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120回国会衆議院1991/04/18

内閣委員会 第9号

発言数
313
登壇者
29
会派数
4
開催日
1991/04/18

会議録

近岡理一郎自由民主党

○近岡委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、行政事務に関する国と地方の関係等の整理及び合理化に関する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北川昌典君。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 おはようございます。  ただいま議題になっております法案に関連して、幾つかの問題を御質問申し上げたいと思います。  まず、新行革審の答申と法案との関係についてでございます。今回提案されました法案は、臨時行政改革推進審議会が出したいわゆる国と地方の関係等に関する答申、この具体化を推進することを目的といたしておりますが、またこの答申の内容はそのまま行革大綱として閣議決定がされておるところでございます。こうしたものに対して今回出されました法案を見てみますと、閣議決定された事項つまり行革審の答申内容、それと今回出された法案の中身は、比較してみますと、権限委譲の事項につきましては、閣議決定事項が四十七項目。そのうち今回法案に入っているのはわずかに五項目。さらに、関与・必置規制の緩和は二十八項目中十二項目、こうなっております。特に補助金の整理合理化に至っては六十七事業中にわずか一事業にすぎない、こういう状況でございます。  そこでお尋ねいたしますが、法案に盛り込まれた事項が、権限委譲や補助金等の整理合理化で答申を大きく下回っておりますね。このことは極めて遺憾である、こう思うのです。同時に、答申の軽視ではないかとも思うのですけれども、これに対しての総務庁長官の御答弁をお願い申し上げたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 第二次行革審答申で個別に指摘されました事項、今先生がおっしゃいましたように百四十二事項ございますが、この中には法律改正を要するもの、あるいは政令改正を要するもの、あるいは省令、あるいは通達等あるわけでございますが、法律改正を要する事項は約二割ございます。  今回この一括法案で措置しますものは十七事項でございます。さらに今まで法律改正が行われておりまして既に成立しておりますもの、それが四事項ございます。老人福祉法等の一部を改正する法律による措置、これが三事項ございます。それから国民健康保険法の一部を改正する法律による措置が一事項ございます。合わせて四事項でございます。それからなお、今国会で別途法律案が提出されておりますものがございます。銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律、これによります措置が一事項ございます。  それ以外でございますが、この答申の中で指摘されておりますもののうち、なお今後地方制度調査会における地域中核都市につきましての専門的検討の結果を踏まえて措置する予定のもの、そういうものも四事項ございます。その他若干の事項、関係審議会で検討が進められておるものがございます。  それで、先ほど百四十二事項のうち実行されていないものが多いじゃないかというようなことでございましたけれども、法律改正を要しない事項につきましても着実に実施されてきておりまして、その実施状況は実施予定のものを含めますと八割近くになっております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 総務庁は、昨年の十一月二十八日に許認可事項に関する実態調査をされましたですか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 許認可に関する調査を私ども総務庁の方でいたしております。毎年いたしております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 その結果について、地方との関係の分を報告いただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 許認可の実態調査は毎年いたしておりまして、それにつきましては行政監察局の方で行っているわけでございます。この数につきましては、今度の一括法に関係します国の関与の関係の実態調査の結果につきましては、平成二年三月三十一日現在でございますが、総数が三千八十三件になっております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 六十三年に比べると八件増加、こういうことになると思うのですけれども、まあ一方では委譲していく、一方ではこうした許認可の権限が増加していく、ここあたりはどのようにお考えになっておるのかお聞かせいただきたいと思います。特に、国が権限を持つ許認可などの総件数は平成二年三月末現在で一万五百八十一件、その前年に比べて百四十件ふえた、こういうことで、一方では地方に委譲していく、一方ではふえていく、これでは何か追っかけごっこのようなことで、果たして今一極集中を多極分散にしようという基本的な方針がこのことによってスムーズにいくのかどうか、私ども大変危惧するものでございます。国がしようとすることと裏腹の状況が毎年出てきておる、こういうふうに言わざるを得ないと思うのですけれども、そこあたりはどうなんでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 許認可につきましても、それから国の関与につきましても、基本的には国民の負担の軽減、あるいはまた、民間の活力の活用、そういう観点から許認可はできるだけ抑制する、そういう基本方針でございます。また、国の関与につきましても、これは地方公共団体が行います行為につきまして国がかかわりますもの、そういうものをできるだけ少なくしていく、これも基本方針でございます。  そういう基本方針のもとではございますけれども、しかし、行政の中にはやはりいろいろな観点から規制を要するものがあり、そういう要請も多いわけでございます。それに当たりましては、関係省庁、当該担当の省庁も当然でございますけれども、共通制度官庁もそのことをいたずらに拡大していかない、そういう観点から厳しいチェックをして進んでいるというのが現在でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 基本方針に沿って、今後は抑制するものはしていく、委譲していくものはしていく、こういうことで進んでいただきたいと思うのです。  次に、補助金等の改善についてでございますが、報告に盛り込まれました六十七事業のうち、今回廃止されたのはまさに実効性を失った一件のみでございます。特にこの補助金等の問題につきましては、国と地方の関係において常に問題になってきたことでもございます。行革十年の中で、特に地方六団体あるいは地方制度調査会、こういったところから常に要請なり答申というものが出されてきたと思うのですけれども、特に、行革特例法ができて以来十年間にわたって暫定措置としての一律カットが続けられておるわけですね。しかも、今国会で成立した補助金カット法は、今までのとはかなり性格が違っております。過去の補助負担率カットについては、国の財政再建という大義名分のもとで地方自治体に犠牲を求めたものであったわけでございます。地方団体からすれば、国の赤字公債縮減のためという理由そのものにも理不尽があったにしても、今回の暫定措置というものは、従前からいきますと十二年間続くわけでございまして、確かに地方自治体にとっては大変異常な状況にもあるわけでございますが、その点についてはどのようにお考えになるのか、お尋ねいたしたいと思うのです。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 補助金の内容につきましての財源面につきましての問題につきましては財政当局 の御所管だと思いますけれども、先生が冒頭に御指摘になりました補助金事務手続の問題につきましては、こういう補助金の事務といいますものが国と地方との関係の中で大変大きな意味を持っている、そういう事務でございます。したがいまして、いろいろ国の行政改革を進める上でこの補助金事務手続を改善していくのは、いつも行政改革を考える際の一つのポイントになっているわけでございます。今回も、第二次行革審で指摘されました補助金の事務手続あるいは補助金の内容のものも若干入っておりますけれども、それにつきましても進めているわけでございます。  補助金事務手続の簡素化につきましては、これは従来から大蔵省が中心となってつくっております補助金等適正化中央連絡会議というのがございまして、こういう会議を通じまして、補助金等の予算執行の権限等を有する省庁に対しましてこの推進を要請してきております。  行革審答申で個別に指摘されました事項につきましてもその改善を進めておりまして、今後とも関係省庁において簡素化、迅速化のための措置がとられる必要がある、そういうふうに考えております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 補助金問題については、常に事務手続の簡素化、迅速化さらにはきめ細かな補助条件の緩和、こういったものを進めることが必要である、こういう答申も出されておるわけでございまして、非常に零細な補助金もその中にかなりございます。  これは平成三年度のある自治体の予算書から見た補助金の問題でございますけれども、九万一千円という身体障害者保護費補助金というのがございます。もう一つは、へき地児童生徒援助費等補助金七万一千円、こういう零細な補助金があるわけでございますけれども、この補助金をもらうためにどういう手続が要るかといいますと、大体五月に事業計画書の提出を県にする、県は国の方にそれをつなぐ、そして八月に交付の内定が来ます。それは県から自治体に来るわけでございますが、内定が来ましたら、九月に交付の申請を出す、そしてそれを県が国の方に提出する。さらに十一月ころ、半年後に交付の決定が来るわけでございますが、その後単価の引き上げ等もございますし、翌年の二月には変更交付の内定が来ます。今度はそれに基づいて変更交付の申請をまた出さなければならない。そして、四月になって、年度が変わりまして実績報告書を出さなければならない。そして確定通知が来ますのが四月でございます。翌年の四月ですね。さらに確定通知が来た後、補助金の請求を出してそれから精算払いをする。一年がかりで七万一千円か九万一千円程度の補助金でもこういう手続が必要なんですね。この点についてどのようにお考えなのか、これをどのように簡素化、迅速化しようとお考えなのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 零細補助金につきましては、基本的にこれを整理合理化していくというのが基本方針であると思います。しかし、零細補助金のものでも、いろいろな理由から交付しなければならないもの、そういうものもあるわけでございますが、そのときに、まさに先生が今御指摘になりましたようないろいろな手順があるわけでございます。したがいまして、そういう手順を踏むものでございますので、できるだけその手順手順の段階において合理化すべきものを合理化していくという努力を重ねていくということは大変大切なことであると思いますし、また、そういう方針で補助金の事務手続の改革をしなければならない、そういうふうに考えております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 必要なものについて私は廃止しろとか合理化しろとかいうことを申し上げているのではないのです。こういう話もあるわけです。かつて、死んだ猫の処分、こういったものに対して年間に二万円の補助金が来る、通常の申請手続をとらなければならぬのです。そうなりますと、一年間のうちにいろいろな事務経費、旅費等も含めますと四万円ぐらい、倍かかるわけなんですね。補助金を二万円いただくために四万円の支出をしなければならないというこっけいな話もあったわけです。今もうその部分は整理されたと思うのですけれども、そういうことで、市町村にとっては大変財政が苦しゅうございます。したがって、一万円でも補助はいただきたい。しかし、先ほど申しましたようなことでは、補助を受ける側の立場では大変問題があるわけでございまして、そういう意味でできるだけ簡素化、迅速化というものを進めていくべきだ、このように考えます。その点については今御答弁がございましたので重ねて申し上げませんけれども、そういうことでお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、行革審と地方制度調査会の関係についてお尋ねいたしたいと思います。  行革審が答申を出す前に、第二十一次地方制度調査会が六十三年五月に、多極分散型国土形成のためには地方分権を推進する必要がある、そういうことを基本に置きまして土地利用、町づくり、産業・交通、こういった分野にわたりまして十六項目の国の権限の委譲について答申が行われておったわけでございますが、この答申が第二次行革審でほとんど骨抜きにされた、こういう状況がございます。例えば保安林の指定、解除、また下水道事業認可その他、こういったものを地方制度調査会では「都道府県に移譲する。」こういう答申が出されておったわけですけれども、行革審ではこれを事業の簡素化だけで済ませようとしている、後退をしているわけなんです。地方制度調査会でより前進した答申が出されたものが行革審の中でまさに後退するなり、あるいはそれが答申の中に盛り込まれない、こういった点があるわけですけれども、こうした地方制度調査会と行革審の関係についてどういうふうにお考えになっておるのか、お聞かせいただきたい。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 国と地方の関係につきまして第二次行革審におきまして検討しました際に、この二十一次の地方制度調査会の答申事項につきましても当然参考とさせていただいたわけでございます。先ほど御指摘になりました十六事項につきましてすべて検討の素材として取り上げまして、事務の性格、それから事務処理の実態、それを十分勘案しまして、現時点におけるベストの改善案というものを打ち出していただいたというふうに私ども承知いたしております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 地方制度調査会から答申が出ます、そして同じ事項について行革審の方から答申が出ます。そうした場合に、異なる内容であった場合どちらが優先するのか、どちらを選ばれるのか、そこらあたりはどういうふうなお考えになっているのでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 どのような審議会でも同じだと思いますけれども、審議会で答申をいただきましたもの、それを最大限尊重してこの実施に当たるということ、それは基本的な方向としてはそのとおりであると思います。それはどの審議会が出されました答申につきましても政府がそういう対応をしていくものであるというふうに考えております。ただ、現実にその内容を実施していくということ、そして速やかにそれを実施していくということを考えました場合に、いろいろなファクターを当然考慮に入れなければならないわけでございまして、この第二次行革審において取り上げました観点、視点、そういうものも、できるだけ速やかにこれを実施していく、そして実行していくに当たってのいろいろなファクターも取り入れて御答申をいただいたということであると考えております。  先ほどの地方制度調査会が出されました十六事項でございますけれども、基本的には十四事項を取り上げております。二事項といいますのは信用金庫に係る事務、それからガス事業に係る事務、これはやはり事務の性格上国において引き続き処理することが適当である、そういう御判断をいただいております。十四事項につきまして、現時点で最善と考えられる改善方策の御答申をいただいたというふうに受け取っておるわけでございます。  なお、このうち三事項、漁港法の改正と農地法の改正と都市計画法の改正でございますが、それが今回の一括法案に盛り込まれているところでございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 行革審は国の行政制度運営のあり方を論議する、また、地方制度調査会は地方自治の本旨に基づく自治体のあり方について論議をしていくということにはなっていると思いますけれども、国と地方との関係からいきますと、同じ問題について真剣に時間をかけて論議をされる、そして答申を出されるわけでございますから、それがより実効あるような方向での取り扱い、処理がされるべきだと私は考えますので、そこらあたりをひとつ今後とも念頭に入れて十分進めていただきたいと思うのです。私は骨抜きとまでは申し上げたくないのですけれども、地方制度調査会答申が言うならば行革審によって骨抜きされたという見方をする人もいらっしゃるわけでございまして、そういった点では地方制度調査会と行革審の連絡といったものが十分される機構になっておるのか、そういう制度があるのか、そこらあたりはどうでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 行革審において地方制度調査会の答申を骨抜きにした、それはもう全くございませんで、先ほどの地方制度調査会が出しました答申の重み、そしてその内容を十分検討の素材としまして行革審の答申が出されたというふうに理解しておるわけでございます。  地方制度調査会との関係は、当然地方制度調査会は地方制度プロパーの問題について、また行革審におきましては国と地方との関係、国と行政との関連において地方制度というものを見るという基本的な任務、そういう違いがあるわけでございますが、実質的な、実際的な検討の場におきましては相互に関連するところも多うございます。そういう場合に、ある部分につきましては地方制度調査会にさらにお願いをするというところもございます。現に国・地方の答申の中でも、地域中核都市の問題あるいは府県連合、市町村連合という問題につきまして、地方制度調査会においてさらに専門的な検討というものを御要請になっております。そういうものが答申の中にも書かれております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 この二つの関係につきましては、昭和五十六年の三月二日でございますか、政府の統一見解が出されておると思うのですけれども、ちょっと読み上げてみますと、 「臨時行政調査会と地方制度調査会との関係について  一 臨時行政調査会は、行政制度及び行政運営の改善合理化について調査審議する機関として設置されるものであり、地方制度調査会との関係におけるその調査審議の範囲は、前回の臨時行政調査会におけると同様であり、地方自治の本旨を尊重し、地方自治の問題については、国の行政との関連において調査審議するものであること。  二 具体的な調査審議の対象については、臨時行政調査会の委員として地方制度調査会会長が参加されていることに鑑み、臨時行政調査会において適切な選択が行われることを期待するものであること。」 こういう統一見解が出ておりますが、現在の地方制度調査会の会長さんは第三次行革審の中に入っておられるのでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 現在の第三次行革審でございますが、その中に地方制度調査会長が入ってはおられません。おられませんけれども、しかし、国、地方の問題を考えられるまさに卓越した識見をお持ちの方がその中に入っておられます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 これは当時の臨調と地方制度調査会との関係として統一見解が出されたのか、それとも、そういう関連性、関係性を持つために調査会の会長は必ず行革審の委員として入られるということなのか、私もちょっと判断ができないわけなんですけれども、そのあたりに一貫性があった方が先ほど出ましたような異なった答申が出てこない。やはりまとまった一つの答申が出てくる一つの大きな要因にもなるのではないかと思うのですけれども、ここあたりは運営上の問題、委員構成の問題としてどのようにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 先ほど先生がお読みいただきましたこの統一見解、臨時行政調査会、当時の第二次臨時行政調査会でございますが、それと地方制度調査会との関係ということで、この国会の審議の場におきまして統一見解がまとめられたものでございます。  このような統一見解がまとめられた背景には、臨時行政調査会が取り組みますそういう課題の中に国と地方の問題というものがあるという御認識が恐らく前提になっていたのではないかというふうに思うわけでございます。  この臨時行政調査会の後、臨時行政調査会の運営に続きまして第一次行革審、第二次行革審、そしてまた第三次行革審でございますけれども、この基本的な考え方は尊重されてきておるというふうに考えております。  現実の委員の選任につきましては、第二次臨時行政調査会では先ほど先生のお読み上げになりましたような中身のものでございますけれども、しかし、第三次行革審におきましても、また第二次行革審におきましてと同様に、国、地方の問題について卓越した識見のある方が入られているということ、それはやはりこういう統一見解を踏まえて、この趣旨を尊重して措置をとられているというふうに理解いたしております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 やはり国民が見た目では、同じ問題を審議された別々の委員会で異なった問題が出るということについては、不信感を持つと思うので、そこあたりは、これは政府の責任じゃございませんけれども、そういったものも十分横のと言いますと語弊がありますが、審議会同士の協議というものも大切じゃなかろうか。そのことから答申されたものが実効あるものとして進められていく、こういうことになろうと思いますので、そこあたりを十分今後御留意いただきたい、このように考えております。  次に、第三次行革審の審議のあり方についてでございます。これは新聞報道でございますけれども、四月十日の行革審の分科会で国の基本的な政策にかかわる外交問題が取り上げられた、こういうふうに報道されておりましたが、これは事実でございましょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 今第三次行革審におきまして、国際化対応の行政ということで特に部会を設けまして、「世界の中の日本」という部会でございますけれども、そういう部会の中でこの問題についていろいろ審議がされているということは事実でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 これらについて、本来行革審は行政制度と運営にかかわる問題を取り上げて論議をする場だと私たちは理解いたしておりますし、そういう中で国の基本方針についてまで審議が及ぶということは問題があるのではないか、このように思うのですけれども、特に国の政策については国会が務めなければならない役割であるわけで、そこあたり、総務庁としてはこうした審議がなされていることについてどのような御意見をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 これは、北川さん御承知のとおりでございますけれども、今回の行革審の発足に当たりまして、総理から具体的な改革の課題というものをお示しいたしまして、御協議、御審議を賜っているわけであります。その中に「国際的責務を果たすことのできる国際化対応の行政の実現」、こういうことが申されておるわけでございまして、行革審におきましては、この諮問の課題というものを念頭に置きまして現在審議をしていただいておるということでございます。  私どもは、こういう課題で御審議をお願いいたしておりますけれども、その課題のために行革審自体でひとつテーマを決めて自由に御審議をいただきたい、こういうお願いを申し上げておるわけでございまして、そういうことで現在、こういう 国際化時代のあり方として外交体制はどうあった方がいいのかとか、そういう観点から御協議が行われているというふうに承知をしておるわけでございます。  もちろん、御指摘ございますとおり、国政すべての問題につきましては、これはもう国会が高いお立場から御論議をいただくのは当然なことでございますが、政府として、いろいろ現下の情勢にかんがみまして、そういう学識経験者から審議をいただいて御提言を賜りたい、こういう立場での議論でございまして、そういうのもまた私は必要なことではないかな、こう考えておる次第でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 やはり外交問題がその分科会の中で討議されることについてはよろしいかもしれませんけれども、ただ自衛隊派遣問題が国会の中で論議になっておるときにそういう形がちょろちょろと出てまいりますと、審議会は何するところぞ、こういうことにならざるを得ないわけでございます。そういう面ではやはり今後とも運営が逸脱しないように要請すべきである、私はこう思うのですけれども、そこあたりのお考えはどうなんでしょうか。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 現段階の審議会における御審議というのは、総理から諮問された事項というのを念頭に置きまして関係各方面からのヒアリングを行っておるという状況であるというふうに承知をいたしております。  したがいまして、審議会としてまだ結論へ向けての議論というものには至っておらないわけでございまして、これからの議論の中では、どういう形になってまいりますか、いずれこの審議会というものを設けられた趣旨に即した御議論、また取りまとめ、こういうものが行われるものだ、こういうふうに理解をいたしております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 諮問された事項についての審議でございますので、それ以外のことについて審議され、それが外部に出ていくということはやはり余り好ましいことではないと私は思いますので、そういった点、十分要請をしていただきたいと思います。  次に、行革審の審議のあり方といいますか審議の状況について、やはり前々から国民の間でもガラス張りの論議と討議が行われるべきである、こういうことで要求もされておったと思うのですが、臨調以来これまでの行革審での審議はすべて密室審議、こういうことで、国民の批判も強いわけでございます。第三次行革審での議事、審議は公開とすべきだと思うのですが、この件について、どうなんでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 審議会で議事を公開すべきかどうかということにつきましては、審議会がみずから決定されるべき問題であると思います。  この行革審におきましても、第一回の会議が平成二年十月三十一日に行われたわけでございます。その際に、会長から、この会議の運営に当たっては、自由濶達な議論を交わす必要があるため原則として議事そのものは非公開とするが、行政改革を進める上で国民に審議の状況を御理解いただくことが重要であるので、会議後原則として会長が記者団に説明するとともに、「審議概要」を作成、公表するようにしたいという御発言がありまして、各位の了承ということになりまして、そういうふうに決まっておるわけでございます。  この方針に従いまして、それ以後、この会議がありますごとに会長から記者団に対する大変詳しい説明ございますし、それから「審議概要」というものをつくりまして関係者にすべて配付している、そういう措置をとっております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 次に、公益法人についてお尋ねしてみたいと思うのですが、二月二十一日付の新聞の社説に出ておることでございまして、ちょっと読み上げてみたいと思います。  「政府の主導で設立される財団法人が近年目立っている。このため、資金拠出などの協力を余儀なくされる経済界の不満を代弁する形で、経団連が官主導の財団法人等の設立自粛を求める提言をこのほど行った。」こういう記事が載っておりますし、続きまして、「一九八一年に発足した臨時行政調査会(臨調)や、そのあとを継いだ臨時行政改革推進審議会(旧行革審)の答申によって、政府は特殊法人を含む行政組織などの思い切った改革、縮減を迫られた。このため、各省庁は実質上、特殊法人と同様な機能を持たせる〝かくれ特殊法人〟としての財団法人など公益法人を民間につくらせるようになっている。また、各省庁は特殊法人および〝かくれ特殊法人〟を改組して、機能の追加、業務の拡大を図り、臨調答申を骨抜きにしたりしている。」こういう社説が載っているわけでございますけれども、この点についてどのように認識されておるのか、お尋ねいたしたいと思います。

櫻井溥総理府大臣官房管理室長

○櫻井政府委員 ただいまお尋ねがございました公益法人に関することでございますが、そもそも公益法人そのものの本質は、民間活力といいましょうか、民間におきまして公の利益を実現するために社団あるいは財団の形をもって設置されるわけでございます。  本来はそういう形、内容を持っておるわけでございまして、いろいろ御意見はあろうかと思いますが、私どもは、基本的にはこういう成熟した社会におきましては、こういう公の利益を実現するために民間団体が自発的にそういう法人を持ちまして活動するということ自体につきましては非常に結構なことではないだろうかというふうな基本的な認識を持っておるわけでございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 民間が自主的にとおっしゃいますけれども、この社説を読む以上はそうはなかなか受け取れないわけなんです。  この社説を続けて読ませていただきますと、「所管官庁から資金拠出などを要請されると、民間側は財団法人等の設立の意義に疑問を抱いても要請を断りにくい。ノーと言ったら、あとで役人からしっぺ返しを食らうことを経験的に知っているからである。」こういう続いた文章があるわけですね。これは、私はそのことがすべて正しいとは思いませんけれども、社説に載る内容でございますから、今おっしゃったように自発的にということでなくて、やはり強制的に設立ということになっておるのではないかと思うのです。そこあたり、もう一遍お聞かせいただきたいと思います。

櫻井溥総理府大臣官房管理室長

○櫻井政府委員 公益法人の設立及び設立された後の監督についてでございます。これにつきましてはいろいろな御意見があろうかと思いますが、ただいま先生がお読みになりました新聞の社説に指摘されることも、言われておることは私どもは存じておるわけでございます。  したがいまして、公益法人の設立の許可に当たりましては、政府といたしましては「公益法人設立許可審査基準等に関する申し合せ」というものを行っておりまして、これに基づきまして公益法人制度の悪用がないように、まず目的あるいは事業の公益性それから設立されました後の事業の永続性あるいは公益法人運営の健全性に重点を置きまして厳格に審査を行いまして、公益法人の設立を各省庁それぞれにおきまして許可いたしておるわけでございます。  また、設置されました後の指導監督につきましては、各省庁の官房長クラスをもちまして構成いたします公益法人指導監督連絡会議を設置いたしまして「公益法人の運営に関する指導監督基準について」及び「公益法人会計基準」というものを設けまして適切な指導監督を行っておる、こういう実情でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 経団連から出ましたこの自粛を求める要望書でございますね。これについてはもう御案内のとおりと思います。民活とおっしゃいますが、つくる側の方もこの問題については疑念を持っておるというような法人であっては、将来の運営がスムーズにいかないと私は考えるわけです。当然必要なものはそういう民活を導入してつくっていく、それの運営が本来の趣旨に従ってされている、こういう正しい姿でやっていかなければならないと思いますが、世間ではいろいろ誤解も招くような状況もあるようですね。  続けて読ませていただきますと、「国土庁が設 立を計画している財団法人「土地総合研究所」などのように、既存の行政機構で可能な業務なのに、縦割り行政ゆえに別途、下請け的な財団法人等を設けるのは疑問がある。」こういうことで、必ずしも皆さんの全体的な賛同をもって設立されていない状況もあるということを御認識いただいておいて、今後のそれぞれの運営については十分な注意を払っていただきたいと思うのです。  特に、今の御答弁にもございますけれども、こうした公益法人について政府全体としての認可基準があるのかどうか、そこらあたり、どうなんでしょうか。

櫻井溥総理府大臣官房管理室長

○櫻井政府委員 お尋ねがございました公益法人の設置の基準でございます。  繰り返しの答弁、大変恐縮でございますけれども、先ほど御説明申し上げましたように、昭和四十七年三月に公益法人監督事務連絡協議会というのを政府側に設置いたしまして、公益法人設立許可審査基準というものを設けておるわけでございます。この中におきまして、いわゆる世間から誤解されないように、公の利益を実現するための公益法人であるということにつきましての基本線を外れないように厳格な審査基準を設けまして、各省庁がそれぞれ許可の行政に当たっておるという実情でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 現在国が指導してつくっておる公益法人の数は幾つございますでしょうか。さらにまた、臨調行革の答申によって縮小合理化した特殊法人等の数はどうなっているのか、ちょっとお聞かせいただきたい。

櫻井溥総理府大臣官房管理室長

○櫻井政府委員 ただいま御質問がございました前段の部分でございますが、御案内のとおり、公益法人は、民法によりまして各省庁が許可するということになっておるわけでございまして、一部は機関委任事務としまして地方自治体が許可するというふうになっておるわけでございます。  お尋ねがございました国が直接許可いたしております公益法人の数でございますが、平成元年の十月一日現在におきまして各省庁が許可いたしております数が五千二百八十八、それから各省庁の地方支分部局が許可しておりますのが千四百十五、合わせまして六千七百三、これが国が直接許可いたしております公益法人の数でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 数の問題でございますけれども、五十八年に五千五百八十四であったものが平成元年度に六千七百三、千百幾ら増加しているのですが、今の状況からいきますと、民活という御答弁からいきますと、今後さらに設立がふえていく、こういうことに理解していいのでしょうか。

櫻井溥総理府大臣官房管理室長

○櫻井政府委員 公益法人の数がふえるということにつきましての先生のただいまの御見解でございますけれども、私ども基本的な認識といたしましては、社会が成熟していきますとやはり民間団体におきまして公の利益を追求していく。一番公の利益というのは国とかそういう公共団体でございましょうけれども、そうではなくて、いわゆる民法法人としての社団あるいは財団の形をとりまして、社会の大きな利益というものを追求していくためにそういう法人をつくる、そういう基本的な流れといいますのはこれからますますふえていくのではないだろうか。これは日本の場合には比較的少ないわけでございまして、欧米の例からいきましてもこういう公の財団といいましょうか民間の公益法人の活動というものは非常に大きなウエートを占めているわけでございまして、社会が成熟いたしますと、この傾向はだんだんふえていくのではないだろうか。したがいまして、先ほどの御質問と関連するわけでございますけれども、公益法人の数がふえていくのはよろしくない、あるいはむしろ縮小すべきだというような基本的な考え方につきましては、私どもは若干見解を異にするわけでございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 私は、ふえることについて否定はいたしておりませんし、必要なものについては当然設立されるべきだろうと思うのです。ただ、公益法人については出資をしなければならないわけですね。五〇%の出資でございますか、出資して公益法人をつくっていく。そうした場合に、出資の段階では予算として額が上がってきます。しかし、その後の予算、決算についての提出義務はもちろんないだろうと思いますし、そういった面で国会がチェックすることができない、こういうこともあり得ると私は思うのです。したがって、出資するのはあくまでも税金でございますから、そこらあたりが、法人の設立の趣旨というものが将来十分生かされるものではなければ、民活を入れるから何でもつくってもいいのだということにはならない、こういうことを私は申し上げているわけなんです。したがって、出資金を出資した、その後の運営状況についての監査とかはどういう形でされていくのか、ちょっとお聞かせいただきたい。正しく運営されているのかどうか、公益法人としての趣旨に従った運営がされているのかどうかのチェックとかいったものはどこでされていくのか。

櫻井溥総理府大臣官房管理室長

○櫻井政府委員 ただいまお尋ねがございました公益法人に国が出資するというようなお話でございますけれども、基本的には公益法人はいわゆる社団あるいは財団の形をとりまして、民間の方から出捐あるいは会費を払って設置するというのが基本的な原則でございます。ただいま先生が御指摘ございました国が出資するとかどうこうという個別の問題につきましては、答弁する材料を持ち合わせていないわけでございますけれども、本来は、民法上の法人といいますのは、先ほど申し上げましたように、民間の各団体あるいは個人がその法人を構成する会員になる、あるいは財団に対しまして資金を出捐するという形になっておりまして、国の財政とは直接関係ないというのが基本的なメカニズムになっておるわけでございますので、御理解いただきたいと思うわけでございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 特殊法人との関係でちょっと混乱した部分もございましたので訂正をしておきますけれども、ただやはり各省庁、主務大臣が認可になりますから、設立をした場合にいわゆる隠れた特殊法人とかあるいは隠れた行政機関、こういった形で乱用される傾向はないか、大変心配される部分もあるわけでございまして、そういった点を私はここで申し上げておきたいと思うわけです。こういった隠れ予算なりあるいはまた隠れた行政機関としての乱用というものがないように要請をしておきたい、こういうことでございます。  次に、いわゆる地方自治体間の財政格差是正についてでありますけれども、行革審も答申の中で、「団体間の財政格差は、近年の東京圏への一極集中等を背景に拡大傾向にあり、国土の均衡ある発展を目指し活力ある地域づくりを進める上でも、その是正が重要な課題となっている。」「財政の制度・運用の面にあっても、可能な限りその是正努力を払うべきである。」「国庫支出金等の配分を通じ、更には地方税制面等における是正方策の推進が必要」、こううたっております。  昨年の国勢調査結果を見てみますと、東京圏、中部圏、近畿圏では人口の増加がありますが、他の地方においては非常に減少傾向といいますか、減少を示しております。減少しておる道県、北海道を含めます道県は四十七のうち二十の団体に上っております。県別に見てみましても、県都は増加をしているけれども、他の市町村はなべてといいますか、大体七割、八割の団体が人口の減少を示しております。減少率も一〇%を超える町村がかなりございまして、人口も一千名以下の町村は全国で三十五村ございます。中には百九十三名とか、二百九十一名、二百三名という村があるわけです。こういう状況では果たして自治体の機能が果たせるのか、限界に来ておるのではないか、こう思われるのでございますけれども、こうした国勢調査の実態を自治省はどう認識されておるのか、お聞きをしたいと思います。

細野光弘自治省大臣官房地域政策室長

○細野説明員 昨年行われました国勢調査の結果につきまして、五年前の国勢調査と比べて人口の減少がどうかということで、人口減少率の少し高かった町村を調べてみますと、人口減少の主な原 因といたしましては、石炭産業等を初めとする地域の基幹産業の衰退、合理化、それから特定の工事等の事業の終了、そのようなことにより従事者が外に転出した、それから雇用の場が不足していることによって若い人が流出している、こんなのが主な原因でございました。  特に人口千人未満というような村の場合には、どちらかというと雇用の場の不足による若い人の流出というようなことが原因になっている地域が多いようでございます。また、結果的にというか関連いたしまして、これらのうちのかなりの市町村が高齢化が進んでいる、こんな状況にあるわけでございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 こういう人口の減少が、一等最初に申しました団体間の財政格差を生む一つの要因にもなっておるわけでございまして、いわゆる過疎化の現象と、今後自治体機能をどう保持していくか、こういった点について、自治省はこの問題を政策的にどのように解決していこうという方針なのか、ちょっとお聞かせいただきたいと思うのです。

細野光弘自治省大臣官房地域政策室長

○細野説明員 自治省におきましては、財政力の格差是正ということにつきましてはかねてから努力をしているところでございますが、今御指摘のございましたような人口減少の著しい市町村につきまして調べてみますと、特にその激しいものにつきましては、そのほとんどが、昨年の四月に施行されました過疎地域活性化特別措置法、いわゆる新過疎法でございますが、先生御指摘ございましたように、その対象地域として既に公示されている地域か、逆に昨年行われました国勢調査の結果に基づいて人口が減少したことが原因になりまして本年の四月に追加公示された町村が多いようでございます。  御案内のとおり、新過疎法におきましては、若い人の定着と高齢化対策というのが重要視されておりまして、特別の財政措置といたしまして、私ども自治省の方に元利償還金の七〇%が地方交付税の基準財政需要額に算入されますいわゆる過疎債が認められておるわけでございます。これらの過疎債、また、このほかにも、私どもの所管といたしまして、若干制度としては違っておりますが、元利償還金の一部が地方交付税に算入されますいわゆる地域づくり推進事業でございますとか、まちづくり特別対策事業とかこういった事業におきましても、若い人の定着とかそういった地域振興のための事業への支援を行っているところでございます。  私どもといたしましては、これらの過疎債でございますとか、それから地域づくり推進事業でございますとか、まちづくり特別対策事業でございますとか、こういった事業も活用いたしまして、こういった地域の活性化というものを推進してまいりたいと考えております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 人口の減少する自治体は、当然のことながら逆に高齢人口が増加をしている。したがって、生産力も後退せざるを得なくなる、そういうことで十二日でございましたか、経済企画庁が発表しました八八年度県民一人当たりの所得状況を見ても、そのことが歴然としてまいっております。高齢化が進んでおる県、自治体ほど県民所得が落ち込んでおるという状況でございます。そういう中で、先ほど申しましたように、人口の少ない町村は本当に機能が維持できるのか。限界状況に来ておる町村もあるわけです。これらについての財政措置は当然のことながら、町村合併という意味ではございませんが、お互い隣接の町村との連携というものを強めながらその自治体の機能を維持していく、こういうことも考えられるわけです。答申の中で市町村連合という答申内容もございますが、かつて広域市町村圏が設定されました。この広域市町村圏がどのような機能を今まで果たしておるのか。言うならば施設の共同処理、こういった程度で終わっておるのか、もう設定されて二十四、五年になると思うのですが、この点についてどうなんでしょうか。

斉藤恒孝自治省行政局振興課長

○斉藤説明員 広域市町村圏につきましては、昭和四十四年度に設定しまして、市町村が共同で処理する事務、広域サービスネットワークの整備等について取り組んできまして、それぞれ規模の小さい町村では処理できない事務に対して共同で処理する、あるいは共同で計画を立てて事業を実施する等、地域の活力等の維持にそれ相応の成果を上げてきているところでございます。また今回、二十年を経過しまして第三次に向かって新しい計画を策定するよう、広域行政圏計画を策定するよう準備を進めているところでございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 一自治体だけで処理できない問題は共同処理されますけれども、これが生活面でもいろいろ出てきておるわけなんですね。そういった面でこの広域市町村圏というものがさらに生かされていく、こういうことでないと、弱小町村は大変厳しい状況にこれから進んでいくと思いますので、そこあたりまず自治省にきめ細かな施策をお願い申し上げたいと思います。  特に、地方でさらに人口が減るとかあるいは財政的に基盤が弱くなる、これは地方でどんなに頑張ってもなかなか回復できないことなんですね。特に、今までこういう状況が出たのは、その自治体の努力が足らないとかそういう責任でもないわけなんです。  ちょっと申し上げてみたいと思うのですけれども、私の県、宮崎県でございますが、ここも人口が減っております。宮崎市だけはふえておりますけれども、県全体としては人口が減っております。限界集落もかなり出てきておる、こういう状況なんですけれども、これはなぜかといいますと、もう幾つも原因はございます。農業の問題いわゆる産業が低迷しておるという問題もございますけれども、例えば大学等も非常に少ないわけで、一年生から四年生まで通じまして、七、八割は東京に出るわけですが、年間一万五千人ぐらい出ていきます。ですから、これは少ないかもしれませんが、年間経費を二百万と見積もりますと、三百億ぐらいが他県に出ていくわけです。卒業しても帰ってこないわけで、そこの地域の県民は、せっせせっせと養育して成人させて、働く人をよその県に送り込む、金はそっちへ全部出ていく、還元はしてこないという状況もあるわけです。特に保険とか共済、こういった問題も、大体一人十万と見積もりましても、百十万ですから一千百億という金が県外に出ていきますし、そういう面で地方が大都市、いわゆる一極集中と言われる東京に非常に貢献をしてきた、そういう結果が今申し上げましたように過疎の状況が出てきておるし財政が弱まっておる、こういう状態でございますので、したがって、そういった面も考慮に入れたところの財政援助といいますか、格差の是正方策というものが推進されなければならないのではないかと私は思うのですが、ひとつ御答弁いただきたいと思うのです。

中里清敏自治省財政局指導課長

○中里説明員 地方団体間の財政格差の是正の御指摘でございますけれども、地方団体間の財政力の格差につきましては、そもそも御指摘ございましたように地域間の経済力の格差に由来するものでございまして、こうした格差を原因にさかのぼって是正をすることは、基本的には国土政策ないし産業政策の問題であると考えられるわけでございます。  しかし、現実の財政運営上の問題といたしまして、地方団体間の財源調整を行う必要がございますので、従来から地方交付税制度を通じまして財政力格差の均てん化に努めてきたところでございます。これまでも、地方交付税におきまして、人口急減補正や過疎債の元利償還金の算入、あるいは地域づくり推進事業費の算入など財政力の弱い地方団体に対しまして地方交付税を傾斜配分しているところでございます。自治省といたしましては、今後とも地方交付税制度を基本として財源調整を進め、財政力の弱い地方団体の財政運営に支障を生じないよう適切に対処してまいりたいと考えているわけでございます。  地方税源の問題につきましては、地域間に経済力の格差が存在する限りどうしてもある程度の税源の偏在は避けられないところでございますが、これまでも普通交付税不交付団体に対する地方道 路譲与税の譲与制限や税源帰属の適正化の観点から、法人事業税の分割基準の見直しなどを行ってきているところでございますので、今後ともこうした取り組みとあわせまして、消費譲与税などの普通交付税不交付団体に対する譲与制限の導入あるいは拡大等についても検討してまいりたいと考えておるわけでございます。このことは結果として財政力格差の是正にも資するものと考えているわけでございます。  さらに、国庫支出金の配分につきましては、予算の効率的執行の観点からいろいろな措置がとられることはありますが、それらは直接に財政力格差の調整を行うというものではありませんで、結果として財政力格差の是正に資する効果をもたらすことがあり得るものと理解しているわけでございます。  以上でございます。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 人口が減少していきますと当然のことながら、先ほども申しましたが高齢化が進んでまいります。したがって、今度は国民健康保険によって自治体は大変苦労する、こういう実態があることもひとつ十分御理解をしておいていただきたいと思います。  そこで、人口減少の率の高い自治体ですが、この大半は森林地域であるわけですね。御案内のように、森林は国土の保全、水資源の涵養、酸素の供給、大気の浄化、こういった面で環境保全の公的機能を十分果たしておる、こう思うのです。その中である大学の先生が試算をいたしておりますけれども、森林がつくり出す公的機能を環境としての価値評価した場合に、日本国土全体では年間約三十兆円を生み出しておる、こういう試算をされている学者もおられます。こういう点から考えますと、過疎で非常に苦しんでおる自治体はたくさんの森林でそういった面での役割を果たしておるということにもなると私は思うのですが、こうした公的な機能の莫大な価値について基準財政需要額にこれを加えて、過疎地域の財源の還元、財源の確保、こういった面に取り組んでいくべきではないかと思いますが、その点について御意見をお伺いしたいと思います。

中里清敏自治省財政局指導課長

○中里説明員 ただいまの山村地域におきます財政力の支援措置の問題でございますが、山村地域は財政力が非常に弱い団体が多うございますので、現在地方交付税の算定において、補正によって、森林面積を指標とした割り増しや山村人口を指標とした割り増しを行っております。そのほか、一般的に財政力の弱い団体につきまして、僻地補正や過疎債の元利償還金の算入など、地方交付税を傾斜配分しているところでございます。また、地域の実情に応じた地域振興が行われますよう、地域づくり推進事業に要する経費の算入などの財政支援策も講じているところであるわけでございます。  今後とも、御指摘の点も念頭に置きながら、財政力の弱い山村地域の団体の財政運営に支障がないよう配慮してまいりたいと考えております。

北川昌典日本社会党・護憲共同

○北川(昌)委員 その点よろしくお願い申し上げまして、時間が参りましたので、終わらせていただきます。

近岡理一郎自由民主党

○近岡委員長 山元勉君。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 議題となっている法案について御質問申し上げたいと思いますが、今ありました同僚議員の質問と重複する部分もあるかもしれませんので、それはお許しをいただきたいと思います。  国と地方の事務や事業の見直し、国と地方との関係の整理改善という点は、十分御案内のように、価値観が多様化している、あるいは生活が向上している、さらには社会の国際化、高齢化、さらには地方が都市化している、こういう今の状況の中では、今申し上げましたような見直しや改善というのは当然の対応策であり、要請が強いと思います。私どもも一つの立場で今まで要請運動というものを進めてきました。そしてまた、多くの提言や答申なども出ています。例えば地方制度調査会の答申もありますし、行革審の答申も一つだと思います。  そこで、行革審が出した国と地方の関係等に関する答申について、わかりやすく言えばどういうふうに言えるのか、その目的について言っていただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 第二次行革審の国・地方の答申でございますけれども、政府からの要請にこたえて御審議をいただいたわけでございますが、社会経済の変化に対応しまして、地域の活性化を図るという観点から取りまとめたものでございます。  冒頭は、答申の基本的な認識としまして、広域的な地域行政主体の形成が非常に大切であるということ、それから、都市と農山漁村地域などにおきます基礎的自治体が地域の主体性を発揮し得る、そういう仕組みをつくることが大切であるという基本認識を示しております。そのためには、関係者の意識にまで及ぶ改革というものが必要であるということ、それから、多様な地域社会の実現と地域の主体性の強化に向けた条件整備、そういうものが必要であるということでございます。それに当たりましては、国と地方とがいわば車の両輪として進んでいかなければならない、そういうお考えを示しているものでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 答申をずっと読んで私も今のような観点があるということは承知をしますし、「はじめに」という答申の前文、極めて立派に書いているわけです。「地方の時代という言葉が唱えられて久しい。地方分権の新たな次元を目指し、これまでの官主導でどちらかと言えば中央集権型であった意思形成や資源配分のパターンを個人、地域等が主体的に参加し決定していくものに改め、自由で幅広い選択を可能にする社会の構築を進めるべきである。」こういう前文があるわけです。  地方自治の確立を求めるという立場からいうと、これは今まで強い願いであったわけです。しかし、中には問題がたくさんございます。今申し上げましたような立場での地方自的治体自律のための補助金制度の整理の問題、抜本的な見直しの問題、さらには都道府県連合とか市町村連合とかいう新たな発想が出てきています。特別地方公共団体、これは一つの方向だろうと思います。しかし、住民の直接参加による自治ということを妨げるのではないかという危惧も持ちます。  いずれにしても、そういう幾つかの問題があるわけですが、問題はその当時の新聞でも指摘をされました。これは朝日新聞の社説ですけれども、「正直いって、この程度のことかという印象だ」、これが書き出しなんですね。この答申を見て「この程度のことかという印象だ」、そういう社説が出ているわけです。さらに「もう少し思い切った青写真を描いてほしかった。」というふうに出ているわけです。  私が今指摘をしました問題点、例えば補助金制度の抜本的見直しとか連合の問題とか、そういうこともありますけれども、中央集権から地方分権への流れをつくるという意味では全体的に極めて不十分な答申であったのではないかと思うのですけれども、どういうふうに認識していらっしゃいますか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 この国・地方の答申に至ります審議の過程、それからこの問題に取り組みます契機、これは国と地方の問題といいますものが今の時代において最も必要なものの一つである、そういう認識があって始められたというふうに理解いたしております。行政改革に係るもの、これはいろいろな考え方があるわけでございます。行政改革といいますのは、いわば既存の秩序というものを改革する、変革していく、そういうものでございます。したがいまして、この問題についてはいろいろなアプローチがあるわけでございます。  そういう観点から考えまして、第二次行革審がこの問題について速やかに実行すべきものは何かということ、さらに今後の国と地方のあり方の基盤整備は何かということを考えて御答申をいただいた、そういう非常に重要な御答申であるというふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 私は、正しい意味での中央集権から地方分権への流れをつくるという意味で不十分であったのではないかというふうに申し上げているわけです。私ども、もともと、よく言われる臨調 行革路線というものについて、進められてきたそういう路線については、一定の批判、反対をしてきました。しかし先ほども言いましたように、一つの改革、改善というのは必要だと思うわけですね。正しい意味での地方の時代を招くという点では必要だというふうに思っているわけです。そういう意味で極めて不十分だ、新聞も指摘していますようにもう少し思い切ったものが必要であったのではないかというふうに私は思います。  そこで、それを受けて閣議決定が一昨年、十二月の末に行われたわけですね。その内容は答申とどういうふうな関係を持っているのか、異なる部分があるのかどうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 臨調以来でございますが、政府は、答申を受けますと、これを可及的速やかに、最大限尊重して閣議決定をいたしまして、そしてその内容を計画的に、着実に実行してきているわけでございます。臨調、行革審における行政改革の推進の一つの手続として非常に確立したものとなっているわけでございます。その場合に、この国・地方答申でございますけれども、これも同様に最大限尊重をする、それで政府としての具体的な実施方針としまして改革推進要綱というのを定めたわけでございます。したがいまして、この答申の内容というものを最大限尊重して、そしてそれを受けて具体化を図っていく、そういうものでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 もう少し具体的におっしゃってください。私が申し上げたのは、そのままなのかどうかというような意味なんです。最大限尊重するというのは、もちろん諮問したのですからそうだとは思うのですけれども、実際に行政の側に立って、実現が困難と思われるもの、あるいは行革審では触れていなくても行政上必要なもの、そういう事項、削られたもの、つけ加えられたものはなかったのかどうかということを伺いたい。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 物の考え方、具体的な方向、そういうものはそのまま受けているわけでございます。  なお、国・地方の答申におきましては具体的な個別的な改善事項というのがございまして、答申では百四十二事項指摘いたしております。そしてこの百四十二事項につきましても、その内容を政府としましても吟味しました結果、やはりこの答申どおり実施することが適切であるということで、改革推進要綱にもそのまま改革事項として決定いたしておるわけでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 答申と閣議決定、推進要綱との関係はわかりました。  それじゃその次に、閣議決定と法案の内容について、先ほど同僚議員が少し触れたようですけれども、少し詳しくおっしゃっていただきたい。  たしかこれは権限委譲、それから関与・必置規制の緩和の問題、それから補助金の問題、三つの区分があろうと思うのですが、答申と法案について少し整理をしておっしゃっていただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 行革審答申で個別に指摘されました百四十二事項のうち、法律改正を要する事項といいますものは二十九あるわけでございます。今回の法案のもの、これはそのうち十七事項あるわけでございます。既に法律ができておりまして、個別法でございますが、改正法で改正されておりますものが四事項ございます。この四事項といいますのは老人福祉法等の一部を改正する法律による措置、これが三事項ございます。それから国民健康保険法の一部を改正する法律による措置、これが一事項ございます。それで四事項でございます。なお、今国会で別途法律案を提出をしておりますものが一事項ございまして、これは銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律による措置でございます。  それ以外に、先ほども言いました二十九事項あるわけでございますが、この中には地方制度調査会における地域中核都市につきましての専門的、具体的検討の結果を踏まえて措置をする、そういう予定のものが四事項ございます。その他関係審議会でさらに検討するものというのがその残りのものでございます。  その百四十二事項のうち法律改正を要しない事項もあるわけでございます。これは政令とか省令、そういうものがいろいろあるわけでございますが、現時点におきまして実施予定のものを含めますと八割近くになっておるということでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 八割ということですね。先ほど極めて少ない、不十分ではないかと申し上げたのですが、そうすると、八割近くだというのですから二割強の分についての今後の取り組み方、プロセスはどうなっていますか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 基本的には、この改革推進要綱のフォローアップの責任は総務庁が負っております。したがいまして、この改革推進要綱に掲げられました指摘事項が改善されますように、このフォローアップを誠実にやってまいりたいというふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 法案の提案説明の中でも着実に実施をしていく、あるいは今後も行うということが書いてあるわけですから、先ほど言いましたような少な過ぎるという立場からいうと完全にこれは消化をしていただきたいと思いますが、一つの大事な視点として、この答申あるいは法案というものが地方の本当の要請にこたえるものかどうかということが問題だと思います。  答申は、国民の意識や価値観は多様化、個性化しており、行政に対しても、全国的なサービスの水準の向上と地域性豊かな展開を求めている。誇りを持って住み得るような多様で個性的な地域社会の実現なくして、真の地域活性化はない。要するに、地域のそういう要望というものをしっかり踏まえなければならぬということが書いてあるわけですが、この法案にはそのような要請にこたえる努力といいますか、本当に地方が求めているようなそういうものについての努力というものが少ないと思うのです。  そこで、難しいかもしれませんが、具体的に、地方公共団体等からの要望を受け入れてこの際思い切ってやったというような部分があれば教えていただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 この国・地方の答申をおつくりいただきます御審議の過程の中で、大変数多くの関係者の方のヒアリングを行い、あるいはまた、地方公共団体からのヒアリングを行い、また、私どもの行政監察局という実態調査機関がございますが、そこの調査、そういう過程を通しまして、この改革事項の中身として取り入れるべきものは取り入れているわけでございます。どれがどれというような形ではございませんが、この改革推進事項というものはそういうものの上に積み上がっている、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 私は滋賀県ですけれども、中部圏の中に入るわけですが、ここに中部圏の知事会の要望書、去年の八月に出されているものがあるわけです。大変多項目にわたりまして詳しく自治体からの要請という形で知事会で出しているわけです。こういうものが今おっしゃるように十分ヒアリングされて、そして盛り込まれているといいますが、私ども実感できないわけですけれども、例えばこういう知事会からの要望として出てまいりまして、今言いましたように多岐にわたりますものの扱いについて、もう少し具体的におっしゃってください。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 この中部圏の知事会の御要望といいますか意見、権限委譲の問題あるいはまた地方税、地方交付税制度の抜本的拡充を図ることによる地方財源の充実強化の問題、あるいはまた補助金事務の改革の問題等々ございます。国・地方の答申のいわば内容といいますものは、これに直接平仄の合っているものあるいはないもの、そういうものがございますけれども、いずれにしましても、そういう地方公共団体からの御要望というものが非常に多種出ておりまして、そういうものを踏まえて、そういうものを参考にしてこの答申がつくられているというふうに御理解をいただきたいと思います。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 さっき実感できないというふうに言いましたけれども、事実そういうふうになっていないというふうに指摘をしたいと思います。  例えば、五十六年に地方六団体が連名で意見書を出しています。今申し上げました中部圏の知事会もそうですけれども、こういう要望をまとめてみますと、一つは国の不必要な関与や許認可などを廃止すること、一つは機関委任事務について抜本的に整理合理化すること、また一つには補助金の整理合理化、さらには地方財源の充実、そういうようなことに集約できると思うのです。  しかし、例えば機関委任事務の整理は一向に進んでいない。この機関委任事務の整理については地方からの痛切な叫びだと思うのです。繰り返して行われているわけですけれども、一向に進んでいない。法律ができるたびにかえってふえているような状況ではないかと思います。例えばで申し上げましたけれども、この十年間で機関委任事務が一体何件廃止されて、何件新設されたのか、もしわかっていれば教えていただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 この機関委任事務の整理合理化でございますけれども、昭和五十八年の行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律等によります地方自治法におきます別表の項目数でございますが、昭和四十九年の五百二十二というものから五百八項目に減少いたしておるわけでございます。それから、昭和六十一年度の地方公共団体の執行機関が国の機関として行う事務の整理及び合理化に関する法律により四百九十七項目となったわけでございます。これは自治法の別表上の推移でございます。  今回、地方自治法の改正が今国会に出されまして、成立を図っていただいたということを聞いておりますけれども、地方自治法別表の改正でこの別表の方の整理も行われまして、三十七項目が増加しますので、この項目数は五百三十四というふうになっているのではないかというふうに思います。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 結局十五年前から比べると十二ですか、ふえているということになりますね。先ほども言いましたように、繰り返し繰り返し地方から機関委任事務については整理をしてほしいという叫びがあるのに、まだこうやってかえってふえているわけです。これはやはり計画を立てて、強い決意といいますか、強引にと言っては不適当ですけれども、強い決意で減らさなければいけないのではないかというふうに思うのです。今後についてのお考え、これでいいというふうに認識していらっしゃるのかあるいはどのようにすべきだという方向を考えていらっしゃるのか、おっしゃってください。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 当然、先生の御指摘のようにこういう事務合理化というものは進められなければならないというふうに考えております。いつもこの種の数の問題になりますと、許認可のときでも国の関与の問題でもそうでございますけれども、数自体が減少しないじゃないかというようなことをよく指摘されるわけでございます。その背景には、こういう許認可にしましても、各行政分野において極めて強い行政立法というものの要請、各種実体法の要請というものがありましてできてくるということがあるわけでございます。しかし一方、全体的に横断的にそういうものを少なくしていく努力が必要であるというふうには考えているわけでございまして、また、そういうふうに努めているわけでございます。国と地方の関係の事務につきましても、今先生がおっしゃられましたような方向で努力は続けていかなければならない、そういうふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 これについても新聞はこういう言い方をしているわけです。この行革審答申のまとめの段階で、これをまとめた委員の中の一人が、「結局は、政治の決断がなかったからだ。自民党の政策はいまや族議員たちが動かしている。」私どもはなかなかその中身はわからぬわけですけれども、「族議員はそれぞれ業界の利益を擁護する立場を守っており、かれらの発言力を弱めなくては改革は前進しないだろう」今局長は、それぞれの部門からの強い要請でふえていくのだ、こうおっしゃったけれども、逆にまたここでは減らそうとしても族議員がさせないと言っている。  こういう言い方もしてある。また他の一人の委員は「政治家の業界癒着も深刻な問題だが、加えて官庁の縦割り行政の弊害がある。」こういうふうに言っているというわけです。  先ほど私は、同僚議員の質問に対する局長のお答えを聞いていましたけれども、行革審が自由濶達な論議をするために非公開にして、自由濶達な論議をしてもらうのだということでしたね。けれども、自由濶達な論議を保証したその部屋の中で、小委員さんたちが族議員だとかあるいは官庁の縦割りだとかいうことを実感していらっしゃるわけですね。これは何も外からの風圧を排除するために非公開にしたというよりも、中でそういう問題があった、だからそういう改革について進まないというような指摘が新聞でされているわけですね。そこのところは、やはりきれいごとではなしに、しっかりと決意をもってこの整理をしていく、改革をしていくというのであれば、外からの雑音も排除するけれども、中からのそういう障害も克服するような決意がなければいかぬと思うのです。その点についてはどういうふうに認識していらっしゃいますか。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 私どもは、やはり国と地方との関係を考えます場合には、それはできるだけ地方へ権限その他を委譲していく、こういう方針で対処すべきものだと思っております。  ただ、現在ありますいろいろな法律なり仕事の内容、これは現にずっと行われてきたものでございますから、それを一遍に改革をするということにつきましては、ある程度の混乱等も予想される点もございますので、なかなかきれいさっぱりというわけにはまいらぬ点もあろうと思いますけれども、基本的にはそういう方向で進んでいかなければならない、こう思います。  いろいろ御指摘のございました地方自治法の別表の機関委任の問題にしましても、減らすものは減らしたのでございますけれども、社会経済情勢の変化に応じてまた新しいものがふえてきた、これは事実でございます。あるいは補助金などにしましても、随分削減をしておるわけですけれども、新しい行政需要が出ましてまたふえてきている、こういう部面も確かにあるわけでございます。その辺の判断を的確にしていかなければなりませんが、基本的には、補助金にしろ機関委任事務にしろ何にしろやはり削減をして、そして地方団体の自由裁量で地方に即した仕事が行われる、こういうような方向へ、いろいろな雑音と申しますか、ございますけれども、そういう方向を踏まえて努力していかなければならない、こういうふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 今一遍には混乱をする、あるいは新しい需要が出てきている、こういうふうにお答えをいただいたわけですけれども、そういうものは承知の上でといいますか理解をしながらも、地方からの声というのは整理あるいは合理化をしてほしいという声が続いているわけですね。その点についてはやはりしっかりと受けとめて、強い決意でやっていただかないといけない。今おっしゃるように、そういう混乱を避けるとか新しい需要に対応しなければならぬ、これは理解します。けれども、私が先ほど申し上げたのはそうではなしに、外からの風圧もあれば中からの、族議員だとか、嫌な言葉ですけれども、そういうもの、縦割りの官庁の縄張り根性だとか、そういうものがあって、改革を阻害しているのではないか、そういう認識はしっかりと持たないと進まないということを申し上げているわけで、御理解をいただきたいと思います。  そこで、これからの問題とも絡むのですけれども、またコメントを申し上げますが、小委員長であった瀬島さん、この方がおっしゃっているわけです。「具体的な詰めは地方制度調査会にお願いする」と言って具体性を欠いていることを認めたというふうに言われているわけです。これから強 い決意でどんどん進めていくのに、今、具体化されている百四十二項目については、先ほど局長おっしゃったように八割方だ、あとはまた努力するんだ、こうおっしゃるけれども、瀬島委員長が言っているのは、具体的な詰めを制度調査会でやらなければならぬ部分があるということを認めていらっしゃるわけですね。  そのことについて私はちょっと安心ができないといいますか危惧をするのは、先ほども少し出ていましたが、地方制度調査会にお任せをすると瀬島さんが言っているけれども、制度調査会の答申などについて今まで余り実現されていない、改善が進んでいない。例えば六十三年ですか、十六項目の答申がされた、けれども、そのことが十分実現されていない状況にあるというふうに思っているのです。それ以後、平成元年の暮れに制度調査会のこういうまとめがあって、そのときに瀬島さんは言っているわけです。それから一年半たっているわけですけれども、制度調査会が機能を発揮しているのか。あるいは、ついでに答えていただきたいのですけれども、以前にこの調査会が答申をしている十六項目の扱いについてはいかがなされているのか、お答えをいただきたいと思います。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 瀬島先生がおっしゃいましたことを詳細に存じ上げていないのですけれども、しかし、地方制度調査会に地域中核都市あるいは府県連合、そういう制度についてより本格的に検討をしていただく、これは答申の中に書いてあるわけでございます。恐らくそのことを指しておられるのではないかと考えますが、第二十三次の地方制度調査会がまさに発足しようとして、その問題について御審議になると聞いております。私どもも重大な関心を持ってその検討の推移を見守りますとともに、必要が生ずれば行革審にもそういうことを御報告するというようにいたしたいと考えております。  それから、先ほどの十六項目でございますけれども、十六項目の中では、二項目を除きまして十四項目につきましてこの行革審答申の個別指摘事項の中に入っているわけでございます。ただ、地方制度調査会の十六項目の内容そのものではございません。やはり業務の実態その他現時点における諸情勢といいますものを勘案しまして、そしてこういう方向のものを速やかに実施する、そういうことで行革審の中で御審議をいただき御答申をいただいたということでございます。なお、一括法案の中にはこの三項目は入っております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 私が一貫してずっと申し上げてきたのは、改善、改革する必要がある、そのことは認めるけれども、答申も、最初申し上げましたように「この程度のことか」ということで中身がいかにも少なかった。けれども、そのことについては着実に地方の声を聞きながら実現をしていってもらいたい、急いでもらいたいということを申し上げてきたのです。そのことについては、今地方制度調査会の尊重の仕方について話がありましたから、ぜひ取り組みを強めていただきたいとお願い申し上げまして、次のことを申し上げたいと思います。  一つはこの法案そのものが、三十四の法律が一括してどかっと出てきて審議をせいということについて、私は一年生議員ですけれども、びっくり仰天したわけです。正直申し上げて、初めて見るような法律もあるわけです。そこで、一括して提案されていることについて、なぜそれぞれの法律改正として出されてこなかったのか、一括にされた理由について改めてお聞かせをいただきたい。     〔委員長退席、虎島委員長代理着席〕

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 今回の一括法案でございますけれども、この平成元年十二月の二次行革審答申に沿って国から地方への権限委譲、国の関与及び必置規制の緩和等を行うものでございますが、それとともに、大東亜戦争に際し制定されました許可認可等臨時措置法、その臨時措置法を廃止いたしましてこの権限委譲等の臨時措置を恒久化する、そういう内容のものも含んでいるわけでございます。  考え方としましては、これら一連の措置の実施によりまして地域の主体性の強化が図られ、地域独自の創意と工夫による地域づくりというものが一層推進されることになるという考え方でございます。  法案の具体的な内容につきましては、先生の御指摘のように行政の各分野に及ぶものでございますけれども、これらの改正の趣旨、それから目的が地域の主体性の強化という共通性、統一性のあるものとなっていること、また、個別に法改正を行いますよりは一括して取りまとめを行います方が一連の改正の趣旨、それから全体像というものがわかりやすくなるなどの理由から、行政改革を推進する任に当たります総務庁が一括して御提案を申し上げたということでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 それは何か懇意にやられたような感じがしてならぬ。先ほどもおっしゃったように、法律改正が必要になるのは二十九ある、そのうち今回十七だ、こういうふうにおっしゃっているわけですね。あとの部分については、既にやられた部分、別途に審議をしている部分あるいはこれからやる部分、こういうふうに分けられてあるわけです。一括してやる方が趣旨がわかるとか全体像が見えるとかいうことであれば、その二十九を一本に出したら全体行革についての論議ができるわけです。ところが、行革についての部分で、その大事な部分と言うたらおかしいですけれども、別のところでやる部分とこれからやる部分と今こうして出ているものとあって、しかし、これでは行革の精神そのものが見えなくなりますし、一つ一つの法律についての体系を崩す危険があるだろうというふうに思う。例えば森林法というのがありますね。森林法については農林水産委員会で審議する法律だというふうに私は思うのです、必ずしもそうでないかもしれませんけれども。これはやはり国会法の四十一条に書いてあるように所属する部門の法律として農水委員会でやるのが筋だと思うし、この法律に一番責任を持つのは農林水産大臣だというふうに思うのです。それを内閣委員会に持ってきて、こういうふうにするんだということで、我々が、農林水産行政というのですか林野行政にまできちっと責任が持てるかといったら持てないままにこの手直しをやらなければならぬ。一面、行革の部分については、全体像が見えるとか趣旨が共通するからいいんだというふうにおっしゃるけれども、林野行政からいうと我々は責任は持てない。今日的に林野行政で何が大事なのか、法体系を整備するのには何が大事なのかということについての認識というのは私どもは大変浅いと思うのですよ。そういう点誤りでないかどうか、その点について配慮されているのかどうか教えてください。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 先ほど一括法の中で入っていなくて個別法の中で処理しているものがあると申し上げましたけれども、これは要するにこういう法改正の中で、各実体法の中でいろいろな改正が行われますそういうものの一つとして入れ得るものにつきましてはそういう措置がされているということであると思います。  それで全体の物の考え方、一つの考え方は実体行政分野がどうなっているのか、そういう物の考え方、それからもう一つは行政改革の考え方だと思いますけれども、横断的に行政改革という観点から考え得る事項もあるわけでございます。そういうものが一緒に取りまとめられているというふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 いや、各委員会、各法律の中で、おっしゃるように地域の主体性を強化するための法の整備というのはやはり必要だと思うのです。あるいは行政の推進というのは必要だと思うのです。それぞれの部門でそういうことを考えなければならぬ。だからこういう行革の答申が出ている。今局長もおっしゃるように、この改正の趣旨をきちっと徹底してそれぞれの部門で論議をしていただくということが大事であり、それぞれの行政の推進に役立つのではないかというふうに思うのですよ。この法律で一括して、おっしゃった地域の主体性強化のために内閣委員会でやられたん だ、それはそれでいいんだ、行革はあっちでやられるんだというようなことで林野行政にしろどういう行政にしろ進められることについては、私は危険を感じます。そういう意味で、これからも具体化をされてくるわけですから、そのときにはそういう立場を一遍しっかりと検討をしていただきたい、このような処理の仕方は望ましくないというふうに私は申し上げておきたいと思います。  時間がありませんが、もう一つですが、廃止が提案されています許可認可等の臨時措置法ですね。これは何でこれまで生き延びてきたのですか。終戦になったときに新憲法が制定されて、旧の法律というのは整理された。ましてや私の頭の中では、不勉強ですから申しわけないのですけれども、勅令というような言葉は今の日本の法体系の中でもう全部消えているというふうに思っていたのですが、今これを処理しようということについては、今日までなぜ放置されてきたのか。簡単に、なぜ放置されてきたのか、またそういう放置をされているような戦争中の法律あるいは勅令というものが残っているのかどうかについて教えていただきたい。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 許可認可等臨時措置法につきましては、昭和十八年に大東亜戦争の遂行のためにつくられた法律であり、時代にそぐわないものであるという御議論が従来から一部にあったところでございますけれども、この「大東亜戦争ニ際シ」とありますのは法制定の動機を示したものであるということ、そして行政の簡素化という趣旨は今もなお重要である、そういうことでありますとともに、この法律によりまして公益法人や公益信託に対する許認可権限の知事への委任根拠となるなど、この法律がなお実効性を有している、そういうことでございました。  今回、これを見直しまして許可認可等臨時措置法を廃止して関係法律を整理して御提案いたしましたのは、昨年の国会審議の場におきましてやはりいろいろ御議論がありまして、これに対して総務庁長官から、こういう効力を生かしつつ新しい法律をできる限り早目につくっていくべきである、そういう御答弁がありました。この法律は、実は共管法でございまして、どこの省庁が所管するということが余り定かではないというようなこともあったわけでございますけれども、総理から、その主管庁を総務庁として、この問題について総務庁長官のもとで新しいものをきちっと姿を変えていくようにという御指示がございまして、そしてこの見直しを行いまして、やはり現行の体系が非常にわかりにくいということ、あるいはそのために現在権限委譲等を行う場合には各個別法にそれぞれ根拠規定を設ける必要があるということなどから、今回の提案をいたした次第でございます。  それで、今回の措置によりまして大東亜戦争という用語が用いられる法律というものはなくなるものと理解しております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 これは本筋の論議じゃありませんから簡単にしますけれども、法制定の、委任の趣旨だ、こう言う。法制定の趣旨というのは戦争遂行というのが一番の前提にあるわけですから、今まで残っていたのはいかにも怠慢のそしりを免れないなという感じがするわけです。そういうものがほかにもあればぜひ整理をしていただきたいなというふうにお願いを申し上げておきます。  以上でこの法案関係については終わります。  次に、私、補助金の関係もございますので予算委員会でお尋ねをしました公的骨髄バンクについて、厚生省お見えになっていますね、お尋ねをしたいと思います。  三月十三日に、予算の審議の段階で、私はこの問題について、新たにこの骨髄バンクが設立されることについて大変うれしいという評価をしながら、一つは三億円というのはいかにも少ないではないかということ、そして要望としては一日も早く稼働するように、こういうふうに申し上げました。そのときには前年度の年度中ですし、予算が成立していない段階でしたからそういう要望を申し上げてきたわけです。早速ですけれども、予算が成立しました、新年度に入りました、そういう点で質問をしたいと思うのです。  まず最初に、いよいよ今年度設立するわけですが、それが実際に稼働する時期についてお尋ねをしたいわけです。稼働というのは、一つは血液の提供者、ドナーを募集するその仕事をいよいよ始めるという時期、もう一つは患者の輸血希望、移植希望を受け付ける稼働の開始ということ、二つあるだろうと思うのですが、それらについてどのように今作業が進んでいるのか、めどが立っているのか、お尋ねをいたします。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 骨髄バンクのことにつきましてのお尋ねでございますが、一日も早く骨髄バンクがスタートしてほしいという患者の皆様方、家族の方々の願いということが大変強いということは十分承知いたしております。しかしながら、大変重要な制度の創設ということでもございますので、骨髄移植対策専門委員会での詳細な検討をお願いしているところでございます。したがいまして、この委員会におきます審議が終わり次第できるだけ速やかにドナーの募集を開始いたしまして、ドナーの登録の状況を見ながら次の段階としての照会に対応するといったことができますような作業を進めてまいりたいと考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 いや、まだ年度が始まってすぐですけれども、ことしは、予算を厚生省が組み立てて、要求をして、そのめどを持っているという段階が前年度であって、そして今こういう四月の時期になった。今の時点でできるだけ速やかに、これはだれでも言えることです。したがいまして、もう少しこの作業をしている段階で、めどというのですか一定の目安があろうと思うのですね。これは確かに年度内に設立するということになっているわけですけれども、三月三十一日まで間があるわけですから、そこのところをもう少し具体的に、今の二つの稼働の時期の設定について論議していらっしゃる中身をおっしゃっていただきたい。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 委員会の審議の検討の状況にもよりますことから大変今後の見通しを申し上げにくいわけではございますけれども、今年度中、秋以降の年内にはドナーの募集の開始ということができるのではないかというふうに期待いたしております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 そのときにも具体的に申し上げましたけれども、例えば私の地元で、これは特定の人だけではなしに東海でも北海道でもみんなたくさんいらっしゃるわけですけれども、本当に一日一日を待ち焦がれているんですね。例えば神山君にしますと、一人の提供者を探すために何千万円というお金を使い、二千何百人という人の血液をいただいて検査をしているけれども、見つからないで、何とかネットを広げて助けてほしいと思っているわけですね。そういう人のことを考えると、今の秋以降の年内に始めることを期待をしているというのは、これはいかにも心もとない返事なんです。  私は、これは無理からぬ部分も理解できぬではないのですけれども、やはりもう少し早急に、いつから電波に乗せるなりあるいは紙に載せるというきっちりとした絵を早急に示してもらいたいと思うのです。これは、ずっと運動を進めてきた者から言うと、秋以降の年内に始めたいと思っている、期待をしているという当局からの言葉が返ってくると、本当にこれは行政不信が起こると思うのですよ。ですから、普通こういう期待をしている者から言うと、予算が通った、さあ始めてもらえるというふうに喜ぶし、期待を強めるのです。そこのところはこれからもしっかりと受けとめていただきたいというふうにこれはお願いをしておきます。  そこで、募集を始めるについて、前回お尋ねをしたときには明確でなかったのですけれども、ドナーの募集についての仕事はどこがするわけですか。その機関についてはもう決定されたでしょうか。それともどのようにして募集するかという段階ですか。いずれにしても募集の方法についてお聞かせをいただきたい。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 ドナーの募集についてのお話でございますが、骨髄提供希望者の募集ということを考えますと、二つの点があろうと思うのです。一つは、国民一般に対する骨髄移植に対します理解を深めていくということでの普及啓発に努めるということと、実際に提供の希望者の方がいらっしゃるとすれば、その方に対しましてドナーの募集についての必要な事項をきちんと御説明申し上げた上で提供の同意を得る、そういうことが必要でございます。そこで、ドナーの募集に当たってのそういった観点での必要な事項の検討を、もう先生も御承知のとおり、公衆衛生審議会の中に設けております委員会におきまして進めておりまして、引き続きその精力的な検討の上で進めたいと思いますが、一般的に先ほど申しました点も含めて国等が関与する方向で検討が進められているというふうに聞いております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 いま少しわかりにくかったのですが、検討を進めるけれども、国が関与するような形で、こういうことですか。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 国、県、市町村といった行政関係、それから協力をお願いいたします日本赤十字社、そして関係団体等いろいろございますが、基本的に国等が関与してドナーの募集に当たるということでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 その場合に、民間の既にできているバンク、これとの話し合いといいますか、そこの知恵や力をかりるということについてはどういうふうに検討されていますか。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 私どもが進めております構想に先立ちまして、各地におきましてボランティアの形での運動がございます。こういった方々が私どもの行政の場にもおいでになりますし、あるいは各地においても話し合いをしながら進めてまいっております。基本的には私どもの進めております骨髄バンクの事業に可能な協力をいただければありがたいというふうに思っております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 私が接している民間の皆さんに、そういう厚生省の方からの問いかけ、話しかけというのはまだないわけですね。これは、今まで大変なエネルギーあるいは金を使って運動を進めていらっしゃる。今までありますのは、あの子を救おう、この子を救おう、特定の子を救うとか、この子のためにというような運動から出発しているわけですけれども、それの今までの取り組みというのはすばらしい大きさですし、そして善意だというふうに思うのですね。そういうものをやはりしっかりと受けとめるなりあるいは力をかりるなりという形でこの問題を進めていただきたい。といいますのは、既にある民間のバンクの皆さんが、この公的バンクが充実してくれば私どもは解散をします、その設立あるいはその充実には協力をしますけれども、そういう個々のケースでの運動というのは、これは解散をしていく、それが望ましいんだと言われる。本当にこれなんかは正しいと思うのですけれども、そういうふうに皆さんおっしゃっているわけですから、ぜひそのことについてはこれからも配慮をしていただきたいというふうに思います。  そこで次ですが、いよいよ仕事を進めるとなると心配になるのは、今までの経験からいって、一人の患者に対してドナーを見つける、適合者を見つける、そして実際に移植を行うまでの手順というのは非常に手間がかかるわけです。例えば東海のバンクでいいますと、現在ドナーが千六百人で患者が七百人ほどだというふうに聞いています。ドナーが千六百人で患者が七百人というと、相当の高い率で適合者が見つかるわけですね。見つかってくると二、三というふうに検査をする、多いのでいうと一人十五、六回も患者とドナーとの間の取り持ちをしなければならぬ、そういうコーディネートをするスタッフというのは大変なエネルギーが要るわけです。いよいよ仕事を始めるとなると、そういう実際に実を結ばすためのコーディネーターというのは必要になるわけですけれども、そのことについての検討は委員会でどういうふうに進んでいますか。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 御指摘のとおり、コーディネーターの仕事は大変重要でございます。骨髄移植を進める上におきまして、先ほどドナー募集のところでも申しましたように、ドナーの方が十分理解をなさっていなければならないわけですが、それに対する説明を骨髄移植について専門的な知識を持って行い、そしてドナーの立場に立ってコーディネートするということが確保される必要があると考えております。そしてこれを全国的に進めていくことを考えなければならないわけです。地域ごとに医師を初めとするこういった専門の知識を持っていらっしゃる方、こういった方々を募りまして、地域におきますコーディネーター組織を確立していく必要があるということがございますが、具体的にはいろいろ検討すべきことがございますので、委員会において三年の二月より検討を開始しておるということでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 これは先ほども言いましたように大変な仕事ですし、ここのところがしっかりとしないと、せっかく善意のドナーがいる、一生懸命求めている患者がいる、そこのところの結びつきができないわけで、一番大事なポイントの一つだというふうに思いますけれども、ぜひそれについては積極的に検討を始めていただきたいと思うのです。実際にこうやって公立のバンクをつくると、今おっしゃるように都道府県、自治体に要請をして啓発する、北海道の提供者と九州の患者とを結びつけようと思うと、このコーディネートは大変だと思うのですね。そういうことが実際にできなければ、半分も、三分の一も値打ちがないものになってしまうおそれがあるわけです。そういう点でいうと、今からこのことについては十分な検討が必要だと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  それからその次に、そのときもお尋ねしましたドナーの補償の問題です。実際に募集を始めるのを一日も早くと言っているのですけれども、募集を始めるときに、万が一のときの補償はこうなりますということが明確でないとだめだと思うのですね。そこで、もう既に募集開始が、目前と言ったらおかしいですけれども、前になっているわけで、補償についてどういうふうに検討が進んでいるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 御指摘のようにドナーの方に万一のことがあるということはこのバンクでの一つの読めない点でございます。しかし、ドナーになられる方は全く善意で健康な方がドナーになられるということから、万一に対する補償は御指摘のとおりぜひとも必要な、事前につくっておくべきことでございますが、その具体的内容は、いろいろございますけれども、まず死亡とか障害とかいったものを受けた場合に、一つは故意過失といったことによらないという点が補償の重要な点でございますし、また、できるだけ簡易な方法で、スピーディーに補償が受けられるということも必要であります。そういったことを踏まえた検討を現在お願いしているというところでございます。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 検討を始めているとおっしゃっているので、ぜひそのときに要望しておきたいのですけれども、これから公的バンクとして募集を始めて仕事を始めていく、ドナーが見つかった、そのときにはその人の補償は、今おっしゃるような故意過失によらないものはスピーディーに補償しますというようなことでやられるとしても、現にある地方の民間のバンクのドナーの方たちにも補償が適用されるというようなことにならないと不公平になりますし、バンクに対する大変な不信感が出てくるだろうと思うのです。そういう意味で、これは要望ですが、既に稼働しているバンクに登録をしているドナーの皆さんに対しても、あるいはこれから民間のバンクに登録するドナーの皆さんにも適用するというような補償の制度というのを検討していただきたい。これは要望しておきます。  それから、時間がありませんからもう一つですが、名称について、どういう事業だということでは骨髄データバンクというのを使っていらっしゃるわけですけれども、実際に、看板と言ったらおかしいですが、事業そのものの名称については検 討されているのかどうか、お聞かせをいただきたい。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 我が国に一つ目のものでございますので、特段名称の検討はいたしておりません。しかし、いずれそれを指す言葉としてはもちろん必要であろうと思いますが、現在では特段の検討をしておりません。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 正式名称をきちっと決めていただきたいと思うのです。名は体をあらわすと言いますけれども、やはり内容なり精神なりというものをあらわすものだと思います。そこで、要望しておきたいのですけれども、今まで使っていらっしゃる骨髄データバンクという名前については改めてほしいなと思います。データのバンクという無機質なものではなしに、善意のドナーの皆さんが、私の骨髄を出してもいいというようなそういう方たちのプログラムといいますか、バンクですから、そういうことがわかるようなものを工夫をしていただくことがこれからの運動にとっても大きなプラスになると思いますし、イメージもいいと思うのです。第一、そういう提供者に対する礼だろうと思うのです。アメリカではドナープログラムになっているわけですけれども、名称を確定するときにはそういうような配慮をぜひお願いをしたいと思います。  最後にもう一つだけですが、今は厚生省の一部局でやってやっていらっしゃるけれども、将来ずっと何千人、何万人というふうにドナーがふえてくる、そういう仕事は大変だと思うのです。第三者機関をつくられるのだろうと思うのですが、その機関の運営のための理事会というのですか委員会といいますか、そういうものは、言い方は語弊があるかもわかりませんが、ただ単なる役所仕事ではなしに、そこのところはしっかりとドナーの代表やボランティアの代表の方も入れて、これからこの運動、こういう仕事がどんどんと拡大をしていく、あるいは息づいていくというような形で、決してお医者さんと役所の方だけでそういうものをつくってほしくないと思うのです。ドナーやあるいはボランティアの代表の方も入れて、そういう活力をいつも入れながらこの仕事を進めてほしいと思うのですけれども、その点についての検討は進んでいますか。

有川勲厚生省保健医療局疾病対策課長

○有川説明員 御指摘の第三者的な組織の必要性をこのあり方の研究をしていただいた段階でも御指摘されておるわけでございます。そして、そこに生かすべき重要な点というのが御指摘のあったこともよく承知しております。基本的には、骨髄バンクという非常に専門的な事項を議論いたします場でございますから、骨髄移植の専門家による委員会になるわけでございますが、その組織運営上、管理運営上、今御指摘のございましたようないろいろなボランティアの方々の御意見も生かせるような形で運営できないか、そういうことが反映されるような配慮をしてまいりたいというふうに考えております。

山元勉日本社会党・護憲共同

○山元委員 以上で終わりますけれども、最後にお願いをしておきたいのですが、これは繰り返して前のときにも申し上げてきました。一日も早く、それも募集の開始ではなしに、願うのは照合の開始なんです。患者の方が待っていらっしゃるのは、照合を開始して私のドナー、適合者を見つけてくださいというのが願いですから、一日も早く実質的な稼働ができるようにぜひ御努力をいただきたい。前にも申し上げましたけれども、これは痛みをこらえて待っているだけではなしに、どんどんと進行していく病気です。命がどんどん削られていく病気ですから、実際に私どもの県でも、結局間に合わなくて亡くなった方がつい最近もいらっしゃいます。そういう人が現にいる。前にもありましたように、今望んでいる人は国内で五千人というように言われますけれども、そういう人たちが命を削りながら待っているわけですから、一日も早くその稼働を始めていただくように繰り返して申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

虎島和夫自由民主党

○虎島委員長代理 山中邦紀君。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 私は、本法案の農水省関係の個別法上の問題、それと第三次行革審に関してお尋ねをしたいというふうに思います。  まず農林水産省関係で、総論的に、国と地方の関係等に関する新行革審の答申、これを受けた閣議決定、これの消化状況をお尋ねしたいというふうに思います。  これらの別紙一は、「個別事務権限の委譲等」、答申は九項目あります。それから、本件法案の中にはそのうち三つが挙げられております。別紙二「個別の国の関与・必置規制の廃止・緩和等」、これは答申では四項目、本法案では三項目が挙げられております。それから別紙三「個別補助金等の整理合理化等」、これは答申では七項目、本法案には性質上挙げられていない、こういう関係であります。

福田圭助農林水産省大臣官房文書課長

○福田説明員 元年の十二月二十九日に閣議決定された内容における農林省の関係は今先生から御紹介があったとおりでございますが、全部でたしか十三項目ございました。そのうち法律改正を要するものとして本委員会に今御審議願っている項目が五項目でございます。その他につきましては省令ないしは訓令あるいは政令等の措置で十分ということでございまして、既に残りの八項目のうち五項目につきましては実施済みでございます。残りの三項目につきましては、この一括法案が通りまして公布されるまでの期間に準備を終えまして、公布日と同時に施行したいということで準備しておるところでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 今言われた残りの三項目、これはどういう項目ですか。

福田圭助農林水産省大臣官房文書課長

○福田説明員 一つは、開拓財産の転用貸し付けを行う権限につきまして都道府県知事に国の権限を委譲するというものでございます。これにつきましては農地法の施行規則によって手当てをしようというものでございます。  それからもう一つは漁港関係でございまして、漁港管理者が市町村であります第一種漁港につきまして、その漁港修築計画を立てる際の土地への立ち入り等についての許可権限、これをやはり市町村長に委譲するというものでございまして、この関係も漁港法施行令の改正ということで現在準備中でございます。  それから、漁港に関連いたしまして、漁業用通信施設の処分についての大臣権限を知事に委譲しようというものでございまして、漁港関係が二件でございます。先ほど冒頭申し上げたものと合わせて三件今準備中ということでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 それから関連をしまして、農林水産省関係の許認可等の事項数ですね。ここに総務庁の行政監察局が集約された数字がございまして、平成元年三月三十一日現在千二百七十、平成二年三月三十一日現在千二百九十九、前年に比して二十九件ふえている、こういうことでありますけれども、この増減の傾向と、それから、ふえているわけですけれどもどうしてふえているのか、お尋ねします。

福田圭助農林水産省大臣官房文書課長

○福田説明員 ただいま先生の御指摘のとおり、各省庁の許認可等の内容が統一基準で確定した六十年度末の時点では当省関係の総数は千二百六十三件でございましたが、平成二年度末確かに千二百九十九件となっておりますけれども、この過程で、農林水産業をめぐる実態の変化とそれから制度面での対応ということで、減らすものは実は減らしてきております。毎年の資料もございますが、六十年十二月三十一日から平成二年三月三十一日までに三十五件減らしております。それで、むしろふやしたものが、農林水産省関係の行政需要の変化、例えば都会におきます食料消費関係の流通対策等も含めまして制度面の要求もあったというような事情も背景といたしまして、全体で七十一件許認可等の案件がふえてきておる。御指摘のとおり、整理は一生懸命しておるわけでございますが、一方でふえるものが多くて、結果としては全体で三十六件増加したという状況になっております。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 問題にしている答申、閣議決定の関係では一〇〇%消化体制にあるというのはわ かりましたが、第二次臨調以来の国と地方との関係ということで絶えず権限委譲とか許認可整理を検討する体制にあるのかどうか、もしありとすればどういう体制を組んでいるのか、現在検討中のものがあるか、お伺いをします。

福田圭助農林水産省大臣官房文書課長

○福田説明員 確かに、第一次臨時行政調査会以来の行政改革の経過の中で、許認可行政につきましては幾つかの観点から見直し改善を図っていくということで、我々も努力してまいったところでございます。  先生のお話にもございましたように、それぞれの省庁の立場で行政改革という視点を常に意識をして、それぞれの省庁が抱えている行政課題あるいは制度運用という問題がございますが、片方でやはり国民負担の軽減でございますとか、あるいはできるだけ実態に近い行政機関における行政の処理、いわゆる権限委譲でございますとか、そういう問題意識で私ども制度運用あるいは制度改善に取り組まなくてはならないという各省庁間の申し合わせといいますか、取り組みの姿勢を喚起されているということは十分認識しているところでございます。  具体的に申し上げれば、やはり許認可制度を必要とするそれぞれの、私どもの場合は農林水産業の関係あるいは食品の流通消費の関係の行政分野をめぐります社会経済情勢の変化と行政のかかわり合いというものを常日ごろの行政を通じて十分見守りながら、その中から、その実態の変化に対応した制度の創設でございますとか、制度の見直し改善という際に、先ほども申し上げたいわゆる行政改革の視点というものもできるだけ織り込んで改善をしていく、そういうことで私ども臨んでいるところでございます。  今国会へ五法案農林省専管で御審議をお願いしておるところでございますが、こういう法案策定の段階におきましても、総務庁さんと十分御相談をしながらできるだけ行政改革で盛り込まれた考え方に沿った制度改正ということで取り組んでいるつもりでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 それでは、本法案の第一条、これは森林法の一部改正でございます。この趣旨は、「森林所有者等は、森林施業に関する測量又は実地調査のため必要があるときは、都道府県知事の許可を受けて、他人の土地に立ち入り、又は立木伐採ができることとされている、この許可権限を市町村長に委譲する。」こういう趣旨の機関委任事務のあて先の変更、都道府県知事から市町村長におろす、こういう改正であります。  ところで、本条が適用された従来の例はあるのかどうか。ちなみに、森林法は昭和二十六年制定でございます。実態はいかがでしょうか。

田中正則林野庁指導部計画課長

○田中説明員 先生御質問の森林法制定以来こういった条項が発動したかどうかということでございますけれども、まさに森林施業が行われる森林そのものは所有形態が大変複雑でありまして、細分化されているのが通例であります。したがいまして、森林測量等についてはやはり他人の土地へ入らなければならないという場合が多いのでございますが、しかしながら、実態的には、森林現場において当事者間の話し合いで処理されているというのが実態でございまして、現在までのところ、本条に基づく許可実績というものは、御推察のとおりございません。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 それから、これまでの、現在の法律の適用関係ですが、知事の許可の場合も市町村を経由する、こういう手続であろうかと思いますが、この辺はいかがでしょうか。

田中正則林野庁指導部計画課長

○田中説明員 こういう極めて現場的といいますか、そういったものにつきましては、市町村を経由するのが通例ではないかというふうに考えておりますけれども、これを法律上あるいは規定で義務づけているようなシステムにはなってございません。しかしながら、先ほどお答え申し上げましたように、実績そのものが現場の実態から顕在化していないということから、そういう市町村長を経由したということにつきましても実態はございません。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 昭和二十六年以来一度も発動されたことのない法条ですから、この改正に特段の問題はなかろうと思います。むしろ何か非訟事件的に裁判所の関与する事項にすればというような気もしないわけではないのですが、それはそれといたしまして、森林法関係でありますけれども、第二十一次地方制度調査会はその指定、解除について提言をしているわけであります。「国有林にかかる保安林及び民有林にかかる保安林で二以上の都道府県にわたって国土保全上重大な影響を及ぼすものを除き、保安林の指定、解除に関する事務は、農林水産大臣から都道府県に移譲する。」これは新行革審の答申にはそのままの形では入っていないわけでありますけれども、先ほどの文書課長のお話もあることで、この件についてはどういう立場をとり、その根拠はどういうことであろうかということをお尋ねします。

田中正則林野庁指導部計画課長

○田中説明員 保安林につきましては、流域を超えていろいろ国土保全あるいは公益機能の増大というような使命がございまして、それのやはり統一的な処理をしなければならないという限りにおいて農林水産大臣において処理が行われている実態にあります。しかしながら、行政サービスといいますか、これをスピードアップしながら処理するというような事務処理の簡素化というようなことでできるものにつきまして鋭意努力している実態にございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 この指定、解除の年間のおおよその件数はどれぐらいか、それから、申請があって許可をしない、認めなかった例はどれぐらいあるか、それから、窓口は都道府県を通じ資料をそろえて意見を付して大臣に上がってくると思いますが、この点はいかがですか。

田中正則林野庁指導部計画課長

○田中説明員 保安林の解除の実績でございますが、平成元年度の場合約三千三百件ほどかと考えております。  それから、申請後どれぐらいの期間で処理されるかということでありますが、これは平均日数というようなことで申しますと、六十二年の上半期の場合ですと約七十七日ぐらいというのが統計上あらわれております。  それから、都道府県知事を経由して大臣に申請するのかという御質問ですが、いろいろ事前審査その他を徴しながら、先生のおっしゃるとおりのようなシステムでやってございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 もう一つお尋ねをしたのですが、申請を却下をした事例があるかということです。それはいかがですか。

田中正則林野庁指導部計画課長

○田中説明員 私、実は計画課長でありまして、治山課長が担当ですが、却下した事例につきましては現在の手持ちの資料では私は承知しておりませんので、後ほど御説明に参りたいと思います。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 恐らく事前審査といいますか、そういうことがあるとすれば、却下はあったとしてもごくまれであろう、ないのではないかというふうに私は考えます。これは後から資料をいただけるそうですから、それはそのときにはっきりさせていただきたいと思います。  事務の迅速などで処理をするというような今の公式の立場ですけれども、これは地方制度調査会の意見というのは大いに取り入れるべき筋のものではないかというふうに思います。都道府県段階で資料を集め、意見を付して上に上げてくる、そして却下については恐らくごくまれであろうということでありますと、地方へおろして悪いことは一向にない、このように思います。  第二条、これは農地法関係であります。「地域整備法の定めるところに従って二ヘクタールを超える農地等を転用する場合で政令で定める要件に該当するものについては、その転用許可権限を都道府県知事に委譲する。」それから、「国からの売渡しに係る二ヘクタールを超える農地等で上記地区内」、「上記」というのは地域整備法の関係を指しているものでありますが「にあるものの権利移動の許可権限についても上記と同様の措置をとる。」これが二条であります。  お尋ねでありますけれども、現在の農地の転用並びに権利移動に関する国と地方の権限分担関係はどのようになっておりましょうか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 お尋ねの農地法に基づきます農地の転用なり権利移動に関します許認可の権限でございますが、まず、農地を耕作目的で権利を取得するという場合も許可の対象にしております。これは、原則として市町村段階にございます農業委員会の許可ということにしております。ただし、市町村の区域を越える案件の場合に限りまして、都道府県知事の許可という仕分けにいたしております。  それから、農地の転用関係でございますが、これは御自分の農地を御自分で転用される場合と他の人に転用目的で売る場合と両方ございまして、これがそれぞれ四条、五条と二条にわたっておりますが、許可の基準なり許可の権限は同じ考え方でございまして、原則として都道府県知事の許可、ただし現行法でございますと、二ヘクタールを超える案件の場合は農林水産大臣の許可ということになっております。  なお、市街化区域につきましては、これはすべて農業委員会への届け出で足りる、こういう扱いをしておるところでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 ただいまの区別に応じた年間の申請件数、その増減の傾向、これはいかがでしょうか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 まず三条の耕作目的の移動でございます。近年、四十年代減少傾向にございましたけれども、五十年代に入りましていわゆる経営移譲を農業者年金制度等によって促進をしたということもございまして若干増加に転じておりますが、五十五年をピークに再び減少傾向にございます。現在、一番最新時点で平成二年でございますが、二十六万八千件という件数になっておるところでございます。  それから、農地の転用の四条なり五条でございますけれども、四十八年を契機にその後若干減少傾向にございましたけれども、最近は横ばいないしやや増加ということで、年間を通じまして大体十五、六万件数でございますが、平成二年は若干ふえておりまして十七万二千件でございます。そのうちいわゆる自己転用といいますか、御自分で転用されるのが件数にして約四千四百件で、農家以外の方が転用されるのが件数としてやはり多うございまして、十三万件でございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 現段階でよろしいのですが、申請はどの段階で処理をされていますか。農水省地方農政局長だろうと思いますが、そこまで上がってくる件数、それから都道府県知事段階で処理がされているもの、その下、これはおおよそどれくらいの割合になっておりますか。今までだんだん現地で処理をしていくような方策はとられてきたと思いますが、その点も触れておっしゃってください。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 先ほどの答弁、若干訂正させていただきたいと思います。先ほど実は面積と間違えまして申しわけございませんでした。平成元年時点で、件数では自己転用件数が約五万件、正確に申し上げますと四万九千八百七十件が四条で農家が自己で転用される件数でございます。それから五条の転用目的での売買なり権利移転でございますが、約十二万二千九百件、両方合わせまして十七万二千七百件という数字でございます。  これは総体の件数でございまして、今お尋ねの知事と大臣との関係でございますが、やはり件数的には圧倒的に知事権限、知事許可の件数が多うございまして、自己転用の四条で申し上げますと、大臣許可はわずか五件でございます。五条の、農家以外の方が転用される場合の許可でございますが、大臣許可件数が平成元年度で三百四十五件でございまして、それ以外の十二万二千五百件というのは知事でございます。  なお、大臣許可権限も、先生御指摘のように事前に知事を経由して申請が上がってまいりますし、その段階で知事の調整なり知事の御意見というものを尊重して処理するという仕組みにしておるところでございます。     〔虎島委員長代理退席、委員長着席〕

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 大臣許可に係る申請で、許可をしなかった例はありますか。最近年度でお答えいただきたい。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 最近年では不許可にした事例はございません。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 本法案の第二条は地域整備法ということで一括をして幾つかの法案をまとめております。政令でそれを決めているということでありますけれども、どういう法律であって、どの点に着目をして地域整備法関係の場合に二ヘクタールを超えても権限を都道府県知事に委譲をするのか、趣旨をお伺いします。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 今回の改正によりまして権限を委譲いたしますのは、いわゆる地域整備法関連ということにしておりまして、政令におきまして現在五つの法律を考えているところでございます。  まず第一は、農村地域工業等導入促進法、これは法律にも規定をしてございます。それから二番目に、高度技術工業集積地域開発促進法、通称テクノポリス法と言われております。それから三つ目は、総合保養地域整備法でございまして、これも通称リゾート法と言われている法律でございます。四つ目は、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律、これも通称で頭脳立地法と称されている法律でございます。五つ目は、多極分散型国土形成促進法、以上の五つでございまして、これらの法律につきましては、それぞれの趣旨、目的によりまして地域振興を図り、多様で活力に満ちた地域づくりをするという趣旨で、国としても一定の支援をするという趣旨の制度でございますが、こういったものに基づいて施設整備が計画的に行われます場合には、あらかじめ計画段階でいわゆる主務大臣が協議して、計画が適正であるかどうかというのをチェックする仕組みがございまして、その過程におきまして、優良農地の保全と農地転用の目的とする行政目的との調整がおおむね図られるわけでございまして、その計画に基づきまして具体的なケースで農地転用案件が上がってまいりました場合におきましては、主務大臣段階の計画段階で一定の調整が図られておりますので、都道府県知事に権限を委任したいというふうに考えた次第でございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 これらの整備法は、整備計画を都道府県知事が作成をして主務大臣の承認を得るというふうになっているかと思います。主務大臣が複数の場合がありますけれども、必ずどれにも農林水産大臣は入っているはずかと思いますが、そのとおりでしょうか。主務大臣に農林水産大臣が入っているということは、地域の振興計画の中に農地が入っている、これに基づくものだと思いますが、いかがでしょうか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 先生御指摘のとおりでございまして、先ほど申し上げました五つの法律の計画の承認過程におきましては、いずれも農林水産大臣が主務大臣として参画をするということになっているわけでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 そういうことでありますと、ごく包括的には、転用の場合が大いにあり得るということを農林水産省も承認段階でお墨つきを与えた、そういう感じがするわけであります。  それにしても、この二ヘクタールの農地について全面的に都道府県知事に委譲するということは議論をされたことがありますか。そして、内部の議論とすれば、その点については現在どういう考え方を持っておられますか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 先ほど申し上げましたように、農地法では、一般的には二ヘクタールを超える農地の転用につきましては農林水産大臣の許可ということにしておりまして、それはまだ今回の改正でも残っておるわけでございますが、御指摘のとおり、これ自体につきましても私どももいろいろ検討をしてまいっておりますし、過去いろいろなところで議論があった経過もございます。  しかし、私どもの考え方といたしましては、やはり二ヘクタールを超える転用というのはかなり大規模な転用でございまして、御承知のとおり、我が国の農地は零細分散錯圃になっておりますけれども、これをできるだけ効率的な農業ができるようにということで、いろいろな土地改良投資を既に行っております。二ヘクタールを超えるまと まった農地というのは、そういう意味では一般的にはかなり優良農地でございますし、土地改良事業等の国の投資が既にされているというものが多いわけでございます。スプロールなりを防止し、優良農地を確保するということが我が国の農業の生産性向上等の要請にとりましても非常に重要なことでございます。こういった観点から、優良農地の確保につきましてはやはり農林水産大臣みずからの責任で判断をしていくケースが多いのではなかろうかというのが第一点でございます。  それからもう一つは、大規模な転用につきましては、地元の開発期待等と若干距離を置いてといいますか、総合的、客観的な判断、公益的な判断といいますか、そういったものが重要な場合があろうかと思います。そういう観点から、やはり大規模な開発につきましては農林水産大臣の許可とすることが適当であろうというふうに考えたわけでございます。  それからもう一つは、農地転用許可の判断というのは、もちろんかなり詳細な基準がございますけれども、ある程度裁量というのがございまして、大規模な開発につきまして地域的に判断のバランスといいますか、そういうものを失することがあってはならないという見地もございまして、二ヘクタールという一応の基準をもちまして農林水産大臣の権限にしておくのが適当だろうというふうに判断しておるところでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 農地転用に関して事前審査という制度を導入しておられますね。これはいつからどういう理由によって導入をして、何の目的に備えた制度ですか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 御指摘のとおり、農林水産大臣権限は、二ヘクタール以上の転用は非常に大きな重大な利害関係が当事者にもございますので、慎重な判断ということと、手続的にもできるだけ円滑な申請処理ができるようにということで、事前審査申し出制度を指導として設けているところでございます。  具体的に申しますと、特に場所の選定が一番問題になります。農地転用のチェックは、場所の選定以外にもかなり細かいことがございますが、基本的に場所の選定についてあらかじめできるだけ御相談いただくということがふさわしいのではないかということで設けた制度でございます。この制度は昭和四十六年から設けたものでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 この制度を強化して、平成元年四月一日から農林水産省各地方農政局などに相談窓口を開設した、そしてただいまお述べになったような趣旨の説明が解説書にはなされております。むしろ、地元の都道府県知事の担当者の水準アップに努力をすべきではないのかというような気がします。事前相談をして、正規に申請をさせて、なるべく早く処理をするというような迂遠なことでなく、件数も、大臣まで上がってくるのは少ないわけでありますし、拒否をした例がないというのであれば、どうも地方自治の確立という観点からは逆行しているのではないかという気がしてならないのですね。  それはそれとしまして、国からの売り渡し関連で、これはどういう場合を指すのか、現在なおあるのか、最近の件数はどうか、そしてこれについて申し出があったものを拒否した例があるか、一括してお尋ねいたします。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 お尋ねの件は、農地法七十三条に基づきます許認可の権限の問題だと存じますけれども、これは、一般の農地は四条なり五条で転用の許可が条文規定されているわけでございますが、戦後、食糧増産時代からずっと続いております制度としまして、未墾地の買収、売り渡しという制度がございまして、開発して農地とするのが適当な土地につきまして、そういったものの売り渡しを希望する農家に売り渡しをするという制度がございます。御指摘のとおり、これは近年におきましては政策的目的ももうほぼ終息しつつあるものでございますけれども、案件といたしましてはまだ若干残っているわけでございます。  具体的に申し上げますと、開発して農地とするのが適当ないわゆる未墾地を国が買収いたしまして売り渡した場合に、一定期間内に開墾を完了すべき時期というのを定めるわけでございます。その完了すべき時期から三年までの間は、いわゆる処分制限、転用制限をするという趣旨の規定でございまして、そのうち農地になったものにつきましての転用権限は、三条なり五条と同様に、現在、原則都道府県知事でございますが、二ヘクタール以上は農林水産大臣ということにしております。これにつきましても、地域整備法関連につきましては同様に二ヘクタール以上であっても知事に権限を委譲をする、こういう趣旨の御提案を申し上げているところでございます。  なお、案件につきましては、昭和四十年に許可件数全体といたしまして一千百件ございました。これをピークに減少しておりまして、近年では全部合わせまして十件台という状況でございます。そのうち、昔は転用目的が少なかったのですが、最近は転用目的の方が若干ふえておりますが、非常に減ってきておりまして、六十三年が十件、平成元年が三件、こういう状況でございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 断った例、拒否した例がありますか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 最近時点におきましては、これを不許可とした事例はございません。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 こういうお尋ねをしたのも、やはり第二十一次地方制度調査会の答申の中に、「ニヘクタールを超える農地転用の許可権等を農林水産大臣から都道府県に移譲する。」こういう項目があるわけであります。地域整備法の区域内で権限委譲がなされたわけでありますけれども、しかし、事前審査のあり方とかあるいは件数、それから拒否をした例がない、どういう経路で上がってくるかというようなことを考えますと、これもこのまま農林水産大臣が許可権限を留保しておくというのは余り根拠がないのじゃないかというふうに思います。  文書課長は、体制としては余りはっきりしたものはないようでありますけれども、心構えとすれば地方自治にも配慮をするようなことを言っておられました。ぜひこの辺も継続をして検討してもらいたいというふうに思います。  次は本法の三十七条関係、家畜保健衛生所法の改正関係であります。  これは、「農林水産大臣が都道府県知事に対して行う家畜保健衛生所の運営に関する命令を、」今まで包括的にあったわけでありますけれども、「家畜の伝染病の発生を予防し、又はまん延を防止するために特に必要があると認める場合に限定する。」こういうものであります。  ところで、家畜保健衛生所法は昭和二十五年の成立であります。これまで伝染病に限らず現行法に基づいて命令を発した事例があるのか、お尋ねをします。

石井達郎農林水産省畜産局衛生課長

○石井説明員 昭和二十五年の法制定以来現在までに、法第五条の規定に基づきまして農林水産大臣が都道府県知事に対し家畜保健衛生所の運営に関しまして必要な事項を命じた事例はございません。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 それぞれの場所で適正な対処がなされた結果だろうというふうに思います。  ついでながらでありますけれども、家畜保健衛生所、これの全国の配置状況は現在どうなっておるのか、それからその数字の傾向、それから職員配置、組織、設備、技術の充実の程度などをお尋ねいたします。

石井達郎農林水産省畜産局衛生課長

○石井説明員 家畜保健所数でございますが、平成二年三月三十一日現在で全国に二百ヵ所設置しております。獣医師数は二千二百十四名配置されておるところでございます。  傾向でございますが、家畜保健所の数につきましては、昭和四十年以降国の整備方針に基づきまして五百八十六ヵ所あったものを県が二百ヵ所に整備をしてきたところでございます。  その組織、設備、技術等の充実状況でございますが、組織につきましては、一ヵ所当たり獣医師職員は、従来の整備前の家畜保健所ですと二名程度であったわけでございますが、整備後は十名程 度に引き上げております。  また、設備につきましては、診断機能の充実向上を図るため、検査機器等の整備を計画的に推進しておるところでございます。  また、技術の向上につきましては、国の研究機関におきまして毎年家畜保健衛生所の職員約二百七十名程度を対象にいたしまして研修、講習をし、その技術の向上を図ってきているところでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 最近、獣医師の不足ということが畜産地帯では言われておりますけれども、その影響が保健衛生所にはありますか。また、将来の衛生所に配置をすべき獣医師の需給関係、その見込み、問題があれば対処方針をお尋ねをしたいと思います。

石井達郎農林水産省畜産局衛生課長

○石井説明員 家畜保健衛生所の獣医師の職員数でございますが、畜産農家の減少等もありまして若干減少ぎみにございます。ただし、これがために家畜保健衛生所の業務に支障を生じた、また、今後もこのようなことが起こり得るかというお話でございますが、今までのところ、家畜保健所におきましては獣医師の不足が著しく問題になっているというようなことはないと考えております。  また、今後このような傾向がないようにするため、現在獣医師になろうとする学生等につきまして奨学金等も交付をいたしまして、その確保方を図っているところでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 命令をする場合もあり得るような留保的な規定が残っておるわけでありますけれども、「伝染病の発生を予防し、」「特に必要があると認めるときは、」といいますが、この情報は一体どういう方法で農林水産省は探知をするのですか。

石井達郎農林水産省畜産局衛生課長

○石井説明員 家畜の伝染病は、家畜伝染病予防法というのがございまして、この中で、家畜伝染病といういわゆる法定伝染病と言われているものと届け出伝染病というものとに区分けがされているわけでございます。これらの疾病につきましては市町村ないしは県等を通じて私どもの方にもすべてその報告がなされる仕組みになっております。したがいまして、全国の家畜伝染病の発生状況につきましては常時私どもの方でこれを把握しているという状況にございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 次は、本法の二十九条、牧野法関係であります。  これは、「都道府県又は市町村が牧野管理規程を制定若しくは変更したときには、農林水産大臣又は都道府県知事の認可が必要であるが、これを届出等に改める。」こういう改正の趣旨でございます。地方公共団体が管理する牧野というのは今幾つぐらいあるのか。それから、この法律は昭和二十五年の制定であります。制定当時、あるいはその後間もなくの間には、こういう牧野は発生といいますか成立したでしょうが、最近は恐らく余りないのではないかというふうに思いますが、その増減の傾向はどうでしょうか。

赤松勇二農林水産省畜産局自給飼料課長

○赤松説明員 牧野法に基づく牧野管理規程制度につきましては、先生御指摘のとおり、地方公共団体が管理する牧野について過放牧とか野草の乱獲による牧野の荒廃を防止するということで、牧野がより効率的かつ恒続的にその価値を高めまして、国土の保全と畜産振興のために寄与できるようにするために、牧野管理者に対して牧野の維持改良に必要な牧野管理規程を定める義務を負わせまして、これによって当該牧野が立地その他の諸条件に応じて最も効果的に利用されるよう措置されたものでございます。  御質問がございました現在の数でございますが、そういった形で牧野管理規程が定められております牧野は、現在、都道府県管理牧野が五ヵ所、市町村管理牧野が百七十五ヵ所で、計百八十ヵ所でございます。  それから、その傾向でございますが、牧野管理規程にある牧野の数は、昭和三十八年の七百七十五ヵ所をピークに、近年野草地を対象にいたしました牧草地の造成改良事業等の実施等に伴って減少傾向にございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 減少したものについては牧野法の網はかからないのだろうと思いますね。そうすると、実際問題として、届け出というふうに改めてもなかなか実例はこれからは出てこないというように思いますが、現在の牧野行政、草地行政といいますか、自治体管理のもとに畜産を振興させるというような政策があるのか、将来の増減の傾向をお尋ねします。

赤松勇二農林水産省畜産局自給飼料課長

○赤松説明員 これからの見込みはどうかということでございますけれども、現に最近地方公共団体が牧野管理規程を定めた例といたしまして、平成元年度に奈良県の吉野郡野迫川村が、山間の未利用地等の活用とか、低コストの肉用牛肥育、村おこし等を図るため、村営の牧場を設置いたしまして、これにつきまして牧野管理規程を定めまして、平成二年度に奈良県知事の認可を受けたという事例がございます。  都道府県が牧野管理規程をつくるという事例につきましては、市町村の事例に比べまして決して多くはございません。といいますのも、都道府県が管理牧野をつくるというのは市町村の管理牧野に比べて大規模なものになるということが予想されるわけでございます。今後とも放牧利用等による自給飼料の低コスト生産上重要ではございます。そういったことでございますから、牧野法に基づく都道府県の新設等については余り多くは出てこないものだろうと見込んでおります。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 次に、本法の二十八条、漁港法関係であります。これは「第四種漁港の区域内で公有水面の埋立てを行う場合、漁港修築計画に基づく埋立て以外は、現在、農林水産大臣の認可を受けて都道府県知事が免許を与えているが、航路、泊地等その漁港の利用を著しく阻害しないものは、農林水産大臣の認可を不要とする。」こういうものであります。第四種漁港、これは全国にどういう場所に何ヵ所くらいあるのか。いかがでしょうか。

坂井淳水産庁漁港部計画課長

○坂井説明員 お答えいたします。  漁港は、第一種から第四種漁港まで四種類の漁港がございまして、第一種漁港は地元の利用の漁港、それから第二種は第三種との中間的な漁港、第三種は全国的な利用の漁港、それから第四種は離島とか辺地にございまして避難港あるいは漁業の前進根拠地となっている漁港でございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 第四種漁港区域内で公有水面の埋め立てが行われるというのは、どういう場合が実例としてあるのか。それから、埋め立て自体はどこの官庁が主管をしているものですか。

坂井淳水産庁漁港部計画課長

○坂井説明員 漁港の埋め立てで通常大変多いのは、漁港事業そのものによります漁港の用地造成のための埋め立てが一番多うございます。それからあと、漁村というところが大変用地の狭いところでございますので、公共用地、学校の用地であるとか、あるいは漁港に関連いたしました流通加工団地の用地とか、そういう用地がございます。また、道路を通す場合にどうしても海岸線の方に走りますので、道路改良のための埋め立てというようなことがございます。これらに対しましては、先ほど先生もおっしゃられたような形で航路とか泊地を埋め立てることになるようなものはちょっと問題がある。それから、河川や河口付近の埋め立てでございまして、川の水とか波浪の影響とかあるいは砂の移動とか、そういうものによって漁港全体に著しく影響を及ぼすおそれのあるものにつきましては、漁港の利用を著しく阻害するというようなことでいろいろ検討さしていただいております。あと、漁港の整備がこれから続いていくわけでございますが、それに支障がないような形で埋め立てを認可いたしております。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 その利用を著しく阻害するかしないかの認定はだれにまつのですか。その点を争って不服審査とかそういうこともあり得ると思いますけれども、そういう実例はありますか。それから、今まで申請件数はどれくらいあって、認可を与えることを断って拒否をした例がありますか。

坂井淳水産庁漁港部計画課長

○坂井説明員 まず漁港の埋め立てに関しましては、埋立法の適用を受けておりますので、手続が大変なものでございます。それで、そのうち私ど もの漁港区域の中で行われるものについてはある部分的に認可をするということになっておりますが、この認可の件数につきましては平成元年度で二十七件、まあ年度によって若干増減ございますが、全体でその程度でございます。そのうち、四種漁港は二十七件のうち十六件認可を与えております。それから、上がってきて拒否をしたという例はございません。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 農水省関係、あとは農業協同組合法があるのですが、それはちょっと性格が違うと思いますので、大体以上のような事実関係があるということを踏まえて大臣にお伺いをしますけれども、国と地方の事務分担のあり方についてただいま実例がいろいろ述べられております。森林法あるいは家畜保健衛生所法、これは昭和二十五年、二十六年に法が成立して以来一度もその法条が発動した例がない。また、そのほかのものでも、事前にいろいろ審査あるいは協議をしておって大臣のところまで上がってくる数も少ない、それもさることながら拒否をした例がないということであります。こういう前提に立って、国と地方の事務分担のあり方についての所見を承りたいと存じます。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 今いろいろ具体の問題につきまして御質疑、御答弁をお聞きをいたしておりましたが、私は国と地方の事務分担のあり方につきまして、基本的には次のように考えておるわけであります。  この国と地方というのは、よく言われますとおり車の両輪の関係にある。それで、その責任と役割というのを分担をする、そして国民の福祉とかあるいは地域住民の福祉増進という共通の行政目的の実現のために協力をする、協働、協力をしながら働く、こういうのが基本ではなかろうかな、こう思っております。  それで、やや具体的に私の考えを申し上げますと、地域の主体性を強化をする、それと関連をしますが、国の機能、役割というのを純化をする、こういう観点に立って権限委譲というものが進められなければならない。それに関連をして財源の配分も検討さるべきだ。また、地方自治体と申します場合に、やはり私は基礎的な公共団体である市町村が重視をさるべきだ、こういう考えに立っておるわけでございます。  一般的な考えでございますけれども、以上の考えでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 各行政庁の今お述べになった考えも一つの立派な考えだと思います。そういう考えに沿って終始検討するような姿勢、体制というのが必要ではないか。前に当委員会で、地方公共団体の事務に係る国の関与等の整理、合理化等に関する法律が通過をするときに、附帯決議が出ております。その中には、「今後とも不断の見直しを行い、国の規制については必要最小限にとどめるよう整理合理化を図る」とかいうようなことがあります。臨調、行革審、地方への権限委譲等いろいろ提言があります。第二次行革審の最終答申の中にも、地方分権の推進というのはまだ不十分である、これからの課題であるということが言われております。いつも行革審の決定、それらを受けて後追いでやるというのではなしに、新たな法律をつくる、あるいは従来の法律があった場合にも、新たな事態あるいは地方自治体の能力の向上その他に備えて、終始検討する体制になければならないのではないかというふうに思います。  たまたま本法の第一条が農水省所管のことであったので、農水省関係ずっとお尋ねをしてまいりました。法条の数は他の行政庁と匹敵はしますけれども、数十年来一度も発動のされなかった法律をこの際整理するだけでは権限委譲にはならないのではないかという気がいたします。  それで、何がしか伝家の宝刀というようなもので、それを持っておれば宝刀を抜かなくてもちゃんとやれるような体制にあるから拒否をした例がない、こういうお話かもしれませんけれども、やはりそれは非常に権力的な行政のあり方ではないのか。非権力的な助言とか勧告とかいうようなやり方は大いにあるわけでありまして、地方自治法の二百四十五条とか二百四十六条の二とか、そういうものをもっと利用してやらなければいかぬのではないのか。そして、これらを主管するのはまさに大臣の仕事でありますから、答申待ちということではなしに、新たに成立する法律においても今のような観点から検討するということがあってもいいはずではないのか、この辺はどういうお考えでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 今先生のおっしゃいましたような方向で政府の努力が続けられているというふうに考えております。こういう臨調、行革審の答申、今まで権限委譲あるいは国の関与等の問題につきまして、たび重ねていろいろな個別の指摘事項がありまして、そういう指摘事項につきましてはほぼ一〇〇%実施してきております。それから、同時に考え方もきちっと出されてきておりまして、各省庁も、その行政の執行に当たりまして、そういう考え方を踏まえて行ってきている、またこれからも行わなければならない、そういうふうに考えております。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 抽象的なお話で、ぜひお手並みを拝見させてもらいたい、こういう感じであります。  ところで、第三次行革審が本格化しているこの段階でお伺いしたいわけでありますけれども、一つは委員の選任方法であります。現に委員に就任されている方の個人的なことを申し上げるつもりはないわけで、原則論としてのお尋ねをしていきたいと思います。  前の設置法の段階で、行革審が適正な審議をやるということの担保は何だということを私は聞かせていただきました。それは適正な委員を選ぶことである、そのほかはと言うと、そのほかは検討するという当時の大臣の話でございました。しかしながら、私は大いに疑念を持っているところがございますので、時間のこともありますからまとめて申し上げますが、現在の行革審の設置法は平成二年六月二十六日に成立し、七月三日に公布されたというふうに思います。そして、会長にだれが就任するかというのは非常に大きな問題だということが毎々言われておりました。しかし法律の定めの上ではこれは委員が互選をする、こういうことになっておったわけであります。大臣がおかわりになる前のことではありますけれども、この委員の選任というのはどういう方法で行われておったものでしょうか。

増島俊之総務庁行政管理局長

○増島政府委員 行革審の委員は臨時行政改革推進審議会設置法の第五条で、「行政の改善問題に関して優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」というふうにされているわけでございます。その選考につきまして事務当局が御答弁するのはいかがかと思いますけれども、しかし、行革審は行政改革を引き続き推進するための調査審議機関であり、この設置目的を達成するにふさわしい委員が選任されたというふうに理解いたしております。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 選ばれたお方々の結果のことを今とやかく言う気はないわけでありまして、新聞、マスコミに出た記事だけ順を追っていきますと、行革審議会が発足したのは平成二年の十月三十一日なんです。ところが、五月から六月にかけて塩崎総務庁長官が会長の人選に入った。そうして九月の八日には会長に日経連会長鈴木永二氏の起用を内定した、こういう報道がなされております。これは九月九日の新聞記事であります。九月十二日の記事になりますと、「不満くすぶる行革審会長人事」、こういう記事が出てまいっております。そして九月十三日の段階では、財界四団体のトップに塩崎長官が鈴木氏選任のために集まってもらって手打ち式をやった。まあ手打ち式というのは俗っぽい言葉で言ったのでありましょう。会長の人選が先、会長並びに会長代理。十月十六日には委員について内定。国会の承認を求めるために特定されていったわけでありましょうが、会長、会長代理が内定をしている。十月八日の毎日新聞の社説には「行革審会長人事内定に思う」というような論説が出ているわけです。会長の役割が大事であるとか、会長代理の役割が大事である とか、これはそのとおりでありますから、そのことをとやかく言うわけではありませんけれども、一体これはどういうことなんですか。委員の互選によるという法律の規定が片方にあるわけであります。しかし、政府側では、会長として内定、会長代理として内定、これはどういう意味を持つものですか。そして、会長の内定ができた後に残り八人の人選に入る、こういう記事であります。こういうことが報道されることはどうお思いになりますか。これは大臣にお伺いしたい。局長にお伺いしてもちょっと話にならぬ。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 重要な審議会の人事でもございますので、私どもは、この審議会に課せられた仕事をやっていただくために適当な方を人選申し上げる、それから、会長につきましては、お話しのとおり委員の互選でございますから、そういうルールに従ってやっていただく、こういうことで恐らく昨年も進めておられたものと私は考えておりますけれども、この人事は国会の承認にかかわる重要な人事でもございますので、定められたルールに従って慎重に進められてきたものと私は思っておるわけでございます。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 大臣はその当時この人選にあずかっておられたかどうかわかりませんから、今のようなお答えになるとは思いますが、第二次行革審の場合も同じであります。国会の承認人事だということですから、委員の候補者を決める、これはそのとおりであろうと思いますけれども、会長を内定するというのは大変おかしな話であるというふうに思います。行革関係のいろいろな審議をしてもらって、これを実行する側が政府の側であります。その当の実行の立場に立つ人が会長を内定する。そしてそれに当たりまして、歴代財界からでありますし、この辺の選任の基準というのはもっと明確にすべきであると思います。 適正な人を選ぶということ以外に、公正を担保する方法、それは議事の公開とかそういうことも必要だろうというふうに思います。あわせて考えていただきたいと思います。  臨時臨時でやって、いつまでやるのか。臨時というのは、周りの状況がそれなりの臨時の措置を必要とする、こういうことで臨時の行革審が設置されたはずだと思います。第二次臨調以来もう九年、十年、臨時臨時でいつまでこういうことをやっていくのかということは非常に問題であろうというふうに思います。  人選についても、臨調、行革審、新行革審、第三次行革審、分類の仕方はいろいろあろうと思いますけれども、財界が四、四、三、四、労働界は二、二、二、二、その他言論界などを含んで三、一、二、三、こういう割合になっております。国会が人事を承認するといいましても、割合的な問題を念頭に置いての承認というのは非常に難しいわけであります。むしろ、こういう大事な審議会でありますとアメリカのように──アメリカは、政府高官については任命に際して上院に招いていろいろお尋ねをするようでありますね。候補者の資格とか政治的な中立性あるいは政策の傾向、健康状態、資産なんかについて詳しく尋ねて、その上で承認の賛否を決める。その候補者の陳述は公式の記録に記載されて、後日の発言がこれに矛盾すると責任を追及される、こういうことのようであります。そういうあり方も一つの工夫ではないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 選任の基準というお話もございましたけれども、これは具体の人事に関係する問題でございますので、私からは、行政改革ということについて本当に幅広い点から御見識をお持ちの方々、適切な先生方にお願いを申し上げた、こういうことを申し上げる以外にないと思います。  それから、行革審を、いつ、将来どうするのかということでございますが、これは発足をしたばかりでございまして、現在精力的に御審議をいただいておるわけでございますから、今の行革審の任期満了と申しますか、終わりました後のことを今申し上げるのは適当でなかろうと思います。ただ私は、個人的な見解になるかもしれませんが、行政改革というのは、これはもう考えようによっては永遠の課題だ、こう思っておりますので、何らかの形で有識者の方々の御意見をお伺いしながら進めていくことは必要ではないか、こう思っております。  アメリカのお話がございましたけれども、参考としてお聞かせをいただきたい、こう思っております。

山中邦紀日本社会党・護憲共同

○山中(邦)委員 そろそろ時間が参りましたから、この法案に対する私の感想を申し上げますと、従前使いもしなかったものを整理するというのは行革の名には値しないだろう、このように思いますね。それはそれで整理をすればよろしいわけであります。何もあえて国と地方などと言う必要はない。そういう観点から言いますと、総務庁は監察局を持っておられるわけでありますから、こういう整理をして民衆のため一体どれだけ役に立っているのか、そういう調査、そういう観点から答申の消化率を考えるべきではないのかというふうに思います。  農地法の転用目的の権利移動許可に三百六十五日かかるとか、保安林指定解除に二百十六日かかるとか、重要港湾埋め立て許可を得るのに二百五十五日、その出願事項変更に百三十九日。地方制度調査会の調査であろうと思いますけれども、こういうことをやっていただきたい。行革審に答申を求めて消化をするということだけでなしに、お願いをしたいと思います。  中途半端になって詳しくお尋ねができないで残念でありますけれども、行革審に対する諮問も、簡単な口頭の総理あいさつというようなことでなしに、的確な目的を示した諮問をやっていかないと、行革は永遠の課題である、それはそのとおりでありましょう、それならば臨時をいつまで続けるかという問題があります。そういう大事な審議会であれば、手続、公開性、人選その他についてももっと定見のある施策を施すべきであるというふうに私は思います。  時間が参りましたから、今の点についてもし大臣の所感があれば伺って、それで終わります。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 行革というのは、当面第三次行革審ということで御審議いただいておりますが、これは山中さん御承知のとおりでありまして、社会経済情勢も変化をいたしておりますし、価値観の多様化、変化もございますし、国際的な日本の地位、それに関連する国内外のいろいろな御意見等々ございますので、そうした点を踏まえまして、具体的に二つ、国際化時代の行政のあり方、それからよく言われます豊かさの実感のできるような消費者、生活者の立場に立った行政のあり方、この二つをメーンテーマとして私どもは御諮問をいたしておるわけでございます。  それから、前からの関連がございまして、今までの行革審あるいは臨調、こうしたところから出されましたいろいろな御意見のフォローアップ、それから、よく言われております行政手続の簡素化、透明化、こういう本当に具体的なことを御諮問申し上げておるわけでございまして、そういう点で御審議をいただいて、御答申をいただいたらこれを実行に移していく、こういう態度で臨んでおるわけでございます。御理解をお願い申し上げたいと思います。

近岡理一郎自由民主党

○近岡委員長 午後二時三十分から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時五十三分休憩      ────◇─────     午後二時三十分開議

近岡理一郎自由民主党

○近岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。竹内勝彦君。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 最初に、外務省並びに防衛庁、現在ゴルバチョフ大統領が来ておる中で非常に重要なぎりぎりの論議がいろいろ行われている、そういうお忙しい中ありがとうございます。最初に、そういう関係から質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。  まず、昨日、私も衆議院本会議場におきまして ゴルバチョフ大統領の演説を聞きました。そういう中で、特に大統領としても本当に世界の秩序、平和、そういったものに関しまして真剣に考えておるなというものを幾つも私自身も感じた次第でございます。それは政府の皆さんも同じことではないか、こういうように思う次第でございます。  そこで、まず具体的にお伺いしておきますが、特にアジア・太平洋安保に絡みまして、例えばソ連、日本、米国の三国協議、あるいはまたそれにインド、中国、そういったものを加えた五ヵ国会議、あるいはまた、北東アジア、日本海水域の安全保障と協力地帯設置に関する会議の構想、そういういろいろな提案があったわけでございますけれども、まず外務省から、政府としてどのようにこういったものをとらえ、対応していこうと考えておるのか、お述べいただきたいと思います。

高島有終外務省欧亜局審議官

○高島説明員 お答え申し上げます。  私どもも極めて大きな関心を持って昨日のゴルバチョフ大統領の国会における演説を聞いたわけでございます。その中で、今先生御指摘のように、アジア・太平洋の安全保障に関連する幾つかの考え方が示されております。これらにつきましては、昨日の演説でもございますので、私どもとしてももう少し突っ込んだ分析が必要であろうというふうにとりあえず考えておりますし、また、要すれば、ソ連側からもう少し詳しい説明を聞いてみる必要があろうかとも考えておるところでございます。したがいまして、この時点におきましては、とりあえずの私どもの考え方という点に限って御説明させていただきたいと存じます。  まず、三ヵ国協議あるいは五ヵ国の協議の場といったような考え方についてでございますが、このような考え方を拝聴しておりまして、アジア・太平洋におきまして安全保障に関連する対話、協議の場を何らかの形でつくっていこうということがソ連側の基本的な発想のような印象をとりあえず受けております。これについての日本側の考え方は既に何度か御説明申し上げているとおりでございますが、私どもとしては、例えばソ連側のこのような発想の背景に、ヨーロッパにおける経験をアジアに適用しようというふうな基本的な考え方があるのであれば、必ずしもアジアの現実には合わない面があるのではなかろうかというふうに考えておるところでございます。特に、ヨーロッパとアジアという点で大きな違いは、安全保障の面に関しましてはアジアの方が非常に複雑であり、NATO、ワルソー条約機構との対立の場というような非常に明確な構造とは非常に違っているという点にもう少し注意を払う必要があるのではなかろうかというふうに考えているのが第一点でございます。  そしてまた、アジア・太平洋地域におきます各国の主たる関心が経済開発にあり、安全保障という点でも、むしろ軍事的な意味合いよりは経済開発を通じた安定といった意味合いにおきまして政治、経済、軍事を含めた総合的なアプローチの方がより重要であるというふうにも考えておるところでございます。そういう意味におきましては、もし、安全保障に関連する機構の場をまずつくろうというのがソ連側の発想であるならば、私どもの考え方と若干の違いがあるということがとりあえずの感想でございます。  それから、環日本海構想につきましても、これが安全保障に関連する発想であるならば、基本的にはただいま申し上げましたようなことと同じでございますが、同時に、昨日の演説を伺いますと、経済協力という面にも重点が置かれているようでございます。私どもといたしましては、日本海を取り巻く諸国の経済発展について、協力の将来像をあるビジョンを持って検討し、討議していこうという、そのような考え方自身は基本的に結構なことであろうと思っております。ただ、このような協力関係を現実のものとしていくためには、日本海を取り巻く各国の間で政治的な関係を安定させることがまず重要であり、このような政治的な関係の安定が経済協力を進める上での土台になるというふうに考えているところでございます。そういう意味では、個々の国の関係、特に日ソで申しますと平和条約、あるいは朝鮮半島では南北間の関係の安定、あるいは韓国、中国間の関係の進展といったものがさしあたり経済関係を進める上で非常に重要な要素になってくるというふうに見ておるところでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 続いて、防衛庁にもお伺いしておきますが、例えば日ソの防衛対話の提案、こういうものに関しては、具体的な対話を開始していかなければならない、そういうことで提案があるわけでございますけれども、防衛庁として、軍事問題について具体的な対話をしていこう、こういうものに関してどのように対応していこうと考えておるのか、御答弁いただきたいと思います。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 今回のゴルバチョフの演説に関する総体的な考え方は今外務省の方から述べていただいたことに尽きると思います。人的交流ということにつきましては、防衛庁としましても日ソの相互理解を深めていくということは大事なことだと考えておりますが、ケース・バイ・ケースで判断していく必要がある問題だというふうに認識しております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 具体的な軍事問題に関しての対話を開始しよう、こういうように提案しているんですよね。だから、それに対してケース・バイ・ケースとかいうのじゃなくて、具体的に話し合いをどう受けとめておるのか。そんな答弁じゃしょうがないじゃないか。

高島有終外務省欧亜局審議官

○高島説明員 まず、外務省の考え方を一言御説明させていただきます。  私どもも、安全保障問題を含めまして、アジアの全般的な状況についてソ連と対話を進めるということは非常に重要だと考えておりまして、したがいまして、昨年の九月に日ソ外相間で日ソの政策企画協議という場を設けることを合意いたしまして、昨年十二月に第一回の会合を開いたところでございます。この協議におきましては、安保問題だけというわけではございませんけれども、広く安保問題を含めたアジア・太平洋の状況について突っ込んだ意見交換を行いまして、重要な成果もあったというふうに考えているところでございます。今後このような意味合いでの対話をさらに深めていきたいというふうに考えております。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 人的交流につきましては、まだ具体的にどういった形でどうやるというような提案があったわけではございませんし、また、太平洋艦隊の演習へのオブザーバーでの参加といったような問題も提案されているようですけれども、具体的にどういう形でどういうふうにやろうといったものがまだあったわけでございませんので、そういったものが具体的に提案された段階でいろいろな状況を見ながら総合的に判断していくのが適当じゃないか、こういうことでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 今、具体的な個々の問題を私聞いているんじゃない。ゴルバチョフ大統領は、軍事問題について日本と対話を開始する用意を持っている、こう提案している。それに対して、今、外務省の政府の考え方、よくわかりましたが、まだ具体的なことを言ってきているんじゃないんだから、防衛庁としてはそれをどうとらえてどのように対応していこうとしておるのか、もう一度。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 防衛問題に関する人的交流といいますか相互理解というものは重要だということでございますが、何しろ具体的にどうやるかということがございませんと、なかなか判断しにくいということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 その具体的なことを私は聞いているんじゃない。対話を開始しよう、こう言っているんだから、ではその対話はお互いにやりましょうということか、いや、そんなものは受け入れられないんだということか、もう一度答弁してください。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 先ほど外務省からも御答弁がありましたように、いろいろな方式があろうかと思われます。制度的にきちっとした枠組みをつくりまして、現在、日米間であるような形とか、あるいはそれぞれその都度その都度対話をするとか、いろいろな方法があろうと思いますので、提案が具体的にあれば前向きに検討することは必要だろう と思いますけれども、それではどういうケースにどういうふうに対応するかということになりますと、今どうだというふうにはまだ申し上げられないということでございます。     〔委員長退席、虎島委員長代理着席〕

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そういうように対話としては進めていく、そういう中で、では具体的には、今後はどういうようなメンバーで、どういうところにおいて、どういう問題をということになってくるわけでございますので、ぜひこういう積極的な防衛庁としての対応をしていかなければならないということを要望しておきます。  重ねてお伺いしますが、さらにまた、今夏実施するソ連太平洋艦隊の演習に外国軍をオブザーバーとして招くという計画があるようでございます。そのことにも触れております。このことに関しては、一九八九年夏のこの演習招待には自衛隊としては急な連絡で対応できなかった、こういうことになっているわけでございますが、今回招待された場合、これはどう対応するつもりなのか、御答弁を願いたい。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 招待の内容を具体的に検討し、あるいは恐らく西側のほかの諸国も招待されるのかとも思われますので、そういった国の対応ぶりといったものも見ながら検討してみたいと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この前の招待に関しては、急な連絡で対応できなかった、今回は急な連絡ではなく、現在もう既に昨日そういうようなことで招待の計画を言われておるわけでございます。そうすると、今回は、具体的にはもちろん今後の問題でございますが、対応できる、こういうことでございますか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 昨日のあれを見ますと、この夏に実施されるソ連太平洋艦隊の演習に外国軍のオブザーバーを招くことを検討しておりますということが触れられておるということでございますが、具体的にどういう形で招待があるのかということはまだわかりませんので、そういうのがあった段階で、先ほど申し上げましたが、西側諸国の対応とかというものも全部参考にした上で判断していく問題だというふうに考えております。先生おっしゃったように、前回は急なことで対応できないということで断ったわけですけれども、今回は、招待があればそういった総合判断でやっていきたいと考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 さらに防衛庁にお伺いしておきたいのですが、そこで触れておるのは、ソ連は自国領土のアジア部分で核運搬手段の数量をふやしていない、それから一九九一年までに約束どおりソ連東部の兵力は二十万人削減された、あるいは極東の地上軍は十二個師団削減された云々と述べられたわけでございますけれども、これはどうとらえておりますか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 一九八一年北京において極東方面の兵力の削減について発表しておりまして、今回もその実施状況について述べたものというふうに考えております。当然、好ましい方向であるというふうなことは言えると思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それで、ここに九〇年の防衛白書があるわけでございますけれども、そこでは、「極東ソ連軍は、陸・海・空にわたる量的な縮小をみせた。しかし、同時に旧式装備を中心として廃棄が進められる一方、近代的な装備の配備が従前と同様の高いペースで続けられた結果、極東ソ連軍の再編・合理化及び近代化は大きく進展した。」こういうように言っておるわけですね。さらにまた、「極東ソ連軍が量から質への本格的な転換を開始したことを示唆するものとして注目される。」もちろんこれだけで判断はできないわけでございますけれども、とにかくこの削減状況から見て、では、質の面での近代化、そういったもので大きく進展しておるというようには、今までの情報それからまた昨日の大統領自身の演説から考えてみても、これは考えられないのではないかと私は思いますが、この考え方を今後修正するつもりですか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 私ども、これまで極東ソ連軍は質と量、両面にわたって増強されてきたというふうに考えておりますが、ここ一年ばかりで質の方は改善されておりますが、量的な拡大は少なくともストップして、多少減少しているということが見られるというふうに考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、これは再編合理化、近代化、それから量から質への本格的な転換、こういうふうに何か質の面で際立ったものがない限りこういう表現では妥当じゃないと思うのですが、もう一度御答弁ください。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 陸・海・空軍にわたりましてそれぞれの装備について近代化が進んでいると私どもは判断いたしておるわけでございまして、地上軍であればT72戦車だとか、あるいは海上であればウダロイ級のミサイル駆逐艦とか、それぞれそういったものが配備されているといったような状況全般を見ますと、やはり質の面では改善されているというふうに見ざるを得ないというふうに考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 質の面での際立った転換、こういうようにとらえているのかどうか、これを言っているのです。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 先ほども申し上げましたように、量と質、両面であったものが、少なくとも量の方では増強はストップをしたけれども、質の面での改善というのは、今申し上げたようなそれぞれの装備について新しいものに変わっていっているということは認められるということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 物は古くなれば新しいものに変わる、こんなことは当たり前なんだよ。そうではなくして、量と質、両面で見ていくのが当然ですよ。そうすると、量の面でこのように減らされてきておる、そういう中で、じゃ際立った質の改善というものが一体何かあるのか。「注目される。」こう言っているわけでございますから、これは表現としておかしいのじゃないか。今のままでは納得できないですよ。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 私ども、全般に、先ほど来申し上げておりますように、本年の白書では、二面あったうちの一面の方が、少なくとも量の方の増強がなくなってきているということを言いたかったということでありますが、質については少なくとも改善は継続されているということも同時に申し上げたかったということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、この表現はよくないですね。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 何回も同じことになりますけれども、私どもの認識は私が今申し上げたような認識で、細かい表現といいますか、そこのところは別としまして、全体ではそういうことで、量と質のうち量は少なくとも増強はやんで少なくなっている、しかし質の面の改善は依然として続いているということを申し上げたかったということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 課長の答弁としてはなかなか大変であろうと思いますが、これは今後、九一年の白書が今作業が行われていると思います。ここにやはり今課長が答弁したようなことをそのように忠実に表現していかなければならないと思いますが、御答弁ください。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 本年の白書につきましては現在作業中でございまして、これはまたことしの実態を踏まえた上で作成することになろうかと考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そのような今の御答弁の趣旨に沿って作成するということで理解していいですね。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 私どもは、あくまでも作成の時点のいろいろな資料に基づいて判断するわけでございまして、現在はその作業に入っておるということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは次に進みますが、まず掃海艇の問題、外務省さんお忙しいようでございますから、外務省さんに先にお伺いします。  まず、掃海艇派遣に関して正式な要望はありましたか。あったならばどういうものでございますか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 御説明申し上げます。  我が国の掃海艇の派遣について、国連でございますとか各国、そういったところから派遣の要請があったということはないと承知しております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 重ねてお伺いしておきますが、アジア諸国のこの反応ですね。もしも掃海艇を日本が派遣した場合、アジア諸国へのそういった対応というものはどうしていくのか。現在のその反応と、どう対応していこうとしておるのか、そういった面を御答弁ください。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 ペルシャ湾の航行安全につきましては、現在ペルシャ湾におきます機雷の敷設状況、それから諸外国が行っております掃海の実態、そういったものについて私ども鋭意調査をしている段階でございます。したがいまして、ペルシャ湾に対して掃海艇の派遣をするということについて、何ら政府としてまだ結論に達しておりません。したがいまして、派遣につきましてアジア諸国が今どういうふうな反応を持っているといったようなことについて推測することは必ずしも適切ではないと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 政府として必ずしも適切ではない、そう思っておるようにあなたは理解していますが、私は今の日本国の大勢の考え方としては、ぜひアジア諸国のそういった反応、それからまたどういうように──これは二つに一つです。フィフティー・フィフティーなんだから、掃海艇が派遣される、あるいは派遣されない、どっちかなんだから、それは今必ずしも適当でないと言うのは妥当じゃない。そのアジア諸国の反応をどうとらえておるのか、それからどう対応していこうとしておるのか。現在の時点のものでいいですよ。もちろん詳しいデータなんというのはそう簡単にわかるものではございません。しかし、今は情報社会ですよ。この情報社会でそういうものがいまだに日本政府としてとれないなんといったら、これは日本政府として大問題ですよ。もう一度御答弁ください。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 先ほどお答え申し上げましたように、派遣ということが具体的には決定されておるわけではございません。私どもとしては、具体的な結論を出しているわけではございません。もちろん先生の御指摘のような点、いろいろな反応等があると思いますが、そういった点についても今後十分に調査してじっくりと考えてまいりたいと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この問題は今まさに大問題になっている。この後、防衛庁にもお伺いいたしますが、もう既に防衛庁長官からは派遣準備にかかりなさいということが正式に出ておるという報道もございますよね。その時点にありながら、今政府としてそんなことは想定するのはおかしいという考え方は妥当ではないと思いますよ。現時点でいいわけでございますから、そのものでどういう反応があるととらえておるのか、正確なものでなくていいわけですから、それを言うのと、それから、今後そんなことは絶対考えられないのならそういう答弁でいいわけですが、フィフティー・フィフティーですね。そうするとどうしてもそれには対応しなければならなくなるわけですよね。その場合にどう対応していこうとするのか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 掃海艇の派遣問題等につきましては、我が方の新聞等にも種々報道されておりますし、いろいろな報道がなされておりますけれども、現在のところこの問題に関しまして、具体的にアジア諸国から表明された意見については、私どもはまだ見ておりません。  それから、今御指摘のように、今後もし何らかの方向を出すということであれば、その方向に従って適切に対応してまいりたいと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、今具体的な問題でどういう反応があるかではなくして、どういう反応になるであろうと政府としては考えておるか、それを答弁してください。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 今、外務省それから防衛庁等で鋭意調査検討しているところでございまして、アジア諸国もいろいろな国がございます。そういった国からどういったような反応が出てくるか、これは全く推測でございますけれども、それぞれいろいろ違った反応であると思います。しかしながら、そういった具体的な、どういった反応があるかということにつきましては、私どもいまだ結論といいますか、こういった国からこういったものがあろうかというようなことを最終的に決定づけているということではございません。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 どんな国を考えておるのですか。もう一度言ってください。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 具体的にどの国からどういうふうな反応があるかという形では、私どもいまだ検討といいますか、いろいろな結論を出しているわけではございませんが、全般的に申しますれば、アジア諸国、日本の周辺、東南アジア、南西アジア、そういった国すべての国の反応等を検討することとなると思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 その中でどういうような反応が多いと考えておるのか。それを、こちらの推測でいいんです、こちらの考え方、それを答弁してください。そうでないと、検討に入ろうということ自体入れないでしょう。何にもないでなぜ検討に入れるのですか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 この問題に関して各国がどういう反応をするかということを必要が生じた場合には私どもは適切な方法で照会するということになると思いますが、そういったことをしていない時点で推測ということは、やはり相手国の立場等いろいろあると思いますので、私どもは推測という形では申し上げる立場にはございません。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは、これは検討に入ると決定した時点でそのアジアの反応に対してどういう対応をするか、こういうことにとらえていいんですか。それまでは検討にも絶対入らない、そういうことですか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 先ほど御説明申し上げましたように、派遣につきまして政府として具体的な結論には達しておりません。仮に何らかの結論に達した場合に、もちろん諸外国の反応といったものは私どもも考慮すべき問題だと考えておりますし、その決定はどういった決定になるかはわかりませんが、その決定について各国がどういった反応を持つかということを調査することは当然だと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 その適切な判断という、その適切というのはどういうことですか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 先ほど申し上げましたように、私ども具体的な結論に達しておりませんので、仮にその結論に達した場合に、必要があれば各国の反応を調べる、調査するということだと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、日本政府としては決定をしてから、今度は反応を調べる、これは後になるわけですね。こんなやり方でいいのですか。今アジア安保のことまで話しした中で、決定をしてからその反応を調べて、そして適切な判断で対応する、こういうことならば、これはもうその反応を調べても、決定してしまっているのですからね。これはどうしようもないじゃないですか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 もちろん、私どももいろいろな側面について現在、調査検討しております。しかしながら、日本の方針が決まっていない時点で、各国に対して、決まっているか決まっていないかはわからないけれども、各国どういうふうにこの問題を考えるかといったような形で照会することは、必ずしも適当ではないと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、いろいろな判断ということはどういうことですか。いろいろな対応を今検討している、そのいろいろなというのは何ですか。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 先ほど御説明申し上げましたように、我が国の船舶の航行安全という観点からどういった地域にどういった程度の機雷が敷設されており、それから諸外国が行っている掃海作業というものがどういった形で行われているかといった点でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 私、聞いているのは、アジア各国の反応に関してのその対応を聞いているのです。機雷の敷設状況を聞いているのじゃないんで す。もう一度答弁してください。

野上義二外務大臣官房外務参事官

○野上説明員 先ほど御説明申し上げましたように、私どもとしては、政府としていまだ結論に達しておりませんので、諸外国に対して、その達していない決定についての反応というものは、いまだ求めておりません。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは、時間の関係から防衛庁に聞いておきますが、正式に防衛庁長官から掃海艇派遣に関しての準備、これは指示があったのですか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 一昨日、四月十六日でございますが、防衛庁長官から具体的な検討を行うようということで指示があったわけでございまして、準備ということではございません。また、この検討は派遣されることとされた場合に備えてのものでございまして、派遣を前提としてというものではございませんので、お断りしておきたいと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それは当たり前のことだ。  そこで、掃海艇派遣の中身としては何隻になるのですか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 まだ具体的な検討に入ったばかりで決まったというものではございませんが、一般論として申し上げますと、訓練をするような場合には、掃海母艦が一隻に掃海艇三隻というのが普通のやり方でございますが、もし仮に向こうに行くとしますと期間も長期にわたるということから、予備として掃海艇一隻を伴っていくのが適当かなというような感じもしております。そうしますと、母艦一隻と掃海艇四隻ということになろうかと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、掃海艇の派遣に関して他国との分担、その場合は分担をちゃんと決めておかないと、そこでぶつかり合っても困るわけでございますし、そういう意味で分担というのはどういうふうになっておりますか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 実はまだ具体的に検討に入ったばかりで、そういったものは全く調査もしておりませんので、もし行くとした場合にも今後の課題の一つであろうかと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それは決定してからそういうことを考えていいのですか。そうじゃなくして、今そういうように準備の段階へ入ったわけでございますので、それはやはり念頭に置いて、そうでないと、掃海艇の隻数まで今御答弁いただいたわけですから、それはちょっとおかしいのじゃないですか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 どういう方法であるとか、どういう分担であるというのは、実はまだ検討はこれからの段階でございます。  なお、掃海艇というのは御承知のように木造船でございましてスピードも最高スピードで十数ノットしか出ないわけでございます。仮にペルシャ湾まで行くとしますと一ヵ月強かかるということでございますので、もし仮に掃海の方法について検討するとしても、時間的には、そういった面で具体的な作業に入る場合には十分な時間はあるというふうに考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それから、今一応掃海艇四隻という想定でございますけれども、そうすると、掃海艇にはたかみ型とはつしま型とうわじま型、それから掃海艇七号型とあるやに伺っておりますが、その中でどの形になるのでしょうか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 まだ決めておりません。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 今、四隻と決めたのは、どれになるかは全然わからぬで決めておる、こういうことですか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 先ほども申し上げましたように、四隻に決めたというふうに私申し上げたわけでございませんで、普通、掃海をやるとすれば大体母艦一隻と掃海艇が三隻、遠距離であれば一隻予備に持っていくのが適当かなということを申し上げたわけでございます。  したがいまして、当然のことながら、まだどの掃海艇を持っていくとかいうものは決めたわけではございません。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 決めていない。では、どういうものになるか。これはまるっきりその中のどれか当ててみるという感じじゃなくて、やはり今までの経験から──うわじま型というのは平成二年度就役、はつしま型というのは五十三年度、それからたかみ型というのは五十年度、先ほど申し上げた七号型というのは四十七年度ですね、今私新しい順に言いましたけれども。そういう意味から考えると、一般的に言うとどういうものになると考えておるのか、それを御答弁ください。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 先生御指摘のありました五十トン型、これは内海用でございますのでちょっと遠路航海するには適当ではないと考えております。また、うわじま型は昨年の暮れに二隻入ってきたばかりでございますので、これも適当ではないのではないか。あとたかみ型、これは実はエンジンが古いタイプでございまして、長期間航海する場合には必ずしも適当ではないかもしれないというようなことを考えると、はつしま型に落ちつくのかなということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 答弁というのは時間をかけないで簡潔にいきましょう、こんな余り意味のない、そういうあれではなくして。  私が言いたいのは、それで恐らくはつしま型になるでございましょう。その場合、二十ミリ機関砲というものがそれにはついておりますね。あとは係維掃海具だとか、磁気掃海具、音響掃海具、水中処分具、機雷処分具でございますが、これは掃海でどうしても必要なものでございます。二十ミリ機関砲も機雷を爆破する意味でどうしても必要なものではないかと思いますが、これは要するに他のものを威嚇する、機雷を除去するだけではなくてほかのものに武力として行使できる、そういうものでございましょうか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 二十ミリ機関砲は、先生今おっしゃったように、主として機雷が浮いてきたときにそれを射撃して爆発させるというために装備しているものでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、この掃海艇に関しては武力、要するに他に脅威を与える武力というものではない、こう理解していいのでしょうか。

藤島正之防衛庁防衛局防衛課長

○藤島説明員 二十ミリ機関砲が、今私主としてと申し上げたのは、万々が一それで対応が可能な分野があるとすればそういうふうに絶対使わないといったものではないという意味で申し上げたわけでございまして、目的としては機雷を爆破するためのものということで、一般的に言えば威嚇とかそういったものにはならないというふうに考えてよろしいかと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 時間の関係で次の問題に移らせてもらいます。  まず、私は、さきの予算委員会の分科会におきまして京都の問題を取り上げました。今回ゴルバチョフさんも、いよいよあしたは京都へ行くわけでございますが、京都に第二迎賓館をぜひ設置してもらいたいという要望がございます。その問題に関してどのような状況になっておるか御答弁いただきたいと思います。

佐藤正紀総理府大臣官房参事官

○佐藤説明員 お答えいたします。  昨年京都府知事、京都市長それから京都の商工会議所の会頭から、連名で、京都に迎賓館をつくってほしいという要望書が提出されております。総理府といたしましては、この要望の趣旨も踏まえて、平成三年度の予算の中で関西圏の国際化に対応した対応策を検討するということで調査研究をしようと考えております。その関係で、今関係省庁と協議をいたしているところでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 これは具体的には、今調査研究の段階でございますが、どういうようなプロセスで進められていきますか。概略で結構でございます。

佐藤正紀総理府大臣官房参事官

○佐藤説明員 お答えいたします。  基本的には、三年度の調査研究費として計上されているものに対しまして総理府として移しかえの要求をいたした上で調査研究をいたしたいと思っております。したがいまして、三年度の移しかえを受けた後で研究をするということになると思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは総務庁長官、えらいお 待たせしました。  現在、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律がございますが、今後新たに出る予定の一般職の国家公務員の育児休業等に関する法律案、こういったものがどういうような状況になっていくのか。時期だとか大体の内容だとかそういったものを教えていただければありがたいと思います。

石川雅嗣総務庁人事局長

○石川政府委員 お答えいたします。  一般職の国家公務員の育児休業制度につきましては、去る四月一日に人事院から意見の申し出があったところでございまして、現在この意見の内容を踏まえ、法律案の作成に向けて所要の検討を進めているところでございます。ただこの法案作成に当たりましては、現行の女子教育公務員等を対象といたしました育児休業法との調整、それから人事院の意見の申し出は一般職に関してでございますが、特別職及び地方公務員の取り扱いについてもそれぞれ関係省庁で検討いたしておりますので、これらの省庁との意見の調整を行う必要もあるわけでございまして、現在成案を得るべく鋭意努力をいたしております。いましばらく検討に時間がかかるのではないかというふうに考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そうすると、この法律案というものは今後どうなるのですか。今国会に間に合うのですか、それともずれ込んでくるのか、それをもう一度御答弁ください。

石川雅嗣総務庁人事局長

○石川政府委員 ただいま申し上げましたように、現在成案を得るべく鋭意努力をしているわけでございますけれども、現段階におきましてはまだ明確な見通しを申し上げられないということでございまして、いましばらく時間をちょうだいいたしたい、このようにお願い申し上げたいと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 いや、今国会も、今四月ですから、もうすぐ会期末ですよ。五月八日ですよ。それでもうちょっとというのはどういうことなんですか。間に合わすように努力しているのですか。それをもう一度。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 私は、できれば今国会になるべく早く御提案を申し上げて、民間の法案もございますので来年の四月一緒にあわせて施行したい、こう考えて、事務当局で検討を今しているわけでございます。率直なところ私はもっと早くまとまるのじゃないかと思っていたのですけれども、今いろいろ答弁しましたような問題点がございまして、時間を要しておるわけでございます。なるべく早く成案を得まして、間に合えば今国会に提案いたしますけれども、今この時期にはちょっと申し上げるわけにまいりませんが、いずれにしましても民間の施行期日とあわせて一緒に実行できるように、そういうことを念頭に置いて努力をしてまいりたい、こう思っておりますので、どうぞしばらく御了承願いたいと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 こういうものは大事な問題でございますから、ぜひよく検討をして、できるだけ早くそういったものがちゃんとできるよう望んでおきます。  特にその中で、これももちろん今後の問題だろうと思いますが、育児休業手当についてはどんなふうになる予定ですか。今申し上げた今までのがありますよね、今までのと比較してどんなふうになるのか、御答弁いただきたいと思います。

石川雅嗣総務庁人事局長

○石川政府委員 現行の育児休業制度につきましては、教員、看護婦等の特定職種の女子職員の人材確保を目的としておりまして、今回人事院の意見の申し出を受けて検討中の民間に準拠した育児休業制度とは若干趣旨、目的を異にしているのではないかというふうに思うわけでございます。今回の人事院の意見の申し出の内容もそのような点を考慮されたものというふうに理解いたしておりまして、現行の育児休業制度の対象になっておる教員、看護婦等の特定職種の女子職員につきましては、引き続き育児休業給というものを考慮するようにというのが内容でございます。私どもといたしましては、こうした人事院の意見の申し出を受けまして現在、内容を十分検討をいたしているということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 もう一点お伺いしておきますが、去る四月十二日、首相官邸で海部首相と山岸連合会長の政労会見が行われましたね。八月に予定されている国家公務員給与引き上げの人事院勧告、これは勧告どおり完全実施する考えが表明されたように伺っておりますが、それはそのとおりでよろしいでしょうか。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 御指摘のように、十二日に政労会議と申しますか、会見がございましたが、その席上で総理から、人事院勧告が出されますれば、その検討に当たりましては国政全般との関連に配慮しつつ、従来からの基本姿勢、この従来からの基本姿勢というのは、申すまでもなく人事院勧告制度を尊重する、こういう基本姿勢でございますけれども、これに立って引き続き最大限の努力を尽くしていく、こういう旨の発言があったというふうに私は伺っておるわけでございます。なお、私は、この担当の長官といたしまして、本年度の勧告がもしございますれば当然のことながら最大限の努力をしていく、こういう決意でございます。     〔虎島委員長代理退席、委員長着席〕

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 そこで、人勧の完全実施というのは、これは昭和六十一年度から毎年完全実施されておるわけでございますけれども、その閣議決定の時期ですが、これは六十一年から毎年だんだんずれ込んできている。閣議決定がおくれてきているんですよ。これはどういう理由からなんですか。やはり閣議決定を早めていただかなければならぬし、そして完全実施ということでお願いしたいわけでございますが、ことしの閣議決定の時期はどういうふうに考えておるのか、その辺もあわせて御答弁いただきたいと思います。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 先ほども申し上げたわけでございますけれども、勧告が出されました場合には、この勧告制度というものが設けられた趣旨に沿ってこれを尊重するという基本姿勢に立って早期に実施をするということでございますが、実施をするに当たりましては、当然のことながら国政全般との関連を検討しなければなりませんので、政府では給与関係の閣僚会議というものを持っておるわけであります。従来からもこの会議で検討してまいりましたが、ことしもし勧告がございますれば、やはりこの給与関係閣僚会議、これを早期に開催して、そして早期に結論が出るように努力してまいりたい、こう思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それではもう一度重ねて申し上げておきますが、六十一年が閣議決定が十月二十一日、六十二年が十月二十三日、六十三年が十月二十五日、平成元年が十一月二日、平成二年が十一月九日、こういうようにどんどん遅くなってきているんですね。ことしはぜひそれよりも、今長官御答弁いただきましたように、ぜひ早めていただきたいと思います。これは各方面からの要望でございますので、もう一度御答弁いただきたいと思います。

佐々木満自由民主党総務庁長官

○佐々木国務大臣 これは国政とのもろもろの関係等を検討しなければなりませんけれども、しかし、人事院勧告制度が設けられた趣旨というのはこれはもう政府も十分承知をいたしておることでございますので、なるべく早く結論を出して閣議決定に持っていくということで努力をするということで御理解を賜りたいと思います。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは、もう余り時間がなくなってしまいましたが、国土庁、来ていただいていますね。恐縮でございます。  行政機関の移転の問題についてお伺いしておきますけれども、行政のいろいろな部門にわたって地方委譲、改善、こういったものが要請されておるわけでございます。そもそも一九八八年七月に閣議決定をして地方移転計画、こういったものが進められていったわけですね。ところが、その進捗状況というものは余りにも芳しくない。総論賛成、各論になると反対が多いのではないか、こういうように思いますが、まず計画がおくれている理由、それから今後のどういう目的に到達させて いこう、こういうように考えているのか、それと今までのこの進捗状況、これをあわせて御答弁いただきたいと思います。

野見山恵弘国土庁大都市圏整備局行政機関等移転推進室長

○野見山説明員 国の行政機関の移転につきましては、去る四月八日に各省庁の事務次官で構成しております国の機関等移転推進連絡会議を開催いたしまして確認を行ったところでございます。平成三年度予算におきましても、十省庁十八機関十一部隊につきまして具体の移転経費を計上していただいております。  また、埼玉県の大宮・与野・浦和地区に集団的に移転いたします地方支分部局十省庁十四機関につきましても、予算をいただいておりますケースに即しまして具体に進め、国土庁といたしましても、移転の具体化に向けまして移転の条件が早期に整備されるよう関係省庁に働きかけてまいりたい、かように考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 移転の状況というものは、順調に進んでいるのですか、もう一度。何かえらい順調のように聞こえるけれども、私はそうとらえていないのです。

野見山恵弘国土庁大都市圏整備局行政機関等移転推進室長

○野見山説明員 私ども、毎年年度末等の節目に先ほど申し上げました国の機関等移転推進連絡会議を開催いたしまして、各省庁お集まりいただきまして進行状況を確認いたしております。なかなか難しい問題であることは先生御承知のとおりでございますけれども、具体の事案に即しまして着実に進めてまいりたいと考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それではもう時間ですが、最後に、まず、この六十三年七月十九日で閣議決定したとき、ここに資料がございますが、移転しよう、このように計画を掲げたものは幾つあって、そしてそれが移転先が決まったものあるいはもう既に移転したもの、そういったものが幾つあるのか。それを御答弁いただくのと、具体的にひとつ、アジア経済研究所の移転もございますね。通産省にも来てもらっておりますが、この移転は具体的にどういうようになっておるのか、これを通産省、後で御答弁いただきたいと思います。

野見山恵弘国土庁大都市圏整備局行政機関等移転推進室長

○野見山説明員 平成元年八月に移転対象機関七十九機関十一部隊等のうち新築移転間もない三機関を除きます七十六機関十一部隊等につきまして、移転先地、移転候補地が定まっております。そのうち、税関研修所、宇宙科学研究所につきましては移転を完了しております。  また、先ほど申し上げました埼玉県大宮・与野・浦和地区に集団的に移転いたします地方の支分部局は、十省庁十四機関でございます。

小川忠夫通商産業省通商政策局経済協力部経済協力課長

○小川説明員 アジア経済研究所の移転関係についてお答え申し上げます。  昭和六十三年七月十九日の国の行政機関等の移転に関する閣議決定を受けまして、アジア経済研究所におきましては、平成元年の四月に移転問題の検討委員会を設置いたしまして、同委員会においてこれまで移転先地も含めてその移転に際してのいろいろな問題について鋭意検討が行われてきたと承知しております。  具体的な移転先地につきましては、平成元年の八月二十四日の国の機関等移転推進連絡会議におきまして、千葉県の千葉市が移転候補地として挙げられておりますが、アジア経済研究所につきましては、それも踏まえて現在鋭意検討中と承知しております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 終わります。

近岡理一郎自由民主党

○近岡委員長 三浦久君。

三浦久日本共産党

○三浦委員 まず総務庁にお尋ねをいたします。  私どもは、国と地方の事務の関係については、住民生活に密着した事務は十分な権限を伴って最大限地方におろさなければならないというふうに考えております。しかし、同時にこれらの事務は、地方自治体に任せ切ってしまうというのではなく、憲法第二十五条第二項で規定しているように、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」という立場を貫いて、国民福祉のナショナルミニマムの設定やその実現を財政的に保障する最終的責任を国が負わなければならないと考えています。したがって、そういう観点から、地方自治体へ国の権限を委譲することが大切であるというふうに考えております。  そこでお伺いをいたしますが、政府は、機関委任事務の整理合理化、国の関与・必置規制の廃止や緩和をする方針をとっておりますね。国の地方への関与の件数、これは第一回調査が平成元年の六月に行われ、第二回の調査が平成二年の十一月に行われておりますが、その結果の推移はどうなっておりますか。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 私どもといたしましては、各省庁の御協力を得ながら、国の統一基準のもとに関与の関係の実態を把握いたしております。  先生今平成元年六月に第一回と申されましたが、これは発表の時期でございまして、第一回目は昭和六十三年十二月末現在で把握しておりまして、総数三千七十五事項、それから第二回目は平成二年三月末現在で把握いたしておりまして、総数三千八十三事項ということになっております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 そうすると、国の地方自治体への関与というのは減少するどころか逆にふえているということですね。午前中、同僚議員の質問に対しても、いわゆる機関委任事務について、四十九年度は五百二十二だった、しかしことしの地方自治法の改正で五百三十四にふえた、こういう御答弁がありましたね。そうすると、国の関与を減らすんだ、地方へ委譲するんだと言いながら結果的にはふえているということは、減らすことに国が消極的な態度をとっているということの証拠ではないかと思うのですね。  それで、地方公共団体に対する国の関与の件数というのは、今お話がありましたように、行政監察局が閣議決定に基づいて毎年行っていますね。ことし三回目でしょう。そしてこの一回、二回、「国の関与の実態把握の結果について」という資料を発表していますね。そうすると、この調査の第一回目の報告の中には「事務の性格別内訳」ということで、「機関委任事務」とか「団体(委任)事務」とか「混在事務」とか、内訳数を列記しているのですよ。ところが第二回目の調査の場合にはそれは発表しませんでしたね。そういう分類はしないでトータルで発表していますね。この問題は我が党の吉井議員がもう質問を出しておりますので御承知だと思いますけれども、この「事務の性格別内訳」は、ことし第三回目の調査の結果どうなるのですか。発表されるのですか、発表されないのですか。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 確かに御指摘のとおり、第二回目におきましては地方公共団体の事務の性格別の整理あるいは公表は行っておりません。先生がお話しのように、今後とも私どもといたしましてはこの把握作業を行っていく予定でございますが、これは各省庁に御協力いただけなければできない話でございますので、各省庁の御協力をいただきながら、そのような問題につきましても把握できるような方向で作業を進めたい、あるいはそういう方向で作業を進めるよう検討したいというふうに考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 そうすると、「機関委任事務」、「団体(委任)事務」、「混在事務」、そういうふうに内訳別にこれから発表するということですね。

鈴木昭雄総務庁行政監察局長

○鈴木(昭)政府委員 これからの作業でございますが、各省庁を巻き込んでの作業になりますので、これは各省庁とも御相談しながらそういうようなことも把握できるような方向で検討したいというふうに考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 それでは文部省、お見えになっていらっしゃいますか。幼稚園の問題についてお尋ねをいたしたいというふうに思います。  三月十五日付の文部省の通知で、九一年度からの第三次幼稚園振興十ヵ年計画が進められようといたしておりますね。これは希望する三歳児の就園を目標に掲げているということで、私どもも積極的な意義を持っているというふうに考えています。しかし、過去に実施された第一次七ヵ年計画、これは六四年から七〇年まで行われた計画です。また第二次十ヵ年計画、これは七二年から八一年まで実行された計画ですね。その実施状況とか、また、これまでの文部省の幼稚園施策等を振 り返ってみますと、今後この第三次計画を実りのあるものにしていく、そのために幾つかの重要な課題があるだろうというふうに私ども考えておるわけであります。それで、そういう観点で幾つかお尋ねをいたしたいというふうに思います。  最初に、公立幼稚園が幼児教育に果たしてきた役割について、文部省はどういうふうに御認識になっておられるでしょうか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 お答え申し上げます。  公立幼稚園の我が国幼児教育にこれまでに果たしてきた役割という御質問でございます。  私ども、学校教育体系の中におきましてその一番最初である制度の幼稚園教育が戦後の学校教育法によりまして確立されまして、これまでその整備充実に努めてきたわけでございます。その中で、大きく申しまして国立、公立、私立と三つの設置形態が幼稚園についてはございます。その中で公立はもちろんかなりの部分を占めまして、量的にも大きな役割を果たしております。また、教育内容につきましても、いろいろな研究内容につきまして熱心に御研究もいただいております。量的にも質的にも大きな役割を果たしているというふうに考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 ところが、そういう文部省の御認識にもかかわらず、現実には幼稚園の園数でも園児数でも公立に比べて圧倒的に私立が多いですね。これはどうしてそうなっているのでしょうか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 先生御指摘のように、園数におきまして私立は約六割、それから園児数におきまして七十数%を私立が占めております。それがなぜそうなったかという御質問でございますが、これまで文部省におきましても二次にわたる計画を立てましてその振興を図ってきたわけでございますけれども、それぞれの幼稚園をどのように整備していくかにつきましては、各地域と申しましょうか市町村ごとに具体的な計画もお立ていただいてきたわけでございます。その中で、小中学校も含めまして学校制度全般の整備につきましての戦後のいろいろな歴史的な流れでありますとか、あるいは一方、就園希望が高まる中で私立幼稚園がそれに対応すべく努力をされてきた、そういったようないろいろな要素が絡まりまして、それぞれの地域でいろいろな様相を呈しております。トータルいたしまして先ほどのような数字に相なるわけでございまして、そういったことによるものと私どもでは考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 私は、今の公立と私立の幼稚園の数は非常にアンバランスだと思っておるのですよ。それで、第二次の十ヵ年計画がありましたね、このときには公立、私立についてそれぞれ具体的な目標を設定いたしましたね。例えば新設園数、公立は四千六十二、そして私立は千九百十九、ですから倍以上公立の園数をふやす、こういう計画だったわけです。これはやはり公立が余りにも少な過ぎるということでこういう第二次の十ヵ年計画が立てられたのだと私は思うのです。しかし、その十年たった後の達成率というのは公立が四五・二%、半分以下ですね。ところが、私立は一〇七・九%、達成率がそうなっています。これはお認めになるだろうと思うのですね。  これはどうしてこういうことになるのかというと、公立幼稚園を市町村が設置する場合にはやはり大幅な独自の予算が必要になってくるのです。だから二の足を踏んでしまう。ですから、こういう幼稚園の設置、運営を行う場合に各市町村の負担が増大しないように、そういう財政的な援助措置というものを的確に、適正にやっていかなければならぬというふうに私は思うのですが、それはさておいて、まず第三次計画の目玉である三歳児保育、この問題について公立また私立ごとにそれぞれ目標を設定すべきだというふうに私は思うのです。その前提としてお尋ねしますが、三歳児保育の公立、私立の割合というのはどうなっていますか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 現在、私立幼稚園のうち三歳児を受け入れております幼稚園の割合は九三・八%、公立幼稚園のうち受け入れております割合は四・四%でございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 これはもうけた違いですね。ほとんど公立はやっていない、私立だけやっているという状況なんです。そうすれば、やはり第二次十ヵ年計画と同じように、公立の三歳児保育はどのぐらいのパーセンテージにするか、私立はどのぐらいのパーセンテージにするか、そういう目標は設定すべきじゃないでしょうか。設定した方がいいと思うのですが、どうですか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 公立、私立別の目標値の設定の必要性を御指摘でございますけれども、私どもといたしましては、希望するすべての三歳児から五歳児を受け入れるようにこの十年間で整備を図っていこうという大きな目標があるわけでございます。その中で、一律に何%までということは今回示していないわけでございます。公立と私立あるいはトータル、いずれをとりましても示していないわけでございますけれども、仮にこれをある一定の方法を使いまして予測をし、全国的な数字を出したといたしましても、各地域ごとによりましてその就園の目標というのはかなり幅が出てくるわけでございます。現状にいたしましても、およそ九割を超える五歳児が就園をしておりますような都道府県もございます。まだ五歳児では平均値六四%ぐらいでありますけれども、それをさらに大きく下回るような都道府県もございます。そういった地域的なアンバランスと申しましょうか、そういったものがある中で、全国一律の数字を一本にしろあるいは公立、私立別にしろ立てるということは、むしろ市町村の行政の主体的な遂行といったような観点からいたしますと適切ではないのではないか、そういったことで今回お示しをしていないわけでございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 しかし、あなたたちは、第二次十ヵ年計画のときには公立と私立のそれぞれの目標を設定しているわけですよね。今いわゆる社会環境の変化によって、三歳児保育、幼稚園に三歳の子供を就園させたいというニーズが非常に高まっておるわけでしょう。それにこたえようということですから、それを例えば第二次十ヵ年計画のようにその計画を立てたって、ガイドラインを設定したって、公立の方は半分以下の達成率ですよね。私立の方は一〇〇%以上行っておるわけですよ。ですから、そのまま自然に放置したのじゃ、私はこれは公立の比率がもっと下がってくるということを懸念するわけです。あなたは、今公立と私立のガイドラインを設定するというのは適切じゃないと言われましたけれども、それなら第二次十ヵ年計画は適切じゃなかったということなんですか。それはちょっと理屈として成り立たないのじゃないですか。どういう理由でしょうか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 前回具体的に十ヵ年、それぞれの年度ごとにどれだけ施設をつくるか、そういったことまで計画の中に盛り込んだわけでございますが、これは文部省におきまして四、五歳児の希望する幼児すべてを入園させるという基本的な方針を打ち出しまして、それに基づきまして各市町村で具体的な計画を立てていただいた、そして、それを全国的に集計をいたしまして、四十八年に、計画の二年目でございますけれども、最初の計画を補正して数字をまとめたという経緯が一つございます。  それから、今回示さないという考えに現在おりますのは、社会のと申しましょうか、幼児をめぐります環境の変化は非常に大きいものがございます。それだからこそ、今回三歳児の就園の推進をやるべきだという考えに至ったわけでありますけれども、そういったことからいたしますと、これからどのように十年間で変わってくるかということがむしろ問題になるわけでございます。したがいまして、最初から国として一律の数字を立てるよりも、途中でいろいろフォローアップして推進していく方がよかろうというのが一つでございます。  それからもう一つは、先ほどの議論にも戻りますけれども、かなり高い就園率を既に三歳児についても示している地域がございます。そういったところが、仮に国の方で平均的なところで何らか の数字を示しますとどのような取り組み姿勢になるか、その辺の問題もあるのじゃないかということで、それぞれの地域の住民の幼稚園の整備に対する要請でありますとか、あるいは私立幼稚園の取り組みの状況でありますとか、そのほか、地域の実情に即して各地域地域で、私どものお示ししております希望するすべての幼児を幼稚園にこの十年間で就園させるのだ、そういう意欲を持って取り組んでいただくのが最も望ましいのではないか、そういう考えにあるということでございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 公立と私立の目標を設定しないという場合に、市町村とかまた補助を出す国とか県とか、そういうものがみずからの責任を回避して今までのように私立に依存してしまう、こういうような結果が出てくるということを私は大変おそれるわけですね。この問題を余りやると時間ばかり食いますので、先に進みます。  そうすると、文部省としては計画を立てない、公立、私立のガイドラインを設定しないままこの第三次計画を遂行した場合に、公立の幼稚園の三歳児保育はどういうように変化すると思いますか、ふえると思いますか、減ると思いますか。ふえるとしたらどの程度ふえるとお考えになっていらっしゃいますか、その程度の予測はおありでしょう。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 今回、新しい幼稚園教育振興計画をつくるに先立ちまして、昨年一年間、幼稚園教育の振興に関する調査研究協力者会議というものを設けましていろいろ御検討をいただいたわけでございます。その報告をこの三月一日にまとめていただいたわけでございますが、その中で、私どももいろいろ資料を提供いたしまして検討してきたわけでございますけれども、幾つかの観点からまとめてみますと、十年後には、二〇〇一年でございますけれども、就園率はおおむね四五%から五〇%の間になる可能性があるというまとめになっております。  そういった全般的な推測の数字があるわけでございますけれども、その中でこれから各市町村ごとに新しい幼稚園教育振興計画を立案していただくことになるわけでございます。私どもといたしましては、その際に最も重要なことは、地域の住民の幼稚園の整備に対する要請、それを把握していただくことであるという考えでおります。したがいまして、先ほどお話がございました三月十五日付の文部省から各都道府県教育委員会並びに都道府県知事に対する「幼稚園教育の振興について」という通知文書の中におきましても、この計画の立案については、地域住民の幼稚園の整備に関する要請、そのほか私立幼稚園の整備の動向、その他の地域の実情を十分に勘案してほしいということを一番最初に掲げておるわけでございます。  もう一つ、先ほどお答え申し上げましたように、ほとんどの私立はやっておるわけでありますけれども、ほとんどの公立幼稚園は三歳児を受け入れていない。そういうところからいたしますと、住民のニーズを把握すれば、当然のことながら公立の今の四・四%という数字はかなり大きくなっていくだろうという予測は持っております。しかしながら、先ほど申しましたような四五ないし五〇という三歳児就園率の全体の中でどのぐらい占めるかということについては、今のところ数字を持ち合わせてはおりません。

三浦久日本共産党

○三浦委員 幼稚園教育振興計画要項というのをお出しになっていらっしゃいますね。これでは「整備の方針」として「公立及び私立を通じて適切に幼稚園の整備が行われるようにすること。」ということで、決して私立にだけ依存してよろしいということにはなっていませんね。そうすると、やはり公立も積極的にこの三歳児保育に取り組みなさいということだというふうにお伺いしてよろしいのでしょうか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 先ほどもお答え申し上げましたけれども、今回の幼稚園教育振興計画、これから市町村で検討いただくわけでありますが、最も基本になるのは住民の幼稚園整備に対する要請、ニーズであるというふうに私ども思っております。その中で、結果として公立中心に整備がなされるのか、あるいは私立中心に整備がなされるのか、あるいは両方ともなされるのか、それはそれぞれの地域の実情によって異なってくるというふうに私ども考えております。  その中で、先ほど申しましたように今の四・四%という数字それ自体は必ず上がるであろうということは申し上げられますけれども、公立を中心に整備するという考え方は私どもとしてはございません。公私いずれの幼稚園におきましてもそれぞれの幼稚園の所在します地域の幼児の教育を担うものでございますし、就園機会の確保という点からいたしましてもその役割は同じであるというふうに私どもとしては考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 私は、何も公立中心になんということは考えていません。それは現状からいって難しいことですよ。ただ、公立もやはり地域の保護者やその他の人々のニーズを吸収するというか、ニーズにこたえるというような施策をやっていかなければいけないのですね。公立は適当にやっておく、それで私立の方が保護者の皆さんのニーズを吸収するような施策をどんどんやっていく、これじゃいけないということを私は言っておるわけです。  ですから、文字どおり公立私立を通じてやはり適切にやっていくということじゃないのですか。その結果、今あなたがおっしゃったように公立の三歳児保育の割合もふえていく、こういうことでよろしいのですか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 三月十五日付で定めました幼稚園教育振興計画要項、そこにありますように「公立及び私立を通じて適切に幼稚園の整備が行われるようにする」ということでございます。これは、その文面のとおり、いろいろな地域の要素を勘案して、幼児が無理のない形で通園できるように適切に整備がなされるべきであるという考え方を示したものでございまして、仮にこういったような要素を考慮することなく公立あるいは私立のどちらか一方で整備を進めるというようなことがあってはならないという意味でございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 公立、私立幼稚園でこの数年間で統廃合された数はどのぐらいになっていますか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 この一年でという御質問でございますけれども、私ども、適宜廃園数等については調査いたしておりますが、六十三年の五月から元年の五月にかけまして廃止された数が今手元にございます最新の数字でございます。それによりますと、公立におきまして三十七の幼稚園が廃止に至っております、私立におきましては四十二の幼稚園が廃止されております。  以上でございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 幼稚園の廃止というのは、幼稚園の幼児教育における使命、役割、そういうものに照らして慎重の上にも慎重にすべきではないかというふうに思いますが、文部省はどういうふうにお考えですか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 学校教育制度に位置づけられております幼稚園でございます。幼児期の発達にとって非常に大きな役割を果たしている幼稚園でございます。そういった意味からいたしまして、私どもとしては、先ほど来お話がございましたような三次にわたります幼稚園教育の振興計画を策定してその整備を進めてきておるわけでございます。そういった趣旨を十分に市町村なり学校法人においてしんしゃくいただく、それがまず基本かと思います。  その中で、どうしても幼児の減少でありますとか人口分布の変動等の要因によりまして統廃合が行われることがあるわけでございますけれども、そういった場合には、慎重に十分検討を進めていただくということを私どもとしては指導申し上げているところでございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 今審議されている法律によりますと、政令指定都市の幼稚園の設置、廃止は都道府県教育委員会の認可を届け出に改めるというふうになっているのですね。そうすると、今幼児数が減っていますでしょう。これは統廃合が非常にや りやすいというような条件づくりになっているというふうに私は思うのです。幼児数が減少している現在、国民の切実な要求である学級定数の改善、これはまだ今は四十人です、それから教員数の増大、それから地域の幼児教育センターとしての機能の発揮、こういうことを行って保育の充実を図るべきだというふうに私は考えておりますが、文部省はいかがですか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 三点の御質問かと思います。まず、学級定員のことでございます。現在、幼稚園設置基準におきまして一学級当たりの幼児数は四十人以下を原則とするというふうに定めております。しかしながら、昭和六十二年の臨教審の第三次答申におきましても学級定員の引き下げという問題についての御提言がございました。それから、平成二年度から実施いたしております新しい幼稚園教育要領におきましても、一人一人の特性に応じた教育の推進といったことを柱の一つに掲げたわけでございます。そういった趣旨からいたしまして、平成二年度の予算におきまして、現在四十人という基準でございますが、それを三十五人以下に引き下げる場合、保育室を増築する必要が生じた場合に、それに対する施設整備の補助を新たにできるように改善いたしたところでございます。また、三月十五日付の幼稚園教育の振興についての文部省からの各都道府県に対する通知の中でも、当面三十五人以下への引き下げを計画的に推進してほしいといった一項を盛り込んで、それの推進を始めたところでございます。  学級定数は何名がよろしいかということでは、特に三歳児の就園の推進ということとの関連でいろいろと御意見も御指摘もあるわけでございますけれども、当面は三十五人への引き下げを財政等の措置を伴う指導によりまして推進していきたいという考えでございます。  二番目に、教員の増員でございます。  これは学級定員の引き下げと裏腹の問題がございますけれども、特に公立幼稚園につきましては、平成二年度地方交付税の積算、算定の中におきまして自治省の方にお願い申し上げまして、標準団体で一般教員十五名と積算されておるのを平成二年度に二名ふやしていただきまして十七名に改善していただいたところでございます。そういった措置、あるいは私立幼稚園に対する経常費助成の中におきまして、特に私立小中高等学校よりも一人当たり単位を引き上げ幅を多くとりまして、幼稚園に対する配慮を行っているところでございます。そういった意味で、幼稚園教員の増員、交付税あるいは経常費助成、これからもそういった趣旨を含め充実に努めていきたいと考えております。  三番目は、地域の幼児教育のセンター的な機能を今後果たすべきであるという御指摘でございます。  これは先生御指摘のとおり、これから非常に大切なことになるのではないかというふうに私ども考えております。その意義は、一つは、幼稚園の教育要領を新しくいたしましたが、その中で、自然とのかかわりでありますとか基本的生活習慣の形成の問題、そういったことを重視するという方向を出したわけでありますけれども、そういった意味におきましては、地域にありますいろいろな教育的な資源でありますとか人材あるいは家庭との連携といったことが非常に重要になってくるわけであります。また、生活様式の変化の中で、核家族化する、あるいは非常に多種多様な情報がはんらんする中で、育児について母親が非常に悩むといったような状況も出てきております。それがまた三歳児の就園を推進する一つの背景でもございますけれども、そういった中で三歳児という比較的早い時期から幼児教育、子供が幼稚園に通うことによって、親も幼稚園を核としていろいろなことで情報交換し、育児についての不安を解消していく、そして家庭や地域におきます幼児の生活をより充実していくといったことがこれからの幼児教育にとって非常に重要なことと考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 今、一学級の幼児数、三十五名以下ということに触れられましたけれども、幼稚園の設置基準は「四十人以下」となっていますね。この設置基準は改定されるのですか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 学級定員の基準、幼稚園設置基準の関係につきましては、ただいま申しましたとおり、当面財政措置を伴います指導によりまして三十五人以下への引き下げを実質的に進めていきたい、その実施の状況を見まして基準の改正も検討したいと考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 これはもう一九五六年に現行の設置基準が決められているわけでしょう。遅過ぎるのですよ。三十五年間も四十人。ですから、経過措置をとれば設置基準を三十五名にすることは可能だと思うのです。すべきだと思います。このことは強く要求しておきたいと思います。  三十年前に、第二十四回国際公教育会議で、「一クラスの平均幼児数は二十五人を越えないことが望ましい」、こういう勧告が出されておりますね。ですから、二十五人前後というのは国際的な常識なんですよ。いや、年齢が低ければ低いほど一学級当たりの幼児数は少ない方がいいわけです。これは当たり前のことです。  もう時間がありませんので飛ばしますが、例えば三歳児の場合ですけれども、専門家の話によると大体十五人ぐらいが適切じゃないか、こう言われているのですね。保育所を見ましても、大体二十人について一人以上が基準だ。ですから、こういう三歳児保育の場合に十五人で一人の先生というふうに改めるべきだと思うのですが、いかがですか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 お答えします。  現在、設置基準につきましては「四十人以下」という数字になっておるわけでございます。しかし、その実態を申し上げますと、私ども昭和六十三年に調査した数字でございますけれども、三歳児につきましては一学級当たりニ十・九人、四歳児につきましては、二十九・五人、五歳児については二十九・九人という結果が出ております。この辺、先生おっしゃるように四十人あるいは三十五人という数字ではなくてより少ない人数にすべきだということの傾向と申しましょうか、方向があらわれていると私どもとしては理解をいたしております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 公立幼稚園の場合にはもう既に二十五人以下のクラスが約半数を占めているのですね。だから、そういう実態に合わせて思い切って設置基準も見直すということを強く要望しておきたいと思います。  次に、幼稚園の先生方は教育職(三)表の適用がなされるべきだと考えますけれども、文部省はどういうふうに考えますか。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 教育公務員特例法第二十五条の五の規定がございまして、それによりますと、公立学校の教育公務員の給与の種類、そしてその額は、国立学校の教育公務員の給与の種類とその額を基準とすると定められております。国立の幼稚園教諭に適用される教育職俸給表(三)相当の給料表を適用することが公立にとっても原則であるというふうに考えております。

三浦久日本共産党

○三浦委員 実態はどうなっておりますか。この教育職(三)表を適用している市町村、幼稚園、教員おのおのの割合を明らかにしてほしいと思います。

野角計宏文部省初等中等教育局幼稚園課長

○野角説明員 平成元年度現在、公立幼稚園教諭に教育職俸給表(三)相当の給料表を適用している市町村数は、公立幼稚園を設置します市町村のうち一六・四%、そして園数におきましては三六・七%、教諭数におきましては三九・七%でございます。

三浦久日本共産党

○三浦委員 これは一九八四年と比べて逆に減っているのですよね。政府は、結局地方公務員の給与というのは国に準ずるんだということで、高いと、ラスパイレス指数がどうのこうのといっていろいろ下げるように指導していきますよね。これは今相当低いのですね。これをもっと上げるように指導すべきだ、私はこのことを強く要望して、もうベルが鳴りましたので質問を終わります。

近岡理一郎自由民主党

○近岡委員長 次回は、来る二十三日火曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時二十分散会

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