予算委員会第七分科会 第1号
- 発言数
- 304 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1991/03/11
会議録
○愛野主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりました。よろしく御協力のほどお願い申し上げます。 本分科会は、運輸省及び郵政省所管について審査を行うこととなっております。 なお、両省所管事項の説明は、両省審査の冒頭に聴取いたします。 平成三年度一般会計予算、平成三年度特別会計予算及び平成三年度政府関係機関予算中郵政省所管について、政府から説明を聴取いたします。関谷郵政大臣。
○関谷国務大臣 委員の先生方には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして格別の御指導をいただき、心から御礼申し上げます。 郵政省所管各会計の平成三年度予算案につきまして、御説明申し上げます。 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百九十三億円で、平成二年度当初予算額に対し二十八億円の増加となっております。この歳出予定額に所要経費の計上された主な施策について申し上げます。 まず、電気通信格差是正事業の推進でありますが、公共投資により、辺地におけるテレビジョン難視聴の解消のための中継局や移動通信基地局用鉄塔の整備を推進し、豊かさを実感できる国民生活を実現したいと考えております。また、地域情報通信開発事業につきましても引き続き推進し、活力ある地域社会の情報化の推進を図ることとしております。国際協調、国際協力の推進につきましては、放送番組の国際交流を推進する放送番組交流促進事業を推進することとしております。また、高度衛星放送技術の研究開発や電気通信フロンティア研究開発などにより、技術開発をさらに推進してまいる所存であります。 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は六兆四千六百五十一億円で、平成二年度当初予算額に対し四千八百三十七億円の増加となっております。 この歳出予定額における重要施策を御説明いたします。 郵便事業では、近年の大都市の地価高騰の中で、郵便局用地の有効活用を図るため、郵便局と事業所用ビルを合築する郵便局の土地の高度利用により、地域社会の振興への貢献と郵便事業運営基盤の整備充実を図ることとしております。 郵便貯金事業では、郵便貯金の預入限度額の引き上げなどにより、金融自由化への郵便貯金の積極的かつ的確な対応と利用者サービスの向上を図ることとしております。 簡易生命保険事業では、年金の加入限度額の引き上げ等、長寿社会への適切な対応と地域振興への貢献を図るための簡易保険の改善充実を図ることとしております。 郵政事業共通の施策としては、情報拠点として の郵便局ネットワークの高度化を引き続き推進するとともに、郵便局舎、機械器具の整備充実に必要な経費、その他所要の人件費等を計上しております。 なお、郵便事業財政につきましては、平成三年度単年度で六億円の黒字が見込まれております。これは、人件費等所要経費の増大に比して最近の郵便業務収入の順調な伸びを反映したもので、平成二年度予算に引き続き黒字予算となっております。 次に、郵便貯金特別会計でありますが、一般勘定の歳入予定額は十兆一千八百四十三億円で、平成二年度当初予算額に対し八千八百五十一億円の増加となっており、歳出予定額は八兆七千六十億円で、平成二年度当初予算額に対し八千五億円の増加となっております。 また、金融自由化対策特別勘定におきましては、歳入予定額は四兆七千八百五十八億円で、平成二年度予算額に対し七千八百三億円の増加となっており、歳出予定額は四兆七千七百八十二億円で、平成二年度予算額に対し七千七百二十七億円の増加となっております。 次に、簡易生命保険特別会計でありますが、歳入予定額は十二兆二千八百六十一億円で、平成二年度当初予算額に対し六千五百三十八億円の増加となっており、歳出予定額は六兆七千六百二十六億円で、平成二年度当初予算額に対し四千三百五十七億円の増加となっております。 以上をもちまして、郵政省所管各会計の平成三年度予算案の概略につきまして、御説明を終わらせていただきます。 何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。
○愛野主査 以上をもちまして郵政省所管についての説明は終わりました。 ─────────────
○愛野主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願いを申し上げます。 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤茂君。
○後藤分科員 私は、この予算の分科会の中で、特に郵政省の所管につきまして質問をすることを大変いつも楽しみにしているわけです。と申しますのは、私も古くから切手のコレクターとして切手収集を楽しみにしておる一人でございまして、当選をさせていただいてから今日まで、予算の分科会で特に切手発行政策に絞って、短い時間でありますけれども質問をしてまいりました。 私が要望いたしましたことは、同時に世界の切手を愛好しておる人々の声でもありましたし、また、国内の収集家、そして国民の皆さん方が手紙を出す、その手紙に切手を張るのに楽しい切手が出されていけばということで今日まで種々提案をしてまいりました。郵政省の方も相当程度これを受け入れていただいたというように私も大変喜んでいるわけでありますが、何といいましても、やはり切手というのは小さな外交官等とも言われておりますし、また、その国の文化、歴史もあの小さな切手の中であらわしている、私はそう思っているわけです。 それだけに、郵便を配達してやるための単なる領収証的な切手ということを超えて、これからの郵政業務の中で、切手の発行に対しましてはひとつ鋭意努力をしていただきたいということを申し上げまして、最近の切手文通の振興に対しまして大変熱心な取り組みをされているようでありますけれども、この取り組みについてまず最初にひとつ郵務局長の方から概略、簡単に御説明をいただきまして、以下質問をしていってみたいと思います。
○小野沢政府委員 郵務局長の小野沢でございます。一年ぶりに後藤先生に相まみえまして、切手発行政策について御指導を受けることを非常に光栄に存じております。 一昨年夏、郵務局長に着任いたしまして、郵便事業が抱える諸懸案に全部挑戦して一定の決着あるいは一定の道をつけてきたつもりですが、その中で私がなけなしの体力を使って本気で心血を注いでまいったのは実は切手文通でございまして、と申しますのは、郵便が郵政行政の原点でございますが、その郵便のまた原点が、先ほど先生から御指摘のありましたとおり切手だというふうに考えております。御指摘になりましたように、その郵便の持つ社会性とか文化性とか国際性とか、その辺を認識して取り組んできたつもりでございますし、そういう意味で、すばらしい切手を発行して文通を振興していくのが郵務局長の責務であるというふうに考えております。 そこで、これまで取り組んできました、または取り組んでおります施策を若干御報告させていただきますが、まず第一に、この仕事を推進するための組織体制を強化しないとどうしようもございませんので、今ここに傍聴に来ております切手文通振興課長あるいは切手デザイン室長がおりますが、こういった組織をつくりました。そういったことでみんな張り切って取り組んでおります。 それから、主な施策としましては、しっかりとした姿勢でやらなければいけないということで、特殊切手の発行基準というものを新たに制定しオープンいたしまして、それに基づいて切手を発行いたしております。 それから、日本の郵便切手のよさをアピールする必要があると同時に世界に対してアピールするということで、世界で初めての試みといたしまして郵便切手デザインコンクールを平成元年の十月二日から実施いたしまして、郵便切手の発行のあり方について一石を投じまして、その結果、郵便切手に対する内外各層の熱心な関心を深めるとともに、郵便切手のデザインの向上と国際親善に大きく寄与したものと考えております。実は、十五日、第二回目の審査会が行われることになっておりまして、各界一流の方々が審査員になっておりますが、予選通過の作品を先日見ましたけれども、一年間で物すごくデザインのレベルが向上しておりまして、恐らく先生にも結果は喜んでいただけるというふうに考えております。 それから、ここ何十年間郵便関係の職員が頑張っておりましたけれども、そういった人たちに報いようという気持ちで、百二十年の郵便の歴史で初めて郵便イメージキャラクターをデザイナーの永田萠さんにお願いいたしまして、それが今全国の郵便局におかれまして大勢の人々に親しまれているわけでございます。 それから、これはある日突然私がひらめいた施策ですが、自分が切手を大事にしているだけに、その切手が消印でもって汚されているケースに気がつきまして、そこで通信日付印の印影を昨年十月からシンプルなデザインに改正いたしまして、また、使用するインクにつきましても来月二十日逓信記念日を記念いたしまして、過去の黒い色からさびキキョウ色へ改正するということを計画いたしております。 そのほかの施策といたしまして、お年玉つき年賀はがきとか「さくらめーる」とか「かもめーる」、そういったはがきについて、当選率、賞品、賞品交換日等をその制度発足以来初めて改善いたしております。そのほか、ふるさと切手とか、ふるさと絵はがきの発行、そのほか目の不自由な方が容易に郵便はがきの上下裏表の識別ができる新しい郵便はがきの発行とか、要するに、考えられる施策でよいと判断した施策は全部取り組む、こういう姿勢で臨んでおります。 以上でございます。
○後藤分科員 郵務局長の方から、大体私が御質問申し上げようと思っております全般についてお話があったわけですが、質問に入る前にもう一点、平成三年度の特殊切手の発行計画が今どういうようになっているのかということをお教えいただきたいと思います。
○小野沢政府委員 平成三年の特殊切手の発行計画の策定に当たりましては、今度の特徴として、一つは今まで会計年度によっていたのでございますけれども、切手という性格、目的、意義からしますと季節感その他から暦年の方がいいだろうといったことで、ことしから暦年によることが適当だということで暦年制に改めました。これがことしの一つの特徴であります。そうしますと、一年間を通してすっと全体が見渡せる、こういう感じでございます。 それから、各省庁から発行方要請が非常にありまして、平成三年につきまして四十七件ございましたけれども、その中から先ほど申しましたような特殊切手の発行基準に照らしまして慎重に審査検討をいたしました結果、十二件を選定いたしています。四分の一にしたわけですが、選定作業はかなり大変なものがございました。これに、郵政省が独自に発行するものが五件、それから既に発行を決定していた三件を加えまして二十件を発行することにいたしております。 なお、このほか現在まだ検討中の新シリーズ郵便切手として今考えておりますのは歌舞伎シリーズ、人気の伝統芸術のきわみということで歌舞伎シリーズ、それから今問題になっております自然環境の保護という観点から水辺の鳥シリーズ、この二つを今発行する計画でございます。この結果、平成三年の特殊切手発行件数は、昨年の三十件よりも五件少ない、例年とほぼ同じ二十五件となる見込みでございます。 なお、特徴的な特殊切手といたしましては、郵便創業百二十年に当たるということでそれを記念する切手趣味週間切手の発行、それから先ほど申しました世界デザインコンクールの第二回目の切手の発行、それから第十一回世界ろう者会議記念切手の発行、日本国際切手展’91記念切手の発行、そういったものを考えてございます。
○後藤分科員 今、郵務局長から特殊切手の発行件数は昨年よりも大分絞り込んだというお話があったわけですけれども、あのふるさと切手が発行されてから、ふるさと切手、私は大変地方の活性化のためにはいい企画であったと思うのですけれども、それがどうも、それぞれの自主性に任すのは大変いいのですが、統一性といいますか、企画性といいますか、ユニーク過ぎて発行件数が非常に多いために、一体どこでどういう発行がなされているのか、あるいは在庫がどうなっているのか、そういうこともわかりかねるわけです。 それ以上に、特殊切手とこうしたふるさと切手等を合わせてまいりますと大変な発行件数になってくるわけでありますので、こうしたふるさと切手も含めて非常に切手がたくさん出ているのに対して収集家が最近、財布もそうでありますけれども、悲鳴を上げ始めてまいっております。郵政省の切手発行が何も収集家のために発行されているわけじゃないのですからこれはもう当然のことでありますけれども、しかし、世界各国見ましても収集家の声というものを大変大切にしながら今日まで発行をしてきているということを考えてみますと、悲鳴を上げ始めた、もう食傷ぎみになっている収集家の声というものも大切にしてやってほしい。ある収集家の団体では、何とかもっと少なくしてもらえぬかと郵政大臣にひとつ署名運動をして提起をしようという声も上がっているわけであります。 試みにちょっと一昨年、世界の切手発行の多発国の一覧表を見てみますと、日本は発行種の多い点では二十番目になっている。その二十番目というのは、それでもたくさん発行している国があるじゃないかとおっしゃるかわかりませんけれども、ほとんどが切手より国際的な収支の上における収入がないというような国々、あるいは観光だけが事業であるというような国々、こういったセントビンセントなんかのように三百五十一種であるとか、あるいはブータンのように百四十種であるとか、グレナダなんかの百二十六種だとか、こういうような形で、先進国ではソビエトも非常に多いのです。百二十六種。その次に日本が百九種といって、先進国といいますか、そういう中では非常に多い切手発行国になっております。 UPU等でも、切手を乱発してただ金もうけだけに走っているということはいけないではないかという倫理規定等も設けて警告もしているわけでありますが、日本の印刷技術あるいはデザイン技術、そしてまた、すばらしい切手を発行してきている日本としては、やはりちょっと自重をしていくべきではないかと思っておりますので、これは意見といいますかを申し上げながら、郵政省の方の考え方を一言でいいですからお聞かせをいただきたいと思うのです。
○小野沢政府委員 すべておわかりの後藤先生からの御提言ですが、郵務局長の立場は、いろいろな方のいろいろな意見を消化しなければいけないという、あるいは過去の経緯とかそういうものを踏まえながら消化しなければいけないのでございますが、各界の有識者の御意見を十分踏まえながら対処してまいりたい。私も、いろいろな意見、いろいろな立場、あるいは今の時代の趨勢を反映してまた新しい立場の意見も出てくることとか、そんなことをいろいろ考えながら慎重に対処してまいりたいというふうに考えております。
○後藤分科員 腹八分目が一番いいわけですから、そういう点は常に配慮しながらこれからの発行を進めていっていただきたいと思うわけです。 私は昨年の分科会でも申し上げたのですけれども、こうしたふるさと切手等も発行される、あるいは特殊切手、通常切手等についてもいろいろ考慮しながら発行されているわけですが、ほとんどが六十二円の切手なんですね。これは御存じのように封書に張る切手でありまして、はがきに張る切手は四十一円です。大臣も外国へよく行かれて、故国の皆さん方に旅行の手紙を出すときには、ほとんどが絵はがきといいますか、はがきを使われると思うのですね。 まあ日本人はどちらかというと封書が多くて、はがきの場合は年賀はがきあるいは暑中見舞い等を多用しますけれども、やはりはがきでちょっと音信を伝えるということは私は大切だと思うのです。せっかくふるさと切手等を出されておっても、ほとんど六十二円ということになると、封書には使うが、はがきに使うには適さないわけです。したがって、旅先等でちょっと絵はがきを買って、そしてこういうすばらしい自然に会ったとか、あるいは元気で旅をしていますとかという、本当に二、三行のはがきを出すような場合に、そのすぐそばで四十一円の切手があるということは大変ありがたいわけでありまして、そうしたことについて郵政省としても昨年は前向きに検討していきたいということを言っておられたわけでありますけれども、その後はどうなっているか、お聞かせいただきたい。
○小野沢政府委員 前回、先生の御指摘に対して回答いたしましたことを明確に覚えておりまして、それぞれ努力いたしました。全く御意見同感でございまして、私自身もそうしたはがき、切手の使い方をいたしております。 経済、社会、文化の著しい進展に伴いまして国民のライフスタイルが多様化する中で、お客様のニーズも多様化、個性化するということで、はがきを差し出す場合に個々の利用目的に応じた郵便切手を使用したいという意見、要望も多く寄せられております。そこで、郵便切手全般につきまして、方針として四十一円切手のデザインを多様化するということを決めまして、今実行に入ってございます。 当面の施策について申し上げますと、まず四十一円の普通切手でございますが、今後とも季節感のあるデザインのものを発行していくことを一つの方針としたいということ。 それから、ふるさと切手についてでございますが、地方の特色ある風物等を題材として年間二十件程度発行しているわけでございますが、旅先からの便りにふさわしいものもありますので、平成三年からは四十一円のふるさと切手を二十件のうち三件程度は発行したい、こういうふうに考えております。もう既に決定しておりまして、七月一日には東京都のサギソウを題材といたします。そ れから、八月一日発行のものとしては沖縄の黒真珠等をテーマといたします。それから、九月二日発行予定のものといたしましては、石川県の第四十六回国民体育大会記念切手、以上三件を四十一円切手とすることをもう決めております。 それから、特殊切手についてでございますが、現在、ふみの日にちなむ切手と年賀切手は四十一円切手ということで定例的に発行しているわけですが、これにさらに加えまして、先ほど申し上げましたデザインコンクール郵便切手、昨年は二種類だったのですが、ことしはジュニア部門をふやしますので、四種類のうち一種類を四十一円切手にしたいと考えております。それから、毎年五月に発行しております国土緑化運動にちなむ切手も四十一円切手にする。それから、一件について二種類以上発行する場合は、原則としてそのうちの一種類は四十一円切手にするということで、先生の御提言を踏まえて、既に着手いたしております。
○後藤分科員 そうやって努力をされているのとあわせて、観光地等あるいはホテル、旅館等のそばにそういう六十二円、四十一円の切手が手軽に求められるような自動販売機等も置けないだろうか、郵政省としては郵便局の高度利用のための法律も提起をされるようでありますけれども、そうした人々の利便性を考えていくということはいかがでしょう。
○小野沢政府委員 後藤先生の御提言は、ますます密度が高くなりましてあれなんですが、今お話のありました郵便切手の自動販売機としては、現在、郵便切手・はがき発売機を全国の郵便局及び繁忙度の高い一部の特定郵便局の局前や局内ロビーに配置しておりまして、これをさらに全国的に普及していく計画を立てているわけでございますが、今御提案のありました人の大勢集まる観光地などの土産店や、それからちょっと考えついたのですが、例えば各種イベント会場などへの自動販売機でございますが、これから設置の実施に向けて検討を要するとして、お客様の利用見込みとか設置場所の確保とか郵便切手の補充等機器の維持管理、設置に伴うコストなどを十分検討した上で、また観光地等におきます利用されるにふさわしい郵便切手や郵便はがきの図柄や種類、またそれを販売する機器のデザイン、それから販売機の仕様、例えばきのうの夜思いついたのですが、販売機を固定しないで移動したら案外いいじゃないかとか、そういった具体的な検討にもう既に着手いたしております。
○後藤分科員 これは大臣にもちょっと聞いておいていただいて後でまた御意見を聞きたいのですけれども、私は、実は毎年予算委員会で今日の日本の歴史を切り開いてきた方々を顕彰していくべきではないか、現存の方は例えば文化勲章をもらうとか、あるいは国際的にはノーベル賞を授与される方もいらっしゃるわけですけれども、しかし、もう亡くなられていった方々というのは何も顕彰をする機会がないわけですね。 そこで、ひとつ人物切手を出してはどうかということを常に私は提起しているんですけれども、どうも郵政省はこのことに対して憶病なんです。ただ、歴史的にその人物の評価がある程度定まっておる、そして今日の日本の国家形成の中で、あるいは文化、歴史の中で大きな役割を果たしてきた方々というのは切手で顕彰していくということをぜひしていただきたい。外国ではチャップリンだとか、あるいはディズニーなんかも切手になっているわけですから、まあそこまでいかないにしてもやってもらいたい。 この間、テレビを見ておりますと、伊能忠敬のドラマがございました。すばらしい方ですよね。あるいは一万円のデザインになっております福沢諭吉等も緒方洪庵の塾にいて勉強した人であります。そういった方々な一回ひとつシリーズでやってみたらどうだろうか。今郵務局長のお話では、歌舞伎シリーズであるとかあるいは水辺の鳥シリーズであるとかとやられるわけでありますし、また今は馬のシリーズが出ておりますけれども、こうした人物切手について郵政省としてはぜひ真剣に取り組んでいただきたいなということをこれまでも要望し続けてきておったわけですけれども、郵務局長、いかがでございましょうか。
○小野沢政府委員 世界あるいは我が国の歴史に大きな足跡を残した方に対する尊敬の気持ちはだれにも負けないつもりでございますが、そういう意味で、そういう観点からも先生の御提言をここ一年間検討いたしました。そこで、一遍にというわけにはいきませんので、ちょっと実験を試みたのですが、一昨年は著作権管理制度五十周年記念切手発行に際しまして、ある故人の著名な作曲家のシルエットをデザインした切手を発行いたしました。 それから昨年は、第八回ドイツ語学・文学国際学会記念切手で、ドイツ文学を我が国に紹介いたしました森鴎外を取り上げました。また、ラジオアイソトープ利用五十周年記念切手で、我が国で最初にラジオアイソトープを利用した物理学者の仁科芳雄博士を取り上げました。趣旨は、肖像を主体としたデザインの記念切手を実験的に発行してみた、こういうことでございますが、今のところ特段の反発や意見等がございませんでして、大事な種類になろうと思います。 先生から御提言のありました点につきましては、これはまだ確定してはおりませんけれども、例えば候補者の評価、選定について各分野ごとの有識者から成る選定委員会を設けて選定する、それで問題のないところから取り上げることを検討してみるとか、そういったことをこれから勉強したいと思います。
○後藤分科員 今、郵務局長から積極的、前向きな答弁がございましたが、ぜひひとつ大臣のときにこの企画を詰めていただきたい、このことをお願いしたいのですが、いかがでしょう。
○関谷国務大臣 この問題、人物切手についてでございますが、先生御指摘のように今まで郵政省の方もいささかティミッドな面があったことは事実でございます。これからは、先ほど局長から答弁させていただきましたように鋭意前向きで検討をしていかなければならないと思っております。 ざっくばらんに申し上げまして、今までちょっと足踏みをしておりましたのは、人物に対しましての評価というのは、るる見る方の立場で違ってくるものでございますから、そのあたりの混乱を恐れていた要素があったと思いますが、先生御指摘のように、切手が持っております歴史、文化、そういうようなことを頭に入れて、すばらしい人物切手をつくるように努力をいたしたいと思います。
○後藤分科員 時間がもうなくなってまいりましたので、一、二点また御質問申し上げたいのですが、通常切手の低額は動植物になっている、高額は美術、国宝等の切手が普通切手として使われているわけです。いつか私が質問したときに、大臣は記憶に残っているということで、七十円の法隆寺の金銅小幡の切手を私は取り上げました。これはもう、切手にしますとほとんど何がデザインになっているのかわからない。そこへ消印を押されますとますます読めないということで取り上げたわけでありますけれども、どうも日本の通常切手に対する気配りというのは非常に薄いように思うのです。 これはアメリカの在庫リストなんですけれども、どういうものが在庫にあるという、一般の国民の皆さんあるいは収集家にこういうパンフレットをつくっているのですが、これの通常切手を見ましても大統領シリーズだとかあるいはこうした車、車といっても自動車だけじゃない、いろんな民具的なものからをシンプルにデザインをして出してきている。あるいは、私が一番好きなのはシスティナ礼拝堂のミケランジェロの天井壁画を、何といいますか、首といいますか、みこだとか予言者だとかいうものの切手を出しているのは、これは凹版で単色で実にすばらしい切手だ。こういうように、余り凝らないでシンプルに、ひとつ十年に一回ぐらいのサイクルで通常切手というものをつくりかえていくといいますかということを考えていっていいと思う。特殊切手については大変 一生懸命努力をされておりますけれども、案外通常切手は無神経と言ったら言葉が過ぎますけれども、そんなところがあるように思えるわけですが、いかがでございましょうか、通常切手について。
○小野沢政府委員 特殊切手についていろいろ創意工夫して成功例を随分身につけましたので、そういった感覚を普通切手にも及ぼしていきたいと考えておりますが、普通切手のデザインにつきましては多様化を求める声、それから固定化を求める声、さまざまあるわけです。私どもといたしましては、さまざまなそうした御意見を勘案して切手発行政策を進めていく必要があるわけですが、やはり各界の意見を聞こうということで、そういったことについても来年度調査研究を進めるつもりでございます。 その際に、今先生御指摘のありましたような普通切手に対する利用者の意識だとかあるいは諸外国の発行例を十分調査いたしまして普通切手のデザインのあり方を考究していきたいということでございまして、要するにすばらしい普通切手を発行することによって、手紙を出すときまたは手紙をもらったときのうれしさ、楽しさをさらに高める、そこに本旨を置きたいと思います。
○後藤分科員 時間が参りましたので、大臣に最後にお答えいただきたいのですが、平成三年度予算案で郵政省はお年寄り向けのはがきの発行等も予定しているとかということもあるのですが、最近は手紙離れというものが多くて、何でもすぐ電話で処理する、あるいはファックスで処理する状況になってきております。やはり文字に書いて自分の心を訴えていく手紙というものをもう一度見直していくためには、例えば小学生や中学生がお年寄りの方々にすぐ手紙を出せるような、あるいはまた孫や子供にみんなが便りを送るというような、そういうことをぜひ考えていただいて、小学校、中学校あるいは老人福祉施設等にポスト等を配置するとかというようなことも考えていただきたいということが一点。 それから、最近ジュニアの皆さん方がこういうすぐれた文化的な切手に対して興味を失ってきている。手紙離れもありますが、同時に切手の発行政策をもう少しそうした子供たちが成長する過程に与えていくという努力をしていけばまた違ってくると思うわけであります。 冒頭に申し上げましたようにこれまで相当努力をされているようでありますけれども、すぐれた文化的な通信手段であります切手発行につきまして、これは郵務局長と大臣から最後にお答えをいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○関谷国務大臣 先生御指摘のように、大変今の、また私たちの年代もそうでございますが、若い人もなかなか手紙を書かなくなっておるのが現状であるわけでございまして、当然これは学校教育などを通して行っていかなければならないと思うわけでございますが、小学校、中学校への郵便ポストの設置、こういうようなことも進めていきたいと思いますし、各都道府県単位に老人ホームあるいは身体障害者の施設がございますが、そういうようなところ、全国で百十二カ所を対象にいたしましてこの二月からポストを設置する。これは入り口の近くに設置をするものでございますから、そういう施設以外の方もそこへまた寄ってくることができる、ということはそこでまた老人の方とお話を進めることもあるだろうというようなことで、これを行ったわけでございます。私の地元でもついせんだってそういうような施設をいたしましたが、大変年配の方に喜んでいただいたわけでございます。そのようにポスト、ハードの面を整備すると同時に、今度はソフトの面におきましてもまた教育を進めていくように努力してまいります。
○後藤分科員 局長、いいですか。
○小野沢政府委員 大臣の御答弁で十分でございます。
○後藤分科員 終わります。
○愛野主査 これにて後藤茂君の質疑は終了いたしました。 次に、玉城栄一君。
○玉城分科員 私は、電気通信の情報格差の問題についてお伺いをいたします。 この情報格差という問題は郵政省にとりまして郵政行政の非常に重要な柱であろうと私は思っておりますが、大臣の御認識をまずお伺いいたします。
○関谷国務大臣 地域間格差是正ということは、私は本当に今喫緊の課題であろうと思っております。昨年の二千億円の生活関連予算の枠の中でも十億円ばかりをとることができまして、郵政省としては初めての公共事業を始めるということでございまして、今回は先生御指摘のように難視聴の解消、そしてまた移動体通信の鉄塔を建ててどこでもそういう移動体の通信ができるように進めていくというようなことで予算化もできておるわけでございまして、現在の電気通信事業がいわゆる東京であるとかそういう大都会だけが利便さを味わうことができるような状態をぜひ早く払拭したい。各地域間の格差を是正するように鋭意努力をいたします。
○玉城分科員 そこで、沖縄県のいわゆる先島地域、宮古島あるいは八重山、人口約十万人、世帯数で約三万世帯ですね。この地域はいわゆる民間放送のテレビが見えないということで、この問題について私は情報格差の最たるものではないか、そのように思っておりますが、その件について郵政省、大臣としてはどのように認識されて、どういうふうにしてこの問題を解消をされようとしているのか、お伺いをいたします。
○桑野政府委員 沖縄の先島地域におきましては、先生御指摘のように、現状におきましてはNHKの総合放送と教育放送だけしか見えないという状況が続いているわけでありまして、もちろん沖縄では琉球放送も沖縄テレビ放送もあるわけでございますけれども、開局三十年を超えた今でも先島地域の人々にとりましてはテレビの恩恵に浴してないという現実がございます。 先ほど大臣も申しましたように、私ども放送の面におきましても全国の情報格差の解消ということについては鋭意努力しなければならないというふうに存じているわけでありまして、この事態の解決につきましても急務であるというふうに認識しているところでございます。
○玉城分科員 国内で、今申し上げましたそのような人口十万人、三万世帯の地域で、こういうふうに民間放送が入らないという地域はほかにあるのかどうか、その辺お伺いいたします。
○桑野政府委員 国内におきましては、そのような規模で民間放送が入ってないということ、もちろん東京と比べて波の数が少ないというようなことはありますけれども、民間放送がその地域において行われているにもかかわらず、あるゾーンで、すぽっと民間放送の波が及ばないという地域はございません。
○玉城分科員 国内ではただ一つそういう地域がある、こういうことになるわけですが、御存じのとおり沖縄が本土復帰して二十年近くになります。ですから、長い間これが放置されていたといいますか、あるいは復帰前からもあったわけですけれども、そういう行政がきちっと入ってからも二十年近く放置されていたということは、私は郵政行政のある意味では怠慢じゃなかったかとも思うわけです。 それで私申し上げますのは、解消しなくてはならぬというお考えを述べられましたけれども、どういうふうに解消されるのか。沖縄本島はもちろん民放は入っています。宮古群島入っていないわけです。そして八重山群島入っていないわけです。十五内外の島々が点在しているわけです。そこにおおよそ十万人、三万世帯の住民が生活しているわけです。そこで、その問題を解消しなくてはならぬということですから、具体的にどういう方法でこれを解消されようとしているのか、お伺いします。
○桑野政府委員 沖縄の先島地域に電波が届かないということにつきましては、郵政行政といたし ましても、電波そのものはやはりNHKであればNHK、あるいは民間の放送会社であれば放送会社が届かせるようにする義務が第一義的にはあろうというふうに存じるわけでありますけれども、しかし、こういった実態を国としても放置しておいていいのかなというのが今日的な課題であろうというふうに思っているわけでございます。 そこで、先島地域のテレビにつきましては、何せ三百キロという沖縄本島からも離れている地域でございますから、これは普通でしたら電波のマイクロウェーブか何かで波を送ればいいのですけれども、三百キロとなりますと電波が直接には届きません、地球は丸うございまして。そうなりますと、現実的な方法といたしましては、海底ケーブルを本土と先島地域の間に敷くということが考えられるわけでありますけれども、この建設には多くの経費がかかるわけでございます。沖縄の民放事業者が単独でこれを行うということは困難な面もあると思われます。そこで郵政省といたしましては、平成三年度以降の電気通信格差是正事業を進めようとしておるわけでありますけれども、先島地域の民放テレビの難視聴の解消につきましても、平成四年以降の検討課題であろうというふうに存じている次第でございます。
○玉城分科員 平成四年から、これはおっしゃいましたように膨大な予算がかかる。まず、膨大な予算というのは具体的にどれぐらいおよそかかりますか。
○桑野政府委員 先ほども申しましたように、沖縄本島と先島地域の間というのは三百キロ離れておるわけでございまして、このために、番組伝送用の設備をつくる、それからまた先島地域の島々を結ぶ中継局用の施設をつくる、こういうことが必要なわけであります。 番組伝送用の設備といたしましては海底ケーブルということになるわけでありますが、これは単独で敷設いたしますと四、五十億の経費が必要であろうというふうに試算されております。それからまた中継局の建設も必要なわけでありまして、民放が今二つありますから、共同でその中継局をつくっていくといたしましても二十億前後の経費が必要ではないかということが今試算されているわけであります。 ただ、幸いといいますかちょうどといいますか、今申し上げた沖縄本島と先島地域の間におきまして、NTTが平成五年度を目途に海底ケーブルを敷設しようという計画を立てております。そういたしますと、うまくこのNTTの海底ケーブル敷設にテレビの中継のための施設というものを乗っけることができますと、つまり合同で一緒になって建設するようなことができるといたしますと、ただいま申し上げました海底ケーブル用の費用というのは半分以下になるのではないかというふうなことも考えられるわけでございまして、その点、今後いろいろ関係の方面と詰めていく必要があろうというふうに存じている次第でございます。
○玉城分科員 いわゆる沖縄本島、民放は放映されているわけですけれども、宮古島までは海底ケーブルですね、おっしゃいました。それから、宮古地域から八重山地域には今NHKでやっているような中継局ですね。ですから、今考えていらっしゃることは、どういう形態の海底ケーブル、またどういう形態の中継局、あれは数カ所に置かぬといけませんが、NHKですらやっているわけですから。その形態、その設置場所、御説明いただきたいと思います。
○桑野政府委員 形態は、今海底ケーブルにつきましては、これは既にNTTが電話用とか通信用に海底ケーブルを敷いているわけでございまして、これを更改といいますか補強といいますか、そういう必要のために新たに本島と先島の間を敷こうというふうに今計画を練っているわけでございまして、それを一緒に引いてもらう、あるいは引いたものの中のある部分をテレビの持ち分とする、そういうことを考えているわけでございます。 それから、中継局の箇所等につきましては、先島地域全般に電波を届かせるような中継局の数が必要なわけでありまして、ただいまNHKが数カ所引いておりますけれども、あるいは同じ規模の箇所数が必要になろうかというふうに存じております。
○玉城分科員 膨大な費用がかかるということをおっしゃいましたけれども、その中継局ですね。現在NHKが先島地域に中継塔を建てております。これを活用するといいますか、共同で使うとか、そういうことを考えることによって費用の負担ということは考えられると思うのですが、そういうことは考えていらっしゃらないのでしょうか。
○桑野政府委員 御指摘のような点はもちろん当然考えなければいけないというふうに思います。ですから、現実にNHKが現在使っている中継局の鉄塔とかなんとかというものがさらにまたアンテナを載せる荷重に耐えるかどうかとか、いろいろその辺は個々の事情がございますでしょうから、今後またそういったことも検討いたしまして、できるだけ経費というものは効率的に、国の予算でありましても県の予算でありましても、あるいは事業者が負担するといたしましても、システムとしてはそういう観点から検討していくつもりでございます。
○玉城分科員 これはまさに膨大な経費、ケーブル設置でも要するに四十億から五十億というお話がありましたね。本当に大変な問題なんです。四、五十億の金の負担というのは大きな問題です。ですから、そういう見られるような状態を実現すると同時に、経費はできるだけ負担を軽くするという努力はしていただかなければいかぬわけでありますけれども、沖縄県の先島地域へ民放を延ばして見られるような状態にするということは、民間の放送事業者の負担では、これは御存じのとおり人口十万、三万世帯といいましても、そこから十四、五の島に点在して住民が住んでいるわけですから、いわゆるスポンサーがとれるという状態じゃないのですね。これははっきりしております。私は民間放送事業者にそういう負担をかけてはいけないと思うのです、基本的に。ですから、ほとんど九九%公共放送的な事業になるわけです。公の国いわゆる郵政省の考えでこの費用というものはしていかないと、さあその民間放送事業者に負担させた、それをまた回収できるかという状況にはないわけですね。それを基本的に認識をしていただきたいわけです。 それで海底ケーブル、NTTのものを使う。ケーブルを使って、NTTはもちろん電話回線を使いますね。その余ったものをその民間放送に使わせる。この負担、この四、五十億の負担、これをもう少し御説明いただきたいのです。
○桑野政府委員 NTTが敷設したものの余ったものを使うわけではございませんで、最初からNTTとテレビ用の回線といいますか、そういったものを何対何で分けようということで、共同で敷設するような事業になろうというふうに思うわけであります。 それで、費用の負担をどうするかとか、あるいは先生御指摘の民放事業者に対する負担をどうするかというようなことにつきましては、来年度以降の予算折衝とかそういう段階の中で決まっていく状況でございまして、ただいま私の方からどうするということにつきましては、まだ申し上げる時期に至っていないということで御了承いただきたいと思います。
○関谷国務大臣 玉城先生の御指摘の後段の部分でございますが、私たちも電気通信地方間格差是正事業ということで十億円のものをつくったわけでございますが、これは先ほど局長が述べましたように、おっしゃるようにイニシアチブをとっていこう、民間の方もそういうハードで莫大な膨大なお金がかかるものですから、その幾ばくかを出して、そしてやっていただこうということでございました。 今、先生のお話を伺っておりますと、これはいわゆる普通のところでそういうことはできるかもしれませんけれども、先島のような場合は、おっ しゃるようにそんなことをしたってまた回収ができるわけではございませんから、私はまた違った角度から後ほど検討をしてまいりたいと思います。
○玉城分科員 これはぜひ大臣、そのことはよく検討していただかないと、一般的な電気通信の格差是正のための事業の一環としてその条件、その基準に、この問題を当てはめますと、地元の負担というのが非常に――ですから、これはもう共同ケーブルをつくる、そのときに出した、回収もできない、しかも広告料、民間放送は御存じのとおり広告料で経営しているわけですから、スポンサーがとれない、これは大変なことになると思うのですね。その点をよく御検討いただきたいわけです。 それで、沖縄の場合は本土復帰する四十七年、各種のいろいろな高率補助という制度がありまして今もって続いているわけですが、それだけ沖縄の格差を是正するためにいろいろな、八割から九割、物によって違いがありますけれども、そういう高率補助でずっと来て、沖縄振興開発でいわゆる本土並み水準に引き上げようという努力を政府はしてきていらっしゃるわけですから、私は今ごろこういう格差是正ということ、これは本来はもっと早くいわゆる郵政省、国、政府の責任でやるべき問題が放置されていたという問題があるわけです。ですから、今大臣もおっしゃいましたように、一般的な格差、いわゆる電気通信の格差の問題の一環として、これに沖縄のこの格差是正の問題を当てはめますと、非常に大きな問題が出てくるわけですね。その点をぜひよく御認識をいただきまして沖縄の格差是正の問題についてはやっていただきたいわけです。 それで、この地域にいわゆるケーブルテレビがあるわけです、宮古島にも八重山にもありますね。そこはまたそれなりの影響を受けるわけです。それを受けないように対策というものは講じてあげないと、これはもうしょうがないじゃないか、これだけ民放が入るんだからいいじゃないかではまた済まされない問題もあるわけです。その辺をお伺いします。
○桑野政府委員 民放が先島地域に届いたときの話ということになろうと存じますけれども、現実に今先生御指摘のとおりCATVが入って各戸に情報を提供しているわけでございますが、当然その時点におきましてCATVの経営者側のいろいろな問題点というものを私ども伺いまして、それなりに私どもといたしましての何ができるかというようなことも含めまして、また受けとめていきたいというふうに存じております。
○玉城分科員 これは平成四年度から、今のケーブルの話は別として、この先島の情報格差という問題は平成四年度から予算化して、関係者は大体いつから見えるようになるのかという非常に大きな期待があるわけですが、それはどういうふうに受けとめればいいのか、お伺いいたします。
○桑野政府委員 先ほど申しましたNTTの施設の完成が平成五年度ということでございますので、そのときには、もしそれに一緒に予算措置ができていたとしましたら、当然同じ時期に完成しなければということになるわけでございまして、中継局もできましたら並行的にということになろうというふうに思うわけであります。それらの点につきましても、私どもだけではなくて、やはり関係の諸機関の御協力も得ながら、そういうふうな形の目標にしてやっていくべきであろうというふうに思っております。
○玉城分科員 そのケーブル設置と同時に中継局も並行してつくっていかれるというお考えなんですか。 ちょっとそこで、御存じのとおり、私が最初に申し上げましたとおり、NHKは七カ所か八カ所、先島地区に中継塔を、中継しながら電波をずっとカバーしているわけですが、この場合、また新たに民放用のこれを七カ所も八カ所もつくる。これは我々素人考えで、何とか立っているものを活用できればそれだけ負担が軽減するのではないかという感じもするのですけれども、その辺いかがでしょうか。
○桑野政府委員 もちろん予算措置ができたらということが前提でお話ししているつもりでございますので、そのように御理解いただきたいと思いますけれども、中継局というのは、もちろんアンテナの、NHKは今自分のところのアンテナに耐えるだけの重量のアンテナを立てているところがほとんどであろうというふうに思うわけでありまして、普通でしたらそういったアンテナに強度さえあれば、そこにアンテナを同じ方向に立てれば中継ができていくわけでありますけれども、その辺はうまくいくのかいかないのかというのは、今後個別に調べてみなければわからないことでございますが、そういう強度が、予定していないわけでありますから、強度がない場合には、やはり二本立つようなことに結果としてはなる場合もあろうというふうに思っております。
○玉城分科員 先ほど、二十億ないし三十億の中継局設置用の費用が概算でかかる。ですから、それも、この負担者というのは、国が丸ごと負担するわけではないわけですね。やはりこれは負担する関係者がいるわけです。ですから、できるだけそういう費用は少なくして、皆さんがおっしゃっている、いわゆる高率補助が出るようにという意味から申し上げているのですが、海底ケーブルは四十億ないし五十億かかる。NTTと共同で建設する部分については、やはり国も補助をする、関係者も補助をする、こういうことですね。そうすると、これは沖縄県とか関係者が負担するわけですが、これはとてもじゃないが私ら持てない、こんな費用はもう負担できない、こうなったら、やはり政府は、じゃあもうだめかというふうにされるわけですか。
○桑野政府委員 海底ケーブルに四、五十億かかると言いましたけれども、NTTと共同で建設する場合は半分以下の負担で済むだろうということをまず申し上げたいと思います。 それから、負担の問題でございますけれども、もちろん、関係者というのは国もありますし、地方公共団体もありますし、当該民間放送事業者という場合もあるわけでございまして、この負担の割合をどうするかというのは、今私どもでどうするということを申し上げられる状態ではございません。当然財政当局ともいろいろ御相談しながら決まっていくわけであります。ただ、先生が今お気持ちとしてお述べになっていらっしゃることにつきましては、私どもも十分受けとめているつもりでございますので、今後の、来年以降の問題として私どもはそれを受けとめておきたいというふうに存ずる次第でございます。
○玉城分科員 これは関谷大臣、前の深谷大臣もこの件でわざわざ沖縄まで行かれまして、記者会見もされているのですね。そのときは今の海底ケーブルの共同建設という考えが出ないときのお話かと思うのですが、この事業は大幅に国が負担していかないといけないというようなお話をされているわけですが、そのときには、補助の割合、補助率の問題を三分の二とかいろいろおっしゃっているわけです。今の電気通信の格差是正の事業の一環とは別に、やはり国も多額の補助をすべきではないかということをおっしゃっているわけですが、関谷大臣もそのようにお考えですか。
○関谷国務大臣 先ほど述べさせていただきましたように、先生の現地の状態を伺いますと、いわゆる通り一遍の今の補助の対策ではなかなか現実問題として進んでいかないだろうと思います。したがいまして、先ほどの前任者の答弁等もまた伺いまして、鋭意前向きで検討をいたします。
○玉城分科員 もうこの問題、これで終わりますが、いわゆる関係者がオーケーしないと、これは費用の問題がありますから、この事業は進まぬわけです。ですから、押しつけでなくて、客観的にこうなのだ、それだけの負担を、県も、またいわゆる関係者がそれぞれできるようにぜひしていただいて、この機会に、大臣の時代に、沖縄の、人口十万ですからね、三万世帯がそういう情報格差が解消されるということをぜひやっていただきたい、このことをひとつよろしくお願いします。
○関谷国務大臣 私もまた現場も見せていただいて、そのときにまた御一緒させていただいて、現場も見たいと思います。
○玉城分科員 終わります。
○愛野主査 これにて玉城栄一君の質疑は終了いたしました。 次に、沢田広君。
○沢田分科員 大臣は予算委員会で余り質問を受けないで精力が余っているのではないかと思うのでありますが、少しはしょるかもしれませんが、ひとつ名答弁をされることを心から期待してやみません。 一つには、人手不足というものが非常に深刻になってきているわけでありますが、特に郵政の方も、都市的なところにおいては、Uターンといいますか、自分の地元に帰りたいという希望者が非常にふえていると思うのであります。何とかこの郵政業務の改善といいますか、そういうものを考えなければならぬ時期に来たのではないかということが一つ感じられるわけでありますが、それが地方と都市との、言うならば、ある意味においては格差を生じている、こういうふうに考えられますが、大臣はどのようにこれを把握をされておられるか、まずその点をお伺いをいたしたいと思います。
○関谷国務大臣 先生御指摘のように、郵政事業を取り巻く環境はいろいろ大きく変わってきておりますし、一言で言えば、本当に現業の方々は人手不足の状態にある、大変高度化、多様化したことに十分にこたえていかなければならない問題でございますので、この要員の確保ということは、どういいましょうか、私の今回の大きな課題であろうと思っております。したがいまして、先生から御指摘がございましたように、今後は、業務量の減少をしている地域から急増地域への定員の移しがえ作業というものもまた必要じゃないかと思いますが、いずれにいたしましても、機械化等も含めていかなければなりませんけれども、それよりも、何といいましても郵政事業というのは愛のある温かい行政でございますから、最終的には郵政省の職員の皆様方と需要者との関係でございますから、ぜひこの要員確保ということは徹底して努力をいたします。
○沢田分科員 なお、名答弁必ずしも長きにあらずということで、ひとつその点よろしくお願いいたしたいと思います。 続いて、都市の集配の問題でありますが、これからは、新聞もそうでありましょうけれども、ある一定の場所に集配箱を置いて、書留とかあるいは内容証明であるとか、そういうものは別でありましょうけれども、そういうところに散歩がてらにとりに行く、そのかわり幾らか料金等に考慮してもらえるということになれば、これまた一つのプラスになるわけでありますが、そういう市民の協力を仰いでいくということは、大きなビルなどにおいては当然行われなければならぬでしょうし、それから、例えば国会などもそれぞれの部屋に空気圧送で投函もできるしあるいは配送もできるというくらいに、これからのビルをつくる場合にはそういうものも考えていくということも一つの考え方ではないのかなという気もいたします。 それで、何も人を減らせという意味ではなくて、人手不足というものをどうやって補っていったらいいかという一、二の例を示したわけでありますが、そういう点についてはどんなふうにお考えになっておられましょうか。
○小野沢政府委員 ただいま郵便サービスのあり方、特に配達の関係について御質問を受けたわけでございますが、今後、国民利用者の強い理解を得ながら省力化する、そこに郵便事業を正常化していく一つのポイントがあるというふうに考えております。 具体的に御指摘のありました地域集合受け箱についてでございますが、現在、地下街、卸売団地、工業団地等について一部実施しておりますが、地域集合受け箱をもっと拡大して、国民利用者に御理解をお願いして、ある程度負担していただくということについても検討を始めなくてはいけないのではないかということで、先生の貴重な御意見をこれから参考にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○沢田分科員 もう一つは、今度四月から自動車の駐車違反について法律の規制が強まること、御存じでしょうか。――首を縦に振っているから承知しているということになるのでしょうが、いわゆる駐停車違反で一回捕まれば二点、五回で免許取り消し、こういうことになる。これも私は余り中身は賛成できないのですが、だけれども、これもつくられればそれを守らなくちゃならぬ。そうなると、郵便局は極めてその点において、納税であろうと預金であろうと払い出しであろうと、車を使うことが多い。しかし、その置く場所がない。どうしても道路に置くということになるわけでありますが、恐らくこの関東地方全体を推して、こういうものができる場所を持っておるものはほとんどない、九〇%以上恐らくなしと言わざるを得ないのじゃないかと思うのですが、その点はこれからどういうふうに解決しようと思っているのか、短く答えてください。
○戸田説明員 郵便局のお客様駐車場の確保の問題でございますが、局舎を新築する場合の考え方をまず初めに申し上げますと、都市の中心部のように非常に敷地の狭いところもございまして、なかなか一律に申し上げることは難しいのでございますが、一般的には窓口を利用されるお客様の数、状況、あるいは敷地の広さ、地況等を勘案しまして、窓口の付近にあるいは構内の発着場等に専用のスペースを設けるように努めてきているところでございます。 普通郵便局で申し上げますと、全国平均で一局当たり約八台確保しておりますが、最近の平成元年、平成二年度に完成した局で申し上げますと、一局平均十五台というふうに大分改善されてきております。こうした努力を今後も続けてまいりたいと思います。しかしながらこれは……(沢田分科員「いいです」と呼ぶ)よろしいでございますか。
○沢田分科員 そう幾ら答弁しても車の置き場が生まれてくるわけじゃないですからね。ここで余計しゃべったら台数が置けるようになるというわけではないですから。そのことは現実問題で対応する以外ない。特に三等郵便局と言われている分野には全くゼロと言ってもいいくらいですね。 では、これを今後どういうふうにするかといえば、お客が減るか、さもなかったら本当に駐車違反で捕まるかということになるわけでありますから、警察に特別マル優でももらうかなんかしなければどうにもならなくなるだろうと思うので、これは特別の改善をお願いをしておきたいと思います。答えをもらっても土地は生まれてきませんからね。 ですから、ひとつこの点はどう解決するのか、考え方を今後まとめておいてもらいたい。今度何かのときに質問しますから、ひとつ覚えておいてください。 それから続いて、これは余りいい話じゃないかもわかりませんけれども、社団法人の逓信研究会というのは年間七千万ぐらいの収入しかないのに四億もの不渡りを出したとかということで、私も、こういう外郭団体を大臣も持っていて、極めて不本意であっただろうと思うのであります。 どういうふうにこれを処分しようと思っているのですか。原因のことはさておいて、社団法人ですが、こういうのはやめてもらうならやめてもらって、郵政省とは関係ない、こういういう立場で名誉を回復していかなければ、やはりその汚名を着ていくということになるのではないかと思うのでありますが、いかがですか。
○木下政府委員 ただいま先生御指摘の逓信研究会の問題でございますが、本件につきましては逓信研究会の理事から報告を受けております。それによれば、理事長が法人の業務とは全く関係のないプライベートな取引で、新聞でも出ておりましたが、総額三億数千万円に上る法人名義の手形を振り出した、その一部が不渡りになっているということでありまして、公益法人の代表者の行為と して全くあるまじき行為でありまして、まことに遺憾に存ずる次第でございます。 今回の事態によりまして逓信研究会が重大な不利益をこうむっておりますから、当省といたしましても、逓信研究会に対しまして、役員が一丸となりまして最悪の事態を回復するように努めるように要請をいたしておるところでありますし、また、理事長に対しましては、一切の手形の弁済等、責任ある対応を求めていく所存でございます。
○沢田分科員 求めるのは幾ら求めても構わないですが、求めて損害が回復するのかどうかということなんですね。名前が大体「遊星人」という書類をつくっているのだから、星が遊んでいるということですから、まあふらふら遊んでいるという名前からして、大体――だけれども、中にはもう国会議員ばかりが理事なんですね、ばかりとは言わないですが、もう九九%は国会議員が理事なんです。その人たちもこれはえらい被害を受けることにもなりかねないのだし、どういう関係を持っていたのかということも後でみずから弁明しなければならなくなってくるでありましょうし、しかも「郵政省所管全国公益法人名鑑」の発行を仕事としているというのですね。ですから、これも全然関係がないとは言い切れない。 これはただ求めただけではなく、七千万の収益の中で四億近い不渡りを出したら、これはじゃだれが弁済するのかということになれば、全理事が最終的には法人の負債として処理することにならざるを得ないのでしょう。どうですか。
○木下政府委員 ただいまお話しのように、逓信研究会は、主な事業といたしまして研究会であるとか講演会を開催しております。また、今御指摘の逓信事業に関する刊行物等の発行をいたしております。 確かに予算規模は七千万円程度でございまして、負債の額はかなり大きいわけでございますが、いずれにいたしましても、理事長をどうするかという処分の問題等につきましては、研究会内部の判断で行われるものと考えておりますが、省といたしましても、法人に与えた不利益等の重大な影響を考えますと、理事長に対して一切の手形の弁済等、先ほど申しましたように責任ある対応を求めていくということでございます。
○沢田分科員 しかし、それだけの答弁じゃちょっと的確だと言いがたいのです。いわゆる社団法人研究会の肩書の手形を出しているわけですね。だから、知る知らないは別として、他の理事の連帯の責任は、内部の理事会が決めたか決めないかは別として、当然法的な責任を負ってくる。それを本人の責任です、理事会と関係ありませんというのであれば、その肩書が問題になってくる。詐欺にもなる。知っていてやったとすれば、もし理事から見れば、これはいわゆる背任横領になる。そのいずれかを今日に至っても何も決まっていないということはちょっと問題があるのじゃないかと思うのですね。名前はもう出しませんからね、記録に残ることですから。新聞には出ている部分だから、会長は中山元郵政大臣、こういうことになって、あとは言わない。しかし、そういうことになればこれは議員の名誉にも関係してくることになる。だから、今の答弁ではちょっと対外的に――じゃまだ何も決めてないのですか、この法人は、その本人に対しては。
○木下政府委員 現在の時点におきまして手形の決済期限の来ているものもありますし、来ていないのもあるというふうに聞いておりますが、一部不渡りが出ているということでありまして、刻々とといいますか、次々に期限の来るものがございます。これにつきましては、期限の前に返済の措置がなされているようでございます。今後生じてくるものにつきましても、理事長の個人的なプライベートな行為でございますので、理事長にまず払っていただくということを先決にいたしまして働きかけておるところでございます。
○沢田分科員 それは一般の小さな団体とか村会ぐらいの、村会ってべっ視する意味じゃありませんよ、という答弁ならそれは通るけれども、これは国会の中で通る答弁じゃないですよね。もういいです。それ以上詰めてもあなたがやったわけじゃないからどうにもならないから。 大臣、しかしこういう不名誉なことを郵政事業の中に起こすということは、ともかくうまいことにはならないですね。しかも的確な処置というのがやはり求められると思うのですよ。ですから、これ以上は三十分の間で詰めることはしませんけれども、大臣を初めとしてきちんとこれを処理して、その責任の所在だけを追及しても、じゃあと損害ほどうなるのかということが問題になってくるわけでありますから、それからメンバーも、もし置いておくなら、だけれども、解散したらどうかなという気もしないでもありませんが、もしやるならばメンバーもかえた方がいいのじゃないか、こう思いますが、これは最後にまとめて大臣から、こういう不始末について国民に対して一応対応を明らかにしていくべきだ、こういうふうに思いますが……。
○関谷国務大臣 御指摘の問題も含めまして、私は職員の方々にまず最初お願いいたしましたのは、郵政事業に対します国民の抱いております考え方は、信頼と安定である、そして安心である、だからそういうようなことを裏切ることのないように襟を正してすべてのことに対処してもらいたいというようなことを話したわけでございますが、どうもその後いろいろ遺憾な事故、事件が起こっておるようでございまして、確かにこのことも、先ほど官房長が答弁いたしました角度から検討し、それでもどうにもならないというときには、それ以上の対策をまた当然考えていき、二度とこのようなことが起こらないように、監視をきちっとしていくように努力をいたします。
○沢田分科員 まあこの程度で、適切な措置を講ぜられることを期待しながら、あとは細かい点は、もっと言いたい気持ちはあるのですけれども、一応我慢してやめておきます。 続いて、年金の問題で、年金の現在の収支を一応簡単にひとつおっしゃっていただきたいと思います。
○西井政府委員 年金の収支の状況でございますけれども、平成元年度の郵便年金の受け払いの状況でございますが、元年度初めの保有資金量が一兆九百九十九億円でございまして、その後、収入として四千五百四十億円の掛金がございます。それから、支出として六百九億円ということで、平成元年度末の保有資金量は一兆四千九百三十億円という状況でございます。
○沢田分科員 郵便の生命保険なり、あるいは一般の保険なりあるいは年金保険なり等から比べて、加入者、それから勧誘といいますか、要すれば資産状況、極めて悪いわけですね。これはどこに原因があると思っておられますか。このままでいくと、入っている人は不安に思ってくるんじゃないかと思いますね、もらう人がだんだんふえていくに決まっているわけですから。そういう意味においての対応はどう考えておられるのか、ちょっとお答えいただきたい。
○西井政府委員 年金の加入状況等の問題でございますけれども、もちろん郵便年金は戦前からあったわけでございますけれども、御案内かと思いますけれども、郵便年金を昭和五十六年に衣がえをいたしまして、新郵便年金制度として発足したわけでございまして、郵政省としても本格的に年金に取り組み始めたのはそのころからでございます。したがいまして、現在の状況におきましても、その普及の状況というのはまだ簡易保険に比べまして非常に低いという状況でございますが、私どもといたしましては、今後とも年金の周知、PRに努めまして、加入者の増大に努めてまいりたいというふうに思っております。 それから、収支との関係につきましては、必要な年金額を支払いするための掛金ということで、加入者の方々にお願いをいたしておるということでございます。
○沢田分科員 一つは、これは財政金融の関係の書類からとったわけですが、簡易生命保険勘定と郵便年金資金運用は同じ一つの会計の中で対応し ていく、こういうふうに理解していいですか。
○西井政府委員 実は、本年の四月一日から簡易保険と郵便年金を統合いたすという予定にいたしておりますけれども、それまでといいますか、現在までのところは、それぞれ保険勘定と年金勘定を別に区分して措置いたしておる、こういう状況でございます。
○沢田分科員 そうすると、これは古い方の帳面からとったわけですが、六十一年度、六十二年度、六十三年度は一緒になっておりますが、これと同じ形態が、今後はそれじゃ法律的に、説明を見てもそうなっていますね、大臣の今の所信の説明を見ても一緒になって説明されていますが、そういうことで今後は進むのだ、こういうふうに理解していいですか。
○西井政府委員 本年の四月一日から保険と年金を統合いたしまして勘定も統合はいたしますけれども、そのべースになる、その必要な将来払うべき保険金なりあるいは年金等については、それぞれ区分をいたしまして積立金、準備金等を用意していくということになります。
○沢田分科員 今度の年金の改定額は、もう時間がなくなってきたから細かくは言いませんが、改定額は幾らですか。 それから今年度、大体五、六%、六%から八%ぐらいのべースアップになってきたわけでありますが、物価の上昇も五%ぐらいであります。当然、年金も改定されると思いますが、今度は大体どの程度考えておられるわけでありますか。
○西井政府委員 先ほども申し上げましたけれども、郵便年金につきましては五十六年新制度発足当時、初年度の最高限度額七十二万円ということでございましたが、私ども、今国会にこの限度額の引き上げをお願いをいたしておりまして、その限度額七十二万円を九十万円に引き上げさせていただきたいということで審議をお願いいたしておるところでございます。五十六年からちょうど十年間の時間的経過がございますので、その間の社会経済状況の変化、特に生活水準の向上等を考慮いたしまして、約二五%の引き上げということでお願いをいたしておるところでございます。
○沢田分科員 時間はあと七分ぐらいありますが、三時からまた次の委員会の質問になりますから、一応これで終わります。非常に短くて残念ですが、もう少ししからなくちゃいかぬかと思っているのですが、それはやめておきます。
○愛野主査 これにて沢田広君の質疑は終了いたしました。 次に、谷村啓介君。
○谷村分科員 三十分の時間でございますので、簡潔に御答弁の方もお願いしたい、こんなことを思うわけでございます。 まず大臣、いろいろ聞いてみますと、同和問題についての御造詣が大変深い大臣のようでございますが、基本的な人権、とりわけ部落差別の問題の解消についてでございますが、どのようにお考えか、まずお聞きしたいと思うわけであります。
○関谷国務大臣 この問題につきましては、私も国会へ参りまして十五年ばかりになりますが、その間ずっとこの委員会に所属をいたしまして、党の方でも副委員長もさしていただいて、ずっと対処をいたしております。 まず基本的な考え方は、本当にこんなことがあっていいものであろうかということが私の基本の考え方でございまして、こういうようなことは一刻も早く払拭すべく努力をしていきたいと思っております。 それで、私の地元におきましてもいろいろこの問題につきましては研究し、対処をしておるわけでございますが、何といいましても教育でもって徹底して間違った考え方をなくしていくということが基本ではないかというようなことにおきまして、学校教育などにおきましても徹底したそういう教育をいたしております。私は、やはりそれは正しい方向じゃないかなと思っておるわけでございます。憲法に保障されました基本的人権にかかわる重要な問題でございますから、これは早くそういうことがないようにあらゆる角度から進めていきたいと思っております。 郵政省といたしましても、その件につきましては鋭意努力をいたしておるわけでございまして、同和対策審議会の答申の問題あるいは地域改善対策協議会意見具申等、その精神にのっとりまして、国営企業としての立場を踏まえて、職員のこの問題についての正しい理解と認識を深めていくためのいわゆる啓発の施策を積極的に今後とも進めていきたいと考えております。 この問題は、そういうようなことで、どのように早く解消するかということは私の一つの政治課題でもずっと抱いておりますので、また今後ともこのことは一生懸命頑張ります。
○谷村分科員 決意をお聞かせ願いました。 具体的に郵政行政、郵政局務行政についてお尋ねいたしますが、四十七年八月二十八日の事務次官通達「同和問題について」というのがございます。その中に、「最近部内において差別的偏見に起因する発言等の問題が発生していることはまことに残念であり、深く反省すべきことである」、この趣旨の通達がございますが、この点についての御認識は、郵政省、今もお変わりはないですね。
○木下政府委員 ただいまの事務次官通達、昭和四十七年に出しました基本的な通達に関します私どもの考え方は、今でも変わらないと考えております。つまり、各施策を通じまして差別的偏見の根絶に努めるという省の同和対策の基本的な考え方を示したものであります。変わらないわけでございます。 さらに、私どもはそれを踏まえて、施策の具体的な基本方針や推進方法等につきまして通達で指導しておるところでございます。
○谷村分科員 決意をお聞かせ願いました。根絶に努めるのが趣旨であるということでございます。 ただ残念ながら、そういうふうな皆さんの意気込みあるいは認識であるにかかわらず、郵政省の中の差別事件が多発しておる、こういうことは御存じですか。そして、大変痛ましい事件でありますけれども、過去三名の差別による自殺者まで出しておる。こういうことは大臣御存じですか。
○関谷国務大臣 郵政省へ参りまして、そういうようなことにつきましてもるる伺っております。
○谷村分科員 特に私はきょうお聞かせ願いたいと思っておりますのは、大阪郵便局ですね、近畿管内において差別事件が続発をしておるということであります。私のこちらにございます資料によりましても、大阪郵便局差別事件として、九〇年に二十一件、八九年には五十四件、八八年には八十六件というように、一向に差別事件というものがなくならない。こういうことについて大臣の御意見をお聞かせ願いたいと思うのでございます。 また、その内容が極めて悪質だという点が私は特徴的だと思うのですね。例えば落書きですね。具体的に例えば、「牛殺せ」「豚殺せ」「ごみ食え」「四つんばいになれ」「四つ足くそ部落」というようなことがトイレ等に落書きされる。エレベーターあるいはいろいろなところにそういうふうな落書きがされたりあるいは投書がされる。こういうことがもう本当に集中的に近畿管内で起きておる事実、これについてどのようにお考えなのか、お尋ねしたいと思うのであります。
○木下政府委員 御指摘のとおり、私ども精いっぱい啓発教育に努力しているつもりでございますが、まことに残念ながら、御指摘のように近畿郵政局管内を中心にいたしまして落書き等の差別事象が多発しておりますことは、私どもまことに残念に思っているところでございます。 この問題につきましては、私ども、中身について行為者が判明しない落書き等が多いわけでございますが、なかなか難しいのでございますけれども、部内に関係する職員によるものではないかと思われるものも多数あると思っております。非常に残念でございますが、私どもはこれらにつきまして行為者がはっきりすれば、今後の個人的な指導もできましょうし、またさらに全般的な指導に大きく役立つというように考えておりますが、今 後ともこれらを冷静に真相を究明するということを継続していくと同時に、また研修啓発の効果が上がるように、私ども創意工夫をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○谷村分科員 私はここに「近年の郵便局 あいつぐ差別事件」というパンフを持っておりますが、こんなパンフをごらんになったことございますか。
○木下政府委員 そのパンフレットは拝見させていただいております、コピーでございますが。
○谷村分科員 これにさまざまの具体的な事例が挙げられておるのですね。見るにたえないといいますか、本当に憤りにたえないといいますか、そういう感じを持つわけであります。例えばこの中に、先ほど挙げたようなこと以外に、自分の出勤簿にこういうふうな、大臣、自分の出勤簿ですよ。朝起きて行ってみると「エッタ」と書いてあるのですね。これを見て本当に職員が働く気になると思いますか。いかがでしょう。
○木下政府委員 その写真を私も拝見させていただきました。そこの出勤簿は一人が一枚になっていると思いますので、そこに書かれたということは、その書かれた方の心情を思いますと本当にもう胸が痛む思いでございます。非常に残念なことだと思っております。
○谷村分科員 大臣、いかがですか。
○関谷国務大臣 私も同意見であるわけでございまして、本当に、私は昭和十三年の生まれでございますが、本当に考えられない行為である、本当に怒りを覚えます。
○谷村分科員 そこで、先ほども官房長の方でしたか、根絶に努めるんだというかたい決意の表明があったわけでありますが、残念ながらそういうふうなことが減るどころかふえておるといいますか、しかも悪質化しておるということを私は指摘せざるを得ないのであります。 そういう中で、先ほどもちょっと触れられましたけれども、さまざまな通達が近畿郵政局の中に出されておるわけであります。 二点ほどお尋ねしますが、一つは、近畿郵政局の五百九十号通達の中に、いろいろな差別が起きた場合のマニュアルといいますか、こういうふうに段取りをしてちゃんとしなさいよということがあるんです。最近は行為者不明のそういう差別事件というものがあるんですね。行為者不明の差別事件の場合は一体どのようにされておるのかお尋ねしたいんですが、意味はわかりますか。行為者がはっきりしている場合は、それは確認会、糾弾会をやりながらお互いの反省を求めて将来に備えるということになるわけですけれども、行為者不明の場合があるのですが、その場合の取り組みはいかがされておるのか。
○木下政府委員 ただいまも申し上げましたとおり、最近の落書きとかそういうもの、確かに私ども行為者をはっきりさせたいと思いながらもなかなかわからないのが実態でございます。そういった行為者がなかなかわからないというものにつきましても、じっくりと私ども行為者をはっきりさせて、そして、どういう動機でどういうことでこんなことをしたのかということを究明していくことが非常に重要なことだと思っておるわけでございますが、そうしないとその後の対策も立てにくいと思っております。 しかしながら、今おっしゃいました五百九十号、私の知識によりますと、これにつきまして行為者不明の場合には差別事象を分析しないということで最近いっているようでございますが、つまりこれは、事象発生後における必要な取り組みは当然この場合もやるわけでございますけれども、しかしながら、その辺がはっきりしませんと、行為者がはっきりしませんといろいろ内容を分析をすることもできないということで対応しているというふうに思っております。
○谷村分科員 非常にあいまいなんですね、その点。 この通達を見ますと、通常の、あってはならぬ差別ですけれども、行為者が明らかな場合には①から⑤にわたってこのようなことをやりなさいよという指導があるわけですが、行為者不明の場合はそれはしなくてよろしいということになっているのです。今のあなたがおっしゃるのは、いや、やるんですよ、こういう言葉が前段にありましたが、その辺はいかがなんですか。 私は、やはり局内で起きたことは責任を持たなきゃいけませんよ、本当にみんなで一緒に差別をなくするためにどうしたらいいかということを、行為者が不明であればあるほど余計にそういう努力というものがなされなければならぬ、こう思うのでありますが、いかがでしょう。
○木下政府委員 ただいま委員の御指摘は、事象発生後の分析の中身について五項目というお話でございますが、事実関係あるいは差別性、原因、動機、背景だとかあるいは見解とか今後の取り組みとかいうようなことであろうと認識しております。 しかしながら、事象発生時においての今言いましたような詳細な分析をするということは、なかなか行為者が特定しない段階では多分に推測の域を出ない部分があるのではないかというふうに思うわけでございまして、そういうことで、そういった厳密な意味での分析ということはちょっとなじまないのではなかろうかということで、まずもって、相当の期間を要するかもしれませんが、これから行為者を特定していくということが非常に重要なことではないかというふうに申し上げた次第でございます。
○谷村分科員 そうすると、今あなたのおっしゃったことを率直に理解いたしますと、いやそうじゃないんだ、それはやはり取り組まなければいけませんよ、こういう考え方ですね。取り組み方には差があるけれども、しかし、やはり行為者不明だからほっときなさいよというふうな指示ではありませんよという意味ですね。
○木下政府委員 事象発生後の分析ということは、非常に今までの長い近畿郵政局の同和対策の取り組みの中で、先ほど先生もおっしゃいましたような五項目の非常に厳しい枠がはまっているというふうに理解しておりますが、その分析をするには、今言いましたように推測の域を出ないものもあるし、そういう意味では、事件発生直後の推測によることでそういった分析をするということは妥当性を欠くことではなかろうかというふうに考えております。
○谷村分科員 あなたは先ほど、差別事件については根絶を期するというふうにはっきりおっしゃいましたね。根絶を期するなら、やはりだれがやったのかわからない事件でも、誠心誠意関係者と相談をしながら、それについての取り組みを、再び起きないような措置を可能な限りとるということ、こういうことではないでしょうか。
○木下政府委員 委員御指摘のとおりと思います。 今、厳密な意味で分析をしないということを申し上げたわけですけれども、何もしないということではないと私は思います。差別事象がどういう状況で発生したかにもよりますが、一律的に決めがたいわけですけれども、郵政局が地方全体を指導しておりますので、郵政局とも、あるいはその発生した局所とも十分協議をしながら、状況に応じた必要な措置を講じていくことになろうかというふうに思います。
○谷村分科員 もう一つの問題でありますが、これは近畿郵政局の同和対策室長から平成元年十一月十六日に出された通達でございますが、普通役所なんか行きますと、人権週間などには、「人権を守ろう」「部落差別を根絶しよう」、というような、市町村でもこれはかかっております、国の施設でもかかっておりますが、この通達というのですかを見ますと、懸垂幕とかアドバルーンなんというものは上げなくてよろしい、こういうふうなものがございますが、従来は局でも、私は岡山でございますが、そういったものを見たことがございますけれども、これはどういう趣旨なんでございましょうね。
○木下政府委員 今おっしゃいました件でございますが、私ども全国的に見ましても、近畿郵政局 管内は先生御指摘のとおり差別事象が多発しているということで、全国レベルからいきましても近畿郵政局は非常にレベルの高いことをやっていると思います。その中での今の御指摘でございますが、市民啓発施策ということになろうかと思いますが、それは、もちろん自治体等で行っております啓発施策につきまして、局舎の一部を提供して周知していくというような協力は行っていると理解しております。 ただ、今の御指摘は、これまでの郵便局の実態を見てみますと、中には、例えば自局の業務運行との調和が図られないままに啓発ビラだとかあるいは啓発物品の街頭配布だとかいうようなことが行われるということで、行き過ぎた事例もあって、郵便局としての業務運行上ある程度整理する必要があるというふうに考えた措置であると理解しております。
○谷村分科員 この中で書いてありますが、「下記施策については、職員啓発の域を越えて、市民啓発的なものであり、これは省の所掌事務ではありません。」というふうなことを書いておるのですね。同対審の答申を見ても、差別をなくするということはもちろん国民的課題であるし、国の責任だというふうに書いてあるのです。これはもう大臣御承知のとおりです。そういう観点がきちんと自分の認識にあればこんなものが出ようはずがないなと私は目を疑ったのです。今後はどうされるのですか。
○木下政府委員 繰り返しになって恐縮でございますが、ただいま申し上げましたように、市民啓発施策につきまして郵政省としても協力していく考えには基本的には変わりないと思います。しかしながら、郵政事業をやっている立場といたしまして少々行き過ぎた事例もあったのではないかということでございまして、そういう意味合いからある程度整理する必要があるということでございます。
○谷村分科員 今までやっておった懸垂幕、啓発の幕だとかそういうふうなことが行き過ぎたことだというふうにあなたは今お考えですか。どうでしょう。
○木下政府委員 私は具体的な事実関係を承知しておりませんのでお答えにならないわけでございますが、先ほど申し上げましたように、自治体等の行う市民啓発施策で局舎の一部に懸垂幕をかけるということは当然あり得るというふうに思っております。
○谷村分科員 確認をいたしました。そのようにぜひ――そういうふうな行為ということは、みずから中におる職員も従事されておる郵便局の皆さんもお互いにそのことを考えようという趣旨もあるわけですから、単に市民の啓発だけをそれが目的とされているわけではない、こういうふうに、今お答えのようなことで私はいいのではないかと思うのですが、余りにかたくな過ぎるのではないかというふうに思いますので、今の御答弁で結構だと思うのであります。 さて、時間があと八分しかございませんけれども、極めて具体的な問題についてお尋ねいたしたいと思います。 ここに私は、近畿郵政局管内の局長四十六名がお集まりになって同和対策推進局長会議というのを九〇年の一月の十九日、二十日に泊まりがけでおやりになっておる、その議事録を持っておるわけであります。これを一読いたしまして、近畿局管内にこれほど差別事件が続発するということの原因の一つを見たように実は思うわけであります。 それは、この記録の中を見ますとこういう文章があるのですね。例の亀岡局の差別事件は御存じでしょう。その亀岡の局の事件に関連をして運動団体との経緯を書いておるところに、「しかし、物別れ、決裂に終わり、捨てゼリフを残していった。」こういう記録があるのですね。あるいは「過去に多くの差別を受け、しいたげられてきた人達に対する理解はしているし、世間からも一定認められていることもあるが、人権を第一義に考える団体が業務混乱を招いたり、部落は何をするかわからんぞといった言動に対しては毅然たる態度で臨むつもりである。 これからの取り組み方は過去に日本ではあまりやっていないことだ、解放新聞等には都合主義しか書いていない面がある、」そういう記述もその中にあるわけであります。あるいは「糾弾会が減ってきている反面、確認会が増加してきている。しかし、確認会と称して中身的には糾弾会と同じになってきている傾向がある。これは法務省見解等の流れから、かつての糾弾会がやりにくくなってきているのではないかと思う。」 随所に、その文脈あるいはその話されている内容というものが、まさに差別をいかになくするか、そういう観点でなくて、運動団体との対決といいますか、敵視といいますか、そういうことに終始しておることが見られる。あなたはこれをごらんになったことがありますか。
○木下政府委員 私は、その記録は読んだことはございません。
○谷村分科員 例えば、今私が申し上げたようなことが、必要があれば後で差し上げますけれども、こういうことで会議が二日間続いて、そして局長が四十六名出席されて、これは勤務時間中ですし、恐らく国の予算でしょう、そういうふうな経過の中でこんなことが話し合われておる。これが一体、差別を追放し、局の中を本当に差別のない局にするんだということにどれだけ資すると思いますか。
○木下政府委員 ただいまお話しの亀岡のことでございますが、近畿郵政局と部溶解放同盟との間でやりとりがあったということについては、本省でも承知しているところでございます。 私どもとしては、同盟との話し合いについて建設的で有意義な意見交換の場をつくっていく必要があると思いますし、私どもはそのように誠実に近畿郵政局が対応していると考えているところでございます。
○谷村分科員 そうでないから質問しているのです。この同じ文書の中に、「亀岡局問題については、基本的には我がほうがいかっている、謝れとはそこまで言わないが、それなりの対応があってもよいと思っている。今までと同じようなことなら応じる考えはない、早く収めるつもりない、むしろ重しで使いたい。」というふうなことまでこの議事録にあるのです。これはにせものではありませんよ。おもしで使うというのですね、亀岡事件を。つまり、運動団体に対するおもしで使うんだという言い方をしている。私はけしからぬと思う。 あなたが先ほどおっしゃったような根絶に努めるとか、先ほど郵政大臣がおっしゃったようにまさに郵政事業は信頼と安心をモットーにしているのだというようなこと等を考え、冒頭の大臣の決意表明など聞いていまして、こんなことがあっていいのか、むしろこんなことがあるからいろいろな差別事件が起こるのではないか、実はこういう感じもするわけですね。いかがでしょう。
○木下政府委員 私どもの考え方を申し上げさせていただきますと、同盟との関係でおもしに使うとか、そういうことは毛頭ございません。話し合いを拒否するつもりはないと理解しておりますし、先ほど言いましたように、意見交換の場をつくっていく、場の持ち方だとか進め方等についてはいろいろ郵政局からも提案をしているやに聞いておりますし、それについてまた同盟の方からもいろいろな意見を言ってこられて、文書でお互いに見解を明らかにすることが有意義だということで、今日まだその対応が続いているというふうに理解をいたしておるところでございます。
○谷村分科員 今も、そんなことがあろうはずがないというふうなお話がございましたが、実際にこの議事録を全部見ますと、要点筆記ですけれども、しかしその流れが、本当に差別をなくするためにこういう努力をしようぜというふうなことになっていないのです。まさに団体対策ですよ。これではやはり、あなた方が幾ら努力されようとも決して差別事件はなくならないのではないかなという非常な危惧を私は持つわけでございます。 これは公式な文書ではございませんけれども、そのことを念頭に置いて、関係者等とも十分に話し合いながら、敵対視するのではなくて、あらゆる知恵を絞り上げながら、お互いの経験を交換しながら、差別をなくする、一件でもなくする、こういうことでなければいかぬと思うのでありますけれども、大臣、最後でございますが、いかがでしょう。
○関谷国務大臣 郵政省といたしましても鋭意努力をしているわけでございまして、私も先頭に立ちまして、早く一件もそういうようなことが起こらないように頑張ってまいります。
○谷村分科員 時間が参りました。ありがとうございました。
○愛野主査 これにて谷村啓介君の質疑は終了いたしました。 次に、寺前巖君。
○寺前分科員 今新聞でも話題になっています大阪の中堅商社であるイトマンにかかわる問題について、きょうはわずかな時間でございますが、お聞きをしたいと思います。 イトマンは、不動産や株式や絵画などの値上がりを当て込んで経営危機に直面するという事態になりました。その背景には、住友銀行が銀行としての融資をしにくい取引相手の貸し付けのろ過装置としてイトマンを使ったというようなことが要因として考えられるというふうに私は見ているわけです。 グループ全体で一兆円を超すという異常に膨らんだ借入金の大部分を不動産に投入する。業界のプロと言われる人物を入社させて、常務として不動産を担当させ、取引の実態は社長と常務以外つかめない。随分ひどい経営実態にまで入ったもので、常識でははかり知れない巨額の絵画購入などがなされている。 その過程で京都の近畿放送という問題も出てくるし、あるいは許永中という在日韓国人実業家が、絵画取引問題をめぐってこれまた大変なことを起こしているという絵になってきていると思うのです。 そこで私は、郵政省に、近畿放送の問題についてこの際に、このイトマン事件との関連でどういうふうに見ておられるのかお聞きをしたいと思うわけです。 イトマンの元常務の伊藤寿永光氏が、実はケー・ビー・エス開発という近畿放送の関連会社、そこの社長をしておって、そして、融資に関連した問題が起こってきているわけです。ケー・ビー・エス開発は、ゴルフ場開発を名目にみずから所有している京都市と宇治の両市にまたがる山林と近畿放送の本社の土地、建物、放送設備など、そういうものを担保に東京のリース会社ダイエーファイナンスから百四十六億円という巨額な金を借りている。放送施設、そういうものを担保にして借りている。こういう実態が今生まれてきているわけなんですが、郵政省は御存じなのでしょうか。
○桑野政府委員 二月以来新聞等でいろいろこの関係の報道がなされているわけでございますけれども、私どもといたしましてもいろいろと心配をいたしております。 郵政省は存じておるかという御質問でございますが、先般近畿放送の社長から本件について説明を受けたところでございます。
○寺前分科員 近畿放送はケー・ビー・エス開発と共同でゴルフ場開発をやっているのだ、近畿放送の放送会館等々を担保にダイエーファイナンスとの間で根抵当の設定契約を結んだ、こういうふうに言われていますが、それはそのとおりですか。
○桑野政府委員 社長から説明を受けたことにつきまして申し上げますと、近畿放送の土地、建物等の財産に対して根抵当権が設定されていることは事実であるという説明を受けております。
○寺前分科員 それでは、近畿放送が根抵当を入れてしまっているわけだけれども、このゴルフ場開発の見通しについてはお聞きになっているのですか。
○桑野政府委員 ゴルフ場につきましては、そういう計画もあるやに聞いておりますが、具体的には計画は進んでいないと聞いております。
○寺前分科員 私があえてこのことを聞きたいと思ったのは、放送事業とはおよそ関係のないゴルフ場開発という問題になっているからなんです。番組制作の命とも言える放送機械等々を担保に入れてしまう、こんな例はほかにあるでしょうか。それは、放送事業をやるためにお金を借りるというそのための担保ということはあるかもしらぬけれども、直接およそ関係のない事業に金を借りてやろうか、こういうことになるわけですが、そういう例はほかにあるのでしょうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○桑野政府委員 今御指摘の、放送会社の放送設備等に放送業務以外の目的で根抵当権を設定しているような事例というのは私ども承知しておりません。
○寺前分科員 そうすると、NHKなど入れて百十一社ですか、放送関係はあるけれども、異常なことがこの会社をめぐって行われているということが言えると思うのです。それで、私もちょっと調べてみたのです。百四十六億円の融資の理由であるゴルフ場開発というのは一体どうなっているのだろうか。どんな場所なのか。 京都市と宇治市にまたがる約七十六万平方メートルのゴルフ場予定地、地目は原野と山林となっています。ケー・ビー・エス開発の前身である東城土地株式会社が、ゴルフ場開発が困難なことを承知でこの土地を買った疑いがあると私は思います。なぜかというと、八六年の五月十三日に広島のゴルフ会社グリーンヒルの代表取締役の柳川氏と、そして東城ゴルフ株式会社の代表取締役と開発部長の内海氏、三人がこの問題をめぐって京都市の開発指導課を訪問してゴルフ場開発の打診をやっているのです。そしてまた、現地調査も行っているのです。この打診を受けた京都市の側は、三つの点で開発は無理ですよという問題提起をやっているのです。ゴルフ場予定地が急斜面で、ふちの切り取りがかなり難しいのだけれども、そこはやらなければならぬことになりますよとか、あそこは、そこに流れている川が、自然保護団体が蛍の再生場所として大事にしようという運動を起こしているところだからなかなか難しいですよ、京都市でもゴルフ場開発をめぐっていろいろ検討している最中なんだから、開発指導要綱がつくられてくると、これもまあおやめになった方がいいんじゃないでしょうかという問題をあえて提起した場所、そういう場所であったわけです。ケー・ビー・エス開発の前身である東城土地は、その三カ月後の八月五日と二年後の八八年八月三十一日にこの土地を二回にわたって二束三文で買っているわけです。不思議なことに、この東城土地と東城ゴルフ株式会社の所在地は同じなんです。役員もかなり重複している。そして役員は、許永中氏らのグループ企業の役員にも名を連ねる諸君たちである、こういうことになってきているわけですね。東城土地、今のケー・ビー・エス開発は、京都市から開発困難であることを通告されたにもかかわらず、そうやって三カ月後及び二年後に土地を購入する。そしてこの土地購入は、百四十六億円の融資を受けるために、開発が不可能なことを承知の上で、会社の体裁を整えるための購入でしかなかったと疑わざるを得ないのですよ。ゴルフ場をやるための金なんというような動きは、そんなもの、ゴルフ場あきませんよと、こう言われているし、また、これをやるためには、国土開発法に基づくところの手続もしなければならぬ、およそそんなことも考えられない、やってもいないという状況にあるわけでしょう。そして、この放送機材などを一緒に入れて、そしてそのために金を借りるのだと、こうやっているけれども、実態はおよそそういうめどもない。これは一体どう考えたらいいのだろうか。 法務省、お見えになっていますか。この事実は御承知でしょうか。
○鶴田説明員 お答えいたします。 いわゆるイトマン疑惑をめぐっていろいろ報道がなされていることは承知しておりますが、その 具体的な内容についてまでは承知しておりません。
○寺前分科員 私は、これはいろいろ問題が多いと思うのですね。百四十六億円の融資問題については、イトマンが連帯して返済するとの確約書が河村社長名でつくられているのです。ケー・ビー・エス開発が振り出した百四十六億円の約束手形に伊藤萬不動産販売の裏書きがなされている。これらの書類はいずれも社内手続を経ずに伊藤寿永光氏が独断で行ったというふうに見られる節があります。また、近畿放送の根抵当設定問題についても、当時の社長が取締役会の議も経ずに独断でやった疑いがあります。いずれにしても、その返すめどもないようなことを金融でやる。返すめどといっても、その事業すらやることが行われようともしていない。こうなってくると、これは一体何を考えているのだろうか。 私は、融資の返済がなされない今日、あるいはめどもないやり方になっている今日、伊藤氏らのやっている行為というのは、どこから考えても商法上の特別背任行為ということになるのじゃないだろうかと疑われても仕方がないと思うのですが、法務省はどういうふうにこれをお考えになりますか。
○鶴田説明員 個別具体的な事案におきます犯罪の成否といったことは本来刑事訴訟法の手続で収集されました証拠に基づき判断すべき事柄でございますので、商法の特別背任が成立するかどうかというような御質問についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○寺前分科員 しかし、法務省、この問題、やはり重大な関心を持って調査に当たられなければいかぬことになるのじゃないでしょうか。その辺はどういうふうに見ておられますか。
○鶴田説明員 具体的な問題について、関心があるなしも含めて、捜査の事柄にたりますと、検察も含めた捜査当局が考えるべきものなので、私の方から、法務当局の方からその点についてコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。
○寺前分科員 いずれにしたって、差し控えると言うのですから否定をするわけじゃございませんから、当然関心を持って見ていただいていることだろうというふうに思います。 この際に郵政大臣に、今お聞きのとおりでございますけれども、近畿放送局では、放送事業以外の理由で放送会館を初め放送機材等々を担保にして、そしてしかもそれが、およそ、その金で放送事業云々じゃなくして全然返す当てもないようなそんな金融を受けているということになってくると、これは驚くべきことを近畿放送の役員諸君たちがやっているというふうに見ざるを得ないと思うのです。 それで、その近畿放送というのは社員の皆さんや、あるいは京都のあるいは滋賀県の住民の皆さんがみんなでいい放送局になってほしい、自分たちの知る権利を保障するものとなってほしい、いい番組をつくってほしいという願いの中で育ってきたところの局だと思うのですよ。また、郵政局もそういうふうに視聴者のニーズにこたえるようにいいものであってほしいということを期待しておられるだろうと思う。ところが、経営者がこういうようなことに対しておよそらち外のところの事業活動をやっているということになったら、私はそんな事業者というのは一体何と語ったらいいのだろうか、残念でなりませんよ。郵政省としてはこの問題について、大臣、どういうふうに見ておられますか。
○関谷国務大臣 言うまでもなく放送事業は公共の電波を使用して行っておる事業でございますから、国民生活に深く密着いたしておりますし高い公共性を有しております。近畿放送は、こうした放送の公共的な使命を深く認識して事業の経営に当たるべきであり、今回の件につきましては、郵政省といたしましても今後の成り行きを注目してまいりたいと考えております。
○寺前分科員 さもあらんと思いますよ。私は、もう異常な経営のやり方になってきている、放送事業を行う資格がある、そういう経営者の姿勢ではないというふうに言わざるを得ないというふうに思うわけです。 この際にもう一つの問題、イトマンの絵画取引問題についてお聞きをしたいと思います。 許永中氏とイトマンとの間の絵画取引について、法務省と警察庁にお聞きするわけですが、この許永中氏のグループの関西コミュニティ、関西新聞社、富国産業の三社とイトマン側との絵画の取引は、去年の一月から八月三十一日の間に取引総額が五百五十六億五千四百万円に上がったと言われています。私、ここにどんな絵画を取引したのかという資料を持っています。関西新聞社でいうと、通し番号がありまして一番から七十一番まであります。トップは佐伯さんの「自動車小屋」二十号ということで、金額が書いてある表があるのです。ずっと七十一番まで番号が振ってありまして、総額、これは何ぼになりましょうか、二百九十五億四百十万円というふうに出てくる。それから、関西コミュニティというのは一番から五番まで、ロートレックの「騎士」という十号のもの、二億円に始まって合計六十三億円ですか、こういう表を私持っています。 そこで警察庁にお聞きしたいのですが、これは異常な値段で取引をやっているのですが、絵画取引の場合には古物営業法第二条によって古物商の許可をとらなければやれないことになっていると思うのです。ところで、この許永中氏グループの関西コミュニティとか関西新聞社とか富国産業、こういう三社は、そういう許可申請をいつ行って、いつ許可を得ているのか、ちょっとお聞きをしたいと思うのです。
○松原説明員 お答えいたします。 関西コミュニティ株式会社につきましては、平成二年の九月二十六日に古物営業の許可を求める申請がございまして、同年十一月一日に許可をいたしております。関西新聞社及び富国産業につきましては、現在までのところ古物営業法に基づく許可申請は出されてございません。 以上です。
○寺前分科員 そうしますと、去年の一月から八月三十一日までの取引だから、関西コミュニティにしてもその後に申請を出して許可を得ているということになると、この三社とも古物商の許可を得ることなくやっていたのですから、これ自身問題になるということになりませんか。
○松原説明員 お答えいたします。 古物営業法上は、古物の売買等を営業として行うという場合には、この二条によりまして「都道府県公安委員会の許可を受けなければならない。」とされているところでございます。御指摘の点につきましては、現在のところ警察として具体的な事実関係を把握してございませんので、同法に違反するかどうかにつきまして判断いたしかねる状況でございますけれども、警察といたしましては、法令に違反する事実がありましたならば、古物営業法の趣旨に照らして的確に対処してまいりたいというふうに考えております。
○寺前分科員 これは明らかに古物営業法の許可をとらずに営業しておったのですから、これは問題です。 イトマン疑惑が表面化した昨年の九月から絵画取引の形態を売買から融資に変更して、そして昨年の十月八日付で解約通知書を作成し、ことし三月末日までに絵画と引きかえに金利、手数料を含めた精算金を許永中氏グループからイトマンに支払うことにすると。私、ここにその解約通知書なるものを持っていますが、そこにはそういうふうになっています。「上記の五件の売買契約はそのすべてにつき、解約いたしたいと存じますので、御通知申し上げます。」云々というふうに書いてございますが、やり方を、形態を変えてしまった。 この絵画取引をめぐっては、イトマンに納入された絵画はいずれも市場価格の二倍とか三倍の高値で取引されているというふうに見るのが私は妥当であろうと思うのです。専門家に聞いてみたらみんなそう言いますわ。また、三社が納入した絵 画一つ一つに西武百貨店の鑑定評価書が添付されているけれども、ここにも私はその添付されているところの鑑定書を持っていますが、これが果たして西武百貨店の鑑定書であるのかどうか、鑑定評価書なるものがインチキではないだろうか、私文書偽造の疑いが持たれて当然なんじゃないだろうかというふうに見ているわけですけれども、この絵画取引についてどういうふうに法務省としては見ておられるのか、お聞きしたいと思うのです。
○鶴田説明員 お尋ねの絵画の件につきましては、これまでも種々報道がなされております。そういったものも含めまして、大阪地検におきましては今情報収集を行っておるところであると承知しております。 なお、具体的な案件について、特定の犯罪が成立するかどうかというのは、先ほども申し上げましたけれども、その点については答弁は差し控えさせていただきたいと存じます。
○寺前分科員 まあいつも法務省は、関心を持ているとか捜査中だとかいろいろなことで、結論が出るまで言いにくい立場にあるということは、それは客観的事実でございましょうが、しかし、現実に動いている事態というのはただごとでないところの取引が生まれておりますから、これは社会不安をつくっていくという上からも見逃すことのできない重大な問題として、このイトマンをめぐる問題、住銀の金融のあり方の問題などなど十分検討していただきたいと思うのです。 また、先ほど郵政大臣に申し上げましたけれども、百十一社だと思いますが、全国の放送機関でこんな異常なことを、そのイトマン事件の渦中の中に引きずり込まれていくということは極めて不幸なあり方だと思うのです。ですから、よく放送の内容についてとやかく言うようなことは困りますけれども、そうじゃなくして、健全な発展のために放送事業が立派な国民の期待に沿うように活動するためには、念には念を入れた御指導を私は心から期待を申し上げて、質問を終わりたいと思いますが、改めて大臣の所見を聞きたいと思います。
○関谷国務大臣 一生懸命これからも注目をしてまいりまして、国民の皆様方に指弾されないような、その経過をずっと追っていきたいと思っております。
○寺前分科員 どうもありがとうございました。
○愛野主査 これにて寺前巖君の質疑は終了いたしました。 次に、竹内勝彦君。
○竹内(勝)分科員 最初に、ダイヤルQ2に関してお伺いいたします。 まず、この問題、ダイヤルQ2がどういうような経過で全国に普及していったのか、現状、番組数、それから全国のものは大体で結構でございますが、そのうちの東京と京都、この関係を概略御説明いただきたいと思います。
○井関参考人 お答えいたします。 ダイヤルQは、平成元年の七月に東京で最初サービス開始されまして、逐次地域拡大を図ってまいりまして、現在、平成三年一月末で全国で約六千五百の番組がございます。 先生御案内のとおり、ダイヤルQは有益な情報を手軽に御利用いただくということでサービス開始いたしまして、まあ新しい情報化社会の有用なサービスということで生々発展を願っているものでございますけれども、現在、六千五百番組のうちに東京で約七百五十番組、それから京都では約百二十番組ほどございます。
○竹内(勝)分科員 それでは、その番組の中身、どんなような種類になっているのですか、御説明いただきたいと思います。
○井関参考人 お答えいたします。 番組の中身は一般的に、一般のサービスといわゆるアダルト番組と言われているものと、それからパーティーラインと言われているものと三通り言われておるわけでございます。何がアダルトであるかというのはなかなか内容的に決めつけにくいものもございますけれども、一般的に言われています私どもではアダルトと言われていますのは全体の約二〇%程度、パーティーラインと言われているものが全体のやはり二〇%、あと六割が一般のサービスというふうに把握しております。
○竹内(勝)分科員 それでは、その中身の問題で審査ですね。今問題になっているのは、今言われた二〇%アダルト、それからパーティー形式のもの二〇%、どういうような中身になるのか、いろいろと問題があると思いますが、それの中の審査はどういうような状況になっておるのですか。
○井関参考人 お答えいたします。 一般的にダイヤルQの申し込みが情報提供者からございますと、事前に書類で事前企画書というのを出していただきまして、それに基づきまして事前審査を通りますと、NTTと情報提供者の間で契約を取り交わすわけでございますけれども、契約を取り交わしました後、具体的にはサービスを開始いたしました後に、いわゆる第三者機関でありますところのテレホンサービス協会倫理審査委員会によりましてモニターで審査いたしまして、サービスを実施しております。モニターを実施いたしまして、内容に問題等がございましたときに倫理審査委員会から改善の意見を出していただく、またこの二月からNTTの方でも同じように改善意見を出して改善をしていただくように働きかけているということでございます。
○竹内(勝)分科員 それは第一次審査あるいは第二次審査とが幾つもに分かれておるのですか。それによってもう第一次審査で既にこの中身に関しては問題がある、こういうような状況で倫理審査委員会で判断した場合にはどういう処置をとるのですか。
○井関参考人 お答えいたします。 審査は都合三回行うことになっておりまして、一次審査で良好なサービスであればそれでもう終わりなんでございますけれども、そこで問題あり、改善する必要ありということになりましたら、もう一回情報提供者の方に対しまして意見勧告いたしまして、もう一度審査することにしてございます。二次審査でさらに問題ありということになりますとさらに改善要求を出しまして、三次審査にもう一度持ってきていただく。三次審査で最終的に合格すればよろしいのでございますけれども、三次審査でもさらに問題ありということになりましたら、倫理審査委員会の方からNTTの方にもその旨の通告がございまして、NTTから情報提供者の方に再三にわたる改善要求にもかかわらず改善しないということで解約の手はずを整えることにいたしております。
○竹内(勝)分科員 三次審査までやってそれから解約というのでは、今いろいろと問題になっておるのでは、早急な対応というのは無理ですよね。したがって、今後契約をする、契約するときにもう既に書類審査をしているわけですから、そしていよいよ番組を提供する、第一次審査のときに、最初の契約のものよりも中身が違う、こういうものが判断された場合は第一次審査の段階で解約なり何らかのものをとっていっていいのではないか、こういうように思いますが、御見解いかがでしょうか。
○井関参考人 お答えいたします。 契約の中身といいますか、事前の書類審査で内容がかなりわかるものはまだよろしいのでございますけれども、中身はなかなかモニターしてみないとわからないというものが多々ございまして、先ほど申し上げましたように、一次審査でモニターで問題ありというものにつきましては改善の勧告をいたしまして、今日では、かなり昨今社会的な問題化しているということがございまして、一次審査で問題ありというものについては改善されるまでサービスを休止していただく等々の働きかけをNTTでは行っております。
○竹内(勝)分科員 もう既にそういうような解約なり申し出をしたその経過というものは最近のものがありますか。
○井関参考人 お答えいたします。 現在改善要求を出しているのはたくさんございまして、その中では既に内容的に改善したものも ございますし、先般大阪で一時問題になりましたサービスにつきましては直ちに解約いたしました。
○竹内(勝)分科員 それでは、今後の問題に関しては、この苦情に関して、第一次審査、第二次審査、第三次審査とあるようですが、これは第一次審査、あるいは第二次審査まで行く場合もありますけれども、その辺でもう解約なり改善命令なりということで解決をすることができる、こう判断してよろしいでしょうか。
○井関参考人 お答えいたします。 NTTといたしましては、先ほど申し上げましたように、一次審査、二次審査、三次審査、通常の場合ですとそういった経過をたどるのでございますけれども、一次審査で問題ありという場合には改善要求を出すと同時にサービス自体をまず休止してサービス改善を図っていただく、さらにその上で、改善していただければよろしいわけですけれども、改善されない場合には直ちに二次審査の中でさらに強い改善要求を出していきたいということにしております。
○竹内(勝)分科員 したがって、この問題に関しては、一般的なものは今までで結構でございますが、これだけ社会的にも問題になっておるものでございますから、これは三次審査まで待っていたのでは時間がかかり過ぎるから第三次審査までは行かないで第二次審査までで解決する、こういうふうにとっていいんですね。もう一度御答弁ください。
○井関参考人 私どもの方としてはできる限り第二次審査までに改善されることが強く望まれるのでございますけれども、一次審査あるいは二次審査で直ちに解約というものにつきましてはまた一つ一つの個々のケースによって異なるかと思いますので、私の方としてはできる限りそういうことのないように指導してまいりたい、かように思っておる次第でございます。
○竹内(勝)分科員 だから、この問題に関してはと私は言っているのです。アダルトあるいはパーティー形式のもの、そういうものに関して、非常に社会的な問題になっていて、それが審査を長くしている間にもう大変な料金がかさんじゃって一軒で百万円も払わなければならないというようなことが出てきちゃっておるから、そういうものを休止なり解約なりということはもう第二次審査までで終わるべきじゃないか。これは要望なんです。だから、それをどうするのか。それは個々のものがあるというようなことで逃げるのじゃなくて、この問題に関しては私は第二次審査までで解決していくことが大事じゃないか、こう思うのですが、お考えはどうですか。
○井関参考人 お答えいたします。 私の方ではできる限り第一次審査、第二次審査の段階でとりあえずまず休止して改善をしていただくという形で指導してまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○竹内(勝)分科員 休止を申し込んでも、休止をせよと言ってもそのまま続けておった場合は解約になるんじゃないですか。
○井関参考人 お答えいたします。 私の方からIP、情報提供者の方に休止して改善していただくということと、それになかなか応じていただけないという場合、さらに内容によりまして遵守していただきたい事項ということで二月一日にかなり厳しいものを情報提供者にお願い申し上げましたので、遵守すべき事項にまたもとるようなことがあれば、先生のおっしゃるような解約という手続になろうかと思います。
○竹内(勝)分科員 大臣、管轄の大臣といたしまして、これだけ社会的にも問題になっておるそういうものに関して、特に倫理審査委員会の充実、今の早急な対応それから料金の明細などに関して大臣の御所見をお伺いしておきたいと思います。
○関谷国務大臣 竹内先生の御指摘の問題、確かにそうだと思うわけでございまして、これだけ社会的な問題になっておるわけでございますから、先ほどNTTの方からも答弁がありましたが、この部分に対しては早急にそういうような対処をしていくということで、二月一日に発表されました措置等を着実に実施していくことが重要であろうと思っております。そして、郵政省としては、引き続き本件業務の適正なあり方についても重大な関心を払っていきたいと考えております。 また、料金の問題等につきましても、今後郵政省でもどういうような指導をしていったらいいのか考えてみたいと思っております。
○竹内(勝)分科員 NTTに重ねてお伺いしておきますが、料金の明細に関しては、情報料あるいは通話料、こういったものをちゃんと立て分けて、できるだけ早目に家族なり、子供が百万円も使っちゃったというのは後になってわかったのではどうにもならぬわけですよね、したがって、早目に料金の明細なりがわかるような対応というものをどう考えているか、NTT、もう一度御答弁ください。
○井関参考人 お答えいたします。 今先生のおっしゃられましたダイヤルQ2に関しまして、いわゆる通話料と情報料、こういったものを利用者にわかりやすいように分計するということにつきましては、私どものシステム化も含めまして早急にできるように現在検討中でございます。
○竹内(勝)分科員 それから、先ほど大臣から御答弁ありまして、その中でもうちょっと中身を詰めておきたいのですが、倫理審査委員会、これが今人数がかなり少ないようでございます。それから事務局、そういったものに関しても人的なものもどういうように措置するのか、そういうものもあわせて御答弁いただきたいと思います。
○井関参考人 お答えいたします。 倫理審査委員会につきましては、倫理審査のメンバーの先生方に、先ほど申し上げましたような三次審査まで至るということで、今回一般の審査員、それから特別審査委員という形で十二名の先生にお願いすることにいたしました。またさらに、倫理審査を行うに当たりまして、テープのモニターをつくる等々、倫理審査委員会のいわゆる中の仕事といいますか、そういったものが多々ございますので、そういった面でも倫理審査委員会の事務局体制というものを強化して、こういったものを早急にできるように強化しておるところでございます。
○竹内(勝)分科員 このたび十二名にしましたという御答弁でございましたが、今まで何名だったのですか。
○井関参考人 今まで六名でございました。
○竹内(勝)分科員 それではぜひそういうように改善をお願いしたいと思います。 重ねてNTTにお伺いしておきますが、電話料金の値下げ、これは私も逓信委員会に長くおりまして、そういう面に関してはその都度言ってまいりました。しかし、最近の努力の結果、遠距離料金、中距離料金、そういったものを値下げしておる。そういったものは非常に評価するわけでございますが、どうか思い切った値下げを、余り小出しじゃなくて、思い切った値下げを諸外国の例から考えてもやらなければいけませんから、今回のものと、それから今後の努力、ひとつできるだけ簡潔に御答弁ください。
○井関参考人 お答えいたします。 その前に、先ほどの審査委員会の十二名体制でございますけれども、昨年の十二月から十二名体制になったということで、ちょっと訂正させていただきます。 今、先生の御質問の遠距離通話料金の改正の問題でございますけれども、NTTでは昭和六十年の民営化以降、数次にわたりまして通話料金の値下げをやってまいりました。今回さらに三月十九日に遠距離通話料金を昼間三分二百八十円から二百四十円に値下げするなど、総額約二千三百億円の値下げを行うということで、六十年以降の数次にわたる値下げ総額が約六千五百億でございますので、その中でも今回の値下げは大幅な値下げ施策というふうに私どもは考えております。今後、NTTといたしましても、遠近格差の是正、それからお客様が使いやすい料金を実現するよう一層 の努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○竹内(勝)分科員 それで、昨年十二月に十二名にしたと今訂正がありましたけれども、昨年十二月に十二名にしておりながらなおかつ現在になっていろいろ問題が出てきているのですから、その体制をどうするのか、倫理審査委員も含めて事務局をどのように改善するのか、もうちょっと具体的に。それからモニターをどういうようにやるのか。それからNTTとしてそれに協力できる何かがあるはずですよ、その二月一日の発表以外のもので。こういうものを、さらに努力していこうと思うのだというものをあわせて御答弁ください。
○井関参考人 お答えいたします。 昨年十二月に倫理審査委員を強化いたしまして、先生のおっしゃるとおり、それでも今回のようないろいろな社会的問題が出てまいりまして、要は倫理審査をスピーディーにある程度行うということから、やはり倫理審査委員だけでなく、事務局体制といいますか、テレホンサービス協会の事務局体制というものをさらに強化しないといかぬということで、今回は二月以降、新聞発表いたしました以降、事務局体制の強化ということで人数も倍にいたしました。今までの五名から十名の体制にいたしまして、それに伴いまして、NTTといたしましても、テレホンサービス協会への支援ということで強化策をとっている次第でございます。 さらにもう一点、先生から御質問ございました二月一日発表以外の施策ということでございますけれども、私どもあの施策ですべてが完了したというふうには思っていないわけでございまして、さらに四月十五日からクロスバー交換機に対するサービスの休止ということも踏まえまして、その経過も見ながら、先ほど先生から御指摘ございましたダイヤル通話料と情報料の分計等々のシステム化も引き続き検討してまいりたいと思っております。
○竹内(勝)分科員 NTTさん、ありがとうございました。結構でございます。 それでは、残り時間も少ないのですが、郵政省に重ねてお伺いしておきます。 まず一点、つい先日、新東京郵便局で起きた書留関係の郵便車盗難事件、これに関して経過と、どういう処置をとったのか。それから、郵政省としては、ちょっと私理解に苦しむのですが、これは報道の範囲ですからわかりませんが、迷惑料的なものをその個人に支払おうというような動きがあったやに伺っておりますが、その経過を話していただくのと、どういう対策を今後とっていくのか、御答弁いただきたいと思います。
○小野沢政府委員 お答え申し上げます。 このたびこのような不祥事件が発生いたしまして、利用者の国民に対して改めて深くおわびを申し上げます。 先生の御質問の後段に重点を置いてお答え申し上げたいと思います。 ことしの一月二十六日、新東京郵便局におきまして、原稿とか入学願書とかそういったものを内容とする貴重な郵便物を搭載しました郵便物運送車両が盗まれまして大きな被害を起こしたわけでございますが、私どもこうした郵便物一通一通がお客様にとってかけがえがないというふうに考えておりまして、まして書留郵便物でございますから、そういうことで即日対策班を設けまして、日によってはそれこそ関係職員不眠不休で対策を講じてきたわけでございます。そういうことで、お客様個々に対しまして管理者が個別に何回もお伺いして事情説明したり、おわびをしたり、いろいろな今後の対応策を講じたわけでございます。例えば、そのうちの大きな話題となりました受験関係の郵便物でございますが、受験生と大学側との連絡をよくとりました結果、一生懸命対応しました結果、受験には全く支障がないように措置することができたのが不幸中の幸いだと考えております。それから、何といっても憎いのは犯人ですから、その辺のことも捜索当局と協力しながら対応しておるわけでございますが、郵便物の返還を新聞を通じて呼びかける等、できる限りの措置をとってきたつもりでございます。 ところで、損害の賠償についてでございますが、郵便法令に基づいて書留の御利用に際してお申し出のあった損害要償額により賠償を行う、また損害要償額のお申し出のなかった場合は法令で定める最低補償額の一万円を限度として賠償を行ってきたところでございます。 その辺の状況について御説明いたしますと、保険制度としての性格を持つこの書留郵便物のサービスにおきましては、今回の場合に限らず、法令上定められました額を超えて賠償を行うことはできませんので、このことについて御説得いたしました結果、大半のお客様から既に御理解をいただいておるところでございます。具体的な数字を申し上げますと、被害通数が千五百四十一通ですが、現在、そのうち千五百二十通について手続が完了し、残る二十一通は現在手続中となっております。あと二名の方、郵便物の内容ですが、一名が原稿、一名が写真でございますが、損害の賠償額としては不十分である、あるいは損害が正しく評価されていないというようなことで御不満がなおございまして御了解を得るに至っていないという状況でございます。今後とも引き続き御理解、御納得をいただく努力を重ねるつもりでございます。 ところで、今回の事件を契機といたしまして、やはり書留郵便物のサービスのあり方はいかにお客様に与える影響が大きいかということを深刻に認識いたしましたので、今後なお一層お客様にとって便利な、またわかりやすい書留郵便物にするよう改善に取り組んでいきたいというふうに考えております。 そこで、具体的なサービス改善の検討項目でございますが、現金以外の損害要償限度額の現行二百万円を引き上げること、損害要償額のお申し出のなかった場合に適用される最低要償額の現行一万円を引き上げること、そういったことを項目といたしまして、最近における利用の動向、経済情勢、郵便事業財政に与える影響、そういったことを踏まえまして早急に検討を開始するつもりでございます。また、かねてから検討しておりました現金書留の損害要償限度額二十万円の引き上げ、これは国会等でも問題提起があった問題でございますが、四月中には結論を得ることを目途に今検討を急いでいるところでございます。
○竹内(勝)分科員 ぜひ書留制度あるいは損害賠償額の引き上げ、そういったもので現在に見合ったものでやっていかなければならないと思いますので、その点をしっかりとやっていただくのと、今私聞いたのは、何か迷惑料的なそういうものである個人と取引をしようとしたという事実はあったのですか、なかったのですか。あったとかなかったとかそれだけで結構でございます、余り詳しいことは言いたくないと思いますので。その点を御答弁いただきたいと思います。
○愛野主査 小野沢郵務局長、簡潔にお願いいたします。
○小野沢政府委員 そういう迷惑料的なことで処理をするという考え方は基本的に私ども持っておりません。
○竹内(勝)分科員 そうじゃなくて、今回の問題に関して迷惑料的なものでその折衝を郵政省としてしたのですか、しなかったのですか。お考えを聞いているんじゃないのです。事実の結果を聞いているだけです。
○小野沢政府委員 郵政省としてそういう聴取はいたしておりませんが、現地、現場でいろいろなやりとりをするうちにそういったことについてのお互いの意思疎通といいますか、あるいはその辺の含みというかその辺のことがあったのやもしれませんというふうに受けとめております。
○竹内(勝)分科員 それでは、答弁がちょっと重複しましたので、もう一問だけで終わります。委員長、済みません。 京都で今回エフエム京都が認可され、いよいよ放送開始になるわけでございますが、これに関して内容はどういうようになっておるのか、その中 身を御説明いただきたいのと、それから全国的に今後、京都は今回でFMに関して二局になるわけですね、こういう二局の制度をどのように考えておるのか、あわせて御答弁をいただきたいと思います。
○桑野政府委員 エフエム京都は今開局の準備をしておりまして、ことし、平成三年七月一日にいよいよ波を出す予定で進んでおるわけであります。 放送の内容はどういうことかというお尋ねでございますけれども、例えばNHKのFMの放送の内容と比べますと、NHKの場合は、例えば零時十五分から「昼の歌謡曲」だとか、一時からは美空ひばりだとか、二時からポップスだとか、三時から「名曲ギャラリー」、こういうふうな時間帯別の編成をしているわけでございますけれども、今度エフエム京都につきましては、京都には自分たちの新しい文化をはぐくむ実績もあるし土壌もあるのだ、したがいまして東京や外国の番組を安く購入するということでなくて、二十四時間京都独自の番組をつくりたいというふうな意欲を燃やしておるわけでございます。 具体的にどういうことかといいますと、そういう時間的な編成をしないで、つまり番組表というものがなくて一本、常にそのスイッチを入れると音楽が流れてくるわけでありますけれども、もうむだなおしゃべりとかあるいはそういったものはよして音楽とニュースだけを基本にした番組にしたい、しかもそのスポンサーも個々の時間を買うのではなくて年間を通じて冠スポンサーみたいなものをつくって売っていきたい、こういうふうな意欲的な内容を売り物にしたいということで準備を進めているようでございます。 イメージはどうなるかということでございますけれども、私どもの年代ですと、やはり何時からクラシックだみたいなことがよくわかるのでございますが、FM京都の場合はどうも私どもを相手にしていないようでございまして、若い人たちに受けるような番組をつくりたいという意欲を燃やしていると聞いております。 それから、FMを全国的にどういう展開をするのかというお尋ねでございますが、京都は御承知のとおりNHKと今度エフエム京都ということで二波体制になるわけでございますが、私どもは、テレビもそうなんです、テレビは四波化と言っておりますし、FMにつきましては全国二波化、NHKも含めて二波化ということを進めておりまして、今の段階でNHK以外にもう一波民放のFMの波を、まだ開局はしていないところもありますけれども、FMの波を出していない県というのが滋賀県、岐阜県、茨城県、この三県だけでございまして、あとはすべて実施をしているところあるいは今準備中あるいは免許を出して今いろいろ関係者で打ち合わせ中のものも含めまして、既に全国民営FM局一波化というのはそういう形で完成しつつあるということでございます。残った三県につきましても今後できるだけ早急に地元の条件等をにらみ合わせながら一波化というのは実現していきたい、そういうふうに考えております。
○竹内(勝)分科員 終わります。
○愛野主査 これにて竹内勝彦君の質疑は終了いたしました。 次に、小森龍邦君。 〔主査退席、二階主査代理着席〕
○小森分科員 続きましてお尋ねをいたしたいと思います。 昨年も私はこの問題を取り上げましていろいろお尋ねをいたしたわけでありますが、パケット通信による差別宣伝、これは非常に露骨なことが言われておるわけでございますが、既にその問題については大まかなところ御理解をいただいておると思いますし、また後ほどその事実に基づいての質問も予定をされておりますので、私は、大まかなところ昨年も議論したことでありますしおわかりをいただいておる、こういう立場で少しこの事件と我が国社会の今日の世相、こういう問題を通じまして質問をさせていただき、同時に今日の郵政省のお考えになっておられます基本的な物の考え方、こういったことについてお尋ねをしたいと思います。 そこで、今日我が国社会の差別の状況というのは、例えば郵政省にかかわることでは、電波監理の問題で我々がいろいろ議論をさせてもらっておるわけでございますが、パケット通信、弁護士が戸籍など請求するときの用紙を横流しする、それは弁護士だけでなくて、司法書士、行政書士、それは興信所が使って徹底的に身元調査をして、徳川封建幕府以来差別を受けてきた者の身元を調査して結婚や就職のときの妨害する立場からの材料にする、こんなことがいろいろと展開をされておるわけでございますが、郵政省も以前御尽力を賜っておることについては私も承知をしております。パケット通信のことじゃなくて、以前いろいろと差別事件が起きたことに対する対応、そういったことについて、一般住民との接点、郵便を配達するということで関係がありまして大変な接点に立っていただいておるわけで、それなりに努力していたことは私も承知をいたしておりますが、かかるパケット通信のごとき悪質なる差別事件が起きてくる今日我が国社会の状況、もっと言うならばその原因、どの辺のところを把握をされて認識をされておるか。 これは後ほど質問をいたしますけれども、それに対する対処の仕方との関係がございますので、まずそこらの基本的な認識をお尋ねをしたいと思います。
○森本(哲)政府委員 同和問題は、先生長く携わってこられて力説されるとおり、本当にこれは人類普遍の原理である人間の自由と平等にかかわる重大な問題だということで、断じてこうした差別事象があってはならないということで、政府としても、国全体としていろいろな運動が展開されておるにもかかわらず、いまだにこうした事案が出てくるというのは大変遺憾なことだと考えておるわけです。 この点については、やはりこの問題に対する正しい理解と認識がすべての国民に十分行き渡っていない、そうした点からゆえんするのであろうと思っておるわけでございますが、私どもとしては、こうした基本的な理念がすべての人々に定着するように努力を続けていかなければならない、こういうふうに考えておるところでございます。
○小森分科員 正しい認識というのがそれぞれの段階においてあるわけでありまして、例えばパケット通信などまことにふらちなことをする者に対しての正しい認識というのは、これは人権の問題であり人類普遍の原理に逆行するものである、これでも実は正しい認識なんです。問題は、これを行政的に、例えばパケットで言うと、電波監理の責任を持つ行政当局とすれば、それよりももっともっと高いというか、もっともっと掘り下げた深い認識を持たなければ、それに対処することができないのであります。 同和対策審議会の答申は、差別というものを便宜的に実態的差別と心理的差別、こういうふうに分けております。これはお尋ねするまでもなく、パケット通信に出てくるような文言、差別というようなものは、もうもちろん心理的差別に属するものであります。 問題は、その心理的差別というものがいかなる今日の我が国社会の状況の反映として出てきておるか、これを理解しなければ、幾ら指導するとか対策を立てるとか、こう言いましても、それは対策にも何にもならないのであります。先ほど我が党の谷村議員が我々の団体との対応の問題について質問をされたようでございますが、それとても、人間だからそれぞれに問題を持っておるでしょう。つまり運動側も反省をしなければならぬことも、それはあるでしょう。しかし、少しずつ高度な認識に到達すればトラブルを起こさずに協力してやれるということもあるわけであります。そういう点で、団体との対応もそうだし、パケット通信そのものに対する認識も、行政当局として深い認識を持たなければいかぬ。 かかる悪質なる差別が出てきたということは、これはどういう社会的状況を反映しておるのか、 これについてお考えがあればお聞きしたいと思います。
○森本(哲)政府委員 大変難しい問題で、私、電気通信の担当ではございますが、先生の御質問に対してどの程度答えられるか自信はございませんけれども、端的なお尋ねは、これだけいろいろ運動が行われておるにかかわらず、なおこの心理的差別の存在をどういうように判断しているのかというお尋ねかと思うのでありますが、やはりこれには、これだけ関係者の努力があったにもかかわらず、長い歴史的な沿革というものから災いをされて依然としてその理解と認識が十分にできてない、そういうことから端を発するのではないかというふうに考えるわけでございます。
○小森分科員 お互いの理解を深めるためにお尋ねをするのでありますが、差別というこの差別の感情とか、大きく言えば思想、それは徳川封建幕府の時代あるいは明治初年から末期、大正、こういうふうにずっと時代が進んでいっておりますが、その時代の進展とともに解決の方向に向かっておると思われますか、お考えを聞きたいと思います。
○森本(哲)政府委員 この問題に関する徳川時代からのずっとした変遷について十分御説明をできるほどの自信はございませんが、少なくとも現在同対審が出、そしてこの問題が国民的な解決を要する国民的な課題だということを提唱されて以降、従前の状態よりは相当程度改善をされてきておる状況にはある。しかしながら、御指摘のように十全かと言われれば、先ほど来御指摘のあるような事態が時々現出をする。そのゆえんは、やはり基本的にまだ十分な理解が進んでない、徹底してない、そういう状況にあるのかな。そういう意味では全体としては、しかし前へ進んでいるというふうに端的にお答えできるのではないかと思っておるわけでございます。
○小森分科員 後ほどまた、このパケット通信の事実関係については質問をされる予定がございまして、私も時間を有意義に使うために省略をしますけれども、簡単に言いますと、私はことしで五十八歳であります。この五十八年の境涯、多少物がわかるようになって、五、六歳のときから、あるいは六、七歳のときから約五十年意識的な生活をしておると思っている。その間にパケット通信に出てくるようなむちゃくちゃなことを聞いたことはありません。それから差別を商いにするという部落地名総鑑に会ったこともありません。これは差別の形態がちょっと悪質化しておるというふうに思われませんか。
○森本(哲)政府委員 最近の差別事象全体の動きを私、必ずしも十分に把握はできてはないわけでございますが、御指摘が出ましたこのパケット通信なるものが、いわば電波という公共の資源を使って特に許された者だけが扱える、そういう極めて社会的に貴重な資源を使って交信を許されている、その人たちがどういう意図に出たのか、まことに遺憾な事態を起こすような形でこうした内容の通信を行ったというのは許しがたいことだと考えておるところでございます。
○小森分科員 非常に悪質なことが行われておって、端的に申しますと、差別を商いにするとか差別を趣味にするとか娯楽の材料に使うとか、こういうことが行われておるわけですね。これは行政とすれば詳細に知らなくてもよいと思うのですよ。つまり、かつて見たことのないような、聞いたことのないようなことが展開されつつあるなということぐらいは認識をされなければ、行政が何かをやろうと、やってかなうことかかなわぬことかはまたそれはやってみなければわからぬけれども、成功するかしないかということはわからないけれども、例えばこの啓発の問題ですね。昨年深谷大臣が、それはもう興奮されながら、とにかくやるんだからというような意味で言われたのを私は今思い出しますが、やると言ったところで、物事がどうなっているかということがわからなかったらやれないでしょう。 そういう意味で、どうですか、そんなことはありますか。かつて部落地名総鑑が出るまで、差別を商いにするとか、あるいはこのパケット通信であれは楽しんでいるのだろうと思うのだけれども、人を差別して広域に楽しんでいるのだろうと思いますが、特別に個人が何かの利害関係があって、もう逃げ場がない、理屈がなくなったから、何おまえは言うておるか、おまえの身分は低いのに、こういう言い方は江戸時代もあったし明治、大正、昭和とあったのです。しばしばそれを受けたのです、我々は。それが次第に客観的な生活との関係で差別意識が払拭できないということが、最近、ここ二、三十年来わかってくるようになったのですけれども。 つまり私が言っておるのは、差別が悪質化してきておって、かつて経験したことのないようなことになりつつあるという認識はございますかということを尋ねているのです。
○森本(哲)政府委員 差別事象全般について、私とても先生の勉強には及ばないわけでございます。 ただ、このパケット通信自体というのは、出現したのも本当にそう時間が以前にはさかのぼれないことでございまして、最近、御案内のとおり通信のメディアというのがいろいろ普及し出して、新しい、今まで考えられなかったようなやり方というのがだんだん普及してきたわけでございます。もともとこれも従前はパソコン同士で通信をしておった。ですから、現在でもパソコンでコミュニケーションをするネットワークもいろいろあるようでございます。しかし、これの大半は電話回線という手段を通じてやっておるわけでございますが、このパソコンを電波で飛ばしてみようという形が一般に技術的な水準として成熟してきて、こうしたアマチュアの世界でも試みられ始めた。 それで、通信自体は多様な発展を遂げるし、アマチュア無線もそうした科学技術あるいは技術探求、こうしたものに対する探求の精神というものを助長しようということで、こうしたことをここのところ世界的にも認めてきているわけでございますが、結果としてアマチュア無線がこういうことに使われておる点が判明したというのは、私どもも事実関係といいますか、このアマチュア無線なりパソコン通信なりでどういう内容が交信されているかは残念ながら行政としては十分把握がつきかねているわけでございますので、その今起きた事象というのが極端に悪質化しておるのか、先生御指摘のように従前からある形が新しいメディアに結合してこういうことになっているのか、そこらのところは十分な判断材料を持たないわけでございますが、しかし、先ほど申し述べましたように、全体がこういうことに進捗して少しずつ改善されている中では大変残念だな、遺憾であるな、こういうふうに考えておるところでございます。
○小森分科員 非常に答えづらいというか、いろいろ重い荷物を負ったような形で答弁をなさっておるわけで、私が尋ねておるのは、要するに予期せざる事態が、かつて経験しないようなことが起きておるというふうに認識するかどうか、こういうことを尋ねておるのです。 だから、このことは、もっと言葉をかえて言うと、恐らくパソコンでやっておったときと同じような中身が、今度はパケット通信になったんでしょう。そういう意味では、ここ五年とか七年とか、あるいは十年ぐらいの間隔では同種のものが行われているかもわかりませんね。しかし、パケット通信になると、偶然的な事実をも加味しながらずっと広がっていく、いろいろな人の映像へ入っていくということは、電波を扱う人だから知っておるわけですよ。知っておってやりよるか、パソコン通信のときの単純な意識でやりよるか、それはわかりませんけれども、しかし、単純であれ意識的であれ、広くその悪い差別的な思想というものが広がるということはわかっておるのだ。そうであったとしてもやるということは、人間の根性というものが非常に崩れておるのでしょう。そこのところがよくわからなかったら、いや大事なことでございます、大事なことでございます、一 生懸命やりますと言うだけで物が終わるのですよ。真剣味がないのです。 昔は一対一の差別発言が多いのです。ところが今ごろは大規模になってきておる。それをどういうふうに受けとめるのか。これは、人間尊重ということに関しては社会が非常に危険な状況になりよるな、こういう受けとめはございませんかということを尋ねておるので、経過はよろしいですから、そのためは私も中身を一々触れないわけですからね。――ちょっとちゅうちょされておるようでありますので、これは専門は人権擁護局ですから、人権擁護局のこれに対する認識を聞いてみましょう。
○濱説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のパケット通信事案というのは、平成元年の五月ごろから全国的に流布された差別情報でございます。これは、同和地区の所在地名、同和地区住民に対する中傷誹謗などの差別情報をこのパケット通信で流したものでありまして、我我人権擁護としては看過できない極めて遺憾なことだということで、このような見地から、現在関係法務局において積極的に情報収集に努めているところであります。 先ほど先生御指摘の悪質かどうかという問題でございますが、匿名性といいますか、この事案をいろいろ調査いたしますと、発信人のコールサインを架空のものを使ったり、他人のコールサインを偽って使用するような、そういう意味では非常に悪質と言えば悪質だろうと思います。しかも内容的にも、我々の情報収集の範囲内での文言も、先生御指摘のように我々長い間人権擁護に努めてきた立場としても極めて遺憾な内容であるというふうに感じております。
○小森分科員 私が比較的しつこく郵政省にお尋ねをしておるのは、昨年深谷郵政大臣が、「日本アマチュア無線連盟にもこの問題を具体的に申し入れまして、彼らが出しておりますさまざまなパンフレットを通して自局の通信内容に責任を持てといったような啓蒙活動も、社団法人日本アマチュア無線連盟の原会長の手で何回となく起こしているわけでございます。できる限りの努力をしているつもりでございますので、恐縮でございますが、意のあるところをお酌み取りいただきたいと存じます。」こう言っているのですね。 問題は、郵政省自体がこれに対するしっかりした認識、分析ができないと、民間団体のアマチュア無線連盟に、ひとつ皆さん啓発してくれと言うたところで、民間団体の無線連盟の方がもう少し責任感というか、それは中には非常に差別ということに対して近代社会の人権感覚を持っておられる人もおられるかもわかりませんけれども、少なくともその団体とすれば、行政責務を持っておられる方よりも義務的な感覚は少ないのであります。そうすると、それを通してやるということになれば、あなた方の方が、最低これとこれとこれとはこういう認識を持ってもらわなくちゃいかぬのだということがないといかぬわけですね。あなた方の迫力もそこから出てくるのです。そういった点についてはいかがですか。
○森本(哲)政府委員 前年に行われましたこの審議で郵政大臣並びに私どもから申し上げましたように、かねがねこうした問題については遺憾であるということでいろいろ啓発活動をお願いしておったわけでございますが、昨年の先生の御指摘後、さらに本格的な形で取り組む必要があるということで、改めまして昨年のアマチュア無線連盟の総会等においても同連盟として自主的あるいは自発的な啓発活動を特にお願いしたい、大変遺憾な事態が発生したということを申し上げますと同時に、関係のいろんな電波専門誌がございますので、こうしたところにも差別事案の防止と根絶を求める啓発文の掲載をお願いしたりいたしているわけでございます。同時に、アマチュア無線連盟もこの問題に関してぜひひとつ対策を画期的にいたしたいということで、幾つかの措置が出てまいっておるわけでございます。 その一つは、アマチュア無線に関しましてはアマチュア無線運用規範というのがございます。具体的には、他人を誹謗したりあるいはさげすむような用語を使用して人権を傷つけてはならない等等数項目の項目があるわけでございますが、新たに無線局の免許を受けた新しい会員にはこれを冊子に入れて周知をする、あるいはこの趣旨を各機関誌ごとに折あるごとに連盟の会長名で周知をする。 それからもう一つは、さっき御指摘のようなパケット通信というのは無責任な形で運用しちゃならないという意味で、このパケット通信を開設した者は、いわば電子掲示板でございますが、この掲示板について責任を持ってください、そして万が一他に転送することが不穏当だというようなことを発見した際は努力をしてそれを外してしまう、こういうことをやらなければならないという新しい電子掲示板に関するガイドラインというものを定めて会員に周知をさらに図り始めたという状況でございますので、こうした取り組みによって今まで十分でなかった点がさらに前に一段と前進を見ることができるのではないか。なお引き続き努力をしたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○小森分科員 言葉じりをとるわけではありませんけれども、後ほど聞いていただけばわかりますけれども、パソコン通信の中身がいかに悪質であるかということはこの後に立たれる先生が予定をされておられますので聞いてもらいたいと思いますけれども、今の時点になって中身がどうか私はよく承知していないというのはだめですよ、そういうことでは。だから中身を知って、簡単に言うと、お医者さんが脈をとるのに、この病人は病気が悪い方へ行きよるか回復の方向に向かいよるかということを考えて、いろんな手だてをするでしょう。これは差別という社会的な病理現象でしょう。この差別の社会的病理現象が深刻になりよるのか快方に向かいよるのか、これがわからなかったら、まあまあ大体うまくいきよると思えばそうはいっても責任軽いでしょう。これはかつて経験したことのないような方向に行きよるなと思ったら、本当に我が国社会を民主的なものにしようと思ったら、そこで非常に苦しみながら行政は問題と取り組まなきゃならぬでしょう。そういう意味で言っておるんですからね。 だから、各省がそういうような考え方で、余りのろいような考え方でおられれば、今同和問題を審議している地域改善対策協議会、これは行政の責任じゃといいながら行政はそこもよく知らないし、病理現象が深刻化なりよるのか回復の方向に向かいよるのかというようなことを行政側自体がはっきりした認識を持っていないということになると、今やっておることもうまくいきませんよ。だから私は尋ねているのですよ。したがって、私は、いろいろな状況で見て大変深刻化しておる、そうすると今まで以上の踏み込んだ問題の解決と取り組まなければならぬ、こういうように思うのであります。 そこで、去年も大臣の意見を最後に聞きました。先ほど来の議論を聞いていただいておって、どういうふうな心構えでいくのか、心構えだけでも聞かせていただきましょう。
○関谷国務大臣 同和対策特別措置法が昭和四十四年に御承知のようにできまして、その後五十四年から三年間延長された。そういうようなことをずっと踏まえてまいりまして、今日まで四度特別法が改正をされまして平成四年の三月までこれが続いておるわけでございますが、私もこの件につきましてはずっと委員会あるいはまた部会で研究そしてまたいろいろ勉強もいたしました。 それで、先生の御指摘の今日改善の方に向かっているのかあるいはまた悪い方に向かっておるのかというようなことでございますが、私は、それぞれ皆さんが大変な努力をして改善の方向に向かっていると思います。ただ、先生御指摘のように、パケットでいわゆる電波を使ってそういう考えられないような行動をするということ、いわゆる電気通信の監督官庁としてそのことをもっと対処をしろという御指摘であろうと思うわけでございまして、そういう意味におきましては、悪化を しているという言葉ではなくして、今までに考えられなかったそういう手段を使ってやっているということだろうと思います。 その現実を見据えてこの問題をどう対処していくか。原会長の方にもそういうようなことはきちっと会員に周知徹底をするようにさせたというふうに伺っておるわけでございますが、それは徹底させていくと同時に、そういうようなことが二度と起こらないように、いわゆる仕組みの上あるいはまた法規の上で対処することがあるならば、それはまた私たちも勉強していかなければならないと考えます。
○小森分科員 大臣、こういう点をひとり考えておいてくださいよ。今、差別の実態を尋ねても省の関係者は余りよく知らない。そして、努力をしてきたということは私は否定はしませんけれども、そういう悪質な事件が起きてきておることを、悪化しておるのか悪化していないのかということについて大臣の認識もまだあいまいである。そして、法律を四度改正したと言うけれども、三つの法律はできたけれども四度改正はしていないのです。だから、そういう点も認識が極めてあいまい。これはほかの大臣でも使う用語で、あいまいなところがたくさんあります、今回の国会の議論を通じて。そういうことがございますので、同和対策審議会の答申に書かれてある差別事件と社会の病理現象との関係を分析しているわけでありますから、最低そこは頭に入れて対処していただきたい。 以上のことを申し添えまして、私の質問を終わります。
○二階主査代理 これにて小森龍邦君の質疑は終了いたしました。 次に、田中昭一君。
○田中(昭)分科員 今の小森委員の質問に引き続きまして、人権問題、差別の問題を中心にいたしまして、特にきょうは郵政大臣でございますから、議論になっておりますパケット通信の問題などを含めまして御質問をいたしたいと思います。 まず、郵政大臣とは逓信委員会では議論を交わしておりますけれども、この種の問題につきましては初めてでございますから、そういう意味で、まず基本的な問題につきまして、今最後に小森委員が問題提起をし大臣が答弁をされたわけですけれども、必ずしもきちんと合っていない、すれ違いがあるというふうに思います。 人間がこの世の中で生きていくためには幾つかの条件がございます。前提がございますけれども、人権の問題とか差別の問題というのは極めて重要な条件だと思っているわけです。ところが、現実は差別とか人権侵害がたくさんあるというのが実態であると思います。御承知のように、同対審答申が出されて二十五年経過しているわけです。努力をしていないとは言いませんけれども、現実は差別の実態がまだたくさんある、いろいろな問題点がたくさんある。このことについて認識を合わしておかなければいろいろな問題についてすれ違いが出てくるのではないかなというふうに私は思います。 私も、この種の質問をするということで、いろいろ打ち合わせなども行ったわけですが、私の熊本県を例にとりましても、差別の具体的な問題惹起というのはふえておるのが現実でございまして、熊本県内におきましても、九〇年には百二十件の大変問題のある差別事件が惹起をしておる。この中には結婚問題などで表に出てこないような問題もたくさんある。そういう現実があるわけであります。 またハードの面でも、例えば事業未実施の地域がたくさんまだ残っておる、山積をしておるというような問題などもございますし、それから進学率の問題などにつきましても、給付制になってから逆行して逆に悪くなっている。こういう実態がある。その差も県平均との差が拡大をしつつあるというような問題などもたくさんございます。 また、中小企業の問題あるいは耕地面積が非常に少ない農業における問題点。例えば生活保護世帯なども、県平均は二・〇二%ですけれども、しかし部落の場合にはこれが一〇%を超えて、一〇・一二%に九〇年の場合にはなっておる。 こういうことを考えた場合に、市民的な権利の問題であるとか、あるいは教育の機会均等という問題、あるいは就職の機会均等という基本的人権にかかわる問題などについても、まだまだ問題点が多く残っておるというふうに私どもは認識をしなければならないし、この差別の問題については、さらにソフトの面、啓発の面でも、あるいはハードの面でもいろいろと政府としても力を入れて、もっと努力をしなければ、だんだんよくなっているからということで手抜きをするような姿勢に立つとすれば極めて問題があると思うわけです。 この点については基本的な問題ですから、ずれはないというふうに確認をいたしたいと思うのですけれども、大臣としてはこういう問題についてどういう認識に立たれておるのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○関谷国務大臣 田中先生、るるその後の流れ、そして認識を述べられましたが、その考え方と私は全く同じ考え方で今後も対処をしていきたいと思っております。 私も先般も述べさせていただきましたが、この問題につきましては、私は国会に来まして十五年ですけれども、その間ずっといろいろ勉強もいたしておりました。先ほど小森先生にしかられましたが、まだ十分な認識がないということでございましたが、なおその点は認識を深めて先生のお考えのようないわゆる対処をやっていきたいと思っております。 ですから、これはまず何といいましても教育を通してそういう間違った考え方を払拭していくということが一番大事なことでもありましょうし、その間にいろいろな、考えられないこととして、事象として行われたものに対しては、それはまた適宜的確にその時点で対処をしていくということでなければならないと思います。 私の地元ではそういうようなことで、これは学生だけではございません、大人の方々にもあらゆる機会にそういう教育をいたしておりまして、私は現在非常に成果を挙げてきておるという事実も認識をいたしております。ですから、息の長い部分もあると思いますので、ぜひまた頑張っていきたいと思います。
○田中(昭)分科員 時間の関係もございますけれども、大臣、私が申し上げましたように差別の問題というのは十分に克服されていない。これは啓発の面でもあるいはハードと言われる問題についてもいろいろ不十分さが残っておる。したがって、そういう意味では、抽象的じゃなくて具体的に政府としてもさらに力を入れて、そして不十分な法律などもあればそれを補完をしながら今後さらに力を入れた取り組みをしていく、そういう基本的な姿勢に立っていると理解していいですね。
○関谷国務大臣 その問題につきましては、私もるる御陳情をいただいておるところでございます。いわゆる基本法で対処をすべきではないかということであろうと思うわけでございますが、その件につきましては、いろいろな機関といいましょうか場所で今検討中でございますので、私が今どうこう答弁することは控えさせていただきたいと思います。
○田中(昭)分科員 それじゃ現状認識としては変わりはない、そういう積極的な政府としての努力も必要である、こういうことについては確認をして次に進ませていただきたいと思いますが、これはよろしいですね。
○関谷国務大臣 先ほど先生述べられましたように、ハードの面におきましては、この地域改善対策特別措置法を来年度末までというふうに決めますときに、それではどの件でどれだけハードの部分が残っているか、それはあと何年すれば完成できるかというようなことを細かく出してきたことを今思い出しておるわけでございますが、そういうようなことでハードの面は一応この部分で完全に解消できるのじゃないかと思っておりましたが、その後調べてみますと、それがまだ完成され ていない場所もたくさんあるようでございます。 そのとき、私の考え方として述べさせていただいたのでございますが、ハードの面はそういうようなことで期限も切れるかもしれませんが、それではいわゆる教育というソフトの面は期限を決めてどうこうすることはできないのではないかというようなことを委員会で述べたのを今記憶いたしております。ですから、そのあたりをどのように整合性を持ってくるかというようなことをもっと勉強させていただきたいと思います。
○田中(昭)分科員 時間がございませんから次に進みますが、私が申し上げていることと大臣が答弁されていることについてはそんなに大きな食い違いがないということを前提にして申し上げたいと思います。 第二点は、これも先ほど議論になったわけですけれども、パケット通信による差別事件が惹起をいたしました。この内容について先ほど十分理解をしていないか認識をしていないというふうに聞き取れる点もあったわけですが、昨年の予算分科会であれだけ問題になった事項でありますから、パケット差別事件の内容については十分に理解をしておる、知っておると私は思っておるわけですけれども、この点についてはいかがですか。
○森本(哲)政府委員 平成元年五月に関西あるいは九州地区でアマチュア無線のパケット通信によって差別事象の内容が送信されていたという事案につきましては、これはせんだっても申し上げたわけでございますが、何人かの先生と御議論がございまして、私どもとしてもそれなりの対応をしてまいったということでございますが、その後、平成二年の六月に至りまして、広島県の方でやはりこのパケット通信による差別の文書が受信されたという問題が出来したことは、この二月における法務委員会の議論があったということ等で承知をいたしておるところでございます。
○田中(昭)分科員 先ほども提起がありましたように、あの種のパケット通信による差別事件というのは、これはもう常識では考えられない極めて重要な問題である、こういうふうに認識できるのじゃないかと思います。したがって、昨年の四月二十六日の予算分科会におきましても、当時の深谷郵政大臣は「ひたすら遺憾という言葉以外にはございません。」こういうことを言われたわけです。 この事件について、当時の議論の中では必ずしも政府の態度としてきちんとした対応がなされていないという関係もございまして、検討の部分もかなり出ておるのではないかな、こういうふうに認識をいたしておるわけですが、この事件について、一年間における調査の経過、結論、例えば犯人の追跡の問題であるとか、あるいは関係団体に対する啓発についての問題であるとか、郵政大臣所管にかかわる努力の経過、そして結論について、大臣は全力を尽くすと言われたわけですから、どういうことになっておるのか、この点をお聞きしたいと思います。 そして、この種のものが惹起した場合にどういう対応をしようというふうに結論として出されておるのか。また、啓発を充実をすると言われておるわけですけれども、強調されたわけですけれども、具体的にはどういう形で一年間やられてきたのか、やろうとしておるのか。この点を含めて、このパケット通信による差別事件の問題についての昨年の予算分科会以降の経過と結論について、端的にきちんと答弁をいただきたいと思います。
○森本(哲)政府委員 関西、九州地区で起きました平成元年のこの事案につきましては、呼び出し符号が盗聴されておるということでございますので、私ども、九州電気通信監理局の方から申告者に対していろいろお尋ねをいたしました。その中身によりますと、これは大川市役所からも確認に来たわけだけれども、端的に言えば、私としてはそういう機器も持っていないし、そのようなことをやっていないという回答でございました。そういう意味では、他人のコールサインを使った大変悪質な事案でございますが、残念ながら、これを行った行為者自体はその後もなお特定ができていないということでございます。 第二の、その後具体的にどういうことをしたかというお尋ねでございます。 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、これ以降、これ以降といいますか、この事案が発生し、なおまたこうした国会で審議もされたことにかんがみまして、私どもとしても、この同和問題に対する事態をゆるがせにできないということで、その後、改めてこのアマチュア無線連盟に対する指導を特に強化いたしまして、この事案について遺憾の旨を表明すると同時に、自主的、積極的な啓発活動をぜひ期待したいということを指導いたし、そのほか、こうした再演防止のために、アマチュア無線連盟以外にこうした専門誌がございますので、こうしたところに啓発文を掲載する等のことをやってきたわけでございます。 なお、これを受けましてアマチュア無線連盟では、御案内のとおりこうしたアマチュア無線の自律的な社会的地位の向上に取り組んでおる団体でございますので、このことを大変重大に受けとめまして、もともとアマチュア無線の基本的なルールでございます、それも世界各国共通にいたしておりますアマチュア無線の運用規範を改めて会員手帳等に掲載をし、それから、各機関誌に何度も何度も会長名でこのことを強調して、今なお引き続きこうした啓発運動を会員全般に呼びかけておるわけでございます。 なお、アマチュア無線連盟では、具体的な手だてとして、こうした事案にかんがみまして、RBBSと言っておりますが、電子掲示板の検討委員会を設けまして、その答申を得まして、パケット通信と電子掲示板に関するガイドラインというものを連盟としてつくって、これを具体的に会員に周知する、徹底するということを始めたわけでございます。 この点はどういうことかと申しますと、先ほども申し述べましたが、パケット通信を行うこうした電子掲示板のあり方について何の決めも連盟では行っていなかったわけでございますけれども、パケット通信のガイドラインというものを設けると同時に、RBBS、電子掲示板に関するガイドラインというものをつくって、具体的にこのシステムをつくっておる人間についてはその確認を、野方図じゃまずい、きちっとしたシステムと文書の管理をしなければならない、その過程において、他に伝送することがアマチュア無線の業務を逸脱しておるものとして認めた場合はこれを他に転送しないということを決めるということをやっておるわけでございまして、この規定の決定は平成三年一月でございましたので、現在、機関誌等等でこの方針の徹底方がさらに進行中でございます。
○田中(昭)分科員 犯人の追跡ができるかできないのかという問題は一応おきまして、例えばパケット通信、あるいはアマチュア無線でもいいですけれども、あのパケット通信事件で打ち出されたような常識で考えられないような差別のいろいろな問題点が今出てきたとした場合、犯人が捕まるか捕まらないかという問題は別にしても、パケット通信あるいは普通のパソコン通信とかいうもので、あのパケット通信で出されたような極めて非常識的な差別の問題などが出てきた場合に、郵政省はどういう手を打つのか、このことについてはどういうふうに結論づけられたのか、これをお聞きしたいと思います。
○森本(哲)政府委員 アマチュアが非常に限られた電波の資源を、特にこうしたアマチュア無線が科学技術全般の発展に寄与するということにかんがみて設けられたアマチュア無線の資格をとって、特に許された範囲内でこうしたことが初めて可能になる、にもかかわらずこうした事態が起きる。ただ、先ほど御質問がございましたように、これが必ずしもきちんとした形で、本当に行為者が堂々と名のり出ておる状態ではない。したがいまして、必ずしもこの送信者が今申しましたような資格をとって堂々としてのアマチュア活動ではない人間、つまり無資格の人間が行っておるということも十分考えられるわけでございますので、 まずは、こうした資格を堂々と受けた人間がきちんとしたアマチュア活動をするように、先ほど申しましたような形でアマチュア無線連盟で大いに啓発をやると同時に、こうした不法無線、適法な資格なしで電波を発信しておる人間についての対処ということもさらにまた強化していかなければならないと考えておるところでございます。
○田中(昭)分科員 時間がございませんので先へ進みますけれども、昨年の議論の中で深谷郵政大臣は、電波法改正の問題について、「差別用語の使用も含めて、基本的人権にかかわる通信内容に関して電波法令上で禁止する規定を設けるということは、極めて重大な問題である」というふうな答弁をされておるわけです。森本局長もこれに関連して幾つかの発言がなされておるわけです。 そこでお聞きをしたいのは、その後、郵政省内部において電波法改正についていろいろ議論していますね。例えばあれだけの差別的な人権無視のそういうものが出されても処罰規定がなくて、わいせつについては処罰規定があるなどという問題についてもいろいろ議論がなされているわけです。 時間がございませんから一々述べませんけれども、電波法改正についてどういう議論がなされて、どういう結論になっておるのか。その際の議論では関連する法整備というものが必要になるということについても発言されておるわけで、したがって、これらの関連を含めまして、電波法改正の問題と電波法を改正するためのその他の法の整備をどうするかという問題についてどういう検討がなされたのか、このことをちょっとお聞きをしたいと思います。
○森本(哲)政府委員 前年の予算委員会の分科会で御指摘のように議論が幾つかございまして、法律改正をして対処すべきじゃないかという御指摘がございました。私どもも所管の法律でございますので、この法律自体を時代の流れに即応するように絶えずウォッチをしていくということは当然の責務でございます。 そういうことも申し上げたわけでございますが、ただ問題提起がございましたのは、他の電波法における各種の規定と同様にこの問題についても可罰的な違法性を備えるものだとして対処をしてみろ、こういう御指摘でございましたので、この点は今御質問の中にもございましたような形で私も答弁を申し述べました。非常に重大な問題である、しかし正直言って、これは通信の秘密に関する問題あるいは通信の検閲に関する問題ということで、基本的に刑法との関連においてこうした法律ができているので、御提起のような問題は非常に難しい問題ではないかと考えるということで、その後もいろいろ内部で検討はしてきているわけでございますけれども、やはり問題提起がございましたような形でこれを解決するというのは、この電波法の体系の中では非常に難しい課題ではないかと考えておるところでございます。
○田中(昭)分科員 今局長言われたように、基本的には通信の内容には立ち入れない、しかし法律の根拠があればこれは別だということを申し上げた、その例として御指摘のような百八条、これはわいせつに関する問題、それから百六条、他人の利便とか損害に関する問題、これはもう御承知のとおり、このような事例がございます、通信の秘密との関係でありますけれども、その他の法的な根拠があればこれは別だ、こう答えられている。それは百八条とか百六条だ、こう答えておるわけですね。「こうした法律で特別に限定された場合には通信の内容に立ち入ることが許される、」こう言っておるわけですね。おっしゃっておる。ほら、森本局長が去年言ったことですよ。 だとするならば、例えば百八条のわいせつの問題については刑法百七十五条、わいせつ文書の頒布などというものがこの特別な法律だ、こうなって許される、通信の秘密との関係については許される、こうおっしゃったわけです。わいせつがそういう形で特別扱いにされているわけですから、それ以上に人権を全く無視をして、そのことによって自殺者が出たり結婚がだめになったり就職がだめになったり大変な問題になっておるこういう人権に関する問題、差別に関する問題をやはり入れるべきではないか。 ですから、先ほど私がお尋ねしましたように、パケット通信とかあるいはパソコンでも、わいせつなエッチなことがいろいろ出てくれば電波法上これは処罰される、しかし、この問題になっておるような極めて問題のある差別的なものが出てきてもこれが処罰の対象にならないというのはやはりおかしいではないかということが去年議論がなされて、そしてその特例もございますということで百八条、百六条について森本局長の発言がある。こういう経過からするならば、電波法の改正、それに関連をする法的根拠ということでは、刑法について先ほど言ったように、わいせつの場合は刑法百七十五条でわいせつ文書の頒布などというのが法的根拠になっておるわけですから、そういう問題についても波及をして議論がなされてきたのかどうなのかということをお聞きをしておるわけです。
○森本(哲)政府委員 問題提起がございましたが、刑罰を科して条文を新設するということは、国民の基本的人権にかかわる重大な問題であるわけでございます。さらにまた一方、通信の秘密あるいは検閲等々、通信の自由濶達さを保障するというのも基本的人権だ、こういうことになっておりますので、そうした電波法に設けてある各種の規定というものは、刑法において定められて、そういう場合には基本的人権であるけれども刑法が達成しようとする理念からすればある程度制限はやむを得ない、公共の福祉に照らしてみてそちらが優先するという立場で現在の構築が出ておる。そして、電波法もそうした刑法を受けて、いわば電波特有のこうした問題にかんがみて今の法体系が各種の条文が設けられておる。 そうとするならば、問題提起のございました同和問題が非常に重要な問題であることは我々も異を挟むものではございませんが、これを他のわいせつ罪と同様な形で電波法に設けることは、さっき申しましたように、刑法に基本的にはこうした各種のものの規制が設けられていない、なおかつ通信の内容の問題にもかかわるだけにこれはなかなか難しい問題ではないかということを、検討の結果申し上げておるわけでございます。
○田中(昭)分科員 難しい問題。郵政省の場合は、例えばわいせつの問題、これは刑法で法的根拠があるから電波法でと、こうなっているわけです。ですから、去年の議論を受けて、あの問題が大変な問題だ、差別の問題、人権の問題で大変な問題だ、そういう認識に立つならば、刑法の中に法的根拠をつくるということを含めて努力をされるというふうに私も理解をしたいわけですよ。だから、そういう法的根拠を刑法の中でつくるということを含めて電波法改正の問題についての議論がなされたのかどうなのか、ここのところを聞きたいわけですよ。
○森本(哲)政府委員 刑法にこの種のものが設けられるかどうか、これは私どもの領域を超える問題になるわけでございますので、まず基本的にそこのところがなかなか難しい問題ではないのか、そうしたところの関連で電波法との関連でもなかなか難しい問題ではないか、こういうふうに考えておるところでございます。
○田中(昭)分科員 時間がありませんから舌足らずになりますけれども、郵政省という、あるいは法務省というのかなにか知りませんけれども、組織の縦割りという関係で、郵政省としては問題意識を持ったとしても法的根拠が刑法の中にないからだめなんだというところでとまるのじゃなくて、これが大変な問題だという認識に立つならば、刑法の改正を含めて郵政省としてどういう努力をしてきたのかということを聞きたいわけですよ。 刑法の改正というのはこれとは別個の問題、郵政省とは関係がないという態度では、私はこういう重要な問題の法の改正などということはできないと思う。昨年の議論の経過を受けるならば、法的根拠が必要だ、こう言われたわけですから、電 波法の改正について、わいせつなことが出されてくれば処罰の対象になるけれども、人権を無視したああいう差別の問題が出されてもどうにもできないと言う郵政省、法的な根拠がないからといことなら法的根拠をつくるという意味の――わいせつができて、人権とか差別の問題についてできないというのは話になりませんよ、常識的に。そうだとするならば、電波法を改正するための法的な根拠というものをどうつくるか、刑法を改正するのかどうなのか、そういう専門的な知識を含めて郵政省としてはどういう努力をしてきたのかということを知りたいわけですよ。そこのところがなされていない。それはよその問題だから、郵政省は電波法だけだから、法的根拠がないからできないというなら、これは何もできませんよ。そこのところを明確にしてほしいわけです。言っていること、わかりますか。
○森本(哲)政府委員 刑法自体は、その国あるいは国家としてあるいはその国民としてのいわば基本的な規範でございますから、私どもの方の電波法の関係で刑法の改正をお願いするという形には、これはなかなかならないのじゃないか。今問題の、重大な差別問題を刑法上どう扱うかということについては、これはその担当セクションで御審議願わなければ、私どもとしてはどうにもならないのではないか、こう思っておるわけでございます。 ただ、具体的にこうした問題提起がありましたことを行政の面でどういうふうに、こうした法律だけの問題でなくて、幅広く啓発活動のあり方あるいはこうした人権の理解という問題がまずもって先決ではないかと考えて、それなりの努力を今後ともやってまいりたいと考えておるところでございます。
○田中(昭)分科員 時間が来ましたのでやめますが、私は非常に不満足であります。したがって、この問題については改めてまた逓信委員会などで議論したい、こう思っております。 終わります。
○二階主査代理 これにて田中昭一君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○二階主査代理 次に、運輸省所管について政府から説明を聴取いたします。村岡運輸大臣。
○村岡国務大臣 まず初めに、平成三年度運輸省予算の説明を申し上げます。 平成三年度の運輸省関係の予算につきまして、概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計につきまして申し上げますと、歳入予算総額は、二十六億六千八百万円、歳出予算総額は、他省所管計上分一千二百四十六億二千九百万円を含め九千五百二十四億五千万円をそれぞれ計上いたしております。 次に、特別会計につきまして申し上げます。 自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては、歳入予算額三兆五百四十億六千八百万円、歳出予算額七千二百二億二千八百万円、港湾整備特別会計につきましては、歳入歳出予算額四千三百六億円、自動車検査登録特別会計につきましては、歳入予算額四百十三億四千万円、歳出予算額三百九十七億六千七百万円、空港整備特別会計につきましては、歳入歳出予算額四千七百十三億五千四百万円をそれぞれ計上いたしております。 なお、港湾整備特別会計及び空港整備特別会計の歳入歳出予算には、日本電信電話株式会社の株式、いわゆるNTT株の売り払い収入を活用した無利子貸付金の所要額を計上いたしております。 また、産業投資特別会計の歳出予算には、運輸省関係海岸事業及び新幹線鉄道整備事業に係るNTT株売り払い収入を活用した無利子貸付金の所要額が計上されております。 また、平成三年度財政投融資計画中には、当省関係の公団等分として一兆三千四百十五億円が予定されております。 このほか、民間事業者の能力の活用による施設整備事業に要する資金の一部について、NTT株売り払い収入を活用した日本開発銀行等からの無利子貸し付けを民間事業者に対して行い、これにより運輸関係社会資本の整備を図ることといたしております。 運輸省といたしましては、以上の予算によりまして、鉄道整備の推進、国鉄改革の推進・定着化対策、運輸関係社会資本である空港、港湾及び海岸の整備、地域における公共交通の維持整備、海運、造船及び船員雇用対策、国際交流の推進・観光の振興、貨物流通対策、運輸関係の技術開発の推進、地球環境問題への対応、海上保安体制及び気象業務体制の充実・強化、交通安全対策等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。 わけても、平成三年度におきましては、特殊法人鉄道整備基金(仮称)の設立による鉄道整備の推進、運輸関係社会資本としての空港、港湾、海岸に関する新たな五カ年計画の策定とこれに基づく整備の計画的推進を積極的に進めてまいります。 なお、最近の運輸行政を取り巻く状況の変化に即応して、運輸行政の総合化と効率化をさらに積極的に推進するため、鉄道局の設置による鉄道行政の一元化、法律組織である運輸審議官の設置による国際運輸行政のハイレベル化・総合化などを基本とした本省組織の再編成を平成三年七月に実施することといたしております。 運輸省関係予算の詳細につきましては、お手元に資料をお配りしてありますが、委員各位のお許しをいただき、説明を省略させていただきたいと存じます。 以上をもちまして、平成三年度の運輸省関係の予算につきましての説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○二階主査代理 この際、お諮りいたします。 ただいま村岡運輸大臣から申し出がありました運輸省関係予算の主要な事項の説明につきましては、これを省略いたしまして、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○二階主査代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ───────────── 〔村岡国務大臣の説明を省略した部分〕 以下、平成三年度予算における主要な事項につきまして、御説明申し上げます。 まず、鉄道整備の推進につきまして申し上げます。 今般、国鉄改革の総仕上げに向け、旅客鉄道会社の株式上場に備え環境の整備を図るため、「新幹線鉄道保有機構」が一括保有している既設新幹線を関係旅客鉄道会社に譲渡することとしております。 この譲渡収入の一部を鉄道整備のための新たな財源として活用し、これらの特定財源に基づく助成と既存の一般会計及び産業投資特別会計からの助成とを総合的かつ効率的に行うため、「新幹線鉄道保有機構」を廃止し、新たに「鉄道整備基金(仮称)」を設立し、整備新幹線、幹線鉄道、大都市鉄道の整備を着実に推進することとしております。 このうち、まず、整備新幹線の建設につきましては、北陸新幹線高崎・軽井沢間の建設を引き続き推進するとともに、新たに北陸新幹線軽井沢・長野間、東北新幹線盛岡・青森間及び九州新幹線八代・西鹿児島について建設に着工するほか、北陸新幹線高岡・金沢間につきましては、着工調整費を計上することとしており、このため、前述の特定財源を活用するほか、新幹線鉄道整備事業に係るNTT株売払収入を活用した無利子貸付金として産業投資特別会計の歳出予算に百二十八億七百万円を計上しております。 さらに、整備五新幹線のうちその他の区間につきましては、引き続き建設推進準備事業として所要の調査を行うこととしており、このため一般会計からの補助金として二十億円を計上しております。 第二に、幹線鉄道の整備につきましては、主要幹線と新幹線との直通運転化、幹線鉄道の高速 化、既設新幹線の輸送力増強、鉄道貨物の輸送力増強に対し特定財源による無利子貸付等を行うほか、引き続き幹線鉄道の活性化及びAB線の建設等のための事業費を補助することとして百七十五億七千万円を計上しております。 第三に、大都市鉄道の整備につきましては、「帝都高速度交通営団」、「日本鉄道建設公団」が行う新線建設、在来線の大改良等に対し特定財源による無利子貸付を行うほか、地下高速鉄道、ニュータウン鉄道の建設費の一部の補助及びCD線、P線の建設に要した資金の支払利子額の一部の補給を行うこととして七百八十六億四千六百万円を計上しております。 第四に、安全・防災対策につきましては、鉄道施設の大規模な災害の復旧、防災事業、踏切保安設備の整備に必要な経費の一部を補助することとして十八億四千二百万円を計上しております。 第五に、中小民鉄対策につきましては、欠損・運営費補助及び近代化設備整備費補助に必要な経費として十九億七千五百万円を計上しております。 また、これらの鉄道整備のために必要な財政投融資として、「日本鉄道建設公団」に対し一千二百九十九億円、「帝都高速度交通営団」及び「住宅・都市整備公団」に対し四百三十三億円を予定するとともに、旅客鉄道会社、大都市民鉄等の輸送力増強工事等を促進するため日本開発銀行からの所要の出融資を行うこととしております。 次に、国鉄改革の推進・定着化対策につきまして申し上げます。 第一に、「日本国有鉄道清算事業団」につきましては、補助金として一千四億円、特定地方交通線特別交付金を交付するために必要な経費として二十三億七千八百万円を計上するとともに、財政投融資として四千百五十九億円を予定し、その他の資金確保のための措置と合わせ、長期債務等の処理を円滑に推進するよう配慮いたしております。 第二に、「新幹線鉄道保有機構」及び「鉄道整備基金(仮称)」につきましては、債務の償還・利払い等の資金繰りの円滑化を図るため財政投融資として三千四百二十七億円を予定するとともに、旅客鉄道会社等の政府保証債の借換資金の円滑な資金調達を図るための財政投融資として一千六十八億円を予定しております。 次に、運輸関係社会資本である空港、港湾及び海岸の整備につきまして申し上げます。 第一に、空港整備につきましては、新たに「第六次空港整備五箇年計画」を策定することとし、その初年度に当たる平成三年度は、当省所管一般会計予算に八百三十二億二千百万円、総理府所管一般会計予算に百三十九億九千万円を計上し、これに対応いたしまして空港整備特別会計の歳入歳出予算額を四千七百十三億五千四百万円とし、空港の整備及び環境対策等を計画的に推進することとしております。 まず、新東京国際空港につきましては、国際航空輸送需要の増大に対処し、我が国の国際交流上の拠点としての機能を確保するため、「新東京国際空港公団」において、同空港の早期完全空港化を図るべく空港施設等の整備を実施することとし、事業費として一千七百三十八億円を予定しております。このため、空港整備特別会計において、「新東京国際空港公団」に対する出資として二百五十億円を計上するとともに、財政投融資として七百二億円を予定しております。 次に、航空輸送力の増強と航空機騒音問題の解消を図り、国内航空ネットワークの中心としての機能を確保するため、東京国際空港の沖合展開を推進することとし、空港整備特別会計において一千三百二十億六千三百万円を計上するとともに、同事業の財源の一部として財政投融資一千二百三十五億円を予定しております。 次に、関西国際空港につきましては、「関西国際空港株式会社」が空港島、空港連絡橋、空港諸施設等の建設を行うこととし、空港整備特別会計において、同株式会社に対する出資として五百十八億円を計上するとともに、財政投融資として六百三十六億円を予定し、その他の資金を加え、事業費三千八億円を予定しております。 次に、国土の均衡ある発展をめざす交通基盤整備の一環として、国際・国内航空ネットワークの拡充を図るため一般空港等の計画的整備を推進するとともに、地域航空の発達を図るためヘリポート等の整備を促進することとし、NTT株売払収入を活用した無利子貸付金九十七億五千八百万円を含め、空港整備特別会計において一千三十六億八千六百万円を計上しております。 次に、環境対策事業につきましては、空港周辺の整備を促進するため、移転補償等を行うとともに、緩衝緑地帯等周辺整備事業を推進し、空港周辺整備機構及び地方公共団体が実施する空港周辺整備事業について所要の助成を行うこととし、空港整備特別会計において二百七十二億三千百万円を計上しております。 次に、航空輸送力等の整備を推進し、利用者の利便向上を図るため、航空機の導入等について、日本開発銀行及び日本輸出入銀行からの融資を予定しております。 第二に、港湾整備につきましては、新たに「第八次港湾整備五箇年計画」を策定することとし、その初年度に当たる平成三年度は、当省所管一般会計予算に一千七百四十九億七百万円、総理府所管一般会計予算に一千四十三億八千六百万円を計上し、これに対応いたしまして、港湾整備特別会計の歳入歳出予算額を四千三百六億円とし、効率的な物流体系や快適な旅客交通体系の形成、豊かで潤いに満ちたウォーターフロントの創出及び地域の活性化等を目指した港湾の整備を計画的に推進することとしております。 なお、港湾整備特別会計の歳入歳出予算には、港湾整備事業に係るNTT株売払収入を活用した無利子貸付金四百七十三億八百万円を計上しております。 また、物流・産業・生活に係る多様な港湾機能の高度化、輸入品の急増、国民の自由時間の増大に対応した海洋性レクリエーション需要に対処していくため、港湾の再開発、沖合人工島の整備等を民間活力をも活用しつつ推進することとし、NTT株売払収入を活用した日本開発銀行からの無利子貸付等による民活法特定施設の整備等を進めることとしております。 第三に、海岸事業につきましても、新たに「第五次海岸事業五箇年計画」を策定することとし、その初年度に当たる平成三年度は、当省所管一般会計予算に二百五十七億三千六百万円、総理府所管一般会計予算に四十六億八百万円を計上しているほか、運輸省関係海岸事業に係るNTT株売払収入を活用した無利子貸付金として産業投資特別会計の歳出予算に四十七億九千六百万円が計上されており、高潮、津波及び海岸侵食の脅威等から国土を保全するため海岸保全施設の整備を計画的に推進し、海辺とふれあえる安全で潤いのある海岸空間を創出することに努めるとともに、海岸環境整備事業を実施することとしております。 次に、地域における公共交通の維持整備につきまして申し上げます。 第一に、地域住民の生活に不可欠な路線バスの運行を維持するため、都道府県が生活路線維持費補助金、廃止路線代替車両購入費等補助金を交付する場合において当該都道府県に対してその一部を補助することとし、これに必要な経費として百五億円を計上しております。 また、特定地方交通線の廃止に伴い代替輸送として必要となるバス事業を経営する者に対し、「日本国有鉄道改革法等施行法」等に基づき、その運営に要する費用を補助することとし、これに必要な経費として十四億二千五百万円を計上しております。 第二に、バス輸送サービスの改善により公共交通機関としてのバス利用を促進するため、バス事業の活性化のためのシステムの整備等に要する経費の一部を補助することとし、これに必要な経費として五億四千万円を計上しております。 第三に、離島住民の交通を確保するため、離島航路事業者に対する補助に必要な経費として三十八億四百万円を計上しております。 次に、海運、造船及び船員雇用対策等につきまして申し上げます。 まず、海運対策につきまして申し上げます。 第一に、外航海運対策の推進につきましては、日本開発銀行からの融資として四百三十億円を予定し、外航貨物船及び外航客船の整備を行うこととしております。 また、外航船舶建造融資利子補給を行うために必要な経費として四千三百万円を計上するとともに、日本開発銀行による利子補給金相当額の猶予措置を引き続き講ずることとし、これに伴う日本開発銀行に対する交付金として三十二億三千九百万円を計上しております。 第二に、「船舶整備公団」につきましては、同公団が行う業務の円滑化を図るための補給金として三億九千八百万円を計上するとともに、財政投融資として、産業投資特別会計からの出資三億円を含む四百四十八億円を予定し、その他の資金を加え、事業費六百四十億円を予定し、離島航路を含む国内旅客船及び内航貨物船等の共有建造、余剰船舶等の係留船への改造等を行うこととしております。 次に、造船業基盤整備対策につきまして申し上げます。 第一に、技術を核とした造船業の活性化、海上輸送の高度化、船舶に関する環境保全への積極的対応等を図るため、「造船業基盤整備事業協会」に対し、次世代船舶の研究開発促進事業及び環境保全技術の研究開発事業に必要な経費として九億三千六百万円を計上するととも、船舶新技術開発のための日本開発銀行からの出融資及び造船事業者の生産体制を整備するための日本開発銀行からの融資を予定しております。 第二に、地域の活性化を図るとともに、造船業の活性化にも資する施策として、造船業の技術を活用した海上浮体施設整備事業を推進するため、NTT株売払収入を活用した日本開発銀行からの無利子貸付及び日本開発銀行からの融資を予定しております。 第三に、国際水準並みの延払い条件で船舶輸出を行うために必要な日本輸出入銀行からの融資として百億円を予定しております。 次に、船員雇用対策等につきまして申し上げます。 第一に、船員雇用対策といたしましては、外国船への配乗を促進する等外航船員雇用対策を講ずるとともに、日ソ・日米漁業交渉等による減船に伴う漁業離職船員対策等を推進することし、これに必要な経費として十一億四千二百万円を計上しております。 第二に、開発途上国の船員養成に協力・貢献するため、開発途上国船員を対象とする研修を推進する事業に要する経費の一部を補助することとし、これに必要な経費として六千百万円を計上しております。 次に、国際交流の推進・観光の振興につきまして申し上げます。 第一に、日本人の海外旅行の促進を図ること等により、国際相互理解の増進、国際収支のバランスの改善等に資するために必要な経費として三億八千六百万円を計上しております。 第二に、「九十年代観光振興行動計画」の推進に関連して、国際観光振興会の海外観光宣伝事業等の実施に要する費用の一部を補助するために必要な経費として二十二億四千四百万円を計上するとともに、恵まれた自然の中で観光レクリエーション活動を行う場としての家族旅行村及び来訪外客と地域住民との交流の場としての国際交流村の整備に要する費用の一部を補助するために必要な経費として三億円を計上しております。 また、総合保養地域に係る特定民間施設並びに民活法に基づく国際会議場施設及び国際市民交流基盤施設の整備を図るため、NTT株売払収入を活用した日本開発銀行等からの無利子貸付及び日本開発銀行等からの出融資を予定しております。 次に、貨物流通対策につきまして申し上げます。 深刻化する物流業の労働力不足等に対応した効率的物流システムの構築及び輸入促進に資する物流システム形成のための調査を行うこととし、これに必要な経費として四千二百万円を計上しております。 また、モーダルシフトの受け皿となる鉄道について主要幹線貨物輸送力の増強を行うため「鉄道整備基金(仮称)」からの無利子貸付を行うとともに、物流拠点及び輸入インフラの整備を図るため、NTT株売払収入を活用した日本開発銀行等からの無利子貸付及び日本開発銀行等からの融資を予定しております。 次に、運輸省関係の技術開発の推進につきまして申し上げます。 まず、二十一世紀における高速交通機関として重要な役割を果たすことが期待されます超電導磁気浮上方式鉄道につきましては、引き続き山梨実験線の建設を促進し、実用化に向けた所要の技術開発を推進するため、技術開発費の一部を補助することとして四十五億円を計上するとともに、日本開発銀行から所要の融資を予定しております。 また、運輸の分野における広範な利用要請に応えるため、多目的機能を有する人工衛星システムの開発のための実証実験に必要な経費として六千七百万円を計上しております。 次に、地球環境問題への対応につきまして申し上げます。 地球温暖化、オゾン層の破壊、海洋汚染等の地球環境問題に対応するため、観測・監視・予測体制の充実・強化、環境変化による社会経済への影響の評価を行うとともに、地球規模での環境保全対策を推進することとし、これに必要な経費として六億二千六百万円を計上しております。 次に、海上保安体制の充実・強化につきまして申し上げます。 第一に、海上における捜索救助に関する国際条約(SAR条約)及び海上人命安全条約(改正SOLAS条約)の発効、日米原子力協定に基づくプルトニウム海上輸送の護衛実施、国際的な新海洋秩序形成の動き等に対応して、北西太平洋海域等における船舶の航行安全体制の確立、広大な周辺海域における我が国の権益の確保等を図るため、継続分としての巡視船三隻、ヘリコプター三機の整備に加え、中型巡視船一隻、小型巡視船一隻、小型巡視艇七隻の代替建造及び海上保安通信体制の整備を行うとともに、海洋調査の充実・強化を図るため、中型測量船一隻の代替建造等を行うこととし、これらに必要な経費として百四十七億二百万円を計上しております。 第二に、船舶交通の安全確保を図るため、光波標識、電波標識等の航路標識の新設及び改良に必要な経費として七十五億六千七百万円を計上しております。 次に、気象業務体制の充実・強化につきまして申し上げます。 第一に、台風・集中豪雨雪対策等観測予報体制の強化を図るため、静止気象衛星業務の推進、アメダス等地上気象観測施設及び気象レーダー観測網等の整備に必要な経費として三十一億九千二百万円を計上しております。 第二に、地震・津波対策及び火山対策の強化を図るため、地震計・検潮施設の整備等に必要な経費として一億七千三百万円を計上しております。 第三に、気候変動対策の強化を図るため、観測・監視・予測体制の整備に必要な経費として三億四千二百万円を計上しております。 第四に、海洋及び海上気象観測体制を整備するため、海洋気象観測船の代替建造に必要な経費として四億五千百万円を計上しております。 このほか、平成四年にイタリアのジェノヴァ市において開催される「国際船と海の博覧会」に我が国も公式参加することとし、これに必要な経費の一部として、一般会計に二億六千四百万円を計上するとともに、港湾整備特別会計及び空港整備特別会計においても所要額を計上することとしております。 最後に、安全対策でありますが、運輸行改の要諦である安全の確保を図るため、所要の予算を計 上しております。 以上をもちまして、平成三年度の運輸省関係の予算につきましての説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。 ─────────────
○二階主査代理 以上をもちまして運輸省所管についての説明は終わりました。 ─────────────
○二階主査代理 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武藤山治君。
○武藤(山)分科員 村岡大臣に久々にきょうは質問をしてみようと思います。 私は国会に出てことしで三十一年になりますが、鉄道のことを質問するのはこれが初めてなのですね。大体、財政金融中心でやってきたものですから、全く素人の立場で質問をしてみたいわけであります。 大臣に就任されて、民営化された旧国鉄がそれぞれ労使ともに努力をして、この運輸省の資料を見ますとみんな税金を納めていますね、貨物まで含めて全部法人税を納めるような姿になっています。これは、従業員と経営者が一生懸命一体になって汗を流したその成果だと思うのでありますが、大臣に就任されて、民営化された企業の今の状況を見てどんな感想ですか。
○村岡国務大臣 先輩の武藤先生から質問を私も初めて受けましたけれども、今のお話で、全く武藤先生おっしゃるとおり、民営化されましてからJR各社の労使にわたる努力によりまして非常に業績も好調でございますし、また、したがいまして、完全民営化するために各社とも株式の上場、売却というような意向も聞いておりまして、その時期は別にいたしましても、そういうような状況になったということは大変喜んでおるところでございます。また、国民の方も、前に比べてサービスの向上やいろいろな車両の更新やそういうものもできまして大変喜んでおるのではないか、こういうふうに思っております。
○武藤(山)分科員 運輸省のこの資料を見ますと、本州三社の株式上場に備え、経営基盤を強化するため既設の四新幹線を各社に譲渡する、そういう法律が今回上程されて、譲渡するんだ、このことはやはり民営化された本質を実現させようという、株の上場は完全な株式会社にしようということのあらわれだと思うのですね。すると、完全な意味の株式会社にするためには、やはり減価償却ができる体制にしなければならない、リースではまずい、こういうことから譲渡をする。その背景には、できるだけ早くとにかく株を上場しよう、こういうことが当面の一つのねらいなんですね、目的なんですね。そうじゃありませんか。
○村岡国務大臣 先生おっしゃいましたとおりでございます。
○武藤(山)分科員 ところが、この間予算委員会でずっと村岡大臣の答弁を聞いていますと、何か株の上場は平成三年度はやらないような答弁がずっと続いているのですね。本意ですか。
○村岡国務大臣 そういう意味合いではございませんで、ただいま閣議でも、平成三年度中に遅くとも、こういうようなこともしておりますけれども、三年度に株式の上場その他やろうという準備は鋭意いたしております。ただ、売却、上場につきましてはJR株式基本問題検討懇談会のいろいろな御意見も聞きながらそういうものも決定していかなければならない、こういう状況でございますので、そういう意味の発言をしたところでございます。
○武藤(山)分科員 しかし大臣、既に平成元年度の閣議で三年度には上場するということを決めているわけでしょう。だからこの閣議決定というのは重いのじゃないでしょうか。この閣議決定を実現するにはやはり平成三年度中に上場するということが当然だと私は見ているのですが、それはどうなのでしょうか。
○村岡国務大臣 先ほども申し上げましたように、閣議決定の趣旨に沿って検討準備を進めているところでありますけれども、実際の売却につきましては、JR株式基本問題検討懇談会の昨年末の中間意見において御指摘をいただいているとおり、株式市場の動向を十分に見きわめつつ、弾力的に対応していくことが必要であると考えておりますが、ただいま検討準備を進めているという状況であります。
○武藤(山)分科員 株式基本問題検討懇談会が結論を出さなければ閣議決定は実施できない、こういうことになるのですか。懇談会の決定なんというのは、懇談会は任意の機関でしょう、閣議決定の方が上位に立ち、重いのじゃないでしょうか。
○村岡国務大臣 私どもとしてはこの基本問題検討懇談会の意見がどう出るかということも見なければなりませんし、それに沿って、それの検討結果の問題が出てからどういうふうにするかということも考えなければいけない。断っておきますけれども、決して三年度中にやらないというわけでもございません。検討準備を進める……。
○武藤(山)分科員 この懇談会はあくまで大臣に意見を述べる諮問機関なんで、閣議決定は三年度中にとにかく上場するということを決めているわけですから、これに間に合うように懇談会の作業を進めなければいかぬ。懇談会は中間は十二月に出した。しかし、三年度はもうすぐですから、遅くとも三月いっぱいなり予算審議をしているときには懇談会の答えを出していてくれなければ、閣議決定を皆信頼していますからね。 それでは、いつ懇談会は次の最終答申を出すのですか。
○大塚(秀)政府委員 ただいま基本的な問題について検討を行っておりますが、私どもとしては、できれば四月ないし五月に意見をまとめてもらえればと思っております。
○武藤(山)分科員 四月、五月ならすぐ間近ですからよろしいと思うのでありますが、いろいろな基本的条件という、そのいろいろというのが問題なんですね。恐らく頭の中には、できるだけ高く売ろう、したがって、市場が非常に活況を呈してファイナンスが非常にやりやすい、そういう状況が生まれなければ上場しないぞと。だから、収入をうんとふやして債務を減らすのだという発想が優先するか、それとも完全な民営企業としてのJRにしてやろうということを優先的に考えるかによって、この上場の時期が非常に微妙だと思うのですね。 今答弁したのは誰だ。――総括審議官、私はあなたの気持ちの中とは逆を考えている。というのは、NTTが、いろいろなとにかくあの当時の情勢で工作をして、最初が百十九万円、その次が二百三十何万円ですか、ピークにいったのが三百二、三十万までいったわけですね。それが、今百万をちょっと超えましたけれども、株が今ちょっとよくなってきて百五万ぐらいのところへきているけれども、それでも当初の百十九万から見たらがくっと少ない。トータルで見ると、政府はあれによってとにかく十兆円も株の収入があった。しかし、株を買った人たちは、国民は半値になっちゃって五兆円損しちゃったんだ。ですから、国家財政に裨益すればいいんだという考え方で、株ができるだけ高い値になるまで放出しないのだという発想はとるべきでない。一回NTTでああやって国民にいろいろな不満をまき散らしちゃったのですから、あの二の舞をやってはいかぬ。 だから私は逆を見ているのですよ。やはり閣議で決めたら、安かろうが高かろうがその年度に放出するのが当然である。経済というのは自然の中で値づけされていくわけですから。もし仮に安く手に入ったとなれば、国民は歓迎して、会社に対しては、さらに増資の場合なんかも応ずるのは楽になるし、あるいは転換社債を出すにも非常に有利になる。だから私は、高いところだけをねらうという発想がもし懇談会の底流にあるとすれば、納得いかない、賛成できない。そこらはどう考えますか。
○大塚(秀)政府委員 この懇談会におきましても、NTTを先例としつつ、具体的に適切な処分 方法を検討しておるわけでございますが、先生御案内のように、JR株式の処分というのは、一方でJRの完全民営化という目的があり、他方で国鉄の残しました膨大な長期債務の償還財源という意味もございますので、そういうものを総合的に勘案しつつ、かつJR株式は、その株数からいって株式市場に与えるインパクトも大きゅうございますので、株式市場の動向等いろいろな角度から今検討しておるところでございます。
○武藤(山)分科員 そのいろいろな角度というのがくせ者なんで、そのいろいろな角度を後で条文にしてちょっと届けてください。きょうはいずれにしても三十分しか時間がないのだから、どうにもならぬ。 そこで、この間の日経新聞に、西日本の会長、村井さんですか、西だけ上場が置いてきぼりを食うのじゃないかという不安があるのか、そういうちまたの声があるのか、「「資格がないから上場できない、と言われたら社員がかわいそうだ」。西日本旅客鉄道は他のJR二社と比べて株式公開が一歩遅れるのではとの見方も出ているが、村井勉会長は「上場条件はすべてクリアできる。あとは改府の判断待ちだ」」、こう新聞に出ておるわけですね。 運輸省は西だけはちょっと後にしよう、そんな発想が少しでもあるのですか。
○大塚(秀)政府委員 これは実際には証券取引所の審査を経るわけでございますが、その審査基準の主要なものに、純資産額の問題、また利益額の問題がございまして、こういう主な審査基準について見ますと、JR西日本がまだクリアしていないという点はございます。しかし、東日本、東海、西日本をどのようにするかということについては、審査基準の問題とともに、今後懇談会で検討していく問題であろうかと思っております。
○武藤(山)分科員 そのクリアできない基本的な問題は後で箇条的に報告を受けることにして、この表を見ると、東日本は当期利益五百七十二億円、東海は六百六十七億円、西日本が二百五十七億円で、半分くらいになっちゃうわけですね、他社と比較して。そういうあれですから、利益の状況から見てまずいというのか、それとも、何か西日本の副社長というのはちょっと変わっておって、労働運動なんかに介入して、この間新聞を大変騒がしているような労使のああいう問題もいろいろ影響してくるのか。だとすれば、組合側も早く対応して一本でやらないとまずいし。何が一番大きなネックだと考えるか。
○大塚(秀)政府委員 先ほども申し上げましたように、これは実際の審査の問題でございますが、私どもがその審査基準に照らしてみますと、JR西日本の場合には純資産額が資本金の二倍以上であること、これはことしの三月期でほぼ達成するだろう。もう一つ、利益額につきまして、経常利益または当期利益のいずれか低い方が、上場前三年間で、それぞれ資本金の三割、三割、直前年度で四割というこの基準がまだJR西日本は達しておりませんで、平成三年度に達するんじゃないかということでございまして、そういう点で若干他と現在のところ財務内容が違うということが言えるかと思います。
○武藤(山)分科員 この平成三年度に上場するということで、既に予算の中に収入を予定しているものがあるのじゃないですか。それはありませんか。予算には全く関係ないですか。
○大塚(秀)政府委員 これは国の予算ではございませんが、平成三年度の特殊法人日本国有鉄道清算事業団の予算案におきまして、実際の株式売却価格に予断を与えないように仮置きの形で、本州三社平均の発行価額、これは資本金と資本準備金を株数で割った価額でございますが、これを基本として二百万株、合計千五百四億円を計上しているところでございます。
○武藤(山)分科員 したがって、閣議決定どおり上場しなかったときには私たちはうその予算を審議していることになるので、やはりこういう予算を清算事業団の方は当てにして計上しているとなれば、どうしてもそれは大臣実行しなきゃいかぬと思うのですよ。我々が審議している過程でそういうことがちゃんとわかっているわけでありますから、私は、虚構にならないようにここは大臣がしっかり頑張ってもらわぬといかぬと思うのであります。 それから、もう時間になってしまいますが、素人としてわからないのが一つありますのは、軽井沢―長野間をミニ新幹線からフル規格にする、こういうことが騒がれているし、いろいろ報道されていますが、それは本当ですか。
○大塚(秀)政府委員 昨年十二月の予算編成に当たっての申し合わせにおきまして、「軽井沢・長野間については、必要な調整を行った上で、標準軌新線」、これはフル規格のことでございますが、これで「平成三年度において、所要の認可等の手続を経て、その建設に着工する。」とされており、地元における必要な調整がなされればフル規格となるものでございます。
○武藤(山)分科員 現在の予算では幾ら見積もってあって、フル規格にした場合は幾らになる見通しですか。
○大塚(秀)政府委員 これは平成三年度の予算ということではなしに、総事業費として考えますと、ミニで長野―軽井沢間を建設する場合には約六百億円、フルで建設する場合には三千六百億円でございます。
○武藤(山)分科員 それを何年後までに完成しようというのですか。十年ですか、五年ですか。
○大塚(秀)政府委員 この期間につきましては工事実施計画の認可の際に決まるわけでございますが、今のところは三線五区間、運輸省案でいいますところの線について、おおむね十年を目途に整備するということを予定しております。
○武藤(山)分科員 おおむね十年というのは九州や東北の線の話で、特に軽井沢―長野は急いでいるんじゃないですか、新聞報道によると。ですから、ここだけは特別に早まるんじゃないか、金額も多くなるんじゃないかというのが今までの新聞報道ですが、それは間違いですか。
○大塚(秀)政府委員 長野―軽井沢間につきましては、長野のオリンピック問題がございますので、オリンピックの開催が決定しましたときには、それも念頭に置いて期間を考えなければならないと思っております。
○武藤(山)分科員 そうすると十年なんというのはないですよね。 当初六百億の予算が三千六百億かかるということは、この三千億円という大金、これはどこが負担するのですか。
○大塚(秀)政府委員 ただいまの整備新幹線の負担割合というのは、建設費の平均三五%を国が負担し、一五%を地域が負担する、残りの五〇%をJRが負担するということになっていますが、このJRの負担のうち、将来その整備新幹線が開業後、受益の限度で貸付料を取る、その貸付料の負担と、残りは既設新幹線の譲渡代金の一部を充てるという仕組みになっております。
○武藤(山)分科員 仮に五年で三千億というと、一年に六百億かかる。JRの会社そのものに負担がどんどんふえるようなことを政府と与党でこうやって合意をどんどんやっちゃっていいのかな。金の負担のことがあるのですから、本当に会社側とじっくり腹を打ち割って、そういう点の不満がないようにきちっとやっているのですか。
○大塚(秀)政府委員 まず、長野のフル問題につきましても、必要な調整を行うというのは、地元における調整もございますが、JRとの間の調整も行うということが第一点でございます。 それから、JRの負担というのは、今申し上げましたように開業後の貸付料を前提として建設するわけでございまして、その貸付料というのも受益の範囲内でございますので、これはミニであろうと、フルで三千億ふえようと、JRにとって過度な負担になるということではございません。
○武藤(山)分科員 JR自身はそれはちゃんと計算済みで、承知の上できちっと合意してできているわけですね。もしうんと金がかかるような計画変更になっても心配ない、こういうことですね。 それからもう一つ。今までのリース料、六十二年単価で八兆一千億円、それが一兆円プラスになった。それは物価上昇とか、何を基準に一兆円がぽこっとふえたのですか。
○大塚(秀)政府委員 今の新幹線につきましては、国鉄改革時に評価しまして、そのとき八・五兆円。それが現在は債務が減少して八・一兆円になっておりますが、今回のリース制を改め譲渡するに当たって、国民共有の財産で公共性の高い新幹線でございますので、これを譲渡時点、ことしの十月一日を予定しておりますが、十月一日時点の取得価額を前提として再々評価をしたわけでございます。先生御指摘のとおり、主としてその後の地価の上昇分を反映して九・一兆円になったわけでございます。
○武藤(山)分科員 二年間の地価の上昇で一兆円見込んだというのですが、いずれにしても、会社はそこで働く何万の人たち、経営者ともども汗をかいて、企業合理化というのは全く過去に見られないほど厳しい協力をしているわけですね。せっかくみんなの汗で稼ぐ金が一兆円取られるわけですから、出す方にしてみればこの一兆円が何に使われるかというのはやはり関心を持ちますね。私の希望とすれば、これはすべて新幹線関連の事業に補助金、公共事業として使われることが至当である、それ以外のところへ、地下鉄とかリニアとかほかの方にこの金を持っていくというのは筋が違うぞというのが私の見解なんですが、運輸省の指導方針はどうなっているんですか。
○大塚(秀)政府委員 今回の新幹線譲渡代金の一部については、先生御指摘のような形で鉄道整備基金に繰り入れるものでございます。
○武藤(山)分科員 きょうどうしても次の予定が六時半でここを出なければならぬことになっておりますので、あとはやめますが、大蔵大臣にも、株の放出問題に関連し、国が負担する金の問題については分科会でやりたい、こう思っております。きょうはもっといろいろ、三十一項目質問項目を書いてきたのですが、三十分だというので、慌てて三項目ぐらいで今ちょっとお尋ねしたわけであります。 運輸大臣、これは政府・与党、自民党と協議をして、この財政苦しいときに新幹線三カ所をやろうということが決まったわけですから、これは大臣としても十分自分で勉強して、この閣議決定というものがそのとおり速やかに三年度内に実現できるように最善の努力を傾けていただきたいのですが、最後に大臣の決意を伺って、質問を終わります。
○村岡国務大臣 ただいまの先生の御意見も十分念頭に入れまして、そして、いやしくもこの実施に当たって批判を受けないようなことで処していきたい、こう思っております。
○武藤(山)分科員 終わります。
○二階主査代理 これにて武藤山治君の質疑は終了いたしました。 次に、松浦利尚君。 〔二階主査代理退席、新盛主査代理着席〕
○松浦(利)分科員 最初に大臣にお尋ねいたします。 実は、今委員長席に着きました新盛委員も含めてですが、東南アジアの方に参りましてマレーシアに行きました。大臣御承知のように、マレーシアは東方外交を展開している国でありまして、日本を見習わなければいかぬということで、非常に日本を尊敬して外交の中心に据えておるところなんです。 そこに参りましたときに、今度北朝鮮との国交回復の特命大使であります方がマレーシアの大使をしておられまして、それで我々代表団と会合を持ちましたときに、実は日本航空、JALをクアラルンプールから成田終着、それから発着をぜひしてもらえぬだろうか、要するにクアラルンプールとの間に直行便をつくってくれ、そういう主張が再三自民党の代表団の方にも、あるいは我々にもされたけれども、一向に実現をしない、一体どうしたんだという大変厳しいおしかりを受けたんです。よく運輸省の方を調べてみましたら、ジャカルタ―クアラルンプール―成田という線はあるわけですね。ですから中間点になっておるわけです。それを一便でもいいからクアラルンプールを起点にして成田線というのをぜひ設けてもらいたい、これがマレーシア国の極めて厳しい要求だというふうに言われたんです。 ですからこの際、せっかく東方外交をとり、日本を尊敬して外交の中心に据えている国ですから、民間企業に採算を度外視してやれということではありませんが、長年の要求だそうですから、その点についてぜひ早期に実現をされるようにお願いをしたい。その点について、どのようになっておるのかを御説明いただきたいと思います。
○村岡国務大臣 松浦先生おっしゃるとおり、そういう要望が出ているわけでございますが、現在、日本航空におきまして成田―クアラルンプール―ジャカルタ線をDC10で週六便運航をいたしております。実は、そういうふうに直行便をふやしますと、今の成田の発着枠はもう限界にきているという状況もございます。それからもう一つでございますが、現在の旅客の需要等を考えると、将来は別にいたしまして、この運航ルート及び便数が適当である、日航などでもこういうふうに現在考えております。 運航ルートを変更することにつきましては、日本航空におきまして今後旅客需要の動向等を見きわめながら判断をしていくべきものと考えますが、御指摘もありますので、さらに検討を加えていきたい、こう思っております。
○松浦(利)分科員 ジャカルタ―成田間の中間にあるわけですから、これはジャカルタの便を減らすというわけにもいかぬでしょうけれども、いずれにしても、日本がアジア外交を展開していく上からもぜひひとつ早期に実現をしていただいて、やはりさすがは日本だという評価を受けるようにしておかないと非常にまずいんじゃないかという気がしてならないのですね。運輸大臣、ぜひ在任中にこれについて目鼻をつけていただきたい。もう一遍ひとつお答えをいただきたいと思います。
○宮本政府委員 先生からただいまお話のありましたとおり、マレーシアはルックイースト政策、東方政策をとって、日本を非常に重く見ている、それから観光にも大変熱心でございまして、たしか昨年は観光の年ということで一生懸命日本人観光客の誘致に努めている、そういう事実も十分承知しております。したがって、日本との航空のパイプをぜひ太くしたいという話がかねがねございまして、現在の制約された日本の航空条件のもとでいろいろ努力はしておるわけであります。 先生も御案内のとおり、マレーシア航空に福岡への新たな乗り入れを認めましたし、それから全日空とマレーシア航空で共同運航という形で名古屋からクアラルンプール便というのも昨年開設しました。それから、従来は週五便だった日本とクアラルンプール経由ジャカルタ線を、JALにも言いまして一便増便して週六便になった、そういうことで制約条件のもとでできる限りの努力はしておるわけでございます。 あと、今後どんどん需要がふえていけば、またジャカルタ便とクアラルンプール便を分けるということも将来の問題として考えられるかもしれませんが、現在、近所にございますシンガポールあるいはバンコク、そういうところと比べますと格段にクアラルンプールの輸送需要が少ない、そういう状況がございまして、日本からクアラルンプールに直行便をやるということは現在の状況ではなかなか難しい、そういう状況にあるわけでございます。
○松浦(利)分科員 運輸省の方は、基準は人が多いか少ないかで判断されるんでしょうけれども、しかし外交というのはそんなものじゃないのですよ。何かあったときに、何だ日本は、こう言ってぽっとマレーシアからけられるのですよ。外交というのはそういうところをぴしっとフォローしておかないと、幾らアジア外交を展開します、アジアを基礎に置いてやるんですと言われてみても、実質やらぬじゃないか、もうけ主義じゃないか、こういう批判が出てくるのです。それをマレーシ アの大使館では非常に厳しく、我々野党はもちろんですが、与党のおいでになった先生方にも訴えておられるのですね。 ですから、航空局長の言われることはよくわかりますが、大臣がやはりそういった、国務大臣ですから、運輸大臣だけではありません、国務大臣ですから、だからそういった意味では、日本の外交の基軸である問題ではないかもしれぬけれども、運輸関係というのは非常に重要なものですから、ぜひ在任中に目鼻をつけていただきたい、すぐではなくてもいいから、一つの目標を設定して実施をしていただきたい、それがマレーシアの国にこたえる道だ、私はそう思いますね。もう一遍……。局長の言われたことはよくわかります。
○村岡国務大臣 現在の実情は局長の話したとおりであろうと思います。この問題は、松浦先生からきょう私も初めてお聞きをいたしましたので、外務省とも相談をしながら、ただ私どもの方でさあ出せと言いましても、日航が簡単にというわけにはいきませんので、よく実情を調べて、何か先生の趣旨に沿うように、私もいつまで在任するかわかりませんけれども、その間に真剣に検討させていただきたい、こう思っております。
○松浦(利)分科員 今大臣がお話しになりましたからこれ以上申し上げませんが、私たちがまたマレーシアに行く機会が、国会議員として私も含めてあると思うのです。ですから、同じことを言われないように、ぜひひとつ善処方をお願いしておきたいと思います。それで、航空局長は心配しなくてもいいですから、あなたは首をこうかしげるけれども、あなたの言われることはよくわかりますので、そういうことも含めてひとつお願いをしておきたいと思います。 それから、次の問題はリニアの問題ですけれども、御承知のように、私は宮崎県出身ですから、あのリニアの実験線ができるときにも、土地の買収等については運輸省の立場に立って地元等でいろいろ積極的に話を進めさせた一人なんです。ところが御承知のように、投資効果等を考えればリニアをそのまま実用線にするということは難しいことは宮崎県民としてよくわかります。結果的に山梨の方に実用線を見通した実験線を持っていかれてしまったわけです。 今はJR総研ですかになっておるわけですが、これを、今のところ実験をすることがあるということで、側面コイルというのですか、そういったものを今度装着するので、その実験に投資をするというようなお話があって、そういった新たな実験等が行われている間は存続について別段不安はないのですが、ただ問題は、いよいよ山梨が実験線兼実用線にだんだん発展していきました後、一体今のリニア実験線というのはどうなるんだろうか、これが宮崎県民にとって非常に不安なんです。 例えばこれが廃止になりましたら、御承知のようにあれを壊すのにも莫大な経費がかかるのですね、セメントの陸橋というのですか、柱がもうずっと建っておりますから。ですから、あれをそのまま何百年か先の遺物として、ああ、こういうのがあったのかという、何千年後に二十世紀の遺産として残していくというなら別ですけれども、実際には大変迷惑な長物になるのですね。 今盛んに私たちに苦情が来るのは、せっかく国鉄に協力して、JR総研に協力をして実験線を提供したが、それは国民のためにはプラスになったのかもしれないけれども、最終的にそれが宮崎県民には何の影響もなかった、何の結果も残らなかったということでは非常に迷惑だ、こういう意見が非常に強いのです。ですから、この際審議官の方から、どうされるのか、的確にお答えをいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 これからいよいよ四十三キロの山梨の新実験線を建設していくわけでございますが、その新実験線の建設に当たっては、昭和五十二年以来の宮崎における七キロの実験線の実験の実績がもとになっているということは間違いございません。これからも山梨の方で実験をすると同時に、宮崎の方でも小回りのきく基礎的な実験というのは引き続き行っていき、両々相まって八年後の実用化を目指しているわけでございます。 それでは、八年後の実用化になった後どうするかということでございますが、実は我々もそこまでは検討はしておりません。そういう時期は至りますれば、地元の御意見もよく聞いて活用方策を検討したいと思います。
○松浦(利)分科員 審議官、八年といったらすぐ来るのですよ。だから、今のうちに的確にこれはどうなるという方向をやはり与えておかないと、地元では大変不安なんです。あれをそのままさらに延ばして、そして宮崎県の実用化に使うというようなことであれば万歳ですけれども、率直に言って、そうであれば宮崎に実用線かそういったものが当然来てしかるべきだと思うのです。そういう可能性も万が一にもないのじゃないかという気がするものですから、将来、八年たった後一体どうするのかというのはいつごろ御発表になりますか。いつごろ結論が出ますか。
○大塚(秀)政府委員 今も申し上げましたように、宮崎のリニアも実験のためにこれからますます活用していかなければならない時期でございます。JR総研もそのために宮崎でいろいろな実験を行うということで頑張っておりますので、その先、もう実験は要らないということを今から検討するのもなかなか難しゅうございますが、先生御指摘のとおり、そのときに有効な活用がされるというような点について、また地元の御意見、御希望等ございましたら、我々もその時期に間に合うように検討させていただきたいと思います。
○松浦(利)分科員 くどいようですが、永遠に実験が続くということであればいいのです。しかし、それは企業家の立場に立てば、コストという面から考えてみても、山梨が実用線になれば、実用線を兼ねて実験も当然やれるわけですから、そういうことを考えれば、八年後の問題について地元からも提起をしたいと思いますが、ぜひJR、JR総研を含めて運輸省側もこれに対する的確な方向づけを早急に出していただきたい。そして地元に不安を与えないようにしていただきたい。そのことを、くどいようですがお願いしたいと思うのですが、もう一遍、ひとつ不安を与えないということだけ確認していただきたいと思うのです。
○大塚(秀)政府委員 勉強させていただきたいと思います。
○松浦(利)分科員 勉強ですか。いや、不安を与えてもらわなければいいのです。
○大塚(秀)政府委員 地元の関係者の御意見も踏まえて勉強させていただきたいと思います。
○松浦(利)分科員 大臣、勉強させていただきますということは、言葉としては非常にわかるけれども、要するに私たちは、不安を持っておる者に不安を与えないようにしてもらいたいのですよ。ですから、不安を与えないようにするということぐらいいいのじゃないですか。努力するということは不安を与えないということですね。
○大塚(秀)政府委員 これから山梨で実験を行いますのも、将来リニアが営業化する場合に、できるだけ採算がとれるようなコストの安いものを実用化する。そういう実験の目的が達しますれば、リニアの問題というのもだんだんと実用化に近づくと思いますので、まず山梨と宮崎、両々相まって実用化を目指して実験を行っていくことが先決じゃないかと思っております。
○松浦(利)分科員 官僚の、審議官の言葉は非常にいい言葉なんですよね。ところが、土地を提供した人たちは、結果的に何だ提供しただけじゃないか、宮崎県は何だったんだ。例の有名な石原運輸大臣じゃありませんけれども、豚やら鶏小屋があるところを走っておるじゃないかというような批判まで受けてもなおかつ協力して、努力してきたのだ。そのことを頭に置いておいてもらわなきゃ困るのですよ。ですから、両々相まってうまくいくのはいいですよ。うまくいくのは山梨で、宮崎県の方はうまくいかないで終わってしまっては困るのです。粗大ごみになってしまっては困るのですよ。その点はわかってもらえますか。
○大塚(秀)政府委員 一つは宮崎地域における将来の交通体系の問題もあると思いますので、そういう見地からも十分これから研究していかなければならないと思っております。
○松浦(利)分科員 ありがとうございました。 大臣、今の審議官が言われたこともぜひ念頭に置いておいてください。 それから次の問題は、御承知のように私たちは国鉄が分割されるときに反対したのです。なぜかといえば、国鉄の民営化をした場合に、三島は、北海道、四国、九州はJRは採算がなかなか難しい、ですから、三島そのものは民営化・分割はやはりだめなんだという主張をしてきたのです。ところが、現にもうそういう姿が露骨に出てきた。九州でも、JR九州というのはどうにかこうにか黒字になっていますけれども、なかなか新たな設備投資がやれる状況のある会社ではないのです。それが今度、八代―西鹿児島間で新幹線の順位が繰り上がって着工していただくことになりました。私は宮崎県ですけれども、九州としては非常にありがたいことだと思うのです。 ただ問題は、JR九州の場合、西九州の方は鉄道網の発展が非常にすばらしく進むのです。ところが東九州、これはもうはっきり言ってJR九州のお荷物になるようなのです。そして、北九州市―西鹿児島間、これは衰退の一途をたどっておると言っても過言じゃないと思うのですね。ただ、北九州と大分、別府、このあたりまでは経済圏が一つになっていますから比較的JRの投資も進んでおる、運輸省の指導も的確に行っている。問題はそれから以南なんです。大臣御存じないと思われますが、実は現代的に言ってみれば夏目漱石の「坊っちゃん」と同じような状況なんですよ。現代の夏目漱石の「坊っちゃん」みたいに、大分県から宮崎県に来るときに物すごく時間がかかるのです。そしてあそこに延岡という旭化成中心の工都がありますけれども、県庁所在地に行くのに大変な時間がかかるのですね。一時間を超える時間がかかる。ですから北九州市に経済圏を統合するためには、日豊本線のスピードアップというのはもう何としても図らなければいかぬのです。 ところが、それが一向に進まない。それでポイントの切りかえですね、今の古いポイントを新しいポイントに切りかえる、それから四十キロレールをもっといいレールに取りかえる、そういったことをすることによって在来線でのスピードアップは可能だ、前にこう聞いておったのですね。ところが、JRに資金がないためにそういう改良計画も全くないままなのです。 結果的に、余りにも道路網もない、鉄道もスピードアップが図れないというので、この前、旭化成がヘリコプターを目前でヘリポートをつくって飛ばしたら、大変な事故が起こったのですね。それでとうとい人命を失った。結局旭化成は道路と鉄道に戻らざるを得ない、そういう状況なんです。 これも審議官にお願いですが、どうかこの日豊線のスピードアップ化というのは急いでもらいたい。一生懸命宮崎県の知事以下が県内の経済浮揚を図って、中央と道路交通網の整備を図りながら経済圏を近くしていきたいと思っても、スピードアップが図れないために置いてきぼりを食らう、こういう状況なんです。ですから、せめて延岡―宮崎間だけでも、十万都市と県部を結ぶ鉄道ですから、一時間以内ぐらいにスピードアップできるように設備改良というのをしていただけぬだろうか、こう思うのです。それは逆に言うと、北九州市を中心とした東九州経済圏の浮揚、それと西九州と合わせて九州全体の経済浮揚というものに結びつくのですよ。その点についてぜひ審議官のお話を承りたい。
○大塚(秀)政府委員 確かに先生の御指摘のとおり、日豊本線につきましても大分以北についてはいわゆる表定速度が八十キロ台でございますが、大分から南になると特急の表定速度が六十キロ台前半というような状況で、しかもあのあたりに高速道路がどんどん開通しておりますので、時速百キロでマイカーが走れる高速道路の開通の中で、JR九州としても何としてもこういった幹線鉄道のスピードアップというのは今後検討していかなければならないと思います。 そこで、宮崎付近の日豊本線についても、高性能列車の導入あるいは列車の増発ということで何とか旅客の輸送需要を図ろうということで、JR九州も頑張っております。私どもとしても、これからできるだけJR九州をそのような方向で指導していきたいと考えております。
○松浦(利)分科員 指導していただくということはわかるのですけれども、率直に言って基礎そのものを改善しなければだめなんですよ。通過駅が多くなっていますからね。だからそこの古い片側ポイントというのですか、あれが両面ポイントになっただけでもスピードをダウンせずに通過できる。四十キロレールを取りかえることによってスピードアップできる。そうすると幹線、日豊線の延岡―宮崎間というものが一時間以内にスピードアップできるのですね。それだけでも二十分から三十分近くスピードアップされるのですよ。そういう投資ができないですかね。
○大塚(秀)政府委員 JR九州の管内でどこから重点的に投資していくかということは、旅客輸送需要の動向等を見て第一義的には企業自身が判断する問題だと思いますが、幹線鉄道の高速化というのは我々にとっても極めて重要ですので、そういう点でJR九州に対しても必要な指導をしていきたいと考えております。
○松浦(利)分科員 整備新幹線ばかりに金を使わぬで、あの一兆円だって、審議官が見せてくれた図表を見れば在来線でも使えるようになっているんだ。ただ、原資がないから後回しになっておるんだろうけれども、あの図表でいけば何も整備新幹線だけのお金じゃない、在来線にも使えるようになっているのですから、そういった意味では、もっと基金をふやして、そして在来線である日豊線などに回してくださいよ。審議官、やろうと思えばできるんだよ。
○村岡国務大臣 今松浦先生から、日豊本線の問題で総括審議官とのやりとりを聞いておりました。一方におきまして、先ほど武藤先生は、新幹線の一兆円はそれに使うべきだ、こういうことがございます。したがいまして、鉄道整備基金につきまして無利子貸付制度という制度もとっている状況でございます。整備新幹線の三つができますと、日豊本線だけでなく、在来の主要幹線から、我々の方の地域は一体どうするのか、松浦先生と同じで、私の方も日本海のそういう線路を抱えておりまして、全国からそういうような要望が――そのところを通る新幹線はいいけれども、我々のところを一体どうしてくれるのだ。先ほどのやりとりで、もう高速道路は大体十五年や二十年でほぼ全国になりまして、百キロで走る。それに対して鉄道が五十キロだの六十キロだの、もう既に負けているわけでございまして、まあ百キロ以上ぐらい出さなければだめだ。客車の新しいもの、その他ございますけれども、そういうことが当然起きてくると私も思いまして、在来線のスピードアップ化ということにつきまして、今現在、運輸技術審議会にお願いをしてそういうものをどうするかという検討をお願いしているところでございます。 もう松浦先生の要望その他十分私もわかっております。しかし膨大に金がかかる、お客さんの受益者負担だけでとてもできない。一方におきましては、公共事業費として百二十八億円しか、私ども運輸省も今まで頑張ってきたと思いますが、そのお金がその程度でございますので、今後公共事業費の確保という点についてもまだまだ頑張っていかなければいけない。一方また、自動車の問題は、交通が混雑する、あるいは交通事故の問題もある、環境破壊の問題もあるということで、鉄道に対する需要は相当出てきているのも事実でございます。それらを勘案して、先生の意見も十分参考にしながら、今、運輸技術審議会にこれらの検討をお願いしておるところでございますので、その点で一生懸命頑張っていきたい、こう思っております。
○松浦(利)分科員 もう時間が来ましたから余り申し上げられませんけれども、大臣のところにこれから地元から大挙して押しかけていきますので、これはぜひ一つ早期に実現していただきたい。そうしなければ国鉄を民営化した意味がないと思うのです。国鉄の方がよかった、JRになってかえってマイナスだと思うぐらいのことですから。 最後に、これは審議官にお願いですが、今宮崎空港に鉄道のアクセス問題が起こっているのです、第三セクターで。ただ問題は、日豊線がそういうスピードアップができない状況で、第三セクターでアクセスをつくることのよしあしがありますけれども、いずれにしても、既存のバス会社、特にリムジンバスあるいはタクシー、こういったところとJRが競合してくるわけですよ。これの調整というのは非常に難しいと思うのですが、こういった問題で地元にトラブルが起こらないように、ぜひ運輸省の方でしかるべく指導方をお願いをしたいと思いますが、これはどうでしょう。
○大塚(秀)政府委員 空港アクセスの鉄道の問題につきましては、今先生が言われましたようなバス、タクシーとの関係等も含めて地元の県を中心として研究会を持っているようでございますので、そういう動向も踏まえて私どもとしても適切に対処していきたいと思います。
○松浦(利)分科員 終わります。ありがとうございました。
○新盛主査代理 これにて松浦利尚君の質疑は終了いたしました。 次回は、明十二日午前九時より開会し、運輸省及び郵政省所管について審査を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時三分散会