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120回国会衆議院1991/04/25

土地問題等に関する特別委員会 第7号

発言数
262
登壇者
30
会派数
5
開催日
1991/04/25

会議録

太田誠一自由民主党

○太田委員長 これより会議を開きます。  土地問題及び国土の利用に関する件について調査を進めます。  参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件調査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団理事渡辺尚君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

太田誠一自由民主党

○太田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。     ─────────────

太田誠一自由民主党

○太田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐田玄一郎君。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 御紹介いただきました佐田玄一郎でございます。きょうは土地問題につきまして、自由民主党を代表いたしまして質問させていただきます。  近年、土地が高騰いたしまして、その中におきまして分時的に資産格差の拡大、これによりまして国民の不公平感が生まれておるわけであります。そしてまた、社会資本の整備の障害にもなっておる、非常に社会問題になっておるわけでございます。きょうの新聞にも出ておりましたように、地価税、これも通りました。この基本になるものは、やはり何といっても土地の高騰の基本的な理念、とにかく一般の勤労者に住宅が買えないような時代に今なりつつある。先般国土庁の方からも資料をいただきましたら、マンション並びに建て売り住宅の価格と勤労者年収の比率の推移、平成二年度では建て売りについては八・五倍、なおかつマンションについては八倍、本当に庶民の手の届かないところに行っておる。聞くところによりますと、都心部ではマンションが五千万円以下では買えない、そんなことも聞くわけであります。  そういう中におきまして、過密都市東京におきましては、何といっても今用途地域、一種住専と言いまして、資料によりますと建ぺい率が六〇、そしてまた容積率が二〇〇パー。これで単純計算しますと三階建てくらいは建つような気がするのでありますけれども、基本的には、現実的にはこれは高さ制限もありますからなかなかいっぱいにはつくれない。こういうことを考えますと、何といっても土地の高騰抑制という観点もありますけれども、住宅供給という立場から用途地域の見直しについてどういうふうなお考えをお持ちか、まずもってお聞きしたいと思うわけでございます。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 お答えいたします。  住宅宅地供給の促進のために、良好な都市環境の確保に配慮しながらも適切な土地の有効・高度利用を図ることは重要な課題と考えております。このため、必要な地域におきまして、土地利用の動向や公共施設の整備状況等を踏まえて用途地域あるいは容積率等の適切な見直しを進めてきているところでございます。例えば、東京都区部におきましては、最近用途地域等の一斉見直しを行っておりますが、平成元年十月に完了いたしております。この結果、例えば第一種住居専用地域は一三・七%減少し、特に環状七号線の内側につきましては二千三百六十ヘクタールございますけれども、このうちの約二三%に当たる五百二十三ヘクタールが減少しているというような見直しを行っているところでございます。  しかしながら、このような一律に用途、容積率の規制を緩和することにつきましては、これも進めておりますけれども、一方で公共施設の整備状況とのバランスを欠くといったような問題もありますので、より望ましい方策といたしましては、公開空地の確保等に配慮しつつ、土地の高度利用を図る優良なプロジェクトにつきまして、容積率等の特例を認めるような制度の活用を考えております。都市計画上の制度といたしまして特定街区、総合設計、再開発地区計画等の各種制度がございますので、こういった活用を積極的に推進しながら良好な住宅の供給を誘導していきたいと考えているところでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 大変いろいろ御努力をされておる。感心するわけでありますけれども、今現在、本当に過密都市東京というふうに言われておるのですけれども、先ほどの容積率、建ぺい率をいっぱいに使っているというところもまた全体ではないというふうにお聞きしておるのです。一般的に第一種住専、第二種住専、そしてまた住居地域、これは規制があるわけでありますけれども、いっぱいいっぱいに使われておる、要するにいっぱいに使われている比率、これは、大まかで結構でございますけれども、どのくらいになるのでしょうか。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 お答えいたします。  東京都におきまして、用途地域ごとの容積率の現状につきまして昭和六十一年時点でのサンプリング調査がございますが、これによりますと、東京都の区部におきまして第一種住居専用地域の平均の指定容積率は約一〇〇%になっておりますが、実際に使われている容積率は九六%であるというふうに調査の結果が出ております。また、建ぺい率につきましては、平均の指定建ぺい率が約四九%になっておりますが、これに対して使用されている建ぺい率は四六%という数字となっております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 今の発言にもありましたように、建ぺい率が四六%。やはり容積率は、これはいっぱいにつくろうというふうに皆さん方努力するわけでありまして、そういうことを考えますとまだまだ余裕はある。わけても、その中におきましてこれをどんどん進めて、住宅供給をぜひとも私はやっていただきたい、かように思うわけでございます。  それともう一点でありますけれども、先ほど総合設計制度という発言がございましたけれども、私もこれは大変関心を持っておりまして、この総合設計制度は、公共的な用途を持った建物、そしてまた優良なプロジェクトに対しましては規制緩和並びに低金利の融資を行うということをお聞きしております。まず第一に、この優良プロジェクトの審査をされる所管ですけれども、これはどちらの方になるのでしょうか。

那珂正建設省住宅局市街地建築課長

○那珂説明員 お尋ねの総合設計制度を担当しているところは、建築基準法上特定行政庁とされております都道府県知事及び一定の市区町村長でございまして、当該特定行政庁の許可により、優良なプロジェクトであるかどうかという判断が行われております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 実を申しますと、要するに地価の高騰、そしてまた住宅の供給の不足、こういうことにつきましては、都心部だけではなくてもう既に東京からちょっと百キロ圏内であるとか、手前みそで大変恐縮なんでありますけれども、群馬県においても前橋市においても、そしてまた高崎市においてもそういうことが起こりつつある。そういう中におきまして我が県、そして我が市においても、ぜひともこの総合設計制度というものをどんどん取り入れてやっていきたい、かように思っているわけであります。  そういうことを考えますと、これは中央で最終的には審議されるのでしょうけれども、地方の審議状況、そしてまた例ですね、どのくらいの件数があるのか、進捗状況、この辺をお聞かせ願いたい。

那珂正建設省住宅局市街地建築課長

○那珂説明員 総合設計制度につきましては、平成二年九月末現在の数字でございますが、制度発足以来千二百五件の許可が行われているところでございます。このうち、首都圏、近畿圏、中部圏、三圏合計では九百二十五件、これ以外の地域においては二百八十件の実績となっております。今後とも特定行政庁に対しまして、市街地環境の確保を図りつつ市街地の有効・高度利用をもっと推進するために、この総合設計制度の積極的な活用を指導してまいりたいと思います。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 大変結構な制度でありまして、こういう制度をどんどん活用させていただいて、首都圏並びにその近郊の都市においてもぜひとも住宅供給の促進を図っていただきたい。  それと、また先ほどの話に戻って大変恐縮なんでありますけれども、今例えば東京圏内においては、世田谷であるとか杉並であるとか、そしてまた田園調布、いわゆる高級住宅街があるわけでありまして、私みたいな地方出身者には、もっと交通の便のいいところの方がいいのじゃないかという気もするのでありますが、東京においてはいわゆる高級住宅街というものがありまして、こういう中に、私も先般行ってみましたら一戸建ての住宅が非常に多い。一種住専なわけであります。  そういうことを考えますと、これから、もちろん無秩序な規制緩和というのはこれは断じてまずいわけでありますけれども、住宅をそういういい地域で供給するためには、ある程度高層にしていかなくてはいけないのじゃないかと私は個人的に感じておるわけであります。先般の新聞を見ましたら、そういうことをしますとまた地価が高騰してしまうという御批判もあるわけであります。しかしながら、新聞をよく読んでみますと、二種住専であるとか住居地域、一階、二階をいわゆるテナントにしたり収益性を高めるために土地が上がってくる。そういうのではなくて、私、これは個人的な意見でありますけれども、東京都内においてはある程度、日照であるとか騒音であるとか、これだけの大都市になったわけでありますからその辺は多少我慢していただいて、東京都内においてはある程度高層の住宅専用のものがつくれるような、そういうふうなこれからのお考えは一種住専または二種住専の中であるのかどうか、お伺いしたい。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 先ほど申し上げましたように、住宅宅地供給の促進のために土地の有効・高度利用を図っていくことは大変重要でございますが、一方で、良好な都市環境の確保等に配慮しつつ行われるべきものというふうに理解しております。特に一種住居専用地域につきましては、特に良好な住環境の保全を図る必要のある区域ということで指定されておりますので、容積率、建ぺい率あるいは高さ、用途等につきまして厳しい規制がかかっている地区でございます。  しかしながら、このような土地につきましても、一定の条件のもとに有効・高度利用を促進するという観点で昨年都市計画法を改正いたしまして、一種住居専用地域あるいは二種住居専用地域内の特に市街化区域内の農地を対象にしておりますが、それ以外の低・未利用地も含まれるわけでございます。そういった土地の有効・高度利用の促進を図るために、道路、公園等の公共施設の整備を条件といたしまして、容積率、建ぺい率あるいは高さ等の規制の緩和を行う制度といたしまして、住宅地高度利用地区計画という制度を創設したところでございます。現在、この積極的な活用につきまして地方公共団体を指導しているところでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 そういう方向で御努力されているということに敬意を表する次第であります。  いずれにいたしましても、基本的には住宅を供給することによって、私は逆に地価も安定してくるのではないか、これは私見でありますけれども、そう思うわけであります。これから一極集中、先日も新聞を見ましたら地価は多少安定しつつありますけれども、その中で一極集中がまだ進んでおる、そういう現状が新聞に書かれておりました。新聞だけが真実じゃないと思っておりますけれども、ある程度——私もこの間の都知事選のときに新宿の方に行きましたら、都庁がある、そしてまた第二国立劇場ができてくる。そういうことを考えますと、何とかしてこれは政治の力で一極集中をできるだけ緩和していかなくてはいけないのじゃないかと考えておるわけであります。  そしてまた本題の住宅供給に戻りますけれども、住宅供給をこれからどういうふうに抜本的に供給していくか。これは上に伸ばすか、もしくは高速交通網を走らせてその中で地域を広げてそこに住宅をつくっていくか。これは通勤圏内でありますけれども、関東で言わせていただければ東京を中心とした通勤圏内の中で住宅をつくっていく、この二つの方法しかないのじゃないかというふうに感じるわけであります。  そういう中におきまして、先般の日米構造協議の中でも四百三十兆というのが出まして、地方の時代であるとか多極分散型であるとかこういうことが主張されて、そしてまた地方のインフラもよくしていかなくちゃいけない、そういうふうな国の施策が今行われておるわけであります。その中で高速道を近郊に走らせる。また再度の手前みそで恐縮でありますけれども、群馬県に、そしてまた茨城県の方に高速道を走らせる。そうなると、今度は調整区域の方にぶつかってくる。今、我が県においても農業の平均年齢、要するに専業の平均年齢は五十七歳でございます。そういう中におきまして、なかなか厳しい状況が続いておる。農業による高齢化、嫁不足、そしてまた自由化の波に洗われて、十年前でしたらこれから一生この農業を続けようという気持ちがあったのでありますけれども、最近になりましてなかなかそうはいかない。そういう中におきまして、調整区域の中ももう農地を放棄せざるを得ない。  これはちょっと関連の質問なんですけれども、今現在、この調整区域の中で放棄されている農地というか、これの割合はわかりますでしょうか。

森永正彬農林水産省構造改善局農政部農政課長

○森永説明員 御指摘のいわゆる耕作放棄地と言われておりますのは、昨年、一九九〇年農林業センサスで調査をいたしておりますが、全国的に見ますと二十一万七千ヘクタールという数字が出ておりまして、全国各地で増加傾向にあるということになっておる、そういうふうに理解をしておりますが、先生御指摘の調整区域の中にどのくらいあるかという正確なデータは、申しわけございませんが把握されておりません。ただ、これをいわゆる都市的地域と言ってとらえておりますけれども、人口密度あるいは宅地率が高い地域のいわゆる都市的地域で大体どのくらいあるかという分析がございますけれども、その地域におきましては、全国的に見まして四万一千ヘクタールというふうに言われておりまして、率といたしますと耕地の約四・三%ぐらいが都市的地域では耕作放棄になっておる。なお、山間地域が一番多いようでございまして、これは五・二%ぐらいになっておりますが、山間地域に次ぎまして都市的地域の耕作放棄地が多いという実態になっております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 今の御発言にもありましたように四万一千ヘクタール、これは大変な広さなわけでありまして、私も地元に帰りますと、土地改良が終わった中にもぽつぽつとそういう農地を見るわけであります。そういう中で、そういう農家の方々はどういうふうに感じておるか。  これはうちの方でもよく、高速道、高速網は早くつくってほしいとか、そういう要望があるわけであります。そして住宅供給だったらうちの方もやってその住宅をつくっていただきたい、そういう要望もあるわけです。私が聞くところによりますと、これは地方を中心に考えさせていただきたいのですけれども、農林省の方で、住宅供給に関しまして土地改良に絡んで、ふるさとぴあ事業であるとか、または国有林の定住圏を確保するための森林都市基盤整備事業、そして、これは都市部の話でありますけれども、農協主導で宅地転用する土地利用調整事業、この三本柱があるようでありますが、今地方の話をしておりますので、最初のふるさとぴあ事業と森林都市基盤整備事業、この辺の簡単な御説明と進捗状況をちょっとお聞きしたいのですけれども、よろしくお願いいたします。     〔委員長退席、遠藤(武)委員長代理着席〕

上田一美農林水産省構造改善局建設部整備課長

○上田説明員 ふるさとぴあ構想について御説明申し上げます。  ふるさとぴあ構想は、予算上、農村活性化住環境整備事業という呼び名で計上されておりますが、これは、市街化調整区域を含みました農業振興地域において、農村の活性化と広く国民に開かれた農村空間の形成を図ることを目的として、平成三年度に新たに事業化されたものであります。事業主体は地方公共団体を予定しておりますが、具体的には、農地の圃場整備工事を通じた換地という手法を用いまして、新規宅地予定地等非農用地を創設いたしまして、隣接いたします既存の農業集落と一体的に農村環境の整備を行いまして、水と緑を適正に配置した美しい田園居住空間の整備を行うものであります。初年度であります本年度は、全国で約二十地区程度の事業着工を予定しておりまして、今準備しているところでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 森林都市基盤整備事業の方はいかがでしょうか。

川村秀三郎林野庁業務部業務第二課長

○川村説明員 森林都市構想についてお答えいたします。  この森林都市構想といいますのは、近年、森林空間が居住空間として見直されつつある、その適切な国土利用という観点も踏まえまして、都市近郊にございます国有林を活用いたしまして緑豊かな居住空間あるいは業務空間といったものを整備しようとするものでございまして、住宅需要にも積極的にこたえていこうというものでございます。  進捗状況でございますが、平成二年度、昨年度におきましては、学識経験者によります検討委員会を設けまして、森林都市の基本的な考え方について御報告をいただいたところでございます。今後は、この報告書を受けまして、今、主として技術的な観点からガイドラインを設定するとか、あるいは幾つかの地域を想定いたしまして環境影響の調査をやるとかいうことを予定しておりまして、今後具体化に向けましてさらに検討してまいりたい、こういうことでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 ぜひとも、建設省関係だけじゃなくて、農林省も含めて住宅供給促進に御尽力願いたい。  次に、これもまたつけ加えなんですけれども、今度は市街化区域内の農地に関しまして、先般、農住組合法の改正がありました。これについての活用法ですけれども、この辺はどういうふうになっておりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 三大都市圏の特定市の市街化区域内農地につきましては、都市計画において宅地化するものと保全するものに明確に区分して、計画的な整備、保全を図っていくこととしております。  先般、今国会で農住組合の設立認可の申請期限の延長と対象区域の拡大をお願いしたわけですが、この農住組合による事業につきましては、宅地化すべき農地を計画的、段階的に整備していく、その有力な手法の一つとしての役割を果たしていくものと我々は期待しておるわけでございます。今後、農協系統組織の協力あるいは地方公共団体との連携を密にしながら、また建設省、農水省、国土庁あるいは住都公団や公共団体、農協団体、そういったところが協力いたしまして都市農地活用支援センターというセンターをつくることになっておりますが、そういうセンターの力も活用しながらこの農住組合による事業を強力に進めていきたい、そういうふうに考えております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 非常に積極的な御発言、ぜひともこの市街化区域内の農地の速やかな転換が促進されるように願うわけであります。これは一つの組合をつくって、その中で、市街化区域内ですから地価も相当上がっておる、そういうことを考えますと、何としても減歩であるとかそういう中において組合がなかなか結成されづらいという面も多々あるのじゃないか。こういう意味におきましては、ぜひとも国土庁には、その後のフォローですか、例えば建ぺい率アップ、容積率アップということも含めて検討していただきたい、かように思うわけでございます。  それから、先ほどの話に戻りますけれども、我が県群馬県において、要するに高速網が随分走ってきた、それで、先ほどの森林都市基盤整備事業、いわゆる国有林を住宅に供給していくという考え方もあるのでありますが、私の県の水上町なんというのは定住用のリゾートマンションだとか、ぜひとも住んでくださいなんと言っておるのですけれども、何せ遠いものですから、これは今スラム化が非常に言われております。何といっても通勤圏でなくては困るわけなんであります。そういう中において、ではこれから高速交通網であるとか道路整備、インフラを整備していかなくてはいけないじゃないか。しかしながら、こうなりますと、土地の買収の問題であるとか時間、工事費の問題、経費、そういうことを考えますとこれは非常に大変なことであります。  そういう中におきまして、私は先般昭和村の方に聞きました。昭和村も最近過疎化が進みまして、そういう中におきまして、今いわゆる関越自動車道が通っておりまして、そこのところにぜひとも、もちろん規制があって余り近いのじゃ困るんですけれども、昭和村のところにインターつくってくれないか、そういうような陳情があったわけです。既存の高速道路にインターをつくって、そこに定住域をつくって先ほどの森林都市基盤整備事業などを抱き合わせでやっていく、こういうふうなお考えはないのでしょうか。

荒牧英城建設省道路局高速国道課長

○荒牧説明員 お答えいたします。  既に供用をしております高速道路に追加いたしますインターチェンジにつきましては、高速道路供用後の地域開発ですとか幹線道路網整備の動向などを踏まえた上で設置をしておるところでございます。これにつきましては、先般の国土開発幹線自動車道建設審議会におきまして初めて開発インター方式というものが取り入れられまして、十六カ所設置することが決定いたしております。  お話にございました昭和村のインターチェンジというのも地元から要望が出ておりますが、これにつきまして開発方式でやります条件などを検討いたしまして、追加することについての必要性ですとかそういったことについていろいろな検討を進めているところでございます。     〔遠藤(武)委員長代理退席、委員長着席〕

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 これ以上言いますと陳情になりますのでやめておきますけれども、いずれにいたしましても、地価の高騰の問題はありますけれども、何といっても住宅供給を進めることによって地価も安定してくるのではないかと私は確信するわけであります。  もう時間もなくなってまいりましたので最後に大臣にお聞きしたいのですけれども、今後の土地対策についての全般の御意見をお聞きしたい、かように思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 今回の地価高騰に対する対策といたしましては、これまでも監視区域の的確な運用、それから土地関連融資の規制、住宅宅地の供給の促進、土地の有効・高度利用の促進、東京からの機能の分散促進など、需給両面にわたっていろいろな施策を講じてきたところでございます。  このように、土地対策の推進に当たっては各般の施策を総合的に実施することが大変重要でございまして、このため去る一月二十五日に、土地基本法の精神を踏まえた今後の土地対策の基本方針といたしまして、総合土地政策推進要綱を閣議決定したところでございます。今後はこの要綱に従いまして、一つは土地神話の打破、適正な地価水準の実現等を目標として、税制、金融、土地利用計画等について、構造的かつ総合的な対策に一層努力を払ってまいる所存でございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 土地対策は非常に多岐にわたっておるので、これからも積極的な対策をお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 渋谷修君。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 きのう地価税法が参議院を通りまして成立したということを伺っておりますけれども、土地政策については大体税制については出そろったという話もあるのですが、これはまだまだこれだけで土地問題について対応が十分にできるというわけでは私はないと思うのです。今の御質問、答弁の中にもお話がありましたように、総合的な対策をこれから講じていかなければならないというぐあいに思うのですが、国土庁で考えております土地政策、これについて少し具体的に述べていただけませんですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 先ほど長官からも御答弁申し上げましたように、去る一月二十五日に、今後の土地政策の基本的な方針としまして総合土地政策推進要綱を閣議決定したところでございます。この要綱の中で、土地政策の目標といたしまして、「土地神話の打破」「適正な地価水準の実現」、この中では「特に、住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保しうる地価水準の実現を図る。」ということを目標にしております。また、「適正かつ合理的な土地利用の確保」、こういったことを目標としながら各般の施策を講ずることにしております。  施策につきましては、例えば首都機能、都市・産業機能等の分散による一極集中の是正、土地取引規制といたしまして監視区域制度の的確な運用、あるいは土地利用計画の整備充実、住宅宅地の供給促進、土地の有効・高度利用、さらには土地関連融資の規制、土地に関する負担の合理化等々の基本的な施策につきまして、その推進すべき方向を定めているところであります。この要綱に基づきまして具体的な対策を推進してまいりたいと考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 この土地問題の特別委員会でも何度かやりとりしたことがあるのですが、もうそれこそ二、三十年にわたって同じような議論をずっと続けてきているということなんですね。今申し上げ、御答弁いただいた内容も、実は以前の資料で私も指摘したことがあるのですが、金融などの問題も含めてほとんど同じ内容なんですね。  したがって、ただ土地政策として今後展開しなければならない項目を並べるのではなく、これからはやはり具体的に取り組まなければいかぬわけですから、短期的にすぐやらなければならないこと、中期的な観点から取り組むべきこと、どうしても時間が長期的にかかってしまうこと、この三つの分類に分けて、それで決意も含めた形で御答弁いただけますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 土地対策は非常に多岐にわたるものですから、確かに先生御指摘のとおり、できるだけ短期に応急的に対応すべき課題、あるいは少し腰を据えて中長期の視点から制度的な詰め等も行いながら進めなければならない課題、多々ございます。  ただ、この要綱の中でも、現に制度を整備し、その制度を活用しながら具体的な実を上げていくべき課題も相当盛りだくさんに盛り込まれております。例えば住宅宅地の供給等について見ますと、これは新しい市街地を開発するという側面と、町内の中の工場跡地等の低・未利用地の高度利用を図っていくという側面からのアプローチ、それに市街化区域内農地のより計画的な利活用、そういった側面があるわけでございますが、工場跡地等の低・未利用地につきましても、低・未利用地の実態をできるだけ速やかに把握いたしますとともに、そういった低・未利用地につきましてはその有効活用を図るべく、先般都市計画法等も改正していただきまして、遊休土地転換利用促進地区制度のようなものもつくっていただいたわけでございます。  こういう遊休土地転換利用促進地区制度等も活用し、あるいは特別土地保有税の強化もなされておりますので、そういう税制面からの対応も図りながら、できるだけ早く有効利用を促進してまいりたいと考えておりますし、また市街化区域農地につきましても、計画的に保全すべき農地と宅地化する農地に都市計画上区分し、整備を進めることにしておりますが、そのために必要な制度的枠組みとしまして生産緑地法の改正もしていただいておりますし、またこれも都市計画法を改正いたしまして、住宅地高度利用地区計画制度というような制度的整備もやっていただいたわけです。  そういう制度を積極的にこれから活用し、実を上げていく、そういう段階に来ていると思います。新市街地についても同様であります。そういった具体的なこともそれぞれの項目について進めておりますので、今後さらに御指導を賜りながら効果的に対応してまいりたいと考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 具体的な提言なんですけれども、今のお話もあって取り組んでいることもある。それから、この間いろいろ議論してきた経過もあります。それから、大臣から先ほどお話しいただいたこともある。  やはりこれは、国土庁が土地問題については総合的に責任を持って政策を推し進めていかなければならないわけですから、したがって、ただ、やらなければならないことを箇条書き的にずっと並べて、それをいつも読んでいてまた十年たっちゃったというのでは、それはどうにもならないわけです。だから、今の時点で例えば税制面で言えば、地価税の問題は、とりあえずこれは期限を切っていつからやる、それで三年後には見直すということも入っていますね。最近は、半年たって事をやらなければトマホークが飛んでくる時代ですからね。そういう意味で、やはり政策についてはきちんといつごろまでにやるかという期限をつくりながらやらなければだめですよ。  だから、具体的な土地政策について、この政策は少なくとも三年以内に、この政策は例えば五年かかる。固定資産税の評価についてできる限り近づけるという作業だって、そう簡単にできないでしょう。次の三年後の見直しに一気に近づけるなんということはできますか。例えば九年とか十年とかという、少なくとも三年ごとであれば、九年ぐらいの時間的なことはかかるんじゃないですか。首都機能の移転なんといったって、来年やりましょうなんて、それはいけないでしょう、長官。そうすると、やはりこれだって、じゃ、二十年とか三十年とかそのくらいにはやりましょう、そのときには大臣もいないしほとんどの年代の人はいないし、私はいると思うのだけれどもね。そういう時間的なタームも置いたプログラムを国土庁としてつくって、こういう腹を据えて、腰を据えて土地政策は推進していくのだということを示していただきたいと思うのですが、そういうことを検討する考えがあるのかどうか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 御指摘のとおり、各般にわたる施策をできるだけプログラムをつくりながら着実に進めていくことが非常に大切だと思います。我々も、先生御指摘のような趣旨を常に念頭に置きながら、土地問題につきましては関係閣僚会議も適宜開催されておりますので、そういう閣僚会議の申し合わせ等を行いながら、そういう対応をするように努めてまいりたいと考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 もう一度もとに戻りまして、大臣、地価税法についての大臣の評価を聞かせていただけますか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 現在の土地問題、地価対策というのは、よく言われておりますように内政上の最重要課題であります。現在、国土庁として取り組んでおります重要なことが二つあるわけでございまして、その一つは、総合土地政策推進要綱の中でも「適正な地価水準の実現」、これはいわゆる地価を下げるということが一つの目標でございます。それから、過去において三回土地高騰を来したのでありますが、二度と再び地価高騰を起こさないという、このことが一つの大きな目標であるわけでございます。  そういうことを実現していくためにどうしていくかということが今まさに御論議をいただいておるわけでございまして、御指摘になりました地価税評価いかんということでございますが、私は、土地対策というものは一つの政策のみでできるものではない、もちろん、その中で地価税というのは、地価税のみならず土地にかかわる税制というものは大変大きな役割を持っておる、このように思っております。ましてや今回、国税として一つの大きな枠組みができてきたということは大変重要なことだと考えております。あわせて、現在行われておる金融対策の問題、また土地の有効・高度利用をしていく土地利用計画の問題、そういうことが一体になって、初めて土地対策というものが御期待に沿うようなものになっていく、こういう理解をいたしておりまして、私は、御指摘の地価税というものに対しては、その中の大きな一つの柱、枠組みができた、こういう高い評価をいたしておるところでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 今の大臣の話にもありましたけれども、地価は適正な水準に引き下げなければならない。その適正な水準というのは、いつの時点をとってどのくらい引き下げるのが適正な水準ということになりますか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 現在の大都市圏、特に東京圏域における地価は異常に高い水準になっておると思います。これをできるだけ早く適正な水準まで引き下げていく、このことは当面の大変急いでやらなければいけない問題だ、このように思っております。  そこで、御質問にございました、一体どの程度下げていくのかという問題でございますが、しかし、いろいろ学者とかマスコミなどが言っておりますように定量的にこれを何十%下げるということは、責任ある私としては今申し上げることはできません。ただ、現在言われております東京圏域における平均の中堅勤労者、この人の年収で計算をいたしますと八倍以上に達しておるわけでございますから、これを何とかひとつ五倍程度のもので住宅を持ちたいという夢がかなえられるようなことの水準まで引き下げていくことが当面の目標である、このように心得ております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 給与を基準に出しまして、大体五倍程度で買えるところまで下げるということであれば、大体何割下げるという計算は出てくるのじゃないですか。いかがですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 住宅地の価格と申しますのは、もう先生御承知のとおり、地価と建築費との両方の要素から成っておると思いますし、また年収倍率となりますと、そういう住宅価格だけではなしに、年収との相対関係も絡んできますので、その中から、地価については何割下げるのかということになりますと必ずしも簡単でない。地域によっても違うでしょうし、その辺を御理解いただきたいと思います。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 土地政策審議会の答申の中に、その辺の考え方というか決意は出てなかったですかね。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 審議会答申の内容は、政府で閣議決定させていただいた要綱のとおりでございまして、利用価値に相応した水準まで下げる。特に住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保できるような地価水準を実現する、そういうふうなことになってございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 利用価値というお話がありましたけれども、収益性ということですね。それを基準にすると、もちろん土地ですから土地のある場所によって全然価格が違ってきますし、そうなんですが、いろいろなところで計算をしてみますと、どう考えても近年の土地の高騰で収益性を上回って、いわゆるバブルですね、投機の部分で土地価格が非常に高騰した。この部分は大体三割とかあるいは三割以上というぐあいに言っているわけですけれども、その辺についての見解はいかがですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 地価高騰が著しい地域におきまして、どうしても、地価公示も取引事例を中心に鑑定評価せざるを得ないものですから、利用価値から見ると相当高い公示価格になる、そういうふうな実態はあろうかと思います。  そこで、特に地価上昇の著しい地域におきましては、平均的な地域の収益還元価格を算定いたしまして、それと地価公示あるいは一般取引価格との乖離状況を明らかにして、地価上昇に警鐘を発する、そういうことをやろうとしております。この白書でも、試算的に東京近辺を少しやってみました。実はいろいろ難しい課題がありますが、その試算で普遍的、一般的なことは言えないのです が、試算で見る限りでは、周辺の商業地や住宅地では、一般の価格に対しまして五ないし七割ぐらいのところが多かったというふうな状況でございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 先ほどの地価税法に戻りますけれども、大臣は大いに評価しているということなんですが、この地価税法を、最初は新土地保有税ということで政府税調で議論したと思うのですが、そのときの一番中心人物で、一番作業に熱心に当たられた石さん、たしか国会で参考人で発言していますね。自民党でまとめられて地価税法が国会に出てきた、これについては石さんはどういう評価をされていましたか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 私もマスコミ等で報道されております石先生のコメントは拝見しておりますけれども、直接先生御本人とお会いして御意見を伺ったことはないのですが、ただ、自分が期待していたものよりも税率等が低くなっておる、しかしそれなりに今回の地価税は土地対策としても一歩前進だ、そういう評価をしておられるのじゃないかと理解しておりますが……。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 大臣、私もここでもう何度も議論していますから、ここの基本的な認識だけはひとつ一致させてください。  地価税法という、あるいは地価税という税制だけでこの土地問題が解決するなどということは全然考えていないのです。先ほどから言っているように総合的な対策が必要です。ただ、総合的な対策を今までと同じように箇条書きで並べておくだけではだめですよ。これは決意も何にもうかがえません。したがって、これについては、先ほどから言っていますように短期、中期、長期ということで一定の期限をつくりながら、国土庁としてプログラムをきちんとつくってくださいよ。それを明らかにすることが国民にとっては、土地問題についてやっと政府が本腰を入れて取り組む気になったなということが、メッセージが伝わるわけですね。一番、総合的な土地政策の中で、金融対策もありましたけれども、いわば先鋒的な役割を果たしたのが今度の新税なんですね、地価税法なんです。だから、これがどの程度の役割を持つかということが、言ってみればアナウンス効果でも非常に大きいわけですよ。非常に大きいのです。  ところが、つくりました当の石さんも、枠ができたことは評価しているのですよ、私なんかも。同じなんです。枠ができたことは同じなんですけれども、税率と足切りの部分で、地価の引き下げに対して一定の、恐らく学者なんかは数式を用意をして、それが例えば税率が幾らになればどのくらいの引き下げ効果があるかということは全部計算しているわけですよ。例えば今度の地価税法で地価引き下げに対して、枠ができたということは評価しながら、実際に税率と足切りの部分で地価引き下げに具体的な効果がありますか。具体的な効果があるとすれば、どのくらいの引き下げになりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 地価税だけで大幅な地価引き下げを期待するというのはなかなか難しいんだろうと思います。今回土地税制については、従来にない総合的な見直しが行われております。そういった税制の総合的な見直しの中で評価していかなければならないことだと思いますし、またそれ以外の対策も必要だと思います。ただ、定性的に申せると思いますのは、やはり地価税によりましてそれだけ土地保有コストが上昇するわけです。言いかえれば、土地の収益性が低下する、期待利益も減少する、そういう中で地価引き下げの方に地価税が機能することは確かだ、そういうふうに考えております。  それと、ちょっとつけ加えさしていただきますが、タイムスケジュールをつくりながらやるということは、我々も常に意識しておる課題であります。従来の総合土地対策要綱、六十三年にこれを決めましたが、その要綱を着実に実施するために土地基本法を制定していただきました際に、その中から、特に重要な重点実施項目につきまして実施方針を決めたわけです。今回の土地税制の総合見直しも、税制改革のための法案を平成三年二月に国会に提出するんだというタイムスケジュールをつくりまして、そのスケジュールをこなしてきたわけでございます。そういうことですので、今後ともそういったフォローアップは十分やっていきたいというふうに考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 もう一度改めて大臣に伺いますが、今のようなお答えもあったのですけれども、土地政策について、先ほどから言っているように国土庁として責任を持って決意を示す意味でも、タイムスケジュールも明らかにしたプログラムをきちっとこれから作業し、準備をしていくというお考えがありますか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 先ほど来お答えをいたしておりますように、諸制度というものが一応出そろった感があるわけでございます。問題は、これをどのように確実に実施、実行をしていくかということがこれからの土地対策の大変重要なポイントだと考えているわけでございます。委員も御承知のように、関係各省庁にまたがっておる問題でございますから、国土庁は調整機関といたしまして、その所期の目的に向かって各省庁とよく連携をとりながらひとつ懸命の努力を払っていきたい、このように考えておるわけでございます。  なお、一方これからの施策の実施状況のフォローアップは、今御指摘にもなったわけでございますけれども、土地対策関係閣僚会議を中心にいたしまして、状況を報告をいたしながら着実に進めてまいりたい、このように思っております。  なお、ここで一言つけ加えておきますと、今国土庁で考えております事柄の中に、ポイントが三つあるわけでございまして、現在土地政策審議会へお願いをいたしておるところでございますが、一つは、土地利用計画の整備充実を、これをどのように進めていくかという問題についてさらに御検討をいただく。それからもう一つは、開発利益の還元問題というのを、これをどのような組み立ての中でやっていくかという問題。それから、これはまさに国土庁が最も重要に考えておるところでございますけれども、土地に関する情報というものをひとつできるだけ一元化をして、そして土地の、地価の問題にしろあるいは取引状況にしろ、そういう問題を常に把握しておく、こういうことが非常に大事だと考えておりまして、今審議会の方へお願いをしておるところでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 少し具体的に大臣もお答えいただいたんですが、今大臣、国土庁の位置づけを調整機関という御発言をいただいたのですが、やはり省のこれは言ってみれば位置づけ、性格にかかわる話ですから、ぜひこれはもう一度そこのところを御答弁いただきたいのです。私の認識は、少なくとも土地問題に関しては、各省それぞれかかわりがあるけれども、国土庁が責任を持って、ある意味では上位的な立場に立って、各省にお願いしますという連絡機関じゃないのですから、要請をするという形で国土庁が、立場としてはやらなければいけないというぐあいに思うのですが、調整機関であるかあるいはそうでないのか、そこのところをもう一度よろしくどうぞお願いします。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 もちろん御指摘のように、土地対策につきましては国土庁の責任で進めておるところでございます。しかしながら、例えば先ほど来御論議をいただいております地価税の問題等になりますと、これはまた大蔵省が中心になって進めていかなければいけないことでございます。それから、土地利用計画等につきましては、まさに建設省が具体的に進めていただかなければいけないことでございますから、別に、私が調整官庁と申し上げたことは、国土庁が逃げておるわけではないわけでございまして、むしろそういうところと連携、関連を持ちながら総合的に進めていきたいという趣旨でお答えをしたわけであります。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 このあたりで余り抽象的な議論をしてもなんですから、もう一つ大事な問題に入りたいものですからつけ足しをしておきますと、今大臣からお話のありました例えば土地情報の整備だとか利用計画について検討していくとかいうことなどがあるわけですね、藤原さん。ですから、先ほどから言っているように、きちんとタイムスケジュールとプログラムをつくって、それを明示していくという必要があるんじゃないですかということを言っているわけです。例えば、土地情報の整備といったって、これはやはり法務省にかかわる問題だとかいろいろあるわけですね。そうすると、法務省なんかはやる気がないと言っておるわけですね、ここへ来て答弁をして。それらについては、やはり国土庁がこういう方向でいつごろまでにこういう情報が整備できるようにしなければならないということを明らかにしなければ、各省連絡だけで、調整だけで、相談だけでやる気があるわけないじゃないですか。いかがですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 繰り返しになって恐縮でございますが、土地対策関係閣僚会議等適宜開催していただく中で、実施状況のフォローアップもやる。フォローアップをしつつ、また実を上げるべき時期等につきましても、そういう会議の中で申し合わせなり確認なりしながらやっていくというケースが多いわけでございまして、そういう中で先生がおっしゃるような中長期あるいは短期、そういったタイムスケジュールも念頭に置いた対応ができるんじゃないか、そういうふうに考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 できる限り早い時点でそういうプログラムを明らかにするような検討をぜひしていただきたいということ。  それから、先鋒的な役割を果たさなければならない新土地保有税、地価税ですけれども、率直に申し上げまして税率と足切りの部分ですね、これがやはりひど過ぎますよね。平米三万といったら、実勢取引価格で坪二十万ですからね。これは鉄鋼や化学産業やその他の企業はまさに、保有コストを高めようと言いながら、もうほっと胸をなでおろしたというところじゃないですか、投機屋たちは。こういうことをやっちゃだめですよね。先鋒たる地価税が先鋒の役目を果たさない。これなら、また政府は多分本格的に土地問題には取り組まないだろうという安堵感の方が広がったんじゃないですか。私はそんなふうに評価しているのです。だから石さんも一生懸命ああいう発言をしているというぐあいに思うのですね。ここは見解の相違だからこれ以上詰めることはいたしませんけれども、大臣、そういう議論は議論としてやはりきちっと受けとめて、今後の次に続く政策については相当本腰を入れてやっていただかなければならないというぐあいに思います。  そこで、土地問題といえばどうしても住宅問題が密接にかかわるわけでありまして、この住宅問題について先ほど、年収の五倍ぐらいでサラリーマンが家を買える、土地つき一戸住宅のことを言っているのか、あるいはマンションといったようなことまで住宅というぐあいに含めて言っているのかあれなんですが、この住宅問題についてはどういう御認識で大臣はお考えになっているか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 住宅対策は建設省の所管局からお答えいただくのがいいかと思いますが、建設省の方でも誘導居住水準等をお決めになりながら、できるだけ住生活の改善向上を図る、そういう目標に向かって五カ年計画等を策定し、供給に努めておられるということだと思います。その中で、特に大都市地域につきましては、昨今の地価水準等も配慮され、できるだけ良質な賃貸住宅の供給にも努めていく、そういう方向で努力して取り組んでおられると理解しておるところでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 今誘導居住面積という話が出ましたが、例えば四人家族ということで言いますと、誘導居住面積というのは具体的にはどのくらいの広さで、現状というのはどういう状況にあるかということをお答えいただけますか。

五十嵐健之建設省住宅局住宅政策課長

○五十嵐説明員 お答え申し上げます。  誘導居住水準は、二〇〇〇年を目標といたしまして、平均的な世帯がこれをクリアするということを目標としております。具体的には、四人世帯というお話がございましたが、共同住宅、マンションの場合は九十一平米、それから戸建ての場合は百二十三平米ということになるわけでございます。もちろん世帯に応じて、三人世帯は七十五とかいろいろあるわけでございますが、四人世帯はそういうことになります。それに対しまして二〇〇〇年にその誘導居住水準を半数が達成するということになるわけでありますから、そのときの一戸当たりの平均の住宅床面積が大体百平米になるという見通しでございます。  現在はどうかといいますと、八八年の住宅統計調査によりますと八九・三。全国で三千七百四十一万戸の住宅がございますが、三千七百四十一万戸の住宅の平均が八九・三。これを二〇〇〇年に百平米に持っていく、こういう計画でございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 現在の平均が八九・三平米ということなんですが、これは地方も全部ひっくるめての話でしょう。都市部ではどういうことになっていますか。

五十嵐健之建設省住宅局住宅政策課長

○五十嵐説明員 ちょっと今手元に資料がございませんが、例えば一戸当たりの床面積が一番広いところは富山県でございます。富山県の平均は百五十平米以上になっておりますし、一番狭い東京がたしか六十平米台ぐらいだったと思います。そういうような差がございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 住宅問題が一番深刻なのは都市圏、とりわけ東京あるいは大阪ということなので、僕はそれを前提にしてお話ししているつもりだったのですが、地方も全部ひっくるめて平均で出されたんじゃ議論のベースが違ってくるんじゃないかなというぐあいに思うのです。  二〇〇〇年といったって、随分先のような話をするけれども、あと九年しかないのですからね。もちろん、民間の我々がよりよい質の住宅に住みたいというのは当然の話です。経済大国日本と言われて久しいわけでありますから。それなのに向こうからウサギ小屋だの、私はモルモット小屋だなんて思っていますけれども、本当に狭いところに居住しているわけです。民間はもちろん民間としての要望があるのですが、皆さんこうやって並んでいる公務員の方々の公務員宿舎というのは、大体どのくらいの広さなんですか。大臣、御存じですか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 私は残念ながら公務員宿舎へ住まったことがありませんので、余り広くないだろうということは考えられるわけでございますが、平米数については承知いたしておりません。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 藤原さんは今公務員宿舎ですか。局長ぐらいになると少し広いところがもらえるそうですが、藤原さんのところはどのくらいですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 いろいろな規格のものがありまして、最近ではかなり広いものもふえてきておるようでございますが、私のところは七十平米そこそこじゃないかというふうに思います。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 平均すればどのくらいですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 正確なデータがなくて恐縮ですが、私が部下等の話をいろいろ聞くところで実感しておりますのは、やはり六十平米台のものが平均じゃないかという気がします。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 多分六十平米以下ですよね、皆さんが住んでいるのは。  日本の場合は何でこの住宅政策がなおざりにされて進まないんだろうということを僕なりに考えてみまして、やはり民間を豊かにしてそれから役人をというのは、これは普通正常な発想です。でも、それをやっていると役人は力が入らないみたいなんですね。自分たちの住宅がこんなに貧しいのに国民の住宅をそんな豊かにできるかという考え方があるかどうかは別にしまして、諸外国から、あなたたちウサギ小屋に住んでいるだろうと言われて、役所同士の交渉のときに日本人の役人がみんなうなずいてしまうのではやはりうまくないと思うのです。だから、二〇〇〇年までに九十平米にしよう、まあ半分という話ですからね。少なくとも役所の公務員住宅は質のいいものをつくればいいじゃないですか、それだけのスペースは東京の中にもあるし。役所の方々が質のいいものに住めば、国民はなぜおれたちの住宅をもう少し豊かにできないのかということを言えますからね。これは冗談の話じゃなくて、私のところに質問とりに来るでしょう。それで、帰ってから皆さん答弁資料つくるのに夜中までかかるわけですね。家へ帰るのが車を使って二時とか三時という場合もあるでしょう。安普請で夜中にふろも入れない。実感としてそうでしょう。やはりこういう住宅はこれから改善をして豊かにしていくということが僕は必要だと思う。何も応援演説しているんじゃないですよ。民間住宅をよくするために僕は言っているのです。自分の一番そばで働いている人たちの住宅環境ぐらいよくするという決意がなければ。国民のところまで伝わってくるメッセージですね、これが必要だと思うのですが、大臣いかがですか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 公務員宿舎につきましては、大蔵省の方で先般その使用状況等について点検が行われたわけでございます。先日その結果が発表をされておると聞いております。今後は、その点検結果を踏まえて、一つは、地価の問題もございますから集約高層化を進めていかなければいけない。また、この中で、今先生も御指摘になりましたけれども、居住空間というものができるだけとれるようなことを今後考えていくべきではないか。それからもう一つ重要なことは、通勤時間の短縮ということが挙げられると思うわけでございます。そういうことによって公務員の宿舎というものが良質、良好な条件が備えられることによって、また公務員の士気も上がってくるもの、このように考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 そこで問題は、私はあえて公務員の住宅の負担のことについては触れなかったのですけれども、やはり広さと適正な負担というのが非常に重要な部分ですね。今、公団あるいは例えば都営とか区営とかいうものがありますけれども、そういうことで公共住宅の供給をしています。この公共住宅の家賃の値上げ問題、あるいは建てかえによって非常に負担がふえるという問題があるのです。当然、住環境の質を改善する、あるいは空間的な余裕を持たすということはだれでも望むところですよ。望むところですが、その負担がとても耐えられない、あるいは近年の異常な地価高騰を背景にした、あるいはそれが影響されるような家賃の値上げということになったのでは、これは住宅政策としてはどうかというぐあいに思うのですね。  まず具体的に、例えば公団の家賃値上げ問題について今現在どうなっているか、あるいはどういう手続をとられているか、お答えいただけますか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 公団の家賃の改定につきましては、総裁の私的諮問機関でございます基本問題懇談会、この中に家賃部会というのを設置されておりますが、そこに居住者の代表の方も二名入っていただきいろいろ議論をしていただきまして、その結果を踏まえながら建設大臣に今回は三月に申請をいたしたところでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 居住者に対する通知とかいうのはどういう方法で行われていますか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 先ほども申しましたように、家賃部会の中に居住者の代表が二名入っておられますが、具体の居住者の方々に対しましてはそれぞれ通知、ビラ等で周知徹底を図る、これも一回でございませんで、何回も段階ごとにお知らせ申し上げるという形でやっております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 きょうも建設の方で集中審議というお話を聞いていますけれども、この公団の家賃値上げについて、事の経過は私は余りよく知らないものですから申しわけないのですが、五年ごとの見直しから三年ということになってきた、これはどういう理由からですか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 いろいろ状況ございますが、例えば五年間と三年間を比べた場合に、これは物騰等によって値上げの幅が決まってくるわけでございます、もちろんそのままということではございませんけれども。そうなりますと、やはり三年ぐらいずつお願いした方が、一気に上がるという観点からするといいのではないかということもございます。それから、民間の賃貸住宅の家賃改定にかかわる通常のやり方も一つの参考になるであろう。さらに、固定資産税の評価がえというのが三年ごとに行われるわけでございますが、そういったものとの平仄を合わせる。いろいろな状況を踏まえまして六十三年のときにルールをつくりました。その中で、従来は五年ごとにやっておったものを、それ以降三年ごとにしようということにしたわけでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 本当はもう少し時間をとってやりとりをしながら中身を詰めたいのですけれども、余り時間がなくなりまして申しわけないのですが、ですから結論的な物の言い方で言いますが、今御説明いただいたように、民間家賃も横目でにらまなければいけない。だけれども、民間の方は土地高騰を背景にしてぼんぼん上がってしまっているわけでしょう。それで、年金生活者や高齢者、所得の少ない人は、例えば今までのアパートに住めないとかそういう状況を来しているわけです。公共住宅ですから、やはり家賃はそういう状況を踏まえて、状況に合わせて上げればいいという話にはなりませんね。  それから、固定資産税の問題ですけれども、固定資産税評価については、皆さん御承知のように都市部については他の地域に比べれば低いんです。だけれども、藤原さんのお話もありましたけれども、先ほどの土地政策という観点からいけば、きちんと正当に土地の保有コストを高めるという方向でいかなければいかぬ、地価税もあるけれども固定資産税のような役割も必要だ、そうなるでしょう。そうすると、公示価格にできる限り固定資産税の評価を合わせて上げていくということになれば、三年後になったら今までの評価方法でいったらもっと家賃を上げなければいけないでしょう。だから、六十三年に家賃の決定についてのルールを変えたということだけれども、こういう情勢を踏まえたらもう一度検討し直す必要があるんじゃないですか。いかがですか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 先ほどお答え申し上げました中で民間云々の話を私申し上げましたが、それは五年、三年の話に関連してストレートに申し上げたということでございます。  それから、今の固定資産税評価額、これをどんどん実勢に近づけていこうという努力も一方でなされている、実勢といいますか公示価格、そういうことがある場合にどうなんだということでございますが、我々が家賃改定の際に算定しますときには、今の公的な評価の中で一番低い固定資産税評価額を使っているということがございます。それが仮に将来かなり事情が変わってくるというような場合がございますれば、それはそのときにまた今のルールについていろいろ議論をしなければならぬということになると思いますが、少なくとも現時点においてはそういう必要はないだろうというふうに考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 そういう公共住宅を考えた場合に、家賃の負担というのが非常に重要な部分ですね。所得に占める家賃の負担、先ほど言いましたように適正な水準、地価の適正な水準という一つの表現の仕方があり、あるいは住宅価格の適正な水準、家賃の所得に占める適正な水準というのは公団としてはどのように考えていらっしゃるのか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 公団として適正水準をどう考えるか、これはなかなかストレートに申し上げるのは難しいだろうと思います。といいますのは、住宅宅地審議会等でいろいろ御議論があり、かつそういったものから今の六期五計も出てきているわけですから、我々はそういうものを前提としながら、いわゆる実施機関として住宅政策の推進の一翼を担うという立場だと思います。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 それでは建設省に伺いますけれども、これは政府の姿勢として必要なんですね。つまり国民にどういう負担で良質な住宅に住まわせるかということは、公団は実施機関ですから、それに対して政治的な姿勢というのは政府が本来持つべきものですね。そういうことで言いますと、ただ一律に今のように家賃を上げる、もちろん生活保護だとか高齢者だとかという幾つかの配慮はありますよ。配慮はありますけれども、普通のサラリーマンなどでも所得割合で二割を超えてしまったらやはりきついですよね。あるいはもっと言えば、僕はこの家賃というものは一〇%以内ぐらいに抑えるべきだというぐあいに思うのですが、政府としてはその辺はどんなふうに考えているのか。それから所得の、それぞれの家計の事情というものをもう少しきめ細かく配慮できないものか、いかがですか。

五十嵐健之建設省住宅局住宅政策課長

○五十嵐説明員 お答え申し上げます。  その件につきましては、住宅宅地審議会でいろいろかつて議論があったところでございます。そこで、住宅宅地審議会の議論といたしましては、世帯規模あるいは所得の階層によっていろいろあるけれども、例えば四人世帯で第一分位、一番所得の低い方でありますけれども、その方につきましては一五%くらい、それからあと、それぞれの世帯規模あるいは所得の階層によってそれを上げたり下げたりというような考え方になっております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 公団の住宅あるいは公共住宅については、一般的な所得分布で物を考えるのではなくて、今現実に公団に住んでいる方をきちんと分析をして、そういう方々が今どういう状況になっているのかということが私は必要だと思うのですね。例えば、そういう意味での作業というのはされていますか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 御案内だと思いますが、公団は既に七十万近いストックを持っておりまして、さらに毎年新規の住宅を供給しておるわけでございます。例えば平成二年度の状況で申し上げますと、新規の住宅につきましては中堅勤労者の所得の二〇%弱というふうになっておりますが、ストック全体をなべて見ますと、かなりその負担率は下がるということでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 私の地域の高島平団地でいろいろ調べてみますと、実際の居住者は六百五、六十万以下の所得の人たちが七三%を占めるのですね。しかも、だんだん高齢化しています。その高齢化している状況の中で、家賃がそれこそ三年ごとに改定されてどんどん上がっていく、あるいは建てかえ問題があれば一気に上がるということになりますと、まさにこれは住宅費の負担が非常に重くなっていくわけですね。こういったところについての配慮というのは公団で考えるのですか、建設省で考えるのですか。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 御指摘の建てかえ問題あるいは家賃改定につきまして、おっしゃるような点に関しまして、公団としましても公団の果たすべき役割の中でできる限りのことを対応していこうということでありまして、例えば建てかえでございますと、我々通常十項目と言っておりますが、いろいろな施策をやっておりますし、その中で、特に一定の所得以下の方あるいは一定の年齢以上で一定の所得以下の方、そういう方々に対しましては特別な措置を講じておるところでございますし、それから家賃改定の場合につきましても同様の特別な措置を講じておるところでございます。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 建てかえ問題で、公社などの建てかえ、これは公団から実は実態の話を聞きながら、建設省にどういう指導方針でやっていくかということを伺おうと思ったのですが、建てかえということになりますと、当然長い間住んできた住民に対する配慮はどうしても必要ですね。しかも、その人たちがさらにそこに引き続き住みたいということになりましたら、やはりその場合の負担という問題がどうしても出てくるわけですね。こういったことについて、建設省はどういう指導方針で当たられているか。

小川忠男建設省住宅局民間住宅課長

○小川説明員 公社につきましては、今まで十三万戸くらい賃貸住宅を建設し、管理いたしております。そのうち、具体的に建てかえを行った団地というのは、実は神奈川県下で一公社だけでございます。今お尋ねの東京都内につきましては、具体的に幾つか構想は出ておりますが、現実の話としてはまだ固まっていないということでございます。ただ神奈川の公社の例を見ましても、あるいは公団でおやりになっている例を見ましても、家賃の減額措置というふうなことを現実問題として採用されておりますので、東京都内におきましても具体化した段階においては、そういうふうな例を参考にしながら検討していく、御協力を求める、こういうふうなことになるのではないかと考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 もう時間がありませんので余り全部質問してもどうかと思うのですが、一つは、今の建てかえの場合の住民に対する配慮、一方的な通告でやるなどということはもちろんないでしょうけれども、そういうことについての配慮と、それから家賃についての配慮。家賃は何も建てかえだけの話じゃない。公共住宅としての使命ということをもう一度きちっと考えてもらいたい。  それからもう一つは、かつて大分前に建てた住宅ですから、駐車場の問題が非常に手狭になっていて、私が聞いている例えば高島平団地などでも、七千七百四十一世帯のところに千台の駐車場しか準備していない。今大体六百台からそれ以上の駐車場待ちがあるのですね。年に三十台しかあきができない。一番最後の人が入るのは二十年かかる。これではどうにもならぬわけですね、そのときにはまた車の保有台数もふえるし。だから、路上駐車もたくさんある。駐車場の問題は、景観上の問題あるいは緑の問題とかいろいろありますけれども、これは公団もそうだし、建設省としても駐車場問題については少し積極的に考える必要があるのではないか。駐車場も、ただむき出しの駐車場じゃなくて、できれば地下駐車場で景観に配慮した形でやる。そのことについてはどうなっているか。  あともう一点だけ、固定資産税評価ですね。これは、土地の保有コストを考えれば、これから先、公示価格に近づける努力を当然していかなければいけないのですが、それを一律にやると、これは東京でもそうですし、あるいは例えば地価の上がっちゃったところについては住民の追い出し税になってしまう可能性があるのですね。そこから悲鳴が上がってくる。そうするとどうするか。  やはり方法としては、暫定的な方法でも僕はいいと思うのですが、住宅と例えば業務ビル、商業ビルとなれば収益性の高いところと、今度はあるとき容積率いっぱいの建物が隣に建ったら、その隣の地価が上がって固定資産税が途端に上がってしまうというのはまずいと思うのですね。そうすると、用途に分けた税率のあり方をもうこの時代には考えてもいいのじゃないかということなども、これは具体的な提案として申し上げますが、例えばそういうことを検討できるかどうか。そうすれば、固定資産税を実勢価格に上げて、つまり保有コストを高める。とりわけ企業の土地保有という方向へどんどん傾斜して、しかも近年の土地保有の半分が利用目的なしなどという話は、まさに土地神話のもたらしたものでありますけれども、これは看過できない話ですから、そうすると、住んでいる人にインパクトを与えないで、まさに企業に対する保有コストを上げるということではそういう方法もあるのではないかなというぐあいに思うのですが、今の三点についてお答えいただいて、質問を終わります。

渡辺尚住宅・都市整備公団理事

○渡辺参考人 それでは、私からは公団の賃貸住宅の駐車場の問題を申し上げます。  ごく簡単に申し上げますので意を尽くせないかもしれませんが、毎年毎年かなりの量の増設をやっております。それでもなかなか追いつかないというのが実情でございます。何とか五〇%台くらいまでに持っていきたいと考えておるわけでございます。  それから、地下駐車場というお話がございましたが、これはコストの問題がございますので、利用料金が幾らになるか、どうしてもそういうものとの兼ね合いで考えていかなければならない問題だと思っております。

五十嵐健之建設省住宅局住宅政策課長

○五十嵐説明員 御指摘の固定資産税の方法につきましては、私どもの所管でありませんのでそのままお答えするわけにいきませんが、昨年都市計画法、建築基準法の改正がございまして改正していただいたところでございますが、ここでは、先生おっしゃるような住宅と業務ビルとの合築と申しますか複合化と申しますか、そういうことを進めるために用途別容積型地区計画制度というのをつくっていただいたところでございます。この場合には、従前の考え方でまいりますと容積率は一律ということになるわけでありますが、公共施設の負担等を勘案いたしまして、住宅の場合には通常の、つまり業務ビル等に対する容積率の一・五倍までサービスするというような制度も設けられたところでございます。そういったような私どもの方で対応できる制度を御活用いただきまして、先生おっしゃるような方向に町づくりとして進んでいくのではないかと考えております。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 平成六年度以降の固定資産税の土地の評価がえにおきましては、地価公示価格の一定割合を目指しまして評価の均衡化、適正化を図ることにしておるわけですけれども、その際に税負担が急激に増加することのないように、御指摘のございました特に個人の住宅用地につきましては、その適切な負担調整措置を講ずる必要があると考えておるわけです。一つには、現在も二百平方メートル以下の住宅用地につきましてはその四分の一に、またそれを超える住宅用地につきましては二分の一に負担を軽減しておりますけれども、これについてさらにどう考えるのか。あるいは急激に評価に基づいた課税を行うのではなくてなだらかに段階的に負担を上げていく、それを現在五年でやっておりますけれども、これをさらに延長する必要があるのかないのか、それらにつきまして、適切な負担のあり方について今後十分検討したいというふうに考えております。

渋谷修日本社会党・護憲共同

○渋谷委員 建設の方で集中審議があるのに渡辺参考人には大変申しわけありませんでした。ありがとうございました。  以上申し上げて、私の質問を終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 小野信一君。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 最初に、地価の今後の見通しについてお尋ねをいたします。  国土庁は、去る三月二十六日に発表した地価公示価格の全国的な概観についてこう言っております。「昨年前半までは、まだ、上昇傾向がみられるところが多く、名古屋圏や地方都市の一部等では高い変動率を示した地域もみられたものの、後半に入ると、地方圏の一部等を除き地価上昇はほとんど止まり、横ばい又は地域によって下落に転じたところが出始め、秋以降次第にこの傾向を示すところが多くなった。」分析はこのとおりだと思うのですが、今後の地価の動向について国土庁はどのような見通しをお持ちになっておりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 今先生が読み上げてくださったような傾向で年明け後も引き続き動いているというふうに理解しております。しかしながら、地価につきましては依然として強含みのところもかなりございます。例えば地方圏では、北海道で函館あるいは千歳の周辺、東北でも郡山のあたり、三大都市圏では三大都市圏の周辺地域でまだかなり上昇を続けているところもございます。その他、岡山とか高松、そういったところも懸念されるところであります。そういう意味でまだ予断を許さない状況であるというふうに考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 予断は許さない状況だ、それはいいのですが、地価の傾向は下がる傾向にあるのですか、それとも横ばいの傾向なんですか、それとも条件がそろうとまた上昇するという潜在的な要素を持っておるのですか、それが第一点。それからもう一つは、この現在の状況をつくり出した要因とはどういう原因だとお思いになりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 一昨年極端な上昇を示しました大阪圏の各府県では昨年の夏以降下落を見ておりまして、特に十月以降十二月までの三カ月の短期動向を見ますと、五%前後下落しておるところが多い状況であります。東京圏では大体上昇が秋以降は全くとまっておりますけれども、東京都や神奈川県ではわずかながらこの三カ月短期動向では下落しております。そういう状況が大阪圏等では続いておると思います。ただ、地方圏では完全にとまったというわけではございませんでして、上昇が鈍化し、その傾向が続いておる。しかし、先ほど申しましたように地域によってはまだまだもう少し見きわめないと何とも言えない、そういうふうな地域もあるわけでございます。  なお、全般的に鎮静化の傾向にあると申し上げておるわけですけれども、その要因といたしましては、一つには平成元年の半ばから金融が引き締め基調に来ておりますし、また昨年の四月以降総量抑制を行っております。この金融対策が一つ効果をあらわしてきているのじゃないかと思います。  それと、監視区域の運用につきましても、去年六月あたりから各地方圏でも非常に積極的な活用を行ってきております。加えて、いろいろな土地対策も徐々に浸透してきておると思いますので、そういう効果、さらには昨年の夏以降、地価税を初めとする土地税制論議がマスコミ等で盛んに行われておりまして、そういったアナウンスメント効果も市場を冷え込ませるための一つの原因になっておるのじゃないか、そういうふうに見ておるところでございます。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 これは全体として傾向的下落、こう見てよろしゅうございますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 現在のところは秋以降の状況は続いておるとは思いますが、しかし、経済金融情勢が変わればこれはどうなるか、我々明確に将来を予測するのは非常に危険だというふうに考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 私は、傾向的下落あるいはバブルが崩壊した、こういう見方は早計ではないだろうか、こういう考えを持っております。その理由の第一は、地価が全体的に安定し、一部下落しているのは、土地の供給が上昇して需給が緩んだためではなくて、需要の減少と現在の価格での売り惜しみがこの要因ではないか、こう考えるからであります。ですから、他の条件が変わりますとまた価格上昇として表面化するのではないか、こう考えるからであります。  それから第二に、不動産業の倒産は激増をいたしております。ナナトミ、共和、青山ビル、オギサカのような負債総額が一千億円を超える大型倒産もふえておりますけれども、これだけの不動産業が倒産しているにもかかわらず土地の投げ売りがない。これがやはり不安な条件であります。要するに地価の一時的安定、下落傾向というのは金融政策によるものではないか。それが主たる要因でありますから、強力な金融政策に依存した地価対策は、緊急避難対策としてはいいですけれども、恒久的な対策としては危険を含む要素が大きい、私はこう考えるからでございます。私の判断はいかがでしょう。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 今先生がお述べになったような現状認識、判断、私どもの認識と基本的には同じだというふうに感じながらお聞きした次第であります。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 大臣の所信表明を読みましても、「国土の均衡ある発展」こういう言葉が出てまいります。国土庁の設置法を見ますと、第三条「任務」「国土庁は、国土を適正に利用することにより健康で文化的な生活環境の確保と国土の均衡ある発展を図り、」云々と、こう書いてあります。そうすると「国土の均衡ある発展」とはどんな条件が満たされたときに「均衡ある発展」と言うのでしょうか。あるいは均衡させなければならない条件とはどんなものなんでしょうか、御意見をお聞かせ願いたいと思います。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○長瀬政府委員 ただいま先生から御指摘賜りましたように、「国土の均衡ある発展」これは国土政策、国土計画の最大の眼目である、このように認識をいたしております。  しからば、国土の均衡ある発展の意味、内容とはいかなるものか、このようなお尋ねを賜ったわけでございますけれども、もとよりその内容は時代の変化とともに変わっていくという面があることは否定できないといたしましても、少なくとも一つには、特定の地域への人口なりあるいは経済、文化、生活、そういった諸機能の過度の集中、あるいは国土の利用の過度の偏在、そういったものがなく、国土の自然条件等に応じまして有効に利用されているということがあろうかと思い ますし、さらには、そのような中におきまして各地域の多様性と個性というものが生かされ、活力ある状況が生み出されていくということがあろうかと思います。そして、これら全体を通じまして、国土、日本列島全体がその中で適切な機能分担と相互の連携が保たれていく、こういうことがあろうかと思います。  そのほかにも幾つかの点があろうかと思いますけれども、こういったことを念頭に置きながら国土の均衡ある発展ということを考えているところでございます。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 私は、集中しても混乱がなければ、それは許されるべき問題じゃないのかと考えておるのです。国土の均衡ある発展の最大の要素は所得の均衡ではないか。要するに、過度に集中するのは余りにも所得に差があるから集中するのだろう。したがって、所得の均衡が国土の均衡の最大の要因。そのことを通して人口は分散するであろうし、集中しないだろう、私はそう考えますけれども、いかがですか。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○長瀬政府委員 ただいま先生から御指摘賜りましたように、昭和三十年代以来、国土政策の大きな課題として過密と過疎と格差ということが取り上げられてまいりました。そのような意味合いにおきまして、格差を是正するということが国土の均衡ある発展の重要な側面であること、私も御指摘のとおりと考えております。  その場合に格差とは何か、こういう議論になってまいりますと、所得あるいはさまざまな生活の面での格差、こういうことになってくるわけでありますので、定量的に明確にとらえ得る面とそうではない面とがあるわけでありますけれども、国土全体を通じまして格差が是正される状態、そして各地域において快適で豊かな生活が実現できる状態ということが、いわば均衡ある国土というものを考える上での大変重要な面だという御指摘のとおりと考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 大臣、新聞報道によりますと、アメリカの政府から日本の政府に対して、今度の地価税法案は税率が低い、基礎控除が高過ぎる、したがって地価の抑制効果が小さい、早期に見直しを求めてきた、こう報道しております。しかも、五月二十一日、二十二日に行われる日米構造協議の第三回フォローアップ協議会でこれを文章化する、こう報じられておりますけれども、これは第一に、事実ですか、もしこれが事実であるとすれば、大臣はこの問題にどのように対処するお考えですか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 先生御指摘の新聞報道によるようなアメリカからの地価税の見直し要求は、私は承知をいたしておりません。  昨年六月の日米構造協議最終報告の日本側措置においては、土地税制について、一つ目は、保有、譲渡、取得の各段階における土地税制の総合的な見直しの実施、二つ目は、大都市地域の市街化区域内農地に関する課税の見直し、三つ目は、低・未利用地にかかわる特別土地保有税の見直し、四つ目は、土地にかかわる相続税評価の適正化、均衡化、それから五つ目に、固定資産税評価の適正化、均衡化及び基準地等にかかわる路線価の公開が言及されておりますが、今回の土地税制改革にはこれらがすべて含まれておると理解をいたしております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 私は、新聞がうそを書いているとも思いませんし、事実だとも思わないのですが、しかし、こういう要求がアメリカから出てくる可能性は十分あると思うのです。その場合に大臣はどういう対処の仕方をしなければならないとお考えになりますか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 先ほど来既に御論議をいただいておりますように、日米構造協議はともかくといたしまして、土地対策、特に地価対策については諸般の施策が今出そろったところでございます。私どもといたしましては、このことを着実に実施することによって、もしそういう問題が日米間にあるとするならばその問題は解決ができるものだ、このように承知をいたしております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 土地局長にお尋ねいたしますけれども、土地問題の解決という言葉が非常に多く出てまいるのですが、何を解決したときに土地問題というのは解決したと言えるのでしょうか、どういう状態になれば土地問題は解決したと言えるのでしょうか、局長のお考えをお聞かせ願いたいと思うのです。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 一つには、地価の上昇に伴う社会経済的な問題といたしましては、何といっても国民の住宅取得難が大きな問題だと思います。二つ目には、社会資本整備、これから四百三十兆円を二十一世紀に向けて整備していかなければならないのですが、それが円滑に行えるような条件を整えること。さらには、格差拡大の中で勤労者の勤労意欲あるいは経済活力の低下といったことが懸念されるわけでありますが、そういうふうな状況を引き起こさないような地価の安定。さらにまた、高水準に達した地価については適正水準まで是正する、こういうふうなことが実現されたときに初めて土地問題はおおむね解決したと言えるのじゃないかと思います。  もちろん、その中で土地利用計画、地域に応じた適正な土地利用を実現するという課題もございます。これにつきましても、これは長い目で見た努力、取り組みが必要だと思いますけれども、そういうふうなことが着々と進む、そういう基盤が整った、条件が整備された、こういうことかなというふうに考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 私は、土地問題の解決とは土地が高度に利用されたとき解決したと、価格は需要と供給の関係でありますから、高度に利用してなおかつ高い場合もあるだろう。私は最終目標は土地の高度利用であると考えていることをまず申し上げておきたいと思います。  大臣、大臣の愛媛県と東京都の地価を比較いたしてみました。これは昭和五十九年、一九八四年の宅地だけであります。愛媛は、総宅地額は六兆五千百七十三億円であります。人口百五十三万人で計算しますと、一人当たり四百二十五万円の資産を持っているという計算になります。東京は、百五十三兆七千百八十三億円、一人当たり千三百万円の宅地資産を持っておる計算になります。それを昭和六十二年、一九八七年で見ますと、愛媛は七兆五千五百四十五億円、四百九十三万円になりまして、一人当たり三年間で六十七万円の資産増になっております。東京は五百二十三兆七千八百四十億円、一人当たり四千四百三十八万円であります。したがって、一人当たり三千百三十五万円の増になります。昭和五十九年ですと、愛媛と東京は一対三の資産格差でありました。ところが、六十二年になりますと一対十になってしまいました。この三年間の増加率は、実に愛媛一に対して東京は四十六倍資産増になっております。  私は、他の条件がすべて同じだとしても、この資産格差は必ず経済格差、所得格差あるいは文化格差となってあらわれてくるだろう、こう思います。したがって、この資産格差を解消しないと、国土の均衡ある発展、文化の発展、そんなことを言ったって格差が拡大するばかりではないだろうか、私はこういう感じがいたします。どうしてこの資産格差、所得格差を解消していくのだろうか。もちろん十年や二十年でこの格差が解消できると私は思っていませんけれども、少なくとも三十年後なり五十年後には国土の均衡ある発展という目的を達成させるためには、これから国土庁はどういう役目を、責任をきちっと果たしていこうとするのか、御意見をお聞かせ願いたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 愛媛と東京とを比較して、ただいま委員からかなり詳しい御指摘があったわけであります。まさにその資産格差というのは、これは生活格差もつくり上げておるわけでございまして、先ほど来お話に出ておりますように、均衡ある国土の発展を期していくということの一番大事な問題点として取り組まなければいけない極めて重要な課題である、このように認識をいたしておるわけでございます。  そこで、御質問の二十年、三十年後の日本の国土をどのようにつくり上げていこうとするのかということでございますが、まことに平たい言葉で恐縮でございますけれども、現在さらに将来、二十一世紀を展望いたしまして、国土づくりの理念として三つのことを私は考えております。一つは、どこに住んでも、どなたでも、楽しく住みよい生活のできる国土をつくっていかなければいけない。それから二つ目は、豊かで働きがいのある国土をつくっていかなければいけない。それから三つ目は、それぞれ美しい人情や文化を地域は持っておるわけでございますが、そういうものが魅力と誇りの持てる国土をつくっていかなければいけない、こういうことを考えておるわけであります。  そういうことを目標といたしまして、四全総におきましても、御承知のように東京一極集中を是正して多極分散型の国土を形成していこうということが基本的な目標に掲げられておるわけでございます。さらに、それらを進めていきますためには、何といっても当面国でやらなければいけないことは、高速交通の時代に入ってまいりますから、この高速交通網というものをどう整備していくかということが大変大事なことになってまいります。例えば高規格幹線道路一万四千キロメートル、今四全総の中で位置づけられておるわけでございますけれども、このことを軸にいたしまして、そして各地域、生活に密着した地方道に至るまで道路網を整備していかなければいけないであろう。あわせて情報、通信、そういうものを、いわゆる国土形成の基盤になるものを現在進めておるわけでございますが、これをさらにひとつ積極的に進めて、先ほど冒頭に申し上げましたような国をつくっていきたい、このように思っております。  そういうことをやってまいりますと、それぞれの地域の特色や機能を有する多くの極が発生をいたすわけでございますから、その極につながる地方というものが生まれてくるわけでございまして、都市はもちろんでございますけれども、農山漁村と一体になった国土形成をやっていこうというのが二十一世紀に向かっての日本の国土政策の目標ではなかろうか、このように考えておるわけであります。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 長官の任務として、国土庁設置法の第五条第三項に「長官は、特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、国土に関する行政の総合的推進に係る重要事項について勧告し、及びその勧告に基づいてとつた措置について報告を求めることができる。」こう書いてあります。国土庁はこの法律に基づいて、国土の発展のためにこれはぜひ早急にやらなければならない、対策を立てなければならないと考えた事項について、他の長に対してこのような法律に基づいた報告を求めたり勧告をした事実は今までにございますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 私の方から土地関係だけに限定して申し上げさせていただきますが、土地問題に関しましては、この国土庁設置法五条に基づく勧告というのは恐らく今まで全庁的にしたことはないと思います。しかし、こういう設置法に定められた権限を背景にいろいろ各省庁から資料、報告等を求めてきております。  また、この勧告権は十分承知しておりまして、例えば内閣総理大臣が主催する土地対策関係閣僚会議も、実質的な事務は土地対策担当大臣でもあります国土庁長官がつかさどっておるところでございまして、こういう閣僚会議で実質的には関係省庁に対する調整というのが十分行われておりますので、こういう勧告権限を現実に行使するまでもなく、現在のところ調整はうまく進んでいるのじゃないか、そういうふうに考えております。

長瀬要石国土庁計画・調整局長

○長瀬政府委員 ただいま土地局長から御答弁申し上げたとおりでございますが、一点だけそれに補足をさせていただきます。  私ども四全総の策定、推進、こういう立場に立っております関係から一言だけつけ加えさせていただきますと、この四全総の推進ということを全省庁挙げていたしますために、関係省庁の局長から成ります四全総推進連絡会議というものを設けまして、四全総の適切、円滑な実施、推進を図るべく連絡調整を行っているところでございますが、このような連絡体制の背景にありますものは、先生御指摘の国土庁設置法に基づきます勧告権、こういうようなものもあるわけでありまして、そういうことを踏まえながら、十分関係省庁との連携を図って国土庁の任務を遂行してまいりたい、このように考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 土地の高騰、これは国民にとって余りにも大きい犠牲が払われました。昭和三十九年前後、オリンピックブームによって地価が高騰いたしました。二度目は日本列島改造論、四十九年から始まりました。そして三度目、五十九年、円高差益によるあるいは規制緩和に伴った土地の高騰がありました。三度、十年周期で間違いなく襲ってまいりました。このような、国民に大きな犠牲を強いることが予想されたにもかかわらず、何ら手を打つことなく、三度の地価の暴騰に私ども見舞われました。こう考えてみますと、私はやはり、勧告するしないとは別にいたしまして、国土庁なり政府というものは大きな責任を感じなければならないだろう、こう思います。  四度目、いろいろな識者がまた地価の高騰があるのじゃないだろうか、こう言っております。四度目、同じような地価の高騰があったならば、これは、政治家として国会議員の席に私どもも末席を汚しておりますけれども、国民に何とおわびしたらいいだろうか、こういう大変な責任を今痛感するわけですけれども、四たび地価の高騰は絶対起こさない、そのためには法律に基づいたあらゆる権限を活用して国土庁がリードする、それぐらいの意気込みがなければならないんじゃないだろうか、そういう感じがするものですから、大臣の所見、決意をお伺いしておきます。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 過去三回にわたりまして地価高騰を引き起こし、特に今回の東京圏における地価の異常な値上がりというものに対しましては、所管庁といたしまして大変責任を感じておるところでございます。  また、御指摘にございました二度と再び起こる可能性を持っておるこの地価の問題につきましては、毅然たる態度で法律にのっとってリーダーシップを発揮せよ、こういう激励をいただいたわけでございますが、私はその責任を痛感いたしておりまして、今後関係省庁とよく調整をしながら、むしろ一歩国土庁が踏み出しまして、そして二度と再び地価高騰を引き起こすようなことのないように努力を払っていきたい、こういう決意でおるわけでございます。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 一層の御精進をお願いいたしておきます。  大臣の所信表明の中に、「今後、総量規制がタイミングを逸することなく効果的に発動される仕組みを創設することとしております。」こう書いてありますけれども、これは具体的にどういう仕組みをお考えになっておるのですか。また、「総量規制がタイミングを逸することなく」というものは、どういう条件がそろったときに発動するのでしょうか、その辺の仕組みと内容につきましてお尋ねをいたします。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 私は、今回の地価高騰が起こった理由はいろいろあると考えております。しかし、その中でも特に感じておりますのは、金融緩和や過剰流動資金というものが土地に流れ込んでしまった、このことは否定することのできない事実であろう、このように考えておるわけでございます。  今御指摘になった問題につきましては、具体論に入ってまいりますので、局長の方からお答えをさせます。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 総量規制につきましては、先ほど来お話に出ておりますように地価の動向がなお予断を許さない状況でございますので、当面継続して実施する必要があると考えておりますが閣議決定しております要綱におきましても、今後の問題につきましては「総量規制が実施されていない間においても、金融機関の業種別融資状況をみながら、土地関連融資が急増し、地価高騰の恐れが生じた場合に、総量規制がタイミングを逸することなく効果的に発動される仕組みを創設する。」必要がある、そう言っております。  なお、具体的な仕組みにつきましては、現在所管省において鋭意検討が進められておると理解しておりますが、今回の総量規制とその効果、そういった点も十分配慮しながら詰めの作業が行われておるというふうに理解しております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 大臣の所信表明の中に「効果的に発動される仕組みを創設する」、こう書いてあるのは、これは国土庁が主導権をとって仕組みをつくるという意味じゃないのでしょうか。他の省庁がつくるというものであるとすれば、大臣の所信表明の中に入ってくるはずがないような気もいたしますけれども、いかがです。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 土地対策担当大臣でもあります国土庁長官の所信といたしまして、土地対策全般にわたって今後の方針を述べさせていただくというのはお許しをいただけるのじゃないか、むしろそういう積極的な姿勢で臨んだ方がいいのじゃないかというふうに考えておるところであります。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 どこがリードするかは別にいたしまして、早急にその仕組みをつくっていただいて、次の過ちを二度と繰り返さないような対策を十分立てておっていただきたいと思います。  また、こうも書いております。「地価公示等につきましては、引き続きその改善に努めてまいります。」こういう言葉が出てくるというのは、地価公示等に問題点があるからだと思いますが、国土庁が考える地価公示の制度の問題点とはどういうものだとお考えになりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 お答えいたします。  地価公示制度につきましては、公示法に規定されておりますように、取引事例比較法による比準価格、収益還元法による収益価格、原価法、こういった三つの方法を勘案して決めるということになっておりますが、一方、地価公示は、一般の土地取引の指標となる、あるいは公共用地を取得する際の規準として活用される役割を担っておりますので、どうしてもその三つのうち、取引事例比較法を重視した評価方法になりがちでありまして、審議会でも、この方法では地価高騰の追認になるのではないか、そういう御意見も提起されたところであります。そういう批判にもこたえるために、私どもとしては、できるだけ取引事例を使うといたしましても、投機的取引事例を徹底的に排除していく、それと、厳密な市場分析を行うことによりまして、できる限り直近の市場動向を正確に反映した内容とすること、また、地域によっては収益還元価格の平均値を出しまして、取引価格に対して警鐘を発する、そういったことをやっていきたいと思っております。  そういう趣旨で新しい不動産鑑定評価基準の改定も行ったところでありまして、既に平成三年地価公示では、この新基準によって地価公示を実施したところでございますが、こういう方針で地価公示の一層の公正を確保してまいりたい、そういうふうに考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 次に、当面の土地問題の最重要課題として、土地政策推進要綱などから考えてみまして、第一は、勤労者が住宅を確保し得る適正な水準まで地価を下げること、二つ目に、二度と地価高騰を起こさない制度的枠組みを築き上げること、私は、この二つが最重要課題ではないのか、こう思います。  第一の、適正な水準まで地価を下げる、先ほど渋谷議員の質問もありましたけれども、この目標は、ある識者は昭和五十九年度前後、一九八四年前後、今回の地価高騰の前の水準まで戻すことが当面の目標ではないか、こう言っておりますけれども、この目標を国土庁は適正な水準とお考えになるのでしょうか。もしそれが適正な水準だとすれば、その価格まで何年ぐらいで下げたい、こういう希望あるいは決意をお持ちなんでしょうか。  二番目の、地価高騰を起こさないための制度的な枠組み、これは具体的にどのようなことをお考えになりますか。この制度的な枠組みは、政府の審議会の中でも答申になっているはずでございます。できれば、そのような制度的なものが国民の前に明らかになれば初めて国民の方も納得するのではないか、こう思いますけれども、いかがでしょう。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 まず、地価水準でございますが、御指摘の五十九年、六十年、言いかえれば今回の地価高騰が始まるか始まらないかの時期の地価水準というのは、住宅地について見ますと、東京圏でも年収の五倍そこそこの水準だったと理解しております。今やそれが八倍になっておるわけでございますから、この八倍を五倍程度にまでは引き下げなければならないというのが私どもの希望でありますので、先生がおっしゃるような水準にまでバランスを回復する、そういうことが必要だと考えております。  いつまでという御指摘でございますが、これは大変難しいと思います。しかし私は、これはそう十年も先の話ではいけないんだと考えております。できるだけ早くそういうバランスを回復することが必要だと思います。さらに、先ほど来話題になっておりますように、住宅政策としては、二十一世紀初頭に半数の世帯が誘導居住水準を確保することを目標としているわけですから、住宅政策との整合から考えましても、二十一世紀初頭には半数の世帯がそれぐらいの住宅を年収の五倍程度で持てる、それが一つの目標たり得るのでしょうから、現実に現在供給されている住宅はそれより水準も低いわけですから、もっと早くそういうバランスは確保されなければならないのだろうと思っております。  それと、制度的枠組みでございますが、これはやはり土地神話を打破すること。土地神話は、土地を持っていればもうかる、損をしない、そういうふうな国民意識に支えられて形成されておるわけでございますから、土地の資産としての有利性を縮減していくということがやはり非常に重要だと思います。それと、土地基本法の理念にもうたわれておりますように、土地は所有するよりも利用されるべきだ、特に公共福祉の観点からそういう視点が必要だということであります。また、土地は投機的取引の対象にされてはならない、そういうことでございますので、投機を排除するような仕組みもこの制度的枠組みの一環かというふうに考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 大蔵委員会で鎭西土地局次長ですか、少し話したのですけれども、彼は、数年で年収の五倍ぐらいの住宅取得の価格にしたい。数年とは何年ですか、そうしたら、なかなか言いませんでしたけれども、ほかの人たちが二、三年と言ったら笑っておりましたけれども、二、三年では無理でしょう。私は、少なくとも五年以内にその目的が達せられないのか、こういう話をしておきましたけれども、明確な答弁はなかったのですが、肯定的なニュアンスでありました。  改めて局長、そのような五年以内で少なくとも年収の五倍で戸建てが買えるような、あるいはマンションが買えるような地価に下げるという目標を明らかにして、国民の前に提示して努力する、そういう決意はないものでしょうか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 御指摘の線に沿って我々も懸命の努力をしたいと思っております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 そこで、地価税法の成立が単独立法で地価を急激に下げるなどということは私は思っておりませんけれども、しかしやはり余りにも税率が低かったのではないか、こういう感は否めません。  そこで地価税を、現行税制のままで推移した場合と比べて、導入後九年間で地価を七・八%下げる効果がある、三菱総合研究所が昨年末、東京二十三区と横浜、川崎両市を対象にした新鋭の政策効果を発表いたしております。地価がこの五、六年で三倍も上がっておることを考えますと、とてもこの税率は有効だとは言いがたい、私はそう思います。したがって施行を八カ月後に控えておる現在、この地価税法の効果とその税率について大臣の御感想をお聞かせ願いたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 確かに税率につきましては御議論を聞かせていただいておるところでございます が、私は、土地税制を考える場合に地価税のみで物を考えていくということはいかがなものであるだろうか。既に固定資産税の評価の均衡化等についても手をつけられつつございますし、平成六年ではおおよそこの程度まで下げていこうということも言われておるわけでございます。また、従来からございました特別土地保有税の強化も図られようといたしております。そして、特に市街化区域内の農地課税の問題も持ち上がっております。  もう一つ大事なことは、よく言われます譲渡益課税の問題でございますが、このことについても強化をしていこう、こういうことが言われておるわけでございまして、お言葉を返すようでございますけれども、むしろ地価税の税率論だけで物を考えずに、ただいま申し上げました土地にかかわる税制全般についての効果というものを考えた場合に、私はかなりな役割を果たしていくのではないか、このような理解を持っておるところでございます。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 最後に、ことしの土地白書、平成元年度中のものだと思うのですが、その中で指摘しているのは、土地の総取引金額五十二兆円、五年前の二・三倍、企業の土地購入金額四・七倍、保有する未利用地の約七割は利用計画なし、土地の利用価格から計算した収益価格は商業、オフィス地域で公示価格の八割程度、周辺では五ないし六割、こういう発表から考えるときに、土地問題の一つの大きなポイントは、この企業の土地購入、そして利用計画なしに所有しているというこの問題を指摘することができると思います。これは土地白書が明らかにしておるわけですから、これに対して大臣はどのような御感想を持ち、どうしなければならないとお考えになりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 先般公表させていただきました土地白書では、御指摘のような内容を盛り込んでおりまして、企業の土地の所有あるいは取引、いずれの面で見ましても、この地価上昇過程で徐々にウエートが高まっております。特に上昇幅が著しい大都市地域での企業の土地保有がふえておるところでございます。  企業保有地につきまして別途私どもがアンケート調査した結果によりますと、事業用土地の一部につきまして未利用なものがございます。またその未利用土地について、将来とも利用計画がないんだ、立てていないんだ、そういうふうな土地がかなり高いウエートに達しておりますので、やはりこういう遊休地の存在ということは、非常に土地対策上も問題にすべきだと考えております。  そこで、特に需給が逼迫しております大都市地域では、まずそういった遊休土地をより的確に実態把握する必要があると思います。一部首都圏等では私どもも努力しておりますが、さらにその実態究明を進めていきたいというふうに考えております。それと、従来から国土利用計画法に基づく遊休土地制度の運用を行ってきておりますが、今後ともこの的確な活用を図っていきたいと考えておりますし、税制面におきましても、今回の見直しによりまして特別土地保有税が強化されておりますし、都市計画上の遊休土地転換利用促進地区とリンクしたいわゆる遊休地課税の創設も図られておりますので、そういう手段も活用しながら、企業遊休土地については利用促進を指導していきたい、そういうふうに考えております。

小野信一日本社会党・護憲共同

○小野委員 終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 この際、休憩いたします。     午後零時二十二分休憩      ────◇─────     午後三時八分開議

太田誠一自由民主党

○太田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。早川勝君。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 大臣の所信に対する質問をさせていただきます。午前中に当委員会で何点か質問されて重複する部分もあるかと思いますけれども、私なりの考え方もございますので、自分の考え方を述べながら大臣の所信を伺いたいと思います。  最初に、土地問題ということで幾つか問題があるわけですが、言うなれば、土地高騰の問題が今日の土地問題の最重要視しなければいけない問題だと思います。この土地の暴騰によって一体どんな事態があるいは引き起こされているのか、どういった問題点が危惧されているのか、率直にお聞かせいただきたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 今回の地価高騰におきましてはいろいろな問題を引き起こしてきた、このように考えておりますが、とりわけ国民の皆さん方、特に働き盛りの方々が住宅を持ちたいという夢を奪ったということは社会的にも大変大きな問題である、このように考えております。さらに、先ほども御指摘がございましたけれども、資産格差をつくってしまいまして、そして不公平感を国民の中にばらまいたという問題があります。なお、経済のみならず社会全般にわたって、経済大国と言われながらその実感を国民の方々が持つことができない、こういう大きな問題を引き起こした事実である、このように思っております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 手近なところにある資料等を見まして、今日の土地高騰によってどんな問題が社会問題を含めて起きているのかということで調べてみたのですのが、総理府ですか、「政府の窓」四月十五日に国土庁の解説がありまして、今大臣が言われた土地や住宅取得の夢を奪ったという問題と資産格差の問題、もう一点は公共事業の用地取得を困難にしてきた、したがって社会資本整備に支障を来している、こういう指摘があります。さらに、学者によりますと、その地域社会の崩壊を招いてきているとかいろいろな指摘があります。ただ、国土庁がこれは解説して書いているわけですが、そしてまた今回、せんだって発表されましたいわゆる土地白書ですね、「平成二年度 土地の動向に関する年次報告」ですが、これにもやはりちゃんと問題点が指摘されております。私はこれを読んで不満に思う点があります。それは「政府の窓」にこういうことが書いてあるのです。資産格差の拡大に関連して、今大臣も言われたように、「土地を持つ者と持たざる者との資産格差を拡大させ、社会的不公平感を増大させる」こう書いてあります。それから、土地利用白書には次のようにしているわけですね。「土地資産は過去五年間に二〜四倍に増大しており、「持たざる者」等に不公平感を生じている。」こういう指摘があります。  大臣も今答弁された不公平感、こういう表現をされたのですが、私は、この資産格差の問題というのは不公平感というだけの事態じゃないんじゃないかというふうに思います。ある人に言わせると、いや新しい階級をつくってきているんじゃないか、土地を持っている人、持っていない人、そういった人との間にまさに階級、つまり単なる不公平感じゃないんだという指摘がされておりまして、そういった意味で私なども危惧しているわけです。  それで、土地白書をそれなりに読ませていただいたんですが、四十一ページには、「世帯の年間収入別に見た現住居以外の宅地を所有している世帯数」という統計が載っています。年間収入三百万円未満、それから一千万円以上、五分位に分けて載っています。これを見ていますと、総世帯数等が全部載っているわけですが、比率があります。総世帯数のうち、今言われた自分の宅地以外に土地を持っている人の比率が出ているわけですね。そうすると、年間収入が低い方は当然低いというのは、これはだれが考えてもすぐわかりますね。三百万円未満は五・六%なんです。一千万円以上ですと三一・九%、三割の人が自分の居住地以外に土地を持っているということですね。恐らくこの一千万円以上をもっと二千万とか三千万の収入に区分していった場合、その比率はもっと上がると思うのですね。つまり、収入が高くなればなるほど自分の居住地以外にも土地を持っている。しかもその土地は値上がりするわけですね。そして、そこからいろいろな所得が入ってきている。  さらにまたそれを活用すれば、こういった地価上昇が続いていく限りそれを売却してまた新しい土地を買って、またそれをという形で、まさに所得を自分の勤労所得以外のところからも得ていく、こういう状況が生まれてきているわけですね。日本は、いろいろな議論がありますけれども、今まで所得は平準化している、こう言われるのですけれども、まさに不公平感という問題じゃなくて、資産格差がどんどん広がっている、そこにまさに階級と言われるような、あるいは階級社会にこれから変わっていくんじゃないか、こういった危惧があるわけです。またそれを指摘する専門家もいるわけですが、こういった点について大臣の所感を伺いたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 大臣から御答弁申し上げましたように、住宅取得難あるいは社会資本の整備に支障を与えるだけじゃなしにそういう不公平感を拡大しておるわけですが、御指摘のように、もう不公平感ではなしにそういう現実の格差というものも生じてきておると思います。そういう中で人々の心にそれが影響していく。例えば若い勤労者には勤労意欲を阻害するとか、あるいは経済活力の低下にもつながる、そういう人の心への影響を通じて、そういう現実の問題も生じさせてきているのではないかという認識を持っております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 いや私は、こういう問題は大臣がどういう感想を持っておられるかというのを聞きたいのです。それで、その施策は議論の中でつくり上げていけばいいと思いますので、ぜひ伺いたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 考え方でございますけれども、確かにお話のように不公平感を通り過ぎて、階級的な問題がそこに芽生えておるのではないかと言われるくらい今回の地価高騰というものは異常である、このように考えております。しかしながら、自由社会や自由経済の中でそういうことが起こってきては成り立たないわけでございますから、私どもは、おくればせながら全力を挙げてそのことの解消に取り組んでまいっておるわけでございます。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 つまり非常に重要な問題で、これから全力を挙げて諸施策を講じていかなければいけない、これは共通認識だと思うのです。  そこで今回の、今回という表現をさせてもらいますけれども、地価高騰は戦後三回目だ、こう言われています。その三回というのは一、二、三、どういう状況があったのか、その時期と背景と、それに基づいてどういう施策を講じたのか、ごく簡単で結構ですから説明いただけますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 最初は三十年代でございますが、特に五、六年にピークを見ております。四十年代は四十七、八年、列島改造ブーム、それと今回、この三つの山だと思います。  三十年代の山は、高度成長過程において工業用地等における需給逼迫に端を発して全国的に地価が上がったということであります。四十七、八年はやはり全国の地域開発、そういう期待感の中で過剰流動性の存在等によりまして、これもやはり全国的に地価の顕著な上昇を見ております。今回は東京の業務床の不足に端を発して次々に全国的に波及していった、その背景にはやはり好景気、金融緩和があったと思います。  三十年代の主たる対応は、そういう需給関係を緩和するための供給促進策が中心だったと思います。四十年代に入りまして、投機とか不要不急の仮需要を抑制するという観点からの対応が、法律の制定、税制の改正等を加えて行われております。もちろん、土地の供給、有効利用促進策も講ぜられております。それで、今回ということであります。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 また後ほどこの問題については触れたいと思います。  そこで、第一回目のときは供給策が講じられた、もちろん税制もそういった措置が講じられたわけです。二回目としては、四十七、八年のときには投機抑制のための手だてが講じられたということなんですが、今回そういった中で税制と金融政策がとられたのが特徴なわけですね。地価税はきのう参議院を通ったわけですけれども、けさの新聞見ますと、産業界は反対だとかいろいろ反発しています。大臣、この地価税が通ったことに対する感想とどういった期待感を持っておられるのか、披瀝いただきたいと思います。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 今回の土地税制の総合的見直しは、いろいろ土地対策はございますけれども、税制も土地対策上極めて重要な一つの手段である、こう見ておるわけでございます。土地基本法に示された理念にのっとりまして、土地を持っておるということ、譲渡をする、あるいは取得の各段階にわたり、土地の資産としての有利性の縮減を図っていくことがすなわち土地神話を打破していくということになってくる、このように考えております。土地税制全体の見直しによりまして地価を引き下げてまいります。そして、投機的な取引の抑制を図っていかなければいけない、このように思っております。土地の供給及び有効利用の促進等広範な土地対策上の効果が、土地税制を含めて実施していくことによって期待できる、こういう認識を持っておるわけでございます。  なお、土地対策が効果を上げるためには、税制だけに頼ることなく、先ほど来御論議がございますように、金融あるいは土地取引の規制、土地利用計画等、税制以外の諸施策の充実も不可欠でございます。先般閣議決定された総合土地政策推進要綱により、政府として土地に関する総合的施策を積極的にこれから実施していく、こういう考え方でございます。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 端的に伺います。  日経連の鈴木会長は、地価税の〇・三%、初年度〇・二%ですが、この税率では不十分と言わざるを得ない。法律は五年ですが、附帯決議では三年という見直しの附帯決議がつきましたけれども、鈴木会長は、三年をめどに見直すとのことだが、実効が上がらなければ毎年でも見直す必要がある、これは鈴木会長のコメントです。これに対して、ほかの人もいろいろなことを言われておりますが、石川日商会頭は、税負担がこれ以上増大するのは経営上問題だ、こういう表現をされております。大臣はどちらの見解にくみしますか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 私は、先ほどもお答えをいたしましたように、土地対策を進めていく上におきまして二本の柱を掲げておるわけでございます。一つは、当面のこの異常な地価を引き下げていく、大変困難な面もございますけれども、それは何としてでも地価の引き下げをしていかなければいけない、こう考えております。それから、先ほどお話がございましたが、過去三回にわたって土地の異常高騰を招いておるわけでございます。今後再びこのような高騰が起こるということになってまいりますと、ますますこれは社会経済に大きな問題を引き起こしますし、日本の将来にとっても重大なことだと考えておるわけでございます。  ですから、御質問の趣旨でございますが、現在あらゆる対策をそろえて、まさに実施、実行をしていこうという時期でございますが、万一これでかつなお地価が高騰をしていく、あるいは思うように下がっていかないということになれば、この見直しというものは適切に行われなければいけないものだ、このように思っております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 二人の方の見解を紹介しながら大臣の見解を求めたのですが、今の説明から伺うと、必要があれば税率を上げることを含めてやった方がいいというふうに理解をさせていただきたいと思います。  それから、土地政策審議会が四月八日、企画部会ですか、この中でやはり開発利益の吸収の問題、これから吸収策の一つとして税制も活用していかなければいけないということで検討されると思いますが、これからの開発利益の還元、ここに例示的に書いてございますけれども、税制による還元についてどんな考え方をされておりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 基本法でも、土地については価値の増加に伴う適切な負担が必要だという規定が置かれております。それを受けて今回の土地税制総合見直しも行われたというふうに理解しておりまして、これも土地に関する負担の一環だと思っておりますが、一方、今御指摘ありましたように、大規模な公共事業プロジェクトの実施地域等におきましては、地価が当然相当の上昇を見るという場合が一般的であります。そういう地域につきましても、やはり社会的公平の確保あるいは社会資本整備の財源確保、適正な土地利用の促進、そういった観点から適切な受益者負担を求めることが必要だと考えておりまして、既に、土地区画整理方式等既存の方式もあるわけでございます。こういう既存の方式はできるだけ積極的に活用していくのは当然でありますが、審議会では、それとは別に新たな方策についても検討することというふうな指摘がなされております。  そこで、土地政策審議会では引き続きこの開発利益の還元方策につきまして御審議いただいておるわけでございますが、いろいろ難しい検討課題がございます。例えば、何をもって開発利益とするのか、開発利益の認定の問題、あるいは開発利益の発生地域の範囲とか受益者の特定、これは開発利益の特定であります。それと、開発利益をだれにどの程度帰属させていくのか、帰属の問題、あるいは開発利益の具体的還元手法、これは税負担とどういうふうな調整を行うのか、そういった難しい問題も多々ございます。こういう問題につきまして鋭意検討を重ねていただきまして、御答申をいただければ我々の方としましては、それに沿って適切な対応をしてまいりたいと考えております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 地価暴騰二回目のいわゆる列島改造、狂乱物価のときに、それに対する対策として社会党と公明党さんが、また野党が空閑地税だとかいろいろ議論した中で、社会党と公明党さんで土地増価税という法案をつくって大蔵委員会に出したわけですね。今から十五年前です。そのときに、今行われているような、一体対象はどれだけなのか、どうしたら可能なのか、あるいは課税はどうしたらできるのかを本当に議論してもらえれば今回の三回目、今地価税が成立したわけですけれども、もっとさかのぼって十五年前のときにそういった対応ができたんじゃないかなと残念に思うわけですので、この開発利益の問題についても大蔵省だけに任せないで、まさに土地政策としてどうしても必要なんだということが明らかになった時点で声を大にして主張していただきたいな、これは要望でございます。  それからもう一つの問題、土地対策について、今金融対策として総量規制をやっているわけですけれども、それがずっと続けられているわけですが、反面いろいろなところから、また現に不動産関係で倒産が出てきているわけですが、それらを踏まえた中で緩めてほしいとかあるいは公定歩合を引き下げるべきだという声も聞かれるわけですね。これは土地対策上、決して好ましいことではないと思うわけですが、こういった声に対して大臣はどんなお考えを持っておられますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 前半部分を私の方から先に御答弁させていただきますが、今回の地価高騰に対しまして金融対策といたしましては、昭和六十二年十月から、いわゆる個別金融機関に対する指導といたしまして特別ヒアリングを実施してきたわけでございます。この結果、不動産業に対する融資残高は、対前年比で見ますと三十数%の伸び率から一〇%台の伸び率に抑えられてきたわけでございますが、なお地価対策、土地対策としては不十分だという反省に立ちまして、去年の四月から総量抑制が行われてきておるところであります。この総量規制の結果、月を追って規制が厳しく運用されてきておりまして、この結果、相当地価に対して鎮静化の方向に好ましい影響、効果を上げつつある、そういうふうに認識しております。  なお、閣議決定いたしました総合土地政策推進要綱でも、当面この方針は持続するということにしております。それと、今後仮に今回の規制が解除されました暁におきましても、常に不動産業に対する融資状況につきまして注目し、それがふえたり、あるいはその関係で地価が上昇するというふうなときには、タイムリーに、的確に総量規制がまた再開できるような仕組みをつくるということにしておりまして、今鋭意その仕組みづくりに取り組んでいるところでございます。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 金融引き締めの効果については今局長がお答えをしたとおりでございますが、公定歩合の引き下げを中心とする金融緩和措置に関する政策決定につきましては、もちろん景気や物価等の国内の経済情勢や、それからまた国際収支等の国際的な金融情勢を総合的に勘案すべき問題ではございますけれども、一方で地価の動向がなお現在のように予断を許さない状態にあり、政府といたしましても、先ほど来お答えをいたしておりますように適正な地価水準まで引き下げていく、こういう大目標に取り組んでおるわけでございますから、地価にも十分配慮をして慎重な対応が必要である、このように考えております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 私が聞きたいのは、地価高騰に対する責任者である大臣としては公定歩合の引き下げには反対だということを言っていただければ私にとってはいいわけでして、今総理大臣のような答弁をされて、物価と国際収支を含めて総合的に勘案してというのは、日銀の総裁もそう言うかもしれませんし、大蔵大臣もそう言われるかもしれないのですが、要するに土地に対していかに抑制していかなければいけないかという、それこそ今国民が期待しているし、また大臣がなさなければいけない仕事であるわけですから、その立場からすると公定歩合を下げるというようなこと、金融を緩めるということはしてほしくないということを閣議の場で主張していただくし、本来はそういった明確な答弁をいただきたかったわけですけれども、そういうふうに理解させていただきます。  そこで、ところがこの金融の問題、金利の問題というのは国内だけじゃだめなんですね。今言われたように、国際収支の問題もあるでしょうし、それ以上に、外国の金利との関係で一国だけで高く据え置くということは不可能なわけですね。そうすると、金融政策について限界があるわけですよ。税制は国内で主体的にやれるわけですね。ところが、金融はやがて限界が来るわけですね。あるいは上げるにしろ下げるにしろ対外的な要因で判断せざるを得ないという事態を迎えるわけです。  そういったことを考えますと、今回の土地高騰が第三回目、三つ目の大きな山を越えつつあるのかという状況にあるわけですが、そうしますと、土地基本法は制定されました、税制はやりました、金融もやっています、それでもう一つ、これから本当に早急にやらなければいけないのがまさに土地利用の計画じゃないかと思うのですね。それについての基本的な考え方と、スケジュール的なものがありましたら披瀝していただくとありがたいわけです。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 御指摘のとおり、土地利用計画の整備充実を図ることが土地対策におきまして非常に重要な柱の一つと考えておるところでございます。良好な都市環境の形成を図る上におきましても、土地の有効・高度利用を促進する上におきましても必要でございます。  そういう観点から、総合土地政策推進要綱でも三つの問題意識を持ってこの計画の整備充実を図ろうとしております。一つは、大都市圏整備計画等の広域的な計画が不十分ではないか、これを充実しようということでございます。それといま一つは、町づくりや地域づくりの指針となるマスタープランの充実を図ること、さらに三つ目には、これらを踏まえた都市計画の詳細性の確保を図っていく必要がある、こういう三つの課題であります。これまでにも、既にここ二、三年のうちに都市計画法や建築基準法等の改正を行いまして、いろいろな地区計画制度を創設したりしてきております。また、線引きや用途地域の見直しも必要に応じて行ってきたところでございますが、こういった地区計画制度等を積極的に活用する一方、さらに用途地域制度や建築物の規制、誘導等について検討を進め、より合理的な計画を整備していかなければならない、そういうふうな考えでおります。  そこで、現在、土地政策審議会においてもその点に関して調査検討をお願いしておりますが、建設省におかれましても、都市計画中央審議会において所要の検討が行われていると聞いておりまして、これらの審議を踏まえて、実りの多い成果が得られ、それに従って我々の方も適切に対応していきたい、そういうふうに考えておるところでございます。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 地価高騰は戦後三回目、先ほど昭和の年号で言われたのですが、西暦でそれなりに言ってみますと、一九六二年が第一回、一九七四年が二回目、それから三回目が一九八六年、今日まで続いているとすれば、ある人が指摘したのですが、十二年サイクルで上がってきているのですね。したがって、一九八六年から十二年後、九八年、つまり今から七年か八年後にこういうことが起きるのじゃないか、その人の指摘は制度疲労だと表現されたのですね。つまり金融政策、税制、いろいろなことをやるけれども、十年たつとそれは崩れるのではないか、そこにまさに金というのは流れていくのじゃないかということになると思うのです。そういったことを考えますと、金融、税制、それなりにやってきているわけですので、あとは本当に十二年後、九八年ですね、そういった四回目の土地高騰というような事態を招かないように大胆な発想でもって利用計画等をやらないといけないのではないかということを感じておりますので、ぜひ具体策を早急に実現して提示していただきたいというふうに要望いたします。  それから次に、住宅、まあ土地問題なんですが、住宅が解決されれば土地問題の抱えている一つの問題はかなり解決されるわけですが、そういったことで住宅に関連して伺いたいのです。余り時間がないものですからごく簡単に答弁していただきたいのですが、ある新聞に、十日前ぐらいの記事なんですけれども、都道府県における公共事業が大変おくれてきているというデータが出ております。つまりそれの裏の理由は、地価が非常に高いとか労働力不足だとかこういった理由が挙げられておりますけれども、自治省ではそういった事態を把握されているのかどうか。これからのことを考えていきますと、四百三十兆円の公共投資の話もございますけれども、実質的には自治体がやっているわけですね。そういったことを考えてみますと、今日の事態、打開策、どういうふうに考えておられるのか、ごく簡単で結構ですので答弁いただきたいと思います。

中里清敏自治省財政局指導課長

○中里説明員 お答え申し上げたいと思います。  某紙に出ておりました数値につきましては、自治省として具体的に把握してございません。あれは日経新聞独自で取材されたというふうに聞いております。  なお、公共事業の円滑な推進の御指摘の関係でございますが、近年におきます民間の建設投資が高い水準にある状況のもとにおきましては、公共事業を円滑に実施するために、公共事業用地の取得や建設労働力あるいは建設資材などの安定的確保などの条件整備が不可欠であると考えているわけでございます。こうした中におきまして、自治省といたしましては公共事業用地の円滑な取得が重要な課題の一つと考えておりまして、平成三年度におきましては、財政面において土地開発基金の充実、五千億円の増額ということですが、そういったことや地方債の一層の活用策を講じたところでございます。また、地方単独事業を含めました公共事業の執行の年間を通しての平準化を図ることもその円滑な実施に資するものであることから、関係省庁と連携をとりながら、この旨を地方団体に要請するなどの措置を講じてきたところでございます。今後もこうした点に十分留意いたしまして、公共工事の円滑な執行が図られるよう努力してまいりたいと考えております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 冒頭言われたことが逆に心配になりまして、そういったデータは知りませんと言われると、そうじゃなくて決算書を見れば出るわけでしょう。ここに書いてありますように、各予算の繰り越し明許費がどれだけ繰り越されているかというのを見ればわかるわけですね。白書等をつくっているわけですし、恐らくもっと細かいデータがあるわけです。つまり、こういうことは一新聞社がやったわけですけれども、そういった状況が生まれているということは事実だと思うのですね。そういうことを考えますと、これからの公共事業、それこそ十年間四百三十兆円投資をして、しかもそれはできるだけ生活関連に使わなくちゃいけない。生活関連に使うということは、地方自治体が、県にしろ市町村にしろ中心になっていくわけでしょう。そういったことを考えると、もっと自治省は細かいそういったデータを把握する必要があるし、しなければいけないのじゃないかというふうに思います。もうこれは結構です。  そこで、これからの住宅問題を考えたときに、地価をもちろん抑えてもらわなきゃいけないのですが、土地取得に余り関係なくても住宅建設ができる、これは公共賃貸住宅、公営住宅を建てかえればいいのではないか、これに精力的に取り組めばいいと思います。平成二年の建設白書を読ませていただきますと「公共賃貸住宅の建替え及び改善」という項目でちゃんと指摘されているわけですね。その中に、平成元年度「公営住宅においては建替えによる建設戸数二万二千六百三十五戸、」建設白書にはそう書いてあって、けさ聞いたら二万二千八百十一戸と数字が違っているのですけれども、建設省から出された数字ですね。それはともかくとして、元年度はそうだ。平成二年度の見込みは二万三千六百三十五戸だ。それから平成三年度目標、これは自治体がやるわけですので数字はないけれども、結果として二万三千とか二万五千とか、そういう数字が出てくると思います。  それから、先ほどの建設白書の中にもこういう表現があります。「従来から既存賃貸住宅の居住水準の向上を図るため二戸を一戸にする等の改造。」二戸一住宅とか、そういう表現をされております。こういう方針は出ているわけですが、こういう方針をもっと精力的にやってほしいという意味で私は伺うわけですが、恐らく私の数字と、これはある数字ですから建てかえ等を含めてやられているかもしれません。例えば公営住宅の年度別実績、建設戸数を出してもらいました。先ほど言いましたように、土地の問題と居住水準が悪いという二つの問題を考えると、建てかえを集中した方がいいという考え方です。公営住宅の年度別実績を見まして、昭和二十五年度以前に十五万五千九百六十一戸、以下ずっと出してもらったのですが、昭和二十九年度までに建てた建設戸数、公営住宅は三十二万七千六百五十九戸あるのですね。これが一つのデータです。  それから二戸を一戸にするという意味で、いわゆる雇用促進住宅でございますが、それをちょっと参考までに調べてみたのです。昭和三十六年、雇用促進住宅というのは、御存じのように炭鉱離職者が転職をして住居を移して、そのための受け入れとして住宅をつくった、そういう住宅なんですが、昭和三十六年から四十八年度まで、二K住宅です。それが八万七千三百七十二戸あるのです。二Kの広さというとすぐおわかりだと思うのですが、六畳プラス三畳か、台所というのは本当に学生の下宿と同じですね。半畳ぐらいしかないわけですが、それが八万七千三百七十二。先ほど言いました昭和二十年代における公営住宅の建設戸数、三十二万七千六百五十九、こういう数字を出してもらったわけです。  そういったことを考えますと、先ほどの建設白書にも出ているのですが、二万三千戸だとか二万五千戸だとか、こういう数字を見ていますと、今世紀中にはそういった数字までとても届かないのじゃないかな。十年かかってせいぜい三十万戸近くなるかもしれませんけれども、そういうことを考えますと、本当に精力的に建てかえ、居住水準の改善プラス土地取得にかからないといけないという状況があるわけですね。そういったことを考えまして精力的にやっていただきたいということで、この考え方について答弁いただきたいと思います。

上野公成建設省住宅局住宅建設課長

○上野説明員 雇用促進事業団につきましては労働省なので、公営住宅についてお答え申し上げます。  公営住宅の建てかえは非常に歴史が古うございまして、大体昭和三十八年ごろからずっとやってきておりまして、現在までに大体三十四万戸が建てかわってきております。現在、大体四万戸ぐらいの新規の公営住宅の建設を毎年やっておりますけれども、今御指摘のように二万数千戸で、六割近くが建てかえになっているわけでございます。ただ、先生御指摘のように、建てかえの対象になる住宅につきましても相当戸数ございます。それで、私どもも土地を買わなくて済むという住宅を最重点にやってきております。  しかしながら、もっと促進しろということでございましょうけれども、周辺の住民の理解をなかなか得られない、それから、従前居住者、これは特に家賃が上がるということもございますので、その合意形成に時間がかかる、それから移転住宅を確保しなければいけない、こういうような問題がございましてなかなか進まないのが現状でございますが、これらにつきましても、今年度から、例えば従前居住者の家賃につきましては、同じ面積までは同じ家賃であるというような制度もつくりましたので、これから建てかえについて非常に重点的に取り組んでまいりたいと思っております。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 土地対策、住宅対策との絡みで、国公有地の利活用についてということで、平成三年度にも、あるいはまたどの白書を見てもそういう項目がございます。  大蔵省は、「大都市地域の国有地の使用状況の点検について」というのを出されて、公務員住宅用地を含めてもっときちんとやらなきゃいけないとみずから指摘されているのですが、この土地白書について見ますと、国の行政機関等の移転先地等についてもこう載っているのですね。参考資料として載っています。それで見てみますと、一口に言えば、中心にあるものを関東圏の中でしか移してないわけです。勝手に推測したのですけれども、今回の調査も大都市地域、関東圏、首都圏、近畿圏、中部圏、そういうところしかやらないのですね。国有地というのはもっと全国至るところにあると思うのですが、そういったことをやらない。やった理由を聞けばいいのか、やらなかった理由を聞けばいいのか。なぜやらなかったのか、また、やる意思があるのかどうか、これは大蔵省がお答えですか。

鈴木康司大蔵省理財局国有財産第一課長

○鈴木説明員 委員御案内のとおり、土地基本法ができたのが平成元年十二月です。これを受けまして、土地対策関係閣僚会議の申し合わせ、これが大都市地域における土地の有効利用の要請が特に強いことから、大都市地域の国有地についてその使用状況の点検を行い、先般御報告申し上げたところであります。この点検結果を踏まえまして、施設の集約立体化、移転再配置を計画的に進めるなど、大都市地域の国有地の一層の有効利用に努めてまいる所存であります。  御指摘の大都市地域以外の国有地につきましても、最初は昭和五十四年度だったわけですけれども、過去五回にわたりまして使用状況の実態調査を行ってきたところであります。今後とも使用状況の実情把握を的確に行いまして、国有地を所管する各省各庁に対しましてその有効利用のための措置を要請するなど、一層の有効利用に努めてまいる所存でございます。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 土地問題については、それこそ首都移転だとか分都だとかいろいろな話で、とにかく東京圏、首都圏から外そうということも一つの手だて、課題だと思うのですが、そういったことを考えるとぜひ全国的にやらなければいけないのじゃないか。それは、地方の方がまたゆとりがあるわけでして、そして、そこへ建物を建てるにしろ、本当に有効利用ができるわけです。この中で幾ら調べて中層を高層にしようかというのも限界があるわけでして、ぜひ地方まで全国に広げた調査をやってほしいということでございます。  その際に、いかに状況が変わったかという一つの例を言いますと、私の住んでいる町に自衛隊の射撃場があるのです。そこで当初スタートしたときは、本当に山すそで、その周りは田んぼばかりだったのです。住宅なんか一戸もなかったのです。市の中心からそれこそ二キロ、三キロ離れたところだったのです。ところが今現在は、もうすぐそこまで田んぼが全部埋め立てられてもう市街化、まさに町で、住宅地になっているわけです。そういった中でこういう演習地があるというのは、有効利用の観点から果たしてどうなのかという感じがいたします。参考までに言いますと、そこでは何が行われているかというと、小銃とけん銃で一年のうち昨年度は百二十一日だけ、三分の一使って、あと三分の二は使われていないわけです。そういった事情等を勘案すると、これからのこの国有地の利用について、また調査についてもそういったことまで、今までの範囲にとどまらず、範囲というのは首都圏とか中部圏とかいうところだけじゃなくて対象自体も新しい発想に立って一度総点検すべきじゃないか、また、することが国の行政機関を移転する場合にも発想がもっと大胆にできるのじゃないかと思います。  時間が来てしまって、森林都市だとか市街化調整区域の問題について触れられなかったのですけれども、今まで五十分の時間で質問させていただいたのですけれども、私が一番強調したいのは、冒頭に言いましたように、地価高騰というのは不公平感にとどまらずに本当に社会問題でして、まさに社会が、世界的なレベルからすると日本は非常に公平ないい社会だと言われていたのですが、こういう事態が崩れようとしているのじゃないかということを危惧するわけです。そして二〇〇〇年を迎えるときに四度目の地価高騰の山を迎えないようにしていただきたいと考えておりますので、最後に大臣に一言伺って、終わらせていただきます。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 御指摘の点は大変重要なことだと考えております。御懸念になるような事態を引き起こさないように勇気を持ってこの問題に取り組んで、土地基本法あるいは総合土地政策推進要綱の中で掲げておりますように、土地神話を打ち崩し、そして地価を適正な水準まで引き下げていく、そのためには土地を上手に使っていかなければいけませんから、有効利用の観点からも総合的に土地政策を進めて御期待に沿うよう努力してまいります。

早川勝日本社会党・護憲共同

○早川委員 終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 平田米男君。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 まず、法務省の方にお伺いしたいと思います。  現在、五十年来の抜本改正ということで、借地・借家法の改正が懸案になっております。今国会でも審議に入っておるわけでございますが、新聞等でもいろいろ言われておりますし、いろいろな弁護士さんにもお話を伺うわけでございますけれども、今回の賃貸借の関係法令の改正の中身が国民に十分に知らされていなくて、どうも現行の賃貸借契約が大きく影響を受けるのではないか、このように不安の状態に多くの賃借り人の方々が置かれておりまして、中には、そういうものを奇貨として明け渡し等を強く求める大家さんとか地主さんあるいは不動産業者等がおられる、こういうようなお話もございます。  この改正の問題については今後国会で審議をされるわけでございますけれども、しかし、その改正によるアナウンス効果によって、誤った情報によって国民の間に混乱が起きている。これは十分対策を練って回避をするように、防止をするようにしなければならないと思うわけでございます。お伺いするところ、それなりの御努力は法務省を初めとして各省庁でやっておられるというふうにはお伺いするわけでございますが、まだまだ現状は変わっていないということからするならば不十分じゃないか、こんな認識を持っておるわけでございます。もう一段の何らかの国民の不安解消の具体的な効果のある対策というものを立てていただきたい。また、そういう考え方をお持ちならば明らかにしていただきたいと思うわけであります。

永井紀昭法務省大臣官房審議官

○永井政府委員 お答え申し上げます。  確かに今般の借地・借家法の見直しにつきましては、改正法によりまして借り主の権利が損なわれることになるのではないか、こういった不安を持っている方が関係者の中にはおられる、こういう報道もあるわけでございます。しかし、今回提出しております借地借家法案は、借地・借家関係を社会経済情勢の変化に見合ったものにするために新しいタイプの借地・借家関係を認めるといったことがその主眼でございまして、借り主の権利を決して弱めるものではございません。また、改定法にございます更新及び更新後の法律関係に関する規定は、一切既存の借地・借家関係には適用しないこととしておりまして、既存の借地・借家関係は、現行法の適用によりまして従前と変わらない取り扱いとなっております。  こういった点につきまして国民に正しい理解をしていただくことが重要であることは、委員御指摘のとおりでございます。これまでも、改正法案提出を決めました閣議後の記者会見におきまして、法務大臣が特にこの点についての正しい理解を求める旨の談話を発表いたしましたし、また事務当局としても、マスコミ関係者等に正確な内容を報道していただくため説明、解説をするなどしているところでございます。  今後とも、委員御指摘の点を十分踏まえまして、法律案の正しい内容をわかりやすく紹介したパンフレット、リーフレットを配布いたしましたり、あるいは多くの新聞雑誌、広報誌といったような媒体を利用するなどして積極的に広報活動を行うほか、ほかにもいろいろな機会をとらえてこの法律案の趣旨、内容を国民の方々に十分理解していただくよう鋭意努力してまいりたい、かように考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 具体的にパンフとかリーフをつくられる、あるいは新聞雑誌等に広報を出されるということは非常に結構だと思いますが、そういうものがまさに賃借り人の方々のところに情報として渡らなければ意味がないわけでございまして、その辺をもう少し詰める必要があると思うのですよ。今までどちらかといいますと、リーフ等を法務局の窓口に置くとかあるいは各地方公共団体の窓口等に置く、そういう形での広報の仕方というのが多くて、実際上なかなか、その広報的な効果というものが非常に小さいのじゃないかなと思わざるを得ないような状況がございました。私は、できましたならば、各地方公共団体は月報等で広報活動をやっておられるようでございますので、そういうところに法務省からきちっとした原稿を持っていって、しかもそれは活字ばかりの原稿ではなくて絵なんかもふんだんに使った、そういうだれから見てもわかりやすいような解説の原稿をきちっと持っていって、まず各地方公共団体にお願いをしていただきたい。それで、チラシ等も大量につくって、できれば各戸配付ができるような状況にしていただきたいと思うわけであります。  それから、弁護士会というのは市民の権利を守るために各地域で非常に献身的な努力をしておるわけでございますが、できましたら、弁護士会にも補助金等を出していただく上で、いろいろな相談活動あるいはセミナー等の広報活動を弁護士会が積極的にできるような協力体制、こういうものをつくられてはいかがなものか。またあるいは、代表質問等でも我が党が出しましたが、賃貸借一一〇番、こういうようなものをつくって、これは弁護士会等積極的にやる必要が十分あると思いますので、そういうような方面でも具体的な提案というものを法務省としてやっていただきたい、こんなふうに思うのですが、いかがでございましょうか。

永井紀昭法務省大臣官房審議官

○永井政府委員 委員から大変有益な御示唆を賜りました。私どもも現に、いわばイラスト入りのチラシであるとかパンフレットを今作成しようとしております。また、弁護士会その他の関係団体とも十分協議をいたしまして前向きに、また委員のお話、大変参考になりましたし、またぜひこれからも参考にさせていただきたいと思っております。一生懸命頑張るつもりでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 それでは、若干法的な問題に入ってお伺いをしたいのですが、改正法は、まだ改正案でございますが、これは従前の賃貸借には適用がない。ただ、契約書を更新する、本来更新じゃないときでも、二、三年ごとに、一応短期間を決めておいて契約書だけ書き直してください、こういうような言い方をして従前の契約とは違う契約書を新たに取り交わすという例が多いわけでございますが、そうした場合に、新しい契約書をつくってしまった場合に旧法が適用されるのか、あるいは今審議になっております新法が適用されるのか、これは非常に大きな問題になるだろうと思うのですが、私は、この契約書によって新法の適用がありますということを明言しない限りは旧法が適用される、こういうような原則をしっかり打ち立てるべきだと思うのです。これはできれば新法の中に、まだ審議の中でいろいろあるかと思いますが、もし成立するとするならば、そういうような明文規定を置いておく必要があるのではないか、無用な混乱を起こさないという意味でやらなければいけないと思うのですが、そういう規定を置くか置かないか、置かないとしても法律上どのような解釈になるのか、この二点をお答えいただきたいのですが。

永井紀昭法務省大臣官房審議官

○永井政府委員 規定を置くか置かないかという問題は、現段階では必ずしも私ども十分検討してみないとわかりませんが、附則その他でいわば明文規定があるものですから、既存の借地・借家関係が新法の適用を受けないということはいわば明文で規定してあるわけでございます。  ところで、第二点の既存のものをいわば新法の適用を受ける借地・借家関係へ切りかえをさせられてしまったらどうなるか、むしろそっちから考えていく方が話としてはわかりいいのではないかと思うのですが、借家の関係は実質的な改正は余りございません。むしろ借地の方がこれが非常に大きな影響が出てくるのだと思います。  既存の借地関係における借地権者といいますのは現行の借地法による更新の権利を持っているわけでございまして、これは強行規定とされているわけですから、土地所有者との間でその権利を奪う、奪われるといいますか、そういう合意をしても無効でございます。当事者が、何か新法が成立すればその後の更新は新法によるなどという例文も入っているような契約が出回っているというようなうわさも聞きます。しかしこの合意も効力はございません。  ただ、既存の借地関係におきまして、両当事者が真にお互い本当の意味でわかり合って契約を合意解約して、その後新法のもとで契約をし直すということ自体は、法律的にはこれは無効ということは直ちには言えません。ただ実際には、借地権者が二十年の更新期間があるのを十年の更新期間に短くされるというような問題につきましては、既存の借地権者がいわばみずからの権利を一部放棄するようなものでございますから、これに見合う事情がないと、こういう契約の効力は非常に不自然なものであるということで、これが合意があるからといってそういったものが直ちに有効になるという考え方はとりにくいのではないか。こういった判断は、裁判所としては非常に慎重に有効、無効を判断されますが、原則的にはむしろ無効という判断になっていくのではないか、かように考えているわけでございます。  したがいまして、どういうケースを想定して新法の中にどういう規定を新たに、委員のおっしゃったような規定を置くべきかどうかも検討いたしますが、現在のところでは規定を置かないで裁判所の運用で賄うことができるのではないか、かように考えているところでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 国民に無用な不安が起きないように、また無用なトラブルが多発しないような対応をぜひともお願いをしたいと思います。  建設省にお伺いをするのですが、こういう明け渡し等を要求する場合に、地主さんよりも不動産業者等が間に入ってされるケースが多いわけでございます。新法が従前の借地契約にも適用されるというようなことは虚偽の事実なわけでございますが、そういうことを言って明け渡し等を不動産業者等が要求した場合に、どのような制裁といいますか対応があるのか、明らかにしていただけますでしょうか。

藤田真建設省建設経済局不動産業課長

○藤田説明員 不動産業者に対する指導監督についてのおただしでございますけれども、宅地建物取引業者がその業務に関しまして、借地・借家法の改正を契機に借地・借家人に対しまして、今お話のありましたような虚偽の事実を告げたり、あるいは不正不当な行為があった場合、これは宅建業法で四十七条に「業務に関する禁止事項」という規定がございまして、これに抵触いたしました場合には、指示、業務の停止などの措置がございます。このような条項に照らしまして厳正な対処をしてまいりたいというふうに考えておりますし、また、このことにつきましては、都道府県の宅建部局とも十分連携をとり、また指導を徹底してまいりたいというふうに考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 ぜひとも強力な対応をしていただきたいとお願いをしたいと思います。  これに関連しまして、今回固定資産税評価額の評価がえが行われまして、それを理由とする地代家賃の値上げ、これが大きな問題になってくるというふうに思われるわけでございます。それに対して建設省あるいは自治省が通達を出されておるわけでございまして、適切な対応をお考えになっていることはよくわかるわけでございますが、これは通達を出しっ放しということを非常に私危惧いたします。やはりこの通達の中でも明らかなように、今回実際上がる固定資産税というのは非常にわずかである、こういうことが国民に広く知れ渡っている状況にはまだ今のところはありませんし、また、今後当然努力を期待するわけでございますが、しかしそれがなされたかどうか、あるいは各地方公共団体がそのための努力をしているかどうかというのは、きちっとフォローアップをしていただく必要があるのではないかと思うのです。その辺はどのようにお考えでございましょうか。     〔委員長退席、狩野委員長代理着席〕

小川忠男建設省住宅局民間住宅課長

○小川説明員 ただいまお話のございました通達でございますが、一つは、新しい負担調整措置によります固定資産税及び都市計画税の増加額が家賃に占める割合はさして大きくないものであるというふうな事実を示しながら、二番目には、県あるいは市町村が適切な広報措置あるいは住宅相談を行うというふうなことで周知徹底をするようにお願いをした、こういうふうな趣旨の通達でございます。  その後、どういうふうな形で徹底が図られているかということでございますが、いろいろな機会を通じまして、全体の状況はどうなっているかというふうなことを県あるいは市町村等々とも相談しながら、再度お願いをするなり、あるいは住宅相談体制をさらに充実するというふうなことを通じて徹底するようにお願いをしたい、このように考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 きちんとした対応をお願いをしたいと思います。  次に、自治省にお伺いをしたいと思います。きのう地価税は参議院を通過いたしまして成立をしたわけでございますが、その附則の八条に、固定資産税の土地の評価の適正化等を勘案しつつ土地の保有に対する税負担の全体の状況等を踏まえて地価税を将来見直すという規定があるわけでございますが、地価税と固定資産税をどう考えるのかということが、地価税の審議の中でもどうも明らかになっていないと私は思っているわけでございます。自治省から見られまして、固定資産税と地価税とはいかなる関係があるのか。また、固定資産税の土地の評価の適正化によって地価税の税率が下がるとかあるいはその他軽減の措置がとられるべきか、こういうような方向性での改正になるような根拠があるのかどうか、私は非常に疑問に思うわけでございますが、その辺、自治省はどのようにお考えなのか、御所見をお伺いしたいと思います。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 お答え申し上げます。  地価税は、土地の資産としての有利性を政策的に縮減する観点から、国税として創設しようとするものと理解をいたしております。このため地価税は、納税者単位にそれらの者が保有するすべての土地の評価額を全国的に合算した上で、課税最低限を上回っている場合に課税するものであるとともに、国民経済及び国民生活への影響に配慮して、居住用地などについて比較的幅広く非課税措置が講じられているところでございます。一方固定資産税は、資産の保有と資産の所在する市町村との受益関係に着目をいたしまして、広く土地保有一般に対して毎年経常的に課税される税でございます。このように、地価税と固定資産税につきましてはその税の趣旨、性格等を異にいたしておりますし、また地価税の課税対象範囲は固定資産税に比べまして大幅に限定されていることなどから、地価税の創設が固定資産税の今後のあり方に影響を及ぼすことはないというふうに考えておるわけでございます。  地価税法附則第八条をどのように考えているのかというお尋ねでございますが、このように地価税と固定資産税は、税の趣旨、性格を異にはいたしておりますけれども、土地の保有に対して課税する税であるということ、あるいは土地の保有コストに影響を及ぼす税であるという点では同じでございまして、そういった観点から、附則八条におきまして地価税のあり方について、これは法律の方では「少なくとも五年ごとに、」となっておるわけでございますが、保有課税の基本である固定資産税の評価の適正化等を勘案しつつ、固定資産税の評価の適正化に伴う税負担とそれから地価税の税負担とを合わせました土地保有に対する税負担全体の状況などを踏まえて検討するものとされておりまして、必要があると認めるときは、地価税法附則八条に書いてありますように、地価税の方でその課税対象及び税率等について所要の措置を講ずるものとされているところでございます。  固定資産税につきましては、先般一月二十五日に閣議決定されました総合土地政策推進要綱にも書かれておりますように、平成六年度以降の評価がえにおいて、土地基本法の規定の趣旨を踏まえ、相続税評価との均衡にも配慮しつつ、速やかに、地価公示価格の一定割合を目標に、その均衡化、適正化を推進するというふうにされておりまして、私どもとしては、市町村の基幹税目でございますこの固定資産税につきまして、この総合土地政策推進要綱などを踏まえまして、今後とも土地の評価の均衡化、適正化を推進したいというふうに考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 そうすると、趣旨、性格それから課税の対象が大幅に違うから、固定資産税の評価の適正化が今後行われたとしても、行う予定ではあるけれども、行われたとしても、その結果は地価税に影響しない、こういうふうに伺ってよろしいわけですね。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 ちょっと言葉が足りなかったようでございますけれども、そういう意味ではございませんで、固定資産税におきましては、固定資産税の本来の趣旨から今後とも土地の評価の均衡化、適正化は進めてまいります。その固定資産税における土地の評価の適正化などを勘案しながら、その時点での土地の保有に対する税負担全体の状況等も踏まえまして地価税について検討されまして、その地価税の課税対象あるいは税率等について地価税の方で見直しをしていただくというふうに考えておるわけでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 後段ではそのようにおっしゃいましたが、前段では影響がないというふうに私伺ったわけでございますが、違いますか。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 前段で申し上げましたのは、地価税が創設されることによって固定資産税が影響を受けるものではないというふうに申し上げたわけでございます。課税の性格とか趣旨とか異にいたしておりますので、地価税が創設されたからといって固定資産税そのものが影響を受けるものではないというふうに申し上げたわけでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 何かよくわからぬ話でございますが、性格も趣旨も違う、課税対象も違う、地価税の創設によって固定資産税は影響を受けない、でも固定資産税の適正化によって地価税が影響を受ける、ちょっと国民が納得しにくい論理ではないかなと思うのですね。  しかもこれは、今回基礎控除も非常に高いですし、単価控除もあります。だから、たくさん土地を持っているからといっても単価控除以下の土地を持っていれば全然地価税はかからない、こういうことになっておるわけでございまして、何も固定資産税の評価の適正化がなったとしても、それによって地価税が云々というようなことにはなってこないというふうに思うのです。それが、地価税の創設によって固定資産税は影響を受けないけれども、固定資産税の適正化によって地価税が影響を受ける。地価税はごく一部の、会社では四万社、個人では一万人、こう言われております。課税をされる人は非常に限られておるわけでございまして、そういう意味で、趣旨、性格が違うというわけでございます。それなのに、固定資産税の適正化によって地価税が影響を受ける、これは全然趣旨、性格が違うから、初めて今回地価税というのはつくられたわけでございまして、固定資産税の評価の適正化によって地価税に影響があるという、その辺もう少しわかりやすく説明していただけますか、どうしてもあるとおっしゃるならば。ないとおっしゃっていただければ、それは結構でございますけれども。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 どうも説明がまずくて申しわけないのですけれども、固定資産税は、御承知のように市町村の基幹的な税目として、また土地の資産の保有に対する基本税制として、固定資産税についてはその評価の均衡化、適正化を進めていかなければならないというふうに考えておるわけでございまして、地価税が創設されたからといって、固定資産税の評価の適正化をやめるとかそういうことではなくて、固定資産税においては評価の均衡化、適正化を進めてまいります、そういうふうに申し上げたわけでございます。  そして、その固定資産税の評価の適正化等を踏まえまして、地価税が課税されておらない人は関係ないわけでございますけれども、固定資産税も負担をし、また地価税も課税されておる場合に、固定資産税の評価の適正化が進んでまいりますと、税全体の負担というのがかなり重くなってくるわけです。そういった場合には、固定資産税の方を見直すのではなくて、地価税の方の課税されておるものの税率とか課税対象とか、そういったものを見直すというのが地価税法附則八条の規定だというふうに考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 それは、土地を持っていれば両方の税金がかかる人が出てくる。土地に対する保有課税ですから同じですね。しかし、おっしゃったように趣旨、性格が違うわけです。片っ方は行政サービスに対するものである、片っ方は土地の資産価値に対してかけているのだ、こういう政府の御説明なわけですね。しかも、趣旨、性格が違うのですから、要するに目的が違うわけですから、片っ方の税制の抜本的な改革になるのかもしれません、それは評価額の適正化、均衡化が行われるなら。しかし、それによって地価税が影響されるという理論的根拠というのは全然示されてないと思うのです。両方負担する人がいますというのは、両方負担するのは最初からわかっているのですから。違いますか。どうでしょうか。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 先ほども御答弁申し上げましたように地価税と固定資産税は、その税の性格、趣旨を異にはいたしておりますけれども、土地の保有に対して課税されるという点では同じでございますし、またその保有コストを高めるという点でも同じでございます。そういった観点から地価税法附則八条の規定が置かれておるものというふうに私どもは理解をいたしております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 自治省さんばかり言っておってもあれでございますが、自治省さんが地価税の強化に抵抗の姿勢があるのじゃないか、そういうふうに言っておる人もおるわけでございます。その理由として、地価税が強化されると固定資産税が上げられなくなる、要するに適正化、均衡化しにくくなる、こんなことをおっしゃる人もみえるようでございますが、そういうような心配に対してはいかがでございますか。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 確かにそういった考え方を持たれておる方もおるように聞いておりますけれども、私どもが考えておりますのは、固定資産税そのものが、シャウプ勧告以来の市町村の基幹税目として、市町村税にふさわしい税源の普遍性や税収の安定性に富む非常に重要な税である、そういった観点から固定資産税を非常に大事にいたしておるわけでございますが、その固定資産税が市町村の税収総額に占める割合も長期的に低下をいたしておること、あるいは地価公示価格と固定資産税の土地の評価額の間に大都市地域を中心といたしまして乖離が生じておる、そういったことから、やはり固定資産税のその資産価値に応じた負担をしていただくということからも、資産の評価の均衡化、適正化を図っていかなければならぬ。そういった観点から私どもは、固定資産税の今後の評価がえに当たりましては均衡化、適正化を進めたいというふうに考えておるわけでございますし、そういった観点から、総合土地政策推進要綱にも固定資産税の評価がえの適正化、均衡化が述べられておるところでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 同じことを繰り返されてもあれでございますが、要するに、私も固定資産税の評価の適正化、均衡化はぜひともやっていただきたいと思うわけでございますが、それをやられるからといって、自治省の方から地価税の税率についての固定とかあるいは低率化、そういうような考え方は出てこない、こういうふうに伺ってよろしいのかどうか、それだけお答えをいただいて、終わりたいと思います。

堤新二郎自治省税務局固定資産税課長

○堤説明員 私、地価税の税率の固定とか低下とかそういった大それたことを申し上げておるわけではございませんで、地価税法附則八条の規定を素直に私どもとしてはこういうふうに理解をしておるというふうに申し上げたわけでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 では大蔵省と国土庁にお伺いしたいのですが、今回土地白書が発表されました。その中で一番私が注目をしましたのは、個人から法人への土地の購入が急速に拡大をしておるということでございまして、昭和六十年に、取引のうち面積ベースで個人から法人への土地の売買が一四%だったのが平成元年には二四%に拡大をした、こういう報告がなされておるわけでございますが、このように法人の土地取得が急速に拡大をした、反対に言いますと、個人の土地取得が逆に少なくなったというふうになるわけでございますが、その原因についてどのようにお考えなのか、またそれに対する対応策、もしお考えがあるならばお聞かせをいただきたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 非常に好況下で企業活動が活発であった、そういう中で企業の土地取得がこの間にふえたという一面はあろうかと思いますが、同時に、地価上昇過程でもございましたので、投機的な取得とか、あるいは先行きを見込んだ投資的な需要、そういうもので取得されたものも相当あるんじゃないかと思います。  こういう法人保有土地の増大ができるだけタイムリーに有効に活用されておれば、それはそれで問題はないと思いますが、それらの土地が長く遊休地化する、そういう状況になりますと需給逼迫要因で地価上昇の要因でもありますし、また土地利用面でもそういう遊休地の存在が土地利用を混乱させる、そういう側面もございますので、土地対策上重要な問題として対応していかなければならないと考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 今、好況下であるとか、あるいは投機的云々というお話がございましたが、その根本の原因は、個人よりも法人の方がさまざまな面で優遇されておるということではないかと思うのです。  前回の連合審査のときにも私は、個人には相続税がかかっておるのに法人にはそれに対応する税がないではないかということを申し上げましたが、さらにいろいろ言われておりますのは、例えば銀行から借り入れをして土地を購入する場合に、個人の場合は税金を払った残りの所得からその金利を払わなければならないわけでございます が、しかし企業の場合、法人の場合は経費として落とすことができる、これによって法人と個人の購買力は三倍から四倍違うんじゃないか、こんなことをおっしゃる方もおいでになるわけでございますが、その辺に根本的な原因があるのではないか。それは法人が土地を取得することが必ずしも悪いとは申し上げませんが、しかし均衡しなければいけないと思うわけでございまして、その辺の手当てをきちっとしなければいけないのではないかと思うのですが、大蔵省いかがでございましょうか、それに対する対応策、具体的に何かございませんでしょうか。  また一つ、今回の土地高騰の中で一番言われたのは、手持ちの土地を担保に入れて借金をしてその資金で新たな土地を買う、またそれを担保に入れて新しい土地を買う、しかもその担保力以上のお金を金融機関が貸すというようなことがあって、土地担保による融資というものが非常に問題にされたわけでございますが、そういう点を是正するためには、土地担保をある程度公定化しようではないか、例えば相続税評価額でもうそれ以上の担保をつけさせない、こういうような議論もあるわけでございますが、そういう点も含めて対応策ございましたらばお聞かせをいただきたいと思います。

大武健一郎大蔵省主税局税制第三課長

○大武説明員 ただいま御質問の法人と個人の点につきまして、税制の関連で御説明さしていただきたいと存じます。  法人と個人と申しますより、今先生が言われましたのは事業者とそれ以外ということなのではないだろうか。といいますのは、個人の場合でも事業を行っている方はそれは経費として落ちていくわけでございます。したがいまして、今回の地価税で考えましても、やはり資産価値というものに着目すると個人も法人もないだろうということで着目した課税にさしていただいたわけです。ただ、そうした意味で、個人の場合の居住用ということ、そういう居住用ということについては個人は、法人も実質的には社宅等入れましたけれども、基本的に非課税、一千平米云々というのはありますけれども非課税ということにしておりますので、結果として、例えば今回の地価税の納税義務者は主として大規模な土地を有している法人が中心になるというふうなことにはなっているんだろうと存じます。

永田俊一大蔵省銀行局銀行課長

○永田説明員 土地担保融資について御指摘がございましたのでお答えをさせていただきます。  金融機関が貸し付けをする場合には、やはりその貸付先の資産とか業況というものを考慮いたしまして、その回収に懸念がないかということが大事なことでございますので、基本的にはやはり銀行融資の健全性ということから考えまして、必要な場合には担保を徴求しているということでございます。借入先が提供する担保といたしましては、御案内のとおり、預金とか有価証券等も用いられておりますが、特に中小企業あるいは自営企業あるいは個人の場合には、土地とか家屋あるいは工場等の不動産担保に依存せざるを得ないということが多いようでございます。  土地担保融資に対します規制ということでございますが、今申し上げましたようなことを考えますと、借り手としての信用力に乏しい中小あるいは自営企業あるいは個人に対する円滑な資金の供給ということについて阻害するおそれもありますので、またそのほかの考慮事項といたしまして、無担保で借り入れすることも可能な大企業との不公平感を生むといったこともありますので、その辺は少し慎重に考えなければいけないというふうに考えております。ただし、御指摘ありましたように、今回の地価高騰に関しまして金融機関の土地担保融資のあり方についていろいろ御批判あるいは御意見がおありになるのも事実でございます。現在、こういう点も踏まえまして、民間の金融界におきまして今後の不動産金融のあり方を探るといった実務的な検討作業が始められておりますので、我々としましてはしばらくその検討を見守っていきたいというふうに考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 おっしゃるとおり、事業者と非事業者の購買力の差というふうに実質はなる、そのとおりでございますが、やはり多くの事業者が法人成りをしておるわけでございまして、そういう意味で法人と個人というふうに言い分けた方が端的ではないかと私は思っておるわけでございます。  地価税についての御説明、もう従前から何度もお伺いをしておるのでございますが、そのほかの対応策というのもぜひとも考えていただきたいと思うのですね。そうしなければ、よく冗談で言うのですが、最近はサラリーマンも会社に自分で勤めるのではなくてタレントと同じように法人をつくって、そして会社と契約を結んで、自分の会社に報酬、給料を入れてもらってそこから経費等を落として、また奥さんをその役員にして、そうしなければ自分の財産も築けない、こんな冗談さえ言われるような状況になっておるわけでございまして、ぜひとも大蔵省の方でこの辺の問題について今後精力的に対応をお願いをしたい、このように思います。  今回、その法人の購買力の中で、自分の力じゃなくてお金を借りて土地を買うということで、大蔵省も土地融資の総量規制というものを昨年四月からやられるようになりまして、今回の地価高騰の鎮静化、こういう面では大変効果があったというふうに評価がされておるわけでございますけれども、最近、地価税も通ったので、でき上がったので、これで融資の総量規制をそろそろやめてはどうか、そういうふうな意見が大分出てきた、こんなお話を伺うわけでございます。  まず、もし総量規制を解除するとしたならば、どういう要件が満たされたときに解除をされるお考えなのか、その辺から御説明をいただければと思います。

永田俊一大蔵省銀行局銀行課長

○永田説明員 お答えいたします。  御指摘のとおり、総量規制の効果でございますけれども、全国銀行の不動産業向けの貸出残高の前年比を見てみますと、総量規制の導入を行いました平成二年四月、その前の三月末の数字が一五・三%の伸びとなっておりますが、本年の一月末には、これが二・〇%というふうに急速に低下しております。さらに、一部で地価下落の動きが報じられているわけでございますけれども、そういう意味では、総量規制の効果は着実に浸透しつつあるというふうに考えております。ただ当局といたしましては、現在なおその効果を注意深く見守っているところでございまして、現時点においては総量規制を解除するという考えはないわけであります。  御指摘のありました、では解除するときにはどういう条件かというようなお話がありましたが、これはいろいろ総合的に考えなければいけないことでありますが、今後の取り扱いにつきましては、やはり地価の動向に加えまして、金融、経済の情勢とかあるいは金融機関の融資の動向、あるいは土地政策全般の推進状況、こういったものを総合的に勘案しながら適時適切に考えてまいりたい、このように考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 地価動向ももちろん入っておるわけでございますね。すると、中身は四つということでよろしいですか。

永田俊一大蔵省銀行局銀行課長

○永田説明員 お答えいたします。  現在、地価動向に加えましてと申し上げましたように、地価の状況まだ完全におさまっておるというふうな判断もいたしておりませんし、そういう意味で地価動向、金融、経済情勢、金融機関の融資動向、あるいは土地政策全般の推進状況、こういうこと等で考えたいと思っております。     〔狩野委員長代理退席、委員長着席〕

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 問題はそれぞれの中身になるのではないかと思うのですが、地価は、最近首都圏は鎮静化をした、近畿圏は大分下落をした、こういうふうに言われておるわけでございます。これは、いろいろな原因によるのではないかと思いますが、しかしそういう土地の問題についてのいろいろな専門家の御意見を伺いますと、これはいろいろな諸施策の効果があったという評価もできるけれども、同時に地価の変動のサイクルではないか、こういう評価をしてみえるわけです。いろいろな方が同じようなことをおっしゃってみえまして、これから、ことしの年末ぐらいから底を打って、だんだんとまた地価が上がるのではないか、三年後ぐらいにはまた地価高騰のピークにいく、こういうことを指摘されている方が随分おいでであります。  例えば、ミサワホームの総合研究所の所長の鈴木徳彦さん、また不動産経済研究所の角田勝司調査部長、また三菱総合研究所の首席研究員の大野二朗さん、こういう方々がそんな予測をしておいでになるわけでございますが、今確かに鎮静化してきたわけでございますが、鎮静化というよりも高値安定をしている、こういう状況にすぎないと私は思うわけでございます。具体的に地価動向というふうにおっしゃったわけでございますが、その中身として、地価がどういう動向を示したならば解除の要件を満たすことになるのか、まずその地価動向について、もう少し具体的に御説明をいただきたいと思うのです。

永田俊一大蔵省銀行局銀行課長

○永田説明員 お答え申し上げます。  お答えの前にちょっとお断りでございますが、御指摘で、どういう点だという御質問でございましたので、地価動向、金融情勢、経済情勢、あるいは金融機関の融資動向とか土地政策全般の推進状況等を勘案してとお答え申し上げました。  一つ一つにつきまして、この水準ならばこうだという具体的な数字を持って今現在においてそういう判断基準をつくっているわけではございませんが、地価動向について言いますと、やはり先ほど先生おっしゃいましたように鎮静化している、首都圏等においては非常に鎮静化の状況が顕著。ただ、数字の遅い早いはございますけれども、やはり地方にある程度拡散している傾向も見られる。したがいまして、やはり人々の一致するところ、おさまってきたなということが、ある程度コンセンサスとして言えるような状況ということで申し上げられるのではなかろうかというふうに考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 わかりにくいあれですが、よく考えてないということじゃ非常に困るわけでございまして、今総量規制については不動産業界から早く解除してもらいたいという圧力が相当出てきている。地価税も成立したからもういいじゃないかというような話もあるようでございますが、私は、やはり六月まではこのまま継続されるということはどうも間違いないというように理解をしているわけでございます。  問題は七月からでございまして、今抽象的に四点おっしゃいましたが、具体的に何なのかということが重要なわけでございまして、不動産業者に対しても僕はきちっと言うべきだと思うのですよ。変な期待を持たして営業方針を誤ってもらってはいけないわけでございまして、やはり具体的にどういう要件が満たされればできるのか。地価動向でも、例えば確かに首都圏は安定化している、鎮静化している。近畿圏は少し下がってきた。しかし中京圏あるいは福岡、北九州圏というのはまだこれから上がる見込みである。首都圏でも、五、六十キロ圏の先はさらにまだ上がるかもしれない、こういうふうに言われているわけでございまして、一部地域は鎮静化あるいは下落というのがありますけれども、しかし各地域によって地価動向というのはさまざまな動き方をしておるわけでございます。ただ地価動向を見ましてということでは、どうも納得できない。  それから、土地政策全般の推進状況、これは一体何を意味するのか。一応税制改革はこれででき上がったんだというお考えのようでございますが、私は第一歩にすぎないと思いますが一応でき上がったとは思います。しかし、土地政策というのは総合対策だ、総合政策じゃなくちゃいけないということをおっしゃっていて、次の通常国会では土地利用の規制について、都市計画法等の改正が課題になっているわけでございまして、これがやはりきちっとでき上がってこそ初めて土地政策全般の推進が行われた、こういうふうに言えるのではないかと思うのです。  その点、もう少し具体的なものが、まだお考えになってなければいつまでにそれをお考えになるのか。少なくとも六月までには考えていただいて、国民にわかりやすく大蔵省の金融政策の動向というものを察知できるようにしていただかないと、不動産業者の方にとっても重要ではないかと私は思うのですが、いかがでございましょうか。

永田俊一大蔵省銀行局銀行課長

○永田説明員 お答え申し上げます。  この不動産の総量規制につきましては、私どもも先ほど、現時点におきましては解除する考えはないというふうに申し上げましたが、この規制につきましていつどのようにこれを運用していくかということは、私どもといたしましても大変重大なことでございますし、先生がおっしゃられましたような地価動向につきましても、我々銀行行政を預かっておりますけれども、地価の今後の動向等につきましては銀行行政でわかるわけではありませんので、関係の国土庁を初め皆様方の御意見も承りながら、遺漏なきようにしていきたいというふうに考えております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 私のお願いは、もう少し中身を具体化していただきたいということなんですね。やはり中身を具体化しないとわからないと思うのです。さような四項目だって果たして国民に知らされているのかどうか、国民は十分認識していないと思うのです。この四項目おっしゃっていただきまして、大変ありがたいことだと思いますが、しかし中身についてはよくわからない。例えば、今申し上げたような都市計画法の改正がない限りは難しい、こういうことなのかどうかもわからない。やはり私はその辺を明確にすべきだと思うのです。  それから、今回これは行政指導としてなされておりまして、法的根拠はない。法的根拠をあえて挙げれば、大蔵省設置法とか銀行法とか土地基本法だというふうにお伺いをするわけでございますが、この通達等も非常に抽象的でございまして、今挙げられました解除の要件の四項目さえ出されていないわけでございまして、やはり行政指導の問題点というのは、大蔵省、行政側がどのような基本方針で、どのような要素で指導しているのか、また具体的な事情の変更によってどう変わっていくのか、これが予測できなければ民主的な行政ではないと私は思うのですよ。そういう意味で、解除すれば今度システム化するというような話もございまして、推進要綱にもそれを暗示するような文面もあるわけでございますが、私はシステム化することは非常に結構だと思いますが、もっと国民にわかるような形での対応をぜひともしていただきたいと思います。時間がありませんので、最後に簡単にお答えいただけますでしょうか。

永田俊一大蔵省銀行局銀行課長

○永田説明員 お答えを申し上げます。  総合土地政策推進要綱等におきまして、総合的な土地対策の中でこの融資規制も位置づけられておりますので、先ほど来お答えを申し上げておりますが、そういう総合的な判断の中で判断せざるを得ないということでございますが、御指摘のとおり確かにこれをわかりやすくする、あるいは御説明をしていくという努力は十分していかなければいけないと思いますので、今後その点につきましては十分考慮させていただきたいと思っております。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 その点よろしくお願いをいたします。  それじゃ、この間の連合審査でもお伺いをしましたが、推進要綱の「適正な地価水準」の中身について、国土庁のお考えと建設省のおっしゃったことが、精神としては一致しているのかもしれませんが、言葉としてはどうも違うんじゃないかなというふうに私申し上げたわけでございます。  建設省にお伺いをしたいのですが、推進要綱によりますと「住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保しうる地価水準の実現を図る。」こう言っておるわけでございまして、私は国土庁に対しまして、中堅勤労者の所得は幾らと見るのか、相応の負担というのはその年収の何倍か、一定水準の住宅とはどういうものを 言うのか、その広さと、そして勤労者でございますから当然通勤ということがあるわけでございますので、通勤時間という点でお伺いをしました。  私は大変前向きな、本当に国民の期待におこたえになった御答弁をいただいたと思っておるわけでございますが、私の同僚議員である北側委員が建設省にお伺いをしたときは大分食い違っていたように思うのです。通勤時間については九十分、国土庁のお答えは六十分でございました。その六十分、九十分、どちらが適切なのかということはいろいろ異論があるかとも思いますが、しかし勤労者一般の意識からすれば、九十分であなたは会社に通いなさい、一日三時間通勤電車に乗りなさい、こういうことを言っておっては、国民の納得、勤労者の納得を得られることはできないのではないかと私は思うのですが、その点いかがなものか。  また面積にいたしましても、誘導居住水準で、国土庁の場合は四人家族ということを前提にしまして九十一平米ということを基準に上げていただきました。それに対して建設省は六十五から七十五平米というふうにおっしゃったわけでございますが、全世帯を平均すれば三人ちょっとかもしれませんが、しかし、そういう家を確保したい、持ち家を取得したいとおっしゃっておる方々の家族数は全平均じゃないはずです。やはり四人家族だと思うのですよ。三人家族というのは夫婦に子供一人でございまして、この家族のモデルを住宅政策の基準としたならば、日本国民は最終的にはゼロになるということを前提にした住宅政策になるわけです。夫婦に子供一人だったら日本民族は滅んでしまうわけでございまして、最低限度維持するためには家族は四人以上いないとだめだというふうになっておるわけでございまして、日本の人口を維持できないわけでございますね。そういう観点からも四人を基準にすべきだ、私はこういうふうに思うのですが、いかがでございましょうか。——いや、建設省の御意見を伺いたいので。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 先生御指摘の問題につきましては、私の答弁に言葉足らずの点がかつてあったと思うのです。そういう点で多少御迷惑をおかけしているんじゃないかと思いますので、私からもう一度真意をお答えさせていただきたいと思います。  よく御案内のとおり、総合土地政策推進要綱におきましては、土地政策の目標として「住宅地については、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保しうる地価水準の実現」ということを言っておりまして、これが土地政策の目標であります。ただ、この目標は非常に抽象的ではっきり具体化していないものですから、具体的な目安、想定といたしまして、私どもといたしましては、いかなる地域におきましても、現在平均的に供給されています、それも新規に供給されております住宅が年収の五倍程度で取得できるような地価水準、環境をつくることが当面取り急ぎ重要だ。特に首都圏、東京圏を見ますと既に年収倍率は八倍にも達しておるわけでございますので、これを五倍程度に早く回復させることが重要だという趣旨でお答えをしたわけです。  ところで、じゃ新規に現在供給されている住宅はどの程度のものかとなりますと、おおむね床面積が六十五ないし七十五平方メートルぐらいのものでございまして、通勤距離圏につきましては、はっきりしたデータが残念ながらないわけですが三十キロ圏ないし五十キロ圏、多くは四十キロ圏前後、通勤時間にいたしますと一時間半程度のところが多いのではないか、平均的なものではないか、そういうふうな想定のもとにあえてお答えするといたしますと、そういうような規模のものを五倍程度でとりあえず当面早く確保できるようにすることが重要だ、そういう趣旨で申し上げたわけであります。  ただし、居住水準としてはこれで十分なものではないのは明らかだと思います。住宅政策の観点からも二十一世紀初頭には全国の半数の世帯が誘導居住水準を確保する、そういう目標に向かって施策を展開しておられるわけです。当然土地対策も住宅政策と整合をとって進めなければならないわけですから、そういう状況のものが早く五倍程度で確保できるような努力を払うべきだ、そういう趣旨で申し上げたわけでございます。

五十嵐健之建設省住宅局住宅政策課長

○五十嵐説明員 今国土庁の方から御答弁がございましたが、基本的に建設省が考えておりますことと同じでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 ようわからぬ御答弁でございまして、要するに国土庁は考えは変わっていないというふうに伺いたいと思います。要するに、最終目標は国土庁がおっしゃったとおりだ、しかし建設省がおっしゃったのは、近い将来実現をしたい、近い将来というのはこの数年、こういうふうな理解を私はさしていただきたいと思いますが、それでよろしいわけですね。

五十嵐健之建設省住宅局住宅政策課長

○五十嵐説明員 お答えを申し上げます。  誘導居住水準の目標につきましては二〇〇〇年を目標にしております。二〇〇〇年を目標にいたしまして、そのときの住宅ストック全体を勘案いたしまして、そのときの半数の世帯が、例えばマンションでまいりますと四人世帯の場合九十一平米、それから三人世帯の場合七十五平米、そういうような規模に半数の世帯が住むようにしたいということでございます。先生がずっと御質問していただいておりますのは、新規供給のことをおっしゃっておられるわけですが、誘導居住水準の目標そのものは、新規供給がありまして、それから既存のものが一部除却といいますか建てかえされていくわけであります。そういう動きがあったその結果が、二〇〇〇年に百平米になるように持っていこうというのが目標でございます。  それから、もう一つ申し上げなければいけませんが、誘導居住水準目標は全国の達成でございます。例えば現在で申しますと全国約三千七百四十万戸ぐらいの住宅があるわけでございますけれども、これは二〇〇〇年になりますともっとふえるわけでありますが、その住宅の半数がということになります。ところが、一部の地域ではおくれたり一部の地域では早く達成できたりというばらつきがあるわけでございます。そこの点につきましては、住宅宅地審議会では二十一世紀初頭にすべての都市圏でその目標を達成するようにという指摘を受けているところでございます。

平田米男公明党・国民会議

○平田(米)委員 以上で質問を終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 伊藤英成君。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 まず、適正な地価の水準について質問をいたします。  政府は土地政策の目標の一つに適正な地価水準の実現ということを掲げております。総合土地政策推進要綱によりますと「地価については、土地の利用価値に相応した適正な水準まで引き下げることを目標とする。」こういうふうになっておりますけれども、ここで言うのは収益価格を言っているのかどうか、まず伺います。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 「利用価値に相応した適正な水準」といいますのは、御指摘がございましたように収益に見合った水準ということかと思います。ただ住宅地につきましては、特に中堅勤労者が相応の負担で取得し得る価格水準ということで、取得能力の面も配慮した水準、そういうふうな定め方をしておるところでございます。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 大都市の商業地とか今話が出ました住宅地、その収益価格の試算というのは実際にはどういうふうになっておりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 地価公示を行います際に、取引事例を比較いたしましてそれから比準する価格と、収益還元法を用いまして算定しました収益価格、それに原価法による価格、そういった価格を勘案しながら鑑定評価し、地価公示価格を決定しておるところでございます。ただ、需給関係が全般的に非常に厳しく地価が上昇する局面では、投機的な事例はもとより排除するように努めておるわけですが、どうしても取引事例価格が高目に出てまいります。地価公示の与えられた役割からしまして、やはり収益還元価格は参考にしながらも、取引事例を中心に使うということになっておるわけであります。  なお、そういう場合にも地域的に平均的な収益価格を算定しまして、できるだけ地価上昇に警鐘を発する、そういう意味で試行的にちょっと計算してみたわけでありますが、東京の周辺あたりでは高度業務地、商業地等では八割ぐらいの水準になっておりますけれども、周辺の商業地や住宅地では五ないし七割という大変幅のあるばらついた格好になっております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 実はその商業地の場合は、その収益価格というのは私の実感として考えれば何となくわかるような気がするのですね。住宅地というのは本当はなかなか難しいなと思います。  それで、今住宅地が五割から七割という話をされましたけれども、例えば五割という場合には、それは地価を五割ぐらい要するに引き下げなければならぬ、こういう意味と解釈してよろしいのですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 ただいま申し上げましたのはごく一部の、しかも試算でありまして、試算過程でもいろいろな問題意識を持っております。したがいまして、これを今後もう少し広範に活用していくためにはまだまだ掘り下げて詰めないといけない課題がございますので、現在私どもの方で研究会をつくりまして鋭意詰めているところでございます。収益還元価格と公表されております地価公示価格の割合が例えば八割、収益還元が地価公示の八割だ、したがって二割引き下げるべきだと、必ずしも単純にそういうことを意味するというわけではないと思います。ただ、開きが大きいということは、やはり利用価値に相応した価値から見ると市場が行き過ぎ、需要が非常に旺盛、そういう中で市場価格が利用価値を相当超えた値づけがなされている、そういうことは一般的には言えるのではないかと思います。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 今の局長の答弁のされ方あるいはその考え方で、総合土地政策推進要綱で言う適正な地価の水準を実現しようとするその適正な地価水準というものを、実際に考えて実行されそうですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 特に住宅地につきましては、勤労者の住宅取得能力との関係に特に配意しまして、年収の五倍程度の価格で相応の住宅が取得できる、そういうことを目指して努力していこうということであります。これはいろいろな対応が必要でございましょうが、今回の地価上昇直前でもそういう環境にあったわけでございますから、実現が不可能な目標ではないと考えておるところでございます。  また利用価値に見合った価格水準ということでありますが、長期的に見ますと、やはり収益に相応する価格と市場の交換価格というのは通常おおよそ同じ程度になるのが理論的にはよく言われておることでございますので、やはりそういう方向を目指して価格対策を考えていかなければならないんじゃないかと思います。  ただ、ちょっと一言つけ加えさせていただきますと、市場価格、交換価格と収益価格、利用価格との関係にはややタイムラグもある。市場の価格が上がりまして、その後収益還元価格、利用価格も一定のタイムラグを置いて上がっていくというふうな性格もございますので、そういうところもにらみながら、両者の関係を考えていかなければならないんじゃないか、そういうふうに考えております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 今の御答弁に関連してちょっと幾つか御質問しようと思っておるわけですが、その前に、今ちょっと言われた年収の五倍程度にというふうに考えておられますね、今もその話がございましたけれども。今都心の場合には、三十キロ以内ですとマンションでも八・二七倍、こういうふうに出ておりますね。政府の目標とするのは、年収の五倍程度と考えたときに、都心の場合に通勤距離あるいはその時間というのはどの水準をそのターゲットにしておりますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 先ほども平田先生から同趣旨の御質問があったわけでありますが、一応の私どもの想定といたしましては、いずれの地域におきましても、新規に現在供給されている住宅程度のものは年収の五倍程度で取得できないといけないのではないか、そういう想定に立っておるわけです。それで、最も環境の厳しい東京圏でいいますと、先生御指摘のように八倍を超える状態になってきておりますので、それを五倍程度に早く引き下げていきたい。現在新規に供給されている住宅はそれではどのような質のものかと申し上げますと、大体六十五平米から七十五平米ぐらいの物件で、通勤距離も一時間圏にはとてもおさまらない、一時間半程度のものが多いのではないか、そういうふうな住宅を一応想定いたしまして、早期にそういう状態を実現したいということであります。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 それから、先ほど公示価格のことにちょっと触れられました。三月の二十六日に地価が公示になりましたですね。そのときに、あの水準というのにあれっと思った人が非常に多いんですね。そのゆえに新聞なんかもいろいろな批判を、いわゆる地価公示についてこれは実感を反映してないんじゃないかという意味でいろいろな指摘がされました。二、三その指摘だけをちょっと申し上げますと、こういうふうになっているのですね。  ある新聞ですと、ことし一月の時点で不動産業者には一年前価格でも売れないという実感があったにもかかわらず、公示価格は上昇した。取引価格が下落しているという実勢を顕在化させ得なかった今回の調査は、せっかくの正常価格への機会を逸したものと見ることができるのではないかという言い方とか、あるいは、土地取引の指導価格をもっと機動的に変更すべきだということをある新聞は社説で書いておりまして、そして、値下がりがしている地域では実勢よりもしばしば高くなっている。今回のケースですね、高くなっている。指導価格が地価の下支え役を果たしている、逆にですね。そういうような批判もあったり、それからもう一つ、これは新聞で最後にいたしますが、地価は現在の瞬間風速がどうなっているのかが大事なのに、政府の地価公示はその配慮が全くない、地価の数値をそのまま発表したために高値安定を印象づける結果になっている。世間一般で地価が二〇%とか三〇%値下がりしているというのに、なぜ地価公示にそれが反映されないのか。政府が地価の下支えをやっているようなばかなことはやめるべきだ等々、こういう意見がこのころには非常に多く見られたのは御承知のことと思います。これをどういうふうに受けとめますか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 地価公示に対する各界のいろいろな御意見、御批判につきましては私どもも率直に受け入れながら、私たちなりに検討をしないといけないというふうに考えております。しかし、今回の地価公示では、買い控えによりまして全国的に需要が減少しまして市場が冷えております、そういう中で非常に直近の適切な売買事例の収集が難しかったという面がございますが、今回の鑑定評価に当たりましては、新しい鑑定評価基準に基づきまして事例収集をできる範囲を広げまして、できるだけ直近の事例収集に努めましたし、また、市場の動向に関する正確な分析もあわせて行うことにより、的確な鑑定評価に努めるという努力もしたわけであります。  ただ、公示価格は一年間の変動率という格好で世間に公表させていただいておりますので、昨年のように年度半ばで地価動向に変化が起こったという場合には、前半例えば三〇%上がった、後半に二〇%下がりましても、年間変動率はプラス変動率で出てきてしまうわけでございます。加えて、地価公示の公表が調査時点から三カ月もおくれる、そういうタイムラグもございますので、ますます世間から見ますと現在の市場を反映してないんじゃないかという御意見になったのではないかと思っております。その辺は私どもも、できるだけ短期動向を別途補う形で調査いたしまして、適宜そういう短期動向も世間に公表していきたい、そういうふうに考えておる次第でございます。それともう一つ、民間側には、やはりこういう情勢のもとでいい物件は非常に根強い価格になってございますが、条件の悪いところが値下がり幅が大きい、そういう地域によってかなり選別値づけがされているようでございます。それで、民間の方は一番下がった物件の印象が強いものですから、どうしてもそういう印象で見られるというところもあろうかと思います。  それと、監視区域の指導価格がこういう鎮静化、下落の局面でかえって価格の下支えをしているのではないか、この批判にも私ども常に耳をかさなければならないと思っておりまして、そういうところに対しましては、そういう局面では公共団体でできるだけ指導価格を適切に変更していくこと、特に下落局面に入った地域では時点修正をマイナス修正いたしまして、間違っても下支えにならないような対応をしていただく、そういうことで、地価公示をしたときにも改めて公共団体に通達しているところでございます。今後も、そういう点については十分心しながら対応していきたいと考えております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 今申し上げたように、せっかくの地価公示なるものが逆に地価を下支えするような話になったのでは何のためにやっているのか全然わからないということになってしまうものですから、その辺の工夫をしていただいて、こういう幾つかの批判にこたえられるように、しかも意味のあるようにぜひやっていただきたいと思います。  次に、今回幾つかの政策税制を決めてきたりいたしましたし、きのうは地価税も成立をいたしました。しかし、これは万人が認めているように、税制だけで地価の問題を解決することはできないわけですね。そういう意味で、税制とあわせて特に土地利用計画、あるいは都市計画法や建築基準法の見直しということがどうしても必要だというふうに思われますね。その点について現在どういうふうに検討しているのか、そして次の通常国会にはその改正等が間に合うのかどうか、具体的にどういうことをしようとしているのか、そのスケジュールも含めて御説明をお願いしたいと思います。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 お答えいたします。  去る一月二十五日に閣議決定されました総合土地政策推進要綱にもありますように、土地問題の解決のためには、税制、金融、土地取引規制等の施策とともに土地利用計画の充実等が必要である、重要であるということは認識しております。このような観点からもこれまでにおきましても、都市計画における土地利用計画制度については経済社会の変化に合わせて適宜必要な施策の充実改善には努めてまいったところでございまして、例えば昨年におきましても、大都市におきます住宅宅地の供給促進のためには都市の土地の有効・高度利用を図る必要があるという観点から、種々の土地利用計画上の制度の創設を図るなどの改正を行っているところでございます。  しかしながら、現都市計画法は施行後二十年以上を経過していることとか、その間高度情報化、国際化等によります経済構造、社会構造の変化も著しいといったようなことが見られること、あるいは土地基本法の成立によりまして土地に関する基本理念が示されたこと等、現行法の施行当時とは環境が大きく異なってきているという認識でございます。  そうした状況も踏まえまして、本年一月二十三日に都市計画中央審議会に、経済社会の変化を踏まえた都市計画制度はいかにあるべきかを諮問いたしておりまして、現在都市ビジョンの確立のための方策あるいは適正な用途規制のための方策あるいは土地の有効・高度利用を促進するための方策等につきまして、幅広い検討を進めているところでございます。  また、建築基準法の見直しにつきましても、類似の事項につきまして建築審議会において検討を進めているところでございます。今後両審議会におきまして約一年ほど検討を行いまして、結論を得るようにしてまいりたいというふうに考えております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 国土庁長官にお伺いしますけれども、今建設省の方からかなり抽象的な表現でいろいろ話をされましたが、日本が今後十年間、公共投資にしても四百三十兆円やりますね。それから、金融緩和と言われる問題についても、そのうちには今の金融政策の変更ということはこれまたそれなりに予想されることでありましょう。あるいは、地価上昇の問題についてもそれなりの周期もある。だからということで、この問題についても若干心配する見方の人もいるというくらいの状況ですよ。今建設省の方で言われたことが具体的に何をどういうふうにするのか定かではありませんね。これから今の地価をそんな状況で三割も五割も引き下げることが可能だと思われますか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 ただいま建設省の方からもお触れになったわけでございますけれども、去る一月二十五日に総合土地政策推進要綱を閣議決定したわけであります。この基本指針にのっとりまして、この要綱に従いながら、現在御論議をいただいておりますけれども土地税制の活用、それから先ほども御意見が出ましたが土地関連融資の規制、それからただいまの御質問にございました土地利用計画の整備、もちろん現在はまだ具体化しておりませんけれども、今建設省のお答えのように、これから一年間をめどに都市計画法あるいは建築基準法、こういうものをあわせて整備をしていく。それから一方におきましては、住宅宅地の供給を国公有地等の問題も含めて促進をしていく。それから、土地の有効な利用を考えていかなければなりません。  こういうような総合的な対策を一層これから強力に展開をしていく考えでございますが、これらの対策を効果的に実施、実行をしてまいりますと、地価の上昇の鎮静化ということにとどまらず、現在の異常な地価水準というものは適正水準へ引き下げていくことができる、私はこのように考えております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 私の印象では、大変なことだろうと思っております。今長官の言われたうち、例えば住宅地の供給の話もされました。私は、今、日本国土全体というのは狭いようにいろいろ言われますけれども、実はそんなに狭くなくて、結構大きな土地を日本は持っていると思うのですね。この点について長官はどう考えられますでしょうか。今減反政策での転作対象面積と日本の住宅地の面積というのはほぼ同じくらいであります。こういう状況を見れば、まず日本の住宅地の全体というようなことを見たときには、これは政治の場でもう少し何とかできるんじゃないかというふうに考えられますけれども、いかがですか。

西田司自由民主党国土庁長官

○西田国務大臣 そういうことも考え合わせまして、四全総の中では一極集中を是正して多極分散型の国土を形成していこう、この中には、表現はございませんけれども、土地をどのように有効に活用していくかということも含まれておるのではなかろうか、私はこのように思っております。そのために、例えばその基盤となる交通網の整備であるとかあるいは通信情報の整備というものを、また土地対策とは別個の角度から今着々と進めておるわけでございます。  それともう一つ、住宅問題で考えていかなければいけないことは、先ほど来いろいろと建設省との御議論の中で出ておりましたが、やはり量の問題ももちろんございます。しかし、これは東京都心だけに集中していけば大変問題を引き起こすわけでございますから、これはある程度広がっていかなければいけないであろう。そのことよりも、大都市における住宅の質の問題をこれから積極的に、例えば具体的には今何十万戸かあるところの古い建物をさらに快適な生活が送れるような住宅に建てかえていくとか、そういうことが総合的に進められていかなければいけない、このように考えております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 今も土地の有効利用という話が出ました。そこでお伺いいたします。  今審議会等でいろいろ検討もしているのかもしれませんけれども、例えば東京を考えて、東京でも環状線の中で結構です。あそこに一戸建ての住宅がたくさん並んでおります。そういう規制の仕方もしておりますね。ここを例えば高さ制限じゃなくて低さ制限をして、有効利用しようというようなことは考えますか。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 お答えいたします。  良好な都市環境の確保に配慮しつつ、適正な土地の有効・高度利用の促進を図ることは重要な課題であると認識しております。このため、現在の都市計画の制度の中にも、例えば市街地再開発事業等の実施が見込まれる地区でありますとか、あるいは都市基盤の整備が整い、かつ都市機能の集積を積極的に図ろうとするような地区、このような地区につきましては、容積率の最低限度を定める高度利用地区という制度がございます。また、都市防災の観点から、防災避難路の整備とあわせ、沿道の建物を一定以上の高さの耐火構造で整備すべきような地区につきましては、建築物の高さの最低限度を決める高度地区というものがございます。  そういった制度がありますので、必要な地域において活用を図っていきたいと考えておりますが、これらの制度によります高層化の義務づけといいますのは、例えば経済力に乏しい所有者等に対しては非常に厳しい制限になるということでもございますので、都心部ということではありますけれども、一律に義務づけるというのは必ずしも適当ではないのではないかと考えております。基本的には、義務づけというよりは誘導的な手法によりまして、建物の高層化を含む土地の有効・高度利用を推進することが必要ではないかと考えているところでございます。  このため、例えば優良プロジェクトに対しまして容積率の緩和をするような制度、例えば特定街区とか総合設計とか再開発地区計画等の各種の制度がございますが、このような制度の活用も図っていきたい。それから、昨年都市計画法の改正で遊休土地転換利用促進地区という制度を設けまして、都市の工場跡地等の低・未利用地につきまして土地の有効利用を促進する観点から、都市計画上そのような地区を位置づけることができる制度ができましたけれども、この地区が指定されますと地方税としての特別土地保有税が課せられるというようなこともございまして、都市計画と税制が連携して低・未利用の有効利用を促進する制度ともなっております。そういうような制度につきましても定着化を図って、積極的に活用してもらえるように地方公共団体を指導していきたいと考えております。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 答弁は簡潔にお願いします。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 はい。では簡潔にいたします。  以上のことにつきましても、現在都市計画審議会でどのようなさらに進めた有効利用の制度があるかどうかについても検討してまいりたいと考えております。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 時間が参りましたので一つだけ、済みません。簡単に答えてくれればいいです。  例えば東京の、さっき私が環状線の中というのを例に出しましたけれども、そんなにここ五年、十年なんて言いませんが、ざっと百年先にはその辺は少なくとも中高層の住宅地ぐらいにはしようという気持ちで今、物を考えてやっていますか、そういうことは考えていないと言いますか。簡単でいいです。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 林都市計画課長、時間が過ぎておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。

林桂一建設省都市局都市計画課長

○林説明員 今のお尋ねの点につきまして簡単にお答え申し上げます。  都市計画は、基本的には十年ないしは二十年の都市の発展の動向あるいは産業、経済への展望に基づいて決めておりますので、先生がおっしゃいますような五十年あるいは百年というのは、なかなかそれだけ先の見通しを立てることは難しいと考えておりまして、現在のところはそのような形で都市計画を定めてはおりません。

伊藤英成民社党

○伊藤(英)委員 今のような答え方が現在の混乱を導いたその基本的な考えだと私は思っております。  終わります。

太田誠一自由民主党

○太田委員長 佐藤祐弘君。     〔委員長退席、佐田委員長代理着席〕

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 昨日、沖縄県の新石垣空港建設予定地をめぐりまして国土利用計画法違反事件というのがあるのですが、それに関連いたしまして新たな重大な問題が明るみに出ました。  同空港の建設に絡みましては、国内リゾート開発株式会社が空港予定地周辺百二十八ヘクタールに及ぶ広大な土地を買い占めて、これが地価高騰の要因になったという問題点につきましては、我が党が国会でも究明してきたところであります。その土地買収の際に、これは一九八九年のことですが、国内リゾートからセンターアートギャラリー株式会社に売られる、さらにそのセンターアートギャラリーから株式会社光建設に売られるということがありまして、それが国土法に定められた届け出をしないで行われたということで、国土法違反事件だということで問題になったわけです。  この問題につきまして確認をしたいのですが、昨年十月三十日の衆議院決算委員会で我が党の木島議員が質問をいたしました。それに対して当時の佐藤守良国土庁長官と藤原土地局長が、国土庁として沖縄県に対して、告発も含め、厳正に対処するよう指導し、県が五月三十日沖縄県警に告発をした、こういうような答弁をされたと思いますが、その点まず確認をしたいと思います。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 国土庁といたしましては、従来から国土利用計画法違反に対しましては厳正に対処するよう各都道府県等を指導してきておりまして、本件につきましても二件の無届け取引が行われたという報告を受けましたので、沖縄県に対して、告発も含め、厳正に対処するよう指導してきたわけであります。これを受けて、先生がおっしゃるように沖縄県において昨年五月三十日に沖縄県警本部に告発が行われたということであります。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 ところで、きのうテレビ報道がありまして、またけさの新聞にも報道されているのですが、当時の沖縄県知事である西銘順治さんがこういうふうに言っておられるのですね。去年の四月ごろ佐藤国土庁長官から知事公舎に電話があり、告発したら土地の取得ができないではないか、もう少し利口になろうよと言われた、それで西銘知事としては副知事を上京させ真意を確かめようと思ったが、二回とも本人に会えなかった、このため告発が一カ月おくれた、当時の経過を明らかにされたわけですね。これは、今確認しました長官及び局長の国会での答弁で、告発をするように、厳正に対処せよというのとは明らかに反しているわけですね。むしろ告発を抑えるようなことを電話で県知事に伝えられたということです。これは事実としますと、大変重大なことなわけですが、事実関係を国土庁として責任を持って明らかにすべきだというふうに考えますが、どうですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 テレビも私は見ていないわけですが、今先生が言われたような事実は全くない、事実に反すると思います。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 あなたはそうおっしゃるけれども、当事者である西銘知事がはっきり明言をされたわけですよ。だから、あなたがそうおっしゃっても、これは否定し切れない。電波に乗って全国に流れているわけです。新聞でまた報道もされているわけです。国土庁として長官が、国土庁の最高責任者がそういうことを言われたということが事実であるなら、これは大問題です。ですから、普通の常識ではそういうことを言うはずもないというケースですよ。これは国会での答弁もありますし、国土庁は厳正に指導すべき任務があるわけですから。しかし、当の西銘知事がそう言っておられるということがあるわけですから、そういうことを言われたとすると、何か逆にさらに何らかの背景があったのかなという点も究明していかなければならぬ。我が党としては、ぜひこれは究明したいと思っておりますが、国土庁としても事実関係を調査する、調査して報告していただきたい。そういうふうに思いますが、いかがでしょうか。長官どうですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 事実は、調査するまでもなく私どもは克明に把握をしております。今先生がおっしゃったようなことは、我々が知っておる事実と全く反するということははっきり言えるのではないかと思います。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 それを証明する何かがありますか。今おっしゃったことは、佐藤守良国土庁長官が沖縄の西銘知事に電話をされたことはないという意味ですか、それとも、電話で話の中身がそういうものではなかったという意味ですか、それとも、西銘氏が全くのうそをついたとおっしゃるのですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 この告発案件につきましては、当初から私ども慎重に対応しておりまして、長官の御指示も仰ぎながら進めてきたわけであります。ただ、今申されました大臣と知事との間に電話があったかどうか、それは私どもは存じておりません。ただ察するに、私は前知事さんの方に重大な思い違いがあるのじゃないかという気がします。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 あなたの感想的な答弁を求めているんじゃないのですよ。今の答弁では、何の反証、立証にもなっていませんよ。佐藤氏が電話をされたかどうか、あなたは確認できないというわけでしょう。それは当然でしょう。電話も確認できないのに、電話で何をしゃべったか確認できるのですか。あなた、いかにも自信ありげにそういうことは一切ないとおっしゃったけれども、そう言い切れないじゃないですか。だから私は、しかも現に当の沖縄県知事がおっしゃっているんだから、公的なメディアで発言されたわけだから、それについて改めて事実を調べる必要があるのじゃないか、調べてもらいたい、こういうことを要求しているんです。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 先ほども申し上げましたように、この件は、沖縄県の責任者が私どもの方にいろいろ指導を仰ぎに来られまして、私どもの方はそれに対して、先ほど申しましたような指導をしながら進めてきたわけであります。その際も、知事の指示に基づいて国土庁の方に来ておられるわけであります。対応しておるのは、我々が中心になって対応しておるわけでありまして、そういう過程から考えまして、今指摘されたようなことは全くあり得ないと私は確信しておるわけです。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 問題の性質がちょっと違うのですよ、局長。表の、公式の国土庁と沖縄県との接触では厳正に対処して告発をしなさいということで、それはその方向で現に告発をしているわけですね。しかし、告発をしたのは五月なんですよ。五月三十日です。四月、それより一カ月前に、前国土庁長官から実はこういう電話があったんだ、告発したら土地の取得ができないではないか、もう少し利口になろうよという趣旨の電話があったから、県知事さんもその真意を確かめたいと思って副知事さんを上京させたというわけですよ。会おうとしたが接触できないということで、結局告発がその結果一カ月おくれた。そういう重大な中身を話しているのですよ。だから、告発は現にしているのだから、結果的には国土庁の指導の方向で告発されたわけですよ。しかし、その間にこういうことがあったとすれば、これは全く大問題ですよ。だからこの点は、あなたの今の話の中身は全く関係のない、別の話なんですよ。あなたは表向きの話でのことを言っておられる。疑惑はないと言っておられる。  そういうことではなくて、こういうことが新たに事実として一方の当事者から告発をされたのだから、それについて、そういうことがあったかどうか改めて調べるのは当然じゃないですか。あなたがなぜないと言い切れるのですか。おかしいじゃないですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 実は、先生がおっしゃいます副知事と私が会ったわけです。これは昨年の五月九日でありますが、副知事が知事の命を受けまして来まして、この件について打ち合わせをし、私どもの意見を聞きたいということでありましたが、その当時、県としては原状回復をさせたい、告発はしたくないという意向であったわけであります。私どもの方としましては、原状回復はさることながら、違法事実については、法に照らして厳正にやるべきだ、そういう指導をしたわけでありまして、そこのところはまるっきりあべこべなんです。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 我々は実は調査団を送って当時いろいろ調査しましたから、いろいろな経過があることは承知しているのです。沖縄県の姿勢が最初からきちっとしたものでなかったという問題点も具体的に知っておりますが、きょう問題にしているのはそこではないのですね。今の局長の答弁だと、国土庁長官の方からそう言ったのではなくて、むしろ県知事の方が告発をしたくないというような意向だったんだ、だから長官は言っていない。しかし、今の答弁でもそれはしょせん類推にすぎませんね。国土庁長官が電話をされたかどうかもあなた自身は確認はできないわけだから。問題は、国土庁長官がそういうことを言ったんだということがもうメディアで流れているのですよ。それがそのままだと大変な疑惑のまま残る。国土庁長官が告発を抑える役割を果たしたということになるわけですね。だから、これは国土庁として真実を明らかにする必要があるのじゃないですか。そのためにはもちろん調査も必要でしょう。どうなんですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 実は、私がただいま申し上げました副知事に会いまして、県側の希望、実情、その辺をいろいろ聞き、我々の考え方を申し述べるに先立って、大臣にも十分御意見を伺い、御指示を受けておるわけです。そういう過程での話でございますので、私がはっきり言い切りますのは、私なりに、そういう中で大臣がそのようなことをおっしゃるはずがないと確信しているからであります。  といいますのは、その後にも担当課長が大臣のところに行きまして一応報告した際には、これは週刊誌、マスコミ等が沖縄県の知事に疑惑があるかのような報道をたくさんしておりましたので、大臣としては、法に照らして思う存分やれというふうな指示を課長等にもその都度しておられるわけであります。私が副知事と会った限りでは、何とか告発をしないで済むような方法はないか、国土庁からも何かそういう指導をしてもらえないか、むしろそういうふうな指示を期待しておったようであります。そういうふうな経緯を踏まえて考えますと、どうも話はあべこべじゃないか、そういうふうに考えざるを得ないと思っております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 ごく普通に考えれば国土庁長官がそういうことを言われるはずはなかろう、それは思いますよ。それと、局長とか皆さんとの接触の中でそういうことを言うわけはないのです。それは言われるわけはないのです。しかし、当の西銘知事がこういうように言われたというふうにしゃべっておられるから疑問が出てきているということなんです。普通に言えばそうですよ。そんなおかしなことを言うわけはない。それは表向きは絶対言わぬでしょう。言うわけないですよ。しかし、こういう電話があったということを言っておられるわけだから。あなたがそういうように判断されるのも、普通で言えばそうだろうと思いますよ。しかし、新たに示された事実については私は調べなければおかしいと言っているのです。なぜ調べるということを拒否するのですか。これまでそう思ったけれども、こういう新たなことが言われた、しかも、一介の私人じゃないですよ。沖縄県でついこの間まで知事をなさっていた当事者ですよ。新石垣空港の建設にも絡んで、その当事者の方が公にしゃべっておられるわけだから、それについては改めて調べてみましょうという姿勢をとられるのが当然じゃないですか。あくまでそれを拒否されると、かえって私は疑惑を持ちますよ。     〔佐田委員長代理退席、狩野委員長代理着席〕

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 私どもも、私は冒頭申し上げましたようにテレビもまだ拝見していないですし、聞くところによりますと、ある報道以外に新聞等では伝えられていないわけですからよくわからないわけですけれども、仮にそういうことが報道されますとあらぬ誤解を招くということはあろうかと思います。この監視区域制度等の運用につきましては、各都道府県の土地担当者が本当にまじめに、懸命に取り組んでおるわけです。そういう中で国の最高責任者が、仮にいいかげんといいますか、そういうあいまいな対応をしたという事実があれば、これは我々にとっても非常に迷惑な話であります。各県担当者にとってもこれは非常に残念なことであります。しかし、そういうことは断じてない。ただ、先生にお言葉を返すようで申しわけないですが、そういう態度で国土庁としては長官のもと一体になってやってきておりますので、調べると言われましても、県との事実関係は今かなりオープンに話させていただいているわけです。それ以上に何を調べたらいいのか私らははっきりわからないわけです。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 ちょっと局長は取り違えている面があるのですよ。国土庁の姿勢の問題とか局長のあれとかを直接今問題にしているのではないのです。国土庁長官がそういうように言われただろうというふうに断定して私は質問もしていないのですよ。しかし、現に一方の当事者から電話での話の中身が発表されたわけですよ。今おっしゃったように、局長のそういう言い方で言うと、テレビを見ている人は多いわけだから、今夜も続きの放送があるようですよ。その人に局長の言葉で言えばあらぬ疑いですか、それは現に広がっているのです。そうでしょう。だから真実を明らかにする必要が当然国土庁としてもあるのじゃないですかということを私は言っているのです。  何を調べればいいかと言って、これまで局長が知っておられる経過自体には曇りはないという御説明ですよね。むしろ沖縄県の不徹底な態度を正したのだということでしょう。問題は電話での発言なんですよ。そういうことがあったのかなかったのか、そういうことは一切なかったというならなかったで釈明しなければ疑惑のままですよ。広がりっ放しですよ。いいんですか。——電話の話、知っているわけないじゃないか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 いや、それは私もわからないわけですが、どうも報道そのものの内容も承知しておりませんので、ビデオ等を集めまして早速見させていただきます。  それと、前長官のそういう西銘前知事への電話があったかなかったか、その辺が問題となっておるようでしたら、前長官にも一度聞いてみたいと思います。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 事実を明らかにしていただきたいということを申し上げて、随分これで時間をとってしまったので、住宅問題をお聞きする予定でありましたが、ちょっと時間が、建設省の方には申しわけないことになりましたが、リゾートの関連でもう一つだけお聞きしたいと思います。建設省の方、もう少し待ってください、時間ができるかもわかりませんから。  今リゾート開発が各地で行われておりまして、これは自然環境の破壊の問題とか水質汚染とかいろいろな問題も起きていますが、ここでは地価上昇との関係でお聞きしたいと思います。  土地白書では、「リゾート地の地価については、地域によりさまざまであるが、開発の進んだ地域や、大都市からの交通アクセスの良い地域の中には、かなりの上昇傾向にある地域もみられ、今後その動向を注視する必要がある。」こういうように書かれております。具体的に国土庁としてどのように監視をしておられるのか、さらに今後されようとしておるのか、この点お聞きします。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 リゾート地域における地価対策といたしましては、国土利用計画法に基づく監視区域をまず積極的に活用していくということが大切だと考えておりまして、昨年六月に通達を発出いたしました監視区域制度の運用指針におきましても、大規模開発プロジェクト、リゾート整備等が予定されている地域等ではまず先行的に監視区域の指定について検討することといたしておりまして、これに基づきまして、現在ございますリゾート整備構想の関連地域のほとんどが監視区域に指定されているところであります。若干指定していないところもあるわけですけれども、それら未指定の地域につきましても厳重な地価動向の監視を行っておりまして、もし地価が上昇するような気配がございましたら手おくれにならないように対応する、そういうふうな姿勢でおります。  今後とも、リゾート地域の地価の安定というのは健全な整備のために重要な要件でございますので、関係公共団体とも連携しながら進めてまいりたいと考えております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 具体的にお聞きしたいのですが、千葉県というのは首都圏の中でもリゾートがたくさん計画されている地域です。その一つ、館山市では四カ所でリゾート計画が進行しているわけですが、その中にウエルネスファミリーリゾート計画というのがあります。ここは熊谷組が主体になって開発をやっているというところですが、南総リゾート株式会社というのが土地買収に当たっているわけですね。そこでは監視区域がかかっている地域、これは五、六千円なんですよ。その周辺が今度はまた期待で暴騰しているというようなこともあるのですね。現地の登記簿も取り寄せてみたのですが、概況でまず言っておきますと、さっき言いましたように一坪五千円から六千円ぐらいの取引ということになっておるのですが、周辺が期待感でどんどん上がりまして、坪二十五万円とか三十五万円とか、三十五万円という値段まで出ているというようなこともあるわけですね。ですから取引価格が五千円であっても、結局はそれぐらいの三十万円、三十五万円の価値を持つような状況になってきているということなんですよ。  それで、ここに一つの例がありますが、例えば一九七三年に、日鉄不動産というのがあります、これは新日鉄が一〇〇%出資ですが、ここが葵開発というところから最初土地を譲り受けまして、それが七三年ですね。そして、八五年にまたもとの葵開発に転がす、転売するのです。それから今度はその三年後に株式会社トーショー、これは熊谷組の本社と同じ住所になっている会社ですね、そこに土地が行くわけです。そういういわゆる土地転がしがこの間大変行われたわけです。  そこで具体的に申し上げたいのは、抵当権設定というのが途中行われるわけですね。それが当初の、当初というか八八年三月段階で十四億だった。ところが、同じ年の七月にまた抵当権設定をやっているのですが、これは地権者は変わっていますけれども、その際には一挙に六十三億になっているのです。わずか四カ月ですよ。十四億から六十三億です。猛烈な上がりっぷりですね。現実にはこういうことがいろいろ行われているのですよ。これが周辺地価の上昇も結局あおるわけでしょう。それがまたそこの含み資産といいますか、それにはね返るとかいう悪い方の循環ですね。こういうことになって地価全体の上昇をもたらしている、こういうことなんですね。国土庁は今よく十分に監視していくのだ、手も打っていくというふうに言っておられるのだが、こういう具体的な事例、こういうものについて実態を把握して手を打っていく、異常な土地投機が続かないようにそういうことが必要じゃないかと私は思うのですが、その辺いかがですか。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 今御指摘のありましたような、転々売買されるような投機取引の中で地価がぐんぐん引き上げられていくというケースは、私どもとしましても最も遺憾なケースであります。私どもの方では、今回の高騰期における対策の冒頭の対応としまして六十二年の十月に超短期重課制度というのを設けていただきましたから、六十二年十月以降はかなりこういう典型的な転売ケースというのは姿を隠してきたのじゃないかというふうな気がしております。  また、お尋ねのこういう転売ケースを的確に把握しているかどうかということでありますが、私の方ではこういうケースは県を通じて把握するように努めております。そして、これはつい昨年だったと思いますが、国土利用計画法を一部改正していただきまして、こういう転々売買するような投機ケースについては、これは監視区域の中でございますけれども、取引中止の勧告等を行えることになっておりますので、そういう精神でもってこれからこういうケースについては厳しく行政指導していかなければならないと考えております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 建設省せっかくお見えいただきましたので、最後に、申しわけない、一問になりますが、大づかみで言いますと、けさからいろいろ議論ありましたけれども、地価が高騰して住宅難が深刻だということですね。結局その最大のネックが土地問題ということははっきりしていると思うのですよ。公有地拡大法とかその他で、とにかく公有地を拡大しなければならぬという方針を政府としては出しているわけですね。先買い権の問題もありますし、やっておられる。しかし、私は大変矛盾していると思うのは、公有地拡大ということで一方ではそういう政策を発表して、本当にそうしなければ東京の住宅問題は解決しないですよ、ますます遠くへ行きなさいという話にしかならないのです。一時間半のところなら五倍で買えますよというような話では解決にはならぬわけですよ。都心で人間が住めるようにどうするかという話なんです。一方で、だからそのためには公有地の確保が、拡大が必要なんです、先買い権なども行使して。  ところが、一方でそういう政策を出しながら、私、きのう資料をいただいたのですが、言ってしまいますと、公有地拡大法でどれだけ処理してきたか。東京都の場合は平成元年度実績、今の法律では価格の折り合いがつかないと話し合いがつきませんから、話し合いがついて自治体が取得したのが一年間で二十五ヘクタールですね。こういうのが出ています。ところが他方では、あの汐留の清算事業団の持っていた旧国鉄用地、あれは二十二ヘクタールですよ。これは民間にくれてやるという政策でしょう。これでは公有地拡大と一方で言いながら、都心のいい場所にせっかくの貴重な公有地があるのにこれは専ら事務所、ビルを建てなさいというところで、公有地じゃなくて民間に売り渡していくという政策ですよ、やり方ですね。これは明らかに矛盾しているのじゃないかという問題。  それから、これは答弁はどうなりますか、もう一点具体的な問題で言っておきたいのは、先買い権の問題で、確かに自治体は交渉することになっていますが、結局値段の折り合い、価格の折り合いの問題なんですよね。都心部で地価の高いところだと、自治体が買いたいと思っても、巨額になりますから買えないのですよ。だから欲しくても手も挙げられないということもあるのですよ。そこで東京都から要望が出ているわけですね。価格についても、国有地や国鉄清算事業団用地を住宅用地として活用することも重要な課題である。その処分に当たっては東京の自治体が優先的に利用できるようにするとともに、譲渡価格などの処分案件について特段の配慮を望みたい、こういうことを現に東京都で言っているわけですね。やはりそれをやっていかないと、結局実際にはなかなかうまく進まないというのが実態だろうと思うのですね。そういう点についてどういうふうに考えておられるか、お聞きしたい。

櫻井知能建設省建設経済局調整課長

○櫻井説明員 私は公有地拡大の方の担当でございますが、公有地拡大につきましては、住宅供給を進めていくためには住宅用地あるいはそれに関連した施設用地の確保が必要だ、そのためには公有地の拡大が効果的だというのは先生御指摘のとおりだと思っております。このために、公拡法に基づく土地の再開発制度その他いろいろなものを活用して、現在公有地の拡大を推進しているわけでございますが、特に財源の関係につきましては、都市開発資金制度などにおきまして低利の融資などもしておりますが、その対象区域も追加をしていく。あるいはこれは自治省の御政策でございますが、土地を買い取るための基金として土地開発基金というようなものも自治体は積み立てておりますが、それを積み増すための費用として、平成三年度五千億普通交付税の中に算入をするというようなことも行われております。また、税制につきましても税率の軽減を図るというようなことで、いろいろ公有地拡大のための施策は講じてきておりまして、これらの施策を活用されまして、これまで以上に公有地拡大が進んでいくというふうに私ども考えております。

佐藤祐弘日本共産党

○佐藤(祐)委員 ちょっと住宅問題は前の住宅局長がなかなかすっと問題の本質をとらえて答弁いただけなかったもので質問できませんでしたが、これで終わります。

狩野勝自由民主党

○狩野委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時十分散会

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