逓信委員会 第3号
- 発言数
- 196 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1991/02/21
会議録
○委員長(一井淳治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、本日の委員会に日本電信電話株式会社取締役・ネットワーク事業本部長武内宏允君及び同理事・労働部長和田紀夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(一井淳治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(一井淳治君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○三重野栄子君 三重野です。 郵政大臣の所信表明に関連して数件質問させていただきます。御所見をお伺いいたします。 湾岸戦争が開始以来世界の緊張が続きまして、二月十五日のイラクの条件つき撤退の表明から新たな局面が展開される状況にありますので、まず国際協調、国際協力の関係からお伺いいたしたいと存じます。 湾岸戦争に絡みまして所管業務、例えば国際放送の一層の充実、国際通信回線の確保、郵便物の湾岸周辺への安全確実な送達など、昨年八月二日以降今日までの、また今後の取り組み、対応についてお尋ねいたします。 なお、少し具体的になるかと思いますが、放送の問題につきまして、国際放送ラジオ日本が、また二月からは柳沢記者によるバグダッドの映像による放送、本当に日々胸を打つものがございます。報道関係者の皆さんの並み並みならない活動に敬意を表しながら、国の経費負担についてお願いいたします。 それは、ラジオ日本の中東向け放送の拡充に伴う経費の増加に対しまして、郵政省が平成二年度の補正予算により二億二千八百万円の国際放送交付金増額を措置されましたことはまことに迅速的確であったと存じますが、国際放送を強調されておられる大臣として、国が負担する交付金の国際放送経費に対する割合でございますが、それはどのくらいお考えでしょうか。 以上の点についてお答えをお願いしたいと思います。
○政府委員(木下昌浩君) ただいま湾岸戦争に関連する郵政省の施策についてお尋ねでございますが、総論的にまず私の方から申し上げたいと存じます。 郵政省といたしましては、電気通信並びに郵政三事業を所管するという立場から湾岸危機対策本部の構成員ともなっておりまして、これまで可能な限りの対策を講じてきたところでございます。そこで、現在取り組んでおります当省の湾岸対策につきまして申し上げたいと思います。 まず第一は、国際放送の充実ということでございます。 この放送内容といたしまして、湾岸危機に関する我が国の政府見解あるいは外交活動あるいは中東支援策あるいは事態の進展や退避方法など邦人保護のための重要情報、そういったものを放送によって提供するということで、NHKに対して国際放送の充実を要請してきたところでございます。 その結果、送信体制といたしまして、ガボン中継一日三時間半を八月まではやっていたのでございますが、これを十一時間に延長して、現在もこれを継続いたしております。さらに、スリランカの中継が、本年の一月一日から中継放送を開始し たわけでございますが、湾岸戦争が勃発しました一月十七日以降、スリランカからの中継は通常四時間でございますけれども、これを十二・五時間に延長いたしております。したがいまして、ガボン中継、スリランカ中継、この両方を合わせますと中東地域向けにほぼ二十四時間体制の放送体制が確立をいたしたところでございます。 第二番目が重要通信の確保ということでございます。 我が国と湾岸諸国との間の国際通信等を引き続き確保するためにKDDなどの電気通信事業者を指導いたしております。その結果、イラク及びクウェートの間を除きまして、国際電話、国際テレックス、国際電報ともに回線を確保できておるところでございます。 また、郵便でございますが、郵便は国際郵便の送達ルートの確保に努めているところでございます。しかしながら、クウェートあての郵便物は昨年の八月四日から、イラクにつきましては一月十七日から引き受け停止をいたしております。それからまた、その他の湾岸諸国につきましても一時引き受けを停止していたわけでございますが、その後運送経路の確保に努めました結果、クウェートとイラクは無理でございますが、今日現在におきましてはその他の中東地域全国におきまして引き受けを再開いたしております。 第三番目が重要無線通信の監視管理の強化ということでございます。 KDD、NTT等の重要無線通信関係の免許人に対しまして、施設の防護などの管理の周知徹底を図るなど指導を実施いたしております。 第四点目は、郵便物の引き受け検査の強化でございます。 爆弾テロ等を未然に防止するために、郵便局におきまして小包郵便物などの引き受け検査を強化しているところでございます。 第五番目でございますが、寄附金つき年賀はがきの寄附金の配分ということでございます。 湾岸諸国の難民救済事業の費用といたしまして、平成二年用寄附金つき年賀はがきの寄附金一億二百万円を日本赤十字社等に配分をいたしました。 さらに、平成三年度用の寄附金つき年賀はがきの寄附金につきまして、これはことしの二月十二日から十八日までの間に配分希望団体を公募いたしております。その結果、日本赤十字社等から申請が上がってまいっております。現在その申請内容等を審査中でございます。 それから、第六番目に日本赤十字社あて寄附金の郵便振替料金の免除ということでございますが、湾岸諸国の難民救済事業の費用に充てることを目的といたします寄附金を日本赤十字社に送金するための郵便振替料金を引き続き免除いたしておるところでございます。 以上、概略申し上げましたが、今後も当省の所管業務の範囲内でできる限りの対策を講じてまいりたいと考えております。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 内容につきましては官房長の方から細かく報告をさせていただいたわけでございますが、先生御指摘の国際放送、今回のような湾岸情勢のもとにおきましては、周辺の方々に放送を通じて日本国の状態、そしてまた考え方を放送するということは非常に重要なことでございます。そういう観点から考えましても、先生御指摘の国際放送に対してもっと国が力強くバックアップすべきではないかというような御指摘でございます。 調べてみますと、日本放送協会、NHKに対します交付金は平成三年度予算案におきましては十五億二千百万円でございまして、金額全体が八十億三千二百万でございますから、その中の十五億二千百万円というようなことでございます。 かつまた、この国際放送関係の経費の推移をずっと見てみますと、だんだん国の負担が減ってきておるわけでございまして、この点を先生が御指摘いただいておることだと思います。昭和五十五年でございますとシェアが二六・五%であったわけでございますが、平成三年度ではそれが一八・九まで下がってきたわけでございまして、これは私は大変恥ずかしいことだと考えておりまして、この予算獲得にも今後また力を入れていきたいと考えております。
○三重野栄子君 大変御親切な内容のお答えをいただきましたが、今予算獲得にということでございました。NHKのあるべき姿とも関連するかと思いますけれども、国が負担している経費が大臣おっしゃいますように少な過ぎるわけですけれども、そうしますと結局NHKとかKDDに負担が大きくなっていくということになろうかと思いますので、今後そういう交付金の割合といいましょうか、そういう点はどれぐらいにした方が一番適当であろうかと、そういうお考えはいかがでございますか。
○政府委員(桑野扶美雄君) 今大臣が申しましたように、私ども交付金の額あるいは割合について決して現状がいいと思っているわけではございません。ただ、それじゃどれぐらいの割合がいいんだということにつきましても、なかなかこれがいいということも言えないわけでございます。とにかく今の段階で申し上げられることは、今の姿が決していいと思っていない、少しでも私ども国としての交付金、財政措置というものを強化していくべきであろう、そのための努力をすべきであるというふうに思っております。
○三重野栄子君 これから湾岸戦争がどのように展開していくのかよくわかりませんけれども、これからもやはり緊急事態に即応するような問題ができようかと思いますが、そのときにはぜひ御配慮いただくということにいたしまして、この点については質問を終わらせていただきたいと思います。 次に、ボランティア貯金の問題でお願いしたいわけですけれども、本年一月から好調にスタートしております国際ボランティア貯金の問題です。 この寄附金の一回目の使い道、使途と申しましょうか、それは六月の郵政審議会で決まると伺っております。先ほどもお話を伺いましたが、平成二年用あるいは三年用の寄附金つきお年玉年賀はがき、その配分については湾岸の問題で御配慮いただいておるようでございますけれども、このボランティア貯金の方の配分もそのようなお考えがございますかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(松野春樹君) 先生今お触れになりましたように、一月末で九十九万件を超える御協力をいただいておりまして、大変感謝しておるところでございます。 今後のスケジュールでございますが、寄附金の配分につきまして希望団体及び事業案件を三月から四月中旬ごろにかけて公募をいたしたい、それから郵政省において審査した後、関係省庁と協議の上、郵政審議会に諮った上で決定するという段取りを予定いたしております。したがいまして、現段階ではまだ寄附金額が具体的に発生しておりません。それから、寄附金の配分を希望する団体の公募をまだ行っていない段階でありますので、特定の事業が配分対象としてふさわしいかどうかにつきましては具体的に言及することは差し控えたいと存じます。 ただ、一般的に申し上げますと、当該地域におきまして難民救援等の救助活動、援助活動を行おうとする民間海外援助団体が存在し、かつ当該団体からその援助事業につきまして寄附金配分希望の申請がなされますれば、他の案件と同様の手続を経ていかにすべきか決定いたすということになります。
○三重野栄子君 では、その時期にまた機会がありましたらお伺いしたりさせていただきたいというふうに思います。 次に、郵政省関係の公共投資についてお伺いしたいと思います。 昨年の日米構造協議の合意に基づきまして、今後十年間に四百三十兆円の公共投資が実施されることになりました。郵政省が全国移動通信基盤整備事業など五つの事業を生活情報基盤整備事業として一千二十六億円の概算の要求をなさいまし て、平成三年度の予算案において電気通信格差是正事業費補助金として十億三百万円が計上されています。 そこで、郵政省が生活情報基盤事業一千二十六億円を公共投資として要求なさいましたその経緯、それから十億三百万円の予算計上との関連、調査費がついている部分もあるようでございますけれども、そういう関連について簡単に伺いたいと思うんです。 また、一月の地方の三局長会議で郵政大臣がお述べになりました、平成三年度を郵政省の公共投資元年として、電気通信の格差是正により国民がひとしく豊かさを享受できる社会を実現するため、公共投資を中心とした幅広い通信政策を展開していきたいというふうにお述べになっていらっしゃいますので、そういう基本姿勢との関連についてお答えいただければと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生御指摘の十億三百万円の電気通信格差是正事業でございますが、御指摘のように、当初は日米経済構造協議の中から出てきたものでございまして、生活関連特別枠ということで二千億円の枠が出ました。ところが、最初各省庁に生活関連のものはどうぞお出しくださいというようなことで、その金額がどのぐらいというものが指定されていなかったものでございますから、各省庁がこの機会にぜひ予算を、大きなものをとりたいというふうなことで出しました。各省庁のトータルをいたしますと何兆円にもなってしまうというようなことで、大変厳しい御指摘をいただきましたが、本当にそういうことではちょっとおかしな形でございました。 しかし、これは二千億円という枠の中に入れる、それ以上のものは一切ないということでございました。それで、各役所からいろいろるる絞っていったわけでございます。そして、郵政省は公共事業でこのような大型のものは今までなかったわけでございまして、今回初めてそういうようなことで十億三百万をとったということは非常に今後のためにもよかったと私は自負をいたしておるわけでございます。 そういうようなことでございますから、この格差是正のためには難視聴地域の解消であるとかあるいは移動体通信の設備を広めていくというようなことでございまして、金額自体といたしますと非常に小さなものではございますが、これをまず第一歩といたしまして今後また大きなものに伸ばしていかなければならないと思っております。 そうして、生活関連枠という中でとれたというところにまた大きな意義があるわけでございまして、ポケットベルであるとか自動車電話であるとか、あるいはまたもちろん放送の難視聴、今でもNHK関係で十万世帯、それから民放関係で四十万世帯の方がまだ難視聴の状態であるというようなことでございますから、そういう地域の格差を是正していきたいということでこのことを頑張っていきたい、そのように思っております。
○三重野栄子君 今十万世帯とかいろいろ数字も出していただきましたけれども、予算案に計上されています全国移動通信基盤整備事業とテレビジョンの難視聴解消事業、そういう問題についてもう少し詳しい把握、郵政省として整備する必要のある地域、あるいはこういう地域から、市町村の方からこんなことをやってもらいたいというような要望がどの程度とか、もう少し詳しくわかっておりましたらお教えいただきたいというのが一点でございます。 もう一つは、この補助金が法律ではなくて予算補助によって出されるということ。そうしますと、補助金の交付要綱はどのようにお考えになるのでしょうか。その場合に、もし見込み以上に設置要望があった場合はどのような方法をなさっていくのでしょうかということについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(白井太君) 公共投資予算につきましての経緯は先ほど大臣の方からお話があったとおりでございますが、昨年の八月に私どもとしても、ぜひ情報通信関係についても公的な資金を投資すべきだということで要望を正式に出したということがあちこちにだんだん広がってまいりまして、それを受けてということであろうと思いますけれども、市町村でありますとかあるいは県などから大変多くの要望をいただきました。市町村の数としては、記憶では百市町村ぐらいから直接要望書などをちょうだいしたと思っております。直接郵政省とか大蔵省の方にいらっしゃった方もかなりおられたように思っております。 それから、補助の形の問題でございますが、確かに先生がおっしゃいましたように、予算補助という形をとらせていただいております。理論的にこの種のものは法律補助、この種のものは予算補助ということがきちっと決まっているということではどうもないように思いますが、何年も前から例えば公共事業としてずっと積み上げてやってきたというようなものは大体何かもとになるような法律があるようでありますけれども、率直に申し上げまして、私どものように新しく頭を出すとか顔を出すとかというものは予算補助の形で事業が進められるということが多いのではないかと見ております。 それから、交付要綱等については、まだ予算ももちろん成立しておるわけではございません。予算が成立してからの話ということに正式にはなるわけでありますが、お金が余った場合あるいは足りない場合にどうするのかという御趣旨とお聞きいたしますと、実は予算的には確かに来年度予算としては十億三百万という予算額になっておりますが、私どもとしてはこのほかに、公共投資という形ではないわけでありますけれども、無利子融資をするということで、特に移動通信についての中継局の設置を進めるということができると思っております。これらは総体の中で処理をするものなものですから、今具体的に何カ所ぐらいをその措置によって進めるということまで決めておるわけではありませんが、十億三百万の予算以上に、ただいま申し上げましたような無利子融資の方策を利用することによりまして、地域によっては御要望に沿えるというようなこともできるのではないかと思っております。
○三重野栄子君 今市町村の希望というのが百市町村。三千幾らかあるんでしょう、市町村。全部が全部難視聴とかあるいは全国移動通信基盤整備が必要であるとは思いませんけれども、やはりこれがいいということになればこれからどんどん希望が出てくる市町村が多いと思うんです。 そうした場合に、例えば予算補助という形ですと、今もう議論になっておりますけれども、来年度は通常経費を節約するとか、そういう突発的な問題が出たり、あるいは景気の動向があったりということによりまして、なかなか希望はできても予算が計上されにくいということになったりするのではないかという意味でお伺いをしたんですけれども、その点の見通しはいかがでございましょうか。
○政府委員(白井太君) 先ほどお答えとしてもう少し申し上げればよかったかと思いますが、実は公共投資として公的な資金を投入して整備を図るという地域につきましては、これはNTTその他の通信事業者の方あるいは放送会社の方々にすべてお願いするというのは、特に採算の面から見て非常に無理があるという、特に山間地域などにつきまして公的な資金を投入しても整備を図りたいというような考え方ででき上がっている仕組みなものですから、御要望があったからすべて国の資金を投資するというわけにもいかないわけでございます。 ただ、私どもの気持ちといたしましては、特に情報通信の分野についても、道路や港湾と同じように、公的な資金を何がしか投資しても整備を図るべきだということをかねてから言っておりましたものですから、そういう意味で糸口ができたということは大変意味があると考えております。平成三年度に入りましてから、幸いこの予算案が成立したということになりまして実施をさせていただきますと、その様子も見ながら、大変御要望が多いとかいうようなことになりますと、その次の年度の予算にはそうしたものを反映させていくと いうことが当然必要になってくるわけであります。そういう意味で、先ほどもたまたま先生が引用なさいました大臣のお話しの元年といいますか、出発点というような気持ちでこうした仕事には取り組んでいきたいというふうに考えております。
○三重野栄子君 ありがとうございました。この件については終わらせていただきます。 次に、郵便事業についてお伺いいたします。 郵便事業は、切手、はがきなど郵便料は平成元年四月からの消費税の加算のほかはこのところ十年余り据え置いたままでございますが、年々激しさを増す類似業種との厳しい競争、競合の中で、平成元年までは九年も連続して黒字が計上されております。特に平成元年度の郵便事業の損益が予算四億円の見込みに対しまして決算は百六十六億円という、ちょっと考えますと私としてはびっくりするような感じが大変大きくて、並み並みならない営業の努力があったというふうに感じるわけです。郵政大臣はこのような現状をどのように評価されますでしょうか。 それともう一つは、年度途中ではございますけれども、平成二年度の事業概況についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 郵便事業でございますが、先生御指摘のように、大変今は順調に進んでおるわけでございます。かつては二千五百億円以上の累積欠損金を持っておったわけでございますが、それを解消いたしまして現行の料金水準で九年間維持をしておるというようなことでございまして、これは職員の皆様方が一致団結して努力をしていただいておるということもその大きな要素であろうと思います。しかし、今後の郵便事業を取り巻く環境を考えてみますと大変厳しいものがあるわけでございますから、これからは積極的にサービスの開発を行っていく、そして需要者の皆様方の要望にこたえていくということをやっていかなければならないと思っておるわけでございます。 平成二年度の郵便事業の決算見込みでございますが、これはまだ最終的にまとまってはいないわけでございますが、前年度に比べますと、そういうようなことで非常に競争激化ということもございまして、利益は黒字ではございますが、元年度よりは多少減少するような予測がされておるわけでございます。なお今後頑張っていきたいと思います。
○三重野栄子君 順調な事業成績に関連をしてお尋ねしたいのでございます。 その第一は、郵便物数の増加に対応しまして郵便局舎の施設設備を改善しなくてはならないところがたくさんあるのではないかというふうに思います。 それからもう一つは、地域社会の振興と新たな営業サービス、今大臣もおっしゃいましたけれども、新たな営業サービスを創造していく、そうしながら地域住民の利便の向上に貢献するためには関連法案の問題があるのではないかというふうに思うのです。郵便局の土地の高度利用につきましては簡保福祉事業団の業務の特例等に関する法律でしょうか、そういうものによって進められるということも伺っております。それ以外に、すべてがそれにかかわるということにはならないと思いますから、局舎を改善する場合に建設投資額と借入金のあり方はどういうふうになるのだろうかとか、それから縦割り行政の弊害とかあるいは既存の法律の枠とか、例えば財政法、各種特別会計法、国有財産法、それから郵政省設置法など、こういう問題について積極的にお取り組みになっていくとは思うんですけれども、どのようにお考えでありましょうか、お伺いしたいわけです。 特に平成三年度は積極的な新規事業が予算の中にも繰り込まれておりますけれども、また郵便事業経営に関する調査研究費も計上してございますが、これからの課題につきまして二、三お伺いできればと存じます。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 細かなことはまた局長から答弁をさせていただきますが、その中の郵便局の土地の高度利用の問題につきまして、そしてまた郵便局の窓口サービスの多様化、この構想につきまして私から答弁をさせていただきたいと思うわけでございます。 この二つの問題につきましては、郵便局舎は御承知のように大変市街地のいい場所にあるわけでございまして、今までのように局舎だけの利用ではなくしてその上層部を高層ビルにさせていただきまして、公の事務所であるとかあるいはまた私的な部分にも賃貸することができると思うわけでございますが、簡保事業団に運営をさせまして、その高度利用を図っていこうという目的で今回提出をさせていただいておるわけでございます。 また、郵便局の窓口サービスの問題でございますが、これは住民票なども、御承知のように、地方公共団体が郵便局舎にファクシミリを置きまして、要求者がそれをファクスで送る、そしてその住民票自体は今度は郵送をされて当人のところへ送られてくるというようなことを考えたりいたしておりますし、あるいはまた外貨の両替ができるようにやっていこうというようなことも進めておるわけでございます。 土地利用の感覚と同じでございまして、各地域でもっともっとこの郵便局というもの、また局舎そのもの自体を広く利用をしていただきたいというようなことでこの二つの問題を進めておるわけでございまして、郵便事業がますます地域に役立ちますし、またこれは国民の皆さんの共有の財産でございますから、最大限に利用をしていただく方策を今後いろいろと考えていきたいと思っております。 局舎の整備そしてまた借入金の問題につきましては局長の方から答弁をさせます。
○政府委員(小野沢知之君) お尋ねの件についてお答え申し上げますが、官房経理部長の所管分についてはそれに譲ることにいたします。 まず、郵便局舎の改善に当たりましては、昭和三十六年度の第一次から第七次までの郵便局舎改善五カ年計画によりまして計画的に推進してまいりました結果、全体的にほかなりの進展を見たというふうに考えております。 ちなみに数字を申し上げますと、昭和三十六年度と平成元年度とを比較いたしますと、郵便物数は約三倍増になっておりますのに対して、局舎面積は約四倍増というふうになっております。また、これを違った角度でもって改善した局舎数で見てみますと、例えば普通局ですが、昭和三十六年度から平成二年度まで千二百三局改善いたしました。あと残っておるのは三十二局だけでございまして、これについてこれからまた力を入れていきたいというふうに考えております。 しかしながら、先ほど御指摘もありましたけれども、最近における郵便物数は、経済の好況、職員の積極的な営業活動等によりまして、昭和五十九年度から平成元年度までの五年度間で約三〇%増加、年平均にいたしますと五・三%増になっております。そういったことから郵便ネットワークの拠点となる郵便局及び大都市やその近郊発展地に所在するところの郵便局の局舎改善がこれから私どもが解決すべき重要な課題になっていくというふうに考えております。 このため、平成二年度に引き続きまして平成三年度の予算編成におきましては、郵便事業運営基盤の整備充実という大きな柱のもとに郵便物の増加に対応する施設の確保という、これを予算編成の重要施策として位置づけて掲げておりまして、こういった旗印のもとに大蔵省と要求実現のための真剣な折衝を行いました。その結果、従前に比べまして実績としてかなりの成果を上げたというふうに自負いたしております。 その辺を数字で御説明いたします。 まず、平成三年度の局舎改善予算政府案におきまして、普通郵便局分として郵便ネットワークの拠点となる郵便局及び大都市やその近郊発展地に所在する郵便局を中心といたしまして土地の買収経費約三百五億円を確保しておりますが、これは対前々年度比で申しますと八七%増、対前年度比で申しますと四九%増ということで、かつてこう いう増加率はございません。 一方、建物面積について申し上げますと、約二十八万七千平米ということで、対前々年度比が一一二%増、対前年度比が三九%増というふうになっております。 また、特定郵便局分でございますが、土地買収局数及び土地買収面積の増加が対前々年度比が二三%増、対前年度比が一〇%増ということで、先ほど申し上げましたように、局舎スペースについて、需要の大きい大都市の大規模の郵便局等を中心として着々と施策を打ってきている、こういうことでございます。 なお、普通郵便局分につきましては、首都圏の拠点局の整備充実に引き続きまして今着眼しておりますのは、これから近畿圏にもということで近畿圏にも全国郵便ネットワークの高度化を図るため大阪通常郵便局、大阪小包郵便局、まだいずれも仮称ですが、この建設経費を要求いたしまして約四十三億円が計上されております。 それから、創意工夫をしなきゃいけませんのでいろんなことを心がけておりますが、例えばさらに大都市における昨今の土地事情から一定規模以上のまとまった土地の確保が困難なため局舎改善が進んでいない集配普通郵便局につきましては、比較的取得が容易な小規模な土地を確保の上、当該郵便局の配達地域を分割し、郵便の配達事務を専門に行うという新たな発想の配達専門郵便局を設置するための土地買収経費が初めて認められまして、テストケースとして来年度一局分八億円が認められております。初めてのケースでございます。 そういうことでどんどん積極的に進めておりますが、以上のとおり郵便物数の著しい増加に対処するため施設の整備に積極的に取り組んでまいっているということを御報告させていただきますが、この姿勢をこれからも貫いていきたいと思います。 それから、先ほど大臣もちょっとお触れになりましたけれども、困難な条件を克服して大いに臨めという、こういう御指摘、御激励ですが、全く先生のおっしゃるとおりの姿勢で臨んでおります。郵務局長に着任してから、大きなことから難しいことから新しいことからやろうということで着手いたしまして、例えば郵政大臣の所管事項を超える問題、土地の高度利用だとかあるいは住民票の窓口での取り扱いとか、そういった難しいところから実現しますと、あと中小の問題が非常に解決しやすくなります。そういう意味で、着任してから掲げた重要施策は全部予算の重要施策として要求いたしまして、全部一定の決着をつけて成果を上げております。こういう感じでこれからも進みたいというふうに考えております。
○委員長(一井淳治君) 三重野君、簡単にお願いします。
○三重野栄子君 どうも御親切に内容を詳しくありがとうございました。これからも、特に新しい仕事を創造していく場合には場所が狭いとなかなかやりにくいという面もありますので、積極的にお願いしたいと思います。 あと貯金とか保険とか伺いたかったんでございますけれども、その前に郵便の問題で、特に人員、要員の問題でございます。 前大臣のことを申し上げると大変恐縮ですけれども、平成元年度から四百一名、平成二年度には八百五十二名ということで、もう大臣も大変努力をいただいたそうでございます。今後、大臣のお考えや要員確保の問題、それからやはり全国的に、世界的に時間短縮の状況がございますので、週休二日など郵便関係の労働時間短縮について簡単に御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 御指摘そのものでございまして、郵便事業が取り扱います量は大変多くなってきておるわけでございますから、特に現業の方々が今でも非常にタイトな状態であることは伺っております。そういうようなことで要員確保のためにぜひ努力をいたしたいと思います。 また、御指摘の週休二日制あるいは時短の問題等、これはまた時代が求めておる問題でございますから、このことも職員の勤務条件の改善という側面、あるいはまたなお一層国民の皆さんへのサービスを伸ばしていくという角度から考えていきますと、この要員確保というものがなお一層重な今後の課題でございますので、鋭意取り組んでいきます。
○三重野栄子君 どうもありがとうございました。以上で終わります。
○山田健一君 それじゃ、引き続いて御質問申し上げたいと思います。 私は、一九九一年度予算の評価に関連をしてまず大臣の決意をひとつお伺いをいたしたい、このように思っているわけであります。 今回の予算につきましても、郵政当局、随分努力をされました。私たちも非常に重大な関心を持ちながらいろいろと要求あるいは政策提起等させていただきまして、ある程度反映をされた部分もございます。その意味では一定の評価をいたしたいというふうに思っておりますが、特に先ほど来お話がありましたように、生活関連枠で公共投資が十億三百万ですか、認められた。あるいはまた電気通信事業、こういったものについてもかなり積極的にこういう高度情報化時代に対応していく、こういう立場からいろいろと研究なり開発が、進められている。あるいはまた、郵政の三事業についてもそれなりにいろんな要望が取り入れられながら進んでおるという状況であります。 ただ、特に三事業の関連で言いますと、例えば郵便で言いますと窓口の多様化というようなことで住民票のお話がありました。さらには、パスポートなりいろんなチケットの販売等々含めて要求されておりました。あるいはまた簡保にしても限度額の引き上げ、貯金にしてもそれなりに要求をされて小口の少額の貸付制度なり給与振り込みの問題等々、言ってみれば積み残しになっている部分があるわけであります。こういった先送りをされたといいますか、そういうものに対する取り組み、今回の予算、これの評価との絡みで大臣の今後そうした諸課題に対する決意、対応、こういうものをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 予算の問題につきましては、まず一般会計におきましてはほぼ要求いたしましたことは実現をしたわけでございます。特別会計におきましては、制度要求でございますが、シルバープラン貯金のようなものを要求いたしておるわけでございますが、これは認められなかった事項でございます。また、先ほど先生おっしゃられました簡易保険の加入限度額の見直しなどは、その要求がそのままでは認められなかったんですが、要求の一部が認められたというような内容のものもございます。 一般会計は郵政省は非常に額自体は少ないわけでございまして、約三百億円であるわけでございますが、特別会計の内容におきましてはそういうようなことで、この方も大部分認められたと思っております。それと先ほど御指摘をいただきました十億三百万円の公共事業、額自体は十分なものではございませんけれども、郵政省の初めての公共事業としてスタートをしたということに大きな意義があると思っております。 いずれにいたしましても、山田先生御指摘の予算を十分に獲得していくということは必要であろうと思いますし、先ほど三重野先生の御指摘にもございましたように、要員の確保というようなことも予算と関連して非常に私は重要なものと認識をいたしております。
○山田健一君 大臣、私も山口県でございまして、その意味では非常に親近感を持っておりますので頑張ってやっていただきたい、こういうことをぜひ申し上げておきたいというふうに思っております。 特に今一般会計、特別会計、こうお話があったわけでありますが、この中の一般会計、確かに大変郵政の場合は少ない。二百九十二億六千万円、こういうことであります。人件費を除いて、そしていろいろと物件費等々これあり、残っていきますと、いわゆるこれからこういう時代にどう郵政 の事業を適応させていくのか、あるいは先取りをしていくのか、こういうことが求められている中で、どれだけある意味では政策的な経費をとっていくのかということも一つの大きな課題だというふうに思うんです。 見ますと、政策的経費というのは極めて少ない。しかも、その中でもこれずっと見ますといろんな調査研究費が随分たくさんあります。未来型放送メディアに関する基礎研究あるいは地球環境保全のための電波利用と情報通信に関する情報調査、地域情報の推進のあり方に関する調査研究、こんなのがずらっと、小さいものは百何万円から一千万ぐらいの間にたくさんの研究会があるわけでございます。これはこれで大いに研究をしていただいてやっていただきたい。 問題は、研究会が随分たくさんあります。この性格といいますか、この研究会の性格というのは一体どういうことになっているんですかね。まず、これをお尋ねしたいと思います。
○政府委員(木下昌浩君) 御指摘のとおり、郵政省におきまして政策遂行上必要な調査研究、さまざまなものを実施いたしておるわけでございますが、内容的にはやはり技術的専門的な中身のものあるいは現状把握を必要とするものから、あるいは将来予測を必要とするもの、さまざまな内容があると思うわけでございます。私ども行政に携わっている者だけではとても消化できない複雑な内容の事柄について専門的な立場からお知恵を拝借するという趣旨から、こういう調査研究会を設けているところでございます。
○山田健一君 そういう専門的な一つの意見も参考にしながら、そしてまた研究をいろんな角度から進められていく。それはそれで私言いましたように結構なんでありますが、問題は一つの政策決定、方向づけをしていく場合に、この研究会の報告が極めてやっぱり大きな影響を持ってくる。これは、事実そうだと思うんです。その場合に、この前中曽根さんのときに随分審議会たくさんつくって国会のかかわり方というようなあり方で問題があるんじゃないかというような話も出ていたわけでありますけれども、この研究会の決定が一つの政策的な決定に大きな影響を与えていく、こういう状況の中で国会の審議との関係、もっと行政のある意味では透明性といいますか、そういうものを示していく、あるいは国会の審議の中でこういった研究報告なりそういうものをたたき台にしながらひとつ審議をしていく、こういう形がなかなかとられていないんじゃないか。 私たちも新聞等でああそういう研究報告が出たのかというのを現実に知るような状況でありまして、ここら辺についてどのようにお考えになっておられるのかお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(木下昌浩君) 確かに私どもの研究調査会等の内容におきましては、すべてが何といいますか、そのままの形で政策決定に生かされるものばかりとは限らないと思うわけでございますが、十分私どもはそういった研究結果を尊重しながら政策の上に反映してきているわけでございます。 中には、私ども報告が出ますれば、最終的な報告が出れば原則として新聞発表等で公表をすることにいたしておるわけでございまして、また重要な政策決定に影響があるようなもので長期間にわたるような場合には中間的な報告も記者発表等を通じてやっておるところでございます。そういう形で一般の皆様方にもお知らせすることでやってきているわけでございます。まあ中には不公表を前提とした資料もございますので、すべて公表するというわけにいかないものもあることも御理解いただきたいと存じます。
○山田健一君 もちろんそういう立場はわかっております、言われるように。ただ、我々もこういう形でいろいろ審議をしながら、あるいはまた議論をしながら、できるだけこの時代の状況に即応していけるような一つの政策決定に少なくとも国会という場を通じてかかわっておるというのが今日の現状でありますから、そういった意味から言えば、やっぱり適当な時期に中間報告なり最終報告、ある意味では一つの政策決定に大きなインパクトを与えるというふうな予想がされるようなものについてはぜひ報告をいただきたい、こういうふうに考えております。これは要望しておきますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それから、これは予算と関連があるといえばあるんですが、全然観点が違いますが、いわゆる女性の活用のあり方といいますか、これについて若干意見を申し上げ、皆さんの考え方をお聞かせいただきたいというふうに思っております。 特に、郵便の場合はそうでもありませんが、いわゆる貯金なりあるいは簡保、これがやっぱりこういう時代でありますし、いわゆる金融自由化を迎える、あるいは高齢化社会を迎える、こういう時代でいろんな商品を開発をしていかなきゃならない、こういう状況の中でそれなりに取り組んでおられます。そしてまた、そういう状況に的確に職員としても対応できるように、いろいろとマネープランができるように、あるいはコンサルタント的な一つの役割が果たせるように、こういう観点からいろいろ人材の開発といいますか、人材の育成、これに今郵政省としても取り組んでおられることは知っておるんでありますが、特にこういう時代でありますだけに、今言いましたようなきめの細かい一つのサービスなり、あるいはそういった新商品のアピールも含めて女性をもっともっとしっかり活用していくべきではないか。 特に保険あたりはそうでありますが、民間生保の場合はこれはほとんどみんな女性であります。郵政の場合は男の人も、ほとんどそうだろうというふうに思いますが、男性が一生懸命やっておられる。優秀な女性の方もいらっしゃいますし、そういったいわゆる業務に通した方もいらっしゃるというふうに判断をいたしておりますので、そういった意味での女性をどうこの時代生かしていくのか。女性の能力、感性、力、そういうものをもっともっと積極的に生かしていったらどうかな、こういう気持ちを持っているわけでありますが、貯金そして簡保、それぞれお考え方をお伺いいたしたい、こう思います。
○政府委員(松野春樹君) 貯金の場合でございますけれども、おっしゃるように、私どもは民間金融機関等で女性の方々の大変細やかな気配りでありますとか、豊かな感性あるいはソフトな対応という面で御活用になっておるという点をよく認識しておりますし、またうらやましくも思うこともあるわけでありますけれども、現在我々も大変力を入れてまいってきております。具体例を二、三申し上げますと、例えば都内の大局で、日本橋郵便局でありますが、セールスレディーというふうなことで女性だけから成る渉外活動グループを今試行的に編成して営業活動をさせていただいております。これは今後の発展を期したいと思っています。 また、どうも宣伝関係につきましてややかたいという評判もいただいておりまして、早速本省の宣伝プロジェクトチームに、各課の壁を超えまして、女性陣も大勢入っていただいて、特に若い女性に入っていただいて、今専門的ないろいろな検討、チェックをしていただいております。それから、セールス技術指導官というのが全国で二百数名いるんですが、このうち二十七名は女性を登用しておりまして、これが各郵便局に配置されてございます。 こういうふうにいろいろ女性の視点を取り入れて、今後も大いにその活力を事業の発展のためにお使いいただきたいということでいっぱいでありますが、なおそういう一部のあれでなくて全体的に、これからの競争が激しい中で単にセールスだけでなくて、お客さんのよき相談相手になるというふうなことで、私どもはファイナンシャルアドバイザーといいますか、FA訓練と言っておりますが、平成二年度で約一万名が受講しております。このうちの約三割が女性であると聞きまして大変頼もしく思っております。平成三年度には約二万三千名ぐらいがこのFA訓練を受講する予定ですが、恐らく平成二年と同じように三割を超え る女性の方が御参加いただけるものと期待しております。じわじわと私どもも女性の活力でもって事業を発展させていきたいと思っております。
○政府委員(西井烈君) 保険事業でございますけれども、先生御指摘のとおり、最近の高齢化社会といったようなこともございまして国民のニーズが非常に多様化いたしておるわけでございます。そういった社会環境の変化に適切に対応していくというのがこれから簡易保険事業にとりましては非常に重要な課題だろうというふうに考えておるところでございます。 そのために新しい商品の開発なりあるいはそれを積極的にお客様に御理解をいただきながら販売していく、そういう観点からいたしますと、御指摘の女性の発想なりあるいは細かい配慮、気配りといったようなもの、そういったものはこれからの簡保事業の経営にとりまして非常に重要な課題ではなかろうかなと、こんなふうに思っております。御案内のとおり、民間生命保険におきましても、従来からの女子社員のほかに高度の専門的な知識を持ちました、あるいは育成をいたしました女性チームを編成いたしまして、近年特に活用に努めておるという状況も私どもも大変参考になるというふうに考えておるところでございます。 そういうことで、現在私ども簡易保険事業におきましては、先ほど貯金局長からもお話しございましたけれども、特に商品の開発あるいは広報宣伝活動等につきまして、本省ではございますけれども、プロジェクトチームをつくっております。そこに積極的に女子の職員に参加をしていただいておるといったようなこと、あるいは特にセールス関係につきましては営業指導官というものを全国の郵便局に配置をいたしておりますけれども、それに大体四十名程度の女子職員を登用いたしまして、積極的にセールス関係の指導に当たらせているという状況でございます。 なお、全般的な営業のセールス技術の向上等につきましては、昨年からでございますけれども、ファイナンシャルアドバイザー実践講座という、これは通信教育でございますけれども、そういったものを三千名の職員を対象に昨年から通信教育で新たに実施しておるというようなことで、今後とも先生御指摘のとおり、なお一層女子職員の能力の活用に積極的に取り組んでまいりたいと、こんなふうに考えておるところでございます。
○山田健一君 それなりに取り組みがなされておるということでございます。特に簡保あたりはいわゆる若年層の加入率が低いというのが一つの課題にずっとなってきておるわけでありますから、そういったところにターゲットを絞っていくといいますか、そういう戦略も、ある意味では若い人にいいおじさんがとことこ行って何とかというよりも、もっともっとその状況にぴたっと合うような戦略をやっぱり考えていく。そういう意味でひとつ女性を十分活用していく、そういう立場をさらに進めていっていただきたいということを強く申し上げておきまして、次に参りたいと思います。 次に、NTTにいわゆる関連をいたしまして、株の問題が今一つ大きく取り上げられております。きょう、ちょうど新聞を見ますと、移動体通信の問題についての一定の方向づけといいますか、そういうものが示されておるような状況も報道されております。 もう一つは、やはり株の問題、特に株価というよりもNTTのあり方といいますか、こういった将来のさらに我々が期待をしておる、そういう立場からの改善といいますか、そういうものをぜひ郵政として進めていっていただかなきゃならぬ、こういう気持ちもあるわけであります。 この問題については、去年の暮れに大蔵省といわゆる三点ですか、大まかに言いまして三点にわたって一定の合意がなされた。一つは、市中売却予定の五百万株。これについては、半分の二百五十万については当分の間凍結、あと二百五十万についてはこれから向こう五年間でさばいていく。そしてもう一つは、外国人保有株の規制については電気通信審議会に諮問していく。そして、エクイティーファイナンスについては円滑にできるようにということがこの中に述べられているわけであります。 まず、いわゆる外国人保有株、外資規制の問題についてでありますけれども、一連の大蔵省とのやりとり、これは新聞等々通じて我々の目に入ってくる情報でありますけれども、一連の経過の中で大蔵とそして郵政それぞれのスタンスが、これは違って結構でありますし、それぞれの立場というのはあるわけでありますが、どうも規制の緩和については郵政省の方はしりが重いなという感じがするわけであります。そういう印象を受けているわけでありますが、まず基本的にどういうふうに郵政省としてこの問題を考えておられるのかお尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 技術的なことはまた局長から答弁をさせますが、全般的な流れにつきまして御報告をさせていただきたいと思います。 ちょうど昭和六十年でございますが、規制緩和になりまして、その後第一種電気通信事業者あるいは第二種電気通信事業者、これが今日で千社の新規参入があるぐらいに大きく門戸が開かれてきたわけでございます。 それで、電電公社の民営化のとき、逓信委員会で私も理事をしておったわけでございますが、そのときに大いに論議をされました二つの問題が五年後の平成二年の見直しのときにもやはり問題として出てまいりまして、私は逓信委員会での審議というものが本当に流れを見通して、先見性のある審議が立派に行われていたということを誇らしく思ったものでございます。 その二つの問題は、先生先ほど御指摘の外資の規制の問題、それともう一つはいわゆるNTTは大きい、いわゆるジャイアンツと、それと他の新規参入の事業の方々が自由に競争できるのかという、この二つの問題でございましたが、五年後の見直しのときにもやはりその二つの問題が出てまいりました。 一つは、先ほどの外資規制の問題でございますが、これはどういたしましても公共的な役割の重要性というようなことがあるわけでございまして、今株式につきましては外国人等の保有を制限しているところでございます。現在、電気通信審議会にこれを諮問をいたしているところでございまして、先生御指摘のように、少し郵政省の方あるいは国の考えは重たいのではないかという御指摘がございましたが、逆に申しますれば、私はやはりこれは大変いろいろな国家としての重要性もございますから、そのあたりに難しさもあることはあると思います。諸外国の例を見ましても規制をしているところが大部分でございますから、そういうようなことをまたこれから五年後を踏まえて、このすべての問題を討議しようとしておるんですけれども、その前段階で今外資規制につきましては電気通信審議会に諮問をいたしておるわけでございますが、そこで早く答申をいただいて対処をしていきたいと思っております。 それから、もう一つの自由に競争ができるのかどうかという問題点につきましては、これは昨年の政府の見直しの措置案が何十項目につきまして出てまいりました。いわゆる部門制を設けていこうとか、そういうようなことが先生御承知のように出てきたわけでございます。ですから、これは移動体通信は分離をする、その内容はついせんだって発表されたわけでございますが、そういうようなことでこの方は鋭意進んでいる状態が今の包括した状態でございます。 その他の数字的なことは局長から報告をさせます。
○政府委員(森本哲夫君) 外資規制の問題について、大臣が申したことに尽きるわけでございますが、ただ今の先生の御指摘に若干腰が重いとかというような問題もございましたので、一言補足をさせていただきたいと思うのであります。 結局、この電気通信改革のときにさまざまな論議がございまして、NTTをどうするか、その他の新しい新規事業者をどうするかということで御案内のとおり法律を適していただいて、今ある現 状の仕組みができ上がっているわけでございます。これによりますと、NTT、KDDは外資は入れないが、新規事業者については目いっぱいやろうということで三分の一までは外資が可能である。現に、さっき大臣が申しましたようなたくさんの事業者の中に外資が三分の一までの会社もたくさんございます。また、第二種については一〇〇%構わないという構築で今日まできたわけでございます。 しかしその問題の発端が、株のあり方をめぐって外人にも持たしたらどうかという御指摘でございましたが、今申したようなスタンスでこの六十年の電気通信改革が発足したわけでございます。株価の問題だけでこうした問題の議論というのは、いささか問題の所在を解明するには部分的な見方にならないだろうか。むしろ利用者の利益、国民の利益、あるいはこれから開かれた日本だという、そういう大きな電気通信市場全体の中で今の外資規制のあり方を考えるべき問題ではないか、こういうことで議論をしておった。最終的に、大臣も申しましたように、五年経過したわけでございますので、今後国民の生活あるいは国家の安全保障、そうした問題から見て今の外資規制を今後どう見るのかということについてただいま電気通信審議会で鋭意検討を始めていただいている、こんな状況でございます。
○山田健一君 大臣の言われたこと、さらには森本局長がおっしゃったことで別に言葉じりをどうこうということじゃないんですが、私たちもただ単にこれは株主対策という観点だけではなしに、今言われましたようにやはり一つの電気通信事業が自由化をされる、そして制度改革が行われた、五年経過した、こういう状況の中でどんどん国際化も進んでいっておる、いろんな多彩なサービスがやられる、そしてまたNTTにはNTTなりに国際協力なり国際的な進出というものもインフラ整備を含めて求められている点もある。 そういう一つの時代の流れの中で、この問題をひとり日本がこういう形でやっておる。今大臣からもお話がありましたが、ほとんど大部分が現利だということになっております。少なくとも先進国と言われるアメリカ、カナダ、イギリス、こういったところはやっていますよね。やっています。言ってみれば日本も先進国に入るんでしょう。九十億ドルの問題でありませんが、総理が胸を張って、日本はこれだけ世界の中で重要な地位を占めるようになった、こういうことであります。むしろ、日本が率先をしてこういうものをやってリードしていかなきゃいけない時代に逆に入っておるんではないかという私たちは印象を持っておるわけでありまして、そういう点からいえばできるだけ早くぜひこの方向づけをしていただきたい。 特に、今大臣が言われましたように、答申が出ればできるだけ早く対処したい、このように今おっしゃっておりました。そうやっていきますと、いつごろ答申が出るのか、あるいはどういう形で、これは伝えられるところによれば全く白紙で諮問したというような形になっているわけでありますが、そういった時代状況、そうして現実の情報通信産業のいろいろな国際的なかかわりの中でやはりもろもろの条件を考えた場合に、日本として恥ずかしくない一つの方向というものを出していかなきゃいけない、そういう事態だというふうに私たちも認識をしております。 電気通信審議会に諮問をされた。この審議会そのものについても実は私たちもいろいろ警戒は持っております。NCCの一つの会社が代表になるというようなことについて、果たして本当に客観的な答申というものが出せるのか、こんなこともいろいろ今まで議論がされてまいりましたし、できるだけひとつ前向きにこの問題に取り組んでいただくということにならないかなというふうに思っているわけでありますが、改めてその辺の気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) さっきも申し上げましたように、この問題は単に外人にも株を持たせて、株式をできるだけたくさん持てば今の株価の低迷から脱却できるんじゃないかと、こういった議論が実は大変横行しておったわけでございますので、私どもとしてはこの問題、ただいま申しましたような立場で大きな枠組みの中でやっているわけですし、各国のこうした外資についても大臣申しましたように、大半はまだ開放いたさないわけでございます。開放しているところについても、いわばこうした通信というのは国家の安全にかかわるということでいろんな配慮が、例えば大統領が命令を下して特定の事態に対してはそうした株の取引をストップするとか、いろんな形の構築がなされておるわけでございます。 そうした面もあわせて十分考慮をしてこの問題をどう考えるかということを現在御審議願っておるわけでございます。できるだけ早い結論を私どもも期待をいたしておるわけでありまして、この問題については決して何か冒頭申されたことに私こだわるわけじゃございませんが、ここまで進んでおるということを御理解いただきたいと思っておるわけであります。
○山田健一君 できるだけ早い機会に答申を得たいと、こういう今気持ちが述べられましたので、その点についてはぜひ早く一つの結論を出していただく、しかも前向きにと、こういう気持ちで次に移りたいと思っております。 もう一つは、やはりこれ絡んでおりますが、例のエクイティーファイナンスの関係であります。これが円滑にできるように配慮するといることになっているようでありますが、これは具体的にはどういうことなんでありますか。
○政府委員(森本哲夫君) もう先生御案内のとおり、エクイティーファイナンスというのは新株発行を伴う資金調達のことでございまして、具体的には公募増資、転換社債あるいはワラント債、こうしたものを指してあることは御案内のとおりでございます。 今の市場環境の中でこうしたエクイティーファイナンスというものを実際に行うことは可能かどかという問題、あるいは我が国の企業が御案内のとおりこうした最近の状況の中で反省して見ると、そうしたエクイティーに非常に傾斜し過ぎていたんではないかと、そういう弊害も指摘されているわけでございます。したがって、NTTが具体的にこれからエクイティーをいつどういうふうにやるかということについてはまだ未定な状況でございますが、私どもとしてはNTTの経営の向上を図るという観点から、こうした資金調達の多様化をできるだけ図っていくということは基本的には結構なことではないか、こう思っておるわけでございます。 そうした意味合いで、今後NTTが現に今具体的にそうしたことの要請がある場合にスムーズに実施できるように各般の配慮をいたしてまいりたい、こういうふうに考えているということでございます。
○山田健一君 スムーズにできるようにということ、これは日本語で言うと円滑にと、こういうことで、先ほどお尋ねしたのはそのことなんであります。 確かに現状でどうかと言われれば、この問題ちょっと今現状では困難だというのはこれはだれが見てもそうでありますが、いずれにいたしましても、これから次の世代に向けて重要な通信基盤なりそういうものをつくっていく、その場合のひとつの資金調達、こういうものが当然必要になってくるわけであります。そうなってきますと、当然ぶつかってくるのが政府のいわゆる三分の一保有条項になるわけであります。 この辺についても、いろいろ経過を見ていると、大蔵の方はこうだと、かなりこの問題は緩和をしていくという方向があったやに新聞等で伝えられているわけでありますが、どうもなかなかそうはいかないというようなことで、結局とりあえずやるという方向だけ決められたというふうにお伺いをしておるわけであります。この点については、今どのように三分の一条項についてお考えになっておるのか。今後の一つの方向も含めてお考えの方針といいますか、そういうものをお聞かせ いただきたいと思います。
○委員長(一井淳治君) 簡単にお願いいたします。
○政府委員(森本哲夫君) 三分の一保有も、先ほど御案内のとおり大きな仕組みとしてスタートを六十年にしたわけでございますので、そうした設立の趣旨からいたしまして今これをすぐに動かさなきゃならない理由は現状においてないという判断を私どもいたしております。 なお、お尋ねのエクイティーファイナンスとの関係におきましては、さっき申しましたように、三分の一の問題とは別に円滑な実施ができるようにいろいろ具体的な検討を行ってまいりたい、こういうことでございます。 簡単にということでございましたので……。
○委員長(一井淳治君) 山田君、簡単にひとつお願いします。
○山田健一君 もう時間が余りないようでありますので、いろいろ御質問申し上げようと思っていたわけでありますが、エクイティーの関係で言えば、今おっしゃいましたように、当然そういう円滑に実施ができるように、こういう基本的なスタンス。そしてまた、三分の一保有条項については今のところそういう考えはない、こういう形をお示しに今なったわけでありますが、いずれこの問題についてもやはり経営上の一つの基盤を強化していくという観点からいえば、当然この問題は出てくる。私たちはこのように考えておりますし、その場合もやはりさっきの外資規制の問題と絡んで何とかここら辺は考えていかなきゃいけない問題ではないかというふうに考えておりますので、一応そのことをつけ加えて私の質問を終わりたいと思います。別途質問の機会をいただいていろいろまた御質問をしたいというふうに思っております。時間がまいりましたので、終わります。
○及川一夫君 郵政大臣、御就任おめでとうございますということをまず申し上げておきます。 所信表明全体を伺っていて、どう問題を意識されているかという点はよくわかります。しかし、余りよ過ぎちゃって問題点が全然ないのかなという観点から見ますと、一体大臣、これはどうお考えの上で所信を述べられたのかということをどうしてもやっぱり聞かざるを得ないというふうに思うのであります。 まずその第一点は、郵政行政の基本的な考え方について所信をお述べになるという前提に立って、「世界は、ソ連、東欧圏、中近東など」ということで地域を指定されて、「激動の時代を迎えております。」と、こう言い切っておられます。こうした変化に適切に対応しなければならない、我が国は国際的地位にふさわしい責務を果たさなければならない、国際社会の調和ある発展に貢献をしていかなければならない、こうおっしゃられているわけです。言われている限りにおいては、別に反対をするものは何も実はないのであります。 ただ、郵政大臣は郵政事業であれ貯金事業であれ保険事業であれ電気通信事業、放送、電波、こういうものにかかわる最高責任者であるという理解に立ちますと、ここで言われる国際的地位にふさわしい責務、そして国際社会の調和ある発展に貢献をしていかなければならないというのは、具体的にいうと一体どういうことを意識されておっしゃられているのか、それをお聞きしたい。
○国務大臣(関谷勝嗣君) まず最初に、激励のお言葉をいただきましてありがとうございました。一生懸命頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 私たちが今日の生活をなしていくことができますのも、また日本の経済が今日まで発展してまいりましたのも、やはり何といいましても資源のない日本にとりましては国際社会の協力また支援があって今日までなし得たと思うわけでございます。そういうような基本的な考え方から、これだけの大きな日本になったわけでございますから、あらゆる角度からいわゆる国際協調というもののために協力をしていかなければならないというのが私の考え方でございまして、そういうようなもとでぜひ国際協調をやっていきたいということでございます。 そしてまた、先生御指摘のように、何かバラ色のような所信表明ではないかということでございますが、余り最初から暗い話を出しますと職員の皆さんにまたちょっとよくないのかなという考えもあったことは、いささか正直に申し上げまして事実であるわけでございます。 先生御指摘のように、いわゆる郵政事業を取り巻く環境といいますのは、本当に私は、目に見えている部分もありますけれども、非常に世の中、国内もそうでございますが、国際的にも激変をいたしておりますから、非常に厳しい状態に今日あると考えております。 例えば、一つを取り上げてみましても、金融自由化というものが行われてくるわけでございまして、この金融自由化の中で郵便貯金がどのように他の民間企業あるいは農協等々と対抗していくことができるんであろうか。これは、ただ対抗するということだけではいいわけではございませんで、やはり他の民間金融業の方々とも協調し合いながら、お互いがそれぞれの分野の特性を生かして競争をして発展していかなければならないと思いますが、いずれにいたしましても非常に厳しい状態にある。このときにこそ職員が一丸となって新しい商品を、あるいはまた利用者の方々の要求に的確に対処していかなければならないという、そういう状態であろうと思うわけでございます。いい方向に行けばそれはプラスの方向になりますけれども、一たびこれが十分に対処し切れない場合には今度はマイナスの方向に進んでいってしまうというようなことであろうと思いまして、大変厳しい状態にあると思います。 それで、国際協調というのをどのようにしていくのかという先生の御指摘でございますが、ちょうど今湾岸の情勢がこのような状態にあるものでございますから、そういうようなことも私の頭の中には大きく覆いかぶさっておりまして、こういうときにできるものならそういうようなことで、先ほどございましたように、今進めておりますが、経済的な支援の問題、そういうようなものも含めて私は国際協調をやっていきたい。まして、電気通信あるいは郵政の持っております国際協調といいますれば、何といいましても、先ほど御質問もございましたように、まず国際放送をどのように充実をしていくかというようなことも重要なことでございましょうし、あるいはまた湾岸周辺諸国の国々との間の通信網の確保あるいは郵便の確保、そういうようなことも重要なことであろうと思います。 それから、大きな問題でございますが、私は非常に時宜を得たものだったと思いますが、国際ボランティア貯金の問題などは、本当に私はうれしいといいましょうか、国民の皆様方にもそれだけの評価をしていただきまして、一月の末で約百万口ですか、九十九万の応募があったというような、そういう形からの私は国際協調というものをぜひやらせていただきたい、そのように考えております。
○及川一夫君 我々の頭の中に湾岸問題がないと言ったらこれはうそになるし、資格がもうなくなると。政治家としてのですね。 ですから、当然我々も持っているわけなんですが、郵政大臣が述べられたことは前々から論じられていることですから、それ自体は別に否定することはないんですが、より具体的にという意味では、協力法の問題が予算委員会で論じられたときに、貢献策なるものが前提にあっていろいろ論じられましたよね。その際に、通信という言葉が実は出てきているんであります。湾岸問題での貢献策の中に通信という言葉が出てきたんだが、一体これは何だろう、要するに何を役割として持って通信があの中近東に乗り込んでいくんだろうということを即座に頭の中で考えてみたんですが、どうも頭の中に浮かんでこないわけですね。大臣、その点はどう思いますか。
○政府委員(木下昌浩君) ただいまお話しでございますが、さきの国会で御審議されました国連平 和協力法の平和協力業務の中に確かに通信という項目が入っておるわけでございます。ああいう形で法案は成立を見なかったわけでございますけれども、私どもといたしましては、法律が成立をしたという場合に、その法律の趣旨並びに具体的な平和協力業務の実施計画というものがつくられるだろう、それに即して適切に対処していきたいというふうに考えていたところでございます。 したがって、今の時点で画一的かつ一般論として通信の協力の対応について申し上げることは非常に難しいのではないかと思いますが、ただ私どもが考えられることは、平和協力隊の方々が現地に行かれていろんな活動をされる、そういった隊員相互間の必要な通信というものもありましょうし、それから救援活動などのさまざまな活動に伴う通信といったようなものが想定できるのではないかというふうに考えております。
○及川一夫君 少なくとも今の戦争状態の中で、通信ということを大前提にして仮にこれに我が国が貢献するということになると、ほとんど私は考えられないし、考えられてもすべて法律にぶつかるような問題が出てくるという前提に立っています。ですから、あのときの政府の見解の中に通信ということが入ったことは、この際考えられるものは全部含むということにしておいた方がいいと。後で出すと、一つ出し二つ出し三つ出しということになるとそのたびにもめる、だから内容はないけれどもこの際というふうに私は実は受け取っているんであります。現実に郵政省の高官の方と話してみたら何もありませんでした。雑談の席ですからフランクに話ができるわけで、どうも考えられるのは一つもない、むしろ及川先生はNTTの出身だから通信の専門家なので何かないですかという御質問でございました。そんなことで貢献策を考えるといったらたまったものではないということに実はなるわけです。 さらに郵政大臣、国際という言葉を使うからというよりも、我々はそういう感覚を持たなきゃいかぬという前提でもちろん私どもいますが、それなら郵便事業自体について我々は国際的な比較をするような、そういう論議をしたことがあるだろうかということを考えますと、私が逓信委員会に所属してから私自身もまた同僚の議員も申し上げたことがございません。また、言われたことも実はないのであります。国際という言葉を使うからには当然今の郵便事業も、先ほど郵政大臣がおっしゃられたような意味で、我々は貢献、我々はまた取り入れ、相互にお互いに助け合っていかなきゃいかぬということになると、じや郵便事業の国際比較でそれを見ると我が国はどの程度一体郵便事業に力を入れ、世界に冠たるものなのか。順位で言えば第五位なのかというような議論をしたことがないんですが、大臣はそんなことちょっと頭に浮かんだことがありますか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 細かいことはまた担当の局長からお答えさせていただきたいと思いますが、確かに郵便で国際といいますと、やっぱり最近特に大きな分野といいましょうか、大きく発展しております国際郵便小包などが正直私の今頭に浮かんでくること。あるいはまた、これは郵便ではございませんが、非常に国際電話の料金が低廉化になってきた、安くなってきた。また、即時通話といいましょうか、そういうようなことが非常に便利になってきた、そういうことぐらいが私の今の頭にあることでございます。
○及川一夫君 担当局長に言われなくともいいと思うんですが、実はこれは郵政大臣褒めてやってほしいと思うが、二日前に私はそれをちょっと郵政省にあるなら出してくれ、ないならないでいい、こう申し上げたんですが、けさ持ってきたわけです。大変だったと思うんです。実はそういう資料というのはないんですよ。だけど、一生懸命やっぱり駆けずり回ったんでしょうね。それで一枚のコピーされたものを持ってきてくれました。 私はこれを見て、我が国の郵政事業は大したものだなということを率直に思いました。つまり、我が国が実行しているサービス項目というのはほとんど世界にも存在するが、我が国がやっぱり一番サービス項目が多いんですな。例えば、アメリカアメリカということをよく言われるんですが、コンピューター郵便なんというのはあの先進国のアメリカはないんですね、これ。あるいはまた、内容証明サービスというのがあるんですが、これがまたアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダには存在をしない。我が国には存在している。そしてまた印紙販売というものも、これはアメリカ、フランス、カナダにはないが、先ほど挙げたその他の国には存在をし、我が国もある。パスポートについてはアメリカ、イギリスには存在するが、日本あるいはフランス、ドイツ、カナダにはない。そして、外貨の両替はことしから始めることになったようですが、アメリカとカナダにはないというようなことが出てきたんですね。 これは、我々逓信委員として、逓信委員であるからには一応詳しいことになっています、世の中には。細かなことはともかくとして、こんなサービスが外国にはあるよと、こう言われることが多いんですよ。珍しいなと。要するに、我々自体も我が国の郵政事業の本当の実態というものが、観念的にはわかっておっても、実質的につかんでないということになると感心してしまうんですが、これから感心することはない。我が国にも存在する。あとは内容ですね。内容比較ということがやっぱり問題になってくるんだろうというふうに思います。 いずれにしても、この国際という言葉を使うときには、ぜひともこういうものが裏打ちされて所信表明として出てくるようにしてもらわないと私はいけないんじゃないかということを、あえて私も反省を含めまして御指摘しておきたい、こういうふうに思うのであります。 それから、貢献策と通信の問題は先ほど申し上げたとおりなんでありますけれども、復興という事態になりますとこれは大変なんです。私もあそこの、中近東の電話事情というのをそう詳しく知っているわけではありませんが、交換機の種類で言うとクロスバー交換機が多いんですね。ディジタルは一国か二国であります。サウジアラビアとイスラエルにはミサイルがぶち込まれたという点で回線がおかしくなっているかどうかということはありますが、ほかのところはありませんわね。一応やられてます。あればイラクでしょう。 復興ということになれば、停戦をしてあるいは終戦をして、それこそお互いの幸せのためにもう一度豊かな生活を求めて復活をしよう、こういう発想になるんでしょうから、大いにこれは貢献をすべきだと私は思っているわけです。そういうふうに考えているということを申し上げる意味で、貢献策としての通信というのはそう理解をすべきではないだろうかということを申し上げておきたい。 それと所信表明の中で、こればっかりやっておると時間になっちゃうんだけれども、「東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていく」、こう言われておる。結構であります。ただ、郵政事業であるとか電気通信事業あるいは放送事業、こういうふうにお話をしたときに、問題によりけりですが、最初の最初に一極集中ということで電気通信事業はこうあるべきだということで引っ張る場合というのは意外と少ないんじゃないかな。一つの地域づくりということがあって、その中で果たす郵政事業、その中で果たす電気通信事業というような言われ方をして、この一極集中を是正し云々ということに私はなってくるんじゃないかなというふうに思うんです。何かこれだけ見ていますと、郵政大臣が一極集中を取ってかわってひとつやってやろうというふうに聞こえるわけですが、その気ありますか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 自分が取ってかわってやろうという意気込みで努力をしたいと考えておるわけでございまして、二万四千の全国の郵便局のネットワークというのは他に類がないすばらしい私はネットワークだと思っておるわけでございます。そのネットワークといわゆる電気通信事業を表裏一体の関係にして行えばなお地域間格差が是正できるんではないだろうか、そのように考え ておるわけでございます。ですから、バランスのとれた高度情報社会を進めていくということ。地域間格差是正というのは、これは四全総でもうたわれておりますし、もうこれは古い言葉でもあるわけでございますが、実際のところ、じゃ本当に地域間の格差是正ができておるかといえば私はそうだとは言えないと思います。 当初は、地域間の格差是正をするのはいろいろな角度から考えられたわけでございまして、まず第一が私はやはり交通網の整備であったと思うわけでございます。新幹線などにおきましては確かにこれは地域間の格差是正が大きく、仙台などになりますともうあっという間に行けるわけでございますから、本当に非常にそういう意味ではその格差是正にも大きく寄与しておると思うわけでございます。もうこれから後は電気通信を通して是正をやっていく以外に私は方法はないのではないだろうかと考えておるわけでございまして、ぜひそういうようなことで郵便局とそれをあわせて是正の方向に努力をしたいと思います。
○及川一夫君 諸計画もあるようでありますから、この点は要するに取ってかわるかわらないじゃなしに、いずれにしても国民生活に寄与する、あるいは日本の経済、産業発展に寄与すると、こういう意味で能動的に対応していただけるものだと理解をして、所信表明を承っておきます。 さらに、この所信表明はバラ色だとこう申し上げましたのですが、最初から暗くてはというお話なんですが、いや最初から暗くてといったって、言いようですからね、これは。明るい中にちょっと反省点があるかという暗さと、いやいやもう真っ暗でしょうがないというのと、これは大分違うと思うんですね。 そういう意味合いでいうと、反省点として所信の中で述べられておるのは郵便車の盗難事件ということに実はなるわけですね。しかし、盗難だけじゃなしに内部的にもいろいろ問題があるのかないのかというところまで、表に出た話だけじゃなしに内部的にある問題、さらには国会でも論議のある問題等々を含めて、内部体制の引き締めというか、あるいは本省の高級幹部というか最高幹部の皆さんの責任意識というものをもっと確立しなければいけないという意味で、僕は所信表明がされるんだろうとこう思っておったのですが、盗難の話だけが出てまいりまして、ちっとも暗くないんです。これは問題点ではありますがね。ですから、僕は明るさが問題点を隠すようなことであってはならないというふうに率直に言って思っているのであります。 そこで、お尋ねをしたいのですが、まず郵便車の盗難という問題以外に郵政当局として問題意識を持っておられる問題点はないんですか、あるんですか、トータル的に。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 事件の細かなことは担当の方から報告をさせていただきますが、私も所信表明の中でも述べさせていただいておるわけでございますが、私は国民の皆さんがいわゆる郵便事業などに対して持っていらっしゃいますイメージというのは安心ということであろうと思いますし、信頼ということであろうと思います。ですから、私はその国民の皆さんのお気持ちといいましょうか、考え方を裏切るようなことは絶対しないでほしい、ですから事故のないようにお願いをしたいということは所信表明の中でも述べさせていただいておるわけでございます。そういうようなことを述べました後で、この新東京郵便局構内におきます郵便車が盗まれるという事件が発生をいたしまして、正直申し上げましてショックでもございましたし、非常に残念な気持ちでございます。したがいまして、この問題につきましてはまず国民の皆様方におわびをさせていただきたいと思うわけでございます。 また、このすべてが解決をしていないわけでございまして、鋭意その追及もしておるようでございますが、その他先生御指摘のようにいろいろ事故があるではないかというようなことでございます。部内の職員によります犯罪防止のためにはいろいろ職場における検査であるとか監査の徹底あるいは内部の牽制措置など、あるいはまた一番大事な防犯に対する意識の高揚などを努力しておるわけでございますが、完全にこれを断ち切ることができていないのが本当のところ現状であるわけでございまして、ということはまだ何かどこか抜けたところがあるんじゃないかなというようなことも感じておるわけでございますが、今後そういうようなことで防犯のための体制を強固にやっていかなければならないと思っております。 その後の事故につきましては、担当の者から報告をさせていただきます。
○及川一夫君 大体わかっている話ですからいいんですが、ただ私からちょっとどうしても、私も決算の仕事を少し長くやらせてもらっているものですから、何でこんなに毎年毎年出てくるのかなということになりますと、やっぱり体制の問題とか管理意識の問題とか、あるいは盗難であるとか不正とかそういう問題に対する意識の問題というのを非常に取り上げざるを得なくなりますね。 ですから、私が知っているというよりも、いろんな情報、商業紙には載らなくとも、郵政省の監察局というんですか、それ自体が報告している内容とかそういうものを見ると、どうもある一定の不正事件は起きるし、ある一定の盗難事件は起きる、こういう数字になっちゃっているんですよね、これ。例えば、内部による不正事件等現金関係で見るならば、五十九年から六十三年までの間、一千三百件台というのが二年ありまして、そして一千四百件台が一年あって、一千二百件台が要するに二年あるわけですよ。ですから、平均して一千二百五十件ぐらいは常に存在する。郵政省の監察、内部のことをよく知っておられる方から見てそれぐらいのものがあるということは、毎年毎年出てきているということなんです。 しかも、最近ではこの現金の不正事件は郵便通帳からおろすというよりもキャッシュカードでの事件が多くなって、五十九年にキャッシュカードの事件が四十三件であったのが六十三年には三百二件、つまり七倍に膨れ上がってきているというようなこともここに出ているわけですね。そして、どんどんどんどん数字的には平成に近づけば近づくほど多くなってくる。 こういうものが現実に起こっているし、あるいは会計検査院がどうしても我慢がならないということで指摘をした件数を見ましても、五十八年の三十九件から六十三年の三十七件まで、ほとんど三十件台の事故というものが検査院としてどうしても指摘をしなければいけない。それで、金額的には平均でいえば約三億円ぐらいの話かもしらぬが、六十三年などは五億という数字が要するに発表されているわけですね。そういう状況にあるということを考えたときにというのが一つ。 それから、管理体制というか意識の問題として本当にこれは問題じゃないかというふうに思うのは、郵政省は現金を扱っていますから当然盗難ということに対しては必死の思いで体制を組んでいますね。しかも、いろんな設備が発展してきていますから、内容的にも非常にいいものが出てきているんですが、一昨年ですか、そういう設備をつけたと。ところが、つけたと思ったら、何ですか一個つければいいものを二個つけているところが千七百七十六局もあって、むだ遣いが三千五百二十六個あったというようなことがこれも検査院の指摘になっているんですね。それから、つけたのはいいけれども機能しないというのが三百十四局あって、四百二十三個あったということもこれ指摘されているんですね。 なぜか、原因は何だということについて、これは検査院の判断で出しているんでしょう、あれは。出ています。それを見ると、郵政本省が機器とか取りつけ目的とか取りつけ箇所とか個数とか、要するに基準を示していない。したがって、地方郵政局は的確な仕様書が作成できなかったと。この辺になると僕はおかしいなと思うが、いずれにしても検査院はそうおっしゃられている。そして、結果的に、地方郵政局というんですか、そこが一律に仕様書を切った、そこに大きな原因があるんじゃないか、局の構成とか面積とかそう いうものを一切抜きにやったことが大きな原因ではないかと、こう結ばれているわけですよ。 私は、特に機能しなかったなんというのは、毎朝毎晩出てきたときに、帰るときに、ボタンを押して機能するかしないかを交代で任務を持たせれば、おい、機能しないぞ、何だということですぐわかる話ですね。それを会計検査院が行って初めてわかるなどというのは、よほど盗難というものに対して観念的にはあっても実体的には存在しないと、という指摘に私はなってしまうと思うんです。 ですから、この辺は少し郵政大臣、問題意識を持っておられることはわかりましたから、そういう前提に立って過去十年間ぐらいの事故の発生の地域別、件別を僕はやってみられたらどうだろうか。どこかに偏っているとすれば、必ずやっぱり何か問題があるはずですよね。で、全国バランスがとれているということになると、これはややこしいなという話にもう率直に言ってなりますけれども、なぜこういう事故が出るのかということを究明する。ただ管理体制の強化だけじゃこれはだめなんです。具体的に皆さん方もその気になってその原因を究明するという気持ちにならないと、人一人を糾明するんじゃなしに、体制の問題として僕はやってみられることが必要じゃないかというふうに思いますが、いかがですか。
○説明員(宍戸成夫君) ただいま先生から御指摘のとおり、具体的な数字も挙げられて御指摘がいただいたわけでございます。年間の犯罪件数、あるいは会計検査院の報告、こういった件数で不正行為が行われているというふうなことにつきましては大変遺憾であると思いますと同時に、私どももしっかり必死にやらなくちゃいけないというように思っております。 先生御指摘の特に部内者犯罪の関係でございますけれども、具体的に今までどんな犯罪がどのように起こったか、あるいは犯罪を犯した人がどんな悲惨な結果になるかというふうなことにつきましても部内の職員の人たちによく知ってもらって認識をし、そういうふうなことによって防犯意識を高揚して犯罪を防止する。部内者犯罪に対しましては未然防止、早期発見が非常に大事なことでございますから、そういったところに力を入れていっております。 それから、先生御指摘のいろいろ地域的な問題、あるいは具体的な犯罪の種類はどういうふうな傾向にあるかということにつきましても、私どもできるだけそういった数字を集計し分析し、今後の犯罪防止の対応に役立てていきたいというふうに思っております。
○及川一夫君 次に、改善命令という形になっている三十六条問題についてちょっとお伺いしたいんです。 ちょっと日にちは古いんですが、しかし事態はこれに沿って進んでいるから今でも有効であろうということでお聞きするんですけれども、昨年の九月の十八日の日経新聞に「「三分10円」拡大も」ということ、「遠距離料金廃止求める」ということ、「郵政省、NTTに」ということで、郵政省は日本電信電話に対してという記事が実は載っかったわけですな。 この内容を見ると、「郵政省は」ですから、もしこれが郵政省の意思として対外的に、同時にまたNTTに対して文書をもってこういうものを申し入れた――これは申し入れたと書いてないですよ。書いてないですが、申し入れたとするならば、一体これは何なんだろうと。事業法との関係でそこまで郵政省というものは権限をお持ちになるのか。お持ちになるとすれば、いわば改善命令かと。改善命令ということになると社会的な激変ということが大前提になっているし、利用者の多大な利益に反することということが大前提になっているというふうに三十六条を読むと、NTTが民営化されてNCCと競争をやっている条件の中で何か大激変と言われるような、改善命令を出さなきゃいかぬような大激変なんというのは起こったんだろうかというと余りぴんとこない、こういう感じなんですけど、まずこれは局長で結構だけれども、日経新聞のことは、これは郵政省として出されたものですか。どうですか。
○政府委員(森本哲夫君) 日経新聞の記事の御指摘がございましたが、これを九月十八日でありましたでしょうか。
○及川一夫君 はい、そうです。
○政府委員(森本哲夫君) もしそうだとすれば、これは郵政省がこうしたああしたというそうした具体的な事実はないわけでございます。お話しの三十六条の問題は、るるこの法律をつくった経過というのはあるわけでございますが、決して私どもこの三十六条に基づいて九月ごろに何かしたという事態はございません。 ただ、先生御案内のとおり、この電気通信の改革というのが競争原理を導入してできるだけ料金の低廉化を図ってもらおう、幸いNTTも民営化以降既にもう三回料金改定をいたしております。今後ともやはり公正な競争条件を、私ども行政としても整備に当たって、事業者も真剣に競争していただいて、この料金を遠距離といわず、中距離、近距離といわず、できるだけ低廉化を図っていただくことはこれは大きな改革のねらいでもございますので、私どもとしても日ごろからそういう意味で料金の低廉化を図っていただきたいといことはNTTを含め事業者にお願いをしておるところでございます。
○及川一夫君 それは、例えばこの内容らしいものについて記者会見などで局長にしろ、当時は深谷郵政大臣ということになるんでしょうが、郵政大臣が何か私はこう思うという意味でおっしゃられたことはありますか、この種内容のことを。
○政府委員(森本哲夫君) 具体的な、この記事のようにどこをどうしろとかああしろとかということまで私なり大臣が申した記憶は今ないのでありますけれども、去年のときに申し上げておったのは、自動車電話が非常に急激な伸びになっておって、その料金の改定がまだ十分でないから、特に携帯電話、自動車電話の料金の引き下げというものをお願いしたいというふうなことは、外部であるいは記者会見で申したかもしれません。 今御指摘の電話料金の引き下げについては、今申しました基本的な要請ということは、特にいつの会見とかいつのインタビューとかということではなくて常にお願いしていることでございますが、この点についてはNTT当事者、電話料金の引き下げについては自動車電話も含めて内々できたらやりたい、しかしそれは中間決算を見てからだということをNTT当事者の社長も表明をいたしておりました。結果、この九月の記事がございますが、約二カ月おくれた十一月の二十二日に中間決算を発表して、その折にほぼ、ほぼといいますか、こうした内容の料金引き下げの意向を発表された。その後十二月の末に認可申請があった。こんな事実関係であると記憶いたしております。
○及川一夫君 大臣、申し上げたいのは、郵政省は電気通信、情報産業に関しては政策官庁だということを前の深谷郵政大臣がおっしゃられているわけです。私も賛成なんです、それは。したがって、現業官庁ということならば、いろんな経営の主体に対して手を突っ込むということはあり得るのでしょう。しかし、それでなしに民営という形をとっている限りにおいては、経営の主体というものはやっぱり認めて保障してやらないと、競争という原理が入っているだけに活動がしにくくなるものがあることはだれしもが思っておられると思うんですね。 それと同時に、いかに政策官庁だとこう言ってみても、NTTとの関係で敵対関係になるというのはこれはあってはならないことですよね。ところが世の中は、一生懸命敵対関係に持ち込んで揺さぶっておいて何かとろうというのかどうか知りませんけれども、そういうことが行われるんでしてね。だからそういう意味で、それに乗っかったものが悪いと言えばそれまでの話だが、実はやっぱりこういう記事を出すにしても、「郵政省は」という限りにおいては、一生懸命裏をとらないと書けないんですよね、マスコミの人たちは。 だから、あえてそういう意味で申し上げておき たいんだけれども、とにかく電気通信事業というのは、NCCの事業を含めまして、どちらにしても国民の財産というか、それこそ国民の生活にはかけがえのない事業であるということを考えますと、何か郵政省とNTTにかかわらず、NCC三社だって対立するような関係というのは、政策官庁との関係で対立する関係というのは僕は決していいことだとは思っていないんですよ。ただ激しい意見を言い合うことはこれはいいんじゃないでしょうか。ですから、それにはお互い節度を持ってやらなければいかぬというふうに思っているわけです。 そういう意味でちょっとお聞きしておきたいんだが、三十六条というのは私は伝家の宝刀だと思うんですよ。もうどうにもこうにもならない、だから郵政省が命令を出さないとどうにもならぬぞというときに発動されるものだと事業法の論議の経過から受けとめていますから、そういう認識に立っているということを申し上げると同時に、局長、もう一つ聞いておきたい。 NTTとNCC三社の料金が俗に言う値下げ競争になっていますね。大変結構なことだと思います。ただ値下げのあり方が、競っているようには見えるんだけれども、同じ年月日に料金が値下がるわけですよ。片一方が二百八十円だと。じゃ三百六十円の方は三百三十円に値下げをしようと。初めに三百六十円であったものが、NCCの方が二百八十円だというときに、ではということで三百三十円に値下げをしたのが八九年の二月。今度はNTTが二百八十円にしようということになると、NCCが二百四十円にしよう、これが九〇年の三月。同じような意味で今三月から実行されようという二百四十円と二百円の関係は九一年の三月。ことしの三月。これは月日が一緒になってきているわけですよね、自由競争といいながら。 認可を求めるから郵政省に行くでしょう。どうもこれを見る限り郵政省がコントロールしているようにしか見えないわけです。自由競争というのは私はそういうものじゃないと思うが、そうでなかったら業者間で話し合っているのかどうかということになってくるんですけれども、どうも印象的に値下げのあり方というのは徹底したコントロールによってなされているんじゃないか。それじゃ公正競争、自由競争にならないじゃないかというふうに理屈の上では成り立ってくるわけでして、その辺はどうなんですか。
○政府委員(森本哲夫君) 御質問二つございましたと思いますが、その最初の点の三十六条という事業法にあります規定は、著しく料金が不適当なときには、利用者の利益を阻害していると認めるときは郵政大臣はその料金についての改善命令を発することができる構造になっておるわけでございますが、あくまでもただいまお話のございましたような、経済状態を事業者が適切に反映させない、そうした場合において利用者の利益を確保するためということでございますので、万が一こういう行政処分が発動されるというのは大変事業者としても不名誉なことでございましょうし、事業者においてこうした行政処分が発動されないように適切な対応をとられるということを私どもは常々期待をいたしておるところでございます。 それで、具体的な料金の引き下げについてのお話がございました。先ほども申し上げましたように、NTTが三回、それからNCCがこれまでにやはり三回引き下げが行われておりますが、事業者が三社あるのに期日は一緒だという御指摘でございますが、これはたしか過去三回とも各社の申請はそれぞれまちまちな日時だったと思います。ただ、NCCは単独ではビジネスは行えない構造になって、必ずNTTに接続をしなければならない、NTTに依存をしなければビジネスが成り立たないという構造になっておるわけでございまして、その接続の部面で料金のあり方が全部変わるわけでございますので、今度はもしNCCの料金が下がればNTTの市内交換機のソフトを改造しなきゃならないという問題があるわけでございます。そこで、各事業者が近接した日時にまちまちに行いますとNTTにおいては何度も何度もその負担をいたさなきゃならないというふうなことで、NTTの改造の問題ということで、三社が近接ならば結果的に期日は一斉にNTTの改善を待ってスタートをする、こういう経過をたどっておるわけでございますので、今郵政省がそのコントロールをしたり三社をそろえさせたりといった御指摘は、これはもう杞憂のものと御理解を賜りたいと思うのでございます。
○及川一夫君 時間がありませんからもうこれは次回に譲ることにいたしますが、一定のやっぱり料金格差は常に維持していることも考えてみると、私はそうは言えない。技術的にはおっしゃるとおりの問題がありますから、そういう要素が全くないから期日はばらばらでいいんだというつもりはないんですよ。つもりはないんですが、次回にでもまたお尋ねしたいと思いますが、どちらにしても何か一定の差を常に維持していく、こういう形のものは果たしてどういう意味なんだろうかということが非常に疑いたくなるということだけ申し上げて、次回に譲りたいと思います。 次の問題としてU局問題ですが、東京U局設置の問題について郵政省が審議会にかけられて、東京U局を最終的に認可をされた。東京都議会はもとよりですが、東京都の皆さんも大変喜んでおられる。一生懸命U局づくりに邁進をしている状況にあろうかと思います。私も逓信委員会で一度取り上げさせていただきましたので、深く感謝を申し上げておきたいと思います。 問題はこれからなんでありますが、簡単で結構なんですが、これからの手続と現状についてまずお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(桑野扶美雄君) これからのスケジュールでございますけれども、御承知のとおり、本年一月三十日に電波監理審議会からゴーの答申をいただいたわけでございまして、ただいま三月三十日までの間において申請を受け付けることにいたしております。現在の段階ではまだ申請はございません。もし複数の申請がなされた場合にはいわゆる一本化調整という手続を経るわけでありますが、これを経て予備免許に至るわけでありまして、この要する期間というのは、最近の例でいいますと短いものでも半年ぐらいはかかっているという状況でございます。 予備免許後は送信所だとか演奏所の建設にかかるわけでありまして、少なくとも一年から一年半という期間が必要ではないかと思います。そういたしまして本免許を経て放送が始まるわけでありまして、こういうふうに考えていきますと、放送が開始できるのは平成四年秋以降というふうになるのではないかと思っています。
○及川一夫君 そこで実は、東京U局をつくり上げていく上でいろいろな議論があるんですけれども、例えば一つの問題点としては、経営的に成り立つのか成り立たないのかという議論がいろいろあるようであります。 そこで、私も東京民放のキー局五社の収支関係を調べさせていただいたんですが、六十二年、六十三年、平成元年の数字ですが、各社とも三けた台の億の単位で純利益というものを上げている現状にあるわけですね。広告料というのは、広告料が主たる収入だと思うんですけれども、景気の動向に左右されるという説もあるんですが、景気が悪くなればなるほど競争が激しくなるから広告はいっぱい出そうという説もありますし、一概に言えないんですが、しかし現状、放送業界というかは、全国おしなべて見ると決して経営状況が悪いという状況にはない、こう思うんです。 ただ、その中で意外だったんですが、近畿放送という放送局、会社があるんですけれども、これは京都にあるそうですね。この会社の場合にはどうもそういうことではなしに、九億といいますか十億ぐらいのどうも負債を次期繰越損失ということで言っているんですけれども、何でこれ日本列島全体の放送局の経営の中で近畿放送だけがこういう状態になるのか、そのことについての見解をちょっと郵政省から求めたいと思います。
○政府委員(桑野扶美雄君) 私ども近畿放送の経営の中身そのものについていろいろ調べたりする 権限もございませんのですけれども、ただ先生も御承知かと思いますけれども、最近新聞紙上をにぎわしている事件に関係している面もあるようでございまして、経営そのもの、放送事業そのものでそう赤字が出るはずはないというふうに私どもは思っております。ひょっとしたらそれ以外の余業でもって出ているのがそういう形になっているんじゃないかというふうに、これは推測でございますけれども、思っておる次第であります。
○及川一夫君 局長の結論は私も同感なんですが、私も京都新聞を取りまして調べてみたんですが、えらいことですな、これ。何でこんな放送局が担保に入ることになったのかよう理解できないですね。しかし、これは逓信委員会でやることもいいと思っても時間がないし、場合によったら決算委員会でやってもいいな、こう思ったりなんかしているんですけれどもね。 非常に放送という事業がこういう形で乗っ取られてしまうというようなやり方は本当にけしからぬし、まあ人のやることだからやられたものが悪いんだと言えばそれまでだけれども、放送行政という立場から見ても私はこうなる何か欠陥があったんじゃないかということを考えるんですけれども、その点は郵政省から見てわかりませんか。
○政府委員(桑野扶美雄君) 私どもも報道の内容を見まして、放送事業をする業者という立場から見まして私どもも決していいというふうに思っておりませんし、むしろ好ましくない経営をしているなというふうに思っているわけでございます。ただ、私どもの立場といたしましては、事業の内容そのものにまで立ち至っていろいろ行政的な介入ができるわけではございません。放送法あるいは電波法にかかわる事項になりました場合の措置というのは当然あるわけでございますけれども、そこまでに至っておりませんので、慎重に見守っている状況でございます。
○及川一夫君 やむを得ませんけれども、幸い放送の経営、事業をめぐる利権の争いでなかった、こう一応見ていますから、その点では幸いだったというふうに私は思うんです。 したがって、厳しい条件にはありますけれども、気を許すことはできないが、いずれにしてもこのU局の経営自体については決して赤字を前提にしなければいけないとかそういうものではないということを、近畿の放送でできた事態を見詰めて、そこに原因があってこうなったのじゃないということだけは、局長もおっしゃられるように、そうだなという見解に立っていますから、東京のU局の設置についてこれからいろいろ問題が出てくると思いますが、ひとつ御指導をお願いしたいという思いです。 そこで、東京U局として出てくる問題点は何でしょうか。考えられるものとして今思いついていることがあれば局長のお立場からおっしゃっていただきたいと思います。
○政府委員(桑野扶美雄君) 東京U局を発足させるに当たりまして、私どもが願っているといいますか思っておりますのは、イメージといいますかそういうものを描いておりますのは、新しい局は、東京に住み活動する人々のニーズにこたえていただきたい、既存の放送では充実させられていないニーズにこたえていただきたい、東京の地元企業等が広く参画するような会社であってほしい、こういうようなことを踏まえて新しい時代に向けた清新な映像メディアとして発展してもらいたい、こういうことを願って諮問のときに世間に発表したわけでございます。 今回のUHF局につきましては、東京都を基盤として広域放送では満たされない都民のニーズにこたえる放送が行われることが必要であろうと思いますし、そういう会社づくりをいたしたい、あるいはまたそういう会社ができてほしいというふうに願っている次第でございます。
○及川一夫君 最後に要望しておきますが、郵政大臣、恐らくいろんな体験をされていると思いますが、これまであったU局の設置問題では、どういうわけかとにかく利権が絡むというふうによく言われるんです。確かに一地方にあっては、情報をある意味では一人で握るようなものですから、そういった点では魅力もあるし、放送経営というのは大変魅力のある事業であるだけにどなたも社長になりたいという思いもあるやに聞きます。 現実に、私は東北の出身なんですけれども、東北の一部の県で大変な争いがあって、一冊の本にされるような事件の報道があったことを今頭の中で思い出しているんですけれども、ぜひ東京のU局設置に当たっては利権絡みのことは絶対にやってはならないというふうに思います。恐らく百とか百五十企業とかいろんな方々が我も我もと申請をしてくるんですが、結果的には一つになっちゃうんですよね。ですから、おれが引くかわりに何ぼなんというような話が十年前にはあったんですよ、今あるとは余り言いたくないけれども。そういうことが起きがちですね、どうしても。そういった点にはやはり厳しく対応しなければならないというふうに思います。 それから、U局の社長さんというのは地方行政を担当されたり中央行政を担当されたりした経験者が割合と多いんですね。というのは、県なり市なりがそれだけ出資をするからということにもつながるし、十年、十五年前ですと大変な設備投資を必要とすると。したがって、民間企業の人たちが出し合うというには大変巨額だと、少し自治体も助けろと、こういう意味合いもあり、自治体も自治体として地方のU局に発言権があるということはそれだけメリットがあるわけですから、議会の承認をもらって出す。そのかわりというかどうか知らぬが、行政出身の方々が社長になることが多いんですよね。私はそれは避けてもらいたい。 東京なんというのはあぐらをかいていても金は出せるじゃないかと言ったら怒られますけれども、とにかく本社が集中しているところですわな。だから、ある意味ではその企業の現金が全部集中しているところでもあるわけですね。意思決定が極めて広大でまた自由でもあるという地域なものですから、働きかければいろんな方々が御協力してくれるんだろうと思いますが、そういう中でやはり報道の自由というものが守られるようにしていただきたい。そして、地域性のある放送になるようにしてもらいたいという気持ちでいっぱいでございます。 これだけ要望いたしまして、私の質問を終わります。
○委員長(一井淳治君) 午前の質疑はこの程度といたします。 午後一時二十分に再開することといたしまして、休憩いたします。 午後零時二十五分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(一井淳治君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○大島慶久君 お許しを得ましたので、順次質問させていただきたいと存じます。午前中に三名の先生が既に御質問をされております。できるだけ角度を変えて質問するつもりでおりますけれども、いろいろと重複する点もあろうかと存じます。御容赦を願いたいと存じます。 最初に、先般、第百二十回国会逓信委員会におきまして郵政大臣から所信表明がございました。郵政大臣は所信表明の中で何を最も強調されたかったのか、まずもってお伺いをいたす所存でございます。よろしくお願いをいたします。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 内外の情勢が大変大きく移り変わっておる中でございまして、それを見詰めながら電気通信格差是正事業であるとか、電気通信基盤充実事業など、高度情報通信ネットワークの整備をまずやっていきたい。そして、二万四千余りございます郵便局のネットワークを活用いたしまして住みよい豊かな地域社会をつくっ ていきたい。それからまた、諸外国とも協調しながら国際社会の中でのまた進展も求めていきたいというようなことを基本的な考えといたしまして所信を述べさせていただいたわけでございます。今の郵政事業というものは一に企業の発展に直結しているだけではなくして、本当に私たちの日々の生活に豊かさを実感できる社会をつくり出す大きな基本の問題であろうと思うわけでございまして、そういうような意味におきましてぜひ郵政事業を着実に進めていきたい。 そしてまた、先ほども述べさせていただいたわけでございますが、郵政事業に対します国民の皆様方の考え方はやはり信頼であり、そして郵政の関係は任せておけば安心だというものがそこにあると思うわけでございまして、そういうようなことを実感していただくことができるように、着実に間違いない施策をやりたいという基本的な考え方で所信を述べさせていただきました。
○大島慶久君 大変私にとりましても理解のしやすい極めて明快な御答弁をいただきました。内外ともに大変厳しい状況でございますけれども、郵政大臣におかれましては、健康に留意をされまして、郵政行政のトップリーダーとして国民のために精いっぱい御努力をいただきたいとお願いをする次第でございます。 それでは次に、東京一極集中是正が叫ばれる中、郵便事業においてはますます多様化する情報化社会の中で大都市対策は極めて大切であると存じております。従来はいささかこの面で施策が不十分であったという感がするわけでございますが、現在はこれにどのように取り組んでおられるのか、お聞かせをいただきたいと存じます。
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。 郵務局長に一昨年着任しましてから、重要課題を解決するために予算編成というものを最重視したわけです。そういうことで、平成二年度それから引き続いて平成三年度の予算要求の最大の柱として地域社会の振興への貢献というのを掲げまして、大蔵省等と折衝を重ねたわけでございますが、特に心がけましたことは、今までの仕事の経験からいたしまして、盲点を探して突いてそれを焦点にしていくということが一番大事だと心得ておりますので、そこで大都市対策というものをひとつ敢然と考えてみたわけでございます。 考え方というのは、地域社会というのは辺地から大都市まですべてを含むんだと。そうしてみますと、今の日本の興隆の大きな支えはやはり東京を初めとする大都市の貢献度が極めて大きいんじゃないか、この辺を揺るがせにするといけないんじゃないかということを少なくとも自分の守備範囲についてきっちりしておこう、こういう信念で一年半臨んだつもりでございます。そういうことで、東京などの大都市の郵便局と地方の郵便局とが有機的に結びつきまして初めて郵便局のネットワークが有効に機能することになるため、大都市対策を抜きにしては郵便事業基盤の整備充実や地域社会の振興への貢献はあり得ないという信念から臨んだものでございます。 そこで、具体的な大都市対策といたしまして、貯金局時代の経験等も踏まえまして、郵便局が極度に不足していて窓口サービスが十分じゃない東京などの大都市における郵政窓口機関の設置を強力に推進するために、平成元年の八月に省内に郵務局長、私が会長となりまして大都市における窓口機関設置推進協議会というのを設けまして、とにかく理屈や理想、姿、数字にあらわさなきゃいけないものですから拳省体制で臨んだわけでございます。 具体的な成果として、東京都の都心部において早急に対応することが求められておりました地域、要するに郵便局の設置希望ですが、当時五十六カ所あったんですが、これまで全く折衝もそれから設置予定もゼロという状況だったんですが、挙省体制で一生懸命血を出して臨みました結果、結果的に平成元年八月から平成二年十二月までの約一年四カ月で既に特定郵便局を五局設置しております。そのほか、後ほど御説明いたしますが、大都市型簡易郵便局、いわゆるシティ・ポストを四局、ATM等の機械コーナーを六カ所設置したほか、今五カ所について特定郵便局の設置箇所を決定し、十六カ所について郵政窓口機関の設置を折衝するなど、予期した以上の成果を上げて喜んでいるところでございます。 このように、郵便局などの郵政窓口機関の設置を積極的に推進しましたことから地域のお客様から喜ばれまして、関係職員も張り切っている状況でございます。 次に、平成二年度予算の最重要施策として大都市に業務委託方式による小規模店舗の設置を要求いたしましたが、大臣折衝の結果これが認められましたので、御審議いただきまして、昨年六月二十七日公布、九月十七日施行ということで簡易郵便局法の一部を改正いたしまして、従来は辺地のみに設置されておりました簡易郵便局を大都市においても設置できる仕組みをつくったわけでございます。 この大都市型簡易郵便局の設置を円滑に推進するため省内にその推進協議会を設けまして、これまた拳省体制で取り組んだんですが、短期間の成果として同年十一月初旬に東京都区に四局、有楽町西武、東急百貨店東横店、小田急百貨店別館、西武百貨店池袋店ですが、横浜市に一局、横浜そごう、名古屋市に二局、名鉄観光サービス柳橋営業所、近畿日本ツーリスト名古屋支店、大阪市に二局、阪急百貨店梅田本店、高島屋大阪店、合計九局の大都市型簡易郵便局が開局いたしまして、近く三月一日には東京都新宿区のJR新宿駅東口の新宿ステーションビル、マイシティーに本年度計画最後の一局を開局する予定でございます。 なお、平成三年度の予算政府原案において十五局の増置が計上されておりまして、全国における郵政窓口サービスに対する需要を踏まえながら、今後これを逐次拡大していきたいというふうに考えております。 また、大都市における拠点郵便局の整備を図るために、平成二年八月に首都圏の郵便ネットワークの拠点として新東京郵便局、東京小包郵便局を開局いたしまして、今期年末年始の業務運行の確保に非常に大きな効果を発揮しているということで喜んでいるわけでございます。そのほかあらゆる創意工夫をやろうということで、その一つとして平成三年三月二十九日には全国初めての大口郵便物の専門処理郵便局として東京都中央区銀座に銀座郵便局を開局する予定でございます。さらに、今後全国郵便ネットワークの高度化を図るため近畿圏にも大阪通常郵便局、大阪小包郵便局を平成六年に設置する、そういった経費が平成三年度の予算政府案に盛られております。 一方、近年特に大都市におきまして国有地の有効活用が強い社会経済的要請となっておりまして、都市部の中心にありながら十分活用されていない郵便局の土地の高度利用が強く求められておりますことから、平成三年度予算要求の最重点項目として郵便局の土地の高度利用のための措置を要求いたしまして、大臣折衝の結果、簡易保険福祉事業団に郵便局の土地の高度利用のための業務を行わせることが認められました。そこで、この仕組みを実現するために所要の事項を内容とする法律案を今通常国会に提出する準備をいたしておりまして、よろしくお願いしたいと思います。 今後とも、今申し上げましたような姿勢でもって大都市対策を積極的に展開することによりまして、全国郵便ネットワークの機能を一層向上させ、辺地から大都市まで地域社会の振興と地域住民の利便の向上を図っていきたいというふうに考えております。このための組織体制といたしまして、郵務局に大都市圏整備室というのを設置する予定でございまして、今後はこの組織を中心に関係部局や関係方面と連携をとりながら、大都市対策にきめ細かく取り組んでいく方針でございます。
○大島慶久君 大変細々にわたって御答弁いただいて恐縮をしておりますけれども、今御答弁の中にシティ・ポストのお話が出てまいりました。ついででございますのでその利用状況、それから今 後この制度をどんなふうに育てていかれる予定なのか、そこら辺について少しお話を伺いたいと思います。
○政府委員(小野沢知之君) 設置状況は先ほど申し上げたとおりですが、この大都市型簡易郵便局に対しましてお客様から買い物のついでに郵便局の用事も足せるので大変便利だとか、午後七時まで開店しているので便利で助かるとか、郵便局が開店していない日曜日でも利用できるので助かるというような声が寄せられて、大変好評でございます。 その利用状況でございますが、一局当たり一カ月平均で書留、小包の引受件数が約千件でございます。郵便貯金の受け払い件数は約二千件となっております。これらの取扱件数ですが、大都市部の無集配特定郵便局の一カ月平均の三分の一程度でございまして、全国平均と同程度でございます。 これからの計画ですが、先ほど申し上げましたように、十五局の増置が平成三年度予算政府原案において認められておりますから、郵便局が極度に不足して窓口事務量の著しく多い東京都区、横浜市、名古屋市、大阪市の四大都市の中心部に初年度に引き続き設置しまして、当該地域のお客様の期待にこたえたいというふうに考えております。
○大島慶久君 ありがとうございました。 質問の四つ目でございますが、午前中の大臣の答弁の中にも出てまいりました、他に類を見ない全国二万四千の郵便局のネットワークというお言葉がございましたが、このネットワークを利用して、活用して、地域社会の振興に貢献する施策を積極的に推進していくべきだと私も思っております。現在のその取り組み状況、どうなっているのかお伺いをしておきたいと思います。
○政府委員(小野沢知之君) 先ほど御答弁申し上げましたように、今郵政省を挙げて地域社会の振興というのを非常に大きな柱にしているわけですが、郵務局長の守備範囲について申し上げますと、理念として、郵政事業の根幹、郵政行政の基本である郵便事業が地域社会の振興に貢献するとともに、郵便事業運営基盤を整備充実して、郵便局を国民にとって安心のよりどころとなるようにしたいという基本方針に基づいて各種具体的な施策を取り上げているわけでございます。 そこで、そのうち大都市対策と過疎地対策と両方に分けて両建てでいろんな施策を講じているわけですが、大都市対策については先ほど詳しく申しましたので、地域対策、過疎地対策、そういった点について重点を置いて申し上げますと、過疎地対策として着手しております最重要の施策が平成三年度予算の事務次官折衝の際に認められました住民票の取り扱いの開始による郵便局の窓口サービスの多様化でございます。関係省庁と、自治省等と厳しい折衝を重ねたわけでございますが、一定の成果として、住民票の請求を郵便局で地方自治体にファクシミリで送る、それをお客様が活用するという、請求の分について実現の運びになりまして、今自治省等と鋭意折衝を重ねて実施のためのいろんな打ち合わせを行っているわけでございます。これはかつて全く実現不可能とまで言われておりました郵便局の窓口で住民票とかパスポートとかあるいは戸籍抄本とか、そういったものを取り扱って地域の住民の皆さん方の利便に供するという、こういった大きな流れの端緒になるんだというふうに考えております。 そのための組織体制でございますが、地域社会の振興に資する各種施策を総合的に推進する体制を強化するために、本年六月を目途に郵務局に地域振興サービス企画課を新設する予定で準備を進めております。そういったことで、今先生御指摘になりましたけれども、地域社会の振興に郵務局は郵務局として、また郵政省全体で懸命に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○大島慶久君 今の答弁の中で地域振興サービス企画課を平成三年に設置をする予定というお言葉がございましたけれども、国においても行政改革ということが叫ばれまして久しいわけでございます。そういった設置をする場合の人的スタッフの問題でありますけれども、どんなふうにお考えになってその課を新設されるのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(小野沢知之君) 組織の改組の場合に、私ども官庁としてスクラップ・アンド・ビルドという原則がございまして、一つの課を設置する場合に省内、郵政省の中で片一方で組織を改組する、こういう相対的なものが出てまいります。そういうことで郵政省全体として課の数は変わらない、こういうことになります。その辺は節度をもってそのときどきの行政需要の高いところにウエートを置いていく、こういうことでございます。 それから要員ですが、現にこの仕事は大事ですからやっているのがあるんですが、公達室レベルで地域振興のための部屋があるんですが、そのメンバーが中心であと必要最小限の増員でもって対処する、こういう状況でございます。
○大島慶久君 質問の五つ目でございますけれども、郵便局の窓口での住民票の取り扱いなど窓口サービスの多様化については、平成三年度予算編成ではどのような決着が図られたのか、また今後どのようにこれらの施策を推進していく方針なのか、お尋ねをしておきたいと思います。
○政府委員(小野沢知之君) 住民票の取り扱いを初めといたしまして郵便局の窓口サービスの多様化に取り組んだわけですが、とにかく非常に難しい問題だということで、一昨年要求しましたとき非常に関係省庁に厚い壁があったんですが、大事な施策だということであきらめずに取り組みまして、その間調査研究等を十分やって理論武装もして取り組もう、その後関係省庁と問題点を詰めようということで、二年度にわたって要求したわけです。 調査研究について申し上げますと、郵便局の窓口サービスの多様化につきましては、他方面にかかわりを有することにかんがみまして、部外有識者から成る郵便局の窓口サービスの在り方に関する調査研究会、座長は東京大学法学部教授の西尾勝先生ですが、行政学の担当の方で、その方を座長といたしまして幅広くかつ専門的な見地から検討いたしまして、昨年の十月末に検討結果を取りまとめた報告書の提出を受け、これを踏まえて、それらも大切な理論武装として関係省庁と真剣に折衝を重ねたわけであります。 そのとき私が配意しましたのは、郵政省の立場の結論を出しやすいメンバーと思われる人じゃなくて、むしろ西尾先生を見ますと自治省とのかかわりが非常に深い方なんですが、いろいろと議論いたしましてだんだん理解を深めていきまして、メンバー全体がそういう構成で、郵務局と余りかかわりがなかった人をメンバーにして公正な議論をしていただきました。その調査研究の結果、私どもが要求しておりますこういう施策というのは大事だ、ぜひ進めてほしい、こういう結論をいただきまして、そういったことをひっ提げながら交渉をしたわけです。 結果として、昨年末、住民票の取り扱いについて郵政省と自治省との間でもって、郵便局の窓口に市町村が設置したファクシミリを住民が利用し、住民票の写しの交付を請求するという方法により実施することが大筋可能だという結論を得まして、実施を希望する市町村について実施できる方向で検討するということになりました。平成三年度予算編成過程における事務次官折衝の結果、郵便局の窓口での住民票の取り扱いが認められた。そういうことで、現在自治省等関係方面と緊密な連携をとりながら、市町村の具体的要望を踏まえて平成三年度のできる限り早い時期に実施すべく準備を進めているところであります。 以上が住民票の取り扱いですが、このことが主務官庁との関係で実現不可能視されておりました郵便局の窓口サービスの多様化、先ほど申し上げた施策全体の実現に向けて極めて重要な突破口を開くことになるというふうに確信しております。 そこで、さらに勉強を続けようということで、予算が認められたものですが、専門的な見地から 考究してその成果を生かそうということで、郵便局の窓口で各種公的サービスを取り扱うことができるようにする必要があるというふうに考えまして、郵便局の窓口サービスの多様化・高度化に関する調査研究のための経費というものがまた認められました。これをもとにして一生懸命勉強したいということで、予算が認められましたら、来年度も部外有識者から成る調査研究会を設けて先ほど申し上げましたような趣旨の調査研究を行い、所期の要求の実現に向けて一層努力してまいりたい、こういう決意をしているところでございます。
○大島慶久君 ただいまの御答弁の中で、過疎対策として最大なものが今回の住民票の取り扱い等窓口サービスの多様化であるというお話があったわけでございますけれども、これは一昨年だったかと思いますが、名古屋市議会の本会議におきまして――名古屋は決して過疎地ではございません。むしろ私どもの感覚で考えますと、過疎地でこういうことをおやりいただくことは、もちろんこれは大切なことでありますから大いにおやりをいただきたいわけでありますが、そういった過疎地に対する施策ということだけにとどまらず、むしろ大都市ではもっともっとそういう需要が非常に高いわけであります。幅広い観点から、先ほど午前中の諸先生方のお話にもございましたけれども、航空券の販売だとかあるいはパスポートの交付、また場合によっては観劇券の販売とかいろいろと多様化し得る分野があるわけでございますので、大都市においてもむしろそういったことを積極的に推進していただきたい、これは強く要望しておきたいと思います。 当時の名古屋市議会での市長答弁も大変力強いものがあったと私は記憶をいたしております。ただ、これは残念ながら国の政策であるので一地方自治体ではなかなか実行ができない。国との調整をとりながらしっかりと取り組んでいきたいということもあるわけでございますので、よろしくお聞き取りをいただきたいと思います。 それでは次に、今日ほど国際社会における日本の貢献が求められることはかつてなかったと思います。郵政省におかれましては、現在郵便分野における国際協力に随分と力を入れているとお聞きをいたしております。その成果がどのようなものなのか、また取り組み方について、今後のそういった方針を踏まえて郵政省の国際協力のあり方についてもついでにお尋ねをしておきたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生御指摘のように、我が日本がこのようにすばらしく発展できましたのも、電気通信あるいは放送、郵便事業という事業分野が順調に発展をしたということがそのまた大きな要因でもあろうと思うわけでございます。これからは、その私たちの歩んでまいりました道のりをいわゆる開発途上国にも、ハードの面だけではなくしてソフトの面でも十分に支援をしていくということが一番重要なことであろうと思うわけでございまして、開発途上国におきましてはまだそういった分野の事業が発展途中にあるわけでございますから、この国際社会の中におきます日本の役割というものは非常に重要なものがあろうと思うわけでございます。 この郵政事業におきましても、例えてみますと、研修員の受け入れ事業などをやっておりまして、例えば平成元年度では、郵政事業関係で七十一名、電気通信関係では三百六名、放送関係では百二十六名、合計で五百三名にわたります方々を日本へ招致しまして研修員として勉強をしていただいておるわけでございます。 また、逆に派遣の方でございますが、通信・放送分野における専門家の派遣でございますが、これもトータルで百三十七名というようなこと、あるいはまたプロジェクト方式の技術の協力であるとか開発の調査、海外通信・放送コンサルティング協力に対する助成等々も行っているわけでございまして、鋭意この国際社会に対します郵政省関連の協力は進めていきたいと考えております。
○大島慶久君 ありがとうございました。 今日のようなこういう有事のときに慌てて対外とのいろんな施策を講じるということではなく、今大臣からお答えをいただきましたように、先を見越してそういったいろんな分野での国際交流という中でこれからも郵政省が貢献をされますように心から念願をする次第でございます。 続きまして、郵政省は今後の高度情報化にどのように対処されるのか、その基本的な考え方をお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(白井太君) 世の中、私どもが考えます以上に大変急速に情報通信化が進んでおると考えております。問題は、こうした新しい技術の開発によって支えられます情報通信の利用というのが、できるだけ国民生活の利益を増進するというか、あるいは国民生活を豊かにするという形で利用されるということが大変重要だと考えております。 また、通信とか放送というような情報通信の分野というのは、できればもう全国どこででも同じように公平にだれもが利用できるというようなことも一つの政策目標ではないかというふうに考えておりまして、そのような観点から、昨今特に都市と山間地域との格差の是正とか、あるいは地域の振興とかいうようなことが大変重要な我が国の課題だと言われておりますが、これらの問題を解決するためにも大いに情報通信というのを役立てていただきたいというふうに考えておるところでございます。
○大島慶久君 ありがとうございました。 午前中の質問とも少し重複をするかと存じますけれども、昨年衛星放送受信対策基金が創設をされましてNHKの難視聴について措置がなされたところでありますが、民放についてはこれまでどのような措置が講じられたのか、また今後どのように対処をしていかれるのか、その予定をお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(桑野扶美雄君) ただいま御指摘のとおり、NHKの難視聴解消につきましては、衛星放送受信対策基金という助成金を交付して解消していくということにいたしておるわけでありますが、NHKと比べまして民放が一番何が見劣りをするのかといいますと、中継局の数でございます。したがいまして、民法の難視聴解消につきましては、放送事業者に対して従来からもっと中継局をつくっていきなさいということを我々要望し指導してきているところでございます。 そこで、国といたしましても、中継局をつくる場合には財政投融資制度を活用して低利の融資をするとか、あるいは昨年の四月からでございますけれども、新過疎法におきまして民放の中継局を設置する場合には自治体が補助を行うことができるようになっておりまして、そのための過疎債の起債も可能となるような措置をとっていただきました。さらにまた、平成三年度の予算におきましては、電気通信格差是正事業の一つといたしまして、民放が一波も良好に見えない地域につきましては、中継局をつくる場合に国が一定の補助をするということが予算案の中に盛られているわけであります。そういうことを今やっておるということでございます。
○大島慶久君 この問題につきましては、全国各地でいろいろとそういったことで悩んでおられる地域がたくさんあろうかと思います。今後とも力を入れてその解消に当たっていただけると幸いかと存じます。 次に、このたびの湾岸危機において国際放送の果たしている役割は極めて大きいものがあると思われますが、今後、海外に居住する邦人に対してだけでなく、海外に向けての重要な情報通信手段として国際放送のより一層の充実強化を図るべきだと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(桑野扶美雄君) 国際放送につきましては、従来からも国際化の進展等に伴いましてその重要性がますます増大しているという認識を持っておりまして、国といたしましてのNHKに対する命令放送のための交付金というものにつきましても、シーリングなどの大変財政的に郵政省厳しい中でございますけれども、そしてまた結果が 必ずしも満足すべきものではございませんけれども、絶対額の増額については年々努力してまいったつもりでございます。さらにまた、今先生御指摘のように、ますます今後とも必要でございますので、努力を重ねていきたいと存ずる次第でございます。 平成三年の一月、ことしの一月からでございますけれども、東南アジアあるいは中東向けの放送を充実するということでスリランカに中継局を設けましてといいますか、現地の中継局を借りることにいたしまして中継放送を開始いたしました。こういうことで海外の中継を拡大したわけであります。 今後とも、NHKの努力ともあわせながら、関係方面の御理解も得つつ、充実強化に努めてまいりたいと思いますので、どうか御支援のほどよろしくお願いいたします。
○大島慶久君 ありがとうございました。 質問の最後でございますけれども、最近首都圏の自動車電話に関しまして、非常に利用者が多くもう既にパンク状態にあるというふうに仄聞をいたしております。その現状またこれからの対応策についてお伺いをいたします。
○政府委員(森本哲夫君) 首都圏に限らないんですが、自動車電話の需要は大変高うございますが、携帯電話の比率の方がむしろこのごろ新規加入では八割以上を占める勢いで伸びております。また、ポケットベル、これも移動体でございます。あるいは各家庭の中の移動といいますか、そういう意味のコードレス電話、こうした移動体の伸びが先生御指摘のとおり大変急激な状況で伸びておりまして、今全国で約八十万台ぐらいの携帯電話がございますが、去年の三月、前年度の三月末で約五十万台でございまして、一年に倍近い勢いで伸びておるわけでございます。特に首都圏はそのうちの約四割を占めるわけでございますが、大変急激な加入でございますので、NTTにおきましても、あるいは新しい新規事業者でございますIDOという電話会社にいたしましても、いろんな周波数をできるだけ有効に使うような工事もいたしておるわけでございまして、そうした需要に今必死に対応いたしております。 いずれにしましても、平成四年、つまりあと一年、実質二年ほどになりますと首都圏の自動車電話は満杯になる次第でございますので、ここ一週間ほど前でございますが、新しい周波数としましてディジタル化で対応いたそうということでディジタル化の波を用意いたしましてこれからの時代に対応したいというふうに今計画を進めておるところでございます。 ただ、これからの勢いは大変なもので、今日本の一人当たりの普及台数というのは千人に五台ぐらいでございますが、アメリカあたりの三分の一、四分の一でございますし、そうした面で今手当てしました後が実は十分見えていないわけでございまして、そうしたものにどう対応していくか大変苦慮をいたしておるところでございます。
○大島慶久君 大臣初め関係局長におかれましては御親切に御答弁をいただきまして、本当にありがとうございました。 国民生活に最も密接している郵政省と言ってもいいかと存じます。それだけ身近な事業が多いわけでございますので、どうぞ有言実行の精神でこれからも本当の意味で国民生活に寄与をしていただけますように一生懸命御努力をいただきたい、重ねて要望いたしまして私の質問を終わります。
○星川保松君 私は今回初めて逓信委員会の方に回されました。逓信関係というのは全くの門外漢であります。戸惑いを感じておるところでありますが、しばらくは逓信委員会でいろいろな論議をしなければならないということで、きょうは今後の審議に当たっての基礎的なといいますか基本的なことについて御質問を申し上げたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 大臣の所信表明に関連してお尋ねをしたいと思っておりますが、まず電気通信行政のことで所信表明の中で大臣が「第一に、電気通信格差是正」ということを取り上げておられるわけでございます。これは大変当を得た課題であろうと私も思っておりますが、「国民の生活の場の隅々にまで情報通信基盤を整備していく」ということが述べられておるわけであります。 私は常々非常な不便を感じておるわけでございます。といいますのは、私は山形でありますけれども、自宅に帰るまで約四時間かかります。電車に乗っていくわけでありますが、新幹線に乗って福島で乗りかえて、ローカルにまた乗っていく。この四時間、全く社会の変化の情報が入らないんですね。例えば、今日のような湾岸情勢でイラクが果たしてどういう態度に出るんだろうというようなことを知りたいと思いつつも、家に着くまでは全くその情報をとることができないということなわけでして、一遍ラジオを持って乗り込んでみたことがありました。しかし、うまく入らないんですね。 そういう列車、バス、飛行機はまあ非常に短時間でありますのでそう問題はないかと思いますけれども、乗り物に乗ってその乗り物を利用している間、それから車では割合とラジオが入るわけでありますけれども、最近トンネルの非常に長いのが出てまいりまして、中にはそういうトンネルの中でも受信できるというトンネルもございますが、やはり受信できないトンネルも多いわけであります。 こういう乗り物を利用している間、少なくともラジオの電波だけは受信できるようなことができないだろうか、こういうふうに常に思っておるところでございますので、こういうことに対して郵政省はどのようなお考えをお持ちか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(桑野扶美雄君) まず、現在の技術だとか制度の面から御説明申し上げますが、電車などの乗り物内におけるラジオの受信といいますのは、その乗り物の管理者が電車なら電車の中に再送信の設備を設ければ受信可能になるような技術もできておるわけでございます。さらにまた、トンネルの中においてラジオを受信するということにつきましても、道路の管理者がトンネルの長さだとか交通量を勘案いたしまして、トンネルの中に再送信設備を設けようとすれば設けることができるように郵政省は電波利用上の特例を設けておるわけでございます。その結果、例えばトンネルの中でありますと、ラジオ放送の再送信設備ができているところといいますのは全国で百八十カ所ぐらいございます。例えば首都高速の場合には、中波の放送は羽田だとか青山だとか汐留だとか赤坂、代々木、霞が関などの十一カ所にそういう設備ができております。これは、その施設の管理者がそういうサービスといいますか、といったようなものをお客さんに提供するような設備をつくればできるということでございます。 先生御指摘のように、国民がどこにいてもラジオぐらいは受信できるようにというようなことにつきましても、私どもの立場から放送環境の整備ということで、国としてもこういうことに関心を持たなければいけないんじゃないかというようなことにつきましては、郵政省の中では内々はもう議論をしておることもあるんですけれども、いずれにいたしましても今先生御指摘の情報通信基盤整備の一つとして将来の課題というふうに私どもは認識しているところでございます。
○星川保松君 私の家までは東京から四百キロしかございませんのでまだ日本列島の端っこではございませんから、まだまだ遠いところの方々が、しかもこうした電車とかバスとか利用している方々という数は大変な数じゃないかと思うんですね。その方々が利用中情報からシャットアウトされるということは大変大きな問題じゃないか、こう思っておるわけでございます。こうしたときにも少なくてもラジオの電波ぐらいは受けられるというふうに、技術的あるいは制度的にはやれるということになっておればそう難しいことでもなかろうと思いますので、ぜひこれは早く進めていただきたいということを御要望申し上げます。 次に、きょうの新聞で見たんでありますけれども、NTTのいわゆる移動体部門を来年の夏に分 離をしたいというようなことが出ておるわけでございます。その中に、これは朝日新聞でありますが、結局地域的に分割をいたしますと会社ごとに料金格差が生じることも考えられる。郵政省としては「値下げ幅が地域間で違うことになってもやむをえない」ということを部長さんの名前が出て載っておるわけでございます。 こういうふうに地域別料金制を認めるということになりますと、いわゆる都会の密集地帯では料金が安くなる、私どものようないわゆる農村部では高くなるということになりますと、郵政大臣が今回おっしゃっておりますような格差是正ということに反して、むしろ私は格差の開きを進めるということになってしまうんじゃないか、こう思うわけでございます。ですから、大臣のおっしゃっておることとこの部長さんのおっしゃっていることというのはどうも相反するのではないか、こう思うのでありますが、これについてひとつお答えをお願いしたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 自動車電話に関する御質問でございますが、こういうことが生まれましたのは御案内のとおり昭和六十年の改革ということで、これまで独占だった事業に競争原理を導入しようということで、各種のサービスを多様化してできるだけ料金を安くエンジョイを、享受をしていただこう、こういうことでございます。 この自動車電話の分野につきましても、各地域ごとでございますがいろんな事業者が参入いたしまして、その地域のニーズに即していろいろ活動をしてまいっておるところでございます。その結果、現在では地域ごとの競争ということで、改革前のときには、昭和六十年当時でございますが、自動車電話の月額の基本料というのがございますが、これが例えば三万円であった。これがある会社では一万一千円になっておる。NTTではこれが今一万三千円で対応しているというようなことで、全体に料金の低廉化というのが図ってまいれたわけでございます。各地域ごとに若干の差はございます。ポケットベル等も同様な事情にございますが、そういう意味で全体として着実な低廉化というのが、改革のねらいであるところが少しずつ実現してまいっている、こういうふうに思っておるわけでございます。 今回のNTTの自動車電話の事業体の分離というのは、御案内のとおり、NTTに独占の部門も競争の部門もすべて併存しておる、それでは将来の競争をうまくやってまいるという意味では不十分だということで、この自動車電話の分離ということが昨年の三月から政府の措置として決められてこれまでやってまいって、御案内がございましたように、きょうの日付の新聞に載っておるわけでございます。こうした意味合いで、NTTの方も今の基本の構想では地域ごとに会社を設立いたそうと。そうとなりますと、新事業者が今やっておりますと同様に各地域ごとに独自の料金を設定して、さらに一層競争に励んでいただきたい、こういうふうに思っておるわけでございます。 私どもとしては地域ごとに料金競争をしてもらう、その結果料金が安くなるということをこの改革のねらいにいたしておるわけでございますんで、さっきの御指摘ございましたように、ある程度の差というのは、もし下げられるところならば大いに下げていただきたいという姿勢でございますので、そういうこともできようかと。またそのことが通信全体をさらによりよく楽しんで利用していただけるきっかけになるんじゃないか、こう思っておるわけでございます。 なお、大臣の申しました格差是正ということでございますが、こうした競争をやりましてもなお事業者にはとても望めない、あるいは事業者の採算上からしてやはりそれを強制するのが非常に無理かなという山村僻地の部分、あるいは山合いや谷合いだという自然条件でうまく電波が到達できないであろうと、こうしたところは新しい年度に地域格差是正ということで自動車電話等をさらに可能になるような形で支援しようという事業も別途に構築をいたそう、こうしておるわけでございます。
○星川保松君 私が言っておりますことは、大臣が格差是正と言っておられるのは、そういう山のあるところとかなんとかという限定つきの地域的な格差とは思わないんですね。すべてにわたってこれは国民の生活の隅々まで格差是正を及ぼすというふうに受けとめておるわけですよね。 そうしますと、この部長さんの発言というのは、こういうことでいわゆる料金等の格差が出てくると。だけども大臣は格差をなくすると、こうおっしゃっているんですから、そのことも踏まえて格差は出ないようにするとか、その格差についてはこういう配慮をするとかということを何か出していただかないと、大臣は大臣で立派なことを言っていて、部長さんは部長さんで勝手なことを言っているというふうにとられるのではないかと、こういうことです。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先ほど局長も述べましたように、もちろん先生のおっしゃる意味での格差もない方がいいんですけれども、私が格差是正といいますのは、いわゆる都会と私の田舎の四国の松山のようなところのそういう格差、電気通信事業によります生活の利便さ等々をひとしく享受できるように、そういう意味での格差の是正を行いたいという意味でございます。 このようにNTTの移動体のものが分離をされて、一年後はまず中央の会社が一つあって、後はまた八社とか九社というふうになるわけでございますが、その間のこれはまた一つの企業としての経営努力などによりましていささかの料金の差が出てくると、それはまたお互いが切瑳琢磨をしてやり合っていけばいいことだろうと思いまして、その点ではちょっと少しく意味が違う意味で私は所信表明では述べておるわけでございます。
○星川保松君 次に、海上遭難安全システムの新しい構想が出されるようでありますが、これはどういうふうに変わるのか、その概略で結構です。実は私は子供のころに海軍の少年電信兵をやったことがありました。モールス信号をもう忘れてしまったんですが、一つだけSOSのトトトツーツーツートトトというのだけは覚えておるんであります。それが今度変わるということでありますが、どういうふうに変わるのか、その概略をひとつお聞かせを願いたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 専門家を相手に大変難しい話でございまして困惑をいたしますが、そのトトトツーツーツートトトというSOSが、端的に言うと今日の時代に合わなくなった。今日のSOSのシステムというのは先生御案内のとおりでございまして、一九一二年でございましたか、例のタイタニック号が沈んで、そのとき打電していたのがどうも付近を通る船舶に聞いてもらえなかった。したがって、せっかく危急を訴えたのに十分伝わらなかったという反省から、各国で急速にこうしたSOSを整備していこうということでずっとまいって、その間戦争がありましたりいろんなことがございましたが、今日までともかくこのSOSというのは、いざ人命救急というときに大変大事な命の綱だということでやってまいったんですが、やはり技術の進歩ということもございますので、この際この点を見直そうということでございます。 端的に言うと、SOSのシステムでは無線電信、そのトントントンとたたいている人と、無線電話みたいなものが普及してまいりますと、その相互がお互い聞こえてなかったらそれっきりということに相なりますし、どうしても通信範囲内に船だとか陸上の無線局がなければ何も役に立たない。それから、やはりモールスもだんだん特殊技能に入りまして、これを打てる若い人がだんだん少なくなってまいった、こんな事情もございます。 一九八八年のことでございますが、あるいはそれより十年ぐらい前から、今申しましたような事情で新しいシステムを構築しようじゃないかということで生まれましたのが八八年のSOLAS条約、海上における人命安全条約ということですが、そこで新しい全世界的な海上遭難・安全システム、グローバル・マリタイム・ディストレス・ アンド・セーフティー・システム、GMDSSとこう言っておるわけでございます。 端的に言えばこの新しいシステムは、従来のモールスをやめて、そのかわり衛星通信を使う、あるいはディジタル技術を使う、あるいは自動化技術、例えば船が沈没しましたら積んであるブイが外へ出て、自動的に衛星に向けてこの場所に今緊急状態だということを知らせる、こんな技術を取り入れて各国でリンケージを十分とりながらとうとい人命に対して対処しようと、一言で言えばこんなシステムかと思います。
○星川保松君 どうもありがとうございました。 次に、郵政事業についてお尋ねをいたしますが、この郵政事業について大臣は所信表明の中で、「我が国の社会・経済は、目まぐるしく変化してきており、」と、こういうふうな社会経済のとらえ方をしていらっしゃるわけであります。この目まぐるしく変化してきている中で、その大きな項目とすればどういうふうなとらえ方をしていらっしゃるか、それをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) ごろ合わせではないんでございますが、私が郵政大臣になりましてことしが郵便事業で百二十年だそうでございます。郵便事業が始まってから百二十年。それから簡保で七十五年、それから今特定郵便局と言われておりますが、かつての三等郵便局ということで、それが特定郵便局となりましてから五十年だそうでございます。あと電話が百年であればちょうどごろ合わせがいいんですが、電話はことし百一年だそうでございまして、これだけちょっと残念でございましたが、いずれにいたしましてもこの郵政事業というのは非常に歴史の古いものでございます。 この郵政事業が順調に進歩してきて、私たちの社会そしてまた個々人の生活もよくなってきたと私は自負いたしておるわけでございますが、そういう流れの中で今一番大きな変化といいますれば、人口の高齢化であるとか国際化の進展、金融の自由化また地価の高騰等々、また最近は大変子供さんの数が減ってきた、出生率の低下というようなこと、これが国民生活に直接影響をもたらす大きな変化と認識をいたしております。 こういうような変化に的確に対応していかなければならないわけでございまして、一つのものといたしましては郵便局の土地の高度の利用であるとか、あるいはまた郵便貯金の預入限度額七百万を一千万円にするとか、あるいは年金の加入限度額の引き上げであるとか、先ほどもございましたが外貨の両替を郵便局の窓口で行うことができるなど、そういうようなものに取り組んでいこうとしておるわけでございます。 これからは、特に金融の自由化などということは郵便貯金にとりまして実際にプラスになるものかマイナスになるものかは我が職員の努力また知恵の出しどころであろうと認識をいたしております。
○星川保松君 わかりました。 それで、私は日本の今の国土の発展というものを全体的に見た場合に、非常に偏ってきておるということを痛切に感じておるわけです。 その中で、例えば三全総の場合は地方の時代というのが柱であったですね。それから、四全総ではいわゆる多極分散型ということでやってきたわけでございますけれども、昨年の国勢調査の速報値などを見ますと、日本列島の北と南が依然として人口が減少しておるんですね。北の方は新潟県から以北、宮城県が入りませんで、一道五県が減少しておる。それから南の方は和歌山県以南、四国、九州入れて十二県が減少しているわけであります。あとは増加しておりまして、特に首都圏中心の増加が著しいわけですね。そういうことから考えますと、依然として東京一極集中の人口の流れがとまっておらないんですね。国土の中の一極だけに人口が集中する。 私は、人口が移動するのはいわゆる住みにくいところから住みやすいところに移動するというのがこれ法則でありますから、人口が減少しておるというところはやはり住みにくいところなんだと、こういうふうにとらえておるわけでございます。ですから、その住みにくいところにいかに手当てをしていくかということが均衡ある国土発展の最も大事なことだと、こう思っておるわけでございます。 片や過疎化が進行し、片や過密がだんだんひどくなるというような日本の動きの中で、やはり郵政事業そのものもいろんな面で私は影響を受けているのではないかと、こう思うわけです。ですから、郵政事業の面から見てこうした地域変化の動向がどのようになっているか、これは非常に広範な問題だと思いますけれども、大体のところで結構ですからひとつお知らせを願いたいと思います。
○説明員(五十嵐三津雄君) 先生御指摘のとおり、一極集中を是正いたしまして均衡ある国土の発展を図っていくということは極めて重要な問題だというふうに私ども考えております。大臣の所信表明の中にもそういうことで申し上げさせていただいたところであります。そういう前提に立ちまして、私ども幾つかの施策に取り組んでおります。 先生の御質問、具体的な施策と郵政事業全体がどうかという二つの観点からのお尋ねかというふうに思っておりますが、私ども二万四千ある郵便局、このネットワークを利用いたしまして地域の活性化に取り組んでまいりたいということで、幾つかの施策をいたしておりますので、そのことをまず申し上げさせていただきたいというふうに思います。 まず、郵便局におきまして住民票の取り扱いや外貨の両替、そういった窓口サービスも地方でやろうというふうに考えております。あるいはまた、ふるさと小包を取り扱って地域の一村一品運動のようなものにも役立てていこう。あるいはふるさと切手、そういったものも発行して地域社会の振興に貢献してまいりたい。さらにはまた、ふるさと小包というような格好で特産品あるいはイベント、さらには情報を各出身者の方と都会に住んでいる方との間で結んでいく、そういった施策も考えているところでございます。 郵政事業全般にどうかという先生のお尋ねでございますが、私ども全国津々浦々二万四千の郵便局を持っておりまして、国民の皆さんに最大限こういった、特に過疎地にありましてもそういうサービスを提供してまいりたいということで、要員等々の問題も抱えながら地域のサービス、地域のニーズに合ったサービスをしてまいりたいというふうに思って取り組んでいるところでございます。
○星川保松君 この問題は非常に大きな問題でありますので、今後いろいろ論議をしていきたいと思います。 次に、私の住んでいるところは大変な豪雪地帯でございます。今も積雪一メーター五十ぐらいありますが、多いときは二メートルの積雪があります。東京がもう大変いい天気のときも、出てくるときは吹雪の中を出てまいりまして、また吹雪の中に帰っていくというような状況でございます。そういう豪雪地帯の中で、郵便局の経営、それから郵便局の職員の皆さんが非常に苦労をなさっておる姿を常に目の当たりにしておるわけでございます。 そこで、雪の降らないところと降るところでは大変な苦労の差があるわけでありますから、それに対して豪雪地帯に対する特別の配慮がどのようになされておるのか、それをお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(渡邉民部君) 豪雪地域の郵便局及び職員の労働条件に関しましては、豪雪地帯対策特別措置法の趣旨を体しまして、従来からいろいろと配意をしてきているところであります。 以下、具体的にお答えさせていただきたいと思います。 まず、職員の労働条件の関係でございますが、豪雪地域のみを対象とした手当等はないわけでありますが、豪雪地域を含めまして寒冷地に勤務する職員に対しましては寒冷地手当というものを支 給しております。この手当は、一般の国家公務員と同様でありまして、一級地から五級地までのランクを分けまして支給をさせていただいております。 それから、積雪による住居の倒壊とか、こういうものを避けるために除雪作業を行う場合とか、地方公共団体の要請に基づきまして除雪作業を行う場合に二日以内の除雪休暇というものを、これは無給でございますが、付与することになっております。この休暇の対象でありますが、豪雪地帯対策特別措置法第二条第一項に指定された地域内に居住する職員を対象にしております。 それから、郵便局舎関係でございますが、局舎を建設する場合には積雪の荷重に耐えるような、当然のことでありますが、構造上のことを考えてやっております。 それから、雪がたくさん降ります地域におきましては、お客様の利便を考慮して、あるいは円滑な業務履行を図るためにお客様出入り口とか、それから構内の駐車場でございますが、そういうところの融雪装置というものも設置しております。 〔委員長退席、理事大森昭君着席〕 それから、施設関係でございますが、郵便局に除雪機だとかあるいは車両用スポットヒーター等を配備しているわけでありますが、また自動車については前輪駆動の自動車を配備しております。それから、逐次自動二輪車、バイクから軽自動車に切りかえてまいってきております。 また、職員の防寒用としては防寒着とかブーツとか、いろんな防寒対策を講じております。 それから、事業面におきまして御説明申し上げますけれども、冬期における集配業務だとかあるいは貯金保険の集金業務等は、積雪等のために職員の能力というものが低下をいたします。そこで、作業に要する時間が増加しますので人をふやしまして、冬期間一部地域については業務の一部を部外に委託したり、あるいは非常勤職員をさらに雇用したりして業務運行の確保に努めているような次第であります。 以上申し上げましたように、今後ともこの豪雪地域における環境に配意しながら、適切に対処をしてまいりたいというふうに考えております。
○星川保松君 最後に、郵政省関係のODA予算はちょっとしかないようでありますけれども、今までどういうことをやってこられ、今後どういうことをやっていかれるか、これだけお伺いしたいと思います。
○政府委員(白井太君) 先ほど大臣の方から若干お答えをさせていただいたことと関連するわけでございますが、大きなものを幾つか挙げてみますと、技術協力の一環といたしまして研修員という形で、平成元年度の場合で言いますと五百人ばかりの外国の方を受け入れております。かなりの方は電気通信とか放送の関係についての技術の習得あるいは研修ということで来ておられますが、地域別に見てみますと、アジア・太平洋地域から研修を受けに来ておられる方が二百六十名ばかり、半数以上に上っております。そのほか中近東アフリカ地域から研修員が約百四十名、それから中南米地域からが約百名というようなぐあいになっておりまして、特に開発途上国に対して技術的な意味での研修というのをさせていただいております。 それから、今度は逆に我が国からの専門家を派遣するというようなこともいたしておりまして、研修等の目的で専門家を派遣いたしましたのが平成元年度で百三十七名でありますが、そのほかにいろいろなプロジェクトに対して技術協力をいたしますとか、あるいはプロジェクトをもう少し具体化したいということで開発調査をするというようなときに、やはり専門家が行っていろんな下調べ等を行ってあげるというようなことも相当数ございまして、これらを両方合わせますと我が国から相手国に派遣した人の数というのは約二百名という数字に上っております。 これらは大体主として国際協力事業団というところを通じてやっておるものでありますが、大体政府全体の中でのシェアといいますか、どの程度の比率を占めるかということを簡単に申し上げますと一割ぐらいの比重を占めておるというふうに申し上げられようかと思います。 それから、通信関係の資金協力につきましても、平成元年度の分ですと円借款で約六百五十八億、それから無償贈与というのが百二十億ということになっております。 大体その程度が私ども郵政省関係のODAの概要でございます。
○星川保松君 終わります。
○鶴岡洋君 最初に大臣にお伺いしますけれども、大臣になられて二カ月、所信もお伺いしました。この所信の中で「郵政行政の基本的な考え方について、私の所信を申し上げます。」と。この中で「国際社会の調和ある発展に貢献していかなければなりません。」とか、「国内においては、」「東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展」、したがって「国民生活と極めて密接なかかわりを持つ郵政行政は、このような内外諸情勢の動向に的確に対処しつつ、」「豊かで住みよい地域社会づくりや諸外国との協調、協力関係の構築等の課題に積極的に貢献していくことが必要であります。」、こういうふうに言っておられます。 この幅広い郵政事業のどこに大臣は力を入れていかれるのか。全般的にどれもこれも、先ほど話がありましたけれどもバラ色で、こうあってほしいと我々も念願をしておりますけれども、全般的にはやらなきゃならないと思いますけれども、歴代大臣、今までの私の経験からいくと、私はどうしてもここはやりたい、どんなことしても私の大臣のときにやってみたいと、こういう披瀝があったような気がするんです。関谷大臣としてここをどうしても私はやりたいというようなところがおありかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) まず私がそれでは一つのものを挙げろと御指示をいただきますといたしますと、やはり私は地域間格差の是正をぜひしていきたい。 きょう先輩諸氏の御質問の中にもございましたように、四全総で一極集中を排除し多極分散型の国家を形成していこうというものがあるわけでございますが、これはそういう言葉が本当に使われてから長い日が過ぎておるわけでございますが、実際にそれが進んでいるかどうかというと、私はなかなか進んでいないと思います。 それで、交通網の整備をしてまず地域間格差をやっていこうというようなことで、これは新幹線であるとかあるいは高速自動車道であるとか、そういうものを通して、確かにその部分では格差が是正はされてきておると思うわけでございますが、もうその分野からの格差是正は余り大きなものがないのではないだろうか。今後は、電気通信というもの、高度情報化、これを通して地域間の格差を是正していく以外に私は方法がないと思いますので、ぜひこの格差是正のために努力をいたしたい。今回初めての公共事業でございますが、電気通信事業地域格差是正の十億円ばかりがおかげで獲得することもできたわけでございますから、そういうようなものを大きな起爆剤として努めていきたいと思っております。 それから、ある歴史学者が言ったりしておりますが、二十一世紀省は郵政省じゃないかというようなことを言われておりますが、私は全くそうだと思うわけでございます。今後電気通信分野は言うに及ばず、金融面におきましても、あるいは物流革命におきましても、小包であるとかそういうようなものを通して国民が一番要求をいたします分野の多いのはこの郵政省の問題ではないだろうか、そのように思っております。そういうようなことで、郵便貯金の問題とかあるいはまたふるさと小包の問題であるとか、そういうようなものをもっともっと国民の皆様方の要望に合ったものに変えていくというようなことをぜひやっていきたいと思っております。 それからもう一つは、郵便局あるいは郵政行政というものに対して国民が持っておりますものはもう信頼でございますから、また安心ということでございますから、それを裏切ることのないよう に、間違いのないように、明るい事業を進めていくというようなことが私の希望しておるところでございます。
○鶴岡洋君 国民の信頼と安心ということですけれども、先ほども及川委員の方から出ました一月二十六日に起きた新東京郵便局構内におけるいわゆる盗難事件でございます。大臣の所信でもこの件については触れられております。 郵便物は、入学願書、原稿、現金とその人にとってみてはかけがえのない貴重なものであり、また貴重な書類等でございます。特に書留郵便については、利用者は必ず相手に届く、こういう今言った信頼と安心、それを裏切らない、今まで郵政行政の中でやってきたわけでございます。 ところが、こういうことで盗難事件が起きた。この点について私は、確かに取扱数からいけば〇・〇幾つか、三%か五%か知りませんけれども、先ほどもお話あったように、犯罪件数は年間千二百件ですか。取扱数からいけば確かに数の少ないものでありますけれども、今言ったようにこれは貴重なものでございますし、仕事上限りなくゼロに近づけていくのが皆さんの仕事ではなかろうか、こういうふうに私は思うんです。 この件について管理体制といいますか防犯対策といいますか、新東京郵便局構内で起きたこれをきっかけにどういうふうにされるのか。具体的に何か考えがありますか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) その後の細かい事務的な対策につきましては局長の方から報告をさせていただきますが、このことは本当に大変なことを起こしてしまったわけでございまして、私も郵政大臣として国民の皆様方に重ね重ねおわびをしたいと思います。 あの内容は、御承知のように、実に短時間の、時間といいましょうか二、三分の間であったというふうに聞いておりますが、運転手の方がキーを外さなくして離れたわけでございますから、そのキーを外しておけばそういうようなこともなかったわけでございまして、全くこれは簡単な話でもあるわけでございます。そういうようなことで、車から離れるときにはキーを持って離れるようにすぐ指示をいたしましたし、その対策もすぐつくり上げまして文書でもっても連絡をさせたわけでございます。 先生のおっしゃるように、私はやはりそういうようなことで、いかに委託業者の方であるとはいえ、やはり内部のいささかの気の緩みでもあったのではないだろうかというようなことで、その後そういうようなことのないように指示をいたしました。 対策の内容につきましては担当の方から報告をいたします。
○鶴岡洋君 小野沢さん、簡単にね。
○政府委員(小野沢知之君) はい。私の職業人生で最高の沈痛のきわみでございまして、本当に眠れない夜を過ごしておりますが、名誉を回復したい、さらに全力投球したいと思います。 今大臣にああいう御答弁をさせて本当に申しわけなく思っておりますが、全国の運送会社と関係郵政局、それに私どもが参加しまして、これまでに徹底的にこれからの具体的な対策を今詰めておりますので、その案をたたき台にしてあした全国の関係者一同でもって対策協議を行う予定でございます。
○鶴岡洋君 もう一つこれに関連して、問題はその事後対策です。 あした各局長さんがお集まりになってそういう指示をするということですけれども、運送会社ですか指示をするということで、それも一つだと思いますけれども、現金書留は百三十五万、これについては被害額分の補償はされるとしても、この中の入学試験の願書については各校の入試担当者から被害者のリストアップが遅い、こういう批判があったようでございます。この点どうなのかということと、またたまたま何という作家ですか、作家の方の原稿について郵政省は原稿料というのですか紙代だけの補償だ、こういうふうに聞いておりますけれども、この点についてどんな対応をされたのか、その辺はどうなんですか。
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。 私どもとしまして、今回の事件の重要性にかんがみまして、緊急の対策としてとにかくお客様の立場に立って的確かつ迅速な対応をしようということで、特に今御指摘ありました受験期でございます。その入試関係の郵便物につきましては、受験の申し込みの締め切り日が定められていること、その対応に緊急を要するということで、一月二十六日の事件の発生以降、差出人の確認を急ぎまして、おわびと事情説明を行うとともに、大学側と連絡を緊密にいたしまして御理解と御協力をいただきまして、大学側から受験生に対して再提出用の願書を郵送していただき、被害に遭った受験生から大学に電話連絡すれば受験できる、そういったような好意的な措置をとっていただきまして懸命に対応しましたんですが、その結果、今回被害に遭いました受験生につきましては全員支障なく受験ができる運びとなりました。 それから、今御指摘のありました大学側から郵政省に対する照会でございますが、それは被害に遭った入試関係郵便物の通数、一月二十九日に千四十通と発表したんですが、その後三回変更があったということ、この辺を中心の照会でございましたが、結果的に四十四通の違いだったんですが、これには次のような事情がございました、いずれにしても非常に御迷惑をおかけしたわけですが。一つは、書留郵便物の受領証の原符に記載してある受取人名から判断して入試以外の書留郵便物として整理してしまったところ、差出人及び内容を確認するに従って入試関係郵便物であるということが判明したということ。それから、学部ごとの願書をそれぞれ一通の書留郵便物として計算していたところ、一通の書留郵便物の中に複数学部の願書が入れてあった。そういったような幾つかの事情からこういう結果になったということで、懸命に努力したんですけれどもそういったことで通数が四十四通違っていた、こういうことでございます。 それから次、作家の李恢成さんの件ですが申し上げますと、被害に遭いました書留郵便物の差出人に対しまして、判明次第、差出人の住所を受け持つ郵便局の管理者、郵便局長等が出向きまして心からおわびを申し上げたところでございますが、作家の原稿が含まれていることがそのとき御本人からの申告で判明したわけでございます。今回被害に遭いました郵便物というのはいずれも書留扱いの重要な郵便物でございまして、作家を初め被害に遭ったお客様に対しまして何としても郵便物をお返ししたいという気持ちから、主要新聞紙上に郵便物を返してくださいという犯人に対する、犯人の良心に訴えるそういう広告を行いまして、犯人が一刻も早く検挙をされ郵便物が戻ってきてほしいというそういう切望の気持ちから今のようなことを行ったわけです。 なお、損害賠償の事後対策についてでございますが、今鋭意個別に取り組んでおりまして、二月二十日現在、盗難に遭った書留郵便物数千五百四十一通のうち約千四百通、約九〇%が話し合いがついて完了いたしました。なお努力いたします。作家の方は要償額を申し出ていなかったものですから一万円以内の中でお話をするということですが、こういった新聞広告等でもってその辺で決着がついている、こういうことでございます。
○鶴岡洋君 決着ついたんですか。
○政府委員(小野沢知之君) はい、そういうふうに聞いております。
○鶴岡洋君 一万円というのは、私にとっては大金でございますけれども……。入試の件はわかりました。 今後の問題として、要償額の申し出があるなしにかかわらず、現金の場合は二十万円という限度がある、それからほかの件については二百万という限度があるわけですけれども、この点について今一万円と。原稿何枚かちょっと私わかりませんけれども、原稿等の価値判断というのはこれはなかなか難しいと思いますが、その点についてはただ難しいというだけじゃなくて、やはりある程度 の基準を設けて、それでもう少し温かい配慮が必要じゃないかな、こういうふうに私は思うんです。その点もぜひ考慮に入れて考えていただきたい、これ要望しておきます。 そこで、私はこの補償額に関連して一昨年平成元年の十二月五日、当委員会で書留郵便物の補償額の見直し、これは五十七年の六月一日に決められてもう十年ぐらいたつわけです、今言った二十万と二百万というのは。この見直しをやる必要があるのではないかと。これはいろいろ書留も多くなりましたし、社会も複雑になってきたし、内容もいろいろ難しい問題も出てきております。この点について局長は、「最近賠償限度額を引き上げてほしいという利用者からの御要望が寄せられておりまして、現在の経済活動の発展に伴い、高額の現金や物品を郵送するニーズも高まっているというふうに考えられますので、御指摘の賠償限度額の引き上げにつきましては、今後需要動向等を勘案いたしながら検討していく」、こういう答弁を私はいただいているわけです。 小野沢局長は非常に課題に対して意欲的であるし、即決即断ということではできないことかもしれませんけれども、平成元年十二月ですからもう一年半近くたつわけです。早急に検討をするというその検討結果ほどうなったんですか。
○政府委員(小野沢知之君) 答弁した本人でありますので明確に覚えております。平成元年十二月五日の本委員会の席上、先生から書留の補償額の見直しをする必要があるのではないかという御指摘をいただきましたけれども、先生の御指摘は時代の流れに沿って書留制度の内容を改善すべきであるとの大切な御指摘と受けとめさせていただきまして、担当のところでずっと検討させてきました。 その間、ほかにいろんな問題があったんですが、そこで現時点の私の判断を申し上げますと、高額なものを郵送するニーズの動向等を踏まえまして、現在具体的な改善策を詰めているわけでございますけれども、現金書留の損害要償の限度額二十万円を引き上げるという方向でもって結論を急ぐことを考えておりまして、四月中に一定の結論を出すことを目途にこれから研究を深めたいというふうに考えております。
○鶴岡洋君 次に、貯蓄奨励手当についてお伺いしますが、郵便局員の貯蓄奨励手当が不正に支給された。これは二月二日の新聞、「超過払い6億円」と、こういうふうに見出しが出ておりますけれども、この貯蓄奨励手当とはどんな手当なんですか。
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金の貯蓄奨励手当は、積極的に貯蓄奨励に努力した職員に対しましてその努力に報いるために支給されるものでありますが、制度的にはいわゆる労働関係法でいうところの労働条件でございまして、関係労働組合との間に協約を締結しまして、それを受けて直接的には郵便事業職員特殊勤務手当支給規程に基づいて支給されている制度でございます。 〔理事大森昭君退席、委員長着席〕 具体的に申し上げますと、職員が積極的勧奨により貯金の契約を成立させた場合に、一定に定めます商品ごとの手当支給率に基づいて支給してございますが、この手当支給率は多岐にわたっておりまして、例えますると貯金の種類別、預入期間別、新規預入か満期預入かという別、それから例えば最近のMMCのような場合、定期性の貯金でございますが自動継続なのか否かというふうな別、これらによりまして約二十八種類程度の支給率の設定になってございます。 この手当制度がメリットシステムといたしまして長年にわたって定着してまいっておりまして、職員の意欲の向上を図る、それから事業の円滑な運営に重要な役割を果たしておると認識しております。事業運営上も必要なものというふうに考えているところでございます。
○鶴岡洋君 この超過払いということは今から十年前、三十四兆円と言われるいわゆる預金がされて、御存じのように定額預金ですが、そのうちの二十八兆円再獲得というんですか、八二・五%を再獲得した。この努力は評価するとしても、去年V90作戦、こういうことで四月から十一月まで、十年前のいわゆる高金利定額貯金が満期になった時期でございますので、この貯金をいわゆる再獲得するためにこういう作戦というんですか、それを組んで全国で駆けずり回ったということなわけでございます。 今おっしゃるように、満期後の更新に成功すると貯金額の〇・一八%で、百万円の貯金を集めると千八百円支払われる、簡単に言いますと。また、新規契約になると支給率は三倍の〇・五四%にはね上がる。簡単に言えばそういうわけでございますけれども、そちらからいただいた内規の規程、これけさいただいたんですけれども、この内規の規程からいくと幾つもあるんですね。例えば積立郵便貯金、据置期間が三年の積立郵便貯金は手当額が「第一回預入金額の百分の十五に相当する額に百分の九十を乗じて得た額」、こういうのもありますし、それから定期郵便貯金では、預入期間が一年の定期郵便貯金は「預入金額の百分の〇・一に相当する額に百分の九十を乗じて得た額」、これがずらずらずらっと相当あるんです。 こういう規程を設けながら今度六億円の超過払いをしたというのは、こういうのを無視して、これ内規なんかあってもなくてもいいんじゃないかなと思われるような結果になっているんですけれども、この内規を守るようないわゆる規程というんですか、指導というんですか、これはどうなっていますか。
○政府委員(松野春樹君) ただいま先生御指摘いただきましたように、貯蓄奨励手当につきまして先般新聞等で取り上げられたことは十分承知いたしておりまして、御心配をおかけしたことにつきまして大変恐縮に存じております。 ただ、この手当の支給に当たりましては、先ほどもちょっと触れましたが、関係規程に基づきまして基準に該当するか否か、事前のチェックに加えまして事後的なチェックも行うことになってございます。今回取り上げられましたいわゆる手当の返納ということがこの事後的チェックによる精算手段が制度化されているものでございます。 例えば、返納により精算する場合でございますが、一番多い例だろうと思うんですが、お客様の都合によりまして短期で解約された貯金につきましては支給額をやはり解約時点で補正する必要がございます。それから満期再預入の場合、これは新規の預入の三分の一の支給率に基準としてなっているわけでございますが、この手当支給率が、先ほどもちょっと私触れましたように、貯金の種類等によりまして大変複雑になっているために満期と新規を取り違えて誤計算してきたような場合が間々発生いたします。これをやはり事後チェックにより支給額を補正するというふうな場合もあるようでございます。 こうした取り扱いにつきましては平素から関係規程に基づきまして毎月実は行っているわけでございますが、特に本年度は三十四兆円という私どもの持っておる全資産額の四分の一に近い額が四月から十一月の間に集中満期という形で出てまいりました。これの再吸収の仕事が大変重要な仕事であったわけでありますが、この中で当然のことながら預入額の増大がありまして、手当支給額も増加している状況にありました。そこで、支給手続の万全を期しますために念入りな事後チェックを行うよう特に強調して指導してまいっているところであります。 いずれにしましても、この手当関係を規程に基づきまして適正に支給するということは当然のことであり、今後ともまた手当支給に万全を期すよう指導の徹底に努めてまいりたいと存じます。 なお、この手当の支給区分が大変複雑であるという点につきましては、これは私の一存だけでは何ともいたしようがありませんが、関係労働組合その他関係の向きとよく相談してみて、よりよい形がとれるものかどうかということは日々また研究してまいりたいというふうに考えております。
○鶴岡洋君 そうすると、簡単にお聞きしますけれども、積み立てだったのが今度は定額にすると か、定額だったのが今度は積み立てにするとかということで、ややこしいことを言ったいわゆるお客さんの方が悪いのか、それとも内規が非常に複雑で難しいためにこういうことが起きたのか、今後どういうふうにしたら、どこが欠けていたのか、その辺はどういうふうに認識をされていますか。
○政府委員(松野春樹君) この手当の返納制度につきましては、お客様が悪いということは全くございません。ただ、先ほども一つの例で申し上げましたが、例えば定額貯金の場合に据置期間が六カ月になってございます。ところが、これはもうお客様の事情で三カ月で解約される場合があります。しかし、手当としては最初に一応六カ月の据置期間は満たしていただく前提でお支払いしているわけでありますから、それを事後補正するというふうなケースの場合を述べさせていただいたわけです。お客さんの都合ではなくて、やはり私どもの内部でしっかりした支給を行うということが大事な問題だと認識しております。
○鶴岡洋君 時間がないんで飛ばします。 話は違いますが、昨年衛星放送受信対策基金が創設されましたけれども、この制度の活用状況。まず、現在まで助成金交付を受けた申請の状況はどのぐらいになっていますか。
○政府委員(桑野扶美雄君) 現在の交付状況を申し上げますと、申請中のものも含めまして九十八世帯でございます。
○鶴岡洋君 この基金の創設に当たっては年間に一万件ぐらいの助成の交付を想定されていた、こういうふうに思いますが、この法案が昨年の補正予算の関連として三十億円の基金ということで出てきたわけです。あのときも私申し上げましたけれども、この三十億円の運用益でそれをやる、こういうことでございましたけれども、今難視聴世帯はどのぐらいあるんだ、こういうことで最初お聞きしたら十万件、十万世帯か。去年聞いても十万件、おととし聞いても十万件、五年前でも十万件。これは、いわゆる都市とは違いますから、自然環境で見えないという、こういう難視聴地域を対象にして基金をつくる、こういうことだったわけです。 そうすると、三十億の運用益で、五%と言っておりましたから一億五千万ですか、年間。それはどのぐらいまでで十万件が、いわゆる全部はなかなかできませんけれども、完成するんだと言ったら、それは当分の間。当分の間というのは何年なんだと。約十年という答弁がちゃんと出ておりますけれども、十年ということは、十万件を十で割れば単純計算で一万件になるわけですね。一万件が、今おっしゃったのは九十八世帯、百分の一になるわけです。こういうことについてどこに無理があったのか、この辺はどういうふうに考えておられますか。
○政府委員(桑野扶美雄君) ただいま先生の御質問、針のむしろに座っているような気持ちで伺っておりましたんですけれども、大変言いわけめいて恐縮でございますけれども、制度の成立が御承知のとおり昨年度末でございまして、自治体の方といたしましては新年度の予算は既に組んでしまっていたということで間に合わなかったということが一つございます。 さらにまた、実施の段階になりますと、対象世帯が各市町村の一部、つまり個々の世帯に対する補助であるというようなこともございまして、決してこれは全部ということではないんですけれども、一部の個人のために自治体のお金を使うことに対するある種の抵抗みたいなケースも出ておるようなことも聞いておるわけでございます。 いずれにいたしましても、それもこれも地方自治体等に私ども制度の周知と理解をもっともっとさせていただかなければいけないというふうに思いますし、そのつもりでただいま努力をいたしておりますので、今後制度の活用につながっていくのではないかというふうに考えているところでございます。
○鶴岡洋君 きょうは大蔵省が来ていないからおたくに言ってもしようがないけれども、大体三十億円の基金をつくるという、いわゆる補正でやるということ自体が、去年もこれ問題にしましたけれども、財政法二十九条に抵触する疑義があると、こういうことで去年申し上げました。それはそれとして、なぜ去年の補正のときにこの基金をつくらなきゃならないのかと聞いたら、これは緊要なものである、急ぎのものである、だから三十億を基金にしてその運用益でやると、こういう話だったんです。それよりも何よりもこういうことをやるについては、それはいいことであるから私は賛成はいたしました。 もっとそちらでやるならばやるように調査をして、大体難視聴地域というのは、市町村が全国で三千三百ですかある中で、これもおたくの方から聞いたんですけれども約二千市町村。それで、郵便局はいつも言われるように二万四千のいわゆる足を持っている、ネットワークを持っている、これはもう郵政省の誇りだと、こういうふうに言っておるわけですから、二千市町村ぐらいは、業務は違いますけれども、指令を流せばこことここほどのぐらい、何世帯ある、大体この地域は大変なんだと、こういうことで調べられると思うんですよね。要望はどうなのかということも、いわゆるニーズもそこで調べればどんな程度なのかということは私はわかると思うんです。 それにしたって、何も補正で急に組まなくても本予算があるんですから、本予算でやったらどうだと、いやこれは緊要だから、大変だから、大切だからということで去年やったわけです。もともと二十九条にも抵触する疑義がありますから、私は補正でやること自体がおかしいとまず思います。 いずれにしてもこういうことで、まだ九十八世帯ですか、できていないということは、来年は一万五千も二万もということにはならないと思いますけれども、これからどういうふうにされますか、これ。
○政府委員(桑野扶美雄君) 私ども今もやっておるわけでございますけれども、やはり地方自治体が難視聴という問題に寄せる関心というのが一つのキーポイントであろうと思います。今までを見ておりますと、難視聴解消というのはNHKがやるものだあるいは民放がやるものだということで、地方自治体がこの問題に関心を寄せるということはほとんどなかったわけでありまして、ただいま先生がおっしゃいましたように、私ども実態調査をするということで、例えば自治体にあなたのところの難視聴の状況はどうですかと聞いても、それを受けるセクションすらございません。つまり、自治体としてのそういうものに関心を持っているセクションというものすらないのが通例のようでございまして、私どももこういうところから、まず自治体に対する御協力、御支援みたいなことをやり始める必要があろうというふうに思っております。 それで、先生も今お触れになりましたけれども、三千三百ほどある市町村のうちおよそ千九百の市町村に私どもから見て難視聴地域があるんじゃないかというふうに思われますものですから、パンフレット等の御案内を差し上げましたし、都道府県知事あてに私及び機構の理事長の名により御協力の依頼も申し上げておりますし、さらにまた都道府県に対しましては地方電監から直接伺って制度の説明をいたして御協力をお願いいたしております。さらにまた、差し上げました千九百市町村の中から、緊急といいますかそういうところがあることが明らかなといいますか、こちらで見てそういう感じのする関係の三百六十ほどの市町村には電監の方から直接個別に訪問して、あるいは電話によったりして、もっと密度の濃い接触をいたしておる最中でございます。これで私ども参ったわけでございませんので、新年度に向かってさらにまた努力を重ねて制度の趣旨を生かせるようにしたいということを願っている次第でございます。
○鶴岡洋君 時間がありませんからまた後でお聞きしますけれども、大体この運用益というのは現在どのぐらいになっているんですか。
○政府委員(桑野扶美雄君) 運用益につきましては、市中銀行に預金をしておるようでございますけれども、平成三年一月末現在約二億七千万円になっております。
○鶴岡洋君 こうなると、運用益はどんどんどんどんたまって、あなたのポケットへ入るわけじゃないですけれども、法律でできてしまったことですからこれをほかに流用するというのもちょっと難しいことなんですが、十万円のパラボラアンテナを買うとすれば地方自治体が二万五千円、それから国が二万五千円、本人が五万円と、こういうことですけれども、それよりも最初からダイレクトに十万円なら十万円ということをやった方がよかったんではないかなと。これは法律ができてしまっているからなかなか難しいと思います。 この基金は今の調子でいくと、まだ一年しかたっておりませんけれども、九十八世帯でこれではだめだと私は断定はしませんけれども、これから促進策をどんどん立ててやっていかなきゃならない、こういうふうに思います。いずれにしても、今のこの状況からいくと運用益はどんどんたまる、こういうふうになると思うんです。 この点について、じゃ難視聴地域はふえるかというと、私は多少はふえると思いますけれども、先ほど言ったように三年前も十万世帯、今も十万世帯なんてこう言っているわけですから、そんなにふえないと思うんです。かえって減るんじゃないかと思うんです。日本は火山国ですから、噴火して山がどんどんできるというんならまた話は別で、そんなことはあり得ないんですから、そういうことを考えてこの運用益を何かに利用するような方法をまた考えたらいかがかな、こういうふうに思うんですけれども、その点はどうですか。
○政府委員(桑野扶美雄君) せっかく先生方にお願いしてつくっていただいた制度でございますし、この制度そのものはやはりNHKの地上系のテレビジョン放送の難視聴地域の解消を目的としているわけでございます。したがいまして、目的を達成する、あるいはその使命が終わる期間の間は、やはりこの目的に沿って使わせていただきたいと思います。
○鶴岡洋君 最後に、この難視聴解消の問題ですけれども、これも昨年の深谷郵政大臣のときにも私お聞きしました。今私の言ったのはこれは辺地のいわゆる難視聴解消対策ですけれども、いわゆる都市における難視聴解消対策というのは今四十万世帯とか五十万世帯と言われておりますけれども、これは私はふえる可能性があると思う。今、山中さんがおっしゃっていましたけれども、山はできないけれどもビルはどんどんできるわけですから、そっちの方に何とか流用するような方法も考えられるんじゃないかなとも思いますし、この都市におけるいわゆる難視聴というのはこれは非常に複雑化しておりますので、受益者じゃなくて、加害者負担という被害を与えた人の負担ということになっておりますけれども、これもやはり見えないことには間違いないわけですから政府の方で考えた方がいいんじゃないかな、こういうふうに思います。それを要望して私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山中郁子君 初めに、郵政省に一点だけお尋ねいたします。 私、これまでも何回か当局が労働組合をいろいろな形で差別をすることについての問題点を指摘し、またその改善方も申し入れてまいりました。そのケースで、端的に言えば、郵政当局はいつも相手が、組合がどういう組合であれ差別はしないと、こういう御回答なわけで、それを繰り返されてきたわけです。 きょうは他の問題もありますので、このことはごく短時間、端的にお約束をいただきたいと思うのですが、きょう私が申し上げたいのは、組合事務室の問題もあるんですが、これと両方やると時間がないので掲示板のことだけちょっと改善方のお約束をいただきたいと思います。 組合事務所についても局舎の事情だとか場所がないだとかいろいろいろいろ理由をつけて問題解決がおくれているという実態がありますんですけれども、もっとはっきりしているのは掲示板なんです。掲示板を保障することについては、何ら私は支障がないはずだと思うんですね。壁があるんだから、いっぱいね。全逓とかそれから全郵政にはちゃんと保障していて、郵産労、郵政産業労働組合には保障しないと、こういうことは全く根拠がないわけです。場所がないとか予算がないとか上局の指示がないとか、そういういろんなことを現場では言われるわけですけれども、そういうことを理由に消極的姿勢を取り続けていますので、これはもうとにかく解決してほしいということがきょう郵政省に一点だけ伺いもし、また約束もいただきたいことです。 現在八十一支部、郵産労の支部が全国にあります。ここに掲示板を保障しているのが三十一にとどまっています。残り五十支部にはこれが保障されてないんです。だから、何か余裕がないとか壁がないとか上局の指示がないとか、そういうことをいろいろ言っているわけね。 事前に私郵政省にちょっといろいろ調査をお願いしまして、この数字は照合されていますので間違いないと思います。ですから、直ちにやはりこれらの問題点について改善を図られたいということです。いかがでしょうか。
○政府委員(渡邉民部君) 組合掲示板の設置については、組合の方から申請があった場合に、庁舎管理権者である当該郵便局長、庁舎を管理している郵便局長さんですね、その郵便局長が業務支障の有無だとか、局舎の事情だとか、予算とか、そういうものを総合的に勘案しまして掲示板ができるかどうかというのを判断して進めているような次第であります。
○山中郁子君 じゃ、解決するわけ。
○政府委員(渡邉民部君) はい。
○山中郁子君 局舎の事情といったって壁はいっぱいあるんだから張るところがないということはあり得ないんで、そんなことをおっしゃるなら、私、大臣と一緒にちょっと現場視察、早速ですけれども一緒に行くことをお約束いただきたいんですけど、とにかく改善するならするとちゃんと言って。
○政府委員(渡邉民部君) 今申し上げたようなこと、なかなか予算とか、その郵便局の個々の事情がございますので、どういうふうにするかというのをここで今申し上げるというのはなかなかうまくいかないのが実態でございます。 で、今先生がおっしゃられましたように八十三支部ありまして、これも平成二年度に十五支部ぐらいふえたわけですね。トータルとして八十三支部ありまして、三十一支部は設置をされているわけであります。それから、平成二年度中においても八カ所ぐらいは新たに設置をされているわけであります。
○山中郁子君 これから解決するのかどうかと言っているんです。改善してよと言っている。
○政府委員(渡邉民部君) したがいまして、先ほど申し上げましたように、局舎事情とか予算の事情とか、そういうものを勘案しながらこの問題を解決していきたいと思います。
○山中郁子君 大臣、労働組合によって差別をふることはなさらないということは何回もあれして、当然のことだと思うんですけれども、実際問題としては今何か煮え切らない答弁をされていらっしゃるので、政治的な、大臣の基本的な立場で結構でございます。積極的に解決をするということをお約束ください。そうでなかったら一緒にちょっと、本当に壁がないのかどうか見てきましょう。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 組合によって差別があるなんということは絶対あってはならないことと私自身考えておりますし、またもろもろの問題につきましては私も指示を出しまして、解決の方向に向かって努力をいたします。
○山中郁子君 ぜひひとつ早期の解決を要望しておきます。 次に、きょう私は参考人に御足労をいただきましたけれども、NTTに関してお尋ねをいたします。 せんだってNTTの東北ネットワークセンターにも直接お邪魔をいたしまして、この東北ネットワークセンターの業務集約について具体的に事情もお伺いもし、それから問題点の把握にも努めてまいりました。限られた時間でしたのでまだ不十分なところも随分あるんですけれども、やはりかなり重要な問題だと思いますので、この機会にぜひ明らかにもしていただきたいし、対応についてもぜひお約束をいただきたいことが二、三ございます。 まず、余り長い解説は要らないんですけれども、一体このネットワークセンターの業務集約というのは何のためにするのか。それから、これは単に東北だけじゃなくて、計画としては全国として考えられているということを東北のネットワークセンターでも伺ってまいりましたけれども、その全国計画はどうなっているのか。その全国計画は時期的に大体どういうプログラムで進めようとされていらっしゃるのか。この辺を最初にごく簡潔に外郭をお知らせください。
○参考人(武内宏允君) ネットワーク事業本部長の武内でございます。ただいまの先生の御質問にお答えをさせていただきます。 弊社といたしましては、将来にわたりましてより安い料金で多彩なサービスを、またお客様に信頼してお使いいただくということをモットーにいたしまして新しい技術を積極的に導入をいたしますし、また業務の効率化を図りました。それと、必要な要員につきまして必要なところに配置をするということを全国、全部門にわたって今進めているところでございます。 その中で、ネットワーク部門につきましては、交換機等の保守にかかわりまして、交換機でございますとか伝送路といったいわゆるネットワークのディジタル化を進めているわけでございますが、その促進によりまして省力化を図るということと、各種の遠隔監視制御のシステム、そういったいわゆる省力化システムを積極的に導入いたしまして広域体制をとって、今一県一ネットワークセンターということで進めているわけでございます。 一方、監視制御という仕事につきましてはさらに広域的に見るような形をとってございます。その一環として、今御指摘の東北でございますが、東北につきましては昨年、平成二年に東北全県を仙台にございます東北ネットワークセンターにおきまして一元的にネットワークの状態を監視をし、必要なコントロールをする体制をとりました。 それと並行して、今具体的に一県一ネットワークセンターという構想にのっとりまして、いわき、郡山、会津若松の各ネットワークセンターを福島のネットワークセンターに、それから八戸のネットワークセンターを廃止いたしまして青森のネットワークセンターに、それから山形ネットワークセンターに酒田分室がございますが、それも廃止をいたしまして山形ネットワークセンターに業務を集約いたしまして、東北につきましてはそういう形で一県一ネットワークセンターという体制をとろうとしているわけでございます。 本件につきましては、東北につきましては四月の時点でそれを完了するべく今進めているわけでございますが、全国的にも今その方向で進めておりまして、地域によって進み方が若干違っておりますが、平成三年ないし四年のうちにそういう体制をとろうということで進めております。
○山中郁子君 東北については私は伺ってきたので大体わかるんですけれども、そうしますと全国は平成三年ないし四年度中にということのようですので、それはちょっと計画を、各地方別に大体いつの計画ということで後でお示しください。よろしいですね。 それで、私いろいろ問題があると思うので、限られた時間で全部きょう解明できないので非常に残念なんですが、一つはやはり加入者サービスのダウンという問題が必然的に伴うと思います。 これは東北でもお伺いしたんですけれども、絶対に大丈夫だということは言えないわけよね、遠隔監視装置がどうできたとか技術革新がどう進んだとかいっても。ごく最近の例でも、これは一月十九日の読売の夕刊に報道されているものですけれども、「NTT回線一時混乱」ということで、都内―九州の電話、ファクスがケーブル切断事故によってかなり混乱したという記事が出ております。これは相当やっぱりいろいろな影響を与えたんですね。 ですから、おたくがこういうことをやることによって、障害が起こった場合に、人が今まではちゃんといるわけでしょう。今幾つかおっしゃいましたね、酒田、若松、いわき、八戸、郡山。今はまだそこにあって、人がいてそこで保守しているわけでしょう。だけど、その人間を今度こっちへ移しちゃうわけでしょう。よそへね。そうしたら、今度そこで障害が起きた場合にまたわざわざそこへ行かなきゃいけない。そういうことを今予測されるにもかかわらず、どうしてそういうことをしなきゃいけないのか。 そういう問題点は、私はやはり加入者サービスの上で十分慎重に扱うべき問題であるというふうに思っておりますけれども、そういうことが全くないなんということは保証できないと思いますよれ。その点どうですか。
○参考人(武内宏允君) お答え申し上げます。 今までの私どもの仕事のやり方と申しますか保守のやり方と申しますのは、設備がございまして、そこに人を張りつけまして、人をベースにして故障が起こりましたらそれを直すという形でお客様サービスを保証しておりました。しかしながら、今お客様方の御要求というのは大変高度になっておりまして、そういう形では大変時間もかかります。そういうことで今ネットワーク全体を一カ所で見て、それで的確な判断をして措置をするという形をとるわけでございます。 その前提は、今までは設備が故障いたしますと故障を直すという形で措置をいたしましたが、それではおそいということで、あらかじめ予備の設備を用意しておきまして、一たん事が起こりましたらそちらの方へ自動的に切りかえてサービスを回復してしまう、故障修理をせずにサービスを回復する形をとるわけでございます。 今特に幹線部分におきましては光ファイバーあるいはマイクロウェーブ、場合によっては通信衛星を使いまして伝送路を多ルート化というのにしておりまして、どこか一カ所切れました場合も自動的に切りかわってお客様には御迷惑をおかけしない、そういう体制をとってきておるわけでございます。その後人を派遣して壊れたものについては直す、こういう形にしておりまして、従来の故障を直す形でお客様サービスを維持するということじゃなくて、切りかえることによってするという、そういう体制をとっているという違いがあるわけでございます。
○山中郁子君 あなたはそうおっしゃるけれども、そして東北で私が事情をお伺いしたときにもそのような趣旨のことは言っておられました。 今私が例として取り上げました都内から九州の電話の「NTT回線一時混乱」というこの記事は、具体的に言いますと、NTTの資料によりましても、これは件名としては「津―奈良間の伝送路の故障」についてということで、東京―九州間の市外発着信困難等、発生日時一月十九日、ことしですよ、九時二十四分、回復日時一月十九日の十一時二十三分、これは回復といっても主なところの回復であって、つまりこの間異常時間としては一時間五十九分ある。あなたはそういうふうに多ルート化になっているから大丈夫です、サービスは変化ないと言うけれども、これだって結局切断したんですよね。故障状況、奈良支社発注の工事においてそこのケーブルが全断したということが故障の原因です。それで、お客様への影響として、東京―九州の市外通話がかかりにくくなった。首都圏(東京、横浜、千葉)から九州の自動車電話がかかりにくくなった。専用回線は九十三回線、これはハイスピードディジタルが六十八回線、一般が二十五回線ですが、故障となった。異 常時間としては、東京―九州間の疎通困難回復確認まで一時間五十九分。そして罹障ケーブルの接続完了、システム全回復、つまりすべてがすっかり済んだのが全回復時間としては九時間一分かかっている。これはおたくの資料ですよ。それから問い合わせ申告、この間二千百二十三件ありました。たくさんの加入者からこの問題についての苦情並びに問い合わせがあったわけですね。 実際こういう事態が起こっているじゃないですか。あるじゃない。あるんでしょう。これからだってこういうことは考えられるわけでしょう。
○参考人(武内宏允君) 今御指摘の件につきましては、大変お客様方に御迷惑をおかけして申しわけなく思っているわけでございます。 今回奈良でケーブルが切断をされましたが、本来でございますと、回線が分散をされているべきところがその管理が怠っていた部分がございまして大変御迷惑をおかけしたということでございまして、本件につきましては、その状況をつぶさに掌握をしておりまして改善措置を打っているところでございます。 建前で最初申しました分けておりますというところでありますが、分けたことが十分活用されていなかった部分があったということでございまして、これは二度とこういうことが起こらないような形で今措置をしているところでございます。
○山中郁子君 今あなた建前とおっしゃらなかった、建前と。いみじくも何か語るに落ちるという感じがします。建前でそういうことを言っていたってだめなのよ。 今たまたま非常にあり得べからざることがこれだけ例外的にあったようにおっしゃるけれども、同じ記事に札幌中心部でも同様の事故があったということがやっぱり掲載されていますね。建前がどんなものであっても、現実にこういう問題が起こっている。ほかにもたくさんありますよ。そういうシステムダウンをもたらす中身があるんだから、あなた方はやはり加入者サービスというものをまず第一に考えなきゃいけない。これからそんなことが絶対ないなんて結局言えないわけでしょう。あったらどうしますか。あり得るわけだから、現にこうやってあるんだから。一つだけじゃないですよ、ほかにもたくさんあるんだから。 そこのところを私は今申し上げているので、加入者に対するサービスというものを考えないで、あなた方の計画でもって三月一日にどうする、四月一日にどうする、全国は平成三年度、平成四年度というようなあなた方の業務の計画だけでこういうことを進行してはならないでありましょう、そういうことについては慎重に対応すべきでありましょうということを私は申し上げておりますので、これ以上これについて時間はとりたくありませんが、その基本的な考え方についてだけお伺いをしたい。建前じゃなくてね。
○参考人(武内宏允君) 現在、先ほど申しました多ルート化、これをずっと実行しておりまして、その成果というのは大いに出ているというふうに思っておりますが、今御指摘いただいた点、お客様にどう御迷惑をおかけしないかということは、私ども今競争下にあるわけでございます。ここは本当に何といいますか、これから競争下で私どもが社会的使命を果たしていくためにはお客様サービス、これをないがしろにして何か新しい体制をとるということはあり得ないわけでございまして、サービスと効率化ということを両立させる体制として今回これを実施しようとしているわけでございます。
○山中郁子君 競争でサービスとおっしゃるけれども、実際に二ルートだとか多ルートだとか言っているけれども、現実の問題として考えるならば、酒田にある保守の人たちを今度山形へ持ってくる、移す、そして酒田は無人化する。今度酒田のところで何らかの形で事故が起こった。建前じゃなきゃ実際にあり得るわけですから、そうしたら今度はこの方たちはみんなまたそこへ行かなきゃいけないわけですよね、人間が。そうしたら、あなたのおっしゃる加入者に対するサービスを万全にしなければいけないという現状よりさらに回復に時間がかかるわけです。そういうことをもたらすわけでしょう。 今までは酒田に人がいるからそこで直せた。ところが、今度は山形からかないしはどこか別なところから行かなきゃいけないわけでしょう。具体的な東北の提案だと山形から行くような形になるように伺いましたけれども、そうしたらその分余計かかるわけです。特に東北地方は冬になると雪が深くて交通も非常に不便になります。それから思わぬアクシデントも起こります。そうしたらまた数時間、本来なら酒田にもともといればそれですぐにでもより短い時間で修理に当たれるものが、結局そういう形にならざるを得ないというところがやはり重要な加入者への問題点であるということです。 二つ目の問題は、これもまた非常に重要な問題なんですが、このことに伴っていわゆる広域配転という問題が引き起こされてくる。つまり、そういう無人化に伴ってそれぞれのところに人が異動するということになります。 これも事前に、東北でもお伺いしましたけれども、若干人数が違っていて、本社を通じて今確認したところによりますと、合計で百八十一人、管理者が二十二人ということで、二百三名の方の異動というものになるということを伺いました。これはこれで確認していただければそれで結構です。内訳はこのとおりおたくから資料をいただきましたので。 それで、この百八十一人の中で二十六人の方たちはそれぞれ地元で兼務なり何なりの形で、どこかよその局へ配転しなくても地元で吸収されるというか、そういう御計画のようです。そういう細かいことについて私今立ち入って問題にする余裕がないのですけれども、一番やはり問題なのは、こうした配転の場合に基本的にはその職員の方々、労働者の方々の同意を得るということが私は大前提だと思いますし、東北でお話を伺ったときにもそのことは、渡辺副所長さんでしたけれども、渡辺副所長さんが責任者としてお出になって対応してくださいましたけれども、それは当然であるというお話でございました。その点はまずしっかりと確認をしていただきたいものですけれども。
○参考人(和田紀夫君) 労働部長の和田でございます。お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、いろいろ各種施策を打ってまいりますと、職場がその限りにおいてはなくなるところが出てくるわけでございまして、そういう場合には配職転ということが生じます。その配職転を実施するに当たりましては、業務の必要性あるいは本人のキャリア、適性あるいは希望、さらには家庭の事情等というものを総合勘案いたしまして、私ども必要なところに必要な人材を配置していくということで進めさせていただいているわけでございます。
○山中郁子君 本人の同意ということは当然のことながら前提としてお答えなすっていらっしゃるわけですね。
○参考人(和田紀夫君) 社員皆さんの希望が一〇〇%かなえられればそれにこしたことはないわけでございますが、先ほど申しましたように、それぞれキャリアも違いますし、業務側の必要性もそれぞれあるわけでございますので、希望がかなえられない、あるいはより近い希望であってもなかなかかなえられないというような場合も生じておりますが、御理解をいただくように進めている次第でございます。
○山中郁子君 この問題は今日本の、もちろんNTTの問題だけじゃありません。それから、前から問題にもなってきていますけれども、今非常に社会問題になっている問題ですよね。私はこの辺が、東北でNTTの方からいろいろお話を伺いまして、単身赴任をせざるを得ない、その場合の単身赴任手当を幾ら出すとか、そういうことを伺って私はNTTの考えていらっしゃることは随分常識的にも大きな問題があるし、今の現状、日本でこの問題を大きな社会問題としてとらえているというところからはかなりずれているという感想を実は受けました。 この点でぜひ認識を改めていただきたいと思いまして、多分NTTの方々もこういう点について は把握されていると思うんですが、諸外国の例は私もそれほど詳しくはありませんけれども、例えばアメリカなんかの状況を聞きますと、単身赴任というのはほとんどないと聞いています、特別なケースは別として。それほど本人の意向とか家族の状況とかそういうものを保障していることになるわけです。 この単身赴任の問題というのは本当に人権問題と言っていい要素も非常に強くなってきていて、それで労働省も最近これらの問題を重視して、労働大臣官房の政策調査部長が招集する研究会ということで転勤と勤労者生活に関する調査研究会報告というものが昨年の十二月に出されました。これは多分ごらんになっていらっしゃるかとは思うんですけれども、そこの中をちょっと見ましても大変重要な調査の結果が出ています。これは当然いずれ労働省のガイドラインという要素を持って研究が進められていくというふうに位置づけられていることでありますから、そのように御承知いただければいいと思います。 それで、この中ではっきりしていることは、第一に単身赴任という問題、私が単身赴任を問題にするのは、皆さん方の計画はほとんどが単身赴任を強いることになるということなんです。私が当事者からいろいろ事情聴取を受けた過程においても単身赴任を強いられることになるということがありますので、単身赴任にちょっと絞ります、時間の関係もありまして。 これは、労働省の調査の中でも単身赴任をせざるを得ない理由というのは何かというと、やはり一番多いのが子供の教育とか受験の問題。それから次に家族の生活の変化というか、家族がばらばらに移動する、奥さんが働いていればまた奥さんが移動する、一緒に移動しちゃうわけにいかないでしょう、そういう意味で変化ができないということ。変われないということ。それから、お金を借りて自分の家をやっとつくって一生懸命ローンを払っているところへもってきて、単身赴任で一家のあるじがどこかへ行くということではとてもできないということ。それから、年とった御両親だとかあるいは家族の病人の世話があるという問題、そういうことが大きな理由として単身赴任をせざるを得ないという状況が出てくるわけです。それが理由です。それは、今回のNTTの、先ほどあなたがおっしゃった各町の対象になっている方たちの状況もほとんど同じ理由でもって単身赴任をせざるを得ないということになります。 そうして、その単身赴任というものは一体どういうことになっているかといいますと、その調査の結果として、「単身赴任対策について」というのでこの研究会が出したことを若干御紹介いたしますけれども、「ゆとりある勤労者生活の実現は社会の最小単位である家族の充実を抜きにしてはあり得ず、転勤という企業側の必要性から生じる出来事を契機として、家族との別居を余儀なくされることは本来望ましくないことである。」、第一です。第二が、「単身赴任生活そのものの問題として、二重生活に伴う経済的負担、家族との別居がもたらす勤労者自身の心身の健康管理問題、家族とのふれあいの減少による夫婦関係や親子関係への悪影響などがあげられる。」。それから第三には、「単身赴任を余儀なくされた場合はもちろん、本人達が合理的に」、本人たちが一応そのとき納得して選択した結果であっても、「その情報・判断は短期的な視点に偏っていたり、長期にわたって単身赴任がどのような結果をもたらすかという点に関して情報が不足していることが多く、その結果、健康管理面や家族関係において予期せざる影響をもたらす危険性」がある、こういうことが指摘されているんですね。 私は、これらの点について、NTTの方々がまずこういう労働省のこの報告を御存じかどうか、お読みになっているかどうか、そしてそういうことについてはどういうふうに把握されていらっしゃるのか、ちょっとごく簡単でいいですけれども教えてください。
○参考人(和田紀夫君) 労働省の調査報告については承知しております。 それから、NTTといたしましても、業務の必要性から配職転ということが起こった場合、御家族帯同で新任地に行っていただくというのが原則でありまして、望ましい形だというふうに承知しております。したがいまして、御家族帯同で行けるように社宅のお世話、それから転校に伴う教育費のプラスアルファ分、実費の補償など、条件は必ずしも十分ではないかもわかりませんが、整えようとしております。 さらに、どうしてもやはりいろんな事情で単身赴任をせざるを得ないという場合には、その金銭的な負担あるいは精神的な負担というものの軽減のために、単身赴任手当の支給、それから帰郷実費の支給、さらには単身用の社宅というものもそろえております。そういうことでできるだけ軽減を図りたいということで考えております。
○山中郁子君 やむを得ず単身赴任せざるを得ない場合の手当みたいなものは幾らお出しになることになっているんですか。
○参考人(和田紀夫君) 月額一万円でございます。
○山中郁子君 あなたこれお読みになったとおっしゃるけれども、労働省のこの調査でも単身赴任者一カ月の生活費の平均は約十一万二千円。会社から支給される単身赴任関連手当の平均は約四万三千円。留守家族の生計費の減少分を考慮しなければ月々六万九千円の持ち出しとなる。その他経費も含めると、単身赴任により発生した経済的負担は一カ月約十万円である。四万三千円平均出しているという結果が出ているにもかかわらずこのような分析になります。 給与法、公務員の場合も、昨年の四月一日から施行されておりますけれども、単身赴任手当が新設されました。単身赴任手当の月額は二万円を基礎額とし、職員の住居と配偶者の住居との間の交通距離に応じて最高一万八千円がこれに加算される。少なくとも二万円、最高だと三万八千円か単身者赴任手当になる。NTTは一万円ですか。
○参考人(和田紀夫君) 単身赴任手当の支給額等につきまして、単身赴任者に対する環境整備というものにつきまして、それぞれの企業あるいは公官庁、内容が区々にわたっておりますし、また私ども正確な情報もそれほど多く持っておりません。 ただ、伺うところによりますと、今先生おっしゃられました官庁の例で申しますと、官庁には、間違っていたら訂正いたしますが、帰郷実費等の支給という制度はないやに聞いております。私どもは、そういうことで帰郷実費それから賄いをつけた単身赴任者の寮というものも、必ずしも十分ではございませんが整備しようとしておりますし、今現実にあります。そういうものをトータルとして処置してきておるわけでございます。したがいまして、トータルとして考えた場合にどういう差があるかというようなことについては、ちょっと私判断しかねる状況でございます。
○山中郁子君 それは、ちょっと余りとぼけないでいただきたいんですけれども、労働省の調査、あなたお読みになったならわかると思いますけれども、帰郷実費は、調査の結果は一カ月に一回、一カ月に一回として帰郷実費を出しています。あなたの方は、私が東北で伺ったら半年に三回だとおっしゃるのね。半年に三回というのは二カ月に一回でしょう。トータルしてみたって差が全く開くだけ、現状とね。そういうことがやはり、本当に働いている人たち、職員の人たちの立場に立って、その方たちの状況をよく見て、それで誠意を持って対応されようとしていない一つの私は端的なあれとして申し上げました。 だけれども、もっとね、もっと大切なことは、家族帯同で行ってもらいたいと思っているとおっしゃる。さっき労働省の調査でも私申し上げたけれども、教育の問題、あなた方だってそうでしょう、今子供さん何人。お幾つか知らないけれども、皆さんやっぱり子供の教育の問題とか、それから奥さんが働いていらしたらどうするんですか。あなたがやめて一緒に行かなきゃならなくなる。お年寄りが病気で寝込んでいらしたらどうなさるの。家族に病人があったらどうなさるの。そう いうことがあるからこそみんな行かれないわけですよ、企業に行けって言われたって。だから単身赴任の状況が今こういう状況になっていて、それが社会問題化しているんです。 私も幾つもの例を伺ってきていますよ。例えば、お父様が八十歳を超えている。お母様が七十四歳になられる。それでいろいろな病気を持っていらっしゃる。やはり出費もかさむし、とても心配で置いておけない。それから、自分がやっと家をつくったけれども、そのローンも返済をしなきゃならない。子供は高校の二年と一年であって教育費に月額六万円かかる。子供が転校するというのは今はもう無理だ。受験の問題もある。長男として父母の面倒を見ていてほかにだれか御両親の面倒を見てもらう人がいない。そういう状況の人が家族帯同で行かれますか。 もっといろんなケースがあります。NTTに就職をなすって長いことあちこち配転で行っていらして、やっと御自分の地元へ帰っていらした。それで十五年間酒田で働いていらしたけれども、今度また山形の方へ行け、あるいはどこへ行けと、こういうふうになってくる。そうすると、当然奥さんも働いていらっしゃるから別居しなきゃならない。人間的にも経済的にももう本当に耐えられない生活を強いられることになるという、そういう訴えはたくさんあるんですよ。 だから、私が申し上げているのは、最低でもこういう方たちの状況というのを、事情というのを当事者とよく話し合って、それで当事者の合意ということはそういうことを言っているの。 それで、現実に先ほど皆さんの方から、そちらからいただいた数字の中には、地元で流動する社員というふうにあなた方は数字を計上してくだすっているんだけれども、これは東北でお伺いした範囲でも、御自分の病気だとか御家族の病気だとかそういうことがあった場合には人道的に配慮してそこの場で、例えば今酒田と山形のことを申し上げていますけれども、酒田でそのまま他の業務と兼務する形でそこにいられるようにする、こういうことで何人かはそのように配置される計画をされていらっしゃるわけよね。 だから私は、そういうことも含めて、すべての当事者の人に本当に納得ずくでその方たちの合意を得るということを大切にしてほしい。それは理屈とか、あなた方の言うNTTの管理者が社員に強制するとか、そういうことが入り込まない働いている人たちの毎日の生活の状況、そういうものを本当に誠意を持って人間的な立場に立って話を聞けば、ああこの人の意見は聞いてあげなくちゃいけないなと思わなきゃ私はうそだと思うのね。そういうことをとにかく大前提にしてほしいということを、私は一番最初申し上げたことは、今日本の単身赴任の状況がどういうふうにあるかということをお含みになった上でやはりはっきりとお約束をいただきたい。
○参考人(和田紀夫君) 先生おっしゃられるとおり、配転という事態が発生しますと、社員それぞれに事情がありますので、非常に転勤しにくいという方もおられます。事前に意見を、希望を聴取しておりまして、その過程でどうしても御家族の実態あるいは御自身の実態というものを踏まえた場合に、転勤、他の地域に異動してもらうということがしにくい方が出てきます。そういう方については特段の措置をとっておるところでございます。 なお、私どもも一緒に働いている社員でございますので、できるだけその円滑な配置転換ができるようにというのが望んでおるところでございまして、私ども何も社員をいじめるためにやっておるわけでございませんので、したがいまして私どもの業務上の必要性それからその事情等々を十分意見交換しまして、御理解いただけるように努力してまいりたいというふうに考えております。
○山中郁子君 最後に、それはぜひ今後の問題としても、もう済んだ問題じゃなくてまだ解決していない方々がたくさんいらっしゃるから、そういうようにお約束いただきます。 それから、これは当然のことながら、いつまでとかどのくらいとかということが当然なければ、普通の転勤だってそうですけれども、それらのことについては私どもは常識的に、管理者の方たちだけの問題じゃありませんけれども、そんなに長いこと自分の住んでいるところを離れてとか別居してとか家族と離れて単身赴任するとかって、今単身赴任の場合ですね、長いことそれを職員に強いることはあり得ないと思いますけれども、それをどのくらいの目安でもってあなた方考えていらっしゃるのか、ぜひその点も明らかにしておいていただきたい。
○参考人(和田紀夫君) 配職転も含めまして、あるいは人事異動、いろんな形で毎年毎年人の異動があります。したがいまして、今回の異動で希望がなかなかかなえられなかった皆様方につきましては、そういう異動の中で希望をかなえていける方策を探していくということにしております。なお、それが一年後なのか三年後なのかという決定的なめどというのは、そういう流動計画、仕事を実行していく上でチャンスをとらえてということでございますので、画一的には申し上げかねますので、ひとつ御理解いただきたいと思います。
○山中郁子君 委員長、あと一点だけ。
○委員長(一井淳治君) 時間が超過していますので簡単にお願いします。
○山中郁子君 流動的であると。私は今ここで団体交渉しているわけじゃないから、団体じゃない、個人だけれども。交渉しているわけじゃないから、何年というふうに約束しろってこういうふうに言っているんじゃないんです。常識的な話として、今一年になるか三年になるかというふうにおっしゃいましたけれども、そういう目安として常識的におたくの方としても考えていらっしゃると理解してよろしゅうございますね。何も一年でなきゃいけないとか三年でなきゃいけないとかということを私は今約束しろと言っているんじゃない。あなたがそういうふうに答弁なすったから、そういうふうに目安、常識的な理解をさせていただくということでよろしいですか。よければもうそれでいい。
○参考人(和田紀夫君) なかなか常識的というのがどういう数字なのか私もちょっとイメージがわかないんですが、ただ私どもも毎年生じてきます人の異動という中でできるだけ御本人たちの希望をかなえていきたいという形でやっていくということで、そういう対処をしていきたいということでございます。
○山中郁子君 終わります。
○足立良平君 最後の質問になったわけでありまして、きょう朝からそれぞれ各委員から質問がありました。ある面におきましては相当ダブったり、私もちょっと質問等事務局に申し上げている内容と少し離れざるを得ないかもしれませんが、その点ひとつよろしくお願いしておきたいと思います。 それでまず第一点目に、これは関谷大臣にお聞きをいたしたいと思うのでありますけれども、大臣の考え方、基本的な考え方を拝見いたしておりますと、こういうことがございます。これは冒頭の部分でありますけれども、「御案内のとおり、今日、世界は、ソ連、東欧圏、中近東などそれぞれの地域において激動の時代を迎えております。」。これは考えてみますとまさにこのとおりであります。先ほど大臣は答弁の中で、二十一世紀は郵政省の時代だと、こういうふうにおっしゃいましたけれども、私はもう少し前に、今日はもう郵政省の時代に人ってきているんではないか、ソ連の状況あるいは東欧の状況も含めまして、今日の高度情報化社会のそういう中である面においてはソ連の変化というものももたらされてきたんではないか、あるいは東欧の変化というものもこの情報化という中で西側との関係の中で、生活のレベルも含めまして、そういう情報化が今日の世界の変動というものをもたらしてきたのではないか、私はこういうふうに実は考えているわけでございます。 そういう面で、この情報化社会というのはある面におきましては豊かな生活を築いていくという ことになってくるわけでありますけれども、一方におきましてはこの高度情報化社会というものがますます進展をしていくということは、その政治なり経済体制なりいろんな問題に極めて大きな影響を与えてくることにつながって、既にもう起きてきている、このように私は現状を認識いたしているわけでございます。 そういう観点から、大臣にお聞きをいたしたいと思いますのは、政府全体の行政の中で郵政省というものを、郵政業務というものを一体どのように位置づけをされているのかということをまず第一点目にお聞きをいたしたい、このように考えるわけでございます。 それから第二点目、これもちょっと大臣の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 それはどういうことかと申しますと、これもずっと午前中からの答弁をお聞きいたしておりまして、さらに大臣の考え方をもう少し突っ込んでお聞きをいたしたい、こういう意味で質問をいたしたいわけでございますけれども、今までの各委員の質問の中で、大臣は一番これからの郵政業務、大臣としてこれから中心に置いていきたいのは地域間の格差の解消だというふうに御答弁ございました。料金の格差という問題もさることながら、情報における地域間の格差、これは本当に私もこれからの情報化社会の場合には大事だと、このように考えるわけでございます。 これは昨年でございましたが、私本委員会でも質問いたしたわけでありますが、高度の情報化社会というものが進んでまいればまいるほど逆に東京の一極集中というものが進んでくるというふうに、私はちょっとそんな感じを持っているわけでございます。これはひょっとしたら間違っているのかもしれません。その辺のところも含めて大臣の考え方、もしあればお聞かせを願いたいと思うんです。 と申しますのは、一般的に機械を、メディアを通じた情報化というものが進んでまいりましたときに、やはり人々というのは、あるいはビジネスというものも含めまして、加工されたものでない生の情報を求めて人間というものは集中をしてくる傾向を持っているわけであります。これは単に東京一極の集中だけでなしに、ある面におきましては各ブロックにおきましても集中化してまいります。北海道は札幌に集中しますし、東北は仙台に集中してまいります。というふうに日本一極の集中化というのも、そういう全体のものとそれから各ブロックごとのものというふうに私は感じているわけでございます。 そういう面で、この高度情報化社会というものがますます郵政省の業務の中で中心になって進んでいった場合に、そして大臣の一番重点的な点をそこに置くとするなら、大臣が「東京一極集中を是正し、」というふうに所信の中でおっしゃっておりますけれども、これはその情報化の面から一極集中は本当に今そういう進む傾向を持っているんですけれども、それをストップする方法というのは一体あるんだろうかなという感じが、私自身も実はまだ答えを持っていないんですが、その辺のところ、もし大臣のお考えがありますなら、きょうのずっと午前中からの質疑を通じて感じましたので、ちょっと考え方をお聞かせ願いたい、このように存じます。 それから、これはちょっと技術的な問題になりまして、それぞれその担当局長の方から考え方をお聞かせ願いたいと思うのでありますが、そういうふうに情報化社会というものが進んでまいりますと、いわゆる情報の伝達の仕方というものは、その技術革新によって情報化がどんどん進んでまいりますから、当然にして郵政事業全体の中におきましても変化をしてくるんではないかと思います。 例えば、個人の意思の伝達というものは、従来でありましたら手紙を中心にするとかそういうものでございました。ところが、その手紙がだんだんと今度は電話になっています。電話がさらに今度はファクスになっています。あるいはもう電話とファクスと一緒になって、そして意思が、相手の側に情報が伝達をされるというふうになってまいりますと、今度は例えば郵政事業なら郵政事業一つとりましても、郵政事業の今までのこの状況というのは、実際的に普通郵便というのは大体二〇%ぐらい。これは私人間の、私人の普通郵便ですね。そして事業所間、いわゆるこれは業務用といった方がいいのかもしれませんが、これが約八〇%。今順調に郵政事業というものはその経営が伸びているというふうに言われておりますけれども、そういうふうに実際的に情報の伝達、個人の意思の伝達というものは、情報化社会の中には、今は順調に郵政事業というものは伸びているとはいいながら実際は相当変化してくるんではないか、二十一世紀に向かって。 そうすると、それに相当するような、今から郵政事業のあり方というものについてやはり事前にいろんな布石を打ちながら、同じ郵政事業の中でも、先ほど山中先生は転勤とかどうとかおっしゃいましたけれども、仮に郵政事業の中における、三事業体の中における例えば人間の異動の問題であるとかいろんな問題を含めて、私はこの情報化社会が進展していけばいくほど逆に今度は事業体、郵政事業全体の三事業体のですね、これが変化をしていかざるを得ない。 そうすると、変化をしていかざるを得ない前提に立って今からどういうふうな手を打っていくのかということは、私は二十一世紀を展望する場合の郵政事業の一番大きな課題なのではないかと、こんな感じも実は持っているわけでございまして、これは担当局長でも結構でございますから、そういうふうな点を含めて考え方をひとつ示していただきたい、このように思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 三つの大きな問題の先生のお考え方をお聞きしたわけでございます。 二十一世紀になると郵政省がそういうようなことで二十一世紀省と言われるんではないか、しかしもう既に高度情報の分野を通してそういう位置にあるのではないかというお話でございましたが、私もそのように思います。先ほどの先生の三番目のような環境の変化によって、今もう既にそういう状態の郵政省ではございますが、なお二十一世紀になりますと、力、必要性、社会の要求の度合いというものがもっと大きくなるんではないだろうかという意味で、私は二十一世紀になりますと二十一世紀省というようなことで述べたわけでございます。 確かに御指摘のように、ソ連にいたしましても東欧にいたしましても、やはりあれだけの大きな社会体制の激変というものは通信、情報によって起こされたと私もそのように思っております。ですから、先生のその御意見は全く私もそのとおりであると思います。 それから、二番目の地域間格差を是正していきたい、東京一極集中を是正したいということであるわけでございますが、通信、情報化が進展をするとますます一極集中になるのではないか、地域の格差是正ができないのではないかという先生の見方、お考えでございますが、どなたかの御意見の中にもございましたが、やはりますます一極集中の傾向があるというのは、不便なところから便利なところへ移りたいという人間の考え方で、そういう流れがまだ続いておると思うわけでございます。 それを直していくためにはやはり電気通信、いわゆる情報化というものを通して各地方におきまして生活環境あるいはまたいろいろなニュースを享受することができる、生のニュースを享受することができる体制を地域につくり上げていくということを、私たちがまたいろいろと知恵を出し合っていけば私はそれはやっていけることができると思うわけでございます。 まず最初に、先ほども述べさせていただいたんですが、交通網の整備をしてその地域の生活環境もよくしていこうというようなことで、それはそれなりの私は成果を持ち得たと思うわけでございますが、先生のおっしゃるように、それだけでは地域にとどめておくだけのまだ魅力といいましょうか、利便さというものはなかったんではないだ ろうか。その交通網の整備が大変進んでおる、それプラス今度は電気通信、いわゆる情報化に十分に対応をしていけば私はその地域地域で皆さんがもっと定住をしていただくことができる。そこで初めて多極分散の国土形成ができるんではないかな、そのように思っております。 それから、三番目の先生のお考え方でございますが、このことはまた局長さんからも答えが出てくると思うんでございますが、確かに郵政事業の中でいろいろとそのポイントが変わってきておるのは事実であるわけでございます。 例が郵政から離れてちょっと恐縮ですが、例えば運輸省などにおきましても、時代の流れによっていろいろとずっと主な部分が変わってきておるわけでございまして、一番最初はやっぱり国鉄、日本国有鉄道の分野が運輸省の中では大きなシェアを占めておりました。それが次はどこへ移ってきたかといいますと、海運業界に、海運の世界に移ってまいりました。今一番大きな部分は航空になってきておるわけでございます。 そのようなことも当然郵政の中でも起こってきておるわけでございまして、郵便というものが当初は一番大きなものであったと思いますが、これからはおっしゃいますように電気通信の電話であるとかファクスであるとか、そういうものに動いてきておる。ですから、それを早くそういうようなものに対して対処していかなければならないのではないかというお考えでございますが、私も全くそのように思うわけでございます。 定員の問題にいたしましても、これからますます私は現業の部分がふえてくると思うんです。ですから、そういう現業の部分の定員の配置をどのようにするかなんというのは、私は今後ますます重要な問題になってくると思います。定員のことでは今度は週休二日制であるとか、労働時間短縮の問題であるとか、そういうようなことも出てくると思うわけでございまして、そういうことに早く対処していくのが私の役目であろうと思っておりますから、今後とも一生懸命勉強をしていきたいと思っております。
○政府委員(小野沢知之君) ただいまの足立先生の御指摘ですが、私がふだん感じていることを整理していただいて頭がよくなったような感じがして喜んでおります。 実は来年度の予算要求の重要施策の項目の中に二十一世紀に向けた郵便事業の新しい展開ということをテーマに掲げまして、例えば調査研究で言いますと、やはり私ども自分たちで一生懸命勉強しているつもりではございますけれども、やはり部外の方々の御見識をいただくことが大事なものですから、郵便事業の長期展望に関する調査研究というものを筆頭にいたしまして十項目調査研究を考えまして、あらゆる勉強をするつもりです。 今おっしゃいましたように、私ども激動の郵政行政の中にあるわけでございますが、例えば郵便についていいましても、郵便事業の中自体に情報化とか国際化とかあるいは生活様式の多様化とか、こういうものをひしひしと感じて日常の仕事に取り組んでおるわけでございます。 先ほど二十一世紀省というお話がございましたけれども、私なりにちょっと整理してみますと、隣に通信政策局長、電気通信関係の局長がいますけれども、ある意味では私と切磋琢磨するのは電気通信関係の局長でございます。通信手段としては競合関係でございまして、そういう意味で、宅配便だけじゃなくて電気通信手段の方とも非常な神経を研ぎ澄ますいろんな切磋琢磨に入らなければいけないそういう時期に入っています。そういう意味では、郵政省という組織の中に物流、金融、そういったものがあるということ、情報というものがあるということは、私どもがふだん全身これ神経みたいになってアンテナを張りながら仕事ができると、さようにしなきゃいけないというふうに考えております。
○足立良平君 きょうは余り時間がございませんからこの問題だけにちょっと集中しにくいんですけれども、これは要望をしておきたいと思うんですが、今大臣のお話の中で定員制の問題ということも御指摘になったわけであります。一般的に民間の企業、日本の企業というのはそういう意味では定員制といいますよりも、そのときそのときの企業体の置かれている状況、そういうものがどこに一番中心にあるかということで、人間の配置についてもフレキシブルに、固定的でなしに重点的にその事業というものを考えていかないと今の競争社会の中では生き残っていけないわけです。 ところが、官公庁の場合にはこの定員制というのが比較的固定的であって、その時代の変化に大変に鈍感――鈍感といったら言葉がちょっと悪いかもしれませんけれども、なかなか対応が遅いということが現実的に言えるんではないか、こういうように思いますから、そういう観点からこの事業体、特に現業部門におけるそういう問題というものを考えておかないと、結果としてその事業体が発展をしていくということが難しくなってくる、こういうことになるんではないかと思いますので、ひとつそういう面で十分御留意を願っておきたい、このように思います。 それと、同時にその上に立ちまして、これも先ほど大臣の答弁にもあったわけでありますが、情報化社会の中で生の情報というものは大事だと、こういうふうにおっしゃったわけで、私は本当にそのとおりだと思う。 それで、今日まで郵政省といたしましては、例えば五十八年でございますかテレトピア計画、あるいはまた六十一年には民活法の施設整備事業、あるいは平成二年におきましては特定通信の放送開発事業ということで、それぞれの地域に対して生の情報が集まるような状態、あるいはまたそういうものをきちんとつくっていこうということを郵政省としても相当前から意欲的に取り組んできておられるということについて私は大変評価をいたしているわけであります。 ただ、今回公共投資をめぐりまして生活関連部門ということでいろんな、二項目くらいでございましたか、一応予算もついているわけでありますけれども、考えてみますと、今まで郵政省が取り組んできたそれぞれのテレトピア計画とかいろんな事業に、今回の公共事業の二つの部門ですね、今までの施策で十分対応できるんではないか。わざわざ公共事業の生活関連部門だということに銘打たなくてもある面においては十分対応できるんではないかという感じが、私はずっと今までの計画と今回の予算のついた内容というものを見るとそういう感じがいたすわけであります。その辺のところについて郵政省としての考え方をお聞かせ願っておきたい、このように思います。 そして同時に、この二つの項目、二つですか三つですか、それぞれの新しい生活関連の公共投資のこの部門について、各県において公益法人をつくってこれを実施主体にしようというふうなように私は認識をいたしているわけでありますけれども、公益法人を置く必要が本当にあるんだろうかな、こんな感じも実はそういう面でいたすわけであります。 特にこれ実際的に、仮に例えば民放テレビの難視聴解消のいわゆる放送中継局ですか、この整備事業一つとってみましても、現実的に四十カ所か五十カ所だと、今全国でですね。この中継箇所が全国で四十カ所から五十カ所といたしましても、現実的には一つの県に直しますと大体一カ所かせいぜい多くて二カ所前後。東京は必要ないのかもしれませんけれども、そういうところになってくるのではないか。そうすると、わざわざ公益法人をつくって、そして屋上屋を重ねるような状態で、しかも結果的に利用料金が高くなってくるというふうなことをせずに、それぞれの地方公共団体が十分管理していくことができるではないかという感じを私は持つわけでありますけれども、そういう面でこれも郵政省の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 時間が余りございませんから固めて全部言っちゃいますけれども、それと同時に、これはひょっとしたら間違っているのかもしれませんが、技術的な面から考えてみましたときに、例えばNHKの中継局というのがあります。そうすると、この 民放の電波を流すことが、これNHKの中継局を利用することによって技術的に可能なのではないか。民放の中継局というものをわざわざそこに建てなくても、僻地といいますか、特に山間僻地の場合にはこれはもう限られているわけです。固定的であるわけです。そうすると、NHKの中継局を利用するということが仮に技術的で可能とするなら、わざわざそれを別途つくる必要はないのではないかという感じもいたすわけでありまして、そういう面も含めまして郵政省の考え方というものをお聞かせ願っておきたい、こう思います。
○政府委員(白井太君) 最初の御質問に関連して考え方を若干申し上げさせていただきたいと思いますが、地域間の格差是正という問題と情報通信の問題を考えますときに、実は二つの側面と申しますか、二つのアプローチというのが私は現実にあるように思います。 一つは、御案内のように、多極分散型の均衡ある国土をつくるという問題に関係するものでありますけれども、こういう問題を考えるときには、やはりその情報通信がかなりお役に立つんじゃないのかということを思うわけであります。 結果的に一局集中が逆に進むかどうかというのは、話はいろいろあり得るかと思いますけれども、つい先月だったかと思いますけれども、ある民間の銀行の調査月報を読んでおりましたら、アメリカなんかでは、かなりもう本社そのものが地方に移転するということが非常に多くあるそうでございまして、その月報によりますと、それはまさに情報通信手段が発達したからそういうことが可能になったということを述べております。それから、私どもが地方の町づくり、テレトピアとかいろいろな形で町づくりをしておりますのも、いわば情報通信を用いて魅力ある町づくり、魅力ある村づくりをしようというような考え方のもとになされておるわけでありまして、これが一方の側面でございます。 それから他方の側面は、この情報通信そのものについて現実に格差がある。場合によると情報通信手段を用いてその流す情報の流れ方に、東京から一方的に流れるとかいうような格差があるという問題がございます。これは、例えば電話などを使うにしても、非常に極端に言いますと、東京ではいろいろな使い方、移動電話やなんかも使えるけれども、地方ではそういうものが使えないとか、あるいは都会ではテレビが何チャンネルも見られるが、山間地域ではもう民放テレビが全然見られないとか、そういういわば情報通信そのものの格差があるという側面でございます。 これについては当然通信とか放送というものの性格からして、できるだけ多くの人が、本当にどこでも同じように新しい技術がもたらす利益が受けられるということにするのが理想だと考えておりまして、そういうことからいろいろな実は施策を進めてきておるわけでございます。したがいまして、テレトピアでありますとか民活法に基づく各種の施設を設置するというのは、先ほども申し上げましたように、情報通信手段というのを利用しまして町づくりをするということが主なねらいになっておるわけであります。 それから、それに対して来年度予算で私たちがお願いしたいと思っております公共投資の方は、実は町づくりというよりも情報通信そのものにおける格差というのが厳然として都会地と山間地ではある。しかも、そのある部分というのが移動電話あるいはテレビという、現在は移動電話というのは、見方によれば自動車電話などぜいたく品だという見方をなさる方もいらっしゃいますけれども、これからはむしろそういうものこそ山間地域においてはもう必要不可欠の情報通信手段になるだろうと思っております。テレビでありますとか、そういう移動電話などのこれからの必要不可欠な部分について、厳然たる格差を何とかやっぱり公的なお金を使ってでも是正をするということが必要ではないかということで、実は公共投資についてはお願いをしているものでございます。 それから実施主体については、これはかなり技術的なお話になりますが、結論的に申し上げますと、関係のところと予算の編成の過程でどういうやり方をとるのが一番やりやすいだろうかということで御相談をした結果、実はこういうことにおさまったということでございます。と申しますのは、テレビ難視聴解消のための中継局の設置の場合も移動通信の場合も同じなわけですが、地方公共団体がやるものに対して補助金を出すとかいうような仕組みをとろうといたしますと、通信とか放送というのはかなり専門の分野に属することでありまして、どこに中継局をつくったらいいかとか、あるいはどういう形でやれば非常に効果が上がるかとかというのは、市町村そのものでは残念ながら現在はそういうノーハウを必ずしも持っているわけではない。 それから、できるだけそこの住民の方の御負担にならないようにやろうといたしますと、放送局でありますとかあるいは通信事業者の方々にもある程度のやはりお金を負担していただくということも考え、国も負担する、さらに加えて地方公共団体も負担するということで、必要な設備をつくろうということになりますと、結果として公益法人のようなものをつくって、そこを介してやるという形が一番現実的ではないか。 ただ、それぞれの地方の御意見というのはそれなりにやっぱり尊重してやっていく必要がありますので、それこそ市町村単位に公益法人をつくるというのは、これはもう細切れの公益法人でとても現実的ではございませんので、都道府県単位で公益法人をつくって、地方公共団体からのお金も流れやすいようにするというようなことを考えようじゃないかということで、そんなアイデアが現在進みつつあるということでございます。 それから最後に、既にあるNHKのような施設を使えるところは使ったらいいじゃないかというお話はもっともなことでございまして、その辺についてはもちろん弾力的に現在あるものを有効に使えることができれば、それはそれで考えていかなければならないと思っております。
○足立良平君 次に、ちょっと話題を変えたいと思います。NTTの料金の関係について再度考え方をお聞きいたしたいと思います。 昨年のこれ六月でございましたが、新聞にちょっと出て、マスコミに載っているわけでございます。NTTの料金、これは電話料金というのは総括原価主義に立っているわけでありますが、市内が百三十八億円の赤字になっている。それから市外通話が約一兆五百億円くらいの黒字になっている。そして総合的に差し引きして云々と、こういう格好になっているわけのようでありますけれども、考え方として総括原価主義という物の考え方、それぞれの原価主義というNTTの考え方に料金制度というものをとるといたしますなら、市外の一兆何がしかの黒字を市内の赤字の分を埋め合わせて、差し引きして経営体として成り立っていくという考え方は決して望ましくない、このように実は思うんです。 総括原価主義という考え方に立つとするならその原価、もちろんその原価プラス適正な報酬とかいろんなものがあるわけでありますけれども、考え方としてはそれはきちんとしておかないと、こっちを赤にしてこっちを黒にして政策的に料金を決めるということは経営体というものの経営努力というものが漸次失われていってしまう、こういう感じを私は持つわけでございます。そういう面で、役務ごとの適正な原価に対する定量的な分析というものをきちんとしていく、もっとさらにきちんとしていくという指導性がないといけないのではないか、このように思うわけでございますけれども、その点に対しましての考え方を再度お聞かせを願っておきたいと思います。 それから二つ目に、これは森本局長であったかと思いますが、きょうの先ほどからのやりとりの中で、どの先生でございましたか、格差が出てくるではないかという、移動体通信の関係で競争原理の働くようにそういう点ではやっていくんだという御指摘。これは原則的には私はその考え方は正しいと思うんですが、ただ現実的に考えてみますと、競争原理がきちんと働くというなら、その企業体の需要というもの、お客様の状況というも のですね、これが同じでないと厳密な意味で料金を一緒にしたら競争原理というのは働きにくいわけです。極端に言いましたら、東京という大変大きな需要体、需要を抱えているところの移動体関係の企業と、それから失礼だけれども例えば四国のようなところと需要が全然違うわけですから、当然それは設備投資に対する競争原理というのはきちんと働いてこない。 ですから、そういう点を考えてみますと、いわゆる格差というものを解消していくといいながら実際的にはそういうような前提条件というのがあるのではないか。だから、その辺のところについて再度考え方をお聞かせ願っておきたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) まず、一点目の市内外の料金の問題についてお尋ねがございました。 先生のおっしゃることは全く私どもそのとおりだと思っておるわけでございます。しかしながら、NTTの料金、これまで長い間電電公社時代から引きずってまいりまして、そうした個別のサービスごとの勘定を明らかにするという試みはこれまで全然行われてきていなかったわけでございますが、これじゃいかぬということで、私ども昨年度でございますが、市内外通話の細目別の収支を明らかにするということで、それを平成元年度決算から適用してもらおうということでやって、去年の六月でございますが出た数字が先ほど御指摘のあったものでございます。 そういう意味では、初めてこうした収支の構造が明らかになったという大変意義深いことでございますが、ただこれは一番滑り出しでございましたので実は公認会計士等のチェックも受けないままになっております。いわば試算みたいな形であるけれども、思い切って世間にも問うてみようじゃないかということでございまして、平成三年度の決算からは公認会計士のチェックをきちんと入れてやってまいろうということでございます。 今後こうした損益明細書というものが十分分析をされて、そしてNTTの合理化努力というものがきちんと世間に出るように、そして料金水準の適正さが国民の前にも明らかになるようにひとつやってまいりたい、こう思っておるわけでございます。 二点目の地域ごとの料金格差の前提条件という点は、確かに何もかも一緒にしてということにはまいらぬと思うのでございます。 その点は先生の御指摘のとおり一律にはまいらないわけですが、しかし現実に、じゃそこが難しいからといって全国を一本にしてしまうとこれはまたこれで大変弊害が起きて、もっと安くなる料金にかかわらずその部分を引き下げられないで、つまり競争原理も十分働かないままになってしまう。こういう弊がございましたので、今回のような形で地域ごとの競争というのはもう現に行われて進んでおりますから、さらにひとつこうした形を促進させて、引き下げられる料金ならできるだけ引き下げを図ってもらいたいということでございます。 ただ、おっしゃるとおり、すべてが条件均一でないという点はむしろこれから競争のあり方ということと絡めながらやってまいりたいと、こう思っておるわけでございます。
○足立良平君 時間もあと残り少なくなってしまいましたので、ひょっとしたら最後の質問になるのかもしれません。 これは、情報化社会が進展をしてまいりましたときに一つ一番危惧されますのはプライバシーの侵害の問題ではないか、このように考えております。例えば、自動車電話にいたしましてもコードレスの電話にいたしましても、そういう問題が大変起きてくるわけであります。 郵政省の方も、これは二月の五日の日経新聞等を見ますと、電波の盗聴に対して罰則規定を設けるというふうな考え方もちょっと今持たれているやに思うわけでありますが、実際的に急激に自動車電話でこの種の情報化社会になってまいりますと、意図的に聞く。今の場合にはこれを漏らしたときには問題になるわけですが、聞く。いろんな人がおりまして、ひょっとしたら楽しみで聞く。楽しみで聞くと言ったらちょっと言葉が悪いかもしれませんけれども、いろんな問題が発生をするわけであります。そういう面でアメリカの場合には、例えばそういうものを防止するような機器でないと製造を禁止するとか、あるいはまた法的にいろんな動きがあるわけであります。 郵政省としてはこの問題についてこれからどういう考え方でしていくのかということをお聞かせを願っておきたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 盗聴についてはこれまで数も少なかったことでもございまして、正直に言ってメーカーも十分な神経が使われておりませんでした。しかし、これだけの普及をしてまいりますので、今おっしゃいましたような形で、郵政省としても機器のメーカーに聞こえない方式を開発するべきじゃないかということで、まずそれのディジタル化ということを一つの大きなこれからの柱にいたしておりますと同時に、アナログ方式も当分併存してまいりますので、これについても新しい方式をできるだけ開発して利用者が安心して使えるようにと、こういうことでございます。 ただ、この手のものはなかなか限界もあることでもございますので、本来これを聞く側の受信機というのが容易に手に入る状況になってもございます。これはまあ楽しみで聞くというお話、先生からございましたけれども、公衆用の通信を聞くのは聞くだけでもこれ違法性を帯びるということに相なっております。それから一般の電波も聞くだけなら構わないんですが、これを窃用したり、つまりほかの目的にいろいろ使うということもこれも禁じられていることでございます。 ただ、今の法制ではこうした受信側についての規制は何ら行われていない。しかし、諸外国の例を見ますと、この辺は非常に感覚が違うわけでございますので、私どもとしても今ある仕組みの中で、あるいはメーカーの呼びかけ等がうまく機能しますればそれでよろしいわけですが、何せこれだけ日常的なメディアになってまいりますれば、受信機の問題について果たして現状だけで十分いいかどうかということについては検討を要する課題だというふうに考えておるところでございます。
○足立良平君 今後の具体的なそれに対する取り組みというか、スケジュール的にあればはっきりしておいていただきたいと思います。
○政府委員(森本哲夫君) 先ほども述べましたが、移動体の周波数が非常に逼迫してまいっておるということもございますし、これだけになってまいりましたのは、戦後の電波法が昭和二十五年から四十年経過しましたが、その間大きな改革もなしに今日迎えているわけですが、この間今言いましたような形で電電改革が行われてこういうビジネスも生まれるようになったということでございますので、現在こうした電波法の基本的なあり方を見直そうということを今勉強を始めているところでございます。こうした中の問題の一つのポイントだと考えておりまして、この辺を十分煮詰めた上で進めてまいりたい、こう思っておるところでございます。
○足立良平君 終わります。
○委員長(一井淳治君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十分散会