内閣委員会 第7号
- 発言数
- 276 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1991/04/23
会議録
○委員長(井上孝君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。佐々木総務庁長官。
○国務大臣(佐々木満君) ただいま議題となりました国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 国家公務員の退職手当につきましては、民間における退職金の実情等にかんがみ、長期勤続者に対する退職手当の特例に関する規定を整備するとともに、通勤災害に係る退職手当の取り扱いを改善する必要があると認められましたので、政府としては、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一に、職員が通勤による傷病により退職した場合に適用される退職手当の支給率を、通勤による死亡により退職した場合と同等の水準に引き上げることとしております。また、休職に係る退職手当の一般的な取り扱いにおいては休職期間の二分の一の期間を在職期間から除算することになっておりますが、職員が通勤による傷病により休職にされた場合については、この除算を行うことなく全期間を在職期間に通算することとしております。 第二に、勤続期間が二十年以上で定年、勧奨等の理由により退職した長期勤続者については、現在、昭和四十七年十二月一日の在職者に限って暫定的な割り増し措置が講じられておりますが、その翌日以降新たに職員となった者に対しても同様の措置を講ずることとしております。 このほか、附則において、この法律の施行期日及び経過措置について規定しております。 以上がこの法律案の提案理由及びその概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(井上孝君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○角田義一君 お忙しいところを官房副長官においでいただきましたので、掃海艇の問題についてちょっとお尋ねしたいと思います。 新聞報道等で、掃海艇の派遣が緊迫した事態になってきておるようでございますが、今後の掃海艇派遣の手順、段取りというものについて今日どういうお考えでおられるか、まず御説明願いたいと思います。
○政府委員(大島理森君) 私ども政府といたしまして、掃海艇の問題についてはるる検討をいたしているところでございます。 手順その他についてはまだ定かにきっちり決めたものはございませんが、きょうの本会議終了後に、これは政党間の話でございますが、党首会談等を予定いたしておるところでございます。この党首会談は掃海艇のみの党首会談ではございませんが、日ソ交渉の報告あるいはまた湾岸後の報告なり御意見を伺う、それらを踏まえていろいろな手順を最終的に決めていきたい、このように思っております。
○角田義一君 もう少しはっきりおっしゃっていただいていいんじゃないですか。もう既に新聞等では、党首会談を踏まえて、二十四日の日には安全保障会議をやり臨時閣議で決定して、二十六日には出動命令を出す、こういうことが公然と報道されておるわけでございまするから、そういう予定でいきたいんだというぐらいのことはここでおっしゃっていただいて結構じゃないんですか。
○政府委員(大島理森君) 報道は報道でございまして、私が先ほど申し上げたのが事実でございます。したがいまして、党首会談等々を踏まえて、いろいろな御意見を賜った後に手順についてはきっちり決めていきたい、このように思っております。
○角田義一君 この問題で余りあなたと議論したくないんですけれども、あれだけの大部隊を出すのに一日や二日でできるはずはないんだし、相当に今までの事前準備もあったわけですから、今日ここにまで至っても国会に対してそういう答弁で済ますのは納得できません。やっぱりもう少し率直に、我々の予定とすればこういうふうにいきたいんだということを言っていただいてもいいんじゃないですか。
○政府委員(大島理森君) 私どもは、何回も申しわけございませんが、党首会談を開いた後にできるだけ早くそういうふうな手続等々を検討し手順を踏まなければならないなという気持ちでおりまして、党首会談、各党の皆様方の率直な御意見、国民を代表する皆様方の御意見を踏まえていろいろ考えていきたい、このように思っております。
○角田義一君 じゃ、もう一遍だけ聞きます。 二十四日の日に安全保障会議と臨時閣議で決定をする、二十六日にはもう既に出動命令を出して日本から出発するというような報道がありますが、これはもう全然でたらめで全く根拠がない、そういうことなんでございますか。やはりそれは、その程度の手順でいきたい気持ちがあるんだというならいうで、率直にそれは言っていいんじゃないのでしょうか。
○政府委員(大島理森君) でたらめかどうかということは私は申し上げておりませんで、いずれにしろ、各般の声を聞きつつ、特にその中でも政党政治の中で、これは内閣としてということよりは党首として各党の皆様方の御意見を聞いて、その上でいろいろなことを考えきっちりと手順等々を検討して、そしてまいりたい、このように思っております。
○角田義一君 それでは、質問を変えますが、事実関係について外務省の局長の方からちょっと聞きたいんですけれども、掃海艇を出さなきゃならぬ必要性ですな。例えば機雷というものがペルシャ湾に具体的にはどのくらいあってと、その辺はどういう事実認識をしているんですか。それをちょっと説明してくれませんか。
○政府委員(渡辺允君) 私ども、これまでペルシャ湾で掃海に従事しております各国等から情報の収集をいたしておりますが、それによりますと、イラクが今回の湾岸危機に際しましてペルシャ湾に敷設いたしました機雷が個数にいたしまして千二百個弱というふうに承知をいたしております。これがペルシャ湾、いわば北西部の海域に敷設されているものというふうに承知をいたしております。
○角田義一君 イラクが敷設したのが千二百弱と言われておりますが、今日既にアメリカあるいはドイツ、フランス等の掃海艇が機雷を除去しているわけで、現在はどのくらいだというふうに認識しているんですか。
○政府委員(渡辺允君) これまでの掃海作業の結果でございますが、私どもが確認をいたしておりますところでは、三月末の時点でございますが、既に約三百個の機雷が処理されておるということと承知いたしております。
○角田義一君 もうちょっと多いんじゃないですか。五百程度いっているんじゃないですか、今日。どうですか。
○政府委員(渡辺允君) いろいろの情報はございますけれども、先ほど申し上げましたように、私どもとして確認できますのは三月末の時点で約三百個が掃海されたということでございます。
○角田義一君 掃海艇を派遣してくださいという要請はどこから来ているんですか。
○政府委員(渡辺允君) 御質問がどこか外国からかということでございますれば、これまでのところ諸外国から日本の掃海艇を派遣してほしいという要請は特にございません。
○角田義一君 外国からは全くないわけですね。これははっきりしていますな。局長、どうですか。
○政府委員(渡辺允君) そのとおりでございます。
○角田義一君 そうすると、じゃどの筋から掃海艇を出すようにという要請があるのでございますか。これはどなたにお答えいただいたらいいんですかな。
○政府委員(大島理森君) 私どもが検討しております趣旨は、外国からの要請ということではなくて、ペルシャ湾の安全航路ということに対してどういうふうな行動をするのが日本としてあるべき姿であろうか、そういう観点から検討してきた、このように御理解いただきたいと思います。
○角田義一君 いわば財界筋、あるいは石油業界、こういうところから、選挙が終わった四月八日を期して一斉に掃海艇のペルシャ湾沿岸への派遣を求められたということが報道されておりますが、そういう事実はあるのでございますか。
○政府委員(大島理森君) 私自身陳情を承りましたのは、船主協会の皆様方から時期はちょっと忘れましたが、あるいは掃海艇云々ということではございませんが海員組合の婦人部の皆さんであったと思いますが、あのペルシャ湾の安全航路について政府としても努力してくれという陳情は承りました。日にちはちょっと今定かではございません。
○角田義一君 経団連の会長さんからも要請があったような報道がございますけれども、事実関係はどうですか。
○政府委員(大島理森君) 経団連の皆様方からの陳情という形で私は直接承ったことはございません。
○角田義一君 これは防衛局長に聞きますけれども、ペルシャ湾ではアメリカ軍と共同作戦をとって掃海作業をやるということが予想されているんですか。どうですか、防衛局長。
○政府委員(畠山蕃君) 具体的に現場におきましてどういうオペレーションが行われるかということは、現段階でははっきりいたしません。しかしながら、各国とも、御承知のとおりかなりの国がかなりの掃海艇を出しておりますから、アメリカ軍と限らず各国と協議調整の上担当を決めて行うということになろうかと思っております。
○角田義一君 それでは、事実関係だけ聞いておきます。 そこで、政府は自衛隊法九十九条によって掃海艇を派遣するのだという方針のようでございまして、これは別に法的根拠は問題ないんだ、こういう見解でございますが、私どもはこれは少なくとも二つの大きな疑問があるというふうに思っておるんです。 一つは、九十九条というのは掃海海域を特定しておりませんので歯どめがない、はっきりいえば地球上どこへでも行けるという危険性があるということ。それから、掃海をする時期というものを九十九条では明記しておりません。したがって、平時であろうが戦時であろうが構わなく出ていけるというような解釈も成り立つ。そういう九十九条そのものが持つ二つの疑問点がある。したがって、私どもは、最後いい悪いは国会で決着をつけますけれども、掃海艇を出すについては時限立法なりあるいは国会決議なり、何らか国会が関与するということでなければ、これはシビリアンコントロールというものは貫徹できないというふうに認識しているんですけれども、いかがでございますか。
○政府委員(大島理森君) 私ども政府としましては、今次掃海艇問題で、おおよそ三つの側面からいろいろ検討してまいりましたし、なお検討していると言っていいと思います。一つは、今先生おっしゃったように法律の面というのがあるだろうと思います。もう一つは能力の面があるだろうと思います。もう一つは、国民世論あるいはまた日本としての立場、いわゆる政治的側面というのでございましょうか。そういう中で、法律論につきましては、ただいま先生からもちょっと触れられましたが、現行自衛隊法九十九条の中で可能ではないかというふうな一応の判断はいたしております。 そこで、国会との関係についての御質問でございますが、国会決議は私が申し上げるまでもなくこれは政府が関与するものではございませんので、国会の場でまず御議論いただくことであろうと思います。ただ、私ども、この問題についてはまさに皆様方の多くの御意見をちょうだいしたい。湾岸危機以来いろんな国会の御議論の中でも掃海艇という問題が出てまいりました。私どもその議事録も読まさせていただきましたし、あるいはまた各種の世論調査。しかし、最も大事なことはこの政治の場でございますから、国会決議を私どもがやってくれとかやってくれるなということは言える立場ではございませんので、まず政党政治の中で各党の党首の皆様方の意見を真摯に承りたい。政府としてというより党総裁としてという立場でございましょうか。 したがいまして、きょう、一つは日ソの交渉の御報告をさせていただく。もう一つはこの湾岸後の問題について各党の皆様方の御意見をいただきたい。そういう中で当然この問題が出てくるものであろうと思います。したがって、冒頭に先生から御質問がございましたように、それらの御意見、各党の党首の皆様方の御意見も重々に体した上でいろいろな最後の検討と決断をしてまいりたい、こういうふうな気持ちで、決して政府だけの決断で云々ということではなくて、できるだけ多くの皆様方の御意見を体して判断を最終的にしてまいりたい、こういう気持ちでおります。
○角田義一君 いろいろ報道等によりますと、政府・自民党の判断でやらせてもらうのだ、こういう物の言い方を終始一貫されているわけですが、これは私は大変間違いだと思っております。 私どもは現行の自衛隊法では掃海艇を出すことができないだろうと反対をしておりますが、しかし、政府が国会に対してあるいは時限立法なり法律を出せば、我が方とすればそれについて真剣に討議もし研究もするというのが今日の私ども社会党の基本的な立場でございまして、国会というものを無視して政府・自民党がやる、独断専行でやるというのは、まさにあの飛行機を飛ばす特例政令をやったのと同じ基本的な姿勢であって、私は到底理解できないと思うんですよ。ああいうものを国会に全然関係なくつくって、自分たちでやればいいんだと、これは非常に恐るべき発想だと思うんですけれども、どうですか。
○政府委員(大島理森君) 国会の中でも今日まで掃海艇問題というのは相当議論もちょうだいしてまいりましたし、私ども先ほど申し上げました三つの側面からるる検討させていただいて、先ほど申し上げましたように、国会決議というものについてはこれは国会の、まさにハウスの皆様方で御議論いただくものであろう。私どもは法律的側面からは九十九条という中で可能であるというふうに判断をいたしておるところでございます。したがって、あとは、その問題に対してどういう御意見を持っておられるかということをきょうこれから党首会談等々でさらにお伺いしつつ最後の判断そして手順というものを考えていきたい、このように思っております。
○角田義一君 時間の関係もありますから、あと二つだけお聞きします。 一つは、この前も私どもの小川理事の方から防衛局長に質問をしましたけれども、予算上の問題です。当初予算ではペルシャ湾へ掃海艇を軍団で出すなんということは全然書いてありませんので、もし百歩譲って軍団を出すということになれば、当然予備費なりを使って、そしてその内容をきちっと明らかにして国会の承認を求めるというのがまず筋である、これが一つ。それからもう一つは、あくまでもあなた方が非軍事行動であるというのであれば、この全プロセスを国会に報告する、いわば情報の公開をする。この二つは最低守ってもらわなきゃ、これはどうにもならぬと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(村田直昭君) 御質問の最初の部分の予算といいますか経費といいますか、その面について私からお答えします。 現在、派遣はこれから具体的検討ということで作業をしておるわけでございますが、当然考えられる経費としましては油の購入費でありますとか艦船の修理費ですとか隊員の食糧の費用でありますとかそういうものが考えられるわけでございまして、これらについて検討をしておるわけでございますが、先生御承知のとおり、自衛隊法九十九条の規定に基づきます機雷の除去等についてはその機雷等の危険物の除去の必要性が生ずるごとに行うわけでございまして、あらかじめどのような危険物が発生するとかということの予測が極めて困難であるということからその経費につきましては特別に積算はしておりませんで、従来から各自衛隊の維持運営等に関し必要とする経費というものを予算として計上しております。 例えば、油について申し上げますと、個艦ごとに航海時間というものを設定しまして、その油の所要量というものを算出して油購入費として計上をしている。これがいわゆる各自衛隊の維持運営に要する経費として予算に計上されておりまして、その任務はそれを使用することによって遂行しているわけでございます。したがって、今回の場合も私どもは、もし派遣の命令があれば、その自衛隊の維持運営に必要な経費ということで支弁をするということになろうかと考えております。
○政府委員(畠山蕃君) ただいまの後段の部分についてお答えいたしますが、御質問の趣旨が、掃海作業を仮に実施したとしてそれについてどういうふうにどの程度実施したかということを報告せよということでありますならば、私どもそれは極力そういうふうに努めたいというふうに思います。
○政府委員(大島理森君) 最後の御質問の中に国会に対して説明しろというお話もございました。今防衛局長がお話しされましたが、私どもも、いろいろな手順を踏みつつ最後の決断をした場合には国民の皆様方に御理解をいただくべく何らかの手段を考えなければならぬ、このように思っております。
○角田義一君 予算のことについて一点だけ聞きますけれども、そんなむちゃくちゃな答弁は通らないですよ。今の三年度の予算は自衛隊がペルシャ湾まで行くような石油代を計上していないんだから、これはある意味では予測できないことなんだから、筋からいえば予備費を使ってその積算根拠を堂々と出して、国会に後で承認を求めるのが筋じゃないですか。今のような答弁じゃ絶対納得できませんよ。だめだ、国会をばかにしちゃ。
○政府委員(村田直昭君) 先ほどもお答えしましたように、自衛隊がペルシャ湾に行くことを予想して経費を組んでいないことは事実でございますけれども、自衛隊が九十九条の任務を果たすことを予想して維持運営に必要な経費というものが組まれておるということもまた事実でございますので、御理解を賜りたいと思います。
○角田義一君 これはまた後で同僚委員からやってもらいますけれども、九十九条に基づいてどういう予算編成をしたんですか、あなた方は。九十九条に基づいて幾らというように予算編成していますか。していないでしょうが。
○政府委員(村田直昭君) それについては、先ほど御説明したわけでございますが、まさしく先生が御指摘のようにどこにおいて危険物を除去するかというようなことを想定することは非常に難しいわけでございまして、したがいまして、掃海艇なり、掃海艇に限らず船はすべてそうでございますが、個艦ごとの航海時間というものを設定して、それに必要な所要量を算出してそれが維持運営に必要な経費として計上しているわけでございまして、九十九条に関係していえば掃海艇の関係の経費が入ろうかと思いますけれども、そういうような予算の仕組みで要求をしておるということでございます。
○角田義一君 あなた方はむちゃくちゃだ、やっていることが。国会に全然法律も出さない、それもけしからぬことだと私は思うけれども、今度は予算の面においてすら。我々の言っていることは決して無理なことを言っているんじゃないんですよ。要するに、あなた方は強行して出しちゃうわけだ。出しちゃったとしても、少なくとも金の使い道、使い方、これは予備費でもってきちっと出してやっぱり国会の監督に置くというそういう基本的な精神がなくて、いいかげんなことでもってごまかしてやろうというその根性が許せないんです。官房副長官、どうですか。そういう根性は許せないですよ。
○政府委員(村田直昭君) これが使用いたしました場合の経費が明らかになりますれば、どういうことでどのくらいかかりましたというようなことは御報告はできるのじゃなかろうかと思います。
○角田義一君 これ以上やってもしようがないけれども、もしも予備費でちゃんと出すなら、これは私は筋だと思っているんだ、政治の。予備費でちゃんと計上して、そして出して国会の承認を求める、こういうことでなきゃいかぬでしょうが。これは後で考えてください。 最後にもう一つ質問しますけれども、官房副長官、これは大事なことなんですが、自衛隊が初めて大艦隊を組んで、そして戦闘行為でないとあなた方はおっしゃるけれども、初めてオーバーシーするわけだ、海外へ出ていくわけだ。中国を初め東南アジア、これはやっぱり非常に心配していると思うんですね。ASEANについては総理が行かれますから直接御説明になると思いますけれども、しかし、中国あるいは韓国、あるいは朝鮮民主主義人民共和国あるいはソ連、こういう近隣諸国に対してこれはよほど丁寧な御説明をしないことには理解してもらえないと思うんですよ。 一片の政府声明を出せば事が済むような生易しいものじゃないです。場合によれば政府特使を派遣して事情を説明するというぐらいの丁寧な外交姿勢を持たなきゃ、私はアジアの人たちの理解が得られないと思うがいかがでしょうか。
○政府委員(大島理森君) 角田先生から特使という御指摘がございましたが、特使を出すか出さないかはまだ決定していないところでございますが、ただその基本は同感でございます。非常にこの問題については、もし政府が決断し決定いたしたとしますれば、私どもは、今日までの日本の外交方針あるいはまた安全保障の方針が何ら変わりないものであること、そしてこれは武力行使を伴わないものであること等々説明をし御理解をいただく努力をいたさなければならない、このように思っております。 なお、検討をいたしているそのことも、先方から聞かれておるところにおいてはその検討ぶりは御報告いたしておりますが、しかと私ども諸手続を踏まえ最後に決断した場合においては、先生のおっしゃるとおり、近隣諸国に対する理解をいただくような努力を最善に尽くさなきゃならぬ、このようには思っております。
○角田義一君 以上で掃海艇に関する質問は終わりますので、関係の方、御退席いただいて結構でございます。どうもありがとうございました。 総務庁長官、一点だけ、これは事務的なことですから事務当局に答えさせてください。 今回の国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案の中で、通勤災害に係る退職手当の扱いについて死亡退職に適用される支給率と同じにするということで、そのこと自体私は結構だと思っているんですが、実態として、過去三年間ぐらいでいわば障害によって退職した人というのは何人ぐらいおるのでございますか。この法律をつくる必要性が私は聞きたいから、実態を報告してください。
○政府委員(石川雅嗣君) 総務庁におきましては通勤災害により傷病を受けた者について常時把握しているわけではございませんで、正式に調査したものはありません。今回の法改正に際しまして各省庁に問い合わせたところによりますれば、通勤災害に係る改善措置の恩恵と申しますか、これによって利益を受ける方は年間若干名程度というふうに推測いたしております。
○角田義一君 そういう失礼な答弁はないんだよ。きのう私はちゃんと言っておるはずだ。きのう事務当局がそういうことを言ってきたから、若干名でもって法律を改正するのかと私は言っているんですよ。そういう無責任な答弁はないでしょう。実態はこうでございますから障害によって退職する方についても支給率を上げたいのでございますと、それが当然じゃないですか。長官、どうですか、そんな答弁が通ると思いますか。冗談じゃないですよ。
○政府委員(石川雅嗣君) 国家公務員の退職手当制度は一般職のみならず立法府、司法府の職員を含めた特別職全般にも適用されるものでございますが、昭和六十二年度から平成元年度の三年間に、これは行政府内の職員に限って各省庁から聞き取りをいたしました結果によりますと、通勤による傷病により退職した者は一名、それから通勤による傷病により休職歴のある退職者は七名、こういう数字になっております。
○角田義一君 だから、そういうことを最初から答弁していただければ何も私が声を上げることはないんだ。わかりました。 時間がありませんので次の質問に移りますが、いわば天下り問題がまた大きな問題になっておるんですけれども、ちなみにお尋ねしますが、モデルケースでよろしゅうございますけれども、指定職の事務次官あるいは局長等のモデルケースで退職金はどのくらいになりますか。
○政府委員(石川雅嗣君) 例として事務次官でございますが、指定職俸給表の十一号、勤続年数三十三年、退職時の満年齢五十六歳ということで仮定いたしまして計算いたしますと、退職手当の額は約七千四百万円でございます。それから局長クラスでございますが、指定職俸給表の七号俸、勤続年数三十年、退職時満年齢五十三歳と仮定いたしまして退職手当を計算いたしますと、約五千五百万円という数字でございます。
○角田義一君 審議官クラスはどうですか、本省の部長クラス。
○政府委員(石川雅嗣君) 審議官、本省庁の部長クラスでございますが、指定職俸給表五号、勤続年数二十六年、退職時満年齢四十九歳と仮定いたしまして退職手当額を計算いたしますと、約三千五百万円でございます。
○角田義一君 あと一分ですが、これだけの退職金をもらっておる。庶民からいえば高ねの花ですな、七千五百万円とか五千五百万円というのは。それにもかかわらず、特殊法人に天下って、いろいろ報道等によれば一番大きい人は四千二百万の退職金をさらにもらっておるわけです。約一億円近くになっちゃうんですよ。この原因はどこにあると思いますか。 私は一つ言えば、特殊法人における退職金の算定の基準、これが国家公務員に比べると非常に甘い。閣議決定が百分の四百五十から百分の三百六十になっていますけれども、普通国家公務員の場合は一年につき一・何カ月というか、低い場合で自己都合なら〇・六、整理によれば一・八くらいです。しかし、特殊法人ではこれが月数にすると一年について四・七カ月、こうなるんですよ。だからべらぼうな退職金を特殊法人の役員はもらうんですけれども、これについてどうですか、時間がありませんから、総務庁長官、あなたは庶民の立場に立ってこの天下りの退職金を見て、しかもこれだけ多く国家からもらっている人がまたもらうということについてどう思いますか。どういう感想を持っていますか。
○国務大臣(佐々木満君) 私はこの特殊法人の役員の退職手当等につきまして直接担当する立場ではございませんので正しくは調査しておりませんけれども、私が聞いております範囲でございますと、特殊法人の役員というのは任期の定めがあって、その任期中に法人の運営について責任を有している、こういう立場でございますから、民間企業の役員とその立場というのは似ているのではないか、こういうふうに私は基本的に理解をしておるわけでございます。 そういうことで、この退職金なんかにつきましても恐らく民間の役員の退職手当というものとバランスをとって決められているのではないか、こういうふうに私は聞いておりまして、高いのか低いのか、私はなるほどなと、そういう理屈の構成でございますからそう思っておるわけでございまして、高いとか低いとかということを今ここで申し上げる自信はございません。
○角田義一君 時間がありませんから、これは続編を二十五日にやりますが、いずれにしましても、そういう感覚を総務庁長官が持っておるというのは、私に言わせれば恐るべき感覚だ。これは庶民の感覚からいったら許しがたいことですよ。そう思いませんか。もっと感覚を研ぎ澄ましてくださいよ。どうですか。
○国務大臣(佐々木満君) いや、それは高いとか低いとかそう言われたって、それは高いといえば高いでしょうし、ただこの特殊法人の役員の定めというのは私はそういうふうに聞いておりますし、そういうことでバランスをとって決められていると、こういうふうに理解をしておりますから先ほどそういう答弁を申し上げているところでございます。
○角田義一君 終わります。続編は二十五日にやらせてもらいます。
○山口哲夫君 どうも七千万の退職金の話から今度は随分低い退職金の話になるんですが、天下りしている人というのはめちゃくちゃ高い退職金をもらっているんだなと思ってもうびっくりしたんですけれども、それに比べて一般職の退職金というのは非常に矛盾があるんですね。 労働省の賃金退職金制度等総合調査、こういうのがあるんですけれども、その中で民間の実際に支払われた退職金の企業規模別の実態というのがあるんですが、企業規模千人以上を一〇〇といたしますと、百人から九百九十九人の企業では大体四分の三くらいなんですね。それから従業員三十人から九十九人以上くらいでは、千人以上の規模の退職金の二分の一くらい、物すごく差があるわけです。これは毎月の賃金に比較しても、退職金の場合には企業の規模によって物すごく違う、そういう実態なんです。 公務員の退職手当というのは企業規模百人以上の民間の退職金と比較をしているわけですが、ところが民間と公務員というのは私は随分違いがあると思うんです。例えば服務規律なんか見ておりますと、公務員の場合には民間の雇用契約とは比較にならないほど厳しい処罰が書かれているわけです。このことは在職中だけでなくて退職後も及んでくるわけですね。それから、公務員として働いている間は兼職はもちろん禁止される。そういうふうに考えてみますと、公務員の退職手当というのは、いわば生涯保障的な性格をもう少し強調してもいいんじゃないかなというふうに私は思うんです。 そういうことから考えますと、あえて公務員の退職金を低くするようなことを考えながら、これは結論的にもそういうふうになるんですけれども、比較対象企業というのを百人以上にするのはおかしい、当然これは千人以上の企業と対比して決めるべきでないかなというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府委員(丹羽清之助君) 先生御指摘のように、今回の民間企業実態調査は、民間企業における退職金制度の実態を把握しまして国家公務員の退職手当制度を研究するための基礎資料を得ることを目的として、従来から人事院が行っている企業規模でやっておるものでございます。また、総務庁の御依頼もあって実施しております。具体的には、先ほど先生もおっしゃいましたように、職種別民間給与実態調査の対象企業のうち、勤続二十年以上の事務、技術関係職種の退職者がいるとされました本店事業所を対象として行っております。 これは民間給与実態調査というのを私ども行っておりますが、それに準じました調査対象企業規模が母体となっておりまして、民間企業の退職金の支給実態等をできるだけ正確に把握するというためには適当な調査対象ではなかろうかと私ども考えております。
○山口哲夫君 私は、これはどうも退職金をあえて低くするためにそういう小規模企業を対象にしているのではないかなというふうに考えられて仕方がないんですがね。例えば、公務員の場合はどんな地域で働いてもどんな職場で働いても、これは国家公務員法というその枠の中で、そういった労働条件の中で働くわけです。転勤も非常に激しいわけですから、時には大きい職場で働くこともあるけれども小さい職場で働くこともある。しかし共通して言えることは、同じ労働条件で、法律もきちっと国家公務員の制限の中で働くんだということから考えますと、これはやっぱり千人以上の企業を対象にするのが順当でないかなというふうに私は思いますね。 それからもう一つは、公務員試験というのがありますでしょう。大体公務員試験に合格するような人たちがどういう企業に入っていらっしゃるのか、そういう程度の比較というものもやはりやってみる必要があるんじゃないんでしょうか、ただ人数だけの規模で比較するのではなくして。そんなことをお考えになりませんですか。
○政府委員(丹羽清之助君) この調査対象の規模につきましては、より大きな対象規模、例えば先生がおっしゃるように千人以上にすべきであるとか、あるいは一方におきましては、より小さな企業も含めるべきであるというような御意見もいろいろございます。私ども、先ほど申し上げましたように従来からずっと百人以上という規模をとっておりまして、これが大体定着しているのではなかろうかと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、この問題につきましては広く国民の納得の得られるものであることが必要である、このように考えております。
○山口哲夫君 それは一部にはそういう声もあるでしょうけれども、私どもとしては、公務員の立場に立ってみれば大変矛盾があるし、一般の国民から見たって、さっきの話じゃないけれども、公務員というのは天下った人が七千万ももらっているから何かべらぼうに高いんじゃないかなんというようなそんな錯覚で見られたら大変なことなんで、意外に低いわけですよ。そういうことからいけば、やはりもう少し、そういう今私が提起したようなことも問題意識として持ちながら今後ひとつ検討していただきたいということを要望しておきたいと思います。 それから、改正案を見ますと、今度は通勤災害に係る退職手当の取り扱いにつきまして、通勤災害による傷病等で休職した場合はその休職期間の全期間が通算されるようになったわけですね。これは大変結構なことだと思うんですけれども、その他の休職の中で、例えば組合専従、これはゼロですね。その期間は全然見ないわけでしょう。私傷病の場合と育児休業の場合には二分の一見るということになっているんですけれども、これは改善するお考えは全然ありませんですか。
○政府委員(丹羽清之助君) 現在行っております人事院の民間企業退職金実態調査におきましては、先生がおっしゃるように、専従職員の組合専従期間の取り扱い等につきましては調査はしておりません。ただ、この専従職員の取り扱いにつきましては、いわゆる組合専従制度そのものの考え方といいますか、組合の自主的な運営を担保するというような趣旨から考えてみますと現在の制度が正しいものではないか、このように考えております。
○山口哲夫君 組合の業務というのは、労働条件をどうよくしていくかということで一生懸命当局と話し合いをしているわけですね。そういう点では能率の向上にも相当役立っていると思うんですよ。私はやっぱりそういうような視点で見る必要があるのでないだろうか。そういうことから考えますと、私傷病とか育児休業、そういう方々以上にやっぱり職場の能率向上には相当役立っていると私は思うんです。だからそれから見ますと、私傷病、育児休業は二分の一見るけれども組合専従はゼロだというのは、これはちょっと比較しても納得できないと思うんですが、どうですか。
○政府委員(丹羽清之助君) 先ほども申し上げましたように、この制度は、職員団体は使用者である国との関係におきまして自主的に運営されるべきものであるというようなことを考慮しまして、その全期間を在職期間から除算するという趣旨に出ているものと考えております。そのようなことからいいまして、いろいろ問題もあろうかなと思いますけれども、私ども、制度官庁の総務庁の御意見も聞いてみたいなというふうにも考えております。
○山口哲夫君 確かに労働組合というのは自主的な運営で行われていますけれども、問題は、そういった職場の能率向上のためにどういう役割を担っているかということから考えれば、先ほど申し上げたように、私傷病、育児休業等に比較するならばはるかに私は能率向上に役立っていると思うんです。あなた、一人一人の職員が当局と交渉してごらんなさいよ、仕事にならぬでしょう。そういうものを労働組合という立場でやっているわけですからね。私はそういうことからいけば、これはやはり一度検討してみる必要があるなというように思いますけれども、どうですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 退職手当の在職期間の計算について、組合専従の期間は御指摘のように全期間除算されるわけでございますが、これはただいま人事院の方からも御答弁がございましたように、組合の自主的な運営を担保する等のため、公務との関連性を積極的に排除するために講じられている措置でございます。したがいまして、民間の実態のいかんにかかわらず組合専従の期間は全期間除算すべきものであるというふうに、制度を担当する私どもとしては考えているところでございます。
○山口哲夫君 済みません、ちょっと最後の方がよく聞こえなかったんですが、もう一度。
○政府委員(石川雅嗣君) したがって、民間の実態のいかんにかかわらず組合専従の期間は全期間除算すべきものであるというふうに考えているところでございます。
○山口哲夫君 あのね、公務員の給与等については民間準拠と言っていますね。民間のことがどうあろうがなんというのは、これはあなた、総務庁としては使うべき言葉でないですよ。それだったら公務員の労働組合にスト権を与えなさい。片っ方で権利を剥奪しておいて、だから人事院が民間とちゃんと比較対照して勧告を出すのに、片っ方で当の総務庁が民間のあれがどうあろうがなんて、そんな言葉を使ったら大変なことです。それは注意しておきますよ。 そこで、先ほど人事院の方もお話しがあったように、民間では労働組合専従の期間というのは随分退職金の算定期間の中に含めているんですよ。人事院はまだ調査したことがないというんですけれども、そういう事実があるんです。調査してみる必要があるんじゃないですか。
○政府委員(丹羽清之助君) ただいまも申し上げましたような組合専従制度そのものの考え方からいって、やはり民間準拠はこの場合いかがなものかと考えざるを得ないと思います。
○山口哲夫君 それはおかしいですよ。何で民間準拠はいかがなものなんですか。賃金だって退職金だって全部民間準拠でもって、民間と比較対照しているじゃないですか。なぜこの問題だけ外す必要があるんですか。
○政府委員(丹羽清之助君) ただいま申し上げましたような組合の自主的な運営を担保するという趣旨から考えまして、筋の上からいいまして、必ずしも民間に同一でなければならないということはないのではなかろうか、かように考える次第でございます。
○山口哲夫君 それじゃ、民間の労働組合は使用者と一緒になってやっているわけですね。自主的な運営はしてないわけですね、民間の方は。
○政府委員(丹羽清之助君) そういうような趣旨で申し上げたものではございません。私どもの組合専従そのものの考え方について申し上げておるわけでございます。
○山口哲夫君 いや、民間と公務員と比較対照しなければならないけれどもこの問題だけは比較する必要ないと言うから、それじゃ民間と全然違うようなことをやっているんだなと。公務員は自主的な組合運営をやっているんですと言うから、じゃ民間の方は自主的にやってないんだなと。自主的にやっているわけでしょう。労働組合だから同じじゃないですか、条件は。条件が同じなのになぜここだけ外すんですか。そんな筋の通らないことを言ったってだめですよ。
○政府委員(丹羽清之助君) 何度も申し上げるようでございますけれども、やはり国家公務員の専従職員の取り扱いにつきましては、いわゆる組合専従制度そのもののただいま申し上げましたようなことから、私どもとしましては現在の制度が正しいのではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。先ほど制度所管の総務庁の御意見もありましたように、私ども、現在の制度でよろしいのじゃなかろうかと考えているわけでございます。
○山口哲夫君 総務庁のことは何も気にすることないんで、人事院は独立した機関なんですからね。 それで、今の御答弁では納得できないというのは、民間と比較しちゃならない何かがあるんですかというんです。もっと私どもが納得できるような答弁をしてくださいよ。民間の労働組合とこっちの労働組合とそういうことを対照しちゃまずいような理由がどこにあるんですか。それが納得できるなら、私だっていいですよ。今の答えでは全然そういう理由なしにただあなたの一方的な考えだけしか言ってないから、それを聞きたいんです。
○政府委員(丹羽清之助君) 私ただいま民間の実態等につきましてはちょっと承知しておりませんけれども、国家公務員の制度といたしましてはそれなりに筋の通った考え方で現行制度ができているというふうに考えているということを申し上げておるわけでございます。
○山口哲夫君 今お声があったように、賃金だってほかの労働条件だって全くそうなんで、そこだけをあえて切り離すと。当然対照するべき民間労働組合というのがあるわけで、それがむしろ先行してそういうふうに専従期間というものを通算しているわけでしょう。そういうことがあったら調べてみたっていいじゃないですか。調べたらそういう結果が出てくるのを恐れているから調べないと言っているのかなと思うんですけれども、人事院のあり方として、民間の実態をもう少し把握するくらいのことをやったっていいんじゃないですか。どうしてここだけそんなにかたくなに比較対照できないんですかね。
○政府委員(丹羽清之助君) 先ほど来申し上げて恐縮なのでございますが、いわゆる組合専従制度そのものの考え方からいいまして、制度官庁の総務庁の御意見を伺ってみたいということでございます。
○山口哲夫君 これだけで時間をとれませんので、またあさってあるからやりましょう。あさっていいお答えを持ってきてくれるならやりませんけれども、どうしても私には納得できません。 人事院の勧告の早期完全実施について伺います。 昨年十二月十八日の当委員会で、当時総務庁長官の塩崎さんはこういうふうに答えています。「改造内閣の前に答弁するのも申しわけないような気がいたしますが、早期に閣議決定をし、そしてまた早期に成立させていただきたい、」こういうふうにお答えになっていますけれども、佐々木長官も同じでしょうね。
○国務大臣(佐々木満君) それは全く同じでございます。もし勧告が出ました場合には、これは勧告制度を設けられた趣旨からいたしましても早期に完全実施するということで準備を進めるべきだと、こう思います。 ただ、例年閣議決定まで若干時間があるわけでございますが、これは当然のことですけれども、財政の問題だとかほかとの関連、国政全体との関連を検討しなきゃなりませんので時間がかかっておりますが、そうした検討もひとつ急いで、そしてなるべく早期に閣議で決定をして早く御成立をいただくという態度は当然とるべきだと思います。
○山口哲夫君 大変力強い御答弁なんで期待をいたしておりますが、それで、閣議決定から法案の提出まで約一カ月ぐらいかかっているんですけれども、これは何をやっているんでしょう、この間。
○政府委員(石川雅嗣君) 閣議で決定いたしました方針を受けまして、私どもとしては法案を提出する準備をするわけでございます。当然国会に提出するまでには所要の期間が必要でございますので、そうしたものとして御了解をいただきたいというふうに思うわけでございます。
○山口哲夫君 それじゃ、いわば給与法の改正案をつくるわけですね。実質どのぐらいかかるんですか、改正案をつくる作業は。
○政府委員(石川雅嗣君) 内容にもよりますが、通常、比較的軽易な法律の改正を行う場合でありましても、諸般の手続を進める上で大体四週間から一月程度の期間はいただければというふうに考えております。
○山口哲夫君 一カ月あれば大体給与法の改正案はできるということですね。 それならば、人事院勧告が出たらすぐそういう準備に入れば、人事院勧告から一カ月後には法律案を提出できますね。
○政府委員(石川雅嗣君) もちろん、私どもの心づもりとしまして、勧告をいただいたときにどういう法案の姿になるかということは考えるわけでございますけれども、現実問題として、政府の内部で法令審査等を受けるためには閣議決定が正式に決まった後でなければそうした正規の手続が踏めないということにもなるわけでございまして、ただいま申し上げたようなことのために私どもとしては最小限度期間が必要である、こういうふうに申し上げているところでございます。
○山口哲夫君 だから、勧告が出てからその勧告に基づいて法案をつくるのに大体一カ月、まあ四週間、二十八日あれば大体できるわけでしょう。後は閣議の決定を待てばいいわけであって、だからその準備作業を人事院勧告が出た翌日からやれば一カ月後には法案は提出できるという解釈にならないですか。それは何日かのぶれはありますよ。
○政府委員(石川雅嗣君) 政府が法案として正式の手続にかかれるのは、例えば法制局の正式の審査を受けるとかそうした手続を踏むためには、閣議決定をした後でなければそうした手続が踏めないわけでございます。人事院勧告の処理に関してどういうふうな扱い方をするかという方針が決定してからでなければそうした手続は踏めないわけでございます。もちろん、それまでの間私どもはいろいろ準備作業は入れるわけでございますが、今申し上げたようなことでもって最小限ぎりぎりの期間は必要である、このように申し上げているつもりでございます。
○山口哲夫君 それは正式には閣議決定が出てからどうのこうのということになるかもしれないけれども、もう既に人事院勧告完全実施というのは今まで何年も続いているわけでしょう。そういうことを考えたら、長官はできるだけ早く完全実施をしたいと言っているんだから、勧告が出たらすぐ手続をとればいいじゃないですか。何もそんなこと、だれも文句言わないですよ、国会の方では。そうして、閣議で決まったら提案すればいいじゃないですか。そんな準備作業もできないなんという話はないでしょう。
○政府委員(石川雅嗣君) 再三申し上げて恐縮でございますが、私ども、もちろん人事院勧告が出ました後におきまして諸般のできる範囲での準備は進めていくわけでございますけれども、しかしそれを正式のものとして政府の内部で検討するためには、先ほど来申し上げておりますように、政府としての人事院勧告の取り扱い方針が決定した後でなければかかれない、こういう状況でございます。
○山口哲夫君 そんなことにならないんですって。 長官、この間公務員共闘そのほかの団体と交渉やりましたでしょう。そのときにあなたは、勧告が出たら早期完全支給の諸準備を進めるということをちゃんと約束していますね。今言ったようなことでしょう。そういう準備をできるだけ進めましょうということでしょう。
○国務大臣(佐々木満君) それはもう勧告が出ましたら早期に完全実施ということで私どもは全力を挙げていかなきゃならぬわけでございます。そのために閣議決定の前にも諸準備は当然事務的にするわけです。しかし、正式に決まってからクリアしなきゃならない手続というのもあるわけでございます。ですから若干の時間はかかるわけです。その四週間が長いのか短いのか、それはいろいろ議論のあるところですけれども、なるべく早くやるということで進めていかなきゃならぬと思います。 御理解いただきたいのは、閣議決定の前にも準備はいろいろできます。また、しなきゃならぬと思います。しかし、正式な意思決定がなされてからクリアしなければならない手続もこれはあるわけです。そういうこともひとつ御理解をいただきまして、その上でなるべく早く成案を得て、そして国会の御都合等もございましょうから御審議をいただく、こういうことで進めてまいらなきゃならぬと思います。
○山口哲夫君 佐々木長官が初めて、今までの長官はそういう約束をしてくれなかったんで、あなたが長官になって初めて、人事院勧告が出たら諸準備は進めるということは一歩前進だと思う。 ということは、給与法の改正の具体的な作業に入るということですね。いいですね、そういうことで。
○国務大臣(佐々木満君) それは当然のことだと思いますよ。それは勧告がちゃんと人事院から出るわけですから、我々はそれを尊重して、そして今までも実績がございますし、人事院勧告制度というのはそういうことで設けられていますから最大限尊重してやらなきゃならない。したがって、勧告が出たらそれはもうすぐ検討に入るべきですよ。ただ、正式な意思決定をしてからやっぱりやらなきゃならぬ手続もある、こういうことを申し上げているわけでございます。御理解を賜りたいと思います。
○山口哲夫君 それじゃ、正式な決定をされてからクリアしなければならない手続というのはどんな問題がありますか。
○政府委員(石川雅嗣君) その前に一つ御理解をいただかなければならないことは、人事院の勧告は一般職についてだけの勧告でございます。したがいまして、特別職等につきましては、そうした人事院の勧告に対する政府の方針が決定いたしました後で、その方針を受けてどういうふうに改善をしていくかということを決めなければならない問題もあるわけでございます。 そうしたことも当然方針決定後の作業の中に入ってまいりますし、それから、先ほど申しましたように一般職につきましては法案の法令審査、その他の特別職につきましてもそうした手続を踏んでいかなければならない、こういうようなもろもろの作業が入ってくるわけでございます。したがいまして先ほど申し上げたような期間がやはり必要になってくる、こういうことで御理解をいただきたいというふうに思うわけでございます。
○山口哲夫君 給与法の具体的な改正案をつくるのに相当時間がかかるというのはわかりますよ、私も自治体の中で実際手がけてきていますから。結構詳細な計算もしていかなきゃならないから、それに時間がかかるのはわかります。しかし、それはさっき言ったように大体四週間か、まあ長くても一カ月あれば十分できる作業だと思うんですよ。 それはそれとしてつくりますね。そうすると、あと法令審査なんというのは、こんなものは簡単にできるんじゃないですか。慣行があるわけでしょう、今までのとおり。大体給与法の改正というのは骨子は決まっているんですから、あと中身の計算とかそういう問題なのであって、特別新しい立法をするために法制局ととことん一字一句詰めていくのと違うわけでしょう、給与法の改正なんというのは。そういうことからいけば何もそんなに時間がかかるわけでないし、特別職だってこれは長年の慣行の中で、一般職が決まればあとは腹さえ決めればどの程度になるかというのはすぐ決まることですよ。そんなものに一カ月なんてかからないでしょう、何日もあればできますよ。 そういうことからいけば、人事院の勧告が出たら大体一カ月たてば法案としては出せるようになるというように私は解釈いたします。そういう点で、とにかく一日も早く閣議決定をして出すようにぜひことしの勧告から改めていただきたいと思う。決意のほどを長官に。
○国務大臣(佐々木満君) ことしの勧告からと申しますよりも、今までそういうことをやってきておるんですよ。なるべく早く出そう、なるべく早く閣議決定をしようということでやってきておりますから、ただ、それが財政事情とかいろんなことで決定がおくれたこともあるでしょう。ですから、もろもろの問題をひとつなるべく早くクリアして、そしてなるべく早く閣議決定に持っていく。それで、勧告が出ましたら事務的にはいろいろ勉強したり検討はしておく。そうして政府の決定が出た段階で法制化へ向けて努力していく。 今お話がございました特別職の問題等々いろいろあります。それから、後で御質問があるかどうか存じませんが、この法制局の審議というのはやっぱりかなり時間がかかるんですよ、これは。育児休業法というのを今やっているんですけれども、これも時間がかかってまだ提案できないんですが、なかなか時間がかかる。しかしそういうものはなるべく早めていく、こういうことで努力をしてまいりたいと思います。
○山口哲夫君 長官、今のようなお答えをしているけれども、そういう手続をきちっと踏んできたらもっと早く出せますよ。実際に、例えば昭和六十三年度、閣議決定は十月二十五日ですが、十月二十五日に閣議決定していながら二十八日も過ぎた十一月二十二日でなければ法案を提出していないじゃないですか。国会は七月十九日に召集しているんですよ。平成元年度だって、十一月二日に閣議決定しているのに法案提出は十一月二十九日、二十七日もかかっているじゃないですか。そんなにかかるはずないですよ、前からずっと準備していれば。だから、そんなことおっしゃったってだめですよ、長官。 だから私どもとしては、本当に一日も早く支給しようという気持ちがあるならば、ちゃんと準備を整えて閣議決定されたらもうすぐ、あとクリアすべき一、二の問題はありますけれどもそれはそんなに時間がかかる問題でないんだから手続をすれば、閣議決定したら、国会を召集したらもう二、三日たったらちゃんと出せるんですよ。そうすると九月にはちゃんと差額支給もできるんです。日程的にもそういうふうになっているんですから、今総務庁長官がおっしゃったようなことでは納得できません。
○国務大臣(佐々木満君) いや、なるべく早くということを申し上げているんですよ。ただ、いろんなことがございますのでそれを早く片づけてなるべく早く出すように頑張りたい、こういうことを申し上げているので、御理解を賜りたいと思います。
○山口哲夫君 じゃ、局長、今度は人事院勧告が出たらすぐに法案作成の手続に入りますね。それだけは約束してもらえますね。
○政府委員(石川雅嗣君) いろいろな事務的な検討作業は入るわけでございます。ただ、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、人事院勧告の取り扱い方針を政府の方針として決定するまでにはやはり国政全般との関連でもって御議論があるわけでございまして、その方針決定を受けまして私どもとしては正式な手続として進めなければならない、そういう段取りを先ほど来御説明しているわけでございます。それなりの所要の期間はいただかなければならないというふうに考えております。
○山口哲夫君 後退するような発言はやめてくださいよ、ずっと来ているのに後になるとまた逆戻りするような。それじゃ全然準備をしないんですか。人事院勧告が出たら事務的なこともしないんですか。長官はちゃんと労働組合との約束で、諸準備は進めますという約束をしているんですよ。
○政府委員(石川雅嗣君) 私どもは事務的に諸準備を進めているということを申し上げているわけでございます。ただ、正式の手続に入るにはやはり方針決定した後でそれなりの手続を踏まなければならない。そうした事前の諸準備も含めまして、また正式な意思決定、政府としての方針決定がなされた後の手続も含めまして所要の期間が必要である、このように申し上げて御理解をいただきたいと考えているところでございます。
○山口哲夫君 納得できませんけれどもこの問題だけで時間を使うわけにいかないので、また二十五日にありますからそのときに譲るといたしますが、要望しておきたいのは、せっかく新しい長官が労働組合との約束で、人勧が出たら諸準備に入ります、できるだけ早く支給するようにしましょうと言っているんですから、そんな紋切り型の、正式にはとかというのでなくして、閣議決定される前に事務的な手続だけはきちっと踏んでおいていただきたい。そして、最終的に閣議決定されたら、正式な決定ということはそれは当然あるでしょうが、そんなものには余り時間がかからないはずなので、今までよりももっと早くに支給できるようにぜひしていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。 それで、もう少し早く支給する方法がないかと思うんですが、塩崎国務大臣当時、できる限り支払いについても迅速にするようにいたしますと、こう言っているんです。だから、昔は公務員に人事院勧告が出されると内払いのようなものを出していたはずなんですね。これは当然使用者責任でしょう。政府としては公務員を使用しているわけですから、その責任として、賃金が確定したら一日も早く差額を出すようなことは当然やるべきだと思うんですよ、人事院勧告が出たら。大体もう何年間も完全実施ということをやってきているんですからね。しかも、ことしは予備費に一・五%までようやく組みましたでしょう。ですから、ある程度のものは支給できると思うんですよ。そういうものは内払いのような形で出すべきでないんですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 公務員の給与は、これは先生も十分御承知のように、給与法によりまして改正されて初めてその差額を支給する根拠ができるわけでございます。したがいまして、法律が成立するまでの間に今お話しのようなことでもって勧告が出たから内払いができるのではないかというようなことは、私どもとしては考えられないところでございます。
○山口哲夫君 そういう公式論議だけやっていたら、いつまでたったって前進しませんですよ。それじゃ、何で昔は仮払いという形で出したことがあるんですか。あなた方、やはり使用者責任というものを考えたならば、もう少し柔軟に考えて一部だけでも支払いしたっていいじゃないですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 先ほど委員が仮払いをやったことがあるじゃないかというお話がございました。これは恐らく第一次石油ショックのときに大変な物価騰貴がございまして、たしか年に二回人事院が勧告をしたことがあったと思いますけれども、これはいずれも法律改正をした後に払っているわけでございまして、法律改正前にそうした支払いをしたということはいまだかつてないというふうに私は承知いたしております。
○山口哲夫君 その辺は事実認識の違いだと思うんですけれども、私どもの聞いている中では昔は仮払いをしていた事実があるということを聞いているものですからそういうふうに申し上げたんですが、ただ私非常に矛盾を感じるのは、同じ職場の中で、こちらの職員は十月に支給する、こっちの職員は十二月末でないと差額が出ない。同じ職場の中でそんなふうに給与が違ってくるんですよ。これは使用者としてやはり責任を感じないわけにいかないんじゃないですかね、いかに法律が違うかもしれないけれども。 片方は公労法の関係、片方は国家公務員法の関係、それだけの違いですよ。公労法の人たちというのは少なくとも十月ころには支給されるんですから、それにあわせて一部の支給くらいのことは柔軟に考えてやったってだれも何も文句は言わないでしょう。国会だって文句は言わないと思いますよ、こんなことは。そういう使用者責任を果たす気持ちがあるのかどうなのかということが問題だと思うんですね。それだったらあなた、人を使っている立場に立って、血も涙もないというのはそういうやり方だとしか思えませんけれども、もう少し労働組合と話してみる気はないですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 今のお話につきましては、私どもも組合からも聞くわけでございます。そうした実態があるということも承知はいたしております。そこはやはり二つの制度の違いと申しますか、それによって生じるものでございまして、私どもといたしましてはそうした違いをやはり御理解をいただかなければならないというふうに考えているわけでございます。 まことに申しわけございませんが、今のところ私どもとしては、やはりその制度を乗り越えるためには早く方針を決定し早く法律を通すという努力をすることが最善の方法である、そのための努力をさせていただきたい、このように申し上げる次第でございます。
○山口哲夫君 本来なら使用者とそれから被使用者の間柄というのは、当然話し合いで、交渉で決められていくわけですよ。決まったら支給しますね。たまたまたそういったスト権を剥奪しているから人事院勧告制度ができた。そうしたら、人事院勧告で出されたものは、本来であれば当然そっくりそのまま使用者としてそれを適用して支給するというのが建前だと思うんです。本来であればそういうものを一々国会なんかにかけなくたって、使用者責任というのがあるわけですから、使用者の責任において勧告が出たものは一〇〇%実行したって何にも構わない。国会には報告してもらえばいいと思う、私は。今の法の建前はそうなっていないけれども。私は給与という問題を考えた場合にそういうふうにあるべきだと思っているんです。 そんなことを考えたら、もう少しやっぱり愛情を持って、使用者として一日も早く支給するための手だてというものは私は十分やるべきだ。差額についても一部仮払いしたって別に何にも支障はないわけですからね。そういうこともぜひひとつ検討するように強く要望しておきたいと思います。 その次は、時間短縮と週休二日制の問題ですが、国家公務員の週休二日制を実施する場合にはそれなりの条件整備というものが必要であろうと思います。その条件整備の内容は、いわゆる内部の問題とそれから外部に対する問題があると思います。 外部の問題というのは、例えば国際的な公約を政府として果たそうということで一定の方針を出しているわけです。それから、民間の方もこれは相当積極的にやって、それから国民の世論も、どちらかというと、日本の労働者の長時間労働はやっぱりもうやめて週休二日制にするべきだというようになってきている。外部的な条件というのは完全に整備されているわけですね。内部的な条件はどうかといえば、これも大方の職場では大体実施している。あと残っているのは国立病院がやってないということだけなわけですね。 それで、昨年の十二月十八日の内閣委員会で私の方から、国立病院だけが週休二日制の試行をやってないというのはおかしいじゃないかというように指摘をいたしましたら、当時の総務長官塩崎さんは、厚生大臣に試行実施について努力するようにお願いしたと、こういうふうに言っているわけです。厚生省の方はそういった総務庁長官の申し入れを受けて一体その後どういうふうに実施してきたのか、報告していただきたいと思います。
○政府委員(田中健次君) ただいまお話がございましたように、昨年の四月から、現行の予算、定員の枠内で、なおかつ行政サービスの急激な低下、変化は来さないという方針のもとで交代制職員の週四十時間の試行に入っておるわけでございますが、今お話がございましたように、国立病院・療養所、これは看護婦さん等の勤務のローテーションを組むのが非常に難しいということで、文部省の国立大学の附属病院とともに試行は見送らざるを得なかったわけでございます。 それで、その後、昨年の十二月にこの委員会で先生からいろいろ御指摘がございました。私どもも看護体制の強化ということで看護婦の増員には努めてきております。それから、看護婦さん等の省力化の機器等の予算化も図ってきたところでございます。それに、ことしの四月から国立大学の附属病院でも試行に着手をしておりまして、こういう事実を踏まえまして、文部省の例等も参考にいたしまして私ども厚生省でも国立病院・療養所の週四十時間の勤務制の試行につきまして、さらに業務の見直しあるいは合理化等の自助努力を講じて、また土曜日の外来診療の取り扱い等も含めまして、試行を行うということを前提で具体的な実施方法につきまして目下鋭意検討を進めている、こういう状況でございます。
○山口哲夫君 それじゃ、いつから入るんですか。
○政府委員(田中健次君) 現在具体的な実施方法につきまして、ただいまお話がございました開始の時期、あるいは試行の期間、それから試行対象の施設あるいは試行対象の職種、これらを含めまして検討しておりまして、先ほども申しましたように文部省の例等も参考にいたしまして具体的な実施方法を詰めていきたい、こういうふうに思っておりますので、今時点で確たる実施時期についてはまだ申し上げられない状況でございますけれども、今後なるべく早く着手ができるように努力をしていきたい、こういうふうに思っております。
○山口哲夫君 昨年の質問から四カ月たっています。四カ月間、検討検討ですか。 私は、実に厚生省というのは不誠意だなと思うんですね。大学病院が四月の十四日から試行に入ったわけでしょう、三万五千人。これは大学病院と連携をとっていたら、大学病院が四月十四日から入るということぐらいわかっていますでしょう。大学病院の試行の状況をよく検討してというけれども、入る前に、大学病院がどうして試行に入れるようになったのかお互いに突き合わせてみる必要があるんじゃないですか。こんなものは話し合いですぐできるわけでしょう。片一方は入って片一方は入れないなんということにならないですよ。 それだったら、大学病院の状態と国立病院の状態とどこがどういうふうに違うんですか。だから入れないんですか。具体的に言ってください、どういうふうに違うのか。
○政府委員(田中健次君) 御案内のとおり、国立病院・療養所は全国で二百五十ございます。ナショナルセンターといたしまして、がんセンターあるいは循環器病センター等がございますし、また結核あるいは精神の療養所等もございまして、非常に内容も多岐にわたっております。そうしたことで、私どももどういう形でこれを実施するかということでいろいろ苦慮をしておりまして、そういうことで検討に時間がかかっておるわけでございますけれども、先ほど申しましたように、できるだけ早く試行に取りかかれるように努力を続けてまいりたい、かように考えております。
○山口哲夫君 そういうお答えでは我々納得できませんですよ。確かに国立病院の方が大学病院より数は多いですね。しかし中身はそんなに変わらないわけでしょう。看護婦の不足だとか医師の不足とか、そんなことはどこの病院だって同じでしょう。そういう中で片方は一生懸命にやっているんです。それを数が多いからできないということにはならないでしょう、中身が同じであれば。 それじゃ大学病院と同じ数だけ先に入れてみるかとか、そういうことだって考えられるのでないんでしょうかね。自治体病院だって七百三十二あるんですけれども、八九%の六百五十一がもう既に試行に入っているんですよ。全国どこだって病院はやっているんです。それじゃ、国立病院だけできないという理由をはっきりさせてください。ほかの病院と違う、入ることができない条件があるのであれば言ってください。
○政府委員(田中健次君) ただいま申し上げましたような国立病院・療養所の特色、あるいは私どもの国立病院・療養所の職員の勤務体制、職員の配置体制等を考えまして、なかなか難しい問題があったわけでございます。それから、私どもといたしましては国民の命を直接預かっておる機関でございまして、いろいろと自助努力の中で、土曜日の外来の休診をどうするか、こういう問題につきましてもいろいろ検討いたしておりまして、そういうことで文部省の試行におくれをとった、こういう状況でございますけれども、先ほどから申し上げておりますように、できるだけ早く試行に着手できるように努力をしていきたいということを申し上げたいと思います。
○山口哲夫君 総務庁長官、総務庁が週休二日制を何とか全国的に早くやろうじゃないかといろいろやっているんでしょうけれども、厚生省の態度というのはいつもこうなんですよ。検討します検討しますなんです。恐らく総務庁だって納得できないのでないんですかね。国立病院と大学附属病院とどこが違うのか。片方はちゃんと入っているんですよ。これには何か総務庁の方も相当一生懸命に話し合いをしたということもちょっと聞いていますけれども、同じ条件の中で入っているんです。厚生省だけが入らないんです。これに対して、総務庁、どう考えますか。
○国務大臣(佐々木満君) 試行の問題は、これは定員をふやすとかそういうことなしでお願いをしているわけでございますから、関係の省庁、これは大変な苦労をしておられると思うんです。これはしかし、どこの役所も関係のあるところはみんな苦労しておる。苦労しながらやはり週休二日へ持っていこうということで知恵を出して努力をしておるわけでございますから、私は厚生省にもひとつなるべく早く試行に入ってもらって、なるべく早くみんな歩調を合わせてそして完全週休二日制へ持っていきたいものだ、こう思っているわけでございます。これは閣議でも決定された事項でございますので、厚生省さんにもいま一層の御努力をひとつお願いしたいものだ、こう思っている次第でございます。
○山口哲夫君 前の長官も大体そういうことをおっしゃっているんですけれども、それから四カ月たっても全然入ろうとしないわけです。詰めが甘いんじゃないですかね。総務庁が厚生省に対して、どうして入れないのか、そこをとことんまで聞いて、それじゃどうしてもここだけは総務庁の方として何か手だてをしてやらなければならないのであれば手だてをするとか、そういうきちっとした詰めがないんじゃないですか。任せっきりで、何とか早くやってくださいよと言っているだけじゃないですかね。 そうだとするならば、政府全体としてこの週休二日制というものを真剣に国際公約を果たすためにやろうとしているのかなという点で私は疑問を感じますけれどもね。いつまでに入れますか。一カ月以内に入れませんか、きちっと。大学病院がやっているんですから。
○政府委員(田中健次君) 先ほど申し上げました看護体制の強化で人の増も図ったという事情もございますが、これも人がふえますのは十月からということになっております。そういうもろもろの事情も勘案いたしまして、私どもはできるだけ早く入りたいと思いますけれども、いま少し時間をちょうだいしたい、かように存ずる次第でございます。
○山口哲夫君 大学附属病院も自治体病院も、看護婦がふえたから入ったんじゃないんですよ。現状の段階でいろいろと工夫しながらやっているわけです。やってみてどうしてもこれはうまくいかないというのであれば、問題点を明らかにして、その上でもっと増員してもらいたいという問題も出てくるでしょうが、現行の体制の中でみんな苦労してやっているんですよ。十月まで待っていたらどうなりますか。そんなことで約束が果たせますか。政府の責任が果たせますか。そんなのんきなことを言っていられないと思うんですよ。一カ月以内に入ってください。
○政府委員(田中健次君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、できるだけ早く試行に入りたいというふうに考えております。
○山口哲夫君 地域の病院と協議したことはありますか。例えば民間のいろいろな病院があるわけでしょう。そういったところとの協力体制の中でやろうと思ったら、私はできないことなんてないんじゃないかなと思うんです。そういういろんな協力をいただきながらあなた方も誠意を持って入ろうとするのでなければ、これはもう全然誠意なんて感じられないですよ。 だから、とにかく人をふやしてもらわない限りできないというのであれば、今までの職場は全部できないはずです。それをやっているわけですからね。人をふやすのは後の問題ですよ、これは。試行なんですから。どうですか、もう少し誠意を持って、ひとつ短期間のうちに具体的に入ってみようというくらいの態度は示してもらえませんかね。
○政府委員(田中健次君) お言葉でございますけれども、私どもも職員組合ともさらに話をする必要がございますので、そういう点からも若干時間をちょうだいしたい、かように存ずるわけでございますが、お話がございますようにできるだけ早く試行に入りたいという気持ちでいっぱいでございますので、御理解を賜りたいと思います。
○山口哲夫君 若干とかできるだけというのは一カ月もかからないということなんですよ。少なくともこういう問題についてはもう少し厚生省として真剣に取り組んでもらいたい、できるだけ早く入るように強く要望しておきたいと思うんです。 人事院の方にお尋ねいたしますけれども、一九九二年には労働時間を千八百時間に短縮するということはいわば国際公約と言われているわけですが、今のように一部の国立病院だけが入れないなんという中で勧告も延ばすなんということになると、これは国際的な問題にもつながっていくということを考えたときに、完全週休二日制の勧告というのはこれはもう当然速やかに出すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(弥富啓之助君) ただいまいろいろとお話しのありましたように、時短、特に公務におきます完全週休二日制につきましては、御承知のとおり、社会一般の情勢に適応させることをまず基本にいたしまして、国民生活への影響や国民の理解というものに配慮しながら、ただいま言われました国全体の労働時間短縮の期間であるすなわち平成四年度末までにできる限り速やかな実現を目標にただいま条件整備に取り組んでいるところでございます。 その一環といたしまして、御承知のとおりに昨年の四月から交代制勤務の職員の週四十時間勤務制の試行に人っておって今逐次実施しているところでございますが、ただいまお話のありましたとおりに、約九万ちょっと超えます文部省、厚生省関係の病院関係の交代制勤務者、その中で、今お話がありました四月から入られる文部省の方を除いた厚生省関係、入られる文部省の方でも四月から入られるところとそれから近く実施されるところと、こういうふうに聞いておりますが、厚生省関係では今もって、いろいろ御努力はされておると思いますけれども、医療機関の特殊性とかその他でいまだに実施をされておらないところでございます。 とにかく、公務の完全週休二日制を実現するためには早く必要な条件整備を整えていただくことが重要であり、このため引き続き試行の実現について検討をお願い申し上げているところでございます。今後の試行の実施状況やあるいは民間の二日制の普及状況等を十分に踏まえながら、完全週休二日制の速やかな実現に向けて全力を尽くしてまいる所存でございます。
○山口哲夫君 大部分の職場では試行に入っているわけですから、週休二日制が完全に実現できるようにこれからも努力をしながら、とにかく勧告を出すように要望しておきたい、こういうふうに思います。 次は、超過勤務の問題に入りたいと思うんですけれども、今言ったように一九九二年度末までに千八百時間にするためには、まず一つは今言った完全週休二日制を実現すること、もう一つは年次休暇、夏季休暇を完全に取得させるということ、それから三つ目には超過勤務をもっと減らすこと、この三つが重要になってくると思います。 それで、人事院は昭和六十二年に国家公務員給与等の実態調査をやっておるようでありまして、それを見ますと出先機関を含めて超過勤務の実態が調べられておりますけれども、平均しますと最も多い月で三十二・二時間、そういうふうになっております。これはあくまでも平均でございまして、多い職員になると百時間を超える超過勤務をしているというのがざらにいるんですね、これはちょっと私は驚きでしたけれども。 人事院の調査と同じようにある省庁の調べもちょっと入手できましたので調べてみましたら、これは一人平均時間が大体全庁の中で平均するとやっぱり三十五・九時間、多いときになると七十五時間もやっているわけです。これは平均ですから、百時間以上やっているというのがもうざらにいるというのはこれは間違いのない数字だというふうに私は思うんですけれども、これは職員の健康管理上それから能率の増進などからいっても大変な問題だというふうに思うんです。 それで、人事院は昨年の勧告で過重な長時間の超勤をなくすることが緊要だというふうに書かれて、そのための方策について検討を進めるということを提起しておりますけれども、その後どういう対策を講じられたのか、まずお伺いいたします。
○政府委員(大城二郎君) ただいまお話しのございましたように、超過勤務の縮減について昨年の報告以来検討を重ねてきております。特に、過重な長時間の超過勤務につきましては職員の健康に重大な影響を及ぼすおそれもあることから極力これをなくすための具体的な方策について各省庁の意見等も聴取しながら検討を進めてまいりました結果、業務処理体制の見直し等を進めるとともに職員の健康管理の徹底を図るということを内容といたしまして超過勤務の縮減に関する指針なるものを定めまして本年三月に発出し、各省庁の一層の努力を求めているところでございます。今後もこの指針の運用を通じて超過勤務の縮減に努めてまいりたいと考えております。
○山口哲夫君 それは基本方針としてはわかりますけれども、具体的にどういう手を打ってきたんですか。
○政府委員(大城二郎君) 具体的にというお話でございますが、今申し上げましたように、私ども超勤問題の重点と申しますか特に基本的に改善を要するところとしまして、先ほど先生の方のお話もございましたような非常に長時間の超勤が常態的に行われているというのがやはり一番の問題である、そういう点についてとにかくそういうものをなくす方向に努力を求めるというのが基本でございまして、そのために各省庁の人事管理官等の会議を通じましてそういう実態の改善にまず取り組んでいただく。そのためにはやはり、管理者の方はもちろん職員個人も超勤の縮減に努力するというそういう姿勢を固めていただくことが重要ではないか。そういう点に留意しながら、各省庁に特にその長時間の超勤についての縮減を求めてきているという状況でございます。
○山口哲夫君 そのくらいの方針ではなくならないと思うんですよ。もう少し具体的に方針を決めていただいて、そうして担当課長会議でも開いてそういった中で一つ一つチェックしていかなければ、この超勤というのは私はなかなかなくならない、そう思いますね。 総務庁長官、こういう実態なんですよ。これはある省の労働組合がアンケート調査をやっているんですけれども、十月に限って一カ月間超過勤務の実態を調査した。そうしましたら、その省庁全職員の一人当たり十月の平均超過勤務が百二十七時間です。これが昭和五十二年以降十四年間、連続して百時間の大台を突破している。こんなことって考えられますか。百時間ですよ、平均して。 それから、これは全農林労働組合が大変詳細なアンケートをされているのを入手したんですけれども、例えば「あなたは通常の業務をどのような時間帯で消化していますか」というのに対して、正規の時間内で消化しているというのは五五・二%、半分しかない。残業をしなければ消化できないというのが四三・九%、通常の業務を処理するのに四四%の人が残業しなければできない。それからもう一つは、「あなたの退庁時間は平均何時頃ですか」というのがあるんですが、八時台というのが一二・六%、九時台というのが一〇・五%、そして十時、十一時、十二時とずっと続くんですけれども、これからいきますと、要するに四二%の職員が晩の八時以降でなければ帰れないと言っているんです。これはちょっと異常だと思いますね。 それで、「あなたが定時に退庁できない原因は何だと思いますか」というのに対して、業務が多過ぎて処理できないというのが二三・一%、「あなたの現在の業務量を消化するには増員が必要ですか」ということに対しては、必要であるというのが三八・九%もいる。こんなに国家公務員というのは超過勤務が多くて過重労働で、健康の問題まで心配されているわけです。こんなことを続けていったら必ず過労死が出ますよ。 ある週刊誌、ちょっと手元にないんですが、臨調行革が出てから公務員の突然死がふえたという記事が、たしか週刊文春だったと思いますが大分前に出た記憶があるんですけれども、そのくらい職場では追い詰められているんです。しかし、やっぱり職責は果たさなきゃならないから超過勤務をせざるを得ない。長官、こういう実態を御存じですか。
○国務大臣(佐々木満君) いろいろそういうお話は私も伺うことがございます。また、いろいろ時期的に大変超勤が続く、そういう時期が役所の場合はあるということも、私も経験しておりますがございます。私はやはり、おっしゃるようなそういうことになってきますとこれはもう職員の健康の問題にも大変な影響があるだろう、こう思うわけでございます。ですから、私どもはやはり事務事業の合理化とか見直しというものを常に進めていく必要がある。 それから、私は、これはある程度個人的な見解になるかもしれませんが、こうやって法律が毎国会たくさんつくられて、そうして当然これは仕事がふえる、そういうことになってきますんでございますから、やはり仕事というものをある程度重要度に応じて整理していくということもこれは考えていかなきゃならぬのじゃないだろうか。これは私は個人的にそう思っておるのでございますけれども、そういうことでいろいろやはり工夫をしながらやっていかないとこれは大変なことになる、こういうふうに感じておるわけでございます。 各省庁の皆さんとも、そういうことで定員の問題なんかの場合もよく仕事の量それから仕事の処理についての工夫の仕方、そういうものも詰めて御相談を申し上げていっておりますけれども、これからもそういうことでいかなきゃならぬのじゃないか、こういうふうに考えております。
○山口哲夫君 長官、時期的にもいろいろあるだろうと言うけれども、これは慢性化しているんですよ。これはある省庁が調べたもので、例えば平成二年度の全省庁の一人当たり平均超過勤務、一月三十四・一時間、二月三十三・一時間、三月四十・九時間、四月三十三・五時間、五月三十八・三時間、六月三十六・五時間、七月三十三・四時間、八月三十五・三時間、九月三十一・三時間、十月三十五・八時間、十一月三十五・一時間、十二月だけが四十三・三時間ですが、全部三十時間台、慢性化しているんです。時期的な問題じゃないです。違うでしょう、答弁と。
○国務大臣(佐々木満君) いや、時期的な問題もあるということを申し上げておるのでございまして、予算の時期でございますとかいろいろございますよ。ですから、お話がございますとおりそういう慢性的な職場もあるいはあるかもしれません。けれども、そういうところにつきましては、ひとつ仕事をどうするか。みんな大事な仕事でございましょうけれども、やはり限られた人間の中でやっていかなきゃならないこともこれも事実でございますから、いろいろ仕事について工夫をしてもらってそして対処してもらう。 もちろん定員を査定する場合におきましても、これはもう社会経済が変動しておりますから、行政需要の増大する分野につきましてはこれは十分考えて定員を配慮しなきゃなりませんけれども、全体としてやはり仕事のやり方について工夫をして合理化していく、こういう考え方でいかなきゃならぬのじゃないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○山口哲夫君 今申し上げた省庁というのは、国会にも関係があるし予算にも関係があるところなんです。だから特別のところではない。それでいながら大体各自同じくらいなんですよ。十二月の四十三・三というのが予算の最終的な詰めの段階でちょっと多いだけですね。だから、確かに長官がおっしゃるようにいろいろな事務の工夫はしなければならないでしょう、それは。しかし、そんなことだけでは片づかない問題だろうと思うんですよ。 例えば、我々も反省しなきゃならないと思うんです。国会の質問をもう少し早く出してくれれば超過勤務は少し減るだろう、それは確かにある。だから我々もやっぱり反省しなきゃならないですね、これは。それから予算のヒアリングももう少し、夜やらないで昼やってくれれば超過勤務は減るんですよ。そういう工夫というのはそれなりにしなきゃならない。それは総務庁長官にもひとつ大いに努力をしてもらいたいと思う。国会の各党に、自民党さんは質問は余りないでしょうけれども、野党の方に少し早く質問を出してくださいといって要求するぐらいのことをやったっていいと思うんですよ。我々も努力をしますけれどもね。 それはそれなりの努力をしてもらいたいけれども、こういうことについてどう思いますか。総務庁長官は青少年問題の対策の責任者でしょう。「一週間(土・日曜日を除く)のうち、平均何日家族と一緒に夕食を食べますか」という質問に対して、全然なしというのが三八・五%、一日だけだというのが一〇・四%、二日だけというのが一四・二%。とにかく二日以内というのが六三・一%ある。これは私テレビか何かで見た記憶があるんですけれども、青少年の健全育成のためには家族そろって夕食するように努力をいたしましょうということを盛んにPRしていました。それがおひざ元の公務員の中でこんなに子供たちと食事できない人がいるというのは、これは重大な問題ですね、青少年の健全育成上。どう思いますか。
○国務大臣(佐々木満君) そういう例を挙げられてどう思いますかと言われますと、それはもう大変青少年の健全育成あるいは健全な家庭を築いていくという点から見てまことに困ったことだ、こう申さざるを得ないと思います。そういうことのないようにひとつ我々は努力していかなきゃならぬのでございまして、今国会のお話がございましたけれども、国会は別としても、やっぱり我々は能率的な仕事をするためにはみんなで工夫していかなきゃならない。 それから、私も経験がございますけれども、この超過勤務というか労働時間の短縮、休みを取る、こういうことは、やはり管理職というのが私は大変立場が大事だろうと思うのでございます。率直に申しまして役所では、私のところはどうか知りませんけれども、上司が帰らなきゃ帰らない、こういうところもありますよ。私ども経験してきました。そういう点で、管理職というのはやっぱりそういう時間短縮ということを頭に置いて仕事の管理やら部下の管理をしていかなきゃならない。それだけじゃできませんけれども、管理職の立場というのは私は大変大事だろうなと、こう思っております。
○山口哲夫君 確かに大事なことだと思うんですが、それなら、総務庁長官がこういう問題の責任者なんですから、各省庁のそういう管理職の責任者を集めて今のようなお話をしてくださいよ、もっとしっかりと。そういうことをきちっとやってもらわなければなかなか徹底しないと思うんですね。そういう努力をしていただけますか。
○政府委員(石川雅嗣君) ただいま御指摘のございました超過勤務の対策についてでございますが、私どもとしましては、職員の健康及び福祉に及ぼす影響という観点だけでなくて、先ほど来いろいろお話がございました国民的課題でもございます労働時間短縮というような観点からも非常に重要なものだというふうに受けとめているわけでございます。 このため、昭和六十二年の十月に、四週六休制の本格実施とあわせまして公務能率の一層の向上を図ることとし、超過勤務時間についても短縮に努めることを閣議決定いたしました。これを踏まえまして昭和六十三年度以降人事管理運営方針におきましても超過勤務の適正化について取り上げておりまして、平成三年度におきましては、公務能率の一層の向上を図りつつ超過勤務時間の短縮に努める、このため事務の見直し、合理化を図るとともに、定時退庁に努める日の設定、管理者の率先退庁等、職場の実情に応じた工夫を行うこと等としたわけでございます。 また、超過勤務時間の短縮に関する諸方策を検討するために各省の実務担当者から成る超過勤務適正化研究会を開催いたしまして実施可能な施策を検討し、各省庁で超過勤務対策を策定及び実施する際に活用してもらおう、こんな工夫もいろいろしているところでございます。御指摘のことを踏まえまして今後とも一層努力をさせていただきたい、こんなふうに考えております。
○山口哲夫君 それなりに努力はしているということなんでしょうけれども、一片の文書を出したって、担当の人事課長会議ですか、そういうものを開いてみたところで、私はそう成果が上がらないと思うんですよ。もっとやっぱり、今おっしゃったようなことを閣議決定したのなら、各省の局長くらい集めてきちっとそういうことを徹底させるというくらいのそういう腹構えでなければ、会議に集まってきた人が全部の職場に号令をかけられるような人ならいいですよ。そうじゃないわけでしょう。だから、形式的な会議に終わってしまう危険性があるので、この点はもう少しやっぱり徹底するように、そういうことを新長官に期待しておりますので、ぜひひとつやっていただきたいということをお願いしておきたいと思うんです。 それから、こんなに超過勤務をやっているのに実際に支払われているのは一カ月十八時間。今度何か少し上がって二十時間だか二十一時間になったというんですが、これは公務員給与法の十六条の違反ですね。どうですか。違反か違反でないかだけでいいです、時間がありませんので。
○政府委員(大城二郎君) 違反かどうかということを端的にということでございますが、その実態、そういう違法であるというふうに認定できるような材料を私ども直接持っておりませんので、違反というふうにここで申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。
○山口哲夫君 百時間の超過勤務で、実際の超過勤務命令簿で課長が判こを押すのは二十一時間分しか押さないんですよ。予算で組んである分しか払わない、あとはみんなただ働き。それは命令していないといえば形式上は命令していないです、判こは押してないから。それじゃ帰っていいかといったら、帰っちゃ困るんでしょう。予算の折衝もできなければ国会答弁もつくれない。だから命令したと同じなんです。そういう脱法行為を役所が平気で行っているんですね。法律を守らなければならない官庁が率先して違反行為をやっている。私はこれは改めてもらいたいと思います。こんなことをやっていたら、これはもう私は大変大きな問題に発展すると思うんですよ。 国家公務員法七十条に、「人事院は、給与の支払が、法令、人事院規則又は人事院指令に違反してなされたことを発見した場合には、自己の権限に属する事項については自ら適当な措置をなす外、必要があると認めるときは、事の性質に応じて、これを会計検査院に報告し、又は検察官に通報しなければならない。」と書いてある。こういう実態があるというのを知っていながら通報しない人事院の責任はどうなんですか。
○政府委員(森園幸男君) ただいま職員局長が申し上げましたとおり、超過勤務の支払いにつきましては、命令権者が命令して仕事をやった、時間外に勤務をしたという場合に支払うということになっておりまして、私ども給与簿の検査等もやりますけれども、超過勤務の命令簿との両方突き合わせ等はいたすわけでございますが、個別各省庁での日々の行動といいますか、それについては逐一目が行き届いておりませんので、必ずしも何といいますか先生おっしゃったような事実と帳簿と、おっしゃった事実が事実であるとするならば帳簿と合わない場合もあるということで、証拠をもって通報ということはなかなかできかねるということでございます。
○山口哲夫君 さっき出したように、平均で全部三十時間以上超えているんですから、この時点では十八時間しか超過勤務手当を払っていないのは間違いなくこれは法律違反。そういう事実があることを知りながら調査もしようとしない、改めようともしない、これは責任を果たしたと言えないので、人事院で十分ひとつこういう実態を調査していただきたい、これを強く要求しておきます。 それで、こういう一連の超過勤務の実態を調べてみますと、結局行き着くところは職員の数が少ないということなんです。これから四百三十兆円の公共投資がどんどんふえてくる、ますます仕事がふえる。過去十年間に比べまして六三%アップですからね。そういった公共事業を抱えている官公庁、私は北海道出身でもう目の当たりに見ていますけれども、北海道開発庁なんか、予算をふやしてもらうことはありがたいけれども、人がふえないから超過勤務がふえてもう勘弁してくれと言っているんですよ。こんなことを続けていたら本当に過労死が出ますね。 建設省もそうでしょう。運輸省もそうでしょう。農林水産省もそうでしょう。こういうことを考えたら、私は第八次定員削減計画なんというものは、こんなものを行うなんというのはとんでもないことだと。むしろ総定員法を改めて定数をどんどんふやしていかなかったら、国際公約の四百三十兆だってできませんよ。それから、政府が公約しているゴールドプランなんという福祉計画だって進みませんですよ。もう少し第八次定員削減計画を見合わせるように考えてみたらどうですか、長官。
○国務大臣(佐々木満君) ことしで現在の定員管理の計画が一応終わるわけでございますけれども、それ以後のことにつきましては、私どもはやはり行革審の答申がございますので、基本的にはこの答申の、今後とも定数、総数の膨張は抑制をしていく、そして適正配置を進める、こういう提言に基づいて対処していかなきゃならないと思っております。 そうした中で、やはり社会経済が変動いたしておりますから行政に対する需要というものにも当然変化がある。ですから私は、言葉は適当かどうか存じませんけれども、行政の衰退部門とでも申しましょうか、そういうところも当然あるでしょうし、それから行政需要が非常にふえてくる部門も当然これは出てくるわけでございますから、そのあたりをよく関係の各省庁と話を詰めていきたい。全体としてはやっぱり総数の膨張を抑制していく、そして合理的な配分をしていく、こういうことで対処すべきではないかなと、現段階においてはそう考えております。
○山口哲夫君 現段階でそう考えているのなら、次の段階で考え直してください。そんなうまくいかないんですよ、ほかの省庁との関連だとかそういう合理化とかやるといったって。もうこれだけ各省庁みんな超過勤務がふえて、どうにもならないで四苦八苦しているわけでしょう。どこかの省庁を減らすとかどこかの部門を減らしてこっちに回すなんという、そんな芸当なんかできないような実態にあるということを行革審なんか知らぬですよ、そんなことは。 それで、行革審でただ人数減らせばいいだろう、小さな政府つくればいいだろうと言うけれども、実際に公約をきちっと果たせなかったらどうなるんですか。公務員が健全な姿でもって仕事ができなくなったらその人権は一体どうなるんですか。そういうことを考えたときに、安易に第八次定員削減計画なんか絶対出すべきでない。 大体、公務員の数を減らすときに何で国会にかけないんですか。予算だって減額するときには補正するでしょう。それと同じように、ふやすときだけは国会にかけるけれども――逆だったか。とにかく増減についてはこれはもう当然国会にかけて、どこの省庁をどのぐらい減らすと。そういう枠を決めるときには、今までは総定員法という形で上限だけ決めているわけでしょう。減らすときはたしか出してないですよ、国会に。これは私はやっぱり国会の審議権を無視するものだというふうに思いますので、そこのところもひとつ考えておいていただきたいなと、そういうふうに思います。 それから、あと一、二分しかありませんので、自治省、おいでになっていますか。 自治体も大変なんですよね。高齢者対策でしょう。それに今度四百三十兆円というのは、これは自治体が七割仕事するんです。金は六二・四%自治体が払っている。だからこれも自治体がやらなきゃならない。それからどこの自治体でも過密過疎から脱却して地域振興策をどうするかということで四苦八苦している。そのほか医療対策とか含めれば、地方自治体というのはもう今日物すごい多忙をきわめているわけですね。今申し上げたと同じようなことで実は超過勤務の問題も出ているわけです。 しかし、幸いに地方自治というのは自治法に書いてあるとおり政府からとやかく言われるものではありませんので、その仕事を執行するためにどうしても人数をふやさざるを得ないというようなことが提案され議会で決められることについて、自治省が一々ああだこうだと言わないでしょうね。
○説明員(石橋孝雄君) ただいま先生の方から御指摘がございましたが、定数につきましては自治体が自主的な判断のもとに定めるものであるということになっております。 ただ、各自治体が定数を考える際にはやはり全国的な見地から参考数値とか指標というものを示す必要がありますので、自治省としましては助言あるいは資料の提供というようなことはやっておるわけでございますけれども、各団体が定数を具体的に幾らにすべきかということにつきましては自治省は一々申し上げる性格のものではないのでございまして、先ほど申しましたように、これはあくまで各自治体の権限と責任において定めていただくものであるというふうに考えております。
○山口哲夫君 終わります。
○吉川春子君 今回の国家公務員退職手当法の改正は通勤による傷病に係る退職手当の取り扱いの改善等を内容とするものですので、関連して伺いますけれども、国家公務員の公務災害、通勤災害の過去十年の状況はどうなっておりますでしょうか。
○政府委員(大城二郎君) 公務災害と通勤災害の状況でございますが、両者を合わせた状況で件数で申し上げますと、昭和六十年度から平成元年度までの五年間、この間における公務災害及び通勤災害の認定総件数は七万五千百六件でございまして、年によって若干の変動はございますが、年の平均としては一万五千件程度でございます。これをその前の五年間と比較いたしますと、その前五年間では総数七万七千二十四件ということで、ほぼ同程度というふうに考えてよろしいのではないか。若干の減少ということではございますが、そういう状況でございます。
○吉川春子君 公務災害は八六年度にやや減少、その後再び増加傾向にある。通勤災害は八三年をピークにしてその後減少してきたけれども、九〇年は増加している。結局、今も御報告がありましたように、通勤災害、公務災害とも減ってはいないということなんです。 特に死亡者の実態について伺いますが、死亡率の高い省庁はおわかりですか。
○政府委員(大城二郎君) 死亡率の高い省庁というお尋ねでございますが、件数で申し上げさせていただきますが、郵政省、林野庁、文部省、法務省、厚生省などがいわゆる死亡者の多い省庁でございます。
○吉川春子君 こういう通勤災害、公務災害の実態について、これを減らす対策というのは人事院はどういうふうにとっておられるんでしょうか。
○政府委員(大城二郎君) 災害を減らすということではいろいろな対策を講じておりますが、基本的にはいわゆる安全確保、そういうものの対策といたしまして各省庁の安全管理の責任者に対しまして、災害発生状況及び原因を確認し、安全管理上の問題点、再発予防のため講じた措置等を個別に把握するとともに、災害防止基準の遵守が職員に徹底されるように指導しているというのがこれまでの状況でございます。
○吉川春子君 大しておとりになっているようなことぐらいでは災害は減らないと私は思うんですけれども、今死亡率の高い省庁を伺ったときに出てきませんでしたが、建設省は在職者の死亡者の数というのは他省庁に比べて相対的に多いんです。八七年から九〇年の数字、おわかりですか。
○説明員(松井邦彦君) お答えいたします。 昭和六十二年度で四十八名在職中に死亡しております。昭和六十三年度で四十七名、それから平成元年度で五十九名、平成二年度で三十四名というふうに、平成二年度は減少という状況になってございます。 以上でございます。
○吉川春子君 これは千人中の率で見ますと二・三三人、公務員全体が〇・八人ですので相対的に多いということになるんですが、国家公務員はどこの職場でも、今の質問にもありましたように多忙で超過勤務がふえているんですけれども、建設省の超過勤務の実態について伺いますが、予算でおわかりでしょうか。省庁別超勤手当の予算というのを私持っているんですけれども、建設省、おわかりですか。
○説明員(風岡典之君) 予算上の数字につきましては今手持ちをしておりませんので、実績ということであれば御報告が可能かと思います。
○吉川春子君 そうですか、どうぞ。
○説明員(風岡典之君) 平成元年度の建設省職員の超過勤務の実績ということで申し上げますと、一人当たりの月平均時間数は三十一時間というふうになっております。私ども、ここ数年の傾向としましては、平均時間数ベースでは大体横ばい状態、それから特定の職員に過度に集中するという傾向もやや緩和されてきているというふうに理解をしております。
○吉川春子君 九一年度の予算で省庁別超勤手当一人当たりの額を国公労連が計算していますので、それで見てみました。そうしますと、国会が六十七万六千百四十六円、外務省が多くて二百二十三万八千六百七十五円。三番目が建設省なんですね、五十一万七千五百四十二円。国会、外務省というのはかなり特殊なところですので多いというのはわかるんですけれども、それに次いで建設省が多いということしの予算の数字になっております。 これも労働組合の調査ですが、全建労によりますと、北陸地建二十三事務所の中の十七事務所、調査対象人員が九百五十二人の中で、四百九十三人、約五二%の職員が月に五十時間以上勤務している。ということは、年間六百時間以上ということになるんですね。 超勤が多いということは結局仕事量に比して人員が少ないということになるわけで、そこで伺いたいんですけれども、一九六七年、定削が始まったときと九一年を比較して、定数とその増減率はどうなっていますか。
○説明員(風岡典之君) 一九六七年度末の定員を申し上げますと、建設省全体で三万五千七百十九人でございます。それから一九九一年年度末定員でございますが、これが二万四千六百八十六人となっております。その間の定員の状況につきましては、率的には三〇・九%の減ということでございます。
○吉川春子君 三〇%以上減っているわけですから大変ですよね。さっき三十一時間とおっしゃった。それは建設省は全国もう隅から隅まであるわけですから全国ならせば三十一時間ということになるんですけれども、私が今北陸地建の例で申し上げたんですが、それをとってもかなり超勤は多いと思うんですね。 続けて伺いますけれども、アルバイトの人員、いわゆる定員外職員ですね、これの例えば八九年、九〇年あたりの人員と、職員の中でのその比率はどうなっていますか。
○説明員(風岡典之君) 建設省の定員外職員ということで、今御指摘がございましたアルバイト、事務補助職員と称しておりますけれども、この実態を申し上げますと、一九八九年では全体としまして一千三百七十五人でございます。それから一九九〇年では一千四百八十二人ということになっております。それから、定員外職員といたしましては私ども準職員という職員も抱えておりますのでこの数値も申し上げますと、一九八九年には四百四十六人、一九九〇年には四百十六人ということでございます。 今申し上げましたアルバイトと準職員の定員全体に占める比率ということでございますけれども、一九八九年では六・七%、それから一九九〇年では七・〇%ということでございます。
○吉川春子君 ちょっと私の持っている数字とかなり違いますね。いわゆる定員外職員、これが八九年が六千八百八十七人、九〇年が七千六百六十四人、職員間における比率が三二・四%になっているんですけれども、今言ったのは全部のアルバイトの数を含みますか。
○説明員(風岡典之君) 定員外職員という形で私ども整理をしておりますのは、先ほど申し上げましたアルバイトとそれから準職員以外の方も若干、若干というかございます。ただその内容が、例えば河川の巡視、観測の方だとか、それから医療関係で例えば看護婦さんの方とか、そういった職種で一般の職種とはやや性格が違うものですから、数字としては先ほど申し上げましたような数字を申し上げたつもりでございます。
○吉川春子君 業務委託も含んだらどうなりますか。
○説明員(風岡典之君) 業務委託につきましては、一番最新の資料といたしましては平成元年度の数というものを持っておりますけれども、全体では六千百名余ということになっております。それを含んだ全体の数ということになりますと、定員内職員それから定員外職員、これは先ほど私が申し上げました事務補助のアルバイトの職員それから準職員、それから今申し上げました業務委託ということで全体を見ていきますと、元年度では約三万三千人余ということになります。
○吉川春子君 ともかく、要するに定員削減はやってきたんだけれども業務量があるものだから他の方法で補わなきゃならなくなったと、そういう数字を今言っていただいたわけですね。 単身赴任については、ここ数年の数字でいいですけれども、どうなっていますか。
○説明員(風岡典之君) 単身赴任の実態につきましては、私ども正確な数字というのは単身赴任手当の支給者という形でしか把握をしておりませんので、その数字で申し上げますと、昨年の七月現在、全体で一千八百四十名ということになっております。
○吉川春子君 これは単身赴任手当を支給されている人数ですから、単身赴任手当が支給されない人数もこれに加わりますからもっとふえるということなんですね。 もう一つだけ数字を伺いますけれども、ここ三年ぐらいの定年にならない途中退職者、例えば三十歳末満の青年といいますか、そういう人の退職者の数はどうなっていますか。
○説明員(風岡典之君) 建設省の若い職員で三十歳末満の方々の退職の状況でございますけれども、平成元年度で六十四名、平成二年度で七十三名ということになっております。
○吉川春子君 続けて建設省に伺いますが、結局、建設省は仕事量に比して職員が少ない、超勤も多い。それで単身赴任が多い。そして死亡率も高い、在職死亡者も多い。こういう中で中途退職者も多いと、こういうことになっているんですね。 ですからやっぱり非常に労災も多いわけだし、こういう労働条件、今いろいろ数字でずっと報告してもらいましたけれども、こういう労働条件の厳しさというか困難さが労働災害をふやし、あるいは中途退職者が多い、そういうことにつながっているんじゃないですか。
○説明員(風岡典之君) 青年層の退職の理由としては私ども詳しく調べたものはございませんので断定的なことは言えませんけれども、一般的には当然さまざまな理由が背景にあると。特に最近の若い人の転職の意識の変化というのも、全体的な中には背景としてあるのではないかというふうに考えております。ただ、私どもといたしましては、若い職員の退職というのは極めて残念なことでございますので、できるだけ処遇問題とか職場環境の改善とか、そういったことについては努力をしているというつもりでございます。
○吉川春子君 人事院総裁にお伺いいたします。 私はきょうは一応建設省の例を取り上げて数字を挙げたんですけれども、ほかの国家公務員の職場でももちろん同様の問題があるわけで、人事院月報の九〇年十二月号には、災害発生原因は交通事故によるものが最も多く、次に多いのは業務上の過重負荷等によるとあって、またいわゆる過労死も九件あると、こういうふうに分析しているわけなんですね。だとすれば、こういう問題に対して根本的な治療方法といいますか処方せん、こういうものをなくしていくために人事院は何か対策をお考えでしょうか。
○政府委員(弥富啓之助君) ただいまいろいろお話がございましたように、超過勤務、過重労働の問題、これはもう各省庁、各職場それぞれによっていろいろと違うわけでございます。ただ、いずれにいたしましても、先ほど来のお話がありましたように、職員の安全、職員の生活の福祉、そういうものを考えますときに、これは超過勤務を減らす、あるいは過重労働を何とかして減らしていく、これが自然の道でございますので、先ほど我が方の職員局長からも申し上げましたとおりに、いろいろ時短につきましても指針を発出いたしましたり、各省庁の人事担当管理官を呼びましてその都度指導をいたしておるわけでございます。 ただ、今過労死の問題が非常にお話しになっておりまして、これにつきましてはやはりどうしても職場全体として取り組んで、それは先ほど大臣の方からもお話がございましたように、どうしたら時短というものが実現していくか、あるいは超過勤務を縮減していくか、これは真剣に考えなければいけないことであると。それによって、過労死問題あるいはその過労死問題に対して職務執行体制の見直し、あるいは、先ほども管理者がまず休めというようなことを申されておりましたけれども、そういう一つ一つの具体的な問題を取り上げましてじっくり職務の執行体制というのを見直す、そういうことから始めていかなければならないのではないか、かように考えている次第でございます。
○吉川春子君 人事院総裁、もう一つお伺いしますけれども、具体的な問題として、人事院は公務災害や通勤災害を減らすためにまず調査を行って、いろんな職場の実態があるとおっしゃったので調査を行って、国家公務員法三条二項によって勤務条件改善の勧告を出すべきだと思うんです。 本当にこれは、死亡者の数とか公務災害、通勤災害の数が物すごく多いですよね。冷酷に数字でぱっと言っちゃえばそれまでなんですけれども、その一つ一つに家族の悲しみとか本人の物すごいつらさがあるわけですね。それがこういう数字として積み重なっているということを思うときに、人事院はその持っている権限でもってこれを正していく責任がある。だから私は、各職場を詳しく調査してその勤務条件を改善するための勧告を出す、こういうことを要求したいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(大城二郎君) いわゆる勤務条件の改善につきましては、いろいろな手段を講じていかなければならないことは当然でございます。実情の把握につきましても、私どもいわゆる公務災害、通勤災害の事案の把握の際にその間の事情を個々に十分精査して、今後その防止に努めるためのいろいろな手がかりを得て関係省庁にそういう努力を求めていくということをいたしております。 それから、先ほど総裁の方からもお話がありましたように、超過勤務の縮減につきましては具体的に縮減のための指針を三月に発出いたしました。その中には、具体的に超過勤務の縮減、あるいは先ほどお話がありましたいわゆる過労死と言われるような過重な超過勤務が行われる、それに対する対処についても十分念頭に置いて、これからの対策を進められるような根拠になるような事項を盛り込んで指針をつくったつもりでございます。そういうものの運用に努めて、これからも災害の減少に努力をしてまいりたいと考えております。
○吉川春子君 私は、ここまで来たら人事院はちゃんと勧告を出すべしということを強く要求しておきます。 同時に、総務庁長官、今の人事院の時短の問題についての文書には、定数をふやすということは一言もないんですよね。一番根本問題には触れていないわけです。 一九六七年を最高限度としてその後ずっと定数を縮減してきた。その結果、これからも質問しますけれども、国民に対するサービスはもちろん低下して、国家公務員の労働条件の切り下げ、健康破壊、こういうことも進んだわけなんです。仕事量に見合う定員の確保というのは緊急の課題なんですね。一律の点数削減というのをやめてやっぱり必要なところに人員をつける、こういうふうにしないと、超勤なんかもなくなりませんしいろんな問題は解決しないんですね。人事院はここを避けている。中立機関なんだからほかのところに気兼ねする必要はないのにここを避けている。 私は、総務庁長官にお伺いしますし要望しますけれども、ともかくこういう今までやってきたような定数削減というのはけしからぬ、これをやめなさいということを申し上げるんですが、いかがですか。
○国務大臣(佐々木満君) いろいろ先ほど来お話をいただいておるわけでございますけれども、また一方で行政改革というこれはまた大変重要な課題を背負っておるわけでございまして、そうした中で対応しなければならないわけでございます。今お話もございましたけれども、行政需要の増大する部分については、これはひとつ各省とよく御相談の上それなりの定員の手当てもしていかなきゃならない。しかし、全体としてはやはり職員の数をふやすことはこれはできない。私はまた、余りそうふやすべきものじゃないとも思います。 私もそう思うのでございまして、そういう枠内でいろいろこの各省庁と協議をさせていただきまして、そうしてふやすべきところには、必ずしも十分とは申せないかもしれませんけれどもそれなりの手当てをして、一方この事務事業の合理化、そういう努力もしていただいて、そうして全体として仕事がうまくいく、行政改革も進む、こういう形に持っていかなきゃならない。非常にこれは苦労の多い、またそれだけに知恵を要する仕事だと思いますけれども、そういう方針で対処をしてまいりたい、こう思っております。
○吉川春子君 建設省、結構です。 それで、行政需要のあるところにはつけるというお話でしたけれども、看護職員の待遇改善と週休二日制の問題に入りたいと思うんですが、看護職員の夜勤を初めとする勤務条件の深刻さは今社会問題で、この改善というのは焦眉の課題です。 厚生省は三月三十日付で各都道府県知事に対して「看護職員需給見通しの見直しについて」という文書を発しまして各県に計画提出を依頼しているわけなんですけれども、その需要見通しを立てる上で、病院の看護職員の勤務条件についてはどういうことを考慮せよというふうにおっしゃっているんですか。
○説明員(矢野正子君) 今先生御指摘のように、平成三年三月三十日に看護職員需給見通しの見直しの指示を各都道府県にいたしました。特に、病院における看護職員の需要を見込む際には幾つか留意点がございまして、まず勤務条件につきましては、平成四年度までの経済運営五カ年計画という中で、おおむね計画期間中に週四十時間労働制の実現を期すということを十分踏まえまして必要な看護職員需要を考慮していただきたいということ。それから二番目といたしまして、先ほど来の御指摘でございますが、夜勤回数につきましては月平均八回以内といいますか、そういうふうにすることができるように看護職員需要を見込みなさいということ。 それからもう一つ、夜勤体制につきましては、これは患者さんの容体によりまして非常に異なるものでありまして一律に決めることは難しいのでございますが、夜間の業務量でありますとか突発的な事態の発生とか、いろいろそういうものが少ない場合を除きまして、夜勤については複数体制を組むということができるような需要を見込む。そしてさらに、最近は医療の高度化という問題もありますので、それも踏まえてそれ以上の手厚い夜勤体制がとられているということも実際に考慮して見込んでいただきたいということを指示しております。
○吉川春子君 都道府県知事に対してはそういうことを要求されている厚生省が、これは昭和三十八年四月十九日付で全医労が国家公務員法八十六条に基づいて看護婦、准看護婦及び助産婦の夜間勤務規制等に関する行政措置の要求を行い、これに対して四十年の五月二十四日、人事院は判定を出しましたけれども、まだこれが達成されていないということがあるわけですね。 厚生省に伺います。現時点での実施率はどうなっていますか。また、これを一〇〇%達成するにはあと何人必要なんですか。
○政府委員(田中健次君) 国立病院・療養所の夜間看護体制の現状でございますけれども、昨年十月の調査で、複数夜勤率九六・六%、それから平均夜勤回数は八・九回、こういうことになっております。それで、ちなみに十年前の昭和五十五年における状況を見ますと、複数夜勤率が七六・四%、それから平均夜勤回数は九・四回でございまして、年々改善をしてきておるところでございます。 それから、現状で複数夜勤・月八回を実施するのにあと何人必要かというお尋ねでございますけれども、国立病院・療養所におきましては看護婦の夜間勤務体制の強化を図るために、一般的な国家公務員が定員削減されているといった厳しい定員事情の中で毎年度看護婦の増員に努力をしておるところでございまして……
○吉川春子君 人数を教えてください。
○政府委員(田中健次君) 結論から申しますと、私どもが考えております第三次看護体制の強化、それを実現するための必要な数は、平成四年度以降およそ八百五十名程度の増員が必要である、こういう状況でございます。
○吉川春子君 それで、病院・療養所とも一〇〇%の目標には、一病棟十五人体制ではあと千八百五十人、そして九〇年秋の組合と施設長との確認書では、今のその複数・月八日以内体制の確立にはあと五千六十三人必要だと。いいですね、こういう数字ですね。
○政府委員(田中健次君) 五千幾らの数は私どもは承知をしておりません。
○吉川春子君 その前はいいんですか。
○政府委員(田中健次君) 先ほど申しましたように、現状で一〇〇%、これは八百五十名程度と、こういうことでございます。
○吉川春子君 厚生省、ずるいですよ。レクのときはちゃんと、施設長との交渉の数字だとおたくの方で言ったんだから。議事録に残るから言わないというのはどういうことですか。 とにかく、改善しているというけれども、二十六年たってまだこの状態ですね。ここは内閣委員会だから中期防と比較しますけれども、中期防は五年たつと、十八兆でももうぱっと達成しちゃうんですよ、一〇〇%。看護婦さんはまだ千数百人必要だというのは本当に、同じこの内閣委員会でやっているから余計感じるんでしょうか、とんでもないことだと思います。しかも、今厚生省の説明にもありましたように、医療の高度化に伴い二人体制ではとても追いつかない。厚生省自身がこの三月に出した通達でも述べているんです。 国家公務員法の八十八条には「判定の結果採るべき措置」として、「前条に規定する判定に基き、勤務条件に関し一定の措置を必要と認めるときは、」「内閣総理大臣又はその職員の所轄庁の長に対し、その実行を勧告しなければならない。」というふうにあるわけです。昭和四十四年の六月十日の国会決議では、両三年以内に人事院の判定の実現を求めているわけなんですね。 人事院に伺います。両三年どころじゃない、二十六年たってもできないんです。いつ実現する保証があるんですか。厚生省に対して、こういうふまじめな態度じゃなくてもっと責任を持って一〇〇%実施までやれ、こういう勧告を出してください。いかがですか。
○説明員(吉川共治君) 非常におくれているというお話でございますが、おくれておりますのは事実でございます。ただ、この問題は非常に難しいわけでございまして、関係省におきましてこの判定を踏まえて精いっぱい目標達成に向けて努力をしているところでございますので、私どもとしてはそれを見守っていきたいということでございます。 それから、具体的に八十八条の勧告を出したらどうだというお話でございましたが、私ども実は国家公務員法の八十七条による判定を出す際に、勤務条件について具体的に何か措置する必要があれば、その中で勧告に盛るような内容も同時に言ってしまうという形でやっておりまして、その意味ではもう既に勧告は出している、判定を下す段階で勧告は出しているという形でございますので、本件については改めて勧告を出すというのは手続的には考えられないということでございます。
○吉川春子君 人事院は憲法の労働基本権制約の代償措置として置かれているんですね。私たちは労働基本権の制約ということに対して反対ですけれども、ともかくそういう制度として人事院がある。しかし、これだけ二十六年もたってまだ一〇〇%実施していない、こういう厚生省に対して勧告しないということであれば、もうこれは代償措置としての役割も果たせないじゃないですか。そのことを厳しく指摘しておきます。 それで、先ほど社会党の山口議員からもお話がありましたが、週休二日制導入に向けての試行の問題についてお伺いいたしますけれども、国立病院部門における試行はさっきもお話がありましたように実現していないわけですね。さっき厚生省に説明していただいた通達で、週休二日制の勤務体制がとれる必要数をとれ、こういうふうに地方自治体に対しては言っているわけです。ですから、おひざ元の国立病院等の看護職員体制でも必要な人員を確保するのは当然じゃないかと思うんですが、週休二日制体制実現のために必要な人員は何人ですか。何人必要なんですか。
○政府委員(田中健次君) 週休二日の実施の問題でございますが、これは政府の方針といたしまして、現在の定員、予算、それから著しいサービスの低下を来さない、こういうことで週休二日を実施するということでございまして、私どもはその範囲の中で週休二日制を実施するためにこれから試行をやるわけでございますけれども、非効率病棟の集約あるいは業務委託等の自助努力を行いまして、あるいはまた病院の土曜日の外来の休診をどうするか、こういう点を考えて週休二日の試行をやっていきたい、こういうことを考えております。
○吉川春子君 人数を聞いているんです。あと何人人数が必要なのかということです。
○政府委員(田中健次君) 私どもは、週休二日に当たりましては今申しましたような自助努力で行うわけでございまして、医療現場はそれぞれ、いろんな診療機能もございますし患者の病態もございます。週休二日を実施するためにサービスの低下を極力来さないような範囲で現員の中でやっていくということを考えておりまして、何人必要かというふうな計算はしておりません。
○吉川春子君 全く無責任ですね。国立病院・療養所の組合である全医労の調査では、仮に看護婦十五名配置の病棟で週休二日制の勤務表を作成してみたところ、日勤、八時半から五時の業務の最低必要人員がそろわない日が十一日間もある。病休が出たら業務が回らない、年休が取れない、緊急時の対応が困難、生理休暇など母性保護の保障がない。現在の体制でも夜勤、日勤において恒常的に超過勤務がある。要するに今の人員では勤務割り表が組めない、こういう職場の実態であるわけなんですね。 今二度も閣議決定の三無主義をおっしゃいましたけれども、こういう壁があるので今まで試行に入れなかったわけですね。厚生省はこうした三無主義で仮に週休二日制の試行に入って、患者さんの生命、健康に万一のことがあったらだれが責任をとるんですか。
○政府委員(田中健次君) 私どもは、先ほどから申しておりますようにできるだけ患者サービスの低下を来さない、こういう前提に立ちまして、非効率な病棟の集約あるいは業務委託等を推進いたしまして、またもろもろの業務処理方法等の工夫を考えまして試行を何とか実施したい、こういうふうに考えております。
○吉川春子君 人員増を行わないで一方的に試行に入るということは、今言ったように国民サービス、サービスというには余りにも、中身が命にかかわることですから重いですけれども、そういうことに支障を来すんですよ。圧倒的多数を組織して現場の実情をよく知っているそういう職員組合が、今のままじゃ入れないと、こう言っているのは厚生省もよく御存じですけれども、こういう現場で働いている人たちの納得と合意、これを得て試行に入るということは、最低限そういうお考えではあるんですか。
○政府委員(田中健次君) 週四十時間の試行に当たりまして、先ほどから申し上げておりますように、現行の予算、定員の枠内で行う、また行政サービスの急激な変化は来さない、こういう政府の方針に基づきまして、この条件で実施をするという試行の具体的な実施方法につきましては、これは職員組合との交渉の議題に当然なるものでございまして、協議の対象となりますものですから、そういうことで考えていきたいと思います。
○吉川春子君 ちょっと遠いので語尾がよく聞こえませんでしたが、職員組合とよく話し合って進めると、こういうふうに受け取ってよろしいんですね。
○政府委員(田中健次君) 職員組合と協議をして試行に入りたい、こういうふうに考えております。
○吉川春子君 人事院総裁にお伺いいたしますが、週休二日制の実施に際して病院部門の切り離しは許されない、ここだけ置き去りにして入る、週休二日制を実施してしまうということは許されないと思うんですけれども、総裁の御決意を伺いたいと思います。 また、試行実施に当たっては関係労働組合との納得と合意が必要だと思いますけれども、特に病院のような人の命、健康にかかわるような職場ではなおさらだと思うんですね。人事院としても当局が一方的に試行に入らないように、そういう立場でおられるのかどうか、その点のお考えをお聞かせください。
○政府委員(弥富啓之助君) ただいま御指摘のとおりに、厚生省の国立病院等につきましては、医療機関の特殊性とか施設の多様性、いろいろございましょう、まだ試行が実現されていない状況にございます。 人事院といたしましては、完全週休二日制、これは全職員同時実現、これを目標といたしております。したがいまして、これら試行未実施部門においてもいろいろと御努力をされていると思いますけれども、試行を通じて必要な条件整備を行うことが重要であると認識をいたしております。このため、引き続き試行実施についての検討を関係者に要請しているところでございます。 それから、最後に言われましたことは、十分にお聞きをいたしておいて処置いたしたいと思います。
○吉川春子君 ちょっと抽象的なおっしゃり方だったんですけれども、要するに、職員組合の合意もないまま強引に入るようなことは人事院としても好ましいとは思わないと、こういうことですか。
○政府委員(弥富啓之助君) これにつきましては所管省庁が主として問題に当たることと思いますけれども、我々としても、例えば勧告におきまして職員団体とよくいろいろと協議をしていくのは、これは常のことでございます。
○吉川春子君 最後に、総務庁長官にお伺いします。 いつも何かの問題を突き詰めていくと、常にこの定削にぶつかるんですね、公務員問題は。それで、国立病院・療養所の看護職員の大幅増員なしにはこの問題の解決の糸口というのは見出せないという現状にあるわけなんです。社会問題化しているわけですね、御承知のように。看護婦さんがもう本当に苦労されている。看護婦さんの数も足りなくなっちゃっている。健康も害されている。そして、週休二日制に入りたいんだけれども入れないような状態にある。 昭和四十四年の五月十五日、当委員会は総定員法に対する附帯決議で、「各行政機関における職員の定員については、行政需要に応じた人員を確保し、職員の労働が過重にならぬよう努めること。」としました。これはまさに、国立病院の看護職員の勤務条件を真剣に検討するなら、この決議の趣旨を体して必要な人員増をやっていただきたいと、このことを最後に総務庁長官にお伺いします。
○国務大臣(佐々木満君) 私どもは、先ほどから申し上げておりますけれども、定員の全体としては厳しく管理をしてまいりますけれども、行政需要が変化しますから、今御指摘のございました医療関係等につきましては配慮をしておるわけでございまして、これはもうこれからも関係省庁と十分協議をいたしまして対応してまいりたい、こう思っておるわけであります。 ただ、この試行の問題につきまして、先ほども申し上げましたけれども、現在の定員をふやさないで、予算もふやさないでやってもらいたいと、大変厳しいお願いをしておるわけであります。各関係省庁におきましては、大変厳しいことなんだけれども、その中で行革の趣旨も踏まえて知恵を出して工夫をして、そして試行をやってもらっておるわけでありますから、厚生省におかれましてもどうぞひとつそういうことで試行を一日も早くまずやっていただいて、そしていろいろ問題点をそこで出してもらって、それで御相談を願えるような形にぜひしてもらいたいなと、こう思っておる次第でございます。
○吉川春子君 ちょっと、前半の答弁はよかったんですけれども後半はいただけませんね。やっぱり人員増じゃないと突破できないんです。 終わります。
○太田淳夫君 今回の国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案によりまして通勤傷病に対する退職手当の取り扱いが改善されることは評価されるわけでございますが、先ほども同僚の御質問の答弁におきまして、公務災害あるいは通勤災害合わせまして年平均千五百件ぐらいということでお話がございました。通勤災害等で退職とか休職を余儀なくされるということは、まことにこれは残念なことだと思うのでございます。 これは予算委員会でも通勤地獄の解消ということで交通問題が取り上げられて論議されたことも聞いておりますが、東京など、北千住の朝のラッシュなんというのは相当殺人的な状況だということも私ども現実に目にいたしておりますし、そういう中で公務員の皆さん方も毎日通勤をされているわけでございます。そこで、時差通勤についても既にいろいろと実行されているようでございますけれども、この時差通勤にしましても、もう少し官としてもその幅を十五分でも三十分でも広げるようなことがありますと、かなりこの混雑というものも緩和されていくのじゃないか。 そういう点で、この通勤災害等の解消あるいは混雑解消のためにも、職員の安全に関してより一層の対策が進められるべきだ、このように思うわけでございますけれども、政府としてはどのようにお考えでしょうか。
○政府委員(石川雅嗣君) 国家公務員の時差通勤は、現在、東京都、大阪市、名古屋市、福岡市及び仙台市の五都市において、当該地域に所在する官署ごとに職員の出勤時刻を段階的に区分するなどの方法によりまして実施されているところでございます。その最も遅い出勤時刻の定めを見ますと、本省庁におきましては九時三十分とするものがほとんどでございまして、また地方支分部局等におきましては九時または九時十五分とするものが多いわけであります。 このような時差通勤に係る職員の勤務時間は主務大臣が内閣総理大臣の承認を得て定めることとされておりますが、各省庁におきましては、地域ごとの時差通勤通学対策を定めた交通対策本部決定に示された基準に沿いまして、交通機関の混雑状況や当該官署の事務執行体制などを勘案して定めているところでございます。今のところ現行の勤務時間の定めを変更したいなどの要望は聞いておらないところでありまして、これらは長年にわたり実施され、現在定着しているものと考えております。
○太田淳夫君 もう長年の間やって現在定着をしているからということで今御答弁いただきましたが、それでもまだ通勤の混雑によるいろんなタイムのロスとか、いろんなことがせんだっても報道されておりますし、もう長年やっているからいいということじゃなくて、国会でも論議されているように、通勤・交通事情の改善というのは特に首都圏ではなかなか困難な問題に今なっておりますので、そういった点でもう少し柔軟に考えてしかるべきじゃないかと思うんですけれども、その点、どうでしょうか。
○政府委員(石川雅嗣君) 時差通勤につきましての時間的な幅につきましては、法令上これを制限する規定は存在しないわけでございますが、事務の適正な執行という観点からの配慮が必要でございますし、また通勤通学時間帯の混雑解消という趣旨からはおのずと合理的な範囲があるのではないかというふうに考えております。現行の時差通勤に係る職員の勤務時間の定めはこれらを勘案して定められたものでございまして、長年にわたり実施され定着しているものと考えられますので、仮にこれらを変更したいという各省からの要望等がございました場合には、その事情を聞いて検討いたしたいというふうに考えております。
○太田淳夫君 次に、総務庁さんの「国家公務員の退職手当の官民比較」、これを見てみますと行政職(一)の平均退職手当額しか示されていないわけでございますが、例えば行政職でも上級職で入ってきた方とか中級職あるいは初級職で入られた方々、そういう方々がお見えになるわけでございますので、そうしたそれぞれの人について、退職時におきまして大体何級の何号にいてどの程度の退職手当を受け取ることになるのか、大卒の例でも結構ですが、それは何か例示できますか。
○政府委員(石川雅嗣君) 先生ただいま御指摘のような採用時のI種、II種、III種というような区分に従って計算したデータはございませんが、退職時の主な役職段階別、すなわち、一定の前提のもとに、係長級、課長補佐級、課長級で退職した場合の退職手当を計算すると次のようなことになろうかと思います。 まず、課長級でございますが、退職時の満年齢五十五歳、勤続期間三十二年、勧奨で退職するということで、退職時の等級、旧号俸でございますが十一級六号で退職したと仮定いたしますと、この退職手当の額は二千八百四十七万円でございます。それから課長補佐級で、六十歳の定年で四十二年間勤続いたしまして八級十五号で退職したと仮定いたしますと、二千四百七十二万円程度になります。係長級では、これも六十歳の定年で勤続四十二年で退職したといたしまして、退職時の俸給が六級二十号ということで試算いたしますと、退職手当の額は約二千三百四十五万円という数字になるわけでございます。
○太田淳夫君 今回の調査によりますと、行政職(一)の職員と民間の事務職、技術職との退職金の支給額を比較しておおむね均衡している、こういうことで御報告されているわけでございますが、教員、医師、看護婦等の職種の人は民間や地方自治体に多数いるわけでございますし、国家公務員と民間、地方公務員とを比較してどのように均衡がとれているのか、その点について説明していただきたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 従前から、退職手当の官民比較に当たりましては、最も標準的な一般行政事務を担当する行政職(一)と、それに対応する民間の一般事務、技術職員等を比較の対象としてきておりまして、今回の官民比較につきましても従前どおり行政職(一)の職員について行うのが適当と考えたわけでございます。この考えの基礎にありますものは、退職手当は俸給に一定率を乗ずるという計算方式によっておりまして、俸給につきましては毎年官民バランスをとっておりますので、標準的な職種の退職手当の官民バランスをとれば他の職種につきましても一応バランスはとれている、こういう想定のもとで計算しているわけでございます。
○太田淳夫君 せんだっての人事院の「退職公務員等生活状況調査」、これが昭和六十年度に集計が完了したということで報告をされておりますけれども、その内容と状況についてちょっと御説明願えますか。
○政府委員(丹羽清之助君) 先生御指摘の最新の調査といたしまして、昭和六十年度に退職いたしまして退職年金の支給を受けている者につきまして、昭和六十二年三月の時点における生活状況に関する調査を実施しております。 その結果によりますと、まず退職後の就業状況について見ますと、就業しております者は五二・一%となっております。また、その就業している者を一〇〇%といたしまして就業の主な理由を見ますと、生活費を補うためが三九・四%、それから心身の許す限り自分の力を社会的に発揮したいといいますのが二〇・五%、それから健康のためによいといいますのが一三・五%、それから生きがいを感じるといいますのが一二・三%となっておりまして、就業自体に意義を求めている者も多いというような結果になっております。
○太田淳夫君 今のお話で就業率は大体五二・一%ということでございますが、その中には生活費補てんのためと申しますか、そのために再就職をしているという方が多いということがそこに出ていると思うんですけれども、どうなんでしょうか、退職手当とか共済年金の水準というのは国家公務員の退職後の生活を保障するのに必要な水準に達しているのであろうかということで、先ほども、この退職金というのは生涯保障という意味があるんじゃないかということで同僚委員からも指摘がありました。 いろいろ民間との比較から考えてみても、それほど国家公務員の退職金の状況というのは手厚いものではないというふうに私たちも思うわけでございますが、政府としては、この退職手当の性格あるいはそのあるべき水準についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか。退職公務員の生活状況というのは、その意味でどこかへ再就職して生活費の補てんをしてもらえばいいと、そういう考え方に立っているのかどうか、その点はどうでしょうか。
○政府委員(石川雅嗣君) ただいま御質問ございました退職手当の性格ということでございますが、国家公務員の退職手当の基本的性格は、私ども、職員が長期間勤続して退職する場合の勤続報償であるというふうに基本的には考えているわけでございます。ただ、ただいま先生御指摘のございましたように、退職後の生活をこの退職金によって生活の原資にするかどうかという問題でございますが、これはさまざまなケースがあり得るわけでございます。 一つは、当然退職年金というものもございますし、また在職中にどの程度の資産あるいは貯蓄をしたかというようなこととか、それから退職金をどういうふうに使われるかというようなさまざまなバラエティーがあるわけでございまして、それによってその後の生活の仕組みというものが個人個人によって変わってくる、こういうふうに私どもは考えておりまして、ただいまのお話のように退職金だけが老後のすべてではないというふうに考えますと、国家公務員の退職手当の給付水準につきましては基本的にはやはり広く国民の理解と納得を得られるものでなければならないというふうに私ども考えているわけでございまして、こうした要請にこたえるものとしましては、やはり民間企業における退職金給付水準との均衡を図っていく、こういう考え方が最も妥当ではないか、こういうふうに思っているところでございます。
○太田淳夫君 地方公務員等ライフプラン協会の地方公務員等年金に関する研究会、ここが三月にまとめた報告の中で、国民年金基金とかあるいは厚生年金基金に対応する地方公務員のための公務員年金基金の構想が提案されておるわけでございます。現在の国家公務員共済年金の給付水準を考えますと、国家公務員の年金に関しても関心が持たれる内容ではないかと思うんですが、国家公務員の退職年金制度を研究している人事院としてはこの公務員年金基金の構想をどう見ていらっしゃるのか、あるいは人事院における退職年金に関する研究は現在どのようになっているのか、その点をちょっとお聞きしたいと思います。
○政府委員(丹羽清之助君) 地方公務員等の年金に関する研究会報告というのが出されまして、それにおきまして地方公務員等の年金の今後のあり方の方向の一つといたしまして、厚生年金基金や国民年金基金に対応する公務員年金基金の設置の構想が提案されましたことは私どもも承知いたしております。 人事院といたしましては、共済年金が公務員の退職後の適当な生活を維持することによりまして公務員を職務に精励させる、公務の公正かつ能率的な運営に資するという国家公務員退職年金制度の目的を十分認識いたしまして、第百十二回国会において付されました人事院の調査研究は慎重に行うという旨の附帯決議の趣旨をも踏まえながら引き続き民間企業年金の実態を把握しまして、国家公務員の退職年金のあり方につきましても慎重に研究を行っているところでございます。
○太田淳夫君 公務員の定年は原則的には六十歳であるわけですけれども、その年齢で退職していく人を見ますと、定年退職するにはまだ若い人が多いように思うわけでございます。知識や経験を積んで職務に精通した人をまだ十分働けるうちに退職させてしまうことは、本人にとってもあるいは社会にとっても損失ではないかと思うんですが、人事院は今年度高齢対策室を設置したわけですけれども、定年年齢の引き上げ等の問題をどのように進めていくのか、その点はどのように研究されていますか。
○政府委員(丹羽清之助君) 先生おっしゃるとおり、今年度私どものところで高齢対策室を設置いたしております。人事院といたしましては、高齢社会への対応というものは今後の人事行政全般に非常に大きな影響を与える極めて重要なものである、かように認識しておりまして、高齢社会に対応しました人事行政諸施策の策定に向けまして、任用を初め勤務の形態あるいは給与の体系、さらには能力の開発、退職後の生活安定などにつきまして、広く人事行政全般にわたりまする問題につきまして検討することといたしております。 なお、定年のあり方につきましても重要な検討課題であると認識しておりまして、今後各方面の動向をも踏まえながら幅広く研究してまいりたい、かように考えております。
○太田淳夫君 人事院ばかりになりますが、最後に、現在の国家公務員法では天下りが規制される期間を離職後二年間としているわけですが、この規制年数は従来からいろいろと議論がございました。実際、人事院の審査で就職が許されないような場合には、二年間特殊法人や外郭団体の役員等を勤めた後で就職している例が多いのじゃないかと思うんですね。また、指定職クラスで退職した高級官僚の方々などは、出身の官庁に対してこれはもう終身的に影響力を持つのが実情じゃないかと思いますので、国家公務員法の第百三条の立法目的を果たすためには、就職の承認に関する規制を無期限とするべきではないかと思うんです。 あるいは人事院が審査して問題がなければすぐでも就職を許可すればいいんだし、問題があるのであれば離職後何年たってもそのような営利企業への就職は許されるべきではない、こう思うわけで、現在国家公務員法の第百三条の立法の目的が本当に達成されているのかどうか疑問に思う点もありますけれども、人事院はどのように考えてみえますか。
○政府委員(大城二郎君) 職員の営利企業への就職につきましては、今御指摘のありましたように国家公務員法の規定におきまして、職員が離職後二年間、その離職前五年間に在職していた国の機関と密接な関係にある営利企業への就職を禁止しているわけでございます。その趣旨は、職員が在職中の地位、職権を利用して営利企業に就職しようとするそういう弊害を防止し、これによって在職中の服務を厳正ならしめ公務の公正な執行を確保することということがその趣旨として考えられるところでございます。しかし同時に、長期間にわたって営利企業への就職を禁止することは職業選択の自由を大きく制約することになりますので、憲法で保障する職業選択の自由と公務の公正執行の確保との関係を勘案し、離職後二年間の就職を制限しているものと理解しております。 人事院といたしましては、職員の営利企業への就職についてはこのような趣旨に沿って制度の厳正な運用を図るべきものというふうに考えてきておりまして、今後もそういう考え方で対処してまいりたいと考えております。
○磯村修君 まず総務庁に、附帯決議がどの程度尊重されて退職金等の問題を調査しているのかということをお伺いしたいんです。 昭和六十年の国家公務員等退職手当法の改正の際に、退職手当の官民比較を行うに当たっては、事業の規模、就業の態様あるいは職務の内容等、民間産業の実態が適切に反映されるように調査方法を検討することという附帯決議が行われておりますが、この決議を踏まえてどのような調査方法が行われたかということをまず第一点としてお伺いします。 あわせまして、平成元年度の調査に当たっての官民の退職手当の比較についての考え方あるいは調査方法、その結果についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 官民比較の方法につきましては、官民それぞれの実態が適切に反映される手法について研究を重ねてきておりまして、毎回比較手法等について改善を加えてきているところでございます。今回、昭和六十年の法改正の際の衆参両内閣委員会の附帯決議の趣旨も踏まえ、給付水準の比較方法について改善した主な点は次のとおりでございます。 まず第一点でございますが、前回の官民比較に比べまして、国と民間の勤続年数別の退職者数の分布が極端に異なっておりましたので、民間の実態を適切に反映させるため、今回は民間の退職者数の分布を国の退職者数の分布に置きかえて比較をいたしました。 第二点でございますが、前回の官民比較に比しまして、勤続四十一年以上の退職者の比率が官民ともに高くなっておりますので、今回はおのおのの実態を適切に反映させるため勤続四十一年以上も含めて比較をいたしました。 次に、今回の官民比較の結果について申し上げますと、昭和六十三年度に勤続二十年以上で勧奨、定年等の理由で退職した高卒及び大卒の行政職(一)及びこれに対応する民間の男子職員について、官民の勤続年数別分布を同一とした場合の退職手当、退職金の平均給付水準を比較いたしました結果、国家公務員は二千四百二十二万円、民間企業職員は二千三百八十九万円でありまして、民間企業職員の退職金の水準を一〇〇とした場合における国家公務員の退職手当の水準は一〇一となっており、官民の給付水準はおおむね均衡がとれているものと認めたわけでございます。
○磯村修君 官と民の退職金の均衡を図っていくためには、やはりまず前提となることは退職金の支給実態とその比較検討というものが適切に行われることが必要なんですけれども、と同時に、一般の理解を求めていかなければならないということも大変必要だろうと思います。その意味におきまして、今回の官民の退職金の実態調査あるいは比較検討結果というものを詳しく一般にその情報を公開すべきではなかろうかというふうな印象を持つわけなんですけれども、人事院あるいは総務庁の御見解を伺いたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 今回の国の退職手当と民間の退職金の給付水準の比較は、先ほども御説明いたしましたように、一定の範囲の勤続二十年以上の者の退職手当、退職金の加重平均値によって行うこととしたわけでございます。具体的に申し上げれば、昭和六十三年度に勤続二十年以上で勧奨、定年等の理由で退職した高卒及び大卒の行政職(一)及びこれに対応する民間の男子職員について、官民の勤続年数別分布を同一とした場合の退職手当、退職金の加重平均値を算出したところ、先ほど申し上げましたような民間一〇〇といたしまして国家公務員の退職手当の水準は一〇一ということになり、おおむね官民の均衡がとれているものと判断したわけでございます。 こうした官民比較の結果につきましては、適宜資料を提供する等、公にしてきているところであり、また去る四月十六日に開催されました衆議院内閣委員会におきましても今回の官民比較の内容についてお答え申し上げたところでございます。
○磯村修君 今の問題なんですけれども、例えば人事院の場合は民間企業の退職金の支給実態調査結果というものをまとめているわけなんですが、しかしこれも果たして一般にきちっと公開されているのかどうかということになりますと、さほどでもないという感じなんですね。それから総務庁の方も、国家公務員の退職手当の支給実態調査あるいは官と民の比較検討結果というものは、ここにあるのは結果が出ているB5の用紙一枚というふうなことでして、やはり国民の皆さんの理解を求めていくためにはちょっと資料提供が薄いのではなかろうか、こういうふうな感じもするわけなんです。 なぜそういうふうに調査結果というものが一般に事前に公表されないのか、あるいは総務庁の場合なんかは、検討結果はいわば密閉しているような傾向にあるのじゃないかというふうな感じもするんですけれども、こういう公表ということができない理由、あるいはこれをこれから改善していくお考えがあるのかどうか。その辺のことをお伺いしたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 先ほどもお答え申し上げましたように、私ども、この官民比較の結果につきましては適宜資料を提供する等、公にしてきているところでございますが、ただいま先生の御指摘もございますので、私どもとしてもなお今後いろいろ検討をさせていただきたいというふうに考えております。
○磯村修君 私どもぜひ一般の方々の理解を求めていくためにも積極的に改善を求めてまいりたい、こういうふうに考えます。 それから、労働省の平成元年の調査によりまして民間の大卒六十歳定年の会社員のモデル退職金というものを見ますと、従業員一千人以上の大企業の場合二千四百十三万円、百人以上一千人未満の中小企業で千七百九十六万円、三十人以上百人未満の小企業で千三百七十二万円という数字が出ていまして、これは人事院の調査による国家公務員の平均退職手当額二千四百二十二万円という数字をいずれも下回っている。強いていえば、大企業と比較しておおむね均衡しているというふうな数字になるわけですね。 一方、人事院の民間企業退職金実態調査に基づく民間企業の平均退職金額というのは二千三百八十九万円で、労働省の調査からもかなり高い水準に置かれているんですけれども、こういうふうなことで、果たしてこれが公務員と民間の退職金水準が均衡しているんだと言えるかどうかということなんです。大変理解しにくい面もあるんですけれども、その辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(丹羽清之助君) ただいま先生挙げられました労働省の調査によります数字でございますが、これはモデル調査でございます。一方、人事院の調査の結果といいますのは、実際に従業員に支払われました退職金の実額を調査しているというような差がございます。 モデル退職金の調査の場合には、例えば功労加算金、こういうようなものがございますが、そのような属人的な要素の強い額が非常に回答しにくいというようなこと、あるいは実際の退職者数の多少にかかわらず一社一モデルで集計されるということなどから申しまして、一般にモデルで調査した場合とそれから実額調査の場合とでは実額調査の方が高くなっているというようなこともございます。今申し上げましたように、調査の基準の違いというようなこともございまして差が出ているというふうに理解しております。
○磯村修君 それから、国家公務員の皆さんが地方に出向するというか、地方の公務員として勤務される場合がございますね。あるいは地方に勤務なさっていた方が中央省庁に帰ってくるというふうなことがあるんですけれども、その場合のいわば退職金の財源をどうするのかということなんです。今はこれは、例えば地方で退職すればそこの退職された先の自治体が負担して退職金を出すというふうな形のようなんですけれども、これは、例えば地方公務員の期間と国家公務員の期間をお互いに期間を調整するというふうなことはできるものでしょうか。あるいはその必要があるかどうか、そのお考えはいかがですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 国及び地方公共団体の退職手当制度におきましては、国と地方公共団体の間で在職歴を相互に通算できる仕組みになっておりますので、長期的に見れば、経費負担について国と地方公共団体の間に極端な不均衡が発生するというようなことはないのではないかというふうに私ども考えております。 ちなみに、退職手当の支給率は勤続年数に単純比例するものではございませんで、一定の年数ごとに増加率が変化するものでございますから、勤続年数を分割して計算し直しましても、勤続年数に応じた案分を行うということは非常に困難でございます。例を挙げて申し上げますと、例えば勤続二十年の定年退職の支給率は二八・八七五でございますが、勤続十年の定年退職の支給率は一二・五でありまして、その二倍は二五・〇ということで二八・八七五とは数字が変わってくる、こういうような例でもって御理解いただけるかと思うわけですが、そういうケースがございます。 またもう一つ、国から地方に出向いたしまして地方で働いた期間につきまして、その後国に戻ってきて国で退職するというケースもあるわけですが、これにつきましては、むしろ地方公共団体におきましてはその期間の退職金はすべて国の方で負担してもらえる、こういう格好にもなるわけでございます。その逆のケースもございますし、国から地方へ出て退職したケース、それから地方から国に来て退職したケース、さまざまございますから、私ども、先ほど申しましたように、全体として見れば一応極端な不均衡が生ずることなくいっているのではないか、こういうふうに考えております。
○磯村修君 それから、退職後の再就職の問題なんですけれども、民間の企業を退職なされた方は再就職の道がなかなかないというふうな状況が比較的あるようなんですね。やはりバランスをとるという意味からいきましたら、今民間の退職者と国家公務員の退職者の方を比べてみれば、やっぱり国家公務員の退職者の方が再就職の道が開けているというふうに我々は受け取るんですけれども、そういうことを是正する必要があるのじゃないか。退職金の水準は均衡しているけれどもその面ではアンバランスだというふうな、そういう問題もあるわけなんですね。 そういう意味合いにおいて、これは労働省にお伺いしたいんですけれども、民間の退職者の再就職あるいは再雇用について、やはり政府もその是正のために取り組む必要があるのではなかろうか、こういうふうに考えるんですけれどもいかがでしょう。
○説明員(茂木繁君) お答え申し上げます。 昭和六十三年に行われました労働省の高年齢者就業実態調査によりますと、六十歳から六十四歳層の男子の定年経験者では四六・三%すなわち半数弱が、定年退職後、再就職、再雇用等何らかの形で雇用されておる実態にございます。しかしながら、平成二年十月におきます有効求人倍率は、年齢計で一・五一倍に対しまして五十五歳以上の高年齢者は〇・四〇倍、特に六十から六十四歳層においては〇・二五倍となっておりまして、全般的に好景気が持続する中にあって、高年齢者が一たん離職しますとその就職環境は依然として厳しいものがございます。 このため、労働省では、六十五歳までの安定した雇用機会の確保を図るため、昨年六月に高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正を行うとともに、十二月に高年齢者等職業安定対策基本方針を策定したところでありますが、今後は六十歳定年の完全定着を基盤にした六十五歳までの継続雇用の推進に努めますとともに、積極的な求人開拓、雇用・職業情報の提供、総合的な職業相談体制の整備等によりまして需給調整機能の強化を図りまして、高年齢者の再就職の促進に努めてまいる所存でございます。
○磯村修君 人事院にお伺いしますが、先ほどもちょっと触れられた問題なんですけれども、国家公務員のそれぞれの省庁が関係している営利企業への就職とか、あるいは省庁による再就職先のあっせん等、これもやはり厳格なことが必要ではなかろうかと思うんです。例えばこういう面における行政の力を背景にした企業との問題とか、あるいは民間との癒着の問題とかいういろいろな批判もあるわけなんですけれども、いずれにいたしましても、国家公務員の皆さんが関係している企業への就職、あるいは省庁による就職先のあっせんとかという問題につきましてこれからどういうふうに指導監督を強めていくのか、改めてその辺について伺いたいんですが。
○政府委員(大城二郎君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、職員の営利企業への就職についてはいろいろな問題があることは御指摘のとおりでございます。先生の御指摘のような事情を踏まえて、国家公務員法で営利企業への就職の制限についての規定が設けられているというふうに私ども理解しております。その趣旨も先ほど申し上げたとおりでございますが、要するに、公務の公正な執行の確保の要請と職業選択の自由という基本的人権の尊重との調和を図るという趣旨で制度ができているものと思います。 人事院といたしましては、この制度の運用に当たってこのような趣旨に沿って厳正に審査を行うという態度で臨んできておりまして、各省庁に対しても制度の趣旨が徹底するように指導に努めているところでございます。今後もその方向で努力したいと考えております。
○磯村修君 終わります。
○田渕哲也君 国家公務員の退職手当は勤務条件の重要な一つの要素ではないかと思うんですが、そうするならば、国家公務員の給与は人事院の勧告ないし意見の申し出によってそれが尊重されるということになっているわけでありますが、退職手当の場合にはそうはなっていない。人事院が民間企業の実態を調査する、それから国家公務員の退職手当の調査及び民間の退職金との比較検討は総務庁が行っておる、そして総務庁が退職金のあり方について決めるということになっておりますね。これはどういう理由ですかお伺いしたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 退職手当に関します事務は沿革的に見ますと大蔵省の所管とされていたわけでございますが、昭和四十年に総理府人事局が設立されました際に同局に移管され、その後、昭和五十九年に組織改編に伴いまして総理府人事局は総務庁人事局となっているわけでございます。このような経緯によりまして、現在、退職手当に関する事務は総務庁の所管となっているところでございます。 こうした沿革的な事情、さらには、国家公務員の退職手当制度は現業、非現業、それから一般職、特別職を問わずすべての国家公務員に適用されるわけでございますが、一方、人事院は一般職の非現業の職員に関することを所管していたという対象となる職員の範囲の問題等から現在のように体制になっているのではないかというふうに考えられるわけでございます。 国家公務員の退職手当制度を所管いたしております総務庁といたしましては、従来から、退職手当の官民比較に際しましては人事院に民間企業退職金調査を依頼するなど、人事院とも密接な連絡をとりつつ制度改正を行ってきたところでありまして、現在の体制に私どもとしては特段の不都合があるとは考えておりません。
○田渕哲也君 本来なら賃金、労働条件については労働組合と使用者側とが交渉して、そして協約によって決めるということになるべきものです。ただ、公務員の場合にはその協約締結権というものがないわけでありますから、それの代替措置として、独立機関としての人事院を設けてそこで勧告ないし意見を出して、それを政府が尊重するということになっておるわけですね。 退職金も勤務条件の重要な要素の一つであるとするならば、総務庁がこれを決めるというのは、言うならば使用者側が決めるということになるわけですけれども、この点はどうですか、やはりちょっと不都合があるのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 総務庁の立場といたしましては、先ほどもお答え申し上げましたように、現実の退職手当制度の改正に当たりましては人事院に民間の調査を依頼し、また私どもが所管しております関係で公務員の退職金の水準につきましては私どもの方で把握できる、その双方の結果を寄せまして、それで緊密な連絡をとりながら改正を行っているわけでございまして、そういう点では私どもとしては特段総務庁の独断でもってやっているというふうなことではないように理解しているところでございます。
○田渕哲也君 その決められる経緯の説明については繰り返されましたのでよくわかりますが、しかし制度的に人事院というものがそういう労働権の制約に対する代償組織であるということを考えた場合に、退職金もやはり人事院の勧告というのを出してそれで決めるというふうにした方がすっきりするのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(石川雅嗣君) 確かに退職手当につきましては、これは先生おっしゃるように勤務条件的な色彩というものもあろうかと思いますが、ただ国家公務員の退職手当の基本的な性格は、先ほども御説明申し上げましたが、職員が長期間勤続して退職する場合の勤続報償であるというような考え方が基本的にございますし、また他の給与等と異なりまして、例えば懲戒処分を受けた者に対しては退職金は支給しないといったようなこともあるわけでございます。これはまさに先ほど申しました退職手当の基本的な性格というようなものにかかってくる問題であろうと。そういうことで、勤務条件的ではあるけれども単純に勤務条件そのものであるというふうに考えられるかどうか、その辺の問題が一つ絡んでいるように思うわけでございます。
○田渕哲也君 退職金は報償的なものであると同時に懲戒解雇のようなときには出されない、つまり報償的な要素と懲罰的な要素を加味される。しかし、これはほかのものにおいても同じようなことはあるわけでありまして、報償とか懲罰ということも私は勤務条件の一つだと思うんですね。したがって、民間においてはこういうものは労働協約で決めるというのが普通であります。そういう点からすると、公務員においても退職金だけ総務庁で決めるというのは少しおかしいような気がしますが、総務庁長官はどうお考えですか。
○国務大臣(佐々木満君) いや、私も今言われてみればなるほどなという感じが率直なところいたしております。従来、先ほどから御説明申し上げておるとおりのことでやってきたわけですけれども、完全な勤務条件ではないとしましても大変これは重要な勤務条件でありますから、今お話を伺っておりまして、私ひとつ勉強させてもらいたいな、率直にそう思っております。
○田渕哲也君 御検討いただきたいと思います。 それから、公務員の給与の場合は国家公務員法において民間準拠ということが明文化されておりますね。ところが、退職金についてはそういう明文化はされていないわけですけれども、しかし今までの経緯を見ますと民間との均衡ということを考えて決められておる。その理由についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 国家公務員の退職手当の給付水準につきましては広く国民の理解と納得を得られるものでなければならない、私どもとしては基本的にそういう考え方を持っているわけでございます。こうした要請にこたえるものといたしましては、民間企業における退職金の給付水準との均衡を図っていくという考え方が最も適当であろうというふうに考えられることから、給与のように毎年比較するということはいたしておりませんが、おおむね五年ないし六年に一回官民の比較を行いまして、適正な給付水準を確保しているようにしているところでございます。
○田渕哲也君 そうしますと、官民の退職金の比較検討ということが非常に重要になると思うんです。ところが、これはどういう比較の仕方をするかということで非常に結果が変わってくると思うんですね。 今回の改正案の柱になっておるこの長期勤続者に対する割り増し措置というのは、官民の退職金の均衡を確保するために昭和四十八年の国家公務員退職手当法の改正で導入されたものだと言われております。その際割り増し率は二〇%だったのが、その後五十六年の改正でこれが一〇%に引き下げられたわけですけれども、その最大の原因は、官民の退職金の調査比較方式が変わった、従来モデル方式をとっておったのが実支給方式に変わったために二〇%が一〇%に引き下げられたという結果を生んでおります。したがって、こういう比較のとり方を変えることによって較差の計算の数値が違ってくるということになるわけでありますから、こういう面で、どういうやり方で比較をするかというのが非常に重要だと思います。 今回、見てみますと、前々回と異なりまして高卒と大卒を合わせて行っております。こういう方式が果たして官民の退職金の比較方式として最善のものと言えるかどうか、お考えを聞きたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 今回の官民比較におきましては、前回の官民比較と同様に高卒と大卒を合わせて比較対象としているわけでございますが、これは高卒と大卒の者が退職者の大宗を占めているということによるものでございます。それから、退職手当の基本的な性格は先ほども申しましたように勤続報償でございまして、学歴によって異なった支給率が適用されるというようなものではございません。したがって、高卒と大卒を合わせて比較するのが適当ではないかというのが今回の比較を行った際の考え方でございます。
○田渕哲也君 前回の改正のときに、高卒を対象とする退職金の比較検討にあわせて、参考として大卒の官民の退職金の比較結果が示されております。それによると、高卒については官民の水準はほぼ均衡しておるけれども、大卒については民間の方が国家公務員を大幅に上回っておった、こういう結果があるわけです。今回についてその点は提示されておりません、合わせて比較検討しておりますから。しかしながら、高卒と大卒との間には依然として較差があるのではないか、前回と同様、大卒の方が民間と比べて較差がひどいのではないかというふうな推測がされるわけですけれども、この点についてはどうなっておりますか。また、どう考えておられますか。
○政府委員(石川雅嗣君) 先ほども申し上げましたように、退職手当の基本的性格は勤続報償ということでございまして、学歴によって異なった支給率を適用しているわけではございませんので、高卒と大卒の退職手当を別々に官民比較するということは適切ではないというふうに考えられることから、今回高卒、大卒を合わせて官民比較を行うこととしております。 しかし、大卒の退職手当の官民比較がどうなっているかというお尋ねでございますので、あえて学歴別の比較結果を参考までにお示しいたしますと、大卒の場合、国家公務員は二千五百五十五万円、それから民間企業の職員は二千七百一万円でございまして、民間企業職員の退職金の水準を一〇〇とした場合における国家公務員の退職金の水準は九五と、大卒につきましてはそういう数字になっております。また、高卒の場合で申し上げますと、国家公務員は二千三百九十一万円、それから民間企業の職員は二千二百六十七万円でございまして、民間企業職員の退職金の水準を一〇〇とした場合における国家公務員の退職手当の水準は一〇六という数字になっております。
○田渕哲也君 そうしますと、学歴別にそういうものの算定はしないというお考えはよくわかるわけですが、ただ、高卒の場合は民間よりよくて大卒の場合は悪くなる、これはどういうことでそういう結果が生まれるわけですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 退職手当の計算方法といいますのは、先ほども申し上げましたが、最終の退職時における俸給月額、それに勤続年数あるいは退職事由によって掛けられます数値、この掛け算によって出てくるわけでございます。 公務員の場合には、当初入りますときには、Ⅰ種試験、Ⅱ種試験、Ⅲ種試験という試験によって初任給は決まってくるわけでございます。それからその後のそれぞれ昇進体系というのは、またいろいろ人によってバラエティーがあるわけでございます。また、一般的には、Ⅰ種の試験で入った人は比較的早い時期に退職するというような状況もあるわけでございます。そうしたさまざまな要素が絡み合って、民間と比較した場合にその数字がどうなるかというようなことが出てくるわけでございまして、一概になぜそうなるかということは非常に難しいだろうというふうに思うわけでございます。
○田渕哲也君 官民の比較の場合、今回の場合も、勤続が二十年以上でしかも定年、勧奨等で退職した長期勤務者ということで平均給付水準の比較をしておるという比較の仕方なんですが、これだけで本当に官民の均衡が十分達成されるかどうか私は疑問を持つわけです。学歴別のはさておきまして、それならば勤続二十年未満の退職者についてはどうなっておるのか、あるいは自己都合で退職した人についてはどうなっておるのか。この点について民間との均衡は確保されておるのかどうか、おわかりでしたら御説明いただきたいと思います。
○政府委員(石川雅嗣君) 勤続二十年未満の退職者につきましては、国の退職者の実態を見ますと、勤続二十二年未満の定年、勧奨退職者というものは極めて例外的なものでございまして、こういうような人につきまして官民比較を行うということは技術的にも大変困難でございます。したがいまして、定年、勧奨で退職する者の大部分を占める勤続二十年以上の者について調査しているわけでございます。なお、定年、勧奨制度の本来の趣旨から見ますれば、現状については特段の問題はないというふうに考えられるところでございます。 それからまた、すべての退職理由について官民比較を行うということは、民間に対応する理由がない場合等もございまして困難でございますので、やはり従来から退職者の大宗を占める定年、勧奨退職者について官民比較を行うということが現段階においては適当であろうというふうに考えてきたところでございます。
○田渕哲也君 時間がなくなりましたので、最後にもう一点だけお伺いしますが、公務員の退職手当の給付率というものを見ますと、ある年数の時期に非常に大きな段差がついておるわけです。例えば二十年からそれ以上に移るとき、それからもう一つは二十五年からそれ以上に移るとき。このような段差がつくというのは、年数によって適用される条項が変わるということが影響しておると思いますし、それからまた長期勤務者に対する割り増し措置というものも影響しておると思うんです。 こういうものは連続的にずっと上がっていくのが常識的だと思いますし、民間の場合は大体そういう例が多いと思うんですけれども、こういう大きな段差があるというのはちょっと問題ではないかと思いますが、この点はいかがですか。
○政府委員(石川雅嗣君) 先ほども申し上げましたように、国家公務員の退職手当の基本的性格は長期間勤続したことに対する勤続報償であるという考え方に立って制度が組み立てられているわけでございまして、一定の勤続年数に達した者の支給率が段階的に高くなるというように設定されているのは御指摘のとおりでございます。このことは、今申しましたような退職手当の基本的性格から、勤続年数それから退職理由によりまして総合的に公務への貢献度等を勘案して決められている、こういうふうに御理解を願いたいと思うわけでございます。
○田渕哲也君 その理由はよくわかるわけで、民間の場合も長期勤続者を優遇するという考え方はほぼ共通しておると思うんです。ただ、二十年から二十一年に一年変わると一遍に五カ月分ぐらい上がる。あるいは二十五年から二十六年になると、一年で十カ月近くも一遍に上がる。これはちょっと不自然ではないかと思うんですね。それから、本当は今やめたいんだけれどももう一年待ってやめようというようなことにもなるわけで、もう少しこれはスムーズにした方がいいんじゃないかと思いますけれども。
○政府委員(石川雅嗣君) 確かに御指摘のような点がないわけではございませんが、しかしただいまの御意見は御意見として、今後私どもさらにいろいろ勉強させていただきたいというふうに考えております。
○委員長(井上孝君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上孝君) 御異議ないと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(井上孝君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(井上孝君) 次に、行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。佐々木総務庁長官。
○国務大臣(佐々木満君) ただいま議題となりました行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 国、地方を通じ時代の要請にこたえた行政の制度等の実現を図り、国、地方の信頼関係と分担・協働の関係を確立し、多様で活力に満ちた地域社会を実現するとともに、国、地方の行財政改革を推進していくことは、我が国経済社会の発展にとって不可欠の課題であります。 このため、政府は、国と地方の関係の見直しを当面の重要課題の一つとして位置づけ、平成元年十二月の第二次臨時行政改革推進審議会の国と地方の関係等に関する答申を最大限に尊重して、その具体的実施方針として閣議決定した国と地方の関係等に関する改革推進要綱に基づき、所要の施策を着実に実施に移してきているところであります。その一環として、昨年末の閣議決定「平成三年度に講ずべき措置を中心とする行政改革の実施方針について」において、「国から地方への権限委譲、国の関与・必置規制の廃止・緩和等を推進し、改革推進要綱の具体化の推進を図るため関係法律を一括法として取りまとめ、今国会に提出する。」とともに、「許可認可等臨時措置法について所要の見直しを行う。」旨、決定いたしております。この閣議決定に基づき、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、権限移譲に関する事項といたしましては、第二次行革審の答申で指摘された国から地方への権限移譲を実施するため森林法等五法律の一部改正を行うとともに、許可認可等臨時措置法を廃止し、実効性を有している権限移譲の措置について恒久化を図るため民法等十五法律の一部改正を行うこととしております。 第二に、国の関与・必置規制の廃止・緩和等に関する事項といたしましては、第二次行革審の答申で指摘された国の関与の緩和等を図るため学校教育法等十三法律の一部改正を行うこととしております。 これらの措置は、いずれも、国から地方への権限移譲等を進め、地方の裁量の余地の拡大や地方行政の総合性の強化を図り、地方公共団体が地域住民の要請に責任を持ってこたえられるよう基盤強化を図るものであり、改革の趣旨、目的に統一性、共通性があることから、三十三法律にわたる改正と一法律の廃止とを一括法案として取りまとめたものであります。 なお、これらの改正等は、一部を除き公布の日から施行することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(井上孝君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する審査は次回に譲ることといたします。 次回は、来る二十五日午前九時三十分に委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十三分散会