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121回国会参議院1991/09/25

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

発言数
185
登壇者
21
会派数
6
開催日
1991/09/25

会議録

福田宏一自由民主党

○委員長(福田宏一君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 喜岡であります。どうぞよろしくお願いいたします。  きょう私は大きく言って三つの点について教えていただきたいと思って質問に立っております。一つは復帰二十年を迎える沖縄の開発振興の一層の強化の問題について、二つ目には沖縄の振興を阻害いたしております例の沖縄駐留の米軍基地の撤去の問題について、三つ目には今日非常に大きな政治問題となっております北方領土と対ソ人道的支援の問題について、この三つの問題についてお伺いをしたいと思いますので、関係の皆さん方にはよろしくお願いいたします。  まず最初に、沖縄開発に対する政府の姿勢についてお尋ねをいたします。  昭和四十七年、一九七二年の五月十五日、沖縄が祖国に復帰をいたしました。来年でちょうど二十年を迎えることになります。沖縄につきましては、もう言うまでもございませんが、いわゆる太平洋戦争の際の沖縄戦によって国内ただ一つの戦場と化したために壊滅的な打撃を受けておる。これは今になお引き続いた影響が残っております。また加えて、二十七年間にも及ぶアメリカの支配のもとで米軍基地が非常に広大に存在いたしておりまして、本土と比べますとあらゆる面を見ても極めて困難な条件がたくさん存在をいたしております。さらに離島がたくさんあるという問題。私は香川県の出身ですから、香川県も離れ島がたくさんありますけれども、沖縄の方がもっと広範囲に離れ島が点在をしておるという状況であります。四国も台風銀座と呼ばれておりますが、沖縄の方がもっともっと台風の被害も多いというのは御承知のとおりであります。  そういう意味では沖縄は歴史的にも地理的にも本土と全く異なった非常に厳しい条件に置かれておるわけでありますから、沖縄開発に当たっては政府として特別に積極的な姿勢で臨んできたと思いますが、これまでどのような姿勢で臨んでこられたのか、その基本についての認識を伺いたいと思います。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘のとおり、昭和四十七年五月十五日に沖縄が本土復帰をいたしまして今日まで十九年余りが経過いたしたわけでございますが、この間二次にわたる沖縄振興開発計画に基づきまして沖縄の振興開発のための諸施策が講じられてまいりました。この間に約三兆四千億円の国費の投入と県民のたゆまざる御努力によりまして、学校教育施設を初め道路、空港、港湾等の交通通信施設、上下水道等の生活環境施設など社会資本の整備は大きく前進をいたしまして本土との格差も次第に縮小されるなど、沖縄の経済社会は総体としては着実に発展してきたと思っております。  しかしながら、ただいま先生御指摘のように、沖縄は大変厳しい条件のもとにございまして、今なお水の確保の問題など生活・産業基盤の面でなお整備を要するものが多く見られますとともに、産業の振興や雇用の問題など解決しなければならない多くの課題を抱えている、このように認識をいたしております。今日までこのような観点から沖縄の振興開発に関する施策を進めてまいったわけでございますが、私ども引き続き沖縄の現状にかんがみさらに努力をしていかなければならない、このように考えている次第でございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 これまでの開発の経過について聞かせていただきましたが、今のお答えの中でも今日なお厳しい状況のもとにあるという問題、多くの課題が残っておるという問題でありますが、やはり一番大きな心配は、長年努力をしてきたけれども本土との間に格差が今なおあるのかどうかという問題であります。そこの御認識はどうでしょうか。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) ただいま申し上げましたように、まだまだ沖縄県には多くの課題が残されているわけでございますが、沖縄県の経済に着目してみますと依然として物的な生産部門が弱い産業構造に相なっておりまして、このために経常的に移入あるいは輸入が移出あるいは輸出を上回っておりまして財政支出に大きく依存をいたしているわけでございます。また、一人当たりの県民所得の対全国比、これは復帰時点では五九・五%でございましたが、逐次改善をされていまして、昭和六十三年度七三・二%まで改善をされてまいりました。しかしながら、依然として格差は大きく、全国的にも最下位に位置している状況でございます。また、失業率について見ますと、沖縄県の平成二年の失業率は三・九%でございまして、これは同じ年の全国平均が二・一%でございますが、これの約二倍という高率に相なっているわけでございます。したがいまして、格差は解消されたのかどうかと、こういう御質問でございますが、漸次解消、縮小されてまいりましたものの今なお格差は存している、こういうことであろうかと考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 今なお格差はあるということで確認をさせていただきたいと思いますが、そういう御答弁だったと思いますね。格差はあるということです。  本土との格差を是正する、これが今日まで二度にわたって実施されました沖縄振興開発計画の大きな目的であっただろうと思います。これは御承知のとおり、法律を読んでみましても、振興計画は十年で達成をする、十年を目途に達成できるものでなければ振興開発計画はだめですよと、そういうふうに表記されております。十年を目途に達成できなければならないということで二度にわたってやりましたが、依然として達成ができていなかったということになりますと、どうしてそういうことになったのか当然疑問がわいてくるわけですが、そのあたりについての御認識はどうでしょうか。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) 沖縄県につきましては、ただいま先生がおっしゃいましたように、一次、二次の振興開発計画を進めてまいったわけでございますが、沖縄の経済社会は依然として厳しい状況にございまして、現行の計画の目標が十分に達成されたとは言いがたい状況にあるわけでございます。  その原因は何かということでございますが、いろいろ複合的なものがあろうかと考えております。非常に広大な海域に散在する離島県であるということ、また本土から遠く離れているということ、それから戦後二十七年の長きにわたり米軍の施政権下にございまして本土の経済的な成長からは取り残されたこと、あるいはさらにそれをさかのぼりますと、我が国で唯一の地上戦を経験いたしまして社会資本がことごとく灰じんに帰したこと、そういういろいろな不利な条件をもともと抱えているわけでございます。  その後沖縄の振興開発に鋭意努めてまいりましたものの、まだまだ沖縄の産業構造、先ほども申し上げましたが、物的な生産部門が弱い、二次産業の発展が非常におくれている、そういうような状況から、雇用の問題にいたしましてもあるいは県民所得の問題にいたしましてもなかなか格差を完全に解消するというところまでには至っていない、このようなことであろうかと考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 そういうことで大変努力をされておるわけですけれども、格差の是正という目標そのものには到達していない。まだ第二次振興計画については残余の期間がございますね。来年の三月までですが、来年三月までの間に、期間は短いけれども、やはり十年を目途にしたものは達成しなければならない。格差が残って残念だなどと言ってのうのうとしておられる場合じゃないわけです。これをやり切らなきゃいかぬわけです、本土並みに。  そのために今どういう御努力をされておりますか。来年三月までに計画は達成するというふうにお考えでしょうか。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) 私ども、第二次振興開発計画の期間残り少ないわけでございますけれども、いろいろ努力をいたしております。計画の目標を達成するための努力をいたさなければいけないと思っているところでございますけれども、いかにせん第二次振興開発の期間中に完全にその目標を達成することは困難であろうというふうに考えております。  したがいまして、第二次振興開発計画が終了した後におきまして、引き続き第三次振興開発計画を策定いたしまして格差の是正あるいは自立的発展の基礎条件の整備等に努めてまいらなければならない、このように考えているところでございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 開発庁長官、今の御答弁を聞いて私はちょっと事務的過ぎるのじゃないかと思いますのできなくて残念だ、困難だ。そんなことでいいのですか。沖縄へ行ってそういう同じ発言ができますか、今御答弁になった方。現地へ行って責任を持って言えますか、同じ言葉を。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) 私ども、第二次振興開発計画終了後の沖縄の振興開発のあり方につきましていろいろ審議会で御審議をいただき、また私どもなりに検討を進めてまいったところでございますが、沖縄振興開発審議会の意見具申、これは本年の六月十二日に示されたものでございますが、この御意見の中で、「沖縄の経済社会は依然として厳しい状況にあり、現行計画の目標が十分に達成されたとは言い難い」、「平成四年度以降の沖縄の振興開発について、地元地方公共団体と協力して引き続き計画を策定するとともに、これに基づく事業を推進する等の特別の措置を講じていく」必要がある、こういう御指摘をいただいているところでございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 実際、額面どおり計画を一〇〇%達成できるかどうか、その見通しについてはそれは難しいだろうと思いますよ。そんなに計画どおり何でもかんでもいかないというのはよくわかります。沖縄の実情というものを今よくお伺いいたしましたが、しかし困難である、そういうふうな言い方はもう何か投げやりのようで、あなた自身の責任者としてやり切ろうという熱意は全く伝わってこないのです。非常に残念です。熱意が伝わってこないですね。  本当にやろうという決意のほどをちょっと聞かせてください。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいま喜岡委員の方から強く振興計画についての御叱正がございましたが、振り返ってみますと、四十七年の五月十五日に沖縄は本土復帰いたしまして第一次振興計画を樹立したわけでございます。そのときには本土との格差を是正するということが一番大きな課題で、その課題、何としてでも格差を縮小したいという願いに燃えて県民の方々も御協力いただいたわけでございますし、また沖縄開発庁といたしましても沖縄県また市町村の皆さんとも一体となってこれを実行に移したわけでございます。そして、第二次振興計画に当たりましては、格差の是正と同時に沖縄の経済の自立ということを加えまして、この二つの目標で努力したわけでございます。  しかし、今局長の方から端的に申し上げましたとおりに、復帰十九年、来年で第二次振興計画を終わるわけでございますけれども、なかなか格差の是正も自立の経済もまだまだというのが現実の姿でございます。県民のたゆまざる御努力、県市町村の皆さん方の協力に対しましてはまことに残念とは思っておりますけれども、事実はそういう厳しい状況でございます。  私も沖縄を何回となく訪問させていただいて、特に離島の問題、これは沖縄本島におきましても南北で、北部の過疎地域と南の過密地域というふうな状態がございますが、何しろ沖縄の場合は東西千キロ、南北四百五十キロ、この圏内に沖縄県がございますので離島といっても単なる離島ではない、非常に苦しい立場で皆さん頑張っていらっしゃる。しかしながら、その島に生まれ育った皆さん方が一生懸命頑張っていらっしゃる姿を見ますと、我々といたしましては、第三次振興計画に何としてでもと大きな期待を持っていらっしゃるなということを強く感ずるわけでございます。  私は、格差の是正、自立の経済はもちろんのことでございますが、そのほかに今度の第三次振興計画におきましては、我が国唯一の亜熱帯地域であるという沖縄の特色を十二分に生かして、そして沖縄の特色を中心にして今後の発展を期していかなきゃならぬと思います。しかし、御存じのとおりに、水の問題等々幾多の山積する問題もございますので、ともかく第三次振興計画に沖縄の方が夢を持っていただくように、そしてその夢を実現できるように、そういう考え方で今後やりたい、こう思っておるわけでございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 大臣の方からは三次振計に向けた決意というものを聞かせていただきました。私は、正直言って沖縄の人の立場になってみれば、先ほどの局長さんの言葉はやはり非常に厳しい言葉ではないかと思うのです。  私は四国に住んでおります。これまでも運輸委員会でたびたび四国の交通近代化のおくれについて、どうして四国と九州、北海道、沖縄はおくれておるのだと言ってまいりました。先般も整備新幹線の議論をしたのですが、整備新幹線の問題は四国はもう最初から計画がないのです。最初から四国はもう完全に外れているわけです。来るわけがないのです。あの瀬戸大橋の上をまさか新幹線が通るわけないでしょう、騒音八十ホンを超えてはならないことになっているのですから。絶対入ってこないのはわかっていますよ。将来的には四国についても高速鉄道の近代化などと幾ら肌ざわりのいい言葉を言われても、我々は来ないのはわかっておるのです。四国の立場に立ちますと、四国のJRの複線近代化なんかでもどれだけ複線化されておるのか、電化されておるのか。徳島県、高知県はゼロミリですよ。そんな四国の事情があって四国の交通近代化は難しいと言われるのと同じなのです。もう切り捨てられるような感じなのです。  沖縄について言いますと、先ほど来何回も御説明されておるとおり、非常に困難な条件をたくさん抱えておる。したがって、国が、政府が一体となって法律を制定して、その法律に基づいて振興計画を立てて政府も地元も一体となって全力を尽くしていくのだということになっておると思うのです。難しいがゆえに政府は一体とたって全力を尽くすわけだろうと思うのです。ですから、地元の人がもう少し展望の持てるような話もしなければなかなか一体となった取り組みは難しいと思います。  そこで、今お話がありましたように、三次振計の問題です。御承知のとおり、沖縄振興開発法は来年三月で十年の期限が切れようといたしております。いよいよ沖振法の延長問題が一体どうなるのか、それに伴って三振計も一体どういうふうに法的根拠を与えられるのかという時代を迎えておりますが、この沖振法、三振計の展望について、将来どういうふうになっていくのか展望を聞かせていただきたいと思います。この沖振法の延長問題とか三振計の策定の問題については既にもう既成事実のように新聞では報道されておりますけれども、果たしてそういうふうにこれは間違いなく行けるのだと認識してよいのでしょうか。そのあたりについてまず政府の方から明確な今後の展望をお聞かせいただきたいというふうに思います。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 第三次振興計画につきましては、私ども沖縄開発庁といたしましては必ずこれを実行したい、こういう考えのもとに今努力しておるわけでございますが、沖縄振興の審議会におきまして過去二年間いろいろと御審議賜りました結果、本年の六月十二日に答申をいただいております。また、県の方からもお話をお聞きしながら、第三次振興計画をいかに立派な盛り上げをするかということに努力をしたいと思っておるわけでございます。私どもは、沖縄の高率補助の問題あるいは税制上の特典の問題どこれは三点セットだ、どの一つが欠けても沖縄の振興計画は容易なものではない、この三つを一つのセットとして沖縄開発庁としては努力をしたい、こう考えております。  私は沖縄の県民の方々に、第三次振興計画は従来の第一次、第二次以上にユニークな発想のもとに着実な実行を願いたい、こういうことを強く申しておりますけれども、先ほど申し上げたとおり、唯一の亜熱帯性の気候というのが沖縄の特色でございますから、また我が国の南玄関と言ってもいいような沖縄でございますから、そういう点を十二分に活用して、国民保養の場として大いに活用することが我が国にとっても大変必要なことだし、またこれは沖縄県を発展させるためにも必要だと、こう考えておるわけでございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 今の大臣のお話で非常によく理解ができたところであります。  今のお話の中でも、沖縄の高率補助制度については三点セットの重要な構成要素である、これなくては沖縄の開発が進まないという御認識を示されたわけですが、この高率補助について大蔵省の方は一体どういうふうなお考えでいらっしゃいますのか、お聞かせいただきたいと思います。

松谷明彦大蔵省主計局主計官

○説明員(松谷明彦君) 先生御指摘の沖縄におきますところの高率補助につきましては、御承知のように、沖縄振興開発特別措置法で規定をされているわけでございます。  この沖縄振興開発特別措置法が平成三年度で効力を失うということになっているわけでございますが、御指摘の補助率などを含みますところの沖縄振興開発特別措置につきましての平成四年度以降の取り扱いにつきましては、現段階におきます沖縄の社会資本の整備状況などを踏まえまして、今後の予算編成過程におきまして関係省庁と十分協議をいたしまして適切に対処してまいりたいと考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 やはり何といってもお金のことは最後には大蔵省の方に行くわけですから、ひとつこの高率補助については、今御答弁いただきましたように、沖縄の開発の歴史、沖縄は経済的にも地理的にも特殊な非常に厳しい条件を抱えておるからこそ他の地域開発法にはない高率補助とかあるいは税制上の優遇措置をとっておる、こういう歴史的な背景をぜひ踏まえた上での高率補助制度の維持をお願いしたいというふうに思います。  なお、この高率補助の問題については、やはり高率補助制度抜きには沖縄の開発は進まないのではないか、そういう厳しい条件についてこれまで御説明がありましたので、ぜひその点についての御理解を重ねてお願いしたいというふうに思います。  今、概算要求に基づいていろいろ検討されておるようでありますが、この高率補助をめぐっては間違いたく大蔵省としてもやってくれるのだというふうな認識でおってよろしいでしょうか。

松谷明彦大蔵省主計局主計官

○説明員(松谷明彦君) 現在、概算要求を私ども受けさせていただきましてヒアリングを行っている段階でございます。したがいまして、今後の補助率等につきまして、そうしたもののあり方につきましては現段階ではまだ申し上げるべき段階ではなかろうと存じますが、いずれにせよ、今後十分に関係省庁と協議してまいりたいと考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 では、どうぞよろしくお願いいたします。  続きまして、米軍の基地の問題についてお尋ねをいたします。  今も総務局長さんの方から、米軍の基地の存在が沖縄の開発にとって大きな妨げになっておるということがございました。それでお尋ねでありますが、まず最初に、意見具申がもう既に行われておりますけれども、この意見具申の取り扱いについて大臣はどのようにお考えなのでしょうか。我々一般的に考えますと、沖縄振興開発審議会から答申、意見具申が上がってきた、当然それは単なる参考資料などというのではなくて、それに基づいてやっていくというように受けとめておるのですが、そういう認識でいいでしょうか。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) ただいま先生の御指摘の点は、審議会の意見具申の中の基地の関係の部分であろうかと存じます。  私ども現在進めております第二次振興開発計画におきましても基地の整理縮小が必要であるということがうたわれておりますし、また先般第二次振興開発計画終了後の沖縄の振興開発のあり方について御審議をいただきました沖縄振興開発審議会の専門委員会の最終報告書におきましても、今後の沖縄の振興開発を図るに当たっては基地の整理縮小を図ることが必要であり、またその跡地を有効に利用することが必要であるという趣旨の御指摘が見られているところでございます。したがいまして、私ども従来からも取り組んでまいりましたが、今後とも引き続き沖縄の基地の整理縮小あるいはその跡地の有効利用について努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 これまでの第二次振興計画においても基地の問題については鋭意進めてきたということでありますが、第二次振興計画の中で具体的に米軍基地の返還問題について開発庁としてはどういうような取り組みをされてきたのでしょうか。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 沖縄開発庁といたしましては、沖縄県における基地の占有率というものが非常に高こうございますので、沖縄の開発促進という面から考えましてやはり基地を開放していただく、お返し。いただくということが一番適切だと思っております。それは第二次振興計画にもはっきりとうたっておるわけでございます。  しかし、この基地の問題につきましては防衛施設庁の管轄でございますので、私どもとしましては、基地が返還される、それを沖縄県が地主の皆さん方と話し合いしていただく、その話し合いができたものを今度は区画整理であるとか土地改良であるとかそういう高率補助に乗っけて事業を進展させていく、これが沖縄開発庁の立場でございますので、その点を御理解いただきたいと思います。そこで、沖縄県と地元の折衝というものが長引いておる点もございますのでできる限り話をスムーズに済ませていただいて、そして先ほど申し上げた区画整理とか土地改良事業で有効利用ができることを願っておる、こういうのが沖縄開発庁の立場、でございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 今の大臣のお話では、開発庁の役割というのは、返還が決まった基地の跡地利用とか決まった後の取り扱いが開発庁の仕事だというふうにお聞きしたのですが、私はそれは違うと思うのです。確かに防衛施設庁とか防衛庁自身がどうするかということもあるでしょう。しかし、開発庁自身が何回も繰り返し指摘しておるように、開発庁自身の考えとして広大な米軍基地の存在が沖縄の振興の妨げになっているのだ、これを何とかしないことには沖縄の開発はできないのだ、進まないのだと言っているわけでしょう。なのに開発庁は、じゃ基地問題どうするのだといったら、いやそれは防衛施設庁だとか防衛庁だとかと。  開発庁がみずからの責任としてこの基地問題に取り組まない限り沖縄振興はできないという立場ではないのですか。私はそう思っているのですが、この認識は間違いでしょうか。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいま御指摘の問題につきましては、先ほど私が申し上げましたとおりに、沖縄の基地は余りにも膨大な土地を占有しておりますので、沖縄県の開発につきましてはこれは大変な問題でございます。そこで、我々開発庁としましては重大関心を持っておることは事実でございますし、そういう立場できょうまで折衝したことは事実でございますが、しかし所管といたしましては防衛庁、防衛施設庁の所管でございますので、我々はそれを我々の立場でどうするということはできないというのが実態でございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 だから、どこが所管がという問題を私は言っておるのではありません。沖縄の振興開発にとってその責任者である開発庁は沖縄の基地問題が足かせになっておると思うのであれば、どうして返還運動の具体的な取り組みを開発庁のできる範囲でやらないのか。どうして開発庁はもっと地元と話し合いをして防衛施設庁や防衛庁へかけ合っていかないのか。また、アメリカ軍ともいろいろ協議をしないのか。関係者のところに開発庁としてやはり行動しなければいけないと思いますよ。  それは開発庁自身の所管だとは私ももちろん思いませんけれども、開発庁自身がみずからの問題としてどういうふうに汗を流すのか、ここが私どもの非常に関心のあるところなのです。その点はどうですか。開発庁自身がどういう汗を流すのか。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいまの御指摘のように、私どもといたしましては米軍に対する話し合いというのはしておりませんけれども、防衛施設庁につきましては絶えず連絡をとりながら沖縄の開発のためにこれをどうしよう、こうしょうという話し合いは十分にしておるのです。だけれども、先ほど来申し上げるとおり、職権としてはございませんので、その点我々の立場からいえば歯がゆい思いをしているというのが実情でございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 私ども国民あるいは沖縄県民もやっぱり歯がゆい思いをしておると思います。そこで、沖縄開発の責任官庁として、基地問題が制約になっておるのならば開発庁は開発庁としてぜひ最大限の誠意ある努力をやっていただきたいし、どういうことをしておるのか、それについてもぜひ御報告いただきたいというふうに思います。そうしないと、あれは防衛庁だ施設庁の問題だと言ってしまえば開発庁自身が責任を転嫁しておるように見えますので、開発庁自身が責任者として責任ある意思表示をしていただきたい。これが私の言いたかったところであります。  そこで、沖縄米軍の削減問題ですが、これは外務省の方になりますか教えていただきたいと思います。  去年の春、アメリカのチェイニー国防長官が、アジア・太平洋地域においては戦略的な枠組みを検討し直す、そういった内容の報告書をアメリカの議会に提出いたしております。具体的に言いますと、今後は国際情勢に合わせて三段階に分けた米軍の縮小再編計画というふうに言われております。ことしの五月にもアメリカの国防総省が同じく「アジア・太平洋地域の戦略的枠組み」という報告書を議会に出しておりますが、これによりますと在日米軍を四千七百七十三人削減するという計画のようであります。そのうち海兵隊が三千四百八十九名というふうに聞いておりますが、これは具体的に沖縄の部隊がこの計画の中に入っているのでしょうかどうでしょうか。つまり沖縄のアメリカ軍がこれらの計画の結果削減されるというふうになるのでしょうかどうでしょうか。外務省の方はどういうふうにお聞きになっておりますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生が御指摘になりましたように、昨年の四月に出されましたアジア・太平洋地域の戦略的枠組みに関します報告書にございます三段階の削減計画は、私どもが承知している限り第一段階に関しましては着々と進んでいるということでございまして、この第一段階は九二年末まででございます。  先生が言及されました日本からの削減でございますけれども、御指摘のように約四千八百名でございます。この内訳に関しましてはまだ米側から私ども詳細を聞いておりませんけれども、御案内のように、在日米軍の約七割が沖縄に駐留しているわけでございますので、沖縄を中心に削減されるものと私どもは当然のことながら考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 沖縄の基地、沖縄を対象に削減されていくという見通しのようですが、そこで心配がありますのは、沖縄の米軍の人数が減ったとしても、その減った後へ他の例えば岩国基地からアメリカの兵隊さんが入ってくるということになりますとプラス・マイナス・ゼロといいますか全く変わらない。沖縄の基地そのもの、沖縄そのものは変化がないということになってしまうと思うのです。そういう意味では、在日米軍が沖縄に再編統合されていってしまうようになってしまえば沖縄の基地の問題は変わらないわけです。  例えば言われておりますのが、岩国の海兵隊が沖縄の普天間基地へ入ってくるのではないか。沖縄の海兵隊が削減されたとしても、その後岩国の海兵隊が沖縄に統合されて入ってくるのなら沖縄の基地そのものは強化されることになるわけですね。少なくとも縮小になっていくわけではないわけです。こういった懸念がされておるわけですが、外務省の方はどういうふうにこの件についてつかんでおられますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 最初にちょっと一般論を申し上げたいと思いますが、先生がお触れになりました昨年四月の戦略的枠組みの中に第一段階について言及がございますけれども、この第一段階の三年間の基本的な考えがそこに述べられております。その基本的な考えは、安全保障上のコミットメント達成能力を阻害することなくこの地域、この地域とはアジア・太平洋地域でございますが、この地域の兵力の再編削減を行うということで、これが基本的な考えでございます。  それを踏まえまして、先ほど先生もお触れになりましたが、私ども申し上げましたように、ことしの二月に出しました最終報告で日本からは四千八百名ということになっております。その内訳に関しまして、先生今いろいろ言及されましたような具体的な対応を含めまして私どもは承知しておりませんので、具体的な点についてはコメントは差し控えたいと思いますが、先ほども申し上げましたように、まさに日本全体で四千八百名ということでございまして、その中には当然沖縄が含まれる、しかも中心的に含まれると考えておりますけれども、具体的な対応になりますと、先ほど来申し上げておりますように、私どもは承知しておりません。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 いろいろ事情についてきょうここでということにならないかと思いますが、どうぞ後日でも事情を寄せていただきたいというふうにお願いをしておきます。  次に、同じくこれは沖縄の基地の問題でありますが、新聞報道などではフィリピンのクラーク基地の今後の移設問題が報道されております。いわゆるフィリピンに展開しておったアメリカ軍の移駐問題があるわけです。  まず最初に事実経過について教えていただきたいと思いますが、八月の中旬に明らかになったこととして次のような報道が行われております。フィリピンのピナツボ火山の噴火により、その結果アメリカ軍のクラーク基地が閉鎖をした。そのクラーク基地から七機の輸送機が嘉手納基地へ移駐してきた。兵員も百五十人ふえたということが明らかになったとのことであります。この件についてアメリカの基地報道部は、クラーク基地の閉鎖に伴い一時的に移駐しているのだ、そういう発表をしたようであります。  しかし、一般常識として考えてみて、火山の噴火があって二カ月以上もたってからの避難輸送業務というのは一般的に考えにくいのではないか。二カ月もあれば避難輸送業務というのはもう終わっているはずではないだろうか。そういう意味で沖縄の地元の世論として、一時避難、一時的な移駐というのは信用できない、これは常駐化していくのではないだろうか、クラーク基地の機能が沖縄へやってくるのではないだろうか、そういう警戒心が強まっておるというふうに聞いておりますけれども、この件についてどのように外務省としては事実を確認されておられますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) クラーク基地に関しましては、今先生が言及されましたように、とりあえずはピナツボ火山の爆発に伴いましてクラーク基地を事実上閉鎖せざるを得なくなった。それに伴って応急措置として従来クラーク基地が果たしていた機能をどうするかということがございますけれども、基本的な問題といたしましては、アメリカとフィリピンの間の基地交渉がまとまりましてクラーク基地に関しましては来年の九月をもって閉鎖するという合意ができております。  念のために申し上げますと、スビックに関しましては十年間継続することになりましたけれども、フィリピン国内にいろいろな動きがございましてまだ状況がはっきりしておりません。  先生御質問のクラーク基地に焦点を絞って申し上げますと、そういうピナツボ火山とそれから米比間の合意に基づいて閉鎖するということを踏まえまして、アメリカ政府としてクラーク基地が従来果たしていた機能をどこに再配置するかということを現在鋭意検討中ということでございます。緊急避難としては、念のため申し上げますと、クラーク基地で中心的な役割を果たしておりましたF4ファントムの二個飛行隊がございますけれども、これはアラスカ等に緊急避難をしております。  それから先生が言及されました輸送関係でございますけれども、これはまさに先生が既にもうお触れになりましたように、嘉手納の第六〇三軍事空輸支援軍が一時的に増強されているということでございます。これは今申し上げました火山の爆発に伴った措置と私どもは見ておりますけれども、一時的なものであるということでございまして恒常的に嘉手納に配置されたものではない、こういうふうに米側も発表しておりますが、私どももそのように承知しております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 一時的にというふうに認識されておるようですが、一時的というのはいつぐらいまでのようですか、その期限というのは。一時的というのはいつまででもではないから一時的なのでしょう。期限があると思うのですが、それはどういうふうに御認識ですか。聞いておりますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先ほどちょっと触れましたように、米政府におきましてクラーク基地が持っておりました機能をどのように再配置するか今検討中でございまして、まさにその検討結果を待ちませんと全体像が残念ながらわからない状況でございますが、私どもの了解では、一時的というのは具体的にいついつまでということはアメリカ側から聞いておりませんけれども、まさに今申し上げたような検討結果が出てくるまでのものであるというふうに承知しております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 一時的というといつまでですかと聞いたのですが、それは検討結果が出るまでだと。何か禅問答みたいで、聞いておって全く何もわかりません。  政府としては、沖縄県民の感情といいますか、沖縄を平和の島として発展させていこうという地元の人たちの要望にこたえるならば、アメリカに対していつまでおるのか、一時的というのは一体いつまでか、具体的にいつぐらいまでおるのかということを誠意を持って聞くのがやはり国民代表の政府としての役割ではないかと思いますが、その点はどうですか。ちょっと聞いてみてくださいよ。そういうようなことではいかぬと思いますよ。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 基本的な政府の姿勢について一言申し上げたいと思いますけれども、私どもは在日米軍、これは沖縄におきます米軍を含めてでございますが、これを含めまして日米の安保体制は日本の安全のみならずアジア・太平洋の平和と安定にとり極めて重要であると認識しております。それから日本に駐留する米軍による施設、区域の安定的使用を確保しその円滑な活動を確保することは、今申し上げました安保条約の目的達成の上で不可欠である、こういうふうに考えているわけでございます。  したがいまして、米軍の運用にかかわる問題に関しまして、これは従来からそうでございますけれども、私どもは米側に対しまして一々注文をつけるとか照会するということはしないということで対応してきております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 いや、私が質問したのは、いつまでかということを聞いたのです。今お答えになったのは、いかなる理由で存在しておるかということを答えられたわけでしょう。日米安保条約に基づいておるのだと存在しておる理由を言ったわけであって、私が聞いたのは一時的というのは一体いつまでなのか、これについて聞いてもらいたい、教えてもらいたい、こう聞いておるわけです。いつまでかという問題です。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 私が申し上げたのは、もし言葉足らずであれば申しわけございませんでしたけれども、米軍の運用にかかわる問題でございますので私どもは承知をしていないわけですが、一般的には、先ほど来申し上げておりますように、クラーク基地の持っておりました基地の機能の再配分ということで米側が検討しているわけでございますので、まさにその検討結果を待つということでございます。したがいまして、先生が御質問の一時的というのはいつまでを指すかということは、まさに今申し上げたように、検討結果が出るまでということでございますので、私どもはそれ以上に具体的に一時的というのはいついつということは米側に照会する必要はないと考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 局長の今のお答えは僕は不満です。いつまでかというのはやはり明確にしなければいけないと思うのです。一時的というのが永遠になるのではないかという疑問があるからみんな心配しておるわけです。  例えば局長、これは一九六八年の問題でありますけれども、六八年の二月、アメリカ軍のB52が常駐する意思はないと言って沖縄に来たまま二年間にわたってずっと居座っておった。当時も常駐する意思はないと言った。しかし、沖縄に居座り続けて、あげくの果ては墜落炎上して大きな被害を起こしておるじゃないですか。そういうかつての悲惨な出来事があるからみんなあのときと同じになったらいかぬと心配しておるわけでしょう。沖縄市嘉手納町みんな全会一致で移駐反対を決議しておる。いつまでおるのか、これは非常に重大な問題ですよ。  日米安保条約の運用において我々はそんなことは認めるのだと、そうい至言い方だけではやはり県民は納得しないだろうと思うのです。かつてもそう言ってずっと居座り続けて、あげくの果ては墜落炎上までしておるわけですよ。だから、今度の問題だって一時的だ一時的だと言われても信頼できないという不信感があるわけですから、そこをどう説得するのか。それはやはり時期を聞く問題じゃないでしょうか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 私どもは、今先生がお触れになりました地元の関心、地元の方々のお気持ちは重々承知しているつもりでございます。従来から申し上げていることでございますけれども、先ほども申し上げましたように、安保条約の目的達成のために在日米軍は駐留しているわけでございまして、そしてその駐留に伴う諸活動を円滑にすることが必要だと考えておりますけれども、同時に地元の方々の御理解と御協力を得ることが必要であることは重々承知しております。  そういう意味から申し上げまして、先生御指摘の点は十分私どもも念頭に置いて対応したいと思いますけれども、今申し上げましたように、具体的に一時的であってまさに恒常的ではないと米側も繰り返し言っているわけでございまして、その意味するところは、私が先ほど申し上げましたように、まさに今全体に関して検討中であるからもうしばらく結論が出るまで待ってくれということでございますので、それ以上に米側を問い詰めるということは私どもとしては適切でないと考えております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 これは適切かどうかは別として、日本の政府ですから、県民が要望しておる限りはやっぱり問い詰めていただきたいというふうに思います。  このクラーク基地からのアメリカ軍の移設問題ですけれども、新聞報道によりますと、どうも九月中旬ぐらいには移設先が決まるのではないかという報道がされておったのですが、幾ら新聞を見ても発表が出ないわけですね。  例えば報道によって、六月二十九日、衆議院外務委員会で沖縄視察をした際、嘉手納のアメリカ空軍司令官ハード准将がクラーク基地の移駐先の一つに沖縄が含まれると示唆したと聞いております。同じくアメリカ太平洋軍のジミー・アダムス大将もクラーク基地の移駐先として嘉手納基地を候補に挙げているというふうにも聞いております。さらに新聞報道は、これは多くの新聞に書いておりましたが、クラーク基地の移駐先は一体どこになるのか。今局長はもうじき結論が出るだろうということでありましたが、この移駐先については九月中に、ある新聞によっては九月十八日ごろにも発表があるのではないかというふうなところまで日の特定までされています。  ですから、問い詰めてもらいたいのです。こういう報道があるということはもう決まるということじゃないのですか。このあたりの確認についてはどういうふうにされておりますか。僕はもう出ておるのかなと思っておったのですが、全然聞いておりませんか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生が言及されましたように、いろいろな報道があることは私どもも承知しております。しかしながら、私どもが了解しておりますのは、もう繰り返しになりますけれども、現在米側で鋭意検討中ということでございまして、先生が今新聞報道を引用して触れられましたような形で、ものような時間帯で結論が出るかどうかは私どもは承知しておりません。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 とにかくこの新聞報道が出た以上は、多くの県民の皆さん方ももう間もなく決まるのではないかと。局長がおっしゃるように、もう決まるのだから一時的なんだと。それは今までなら通用したでしょう。ああ九月十八日に決まるのかな、じゃそれまでかなと。しかし、今になって九月十八日を過ぎましてでも、もう一週間過ぎていますけれども、一切発表がない。本当に一時的一時的というのがずるずるずるずる延びていっているじゃないですか、もはや。だから、やっぱり聞いてもらいたいのです。ずるずる延びているじゃないですか、結局は。一時的一時的と言いながら。聞いてくださいよ。一時的一時的と言いながらずるずるずるずる延びているじゃないですか。これはどう説明しますか、延びておるということを。やっぱり問いただしてもらいたいのです。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生が言及されましたのは、まさに新聞報道で憶測に基づいて行われたものでございまして米側が発表したものではございませんので、米側が発表しておりますのは、先生も最初に言及をされましたけれども、あくまでも一時的なもので恒常的に配置されたものではないということでございます。米側は、いついつまでに結論を出すとかあるいは撤去するということを発表しておりません。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 一時的一時的と言いながらずるずるずるずるいっておりますから、今のような局長の御意見はあくまでも委員会での表向きの御意見として承っておきたいと思います。ぜひ局長さんは、この一時的というものが本当に一時的なのだ、期限は大体いつごろまでなのだということをやはり明確にして、その上で地元の人たちに対して情報を与えるべきではないか、こういうふうに思います。  次に、時間が迫ってまいりましたので、最後の大きな三つ目の問題として北方領土、対ソ人道支援の問題についてお伺いをしたいというふうに思います。  八月政変以降、ソビエトの状況が毎日毎日目まぐるしく変わっておるように思います。私どもすぐ疑問に思いますのは、今後の日本の対ソ外交は一体どことやっていくのか、この重要な問題をすぐ考えるわけですが、ソ連の八月政変の結果、連邦政府の権限は大きく弱体したのではないか、一般的にこういうふうに言われておりますが、反対にロシア共和国は発言力を著しく高めておる、こういうようにも受けとめております。連邦自身が今後どういうふうに変わっていくのか、これは不透明なところがたくさんあるわけですけれども、きのうは中山外務大臣とパンキン・ソ連外相が会談をしたようでありますが、その中ではどうもロシア共和国との関係に軸足を移しつつあるのではないかというような報道がされております。これについても外務省の方でマスコミの憶測だなどと言われたら困りますので、御意見を聞かせていただきたいと思います。

高島有終外務省大臣官房審議官

○説明員(高島有終君) 今先生御指摘のとおり、ソ連におきまして連邦と共和国との関係がどのようになっていくかという点については相当不透明な部分が残されたままでございます。ただ、この点につきましては、九月二日から五日までモスクワにおきまして人民代議員大会が開かれいろいろと議論されたところでございます。この議論の中におきまして、今後の新しい連邦の形態といたしまして主権国家連合という考え方が基本的に承認されております。これによりますと、各共和国は新しい連邦であるその主権国家連合に参加するかどうかを自主的に決定することができる、こういう形態のようでございます。  このような主権国家連合の構想のもとで外交権がどのようになるかという点につきましては依然として不透明な部分がまだ大きゅうございます。ただ、その中におきましても共和国も国際法上の主体になり得るということは認められております。しかし、それではその実態がどうなっていくのかという点につきましては、共和国のこの国際法上の主体というものが現実にどのような機能を持っていくかという点、あるいは今後行うべきであると見られる共和国の外交活動と連邦の外交活動との関係がどのように規定されていくのかといった点は依然として不透明でございます。究極のところ、このような問題は今後締結されるべき新しい連邦条約の中で明確にされていくというふうに見られているところでございます。  他方、御指摘のとおり、このような新しい形態の中で、共和国の権限が従来よりもはるかに大きくかつ重要になってきているという傾向はもう否定できない傾向であろうというふうに見ているところでございます。そういう意味におきまして、私どもといたしましては、今後の関係を進めていくに当たりましてロシア共和国を初めとする各共和国との真剣な対話と交流を活発化することが同時に連邦政府との対話、交流をも維持するというこの両方の面が非常に重要であろうというふうにとりあえず考えているところでございます。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 国際法上の問題、ソ連の共和国と連邦の関係あるいはロシア共和国の実態、さまざまなことを見ながらもマスコミ報道ではロシア共和国との関係に一歩従来よりは踏み込んだというふうに報道されておりますが、それは事実としての認識でよろしいですね。

高島有終外務省大臣官房審議官

○説明員(高島有終君) 今申し上げましたとおり、二国間という関係におきましてロシアの重要性がますます高まってきているということは私どももっとに認識しているところでございます。そういう意味におきまして、ロシアとの対話及び意思疎通を従来以上に重視していかなければいかぬという考え方に立っております。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 どうも外交権はどこにあるのかと言われたらここだというお答えじゃないもので非常にわかりづらいのですが、いずれにせよ、対ソ外交の相手が一体だれになるのか、だれになろうとも今一番日本政府が国民の大きな期待を受けておるのは、しかも国際的な期待を受けておるのは、隣国ソ連に対する人道的な援助の問題だろうというふうに思います。隣の国であるということ、そういう意味ではこの日本の対ソ支援の問題、非常に私は消極的な姿が目立つのではないかと思います。  アメリカの場合は農産物輸出への保障十億ドルあるいはアメリカの輸銀による融資再開三億ドル。ドイツの場合は旧東独に存在したソ連軍の撤退の援助費用百四十八億マルク、使途制限なしのローン加えて五十億マルク。フランスは農産物購入のための新規融資約三十億フラン、資金供与十億フラン。これに対して日本は例の輸銀融資一億ドルと、隣国でありながらも非常に冷たい態度といいますか、政経不可分などというかたくなな態度のために隣の人に対して極めてわずかしか援助ができない。  この情けない経済大国の実態ですけれども、こういった人道支援について一体いつごろどういった内容の人道支援を今後やっていくのか、しかも相手はどういうふうな対象のところにやろうとされておるのか、お答えいただきたいと思います。

鈴木宗男自由民主党外務政務次官

○政府委員(鈴木宗男君) ソ連の改革に対する支援の目的は、ソ連が先進民主主義諸国の真に建設的なパートナーとしての役割を果たし得るようソ連の変革を促すことにまずあります。真の変革と言えるためには、まず抜本的経済改革、二つ目として内政面での自由化、民主化、三つ目としましては新思考外交の全世界的適用、なかんずく北方領土問題解決と日ソ関係の正常化が重要であります。現下のソ連情勢は、ソ連がまさにこのような意味での全体としての好ましい変革をなし遂げるための重要な契機を提供していると我が政府は認識をしております。そして、このソ連の真の改革を推進すべく適切な対ソ支援を今考えている最中であります。  二十三日には、中山外相とパンキン・ソ連外務大臣とがニューヨークで会談されました。その際、中山大臣がソ連から招待を受けまして、現在外交ルートを通じまして中山外相の訪ソの日程を検討中であります。来月の中ごろにも訪ソすべく今鋭意日程の調整中であります。  さらに人道的支援につきましては、大使館員を今各地方都市に派遣し食糧事情等についての情報収集を行うとともに、二十日からは日本政府調査団を東シベリア、極東、サハリンに派遣中でありまして、現在これも調査中であります。実施に際しましては、極東、サハリンを重点的に支援していきたいというのが今の我が政府の考え方であります。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 今、一生懸命にやっておるというお答えでありました。もう既に欧米諸国は早くからそういった調査については細かくやってこられたわけですから、一周おくれのトップランナーとならないように政府の一層の御尽力をお願いしたいというふうに思います。  時間が来ましたので最後にお尋ねをいたしますが、例の四島のビザなし交流の問題です。  既に新聞報道では、九月十七日モスクワでの欧亜局長とソ連外務省太平洋・東南アジア諸国局長との間では、この四島においてピザなしで往来する問題について合意をしたという報道があって非常にすごいなと驚きました。しかし、十九日の衆議院の沖北委員会での欧亜局長の話を聞きますと、中山外務大臣とパンキン外相のトップ交渉の場合には合意は難しいのじゃないかと。オーケーだ、いや難しいのだとよくわからないような経過になっておりますが、いずれにせよ、北方四島については近々返還というものが現実にあり得るのだ、もうそんなに何十年も遠い先の問題じゃないのだというような国民の期待感は高まっておると思うのです、実際の話。もう昔のように夢物語のような気はしない。やっぱり近々返ってくるのではないか。ベルリンの壁が崩壊した後もヨーロッパの激動は予想以上のスピードで進んでおりました。今度の北方四島についても予想以上のスピードで動くのではないかというような予感がするのは皆さん一緒だろうと思うのです。  そこで、既に総務庁の方におきましては四島が返ってきたときに備えてもう動きはしておるのでしょうか。総務庁につきまして言いますと、沖縄復帰のときも実際に復帰に伴ったさまざまな作業、段取りをされたわけですからそういったノーハウはもう既にお持ちのことと思います。この四島の返還に向けて既に総務庁の北方対策本部の方では何らかの動きをされておるのではないかと思いますが、そのことについてお聞かせいただいて終わりたいと思います。

小山弘彦総務庁長官官房審議官

○政府委員(小山弘彦君) 北方四島の問題につきましては、北方四島の一括返還を実現して日ソ平和条約を締結し、両国の間に真に相互理解に基づく安定的な関係を確立するということが我が国の基本方針であると認識しております。しかし、いまだ北方領土問題の解決の道筋が見えていないという段階におきまして、総務庁といたしましては、まず北方領土の返還を実現させることに引き続き全力を傾注すべきであり、またその時期である、こういうふうに思っております。  なお、先生御指摘の返還に伴う諸問題につきましてどのような対応をすべきか、これについてはさらに今後の返還交渉を見守る必要があると思っております。この返還交渉の推移を見ながら、先生おっしゃいますように、やはり適宜適切に検討を行ってまいる所存であります。

喜岡淳日本社会党・護憲共同

○喜岡淳君 終わります。  どうもありがとうございました。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 沖縄の経済問題について若干伺いたいと存じます。喜岡委員の方から総論的な質問がされておりますので、私は主として各論的な御質問を申し上げたいと存じます。  御承知のように、ことしの三月、第三次振興計画の大綱なるものが示され、そしてさらに五月には沖縄開発審議会の最終報告が出されております。この報告の最大の特徴は日本経済の発展に寄与できる沖縄の特性を生かした経済振興ということでありまして、そしてそういう立場から本土との格差是正に努めていくというふうにされております。これまでもお話がありましたように、物の出入りで見てみますと沖縄県経済は大赤字であります。したがって、財政依存の体質にならざるを得ないというふうに言われておるのでありますが、沖縄の経済の自立化を目指していくのにはやはり何といっても第一次産業、第二次産業をどう振興させていくかということが基本だろうと思います。そういう立場で幾つかの点をお伺いするのでありますが、本日はまずその前に第三次産業の典型とも言うべきリゾート問題について若干のお尋ねをしたいと存じます。  昨年の五月、私が御質問申し上げたときに、沖縄のリゾート開発の現状を見ると県民不在の本土資本のためのものではないのかという疑問を呈しました。もう一度端的に申し上げますというと、本土の観光資本がお客さんを募集する。お客さんが飛行機で沖縄に入る。空港からバスでホテルに案内される。そしてその後は、マリンレジャーにしましてもあるいはゴルフ場にしましても観光農園にしましても、ほとんどが同一資本または関連資本の経営によるものということでありますのでありますから、観光客が使った金というのがそっくりそのまま本土に戻ってくるような仕掛けになってしまっている点が多いということを申し上げました。県民にとってリゾート開発の意味するものは一体何なのか。それは環境破壊であり、さらなる水不足であり、そして交通渋滞であり、リゾート開発が進んだところでは土地の値段が上がってもはや住宅をつくることもできないという状況が生まれてきているということであります。  沖縄県の経済同友会の代表幹事である稲嶺さんは、住みよさを壊す計画はどんなに経済を発展させるものでも採用すべきではないと新聞紙上で語っておりました。私もまさしくそのとおりだろうと思うのです。昨年御質問申し上げたときに藤田総務局長は、県へひとつ積極的にアドバイスをしていきたいということを言っておられました。さらにはまた、五月の審議会の最終報告を見てみますと、地域振興と具体的に結びついたリゾート整備ということが強調されております。  そこで、次の二つの点をお伺いいたしたいのであります。  まず第一点は、住みよさを壊さぬリゾート開発にするために開発庁がどんな努力をしてこられたか。二つ目の問題は、地元の農林水産業や製造業に結びついた観光開発にしていくためにどんな努力をし、そしてこれからどんな工夫をしていこうとしておられるか。その点についてお尋ねをいたします。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) お答えを申し上げます。  ただいま先生御指摘のとおり、去る五月に沖縄振興開発審議会専門委員会の最終報告が出されたわけでございますが、その中で今後の沖縄の振興開発を進めていくに当たりましての戦略的な施策といたしまして「国際的評価に耐え得るリゾート地域の形成」ということが挙げられているわけでございます。その中で、ただいま先生のお話しのような地域振興に結びついたリゾートということもうたわれているわけでございます。  また、先生から住みよさを壊さないようなリゾートが必要であるという御指摘もただいま伺ったわけでございますが、沖縄県におきましてリゾートマスタープランを作成いたしますとともに、総合保養地域整備法に基づきます基本構想を国土庁等に提出をいたしまして今承認の申請をいたしているところでございまして、私どもその過程におきましていろいろ沖縄県から御相談にあずかった、こういうことでございます。  なお、沖縄の振興開発と結びついたリゾート開発のあり方につきましては、この次の振興開発計画、第三次振興開発計画を策定する中で十分議論していかなければならない問題である、このように考えているわけでございますが、少なくとも自然環境の保全それから地域社会との調和、また農林水産業や製造業と結びつきました関連産業の育成、こういうことについて十分な配慮が払われてリゾート形成が行われる必要があろう、このように考えている次第でございます。  私どもといたしましては、今後ともリゾートの開発が雇用の確保、所得の向上などの面で地域の振興に十分結びつきますような形で行われますように県に対して助言をいたしますとともに、また空港、港湾等関連いたします交通基盤や必要な施設の整備にも努めてまいりたい、こう考えている次第でございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 問題の基本は、私は縦割り主義とそれから天下り的なあり方というところに一番問題があるような気がするのです。リゾート開発というのと、例えば農業との結びつきの問題などにしましてもいろいろな工夫が必要になってきているように思います。  例えば最近の市民運動を見ていただきたいのです。市民運動の重大な課題になってきておりますのは、いかに安全な食糧を手に入れるかということとともに、もう一つは人と人との交流ということが大きな命題になってきております。それは失われた自然との触れ合い、それからまた生産の喜びを回復させるためということであって、子供の教育などと結びついているということであります。  最近の内地の観光だって随分と変わってまいりました。例えば北海道で見てみますというと一番有名なのは池田町のワイン工場でありますけれども、例えば富良野市で観光ルートに農産物の加工場やそれからワイン工場などをセットしているのですね。これがまた観光客の皆さんに非常に評判がいい。  ごく最近、私がある雑誌で読んだ群馬県の榛名町の例でありますけれども、ここは榛名湖のあるところでありまして年間百五十万の観光客が訪れるところであります。これまでの観光のあり方というのは古いお寺だとかそういったぐいのところをどう回すかという発想だったのでありますが、やっぱり最近変わろうとしておりますね。この地域でいいますと、関東一かどうかわかりませんが梅の産地であります。それからナシの産地であります。梅の花が咲いたとき、ナシの花が咲いたとき、やはり有力な観光地としてそれを生かしていこうではないかという話が出ておる。さらにはまた、地元でとれるナシについて申し上げますと、通常の出荷というのは完熟物ではありません。ところが、ここは地場で道端で完熟物を売っているのです。農協に出荷するよりも三割も高い値段で売れているというような状況があります。そういうものをくるめながら地域の農業をどう復活させるかという発想がまた生まれてくるというような状況であります。  そこで伺いたいと思いますのは、先ほど申し上げましたように、沖縄の場合だってこれは同じことでありまして、今までの行政について見てみますと、農業は農業、林業は林業、商業は商業、そして製造業は製造業と縦割り主義でありました。縦割り主義じゃうまくいかないのです。思い切って横割り主義にしていかなきゃならぬ。地域ごとで地域経済をどう立て直すかということになってきますと、今問題になっておるような県民不在のリゾート計画とは別だものが出てくるはずなのです。でありますから、観光開発というのは決して観光だけに発想していくのじゃなくて、地域経済全体を見渡してその中に位置づけながら横割り的な発想でやっていくことが私は大事だろうと思うわけです。  それをやっていたら県民不在のものにはならない、そういうものをつくってもらうようにしながらそれに対して行政が積極的な援助をする。つまり極端に申し上げますというと、発想を変え今までとは逆なやり方にしていくということが大事になってきたと思うのですが、いかがでしょうか。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) 確かに先生の御指摘のとおりでございまして、これからのリゾートを考えてまいります場合にはどのようなタイプのリゾートというものが望ましいのか、またその規模をどの程度にすべきなのかというようなことにつきましてその地域の振興という観点からの明確なプランを確立して、その上で推進をしていくということが必要ではなかろうかと思っております。  なお、そのためにはやはり地域の実情を一番よく承知をしております地方公共団体が自分の地域の問題としてそういうプランを作成することが一審大事なことではなかろうか、このように考えている次第でございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 その点を強くお願いを申し上げておきたいと存じます。  続いて、製造業の振興について伺いたいと思います。  これまでもお話がありましたように、沖縄は本土から見ますと遠隔地ということになり、そして土地の値段も最近はもう高くなってしまっており、また水が不足しているというような状況がありますのでありますから本土からなかなか企業が来てくれないというような状況にあることは御承知のとおりであります。  そういう中でこれまでの状況で見てみますというと、かなり県内立場で注目されてまいりましたのが沖縄自由貿易地域いわゆる那覇フリーゾーンの行方の問題でありました。那覇フリーゾーンは発足して三年目でありますが、二十七社が参加をし地場産業が圧倒的に多いという状況の中でほとんどが赤字になっており、現在稼働中のものが残念ながら七社だけというふうに伺っております。原因は一体何なのか、この点については二つの原因が挙げられております。一つは施設が手狭であること。全体として二・七ヘクタールのところに二十七社がひしめいているという状況があります。それから二つ目の問題は、関税法が適用されるなど、外国との違いといいましょうか、制度面、法制上のさまざまな制限があるといったことが挙げられておるわけであります。  そこで、伺いたいと存じますまず第一点は、沖縄県が開発庁に対して制度の見直しをお願いするといったような動きがあることは御承知のとおりであります。なかなかまとまったりまとまらなかったりということで大変な実情であることも伺っておるところでありますが、そうした県からの要望に対して今後どのように対応されるかという基本的な考え方を伺わせていただきたいと思います。  それから二つ目の問題としましては、第三次振計の中にどうこの問題を位置づけていくかということであります。余り大きくし過ぎていきますというと、フリーゾーンでありますから地場産業を圧迫しかねないという側面も生じてまいります。その点も含めながらどう制度の充実を期していくかについて伺いたいのです。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいま委員の方からフリーゾーンの問題が出ましたが、先ほどのお話のございましたリゾート、国民保養の問題にいたしましてもこのフリーゾーンにいたしましても沖縄振興のための一助というふうな位置づけを我々は考えております。もちろん本土復帰のときからこれは同じ考えでございまして、格差の非常に厳しい沖縄をいかに救っていくか、いかに格差を是正していくかということを考えますとやはりこの税制問題も大切だと、こういうふうなことで出発したわけでございます。  先ほどの国民保養地域という点から考えますと、私も大臣就任以来十数回にわたりまして沖縄を訪問させていただいてあちこちの地域を見せていただきましたが、確かに沖縄本島にいたしましてもあるいは離島にいたしましても大資本が入って非常にその地域は一画だけはすばらしい、こういうふうな目で我々見ますけれども、それは先ほど委員御指摘のように、落ちた金はすぐ東京に吸収するという形にほかならぬと私自身も思うわけでございます。  そういう点では、もっと大きい意味からいわば全島公園化構想のような考え方でその離島を救っていく以外になかろう。今は八十ヘクタールとか百ヘクタールというその一画だけの国民保養地域の格好をしておりますけれども、私は全島そういうふうな形で持っていくことが必要で、そういうことをすればこれは農業をしながら国民保養という立場で大いに農業と国民保養の場とを結びつけていく、水産と国民保養の場を結びつけていく、こういうことが長期滞在ということにつながるのじゃなかろうか、こういうことを離島の場合は考えました。  それから本島の場合でも、例えていいますと本島の恩納村の場合、村長にもいろいろと時間をかけてお話を聞きましたけれども、確かに委員御指摘のように、当事者である村長さんは大変な悩みを持っておられたようでございます。しかし、徐々に徐々にやはりホテルもすばらしい、しかし民宿も随分と育成してきた、こういうことで随分自信を持ってこられたようでございまして、そういう点でのリゾートというものが理想に近いといいますか、県民とリゾートとが一体になるようなことを考えていきたい、こういうふうなことを私自身も思っております。  今のフリーゾーンの問題にいたしましても、これは平成四年度の概算要求に対しまして通産省等がそういうことを考えておることも我々も熟知しておりますし、県の方もいろいろと考えをまとめつつあるようでございますけれども、私どもはまだ県の方からはいただいておりません。いわゆる沖縄県としてのまとまったものを聞いておりませんけれども、でき得るならこの第一次振興計画以来きょうまで続いた税制上の恩典ということだけでなくてもっと幅の広い角度からこの問題を考えまして、全国的な視野から見ればいわゆる空港とかそういう施設に対してどうというようなことがありましても、沖縄は沖縄の特色を生かした立場でそういうものを成長させていくことが大事じゃなかろうか、こういうようなことを考えておるのが今の実態でございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 続きまして、情報サービス産業の振興の問題について伺いたいと存じます。  審議会の最終報告でも企業の立地条件の整備といったようなことが挙げられており、地価の抑制それから人材の育成といったようなこと等々が強調されております。強調されてはおるのでありますが、やはり先ほども質問がありましたように、企業の誘致を行うにしましても高率補助とともに税制、金融の優遇措置を講じませんとなかなか企業もやってこないという状況にあるのではないでしょうか。  沖縄は、先ほどもお話がありましたように、長いこと米軍の占領下にあったということとともに、今日でもなお平場の条件のいいところに基地があるといったような問題もありますし、さらにはまた遠隔地であるがために輸送費等々のハンディキャップというのがあるわけであります。そういう特殊事情があるわけでありますから、そうした状況から見ますと、税制、金融面などでやはり優遇をしていきませんと、人材の育成や地価の抑制だけでは企業の誘致もはかどらないと思うのです。その点について開発庁はどのようにお考えになっておるか伺いたいと思います。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) ただいま情報サービス産業の振興につきましての御質問でございます。  情報サービス産業は、地域の情報化の推進あるいは地域企業の情報化による競争力の向上等々企業の体質を強化いたしますためにはどうしても必要なものであるということが審議会の専門委員会の最終報告でも指摘されているところでございます。特にこの情報産業は、他の産業と違いまして用地、用水の確保の問題とかあるいは輸送費の問題が余り発生をいたしません。それからまた、沖縄の場合は若年労働者が非常に多うございますので、この種の労働集約型産業は沖縄の失業率の解消にも寄与するものと考えられる、こういう御指摘をいただいているところでございます。  私ども、これから次期振興開発計画を策定いたしますためにいろいろ検討を重ねてまいるわけでございますが、ただいま先生の御指摘のような具体的な振興の手法につきましてどういう方策をとるのが適切かということをこれから鋭意検討させていただきたいと思っているところでございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 審議会の最終報告でも沖縄の特性を生かすということが大きくかなり強調されているのですね。特性を生かすというのは、プラス面を伸ばすということと同時に自助努力だけでは克服し切れないマイナス面、ハンディ、そこのところを行政がバックアップしていくということが必要不可欠でありますから、今申し上げた点は特に強くお願いを申し上げておきます。  続いて、農業振興問題について伺いたいと存じます。  審議会の最終報告によりますと、沖縄は我が国における南の供給基地の形成を目指し、生産性の高い亜熱帯農業確立のため条件整備を図る必要があるということを強調しております。そこで具体的に挙げられておりますのは、野菜であるとか花であるとか果実、そして畜産といったような作目が挙げられております。  農業というのは、アメリカとかオーストラリアのような新大陸は別としまして、古くから人が住んでいるところの農業というのは、まず基幹作目があって、それを基本にしながら多様なものが組み合わされているというのが通常の農業経営形態なのです。ところが、この審議会の最終報告が目指すものは、これを読んだ限りでは発展途上国に見られるようなモノカルチャー農業を目指すというふうにしか受け取れないのであります。かつて先進国が植民地支配を行った時代に、モノカルチャー農業に発展途上国の農業を変質させてきたわけでありますが、それと同じようにしか受けとめることができないという感じが否めないのであります。その点について開発庁はどのように受け取っておられるでしょうか。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) ただいまお話がございましたように、沖縄は我が国唯一の亜熱帯地域でございまして、それに適した農業の展開が期待されているわけでございます。しかしながら、農業の展開ということになりますと、これまでは水の確保の問題とかあるいは土壌の条件とか、さらにはウリミバエという特殊病害虫が存在するといったことから自由な農業展開が阻害されてまいりまして、その結果として例えば干ばつに強い、強酸性土壌に強いサトウキビとかあるいはパイナップルとかといったものを偏重せざるを得なかった、そういう過去の経緯がございます。  御案内のように、砂糖を取り巻く環境も非常に厳しゅうございますし、またパイナップルの自由化等の問題がございまして、そうした農業についていろいろと検討を加えていかなければいけないのではないかということをかねがね考えていたわけでございます。しかしながら、ただいまお示しにございましたように、いろいろ検討いたしましても、例えば基幹作物でありましたサトウキビにつきまして今後ともそれはやはり量的には少なくとも基幹作物であらざるを得ないという感じがいたします。  そうしたことで今後の農業展開を考えます場合には、一方において引き続き基幹作物であろうサトウキビにつきましてまず生産性の向上を図っていく、あるいは今後品質取引への移行に向けまして品質の改善を図る、そういったことでまずサトウキビにつきまして基盤を強化し、十分採算に乗るようなものに育てなければいかぬということが一方にございます。  しかしまた、他方におきましては消費者のニーズもいろいろ多様化をしてまいっております。先ほどお示しになりましたような野菜類とか花卉、あるいは肉用牛といった畜産関係、こういったものの需要も大変強うございますので、そういうものも導入しながらサトウキビ及び多様化しあるいは多品目化した作物を導入することによって全体として沖縄の農業を持ち上げていきたいという感じを持っているわけでございまして、ただいま御指摘にございましたように、単作物ということではございませんし、またサトウキビから離れるということは基本的には困難ではないかと。  いずれにしましても、サトウキビが量的にはやはり基幹作物であり、それに作目の多様化、多角化を図ってまいりたい、これが基本的な考え方でございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 そうしますと、沖縄審議会の最終報告の農林水産業の振興という項の中ではサトウキビの問題が全く出てきていないのですが、これは切り捨てていくという意味合いじゃないのですね。振興させていくという意味なのですね。そこはどうですか。どのように受け取っておりますか。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 私ども開発庁といたしまして、昨年の七月に沖縄振興開発の現状と課題ということで総点検を行っておりますけれども、そうした中でサトウキビにつきましては引き続き大変重要なものであるという位置づけを行っているところでございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 わかりました。  サトウキビでいいますというと、耕地面積の六四%、それから全農家の八四%が栽培しておるわけでありますから、沖縄農業の中ではまさしく基幹作目と言っていいのであります。そして、その基幹作目であるサトウキビは残念ながら生産する方がだんだん少なくなってくるという状況にあります。やめる人がふえるということについてはいろいろな事情がありますけれども、最も大きな事情というのはやはり価格が三年間据え置きで生産費も償わぬという状況があった。そして、そこへ加えて平成六年からは品質取引に移行をしていく。つまり今まで粗放的にやれたのがこれからは手間暇かかるようなものになっていかざるを得ないというような状況の中で、つくる人が少なくなってきているという側面があることは御承知のとおりであります。  そういう状況の中でもう一つの問題としましては、沖縄に見合う機械の開発、これがないということであります。メーカーからしますというと、投資に比較いたしまして需要が少ないからそうした機械が開発されないのだというふうにも言われております。これまでは基盤整備、基盤整備ということを言ってこられておりますが、それだけでは片手落ちなのでありまして、開発庁としましてもそういう機械の導入について予算化すべきではないのかと思うのでありますが、その点いかがでありましょうか。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 今、農業問題に対しまして非常に造詣のあるお話をお聞きしておるわけでございますが一沖縄を見て回りましてサトウキビはおっしゃるとおりに耕地面積の三分の二、農家所得の三分の一を占めておる重要作物であります。しかし、その価格が据え置きであるとかあるいは等級差をつけるとかそういうことに問題があって低迷しておるのかなというふうな印象を従前は持っておりましたけれども、私が現場に参りましていろいろとお話を聞くたびに思いますことは、やはり高齢化だと思います。沖縄県はもう都道府県で最高の長寿の県と言われておりますが、ともかく高齢化いたしましてからあれほど労力のかかる作物はない。非常に手間をかけて収穫をされる。そういうことを考えてみると、やはりなかなか将来お年の方がやるということは難しいのじゃなかろうかというふうな気持ちを率直に言って私は個人的には持っております。  そういう点から、今それをしのぐためにはやはり適切な農業機械をつくる以外になかろう。ところが、沖縄と奄美大島しかつくっておりませんので、全国的に新しい機械をつくることも研究させることも非常に至難である。こういう点で私も農林大臣に十分お話をいたしまして、農林省でそういう研究開発費を大いにとってくれと。そういうことで、サトウキビをつくっていらっしゃるこれだけの多くの方々に、長い間つくっていただくようなことを考えなければそう簡単に転換は難しいということを強く言っておるわけであります。  そういうことで農林省に言うと同時に、しかしやはり若い方々が花に取り組み野菜に取り組んでおることも事実でございます。これはありがたいことでございまして大いに取り組んでいただくようにやらなきゃならない。ところが、余りにも離れ離れの離島が多いものですから、飛行場の整備とか航路の整備とかあるいは架橋によって二つ三つの島をつないでいくとか、いろいろな工夫をしなければなかなか難しいというのが実態じゃなかろうかと思っております。  そういうことでございまして、農業は全国的に非常に苦しい、そしてなかなか前途に明るさがないとか言われますけれども、沖縄県も従前はいわば沖縄県全体が労働力の供給源であったかもしれません。しかし、今やもう供給源でなくて、沖縄の働く方々が沖縄にとどまっていただいても足りないということで、私ども各島々に行きますと、本土から若い方が住みついていただいてもう一年です二年ですと、こういう方があることはうれしいのですが、気候風土というものになじんでそこに住んでいただいておるわけでございますから今後そういうふうな交流も必要でございましょうが、やはり沖縄県民の方々がふるさとをこよなく愛して、そして沖縄県の振興発展に尽くしていただくことが一番大事でございますから、そういう点は難しい農業ということはよく理解しておりますけれども、難しいながらに新しい局面を打開していく工夫を我々開発庁もやらなきゃならぬ、こう思っておるのが本当の現実の気持ちでございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 長官から、価格問題だけじゃない、高齢化という問題があるというお話がありました。それもそうでありますが、同時にやはり価格問題という問題があってのことであるのは言うまでもなかろうと存じます。  なお私も、高齢化、女性化が進んでいく中での農業をどうつくりかえていくかということについていろいろと私の日ごろ考えていることなどもこの際提供させていただきたいと思っておったのでありますが、いかんせん時間がなくなってしまいましたので、農業問題の最後にサトウキビの価格問題について伺っておきたいと存じます。  九〇年産の場合は、二百円の臨時栽培管理費を上積みすることによって辛うじて事実上の据え置き状況というような価格になりました。ことしの作柄については、県の発表を見てみますというと百八万九千トンということでありまして、本土復帰後最低の生産量という状況になっております。この点については干ばつなど自然災害の問題というものも挙げられておりますが、決してそれだけではない。やはり価格問題ということがあってのことであるというふうに言わざるを得ないのであります。  そこで、ことしの価格決定についてどのように考えていこうとしておられるか、その点についてひとつ簡潔に承りたいと思います。

岩村信農林水産省大臣官房参事官

○説明員(岩村信君) 平成三年産のサトウキビの生産者価格についてでございますけれども、これは例年のことではございますが、砂糖の価格安定等に関する法律に基づきまして、農業パリティ指数に基づき算出される価格を基準といたしまして物価その他の経済事情を参酌し再生産を確保することを旨として決定することとされております。その際、生産性向上の動向であるとか内外価格差の実態あるいは畑作物間のバランス等を総合的に勘案して適正に決定してまいりたい、これが基本的な考えでございます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 去年の場合は臨時栽培管理費の上積みをやった。これは言うなれば特殊事情といいますか、そこらを念頭に置いてということだったわけでありますけれども、ことしの場合もその辺のところをやはり一定程度配慮していかなきゃしょうがない状況になっておるのじゃないかというふうに思うわけであります。  特に沖縄の製糖業というのは、御承知のように、沖縄の基幹製造業といってもよいわけであります。さらにはまた、つくる人が減って生産量が少なくなってきますというと製糖工場の操業の日数が短縮されていきまして、農家は短期に収穫をしなきゃならぬといったようなことから一層生産条件が厳しくなって、さらにまたそれが廃作、減作に拍車をかけるということになっていくわけでありますから、こうした点などを念頭に入れながら価格決定に当たっていただきたいということをお願い申し上げておきたいのでありますが、いかがでありましょうか。

岩村信農林水産省大臣官房参事官

○説明員(岩村信君) 基本的な考え方は今申し上げたとおりでございますけれども、今いろいろな参酌事項等々資料を集めている、こういう段階でございますので、時期、告示の期限等もありますのでそれまでにきちんと検討を進めた上で適切な結論を得たい、こう考えております。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 農水省の方、ありがとうございました。  大臣、きょうはもう時間がなくなってしまったので、野菜や果物や花卉の生産振興問題については後日に譲って、農業問題の最後に大臣にぜひお答えいただきたいことがございます。  本院は本会議で米の市場開放問題等について三度にわたる決議を行ってきております。ガット・ウルグアイ・ラウンドの最大の山場というのがことしの十月か十一月ごろだろうということも伝えられ、年内決着という話になってきておるところであります。既にパイナップルの方は昨年四月から自由化され、沖縄の農業の基幹作目でもある牛肉の方も自由化されるというような状況になってきております。ウルグアイ・ラウンドの行く末いかんによっては牛肉の関税問題がその後どうなっていくかといったような問題が絡んでおりますし、さらにはまた米の市場開放がされるということになってまいりますと、食管制度が根本から変わっていくであろうことも予測されます。そうなってきますと、現在のサトウキビに対する一定の保護政策といったようなものもこれは当然変わっていかざるを得ないというような状況になっていくであろうと思います。  そうしてみますというと、これまで行ってまいりました国会決議を守っていくということがさらに沖縄農業を守っていく上でも大事だということになってくるわけでありますが、大臣の所信を承りたいと思います。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 両院の決議、自由化反対の決議というものを十分我々は尊重していかなきゃならぬと思っております。  我が国の場合、主食という言葉を使いますが、まさに主食というのは副食物に対する主食でございます。我々あの戦時中のまた戦後の食糧難に思いをいたしますと、そういう状況をよく知っておる立場からいいますと、やはり基礎食糧というものを確保しなきゃならぬ、今の言葉でいう基礎食糧というものを確保しなきゃならぬ、こういう気持ちを強く持っております。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 時間がなくなってきましたので、最後に水と林業問題について若干伺っておきたいと存じます。  水対策については、海水の淡水化問題について既にもう二十二億の調査費の予算が予算要求の中では出ておるようであります。さらにはまた、農業用水確保ということで地下ダムをつくるといったようなお話も承っておるところであります。  ところで、この地下ダムをつくるという構想でありますが、土にしみ込んだ海水が海に流れる部分に擁壁をつくり、たまった水をポンプアップして農業用水として使うという構想でありますけれども、これは飲料水に用いることはよもやないでしょうね。いかがでしょうか。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 沖縄におきましては、来年度の予算要求を含めまして現在三カ所に地下ダムを考えております。  一番早く進んでおりますのが宮古の地下ダムでございまして、流域面積から申しますと二千ヘクタールくらいになりますかなり大規模なものでございまして、これは農業用水専用でございます。  それから二番目に、来年要求をいたしておりますのが本島の南部におきまして予定しているものでございまして、流域面積から申しますと千四百三十五ヘクタールくらいのものでございまして、これもかなり大規模なものでございますが、これも農業用水専用でございます。  三つ目に、久米島という島がございますが、ここで地上のダム二つとそれから地下ダムを一つ、つまり三つのダムを統合運用するという構想のもとに、これは上水に予定をいたしております。ただ、これにつきましては、平常時は二つの地上ダムから水をとりまして渇水期において地下ダムから水をとるという計画になっておりますが、日量から申しますと三百トンくらいの小さなもの、したがって流域面積から申しますと約八十ヘクタールくらいの地盤になります。  これにつきましては、その周辺に人家等もございません。したがって、今後水質汚染という問題は少ないかとも思いますけれども、ただ何分にも御指摘のように安全上の問題等もございますので、その辺は十分今後調整をし措置をとっていく必要があろうかと存じますが、この久米島の小規模の地下ダム、金額で申しますと五億くらいの建造費、建築費でございます。先ほど農業用水専用と申しましたのは二百億ないし三百億くらいの規模でございますけれども、これは小規模のものでございまして、久米島の飲料水の大変厳しい事情等をかんがみ、また立地条件も考えまして、これにつきましては飲料水を予定いたしております。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 私が伺っているのは、飲料水には使っていかぬということなのですよ。これはアメリカ農業だってヨーロッパ農業だって見てごらんなさい。畑作でやっていきますと、これは化学肥料、農業づけの農業の場合でしたら地方はどんどんなくなっていく。化学肥料がさらに使われていく。そして、未消化の窒素が派とまじってがん発生物質を生み出す。アメリカの最大の公害の一つはそれになってきているわけでしょう。  ところが、沖縄で描かれているのはそれを循環的にやるという話ですから、これを飲料水に使われたのではたまったものじゃありません。日本の本土にだってそういう例がありますよ。畜産地そして畑地の場合、井戸水を飲むことができなくなったというところが今そっちこっちに出始めておるじゃないですか。これと同じような状況になっていくのです。ですから、これは飲料水に使うということは絶対にやめていただきたい。この点を要望しておきます。いかがですか。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 確かに本島、宮古島……

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 時間がありませんから簡単にお願いします。イエスかノーか。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 久米島につきましては、いわば私ども状況によっては地下水を飲んでおりますけれども、地下水をくみ上げるというような感じの地下ダムでございます。ただ、御指摘もございますので、その辺のところは十分念査をし遺漏のないようにしていかなければいけないと考えます。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 最後に、昨年質問申し上げたこととの絡みで一点だけ伺っておきたいのであります。  何しろ沖縄の水対策というのは非常に大きな問題であります。淡水化の問題や地下ダムをつくるということも結構でありますし、ダムをつくるということも大変いいのでありますけれども、やはり山荒らしか続いたままではこれはどうにもならぬということです。本土の場合で見てみましても、昔はダムというのは寿命が五十年といったものでありますが、このごろはひどいやつですと山が荒れているところでは十年でアウトになるダムが出てくるというような状況であります。  翻って沖縄の場合を見てみますというと、沖縄本島最大の水源地は北部であります。ここには五つの国営ダムがあり、そしてそのうち四つが米軍演習用地に入っておるという状況でありますのでありますから、演習が始まると山火事が起こる。そしてまた、山の荒廃はひどいと言われております。  そこで私、昨年本委員会でこの問題を基地縮小の問題が出ておるということとの絡みもつけながら、この最大の水源地である北部の山林について水源涵養保安林の指定、これをやっていく必要があるのではないか、この整備をやっていく必要があるのではないかということを大臣に御質問申し上げました。これに対して大臣の側からは、関係省庁ともよく協議をして進めるという回答をいただいておるのでありますが、その後どういう経過になっておるか、そしてまた新大臣はどうお考えになっておるか、その点について御所見をいただきたく存じます。  私は大臣に聞いているのです。これは大臣に答弁していただいたものですから、昨年の五月に。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 事務的にちょっと御説明を。  昨年御指摘をいただきました後、直ちに防衛施設庁、外務省、林野庁それから私どもと話し合いを持ちました。その結果、これはかねがねそういった見解が示されておりましたけれども、やはりその提供されている北部訓練場内の森林の保安林については、保安林制度の目的の達成と施設、区域の提供目的との間の調整につき大変困難な問題があるということで、そのところについて保安林指定は困難であるということでございました。ただ、保安林指定の有無にかかわらず実態としてできるだけ水源涵養の機能を果たし得るようにということで、今後とも関係省庁と連絡を密にしながらやっていこうという話し合いになっております。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいまのダムの問題につきましては、復帰以来五つのダムを新しくつくりましたし、現在四つのダムをつくりつつございます。これらのダムの問題については、全部とは言いませんが、ほとんどが国有林を背景にしてつくっております。また、その国有林はほとんどが軍用地になっておる、こういうことでございまして、私も現地で営林署長の方から事情を開きましたけれども、十分な対応をしておると。いわゆる土砂崩壊、山崩れ等々ないような十分な対応をしておる、こういうようなお話を聞いております。しかし、今後特に北部の方でダムの確保をするという場合には民有地の御協力もいただかなきゃならぬというところもございましょうから、国有林の場合は別といたしまして、民有地となるとやはり保安林の問題が浮上してくることも事実だろうと思います。  いずれにいたしましても、県民の皆さん方に水に対する関心度を十分持っていただいて、そして水の確保を十二分にしなきゃならぬ、こういうつもりで、ことしあたり測候所始まって以来百年にしてこれだけ大きな干ばつがあったわけでございますから、ことしを契機に十二分に水問題には対応していきたい、こう考えております。

谷本巍日本社会党・護憲共同

○谷本巍君 この問題についてはまだ後日承ることにいたしまして、これで終わらせていただきます。  ありがとうございました。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 先ほどの喜岡委員の質問とも関連いたしますが、まずフィリピンにありますクラーク、そしてスビック基地の閉鎖、それによる撤収にかかわりまして、在日米軍基地とりわけ在沖米軍基地の機能との関連についてどのような形で事が進展していくか、これは極めて重要な課題だと私も受けとめております。    〔委員長退席、理事北修二君着席〕 先ほどの喜岡委員と外務省とのやりとりを聞いていますとまさしく禅問答で、一時的とは何だ、どのくらいのタイムスパンなのか、いつまでなのか、そればかりの繰り返しのような気がいたしました。この問題はそれでは終わりませんよ。大変なことになりますよ、これをクリアした形で国会の我々に認識をさせておかぬと。  まず、これは米軍が言ったのでしょう、一時的ですよと。C141の輸送機とか百五十名の兵員、一時的ですよと、こう言われたわけだ。米軍ですから日本語を使いませんけれども、英語では何と言ったのですか、一時的という言葉は。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 英語ではテンポラリーという言葉を使ったと承知しております。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 いろいろ用語はあるでしょう。テンポラリー、これほどまた一時的という言葉をずばり言い尽くしている英語はないと思います。あとテンタティブという言葉もありますけれどもね。テンポラリーであればあるほど私はこれは大変なことだと思っております。  さっきB52が一時的生言いながら二カ年も居座ったということを例示されておりましたけれども、二カ年だったらいいだろうとは私は申し上げませんけれども、その十倍のやつがある。二十年。おわかりですか。一時的と言ってやってなお続いているのがある。これは沖縄の民間機、那覇空港の米軍による航空管制業務であります。日本側が技術的にあるいは運用の面でできる時点ではいつでもお渡しします、したがって一時的にこれを米軍がやると言いながらも二十年たちました。おわかりのとおり、那覇空港から本土に向かいます。本土他県から那覇空港に入ってきます。物すごい頻度で、あの嘉手納基地の進入路の前を通るまでは何百メーターという高度でしか飛べない。    〔理事北修二君退席、委員長着席〕 これはパイロットに聞きますと大変危険な飛行のようでございます。そういったものがアメリカに管理されておるのです、嘉手納基地で二十年間。その文書がテンタティブであったかテンポラリーであったかわからぬけれども、いまだに続いている。これは私はこの委員会でも随分と追及いたしました。いまだにその理由が明らかにされておりません。運輸省に聞きましたら、いつでもどうぞと何十年前から言っている。いつでも引き受けます、大丈夫です、技術の面からも運用の面からも陣容の面からも大丈夫ですと言いながら、外務省は、いやアメリカに聞いたらこれはだめたと言っているということしか今伝えられていない。それだけで私は国会議員としてああそうですかと言うわけにはまいりません。理由がなければならない。しかも、これは一時的という条件ですから、二十年という一時的。  私は、あえてこの問題についてきょう触れることで質問しているわけではございません。二十年もありますよと、この一時的というのが。これはもう永久ですね、今までの経験からいたしますと。したがって、これは一時的といえども、あるいはまた先ほどありましたように、いろいろタイムスパンなんかが、九月十八日までには移駐先とかああいうことを決めますとか、各米軍の偉い方々からグアムとかあるいはアラスカとか、あるいは米本土あるいは韓国あるいは沖縄あるいは日本本土といろいろな形で言われる。インドネシアの外相までグアムか沖縄だろうというようなことで発表というのか声明というのか、そういったことでコメントしておる。こういうふうになりますと、私はこれはまた永久化するおそれがあるのじゃないかと非常に心配をいたしております。  それでお伺いいたしますけれども、そのような声明がある以上は、来ちゃだめなのだということを外務省は事前に構えておかなくちゃならぬと思うのです。先ほどの御答弁のように、何ともまだ言ってきませんで一時的ですでは事はどんどん進んでいってしまうのじゃないかというような感じがいたしますけれども、その辺はどうなっておるのですか。いつまで待つのですか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) フィリピンにおきますスビックそれからクラーク基地の取り扱いに関しましてはまだ流動的な側面もあるわけでございまして、クラークに関しましては閉鎖することが決まっておりますけれども、スビックに関しましては流動的でございまして、アメリカといたしましても全体としてどうするかということをまさに鋭意検討中でございます。したがいまして、先ほど来申し上げておりますように、先生が具体的に言及されました輸送関係の支援軍の増員に関しましても、全体像をまず検討してその中で位置づけをしていくということでまさに今アメリカ側で検討中であるということで、私どもとしてはその検討結果を待ちたいということを申し上げた次第でございます。  先生が言及されました基本的な姿勢についてでございますけれども、これは一般論として申し上げたいと思いますけれども、私どもは、日本の安全それから極東の平和と安全の維持という安保条約の目的達成のために有益なものに関しましては基本的に協力していくという姿勢が必要であるというふうに考えております。しかしながら、具体的な点に関しまして、今先生が言及されました軍事空輸支援軍の増員に関しましては、先ほど来申し上げておりますように、アメリカ側の検討結果を待ちたいということでございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 事は流動的であり今検討中だと。いろいろなことを述べられましたけれども、検討中ということは受け入れる前提で検討中なのですか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 私が申し上げましたのは、米側においてクラーク基地が有しておりました機能の再配置に関しまして検討中ということでございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 この問題のみで終始する時間はございませんけれども、米軍が検討しているのか、皆さんが一緒になって検討しているのか、その辺定かでないのですが、米軍が検討しているとするならば、それを待たずに日本側としてはどうすべきかということをはっきりと皆さん方が持っておかないといかぬのじゃないか。そうでないと、さっき私が例示いたしましたように、またこれが二十年になる、半永久的あるいは永久的になってしまう。これはたまったものじゃないのです。  これが検討された結果、沖縄にもこういった形で移駐していくのだ、移駐するのだというようなことの提案がアメリカからあった場合、これを受け入れるのか受け入れないのか。はっきりノーと言えますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先ほど私申し上げましたように、一般的な姿勢としては、我が国の安全及び極東の平和と安全の維持という安保条約の目的達成のために有益なものに関しては基本的に協力していくという姿勢が必要ということでございますけれども、法的な側面に関しまして一言敷衍させていただきますと、我が国は安保条約第六条によりまして米軍に対しまして施設、区域の使用を認めております。米軍によります施設、区域の使用が安保条約の趣旨、目的に合致するものである限り、さらに申し上げれば、事前協議にかかわるものを除きまして原則としてこれを拒否するということはできないと考えております。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 そこがやっぱり外務省の姿勢というものが非常に弱い形でアメリカの言いなりになって、極東の平和の維持のためにお互いの安保条約、地位協定という立場からというようなことで繰り返しておりますけれども、今冷戦が完全に消えた。もう本当に冷戦がなくなったどころの話ではない。アメリカとソ連の関係も皆さん御存じのとおりでございます。  先ほどもございましたように、四千名、私の持っている数字からするならば三千七百七十三人の在日米軍を来年の十二月までに削減する。そのうち海兵隊が三千四百五十九名という数字を私は持っておるわけでございますけれども、この数字さえあのソ連の政変、ソ連が大きく変わったその前のことですから、むしろその倍、三倍引き揚げても決しておかしくはないと思うのです。それが逆に、今度はフィリピンがああいう格好になったものだから沖縄にあるいは他の本土の基地に移駐してくるというのはどうもこれは合点がいかない。合理性がないというような感じがします。  だからその辺は、やはり防衛というものをアメリカだけに任さぬで、我々日本の外務省としてはあるいは防衛庁としてはこういった形で極東の安全、平和を守るのだということで堂々と論陣を張るべきじゃないか。要らぬということで前もって構えるべきじゃないか。私はこう考えておりますけれども、この論争はまた他日に譲ります。とにかく県民の心といたしましては、この際はぜひノーと言ってもらいたい、こういうことでございます。  そこで、今申し上げましたように、来年度約四千名の米軍が削減されるということでございますけれども、このことによって基地そのものも削減されるのか。これについてどういうふうなアメリカの考え方ですか。例えば、三千四百五十九名は海兵隊ですから、ほとんど海兵隊は沖縄ですから、沖縄で約三千五百名の海兵隊を引き揚げるということは、これは一つのグループが引き揚げるということになりますので土地もあくと思いますけれども、土地の開放との関係はどうなっていますか。聞いていますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生が言及されました第一段階での約四千八百名の削減に関しましては、これは昨年の四月に発表されました「アジア・太平洋の戦略的枠組み」の中でまず言及があったわけでございますが、そこに既存の手続を通じ余剰施設、特に沖縄にあるものの日本政府への返還ということが一般的な形で姿勢として打ち出されておるわけでございます。  それから具体的には、まさに今後どういう形で沖縄から米軍が撤退されるかを見ませんと具体的なことは申し上げられませんけれども、いずれにいたしましても、この委員会でもたびたび話題になっております昨年六月に日米間で基本的に合意を見ておる二十三案件の早期実施が重要であるというふうに私どもは考えて、米側とまさに鋭意話し合いをしているところでございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 やはりその辺、これはずっと前にアメリカのワシントンでは決められた数字でございますので、そうであるならばどういった形でどの部隊のどこのところから削減され、そしてその基地はどうなるのだということはむしろ日本側が知ってしかるべきだ。あるいはまた向こうに問いただしてしかるべきじゃないか。いつも何かしら向こうに言われてから話し合いをするというような感じで大変残念に思うわけです。  それからこの問題については最後になろうかと思いますけれども、クラーク基地の閉鎖、撤収、そして移駐というような問題と関連するかどうかわかりませんが、最近沖縄の嘉手納基地を再編統合するということで司令官から発表がありました。それは何か移駐と関係ありますか。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生が今言及されましたのは具体的にどの発表を指しているかちょっと私すぐわかりませんけれども、一般的に申し上げますと、今アメリカの太平洋軍の再編問題についてアメリカ側において鋭意検討をしております。これは先ほど私が申し上げましたクラーク、スビックの関連もございますけれども、それを離れまして全体として今検討しておりまして、その関連で嘉手納におきます航空師団に関しましても統合再編問題について検討されておると承知しておりますので、恐らく先生が言及されましたのはそのことではないかと存じます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 時間がございませんので、次は厚生省に参ります。  例の沖縄の厚生年金が本土との比較で大変な格差があるということで、関係者そして県、皆さんから何回となく厚生省にお願いをしてまいりましたけれども、その問題がまだ解決いたしておりません。私は、この厚生年金の問題につきましては数字を持ってこの問題ばかりで内閣委員会で一時間も論議をしたことがありますし、ここでも再度取り上げたこともございますので、きょうは中身には触れません。  これは今まで沖縄県民としては一番関心を寄せている復帰問題の処理でございまして、県民大会という名において県民会議もつくられておるという大変重要な問題でございます。そういった形で、つい最近は知事が正式に厚生省に参りましてこの問題をお願いしたわけでございますけれども、年金局長のお答えは、沖縄の皆さん方のおっしゃることは理解するけれども、今の制度ではだめなのだと、おおむねそのような答弁があったようでございます。それが確かかどうか、事実関係。

加藤栄一厚生省年金局長

○政府委員(加藤栄一君) 九月十八日に沖縄県知事さんお見えになりまして……

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 いや、事実関係。そういうことですか。

加藤栄一厚生省年金局長

○政府委員(加藤栄一君) 沖縄県の特殊事情については私も理解しておりますけれども、本件の問題につきましては厚生省として厚生年金制度の中でできるだけのことはしていく、こういう事情を御理解いただきたい、こういうことでございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 沖縄の特殊事情は理解するということは、格差があるということを理解しているという意味ですか。

加藤栄一厚生省年金局長

○政府委員(加藤栄一君) 沖縄県の特殊事情というのは、私はこういう意味で申し上げました。  さきの大戦におきまして沖縄県におきましては特に戦争の被害が甚たしかったということ、また戦後沖縄が米国の施政権下に長年月置かれたという歴史的な経緯がありまして、こういう歴史的な経緯という特殊事情に基づきましてその影響として厚生年金制度の発足がおくれた、こういう事情が存する、こういう理解でございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 厚生年金の発足がおくれたから格差が出ている。だから格差があるということを理解しているということですかと私は聞いているのです。それはイエスかノーかですよ。

加藤栄一厚生省年金局長

○政府委員(加藤栄一君) 厚生年金制度がおくれたということに基づく何といいますか、年金受給額が本土の同じ条件の方々よりは少なくなっておる、こういうことは客観的事実として存すると思います。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 その格差の理由が、いわゆる発足がおくれた。それはそうですよ。二十七カ年間も沖縄を放置したのだから、アメリカの里子にやられたのだから、それは事実当たり前な話だ。だからおくれるのは当たり前なのです。格差が出るのもその時点ではこれはしょうがない。しかし、国民年金とか公務員共済年金は復帰時点で皆さん立派にさっとやってくれているのです。この厚生年金だけやってくれなかったから今まで尾を引いた形で格差があるということなのです。  年金制度の中で解決ができないということでこの問題は終わりというふうに厚生省は考えておられるのか。もうこれ以上できないと。

加藤栄一厚生省年金局長

○政府委員(加藤栄一君) 厚生年金制度におきましては、沖縄復帰時におきまして特例措置を講じました。御存じのとおりでございます。また、その後種々検討いたしまして、平成二年度から実施に入りました中高年特例の所得比例部分につきましての改善措置というものを講じたわけでございます。これはまさに私どもといたしましては沖縄の事情に対応するぎりぎりの措置ということでいろいろ検討いたしました末に実施したものでございまして、これ以上厚生年金制度の中において対応するといいますか、改善措置を講ずる余地はとても私どもとしては見当たらないところでございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 まさに恐ろしい論理だと思います、私は。同じ日本国民ですよ。しかも、いじめられた日本国民ですよ。であるならば、我々沖縄県民がこういった格差をつくったのじゃない、皆さんが格差をつくってくれた。復帰時点で厚生年金はどうなっているかというようなことがちゃんとわかっておられたのに。もちろん去年はある程度努力されましてマイナーの手直しはありました。しかし、それだけではどんなことがあっても格差は縮まりません。やっぱり二十九年、本土がやった二十九年までさかのぼっていろいろな方法を講じていかなくちゃならない。その方法論はもう論議したとおりでございます。それで今、全国平均の六四%しかいただかない。そんなばかな話がありますか。道をつくってくれ、橋をかけてくれ、これはちょっと待った、これは高過ぎるというような問題じゃないのです。  一国の年金というものが公正公平でなくちゃこれは国民じゃない。政治じゃないですよ。だから、今の年金制度でできないと言うのならば、じゃどうすればいいかということは、皆さんが大臣にも建言するし内閣にも建言してしかるべきじゃないですか。これでちょんということは困りますよ、これ。いいのですか。一国の中で年金制度が二つある。二つあると言えばおかしいけれども、格差があるまま公正を欠いた形で永久にあるということを皆さん認めていくのですか。これは決して沖縄側の欠点じゃないですよ。原因じゃないですよ。国民年金はできているじゃないですか、復帰時点でぴしゃっと。共済年金もできているじゃないですか。何でこれだけこういうふうになるか。  だから、先ほど話がありましたように、何で格差が縮まらぬのか。開発庁は一生懸命やっていますけれども、横の連携がないものだから、縦割りばかりで。一方で頑張っておれば一方はこのような形。こういったものも本土との所得格差七五%、そういった原因の一つになっていますよ、これも所得ですからね。じゃ、これで終わりということですか。皆さんのいわゆる事務方としては、これ以上できません、これは政治的な問題でしか解決できないというならそうおっしゃってほしいのですよ。ほかに救済の方法があるのか。  とにかく一国の年金制度に不公平があってはいけませんよ、これは絶対に。みんな同じ国民なのです。しかも、いじめられた方がいつまでもいじめられていいという論理はどこにもないはずですよ。その辺はどうお考えですか。

加藤栄一厚生省年金局長

○政府委員(加藤栄一君) 政治的にいかなる道があるかということにつきましては、私どもとしてはちょっと政治的な方についてどう対応するかということを申し上げる立場にはありませんが、行政的には、しかも厚生年金制度を担当いたします者といたしましては、平成二年度に実施いたしました改善というものが、種々の状況、制度の仕組み等を勘案いたしましてぎりぎりのところであるということを申し上げたいと存じます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 初めに行政的にはもう今の年金制度ではこれ以上できませんとはっきり言えば、あとは政治的であるかどうかはわかりません。だから、何もこれで終わりじゃないのです。むしろ皆さんが、これは今の制度ではできませんが、どうしますか大臣、どうしますか内閣、こういうふうに皆さんが上げていかなくちゃならぬでしょう。これが沖縄の格差をつくっている原因なのです。開発庁は一生懸命にやりながら、皆さんはこうやってこれで所得を抑えていく。  この問題に対して、開発庁長官、私の考え方が間違っているのか。年金制度の中で同一であるべきじゃないですか。これから開発庁長官としても、やはり厚生大臣とお互い大臣として話し合って何とか解決しようじゃないかと。  それで、どうですか。来年五月十五日は復帰二十周年になりますけれども、県民に対して長い間待たせたけれども、これでひとつ二十周年の記念として公平にやるようになりましたというプレゼントというのか、何かけじめをつけていただけませんか。開発庁の姿勢をお聞かせ願いたいと思います。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいまの厚生年金の問題につきましては、沖縄をめぐる戦後処理の問題はこのほかに幾多の問題があるように聞いております。私も現地から相当お聞きしたわけでございますけれども、最たるものがこの厚生年金だと思っております。私も厚生省の局長、課長等から事情はお聞きいたしました。今委員の方から厚生省の方に対しまして、厚生省ではどうだ、それ以上の政治的な判断どうだというふうなお話でございますが、本人を前にして悪うございますが、私から見ますと、やはり役人でございますから、そこまで役人が言えば政治的に判断を役人がするのかということになります。  開発庁の立場でどうだと今御質問がございましたが、私も開発庁としての結論をまとめておるわけではございません。しかし私も、先ほど来申し上げたとおり、戦後処理の問題の幾多あるうちではこの厚生年金の問題は処理しなきゃならぬ問題だと考えております。そして、復帰二十年を目前にいたしまして解決するなら今がチャンスだということも考えております。そこで、厚生省でこの問題を処理しろといってもなかなか至難の問題だと私は考えておりますので、やはり政治的な判断のもとに解決をする以外にない。これは開発庁の答弁ではございませんが、私の個人的な見解を言わせていただければそういう考えを持っておるということを申し上げたいと存じます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 それでは次に進みまして、同じく厚生省。  戦争中に八重山群島の中の石垣島、波照間島でアラリア地帯に軍命で避難をさせられたというようなことから、今マラリアのいわゆる犠牲者約三千名とも言われあるいは三千五百名とも言われておりますけれども、実数は明らかではございません。最近こういった方々に対しての補償問題が地元の市町村長会あるいは市町村議会あるいはまた遺族等々関係者の皆さんから大変切実な問題として取り上げられております。これは地元からは当然援護の対象にしてくれというようなことでしょうけれども、それも含めまして厚生省はどういうふうに対処していこうとなさるつもりですか。あるいはまた、今検討しておられるのかどうか。その辺現状についてお伺いいたします。

戸谷好秀厚生省援護局援護課長

○説明員(戸谷好秀君) お答えいたします。  御指摘の沖縄県の八重山におきまして戦時中また戦後にかけまして多くの方々がマラリアに罹患した、熱病というような形であるというふうにも聞いておりますが、お亡くなりになられたという件につきまして、厚生省といたしましてもこれまで各方面からたびたびお話を伺ってきたところでございます。  ただ、これまでこの件につきましてお伺いしたところでございますと、八重山におけるマラリアに罹患して亡くなられたとおっしゃっておられる件でございますが、私どもの所管する戦傷病者戦没者遺族等援護法、これは厚生省の援護の基本的な考え方、観点に立つものでございますが、これに照らして考えてまいりますと私どもの援護法の対象にはなかなかなり得ないというふうに考えております。  やや事務的にわたって恐縮でございますが、私どもの援護法では、軍人軍属、国と雇用関係のあった者または雇用類似の関係にあった者が戦争公務に従事している間に亡くなられたり傷を負われたりした場合に年金等を支給するという形でございます。したがいまして、援護法を適用するためには、国との間に一定の身分関係がありかつ戦争公務による死傷である必要があるわけでございまして、こういう要件に該当しないということでございますと、厚生省として現在何らかの対応をとることは非常に困難であるというふうに考えております。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 これも先ほどの年金関係と全く同じように、しゃくし定規ですよ。この制度にはなじまない、この制度では解決できないと。  しかし、過去をたどってみますと私も死に物狂いにやったものがあるのです。戦争中に七歳以上の犠牲者は救われる、六歳未満は救われなかった、これはおかしいじゃないかと。一体戦争協力、戦闘協力というのは何なのか。雇用関係だけで成り立つものじゃない。これは実際に戦争に巻き込まれて経験した人でないとわからない。極言かもしれませんけれども、お母さんのおなかの中にいる赤ちゃんさえ戦争協力者だと。軍命によって戦闘をスムーズにするためにあっちへ行けこっちへ行け、これも私は間接的な協力者だと。だから、しゃくし定規にそんなことでは私は困ると思うのです。  それで、六歳未満の問題も長年かかりましたけれども、いわゆる補償するようになった。それから対馬丸、学徒児童の疎開、これも今六七%ですか、今度概算要求でまた七〇%に持っていこうということで開発庁はすばらしい努力を展開中です。最初からこれはできませんとおっしゃらないでください、ちゃんといろいろ経緯がありますから。  これも立派な軍命で、これは証拠立てを一生懸命に県もやっておりますけれども、今までのところ、やはりそこの部隊が命令を出して、ここに敵が上陸するから山の中のどこどこの地点に入れと。そこはみんなマラリア地帯で、全部マラリアにかかって死んじゃった。三千名余りの犠牲者を出した。こういう経緯ですから、これは戦闘協力者ですよ。こういうような解釈に立たなくちゃならないのです。  これはやはり私は、六歳未満の問題解決の途中でしたか、あのとき私は衆議院でございましたけれども、日本の国というのは顔だけよくなって、お化粧ばかりどんどんして尻はぬぐってないなと。戦後処理まだまだいっぱいあるのです。先ほどの年金もいわば戦後処理から復帰で処理できなくてここまで来ているというような感じがいたすわけです。  戦後処理というものはやっぱり国の名においてやる。道をつくったり土地改良したりこれやってくれというお願いとは違うのです。お願いじゃないのです。権利の主張なのです。だから、これはいろいろと陳情、要請あろうかと思いますけれども、地元からそういうものが来たならば、そんなものがあるのか、県もしっかりそれは調べておけよというぐらいの親心があっていいのじゃないか。むしろ国の方から、こういったものがあるのか、一応我々はこうは考えるけれどもそんな実態があるのかということをちゃんと行政指導しアドバイスするのが私は本当に思いやりのある国家行政じゃないのかなと思います。持ってきたものを、これは物差しを当てはめたら当てはまりません、足りません、はみ出しました、できません。これでは私は、特に戦後処理というのは、今この問題からすると人間の死、とうとい生命と関係するものがたくさんあるわけですから。  どうですか、このマラリア問題。県も一生懸命にやっております。追って正式に要請があろうかと思いますけれども、あなたのお気持ちだけ聞かせてください。

戸谷好秀厚生省援護局援護課長

○説明員(戸谷好秀君) 事務方でございますので、援護法の関係について御答弁申し上げます。  先ほど六歳未満の者に対しての援護法の適用ということのお話があったわけでございますが、いろいろと経緯は私も勉強させていただいておりますが、やはり具体的には戦闘参加の実態があったということについて法律として認めていくという形でございまして、援護法として考えてまいりますとなかなか対象とするには事情が異なるのではないかというふうに考えております。  それから調査の件もお話があったわけでございますが、私どもとしては援護法を所管しておりまして、援護法の対象ではないという考えに立ちますと、県としての現在実施されております本件にかかわる調査につきまして私どもが沖縄県を指導するとか、そういう立場にはないのではないかというふうに考えておりますので御理解を賜りたいと思います。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 この問題はこれで終わります。  最後になろうかと思いますが、実はきょうの私のメインは防衛施設庁に対してでございましたけれども、時間がなくなってしまいました。次の機会に譲りますけれども、ただ一問だけ。  これはほかの議員の先生方には禅問答になるかもしれませんけれども、長い間の私と防衛施設庁長官とのやりとりの経緯があります軍用土地借料の問題。地主には話をしないで勝手に決めちゃって、そして勝手に決めた積算基礎がなぜ朝日新聞に載るのですか。我々もわからない。そちらもわからない。沖縄の新聞も載らない。どういうことですか。ただそれだけ聞いて、あとはこの次に譲ります。これで終わりじゃないですよ。この次はこればっかりでまたやりたいと思いますので、よろしくお願いします。

児玉良雄防衛施設庁長官

○政府委員(児玉良雄君) 沖縄県にあります防衛施設にかかわる借料につきましては、従来から地価の動向などに応じて対応してきております。来年度の概算要求におきましても最重点施策として考えておりまして、土地価格、地価の上昇、周辺の開発状況、現実の利用状況などを勘案して算定をいたしまして要求額を決めた次第でございます。  したがいまして、この概要につきましては、算定の考え方、基本的な事項、これは従来と基本的には同じでございまして、地主の方も御存じであろうと思いますが、概算要求につきましても基本的なことにつきましては地主の方には既に御説明をしておるところでございます。

大城眞順自由民主党

○大城眞順君 きょうは済みません。それだけです。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 私は、沖縄県における水資源の安定供給確保に関して質問いたします。  ことしの沖縄県地方における異常天候は、エルニーニョ現象の影響で台風による雨も期待できず、あるいは百年来の渇水と言われるほどの危機的状況をもたらしておるわけであります。那覇市内の主婦の方に聞きますと、もう六月以来夜間断水が続いていて今晩も夜間断水だろうというふうなことを言っておりまして、貯水タンク設備のない住宅では殊さらということであります。六月以来何回も夜間断水が行われているわけでございますけれども、今回に限ったことではなくて、復帰後十九年の間にことしを含めて十三回も断水をしている状況である。当然のことながら、家庭生活から教育、医療、産業活動など多方面に大きな影響を与えておるわけであります。ある医療関係の非常に水を使うところでは、腎臓の人工透析の問題にも支障が来ているというふうなことも危惧されたと聞いております。  沖縄開発庁としても沖縄県としても、対策本部を設けていろいろ対応策を講じておられるようでありますけれども、どうしても渇水時、断水時の苦労というものが、のど元過ぎれば熱さを忘れるではございませんけれども、雨が降ると忘れがちになるという悪循環を繰り返しているとも見られるわけであります。沖縄県における水資源の安定供給確保という問題は古くて新しい大変重要な問題であると思います。  初めに、余り根本的な重大な問題ではありませんけれども、節水ということに関連いたしまして確認をしておきたいことがございます。お答えを願います。  一般市民の感情として、一般市民、県民が断水や節水で苦労しているのに米軍施設や自衛隊の施設では断水もない、あるいは節水にも協力していないではないかという疑心暗鬼があるようでありますが、水資源対策と関連してこの点、米軍施設における節水体制についてお尋ねをいたします。  まず最初に、一般市民、真民の家庭で断水が行われている場合でも米軍施設向けの給水パイプのバルブだけは開いている、こういうことはないと思うのですけれども、そういう一般市民の方の疑問があるわけでございます。米軍施設向けの給水パイプのバルブは開いていていつものように給水がされているという、そういうふうな疑問があるわけでありますけれども、こういうことが行われているのかいないのか、お尋ねをいたします。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 沖縄の水問題についてはいろいろ御心配をいただいておりますが、ただいまお示しにございましたように、本島で申しますと、六月以降断続的ではございますけれども水道の給水制限を実施いたしております。そうした中で、米軍の施設につきましても一般市民と全く同様に行っております。  その給水の節水状況でございますけれども、県からの報告によりますと、例えば嘉手納基地の計数が上がってきておりまして、給水制限前の五月に対しまして給水制限に入りました六月は一二%減、七月は一七%減、八月は一九%減、これはいずれも五月に対してでございますが、夏季の水需要期に入りましたけれども、節水効果が相当上がっているようでございます。たまたまここに地元の新聞がそのことを書いておりまして、嘉手納基地では民間地域を上回る節水効果を上げているという見出しで、洗車、散水はだめ、プールも閉鎖といった大きな見出しでございまして、御懸念がございましたことではなくて、やはり一般市民と同様に節水をしまた給水制限を実施をしているという状況でございます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 確認になりますけれども、その米軍施設にだけ給水管のバルブが開いているというようなことはないのですね。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 報告によりますと、給水制限は米軍に対しても一般市民と全く同様に行っているという報告を受けております。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 今のお答えによりますと、かなり米軍施設としては協力をして、その節水効果も上がっているというふうに了解してよろしいわけでございますね。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) そのような計数が上がってきておりますし、また地元の新聞もそのような報道をしているわけでございます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 その問題はそこまでといたしまして、水資源をいかなる手段で確保するかということに話を戻したいと思います。  もちろん飲料水などの生活用水として不可欠であるばかりでなくて工業用あるいは農業用としても大切な資源であることは申すまでもないわけでございますが、この大切な水資源を確保するために現在沖縄県でいろいろな手段方法が行われていると思いますけれども、いろいろだ地理的条件、気候条件、あるいは地下資源の問題であるとか人口密度であるとか、工業、農業、観光資源、そういったもののばらつきがございますので、どういうところに対してはどういう水資源の確保の手段を用いる、そして計画を立てるというそのマニュアル、手引書のようなものはございますでしょうか。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 沖縄県は水の確保の上におきまして大変厳しい条件にございますので、ダムだけで済むということではなくて、例えば河川水や地下水を利用するとか、さらに離島においては海水淡水化を実施するとかといった形で、地域に応じまして多角的なあるいは多様な水資源開発をしていかなくてはいけないというように考えております。  それで、県におきましては、本島及び幾つかの離島、有人離島が四十ございますけれども、そういったところにつきましてそれぞれの地域に合致したような水資源開発をいたしておりますが、お示しにございましたような一覧性のあるマニュアルと申しますか、そういうものは持っていないのではないか。ただ、離島別にこんな開発をしていきたいという計画は持っております。それは一般の生活用水に限りませず農業用水等も含めたものでございます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 済みません、もう一回確認いたしますけれども、そういった私がさっき申し上げましたような条件を勘案して、こういう場合にはこういう手段で水資源を開発するというきちっとしたもの、五年十年で改変、変化させるということはあっても、一定の基準を示したものはあるわけでございますね。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 基準を示したものということになりますと、これは非常に地域に応じて多様でございますので、この基準この基準というものは持ち合わせていないと思いますが、各地域別に例えばAという離島であれば海水淡水化を中心にしてやっていこうとかあるいは場合によっては本島からの海底の送水管でやっていこうとかという形で、いわば離島別、本島も含めましてですけれども、そういった供給計画と申しますか施設計画というようなものを持っているわけでございます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 施設計画というものは持っているけれども、その施設をつくるに際してどういう条件のときには、例えばABCDというような手段方法があるとすれば、ある条件、地理的条件あるいは資源の状況、人口密度、その他気候状況、そういったときにはABCのうちのBを主力としてやるというようなマニュアルはないということでございますね。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) そういったいわば一覧性的なマニュアルというようなものは私は見ておりません。  ただ、一般的に申し上げまして、例えばダムでございますればダムの適地というものがございます。さらにそういったことに加えまして立地条件によりまして建設期間がどの程度かかるであろうとか、それぞれ個別の判断でございますので、一覧性のある基準というものは画一的に持つことは困難であろうかと思います。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 マニュアルの点についてはまだ時間があれば触れたいと思います。  先ほどのお話にも出ました海水の淡水化という水資源の確保について私もある程度調べましたけれども、開発庁といたしましてはどういうふうなお考えであるか、お聞かせを願いたいと思います。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 沖縄の水事情大変厳しゅうございますことから、これまではダムあるいは地下水の利用等を中心としてやってまいりましたけれども、新しい手段を持つ必要があるのではないかということで県においてかねがね研究を重ねてまいりました。  そうしたことから、これまで海水淡水化につきましては小規模なもの、日産二百トンないし四百トン程度のものは沖縄の離島でも五つやっておりますけれども、本島においてもそれを導入をしたいということで、来年度におきまして日量四万トン規模のもの、総事業費が二百億くらいになろうかと思いますけれども、そういったものを要求いたしております。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 海水の淡水化のメリットということについてはもう既に御存じだと思います。  一時、技術の開発途上においては生産コストあるいは施設の設備の建設コストが非常に高いというようなことも言われておりましたけれども、かなり改善されているとか、あるいは生産量のコントロールが容易であるとか公害発生の心配、つまり濃縮された海水を放流する場合の公害というようなことも心配されましたけれども、それほど心配はない。例えば今おっしゃったような北谷上水場の場合でも千五百メートルぐらい送水管を通せばもう素早く拡散して問題はない。あるいは比較的短期間で建設できる。  もちろんそういういろいろなメリットもあると聞いておりますけれども、そういう新しいといいますか、古くからあったにしてもどんどん進歩しているような水資源の開発方法ということも含めて、ひとつ長期的な観点から沖縄の県民、市民の福祉向上のためにもあるいはいろいろな工業、農業、産業の交流のためにもきちっとした基本的な計画を立てていただきたいと思うのであります。  さっきのマニュアルということにも関連いたしまして長官にお聞きしたいのですが、いろいろなその場その場の対策、現実に即した対応ということも大切であると思いますけれども、やはり沖縄の地理的な条件とか気候的な条件とかを勘案しながらこういう条件のときにはどういうダムにする、多目的ダムにするとかあるいは雨水を中心にするとかあるいは淡水化施設を中心にするというような一定の基準を示すということが必要だと思います。そういった沖縄の水資源確保に関連いたしまして水資源を確保するためのマニュアルづくりというものを進めるおつもりはないかどうか、お聞きしたいと思います。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) 沖縄の水事情大変厳しいものがございまして、今後の沖縄の振興開発にとりましても水資源開発問題というものは最も大きな課題であると考えております。そうした意味で、ただいまお話にございましたように、長期的、計画的な視点に立って積極的に取り組んでいく必要があるということを考えております。そのためには長期的な水需給をまず立てまして、これを踏まえまして計画的に供給面、需要面双方から多角的な施策に取り組んでいく必要がある、そう考えます。  そうした中で、国、地方公共団体あるいは民間等それぞれの役割に応じまして、都市用水、農業用水の別に、さらに沖縄で申し上げれば本島、各離島の別に総合的な施策を考えていく必要があると思います。先ほどございましたように、水資源開発の手法というものはいろいろ発展をしてきておりますし、また島等の個性、特殊性によりまして導入すべきものもいろいろございますので、やはりダムの建設のほかに海水の淡水化とか河川水、地下水の利用とか、さらにおっしゃいましたような需要面におきましては、単なる節水にとどまりませず生活雑排水の再処理の利用とか水資源の有効利用というものも含めまして総合的に考えていく必要があるのではないかと思います。  来年から第三次振計というものが始まります。その中でも最も大きな課題は一つにこの水資源の開発であろうかと思っておりまして、現在私どもの方もまた県の方におきましてもいろいろと勉強し研究をさせていただいております。ただいまお示しございましたような趣旨のものも含めまして一層検討を深めてまいりたい、かように考えます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 おっしゃるようないろいろな施策を推進していただくことは当然でございますけれども、先ほども申し上げましたように、そういう基準というものがなければいろいろな勝手な解釈をなされる場合があるのではないか。あるいは利権と絡む場合もあるかもわかりません。ダム屋さんが登場すればダムを推進しようとか、あるいは淡水化のプラント屋さんが登場すればプラントを推進しようというようなことも考えられるわけでありますので、ぜひそういった基準づくり、マニュアルづくりというものを進めていただきたい。  そういうことも含めまして、海水の淡水化に対する長官のお考えも含めまして、あるいは一定基準、マニュアルづくりというものも含めまして、沖縄の水資源の確保ということに対して長官の御決意をお伺いしたいと思います。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 四十七都道府県のうち長崎県が五四、五%、その次が沖縄県の四四、五%というふうに離島率が非常に高いのが沖縄県ですが、何しろ沖縄は東西千キロ、南北四百五十キロという広大な海洋面に離島がある。また、その地質というものが島によって極端に違うというふうなこともございまして、水の問題には非常に古来から苦労していらっしゃるように聞くわけであります。そして、ことしは測候所ができまして以来百一年でこれほどの渇水を食らったことがないということでございますから、ことしの状況を十分踏まえて今後の措置をしなければならぬと考えております。  そこで、県民の方々が節水に努める、高度利用に努める、こういうことは当然でございますけれども、やはりダムを新設する、多目的ダムをつくって十二分に活用するということも必要でございましょうし、また従前は高い高いと言われました海水の淡水化ということを手がけていく必要もございましょうし、等々考えまして、やはり現在リゾートということが非常に強く叫ばれておるときでございますから、海外からまた本土から多くの方がおいでいただいたときに水不足で困るというふうなことでは本当にこれは申しわけない話でございますから、我々は完璧を期して水問題には取り組みたい、こう考えておるのが私の率直な気持ちでございます。

針生雄吉公明党・国民会議

○針生雄吉君 ありがとうございました。

市川正一日本共産党

○市川正一君 日ソ両国間の領土問題、千島問題については別途必要た時間の保証を得て関係大臣とも論議する機会に譲りまして、本日は時間の関係から沖縄の恩納村キャンプ・ハンセンの都市型戦闘訓練施設移転問題についてただしたいと思います。  那覇防衛施設局の寺村局長は八月末の記者懇談会で、恩納村の都市型戦闘訓練施設は年度内に移設工事ができるようにしたい、移転先は恩納村の安富祖区など数カ所を検討中と、こう述べておりますが、移転先としてどこを考えているのか、また数カ所の候補地とは一体どこなのか、まず明らかにしていただきたい。

大原重信防衛施設庁施設部長

○政府委員(大原重信君) お答え申し上げます。  キャンプ・ハンセンにおける都市型訓練施設につきましては、地元におきまして、実弾を使用しての訓練は危険である、またこのような訓練施設はリゾート地域にそぐわないまといたしまして強い反対がございまして、恩納村、沖縄県及び那覇防衛施設局はその収拾策について話し合ってまいったところでございます。本施設の移設につきまして、昨年三月、西銘前沖縄県知事から収拾案が示されまして、これにつきまして恩納村長、恩納村議会議員の方々の御了承を得まして、恩納村の村長さん、沖縄県、米軍及び我が方の那覇防衛施設局の四者間で移設について合意に至ったものでございます。  防衛施設庁といたしましては、この経緯を踏まえまして、当該訓練施設を他の場所に整備するため平成三年度に予算を計上しているところでございまして、現在移設先について局部レベルで検討中でございます。したがいまして、今後鋭意努力してまいりたい、かように考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 検討中と言うのだけれども、寺村局長は「恩納村が反対しているものをほかで受け入れる所がない」と、これは八月三十一日の沖タイですが、こう正直に言っておるのです。そうすると、安富祖区を念頭に置いているということになるのじゃないですか。

大原重信防衛施設庁施設部長

○政府委員(大原重信君) お答え申し上げます。  ただいま申し上げましたように、検討中でございますが、恩納村の安富祖区につきましても私どもは有力な候補地と、かように考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 数カ所という候補地も特定できない。あれもこれもという形でそういう陽動作戦でやろうとしても、県民はちゃんと見ているのですからね。  もともとこの都市型戦闘訓練施設については、八八年の九月、ちょうど今から三年前に私が沖縄での記者会見でその危険な実態を明らかにいたしたのですが、その際に発表した一九八九会計年度アメリカ国防総省の米軍事建設計画書では、都市型戦闘訓練施設について、受け入れ国支援予算はこのプロジェクトには適合しない、すなわちこの種の訓練施設は日本側の予算ではできないというふうに言ってアメリカが勝手につくったものですね。ところが、伺いたいのは、今度の移設という名目で日本側が二億数千万円の思いやり予算を支出するということになっていますが、そういうことになるのですか。

大原重信防衛施設庁施設部長

○政府委員(大原重信君) お答え申し上げます。  本施設の移設につきましては、先ほども申し上げましたように、昨年三月に西銘前県知事から収拾案が示されまして、これについて恩納村長、議会の方々の了承も得られたものというふうに我々理解しておりまして、当庁といたしましては、こういった経緯を踏まえ、米軍の訓練が円滑に行い得るようまた地元の理解が得られるよう慎重に検討の上、当庁の経費をもちまして所要の移設を行いたい、かように考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 時間のロスを君は意識的につくろうとしているんだよ。私が聞いているのは、そういう思いやり予算を出すことを不当と思わぬのかどうか、それは一体どこから言ってきたのかはっきりせいと言っている。  それから二度も三度も前の西銘知事がどないやこないや言ったと言うけれども、これはもう済んだことじゃないですか。そして、今の恩納村議会はその後ですよ。去年の三月、西銘知事の提案で県と恩納村と米軍で移設を合意したということをあなた二度も繰り返すけれども、その後のことし九月の恩納村の議会が、また去年の五月の県議会が全会一致で撤去を決議しているのです。もうそれを二度と言う必要はないから、私の質問にまともに答えなさい。

大原重信防衛施設庁施設部長

○政府委員(大原重信君) お答え申し上げます。  恩納村あるいは県の方で反対決議があったことは承知しておりますが、平成三年度この移設の予算を計上しておりまして、県及び地元の村の意向も踏まえまして移設を行っていきたい、かように考えているところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 思いやり予算は出すのですか。

大原重信防衛施設庁施設部長

○政府委員(大原重信君) お答え申し上げます。  予算は提供施設整備でちょうだいをいたしております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 それはアメリカの方から言ってきたのか。

大原重信防衛施設庁施設部長

○政府委員(大原重信君) お答え申し上げます。  重ねて経緯を申し上げるのもあれかと存じますが、昨年の収拾の段階で四者の合意が成り立ちまして、そのときに沖縄県の方の収拾案の中に国の経費でもって移設をしてもらいたいという条件が入ってございまして、私の方もそれに従って自主的に検討いたしまして、これは提供施設整備で処理をしようということで予算に計上したわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 先ほど私が触れましたアメリカの国防総省の計画書によりますと、こう言っております。「都市地域戦闘は、もっとも遭遇しやすいもので、しかも特殊な訓練のための高度な装備を必要とする。このタイプの戦闘を模擬できる施設は、太平洋地域には存在しない」ということでつくっていったのです。実際にまた、アメリカが今強化しているゲリラ、テロなどへの対処と称しての他国への干渉、治安出動を含む低水準戦争政策の推進、さきの湾岸戦争で特殊作戦部隊の活動も報道されています。こういう施設は撤去させるのが当然であり、それがまた県民、村民の世論なのです。  そこで、沖縄開発庁長官にお伺いしたいのですが、よろしゅうございましょうか。  この都市型戦闘訓練施設撤去要求の決議を沖縄県議会並びに恩納村議会がこれまで何回行ったか御存じでしょうか。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 今御指摘の県会並びに村議会が何回したということは存じておりません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 申し上げます。沖縄県議会は五回、また恩納村議会は六回にわたって議決しています。先ほど来、鬼の首を取ったように前の西銘知事とどうのこうのということを言いますけれども、その直後にも県会も恩納村の議会もこの撤去の決議を繰り返し行っているのです。しかも、これは自民党も含め全会一致の決議なのです。  ですから私は、県民の命と暮らしを守り、沖縄の振興発展に尽くす責任を担う開発庁長官はこういう決議に耳をかそうとなさるのかどうなのか、その基本姿勢を承りたい。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 恩納村の関係のみならず県会あるいは市町村会における決議というものは、沖縄開発庁といたしましては十分尊重しなければならぬと思っております。  しかし、所管が防衛庁の関係でございますので、我々は重大関心を寄せながら実際問題といたしましては十分なことはできないというのが沖縄開発庁の立場ではなかろうかと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 その所管論は同僚の喜岡議員に対する御答弁の中でももううんざりするほど聞きました。私自身にも四月九日の本委員会で、この問題について長官は防衛施設庁の所管であるということでまともな答弁をしようともされませんでした。もういいかげんにしてほしいと思います。  今日、ワルシャワ条約機構の崩壊のもと、軍事同盟、軍事ブロックによる世界の分割と対立の無益さがだれの目にも明白になってきました。紛争は軍事的手段によるのではなしに平和的に解決するというのが世界の世論の大勢になっています。現にフィリピンでは米軍事基地の撤去を上院で議決いたしました。このことに見られるように、今なお軍事同盟、軍事基地、これにしかみつく日本の政府は世界の流れに逆らって孤児の道を歩もうとするものと私は言わざるを得ません。  重ねて長官に伺いますが、沖縄における基地撤去、縮小、返還、これに対して沖縄の担当大臣としては、こういう五回六回の県会、村会の議決にもかかわらず、それは所管が違う、わしゃ知らぬというふうにまだお答えですか。もう一遍聞かせてほしい。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 沖縄県におきます基地というのは非常に広大な地域でございますし、また市町村によってはそのウエートが極めて高いということは私も存じております。そして、沖縄の今後の開発振興に関しましては基地を返還してもらうことが大いに役立つこともよく存じております。だからといって、私の所管でないところに私が責任ある立場の言葉を言えないのは当然じゃないでしょうか。所管でないところまで私が何でもかんでもやりますやりますということはまさに無責任だと思うのです。それが私は事実だと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 ここに今の自民党政府のいわば正体見きわめたりであります。その責任というのは一体だれに対する責任なのですか。国民に対する責任であり県民に対する責任です。あなたは開発庁長官として沖縄県民に対して責任を持っているのです。  さっき同僚議員も述べましたけれども、二次振計でも、三次振計に向けての沖縄振興開発審議会の最終報告、ここに私持ってきましたけれども、これを見ても、基地の早期の整理縮小をみずからの課題として開発庁自身が繰り返し強調している。長官、今あなたも口になさった。もし沖縄開発庁がまた長官がまじめにまともに沖縄の振興開発を促進するというならば、この問題に真剣に取り組み探求するということは当然の責務じゃないですか。事柄は県民の平和と安全、命と暮らしを守る、そういう切実な願いにこたえるかどうかという、いやしくも政治家たる者の、いわんや大臣たる者の資質にもかかわる問題だと私はあえて言いたい。所管云々ではなしにそういう見地から重ねて私は具体的にお聞きしたい。  それは軍用地転換促進特別措置法の制定問題です。沖縄県当局が九月四日に発表した軍転特別措置法の要綱は、米軍基地の返還、跡地利用計画を促進させることに役立つものであると私は考えます。この点で長官はどういう認識をお持ちなのか、まずお伺いいたします。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 私は沖縄開発庁長官と同時に北海道開発庁長官を任命されておりますけれども、北海道でも北方四島の問題は外務大臣、総務庁長官そして北海道開発庁長官とそれぞれの分担があるわけですよ。民主主義であればあるほど分担を厳密に守っていかなきゃならぬわけです。何でもかんでもやりますやりますということは、これは政治家がそんなことを言ったのではむちゃくちゃになるわけですよ。秩序あってこそ初めてその内閣が実行し得る施策ができると思うのです。  沖縄の問題でも同じことでして、責任あるから責任あるからとおっしゃって、私が沖縄開発庁長官だから、それじゃ防衛庁の問題にも外務省の問題にも答えられるかというと答えられない。これは根本的に考えが違うと私は思っておるのです。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は今そのことを問いかけているのじゃないのですよ。しかし、あなたがそういうふうにおっしゃるからあえて言いますけれども、政府というものは当然それぞれの持ち場においてそれを内閣の施策に反映する、そういう立場をあなたは今議論になっている沖縄の基地問題についておとりになっているのかどうなのかということを問いかけているのです。あなたは所管外や言って全然やろうとしていないじゃないですか。そのことを私は今糾弾しているのです、あえて言葉を選ばずに言うならば。  そして、今お聞きしているのは、沖縄県当局が提起している軍転特別措置法の要綱について、私はこれは大いに役立つと思うが、あなたはどない思っているのですかと聞いている。その答えはせずに、勢いよく立ったのはいいけれども、すかたんなことを言ってもろたら困るのです。  委員長、はっきりもう一遍答弁させて、ください。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 一歩前進が三歩前進になっているから私は先ほどの答弁をしたわけです。  今おっしゃるようなことなら私も例えて言えば、先般沖縄県知事がアメリカに行っていらっしゃるときに沖縄を訪問いたしました。そのときに沖縄市に行きますと、沖縄市の助役の方から、アメリカ軍に対していろいろと折衝してそこは港湾区域として除外していただきたい、こういう話をしておるのですがまだまとまっておりませんと、そういう話が出ています。そういうことについては私は所管外なことですけれども、それじゃ防衛施設庁に対してその話はどう進んでおるのかと、そういうことをやっておるのです。だけれども、そんな私の責任でないことまできめ細やかに答弁するということは、私はちょっと所管外としての立場から言えばおかしいと思っておるのです。

市川正一日本共産党

○市川正一君 もう時間が迫ってまいりましたので前へ進めますが、実態に即して聞きます。隣で盛んに手を挙げていらっしゃるけれども、私は長官とやりとりをしたいので。それで、きめ細かいことを僕は聞いているわけじゃなくて基本姿勢、スタンスはどうなのかということを聞いているので、そのことについて所管外や言われたのでは話にならぬということです。  最後にお聞きしますが、米軍基地の返還跡地の利用についてはずっと長い年月の歴史的経過があるのです。その間の地主の方の経済的負担はまことに大きい。また、自治体は用地費がかさんで跡地の利用計画が具体化したくてもできぬというのが現実なのです。  そこで沖縄県が今提起しているのは、返還合意した施設、区域は国の責任で、一、計画的な返還、二、地主への適切な損失補償、三、行財政上の措置などを含む制度の確立を求めるという提案をしておりますが、沖縄開発庁はこれにどうこたえようとするのか。また、今そういう何らかの適切な制度、措置が国に求められていると私は思うのですが、そういう必要性はお考えにならないのかどうか。その点を最後にお聞きして質問を終わりたいと思います。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) ただいま沖縄県が考えていらっしゃることについてのお話が出たのですが、そういう問題についてもお話は聞いておりますけれども、まとまった……

市川正一日本共産党

○市川正一君 所管外じゃないですよ、これは。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) まとまった話は聞いておりません。ですから、きょうはお答えできません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 お隣は別にいいのですか。あなたに聞いていないとは言わぬから。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) ただいま大臣からお答え申し上げましたとおり、沖縄県が軍用地転用に関します特別措置法の制定を要請しようとしていることは承知いたしております。しかし、まだ私ども正式の要請は受けておりませんので、本日この段階でお答えを申し上げるのは差し控えさせていただきたいと存じます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 では、よく勉強してください。  終わります。

山田耕三郎連合参議院

○山田耕三郎君 私は、北方四島返還問題に関連をして二、三お尋ねをいたします。  最近発売の外国の雑誌によると、崩壊寸前の経済の再建に悩むソ連の指導者は西側諸国の支援の約束を取りつけるために躍起となっている。ロシア共和国のエリツィン大統領は、ちっぽけだが価値ある領土の一部をもとの持ち主である日本に返還してもいいと申し出た。また、ゴルバチョフ大統領もアメリカの要求を受け入れキューバのカストロ政権と手を切るための第一歩を公式に踏み出した。さらにソ連のボリス・パンキン外相は米政府が長年望んでいたもう一つの目標を達成する道を開いた。すなわち、訪ソ中のベーカー米国務長官との間でアフガニスタンへの武器援助をそれぞれ停止することに合意をしたのだ。こう書いております。  北方四島に関連しては九月二十日付の日本の国内紙にも、「ゴーズィレフ・ロシア共和国外相は十九日、タス通信に対して北方領土問題解決のため、国際司法裁判所への提訴とか歯舞、色丹両島の返還問題を盛り込んだ一九五六年の日ソ共同宣言への復帰も考えられると述べた。ソ連やロシア共和国の高官が日ソ共同宣言による問題解決を表明したのは初めてで注目される」と一連の具体性のある記事とともに報道されましたし、アメリカに関連するキューバ、アフガニスタンの問題も既に国内紙も報道済みであります。  さらにこの雑誌は、ゴルバチョフやエリツィンがなぜこのように急がなければならないのかについても次のように解説しております。  ゴルバチョフも個人的に急ぐべき理由があった。エリツィンではなく自分こそがモスクワでの交渉相手だということをアメリカに証明してみせたかったのだ。ゴルバチョフは外国からの援助を引き出すキャンペーンを通じて国の内外で自分の評価を高めようとしたのかもしれない。外交問題ではまだ実力を失っていないことをアピールしたかったのだろうとある米当局筋は語っておるとあります。エリツィン・ロシア共和国大統領についても同様に裏を返した立場が考えられますが、権力社会における真相は私の知り得るところではありません。  ただ、クーデター失敗以後におけるソ連政局の実態からは北方四島返還問題の解決が促進されるのではないかと思われる要素も多いように思われますが、今日までの日ソ両国政府間の交渉の経過の中では何らかの変化が起こっておりますのかどうか。もしそうでないとすれば、今私が述べたようなことは単なるうわさ話にすぎないとおっしゃるのか、外務省当局の答弁を求めます。

高島有終外務省大臣官房審議官

○説明員(高島有終君) 今先生御指摘のとおり、ソ連の国内でいろいろな思惑に基づいた動きがあるといった報道があることは私ども承知いたしておりますが、それは推測の面もございますし、私どもが正確に判断するのは大変難しいところでございます。ただ、この八月の政変以降のソ連の動きを見ますと、基本的には民主化、自由化へ向かっての大衆レベルからの本格的な改革が動き出したということもこれは事実であろうというふうに見ているところでございます。  こういう中で、ただいま先生御指摘がございましたように、一連のロシア、ソ連の要人の対日関係の発言の中で注目すべき発言が出てきていることも御指摘のとおりでございます。特に領土問題、平和条約締結交渉の問題を先送りしないといった点、あるいは日本との関係において勝者と敗者の立場をもはやとらないのだといった点、あるいは平和条約、領土問題を法と正義の立場から解決していくのだ、こういった趣旨の発言が出てきていることは私どもは積極的に評価すべき点であろうというふうに考えているところでございます。  今後とも私どもとしては、新しいソ連の動きの中で、特に新しい国家体制の中で、連邦政府のみならず共和国政府の力が大いに高まっている、こういう状況の中で連邦政府とともにロシア共和国の立場が非常に重要になってきているという点を踏まえまして、連邦とともに共和国関係者とも従来以上に積極的に対話と意思疎通を図っていきたい、こういうふうに考えているところでございます。

山田耕三郎連合参議院

○山田耕三郎君 二つ目は、世界を揺るがした三日間クーデターは食いとめられました。食いとめたのはエリツィンとロシア共和国政府に率いられた市民、ジャーナリスト、兵士、炭鉱労働者たちであった。青年が結束したことも特筆に値することだと言われております。市民は敬服すべき勇気と自制心を持って行動し、兵士を挑発することもなかった。装甲車のわきで発砲する兵士の横に立って携帯マイクで訴え続けた市民の姿は感動的であったと言う人もあります。人々の立ち上がりがクーデター政権を打倒した。その結果クーデター主謀者の意図とは反対に下からの新しいロシア革命を引き起こす契機となったことは、あたかも一九一七年革命当時と同様、保守派の決定的敗北が起こり、今回と同様、革命に道を開いたものだと言われております。共産党は組織としてクーデターに関与したことはなかったにいたしましても、クーデターと闘わなかったことは明らかであって、ここにその生命は最終的に終わることになったのもまた当然かと思われます。  しかし、今日のソ連は、経済危機から脱するために民衆を基盤とした強力な政治主体を明確に打ち立てなければなりません。ソ連では四月二十三日のノボオガリョボ合意以来、法的には共和国の主権が確立され、連邦も和解路線を追求しました。その構想は、ソ連邦が構成共和国から成る主権国家連合として再編成され、連邦機関は大統領を含め新たに選挙を行うものであり、今後のソ連の国家の中心は共和国となり、主権国家の連邦が必要であるということになっております。今後、新連邦条約締結の過程でロシア共和国を初めとする共和国の立場がさらに強まることもやむを得ない状況にありますが、このことに関連して次の二点をお尋ねいたします。  第一点は、新連邦条約による主権国家連合の構成は成功すると思われるのか。そのときの政治主体が明確にされるのはいつごろと見ておいでになりますのか。  第二点は、ルキヤノフ元最高会議議長らが上からのソビエト型国家の危機を解決しようとしたのが今回のクーデターであったとしたら、下からこの危機を解決しようというのがエリツィンらの現在の構想と言われておりますが、ロシアはロシアとして、ロシアから独立を要求しておる自治共和国や自立を主張いたしております自治共和国がありますが、これらとの関係はどのようになっていくと見ておいでになりますのか。  以上お尋ねします。

高島有終外務省大臣官房審議官

○説明員(高島有終君) ただいま先生御指摘になりました連邦と共和国との将来の関係という点につきましては、去る九月二日から五日にかけまして開催されました人民代議員大会におきましていろいろ議論された点でございます。そして、ここの議論の中では、新しい連邦の形態として、今御指摘になりましたように、主権国家の連合だということが基本的に確認されているところでございます。  ただし、この主権国家の連合という形が具体的にそれではどういう形態になっていくのかという点につきましては、これも今先生御指摘になりましたような新しい連邦条約の中で結局は規定されていくということにならざるを得ないことでございまして、先般の人民代議員大会で決定されました新しいソ連の国家体制も結局は新しい連邦条約が締結されるまでの間の暫定的な体制である、こういうことになっているわけでございます。  しからば新しい連邦条約がいつどのような形で締結されていくのかという見通しの問題でございますが、これは大変難しいところでございまして、ゴルバチョフ大統領などはこの点については年内にも新連邦条約を制定してそのもとで連邦大統領の選挙を行いたいといったような発言を行っていることは御承知のとおりでございますが、果たして事がそのように運ぶのかどうかという点につきましては現時点では極めて判断が難しく、したがって不透明な状態にあると申し上げざるを得ないのではないかと思います。ただ、全体的な方向といたしましては、これは先ほど先生も御指摘になりましたように、新しい国家の体制の中で実際の権力なり機能なりが極めて大きく共和国の側に移った形の体制になっていくであろう、こういう方向についてはもはや動かしがたいのではなかろうかというのが私どものとりあえずの見方でございます。  それから御質問になりました第二の点でございますが、共和国の中でも自治共和国があることは御指摘のとおりでございまして、このような一連の新しい連邦体制の中で各共和国でもいわばその縮小版のような問題を抱えて、またそういう新しい動きが出てきていることも御指摘のとおりでございます。現にロシア共和国の例をとりますと、ロシア共和国の中には十六の自治共和国がございます。この十六の自治共和国のうち十四の共和国が既にいわゆる主権宣言というものを行っております。これまでの一連のソ連の動きの中で、新しい国家体制としての共和国と連邦との関係に並行いたしまして、特にロシア共和国の中におきましても自治共和国とロシア共和国との間でいわば似た動きが並行して起こっている、こういう状況でございます。  ただ、これらが具体的にどのような結論になっていくのかという点につきましては、この点も含めまして先ほど申し上げましたと同じように、現時点においては極めて不透明と言わざるを得ないと思います。この問題につきましては、今後のソ連邦における連邦条約締結の動きあるいは連邦憲法の制定の動き、さらには各共和国における憲法制定の動き、こういったものの中で規定されていくということでございまして、私どもも極めて注目している点ではございますけれども、先ほど申しましたように、現時点では不透明と申し上げざるを得ないという状況でございます。

山田耕三郎連合参議院

○山田耕三郎君 これからお尋ねしようとすることについては、昨日中山外務大臣がアメリカにおいてロシアの外務大臣と会談された様子が一部報道されておりますが、北方四島返還交渉の相手方はだれになるのかということです。  今日までは何の疑念もなくゴルバチョフ・ソ連大統領であったし、政府もまたその道で進めておいでになりました。私は、クーデター後の連邦政治における功績者ではあったとしても、ロシア共和国大統領エリツィンの突出を恐れます。今日までも既に共和国の同輩者の中の第一人者として振る舞ってきたロシア共和国が、今回の政変を通じてソ連を救うロシアの地位を占めたことであります。ロシア共和国がソ連を管理し始めたように思えてなりません。  国の制度の上でも、ソ連、ロシアの両大統領の共同管理体制を生じつつあるように思います。すなわち、危機に際してのソ連とロシアの大統領兼務をするということが決められております。KGB議長など連邦主要人事が共和国の推薦によるものとなっております。これでは共産党の持っていた強権がロシア共和国に移っただけで、強大な特権者の行う国家統治の危険性はなくなったとは思われません。これから市場経済への移行や共和国の分権化との間に矛盾が生じないのかどうか。今エリツィンは重要な立場に立たされているが、彼がどのように行動しようとも内政には干渉はできません。しかし、重大な関心を持って注視することが必要であると思います。  しかし、北方四島に関しましては現在は明らかにロシア共和国の領土であり、今後の政治の運営においても共和国の方が連邦政府より優位に立つと考えられます限り、ロシア共和国及びエリツィンを交渉相手にせざるを得ないのではないかと思われますが、この点については外務省はどのようにお考えになっておられるのか、御所見を承りたいと存じます。

鈴木宗男自由民主党外務政務次官

○政府委員(鈴木宗男君) 北方四島返還交渉の相手はだれになるのかという御質問かと思いますけれども、先ほど来答弁しておりますように、主権国家連合の構想のもとで外交面でも各共和国が相手程度の実質的役割を果たすものと考えられております。ただし、具体的問題について連邦と共和国の関係がいかなるものとなるかは現時点においてはまだ不透明であります。  いずれにせよ、北方領土問題を含む対日政策につきましてはロシア共和国が実態面で持つ重要性が増大していることは間違いのないところであります。このような観点からも今後連邦とともにロシア共和国関係者とも十分な対話と意思疎通を図っていきたい、これが外務省の見解であります。

山田耕三郎連合参議院

○山田耕三郎君 終わります。

喜屋武眞榮参院クラブ

○喜屋武眞榮君 時間が短うございますので、私は幾つかの問題に対して確認をする、こういう気持ちでお尋ねいたしたいと思います。簡潔にお答え願いたいと思います。  まず、質問に移ります前に私の言いたいのは、法は国民を守るためのものであって役人を守るためのものではない。ならば、もし現行法に不備があるならばそれを改正し改めるべきである。もし法がないならばいち早く法をつくるべきである。例えば八重山のマラリアの問題にしても、今さら遅疑逡巡する問題ではないと思う。いち早くその事実を確認して裏づける法をつくって救済すべきである。  また、先ほど来の皆さんのお話、長官その他の方々の御答弁を承りまして、沖縄の自主経済、格差是正は、二次振計が来年の三月終わるわけだが、困難である、無理である、こういう御答弁があったわけでありますが、困難であり無理であるというその原拠はどこにあるのかというと、残念ながらきょうの御答弁の中からは出てこなかった。そのがんは膨大な米軍基地が存在しておるということ、この基地の問題を避けて通るところには沖縄の本当の開発はあり得ない。その自覚に立って窓口である長官あるいは関係の外務省も前向きにそれぞれの責任を感じながら、内閣においてあるいは政府において横の連絡をとって訴えてくださるということが責任ある態度ではないでしょうか。我が道を守ればよそは知らぬというような態度では何のための窓口か、何のための政府かと、こう言いたいのであります。  そこで、この米軍基地の撤去ということに対して、いみじくも大田県政は前向きで基地撤去を打ち出したではありませんか。ところが、現実的に基地の整備縮小というニュアンスで今取り組みつつあるわけでありますが、そこで尋ねたい第一点は、一九九〇年六月、日米合同委員会で返還に向けた手続を進めることが了承された約一千ヘクタールの在沖米軍基地の返還については今後どのようなスケジュールになっておるのか、どのように考えておるのか、簡潔で結構ですから明らかにしてもらいたい。これは外務省と開発庁長官に尋ねます。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生が言及されました昨年の合意は、約一千ヘクタール、二十三事案に上りますけれども、そのうち四事案につきまして既に日米合同委員会の手続を下しております。その中で一番先に進みましたのは浦添――宜野湾間のパイプラインでございまして、この約四・三ヘクタールに関しましては既に昨年末で地主の方に返還済みでございます。残りの三事案につきましても着々と手続が進んでおります。  それから残りの十九事案についてでございますけれども、これにつきましても土地所有者及び関係者との綿密な調整が必要でございますので、現在地元関係者と調整の上可能なものから手続を進めていきたい、こう考えているところでございます。

造酒亶十郎沖縄開発庁総務局長

○政府委員(造酒亶十郎君) 米軍施設、区域の跡地の有効利用を図りますことが沖縄の振興開発上極めて重要であるということは申すまでもないわけでございます。二次振計におきましても、また先般二次振計終了後の沖縄の振興開発のあり方について御審議をいただきました沖縄振興開発審議会の専門委員会の最終報告におきましても、土地利用上大きな制約となっている米軍施設、区域についてはできるだけ早期に整理縮小し、産業の振興、生活環境の整備に資するよう跡地の有効利用を図るための施策を推進する必要があるとされているところでございます。  ただいま先生の御指摘の事案につきましても、私ども速やかにこれが返還されそして速やかに跡地の有効利用を図りますための各種の事業を行いたい、このように考えておるところでございます。

喜屋武眞榮参院クラブ

○喜屋武眞榮君 第二点に、再三にわたって強く返還を要請してきました那覇港湾施設、普天間飛行場、奥間レストセンター等については一九九〇年六月の日米合意からは漏れておりますが、これらの施設の返還促進についてはどのように考えておられるか、外務省。

松浦晃一郎外務省北米局長

○政府委員(松浦晃一郎君) 先生最初に言及されました那覇港湾施設についてでございますけれども、これは御案内のように、さかのぼりますが第十五回の安保協で移設条件つきで返還が了承されているわけでございます。現在検討を進めておりますけれども、残念ながら移設先の見込みが立っていない等の問題がございます。  それから次に先生が言及されました普天間飛行場でございますけれども、これに関しましても現在日米間で検討は行っておりますが、米側は運用上必要な飛行場施設であるとしております。  それからその次にお触れになりました奥間レストセンターでございますけれども、これも検討を行っておりますが、移設先の見込みが立たない等の問題がございます。  いずれにいたしましても、那覇港湾施設の返還等に関しましては引き続き米側と調整してまいる所存でございます。

喜屋武眞榮参院クラブ

○喜屋武眞榮君 次にお尋ねしたいことは、先ほど来も尋ねられましたが、水資源の抜本的解決なくして沖縄の本当の開発はあり得ないと私は信じておりますから、この水資源開発に向けての取り組み、特に新規事業である大規模海水淡水化施設及び国営かんがい排水事業、沖縄本島南部地区の地下ダム等についての計画はどのように進めておられるかお聞きしたい。

水谷文彦沖縄開発庁振興局長

○政府委員(水谷文彦君) ただいま御指摘がございますように、沖縄の振興開発にとりまして水の確保ということは大変重要な課題でございまして、今後の振興計画を考える上におきましても私ども長期的、計画的な視点に立って積極的に取り組んでいきたいと考えております。  そうした中で、第三次振興計画の初年度に当たります来年度の予算におきましては、ただいまお示しかございましたような三つの大きなプロジェクトを要求いたしております。  一つは本島北部におきます座津武ダムというダムでございまして、総事業費が約三百億でございます。飲料水が中心でございます。それから第二が大規模な海水淡水化施設でございまして、本島におきまして日量四万トン規模のものを予定いたしております。総事業費約二百億でございます。それから第三が本島の南部におきます地下ダムでございまして、宮古でやっております地下ダムがございますけれども、それと同じような手法のもりでございまして、農業用のダムでございます。ダム中心に約三百億の事業ということでございます。  この三つの事業で約千億ぐらいの総事業費となっておりますけれども、これらを中心としていましてとりあえず平成四年度におきましてはこのような三つの大きなプロジェクトに取りかかりたいと考えているわけでございます。

喜屋武眞榮参院クラブ

○喜屋武眞榮君 次にお尋ねしますが、米空軍のC141型輸送機及び兵員がフィリピンから沖縄の嘉手納飛行場に移駐してきたことによって嘉手納町民はもちろん県民は非常なる脅威と不安を感じて、この気持ちが今や爆発し広がり燃え上がり、いわゆる県民総抵抗の兆しか起こりつつあることは御承知だと思います。この移駐したことによって今申し上げました県民の基地被害による負担と不安が増大しつつあることは今さら申し上げるまでもありません。聞くところによると、それは一時的な移駐であって常駐ではない、こういうことも言われておるのでありますが、もしそのとおり移動するならばともかくとして、そのまま居座るということになるとこれは当然基地の強化につながる。それは県民の意思と裏腹である、こういうことも御承知かと思うのです。  そこで、政府のC141型輸送機及び兵員の嘉手納飛行場への移駐を即時中止させる米側への申し入れが私は当然の措置としてあるべきであると思っておるわけですが、政府の見解を伺いたい。外務省。

鈴木宗男自由民主党外務政務次官

○政府委員(鈴木宗男君) 御指摘のとおり、在比米軍の一部がフィリピンのクラーク基地から沖縄に一時的に移動してきているということは外務省も承知をしております。米側の説明によりますと、これはあくまでも一時的なものであり恒常的に配置されたものではないと伺っております。いずれにせよ、在比米軍基地から撤退した後の米軍の問題については現在米側において検討中であると承知しておりますので、その具体的内容についてはまだ知り得るところではありません。  一般論といたしまして、我が国の安全及び極東の平和と安全の維持という日米安保条約の目的達成のためには、その有益なものに関しましては基本的に協力していくという姿勢が必要ではないかと考えております。

喜屋武眞榮参院クラブ

○喜屋武眞榮君 次に、先ほども出たと思うのですが、厚生年金の問題。  厚生年金の格差是正ということもこれは当然過ぎるほど当然、今さら文句を言い合う時期ではない。潔く是正し完全に格差をゼロにすべきであるということはこれは当たり前の話である。これについて開発庁長官の御見解を承りたい。

谷洋一自由民主党北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(谷洋一君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、私も沖縄の戦後処理の問題につきましていろいろと沖縄の皆さん方からお聞きしております。そういうことでそれぞれの省庁に意見を聞き、また私の意見当言ってお話し合いをしておりますけれども、厚生省との関係におきまして厚生年金問題も重大な戦後処理の問題の一つだと私は思っております。  何分にも昭和二十九年から出発しました我が国の厚生年金、本土復帰したのが四十七年で、沖縄は四十五年から出発したというふうに伺っておりまして、その点今現在の厚生省の年金会計で捻出することは非常に難しいということは先ほども厚生省の課長が申しておったとおりでして、同じようなことを私どもにも言うわけでございますけれども、沖縄本土復帰二十年という節目の年でございますので、来年度を中心に何とかこの問題の処理がまた前進できればありがたいと、こういう方向のもとに私はやりたいと思っておりますが、沖縄開発庁として沖縄県とまだ十分な話し合いを詰めておりませんので、その話を詰めて今後処理の方向に向かいたいと思っております。

喜屋武眞榮参院クラブ

○喜屋武眞榮君 今の厚生年金の問題につきましては非常に事務的なことがうるさいほどあるということも御承知かと思うのですが、そこで一つ問題になりますのは、企業者負担という立場から非常にこれは大きな問題があるわけです。結論を申し上げますと、二十年前にさかのぼってこれを云々すれば、その企業者が今どこにどうしておるかということも大きな問題ですが、すべて業者負担という分野は当然過ぎるほど当然政府が負担すべきである、こう私は申し上げたいのです。そういう見解に立って御検討をお願いしたい。  そこで、時間が参りましたので最後に長官初めおいでの皆さん方に申し上げたいことは、長官は百聞は一見にしかずというお心でたびたび沖縄に調査に行っておられる。この前お聞きしたら八度とおっしゃったですかね、たびたび往復された。これは百聞は一見にしかずという御配慮だと私はお聞きします。  ところで問題は、石見は一思にしかずということを私は申し上げたい。何遍いらっしゃることも結構ですが、いらっしゃるたびごとに何かを心に持ち帰ってくる、これが私が言う百聞は一見にしかず、石見は一思にしかず。一思ということは一つの思いということです。見るではありません。石見は一思にしかず、この真心をお持ちの谷長官だと私は敬意を表しておる次第でありますので、どうかその一思をぜひこれから窓口担当者として一つ一つ実らせていただきたいことを心を込めて要望を申し上げあるいは期待申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

福田宏一自由民主党

○委員長(福田宏一君) 本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四分散会

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