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121回国会衆議院1991/09/24

証券及び金融問題に関する特別委員会 第8号

発言数
10
登壇者
3
会派数
1
開催日
1991/09/24

会議録

大野明自由民主党

○大野委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、証券取引法及び外国証券業者に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を求めます。橋本大蔵大臣。     —————————————  証券取引法及び外国証券業者に関する法律の一   部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 ただいま議題となりました証券取引法及び外国証券業者に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  今回の証券会社による大口法人顧客等に対する損失補てんは、免許会社としての規範に著しく反するものであり、こうした行為により一般の投資者の証券市場に対する信頼が大きく損なわれました。  こうしたことを踏まえると、市場の公正性と健全性に対する投資者の信頼を確保するため、有価証券の売買等によって生じた損失の証券会社による損失保証、損失補てんを禁止する等の措置を講ずることが緊要となっております。  したがいまして、証券取引法及び外国証券業者に関する法律を改正することとし、ここに本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、損失保証、損失補てん等を禁止することといたしております。これは、証券会社による損失保証、損失補てん等を禁止するとともに、顧客が証券会社の損失保証、損失補てん等を要求する行為を禁止し、それらの違反に対しては、刑事罰を適用することとするものであります。  なお、証券事故、すなわち、証券会社の違法または不当な行為による顧客の損失を償う場合には、禁止される損失補てんには該当しないことといたしております。  第二に、取引一任勘定取引を禁止することといたしております。取引一任勘定取引は、今回問題となりました損失補てん等の温床とたりやすいことから、これを禁止することとし、その違反は行政処分の対象とすることといたしております。  以上の改正点につきましては、証券取引法のみならず、外国証券業者に関する法律についても同様の改正を行うことといたしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

大野明自由民主党

○大野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

大野明自由民主党

○大野委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、本日、参考人として日本証券業協会会長渡辺省吾君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大野明自由民主党

○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

大野明自由民主党

○大野委員長 この際、政府から特別検査についての中間報告を求めることといたします。橋本大蔵大臣。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 今般の証券会社による特定顧客に対する損失補てんなどの一連の不祥事につきましては、大蔵省として、国民からの御批判を厳粛に受けとめ、これまで実態の解明に努めるとともに、一連の問題点に対する具体的な対応策を可能な限り講じてまいりました。  この一環として、大蔵省としては、去る七月十八日以降、野村証券、大和証券、日興証券及び山一証券に対する一斉の特別検査を実施しているところであります。今回の特別検査は、平成二年四月以降においても損失補てんが行われていなかったか、証取法五十条等で禁じられている損失保証、利回り保証が行われていなかったか、野村証券による平成元年十月における東急電鉄株の大量販売が、株価操作を禁止している証取法百二十五条、行き過ぎた大量推奨販売を規制している証取法五十四条、健全性省令三条七号及び投資者本位の営業姿勢の徹底を求めている昭和四十九年の通達に違反していないかを主な調査項目として実施いたしております。  本日、この特別検査における今日までの実態把握の状況について、中間的な御報告をさせていただきます。  今日までの特別検査において、平成二年四月以降においても損失補てんがあることを把握いたしました。  今回把握した損失補てんはすべて三年三月期に行われたものであり、各社ごとの損失補てん件数、損失補てん金額は、野村証券六件、四億三千五百万円、大和証券二十件、二十二億七千五百万円、日興証券三十八件、二百三十四億七千五百万円、山一証券十四件、百六十一一億六千七百万円であります。本年四月以降については、各社ともこれまでのところ把握されているものはございません。  損失補てんの主な手口は、株式先物等を使った自己売買による利益の付与、外債等による売買価格差の利用等であります。  野村証券による東急電鉄株の大量販売については、これまで売買の実態や投資勧誘の状況等について調査を行ってきているところでありますが、多数の投資家が売買に参加しており、また、特定の委託者等による意図的な株価のつり上げや仮装、たれ合い売買を交えた売買等も確認できないことから、現在までのところ、証取法百二十五条違反の行為があったと認定することは難しい状況にあります。  また、証取法五十四条及び通達に関しては、野村証券の当時の営業体制、具体的な投資勧誘の状況等について現在さらに調査を続行しているところであります。  このほか、当委員会等でかねてから御指摘をいただいている、損失保証、利回り保証が行われていなかったかどうか、既に各社から損失補てんについて自主報告等がなされている二年三月期以前において、これまでに判明している以外にも損失補てんが行われていなかったかどうか、ワラント取引に係る不適正な取引がなかったかどうかなどについては、これまでのところ該当する事実を把握しておりませんが、引き続き調査を実施し、実態の解明に努めてまいりたいと考えております。  いずれにしても、損失補てんが二年四月以降においても行われていたことはまことに遺憾であります。上記諸問題の各検査結果が確定次第、各社に対し厳正に対処する所存であります。  以上で今回の特別検査についての中間報告とさせていただきます。  なお、この際、一言つけ加えさせていただきます。  今回の中間報告の結果を踏まえ、国債の発行当局といたしましても、大手証券四社につきましては、今後各種国債の発行が一巡する一カ月間、国債の入札、引き受けに参加させないことといたしたいと考えております。

大野明自由民主党

○大野委員長 以上で報告は終了いたしました。  ただいまの中間報告によれば、平成三年三月期にも損失補てんがあったとされておりますが、本件に関し、参考人においても報告を願います。渡辺参考人。

渡辺省吾日本証券業協会会長

○渡辺参考人 渡辺でございます。  このたびの証券不祥事によりまして国民の皆様に大変御迷惑をかけ、また、国会の先生方にも御迷惑等お手数をかけておりますことを深くおわび申し上げるとともに、私どもはこの業界の改革に全力を挙げて取り組みまして、失われた信用の回復を一日も早く実現したいと思って、毎日それに取り組んでおります。今後とも先生方の御叱正と御教導をお願いいたしたいと存じます。  さて、ただいまの損失補てんのリストの公表の件でございますが、本日午後一時過ぎに四社から本協会に補てん先リストの提出がございまして、あわせて、協会において取りまとめて公表をしてほしいという旨の要請がございました。ただいまリスト公表の用意をして来ておりますので、委員長の御指示があれば、この場でお配りいたしたいと存じます。

大野明自由民主党

○大野委員長 どうぞ配付してください。  それでは、以上で参考人の報告は終了いたしました。  次回は、明二十五日水曜日正午理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時五十八分散会      ————◇—————

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