証券及び金融問題に関する特別委員会 第9号
- 発言数
- 297 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1991/10/01
会議録
○委員長(平井卓志君) ただいまから証券及び金融問題に関する特別委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 証券取引法及び外国証券業者に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日、参考人として東京証券取引所理事長長岡貴君及び日本銀行理事丹治誠君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平井卓志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(平井卓志君) 証券取引法及び外国証券業者に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は昨日聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○久保亘君 九月の二十四日衆議院に報告されました特別検査の中間報告並びに昨日本院に報告がございました特別検査中間報告に関連をしてお尋ねいたします。 昨日、私の方に大蔵省の方から、平成二年四月以降に補てんが行われた七十八件四百三十五億五千二百万円のうち、七十五件については顧客の要請によって補てんされたものである、証券会社はそのように言っているという報告をいただきましたが、この点について委員会に詳細の御報告をいただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 今回、私どもの特別検査に基づきまして中間報告を申し上げました。その中で二年四月以降の損失補てん、すべて三年三月期に属するわけでございますが、これが七十八件四百三十五億五千二百万円ございました。そのうちお尋ねの顧客の要請によるものが七十五件三百八十九億一千九百万円ございます。これは私どもの検査官が証券会社から聞いたところでございまして、顧客の要請といいますのは、いろいろございますけれども、運用のパフォーマンスが悪くなっているので改善してほしいとか、あるいは決算対策上損失を少なくしてほしいとか、営業特金の解消に当たって損失額を極力少なくしてほしいとかというような要請というふうに聞いております。
○久保亘君 七十八件のうち七十五件ということでありますが、大蔵省から既に発表されておりますこのリストについて、残りの三件はどことどこでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 証券会社からの聞き取り結果でございますが、顧客の要請を受けないで証券会社が一方的に補てんしたという報告を受けておりますのは、山一証券の三件でございます。 補てん先を申し上げますと、協進トレーディング、栄光キャピタル、それから旭テック、これを合わせまして三件で四十六億三千三百万円でございます。
○久保亘君 要請という言葉を使われておりますが、一般的には補てんに関して顧客の要求に基づくものと私は理解をいたしておりますが、この点について、特別検査を行われた大蔵省としては、顧客の側にも確認をなさっておりますでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 幾つかの補てん先について私どもも補てん先から事情を聴取しております。その中には要請を行ったことを認めている顧客も存在いたします。
○久保亘君 この要請を行った顧客の側の要請なり要求なりの根拠となったものは何でしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 私どもの聞いておりますところでは、根拠といいますか、先ほど御説明申し上げましたように、運用のパフォーマンスが悪いので改善してほしいとか、決算対策上損を減らしてほしい、あるいは営業特金を解消するに当たって損失額を極力少なくしてほしいというような内容の要請というふうに聞いております。 したがいまして、根拠と申しますと、今申し上げたような運用のパフォーマンスの問題、決算対策の問題あるいは営業特金の解消というようなことに絡んでこういう改善の要請が出てきたというふうに考えているわけでございます。
○久保亘君 営利企業である証券会社が全然根拠のない顧客の要請にこたえて補てんをするということは、一般的には考えられないことですね。だから当然、その要請を行うに当たって、証券会社側にそういう補てんをしてほしいということを言うだけの何らかの根拠があったのではないですか。 大蔵大臣がきのう、法改正に当たって文書、口頭を問わず約束を行ったものについてはという御説明がございましたが、そのような根拠となるものが顧客の側にあって初めて要請ということが成り立っているんじゃないでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 証券会社に対しまして私どもから、どういう要請に基づいて、どうして損失補てんをしたのかということを問いただしたわけでございます。それにつきまして証券会社は、やはり今後の取引関係を維持するということで、顧客から要請があった場合にそれにやむを得ず応じたと。この取引関係にはいろいろあるわけでございまして、顧客、つまり企業の資金運用という観点からの取引関係を維持したいというものもございますし、あるいは幹事証券会社の関係というようなものをおもんぱかって、要請があった場合にやむを得ず応ずるというようなことがあるわけでございます。 御指摘の口頭、文書というような問題もございますが、私どもが現在検査で把握している限りにおきましては、文書というようなものを発見することができないという状態でございまして、事前の保証というものがあったということが明確に実証できるというような段階にないわけでございます。
○久保亘君 特別検査を行うということは、そのことを明確にすることが必要なんじゃないですか。証券会社が一方的に顧客の要求にこたえなければならぬいろいろな今日における証券会社側の営業上の事情があることも私は承知をいたしておりますが、それだけでは成り立つものではない。企業側は、その要求をするに当たっては、文書、口頭を問わず証券会社との間に事前に何らかのものがあった。そうすると、あなたがいろいろお調べになった中で、一件も利回り保証とか損失補てんに関する事前の約束はなかったという判断をされておりますか。
○政府委員(松野允彦君) 現在の証取法におきまして、損失の全部または一部の負担を約するということ、あるいは特別の利益提供を約して勧誘するという、いわゆる損失保証あるいは特別の利益提供の保証ということは禁止行為になっております。この辺につきましては当然のことながら、文書でなくても口頭で行われた場合も、この違反になるわけでございます。 私どもも、先ほど申し上げましたように、幾つかの補てん先について反面の事情聴取を行っているわけでございますが、現在までの私どもの検査の過程では、その補てん先はいずれも事前に損失保証を受けたあるいは利回り保証を受けたということは明確に否定をしておりまして、先ほど申し上げましたように、私どももそういう問題意識を持って検査を進めているわけでございますけれども、現段階においては事前の保証があったという確証が得られていないというのが現状でございます。
○久保亘君 もしそういうことが、顧客の側や証券会社の言うことがそのとおりであるということだとするならばなおさらのこと、通達によって補てんを禁止し、行政指導によっていろいろと制約を加えたその後に、何ら補てんすべき証券会社としての義務といいますか、そういう顧客の要請にこたえなければならない理由が契約上は存在しないのに、そういうことがさらに一年後においても大量に多額に行われたということになれば、大蔵省としては大変な責任だと私は思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回の特別検査におきまして、証券会社が証取法によって禁止されております事前の損失保証、利回り保証を行っていたという事実は把握をされておりませんが、今回多額の損失補てんが発見をされましたこと自体、私どもとしてこの事態を非常に深刻に受けとめております。 また、それに加え、昨日本院におきまして御報告を申し上げましたように、大量推奨販売の疑いの非常に濃い東急電鉄株取引の実態というものも、なお進行中の特別検査の中間報告の中で行うという状況になりました。こうした事態を今日まで把握できずにおりましたことについて厳しいおしかりを受けてもやむを得ない事態と、そのように心得ております。
○久保亘君 私は、証取法の改正が行われても、このような証券会社の考え方で行われるとするならば、もう非常に証取法の今回の微温的な改正によっては効果を期しがたい、こう思っておるわけです。 それで、国税庁は見えているかな。きょう僕は事前に言っていなかったから、国税庁、だれも見えていない。——見えていなければ、もし証券局長でおわかりならば、新たに出てまいりましたこの七十八件の四百三十五億に及ぶ補てんについて税務上の処理は行われつつあるのか、そこはあなたはわからないかな。
○政府委員(松野允彦君) 現在、税務調査が入っているかどうかについては、私はちょっと確認できません。 ただ、いずれにいたしましても、三年三月期の税務調査がいずれは行われるということになって、その税務調査の中でもこの件については税務上の観点から判断がされるというふうに考えます。
○久保亘君 今回発表されたものの対象となっている法人等の中には、補てんを受けたという認識は全くないというコメントを出されているところが幾つもありますね。しかし、七十五件は顧客の側からの要請に基づくものだということは、大蔵省が証券会社の報告並びに幾つかの顧客に対してその事情を聴取した結果明らかになっているというのに、そういうものが起こってくるということになると、これは証券会社と同時に投資家の側である企業にもこの補てんについて重大な責任が生じてくるのではないでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 私どもが幾つかの補てん先について反面調査、事情聴取をしていると申し上げました。その中には、私どもの検査官が事情聴取をいたしますのは直接の担当者でございまして、担当者が要請をしたというのを認めているところもございます。中には担当者の直属上司まで連絡したというような報告があるものもございます。しかし、私どもとして、補てん先の企業の中でどこの段階まで要請というのを認識していたかという点については必ずしも十分把握できていないわけでございまして、企業の方の対応といいますのが、補てんを受けた認識がないというようなことを言っておられるところはございます。確かに。 その辺の事情については、私どもも必ずしも補てん先の企業内部の意思決定あるいは認識の違いというようなものを一概にはっきりとさせることができないわけでございまして、中にはレベルによっては認識がないというようなところもあろうかと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、今回特別検査で把握をいたしました中には、少なくとも担当者レベルでは認識をしていたというものがあるということは検査で把握しているわけでございます。
○久保亘君 税務上の処理と同時に、大蔵省としてはこれらの補てんについて顧客の側の要請、要求が行われたという事実を確認されているわけですから、それがどういう根拠でやられたかということについては今後も徹底して検査をなさいますか。
○政府委員(松野允彦君) 先ほどお答え申し上げましたように、パフォーマンスをよくしてくれとかいろいろな理由で要請をしているわけでございます。 ただ、私どもも、御指摘のように、事前の保証行為というのがなかったのかどうかという点については非常に大きな問題意識として持っておりまして、引き続き行われております検査の中でできるだけその点についても明らかにしてまいりたいというふうに思っております。
○久保亘君 それでは、もう一つの中間報告でございます野村証券による東急電鉄株の大量売買についてお尋ねいたしますが、平成元年の十月十九日から十月三十一日における売買高の急増が価格急騰との間にどういう因果関係を持ったかということについて、きのうの報告では必ずしも明確でない。 だから、この十月十九日から十月三十一日、この期間というのは野村証券は自己売買だけで九億一千二百万の、十日間の売買によって利益を上げているわけですね。そういう時期における売買高の急増が価格急騰とどういう因果関係があるという判断をされておりますか。
○政府委員(松野允彦君) この十月十九日から過当な投資勧誘によります大量の投資家からの買い注文というものが出ております。その合間には野村証券の自己売買もあるわけでございますが、多数の投資家から出てまいりました大量の買い注文というものが、この期間、例えば取引が始まります寄りつきに大量に集中しているというような事実がございますし、またそれ以降の取引の中におきましても、大量に出てまいりました投資家からの買い注文によって値段が上がっているというような事実もあるわけでございます。 そういった点、大量の投資家の委託注文が多いわけでございますが、その委託注文が今申し上げたように寄りつき時に集中し、あるいはそれ以外の取引の中においても高値をつけるというような現象が見られるわけでございまして、そういった点を過当な投資勧誘というものとあわせて、総合いたしまして検討いたしました結果、昨日御報告申し上げましたように、証取法五十四条、健全性省令三条七号のいわゆる過当な勧誘を行い、かつそれが過度に勧誘して公正な価格形成を損なうおそれがある行為だというふうに認定をしたわけでございます。
○久保亘君 証取法五十四条、健全性にかかわる省令三条七号に該当するという認定をされたということは、公正な価格形成を損なうおそれがある行為を行って公正な価格の形成を損なう結果になったという判断をされておるわけでしょうね。
○政府委員(松野允彦君) 健全性省令三条七号には、不特定かつ多数の顧客に対して、買い付けを一定期間継続し、一斉にかつ過度に勧誘をするということによって公正な価格形成を損なうおそれがある行為をしている場合、こうなっているわけでございまして、過度の勧誘ということが最初にまずあるわけでございます。 その点について、私どもは、この件については非常に行き過ぎた過度の勧誘があったという認定を、現在までの調査、検査の中でそういう認定ができたわけでございまして、その結果公正な価格形成を損なうおそれがあるというような状況が存在していたということは、先ほど御説明申し上げたとおりでございます。
○久保亘君 いや、損なうおそれがある行為が行われたことによって公正な価格が損なわれたから、十月十九日から三十一日までという期間をとってみるだけでも価格が急騰しているわけですよ。おそれのある行為が行われたことによって、そのおそれが現実にあらわれているから問題なんでしょう。そこだけはっきりしてもらいたい。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘のように、大量の投資家の買い注文が出ることによって価格が急騰しております。そういう現象をとらえて、かつ先ほど申し上げたような取引所の、市場での注文の出方というようなものを見て、公正な価格形成を損なうおそれがある行為があったというふうに判断をしたわけでございます。
○久保亘君 その不特定多数の売買のゆえに、証取法百二十五条には抵触するという認定が難しいということをしばしば言われておりますが、その不特定多数の売買が行われたということも野村の大量推奨販売が要因となって起こっているわけです。 そうなれば、当然、野村の大量推奨販売というのは、五十四条の問題だけではなくて百二十五条とかかわらざるを得ない問題だと思うんです。中間報告では、この点についてはさらに検査が継続されるような報告にも読めるのですが、百二十五条に抵触するかどうかについては、さらにこの問題は検査を徹底的におやりになる、こういうふうに理解してよろしいんですか。
○政府委員(松野允彦君) 現在までの検査で把握した事実では、現在までのところ百二十五条に抵触するということを認定できない状態にあるわけでございますけれども、御指摘のように、百二十五条についても私ども依然問題意識を強く持っておりまして、引き続き検査の中で、この百二十五条で禁止されております株価操作があっなかなかったかという点について鋭意調査を進めてまいるつもりでございます。
○久保亘君 これは、不特定多数の者によって売買が行われたということで百二十五条の違反を免れるということになれば、そのことも含めて野村は、大量推奨販売にこれを持ち込むことによって百二十五条をクリアしつつ、実際には相場操縦を行っていったということではないかと私は思うんです。 長岡理事長にお見えいただいておりますが、今回の大蔵省の検査で報告されました東急株に関する中間報告については、東証の理事長としては御異議ございませんか。
○参考人(長岡實君) お答え申し上げます。 大量な推奨販売等の販売行為についての判定は大蔵省当局のなさることでございますけれども、私どもといたしましても異論はございません。
○久保亘君 長岡理事長は、七月の十六日であったと思いますが、この東急株の売買については証取法百二十五条に違反する要素は今のところは見当たらないというようなことをおっしゃっておりますね。 そうすると、東証としてはこの東急電鉄株の売買状況を特別な意識のもとに調査をなさったことがあるんでしょうか。そして、どういう判断をなさって、大蔵省にはどういう伝え方をなさいましたか。
○参考人(長岡實君) お答え申し上げます。 東急株の東京証券取引所における調査は、平成元年九月、十月の二カ月間にわたって行っておりますけれども、このきっかけと申しますか端緒は、東証におきましては、日々の売買管理の中で株価形成が異常である疑いがあるものにつきまして、コンピューターシステムによる株価監視自動抽出基準というものを設けておりまして、それが一定の基準に該当した取引を抽出して調査することにいたしております。 東急株につきましては、その抽出基準によってチェックをいたしまして、先ほど申し上げました二カ月間の調査を行ったわけでございますが、当時は、年末に向けまして東証株価指数も日々最高値を更新するような状況であり、市場が非常に活況を呈しておりましたことから、先ほどもお話がございました多数の投資者が参加したいわゆる全員参加型の形態となっており、また、売買手口につきましても技巧的な取引が行われているとは見られませんでした。直ちに不公正な取引が行われたと認定するには至らなかったわけでございます。この件につきましてはその旨を口頭で大蔵省に報告をいたしたところでございます。 七月に私が申し上げましたのは、当時のことを振り返りまして、これは相場操縦に該当するのではないかという御質問に対しまして、当時の調査では相場操縦が行われたと認定する決め手を得るに至らなかったということを私から申し上げた次第でございます。
○久保亘君 もう一つお伺いしておきたいのは、この野村の東急株の大量推奨販売というやり方で行われた操作は、暴力団との間に非常に深いかかわりを持って行われたことが既にこの委員会の審議の中でも明らかになっておりますが、平成元年における暴力団関係者の架空口座を使っての買い付けは、平成元年における東急株の法人や個人等の買い付けの順位でいくならば何位になっておりますか。
○政府委員(松野允彦君) ちょっと今全体の順位というのはあれでございますが、個人投資家の買い付け順位では一位でございます。
○久保亘君 いや、あなたの方で衆議院に出された資料によりますと、名前は個人ということになっておりますが、全体を通じて二位ではないかと思うんです。 それで、なぜかといいますと、架空の名義によって野村証券から買い取られた八百三十六万株というのがこの一覧表における買い付け順位二位の個人八百三十六万株と一致いたしますので、買い付け順位としては全体の二位に該当するということは間違いありませんか。
○政府委員(松野允彦君) 大変失礼いたしました。 御指摘の資料、第二位の個人というのが出ておりますが、これでございます。
○久保亘君 すると、一位というのは野村証券自体を指しますか。
○政府委員(松野允彦君) 全体の一位は事業法人でございまして、個人の一位が、つまり全体の二位でございますけれども、それが御指摘の個人でございます。
○久保亘君 野村の自己売買の数量というのは膨大な数量に上がっておりまして、特に十月、十一月における自己売買の数量は大変な量だと私は思っておりますが、この暴力団関係者との野村の大量推奨販売というのも、明らかに野村証券が資金の融資も関連のファイナンスを使いながらやっているわけですから、これは非常に密接な関係のもとに行われたものであると言わざるを得ないのであります。 だから、この点に関して警察当局は東急株をめぐる相場操縦の容疑ありということで既にかなり長期にわたって捜査をされていると思うのでありますが、今回の大蔵省の中間報告を受ける中で、警察当局としてはこの東急株の相場操縦の容疑にかかわる捜査をさらに継続して行われるものと考えてよろしいですか。
○政府委員(國松孝次君) 大蔵省のこのたび出されました御判断につきましては私どもといたしましてコメントする立場にはないわけでございますが、私どもといたしましてはそれを参考の一つとさせていただきながら、私どもなりの捜査はやっていかなければならぬと思っております。 と申しますのも、やはり私どもが今回の事態で一番重く見ておりますのは、暴力団の首領が非常に大量の東急株を買い占めておったということでございまして、そのことの実態の解明というものは今後の私どもの暴力団対策を進める上で大変重要なことであろうというように思っているわけでございます。したがいまして、今後もその暴力団首領の株買い付けの資金の流れであるとか、あるいはその買い付けの前後の状況などにつきましては、その実態を私どもの立場に立ちまして鋭意解明を進めてまいりたいというように思っておるところでございます。 また、兵庫県警察におきまして行っております外為法違反の捜査というのもまだ終結をいたしておりませんので、その捜査の延長上でこの一連の問題につきましても捜査をしてまいりたいというように思っておるところでございます。
○久保亘君 証券局長、この東急電鉄に関する中間報告の第五項の意味をどう解したらいいのかと思うのでありますが、現段階では百二十五条違反という認定をするのは難しいけれども、今後さらに捜査当局とも相談をして百二十五条違反についても検査が続行される、こういう意味に解してよいのですか。
○政府委員(松野允彦君) 私どもも、先ほど申し上げましたように、特別検査の中でこの問題は大きな問題として調査を継続するつもりでございます。ここに書いてございますように、「必要に応じ行政として可能な範囲で」ということでございます。 私どもの検査はあくまでも行政検査でございまして、それをもって直ちに捜査当局とすべての材料を出し合って意見調整をするということが犯罪捜査のためというふうには我々の検査は位置づけられておりませんので、そこに制約はあるわけでございます。しかしいずれにいたしましても、私どもが百二十五条について今後いろいろと事実関係をつかみ、あるいは実態を解明していくという中で百二十五条違反というような疑いが濃くなった場合には、これは仮に百二十五条違反と認定いたしますと告発という行為になるわけでございまして、そういうことから考えますと、可能な範囲で捜査当局とも相談してまいりたいということを書かせていただいたわけでございます。
○久保亘君 では最後に、この問題で、五十四条違反について省令三条七号をもって抵触するということを認定されておりますが、このことについては当然審問の手続がとられるものと考えておりますが、審問の手続は直ちにとられるのかどうか。 それから、野村の責任者でありました田渕会長は、この委員会において、大蔵省がおとりになる処置に関しては従うという証言をなさっておりますが、審間の手続がとられてもそういう証言からするならば野村証券の反証はないものと思いますが、この中間報告をなさるに当たっては野村証券に対しても事前にこのことは通告なさっておりますか。
○政府委員(松野允彦君) まず、お尋ねの審問手続でございます。これは、私ども検査で認定をいたしました事実在もとにして対象者であります野村証券にその事実確認を求める手続、つまり行政処分をするために必要な手続だということでございまして、審問の内容、事項の詳細あるいは具体的な審問の方法等について現在検討を始めております。できるだけ早く審問通知を出して、若干の準備期間は置く必要があろうかと思いますが、審問を実施したいというふうに思っております。 それから、二番目のお尋ねでございますが、私どもとしては、特別検査の過程で検査官と野村証券のしかるべき担当者との間では、この問題をめぐって当然この事実認定の問題、あるいは事実をどう判断するかというようなことについて意見を交わしたということはあるわけでございますが、私どもが昨日御報告申し上げました認定をするということについては事前に野村証券に通知はいたしておりません。
○久保亘君 そういたしますと、この審問の手続を早急におとりになって、その結果にもよると思うのでありますが、野村側の反証が行われない場合、つまり大蔵省の検査結果について異議はない、東証の理事長もそうおっしゃっておりますが、野村証券としても異議はないと、こういうことになりました場合にどのような是正命令をお出しになるおつもりでしょうか。特に今度の報告の中で、「業務執行体制が、現在に至るまで改善されず引き続いていると認められる」、これは平成元年のことが二年たった今、野村の業務体制は依然として現在に至るまで改善されず引き続いていると認められるから五十四条に基づく是正命令を行う、こういうことになってくるのだろうと思うのですが、この五十四条に基づく是正命令、それは大蔵大臣はどういうことをお考えになっておりますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは率直に申しまして、今どうこうと申し上げるところまで内容を詰め切れておるわけではございません。と申しますのは、先ほど来の答弁の中にも申し上げておりますように、この健全性省令に基づく審問と申しますものが初めて現実に動くわけでございます。したがって、過去の先例といったものもございません。そして、審問の内容その他を詰めてまいりました上でその手続を動かしまして、その結果としてどういう陳述と申しますか、弁解と申しましょうか、が行われるかということも現時点では全く想定できないわけであります。 しかしいずれにいたしましても、是正命令を必要とする状態があると認定してこれが実施されます以上、世間の御批判にたえ得る内容のものにならなければならない、そのようには考えておりますが、現時点においてその内容を確定して御報告申し上げるというわけにはまいりません。その点はお許しをいただきたいと思います。
○久保亘君 審問を行った上で反証がなければ五十四条に基づく厳しい是正措置処分が行われる、こう考えてよろしいですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今申し上げましたように、世間から御批判を受けるような結論を出すわけにはまいりません。御納得のいただけるような対応措置を講ずる、是正命令を出すことになる、そのように思います。
○久保亘君 今回の証券不祥事は何が問題だったのかといえば、一つは大口投資家に対する不正常な手口を使った補てんの問題、それからもう一つは暴力団の関与する東急株とか本州製紙株、こういうものにおける相場操縦の疑い、そのおそれのある行為を証券会社が中心になってやってきたという問題です。それからもう一つは、こういう問題に対する大蔵省の証券行政のあり方について問われたのが今回の証券不祥事であったのではないか、こう思っております。今、大蔵大臣お答えになりましたように、速やかに審問を行った上、厳正な五十四条に基づく措置が行われるものと考えて、この問題に対する質問を一応終わっておきます。 次に、東証の理事長がお見えでございますから、本州製紙株をめぐる問題について若干お尋ねしておきたいと思いますが、本州製紙株の売買に関して大蔵省から調査を求められたことがありますか。
○参考人(長岡實君) お答え申し上げます。 本州製紙株につきましては、東京証券取引所では相当長い期間にわたって調査をいたしております。まず、八九年十一月から九一年五月までの間にわたってその売買内容について調査を行っております。後ほど御質問があればそれにお答え申し上げますが、特に九〇年の十月三日から五日の動きが問題だということになるわけでございますけれども、大蔵省もやはりある程度調査をしておられたわけでございますから、その間に、大蔵省の依頼を受けてであったかどうかの記憶はございませんけれども、お互いに連絡をとりながら調査をしてきたということであろうかと存じます。
○久保亘君 大蔵省は八月段階までしか調査をされていないということでございました。十月の三、四、五、三日間にわたる本州製紙株の大量売買と価格の急騰、このことについて東証として御調査になった上、その調査の報告は大蔵省に提出されておりますでしょうか。
○参考人(長岡實君) 九〇年十月三日から五日に至るまでの長い間の調査の中では、非常に特定の者が作為的に株価の引き上げ等の株価操作をしたのではないかと疑うに足るような資料は、余りと申しますか、得られなかったわけでございますけれども、九〇年十月三日から五日にかけましての株価は複数の特定委託者グループからの大量の買い注文の集中もございまして、この三日間に二千九百円から四千二百円まで千三百円の急騰を示しております。三日のうち二日はストップ高だったと思います。こういうことで若干取引として疑問があるということで、その旨を大蔵省に報告をいたしております。
○久保亘君 その報告の中では、旧誠備グループを中心とした特定委託者グループ等の買い注文などについても触れられた上で、このグループの注文ないし買い付けは相場操縦行為を禁止する証券取引法第百二十五条第二項に該当するおそれのある行為と判断されるということを御報告になっておりますか。
○参考人(長岡實君) 調査の結果の大蔵省に対する報告は文書で行うのが通常でございますが、私のところへ上がってまいりますのはその担当の責任者からの口頭の報告でございます。こういう報告を大蔵省にしたということが上がってくるわけでございますが、その報告の内容は、私の記憶するところでは、おおむね今久保委員のおっしゃったような内容だったと思います。
○久保亘君 大蔵省は、東証のそういう報告を受けて、この問題に対してどういう対応をなさったのでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 東京証券取引所からこの平成二年の十月三日、四日、五日についての取引状況についての報告をことしの一月末に受けているようでございます。それを受けまして私どもも、御指摘のような特定の大口委託者、複数ございますが、この買い注文が多いということで、その内容等について、そのときもTSE、東京証券取引所の調査内容というものを見ながら、東証と相談しながらチェックをしたわけでございますが、その特定の大口投資家の買い注文というものはすべて仮装とかなれ合いとかいうような形の売買ではございません。本当の取引ということで成立をしておりまして、その時点では人為的に株価をつり上げるようなことを目的とした買い付けであるというような確証は得られなかったということで、東証の報告、あるいは東証といろいろこの内容について意見交換をした段階では、当時はそういうふうな判断をしたということでございます。
○久保亘君 今、東証の理事長の方で、私が指摘し読み上げましたものについては大体そういう報告であったとおっしゃっているのでありまして、この旧誠備、安達グループによって行われた本州製紙株の大量買い付け、保有については、相場操縦行為を禁止する証券取引法第百二十五条第二項に該当するおそれのある行為と判断される、こういうことが報告されているのに、その後この委員会で私どもが指摘するまで大蔵省としては全然特別な対応をなさっていないというのは、私にとっては大変理解できないことであります。 それから、時間が短くなりましたのでもう一点。 十一月三十日のディトゥカリミテッドによるオプションについては、東証としてはこれは関与できない問題なんでしょうか。その調査等はできない問題なんですか。
○参考人(長岡實君) 当該オプション取引は市場外における取引でございまして、私ども東証といたしましては直接調査をする立場にはございません。
○久保亘君 そういうことになりますと、このようなオプションによって株価を操縦する、特にオプションは三カ月後に、この三千五百億のオプションをかけておきながらこれがそのまま解消されてしまうわけです。そうすると、三千五百億に対するオプション権利手付金だけでも、仮に一%としても三十五億です。もし三%だとすれば百億を超える権利手付金が支払われているわけです。これが二月の末にオプションがなくなることによって全部消えてなくなるわけですね。そんなことが実際にやちれるんだろうか。これは明らかに他の目的を持った虚偽のオプションではないかという疑いを私どもとしては持つわけですが、このオプションが虚構のものであるかどうかということについては全然いかんともしがたいものなんでしょうか。 これは東証に申し上げるのがもし無理なことであるとするならば、大蔵省としてはこれほどうしようもない問題なんですか。そして、結果的にこのオプションの三三・一%ですよ、一億一千四百四十八万二千株オプションをかけておるんです。これが株価に影響を与えないはずはないとだれもが思うから本州製紙株に顧客が集まる。そういうことをやっておいて実際にはそのオプションは実在しなかった、こういうことになれはこれは重大な問題だと思うんです。これは大蔵省としては、証券業を監督する立場からどうしようもない問題ですか。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘のオプション取引につきましては、その当時いわゆる五%ルールというものに従った報告書が大蔵省に提出をされているわけでございまして、それは直ちに公衆縦覧に供して投資家がそういうものの情報に十分接近できるようにというのがいわゆる五%ルールの趣旨でございます。 御指摘のその中身が果たして正しいのか架空なのかという問題でございます。当時も、私どももその報告書を受け取るに際して、代理弁護士からヒアリングをしたり、契約の一部を確認するなどのことは行ったわけでございますが、全体として架空なのかどうかという点につきましては、仮に架空であるといたしますと、まずその報告書が虚偽だということになるわけでございまして、その点については当然虚偽記載の罰則があるわけでございます。また、もし架空ということになりまして、それに加えまして御指摘のような株価操作的な目的を持っているということになりますと、証取法の百九十七条というものが適用になる可能性もあるわけですし、さらには不正の手段ということで五十八条が適用になるということも可能なわけでございます。 ただ、それを大蔵省としてどこまでチェックできるかというお尋ねでございます。これは、私どもの今与えられております検査権は行政検査ということでございまして、証券会社を主として検査する、その証券会社と取引をする客については必要に応じて資料を取りあるいは報告を求めることができるというのが証取法の検査でございます。そういった行政検査権を発動するということを考えますと、この場合には証券会社が直接関与をいたしておりません。そういうことで、我々が現在持っております検査権で直接オプション契約の両当事者に検査に入るということは、証取法上としては現在我々として直ちにそれができるという体制にはないわけでございまして、もちろん現に違法なことが行われている場合には、そういうような緊急的にいろいろ事情聴取をする、証人喚問をするという規定はあるわけでございますが、こういうふうに大量保有報告書が出て事後に検査をするということになりますと、今申し上げたような限界があるということでございます。
○久保亘君 ただいまのオプションの問題については、法務省としては捜査の対象となさっておりますか。
○政府委員(井嶋一友君) お答えいたします。 本州製紙株のいわゆる株価操縦疑惑という問題につきましては、国会でもたびたび議論をされておりますし、マスコミにも大きく取り上げられておるわけでございまして、十分検察当局もこの事実を認識しておるということは間違いないと思うわけであります。ただしかし、検察がどのような意識を持ち、あるいはどのような操作をしておるかといったことは、これはもう毎度申し上げることで恐縮でございますけれども、捜査の秘密でもございますので申し上げるわけにはまいらないと思いますが、いずれにいたしましても、従来同様、証取法の各罰則も含めたいわゆる刑罰法令に触れるようなものがあると確知いたしますれば適切な処理をするというのが検察の責務でございますから、その責務にもとることのないようにするだろうとは思いますけれども、具体的なお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 今、証券会社の検査ということを中心にして御説明申し上げましたが、実は五%ルールにつきましては別の条項がございまして、その五%ルールの出してくる報告書につきましては、関係者に対して報告あるいは資料の提出を命ずることもできますし、場合によっては検査をするということもできるということで、五%ルールについては、その報告書に関しては特別に別の規定がございます。 どうも失礼いたしました。
○久保亘君 今の本州製紙にかかわるオプションの問題を考えてみましても、やはり相当強い捜査権や告発権を持つ独立した検査機関というものがなければならない、私はこう思っております。 きょうは時間がありませんので、後また私どもの同僚議員の方から質問をさせていただきますけれども、私が途中で申し上げましたように、補てんの問題、それから相場操縦の問題、大蔵省の証券行政のあり方の問題、こういう問題を含めて今回の改正というのは非常に微温的であり、その一部分を今手がけたにすぎない、こう思っておりますから、検査機関のあり方や証券取引が本当に公正で透明なものとして国民の信頼を得られるようなものにしていくためには抜本的な改正が緊急に強く求められている、こう思っておりますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 委員御指摘のとおり、今回の証取法改正は、まさに緊急かつ当面必要とする損失補てんという問題についてのみを限定したものであります。当然のことながら、これだけで終われるものではございません。そして、委員が御指摘になりましたような検査・監視体制のあり方につきましても、我々が予想した以上に厳しい行革審の御意見をちょうだいし、これをベースに我々はこれから努力をしていかなければなりませんし、証取法そのものにつきましても今後一層御審議を煩わす機会があると私は思います。 ただ、御承知のように、両院における証人喚問の中におきまして、損失補てんが法律で禁じられていてもやったかという質問に対して、法律で禁じられていればしなかったといった証言もございました。やはり我々は、この特別検査の中間報告でも補てんが続いております状況を見ますときに、その第一歩だけはこの証取法改正で踏み出させていただきたい、心からお願いを申し上げます。引き続いて努力をすべきものがたくさんあります。
○久保亘君 国税庁、先ほど私がお尋ねしておりましたことに一言、国税庁としてこれは税務上の措置をとるということになっているのかどうか。
○政府委員(冨沢宏君) 私ども、四大証券のような大きな会社につきましてはほとんど毎年税務調査をやっておるところでございまして、先般発表になったもろもろの資料につきましては、その際大いに参考にさせていただくということに在るわけでございます。
○斎藤栄三郎君 私は九月三日に質問をさせていただきましたが、きょうはそれに続いて御質問をいたします。 中間発表を見て私が驚いたことは、後から後からどんどん出てくるものだということであります。今までのものを累計してみますると、証券会社が二十一社、発表になった件数が七百八十七件、金額は二千百六十四億円、そして証券会社の役員で処罰された者が六人、平社員で二百二十七名であります。空前の事件だと思うんです。いかがでしょうか、大蔵大臣の御所見ではまだ出る見込みがありますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 合、特別検査は、先刻来申し上げておりますように、なお継続をいたしております。 私は、今後においてこの四社の特別検査の中に他の問題までを含んでどのような問題が最終的にまとめられるか、現時点で想定するわけにはまいりません。しかし、少なくともこの中間報告において損失補てんの継続しております状況、また証取法五十四条、健全性省令三条七号違反というものを御報告しなければならなくなったこと自体本当に残念でありますし、証券業界としてこれがいかに国民の中にある市場不信を増幅するかということに思いをいたしていただきたいもの、率直にそのように感じております。
○斎藤栄三郎君 大蔵大臣にお伺いしますが、けさの新聞に野村証券が出しております「私たちの決意」、これをお読みになりましたか。そして、どういう御感想をお持ちになったかを教えてください。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 新聞に出ておりますものは拝見をいたしました。 一言で申し上げるならば、この広告だけで野村証券に対する、あるいは証券市場に対する国民の不信が払拭されるとは到底思えない。この中に書かれておることを今後どのように実施していかれるか、それが信頼を取り戻すかぎであろう、率直にそう思っております。
○斎藤栄三郎君 私も大臣と全く同じ考え方で、これはおわびの一言に尽きています。自分の反省は一つもしていない。なぜ四社の問題が、証券界全般の問題がこれだけ大きな社会問題になったかといえば、市場の成り立つ根本原則を無視して、じゅうりんして勝手な行動をしたところが問題なんだ。ところが、そういう点の反省は全然行われていない。 市場の根本原則というのは公平の原則で、大企業であろうが個人であろうが公平に取り扱わなければいけない。ところが、それは全く差別的に取り扱われた。公平の原則である。ところが、これがちっとも守られていない。やみで値段が決められていく。そして、根本は市場価格尊重の原則でなければならないのに一物二価になっちゃっている。市場価格というのは一物一価でなきゃならぬのに一物二価にもなっているところが問題なんで、そういうところの反省は一つも行われないでおって、ただ体裁のいいことだけ言っている。これだけでは、私は、今大臣がおっしゃったと同じように、大衆の証券市場に対する信頼は回復できないだろうと思います。かえってこんなことをしたら恥の上塗りをしたんじゃないだろうかという印象さえ私は持つのであります。 そこで、先ほどの久保先生の御質問にもお答えになりましたが、野村に対する指導はどういうことが考えられるか。きのうの新聞によると、営業の停止など非常にきついことも出ておりますが、大体どういうことが考えられるか、輪郭だけでもお教えいただければ幸いです。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 証取法五十四条、健全性省令三条七号ですか、これに基づく審問というものは今回が初めてだったと思います。それだけに、実はこうしたケースに対してどのような処分を行うか、その是正命令とともに行うかといった先例が率直に言って全くございません。そして、これからその審問事項その他を整理してまいり、それを終えた上でなければ確たることは何とも申し上げられません。しかし、その審問において、審問に当たります担当者を含めまして私どもすべてが納得のいくような答えが出てきません限りにおいては、私どもとしてはその是正命令とともに厳しい処分というものを考えざるを得ないと思います。 これは何をもって厳しいとするのかと言われますと、実は新聞記者やテレビの記者さんからも同じような御質問があったんですけれども、受け取りの問題、類似の問題に対する処分の内容その他、いろんな比較の方法があると思いますので、これは今一概に申し上げることはできません。しかし、その審問内容というものを踏まえてきちんとした対応を講じてまいりたい、今はその決意のみを申し述べます。
○斎藤栄三郎君 おととい発表になった日経産業消費研究所の発表によると、大衆は証券投資によって参加した人の六五%が損失をこうむっているという記事が載っております。 しかるに、この間の中間発表を拝見すると、十二件百億は損失がなかったのに補てんされている。これは利益の保証です。これをどうお考えになりますか。本当からいうと証券取引法五十条で禁じられていることをやっているんです。大衆は損をし、そういう特殊のルートのあるところだけがうまいことをやっているというのでは、これは証券市場は成り立ちません。公平の原則に反すると思いますが、大臣の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) この問題が発生いたしました当初から、私は、大口の投資家の一部の人のみに対して行われた行為が市場に参画しているすべての人々のみならず、一般国民の間にまで不公平と公正ならざる取引の実態という印象を強く植えつけてしまったことは大変なことだということを繰り返し申し上げてまいりました。 私は、この問題は、損失補てんという一言で尽きる問題ではなくて、世の中に存在する不公平というものを実感させたという非常に大きな意味合いを持っているものだということを関係者に心の底からわかっていただきたいと本当に感じます。今の委員の改めての御指摘にも繰り返し申し述べてきたことでありますが、私は同様にお答えをさせていただきたいと思います。 今回の問題は、先ほど久保委員から御指摘がありましたように、その補てんの問題だけが問題ではありません。暴力団関与の問題、さらに大蔵省そのものの行政姿勢に対しての世間の御批判、幾つかの側面はありますけれども、やはり不公平と公正ならざる市場、この印象をいかに払拭するかは私はこれからの大変な問題だと思っております。
○斎藤栄三郎君 これは、大蔵大臣に申し上げると釈迦に説法になりますから大臣に申し上げるのじゃありません、私自身が自分の復習のために言うんですが、昭和五十五年、一九八〇年十二月二十六日に国税庁の法人税基本に関する通達の一部改正が行われて、簿価分離が実行された。これが今日の営業特金の発生であります。今度お出しになられた法改正が通ったときにこの営業特金はどうなるか、その点を証券局長から御説明いただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 営業特金につきましては、私どもはこれは投資顧問がついていない特金という定義をしているわけでございまして、企業が一定のお金を信託銀行に信託して特定金銭信託を設定する。それについて企業自身がその信託銀行に対してもし運用を指図するという仕組みがきちっと守られている場合には、それはそれなりに特金として機能するといいますか、営業特金ではございますが、それを禁止するということができるかどうかという問題はあるわけでございます。 ただ、私どもが一番問題視しておりますのは、そういう適正な形ではなくて、証券会社がいわば運用に責任を持たなきゃならないような形でそういう特金が運用されるというところが最大の問題でございます。そういうこともございまして、そういうふうにならないように、まず投資顧問づきに持っていったらどうかとか、あるいはそういうようなことにならないような、きちんとした確認をしておいたらどうかとかいうようないろいろな指導をしてまいったわけでございますが、残念ながらそういう指導が十分効果を発揮していないということは私どもも非常に重く受けとめているわけでございます。 営業特金そのものについてこの法律が通ったらどうなるかというお尋ねでございます。 損失補てんというものを罰則をもって禁止するわけでございますので、従来、今までのように証券会社が何らかの責任を持たなきゃならないような形の営業特金というようなものは、私はこの法律改正によってなくなる、なくならなきゃいけないというふうに思っているわけでございます。ただ、そういったものでない営業特金、特に例えば金融機関とか生命保険会社などが設定いたします営業特金というものは自分で十分な運用能力を持っているわけでございまして、そういったものまで一遍になくなるかということになりますと、損失補てんを禁止したということだけですべてそういうものまでなくなってしまうかという点については余り明確にお答えできないわけでございます。 いずれにいたしましても、この改正法というのは営業特金を適正化する、あるいはそれを減らすということには十分効果があるというふうに考えるわけでございます。
○斎藤栄三郎君 証券局長にもう一回お伺いいたします。 この三月一日現在で四社が持っている営業特金が八兆円、準大手が六兆五千億円と承っております。これだけ膨大な金額について、今のお答えのようなことで一体処理できましょうかね。
○政府委員(松野允彦君) 私ども、証券行政を担当しておる立場から今お答えを申し上げたわけでございまして、営業特金そのものの、今御指摘にありましたように、非常に膨大な残高をどう考えるのかという点が別途ございます。これにつきましては、もちろん証券行政の立場だけではなくて、銀行行政あるいは金融全体の立場でどう考えるかという検討が必要だろうと思うわけでございますが、確かにその中には本当に適正に運用されているものもないわけではないというふうに考えるわけでございまして、営業特金という仕組みというものが必ずしもはっきり明確な、つまり運用責任が不明確になりがちだという点についての問題意識は我々も持っているわけでございます。 この法律が通りますと、そういうものを受けてやはり各企業なりあるいはそういう機関投資家が営業特金というような不明確な形のものでの運用というものは避けていくんではないかというふうに私どもは期待をしているわけでございます。
○斎藤栄三郎君 大蔵大臣にお伺いいたしますが、今までに大蔵省は国債の入札、四社には御遠慮願うということにしました。きょうはちょうどその十月物の十年国債の入札日であります。まだその結果は夕方にならないとわからないのだそうでありますけれども、これで一体本当に罰になるんでしょうか。私は、四社のある責任者に電話をかけて聞きました。それはもちろん強がりでしょうけれども、いや大した影響ありませんとこう言っています。受ける方がそういうような受け取り方じゃ、どうも大蔵大臣の御意思に反しているんじゃないだろうかという気がしますが、これでいいんでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回、特別検査の結果、引き続いて損失補てんが行われていたという事態を踏まえ、国債入札を遠慮していただきましたのは、これはまず第一に、刑事罰ではありませんし、いわゆる行政処分でもありません。むしろ大蔵省としてこうした事態に厳しい目を向けているということの一つのあらわれと御理解をいただきたいと思います。 そして、これを一カ月といたしておりますことも、ぜひ御念頭にお置きをいただきたいのでありますが、私はこの一カ月の間にはこの特別検査は当然のことながら終了してくれるであろうと願っております。仮にもっとずれるということでありますならば、また別の考え方が必要になるかもしれません。しかし、今月いっぱいというものの中には、検査の結果は恐らくほぼごく一部を残しては確定してくるでありましょう。その時点におきましては、検査結果を踏まえて、それなりの今度は本当にその処分というものを考えなければならなくなります。今回はまさに大蔵省自身が姿勢を正すという、そして事態を厳しく見ているというその意思表示として一カ月間の入札を遠慮していただいた。 遠慮していただいたという言い方をいたしますのは、これは刑罰ではない、また行政処分ではないということでありまして、本来ならもっと厳しい言葉を選ぶべきなのかもしれません。しかし、今回はまさに大蔵省自身の意思というものを表明しておるということでありますので、検査終了後における措置というものはそれとはまた異質の重みを持つものとなる、そのように思います。
○斎藤栄三郎君 先ほどもちょっと触れました中間報告の中に、十二件百億のものを出しております。これは損失がないのにお出しになっているんですから何とか取り返させたらいいだろうと思うんですが、いかがなものでしょうね。損失があって補てんしたというならそれは損失補てんで、我々の今議論している範囲内に入りますけれども、損失がないのにやっているということは利益の上積みですよ。明らかに証券取引法五十条の違反になると思うんです。それをこのまま黙認しておくんでしょうか。それとも何かおっしゃいますか、大臣。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 心の中にありますものは、今委員が御指摘になりましたケースをも含め、補てんを受けたすべての金額に対して申したいことがたくさんございます。しかし、こうした行為に対する法律上の根拠を持っておりません今日の行政当局といたしまして、法律を超えた権限行使を可能にする方法はないと私は思います。企業の自主性、自主的な判断にまつ以外に方法はない。胸の中にあるものは別といたしまして、法律上判断をいたしますとそれ以上の判断が出てまいりません。先般も本委員会におきまして、そうした御論議の中から、与野党で相談をし何らかの対応策を講じたいといった御見解も表明されておったところでありますが、行政当局として法律を超えた行動を行うことはできないと思います。
○斎藤栄三郎君 お立場はよくわかりますが、どうも損失補てんじゃなしに利益の保証までやっておいても何もできないというんでは。 私、今度の一連の事件を調べておって感じたことが二つあります。第一は、大蔵省は性善説に基づいて、出した通達は必ず守られるであろうという期待を持っている。一方、証券会社の方は性悪説で、おれたちはいつも監視されている、その裏をかくから商売ができるんだという考え方がある。これじゃうまくいくはずないですね。ちっともそこに信頼関係というものがない。どうやってごまかすかと考える業者と、いや、出したものは必ず守られるだろうと確信しているお役所との間ではうまくいくはずはないですよ。それらを直さなければ、幾ら法律を改正してみたところでなかなか証券行政がうまくいくという見通しは私は持ち得ないのでありますけれども、大臣の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 性善説か性悪説がは別といたしまして、私は、証券市場というものがかって登録制の中でさまざまな問題を生じ、その事態の中で免許制を選択し、その後今日までまいります間に市場の保護育成の必要があったということはどなたも否定はされないと思うのであります。そしてその中においては、私は、行政と業界との間の信頼関係と申しましょうか、そうしたものは現実に存し、またそれは市場が育ってくるのに有効な働きをしたと思います。 問題は、世界有数の市場になりました今日、行政はその保護育成という視点から市場をひとり立ちさせ、むしろ検査、監視の役割、そのルールの逸脱に対して目を光らせる姿勢に変わるべきでありました。そして私は、証券行政というものも、例えば五%ルールでありますとかインサイダー取引に対する規制でありますとか、徐々にその方向に切りかえてはおったと思います。しかし、思い切ってかじを切りかえる機会が遅きに失したのではないかというおしかりは甘受をいたさなければならぬと思います。そして、今日たまたまこの損失補てんという行為、これをめぐりまして通達行政というものの限界を大蔵省としては思い知らされた。思い知らされた以上、その通達というものの権威にすがった行政というものが今後継続し得ないということは間違いがありません。 そして、先ほど久保委員からは微温的なという言葉で今回の改正法についての御批判を受けたわけでありますが、私もその御指摘は甘受しなければならないと思います。しかし、少なくとも改正に向けての一歩を踏み出した。そして現在、過去の通達すべてを洗い直し、恐らく来年度の通常国会に御審議を願うことになるでありましょうその証取法改正の中には、この通達の中から法律に移しかえるべき事項を当然のことながら移しかえ、同時に自主規制に任せるべきものは自主規制団体にゆだねるという姿勢を明確にした上で、行政の監視、監督はまずその自主ルールをもってみずからの行動を律すべき市場あるいは証券業協会というものに対してまず向けられ、その機能が発揮されていない場合には個々の証券業者そのものにまで及ぶといった姿勢に変わっていくであろう。私は、その転機に今差しかかっておる、そのように感じております。
○斎藤栄三郎君 証券局長にお伺いしますが、今大臣にお尋ねしたと同じことなんです。損失がないのにちゃんと金を百億もやってある。その報告を受けたとき、あなたはどういう答えをなさいましたか。ああいいよと言ったんですか、仕方がないねと言ったんですか、それともその金は戻すべきだと言ったんですか。
○政府委員(松野允彦君) 現行法をもとにして私ども行政を行っておる立場でございまして、御指摘のように、仮に損失がないのに補てんといいますか利益の上乗せをしているケース、それから御指摘の十二件の中には、実は損失があるにもかかわらずそれをさらに上回る補てんをしているというケースもございます。いずれにいたしましても、元本よりもプラスアルファがあるということに補てんでなっているわけでございまして、そういった問題についてどう考えるかという御指摘でございます。 それは、今申し上げましたように、現行法をもとに行政をしている立場からいいますと、その部分についてどう処分をしろとか、どう処理しろとかいうことは私どもとしてなかなか言う立場にないわけでございます。ただ、そういったようなケースがあるということは、御指摘のように五十条違反、つまり事前に保証があったのではないかということをかなり疑わせる状況でございます。したがいまして、検査官に対しましては、そういう案件を重点的に補てん先から事情を聞くなり、あるいはさらに証券会社の担当者から事情を聞いてその間の事情を、実態をより解明するようにということを要請しているわけでございます。
○斎藤栄三郎君 大臣、甚だ残念ながらへこの証券行政を拝聴しておりますと、どうも日本の法体系は極めて不備だと思いますね。八百屋から一本のキュウリを盗んだってやっぱり捕まりますよ、警察に。しかし、紳士面をしていてこれだけの百億の金をちょろまかしておきながら何にも処罰されない。また、処罰のしょうがない。だから日本の法律はクモの巣のようなものだと。大きな獲物は捕まらないが、小さなアブや蚊は捕まるというような、こんなことじゃどうにもならないんであって、法律ばかり研究している人が日本人全体じゃないんですから、多くの人は法律がなぐたって生きていかれる社会が理想なんですよ。 ちゃんとこれだけ通達があり、法律があるのにもかかわらず、それを犯しているということが私は明らかだと思うのに、何も処置できませんというんじゃ、これでいいんでしょうか。私は、これじゃ法治国家じゃないだろうということを感じますが、その点御所見いかがですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 全く私が個人の立場でありましたならば、個人としての感情で物を申し上げることもできるかと思います。 しかし、まさに先ほどの委員のな言葉をかりますならば性善説という言葉を使われましたが、私は、性善説がどうかは別として、少なくとも法律は守られ通達は守られるという前提で組み立てられてきた証券行政というものが、今回、通達は少なくとも守られないという実態を示してしまったという中で、行政の信頼も取り返さなければならない、市場の信頼も取り返さなければならない、しかも、その市場に対する不信が経済的な影響を大きく及ぼす、そうした事態を招く前に取り返さなければならないという中でその方向を模索しております。 そういう中で、今私自身がとりあえず国会にお願いをし、第一歩を踏み出したいと考えておりますものが現行の証券取引法改正案の御審議でありまして、先ほど来申し上げておりますように、これで足れり、終わりだというものではありません。まさに第一歩を踏み出すというそのステップであります。足らざるものは多々ございます。そして、例えば百二十五条にいたしましても、証券局長がたしか先般、本院でありましたか衆議院でありましたか忘れましたが、これをもっと動かしやすいようにするためにどういうふうにすれば運用が実効あるものになり得るか、証券取引審議会の不公正取引部会に御相談をかけたいと申しましたような思いは、私だけではなく事務方にも共通するものと心得ております。
○斎藤栄三郎君 今度の事件を通じて通達は全く無視されたということを大臣のな言葉ではっきり述べられたことは、非常に意義のあることだったと思います。 通達が四百通も出ているんですってね。その通達を四百通も出された方も迷惑でしょうが、出した方もよく四百も出したものだと思うんです。それを整理するということは非常に時宜に適した措置だと思いますから、ぜひともそれを早くおやりくださることを要望しておきます。 私は、どんな悪法でも法律は守らなきゃいけないと思うし、通達は守るべきものだと思いますね。これもまた釈迦に説法ですが、ソクラテスが政治の批判をやったために死刑の宣告を受けた。お弟子さんが、先生、逃げましょうやと言ったときに、どんな悪法でも法は守るべきであると言って従容として毒杯を仰いで死んだ。だからこそ我々はソクラテ・スを尊敬するんだし、ギリシャの文明を尊重するのであります。 都合の悪いところは全部踏みにじっちゃっておく、そういうことを目の前にやられておっても何にも手出しのできない皆さん方のお立場というのは本当に気の毒だと思います。そういう意味において、今度の法律が早く成立して、本当にノーマルな証券市場に戻ることを心からお祈りいたします。これで第一の質問を終わります。 第二は、行革審がお出しになった証券・金融検査問題ですが、大蔵大臣としては考えられておったことの大体八、九割は通ったようにお見受けいたしますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 委員のお尋ねの趣旨がもう一つ私にはっきりいたしませんけれども、八月十九日の時点で、大蔵省がそれまで作業をいたしておりました内容を行革審に対し御説明を申し上げた。その時点以降の行革審の御審議の中でそれが変化をしたかしないかという視点からのお尋ねでありますならば、これは大きく変化をいたしております。私どもといたしましては、私どもが想像していた以上に厳しい内容のものにこれはなりました。 そして、大蔵大臣の職という立場からこれを見ますならば、その職のうちの一部、すなわち証券行政における強制調査権限といったものが付与されるにいたしましても、これは委員会の機能として全く大蔵大臣が手を触れることはできないわけでありますし、また一般検査にいたしましても、その検査計画等についてはこの委員会の統括を受けるという形になりまして、大きくその職能を委任することになります。そうした法律構成といいますか、大蔵大臣という職に付随する権限の特定部分が全く委員会に委任されるという意味におきましては、極めて厳しい内容のものと受けとめております。
○斎藤栄三郎君 この検査委員会の規模は大体どのくらいのことをお考えになっておられますかの
○国務大臣(橋本龍太郎君) この委員会の委員の数というものについては、行革審の御意見の中には必ずしも人数を明定しておられなかったと思います。ただ、行革審会長が他の場においてお述べになっておりますのを伺いますと、三人ぐらいから五人ぐらいとか幅を持った数字を述べておられるようでありますが、いずれにしても余り大人数の組織を委員会として想定されているとは聞いておりません。むしろ、できる限り委員の数は少ない形を想定しておられる、そのように拝聴しております。
○斎藤栄三郎君 具体的に大蔵省にも一部検査機関が残りますね。屋上屋を架するようなことになりませんかね。それが第一の心配です。 第二は、何か事件があって役所をつくるというと、必ず行政機構が膨大化しちゃう。その点は大蔵大臣が大臣御就任の前に行政簡素化の問題で非常に御努力なさったからよく御存じのことと存じますけれども、今の日本で大事なことは、なるたけ行政機関の簡素化をやらないと動脈硬化に陥っちゃうんじゃないかと思うんです。したがって、新しい検査委員会に対する要望としては、少数精鋭でやっていただきたいということを要望したいと思いますが、いかがなものでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは内閣といたしまして、行革審答申が総理に手交されました直後の閣議において、この最大限尊重を決定いたしました。そしてその上で、私は総理から作業についての御指示をちょうだいいたしました。 ただ、行革審答申をお読みになりましておわかりのように、今委員の御指摘になりましたような部分については、具体的な姿を明示されるのではなく、抽象的な言葉で表現をしておられる部分が多々ございます。これを実際に組織として組み立て、あるいは権限を明らかにしてこれを分けるというのは、私は相当事務的には煩雑な作業を要すると思います。そして、結果として機構の膨張につながることがあってはならないという委員の御指摘は、私もそのとおりであると思います。また、権限の重複あるいはその境目に空白を生じるようなことがあってはならないという御指摘もそのとおりであると思います。 いずれにいたしましても、先日準備室を発足させまして、行革審答申に関連いたしますこの検査機構の問題あるいは法的な問題、さまざまの問題に今取り組み始めたばかりでありまして、そのでき上がりについて私も今どうこうと御説明を申し上げるだけの方向性は持っておりませんが、今委員の御指摘をいただきましたポイントにつきましては十分留意をして作業させたい、そのように思います。
○斎藤栄三郎君 証券局長にお伺いいたしますが、これからしばらくの間は証券界は冬の時代だろうと思うんです。相当経営もつらくなる業者も出るだろうと思います。そこで、中小証券に対して言いたいことは、内部管理部門をもっと集約化していかなきゃいけないんじゃないだろうか。二百二十の証券会社が各個ばらばらに内部管理部門を持つんではなしに、その集約化をやるべきだろうと考えますが、その点について局長の御意見をお伺いしたい。それが一つ。 もう一つは、新株引き受け、増資などの手続、これをやるのは四大証券が中心になってやっておられるし、準大手も一部参加しておりますけれども、卸と小売の部門をはっきり分離しないと証券界の寡占体制の打破はできないんじゃないだろうかと考えます。元来それは分離すべきものだと思います。その点、局長の御意見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 最初の中小証券の経営の問題でございます。これは、ここ数年好調だったということで、中小証券の財務体質もかなり強化はされているわけでございますが、しかし昨年来の株式市況の低迷が続いているわけでございまして、大幅な減益になってくるんではないか。そうなりますと、やはり経営の効率化ということがどうしても必要になるわけでございまして、御指摘のような特にコストのかかるバックオフィス、内部事務というものを合理化するために、それを集約化して一つの共同会社というようなものをつくることも考えたらどうかということを既に業界に対して私どもとしても指摘をしているわけでございます。御存じのように、アメリカではそういうようなことが行われているというふうに理解をしております。特に、コンピューターを利用するというのが非常に多いバックオフィス事務につきましては、そういうようなことをぜひ考えていく必要があるというふうに考えております。 それから、卸、小売の分離というお考えでございます。これも私どもまさに同じ考え方を持っておりまして、現在一つ業界に検討を要請しておりますのは、発行市場における引き受けにおいて、シ団を組んで中小証券を広く入れて引き受けを行うというような引受シ団の組成といいますか、こういったことがぜひ必要ではないか。特に時価発行増資についてはシ団が組まれていないというような状況があったわけでございまして、中小証券を広くシ団に入れれば、それがいわば小売的な機能を発揮できるということで、発行されます証券の発行可能性といいますか、いわゆるセーラビリティーというようなもののチェックも十分できるんではないかということも考えております。 それからもう一点は、これは実は今後検討をお願いいたします制度問題と絡みまして、発行市場に新規参入を入れて、そういう知的な機能を営める引受会社といいますか、こういったものもやはり入れていく必要があるんではないかというようなことで検討をしているところでございます。
○斎藤栄三郎君 局長にもう一回お願いいたしますが、行革審の答申の中にも手数料の自由化を徐々にやるべきだということはうたわれています。さらにまた、新規参入も考慮すべきだということがうたわれておりますが、行革審の答申をどう受けとめておられるか。また、これをどういうプログラムで順序立てて実行なさるかをお教えいただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 行革審の答申で御指摘のような二点大きな問題を私ども投げられているわけでございます。 私どもの基本的な立場は、これを最大限尊重するということでこれから検討に入るわけでございまして、手数料の問題につきましては、特に株式委託手数料め自由化の問題につきましては、私どもとしては基本的な方向としては自由化をにらんだ検討を行うことが必要だと。それについて小口投資家の保護とかあるいは証券市場の健全な発展とかいろいろなことがございますので、ある程度の時間が要るということは考えられるわけでございますが、基本的な方向としてはやはり自由化をにらんだ議論を、これは必要があれば証券取引審議会でしていただきたいというふうに思っております。 それから、もう一つの参入の問題でございます。これにつきましても、行革審の答申で免許基準の具体化、明確化ということを宿題として私どもに与えられているわけでございまして、この点につきましてもやはり現行の法律に書いてあります抽象的な免許基準というものを法律を改正して具体化、明確化するのか、あるいは運用上具体化、明確化したものを公表するというようなことで新規参入を促進するのかという、いろいろ方法論はございます。いずれにいたしましても、この問題につきましても証取審で議論をしていただき、なるべく早く答申の線に沿って我々行政がやっていけるように、つまり行政としてその答申を尊重したということでそういう姿が出るように検討を早めたいというふうに思っているわけでございます。
○斎藤栄三郎君 局長にもう一つ恐縮ですが、国際証券監督者機構に日本は加盟しておられます。七つの原則を掲げておって、日本証券業協会がそれについて作文をつくって発表しておりますけれども、どういうメリットがあるのか教えていただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 証券監督者国際会議でございます。これは先進国だけではなくて、これから証券市場をつくろうとする国も入っておりまして、たしか七十機関弱ぐらいのメンバーになっております。その中で私どもは二つ大きなメリットがあると考えております。 一つは、証券市場が十分発達しております先進国、主として日本、アメリカ、イギリス、あるいはヨーロッパもこれからフランスとかかなり証券市場を拡大しようとしております。そういう国々での証券市場のルールというものをなるべく統一、国際的に調和させていこうという動きがございます。それから、市場管理の面でもやはりお互いにそういう市場が相互依存関係が非常に高まってきているというようなこともございます。お金も投資家も国境を越えて投資活動を行うわけでございまして、そういった点では市場管理あるいは市場監視の面で情報交換をする必要があるというようなことが特に先進国の証券市場間では非常に重要になってまいっておりまして、そういった問題について議論を行う。それから、御指摘の証券業者としての基本的なモラルというようなものについても、これは国際的な調和という中の一つの項目でございますが、そういったものの議論が行われている。 それから、もう一点の側面でありますこれから証券市場をつくっていこうという国々があるわけでございまして、こういう国々に対しては、やはり先進国としてのいろいろな経験を説明して、その証券市場をつくっていく上でのプラスになるようにしていきたい。 そういったことで、この証券監督者国際機構、非常にいろいろな議論が行われておりますし、かつ証券市場の国際化ということを踏まえて相当具体的な問題についての議論が行われてきている。その中には証券会社の自己資本規制の問題もございます。今後もますますそういう方向に行くんではないか、その中で我が国も大きな寄与ができるんではないかということで積極的に参加をしているわけでございます。
○斎藤栄三郎君 以上で証券関係の御質問を終えて、最後に金融機関、銀行の問題に移りたいと思います。 日本人の銀行に対する信頼というのは絶大なもので、嫁にやるなら銀行員がいいと言ってみたり、銀行員なら悪いことしないだろうというような信念に近いものを持っておったわけです。それがあの事件ですっかり動揺したと思うんですね。私は、金融機関が重要であることは少しも変わっていないけれども、どうもお行儀が悪過ぎると思うんですね。 まず、私自身が言いたいことは、地価を上げたのは銀行の責任が非常に大きいと思うんです。店を出すときに一流の土地を高く買う。銀行から金を借りたい人はどんな遠いところへだって借りに行くんだし、裏にいたっていいんですよ。それを、目抜きのところへ場所を占めて高い金を出す。それでその周辺の地価をどんどんつり上げちゃうわけだ。そのお金は人から預かった金で買っているんですからね。私は、今の銀行は、銀行の店舗一つつくるのから行員のああいう不行跡に至るまで、この際深刻な反省をしないといけないんじゃないだろうかという気がします。 こんなことを大蔵大臣に聞くのはやぼな話ですけれども、監督の立場にあられる大蔵大臣として、この銀行の不行跡をどうお考えになるか、お漏らしいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、金融機関におきまして偽造預金証書による不正融資というものが多発いたしております。これは、今委員はお行儀が悪いという言葉に集約をされました。私の率直な気持ちから申しますならば、一体内部における管理体制、こうした完全な犯罪行為というもののチエック機能というものがどうなっていたのか、こうした点については非常に強い関心と申しましょうか、問題意識を持っております。 また、今店舗の場所についてお触れになりましたが、これは私は個々の金融機関として自分の営業上最もふさわしいと思うところを選ばれるという意味では、これを何ら規制するものではないと思いますけれども、それが周辺の地価をつり上げる原因になっていたとするならば、そこに問題があるという御指摘も一つでありましょう。 繰り返すつもりはございませんけれども、この一連の金融機関における問題の発しました中で、私なりに問題点を整理して本院におきましても五つの問題点というものを御報告いたしました。その中で冒頭に挙げましたものは、まさにこの内部管理体制の強化という問題でございます。それに対して各金融機関あるいはそれぞれの団体を通じ銀行局長の方から指示をし、その結果に対してそれぞれの報告を求めております。今後こうした犯罪行為が絶無にできるとは言えなくても、長期にわたることがないように、犯罪行為が行われたとしても、すぐその内部のチェックによって発見できるような体制に向けての努力というものは当然のことながら必要な努力、個々の金融機関においても大切でありますし、そうした管理体制がきちんと維持されているかどうかをチェックするのは大蔵省としての役割、そのように考えております。
○斎藤栄三郎君 もうずっと前ですが、日本銀行の構内で百万円行方不明になったという事件があった。その後それがどうなったか全然明らかになっていないのであります。それは発表になったんですね、百万円行方不明になったということは。しかし、その犯人が挙がったということも聞いたことないし、どう処置したかも知らされてない。それから見れば、今度の事件は全部オープンにして、銀行でも聖域ではないんだということを明らかにしたことは私は一つの進歩だと思うんです。 そこで、銀行局長にちょっとお伺いしますが、今度の一連の不祥事を起こした銀行かどういう始末をしたかをお知らせいただきたいと思います。
○政府委員(土田正顕君) 過般来、いろいろな金融機関におきましてただいま御指摘のような事件に関係することが発生いたしましたことは大変残念でございます。 その事件発生の報告を受けるや、私どもとしては、一つは調査による事実の解明、それからもう一つは、やはりこれは犯罪行為に関連する部分があると思いましたので、速やかなる捜査当局への通報というようなことを求め、さらにその後、これは従来余りやっていなかった手法でございますが、個別の銀行なら銀行の代表者に対しまして、銀行局長名による公文書によりまして調査の徹底、内部管理体制の点検、それから報告を求めるといういわば個別の指示をいたしたわけでございます。 各金融機関は、申すまでもなく自発的にこの問題の重要性を認識しておりまして、それぞれ一生懸命調査をし、それから捜査当局に、あるものは警察あるものは検察でございましたが、告発する手続をとるというようなことをいたしました。それから、私どもの方では一カ月以内にという指示を出してありましたのですが、その一カ月以内にとった状況をとりあえず報告をいたしました。 ただ、何分にも、事件そのものはその後捜査当局による解明が続いておりまして、なお全体としてこういうことが起こっていたということは我々の方にも明らかになっておりません。今後そのような事実の解明を待つとともに、それぞれの金融機関、さらにはその後まとめて、ただいま大臣からお話し申しましたような業界団体への指示をも踏まえた業界全体の取り組みといたしまして、内部管理体制の総点検その他につきまして真剣に取り組んでもらっておるものと私どもは考えております。
○斎藤栄三郎君 銀行局長、ちょっとお伺いしますが、大体順調に処理できているんですか、報告で。
○政府委員(土田正顕君) 事件の処理でございますが、これは幅広く申しますと三つの部分に分かれると思います。 一つは、まずこれはいろいろな取引につきまして民事上どのように処理するかという問題がございます。これはむしろこれからの問題でございます。 それから第二に、刑事上の問題といたしまして、この犯罪に関係した者についてどのように捜査活動が行われ、それをどのように起訴していくかという問題がございます。これにつきましては、現在捜査当局が鋭意活動しておられるところでございます。 それから第三に、やはりそれぞれの組織におきましてこのような事件が起こらないように、いわば再発防止を期するという観点から内部管理体制を点検し直すというような問題。さらには、これは若干責任者の処分のようなこともあるかと思いますが、そのような問題につきましては、これも緊急に行動は開始いたしましたが、まだこの成果がどうであったかということにつきましては、それが徹底を期するまでに若干の時日を要するとは思うのでございますが、それは私ども業界から話を聞いたりいたしますし、それからその後折があれば実地検査によりましてその内部管理体制の立て直しの状況がどのように進んでおるかということも確認できるはずでございますから、そのような手段をも通じまして、この内部管理体制の立て直しか確実に行われるということを見届けてまいりたいと思っておるわけでございます。
○斎藤栄三郎君 よくわかりました。ありがとうございます。 これで私の質問は終わりますが、最後に、早くこの証券取引法の改正案が成立して証券界が正常な姿に戻ることを心から祈らざるを得ません。もしもこれが長引いたりすると景気に悪影響を及ぼすだろうということを非常に懸念いたします。 同時に、もっと早くこの改正は行われるべきだったんじゃないか、こういう事件が起きなきゃ改正が問題にならないというのは、ちょっと行政の怠慢じゃなかったかという印象さえ私は持つのであります。しかし、それは当たらないかもわかりませんが、問題が起きたらようやく改正ができたというんじゃどうもおかしい。通達が守られていないということがわかったら、それはやはり法律にはっきりと組み込むべきだったろうと考えるのであります。 結論として、大蔵大臣に感謝と敬意を表したいと思いますのは、針のむしろだとおっしゃった、大変つらいお立場だったにもかかわらず終始御努力くださったことに対し、心から敬意と感謝をささげて、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。(拍手)
○委員長(平井卓志君) 午後一時まで休憩いたします。 午後零時一分休憩 午後一時開会
○委員長(平井卓志君) ただいまから証券及び金融問題に関する特別委員会を再開いたします。 証券取引法及び外国証券業者に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○安恒良一君 私が資料要求いたしました十億円以上の損失補てん企業の損失発生額等の資料を実は受け取りました。なお、五億円以上のものも受け取りましたし、さらに平成三年三月期の十億円以上の分も資料を受け取りました。最後の二つはきのうからきょういただいたんですから、主として十億円以上の問題で質問を続けたいと思いますが、まずこの資料を見て、局長、特徴点を説明してください。
○政府委員(松野允彦君) 損失補てん額十億円以上の資料でございますが、この中身を見てみますと、損失がないのに補てんをしているというものがやはり数件認められますし、それから損失額以上を補てんしているものというものも認められる、これが一番多いように感じられるわけでございます。それから、損失額までの全部あるいは一部を補てんしているものというのも数件認められます。損失額以上を補てんしているというものの類型といいますか、補てんが一番多い件数を占めているということでございます。 それから、そういう実際の損失額以上の補てんをしているということにつきましては、私ども、証券会社から特別検査の過程で事情を聞いているわけでございますけれども、実現損だけではなくて評価損あるいは前期以前に発生した損をも勘案してこういう補てんを行ったというような報告を聞いております。 なお、御参考までにこの十億円以上のリストの口座でございますが、営業特金がやはり中心でございまして、二年三月以前では三十九口座中二十二口座が営業特金でございますし、二年四月以降は十七口座中十口座が営業特金というような形になっております。
○安恒良一君 特徴を簡単に言ってもらえばいいですから、これからの答弁も簡単にしてください。 結局、この資料ではっきりしたことは、実際に出た損失を補てんしたとか損失の何%をやったということじゃなくて、今言われたとおりに、損失が出ていないものにも補てんをしてみたり、評価損までいわゆる補てんをしている。このことは局長、間違いありませんね。
○政府委員(松野允彦君) 合申し上げましたように、損失観以上に補てんしているものについて、私どもが聞いたところでは、評価損も勘案して補てんしたということでございます。
○安恒良一君 実は損失がないのに補てんをしているというのは、最近各新聞も非常に注目しております。そこで私、辞書を引いてみまして、補てんとは何かといったら、欠損を埋め足すことにある、こういうふうに辞書では定義があるわけですね。ですから、損失がないのに補てんをした場合には補てんというふうに言わないと私は思うんですが、主として今まで国会での大臣や局長の答弁は、損失補てんということの意味でずっと私たちに説明をされてきました。しかし、このことは私は今言った実態で間違っておると思いますね。ですから、これは証取法の五十条が禁ずる利回り保証であることは私は今の十億円以上の中身を見ると明らかだと思いますが、この点大臣、どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 言葉が不正確であったかという御指摘をいただきますならば、あるいはその損失補てんという言葉の中に、今委員が述べられましたように、実質的な損失が出ていないケースにおいてもいわばそれを超えて利益提供が行われていたケースがあったということについては、私も本委員会でも御答弁を申し上げた記憶がございます。ただ、それを全部まとめて損失補てんと申し上げていたことが適切であるかと言われれば、用語の適切を欠いていたかもしれません。 その上で、利回り保証と今委員が認定をされましたけれども、私は、例えばその期において欠損を生じていなかった、しかし過去において欠損を生じていたものを他の期において補てんを行ったといったケースも想定されますので、それがすべて直ちに利回り保証と申し上げるにはなお調査が必要かと思います。
○安恒良一君 九月二十八日の日経新聞がやはり十億円以上の補てんを受けたリストから、損失がないのに補てんを得ているものが一つ、二番目に損失を上回る補てんを得ているものが全体の八割を占めている、こういう指摘を具体的にこの資料をもとにしてしているんですね。そうしますと、全体の八割を占める過剰補てんだということを指摘しているわけです。そうしますと、これほどう大臣が言われようとも、私はやはり今回の十億円以上の補てんというのが利回り保証というのは明白じゃないですか。その点大臣、いかがですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、私が申し上げましたようなケース、あるいは他社の成績に比して自分のところの顧客に対する利益が少ないといったようなことから上乗せをしているケース、想定されるケースは幾つかあろうかと思います。そして、それが証取法上の利回り保証であるかどうかという厳密な定義になりますと、私は必ずしもそうと立証できるケースばかりではないのではないか、そういう感じがいたします。
○安恒良一君 私は、大臣や証券局がそういう姿勢だからやっぱり問題が出てくると思うんですね。率直に言って、利回り保証というのは通常握りで行われますから、立証が難しいことは事実なんですね。そして、これを悪用している証券会社も、また利益を得た方も、これは利回り保証と言わず補てんということで今逃げ切ろうとしているわけです。また、大蔵省も簡単に利回り保証だというのを認めないのは、行政が証取法の違反を見逃していたということになりますから、だからなかなか大臣初め皆さんが認めたがらないのはわからぬわけでもないんですが、私は、やはり証取法の違反の行為を目こぼしする手伝いを証券局がやることになりはしないか。こういう点を今言った実際の数字で、後からずっと具体的数字を挙げますから、全く損失がないのに、評価損もないのに補てんしているのもいろいろありますから、具体的に今度は数字を突きつけていきますから、そういう場合に、私は、証券局がやることはよくない、だからこれはこうだ、あれはこうだときちっとやられるべきだと思いますが、証券局長、この点どうですか。
○政府委員(松野允彦君) 確かに、御指摘のように損失が出ていてもそれを上回る補てんをしているというケース、あるいは全然損失がないのに利益の上乗せをしているというようなケースがあるわけでございます。これについて私どもも、御指摘のような事前の保証、利回り保証というようなものがなかったのかという点について、我々として特にそういうケースについて問題意識を持って補てん先から事情を聞いたり、あるいは証券会社の担当者から聞いたりして、そういう状況、実態の解明に努めているところでございまして、事前の保証というものがこういうケースの場合に、我々としても非常にそういう疑いがあるという認識を持って検査を続けているわけでございます。ただ、残念ながら今までのところはそういうものを得るだけの確証がないということでございます。
○安恒良一君 損失がないのに過剰補てんをするのは利益供与ではないですか。いわゆる利回り保証がどうかというのはちょっとさておきましょう、そんなにこだわられるなら。 私は、損失がないのに過剰補てんするのは贈与だと思いますね。そうしますと、現行証券取引法で取り締まれるかというと、現行の証券法では取り締まりはできませんね。それじゃ、今回あなたは補てん禁止の法改正を出されています。出されていますが、こういう形で贈与でやられたら、改正後も、今回改正しても規制、取り締まりができると思われますか。その点私は、こういう形でやられたら、せっかく今度法改正しますが、その網の目にかからないことになると思いますが、大臣、そこはどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは条文解釈の専門家が本来お答えをした方がいいと思いますけれども、先ほどから委員がお述べになっております点で私が一つ申し上げたいことは、少なくとも今委員が御指摘になりましたような視点をもって現在四社に対する特別検査を行っている、しかしその中において利回り保証といった証取法違反に当たる事実を把握いたしておらないという報告を受けております。 その中で、今私はお答えを申し上げてきたわけでありますが、これから先、証取法の改正で損失保証、補てんともに刑事罰を科す状況になりましたとき、また業界が自主ルールをきちんとおつくりいただき、それが適正に運用されているかどうかについて行政としての監視を行う状況になりましたとき、今日のような状況は私は是正されるものと信じております。
○安恒良一君 私は、今のような過剰補てんをやり、その性格は贈与としか言いようのないようなやり方をされるならば、大臣、いろんなことを言われましても、法改正やっても十分な効果が上がらないということをこの際警告しておきます。 そこで、私の要求資料でもう一つ問題なのは、評価損を補てんの対象にしているんですが、評価損を補てんの対象にするその理由について、局長、答弁してください。
○政府委員(松野允彦君) これにつきましても、私どもも証券会社からその間の事情を聞いているわけでございますが、補てん先、法人投資家でございますが、法人の場合には資金の運用実績を評価する場合に実現損だけではなくて評価損を含めて評価をするというような場合が多いわけでございます。特に株のように価格変動が非常に大きいものの場合に、価格が下落いたしますとそれが売却できずに保有をされることになるわけでございまして、その場合には評価損という形であらわれるわけでございます。そういったことから、その評価損が運用実績の評価において法人の資金運用においては大きなウエートを占める、そういった事情があって、証券会社がやはり評価損をも勘案して補てんをする。これは、中には法人の方から要請があるというような場合もあるわけでございますが、法人の場合には評価損も資金運用実績の中の一つの大きなウエートを占めているというふうな報告を聞いているわけでございます。
○安恒良一君 報告を聞いているとか聞かぬとか言っているんじゃないんです。評価損を補てんすることがいいのか悪いのかと聞いている。あなたは何を言っているのかね。 というのは、個人の投資家には出た実害の損失も補てんしないし、評価損も補てんしないんだよ。なぜ企業分だけ評価損を補てんするんですか。その正しい理由を説明してください。というのは、評価損というのは、将来株が上がる場合もあり得るわけですよ。現在持っている時点で株を評価する、そのことを含めて、それが実損の中に入ることについてやむを得ないように聞こえるような局長答弁は全然理解できない。どういうことなんですか。私が聞いていることは、評価損を含めていわゆる補てんをすることについての是非をあなたに聞いている。君は何を言っとるかね。はっきり答弁してくれ。
○政府委員(松野允彦君) 今申し上げましたのは証券会社の説明でございまして、私どもはもちろん、その評価損を含めても含めなくても、損失補てんあるいは利益の上乗せをするという行為は証券投資の自己責任に反するわけでございますから、その評価損を入れる入れない、あるいは入れても入れなくても当然補てん行為あるいは上乗せ行為というのは不適切な行為だというふうに認識をしているわけでございます。
○安恒良一君 大臣、具体的数字を挙げますから答えてください。 野村、エム・アイ・エフ神てん十四億五百万。内訳、損失発生八億三千万、評価損十六億四千百万。日興、トーメン神てん十九億二千百万。内訳、損失発生六億八千万、評価損二十四億。日興が丸紅にした補てんは二十億二千万。内訳、損失発生六億二千万、評価損二十四億。最もひどいのは第一証券のダイイチファイナンス補てん二十五億、これ全部評価損なんですね。それから、さらにひどいのは年金福祉事業団の補てん四十九億四千万。これは百八十八億二千三百万の利益が出ている、それに補てんしていますよ。日興の警察共済の補てん十四億四千六百万円。これは十八億七千二百万円利益が出ている、それで補てんしています。もちろん評価損が十億あります。十億四千万。私は評価損をやることは正しくないと思うが、これを埋めてもなおおつりが来るんです。どうしてこういうのを補てんとして認められるんですか。 私は、こういうことは法律上に義務のない相手に対する金を贈ることだ、贈与だと思いますよ。私の資料で贈与ということがはっきりわかっているわけですから、そうするとこれは証券取引法で罰することができますか。大臣、その点はどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 具体的な数字について私は知悉をしておりませんけれども、損失のあるなしにかかわらず利益の供与が行われたということ自体が不適切な行為と繰り返し御答弁を申し上げてまいりました。 これが法律上の贈与に当たるかどうかということにつきましては専門家から答弁をさせたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘のような損失が全然発生していない場合の利益の上乗せ、これは贈与行為だということになろうかと思うわけでございますが、私どももその点については、今度の御審議いただいております証券取引法の中には、損失の全部または補てんということに加えまして、利益の追加というものも法律で禁止をするということにしておるわけでございます。したがいまして、全然損失がない場合に利益供与を行うというものも、今度のこの改正案では罰則をもって禁止行為の対象になるということでこの法律案をつくっているわけでございます。
○安恒良一君 いずれにいたしましても、国民に対しては、いわゆる実損についても評価損についても一般投資家においてはやらない。それなのに、損失が全然出ていないのを補てんしてみたり、さらにいわゆる評価損をも含めて補てんする、こういうやり方がまかり通る、そういうことをまかり通させてきた大蔵省の責任というのは私は非常に重要だと思いますが、その点はどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 過去の行政につきましておしかりを受ける、その内容については我々として甘受しなければならないことと思います。ですから、実は先ほど久保委員から微温的という御指摘をいただいたわけでありますが、その第一歩としての証取法改正を今お願い申し上げており、これで問題が終われりとするのではないということも繰り返し申し上げてまいりました。今後ともの御協力を心からお願い申し上げる次第であります。
○安恒良一君 次に、第二回目の補てんですね。九月二十四日、四大証券が二回目の補てんリストを出しましたが、これは八九年の十二月禁止通達が出ているのに九一年の三月まで補てんしたということでは、もうこれさっぱり大蔵省の指導は地に落ちでいると思いますね、あなたたちの指導は。また、これは国民をばかにするのもいいかげんにしないかといって国民は怒っていると思いますよ。大臣、この点とういうふうにお考えですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 合、委員が述べられたとおり、またこうした行為が続いていたのかという気持ちを多くの方々が持たれたであろうと思います。同時に、通達行政というものの限界をいやというほど思い知らされたという気持ちを私自身としては受けております。
○安恒良一君 私は、こうした事態を招いた背景には、やはり大蔵省にも責任があると思いますが、実はこの前も同僚議員から問題になりましたが、証券局長が禁止通達を出したときに、その後いろいろ各地でこれの説明会を開いたときに、証券局の幹部が営業特金の適正化に伴う損失補てんは著しく不適当な補てんに当たらない、こういう解説をして、やや補てんを容認するような指示をしたということがこの委員会で問題になりました。 そこで私は、このような今回の第二次補てんまで出てきたということは証券局の責任は非常に重たいと思います。ですから、大臣みずからは、これはまあ大変針のむしろに座って責任を感ずるということでいろいろ責任のとり方をお考えになっておるように聞いていますが、私はそれだけで済む問題じゃない、これだけの問題が出てくれば。やはり行政指導をした局長、審議官、課長の責任はどのようなけじめをつけるつもりですか、この点をはっきりしてもらいたい。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 合、四社に対する特別検査が進行中であります。そして、今日まで本院におきましてもさまざまな角度から証券行政というものに対するおしかりを受け、その中で今後の行政の中で正していかなければならないこと、あるいは仕組みそのものを変えなければならないこと、さらには法律の改正を行わなければならない問題、さまざまな問題をちょうだいいたしております。 今、委員から幾つかの役職者についての御発言がございましたが、大蔵省として今我々がなすべきことは、再発防止に向け今日まで受けておりますさまざまな御批判に対しいかにして迅速にその答えを出すか、それに全力を傾けることが当局の責任、私はそのように考えております。
○安恒良一君 まあ大臣としてはそういうお答えしかないと思いますが、私は御本人たちはしかるべく責任の処し方ということをお考えになるべきだということを申し上げておきます。 そこで、営業特金の適正化を理由とした補てんは現行証取法上違反になるのかならないのか、それから営業特金の適正化以外の補てんは現行証取法上の違反になるのかならないのか、この点明確に答えてください。
○政府委員(松野允彦君) 現行の証券取引法で禁止をしておりますのは、損失を保証して勧誘する行為あるいは特別の利益提供を約して勧誘する行為でございます。営業特金の適正化のための損失補てんあるいは営業特金の適正化のため以外の損失補てんというお尋ねでございますが、現行法の解釈上は今申し上げたような禁止行為が定められているわけでございまして、営業特金の適正化のためあるいはそれ以外のためを問わず、事前に損失保証をすれはこれは禁止行為になりますし、あるいは事前に特別の利益提供を約して勧誘行為を行えばこれも証取法上の違反行為になるということでございます。 〔委員長退席、理事斎藤栄三郎君着席〕
○安恒良一君 事前にと言われていますが、事後の問題といいますか、この点、今回のこのリストに発表をされました例えば十億円以上は、どれが事前でどれが事後ですか。
○政府委員(松野允彦君) 現在まで私どもの検査で鋭意その点についても違反行為の有無を調べているわけでございますが、現在までのところ事前に損失を保証した、あるいは事前に特別の利益提供を約したというような確証が得られていないというのが現状でございます。
○安恒良一君 なお、それはきちっと調査をしてもらいたいと思います。 そこで、既に第一回公表リスト、これは八八年九月から九〇年の三月ですが、大手二百三十一件のうち九十三件は営業特金以外の通常証券口座取引の補てんであったと報道されています。証券会社は、大蔵省の営業特金適正化、補てん黙認ということを悪用しまして、私は証券一般取引まで補てんをしてしまっていると思います。ですから私は、まあ百歩譲りまして行政指導を逸脱した分は、少なくとも今申し上げたようお分については現行の証取法の罰則を適用する義務と責任が証券局にあると思いますが、この点はどうですか。
○政府委員(松野允彦君) 確かに今回の損失補てんということで公表されました中には、営業特金でないものも含まれております。つまり、一般口座と申しますのは、これは営業特金を設けないで取引を行っているものでございますが、そういった取引に対する損失補てんというのも、これも当然非常に不適切な行為だということが一言えるわけでございます。つまり、自己責任原則を逸脱した行為だということで、この損失補てん行為は非常に不適切だということが言えるわけでございますが、その中にも、現在までのところ損失保証なりあるいは利益提供を約すというような確証が得られていないわけでございまして、やはり証取法上は、損失保証あるいは事前の利益の提供を約するというような行為を何とか見つけないと証取法違反という行為と決めつけることができないわけでございます。現在そういう口座についても、あわせて特別検査の中で実情を把握、実態を解明しているところでございます。
○安恒良一君 大臣、今までのやりとりを聞かれてどうお感じになりますか。証取法の適用の条件が難しい、特別調査をやっている、こう言っています。それから確証がつかめない。どうも一罰百戒というのを避けている。この状態を見ている、国会の議論等を聞いている国民の目に映るのは、やはり依然としてこれまでの証券会社との癒着もしくは証券会社を育成強化する、こういうことが大蔵の姿勢であるということで、本当に今後法改正しても厳格な運用ができるんだろうかどうだろうか、こういって国民は大変心配して見ていると思うんです。 ですから、私はあえて言わせてもらうと、証取法というのがあるが、その運用を緩めたりできなくしているのは一つは大蔵省に責任があるんじゃないかというふうに国民の目には映ると思いますし、私も今までのやりとりを聞いてもそんな感じがいたしますが、こういう点について、大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、今の委員の御指摘が全く筋違いだと申し上げるつもりはありません。一つの例で申しますならば、国会における御論議の中から改めて東急電鉄株の取引についてメスの入れ直しを行い、結果として五十四条または健全性省令三条七号該当事案というものを確認したわけでありますから、私は今の委員の御指摘が全く不当なものだと申し上げるつもりはありません。しかし同時に、私は、行政当局として今委員がお述べになったような気持ちで行政に当たってきたのではないということはぜひ御理解をいただきたいと思います。 先般来の御審議の中において、法運用の不備あるいは法の不備、さまざまな御論議をちょうだいいたしました。また、通達というもののあり方についても厳しい御批判をいただいております。そして今、そうした御批判を受けて大蔵省自身もみずからの信頼を回復しよう、また証券業界に対しても、証券業界自身もその信頼を回復するためのみずからの努力をしてもらいたいと要請をし、努力をしているさなかでございます。過去についての御批判は甘受をいたしますが、よりこうした法運用が行いやすい環境をどうぞおつくりいただきますように、御協力を賜りますように心からお願い申し上げます。
○安恒良一君 私は、今回の法改正を出されて、しかも国会でこれだけ長期にわたって議論したんですが、どうも不祥事の本質を十分見きわめられているかどうかというのを大変心配するわけです。というのは、証券スキャンダルをめぐって国会でいろんな議論をしました。そして、行革審が証券・金融不祥事の再発防止に関する答申を出しました。その間、大蔵省のとられた行動を私たちが見ますと、本当に問題の解決を真剣にしようとされているのかどうかなと。というのは、どうも大蔵省は自分のところの省益擁護のためにひたすら一生懸命努力している、こういうふうに、これは私だけが受け取っているわけじゃなくて国民が受けています。また、新聞の社説にもそういうことがたくさん載せられています。 私は、例えば行革審の答申についても、きのうからきょうにかけていろいろ本会議でも同僚議員からもやっていますが、大蔵省としては大変努力されましたから、その努力のかいあって国民の目から見ますと今度は不満足な結果になっています。ですから、今度の改正は取引一任勘定の禁止や損失補てん規制など一部の手直しは出されています。しかし、これで今まで私たちが国会で議論してきたということについて十分にこたえ得る改正となっているのかどうか。 また、皆さん方の取り組みの姿勢そのものがどうも非常に不審でなりません。それはなぜかというと、今回のスキャンダルは損失補てんの問題だけでありません。同僚議員からも挙げられましたように、東急電鉄の株価操縦問題、暴力団と取引のマネーロンダリングの問題、それから投資顧問業のあり方、証券取引所の機能充実の問題、証券業界のあり方、免許制度の是非、さらにいわゆる売買手数料の自由化など広範多岐にわたって私たちは議論したと思います。さらに、大きい立場からいうと、今回の証券と金融のスキャンダルというのは、日本の市場経済システムが国際的に十分機能していると言えるかどうか、こういう国際的な市場のルール、経済システムそのものの改革も求められていると思う。 実は、そうした議論を一生懸命国会でまじめにやったと思うのでありますが、どうも大蔵省は自分のところの組織擁護が優先します。その延長線上で今度の改正案をあなたたちは提案されている。ですから、どうも本質を避けているんじゃないか、こういう感じがいたしますが、この点大臣、どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員から幾つかの問題点に触れられながら御意見を述べられました。私も率直にお答えを申し上げたいと思います。 まず、第一に私が申し上げたいことは、確かに今回の証取法改正案の内容は改革の第一歩であるということで、内容がまだまだ今後つけ加わるものがあるということはそのとおりであります。 この事件が起きましたとき、御承知のように、損失補てんというもの、また損失保証というものについての罰則の問題等、早期に提起がございました。そして、証人喚問の中で、損失補てんが法律をもって禁じられていれば行わなかったであろうといった発言が行われましたことも御承知のとおりであります。そして、取引一任勘定取引というものがこうした問題を生みやすいという御指摘もいただいてまいりました。私どもとして、第一着手という言い方は院に対して礼を失するかもしれませんけれども、まさに第一着手として今回の証取法改正の御審議をお願いいたしております。 しかし、その後における対応というものについて、委員からお言葉ではありますけれども、私どもは省益を中心に物事を組み立ててきたというつもりはありません。もしその御指摘どおりであったといたしますならば、私自身が検査・監視体制の内容検討を既にスタートを事務方に命じておりました立場として、行革審に作業をゆだねたとは思いません。しかし、行革審に、私どもは八月十九日現在まで大蔵省自身の手で積み上げてまいりました検査・監視体制のあり方についての検討のすべてを御説明を申し上げ、その後の作業を行革審にゆだねました。私どもが考えましたもの以上に非常に厳しい中身のものを我々はちょうだいしたと思っております。 世間がどうそれをおとりになりましたか、これはまた別の問題であります。しかし、主管閣僚としてみずからの権限の一定の部分が委員会に委任され、その部分についての権限行使を封じられるということは、その省の責任者としては極めて重いことであります。しかし、その行革審の御答申、我々は今最大限尊重してそれを実行に移すべく準備態勢を整え、努力を開始いたしております。 今、委員から述べられました手数料の問題、あるいは特にお触れになりませんでしたけれども、新規参入のあり方、こうした点につきまして数々の御指摘もいただいております。それぞれ我々としてはこれから答えを出していかなければならない課題であります。また、通達等の見直しにつきましても、行革審は次期通常国会という時期の指定をされました。四百数十の通達を全部見直し、法律に移すべきものと自主規制機関に移すべきものを選別し、それを法体系の中に組み入れるだけでありましても相当な事務量であります。証券局一局でできる作業ではございません。そのために準備室をつくり、今私どもはスタートをいたしました。 きょう現在それが間に合っていないというおしかりは甘受いたしますけれども、省益にとらわれてこうした点について我々が作業を怠っているということではありませんということだけは、どうぞ御信頼をいただきたいと思います。
○安恒良一君 大蔵大臣はむきになってそんな答弁をしますが、いいですか、「大蔵省は「時代認識」を間違えている」、これは社説ですね。「不祥事対策、国会で「本質論」の議論を」、それから「証券取引法改正の意義」等々、こういろんなことが各紙から一斉に実は指摘をされているんです。それはなぜかというと、国会で広範な論議をしたわけですよね。ですから、その論議を踏まえて法案をお出しになるというならばこれはわかるわけですが、今度出された法案が二つの点について緊急避難的だというのは何回も大臣は言われていますね。しかし、緊急避難的な最小限度の改正というならば、今度の新組織立法に対応して証取法の抜本的な再改正を行うことをあなたはここで約束されると同時に、そもそも大蔵大臣としては具体的に次回の証取法の改正についてはどういうテーマを持っているのか、このことをまず説明をしてもらいたい。 というのは、私たちはこれだけ議論したんですから、その結果が、これは言葉が悪いんですが、大蔵省の省益確保だけで終わってはいかぬと思いますし、私は、やっぱり国家百年の大計から今回この不祥事件についてきちっとしたものを決めなきゃならぬ、これが国会の義務だと思いますから、その角度からいうと、次回国会でやるならやる、やるときにいわゆる改正すべき点はこういうものがある、こういうことをひとつ明確に言ってみてください。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 次期通常国会というものに、証取法の再改正とあえて申し上げましょう、再改正案の御審議を願うことになると私は信じております。そして、事務方はその期待にこたえてくれると私は思います。 その内容としてまず考えられますものは、先ほども申し上げましたが、現在通達の全面的な見直しを行っておりますが、その通達の中において法律に盛り込むべき事項として残されるもの、これは当然のことながらその中に含まれると存じます。また、六月の証券取引審議会報告書の中で提言されております有価証券の定義の見直しでありますとか、公募概念の見直し、私募についての法整備、あるいはこれは法律が必要なのかどうか、政省令で対応できることになるのか、私は十分知識を持っておりませんけれども、証券市場への新規参入の基準というものがより明らかになるようにという御指摘を受けております。これは法律を必要とするのかあるいは政省令で明示することで足りるのか、私はそこは実際実務としてわかりません。しかし、もし法律改正を必要とするものでありますならば、こうしたものがその対象になろうかと思います。また、IOSCOの行為規範原則でありますとか不公正取引規制の店頭市場の適用といったものも、これが性格的に法律に盛り込まれるものであるならば、私はその対象となるものと思います。 いずれにいたしましても、私は、大蔵省の事務方は私の今申し上げましたような方向に従って次期通常国会に法律を提出すべく最善を尽くしてくれると信じております。
○安恒良一君 今、大臣がいろいろ次期国会に改正しなきゃならぬ点等について言われましたが、その際にやはり国会の広範な議論、指摘、それを十分踏まえてお考えを願いたいと思うんです。 〔理事斎藤栄三郎君退席、委員長着席〕 そうでないと、大蔵省サイドだけで物事を考えると、今回やはり大きな過ちを起こしたことは事実ですから、過ちを起こした人々は国会で指摘されたことを真摯に受けとめて改正案をつくってくれるように強く私は要求をしておきます。 そこで、私は、今度出されております具体的な改正案について少し問題点を指摘してみたいと思いますが、今度の改正案は、損失補てんの規制と取引一任勘定の禁止、これは当然でありまして、やっぱりこれが大蔵省が証券行政を過った原点だと思いますから、今回これの改正をとりあえずしたいとおっしゃる点はそれで結構だと思います。しかし、なお再発防止策としてこれが有効かどうかということに私は疑問があります。 その中の一つは、きのうも本会議でもいろいろ指摘されましたし、同僚議員からも指摘されましたが、損失補てんの基準を東証と証券業界の自主ルールとして策定を求められています。私は、なぜ業界にゆだねなきゃならないのかわかりません。行政が基準をつくれない理由についてひとつ聞かせてください。なぜ自主ルールで業界に任せなきゃならぬのか、なぜ行政として基準をつくれないのか、その点理由をはっきりしてもらいたい。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回の御審議をいただいております改正案につきまして具体的な補てん行為を列挙いたさなかったのは、種々多様な行為類型というものをすべて網羅することがなかなか現実には困難でありますこと、またその場合、法律に規定されました行為類型にちょっとでも違ったら犯罪ではないという解釈を逆に生むことになりまして、法律の抜け穴を利用した行為が出現しやすいのではないかといった点がありまして、損失補てんにつきまして、証券会社については、損失を補てんするため財産上の利益の提供の申し込み、約束ないしは提供を行うことをもって損失保証、損失補てんと定義をいたしました。私は、構成要件としてこれ自体明確であると思っておりますし、そのほかの立法例におきましても、例えば商法四百九十七条の総会屋への利益供与の罪でありますとか、刑法二百四十七条の背任罪の規定等に見られることでございます。 今回、自主規制団体が今後自主規制を行っていかれる上においてさらに整備をするように求めております自主ルールというものは、証券取引というものが公正円滑に行われるという観点から、証券業務として正当だと思われる典型的な行為を明示していただこうということでありまして、私は損失補てんの定義とは直接かかわるものではないと思います。むしろ、正当な行為というものを例示していただこうとしているということでございます。これはまさに証券会社の業務が正当な業務として認められる対応で行われているかどうかを見るためのガイドラインというものであろうと思いますし、大蔵省の立場からいたしますと、そのルールをそのまま受け入れるというのではなく、内容が適当であるかどうかにつきましては法務省とも御相談をしながら判断していくことになろう、そのように思います。
○安恒良一君 いろいろ言われましたけれども、理解ができないのは、業界任せで問題が起きたとき行政指導する、これが今までの主として大蔵省のやり方だった。私は逆に、少なくとも正常取引というものはこういうものだという考えをまず大蔵省自身が示すべきだと思う。それはなぜかというと、業界自身の中に損失補てんを犯罪だとする認識に乏しい状況のもとで、業界につくらせても実効は上がらない。むしろ、下手をすると不公正行為を温存することになる心配を私は持つからです。ですから私は、まず大蔵省自身が正常な取引というのはこういうものですよということをお示しになることが非常に有効ではないかと思いますが、その点はどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) その点は、私はちょっと委員と考え方を異にいたします。と申しますよりも、今まで大蔵省の過保護ということが証券業界に対して言われてまいりました。行政に対しての御批判の中にもございました。そして、今その行政のかじを大きく切りかえようとしておりますときに、自主規制団体のつくる自主ルールに対し行政がいわばそのひな形を示すということは、私は必ずしも適切ではないように思います。むしろ、業界自身がみずから正しいと考えるルールというものは業界自身がおつくりになるべきである。ただ、我々はそれを黙って受け取るという、見ているというつもりはない。当然のことながら、これが法的に許されるものであるかどうかについては、行政としての判断は別途有する、私はその方がいいと思います。
○安恒良一君 これはまたさらに論争を続けていくことにしましょう。私は、やはりまず大蔵省自身が示すべきだ、こういうふうに思います。 それから次は、顧客への罰則適用の規定ですが、今度の改正案では、顧客は損失補てんを要求した場合のみ適用されるという改正になっていますが、大蔵省の原案では、顧客は損失補てんと知りながら利益を受ける場合も処罰の対象と最初の原案ではなっていましたね。ところが、自民党の反対で除かれましたが、これは補てんを受けた企業の多くが今もってまだ認識がないと言っているやつもようけおるわけですから、私はやはりこういうものを除外するのは見当違いだと思います。ですから大臣、どうですか。これはやっぱりあなたを含めて大蔵省の皆さんが考えた原案にお戻しになったらどうですか。この点どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) この改正案におきまして、証券会社に対し損失補てんなどを禁止し、違反行為に対して刑罰を科すということにいたしましたそのポイントは何かといえば、証券会社には証券市場における正常な価格形成機能の保持というもの、また市場仲介者としての公正性の保持という責任があるということであります。これに対しましてお客様の場合の方になりますと、市場仲介者としての公正性に係る義務は負っておりません。また、市場の正常な価格形成機能の保持につきましても、証券会社と同等の責任を要求するということは必ずしも適当ではないと考えられます。 また、再発防止というものについて考えますならば、証券会社を対象として講じようとしておりますさまざまな措置によりまして、相当強力な抑制効果が期待できると私は思います。したがって、今、改正案におきましては、再発防止策の実効性を確保するという観点からは、顧客につきましては市場の価格形成機能をみずから積極的にゆがめようとするような行為に対して刑事罰を科すことで必要かつ十分と判断した次第であります。
○安恒良一君 この点も議論しておると時間がなくなりますが、顧客の場合も、株の売買は自己責任ということは、これは証券会社と同じように私はあると思うんです。その自己責任のある顧客が、損失補てんと知りながら利益を受ける場合に処罰の対象にならないというのは、私はやはり証券売買はすべて法人であろうと個人であろうと自己責任、これがもう大原則ですから、その大原則に反するようなことをやった場合にはと。というのはなぜかというと、今回の場合でも認識がないないと言っているのがたくさんあるわけですが、この三月調査の場合は、調査されたら今度はかなり認識のあるところがふえてきているわけですね。前のときはもうほとんどが、六〇%以上がみんな認識ないと逃げちゃったんですからね。それじゃ困るんですが、私は、その点はいま少しさらに十分大蔵省では議論された方がいいと思いますし、あれしたいと思います。 それでは、証券業界が発表した補てんのリストで、補てんを要求した場合、それから顧客が損失補てんと知りながら利益を受けた場合、これは私のところに十億以上の資料が全部来ていますから、これを具体的に説明してください。
○政府委員(松野允彦君) 今回の特別検査におきまして私どもが損失補てんと認定したものにつきましては、検査の中で、顧客側のといいますか、証券会社側の認識あるいは顧客の認識というものをチェックしたわけでございます。 今回の特別検査において公表されました十億円以上の損失補てん先は十七社あるわけでございますが、その十七社のうちで証券会社に損失補てんを要請したというふうに証券会社から報告を聞いていますのは十五件ございます。証券会社の補てんについて客の方で認識があったと言った者は十六件ございます。ということでございまして、今回の特別検査における十億円以上の損失補てんの大口につきましては、ほとんどのものが損失補てんを要請され、あるいは損失補てんの認識があったというようなことになっております。 なお、それ以前の自主報告分の中身につきましては現在まだチェックをしている最中でございまして、ちょっと要求あるいは顧客の認識というものについての報告を申し上げる段階にはないわけでございます。
○安恒良一君 私はその資料を要求しておったわけですから、早急にやってもらわないと、やはりこれは議論をするときに非常に重要な観点の一つなんですよ。ひとつぜひ早急にやってもらいたいと思う。 そこで今度は、顧客が補てんと知りながら利益を受けた場合の立証ですね、証明。これはだれがやるんですか。今回の場合で言えば、証券会社も受けた側も証券業協会も事実を証明していない。例えば今聞いても、まだ調査中でございますということで大蔵省自身もようやらをい。そこで、今度この法律をつくりますね。この法律をつくりましたら、証券会社や受けた者、証券業協会はこれを証明することができるんでしょうか。証明することができなければ罰しようと思っても罰せられませんから、これを具体的に証明する方法、ひとつ考え方を明らかにしてください。
○政府委員(松野允彦君) 今回の改正法案におきましては、顧客の要求ということがあるわけでございますが、これにつきましては刑罰が科せられる禁止行為でございます。したがいまして、最終的には、刑罰を科す段階におきまして、司法当局においていろいろ客観的な証拠などを踏まえて立証が行われるというふうに承知をしているわけでございます。
○安恒良一君 次に、罰則ですが、私は課徴金の納付を義務づけるべきだと思います。今度の改正では、損失補てんを受ける等の不正で利益を得た者に対しては没収、追徴と、こういうことになっていますね。しかし私は、大蔵大臣が行政処分により不正行為に機動的に対応するためには、課徴金の納付命令の権限を大蔵大臣に持たせる方がより機動的になると思います。大臣、どうですか。課徴金のところについてこういうふうなお考えをお持ちになりませんか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 前回、委員から御質問をいただきましたときにも、違った言い回してはありましたが、同様の御趣旨の御提言をいただきました。そして、そのときにも御指摘をいただいたわけでありますけれども、行政上の処分としての課徴金制度、立法例としてはカルテル行為による不当な利得を徴収する独禁法上の課徴金があることは私も承知をいたしております。しかし、証取法上、課徴金という制度を設けるということにつきましては、証券会社に対して損失補てんを要求した顧客については、今回、没収、追徴という規定を設けておるわけでありまして、損失補てんの再発防止策という実効性の観点からは十分であると考えておりますし、その損失補てんをした証券会社には具体的な利得が発生していない、将来発生するかもしれない利得の徴収ということが法制度上可能かという問題点が実はあろうかと存じます。今後、こうした視点をどのように見ていくかということになるわけでありますが、私は、再発防止策として今回の法改正は実効性を十分担保しておると考えておりますけれども、課徴金制度を導入するという考え方も確かに一つの考え方であることを否定いたしません。今後の法の実施状況等をも見ながら検討すべき課題ではなかろうか、そのように思います。
○安恒良一君 考え方がそんなに違っているわけじゃなくて、行政処分により不公正行為に機動的に対応するために考えたらどうか。それは、もちろん没収、追徴というのは今回の改正でできるわけですが、さらに機動的にやるためにということを言っていますから、これは今後十分議論をしていきたいところだと思います。 それから、今後のものはそれでやると大臣はおっしゃったんですが、前回から問題にしています、今回公表された四大証券の千二百八十三億、準大手・中堅十三社の四百十三億、さらに今度三月期で出てきました四百三十五億、これは本法の改正がされても没収、罰金の適用はできるのですか。恐らくできないということだと思いますね。そうすると、これはもらい得、やり得ということに終わってしまうんですよね。今挙げた金額、大きな金額ですよね。今後はこれは没収になるけれども、今回まではもらい得、やり得。これは国民が私は納得をしないと思うんです。もちろん今回の補てんというのは、実質損の補てんもあれば評価損の補てんもあれば、それから全く損失がないのに補てんをしている、いろいろありまして、私は、いずれそれらは、非常に不正ないわゆる贈与だというふうに思いますから、当然国庫に全額これは納めてもううべきだというふうに思います。 そこで私は、前回、与野党協議で特別立法をつくったらどうだ、こういうことも言ったんですが、それは与野党でおやりになることですということで、大蔵省当局は、今後のものはこういうふうにします、今までのものは知りませんということでは責任の一端を果たしていることにならぬと思います。 ですから大臣、私は、国民の緊急の要求にこたえるという意味で、この点についてはやはりこの前問題を提起したんですから、大蔵省みずからも再検討されて何らかの考えをお示しになるのが妥当だと思いますが、その点はどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) この前も委員からそのような御指摘をいただきました。そして、私自身胸の中に思うものはあります。しかし同時に、私どもは法律の枠内でしか行動ができません。ですから、あえて今後御審議をいただく証取法改正の中に、こうした事態において徴収、没収ができる規定をつくりたいという気持ちを率直に申し上げておりますというお答えを申し上げました。 現時点において、私どもに与えられております法律的な機能、与えられております法律の枠というものは、先般御質問をいただきました時点と全く変化をしておる状況ではございません。私の立場からいたしますと、まさに本当に思うものはありますけれども、あえて御答弁いたすとするならば、損失補てんにより各法人あるいは企業に提供されました利益につきましては、どのように取り扱うかはそれぞれ判断されるべき問題というお答えを申し上げる以上にないわけであります。
○安恒良一君 これ、同じことをやりとりしても問題になりません。どうも、大臣は胸の中に思うとか企業が考えたらいいというけれども、その後も行動を起こしている企業は全然ないんですよね。もらい得、やり得で、知らぬ顔の半兵衛を皆決め込んでいますからね。しかもこれだけ膨大な金ですから、やはり私は、国会でこういうものを、国民の代表として、そうか、ああもらい得、やり得でいいな、そんなことは与野党を通じて言えるはずがないと思うんです。社会の不公正を正す、これは私たちの重要な仕事です。この点は与党の方もお聞きくださっているんですから、十分ひとつ考えなけりゃ与野党を通じて国民から批判をされる。今後のやつは罰金で取っちゃうよ、没収するよ、今回までのやつはもらい得、やり得でいいんだよ、これでは政治の不公平というのは私は非常に大きな問題だと思いますね。 そこで、もう時間がだんだんなくなってまいりましたから、私は、大臣も次回の通常国会にはいろいろの法律の改正を考えなきゃならぬ、こういうことを言われましたが、何点か問題点を指摘して、ぜひ次回の改正に取り入れてもらいたいと思う。 まず一つは、証取法の五十八条、不正取引行為の禁止の条文が死文化している。ですから、実際の取引の規範となっていませんから、典型的、定型的な不正取引を例示して、不正取引禁止を法律で罰せられるようにする必要があるんではないだろうか。それはなぜかというと、政府は、今回の損失補てんは、大臣の言葉をかりると、不公正の取引で倫理にもとる恥ずかしい悪質な行為だ、こういうことをあなたはしばしば答弁されていますね。しかし、それでは五十八条が適用できるのか、こういうことを言うと、残念ながら五十八条適用ということは明確にできない、こういうのが政府の今までの一貫をした立場だったんですから、それならば、なぜこの五十八条について手をつけられなかったのか、緊急の措置にしても。その点について考えを聞かせてください。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘の証取法五十八条は、不正な手段、計画、技巧をなすことを禁止しているわけでございまして、これは詐欺的な行為を禁止する規定だというふうに解釈されているわけでございます。この規定そのものは過去に最高裁の判例もございまして、文理上の意味は明確だ、それ自体において犯罪の構成要件を明らかにしているという判例があるわけでございますが、今申し上げたような詐欺的な行為を禁止するというような解釈はできているわけでございます。そういったこともございまして、活用が十分なされていないということは御指摘のとおりでございまして、我々として、今後、この五十八条を市場の透明性、公正性を高めていくというために積極的に活用するという方向を考えたいわけでございます。 いずれにいたしましても、その運用の具体的なやり方、あるいは場合によっては、その運用ではどうも十分でないということであれば、法律改正ということも必要になるわけでございまして、その辺につきましては証券取引審議会でも十分議論をしていただきまして、この条文を活用する、あるいは必要であれはこれを改正するというような点をめぐって議論をしていただいて、早急に結論を出していただきたいというふうに考えているわけでございます。
○安恒良一君 私は、例示すべき規定については、米国SECの判例を参考にするのも一つの方法だと思っている。なぜかというと、五十八条の条文の中の一号に不正な手段、計画または技巧についてと、これもこの表現だけではわかりませんで、具体的内容を法文で細かに規定しないとざる法になってしまいますから、何が不正な手段なのか、また、同条の二号に重要な事項で虚偽の表示、または誤解を生じせしめないために必要な重要な事実の表示というのがございますが、有価証券売買に当たって虚偽とは何か、誤解を生じさせるとは何か、こういうことも法律で明らかにしないと、今回と同じ過ちを繰り返すことになりはしないか。また、同条の三号で「誘引する目的をもって、虚偽の相場を利用すること」とありますね。これも一号、二号同様、何が虚偽の相場を利用することに当たるのか。というのは、私は、やはり法律の網の目を細かくしないとどうしても不正取引禁止の五十八条を生かすことができないと思いますが、これらの点についてどうか、また、今私が質問したことについて簡単に説明してみてください。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘のように、この五十八条はアメリカに同じような規定がございまして、アメリカではこれを利用して例えばインサイダー取引規制を行っているわけでございます。ここに書いてあります今御指摘の構成要件、これは確かに抽象的な表現になっているわけでございまして、我が国にインサイダー、内部者取引規制を導入するときに、法律学者を中心にしてこの五十八条を利用できないかということで検討をしていただいたわけでございますが、日本の場合にはアメリカと違って、五十八条を直ちに内部者取引規制、つまりインサイダー規制に適用するのは無理だというような結論を得て、新たに比較的形式的な構成要件であります内部者取引規制を導入いたしたわけでございます。 そういったような経緯を考えますと、御指摘のように、こういう点についてもう少し具体化をするというのも一つの方向だろうと思いますし、あるいは先ほど申し上げましたように、これをうまく活用できるような道があるのかどうかという点も含めて、さらに証券取引審議会で議論をしていただきたいというふうに思っているわけでございます。
○安恒良一君 私は五十八条関係で米国のSECの規制を勉強してみました。そうすると、日本の五十八条の各号にないものとして、いずれかの者に対して詐欺もしくは欺瞞となり、またはなすおそれのある行為、慣行または業務方法をなすことというのがありまして、おそれがある行為や慣行まで不正取引だとしているのです。また、株価の変動に断定的判断を加えて売買をした場合というのもあります。ですから、私がちょっと勉強しただけでも日本の条文では欠けているものがあると思います。 ですから、こういうような条項を入れておけば私は今回のような不祥事件の取り締まりもかなりできると思います。また、証取法の五十八条の「不正の手段、計画又は技巧をなす」という規定よりも、私は、やっぱりSECの詐欺、欺瞞、こういうふうにはっきりしますと日本の刑法二百四十六条の詐欺罪の犯罪構成要件で判断ができます。こちらの方が五十八条を生かして不正証券取引を取り締まれる。 ですから私は、やはりこの際、今証券取引審議会の意見を聞いてと言われていますが、こういうような五十八条の抜本的な改正をやって、不祥事件をとめさせることができるはずですから、その点について大臣、僕は抜本的に一遍ここは考えてもらいたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 委員が御指摘になりましたように、アメリカの場合を見てみますと、一九三三年の証券法あるいは一九三四年の証券取引所法、それから一九三四年の証券取引所法規則、幾つかの段階で今委員が引用されましたような手法を講じております。これらも参考にしながら、今局長が御答弁を申しましたように、証券取引審議会の不公正取引部会で御検討をいただく必要があるものと私も思います。
○安恒良一君 次は、証取法の百二十五条で、これもしばしば問題になっていますが、相場操縦的行為の禁止条項ですね。これもなかなか実際に生かされない。例えば今回の東急電鉄株の野村の大量推奨販売は一例ですが、私は相場操縦の典型的な例をなすものだと思いますが、なかなか難しい。そこで少なくとも相場操縦の典型的な例を示すなど、これの類似行為を禁ずる、そして法律で罰するようにすることは私はやっぱり当然だと思いますから、この百二十五条についても抜本的に改める必要があるんじゃないか。 例えば、これもアメリカのSECの判例が私は参考になると思いますが、いずれにしても、相場操縦行為があるのに法が有効に機能しないのはおかしいと思います。それがために法律が証券取引の基本となるように明確な規定を設けて透明性を高める、そのことが私は国際的な信頼を回復することだと思いますが、大臣、御決断を願いたいと思います。 そこで、具体的に百二十五条関係で米国のSECの規則では、価格の固定または価格の安定操作を行った場合、大量の集中売買をした場合、推奨と推奨者自身が売買をした場合、発行者自身によって証券を購入した場合など日本にない条文が明確化されています。私は、できれば五十八条にしても百二十五条にしても典型的な例を条文化し、規定の網の目を細かくしておかないと不祥事はなくならないと思います。今の法律は大変抽象的な表現でありますから、いざ問題が起こったときに立証が非常に難しいということになっておりますから、私は、ぜひとも次の改正の中ではこういう抽象的な表現ではなくて、今申し上げたようなことを参考にしてきちっとする必要があるのではないか。 そうすると、例えば今申し上げましたように、百二十五条の網の目を米国式に細かくしますと、今回の野村の東急株の推奨の扱い、さらに推奨者自身の売買または大量集中の売買等が具体的に証取法違反だということを明確にすることができます。しかし、今の法律のままではなかなかできないから調査中調査中と、こういうことにこれはなるんですが、私は網の目が細かくなったら証券会社も非常に自粛するだろうと思います。そういう効果を持つことができるんですから、このところも次回の改正に向けて、大臣はやはり勇気と決断を持ってこういう点について改正に取り組まれたいと思いますが、以上のような点についてどうお考えですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) この条文の場合には、実はSECと今委員は対比され、再び御論議をいただいたわけでありますけれども、実は、条文としてはアメリカと比較をいたしましても遜色のない程度にその犯罪の類型化はなされていると思いますし、過去幾つかの適用例が現実にありまして、最近でも藤田観光株価操作事件等において適用されておるということを考えてみますと、必ずしも判例の流れなんかから見て構成要件が不明確だから機能していないとまでは言えないんじゃないかという思いはいたします。しかし、現実に証券取引に関するルールの明確化の一環として相場操縦的行為の禁止などにかかる法令につきましても、さらに見直すべき点はないか、もっと運用しやすい形態をとるためにはどういう工夫があり得るか、こうした点につきまして証券取引審議会の御検討をお願いすることも考えております。
○安恒良一君 適用があったのもありますが、例えば今問題になっている東急電鉄株の問題、それから雅叙園観光株の問題、それから本州製紙株の問題、一部これは司直の手の入ったのもありますけれども、なかなか今の百二十五条だけでは、これを大蔵省がきちっとされないと、今回もまだまだ東急電鉄株について、きょうも同僚議員からさらに徹底的調査をしてもらいたいと、こう言われておりますから、やはり私は、今の相場操縦的行為の禁止条項についてもう少し網の目を細かくして、まずそのことはもうこういうことが起こらぬことが一番いいわけですから、起こってしまって取り締まるよりも起こらぬことがいいわけですから、起こさせないようにぜひ網の目を細かくする、そのことについて御検討をぜひ願っておきたいと思います。 次に、今回の改正の中で、仮名取引禁止と罰則適用条文を私は新しく設けるべきだと思います。それはなぜかというと、局長通達は出ているんですね。出ているんですが、全然とは言いませんが十分守られていない。仮名取引は脱税や暴力団や仕手グループの暗躍の温床になります。ですから私は、少なくとも仮名取引をしたら証券会社も仮名者も両方とも罰する規定が設けられる必要があるんじゃないだろうか。今回、稲川会との取引もまず仮名でこれは始まっていますね、暴力団稲川会。ですから大蔵省は、こういうことを承知しながらなぜこれを禁止する条文をつくらないんですか、その理由を明らかにしてください。
○政府委員(松野允彦君) 確かに、仮名取引は証券取引の公正を阻害し、ひいては証券市場に対する信頼を失わしめるというおそれがあるわけでございます。そういった観点から累次通達を出して禁止してきているわけでございますが、御指摘のように、なかなかそれが徹底されていないという問題がございます。 私どもとして現在、先ほど大臣も申し上げましたように、通達の全面的な洗い直し、整理をしておりまして、通達のうちで法令化すべきものは法令化し、あるいは自主ルール、自主規制団体の規制、規則にゆだねるものはゆだねるということで今通達の整理をして作業を始めているところでございます。その中におきまして、この仮名取引の問題についても十分御指摘の点を踏まえ、検討してまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○安恒良一君 十分検討するとおっしゃったからもう何も申し上げることはないんですが、私は、やはり仮名取引を禁止するというふうに法律を変えても何も不都合はないというふうに実は思います。やはり法律上の、というのは今まで通達は出されていますが、残念ながら守られていないんですから、そうすると守らせるためには、私はやっぱり法律上の義務規定にすることが非常に重要なことではないか。 ですから、もしも法律上これをすることに不都合があるならば、それは説明してみてください、法律で禁止することについて不都合があるというふうにお考えなら。私はないだろうと思いますが、その点はどうですか。なければ私は、ぜひ検討の中でこれは法律条項で仮名取引を禁止する、そしてこれをやった者については罰則を科することが、この点非常に明快に問題を片づけることになると思いますが、何か不都合ございますか、法律にすることについて。
○政府委員(松野允彦君) これから私ども、今申し上げましたように検討をしたいと思っているわけでございます。 法律で仮名取引を禁止し、かつその違反に罰則を科すという場合に、もちろん証券会社とお客と両方の当事者があるわけでございますし、さらに証券取引にとどまらず、金融一般の問題もございます。それから、本人確認の方法をどうするかという技術的な問題も詰めなきゃいけない問題がございます。しかし、いずれにいたしましても、仮名取引が証券市場にとって非常に悪影響を与えるということは事実でございますので、いろいろそういった点も十分検討しながら、御指摘の点を踏まえて通達の見直しの中で我々として検討してまいりたいというふうに思っております。
○安恒良一君 大臣、今のやりとりを聞いて、ぜひ検討してまいりたいとえらい慎重なことを言っていますけれども、私はこれぐらいのことは国会の議論を聞いて法律改正すべきものはすべきだと。というのは、法律をつくるのは私たち国会ですから、やはりこの仮名取引がいかに大きな弊害を与えているかということは御承知だから、その点をひとつぜひ努力してもらいたいということを申し上げておきます。 それからその次は、これまたいろいろ問題になりました暴力団や麻薬取引で汚れた金をどういうふうに締め出すのかということを一つ考えなきゃならぬのじゃないか。 例えば、今回の稲川会の東急電鉄株取得を反省してみましても、暴力団とは知らずに取引を始めた後で暴力団であることがわかった契約、取引を解除しても証券会社は損害賠償の責任を負わない、こういう旨を規定したらどうか。そして保護する。逆に今度は、承知をしながら取引を続けた場合には、これは罰則規定を設けるということを検討したらどうか。こういうことによって、地下の金を表の金に変えるマネーロンダリングの機能を打破する。 今回も何か方法はないかということで、主として法務省、自治大臣からいろんな答弁をされましたが、私は一つの方法としてこういうことを十分考えてしかるべきところへきておりはしないかと思いますが、この点はどうですか、大臣。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは、今委員がお述べになりましたような考え方というものも検討してみる必要のある考え方かもしれないと、伺いながら確かに思いました。 ただ同時に、言葉で暴力団と申しますのは非常に簡単なんでありますが、その定義あるいは第二の人格と申しますか、別の形態での取引を全く別の立場でその暴力団である人が行おうとした場合、果たしてそれが証券会社として確認ができるかといった点、あるいは暴力団でありましても全くかかわりのない自己の資産を運用しました場合とか、考えてみますと実は割合に私は問題が現実には難しいという気持ちは率直にいたします。 ですから、実は先般来警察庁から、金融及び証券取引などにおける暴力団の介入排除について各業界あて要請をしたいというお申し出が大蔵省にもございまして、それに対して積極的にその協力の態勢をとってまいりました。今後、現在進行中の幾つかの事案につきまして、捜査当局による捜査の推移というものは注意深く見守ると同時に、今回の取り組みの効果というものも注視していく必要があると考えております。 いずれにしても、これは暴力団対策法を所管される省庁から、当局からの助言をいただきながら、我々としていかなる対応が可能であるかを政府部内としても考えていかなければならないと思います。
○安恒良一君 いろいろ難しさがあることは私もわからぬわけではありませんが、やはりこれを証券会社サイドなり大蔵省サイドなりで規制することを考えないと、ただ単に警察当局だけに任しておっても私はこのような裏金が表の金に変わっていくという問題を十分に防ぎ得ないと思いますから、今後とも十分研究をしてもらいたいと思います。 そこで今回、今度の不祥事件で投資顧問会社に補てんをしている事例がありますが、これは許される行為でしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 今回の補てんの中で、投資顧問会社が助言行為を行っているケースもございますし、あるいは一任を受けて運用しているものに対して証券会社から損失補てんが行われているケースがあるわけでございます。 その事実関係については、現在なお調査中でございますが、ほとんどのケースは証券会社が顧客、つまり企業との関係をおもんぱかって、取引関係を維持するために損失補てんを行ったというケースでございまして、投資顧問業者が損失補てんを要求するというようなケースはないし、また投資顧問業者自体が損失補てんをしたというようなケースはないというふうに報告を受けております。
○安恒良一君 いや、私は、投資顧問会社がいわゆる損失補てんを受けている事例があるかどうかと言つたんですよ。
○政府委員(松野允彦君) そういう事例は、現在まで私どもの調査のところではございません。
○安恒良一君 私は、今回いただいたリストその他の中で見ますと、投資顧問会社と証券会社の癒着もしくは証券会社の隠れみのになっている状況、これはやっぱり禁止する条文の新設が必要ではないかと考える。それはなぜかというと、証券会社が行ってきた一任勘定を投資顧問会社に移す行政指導をしましたね。ところが、投資顧問会社は実質的には証券会社の子会社もしくは出先にすぎないということがかなり明らかになっています。これでは規則を有名無実化し、したがって私は、投資顧問会社を証券会社の別働隊として使うやり方を禁じなければ公正にならないと思いますが、この点はどうですか。
○政府委員(松野允彦君) 投資顧問会社とその親会社であります証券会社との関係につきましては、従来から私どももその間の独立性を維持強化するように努力してきているわけでございますが、今回の損失補てんをめぐりまして、どうも親証券会社と投資顧問業者との間の癒着関係があるというような事例があるわけでございます。この関係を絶ち、投資顧問会社の独立性をさらに高めるというためにいかなる方策があるかという点を現在検討しているわけでございますが、例えば省令によりまして投資顧問会社が親証券会社に注文を出すのを原則として禁止する、お客の文書による事前の同意があればという例外を除いて禁止するというようなことも検討課題としてあるわけでございます。 投資顧問業者は、比較的発足後日が浅いこともございまして、人的な関係あるいは資本的な関係からどうしても親証券会社の影響力を受けてきているわけでございますが、今回の事例にかんがみまして、今申し上げたような法令上の手当てをするとか、さらに今後検討いたしまして必要であれば法律改正というようなこともお願いをするというようなことによって投資顧問会社の独立性、公正性を保つあるいは向上するようにいろいろ努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○安恒良一君 私は、いろいろ努力してまいりたいということですからぜひやってもらいたいし、ぜひ証券会社と子会社の投資顧問会社との取引透明度を一〇〇%にするように規定を設けなきゃならぬ。 それはなぜかというと、次のようなことが起こりはしないかという心配もしています。一任勘定を大蔵省の指導で投資顧問会社に移しているわけです。その結果、ワラント債や転換社債の損を投資顧問会社は押しつけられたわけですから、親会社としましてもあうんの呼吸で将来にわたって面倒を見ざるを得ないのではないか、そういうふうに私は思います。そうしたことを起こさせないためにも明確な線を引いた方がいいと思いますし、また場合によると、投資顧問会社が今度は経営難で倒産するということになりかねない危険も起こるんじゃないかというふうに私は思っています。ですから、そういうものは大蔵省がこっちへ移せということを指導でしたんです。ところが、大蔵省は損を押しつけるという指導はしたことはないと思いますが、結果的にはそういうことになっているわけです。 ですから、そういうことをあれやこれや考えますと、やはり私が当初問題を提起したように、いわゆる投資顧問会社と証券会社の癒着、それから証券会社の隠れみのになっているこういう状況をぜひとも明確にして、透明度を一〇〇%にするようにしないと、今後こういう問題が起きてきはしないかと思いますので、その点を申し上げておきます。ぜひ十分検討して、法改正すべきものは改正をしてもらいたいと思います。 次に、今度は証取法の第五章、証券取引所の八十条から八十九条の規定をこの際全面的に改め、私は証券取引所の機能の充実を図るべきだと思います。というのは、証券取引所の任務、責任を法律事項に明らかにして、そのかわり違法に対しては責任を追及する規定も設ける。今は証券取引所の免許の取り消しなど形式的な事項だけは規定してありますが、肝心の証券取引所の任務や責任、これは全部定款に書いてあります。私は、現行の定款の中で主要なものを証取法の中に移して、そして監視機関として証券取引所に十分責任を持たせるということをしなければいけないのではないかと思いますが、その点はどうなんでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、証券取引所は監視機関だけではなく他の機能を有しておると思いますし、そうした感覚から考えてみますと、今の証取法におきまして定められておりますルールというものは相当程度法的な手当てがなされておると思っております。特に、取引所に対する監督指導という視点から見ました場合には、私は相当程度の手当てがなされておるという感じを持っております。 しかし同時に、今後、取引所は自主規制機関としてより機能を充実強化していただかなければならないわけでありますから、当然のことながらこうした分野についての検討は積極的に行われると思います。その場合に、これは証取法についても改正すべき点があるかないか。今、私は、委員の御指摘にもかかわらず、法的手当ては比較的よくされているという感じを持っておりますけれども、証取法についても改正すべき点がありますかどうか、必要に応じて検討は十分させたいと思います。
○安恒良一君 ひとつこれも、今でも十分だと言われていますが、今回の不祥事件が起こったこと、さらにそのときにおける証券取引所がどういう役割を果たしたのか、こういうことも十分検討されて、私は任務や責任が定款に書かれていることは知っています。さらにそれを証取法の中に移しかえるものは移しかえて、やはり証券取引所というものが十分な機能を果たせるように、この際ぜひ検討してもらいたいということをこれまた申し上げておきます。 それから、その次に今度は過怠金、まあ我々流で言うと制裁金ですが、法律用語では過怠金というふうになっています。これ五百万円を一億に上げるということが新聞で報じられています。これは事実なんでしょうか、後からお答え願います。 事実なら、この過怠金がこんな大きな金額になれば、私は実質上の罰金と同じだと思うんですね。ですから、これは国庫にきちっと納めさせる規定を証取法に規定すべきではないかと思いますが、この点はどうでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 過怠金、これは証券取引所と証券業協会と両方あるわけでございますが、証券取引所の場合にはいずれも五百万から一億円に引き上げるということで、既に証券取引所の場合には九月、先月二十七日から施行をしております。 この過怠金そのものは証券取引所の定款の中に書いてあるわけでございまして、証券取引所の定款というのは大蔵省の大臣の認可事項でございますし、過怠金の引き上げについても、私どもは大いにその自主規制機能を強化するという意味で思い切って引き上げるということを要請し、こういうことが実現をしたわけでございます。
○安恒良一君 いや、実現をしたのはいいんですが、一億円に上げるというんですから、そうすると、これは国庫にきっちり納めさせることの保証というのはどういうふうになるんですか、それを聞いているんですよ。
○政府委員(松野允彦君) この過怠金は取引所の会員に対する制裁金でございますので、一億円は取引所に入るということになります。
○安恒良一君 いやそれは、今までは金額が細かかったものですから、私はそれでいいんですが、これだけ金額が大きくなったら取引所に入るということがいいのかどうか。それをやっぱり検討すべきでないかという意見を申し上げているわけです。実際、事実関係は知っています。しかし、一億円ということだから、それが取引所に入ればそれでいいということなのかどうか、そこのところを検討する必要があるんじゃないかということを聞いているんですが、どうですか、検討する必要はありませんか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これはしかし、国庫に納入する性格のものではないように思います。財政当局といたしましては、財政収入は、どこから入るものでありましても、大変今のどから手が出るほどありがたいことでありますけれども、事柄の性格上、やはり国庫に納入させるべき性格のものではない、私はそう思います。
○安恒良一君 私は、金額がこれから一億にもなれば、その点については一遍検討をすべきときに来ていると思いますが、これまた意見がお互いに分かれていますから、さらに今後議論することにします。 次に、証取法の四章に証券業協会がございますが、これは六十七条から七十九条。私も、今回この規定を徹底的に改める必要がある。というのは、証券業協会に自主的監視機能を持たせるとともに、その機能を果たさなかった場合の責任が追及できる条文を新設する必要がある。また、この前から何回も申し上げていますが、証券業協会に大蔵省から天下りするということは非常に問題がありますから、これはやはり天下り禁止をするということを明確にする必要があると思います。それから、行革審の答申も自主規制機関の機能強化をうたっており、避けるべき点はないと思いますが、この証券業協会の規定を今申し上げたように徹底的に改めて自主的監視機能を持たせる、こういうことについてはどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、率直に申しまして、まず順番を逆さにして恐縮でありますけれども、証券業協会に対して国家公務員の再就職を禁ずるということをお約束することはできません。これは憲法を別に振りかざすわけではありませんけれども、憲法に保障されております職業選択の自由、また国家公務員の再就職を制限しております国家公務員法、さまざまなことを考えましても、再就職が例えば大蔵官僚であるからいかぬという性格ではないと思います。この点につきましては、委員御指摘でありますが、企業どこうした団体との間には違いがあってよいのではないか、私自身はそう思っております。 ただ同時に、御指摘のありました証券業協会というものをよりその機能を充実させ強化させる、そして自主規制団体としての機能をより強力なものにしていくという点についての御指摘は私も同感であります。そして、当然のことながら、取引所と並びまして自主規制機関として活躍をしてもらわなければならないわけでありますから、その機能の充実強化についての検討のプロセスにおいて証取法上改正すべき点がないかどうかということについては、その必要に応じた検討をしていくべきものと、そのように思います。
○安恒良一君 証取法上も改正する必要があるかどうか検討するということですから、ぜひ私は検討してもらいたい。 それはなぜかというと、今回、損失補てんリストの発表で証券業協会というものの存在が世間にわかったわけですね、国民に。それまではわからなかったんですからね。ですから、私はもう率直に言って、証券業協会が内部監査や監督を十分しておれば、今回の不祥事件も場合によれば未然に防止できた点もあったんじゃないかと思います。 したがって私は、証券業協会の定款五条の業務規定を整理して条文化する。例えば、現行、大蔵大臣からの要請があった場合の報告というのを、これを毎月一回詳細な報告を大臣にして、公表する。要請があった場合ではなくて、きちっとする。こういうふうにしていかなきゃならぬと思いますし、それから、少なくともこういう大きい問題が起きたときは、協会の幹部も、今申し上げたような内部監査や監督を十分にしておかなかったんですから、やはりそれの責任が追及されるようにするというようなことは、私は当然のことだと思うんですね。 それから、今大臣が言われたんですが、この協会の任務がこういう任務なんですから、例えば今世間では、大蔵省の皆さん方がいわゆる銀行に天下りをしている、証券会社にも天下りをしている、証券業協会にも天下りをしている。そういう点が、特に証券局なり銀行局の関係者が天下りをしているということについて、今回の不祥事件を起こした一つの遠因ではないか、十分な指導監督ができていないじゃないか、こういう見方が非常にあるわけですから、少なくとも、例えば証券業協会のトップから二番目は大蔵省から行っているとか専務理事も行っているとか、こういうような形は、今申し上げたように、これはしっかりとした監査や監督をやるところですから、だからこそ橋本さんから言わせれば、なれた人間が行けばいいというふうに言われるかもわかりませんけれども、国民に映る目はそうは見ないんですよ。 私は、職業の選択の自由が憲法で保障されていることは知っていますけれども、やはり行政をつかさどっている者が第二の人生を求めるときに、今国民が意識をしているようなことについて、いや、職業の選択の自由があるからいいんだということには私はならないと思うんです。ですから、そういう点について私は証券会社全部と今あえて言っているわけじゃないんですね。だから私は、とりあえず証券業協会に対して天下りをするということはやはりやめた方がいいじゃないか、その方が明朗になりはしないか、こういう点を言っているわけですから、これは意見の相違なら相違でやむを得ませんけれども、今後ともこの点は国民に向けてもアピールしていかなければならぬ重要な問題であると思いますから、以上の点についてどうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員から、証券会社にと言っているんじゃない、業界団体としての証券業協会を言っているんだという御指摘でありました。私は、委員と逆さに、証券会社そのものに再就職を遠慮すべきであると思っております。そして先般来、本省課長以上の者は、大蔵省の出身者として少なくとも証券会社への再就職を自粛させる、人事院への要請を我々としては行う意思がないということを申し上げております。証券会社に対しては、我々はそれだけの慎みを持つべきであると私自身思います。 しかし同時に、証券業協会という今後自主規制の中で大きな役割を果たします団体に全く再就職をさせないということを申し上げる、そこは私はちょっと考え方が違います。むしろ、今日脚批判を受けております。その反省の上に立って、私はその自主ルールというものをきちんと実行していただけるように、それに適した人材がありましたなら、そうした人材がそこに第二の職を求めることを禁ずるつもりはございません。
○安恒良一君 これも余り論争してもあれですが、じゃ、今回私が言ったように、国民は証券業協会なんか知らなかったのですが、リストを発表したら、ああそんなものがあるかという程度だったんですね。だから、今回のいわゆる不祥事のことについて、本当に証券業協会の幹部諸君が内部監査や監督を十分しておったかといったら、してないんですよ。それからまた、責任についてもその後知らぬ顔しているわけですよ。いや、これは大変な自分たちの監督不行き届きだったとか、内部監査が不十分だった、申しわけないという一言もあってしかるべきですが、全然これはないんですね。そうすると国民から言わせると、証券業協会というのは、幹部は何だろうか、こういうことですね。 そういう意味からいって、私はあなたが証券会社に当面、永久とはおっしゃいませんが、当面大蔵省から天下りすることは避けたい。これは、これだけのことが起これは当たり前のことだし、それから銀行なんかにも、銀行局から監査、査察をしている人がたくさん天下りしている。これはリストがありますから出そうと思えば出せますが、やはりそういうようなことは、これだけ不祥事が起きたときには当面自粛されるのは当然のことです。 そういう点について私は、今言われたような内部監査や自主監督をするところだからいいんだということであるならば、問題が起こったらそこの協会の幹部は責任をとる、このことが明確でないとだめです。行くのは行く、なれているから行く、しかし問題が起こっても責任ははっきりしないということでは、私は幾ら大臣がおっしゃっても国民の理解を得るというふうに思いませんが、その点はどうですか。やはり問題が起きたときにはきちっとした、協会は協会としての責任をとることを明らかに僕はしなきゃならぬと思いますが、その点どうですか、あなたの監督下にあるわけですから。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今日までと、今問題を問われ今後新たに自主規制機関としてみずからルールを設定し、その機能を果たそうとしております取引所あるいは証券業協会、これはおのずから私は相当にその責任は違いが出てくるものと思います。そして、今そうした中で将来において自主規制団体として本格的に機能し始めた時点におけるその責任というものについて委員がお触れになったわけでありますが、むしろそうした責任を問われるような事態を発生させないためにその自主規制団体は働いてもらわなければならないわけでありますし、それぞれ私はそれなりの役割を当然果たしていただけると信じております。不幸にして問題が何らか起きた場合には、その時点その時点における判断があってしかるべきものでありましょう。
○安恒良一君 以上、いろいろ議論をしてきましたが、今回の改正案は緊急避難的に最小限度だ、こうおっしゃっていますが、私の意見としては、それでは甚だ不十分だというふうに思います。それと同時に、いろいろ議論しましたが、私はやはり、損失補てんに限定した今回の改正案は、少なくとも大臣以下局長がどう弁明されようと、率直に言って国会での広範な証券界スキャンダル議論を本当に十分に受けとめられたかどうかという点を大変疑問に感じます。 そこで私は、証券取引法の改正に追加すべき私の意見という意味で、第一点は、証取法五十八条、不公正取引のいわゆる明確化の問題。さらに、証券取引法百二十五条の相場操縦行為の禁止の条文が実際に生かされていないから、典型的な例を示して、もしくはこれに対する類似行為を禁じて法律で罰するようなことをしてもらいたいということを申し上げます。第三点は、仮名取引の禁止と罰則の適用条文をぜひ新しく設けてもらいたいということを申したい。第四点は、証取法の改正を行うわけですから、その中にできれば暴力団や麻薬取引の汚れた金が締め出せる条文を設けることを検討してもらいたい。第五点は、投資顧問会社と証券会社の癒着禁止条項を条文に入れてもらいたいということ。第六点は、証券取引所の機能の充実について提言をいたしました。第七点は、証取法四章の証券業協会の規定を徹底的に改めて、いわゆる自主的監視機能を持たせると同時に、その機能が果たせなかった場合の責任が追及できる条文も新設してもらいたい等々、数点について私の意見を申し上げました。 大臣からもこれは緊急避難的な今回は改正である、次の改正にはそれぞれ十分な、大臣は大臣なりの何点かの改正点なり検討している点を言われました。ですから大臣、いずれにいたしましても、次の再改正には、このように多数の問題があることは事実でありますね。そこで、ぜひとも国会のこの論議を踏まえまして、さらに国際的に信頼のされる透明度の高い市場ルールをつくるためには、今私が挙げました何点かのことについては証取法に関して最低限必要なことだと私は自分で思います。ですから、これらのことを十分検討することについて賛成をしてもらいたいと思いますし、また次の通常国会にはいわゆる行革審からの答申等も踏まえて証取法の抜本改正を用意されなきゃならぬわけでありますから、私はこれらの改正の中に、今いろんな点を私は意見として申し上げましたが、これらを盛り込んだ再改正案を出すことをぜひこの際お約束していただければと思いますが、この点はいかがですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 証取法改正案の次期通常国会への提出につきましては、先ほど私は事務方を信頼する、それだけの責任を果たしてくれると信ずるということを申し上げました。ただ、今委員がお述べになりました七つの点、それを全部法律で対応するというお約束は私はできません。率直に申しまして、例えば暴力団についての対策が果たして証取法の中に法体系としてなじむものであるのかどうか。むしろこれは暴力団対策の立法の中において対応すべきものではないかという気持ちが私には率直にございます。また、他の問題につきましても、証取法で対応すべきものか、あるいはその他の法体系があり得るのか、政省令で行うべきものなのか、あるいは自主ルールで行うべきものなのか、それぞれ問題の質を異にいたしております。 しかし、いずれにいたしましても、委員が列挙されました問題点は問題点として、私も検討をお約束したものがその中に多く含まれております。また、事務当局がお答えをしたものもございます。それぞれを十分に検討の上で証取法改正法案を次期通常国会中に必ず提出してくれることを、私は事務方をかたく信頼いたしております。
○安恒良一君 私は、今回は緊急避難的でありますが、次回の通常国会には、今や日本の東京証券市場というのは、ロンドンやニューヨークを追い越して世界最大の市場になっています。ですから、そういう中において国際的な信用度を高めるような立派な改正をやらなければなりませんし、また日本の経済力がいわゆる世界一だとか二だと、こういう議論にもなっています。ですから、どうか国家百年の大計を誤ることがないような立派な改正その他を出していただくことを強く要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○村田誠醇君 私は、一番最初に、今回発表されました特別検査の結果について二、三お聞きをしたいと思います。 私も十億以上の補てんを受けました十その例をいただきまして、まずこの資料の中で平成三年の一月、二月、三月に補てんを行ったというケースが幾つかありますが、問題は、その取引が一般の証券取引の口座で行ったものと、それから特金の口座で行ったものと二つに分かれるんですが、特金の口座を使った取引を行って補てんをした件数が何件あるのか、ちょっと御説明いただきたいんですが。
○政府委員(松野允彦君) 今回の特別検査で損失補てんとして認定いたしましたのが七十八件ございますが、そのうちで顧問なし口座、いわゆる営業特金のものが三十六件ございます。
○村田誠醇君 局長さん違うんです。十億以上の補てんの中で特金口座を使ったものということです。
○政府委員(松野允彦君) 大変失礼いたしました。 十億円以上は、十七件のうちで十件が営業特金でございます。
○村田誠醇君 また言わなきゃいけないんでしょうか。 平成三年の一月、二月、三月のものといったら十件じゃなくて五件だと思うんですけれども、私が事前に説明聞いたのは。平成三年の一月、二月、三月に補てんが行われた件数だけ、多分五件。事前に聞いたら五件という説明だったんですが、間違いないでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 恐れ入ります。ちょっと今確認しておりますので……。
○村田誠醇君 では、件数は後でお願いしたいんですが、問題は、この平成三年の一月から三月にかけたものは大変重要な問題を含んでいると思うんですね。それは、八九年末の証券局長の通達で、営業特金口座は適正化しなさいという通達をしているわけなんです。それは、一つには顧問つきに切りかえなさい、二つ目は顧問つきに切りかえられない場合は、損失の補てんの要求をしないというか、そういうことをしないという確認書を平成二年の十二月末までにとりなさいということはこの通達で出しているわけですよ。そして、企業の方から出てきましたこの確認書なるものは、この委員会の答弁でも局長さんは、ほぼ平成二年十二月までには一〇〇%集まりましたという説明をしているんです、正確には九九・何%とか言っておりましたけれども。 そうしますと、この平成三年の一、二、三月のときに行った特金口座での補てんというのは、企業の方は、右手で補てんの要求はしませんという確認書にサインして、左手で証券会社に補てんしろと要求したことになるんですよ。その点については証券局の方で確認なさっているんでしょうか。その件数も含めて御説明いただけますか。
○政府委員(松野允彦君) 私どもが確認書というものをとった後、補てんをしたかどうかという問題意識を持ってこの特別検査で把握いたしましたのは、御指摘の平成三年一月以降ということの観点ではなくて、いずれにいたしましても確認書をとった後という基準で考えたわけでございます。といいますのは、確認書は遅くとも平成二年の年末までにはとれという適正化の指導をしたわけでございまして、したがいまして平成二年の十二月までに至る間に確認書を徴求しているものもあるわけでございます。そういった観点で特別検査をした中で、平成二年の四月以降その確認書をとった後でさらに補てんを行っているものは二十二件ございます。これは一—三月という意味ではございません。確認書をとって以後ということでございます。 これにつきましては、実は私どもも非常に大きな問題と受けとめているわけでございまして、御指摘のように、通達では顧問つき特金にする、あるいはそれができない場合には確認書をとって損失補てんが起こらないように適正化をするということで指導したわけでございますが、確認書をとったにもかかわらず補てんが行われていた、それ以後に補てんが行われていたという事例が、今申し上げたようにあるわけでございまして、これにつきましては、検査の過程で検査官から証券会社に対し、強くその問題について指摘をし、その間の経緯を聞いているわけでございます。 私どもの現在までの調査の内容では、その確認書の趣旨が社内に徹底しなかったというようなことを証券会社は言っているわけでございますけれども、これはやはり私ども確認書をとるということが適正化の一つの手段だというふうに考えていたわけでございまして、極めて遺憾であり、かっ非常に重要な問題だというふうに受けとめている。わけでございます。
○村田誠醇君 二十二件、私もその後聞こうと思ったら、全体で二十二件が確認書が入った後補てんを受けていた。そうすると、これは全体としてどこの会社がどの証券会社から補てんを受けたというリストは公表されておりますけれども、この二十二件、二十二社と言った方がいいのかもしれませんが、企業名とそれから補てんをした証券会社名というのは出していただけますか。
○政府委員(松野允彦君) 二十二社調べましてお出しをしたいと思います。これは、今私の手元にあるところでは日興証券のケースだけというふうに報告を受けておりますが、二十二社の詳細については後ほど御提出したいと思います。
○村田誠醇君 それともう一つお聞きをしたいのは、衆議院の証券特に損失なき顧客に対する会社別の補てん金額百億のリストというのが出ておるわけでございますが、これを子細に分析、新聞等の発表で会社名等が出ているものがございましたので並べてみまして、証券会社別に区別してみますと、野村と日興はこれは年金福祉事業団だということがわかるわけですけれども、驚くなかれ、山種証券は全体の補てん額の約六割が、損失が発生していない顧客に対する金額が占めるんです。山種証券の全体の補てん額のうち、約六割が損失が発生していないお客に対してやっている。第一証券は同じ比率でいくと五割、全体の半分をいくんです。それから水戸証券は約四割いく。そうしますと、特定の証券会社に、こういう損失が発生していないのに利益保証をしたのか、特別な利益供与をしたのか、固まるというのはこれほどういうわけなのか。この点について証券局はどういう調査をなさったのか、ちょっと説明をいただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 合、御指摘のありました準大手以下の中堅証券会社の補てんの状況でございますが、これにつきましては、自主報告を受けて公表したという段階でございまして、現在四社に特別検査で注力をしていることもございます。準大手・中堅証券の補てんの実情については、現在のところ、その実態の把握には十分至っていないという状況にあることを御理解いただきたいと思います。
○村田誠醇君 それでは、大臣にお願いしたいんですけれども、今大手にかかりつきりだから中小まではいかないということでございますが、これはもう第一次で発表された分のリストでございますから、中身をちょっと見ればおかしいということぐらいは、データの分析が出ているくらいなんですから。ですから、そういう意味では証券局の中で報告を受ければもうすぐわかる行為だと思うんです。しかし、それでも手が足りないというんですから、きちんと調査をしてまた改めて御報告いただけるように、ひとつ事務方の方に強く要請をしておいていただきたいと思うんです。 それから、この補てんの結果を見て、これも資料をいただいたものでございますが、第一次分の中で、証券会社の八八年の期から三期にわたって毎期に補てんを受けていた会社というのが十二社あるというんです。二期、二会計年度にわたって補てんを受けていたのが二十社、一期限りのところが百九十九社、三期と二期にわたって、二回、三回にわたって補てんを受けていた金額を足し合わせると三百億にいくんです。この金額はどう考えたって認識があったとかないとかじゃなくて、明らかに要求があった、もしくは利回り保証的な行為だからこれ二度も三度もやるんだと思うんです。損失の補てんだけだったら一回で済むわけですから、ある意味においては。この三十二社についてもかなり悪質だと思うんですけれども、これもこの企業名を公表していただけますか。 それは、民間の企業を公表するのは一種の魔女狩りだとかという言い方をしているところもありますけれども、こういった事例が二度と発生しないためにも、社会的に公表して、一つの制裁的な行為を加えることで会社というのはやめるんです。自分の会社のイメージをよくするためにCI運動とかといって大変高いお金をかけたりして企業イメージを上げることを一生懸命やっていますけれども、こういう行為を一つ行えばその金額あるいはそういう行為が全部むだに、なるんだということをわからせるためにも、この三十二社のリストは公表していただけるんでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘のように、二期あるいは三期運続にわたって損失補てんあるいは利益の上乗せのような行為がある事例が三十二社ございます。これにつきましては、私どもも検査の中で御指摘のような利回り保証といいますか、そういったようなことではないかということで重点的に調査をしているわけでございますが、三十二社について、私どもとして証券会社にその名前を公表するように指導をしてまいりたいと思います。
○村田誠醇君 それから、一つ確認をしたいんですが、今回の特別検査の中で特金の口座を使わないで一般の株式の口座を使ってやったというケースがかなり出ているわけです。そうすると、企業が出しました損失補てんを要求しないという確認書は、これは特金の口座だけに対して有効なんでしょうか、それともそういう行為はしないという意味での一般的な約束なんでしょうか。つまり、特金の口座を使わないで一般の口座でやっているものはこの確認書の効力が及ばない、こういうふうに理解するのか、それとも効力が及ぶというふうに判断するのか、その点については証券局長はどういうふうな御見解でございましょうか。
○政府委員(松野允彦君) 私どもが確認書をとることによって適正化ができるというふうに判断をしておりますのは、確認書をとることによって営業特金に関連する損失補てんが起こらないということを当然考えていたわけでございまして、したがいまして営業特金勘定で損失補てんが起こるということにとどまらず、その営業特金に起こった損を一般口座で埋めるということであれば、これは明らかに我々の適正化の趣旨に反するわけでございます。 ただ、一般口座における補てんというものが確かに見られるわけでございますが、それが営業特金の損が出ている状態で起こっているのかどうかというような問題、あるいは利益の上乗せになるともっと認定が難しくなるわけでございますけれども、そういった間の事情についても検査でチェックをしているわけでございまして、御指摘のように、確認書をとったから営業特金口座で埋めないで一般口座で埋める、いわば脱法的な行為をするということになれば、これは全く我々の趣旨に反するわけでございます。そういった意味では、確認書の効果というのは一般口座に対する補てんについても及ぶというふうに考えるわけでございます。
○村田誠醇君 約十億以上の大口のものを見てみましても、第一次のものと少し違うのは、第一次は一回で三十何億なんという大口をぼんとやったというケースが圧倒的に多かったわけですけれども、今回見てみると小口に分けて、多数の取引の中に分散させている。しかも、株式先物日経二二五というからこれは大阪の取引所ですよ、使ったやつ。それから、びっくりするなかれ山形県公債とか京都の地方債を使ったものもあるんです。六十二年三回の京都市債、こういう地方債を使ってやる手口がどんどんと出てきている。ワラントが使えなくなったら次から次と地方債あるいは事業債と呼ばれる余り流通性のないものを使ってやってきている。手口も複雑化してきている。こういう点で今後の証券局のきちんとした対応をしておきませんと、要するに口座を分けたり取引を小口化して数多くやればわからなくなると、こういう現象が出てきますので、ぜひきちんとした対応をしていただきたいということでございます。 それから、ブラックマンデー以降株が大分乱高下いたしまして、その都度その都度、そのときそのときに応じて株式市況に対するてこ入れ策という意味で大蔵省がいろいろな施策を講じているわけでございます。担保の掛け目率を上げたり立ち会い時間をいじったりいろいろなことをしているんです。 そこでお聞きをしたいんですが、生損保の資金の運用について、通達で金銭の信託、つまり特定金銭口座による運営、これを五%から七%に上げる、要するに特金をもっと使って株式市況を活況化させなさいという通達を銀行局長の管轄で出ているんですが、この生損保の通達は現在も有効だというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○政府委員(鏡味徳房君) 先生おっしゃえとおり、現在も有効でございます。
○村田誠醇君 大臣、これはどういうふうに理解したらよろしいのでしょうか。証券局長の方は営業特金なるものは補てんの温床になるから抑制的に扱え、要するに減らしていきなさいという指導。銀行局の方は株式市況をてこ入れするために特金で運用する部分を広げてもっとやりなさいと。現に特金の口座、先般の会議のときに調べていただいたら生損保の額がふえているわけです。多分この影響じゃないかと思うんですが、これは一体どっちの施策を大蔵省として現に採用しているというんでしょうか、進めようとしている施策なのか、私らにはちょっとよくわからないんです、特金の口座に対する対応がばらばらなものですから。これほどのように解釈したらいいのか、一言ちょっと御説明をいただきたい。
○国務大臣(橋本龍太郎君) まさに私は、そのかぎは自己責任原則というところに帰着するかと思います。今まで、御承知のように営業特金につきましてはさまざまな角度からの御論議がございました。そして、その温床として取引一任勘定取引というものが問題になってきた経緯も委員御承知のとおりであります。これは要するに、投資者の自己責任という問題から派生じた結果についての御論議がそのポイントをなしておりました。生損保の場合におきましては、御承知のように、その資金運用についてのいわばプロ集団と申しましょうか、みずからの責任を持って資金運用するという位置づけが非常に明らかな存在であります。そうした意味合いからまいりますならば、逆にそれだけの責任を持ち得る集団として資金運用に幅を持たせ、より目的の完遂に向けて努力しやすい環境をつくってきた。帰着するところは、私は、自己責任原則の確認という問題にかかるものであり、その二つの間にいわば乖離があるといった性格のものではないと思います。
○村田誠醇君 もう一つ、通達についてお聞きします。 通達行政を廃止するということでございますが、ことしの七月三十一日に出ました「証券会社の社内管理体制の強化等について」という通達でお聞きをしたいんですが、現実のそれぞれの証券会社に行って聞いてみますと、この通達に対してかなり反発をしている企業が多いんです。なぜかといいますと、法人部門の営業を担当させる者は同一企業に関しては「原則として三年まで」だと通達に書いてあるんです。三年たったら配置がえしろ、こう通達に書いてあるんです。会社の人事権にまでくちばしを入れてきて、三年を限度としてその間で入れかえろなんという指導を何で我々が大蔵省から一々言われなきゃいけないのだ、自主的にやらなきゃいけない部分はやるんだから、こういうことまで言われるのは筋違いだ、はしの上げおろしまで一々言われるという意味で、かなり反発が出ている。これを一つお聞きしたい。ここまで踏み込む必要があるのかどうか。 二つ目は、「取引内容の適正化」ということで顧客間の直取引のあっせん等については「媒介による以外は行わないこと」、こう書いてあるんですが、これは顧客間で直接やるのは別問題として、証券会社が間に入った行為は証券取引所に届け出をしてありますので、こういう書き方をすること自体が何を意味しているのかがちょっとわからないんです、規制するというのが。市場集中義務を課すんだから、媒介取引をやっちゃいけないというのならこれはわかるんです。市場集中義務を課したってお客さん同士が直接相対で株の取引をするのは、市場外でやる行為はこれはできるわけですから、この意味がちょっとよくわからないんです。それで、二点ほどちょっと説明をしていただきたい。
○政府委員(松野允彦君) 最初の通達の件でございます。これは七月三十一日付で、こういう一連の問題、特に損失補てんをめぐります問題を分析した結果、緊急的にこういう通達を出したわけでございます。 この通達を出す際に、やはり損失補てんの一つの原因として、投資家であります法人企業とその証券会社における担当者との間の癒着といいますか、非常に密接な関係というものが原因となって補てんというようなことにつながっているというようなケースが認められているわけでございまして、そういったようなことで、顧客、特に法人との関係について定期的に見直しを行う必要があるんではないか。癒着が深まらない段階で担当者をかえた方がいいんではないかというような議論があったわけでございます。もちろん、私どもとして御指摘のようにこういう点まで通達で介入するということについては、決して適切なことであるというふうには思っていないわけでございますが、今回の大々的な大規模な損失補てんというものを考えた場合に、緊急的な手当てとしてこういう通達を出したわけでございます。 現在、通達の見直しをしております。こういった問題は、本来社内規定なりあるいは自主ルールで考えられるべきものでございまして、通達というものでこういうことをやることが適当かどうかという御指摘については、私どもも決してこれが適当であるというふうに申し上げるつもりはございません。あくまでも緊急の対策として、社内管理体制の強化ということの一環として、一つのケースとしてこういう指導をしているわけでございます。 それから二番目の媒介の問題でございます。もちろん、証券会社を経由しないで法人間で直接の取引をするというのは、これは自由でございます。それについては我々は何も指導をするという立場にないわけでございます。ただ、今回の損失補てんの取引の中には、証券会社が媒介という行為を事実上行いながら手数料を取っていないというようなことで行っているケースがあったわけでございます。これは、そういうことでありますから正式の媒介ということにならないわけでございまして、いわば過当サービスのような形になるわけでございます。 そういったことで、そういうものについては証券取引所に媒介として届け出がされていないというようなケースもあるわけでございまして、これは要するに営業ではないということになるわけでございますが、そういう過当サービスをするというのはやはり問題がある、媒介をするのであればちゃんと媒介の手続を踏み、媒介手数料を取ってやるべきだということをその通達で指導をしたわけでございます。 なお、先ほどの十億円以上のケースの件数でございます。先生に御提出いたしましたのは十億円以上のケースについて幾つかの取引を例示的に挙げた資料を御提出しております。その中に一—三月で行われた取引が五件あるということは、これは事実でございます。
○村田誠醇君 媒介取引に類似をしているけれども、手数料を取っていないケースがあったと御説明がありました。それだと、証券会社の市場集中義務、これとの問題が出てこないんですか。 東京証券取引所に媒介取引の届け出の状況がどうかということは六十二年から平成三年までずっとデータをもらってあるわけで、かなりの部分出ているんですよね。手数料をもらわないでこういう事実上媒介取引と同じような行為を行っていたということになるとすると、これまた厄介な問題が出るんじゃないかと思うんですが、これは具体的にどういうケースだったのか、よく説明していただけますか。
○政府委員(松野允彦君) この媒介と申しますのはあくまでも両者の仲介をするだけでございます。いわゆる市場集中義務といいますのは、証券会社から市場で執行するように注文を受けた場合に、それはすべて市場に注文を出しなさいという原則、上場株式についてはそういう原則になっておりまして、すべての注文を市場に集中して行うということになっているわけでございます。 この媒介の場合には、そもそも投資家から市場に出すというのではなくて媒介行為をしてくれということで証券会社に依頼が来るわけでございますので、それは市場集中義務とは直接的には関係のない行為で、取引所に媒介というものが届け出られる趣旨は、そういう媒介行為が余りにもふえて市場集中義務が事実上免れられるといいますか、そういうようなことになった場合には取引所としても問題だということで、媒介というものは、特に上場株式について媒介行為を行うのはできるだけ抑制をしてもらいたいという趣旨はあるわけでございますが、投資家同士でどうしても媒介行為で取引を行いたいという場合には、これは証券会社として、それを市場に注文を出さなければいけませんということを強制することはできないわけでございます。 したがいまして、市場集中義務との関係は、直接的には媒介の届け出というものは関係がないということでございます。
○村田誠醇君 衆議院でも論議になっていましたが、他の取引で発生した損失をとこか特定の口座もしくは会社に集中して補てんを行ったんじゃないかということがかなり論議されているわけでございますね。それはこの媒介という行為もしくはこれに類似する行為を行わない限りはできないんですよ、集めてくるという行為は。しかも、証券取引所に届け出ている媒介取引とは別の形、似たような形であったんだということになりますと、これが今回の補てんの中で使われたのかどうか、その確証ないしは疑いがあるものを証券局としては把握しているのかどうかということが問題になってくるんですよ。その点はいかがでございますか。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘の損失を集めるために媒介を利用するということ、これはよく言われているわけでございます。いわゆる飛ばしとか引っ越しとかいうふうに言われているわけでございまして、私どももそういう行為がないかどうかという点の問題意識は持って検査をしているわけでございます。私がさっき申し上げました媒介類似行為といいますか、手数料は取らないで行うという媒介行為というのは幾つか見られるわけでございますが、それが特定口座の損失を集中させるために行われているというような形にはなかな。か、明らかなそういうふうなものだというふうに認定できるものは現在までのところ見つかっていないわけでございます。
○村田誠醇君 見つかっていないのは幸いだと思いますね。見つかっていたということになればえらい騒ぎになる。 時間も来ましたので、ちょっとほかの質問をさせていただきたいと思うんですが、私の前の安恒先輩議員の方からも幾つか質問が出ておりましたが、投資顧問会社に対する独立性の問題についてちょっと触れてみたいと思うんです。 この独立性を保つために、資本金の問題とか人的な交流あるいは役職員の兼任の禁止だとかという行為はあるんですが、私は、そんなことをするよりも、親会社に対する売買の発注の数量制限というんでしょうか、三〇%なら三〇%までしか親会社には発注しちゃいけないという、こういうルールをつくる必要性があるんじゃないか。これは三〇%がいいのか五〇%がいいのかは別ですが、要するに系列会社に対する取引の規制を何らかの形でするべきではないか。これは単に投資顧問会社じゃなくて証券投資の方の、こちらの方の系列も同じルールで規制する必要があるんじゃないかと思うんですが、その点についてどうでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 投資顧問会社の親証券会社からの独立性といいますか、癒着を排除するということの一環といたしまして、御指摘のように、親証券会社への発注をある程度抑えるということは私どもも非常に必要だというふうに考えているわけです。 私どもの現在の検討の方向は、発注の比率を一定に抑えるということよりは、事前の顧客の文書による同意がなければ発注できないというようなことを考えようとしております。これは省令改正によってそういう手当てが可能だというふうに考えて現在検討をしているわけでございまして、そういったことをやり、かつさらに、そういう同意があって発注した場合については発注比率をディスクロージャーするというようなことも考えているわけでございます。 こういったようなことで十分親証券会社との取引関係というものほかなり抑制されるというふうに考えるわけでございますが、確かに発注を一定比率に抑えるというのも一つの考え方でございます。こういったような措置をとることによってどこまでこの発注比率が下がるのかというのを見きわめながら、さらに考えていきたいというふうに思っております。
○村田誠醇君 法律なり政省令なりでやると言われるわけですので、それができるまでの当分の間として、大臣、公的な団体、年金福祉事業団とかあるいは共済組合等々についてはこれはほとんど投資顧問つきなんですよ、みんな。ですから、法律は今すぐできるわけじゃありませんので、片方で行政指導なり各省との話し合いの中でこの系列取引について何らかの数量制限を加える必要性が僕はあると思うんですよ。そうしないと、相変わらず系列会社で親会社にほとんど一〇〇%発注してしまうという行為が法律で規制されるまでできるということになりますので、これは各省庁との間でぜひ話し合ってやっていただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、今証券局長がお答えを申し上げましたように、文書による確認と、そしてその相手先あるいは発注比率というものをディスクローズするような指導というものを省令でやりたいということを申し上げました。 そうしたルールのもとにおきましても、今はその間をと委員は言われましたけれども、むしろ私は、そういうルールができました段階において公的機関がどのような選択を行うかということは、基本的にはそれぞれの機関あるいは監督官庁の判断にゆだねるべき問題だと思っておりますし、その間をつなぐために各省庁と話し合いをするよりも、むしろ今局長の申し上げましたようなルールを早く私は確定をさせたい。省令改正を行いたい。そして、それでなお効果が必ずしも十分ではないというような問題が起きましたときには、今委員がお述べになりましたような考え方も参考にして次の手当てを考えなければなるまい。今やりとりを拝聴しながら率直にそのような感じを持ちました。
○村田誠醇君 運営に関することでございますので、ひとつよろしく配慮をお願いしたいんです。 私は、今手元にある衆議院の証券特委に提出されました大蔵省からの資料を見ているんですが、この資料を見ますと、先般私が質問いたしました顧問なし特金の口座数、金額はどういうふうに変化したのかという表が載っております。これを見ると、先般は営業特金なるものの金額が減っているという説明をしているんですが、衆議院に出した数字は、平成元年の十二月末の数字と本年の三年三月末の数字は倍ふえているんですね、この数字が。これは一体どっちの数字が正しいのか、ちょっと御説明いただけますか。
○政府委員(松野允彦君) 営業特金、いわゆる顧問なし特金の数字として私ども把握しておりますのは、一つは受託者であります信託銀行サイドの統計がございます。それからもう一つは、私どもが通達あるいは事務連絡に基づいて各証券会社から報告をとった数字がございます。この二つの数字を我々は見ているわけでございます。 信託銀行サイド、つまり受託者の側から見た数字が正確だというふうに考えられるわけでございますが、こちらの方は、顧問なし特金の数字は徐々ではありますが金額が減少をしております。 一方、証券会社から私どもが通達、事務連絡に基づいてとっております顧問なし特金の残高の金額でございますが、これは実は証券会社がとります能力というものが非常に関係をしてまいります。通達を出して最初のうちの報告では、顧問なし特金のうちで特に問題になりますのは、委託者自身が運用をしているものがあるわけでございまして、そういったことで完全に把握ができてなかった、信託元本額を把握できなかったというところで過少に出ている時期がございますし、それからどんどん適正化が進んでいきますと、信託元本額がわかってきたということでふえていっているわけでございますが、それが、一つの営業特金が複数の証券会社に注文が出るというものがございます。その場合には、証券会社サイドはすべて信託元本額を報告してきておりますので、その分は重複するということになって非常に大きな数字に結果としてなっているというのが私どもの証券会社からの報告の数字でございます。
○村田誠醇君 そういう説明は前回聞いたからわかるんですよ。問題は、そういうあいまいな資料を衆議院の特別委員会に提出しているということなんですよ。私が質問してあやふやでございますと言った数字が衆議院の委員会に審議用の資料として出てきているんですよ。しかも、もっと悪いことに、これは社会党と公明党と民社党が三党で共同で要求した資料の中に入っているんですよ、あなたの今言った違う数字というのが。しかも、この中で見てみると、それぞれの議員の要求の数字もありますよ、載っていますよ。営業特金なるものの数字がどこもかしこもみんな違うんですよ。どこも合っているかどうかはわからない。それで、しょうがないから一生懸命うちの秘書を督促しまして電卓でたたいたら、縦横計算の合わないものが出てきているんですよ。 国会審議を促進するために出している資料が縦横計算したら合わないんです。指摘したら、そんなことはありませんと言って、もう一度よくやり直してもらったら、やっぱり抜けていましたと言うんですよ。それも前回の私の質問に対して、今も説明がありましたけれども、金額はダブルカウントしているからふえるのは当たり前だと、不正確ですと。しかし、適正化をするために口座数というものの変化を見ておりますので口座数は間違いありませんという説明なんですが、その口座数が違っているんですよ。平成元年十二月と二年三月末では口座数が約二千違う。ところが、別の資料を見てみたら、内訳はぴったり合うようになっている。 大蔵省が出す資料は、通常私ら考えるときには縦横計算はすべて合っているものだというのが前提条件ですよ。そうしなきゃ審議できないんですよ。ところが、縦横計算が違っている資料を出してきて、内訳の資料まで私がいただいた資料も全部出していますよ。この数字そのものが違っているものを衆議院の段階で提出してきて、さすがに参議院に出すと恥ずかしいと思ったのか衆議院に出してきて、それで審議促進のための資料だというのはちょっとお粗末過ぎるんじゃないんでしょうか。これはどういう意図を持って出したのか。特金なる口座の金額はあちらこちらに出てくるんですけれども、全部データベースも違うんですよ。信託銀行七社プラス大和銀行の八社のものもあれば、外銀も入れたデータも出ていたり、みんなこれデータベースも違うんですよ。こんなのをばらばら出して、しかも今あなたの言われた、銀行局長が発表した数字までここに出ているんですよね。新しい数字と古い数字を一緒くたにみんな精査しないで出している。 これは大臣、事務処理が余りにもお粗末と言わざるを得ないんですよ。どうもお話を聞いたら、集計するのにそろばんしかないからコンピューターを一台買ってくれということらしいんですが、その辺も含めて、大半は余り役に立たないような資料ばっかりが出ているんですけれども、肝心なところにくると数字が違っている。あるいは数字の切り方が違っているために横に並べて比較検討できないように意図的につくっているんじゃないかと思うわけですね。そうすると、我々からすると、資料を持っている大蔵省の出してくるものが正しいというふうな前提条件で論議していたんですけれども、どうもこの発表されている幾つかのものは数字をいじっているんじゃないかと思われるところが多々あるんですよね。そういう点はどうなのか、よく説明していただけませんでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 確かに営業特金についてのいろいろな数字が出ております。今御指摘のありました外銀信託も入れた数字もあるわけでございます。それで、信託銀行サイドの統計というのは、これは先ほど申し上げましたように、非常に正確でございます。証券会社から報告を受けた数字、特に金額につきましては重複勘定があり不正確なものだということをその資料に注記をしていないということは大変申しわけないわけでございますが。 それからもう一つ、顧問なし特金の中の内訳と合計が合わないという御指摘もございました。これにつきましても、当時の報告の段階では証券会社側から見た場合に特金の設定者がだれかわからないという事情があったものがあるわけでございます。つまり、信託銀行から注文が出てまいりますけれども、その場合には単なる特金口としか書いてないという、そういう注文の出し方がなされているわけでございます。そういうのは特に金融機関に多いわけでございまして、金融機関はみずから運用をするわけでございますので、証券会社が運用にタッチしていないということになりますと、名前を出すのを嫌がって、信託銀行を通じて注文を出す場合も銀行の名前を出さないで単に特金口というだけの、あるいはそれに番号をつけるとかいうような、符号で注文が出てくるというような事情がございまして、最初のうちの報告の段階では、顧問なしの営業特金の各口座についてそれがどこの委託主からのものかというのが必ずしもわからないというような、特にこれは中小証券に多いわけでございますが、そういった事情があって、報告書をつくるときにここはわかりませんというようなものが中小証券の報告書の中には目立っているわけでございます。 その後、適正化が進んでいくに従ってそれは解、明をしてわかってきたわけでございますけれども、いずれにいたしましても、そういう事情があるとはいえ、こういう非常に重複している数字あるいは合計と内訳が合わない数字というものをお出ししたことについては、私どももそういう説明をつけてないということについては大変申しわけないと思っているわけでございます。逆に、今御指摘のように、恣意的に改ざんしたんではないかということでございますが、むしろ証券会社から報告を受けたものをそのまま集計しているということでこういう食い違いといいますかいろいろな問題が出ているわけでございまして、その間の事情については今のようなことだということで御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○村田誠醇君 大臣、先般特金の運営、数字がわからない、金額がわからないということで、私も直前にもらいましたから何とも言えなかったんですが、極めて簡単なんですね。信託協会にちょっとそのことを聞きましたら、金銭信託のうち特定金銭信託で運営している財産の変化というのは三カ月置きに実は出しております、新聞に公表していますと、こういう説明なんですね。もう書いてあるんですよ、ちゃんと。三カ月置きに出しています、何でこれわからないんでしょうかねということなんですね。明らかに特定金銭信託と書いてある。 だから、銀行局が発表したものはこの特定金銭信託に指定金外信託まで入れているから、そのうちのどれが特定金銭信託なのかわからないんですけれども、信託協会は自分のところでちゃんとデータを出している。だから、悪い言い方ですけれども、徹夜作業なんかさせなくたってこれ一枚持ってくればできたんだと思うんですよ。そのくらい実は今回の資料の発表がよくわからない。 それで、片一方で自己責任でやれということの裏返しは、お客は自分で判断できる資料を公表してもらうということが前提条件なんです。だから、義務と権利が裏打ちになって初めて自己責任だよと言えるんですよね。今回の審議も同じなんですよね。資料をきちっと出してもらわないと、私らは一生懸命自分で集めてきた資料で質問しろといったってなかなかできないわけでございますので、資料はできる限り原表で出していただきたいんですね。どうしてもだめだというのであれば、それは、今回のようにアルファベットで出すとかいろいろなやり方はあると思うんですが、審議を促進するためにぜひ資料は出していただきたい。 特に、八九年の局長通達で言うところの様式二というものですね。今問題になっている数字は、これは様式の三というものですね。その数字が随分あやふやだと、集計もあやふやだというんですが、様式の二というのは資料を出していただけますでしょうか。
○政府委員(土田正顕君) ただいまのお答えの前に、御質問にございましたので一つだけ申し添えさせていただきたいのでございますが、信託協会で発表しておりますものは特定金銭信託の残高でございますが、先般取り急ぎ調整いたしましたのは、その中の投資顧問つきであるか投資顧問がついていないか、その内訳はどのようになっているかを調べる必要がございまして、それは信託協会で調製している数字では間に合いませんので、やや私どもの方で関係各社の協力を得て急ぎ取り整えた次第でございます。今後とももちろん可能な限り御協力をしてまいりたいと存じます。
○政府委員(松野允彦君) 事務連絡によります様式二というのは、内部管理に対する社内体制等の現状についての報告でございます。これにつきまして、個々の証券会社の内部事情ということが余り明らかになるというのは私どもとして立場上やや控えさせていただきたいわけでございますが、証券会社の名前がはっきりしないということで個別の社内体制の現状について聴取しました報告をお出しすることは考えたいと思います。
○村田誠醇君 時間があと五分ぐらいしかなくなってまいりましたので、最後にハナがえということについて少しまたしつこく聞かせていただきたいんですが、先般の質問のときに証券局長は、こういう行為はあった、しかしなかなか確証がつかめないんですと、こういう答弁でございました。問題は、それぞれのお客の売買伝票が補てんしたそれぞれの証券会社に残っているんでしょうか。検査した結果あるいは聞き取りをした結果、お客の売買注文の伝票が残っていて、証券会社から見て補てんしましたという取引があったのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 御指摘の取引は、例えばいわゆる株価指数先物について両建てをしておいて、利益の出た方をお客につけかえるという行為でございます。これは私どもが検査に入って調べている段階では、その注文伝票はあくまでも客の注文として残っているわけでございます。ということは、これは大体通常一日のうちに行われてしまうものですから、一日が終わってしまいますとそういう伝票が作成されてしまうわけでございます。したがいまして、伝票を見ただけではそういう行為が行われたということはなかなか判断しがたい、あるいは認定しがたいという問題があるわけでございます。
○村田誠醇君 だから、証券会社の方から、補てんをした会社の方から、この取引は補てんをしたんです、ハナがえでやったんですというのがわかれば、お客の注文伝票が片一方であったとすれば、これは伝票を作成し直したんだということしか判断できないと思うんですよね。形式上の伝票がそろっていたとしたって、補てんの行為をした方がこれは間違いなくやったんですというのであれば、伝票は書き直したんだということになると思うんですが、その辺はどうなんですか。
○政府委員(松野允彦君) 私どもの検査の過程では、伝票を書き直したというよりは、初めは自己の注文で出ておりますものですから、伝票が必ずしも作成されていないケースがあるというふうな感じもするわけでございます。 私どもがどうしてこういうものをそれでは認定したのかと申しますと、お客の取引をずっとチェックしてまいりますと、例えば決算期の直前において株価指数の先物で毎日利益が継続して発生している。一方、証券会社の自己勘定の取引を見ると、一方的に損失が発生しているというようなパターンの取引が認められた場合に、これは事後につけかえたんではないかという疑いを持つわけでございます。 そういうものの取引の実情に従って証券会社にヒアリングをするわけでございまして、その過程で証券会社がそういうふうなことをやりましたというのを認めているのが私どもが認定したいわゆる利益のつけかえということで計上をされているわけでございまして、注文伝票そのものは自己売買の場合に必ずしも、例えば朝建てて夕方までの間にその処理が終わってしまいますと注文伝票をトレースすることは不可能でございますし、また注文伝票自身がその取引日の終わりにまとめて作成されているというような、特に先物取引の場合にはそういう傾向があるわけでございまして、その辺のところをどういうふうに再発を防止するかという観点からは検討しなきゃいけないというふうに思っているわけでございます。
○村田誠醇君 証券局長の説明はおかしいと思うんですよ。証券会社が自分の自己勘定でやっているものとお客の注文でやる勘定は違っているんです、処理は。これ、両方混同して一緒の会計処理はしていないんです。それは、あなた方が会計処理の基準を示しているから、そのことはよく知っていると思うんです。だから伝票が出ていない、当たり前だと思いますよ、自己勘定でやっているんだから。そういう意味で、非常にそういう事例が見られた。今回の特別検査を見ても大体そうです、三月期末のところで一斉にやっていると、だからやっているんだろうということなんですけれども。そういう意味で、そういう事例がわかっていながらきちんとした調査をしない、あるいはそういう内部伝票等が書きかえられているんじゃないかという、そういうことの検査もきちんとできなければ、あるいはやらなければ、こういう再発防止は僕はできないと思います。 時間が来ましたので、そのことだけ強く要求しまして、私の質問を終わらせていただきます。
○白浜一良君 まず、私は冒頭に大蔵大臣にお伺いしたいと思うんです。 昨日、いわゆる東急株売買における野村証券の省令違反、これが認定をされたと発表されたわけでございますが、本日審議されていますように、証取法百二十五条違反の疑いもあるということで徹底した調査を引き続きやっていただく、これは当然でございますが、少なくとも一歩前進ということで省令違反を認定されたということでございます。 〔委員長退席、理事斎藤栄三郎君着席〕 まず、これから審問が始まるということでございますが、いつごろ審問されて、いつごろすべて含めた行政処分なりいわゆる指導なりを発表されるのか、このことをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 証取法五十四条、健全性省令三条七号によります審問というもの、実は初めて運用するわけであります。それだけに今私自身、具体的にこれからその審問の内容を詰めていくのにどれぐらい時間がかかるのか、さらにその準備にどれぐらいかかるのか、時間的なことはよく存じません。もし必要であれば事務方から補足させることをお許しいただきたいと思います。 是正命令の具体的内容というものにつきましては、これは大量推奨販売の再発防止のため必要な措置というものを内容として担保することになろうと思います。いずれにいたしましても、最終的な確認手続、すなわち審問を終了して速やかに実施したいと考えておりますが、実務的なものが必要でありますならば局長から補足をさせます。
○政府委員(松野允彦君) 今般、私どもは、野村証券の東急電鉄株の大量推奨販売が五十四条にあるいは健全性省令に違反する、こういうふうに認定をしたわけでございます。 今、大臣からもお答え申し上げましたように、これから事実確認の行為、つまり具体的には審問ということを行うわけでございまして、現在審問の内容、方法等について検討に入っております。近々、審問通知を証券会社に発出いたします。若干の準備期間を置いて実際に審問を実施するわけでございまして、審問の結果事実確認が最終的にできますれば、五十四条に基づくこれは予防的監督命令という言葉で呼ばれておりますが、それを行うわけでございます。 私どもの考え方は、やはり東急電鉄株の大量推奨販売というような業務のやり方といいますか業務体制、あるいは営業マンの勧誘のやり方というようなものについて、過去に行われたものではございますが、現在の野村証券の業務執行体制についてもそういうものが再発する可能性がある、おそれがあるというふうに考えているわけでございまして、五十四条では、具体的には業務の方法の変更、三カ月以内の期間を定めてする業務の全部または一部の停止、まあ財産の供託というのはこの場合にはちょっと、これは健全性の問題でございますのであれですが、その他監督上必要な事項を命ずることができるという法律の条文になっております。こういったものの中で、今申し上げましたように、再発防止のために適当な措置を考えていきたいというふうに思っているわけでございます。
○白浜一良君 審問されて、事実関係がはっきりしないとわからないということもそれはよくわかるんですが、当然認定をされたわけですから、局長、今おっしゃった三カ月以内の業務の全部または一部の停止、それから財産の供託、監督上必要な事項を命ずる、こういう規定があるわけでございますが、これは比較的重い方にいくでしょうね。どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは委員、その審問をこれから行うわけでありまして、その結果を見て、その結果によって適正な判断をいたすということであります。
○白浜一良君 私は、厳正にやっていただきたい、証取法違反の疑いもあるぐらいの問題ですからということを申し上げたかったわけでございます。 それから、中間報告ということで、本年三月までの四大証券の補てん分が特別検査で発表されました。これは、昨年の四月以降はもうないとかいう話が本当にぽろぽろと、しかし事実はあったわけでございます。実際昨年の四月以降もあったという事実が判明したわけでございますね。これは考えてみましても、昨年の三月までに発覚したいわゆる補てん分と、昨年の四月以降この三月まで、今回新たに発表されましたこの補てんは非常に質的な違いがある、このように思うわけでございますが、大蔵省としてどのように認識されておりますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 合、委員から御指摘がありましたように、今回の補てんというものは、今まで以上に問題の深刻なものと私自身受けとめております。少なくとも前回は、営業特金の解消に伴うといった口実が使われ、そしてそれに対して多少は耳をかさなければならない部分があったかもしれません。しかし、今回の特別検査において出てまいりましたものは、そうした言葉は私は通用するものではないと思います。その意味において、質的に私どもとしてはより深刻なものと受けとめております。
○白浜一良君 当然、深刻に受けとめてもらわないと困りますね、それは。それは当然でございますが、例えば、先ほども質問がございましたが、いわゆる営業特金の扱いということで、もう補てんしないと確認書をとられたものが二十二件あるというふうに先ほど局長がおっしゃっておりましたが、まずこういう事実もあるわけですね。通達違反をもう承知の上でやっているということ、これは当然でございます。その上で確認書を交わしておきながらまだやっているという、こういう事実もある。 ですから、要するに私が思いますのは、深刻に受けとめるというその深刻さの内容を、大臣、もう少し具体的にお述べをいただきたいわけでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 深刻の度合いをどうと言われましても、私もちょっと本当に表現しづらいのでありますけれども、いずれにいたしましても、今なお特別検査は続行中でありまして、この結果を見てどのような判断を下すべきか、その判断をごらんいただくという以外に今申し上げようがございません。 ただ、少なくとも国債の入札に御遠慮を願うといった考え方は、前回この補てん町題が表面化いたしました時点、少なくとも私どもは判断をいたしませんでした。今回は国債の入札を御遠慮願うという、大蔵省自身が自戒の意味で措置をとっておるものがございます。
○白浜一良君 それでは、ちょっと角度を変えて伺いますけれども、先日大臣が、昨年の四月以降はほとんど顧客側の要求だったと、そういう発表をされました。きょう午前中の審議で、七十八件のうち七十五件がそうだったと判明したわけですね。 ところが、きょう午前中おっしゃいました旭テック、協進トレーディング、栄光キャピタル、この三社は要求がなかった、こういうことでほかは全部要求があったということなんですけれども、新聞報道されておるのを見ていましたらそのほかにも、川崎製鉄ですか、それから長瀬産業等々、いわゆるいろんな企業のコメントが載っているんですけれども、いまだに前と一緒なんですよね、認識ございませんと。川崎製鉄なんか要求した事実もない、こういうふうに明確に言っているわけでございますが、大臣、どのように認識されますか、こういうふうな事実を。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先日私が申し上げましたものは、そのときも申し上げましたように、証券会社からは、三年三月期の損失補てんのほとんどは顧客の要請を受けやむを得ず行ったものであり、ほとんどの損失補てん先は補てんを受けたとの認識があると聞いておるということでありました。 これは、例えばその役員の方まで御承知のケースもありましょう。あるいはその財務担当者は認識を持っておられたけれども、役員まで報告が上がっておらなかったようなものもあり得るでしょう。あるいは証券会社と対応をする立場の方が何とかしてくれよというようなことを言われた、しかし上の方には通じていなかった、そういったケースもあるでありましょう。そういった意味では、補てん先のレベルなどによる認識の差というものは私はあるかと思います。 しかし、少なくとも証券会社から大蔵省の調査の段階において確認をいたしましたものは、先日御報告をした内容でありました。
○白浜一良君 そのことは、きょうの審議で局長もこうおっしゃっていましたね。担当者または担当の役員が要請したケースで、担当者は認識している、しかし企業内部の意思決定の違いがあってはっきりさせることができない、そういうふうにおっしゃっておりました。 しかし、こういうことを言えば、それは担当の人が全く悪いんだ、この補てん問題というのはずっとやっているわけですね、七月からね。事ここに及んでも、なおかつこういう論理が成り立つことを大蔵大臣として認めますかということを私は伺っているわけです。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、もともと損失補てんという行為自体を認めておりません。今委員がお尋ねになりたいという意思がもう一つ私にはよくわからないんですけれども、それぞれの企業の中において意思決定がどのような形で行われておるのか、その証券会社の担当者の権限がどうなのか、それぞれの企業によって差異はありましょう。ただ、証券会社を調査いたしました中で、検査に当たりました担当者から報告を受けましたものを私はそのとおりに御報告を申し上げております。
○白浜一良君 それでは、ちょっと角度を変えて大臣にお伺いしますが、今回の特別検査の中間報告が出まして、それぞれ四大証券の社長さんが記者会見されていますね。その中で、大和証券の同前社長が、今回の損失補てんで営業特金解消に伴うものはという質問に対して、これは一件もない、すべてトラブル処理に伴うものだと、このように述べているわけですね。大蔵省が大きな気持ちでいわゆるこの補てん問題を考えていらっしゃった、当初は。ところが、事ここに及んで、この補てんということがいわゆるトラブル処理に使われている。大証券の会社の社長がみずから言っているんです。これは大臣、どのように認識されますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 事務的には証券局長から補足をお許しいただきたいと思いますけれども、本当のトラブル処理でありましたならば、損失補てんという形態ではなく、本来のトラブル処理に対しての対応した方法が規定されておるはずであります。そして、そのトラブル処理というものに対して支払われるお金というものは、たしか大蔵大臣の認可ですか、大蔵大臣の承認が要る、何かそんな形になっていませんでしたか、それぐらいの重みのあるものと心得ております。 細かい点は事務方から補足をさせます。
○政府委員(松野允彦君) トラブル処理というふうな表現をしているのは私どもも承知しているわけでございますが、しかし、トラブルというのはいわゆる証券事故ということを我々は考えているわけでございまして、証券事故ということになりますと、これは証券会社の違法、不当な行為あるいはまた外務員も含めましてですけれども、そういった一定の要件に該当する場合に証券事故ということに認定を、これは協会に届け出を行い、協会に積んであります証券取引責任準備金を取り崩すということで補てんが行われるわけでございます。 私どもは、いかにトラブルに起因するといいましても、今申し上げたような証券事故に該当しないということで損失補てんだという認定をしているわけでございまして、トラブルに起因するという表現の仕方というのは非常にあいまいでございます。我々としては、それは証券事故に該当しない限りは損失補てんだというふうな考え方をとっているわけでございます。 今、大臣からもお話し申し上げましたように、改正法におきましては、そこはもう少し手続を厳格にして、証券事故というものについて大蔵大臣の確認をするという手続を入れることによって、漫然といいますか、非常に抽象的なトラブル処理というような形でうやむやに処理するというようなことのないようにしていきたいというふうに思っているわけでございます。
○白浜一良君 ですからこれ、表現が非常に多岐にわたるかもわかりませんが、この辺はずっと特別検査されているわけですから、今後厳格に調査される、検査されるということですね。
○政府委員(松野允彦君) 現在までのこの補てんと私たちが認定した中にも、トラブルに起因するトラブル処理と証券会社が言っておるものもあるわけでございまして、もちろん私どもはそういうものについても厳格に検査の中で当たっている、実態を解明しているということでございます。
○白浜一良君 それでは次に、さきの答弁でいわゆる損失がないのに補てんされている分で、昨年の四月以降の分で十二社ある、十二件ある、このようにおっしゃっておりました。私も資料要求していたわけでございますが、その個々の会社名と金額をちょっと局長、言ってください。
○政府委員(松野允彦君) この十二件は、私どもの特別検査で把握をし、証券会社が公表したものの中に入っているわけでございますが、これは損失が出ていないのに補てんをした件でございます。 顧客名を申し上げますと、トーメンファイナンス、それから新日鉄化学、郵船アカウンティング・アンド・ファイナンス、芙蓉オートリース、神戸市職員共済組合、川崎市職員共済組合、日本郵船、セリア新薬、三菱石油、協進トレーディング、ホーネンファイナンス、日産リース、その十二社でございます。
○白浜一良君 私がもらった資料では九十億七千三百万、十二社でなるわけでございます。先日も九〇年三月分までで約百億円、類似の額が発表されておりました。損失が出ていないのにこの一年間で四大証券だけでも九十億を超える補てんがされているという事実が判明したわけでございます。 これも何回も審議されているわけでございますが、これこそ利回り保証になるんじゃないかということをよく言われているわけでございます。本日の審議におきましてもおっしゃっておりました。補てんというのは欠けているものを補うわけですから、損を出した部分は欠けているわけですからそれを補うというのがこれは損失補てん、よくわかるわけです。ところが、損が出ていないのに補てんするということは、何かその欠けたるものという目安があるわけですな、これ。だからその分を補てんするという、国語の言葉の意味から見ればそうなるわけでございますが、そういうふうに考えたらどうしても、それははっきりとした契約書はないかもわかりませんが、こういう行為というのは本当にいわゆる利回り保証と疑わしい、もう断定してもいいぐらいの行為であるというふうに私は思えるわけでございますが、この件どうでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 先ほど申し上げました十二件は、私どもが検査で把握をしておりますのでその内容が比較的明らかなものでございますが、すべて一応損失は出ているわけでございます。損失は出ているわけでございますが、その損失をオーバーして補てんといいますか利益供与をしたというケースでございます。 したがいまして、確かに御指摘のように、なぜ損失額を超えてまで利益供与をしなければならなかったのかということで我々も問題意識を持って証券会社、あるいは場合によっては補てん先にそういう事情を聞いているわけでございます。それに対しては、運用のパフォーマンスを上げてくれという要請があったとか、あるいは決算期を控えて利益を出してくれというような要請があったというようなことが多いわけでございまして、損失額を超えて補てんした結果、例えば非常に利回りが事後的に見ていかにも利回り保証になっているというような格好になっておりますとこれは認定が非常に簡単なんでございますけれども、その超えてプラスアルファ部分がまちまちでございまして、なかなかそれについて利回り保証を事前にしていたということを数字だけをもって直ちに認定するということができない。 もちろん、なぜやったのかという状況というのはかなり我々としても問題だと思っているわけでございますが、その数字だけを見てこれは明らかに事前に利回り保証があったんだろうということを認定するだけの、何といいますか、わかりやすい利回りになっていないというような事情があるわけでございます。 〔理事斎藤栄三郎君退席、委員長着席〕 しかし、いずれにいたしましても、損失額を超えて補てんしているというのは、運用のパフォーマンスを上げてくれという要請があったということは、これは証券会社も言っているわけでございまして、その間の事情についてはもう少し私どもも情況証拠あるいは相手方の担当者の考え方というようなものを調べて、利回り保証なりあるいは事前の利益保証なりというものがなかったかどうかという点については重点的に検査を続けたいというふうに思っているわけでございます。
○白浜一良君 ですから、運用のパフォーマンスを上げてくれ、こういうことでございます。運用のパフォーマンスを上げてくれということは利回りを出してくれという、こういう要求に違いないわけでございまして、どうかそういうことも踏まえて厳格に検査をお願いしたいと思います。 それから、今回この四大証券で補てん分が発表されまして、先ほど大臣がおっしゃいましたように、国債の入札が一カ月停止されました。これは大蔵省の判断でされたということでございますが、九〇年三月分もいわゆる処分といいますか、営業自粛とか役員の退任、減俸がございました。当然、今回もそれに増して厳しい処分になるんでしょうね。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先ほども申し上げましたように、特別検査が終了した時点においてその検査結果を踏まえて厳正に対応すべきと、そのように考えています。
○白浜一良君 じゃ、補足してちょっと伺っておきますが、今回、四大証券に検査で入られだからこの四大証券はわかりました、昨年の四月以降。そうしたら、流れから見た準大手とかそういうところもあるのと違うかと疑うのがやっぱり常識的でございまして、この辺の準大手以下が昨年の四月以降もあったんじゃないか、こういう疑問に対してどうお考えになっているのか。また、ことしの三月までは今回発表されましたが、ことしの四月以降は本当に大丈夫なのかどうか、こういう素朴な国民の声もあるわけでございまして、この辺の問題に関しまして局長にお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) まず、大手四社以外の中小、準大手・中堅の九一年三月期の補てんでございます。これにつきましては、市況が低迷をしていたわけでございますので、世間で言われておりますようにあるんではないかという点については、そういう疑いを持つということは当然私どもも持っているわけでございます。 ただ、中小証券、準大手以下になりますと企業との取引関係というのはそれほど密着、密接ではございません。そういう意味では、大手四社ほどの取引関係を維持することをおもんぱかるというような関係というのはややないというふうには考えられるわけでございますけれども、しかしいずれにしましても、九一年三月期について補てんがないということを我々もそういうふうに考えているわけではございません。この辺につきましては、現在四社に集中的に検査をしているわけでございまして、四社の検査をまず終わらせるということに全力を当面挙げているわけでございます。準大手以下についても問題意識を持ってどういう対応が可能かというのを考えているということでございます。 それから、ことしの四月以降でございますけれども、これは特別検査が入りました大手四社につきましては、現在までのところ私どもも検査の中では把握をしていないということは、補てんが行われたというふうな取引が見当たらないということでございます。
○白浜一良君 いずれにしても、厳密な検査をお願いしたいと思いますが、あと何点か細かいというか個々の問題をお伺いしたいんです。 自主ルールの問題、これは当委員会で私も個々の補てんの手口、この辺を取引としてきちっとしなきゃいかぬということを質問したことがございます。局長に答弁いただきまして、それが後で見たら全部自主ルールの方へ回っているわけですね。当然おっしゃっていることはわかります。商品も多岐にわたるし、いろんな取引のケースがあるわけで、そういうことは私よくわかるんですが、ただ、今回のこの補てん問題の大きさから考えれば当然政省令できちっとしてもいいぐらいの内容なんですね、本当は。 ですから、私はそのように認識しておりますが、とりあえず自主ルールとして策定されるということなんですが、しかし、大蔵省として日証協ですか、証券業協会に対して、これだけ国会で論議して問題もある程度詰まっているものもいっぱいあるわけですから、そういう自主ルール策定に向けてこういうことを考えなさい、いつまでにちゃんとつくって報告せよ、そういうことは言っていらっしゃるんですか。
○政府委員(松野允彦君) 現在、証券業協会あるいは取引所で策定の準備に入っております自主ルールは、いわゆる損失補てんの禁止の法律ができた段階で、正当な業務行為であるということの典型例としてルールをつくるわけでございまして、私どもの方からももちろん、その自主ルールについてどういうようなものを入れるべきだと。例えば明らかになりました損失補てんの手口、これを正当業務行為と言うわけにはいかないわけでございますから、そういったものが入らないようなルールでなければいけないというのは最低限の要件でございます。 しかも、それにつきましても、いろいろな商品が利用されているわけでございまして、いろんな商品について補てんの手口に使われないような歯どめといいますか、そういったものを考えながらルールをつくるということを、我々も協会に要請をしているわけでございます。債券、いろんな証券についての市場値段といいますか、取引ルールというものが必ずしも整備されておりません。そういった面についてもあわせて検討をする必要があるということを言っているわけでございます。 私どもとしては協会に対して、その自主ルールとしてつくる場合に最低限守るべき枠といいますか、そういったものについては今申し上げたようなことを指摘して、具体的な作業は証券業協会で取引の専門家の人にいろいろ議論をしてつくっていただくということにしているわけでございますが、ともかく法律が施行されるまでにはそういうものが十分できて周知していなければならないということでございます。そういうことを考えて、できるだけ早くつくるということを要請しているわけでございます。 いずれにいたしましても、そのでき上がります自主ルールについては、これは業界で一応取りまとめるといたしましても、私どももその内容をチェックするわけでございますし、正当な業務行為でないものが入っている、あるいは入るおそれがあるということになる場合には、それは自主ルールの内容として適当でないということになるわけでございます。必要に応じては、法務省とも御相談しながら自主ルールの内容についてはチェックをしていきたいというふうに思っております。
○白浜一良君 いつごろかわかりますか。それはおっしゃっていないですか、いつごろまでとかそういうことは。
○政府委員(松野允彦君) 特に具体的な時日を限って作業を進めるということを要求しているわけではございませんが、御審議いただいております法律は、公布後三カ月以内にできるだけ早く施行する、こういうことになっております。それに周知期間というものも考えますと、そんなに時間がかけられないよということで、できるだけ早くということで急がせているわけでございます。
○白浜一良君 次に、昨日、本会議の質疑におきまして今回の証券問題の一万の問題で、いわゆる暴力団問題で国家公安委員長が、不正に得た収益の剥奪についても法的な側面から最大限努力する、このように述べていらっしゃいます。 当然、暴力団の担当は警察なんですけれども、きょうも若干の質疑がございました、証券市場が暴力団の利益を生むためのそういう場になってはいけませんし、ましてマネーロンダリングのように使われてはいけないと、ですから大蔵省としてもやはり何か手を打つべきじゃないかと。大臣は、確認できるかどうかも非常に難しいし、暴力団といえども個人の資産運用を対象にできるのか、こういうふうに先ほど答弁されておりましたけれども、やはり大蔵省としても何かこの暴力団対策できちっと対応すべきじゃないかと思うわけでございますが、いかがでございますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大蔵省は暴力団対策を講じないとは私は一回も申し上げた覚えはありません。今、引用されましたのは、証取法の次の改正の中に暴力団排除を入れるか入れられないかという観点の論議として私は申し上げたつもりであります。 そして、先刻来申し上げております、先刻来ばかりではない、しばらく前から何回も申し上げておりますが、八月二十八日にも、警察庁の方から暴力団の介入排除についての協力要請を私どももいただきました。そして、警察庁が各業界団体に対してそうした要請を行われました。大蔵省としても、当然のことながら、その介入排除に向けての体制整備に努めるように各業界に対しても指示をいたしております。私どもとしては、捜査当局による捜査の推移というものを注意深く見守りながら、今回の取り組みの効果も注視していく必要があると考えています。 いずれにいたしましても、今後とも、暴力団対策の法律を所管される当局から助言をいただきながら、何ができるかを真剣に検討してまいりたいと申し上げているところであります。
○白浜一良君 もう一点、手数料に関しまして、行革審の方でいわゆる自由化の方向性が内容として打ち出されまして、証券局としてもそういうふうにしていく方向性をお認めになっているわけでございますが、報道によりましたら、当の東証の理事長が非常に反対されているという報道がされているわけでございます。当然御存じだと思いますが、この事実は大蔵省としてはどのように認識されておりますか。
○政府委員(松野允彦君) 株式委託手数料の自由化の問題でございます。私どもの立場としては、行革審の答申に沿ってこれは自由化の方向で検討を始めたいというふうに思っているわけでございます。 ただ、委託手数料の自由化という問題が起こつて、既に行われましたアメリカあるいはイギリスの例を見ますと、必ずしもその市場にいい影響だけを与えているというわけではないわけでございまして、個人投資家が市場から逃げていくとか、市場の機関化現象が進む、あるいは証券会社が委託手数料で収益を上げられないということでいわゆるディーリング業務を行う、あるいはM&Aみたいな業務をやるとかというようなことでいろいろな問題が生じていることは事実なわけでございます。 そういった観点で、別に取引所の理事長が反対だというふうに言っていられるというふうには私は承知していないわけでございますが、市場に与える影響というものも十分勘案して検討を進めてもらいたいということは私どもにも御意見として言っておられるわけでございます。私どもも自由化の方向という基本的な方向は踏まえるといたしましても、小口投資家への影響をいかに小さくできるか、あるいは証券市場に今申し上げたような悪影響を与えないようにしていかに自由化を進めていけるかというような点について、やはりきめ細かく検討をしてスタートしていかないといけないというふうに考えているわけでございます。
○白浜一良君 それから、これも行革審で答申されました検査委員会のことでございます。時間がございませんので簡単にお聞きいたしますが、私は、今後つくる検査のための委員会というのは、一つは独立度が高いこと、これは非常に大事である、もう一つはいわゆる強制執行、開示、規制、こういう機能を持たなきゃならないという二つの大きな要素があると思うんです。 そういった面で今、大蔵省でも準備を進められているわけで、きょうも大臣は、この委員というのは三人から五人ということで行革審の会長が述べていらっしゃる、そういう事実だけおっしゃっておりましたが、それ以上の構想は今の段階では大臣はお述べになりませんか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) まだ準備室をスタートして間もないところでありまして、これ以上具体的と言われましても、今後の作業にまつところが非常に大きいということは率直に申して事実であります。ただ、その委員会の委員に少なくとも私は大蔵省のOBが入ることは、未来永劫ないとは申しません、しかし発足時において大蔵省OBが入ることはない、それは私は信じております。
○白浜一良君 私は、この問題も本当はやりたいんですが、次回に譲りまして(やはり独立度が高いということが一番の根本であって、そういう行政処分権も含めた強い体制にしなければならないということで、少なくとも三条委員会にしてやろう、このことだけは我が党は考えているということを主張しておきたいと思います。 次の問題で、公正で透明度の高い健全な証券市場、株式市場を取り戻すために、一つの角度といたしまして、個人の投資家、これはやはり育成しなきゃならないと思うわけでございます。 先日も報道されておりましたが、個人投資家の売買シェアを見てみましたら、五月に二七%になったらしいです。六月に二二・七%、七月に二四・四%、八月に二四・三%、ずっと低迷しております。ずっと統計を見ましても、当初は非常に高くあった個人投資家の比率が、昭和二十四年で六九・一%あったものが、平成元年度には二二・六%まで落ちているわけですね。逆に法人、機関投資家が七〇・八%、非常に逆転した傾向になっています。個人投資家にとっては非常に狭い市場になってしまっているわけですね。もっと個人投資家を育てなければいかぬというのは、これは皆さんおっしゃることなんです。 そのために、いろんな阻害要因があるわけでございますが、きょうはちょっと二、三点だけ確認したいんです。 一つは、今回の問題を通して私どもたくさんの苦情を、特に百万、二百万とお金を節約してためて少しでも利回りがいいようにと証券を買った方が損をしている例、そういう方の苦情をたくさん聞いたんですが、もっと小口の投資家また個人の投資家を育てようと思いましたら、そういうトラブルを処理する機関、いろいろ苦情を聞いてきちっと適切に対応する機関を整備する必要があるんじゃないか、私まずそう思うわけでございますが、どのようにお考えでしょうか。
○政府委員(松野允彦君) 個人投資家のトラブルの処理でございます。私ども行政にもそういうトラブルといいますか、苦情が持ち込まれることがあるわけでございますが「事柄の性格上できれば自主規制団体、特に証券業協会においてこの苦情処理能力を強化してもらうということが適当ではないかというふうに思うわけでございます。現在でも証券業協会には調停委員会とかあるいは苦情相談室というものが設けられておりまして、そこに苦情がかなり参っております。平成二年度中には千六百件というふうな件数の苦情があったというふうに報告を受けているわけでございます。 現在の苦情処理体制というのは、御指摘のように必ずしも万全ではございません。協会が主体的にそのトラブルを処理するというよりは、証券会社につないで証券会社との間の話し合いを慫慂するというような形がやはり多いわけでございます。当事者間の話し合いで問題が解決するのであれば、それはそれにこしたことはないわけでございますが、本当に協会が自主規制機関として業界のモラルを高めるということからいいますと、苦情処理につきましても主体的に対応してもらう必要があるというふうに思っているわけでございます。 今回の改正法におきましても、いわゆる証券事故につきまして、トラブル処理的なものについても協会の力といいますか、調停力を高めて、そこで適正な判断をするということを前提にして大蔵大臣の確認という制度を入れているわけでございまして、協会の苦情処理機能というものの強化については私どもも指導をしてまいりたいと思いますし、また協会自身も、今回の事件、あるいは証券市場におきます御指摘のような個人投資家の証券市場離れというような状況を見て真剣に検討を進めているところでございます。
○白浜一良君 しっかりお願いしたいと思います。 次に、角度を変えまして、法人の株の持ち合いが非常に進んでおりまして、そういうことが阻害しているということもあるわけですね。 そこで、具体的な一つの問題といたしまして、株券の上場審査基準を東証が決めておりますが、これを私見直すべき段階に来ているんじゃないか、このように思うわけです。 問題は三つあると思います。一つは、少数特定者持ち株、上位十社で持っているのが七〇%以下でいい、当面は八〇%でいい、こういう規定があるわけです。これが非常に高い、もっとこれをおろすべきだと私はまず一つ思うわけでございます。二つ目は、株主教、これも決められておりますが、一千万株未満の場合は千人、こういう数も非常に少ない、もっと多くすべきだ、このように思うわけでございます。三点目は、配当の傾向をおっしゃっておりますが、一株当たり五円、いわゆる一割配当ということなんです。しかし、これ御存じのようにみんな額面の一割なんで、もうここまで株価が上がれば、一割程度といったって別にどうってことないわけです。こういうことが適正な上場基準であるのかと私は思うわけでございますが、それに対するお考えを伺いたいと思います。
○政府委員(松野允彦君) 株の持ち合いを制限するために上場基準をより厳格にすべきではないかという御指摘でございます。 これにつきましては、私どももアメリカからもそういう指摘を受けたことがございまして、いろいろ諸外国の取引、上場基準等を比べているわけでございますが、御指摘の例えば七〇%という少数特定者持ち株比率というものをとらえてみますと、これはニューヨークの取引所の基準に比べますと非常に厳しい基準になっておりまして、仮にニューヨークの上場企業について、日本とアメリカとで企業の規模も若干違いますが、いろいろの試算を置いて計算をいたしますと、ニューヨークに現在上場されておりますおよそ千八百の企業でこの七〇%というのをクリアするのはわずか三十三社しかないというような状況でございます。 もちろん、アメリカと日本とでは株の持ち合いという状況が全然違いますから、機械的にだから上場基準がもうこれでいいということを申し上げるつもりはないわけでございますが、ただ一方で、証券取引所はやはり優良な有価証券の投資の場を提供する、あるいは企業の資金調達の場を提供するという役割を持っているわけでございまして、持ち合い制限のために上場基準を使うということが果たして適当なのかどうかということがあるわけでございます。 上場基準については、今申し上げたように国際的に見ても非常に厳しいものになっているということは事実でございます。持ち合いの問題をどう考えるかというのは、これは証券行政の立場からも考えなきゃならない問題があるわけでございますが、上場基準をこれに使うということについては、私どもも今申し上げた証券市場の機能ということから考えた場合に、現状からさらに厳しくするという点についてはややちゅうちょせざるを得ないというのが今の状況でございます。
○白浜一良君 上場基準が即持ち合い云々という、そういうものでないのを私どもよく承知しておりますけれども、少数特定者持ち株比率、それから株主数の規定があるんですね。そこの問題を私は言っているわけでございます。 では、もう少し角度を変えまして、受取配当益金不算入制度というのがございまして、これは法人が持っている株の配当を益金に不算入という、六十三年度までは全額だったんですが、それ以後改正されまして八〇%に圧縮された、こういうふうに聞いておりますが、八〇%と言っても非常に大岩な数だ、当然株式で保有している方が得だということにも法人の立場で言えばなりかねないわけでございまして、この辺ももう一度お考え直しになる考えがないかどうかお伺いしたいと思います。
○政府委員(濱本英輔君) お答え申し上げます。 受取配当益金不算入制度でございますけれども、法人株主の受取配当につきまして、配当を支払います法人段階と、それからそれを受け取ります株主段階とを通じます税負担の調整を行うためのものでございますけれども、先ほど御指摘ございましたように、税制改革における改正で、このような負担調整措置としての制度の趣旨を維持しながら、最近における法人の株式保有の実態を踏まえ、益金不算入割合を段階的に八〇%まで引き下げることが適当であるとの税制調査会の答申がございまして、この趣旨を踏まえて行われたものでございます。法人が資産運用を行いましてそこから取得します収益、これは課税するのは当然ですが、一方で……
○白浜一良君 説明はいいんだ、説明は。わかっている。
○政府委員(濱本英輔君) 一言間いていただきたいと存じますのは、法人間の配当に対しましては税制が中立的であるということが望ましいというんですが、これは諸外国でも非常に厳密にやっている国がございまして、御承知おきいただいているかと存じますけれども、ドイツなんかでは、受取配当額とそれに相当する税金であるその六十四分の三十六、これを加算しました課税所得をベースに算出額を計算しまして、それからまた六十四分の三十六の税額相当額を引く、こういうようなことをずっとやっておるわけでございます。 この要請と、今申し上げかけました法人の運用資産の取得利益に対する課税の要請とをどこでバランスさせるかという問題だと思うわけですが、例えばアメリカの扱いなども参考にしまして講じたばかりでございます。したがいまして、しばらくは今の制度が企業の資金調達とか資本市場にどういう影響を及ぼすかということをよく考えてみる必要があろうかということではないかと存じます。
○白浜一良君 よくわかるんですけれども、消費税廃止法案を野党で統一してつくったときには、これも六〇%に圧縮しようという御提案を申し上げた経緯だけ説明しておきたいと思います。 次に、いわゆる信託銀行のファントラの問題で少しお伺いしたいんですが、一部報道によりまして三菱信託、三井信託の報道が出ました。いわゆる利回り保証に当たらないかという問題、また利益のつけかえをやっておるわけでございます。それぞれ信託業法九条、信託法二十八条違反になるんじゃないかという疑義があるわけでございますが、銀行局としての御見解をまず伺いたいと思います。
○政府委員(土田正顕君) 御指摘のございました信託業法の九条、それから信託法二十八条、それについての私どもの考え方を御説明申し上げます。 信託業法の九条は、損失を補てんし、または利益を補足する契約をなすことができる場合を限定しております。その場合は、運用方法の特定せざる金銭信託、すなわち例えば貸付信託とか合同運用指定金銭信託、それはこれに当たり得るわけでございますが、実際には元本補てんだけを認めておりますけれども、それ以外の、すなわち運用方法の特定しているもの、ないしは金銭信託以外のもの、それにつきましてはこのような契約を締結することは禁じられております。したがいまして、特定金銭信託やファンドトラスト、このファンドトラストは分類的には指定であり、かつ金銭信託以外の金銭の信託という分類に当たるものでございますが、このようなファンドトラストなどでは、元本補てん契約も利益補足契約も締結できないというのが信託業法九条との関係の御説明であります。 それから信託法の第二十八条、これは受託者の分別管理義務を規定しております。この義務は、主な内容を申しますと、信託財産を受託者の保有財産から分離すること、それから信託財産を他の信託財産から分離すること、それから特定の信託財産である旨の表示、イヤマークをすることを内容とするものとされておるわけでございます。 それで、このような観点からいろいろと検査その他で実情を見てまいりました場合に、このような規定に違反するような実例を発見してはおらないということでございます。 それからさらに、ファンド間の利益の移しかえというお話もございますが、これは恐らくはファンド間のいわば玉の取引によって利益を移転することを指すものと思われるわけでございまして、そのようなことを指摘しておるのではないかと思いますが、私どもの理解しておりますところでは、ファンド間の玉の取引はすべて市場を通じて行っておりますように理解しておりますので、例えばあるファンドで保有する玉の含み益、それは市場取引によって実現をしてしまいますので、含み益をそのまま他のファンドに移すとか、そのような操作はできないのではないかと聞いておる次第でございます。
○白浜一良君 今、局長おっしゃいましたけれども、ことし三月、具体的なケースとして利益の移しかえを行った銀行に改善を指示したことが明らかになったと、そういうように報道されているわけでございますが、ではこの報道は事実じゃないということですか。
○政府委員(土田正顕君) 私どもが申し上げておりますのは、これまで何回も答弁を申し上げましたけれども、検査におきましていろいろな欠陥、例えば事務体制の不備とか内部管理体制の不十分その他いろいろございますけれども、そのようなものを発見いたしましたときには、やはりそれは法律違反とか違反でないというような問題ではなく、顧客との信頼関係を害する、ないしはトラブル発生の原因となるというようなおそれもあるという事例がございますので、それぞれ内部管理体制の厳正化その他につきまして注意を喚起し、しかるべく指導をしてまいっております。 具体的な検査の内容については、やはり事柄の性質上御説明することは控えさせていただきたいのでございますが、私どもはこのような観点から厳正に検査を続けてまいっておるつもりでございます。
○白浜一良君 もう時間がないので、私、日銀から来ていただいておりますが、当然このファントラの運用に関する疑義というのもいろいろ報道もされております。株式三割債券七割で、あとはもう一任勘定みたいなように運用されているという株式の営業特金みたいな要素が実際あるわけでございまして、その不透明な部分がいろいろ疑義を持たれているわけでございます。また、銀行は不正融資の問題がたくさんございまして、日銀としても当然いろんな考査をされているということを伺っておりますが、どの程度考査をされているのか、実態をお伺いしたいし、もし不正とか問題があった場合にどのように指導されているのか、二点目に伺いたい。それで、今回証券・金融のさまざまな問題が起こったわけでございますが、日銀として今後このように強化して考査並びに対応していきたいという、この三点だけちょっとお伺いしたいんです。
○参考人(丹治誠君) お答え申し上げます。 日本銀行の考査では、貸し出しや有価証券などの考査先の資産内容について調査すると同時に、信用リスク、金利リスク、価格変動リスク、あるいは事務リスク、こういった各種リスクの管理体制を調べることによりまして経営実態を把握すると同時に、健全経営のための指導を行っているところでございます。 それで、不適切なものを発見したときはどうするのかという御質問でございましたけれども、仮に健全経営の観点から不適切な行為が認められました場合には、当然のことながら具体的に指摘いたしまして、その改善方を指導しております。 それから、こういった不祥事の後で今後どういうことに心がけていくかということでございますが、やはりこういった不祥事を避けるためには、まず金融機関自身が自己責任原則に立ちまして内部管理等についてその改善に努めてもらうことが大事だと思いますが、私どもでも今後日々のモニタリングや考査を通じまして、こうした面で各金融機関のそういった努力が効果を上げているかどうか、従来にも増してチェックしてまいりたいと思いますし、また私どもの考査体制につきましても見直しをいたしまして、今後改善すべきところがあれば改善に努めてまいりたいと思っております。
○白浜一良君 時間がございませんのでもうこれ以上言いませんが、いずれにいたしましても、日本銀行としてもこれ以上の、抜き取りでいろいろ考査されている、信託銀行も三年に一回ぐらいしかできないという、そういうふうに私伺っております。ですから、いろいろな事件が起こっても後でわかったという、そういうことが非常にあるわけでございます。日銀さんは日銀さんとしての役割というのがあるわけですから、当然十分な体制をとってよろしくお願いを申し上げたいと思うわけでございます。 それで、ちょっと銀行局長、私、事前にお願いしておったんですが、このファントラ、最近減ってきていると伺っているんですが、これほどのぐらいございまして、そのうち元本割れと申しますか含み損と申しますか、そういうものを発生しているのは河口座、どのぐらいあるんですか。
○政府委員(土田正顕君) 直近の時点ということでございますが、一例としましてことしの三月末の時点でとりあえず申し上げますと、信託銀行七社及び大和銀行か受託しておりますファントラの口座数は二千四百五十四件、総額八兆七千六百六十億円でございます。 なお、その次のこのファントラの元本割れの状況、いわゆる含み損の状況につきましては、これはやはり個別の委託者に対する守秘義務の観点もございますので、個別具体的なケースは差し控えさせていただきたいのでございますが、大まかに申せば、このファントラの含み損は一割にも満たないぐらいの水準ではないかと承知をしております。 なお、この含み損というものをどのように評価するかという問題でございますけれども、ファントラにおきましては、信託財産のすべてを株式のような相場商品に投資するわけではございませんし、比較的利回り変動の少ない商品にも投資しているわけでございますから、証券市場の変動を反映して含み益なり含み損がそのまま発生するというわけではございません。 それからまた、ファントラは、特定金銭信託と違いまして、信託契約終了時に運用財産の現状、すなわちその株式なり債券なりの現物のまま委託者に返還されます。その場合には、委託者の手持ちの株式と簿価通算されることになるわけでございます。したがいまして、この委託者の手持ちの株式の簿価の状況いかんによっては含み損が顕在化することもあり顕在化しないこともあり、まちまちである。なかなか一定の御説明ができない、非常に不確定的な要素があるということも申し添えておきたいと思っております。
○白浜一良君 時間が来ましたのでもう終わりますが、バックファイナンスつきの問題とか、証券のキックバックがあるとか、いろいろ指摘されている問題がいっぱいあるわけでございまして、また後日、いろいろ審議をしてまいりたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(平井卓志君) 本案に対する本日の質疑はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会