地方行政委員会 第7号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1991/04/11
会議録
○森田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 本日は、大蔵大臣に対する質疑を中心に議事を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安田修三君。
○安田(修)委員 普通なら大蔵大臣に大変御苦労さんですと言いたいところです。事実御苦労さんなんです、昼の時間を割いていただいて。しかし、御存じのように何か政府側の都合で、地方交付税、きょうから審議に入るのにいきなり橋本大蔵大臣に質疑、異例の取り扱いになりました。私たちも審議に協力しなければならぬということでこういうことになりましたが、本来ならば地方交付税法、自治大臣に相当前段話し合い、あるいはまた質疑をして、途中で橋本大蔵大臣に御登場願う、七夕さんみたいなもので年に一回だけ本委員会にお見えになるわけでありますので、意を尽くしたいというつもりは各党にあると思うのです。そういう意味で、きょうは異例のことになりましたが、地方交付税関係は中身が、理屈、枠、いろいろなところでガードされておりまして、おもしろい質疑内容あるいはまた答弁等は余り出てまいらない委員会ではございますが、ひとつ大臣の方ではリラックスしていただきまして、ここでは別に大盤振る舞いは要りませんので、予算委員会等の答弁でないような、ひとつ斬新な答弁をしていただきたいものだと思うところでございます。 そこで、公共投資基本計画の着実な推進を図るということは、これは政府の政策の重要なかなめでございましょうし、あるいはまた、国民の側からいたしまして豊かさやゆとりを実感できる国民生活の実現、これはまた喫緊の課題でございます。そして、地域経済社会の均衡ある発展を図るという観点からする政府の方針を具体化する場合に、何としましても生活関連社会資本の整備とか、あるいはまた高齢者保健福祉施策の推進がその主役になっていくのだろう、当然のことでございます。とりわけ、この中で地方単独事業の役割というのが非常に重要になっていくのではなかろうか、またそれが要請される事態に入ってくるのではなかろうかと思います。 そういう点で、まず私は、財政のかなめであります橋本大蔵大臣にこの点についてのお考えを先にお聞きしたいと思います。
○橋本国務大臣 公共投資基本計画そのものについて長々と御説明をする必要はなかろうと思いますけれども、地方行政委員会でありますだけに、一点、私どもからこの計画そのものについて申し上げたいところがございます。 御承知のように、昨年終了いたしました日米構造問題協議の中で、日本の公共投資のあり方につきましてアメリカから出されました意見というものは、都市を中心にした公共事業の整備、公共投資の促進ということでありました。そうして、その決着までに相当な時間を要しました最大の原因は、都市集中という状況は、今日本が進めている四全総に基づく多極分散型の国土形成というものにそぐわない考え方であり、我々としてはこれを採用することはできない、むしろ、いかにして都市集中を排しながら均衡のある国土形成を行うか、それが我々のねらいである、この点であったわけであります。相当激しいやりとりの結果ではありましたが、日本として、四百三十兆円の総枠、その中には十五兆の弾力枠を含んでおりますけれども、総額四百三十兆円に上る公共投資基本計画を策定いたしました。そうして私どもは、あくまでも多極分散型の国土形成というものを念頭に置きながら、二十一世紀に向け、国民生活の質の向上、また経済社会の長期的な発展の基礎固め、国土の有効利用、こうしたことを念頭に置きながら着実な社会資本整備に努めてまいりたいと考えております。 こういう考え方のもとに、この公共投資基本計画の中におきましても、豊かで活力のある地域経済社会を形成いたしますために、地方公共団体が地域に密接に関連する社会資本整備に自主的に取り組み、その役割を果たしていくことを一層期待しておるところでありまして、今委員御指摘のように、今後とも地方公共団体がそれぞれの地域の実情に応じ必要な施策を総合的に講じていただくことができますように、地方単独事業を含め地方公共団体による社会資本整備の財源の確保につき、各年度の地方財政計画の策定等を通じて適切に対応してまいりたいと考えているところであり、よろしく御協力をお願いしたいと思います。
○安田(修)委員 そこで、今公共事業の推進についてお話がありましたが、それのいわゆる国と地方との分担のあり方ということになってまいりますけれども、かなり変わってまいっております。これを公的総固定資本形成の年代別推移で見ますと、これは統計のとり方は決算関係で見ておるわけでございますが、昭和五十六年度から平成二年度までの投資額、これを倍数にしますと一・六倍ということになっています。これは実は国民総生産の伸びを下回っておりまして、この十年間に十分な投資がなされなかった、こういう一つの指標を見るということになります。これは、財政再建という命題に対しまして公共事業費の抑制が強力に行われてきたということが原因であろうと思っておりますし、大臣もそのことを認識しておられると思います。 一方、この公的総固定資本形成の柱であります普通建設事業費というのはその間一・二六倍、このうち地方単独事業費は一・六五倍となっております。これは後ほど申し上げますが、いわゆる指標のとり方によって多少倍数というのは違いますが、今の公的総固定資本形成の中からしますと地方単独事業というのは一・六五倍となっておるわけです。これは明らかに、国の公共事業抑制の肩がわりを地方公共団体のうちの地方単独事業が実は推進役になってきたという指標を示すことになります。そういう点で私は、このことを大蔵大臣は認識しておられると思いますが、どのように受けとめておられるかということをひとつお聞きしておきたいと思います。
○橋本国務大臣 今委員が御指摘になりましたように、本年三月経済企画庁が公表されました国民経済計算によりますと、昭和五十五年度から平成元年度までの十年間におきまして、公的総固定資本形成に占める、地方政府という言い方が適切かどうか、地方政府のシェアというものが基本的に上昇してきている、その御指摘は私も否定をいたすものではございません。しかし同時に、地方政府による公的総固定資本形成には、実は補助事業として行われておりますものと単独事業として行われているものがあるわけでありまして、その内訳が公表をされておりませんために、地方単独事業のシェアがどうかということになりますと、必ずしも正確な議論は難しいと思います。 しかし同時に、これは、住民に身近な行政というものについて住民に身近な自治体がその役割を負い、それぞれの地域社会の実態に応じた事業を推進していかれるという意味からいきますならば、その地方公共団体が御努力をいただく、すなわち地方単独事業というものがある程度伸びておるという御指摘は必ずしも不当なものではない、私自身そのように思います。
○安田(修)委員 そこで、今指標が公表されていないので正確にはわかりにくいと言う。そうであれば、地財計画の関係ではそれではどういうことになっておるか。 これはなぜかと言いますと、地方が地方単独事業、数字の上でふえておるのは間違いないのでございますが、やはりかなり大きく膨らんできておるという事実認識がありませんと、今後の公共投資のあり方、さらにそれの財政の裏づけということについての国の方針なりあるいはまた地方の受け入れ方、そういうものに変動を与えてまいりますので、そこで言っておるわけでございますが、これを地財計画の構成比で見ていった場合、補助事業が昭和五十七年度は一七・九%を占めておるのですが、今年度は、今の地財計画では一三・四%ということに実は下がってまいっております。単独事業の方はこれは五十七年度が一八・二%、今年度は一八・七%とほぼ同じように、変動はないように見えますけれども、これを公共事業に占めるウエートから見ると、これは財政規模によって違いますものですからそれでこういうことになってまいるわけでありますが、公共事業のウエートから見ますと、補助事業が昭和五十七年度四九・六%から今年度は四一・六%ということにぐっと減る。これは、先ほどの指標でも同様でございます。単独事業の方は五十七年度が五〇・四%から今年度は五八・四%ということにぐっと上がってまいります。 これが大きな地財計画の中にどのような変化を示すか、こうなりますと、補助事業の場合は一・一倍ということで、ほぼ横ばいでございます。これは国の公共事業締めつけによりまして、あるいはまた補助金カットといろいろな観点がございました。これはもう強力に公共事業を締め上げた事実が、地方にこのように及んでおるということがはっきり出ておるわけです。単独は一・八二倍、一躍二倍近くまではね上がっております。これを地財計画全体の枠からすればどうか。地財計画は一・五一倍でございます。ここで私、申し上げたいことは、地方の単独事業がこのように非常に膨らんできておるということ、それで地財計画は一・五一倍だ、それではこの単独事業のお金はどのようなやりくりで生まれたのであろうかということが一つ出てまいります。 まず、私はその前段に一つお聞きしておきたいのは、先ほど大臣おっしゃいました公共投資四百三十兆円、これを年率で概算していけば毎年六・三%くらいの伸びで公共投資が行われなければ達成できない。もちろんこれは年度間のローリングがございますが、まあざっと平均していきますとそういうことになっていきます。これが地財計画にどのように影響を与えるのだろうか、影響を与えないというわけにはいかない。ただざっと考えれば、地財計画はもっと大きくしなければ地方にウエートがかかってくるんだ、そういう時代に入ってきたんだ、国の公共投資の関係からしてもそういう時代に入ってきたんだということが言えるのではなかろうかと思うわけです。そういう点で、地財計画が今までは余り伸びなかったが、今後はぐっと伸びなければならぬ時代に入ってくるんじゃなかろうか、この点のお考えはどうでしょうか。
○橋本国務大臣 私は、今の委員のような御論議もあり得ると思います。これは否定いたしません。ただ同時に、私どもが公共投資あるいは公共事業というものを考えます場合に、もう一つの側面がありますことに御理解をいただきたいと思うのであります。 日米構造問題協議の際に、今たまたま委員は割り戻して一定の数値を例示をされましたが、アメリカ側が日本の公共投資というものについて、要するに目標数値を設定し、各年度におけるその量を明示すべきであるという主張をいたしました。私どもがこれを拒否し、今日も拒否し続けております。 その最大の理由は何かといいますと、我が国の場合に、社会資本整備が近年非常な勢いで進んでおるとは申しながら、整備がまだおくれている分野が相当程度にある。同時に、その投資はいわば景気調節の機能を非常に大きく持っているという面を否定することができないということであります。仮に固定した数値を当初から確定いたしました場合に、公共事業の持つ景気調節機能というものは失われるわけでありまして、我々としては、日本の経済が安定した発展を続けていきますためにも、拡大を続けていきますためにも、固定した数字で公共事業というものの目標を長期間にわたり年次計画といった形を実はとりづらいという要素がございます。 そして、その限りにおきまして、実は地方単独事業は、国全体の景気調節機能として使われる公共事業と同時に、それぞれの地域における、例えば過疎地域における、あるいは企業の進出がいまだ少ない地域における雇用調整機能とか、こうしたものをそれぞれの地域における生活の質の向上に資すると同時に受け持つ役割があるわけでありまして、これから先、何といいましても豊かで活力のある地域経済社会というものを形成していく中におきまして、地方公共団体が地域に密接に関連する社会資本整備というものに自主的に取り組んでいただくこと、またその役割を果たしていただくことが、今日までも期待されてまいりましたし、また一層期待されているところでありますし、これは地方単独事業の性格が、地方公共団体に対しまして直接国の肩がわりを求めるといった性格のものではない、あくまでもその地方公共団体におきまして、その地域の実情に応じて自主的に実施をしていただくものであるということも言えると私は思います。 こうしたことを考えてまいりますと、いずれにいたしましても、今後ともに私どもが考えていくべきことは、地方公共団体がその地域の実情に応じて必要な施策を総合的に講じていけますように、地方単独事業を含め、地方公共団体による社会資本整備の財源につきまして、各年度の地方財政計画の策定などを通じて国としても適切に対応していくことが必要である、私はそのように考えております。
○安田(修)委員 そこで、大臣のおっしゃる年度間の計画、それはかたくなに断った、かたくなというのは変かもしれませんが、とにかく政府の方針はよく承っているところでございます。ただ、私の言っておるのは、年度間のその問題ではなくして、全体として公共投資がこれだけ大きく、いよいよ過大になっていく、年率としてはこういうことになる、それは年度間のローリングがありますから、少ないときあるいは大きいとき、特に日本の場合には公共投資というのは景気調節の重要な役割を果たしてきました。ですから、かつては赤字特例公債を承知の上でどんどん発行して景気の浮揚に努めてきたという、そのかわり後遺症が今日に及んでおりますけれども、そういう時代もある。 そこで問題は、そういう公共事業の役割を考え、しかも地方がこれからの時代への要請を考えたときに、当然、単独事業というのは今までの経過からしても膨らんできておるし、またそうであるべきだ。そして、単独事業が膨らむことは本来は決して悪い意味ではない。これは補助事業が地方にだんだん移っていく、先ほど大臣がおっしゃった地方が過疎対策なり、あるいはまた多極分散型の国土形成をする、あるいはまた工場分散する、いろいろな投資をするときに、地方が自前でやっていく、そのための財源保障を中央がどのように再配分するかというのは、これからの機能分担なり事務分担の中で当然財源の問題もあわせて考えてやるわけでありますが、たまたま日米公共投資の問題はそうしたことの推進に大きなインパクトを与えていく要素にもなるのじゃなかろうかと私は思うわけです。 そういう点で、地方財政計画というものは、従来は確かに行革審の答申なりあるいはまた国の経済運営の方針なりには、国も地方も歳出は厳しく抑制し、同一基調でということが載っております。それはそうだけれども、むだな歳出は抑制しなければならぬけれども、ただ、そういうこれからの役割というものについてかなり地方のウエートが高まっていくのじゃないか。高まるということは、同時に財政上も、そうした地財計画というものも当然膨らんでいかざるを得ないということになるのじゃなかろうか。この点、役割は地方もかなり大きいよ、だが金は出ませんよ、これではやり得ないわけです。そういう点で私はお聞きしておるわけですが、どうでしょうか。
○橋本国務大臣 ですから、私は委員のお考えを否定しているものではありません。ですから、むしろ毎年の地方財政計画を策定いたします段階において、そのときそのときの国のまた地方自治体の財政状況というものを総合的に勘案しながら、同時に経済全体にも目配りをしつつ、さらに、このごろでありますともう一つ必要になりますのは、それぞれの地域におきます労働力需給のバランスも考えなければならないかもしれません。こうした状況をお互いに頭の中に十分に入れながら、地方単独事業を含めた地方の財政のあり方を十分御相談をさせていただきたいと申し上げておるわけであります。 〔委員長退席、増田委員長代理着席]
○安田(修)委員 そこで、実は今まで地方単独事業がふえてきた、そのお金のやりくりはどうであっただろうか。先ほど、地財計画というのは膨らんでいない、補助事業は減る、単独はふえてきた。どこかで地財計画の中で単独事業をひねり出すお金の移動がなければならぬ、転嫁がなければならぬということになります。そこで、一般行政経費を見ました場合に、五十七年が二一・六%、今年度は一九・五%、一般行政経費の方が非常に少なくなっております。義務的経費である給与、それから一般行政経費の縮減というものが実はこれらを支えてきたのじゃなかろうかと思われます。 そこで、たまたま本年度は昨年の本委員会の決議等も踏んまえられまして地域福祉基金が創設されました。大変結構でございまして、私たちも評価しておるところでございます。これが地財計画に占めますのは、今年は〇・三%ということになっております。将来のいろいろな社会的な公共施設あるいはまた高齢者福祉などを展望しましたときに、こうした面の経費を増額していくということは、当然国の施策の中にありますし、出てまいると思います。特に福祉関係には大変理解の深い橋本大蔵大臣でございますので、この面の経費等がどのようになっていくかというお考え、並びに今年度創設されました地域福祉基金を、かつてはふるさと創生ということで一億円、ガラガラドンと全部ばらまいたわけでございますので、この福祉基金はそういう点からしますとまだ小さいわけです。今度はさらにこれらが加算されまして、各地方団体ではこれが実効あるように運営できるような、そうした金額に持っていくことが必要ではなかろうか。決してこれはむだなものじゃなくして、国のこれからの高齢者保健福祉対策等に使えていく重要な基金でございますので、そういう点についてのお考えを承っておきたいと思います。
○橋本国務大臣 大変お答えが難しいのですけれども、高齢者保健福祉推進十カ年戦略等を着実に実施していきます上で、特に地方の役割、殊に住民に身近な行政の役割が大きくなっていく、そして当然ながらそれは経費の負担を伴うものである、費用の負担を伴うものであるという御指摘は私もそのとおりであると思います。 ただその場合に、地方財政計画の歳出規模全体につきましては、平成元年十二月に出されました臨時行政改革推進審議会の「国と地方の関係等に関する答申」の中で、「中長期的にみて、財政の健全性を確保し、国民負担率の増大を抑制するため、国と同様、地方財政についても、適度の経済成長率が維持されていることを前提に、地方財政計画の歳出規模の伸び率は名目成長率以下とすることを原則とする。」とされているわけであります。私どもとしては、基本的にこれは国も地方も、どちらがどちらということではなく、両方が車の両輪のように相まって機能しなければ国民生活を幸せにすることはできないわけでありますから、この答申を踏まえながら、各年度の経済情勢あるいは財政事情を勘案して、所要の地方行政需要に的確に対応して円滑な財政運営を地方自治体が行えるように各年度の地方財政計画を策定していきたいと私は考えております。 そうした中におきまして、今委員から高齢者保健福祉推進十カ年戦略の絡みで地域福祉基金の今後の積み増しといった御指摘がございました。私どもは、その地域福祉基金を含めまして、一般行政経費の中でも特に社会福祉関係経費の高い伸びを確保しているところでありますけれども、その努力は今後ともに当然のことながら払わなければならないものと心得ております。ただ、基金のような形でいわば地方単独事業としての福祉施策を行うということは、本来、基金の積み立てが一時的な性格を持っているということを考えますと、必ずしもこの場合には適当ではない、私はそんな感じがいたします。むしろ別途の工夫をしていかなければならない分野ではなかろうか。基金の性格から見て余り適しない、率直にそんな印象を持っております。
○安田(修)委員 基金を幾らでもずっと積んでいくということではなくして、今県段階で七百億、それから市町村で一千四百億、市町村だけでも三千二百有余ございますので、その程度の基金でいろいろやれるだろうか、また実効性が上がるだろうか、それから、その基金からの果実の使途についても範囲を広げる必要があるのじゃなかろうか、そういう点を考えた場合に、まだ積み上げがあった方がいいのじゃないかということでございまして、それで何でも全部やっていくということではございません。そういう点で、もう少し検討されて積み上げが必要なのじゃないかということでございますので、その点どうでしょうか。
○橋本国務大臣 大変失礼しました。私は基金で全部賄えというふうにとりまして、多少見当の違ったことを申し上げたと思います。 私は、基金はそのときどきの需要、ニーズを反映しながら運営をされていくべきものでありますから、拡大が必要な場合、あるいは項目の整理が必要な段階、さまざまな状況が生まれるであろうと思います。そのときどきの状況に応じて対応していくという点においては私は異論はございません。
○安田(修)委員 間もなく概算要求の時期も参りますし、自治省とも御相談ということになりましょうが、来年度もぜひひとつ考慮、念頭に置いていただきたい、こう要請をしておきます。 さてそこで、今度の交付税の一番大きなポイントでございますが、五十九年に実は特例措置ということが当面の措置として入ったわけでございますが、これがいよいよ、今までは特例加算でございましたが、特例減額ということで今度の交付税の措置の中に入ってまいりました。そこで自治大臣、五十九年、私たちもあのとき審議いたしまして、いろいろな議論を重ねました。答弁もいろいろ当時の田川自治大臣のお考え、財政局長のお考え、竹下大蔵大臣のお考え、それぞれニュアンスが微妙でございましたが、最終、政府の統一的なような見解も出てまいっております。 そこでまず自治大臣に、自治省はこれについてどのように受けとめておられるか、お聞きしたいと思います。
○吹田国務大臣 ただいまの今年の五千億の問題でありますが、過般も予算委員会でもお答えを申し上げておるわけでありますが、このうちで四千五百二億と四百九十八億、二つに分かれるわけですけれども、まず総論として申し上げれば、やはりお互いに、地方が非常に苦しいときには国の協力を求めなきゃなりませんし、そうして地方自治体には現実に第一線で運営に御迷惑のかからないようにしていくという基本的な姿勢、それから、あるいは地方が多少なりともそこに国の財政との比較の上でということになってくれば、これは持ちつ持たれつの立場であるというふうには思っております。おりますが、今回のこの場合は、かつて五十年代に非常に地方自治体の財政が悪い時代に、自治省としまして自主的に自治省自身が財投からお借りしたというものが六兆からあったわけでありますが、こういったものにつきましての、いわゆる借入金の返済をしていかなきゃならぬということで、自治省もこの残りの四千五百二億の返済をするという建前が基本的な考え方であります。もちろんこれにつきましては、大蔵省との関係において、この財投に対して我が方が直接返すということでなしに大蔵省をしてまたこれを返済していただく、こういう考え方がそこにはあるわけであります。 また、四百九十八億というものにつきましては、これは六十年度の予算の補正の際に予算減額というものが各省庁に大蔵省から要求されましたが、これに対しまして、自治省が交付税の減額ということをすべきところを減額なく大蔵省より自治省が借り入れまして、そうして自治体に対しまして完全な交付をすることができたという借入金の千四百五億円の残りが現在まだ七百五億残っているわけでありますが、その内数の返済であるというふうに御理解願いたいわけであります。 私は、先ほど最初に申し上げましたように、総論としましては、国家財政と地方財政というものは基本的にはやはり車の両輪でなければならないし、特に第一線の地方行政というものが立派に、地域の、三十八万平方キロの条件の違う関係市町村の中で均衡に、しかも幸せな豊かな生活ができるような行政をやっていくということになれば、特に政府はそういった面に特別な配慮を加えながら、事の前後を考えて進めてもらいたいという気持ちでいっぱいであります。
○安田(修)委員 私お聞きしておるのはそういうことではないのでございまして、要するに五十九年、地方交付税法を改正して、そして実は附則三条等が出てまいった。そこで、そのときの当面の措置ということについては自治省ほどのように考えておられるかということを聞いたのです。 そこで、私たちも実際これについてはやりとりをやってこういう場で審議をしたわけでございますので、本来なれば、あの財源不足時代に当たって特会から膨大な金を、あのときは約十二兆円ほどでしたか、借りておったわけでございますので、本来あれは国が措置をしなければならなかった。それを特会で借り入れて地方に出しておったわけです。あのときには、利子負担をやっていたのも半分にする、五十九年の改正では国と地方双方で半分ずつ持ってということで処理して、そして当面の措置として、これからは特会からは借り入れないよ、こういうことだったわけですね。それが制度改正であるかどうかという議論だったわけでして、いわゆる交付税法の六条三の二に該当するかどうか、こういうことが大変議論になったわけですね。 そこで問題は、そのときいろいろ議論した中に、恒常的に続く財源不足に対して国は手当てをしなければならぬ、本来制度改正しなければならぬ、望ましい、だが国も財政事情が厳しい折だからそこまでいかないので、当面の措置としてこのようなことにした。それは当時財政局長は制度改正とおっしゃる。大蔵大臣も制度改正とおっしゃる。田川自治大臣は制度改正とはおっしゃらなかった。結果的に政府はそれは制度改正とせられたのでしょう、当分の間ということがついておったわけですが。そこで、そのときに言われていることは、理論上は、いわゆる加算もあり減額もありということも出ております。しかし当時考えられたことは、財源の不足について、不足をもたらさないような制度改正が望ましい、これは原則だ、しかし今はそうはやっておれないので当面の措置としてやるということで、いわゆる減額は考えていないということが当時のやりとりの中に全体の流れとして出ておったわけですね。 私は、これは別に後段はどうでもいいのですが、ただ当面の措置としてはどういう趣旨であったかということをお聞きしたわけで、なんでしたら財政局長からでもお答えいただきたいと思います。 〔増田委員長代理退席、委員長着席]
○小林(実)政府委員 五十九年度の交付税の改正に関しての御質問でございます。 そのときに設けられました附則第三条の特例措置は、必要に応じ交付税の総額について特例措置を行う旨を法律上規定いたしまして、交付税総額の安定的な確保のための措置内容につきましてはその都度法律で定めることといたしたものでございます。この規定は、御質問の中にもございましたように、それまでは交付税特別会計におきまして資金運用部資金からお金を借りまして交付税として地方団体に配るということを続けておったわけでございますが、たしか総額にいたしまして十一兆五千億ぐらいに当時なっておったかと思います。そういう事態の中で、いつまでもそういった状況を続けることは適切でないということが大蔵省、自治省の間で合意されまして、五十九年度以降につきましては新たな借入金措置は原則として行わないということで定められたものでございます。 そこで、そのときに、当分の間の暫定的な制度として設けられたわけでございますが、この三条の規定、当時で申し上げますと地方財政の方は財源不足が生ずるという状況が続いておる状況でございまして、法律改正を国会にお諮りいたしまして、地方交付税の総額の安定的な確保に資するため、特別の特例を講ずることを定めたわけでございまして、この規定につきましては、法規的には、特例加算することのみでなく、状況によりましては減額を行い地方交付税の総額の安定的な確保を図るということも、この規定の趣旨から見て適切を欠くものではないというふうに考えておるわけでございます。
○安田(修)委員 そこで、今局長おっしゃった後段の方ですが、これは当時、理論的にはという、そういうことであったのです。ただ、一連の当時の石原局長の答弁の流れは、いわゆるそういう考えではなくして、財源不足に対する増額措置というものについてのいわゆる考えということが流れておったわけであります。 さてそこで、今回のこの特例減額、先ほどから既に自治大臣から出ました四千五百二億二千万円。それで、実はこれは大蔵省が自治省の方に五千億円貸してくれ、それは累増している国債を減らす、さらにふやすわけにはいかない、こういうことで五千億貸してくれ、そのうちの特例減額四千五百二億二千万円。さらに法附則第四条四項による三年度分ですね、その加算二千五百四十五億円が繰り延べになりました。さらに利差臨特等合算しますと三千二百六十億円の繰り述べがございます。この三つを合わせますと、一兆三百十三億円というものが実は全部後年度に持ち越されたということになるわけですね。 そこで、四千五百二億円は、国が後ほど肩がわりしてこれは加算してくれる、後の方はそれぞれの年度にまた四年度から加算がされる、こういうことになります。これはまあ皆さんの大蔵省側からすれば、昨年三月の財政制度審議会が赤字国債依存体質脱却後の中期的財政運営のあり方という報告書の中で、国債残高累増体質から脱却をするという至上命題を実は皆さんに提示しておりますから、そういう点で今年の「経済運営の基本的態度」の中にも、「再び特例公債を発行しないことを基本として、公債依存度の引き下げ等により、公債残高の累増を抑制し、財政の対応力の回復を図る」という、これを根本の重要な柱にしておられます。これはまあ当然でございますが、ただ、この方針を堅持するための、まあつじつま合わせと言うと悪いようですが、地方のお金のいわゆる隠し借金のような形で実は四千五百二億円がこういう特例減額ということになっていったのではないかというようなことになってまいります。 さて、大臣、これはどうでございましょうか。今年度だけでもかなり一兆円を上回る金がこういうやりくりになっていくわけでございますけれども、非常に国民からしますとわかりにくいですね、こういうやり方というのは。わかりにくいが、皆さんの側からすれば、国の方はまあ公債費、ことしも四千億円余減額していかなければならぬという命題を背負っておるのだからということからすれば大変格好がいいのでございますけれども、国民の側からすればどうもわかりにくいということになってまいります。どうでしょうか。そういう点の認識というのはどうでございましょうか。
○橋本国務大臣 私ども全然国民と向かい合って仕事をしているつもりはないのでありまして、国民の側からと言われますと大変不本意であり、我々も国民の側で仕事をしておるつもりであります。 と同時に私は、今委員が御引用になりました五十九年の本委員会における審議の過程を私なりにも振り返って、当時の議事録を読んでみました。そして、この問題について当時の竹下大蔵大臣が述べておられる答弁というものが私たちの考え方、そのとおりでございます。すなわち竹下大蔵大臣は、「この特例措置という言葉を使ったのは御指摘のとおりでございます。特例加算の場合も特例減額の場合もあり得るということになれば、まさに特例の措置である、こういうことになるわけでございますが、また、四十年代の前半は確かに、いわゆる加算と減、減の方に通念が働いておったということもございます。したがいまして、全く減を念頭に置いて対応したという考え方はなく、増もあれば減もある、だからこそまさに特例の措置であるという、総理の言葉じゃございませんが極めて平常心を持って理解をいたしております。」という竹下語得意の言い回しによる答弁がございます。 私どもは、本当にことしの場合、所要の地方交付税総額を確保いたしましてもなお財源余剰が生ずると見込まれます場合には、地方交付税法附則第三条に基づきます特例減額というものを行うことが地方交付税法の趣旨に沿ったものであると解しております。 そして、国の財政状況というものにつきましては、委員もよく御承知のとおり、本年度末百六十八兆円を超えると思われる国債残高の累増にいかにして歯どめをかけるかという大きな目標を持っておるわけでありまして、その中におきまして所要の交付税総額を確保してなお財源余剰が生ずるという今回の状態というものは、この規定を生かした措置をとらせていただく何ら差し支えのない状況、率直に申し上げるならそのような印象を持っております。しかもそれは、国民に相反するものではないと思っております。
○安田(修)委員 だから私は、皆さんがそういうぐあいにおっしゃる、それは国民の側からわかりにくいと言うのは、結局後からまた返していくわけですね。今地方でやらなければならぬ仕事というのは随分あるわけですね。そういう仕事が累積しておるにもかかわらず国が減額をして、結局は後から返していく。国の方は公債費は減になりましたよ、こういう形になっていくわけです。そこで、国の方のそういう公債費減額のつじつま合わせだけという感じに当然これは見られてこざるを得ません。例えば皆さんの方で、財政再建ということで今公債費減額をやってこられましたが、GNP比からすれば平成三年度末百六十八兆円の公債残高、これは三六・六%、昨年度は三九・四%、確実にそれは減っておることは間違いございません。したがって、地方の金まで、そこまで手を触れる必要があるかどうか。結局尺度の問題だと私は思います。 ですから、いろいろと先ほど公共事業費の持つ役割、それから、これから四百三十兆円をめぐっての地方の役割、そういうものを前段にお聞きしたのも、結局地方の方にそうしたいわゆるウエートがかかっていく、財政の面でもそうしたものを見なければならぬのじゃないか、ここらあたりの認識が、やはり私は、大蔵大臣と私たちの間に認識の差がある、こう言わざるを得ません。 さて、そういう点で今度の特例減額というのは、地方にお金が余っているからというような考えで行われたということになればこれは非常に大きい問題である。国の財政がやりくりが苦しいから地方から借りたんだ、だからそれは一時的に、いわゆる私がさっき言ったようにつじつま合わせであろう、隠れ借金と言われようとも、それはやむを得なかったということであればそれなりに理解もできますけれども、しかし、単に余剰財源という見方の上でやられたとするならば、私はこれからのいろいろな地方・国の財政運営をめぐってそごが出てくるのではなかろうかと思います。 さてそこで、今年度のいわゆる予算編成に当たりましての重要な課題になりましたもう一つの問題でございますが、国庫補助負担率の取り扱い問題でございます。 六十一年度の率まで復元はいたしました。しかし、五十九年度までの復元の約束はできませんでした。昨年来も再三のやりとりが行われてきた課題でございました。一応これらの措置は終わりましたので、それを繰り返しては申し上げません。ただ、この取り扱いをめぐりまして、政府間の、六十一年度までの率まで復元するが暫定措置の期間を十年としたいという当初の提案があって、さらに相互のやりとりの中から五年になって、最終、大臣間の決着で三年ということの措置になってまいりました。 私は、初めから十年間ということを提案される発想そのものがおかしいと思うのです。暫定、暫定で四回も繰り返してきて、今度はこれで終わりにしますといって、そして行われたものが、見直しがつかないということで今度は十年。十年といったら、これはもうほぼ固定してしまうでしょう。そもそも大蔵省のそういう発想そのものがおかしい。大体、私はそういう考え方はふまじめだと思います。しかも、これはなぜかと言うと、単に国庫補助負担率が削減されておるのじゃない。片方でいわゆる臨時財政特例債を発行しているのでしょう。一方では削って、その穴埋めに臨時財政特例債をやっている。これはどう見たってわかりにくいことばかりじゃないですか。ですから、こういうやり方というのは、せっかく財政再建をやっておられる皆さんにすれば、もっとぱっとわかるようなことをやったらいいのじゃないですか。 そういう点で、私はまずこの国庫補助負担率のこれからの取り扱いについてひとつここでお聞きしたいわけです。今後の取り扱いについて、総合的な検討を行い、可能なものから逐次実施するという内容の覚書になっているわけでございますが、見直しは平成五年度末までに結論が得られるということでございます。かつ、見直しの結果については「可能なものから逐次実施に移す」、こういうことになっておりますが、私は、初めにお聞きしたように、大体十年なんて長い期間を出される大蔵省の国庫補助負担率に対する見方、それから、各省庁間の話がつけば大臣は早速この見直しされたものについての実現、各省庁間こうしますよという話がつけばそれを実行に移されていくのかどうか、こういう点からまずお聞きしたいと思います。
○橋本国務大臣 これは正確に事務方の答弁ペーパーを読ませていただいた方が安全かもしれません。 一、公共事業等の補助率等の将来の取り扱いについては、(関係省庁間における総合的検討の結論に従い)「行革審答申等を踏まえ、体系化・簡素化等の観点から、関係省庁間で総合的検討を進め、暫定期間内に結論を得るよう最大限努力し、その上で経済・財政事情、各公共施設の整備状況等を踏まえつつ、可能なものから逐次実施に移す」こととしている。 二、具体的な検討については、大蔵省、自治省、農林水産省、運輸省、建設省等関係省庁間において、行革審「国と地方の関係等に関する答申」における「補助率については、これまでの見直し成果等を踏まえつつ、例えば、一定の行政水準の維持等のため国と地方が等しく分かち合う性格の事業の補助率は二分の一とし、諸要素を勘案の上これより高い又は低い補助率を設定する必要のあるものはそれぞれ三分の二又は三分の一とするなど簡素化の観点を含め見直すとともに、補助目的が同一あるいは事務・事業の性格・内容が類似している補助金等については、原則として同一補助率とする。」との指摘等を踏まえ、体系化、簡素化の観点から、国と地方の財政事情、国と地方の機能分担、費用負担のあり方等、諸情勢を勘案しながら総合的に検討していくこととする。 三、なお、四年度の概算要求基準については、今後の財政事情や経済情勢等を勘案して慎重に対処していく課題であると考えているが、いずれにせよ、公共事業等に係る補助率等については、さきに可決成立を見た国の補助金等の臨時特例等に関する法律において平成三年度から五年度までの暫定措置が定められているところであり、四年度の概算要求においても、この法律に沿って御要求をいただくことになるものと考えておる。 以上、これは正確に読み上げた次第であります。
○安田(修)委員 私は、それだったら何も大臣に答弁を求めなくてもわかっているのです。取り扱いのいろいろな文書の中にもそれは既に公になっていることでございますから。私がお聞きしておるのは、これは大臣から聞かなくてもいいことでございますけれども、先ほど言ったように、大体大蔵省の発想がおかしいということを言っておるのです。事務事業等を見直して、補助金のあり方というのは根本的に変わらないのです。簡素化、体系化、それはいいのだけれども、一つもやってないじゃないですか、今までの暫定取り扱いのこの前やったときでも。一つもそんなものはないじゃないですか。だから、それをやれば権限移譲の問題まで来るのです。進んでないじゃないですか。ただ単に、この前、率の変更が終わっただけじゃないですか。そして、あと残ったのは、このように去年からまた再延長ということになっておるわけでしょう。これまで私が言ったのは経常費系統のものです。それから公共事業取り扱いのものも、去年からこういうことになっておる。したがいまして、そういう今までのやり方を見て、十年もかかる代物じゃないということ。事務事業等を見直して財源問題等を全部やり直すということなら、十年かけてやりましょう、段階を追うてプロセスを組みましょうというなら、それはわかります。しかし、そうじゃないじゃないですか。だから、私はやり方がふざけていると言っておるのです。 もう一つ、今私がお聞きしているのは、各省庁間の話がつけば実行してもらえるかと言ったのです。今大臣はざっとおっしゃいましたが、それじゃ、もう三カ月たったら概算要求をやるのでしょう。もう目の前に来ておるのです。これはどうするのですか。まあ三年間あるから、それはことしどうでもいいというお考えなんでしょうか。しかし、皆さんにすれば、財政再建は、累増している国債はふやさない、そのために毎年四千五百億円ずつ公債の発行を抑制していかなければならぬというわけです。そうすれば、国庫補助負担率のあり方についてもぜひ、毎年度の予算編成のときに何らかの解決に迫られていくわけですね。だから、場合によっては、私が言うべき言葉じゃないかもしれませんが、地方に金があると思ったらあるいは仕事の分担を変えてやってもいいということも、この際一つの発想として出てくるのじゃないですか。 ですからそういう点で、既に目の前に概算要求が来ている、さて大蔵大臣はこの補助率の問題についてどのように指揮をしていかれるのか、これを聞きたいと思います。
○橋本国務大臣 多分そういう御質問がいただけるだろうと思いまして先ほどは紙を正確に読み上げました。そこで今度は私の言葉で私なりの考えを申したいと思います。と申しますのは、残念ながら、両院協議が続いておりまして、平成三年度予算案はまだ通過成立いたしておらない状況でございます。それだけに、平成三年度予算の成立以前にその先のことを云々するというおしかりが時々あるものですから、紙を正確に読み上げた上で、今度は私の意見を言わせていただきたいわけであります。 私は、今委員がお述べになりましたように、補助率というものが他の問題と全くかかわりなく存在するのではなく、それぞれの事務事業の性格、そしてそれがどの分野、例えば、地方と国と一言で申しますけれども、都道府県に責任を負っていただくべきお仕事なのか、あるいは市町村段階において主として御努力いただくべき性格のものなのか、こうした事務事業の性格によりまして、おのずから歴史の中で定められてきた経緯があると思っております。そして、その補助率を基本的に変更いたしていくとするならば、事務事業の再配分というものに入っていかなければならないという御指摘も、私はそのとおりだと思います。ただ、それはただ単に国と地方というとらえ方だけではなく、現在都道府県にお願いいたしておりますものを市町村にお願いするように変わるケースもありましょう。あるいは逆に、市町村にお願いしている事業を、いわば広域化する形によって都道府県レベルでカバーしていただくようなケースも当然出てまいると思います。要は、そうした事業の性格をどう位置づけていくかによって補助率等は変わるものでありまして、私は、この覚書の趣旨どおり、今後結論の年までほっておくといったことが各省の態度として望ましいものでないということは、そのとおりに思っております。 そして、これは、関係省庁と地方公共団体を代表されるお立場での自治省とそして財政当局との間でそれぞれに精力的に論議を進め、体系づけをしていただく、そしてその中において事務事業の再配分を伴って補助率についての考え方は整理されるべきものであると思います。そして、そうした形で整理をされ結論を得たものは、私は、いつからという言葉にこだわることなく順次これを実施に移していくに何らやぶさかではないものと考えております。 たまたま先ほど大蔵省の考え方がふまじめだという御指摘がありましたけれども、私は、実はそれをふまじめとおとりいただくのは大変残念でありまして、議論のプロセスというものにはさまざまな段階がありましょう。要は結論というものが大事だと思っておりまして、その論議の過程の途中をとらえてまじめふまじめという議論は、率直に申しまして私は余り好きではありません。ただ、来年度の概算要求の取り扱いということになりますと、実はもう一つ私にとって頭の痛い問題と申しますか、さまざまな御評価をいただいております中からどう位置づけるべきか悩んでおりますものに、公共事業における生活関連重点化枠の取り扱いの問題等もございます。今日、きょうじゅうに平成三年度予算についての結論をお出しいただきましたならば直ちに来年度概算要求基準のあり方について私どもは考えを整理していくべきときになりますが、こうした点においてなお従来の概算要求基準策定とは違った問題点を持っている、そしてこれについてはさまざまな御意見が、例えば御党の委員からもちょうだいをいたしておりますので、そうした中で慎重に考えるべき点を持っているということは御理解をいただきたい。 いずれにいたしましても、私どもは、この個々の補助率についての論議というものは関係省庁間において精力的に結論を出すよう御努力をいただくものと考えておりますし、その結論が出ましたものをいたずらに引き延ばすつもりはない、この点だけは申し上げておきたいと思います。
○安田(修)委員 それでは次の方へ進みまして、国民健保、今これもまた財政赤字につきまして暫定措置をやっておりますが、去年度からさらに二回目の暫定措置ということになっております。国の方も財政的には以前から見れば好転してきております、いろいろな将来についての不確定要素がたくさんございますけれども。この地方の健保問題というのは大変重要でありながら、財政上は極めてまた重荷をしょっております。大蔵大臣は厚生関係、特に福祉関係の方は大変お詳しいわけでございますので、そういう点で、これの平準化ということにつきましてどのように考えておられるか、ちょっとお聞きしておきたいと思います。
○橋本国務大臣 実は私はきょうその国保について御質問をいただくということでありましたので、ここしばらくちょっと勘が鈍っておりまして、最近の状況をちょっと聞いてみました。そうして私が発見いたしましたのは、私が厚生大臣のころに比べて随分変わってきている、そして制度的にも改良されてきている、殊に私どもが担当いたしましたころに非常に大きな問題でありました都道府県の責任分担というものが、保険基盤安定繰入金の創設でありますとか、あるいは高額医療費共同事業補助といった再保険の仕組みが取り入れられるといったことで、随分カバーをされてきたな、そして各都道府県のこれは自由意思であると思いますけれども、財政補てん的な助成というものもそれなりに安定してきている、そういう印象を持ちました。 非常にこの問題で厄介なのは、人口の年齢構成とかそれぞれの地域における医療供給体制などの要因がさまざまに絡み合いますために、医療費の水準に非常に地域差があるということでありまして、それを反映して保険料につきましても市町村間に格差が生ずる。そして、それ自体が直ちに問題があるとは言えないのですけれども、本来なら医療費や所得の水準が同じであれば同じような保険料負担となることが望ましいのでありますけれども、実態的には必ずしもそういっていなかったということがあると思います。そして、やはりそれを解消していきますためには、保険料の賦課方式というものを全国的に統一していくことが必要となるわけでありますけれども、こうした意味での保険料負担の平準化問題というのは随分長いこと従来から議論が行われてまいりました。 平成三年度予算の編成に当たりましても、厚生省、自治省等関係省庁を中心に幅広い議論を行ってきたわけであります。しかし、やはり現在の時点で、何といいましてもその市町村ごとの医療費の格差が依然として大きい、そして、これはだんだん大病院化が進んでいきますと、大病院の所在市町村と周辺との間に格差を拡大する可能性がある、また、個々の市町村によりまして保険料賦課方式が大きく分散している、こうした状況がありますために全国的に実施に移すということには相当な困難がある、そうしたことから今後引き続き検討ということになりました。 しかし、私どもといたしましては、やはり保険料の平準化につきましては、医療費の適正化を進めていく中で市町村間における医療費格差というものの是正を進めることがまずやはり重要であると考えておりますし、その上で今後幅広く検討を進めるべき問題である、それは例えば公的医療機関の配置そのものをも含めて考えるべき問題かもしれない、そのような感じを私は持っているわけであります。
○安田(修)委員 それでは、差等補助金の拡大がなされているわけでありますが、私は、こういうのは将来地方の財政に不信と混乱を起こす原因になってくるのじゃないだろうか、かつ交付税の財政調整機能にも支障がくるということでは昨年も申し上げたのでございます。そういうことと、もう一つは、交付税ですね、交付税は景気変動に非常に敏感であります。特に法人税、所得税等抱えておりますので、そこで過去は交付税特会と国庫の貸借関係で処理されてきたけれども、今はその時代は終わった。これから将来どうしていくか。今はこういう国庫との直接貸借関係ということに地財の関係はなっておりますが、私は、地方固有の財源としての原則に立って本来は特別会計へ直接金を入れるべきではなかろうか。国の財政へ一遍歳入に入れないで、直接特会に入れることが必要なのじゃないか。このことは、実は地方団体の財源という点からしますと、地方の方にもそういう自分らの金ということで、補助金に頼っていこうという体質、意識も変えるのに実は役立つのじゃなかろうかとも思います。 そういう点で、ここら辺どういうぐあいに考えておられるか、ちょっとお聞きしてみたいと思います。
○橋本国務大臣 差等補助金につきましては、従来から行革審の答申その他いろいろな角度で御指摘をいただいておりまして、やはり普通交付税不交付団体に交付する補助金などについては、その補助金などの内容、性格などに応じて不交付措置及び補助金等に差を設ける等差補助の導入拡大を図るという指摘もなされてまいりました。そして、こうした指摘を踏まえながら、財政資金の効率的使用という観点から、従来から補助金等の整理合理化の一環といたしまして、予算編成過程におきまして所管官庁とも十分御相談をいたしながら、等差補助の導入拡大など地方公共団体の財政力に応じた措置をとっております。そして、私はこういう考え方というのは必ずしも批判をされるべき考え方だとは思っておりません。 また、今委員から交付税特会への直入というお話がございました。そして、それは補助金依存というものに対する自治体の考え方を変えるという視点からの御提起、私はその視点は大事な視点だと思います。 ただ問題は、交付時期につきましても、仮に直入という方式をとった場合には、実際にその収納したものしか支払えないといった問題が生ずるわけでありまして、これは地方財政に与える影響というものが非常に大きいと私は思います。ですから、これはいかがでしょう、私は、御提案でありますけれども、非常に問題を生じて、地方自治体の運営にも大きな影響を及ぼすのではなかろうか、やはり納入された部分しか払えないということは、地方自治体の財政運営の上に現実には大きな支障を来すのではないかという心配が私はすぐに出てまいります。事務的な理論はいろいろあると思いますけれども、現実問題としてこの点はいかがでしょう。私はやはりそれは問題を生ずると思いますし、実際に収納した範囲でしか支払いができないということになりますと、その影響は地方に相当なものを考えておかなければならない、その危険性がある、そのように思います。
○安田(修)委員 これで質疑時間が来てしまったのですが、委員長、申しわけございません、最後に一言だけだけ大臣に申し上げておきたいと思います。 いろいろと先ほどから答弁いただきましたが、何としてもやはり地方の、国も大変ですが地方の方も大変だという事情については変わりません。それぞれ、以前から見れば多少好転しておるということは、そういう点では国も地方も比較対照すれば同様だと思います。 そこで、いろいろと地方の交付税特会の借入金の元金の繰り上げ償還ですとか、あるいは財源対策債の償還財源の積み立てとか、確かにそういう点の恒常的な歳出のほかに借金の繰り上げ償還を可能にするだけの余裕が生じたようには見えますけれども、これも余裕といえば余裕のようだが、決して実質余裕が出たということではないということ、その点をやはりひとつ注意を持って見ていただきたいと思います。景気が拡大過程にあったから助かりましたけれども……
○森田委員長 簡略にお願いいたします。
○安田(修)委員 はい。これからいろいろな状況が変わってまいりますし、そういう点で、地方の厳しい財政事情というものをぜひひとつ国の方で考えた上で適切な運営に当たっていただきたいということを最後に大蔵大臣に申し上げまして、終わりたいと思います。
○森田委員長 小谷輝二君。
○小谷委員 大蔵大臣には忙しい時間を割いていただきまして、ありがとうございます。 地方自治というのは民主主義の原点である、このように私ども思っておりますし、地方自治の均衡ある発展を目指すということにつきましては、国政においては重要な課題である、このように思っておるわけでございますが、初めに橋本大蔵大臣に、地方自治に対する認識をお聞かせをいただきたい。
○橋本国務大臣 地方自治と申します言葉、さまざまな定義の仕方があるかと思いますけれども、一般的にはその地方の公共事務がその地方の住民の意思に基づいて行われること、そのように私は受けとめております。まさに住民の意思に基づいて、地方団体が自主性と責任を持って地域の公共事務を全うされるという、憲法で認められた地方自治というものが真に我が国において発揮されることは重要なことである、その点は御指摘のとおりであります。したがいまして、地方団体の自主性に基づく地方の均衡ある発展というものをいかに支えていくのか、これは今後とも国政の大きな課題である、そのように受けとめております。
○小谷委員 地方自治のための財源、これは地域住民によって、安定した地方税によって支えられていくことが好ましいことである、これは大臣がおっしゃったことと通ずるものであると思いますが、地方の自主財源、すなわち地方税によって地域の住民の地方自治というのが円滑に運営されていくということが最も好ましい、こう私は思っているわけですが、この点においてはいかがでしょうか。
○橋本国務大臣 理論的には私もその御主張に異を唱えるものではございません。しかし、仮に委員の御主張をそのまま現実に当てはめてみますと、非常に人口が密集し、産業が立地し、さらに多くの人々の出入りがあり、税収に十分恵まれて独立独歩の歩調を続けることが可能と思われます自治体と、非常に過疎化が進み、その地域に新たな産業の立地がなかなか行われず、住民の働き場所そのものが減少しており、独自の財源による補てんが非常に困難であると思われる自治体、両方が我が国には混在をいたしております。 となりますと、これは大変恐縮でありますけれども、まあ理屈として、委員がお述べになることが望ましいものであるということを私は否定はいたしませんけれども、私は現実にはやはり、単に地方税だけではなく、地方交付税でありますとか国庫支出金などさまざまな制度のあり方にかかわる問題として、今後ともに国と地方との機能分担あるいは費用負担のあり方などを十分に見直したり、あるいは国・地方それぞれの財政状況というものを見据えながら、幅広い見地からよりよい仕組みを模索していくことが望ましいのではなかろうか。一概に決められることではないような思いがいたします。
○小谷委員 大蔵大臣のおっしゃるとおりです。ところが現実には、地方団体間の経済力の格差というのがある。これをある程度の限度を決めて所要財源の確保を図る、こういう目的で地方交付税制度があるわけでございますが、この交付税の交付団体が多いのがいいのか少ないのがいいのかと言えば、理想的には交付団体が少なくて、自主財源、自分で賄える自治体がたくさんある方が好ましい、こう思うわけですが、この点はいかがですか。
○橋本国務大臣 それは理想を言いますならば、すべての自治体が御自分の地域において所要の経費が負担できるような形態が一番望ましいということになるのでありましょう、理想論から申しますならば。しかし、私は一概に、例えば地方交付税によって財政の均てん化を果たしていく中で、その交付税を受ける団体が多い少ないが、もし委員の御指摘が地方自治の進展にかかわりあるという視点で御意見があるとするならば、私は短絡的にとらえるべきものではない、そのように思います。
○小谷委員 そのために地方交付税制度があって調整機能を果たしておるわけでございますが、これを否定するものではございません。ただし現状は、交付税を受けている団体は、平成二年度の補正後でありましても、四十七都道府県のうちで四十三が交付を受けておるわけでございまして、市町村では、三千二百四十六市町村のうち三千七十八団体、すなわち九〇%以上が交付団体。これでどうなのかな。少なくとも好ましいのは、格差があったとしても、もっと地方自治体そのものに財政力を持たしてそして自主運営ができるように、半分ぐらいは目標に置くべきではないかな、こういうふうに思うわけですが、いかがでしょうか。
○橋本国務大臣 その三分の一が適切なのか、半分が適切なのか、あるいは四分の三が自前で立てるような状況をつくり出すことがいいのか、私は数の上での目標というものをどうしたらいいのか自分でもよくわかりません。 しかし、まさに委員が御指摘になりますような状態というものが、いわゆる一極集中というものの中で必然的に起こってくる現象の一つであると私はとらえております。むしろ多極分散をこそ進めるべきである。国土の均衡ある発展を我々は目指すべきである。構造協議等におきましても我々が主張してまいりましたのは、結果的にはそれぞれの地域に人口も適正に分散をする、産業基盤等も適正に分散をするということを考えるわけでありまして、最終的には、それはそれぞれの自治体がみずからの足で立って歩ける状態をつくり出す上にも大きな効果を発揮するでありましょう。我々はそうした努力をしていきたい、そう考えております。
○小谷委員 均衡のある発展、これは当然のことであり、一極集中の弊害等々もあろうかと思いますが、税収で見ますと国が三分の二、地方が三分の一、仕事の量は国が四分の一、地方が四分の三、このように言われておるわけでございます。この際、税源、財源等を大幅に地方に移譲すべきではないか、こういう考え方もあるわけでございますが、この点はいかがでしょうか。
○橋本国務大臣 私は、財源の移譲が先行するのはおかしいと思います。むしろ、国と地方との間のかかわりということでありますならば、地方財源そのものの地域的な偏在というものをどうするのか、こうした視点も私は必要であると思いますし、やはり基本的には国と地方の機能分担、費用負担というものを見直していくこと、さらには、国と地方の財政状況といったものを踏まえながら幅広い見地から検討すべきものであると思います。 また、国と地方の税源配分は、地方交付税、補助金などのあり方、こうした問題をも考えるべきものでありまして、私どもとしては、幅広い検討を行っていきます中においても、地方財政というものが、従来から各年度の地方財政計画の策定を通じまして、その円滑な運営に支障のないように配慮してきたつもりでありますし、これからもそうした配慮をしていくべきものと考えております。
○小谷委員 地方交付税が地方団体の固有の財源であるということについては、橋本大蔵大臣も何回か、その点については否定はされておりませんし、そのとおりであるとおっしゃっておられるわけです。我々は、地方交付税は国が集める地方税である、このような認識を持っておるわけですが、地方の固有財源である地方交付税、そのことで、去年の五月三十一日になりますか、地方行政委員会の場で大臣もお認めになっておるわけでございまして、この地方の交付税を、今回乱暴なことではないかと思いますが、先ほどからも議論にありました五千億円減額した。国の財政の都合によって地方自治体の固有財源を減額してよいのか、これはごく単純な考え方、単純な質問かもわかりませんが、答えてください。
○橋本国務大臣 極めて単純明快に集約してお尋ねをいただきましたが、以前にも申し上げたことでありますけれども、改めて地方交付税についての考え方から申し上げたいと思います。 私どもは、地方交付税というものは国が地方に交付するものでありまして、本来、地方が徴収すべきものを国がかわって徴収しているという性格のものではない、ですからそういう意味から言うならば、地方の固有の財源ではないということを申し上げておりました。同時に、地方交付税は、地方団体がひとしくその行うべき事務を遂行することができますように、数多くある地方団体の財源の調整のために国が地方に交付する使途制限のない一般財源、その総額が国税三税の三二%、消費税の二四%及びたばこ税の二五%と法律によって定められているものである、そう認識をいたしております。このように定められた国税の一定割合が法律によって地方団体に当然に帰属する、いわば地方の権利のある財源という意味におきまして地方の固有財源と言って差し支えないものであろう、そういうお答えを私は申し上げております。 その前提に立って申し上げたいわけでありますけれども、今回の特例減額と申しますものは、国と地方の財政状況、平成三年度の国の財政が引き続き極めて厳しい、そして予算編成が困難な状況にありますこと、地方の財政状況を見ますと、地方財政の健全化策を講じながら円滑な地方財政運営のための所要の交付税総額というものを確保いたしましてもなお財源に余裕がありますことから、御相談をしてとった措置であるということであります。
○小谷委員 この五千億円減額というふうな、交付税からの減額処置というのは、今までこんなことがあったのですか。どういうときにどんな状況の中で、どういう趣旨で行われたのか、ちょっと説明してください。
○田波政府委員 お答えを申し上げます。 今回、特例減額を行ったわけでございますけれども、交付税の特例減額を行った事例ということで申しますと、過去、四十三年度以降五回行われている例がございます。このときは、いずれも当該年度の交付税総額を減額いたしまして、それを後年度に特例加算する、いわゆる交付税につきまして国と地方の間の貸し借りという年度間調整措置、そういう効果を持つものとして行われたわけでございます。 その背景いかんという御質問でございますけれども、それぞれの年度におきまして地方財政収支見通しを立てた段階で、経済が好調である、したがって国税三税の自然増に伴いまして交付税が大幅にふえる、あるいは地方税もふえるというような状況が一般的でございまして、したがいまして、そういう状況のもとで所要の地方歳出需要を確保した上でなお余裕となる分を、一方で国の財政事情を勘案いたしまして、地方財政の中期的な安定性を確保するという見地から、それぞれ各年度におきます地方財政対策においてそういった措置を講じられたものでございます。
○小谷委員 かつて四十九年、このような総需要抑制策ということでとられた処置があったようであります。このときに地方行政委員会で議論があって、当時の福田大蔵大臣は、今回の措置は今回の非常事態、総需要抑制に際して臨時的、異例の措置である、かようなことをみだりにいたすべきではない、こういうふうに言っておられるわけでございますが、全くこんなことは常時やるべき好ましいことではない、こう思っております。この問題はここまでにしておきますが。 本国会の三月七日、衆議院本会議場で私が質問をいたしました。そのときに橋本大蔵大臣から御答弁がございました内容をちょっと要約して申し上げますと、一つは、平成三年度の地方財政収支見通しについては、元年度、二年度に引き続き大幅な財源余剰が見込まれていたことから、地方交付税法第六条の三第二項の発動が問題となったこと、二つ目には、平成三年度では、財源不足時代などに生じた特例的な借金がなお残っている状況等にあったため、同項に基づく交付税率の引き下げなど国と地方との財源配分調整は今後の検討課題として、交付税法附則第三条等による交付税の年度間調整として特例減額等を講じたのである、こういうことでございました。 そこで大臣に何点かお聞きをいたしますが、自治省も大蔵省も、地方自治体の財政需要、これに十分処置をいたしました、このように言っておられるわけでございますけれども、実際はそうなのか。地方自治体は、現在は、高齢者福祉また公共事業の地方の負担の増大等々、行財政需要は大変な状況にございます。私が申し上げるまでもありません。今回の地域福祉基金で二千百億円は一応評価するものでありますけれども、これも余りにも少な過ぎる。下水道や生活関連の道路整備、公園整備等、公共事業はとても十分であると言えるはずはございません。 このような状況の中で、地方財政計画では、財政需要額、その歳出を極端に抑制をし切ってそして絞り込んだ上で、地方財政に余裕がある、こういう言い方、こういう考え方、これはどうも納得がいかない。これでいいんだと決めつけて、絞り込んで、歳出を小さくして、それで余剰がある、これはおかしいのではないか。大臣、どうですか。
○橋本国務大臣 平成三年度の地方財政収支見通しにおきまして、歳入面において地方税、地方交付税の高い伸びが見込まれております一方で、歳出面におきましては、三年度が公共投資基本計画の初年度ということから、国・地方などを合わせました公共投資の伸びを確保いたしますために、投資単独事業につきまして対前年度一〇%増という極めて高い伸びを見込みましたほか、高齢者保健福祉推進十か年戦略を推進するための地域福祉基金の創設、また、計画的な公有地等の取得などを推進するための土地開発基金の積み増しを十七年ぶりに行いました。そのほか、地域の特色を生かした自主的、主体的な地域づくり、住民生活の質の向上に直結する社会資本整備及び地域住民の福祉の充実などのため、所要の歳出を見込んでおりまして、各地方団体が円滑な財政運営を行えるよう十分な財政措置を講じておる、私どもはそう考えております。 こうした円滑な地方財政を運営いたしますための所要の交付税総額を確保いたしましてもなおかつ大幅な財源余剰が見込まれたということでありまして、本会議におきましてもただいま委員が引用されましたような御答弁を私が申し上げました趣旨は、まさにこの内容であります。
○小谷委員 平成三年度は地方財政の収支見通しについては余剰が出るということで、だけれども借入金が残っている、したがって地方交付税法の第六条三の第二項、要するに税率を変えるという、これをとらなかった。であるならば、将来もし借入金がなかった場合には国税三税の三二%、交付税の税率というのを変えるということなのか、この点はいかがですか。
○橋本国務大臣 今申し上げましたように、平成三年度の地方財政収支見通しというものは、私どもは、十分円滑な地方財政運営のための所要の交付税総額というものを確保いたしましてもなお、元年度、二年度に引き続いて大幅な財源余剰が見込まれていた、その意味におきまして地方交付税法第六条の三第二項に該当する事態であったと思います。しかし、平成三年度におきましては、財源不足時代などに生じました交付税特会の借入金、財源対策債、調整債といいました特例的な借金がなお残っている状況などにありましたから、地方交付税法第六条の三第二項に基づく国と地方の財源配分調整というものは今後の検討課題として、地方交付税法附則第三条等による地方交付税の年度間調整としての特例減額などを講じさせていただいたわけでありまして、仮に特例的な借金が全くなかったということを仮定しての御論議でありますならば、私は、地方交付税法第六条の三第二項の発動問題と申しますものがまさに三年度地方財政対策の大きな課題になっていたと思います。
○小谷委員 じゃ、自治大臣にお尋ねしますけれども、平成三年度の地方財政の収支見通しで、要するに交付税の税率を変えるような、要するに地方交付税法六条の三の第二項、このような状況にあった、こう自治大臣は認識していますか。どうですか。
○吹田国務大臣 これは大蔵大臣の前でありますが、私はそういうふうには考えておりません。今三千三百の地方公共団体がありますが、先ほども申しましたように非常に財政力の弱い地域が多いわけであります。しかも相当な、六十八兆円というまだまだ大きな赤字を持っておりますし、そういった面からも考えなければなりませんし、さらにこれからの高齢化社会というような問題等、あるいはまた地方公共団体がやるべき生活環境あるいは地域環境、そういったものを考えてまいりますと、とても裕福な状態であるというような地方団体の姿ではありませんものですから、私は先ほど申し上げたような答えになるわけであります。
○小谷委員 地方自治体の財政需要というのは、かなりこれからも大幅に増額されていくものとみなされますし、そういう点で地方の財政運営、また自治体独自のすべての事業が円滑に進んでいくように努力をされることを求めまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。
○森田委員長 吉井英勝君。
○吉井(英)委員 私は、二つのテーマについて通告をしておきましたが、地方交付税法六条三の二項に係る財源余剰の問題などの議論につきましては、先ほど来の委員の方の議論がございましたので、重複を避けたいと思います。 それで、もう一つ通告をしておきました質問というのは、昨日も社会党の委員の方が参議院の方で質問されて、大蔵大臣答弁があったことにかかわる件でありますが、三菱商事のルノワールの絵画取引に係る十五億円のお金の問題です。このとき、参議院の方では国税庁次長より、安易に使途不明金扱いにしないように指導しているということとか、また、使途不明金の解明に全力を挙げるという答弁もあり、その後、橋本大蔵大臣より、使途不明金については不明朗な感じがするというお話等がありました。 この間も国税庁が発表されたのですが、使途不明金というのは、今これは年々ふえているのですね。これは、特に私の地元なんかに中小業者の方が多いのですが、税の申告で、例えば下請、孫請ぐらいになってまいりますと、実際に親方が職人さんに払った場合とか、あるいは下請に払った場合なんか、それほどぎっちりした領収書があるとかいうことがないものですから、五万円、十万円の金でも税務署の方からかなり手厳しく、これどうなっているんだ、こういうふうになっているのに、大なるところについては、三菱商事クラスになると使途不明金など解明があいまいになってしまうということでは、これはなかなか国民の皆さんからすれば納得のいかない問題だと思うのです。そこで、やはり具体的に一つ一つの問題についての解明が大事だと思うのです。 一つは、今回の三菱商事の十五億円の不明な問題についてやはり全容を解明するということと、また、この際、国税庁が発表しているような不明金がどんどんふえているという問題について、やはり徹底解明に取り組んで、使途不明を抜本的に減らす。そういう点で、大蔵大臣としてもきのうの御答弁の続きを私はきょうお伺いしておきたいのですが、大臣としてもやはりこの点については徹底解明をちゃんと指示をして進めていただくということが大事だと思うのですが、この点については、まず大臣の御決意のほどを伺っておきたいと思います。
○橋本国務大臣 私は、個別具体的な案件について直接お答えをするのは控えるべき立場であると思います。その上で一般論として申し上げますならば、税務当局の役割は適正な税法の運営により税をきちんと納めていただくということでありまして、使途不明金というものに対しましては、当然のことながら控除されない、すなわち税をお払いをいただくということになりますし、その間に虚偽または隠ぺい等の行為がありましたときには重課を課すということになっております。 そして、昨日も申し上げましたけれども、税法の役割を超えて案件の内容を云々するには限界がありまして、適正な税収を確保した以上の部分につきましては、刑法あるいは商法等の範囲に入るもの、そのように心得ております。
○吉井(英)委員 まずその点については徹底した解明の努力を尽くされて、その過程で、全容解明とともに、法に触れるものについてはもちろん告発という手段も講じて、要するに私は、大蔵省として使途不明金が全国的にどんどんふえるというようなこういう事態をそのままにしておくならば、これは本当に小の虫は殺しても大の虫は不明朗なものを持っておってもぬくぬくとしているというのでは、これは国民的な納得は得られない。やはりこの点では、税についての公正という観点、厳正さという点からしても、私は、大蔵大臣は徹底した解明を指示をされて、今後こういうものについての解明に一層の努力をしていただきたい、こういうふうに思うわけです。 あわせて、昨日の読売の夕刊によると、「取引現場に同席していた陶磁器販売会社の女性社長が、国税当局の事情聴取を受けた後、「取引に関与した人物のことをしゃべれば殺される」と知人にもらしていた」、なお、この女性社長が姿を消したという問題が報道されているわけでありますが、国税当局の調査に応ずれば命が危うくなるとか、こういうことになれば、税務調査そのものが根底から大変なことになってくるわけでありますし、まして命が抹殺されるようなことになれば、これは刑事事件として大変なことでありますし、私は、この点について警察庁の方は重大な関心を持っていらっしゃるのかどうか、この点を伺っておきたいと思います。
○関口政府委員 御質問の新聞報道につきましては承知しているところでございますが、警察といたしまして、現在のところその事実の内容をつかんでおりません。今後事実関係の把握に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○吉井(英)委員 私は、これは税務行政を実際に公正に執行していっていただく上でも、警察の方が重大な関心を持って対応していただきたいと思いますし、ましてこういう事態が仮にあるとすれば、これは女性社長についての人身の保護とか人命救助について具体的なことも進めていかなければいけないと思うのです。警察庁の方は、関心を持っていただいていることはわかったのですが、その関心を持って調査された進展の度合いに応じては、もちろんそういう人身保護その他の対応は考えていかれるわけですね。
○関口政府委員 事実関係を把握した上で、万一人命にかかわるおそれがあるような場合におきましては、適切に対処してまいりたいと考えております。
○吉井(英)委員 この点は、私は一つの報道だけでああだこうだという議論をしているわけではありません。しかし、こういうことが本当にあれば実際大変なことでありますから、ぜひ重大な関心を持って対処していただきたいと思います。 この機会に、私、先ほど大臣に税務調査について徹底してしっかりやっていただきたいということを申し上げましたのは、実は昨年の七月二十一日の毎日新聞でも既に報道されておりますが、例の光進グループの小谷代表ですね、この光進グループの税務調査に入っている真っ最中に、大阪国税局の直税部長が大阪北の料亭で当の小谷本人と会食をしておって、その後、本来取るべき二億三千万円の重加算税に目をつぶってしまった問題とか、これは報道もされて随分国民的不信を買っているわけですね。それからまた、昨年の六月十九日、同じ大阪国税局でにせ税理士事件というのが起こっているのですが、国税局の二人の幹部がこのにせ税理士から二千万円のわいろをもらったということで、もちろんそれは処分を受けていますが、そのほか百人に及ぶ幹部が一億円を超える接待を受けておったということで、六十人の大阪国税局管内の幹部が処分を受けております。そういうわいろだとか接待攻勢の中で実は十数億の脱税に目をつぶっておったり、総額は数十億規模になるようでありますが、そういうふうな問題がやはり起こっております。 ですから、国税当局におかれましては、今ちまたでは税務署をマルサせよという言葉まで生まれているぐらいでありますから、大阪で起こったこういう問題の名誉回復という意味からも、今回の三菱商事の十五億円の金の問題とかいうものについて、これは単に追徴金の問題だとかそういう問題で済ませるのではなくて、今回の取引実態とか金の流れとか、土地、株、絵画が財テクと脱税のいろいろな問題を起こしているときですから、やはり徹底的にそういう観点でやっていただきたい。このことを重ねて申し上げ、もう一度大臣の決意だけ伺って、もう時間が参りましたので、終わりたいと思います。
○橋本国務大臣 今お挙げになりました報道されたというのは八月十七日の赤旗の一面であろうと思います。その中で、今委員が引用されなかった部分をつけ加えて申し上げますならば、国税庁の方でその状況を調べました結果、その席上、小谷容疑者に対して税務調査に協力するよう説得をいたしておるということも、小さくではありますが赤旗にも掲載されております。 いずれにいたしましても、こうした指摘を受けることがないように注意すべきことは当然でありますが、やはり調査協力あるいは納税についての説得について努力をするため、必要に応じて納税者とお会いをする場合もあるわけであります。こうした点があることは十分御認識をいただきたいと思います。
○吉井(英)委員 終わります。
○森田委員長 神田厚君。
○神田委員 大臣の時間が、十五分にここを出るということらしいので、まず大蔵大臣に御質問申し上げます。 平成三年度の地方財政計画の規模は七十兆八千八百四十八億円で、国の一般会計予算七十兆三千四百七十四億円を五千三百七十四億円上回っておるようであります。平成三年度の地財計画の歳入総額に占める地方税の割合は四六・一%、一般財源比率も六九・一%から六九・五%に向上しております。しかし、地方税の割合が半分にも満たない現状では、地方自治の確立や権限の国からの地方への移譲等々の主張がありますが、これらに十分こたえるものにはなっておりません。また、国の税、権限の集中が東京一極集中の一要因となっているとも言われております。 このような観点から、私は、地方自治は民主主義の学校と言われるように、地方の自主自律を高めるためにも、国から地方への権限並びに税財源の移譲を行うべきと考えておりますが、大蔵大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
○橋本国務大臣 国・地方を通じる行政の簡素効率化、また、多極分散型国土形成などの観点から、住民に身近な事務は住民に身近な地方公共団体において処理をしていただくことができますように、国と地方の機能分担、費用負担のあり方について幅広く検討を行う必要性というものは、私どもも認識をいたしておるつもりであります。 同時に、国と地方の財源配分というもののあり方につきましては、国税、地方税の税源配分、地方交付税、国庫支出金など、それぞれの制度のあり方にかかわる問題でもありまして、今後ともに国と地方の機能分担と費用負担のあり方の見直し、また、国と地方の財政状況などを踏まえながら、幅広い見地から検討していくべき問題と考えております。今日までも、毎年度の地方財政計画の策定を通じ、所要の地方財源を確保するよう努めてまいりましたが、これからも適切な措置を講じていきたいと考えております。
○神田委員 地方財政の自主性を高めるため、国庫補助金をやめて一般財源にすべきであると我々は考えております。このような観点から考えますと、今回五千億円程度の交付税の減額を行っておりますが、国庫補助金の一般財源化をすればよいと思うのですが、いかがでありますか。
○橋本国務大臣 地方公共団体に対します補助金などにつきまして、平成元年十二月二十日の新しい行革審の「国と地方の関係等に関する答申」にも、地方行政の自主性、総合性を阻害したり、財政資金の非効率的な使用を招くことがないよう、真に必要な分野に限定していく必要がある。今後とも補助金などについては一層の見直し、徹底した見直しを行い、一般財源化を含め、その整理合理化を積極的に推進を図っていく必要が私どももあると考えております。それぞれについて所管省庁においても努力をしておられると思いますが、今後ともこうした努力は必要である、そのように思います。
○神田委員 どうぞ退席して結構であります。
○森田委員長 大蔵大臣、どうぞ退席してください。
○神田委員 次に、消費税などの税制問題についてお尋ねをいたします。 平成三年度予算案は、現行の欠陥消費税のもとで編成されることとなりました。二十一世紀の国際化、高齢化を展望した間接税改革の構想を発表し、消費税の欠陥是正についても具体的数値を伴った責任ある案を提示してきました我々としましては、まことに残念であります。この原因は、イラクのクウェート侵攻を契機に、もう一つの重要課題である消費税問題に真剣に取り組まなくなってしまった内閣の姿勢をも批判をせざるを得ないのであります。 消費税には、社会的弱者の生活を圧迫する逆進性、消費者が払った税金が国庫に納められない益税、預かった税金を財テクに利用する運用益、三つの重大な欠陥があります。とりわけ、簡易課税制度などの特例によって、消費者が払った税金が国庫に入らないという財源の根幹を否定する異常な状況を放置しております内閣の姿勢は容認できません。 これらの特例措置により四千八百億円、国民一人当たりでは約四千円も税収がなくなることになります。しかも、平成二年度は補正予算でさらに四千五百億円も消費税収を減額する羽目になったなど、国庫に税金が入らない実態は当初の予想をはるかに超えるものとなっております。国庫を預かる政府が合法的に税金でもうける制度を認めていることに何ら恥じ入る姿勢を見せないことに対しまして、私は大蔵省の見解を求めたいと思っています。 そのために地方譲与税は前年度比三・六%の減となり、地方の一般財源にも悪影響を与えております。この減収に対して、地方自治体に大蔵省はどういう説明をなさるか、御答弁をいただきたいのであります。
○石坂(匡)政府委員 簡易課税制度についてのお尋ねでございます。 この消費税の簡易課税制度等の中小企業者に対する措置といいますものは、これにつきましては、消費者を中心といたしまして公平性の観点から種々御意見のあることは承知しておるところでございます。ただ、事業者の現実の事務処理能力の差異があるということ、それもまた配慮をしなければならないことであるというふうに考えております。消費税のような間接税の仕組みの中で簡易課税制度のような仕組みを設けること自体は、合理性があると私どもは考えております。 ただ、その具体的なあり方につきましては、御指摘ございました公平性という問題と同時に簡素性という、この二つの要請がございますが、このバランスをどのように図っていくかという政策判断の問題になろうかと存ずる次第でございます。 いずれにいたしましても、簡易課税制度等のあり方の問題を含めまして、消費税につきましては、国会の税制問題等に関する両院合同協議会において御協議が行われておるところでございまして、政府といたしましては、同協議会におきまして高い次元から御議論が行われまして、建設的、具体的な合意が得られることを期待しておるところでございます。 それから、もう一つ消費税の減収のお話、それが地方に影響をしているというお話がございました。御指摘のように平成三年度の消費税収につきましては、一般会計分と特別会計分を合わせますと六兆一千八百億円でございまして、平成二年度の当初予算に比べますと四千七百億円減収となっておるのは御指摘のとおりでございます。 ただ、この消費税は平成元年度から導入されたわけでございますけれども、最初の元年度それから二年度、この税収を見積もるに当たりましては、課税実績というものが元年度は全くございませんでした。平成二年度の税収を見積もるときにも、ほとんどこの実績というものがなかったわけでございます。したがいまして、付加価値でございますとか、あるいは各種の統計でございますとか、そういうものにつきましてGNP計算等の非常にマクロな数字から推計をいたしまして税収をはじいたわけでございます。したがいまして、マクロの計算と実際の課税実績との間にはどうしても若干の差異が出てくるということは、残念ではございますけれどもやむを得なかったところでございまして、この結果、元年度に四千数百億のマイナス、歳入不足が生じました。これが平成二年度にも影響を及ぼしたわけでございまして、平成二年度にその分が落ちました。それは補正予算で五千六百億ほど減額をしたわけでございますけれども、この数字をもとに今度は三年度予算を見てまいりますと、一千億程度の増加をしておるわけでございます。 確かにおっしゃいますように地方譲与税は減少しておりますけれども、他方、地方税や交付税はかなり高い伸びが見込まれておるわけでございまして、この地方財政計画の策定全体を通じて、そうした点につきましては円滑な運営に支障のないように配慮されているというふうに存じておる次第でございます。
○神田委員 終わります。
○森田委員長 これにて大蔵大臣に対する質疑は終了いたしました。 ─────────────
○森田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、参考人の出頭を求め、意見を聴取することとし、その日時及び人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○森田委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る十六日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時二十一分散会