内閣委員会 第10号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1991/04/23
会議録
○近岡委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。和田一仁君。
○和田(一)委員 おはようございます。 それでは、私は、この一括法案について質問をさせていただきます。 民社党は、行政改革を従来とも政策の大きな柱としてまいりました。みずから行革与党を任じましてその推進に努力をしてまいった次第でございます。 何回も言われておりますけれども、パーキンソンの法則のごとく行政機構というものが細胞分裂を繰り返しながら次第に肥大化していく傾向というのは、これは日本のみならず世界共通の事象であろうと思います。民間では、いろいろな組織、機構というものは、効率をいかにして高めよう、生産性はどうやったら上がるかという厳しい競争社会の中にありまして、生き残りを図っていくという自助努力というかみずからの努力というものがないと生き残れない、こういう性質を持っているだけに、これが一つしかない行政機構との大きな違いではないかと思うのです。したがいまして、これは絶えず見直しを行うという努力を怠ってはいけない、こう思います。 早い話が、一軒の家でも長い世帯を張っておりますと、いつの間にかあっちこっちに要らないものが山のようにたまってきて、それを生活の知恵で、あるいは秋の大掃除にとにかく整理整とんをやろうという努力をしないと住むところがなくなるというような現象もあるわけでございまして、そういう意味でも、ふえ続けたためにいつの間にかむだになったり停滞をしている行政機構、あるいは効率が低下して税金がむだになっているというような現象が指摘されるということは避けられないと思います。 そこで、まず長官にお尋ねをしたいと思いますが、行政改革全体の推進状況、これを長官はどんなふうに認識されているのかを伺いたいと思います。 現在の行革というのは、いわゆる第二臨調の答申を基礎といたしまして、行革審を中心に引き続いて進められてきているわけでございますけれども、そういう中には、三公社の改革など大変重要な課題をなし終えたものもあると思います。けれども、まだまだ大変たくさんの重要な課題が残されていると私どもは思っております。長官はその点をどんなふうに認識されているのか。相当進んでいると満足されているのか、いや、そうではない、不十分であるとお考えになっているのか、不十分であるとするならばどういう点がこれからの課題と考えておられるのか、こういう点について長官の基本的な認識をまずお伺いしたいと思います。
○佐々木国務大臣 おはようございます。 行政の見直しあるいは行政改革と申しますか、私は、今いろいろお話がございましたように、これはおよそ行政である以上、いつの時代でも常に見直し、改革というのを念頭に置いてやっていかなければならない問題だと思います。とりわけ、昨今は社会経済の変動が非常に激しゅうございまして、そういうことで民間におかれましても、お話がございましたとおり本当に血のにじむような努力をしておられる。そういうこともあわせ考えますときに、行政改革、行政の見直しに対します国民の要望というものも大変強い、これは当然のことだろうと思います。 そんなことで、臨調あるいは行革審ということで衆知を結集していただいて、いろいろなアイデアあるいは具体的な改革の方針等をいただいておるわけでございまして、私どもは、これを忠実に実行していく、こういうことで努力をしていかなければならない、このように考えておるわけでございます。 お話がございましたとおり、これまでは三公社の民営化ですとか、日航の民営化ですとか、特殊法人の合理化ですとか、国家公務員の定員の削減と申しますか、適正化と申しますか、そういう問題、あるいは行政機構の再編合理化、公的年金制度を初めとする各種の制度の改革でございますとか、財政の改革でございますとか、私は、相当の成果を上げてきたのではないかな、こういうふうに考えております。 しかし、臨調からいろいろと指摘された事項でまだ残された問題も少なからずございます。例えば、国と地方の関係の見直しの問題、規制の緩和の問題、あるいは非常に大きな問題としまして、国立病院や療養所の再編計画の問題ですとか、あるいはいろいろ財政改革が行われましたけれども、なお基本的な公債依存度の引き下げの問題ですとか、補助金の整理合理化の問題等々いろいろと残された問題が少なくない、こういうふうに思っておるわけでございまして、引き続きまして関係各省庁と相談をいたしまして着実に実行してまいりたい、こう考えておる次第でございます。
○和田(一)委員 今大臣も触れられましたけれども、未達成の課題は、幾つかお挙げになったようにまだあるわけでございまして、その中で国と地方との関係、これもこれからの重要な課題だという御指摘でございました。一つ一つ挙げられたいずれの課題も真剣に取り組まなければいけないと思うのですが、その中で国と地方との関係についてお尋ねしたいと思います。 今急激に変化していっております内外情勢ということを考えますと、国際化、情報化、こういったものが背景にありまして一極集中化という傾向にますます拍車がかかっていくような時代ではないかと思います。こういう中で、国と地方との関係見直しということは大変大事なことであり、そういう内外情勢の中でどうやって地方分権をやっていくか、そのことによって地域の活性化を図るか、東京一極に集中するような傾向の中で若者をいかに呼び戻していくか、過疎対策をどうするか、こういうことは大変大きな大事なことだと思います。東京圏に日本の人口の四分の一が集まってしまう、またお金も銀行の貸出残高では五二%である、情報発信量というのは何と八五%、一極集中の傾向が非常に顕著でございます。一方で過疎化ということが進む。二極分化の傾向が強いわけですが、こういう中でこの国と地方の関係の見直しということがどうしても図られなければいけないわけです。行政体制というものを見ますと、依然として中央集権体制のままではないか。国は、今の体制の中で補助金を初めとして許認可権というものを抱えておりまして、それによって地方をコントロールする、地方自治の伸展に阻害と言うと言い過ぎかもしれませんが、地方自治の伸展が思うままにいかない、私はこういうようなことを感じます。同時に、この機構の中で各省庁の縦割り行政、省庁間のテリトリーの問題、縄張りの問題、こういうものが地方行政のむだを生んだりあるいは二重、三重の行政の弊害を生んでいるのではないか、こんなふうに思います。 まず、大臣みずから御指摘になりましたこういった国と地方との関係の見直し、これについてどんなふうにお考えになっておりますか、これを行革審の全体の流れの中でどういうふうにとらえておられるか、お聞きしたいと思います。
○佐々木国務大臣 私は、この国と地方との関係と申しますのは行政改革の大変大事な課題である、こう思います。 今いろいろ御指摘がございました一極集中と申しますか、過密問題あるいはその裏の過疎問題、こういうことを考えてみましても、国土というものをバランスをとったものにしていく、そういうことが必要であると思いますし、その中で、東京のまねをするのじゃなくて、それぞれの地域の特性を生かした多様化した地方をつくっていくということが大変大事だろうと私は思うわけでございます。そのためには、やはり地方が自主的に知恵を出して、力を合わせて町づくり、村づくりをしていける、そういう仕組みをつくることが必要だろう、こう思うわけでございます。そういう意味合いから、私は、大幅な権限等の委譲も必要である、国から地方へ、さらに地方では都道府県から市町村へ、こういうことで見直しをして、そういう中でそれぞれの地方が知恵を出してその地域にユニークな町づくり、村づくりをしていく、それを国が手伝っていく、こういう形の行政でなければならぬのじゃないか、こう思っておるわけでございます。臨調におきましても、そういうことでこの問題を大変重要な事項として御検討もいただき、この御答申もいただいておりますので、それに沿って実行していかなければならない、こう思います。 個人的な見解になって恐縮でありますが、私は長い間地方庁で生活をし、仕事をしてまいった経験からいたしまして、もっと地方へ権限を与えてもいいのじゃないか、こういうことを痛感をしてまいりました。恐らく中央ではまだ地方に対する不信感があるだろう、私はこう思います。しかし、今や地方もみんな勉強して頑張っておりますので、もっと地方というものを信用してやってもらってもいいのじゃないか、こういうことを痛感してきた一人であります。 それから縦割りというお話がございましたが、これもまた個人的な話で恐縮でありますけれども、私ども地方庁では中央というのは各省あって政府なしだ、こういうことを言ってまいりました。政府としてまとまったようなものを地方に示してもらわないと地方は大変だ、各省ばらばらでやられたのでは困る、こういうことを言われましたし、私も言ってまいりましたし、自分でもそういうことを痛感してまいりました。ですからもっと地方を信用してもらって、そして権限をできるだけ委譲していく。それから各省ばらばらでなくて統一のとれた、そういう政府として地方に臨んでもらうということも必要ではないか。 やや私見にわたりましたけれども、そんなことを痛感しておりますので、今後とも地方で活力のある町づくり、村づくりができるように各般の施策を進めてまいらなければならない、このように考えておる次第でございます。
○和田(一)委員 長官、大変結構なことを御答弁いただきました。私ももっと国は地方を信用して大丈夫だ、もう今までのように中央がリーダーシップを発揮して引っ張っていくというのではなくて、地方自体が独自に立案するものをバックアップするというような発想に転換しないといけないと思うわけです。 もうこうなれば長官には釈迦に説法かと思いますけれども、しかし、現実にはまだまだそういった弊害が随分残っているような気がするのですね。国が妨げている地方自治の実態というものはいろいろなところでいろいろなことを言われておりますけれども、例えば縦割りによるむだとして、最近は自治体自体がいろいろな施設をつくるときに、効率やらコストやらを考えて一カ所にまとめてやろう、いわゆる多目的複合施設というものへの志向が強いわけですが、そういうものを計画しても、なかなかそれがいろいろな規制によって考えていたような格好にはならない。土地を有効に利用しよう、共通部分を共同利用にすれば建設費も割安になる、あるいは利用の効率が上がる、いろいろなメリットを考えながらそういうことを計画するのですが、これに補助金がくっつくと各省庁の規制関与が非常に強い。一つの施設をつくる、例えば婦人の家と青年の家、これを一つのものにしようというのでつくった市がありますけれども、婦人の家は労働省、青年の家は文部省、所管が違うということになると、それぞれ入り口を別につくらなければいけない。一つのそう大きくない建物に何で入り口を二つつくらなければいけないのか。また同じようなことで、そういう中で事務室であるとかトイレであるとか、共用して当然だと思われるものが共用できずに、専用施設として二つつくれというようなことになっているのが実態ではないか。また、それをやらないと、会計検査院の方で多目的複合施設についての共通利用や一体管理は認めないぞというようなことが大きく原因している。大臣はもうそういうことはよくおわかりだと思うのですが、こういうことがまず現実にある。これがむだだろうと私どもは思いますね。 それから二重、三重のダブった行政になるぞというのは、これはこれでまた一つ指摘させていただきますけれども、例えば青少年健全育成という一つのテーマ、これは大変大事なことだと思います。これを縦割りで、総務庁、警察庁、法務省、文部省、労働省、それぞれが同じテーマでやっている。委嘱される方の末端の市町村の段階では重複してくるわけで、もう本当に末端の実施では混乱が生じている、こんなことも聞かされるわけです。例えば、七月の「青少年を非行から守る強調月間」というのは総務庁、同じく「社会を明るくする運動」というのは法務省、こういうのが、全く趣旨は同一でありますが、所管組織は区別される。法務省の方は福祉部、総務庁の方は教育委員会。実際に地域での活動は同じところでやらなければいけない。こういうのがなぜ一元化できないか、こういう声をよく聞かされるので、そういう意味で、この縦割りの二重三重、そしてまたむだ、これをぜひひとつ排除していかなければいけない、こんなふうに思うわけでございます。多様化した地方づくりだと長官おっしゃいましたが、私が指摘させていただきましたようなこういう現実の具体的な問題について、大臣当然御案内だと思いますけれども、どんなふうにお感じでしょうか。
○佐々木国務大臣 今和田さんがおっしゃったようなことは、私ども本当に日常、地方庁で仕事をしておりますと痛感をしておる問題であります。一つは補助金制度、私は補助金そのものは目的があって、それなりの必要性があって、成果が上がっておると思いますけれども、その弊害として今おっしゃられたようなことが指摘をされておりますし、現実に私どもも体験をしてきておることでございまして、地方の立場からしますと、何とかひとつもっとお互いの連絡をとってもらった方が、これは地方の実情にも非常に合うし、また、金の使い方としても合理的ではないかということをいつも痛感をいたしておりまして、なかなか難しい問題もあろうかと思いますが、これからひとつ努力をさせてもらいたいと思っております。 それから、例えば御指摘ございました青少年の健全育成、これはいろいろ各省庁たくさんにまたがっておりますので、私どもの方でそういうものをまたまとめさせていただいておるわけでございますけれども、今お話のございますような点もあろうかと思います。これからひとつ大いに検討させていただきたい、こう思っております。
○和田(一)委員 それではもう一つ、今度は具体的に法案の中で、行革審の答申の中で注目されているのですが、地域中核都市、都道府県連合制度という新しい概念を打ち出されてきたわけでございますけれども、今の行政単位というのはいわゆる明治の廃藩置県以来ずっと変わらずに来たわけでございまして、そういう行政構造の中で行政の広域化ということをお考えになっているのだな、こう思います。それに対応していくという観点からこういう地域中核都市、都道府県連合制度ということでございますけれども、残念なことに内容がもう少しはっきりしておりません。権限をどこまで委譲していくのか、財源をどうするのか、こういった肝心な点がはっきりしないわけでありまして、こういう内容については地方制度調査会で検討されるのだと思いますが、余り進んでいるようには思っておりません。どんなふうに取り組みをされているか、担当であるのは自治省ですね、お伺いしたいと思います。
○岩崎説明員 地方制度調査会におきますお尋ねの問題の取り組みの状況でございますけれども、第二十二次の地方制度調査会におきまして、その中に設置されました行政問題小委員会というのがございますが、そこにおきまして御指摘の連合等の広域行政体制や、都市の規模、能力に応じた事務委譲を含む都市制度のあり方等の問題といたしましてそうした問題を中心に検討が進められたわけでございます。しかしながら、同調査会は昨年の九月に任期が満了になりました。したがいまして、時間的な制約もございまして、結論を出されるには至らなかったと承知いたしておるところでございます。 なお、これらの問題につきましては、「今後の地方制度のあり方にとって極めて重要な課題であり、十分な論議が必要な問題であると考えられるので、次期調査会において引き続き検討し適切な結論が得られることを期待する」こういった第二十二次地方制度調査会の行政問題小委員会報告が出されているわけであります。近く設置が予定されております第二十三次の地方制度調査会においてさらに専門的な御審議がいただけるものと考えておるところでございます。
○和田(一)委員 これは大変大きい問題で、大変だとは思いますけれども、ぜひ積極的に論議を進めて答申をいただきたいと思います。 ちょっと時間がなくなってきましたので、先へ進ませていただきます。 今度は、統一地方選挙が終わったわけですが、地方選挙の中で我々は国の許認可を地方に委譲すべきである、こういうことを強く訴えたわけですけれども、その一つとして本案第二条の農地法の改正がございます。農地転用の許可でございますけれども、これも地方が自主的な町づくりを進めるのにはもう絶対必要だという観点から地方の要求が強いのでございますが、二十一次地方制度調査会の答申にもあるわけでございます。今回の措置というのは、二ヘクタール以上の農地すべてを都道府県知事に委譲するというのではなくて、内容が限定されておりまして、しかも、それが政令で定めるということで、依然として国のコントロールのもとにあるな、こう感じます。なぜ二ヘクタール以上は都道府県知事に委譲するという措置がとれなかったのかを農林水産省にお尋ねしたいと思います。
○森永説明員 先生ただいま御指摘のとおり、農地の転用につきましては、二ヘクタール以下のものにつきましては都道府県知事に既に委任されているといいますか、都道府県知事の許可権限になっておりますが、二ヘクタールを超えるものにつきましては農林水産大臣の許可ということになっているわけでございます。 御指摘のとおり、この権限問題につきましては過去にいろいろ議論がございまして、私どもも鋭意検討を続けてきたところでございます。ただ、二ヘクタールを超えるいわば大規模な転用、これにつきましては、非常に零細分散錯圃と言われている我が国の農地の実態から申しまして、かなり多数の関係者が関係をしてまいりますし、特に、効率的な農業生産を進めていくということが農政の課題でございますけれども、そういった場合に土地改良投資、国の投資が既にかなりなされているということが多いわけでございますし、仮になされていなくても、かなり大規模な農地につきましてはそういった投資をして効率的な農業生産の場をつくっていくというのが一方の課題でございます。こういった大規模な優良農地をできるだけ確保し、スプロール化を防止していくという観点から、やはり一定の大規模な転用につきましては農林水産大臣みずから責任を持って判断をするということが適当ではないだろうかというのが一つの判断でございます。 それから、大規模な転用になりますと、やはり地元の開発期待と申しますか、開発期待だけでなくていろいろな利害関係が絡むことが多うございますが、そういった地元の利害関係等とできるだけ距離を置いて、広域的、総合的な判断というものも必要ではなかろうかというふうに考えられるわけでございます。どうしても農地転用許可というものは一定の裁量が伴うものでございますけれども、やはり全国的な、広域的な統一性といいますか、運用の統一性というものも求められるわけでございまして、現段階におきましては、やはり二ヘクタール以上の大規模な転用につきましては農林水産大臣の許可にしておくことが適当ではないかというふうに判断した次第でございます。
○和田(一)委員 森永さん、今のあなたの御答弁、さっきの長官の御答弁とあわせ考えると、だからやはりまだ国が地方を信用し切ってないんだという感じがするんですよね。地方でそういう非常に高いニーズがあって、乱開発であるとかなんとかいうようなことは、地方自身がそういうことのないようにという思いが強いのですから、距離を置いたところでコントロールしないと、利害関係が濃いからというようなことだけで権限をいつまでも握っているということでは、私はさっきから言っておるように発想そのものがなかなか前へ進んでいかない、こういうふうに思います。きょうは時間が来てしまいました。ぜひそういうところで見直しの抜本的な発想の転換をしていただかないといけない、こう思っております。 伺いたいことがいっぱいありましたのに時間が来てしまいましたが、私たちは、先般の湾岸戦争も体験というか経験をしながら、また先般は、ゴルバチョフ・ソ連大統領が来日というような環境の中で、世界、東西対立、また新時代へ向けての新しい動き、こういう中で大変激動の時代にあると思うのですね。 そういう中で、昨年の十月に行革審が新しく出発したときの総理の行革審に対するお話の中で、今求められているものは何なんだという指摘をされまして、二つ挙げられましたね。そして、それをぜひ調査審議をして新しい提言をしてほしいという期待をされたようですが、まず一つ目が、「豊かさを実感できる消費者本位・国民生活重視型行政の実現、」これを指摘された。二つ目には、「国際的責務を果たすことのできる国際化対応の行政の実現」をやりなさい、期待しておるのだ、そのために答申してほしい、こう言われました。そのために、「豊かなくらし部会」あるいは「世界の中の日本部会」という部会が設けられて相談していただいているわけですけれども、こういう世界の大きな激動というか、非常に動きの速い中にあって、日本が国際化の中でおくれをとらない、そしてなおかつ国際的な一員として責務を果たしていく、そのためには行政もそれに柔軟に対応できるような行政機構というものをぜひ実現しないとだめだ、私はこう思っております。総理が期待されたそれに対する答申が出ると思います。それに沿って行革というものは徹底的にやはり思い切ってやる必要がある、こう考えておりますので、意見を申し上げます。これに対して、長官の御感想を伺って、時間が参りましたので質問を終わらせていただきます。
○佐々木国務大臣 私どもの行革の仕事と申しますのは、臨調、行革審等でいろいろ知恵を出して御答申をいただいたその蓄積というのがございますので、これを着実に実行していくことが一つだろう。それからもう一つは、今お話ございましたとおり世界あるいは日本の社会経済、大変激動いたしておりますから、次の時代を踏まえたものに行政がどう対応できるか、それは国際化への対応であり、あるいは生活重視の行政であるわけでございまして、そういう将来を展望した課題につきましていずれ答申がいただけるわけでございますので、それが出ましたらそれを最大限尊重して対応してまいりたい、こう考えております。
○和田(一)委員 終わります。
○近岡委員長 伊藤忠治君。
○伊藤(忠)委員 まず初めに、私は行革審の課題を中心に質問をさせていただきますが、第二臨調がまず設置をされまして、そこで基本的な問題を含めましてさまざま議論がなされ、答申をされたわけでございます。一次から五次にわたって第二臨調の答申がございまして、それを具体的に推進をするための、実施をするための行革審、こういう流れがあろうかと思います。 そこで、現在第三次の行革審が審議中でございますが、行革と総称されますその課題というのは、第二臨調で一連の答申がされておりまして、その答申で示されておりますのがトータルで言いますと行革の言うならば課題であり、それの実行が一次、二次、三次というように現在取り組まれてきておる、このように、非常に不勉強な点もございますが、私は理解をしておるわけです。およそそういう理解で間違いないのかどうか、まず質問したいと思います。
○増島政府委員 そのとおりであると考えております。
○伊藤(忠)委員 今日まで行革審の答申が行われまして、それに基づいて改革が行われているわけです。現在までの実施状況を全体で言いますと、やらなければいかぬという課題があるわけですが、大体どれぐらい、何%ぐらい実施できたのでしょうか。
○増島政府委員 臨時行政調査会が設置されまして、ただいま先生がおっしゃられましたように五次にわたる答申が出されまして、それから一次行革審それからさらに引き続きまして二次行革審、その間約二十本の答申、意見が提出されております。 それで、その実施状況はどうかというお尋ねでございますが、その途上におきまして、一次行革審のときにも、あるいは二次行革審のときにも、臨時行政調査会、行革審の出しました意見、答申のいわば推進状況につきましてのみずからの御判断をされましたことがございまして、そのときに、あるときには道半ばであるというような表現あるいはかなりの程度の成果というものを見たけれどもなお重要な課題について取り組まなければならないものがあるという御判断等ございます。 何%ぐらい、どのぐらいということにつきましては、この答申を受けまして政府が実施しておりますときになかなか答えづらいわけでございますが、先ほどの長官の御答弁にもございましたように、かなり重要な課題については成果を見てきているというふうに考えております。しかし同時に、長官が御答弁なさいましたように、重要な課題について未解決の問題というものもまた抱えているということでございます。
○伊藤(忠)委員 今も長官が答弁なさいましたけれども、やはり行革の目的といいますのは、小さな政府、国民に対する行き届いたサービス、こういうことじゃないかと思うのです。とりわけ課題は答申の中で山積をしているわけですし、これからも継続して実施に向けての努力がされていくわけですが、社会の急速な進歩、変化あるいは国民の価値観の多様化、こういうものを見ますときに、もちろん社会の変化に伴って新たな課題というのが将来的には必ず出てくるわけですが、今日までやらなければいかぬという宿題を実行するために、余りにも時間がかかり過ぎては意味がないと思うのですね。 それで、第二臨調の意義といいますのは、やはり中央省庁にそれぞれの縦の一つの弊害というのございまして、一体感でもって政府が一本になって行政に取り組んでいくという点でさまざま弊害、問題があったから、第二臨調も設置をされて今日まで取り組みがされてきたと思うわけです。ですから、相当本腰を入れて、しかも敏速にといいますか、時間をかけずに次から次へと解決を望まれている課題の消化をやっていきませんと、臨調設置の目的からしてもあるいは受益者であります国民の側からしてもその期待にこたえることにならぬのではないか、私はこういう気が非常に強いわけでございます。 ですから、現在三次行革審でやっているわけです。それが三年間の時限立法で設置をされておりますが、三年やってまた次続いて、将来ずっと問題が尽きることがないと思うのです。そういうことを考えますと、二十一世紀までこれがずっと続いていくのか、それとも、抜本的な問題については行革審という場で一応こなす、あとは大体一体的に、行政の縦の弊害なんかも、あるいは従来問題とされてきました権限委譲なり許認可の問題も、整理ができたからまあまあこれでよかろうというふうな展望に立つのか、その辺はどうなんでしょうか。
○佐々木国務大臣 お話しいただきましたとおり、今まで臨調、一次、二次の行革審がそれぞれの時点に立って、こういうことをやれ、こういうことをやらないと行政がおくれるよ、こういうことをやれ、こういう点に問題があるじゃないか、こういう御指摘をいただいておるわけでございますから、当然そういう御指摘を踏まえて早く対応していきませんといけない、私はこういうふうに思います。これはお話のとおりだと思います。ですから、そういう御指摘に対しまして、まだ残されているものにつきましては急いで対応していかなければならない、こういうふうに私は思っております。 将来の問題につきましては、これは第三次の現在の行革審で二十一世紀を踏まえて御審議をいただいておりますから、この御答申をいただいてひとつ速やかに対応していく、こういうことでなければならないと思います。私は、行政改革というのは永久の課題だと思うわけでございまして、そういう意味で、今は一生懸命第三次の行革審でお願いしておりますが、その後をどうするか、お話のとおり基本的な方向、原則というものをお示しいただいたらあとは政府部内で努力をする、そういう道もあるだろうと思いますし、そういう必要性もあるだろうと思います。ですから、将来のことにつきましてはその時点で判断をしなければなりませんけれども、現在は第三次の行革審の御審議をお願いして、その御答申をなるべく早くいただきたい、こういう現在の心境でございます。
○伊藤(忠)委員 第三次行革審、現在審議中でございますけれども、これに絡みまして、実は三月二十七日ですか、行革審の鈴木永二会長さんが米の自由化の問題で発言をされているわけですね。かなり具体的に言われているわけです。 それで、公の立場にある鈴木会長が米の自由化問題について行革審で議論すべきであると言われた、私たち、新聞報道で見ますところそう理解をいたしますが、この米問題を第三次行革審で取り上げる予定になっているのでしょうか、まずその点について。
○佐々木国務大臣 これは伊藤さん御承知のとおりでありますが、私ども、行革審に対しまして、国際化時代の日本の行政のあり方、それから生活重視の行政のあり方、そういうことを頭に置いていただいて、幅広く御検討いただいてお知恵を出していただきたい、こういうお願いを申し上げておるわけでございまして、そういうことで審議が進められておりますが、現在までのところは各省庁からのヒアリングをやりまして、それに対していろいろな質疑応答みたいなものをやっておる、こういう段階であるというふうに承知をいたしております。 その過程におきまして、米の問題についてこれはいいとか悪いとか、自由化せいとかすべきじゃないとか、いろいろな質疑応答があっただろう、私はこう思うわけでございますが、行革審全体としましては、今そういうことで各省庁からのヒアリングをいただきまして問題点の洗い出しをやっておる、こういう状況であるというふうに承知をいたしておりまして、何をこれから具体的に審議していくかということはこれからの問題でございまして、これからテーマを決めて審議をしていく、こういうことであるというふうに伺っておるわけでございます。 ただ、御理解いただきたいと思いますのは、そういう大きなテーマを念頭に置かれて自由にひとつ御審議をいただきたい、こういうことを申し上げておりますので、どうぞその点は御理解を賜りたいと思っております。
○伊藤(忠)委員 私が問題にしたいなと思いますのは、行革審でさまざま議論がやられるというのは、委員さんのそれぞれの意見があるのでしょう。ところが、仕切っているのは、総務庁がこの行革審を一応担当されているわけでありますが、この米問題というのは国内の関心が大変深い問題でございます。国会決議も行われて、海部総理も国会決議を体してガット・ウルグアイ・ラウンドに臨む。それで、これの山場を迎えている段階で、もちろん外交交渉が行われているさなかでもございますが、内閣がウルグアイ・ラウンドに臨んでいる一方でこういうふうな議論が出てきますと、政府の言っていることと同時並行的に総理の諮問機関である行革審でこういう議論だってやっているというのでは全然迫力が伴わない。しかもそれを仕切られているのが総務庁長官ということになれば、これは内閣の一員でございますから、この点は問題だと思うのですね。その点についてどうですか。
○増島政府委員 先に、事務的なことでございますので、その点につきましての御説明を申し上げたいと思います。 臨時行政改革推進審議会設置法というのがございますが、その設置法で臨時行政改革推進審議会の仕事、任務といいますものが規定されておるわけでございます。この審議会の任務としまして、臨時行政調査会の行いました答申、それから臨時行政改革推進審議会、一次、二次ございましたけれども、の述べた意見及び行った答申、そういうものを受けまして講じられました、あるいは講じられる行政制度及び行政運営の改善に関する施策に係る重要事項について調査審議いたしまして、その結果に基づいて内閣総理大臣に意見を述べる、あるいはまた内閣総理大臣の諮問に応じて答申する、そういう仕事がございます。臨時行政調査会、それから一次行革審、二次行革審でこの食糧管理制度の問題につきましても当然今まで御審議になっておりまして、答申を出されております。そういうものにつきまして、いわばフォローアップを行うといいますのはこの臨時行政改革推進審議会の仕事でございます。また、そのことを総理のごあいさつ、御諮問のときにも三点挙げられましたけれども、その一つに臨調、行革審の答申の実施状況についてのフォローアップをするという、そういう御諮問があったわけでございます。 なお、総務庁としましては、この臨時行政改革推進審議会のいわば庶務方の役割を果たしているということでございます。
○伊藤(忠)委員 今御説明になりましたことは、私たちもそれはそのとおりだと思います。だから、審議をやってはいかぬとかそういうことを言っているのではなくて、言うならば、ウルグアイ・ラウンドの米の問題の解決に迫ろうとしている時期に、国内では、米の国内自給の問題とはいえ、こういう議論がやられて、会長さんががんがん発言をされるというのは、どう考えたってこれは迫力を持たないのじゃないですか。そういうことを私は言っているわけですよ。ですから、外交交渉をやっても、相手国にしてみれば、どうもそのあたりは日本は一致結束してやってきているというふうにはなかなか映りませんよ。そういうことを私は言っているわけです。それで、そういうようなことは政治的な判断からしても非常によくない、こう思いますから、その点を長官にただしたい、私はこう思ったわけです。 だから、課題として、これまでの経過をたどれば、今答弁のありましたように、それはちゃんと据わっていることを私ども理解しているわけですが、何もこの時期にやって、たまたま審議の時期が来たからというので結果的にタイミングが合ったんだというふうなことでは、外交交渉の場でなかなか問題がうまく対処できない場合にはやはり問題になりますよ。だからその点は、そういうふうな審議会での議論がぶすぶす起こって大きく取り上げられて、それが政府の統一対応にも悪影響を及ぼすというようなことはやるべきじゃなかろう、私たちはこういう気持ちを強く持っておるわけですが、どうでしょうか。
○佐々木国務大臣 米の問題につきましての政府の考えというのは、これは全く変わっておりませんし、国会の決議等もあるという事実も、これはもう厳然たる事実でございます。 今お話しの行革審の中での御議論というのも、鈴木会長初め、そういう今大変ホットな政治的な課題だということを十分承知していただいておるわけでありまして、私も会長のいろいろな御発言について直接御本人から真意を伺ったことがございますけれども、決して報道されているようなものではないわけでございまして、その点はひとつ御理解を願いたい、こういうふうに思っております。 繰り返しますけれども、会長も今の米の問題の現状における重要性、あるいは日本の将来を考えた場合の重要性、そういうものは十分認識していただいた上でこれから御審議に臨んでいただける、こういうふうに確信をいたしております。
○伊藤(忠)委員 念を押すようですが、今長官が答弁をなさいましたように、ウルグアイ・ラウンドに臨む政府の方針は、審議会でこういうふうな発言があるということには全く影響されるものではないし、従来の方針に基づいて外交交渉の場でも問題解決に当たる、こういうふうに理解させてもらっていいわけですね。 次に移ります。 実は、定員の問題について前回も議論がございました。私は、行革と定員の適正配置は表裏一体のものだと思っているわけです。とりわけ、機構改革をやろうなんというときには、人をどうしても配置変更しなければいけないということが伴いますから、そこで働かれます皆さん方にとっては大変重大な問題を伴うわけでございます。とりわけ公務員の皆さん、本庁それから出先の関係ございますけれども、本庁の皆さんの仕事の実態というのは大変オーバーワークじゃないか、私はこのように認識をしているわけです。そこで、仕事と定員配置の現状、これは適正に配置をされているというふうにお考えでしょうか。
○増島政府委員 国家公務員の定員管理といいますのは、行政改革の大変重要ないわば手段でございます。定員につきましては、歴代の内閣の御方針としても大変厳しい御方針が出ております。そういう御方針のもとで年々の定員措置というものも行われているわけでございます。行政需要の動向、あるいは行政の適正かつ円滑な運営の確保、そういうことは当然各省庁の御念頭にありまして、御要求にもありますし、私ども査定する側におきましても、そういうことを念頭に置いて査定に臨んでいるわけでございます。 業務量の変動につきましても、ただ業務量が伸びたのでそこですぐに対応するというよりも、先ほど和田先生の御指摘の中にありましたように、行政の中におきましては民間の場合と違いまして市場メカニズムが働かないような、そういう弱点というものも持っているわけでございます。したがいまして、役所の中でも、人員の配置あるいは他部門からの配置転換、そういうこともそういう機会に積極的に行っていただきたいという御要請も申し上げているようなこともございます。 いずれにしましても、仕事のやり方とかあるいは民間委託の余地とか、そういうことも考えた上、検討した上、各省庁とも御相談の上、さらにこの定員措置を行っているということでございます。
○伊藤(忠)委員 各省庁にしてみれば歴史がありますから、例えばある省だったら現在これだけの定員があるんだということには大変な歴史がございますからね。それが壊されるというのですか、抜本的に変更されるということにはどうしても本能的に抵抗すると思うのですよ。査定権をお持ちの総務庁にしてみれば、それじゃ全体の定員管理が合理的にいかないということにどうしてもなると思うのです。 それで、仕事量の増減の状態を一元的に把握をされているのかどうかですね。それぞれの省庁には局、部、課、係というふうにございます。しかも、それぞれの局なり部によっては仕事の性格ももちろん違いますし、現業に近いような仕事だってやられている部門も含むわけですからね。そういうのをトータルに非常に詳細に一元的に把握をしているのかどうか、この点について質問いたします。 増島政府委員 各省庁の業務量、それから、それに対応します人員の配置、それにつきましての第一次的な責任といいますのは各省庁でございます。そういう各省庁の御判断に基づきまして、年々の定員措置のいろいろな諸要求もあるわけでございます。そういう機会を通しまして、私どももそういう状況について聞かせていただくということでございます。
○伊藤(忠)委員 総務庁では、例えばコンピューターか何かで一元的に管理されているのですか。
○増島政府委員 全体の定員の状況あるいは欠員の状況、定員配置の状況、そういうことにつきましては、私ども各省庁から御提出いただきました資料というものを踏まえまして、そういう資料は持っております。それをコンピューターに入れてというようなことではございませんけれども、そういう全体的な数値は私ども持っております。
○伊藤(忠)委員 察するところ、答弁を聞きますと、各省庁から一応のものが出されてきている、それをまとめられて全体を見渡していただいているというような感じなんですが、定員の算出根拠というのはお持ちなんですか。
○増島政府委員 先ほど申し上げましたように、各省庁の業務量、それに対応する定員の配置等につきましての第一次的な責任といいますか、それは各省庁にございます。各省庁の中でも各部局、外局等に分かれましたときに、恐らくそういう部局あるいは外局等がそういう御判断というものをより的確にするのではないかと思いますけれども、いずれにしましても、その各省庁の御判断といいますか、そういうものがまず第一にあるわけでございます。それで、御要求になりますときに、省庁によりましていろいろな重点の置き方をして要求があるわけでございます。そういうときに、定員のいわば算出基礎というようなものについて詳細に御説明になる、そういう省庁もございます。
○伊藤(忠)委員 いずれにしても、標準的なといいますか、大体全体に当てはまるような算出根拠はない、こういうことだろうと思いますね。あるとすればそれは各省庁がお持ちなんでしょうということだと思います。だから、今お話を聞きますと、結局定員は管理されていないに等しいのですね。民間じゃ通用しませんよ。市場原理が働かない官庁だからということでもあるのでしょうが、民間だったらとてもそんな格好じゃ経営できませんね。例えば、進んだ民間の労使の関係でいえば、この作業をやるためにはどれだけの人間が必要かというのは、ノルマ協定だって結んでいますからね。そういう物差しがきちっとなければ、それこそ効率のある経営というのはできないと思います。民間はそれが常識なんですね。官公庁というのは市場原理が働かないので、例えば、政府が倒産したという話はありませんからね。ですから、どうしたってその辺が緩いと思いますね。 私は、何も効率経営の話を政府に当てはめてどうのこうの言っているのじゃないんです。つまり、仕事がふえて人が伴わなければ当然オーバワークが出ますし、密度が高くなりますから、これはよくないと思うのですよ。労働条件の適正な均一化というのですか、そういうものをきちっとやっていくのが一元的管理であろうと思うのです。ですから、どうしても必要な仕事量がふえまして結果的に人がふえればそれに伴って予算がふえるのは当たり前、それはしようがないのですよ。しかし、国家的な財政状況から見てどうしても予算をふやすことができないというのであれば、それでは人件費増を抑制するためにはどのように簡素化するのか、合理化するのかということを考えなければ、財政に負担がかかっていくわけでしょう。そういうことになると、よく官公庁でやられますが、第三セクターに譲るとか、あるいは民間では常識なんですが、請負に出すとかということは、好んでやっているわけじゃなくて、本丸が立っていくようにするためにはどうしてもやむを得ない選択肢であるわけですね。ですから、その一番中心の基本方針がきちっとしておらなければ、やはり状況の変化に適正に対応できないんじゃないですか。 今一連の御答弁を聞いておりまして感じとして持ちますのは、どんぶり勘定だなと思いますよ。しかも人の部分というのは仕事とは一体でございまして、職員の皆さんというか公務員の皆さんはそれぞれ生活権というものがあるわけですから、非常に重要だと思うのです。一番重要な部分が各省庁のお家の事情を引きずっていまして、それでどんぶり勘定でやっているというのでは、これは本当の意味で忙しいという状態からもなかなか解放されないのではないでしょうか。小さな政府と言いますけれども、それは結果的に難しいのではないでしょうか。私は、そう思っておるわけです。 時間の関係がありますからまとめて言わせていただきたいのですが、例えば公的規制という答申が行革審の関連でも出されております。その中身をずっと見ますと、例えば、業界を指導なさるという省庁が政府には幾つかございますね。それは公的規制に絡みまして、例えば、ある事業体に対して事業部制の徹底を図りなさい、もちろんこういう公的規制なんかも規制緩和が課題としてあるでしょうというようなことがずっと答申に書かれています。 会社はやりたくなくてもやらなかったら、市場原理が働いていますから、倒産するのですよ。ほうっておいてもやるのです。ところが、そのことを政府の省庁が、所管庁が、そういう業界に対して事業部制の徹底をやりなさいと言えというのですが、言っている本人がわかっているのか、事業部制というのは一体どういうものかわかっているのかと私は言いたいのです。その場に身を置いて初めてわかるのであって、自分たちがそういう場に身を置かなければ、それは口で言ったってなかなか実感として持てないだろうと思うのです。皆さん方予算主義ですよね。民間の人は決算主義です。毎月、月次決算で切り詰めて切り詰めて仕事を運んでいるわけですものね。だから、やはりそういう中でどうしても事業部制で効率のある事業運営をやらなかったら、責任体制もきちんとそれぞれ事業部をしいてやらなければ、回っていかないわけですよ。これは、言われなくてもやらなければつぶれてしまうということなんです。だから、業界を指導なさる所管庁はそのようにきちっと言われているのですから、言われているのならわかっているのでしょう、それならおのずからあなたたちもやったらどうですか、そういうスタンスに立てばどうですかということが言いたくなるのですが、どうでしょうかね。 これは総務庁が総括的に答えるという問題なのかどうなのかわかりませんけれども、やはりそういうものじゃないでしょうか。そのことが人を大切にするという意味からも結局仕事を大切にすることに一番つながっていくものですから、私は非常に突っ込んで強調しているわけです。そこのところを一遍抜本的に洗い直してもらわないと、行革の課題も結局人の問題が引きずりますから、なかなかさばさばと前へ向いて進まないのではなかろうか、こんな気がいたしますが、どうでしょう。
○増島政府委員 今先生が御指摘になりましたような行政の中のいわば硬直性のようなもの、そういうものがあるわけでございます。したがいまして、定員管理といいますものも、いわばそういうものを前提として行っているわけでございます。この定員管理、結果として、厳しい方針のもとで省庁間の定員の再配分は大変大きな規模で行われているわけでございます。また、省庁の中でも、この業務の合理化、今まで行っていたものをさらに権限委譲する、あるいは民間に委託する、あるいは機械を導入する、そういうことを積極的に行ってきているわけでございます。それで、この定員管理は、いわばそういう目的を常に念頭に置いて進めている、私どもはそういうふうに理解いたしております。
○伊藤(忠)委員 おっしゃる意味はわかるのです。ただ誤解があるといけませんから、一点だけ私は発言をさせていただきますけれども、定員管理というものが、今申し上げたようなものがきちっとベースにあって、例えばもうやむを得ないから、どうにも本丸で抱えることができないから、この部分だけは下請に出さなければしようがないのかということで選択肢を迫られるというのはわかりますよ。しかし、初めから何か一番肝心の部分はブラックボックスのままにしておいて安易にやっていくということになりますと、これは働いてみえる皆さんからそれはちょっとおかしいのじゃないかという反発が出ますので、そこのところだけは誤解のないように私も強調させていただきます。 次に移りまして、水道法の関係なんですが、本法案の改正については異議ございません。関連して、従来から改正を強く求めてまいりました問題点に絞りまして質問をいたします。それは水道水源の保全対策についてでございます。 厚生省、お見えだと思いますが、これは発生源の対策とは一体のものでございます。私が具体的に検討を求めたい点は、水道には取水口がございます。これは原水とも読めますが、問題なのは、それの上流には林があり山がありというので非常に自然豊かな地域が多いわけですね。だからきれいな水が流れているわけです。その上流の水質が保全をされないことにはおいしい飲み水というのは確保できないし、住民の命にもかかわるわけで、保全が何としても必要なわけです。 私たちの身近な例にこういうことがあります。上流に大規模な産業廃棄物の処理場が設置をされようといたしまして、業者が入ってきたわけですが、これをとめる手段は現行法ではございません。操業の準備がされ、着々と建設をされていったわけですが、これは非常に危ないという市民運動が起こりまして、当該市は水源条例をつくりまして、そういう業者に言うならば安全確保のために厳しい規制で対抗する、こういうことになったわけでございます。最終的には両者が話をいたしました結果操業中止という方向に流れているのですが、業界の方は黙っては引き下がらぬわけですから、最終的に和解金を要求してまいりました。何と五億を超えます。学校のいい校舎が一つ建つぐらいのお金なんです。業界がそこへ建設をするという計画を固めたばっかりに、市は今言ったようななけなしの財布をはたいて和解金を払わなければいかぬ。重い負担をしても安心してきれいな水が飲めるのだったらということで、当該市の議会はそのことで結論を出しているわけです。 こういう苦い経験を私たちしているわけですけれども、これで問題が解決するかと思いましたら、今度はその周辺にずっとゴルフ場の開発計画が矢継ぎ早に出てまいりました。これがオープンになるということになりますと、どうしてもまた上流の水源が汚染をされる。これはもう産廃処理場よりももっと危険性が多いわけです。それで、何とか取水口をよけるような格好でバイパスをつくってくれということで、県の行政も指導をしているわけですが、それにはもちろん業者にしてみれば建設費がかさみますから、初めのうちはオーケーしておっても、だんだんそれに抵抗を示してくる、こういうことでございます。バイパスをつくるということについても限界が出てきているわけです。 そこで私は質問をしたいわけですけれども、こういう産廃業者の排水だとか、ゴルフ場が水を流しますが、その排水の基準と浄水場の水質基準の差はどれぐらいあるのでしょうか。
○藤原説明員 先生御指摘の、水道水源の上流に産廃処分場の立地、それからゴルフ場の立地が最近各方面に多々見られるということでございますが、私ども、水道を所管している者の立場からは、水道の原水は正常なものであることが望ましいという立場で各種の措置を講じてまいっております。また、排出源の方の規制といいますか、指導といいますか、そういう立場からは、環境部局また公害対策部局の方でそれぞれ基準を設け、指導をいたしておるわけであります。 先生御質問の水道の基準と出口の取り締まりの基準とどういうふうに違うんだ、こういうことでございますが、一般的に申し上げますと、水道の方の飲料用水基準というのが定められております。それは飲む水の基準でございまして、それをベースにいたしまして一般的な公共用水域の基準、つまり河川の水の基準というのが、これは公害対策基本法第九条に基づく環境基準でございますが、これが環境庁の告示で定められております。そしてまた、それを守るような観点からそれぞれの排出源の規制が個別公害立法、例えば水質汚濁防止法等によって基準が決められておるわけでありますが、河川の水の基準と出口のところの基準との関係というのは、環境庁でこの基準を定めるときには、一般的な考え方としましては十倍程度の差ということで定められておるというふうに承知いたしております。
○伊藤(忠)委員 十倍、やわらかいというか緩いということですね。基準の規制の中身が緩いということですね。取水口の近くにそういうふうに開発がだあっと進みます、ゴルフ場が並びます、これはどうしても流れて排出されるわけですが、問題なのは、この取水口に対する水質基準があるのですか。私は、調べましたけれども、ないと思うのです。その点どうでしょう。
○藤原説明員 水道法の基準は飲む水の基準でございますので、浄水場で処理したきれいな水の基準ということでございまして、取水口の基準ではございません。水道法上、直接的に取水口の基準を定めるような制度にはなっておりませんが、少し説明させていただきたいと思います。 特に、最近問題になりましたゴルフ場農薬につきましては、取水口の基準につきまして直接的には定めてはおりませんが、その考え方を取り入れて、それを念頭に置いた措置をとっておるわけでございます。これにつきまして少し御答弁させていただきたいと思いますが、厚生省が定めました水道水の水質目標でございますが、これは生活環境審議会の水道部会の水質専門委員会におきまして審議をしていただきまして、その結果に基づきまして水道水の安全性の観点から水質目標を定めたわけであります。そしてまた、モニタリングの措置とあわせまして平成二年五月に都道府県に対しまして通知したところでございます。一方、環境庁におきましては、ゴルフ場周辺の水域に対する水質汚濁防止の観点から、ゴルフ場からの排出水中の農薬濃度に対する指針、つまりゴルフ場から出てくるところの基準でありますが、それに関する通知を行ったわけであります。さらに、農林水産省におきましては、ゴルフ場における農薬の適正使用について通知を行っております。このようにゴルフ場農薬の使用、環境水への排出及び水道としての利水のそれぞれにおきまして、関係行政機関による対応がとられているところでございます。 それで、取水口での基準ということを委員御質問でございます。これにつきましては、直接これを定めるということはいたしておりませんが、次のような考え方のもとに実際的には取水口での水質レベルを念頭に置いた措置がとられておるわけであります。 つまり、ゴルフ場使用農薬は、通常の浄水処理過程での除去は一般には期待することができないと考えられることから、原水水質を水道の目標値レベル以下に維持することが望ましい、つまり、取水口の地点で水質を水質の目標値レベルに維持することが望ましいと考えておりまして、このような観点から必要な措置を講じられるように部長通知によりまして都道府県を指導しておるところでございます。 この考え方は、ゴルフ場農薬に関連する各省庁の、つまり環境庁、農水省でありますが、共通の認識としまして、それぞれその趣旨の通知が出されておりまして、それぞれ施策が講じられておるところでございます。
○伊藤(忠)委員 この問題も随分時間がかかっているわけですね。そこまで到達するのに全国的にも住民運動や市民運動というのがかなり起こって、やっと腰を上げられたという経過なんです。私も同じことを質問するのは今回三回目なんですよ。 それで、問題なのは、そこまでいっているのですから、取水口に例えば環境基準が一つしかれていますね。このような基準というものを政府がつくられて、基準を上回るのはもちろんいいわけです。下回ってもらうと困るわけですからね。しかも現行法というのはもうかなり時間がたっておりまして、状況がこんなに変化してきてからの法制定ではないわけですから、当然足りない部分は充実させていくのが法律でございます。そういう意味からいけば、この取水口の水質基準というものをチェックポイントとして新たに一つ設けるということを決断されてはどうですか。今言ったような行政指導でやっていくというのはそれはもちろんその法改正の前提なんだというふうに理解をさせていただければそれはそれでわかるのですけれども、それならそれで、近い将来に法改正に向けて踏み込んでいきたいというふうなスタンスでの今の行政措置なのかどうかということも含めて見解を承りたいと思います。どうでしょう。
○藤原説明員 その点、法制度で仕組めるかどうかということにつきましては、いろいろ検討しなければいけない点がございまして難しい問題がございます。なお今後検討していきたいと考えておりますが、先ほども申しましたように、当面は行政指導で先ほど言いましたような措置を進めることによりまして、ゴルフ場農薬等の問題について問題のないように対処していきたい。そして、その成果を見つつ、どういう問題が生じるのかそういう点をよく見きわめつつ、必要な措置につきましては今後検討してまいりたいと考えております。
○伊藤(忠)委員 行政指導をおろされてそれを受けて立つところは、県ですか、それとも当該の市町村ですか、具体的にやるところは。
○藤原説明員 これは三省庁から指導が行っておりますが、厚生省から出しております指導は都道府県の水道を担当しておる部局を通じ、そして実際的には各水道事業体、つまり市町村に対する指導であります。それから環境庁から出ております指導は都道府県の環境部局がこれは原則的であります。農水省から出ておりますのは都道府県の農林水産部局というところに指導が行っておるという、そういう関係でございます。
○伊藤(忠)委員 実際に仕事に携わるというのですか、やるところといえば当該の水道事業体になるのでしょう。当該の水道事業体はいろいろな任務を持っていますね。責任体制は水道法二条で定められているわけですから、もし水に万が一のことがあったら、これは当該市の水道事業体が水道法によって責任を問われるわけですからね。そこがやはりやらなければいかぬわけですね。そこに対しては中央の指導というのはきちっと行き渡るようになっているのでしょうか。そのあたりをお答えいただきたいと思います。
○藤原説明員 先ほど御答弁申し上げましたように、都道府県の水道担当部局を通じまして全国の水道事業体に厚生省の指導通知を出しております。 なお、定期的に関係の課長または係長を集める会議を厚生省で開催いたしておりまして、そういう席におきましてもその趣旨を徹底するように指導をいたしておるところでございます。
○伊藤(忠)委員 ひとつ指導を強化していただいて、法改正問題に向いても前向きに対応いただきたい。このことを強く要請申し上げたいと思います。 この問題は最後になりますが、それが一つの方法でありますし、もう一つは水源上流の一定エリア、ここには今言ったような水を汚染するような、どういうのでしょうか事業所というのですか、事業体が立地しないように立地規制を行う、これもあわせてやられませんと、なかなか水質の保全が難しい、こう判断するわけです。この点も私たちこれまで強く政府に対して要請を申し上げてきたわけですが、この点についての態度を聞かせていただきたいと思います。
○藤原説明員 水道の水源地域またはその上流における発生源の立地規制についてのお尋ねでございますが、従来、我が国の法体系では公害の発生する企業の規制またはそれの立地についての指導というのは、公害関係、または環境保全関係の法体系でなされてきたわけであります。水道法の範疇でそういうのを実施することが可能かどうかという点のお尋ねであろうかと思いますが、水道も河川の一つの利用者であります。また、そのほかいろいろな利用がなされて、総合的にどういう水質にすべきかというのを公害対策基本法の九条に基づく環境基準で定め、そしてそれの維持、達成を個別関係法で規制していくというような法体系になっておりますので、水道サイドの要望としましては、その環境基準がいかに定められるかというところに意見を申し述べていくということで十分水道の立場は守れるのではないか、このような考え方でおります。
○伊藤(忠)委員 これは環境庁へ持っていく話ですか。おたくじゃできぬ、おたくはもう水道法に限られているのだから、その範囲の話はできるけれども、それから先の話は環境庁の分野の問題だ、こういうことですか。
○藤原説明員 現行の法体系で考えまして整理しますと、そういうふうなのが素直な考え方ではないかというふうに考えております。 伊藤(忠)委員 ではまた改めて取り上げて環境庁にお尋ねします。 しかし、この縦系列というのはすごいですね。一つの問題を持ち出しても、今言ったようにここからここまではおれのところのすみ分けで、ここは隣の話だからということでなかなか話がうまくいかないのですね。ところが、結局原因をつくっているのはそこなんですから、そこのところの一番の蛇口をとめてくれと話しているのに、出るところだけはチェックするけれども蛇口はそのままだというのですから、これはどう考えても本質的にはなかなか問題の解決にはならないような気がします。事ほどさように縦割り行政の弊害というのが一つの環境汚染をとらえても非常に出てきているわけで、これは御答弁は要りませんが、そういう意味ではこういう問題は行革の中にも入るのじゃないですか。行革の範囲に入ると思いますよ。やはり一番苦労するのは住民ですから、そのことを私は訴えたいと思います。 次に移りますが、部落問題について、二、三質問をさせていただきます。 長官御承知のように、これまで予算の分科会とか各委員会で六十人を上回る同僚議員それぞれの立場から質問がなされて今日を迎えているわけでございます。総理を初め総務長官は、本問題は憲法に保障された基本的人権にかかわる重要な問題であり、問題解決に向け積極的に取り組む、こういう答弁をしてこられたわけであります。また建設大臣は、これまでの取り組みをいささかも後退させるものではない、さらに、同和行政というものはようかんを切るようにはいかない問題である、このような答弁もされているわけですが、長官のお考えも今申し上げたような答弁と変わらないものだ、このように私たちは判断をいたしますが、長官、どうでございましょうか。
○佐々木国務大臣 この問題は基本的人権という憲法の根幹にかかわる本当に大事な問題である、こういう基本的な認識でございます。これまでもそういう認識のもとに三たびの特別法で対策を進めてまいったわけでありますが、私は、その結果相当の成果がおさめられたものだ、こういうふうに思っております。 ただ、率直に言わせていただきまして、環境の整備の面は着々と進んできておると思いますけれども、心理的な差別と申しますか、そういうものにつきましてはなお今日そういう事象が指摘をされて、報道などもされておる、根絶を見ていないということは事実だろうと私は思いまして、この点は大変残念なことだ、こういうふうに思っております。 現在の特別法は御承知のとおり最後の特別法ということで、来年からは一般対策の方へ移行することにしておるわけでございます。どのようにして円滑にこれを持っていくか、こういうことにつきまして、現在、御案内のとおり協議会で御協議をいただいておりまして、その御答申と申しますか結論を私ども尊重しまして対応していきたい。 いずれにしましても、基本的人権という本当に大事なことにかかわる問題でございますので、今後とも努力をしてまいりたい、このように考えております。
○伊藤(忠)委員 ハードの面は今日までの特別法でそれなりの成果を上げてきた、しかしソフトの面に目を向けるとまだまだ多くの課題が残っている、一般対策として今後は継続してやっていく、そのために審議会で御議論をいただいている最中である、答弁を要約すればそういうことだったと思うのです。つまり、特別法でやってきて、今長官の答弁にありますとおり、なおかつ多くの問題が残っている、山積している、それが消化をされていない、解決されていないということを長官みずからも認められているわけです。にもかかわらず一般対策でやっていくということは、特別立法で特別に対策をやってきてもなおかつ消化ができない、解決ができないという現状を一般対策でやっていけば解決できるというのでしょうか。私はそう思いませんね。その点どうですか。
○小山政府委員 ただいまの御質問でございますけれども、私ども、今回の特別法におきまして、前二回の特別法と同様に同和関係事業を実施する地区をいろいろ全国的に挙げてもらいまして、そして同和対策特定事業として現在事業を実施しているわけでございます。 それで当初五カ年間の計画を見積もりまして、各年度それに対して消化していくことをさらにきめ細かにやって、そして予算措置をして続けてきた、それで、最終年度につきまして、今年度の事業費につきましては、当初の予定を満足する予算措置をしてただいま実施に入っているということでありまして、国、地方公共団体一体となりまして今年度精いっぱいの努力をしていきたい、またいかなければいけない、このように思ってやっているところでございます。
○伊藤(忠)委員 ハードの面は大きな一定の成果を上げてきたというのはそれはそうだと思います。これは関係者の皆さんもそのように認識をされています。しかし、問題はそれで全部は解決していないわけです。実態調査も昭和六十年ですか、言うならばもう随分前の話で、その後どうなっているのか、実施状況はどういう格好になっているのか、未解放部落の問題もございます。ですから、そういう実態調査一つとってみても、現状認識そのものも政府の判断と実際の実態とかなりの懸隔があります。特別法で重点的にやってきてなおかつそういう現状なんですから、今後もさらに重点的な施策なり対策が必要だと私たちは考えているわけです。逆に伺いますが、問題があっても一般対策でやっていけばいい、そういう特別の重点的な対策は必要がない、こういうお考えですか。
○小山政府委員 同和関係事業の状況につきましては、先生おっしゃいますように、それから一般にも言われていますけれども、ハード的な側面についてはかなりの程度の改善がなされてきている、しかし、心の問題にかかわる部分については残念ながら幾つかの事象が出てきているというようなこと、これは私どもも伺っております。 それで、一般対策へ移行した後の行政というものはそれで十分やっていかなければいけない、このように思っているわけでございます。それから、特に心に関する啓発事業、啓発の推進、充実、こういうことについてはこれから先十分今まで以上に配慮する努力をしていきたい、またいかなければならない、このように思っているところでございます。
○伊藤(忠)委員 私が質問をしましたのは、ちょっとすりかえられたら困るのですけれども、とにかくとりわけソフトの面は問題をまだ抱えているわけですよ。ですから、それは一般対策でやると言ったって、特別対策でやってきてなおかつできないのが一般対策でできっこないじゃないかというのが私の質問なんです。それに対して、できるという答弁でも結構です、できないという答弁でも結構ですから、どうぞお答えください。そのかわり、これはいいかげんな答弁ではいけませんよ。
○小山政府委員 今回の特別法を制定する前に、昭和六十一年、地域改善対策協議会が意見具申を出されました。これによりますと、「地域改善対策は、永続的に講じられるべき性格のものではなく、迅速な事業の実施によって、できる限り早期に目的の達成が図られ、可及的速やかに一般対策へ全面的に移行されるべき性格のものであることを明らかにするため、限時法とすべき」という御提言をいただきまして、それに基づいて現在の法律ができ上がっているわけでございます。 それで、この法律を受けまして、私ども行政機関は五カ年の計画を見積もり、そして各年度円滑な事業の実施、推進を図ってまいってきているところでございまして、その辺のことがあり、実態面についてはかなりの程度改善されてきている。さらに、この時点での評価を受けまして、この時点でといいますのは現在の法律ができた時点でございますが、その法律ができる過程におきましても、国会におきまして全会一致で御承認をいただいた結果でき上がったものでございますから、それを受けて私どもは鋭意努力を積み重ねてまいってきた、こういうことでございます。
○伊藤(忠)委員 その評価の問題ですけれども、これは客観的に言うならば、評価を正しいものにするという点からいえば、やはり今日的な実態調査をやるべきじゃないですか。そのことをやられた上で議論される方が問題点を正しくとらえて議論されるわけですからあるべき姿に近いと思うのですが、それならその点はどうですか。
○小山政府委員 現在、地域改善対策協議会で御審議いただいている過程におきましていろいろな方からの御意見を伺っているというのが、まずスタートからの運びでございました。といいますのは、全日本同和対策協議会、これは地方公共団体のまとまった団体でございますが、そこの御意見をまず忌憚のない形でお聞き申し上げた。それから関係団体につきましてもそれぞれ個別にお聞き申し上げて、そして現在関係省庁がいろいろ現在までの状況等を整理しているということでございまして、広く意見を聞いているということで、実態把握はむしろ生の声を伺っているという形で処理しているところでございます。
○伊藤(忠)委員 どうもこだわってみえると思うのですけれども、そういう権威ある一つの審議会というのですか、協議の場を設定して、そこの答申を政府にしてみれば非常に重視をしていきたいという気持ちがそこに据わっていると思うのです。それだとするならば、例えばハードの面でも今日までの取り組みによってかなり問題の解決も進みつつあるというけれども、それは、ほとんど問題がないぐらいやってきたんだとは言えない状態なんですね。ましてやソフトの面についてはこれからの課題ということを政府の方も言われているわけです。しかも、六十年に実態調査をやってから本格的なものはやっていないわけですね。それで、いろいろな出席の皆さんの、委員の皆さんの意見を聞くのが実態調査よりもいいんだと言われますけれども、それは科学的じゃないのじゃないか。それは、政府の答弁としては非常に非科学的な考え方だと思いますね。それだったら、実態調査をどのようにやるかということを協議いただけばいいわけですが、まず実態調査をやって、その上で議論をなさるというのが道筋として当然じゃないですか。どうでしょう。
○小山政府委員 その辺につきましては認識のすれ違いということになるかもしれませんけれども、私たち実態調査を実施しましたのは、先生おっしゃいますように、昭和六十年の時点で実態調査をいたしました。それを整理しまして、いろいろな方に御照会をし、検討していただいて、六十年の調査の後、昭和六十一年末に地域改善対策協議会から意見具申をいただいたわけでございます。そしてそれに基づいて現在の法律ができ上がっている。それから一年一年と経過していますが、現在四年目を過ぎたところであるということでございます。私どもとしましては、この期間でございますので、いろいろな方の意見を実際にお聞きする頻度を多くするというようなことで事は運ぶのではなかろうか、やはりフェース・ツー・フェースでお話し合いをしたいという意向を強く持っているのでということで、そのようなことで関係方面に御相談申し上げて、お話し合いをしているというところでございます。
○伊藤(忠)委員 認識のすれ違いというようなことで、全く相対立するような答弁以外におっしゃらないわけですけれども、それは私は困ると思います。どんな場合だって問題解決を正しくやっていくというのはそういう道筋をとるべきだということを私は強調しておきたいと思います。問題をいたずらに紛糾させるというなら話は別ですよ。問題を解決していくために、言うならば合理的な手法でやっていく、それには客観性がある、科学性があるということだったら、またそれを求めていくためには、六十年に、本格的ではなかったのでしょうが、実態調査をやられた。それから全然やられていないということだったら、それを抜きに次のところに進んでいくというのは、どう考えても、私は順序が逆だと思います。この点だけははっきり申し上げておきたいと思います。 なお、答弁を聞いておりましても腑に落ちないのは、一般対策でそれこそとりわけソフトの面に多くの課題が残っておりまして、この問題を早急に解決していかなければいかぬという点では、今も答弁がありましたように一致しているわけです。早急に解決していくというのは長官もおっしゃいました。ということになれば、相当これは一般対策に含んでしかも早急に多くの問題の解決をやっていくというのでしたら、一般対策じゃなくて、これまで特別措置でやってきたのと同じような考え方で、言うならば特別対策的に重点的に継続してやっていくということが当然ではないですか。その点、もう一遍聞かせてください。
○小山政府委員 差別にかかわります問題は、いわゆる実態的な側面と心理的な側面、あるいは先生のお話ではハード的な面とソフト的な面、こういうことでございます。その進捗といいますか同和問題の解決への程度につきましては、いわゆるハードの面はかなりの程度進んでいる、それに比べて相対的にソフトの面について進みが遅い、こういうことが見られているというわけでございまして、全くソフトについては進捗がない、こういうことではない。この辺につきましては、現在の法律が施行されまして二年たった後の平成元年にある談話が出ておりまして、「同対審答申で指摘された同和地区の生活環境等の劣悪な実態は大きく改善を見、同和地区と一般地域との格差は全般的に相当程度是正され、また心理的差別についてもその解消が進み、その成果は全体的に着実に進展を見ているところである。」こういうコメントがございます。私ども、それに甘えることなく、関係省庁それから地方公共団体、さらに強い団結を持って進んでいるということでございます。今後ともそのソフト面で、特に心に関する問題というのは、これは啓発ということに尽きていく側面があると思いまして、なお一層努力をしたいと思います。
○伊藤(忠)委員 何か団体交渉をやっているみたいですね。もう紋切り型の答弁以外にどうもおっしゃるような雰囲気がないのですが、ソフトと言いますけれども、啓発だけじゃないですよ。あなた、そんな問題認識だったらこれは大変なことでして、私、申し上げますけれども、それははっきり違いますね。そんな問題じゃないですよ。今の答弁ははっきり私は否定をしたいと思いますね。そんな考え方でやられるのだとしたらこれは大変な問題を残しますから、これははっきりと問題点だということを提起しておきたいと思います。 次に、同和行政を行っております自治体で構成している、今も答弁の中に触れられておりましたが、全日本同和対策協議会ですかこれが三月十九日に決議をされているわけですが、その中身を抽出して申し上げますと、「総合的な施策を推進する根拠となる」云々「法的措置の実現を」望むという、こういう決議がございます。二十八府県、一千三百三十四市町村の同様の議会決議、これも出されているわけですが、こういう決議というのは政府として尊重される気があるのかないのか、このことをはっきりひとつ答弁をいただきたいと思います。長官、お願いいたします。
○佐々木国務大臣 先ほどから私も申し上げておるのでございますけれども、我々は、現在の特別法というのは最後の特別法だ、こういうことでつくっていただいた、こういう認識を持っておりまして、そういうことで今まで全力を挙げてきた。最終年度でございますから、ことしも全力を挙げていく、こういうことでございます。 その後のことにつきましては一般対策へ移行したいということで、どういう問題があってどうするのかということも含めて今の地域改善対策協議会で幅広く御議論をいただいておる、その御意見をいただけばそれを尊重して四年度からの仕事にかかっていきたい、これが私どもの基本的な考え方であるわけでございます。 今お話のございました自治体関係の皆さんの御要望というのは、私もこれは承知をいたしております。ただ、そういうことで現在の法失効後の対策をどうするかという問題に関連をしますので、地域改善対策協議会の方でこの問題も含めて御検討いただいている、こういうふうに理解をしているわけでございます。恐らくそういうことも十分自治体の関係者の皆さんのお話をお聞きをして、そうしてお気持ちもよく理解をして、そうしたことを踏まえて審議が進められていくもの、こういうふうに理解をいたしております。その御答申が出ましたら、それを尊重して対応していきたい、こういうことでございます。
○伊藤(忠)委員 協議会が答申を出したのですが、今審議しております協議会にその決議が出されたわけではありませんからね。これは政府に対して出されたと思うのですよ。だから長官に、そういう決議を尊重されるんですか、どうですかということを聞いているんですからね。その点をお願いをします。
○佐々木国務大臣 それは、関係の自治体、大変一生懸命やっていただいております。そうした方々の御意見でございますから、当然これは尊重すべきものである、こう思います。 ただ、次年度以降の、どうするかということに関連をいたしますので、それにつきましては、今協議会の方で御審議をいただいているということでございますので、私はそう申し上げているわけでございます。それは自治体の御意見ですから、これはもう尊重するのは当然のことだ、こういうふうに私は考えております。
○小山政府委員 済みません。先ほど先生啓発の問題のかかわりのことをおっしゃいましたので、私、弁解ではございませんけれども、真意のところを申し上げますと、いわゆるソフトの中に心に関する差別の問題と、ソフトでもやはり事業にかかわる種類の問題と、こういうものがございまして、そのうちの心にかかわるというのがやはり一番難しい問題であろうと思うのです。その面につきましては、啓発が第一、こういう意図でございまして、もちろんそのソフトの中で事業にかかわる部分というものがあるということは認知しております。
○伊藤(忠)委員 次の問題に移ります。 外務省からお越しいただいているわけですが、遅くなりましたが、ひとつよろしくお願いいたします。 実は、UNHCR、国連の高等弁務官緒方貞子先生が来日されております。昨日も外務大臣とお会いになっておりますけれども、私も三月の中旬に実はヨルダンのアンマンへ行きまして、全国から集まりました基金でもって避難民の輸送機のチャーターを可能にできるような資金を現地のIOMに実は差し上げたわけです。そういうことで、事前のいろいろな状況調査あるいは国連の関係機関から事情を聞かせていただくという機会もございまして、その中で緒方貞子先生にもお会いをさせていただいたわけです。とりわけ難民高等弁務官事務所として一番窮しておるのは、難民救済に伴います機敏な対応が必要である、そのことができれば多くの人命を救うことができる。ところがなかなか、国連にも予算が厳しい状況の中で思うように行動が起こせない状況にある。一つの例として、例えば専用機をHCRが持っているということにでもなれば、そういう問題の地域に飛んでいって、とりわけ命が危ないというような難民の皆さんを救出することができるし、あるいは高等弁務官事務所としての仕事の機動性が高まる、こういう強い訴えも話の中でございまして、私たち帰りまして党内でも議論をし、経済大国日本だし、国際貢献のやり方はさまざまありますが、そのうちの一つとしてHCRに対して我が国から専用機を一機ひとつ贈ってはどうかというので、議論の末決めまして、既に総理に対しては二度にわたってそのことを強く要請してきているわけでございます。これはもう審議官は御承知だと思いますが、国際赤十字がございますけれども、あの国際赤十字の本部にはスイス政府から専用機がたしか贈られておりまして、これを非常に活用して国際赤十字は奮闘している、こういう進んだ例なども現地で私たち聞かしていただいたわけでございます。 それで、日本の政府を初め、最近では民間の皆さん方が救援資金なり救援物資なり、あるいは人的派遣でボランティアとしてそういう地域にすっ飛んでいくというケースがふえております。私が行きましたときも、アズラック・キャンプですが、このキャンプには日本から十名の大学生が来ておりました。主体はヨルダンの皆さん、赤新月社が当たっているわけですが、その十名の中の二名は女子大生でしたけれども、言うならばヨルダン人と日本人が寝起きをともにして難民キャンプのお世話をしていたわけです。日本の青年は非常にすばらしいということを彼らは私に語っておりました。大体日本を知るのは、アンマンの市内でもトヨタ、日産の車を中心に日本車が走っておりますが、自動車で日本を知るか、テレビや電化製品で日本を知るかということだけだった、ところが、初めて日本の青年にこういうふうに会えて、一緒に寝起きをしてボランティア活動に従事をするという生活を通じて、日本人はすばらしいということを知ったと、心から称賛していました。大使館はもちろんヨルダンにもあるわけでして、大使館の皆さんも御苦労なさっているわけですが、大使館の皆さんの顔を見るなんていうのは一般の国民はほとんどないわけで、そういうふうな一般の人が日本人と接する機会というのは、まさにこれは民際外交でなければかなわないことだと思うのです。そういうことを通じて、言うならばそこに友情や人間愛が生まれていく、連帯がそこに実はお互いに確立されていくということを私は現地でかいま見たわけでございます。 そういう中で、特に、話は飛ぶようですが、ジュネーブを中心に国連の機関がございますけれども、今回の中東湾岸戦争を契機に随分と活躍をされているわけですが、そういう国連機関の中に占めます日本人のスタッフの数というのは非常に少ないですね。非常に少ないです。例えば緒方貞子さんを長にします難民高等弁務官の中でも日本人のスタッフは、全体で二千人いる中で二十三人かそこらと私たしか聞きました。そうすると、言うならばあとは全部大体ヨーロッパというか西欧の皆さん中心に動いておるものですから、日本の援助は非常に高く評価をされていまして、日本国というのは政府が約束してくれたらすぐにお金も送ってくれる、あるいは民間のいろいろな基金も物資も集まる、それは報告には大変載っているわけですが、しかしそういう国際社会の中では日本の顔、日本人の顔はまだまだ見られぬということをさまざまな立場で皆さん強調されておりました。お金を出して済む問題ではないという今日になっていることはもうみんなが認め合っているわけですが、そういう中で一体何ができるかというようなことを私たちも議論したわけであります。 例えば緒方貞子さん、実は事務総長の要請もございましたし、外務省中心に緒方貞子さんをサポートしようということで送り出されたことだろうと思うのですが、高等弁務官の長がそこに座られて、それで仕事をなさるということになれば、そういう出身の国だからどうのこうのという狭い範囲だけではなくて、つまり日本から専用機一機ぐらい贈ってはどうか、こんなふうに私たちは痛感をして帰りまして、その後党内でも議論をし、政府に対して再三そのことの実現を実は要望してきておりますので、きょうはこの問題についてひとつ前向きの答えをいただければありがたい、こう思っているわけでございますが、どうですか。
○河村説明員 伊藤先生にはジュネーブ、さらにアンマンを中心にいたしまして、いわゆる難民、避難民の状況について御視察をいただき、また、国連の諸機関ともいろいろと意見を交換していただきまして、その後お帰りになってからも、いろいろと貴重な御提言等をいただいて、外務省としても先生の努力に深く感謝している次第でございます。 特に人的貢献の話は従来から、特に湾岸危機が始まりましてから、我々としても常に念頭に置いて考えていたところでございまして、ボランティアの方々にもぜひ行っていただきたい、そのためにはどういう仕組みが適当であるかということについても案を凝らしましたし、現在もそれをさらに促進するような方法がないかということでいろいろと考えております。 ちなみにUNHCRについての日本人のスタッフの数にお触れになりました。大体二千人に二十人ということでございますので一%というのが日本人のスタッフの占める割合でございますが、他方、UNHCRに対します日本の最近の拠出は一三%とか一五%ということでございます。お金に比例する形で人的貢献をするならばまさに二百人程度がいてもおかしくないということでございまして、これも別の課題であろうかと存じます。 御指摘のございましたいわゆる専用機の話でございますけれども、特に緊急事態とも言えます現在のような状況の中で、難民、避難民への救援、援助関連物資を輸送するためにUNHCRが専用航空機を所有しているということになればUNHCR自体によります迅速な難民援助の実施に寄与するであろうということは、常識的に考えてもそのとおりであろうかと考えております。その意味で、伊藤先生を中心として社会党の方からいただきまじた御意見は貴重な御意見である、このように考えております。 同時に、難民、避難民援助のためにはいろいろなニーズがございます。同時に、現在のような状況を考えますときには、UNHCR以外にもいろいろの多くの国際機関が援助に関与しているということでございますから、UNHCRを初めといたします国際機関全体に対する援助をどういう内容のものにするか、どういう内容のものにすれば最も効果的であるかということも常に念頭に置いて考えていかなければならない、このように認識しております。 このような状況でございますから、例えば物資の輸送を実施する方法に関連いたしまして最善の方法が何であるかということにつきましては、御提案の航空機の件を含めまして諸々の側面から慎重に検討してまいりたい、このように考えております。 ちなみに、これも先生御存じかもしれませんが、最近、我が国政府はトルコ及びイランに対する種々の救援物資の輸送のために航空機をチャーターいたしました。地方自治体からいただきました乾パン総計五十トンを輸送するために、これはトルコ向けでございますけれども、三便の飛行機のチャーターというものをいたしまして、そのチャーターの費用を払うということをいたしております。さらに、イランに対しましては、いわゆるNGOからたくさんの物資をいただきましたので、こういう物資の輸送を中心ということで飛行機のチャーターということを考えまして、その費用を払うということを決めておる、こういうことでございます。
○伊藤(忠)委員 時間もございませんのでこれで終わらせていただきますが、努力をされていることは私たちも評価をしているわけですが、幾つか国際貢献のやり方があると思います。問題はパフォーマンスですね。だから、日本から贈られた専用機が飛んでいるということは非常に意味があるわけですよ。お金をたくさん出したから、みんながたくさん出したということを一様に認めてくれるだろうといっても、世の中はそんなに甘くない。そんなものじゃありません。だから、非常に効果的な、言うならば非常に大切なそういう資金を使うわけですから、しかも効果的にやっていくということも一面考えなければいかぬ。そういう意味で、私たちはそこに願いも込めて専用機の問題を言っているわけですから、何も別に専用機をこちらから贈らなくても、言うならば国連全体にいろいろな支援、資金を送っているわけですから、その分で買えばそれで済むということだって議論はなるのでしょうが、そんな平面的なことを言っているのじゃないということもひとつ外務省の方も受けとめていただいて、これからまた継続して私たちも話をさせていただきたいと思いますが、問題の解決に向けて努力をいただきますように心からお願いを申し上げたいと思います。 以上で終わります。
○近岡委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ─────────────
○近岡委員長 この際、本案に対し、三浦久君から修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。三浦久君。 ───────────── 「行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案に対する修正案」 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○三浦委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題になっております行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案に対する修正案の提案理由とその内容の概要を御説明申し上げます。 まず修正案の提案理由についてであります。 行革審答申に基づく国の権限の地方自治体への委譲及び国の地方自治体への関与・必置規制の緩和を進める十八本の法律の一部改正案のうち、六本の法律は福祉、教育等の行政の後退につながるもので賛成できないということであります。 また、法案は三十四本の法律を一括して処理しようとするものであり、法律は九省庁の所管にわたり、国会では九委員会にわたる内容で、政府の法案提出方法そのものが議会制民主主義を尊重する上から問題であります。したがって我が党は、住民犠牲につながる六法律の一部改正案を削除する修正案を提案するものであります。 なお、許可認可等臨時措置法の廃止とその関連法の改正については、大東亜戦争を遂行することを目的とする戦時行政特例法の一つが戦後四十六年間も廃止されず、さらに十年前の一九八二年二月、大阪地裁において憲法違反の判決がくだされた法律であることから見て、政府の廃止措置は、余りにも遅きに失しているとはいえ当然であります。 次に修正案の概要を申し上げます。 二ヘクタール以上の農地等の転用許可を都道府県知事に委譲しようとする農地法の一部改正は、通常の場合には二ヘクタール以上の農地等の転用権限を大臣に残しながら、リゾート法、テクノ法、多極分散促進法等の五法律に関する大規模開発についてのみ都道府県知事に権限を委譲しようとするもので、法律上の整合性からも矛盾しており、結局リゾート法等に基づく大規模開発に農地転用を促進することにほかなりません。 指定都市が設置する幼稚園の設置や廃止を都道府県教育委員会の認可から届け出に緩和する学校教育法の一部改正は、幼稚園の統廃合が進められている今日、幼稚園の安易な統廃合につながるものであります。 保健所運営協議会の設置基準緩和を図ろうとする保健所法の一部改正は、地域保健、医療保健の計画策定が言われる今日、地域住民の意見を保健所運営に反映させる上で、極めて重要な運営協議会の統廃合を進めるもので、認められません。 温泉審議会を自然環境保全審議会に統合する温泉法、自然環境保全法の一部改正は、温泉保護の上で必要な化学、地質学、衛生学などの専門知識や利害調整など独自の審議を軽視し、貴重な資源である温泉保護行政を後退させるものであります。 性病の治療、予防等の国庫補助を廃止する性病予防法の一部改正は、性病がいつ蔓延しないとも限らず、安易な国庫補助の廃止は認められません。 以上、六法律の一部改正条文の削除を行うものでございます。 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして、修正案の趣旨の説明を終わります。
○近岡委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 ─────────────
○近岡委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に付するのでありますが、先ほどの理事会の協議によりまして、討論は御遠慮願うことになっておりますので、御了承願います。 これより採決に入ります。 行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、三浦久君提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○近岡委員長 起立少数。よって、三浦久君提出の修正案は否決されました。 次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○近岡委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ─────────────
○近岡委員長 ただいま議決いたしました法案に対し、斉藤斗志二君名三名から、四派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。山田英介君。
○山田委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について配慮すべきである。 一 地方公共団体の事務処理に対する国の関与については、現地性、効率性及び総合性という基本的観点に立って今後とも不断の見直しを行い、国の規制については必要最小限にとどめるよう整理合理化を図ること。 一 法令等により地方公共団体に設置が義務付けられている行政機関、付属機関及び特別の資格または職名を有しなければならない職については、今後とも不断の見直しを行い、地方公共団体の自主的な行政改革の促進に資するようにすること。 一 機関委任事務及び許認可等の整理合理化については、地方公共団体等の意見・要望等を踏まえ、今後とも積極的に推進するとともに、機関委任事務の新設に当たっては、制度本来の趣旨に適合するように努めること。 一 国と地方の間の事務配分及び費用分担について、地方公共団体等の意見をも踏まえつつ見直しを進めること。また、地方への権限の委譲に当たっては、地方自治の本旨に則り、地方公共団体の事務・事業の執行及び財政運営に支障を生ずることのないように適切な措置を講ずること。 一 国と地方の事務・事業の配分に当たっては、高齢化社会に対応するため、保健医療福祉等に係る行政水準が多様なニーズに適合するよう配慮を払い、サービスの充実について、さらに一層の推進に努めること。 本案の趣旨につきましては、先般来の当委員会における質疑を通じて既に明らかになっておることと存じます。 御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○近岡委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○近岡委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。佐々木総務庁長官。
○佐々木国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、御趣旨を踏まえて対応してまいる所存でございます。 ─────────────
○近岡委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○近岡委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会