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120回国会衆議院1991/02/14

逓信委員会 第2号

発言数
225
登壇者
21
会派数
5
開催日
1991/02/14

会議録

野中広務自由民主党

○野中委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を進めます。  郵政大臣の所信を聴取いたします。関谷郵政大臣。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 逓信委員会の委員各位におかれましては、郵政行政の適切な運営につきまして、常々格別の御指導をいただき、心から御礼申し上げます。  この機会に、郵政行政の基本的な考え方について、私の所信を申し上げます。  御案内のとおり、今日、世界は、ソ連、東欧圏、中近東などそれぞれの地域において激動の時代を迎えております。我が国としても、こうした変化に適切に対応し、その国際的地位にふさわしい責務を果たすことによって、国際社会の調和ある発展に貢献していかなければなりません。  また、国内においては、快適で潤いのある生活環境を創出し、真に豊かさを実感できる社会を建設していくことが求められております。とりわけ、東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていくことが重要な課題であります。  国民生活と極めて密接なかかわりを持つ郵政行政は、このような内外諸情勢の動向に的確に対処しつつ、高度情報通信ネットワークの整備と全国二万四千の郵便局ネットワークの活用とによって、豊かで住みよい地域社会づくりや諸外国との協調、協力関係の構築等の課題に積極的に貢献していくことが必要であります。  以下、当面の重要施策について申し上げます。  まず、電気通信行政関係であります。  第一に、電気通信格差是正事業の推進であります。  地域の情報化につきましては、テレトピア計画やいわゆる民活法に基づく施設整備事業等の施策が、地方自治体を初め関係者の積極的な活動により全国各地で実施推進されております。しかし、さらに積極的な施策をとることが必要であり、平成三年度予算案において、生活関連重点化枠の公共投資として、電気通信格差是正事業費補助金十億三百万円を計上するに至りました。  本予算案をお認めいただければ、自動車電話等の移動通信サービスの利用ができない地域や、民放テレビジョン放送が一波も良好に映らない地域を解消すべく、移動通信基地局用鉄塔やテレビジョン放送中継局を公的に整備することが可能となります。  この事業は、国民の生活の場の隅々にまで情報通信基盤を整備していくことにより、採算性などの点で展開が困難な地域においても、通信事業者等民間企業がサービスを提供していくことを支援し、拡大する一方の情報の地域格差をいささかなりとも是正することを目的とするものであり、実現を期してまいりたいと考えております。  第二に、電気通信基盤充実事業の推進についてであります。  情報の地域格差を是正する上では、情報化に対応する施設面、人材面においても地域の実情に応 じた支援が必要であります。このため、当省としては、新しい基幹通信網の整備及び人材育成機能等の地方展開の拠点整備を行う電気通信基盤充実事業を今申し上げた電気通信格差是正事業とともに実施することにより、地域における情報の円滑な流通を促進し、情報化の均衡ある発展を図りたいと考えております。  第三に、電気通信市場の活性化であります。  昭和六十年の電気通信制度の改革以降、事業者の活発な参入が進み、料金の低廉化及びサービスの多様化が進展しております。  今後とも、事業者の健全な事業展開を通じて、より一層良質で低廉なサービスが提供されることを期待するとともに、制度改革の成果が広く国民利用者に還元されるよう、引き続き、公正で有効な競争ができる基盤づくりを推進し、活力ある電気通信市場の形成に努めてまいる所存であります。  また、一昨年来論議を重ねてまいりましたNTTのあり方に関する問題につきましては、昨年の三月末に政府措置を決定しました。これは、公正有効競争の促進、NTTの経営の向上等を通じて、国民利用者の利益の最大限の増進を図ろうとするものであり、引き続き、この措置の着実な推進に努めてまいる所存であります。  さらに、最近における電波利用ニーズの増大、高度化等に適切に対処するため、周波数資源及び新たな電波利用システムの開発を推進するとともに、地域活性化のための電波利用策を推進するなど、電波の有効利用策を積極的に講じてまいります。また、電波を利用した通信が安心して行えるよう、電波利用秩序の維持に努めるとともに、新しい海上遭難安全システムの構築についても適切に対処してまいる所存であります。  第四に、基礎的、先端的技術の研究開発であります。  電気通信は、極めて技術先導性の高い分野であります。二十一世紀に向けて高度で多様なサービスを実現するためには、今後とも長期的視野に立った基礎的、先端的研究開発を積極的に推進していく必要があります。このため、利用者本位の通信を目指し、機器の小型化や人工知能の活用、電気通信フロンティア研究開発等の技術開発施策を今後とも積極的に推進してまいる所存であります。  また、現在、対策が急がれている地球環境問題については、オゾン層を保護する電波技術の開発、地球環境観測のためのリモートセンシング技術等の研究開発を進めてまいる所存であります。  第五に、国際協調、国際協力の積極的展開であります。  電気通信分野においても他の分野と同様、多くの国との協調精神のもとに協議を重ね、協力関係を構築してきました。中でも日米間の協議は、これまで両国の懸案解決に多大の成果をおさめ、日米友好関係の維持発展に大きく寄与してまいりました。こうした実績を踏まえ、今後とも米国、EC等主要国との政策協議等を積極的に推進してまいる所存であります。  一方、ガット・ウルグアイ・ラウンドにおいては、従来の物の貿易以上に電気通信を含むサービス貿易の自由化がますます活発に議論される趣であります。いわゆる二国間の国際関係とともに、このような多国間にわたる協調につきましても、その成功に向けて一層の努力をしてまいる所存であります。  また、開発途上国においても電気通信分野への関心には極めて強いものがあり、通信・放送基盤の整備やそのために必要な人材の養成について、我が国からの貢献を期待する声が高まっておりますので、この分野での協力が円滑に行われるよう積極的に対応してまいりたいと存じます。  今後、国家間あるいは国民ベースでの相互理解を深めるためには、積極的な国際交流が必要であります。とりわけ、放送は重要なメディアであり、従来から短波による国際放送の充実強化に努めてきたところであります。今回の湾岸危機のような非常事態に際しましても、国際放送は、在外邦人を含む聴取者に対する情報提供手段として有効な役割を果たしており、今後とも御期待に沿えるよう努力してまいる所存であります。  また、テレビジョン放送が世界的にも普及しつつある今日、テレビ映像による情報交流がますます重要になってきております。当省としては、各種の支援体制の整備等を通じて放送番組の国際交流を促進し、国際相互理解の増進と世界の放送の発展に貢献してまいる所存であります。  次に、郵政事業について申し上げます。  郵政事業は、国民の日常生活に不可欠な郵便、貯金、保険などのサービスを全国あまねく公平に提供することを使命としております。今日、我が国の社会経済は目まぐるしく変化してきており、こうした変化や国民の期待に的確にこたえるよう、郵政事業としても一層の経営努力を続けていかなければなりません。  郵便局は、全国津々浦々に配置され、国民の暮らしに密着しておりますので、この郵便局ネットワークの機能が最大限活用されることにより地域社会の振興のお役に立ち、国民にとっての安心のよりどころとなるよう努めてまいります。  以下、各事業ごとに申し上げます。  まず、郵便事業でございますが、郵便物数は、経済の好況を背景に、各種のサービス改善、ふるさと小包の開拓を初めとする職員一丸となった営業努力などにより順調に増加しております。財政的にも、需要の拡大、事業経営の効率化等により平成元年度まで九年連続して黒字を計上することができました。引き続き平成二年度についても良好な成果が得られるよう努力してまいる所存であります。  今日まで、増大する郵便物を迅速確実にお届けするために、郵便事業に携わる職員は懸命な努力を続けており、このたびの年末年始の繁忙期におきましても、労働力不足等かつてない厳しい状況の中で、これまでにない早期対策に心がけたこともあり、史上最高の年賀郵便物や小包郵便物を滞りなくお客様にお届けすることができました。  今後の施策といたしましては、郵便物の増大とお客様ニーズの多様化、高度化に対応するため、郵便事業の運営基盤を整備充実することが喫緊の課題となっておりますので、要員の確保、施設の充実、事業運営の効率化等の各種施策を積極的に展開してまいりたいと考えております。  また、今日、大都市などにおいて土地の有効利用を図ることが大きな社会経済的要請となっております。当省としても、郵便局の土地の高度利用を図るため、簡易保険福祉事業団の業務を通じて、民間事業者の能力も生かしながら、郵便局の上層部に事業所用のビルを建設して、公用、公共用のほか民間の事務所などに御利用いただけるようにするための措置を講じてまいります。  さらに、辺地から大都市まで地域社会の振興と地域住民の利便の向上に貢献するため、郵便局の窓口での住民票の取り扱い、大都市型簡易郵便局の増置などの施策を積極的に推進してまいります。  本年は、明治四年の郵便創業以来百二十年という記念すべき年に当たります。今後とも、郵政行政の原点の事業として、二十一世紀に向けて、時代の要請に積極的かつ的確に対応し、国民の皆様の期待と信頼にこたえ得るよう努力してまいる所存であります。  次に、為替貯金事業であります。  重要課題でありました定額郵便貯金の集中満期対策につきましては、関係職員の適切なPR活動等総力を挙げた取り組みによりお客様に郵便貯金のよさを御理解いただき、引き続き満期総額の八割強の御利用をいただいております。また、郵便貯金残高は、この集中満期の影響により目減りが続いておりましたが、積極的な営業活動の展開等により、昨年十二月以降、好調に推移し、本年一月には平成二年度当初の水準に回復するまで御利用いただいております。  また、本年一月にスタートいたしました国際ボランティア貯金は、好感をもって迎えられ、おかげさまで既に百万近い口座の御加入がありまし た。我が国の国際貢献が求められる中でその意義は一層大きくなってくるものと考えられます。今後とも御支援をお願いいたします。  さて、平成三年度には一層の金融自由化の進展が予想されております。お客様のニーズもますます多様化してまいります。四月にMMCの最低預入金額を百万円から五十万円に引き下げるとともに、秋には預入金額三百万円以上の定期郵便貯金金利の完全自由化を実施する予定でありますが、あわせて、預入限度額の引き上げ、外貨両替業務などを実施したいと考えております。  二十一世紀に向けて今後十年間、我が国は四百三十兆円の公共投資を行うこととしていますが、その中で郵便貯金資金を主たる原資とする財政投融資計画が重要な位置づけを与えられております。当省としては、引き続き郵便貯金の増強に取り組むとともに、今後とも常に国民、利用者の視点に立って、金融自由化に的確に対応し、郵便貯金制度の改善に努めてまいる所存であります。  次に、簡易保険事業であります。  本年は、簡易保険創業七十五周年に当たります。この記念すべき年を迎えるに当たり、昨年十二月末現在、簡易保険の保有契約件数は約六千八百万件で対前年同期比四・八%増、郵便年金の保有契約件数は約百九十万件で対前年同期比三五・三%増と、ともに堅調に推移しております。  今や我が国は、世界でも最高水準の長寿国家となっております。人生八十年時代を迎え、国民一人一人が健康で生きがいと喜びを持って過ごすことのできる明るい長寿社会を実現することは、二十一世紀に向けて取り組まなければならない国の重要な政策課題であります。  このような状況の中で、老後に備える国民の自助努力を支援する簡易保険事業の使命は重大であります。  昨年、簡易保険・郵便年金を統合する運びとなりましたが、これにより、本年四月からは、新しい簡易保険制度のもと、一つの契約で生涯にわたる死亡保障と老後の年金を総合的に提供できる生涯保障保険が創設されます。  さらに、年金の加入限度額を年額七十二万円から九十万円に引き上げるほか、効率的な資金運用や加入者福祉サービスの充実などに努め、時代の要請にこたえる簡易保険サービスの改善を図ってまいりたいと考えております。  以上郵政三事業について申し述べましたが、これら事業はすべて三十万人余の職員に支えられて初めて成り立つものであります。明るく活力に満ちた職場をつくるとともに、相互信頼に基づく健全で安定した労使関係を確立、維持し、事業の発展に一層の努力を払ってまいる所存であります。  ところで、去る一月二十六日、新東京郵便局構内に駐車中の郵便車が盗まれるという事件が発生し、多くのお客様に多大の御迷惑をおかけするに至ってしまいました。深くおわびいたします。二度とこのような事件が起きないよう万全の対策を講じてまいります。  私は、就任以来、信頼と安定、安心の郵政行政ということを基本方針として職員に示し、国民の皆様にもお誓いしてまいりました。先人が築かれた功績を汚さず、郵政事業に寄せる国民の期待と信頼にこたえるため、職員はもとより委託業者等に至るまで防犯意識の高揚と防犯管理体制の一層の充実強化に努めてまいる所存であります。  最後に、以上申し上げた諸施策を適切に行うため、必要な経費を計上した予算案と法律案の御審議をよろしくお願い申し上げます。  以上、所信の一端を申し上げました。  委員各位におかれましては、郵政行政の推進のため一層の御支援を賜りますよう、心からお願い申し上げる次第であります。(拍手)

野中広務自由民主党

○野中委員長 これにて郵政大臣の所信表明は終わりました。     ─────────────

野中広務自由民主党

○野中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。川崎二郎君。

川崎二郎自由民主党

○川崎(二)委員 関谷郵政大臣は五十八年に郵政政務次官をお務めになりました。七年ぶりに郵政行政の最高責任者として戻られたわけでございます。七年前と今を比較しますと、かなり、三事業におきましてもまたその他分野につきましても変わってきておると思います。  当時、五十八年というと小包が一番悪かったときのように思います。宅急便に押されて、これはもう消滅かなというような話もありました。また、電電公社の民営化論議というものが非常に盛んな中でなかったかなというように思っております。また、当時は貯金が非常に好調でありました。三二、三%のシェアまでいったのではなかろうか。そういう意味では、七年たって入られて、かなり郵政省という役所も変わりましたし、また行政全般が置かれておる環境というものもかなり変化をいたしてきているように思います。  そういった意味で、七年ぶりに入られて、どのように変わり方をお受けとめになられたか、また今後前向きにどう変化をさせていくか、その辺重点的に、また大臣、特にこれをやりたいということをお聞かせ願えればというように思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 川崎委員の御紹介をいただきましたように、ちょうど七年ほど前でございますが、私も郵政政務次官を務めさせていただいたわけでございまして、当初はちょうど規制緩和という中で電電公社が民営化をする緒についたところでございました。したがいまして、その政務次官当初は郵政三事業というものが大変大きなものでございまして、この電気通信分野はまだ割合からいえば非常に小さいものであったわけでございますが、今回このように再度郵政省に関係をさせていただきまして、電気通信事業が世のその需要に対応して的確に伸びておるということを大変うれしく思いましたことが第一印象でございます。  伺いますと、第一種電気通信事業が六十六社にも現在なっておる。また第二種の電気通信事業者が九百二十社、これは平成三年の一月一日現在でございますが、にもなっておるというようなことでございまして、その進捗の速さにもまた驚いているのも現状でございます。それと、そういうような電気通信事業の規制緩和に基づきまして、NTTとかあるいはKDDでも競争、それからまた経営努力というものをやっておりまして、東京—大阪間の電話料金が当時と比べますと約三五%、それから日米間の国際電話料金が約五五%ですから、まあ半分以下になっておるわけでございますが、そういうようなことにもなっておるようでございまして、この法律改正の目的が着々と成果を上げておるということを感じます。  それからもう一つ、大きな驚きでございますが、その後衛星放送というものが大きく発展をいたしまして、現在でも三つの衛星放送を視聴ができるというような状態になっております。地上放送を見ましても、五十八年度末の数字でございますが、テレビが百二社、FMが十社であったものが、現在はそれぞれ百十社、それから三十五社となっておるというふうに大きく伸びておるようでございます。  それから郵便事業につきましては、先ほど川崎先生おっしゃいましたように、その当時は非常に下降線をたどっておったのがそのときの様子であったわけでございますが、その後、特に地域の振興という発想に基づきまして、ふるさと小包の推進などによりまして大変大きな取り扱い量になっておるようでございまして、現在では郵便の百六十億通から二百億通の大台を突破をしておるというところまで、これは職員の皆様方の大変な努力によって達成をされてきておるわけでございます。  それから、郵便貯金事業あるいはまた先ほどの簡易保険事業でございますが、それらなども大変な残高になっておりまして、また、金融自由化対策資金の運用として、実質的にこの運用範囲も広がっておるということでございます。  そういうようなことでございまして、私は、この郵政事業全般にとりまして一番国民が抱いておりますそのイメージというのは、何といいましても信頼、安心、安定というものが国民の皆様方が 我が郵政事業に対しまして抱いている感覚であろうと思うわけでございまして、そういうようなことで、私は就任当初、事故のないようにぜひ職員の皆様方は襟を正してきちっとやってほしいというようなことを述べたわけでございます。ところが、早速あのような郵便車が構内において盗まれるというようなこと、今までにない事件であったわけでございまして、本当に私はそのことを心苦しく思っております。この事件を早く解決をして二度とこういうようなことが起こらないようにしたい、そのように思っております。

川崎二郎自由民主党

○川崎(二)委員 私も昭和五十五年以来郵政関係を逓信委員会なりで関係をいたしておるわけでございますけれども、特に十年前を思い出してみますと、先ほど大臣からお話ありましたように郵務関係、極めて難しいときでありました。十年前は累積赤字二千五百億円、そして今お話ありましたように小包は宅急便に押されてもう不必要になっていくのではなかろうか、こんな論議もありました。そのときに、昭和五十六年でありましたが、法定制緩和、そしてはがきは二十円から四十円、倍に上げる、そしてその中において自主経営、郵政省、郵政大臣の責任において価格も決定をし、そして経営の立て直しをしてくださいよ、こんなことが始まったときではなかろうかなというように思っております。  以来、労使が本当に力を合わせて経営努力を年々積み重ねてまいりまして、先ほど所信にありましたように、九期連続黒字、平成二年も多分大丈夫だろう、そして平成三年度予算においても黒字の計画が提出をされておる、こんな状況にあります。これはもう本当に労使が、このままいってはいかぬという危機感から生じた一つの大きな成果であろうというように思っております。  そういった中で、逆に考えますと、平成元年度の事業規模一兆七千億円、対して黒字が百六十億円、一%を切るわけであります。そういった意味では、好調だ好調だという言葉は使いますけれども、先ほど大臣御指摘のように、少し気の緩みがあったり、また少し間違いがあるというようなことになりますと簡単に赤字に転落をしてしまう、そのツケはまた場合によっては料金値上げという形で国民に負担をいただかなければならぬということになるわけでございます。  そういった意味で、労使一体となって、そして皆さん方が大変御努力をいただいた十年間の歩みというものをどう評価をし、そして、その基本的な理念に立って、これから五年、六年またどうやっていくのか。非常にそういった意味では、一つの区切りとして次なる時代を考えていかなければならないだろうというように思います。  そういった意味で、いろいろな施策も出されておりますけれども、もう一つの点からいうと、例えばこの五年間ぐらいはこんなものでいきますよ、よっぽど物価が急激な変化がない限りは五年程度はこのぐらいの形でいきますよというような中期計画も国民に示していく、また、民間の事業者による利用者もふえてきておるわけでありますから、そうしたものを郵政省としても示していく必要があるのではなかろうかなというように思います。  そんなものも踏まえて郵務局長から御答弁をいただければというように思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  ただいま川崎先生が御指摘いただきましたこと、全く私同感でございまして、肝に銘じております。ことし、郵便創業百二十年という節目を迎えるわけですが、それだけに、今御指摘のありましたような点を踏まえて、心を砕きながら事業運営に当たらなければならないというように考えております。  先ほど御指摘がありましたけれども、かつて郵便事業の苦悩を象徴するものとして、赤字だとか、それから小包の減少があったわけでございますが、御指摘のような経緯を踏まえて、ただいま順調に推移しておりますが、油断してはならないというふうに考えております。  そこで、その努力の跡づけ、意味づけ、それから、それをこれからどういうふうに持っていくかということについて、簡単に御説明させていただきます。  先ほど御指摘のありましたように郵便事業財政は堅調な推移をたどっているわけでございますが、最新のデータといたしまして、平成元年度決算におきまして約百六十六億円の利益を計上いたしまして、平成元年度末において約五百五十九億円の累積利益金を保持しております。  また、年度の途中でございますけれども、まだ不確定要素を抱えておりまして明言はできませんが、平成二年度につきましても、前年度に比べて利益金は減少するものの黒字を保持する見込みであります。これはもちろん規模からいって、先生の御指摘のような、油断すると極めて危険な状況に陥る要素もありますので、その辺は考慮いたしますが……。  そこで、今私どもの郵便事業の環境を整理してみますと、近年におきます経済社会環境の激しい変化の中で、郵便事業は今でも小包の分野で民間宅配便と熾烈な競争を行っておりますし、また信書の面でも、高度情報化によりまして急激に発展している電気通信メディア等と競合関係にありまして、非常に厳しい環境のもとに置かれているということを再認識しなければいけないというふうに考えております。  こうした郵便事業を取り巻く厳しい経営環境の中で郵便事業財政が改善されましたのは、その理由を分析してみますと、我が国の経済の好況が持続してきたことや労使関係を安定させてきたことを背景といたしまして、全職員が力を合わせてお客様ニーズにこたえた各種の郵便サービスを開発、提供し、積極的な営業活動を展開するなどの真剣な経営努力の積み重ねを行ってきた成果であると考えておりますが、逆に、反面、この辺を油断しますと、また大変な事態に陥りますので、気をつけたいというふうに考えております。  そこで、こうした状況をいかに続けていくか、定着させていくかということが大事な私どもの使命でございますが、先ほど先生から御指摘ありましたように、今大事な区切り、節目に当たっておりますので、そこでこれまでの経験則を踏まえていろいろなことを考えて、それを内外に示していくということが非常に大事だということで、今それを努力をしております。  例えば、私どもがどういう経営方針で臨むのかという経営方針を毎年度作成いたしまして、職員にも示し、部外にも説明し、御批判を仰ぎながらリファインしておりますが、郵便事業を取り巻く厳しい経営環境の中で、郵便事業が二十一世紀に向けてその未来を切り開き、地域住民の利便の向上と地域社会の振興に寄与していくためには、広い視野からの中期的な展望に立って、次のとおり各種施策を実行していくという方針を今固めております。七点に集約して御説明させていただきますが、これを確実に実行していきたい、これが五、六年の中期計画の基本になるものというふうに考えております。  第一点といたしましては、全国二万四千の郵便局ネットワークを最大限活用し、辺地から大都市までの地域社会の振興に貢献することをまず基本方針とするということでございます。  第二点は、時代の進展により多様化、高度化するお客様ニーズに対応した郵便サービスの開発、改善を図り、効率的な営業活動を推進し、郵便の量的拡大を図るということでございます。  第三点は、郵便物数の増加に対応する要員の配置、施設の充実を図るため、平成二年度、平成三年度予算編成において相当の増強をしてきたところでございますけれども、厳しい要員事情等の中ではおのずと一定の限界がありますため、今後とも要員の効率的配置や作業の部外委託を推進するとともに、郵便事業の機械化、情報化を図り、効率的な事業運営に一層努めてまいるということでございます。  第四点は、社会経済の変化に対応して郵便事業の二十一世紀に向けた新たな展開を図っていくため、事業経営の基本的な課題について幅広い視野 に立って調査研究を実施し、その成果を活用するということでございまして、特に平成三年度におきましては、「郵便事業の長期展望に関する調査研究」を初め、十テーマもの多くの調査研究を実施すべく今諸準備を進めております。  第五点は、やはり郵便事業は本来、体質として労働力への依存度が高いため、本省、郵政局、郵便局など各段階において各種の訓練、研修を一層充実させ、事業のかなめである職員の能力の開発、向上に一層努めるということでございます。  それから第六点ですが、先ほど御指摘もありましたが、今後とも労使関係の安定、相互理解を図っていくとともに、各省庁や関係団体等との間において緊密な連携をとるということでございます。私の経験からしても、やはり郵政省外の人とおつき合いしていろいろ幅広いいい意見をいただくということが大事だということを痛切に感じておりますので、特にこの辺、留意したいと思います。  それから最後の七点目ですが、現在、日本の郵便事業は国際的に高い評価を得ており、郵便先進国として、今後ともさらに国際化時代に対応した各種施策を推進することによりまして、国際社会の安定と調和ある発展に貢献したいというふうに考えております。  以上、基本的な中期的な観点からの姿勢について申し上げましたけれども、やはり郵便事業の将来について明るい展望を切り開いていくためには、このような郵政省みずからの真剣な経営努力を続け重ねてこそ、初めて活路を見出せるということをこれまでの経験からも肝に銘じておりまして、郵便事業の経営に当たっては、直接最高責任者として決してやすきや低きにつくことなく、理想を求めつつも現実的な有効な施策を果敢に実行してまいりたいという決意を固め直したところでございます。

川崎二郎自由民主党

○川崎(二)委員 経営目標も、どうしても役所ですとトップダウンという形になりますけれども、目標の立て方もボトムアップという考え方もそろそろ必要じゃなかろうかな、こんなふうに思っております。  私、民間の出身でございますので、どうしてもシェアというのを割合気にする方でございます。そういった意味では、郵便貯金の今置かれておる現況、十年前とかなり変わってきたなと思っております。十年前といいますと、料金値上げと、逆に定額貯金が極めて優位性が高いということから、民間業界から、どうもその辺が不合理ではなかろうか、郵貯戦争というものが巻き起こった時代でありました。  確かに、その当時のシェアを改めて見てみますと、預貯金に占めるシェアでありますけれども、郵貯が五十三年が二八%ぐらい、それが五十五年に三〇%を突破いたしました。五十六年が三〇・九%、そして六十一年には最高期には三二・五%を占めるようになったということでございます。一方、都市銀行のシェアは、五十三年が四一・八、それが五十七年には四〇%を割り、六十年には最低の三八・九%まで下がったということであります。  しかしながら、その後はまたその地位が逆になってまいりまして、郵貯のシェアがだんだん下がり始める。平成元年で三〇・九%。平成二年、いろいろな御努力をいただいたわけであります。しかしながら、十年前の極めて評判のいいそれが今度集中満期を迎えたわけでありますので、今度は極めてアゲンストの風が吹き始めました。平成二年九月、まだ十二月のは出ていないのだと思うのですけれども、シェアとしましては二九・三%、三〇%を割り込むという状況になっております。銀行は逆に四一・八%まで盛り返しをした、五十三年当時に戻ったというように考えております。  そういった意味で、これから金利・金融の自由化、市場の変化が続く中、それでは郵貯をこれからどうしていくのか、昨年年末には少し盛り返していただいているようにも聞かしていただいておりますけれども、これからどうしていくかという施策、十年前、逆に言えば郵便が置かれていた一つの危機感の中から新たな施策が生まれたというように、貯金もまたそういった意味で新たな政策がこれから生まれてくる必要があるんだろうと思っております。その辺についてお聞かせをいただきたいと思います。  また同時に、国際社会が大きく変動してまいりました。一時は貯金が多過ぎるので日本の消費が進まない、したがって日米間の貿易黒字、赤字のアンバランスは日本の貯蓄性にあるという批判がアメリカから出ておったところであります。しかしながら、東ヨーロッパを中心とした大きな激動、また今回行われておる湾岸戦争というようなことから、逆に日本の貯蓄性というものが改めて見直されて、逆にその日本の資金というものが世界じゅうからそれを貸してくれというような状況に変化をいたしてきております。  そういう意味では、日本の社会、この四、五年続いてまいりました消費奨励型の社会から、また貯蓄の重要性というものが見直されてきておるのではなかろうか、世界的にもそうであり国内的にもそうではなかろうかなと思っております。その辺の認識も含めて、貯金局長から御答弁をいただけたらと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 お答え申し上げます。  後段の貯蓄の重要性の再認識につきましては、基本的な問題でありますので、この後、大臣からお答えを申し上げたいと存じます。  最初の、私どもの事業の今後に対する対応策でございますが、先生今御指摘のように、私どもの郵便貯金事業を取り巻く環境の変化は大変急ピッチで進んでおるわけでございます。それに伴いまして、民間金融機関との金利も含めた総合的なサービス競争というのが大変激しくなってきております。これも先生御指摘でありますが、郵便貯金の個人の預貯金に占めるシェアが、過去を見てまいりますと、一番のピーク時は昭和六十一年度の三二・五%、それが昨年の九月現在では二九・三%ということに低下しております。これは昨年の四月からの大量集中満期の影響もございます。これは一過性であればよいと私は願っておるのでありますが、しかし、それにしてもやはり傾向としてはそういう傾向にあることは十分覚悟して認識しておかなければいかぬ点だろうと思っております。  一方、事業経営上見てまいりますと、自由化等の進行に伴いまして、資金調達コストがやはり増大してまいる傾向になるであろう。それから、最近の預金者の金利選好意識もあるいは反映しておるかもしれませんが、預金期間が短くなっている、短縮化しているという現象も出始めておりまして、今後私どもが踏まえなければいかぬ点の一つに、やはり調達と運用との期間のミスマッチが生じないように努力していかなければいかぬなということがあるわけであります。  そこで、今後の対策でありますが、もちろん的確に対応していくということが前提でありますけれども、二つの面があろうと思います。一つには健全経営をどうやって維持していくかという側面であろうと思いますし、もう一つは、やはり何といいましても商品面で利用者のニーズに的確に対応したサービスを工夫していかなければいかぬという面があろうかと思います。  健全経営の面から申し上げますと、一つにはコンピューターシステムの機能をますます改善していかなければいかぬ、それによって経営の効率化を図っていかなければいかぬという点がございますし、先ほど申し上げましたように、運用関係におきましても、金融自由化の進展とともに従来と異なった市場実勢が出てまいりますので、例えば資金運用部に大半預託をしているわけでありますが、預託利率の、特に短い期間のものについてもいろいろな改善をしていかなければいかぬだろう。関係機関と十分打ち合わせしてまいりたいと思います。また、自主運用資金が昭和六十二年から認められておりますけれども、これの運用のあり方等につきましてなお改善していかなければいかぬというふうな課題も抱えておるわけでありま す。  一方、商品面でありますけれども、これは御案内のように、本年四月から最低預入金額をMMCの場合五十万円に引き下げます。それから、本年秋には三百万円以上の定期郵便貯金の金利が自由化されます。これは自由化に沿った直接的な商品改善でありますが、さらに制度改善といたしまして、預入限度額を七百万から一千万円に、あるいは外貨の両替業務あるいはトラベラーズチェックの取り扱いといったサービス改善もやる予定で、今法案の準備を進めてまいっております。  それから、最近ニーズの中で、ホリデーサービスといいますか、民間で言うところのサンデーバンキング、これに郵便貯金の場合にはサンデーだけでなくて祝日も含めて、ホリデーサービスという名前で四月七日から実施する予定で今検討を進めておるところであります。  いろいろ制度改善を一方で図りながら、それからなおかつ、職員の力といいますか営業意欲によるところが大なる事業でもありますので、この職員の意欲が十分事業に発揮できるような環境づくりにも努めながら今後に対応してまいりたいというふうに考えております。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 先生御指摘の今日までの郵便貯金を取り巻く変遷を伺いまして、今がまた大きな曲がり角に来ているんじゃないかという御指摘、そして油断をするとまた大変な状態になるんじゃないかという御意見であろうと思いますが、全く私もそのように思うわけでございます。金融の自由化というものを一つとりましても、これはいろいろといわゆるお客様の要望されますところを的確に把握をして、高度化そして多様化する要求にどのようにおこたえすることができるかというのが私はまた勝負であろうと思うわけでございまして、一生懸命新しい商品を打ち出していくべく努力をしていきたいと思っております。  それから、いわゆる一時期、消費は美徳であるというようなことがうたわれた時代もあったわけでございますが、これはもともと間違った考え方であると私は思いますけれども、この郵便貯金が投資の源泉として国家の発展に大きく寄与していることは事実でございます。また、昨年七月のヒューストンのサミットでも、世界の投資需要にこたえるために先進国、開発途上国はひとしく貯蓄を促進すべきである、先進国といえば何か消費をするのが先進国というような間違ったことが言われているじゃないかという御指摘でございましたが、全く私はそのとおりであると思いまして、私たちはこのときに改めて貯金の重要性というものを考えて、その増強のためにいろいろ努力をしていかなければならないと思っております。  それから、例の生活関連資本の整備で総額四百三十兆円に上る公共投資の計画など、そういうようなことを考えましても、いかに原資が必要であるかということでございますから、いわゆる民間金融機関とけんかをするとかそういうようなことではなくして、独自の郵便貯金のすばらしさというものをもっともっとあらゆる角度から国民の皆様方にお訴え申し上げて、この増強のために努力をしていきたい、そのように考えます。

川崎二郎自由民主党

○川崎(二)委員 先ほどお話ありましたように、国際ボランティア貯金、時期を見ておる施策であり、そういった意味でいろいろな反響が出ておると思うのですけれども、直接お客様からどんな反響が返ってきておるか、いい話がありましたら二、三ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 川崎先生、政務次官に御在任中の御指導もいただきまして、「みんな地球家族」というキャッチフレーズで昨年秋から一生懸命普及に努めてまいっております。一月末現在で、全国でおよそ九十九万件の申し込みをいただきました。これを金額に、これはいろいろ推計によりますけれども、まだ確定値ではありませんが、おおよそ四億四千万円ぐらいになるのかなというふうに考えてございます。この数字は、やはりこのボランティア貯金に対します国民の皆様の大変な御理解と御関心の深さを示すものだというのが第一点であります。  それから、最近、毎日毎日安定的に御寄附のお申し込みがあるようでありますが、一つにはやはり開発途上国の住民の福祉の向上に直接参加できる機会が得られたという声が中心的にございます。  それから、最近湾岸戦争が大変報道されておりますけれども、湾岸戦争イコール国際ボランティア貯金ということでもないとは思いますが、何となく緊急援助、これも国際ボランティア貯金の配分目的の一つのテーマでありますけれども、この災害等に対する援助というふうな意識が浸透している、あるいは反映されておる傾向が出ておるのかなというふうにも考えております。  今後も大いに理解と協力を訴えていく所存でありますけれども、三月から四月にかけまして配分のための公募をしていく予定であります。何といいましても、この配分先の決定につきまして慎重に対処しなければいかぬと思います。今その方針につきまして鋭意検討しておる最中でございます。

川崎二郎自由民主党

○川崎(二)委員 最後の質問になりますけれども、電気通信の自由化は、先ほど大臣からのお話のとおり目に見える成果が上がっておるように思います。長距離料金四百円から、この三月十九日には二百四十円というふうに聞かしていただいております。また、国際料金も千五百三十円から六百八十円に下がったということで、大きな成果であり、またNTTの利益自体も国家財政に極めて大きく貢献をいたしておるということも事実であります。また、ポケットベルだとか自動車電話、こういう新規分野では極めて激しい自由競争が進んでおり、成果も上がっておると思いますけれども、ただ、本体につきましてはなかなかまだ難しいのかなという感を私は強くいたしております。現実問題、平成元年で電話のシェアは、NTTが九六・九%に対してNCCが三・一%、専用線では九三・二対六・八という現状にあります。そういう極めて大きな企業と、三社合わせても極めて小さい、こういう中において、公正有効競争をこれからどういうふうにきかしていくか、非常に重要な課題であると思っております。  この辺について局長の御答弁をいただきたいと思いますのと、実は大臣の所信にも書いてあるのですけれども、「情報の地域格差をいささかなりとも是正することを目的とする」ということで、大都市は自由競争によるメリット、サービスの向上がどんどん進んでいく。しかしながら、地方の都市、また山間僻地においては陰の部分として逆にいつまでたっても来ない。民営化のある意味ではマイナス面というものも出てくるかもしれぬ。そういった意味で、こうした電気通信格差是正事業というのを昨年の公共事業の新たな枠として政府も取り組んだところでありますけれども、ここに書いてあります「いささかなりとも」ということになりますと、何となく心配をいたすわけであります。山間僻地がたくさんあって、そこの数カ所は助けられるけれども、そういう待っておるところにどうこれから郵政省として対応していったらいいのか。業者を督励するだけでそれがうまくいくのかどうか、この辺について局長の御意見をいただきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 先生御指摘の二つの問題があると思うのでございますが、NTTのシェアが大き過ぎてNCCとの競争が実際にうまくいくのであろうかということでございます。  振り返ってみますと、ちょうど昭和六十年に規制緩和が行われて自由化が行われたわけでございます。当初この逓信委員会で私も理事を務めておりまして、そのときの先生方も大勢今いらっしゃるわけでございますが、そのときに最後まで問題になりました大きな点が二つございました。その一つが、先生御指摘の今の、シェアがこういうようなことで公正な競争ができるであろうかという問題、それともう一つが外資規制の問題、それが御承知のように五年後に見直すという時点でまた出てきました二つの大きな問題でございます。  私はよく言うのでございますが、逓信委員会でそういうようなことを厳しくお互い論議し合っ た、いかに逓信委員会が先見の明があり、お互いがすばらしい討議をしたなというのを今振り返って私は非常に誇りに思うわけでございます。  そういうようなことも頭に置きながらシェアのことを考えるわけでございますが、確かに数字の上からいきますとそれも一つの参考の指標になるとは考えておるわけでございますが、五年後にまた再度これを見直そう、その前段階として昨年の三月に御承知のように政府の措置を決定をしたわけでございます。ですから、これからは料金の低廉化あるいはサービスの多様化がどのように進んでいくかというようなこともこれを判断する基礎にしていきたいと思いますし、あるいはまた市場構造が競争に適したものであるかどうかというような角度からも見て、あと五年後に再度これをチェックをしていったらいいのではないだろうか、私はそのように考えております。  それからもう一つ、郵政省といたしましては初めての大きな公共事業であるわけでございますが、電気通信の地域間格差を是正する事業、この問題、十億三百万円を初めて生活関連枠の中で取りまして、私はこれは今後の郵政省の事業としても非常に大きな基盤になってくると考えておるわけでございます。確かにおっしゃるように、都会の方ではそういうようなことが大きく利益があるかもしれないけれども、地方の方ではまだ十分に行き渡らないのではないかという御指摘がございましたが、私もその危険性がなきにしもあらずと考えておるわけでございまして、特段にそういったことで、地域間格差のためには、どうしてもそういうへんぴなところには、民活法などをつくりましても民間の方もなかなか投資はしないものでございます。ましてや電気通信事業のスタートのときの経費というのは莫大なものが要るわけでございますから、イニシアチブをとるという感覚でこの事業を推進をしていきたいと思っております。  また、どのようなことを今後やっていきたいかということは局長の方から答弁させますが、ぜひその陰の部分を最小限度にとどめるべく努力をしたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 先生御指摘のとおり、確かに競争原理を導入し民営化をするということでございますので、かつての通信の独占時代に行われたようなことは、すべてがすべて要求することはなかなか酷な事実がある点は御指摘のとおりだと思います。ただし、通信はほかのビジネスと違って国民生活の言えばシビルミニマムといったところにも重大に関係するわけでございますので、これはNTT、NCCを問わず、やはりそうした事業の社会的、公共的な役割ということを十分認識をして対処してもらうということも大変大事だ。  ただ、それだけでは御指摘のとおり不十分でございますので、政府として、取り残された地域への振興策というものを、国の責任としても事業者を誘導したりあるいは支援をしたり、そういった施策も大変大事かと思うのでありまして、その点は東京の一極集中を是正して地方振興を図るという国の大きな政策にも合致するわけでもございますので、さしあたり、御指摘のような電気通信格差是正事業も本当に始まったばかりでございますが、これに限らず、次の世代のネットワークの構築ということで、光ケーブルを張りめぐらし高度の交換機を入れるというようなビジネスもこれから展開されるわけでございますが、これもやはり国土の均衡ある発展をにらみながらやらなければならないわけでございますので、こうした点についての政府の支援措置ということを、法案を準備して、また改めて国会で御討議いただこうというような準備も今いたしております。  さらにまた、昨年成立いたしました円滑化法というような形で地方の通信ビジネスを振興したり、あるいは、東京は電波は、空が本当に過密な状態になっておりますが、地方はあいております。こうした点を地方の活性化に役立てられないかということも、地方単位で今一生懸命取り組んでいるところでございます。  何とぞまた引き続き御支援を賜りたいと考えておるところでございます。

川崎二郎自由民主党

○川崎(二)委員 質問を終わります。ありがとうございました。

野中広務自由民主党

○野中委員長 次に、田中昭一君。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 新しい郵政大臣、初めてでございますけれども、まずは郵政大臣御就任をお喜び申し上げたいと思いますし、今後の御健闘をお祈り申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。  そこで、きょう私が逓信委員会で質問に立つ、こういうことでいろいろ御助言などもいただいておるわけですけれども、何といいましても今日的な政治課題の重要な問題というのは中東湾岸の戦争の問題だと思います。これは予算委員会でも集中審議をやっておりまして所管外の問題でありますけれども、しかしこの問題をやはり閣僚の一人でございますから避けて通るわけにはいかないんじゃないかな、こういう立場から、若干時間を拝借をして大臣の御所見などもいただきたいな、こう思っております。  きょうの朝起きましてまず目に入ってきたのは、イラクで婦人、子供、老人などの防空ごうにミサイルが撃ち込まれた。四、五百名の死亡者が出た。まさに戦争というのは極めて残酷で、これほどむごたらしいものはない、これは衆目の一致するところであります。しかし、現実にそういう戦争が行われておりまして、罪なき人が殺され、また地球環境の破壊が進んでいる、こういう状況は現実であります。確かにクウェートに対するイラクの侵攻がこの戦争の要因でございまして、国会決議もありまして、私どもとしてはこれを否定する立場には立ちません。しかし、今日、日本国がやるべきことは、既に始まっているこの戦争に対して、火に油を注ぐような戦争加担ということでなくて、やはり停戦、平和工作にどう対処していくのか、こういうことが極めて必要ではないかな、こういうふうに私は思います。  そういう意味では、日本国としてもっと、どういう形で一日も早く平和を取り戻すのか、この点についてもっと努力をすることが必要ではないかな、こういうことを痛感するわけであります。  もう一つは、私もずっと街頭演説に何回も立っているわけでありますけれども、日本国民の平和の願いというのは大変強いものがあります。これはもうお互い気脈を通じていると思いますけれども、戦後営々として平和憲法を守ってきたわけでありまして、どの内閣もこの平和憲法を踏まえまして、自衛隊の海外派兵などについては真正面から口に出さなかった。しかし、昨年の秋そういうものが提起をされまして、その考え方は衆議院段階で廃案となって否決をされている、こういう状況にあると思います。  今回、まさに議会制民主主義をじゅうりんをする、政令でこれをやろうとする、こういう問題などについては、私どもとしてはかなり大きな問題意識を持たざるを得ないわけであります。特に、自衛隊百条の五の解釈などについてはここで議論をするつもりはありませんけれども、制限列挙でなくても、仮に例示的列挙であるとしても、その解釈には相当無理があるのではないかな、こう思っておりまして、国民の皆さんもそういうことを非常に強く感じているんじゃないかな、こういうふうに思います。  もう一つ議論になっておりますのは九十億ドルの支出についてでありますけれども、はっきりしていることは戦争を拡大をする、そして確かに参戦をする、こういうことにつながっていく問題だと思いますし、また算出の根拠も極めて不鮮明である、こういうふうに思うわけであります。私どもとしても、平和のためであるとか、停戦のためであるとか、非軍事、民生の立場であるならば、金は幾らでも出してもいいんではないかな、こういう気持ちでありますけれども、今提起されている中身については、今のところ十分に納得ができない。  これが簡単に申し上げまして私たちの立場でありますけれども、まずは閣僚の一人、所管の大臣として、これらの問題についての基本的な考え方 をここで明らかにしてほしい、こう思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 まず最初に、今回の私の就任につきまして温かい励ましのお言葉をいただきましてありがとうございました。励ましのお言葉に十分におこたえすべく一生懸命努力をいたしますので、どうぞまた、先生の御指導もよろしくお願いいたしたいと思います。私が百十三代目の郵政大臣だということだそうでございまして、その百十三代という数の大きさを聞きましたときに、本当に身の引き締まる思いがいたしました。間違いのないように一生懸命頑張りますので、よろしくお願いいたします。  今回の中東湾岸情勢につきます先生のお考え方、そして私の考えはどうかというような御質問でございますが、いささか意見を異にする部分もあるわけでございますが、いずれにいたしましても、イラクがクウェートに侵攻をしたというこの大前提があるわけでございますから、これに対してまた国連を中心にいたしまして、六百七十八の安保理事会の決議に基づいて平和を再度クウェートに構築すべく今その行動をとっているということでございまして、これは本当にぎりぎりの、八月二日にこの侵略が始まってから長い間あらゆる平和的解決、いわゆる武力行為がない状態で平和的に解決をしたいということは世界各国、日本も第一線に立って努力はしたわけでございます。しましたが、このような結果になったわけでございまして、私は、一刻も早くこれを停戦をし、クウェートに平和が再度参りますように努力をしていきたいと思っておるわけでございます。  我が郵政省も、この湾岸危機対策本部に省として入っておりまして、また郵政省の中にも、事務次官を長といたしまして対策本部をつくっておるわけでございます。いかに早くこれを停戦をさすことができるかということはあらゆる角度から、どういいましょうか私たちも努力をしていきたい、そのように考えております。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 お互いに一日も早く平和が訪れるように努力をし合いたいということだけ確認をさせていただきたいと思います。  そこで第二に、今も申し上げましたけれども、中東沿岸の戦争というのは空爆から地上戦に移行しつつありまして、ますます長期化の様相を呈しているんじゃないかな、そう思っております。そこでお聞きしたいのは、この戦争によりまして、大臣所管のいわゆる電気通信であるとかあるいは電波の問題であるとかあるいは郵政、郵便の問題であるとか、そういう所管業務についてどのような影響が現実的に起きているのか、また今後予測がされるのか、それに対して郵政当局としてどういう対応をしていくのか、こういう点についてお尋ねをしたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 取り寄せました情報を御報告をさせていただきたいと思うわけでございますが、まず国際電話それから国際テレックス、そしてまた国際電報については、イラクとクウェートの両国に関しましては不通でございます。そしてまた、サウジアラビアのカフジの地域との間での国際電話あるいは国際テレックスが不通でございますが、他の地域との間は疎通可能でございます。また、その他の湾岸諸国との間では通話は今維持されておるわけでございます。  また、国際郵便につきましては、クウェートとの間では昨年八月四日から引き受けを一時停止をいたしておりますが、現在、といいますのは、その国際郵便を運びます飛行便がなくなったものですからそういうものが停止されておりましたが、その後また復活をいたしましたので、アラブ首長国連邦、イエメン、イスラエル、イラク、オマーン、カタール、サウジアラビアあるいはシリア、バハレーン及びヨルダンあての郵便物については、ことしの一月十七日からその引き受け停止を余儀なくされた時期がございましたが、二月に入り、イラクあてを除き全部そういうことでまた回復をしたというようなことでございますが、郵政省といたしましては、今後とも回線の確保あるいは郵便送達ルートの確保に鋭意努力をいたしております。各航空会社とも毎日連絡をとりまして、そのルートが確保されておるかを刻々チェックもしておる、そういうような現在の状態でございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 わかりました。問題が生じないようにさらなる努力をお願いをしておきたいと思います。  基本的な三つ目の問題ですが、これは先ほども川崎先生ですか御質問になったと思いますけれども、郵政大臣に就任をされたわけでございますが、所管業務と言われるいわゆる情報化社会の中における電気通信事業あるいは電波の業務あるいは郵政三事業、これらはすべて国民の生活、福祉に寄与する、関連する極めて重要な事業だと思っております。今日までの経緯や総括を踏まえつつも、しかし私は、新しい大臣として特に新しい発想に基づいて新鮮な立場で大胆な抱負とか提起がないのかどうなのか。この点についてひとつ大臣の所見をまずお伺いをしておきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 まず、先ほど所信の中でも述べさしていただいたわけでございますが、私は、郵政事業というものは、国民の皆様方がイメージといいましょうか感覚で持っていらっしゃいますのは、いわゆる信頼、安心、安定というものであろうと思うわけでございまして、営々と今日まで何百年かかって築き上げてきましたこの基本的なものを、なおしっかりと守り発展をさしていくべく職員一丸となって頑張っていかなければならない、そのように考えておるわけでございます。全国に二万四千ばかりございますこのすばらしいネットワーク、これは国民の共有の財産であるわけでございますから、これを使って国民の皆様方にいろいろお返しをするということで努力をしていかなければならないと思っております。  それともう一つは電気通信事業、これは電気通信格差是正事業というのも今回この法律が成立をいたしますと行うことができるわけでございますが、これで地域間格差を直して是正をしていくということでございまして、この機会にぜひこれを、私の期間の間にでもいささかなりとも進めていきたいと思っております。  ですから、この電気通信事業と二万四千あるこの郵便局のネットワークをいかにうまく表裏一体の関係として進めていったらいいであろうかというようなことを今考えておるわけでございまして、その二万四千のネットワークを使えばなお一層地域間の格差是正というものが早く達成できるのではないかなというふうに考えておるわけでございます。  それから、これもまた法律が成立さしていただきました上の話でございますが、郵便事業の、郵便局の局舎のありますところは、各地域大変すばらしい一等地にあるわけでございまして、それを郵便局だけで利用するというのは、土地の高度利用をしていこうという観点からもこれはぜひ法律改正をして、もっと高層のビルを建てる、そしてその上に事務所なりあるいは住居なりを簡保事業団の運営によってやっていくというようなことなども進めていきたいと思っております。  それから、郵便局の取り扱いが、外貨の両替あるいはトラベラーズチェックなど、あるいは住民票の交付というようなもの、この住民票の交付などは、今考えておりますことは、いわゆる地方公共団体がファクシミリを郵便局舎内に置く、そこから需要者が住民票の要求をファックスで送る、そして今度は住民票が郵送をされてくるというようなことを考えておるわけでございますが、そういうふうにもっともっと郵便局というものがその地域地域で大きく利用されるようにやっていかなければならないと思っておるわけでございます。  いろいろな放送局などでも一階のロビーを無料で開放をしていますが、これは調べてみますと、もう半年先とかぐらいまで毎日需要者といいましょうか要求があるようでございます。ただ、郵便局のロビーも使いたいというのでございますが、小さな局舎ではどうしてもそれが行えない、そのスペースが余りないということでございまして、特に特定郵便局などにおきましては局舎が小さいものでございますが、何かこれをもっと財政 的な援助というものも行うことをしまして、もっと地元の、例えば小学生の絵画の日を定めて行うとか、あるいはまた花であるとか、いろいろそういうような全く地域地域の、小さな地域の公共の使用場所としての郵便局舎もできないものかなというようなことも考えたりいたしております。  それから、新しい海上遭難安全システムのスムーズな導入については、私としましても今後十分にこれを実現に向けて進めていきたいと思っております。これは、どういいましょうか、海運の方からもそういうような陳情も出てきておるわけでございますが、今の電気通信事業はこれだけ発展したわけでございますから、今までのような旧式な海上の遭難のときの通信システムなどはもう必要ないんじゃないかというようなことも言われておるわけでございますが、また検討をしてまいりたい、そういうようなことを考えております。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 わかりました。  それで、各論について御質問申し上げたいと思いますが、まず、電気通信行政に関連をして幾つか見解をお聞きをしたいと思います。  その前提といたしまして、電気通信格差是正事業と、それから電気通信基盤充実事業の推進について御提案が先ほどございました。趣旨については賛成でありまして、積極的な対応が必要だと思いますけれども、その内容につきまして、今後における検討の関係もございますし、この電気通信格差是正事業については理解ができます。  あと、電気通信基盤充実事業の推進についてという中身について、昨日までちょっと目を通す機会がございませんでして、きょうの提案でもわずか四行でございます。そこで、少し具体的に、電気通信基盤充実事業の推進についてどういう考え方をお持ちなのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 この法律案、事業の内容、細かなことにつきましては局長から後ほど詳しく説明をさせていただきますが、このこと自体の考え方でございますが、電気通信基盤充実事業といいますのは、二十一世紀に向かって我が国が豊かな情報化社会を迎えるためには、電気通信分野の基盤を全国に行き渡らせなければならないということが基本的な考え方でございまして、内容は、現在の電話網にかわる光ファイバーなどの新たな基幹的通信網を整備をしていこうというようなことでございまして、テレビ電話などもその一つのものになってまいります。  それから二つ目が、各地域における今後の情報化を推進するための人材の育成というようなことでございまして、いわゆる都会にはそういう人材といいましょうか、技術あるいはその知識を十分に持った人がたくさんいるわけでございますが、いかにハードがすばらしく地方へ行き渡りましても、それをハンドリングいたします人材がなければならないわけでございまして、現在は、地方におきましては人材不足であるのが現状でございます。ですから、これを一刻も早く払拭したいという意味でございまして、そういうことを行いたいという事業者に対しましては財政上あるいは税制上の支援措置を講じていこうというようなことでございまして、今国会に電気通信基盤充実臨時措置法案というものを提案すべく準備をいたしておるものでございます。  細かい内容は局長より答弁をさしていただきます。

白井太郵政省通信政策局長

○白井政府委員 若干事務的に補足をさせていただきたいと思います。  電気通信格差是正事業と申しますのは、専ら予算措置によりまして現在あります格差、つまり都市地域とそれから山間地域の両者の間にあります、厳然としてございますその格差を専ら予算措置によりまして是正をいたしたいというのが格差是正事業でありまして、必要な所要経費を平成三年度予算案の中に盛り込ませていただいておるものでございます。  他方、できるだけ早く法案を提出させていただきたいと考えております電気通信基盤充実事業につきましては、どちらかと申しますとこれからの情報化社会あるいは二十一世紀を見据えました情報化社会というのを考えて、国として今から何としても力を入れてやっておかなきゃならないといういわば緊急の課題につきまして、予算措置にあわせて法律の枠組みもつくりまして、先ほど大臣からの御答弁もありましたように、通信網の整備でありますとかあるいは人材の養成、育成というようなものをどうしても今からやっておかなきゃならぬということで、これは予算だけではなくて法律の仕組みもあわせてお願いをいたしたいということで、現在作業を進めておるところでございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 それでは、この問題はまた別途議論をする機会があると思いますから、次に進ましていただきたいと思います。  次に、国際協調とかあるいは国際協力の積極的な展開について御提案がございます。  最近、湾岸戦争に関連をする議論において、日本国として何らかの国際的な役割を果たさなければ世界の孤児になってしまうなどの意見がいろいろと展開をされております。金さえ出せばいいということだけではだめだなどの意見もその一つであります。経済大国日本として日常不断にやはりもっと積極的に国際社会への参加が必要ではないかな、こういうふうに思うわけです。とりわけ私は開発途上国に対する積極的な支援がもっともっとあってしかるべきではないかな、こういうふうに考えておるわけです。  逓信委員会ですから焦点を絞りたいと思いますけれども、私の後輩にも今、開発途上国へ電気通信施設の整備とか技術指導に出かけていっている者がたくさんおります。よく手紙も来ているわけですけれども、その形というのはさまざまですけれども、一つは海外協力隊という制度がございます。あるいはまたNTTとかNTT関連の企業から派遣をされておるとか、形態はまちまちでありますけれども、しかし、これらの開発途上国が我が国に対して貢献を期待しているというのは大変なものがあるということを口々に言っているわけです。大臣の所信におきましてもその趣旨が提言をされておりますけれども、これは決して抽象的であってはならないと思うわけで、もっと具体的に積極的に提起が必要ではないかな、こういうふうに思うわけですけれども、この点について少し具体的にお聞きをしたいと思います。  一つの考え方といたしまして、今日、先ほど申し上げました海外協力隊なんというのはある意味ではボランティア的なものになっている向きがございます。私は、この海外協力隊などはもっと質的にもあるいは数的にも十分に充実をして金をつぎ込んで、訓練とか待遇とか、それから一たん海外協力隊員として外国に行って帰ってきても再雇用ができないという、そういう問題などについて十分な対応をする必要があるんじゃないかな、こういうことを常々思っているわけであります。その中で一つのセクションとして電気通信技術者の養成であるとか派遣などについて考えられないのかということを常々考えておるわけで、これは私の一つの考え方でありますけれども、開発途上国に対してこの逓信委員会という立場で、電気通信設備の充実であるとか、あるいは技術の指導であるとか、もっと積極的にやる、こういう問題などについて少し御所見をいただきたいなと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 先生のお考え方、私も一致するものでございまして、今日の日本がここまで経済的な発展をしてくることができましたのは、国際的なあらゆる角度からの協力あるいは友好なる関係を維持することの結果であるわけでございますから、今後は国際社会へなお私たちがその平和と繁栄のために貢献をしていかなければならないと考えております。  その中で、先生御指摘の郵政関係として、例えば海外協力隊その他のものでもっと協力をすべきであるというようなことでございますが、この郵政関係のODAなどにおきましても海外通信技術協力振興事業費補助金であるとかあるいはアジア・太平洋電気通信共同体の分担金であるとか、 そういうようなものも出しておるわけでございまして、その充実にはなお私も努力をしていかなければならないと思っております。  それから先生御指摘の、開発途上国の電気通信設備やあるいは技術者の育成に貢献するために、外務省などと協力いたしまして研修員を現在受け入れております。例えば平成元年度の国際協力の実績を見てまいりますと、研修員の受け入れでございますが、合計で三百五十名ほどの方が、これは集団の研修でございます。あるいは個別研修などもございまして百五十三名というようなことでございまして、平成元年におきましては五百三名の研修員を受け入れておるわけでございます。ただ先生御指摘の、今後それを充実をしていくということにはなお力を入れていかなければならないと思っております。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 今後さらにこういう問題について具体的な対応をお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、NTTの事業に関連をして四点ほど考え方をお聞きをしたい、こう思います。  その第一は、昨年の三月、電気通信審議会の答申を受けまして決定をされた電電会社法附則第二条に基づき講ずる措置についてでございます。この点について、次の四点について、時間の関係もございますけれども、郵政当局の考え方を明らかにしていただきたいと思います。  その第一は、講ずる措置の効力についてであります。例えば、いろいろ項目がございます。事業部制の導入などもございまして、これらの問題を含めまして、これらの問題はあくまでNTTの自主的対応でやるべきものなのか、あるいは電気通信審議会として何か指導をするのか、あるいは郵政省として具体的な指導をしていくのか、この講ずべき措置を具体的にやっていく際にどこが中心になって具体的な対応をしていくかという問題などについてやや不明確な点がございますから、この点をひとつ明らかに考え方を示していただきたいと思います。  それから二つ目は、当時議論になりました、電気通信審議会内にフォローアップ特別部会というものを設置をする、こういうことが言われたわけですけれども、この電気通信審議会の中にフォローアップ特別部会というものは設置がされたのかどうなのか、そして、その後どういう取り組みなどをやっておられるのか、この点について明らかにしていただきたいと思います。  それから三つ目に、この際、第百一回の国会附帯決議がございます。御承知のとおりでございまして、NTTの業務の分離については経営の自主性を尊重するということになったわけですけれども、この点については再確認ができるのかどうなのか、この点について見解をお聞きをしたいと思います。  それから四点目は、講ずるべき措置総体の進捗状況について郵政省としてはどういう評価をして、今後どういう指導をしていこうと考えておられるのか、この四つについて簡単に見解をお聞きをしたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 お答えを申し上げます。  四点ございましたが、最初の、昨年三月に決定されたのは日本電信電話株式会社法附則二条に基づき講ずる措置、つまり政府としてどういう措置を講ずるか。これは御案内のとおり、公正有効競争の充実あるいはNTTの経営向上等を目指して二十数項目にわたっておるわけでございますが、これはそういう意味では政府としての措置でございます。ただこの問題は、先生御指摘のようにいろいろな問題を含んでおりますが、これはそういう意味では、NTTの経営と密接不可分の状態にもなる問題でございますが、関係各方面の意見を十分聴取しながら、なおかつ当事者でございますNTTとの間で十分な意見交換を行うことが大変重要だろう、こういうことで現在各般の措置について推進を始めておる、こういうことでございます。  お尋ねの第二点の電気通信審議会におけるフォローアップの部会でございますが、これは昨年の春にこの政府措置ができました後、具体的な推進状況について審議会として決定をした後のことについて全体の推進計画が順調に進んでいるかどうかということを目的としてフォローアップ部会が設置されております。現在まで数回、各般の実施されました、先ほどもお話しございました事業部制の問題あるいはディジタル化の前倒しの問題等、各般の問題について御審議を願っておる、こんな状況でございます。  それから第三点目のNTTの自主性の問題でございますが、これも一番目に申し上げましたところと重複するわけでございますが、基本的にはこうした経過を踏んで、我が国における電気通信の活性化を図るために公正競争をどうやって実現するかという極めて政策的な意義の高い意向、そういう目的を施行するためでございますので、一般に行われている事業部のように経営の効率化という観点だけとはおのずから異なるものがございます。そういう意味では性質が違うわけではございますが、冒頭に申し上げましたように、これはしかし当事者であるNTTの自主性ということをやはり十分考慮しなければならないわけでございますので、そうした面でNTTとの意見交換を十分行いながら進めておる、こういうことでございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 フォローアップ特別部会ですが、設置をされて数度にわたって議論がされておる、こういう御答弁でございますが、フォローアップ特別部会から郵政省に対して何らかの提言とかそういうものが既になされておるのかどうなのか、その点についてお聞きをしたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 フォローアップのための特別部会は昨年七月に設置をされておりまして、これまでに過去三回開催をされておりまして、先ほども申し上げましたように、この中では私どもの方から、現在の事業部制がこういうふうに基本の方針が固まって現在詳細を詰めておりますという御報告、あるいはさっきのディジタル化の前倒しの問題について、NTTにおいてこういうふうに一九九九年の計画を二年早めるというような事態になっているというその詳細、あるいは事業者との接続のためには情報開示が大変大事でございますが、そうした情報開示についてNTTにおいてこういう決定をいたした、こうした報告を今までさせていただいておるところでございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 四点目の講ずるべき措置総体の進捗状況なんですが、郵政当局としてはおおむねスムーズな形で進捗をしている、こういうふうに中間的には総括ができるというふうに受けとめていいのかどうなのか、この点をお尋ねをしたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 この政府措置自体は二十数項目にもわたるものでございます。いずれも我が国のこれからの通信施策の根幹に触れる問題であると同時に、国民利用者に電気通信サービスとして直接またはね返ってくる問題でございますので、今申しましたように、当事者初め関係方面等の意見を十分聞きながらやっておるところでございますが、この問題は、そういう視点を持つと同時に、当事者内部でございますNTTの中も大きな組織でございますので、具体的な実施導入についてNTTの職員の周知でありますとか、そうしたことでかなりの準備期間が要るというテーマが非常に多いということも事実でございます。それからまた、導入をいたしましても具体的な結果があらわれるまでにはまた時間がかかるという問題もございます。多くの課題がございますが、この政府措置というのが国民利用者の利益の最大限の増進にあるということを念頭に置きつつ、今そういう意味では着実に進めておる、また現在進捗しておる、そういうふうに判断をしておるところでございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 この中で移動体通信について、一両年内を目途にNTTから分離をして完全民営化をする、こういうことがあるわけです。「日経コミュニケーション」の二月四日号、これは森本局長のインタビュー記事が載せられておりまし て、私読ませていただいたわけですけれども、これらを含めまして三つくらいお聞きをしたいと思います。  一つは、これは一月二十三日の朝日新聞にも大きく、携帯電話がパンクする、こういう記事が載っておりましたようにいろいろ問題があるわけでありまして、移動体通信の現状をどう見るかという問題。それから二つ目は、将来の需要予測、展望、電波問題を含めて少し見解をお聞きをしておきたい。それから三つ目は、この「コミュニケーション」の二月四日の局長のインタビュー記事の中で、一社分離後に地域分割をするというのも一案であるという発言があるわけですけれども、分離について郵政省としての考え方がきちんとしてあるのかないのか、この点について、これは簡単で結構でございますからお答えをいただきたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 順不同になるかと思いますが、移動体と申しますのはいろいろな種類がございます。今御指摘になります自動車電話、携帯電話、これのほかにポケットベルもこれは移動体でございますし、あるいはまた、民間のトラック等あるいはタクシー等で共用しておるMCAという方式、これも移動体の大きな柱になるわけでございますが、いずれにしても、こうした陸上移動通信というのが、今無線局全体六百万局ございますうちの約八割を占めておる、それはいずれもが年々驚異的なスピードで伸びておる、こういう実態でございますので、現在自動車電話、移動体を含めて全国に八十万台ございますが、これは私どももいろいろ勉強をいたしておりますが、二〇〇〇年のころには少なくとも千五百万台、状況によれば三千万台くらいにはなるかもしれない、今後大変発展する移動通信だという予測は、私どももこの点については十分認識を持っておるわけでございますが、ただ、これから先の周波数の不足というのが大変重大な問題でございます。  先ほどお話がございましたように、新聞等で一部報じられておりますのは首都圏が中心でございまして、これは基本的な周波数の不足という以前に、今ある周波数をどう、もう少し有効に活用するかということで、この点がなかなか行き悩んでおる。つまり、具体的には、従前の自動車電話といいますのは一つの基地局を立てて、その範囲数キロの中に自動車が入ってきたら、そこに自動車が登録をして通話が可能になるというような仕組みでございますが、その周波数をうまく使うために、小ゾーン化ということで小さいゾーンにしてたくさんの基地局を立ててやる、あるいは方面を、電波の発射する方向を分けるというセクター化というようなこともやっておるわけでございます。  一生懸命、今NTTを初めNCCもやって対処いたしておりますが、しかし、この調子でいっても平成四年度中には首都圏の周波数が満杯になるということは予測をいたしておりますので、新しい周波数帯を現在用意すべく、電波監理審議会等で今御審議を願って、近く具体的な新しいディジタル化技術を踏まえての対処をいたす、こういうことにいたしておるわけであります。  なお、NTTの移動体に関する御質問でございます。これはインタビューということでございますので、マスコミについてはなかなか話したとおり載らないということはもう先生も十分御理解いただけることかと思うのでありますが、端的に申せば、この問題については現在まだ進捗中で、具体的なことを申し上げる段階に至ってないということでございます。  ただ、この問題については、基本的な考え方は、NTTと新しい事業者との競争条件をできる限り同一にしたい。そして、その競争を通じて、これから伸びます我が国の移動体の一層の発展を図って、そのことがまた利用者に低廉な料金で多様なサービスではね返るということを期待しておるわけでございますが、具体的検討に当たりましては、既に地域ごとに各事業者が、NCCが新しく展開をいたしておりますから、その相互関係をどうするか、あるいはシステムの全国的な統一の問題をどうするか、あるいは移動通信における研究開発力の維持をどうするか等々のことを多面的な点で検討いたしておるわけでありまして、結果どういうふうにするかということは今詰めておる段階で、いずれまた明らかになった時点で御報告をさせていただけると思っておるわけであります。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 時間が余りございませんので三つ目の見解をお聞きをしたいと思います。  それは、公衆回線と専用線の接続、いわゆる公—専接続の問題ですが、御承知のとおりこの問題というのはNTTが民営化、移行する際に、現行のこの料金体系のもとではNTT事業の経営に支障を来す、こういう議論が国会でもございまして、五十九年の衆議院の逓信委員会においても附帯決議などで約款を締結をするということが明確になったわけです。しかし、今日もうこれも御承知のように、行革審であるとかあるいは経団連あるいは郵政省のネットワーク化推進会議などの意見も出されておりますし、また、大口ユーザーとか二種事業者から非常に要望が強くなってきておりますし、先進外国でも自由化の動きがあるなど、時の流れとしては現状のままではいけないのじゃないか、規制緩和が時の流れではないかな、こういうふうに受けとめざるを得ないわけですけれども、一方、この問題の解決の糸口というのはすぐれて料金問題にある。遠近格差を何とか狭めていく、ここにあるのじゃないかな、こういうふうに思っておるわけで、そういう意味では、この現行料金体系をいじることによって公—専接続の問題については糸口が見つかるのじゃないかな、こういうふうに判断をするわけですが、料金体系をいじるといった場合には、その方向性というのはコスト構造に忠実な料金体系でなければならないのではないかな、こういうふうに思うわけです。  したがって、この問題について料金認可などを行うのは郵政省でございまして、この公—専接続と関連をして、料金問題などについてのお考えが今日討議としてなされておるのかどうなのかという問題などについて少し御見解をお聞きをしたい、こういうふうに思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 公—専—公の持っている問題点については、先生十分御指摘でございますので重複は避けたいと思いますが、この接続の問題については、専用線の空き時間をうまく活用するということで、一般の電話料金よりも確かに安く電話サービスを享受できる、そうした利用者を生み出すということは事実でございますが、これは事業者の収入減につながる、こういう問題でいろいろ経過があったということは御指摘のとおりでございますが、御指摘のとおり、各国、海外の動向あるいは国内の各般の分野からの要請ということもございまして、いつまでも果たしてこのままで、従前どおりのスタンスでこの問題を扱うことができるかどうか、私どもとしましては、この点やはり検討に入らなければならない時期ではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。  そこで、今やっております態度、スタンスでございますが、公—専接続をもし許したとした場合に、NTTを初めといたします第一種事業者の経営にどういう影響を与えるか、その経営がどの程度に具体的な話になるのか、こういうものを把握する中で、そうならばどのような条件が整えば公—専接続が可能になるのかということをNTTにおいて検討を今お願いをしておるところでございます。  確かにこの問題は、遠近格差の料金体系の問題があるわけでございますが、ただ、一つの主張として、遠近格差を思い切ってやらない限りはこれができないんだというそういう議論もあることは確かでございます。ただ、遠近格差自体もきのうきょう生まれたわけじゃない、長い経過を踏んでおるわけでございますから、この料金体系のあり方そのこと自体を急激に変更することは利用者にも大変影響の大きい問題でございますので、単に公—専接続という観点からのみこの料金体系を簡 単に変更できないことも事実でございます。そういう意味で、今申しました点にかてて加えて、現行料金の料金体系の大枠の中でどのような条件が整えば公—専接続が可能かという現実的なアプローチも必要ではないかということもあわせNTTに検討を要請しておる、こういう状況でございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 最後の四点目でございますけれども、今日社会問題化しているダイヤルQ2、いわゆる電話の情報料回収代行サービスについて、少し見解をお聞きしたいと思います。  この問題は新聞でもいろいろ取り上げられておりますように、番組内容に例えばわいせつ的なものなどが非常に多いとか、そういう意味では社会生活上極めて問題がある、また、青年あるいは少年などが自制なき利用によって家庭の電話代が異常にかさむなど、こういう問題が非常にクローズアップされているわけです。NTTもこういう問題について、情報提供者に対しては番組内容に関する倫理審査の義務づけとか、あるいは利用者に対しては電話契約者の意思によってダイヤルQ2を利用するか否かを選択可能にする取り扱いを実施する、大体こういうことをやっておるようでございます。もともとこのサービスというのは、ニューメディアのサービスとしては極めて有効で、むしろ今後発展をさせていく、こういう立場に私どもは立つわけでありますけれども、残念ながらこれらの問題についていろいろ社会的に取りざたされておるわけです。  お聞きをしたいのは、先ほど申し上げましたように、今日の電気通信事業法では、通信の秘密などの問題もございましてこれを規制するわけにはいかないわけでして、結局は先ほど申し上げましたように社団法人である全日本テレホンサービス協会に倫理審査委員会を設置してそこでチェックをする、問題がある場合にはいろいろ要請をして、改善をされない場合にはNTTとの契約を解約する、大体こういう扱いになっていると思います、簡単に申し上げますと。しかし、これだけ社会問題化していまして、今言いますような措置をとっておりますけれども、現実に解約をやったという例は今のところない、こういうふうに聞いておるわけです。  この問題というのは、民間の倫理審査委員会という場合に、どれほどの権限があって法的にはどういう形になるのか、あるいは倫理コードの基準的なものは一体どういうふうにして決められていくのか、言論とか表現の自由などとの問題もありまして、大変難しい問題があると思います。したがって、今日とっておりますNTTの二つの方針だけで今いろいろ問題になっておる社会的な問題が淘汰されていくのかどうなのかという点について、郵政省としてはどういう見解をお持ちになっておるのか、この点について御見解をいただきたいというふうに思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 ダイヤルQ2自体、こんなふうな取り上げ方には相なっておりますが、すべてがすべてこうしたものばかり、ピンクがかったものばかりということではなくて、先ほども大臣にもちょっと聞いていただいたのですが、結構外国人に英語で、あるいはフィリピンのタガログ語でニュースを流すとか、あるいはチャリティーで義援金を募るサービスとか、いろいろ有用なこともあることも事実でございます。  しかし、こうした問題が提起されて、私どもとしては、基本的には御指摘のようにまずは当事者としての問題だということで、NTTがこうした当該業務のあり方について適正な措置をとるということについて大変重大な関心を持っていたところでございます。  この二月一日に発表された中身は、ブロッキングサービスをきちんとやる、したがって、ブロッキングできない地域に行われたサービスは今後やらない。さらにまた、情報料と通話料が未分計のまま電話料金請求に一括されてしまうということで利用者の不信を買うというような問題について是正が今後行われて、両者を分計する。そしてまた、情報などに関するもので、今御指摘のようないろいろな新しい手だてというものを講じられるということでございますので、全体としてNTTとしての取り組みは大変積極的な取り組みだということで、私どもとしても評価をいたしております。この問題に関して地方公共団体やら地域の婦人団体等からいろいろな要望が寄せられておりますので、そうした点で改善方向に一歩前進するのではないか、こういう期待をいたしております。  ただ、御指摘のございましたこの倫理審査制度については、これはどうも伺いますと社団法人全日本テレホンサービス協会という、その社団法人の中に設けられた倫理審査委員会ということで、ここがまあ中身をチェックしようという民間機関でございますが、今までの解約勧告みたいな形をさらにもっと強化をしたいということで今考えておられるようですし、NTTとしても改善に非協力な情報提供者については倫理審査委員会からの勧告を待たずに解約も行いたい、こんなふうにも伺っておりますので、いずれにしても中身がこういう性質のものでありますだけに、こうした改善措置というのがどんなふうに効果を上げるか、私どもとしてもその内容を注意深く見守ってまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 倫理審査委員会の先ほど言った権能であるとか、これだけ社会問題化しているわけです。倫理審査委員会もつくったと言っているわけですが、結局一つもまだチェックされてないという問題などを考えた場合、倫理審査委員会の権能であるとかそういう問題などについてやはりもう少しきちんとしなければ社会問題化して、これはもういろんなところでいろいろ意見提起がございますので、この点についてはもう少しきちんとした方がいいんではないかな、こういうふうに考えますが、いかがでしょうか。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 先ほども申し上げましたように、倫理委員会なるものは、このテレホンサービス協会の組織の一つの委員会として設けられたということでございます。NTTがこうしたところとの連係動作を強めて対処したい、こういうことでございますので、私どもといたしましても、現在この中身を聞きますと、民放連の放送コードに準拠した形で倫理審査を行っておられるということでございますので、さらにこうしたダイヤルQ2というメディア独自の倫理コードの制定ということも必要だという判断になっておるようでございまして、これについてNTTも積極的に協力したいというふうに承っております。  さらには、この倫理委員会だけじゃなくて独自にNTTとしての判断もしたいということでございますが、何せ事は、御指摘のように通信の秘密ということとのかかわりという点もございましょうから、行政としてできる限度というのはあると思います。そうした意味合いの中でNTTが最善の努力をされるということがまずは先決であろう、こう思っておる次第であります。

田中昭一日本社会党・護憲共同

○田中(昭)委員 あと郵政三事業について若干質問したいと思っておりましたけれども、時間が参りましたので、これで終わります。  ありがとうございました。

野中広務自由民主党

○野中委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午前十一時五十六分休憩      ────◇─────     午後一時開議

野中広務自由民主党

○野中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  逓信行政に関する件について質疑を続行いたします。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件調査のため、本日、参考人として、日本電信電話株式会社常務取締役技術企画本部長宮津純一郎君、日本電信電話株式会社常務取締役電話事業サポート本部長寺西昇君及び日本電信電話株式会社労働部長和田紀夫君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありません か。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野中広務自由民主党

○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ─────────────

野中広務自由民主党

○野中委員長 伏屋修治君。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 最初に、当逓信委員会で長年御活躍をなされまして極めて郵政行政に明るい関谷郵政大臣が誕生されましたこと、心からお祝いを申し上げる次第でございます。さぞや新鮮な御抱負とかたい御決意を持って臨んでおられると思いますので、そのあたりをお聞かせいただきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 大変ありがたいお言葉をいただきまして恐縮いたしております。ありがとうございました。先生のお言葉に十分おこたえできるようにこつこつとやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  私も、先ほどの川崎委員の御質問のときにもお答えさしていただいたわけでございますが、かつて郵政政務次官も務めさしていただいたり、あるいは逓信委員会で理事等々も務めさしていただいたりいたしたものですから、郵政事業、電気通信事業に対しまして非常に愛着があると言うと恐縮でございますが、この分野で自分でできるだけの努力をしてその成果を郵政省に残したいという考えでもって頑張っておるつもりでございます。  特に、本当に今この郵政省を取り巻くいろいろな環境、電気通信事業の問題にいたしましてもあるいは郵政三事業の問題にいたしましても大変大きく変わりつつあるわけでございまして、それをいい方向に変えていくように、例えば郵政事業にいたしますれば需要者の要求の高度化、多様化に十分に対応していくというようなこともやっていかなければならないと思っております。また、ある歴史学者の言葉をかりると、二十一世紀になると郵政省が一番扱う仕事の量が大きくなるのじゃないかというようなことを言われたりもしておりますが、私は確かにそのようになってくると思いまして、金融の問題にいたしましてもあるいはまたもちろん郵便の問題あるいは物流革命におきます小包郵便の問題等々、やればそれだけのまた成果を得る、そういう状態にはあると思います。しかし逆に、そこで手を抜くといいましょうか、努力をしなければこれは大変なまたマイナス面になってくると思いますので、職員一丸となって襟を正して次なるステップに向かっていきたい、そのように考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 今大臣の抱負、決意をお聞かせいただきましたが、私はこの逓信委員会が初めての経験でございまして、何分今までの経過、流れというものが余り私も掌握できておりませんし、郵便物の増加、小包の増加等々も、いろいろ説明を聞いてふえつつあるんだなということはわかるのですけれども、実際に目で確かめたわけでもございませんし、また先端技術というものをいろいろと見学に行った機会もなかなかなかったわけでございまして、非常にそういう面でこれからお尋ねすることが的を射ないような問いになる場合もあるかと思いますけれども、お許しいただきたいと思います。  大臣が御就任になられまして最初の記者会見で、いわゆる全国二万四千にわたる郵便局のネットワークを高度に活用していきたい、こういうように新聞記者との対談の中でおっしゃっておみえになりますし、所信表明の中にも、郵便局のネットワークの機能を最大限活用する、それによって地域社会の振興のお役に立ちたい、こういうようなことが述べられておるわけでございますが、これについてどういうお考えを持ってそういう御発言があったのかお聞きしたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 二万四千のこのすばらしいネットワークは郵政、郵便局以外にはないと思うわけでございまして、これを私はもっと大いに活用すべきではないか。もちろんいろいろ活用もしてきておるわけでございますが、そういうようなことで、まず今回そういうふうに改正されたわけでございますが、郵便局の窓口でのファクシミリを利用した住民票の取り扱いというようなこと、あるいはまたふるさと情報提供サービス、そういうようなもの、あるいはまた都市部では郵便切手・はがき発売機の増備、セットを多くしていくというようなことも今進めておるわけでございますし、いろいろな例えば衛星放送など今後はその受像機を郵便局内に置いて、そしてまたそれを逆の方向にも使うというようなことだってできるわけでございますから、私はそういうような意味でもっともっと郵便局舎内でのその手続の輪を広げるだけではなくして、そのスペース自体をもっと活用していくということにも力を入れていかなければならないと思います。  今回法律案として出さしていただきます土地の高度利用の法案なども、郵便局舎だけで使うのはもったいないじゃないか、もっと上層部に、高層ビルにしてそれを賃貸をしていこうというようなこともあろうと思うわけでございまして、そういう角度からぜひこの二万四千の拠点を私はもっと広く活用していきたいというふうに考えておるわけでございます。  私の子供のころは、私的なことで恐縮でございますが、私の母の出里は特定郵便局なんでございまして、現在も私のいとこがそこの局長などをしておりますが、そういうようなことで、子供のときに母に手を引かれて、母が里帰りしましたときなど本当に郵便局で遊んだものでございます。そのころはもっともっとその地元の地域の方々がお話をしに局舎へ来ていたような気が私はするのですが、今はもうそういうような雰囲気はちょっと薄れておるような気がいたします。ですから、そういう意味におきましては、そういうふうにもっと地元の方々が三々五々自由にお集まりしていただけるような建物でもありたいし、またそういう雰囲気づくりにも努力をしてみたいなと思っておるわけでございまして、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 今大臣が感想をお述べになりましたけれども、私も全く同じような感想を持っておるわけでございまして、幼いころの郵便局の思い出というようなものはいまだに鮮明に残っておるわけでございます。確かにあのころは温かみのある、人間の触れ合いの場である、そういう感じがしたわけでございますが、これだけ非常に高度情報化社会になりまして、何かそういう面が欠如してきておるのではないかな、こういう感を深くするわけです。大臣の行政の基本的なお考えとしまして、方針としましては「信頼と安定、安心の郵政行政」ということが所見で述べられておるわけでございますが、そういう面からも、二万四千のネットワークの方々がこの基本方針にのっとってやはり人間的な触れ合いを深くし、そして愛のある、温かみのある郵政行政というものが隅々に行き渡ることを強く念願するわけでございます。  先ほど、先に質問されました委員の方からもお話がございました湾岸の問題で、この所見にもございますけれども、湾岸危機のこういう非常事態に国際放送の果たした役割というものは非常に向こうの邦人にとっては安心があったということでございますけれども、先ほどの御質問に対する答弁の中で、いわゆるサウジアラビア、イエメンとかオマーンとかそういうところは郵便物が停止しておるというようなことでございますが、中東湾岸に限らず、日本がこれだけ経済大国になったわけでございますので、それぞれの国にたくさんの邦人が出かけておるわけでございまして、そういう方々にやはり信頼と安心を与える、こういう意味においてはどういうようなお考えを持って臨まれるのか、お聞きしたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 今回の中東湾岸戦争が勃発いたしまして以降、国際放送などは時間を延長をいたしまして情報を刻々伝えさせていただいたわけでございます。かつまた、先ほど先生おっしゃられますように、周辺にいらっしゃる方々と日本にいらっしゃる方々との連絡が途絶えるということは一番両者とも不安なわけでございますし、まして湾岸諸国にいらっしゃる方々は非常に心細い思い をされるわけでございますから、少しでもそれを払拭するための努力はるるいたしたわけでございます。  特に今回の場合は、イラクとクウェートの間の国際電話あるいは国際テレックス、国際電報につきましては八月から途絶えておるわけでございますが、アラブ首長国連邦、イエメンあるいはイスラエル等々におきましては、ことしの一月十七日から引き受けを停止を余儀なくされたのでございますが、その後また二月に入りまして、イラクあてを除いて順次引き受けが可能になってまいっております。今後とも、そういう意味で事態の推移に注目しつつ、回線の確保、そして郵便送達ルートの確保に努力をしていきたいと思っております。そしてまた、毎日外国の航空会社とは連絡を取り合いまして、そのルートが確保されているかどうかというようなこともチェックをいたしまして、それは日々報告を受けております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 今回の中東湾岸戦争というものは本当に非常事態でございまして、日本政府に危機管理能力というものを問われておるわけでございます。これはひとり湾岸危機だけでなくて、世界のどこでどういうようなことが起こるかわからないということでございますので、これを一つの大きな教訓としながら、やはり各国にいる邦人というのはこういう情報通信というものが一番最大のよりどころでございますので、そういう面での安心が、あるいは信頼が持てるような面でなお一層の御尽力を賜りたい、こういうように思います。  では、郵政三事業についてお尋ねをしてまいりたいと思います。  最初に、郵便の利用状況と財政状況についてお尋ねをしたいと思いますが、平成元年度は大体二百十四億九千六百万通と、前年度より約十二億通増加しておるわけでございますが、平成二年度の郵便物の増加状況、また郵便小包の増加状況はどういうふうになっておるのか、御説明いただきたいと思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  平成二年度分についてでございますけれども、まだ年度途中ということで確たる数字を申し上げることはできませんで残念ですが、十二月末までの総引き受け郵便物数は約百七十四億通、対前年同期比六・七%増ということで順調な推移を示しております。後ほど詳しく調べましてから御報告に参りたいと存じます。(伏屋委員「小包は」と呼ぶ)ただいま全体の数字しかここに手元にございません。申しわけございません。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 郵便物の増加というのは六十年代に入ってからずっと平均五%くらいの伸びを示して非常に好調であるようでございますけれども、このように伸びが好調であるというその要因は一体どこにあるのか、どういうようにお考えでしょうか。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  まず第一に、日本の経済の好況に支えられているということでございますが、あと、この十年間ほど私ども職員一同、労使関係一同が肝に銘じましたことは、私どもが安易な経営姿勢あるいは不安定な労使関係においてはこの厳しい事業環境を突破できないということを十分、痛い思いをお互いにしながら労使関係の安定に努めたわけで、その結果、他の模範となるような労使関係を築いたと思いますが、そういったこと、また、そういった状況のもとで郵便関係職員が懸命に経営努力を重ねまして、これも公的な企業としては歴史上まれに見るという評価も受けていることでございますが、そういったことが相重なりまして、それがいろいろな意味で相乗作用をなしまして、それでいい結果になってきたわけでございますが、その正念場と申しますか試練といいますか総決算といいますか、その場になりましたのが今期の年末首でございまして、ここで史上最高の小包を引き受けなければならない。また最近は、郵便事業が安定しているという理由とか、あるいはいろいろな生活慣習の変化等がございまして、年末押し迫ってから年賀郵便が差し出される、そういうことが集中的に出ましたのがことしの年末首でございましたけれども、先ほど申し上げましたようないろいろな要因が重なり合いましていい方向にいきまして、結果的にすべて順調に乗り切ることができたということでございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 そこで、今御答弁にもありましたように、安定した労使関係というものも非常に重要なファクターになってくると思いますし、また職員が非常に積極的に営業活動を行ったということも大きなファクターだったと思います。そういう意味で、いろいろな改善、サービスというようなことで、超特急とか特急配達とかあるいは翌日配達、翌々日配達というようないろいろな御苦労をなさっておることはわかるわけでございますが、そういうことをさらにまた研究を重ねていただきまして、いわゆる利用者のニーズにこたえられるような形でいかなければならない。そういう意味においても、また後ほど触れたいと思いますが、やはり職員の勤労意欲あるいは職員の要員の確保が重要な問題になってくると思いますので、これはまた後ほど触れたいと思います。  次に、郵便事業の財政についてお尋ねをしたいと思いますが、現在平成元年度の収支はどういうふうな状況なのか、あるいはまた、平成二年度の現在までの収支状況、それからその見通し、またこれからの見通し等についてお聞かせをいただけたらと思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  お尋ねの郵便事業の財政状況についてでございますが、昭和五十五年度末において約二千五百億円もの最高の累積欠損金を抱えておりましたけれども、順調に推移しております郵便の利用状況に支えられまして、昭和五十六年度以降平成元年度まで九年度連続で利益を計上しており、昭和六十二年度には累積欠損金を解消したといううれしい経緯がございます。平成元年度決算においては約百六十六億円の利益を計上し、平成元年度末において約五百五十九億円の累積利益金を保持しているところでございます。  そこで、今先生さらに突っ込んで平成二年度についてはどうかというお尋ねですが、年度途中でもありまして不確定要素を抱えていることからまだ確たる明言はできませんけれども、前年度に比べまして利益金は減少するものの黒字を保持するという見込みを得てございます。  それから、こういったことをこれからどういうふうに維持していくか、どういう見通しを持っているかということでございますが、ここで事業環境について若干触れさせていただきます。  今お尋ねのことに関連しますけれども、御承知のように郵便事業は独立採算制のもとにおいて郵便サービスの提供の対価としての郵便業務収入で一切の費用を賄い、一般会計から財政上の支援を全く受けていない、そういうシステムになっておりますので、私ども、さらに一層の経営努力を行うことにより黒字基調の定着を図ることが必要であるというふうに考えております。  ところで、近年、技術革新、高度情報化、国際化、流通の高度化、ライフスタイルの多様化、生活の二十四時間化など時代の激しい変化の中で、郵便事業につきましても、小包の分野で民間宅配便と熾烈な競争を行っておりますし、また信書の面でも、高度情報化によって急激に発展しております電気通信メディア等と競合関係にありまして、非常に厳しい環境のもとに置かれておるということを認識しております。電気通信分野との関係で申しましても、電気通信行政部門と郵政事業が切磋琢磨しているということも言えるような状況でございまして、ある意味では、そういった部門を郵政省の中に増強しているということが私どもを世間の動向に対して敏感にさせる、そういう装置にもなっているんじゃないかという感じがするくらいでございます。  ところで、郵便事業は人件費が約八五%を占めておりまして、これも調べてみますと十年前は約九〇%ですから、十年間いろいろな経営の効率化努力をしても十年間で五%しか縮まらなかったということで、ここが本来的に郵便事業が人件費の上昇に極めて弱い体質を持っているということな んですが、これに加えまして、最近における郵便物の急増に伴い、賃金とか超過勤務手当とか集配運送費の費用が大幅に増加しております。  また、平成二年度は内需が堅調を維持し、企業活動も好調に推移していることから、平成三年一月末現在で、郵便業務収入は対前年度同月比七・三%と高い増加率となっている反面、先ほど申しましたとおり業務運行を確保するために必要な費用も増加しております。  また、湾岸戦争等に伴う世界情勢の変化により原油価格の上昇も予測されることなどから、長期間にわたり持続してきた経済の好況にも陰りが見えてきているということもあり、今後の郵便事業財政の推移は予断を許さない状況にあるというふうに見ております。  そこで、このような郵便事業が置かれております状況を厳しく受けとめまして、今後とも健全な郵便事業財政の確保のため、考えられるあらゆる経営努力を真剣に行い、郵便創業百二十年というこの時期に、二十一世紀を見通した郵便事業の運営基盤を整備充実して、後世批判を受けることのないようにしてまいりたいと覚悟しております。  以上でございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 九年間連続黒字というのは本当にすばらしいことだと思います。その間の御努力というものには本当に敬意を表するわけでございますが、具体的に、今まで黒字を維持できてきたという、そういう経営合理化、改善、サービスの向上等々についてどういう手だてをとってきたのか。  それから、平成二年度は先ほど収支のことは明らかにされませんでしたけれども、今後平成三年以降につきましても、やはりそういう黒字を維持するためにはかなりの御努力が必要だと私は思うわけでございますが、そのあたりはどのようにお考えになっていますか。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 先ほどお答えしたことと重複いたしますが、経営努力ということで積極的な営業活動、それから人件費が例えば十年間で五%縮まったというようなことから見ても、事業経営のあらゆる効率化施策を関係労働組合等と十分打ち合わせしながら実施してきたこととか、それから郵便事業といたしましても、世の中の進展に即応するように、考えられる制度改正、例えば平成三年度の予算編成についても代表されますように、予算編成でもってかつて実現不可能視されていたような制度改革をどんどん打ち出していくとか、そういうことを一生懸命やりまして、そういった結果が、そういった努力の蓄積が、こういう黒字の経営の持続につながっているというように考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 その御努力を何かまとめて一固まりで言われたような感じを受けるわけでございますが、私のいただいた資料によりますとやはりサービス改善というのは非常に具体的にされておるなということで、そういう経過をちょっとお尋ねしたかったわけでございますし、今後そのサービス改善について新規にどういうことを考えておるのかなということをちょっとお尋ねしたかったものですから。  具体的に、これからの新規のサービス改善というような面で、例えば今までは、郵便をスピードアップするためにやったこととか、あるいは、先ほど申し上げたように超特急サービスとかいろいろな小包サービス、ふるさと小包とかいろいろなサービス改善に努めてこられたわけですね。そういうことで、今後、平成三年以降新規にどういうようなサービスを考えて黒字を維持しようと考えておられるのか、その辺を聞きたいわけです。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  新規重要施策としてはかなりありますので、先ほどのような総括したようなお答えをして申しわけございませんでしたが、平成三年度の郵便事業関係予算の重要施策といたしまして要求いたしました項目、大蔵省と折衝した結果、全項目一定の成果を上げているわけでございます。これらのすべての施策を総合的に実施していくことがサービス改善となり、郵便事業の健全な発達につながると考えておりますが、幾つか例示を申し上げさせていただきます。  例えば、先ほどぬくもりのある郵便サービスが必要という御指摘を受けたわけですが、愛のある郵便サービスの充実による社会福祉への貢献ということで、郵便配達時における高齢者への励ましの声かけのための手引書の調製、点字が読める職員の養成、お年寄りあての郵便はがき「はあとめーる」の発行、郵便ポスト及び郵便切手・はがき発売機への点字表示、社会福祉の増進を寄附目的とする寄附金つき郵便切手の発行、こういったもの。それから、先ほど大臣の御答弁にもありましたけれども、住民票等の取り扱い等による窓口サービスの多様化、高度化ということで、郵便窓口端末機の配備、書留追跡システムの構築。それから、ふるさと情報提供サービスの実施等郵便メディアを通じての過疎地域の振興ということで、市町村と協力してふるさと小包開拓協議会を設置するとか、ふるさと絵はがきを充実するとか。一方、地域社会の位置づけとしまして、辺地だけでなくて大都市に着眼するという施策も強く進めておりまして、大都市型簡易郵便局の増置、大都市への郵便切手・はがき発売機の設置。それから、一つのポイントとして、地域の特性に応じた窓口機能の充実という施策が利用者の支持を得ることにつながりますので、そのために定期開設移動型郵便局の設置、弾力的な郵便窓口取り扱い時間の実施局の拡大、無人郵便局の設置、切手類販売所の機能の充実。それから、地域における手紙文化の振興等地域に密着した施策の充実ということで、郵便友の会の育成強化とか、ふるさとをテーマとした地域の活性化に役立つ郵便情報テレビ番組の提供とか、取り集めの回数増により郵便送達速度をスピードアップする地域の拡大とか、ふるさと切手の充実とか、こういうことで、ありとあらゆる施策を講じてまいりたいというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 ありがとうございました。  いろいろ具体的に御答弁いただきましたが、これから黒字を維持していくためにはやはりそういうサービスの改善に努めなければなりませんし、また、経営の合理化、効率化、こういうことを考えていかなければならないわけでございますが、それにしましても、そういうサービスを行うのはやはり人でございますので、その要員を確保するというのが郵政省にとっての一番緊急の課題ではなかろうか、このように考えるわけでございます。  そういう意味におきまして、公務員は五%定員減という流れの中で、前郵政大臣が非常に踏ん張られまして、平成三年度は千六百八人という要員を増員しておるわけでございますが、ここでまた関谷大臣にもひとつ踏ん張っていただきまして、この要員がおらなければ、幾らサービスの内容を充実してみてもそれは絵にかいたもちになってまいりますので、そういう面での御努力を一層お願いいたしたいと思います。  その要員確保につきまして、郵便物の増加に対しまして今の要員の増というものは非常に微々たるものであるということでございますので、このあたりの問題点、あるいはこの御努力に対しての御決意をお伺いしたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 先生御指摘のとおりでございまして、先ほど高度化あるいは多様化の需要者の皆さん方の要求にこたえるべく職員一丸となって努力をしたということであるわけでございますが、確かにその根っこの職員が、定員が十分でなければそれは達成することはできないわけでございまして、このことは、おっしゃられますように定員枠というものがあるわけでございまして、内部でいろいろ苦労もしているのは事実でございます。事務方をいささか現業にかわっていただくとかいうような、内部で大変な苦労をしておることも私も知っておるわけでございまして、やはり最終的には、いかにすばらしい内容の商品を出そうとも人の確保が十分できなければ、これはもう達成することはできませんので、このことにつきましては前大臣同様定員確保のための努力とそしてまたアイデアを打ち出していきたい、そのように思っ ております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 渾身の御努力をお願いしたいと思います。  大臣の所信表明の中にもありましたけれども、郵便物が年末円滑に配達されたということにおいては、かなりの要員、臨時要員というものの必要があったのではないかな、こういうように思うわけでございますが、そういう方々に対する手当、あるいはまた現在の職員の方々の勤労意欲を持たせるためのそういう勤勉手当とか、そういう賃金についてはどのようにお考えになっておりますか。また、現況この平成三年度の予算ではどうなっておるのか、御説明いただきたいと思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  平成二年度予算要求とそれから平成三年度の予算要求におきまして、恐らくこの種の施策として史上初めてだと思いますが、必要な要員とか施設の確保、これを予算の重要施策の項目として考えております。そういったことによって私ども郵政省の姿勢を大蔵省初め関係省庁に示すということで、このことがかなり関係方面の心を打ちまして、よく理解を得まして、それが先ほど御指摘のありましたような予算編成時の成果にもあらわれたという一つのきっかけになってございます。  例えば、数字で申し上げますと、要員面につきましてですけれども、平成三年度の予算編成につきましては、前年度を大幅に上回る約二倍の新規要員を確保したほか、非常勤職員雇用経費で言いますと対前年度比二〇%増の百三億円増、超勤手当原資で言いますと対前年度比七%増の四十二億円の大幅増を図るとか、そういう先ほどお言葉もありましたが、渾身の力を本省も振るっているということが郵政現場の人たちの士気の高揚にもつながっているということですが、あとさらにいろいろなきめ細かいこと、大中小いろいろな施策を講じなければなりませんから、今非常勤の職員の方の士気高揚の話が出ましたけれども、目立たないようで案外効果があったこととして、昨年度の逓信記念日の表彰式に初めて非常勤の主婦の方を、一生懸命長い間やってくださった方を表彰するとか、こういう点が非常にいい効果を与えておる。また、非常勤の単価のアップを図るとか交通費を増額するとか、そういったことで年末なんかの様子を見ておりますと、今や郵便局の職場は主婦や学生にとって非常に安心してできる、働ける職場だというような評価を得てきておりますが、今御指摘のいろいろな点を踏まえながらいろいろな施策をさらに講じてまいりたいというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 確かに、そういう面で勤勉、超過勤務手当あるいは賃金について御努力なさったということはよくわかりました。こういう働く方々がやはり勤労意欲を持って住民の利用者のサービスに努めてまいらなければならない。そういう意味におきましても、私も冒頭申し上げましたけれども、そういう郵政関係の施設をまだ拝見しておりませんので、できるだけ近いうちに、新東京郵便局ですか、ここらあたりを一遍見せてもらいまして、実際にその物流を見てみたい、こう考えておるわけでございます。そういう新しい施設で働く方々というものはかなりそういう面での効率化が図られるわけですが、全国ということになってくるとなかなかそれが行き届かない面があると思いますが、そういう施設に対する予算はどうなっておりますか。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  施設面についてでございますが、これは平成三年度の予算要求で政府原案に盛り込まれているわけですが、普通郵便局分として土地買収経費が対前年度比四九%増の三百五億円、建物の面積につきましては対前年度比三九%増の二十八万七千平米を確保し、また特定郵便局分としては土地買収局数、面積の増加ということで対前年度比一〇%増が認められているということで、過去の例から申し上げますと、この施設面でも相当の努力をしてその成果がそのように上がったというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 次に、地域社会の振興へどのように貢献しておるのかということでお尋ねをしたいと思います。  先ほど大臣の御答弁の中にもありましたけれども、郵便局窓口においての住民票の請求、交付というようなことについてお話がございましたが、これの現状はどうなっておりますか。また、それ以外にやはり外貨の交換とかあるいはトラベラーズチェックとかいろいろありますけれども、パスポート等々についてはどのようにお考えになっておられるのか、お尋ねしたいと思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  住民票、パスポートの郵便局窓口での取り扱いの件についてでございますが、一昨年郵務局長に着任いたしまして、郵務局、郵便事業を活性化させる、新しい意義のある仕事をどんどんやることが郵政省全体を活性化させることにつながり、三十万人の大半を占めております現場の職員が胸を張って前を見詰めて歩くようになるきっかけだと判断いたしまして、そのためには今まで実現を不可能視されていたことに着手しようということでいろいろな施策に取り組んだわけでありますが、そのうちの最大の難しい問題が、窓口で住民票とかパスポートとかそういった取り扱いを開始するという問題でございました。  この一年半ほど、言ってみれば相当熾烈な折衝を行ってきてございますが、初年度の予算要求でそういった郵便局窓口のサービスを多様化するための調査研究費をつけていただきまして、そこで各界の有識者による調査研究を丹念に早急に行いまして、その結果が昨年の十月末に出まして、そういったことをもひっ提げながら、理論武装しながら大蔵省、自治省等と折衝を行いまして、その結果、かつては全く実現を不可能視されておりましたこの施策について、当面突破口として住民票の取り扱い、請求の方について、郵便局に自治体がファクシミリを設置し、それを地域住民の方が利用する。これにつきましては自治省とも十分話し合いまして了解の線に達しておりますが、こういったスキームを利用する自治体がどんどんふえてきておりますから、それを踏まえましてどんどん実施していく、そういう突破口を開いたということで、問題の難しさから見て当面の措置としてそれがぎりぎりだという判断を私がいたしました。あとは引き続きましてこれを努力いたします。  それから、住民票の取り扱い全体とかあるいは今お尋ねのありましたパスポートとか、さらには戸籍抄本とか、そういった辺の扱い方は、この一番基本の住民票の取り扱いを円滑に実施していくことによって、その辺の様子を各方面が見ておりますから、その辺がまた流れを決めていくことになるだろうということで、これからさらに努力をしたいというように考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 パスポートはまだまだ今までは手つかずで、これからという課題でございますけれども、この住民票はかなり自治省、大蔵省と折衝して実現の運びに至ったということでございますが、私の聞く範囲では、郵便局にファクシミリを設置して、そこで住民票を請求して、そして自治体の方から今度は郵送で来るのですか、ファクシミリで来るのですか、その辺がはっきりしないのですが。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  ファクシミリの活用は請求の部分でございまして、現時点のスキームとしては、交付の方は郵送サービスを活用する、こういうことになっております。当然私ども、本来全部ファクシミリの活用ということで折衝を始めておりますから、そういったことの打開に向けてさらに糸口を探っていくということで、折衝は終始ずっと相変わらず続けております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 そのファクシミリで郵便局送付の見通しはどうですか。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  郵政省では、この十年近く各部局を渡り歩いてきておりますが、世の中の流れを見据えましてこれは必ずいかなきゃいけないということで手がけ た仕事は、言い方に語弊はあるかもしれませんけれども、何らかの形で必ず決着しておりますので、確信を持って要求した施策というのはいつか必ず実現するものというふうに確信を持っております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 ファクシミリで住民票が送られてくるようになお一層の御努力をお願いしたいと思いますし、また新規のパスポートにつきましても、やはり非常に住民の方々は困っておられる面もありますので、この面についても今後御努力をお願いしたいと思います。  それからもう一つ、大都市型簡易郵便局というものを私まだ実際に訪ねたことがございませんのでわかりませんが、現在、平成二年度までで大都市型簡易郵便局がどれだけ建設されたか、あるいはこれからどういうふうに建設予定を持っておられるのか、お尋ねしたいと思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  一昨年の年末の予算編成の過程で最後まで残った厳しい折衝項目となり、大臣折衝の結果認められたのが大都市型簡易郵便局でございます。十局認められまして、東京郵政局管内に四局、それから近畿郵政局管内の大阪府に二局、名古屋に二局、それから横浜に一局ですが、残りの一局、近く東京でオープンする予定でございます。  そういうことで、これは大都市における土地の高騰による郵便局の設置の困難性を全く新しい発想の制度づくりでカバーしようという制度ですが、今、デパート等を中心にして業務委託方式で実施しておりますが、非常に好評を得ておりまして、便利だということで、そこで平成三年度予算要求におきましても事務次官折衝で十五局増置が認められております。予算が成立いたしましたらば、需要の多いそういう大都市を中心に設置場所を決めていきたいというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 これはまた日を改めまして私も見学に行きたいと思っております。  先日もちょっと社会党の武部理事と個人的にお話をしておりましたけれども、武部先生はもう既に大都市型簡易郵便局を視察に行かれたというお話で、どうなっておるのですかというお話をしたところ、利用状況についていろいろお話がございました。その大都市型簡易郵便局も、低いフロアのところと高いフロアのところとでは大分差異がある、こういうようなお話がございましたけれども、そういう現況、九局のうち高いフロアと低いフロア、その利用状況、その辺御説明いただけませんでしょうか。それから、今後の十五局の見通し、それもできるだけ活発な利用ができるような低フロアの方がいいのではないかな、こういうふうに思いますが、その辺どうお考えですか。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  非常に難しい制度改正だったものですから、まさかこれがこんな早期に実現できると思っていなかった方が多かったわけですが、そういうことで、昨年初夏に法律案を通していただきまして、十一月初旬を目途にオープンしたものですから、短い期間で関係方面の御理解を得たものですから、そういう意味で、設置場所の確保につきまして十分検討時間がありませんでしたので、今お話しのように低いところ、高いところということで、利用の利便からいうと必ずしも満足できないところもあって、それが利用状況の差に出ているかと思いますが、既に制度がスタートをいたしまして、今度は丹念に時間をかけて打ち合わせができますので、今までの経験を生かして、よりいい場所でオープンできるというように考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 今後、十五局はひとつ利用価値の高い場所を選定していただきたい、こういうように思います。  続きまして、貯金事業についてお尋ねしたいと思います。  もう時間も余りありませんので、郵便貯金の現状、増加状況についてお尋ねをしたいと思いますが、最近の貯金の残高、それから増加状況、郵便貯金の総純増額が年度ベースでどういうふうに推移してきたのか、こういうふうなことをお尋ねしたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 最初に現状でございますが、現在高は平成三年の一月末で、約でございますが、百三十四兆九千億円になってございます。個人の預貯金残高に占めるシェアが約三割ということでございます。  それから、効率的な経営にかねがね努めてまいっておるわけでありますが、平成元年度の単年度の収支状況はどうかということについて申し上げますと、郵便貯金特別会計の一般勘定では単年度で一千八百四十五億円の黒字となっておりまして、平成二年度も、もちろんまだ決算は締めてございませんが、引き続き黒字となる見込みでございます。  それから、平成二年度が特異な年度でございまして、この郵便貯金の増加状況につきましては、これは先生御案内のように、この平成二年の四月から十一月までの間に、先ほど申し上げました私どもの総残高の四分の一に近い集中満期が到来するということで、かつてない危機感を持ってこの対策に臨んだわけでございます。昨年中は毎月毎月目減りが続いておったわけでありますが、私どもの郵便貯金の過去の歴史を見ましても、年間で最大の山場といいますか、著増期に当たる冬のボーナス期に職員が一丸となって活躍していただきまして積極的な営業活動を展開した結果、十二月におきましては、この十二月単月で約一兆八千億円、これは史上最大の数字でありますが、総純増実績を確保したところであります。この結果、先ほど申し上げました現在高でございますが、ことしの一月末現在で二千八百五十四億円のプラスに転じまして、昨年の年度当初の四月のレベルを超えたというのが現状でございます。  なお、最近の情勢でありますが、新聞等でもいろいろな報道がされておりますが、やや不透明な要素もあるわけでございますけれども、引き続き金利の天井感というものが浸透しているやに見受けておりまして、私どもの十年間の確定利回りという商品である定額貯金の人気が最近高まってきておるような感じがしておりまして、引き続きまずまずの堅調な業績を上げておるというふうに認識いたしております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 十一月満期で定額貯金がかなり目減りをした、それにもかかわらず、平成二年度の御努力によりまして、十二月には一兆八千億という黒字に転じたということでございますが、これからもそういうことは起こってくるかもわかりません。そういう面におきまして、なお一層のそういう御努力が必要だと思いますが、そういうところで余り無理をするとまたいろいろな問題が派生する可能性もありますので、これはきょうはつぶさには御質問はいたしませんけれども、そういうようなことの起こらないように極めて誠実な努力をしていただくことが大事ではないかな、このように思っております。  昨年の十一月ぐらいから発売しております市場金利連動型のニューMMCですか、百万円が五十万円というやつですね、それからニューMMC300、これの販売状況は一体今どうなっておるか、お尋ねしたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 今、手元に詳細な数字をちょっと持っておりませんので大変恐縮に存じますが、昨年の十一月からMMCが新しい形で、先生今御指摘のように発売されました。トータルで申し上げますと、それまで私どものやはり主力商品である定額貯金と、それから数年前からスタートしているMMC貯金との比率が、まだまだ圧倒的に定額貯金の比率が大きかったわけでありますが、昨年の年末段階で仮計算しましたところ、大体MMCがやはり二割くらいになってきておる。金利はそのときどきの情勢ででこぼこがあるわけですけれども、やはり自由市場金利に近い金利商品であるMMCというものも、これまたお客様の商品の選好といいますか金利選好といいますかとの関係で、郵便貯金の場合でもふえつつあるなというふうに思っています。  今後どうなるかということですが、先ほど申し上げましたように、定額貯金の金利体系とMMC の金利体系、これは違いますので、折々凹凸あるわけでありますが、今現在では、この十年間確定利回りの定額貯金の人気がちょっとあるようでありますけれども、また今後の金利情勢の変化によりまして、私どもMMC市場金利連動型の貯金につきましては大いに力を入れて、両々相まっていろいろな金利情勢に郵便貯金の営業が対応していくように頑張ってまいりたいと思っております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 一層の御努力をお願いいたします。  これからいよいよ国際化が激しくなってきます。国際金融も自由化ということになってまいりますと、勢い、ねらわれるのは郵貯がねらわれてくるのではないかということで、今もう既に都市銀行すらなかなか一行では成り立たない、合併する、こういうような傾向がございますので、そういうしわ寄せが郵貯に来ないように努力をしていかなければならないな、こういうふうに思います。そういう面からも、今後のそういう郵便貯金特別会計の運用ですね、そういうものをうまく運用しながら利用者にその利益を還元していくという考え方をさらに強めていっていただきたいな、こういうふうに御要望申し上げたいと思います。  それから、郵便貯金制度の改善について具体的にちょっとお尋ねしたいと思いますが、時間が余りありませんので、ゆうゆうローンというのが今郵便貯金で貸付制度としてあるわけでございますけれども、これの概要をちょっと教えていただきたいと思います。     〔委員長退席、松浦(昭)委員長代理着席〕

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 ゆうゆうローンと申しますのは、お客様からお預かりしておる定期性の貯金を担保に、例えば預金額の九割を限度としてということで、いわゆる担保ローンでございます。なお、今回このゆうゆうローンにつきましては、大蔵省との年末の予算折衝で相当程度の改善を見ておるところでございます。  ただ、私どもの願いといたしましては、この私どもにお預けいただいておる貯金を担保のローンだけでなくて、いわゆるカードローンといいますか、家計でちょっとしたお金がショートしたような場合に私どもの郵便貯金が使えるようなことも実現できればいいなというようなことで、昨年も実は家計ミニ貸付ということで要求しましたけれども、これはまだ残念ながら実現を見ておりません。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 貸付制度は、このゆうゆうローンがいわゆる十五カ月が今度は二十カ月、こういうふうに変わってきておりますね。今郵政省の御答弁にありましたように、郵便貯金のカードでいろいろな買い物ができるというような方向もこれから御努力なさるつもりでございますか。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 実は、私どもは既に相当程度機械化を進めておりまして、郵便貯金独自のカードも発行してございます。カードも発行してございまして、例えばもろもろの信用機関と提携いたしまして、いろいろな組み合わせで現在相当多種類の共用カードの発行も見ているところでありまして、御指摘のように営業上も一つの基盤商品といたしまして郵便局のお得意さんづくりに大変大事な種目でございますので、今一生懸命その販売に努めておるところでございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 もう時間が余りありませんので、これは実現を見なかったわけでございますが、家計ミニ貸付制度あるいはシルバープラン貯金の創設というようなことを予算折衝されたと聞いておるわけでございますが、その概要と、それからどういうところに抵抗があって実現できなかったのか、今後どういうふうにしてそれを実現するように努めていくのか、そのあたり御説明いただきたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 最初の家計ミニ貸付制度でございますが、これにつきましてはいろいろなやりとりを財政当局でやってまいっておりますので、それをすべて申し上げるわけにまいりませんが、簡単に対立点を申し上げますと、やはり大蔵省側のこの制度をにわかに認めがたいということの理由は、郵便貯金が純粋な与信業務へ進出することになって民業圧迫につながらないだろうかということが最大の壁のようでございます。  それから、シルバープラン貯金につきましては、これは十数年来実は要求してなかなか実現できないのでありますが、特にその中で軽減税率の適用要求を含めてございます。それにつきまして、利子課税制度の例外の拡大につながるからということが、やはりまだ実現できてない最大の理由になっておるようであります。もちろん、これにつきましては、私ども郵政省としましても大蔵省を合理的に説得する自信はあるわけでありますが、まだまだ努力が不足しておるという認識で、今後も引き続き重要施策として要求してまいるつもりでおります。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 ますます高齢化が進んでまいりますので、こういう高齢者の方が喜ばれるようなシルバープラン貯金というものはなお一層の御努力をお願いしたいと思います。  先ほど川崎理事の方からも御質問のありました国際ボランティア貯金の推進状況についてお尋ねしたいと思いますが、現在、寄附金の見込み額、どれぐらいの寄附金の見込みを持っておられるのか、また今後の見通しはどういうふうな見通しを立てておられるのか、お聞きしたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 おかげさまで国際ボランティア貯金、一月四日から実際の御寄附をいただく受け付けを開始したわけでありますが、一月末現在で全国で約九十九万件を上回る申し込みをいただいております。これを、いろいろな貯金の形態がありますので一律には算出できませんが、いろいろなケースをアンケート調査の結果、推計いたしまして換算しますと、約四億四千万円程度が一月末で御寄附いただいたわけでございます。  私ども、実はこれについてはっきりした営業目標的なものは設定してないわけですが、一応何か計画がないとやはりこの種のものはなかなか推進できないということで、三月までにはできれば七億二千万を上回りたいという目安というものは持って進めておるわけでありますが、ただいまの状況ですと、もうほぼその線で御協力をいただいてきておるということで大変喜んでおるわけであります。件数は九十九万件、一月末と申し上げましたが、三月末までにはこのペースでまいりますと百七、八十万件、百八十万件ぐらいには達するのではないかというふうに予測いたしております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋委員 今後、そのお金をいわゆる公益法人の団体に配分する、そしてその配分金額というものもこれからのスケジュールに乗ってくると思います。いずれにしましても、これは善意によるところの寄附金でございますので、そういう善意の方々の期待を裏切らないようなきめ細やかな配慮をしながら、このボランティア貯金を推進していただきたい、これを心から要望申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

松浦昭自由民主党

○松浦(昭)委員長代理 次に、秋葉忠利君。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 質問させていただきますが、冒頭に関谷郵政大臣それから大野政務次官、御就任おめでとうございます。それから逓信委員長、今いらっしゃいませんが、野中委員長にもおめでとうございますと申し上げて、あわせて、私はまだ経験が浅いものですから、いろいろと今後とも御指導いただきたいと思いまして、一言お願いいたします。それから、理事の皆さん、同僚の委員の皆さんにも今後ともいろいろ御指導いただきたく、お願い申し上げます。  実は、前深谷郵政大臣それから川崎政務次官、私は初めて国会というところに出てきまして、逓信委員会に配属になったわけですが、その中で、深谷郵政大臣を初めとする郵政省の皆さんの非常に志の高い姿勢に感動したわけです。例えば、省庁の枠を超えてでも社会的な責任、政治的な責任を果たしていくといった積極的な態度、あるいは利用者あるいは国民、市民一人一人の立場に立った行政を行う、特に郵政の分野では、自分の担当分野でもあるからそういったところで頑張りたいといったような積極的な御発言をさまざまなところでいただきました。  まず最初に、新大臣として郵政大臣に、先ほどの所信表明では「信頼と安定、安心の郵政行政」 ということをおっしゃっていますが、その中にあるいはそれに加えて、それこそ社会的な責任を郵政省として果たしていくんだ、そういった行政の継続性の面あるいは利用者、それから消費者、国民の観点に立った行政を進めるんだといった所信をまず冒頭にお聞きしたいと思うのです。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 最初に温かいお言葉をいただきましてありがとうございました。一生懸命頑張っていきたいと思っておりますので、またこちらこそよろしくお願いをいたします。  前深谷郵政大臣は、特に愛のある郵政行政をやりたいというようなことで、各般にわたりまして努力をされたわけでございまして、私もそれをまた継承していきたいと思っておりますが、先ほど述べさせていただきましたように、郵政事業に対します国民の信頼、安定、安心といいましょうか、そういうようなものをもっともっと確固たるものにするべく努力をしていきたい。  それにあわせて、何といいましても郵政事業は、深谷前大臣が述べられましたように、大変温かいものでなければならないと思うわけでございます。また、いわゆる小口の預金者を中心にいたしておるわけでございますから、非営利であると同時に国民の共有の財産としての郵便局というものを通してるる施策を実行していくということで今後ともやっていきたいと思っております。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 ありがとうございました。そういった方向で、実は郵政省の管轄の事項幾つかについて、今まで少し気にかかっていたことを、この場で何点かについて伺わせていただきたいと思います。  まず最初に、これは主に電話のサービスに関してなんですが、NTTに代表される国内の電話サービス、それからKDDに代表される国際的な電話サービスといったところで、通話相手先の詳細を利用者側に文書として送付するという、これがサービスと言われているわけですけれども、そういったシステムに先年変わってきておるわけでありますけれども、この点について、この通話相手先を私たち利用者が実際にその情報を手に入れるためには、希望する者が電話局に出かけていって印鑑を押す、いわばお願いをする形で通話相手先が通知されるというシステムに現在なっているわけですが、その根拠といいますか、なぜそういうことになっているのかといったところを伺いたいと思います。  それで、私の考えを先に申し上げさせていただきますと、そもそも電話料金というのは利用した量、例えば何回電話をかけたか、あるいは電話の各回何分ぐらい電話を使ったか、それから距離制も入っていますから、長距離の場合にはどこに電話をかけたか、そういうことがもとになって、そこに基本料金も入っているわけですが、最終的に電話料金が決まる。ということで、最終的にその料金の請求が来るというのは、個別の情報があって、それを合わせて最終的に料金が計算されて請求が行われるということだと思います。  契約関係ということを考えますと、例えば喫茶店に入ってお茶を飲んでお金を払うというのも一種の契約関係なんですけれども、その際には私たちは、コーヒーを何杯飲んだ、一杯幾らだということで、その明細があった上で納得をして、なるほどこれだけ飲んだのだからこれだけのお金を払うということになるわけです。それが契約関係の基本だというふうに私は理解しております。  恐らく世界的なビジネスでもさまざまな点でそういったことが行われる、それが基本原則だと思うのですけれども、電話の請求においてはどうもその基本原則が例外的にサービスとして扱われている。それが実は逆なのではないか。つまり、明細があって、その上で請求が行われるということがNTTの電話料金の請求の原則であるべきであって、NTTは信用しますよ、今まで全然トラブルがないし、すばらしい仕事をやっているところだから、もう最終的に一月幾らという請求書だけをくださいという人が当然いてもいいと思いますし、たくさんいらっしゃると思います。そういう人には例外的に、では最終的な請求書だけ回しましょうというのは十分考えられるのですが、どっちが原則でどっちがサービスなのかというところの本質が転倒しているのじゃないかという気がいたしますので、この点について伺いたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 料金の明細について、本来請求する方がその詳細を付して請求するのが筋だとおっしゃる先生の御意見は、私も本当にもっともだと思います。  ただ、NTTの問題についていいますれば、電電公社時代には長らくそういう詳細の記録をしてなかったというのが実態でございます。NCCの事業体は、自動車電話あるいは国際通話についてはすべて、通話をした料金の内容を明細を付して請求をするというような動きにも相なってまいりまして、NTTも民営化以降それを志していることは、現実にその方向へ動いていることは確かでございますが、ここに二つ問題がある。  一つは、NTTがそうしたいと思っても、現在のNTTのネットワークでは全員が全員にその要望にこたえられない、つまりNTTのネットワークのディジタル化の問題が一つあるわけでございまして、まだ旧式と申しますか、クロスバーというアナログ方式の交換機が全体の加入者の半分近くございます。この方は要請されても受けられないという問題が一つある。  もう一点は、これはNTTの方として、事業者としての考え方なのですが、お客様が請求されても、あらゆる通話を全部記録することがプライバシー上果たして問題があるかないか。そんな視点から現行のような形で、お客様は希望されますか、されませんか、希望されるとして、その内容についても、場合によっては上の三けただけは記録して送付しますが、下の四けたは記録しないでやりますとか、そんなことを細々お客様の要望を聞いて、そして今おっしゃったような形で料金明細を付してやっておる、こういうことでございます。  何にしても基本的な構えといいますか、ネットワークのディジタル化が大変この問題の先決だろうと思いますので、幸い今ディジタル化の前倒しということで一九九四年には、平成六年になりますが、これは一応お客様の要望があれば対応ができるという状態になるようでございますので、ディジタル化の進捗についてぜひひとつ計画どおりに達成をお願いしたいものだと私どもも考えておるところでございます。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 基本的には契約関係の考え方について意見は同じであるというふうに私は理解いたしましたが、今二点問題点をお挙げになりました。  最初の点ですけれども、すべての人にまだディジタル化が進んでいないので、すべての人に同じサービスを提供できないという現状があることはわかります。しかしながら原則が、契約というのは明細があった上で最終的な請求書ができるという原則を認めるのであれば、既にそういったことができるようになっている地域、例えば広島で私の住んでいるあたりはもうそういったことができますし、東京でもできるわけですが、既に技術的に可能になっている地域では、それだったらその原則を生かして、原則を原則としてそういったサービスをし始めるべきではないのでしょうか。  事実、できるところからサービスを改善していくということは郵政省でもやっていらっしゃいます。例えば、後で私は問題にしたいと思うところですけれども、郵便の振替口座と郵便貯金口座、この相互振り込みが可能になったというところがございます。これも全国すべてについて可能になったわけではありませんけれども、郵政省としてはできるところで、それが可能になったところで既にそのサービスを始めている。だから、技術的に可能になれば正しいことはどんどんやっていくのだという積極的な姿勢をそういった点ではお示しになっているのだと思いますけれども、それと同じことを、契約関係というものを再確認するという意味で、例えば電話料金の請求についても当然おやりになることができると思います。  第二の点についてはまた申し上げますが、まず 第一点についていかがでしょうか。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 今のやり方は、私ども承知をいたしております限りにおいて、六十年一月にこういうサービスをNTTとして初めて開始した、その開始時に、今の申しました交換機が対応可能な地域についてはその地域の加入者全員について、これからできますよ、どういうことを希望されますか、しかし実費はかかりますよというような案内を差し上げたということでございます。それで始まったのですが、その後おっしゃるとおり地域ごとにディジタル化が進捗いたしておりますから、その過程で、その地域の加入者全員に対して、今後こう変わったというときにはまた料金明細を希望するかどうか等々について意向を照会してこの明細サービスをやっている、こういう実情にあると承っておりますが、詳細は、きょうはNTTも出席しておりますようでございますから伺っていただければありがたいと思います。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 今の二度目のお答えは最初のお答えよりもちょっと意味がずれているのです。つまり明細を請求した上でその通話相手先の明細についての情報をもらうというシステムではなくて、希望しなくても明細が利用者の方に返ってくる、その情報が自動的に返ってくるというのが原則たるべきではないかということを申し上げているので、二度目のお答えだと、要するに機械ができるところではサービスとして別料金を取ってそうしたサービスをしているけれどもということでお答えになりましたけれども、それがおかしいのじゃないかということを申し上げているわけです。  つまり、喫茶店に行って請求書をもらったときに、コーヒーをあなたは二杯飲みましたというのを全然書かないで、いつも、これは二千三百円ですと。何杯コーヒー飲んだんだかわからないけれどもというふうに文句をつけたときに、いや、それについては詳細を差し上げますけれども、それはサービスですから別料金をいただきますというふうに言われたら、皆さんお怒りになると思います。それと同じことをNTTがやっているんじゃないか、そんなおかしいことはないんじゃないですかというのが私の質問の趣旨なので、そこのところを踏まえて、それは技術的にはもう可能なわけです。ですから、あとはコストだけの問題かもしれませんが、コストがかかるからそれはやらないという説明だったら、それはそれなりに理解ができます。しかしながら今のでは、私の申し上げていることに対する答えには全然なってないのですけれども。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 これは、端的に申して私の方は行政の立場でございまして、事業者に対するお話だと思うのでありますが、私どもは行政の立場で見る限りはおっしゃるように明細をつけて送付するのが原則だろう、そう考えておるのですが、現在NTTの立場として二つの問題があって、その調和の上で今のようなやり方をとっておる。つまり、対応できるところしかだめなんですから、勢い全国民にというわけにいかないという点が一つと、同時に、その際にプライバシーの問題があるというNTTの考え方で、両方のミックスで今のようなやり方をとっておる、こういうことだと報告を受けているわけであります。  詳細は、NTTの方が出席いたしておりますから伺っていただければと思うわけであります。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 行政の立場でも当然これは、一応行政としてNTTに対して行政指導をする、あるいはさまざまな意見を開陳する、そういったことが可能なわけですから、私は行政の範囲内で行政としてのお答えをまず伺った上でNTTにこの点について質問したいと思っておりましたけれども、ただ、今再びプライバシーの点については全然問題が別ですからもう一度申し上げますけれども、私の質問の要点は、今のお答えの中でまたぼやけてしまったのですけれども、できるできない、できないところでやれと言っているわけではありません。既にできるところがあるのです。そういうサービスを受けています。ただ、そのNTTとしてのサービスの出し方がおかしいのじゃないか、順が逆なんじゃないかということを申し上げているわけで、明細がついて請求書が来るのが当然であって、それが原則で、もう既に技術的にそれは可能なわけです。だから、それをやって、例外的にサービスとして、明細は来なくてもいいよということをやるのだったら話はわかるけれども、なぜそうなっていないかということを問題にしているので、実際に技術的に明細を出すことが可能かどうかというところで質問しているわけではありません。  この点についてはNTTの方にもぜひ意向を伺いたいと思いますが、その点をまず御理解いただいた上で、プライバシーの問題は全然次元が別の問題ですから、その後でそれについては触れたいと思います。

宮津純一郎日本電信電話株式会社常務取締役技術企画本部長

○宮津参考人 NTTの常務の宮津でございます。  料金の内訳につきましては、今先生がおっしゃったようないろいろな議論が出てくる段階に来ているのではないかと思いますが、従来からの経緯で申しますと、自動改式を進めてくる過程で、料金の内訳書を原則的に出したらどうかとかというような議論が、ある段階ではございました。これは過去の話でございますけれども、そういうことをやるよりは早く自動改式そのものをどんどん進めろというようなことで、度数登算方式でずっとやってまいりました。現状がそういう機械になっておりまして、そういうふうに進めてまいりまして、サービスもいろいろ多様化してくる段階になってまいりました。  それで、内訳の問題とかというふうなものもそろそろ考えて実行に移せないのかどうかということは、再三多方面からいろいろお話がございます。そういう意味で、技術的にはいろいろ努力しまして、今郵政の方から答弁ございましたように、それができるような状況になるべく早く持っていかなければならないということで、ディジタル化というお話もございましたけれども、そういうようなことを鋭意進めている段階でございます。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 また答えが、できるかできないかの議論になっちゃって、全然答えになっていないのです。僕は、できるところで、できるところがあるので、そこで具体的に原則としての契約関係というものをきちんと見直してやり直すべきじゃないですかということを言っているので、それに対して、できるかできないか、できるところを広げたいと思いますというのは全然答えになっていないのです。そこのところが本当におわかりになっているのでしょうか。  できるところでやらないというのは、それなりの理由をきちんとつけていただけば、じゃそれはそれなりに考えるという方法はあるわけですけれども、こういうふうに議論がすれ違っていたら全然話になりません。ですから、この点についてはまたもう少しきちんと、はっきり申し上げて、この点についておわかりになっていないというはずはないと私は思います。ですから、その点について何らかの理由でお答えになりたくない、あるいは答えられない事情があるというふうに理解せざるを得ません。はっきり言って顔を洗い直してこの議論をし始める以外にないと思いますので、私も顔を洗い直してまいりますので、プライバシーについて申し上げたいと思います。  プライバシー上の問題があるという議論でしたけれども、これも全く理由になりません。契約は、契約をしている当人とそれからそのサービスを提供している電話会社との間の契約です。ですから、使っているのは形式上契約をした人です。そして、そのサービスを提供している人がその情報を知り得る立場にある。具体的に契約者同士の間の情報の交換ですけれども、その点において、利用者はその情報を電話会社に対して当然公開しているんだという意識があった上で電話を使っているのは当然だと思います。そうでなければ電話料の請求ができないわけですから。  もうちょっと端的に申し上げますと、この点をはっきり理解するためには、例えば電話交換手の時代の電話の利用法を考えていただければいいと 思います。電話の利用者が電話交換手に相手の番号を言ってつないでもらうわけですから、だれに電話をかけているかということは電話局はわかっているわけです。ただ、プライバシーで問題になるのは、その電話の交換手が、それを第三者に、あの人はだれだれさんのところにしょっちゅう電話をかけていますよとか、そういうことを第三者に言ったら、それはプライバシーの問題になります。しかしながら、電話の性質上、利用者が交換手にだれに電話をかけているかということは言わなくちゃいけないわけです。その電話の交換手が、例えば遠距離の場合だと今度は電話をかけ直してきて、利用者に対して、あなたはどこどこに電話をかけるという希望を表明されましたけれどもそのとおりですねということを確認するわけです。それはプライバシーの侵害には全然関係ないことです。  なぜここでプライバシーの問題が出てくるのか。契約上の問題それから電話の基本的な技術的な性質から考えて全然理解できないのですけれども、一体どういうシチュエーシュンを考えてプライバシーが問題になるというふうにおっしゃっているわけですか。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 この問題、さっきから申し上げておりましたように、これは契約当事者同士の、加入者と電話事業体との問題だと思うわけであります。その際に行政としてどうかとお尋ねでありますから、私どもとしてはさっき申し上げた原則どおり、いろいろな問題があるにしたって、まず明細を付して請求するのが当たり前だ、現にKDDでは本人の意向にかかわりなく送付をしている、あるいは新しい自動車電話の会社はその明細を全部送付しているという実態があることも、確かにそのとおりであります。  ただ、あえてNTTの弁護をいたしますならば、なぜこういうことをとっているかということの解釈をいたしますならば、一つのプライバシーの問題ということで、この場合加入者電話でありますから、一家族で大勢使うというようなことも多分あるかと思うのであります。だれがかけたのか、いろんな問題もあって、これまでその辺が、お客様の意向をよく確認してからだと。具体的、技術的に私どもも承知をいたしておりますのは、料金の明細は欲しいが送ってほしくはない、しかし電話局に行ったらわかるようにしてくれ、こういう対応もしているとのことでございます。いずれにしても、今日の今の先生の御説の問題については、これは当事者の問題でございますが、一応そういうことの配慮でそうなっている点が一つ。  それからもう一つ、サービスだという点でございますが、今のようにまだ始まった時点では、大多数が明細を受けられない地域でありましたから、もし明細を送付するとすると、その手数料は大多数の明細を受けられない方の経費において行わざるを得ないという問題も一つ存する。そうしたこと等の勘案の結果、現にNTTがこういう体制をとっておる、こういうふうに承知をいたすわけでありまして、まずもっては、やはりディジタル化のおくれが全体の問題をややこしくしていることは確かだと思いますので、基本になります機械の対応ということが何よりもこの問題の先決で、今おっしゃったプライバシーの問題はそうした中でこれがノーマルだということになれば、物の考え方もおのずから変わってこようか。  いずれにしても現状はそういうことだということでございますので、もしこの問題についてのお話でございますれば、NTT当事者、きょうはどうも伺いますとその方の責任者でない方が御出席のようでございますから、ちょっとそのことも私からお断りをさせていただきたいと思うのであります。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 わかりました。ディジタル化ができないことが状況をちょっとややこしくしているという程度であれば、一つのファクターとしてわかるのですけれども、先ほどのお答えでは意味が全然違っておりましたので。少しわかってまいりました。おっしゃるように、この問題についてもう一度考え直したいと思います。再度この点について委員会なりその他の場で取り上げたいと思うのです。  要するに、やはり契約関係というものがどういう関係であるかということをきちんととらえ直した上ですべてのビジネスを行わないと非常に不都合なところがたくさん出てくるのじゃないかというところが私の一番言いたいところで、郵政事業についてもそれは全く例外ではありません。  それからプライバシーに関してですけれども、プライバシーに関してのお答えは私にはまるっきり理解できません。家族の間の問題まで、なぜいつから、さっき愛のある郵政ということをおっしゃいましたけれども、家族の中でのそういった問題までなぜ郵政省が立ち入らなくてはいけないのか、私には全くわかりません。例えば、郵便物の配達についても同じことが言えるわけです。郵便物は個人あてに来たけれども、それが必ずその個人に特定されて配達されるわけではありません。それで不都合なことが随分起こっています。きょうはバレンタインデーですけれども、チョコレートをどこに送るかというのはこれは運輸省の管轄かもしれませんけれども、それをどこに送るか、息子に送ってきたと思っていたらお父さんに送られてきたなんということでは問題が起こることがあるわけですが、そういったことは喜劇の種にはなっても行政が口を差し挟む部分ではないのじゃないでしょうか。  手紙と同じように、ともかく相手に対してそこをきちんと対応すればいいという原則があるわけですから、電話に関しても、ともかく加入者と契約関係を持つ事業体との間の契約であって、それ以上の加入者側の個人的な事情にまで立ち入ってサービスをする必要が本当にあるのか。経営の原則としてそれは踏まえておくべきことだと思います。それは、原則は原則として押さえた上で、ではその上でどういった多様なサービスをするかというところで、次の段階でサービスのあり方を個々のニーズに従って考えるというのが私は正しいと思いますけれども、そういった個人の範疇に属するようなことまで、そこにまで立ち入った上で、行政の原則を曲げてしまう、契約関係という非常に大切な、自由社会における基本的な関係の一つをねじ曲げるというのはやはりどうなのかという問題提起をしておきたいと思います。  次に、もう一つ電話について伺いたいと思うのです。  大臣の所信表明の中に「東京一極集中を是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていくこと」というのがありますが、大賛成です。その東京で最近、電話の番号が七けたから八けたにふえたわけです。確かにだんだん老化して記憶力が悪くなってまいりますと、今まで七けた覚えておけばよかったのを八けた覚えるというのはある程度難しいところがありまして、八けたも毎回毎回電話、もう最近はプッシュホンになりましたから少しは楽になりましたけれども、それでも八けたの電話を毎回かけなくちゃいけないのは大変だからというので東京から逃げ出す人があれば、多極分散型の一助にもなるかと。ちょっと漫画的なことを考えるとそういう遠謀もあるかと思うのですけれども、なぜ、世界的にかなり例外的な八けたの電話番号にせざるを得なかったのか、その辺の事情をぜひ御説明いただきたいと思います。  これは、NTTとしては当然東京の人口が何年後にはどのぐらいになる、電話の利用がどのぐらいになるという長期的な計画をお持ちの上で、一体そういった事態に対してどういうふうに対応するか。そういう長期的な計画というのは既に十年あるいは二十年前からお立てになっていたと思うのですけれども、そういった長期的な可能性が幾つかあった中で、なぜ八けたという形でこの問題を処理することに決定されたのか。  例えば、こういった問題にさまざまなやり方がありますけれども、アメリカの例を引けば、市外局番は三けた、それから市内局番は全部七けた。人口がふえた場合には市外局番の一つの地域を二つに分けて、例えばニューヨークの場合には二一二のすぐ隣に八〇八だったと思いますけれども、 ブルックリン地域だけを分けて新しい市外局番を設けることによってこういう一極集中の弊害ということに対処している。そういった代案をとらずに〇三というものは市外局番そのままに残して電話番号を八けたにしたという、いわば理論的根拠といいますか、何らかのモデルがあって予測をされたことだと思いますので、その正当性について伺いたいと思います。

宮津純一郎日本電信電話株式会社常務取締役技術企画本部長

○宮津参考人 宮津でございます。  電話番号の構造というのは、先生御存じのように、市内局番と、それからそれに市外局番をくっつけた形、全国番号というようなことで二つの体系で動いております。それで今度の東京の場合は、確かに加入者がふえてきまして、市内の番号を三けただったものを四けたにいたしました。そのときの議論として、市内番号は三けたのまま、市外のエリアというふうに解釈しまして、東京の中を二つに分けるかどうかという議論がございました。それから、今のまま東京のエリアというのは一つにしておいて、それで市内局番を三けたから四けたにふやすというその二つの案があったわけでございます。  それで、今までの電話番号に関する私どもがずっと進めてきたやり方で申しますと、一等最初は全国、ちょっとこれがアメリカと少し違うところでございますけれども、市内番号の割り振りというかエリアを、一等最初は各コミュニティーごとに市内番号ということで、なるべくそのコミュニティーの中で少ないダイヤルでお互いに交信ができるようにということで市内番号を、アメリカはどこでも最低七けたダイヤルするという前提で体系をつくってまいりましたけれども、日本の場合は、少ない人口で少ない加入者のところは少ないダイヤルでなるべくなら市内が済めばいいんではないかという考えを入れておりまして、したがいまして、市内のけたというのが一番小さいところでは四けた、それから五けたのところがあり、六けたのところがあり、七けたのところがあり、地域によっていろいろ変わってございます。その辺がちょっとアメリカと違うところなんですが、そういうことでだんだんその地域の加入者数がふえて、人口もふえ、それからそれが広域化してまいりますと、結局その地域の市内番号をだんだんけた数をふやすという格好で、その地域ごとに対処してまいりました。  したがいまして、東京も最初は六けたですか、局番が二けたから三けた、四けたというふうにこうふえてきているわけですけれども、そういうふうに社会情勢とそのエリアの中の加入者数がふえるに従って市内番号をふやしてくるというようなやり方でずっとやってまいりました。  東京の場合、今回の場合は、そういう一連の流れに沿ったような格好で四けたにするということで進めました。その場合に、七けたなら七けたで済むようなエリアを、東京を例えば二つに分けまして、それで別なエリアというふうに設定するかどうかという案をもしやったとするとどういうことになるかというようなことをいろいろ検討はいたしました。結局、使うお客さんの側から見たときに、同じ市内局番の東京の中でまた新しい局としてあらわれるわけであります。したがって、結局、東京の中をAとBの区域に分けたとすると、その相互間の通話が、今までは今までどおり七けたで済んでいる、今度の場合だと四けたにふえて八けたになりますけれども、そうじゃなくてエリア間の通話というのは今度は市外のダイヤルになってしまう。0をダイヤルしてから三を回して、それから三一にするか三二にするかということになると思うのですが、そのダイヤルの後またそのエリアの中の七けたのダイヤルをしていただくということになりまして、その相互間の通話というのがかなりお客さんにダイヤルの負担をおかけするかということにはなると思います。  そのどちらをとるかということにもなるわけなんですけれども、今回の場合、いろいろPRのこともあり、それから現に世界的にも、パリなんかは八けたの数字になっておると聞いておりますけれども、そういうところもありますものですから、今までの流れからいってその方がかえってお客さんにとっては使っていただくのに都合がいいのではないかというふうに考えました。それで今回八けたにしたという次第でございます。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 その説明は、大体そうだろうという予想はつくのですけれども、それなりに納得のいく説明ではあるのですけれども、私が本当に伺っているのは、つまり、そういった計画あるいは予測、あるいは利用者がどちらを好むかといったような判断、そういったものは一体いつごろから考え始めたわけですか。既に三十年前からあるいは四十年前から、東京の一極集中、それから電話番号がこれでは足りなくなるぞということは言われていたことです。明らかに十年前にはそういった問題提起が、例えば週刊誌あたりでも取り上げられていた状況です。今のお答えでは、要するに、一年あるいは二年前くらいの時点で東京の電話番号についてどういうふうにしたらいいかということを考えた、二年前から考え始めた、その検討の結果としてはまあそういったことになるだろう、少なくとも一つの可能性としてそういったことが出てくるだろうということは十分わかるのですけれども、一体いつごろから検討を始めて、どの程度抜本的な変更を加えてもいいという前提を設けて検討されたのでしょうか。  つまり、例えば、そういうことを申し上げているのには、私は、アメリカ式の全国一律の市外局番三けた、それから、一応市内局番というのですか、あれが三けたあって、その後四けたという方が、例えばここに挙げてある多極分散型というようなことを全国的にPRする上でも、あるいは心理的に自分が一体どこの地域に属して住んでいる人間かというような、そういう基本的な認識を伝える上にも、とても役に立っているような気がします。  例えば田舎の方に行きますと、これは冗談ですけれども、広島の方ですけれども、うちは田舎じゃけえ市外局番が多いけん済まないねえなんということを言う人がいるわけです。だから、ある意味で、大都市というところは〇三だったり、それから京都あたりで〇七五だったりするけれども、田舎の方に行くと、何だか田舎の人に電話をかけるのはたくさん回さなくちゃいけない、こういういわば階層的な電話番号のシステムになってしまっている。そのことが私は、ある意味で、東京集中型でいいんだ、それの原因になっているとまでは言いませんけれども、東京集中型になってしまっている私たちの日本全体の考え方をリーンフォースしているというか、これを支えている一つのファクターになっているんじゃないかという気がします。  例えば、そういった点も含めてもっと水平的な電話番号のつけ方ということを二十年前に考えて、そういったことをPRしながら情報の分散化を図るということは当然僕はNTTの中でもお考えになっていたと思うわけです。ですから、実際にそういった検討がいつごろから始まったのか、その際には幾つぐらいの選択肢があってどういうような前提を設けて検討を行ったのか、その結果なぜこういう形に最終的になったのかというあたり、もうちょっと長期的な流れでお答えいただけたらと思います。

宮津純一郎日本電信電話株式会社常務取締役技術企画本部長

○宮津参考人 これは、長期的な考え方と申しますと、観点を少し変えて、いわゆる国の全国番号の体系というものをどういうふうに見たかということになろうかと思います。ですから、そういう観点からお答えというか御説明を申し上げさせていただきたいと思います。  自動改式をどんどん進めている昭和三十年代ぐらいだったと思いますけれども、そのころ長期的に見て電話番号をどうするという議論がございまして、今からさかのぼればそのころに大体大きな構想をつくった、その流れの番号体系としてはその中に入って動いているということですから、最初にそのころに計画がつくられたときにどういう考え方だったかということになろうかと思います。  それでそのときは、先ほど申し上げました、基 本的に自動改式をずっと進めてきた、各地域ごとに早く改式を進めて、その改式を進めたときにその中をなるべく少ないダイヤルでお互いにかかるようにというようなこと、初めからそういう考え方でやったということが、アメリカの場合の全体を七けたということで最低ダイヤルさせるということとちょっと違うとは思うのですけれども、それが一つ。  それからもう一つは、全体的に、これは御存じのように国際的に、電話というのはもちろん国際通話が当然行われるわけで、将来は自動ダイヤルされるに違いない。したがいまして、国際通話をするような場合に、国内のダイヤルのけた数というものはそれぞれ世界各国で使いいいような格好にやるべきではないかという、国際的な、国内で使うダイヤルけた数のお互いの合意みたいなものがございまして、これは国際諮問委員会か何かに、日本はそれを割に尊重して動くというようなことでやってきておりますけれども、そのときに全国、世界じゅうが十二けた、そしてその中の国識別番号として日本の場合は八一という番号がついて、十二けたのうち八一をダイヤルして、その後に日本の国内番号が入るようにしてくれというようなことがございます。  それで、基本的には、そういう国際的なダイヤルけた数の方からいきますと、全国の国内の番号というのは十けた以内というのが今国際的に合意されている話でございまして、日本の場合は、十けたというとかなりの加入数をダイヤルのけた数からいくと収容できますので、九けたで十分であろうという考えで、一応日本は将来ともに九けたのダイヤルの中で全国の識別ができるような全国番号体系にしようというふうにそのとき考えました。  全体でその九けたということになって、そこで東京の場合になるのですけれども、一番大きなエリアですから、市外番号というのを一けた、例えば〇三ですね、今もそういうふうにして、東京の番号は〇の後に三ということにしています。したがいまして、東京の中のダイヤルとしては、けた数としては、全部で九けたにおさめようとすると八けたまで市内番号としてとれるだろうというふうに考えて、こういう容量を番号上考えようということでずっと進めてまいりました。家庭ではまだ東京都内は八けたにはなっていなくて、ずっと七けたでやってまいりました。  そういう意味でいきますと、今回八けたにふやしたということは、大きな意味の、最初考えた番号計画の枠内には入ってはおります。その中で八けたにしたので、それは一つの番号の割りつけの大きな計画の中ではそういう枠内には入っているわけですが、ただ現実の問題として、今になったときに、それじゃ本当に八けたにするか、それとも七けたずつエリアを分けるかという議論は当然ございますけれども、全体としての番号の大きな流れの計画の中には、枠内には入って動いていたというようなことになっております。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 全体で何けたにするかというのは、それは国際的なあれなんですが、国際的に、外国から日本に電話をかけた場合に非常に日本のシステムがわかりにくいということを一点指摘しておきたいと思います。  アメリカの例だけ申し上げましたけれども、ヨーロッパの各国でも、市外局番のけた数というのは大体国内では一定しています。ですから、外国からかけた場合に、どれが市外局番であるかというのは非常にはっきりするわけです。日本の場合にはそのエリアによって全然違うわけですから、東京しか電話が必要なくて地方なんかどうでもいいんだというような哲学で電話番号を割り振っていらっしゃるのだったら話は別ですけれども、地方に電話をかけるときには物すごく混乱するわけです、どこまでが市外局番か。場所によってそれが二けただったり三けただったり、もっと多いところがあるわけですね。そういう意味で、国際的な観点からも非常にわかりにくいシステムになっているということを一点指摘しておきたいと思います。  それから、今の電話番号の考え方で、基本的には一つのコミュニティーの中ではできるだけけたの少ない番号で電話がかけられるように、そういうことを勘案したからこういうことになったというふうにおっしゃいますけれども、そういう前提があったとして、現在のシステムの非常に大きな矛盾に当然お気づきだと思います。すなわち、そういう前提、つまり一つのコミュニティーの中ではけた数の少ない番号で電話をかけられるようにしようということで始めた結果、日本の中で一番大きいコミュニティーである東京で八けたじゃないと電話がかけられなくなっちゃったわけですよ。世界じゅうで一番けた数が多くなっちゃったわけです。  ということは、それを前提にしてモデルをお立てになった、その考え方が根本的に間違っていたということじゃないですか。だから、それだったらその前提を捨てるなり、あるいは別の前提を加えてモデルをつくり直して新しいシステムを構築していく必要があるんじゃないでしょうか。すなわち、今おっしゃったのは、ある前提で、コミュニティーの中では少ない番号で電話をかけられるようにしよう、それ自体は僕は間違っていないと思います。しかしながら、そういうことをやって、同時に、人口が全国的に均一にばらまかれて成長しているのではないということも当然現実の問題としておわかりになっていたことだと思います。東京一極集中があるということも当然おわかりになっていたことだと思います。それをモデルの中にきちんとしたパラメーターとして入れて、それで計算をした結果こういうような状態になるということは当然わかっていたはずのことじゃないですか。それをおやりになった上でこういうふうになって、しかも最大の目的である、少ないけた数で電話がかけられるという所期の目的と全く正反対の結果になってしまったというのはやはり非常に大きい問題だと思います。  そのモデルについて実はほかに質問したいことがありますので、この点についてはまたもうちょっと技術的な面でいろいろと、最適化モデルその他についても伺いながら議論を続けたいと思いますので、申しわけありませんが、次の質問に移らしていただきたいと思います。  今所信表明の中で、郵政大臣が「国際社会の調和ある発展」「国際的地位にふさわしい責務を果たす」ということをおっしゃいましたが、ボランティア貯金が、まさに郵政の仕事としてはそういった面で非常に大きな力をこれから発揮するのではないかという期待を私は持っておりますので、そのボランティア貯金について幾つか伺いたいと思います。  現在までに約百万近い申し込みがあったということを聞いています。ただし、それに関して、例えば加入申し込みをふやすために非常に、どの程度過度かということは判断の問題かもしれませんけれども、競争が行われているのではないかというようなうわさもちょっと耳にいたしました。そういった事実があるのか、具体的にどういった方法でこの募集を行っているのか、あるいはPRを行っているのかということをひとつ伺いたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 国際ボランティア貯金の募集指導の基本ということになりますと、私どもの考えとしましては、あくまで預金者の方の自発的な善意によって成り立つ制度でございますから、その普及に当たりましてはお客様に制度の趣旨をよく理解していただいた上で加入していただくということが肝要であると思っております。しかも、一過性でなくて永続的な事業として発展させなければいかぬものであろうというふうに認識しておるわけであります。したがいまして、性急な普及推進を図りまして、そこでトラブルが生じたような場合には、むしろ預金者に誤解を与えまして、制度の定着を困難にさせかねませんので、勧奨件数の多寡を競わせるような指導はしていないつもりでございます。  ただ、制度が一月四日にスタートいたしました。昨年の十二月の初めから予約募集を始めまし たが、この制度のスタートの立ち上がり期に勇み足があるいは一部であったのかなということを先生の今のお尋ねを聞きながら感じた次第でありますが、今後とも信頼を損なうことのないようによく目配りしてまいりたいと思います。  なお、目標という形では一切おろしておりませんが、全く目安がなくても効果が上がらないということもありまして、郵便局で実際にどういうふうなことでやっておるのだろうかということを注目しておったのですが、例えば一日一件勧奨しよう、お客さんに声をかけてみようというふうなキャッチフレーズを設けたりして取り組んでいるところがあるようであります。私は、これは結構だろうというふうに思っております。  先生のおっしゃる、ちょっと行き過ぎた事例という具体的なものは現在私承知しておりませんけれども、いろいろな会議等がございますので、またその席でもいろいろ内部から状況については聞いてみたいと思います。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 ありがとうございました。ただ単にうわさであればそれにこしたことはありませんので、ともかく趣旨には私も賛成で、私も加入さしていただきましたし、それから毎週広島の地元で街頭演説をしておりますが、街頭演説の中にも国際ボランティア貯金に協力してくれということは言っております。実際に効果が上がりました。それを聞いて加入したという人もおりますので、そういう形でも、もっと無理のないような形で、貯金者の理解を得られるような形で推進していただきたいと思います。  それで、その使い方なんですけれども、これについても先ほどの田中さんへのお答えだったと思いますが、検討を始めている、どういったNGOを対象にするかということを検討されているということなんですけれども、今回の湾岸戦争に関連して、例えば日本に事務局のあるNGOでなくてはならないといったような制限は当然あると思いますけれども、例えば国際移住機構、IOMに対して、もちろん申請があった場合ですけれども、このボランティア貯金のお金を出して、具体的にはIOMがそのお金で飛行機をチャーターしてチャーター機で避難民を移送するといったようなことに使う、あるいは例えばヨルダンに支部を持っているNGOが申請を行って、この湾岸戦争が終わった後の国内の雇用振興のためにさまざまな事業をする、そういったところにお金を出すというようなことは可能なのかどうか、それが一つです。  それから、もし可能だとして、ではこういったことにも当然この国際ボランティア貯金を使うことはできるんですよといった形で、最終的にもちろんきちんとした審査をしなくてはならないと思いますけれども、PRを行う。ぜひ申請してみてください、その上でいろいろほかのものと勘案して考えますけれども、とりあえず申請してみてはどうですかといったような積極的なPRを各国のNGOに対して行う。特に、湾岸戦争に関連して、戦後の復興とか避難民の移送とか、そういった人道的な立場から当然意義のあるだろうと思われるところにPRをするといったようなことはお考えになっているんでしょうか、伺いたいと思います。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 あるいは前の御質問に対する回答に誤解をお持ちになられてはいけませんので繰り返しておきますけれども、公募を三月から四月にかけて行う予定でありますので、具体的にどこに配分するかはまだ一切検討に入っておりません。配分の基準といいますか、その運用方針について今詰めておるということであります。  お尋ねの件でありますけれども、したがってまだ公募もしていない段階でありますので、特定の事業を配分対象としてよいか悪いかという御質問にはなかなかお答えしにくいわけでございますが、今一つだけ御例示に挙げてお尋ねになりましたIOMでありますけれども、これは外務省にも一生懸命聞いてみましたところ、やはりこの国際移住機構というのは正規の政府間機構である、民間団体ではないということでございます。そうしますと、私どもの国際ボランティア貯金のフレームからいいますと、法制度上民間海外援助団体ということになっておりますので、この点で対象とはならないということになろうと思います。ただ、一般的に申し上げまして、ある地域において難民救援等の援助活動を行おうとする民間海外援助団体が現に存在して、かつ当該団体からその援助事業について寄附金配分希望の申請がなされた場合、これは他の案件も同じことでありますけれども、関係省庁との協議あるいは郵政審議会への諮問等の議を経て、いかにすべきか決定することになろうかと思います。  開発途上国の人々を取り巻く環境が過酷であるということは私どもも十分承知しておるわけでございまして、具体的に今どうかとかということも申し上げかねるわけでございますけれども、このPRにつきましても、全般的にいろいろな面から公募以降の段階でいろいろ行ってまいりたいというふうに考えております。     〔松浦(昭)委員長代理退席、委員長着席〕

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 ありがとうございました。済みません、電話の方で随分時間をとってしまいましたので、あと余り時間がありませんので、国際ボランティア貯金についてはまた別の機会に伺いたいと思います。  湾岸戦争に関連して、実はテレビの放送自粛、これを郵政大臣がテレビ各社に申し入れたという新聞報道がありました。その点について伺いたいと思います。  一つは、一応省エネルギーのためということが報じられておりましたけれども、具体的にどのくらいのエネルギーが節約できるということを見込んでいたのか、それで、実質的にその結果としてどのくらい、何社ぐらいが、どのような形で協力を行って、どのようなエネルギーの節約が行われたのか、伺いたいと思います。

桑野扶美雄郵政省放送行政局長

○桑野政府委員 改めて申し上げるまでもないことでございますけれども、省エネの問題につきましては従来から我が国の大きな課題でございまして、その中で昨年の秋、ちょうど時期的に暖房用のエネルギーの最需要期を控えていた当時でございまして、中東情勢等の推移によっては我が国エネルギー需給への影響が懸念されておりましたときでございます。そういう中で、いま一度国民各層の理解と協力を得て省エネの意義を喚起するということで、政府といたしましても昨年の十月二十九日に省エネの推進会議を持ちまして、当面の省エネの対策を決定いたしたわけであります。これを受けまして、深夜におけるテレビジョン放送の時間短縮等について検討されますよう御配意をお願いしますという私の手紙を放送事業者に差し上げたということでございまして、その判断そのものを事業者の方にお任せしたつもりでございまして、先生がおっしゃいましたように目標を立てて、どうしてもこれだけエネルギーを節約するんだというような強い意向で私どもお願いしたつもりはございませんものですから、数字そのものについて、私ども現在、正確にデータをとるとか把握しているという状況ではございません。  では、一体どれぐらいの事業者が時間短縮をしたのかという御質問でございますが、一般的に民放の方におきましては大体二十三時間から二十三時間半ぐらいの放送をやっておったのですけれども、平日におきましては午前三時までで切る、新しく六時とか五時からまたやるわけでありますが、その辺の自粛を各社ともやっていただいている状況でございます。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 今、検討はテレビ局に任せた、しかしながらある程度の協力が得られたということなんですが、実はエネルギーを節約するという目的のために、あるいは名目のために、もう一つ非常に重大な点でテレビ放映時間の短縮ということは大きな影響を与えていると思います。それは、やはり私たちが情報を得る権利、知る権利というのが、特に今回のような戦争がしかも日本とは時間帯が全く違うところで起こっているときに非常に重要な問題になってきているというふうに私は思います。  いわばその私たちの知る権利、情報に対するアクセス権というものをある意味で制限するような提言を行った。その結果、具体的にテレビ各社がそれに応じた。しかも応じるであろうことがわかっていてそのような提言をなさったというところがあるわけですけれども、その代価として払われたのは、ある意味で私たちの知る自由という、その自由の侵害が起こったということだと思います。私は必ずしも深夜番組すべてがすばらしい番組だと思っているわけではありませんけれども、その内容も含めて裁量権はやはり報道側にあり、あるいはそれを見る私たち一人一人が要求をしていく権利であるというふうに思います。  これが侵されると、例えば今回の湾岸戦争についてさまざまな、特に政府側のいろいろな発言を見ておりますと、戦争は平和である、あるいは今のような例えばテレビの放映自粛というようなことが行われますと、無知は力であるといったような形でどんどん広がってしまう。それはまさに、今の言葉は実はジョージ・オーウェルの「一九八四年」という小説からとったものですけれども、そういった形での、本当に言葉と現実とが乖離した現実が起こってしまう。それに対して政府が積極的な政策を行っているというようなことになりかねないというふうに思います。  その点の、知る権利あるいは情報を得る権利、情報に対するアクセス、報道の制限はそういった代価があるんだということを十分にお考えになっての上で省エネルギーという策を提言をされたのか、その辺を確認しておきたいと思います。

桑野扶美雄郵政省放送行政局長

○桑野政府委員 省エネの趣旨は先ほど私が申し上げたとおりでございまして、先生御指摘の点につきましては、国民的な立場で必要なエネルギーというものは必要なときに使わなければいけないということも当然でございます。必要な報道というものは当然しなければいけないということも私ども十分承知しておるつもりでございます。その意味におきまして、一月十八日でございますが、郵政大臣から、今回の中東情勢を考えた場合、国民に必要でかつ適切な情報を提供するという報道の重要性にかんがみ、放送事業者としては、緊急の報道等に備え、深夜帯にも放送できるような態勢を整えることが必要と考えるので、御理解のほどをお願い申し上げたいということを閣議で御発言いただいております。

秋葉忠利日本社会党・護憲共同

○秋葉委員 それについても実は関連して申し上げたいことがあるのですが、時間がありませんので、また別の機会にこの件については継続していろいろと御意見を伺いたいと思います。私の質問はこれで終わらせていただきます。

野中広務自由民主党

○野中委員長 次に、吉岡賢治君。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 関谷郵政大臣の就任に期待をいたしております。国民生活のために、あるいはゆとり、豊かさを、そういう立場からも郵政行政の推進が一層なされるであろう、こういうように思いますので、期待をしておきたいと思います。  さて、私は郵政大臣の所信表明の内容に基づいて若干お聞きをしたいと思います。  まず一つは、郵政行政の基本的な考え方についてということで、世界はソ連、東欧圏、中東圏などの地域において激動の時代を迎えている。我が国も変化に対応し、その国際的地位にふさわしい責務を果たすことにより国際社会の調和ある発展に貢献していかねばなりませんというふうに表明をされたわけであります。その理念について一言お聞ききしておきたいと思います。  いろいろな意味にとれる内容でございますけれども、大臣のその理念というのは世界の恒久平和に貢献をする、こういう立場であるのかどうか、まずお聞きしておきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 所信表明の中で述べさしていただきました、この激動の時代を迎えて日本も大きく、御承知のように世界の大勢も変わりつつあるわけでございますから、そういうようなことも含めまして、国際社会の調和ある発展そしてまたすべての国が平和であるようにいろいろ努力をしていかなければならないという考えで私は述べたわけでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 恒久平和を求めるという立場でお答えをいただいたわけですが、なれば日本国憲法の不戦の誓い、これを守るというふうにお考えだと理解してよろしいですか。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 それはそのとおりでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 今、中東湾岸戦争が起こっております。イラクでもあるいはサウジでも一般市民がその戦争に巻き込まれ、まさにむごたらしい殺りくが起こっている、このように思います。一日も早い停戦を、そして和平会議をというふうに私は思うのですが、その点について大臣はいかがでしょうか。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 私もそのように、一日も早くイラクがクウェートから撤退をいたしまして平和が再び戻ってくるように努力をしなければならないと思っております。また、先ほどおっしゃられましたように、我が国の憲法では、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求すると宣言をいたしておるわけでございますから、その憲法の趣旨にのっとって私も努力をいたしたい、そのように思います。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 国際的な地位にふさわしい責務を果たす、こういうふうに言われておりますが、湾岸戦争の中で考えていきますと、今海部首相がおっしゃっている九十億ドルの問題とかあるいは自衛隊機の派遣の問題、これがふさわしいということのすべてだというふうに私は考えていないわけであります。今、今度の戦争でイラクの方では国際郵便がとまっておりますし、さらに電話も十分つながらない、あるいは放送の制限等が先ほども出ておりましたけれども、そういうものがある。こういうようなことを考えた場合に、例えば停戦すべし、こういう現実というものをやはり主張していただきたい、こう思っているわけであります。それはイラクに対してもあるいは多国籍軍、とりわけアメリカに対しても言うべきだ、もちろん国連にも、こういうふうに考えているところでございますが、その点についてお聞かせいただきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 吉岡委員御指摘のとおりでございまして、私も昭和十三年の生まれでございまして、終戦直前のいわゆる空爆などの経験もあるわけでございまして、一刻も早く再び平和を取り戻すように私も閣僚の一員としてあらゆる場所で努力をしていきたいと思います。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 特にお願いをしておきたいと思います。閣議があるというふうにおっしゃったわけでございますから、こういう発言が逓信委員会の中でもあったということをぜひ首相にお伝えいただきたい、こう思っているところでございます。  具体的な問題に入りたいと思います。  まず、電気通信行政についてお伺いをしたいと思うわけでありますが、先ほどの大臣の所信表明の中に電気通信格差是正事業、こういうものがうたわれております。移動体通信や民放テレビなどの地域格差をなくするために、あるいは人材面に留意するということを基本とした基盤充実事業など、生活関連重点枠の公共投資として補助金十億三百万円の予算計上がされておりますことを私は高く評価するものでございます。  そこでお聞きするわけでございますが、概算要求の際にCATVとか、あるいはオフトークそれからノーリンギング等の地域情報通信事業に対する自治体申請に基づく補助金、こういうことがあったと思うのでございますけれども、それについては今回できなかったのか、それとも自治省の施策になったのか、その辺を少しお聞きしておきたいと思います。

白井太郵政省通信政策局長

○白井政府委員 ただいま先生おっしゃいましたように、昨年の夏に私どもとしてはかなり大きな金額の公共投資の要望というのをまとめました。その要望は小さな柱五本から成っておりまして、その五本の柱のうちの一本に、まさに先生がおっしゃいましたような特に過疎地におきまして、現在ありますNTTの電話などの有効活用を図ったような各種のシステムでありますとか、あるいはCATV、あるいは無線の放送のシステムなどを 使いまして地域の情報化を進めるというようなことも小さな柱の一本として要望の中に入れておったわけであります。  実は年末の予算編成の段階で、いわゆる私どもの呼び名で申し上げますと過疎センターと呼んでおりましたものについては、公共投資予算の中ではこれが予算案の中に盛り込まれるということにはならなかったわけでございます。そのかわりと言ってはなんですが、特に過疎地におけるそうした情報通信のあり方の問題についてはやはり大事な問題だということで、いわゆる調査費というのを予算案の中に盛り込みまして、なお引き続き特に過疎地における情報通信のあり方について私どもとしても勉強を続けてまいりたいと考えております。  なお、多少私どもに都合のいいような言い方をお許しいただきますと、今回予算案の中に盛り込ませていただきました公共投資予算のこの柱につきましては、先ほど来再三出ておりますように電気通信格差是正事業という呼び名にさせていただいておりますので、その細かな中身はこれでなければいかぬとか、あれはだめとかというようなことではなくて、考え方によるといろいろな、これがぜひ必要だというものが出てまいりましたときにはその柱の中に取り込むことができるはずだという理解をいたしておりまして、今後の勉強次第によりましては、またそういうようなものもこの事業の中に取り込んでいくということも積極的に考えてまいりたいというふうに考えております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 ぜひお願いをしたいと思います。私は兵庫五区から出ておりまして、まさに過疎の中から出てきておるわけであります。とりわけインフラとしての地域の情報通信事業というものがなかなか進まない地域でございます。東京に出てきて、もう本当に驚いている次第でございます。そういう立場からいいますと、ぜひそういう方向で前進的な事業推進ができるように配慮をお願いしたいと思います。単に電気通信事業のみならず、放送におきましても、NHKはやっと入るけれどもまだ民放は全然入らないとか、こういうところがまだかなりあるわけでありますから、そういう点についてもひとつ十分な御配慮をお願いをし、そして今柔軟な対応で今回の法律を扱っていきたい、こういうことでございますので、御配慮をお願いしておきたい、このように思っておるところでございます。  次に、電気通信局長にお願いしたいと思うのですが、先ほど田中議員の質問の中で、公—専接続、公衆と専用の接続を行うということに関して、このことは、もし行われたとするならば第一種事業者、いわゆるNCCあるいはNTTの経営に影響を与えるというふうに思います。大企業がPBXの交換機をもってその専用線を接続していく、こういうことになるわけですから、大企業は非常に有利になる。しかし、そのしわ寄せが一般利用者の負担増となる可能性がやはり出てくるんじゃないだろうか、こんなことを心配するわけでございます。したがって、先ほどもお話が出ておりましたけれども、料金体系の枠でNTTに検討させているんだ、現行の料金体系の中で検討させているんだというようなことをおっしゃったわけでありますけれども、外国の例でいいますとこれはどのようになるんでしょうな、ちょっとお聞きしたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 外国の例についてのお尋ねでございますが、私どもが今承知をいたしております事例は三つばかり、三国ばかりございまして、今お話しの公—専あるいは公—専—公の接続の問題につきまして、アメリカではこれを全面的に、八四年からでございますから、六年前から。イギリスではやはり同様、公—専、公—専—公とも、これは八九年のことでございますから、おととしのことに相なるかと思います。さらに、カナダが去年一九九〇年から同様の形でこの接続制度を創設したと承知をいたしております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 それで、例えば今アメリカ、イギリス、カナダというふうにおっしゃったわけですが、料金体系の問題との関連はどのようになっているでしょうか。このことは、先ほど申し上げますように国民の負担ということにもはね返るというように思いますから、料金体系の問題と公衆—専用の接続の問題は大体セットの形になってくると思いますが、この辺外国の例をお教えいただきたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 お話しのとおり、その際に接続に当たって特別なサーチャージといいますか付加料金を取るケースもあるようでございまして、アメリカでは通話料のほかにスペシャル・アクセス・サーチャージという形をとっております。イギリスでは特段のことを徴しないでこの制度を八九年からやったと承知をいたしておりますが、カナダでは通話料のほかにサーチャージをやはり付しておる、こういうふうに承知をいたしております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 イギリスの場合は公—専接続を行うという場合に料金体系の変更があったというように思うのですが、その点についてちょっとお教えいただきたいと思うのです。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 先生御案内のように、イギリスではBTを民営化するという動きを日本よりもう少し早く実施をいたしたわけでございますが、その後の料金の動きを見ておりますと、市内の方が若干上がって遠方の料金が下がってきておるという傾向にあるとは承知をいたしております。そういう意味で遠近格差が縮まっているということも事実のようでございます。ただ、そのことが今の公—専を認めるためにやったというふうにはちょっと理解しがたい、そういう関係で行ったというふうには私どもちょっと見られないのじゃないかと思っておりまして、そのことをまた朝の質疑について申し上げたところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 NCCなりNTT、いわゆる一種事業者の経営を圧迫するという現実が出るとするならば、料金体系をいじるか、もしくはアクセスチャージを取るかということになるんじゃないかと思うのです。まあ圧迫しなきゃいいということになるわけです。やはりNCC等今大変頑張っておられますけれども、大企業の束回線が多いだけに、影響が出る可能性も出てくると思うのです。そうなりましたら、やはり料金体系というものを考えるのか、それともアクセスチャージということを考えるのかということになるだろうと思うのです。  そこで、先ほど局長がおっしゃったように現料金体系の枠の中でということになると、もし経営の圧迫をするということが出てくるとなればアクセスチャージということになるように思うのですが、その点について見解をお聞きしておきたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 私どもの今のスタンスは、先ほどのお話がありましたような形で、公—専—公、公—専の接続という問題については、今NTTが禁じる約款を一応認可するという形になっていますが、相次ぐ諸外国の動向、それから国内で空き回線をできるだけ有効に使いたい、回線の自由化をひとつ要望したい、こういう点が大変熾烈になっておりますので、いつまでも今までのスタンスのスタートの時点、もう五年も経過いたしました、この形のままでいくわけにもいかないのじゃないか。  そういう意味で、もし緩和をいたした場合に、その一種事業者の経営に与える影響がどの程度想定されるものなのか、果たして言うとおりのものなのかどうか、起きたとして具体的にどのくらいのことになるんだろうか、それでもしそういう状況の中でどのような条件が整えば公—専接続が可能になるかというようなことを、今、先ほども述べましたとおりNTTにおいていろいろ検討を始めてもらおう、こういうことでございます。  その際、今のお話にも出ましたように遠近格差の問題と確かにかかわっていますので、それなら遠近格差がごろっと変わればできるさという議論も確かにあるわけでございますが、これは言うべくして長い経過を踏んでおりますだけに、これを一挙に諸外国のように一対七とか六とかの形まで いけるかどうか。逆に言うとそれを待っていればこの問題も解決しないということにもなるわけでございますので、そうした意味合いで現行の料金体系を大幅に、これは遠近格差の縮小は望ましいのでございますけれども、大幅にこれを変えなきゃできないということじゃなくて、現行の料金体系の大枠の中でこの問題をさらによく検討を深めてもらいたい、こういうことで今いるところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 大体理解できるのですが、要するに第一種事業者の経営に影響を与えるということを前提とするなら、考えざるを得ぬわけでしょう。そのことを聞いているので、与えるかどうかというのは今調査だとおっしゃる。調査の結果与えるということが明らかになった場合には、アクセスチャージになるのか、あるいは料金体系を変えるのかということになりますね、こうお聞きしておるんですがね。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 正直申して、先生がおっしゃるほどまだこの問題について日本の中でだれも具体的に把握はできてないわけでございますので、基本的に圧迫度合いがどの程度になるかということを当の事業者であるNTTに十分予測といいますか調査研究をしてもらいたい。もし圧迫の範囲が少々であれば、いろんな制度をいじらなくても可能だということもできる、出発できるかもしれませんし、大変大きい、しかしその要望との兼ね合いで新しい道筋をどう考えるかというのはその次に参るということでございますので、とりあえずその圧迫の程度の予測ということをみんなの納得する形でまずは確定してみたいなというのが今当面の最大の関心事でございまして、ちょっとその次のことについてはまだお答えできる状態にないということでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 ちょっとおかしいんですね。NTTばかりじゃなくてNCCもあるでしょう。そういうことが想定されるわけですよ。ですから、経営を圧迫するという現実が生まれたときに、何もしないでやれよということになると大変なんでしょう。そうでしょう。とするなら、料金体系を少し変えようかということになるのか、いやいや、幅はどうなるのかわかりませんけれどもアクセスチャージということになるのか、どっちかをとらざるを得ないという状況というのがやはり事業者からは出てくるじゃないですか。そのことを申し上げておるので、難しいことは言ってないのです。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 しつこくなって恐縮でございますが、確かに、問題の前提は程度のぐあいがどうなるかということが出発であって、そのぐあいによってどういうふうに考えるか、選択肢というものを採用される。おっしゃるように、じゃその選択肢がどちらなのか、御提起のありますアクセスチャージなのか、料金体系のいじりによって解決するのかという点は、おおむね今そのようにも考えますが、あるいは第三の道があるのかないのかというようなことも一つの検討材料だろう。いずれにしてもそんな状況でございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 次に進みます。  大臣は、国際協調、国際協力の積極的な展開をするというふうに言っておられるわけであります。そこでお聞きするのですが、我が国の国際貢献、こういうことと、NTTあるいはKDD、さらにはNCC、こういうところの国際貢献に対する役割というようなものはどのようにお考えになっているのか、お聞きしておきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 電気通信分野におきまして、NTTは、国際貢献の立場では、人的な問題あるいはまた技術的、それから資金的に貢献をしていくべきだろうと思っております。事実、NTTは公社時代から多数の途上国に対しまして電気通信に関する技術協力を行っておりますし、あるいはまた知識、技能を有する職員が国際協力事業団あるいは国連機関でございますITUの技術協力専門家として出ていっておりますし、あるいはまた相手国の電気通信事業体のコンサルタントとして派遣をされたりいたしております。また、逆に研修員の受け入れにつきましてもNTTとしても協力を行っておる、そのように報告を受けております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 NTTは、昨年インドネシアのプルムテルという通信会社、これに通信事業の管理運営で包括的な協力関係、こういうことを結ぶということで覚書調印をした例もあります。また、メキシコにも出資の引き合いがありました。ところが、NTTの準備不足、こういうことで実現しなかったということもございます。  ただ、私はここで言いたいのは、資金、技術力を生かした投資、あるいは運営の支援、こういうことに対して法的には全然問題ないんですねというふうにちょっとお聞きしておきたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 先ほど大臣が申し上げましたように、NTTは高い技術力を持っておるわけでございますから、そしてまた大勢のスタッフも抱えておるわけでございますので、各般の技術協力といいますか、そうした面で人的な、あるいは技術的なコンサルに応じたりということで日本の国際貢献を行うということは、私どもとしても大変望ましいことだ、また現にその方向で動かされておるわけでございます。  ただ、今お話しの、出資をするということは、この問題に関しましてはやはりNTTが本来どういう目的で設立された会社であるか、あるいは事業範囲はどうかというふうな点から考えますれば、これはおのずから内在的な制約というのは考えざるを得ないのではないか。望まれるからといって自由に出ていくというわけにも、これは源泉は国内の電話加入者の料金でございますから、そうした意味合いで、この点についていわば法律的な議論をすればおのずから内在的な制約がある、こういうふうに言わざるを得ないものだと考えております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 通信会社の外資規制の国際的動向について、どうですか、お聞きしておきます。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 ちょっとお尋ねが広範でございましたように思いますが、国内の事業者については、御案内のとおりNTT、KDDを除いて、あとのNCCは日本国以外の資本が三分の一まで、それから第二種事業者は一〇〇%外資が入っても構わないという構成に相なっております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 そういった意味で言ったんじゃなかったのですがね。外国の通信会社というのがいろいろあると思いますが、日本の場合でなくて外国の場合にそういう外資の規制というものをやっているところがあるのかということを聞いたのです。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 これは、世界各国ということになりますと、数の上では大半が外資が入ってはいけないといいますか、それ以前にまだ国有というのが大半でございまして、準国営な形であっても、あるいは民営になってみても、まず外資は制限するというのが大半でございまして、例外は、私の承知をいたしておるところではアメリカ、イギリス程度であろうかと思います。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 大半が規制されているというふうにおっしゃいましたけれども、それは国営ですからね。民営になっておるのはごくわずかです。そこは今おっしゃったように枠は外れておるわけです。  私はなぜこんなことを言うかといいますと、KDDやNTTの外資規制というのがそれぞれ会社法四条で抑えられておりますけれども、国際協力の立場からも、あるいは日米構造協議さらにはガット・ウルグアイ・ラウンド、ここにおいても活発な議論というのが行われているわけですね。そういう状況の中で、NTT、KDD、そういうところも海外活動というのを活発にしていこう、こういうことになるとするなら、私は、逆にみずからも開放していかないとだめじゃないか、そういう姿勢があってこそ外国の方も、よしということになってくるし、お互いが協調できるというベースができていくのではないか、こう思うのですが、いかがでございましょう。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 この外資規制の問題につきましては、電気通信制度改革後五年間を経過していろいろな問題について見直すということになりまして、現在電気通信審議会へ「外資規制の在り方」について諮問をいたしているところでございまして、電気通信審議会へ諮問をするということは、それほど、あらゆる角度から考えて先生の御意見のような要点も含めて重要な問題でございますから、各界の方々に十分審議していただき、その答申を受けて私たちもまた対処をしていきたい、そのように考えております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 大蔵省にお聞きをしたいと思います。  NTT株は今低迷をいたしております。きのうやっと大台を回復したというふうに言われております。外資規制を外して外国人による所有を可能にするということも株価対策上有効なことというように思っているところでございますけれども、大蔵省としてどうお考えになっているのか、外資規制を外すというお考えはないのかどうか、その辺お聞きしたいと思います。

妹尾喜三郎大蔵省大臣官房参事官

○妹尾説明員 申し上げます。  外資規制のあり方につきましては、基本的には郵政省が電気通信行政を所掌する立場から総合的に判断する事柄であると考えております。当省としましては、外資規制につきまして外国人投資家等の間に、規制を緩和してNTT株式投資を行える道を開いてほしい、そういうような声があることは承知しておりますが、外資規制が緩和されまして、そうなればNTT株式の円滑な流通等に資するのではないかと考えております。  いずれにしましても、現在郵政省が電気通信審議会に諮問されたところでございますので、当面は電気通信審議会の審議状況を見守ることとしたいと思っておりまして、できるだけ早く具体的な結論が出ることを期待しているところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 NTTの株の総数というのが千五百六十万株、売却されたのが五百四十万株、政府保有が五百二十万株、これは三分の一ということになるわけですが、残り五百万株、これを五十万株ずつ五年間、そして残った二百五十万はというようなことを新聞記事で見たわけです。大蔵省としてそういう方針を出しておられるやに思いますが、その辺ひとつ見通しを聞かせていただきたいと思います。

妹尾喜三郎大蔵省大臣官房参事官

○妹尾説明員 申し上げます。  NTTの民営化を推進するためにも、政府が持っております株式の民間保有、これを着実に進めていく必要があると考えられます。また、売却方針をめぐる市場の不透明感を指摘する向きがあったことから、昨年の十二月に今後の売却方針につきましてできるだけ明確化を行うこととしまして、次のような方針を一般に公表いたしました。  まず第一に、未売却の「五百万株のうち、二百五十万株について、会社の民営化の着実な進捗に資するため、毎年度五十万株程度を計画的に売却することを基本とする。」第二に、「平成三年度における売却株式数五十万株について、予算において処分限度数としての授権を得る。後年度において市場環境から許容される場合、計画の前倒しによる売却があり得ることとする。」第三に、「五百万株のうち、残余の二百五十万株については、当分の間、売却を凍結する。」  以上でございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 いずれにしても、大蔵省が三分の一ということで保有されることになるわけでございます。  エクイティーファイナンスについてお聞きしたいと思うのですけれども、会社法四条で三分の一の政府保有義務というものがあることによって、増資だとか転換社債の発行、あるいは新株引き受け権利つきの社債の発行、こういうようなものがなかなか発行困難だ。それはやはり、三分の一保有ということによって国がまた三分の一を買わなければならぬということになってくるわけでございますから非常に困難だというように思っております。となりますと、資金運用に非常に困るというようなことが起こった場合、大変でございます。そういう意味で考えてみますと、三分の一保有というのは今日的でないというように思っておりますが、大蔵省の考え方をお聞きしたいと思います。

妹尾喜三郎大蔵省大臣官房参事官

○妹尾説明員 申し上げます。  ただいま先生の御質問の件でございますが、かねてからNTTから、エクイティーファイナンスにつきましてはこれを円滑に実施し得るように措置してほしい、そのような要望があったことは承知しております。それが措置されましたらばNTTの経営の合理化に資するのではないかと当方は考えております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 資本準備金が二兆六千億円ある、二兆五千億円ですか、あるというふうに聞いております。これの取り崩しについての考え方というのを、ちょっと大蔵省の見解をお聞きしておきたいと思います。

妹尾喜三郎大蔵省大臣官房参事官

○妹尾説明員 申し上げます。  商法上は、資本準備金につきましては無償増資の原資として使い得ることになっております。しかしながら、NTT法によりまして、そのような新株の発行に当たりますことは郵政大臣の認可が必要になっております。  以上でございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 大蔵省としては、今お聞きしておれば、株の外国人所有といいますか、いわゆるNTTあるいはKDDの外資規制を外すことについてもやぶさかでない、あるいはエクイティーファイナンスについてもなるべく有効な方法で、あるいは資本準備金についても商法上はできるという見解をいただいたわけです。  そこで、郵政省にお尋ねをしたいと思います。今、NTT、KDDの外資規制について電通審に諮問をされたというふうに大臣の方からもお話がございました。そこで、どういう方向で諮問されたのかということをお聞きしておきたいと思います。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 この一月三十一日に電気通信審議会に対しまして郵政大臣から諮問をいたしたわけですが、その諮問は、「日本電信電話株式会社及び国際電信電話株式会社の外資規制の在り方について諮問する。」こういうふうに相なっております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 そうしますと、心の問題ですけれども、規制しておっても仕方がないな、ちょっと考えようか、そういう方向だと理解したらよろしいか。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 今の構成になりましたのは、この国会で御審議をいただきました日本電信電話株式会社法でこういう決めに相なっておるわけでございますし、またその他の、さっき申し上げました事業者の外資規制はそれぞれ事業法等々で規定をされておるわけでございますが、ちょうどこれまでで五年を経過してまいりました。そうした状況の中で今後のいろいろな展望を踏まえて、こうした構成にしたことについて今後どうあるべきかということについてこの御諮問をお願いしたということでございます。そういう意味では、中身は白紙ということに相なるわけでございますが、ただこの問題は、こうした議論の経過がありました上に、通信政策上の重要問題でもございますので、審議会においてできるだけ多方面の角度から御検討いただいて適切な答申をいただこう、こういうことで現在推移しているところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 エクイティーファイナンスを難しくしている政府三分の一保有条項の関係については、郵政省、どのようにお考えになっていますか。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 エクイティーそのことについて今やれる環境かどうかとか、あるいは政府三分の一との関係において、今の放出状態でどうかとかいろいろな論議があることは御指摘のとおりでございますが、私どももさっき大蔵省が申しましたように、NTTがある意味で資金調達の多様な手段を保有するということは、経営の効率上大 変望ましいことであるわけでございますので、今後の経済情勢、いろいろ推移いたします中で、NTTがこうした手段を用いて円滑に実施し得るということについては配意をしてまいりたい、こういうふうに考えているところであります。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 ぜひ外資規制を外したりあるいは三分の一保有条項についても御検討をいただきたい、こう思うところでございます。  最後にお聞きしておきますけれども、電気通信審議会に諮問されたことについて、結論はいつごろ出ますか。

森本哲夫郵政省電気通信局長

○森本(哲)政府委員 私どもの、我が国の政策としては初めての課題でございますので、さっき申し上げましたように、できるだけ多角的な、これに伴う問題点ということをよく解明していただきたいということでございますので、特に期限はいつまでにということは私どもはお願いをいたしておりません。が、既にこの一月に諮問を始めまして現在審議中でございまして、時期の方は私どもの方からいつだというふうにちょっとまだ申し上げられるような状態に至ってないという状況でございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 株主の立場から考えても、早急な結論を出していただくということが株価対策上も必要だというように思います。ぜひひとつ、規制を外す方向で、速やかな結論を出されることを希望しておきたいと思います。次に移りたいと思います。  次に、郵政事業についてお尋ねをしたいと思います。

野中広務自由民主党

○野中委員長 大蔵省はいいですか。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 はい、結構です。ありがとうございました。  郵政事業についてお尋ねしたいと思いますが、昨年末あるいは年始、この段階は年賀はがきが二十八億枚、小包は全国主要五十局で四百九十五万個と、いずれも史上最高であったというように聞き及んでおります。現場では人が足りない、あるいは一部宅配便では料金値上げだということで大量に郵便局に小荷物が流れ込んできたということ等があったわけでございますが、そういう厳しい状況の中にもかかわらず、利用者国民の期待と信頼にこたえていただいた、このように聞き及び、本当に喜んでいるところでございます。これは郵便関係職員の皆さんが本当に打って一丸となって取り組まれた、このように思っているところでございますし、また、忘れてはならないのは、全逓さらには全郵政、両労働組合の理解と協力があったればこそというように思うところでございますが、その点について見解を一言お聞きしたいと思います。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘ありましたように、今期の年末年始は深刻な労働力不足や一部民間宅配便の料金値上げによる小包郵便物への大幅な流入が予測されるなど、まさに郵便事業の将来を決すると言っても過言ではない、そういうかつてない厳しい状況の中で迎えまして、このことは郵政労使双方が深く認識し、今までのいろいろな厳しい体験等をこの際生かそうということを誓い合ったわけでございます。  そこで、郵政省で申し上げますと、本省、郵政局、郵便局のそれぞれに、従来より一カ月早く年末年始郵便業務推進本部を設置いたしまして、それを中心に労使交渉もこれまでにない早期妥結を図るなどいたしまして、全職員が一致団結いたしまして、挙省体制で、ありとあらゆる施策を講じました結果、十二月中旬の小包郵便物の山場の処理に引き続きまして、年末押し詰まってからの差し出しが定着した年賀郵便物の最繁忙期も完全に乗り切りまして、利用者国民の信頼にこたえることができたというふうに自負したところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 見事に乗り切られたということを聞くにつけ、一月二十六日の新東京郵便局構内での郵便物運送車両の盗難事件というのは残念でなりません。私は、最近の郵便事業というのはよくやっておられると思うのです。それだけに今回の事件というのは国民利用者に与えた影響というのは非常に大きかったと思います。この点についての見解をお聞きしたいと思います。被害に遭った書留郵便の中に大学の入学願書が大量に含まれていたということでございました。被害に遭った利用者への対応、とりわけ受験生についての支障の有無を伺っておきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 事件後の対処につきましては局長より細かく報告をさせていただきますが、吉岡先生御指摘のこの問題、私も就任いたしまして最初の役所での会合で皆さんにお願いしたわけでございますが、先ほど言いましたように信頼ということが郵政に百二十年かかってつくり上げたものでございますから、職員の失敗のないように、また過ちのないようにしてもらいたいということを私はまず第一にお願いしたわけでございます。そういうように言った時点の直後にこういうことが起こりまして、私は本当に国民の皆様方に心からおわびをいたしたいし、そしてまた非常に残念に思っておるのが事実でございます。  したがいまして、こういうようなことが今後二度と起こらないように各般にわたります指示を現在いたしておるわけでございまして、その後の問題につきましては局長から答弁をさせていただきます。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 本当につらい、悲しい、厳しい責任感を持ちながらお答えしているわけですが、具体的な御質問の最後の方の大学入試願書の関係について対応を申し上げますと、捜査当局の説明によりますと、今回被害に遭いました書留郵便物は全体で千五百四十一通、その内訳は、入試関係郵便物が千八十四通、その他の郵便物が四百五十七通となっております。  なお、入試関係郵便物の郵政局別内訳で申し上げますと、東京郵政局管内引き受けが五百五十二通、関東郵政局管内引き受けが五百三十二通となっており、大学等別内訳では、明治大学等五百二十二通、日本大学が三百四十八通、東京電機大学百六十二通、共立女子大学五十二通となっておりました。  今回の事件の重要性にかんがみまして、緊急の対策といたしまして、お客様の立場に立って的確かつ迅速に対応するため、事件発生直後から差出人の確認、おわび、事情説明、損害賠償の手続等の措置を早急に行いまして、お客様の不満が生じないように対応いたしました。特に入試関係郵便物につきましては、受験申し込み締め切り日が定められておりますことのため、その対応に緊急を要するため、一月二十六日の事件発生以降、差出人の確認を急ぎまして、おわびと事情説明を行うとともに、大学側の御理解と御協力をいただきまして、大学側から受験生に対して再提出用の願書を郵送し、被害に遭った受験生から大学に電話連絡すれば受験できるなどの非常に好意的な措置をとっていただきました。  このような措置を敏速にとりました結果、今回被害に遭いました受験生については、全員支障なく受験できるよう取り運ぶことができ、不幸中の幸いでございますけれども、お客様からの苦情は寄せられておりません。  以上でございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 書留であったから受験生への影響が最小で済んだ、よかった、不幸中の幸いであったというように思います。  ところが、また一月二十六日に神戸中央郵便局の配達人がゆうパックをマンションの集合郵便受けに入れておき盗難に遭ったらしい、あるいはそのことによって大阪電気通信大学の七十人の答案用紙が入っていた、こういうような記事もあったわけです。郵便事業には極めて強い信頼感というのを国民は寄せているというように思っているところでございますが、この二つの事件で信頼が損なわれた面があることは非常に残念だというように思っているわけです。  今回の事件に関連して講じた措置なり、あるいは今後の再発防止にどのような措置を考えておられるのか、簡潔に一言お願いします。

小野沢知之郵政省郵務局長

○小野沢政府委員 今お尋ねの大阪電気通信大学 の答案用紙がゆうパックで郵送され、盗難されるという事件についてでございますが、ただいま近畿郵政監察局を中心に調査中でございますが、郵便物の配達担当者の不適切な取り扱いにより受取人及び差出人に大きな御迷惑をおかげしまして、また郵便に対するお客様の信頼を損ねたことはまことに遺憾で、お客様に深くおわびを申し上げたいと思います。  本件事故の発生原因は、小包郵便物については、受取人が不在の場合「不在配達のお知らせ」のはがきを差し入れ、郵便物は郵便局に持ち戻ることになっておるにもかかわらず、これを集合受け箱に配達したことに起因しているものでございます。  本件は、幸い関係者である差出人の大学及び受取人の方の御理解も得、再試験を実施していただき、被害を最小限に食いとめることができました。  近畿郵政局におきましては、不着申告を受けた当日、管内の全集配普通郵便局に対して文書による指導を行いました。本省においても、来週会議を行いますが、全国から責任者を集めますが、再演防止対策について文書指導その他いろいろ講じてまいりたいと思います。  先ほどの件と合わせて二件でございますが、さっき先生からお話がございましたけれども、年末年始を見事に乗り切って全国の郵便局の諸君が本当に明るい顔になって、自信を持って、郵便局がやっと活性化してきた、そういうやさきにこういう事件が起こったということで、私自身相当気丈なつもりですが、愕然として眠れない夜が幾晩かありました。今一番私が心配しておりますのは、全国の郵便局の諸君がせっかく得た自信が揺らぐということでございまして、郵便局の諸君のたまらない気持ちを考えますと、私自身どうしていいかわからないくらい非常にたまらない気持ちでございまして、郵便事業の直接最高責任者として、何としても全知全能を傾けて、この信頼を一刻も早く取り戻していきたいという決意を固めているところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 続いて貯金業務についてお尋ねをしたいと思います。  いわゆるV90ということで定額郵便貯金三十四兆円の集中満期対策、こういうことで関係職員の大変な努力があって八割強の継続が確保されたというように聞いております。継続はそうなったのですが、これも本当に全国の郵便局の職員の皆さんが一生懸命になったことだと思いますし、全逓あるいは全郵政の労働組合の理解と協力もあったものと思っておるところでございますが、その点についてどうでしょうか。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 ただいま御指摘のように、昨年の四月から十一月まで三十四兆円に上る集中満期貯金がある、これの再吸収をどうするか。しかも、その額が百三十四兆円の私どもの全資産額の四分の一に近い額であるということで、まさに事業の死命を制する大変な課題であるというふうに認識して、ここ数年間にわたって取り組んでまいったわけであります。  おかげさまで、先生おっしゃいますように、職員の一致団結した協力によりまして、もちろん関係組合の深い御理解も得まして、八三%弱という何とか大黒柱は守れたかなという実績を上げることができまして、その後、昨年のボーナス以降は順調な成績を上げてきているところでございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 昨年四月から十一月、V90ということで今の募集をされたわけですが、そのことを中心に貯蓄奨励手当の誤認定による支給があったということが新聞に出ていたわけでございますけれども、不正があったのでしょうか。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 過日、新聞等で報道されまして、大変御心配をおかけして恐縮に存じておりますが、この貯蓄奨励手当の支給に当たりましては、関係規程も整備されておりまして、この基準に該当するか否か、郵便局におきまして事前のチェック、それから事後的なチェックも行うことになっておりまして、手当の返納に関連した報道でありましたけれども、手当の返納自体が事後的チェックによる精算手段として制度化されているものでございます。  例えば、返納によって精算する場合の例を一、二御説明申し上げますと、お客様の都合によりまして予定よりも短期に解約された貯金につきましては、この支給額を解約時点で補正するというケースがございます。これは必然的に出てまいります。それから、事後における手当の支給手続、今私どもの手当の計算の率が二十八種類くらいあります。この率が正しいかどうかという精査段階で支給額を事後補正する場合もございます。こうした取り扱いは、いわゆる不正というものではなくて、関係規程に基づき毎月行っているものでございます。  ただ、先生御指摘のように、昨年以来、集中満期を迎えた定額貯金の再吸収で預入額が平素の三倍近く増大しておりますので、手当支給額も増加している実情がございます。したがいまして、支給手続の万全を期すために、念には念を入れて、昨年の場合は事後チェックをしっかり行うように強調して指導したところでございまして、よそからの指摘によるものではなくて、省自身として、いわば自浄作用的に手当支給についてきちんと対応しているということを御理解いただければありがたいと存じます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 私は、手当の問題で国民に信頼を失うというようなことがあってはならないと思います。今もお話がございましたように、誤認定による支給というものが内部で自浄作用として出てきたということでございますが、判明してどのように対処されたのか。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 誤認定あるいは誤計算あるいはお客様の都合によります貯金の短期払い戻し等によりまして手当を返納していただくわけでございます。これは私どもで、内部で関係労働組合との協約でもきちっと定めておりますし、またそれを受けまして、あるいは給与準則等にのっとりまして特殊勤務手当支給規程というのがございまして、そこに詳細返納の手続が書いてございます。郵便局で例えば返還していただく、あるいはまた翌月のいろいろな支給期に調整するというふうな手だてを講じてしっかり返納していただいておるという実情にございます。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 私は、郵便貯金への国民利用者の信頼というものが失われないためにも、また不正があるという疑惑が持たれないためにも、支給基準はきちっと厳格に守るべきだ、このように思っているところでございますので、その見解と、ただ、今申し上げましたように、誤認定による支給ということがあっただけに、職員は手にした手当を返金をしなければならぬという現実が起こっているわけです。私たちが選挙区へ帰って、職員がそのときにどんな努力をしているかということを、日夜を分かたずやってきたことを知っております。そういう状況の中で、勤労意欲の喪失や信頼関係の喪失、職場の中での上司の関係もありましょうし、そういうものが出てくるのではないか。このことは、ある意味では労働者としての機微に触れる問題だというように思っておるところでございます。したがって、何らかの職員の士気の低下を防ぐような具体的な対策を講じられたいというように思っておりますが、その点についていかがでございましょう。

松野春樹郵政省貯金局長

○松野(春)政府委員 先ほど申し上げましたように、平素からこの返納手続等はしっかり規定されておりますので、今後とも一層適正支給につきまして配慮してまいりたいと思います。  なお、職員の営業努力に報いるものでございますので、関係労働協約や関係規程に基づき支払うべきものは当然支払うということが基本でございます。手当の返納というのは、先ほど来るる申し上げておりますように制度的にあり得ることでございますから、この点は今後とも職員に十分理解を求めていきたいと思いますし、また懸命に営業活動に努力している職員の勤労意欲をそぐことがあっては大変でございますので、各種施策を講じまして、あるいは職員へのねぎらい等を含めまし て、V90が十一月で終わりました今の時期以降、ひとつ私もよく気配り目配りをしまして配慮してまいりたいというふうに存じております。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 大臣の所感を一言お願いします。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 先生御指摘の点は確かにこの事後チェックを行いまして出てきたものでありますけれども、それが新聞報道などでは何か不正のようにとられておるではないか、それは職員に対して大変な意気消沈の状態に落としてしまうから、それをもっときちっとすると同時に、それを世間に周知せよというありがたい御指示と私は受けとめておりました。  私もこのことを伺いましたときには、この奨励手当はきちっと法律に基づいて出されておるものでありますから、そのこと自体は問題はないわけでございますが、事前チェック、そして事後チェック、先ほど局長が言いましたように定額貯金などは六カ月間の据え置きというわけでございますが、それがその前にどうしても必要ということで引き出された場合にはそれも奨励金を返納しなければならないとか、あるいは定額貯金の期限が来たものをまた再度預入をいたしました場合にはその奨励の手当の額は低くなってくるとか、そういうようなこともあるわけでございまして、そういうのがちょっと間違って普通どおり支払われていたというのもあるわけでございますが、こういうようなことはきちっと事後チェックでやっていく。そしてまた、そういうようなことが起こらないような対策を何か私はもう一つ考えるべきであろうと思っておりますので、努力をいたしたいと思います。

吉岡賢治日本社会党・護憲共同

○吉岡委員 終わります。

野中広務自由民主党

○野中委員長 次に、菅野悦子君。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 私は、NTTが労働者の生活についてどのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。  具体的には東北地方で進めているネットワークセンターの統合の問題なんですけれども、ここで市外電話やテレビ中継などの保守部門の整理合理化、これが進められておりまして、それに伴って配置転換が出ているわけなんです。具体的には山形県の酒田分室なんですけれども、ここには三十人ほどの職員がいらっしゃいます。この人たちに、ほとんどの人を仙台、秋田、山形、ここへ転勤するようにというふうに求められているということなんですね。これらの場所については酒田から通勤というのはほとんど不可能じゃないかということで、しかもこの職員の皆さん方、平均年齢も四十歳超えておりまして、地元の酒田、鶴岡の出身者がほとんどだというふうに聞いております。ですから、どうしてもということになりますと、仙台とか秋田、言われているところに行くということになると、単身赴任ということにならざるを得ないのではないかというふうに思うわけなんです。  この単身赴任につきましては、昨年の十二月に労働省から転勤と勤労者生活に関する調査研究会というものの報告が出ておりますが、ここでは本当に、転勤ということになると、子供や家族の関係で単身赴任、こういうことにならざるを得ない場合が多い、ところが、単身赴任ということで行きますと負担が多くて、そういう人たちに企業の補てんはどうかといいますと、なかなか十分できていない、現実は不十分である、そういうふうな報告が出ているわけなんです。  この酒田の場合についても、今具体的に出されている人たちの状況ですが、長男で、八十歳を超える両親を面倒見ているというふうな人がいらっしゃいますし、あるいは親御さんが病気だというふうな訴えもあるということなんですね。もちろん子供の教育のこととか家のローンのこととか、相当切実な訴えが多いわけなんです。ですから、そういう点でNTTは配転に当たって、あるいは職場を整理合理化するときに、労働者の生活とか家庭の事情というのをどの程度考慮していただくのか、その辺をぜひお聞きしたいというふうに思うわけです。

和田紀夫日本電信電話株式会社労働部長

○和田参考人 先生御指摘のとおり、NTTといたしましては配置転換、職種転換を進めております。  ちょっと背景を申し上げますと、将来にわたりましてより安い料金で多彩なサービスを提供していくということが私どものモットーでございまして、それにつきましては新しい技術を積極的に導入して業務の効率化を図りたい、さらには必要なところに必要な人材を配していきたいということで全国、全部門にわたって進めております。特にネットワーク部門におきましても、交換機等の保守業務に関しまして、交換機や伝送路等通信網のディジタル化を促進していきたいということ、さらには各種遠隔監視制御システム等の省力化技術の開発導入ということもやって広域的に集約を図っていきたい、そして一県一ネットワークセンターというものをつくり上げていきたいということで、各種経営改善の施策に取り組んでおります。  これは現在働いている職場がなくなるということでございますので、社員側から見ますれば新たな職場とか新たな職種に変わっていく、いわゆる配置転換、職種転換が進むということでございます。東北管内で今回やろうとしております対象の部門では、百八十名の方がその対象になっております。  御指摘のとおり、酒田につきましては二十七名の社員が対象になっておりまして、これを酒田から、山形あるいは仙台、秋田というところにそれぞれ行ってもらうということになっております。そうしますと、御指摘のとおり、御家族帯同で行く場合と単身で行く場合というものができてまいります。私ども帯同で行くことが非常に望ましいという観点から、社宅を整備する、あるいは子弟の学校が変わるというものにつきます転校の実費も支援することもさせていただいておりますし、単身を余儀なくされる場合でありましても、単身のための社宅、単身赴任寮というものの整備を図り、さらにはできるだけ御家族と一緒に過ごす時間が多い方がいいということで、その支援のために二月に一回の帰郷のための実費制度もつくっておりますし、さらには、別居生活ということで何がしかの経済的負担もかかるということを考慮いたしまして、世間一般に行われておりますように単身のための手当というものも月一万円出しております。  そういうことで、いろいろな工夫をしながらこういう事態に対処していきたいというふうに考えております。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 時間がありませんので、この問題でやりとりは余りできないのですが、昨年十一月の二十六日から三日間ほどで希望調書というのをとられているのですが、そこには地元が全く認められていないということがあるわけなんです。だから、希望すら聞かないのだから家庭の事情などは聞く耳持たんでという態度のように思われるわけですが、ここで働いてきた人たちというのは地元で採用されてずっと地元で働いてきた人たちだというふうに思うのですね。ですから、私はぜひお願いしたいのですが、そのネットワークセンターというこの枠内ではもう大方移転しますんやという話かもわかりませんが、ほかの職種も含めて家庭の事情などで地元に残らざるを得ない人については、そういうふうなNTTの関連の職場というようなことも含めて通勤可能な新しい職場を見つける、また希望も聞いてやるという努力ができないものかどうかというふうにも思うわけです。簡潔にお答えいただきたいのです。

和田紀夫日本電信電話株式会社労働部長

○和田参考人 お答えいたします。  私ども配置転換を行うに当たりましては、事前にその対象の社員から希望調書を聴取しております。希望をいただきまして、その社員の希望あるいは家庭の事情等、さらに我が社の業務の必要性、それから本人のスキルとか経験、そういうものを総合勘案いたしまして、どういうところに行っていただくのが一番いいかということを策定いたしまして、事前に通知を申し上げておるという手続をとっております。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 実際の現場から聞こえてくる声で は、もうちょっと希望をきちっと聞いていただいて、あるいはさっきも言いましたけれども、通勤可能あるいは若干職種は違っても地元ということも含めて、もうちょっと枠をつくって率直なところを聞いていただきたいということを重ねてお願いしておきます。  続いて、ダイヤルQ2についてお伺いしたいと思うのですが、このNTTのダイヤルQ2というのが非常に大きな社会問題になってきております。新聞、テレビなどでも相当多数この問題が取り上げられているのですけれども、私は、問題は大きく二つあるのじゃないかと思うのですね。  一つは、いわゆるアダルト番組と言われているもので、これが非常に多いわけですが、大阪府警でもわいせつ罪で摘発されているという実情があるわけです。これは電話が子供にもかけられるわけですから、本当に子供を持つ親が今非常に心配しているというのが一つある。  それからもう一つは、いわゆるパーティーラインというもので、これは不特定多数の人間が同時に会話できるということなんですけれども、これも中学生や高校生に人気があるということで、こちらの方の問題はその料金が異常に高いということなんですね。月に数十万もの請求が来るというふうな例が全国的に大分出ているというふうに聞いているわけです。  こういうふうな社会問題を引き起こしているということについて、まずNTTさんの受けとめですね。対策については後でお聞きしますので、まずこの事態をどう受けとめておられるのか、お伺いしたいと思います。

寺西昇日本電信電話株式会社常務取締役電話事業サポート本部長

○寺西参考人 お答え申し上げます。  このダイヤルQ2サービスといいますのは、先生御案内のとおり、テレホンサービスというものは情報を提供される方が有料で御提供するということで始まったわけでございまして、これは平成元年の七月から最初東京都内だけを始めました。それから、この情報量のランクがそのときは非常に少なかったわけでございますが、これを今十二ランクまで拡大いたしまして、一番高いものが三分三百円と新聞等にもよく報ぜられているとおりでございますが、これで昨年の六月から順次全国に拡大をしてまいりました。当初東京でやっておりましたときにはさほどの問題はなかったわけでございますが、現在、先ほど先生御指摘のような社会問題を提起しているということでございます。  ただ、私どもといたしましては、これは電話というメディアを使いましてこの情報化社会に非常に幅広く使えるサービスでございまして、それから情報を提供される方々も非常にこれをうまく使っていきたいという方も大勢いらっしゃいますので、ぜひこのダイヤルQ2サービスを健全に発展させていきたいということでございまして、いろいろと我が社の中でとり得る対策はもちろん今やりつつありますし、それからいわゆる情報提供者、IPさんと言っておりますが、このIPの方々にもいろいろ御協力をお願いするようなことを今一生懸命やっているところでございます。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 大分そういう点で問題が表面化してから対策をとられているというふうに聞いておりまして、その発信規制というふうなこともやっておられるように聞いているのですが、問題は、そういう手だてをとっているけれども、加入者からの希望で利用を規制するというふうなそういう規制をとっているにもかかわらず、まだわずか八万七千ほどですよね。ですから、率直に言って今二千七百万の電話加入者が利用可能な状況にあるということで、そういう点でどんどん、言うなれば今の実情ではNTTがポルノで商売をするというふうな状況が野放しにされているわけです。  いかがわしいものを情報サービスとして電話で流して、その料金を代理徴収して、手数料としてその情報料の九%を得ているということで、性を商品化して収入を得ているということがあるわけですから、これでいうと私はNTTの企業イメージも大分ダウンしているのじゃなかろうかというふうにその辺も心配するわけで、企業理念から見て本当にいかがなものかと思うわけなんです。ですからそういう点で、はっきり言ってそういうふうな今のやり方をぜひなくしていただきたいということを率直に要求したいわけです。  そこでお聞きしたいのですけれども、こういういかがわしい番組、アダルトそれからパーティーラインというのは全体の四割だというふうに聞いておりますけれども、四割でも今の問題の大きさからいいますとやはりこれはなくす方向で考えるべきじゃなかろうか。それともNTTさんは、ここまで問題になっていてもその気がないということなのかどうか。その辺をちょっとはっきりとお伺いしておきたいなと思うわけです。

寺西昇日本電信電話株式会社常務取締役電話事業サポート本部長

○寺西参考人 お答え申し上げます。  私どもも今先生がおっしゃっているとおりでございまして、これがいささかでも我々の企業イメージを損なうということになりますと大変なことでございまして、そういうことのないように今努力をしているわけでございますが、いわゆる情報の内容をはっきりと決めつけるというのはなかなか難しいわけでございますが、俗にアダルトと言われるようなものが大体一八%ぐらいでございます。それからパーティーラインが残りございまして、それで四〇%ぐらいということでございますが、このパーティーラインの中にも非常に健全なものも実はございまして、あとはそこに参画した方々がどういう話をされるかというふうなことでございますので、これはその中身を限定するのはなかなか難しいわけでございますが、これも非常に健全に使われている例もございます。  したがいまして、私どもとしましては、まず、そういうふうなサービスを私のところはもうやめてほしいというお客様にはこれをとめるということを、実は昨年の十月から始めました。それが先ほど先生が御指摘になりましたように八万七千ぐらいという数字でございまして、これは大阪での摘発事件ということがありましたので私ども非常にびっくりいたしまして、急遽、今旧型の交換機、クロスバー交換機でございますが、これは一〇〇%規制ができないわけでございまして、この地域につきましてはこのサービスを当面中止というのじゃなくて、しばらく見合わせていただくということで一つ早急に手を打ちました。ただこれは、実際に始まりますのは実は四月からになりますが、四月からはそういうふうなことでございます。  それから、お客様からいろいろなそういうふうな内容につきましての御意見をいただくような正式な、ちゃんとした電話をつくろうではないかということで、これは各支社にフリーダイヤルを置きまして、そういうふうな御意見を聞きまして、問題があれば私ども倫理審査委員会と相談しましてIPの方に御協力をいただくということをやっていきたい。それからもう一つ、IPいわゆる情報提供をされる方々に守っていただきたいことは守っていただくということで、これもそういうふうなお願いを今しております。それから最後に、いわゆる倫理審査委員会がございますが、この方々も非常に手薄というようなこともありますので、そういう事務的なお手伝いをできるところは私どももしていきたい、そういうふうなことで審査についての御協力も側面からさせていただく。こんなふうなことで対処しているところでございます。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 大阪府警の摘発の分もそうなんですよ。倫理審査というのは三段階あるでしょう、第三次まで。第一次の審査では一応チェックされていた。ところが二回、三回までやらなければいかぬと。三回までひっかかって、結局勧告ということで、私は、実態は今ぐらいの対応ではちょっと効果がどうなのかということを率直に疑問に思うわけです。ですから、そういう点では現状をこれでいいのかということで、本当に抜本的な見直しをぜひアダルトの分でもお願いしておきたいなというふうに思うわけです。  それからもう一つ、パーティーラインの方の問題なんですけれども、これは随分回収できない情 報料があるのではないかというふうに思うわけです。というのは、相当滞納が起きているというふうに聞いておるわけなんですけれども、実際私どものところにも随分いろいろなこのパーティーラインの被害といいますか、親御さんからの困ったということでの実例が寄せられているのです。  例えば、東京の台東区の方の場合は、これは名前は挙げられませんが、昨年十二月から二カ月ぐらいで、中学生の娘がこのパーティーラインを使って百三十二万円もの電話料金を使っているのですね。それでびっくりしたお母さんが娘を問い詰めたところ、結局これを使っていたということがわかって、泣き出して、次の日に、中学を出たらそれを私返しますからというような置き手紙をして家出してしまったというふうな状況があったわけです。方々捜した結果、そのパーティーラインで知り合った名古屋の友達のところにいたというふうなこととか、それから江戸川区の方のケースも、十五歳の娘がこのパーティーラインで昨年秋の一カ月半で六十五万円です、こちらは。そういう電話料金になった。ところが、この家庭は母子家庭で、子供さんの一人は重度の障害児なのです。そんなわけで、生活保護とその子の障害福祉年金で生活しているというふうな状況で、こんなものはとても払えぬということです。しかし何とか二十万円は支払ったそうなんですけれども、四十五万円残っている。NTTの方は、ダイヤルQ2の発信規制だけでなくて、多額の料金未納なんだからということで、結局発信そのものができないようにとめてしまったわけです。そうしたら、子供の通う養護学校への連絡すらできなくなってしまったという状況が出てきまして、本当に何とかならぬのかというふうな連絡を私たち受けておるわけなんです。  聞きますと、国民生活センターの方にもこの種の相談が相当来ているというふうなことがあるということです。だから三十四万とか三十万とか、本当に親御さんが大変なショックを受けて、こんな料金がかさむ通話が簡単にできるのはおかしいのと違うかとか、こんな未成年の子供が勝手にやったんだから取り消しできないのかというふうな率直な相談が国民生活センターの方にもたくさん寄せられているということなんですね。  ですから、私これはぜひ大臣にもお考えいただきたいと思うのですけれども、自分の子供が百万もの買い物をしたいと言って許す親が本当にどれだけいるか。ほとんどの親はびっくりして、何だということになると思うのです。許さないと思うのです。ところが、親の承諾もなしにそれができるというのが、実はこのパーティーラインということなんですよ。だからこれは大問題になるのじゃなかろうか。そういう点で、こういうふうな、普通でやられたら悪徳商法とも言われるようなものが、電話を使った商売なら今許される状況じゃないかということで、これは本当に大変だなと思うのですけれども、その辺大臣どうお考えでしょうか。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 この問題につきましては、郵政省といたしましても、このような業務の適正なあり方について重大な関心を払っているところでございます。去る二月一日に発表されましたNTTの措置は、こうした状況の改善を図るためにNTTが積極的に取り組む姿勢を明らかにしたものであり、その点は私たちも評価をいたしておるわけでございます。  先生もいろいろ御承知であろうと思うわけでございますが、いろいろなところからNTTへの、公的機関からのダイヤルQ2に関する改善要望というのがたくさん来ておるわけでございまして、その問題はすべてPTAの連合会の方であるとか、あるいは市議会の議長さんであるとか、そういうようなことで、これは本当に大きな社会問題になっておるわけでございます。したがいまして、今御承知のように発信規制をするということを行っておるわけでございまして、このこともまたるるお考えもあるだろうと思います。しかし、こういう非常に巧妙なといいましょうか、公の電話ラインを使っての問題でございますから、そこに難しさもあると思いますが、私たちもこれは厳格に指導をしていきたいと思っております。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 そこでお尋ねをしたいのですけれども、こういうふうな発信規制をできるようにしたということなんですが、実は新聞報道によりますと、郵政省も本省の電話については、このNTTが発信規制という措置をとった直後に発信規制しておられますね。そしてそれだけでなくて、十一月二十四日付の日経の報道によりますと「NTTのダイヤルQ2 官公庁の利用規制相次ぐ」という記事がございまして、郵政省だけでなくて大阪府庁、兵庫県庁など官公庁でも次々に利用規制をしているのです。この記事の中に、そのことに対してNTTの広報担当者という方が、「発信規制についての正確な実態はまだつかんでいないが、役立つ番組もあるのに利用されずにいるのは残念だ」というふうにおっしゃったと書いてあるのです。ところが、NTTでは本社及び各支店のダイヤルQ2の発信というのは多分規制されているのじゃないかなと思うのです。私が聞いたところでは、少なくとも出先の方は規制されていますよ。だから、いいのもあるのですよと言っている御本人がみずからのところはちゃんと規制しているという状況があるわけで、そういう点では、そちらのNTTさんも含めて官公庁などは率先して発信規制をしているわけです。  しかし一般は、いわば一番被害が大きいといいますか、また起きなければ気がつかないという、ここのところがまだなかなかそうなっていないということで、どちらかというと、それこそ一部規制の手段をとりましたとか、あるいは規制してくださいよと言ったら規制しますよというふうな水準でなくて、NTTの方から、このQ2の発信規制をしないと多額の請求が行くかもしれませんよというぐらいの宣伝でもしない限り、このトラブルはまだまだ続くのではなかろうかと私は思うわけです。  ですからそういう点で、料金体系の見直し、また希望者に発信規制をするというだけでなくて、反対に、希望者にはQ2にかかるようにするというぐらいの抜本的な手直し、場合によってはダイヤルQ2の出直しというぐらいのスタンスで、この問題については対応していく必要があるのじゃなかろうかと思うのですが、その点どうでしょうか。

寺西昇日本電信電話株式会社常務取締役電話事業サポート本部長

○寺西参考人 お答え申し上げます。  まず最初に、我が社の発信規制でございますが、これにつきましては、プライベートにこれを使われるということは非常にまずいわけでございまして、そういう意味では、これをプライベートに使うということは一切まかりならぬという通達を本社から出しております。それで、これを物理的に規制するかしないかということにつきましては、それぞれの長の判断に任せております。  それから、先生がおっしゃいました抜本的な改革をすべきではないかというふうなことでございますが、私ども抜本的といいますか、現在のダイヤルQ2のあり方でもって、お客様が例えば私は使いたくないという方につきましては、これはきちんと使えないようにする。私どももそういったPRを支店、営業所を通じて広くやっていきたいと思っております。  それから料金につきましては、これはいずれ、どれだけ料金がかかったのかということがきちんとわかるような仕組み。現在、情報料と通話料というものが一緒になって御請求しておりますので、この辺の情報料と通話料がはっきりわかるようなやり方。  それから、いろいろな御指摘をいただいております。最初にダイヤルするときに、これは六秒で十円とか三分で三百円というふうなことがありますが、こういったこともこれでいいのかというふうな御指摘もございます。  それやこれや総合的に考えまして、これからさらに現状の延長線上でうまい解決策がないかということで今模索をしてまいりたい、このように考えております。

菅野悦子日本共産党

○菅野委員 かつてNTTは、本委員会での我が 党の佐藤祐弘議員の質問に対して、トラフィックゾーンの工夫は社会常識の範囲内で行うというふうな答弁もされているわけなんですけれども、今ずっと私が御説明したように、ダイヤルQ2の現状というのは、警察にわいせつ物として摘発されるというふうなことがある、また、親が知らないうちに子供がかけて、もう何十万、場合によっては百何十万というふうな請求が来て大騒ぎになる。こういう事態というのは、この社会常識の範囲内とは到底考えられないというふうに思うのですね。引き続きこういうことで社会問題ということで問題がさらに続くということになれば、私は、NTTのイメージダウンということはもう否めないということになりますから、そこが心配ですし、これは郵政省の監督責任も問われる問題になってくるんじゃないかというふうに思うわけです。だから、そういう点で、郵政省としては自分のところの電話さえ発信規制をかけておけば済むという問題ではないと思いますから、どうかこの社会常識から外れた状態を一日も早くなくすように、NTTそして郵政省ともにぜひ格段の努力をやっていただきたいということを最後に強調して、質問を終わります。

野中広務自由民主党

○野中委員長 次に、中井洽君。

中井洽民社党

○中井委員 最初に、関谷大臣、おめでとうございます。また、御兄弟で大臣と次官という珍しいことでありますが、特にお二人にとりましてはお父様、加藤常太郎先生が格別この委員会で御努力をいただきましたし、私ども大変御指導を賜りました。そういった意味で、大臣が郵政大臣になられたと聞かしていただいて、本当に感慨深いものがございます。大臣も格別のお喜びであろうかと思いますが、どうぞ充実した活動をいただきますよう、冒頭激励とお祈りを申し上げる次第であります。  湾岸戦争、湾岸危機のことで少しお尋ねをいたします。  先ほどから既にこの戦争に対する大臣の考え等、他の議員にお答えになっておられたわけであります。中には、逓信委員会の和気あいあいの空気の中で、即時停戦も賛成だなんということもおっしゃっておられましたが、この戦争というのをどういうふうに見るか、国にとっても政治家にとっても大変大事なことだと思います。  この戦争というのはイラクが引き起こした。無謀にも、国交を結んでおるクウェートを武力で侵略をして、そしてそれをそのまま併合しようとした。これに対してアメリカが、他の国々と一緒にサウジアラビアの要請に基づいて素早く行動した。また、国連もこれを、珍しく世界一致でイラクを非難をしている。一刻も早くクウェートから撤退をすべきだ、こういうことで挙げて説得をした。その説得の傍ら、効果あらしめるために経済封鎖も世界挙げてやった。そして、日にちを切ってやったけれども、残念なことにイラクの大統領はこれを聞き入れずに戦争への道を選んだ。やむを得ず、残念なことだけれども戦争が始まっておる。もしこれが連合軍によって本当にクウェートが回復をされる、平和が戻ってくるならば、初めて国連というものが有効に機能する。これからの世界は国連を中心に、本当に日本人が望んでおるような平和へ向かって大きく前進をする。私はこのように考えておりますし、また、今後武力で他国を侵略する、そういった国が出てこなくなる、こういう希望も持って、戦争でありますけれども私どもは連合軍を御支援申し上げる、このように決意をいたしているところであります。  そして同時に、今ここで日本がのんきにテレビを見、経済活動ができるのは、サウジアラビアがアメリカの素早い行動によって守られたからだ。もしあのときにアメリカが出ていなかったら、当然イラクはサウジを武力で侵攻しておる。そうすれば、今もう石油の価格なんというのは大変なことになっておる。そういったことをすべて含めて、私ども日本として連合軍を物心両面にわたって応援をしていく、これが当然の姿じゃないか、このように考えております。そして、もちろん一刻も早い停戦、平和が訪れることを希望いたしますが、その停戦、平和は、他国を侵略したイラクが少しでも得をする、こういったことであってはならない、クウェートからの完全撤退、これが条件でなければならない。このように今回の戦争を見ておるところであります。  こういう私の意見を含めて、大臣の戦争に対する考えをお聞かせをいただきたいと思います。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 先生のお考え方、全く私も同感でございます。  今回の湾岸の問題は大前提がございまして、イラクがクウェートを侵略をしたということであるわけでございますから、そのことに対してどのように対処をしていくかというようなことで、国連中心主義でございまして、多国籍軍によりましてやむを得ず、先生がおっしゃられましたように、八月二日以降各国、あらゆる機関が何とか武力行使はなくして平和裏にこれを収拾したいということで努力をしたわけでございますが、期限の一月十五日までにもそれを達成することができなかった、達成するといいましょうか、逆にイラクがそういうふうに理解することができなかったということであるわけでございます。  いわゆる、海部総理もおっしゃっていらっしゃいますが、武力で他国を侵略しないというこの原則、先生おっしゃいますように、これをこのままほっておきましたらそれを認めたことになるわけでございますから、そんなことはとても考えられるものではないということでございまして、我が国の憲法でございます正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求をしていくということで、私たちもるる対処をしているわけでございます。  中井先生おっしゃられますように、私は、したがいまして今回のこのイラクの問題は、全世界のそれぞれの方々が、また日本人一人一人が、このことを通して、日本が国際的社会の中でどのように貢献をすべきであろうかというような問題、もうこのとき、こういうようなことを一つの機会ととらえまして、あらゆるものをお互いが真剣に考えていくその時期でもあろうと思っておるわけでございますので、私も先生の御趣旨と全く同感でございます。その線で頑張っていきたいと思います。

中井洽民社党

○中井委員 政府に湾岸危機対策本部というのが設置をされておりますが、ここに郵政省は人を出して何らかの対応をしているのですか。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 この湾岸危機対策本部は、我が郵政省もその一員であるわけでございますが、この設置あるいは構成員等につきましては閣議で決定をされたものでございまして、郵政省も電気通信及び郵政三事業を所掌する立場から、湾岸危機対策についても可能な限りの対策を講じてきているところでございます。今後とも湾岸情勢を見きわめつつ、本部の一員として適切に対処をしてまいりたいと思っております。  それから、職員を出しているかどうかのお伺いでございますが、対策本部の事務局は内閣官房が担当をいたしております。ただ、郵政省にも事務次官を長といたしましてこの対策本部をつくっておるところでございます。

中井洽民社党

○中井委員 私は、かつて安全保障会議というのが内閣の中につくられたときに、通信を担当する郵政大臣が入っていないのはおかしいのだということを常に言ってまいりました。とりわけああいうはるか離れた国、しかも大使館、領事館、なかなか本国との連絡がとりにくい状況の中で、通信網だけはきっちりとしておる、そして、イラクでああいう人質になった人たちの対策を含めて、大使館、領事館が危機のときの本当に中心、センターで機能しなければならない。しかし、残念なことに、大使館、領事館の本国との通信等を含めまして、危機対策というのが十分国全体としてできていない。今回日本が学んだ大きな経験の一つではないか、このように考えます。  そういった意味で、例えば大使館あるいは公使館、そういったところ、自家発電を持つとか食糧を蓄えるとか、これからは当然にやっていかなければならないと同じく、常に本国との通信が、場合によっては秘密でいつでも確保できる、そうい う体制をとられるべきだと考えておりますが、そういう体制がとられておるのか、とられてないとしたら今後どういう形で整備をされていくおつもりなのか、お聞かせをいただきます。

木下昌浩郵政省大臣官房長

○木下政府委員 お答えいたします。  湾岸危機対策、郵政省として現在やっておりますのは、国際放送の充実でありますとか重要通信の確保とかいろいろやっておるわけでございますが、ただいまのお話はこれからの問題だというふうに存じておりますけれども、この点につきましては、今後の問題といたしまして外務省と日常いろいろと御相談申し上げております。今後とも、よく意思疎通を図りながら対処してまいりたいと考えております。

中井洽民社党

○中井委員 もう一つは、湾岸戦争というのですか、危機関係で大臣のお考えをお尋ねしたいことがございます。  それは、この一月の戦争が始まりまして以来、ニュースが各テレビ局等でさまざまな形で流されております。最近特にニュース番組が充実をしてまいって、各局さまざまな工夫を凝らしてニュースの競争をされておる。このことは大変私は結構なことだと考えます。しかし、先ほど大臣がおっしゃったように、日本人全体が国際社会の中でどういう貢献、どういう役割を日本として担わなければならないのか、こういったことを御判断いただかなければならない大事な時期、その時期に、かなりこのニュースのキャスターという人たちの、勝手な発想とまで言えば誤解があるかもしれませんが、独特の切り口によって随分違ったことが流されているのじゃないか、こういう感じを抱くものであります。  確かに、それは即刻平和になった方がいい、あるいは即時停戦した方がいい、だれしも思うところであります。しかし現実には、即時停戦をしようと思ったらイラクがクウェートから撤退をする、それ以外にはあり得ないのであります。しかし、そのことについてはちっともお触れにならない。イラクも悪ければアメリカも悪いんだ、こういうことばかりをおっしゃる。言っている当人は何だといったら、何でニュースキャスターになられたかといったら、やくざ映画に出て人切りの映画ばっかり出た人じゃないか。私は、そういうことで、勉強をなさって責任をお持ちになってやっていらっしゃるのだろうか、そういうことを非常に感じながらテレビを見ているわけであります。  もちろん、その局その局でいろいろなニュースの切り口、提供の仕方があろうかと思います。しかし、今の番組等を見ておりますと、それほど局全体で熱心に世界というものを御議論いただき情報を集め、その中でこういう形で報道するという形でお決めになって報道しているのじゃなしに、ニュースキャスターそのものがのんきにふだん日本だけで通じるような、庶民の味方だというような、本当に一般受けするような形でこういう非常な現実というものを解説する、批判をする、私は少し違うのじゃないかなという感じがいたします。  もちろん、報道の自由、これを侵すわけにはまいりません。また、郵政省としてこれを監督したり指示したりすることもできないことは承知をいたしております。しかし、それぞれのニュースという大事な番組について、局そのもの、それぞれがどういう管理あるいは責任、こういったものを持つべきなんだろう、このことを考えざるを得ない最近のニュースあるいは解説であろうか、このように考えます。そういった点で大臣、お考えを承ります。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 放送につきましては、その公共性、それとまた社会的な影響力の大きさということから、本当に関連の方々が、真実であり、かつ公正な報道が行われるということ、これが非常に重要な基本であるわけでございます。  先ほど先生もおっしゃいましたように、放送法におきましては憲法上の表現の自由の保障を受けているということでございますし、放送事業者に放送番組編成の自由を保障して政府による介入を禁止するというようなことであるわけでございますが、放送番組の適正化につきましては、放送事業者の自主規制によることとしているところでございます。しかし、郵政省といたしましても、放送事業者に対しまして一般的な意味で放送番組の適正、そして向上について努力するよう機会をとらえて求めてきているところでございますし、今後ともその線に沿って努力をいたしたいと考えております。     〔委員長退席、園田委員長代理着席〕

中井洽民社党

○中井委員 対外的なことで、もう少しお尋ねをいたします。  去年韓国へ参りました。また、台湾へも行ってまいりました。圧倒的に衛星放送をごらんになっていらっしゃる。承れば、このごろは中国でも一部日本の衛星放送が見られておる、こういうことのようであります。韓国で国会議員の皆さん方に、たくさん見ていらっしゃいますね、こういうことを言いましたら、ある国会議員がすくっと立たれて、あれは日本の文化的侵略である、こうおっしゃるので私も愕然といたしましたし、後でパーティーの席上、日本ではあれ有料なんですが皆さん無料で見ているんじゃないですかなんということを申し上げておいたわけでありますが、これは好むと好まざるとにかかわらず見ようと思ったら見れるわけであります。しかも、相手の国の放送時間をはるか超えて二十四時間やっているわけであります。  そういったことを考えたときに、この放送の中身とかあるいは時間帯とか国際的に考慮をしていかなきゃならないのか、あるいは逆に、そういった地域は御遠慮申し上げて見れないような制度、仕組みというものをつくっていくべきなのか、そういったところをお考えであるのかどうか、お聞かせをいただきます。     〔園田委員長代理退席、委員長着席〕

桑野扶美雄郵政省放送行政局長

○桑野政府委員 我が国の衛星放送につきましては、従来からでございますけれども、例えばその前の衛星のBS2の時代から、国際的な取り決めに基づきます技術的な条件にのっとって運営しておるわけでありまして、その限りにおきましては、放送衛星の電波が他の国へ漏えいする、いわゆるスピルオーバーと言っておりますが、これについては各国が共通の理解のもとに容認するということが国際的な同意事項になっておるわけでございます。したがいまして、国と国との関係におきまして、法的にも技術的にも全く問題がないものでございます。  なお、昨年八月に打ち上げましたBS3aにおきましては、これとは直接関係はございません、従来のBS2に比べまして電波を効率よくするということで、日本国内に照射、当てることをよくするようなアンテナを用いておりますために、結果的に前の衛星の時代と違いまして近隣諸国で受信できなくなっている、あるいは電波が弱くなっているという地域もあるようでございます。これは新聞などでそういうふうに言っております。  いずれにいたしましても、国際的あるいは国内的な法律には全くその我が国の運用については問題がないということでございますので、御理解いただきたいと思います。

中井洽民社党

○中井委員 問題があるとかないとか、そういうことを申し上げておるんじゃなしに、そういう現状の中で番組を流し続けていく。そのときにどういうふうに考えて、もう全然考慮の対象にせずに、日本国内の視聴率あるいは日本国内での番組の嗜好、そういったことだけで流し続けて、結果としてよそへ行っても仕方がないんだ、こういう発想なのか、そんな点をお尋ねしたかったわけであります。  私どもは、できる限り韓国等でもこういう番組が見られて、一刻も早く、韓国は今映画だとか歌謡曲だとか、まだ残念なことに規制をいたしております、そういったことがなくなればいいと考えておりますが、一方には、国会議員がそういうことを言わなければならないほどまだ日本に対する感情もこれある。こういったことも含めて、ひとつ郵政省あるいはNHKも含めて御議論を重ねていただきたい、このことをお願いを申し上げてお きます。  もう一つ対外的なことでお尋ねをいたしますが、一方これは情報を全然封鎖しております北朝鮮という国がございます。去年、自民党さんと社会党さんで世にも不思議な交渉をなさってお帰りになったわけでございますが、しかしまあ私どもも、近隣の国でありますから、うまく交渉が成立をして国交回復が進むならこれは結構なことだと考えておりますが、この交渉団が行かれましたときに郵政省も人をお出しになった、そして放送等お手伝いをなさったやに聞いております。どういう形でどのぐらいのお金を出して手伝われたのか、そして同時に、そういったところに持ち込んだ器具等は全部持って帰ったのか、あるいは北朝鮮へ御寄附をして帰ったのか、この点を御確認を願います。わかりませんか。

木下昌浩郵政省大臣官房長

○木下政府委員 ただいま手元に資料がございませんので、後ほど説明させていただきます。

中井洽民社党

○中井委員 一緒に行ったことは行ったんですね。

木下昌浩郵政省大臣官房長

○木下政府委員 担当課長が同行いたしております。

中井洽民社党

○中井委員 それは後刻また正式に御報告をお願い申し上げます。  対外的なことはそれぐらいにいたしまして、あと二、三お尋ねをいたします。  今回の郵政省の予算の中で、十億円余り御用意をなすって、公共投資の形でスタートなさろうといたしております。これは日米構造協議の関係からだと思うのであります。  その目的も私どもは聞かしていただきました。しかし、これだけで十年間続くであろう公共投資をやっていくというおつもりなのか、あるいは、これから十年間もっと予算をふやして、幅広い郵政関係の生活関連公共投資としていこうとお考えになっていらっしゃるのか。もしそうであるならば、どういった方向を大臣自身は頭の中に描いておられるのか、お聞かせをいただきます。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 今回の生活関連重点化枠はこの公共投資十億円余りのものでございますが、これは先生御指摘のように日米構造協議から発生した一つのものでございまして、郵政省といたしましては初めての公共投資というわけでございます。  それで、これは平成三年度の予算でやるわけでございますが、何といいましても民間テレビ放送が見えない地域をなくすためのテレビ放送中継局の整備ということでございまして、まだNHKが十分に見えない世帯数が十万、それから民放の見えないのが四十万と言われておるわけでございますが、そういうようなことがあるわけでございまして、電気通信格差の是正事業の一環としてそれを行いたい。  そしてまた自動車電話も、御承知のように、もう、ちょっとへんぴな山手などに行きますと、自動車電話も移動体のものは使えなくなってしまうわけでございますから、移動体通信基地局用の鉄塔などの整備をしたいということでございまして、これは毎年、今後予算を増額をいたしまして続けていきたいと思っておるわけでございます。  これは、総事業費の二分の一以上を地方自治体が補助をする場合、国が当該地方自治体に対しその総事業費の四分の一を補助するというようなことでございまして、何といいましてもこういうようなものは、ハードの面は非常に費用がかかるものでございますから、ぜひそのイニシアチブを国でとりたいというようなことでスタートいたしておりますから、今後また平成四年、五年と続けてこれを拡大をしていきたいと思っております。

中井洽民社党

○中井委員 そうしますと郵政省としては、十年間ほぼ難視聴の解消、それから自動車電話局の拡充、こういうことでこの公共投資の金を使っていきたい、こういうことだと理解をさしていただきます。  それからもう一つ、人手不足のことで少し述べておられます。本当に想像を絶するような人手不足でありまして、年末なんかも、去年郵政省はよくアルバイトの確保等頑張られて、年賀状等無事処理をしていただいたと聞かしていただいて喜んでおりますが、大変な人手不足はこれからも続こうかと思います。そういうときに、外部から幾らでも郵政省だから来るんよという時代はおいおいと過ぎ去っていくわけであります。  私は去年、委員会の視察で北海道へ行かしていただきました。北海道で職員数を聞きましたら、一万八千人おられる、このように御返事をいただいております。各局いろいろ、日本じゅうトータルで黒字を出せばいいじゃないかという御議論もありますけれども、恒常的に北海道なんかは赤字ではないか。あるいは東京、関東、東海、近畿、こういったところは、郵政事業に関してはやはり人口密度の関係からいっても黒字じゃないか。こういったところがますます人手不足になっていくということを考えたときに、いつまでも赤字のところに、広いから、あるいは同じように配らなきゃならないからといって人員を厚くし続けて、そしてもうかっているところ、忙しいところ、そこらは我慢をして人手の少ない形でやっていく、そういうのはかつての国鉄と一緒で、どこかで採算全体にひずみが出てくる、こんなふうに考えております。  もちろん、国の事業として大事な事業でありますから、赤字のところはほったらかしていいなんてことは申しません。しかし、そういう郵便あるいは小包等の大変繁忙な地域、そういったところへの重点的な人手の配分、こういったものをお考えになっていく時期じゃないか、こんな感じを抱いておりますが、いかがでしょうか。

新井忠之郵政省大臣官房審議官

○新井説明員 お答えいたします。  郵政三事業は、もう先生既に御案内のとおり、職員の営業努力、それから商品、サービスの開発に加えまして、日本経済の順調な発展とも相まって業務量が年々増加いたしております。特に大都市、それから近郊発展地域等を中心にいたしまして郵便物が急増しておりまして、一方いわゆる過疎化の進展による業務量の減少という地域も現にございます。  こうした現状を踏まえまして、私ども従来からこれらの地域間においては、過疎地域の定員を減員いたしまして都市部の方へ増員する、いわゆる定員の調整措置ということ、それから新規増員に当たっては大都市部に重点を置いた配置、増員を行う、こういった措置を積極的に講じてまいったところでございます。  ただ、今後とも郵政事業の円滑な推進を図るためには、業務量の推移等を的確に把握いたしまして、業務量に見合った定員調整措置の一層の推進と作業の効率化などを通じまして必要な要員の再配置を進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。

中井洽民社党

○中井委員 時間がありませんから、あと一つだけ大臣にお尋ねをいたします。  所信の中で、一番最後に事件のことが出ております。このことに関してではないのでありますが、私どもも選挙区におりますと、いろいろな陳情を承ります。その中で、郵政省関係のトラブルあるいは不快に思われたこと等お聞きをいたします。取り次いだりお尋ねをいたしますと、内部的に監査もございますから、いろいろとお調べをいただくわけでありますが、どの御返事を聞いても、まずそのお調べのされ方が、まじめにはおやりいただいているのですが、発想が、局は間違いをしない、そんなことはあり得ない、こういう形でのお調べが多いように思います。もちろん、身内を最初から疑うということはつらいことでありましょうし、脈々と百年以上続いたこの制度に対する信頼感というのも内部の方は分厚いものがあると、承知をいたしております。  しかし、例えばNTTさんが民営化になって、私どもいろんな驚いたことを聞かしていただいておりますが、一番驚いたのは、官庁のときとお客さんの不平不満が全然違う、何倍にもはね上がる、そして言ってき方がもっとすさまじい、こういう実感をお持ちであることを私どもは聞かしていただいております。  どうぞ、日本人ですから、官公庁に対して文句を言うというのはよっぽどのこと、あるいはま た、私どもに伝わってくるのもよっぽどのこと、こういう思いで、何もなく本当にお客さん側の勘違いなり不都合でそういう結果になったということなら結構なことなんですから、まず調べられるというときにはお客さんの言うこと、あるいは利用者の国民の言うことはまず正しいんじゃないか、そういった観点からお調べをいただくのが私は郵政省の、金銭を扱い、また通信物を扱う大事なお仕事から考えて当然の姿勢だ、このように思います。よく郵政事業を御存じの大臣として、そういった感じ方についてどのようにお考えか、お聞かせをいただきます。

関谷勝嗣自由民主党郵政大臣

○関谷国務大臣 郵便局の窓口等で生じましたトラブルにつきましては、本当に先生おっしゃいますようにお客様の立場に立って親切に対応して、内容を十分に把握した上で迅速的確に処理をしてお客様の理解を得るようにしなければならないと考えております。また、そういう考え方、趣旨にのっとって、今後とも郵便局に対しまして徹底した指導をしていきたいと思っておりますが、仮にも先生おっしゃいますように、二万四千という大きな数の局があるにいたしましても、先生のところにもそう幾つもの陳情あるいは依頼があるということは、やはりそういう落ち度がいささかたりともあることであろうと私たちは反省をいたします。したがいまして、そういうようなことを少しでも是正をしていく、数の少ないものにしていくように、今後とも私の立場で省内でいろいろ対策を考えていきたいと思います。

中井洽民社党

○中井委員 終わります。

野中広務自由民主党

○野中委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時六分散会

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