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120回国会参議院1991/02/14

農林水産委員会 第1号

発言数
10
登壇者
3
会派数
1
開催日
1991/02/14

会議録

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に井上哲夫君を指名いたします。     ─────────────

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、農林水産政策に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) 農林水産政策に関する調査を議題といたします。  平成三年度の農林水産行政の基本施策について農林水産大臣から所信を聴取いたします。近藤農林水産大臣。

近藤元次自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(近藤元次君) 昨年末、農林水産大臣を拝命いたしました近藤元次でございます。  私は、国会の場で長く農政に携わってまいりましたが、農林水産行政が内外両面でまことに重要な時期を迎えている折から、農林水産大臣の責務の重大さを今改めて痛感している次第であります。  私は、皆様方の御支援、御教示を得て、農林水産行政の責任者として、二十一世紀に向けて我が国の農林水産業に新たな展望を切り開いていくよう最大限の努力をする決意でございますので、よろしくお願いいたします。  引き続きまして、私の所信の一端を申し上げます。  農林水産業及び食品産業などの関連産業は、国民生活にとって最も大切な食糧等の安定供給のほか、地域社会の活力の維持、国土・自然環境の保全など、我が国経済社会の発展と国民生活の安定を図る上で不可欠な役割を果たしております。ま た、農山漁村は、農林水産業が展開される場であるほか、個性豊かな地域文化をはぐくみ、国民が健康的な余暇を楽しむ空間として、重要かつ多面的な機能を担っております。  したがって、我が国経済社会の調和ある発展と豊かでゆとりある国民生活を実現していくためには、農林水産業や関連産業の健全な発展と農山漁村の活性化を図ることがぜひとも必要であると考えております。  我が国は、国土が狭いという制約はあるものの、温暖多雨な気候に恵まれ、南北に長く変化に富んだ自然条件にあります。また、消費水準の高い大きな国内市場、すぐれた農林漁業者と農林水産技術など、農林水産業や関連産業の発展を図る上で有利な条件を備えていると考えております。  私は、このような特性を生かし、持てる力を遺憾なく発揮すれば、我が国農林水産業や関連産業を発展させていくことは十分可能と確信しております。  このため、昨年一月閣議決定した「農産物の需要と生産の長期見通し」などを指針とし、より一層の生産性向上を進め、国内での基本的な食糧供給力の確保を図りつつ、良質かつ安全な食糧の安定供給に努めるとともに、活力ある農山漁村の実現を図ることを基本として、各般の施策を講じてまいります。  以下、平成三年度における主要な農林水産施策につきまして申し上げます。  まず、農業の振興についてであります。  第一は、構造政策の推進であります。  将来に向かって展望の持てる活力ある農村、足腰の強い農業を確立するため、新規就農者を含め、若く意欲にあふれ、経営感覚や技術にすぐれた農業後継者・担い手の育成確保に努めます。また、土地利用型農業の経営規模の拡大と生産性の向上を図るため、農地の貸し借り等による農地流動化や生産組織の育成を促進します。  農業・農村の整備につきましては、生産基盤の整備とともに、農村の生活環境の整備等にも重点を置いて推進してまいります。  第二は、需要の動向に応じた農業生産を展開することであります。  国際化、高齢化の進展、国民のニーズの多様化など、今後の農業生産を取り巻く環境の変化に的確に対応できるよう先進的な取り組みを推進してまいります。  また、米の需給均衡を図りつつ水田農業の体質強化を促進するため、引き続き水田農業確立対策を実施します。  畜産につきましては、本年四月からの牛肉の輸入自由化に対処するため、新たに肉用子牛等対策を実施するなど、総合的な対策を推進してまいります。  第三は、農山漁村の活性化であります。  近年、首都圏への一極集中が進む中で、緑と水に恵まれた農山漁村を国民共通のふるさととして位置づけ、ゆとりと潤いのある生活空間として整備することが必要となっております。  このため、地域の特性を生かした農林水産業の振興を図るとともに、集落排水、道路などの生活環境の整備を推進します。また、豊かな地域資源を活用し、すぐれた景観を有する農山漁村の環境整備を進めるとともに、都市と農山漁村との交流を進め、新たな共生関係を築いてまいります。  第四は、技術の開発、普及の推進であります。  農林水産業や食品産業における生産性の飛躍的向上と農林水産物や食品の高付加価値化を実現するため、バイオテクノロジーなど基礎的、先導的研究や消費ニーズに対応した研究等の開発、普及を推進します。  第五は、健康的で豊かな食生活の保障と食品産業などの振興についてであります。  高品質で安全な食品に対する志向の高まりなど、多様化かつ高度化する消費者ニーズに対応できるよう、新たな食文化の創造と日本型食生活の定着に努めるなど、消費者対策の充実を図ってまいります。  また、食品産業などの関連産業につきましては、その体質強化を図るため、経営基盤の充実、技術開発の推進等を総合的に進めます。さらに、食品流通の総合的な構造改善対策を推進してまいります。  食糧管理制度につきましては、平成元年六月の農政審報告の方向に沿って、国民の主食である米の需給及び価格の安定を図るという制度の基本的役割を維持しつつ、その運営に市場原理をより導入する等の施策を逐次推進していきたいと考えております。  このため、自主流通米については、その適正かつ円滑な価格形成が図られるよう、先般取引が開始された自主流通米価格形成の場の充実に向けて最大限の支援を行ってまいります。  このほか、以上申し上げた各般の施策に即して各種制度資金の内容を充実させるとともに、農業災害補償制度の円滑な運営を図ります。  次に、林業の振興についてであります。  林業につきましては、森林、緑に対する国民の要請にこたえ、緑と水の源泉である多様な森林の整備と来るべき国産材時代の実現へ向けての条件整備を図ることが必要となっております。  このため、森林法制を見直しつつ、民有林、国有林を通じ流域単位で森林整備等を計画的に推進する流域管理システムの確立を図るとともに、森林整備五カ年計画の策定を推進します。また、このような考え方のもとに、林業生産基盤の整備、林業の担い手の育成確保、国産材の安定供給体制の整備等各般の施策を総合的に推進してまいります。  国有林野事業につきましては、「国有林野事業経営改善大綱」に即して、新たな経営改善対策に全力を挙げて取り組んでまいります。  次に、水産業の振興についてであります。  我が国水産業の健全な発展と国民のニーズに対応した水産物の安定的供給を図るため、漁業生産基盤の整備、資源管理型漁業の推進やつくり育てる漁業の推進などにより、我が国周辺水域の漁業振興に努めてまいります。また、沿岸漁業の推進の中核となる漁業協同組合の経営基盤の強化と、水産物の需給の安定等に努めてまいります。  さらに、海外漁業協力の積極的な推進等による海外漁場の確保に努めてまいります。  このほか、国産農林水産物の販路を拡大し、農山漁村の活性化にも資するため、輸出の促進を図ります。また、自然環境に大きく依存している農林水産業と密接な関連のある地球環境問題に対処するため、調査、研究の充実、国際協力の強化を進めるとともに、開発途上国や東欧諸国への農林水産業協力を多角的に推進し、積極的に世界に貢献してまいります。  以上のような農林水産施策を推進するため、平成三年度の農林水産予算の編成に際しましては、今後の農林水産政策の基礎を築くものとして意を尽くしたところであります。  また、施策の展開に伴って必要となる法制の整備につきましては、今後、当委員会の場におきまして、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。  最後に、農産物貿易問題について申し上げます。  ガット・ウルグアイ・ラウンドにおける農業交渉につきましては、昨年十二月に行われた交渉終結のためのブラッセルにおける閣僚会議が、ECと米国等の激しい対立により、個別事項の検討に入ることなく延期されたところであります。  今後も引き続き、ジュネーブで交渉が続けられることとなっておりますが、私は、従来からの基本方針を踏まえ、世界最大の農産物純輸入国としての我が国の立場が交渉結果に適切に反映されるように努め、我が国農業の健全な発展を図る上で遺憾なきよう最大限の努力を傾注してまいります。  また、米国、ECがそれぞれウエーバーや輸入課徴金、輸出補助金を維持する中にあって、我が国は、ウルグアイ・ラウンド開始以降も種々の市場開放を進めるなど農業保護の削減に実績を上げてきたという事実について、諸外国に正しく認識 されるよう粘り強く訴えていきたいと考えております。  米につきましては、我が国における米及び水田稲作の格別の重要性について諸外国の理解が得られるよう強く働きかけ、国会における御決議などの趣旨を体し、今後とも国内産で自給するとの基本的な方針で対処してまいります。  以上、所信の一端を申し述べた次第でありますが、我が国農林水産業は、今、内外の社会情勢の著しい変化の中にあって、二十一世紀に向け新たな展望を切り開くための大きな転換点に差しかかっております。私は、次代を担う若い人々が、将来を見通しつつ、希望と誇りを持って農林水産業を営めるよう、夢のある農林水産業の確立と活力ある町づくり、村づくりを目指して、農林水産行政の総合的な展開に全力を尽くしてまいります。  今後とも、農林漁業者を初め広く関係各方面の声に十分耳を傾けながら、政策を推進していきたいと考えておりますので、委員各位の一層の御支援、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) 以上で所信の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ります。     ─────────────

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) この際、久世農林水産政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。久世農林水産政務次官。

久世公堯自由民主党農林水産政務次官

○政府委員(久世公堯君) このたび農林水産政務次官を拝命いたしました久世公堯でございます。  我が国の農林水産行政は幾多の重要な課題を抱えておりますが、私は近藤大臣を補佐いたしまして、全力を傾けて諸課題に当たりたいと存じております。  委員各位の御支援のほどをお願い申し上げましてごあいさつといたします。  ありがとうございました。(拍手)

吉川博自由民主党

○委員長(吉川博君) 本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十四分散会

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