労働委員会 第3号
- 発言数
- 105 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1991/09/18
会議録
○川崎委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。小里労働大臣。 ————————————— 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、 公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を 求めるの件 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小里国務大臣 ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を求めるの件につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 近年、職業生活の中でその能力を有効に発揮したいという希望を持つ女性が増加しておりますが、育児、家事、老人介護の負担等、就業する上でのさまざまな制約条件を抱える者が多く、それぞれの就業ニーズに応じたきめ細かな再就職援助措置を講じていくことが必要となっております。 他方、今後、若年人口の減少に伴って労働力供給の伸びの鈍化が見込まれており、労働力の需給調整を円滑に進めていくためには、女子労働力の積極的活用を図ることが重要な課題となっております。 このため、労働省としては、平成三年度において、女子の就業希望登録、離職期間中の職業情報の提供、職業講習、きめ細かな職業紹介サービス等を内容とするレディス・ハローワーク事業を創設することとしております。 この案件は、レディス・ハローワーク事業を専門的に推進する組織として、公共職業安定所の出張所を東京都及び大阪府に設置することについて、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、国会の御承認を求めようとするものでございます。 何とぞ御審議の上、速やかに御承認くださいますようお願いを申し上げます。
○川崎委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○川崎委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。永井孝信君。
○永井委員 ただいま大臣から趣旨説明が行われたわけでありますが、今回のレディス・ハローワークを推進するための出張所の新設、このことだけを浮き彫りにして判断をしますと、新たな時代のニーズに対応してということで非常にすばらしいことのように思えるわけでありますが、中身を精査してみますと問題点もなかなかあるようでございますので、その意図するところはそれなりに高く評価をいたしますけれども、具体的な問題について幾つか質問をしてみたいと思うわけであります。 まず初めに、今行政改革の推進ということが政府の最大の柱になっているわけでありますが、当然のこととして、労働行政も大きな影響を受けているわけであります。今年度における労働省の行政組織あるいは機関の再編というものは、この問題以外を含めてどうなっているのか、明らかにしてもらいたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 平成元年の一月に閣議決定をいたしました行政改革の実施方針についてという閣議決定がございます。その中で、平成三年度に予定しております私どもの地方支分部局の再編 の状況でございますが、宮城県におきまして出張所を分室に改正をするというのが一つございます。それから、ただいま御承認をお願いをいたしております東京、大阪のそれぞれ二出張所の新設、それに伴いまして二出張所廃止ということがございます。本年度におきまして予定しておりますのはそれだけでございます。
○永井委員 今も御説明をいただいたわけでありますが、今までのこの種の承認案件を本委員会に提案されました段階で過去のケースを調べてみました。 そうすると、例えば出張所の新設等ということで「等」という字が入っているわけですね。その「等」という言葉、文言の中には、行政改革ということで廃止をするものが含まれておったわけですね。今説明を受けましたように、今回の提案でいきますと公共職業安定所の設置にかかわる国会承認について、こういうことでありますから、久しぶりに新設が表に出てきて廃止はないのかなと思って見てみると、今言われたように二つの労働出張所が廃止になるわけですね。今までの提案の仕方とこれは違うのではないか。いわば、行政改革によって機関を廃止するということは意図的に伏せたのではないか。もちろん調べればわかることでありますが、何か、提案するものには我々にごまかしをするという意図があったのではないかとさえ思いたくなるのですが、この辺の関係はどうですか。
○若林政府委員 ただいまの地方自治法の百五十六条でございますけれども、国の地方行政機関が新設をされます場合に国会の御承認を得なければならないということを規定しておるわけでございまして、したがいまして、私どもスクラップ・アンド・ビルドをいたします際に、ビルドの方につきまして御承認を求め、スクラップにつきましてはその都度その背景を御説明をするというような形で進めてまいっているところでございます。 これは私ども基本的に、今般の再編整理もそうでございますけれども、行革大綱を踏まえておるわけでございますが、単に整理統合のみを目的としておるわけでございませんで、時代の変化に伴いまして、交通体系も変わってまいりますし地域の労働市場の状況あるいは産業構造、企業立地、そういったことも変わってまいりますし求職者の方のニーズも変わってまいりますので、そういった形でスクラップ・アンド・ビルドをさせていただきまして、ビルドにつきまして国会の御承認を得て進める、こういうような形にしているところでございます。
○永井委員 スクラップ・アンド・ビルドということはわかるのですけれども、言わんとしていることはわかっているのですけれども、今までの過去の承認案件の提案は、必ず出張所の新設等ということであらかじめ廃止の問題をその中に浮き彫りにさせているわけですね。今回なぜその「等」がついていないのか。何でもないようなことでありますけれども、今までと全く違うわけでありますから、何の意図があってその「等」という文字を外して提案をしたのかを聞いているわけです。
○若林政府委員 ただいまお答え申しましたように、機構を設ける場合についての御承認を求める場合でございまして、出張所の新設でございますとかあるいは統合もございます。こういったものにつきましても御承認を求めるということでございます。
○永井委員 こんなことで、入り口で余り時間をとりたくないのですけれども、今までは廃止あるいは本所に統合するというものを案件としては「等」という文字を使っておったわけです。今回それを入れてないというのは何か意図があったのか、そのことを聞いておるわけですよ。
○齋藤(邦)政府委員 従来から地方自治法百五十六条の規定によりまして国会の御承認をいただいておる案件を提出してきたことがございます。かつては確かに廃止の関係も含めてお願いをしたというような経緯がございますけれども、その後政府部内でいろいろ調整をいたしまして、地方自治法百五十六条の規定では、「国の地方行政機関は、国会の承認を経なければ、これを設けてはならない。」この規定をそのまま適用いたしまして、国会の御承認をいただきます案件といたしましては、設置に関する件のみというふうにさせていただいたわけでございます。 ただ、その真となりますのは、先ほどからも安定局長がいろいろ申し上げましたように、スクラップ・アンド・ビルドの原則でやってきておりますので、その辺は十分御説明をしながら御承認をいただきたい、こういうような趣旨でございます。
○永井委員 これ以上この問題は触れませんけれども、意図さえはっきりすればいいわけでありまして、今までと形態が違うものですから私はそのことをただしました。 それでは、この二つの労働出張所の廃止をするという根拠を示してもらいたいと思います。
○若林政府委員 今回のレディス・ハローワークの新設に際しましては、渋谷公共職業安定所世田谷労働出張所と堺公共職業安定所の堺東労働出張所の二つの出張所を廃止いたしたわけでございます。これらはいずれも、失業対策事業の段階的な縮小によりまして失業対策事業の紹介対象者が、堺東労働出張所の場合にはいなくなりました。また、世田谷労働出張所につきましては十名程度ということになったわけでございます。また、日雇い求職者も近年大幅に減少していることに伴いまして業務量が減少いたしましたので、これを踏まえてこれを廃止するということにしたところでございます。
○永井委員 それらの関係する問題は、後ほどの時間に譲るといたしまして、その次の質問に入っていきたいと思います。 労働省のことしの一般会計で見ますと、圧倒的な予算額が職員の人件費になっているわけですね、千二百十二億六千七百万円、そして失業対策費が三千三百七十二億三千八百万円、合計して四千五百八十五億五百万円が予算額なんですね。一般会計の、全体の九四・二%を占めているわけですね。労働省にとってみれば、それだけにこの行政改革での人件費の縮減というところに最大の比重がかけられているのではないか、こう思うわけです。 過去二十年間の労働省の職員数を若干調べてみました。一九六五年で職員数が一万四千六百二十六名、これが現在はっきりわかっている数字でいきますと、一九八九年といいますから一昨年ですね、一昨年では一万二千八百三十八名に減少してきているわけです。その減少のほとんどのいわばしわ寄せはおのずから第一線に求められてきているわけですね。だから、今まで機関の統廃合などが進められてきているわけです。 具体的な問題を指摘いたしますと、今年度計画削減分が前年度比で三百二十一人、これに対して定員増が三百四名、結局この新しいレディス・ハローワークということで新しい出張所を二つ新設するのですが、その要員も含めて十七人の減という数字になってきているわけです。しかも、その。十七入減のうち一般会計の負担分が四十三人分減、特別会計の方で二十六人増になっていますから、何とか十七人の減でおさまっているということなんですね。 ずっと最近の経過を見ますと、例の国鉄の民営化の場合、余剰人員の吸収ということもありまして、昭和六十三年度は二十年ぶりに十九人ふえています。平成元年度で二十五人ふえています。しかし、平成二年度は二入減って、そして今年度はマイナス十七名、これで第一線の任務が遂行できるだろうか。率直なところ、労働省の見解を承っておきたいと思うわけです。
○齋藤(邦)政府委員 ただいま先生御指摘をいただきました数字は、多分職業安定機関のみの数字だというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、私ども労働省の累次の行政改革、定員削減計画によりまして定員が減少してきております。 しかし、私どもといたしましては、経済社会の変化に伴いまして質、量とも増大していく課題、我々に寄せられます国民の期待にこたえるべく努 力をしなければならないという役目を負わされているわけでございまして、そのために既存の事務の合理化、効率化というようなものを図りながら課題に即応した行政体制を整備するとともに、増員の確保に努めてきたところでございます。 今後もいろいろな社会経済情勢の変化に伴いまして私どもの省に課せられます課題、それぞれの場合場合によって異なってくるだろうと思いますが、それに応じた体制が組めるように全力を挙げて努力をしていきたい、このように考えております。
○永井委員 官房長、言葉ではそれぞれの実情に応じてそれぞれ職員が全力を尽くしてということで済んでしまうんですが、なかなか第一線の関係ではそうはいかないと思うのです。 例えば、ここ十数年の過去を振り返ってみますと、大変な不況時代がありました。その不況時代のときに幾つかの法律がそれに対して策定されてまいりました。例えば特定不況業種・特定不況地域の労働者の雇用の安定に関する法律であるとか、あるいは特定不況地域離職者の臨時措置法であるとか、あるいは特定不況業種の離職者の臨時措置法であるとか建設労働者の雇用改善法であるとか、あるいは賃金の支払確保法、賃金の支払いを確保するための法律をつくらなければいかぬというのはお粗末な社会の実態をあらわしていると思うのでありますが、そういう不況時代もあった。これには出先の安定所やあるいは監督署は、これは私の推定ですが、大変な業務の増加があったと思うのです。あるいは現在の好況時代を迎えるはざまの段階では、いわゆる男女の雇用機会均等法もできました。労働者の派遣法もできました。職業能力の開発促進法もできました。そして雇用保険法の改正もありました。そして好況時代になったら、今度はそれに対して人手不足ということもありますから、地域雇用開発促進法、労働基準法の改正もありましたね。あるいは港湾労働法の改正もありました。雇用保険法の改正、いわゆるパートの適用拡大という問題を含めて雇用保険法の改正もありました。そして高年齢者等の雇用安定法の改正も行いました。 不況の時代あるいは好況の時代を問わず、波があるときにそれぞれそれに対応するための法律を策定をして働く人々のニーズにこたえていく、あるいは労働力を確保しようという経営者の立場に立ってそれにこたえていこうとする。この場合に業務は減るのですか、ふえるのですか、どうですか。
○齋藤(邦)政府委員 先ほど申し上げましたように、全体として労働省の定員削減計画が策定されて以来減少してきておりますが、そのときどきの経済情勢に応じましてそれなりの増員をお願いをしてきたのもまた一方で事実でございます。例えば六十三年でございますと、労働省全体でプラス十人の増員になっておりますし、元年はプラス二十五人というような例もございます。そういう意味で、私どもそのときどきの事情に応じまして全力を挙げて定員の確保ということに努力をしてまいったつもりでございます。 ただ、定員削減計画もまた政府全体の方針でもございますので、増員だけに頼ることもできないということもございまして、それぞれ事務の簡素化あるいは合理化というものを図ってまいりました。 職業安定機関を例にとらえますと、雇用保険の支給業務は今ほとんどすべてコンピューター化しておりますし、職業紹企業務におきましてもコンピューターを導入しております。それからまた、労働保険の徴収業務等につきましてもコンピューター化を図って、人間の手に頼らないでできる部分はできるだけ機械に任せるというようなことで合理化を図ってきたつもりでございますが、ただ、いかんせん、私どもの行政は最後は人でやらなければならないというところがございます。第一線の監督機関、職業安定機関にいたしましても、最後は職員一人一人の努力にまつところが多々ございます。 そういう意味におきまして、それに必要な増員、定員の確保につきましては今後とも万全を期していきたい、このように考えておる次第でございます。
○永井委員 後ほど閣議決定の関係についても触れたいと思うのですが、今この答弁を聞きながら思い出しておったのですが、もう何年ぐらい前になるでしょうね、一々自分の質問した議事録を全部調べておるわけじゃありませんけれども、かってこういうことがありました。 労災が非常にふえてきたとかあるいは労働基準法に違反する事件もふえてきたということから、監督官の増員を強くこの委員会で私が求めたことがあるのです。そうしたら、たしか十数名だったと思うのですが、初めて監督官の増員が決まりました。よかったなと思って調べてみると、ふえた監督官の分だけ事務官が減っておった。結局、何のことはない、監督署の事務官のいわば職務の肩書といいますか、これを事務官から監督官に変えただけであって、実人員はふえていないという実情が明らかになって、この委員会で私がそのことについてさらに質問したことがございました。例えば監督官がそれぞれの企業に行って査察をするとかあるいは調査をするとかいう場合に、監督官だけがやるんじゃなくて事務官も全部お手伝いをするわけですね。その事務官に監督官としての権限を持たせたことはいいのでありますが、実際の業務に対応する要員数はふえていないという過去のそういう実例が存在しておったわけです。 今回のこのレディス・ハローワークで若干の人はふえていくわけでありますが、だからこそ私は評価をしているわけでありますが、例えば「公共職業安定所の業務指数の推移」というものを見ますと、一九六五年を一〇〇とすると一九八九年には何と三〇四という数値になっていくわけです。それほど公共職業安定所の業務指数はふえてきているのです。コンピューターを入れ機械化をしていった、合理化をしていったということはあるでしょうけれども、三倍にもふえていった。その業務量に対して職員数はどうなのか。安定所の定員だけでいいますと、一九六五年は一万四千六百二十六名、これが三倍にふえた一九八九年には逆に一万二千八百三十八名に減少しているわけです。これで果たして労働省が国民から負託されていることに十分にこたえることができるかということを率直に私はお伺いしたいと思います。これは大臣どうでしょう。
○小里国務大臣 お答え申し上げます。 端的に申し上げまして、行政事務体制、同時にまた私どもの労働行政を求める事業体、需要側の一つの事務あるいは業務量、それぞれにわたりましてただいま先生の方からお話がございましたように、ここ数年、具体的に列挙いただきました新しい法律、新しい制度、新しい業務量、それぞれをお聞き申し上げまして、なるほど、実感としても私ども平素感じておりまするように、それらの需要、業務、それぞれ増大してきておる、そういう感じを受ける次第でございます。また、一面におきましては、先ほど官房長が答弁申し上げましたように、国、政府全体としての行政改革あるいは定員問題等の波も押し寄せてまいっておることは御承知のとおりでございます。 そのような両面からの一つのはざまの中にありまして、私どもはいかに労働行政を充実して、そしてまた新しい需要に着実にこたえていくか、その辺が非常に私どもの創意工夫、また一面からいいますと率直に言って泣きどころでもあるわけでございますが、そういう状況の中にありましても、率直に申し上げまして定員の問題等はその具体的、深刻な実情を関係機関にもできるだけ率直に訴えながら、例えば平成四年の予算編成概算要求枠の先ほどの議論等におきましても私は足しげく議論を関係機関と進めてまいっておるところでございますがくこれは年末の予算編成に差しかかってみなければ具体的成果は出ないところでございますけれども、先生が御指摘になるように、労働行政の施策を積極的かつ着実に、そしてまたせっかくつくりましたいろんな制度あるいは法律等が十分活用、展開できるように心がけてまいらなけ ればならない、さように考えておるところでございます。また、内部にありましては、先ほども官房長が若干申し上げましたように、その事務体制の合理化、効率化というものをお互いに勇気を出して整備していく必要がある、こういうふうにも感じておるところでございます。
○永井委員 大臣、ここに、平成元年三月二十八日の社労委員会において、当時同じように職業安定所の出張所の統廃合にかかわる承認案件がありまして、そこで一時間ばかり私が質問しているのです。その議事録を自分で読み返してみまして、今回私が質問しているのと全く同じなんですよ。同じことをまた質問せざるを得ないというのは本当に情けないのですね。僕自身も情けないと思うのです。かなりの議事録でありますから全部御紹介することはできませんけれども、大臣がかわっていらっしゃいますから、その当時のことをちょっと思い返すために触れてみたいと思うのです。 数字ばかり申し上げて恐縮でありますが、雇用保険の事業月報では、行政改革が始まった昭和五十六年度、一九八一年度、そのときの適用事業所数は平均百三十六万八千カ所、これが、昭和六十一年度になりますと、そのときには百五十万九千カ所にふえている、なのに出張所が減るというのはどういうことかと私は質問しているのですね。平成元年であります。そして、この行政改革の五カ年計画をその当時見ましても、定員でいきますと、監督署や安定所双方それぞれ関係するのでありますが、安定所だけでいいますと一万二千九百六十名が一万二千八百二十五名に既に減っているということを私が指摘をしています。行政改革の立場から一方的に数を減らしてくる、職員数も減らす、これは納得できないと私が指摘をしているのです。そして、これで労働行政というものが満足に達成できるだろうか、きょうと同じことを私は質問しています。安定所の設置目的あるいは労働基準監督署の設置目的ということからいって、こういう行政のあり方が果たしてその設置目的にちゃんと合致させて任務を全うすることができているのだろうかとも私は指摘をしているのです。これに対して当時の労働大臣、丹羽さんですが、丹羽さんがこう答えています。「行政需要の動向等に、地域の実情に即した配置を行うべきものと私どもは考えております。」その後ずっと続くのですが、だから「最も効率的な公共職業安定所を配置し、地域住民の期待にこたえるよう最善の努力をしてまいりたい」このように大臣がお答えになっていらっしゃるわけです。 そして、そのときの質疑のやりとりの中で例えばこのように私も指摘をしているのであります。当時の公共職業安定所及び出張所などについて昭和五十九年度末までに八カ所を整理統合し、さらに昭和六十三年度末までに五十二カ所を整理統合する、こうなっております。「これらの基礎には、昭和五十六年九月二十一日付の労働省に対する行政管理庁の勧告もあったと思うのですが、そのことから今回が最終の措置だと言われているわけです。」こう私は指摘している。それはなぜかというと、その当時行政管理庁から勧告があった中身については、これをもって最終措置をするという文言がその中に触れられておったから私はそう指摘をしたのです。 ところが、この質疑をしているときには、もう既に冒頭に言われましたように、閣議でさらに労働省の機関の行政組織の統廃合について決定をしているわけですね。平成元年一月二十四日でありますが、これはもう皆さん御承知のとおりだと思うのでありますが、労働省の関係でいいますと「労働基準監督署について、平成五年度末までに七箇所を整理統合する。」「公共職業安定所及び出張所等について、平成五年度末までに二十五箇所を整理統合する。」こう出ているのです。職業安定所でいいますと、平成五年度末までに二十五カ所を整理統合するという根拠は何も示されていないのです。これは大臣は法案を閣議決定される際に経験されていることでありましょうけれども、その中身についてはこうこうこういうことがあるから二十五カ所整理統合ができるのだという根拠は何も示されずに、二十五カ所を整理統合するということだけが前面に出てくる。だから、労働省としてはそれを受けてやらざるを得ない。これが、業務の増加ということと反比例して職員数を無理やり減らしていかざるを得ないという労働省の政策につながっていくわけですね。 これで果たして、今のこの社会的な状況に対応してあるいは職業安定所の設置基準に照らして、前の承認案件のときの質疑で丹羽さんが言っておられるように、適切に地域のニーズにこたえるような配置をしていきたい、十分にニーズにこたえるような組織にしていきたいということになっていくのかどうなのか。労働大臣、これからも五カ年計画が進むと同じことがまた出てくるかもわかりません。際限なく出てくるのですから、ひとつ政治家として、大臣として、その辺の関係は歯にきぬ着せずに労働省の立場からお答えいただきたいと思います。
○小里国務大臣 私も、どちらかといいますと労働行政は素人でございますけれども、ただ、労働行政に限らず一般的に政府全体の行政推進、実況、概況見ておりますと、少なくとも人員問題あるいは行政業務の推進体制の上におきまして、いろいろ問題はあるわけでございますが、なかんずくただいま先生が御指摘になりました問題は非常に重要な問題だと私は認識をいたしております。 もうくどいこと申し上げませんが、先ほど申し上げましたように、行政需要というのは確かに日か、労働行政に限ったわけでもございませんけれども、これが強まってまいります。殊に、私どもの労働行政の立場からいいますと、一口で申し上げまして、産業優先の時代からいよいよ労働力尊重の時代ですよという非常に輝く、そしてまた国民の前に私どもの誇れる一つの背景というものを得ておるわけであります。 また、一面におきましては、先ほど先生の方から御指摘ございましたように、あるいはまたこの後お尋ねがあるかもしれませんが、女子労働者の就業意欲というものは顕著に高まってまいっておりまして、またその背景には労働力需給のアンバランスが顕著に出てまいっておるわけでございますから、それらに具体的に行政の上でこたえていくためには、ただいま先生からお話がありました点を勇気を出しまして、率直に、知恵を絞って、そして旧来の陋習に業務の体制も余りこだわらずに、これは大臣を初め関係省庁の職員もすべてが謙虚な気持ちで常に創意工夫をする、そして新しい体制に的確に合理的にこたえていくよという、そういう姿勢なり決意というものが必要であろうと私は思う次第でございます。 なおまた、先ほど先生お尋ね、お話がございました平成元年一月二十四日の閣議決定のことにつきましても、お話をお伺いしながら一通り目を通させていただいたところでございますが、なるほどそういうことなどもあったのかなと、率直に申し上げまして感じながらお聞かせいただいた次第でございます。
○永井委員 この問題は、時間の関係もありますからこれ以上質問することは避けていきたいと思うのですが、今の日本の政治の一番中枢になる部分については、すべて行政改革ということがかぶせられてくるわけですね。正確には行政改革推進審議会というのでしょうか、その行革審から出てきたものは金科玉条で、行政の側にすれば、職場の実情がどうあれ政策遂行にどういうことが必要であれ、そんなことはお構いなく、行革審から出された答申についてはすべて問答無用に閣議決定していくというふうに私には見えてしょうがないのですね。仕方がないのですよ。しょうがないというのは関西弁ですから、仕方がないと言った方がわかりやすいと思うのですが、仕方がない、と思うのですね。そこに、ねらいと実際の業務遂行との間に非常に大きな乖離を生むことになる。 これは結果的に働く労働者が不幸になることでありまして、今のこの社会の中で労働者が自分の求めていく職業を容易に選択できる、あるいはすばらしい労働条件を確保したい、その願いにこた えていくようにしていくための労働省の行政というものはもっともっと深刻なものだと私は思うのです。その深刻さを忘れて閣議決定、どんどん縮小さえすればいいということだけはいただけない。今大臣が言われましたように、勇気を持って当たってもらいたい。今回の五カ年計画が終わった段階で同じようなペースでいくということになっていくと、私は、しまいには職業安定所も監督署もその機能の喪失ということになりかねないという危惧を持ちます。しかも、そのために第一線で働く労働省の職員は大変過酷な業務量を背負わされて人間らしからぬ働きを強要されるということになりかねませんので、労働省が率先してゆとりある社会をつくらなければいかぬわけでありますから、その辺のところはまさに勇気を持って当たってもらいたい、このことを強く強く私は要請をしておきたいと思うわけであります。 さて、いよいよこの中身に入るわけでありますが、レディス・ハローワーク、これも予算書を見ますと——ちょっと予算書の関係から説明をしてほしいと思うのでありますが、労働省の今年度の予算で見ますと、レディス・ハローワーク事業の創設、今回提案されているものですが、これに対して一億五千万円、これは雇用勘定であります。そして、別に女子再就職準備サービス事業の創設というのがございまして、これに一億百万円、これも雇用勘定であります。そして、働く女性のための就業支援事業の創設、これが三千九百万円、これも雇用勘定です。しかも、この働く女性のための就業支援事業は女性職業財団に委託をすることになっています。この三つの関係はなぜなのか、どういう目的をそれぞれ持っているのか、なぜ三つにそれぞれ分割をしなくてはいけない理由が存在するのか、わかりやすく、ひとつ簡単に教えていただけませんか。
○高橋政府委員 先生御指摘の、まず第一に女子再就職準備サービス事業でございます。これは、平成三年度に創設をされた事業でございますけれども、御案内のように、最近の女性の就業意識というのは多様化しているわけでございまして、学卒後就職をし、その後出産、育児等によって職業生活を中断した後に再就職したいというふうに希望する、再就職に向けて準備を行っている女性を対象として、再就職のための心構えあるいは自己診断というようなことをねらいといたしましてセミナーを開催するということを主たる内容とする事業でございます。 それから、第二に、働く女性のための就業支援事業ということでございますが、これは女性が働き続けるということにはやはり職業生活と家庭生活との調和ということが非常に問題になってくるわけでございまして、女子労働者が就業を続ける際に、育児の問題あるいは介護の問題あるいは家事の問題、これらの問題をいわば外部化するといいますか、それに関します各種情報を必要に応じて入手できるように、こういう問題についての関連情報を企業あるいは女子労働者に対して提供いたしまして、家庭責任を有する女子労働者の就業継続に資するための事業でございます。 この第二の働く女性のための就業支援事業というのは就業を継続している方々に対するものでございまするが、女子再就職準備サービス事業、これは今家庭にはおりますけれども再就職に向けて準備を行っている女子を対象とするものでございまして、レディス・ハローワークはそのような各種セミナーを利用あるいは活用する尊いたしまして具体的に求職をする、つまり、安定所に出頭し求職者としての登録をし、そしてそのような活動をするという方々を対象としてレディス・ハローワーク事業があるというふうに私どもは理解をいたしております。
○永井委員 そうすると、このレディス・ハローワークの具体的な執行体制はどの程度ですか。
○若林政府委員 本年度のレディス・ハローワーク、潜在的女子求職者が多い東京、大阪の設置をお願いしているわけでございますけれども、それぞれ九名の職員によりまして業務を執行するという予定にいたしております。
○永井委員 そうすると、今三つの予算措置を行う事業の創設については御説明いただいたわけでありますが、九名と言われましたね。一つは、九名の要員で十分なことができるだろうかという疑問がありますね、多様なニーズにこたえて。疑問があります。 東京、大阪だけにつくって、他の地区はどうしていくのか、その辺の関係をお答えください。
○若林政府委員 レディス・ハローワーク事業は、本年度におきましては、東京、大阪におきまして公共職業安定所の出張所を設けるということによって実施をしたいと考えておりますが、今後は、女子の有業率が全国的に見て低い水準にあり、かつ潜在的女子労働力の絶対数が多い大都市部におきまして、同様な形で展開していくということを検討しているところでございます。さらに、大都市以外の地域におきましては、潜在的な女子求職者の数も比較的少ないわけでございますので、一般安定所の中に専門のコーナーを設けるなどの方法も含めまして、今後、東京、大阪の業務運営状況も踏まえながらさまざまな角度から事業の展開を検討していきたいというふうに考えております。
○永井委員 労働省がしディス・ハローワークを設置するに当たっての関係資料を私の手元にもいただいているわけでありますが、「対象者を女子に限る理由」その中には、女性の就業意識の高まりに顕著なものがあるけれども、我が国の社会経済環境のもとにあっては、育児、介護、家事等の女性特有の就業制約条件を抱えるために継続的に就業していくことが困難な状況にある、だから、就業の意欲と能力がありながら、離職をせざるを得ない者が相当数いると思われるので、それらの能力、潜在的労働力を確保して対応していきたい、あるいは働きたい人、そういう女性に対して再就職の援助をする、能力を活用させていく、これが一つの目的だというふうにされているわけですね。 これを一般的にはM字型、こう言っているわけですね。若いときは就職する、結婚したらやめる、育児が一応一定のめどがついたらまた就職をしたい、そのM字型の谷間になっているところを埋めるということの目的を持っていると思うのでありますが、女性は育児に従事するものであり、あるいはお年寄りの介護を含めてでありますが、家庭で日々のいろいろな介護の用務に当たる、そして家事がある、こういうふうに指摘をされていること自体が、男女差別ということからいくと、それは女性の仕事の分野であるというふうに決めつけて対応することは、私はこの労働省の感覚にちょっとゆがみがあるのではないかなと思うのですが、これはどうですか。
○若林政府委員 私ども、女性が家事でございますとか介護でございますとかそういったようないろいろな制約条件があって、御本人は仕事を持ちたいと思いながらなかなかそれが果たせないというようなことの理由で、潜在労働力と申しますか潜在求職者になっているというのが現実でございますけれども、またこれをそういうように決めっけるべきものではもちろんないと存じております。 ただ、現実におきましてそういったようなニードが大変強いという現状でございますので、私どもといたしましては、そういったような就業上の制約条件を抱えて潜在労働力化している方々を主な対象として、できる限りのお手伝いをさせていただいて、そういった制約条件を取っていくということに努めたいと考えているわけでございまして、この制約条件を取っていくという場合には、いろいろな雇用環境の整備ということがあろうと存じます。そういった点はもとよりいろいろな環境整備をしていかなければなりませんが、この需給調整という面でもそういったような再就職を援助しようというのが今回の趣旨でございまして、一般求職者以上にきめ細かな措置を講じていく必要があると考えられますものにつきまして、その措置を効率的かつ効果的に遂行するという観点から、就業制約を多く抱えております女性の方を専門に扱う組織をつくった、こういうことでござい ます。
○永井委員 私が実際申し上げたいところは、育児休業法ができましたね、育児休業制度を推進する、拡充する、安心して育児休業法に基づいて専念できるようなことを私どもはあの法律の審議のときに求めてきたのですね。ノーワーク・ノーペイで私どもの要求はなかなか通らなかったわけでありますが、そういう問題も含めて拡充する、あるいは介護休業制度を確立するとか、そういういろいろな環境整備を図っていくことがまず第一なのではないかと私は思うのですね。だから、その環境整備が片方で十分対応されずに、単に潜在的な労働力を掘り起こしていくということでこのM字型カーブを是正するという視点に立つとするならば、それは働きたいという労働者のためというよりも、今現在の社会的な状況でいくと、労働力不足に悩んでいる経営者や使用者のための施策ではないかとさえ私は疑いたくなるのですが、その辺の関係はどうですか、その環境整備ですね。 時間が余りありませんからついでに申し上げますが、労働省に雇用政策のあり方に関する研究会というのがありますね。これが、二十一世紀を展望してということで、「労働力尊重の時代への提言」をまとめられております。これは膨大な資料でして、かなり綿密に私も読ませていただきました。非常にすばらしいことを言っているのですよ。例えば「女性の働きやすい環境の整備」という項目があります。この項目で言いますと、そのエキスだけ読みますよ。「「男女雇用機会均等法」、「労働基準法」についてもその施行状況を踏まえ、女子の職業生活と家庭生活との両立を可能にするための条件整備を図りつつ、改正の必要性の有無について検討すべきである。」こういうふうに提起をしています。あるいは「職業生活と家庭生活の調和のとれた雇用機会の確保」という中で、「育児休業制度を実効あるものにするためには、企業にとっては休業者の代替要員の確保が必要となってくるので、公共職業安定所(ハローワーク)において代替要員の紹介などを行っていくことが必要である。また、介護休業制度については、今後の高齢化が一層進展する中で、介護を必要とする高齢者が急増することが予想されるので、その普及促進を行っていく必要がある。」こう言っています。そして、ここが大事ですね。「女性の就業を容易にするビジネスに対する税制上の優遇措置、必要資金の低利融資を検討すること、公的分野においても託児施設の整備を図ることも重要である。加えて、事業主に求められる育児や介護のために職業を中断した人々の再雇用制度、勤務時間の配慮などの措置の実施を容易にするために必要な援助を行うとともに、女性の再就職を促進するため、職業指導、能力開発、情報提供等の再就職援助施策を充実する必要がある。」ただ一部分だけ私は改めてここで読み上げたのですが、非常にすばらしいですね、これは。せっかくこういうすばらしいものを提言をしているのですから、このことを実践することが今労働省に最も大きく課せられている問題ではないかと思うのですね。 そういうことを考えていきますと、今回のこのハローワーク事業の内容というのは本当にごく部分的なものであって、そういう環境整備をするについてはまだまだ小さな組織でありますから、陣容も足りないだろう、十分なことができないだろう。だから、この二カ所だけでいいのか、こういうものが全国につくられていくのか、あるいは人員は実際の業務を通して必要があればもっとふやしていくのか、これらについての展望を含めて、労働省の見解を聞いておきたいと思うのです。
○小里国務大臣 まず、前段の方について私の方から答弁させていただきたいと思います。 まず、率直に申し上げまして、行政の推進体制といいますか姿勢と申し上げますか、その立場からいいますと、内容的に先ほどちょっと先生が具体的にお触れいただきました、例えば先般の国会におきまして御採決をいただきました育児休業制度、これは区分でいいますと、既に就業しておいでになる婦人労働者が継続して、そして希望があれば御就業いただくということを念頭しながらつくっていただきました一つの制度でございます。今回お願い申し上げておりまするのは、いわゆる有効求人倍率は依然として高い、そこで、新しい労働者の発掘も必要だし、新しい労働者の一つの就業体制というものをそこにふやしていく必要がある。その中で、先ほどもちょっと申し上げましたように潜在的女子労働者というものが非常に多い、こういう実態がございますので、特に、先生も御指摘いただきましたように、年代別に見たときにM字型という状況を展開いたしておることも実態でございまして、その潜在的女子労働者の中で最就業に積極的に意欲を持つ人々に対して行政という立場から援助を申し上げたい、これが今回の一つの趣旨であろうかと思う次第でございます。したがいまして、就業の能力とそういう意欲のある人たち、しかしながら家事、育児、そのほか介護等でなかなかその再就業の機会を得られないという人々に、適宜に、そして合理的に紹介するという一つの役割を私どもは目標にいたして今回の御相談を申し上げた、そういう一つの経過も御理解いただきたいと思う次第でございます。 後段につきましては、局長の方から御答弁申し上げます。
○若林政府委員 二点お答え申し上げます。 ただいま先生御引用になりましたのは、供給制約下における今後の雇用政策のあり方についての報告でございまして、学者の方々が時間をかけて御議論くださって結論をお出しになったものでございまして、私どももこの研究会の御報告というものは大変に重要な御見解であるというふうに思っております。そういった面で、今後この研究会の報告をどういうふうに具体化していったらいいのか、検討を重ねてまいりたいというふうに思っております。例えば代替要員の問題などもございますけれども、この問題につきましても、平成四年度の予算要求などにも掲げておるわけでございますが、その一つ一つを実現に向けて努力をしてまいりたいというふうに考えております。 また、今後のレディス・ハローワーク事業の展開でございますけれども、これは先ほども御答弁申し上げましたように、このレディス・ハローワーク事業というものは、あくまでも、なかなかいろいろな制約があって、御指摘のように御本人は働きたいというお考えをお持ちだけれども働けないというような女性の方々に対する対策の一部でございます。そういう雇用環境の整備という大きな課題もございます。それとあわせての対策でございまして、全体の一部ということに私どもも認識をいたしているわけでございます。 しかし、極めて重要な事業でございまして、今後これをどのように展開していくかということにつきましては、先ほど来申し上げましたように、今回の東京、大阪の業務の運営状況というものを見ながら、どのような形での全国展開を図ったらいいかということを考えてまいりたいというふうに考えておりますが、基本的にはレディス・ハローワーク事業、こういう特別の安定所をつくっていくということにつきましては、やはり大都市圏というものが中心になるのでございましょうし、その他の地方につきましては、一般の安定所の中でそれをどういうふうにこなしていくかということを検討していくべきではないかというふうに考えております。
○永井委員 今お聞きしたわけでありますが、過去、神田橋に女子公共職業安定所というのがございましたね。これが昭和三十九年に廃止をされて、飯田橋の職業安定所に吸収されているわけです。そのときには、その目的を達成してそういうものを独立させておく必要がないということだったのかもしれません。しかし、今回は新たに女性専門の出張所が設けられるわけですね。その目的は今お話がありました。例えば、女性の一つの就職希望といいますかそのニーズというものは、フルタイムがありパートタイムがあり、いわゆる臨時的なもの短期的なものへの就業希望も含めてスポット紹介になるということなんですね。労働省の説明資料にはそうなっています。そして「就業ニーズに応じた個別求人開拓を実施する。」となっ ているのですが、片方で「いますぐ就業できる状態にある女性については、従来通り、男女の区別なく既存の公共職業安定所で取り扱われることとなる。」こうなっているわけです。だから、なおさらこのハローワーク事業として東京、大阪に独立してそういう機関を設けることがどこまでの実際価値があることなのか、あるいはどこまで価値を広げることができるのか、試金石でありましょうけれども、非常に求められていくと思うのですね。 しかし、本来は公共職業安定所が十分に機能できる陣容を持ち十分に機能しておれば、女性も男性ももちろん区別ないわけでありますから、そのことは対応できていくはずでありますが、図らずも、二つの出張所を新設するということを通して公共職業安定所の持つ機能が非常に欠落した部分があるということを露呈したような気がしてならぬわけです、私自身は。これは冒頭に申し上げたように、要員の関係もあります。要員がどんどん削減されてきたこともあります。片方でどんどん多様なニーズが出てきたということもありましょう。だからこそ、私は、今回のこのハローワーク事業は評価いたしますけれども、評価する一方、公共職業安定所の十分な機能強化ということが片方でついて回らないと、幾らつくってみたって仏つくって魂入れずになってしまうのではないかという心配をいたします。 もう一つは、男女雇用機会均等法をつくった当時の政府とのこの委員会を通してのいろいろな質疑を振り返ってみて、あのときには、男女雇用機会均等法そのものは男女雇用平等法ではないと私どもは厳しく指摘してきましたね。その当時政府は、抜本的な見直しも含めてその可能性を示唆したわけですね、委員会で。この「労働力尊重の時代への提言」でも、一私、今紹介しましたように、男女雇用機会均等法や労働基準法の改正もやるべきだということを提言しておりますが、そういう男女雇用機会均等法が本当に男女雇用平等法になっていくようなことも含めて労働省は見直しをする用意があるのか、それも含めてお答えをいただきたいと思います。
○高橋政府委員 先生御指摘の、昭和六十年に男女雇用機会均等確保のための法的整備を行った際に法の附則におきまして、法律の施行後適当な時期において、施行状況を勘案し、必要があると認めるときは規定の検討を加えることが規定をされたところでございます。この後、昭和六十三年に見直しを行いまして、均等法の施行規則及び女子労働基準規則の改正を実施しているところでございます。 現在、法施行五年を経過しているわけでありまして、雇用の分野におきます男女の機会及び待遇の均等というのはかなり定着しつつあるというふうに考えておりますが、一部に問題点も見られるところでございます。したがいまして、法令の施行状況等につきまして的確な実態把握を行うとともに、均等確保のための幅広い方策の検討を行う必要があるというふうに考えております。
○永井委員 もう時間が来ましたが、大臣、この約一時間にわたって私が労働省、政府に対して要望してきました内容あるいは指摘してきました内容、これらを総括的に考えて今何が必要かと言えば、労働省の第一線の組織が十分に機能することが求められている。不況時代から好況時代に変わってきた、景気にも陰りが見えると言われている。景気に陰りが見えてきて、それが本当にどんどん景気が下降ぎみをたどっていくとまた雇用問題がクローズアップされていく。好況であろうと不況であろうと、労働省の第一線の持つ任務というものはいつの場合でも大変な業務を抱え込むことになるわけですね。しかも、今回は女性特有の、どういいますか、就職希望というものを満たしていくための組織だと言うのでありますが、本来は、公共職業安定所が十分に機能を果たしておれば、そんなものつくらぬたって全部できるわけですから、そう考えますと、将来の労働行政を充実させるという立場で——最前、大臣は勇気を持って当たると言われました。閣議決定で労働省の出先機関を数だけ示して、今回のように二十五カ所を整理統合するなんということが二度と出てこないようなことを含めて、大臣のひとつ決意を伺っておきたいと思います。
○小里国務大臣 労働行政に造詣の深い先生より、数多くの御指摘をいただきながら御質問を受けた次第でございます。国民総人口の約半数は就業労働者で、私どもの行政客体は端的に申し上げまして質、量ともに膨大であり、その責任は非常に大きい、さように認識をいたしております。また、先生最後にお話しございましたように、取り巻く環境の変化が非常に起伏に富んでおります。私どもは機敏に、そして勇気を出して国民のそのときの要請にこたえられるように努めてまいらなければならぬ、かように考えております。御指摘いただきましたことを十分留意いたします。
○永井委員 ありがとうございました。終わります。
○川崎委員長 中村巖君。
○中村(巖)委員 今回の提案は、レディス・ハローワーク事業なる事業を行うために職業安定所の出張所を二カ所設置をする、こういうことでございまして、そのこと自体に対して私ども異論があるわけではございませんけれども、このレディス・ハローワーク事業なるものをやりまして、その結果として本当にこれが実効性あるものになるのかどうかということについてはやはり疑問なしとしないところでございます。 このレディス・ハローワーク事業というのはもう一つはっきりしないのでありますけれども、提案理由の説明によりますと、女子の就業希望登録、離職期間中の職業情報の提供、職業講習、さらにきめ細かな職業紹介サービスだ、こういうことになっているわけであります。ただ、この前段の女子の就業希望登録から職業講習に至るこの三つの部分については、これは現に就業をしていない、またすぐには就業を希望していない、そういう人たちに対する一つのサービスであろうと思いますけれども、その最後のきめ細かな職業紹介サービスを行うということは、現に就業しようとしている人に対して職業紹介をしよう、こういうことで、その両方を含めた事業なのかどうか。そうすると、現にこれからすぐに就業したい、こういう人に対する職業紹介というものは既に職安が行っていることなんではないか、それと重複してそういう事業をやるということはどういう意味があるのか、その辺のことからまずお聞かせをいただきたいと思います。
○若林政府委員 近年女性の就業希望の高まりは顕著なものがあるわけでございまして、しかしながら、就業の能力と意欲がありながら、育児でございますとか家事でございますとか介護でございますとか、そういったもので就業上の制約条件を抱えておりましたり、あるいは長期にわたる離職期間ということで職業生活に対して心理的な抵抗感を持っておる、そういうことで無就業にとどまっておられる女性が相当おられるということは御承知のとおりでございます。 今回のレディス・ハローワークは、こういったような潜在的な女子求職者の就業ニーズに応じまして、再就職を援助してその能力を活用しまたは活躍の場が得られるようにするということが目的でございます。したがいまして、ただいま先生挙げられましたような就業希望の登録と登録に基づく職業情報の提供、それから職業講習、こういったものを進めていくということが大きな目的でございまして、必要に応じて、あるいは保育施設についての情報提供を差し上げるとかあるいはベビーシッターについての情報提供を差し上げるとか、こういったことまでしてそういった制約条件を少しでも取り除いて差し上げるというのが基本でございます。ただ、先生御指摘のように、そういう再就職ではない、今すぐにでも就職をしたいという方もおられるわけでございまして、もとよりそういった方についても紹介を申し上げるということでございます。 そのことにつきましては、一般の安定機関におきまして同じような業務を進めているわけでござ います。やはり現在の一般の職業安定機関でできるだけ私どもきめ細かく対応するように努力をいたしておりまして、私どもの方で最近はハローワークというような愛称で業務を進めさせていただいておりますけれども、名前だけではなくて、仕事の内容についてもできるだけきめ細かく御相談に応じるという対応を職員は一人一人努力いたしておりますけれども、しかし、このレディス・ハローワークにおきましては、さらにこの職員が専門に女性の方の職業紹介、職業相談に当たるものでございますので、そういった点は安定所と比較しましてもできる限り一層のきめ細かさをもって御相談申し上げるということにしたいというふうに考えております。
○中村(巖)委員 きめ細かな職業紹介サービスをやるんだなんということになると、今局長が弁解されましたけれども、一般の職業安定所では余りきめ細かい紹介サービスをやってないのか、こういうふうに誤解を招くというか、そういうふうに思われてもしょうがないということになろうかと思うわけであります。 ところで、この事業というものは、職安の出張所を東京、大阪に設ける、東京の場合でいえば渋谷区宇田川町に設けるんだ、こういうことであります。そうなりますと、具体的なこの事業のやり方でありますけれども、いわば潜在的な就業希望者に職安に来てもらって、レディス・ハローワークのこの職安の出張所へ来てもらって、いろいろなことを伺って、それを登録してカード化するかなんかする、こういうことになろうかと思いますけれども、そういう人たちが本当にここへ来るんだろうかという問題というものはあるんじゃないか。 それは、そういう機関があるんだということを周知させるということもありましょうし、あるいはまた、それと同時に大抵の場合、漠然と将来再就職をしたいなという思いを持っておっても、今すぐ、じゃそれだから職安に行きましょうという話にはなかなかなってこないのではないか。それは漠然とした話で、いつ再就職するのか、また再就職しないで終わってしまうのか、その辺のこともその女性本人がきちっと考えているのかどうかということになると、その点からいってもわざわざ東京の人たち、仮に渋谷区からはるかに遠い人たち、そういう人たちが、例えば江戸川区であるとか葛飾区であるとかあるいはまた三多摩であるとかという人たちが、渋谷の宇田川町まで足を運んで登録してくれるのかどうか。その辺のことについて、現実にどのくらいの登録があるんだろうかという推算も含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○若林政府委員 就業希望者、就業希望の登録者につきましては、潜在的な女子求職者の数と来所の可能性等から推定いたしまして、東京では一万四千人ぐらい、大阪では一万二千人ぐらいを見込んでいるところでございます。 私どもそういった面につきましてはできる限りのPRをしたいというふうに思っておりますけれども、やはりこういうレディス・ハローワークという形で特別の安定所をつくらせていただくということで、そういった点では大変広く、一般の安定所と別の意味でのPR効果を持っているというふうに考えておりまして、そういった面で、再就職め問題についていろいろと問題をお持ちの方に、ああこういうのがあるんだなということを知らせる一つの手だてであるというふうに考えておるところでございます。 大阪で試行業務をさせていただいておりますけれども、七月の一カ月間で約四千四百人、八月で約二千五百人の来所者がございましたが、そのうち、今すぐに就職することは困難であるけれども勤務時間等の点でよい条件の求人があれば就職する可能性があるという方を含めまして、就職希望登録者は約一千人になっております。
○中村(巖)委員 具体的に周知をする方法ですね、できるだけのPRをしたいとおっしゃっておりますけれども、それはどういうふうなことを考えておられるわけですか。
○若林政府委員 もとよりPRにつきましては、やはり一番大きな力がございますのはマスコミの報道等でございまして、そういった面については、できる限りそういった媒体で皆さんが知っていただくように私どもも努力をしたいと思っておりますけれども、やはり私ども、通常こういった問題についてのPRは、都道府県でございますとか市町村を通じてのPRというのは大変大きな力を持っております。もとより全国六百の職業安定機関におきましても、来所者等々に対しますPRを実施することでございます。これまでいろいろな形でのPRを進めてまいりましたけれども、私どもの持っております。そういった経験を生かしまして、最大限の努力をしてPRをいたしまして、そういった問題をお持ちの希望者の方に利用していただけるように努力したいと思っております。
○中村(巖)委員 そこで、このレディス・ハローワーク事業のような潜在的な就職希望者、こういうものを先取りして把握をする、こういうことを何で労働省がそこまでやらなければならないのか、その必要性というものについてはどういうふうにお考えになっているわけですか。
○若林政府委員 繰り返しになるかと存じますけれども、育児、家事、介護等の制約条件などで、御本人は就職をしたいけれども、そういった制約条件のためになかなか社会に出られないという方が随分おられるということが推定されているわけでございます。女性の労働力率、スウェーデン等ではM字型ではございませんけれども、日本はM字型になっておるわけでございまして、日本におきましても、学者の方々の推定による潜在労働力率というものからいいますと、やはりそこにギャップがございます。そして、そういった中で多くの方が出たいと思うけれどもやはりいろいろな制約条件があるということでございますから、こういった方々の制約条件を取ってそれぞれの希望というものを実現していくということは、やはり労働行政として極めて重要な問題ではないかと考えているわけでございます。 この場合には大きく申しまして二つございまして、一つは、育児休業制度等の制度の充実によりまして雇用環境を整備していくということがあるわけでございまして、これが非常に大きなあれでございます。加えまして、やはりそういった方々に対する相談体制、情報提供体制というものをしっかりしていくということも非常に重要な柱であると考えております。 こういったことをもちましてそういった問題をお持ちの方々にいろいろと援助をしていくということは、これは何と申しますか、人手不足の問題ということは別でございまして、現下、人手不足問題が大変大きく取り上げられておりますので、それと結びつけるという考え方もあろうかと存じますけれども、私どもあくまでもそういったような再就職を希望する方々に対する援助という考え方で進めていきたいと考えておるところでございます。
○中村(巖)委員 今お答えをいただきましたけれども、制約条件というものがあるからこそ現実に就業が不可能であるわけで、育児とか家事とか老人介護とか、そういった人たちというものはその制約条件があるからこそ、だから女子就業者の数のカーブもM型になっておるということなので、それ自体を是正する、こういうことは現実に制約条件がある以上はできないわけですね。できないことで、結局、やはりそのM型のカーブの再上昇局面になってこないとその人たちは就職しない、こういうことでありますから、これはいわゆる職業紹介事業そのものとはちょっと性質が異なるんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがですか。
○若林政府委員 もとより職業紹介事業は直接的には事業主の方と求職者の方を結合するということでございますけれども、しかし、やはり私どもはそれを結びつけるということについてのいろいろな制約条件を取っていくということも時としては必要であるわけでございまして、職業紹介というものも相当広く構えて仕事をさせていただいて いるわけでございます。これは高齢者の問題でございますとか障害者の問題につきましても同様でございまして、私どもできる限り、そういったような事業主の方と求職者の方を結びつけるにつきましては、制約条件と申しますか、可能な限りそれを取り除いて結びつけていく、こういう努力をいたしておるわけでございまして、そういった意味で、職業紹介というものは広くそういったものも含めて仕事をさせていただいているわけでございます。
○中村(巖)委員 そうなりますと、制約条件が取り除かれた後のことを考えているというだけではなくて制約条件下にある人たちの就業をも促進しよう、こういう意味も持っているということになりそうなんで、そうなると、要するに、今人手不足だから無理やりに労働力を創出しようではないか、つくり出そうではないか、こういう観点からこの事業が考えられたのかな、こういうことにもなってくるわけですけれども、その点はいかがですか。
○若林政府委員 この問題につきましては、私どもあくまでも、そういう再就職を希望しておられる女性の方々に対する援助という考え方で、これを基本に据えて業務を進めてまいりたいというふうに考えております。 人手不足の問題ですが、もちろんこれからは人手不足基調ということでございますけれども、人手不足の問題はそのときどきの景気の情勢によりましてアップ・ダウンがあることは避けられないことであろうと存じますけれども、しかし、先ほど来申し上げましたような制約条件のもとで就職をしたいけれどもなかなかできないという方につきましては、そういったような動向とはかかわりなく存在するわけでございまして、私どもはそこに着目して業務を進めてまいりたいというのが基本的な考え方でございます。
○中村(巖)委員 そういう人手不足とかいう動向と値関係なく将来再就職を希望する人たちに対してサービスをしたい、こういうことであるならばそれはそれで理解ができますけれども、何か先ほど来のお話を伺っていると、今人手不足の状況の中で企業の側で何とか労働力をつくり出してほしいという要請があるから、今まさにこの時期に何としてもこういうものをつくろうとしているんではないかというような感じがするわけでございまして、そういうことではこれは労働省がいわば企業のお先棒担ぎである、こういうことになってしまうわけで、その辺のことが大変問題であろうというふうに思うわけでございます。そのことと、これからこの事業というものは、今東京、大阪二カ所やりますけれども、今後どういうふうに展開をしていくのかということについてお伺いをいたしたいと思います。
○小里国務大臣 先生ただいまお話しの中で、まさにこのときだからという表現での先生の御発言あるいは御指摘の趣旨は、よく理解できます。私どもは、決して求人難に直ちにこたえるためにというのが第一の目的ではございませんでしてい先ほどからお話し申し上げましたように、現在、女子労働者でこれからどうしても就業したいという人たちが総務庁の統計調査によりましても八百万人ぐらいおいでになる。しかしながら、その中で再就職活動を展開しておいでにならない方々が五百万人いらっしゃるよ、そういうような一つの統計調査なども出ておりまして、もろもろの調査の結果、さような一つの施策に至った。ただいま先生御指摘の面も十分留意しながら進めておりますということを御理解をいただきたいと思います。
○若林政府委員 今後のレディス・ハローワーク事業の展開についての御質問でございますけれども、このレディス・ハローワーク事業につきましては、女子の有業率が全国的に見て低い水準にございまして、しかも、そういったような潜在的な女子労働力の絶対数が多い、潜在的な女子求職者を相当抱えている、そういう大都市部におきまして当面展開することが適当であると考えたところでございます。 そこで、大都市におきます展開の方法として、専門的に扱うこのレディス・ハローワーク事業を行うということでございまして、こうしたことから今年度は東京と大阪ということでお願いを申し上げているわけでございますが、今後につきましては、さらにこういう大阪、東京の運営の状況なども踏まえまして種々な角度から検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○中村(巖)委員 最後に一点だけ大臣にお伺いをしておきたいのです。 今回のこの事業はレディス・ハローワーク、こう言うわけで、今職安の方では、愛称というのかハローワーク、こういうふうに言っておりますけれども、ハローワークという言葉自体が余りすかっとしないというか、何か非常におかしな言葉だな、日本語でもないし、英語でもないし、適当な造語であって、ハローワークというのが世間に、これで本当に職業紹介なんだということがぴんとくる言葉じゃないという感じがするわけです。それから、さらにまた、もともと職業安定所というのも職安、こういって何か暗いイメージが今になってはつきまとっている。こういうようなものを、こういう名称を今後変えていくというお考えがあるのかどうか、その点だけお聞かせをいただきたいと思います。
○若林政府委員 私から事実関係を御説明しますが、職安というものについてのイメージと申しますか、そういったものはただいま先生が御指摘のような点、皆さんお持ちでございます。私ども、一昨年でございますけれども愛称を公募いたしましたが、その公募の中から、専門家と申しますかそういうものの専門家の方にお選びいただきましたのがハローワークでございます。 私どもは、ハローワークについていろいろな御評価もあろうかと存じますけれども、こういう愛称をいただきましたので、名前を、愛称をいただくと同時に、その愛称にふさわしい中身をみんなでつくっていかなければならない、こういう形式と実体というものをさらに一層改善をしていきたい、こういう覚悟でこのハローワークという愛称で仕事をさせていただいておるのが現状でございます。
○中村(巖)委員 終わります。
○川崎委員長 金子満広君。
○金子(満)委員 前置きは抜きにして、早速具体的な問題でお伺いしたいと思います。 言うまでもないことですけれども、育児、家事、介護、こういう困難な条件の中で女性がその能力と希望を本当に生かしてやっていく、そのためにはきめ細かな職業紹介が必要だということは当然のことであり、私は、労働行政の中でもこれは大きな柱の一つだと思いますね。 そういう中で、問題は、今回設置される女性専用の職安の出張所の問題であります。 この点について、こういう出張所をつくると本当に女性の希望、期待にこたえることになるのかどうなのかという点で若干の問題ですが、既にある職安、既存の職安の中に女性専用の部局というかそういう窓口をつくるあるいは強化する、こういうようなことをするのかしないのか。これをしないでおいて、専用の出張所をつくれはこれで解決がつくんだというように考えるとこれはちょっと違うんだと思いますが、専用の出張所をつくるという理由、どのように位置づけておるのですか。
○若林政府委員 現在全国で展開をいたしております公共職業安定所の利用者について見ますと、これは男女大体半々で利用いただいているわけでございます。そういう中で、今回レディス・ハローワーク事業というものを特に特別の安定所を設けて設置するということになりましたものは、やはり家事、育児、介護などのいろいろな制約条件のある中で、御本人は就職したいというお気持ちではあってもなかなかそういった制約条件のために就職ができないという方につきましてこれを援護する、援助するという考え方で今回のレディス・ハローワーク事業を始めさせていただこうというものでございます。したがいまして、その事業の中心は、再就職を希望される方の登録でございますとか、あるいは登録された方に対する情報の提 供でございますとか、必要に応じては職業講習を実施いたしますとかいうような事業でございます。できるだけ相談時間もとっていろいろと御相談に応じよう、こういう体制をつくろうというものでございます。 これは、もとより現在の公共職業安定所において女性の方々に対するサービスを行っておりますけれども、しかし、一般の男性の方も女性の方も同じような御相談をするというようなことでございまして、ただいま申し上げましたようなより一層きめ細かい事業というものを展開するということになりますと、それはそれなりの専門の職員を置いて推進しなければならないということでございまして、やはり例えば大都市圏等で相当そういう希望者がいらっしゃるというところについて初めてそういう特別の安定所を設置することができるというふうに考えておるところでございます。 もとより女性の方に対するサービスというものは今後ますます重要であるわけでございます。そういったものを今後各地の職業安定機関でどう展開するかということにつきましては、今回お願いをいたしております東京とか大阪の運営の状況なども十分見ながら、こういったサービスについてどう展開していくかということを十分考えていく必要があるんじゃないか、こういうふうに考えているところでございます。
○金子(満)委員 既存の職安でももちろんそれはやっているわけです。それを、その業務を援助するという意味でより効率的になるということから、大阪と東京というところを手始めにやるということ。になっているわけですが、例えば東京の場合、広い東京の中で渋谷一カ所にしちゃう、これは本当にニーズにこたえられることになるのか、それとも、九人の新しい陣容でやるわけですが、その九人の専門職員を九つの職安に配置するということの方が考え方によっては能率的で効率的で便利だというようなことも考えられるのですが、この点はどんな検討をされていますか。
○若林政府委員 私どもこれまでもいろいろな形での事業の展開をいたしております。パート専門の事業を扱うということでパートバンクというようなものもつくってまいりました。やはりある一カ所に集中して専門の職員を置いて業務を展開いたしますと、非常に効率的でもございますし、おいでになる方もあそこに行けはこういうことをみんなやってくれるんだな、そういうPR効果も大変大きいものがございます。 私ども、過去のそういった事業の展開の経験からいたしまして今回こういう方式をとったわけでございまして、これから開設をいたしましてどういうようなところからどういうニードの方がおいでになるか、そういったことも今後またいろいろノーハウを積み重ねていきたいというふうに考えております。
○金子(満)委員 七月から大阪では試験的にやってきたわけですから、七月、八月と丸二カ月間は統計が出ておると思います。そういう中で、先ほども数字の説明がありましたが、大阪ではどのくらいの利用者があると最初想定をしたのか、それで実際はどうだったのかという問題が一つあるわけです。 それから、ついでに伺っておきますが、大阪で六時半までやっているわけですね。そうすると、普通の職安は五時なんだけれども、六時半まで延ばしたこの時間帯にどのくらい来ているか、来ていないのか、調査してあったらひとつ知らせていただきたいと思います。
○若林政府委員 大阪につきましては、私ども、年間でございますが、約一万二千人程度を想定をしていろいろな準備を重ねてまいったわけでございますけれども、大阪におきます試行業務の状況を見ますと、七月で四千四百人、八月で二千五百人の来所者がございまして、私どもの予想を相当上回る実績になってまいっております。こういうところは開所したときはどうしても頭に比較的多くの方がいらっしゃいますので、今後年間の来所者の推移はもう少し見守っていく必要があると存じますけれども、まず私どもの見込みをかなり上回るだろうということを考えております。 五時以降の来所者の状況でございますけれども、試行の中で、来所受付で五時以降は、それまでお待ちの方がおりますものですからそういった方のサービスを優先をいたしておりますけれども、しかし、そういう中でも一日平均二十人程度おいでになっているということでございます。したがいまして、やはり一日においでになる来所者の数で五時以降来所なさる方のウエートはかなり高いということは言えようかと思います。
○金子(満)委員 二十人程度、そして五時以降かなり高いというお話ですけれども、そうしますと、五時以降に試験的に行っている出張所に来たそういう女性に対して、ここに来るのが便利なのか、それとも地域にある職安に女性専用の窓口あるいはそういう部局をつくっていった方が便利なのか、それを調査したことはありますか。私は、これは大事なことで、今後東京でもやるわけですから、全国にもし、来年三つということもお話を伺ってますが、そういう点からも、勤務時間ということもあるし、便利さということ、利用の率の高い低いという問題もありますので、その点調査していたらお知らせ願いたいじ、調査していないのなら調査した方がいいと私は思うのですが、ひとつ伺っておきます。
○若林政府委員 ただいまの試行の中ではまだそのような調査と申しますか、をいたしておりませんけれども、私どもは、先ほど申し上げましたように過去の事業の展開から申し上げますと、もとより各地に同じようなサービスが提供できる機能を持ったところをつくればそれはそれでよろしいのでございましょうけれども、やはり限られた人数の中でできる限り効率的にサービスを提供していくということになりますと、一カ所に相当の専門員を備えて、おいでになれる方をどこからでも受けとめられるという体制が、これまでの経験からいってより適切であるというように考えているところでございます。
○金子(満)委員 そこで、業務量の問題です。 大阪の経験二カ月を見ても、それはだんだん減るだろうという予想はあるにしても、かなりの業務量に達する。さて、そういう中で体制の問題、人員の問題になってくると思うのですね。 現在大阪では、時間外勤務労働というのがどのくらいになっていますか。
○若林政府委員 大阪のレディス・ハローワークにおきましては、試行を開始いたしましてから来所者数が、先ほど来申し上げましたように、私どもの予想を大幅に上回っていることがございまして、当所におきましては相当の超過勤務を余儀なくされておるところでございます。八月一カ月を見てみますと、職員の一人当たりの超過勤務は平均二十五時間程度でございます。最近は、来所者数も試行当所に比べますとやや落ちつきを見せておるところでございますが、超過勤務をできるだけ避けなければならないということは申し上げるまでもないことでございますので、今後業務量の動向などを見ながら、全体の中での対応措置というものを必要があれば考えなければいかぬ、こういうふうに思っております。
○金子(満)委員 そこで、人員が足らないことははっきりしているわけです。労働大臣に前回私も質問したわけですけれども、今の労働行政が本当に国民のニーズにこたえていくということになれば足らないことは当然なんですが、今こういう実態の中で新しく東京、大阪に出張所をつくろうということですから、来年度は、私は、人員をもっとふやさなければならぬだろう、そういう点で、予算編成期でもありますから、人員をふやすという点について大臣の考え方だけ伺っておきたいと思います。
○小里国務大臣 まず、今回私どもが提案いたしました機関設置のことにつきまして、先生は先般、東京の試行を行っておりまする事業所の現場視察をいただいた、非常に感謝申し上げておるところでございます。 まず、ただいまお尋ねになりました問題でござ いますが、社会経済情勢は非常に急激に変化いたしてまいっておりますが、その中におきまして、お話がございましたように、私どもの労働行政の業務量、事務量はこれは決して減退はいたしておりません。卑近な例を申し上げましても、先ほどの育児休業法、いよいよ明年四月一日から実施をいたします。多大なる期待を国民各界各層からいただいておるところでもございます。そのような状況等を考えますと、定員確保というのは極めて重要な、しかも労働省のその行政を預かる責任者としても十分わきまえていかなければならぬと思っておるところでございまして、その決意のほどと先生おっしゃいましたが、例えば明年の予算編成に関連する先ほどのシーリング枠決定のいきさつにおきましても、その辺の事情を積極的に腰を据えて関係省庁にも訴えますし、また、他省庁に、率直に申し上げまして、人後に落ちないようにきちんとしなければならぬ、そういう心構えで当たっておるところでございます。
○金子(満)委員 普通の職安は夕方五時まで、大阪の出張所はもう六時半まで。東京でこれほどうなるか今後の問題ですけれども、そういう中で、例えば東京にこれから新設するという新しい出張所、これは渋谷の西武百貨店の一角を借りるわけですね。そこで、いろいろな問題が、話で私どもの耳に入るわけですが、その新しく西武デパートの中にできる出張所の勤務時間、勤務がどういう状況になるのかということで、デパートに合わせて日曜日も開くという話も一つは聞いておる。そうしますと休みはいつになるのか、デパートに合わせるのかということが当然出てくるわけですね。それからまた、出張所の業務時間は午前何時から午後何時までやるのかということも当然出てくると思うのですね。まだ決定を見ていないわけですから、公式には契約は西武とはやっていないと思いますけれども、そういう問題というのは非常に大きな問題だと私は思うのです。 そこで、これは原則的なものですけれども、あくまでも職安の業務というのは、デパートに合わせるのではなくて、行政の側から主体性、自主性を持って、こうあるべきでこうすべきだという点を前面に出すべきだと私は思うのです。相手側がこうだからといって乗っていくと、ずるずるこれもおかしなことになってしまって、一つ条件が変わってくるとその次その次というように同じようなことがいろいろ拡大する経験もあるし、可能性もあるということを思うのですが、その点どうでしょう。
○若林政府委員 大阪につきましても、求職者の方々のニードというものを考慮いたしまして、朝十時から六時半までということにいたしております。また、本来閉庁日の土曜日につきましても交代で出てサービスをするというような形にいたしておりまして、こういう勤務時間と申しますか、こういうものを今試行しているわけでございます。東京につきましても、そういったようお祝日をどうするかとか、勤務時間をどうするか、現在鋭意いろいろ話し合いを進めているところでございます。 基本は何と申しましても、できる限り私どもの職員の労働条件、それと求職者の方々のニード、これをできる限り合わせていくということによってサービスの向上を図っていくということが基本だろうというふうに思っておりますので、鋭意そういったような詰めをしてまいりたいというふうに考えております。
○金子(満)委員 時間が参りましたから最後に一言ですが、いずれにしても、労働条件の大きな変更、変化、こういう問題については労働強化にならないように、一方的にこれでやるのだということは、当然押しつけるということはないと思うけれども、労使の間、組合との間でも十分合意に達した上でやってほしい、私はこのことを希望したいのですが、どうでしょう。これを伺って終わります。
○若林政府委員 職員の勤務時間の問題は極めて重要な問題でございますので、今後引き続き職員団体と鋭意話し合っていきたいというふうに思っております。
○金子(満)委員 終わります。
○川崎委員長 伊藤英成君。
○伊藤(英)委員 まず、この公共職業安定所の出張所の設置の問題であります。 現在の女子労働者問題を考えたときに、女性のための就業ニーズに応じたきめ細かな再就職援助措置、こういうのは極めて重要な問題だと思うのです。そういう意味では、そうした認識での活動に対しては私も非常に評価をしたい、こういうふうに思いますが、今回なぜ東京、大阪の二カ所に新設をしようとするのか。本来こうしたニーズは、全国的にあるいは全国の主要な都市といいましょうかそういうところに非常にあると私は思うのです。そうしたときに、なぜ全国の職安あるいは主要な職安で、こうしたレディ又・ハローワークの事業として、その内容としていることを進めないのだろうか、進めるべきだと私は思うのです。そういう意味で、まず考え方をお伺いいたします。
○若林政府委員 今回レディス・ハローワーク事業を始めさせていただきます背景は、育児でございますとか介護でございますとか家事でございますとか、こういった関係で、いろいろと制約条件があるゆえに、再就職をしたいけれどもなかなかできないという問題をお持ちの女性の方々にいろいろな形の援助をするということを主たる目的とするわけでございまして、そのためにそういった求職希望の方々を登録いたしますとか、あるいはそういった方々に折に触れて情報を提供をいたしますとか、また状況によりましては、託児でございますとかあるいはベビーシッターでございますとか、こういったような情報も提供するというようなことで、総合的にそういった方々の問題への援助をしようということを主たる目的にいたしておるわけでございます。 したがいまして、それはおのずと各安定所で行っております女性の方々に対する一般の職業紹介サービスというものから比べますとかなり、よりきめの細かい業務になってくるわけでございます。これを専門的に実施するということが必要でございまして、それにはやはり相当の求職者、潜在求職者がおられる大都市圏において専門的な職員を配置した特別の職業安定所を設置をしてやることがより効果的、効率的であるということで、今回東京と大阪にお願いを申し上げたところでございます。 それでは、全国的にどう展開していくのかという問題があろうかと存じます。まず基本的には、ただいま申し上げましたように、相当の潜在求職労働力と申しますかそういった方々がおられる大都市圏と申しましょうか、首都圏でございますとか近畿圏でございますとか中京圏でございますとか、そういった大都市圏にそういう特別の安定所を設けていくというのが基本的な考え方であろうというふうに考えておりますが、しかし、ただいま先生御指摘ございましたように、全国各地でもやはりそういったニードは当然あるわけでございまして、ごういつたものをどうこなしていくのか。これはやはり全国各地にこのような特別な安定所をつくりますということになりますと、効率性という面からもなかなか難しい面がございましょうから、既存の公共職業安定機関というものをどう活用していくのかということだろうと思うわけでございます。したがいまして、例えばそういうところで専門のコーナーを主要なところに設けるとかそういうことも一案であろうかと存じますけれども、この辺の今後の事業の展開につきましては、東京、大阪の事業の運営状況などもよく見ましてその展開の方向を検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○伊藤(英)委員 きょうから国会では国会移転の特別委員会を開きますね。きょうは参考人も呼んでやるんですよ。御承知のとおりに、今日本は一極集中ということで、日本全国の均衡ある発展を図らなければならぬということで一生懸命取り組んでいるわけですね。 そうしたときに、実は東京とか大阪というのは就職ということを考えてみても非常に多くの情報 もある、あるいはいろいろな便利な手段もあるということですね。だから、もしもつくるならば、地方の中核都市を最も優先をしてそこにつくっていくという発想を、あるいはそういうアプローチの仕方を私は本来はすべきだと思うんです。にもかかわらず、東京や大阪を先行するというのはどういうことだろうという意味です。
○若林政府委員 大都市圏につきましては、まず一つは、先ほど来申し上げましたように、潜在求職者の数が絶対数として多いということがございます。そして、やはりその背景には、核家族化等のそういったような構造的な面も、人数がその地域にはたくさんいるということに加えまして、そういった構造的な面もあるんじゃないかというふうに認識をいたしておるところでございます。確かに大都市におきましてはいろいろ情報が多くあるわけでございまして、そういったサービスもあるわけでございますけれども、しかし、やはりそういったニードをお持ちの方がたくさんいるというのも現実でございまして、私どもはその現実をとらえてこういうような事業を始めさせていただいておるわけでございます。 これは確かに一極集中の問題がございますけれども、何と申しますか、他からここへ吸い寄せるというものではございませんで、あくまでもそこにおられる、その地域におられる方の問題について少しでも援助を強化していきたいというような考え方でございます。しかし、また先生御指摘のように全国の中核の都市におきましても同様のニードがあるわけでございますし、こういった地域においては、ただいま御指摘ございましたように情報量が少ないという点もそのとおりだと存じます。 したがいまして、どちらを優先ということにつきましては、私どもやはり当面非常に絶対数の多いところについて集中的なサービスをつくるというところで大都市圏をまず取り上げさせていただいたわけでございますけれども、しかし、やはり全国の中核都市においてそういったニードがあるわけでございますので、そういった状況も十分今後とも把握もし、また東京、大阪の運営状況なども勘案をいたしましてそういった展開を考えていきたいというふうに思っておりますが、これはそういったような今後の運営状況を踏まえて検討させていただきたいというふうに思っております。
○伊藤(英)委員 今回、この国会承認を求める問題として渋谷の宇田川町の出張所と大阪の難波の出張所を十月をめどとして設置をしたい、その承認を得たいということですね。これはそういうことですか。
○若林政府委員 御指摘のとおりでございます。
○伊藤(英)委員 まず、大阪市の難波の出張所は、この間新聞を見ておりましたら、去る七月の一日に大阪レディス・ハローワークを難波の駅前にオープンをしたというふうに大きく報じられています。労働大臣も御出席をされたというふうに伺っておりますが、十月にその設置について国会の承認を求めようとしているときに、七月の一日にオープンをした、これはいいんでしょうか。
○若林政府委員 今回レディス・ハローワーク事業は再就職を希望される女性の方々のために専門的な事務を取り扱うということで設置をお願いをいたしているわけでございますけれども、正式な事業開始に先立ちまして、ただいま先生御指摘のように七月一日に試行的な業務を開始させていただいたところでございます。利用者のニードにこたえますために、技術的な問題がいろいろございますものでございますから、事前にそういった面を把握するということで試行を始めさせていただきました。 試行ということによりまして、私ども当初予想していなかったようないろいろな状況、実態というものを把握できたところでございまして、こういったものを踏まえて本格実施に進めさせていただきたいというふうに考えているところでございます。この試行期間中でございますけれども、これは大阪の西公共職業安定所の内部組織として位置づけているものでございまして、現時点におきましては、個々の問題につきまして大阪の西公共職業安定所長の直接の指揮を受けて事業を運営しているというところでございます。
○伊藤(英)委員 内部組織とはい、いながら、駅前のビルの六階だったでしょうか、そこにオフィスを開いてやっているわけですね。私はきのう大阪レディス・ハローワークの方に電話してみました。それで、いつからやっていますかと言いましたら、七月一日からやっております、これは正式にオープンしているのですかと申し上げましたら、はい、正式にやっておりますと言っておりました。御承知かと思いますが、ことしの五月に、毎日新聞ですと五月十六日、日本経済新聞は五月十五日、それから朝日新聞は五月二十一日、本当に大きく大阪にオープンする話を報じております。そこにはテスト的にやるなんという話はどこにも見当たらないと僕は思うのですね。こんなに大きく報じて、しかも、それは七月からやっていきますというふうにこの新聞は報じています。七月からオープンしますというこの新聞記事は間違っているんでしょうかね。
○若林政府委員 ただいま御答弁申し上げましたように、これは内部組織として試行実施をいたしておるわけでございます。しかし、私ども、できる限り多くの方々に活用していただくということが重要なわけでございまして、そういった面から、試行とは申しましてもできる限りそういったような方々が利用していただけるようなPRなどはいたしたことは事実でございます。 そういったようなことで、どの程度の求職者がおいでになるのかというような状況も把握しておりますし、また、初回の月と次の月とでの変化その他もそういう中で把握をしておるわけでございます。
○伊藤(英)委員 本日、国会承認を得るということでこの委員会を設けているわけですね。もし本日ここの承認が得られなかったという場合には、あれはどうなりますか。
○若林政府委員 この東京、大阪のレディス・ハローワークの事業の実施につきましては、出張所の設置というものを前提といたしておるものでございます。予算につきましても、その趣旨で予算を計上させていただいておるわけでございます。十月一日から東京、大阪で出張所として設置するということを予算として認めていただいているわけでございますので、このたびの出張所の設置案件というものが大前提でございます。したがいまして、国会の御承認をぜひお願いしたいということで今回お願いしているということでございます。
○伊藤(英)委員 得られなかったらあの事務所は続けるのですか。
○若林政府委員 繰り返しで恐縮でございますけれども、これは予算におきましても出張所の設置ということでいただいておるわけでございますし、今回の出張所の設置の御承認ということが前提でございます。
○伊藤(英)委員 そうしますと、これが前提だということは、もしも得られなかったらあの事務所は閉鎖するのですね。
○若林政府委員 ただいま申し上げましたように、この御承認というのが前提で私どもは準備事業も進め、試行もいたしているわけでございますので、まさに御承認が前提でございます。ぜひとも御承認を賜りたいと存じます。よろしくお願いいたします。
○伊藤(英)委員 ならば、七月一日に既に承認を得ることもなくオープンをしているということは、この地方自治法の百五十六条の第六項には抵触するのですね。
○若林政府委員 先ほど来申し上げましたように、この三カ月の試行につきましては、これは安定所の内部組織として実施をしているわけでございます。暫定的に内部組織として実施をいたしておりまして、全体の予算の節約の中で実施をしているものでございまして、これはあくまでも暫定措置として私どものでき得る範囲でやらせていただいているということでございます。
○伊藤(英)委員 今の話は、私は国会軽視も甚だしいことをやっていると思うのですよ。これは委員長からも労働大臣にしっかり要請していただきたいと僕は思うのです。
○小里国務大臣 一つは大事な手続上の一点を御指摘いただいておると思うのでございますが、率直に申し上げまして、ただいまの先生のお話に反論申し上げる気持ちは毛頭ございません。 先ほどの先生の最後の方のお尋ねのところで、もしこれが否決されたらどうなるのかというお話でございますが、私どもは率直にぜひこれを御採決いただきまするように、まず念頭を申し上げておるところでございます。 それから、いきさつについて具体的に私の感じを率直に申し上げますと、先生も言外に触れておいでになるかと思うのでございますが、たとえ暫定的措置、そしてこれは試行でございますが、私どもの立場から申し上げますと、新たなこのような際立った業務を開始する場合は、できるだけ国民の前に手がたく、そして責任の持てる新しい機関として、新しい御相談を院に申し上げなければならないという基礎的な一つの要件もあろうかと思っておりまして、そのような観点から、手がたく一応七月一日から試行をさせていただいた、そういういきさつもあろうかと思っております。しかしながら、それにいたしましても、やはり他日、地方自治法によりましてこのような手続が必要であることは必然わかっておるわけでございますので、私は率直に申し上げまして、関係者各位に、私ども労働省におきましてはこのような業務計画がございますということをその前後で御説明申し上げる機会もあっても必ずしも悪くはなかった、あるいはそういう機会があってもよかったのではなかろうか、そういう気もいたしているところでございます。 全体として、幸いにいたしましてこの試行期間を通じましてそのニーズも非常に高い、そしてまたそういう潜在的女子労働者、しかも再就職、再就業を希望する皆さんにこたえられ得る一つの機能、機関である、そういう確信も得させていただいておりまする今日でございますので、願わくはぜひひとつまげて御了承いただきまするようにお願い申し上げる次第でございます。
○伊藤(英)委員 私は最初に申し上げたように、こういうここで目的としているような事業は、どこでやるかは別にしてこれは重要な話だろうと思っております。しかし、日本は法治国家なんですね。今例えばPKOの問題とかいろいろなことをやっていますよ。なぜ法に決められたことをもっとしっかりやらないんですか。勝手にこんなことを政府がやるものだから、だから法でもちゃんと整備をしなければいけません。PKOでも全く同じなんです。いろいろな問題でも同じですよ。こんなことをやっていたら国会軽視も本当に甚しい。労働委員会は何だろうか、あるいは国会は何だろうかというふうになりますね。だから私は申し上げたわけであります。 大臣からもう一言あればお伺いしますが、私は時間が参りましたので以上で終わります。
○小里国務大臣 今次のことは、申し上げましたようなことで御寛大に御了承いただきたいと思いますが、今後、先ほど先生からお聞かせいただきましたようなことは十分参考にして行政事務は進めるべきである、さように認識をいたしておるところでございます。
○川崎委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○川崎委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を求めるの件について採決いたします。 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○川崎委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。 お諮りいたします。 本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○川崎委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 労働関係の基本施策に関する件、特に、労働時間短縮に関する諸問題について調査のため、来る二十五日、参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る二十五日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十二分散会