本会議 第17号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1991/03/07
会議録
○議長(櫻内義雄君) これより会議を開きます。 ――――◇――――― 議員辞職の件
○議長(櫻内義雄君) 議員工藤巌君から辞表が提出されております。これにつきお諮りいたしたいと思います。 まず、その辞表を朗読させます。 〔参事朗読〕 辞 職 願 今般施行の岩手県知事選挙立候補のため議員を 辞職いたしたく御許可お願いいたします 平成三年三月七日 衆議院議員 工藤 巌 衆議院議長 櫻内 義雄殿
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。 工藤巌君の辞職を許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、辞職を許可するに決しました。 ――――◇――――― 日程第一 電気通信基盤充実臨時措置法案 (内閣提出) 日程第二 簡易生命保険法の一部を改正する 法律案(内閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 日程第一、電気通信基盤充実臨時措置法案、日程第二、簡易生命保険法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。 委員長の報告を求めます。逓信委員長野中広務君。 ――――――――――――― 電気通信基盤充実臨時措置法案及び同報告書 簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び同 報告書 〔本号末尾に掲載〕 ――――――――――――― 〔野中広務君登壇〕
○野中広務君 ただいま議題となりました両法律案について、逓信委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 まず、電気通信基盤充実臨時措置法案について申し上げます。 本案は、電気通信による情報の流通の円滑化のための基盤の充実を図るため、電気通信基盤充実事業の実施に必要な措置を講じようとするもので、その主な内容は、 第一に、この法律において「電気通信基盤充実事業」とは、施設整備事業及び人材研修事業をいうこと、 第二に、主務大臣は、電気通信による情報の流通の円滑化のための基盤の充実を図るため、電気通信基盤充実事業の基本指針を定めることとし、この事業を実施しようとする者は、実施計画を主務大臣に提出し、その認定を受けることができるものとすること、 第三に、通信・放送衛星機構の従来の業務に、施設整備事業に必要な資金調達のために発行する社債及び当該資金の借り入れに係る債務の保証、人材研修事業の実施に必要な資金の出資等を追加すること、 第四に、公益法人である認定事業者が行う人材研修事業であって認定計画に係る基金に充てるための負担金については、必要経費算入の特例及び損金算入の特例の適用があるものとすること等であります。 なお、この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 本案は、去る二月十五日当委員会に付託され、同月二十日関谷郵政大臣から提案理由の説明を聴取し、同日、翌二十一日及び昨六日質疑を行い、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 なお、本案に対し附帯決議が付されました。 次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本案は、近年における社会経済情勢の推移及び保険需要の動向にかんがみ、簡易生命保険の年金に係る加入限度額を被保険者一人につき、現行年額七十二万円を九十万円までとするものであります。 なお、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 本案は、去る二月二十二日当委員会に付託され、昨六日関谷郵政大臣から提案理由の説明を聴取し、質疑を行った後、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) これより採決に入ります。 まず、日程第一につき採決いたします。 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(櫻内義雄君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第二につき採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ――――◇――――― 日程第三 国立学校設置法及び学校教育法の 一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 日程第三、国立学校設置法及び学校教育法の一部を改正する法律案を議題といたします。 委員長の報告を求めます。文教委員長臼井日出男君。 ――――――――――――― 国立学校設置法及び学校教育法の一部を改正す る法律案及び同報告書 〔本号末尾に掲載〕 ――――――――――――― 〔臼井日出男君登壇〕
○臼井日出男君 ただいま議題となりました国立学校設置法及び学校教育法の一部を改正する法律案につきまして、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 まず、国立学校設置法の改正についてであります。 その主な内容は、 第一に、奈良先端科学技術大学院大学を新設することとし、平成五年度から学生を入学させるものとすること、 第二に、岐阜大学に医療技術短期大学部を併設すること、 第三に、小榑商科大学短期大学部及び岐阜大学工業短期大学部を廃止すること、 第四に、生涯学習体系への移行及び高等教育機関の多様な発展等の観点から、高等教育段階のさまざまな学習の成果を評価して、学校教育法に定めるところによる学位の授与を行うほか、これに関し必要な調査研究及び情報提供を行う機関として、学位授与機構を新設することなどであります。 次に、学校教育法の改正についてであります。 その主な内容は、 第一に、現在、大学卒業者が称し得る称号として位置づけられている学士を、諸外国と同様に大学が授与する学位として位置づけること、 第二に、大学が行う学位の授与について規定を整備するとともに、生涯学習の振興等の観点から、学位授与機構が、短期大学または高等専門学校の卒業者等で大学等においてさらに一定の学習を行った者及び大学以外の教育施設において大学または大学院に相当する教育を受けた者に対し、その水準に応じ、学位を授与することなどであります。 本案は、二月十二日に本院に提出され、同月二十二日本委員会に付託されたものであります。 本委員会におきましては、去る三月一日井上文部大臣から提案理由の説明を聴取した後、審査を行い、昨六日質疑を終了し、討論の後、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。 なお、本案に対し附帯決議が付されました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(櫻内義雄君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ――――◇――――― 日程第四 農住組合法の一部を改正する法律 案(内閣提出) 日程第五 農地所有者等賃貸住宅建設融資利 子補給臨時措置法の一部を改正する法律案 (内閣提出) 日程第六 特定市街化区域農地の固定資産税 の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置 法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 日程第四、農住組合法の一部を改正する法律案、日程第五、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案、日程第六、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。建設委員長桜井新君。 ――――――――――――― 農住組合法の一部を改正する法律案及び同報告 書 農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措 置法の一部を改正する法律案及び同報告書 特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正 化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正 する法律案及び同報告書 〔本号末尾に掲載〕 ――――――――――――― 〔桜井新君登壇〕
○桜井新君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 最初に、農住組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本案は、農住組合の事業活動を通じて市街化区域内農地の住宅地等への円滑かつ速やかな転換を引き続き促進するため、農住組合の設立認可申請期限を平成十三年五月十九日まで延長し、農住組合の対象地域の拡大等の改正を行おうとするものであります。 本案は、去る二月八日本委員会に付託され、二月二十二日西田国土庁長官から提案理由の説明を聴取し、三月六日質疑を終了、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。 次に、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本案は、良質な賃貸住宅の供給を促進するため、農地の所有者がその農地を転用して行う賃貸住宅の建設等に要する資金の融通について、政府が利子補給ができる期限を平成十二年三月三十一日まで延長するとともに、転貸する事業を行う者に対し賃貸するための賃貸住宅の建設にも該当させる等の改正を行おうとするものであります。 本案は、去る二月十二日本委員会に付託され、二月二十二日大塚建設大臣から提案理由の説明を聴取し、三月六日質疑を終了、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。 次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本案は、特定市街化区域農地の宅地化を促進するため、特定市街化区域農地の所有者等が市に対して土地区画整理事業の施行の要請をすることができる期限及び特定市街化区域農地の所有者等が当該農地を転用して賃貸住宅または分譲住宅を建設する場合等における住宅金融公庫の貸付特例期限を、平成十二年三月三十一日まで延長する等の改正を行おうとするものであります。 本案は、去る二月十二日本委員会に付託され、二月二十二日大塚建設大臣から提案理由の説明を聴取し、三月六日質疑を終了、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。 なお、三法律案に対し、三項目にわたる附帯決議が付されました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 三案を一括して採決いたします。 三案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。 ――――◇――――― 日程第七 再生資源の利用の促進に関する法 律案(内閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 日程第七、再生資源の利用の促進に関する法律案を議題といたします。 委員長の報告を求めます。商工委員長奥田幹生君。 ――――――――――――― 再生資源の利用の促進に関する法律案及び同報 告書 〔本号末尾に掲載〕 ――――――――――――― 〔奥田幹生君登壇〕
○奥田幹生君 ただいま議題となりました法律案につきまして、商工委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 主要な資源の大部分を輸入に依存しております我が国におきまして、近年の国民経済の発展等に伴い、廃棄物をめぐる問題が深刻化しております。 本案は、このような状況に対応しまして、資源の有効な利用を図るとともに、廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資するため、再生資源の利用の促進に関する所要の措置を講じようとするものであります。 その主な内容は、 第一に、使用された後の物品または工場等で発生する副産物のうち、原材料として利用できるものを「再生資源」とし、主務大臣がその利用を総合的かつ計画的に推進するための基本方針を定めること、 第二に、再生資源の利用の促進には関係者がそれぞれの立場から努力を行うことが不可欠であることを踏まえ、事業者、消費者、国及び地方公共団体の責務を定めること、 第三に、事業者の再生資源の利用の促進の努力を最大限に引き出すため、政令で指定する業種及び製品について、事業を所管する主務大臣が事業者の判断基準等を定め、それに基づき指導助言を行い、必要な場合には、勧告等の措置をとり得るよう規定を設けること等であります。 本案は、去る二月二十二日当委員会に付託され、同日中尾通商産業大臣から提案理由の説明を聴取し、以来、環境委員会と連合審査を行うなど慎重に審査を重ね、昨六日質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ――――◇――――― 日程第八 欧州復興開発銀行を設立する協定 の締結について承認を求めるの件
○議長(櫻内義雄君) 日程第八、欧州復興開発銀行を設立する協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 委員長の報告を求めます。外務委員長牧野隆守君。 ――――――――――――― 欧州復興開発銀行を設立する協定の締結につい て承認を求めるの件及び同報告書 〔本号末尾に掲載〕 ――――――――――――― 〔牧野隆守君登壇〕
○牧野隆守君 ただいま議題となりました欧州復興開発銀行を設立する協定につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 本協定は、中欧及び東欧の諸国の政治的及び経済的改革を支援するため、欧州に地域開発銀行を設立しようとするものであります。平成二年一月以降、パリにおいて関係諸国の会議における検討の結果、平成二年五月二十九日に作成されたものであり、我が国は、同日この協定に署名を行いました。 この協定は、中欧及び東欧の各国の政治的及び経済的改革を支援し、これらの改革を実施している国の市場指向型経済への移行等を促進するため、欧州復興開発銀行を設立することを目的としたものであり、同銀行の設立、その目的、任務及び加盟者の地位、授権資本、株式の応募、応募額の払い込み、受益国及び財源の使用、組織及び運営等について規定しております。 本件は、去る二月十八日外務委員会に付託され、二月二十二日中山外務大臣から提案理由の説明を聴取し、昨六日質疑を行い、引き続き採決を行った結果、本件は多数をもって承認すべきものと議決した次第であります。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。 本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(櫻内義雄君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。 ――――◇――――― 国務大臣の発言(平成三年度地方財政計画に ついて)及び地方交付税法等の一部を改正 する法律案(内閣提出)の趣旨説明
○議長(櫻内義雄君) この際、平成三年度地方財政計画についての発言及び内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。自治大臣吹田愰君。 〔国務大臣吹田愰君登壇〕
○国務大臣(吹田愰君) 平成三年度の地方財政計画の概要及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明を申し上げます。 平成三年度の地方財政につきましては、近年、中期的な財政の健全化のための措置が講ぜられてきたものの、なお多額の借入金残高を抱えている状況にあることにかんがみ、おおむね国と同一の基調により、歳入面においては、地方債の抑制に努めるとともに、地方一般財源の所要額の確保を図り、歳出面においては、地域の特色を生かした自主的、主体的な地域づくり、住民生活の質の向上のための社会資本の整備及び地域住民の福祉の充実などを積極的に推進するため必要な事業費を確保する等、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹することを基本といたしております。 以下、平成三年度の地方財政計画の策定方針について御説明を申し上げます。 第一に、地方税については、住民負担の軽減及び合理化等を図るとともに、土地に関する税負担の公平、適正化を図りつつ土地政策に資するため、必要な措置を講ずることといたしております。 第二に、地方交付税については、地方財政の円滑な運営に支障が生じないよう、その総額を確保するとともに、地方財政の中期的健全化を図ることとし、交付税特別会計借入金の返済措置のほか、五千億円を減額する特例措置を講ずることといたしております。 第三に、国庫補助負担率の見直しにおいて暫定措置とされたものに係る影響額については、地方債等により所要の補てん措置を講じ、地方団体の財政運営に支障が生じることのないよう措置いたしております。 第四に、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ地域づくりを進めるとともに、公共投資基本計画を踏まえた住民生活に直結した社会資本の整備、地域住民の福祉の充実、住民生活の安全の確保等を図るため必要な事業費の確保等所要の措置を講じることといたしております。 第五に、地方行財政運営の合理化と財政秩序の確立を図るため、定員管理の合理化及び一般行政経費等の抑制を行うとともに、国庫補助負担金について補助負担基準の改善を進めることといたしております。 以上の方針のもとに、平成三年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は七十兆八千八百四十八億円となり、前年度に比し三兆七千四百四十六億円、五・六%の増加となっております。 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 第一に、平成三年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額から、同法附則第三条の規定に基づく特例措置額四千五百二億円、昭和六十年度分の地方交付税の総額の特例に係る一部返済額四百九十八億円、交付税特別会計借入金利子支払い額六百二十七億円及び同特別会計借入金償還額一兆七百十九億円を控除した額とすることとした結果、十四兆八千四百四億円となっております。 また、このうち特例措置額四千五百二億円に相当する額については、平成四年度から平成十三年度までの地方交付税の総額に加算するほか、五千八百十一億円を平成六年度から平成十一年度までの地方交付税の総額に加算することといたしております。 さらに、平成三年度分の普通交付税の算定につきましては、自主的な地域づくりの推進、高齢者の保健福祉の増進等地方団体が必要とする経費の財源を措置することとするほか、土地開発基金費、地域福祉基金賞及び財源対策債償還基金費を設けるため、単位費用を改定すること等としております。 第二に、新産業都市建設及び工業整備特別地域整備のための国の財政上の特別措置並びに首都圏、近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置につきましては、都道府県分の利子補給措置及び市町村分の国庫補助負担率のかさ上げ措置について見直しを行った上、それぞれの適用期間を五年間延長することといたしております。 以上が、平成三年度の地方財政計画の概要及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。 以上で説明を終わります。(拍手) ――――◇――――― 国務大臣の発言(平成三年度地方財政計画について)及び地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
○議長(櫻内義雄君) ただいまの地方財政計画についての発言及び趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。須永徹君。 〔須永徹君登壇〕
○須永徹君 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案及び平成三年度地方財政計画につきまして御質問いたします。 今、東京一極集中と言われる過密過疎の問題、また土地の高騰による資産格差の問題、管理社会と人間疎外、さらに高齢化社会での医療と福祉の問題等、これらを克服し真に人間らしい生活を保障するシステムをつくらなければなりません。このことは地方自治を抜きにしてはできませんし、そのためには参加と分権の行財政システムの確立が必要であります。二十一世紀に向かって伸び伸びと自立した地方自治が求められている今、総理並びに自治大臣の御所信をお伺いいたします。 さて、地方交付税における特例減額の措置についてお伺いいたします。 過去、国会においては、地方交付税法第六条の三第二項の規定の解釈論が延々と続けられてまいりました。本来、昭和五十年度以来、恒久的な財源不足状況において、明確に制度改正が実施されておれば問題はなかったのでありますが、国の事情が優先され、あたかも制度改正のように装い特別会計借り入れを繰り返してきたことは御承知のとおりであります。また、当然、この結果累積した借入金は国が返済すべきであるのに、国と地方との約束を破り、地方にその半額負担をさせてきました。さらに今回は、五千億円の地方交付税の特例減額を行おうとしております。 今、地方では下水道の普及率や道路の改良率の低さが指摘をされておりますが、これから地方団体が負担をしなければならない公共事業の量は膨大であります。また、福祉の充実や地場産業の振興、子供たちの教育の拡充など、講ずべき施策は山積しております。交付税は、地方公共団体共有かつ固有の財源であり、当然、これを地方に分配し、必要な事業を促進すべきであると考えます。この特例減額を行った理由について大蔵大臣にお伺いいたします。 また、地方財政には国に交付税を貸すだけの余裕がおるのでしょうか。自治大臣のお考えをお伺いいたします。 次に、地方交付税の年度間調整についてお伺いいたします。 地方交付税は、法律によって法定額が定められており、原則として年度間調整は認められず、過去、政府答弁でも、特例措置は一般的に言う年度間調整ではないとされてきました。私どもは、法定交付税率に基づく交付税額はすべて地方団体に配分をし、もし必要なら地方団体において調整や基金積み立て等を行うべきであると考えております。 一月二十五日、大蔵大臣は、地方交付税の年度間調整として特例減額を行うという財政演説をなされましたが、大蔵大臣にその演説の趣旨についてお伺いし、総理に政府としての統一見解をお示しいただきたいと存じます。 政府はまた、昭和五十九年度において、それまでの借り入れ方式はやめ、不足が生じた場合は特例加算を行うという制度改正を行いました。その際政府は、地方財政の状況によって、その中期的健全化を図る観点から、法律で定めるところにより減額措置もあり得ると説明をされております。この説明に従えば、減額は地方財政の中期的健全化を図るためにのみ考えられるべきであり、今回のような国の一方的な都合による減額は、附則三条からは許されないと思います。自治大臣の御答弁をお願いします。 さらに、過去の大蔵省、自治省の答弁、説明に基づき、仮に減額があり得るとした場合も、それは地方財政健全化のためでありますから、地方財政の借入金の利子、あるいは拡大解釈をしても元金返済のみが許されるはずであります。それ以外はこの特例の適用は当たらないと思われますが、自治大臣、いかがでしょうか。 また、昭和五十九年度の改正に際し、大蔵大臣は、附則三条はあくまでも当分の間の暫定的なもので、本則、すなわち第六条の三第二項は厳然と生きていると説明をされております。今日においてもこの答弁は生きていると考えてよろしいでしょうか。大蔵大臣の確認を求めます。 さらに自治省は、この五千億円のうち四千五百億円は将来国が返してくれるから、地方にとっては実損がないと言っております。となれば、国は地方に対し四千五百億円の借金をしたことになり、そうであるなら、今回の措置は借金の振りかえにすぎません。政府は、平成三年度一般会計において建設国債を二千五百二億円減額し、財政の健全化を進めたと言っておりますが、結局は隠れ借金に振りかえただけだと思います。大蔵大臣にお考えを伺いたいと思います。 総理にお伺いいたしますが、将来、地方交付税に後年度加算されると約束されている額は本当に加算されるのでしょうか。このようなことを伺うのは、政府が今まで次々と約束を破ってこられたからであります。平成三年度においても、地方交付税法附則第四条第四項に定められた平成三年度の加算額二千五百四十五億円すら後年度に送られているのであります。この際、総理から間違いなく将来加算する旨の答弁をいただきたいと思います。 また、このように各年度ごとの地方交付税総額が不安定では、地方団体は不安です。国の財政事情によって一方的に地方交付税が減額されるようなことは今回限りの措置がどうか、総理から明快な答弁をいただきたいと思います。 さて、ここで国庫補助負担率の問題に触れさせていただきます。 私どもは、昨年の地方交付税法改正案の審議に際し、消費税改廃に当たっての地方財源確保に関する附則修正及び委員会における特別決議をもって政府案に賛成の態度をとりました。私どもが賛成した理由の一つには、特別決議の中で、公共事業における補助負担率の特例の廃止が明記されていたからであります。ところが、この決議もほごにされ、再び三年間の補助金カットが継続されることとなったのです。このように、暫定といいながら、再三再四にわたって約束が破られ、十二年間もこの暫定措置が続いたわけであります。今後の交付税審議にもかかわりますので、この際、総理から地方に対し、今何限りでこの暫定特例措置をやめるというお約束をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。(拍手) 次に、地方財政計画の内容についてお伺いします。 まず、新たに創設される地域福祉基金についてでございますが、第百十八回特別国会において地方交付税法改正案の採決に付された特別決議に基づくものであり、実現をしたことを高く評価いたします。 政府の言う高齢者福祉十カ年戦略といっても、十年間で六兆円、それも施設がほとんどで、ソフト面ではわずかしか計上されておりません。地域ではホームヘルパー、看護婦、保健婦を初めマンパワーが不足しており、これからの高齢化社会に対応できる地域福祉システムにはほど遠い状態であります。この地域福祉基金は、平成三年度都道府県分で七百億円、市町村分では一千四百億円であり、その基金から生じる金利で事業を行うわけでありますから、中途半端に終わることは明らかであります。縦割り行政の枠を超えて地域福祉を築いていくというそのために、使途は民間への助成に限定せず、官民のマンパワー養成等に使用するとともに、この基金を今後も育てていくという自治大臣の決意を伺いたいと思います。 次に、公共投資についてお伺いいたします。 政府は昨年、アメリカに対し、今後十年間で四百三十兆円の公共投資を行うことについて約束しました。平成三年度はその初年度であります。四百三十兆円は膨大な金額でありますが、これまでの実績から見てそのほとんどが地方公共団体によって行われることになります。また、地方の実態を見ましても、下水道、医療、住宅、高齢者福祉等、生活に直結した社会資本の整備が急がれており、それらに対する地方財源の確保が不可欠であります。 そこで、総理並びに自治大臣にお伺いいたしますが、平成三年度の地方財政計画においてこの経費をどのように措置されたのか、また、今後の地方財政の負担に対してどのように対処されるお考えか、お聞かせください。 さらに、平成三年度の地方財政計画を見ますと、地方財政は一見好転しているように見えますが、例えば地方税収をとってみても、その多くは東京など一部の団体でふえているだけで、大半の市町村は税収の少なさに悩んでいるのであります。地方財政計画での地方税収は四六%となっていますが、実際の市町村のうち税収が四〇%を超えているのは、全体の二割でしかありません。逆に、三分の二の団体は税収が三割にも満たない状況にあり、地方財政に余裕があるというのはまやかしでしかありません。個別の市町村の財政状況についてどのように認識しておられるのか。また、このような財政力の弱い団体に対しての自治大臣のお考えを伺いたいと思います。 さらに申し上げますと、それぞれの自治体では、高齢者社会の進行、地域活性化のための施策や住民ニーズの多様化によって、新しい行政需要や負担が増大をしております。一方で、一般職員の定数削減や建設事業における維持補修、民間委託などによる安上がり行政の推進によって歳出削減政策が押しつけられ、需要額が抑えられてきたのが実態であります。したがって、医療、福祉、環境整備、公共交通など、本来地方自治体がその信託にこたえるべき住民の要求は著しく切り詰められております。今こそ、地方の歳出の新しい動向を地方交付税制度に適切に組み込み、基準財政需要額の構造に大胆なメスを入れる必要があります。 住民みずからの手でつくり上げる地方自治を目指すために、政府の発想の転換を求め、海部総理の御理解を促し、私の質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) 須永議員にお答えをいたします。 地方自治は、御指摘のように、民主主義の基盤であり、内政のかなめでもございます。物やお金の時代から、真に心豊かな生活の実現を図るためには、国土の均衡ある発展とともに個性豊かな地域づくり、それの積極的な推進が必要であり、そのため、地方公共団体の自立性を強化し、地方自治の充実に努めてまいりたいと私も考えております。 また、お尋ねのありました特例減額、これについては、過日の財政演説での大蔵大臣の御説明が政府の考え方でございます。また、各年度の地方財政対策において、地方財政の円滑な運営に支障を生ずることのないよう適切に地方財政収支見通しを策定をし、地方交付税法に基づき対策を講じるなどして、地方交付税総額を確保していく考えでおります。 また、暫定特例措置については、将来の取り扱いは、行革審答申等を踏まえ、体系化、簡素化などの観点から関係省庁間で検討を進めておりますが、暫定期間内に結論を得るように最大限の努力をいたしてまいります。 また、公共投資の実施に当たっては、地方公共団体が地域に密接に関連する社会資本整備に自主的に取り組み、その役割を果たしていくことが一層期待されるようになってきております。平成三年度の地方財政計画におきましても、必要な財源を確保したところでございます。今後とも、各年度の地方財政計画の策定等を通じて適切に対処してまいりたいと考えます。 残余の質問は、関係閣僚から答弁いたさせます。(拍手) 〔国務大臣吹田愰君登壇〕
○国務大臣(吹田愰君) 須永議員にお答えいたします。 まことに御理解ある自治に対しましての御意見、感謝にたえません。 初めに、地方自治に対する所信でありますが、先に総理からただいま御答弁がありましたように、私も、総理の御答弁、御意見に全く同感であります。私といたしましても、地方分権を基本理念として、地方自治の一層の充実発展に努めてまいる所存であります。 次に、地方財政状況に関連してのお尋ねでありますが、今回の措置は、地方財政に実損を与えるものではなく、交付税特別会計の繰り上げ償還に実質的にかわるものであることから講じたものであり、地方財政に余裕があるので行ったというものではありません。 さらに、今回の措置が地方交付税法附側第三条の規定から見て適当かとのお尋ねでありました。 今回の措置は、ただいま答弁申し上げた趣旨のものであって、「交付税の総額の安定的な確保に資する」と規定している地方交付税法附則第三条の規定から見て、適切を欠く措置ではないものと考えております。 さらに、地方交付税法附則第三条の適用についてのお尋ねでありますが、附則第三条の適用に当たっては、今回の措置を含め、かねてより「交付税の総額の安定的な確保に資する」と規定している法律の趣旨に沿って行ってきているところでありまして、今後とも、地方財政の健全性の確保に十分配意しつつ、こうした法律の規定に則して適切に対処してまいる所存であります。 さらに、地域福祉基金についてのお尋ねでありますが、基金に対する財源措置は地方交付税で行いますので、その使途等は地方団体が自主的に決めることができるものでありますが、地方団体が直接実施する施策については、別途地方交付税により所要の措置を行いますので、この基金の助成対象としては、民間の先導的な事業を想定しているものであります。今後の取り扱いにつきましては、地方団体の取り組み状況を見ながら検討してまいりたいと存じます。 次に、公共投資についてお尋ねがありました。 平成三年度の地方財政計画におきましては、国庫補助負担事業に係る地方負担額について所要の財源を確保するとともに、地方単独事業を大幅に拡大するなど、適切な財源措置を講ずることといたしております。今後とも、地方公共団体が社会資本の整備を積極的に推進し得るように、地方財政計画の策定等を通して的確な財源措置を講じてまいる所存であります。 最後になりましたが、市町村の財政状況についてのお尋ねであります。 地方財政は、国と異なり三千三百の地方団体の財政の総体であり、財政事情もおのずと異なっております。財政力の弱い市町村が大多数を占めております。財政力の弱い地方団体に対しては、地方交付税の算定等を通しまして財政運営に支障が生じないように十分配慮してまいる所存であります。 御理解をいただきたいと思います。(拍手) 〔国務大臣橋本龍太郎君登壇〕
○国務大臣(橋本龍太郎君) 須永議員にお答えを申し上げます。 平成三年度の地方財政収支見通しては、歳入面におきまして地方税、地方交付税の高い伸びが見込まれます一方で、歳出面におきましては国・地方などを合わせました公共投資の伸びを確保するため、投資単独事業の大幅な伸びを見込むほか、高齢者福祉や社会資本整備のための所要の歳出を見込んでおります。このような円滑な地方財政運営のための所要の交付税総額を確保いたしましてもなお大幅な財源余剰が見込まれますことから、地方財政の中期的な健全化を図りますために、まず、交付税特会借入金の繰り上げ償還を行うなど、地方財源不足時代に生じました特例的な借金の返済を実質的に完了させました上で、いわゆる年度間調整としての地方交付税の特例減額等を行うことといたしました。 財政演説で、地方交付税の年度間調整として特例減額を行うと私は述べたわけでありますが、地方交付税法附則第三条の特例措置とは、各年度の地方財政収支見通しの結果、法定の交付税額では所要の交付税総額に不足する場合には必要額を加算し、他方、所要の交付税総額を確保してもなお法定の交付税額に余裕が生ずると見込まれる場合には減額を行うというものでありまして、加算も減額も各年度の地方財政対策において決められるわけでありますが、それは、いわゆる国と地方との貸し借りとして、法律の定めるところにより後年度において精算することとなることから、年度間調整の効果を持つものであります。 次に、地方交付税法第六条の三第二項の御質問につきましては、御指摘の附則第三条はそもそも第六条の三第二項に基づく規定でありまして、当然のことながら第六条の三第二項は、今日においても生きております。したがって、平成三年度の地方財政収支見通しにおきましては、元年度、二年度に引き続き大幅な財源余剰が見込まれましたことから、地方交付税法第六条の三第二項の発動が問題となりましたが、平成三年度におきましては、財源不足時代などに生じた特例的な借金がなお残っておる状況などにありましたため、同項に基づく国と地方との間の財源配分調整は行わず、すなわち交付税率の引き下げ等は行わず、地方交付税法附則第三条等による地方交付税の年度間調整としての特例減額などを講じたものであります。 最後に、今回の措置は借金の振りかえではないかという御指摘でありましたが、既に申し上げましたように、地方交付税法附則第三条に基づきます特例措置は、中期的に地方交付税総額を安定的に確保するための措置でありまして、平成三年度の所要の交付税総額を確保した上でなお財源余剰となる分の一部を減額したものでありまして、いわゆる隠れ借金とは性格を異にするもの、そのように考えております。(拍手) ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 小谷輝二君。 〔小谷輝二君登壇〕
○小谷輝二君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、平成三年度地方財政計画並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案に対し質問を行うものであります。総理並びに関係大臣の御答弁をお願いいたすものでございます。 最初に、今国民の深い関心事であります中東の湾岸戦争が終結をいたしまして、平和回復への動きが活発に行われておりますことは、まことに喜ばしいことであります。しかし、戦争で破壊された自然環境の回復、難民救済、関係諸国の復興問題など、今回の湾岸戦争の戦後処理に対しては、我が国も積極的に支援すべきであると思います。我が国として、さまざまな支援の仕方が考えられるところでございますが、どのような支援策を考えておられるのか、総理の御見解をお伺いするものであります。 地方自治は民主主義の原点であり、地方自治の均衡ある発展こそ、豊かな国民生活の安定につながるものであります。今地方は、国際化、高度情報化、高齢化が急速に進展する中で、これに的確に対応することが望まれており、地方の自主性、独自性の確保が急務の課題であることは申し上げるまでもございません。そのためにも国の権限、財源の地方移譲が急がれておるところでございますが、現状は余り目立った進展が見られません。この理由について総理はどう認識しておられるのか、御見解をお伺いいたします。 地方交付税について申し上げたいと思いますが、政府は、平成三年度の地方交付税総額から五千億円を減額しております。これはまず五千億円の減額ありきとの発想であり、この特例減額措置によって、国は建設国債の発行を縮減し、国の財政再建が進んだとしていることはまさにまやかしにすぎません。もとより、平成三年度においても、地方財政は約六十八兆円の膨大な借金を抱えており、さらに財政需要が増大する中で、地方財政にはこうした交付税の減額措置を行うような余裕などあるはずがございません。今回の減額措置をもって、今後交付税の税率を引き下げるなど地方自治の発展に逆行するようなことは行われないと思いますが、この点について総理並びに関係大臣の明確な答弁を求めるものであります。 次に、生活関連公共事業における国と地方の負担割合の問題であります。 政府は、社会資本整備の充実を図るため、今後十年間で総額四百三十兆円に上る公共投資基本計画を決定しました。公共投資について国と地方の経費負担は、政府が発表した行政投資実績によると、昭和六十三年度の生活基盤投資における地方の負担は全体の八〇%となっており、大きな負担割合となっております。今後この公共投資基本計画を実現するに当たりまして地方の負担が増大することは明らかであります。さらに、その事業内容は、市民生活や地域に密着した下水道、公園、廃棄物の処理、福祉施設などの整備が必要となることから、単独事業が拡大し、その分地方の負担がふえることが予想されるのであります。したがって、生活関連施設整備を進めていく上で適切な財政対策が行われなければなりません。その対策をどう考えておられるのか、総理並びに自治大臣にお伺いをいたします。 また、今回公共事業に係る国庫補助率を一部復元し、三年間の暫定措置としておりますが、四百三十兆円の公共投資が十年計画で行われることからも、補助率が極めて不安定な現状では計画的な地方の財政運営は困難であると考えるものでありますが、補助金については今後どのように対処されるのか、あわせて総理の御見解を伺うものであります。 以上、地方財政に関する重要課題について質問をしてまいりましたが、政府の明確なる答弁を求めて、質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) お答えをいたします。 平和回復活動によってクウエートが解放されました。けれども、現在もなお本格的な停戦と安全保障理事会での政治的解決などが残されている状況にございます。そのような中にあっても、例えば流出原油の処理対策とか環境汚染調査団の派遣の準備、避難民対策など、緊急にできるものについては既に具体的に取り扱ってきておりますけれども、今後さらに一層いろいろな関係国の具体的な要望が出てくるものと思われますし、また、域内諸国のイニシアチブを尊重しながら、国際機関とも十分協議しつつ、我が国としてなし得ることには積極的に対処していく考えでおります。 政府は、従来から、御指摘のように、住民に身近な行政は住民に身近な地方公共団体において処理できるよう、臨調答申等に沿って権限の移譲に努めてきたところでありますが、さらに第二次行革審の答申を最大限に尊重し、直ちにその実施方針として改革推進要綱を閣議で決定をいたしております。この要綱で定められた権限移譲などを推進するため、関係法律の改正を一括法案として取りまとめを行い、この国会に提出いたすべく準備をしておるところであります。 国の財源の地方移譲が進まない原因は何かとおっしゃいますが、財源配分のあり方については、税源配分、地方交付税や国庫支出金など制度のあり方にかかわる問題であり、国と地方の機能分担及び費用分担のあり方等を踏まえつつ、幅広い見地から検討を行っていくべきものと考えております。 なお、今回の特例減額は、地方交付税法附則第三条等に基づいて行った措置でありまして、将来の地方財政対策については、その時点の財政の状況を踏まえ、地方財政の円滑な運営に支障を来すことのないように地方交付税法に基づいて適切に対処をいたしてまいります。 また、公共投資の実施に当たりましては、地方公共団体が地域に密接に関連する社会資本整備に自主的に取り組み、その役割を果たしていくことが一層期待をされておるところでありますが、このような社会資本整備の財源の確保については、各年度ごとの地方財政計画の策定等を通じて適切に対処してまいりたいと考えております。 また、この今回の補助率の暫定措置に対して将来どうするかということでありますが、行革審答申を踏まえて、体系化、簡素化の観点から各省庁間で検討を進め、暫定期間内に結論を得るように最大限の努力をいたしてまいります。 残余の御質問については、関係大臣から答弁いたします。(拍手) 〔国務大臣吹田愰君登壇〕
○国務大臣(吹田愰君) 小谷議員にお答えいたします。 今回の減額措置と地方交付税率についてのお尋ねであります。 今回の措置は、地方財政に実損を与えず、また交付税特別会計借入金の繰り上げ償還に実質的にかわるものであって、交付税の総額の安定的な確保に資するものであるとの考え方のもとに講じたものでございます。 地方財政はなお巨額の借入金を抱えておりまして、一方で地方団体がやらなければならない仕事は山積しております。決して楽観できる状況にはないものと考えておりますし、こうした地方財政の現状から見まして、地方交付税率の引き下げを論議する状況にないものと認識いたしております。 次に、公共投資基本計画に伴う地方財源についてのお尋ねであります。 豊かで活力ある地域経済社会の形成のために、地方団体が地域に密接に関連する社会資本の整備に自主的に取り組み、その役割を果たしていくことが一層期待されております。このため、地方団体が社会資本の整備を積極的に推進し得るように、今後も地方財政計画の策定等を通じて的確な財源措置を講じ、地方団体の財政運営に支障を生ずることのないよう努めてまいる所存であります。 御理解いただきたいと思います。(拍手) 〔国務大臣橋本龍太郎君登壇〕
○国務大臣(橋本龍太郎君) 小谷議員にお答えを申し上げます。 平成三年度の地方財政収支見通しにおきましては、元年度、二年度に引き続き大幅な財源余剰が見込まれておりましたことから、地方交付税法第六条の三第二項の発動が問題となりました。しかし、平成三年度におきましては、財源不足時代などに生じました特例的な借金がなお残っておる状況等にありましたため、同項に基づく交付税率の引き下げなどの国と地方との間の財源配分調整は今後の検討課題といたしまして、地方交付税法附則第三条等による地方交付税の年度間調整としての特例減額等を講じたものでございます。(拍手)
○議長(櫻内義雄君) これにて質疑は終了いたしました。 ――――◇―――――
○議長(櫻内義雄君) 本日は、これにて散会いたします。 午後二時十八分散会 ――――◇―――――