内閣委員会 第1号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1990/12/18
会議録
○岸田委員長 これより会議を開きます。 まず、理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事竹内勝彦君から、理事辞任の申し出があり ます。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。 よって、委員長は、理事に山田英介君を指名いたします。 ────◇─────
○岸田委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国政に関する調査を行うため、本会期中 行政機構並びにその運営に関する事項 恩給及び法制一般に関する事項 公務員の制度及び給与に関する事項 栄典に関する事項 以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ────◇─────
○岸田委員長 次に、小委員会設置の件についてお諮りいたします。 恩給等調査のため小委員十三名からなる恩給等に関する小委員会 在外公館にかかわる諸問題を調査するため小委員十三名からなる在外公館に関する小委員会 地域改善対策調査のため小委員十三名からなる地域改善対策に関する小委員会 を、それぞれ設置することとし、各小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及び補欠選任につきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ────◇─────
○岸田委員長 次に、内閣提出、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律及び国際花と緑の博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を求めます。塩崎総務庁長官。 ───────────── 「一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案 特別職の職員の給与に関する法律及び国際花と 緑の博覧会政府代表の設置に関する臨時措置 法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○塩崎国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律及び国際花と緑の博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について、一括してその提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 本年八月七日、一般職の職員の給与の改定を内容とする人事院勧告が行われました。政府としては、その内容を検討した結果、人事院勧告どおり実施することが適当であると考え、一般職の職員の給与等に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について、その概要を申し上げます。 第一に、全俸給表の全俸給月額を人事院勧告どおりそれぞれ引き上げることといたしております。 第二に、初任給調整手当について、医師及び歯科医師に対する支給月額の限度額を二十六万五千円に引き上げるとともに、いわゆる医系教官等に対する支給月額の限度額を四万七千円に引き上げることといたしております。 第三に、住居手当について、その支給月額の限度額を二万三千円に引き上げることといたしております。 第四に、期末手当の支給割合について、三月期を百分の五十五に、六月期を百分の百六十に、十二月期を百分の二百に引き上げるとともに、係長級以上の職員の期末手当及び勤勉手当の算定基礎額について、官職の職制上の段階、職務の級等を考慮した区分に応じ、俸給及びこれに対する調整手当の月額の合計額の百分の二十以内の額を加算する措置を導入することといたしております。 第五に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、支給の限度額を日額三万千百円に引き上げることといたしております。 第六に、通勤による災害を受けた職員の給与上の取り扱いについて、公務上の災害を受けた場合と同様とするよう改めることといたしております。 以上のほか、附則において、施行期日、適用日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することといたしております。 続きまして、特別職の職員の給与に関する法律及び国際花と緑の博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定にあわせて特別職の職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じ、引き上げることといたしております。 第二に、特別職の職員の期末手当及び勤勉手当について、一般職の職員の期末手当及び勤勉手当に関する措置と同様の措置を講ずるための改定を行うことといたしております。 第三に、その他、常勤及び非常勤の委員に支給する日額手当の支給限度額を、一般職の委員の日額手当の改定に準じ引き上げるほか、調整手当の特例措置を廃止することといたしております。 第四に、国際花と緑の博覧会政府代表の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じ、引き上げることといたしております。 以上のほか、附則において、この法律の施行期日、適用日等について規定することといたしております。 以上が、これらの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○岸田委員長 次に、石川防衛庁長官。 ───────────── 「防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕」 ─────────────
○石川国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に準じて防衛庁職員の給与の改定等を行うものであります。 防衛庁職員の給与の改定等につきましては、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定し、あわせて営外手当について改定するほか、通勤による災害を受けた職員の給与上の取り扱いについて、公務上の災害を受けた場合と同様とすること及び期末・勤勉手当の算定基礎額に加算措置を講ずることについても一般職におけると同様としております。 以上のほか、附則において、施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定しております。 なお、一般職の職員の給与等に関する法律の規定を準用し、またはその例によることとされている事務官等の俸給、住居手当、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当等につきましては、同法の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○岸田委員長 これにて各案についての趣旨の説明は終わりました。 ─────────────
○岸田委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北川昌典君。
○北川(昌)委員 おはようございます。 私は、ただいま提案されました公務員の給与法案に関連いたしまして、いろんな問題点を指摘しながら御質問を申し上げたいと思います。 ことし人勧が出されたわけでございますけれども、この内容を見てみますと、一時金の傾斜配分等には大変な問題がございますが、初任給の引き上げあるいは一時金に対する若干の増額、こういった面での前進はございます。そういった面で人事院の労を多とするものでございます。しかし、この人事院勧告を受けての政府のこれに対する対応については、大変遺憾であると思います。それは早急に完全実施すべしという基本線を守れなかった、言うならば閣議決定が大変おくれたということであろうかと思います。特に、人事院が勧告に当たりまして、内閣に対しましては、「人事院勧告制度が果たしている役割及び職員が真摯に職務に精励している実情に深い理解を示され、この勧告を速やかに実施されるよう要請する。」こういう勧告が行われておりますけれども、ことしは十一月九日と大変閣議決定がおくれたわけでございます。それに対して、総務庁長官はこの人事院勧告をどのように受けとめておられたのか。同時に、閣議決定がおくれた理由についてお聞かせいただきたいと思います。
○石川政府委員 総務庁といたしましては、従来から、人事院勧告制度尊重の基本姿勢に立って、勧告をできるだけ早期に完全実施するよう努力したところでございますが、一方、国民の理解を得て公務員の給与改定を行うためには国政全般との関連を各方面から検討する必要がある、こういうことでございまして、このために、給与関係閣僚会議におきまして、人事院勧告制度の趣旨を踏まえつつ、それぞれの立場から十分議論を尽くした上で、政府としての方針を決定しているところでございます。 今年度の人事院勧告の取り扱いにつきましても、給与関係閣僚会議等の場において、国政全般との関連を考慮しつつ十分に議論を尽くした上で、厳しい財政事情のもとではございましたが、完全実施を決定したところであることを御理解いただきたいと思います。
○北川(昌)委員 御案内のように公務員は、全体の公務員でございますけれども、大体三月の春闘時期に大変な関心を持つわけでございます。春闘でどのように賃上げが行われるか、賃上げが行われると、次はこの賃上げがどのように人勧に反映されるだろうか、こういう期待とまた不安を持つわけなんです。そして人事院勧告が出されますと、次にはこの勧告が果たして完全に実施されるだろうかという期待、同時に、かつてのように値切られたり抑制されたりというようなことがされはしないだろうか、こういう不安も持つわけでございますけれども、ことしの場合、ちょうど人事院勧告が出された前後というか前に中東問題が勃発いたしまして、湾岸危機への協力、貢献ということで十億、二十億ドルという金が要請されてきた。同時に、ことしの九月期の歳入はかなり落ち込む、こういうような報道も大蔵省からされたわけでございますけれども、そういう中で、公務員の皆さん方は、この人事院勧告の実施について大変不安な気持ちでおられたわけです。したがって、閣議がいつ決定されるだろうか、政府はどのような決定をするだろうかという気持ちで、ずっとそういう不安な気持ちの中で延ばされてきた、これがことしの閣議決定ではなかっただろうか。それも十一月九日というぎりぎり。今までは、昨年は十一月の二日に閣議決定がなされております。また一昨年は十月二十五日、だんだん閣議決定がおくれてまいっておるわけでございまして、そうなりますと、当然年を越すのではないかという心配も公務員の中には出てくるわけでございます。民間は既に四月一日から実施をされている。公務員はこれが延ばされている。これではやはり安心して、落ちついて仕事ができない、こういう状況もございます。 やはり人勧の実施は早ければ早い方がいいわけで、年末ぎりぎりに差額が支給されてまいりますと、その金の価値というものが下がるわけなんです。やはり正月一カ月前ぐらいに懐に入れる、公務員のベアも含めてそのことは生活の大きな足しになるわけでございますから、そういった面で、できるならば差額支給が正月一カ月前ぐらいにできるような体制というものをとってもらいたい、こういう希望が皆さんにはあるわけでございまして、そういった公務員の気持ちに対して、総務長官はどのようにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。 〔委員長退席、植竹委員長代理着席〕
○塩崎国務大臣 私も北川委員と同じように、人事院勧告に基づくところの給与法の決定は、もうできる限り早い方がいいと思っておるわけでございます。しかしながら、これまでの多年の慣行が示しておりますように、やはり各方面に及ぼす影響、特に財政との関係等を考えますと、努力してもこの程度になったということで、大変努力をしてまいったつもりでございまするけれども、このような時期になったわけでございます。私どもは、今後とも今の北川委員の御趣旨のような方向で努力をしていくべきである、いきたい、こんなふうに考えております。
○北川(昌)委員 今の総務長官の気持ちをお聞きしまして、ぜひそういう気持ちで閣僚会議でも発言をいただき、そういう方向で進んでいただきたい、このことをお願い申し上げたいと思うのです。やはり勧告は無条件に完全に実施せられるという方針を堅持いただくと同時に、先ほど申しましたように少しでも早い時期に決定されて、そして差額支給がされるように、公務員に賃上げが実現できるようにしていただきたいと思うわけでございます。 そういう面からいきますと、ひとつ政府部内で、勧告が出されたら一カ月以内に閣議で決定をする、こういう目安をつくってもらう、このことが私は必要だと思うのですけれども、延ばすことと早くすること、これでは公務員の皆さん方の気持ちというものが随分違う。士気にも影響してくるわけでございますが、そういった目安というものはできないのか。ぜひつくっていただきたいと思いますが、この点について総務長官の御意見を お聞かせいただきたいと思います。
○石川政府委員 先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、私どもとしては人事院勧告制度の趣旨を十分体して、できるだけ早くその取り扱い方針を決めたいということで努力をしてまいっているわけでございます。 ただ、先ほど御答弁申し上げましたように、やはり公務員給与の改定を決めるに当たりましては、国政全般との関連において決めなければならないという状況もございますので、私どもはただいま先生の御指摘の点も十分踏まえながら、今後とも引き続き努力をしてまいりたい、このように考えております。
○北川(昌)委員 国政の状況もあるとおっしゃいましたけれども、やはり代償措置としての役割というものは、政府として責任を持って果たさなければならない。そういう面で、今おっしゃったように前向きの姿勢でこの問題にぜひひとつ取り組んでいただくことをお願いしておきたいと思います。 さらに、先ほど総務庁長官の方から、財政の事情もありましてというお話もございましたけれども、やはり私は、改定財源については政府の責任において当初予算で計上すべきだと思います。特に昭和四十四年から六十年までは、率は違いましたけれども、ずっと当初予算に計上されてまいりました。これは、昭和四十三年十二月の給与関係閣僚会議におきまして、給与勧告を完全に実施する上で年度途中で補正要因が大幅であることは財政上問題である、こういう立場から政府で決定をされて、毎年当初予算に組まれてきたのです。ところが、ちょうど財政再建という名のもとに公務員の賃金を凍結するとかあるいは値切るとか、こういう状態が五十年代後半に出てきて、六十一年からは全く当初予算に計上されていない、こういう経緯があるわけでございます。そういうことで、今後今のような情勢の中で人勧を凍結したりあるいは抑制したり、こういうことは絶対あってはならない、このように思うわけでございますけれども、総務庁長官の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 先ほども申し上げましたように、北川委員の御意見のように、私も早期に給与法を成立させて、人事院勧告を完全実施する方向が一番望ましいと思うわけでございます。 その方法としてかつては予算に給与費を計上したことがあったことは私ども十分知っておりますし、いまだにまだその主張がなされていることも存じておるところでございます。しかし、私は、給与費を当初予算で人事院勧告が出る前に計上することには幾多の問題もあるであろう、例えば、確定していない金額を計上することについての財政法上の問題もあるかもしれない、あるいはまた、この金額が人事院勧告に対してどのような影響を来すかという問題もあるかと思います。そして過去の状況を見ますと、引き上げ率の幅が高いときに、しかも財政上に相当ゆとりがあったときに計上したような傾向が、私の見るところでございまするけれども、あるようでございます。 しかし、私は、給与費の計上があるかなしかにかかわらず人事院勧告は給与法の成立によって完全に実施されるもの、そしてそういう給与法が成立いたしますれば、その後財政事情がどうあろうともこれは支払わざるを得ないような債務を負っているものだ、こういうふうに考えるものでございますので、私は、何が何でも給与法を早く提案し、早く成立させていただくことが一番重要なことだ、こんなふうに考えております。
○北川(昌)委員 今、人事院勧告に影響するかもしれないという御発言がございましたけれども、やはり政府の責任として、ことしは勧告が出れば必ず実施しますという意思の表示といいますか、公務員に対する約束なんですね、また、当然やらなければならない責任でございますから、やはりそういう約束事として、公務員に対して人事院勧告が出ればやります、そのために予算を当初予算にこれだけ計上いたします、そうしますと、公務員の皆さん、人事院勧告が出たら、閣議決定がおくれても安心される部分もあると思うのですよ。そういう意味でぜひ何としても当初予算に計上する努力をしてほしいと思うわけでございますけれども、当初予算に計上しないと、例えば昨年のように補正予算がおくれますと給料の遅配、欠配というものも起きてまいります。公務員は当然のことながら差額の持ち越し、年の瀬を持ち越す、こういうことで、生活にも影響してくるわけでございます。そういう面もあるわけでございまして、そういった点でひとつ何としても当初予算計上は復活してもらいたい。私はこのことをお願いすると同時に、ことし予算の編成作成中でございますけれども、大蔵に対して、総務庁長官、給与担当大臣として、何としてもぜひ来年度当初予算にこれを計上してほしい、してくれ、こういう強い要請をすべきであると思いますが、そういうお気持ちはございませんか。
○塩崎国務大臣 私は、ただいま申しましたように、とにかく給与法が人事院勧告を採用する最も大きな要素だと思うわけでございます。 したがいまして、給与法が成立いたしますれば、財政事情がどうあろうともこの給与法に規定するところの給与が支払われる、そう思うのでございます。したがいまして、給与法の早期提案、早期成立に全力を挙げていきたい、これが私の第一の念願でございます。財政上ゆとりがあり、まだ確定していなくても給与費を計上していただけるように財政当局が判断すれば、私はこれは好ましいことだと思うのでございますけれども、最も重要なことは、給与費の計上よりも、むしろ給与法の早期提案、早期成立だ、こんなふうに考えております。
○北川(昌)委員 これは両輪だと思うのです。閣議決定を急がなければならないこと、同時に早く閣議決定がされやすいように予算の計上をしておくこと、このことは同一だと思うのです。そういった面で今後御検討いただきたいと思うのです。 さらに、総務庁長官からはできるだけ早く閣議決定をするように努力をするというお話でございました。人事院総裁お見えになっておりますけれども、人事院は、先ほど申しましたように、速やかに実施されるよう要請する、こういうことで勧告されているわけですが、今後の問題もございますので、そのことについて、ことしのおくれも含めて、どういう御感想をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○弥富政府委員 委員には公務員給与についていろいろ御配慮いただきまして、ありがとうございます。実は先ほどから委員言われますように、人事院勧告制度そのものは要するに国家公務員の労働基本権の制限の代償でございまして、人勧制度というのは公務員給与改定の唯一の機会でございます。しかも、その改定をする場合に四月の民間と公務の給与を比較するわけでございまして、本来的には早く支給を決定していただくのが筋であろうとは思いますけれども、その意味で私の方でも国会及び内閣に対して御勧告申し上げるときに早期完全実施を御要望申し上げたところでございます。 しかし、ただいま政府の方からもお話がございましたように、いろいろの財政事情等もありましておくれたわけではございますけれども、十一月九日に完全実施の決定をしていただいたわけでございます。今後とも私といたしましては早期完全実施をお願いしてまいりたい、かように考える次第でございます。
○北川(昌)委員 具体的な問題について若干御質問したいと思います。 これは人事院の方でございますが、ことし初任給が例年に比べまして大幅にとは言いませんけれども、かなり引き上げられたわけでございます。これまでは民間に比べまして大変初任給が低く抑えられておった。今人手不足、そして人材確保、こういった面で民間も含めて初任給を上げなければならないという状況になっておるわけでございまして、そういう面でことしの初任給引き上げは評価できる、このように思うわけでございます。 ただ、この初任給引き上げによって、全体の原資の配分が官民較差の中で行われた、こういうこ ともございまして、給料表から見ましてもいわゆる中堅層といいますか四十歳代の皆さん、具体的に言いますと行政職(一)表の五級の十五号俸以上とかあるいは三級の十三号以上、こういった人たちに大きなしわ寄せが来ておるわけであります。間差額なんかが二千八百円から五千六百円、こういう状態です。こういうしわ寄せが中堅職員に来ておるわけでございます。 この中だるみといいますか、これを在職者調整という形で是正がされるべきだと思うのですけれども、この点について人事院はどのようなお考えを持っておられるのかお聞かせいただきたいと思います。
○森園政府委員 初任給につきまして特徴的な引き上げをいたしました場合には、御指摘のようにたるみが生ずるということでございますが、本年の場合も、必要な在職者調整ということを、限られた範囲でございましたが、行ったところでございます。 なお、これによりましてもなおその次の層について相対的には中だるみが生じておるという点につきましては、十分認識をしておりまして、今後ともそこら辺の底上げについては意を用いる必要がある、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 やはり原資の問題だと思うんですね、中だるみを是正するにしましても。民間等では是正のために別枠で原資をとっておる、使っておる、このように聞いております。そういう意味では、やはり枠内の中で処理するのでなくて、別原資で中だるみ是正をやらないと、将来にわたって初任給が上がることによってさらにこの中だるみ、前だるみというのが出てくる可能性がございますので、そこらあたりを十分に御検討いただきたいと思います。 あわせて、ことしはそういうことで大変人事院には御努力いただきました。初任給が民間に並ぶようにある程度大幅なアップをしていただいたわけですけれども、今の好景気は、いろいろ言われておりますけれども、続くと思いますし、それに人手不足というものも重なりまして、民間はさらにまた来年も上がることが予想されると私は思うのです。そういった場合に、ことし初任給を上げたからもう来年は一時休止だ、こういうことでは、また民間との初任給の開きが出てくるわけでございまして、そういう面では、ひとつことしとられた措置というものをさらに続けていただきますように、来年もぜひこの初任給については、民間が上がればそれに合わしたところの初任給引き上げをして改善をしていただく、このことを申し上げたいと思うのですけれども、この点についてはどのようにお考えになっておるのか、人事院の方からお答えいただきたいと思います。
○森園政府委員 ことし初任給、相当程度引き上げをやったわけでございますが、なお部分的には民間の線にたどりついていない部分もあるのはそのとおりでございまして、この点につきましては、今後の民間の初任給動向にも目を向けながら引き続き改善をしていきたいというふうに考えております。 それから、初任給改善に伴いまして先ほど来御指摘の中堅層への改善対策でございます。この原資の問題でございますけれども、私どもが民間の給与調査をいたします場合には、ベア原資内で改善が行われたかベア原資外で改善が行われたかを問わず現実に改善された後の姿で支払われた額、それをつかまえてくるわけでございますので、したがって、いわゆるその中だるみ是正分というものは、ベア原資内外、その原資のいかんを問わず官民較差としてつかまえてくる、こういうことでございます。したがいまして、中だるみ対策につきましては、やはりベア原資の配分の問題として対処するのが適当だ、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 この問題については、やはり原資の配分によって中だるみ是正が進むか進まないか、こういうことでございますので、今後検討をいただくことをお願いしておきたいと思います。 次に、医療職(三)表、いわゆる看護婦さんの問題についてお尋ねいたしたいと思いますけれども、確かにことしの勧告の中で、また法案の中で、准看護婦さんを中心としたところの一級十五号から上、これらについては大変手厚い配分がなされまして、初任給引き上げと同時に若干の改善がされております。しかし、相対的に見まして、看護婦さんというのは、仕事の割には、職種の割には、大変低い待遇を受けざるを得ないという給料表になっておると思うのです。 そういう面で若干内容を申し上げてみますと、ことしの賃上げ率状況の中で見ますと、行政職(一)表の皆さん方は平均三・九%の引き上げ、医療職(三)表は四・五%の引き上げということで、引き上げ率は高いのですが、逆に平均俸給額はどうなっておるか、こう言いますと、一般職、行政職(一)表が二十六万二千九百五十三円、逆に医療職(三)表は二十二万一千三百八十九円、こういうことで非常に低いわけでございまして、水準からいきましても、行政職(一)表を一〇〇とした場合に医療職(三)表は八四しかないわけでございます。そういう水準に置かれておる、こういう実態がございます。 こうした実態と同時にこの給料表からずっと見てみますと、最初就職した時点から十五年くらいまでは大体行政職(一)表と同じ線をたどるわけです、上がっていくわけですけれども、ちょうど三十四、五歳ごろになりますと、行政職(一)表がずっと上がっていく、医療職(三)表はぐっと下がって─下がってはいきませんけれども開きが出てくる、こういうことになっております。したがって、先ほど申しましたような水準というものが出てくるわけでございますけれども、これはまさに看護婦さんに対する冷遇ではないか、このように私は思うわけでございます。この低い水準についての御見解を人事院の方からお聞かせいただきたいと思います。
○森園政府委員 看護婦の給与改善につきましては、御指摘がございましたように、ことしは若手看護婦、それからベテランの准看護婦層につきまして特別の改善をいたしたわけでございまして、ことしの改善の中身を一〇〇といたしますとその一割弱は特別の改善でございます。ではございますけれども、今、平均的なアップ率に比べて平均俸給月額に行(一)に差がある等の御指摘がございましたが、行政職(一)の職員と医療職(三)の職員とは約三歳の平均年齢の開き等がございます。そういう事情とか、あるいは最後に御指摘がございましたように、比較的勤続が短くて、若くて早期退職が多い等の事情もございますので、平均俸給月額の差異をもって行政職(一)に対する冷遇だということではないわけでございます。 将来的に、医療職(三)につきましては、昨今の人材確保問題等もございますから、給与面からも相応の改善をさらに図る必要がある、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 そう差はないとおっしゃいますけれども、運用面でこれはかなり出てくるわけですね。いわゆる若年でやめるからこの給料表はこれでいいのだということにはならないと思う。 今医療職(三)表は六級制をとっておりますね。 六級制のうちその六級に格付するのは大きな病院の看護部長さんとか看護婦長さん、総婦長さんですかね。次は、五級には中ぐらいの病院の総婦長さんとか大病院の副婦長さん、四級の方に婦長さん、小さな病院の総婦長さんとか、こういった形での格付になるわけです。そういった役付の人たちは非常に少ないわけなんですね。ところが、数多く、多い割合を占める看護婦さんたちは、一、二、三、この範囲の中に閉じ込められている。そして頭打ちが当然まいります。したがって、先ほど申しましたような三十四、五からの開きというものが出てくるわけでありまして、これはまさに看護婦さんたちの職種に対する配慮が、この給料表から見れば出てきていない。看護婦不足という面もありますが、まずこの看護婦さんたちの今の職業の立場を考えて、仕事の立場を考えて、少なくとも行政職(一)表並みの給料表につくり直すことが今の時代に即応した考え方ではないか、私はこのように考えるわけですけれども、その点につい てお聞かせいただきたいと思います。
○森園政府委員 看護婦等の特別の免許資格を要する職種につきましては、いわば専門技術職でございますから、初任の給与月額等につきましては相当程度行政職を上回るような設定をしておりますが、これがベテランになりますと、これは給与の構造上、どうしても職種の特性からいいまして高原型の給与に近いわけでございますので、御指摘のとおり行政職が係長になり課長補佐になりというような歩みをするのに比べますと、給与曲線がやや寝ておるというのは事実でございます。でございますが、俸給表の特性ではございますけれども、やはり他職種とのバランスという面からベテラン看護婦等がやや相対的な不遇の感を抱くという点については十分に配慮する必要があろう、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 今おっしゃったとおりでございますので、給料表の拡大というものも含めて今後さらに御検討いただくことをお願い申し上げておきたいと思います。 今お話がございましたように、看護婦さんはまず資格を有さなければならない。そして大体多くの人が三交代である、深夜も含めまして。さらに、人命にかかわる重要な仕事をしておる。こういう立場であります。さらに、今医療技術の発展に伴って、仕事の合間を見てそういった技術に合うような研修もしていかなければならない。こういう本当に自分の時間がないような状況に置かれておる。そういう中で、今看護婦さんの不足というものも当然出てきておると思うのですけれども、そういった意味で、今までが給料表から見ますと待遇というものが非常に低かった、低い水準に置かれたということを御確認いただいて、ぜひとも構造上の問題としてこれをとらえて、来年は看護婦給料表の拡大、それから処遇改善を図るべきだと思いますし、来年の勧告ではこれを行っていただきたい、こう思うわけですけれども、これについて人事院の御答弁をお願いしたいと思います。
○森園政府委員 いろいろな公務部内の職種の処遇のあり方を考えます場合に、同等の民間における職種との関係あるいは公務部内での均衡、両面を考える必要があるわけでございますが、看護婦、医療(三)につきまして申しますれば、民間の同業種に比べますと、一部若年層を除きまして公務員優位の職種でございます。公務部内との均衡で申しますと、先生先ほどから御指摘のとおり、昇給曲線において行(一)等とちょっと違っておる、このとおりでございます。私どもは、両者のはざまにあってこの看護婦の処遇問題についてさらにどういう改善を加えるべきかという点は十分研究しながら適切な対応をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 この看護婦の職業は民間とは比較にならないのですよ。民間は大会社など企業がありますけれども、看護婦さんというのはほとんどが中小病院なんですね。そこでどういうことが行われているかというと、私は田舎でございますけれども、地方では看護婦さん、十年勤めて十五、六万なんですよ。二十年勤めても二十万以上に上がらない。これは新聞もこの前レポートしておりますけれども、東京からUターンして帰ってきた元看護婦さんが、家もちょっと落ちついたのでひとつ就職しようということで安定所に行った。安定所では、何と十三万の賃金のところしかない、病院がですよ。 そういうことで、今までは十七、八万もらっておったのが十三万である。約三〇%落ちるわけなんです。 それが全国的に広がっているわけでございますから、そういう面では民間の対象にはならないのです。高齢になりますと民間よりは高いというその認識は間違っていると私は思うのです。民間の対象が違うのですから、むしろ看護婦さんの場合は、公務の方が先に走って民間を引き上げていく、こういうことにならなければ、これはいつまでたっても看護婦さんの待遇改善というものはできません。そこをしっかりとお考えいただきたいと思うのですが、いま一度御所見をお伺いしたいと思います。
○森園政府委員 看護婦の処遇につきましては、今先生御指摘のような御意見を方々からいろいろ承っていることはございます。したがいまして、職種によりまして、他職種におきましては今度は別の民間準拠を最重点に要望があるというような事情もございまして、非常に職種で事情が違うわけでございますが、今の御意見を十分銘記して対処してまいりたい、このように思います。
○北川(昌)委員 ぜひ来年はそれを積極的に取り組んでいただくことをお願いしておきたいと思います。 次に、一時金問題について、時間がございませんので若干急ぎたいと思います。 確かに、一時金〇・二五引き上げがございました。しかし、その反面、新しく職制加算というものが設けられる。言うならば傾斜配分というものが出されてきたわけでございまして、まさに職場に不公平、差別を持ち込む制度ではないか、私はこのように考えます。したがって、この制度そのものが今後残っていきますと、職場内での格差あるいは職種間での格差というものは広がってまいります。 一つ例をとりますと、行政職(一)表で見てみますと、加算をされない人は四〇%、この人たちは将来職制につきますから加算されていく、こういうことになるわけですけれども、行政職(二)表、労務職、これらについては加算されない人が七〇%、先ほど申しました医療職は六六%の人たちが加算されない、しかも、それが生涯対象にならないという人が出てくるわけでございます。こういう不公平なことはあってはならないと思うのですけれども、この点については今後の検討問題としてひとつぜひ考えていただきたい。一つは、加算対象者の拡大。もちろん、この加算制度をなくすのが一番いいのですけれども、なかなかなくするということには時間もかかるでしょうから、来年も含めて御検討いただきたいのは、その拡大と、さらに、加算対象にならない人が多く出てくる行政職(二)表とか、医療職(三)表とか、あるいは教育職(二)表、こういったところにひとつぜひ目を当てていただきまして、これらの救済と言うと語弊がありますが、措置を考えていただく。こういうこととぜひ取り組んでいただきたいと思うのですけれども、これに対する人事院総裁のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○森園政府委員 今回の特別給、期末・勤勉手当の役職加算措置でございますが、これは、民間企業におきます賞与の配分傾向を何らかの形で公務に導入することが公務の各界各層の職員の相対的処遇の適正化ということにつながるだろう、こういうことでございまして、公務部内におきましては、行政職(一)以外の職種につきましては行政職(一)との均衡問題、あるいは当該職種の専門職としての色彩等、多方面から総合的に検討いたしまして措置しようとしているわけでございます。 今御指摘の、その生涯加算の対象になる可能性のない職種については何らかの措置をとるようにという関係労働団体の強い要望もございまして、私どもは、御指摘の行政職(二)の労務職(乙)でありますとか、あるいは教育職(二)の実習助手、寮母でございますとか、その種の職員についてはしかるべき対応をいたそうとしておるわけでございまして、今回この一連の労働組合、関係労働団体との話し合いの過程でおよそそこら辺は終結を見ているわけでございます。現時点においてはさらに積み残しというものはない、こういうふうに認識をいたしております。
○北川(昌)委員 積み残しがないとおっしゃいますけれども、現実にそういう生涯受けられないという人だけが中心になってはいけないのです。これは、適用になる人ももう定年前になる人も出てくるわけですね。そういった面は十分配慮をいただいたところの検討を要求しておきたい。 例えば、防衛庁長官お見えになっておりますけれども、防衛庁では自衛隊さんが、下の人たちがかなり多い割合を占めますので、その部分をお聞きしますと、大体二十のところを十八に、十五のところを十三に、十のところを八に下げて、できる だけ多くの人たちが適用を受けるような措置をとられているように私は見たわけでございます。そういったやり方、問題もございますので、そこを含めてぜひひとつ今後の検討課題として──定年前に一回か二回、一年か二年適用される、これじゃやはり問題がございますよ。そういう点もひとつ十分御検討いただきたいと思います。 さらに、週休二日制問題につきましてもお聞きする予定でございましたが、時間がございませんので、ちょっとだけお聞かせいただきます。 昨日、週休二日制懇談会が答申を出されました。この答申、一つは交代制職員の人員配置問題の弾力的運用とか、あるいは実施時期については計画内に速やかに実現を目指せ、こういった積極的な答申が出されておりますが、これについてお考えといいますか、どのようにお考えになっているのかお聞かせいただきたいと思います。
○石川政府委員 お答え申し上げます。 国家公務員の週休二日制の推進に関する懇談会におきましては、お集まりいただきました各界の有識者の皆さんに非常に熱心に御議論をいただきまして、国家公務員の週休二日制の推進について幅広い観点から大変貴重な御意見をちょうだいできたわけでございます。総務庁といたしましては、今後の国家公務員の完全週休二日制の実現に当たりまして、この御意見を十分参考にして検討を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 基本計画内に実施、言うならば平成四年には週休二日制の実施、このことは変わりませんですね。
○石川政府委員 今後さらに検討を続けなければならないわけでございますが、具体的な問題といたしましては、まず現在週四十時間制の試行を行っておりますけれども、それの見通しが立っておらない国立病院等の分野がございますために、交代制等職員の週四十時間勤務制の試行が円滑に実施されることが重要であろうというふうに考えておりまして、まずその面について今後とも努力をしてまいりたいというふうに思っております。 また、この問題につきましては、関係省庁と連携を密にいたしまして、時間短縮あるいは週休二日制に向けた機運を醸成していくとともに、行政サービスの一層の向上、行政改革の着実な推進、それから国民に対する情報提供などによりまして、国家公務員の完全週休二日制に向けて国民の理解を得るように今後とも努めてまいりたい、そのような努力を重ねながら実現に向けて邁進してまいりたい、努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
○北川(昌)委員 あと三交代制、特に病院は試行も含めて非常に困難、私も十分この点については理解します。これは、現体制でいけば非常に難しいということなんですね。しかし、これはやはり実際やらなければ、これだけを別枠に週休二日制除外ということにはならない、閉庁法から除外ということにはならないのです。ひとしくこの週休二日制を受けるような、そういう体制というものができなければならない。ネックはいろいろあるだろうと思いますが、何といいましても病院職場は人員の体制なんですよ。三ない主義だけでは解決できないのです。やはり人をふやして、そして患者さんにも十分な看護がいく、そして働く人たちも今の重労働から少しでも解放される、そういう体制というものをつくっていかなければ、先ほど言いました給与法の問題からも、また休暇の問題からも勤務条件の問題からも、言うならば看護婦さんたちも含めた病院職員というのは非常に疎外されている。この際、やはり人員もふやす、そして勤務条件も整えていく、こういうことが必要だと思いますし、この週休二日制を一つの出発点として病院問題に先ほど申しましたものも含めてぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、これは人事院だけでなくて厚生省がもちろん積極的に取り組んでいただくことが必要だと思いますし、総務長官、この三ないで、人はふやさないということだけでこれが走らないということになると、これは問題があるわけであります。そういった点とひとつぜひ取り組んでいただきまして、人事院から週休二日制の勧告が、ことし出るかと思っておりましたら、それは出なかったのも遺憾でありますけれども、来年にはぜひ出るようにしていただきたい、取り組んでいただくことをお願いいたしたいと思います。ひとつそれに対する御所見を簡単にいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 週休二日制の問題は、私どもは、海部内閣におきますところの真に国民生活の豊かさを感じさせる大きな柱の一つだ、こんなふうに考えているわけでございます。労働時間を短縮して、自由に考える時間、そしてまた自由に行動ができる時間、仕事にとらわれないで本当にゆとりを楽しむ時間をつくることは私どもの大きな政策目標の一つでございますが、幸いに公務員につきましては六十三年の閣議決定で取り上げられているわけでございます。これをどうしても進めていきたい。また、その中で難しい問題が今おっしゃった病院等にあることは十分知っておりますが、公務員の中で例外ができるようなことは大変残念なことでございますので、そんなことがないように、週休二日懇の懇談会の委員の先生方も、ぜひとも国立病院まで含めての試行を進めて週休二日制を進めていくべきだ、こんなような答申もいただいておりますので、私はそういう観点でひとつ大きな努力を払っていきたい、こんなふうに考えております。 今おっしゃいましたのを伺っておりましたが、国立病院等の大病院と診療所とは体制も違っておりますから、やはり国立病院等の公的病院を中心として週休二日制の問題も考えていかなければならない、こんなふうに私は考えております。
○北川(昌)委員 防衛庁所管のことは、時間がございませんのでできませんで申しわけないと思います。 ひとつぜひ先ほど申しました、そしてお約束いただいた、御答弁いただいたことを実現するために御努力いただきますようにお願いいたしたいと思いますし、来年はぜひ週休二日制につきましても勧告が出るように御尽力、御努力いただきますことをお願いいたしまして、終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○植竹委員長代理 上原康助君から関連質疑の申し出があります。北川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。上原君。 〔植竹委員長代理退席、委員長着席〕
○上原委員 時間がありませんので、簡潔にお尋ねします。 まず、総務庁長官と人事院総裁に今の同僚委員のお尋ねに関連してお尋ねします。 先ほど総務庁長官は、公務員給与を当初予算に計上しないことはさほど問題にならないという極めて消極的な御答弁だったような感じがするわけですが、私はこれはいかがかと思うのです。当然、そのことについては政府は全体的に、総合的に判断をして、当初予算にもっと公務員給与を積極的に取り上げていく、そういう予算仕組みというものも一度お考えになっていただきたい。このことについて、重ねて長官の御答弁を求めるのが一つ。 もう一つは、人事院総裁にお尋ねしますが、本来は公務員給与の勧告制度というのは公務員法で、たしか二十八条でしたか、五%以上の民間較差がある場合に勧告するという一つの基準というようなものがあるわけです。しかし、それ以内であっても金高にすると相当較差が大きいということで、この四、五年くらい慣例化されたような方向になってきていると思うのです。経済状況も先行き不安定状況もあるので、今後も現在のこの勧告のあり方というものはぜひ踏襲していただきたい、守っていただきたいというのが二点目。これについてどうお考えか。 三点目は、まとめてお答えいただきたいわけですが、今高齢化社会を迎えるなりいろいろして、先ほども問題がありましたが、医療機関、医療関係に従事をする職員の給与というもの、勤務条件というものが大変問題になっている。これは単に給与とか人事院制度とかそういうことではなくし て、やはり社会的、政治的問題だと私は思うのですね。したがって、このことについては看護婦の給与体系、待遇、週休二日制の問題と人事院も政府ももう少し全体的に総合検討して、次の人事院勧告の中においてはこの医療機関従事者、特に看護婦の給与、勤務、待遇、諸条件の改善について政府が抜本的にやっていくという姿勢をここで示してもらいたい。これは今まさに政治の重要な課題なんです。 この三点について、確たる御答弁を総務庁長官と人事院総裁からお願いします。
○塩崎国務大臣 私は、まず第一点の給与費の当初予算計上の問題についてお答えを申し上げたいと思います。 この問題は、私が問題にならぬというような発言をしたつもりはないわけで、私が最重点を置くべきは給与法案の早期決定、早期成立、これが最大の重点であって、給与法が成立するならば政府は人事院勧告どおりの給与を支払う義務が生じ、予算を編成することになる、こういうふうに考えるからでございます。 確かに、財政のゆとりのある時代だと思うのですけれども、ある時代には当初予算で計上したことはありますが、私は、確定していないところの予算を計上するのはまずいろいろ問題があろう、それによって給与の改善が拘束されるような、財源の見地からだけで拘束されるようなことがあっても問題だと思うわけでございます。そういった意味で重点を置くべきは、給与費の当初予算の計上は、ゆとりがあって財政当局がこれでいいんだということで、しかしそれは完全に人事院勧告を予想することができないと私は思いますから、人事院勧告が出れば別だというようなことにして計上していただくことはこれはもう好ましいことだと思うのですけれども、私は、重点は給与法の早期提案、早期成立にある、こんなふうに申し上げたつもりでございます。
○弥富政府委員 人事院が人事院勧告を行う場合におきまして、先生今言われましたように、当初予算に人件費が計上されているかどうか、その有無にはかかわりなくこれからも早期完全実施のために勧告をいたしていきたい。先生も当然御存じのとおりでございますが、四月期における公務と民間の給与の較差を詳細に調査いたしまして勧告する次第でございます。 それから、第三点目の看護婦の問題でございますが、看護婦の待遇あるいは給与等につきましていろいろと御議論がございました。この問題につきましては給与上の取り扱いといった面からはもとより必要とは思いますけれども、ただいまの看護婦の人材確保問題というのは、私聞いておるところによりますと、特に若い世代に忌避のような傾向が強い。これは深夜勤務とかつらい勤務であるというようなことを聞いております。こういう勤務環境の特殊性等をよくよく考えまして、あり方を、勤務体制全般に及ぶ多面的な検討を人事院としてもこれからやっていきたい、かように存じておる次第でございます。
○上原委員 総務庁長官は看護婦問題はどうお考えですか、お答えなかったですが。
○塩崎国務大臣 私は、上原委員と同じような考え方を看護婦問題については持っていると思っております。 御承知のように、今最初にありました例の看護婦さんというのは、とにかく正規の看護婦さん、つまり正看と言われる方々は民間の診療所には比較的少ない。したがって、むしろ多分にそれは公務員的な、あるいは公的病院におきますのは完全な公務員ではないのでしょうけれども、公務員に準じた方々が勤務されている体制のもとにある。そんなことを考えてみますと、これはまた私は、民間とのバランスじゃなくして別個に考えていって、待遇あるいは労働条件の問題は考えなければならぬと思うところであります。初任給の引き上げだけで済むような看護婦さんの需給状況では今ないような気がするわけでございまして、週休二日制に当たって一番難しい問題にぶつかっているのがこの看護婦さんの分野であるといたしますれぱ、私は、これは特段の研究、特段の配慮をしていかなければならない、こんなふうに考えております。
○上原委員 ぜひひとつその点は人事院も政府も総務庁も真剣に次回に向けてお取り組みをいただいて、その成果が次の勧告にあらわれるように特段の御配慮を願いたいと思います。 議論すればいろいろありますが、その他の現業部門の勤務時間の問題はもう三分しかないと通知が来たので……。 そこで、この給与法案をこのように大急ぎで取り扱うのも、公務員の皆さんに年内支給をぜひやりたいということで私たち努力をしているわけですが、いま一点、駐留軍の皆さんの給与問題もあるわけですね。給与法がきょう衆参で議了されますと、駐留軍に対しても年内支給ということは間違いなく実施されますね。
○竹下政府委員 お答えします。 在日駐留米軍従業員の給与改定については、従来から国家公務員のそれと同時同率で実施するという方針で参っており、防衛施設庁としましても本年度においてもこの方針で行う所存でおります。 先般の人事院勧告の完全実施の閣議決定を踏まえ、現在、米側と調整を行っているところでございますが、施設庁としては、国家公務員の給与改正法の成立と同時に日米協定に調印し、従業員に対しても国家公務員とほぼ同時期に差額が支給できるようにしたいと考えております。 いずれにしましても、この給与法が官報に掲載される日がいつかということに非常に関心を持っておる次第でございます。
○上原委員 時間がありませんが、防衛庁長官、この駐留軍の問題等についてもあなたが最高責任者だ。時間が五分ぐらいでもあれば次期防についてもちょっとお尋ねしたかったんだが、今労務部長がおっしゃるように官報掲載問題はあるけれども、ぜひ督促して年内支給が可能になるように、これは政治判断も要ると思いますから、長官の方でおやりになりますね。
○石川国務大臣 法的ないろいろなことは私には今よくわかりませんけれども、少なくとも基地に働く従業員であろうと、やはり国家公務員のそういう改定には、あるいはまた処遇には、全く同質のものでなければいけない、かように考えております。今官報の云々ということが言われましたけれども、その点は私には正直なところよくわかりません。わかりませんけれども、今委員の御要望といいますか、御質問があった線は何とかそのようになるように最善の努力をしていきたい、かように考えます。
○上原委員 時間ですので、終わります。
○岸田委員長 続いて、山田英介君の質問に入ります。 山田英介君。
○山田委員 ただいま審議をいたしております給与三法、人事院勧告を受けての一般職、特別職、防衛庁職員の給与改善にかかわる法律案でございますが、これは給与等における官民較差を是正する、あるいは公務員の労働基本権の制限に対する代償措置としての人勧の役割といいますか位置づけを考えれば、この給与三法、極めて大事なことでございますから、我々は特段に異存ありません。むしろ早期に成立をさせるべきである、こういうことで、この三法案については賛成でございます。 ただ一つ私どもが問題といたしておりますことがあります。それは、この給与法改正によりまして防衛庁職員の給与改善をいたします結果、補正後の防衛関係予算がGNP比一%枠を突破してしまうことになる。具体的には給与改善分が防衛庁職員関係で千十億円。しかし、既定経費の節減とか油、燃料費の高騰分とか、こういう差し引き勘定がありますので、実際には九百九十五億円の補正ということになるわけでございますが、当初予算との関連では〇・九九七%、ここでおさまっておる。しかし、この九百九十五億円を加えた補正後予算で見てまいりますと、防衛関係費のGNP対比は一・〇二一ということになりまして、一% の枠をはみ出る、突破をする、こういうことになるわけでございます。私は、おおよそ毎年度人事院勧告は予見し得るわけでございますから、当初予算を編成する段階で給与改善分は一定の部分を盛り込んでおくべきである、盛り込んだ上で編成をすべきだ、それが政府の良識ということではないのかな、こう思うわけでございます。補正後予算で一・〇二一%ということで、防衛費の膨張に対する一つの有効な歯どめとしての一%枠を突破することについて、防衛庁長官はどのような御見解、御見識に立たれておるのか伺いたいと思います。
○石川国務大臣 今山田委員が指摘されましたように、今回の人件費のアップによりまして、差し引き勘定いたしますと、御指摘のような当初予算の時点のGNP対比におきますとこれが一%を上回ってしまう、わずかですが上回っておることは事実でございます。しかしまた、政府が一生懸命答弁しているように、新しい一つの基準に基づくGNPというのですか、そういうものでやると〇・九九幾つとか、こういうことになる。実態は一つも変わらないのに、物差しのこちらから見れば出ない、また新しいものから見ればわずかに出たとかいろいろとあるわけでございますが、そういうことで初めから予定される人件費のアップを当初予算に見込んであるということだ、こういうことでございます。 このあり方につきましては、一つの予算編成上のテクニックでありますから、これは従来こういうふうにやっていたからやったということにすぎないと思いますけれども、これがいいか悪いかということの説明につきましては、また必要ならば事務当局から申し上げさせていただきたいと思います。 ただ、その一%というものに対して、オーバーした、それに対する見解はどうか、こういう政治的な一つの判断を問われたわけであります。私は昨日の参議院の予算委員会でも申し上げましたけれども、要するに、先生もう十二分に御承知のとおり、昭和五十一年の一つの物差し、一%枠というもの、これと、昭和六十二年からはいわゆる総額明示方式というのですか、こういうものになった。これもやはり一つのスパンの中の総体に対する歯どめがきいているというふうに私は思っているわけであります。その内容の一つ一つを積み重ねた結果、こういうふうな数字でやる。総額明示でありますから、それはそれで一つの合理性がある。どちらが合理性かといえば、私はやはり防衛関係費の予算というこの性格から見て、単年度で一%ちょっと出たからどうの、ちょっと低かったからどうのという一つの議論を間違っているとは思いません。しかし、それは私から考えてみればそれほど価値のある一つの見方であろうかというふうに思うわけであります。それよりもやはり必要なその国の防衛力というもの、その総額の一つの明示の方法というものの方が計画的、継続的な性格を持つ防衛力予算としてはより合理性があろう、私はこういう一つの価値判断をしているわけであります。したがって、今先生のおっしゃるような、出たからどう思うかといえば、あえてそのような所見を私は持っているわけであります。 ただ、でき得るならば当初予算にそれを見込むという予算の組み立て方、これは一つの事務的な作業でありますから、そういうことについての考え方はまた別にあろうかと思いますが、私は防衛庁長官という立場で、防衛費の一%というものを超えた超えないの一つの政治的判断、価値論というものの見方をあえて問われるならば、そのような見解を持っている次第でございます。
○山田委員 五十一年の三木内閣当時における「当面の防衛力整備について」これはまさにその年度の予算は一%の枠内におさめるものとする、こういう中身になっているわけでございます。それで、六十二年度の防衛予算から、当初予算比で一%を超えるという編成をなさった。六十一年十二月の閣議決定並びに官房長官談話、六十二年一月の閣議決定と官房長官談話の中で、六十二年度の防衛経費については、この五十一年の一%枠以内という閣議決定にはよらないことにする。これはよく読んでみますと、六十二年度の防衛予算についてはと、こうなっているわけです。官房長官談話の方をずっと見てまいりますと、今長官おっしゃったように、総額明示方式で対応する、こうなっている。一般的には一%枠を中曽根内閣の六十二年度予算編成の時点で抹殺をしたというか、取り外した、よらないことにした、こういうふうに受けとめられているわけでございますが、その後、世界の情勢が大きく変わり、国際情勢の変化に伴い国際的な軍事的な分野におけるあり方も当然大きく変化をしてきている。そういうことからすれば、今むしろそういう国際情勢の変化というものをどういう形で防衛予算に反映させるかということが問われているわけでありまして、単に対前年度比の伸び率がどうであるとか、一%の枠内だから、〇・九九九でおさまったからいいんだとか、もうそういう段階ではない、こういう認識が定着しつつある。一%枠を守っていればそれでいいんだということではなくなってきている。しかし、そういう大きな時代の変化の中にあってその一%すら超えてしまう、あるいは超えさせてしまうということについての防衛庁長官の御見識を私は問うたわけでございます。総額明示方式が将来ともに不変の我が国防衛予算編成上の基準であるというふうにはどこにも書いてないし、決まってないし、当たり前のことですから、この際、もう一度最低限一%の枠内に各年度の防衛予算というものはおさめるんだ、こういう世界情勢の変化をしっかり踏まえた対処をなさるべきである。もし仮に六十一年十二月、六十二年一月の閣議決定で一%枠というものが外されてしまったということであるとすれば、私はその意味においてもう一回復活をさせる、それを一つの明確な防衛経費算定の大きな歯どめとしての基準として最低限復活させていくんだという考え方が出てきていいわけだと思うのです。その点、長官、もう一度簡潔にお願いいたします。
○石川国務大臣 まず、昭和五十一年の一%が六十二年で外された、それは事実であります。その見方は、単年度の、一%以下をめどとするという数字がまずありきということから、次期防の中の、一つの期間の中での総額明示という方が合理性があると私は先ほど申し上げたわけです。 しかし、先ほど申し落としましたけれども、その根底の精神、これが一番重要なことだと思うのです。それは何かというと、要するに節度ある防衛力、我が国は憲法第九条によって個別的自衛権を超えるものは持ってはいけないと禁止されておるわけですから、そういうことをきちんと守り、節度ある防衛力を堅持するかどうか、ここに私は一番問題があると思う。その結果がいわゆる五カ年間なら五カ年間の全体の総額明示という方法になりましたけれども、そういう精神をきちんと守れば、国際情勢を十分に判断した場合には、今日のような国際情勢なら当然今委員が指摘されたようなことに結論的になると私は思うわけであります。そういうことで、問題は、節度ある防衛力というこの哲学を堅持するかどうかということの方が重大ではないかな、こういうふうに私は思っておるわけであります。
○山田委員 節度ある防衛力整備が哲学といえば哲学なんだろうとは思いますが、私は、今我が国の防衛政策はどうあるべきかということが問われているのは、もっとベースの広い、あるいは幅の広い、奥行きのある、そういうものなのじゃないかな、単なる節度あるという言葉があればそれで国民の納得がいく、そういう防衛力整備のあり方というものができるということじゃないのだろうと思うのです。 申すまでもありませんけれども、我が国の防衛政策の枠組みというのは、一つには憲法がベースにあり、国防の基本方針があり、そして防衛計画の大綱、こういう形でできているわけです。それで今度はもう一歩具体的に申し上げますと、これももう釈迦に説法だとは思いますが、防衛戦略というものがある。大綱の基礎となっている基盤的防衛力整備構想という戦略がある。それに基づいて、いわゆる防衛計画の大綱という防衛政策が出 てくる。戦略、政策と出て、そして今度は、ではそれを無制限にお金を使っていいのかといえばそうはいきませんので、コストの面で予算としてのGNP比一%というものがある。こういう基本的な我が国の防衛政策のあり方、枠組みというものはしっかり押さえておかなければならないと思うのです。失礼ですが、単なる節度ある防衛力を整備する、これが大事なんだと言っても、そういうものじゃないんじゃないか。むしろるる申し上げましたとおり、国際情勢が大きく変化をしてきている、しかも、その国際情勢の変化というのは、東西冷戦構造の終えんというような非常にベーシックな、物すごくグローバルな、米ソの対決、対立という時代が終わって、協調していきましょうというような時代に入ってきている。実はそこのところが、防衛計画の大綱の国際情勢のところに書かれている、東西対決のそういう厳しい現実があるという認識と、今日的な状況というのは大きく変わってきている。したがって、そういう防衛計画の大綱の考え方の基本をなす基盤的防衛力整備構想という、そういう構想でいいのかどうかというのが今まさに問われているわけでありまして、時間が非常に制限された中でございますので、ちょっと乱暴な言い方になりますけれども、もうそれは御案内のとおりです。戦略が変われば戦術が、政策が変わる。そして、その政策によって予算というものは規定される、あるいは予算をもってその防衛政策というものに要するに一定の歯どめをかけていく、こういう関係になるわけでございます。 ですから、基盤的防衛力構想というこの大綱発表以来、防衛庁が、政府がとり続けてきたそういう政策が、また戦略というものが、国際情勢の激変によって今まさに見直されなければならないんじゃないか、私はこういう認識を持つわけでございます。基盤的防衛力整備構想にかわる一つの哲学あるいは防衛戦略としては、防御的防衛とかあるいは非挑発的防衛とかという形でいろいろあるわけでございます。ですから、私は、我が国防衛政策を立案するに当たっての基本的な考え方、哲学というものについて、基盤的防衛力構想しかないんだということじゃなくて、もっと真剣に前向きに取り組んでいただきたい、このように申し上げたいと思うわけでございます。 それで、次期防が明後日閣議決定されると伺っております。防衛庁長官、現行の中期防、ことしが最終年度ですから平成三年度から次期防なんだ、こういうことのようでございます。五年間の防衛経費総額が二十三兆四千億円とか五千億円と言われておりますが、防衛庁はどういうふうに考えているのですか、この五年間の総額は。二十三兆何千億要求なさるのですか。それから、それは年平均で実質何%の防衛費の伸び率になるのですか。ここのところをまずお聞かせをいただきたいと思います。
○石川国務大臣 先生の持ち時間があと残り少ないわけでございまして、今大変重要な問題で、先生からも貴重な一つの見解を私も拝聴できまして、本来ならばもう少し時間をゆっくりかけて、この問題に哲学的な問題も含まれているわけですから、先生といろいろとちょうちょうはっしと意見を交換しながらやるのが一番私は望ましいと思いますが、何せあと十分かそこらでございます。本当に申しわけございませんが、はしょって少し粗っぽいことになろうかと思いますが、お許しをいただきたいと思うのです。 まず、次期防について質問をされました。次期防はあさって結論になるわけでありますから、今の段階で数字的なことは差し控えさせていただきたいと思います。ただ、先生当然御承知だと思いますが、次期防というのは政府全体でつくる一つの我が国の防衛政策であります。向こう五年に向かってか三年に向かってかわかりませんが、一定の期間においての我が国のあるべき防衛の基本政策を求めるわけでありますから、ただ大蔵省に対する担当省庁の予算要求あるいはまたその回答、このやりとりじゃないわけですね。ですから、防衛庁が予算要求して何ぼ削られるとか削られないとかそういう問題ではありませんので、その点、いわゆる今の御質問にはちょっと違う点があろうかと私は思います。 ただ、私どもが言えることは、国際情勢が非常に変化した、先生の御指摘のとおりであります。こういう中において、要するに基盤的防衛は云々と言われましたが、この点は私ちょっとまだよく──後でまた先生にも御意見を聞きたいと思うのですが、やはり国際情勢、五十一年のあの大綱をつくったときの国際情勢と確かに変わっています。大いに変わってはおりますが、そういう国際情勢の中から導かれた我が国のあるべき防衛の姿というもの、この指針というものが要するに大綱でありまして、それは何かというと、諸外国の脅威下では成り立ちませんよ、あるいはまた、私どもは憲法の制約がありますよとか、いろいろなものがあります、先ほど先生がおっしゃったような。そういう中からの結論として基盤的防衛というものが出たわけでありますから、確かに大きく変化はしましたけれども、やはり方程式というものは同じで、一掛ける一は一かもしれませんが、マイナス一掛けるマイナス一も一なんだ。ですから、そういう大きな変化はあったけれども、その中から導き出された一つの基盤的防衛というものは私はいいのじゃなかろうかな、こういうふうに思いますけれども、これらも含めて今結論が出るわけですから、ここで断定的なことは言えないわけであります。 したがって、大変失礼な話なんですが、じゃもし一%だけを肯定すれば、次の五カ年間なら五カ年間というものの実質の成長率が、仮定ですが、例えばよく新聞でも出ておりますように三・七五%と仮定しますね。すると、三・七五%以下なら一%におさまるという一つの見通しもあるわけでありますから、果たしてそれがいいか悪いか。一%だけを肯定すればそういうことも成り立つ。しかし国際情勢から見れば、もっと低くてもいいという意見もあるかもしれない。そういうことからいって、私はやはり一つの国際情勢の前提に立って、総額明示式な方式の方が合理性がある、こういうように申し上げたわけであります。
○山田委員 長官、確認をさせていただきます。十二日の予算委員会で海部総理は、次期防の、仮に五年ということであれば、全体の防衛予算の実質的な伸び率は、年平均で期間中、実質経済成長率三・七五%、これしか今数字がありませんから、それ以下に抑え込みたい、そしてそれはGNP比一%枠をしっかり守って次期防の総額を決めたい、こういうふうに答弁をなさっております。防衛庁長官も同じ考え方である、こう理解してよろしいですね。
○石川国務大臣 とにかく今作業中でありますので、私の口からその点についての云々を答えることは今差し控えさせていただきたいと思いますが、今申し上げましたように、いわゆる大綱に準じた節度ある防衛力ということから考えて、しかも今日のような国際情勢を考えてみれば、そこから出る答えは先生も十二分に御推察がいただけるのではなかろうかな、この点だけを申し上げたいと思います。
○山田委員 もうちょっとはっきりおっしゃっていただいた方がいいのじゃないでしょうか。防衛庁長官も、先ほどの答弁の中で、結果的にGNP比一%におさまるあるいはそれよりかもっと下でもいいのかもしれないということをおっしゃっておるわけですから、しかも、内閣総理大臣が一%以下におさめたい、またおさめることを十分念頭に置いておるということですから、防衛庁長官としてその総理のお考えと同じなのか違うのかということは、はっきりおっしゃるべきです。
○石川国務大臣 確かにおっしゃることは私も意味はよくわかります。でありますが、くどいようでございますが、次期防のメンバーとして、今私も一人のメンバーでございますが、特に防衛を担当する立場からすれば、しかもかなり重要なメンバーと言われても差し支えございませんが、そういうメンバーであります。そういう中で、今作業が行われているわけでりますから、私の方から これに言及するということはぜひ勘弁させていただきたい。ただ、先生の御意見というものは十二分に私も了解もするし、意を体していろいろとそのメンバーの一人として行動していきたい、かようには考えております。
○山田委員 繰り返し申し上げるようでございますが、現在の国際情勢あるいは軍事情勢、もろもろこの大きな変化を踏まえたときには、防衛費の伸び率を前年度比でどのくらいに抑制するとかということにとどまらず、防衛費の凍結あるいは平和の配当、いわゆる削減、スリムにできないのか。あるいはまた大きな軍縮の、米ソ英仏初め世界の主要国の具体的な軍縮、経費の削減というものが現実に目の前にあるわけでございますから、これ以上、あと五分しかないということですのであれしますけれども、防衛庁長官としては十二分に踏まえて御認識を持っていただいて対処していただきたい。 それで、これはまたなぜ次期防でなければいけないのですか。今中期防でしょう。結局、一九六〇年安保改定、そしてその後の防衛計画の大綱が出てくるまでの十五年間、防衛費は十倍に膨れ上がっているわけです。六〇年の年間の防衛経費というのが千五百億円、十五年後の五十一年には一兆五千億円、十倍の規模で膨れ上がってきている。これほどこまで大きくなるのですかという国民の大きな不安とか危惧が出てきた。それで政府もこれを無視できなくなって、そして三木内閣のところで防衛計画の大綱というものが出てきた。そして同時に一%枠以内におさめる、そういう政策というものが出てきた。予算面からは一%枠ということで歯どめがかけられた。 それで、そこではこれまたいろいろあるのですが、防衛計画大綱に示されている防衛力の水準というのが、今防衛庁の皆さんは必要最小限のものだというふうにおっしゃっていますけれども、当時の大綱制定のいきさつを見てみれば、それはむしろ我が国のあるべき防衛力の上限である、下限ではなくてそれは上限であって、必要最小限度のものということではないのだということがわかるわけでございます。ですから、一次防から四次防まで年次防方式でずっと防衛政策をやってきた、予算が膨らんできた、装備も更新、更新されて非常に性能がよくなってきた。 数も、実は大綱にはあらわれておりませんけれども、飛躍的にふえてきている。約七百両の当時の保有戦車の数が千二百近くまで伸びてきているとかそういう形で膨れ上がってきたので、防衛計画の大綱を策定して、それでこれが上限なんです、これ以上大きくしません、これが上限だ、必要最低限の水準ではないということ。したがって、それまでの四次防という年次防方式を、防衛計画大綱が策定をされた以降は、十年間にわたって予算編成は防衛経費を単年度方式に切りかえられているじゃないですか。しかし、主要装備を更新していく中で一%枠がきつくなったから、これを六十二年に撤廃をする。そしてその前に、この五ヵ年計画の現在の中期防というものが出てきた。大綱の水準を何としても達成するのだということできて、今年度で達成されるわけでしょう。ほぼ一〇〇%と言われていますね。防衛計画大綱の水準にほぼ一〇〇%到達する。 そうであれば、単年度方式に戻していいわけじゃないですか。しかもその間にこういう大きな世界情勢の変化があるのですから、単年度方式に戻しておいて、二、三年じっくりかけて、そうして新しい時代、新しい国際秩序、枠組みの中で我が国のどういう防衛戦略、政策、そして費用というものがふさわしいのかということをじっくりと議論すべきです。論議すべきです。そうして新しい時代の我が国の防衛構想というものを、政策というものを打ち立てていく、それが正しい方法だと思うのです。ですから、どたばたという感じで、中期防の次も次期防だ、年次防方式だ、これは私は到底納得がいかないわけでございます。ですから単年度方式に戻して、そうしてじっくり新しい時代の防衛政策というものを議論しようではないですか。長官、いかがですか。
○岸田委員長 石川防衛庁長官、簡潔に御答弁をお願いします。
○石川国務大臣 はい。簡潔にということは、これだけの難しい問題で今先生から大変高度な御質問でございますから、これに短時間というのはなかなか難しいのでございますから、大変粗雑な御答弁になると思います。ただ私は、今持っておりますこの中期的な防衛計画、こういうものはどうしても必要ではないかという基本的な考えなんです。 その理由は、ここで長々しくなってしまいますから省略します。ただ、先生の見解とはどうしても私はその点はかみ合わない点でございますが、というのは、やはり一つの防衛というものの性格、これが継続的なものであり計画的なものでなければならないというようなこと、例えばパイロット一人を養成するにしても飛行機をつくる時間よりももっとかかるかもしれません。そういうように総合的に見て、私は、やはりある程度の一定の期間というものの計画性というものは当然必要ではないかな、こういうことから中期計画というものは必要ではないかと思うのです。ただし、国際情勢がこういう大きな変化のあることも事実でありますが、変化しているから持たなくてもどうかということは、これは認識の違いでありまして、じゃ一年、二年先にいったときにそのような状態がどういうふうになるか。私は、ますます混迷が深まる場合もあり得る。なれば、じゃそのときになってまた持てないのかということになりますから、やはり大きな変化はありながらも中期計画というものを求めることはこれは当然で、必要ではないか。そして一%ということは、数字のことは先ほど言いましたけれども、結果的に大きくこの今の国際情勢の認識を持ちながら、先生の御説をいろいろと頭に入れながら努力しているわけでありまして、その結果的な姿を見て、なるほどやはり中期計画でも国際情勢というものを踏まえながらも政府は正しい一つの防衛計画を立てたな、こういうふうに評価されるようなものを私どもはつくっていきたい、こんなふうに考えております。
○山田委員 委員長、一問だけ。済みません、簡単に終わらせます。 パイロットの養成で数年かかるというのは今始まったことじゃなくて、そんなのは前からそうなんです、大綱水準を達成したわけですから。防衛計画の大綱が出たときには明らかに単年度に変えているわけです。その理由というのは、達成したんだから継続的に整備する道筋を示す必要性が乏しくなったと防衛白書に書いてありますよ。それが何で今回はそうじゃないんですかということがあります。 と同時に、じゃ次期防の目玉は何ですか。後方支援だとおっしゃったじゃないですか。ところがいろいろ報道を聞いていますと、AWACSを何機入れるとか、イージス艦の三番艦、四番艦も発注するとか、あるいは……
○岸田委員長 山田君、済みませんが結論をひとつお願いいたします。
○山田委員 はい。九〇式戦車も入れる、多連装ロケットシステムを陸自が入れるというようなことが言われているわけでしょう。ということになれば、目玉が後方であれば単年度予算はできるわけですよ。目玉が後方であれば隊舎とか宿舎は。しかし実際には、次期防につなげたい、年次防方式をとりたいというのは、やはりそういう高性能な新規の正面装備をそろえたいという願望がそこに込められているのではないですか。それだけ申し上げて、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○岸田委員長 続いて、三浦久君。
○三浦委員 私は、九分という非常に短い質問時間ですので、一時金の役職別加算措置導入問題に絞って質問をいたします。 私は、まず最初に、これは長年の間定着してきた公務員の一時金の一律支給を改悪し、職員の間に給与面からの分断を図り、同時に職員間の競争をあおるという職務給制度を強化するものである ことを指摘しておきます。 さらにこの制度は、下位級に在職する職員を相対的に不利にするものであり、下位級職員の大きな怒りを買っています。 ところで、この原資でありますけれども、従来から一時金の官民比較について、労働組合は、民間と同じように、算定の基礎額にいわゆる三者給だけではなくて、住宅手当、通勤手当も含めて比較をするように要求をしてまいりました。今回の役職別加算導入の原資は、官民比較のいわゆるすき間を是正する額に相当するものではないでしょうか、どうでしょうか。
○森園政府委員 今回の役職段階別の加算措置自体は、民間におきます係長級以上の役職者に対する支給月数の実態を何らかの形で公務にも反映する必要がある、こういうふうに考えて提言をいたしたわけでございます。 御指摘のいわゆる官民の比較方式、民間の支給月数を公務に反映する場合のいわゆる分子、分母問題というのはかねがね存在していた問題でございまして、これを同時に解決しようということで対処したものでございます。
○三浦委員 そういうような性格を持つ役職別加算手当ですけれども、一般職員で加算措置を受けられない職員というのは全体の約四〇%、十九万三千人にも上る、これは事実ですね。
○森園政府委員 行政職(一)で申しますと四級以上が加算の対象になるということでございまして、行政職でも三級以下は約四割、それから全俸給表でいいましても約四割、これは加算の対象になりません。
○三浦委員 結論だけ言ってください。 そのとおりでしょう。
○森園政府委員 そのとおりです。
○三浦委員 それでは、労働者にとってはまるでトンビに油揚げをさらわれたというような結果になるわけですね。労働者の怒りは私は当然だと思います。 この加算措置を受けられない職員は、特に婦人職員、行(二)の職員、また地方出先機関に勤務する職員が相対的に多いと思いますけれども、いかがですか。
○森園政府委員 トンビに油揚げとおっしゃいましたが、要は民間の支給実態を、月数もさることながら、支給の実態をどう反映するか、より精密にどう反映するか、こういう問題でございまして、とらまえ方を正確にとらまえ、配分に当たっては一種の悪平等が正しいというふうには考えておりません。 それから、今加算を受けない職員は地方等に多いのではないかということでございますが、要するに行政職でいいますならば四級以上、行政職以外でいいますならば行政職(一)の四級相当以上の者というものが加算の対象でございまして、そういう級に存在しておるならばそれはそのまま加算の対象になるということでございまして、特にその所属が地方機関だからどうだ、あるいは女性だからどうだ、そういうことではございません。
○三浦委員 あなたはそういうことを言いますけれども、実態を見てください。ここに昭和六十三年度における一般職の国家公務員の任用状況調査報告というものがあります。これは人事院の任用局が発行しておるものですね。これによりますと、一九八九年三月三十一日現在、行(二)職員退職者総数は千三百八十五人です。そのうち一ないし三級でいわゆるこの加算措置を受けられないまま定年退職をするという人は五百三十二名に上る。ですから、全体の約三八%に及んでいるのですよ。三八%の人が四級にならないで定年退職でやめていくというのが実態ではありませんか。そうして、その五百三十二名のうち婦人がどのぐらいいるかというと二百八十三名、五三%にも達しているのです。また、行(一)の婦人職員は現在三万四千七十一名おります。加算を受けられない人は一万九千百三十四名、約五六%にも上っているわけですね。婦人が下位職に固まっている、そういう状況です。 今私が挙げた一連の数字、間違っておりますか、どうですか。結論だけ言ってください。
○森園政府委員 手元に検証する資料を持っておりませんが、要はどの級に在職する者がどのくらいいるかということの反映でございますから、それを意図したものではなくて、結果としてそうなった、そういうことでございます。
○三浦委員 数字については否定されませんね。このことは当然に男性職員と婦人職員、行(一)職員と行(二)職員、また本省勤務者と地方出先機関に勤務している職員、これらの給与面での格差をさらに広げることになるというのは結果的にはっきり言えることであります。このように職員を細かく分断することは、行政運営上からも問題でありますけれども、特にこの制度は、相対的に下級職員を不利にするという点で極めて問題をはらんでいるものだというふうに思います。 まだ質問をしたいことがありますけれども、時間がありませんから、私の意見を述べておきますけれども、そのほかにも、例えば教育職(二)表、また(三)表適用の教諭、これは大学を卒業して十二年たたないと五%の最低加算ランクにもならないのですね。しかし、行政職(一)表適用の職員というのは、大学卒業後七年間で最低加算の適用となります。同じ大学を卒業していながら、こういうように教育職に入ったために行政職よりも加算の適用が遅くなるというような非常に矛盾した不公正な事態というものが次から次へと出ているのですね。 一方、九級以上、つまり本省の課長補佐以上の管理職には一時金に既に本俸の一〇%から二五%の加算措置がとられております。これらの管理職は、現在でも一般職員の支給月数五・一ヵ月に対して実質五・五六ヵ月から六・二六ヵ月分の支給月数となっているのです。その上さらに、今回の加算措置で、九級以上の管理職は本俸と調整手当を加算した一五%から二〇%が役職別加算としてプラスされることになるわけであります。 今回の措置は、そういう意味でいわゆる下位級にある職員に不利に、そして高級官僚を二重、三重に優遇するものであって、私は、決してこのようなことは許してはならないことだというふうに思います。そういう意味で、この一時金の役職加算、これを撤回するように私は強く要求して、質問を終わりたいと思います。
○岸田委員長 続いて、川端達夫君。
○川端委員 長官、どうも御苦労さんでございます。私も非常に時間が限られておりますので、かいつまんで御質問を申し上げたいと思います。 今回の給与法の改定に関しましては、かねがね時期がもう少し早くならないのかということの要望が非常に強くあります。遅かったですけれども完全実施ということの実現にこぎつけられたということでは評価をさしていただきたいと思いますが、ただ、いろいろな問題をこれからも抱えているのではないかなというふうに思います。 最近の労働力不足という中で、とりわけ公務員の募集、要するに応募者もだんだん減ってきているという数字の中で、そういう労働市場の観点から初任給、若年層へとりわけ配分を強くされたというのは、それなりに事情としてはやむを得ない部分である、あるいは逆に言えば必要なことであったというふうに思います。そういう意味で、結果的に中高年層の部分が総額の配分の中ではしわ寄せを受けているという、数値的には三・九%の平均という形で見ますと率はそれよりは下回った形になるということでございます。そういう意味で、現実には生活負担という部分では教育費あるいは住宅費等々含めて一番負担のかかる年代が賃上げ率が低いというのが実態であります。そういう部分ではこれからそれをどういうふうにしていくのかというのが大きな問題として残るのではないかと思います。この部分に関して、次年度以降の中高齢者に対する配分というものをどういうふうにお考えになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
○森園政府委員 御指摘のとおり、本年の勧告におきましては、民間の初任給の動向、それから既に昨年までの間にかなり民間の初任給を下回る事 情が公務員側に存したという事情を考慮いたしまして、初任給の改善及びこれに伴う若年層の改善に重点を置いたわけでございます。 この結果、中高年層につきましては御指摘のとおり引き上げ率でかなり平均を下回るような事態となったわけでございますが、ただ、新規に導入を図ろうとしております期末・勤勉手当の役職段階別の加算措置といいますのが、行政職(一)でいいますと四級以上、年齢的にいいますとおおむね三十歳代半ば以降ということでございますので、年間給与という角度からとらえますと相応のバランスはとれているかな、こういうふうに考えております。 しかしながら、その俸給表の構造の上でいわゆる中だるみといいますか、ちょうど中堅層が落ち込んでいるという点は、やはりこれは何らかの解決をしなければならない問題だというふうに考えておりまして、来年以降の民間の初任給動向はどうなるかということをにらみながら、許される範囲内で中堅層の処遇改善に取り組んでまいりたい、こういうふうに考えております。
○川端委員 中高年層の処遇に関してトータル的な部分で、一時金で補てんするということとはやはり違う要素のものであります。性格的には違うと思いますので、ぜひとも御検討、御配慮をお願いしたいと思います。 そういう中で、やはり公務員の皆さんが、いわゆる優秀な人材に来ていただく、そして行政の立場で国民のためにいろいろやっていただくというのは非常に重要なことであります。なおかつ、公務員の処遇というものが特に零細中小企業の労働条件に与える指導的な役割というのは非常に大きなものがあります。そういう中で、迅速に国民のニーズにこたえる行政をしていただくということが大事だというふうに思います。 それで、かねがね指摘をされ、また今回の勧告に当たっても、総裁が、これは談話で四番目にいわゆる行政のセクショナリズムということについてお触れになっております。臨調の答申でも何回も言われていることでありますが、特に総裁は国会に長くおられまして、いろいろな立場でこの行政を見てこられたというふうに思いますので、談話にもございますセクショナリズムに対してどのような御認識をお持ちなのか、簡単にお聞かせをいただきたいと思います。
○弥富政府委員 お答え申し上げます。 人事院は、給与勧告を行うに当たりまして、中央地方を通じまして各界の有識者の方に意見を聴取しておるところでございますが、その過程におきましていわゆる行政のセクショナリズムについての意見というものが各方面から出された次第でございます。 これは私、考えてみるに、近年政治、経済、文化等の各般にわたりまして国際化の進展等もこれあり、これまでなかったような複合的な行政課題が増加しているという折から、将来を見据えました場合に、整合的な施策あるいは行動が果たしてとられているだろうかというような懸念があったり、あるいは一つの案件の解決についての関係省庁が多面にわたる場合の迅速な処理の要求などが背景になっているように理解をしているところでございます。 これらの声につきましては謙虚に耳を傾けなければならないものと考えておりまして、要路に当たる公務員が真剣にこれを受けとめ、中心となって国民の行政に対する期得にこたえていくように努力を心がけていくべきものと思い、今度の勧告に記載をした次第でございます。この対策といたしましては、やはり将来合同研修とか一体的な研修とかを実施をいたしまして、各省におかれましても適宜に適切な人事交流等を行っていただきたい、かように考えておる次第でございます。
○川端委員 そういう側面も非常に大事なんです。もちろん否定はいたしませんが、これだけ変化の激しい、そして課題もたくさんある中で行政が適応するのに、何月号かの月報にも韓国と日本のセクショナリズムについてとかいうので韓国の先生が書いておられますけれども、やはり一番もとは、そういう今ある部分にメスを入れていくという観点での処方が大事ではないか。我が党は、かねてからそういうセクショナリズム、縦割り行政の弊害を是正するために、いわゆるキャリア、ノンキャリア別の採用あるいは省庁別採用という入り口で考えないと、もう入るときに決まった部分、色分けをした部分というところにメスを加えないと、これは直らないのではないかという考えを持ち、主張をし続けているわけですけれども、この点に関しては総裁いかがでしょうか。
○弥富政府委員 ただいま先生の御質問になりましたことは、将来の行政の中核を担う人材をどうするかということで非常に重要なことと我々も受けとめております。ただ、いわゆるキャリア、ノンキャリア制というのは将来の行政を担う人材の確保という面、また、省庁別にただいま採用をいたしておりますが、これも各省庁の専門家による業務の的確な推進という面で、今後においても基本的にはこれは考えていかなければならないか、そういうふうには思っておりますが、一方、いわゆるキャリア、ノンキャリア制あるいは省庁別採用制に係る御指摘のような問題が出ないように、適切な能力の評価に基づく昇進管理の一層の推進や各省庁間のただいま申し上げましたように人事交流の促進等により対処していくのが適当ではないか、かように考えておる次第でございます。
○川端委員 非常に大きな問題でありますが、この問題を避けては、いわゆる抜本的なセクショナリズムというか省庁別の縦割りの弊害というのはなくならないのではないかというふうに私は思います。特段の御検討をお願いをしておきたいと思います。 それから、これからのいわゆる新しい時代に向けての労働のあり方という部分で、最近とみにフレックスタイムというものがマスコミを含めてにぎわわしております。労働基準法が改正されて幾分適用がやりやすくなったということで、千人以上の企業で普及率が六・二%という民間の報告があります。販売、営業、研究、技術開発というふうなものでやられておりますし、私自身も、企業で研究所におりまして、そういう制度を導入した経験を持っておりますけれども、この部分は、いわゆる残業を減らせるとか生産性を上げるとかいわゆるラッシュアワーを避けるとか家庭的なあるいは育児も含めた部分に調整をできるということ以外に、仕事に対する考え方、時間の枠内で仕事をするという、時間に使われるという仕事ではなくて、自分の仕事に時間を合わせるという、いわゆる時間を自分が支配をするという労働観の変化ではないかというふうに私は思います。国も多くの研究機関を抱えておられます。私も、もう今は多分使いものにならないでしょうけれども、昔は研究者でありまして、そういう部分で言いますと、毎日八時間ということではなくて、一気に集中してやらなければいけないときとか、いろいろな部分で言うと、特に国の研究機関においてはフレックスタイムというものをもっと前向きに検討されるべきではないかなというふうに考えておりますが、実態としてフレックスタイムというものを国の仕事としてどういうふうに調査研究をされているのか、あるいはこれから採用をどういうふうに考えておられるかをお聞かせをいただきたいと思います。
○大城政府委員 民間企業におきまして、ただいま先生御指摘のありましたように、労働基準法の改正以後、フレックスタイム制を初めとする労働時間の弾力的取り扱いが導入されつつありますが、公務におきましても業務の必要性に応じた勤務時間の弾力的な割り振りの必要性が増大しているというふうに考えられますし、職種によっては、一律的な勤務時間管理よりもむしろフレックス体制勤務等弾力的な勤務時間の運用になじむものもあると考えられます。特に、国の研究機関等の業務についてはこのような取り扱いがなじみやすいものと考えられるところでございますが、公務においてもどのような職種でどのような弾力的取り扱いが適当なのか、職務の特殊性や勤務の実態を踏まえつつ、民間における弾力的取り扱いの 適用範囲、効果等についてさらに研究を進め、より適切な勤務時間制度について検討を重ねてまいりたいと考えております。
○川端委員 ぜひともよろしくお願いします。 それから、いわゆる公務員の労働条件といいますか、いろいろな諸制度を含めて週休二日制あるいは育児休業制度等々、民間の、特に先ほど申し上げました中小零細企業の労働条件に非常に影響を与えるといいますか、民間のお手本になるという役割が非常に大きいと思います。先般来の四週六休制の導入が、大企業はもともと完全週休二日制をやっていたところが多かったわけですが、中小企業、零細商店街等々に非常に大きな影響を与えたというのも事実だと思います。 そういう中で、週休二日制を完全実施するという御努力は今いただいているわけですが、もう一つの観点としてお伺いしたいのは、育児休業制度に関してであります。十二月七日の参議院の社会労働委員会の育児休業制度検討小委員会で、政府に育児休業法の立案に当たらせることで与野党が合意した、今後は労働省の方で立法作業が進んでいくということでありますが、民間を対象にこれは考えていくということだというふうに伺っております。公務部門でもそれに応じた法律の整備が図られるべきだと思うのですが、現行一部に育児休業制度というのは適用されております。しかし、現在働く仲間の中で育児休業というものがこうあるべきだという議論をされている、その部分で言えば、今ある部分がやはり少し時代おくれかなという課題をたくさん抱えております。そういう意味で、この問題についての現在の御認識とこれからの展望についてお聞かせをいただきたいと思います。
○大城政府委員 女性の著しい社会進出あるいは核家族化の進展等に伴いまして、職業生活と家庭生活との調和を図るという観点から、最近とみに育児休業制度についての関心が高まってきております。育児休業問題はいわば官民共通の問題でございまして、人事院といたしましても本年の夏の勧告の報告の中で、多角的な観点から検討を進める旨態度を表明しているところでございます。 今もお話がございましたように、参議院の社会労働委員会におきまして政府提案という形での考え方が示されたようでございまして、これを受けて労働省で検討が進められるというふうに伺っております。公務員一般を対象とする育児休業制度につきましても検討してまいりたいと思いますが、一般的な制度といたしましては、勤務条件にかかわる問題でございまして、いわゆる一般原則といたしまして、我が国の社会一般の情勢の変化に応じて勤務条件の改善を進めていくという基本がございますので、これに従いつつ、人事院としては今後の民間部門での法制化の動向を見守りながら公務部門について必要な対応がとれるような準備を進めてまいりたいと考えております。
○岸田委員長 時間が迫っておりますので、よろしくお願いします。
○川端委員 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○岸田委員長 これにて、三法律案に対する質疑は終局いたしました。 ─────────────
○岸田委員長 この際、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、三浦久君から修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。三浦久君。 ───────────── 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改 正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○三浦委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題になっております一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案の提案理由とその内容の概要を御説明申し上げます。 政府提出法案には、不十分ながら人事院勧告に基づいて一般職職員の給与を平均三・六七%引き上げることや、通勤中災害に遭った場合の給与上の取り扱いを公務災害並みにするなどの改善部分もありますが、期末・勤勉手当に役職別加算措置を新たに導入し、一時金の職務給化を強めるという改悪部分があります。本修正案は、政府案の改悪部分である役職別加算措置を削除し、その財源を全職員均衡に配分して、期末手当に上乗せしようとするものであります。 修正案を提出する理由の第一は、役職別加算措置導入は、一時金の成績主義、職務給を一層強化して給与制度面から職員間の分断と競争をあおることになります。このことは、国民本位で民主的、効率的な行政運営を確保するという上からも障害となることは必至であります。 第二は、俸給表の下級在職者、特に地方出先機関に勤務する職員、婦人職員、行政職(二)表適用職員を相対的に給与の上で不利にいたします。しかし他方、管理職、高級官僚の期末・勤勉手当は、現在の管理職加算に加えての役職別加算という二重の優遇措置になるからであります。 第三に役職別加算の財源は、もともと一時金の官民比較方法で公務員が低く出る、いわゆるすき間を埋めるために、関係労働組合が長年要求し確保したものです。その財源を一般の公務員には薄く、管理職など高級官僚に厚く配分するのは、不当であります。この財源は、事の経過からいっても全職員、一律に配分するのが当然だからであります。 最後に修正案の概要を申し上げます。修正案は、政府案の期末・勤勉手当に導入しようとする役職別加算措置を削除し、役職別加算措置の財源を全職員に均等化した〇・三一ヵ月分を期末手当に上乗せし、期末・勤勉手当の年間支給月数を五・六六ヵ月とするものです。 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして、修正案の趣旨の説明を終わります。
○岸田委員長 これにて、修正案についての趣旨の説明は終わりました。 この際、本修正案に対し、政府において御意見があればお述べ願います。塩崎総務庁長官。
○塩崎国務大臣 ただいまの一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としては反対であります。 ─────────────
○岸田委員長 これより三法律案及び修正案を一括して討論に付するのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、三浦久君提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岸田委員長 起立少数。よって、三浦久君提出の修正案は否決されました。 次に、原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岸田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、特別職の職員の給与に関する法律及び国際花と緑の博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岸田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岸田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○岸田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十分散会