厚生委員会 第5号
- 発言数
- 30 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1991/09/10
会議録
○野呂委員長代理 これより会議を開きます。 委員長の指定により、私が委員長の職務を行います。 第百二十回国会、内閣提出、老人保健法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。池端清一君。
○池端委員 我々日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党、進歩民主連合、連合参議院の野党五会派は、老人保健法の政府原案に対して去る八月三十日共同修正要求を取りまとめ、政府・与党に提出、今日まで政府・与党の誠意ある回答を求めてきたところであります。 これに対する九月五日の自由民主党の回答は、公費負担の拡大、一部負担の縮減、保健医療・福祉マンパワー対策の推進等についての修正要求に対し、一定の前進があったということを評価するものであります。スライド制の導入については平成七年度以降とし、その指標についても医療費スライドから物価スライドに修正を加えられたのでありますが、言うまでもなく物価は今後の経済情勢によって大きく変動することも考えられ、それに対して我々はその歯どめ策を強く求めてきたところであります。 下条厚生大臣は、先日九月六日の我々の確認質問に対し、御懸念のような場合には、国会の御判断を得ながら対処したい旨の答弁をされましたが、このことは、行政府の一方的判断でスライド制を実施するものではなく、国会審議という明確な歯どめが加えられているというふうに私は理解をするものでありますが、その点について大臣の確たる、しかとした答弁をお願いをいたしたいと思うのであります。
○下条国務大臣 先生の御指摘のとおり、御懸念のある場合におきましては、政府が一方的な判断でこれを扱うということではなくして、国会の御判断を仰ぎながらきちっと対処をしていく所存でございます。
○池端委員 なお、念のためにお尋ねをいたしますが、スライド制の実施に当たっては、高齢者の皆さん方の負担の限度を十分に考慮し措置するものと理解をいたしますが、大臣のこれについての所信のほどを承りたいと思います。また、この問題については、参議院の審議の段階においてもさらに論議が深められると思われるのでありますが、この点についての大臣の所信もあわせて承りたいと思います。
○下条国務大臣 本件の取り扱いにつきましては、本院におけるこの委員会での御審議を十分承っておるわけでございますし、また、続きまして参議院の段階でも御審議があるわけでございますが、両院の御審議の模様を十分踏まえて、しっかりと対処してまいる所存でございます。
○池端委員 最後に申し上げたいと思います。 我々野党五会派は、スライド制の問題も含め、幾つかの点についてさらに参議院段階において審議を深めていただき、共同修正要求の実現を図るために一層の努力をする決意であることをここに表明し、あわせて政府・与党もいま一段の努力を傾注することを強く求めたいと思います。 以上の私の決意を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
○野呂委員長代理 遠藤和良君。
○遠藤(和)委員 私ども公明党は、社会党、民社党、そして進民連、また参議院の連合参議院の皆さんとともに、野党共同修正要求を自民党に提出をいたしました。そして、自民党から回答をいただきましたが、その中で、私ども公明党が一番心・配したことは、平成七年度からスライド制が実施されるわけでございますけれども、これが青天井になっては困る、必ず負担の限度というものを明示しなければならない、このように考えてきたわけでございます。 そこで大臣にお尋ねを申し上げますが、このスライド制の導入に当たっては、その時点におきます経済状況を勘案をして、負担の限度を十分に考慮し措置すべきであると私は考えますが、いかがでございましょうか。
○下条国務大臣 スライド制に伴う負担の限度の問題でございますが、本件につきましては、本院における御審議も十分拝聴いたしておりますし、また、続きまして参議院における審議もあるわけでございますので、その御審議を踏まえまして、高齢者の皆さんに対する負担の限度を十分配慮しながら対処していく所存でございます。
○遠藤(和)委員 確かに衆議院の審議時間はもうないわけでございますけれども、参議院がございますから、ぜひ参議院で綿密な議論を展開していただきまして、こうした心配が除去されますように、私ども参議院公明党も闘う、こういうふうな決意を表明しております。したがいまして、私どもは、参議院の段階におきましてこの負担の限度を措置する処置がとれるものと確信をいたしまして、政府・自民党の回答に賛成をいたしたいと考えております。 もう一点お尋ねを申し上げますけれども、保健医療・福祉マンパワーの確保につきまして立法措置を行うとございますけれども、その中身は何なのか、また、それは給与や勤務時間を含めた待遇改善につながる中身のあるものかどうか、こういった点を確認したいと思います。
○下条国務大臣 今御指摘のように、厚生省といたしましても保健医療・福祉マンパワー対策を強力に推進するために、次期通常国会におきまして、看護職員の人材確保を図るための法律案及び社会福祉施設職員、ホームヘルパーの人材確保等を図るための法律案を準備いたしておるわけでございまして、準備でき次第、通常国会の方に提出いたしたいと考えておるわけでございます。 法律の内容につきましては今後十分に検討することとしておりまして、その際には、従来から承っております貴党の御提案の趣旨なども配慮しながらまとめてまいりたい、このように考えております。
○遠藤(和)委員 もう一遍、この保健医療・福祉マンパワーの確保につきまして、「関係施策を推進する。」とあるわけでございますが、具体的には何か、お尋ねをしたいと思います。
○下条国務大臣 お尋ねの関係施策の推進と申しますことは、厚生省といたしましては、保健医療・福祉マンパワーの勤務条件の改善、また養成力の強化、就業の促進及び社会的評価の向上等のための予算、融資、税制上の諸施策を総合的に講じていくことでありまして、社会保険診療報酬の取り扱いや人員の配置についても十分留意してまいりたいと考えております。
○遠藤(和)委員 これは公明党がかねてから主張してきたことでございますけれども、現在、六十五歳未満の方が障害者になった場合は一生涯障害年金が与えられるのでございますが、六十五歳以上の方が例えば障害者、寝たきりになった、こんな場合は障害年金は一銭も渡りません。これはまことに不公平である。こういうことから、私どもは年金制度における高齢者障害加算制度を創設すべきだ、このように政府・自民党に野党共同修正要求の中でお願いをしてきたわけでございます。その回答は、速やかに検討するという意味が盛られておりますが、これは来年度から検討する、このように理解してよろしゅうございますか。
○下条国務大臣 高齢者障害加算制度の創設につきましては、御承知のように来年度から財政再計算の時期に入るわけでございますから、その中でこの問題も検討してまいりたいということでございますので、来年度から着手したい、このように考えております。
○遠藤(和)委員 それでは、来年度から検討を開始いたしまして、平成六年度には年金財政再計算期に当たるわけでございますけれども、このときにこの高齢者障害加算制度が創設できるもの、このように理解してよろしゅうございますか。
○下条国務大臣 この問題につきましては、今お話がありましたように、再計算の中で全体の様子を検討いたしまして、その中で結論を出してまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○遠藤(和)委員 時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○野呂委員長代理 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○野呂委員長代理 この際、本案に対し、粟屋敏信君外四名から修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。粟屋敏信君。 ————————————— 老人保健法等の一部を改正する法律案に対する 修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○粟屋委員 ただいま議題となりました老人保健法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党及び進歩民主連合を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、第一に、老人医療の公費負担割合を三割から五割に拡大する対象として、老人訪問看護療養費を加えること。 第二に、一部負担金の額について、平成三年度及び平成四年度においては、外来は一月につき九百円、入院は一日につき六百円とし、平成五年度及び平成六年度においては、外来は一月につき千円、入院は一日につき七百円とすること。 また、一部負担金の額の改定措置は平成七年度から実施することとし、その指標については、総務庁において作成する全国消費者物価指数とすること。 第三に、この法律のうち、老人訪問看護療養費に係る部分を除く公費負担割合の拡大、一部負担金の引き上げ等については、平成四年一月一日から施行し、老人訪問看護制度及び老人訪問看護療養費に係る公費負担割合の拡大については、平成四年四月一日から施行すること等であります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
○野呂委員長代理 以上で趣旨の説明は終わりました。 この際、粟屋敏信君外四名提出の修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。下条厚生大臣。
○下条国務大臣 老人保健法等の一部を改正する法律案に対する修正案については、政府としてはやむを得ないものと考えます。 —————————————
○野呂委員長代理 この際、日本共産党から討論の申し出がありますが、理事会において協議の結果、御遠慮願うことにいたしましたので、そのように御了承願い、直ちに採決に入ります。 老人保健法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、粟屋敏信君外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野呂委員長代理 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野呂委員長代理 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野呂委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○野呂委員長代理 第百二十回国会、内閣提出、廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。下条厚生大臣。 ————————————— 廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物 処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法 律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○下条国務大臣 ただいま議題となりました廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国の経済規模の拡大とともに産業構造の変化、技術革新が進む一方、生活様式の多様化や消費意識の変化が進んでおり、このような状況を背景として、廃棄物の発生量が増大するとともに、その種類も多様化しております。 一方、増大する廃棄物を適正に処理するために必要な最終処分場等の廃棄物処理施設の確保は困難となってきており、廃棄物の不法投棄等の不適正な処理が大きな社会問題とたっております。 こうした状況を踏まえ、二十一世紀を目指した廃棄物対策を確立するために、現行の廃棄物処理制度を基本的に見直すとともに、現行の廃棄物処理施設整備計画に引き続き平成七年度までの廃棄物処理施設整備計画を策定するために、本改正案を提出した次第であります。 次に、改正案の主な内容について御説明申し上げます。 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正につきましては、第一に、法律の目的に、廃棄物の排出の抑制及びその処理の一形態としての分別、再生等を明記することとしております。 第二に、廃棄物に関する国民、事業者並びに国及び地方公共団体の責務について、所要の規定を設けることとしております。国民及び事業者につきましては、廃棄物の適正処理に関する国及び地方公共団体の施策への協力の責務を設ける一方、国及び地方公共団体につきましては、国民及び事業者の意識の啓発に努める責務を設けることとしております。 第三に、廃棄物の計画的処理を推進することとしております。廃棄物の減量等の観点から、市町村の一般廃棄物処理計画及び都道府県の産業廃棄物処理計画の内容を充実するとともに、市町村長または都道府県知事は、多量に廃棄物を排出する事業者に対し、廃棄物の処理に関する計画の策定を指示できることとしております。 第四に、廃棄物の減量化及び再生を推進することとしております。市町村の一般廃棄物の減量等の施策に協力するために廃棄物減量等推進審議会、廃棄物減量等推進員制度及び廃棄物再生事業者の登録制度を新たに設けるとともに、市町村の処理手数料については、一般廃棄物の特性、処理に要する費用等を勘案して定めることとしております。 第五に、廃棄物の適正な処理を確保するために、廃棄物処理業について許可要件の強化、許可の更新制の導入等を行うとともに、廃棄物処理施設については設置の許可制、施設使用開始前の検査制の導入等により地域に信頼される施設の整備を推進することとしております。 第六に、製造者等の廃棄物処理に関する協力であります。市町村における適正な処理が全国的に困難であると認められる一般廃棄物を厚生大臣が指定し、その一般廃棄物となる製品の製造者等に対し、市町村が協力を求めることができることとし、厚生大臣は、廃棄物となった場合の適正処理の観点から、製造者等がその製品に必要な事項を表示すること等を指導するようその事業所管大臣に要請できることとしております。 第七に、爆発性、毒性等のため人の健康または生活環境に係る被害を生ずるおそれがある廃棄物として、新たに特別管理廃棄物という区分を設けることとしております。特別管理産業廃棄物については、事業者に、特別管理産業廃棄物管理責任者の設置、処理を委託する場合の特別管理産業廃棄物管理票の発行等を義務づけるとともに、特別管理産業廃棄物の処理を業として行う場合には、新たに特別管理産業廃棄物処理業の許可を要することとする等、その適正な処理を確保するための施策を講ずることとしております。 第八に、廃棄物処理センター制度の創設であります。厚生大臣は、特別な管理を要する廃棄物等の適正かつ広域的な処理の確保等を目的とした民法法人を廃棄物処理センターとして指定し、特別管理廃棄物、適正な処理が困難な一般廃棄物の処理等を業務として行わせることとしております。 このほか、不法投棄等により生活環境保全に支障が生じた場合の原状回復等の命令の発動要件の緩和、罰則の強化等の改正を行うこととしております。 廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部改正につきましては、計画の期間を平成七年度までに改めるとともに、地方公共団体が行う廃棄物処理施設整備事業に、廃棄物処理センターが地方公共団体の委託を受けて行うものを加えることとしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して九カ月を超えない範囲内で政令で定める日としておりますが、廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部改正のうち計画の期間を平成七年度までに改める改正につきましては、公布の日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○野呂委員長代理 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五分散会 ————◇—————