ者がかなり多いわけでございまして、暴力団の一つの名前を聞けばある程度その内情がわかっていくというようなところがあるわけでございます。なかなかそこへいくまでには、それはもちろん一年や二年でそういう捜査員ができ上がってくるというものではないと思います。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 そういうようなことを考えますと、これはもう長期的な体制で頑張っていかなければならないことになるだろうと思うんです。だから、この体制というものをどう組んでいくかといったら、つまり、なぜそんなことをお尋ねするかというと、今度の場合は行政的な措置というのが前について、後から警察の手が伸びるという姿になってくるのだと思うんです。そうすると、この法律でも書いてあるように、センターであるとか、あるいは民間の力を相当に活用するという体制をつくっていかなければならぬわけでしょう。すると、その人たちが安心して警察を信頼して協力するという体制ができてこない限りなかなか難しいでしょうね。  今までだって、暴力団に関して全然手を打っていなかったのかというと、そうではなかった。もう暴力団に関しての新聞記事が出ない日はありませんね。私らもそれなりに取り組んできて、今度は一歩突っ込んでやれるという体制を整えただろうと思うんですが、これをやろうとする場合に、本当にみんなに理解してもらわないとなかなか大変な仕事ではないかなというふうに思うのです。余りここで聞いて、これが公になってこうだああだという問題も、どの辺まで聞いたらいいのかなというちゅうちょも私の気持ちの中にありますけれども、ただ、その辺の取り組みというのとどう連動させるのかというのはなかなか大変なことだというふうに思うものですから、その辺の取り組みの問題をちょっとお聞かせいただければと思います。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 御指摘のとおりでございまして、私どももそういったことを考えまして体制を組んでいかないといかぬと思います。もちろん、今まで暴力団対策に従事しておりました者に加えまして、刑事部内あるいは刑事以外の部門から随分増強してやっておりますので、体制はこの施行に向けては各県かなり増強してやっております。ただ、これで十分かということになればそれはなかなか難しいのでございますが、とにかく増強をいたしましてやっていくしかないということで、増員とかなんどかということは考えずに今やっておるわけでございます。  特に、御指摘のありましたセンターなどというものも、これはつくりっ放していいというわけではもちろんございませんで、相当、これは民間に活用してもらうために、我々の方とよく連絡をとって、こちらかういろいろと働きかけて民間にやっていただきませんとどうにもなりませんし、また御協力をいただきます方の保護措置と申しますか、御協力をいただいた途端に暴力団から反撃を受けてポシャってしまうというようなことは絶対あってはならないわけでありますので、そういう保護措置もとらなければならないということで、それはすべて人手のかかる話にはなるわけであります。そういうものにつきましては、私どもの方でいろいろとその基本的な考え方は一線に示しまして、それなりの体制をとっていってもらうということでございまして、今のところ現有のいろんな勢力を有効に活用することによってその辺は何とかカバーをしながらやってまいりたいと思っております。  ただ、取り締まりとか行政命令の方だけに力が入りまして、そうした民間の力を活用させていただくこととか、あるいは活用させていただく民間の方々の保護措置に落ち度があってはならない。それが抜けますとこの暴対法の施行は一とんざするということは私どもよく認識しておりまして、先ほど委員から会議が報道されたという御指摘がございました。実は私も出ておりまして、その点が、暴力団法施行の関係者に対する保護措置の徹底というものが今度の暴対法をうまくスムーズに施行していくための一番重要なことですよということは一線の課長諸君の御理解を得たところでございます。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 うちの方の新聞情報で、うちの県での取り組みなんかを見ましても、例えば正月のお飾り用品を十倍くらいで売るのを、代表者が行って今度はそういうことに協力しませんということをやりましたというような記事があったり、ある新聞の社説なんかでもそういう点などが指摘をされておって、いいことだというふうに書いてありますね。こういうことも大切なことでしょう。  ところが、きょう長官の話の中にもあったし、今局長の話にもありましたが、でっかいところで暴力団に空もうけをさせる証券問題というようなのが起こってきてしまうと、現場でしゃかりきになって頑張っている連中が嫌になっちゃうという問題もこれは十分考えられます。そこのところを何とかしなければどうにもならないのじゃないかなという気持ちも実は持っていますけれども、ひとつ住民運動、その人たちが安心して協力できるという体制をぜひつくってもらいたい。  それに絡むわけですけれども、今まで一般刑事事件の検挙率が下がっている、そういう話がちょいちょい出てまいります。それはなぜなんだ、こう言ったら、交通取り締まりで被害を受けない者はいないぐらいにみんなやられていて、もう警察なんかに協力するものかという空気が出ていないわけではないでしょうということを随分聞かされるわけですね。確かに、交通ルールに違反した者はこれはとんでもないということには違いないのだけれども、隠れていて摘発するより、指導という面にもっと重点が置かれてもいいんではないかというような声も聞きます。  そういうものと関連して今度の場合を考えてみますと、外側の協力という場合に、何もほかの一般的なことについてそれを緩やかにしろとかなんとかということを言おうとしているわけではないんですが、やはり日常全般の仕事の進め方についてみんなの協力を得られるような雰囲気をつくることが大切でしょうということを言いたいわけですけれども、こういう点もひとつ御検討いただきたいと思います。  それからこの間ある新聞を読んでおりましたら、企業でみずからを戒めるというので、経団連ですか、企業憲章みたいなものをつくりましたね。でも、あれもどうも最後のところはしり抜けみたいで、それぞれの企業の自己抑制というか、そういうものに頼らざるを得ないのだというようなことが書かれておりました。そんなのではこれはどうしようもないので、暴力団とのつながりを求めていくような金持ちの、金を動かすことのできる集団というものに対して相当程度手厳しい指導をしてもらいたいという気持ちですけれども、その辺の取り組みについてもお考えがあったらお聞かせをいただきたいと思います。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 私どもの警察業務全般につきまして、国民の皆様方の御協力がなければうまくいかないという点はもうそのとおりでございまして、私どもなりに刑事警察だけでなしにその他交通警察、いろいろな他の警察業務全部についてでございますけれども、国民の皆さんから協力を得られるように、市民応接と申しますか、そういうもののやり方から、基本的なところからきちっとしていこうというようなことで努力はしておるところでございます。まだ至らないところがいろいろあると思いますが、御指摘の点も踏まえて努力をしてまいりたいというふうに思っております。  事暴力団の問題についてちょっと絞って申しますと、お話の中にもございましたように、正月のしめ飾りへの協力を拒否するというような形が市民の皆様の中から出てきてくれたということは、これは大変ありがたいことでございまして、最近盛り上がっております暴力団排除の機運というものがこういう形で出てきたということで大変心強く思っているところでございます。こういったいわば草の根の部分でのいろいろな協力体制というものを我々としても大事にしてまいりまして、こういった人たちを我々として大いに支援をしながら、そういう人たちと手を携えて暴力団排除活動をやってまいりたいというように考えておるわけでございます。  なお、その反面と申しますか、御指摘にありましたように、一連の証券・金融問題などでは、若干、暴力団と大企業その他で癒着しておるのではないがというような指摘がありましても、受け答えに困るのじゃないかというような事態が大分見られたわけでございまして、それにつきまして我々。なりの問題意識を持っておるわけでございます。  先ほど来、経団連の企業憲章その化しり抜けで余り具体性がないんではないかというような御指摘もございましたが、確かにそういう御評価もありましょうが、私どもとしては、実はあの一連の証券・金融問題を境にして、大企業、中小企業を問わず、企業の中に相当程度やはり暴力団とつき合っておったら結局自分の企業のイメージダウンになってもうやっていけない、なまじっか目先の処理をしようということでちょっとした金を出したばかりにつけ込まれて、あげくの果てが自分の企業のイメージダウンでべらぼうな損をするというようなことで、これはそんなことがあってはならぬぞ、やはり変えていかないといかぬという機運はかつてなく高まっておるというように認識をいたしております。  ただ、問題は、これがどう具体的に今後も続くような形でいくかということでございまして、そういうことをするために警察として何ができるかということを考えていかなければならぬということであろうと思います。私は、今度の企業のいろんな反省と申しますか、暴力団との癒着を絶たなければならぬという決意は本物であるというように感じております。それを我々としてどう実務レベルで具体的に継続していくか、警察との連絡体制をどうつけるかというのが問題であろうと思います。  そういう観点から、当面問題になりました金融業界あるいは証券業界にはそれぞれ中央に団体がございますので、そういった業界団体の中に暴力団排除のための特別の委員会なりそういった組織をつくっていただきまして、そういうものと我々とで具体的にケース・バイ・ケースで打ち合わせができるような連絡体制をつくっていこうという形で、非常にぼやっとした形での言いっ放しにしておくだけでなくて、具体的に実務的に詰めていくシステムをつくろうということで今努力しておるところでございます。これは、今直ちに即効薬的にぼんぼん効果の出てくるというものではございませんが、長い目で見れば、そういう形で企業の皆さんの真剣に暴力団を排除していこうという動きを具体化していけば、暴力団排除活動というのは十分に成果が上がっていくのではないか、中長期的に見れば成果が上がるのではないかというように私は思っております。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 きのう偶然帰りの電車で、中学時代の同級生で税務署長をやって、今税理士をやっている人と一緒になったんですね。あんたの署長時代に暴力団から税金取れたかい、こういうストレートな質問をしたんですけれども、やはりなかなか難しいらしいですね。それで、つかまえたやつを警察と連携してやっても上へ伸ばすというのは非常に困難だ、つかまえたやつだけということになっちゃう、やはりほんのちょぼちょぼの話にしかならないというのです。  税務署との連携なんかについては、ひとつ十分お考えを、専門委員ですか、弁護士でありますとかいろいろな人たちがここに書いてありましたけれども、税理士なんというのも考えているんでしょうかね。やはり実務経験者というか、そういう連中で、こうすればこうやって税金取れるのじゃないかとか、彼らなりに考えている人があるんだろうと思いますね。  一兆三千億というんでしょう、二年前の統計で。そこから税金どのくらい取られているかという統計がなんかありますか。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 暴力団員から税金を取らぬといかぬという発想は私どもにも昔からございまして、警察と税務当局とで連携をとってやっていかないといかぬというような形で、私どもの方から、捜査の過程で税務上参考にして税金取っていただけるんじゃないかというようなものがある場合にはそれを通報するという、いわゆる課税通報の措置というのが昭和四十八年ぐらいから出ておりまして、ずっとやっておるわけでございます。そして毎年、私どもの方から、全国トータルいたしますと、もう何十億という額のものをやっておるわけでございます。それに従いまして向こうの方で税金を取っていただいておるというのはやっておりまして、この制度を我々側としてはこれから充実をしていかなければならぬと思います。  具体的にどれだけ課税がされたかということは、向こうの守秘義務がございますので、私ども必ずしも明確ではございませんが、うちとしてはいつも六十億とか七十億とかいうような膨大な額のものをやっておりますので、相当部分はやっていただいておるということは御連絡を受けておるところでございます。  これをもう少し実務的にやっていく、その過程におきまして、私どもが今度の証券・金融問題を経験いたしまして、反省、教訓として思っているところによりますと、やはり我々として、委員御指摘のような形で、暴力団からもう少し税金を取っていく、そのためのノーハウを税理士さんなり何なりから警察ももう少し知恵を学んでやっていく必要があるじゃないかということは、私どもも実は痛切に感じておるところでございます。課税通報という制度は既にありますので、それをもう少し有効なものにしていくという努力は今後もやらなければならぬということにしております。  これは、現場的には各地域の税理士さんを呼んで勉強会を開いたり、我々なりに今までいろいろ努力いたしまして、私どももその方面でもう少し暴力団に、言ってみれば鋭く迫るというやり方をせぬといかぬなと思っているのであります。そういう努力をこれからやってまいりませんと、なかなか彼らから資金源を枯渇させるということはできないのじゃないかということで、私ども自身も十分問題意識を持っておりますので、その方向で努力をしてまいりたいというふうに思っております。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 取るどころか取られているんです。というのは、厚生省から生活保護費で随分いただいているやつが多いじゃないかといって通達も出ているく多いですし、逆に、取ったより以上に取られているんじゃないか、お国が、そんな気がしないでもないんですね。さりとて民生委員との関係やなんかのこういう問題についてはなかなか大変なことだと思いますけれども、慎重にお取り組み願いたいと思うんです。  最後に、これはごらんいただいているかと思うんですけれども、雑誌に、最近はフィリピンからピストルじゃなくて自動小銃の輸入だというのが出ているんですね、潜入ルポですか。これも見られていると思いますが、最近の武器の状況なんかはわかりますか、差し支えない範囲で……。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 恐れ入ります。けん銃等銃器の輸入状況につきましては今ちょっと……

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 後でも結構ですよ。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) ちょっと今数字がございませんので、後ほどまた御説明させていただきます。  銃があります場合には、ほとんど全部輸入銃でございまして、昔はいわゆる改造けん銃というのが多かったわけでありますが、最近はもう完全に真正の立派なけん銃が多くなっている。御指摘のように、自動小銃とかカービン銃といったような大型の武器がみんな輸入をされてくるというようなことでございまして、何カ所かでそういうものも押収されております。  したがいまして、これは直接的には、私ども保安部という部がございまして、そちらを中心にいたしまして、もちろん私ども暴力団対策をやっている者も十分関心を持ってやりますが、何とかそういう銃器をとっていくということでやっております。最近の対立抗争事件を見ますと、いわゆる銃器発砲の件数というのは非常にふえてきておりますので、これは十分問題意識を持ってやってまいらぬといかぬと思います。  年間、けん銃で言えはいつも大体千丁ぐらいのものが押収をされておるのでございますけれども、たしかフィリピンというのは向こうから言えばいわば輸出先といいますか、そういうものとしては大分大口のところでございますので、フィリピンなどの捜査当局との連携というのは十分にとりながらやっております。  恐れ入ります。平成元年でございますと八百七十五丁になっておりますが、そのうちの二五%の二百二十一丁というのはフィリピンから入ってきておるという状況でございます。  最近、六十年以降の五年間でありますと五千九百二十六丁という銃器が押収されておりますが、フィリピンはそのうち千六百九十三でございますから二八・六%。ただ、数字といたしましてはもうちょっと大きいのがアメリカでございまして、過去五年間に千八百八十八丁、三一・八%ということでございまして、この二つ、フィリピンと米国だけで大体六割ぐらいを占めるという状況が、今申しましたのは暴力団白書というものでございますが、示されております。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 アメリカのまねをしたがるのが日本人なので、きのうかおとついか、二十二名もばらばらやったもので……

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) けん銃でございました。  十分に取り締まりを強化してまいりたいというふうに思います。

上野雄文日本社会党・護憲共同

○上野雄文君 せいぜい御奮闘を。

諫山博日本共産党

○諫山博君 暴力団新法を運用する場合に、土台となるのは暴力団の指定だと思います。暴力団の指定というのは、今までの法律にない新しい概念です。しかも、憲法で保障された結社の自由にかかわる問題です。相手は暴力団ですけれども、指定の手続というのは厳密で公正でなければならないと思います。その手続を定める聴聞に関する規則は既に公表されていますから、これに基づいて若干の質問を行います。  前回の小委員会で私は幾つかの問題を提起しましたけれども、部分的ではありますがこれが取り入れられて手直しをされたというのは結構です。行政と議会の関係はこうでなければならないと思います。  私の問題提起は十数点にわたりますから、一問一答ではなくて、私が感じている問題点をまず列挙いたします。第一、第二と言いますから、後でまとめて説明してください。  第一は、聴聞の主宰者についてです。  都道府県公安委員会が聴聞の主宰者とされています。これが原則です。ただ、例外的に、公安委員会が必要と認めるときに、指名された公安委員または聴聞官に主宰させ名ことができるどなっております。この原則と例外の関係をきちんと運用するということが非常に必要だと思います。  聴聞の主宰者というのは裁判に例えれば裁判長です。恐らく一番やりやすいのは聴聞官に主宰させることだと思います、これは警察官ですから。警察官である聴聞官に主宰させるというのは一番便利だし簡単だと思いますけれども、しかし、聴聞官に主宰させるというのは例外的な措置でなければならない。原則として主宰者は都道府県の公安委員会、その次は公安委員会が指名した公安委員、最後に全く例外的な措置として警察官である聴聞官に主宰させることができる、この関係を厳密に運用してもらいたい。安易に聴聞官に主宰させるというようなことがあってはならない。これが第一です。  第二は、代理人についてです。  当事者は一切の手続をすることを代理人に委任することができる、代理人は当事者にかわって聴聞に出頭することができる、こういう規定があります。問題は、代理人は当事者と一緒に出席することができるのだろうか、これが私の疑問です。条文の案を見ますと、当事者が出席している場合には代理人は出席できないのかなというような疑問も持ちましたから、この点をぜひ御説明いただきたい。  そして、私の希望としては、代理人がついている場合でも当事者の出席は認めるべきである。民事裁判における代理人、これは当事者と代理人が同時に出席します。刑事裁判における被告人と弁護人、やはり同時に出席するわけです。ですから、聴聞手続で代理人という制度がつくられるわけですけれども、代理人は当事者と同時に出席できるというように運用すべきだ。この点の解釈がよくわかりませんから、御説明ください。    〔小委員長退席、須藤良太郎君着席〕  第三は、補佐人です。  これは、代理人と違って許可制になっています。どういう場合にどういう人物が補佐人として適格性を持っているのか、これは規定されておりません。第十一条では補佐人について、「相当のわきまえのある者」という表現が使われておりますけれども、これは第十一条の場合であって、一般にどういう人が補佐人として許可されるのかというのが運用上問題になってくると思います。  私の要望は、この許可条件を余り厳しくすると補佐人の制度が有名無実になる。当事者が求めてきた場合には、よほど不適格でない限り補佐人と認めるという立場で運用すべきだということです。  第四は、陳述書、これには二つの問題を感じます。  第一は、陳述書を提出することのできる時期です。条文では、聴聞の期日に先立って提出するという表現になっております。これは第一回期日前に提出できるというのは当然だと思いますけれども、聴聞が二回、三回と続いた場合には、その途中においても陳述書を提出することができるというように読んでいいんだと思いますし、また、そういうふうに運用しないと陳述書というのが余り意味を持たなくなる。ですから、陳述書の提出の時期というのは第一回期日以前に限定さるべきではないと思うが、どうだろうかということです。  陳述書についての第二は、陳述書というのは聴聞を効率的に行うためのものだと書かれています。しかし、効率的に行うというだけではなくて、陳述の正確を期するというもう一つの意味がなければならないと思います。聴聞というのは、口頭陳述が原則とされています。    〔小委員長代理須藤良太郎君退席、小委員長着席〕 ただ、口で言っただけでは正確を期しがたいというような場合に、同じことを陳述書で提出するということが当然行われると思います。その場合に、陳述書が提出されているから同じようなことを口頭で述べることを制限するというようなことがあってはならないと思います。口頭でも陳述を認めるし、さらにそれの正確を期するために同じ内容のものを陳述書で提出するというふうに運用すべきだと思います。陳述書について効率的に行うためのものだという規定づけがされていますから、今言ったような疑問が出てきたわけです。  第五は、聴聞における発言等についてです。  公安委員会の規則の案で、当事者や代理人がいつでも発言する権利を持っているのかどうか、規定の仕方があいまいのようです。これは、当事者や代理人は原則として発言権を持っているということを明らかにしなければならないと思います。ただ、状況によっては聴聞官が発言を制限する、あるいは許可をしないということがあり得ると思いますけれども、当事者や代理人は原則としていつでも発言はできるのだということを大前提にしなければ、公開の聴聞の場で当事者の発言がいろいろ不当に制限されるということが行われ得るのではなかろうかということを危惧するからです。許可を受けなければ発言できないというのは当然だと思いますけれども、しかし、やはり本来当事者は発言権を持っているのだという前提を認めてほしいということです。  第六は、聴聞の続行についてです。  次の各号のいずれかに該当するときは、聴聞を続行するものとするという規定になっています。各号のいずれかの一つに「決定をするに熟さないと認めるとき。」、こういう言葉も出てきます。そこで、決定をするに熟さないと認めるときというのは、主宰者が一方的にそういう判断をしたときではなくて、客観的に決定をするに熟さないというような場合には聴聞を続行しなければならない、主宰者の一方的な判断で勝手に聴聞を打ち切ってはならないというふうに運用すべきだと思いますけれども、ぜひそういう処理をしていただきたいということです。  第七は、聴聞の終結です。  当事者または代理人が主宰者の問いに答えない場合には、聴聞を終結することができるというふうに読めます。そうではなくて、主宰者の問いに答えず、発言の機会を放棄したと認められるときに聴聞を終結することができるというような運用をしなければならないと思います。この点は、規定の仕方が大変あいまいですから、この規定の趣旨はどうなのか。もし、問いに答えなかったということだけで聴聞を終結することができるとすれば、これは大変問題だということを指摘いたします。  憲法第三十八条は、「何人も、自己に不利益な供述を強要されない。」となっています。こういう憲法の条文がある中で、当事者または代理人が問いに答えなかった、それだけで聴聞を終結するというのは大変問題です。問いに答えず、そのことが発言の機会をみずから放棄したと認められる場合には聴聞を終結することができるというような厳格な運用をしなければならないというふうに思います。  第八は、聴聞調書の閲覧についてです。  前回の小委員会でも私は指摘しましたけれども、「聴聞調書を閲覧することができる。」という規定になっております。これは、必ず将来紛争が発生いたします。閲覧することのできる聴聞調書の中には、当事者の発言の要旨、参考人の証言の要旨、検証の概況その他重要な内容が含まれます。そして、この問題は行政訴訟にまで発展することができる問題です。これが当事者は聴聞調書を見ることはできるけれども、メモをすることはできない、謄写をすることもできないということになれば、閲覧したところでほとんど意味をなしません。現にこれは確定した刑事記録の閲覧、謄写で全国的に問題になっていることです。  ですから、閲覧という言葉が記載されていますけれども、現に刑事訴訟法などで運用されているように、閲覧させる以上はメモも認める、メモを認める以上は謄写も認めるというような弾力的な運用をしないと、必ず紛争が起こるということを私は断言いたします。  ですから、一番望ましいのは、検証、聴聞調書の閲覧、謄写ということを認めることだと思いますけれども、それができないとすれば、閲覧というのはメモをとったり、写し取ったりすることを含む意味だというように運用してほしいということです。  第九は、これは聴聞手続と幾らか変わりますけれども、今、暴力団が株式会社とか事業協同組合などの法人をつくる動きを示しております。大変有名なのが株式会社山輝です。山口組の本部にこのプレートがかけられているそうです。山輝という話源は、輝ける山口組、この山と輝くをとって株式会社山輝だと言われております。資本金二千万円、代表取締役を含めたほとんどすべての取締役は山口組の最高幹部。そして、事業目的は、不動産売買、ゴルフ場経営、美術品販売、こういうことが掲げられております。  こういうふうに中身は暴力団だけれども、これを法人にしてしまう、その場合にどうなってくるのかというのが大変問題です。福岡県の方では、株式会社ではなくて事業協同組合をつくる動きも出ているそうです。  株式会社にしても事業協同組合にしても、今度の新しい法律で解散を命ずることはできないと思います。法人を解散させるのは別個の法律によるほかありません。それでも中身は暴力団だ、役員は暴力団の幹部だ、やっていることも不動産売買とか美術品販売とか、今世間でいろいろ問題になっている暴力団特有の業務だ、こういう場合に、今度の新しい法律に基づく指定はどうなっていくのだろうか。暴力団が株式会社とか事業協同組合をつくれば、これには手が出なくなるのか、これが私の問題提起です。  第十は、雲仙・普賢岳の災害に際して、山口組が一千万円の義援金を地元に持って行ったと言われております。この金は、一般募金ではなくて、組長などが出し合ってつくった資金だということも報道されております。そして、今度の暴力団新法の適用を逃れるための戦術の一つではないかという問題が提起されているわけです。  つまり、不当な暴力的な手段で営利の目的を達しようとしているのではなくて、助け合いとか国家、社会への貢献とか、そういう目的を行うための行為として雲仙・普賢岳の災害に対する義援金を集めたという批判も出ているわけです。こういう場合にどう対処していくのか、これは新しい法律による団体指定を免れる戦術ではないのかという問題です。  第十一、右翼暴力団が今政治結社を次々につくる動きがあると言われております。  ことしの十月十六日の毎日新聞によりますと、「東京都北区の右翼団体は今春まで、会長が暴力団「住吉会」系の組長だった。しかし、同法成立を機に団体を解散し、暴力団と無関係の者を会長にして同名の右翼団体を新たに結成した。」、そして、結成に当たって、新しい団体は組とは何の関係もないということを各方面に通知していると。これは初めから予想されていたことです。  団体そのものはまさにあの暴力団の適用要件にひたり当たる。ただ、その団体の目的に政治活動を掲げる、そして自治省に対して法律に基づく届け出もする、政治資金規正法による届け出の手続もとっている。こうなると、新しい法律による指定との関係はどうなっていくのかというのが非常に疑問だと思います。暴力団が時々北方領土返還、こういう政治スローガンを叫べばもう暴力団としての指定を受けない、日本共産党の事務所に押しかけてくればこれは政治目的を掲げた団体だということでこの法律の適用を免れるというようなことがあってはならないと思います。そして、現にその危険性が具体的に発生しているわけです。ですから、中身は暴力団だ、しかし政治団体として政府に届け出をする、たまには政治活動らしいことも行うというような場合に、この法律の適用はどうなっていくのだろうかというのが私の疑問です。  大変多岐にわたりましたけれども、説明できるなら御説明いただきたいと思います。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) それでは順次お答えをいたします。  第一といたしまして、主宰者について原則と例外の関係をきちんと運用していくことということにつきましては、私どももそのように考えておりますので、先ほど申しましたような指定聴聞は全部少なくとも聴聞官にはやらせないというような点につきまして、きちんと運用してまいりたいというように思います。  二番目、代理人が当事者と一緒に出席できないかということでありますが、我々は代理人というのは当事者にかわって出席する者ということであると思っておりますので、当事者と代理人が一緒に出てくる場合の代理人というのは代理人ではないというように思います。それは補佐人として出てくる場合はともかく、そういう場合は許可を得て出てきていただくということになるのだろうというように思います。  そこで、補佐人はどういう場合にということでございますけれども、補佐人と申しますものは、聴聞において当事者またはその代理人が意見を述べ、かつ有利な証拠を提出することについて、当事者またはその代理人を補佐するというものでありますから、例えば指定に係る聴聞の場合であれば、暴力団の代表者が名目上の親分にすぎず、当該暴力団の運営について十分掌握していないときに、当該指定されようとする暴力団の運営を十分に掌握している者などから申し出があった場合など、実質的に聴聞に出てくる人間を補佐できる者について許可をするということを原則として考えておりますが、まだ一度もこういうものをやったことのない聴聞でありますので、この辺の運用は柔軟に合目的的にやっていかなければならぬというように思っております。  それから陳述書の時期につきましては、これは聴聞の期日までにということであれば当然第一回前ということを我々は想定しておりますが、第二回以降につきましても陳述書が出るかということについては、そういう必要性がある場合というのはどういう場合かちょっと今のところ具体的に思い浮かばないわけでありますが、検討はしてみたいというように思います。  それから、効率的にやるために陳述書を使うということでありますが、陳述書が出ているものについても、口頭でまたダブって言ってもいいのかというようなことであります。その必要性上、当事者の方で繰り返して申したいということがあれば、それは当然言うことができると思います。陳述書において書いてあることは一切口頭では言えないという性質のものではないと思います。  それから発言の点につきまして、いつでも発言できるかということでありますが、この二十二条の趣旨というのは、当事者とか代理人、補佐人等関係者以外、関係ないのがワーワー言って秩序を乱してはいけないという趣旨の方にウエートを置いて書いておりますので、それ以外の者は発言ができませんという趣旨のものでございますので、当事者あるいは代理人などが必要な重言をいつでもできるというのは、これは原則であろうと思います。ただ、それは主宰者の主宰に従って発言をしてもらわなければならぬということは当然でありますが、そういう発言のルールに従って発言する限り、当然それはいつでも発言できるものであろうというふうに思います。  それから聴聞の続行で、事案の熟さないときというものを客観的に認めるべきではないかということでありますが、あくまで主宰者が熟すか熟さないかの判断はするものであろうと思います。ただ、主宰者の判断が客観的にも認められるような場合に主宰者が判断するということをこの規則は当然予定しているものであろうというように思います。  それから、問いに答えずという点につきましては、これはあくまで先ほども御説明したとおり、問いに答えなくて終結をするという場合は、あくまで有利な証拠を提出する機会を放棄したと認められる一つの例示でありますので、問いに答えられないといいましても、ちょっと一瞬絶句をして答えられないから途端に終結をするというものではございませんで、あくまで、問いに答えないというのが有利な証拠を提出する機会を放棄したと認められるような問いに答えない仕方というものがあった場合に終結をするということでありますから、その辺は主宰者の良識のある判断でやってまいれば紛れはないものと考えております。  それから閲覧についてでございますが、訴訟やいわゆる行政審判の中には、当事者に調書、記録等について閲覧権に加え謄写権を認めている場合があるのは存じておりますが、その趣旨は審理における攻撃防御に利用するため及び自後の裁判等に証拠として用いるためであると考えられます。  ところで、聴聞調書の閲覧の意義と申しますものは、聴聞調書について当事者またはその代理人に閲覧の機会を与えることにより、聴聞調書の作成の適正を制度的に確保するためのものでありまして、自後の不服申し立てや訴訟準備等のために認められているものではございません。したがいまして、当事者またはその代理人に聴聞調書の謄写を認める必要はないのではないかというように考えております。なお、メモにつきましても、私どもといたしまして、メモをすることまで認めるというつもりはございません。  なお、そうした私どもの考え方というのは、ほかの省庁の聴聞に関する規定を全部いろいろと精査をいたしまして、それに合わせてやっているものでございますので、私どものこれから行おうとする聴聞だけが特異な取り扱いをするというものではないというように考えております。  それから、法人の山輝の件でございますが、こういう法人をつくるという場合には二通りあるわけでございまして、山輝とかなんとかいう法人ができましても、それ以外に本家である山口組というのが厳然として存在して、存在をし続ける暴力団が別にこういう法人をつくる場合と、暴力団そのものが法人格を取得してしまうという場合と二通りあると思います。最初の場合は、もちろんつくった法人がどのような活動をするかという実態に応じて判断をしていくべきものと思います。  問題は、こういうことがあり得るかどうか、そのことが可能かどうかというのは現実問題としてなかなか難しい問題があると思いますけれども、そっくりそのまま法人格を持ってしまって株式会社に全部してしまう、暴力団の組員が全部会社員になってしまうというようなことが仮にあったといたしましても、私どもとしては法人そのものをどうするということでなくて、その法人になってしまった暴力団の活動の実態に応じまして、我々の暴対法に従って指定すべき要件があればそれを指定いたしますし、個々の構成員の行動が九条なり暴力的要求行為なりに当てはまればそれを規制していくということでございますので、その点については余っ考えない。もちろん、ただ法人格を持って会社の活動をやるというのであれば、本当に正式な商行為としてやっている行為なのかそうでないのかという区別は十分つけながらこれはやっていかぬといかぬ。その意味でやや神経を使うことになる。と思いますが、丸ごと暴力団が法人になった場合というのは別にそう難しい問題ではないのではないか、あくまでこの暴対法に則して考えていけばいい問題ではないかというように考えております。  それから普賢岳の問題、かなりの金を出したわけでありますが、出したこと自体をとやかく言うわけではございません。ただ、私どもとしては、そういうものを通じて彼らが暴力団でもこういうことをやるんだということで世論をそらすといいますか、そういうことであろうというように一応理解はいたしておるところでございます。私どもといたしましては、そういった彼らの出すまでに至る金の流れというものの方にむしろ焦点を置いていろんな実態解明をすべきものであろうというように思いますが、私どもも含めてこういった彼らのいわば変化球に惑わされてはならぬというように考えておるところでございます。  それから、右翼暴力団への転換につきましては、これまで何遍も御説明を。いたしましたが、私どもといたしましては、この暴対法の運用、特にほかの政治団体なり社会運動団体なりとの切り分けというのは厳密にやらなければならないと考えておりますので、たとえ暴力団としての実態があるものでありましても、もう一方におきまして右翼団体としての政治団体としての実質が認められる場合、街宣車を持ち、そしてかなりの日数、その内容を聞く限りは右翼思想の宣伝啓蒙というような右翼活動を実施しているという実態があるものであります場合には、その実態を持っているものにつきましてはこの暴力団対策法の対象にはしていかないというのが我々の基本でございます。  問題は、暴力団としての外見を、一見そのように見えるような外見を整えており、あるいは政治活動、政治資金規正法上の届け出をしているとか、そういったようなのはあくまでもカムフラージュにすぎない、実際にそういう看板をかけているけれども中身はその看板に合った活動を全然しておらないというような実態がある場合には、たとえ右翼だ右翼だと相手が言いましても、私どもとしてはこれは暴力団であるという認定をいたしましたら暴対法の運用を考えるということでありますが、右翼の実態があるものにつきましては暴対法の対象にはしないということを考えております。  ただし、そういうものにつきまして、そういった右翼の実態を持っておるわけのわからぬ団体が出てきたといたしましても、それは現行法を、現行法といいますか、別の刑罰法令などを総合的に活用いたしまして、そういった団体が不当な資金集めをするというような実態があれば取り締まっていく。ただ、それは暴対法の世界に入ってくる団体ではない。私どもとしては、典型的な、三条に規定してありますような要件を兼ね備えた団体を暴力団として指定していくという原則は貫いてまいりたいというように考えておるところでございます。  以上、御答弁申し上げます。

諫山博日本共産党

○諫山博君 二点だけ。  一つは、代理人ですけれども、今の説明では当事者が出頭している場合には代理人は出頭できない、そうなりますか。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 概念の問題であろうと思いますけれども、本人が出られない場合に本人にかわって出てくる者のことを我々は代理人というように言いますよということですから、論理矛盾であろうと思います。  ただ、おっしゃるように、例えば弁護士の資格がある者が本人に付き添って出てくる場合、これは幾ら代理人だと言って一緒に来てもらってもそれはちょっと我々としては代理人としては認められない。いろんな形で補佐をしてもらいたいということで弁護士が入ってくる場合にはそれは補佐人として許可していけばいい、こういうことであります。ただ、代理人というのは本人にかわって出てくる者のことを代理人と言うんだというように我々は理解をいたしますので、両方出てくるというのはないと思います。

諫山博日本共産党

○諫山博君 わかりました。  今の説明は、代理人の一般的な用語に反しますよ。例えば民事裁判でも代理人という言葉を使います。労働委員会の審問でも代理人という言葉を使います。その場合の代理人というのは当事者も出席できるし、代理人も出席できる、これが法律用語としての代理人の常識です。ところが、どうも今の説明を聞いていると、同じ法律用語である代理人を民事訴訟法とか労働委員会規則などと違った意味で使っているというふうに思います。  それからもう一つ、弁護士が一緒に行きたいときは補佐人になればいいではないかということになっています。代理人は許可は要らないわけですね、補佐人は許可が要ります。つまり、許可を得なければ弁護士は当事者と一緒に出頭できないということになりましたら、これはこの前議論になった準備書面という法律用語が違った意味で使われようとしているという問題と同じで、当事者が出頭する場合は代理人が出頭できないというんだったら、これは代理人という言葉を違った言葉にせざるを得ないと思います。これが第一。  もう一つは、暴力団が政治活動する場合、これは実践的に非常に問題が出てくると思います。  例えば、私たちは右翼暴力団という言葉を普通使います。右翼と暴力団というのは一体不可分で分けられない場合が多いわけですよ、山口組系の政治団体、ちゃんとそういうふうに系列化されていますから。だから、右翼団体として政治目的を掲げ政治活動をやれば、なかなかこれは否定しにくいということのようですけれども、そうだとすると、暴力団が右翼団体化することによってこの法律の適用を免れていくのではなかろうかという心配がありますから、これはよほど厳密にといいますか、暴力団にしてやられないようなやり方を警察としては研究すべきだ。新聞を見ると、暴力団が株式会社をつくる、政治団体をつくる、まさに暴力団と警察庁の知恵比べが行われているというような言い方をしているんですよ。ですから、法の網をくぐって指定を免れるようなことを許してはならないということは、これは要望として申し上げたいと思います。  以上です。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 代理人の問題につきまして、ほかの法律用語とちょっと違うじゃないかということでありますが、ここではあくまで聴聞でございまして、その後の行政訴訟であるとか、普通の民事裁判とかいうのとは全く違うわけでございます。ほかの省庁等の規定ぶりというのもみんな調べておるわけでございますが、聴聞の場合の代理人というのは私どものように理解をしてやっておるということでございますので、その辺の紛れはないのではないかと思います。  ただ、先ほど、それでは陳述書を、法律上の、訴訟上の用語と違うように、紛れがあってはいけないので変えだてはないか、同じことでなぜ変えないんだという御趣旨の御発言でありましたが、この陳述書なり先般の準備書面というのは、実はこれはほかの省庁でやっておりますいろんな聴聞にはない規定なんです。それは、今度暴力団の組長を聴聞するというちょっと普通の聴聞などと違ったことがありますので、非常に何か話の行き違いができてくる。そういうものを当事者の同意が。あれば、あらかじめ出してもらう書類があれば出しておいてもらって、こっちも見るし、相手もそれに従って頭を整理しておいてもらうという方法がいいのではないかということで特に取り入れた制度で、ちょっとほかにはない制度といいますか、文言なのでございます、したがいまして、初めて新たに入れるものでありますから、余り紛れがあっちゃいかぬということで変えたということであります。  ただ、代理人というのは、何も私どもが独創で代理人というのをそのように解釈しているのではございませんで、これはほかにもそうなっておる、これは裁判とかそういうのとちょっと違うんだということで、私どもはそういう形でやっておるわけでございます。補佐人の許可制などというのも一々我々がチェックしてやっていくというわけではございませんので、必要であれば補佐人として弁護士の方に来ていただくというのは我々も当然予想しておるところでございます。  それから、右翼暴力団については、何遍も言うようでございますが、御質問の御趣旨は我々もよくわかるわけでございます。ほかの諸先生方からも、本法ができることによって暴力団が右翼に転換するのではないかというようなことを大変御心配になる向きがありまして、私どももそういった心配を全然していないというわけではございません。そういうことがあってはならないということでやっていかなければならぬと思っております。ただ、暴力団の指定という問題につきましては、憲法上の結社の自由との関係で大変微妙なところのある、それをクリアしてできた制度でございますので、私どもとしては、これはやはり暴力団は暴力団としてピュアな形で存在する暴力団を規制の対象にしていくというのが正しい態度であろうというように思うわけであります。  したがいまして、一般の感覚から言いますとちょっと腑に落ちないところが確かにあるというのはわかるのでありますが、右翼としての実態があると我々認めざるを得ない状況がある以上、それはやはり右翼団体として扱わざるを得ない。そういうものまでそうだそうだということで広げていくということは非常に指定の制度の安定性を害するという感じがあるものですから、そういうものは入れません。入れないからといって野放しかといったらそうではありませんで、ほかの法律で不都合なことがあれば今までどおりやってまいりますということであり、ます。ただ、この暴対法で対処をするというのは私どもとしては厳格に考えてまいりたい。その他のことにつきましては、暴対法の外では扱いますけれども、それはそれなりに私どもできちっと対応してまいりたいというように考えております。  さらに言いますれば、暴力団が右翼になれるなんというのはそう簡単にできるものではないというように思います。相当勉強もしてもらわないといけませんし、そんなに簡単に、水増し論とか破門論とかいろいろありますけれども、なるほどそういうのが出てくると思います。思いますので、実際にやってみなければわからぬところは随分ありますけれども、やる方にしてみてもそう簡単にやれるものではない。  なお、私どもとしては、ちゃんとした右翼の陣営からは、そんなものは全く困るんだという議論が大変強いというように聞いておりますので、そう簡単に暴力団がどんどん右翼に入っていくというような事態を許すほどの事態になるとは思えないということを感じております。ただ、これはやってみないとわからぬところがありますので、まあうまくなくなってきたら、それはそれなりにその段階で我々はうまく対応せぬといかぬなと思っておりますが、この問題はいろいろなところで出ていますが、私どもとしてはなるべくそういう態度を堅持して、暴対法だけはきちっと運用してまいりたいというふうに考えております。

常松克安公明党・国民会議

○常松克安君 時間の関係もありますから、端的に申し上げます。  前回の小委員会で申し上げました論議については重複を全部避けます。第一番には、今日まで御三家頂上壊滅作戦と銘打ってやっていらしたことが、いろいろと法的不十分のために今回暴対法がつくり上げられたと認識し、その実効力というものを、国民はすべからくそこを凝視して実効性を待っております。どうかひとつその辺のところをお願いいたします。その裏づけにつきましては局長の方から、きょうは議事録になっておりますので言われた言葉どおりは言えませんので、非常にかたい決意で前小委員会では述べられましたので、それを我々としては信ずる以外にはない、こう思います。  二つ違った面でありますのは、やはり一番我々庶民にとって思いのは、彼らがピストルを持っているということなんです。武器を持っているということなんです。前回当委員会で銃刀法改正に伴って私自身が申し上げました。それは、約数万丁のけん銃が輸入され保持されていると推定されると。推定されるとのんきなことをおっしゃいますが、そんなものがあるからおっかないんだから全部摘発しろと。しかし、それは現行法では無理です、一生懸命やっておるが。ただし、局長みずから、この次暴対法ができましたならばそれは全部やりますと胸を張ってこの委員会で答弁されている議事録を見ました。  暴力というのはやはり一つの武力戦争です。この中で一つ、非常に端的なお伺いですが、ガサを入れた、そのとき一丁のピストルがあった、それは暴力団としての指定要件に問答無用でできるんでしょうか。所持しておるとか持ち歩くとか使ったじゃないんですよ。そこに。一丁あった。そういうことが、何%何%じゃなくて、武力というのは一番いかぬことだということで、一丁あれば即刻指定要件になるんだろうかなという非常に端的な気持ちを持っております。  それから第二番目には、今お話を聞いていても何回となく証券証券、証券が一つの新しいこれから経済戦争のチャンスである、よってこの法律がある。ところが、先ほど説明を聞くと、事務所でやるときの株式譲渡を外したと。これは用をなさない、お話や説明を伺いまして。しかし、少なくとも二十兆三十兆の既に、これからもうけようとして膨らんでいくんじゃなくて、もうけてだぶついた金を持っておると言われております。それをどういうふうに運用していくか。取り締まるについては、転換社債が何であるか、CDがどういうものであるか、経済のそういうような専門官が警察庁におらないことには、経済取り締まりというところに焦点をこれから置いていかないことにはやれない。  なぜならば、イタリアあるいはアメリカの、一切の暴力団に匹敵するようなマフィアの取り締まりで氷山の一角の壁を破るのは、全部、九六・八%と言われている脱税です。ここから全部犯罪組織をぶっつぶすということでやっているわけです。効果も出ているわけです。そうしますと、経済の動きというものに相当のノーハウを持った、相当の犯罪に対応できるような体制というものがこういうところになきゃいかぬ。これからはピストルも水際でやるとか、あるいは麻薬もやりますと、ものすごくようけもう皆さんに委任しているわけです。法律を全部委任したわけですね。その効果ということになると、取り締まる側の経済という感覚がやはりマンパワーとして、相当これからお金も要る、資金も要るでしょうけれども、対応していくためにはこれは必要ではなかろうか。もっと言うなら、大蔵省と人事交流でもして、国税庁とやって——さっき課税通報とおっしゃった、しかし課税通報も、今ある先生が御指摘のところによると、効果がまだ一面少し足りないのではないだろうか。  そういうような感覚からしましたら、大きな東急の株がどうの何がどうのと特別委員会でやられました。答弁もされました。しかし、もっと違った面で、同族会社で本当に夫婦、家族、親戚だけで持っているような会社が一番危い。あるいは倒産しかかったとぎが一番危いんですね。そのときの経済恐怖といいますか、これはまた違った追い詰められた面があって、それを事務所へ来い、株はどうじゃ、おまえのところの息子がこれをやってこれだけ穴があった、株を持ってこい、これはある事例なんですね。  そういうことがありながら、株式だけここで外されたということはもう本当に残念でなりません。これは本当に画竜点睛を欠く、オーバーに申し上げるならば。こういうふうなことの意味をやってもらわなきゃいけない。  それから、もう一言つけ加えようと思いますのは、パチンコの交換の騒動でごたごたやっていますね、右翼は。これはあえて申しませんが、いろいろ知恵を持ってやったのが余計目立って、そちらの方が捕まえやすいです、彼らは墓穴を掘って、変えれば変えるほど追い込まれていきますから。それよりもっと根底に、もう一度くどいようでございますけれども、経済取り締まりといいますか、こういうふうなものがこれと相応していかないことには、全部経済で動いているわけですから、もはや彼らの経済というのは恐るべき威力を持っているわけですから、政令を発効させると同時に、どうか含蓄ある御決断をひとつ御要望しておきたい、かように思います。  ですから、お答えは一点です。ピストルが一丁ガサ入れに行ったときにあった場合、だれが使おうと使わないとそんなことは知らない、だれのか所有者がわからぬ、しかしあった。これは即刻暴力団指定要件の中に組み入れられるかどうか、これだけお伺いして終わります。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 捜索をした場合にけん銃が発見されたということは、暴力団の威力を認定する大変重要なファクターになると思いますので、これは当然重要な指定要素としてワンカウントするというのは当然のことであります。ただ、もちろん威力目的行為とか別のものがありますので、一丁あったからそれっというわけではございません。ただ、それでもこれは大変重要なファクターになるわけでございます。

常松克安公明党・国民会議

○常松克安君 それで結構です。あと一言だけ、もう一分で終わりますから、済みません。  現場の警察署三署しか私はお声をちょうだいしておりませんが、第一線の刑事さんが、もうあほらしくなった。おれたちがどんな思いをして、ガサ入れるときでも、写真、ビデオ撮られて、テレビで映ると平然とした顔で行っておるけれども、先生、それはすごい緊張なんやぞ、めちゃくちゃなことを言われてもぐっとこらえて入っていくんやぞと。しかし、これが新法できたら本当にもう我々勉強、この話ばっかりや。そっちにウエートをとられて、我々の職域というものが、一生懸命これまで積み重ねてきたものが軽率に扱われないとは思うが、時の流れというものは非常に歯がゆい思いが一面ある。悪いことをしたやつなら、ある意味でもっと強力に我々に権限を与えてはあんとやらせてくれぬと、わしらやっていられぬのや。何度となくそれを上申して稟議書を出しているけれども、あかんと、憲法との問題とかなんとか難しいことで。それはお上の言うこっちゃ。  しかし、現場としては、これが行政処分で、さあ一遍来てください、公安委員室へ、それは暴力団とどこの部屋でやるか知らぬけれども、ソファーに座ったところで御意見を聞く、そんなばかげたことがあるか、一体何様やと思っておるのや。そうすると、暴力団ということを本当にこの法は認めたのだ、基本的人権をきちんと憲法下において認めた上なんやと。我々そんなことを言っていたら戦争にならぬのや。こういうふうなお気持ちもこれあり、その辺のところをどうか第一線の捜査員、今まで蓄積して、歯をくいしばって頑張ってこられた方に奇異なものを与えないように御配慮をお願いしておきたい。  以上です。もう結構です。  ありがとうございました。

星川保松連合参議院

○星川保松君 私は、暴力団というのは全く初めてなわけでありまして、初歩的な質問もあるかもしれませんが、時間の節約上、質問の方をずっと並べまして、まとめて御答弁の方をお願いしたいと思います。  まず、暴力団というのは三千三百団体、八万八千三百人もいるということでありますが、これが日本全国にどのような分布状態になっておるのか、大体のことで結構です。それから、地域的特性というものがあるかどうか。例えば、大都会の場合は経済的なことに深く携わっているとか、そういうことでございます。それから、指定三団体というのは、やはりその特徴などがあるものかどうか。  二番目は、警察当局が暴力団の組織内容というものをどの程度把握しているものかということでございます。今回の新しい法律を施行するということになりますと、かなり、この団員はだれの子分でどういう立場かということがわからないとこれはできないと思うんですが、どの程度までこれが把握できておるのかということです。  それから三番目は、暴力団の年収が一兆三千億にも上るということが言われておるわけですけれども、その収入の種別、これも大ざっぱで結構でございます。といいますのは、どこをターゲットにして締めていけば効果があるのかということのために、その内容をお聞きしておきたいと思います。  それから四番目は、今までも金融業とか証券業とかに対していわゆる要請文などを出されておるわけでありますけれども、その要請に一つはこたえる形にはなっているかと思いますが、証券取引法改正がありまして、いわゆる損失補てんを禁止したということになったわけです。これを警察当局はどのように受けとめていらっしゃるか、取り締まりの上でどういう影響が出てくるかということでございます。  それから五番目に、指定暴力団というものを順次指定していくと、ピーク時に暴力団全体の中のどの程度を指定にしていくことができるか、その予測があったら比率としてお聞かせを願いたいと思います。  それから六番目は、いわゆる指定暴力団というものができますと、非指定暴力団というものと二つに暴力団は分かれるような格好になるわけでございます。そういうことになりますと、指定されない暴力団というのは比較的おとなしい暴力団ということになるのでしょうが、それがふえていくという傾向になって、ボーダーライン以下が指定暴力団の候補団体みたいな形でそこに固まって、結局、全体としては暴力団の壊滅というのはなかなか難しいのではないか、こう思われますが、その点についてはどういうお考えをお持ちかということでございます。  それから七番目に、暴力団の資金源を断つということでありますけれども、これは警察の管轄外だと言われればそれまでですけれども、いわゆる税務調査などを税務署がやった場合に、自己否認ということになりますと、そこから先は税金さえ払えば何に使おうがもう問わないということになって終わるわけですね。私は、法人の場合はここから先、これがいわゆるアングラマネーの入り口になっているのじゃないか、こう思うわけです。これは暴力団に流れるような資金のほかに、いわゆる潜りの政治資金などもあるわけですけれども、ここのところを伏せたままではアングラマネーはいつまでたってもなくならないという考えなんですけれども、警察当局は自己否認というアングラマネーの入り口についてどういうお考えをお持ちか、それをお聞かせ願いたいわけです。  それから八番目は、暴力団を締め出すということでずっと追い詰めていくわけでありますけれども、その暴力団が追い詰められていって果たしてどこへ行くかということを考えておられるか。もう暴力団はやっていられないということで更生をして正業につくというふうになっていくと考えるのか。下手をすると、出口のない追い詰めをしていきますと、これがやけになってかえって凶暴化したりするんじゃないか、そういうことも考えられるのではないか。その出口の方を警察はどうお考えかということでございます。  それから最後は、暴力的要求行為のところを見ますと、「みだりに」何々をした場合というふうにあるわけですね。「みだりに」というのは微妙な言葉だと思うんですけれども、その「みだりに」というのはどのように解釈すればいいのか、その点をお聞かせ願いたい。  以上でございます。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 順次お答えをいたします。  暴力団の全国的な分布状況というものにつきましては、お手元にこういうパンフレットが行っておると思いますけれども、これの一ページをごらんいただきたいと思います。ここに「人口十万人に対する暴力団員数調」というのが出ておりまして、これをごらんいただきますと全国的な分布状況というのがわかりまして、多いところと少ないところが出ております。東京あるいは大阪といったような大都市に非常に多い。島根あるいは鹿児島などといったところが非常に低いというようなことがございますので、これをまずごらんいただきたいと思います。  それから、地域的な特色などにつきましては、もちろんいろいろありまして一言ではなかなか言いにくいのでございますが、例えば山口組というのは西日本の方に多い、特に近畿地方に多い。それから住吉、稲川というのは、関東中心でございます。東北というのは本来は地元におります暴力団であるデキ屋が多かったのでございますが、今三団体がここにどんどん行ってそれを切り崩しにかかっているというような状況にあるといったようなことがございます。地域的にはいろいろな特色がございますけれども、概して言えますのは三団体、特に山口組が全国的に勢力を伸ばしているというのを我々は警戒しておるわけでございまして、山口組に至りましては群馬、広島、山口、鹿児島、沖縄といった五県を除きましてはすべての県においてその存在が認められるというような、非常に大きく膨らんでおるというのが特色でございます。  それから二番目の、その内容をどの程度まで把握しているのかという点につきましては、これはもう私どもとしては私どもなりに今まで十分に努力をしてやってきたつもりでございまして、一つ一つの団体、山口組でございましたら一番てっぺんの一次団体から二次、三次、四次というところにつきまして、それぞれ親分子分である関係とか、その団体がどこの上部団体に加入しておるかということについてはつかんでおるつもりでございますが、これをきちっといたしませんと指定がなかなかできませんので、今それを精査しておるという状況でございます。  三番目の年収の内訳につきましても、このパンフレットのちょうど真ん中あたりでありますが、円グラフで書いてございますので、それでごらんをいただきたいと思います。一番多いのは覚せい剤、一兆三千億円のうちの四千五百億円ぐらいを占めておる。次が賭博、のみ行為であるということとか、最近問題になっております民事介入暴力としては九百五十億ほど稼いでおりまして、これが最近どんどん膨らんできておる可能性があるというようなことがここに示されておるところでございます。  それから四番目の証取法の改正につきましては、今回行われましたのは証取法としての、何も暴力団対策だけじゃなくて、全般的な観点からの法改正が行われたわけでございまして、特に損失補てんの要求というものが禁止されたわけでございますが、こういった場合でも、要求してそれを約束をして初めて損失補てんが可罰的になるというのが証取法のあれでございます。  ただ、これを暴力団対策との関係で申しますと、暴対法の九条の暴力的要求行為の関係で見ますと、要求をした段階でそれに対して何らかの法規制ができるというようなことも私どもなりに考えてみなければならぬことだと思います。それは、あくまで暴対法の世界でそういった証券取引上の損失補てんなどを要求した場合にそれを何とか法規制できないかというようなことを私どもなりに検討してまいりたいというように考えておるところでございます。  五番目の指定暴力団の比率というのは、これはちょっと今どうというわけにはいきませんが、私どもとしては指定できる暴力団はすべて指定をするというのが基本的なところでございます。ただ、事務量その他データの集まりぐあいなど、いろいろございますので、そうなかなか簡単にはいかぬと思いますが、私どもとしては数字で予想するということはちょっと言いにくいんでありますが、指定できる暴力団はすべてやってまいるというつもりでございます。  その結果六番目の御質問のお答えになると思いますが、おとなしい暴力団が残っちゃうという点は、おとなしいという言葉の意味にもよりますけれども、指定要件に当てはまらない暴力団がある場合は、これはもう私どもとしていたし方がない。特に、東北地方の地元の暴力団として我々言っております、把握はしておりますが、デキ屋の団体がございます。こういうものは縄張りが荒らされない限りほとんど暴力的不法行為をやってないというような団体でございます。こういうものは幾ら私どもが頑張りましてもならないわけで、先ほど申しました犯歴者要件にそもそも当たってこないのがかなり出てまいりますので、そういうものが若干抜けてしまうというのはいたし方のないことであろうというように思います。しかし、デキ屋でも十分にかなり乱暴なことをやっておるデキ屋もありますので、どの程度が指定できるかというのは、これからもう少し資料を精査してみたいというように考えております。  それから七番目は、税務調査における自己否認でございますが、これはもう税務行政上必要な制度としてあるわけでございますので、自己否認そのものを我々としてとやかく言う立場にはございません。  私どもとしては、先ほどちょっと常松委員の御質問にもございましたけれども、経済取引に関するノーハウとマンパワーを我々なりにつけまして、自己否認されようと何しようと、我々は我々なりに取り締まりする立場でやっていくという力を持つのが先決でございまして、自己否認制度が障害になるとかならぬとかということは、私どもとしては余り考えておらないところでございます。どういたしましても、結局そこは我々なりに解明しなければ何もわからないということには変わりないわけでございます。  それから八番目の、更生の出口を考えないとやけになるおそれがあるという点は、我々も十分認識をしておるところでございまして、今度各府県にできます暴力追放運動推進センターの事業の一つといたしまして、「暴力団から離脱する意思を有する者を助けるための活動を行うこと。」というのが事業の一つとして入っております。こういったものにつきましても、私どもなりにセンターと連絡をとりながら、確かに更生の出口を考えないといけないという認識を持っておりますので、所管をいたします当局と連絡をとりながら、そういった対策はどうあるべきかということを私どもなりに検討してまいりたいと考えております。  それから九番目の「みだりに」というのにつきましては、竹花室長の方から説明させます。

竹花豊警察庁刑事局暴力団対策室長

○説明員(竹花豊君) お答えいたします。  法第九条各号は、指定暴力団員が暴力団の威力を示して各号、一号から十一号までに掲げておりますいわば暴力団特有の反社会的な行為を禁止するという構成になっております。「みだりに」という言葉は、二号、七号、八号の三つの号で用いておるところでございますけれども、三つの号に書いてある行為も指定暴力団員が行う場合には大抵みだりなものに当たる場合が多いであろうというふうに考えられるところでありますが、例外的に、例えば七号の債務の履行の猶予をみだりに要求するといった場合について申し上げますと、指定暴方団員が債務の履行の猶予を求める場合に、真に困った事情があって、その事情を説明して債務の履行の猶予を求めるといった場合は、必ずしもそのこと自体反社会的な行為とは認められない場合もございます。そうした例外的な場合も考えられるところから、みだりに要求することというふうに規定をいたしまして、反社会的な場合に限って禁止をするという構成をとっておるものでございます。  以上でございます。

須藤良太郎自由民主党

○須藤良太郎君 大変スピーディーな対応に感謝を申し上げながら、一、二お尋ねをしたいと思うのでありますが、いろいろお話がありましたように、指定の問題、憲法問題もあって、聴聞等、諫山先生のお話にもありましたけれども、恐らく。これは非常に煩雑で手間のかかることではないか、そういうふうに思うわけでございます。  そこで、有効期限が指定して三年、こうなっておるわけでありますけれども、指定してすぐその期限が切れる、有効期間の三年が過ぎる、こうなってまいりますと、再指定の問題はどう考えておられるのか、これを一つまずお伺いしたいと思います。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 御指摘のとおり、指定につきましてはかなりの手間暇がかかることは覚悟いたしておりますが、これはなるべく早くやりまして、法の施行が行われましたらなるべく早く、少なくとも主要な暴力団につきましては指定が行われるように頑張ってまいりたいと思っております。  ただ、指定をしたときから三年間でございますけれども、指定をいたしまして、それが効力を生じてから三年間有効でございますので、指定までにいろいろ時間がかかるのはなるべく縮めてさえいけば不都合なところはないのではないのかと思っております。  いずれにしても、確かにデータを収集するのは非常に難しいわけでございますので、その辺はよく整理をしながらやってまいりたい、施行してからぐずぐずしてなかなか指定ができないというようなことはないようにしたいと思いますが、指定をいたしましてからは三年間はしっかり見てまいりたい。もし、そのまま暴力団を存続する場合には、当然三年たちましたら更新といいますか、新たに指定をしてまいるというつもりでございます。

須藤良太郎自由民主党

○須藤良太郎君 証券不祥事問題で、警察の方からいわゆる排除の困難性について三点挙げておるわけです。  一つは損失補てんの規定の問題、二つ目が警察と企業の連携の問題、三つ目が脅迫に当たらない言動で威迫、こういう三つの点を書いておるんですけれども、この三番目の脅迫に当たらない言動で威迫というのは、今度九条で相当突っ込めるのかどうか、これをちょっと確認したいと思います。

國松孝次警察庁刑事局長

○説明員(國松孝次君) 証券取引というものにつきましては、例えば先ほど申しました損失補てんを相手に要求するとか、持っておる株を高値で買い取れというような請求をするとかという行為そのものが暴対法の中には載っておりません。これは十一項目の暴力的要求行為を書いてございますが、その中にはないわけでございます。したがいまして、私どもとしては今回の証券不祥事のあれを踏まえまして、やはりそういったものもこの暴対法の中で何ちかの規制をしていく必要があるのではないかという問題意識は持っておりますので、そういう方向でいろいろと暴対法の中で検討してみたいと思っておりますが、今のところはないわけでございます。  ただ、その中でも、例えば先般のときにありましたように、資金の融資を求めるというようなものも今回の場合にございました。あれがもし、いわゆる威力を示して行われた場合には、当然この中に入ってくると思います。「威力を示し」という場合は、脅迫とまでいかなくても、暴力団であるということを相手に名刺を出して認識させて、それで融資を要求するというようなことがありました場合には、この暴力的要求行為で規制をしていくというつもりでございます。今までは脅迫に当たらないという場合には、どうしようも、そういう場合があっても手のつけようがなかったわけでございますが、今後は暴力団が威力を示し、つまり自分が暴力団であるということを相手に殊さら認識させて融資を要求した場合には、この九条でやっていくことができるようになると思います。  ただ、繰り返しますが、証券の高値の買い取り要求であるとか損失補てんというのは、そのこと自体はちょっとまだ出ておりませんので、これは将来のこの暴対法での検討結果にまたざるを得ないという感じでございます。

須藤良太郎自由民主党

○須藤良太郎君 お答えは要りませんが、あと要望だけしておきたいと思います。  私は、個人あるいは企業にしても、報告、通告した人の安全確保、これがやはり今後暴力団退治に非常に重要だと思うんですけれども、この安全確保にひとつ万全を期してもらいたい、こういうことと、センター、非常にこれは有効だと思いますけれども、県に一つというふうでなくてブランチのようなものもあちこちにつくる、そういう方向で検討していただきたい。それからもう一つは、例の未成年、少年の暴力団に入ることを防ぐ問題、あるいは入った人を出す問題、この問題についてぜひひとつ全力を尽くしていただきたい。以上、三点を要望しておきたいと思います。  以上でございます。

松浦功自由民主党

○小委員長(松浦功君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめ、散会いたします。    午後三時十三分散会

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