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120回国会衆議院1991/03/07

地方行政委員会 第5号

発言数
234
登壇者
18
会派数
5
開催日
1991/03/07

会議録

森田一自由民主党

○森田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。吹田自治大臣。     ───────────── 「地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の  一部を改正する法律案」     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。  住民負担の軽減及び合理化等を図るため、個人住民税の税率の適用区分の見直し及び基礎控除額等の引き上げ、土地の評価がえに伴う固定資産税及び都市計画税の負担の調整並びに特別地方消費税の免税点の引き上げ等を行うとともに、土地に関する税負担の一層の公平を確保し、かつその適正化を図りつつ土地政策に資するため、市街化区域農地に対する固定資産税等の課税の適正化、特別土地保有税の全般的見直し及び遊休土地に対する課税の強化並びに住民税の土地譲渡益課税の見直しを行うこととし、あわせて国有資産等所在市町村交付金等について所要の改正を行う必要があります。以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。  次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。  第一は、地方税法の改正に関する事項であります。  その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、中堅所得者層の税負担の軽減を図ることを主眼に、平成三年度において、所得割の税率の適用区分を改めるとともに、基礎控除、配偶者控除、扶養控除及び配偶者特別控除の額を引き上げることといたしております。また、低所得者層の税負担に配慮するため所得割の非課税限度額の引き上げを行うほか、住所地の都道府県の日本赤十字社の支部に対する寄附金について所得控除を設けること等の措置を講ずることといたしております。土地譲渡益課税につきましては、長期譲渡所得に対する税率を引き上げるとともに、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得についての軽減税率の引き下げ等を行うことといたしております。  その二は、事業税についての改正であります。事業税については、新聞業等七事業に係る非課税措置の廃止に伴う経過措置を一年度間延長することといたしております。  その三は、特別地方消費税についての改正であります。特別地方消費税につきましては、免税点を飲食等に係るものにあっては七千五百円、宿泊等に係るものにあっては一万五千円に引き上げるほか、外国の大使等に対する特別地方消費税について、一定の要件のもとに非課税とする等の措置を講ずるとともに、道府県から市町村に対し、その収入額の五分の一に相当する額の範囲内における額を交付することといたしております。  その四は、自動車税、軽自動車税及び自動車取得税についての改正であります。自動車税、軽自動車税及び自動車取得税につきましては、電気自動車に係る税率の軽減措置を二年度間延長する等の措置を講じることといたしております。  その五は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。まず、平成三年度から平成五年度までの各年度分の土地に係る固定資産税及び都市計画税の額については、評価がえに伴う税負担の調整を図るため、平成三年度評価額の平成二年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて定める負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とすることとし、特に住宅用地に配慮して適切な負担調整を講ずることといたしております。次に、三大都市圏の特定市に所在する市街化区域農地につきましては、長期営農継続農地制度を平成三年度限りで廃止し、改正後の生産緑地法に基づく生産緑地地区内の農地を除き、平成四年度以降宅地並み課税の対象とし、その場合、市街化区域農地の所有者が計画的な宅地化のための手続を開始し、宅地化のための計画策定等がなされた場合におきましては、軽減措置を講ずるとともに、市街化区域農地を転用して新築した貸し家住宅に係る減額措置の延長及び拡充を行うことといたしております。その他、免税点の引き上げ、新築住宅に係る減額措置の適用期限の延長等の措置を講ずることといたしております。  その六は、特別土地保有税についての改正であります。まず、三大都市圏の特定市において、昭和六十一年一月一日以降に取得した土地の保有並びに平成三年四月一日以降に取得した土地の取得及び保有に係る特別土地保有税につきましては、十年間に限り、免税点を引き下げるとともに、土地自体の利用を主たる目的とする一定の特定施設の用に供する土地を納税義務の免除の対象としないことといたしております。次に、市街化区域内に所在する土地で、昭和五十七年四月一日以降に取得した土地につきましては、当該土地の取得後十年を経過したものについても特別土地保有税を課することといたしております。また、都市計画法に規定する遊休土地転換利用促進地区の区域内に所在する土地で同一の者が一月一日に所有する一団の土地の面積が千平方メートル以上であるものに対しまして、土地に対して課する特別土地保有税のほか、当該土地の時価等を課税標準として遊休土地に係る特別土地保有税を課することといたしております。  その七は、国民健康保険税についての改正であります。国民健康保険税につきましては、課税限度額を現行の四十二万円から四十四万円に引き上げることといたしております。  第二は、国有資産等所在市町村交付金法の改正に関する事項であります。平成四年度から平成六年度までの各年度分の市町村交付金について、固定資産税の土地の評価がえに伴う負担調整措置等の改正にあわせて、所要の改正を行うことといたしております。  以上が、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げまして、終わります。

森田一自由民主党

○森田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     ─────────────

森田一自由民主党

○森田委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。星野行男君。

星野行男自由民主党

○星野委員 まず、今回提案されております地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案につきまして御質問をさせていただきたいと存じます。  今回の改正案の第一は、個人住民税につきまして約六千五百億円という単年度では過去最大規模の減税を行うことであります。住民の生活水準の向上や教育費等の増高等を考えますと、今回の減税はまことに時宜を得たものと考えておりますが、その概要につきまして今ほど大臣の御説明をちょうだいしたわけでありますが、個々人で見た場合にどの程度の減税になるのか、具体的な例を示して御説明をちょうだいいたしたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいま先生のお尋ねでありますが、今回のこの住民税の減税の内容は、中堅所得者というものの層に焦点を絞りまして税の負担の軽減を図ろうということが主眼でございます。 平年度におきましておおむね六千五百億円の規模の減税をなしておるわけでありまして、それをこの平成三年度においてまず実施する、いわゆる前倒しで実施する、こういうことで中堅所得者層に対する配慮をしておる、こういうことでありまして、残余の問題につきましては政府委員から答弁させます。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 ただいまの住民税の減税の内容でございますけれども、まず税率の適用区分につきまして、従来の五%、一〇%、一五%の適用所得についてそれぞれ見直すというのが一点でございます。それから、基礎控除などの基礎的な控除について、従来三十万円であったものを三十一万円に一方円引き上げる。この二つを行うことによりまして、六千五百億円の規模の減税を行うということでございます。具体的な所得で見ますと、夫婦子供二人の給与所得者の場合を例にいたしますと、五百万円から九百万円ぐらいまでの収入の方々に対する軽減額が約二万五千円ということで、ここのところの方々の減税の率をなるべく高くするということに力点を置いてやったところでございます。

星野行男自由民主党

○星野委員 ありがとうございました。  次に、土地税制の見直しについてでございますが、今回の改正案では、三大都市圏の特定市を対象に特別土地保有税の拡充強化を図るとともに、懸案でありました市街化区域内農地の宅地並み課税を実現したこと、さらに、固定資産の評価がえに関連して従来以上のきめ細かな負担調整措置がとられていることなど、適正かつ充実した改正案であると評価をいたしておりますが、この土地税制の見直しの内容につきまして、もう少し詳しく御説明をちょうだいいたしたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 この土地税制の見直しでありますが、平成三年度の土地税制の改正に当たりましては、土地基本法の趣旨に沿っているということがまず基本でありまして、土地に対する税負担の適正公平を確保する、こういうことが一つであります。  さらに、土地政策の一環として土地の資産としての有利性を縮減するということに非常に大きな意義があると思うのでありますが、こういったことを中心に、投機的土地取引の抑制、土地の有効利用の促進を図るということをその観点として、これを踏まえまして、土地の保有、譲渡、取得の各段階にわたりまして国税と地方税を通じて総合的かつ抜本的に見直しを行う、こういうものでありますが、以下、残余につきましては政府委員から答弁をいたさせます。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の土地税制の具体的な地方税の内容でございますが、ただいま大臣の御答弁にありました方針に基づきまして、まず、固定資産税につきまして平成三年度におきまして評価がえを進めるわけでございますが、そのときの税負担の調整を、激変緩和をとるということで、特に住宅用地について従来よりもなだらかな負担増になるような配慮をするということと、この評価がえに伴う増収分については、先ほど御質問ございましたように、その全額を個人住民税の減税に充てるということをいたしております。  また、今回の改正事項には入っておりませんけれども、総合土地政策推進要綱というのをことしの一月二十五日に閣議決定しておりますが、この中で、固定資産税の評価につきまして、平成六年度以降の評価がえというものに焦点を当てまして、土地基本法第十六条の趣旨を踏まえて、地価公示価格の一定割合を目標にして評価の均衡化、適正化を推進する。また、平成三年度からは基準地にかかわります路線価の公開を行う、こういうことも決めているところでございます。  それから、三大都市圏の特定市の市街化区域農地につきましても全面的な見直しを行いまして、都市計画上、宅地化する農地それから保全する農地を分けまして、従来行われておりました長期営農継続農地制度を廃止いたしまして、宅地化する農地は基本的に宅地並み課税をする、それから保全する農地については、これは生産緑地法の改正を前提にいたしまして、この生産緑地の中に入っていただくということ、これによって農地並み課税にする、こういうことをやっております。  また、特別土地保有税につきましては、三大都市圏の特定市につきまして、免税点の引き下げあるいは免除制度のうち、青空駐車場でございますとかあるいは資材置き場等について課税の強化を図るということ、それから、都市計画において遊休土地転換利用促進地区として指定された区域内の土地につきまして、時価または取得価格によって課税を行うということを特別土地保有税でやっております。  それから、個人住民税の譲渡益課税につきましても、所得税とあわせまして長期所有土地の譲渡所得に対する税率の引き上げなどを行うというようなことで、全般的な見直しを行ったところでございます。

星野行男自由民主党

○星野委員 今回の土地税制の見直し全体につきましては大いに評価できる内容でありますが、ただ一点、画竜点睛を欠くと申しましょうか、問題があると思われるのが、今まで民間の特定宅地造成事業につきまして千五百万円控除と軽減税率との選択適用を認めていたのを、軽減税率に一本化されたことであります。地方ではまだ三・三平方メートル三万円とか五万円の土地が多いわけでありますが、千五百万円控除がなくなると住宅用地の確保が極めて困難になるという苦情を聞きます。これが地方活性化の足を引っ張ることにならなければよいがと心配をしておりますので、問題点として指摘を申し上げておきます。  次に、特別地方消費税につきましても、多年にわたる市町村の要望にこたえ、その税収の五分の一を市町村に交付する制度が創設されることは、市町村財政の強化につながるわけでありまして大変結構なことでありますが、市町村に交付される特別地方消費税の総額は平年度ベースでおおむねどのくらいになるのか、お聞かせを願えればありがたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の特別地方消費税の改正案をお願いいたしておりますが、これを前提にいたしまして、納税地の市町村に対しまして納税額の五分の一を交付をするという制度にいたしました。これによりまして、平成三年度ベースで、平年度ベースでは約百五十三億円の額が関係市町村に交付されるということでございます。

星野行男自由民主党

○星野委員 ありがとうございました。  次に、今回土地改良法の一部改正が予定されていると聞いております。これによりますと、土地改良事業につきまして農家負担を軽減するため、市町村の事業費負担を明確化することになっておりますが、これによりまして市町村の負担がどのようになるのか、またこれに対する財政措置がどのようになされるのか、お尋ねを申し上げます。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 土地改良事業に関する地方団体の負担に関しましての御質問でございます。  従前の土地改良法では、市町村負担の位置づけが明確でございません。そのために、地方債措置等の対象とすることが難しい事情にございました。今回の土地改良法の改正は、農家負担と並べまして、市町村の受益にも着目いたしまして、市町村から負担金を徴収するという仕組みを導入しようとするものでございます。これによりまして市町村負担が明確に位置づけされることになるわけでございます。この今回の改定によりまして、国、県、市町村の各間の負担割合というのは変更するものではございませんで、新たに市町村が負担を生ずるということではなしに、負担区分を明確にする、こういうことでございます。  自治省といたしましては、このような改正が行われますので、国営、公団営、それから県営の土地改良事業に係ります地方団体の負担に対しまして、実際の事業量を反映した財源措置、具体的には地方債、それから交付税の事業費補正を行うこととしておるところでございます。国営事業につきましては既に平成二年度から導入済みでございますが、新たに県営、公団営につきましてもそういった措置を講じてまいりたいというふうに考えているわけでございます。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 このことにつきまして、私も土地改良の実は地元で連合会長もやっておりますし、中央の全土連の役員もやっておりますから申し上げるわけじゃありませんが、県の事業、県営事業というものに対する負担が相当市町村にかかっているのですね。これが今回財政的な裏打ちをしていただけるということになりましたことは、この法律が通れば非常にこれからの農村地域における環境整備が進んでいくであろう。  ただ一点まだ残っておりますことは、御承知のように団体営が残っておりますが、これはまた今後の問題として、できるだけ早晩に農林水産省との協議の中でいろいろな問題についての御協議はされて、逐次これが改善されていく、そして地方負担というものを軽減していこう、こういう考え方が次に進んでいかなきゃならぬ問題だと思っておりますが、頑張るつもりであります。

星野行男自由民主党

○星野委員 ただいま大臣から御丁重な御答弁をちょうだいいたしましたが、お話がございましたように、土地改良事業で農道をつくる、あるいは水路の整備をやる、これはもちろん農業基盤の整備でもございますけれども、農道は農耕車だけが通るわけではございませんで、一般車も通行いたしますし、一般の方も歩くわけでございます。あるいは水路は、御案内のようにいろいろな面で、農業用水だけじゃなくて地域の用水としての活用も図られるわけであります。特に雪国では、流雪溝の用水等に農業用水が冬期間活用される、こういうケースも多いわけでございます。  そういう意味で、土地改良によって地域の基盤が整備をされ、言うなれば町づくりが進んでいく、こういう面があるわけでございますので、私は、現下の厳しい農業行政の中で農家の負担を軽減してやらないと農業基盤整備、土地改良もなかなか進まない、こういう実態があるわけでございますが、それらを兼ね合わせる中で、やはり農家負担の軽減を図る意味で、市町村がむしろ積極的に負担を共有というか担っていく、そういう中で国からの諸般に対する財政的な支援もやっていただく、こういう形がより一層進められることを願っている次第でございますが、また大臣の御努力をお願い申し上げる次第でございます。  さて、東京一極集中を是正して多極分散型の国土形成を推進するということは、現下内政の最大の課題であります。土地問題も結局は東京への過度集中の流れを変えなければ抜本的な解決は不可能であると考えるわけであります。こういう観点から、地方におきますところの若者定着と人材確保のため、大学などの高等教育機関の地方分散を推進することは極めて重要なことであると考えております。今地方では、大学の誘致あるいは大学新設などが非常に熱心に行われておりますが、公立の大学をつくる場合にはもちろん地方自治体の大きな財政負担を伴うことでありますし、私立の大学を誘致したりあるいは新設したりする場合でも、地元で用地を提供したり施設整備費の一部を負担するなどしているのが実情でございます。そういうことで地方自治体が大きな財政負担をしているわけでありますが、国の方でも、そういう地方自治体の財政負担に対しまして相当額を財政需要額に組み込んで交付税措置をするなど財政的な支援をして、高等教育機関の地方分散といいますか、地方の整備を促進していく必要があるのではないか、こんなふうに考える次第であります。できれば大臣の御所見を承りたいと存じます。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいまのお説は高等学校等の機関の整備等についての地方財政の問題との絡みの問題でございますが、これはもうお説のとおりでありまして、私どもも、こういったことにつきましては極めて大事な問題である、特に地方における地域の人材の確保という面から非常に重点を置いているわけであります。そういった意味からいたしましても、地方公共団体みずから公立大学を設置する例も非常に多く見受けられるところでありますし、そういった場合におきまして、自治省は建設費に対しまして地方債の措置を講ずるとともに、運営費につきましても学科種別あるいは学生数に応じて地方交付税の措置を講じておりまして、今後さらに必要に応じて拡充強化を図っていこう、こういう考え方でおりますので、御鞭撻をいただきたいと存じます。

星野行男自由民主党

○星野委員 ありがとうございました。  実は私ども新潟県におきましても、東京との距離が比較的近かった関係から、ほとんど子供たちは東京の大学に進学をする。一年、二年浪人する者もありますが、そして、東京の大学で学びますと結局東京の水になじんでしまいまして、なかなか地元へ帰ってこない。結局親たちが取り残されて、年をとると子供のところへ行かざるを得ない。こういうことで過疎も進みますし、そしてまた、私ども企業誘致などを地元でやりましても人材の確保がなかなか困難で、全般的な人手不足という情勢ではございますが、やはりそういう子供たちの進学の関係からなかなか人材の確保が困難だという面は否めない、こう思うわけであります。今、公立学校のお話がございましたが、実は新潟県なんかも私立の大学をつくる動きが幾つかございます。それぞれ、市町村と言うが町や村はありませんけれども、そういう地元の市では大きな負担をしてやろう、こういうようなことになっておりますが、公立の大学だけではなくて、つまり県立、市立の大学だけではなくて、そういう私学の誘致、新設につきましてもやはりある程度国の方から財政的な援助を御検討いただく必要があるのではないか、そんな気がするわけでありますが、いかがございましょうか。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 大学に関する財政措置の御質問でございます。  私が申し上げるまでもなく、教育に関しましては、大学は基本的には国、高等学校が県、それから中学校以下義務教育は市町村というのが基本的な仕組みでございまして、そのような中で、公立大学等につきましては地方団体が設置しているものですから財政措置を講じてきておる、こういうことでございます。  御質問の趣旨、よくわかるわけでございますが、私どもといたしましては、私立大学の誘致や運営に関しまして地方団体が過度の財政負担を行うということはどうかなという例もあるわけでございまして、一般的にはやはり、私立大学等に対する地方団体の負担につきまして格別の財政措置を行うということは難しいのではないかというふうに考えております。私立大学が来ることによりまして周辺の整備を行う、公共団体が行うべき事業があると思いますので、そういった趣旨の事業につきまして財政措置を講ずるということは十分考えていかなければいけない。地域開発といいますか、周辺整備とかということにつきましては留意をしなければいけないというふうに思っておるわけでございます。

星野行男自由民主党

○星野委員 きょうはこの話はこの程度にさせていただきます。  次に、市町村合併についてでございます。  現在三千二百五十近い市町村がございますが、人口数百人の村から百万人を超える市まで、その規模に大きな違いがあることは御案内のとおりでございます。今後、基礎的な自治体であります市町村にできるだけ権限と財源を移譲いたしまして、自主的、主体的に地域の特性を生かした町づくり、村づくりを進めていく必要があると考えますが、そのためには、その受け皿としての市町村の適正規模化を図るため市町村合併が必要と考える次第であります。また、交通通信の発達あるいは経済の広域化が進展している中で、行政のみが従来の区域に固執しておりましては、時代の変化やあるいは地域のニーズに対応し切れない面も出てくると存じます。そういうことから、市町村合併の推進は時代の要請であると私は考えますが、今後の対応につきまして、大臣のお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 この市町村合併という問題はまさに先生のお説のとおりでありまして、住民が決定することでありますから、我々中央の役所がこれに対しまして口を挟むものではない、こう思っております。ただ、今日も、広域圏で処理する、共同で処理する方が極めて効率的である、その方が整合性があるという問題につきましては、一部組合やその他の方法で広域的に処理されているわけであります。しかしさらに一歩進んで、行政の簡素化あるいはすべての面の合理化ということから考えますと、地域の一体性というものが確保できるような土地条件であれば、住民の意思によってこれが促進されるということは極めて適切な方法であろうと思います。だから、そういう点につきましては、その際の財政的な援助やその他の問題につきましては、自治省としましてはこれは協力していかなければならない、こう思っております。しかしまず第一に、やはり今日では、通信網の整備、道路網の整備、そういったものから距離と時間を短縮して住民の接触度というものが高まるような、そういう公共性というものをどんどんと事業を取り入れていくということからの地域の一体性を図っていくということに主体が置かれるべきであろうと思っておりますし、その上で町村合併問題というのは住民の御意見によって決定されることであって、望ましい姿であるというふうに思っております。

星野行男自由民主党

○星野委員 ありがとうございました。大臣のお考えのとおりだと思うわけでありまして、それは地方自治体が自主的に決定をすることではございますけれども、御案内の先例としては昭和二十八年の合併促進法でかなり合併が推進をされた、こういう実績もあるわけでございますが、いわゆる行政改革の延長線上にこの市町村合併というものは当然来なければならないと私は思っております。それはいろいろと地域には難しい事情もあります。ありますが、ある程度そういう誘導策というものをとっていくことが必要だと考えております。そういうことで、今後これは一朝一夕に成るものではございません。ある程度中期的なといいますか、時間がかかる問題だと思いますけれども、方向だけはひとつ御認識をいただき、また御検討を賜りたい、かように思う次第でございます。  あと少し残されておりますが、この地方税法の改正の関連で、私ども豪雪地帯、つまり雪国で大変屋根の雪おろしに苦労しているわけでございます。実は昭和五十九年、六十年、六十一年、この三年間の連続豪雪がございました。新潟県だけでありますが、千人以上の屋根雪おろしに関連する死傷者が出ております。ことしも五年ぶりのどか雪で、まあ平年雪程度でありますけれどもどか雪がございまして、それでやはり屋根雪おろしのために亡くなった方が六人いらっしゃるとこの間県の知事が説明しておりました。今の非常に科学技術が進歩している中、あるいは経済も発展している中で、いまだにそういう雪おろしによる事故が起きるということは、これは放置できない問題だと思うわけでございます。そのために実は雪おろしの要らない住宅づくり、これを私ども克雪住宅というておりますが、その克雪住宅としては大まかに三つのタイプ、一つは高床式の落雪住宅、いま一つは建物を丈夫にして三メートル、四メートルの積雪でも雪おろしをしなくていいという耐雪住宅、それからいま一つは雪を何らかのエネルギーで解かしてしまう融雪住宅、こうあるわけでございますが、それぞれ建設あるいは施設整備のお金がかかりますし、またランニングのコストもかかる、こういうことであります。  そういう意味で、雪国住民の負担の軽減を図っていくということが、道路除雪を進めるとかあるいはなだれの防止策を進めるとか、そういう雪害対策とあわせて必要なことではないか、そう思うわけでございます。御案内の高床落雪住宅につきましては、高床部分は九〇%、九割免税される、こういう措置をとっていただいておりますし、また融雪装置の取りつけにつきましては、これは不動産取得税の対象から外されている、こういう措置をそれぞれとっていただいておりますけれども、例えば木造耐雪住宅などは一般の住宅より一五%から二〇%近い建設費がかかります、柱を太くしたり丈夫にする関係から。そういう木造耐雪住宅について固定資産税が当然高くなってくるわけでございますが、せっかく雪から生活を守るためにお金をかけて防衛をする、それにさらにまた追い打ちをかけて税金が余計かかる、負担がかかる、こういうことでは気の毒だと思うわけでありますが、これらの固定資産税の軽減措置について何らか方法がないものだろうか、こう考えておるわけであります。何かお知恵がありましたらお聞かせをいただきたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 積雪寒冷地域に所在します家屋の固定資産税などの地方税につきましては、今お説のとおり、高床式住宅でございますとかあるいは融雪設備に対する軽減措置とかということで措置を講じておるわけでございますが、基本的には、家屋の評価におきまして積雪寒冷補正による最高二五%までの減価を行うということを今やっているわけでございます。この二五%までの減価というものも、建築関係の専門の学会などに調査研究をしてもらいまして、それに基づいてやっているというようなこともございまして、今後こういう専門の学会の先生方の御意見も十分聞きながら対応をしてまいらなければいけないというふうに考えているところでございます。

星野行男自由民主党

○星野委員 じゃ、以上で終わります。ありがとうございました。

森田一自由民主党

○森田委員長 谷村啓介君。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 質問をいたしたいと思います。  まず、新任の大臣に基本的な点をお伺いしたいと思うわけでありますが、一つは、大臣として地方自治、ローカルガバメントといいますか、それについてどのような御認識を持っていらっしゃるのか、まずお伺いしたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいま先生のおっしゃいます地方自治でございますが、地方自治というものは民主主義の根幹であるということをせんだっても申し上げておりますが、私は常にそう思っております。したがいまして、内政の基盤がここに置かれているんだ、これが行政の単位であるというふうな考え方で、最も大事な一つの組織であると思っております。特に、これは地方自治法に基づいて運営されることでありまして、中央からいろいろと采配をああしろこうしろというものではなく、できるだけ住民の意思に基づいて、選挙された首長やあるいは議会の皆さんの総意に基づいて住民の福祉、地域の発展、そういったものを進めていくということが適当であろうと思うのであります。したがいまして、国の場合は政党政治でありまして、政党政治はそこに政策の競争がなされるわけでありますが、地方自治の場合はできるだけ政党色を抜いて、いわゆる住民の福祉、地域の発展というものに焦点を絞って、超党派で地域発展に努力するというのが基本ではなかろうかなという感じを持っております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 地方自治についての大臣のお考えをお聞きしました。大臣も地方議会、長い経験者でございまして、大変な時期でございますので、今おっしゃられたとおり確固たる信念を持ってどうぞお進め願いたい、このように思うわけであります。  さて次に、いわゆる地方財政富裕論といいますか、最近はそういうことが間々言われるわけであります。大蔵委員会における橋本大蔵大臣の答弁の中を見ましても、「平成三年度の地方財政収支見通しにおきましては、元年度、二年度に引き続きまして大幅な財源余剰が見込まれております。」こういうふうな基調から、いわゆる地方交付税法第六条の三第二項に該当する事態である、そういうふうな認識を示しながら、問題は、財源不足時代、五十年代に地方財源が大変不足しておったというふうなことを引き合いに出しながら、しかも特例的な借金がなお残っているというようなことを理由にしながら、そこに踏み込むということはここはしないけれども、今後の検討課題として考えたいというふうなところまで申し述べられておるわけであります。大臣は、現状における地方自治体の財政についてどのような御認識があるのか、お聞きしたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 地方財政のことにつきましては、ただいま先生の大蔵大臣の云々ということでのお説ございましたが、少なくとも現在の地方財政というものは、借入残高も六十八兆円を超そうという大きな借り入れを持っておりますし、これの償還というものは今後においても地方財政の上で大きな負担でございます。そういった意味からいたしましても、決してそんなに富裕であるということを全体をまとめてくくって申し上げられるような状態ではございません。したがいまして、今後の経済情勢や地方税の動向には予見しがたい要素が多く考えられると思いますが、さらに財政支出の面では、社会資本の整備充実、いわゆる単独事業もどんどん進めていかなければならぬという自主独立の姿がありますから、そういった面からもございますし、社会は高齢化の方向にどんどんと進んでおります。こういった問題等を考えてまいりますと、重要施策が山積しておるわけであります。これらを克服していこうとしますと、やはり相当な財政支出が必要であります。そういった意味から、楽観できるような状態ではない、このように私は考えておるわけでありまして、これから自治省といたしましても、この財政措置に対しまして最大限の努力をし、協力し合って地方自治の健全な発展ということに努力をしていかなければならないのではないかというふうに思っておりまして、これからの中期的な財政健全化の問題につきましては、この確保ということについての実現を図っていくために全力を投球していく考え方でございます。その点御理解を願いたいと存じております。  なお、財政責任者もきょうは出席しておりますから、残余は御説明させます。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 大臣からお答えいただきましたものですから私から特につけ加えることはございませんが、地方財政は三千三百の地方団体の財政の総体でございまして、その中には非常に財政力の弱い団体も多いということを十分認識しなければいけないというふうに思っておるわけでございます。一部税収等が上がりましてこの二、三年間よかった団体もあるわけでございますが、それを見て全体を律するというようなことはあってはならないというふうに思っております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 大臣から、あるいは担当の方からの御答弁をいただきましたけれども、私もそうだと思うのですね。ただ問題は、大臣おっしゃるように六十八兆円の借金があるのだというようなことだけで、あるいはその他の今おっしゃったようなことだけで、例えば大蔵当局などの考え方に太刀打ちできるのかというふうに最近は思うのですね。幾ら言ってもそこのところはかみ合わないという点があるのではないかと思うのです。今も大臣がおっしゃいましたけれども、高齢化対策だとかその他の社会資本の充実だとか、そういう面も確かにあるわけでありますが、大きな要因ではございますし、あるいは超過負担の問題等依然解消されていない、あるいは単位費用の見直しというような問題も今の時代にそぐわないような状況になっておるのではないかという気もいたすわけでありますが、ただ問題は、団体間の調整等もございますけれども、今自治省として切り込まなければならぬのは、基準財政需要額のいわゆるトータル的な見方といいますか、そういうものをやはり大胆に見直す時期に来ておるのではないか。今の需要額では不足しているのですから、これに大胆にメスを入れる、そして理論的な裏づけをつくりながら地方財政の現状というものを認識をさせる、そういう時期、あるいは遅きに失しているかもしれませんけれども、今まさにそういう時期ではないか、こういうふうに思いますが、いかがでしょう。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 基本財政収入というものに対する基本財政需要額のバランスの問題ですけれども、確かに需要の問題につきましては年々内容的に新しい角度から検討をしなければならない問題が出ております。そういった点では、今回も逐次この需要額の算定におきましても一部手を入れておるわけでありますが、いずれにしましても、この需要額というものについては、独自性を持っておる地方自治体というものからし、しかもそこに求められておる単独事業等がこれからはいよいよ大きくなります。それから、私どもから考えれば、地方がみずから考え、みずからこれを実施するという問題がある。いわゆるふるさと創生という言葉で表現されていますが、いわゆる活力倍増でありますが、こういった問題から地方の根起こしをしていこうとしますと、そこには需要額は先生おっしゃるように新しい面に発展していかなければならぬ、こう思いますね。そういう意味におきましてのその需要額に対する基本財政収入というものの不足という問題等を考えてまいりますと、これからさらにまだまだ努力をしていかなければならぬ問題が自治省にはたくさんございますから、こういった点について今後も自治省、財政関係と一緒になりまして、私も努力をしていきたい、こう思っております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 大臣の御決意のように私も同感でございますので、せっかくの機会でございます、今おっしゃられたように、そういった方向でひとつ頑張っていただきたい、こういう気持ちがいたしておるわけであります。  さて、次の質問に移ります。  現行消費税については極めて欠陥の多い税制であることがたびたび指摘され、その認識は与野党とも持っておるというところでありますが、国会の税制問題両院協議会でも緊急措置、つまり是正を行うことについては合意に達しているわけであります。ただ具体案については示すまでに至っていないわけでありますが、この欠陥税制といいますが、そういう今の税制がそのまま定着することだけは国民の政治不信を強めるものである、緊急に是正をしたらどうかと思うわけであります。  その一つとして、地方自治体にかかわる公共料金の問題があります。これは普通会計の公営住宅、公営企業、上下水道、病院等、そういうふうなものがございますが、例えば公営住宅については、もともと入居者は低所得者を対象としておる。政策的に料金を抑えているものについてわざわざ消費税を上乗せするというような逆行したことをするということが非常に不満があるところでございますが、こうした公共料金については当面非課税とすべきではないか、こう思うわけであります。また、公営住宅の消費税課税の未実施団体は決して少なくないと思われるのでございますが、現状どう把握していらっしゃるか。地方自治体としても消費税の廃止、是正の動きがある中で課税の条例を通すことはできないと思いますが、いかがですか。その点についてお尋ねしてみたいと思うのであります。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 消費税と地方団体との関係でございますが、地方公共団体が行う財貨サービスの提供につきましては、御質問にもありましたように、一般会計、特別会計を問わず、一部の非課税であるものを除きまして課税されることになっておるわけでございます。公営住宅等の使用料についてもそうでございます。また、公営企業につきましては、事業者といたしまして消費税の納税義務者となりまして相手方に転嫁すべき立場にあるわけでございます。いろいろ御議論があろうかと思いますが、この消費税の非課税の範囲の問題も含めまして、現行制度の問題点につきましては国会の両院合同協議会におきまして協議がなされておりますので、私どもといたしましては同協議会の動向を見守っていきたいというふうに考えておるわけでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 今申し上げましたような点について、ぜひひとつ今後も御留意願いたいというふうに思うのであります。  さて、特別地方消費税についてお尋ねいたします。  これは旧のいわゆる料飲税、旧料理飲食等消費税の当時、昭和六十一年度の数値を見ますと、道府県税収入に対するその収入の割合というものは、例えば石川県では一一・五%、鳥取県で八・三%、大分県で七・七%というように、県によっては貴重な自主財源であったのであります。しかし消費税創設の際に、標準税率を百分の十から百分の三に引き下げるとともに、宿泊、飲料等の免税点などを倍に引き上げる等の改正を行ったわけであります。御承知のとおりでありますけれども、このため、既にこの時点で四千八百億円強の減収となっておるわけであります。今またこの免税点を引き上げることで約六百億の減収が見込まれておるわけでありますが、これによって特別地方消費税は基幹的な税目から存在さえ問われるような税目に転落することになると思われるわけでありますが、地方自治体の自主財源を事実上失うことについて、自治省としてどう考えられているのか、また、この税の性格がどうなるのか、ひとつ説明を願いたいと思うのであります。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 特別地方消費税につきましては、ただいま御指摘のように、さきの税制の抜本改革におきまして、従来の料理飲食等消費税というものから特別地方消費税に改められたわけでございます。ただ、この税は、御案内のとおり地方団体の行政サービスとの関連が非常に深い、特に、保健衛生でございますとか環境整備あるいは観光などの開発整備というような、地域振興との関連も非常に深い関係のある重要な税であるというふうな認識を私どもいたしております。そういうことで、消費税ができましたときも、これを特別地方消費税という名称に改めまして、そして消費税と併課をする、税率などは調整をいたしました上で併課をする、こういうことで決められたものでございます。  しかしながら、この税につきましては、最近の宿泊とか飲食などの消費動向を踏まえますと、やはりこのままの税制でいいかどうかという点でいろいろ御議論がございまして、この税の円滑な定着化を図るためにはやはり国民の一層の負担軽減を図る必要があるだろう、こういう趣旨で今回また改めて免税点の引き上げの改正をお願いしているところでございます。と同時に、従来から市町村からも非常に強い要望がございました、この税収額の一部を市町村に交付するということもあわせてお願いをしているところでございまして、この税は都道府県がみずから努力して徴収をする税でございますし、また、地域の開発整備などみずから地域振興を図るということによって税収も期待できるというようなものでございますので、今後とも地方の独立税源として大事に育てていかなければならない税であるというふうに私どもは考えているところでございまして、今まで以上にこの税の適正化について都道府県と一緒になって努力をしてまいりたいということでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 さて、地方間接税については、消費税の導入の際に、電気ガス税、木材引取税の廃止を初め間接税の縮小が行われた、御承知のとおりであります。地方財政白書に出ている数値を見ても、昭和六十三年度では国税が直接税七三・二%、間接税が二六・八%となっており、直間比率の是正と当時は騒がれたわけでございます。ところが、同年度の地方税では、直接税が八六・五%、間接税が一三・五%と極端になっているのであります。  今回特別地方消費税の免税点引き上げを行うというのでございますが、地方税の直間比率のあり方についてはどのような見解を持っていらっしゃるのか、その点についてお伺いをしておきたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 直間比率の問題につきましては、最初に直接税が何%、間接税が何%というような目標を定めて税制をつくるということではなくて、やはりそれぞれの税制を検討した結果、最終的に直間比率がどうなるかというふうに結果的に示される一つの指標ではないかというふうに考えられるわけでございます。  そういう観点から考えますと、地方税につきましては、御指摘のように、先般の消費税の導入に伴いまして地方間接税でございます電気税、ガス税、木材引取税の廃止、あるいは料理飲食等消費税とか、あるいは娯楽施設利用税を大幅に改組するというようなことによりまして地方間接税が大幅になくなったということで、地方税だけで見ますと直間比率は直接税の方に傾いてきたということが言えようかと思います。ただこれは、国税、地方税を通じた国民納税者の立場に立って全体を見るという観点も一つあるわけでございまして、国税、地方税を通じて見た場合には、やはり間接税のウエートが高くなってきているんじゃないか。その中で、国税と地方税をどういうふうに分けて課税をしていくかという問題でございますので、全体の中で今後間接税のウエートをどういうふうに考えていくかということもあわせて考える必要があるのではないかと思います。  地方税につきましては、今申しましたように、間接税のウエートは非常に低下いたしましたけれども、その見返りといいますか、この減収の見返りといたしましては、消費税収入の五分の一を消費譲与税という形で交付してもらっておりますので、こういうものも含めて考えますと、従来よりも下がったということにはならないと思いますけれども、いずれにいたしましても、直間比率というものは国税、地方税を通じたものとして論議をする必要があるんじゃないかというふうに考えるところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 先ほどもお触れになりましたが、今回の特消税の五分の一を市町村に移すということについて、私どももそれは賛成でございますし、地方の団体の力をつけるという意味でも措置としては適当なのではないか、こういうふうに思うわけでございますが、この五分の一の根拠というのは何ですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 この特別地方消費税の市町村交付金制度を設ける趣旨は、従来から市町村からの要望も非常に強かったということでございますが、その理由は、やはり市町村も、観光行政や何かに関連いたしましてごみ処理をしなければいけないとか、あるいは消防とか道路整備もやっていかなければならないというようなことでいろいろな行政サービスが必要だ、こういうことにかんがみまして、かねてから市町村からもこの特別地方消費税の一部をぜひ交付してほしい、こういう御要望があったわけでございまして、これを受けまして私どもといたしましても、今回五分の一という率で納税地の市町村に対して交付する制度をお願いしているところでございます。  ただ、この五分の一という根拠ということになりますと、具体的にこういう数字とこういう数字を足すと五分の一だというようなことではございませんで、財政需要の状況でございますとか、あるいは都道府県の徴税に要する経費なども総合的に勘案して決定をするという問題もございますし、それから従来、現在もございますが、ゴルフ場市町村に対しての交付金がございますが、これが最初にできましたときの率が六分の一でございました。こういうようなことも勘案いたしまして、当初の案といたしましては五分の一ということで出発したらということで決めさせていただいたところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 根拠をこれ以上聞いてみてもしようがないわけですからあれですが、一つはやはりこの問題のPRの期間ですね。この特消法の改正は本年の七月一日施行となっておるわけでありますが、昨年の提案の際は六ヵ月後の十月一日であったわけであります。昨年の会議録を見ますと、「課税庁による各種のPRあるいはこの特別徴収義務者がそれを準備するためのいろいろな準備というようなことを踏まえますと、半年というのがやっぱり適切な準備期間ではないかというふうに私どもは考えている」というふうに湯浅税務局長がお答えになっておるわけでありますが、この点については三ヵ月で十分なのか、六ヵ月と言いながら今回は三ヵ月になさっているわけですが、その点についてはいかがですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 実は、料理飲食等消費税時代からこの免税点の引き上げは数次にわたって行われているわけでございますけれども、この免税点の引き上げを行う際には、やはりいろいろな準備あるいはPRなどというものを考えますと半年程度が必要だということで、従来の免税点の引き上げはおおむね半年ぐらいの猶予期間をいただいて実施をしているというのが実態でございます。  そういうことで、昨年お願いをいたしましたときは、そういう例に従いまして半年ということでお願いしたわけでございますが、ことしの場合には、昨年御提出いたしました改正案と全く同じ内容であるという問題もございますし、このためのPR期間あるいは準備期間につきましても、地方団体側とか特別徴収義務者についてはある程度昨年からの経緯も承知をいたしておりまして、こういうことを考えますと、このPRとかあるいは準備期間を短縮いたしましても、ポスターの作成でございますとか説明会の開催など、あるいはプログラムの変更など、こういうようなものも今回の場合には去年からのいきさつから考えまして十分可能なのではないか、こういうことで今回の場合には七月一日からお願いをしたわけでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 三ヵ月で十分だというお考えでございますけれども、やはりこの周知徹底をさせるということが一つは業者についても大変必要なことですし、なお同時に消費者にとっても大変なことなんですね。よく聞いてみますと、同じ課税客体について二つの消費税がかかっているわけですね。片方は免税点がある、片方はないわけですから。そこで業者としては計算もしにくいし、お客さんの苦情が絶えない。とりわけ、外国人になかなか理解をしてもらえないというようなことがあるようでございます。よくその点も留意されまして、周知徹底に一層努めていただきますようにお願いしたい、このように思いますが、いかがでしょう。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 御指摘のように、この免税点の引き上げのPR以外に、消費税ができたことによりまして消費税と特別地方消費税が併課されるということについて、いろいろな問題もあるということも聞いております。そういうこともあって、一時はこの特別地方消費税を廃止したらどうかというような話までも出たわけでございますが、先ほど来申し上げましたとおり、特別地方消費税というのは都道府県税として非常に大事な税金でございますので、業者の方々にもよく御理解をいただくと同時に、利用者の方々にもこの制度、この税の意味というものをよく御理解いただいて、今後とも運用していかなければならないものだと考えております。そういうことで、私どもも都道府県の関係者には機会あるごとにその理解、周知徹底ということについてお願いをしているところでございますので、今後とも努力してまいりたいと思います。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 じゃ、次の質問に移りたいと思いますが、今般地価税として提案されたいわゆる新土地保有税は国税とされているのであります。しかし、現在の税制の基本となったシャウプ勧告では不動産税、つまりその当時の用語では地租、家屋税ということになりますけれども、同税について実は一章を充てているのは御承知のとおりであります。そして、その勧告は次のように述べております。「地租、家屋税の改革には次の諸点を含まねばならない。課税の全責任は市町村に負わせ、且つ税収入は全額市町村のものとすること。現在では税収入の半分は都道府県のものとなり、中央政府もまた、土地家屋を戦前の賃貸価格で登録してある台帳をいつも新しく維持している筈であるから、これに関与している。現状のような権限の分割が不満足なものであることには多くの証拠がある。本税は都道府県よりも市町村のものとなすべきである。というのは市町村は都道府県よりも追加歳入を必要としており、また本税は比較的小さい市町村でも相当うまく運用できる少数の租税の一つだからである。」こういう指摘があるのでありますが、したがって地価税を国税とすることはシャウプ税制の趣旨に反するのではないか、こういう議論もあるわけであります。いかがでしょう。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税につきましては、ただいま御指摘のようにシャウプ税制ができましたときに、この税が地域的な偏在もないし、あるいは収入の安定性も非常にあるので、市町村税として非常に適切な税だということで、昭和二十五年のシャウプ税制のときに市町村税として位置づけられ、今日まで来ていることは御指摘のとおりでございます。この固定資産税の性格なりあるいは今後の運用につきましては、私どもは、シャウプ勧告の精神を十分生かしながら今後とも実施をしていかなければならないというふうに考えているわけでございます。  今回、土地税制の議論の中で、新しく国税として地価税を設けようということになったわけでございますけれども、これは、土地の資産としての有利性を政策的に縮減する観点から国税として創設しよう、いわば私どもの理解では、これは一般的な税制というよりむしろ政策税制という位置づけが行われているというように理解をしているわけでございまして、政策税制であるということを受けて、地価税については納税者単位でその方々が持っている全国の土地を名寄せをして課税最低限を上回った場合に課税をするという形で、固定資産税の場合にはそれぞれの土地に着目して課税するというものでございますが、地価税の場合には納税者一人一人の方々の持っている土地に着目して課税をするということで、ちょっと観点が違う。それから、全国的に持っている土地を名寄せをするということは地方税の分野では対応できないというようなこともございまして、地価税については国税でやるしか方法がないんじゃないかということで今回の制度改正になったものと理解いたしております。  したがいまして、固定資産税はやはり、ただいま御指摘のシャウプ税制以来の精神というものを十分踏まえてこれからも、いろいろ問題になっております評価の適正化、均衡化を含めてきちっとした運用をすることによりまして、今後とも市町村税の基幹税目として運用していくべきだというぐあいに私ども考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 さて、土地上昇の抑制、今お触れになりましたけれども、国民から望まれておるわけでありますが、これが政策的課題であることはもちろん言うまでもないわけでございます。  ちょっと古い調査になりますが、昭和六十三年の総理府世論調査「土地問題に関する世論調査」で、該当者三千八百十七人の七四・九%が、「土地はこれからも値上がりを続けるか」との問いに対して「そう思う」と回答しているのでありますし、また、土地は貯金や株式などに比べて有利な資産かとの問いに対して「そう思う」が六四・一%と他の回答を圧倒しているのであります。このような数字をどのように理解をされておるか、その点について、大臣がいらっしゃいませんが、あなたの方からお答え願いたいと思うわけであります。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の土地税制の改革に当たりましては、土地税制だけではなしにその他のいろいろな土地に関する諸施策もあわせて実施をするということで、例えば土地利用の基本をなす都市計画をどう改正していくかとか、あるいは土地関連融資をどういう形で持っていくべきなのか、いろいろな観点から土地問題を検討していこうということで、その一環として土地税制の問題が議論されたというふうに理解をいたしております。この結果、土地税制については、国税、地方税を通じまして、土地の取得、譲渡、あるいは保有の段階、それぞれの段階に仕組まれております現在の土地税制というものを総合的に見直した結果、今も御指摘のございました地価税の導入でございますとか、あるいは地方税でいいますと固定資産税の評価の適正化、均衡化、あるいは特別土地保有税の強化とか、譲渡課税の負担の適正化、あるいは農地課税の見直しというようないろいろな観点からの見直しを行ったわけでございまして、全体としてこれらが働くことによって土地の資産としての有利性を縮減していく、こういうことをねらいにしているものでございます。  ことしの一月二十五日には総合的な土地政策推進の要綱も閣議決定されまして、その中では土地税制以外にいろいろな土地に関する諸制度の施策も盛り込まれておりますので、そういうことが両両相まって地価の抑制、低下につながっていくものだというふうに考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 この地価税というものが地価抑制の切り札だというように言われておるわけでありますが、しかし、税率については一%程度が必要との意見もあったようであります。〇・三%、初年度〇・二%ということになり、対象となる土地の評価額も一平米三万円以上ということで、考えられていたよりも高く設定されるなど、実質的にはかなり骨抜きにされたようにも言われておるわけでありますけれども、地価抑制の効果が本当にこういう状況で発せられるのかという懸念がやはり依然として残るわけでありますが、いかがでしょう。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 先ほども申しましたとおり、地価税の導入だけで地価を抑制するということではございませんで、土地に関するいろいろな諸施策を行う、その一環として土地税制の改革を行うという中で、地価税の導入のほかにも、現行税制でございます固定資産税の見直し、あるいは特別土地保有税の見直し、譲渡課税の見直し、あるいは国税でございます相続税の見直しといういろいろなものが行われたわけでございまして、それら全体を行うことによって土地問題を解決する、特に地価の抑制に資するようなものにするということでございますので、一つ一つの税制でどれだけ効果が出るかということではなしに、全体として地価の問題について効果が出てくるんだというふうに私どもは理解いたしております。そういう中で土地税制というものもその一環としてお役に立つというふうに考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 自民党の税制大綱を見ますと、土地保有税、仮称でありましたが、の負担のあり方について、「少なくとも五年毎に、固定資産税の評価の適正化等を勘案しつつ土地保有に対する税負担全体の状況等を踏まえて検討するものとし、必要があると認めるときは、課税対象及び税率等について所要の措置を講ずるものとする。」とされていますが、これはどういうふうに理解されているのか、お尋ねしておきたいと思うのであります。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 ただいま御指摘のことは自民党の税制改正大綱に掲げられただけではなくて、今回、ただいま国会にも御提出中でございますが、地価税法案の中にも今の御指摘と同じ文言で規定がなされているところでございます。この点について私どもの理解といたしましては、やはり先ほど来申しましたように、土地の保有税の基本というのはあくまでも固定資産税であるということで、固定資産税についてはできるだけ速やかに地価公示価格の一定割合を目標にして評価の均衡化、適正化を推進しろということがことしの一月二十五日の総合土地政策推進要綱で決められておりますので、こういうことで、ともかく固定資産税は固定資産税として保有税の基本なんだから、これをきちっと適正化することをやりなさい、その上で土地保有に対する税負担全体の状況がどうなっていくかということを踏まえて五年ごとに検討をいたしまして、そしてこの地価税の課税対象、税率等について所要の措置を講ずるということにすべきだということでございまして、地価税法案の中におきましても、地価税において「所要の措置を講ずる」、こういうことになっているところでございます。  こういう規定が置かれていることは、やはり固定資産税というのが土地保有税の基本であり、しかもこの固定資産税というものは地価税の創設によって今後ともその運用に支障を生ずるものではないのだということをこの規定によって保証してもらったのではないかというふうに理解いたしております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 地価税額が損金算入されることについては、同税、つまりこの税の骨抜きにも等しいとの批判があるわけであります。そのことによる法人住民税の減収効果、これについてはどのようにお見込みになっておるのか。これはまた交付税にもはね返るわけでありますが、そういう点をどのようにとらえておられるのか、お尋ねしたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 法人税の所得の計算上は、今御指摘のように、法人が納付した地価税額は損金に算入するということになります。そういうことになりますと、法人税額についてその分が減少するということも考えられますし、そのことによって地方税であります法人住民税に影響が出てくる、あるいは法人税額が減ることによっての地方交付税の影響が出てくる、こういうことは御指摘のとおりだと思います。  ただ、この地価税の納付によりましてどの程度の影響が出てくるかという点につきましては、一つには、現段階でまだ地価税の税収総額も余りはっきりわからないというようなこともございますし、それから、地価税を納付する法人の中には赤字法人もかなり入っているというようなことも考えられますので、いろいろな要因に左右されてまいりますので、現時点で地価税についての影響額を具体的な数字でお示しするということは難しいのではないかというふうに考えております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 先ほどもおっしゃいましたが、この新保有税というものがまさに政策的なものであるということ、そういう点はわかりますけれども、この地価税というものは地方自治体の行政サービスの受益と深い関係がある、先ほどもお触れになったとおりであります。地価それ自体が受益を反映するとつまり考えられるからでありますが、したがって、サービスの出し手である地方自治体が地価税収入の配分を受けることも当然期待し得るのではないか、こういう考え方もあるわけであります。事実、十二月一日の朝日新聞を見ますと――塩川会長いらっしゃいませんが、自民党の塩川会長が税収の半分は市町村の財源として回すとの私案を示した、こんなことも実はあったわけであります。しかし、最終的な地価税の案ではそのような考えはどこにもありません。自治省としてはこの点について言い分は全くないのか、聞かしていただきたいと思うのであります。  なお、政府税調の答申の中には、「土地保有税の導入に当たっては」「行政の効率化を図る見地から、国税当局・地方税当局相互の資料提供等関係行政機関の間の協力関係をより密接にする必要がある」とされておるところでありますが、そうであれば、資料提供等役務を提供する地方団体としても地価税収の配分を受ける権利があるのではないか、こんな気もいたしますが、いかがでしょう。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 地価税による増収分の使途ということでございますが、これについてはいろいろな御議論がこれを議論する過程では出ておりましたけれども、結果的に地価税の実施というものが平成四年度からということにもなりましたし、その税収規模がどの程度になるかというものもまだ未知数な点が多いというようなこともございまして、具体的にこれを示すということにはなっていないわけでございますが、平成四年度の予算編成時において、この増収分の使い道について地方財源の充実などにも配慮しながらやはり決めていくべきものではないかということは考えられるわけでございます。今御指摘のようなこの地価税を執行するに当たりましては、やはり地方団体との協力関係というものを緊密にしていかなければなかなか執行が難しいという点も確かにあるわけでございますので、そういうことも踏まえてのこの使い道ということで今後検討していかなければならないと思います。  ただ、税制の国と地方の協力関係につきましては、かねてからこの地価税以外におきましても、所得税と住民税の関係でございますとか、あるいは法人税と法人事業税、法人住民税との関係とか、いろいろな関係で国と地方との協力関係というのは非常に緊密にやっているところでございまして、このことだけをもって地方に配分をというのは、これはなかなか難しいのではないかと思いますが、地価税の性格などもいろいろと考慮した上で今後の検討課題として私どもも取り組んでまいりたいと思います。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 次は、固定資産税についてお伺いをいたしたいと思います。  固定資産税の評価については、地域によって評価のバランスが崩れているとの批判が強くあることは御承知のとおりであります。例えば、固定資産税評価価格の平均が土地公示価格に占める割合を比較すると、六十三年度の数値では、全国が四七%に対し東京都二十三区は二三%となっているわけであります。こうした不均衡が生ずる原因を自治省はどのようにお考えなのか、お聞かせ願いたいのであります。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税の評価とそれから地価公示価格との関係につきましては、もともと固定資産税の評価というものと地価公示というものはそれぞれその制度の性格、趣旨が違うわけでございますから、なかなかこれを一元化するということは難しいわけだと思いますけれども、やはり土地の適正な価格を求めるという点では、これは固定資産税の場合も地価公示の場合にも同じわけでございますから、これが余りかけ離れるということはちょっと問題があるだろうというふうに考えます。最近のこの状況を見ますと、やはり地価の高騰の影響を受けまして、大都市地域を中心にいたしまして今御指摘のような地価公示と固定資産税の評価との開きが非常に大きくなっているということが言えようかと思います。  これをいろいろ私どもも考えて検討したわけでございますが、一つは、やはり地価公示制度については取引事例というものを非常に重視しているというようなことで、いわば交換価値というものを非常に重視した評価方法であるというようなことで、土地政策審議会の答申の中でも、一部には地価高騰の追認をしていたのではないかというような意見が出ているところであります。また、逆に固定資産税の場合を考えますと、固定資産税の場合には固定資産税の評価というものが直ちに税負担の増加に結びついてしまうというようなこともございまして、固定資産税の評価というものはもともと不正常要因を除いて正常売買価格で評価しろということを言っておりますが、この不正常要素というものを過大にとらえ過ぎていたのではないかという反省もございます。そういうことで、地価公示と固定資産税それぞれについてやはりそれなりに問題もあったことも私どもも率直に認めなければならぬという気がするわけでございます。  そういうことを踏まえて、今回のこの土地税制の改正におきましては、平成三年度の評価がえでは間に合いませんでしたけれども、六年度以降の評価がえにおいて十分その辺を是正するような、そういう評価の均衡化、適正化をやってまいらなければならないというふうに考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 固定資産税の負担調整措置は、従来は、今もお触れになりましたが、三年間の範囲内でやってきたわけでありますが、住宅用地については負担調整の積み残しができる、五年間の調整がありますから。こうした分は次回の評価がえで一体どうなるのか。さらに積み残しが二年間残る、そこで再評価がされるというようなことになるわけでありますが、負担のバランスという点でどういうふうな配慮があるのか、考え方があるのか、若干懸念をされるわけであります。とりわけ小規模の住宅についての関心というものは非常に強いわけでありますから、私どもの党も大変強い関心を持っておるわけでありますし、例えば現在の四分の一の減税も、できれば五分の一ぐらいにしてもらいたい、こういう希望もあるわけでありますが、いかがでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 平成三年度の評価がえにおきましては、最近のこの地価高騰の影響を受けまして、大都市地域を中心にして御指摘のように評価の上昇率も非常に高くなっているということでございまして、これについては、従来も行いましたが、この負担調整措置を講じたわけでございますが、今回は特に住宅用地についてなだらかな負担の増加となるように配慮いたしました。  その具体的な方法は、今御指摘のように、通常従来の場合ですと、三年たちますとほとんどの土地は評価額課税になるという措置を講じたわけでございますが、今回、住宅用地については五年間で評価額課税になるような、そのぐらいのスピードで税負担を伸ばしていくべきだということになったわけでございまして、したがいまして、御指摘のように三年たったところではまだ二年分の積み残しというものが出ている土地がかなり今回の場合にはあることは予想されます。  そこで、さらに今度は、平成六年におきましては、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、評価の均衡化、適正化を積極的に行うという趣旨から、地価公示価格の一定割合を目標にして評価を実施していくということも閣議決定で決められているわけでございますので、平成六年度におきましてはかなり評価額そのものも上がってくる、それから今御指摘の平成三年度分の積み残しも残ってくる、この二つを全部含めまして、そして総合的に負担調整措置を考えていかなければならないだろう。その場合に、負担調整措置だけでできるかどうか、今御指摘のような住宅用地の特例措置というものまで検討する必要があるのかどうか、この点も含めて平成六年度におきましては総合的に検討する必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 小規模住宅のことについてもお触れになりましたが、私どもは、次の評価がえのときまでにそういう準備ができないか、そういう強い気持ちがあるわけでありますが、これは力を入れつつ検討を願いたい、こういうふうに思うわけであります。  今もお触れになりましたけれども、平成六年度以降、速やかに、地価公示価格の一定割合を目標に、評価の均衡化、適正化を推進する、こういうふうなことでございますけれども、局長も御心配のように大変な負担増が出る、その措置は一体どうすべきなのか、負担調整措置というものは実に大変なことになるのではないかというふうな気がいたしておるわけであります。地価公示価格の一定割合、六割とも言われ七割とも言われ、そんなことが耳に入るわけでありますが、具体的には、それは今から答えられないということになるのでしょうけれども、どういう考えであるのか、その点もお尋ねをしておきたいと思うのであります。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 平成六年度以降の土地の評価がえにつきましては、先ほど申しました一月二十五日の閣議決定におきましても、土地基本法第十六条の規定の趣旨に沿って評価の均衡化、適正化を行うということで、この土地基本法の第十六条の規定というのは御案内のとおり、公的土地評価相互の均衡と適正化を図るように努力しろ、こういう規定が土地基本法の第十六条の規定でございます。従来、先ほども御指摘のように、それぞれの評価というものがばらつきがあった、これの反省の上に立って、土地基本法を制定するに当たりまして、この公的な土地評価相互間の均衡を図るということがうたわれたわけでございます。  そういう中で、固定資産税の評価についてもいろいろと検討しなければならないだろうし、あるいは他の制度でございます地価公示制度についてもやはり改善をしていただく必要があると思いますが、そういうものを両々相まちまして、固定資産税の評価につきましては、今の土地基本法の趣旨を踏まえて、速やかに、地価公示価格の一定割合を目標にして、評価の均衡化、適正化を推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。  この一定割合につきましては、今もお話のございましたように、六割だとか七割だとかというような議論もいろいろございます。この点はまだこれからの検討課題ということにはなるわけでございますけれども、やはり地価公示価格と固定資産税とでは制度の趣旨が違いますから全く一致するわけにはいかないだろうということが一つございましょう。それから、昭和五十年代、地価が非常に安定しているときを考えますと、このときには固定資産税の評価と地価公示との関係はおおむね七割という線が実際に維持できたというようなことを考えますと、一つの案としては七割というものも、案としては考えられるのではないかということで、そういうことも論議の対象にはいたしているところでございますが、最終的に現段階で何割にするということは、これはもう少し慎重に検討すべきであろうということで、一定割合ということで今回は閣議決定してもらっております。  しかしながら、これは一定割合といたしましても、その一定割合は二割とか三割とかというような低い率ではなくて、やはり相当の率を目指していくということが固定資産税の評価のあり方としても当然必要であろうかと思いますので、その場合には、それをそのまま税負担に結びつけますと相当の税負担の急増ということにもつながってまいりますので、この税負担の急激な増加には十分対応できるような適切な負担調整措置を講ずる、特に個人住宅用地につきましては特別な配慮をする必要があるだろうということを今から考えているところでございまして、その方法といたしましては負担調整措置を三年というものをもう少し長期的なものとして今回のように考えていく方法もありましょうし、御指摘のような小規模住宅用地に対する特例というものを見直すという問題もあろうかと思いますし、こういうものも全部含めながら、この評価と評価によってもたらされる税負担をどういうふうに調整していくかということをあわせて考えながら、平成六年までに検討してまいりたいというふうに考えております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 今おっしゃるように、地価が安定しているときは六割、七割という時代があったわけでありますが、現況ではそんなことは、バブルの問題もありますし、しかも地価公示価格は、先ほどおっしゃったように実勢価格、売買価格、交換価値といいますか、その方へ引きずられておりますから、見方によって大変いろいろな問題があると思いますが、そういう点をひとつ慎重に御配慮願いたい、こういうふうに思うわけであります。 固定資産税の評価の引き上げは、どうしても一部大都市における税増収となる、地方税源の偏在を伴うというようなことになるわけでありますが、そうしたことを自治省も予想されまして、地方税源偏在の是正措置を実施というふうにされておるのでありますが、これはどういうふうなお考えなのか、具体的にお答えいただきたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 地方税源の偏在については、基本的には、地方交付税制度というものがあって、これによって財源調整をするというのが基本的な姿だと思います。しかしその前に、地方税である以上はできるだけ偏在をなくして、各地方自治体が普遍的に税を課税できるようにするというのが一番望ましいわけでございますが、遺憾ながら地域地域の経済力が違いますので、どうしても税源偏在というものが出てくるかと思います。今回のこの評価の引き上げによりましても、やはり土地の高いところは大都市でございますから、大都市地域で固定資産税というものが増収になってくる、これが税源の偏在につながってくるというようなことが出てこようかと思います。それを私どもも心配しております。  ただ、この税源偏在の問題は固定資産税だけの問題ではなしに、特に法人課税などについては固定資産税以上に現在でもいろいろ問題がございます。そういうこともございまして、従来から税源の地域的偏在の是正というために必要な方法というものをいろいろと検討もしておりますし、各種の審議会からも指摘を受けております。例えば臨時行政改革推進審議会の答申などでは、消費譲与税について富裕団体については譲与制限をしたらどうとかというような御提言もございますし、また、法人事業税など法人関係税についての見直しというような問題もあるのではないかというようなこともございますので、この税源偏在の問題は、固定資産税ということに限らずに全体の問題としてやはり私どもも今後検討していかなければならないというふうに考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 土地の評価の問題は大変難しい問題でありますが、現在でも一物四価だとか五価だとかそんなことも言われておりますが、今度経済企画庁は地価指数制度の検討を始めたというふうなことが伝えられておるわけでありますが、その意図というのは一体どこにあるのか。自治省でありませんからどのような御説明があるか知りませんが、わかればお聞かせ願いたい。しかし、これによって一物六価になるのではないかというふうな、むしろ逆行する方向ではないかという考えもあるわけでありますけれども、大事なことは、評価の一本化で住民にわかりやすくするということが一番大事なのではないか、こういうふうに思うわけでありますけれども、その点についてはいかがでしょう。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 経済企画庁におきましては、土地取引とか地価の動向などが経済に与える影響が近年極めて大きくなってきているということで、これを的確に把握することが今後機動的に経済運営を進めていく上で非常に重要になっているという考え方から、経済動向との関連に留意して地価変動などを早期かつ的確に把握する手法の開発可能性について検討するためのプロジェクトチームをことしの一月の三十一日付で発足させたというふうに聞いているところでございます。経済企画庁は経済企画庁なりに経済運営をどう進めていくかというための資料としてこの地価の動向というものに大きな関心を持っているということではないかと思うのでございますが、今申しましたように、そういう検討をするためのプロジェクトチームをつくったというような段階のようでございます。  今御指摘のように、公的土地評価については、一物三価とか一物四価とかと今でも言われている、これに対してこの評価を一元化すべきであるというような議論があることは十分私ども承知しているわけでございまして、そういう趣旨から、今度の土地基本法の制定に当たりまして同法の十六条によって、公的土地評価については相互の均衡と適正化が図られるように努めるべきだという規定が入ったわけでございまして、この規定の趣旨に合わせて、固定資産税の評価、あるいは地価公示のあり方、あるいは相続税の評価のあり方というものそれぞれが一緒になって、この評価の均衡化、適正化というものに努力をしていくということでこの規定が入ったというふうに理解しております。そういう意味で固定資産税の評価については、地価公示の改善というものも前提になりますけれども、先ほど申しましたような地価公示価格の一定割合というものを目標にして、評価の均衡化、適正化を今後強く働きかけて、地方団体とも一緒になって努力してまいりたいと思っているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 大臣お帰りになりまして・・・。 二月二十二日でありますが「路線価三万九千地点公開」というような大きな新聞記事が出ておるわけでありますが、つまり路線価の公開を実施するということと、平成三年度においてはできるだけ多くの地点の公開を行うとしておるわけでございますが、どういうふうに対応されるのか、具体的にちょっとお聞きしておきたいと思うわけであります。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税の路線価につきましては、従来は非常に限られたところしか公開されていなかったわけでございますが、評価の均衡化、適正化を図るというためにも、それから納税者の皆さん方の御理解をいただくというためにも、やはり路線価の公開を固定資産税においても積極的に行っていかなければならないだろう、こういうことで、一月二十五日の閣議決定におきましても、この路線価の公開を平成三年度の評価がえから逐次実施をしていきたいということで、今回初めてでございますので、平成三年度の評価がえのときにどの程度の地点が出てくるかということについては、ただいま地方団体と協議をして、できるだけ多くの地点を公開してほしいということで、今協議しているところでございます。そういうことで、まだ最終的に幾つの地点が公開されるかということはわかりませんけれども、私どもとしては相当の地点を公開するように今地方団体にお願いを続けているところでございます。そして次回以降の評価がえにおいてできるだけ早く全路線価の公開ができるように、これも地方団体の御協力によりましてこれを行っていきたいということを基本的に考えているところでございます。  具体的な公開の方法でございますけれども、基準地の所在と、それからその路線価というものを納税者以外にも広くわかるような方法、これはそれぞれの市町村によっていろいろなやり方があろうかと思いますので、広く納税者以外の方々にもわかる方法でこれをお示しするということをお願いしたいということで、今自治体の皆さん方と御協議をしているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 具体的な問題に移っていきたいと思いますが、五月三十一日の地方行政委員会で、当時新聞に載りました問題でありますが、横浜市の固定資産税の課税ミスという問題が我が同僚議員の須永さんから取り上げられたわけであります。ここに議事録がございますけれども、内容については皆さんも御存じですから時間の関係で言いませんが、当時の奥田大臣は「具体的に何らかのいい知恵がなかろうかということで、今折衝させております。」ということでございました。この問題に関心を持っておりましたら、我が岡山市にも同じようなことが実は起きまして、三千六十八万円、これは時効にかかっていない五年以内でありますが、時効にかかっているものが七百二十六万六千円というふうにございます。当時市議会で議論になりまして、横浜の例を横目ににらみながら自治省の指導を受けて措置したい、こんな答弁を市長はしておるわけでありますけれども、横浜の例は一体その後どうなったのかということと、岡山市――その他の市もございましょうけれども、例えば私の地元でありますから、岡山市についてはどういう御指導をなさっておるのか、お伺いしたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税の課税誤りによりまして税をいただき過ぎたということで、しかもそれが消滅時効にかかってしまう、五年以上で消滅時効にかかってしまうというようなことでこの問題が指摘されたわけでございますけれども、御案内のとおり最高裁の判決では、地方税法上税として還付するということは、これはやはりできないということでございます。ただ、この当時の大臣も、税として還付できないといたしましても、この固定資産税というのは市が納税令書を出して、そして金額を示して納めてくださいということでございますから、市を信頼して納めていただいた納税者の方々に対して、やはりただ法律論だけでやるのではなしにそういう住民感情も十分配慮すべきじゃないか、と同時に、税の信頼性を確保するというためにも何らかの方法がとれないだろうかということを大臣も申し上げたところでございます。そういうこともございまして、横浜市におきましては法律学者などで構成されました研究会をつくりまして、そこでこの問題をいろいろと議論いたしました。その結果、地方自治法の第二百三十二条の二の規定に基づく補てんか、あるいは国家賠償法に基づく損害賠償という形でこの分をお返しするということが可能なんじゃないかというような報告が取りまとめられまして、横浜市におきましては、この前段の地方自治法第二百三十二条の二の規定に基づく補てんという形で平成二年度の補正予算に所要額を計上したというふうに承知をいたしております。  そういうこともございますので、岡山市の場合も、今御指摘のように平成元年度に課税誤りがございましたが、これについて、既に横浜市でそういう研究会の成果もございますし、また、神戸市にも同じような研究会ができまして、神戸におきましてもおおむね同じような結論が出ているわけでございまして、こういうような各市でとられた措置というものを参考にして岡山市においても適切に対応してもらえたらというふうに私どもも考えているところでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 そういう問い合わせが岡山市からあったのかどうかという点と、そういう指導をなされておるかという点について一言。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 こういう過誤納があって、これをどうしたらいいかという点についての照会は、これは口頭といいますか、正式の文書じゃございませんが、そういう御相談があったことは事実でございます。これについて、今申しましたように、横浜市とか神戸市におきまして今こういう研究会をつくって、その結果がこういう形になっている、そういうことを申し上げて、それをひとつ参考にして対応してもらえたら、こういうことを、これも口頭でございますけれども、担当同士のお話し合いをしたということがあるわけでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 農地の宅地並み課税あるいは新聞業等七業種の問題もございますが、ちょっと時間の関係で割愛をいたしたいと思います。  次に、ちょうど大臣もお帰りでございますから、同和対策の問題について、時間が余りないようでございますから急いでお伺いしたいと思うのであります。  同和行政の重要性につきましてはもう大臣も御認識のとおりでありますが、同和行政あるいは同和対策、つまり差別をなくするという、そういう同対審以降非常に重要視されております行政でありますが、どのように御認識をなさっていらっしゃるか、まずお伺いしたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 この同和問題というのは一つの差別問題から問題化されまして、この解消に政府、地方自治体一体になりまして、教育もそうでありますが、一体になりましてこの解消に努めていかなければならぬということで、特に憲法に保障されておる基本的人権に係る重要な問題でありますから、私も鋭意努力していかなければならぬと思って今日まで政治活動を続けてきたわけであります。  特に私の場合は、村長、町長というのを務めたものですから、その時点で私の町にもそうした同和地区と指定された地域がございました。そのために非常に一般の方々の中で、まあ言うてみればまことに気の毒な立場をとられていた時代もありました。そういったことから、私もみずからその町内に入りまして、あるいは役場を終えて帰りまして、そのむしろ部落の適当な家に寝泊まりをしながらひざ突き合わせて話し合うというようなことから、精神的な面と財政的な面の援助を加えて、そうして当時の同和対策の事業がなされていない時代でありましたから、そういう面からいろいろと、町が持っております山林を無償で開放する等いたしまして地域の皆さん方に、その差別問題の解消のために私もやった事実を持っておるわけであります。  その後、佐藤内閣からこうした同和問題に対する対策の予算とその法令が出まして、随分と政府の努力によって関係地域が立派に再生できたというふうに思っておりますが、まだ若干の問題が残っておる地域がございます。そういった点につきましては、早くひとつそうした地域環境の改善に政府も自治体も一緒になりましてこれを解消しなければならない、最重要課題である、なかんずく、関西方面にこの指定地域が多いわけでございますから、もちろん関東にないというわけではありませんが、主として関西方面である、九州に至ってずっとその地域が広がっておるわけでありますから、これを一日も早く解消するように努力いたしたい、こう考えております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 首長としての経験も踏まえられましての御答弁でございました。敬意を表したいと思うわけであります。ただ残念ながら、同対審以来特別措置法をつくり、現在は地対財特法でありますけれども、確かに実態的差別の環境整備という面では進んでまいったと思うわけでありますけれども、まだまだ大臣おっしゃるように残された数数の問題がある、私もそう思うわけであります。 部落へ入ってみましてそのことを実は実感をするわけでありますが、この点は大臣と私は同じような気持ちなのであります。その他、例えば心理的差別などを取り上げますと、依然として結婚差別あるいは就職差別というような問題は、これは後を絶たないわけであります。  この間、私は郵政大臣に対して質問をいたしましたが、例えばパケット通信というような新しい問題が起きてまいりました。新しい現代版の、近代版の地名総鑑と言ってもいいでしょう。これは膨大な部落の所在地が克明に記されておるものを今のパケット通信、パソコンで受け入れる、不特定で受け入れるというような状況があるわけであります。そういうふうなことを考えますと、依然としてこの問題というものは深いものを持っておる、私はこういう認識を持つわけであります。そういう点についてはいかがでしょう。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 今、例を引いて申されましたが、非常に遺憾なことであります。しかし総体的には、就職問題についての差別問題というのは、一時から見れば非常に解消されてきた。なかんずく役所におきましては、それはある程度所期の目的を達成しておるんではないかというふうに思っておるわけでありますし、そういう点は今日の調査対象にもなっておりませんし、もう一切ないと思っております。  ただ、今おっしゃるように、地域地域におきましては、いろいろな長い歴史のことでありますから、結婚問題等につきましてはこれが完全に解消されておるということは私も言い切れません。そういう点は非常に遺憾でありますが、ある一定の時間を必要とするのかなというふうに思っております。そういう意味での教育の必要性も出てくるわけでありまして、全く根拠のない問題から発生した差別でありますから、これは何としましても解消しなければならぬ。私も、もしもそういう立場に立ったとしたら恐らく大変な怒りを感じ、毎日毎日のように、あるいは握りこぶしを振り上げて運動をしておるかもわからないなという感じすらいたします。ですから、お父さんやお母さんの苦しみを子供たちにはもう受け継がせまいというスローガンを掲げて、その町内会の皆さん方も頑張っておられる姿を見ますと、まさに涙の出るような思いがいたします。また、ある一面では、非常によく解消されてきて、あるいは一般の、同和地区として指定されていない地域よりは部落の環境は非常によくなったというような地域もこれまた出ておるわけで、そこは指導者の問題になってくると思うのであります。  ただ、今後考えていかなければならぬ問題は、今日もそうでありますけれども、同和地区を抱えておる関係の地方公共団体の市町村長であります。これが非常な苦労をしておりますし、財政的な負担をかるっております。これをどうかして解消してやらなければなりません。こういった意味で自治省が持つ役割というものも、私はある程度大きなものがあろうと思いますので、そういう点につきましてもこれからよく省内で協議をしまして、そうした関係の市町村長の苦しみというものに報いていきたいものである、こう思っております。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 時間がわずかになりましたが、今も大臣大変認識が深いようでありますが、この問題についての地方団体、県や市町村の役割というものは非常に大きいわけであります。したがって、それを財政的に裏づけるという意味でも措置法が次々とあり、そしてまた今地対財特法があるわけであります。これは確かに大きな成果を上げてきたというふうに私は思います。ただ残念ながら、今大臣もおっしゃるように、それじゃすべて差別というものが解消したかというと、実はなかなかそうなってない。これは実態的にもそうであります。心理的にもそうであります。それに対して、これからもやはり適切な施策というものが必要になってくるわけであります。  今、資料を見ますと、いよいよ一年後に今の法律が切れるわけですね。地対財特法が切れるわけですね。それによって、例えば全日本同和対策協議会であるとか、これは地域を持つ関係市と県、そういう団体でございますが、その今後の対策として、今の法が切れた後、困るのですよ、まだまだ仕事がありますよということで、何らかの総合的な法的措置の実現を要求しておられますね。これは大臣御存じのとおりだと思いますが、これは平成三年一月十六日にそんなことのお考えがあるというふうに私は仄聞をいたしておるわけでありますが、まだ御提出になってないように思いますけれども、そういう問題もございます。あるいは、全国知事会も、法失効後の対策についてその方針を示してくれ、こういう知事会の要望もございます。全国市町村長の会におきましても、大会でそのことが確認をされておるわけでありますし、こういうふうに挙げてまいりますと、やはり法期限後の対応というものに対しての要望というものが極めてきつい、こう受け取らざるを得ないし、私もそう思うのでありますが、例えば岡山県の場合を調べてみますと、地対財特法ができた際に調べた残事業が二百六億一千万。それが現在のところ百三十二億一千六百万ほど完了しておる。二年、三年で七十三億九千四百万という残事業を抱えておるわけであります。  こういう実態は恐らく関係県あるいは市町村、同じようなことではないかというふうに思うわけでありますが、そういう問題をとらえながら考えますときに、先ほどいみじくも大臣がおっしゃいましたように自治体の長というものはそういう面では大変苦労しておる、それを束ねる大臣として、これから一体法期限後の問題をどうしたらいいのかというお考えはきっとお持ちであろうというふうに思うわけでありますが、いかがでしょう。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 これは大変な問題でありますから、これから関係機関で協議をされていくわけでありますが、積み重ねていくわけでありますが、ただ、こういう席で申し上げることはどうかと思いますが、大臣というよりは政治家として私が申し上げさせていただければ、私も実は地域対策特別委員会で我が党の副委員長として当選以来随分とこれに努力し、地域対策の法律の改正の都度、関係団体と協議をしてきた間柄でありますし、現地調査も随分してきたわけであります。そういった面から見ると、少し団体にも甘えがあるんですね。あれだけ強く要求してやりなさいということを言っておるにもかかわらず、中でいろいろと協議が進まないとかいろいろな事情があったことも事実でありますけれども、進んでいない地域が関西方面でもかなりあるわけであります。進んでいる地域は物すごく、ある程度消化しておる。こういう状態で、時に一般の方々からすれば、しかし政府は逆差別じゃないかなどというようなことを言う人すらあるわけであります。そのぐらい進んでいるわけです。ところが一方では、今先生がおっしゃるように、まだまだとてもじやありませんが進んでないという地域もあります。  そういう意味では相当な格差が出てきたなという感じをしておりますが、これは今後の問題として、全体的にくくって申し上げれば、まだまだこの事業の残事業というものを持っておるということになれば、新しい姿で検討してどうするか、そして実際にどの程度のことをどういうふうにすればいいかというようなことについて、市町村長を含め、あるいは県知事を含めて検討しなければならぬと思うのですよ。私は、内容的に申しますと、少し甘えも団体にあるよということは指摘しておかなければならぬと思うのですね。そのことは、その都度私も厳しく団体に言ってきた男でありますからこのことは申し上げておくわけでありますが、自治大臣としましては、むしろ関係町村長あるいは関係地方公共団体に対して非常にお気の毒である、これだけ一生懸命にやっておる関係の市町村長や知事さんに対して何とか今後も十分な協力をしてあげたいものであるという気持ちを自治大臣としては持っておるわけでございます。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 時間は来ましたがもう一言だけ、誤解があってはいけませんから。  今の団体とは地方団体のことを指していらっしゃるわけでございますから、そういうふうに理解をいたしますが、今、地対協が発足しております。そこでいろいろな議論を、期限後の問題について議論をされておるようであります、政府の方で設置されまして。これが一定の結論を出すと思いますが、今大臣御決意のような方向で、自治体が一番関連の深い最前線でございますから、どうぞひとつよろしく御尽力賜りたいと思います。  以上です。ありがとうございました。

森田一自由民主党

○森田委員長 この際、休憩いたします。     午後零時十分休憩      ────◇─────     午後二時二十五分開議

森田一自由民主党

○森田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。小林守君。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 社会党・護憲共同の小林守でありますが、質問に入らしていただきます。  既に午前中、我が党の谷村委員、そして本会議におきましては遠藤議員、さらにはただいまの本会議におきます須永議員等の質問にもありましたけれども、最初に、九一年度の地方財政対策の問題点等についてお聞きしたいと考えます。  九一年度の地方財政の規模は、御承知のように七十兆八千八百四十八億円で、前年度比五・六%増加をしております。また、一般財源比率では六九・五%ということで過去最高というような比率だということで示されております。また、地方交付税につきましては、地方財政の円滑な運営に支障が生じないよう、前年度比七・九%増の十四兆八千四百四億円を確保するとともに、地方財政の中期的な健全化を図ることとして、交付税特別会計借入金の返済一兆七百十九億円、財源対策債等償還基金に対する財政措置一兆九千四百六十億円、地方債の抑制、対前年度比〇・二%減などの所要の措置を講じたとされているわけであります。  この結果、地方債の依存率は、特定資金公共事業債を除きまして六・七%となり、前年度が七・一%ということからしますと〇・四%の抑制が図られたわけでありまして、数字的な統計的マクロのレベルで見る限りにおきましては健全化が図られているというふうに見られるところだと思いますけれども、しかしながら、個別的具体的にさらに自治体のサイドから見たならば、さまざまな問題、大きな課題を抱えていると言わざるを得ないと思うのであります。  今回の地方財政対策をめぐる最大の問題点というか課題、争点というのは、大蔵省などが唱えている地方財源余剰論と地方交付税率の変更の問題にあったと言われておりますが、交付税法の第六条の三第二項の適用は、昭和五十年代の地方財源不足の時代にも税率の変更を大蔵省みずからが行わなかったというような経過を踏まえて考えますれば理屈の通らない話でありまして、また、この間臨調行革、財政再建の中で基準財政需要額を圧縮してきたことを考えてみますと、遺憾なものだと考えます。地方税財源の拡充と、地方交付税が地方自治体の固有の財源である、こういう観点に立ちまして大蔵省等の地方財源余剰論というのは許しがたい、そのように考えているところであります。  このような観点に立ちまして、大蔵省と自治省の折衝、交渉の経過等についてお聞きしていきたいと考えておりますけれども、まず、大蔵省が言う地方財源余剰という言葉は何を意味しているのか、これをちょっとお聞きしたいと思います。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 大蔵省の方からは財源余剰という言葉が使われるわけでございますが、そのときに言いますのは、元年度それから二年度におきまして交付税特別会計におきまして借入金をしておりました、その返済を行っておること、それから個々の地方団体が五十年代、財源不足の時代に起債の増発を余儀なくされまして、それの財源対策債等があるわけでございますが、その償還のための基金の積み立てに対しまして交付税措置をしております。その二つをとらえまして、地方の財源に余剰があるというふうに主張しているのは承知をしておるわけでございます。  私どもといたしましては、交付税特別会計の借入金、それから財源対策債等につきましては、過去において地方財政が巨額の財源不足に直面した際にみずからの負担で借り入れてきた特例的な借金でございます。これらの累積した借金を解消するための措置を講じただけでございまして、これをもって財源余剰の状況にあるというふうに即断することは適当でないというふうに考えておるわけでございまして、あくまでも地方財政の健全性の確保のためにとってきた措置であるわけでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 中身の話になってしまっているわけなんですが、地方財源余剰というきょうの本会議なんかの言葉を聞きましても、要は、六条の二項による計算と十条本文による計算の差が、六条の二項による計算、いわゆる交付税の総額ですね、国税五税にリンクした額の方が大きいという場合に財源余剰という言い方をしているのではないか、そういう観点も強く感じるのです。非常に形式的な言い方がなされているのではないか、そのように思います。今局長が答えられましたように、いわゆる特別会計への借入金の返済とか財源対策債の返済とか、そういう問題も含めて当然あるわけでございますけれども、入り口の問題、計算上の差額をもって、要は国税五税のリソクによる合計額が十条による計算よりも多い場合に余剰だとただ単に言っているのではないか、そのようにうかがわれるのですが、いかがでしょうか。     〔委員長退席、福永委員長代理着席〕

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 六条の三第二項の適用についての議論になると思いますが、私どもが実施しております例えば財源対策債等の償還基金につきましても、これは十条の規定に基づきまして基準財政需要額に積んでおるものでございまして、私どもの考えといたしましてはこの六条の三第二項に当たる状況にはないということで申し上げているわけでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 本日の本会議の中で自治大臣の方で答えられた中で、やはり同じような質問があったことに答えられまして、財源余剰ではない、 いわゆる余剰という言葉と富裕ではないという言い方を使っているのですが、この辺でニュアンスの違いを込めて、大蔵省の言っているものとそれから我々サイドで考えている自治体の実質的な余剰という言葉を富裕という言葉にイコールにしますと、自治体は富裕ではない、富裕な団体ではないというような言い方をされているのですが、余剰と富裕というような言葉が非常に飛び交っているような状態があるのですが、それについてはどうでしょうか。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 言葉の話でございますので、厳密に富裕とか余剰とかについて詰めて議論をしたことがあるわけではございません。私どもといたしましては、最近の地方財政対策は、一方では健全化を進めながら、一方では、地方団体が直面をいたしておりますふるさと創生とか、あるいは公共投資基本計画に対応いたしまして身近な社会資本の整備等を行う必要がある、さらには今回お願いしております地域福祉基金の創設など地域福祉の充実のための財政措置をする必要がある、こういうことで参っておりまして、大臣も何回もあらゆる機会に申し上げておりますが、やるべき事業、仕事は山積をしておる状況でございます。またさらに言いますと、補助金カットによりまして、公営企業分も含めまして、八千五十億ほど平成三年度におきましても起債を発行しなければいけないわけでございます。そういう状況にありまして六条の三第二項を議論するというようなことにはならない。八千五十億も財源不足といいますか、カットによる影響でございまして、そういうようなことも含めまして、私どもといたしましては、少なくとも六条の三第二項を議論するような状況にはないということを申し上げておるわけでございます。  それから、余裕といいますかそういう話が出てくる場合は、恐らく地方団体ごとによりまして、特にこの二、三年におきましては一時的な要因によりまして一部の地方団体の税収等が上がりまして、それとの対比におきまして格差が拡大し、財政力のないところとの差が目立ったというような状況があったと思うわけであります。そういう一時的な要因によりまして特定の団体に税収等が特に上がったということは言えると思います。しかしこれも最近の状況では、二年か三年前に税収が上がりました団体におきましては、法人関係税を中心に税収が伸び悩んできておるわけでございまして、特に法人関係税につきましては前年度を割るというような状況も出てきておるわけでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 こういう二つの観点に立って、大蔵省サイドと自治省サイドでの折衝の結果、今日の地方財政対策という形で出てきたわけだと思いますが、何というのですか、妥協の産物的な方策として附則第三条の適用というような形が使われまして、いわゆる特例減額というような形をとってきたのではないかと思えるわけですが、この附則第三条による特例減額につきまして、自治省としてはどういう意味づけというか、これからの大蔵省等との折衝も含めて附則第三条の適用についてどういうふうに今回意味を考えているのか、その辺をちょっとお聞かせ願いたいと思います。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 今回、交付税法の附則三条によりまして減額をいたしました。その金額は四千五百二億であるわけでございますが、平成三年度の地方財政対策を講ずるに当たりましては、先ほども申し上げましたように、まず地方団体が当面する課題についての財政措置を十分に講ずるということが第一でございまして、そのためにふるさと創生関連の財政措置、それから投資的経費の単独事業につきまして、それから一般行政経費につきましても社会福祉関連経費につきましては伸びを伸ばしまして、さらに地域福祉基金二千百億、土地開発基金五千億を歳出の方に見込んだわけでございます。一方で、財政の健全化を図る必要があるということで、減額との関連で交付税特会に残ります四千五百二億を除きまして、交付税特会の借金を返済いたしたわけであります。そして個別の地方団体につきましては、財源対策債、それから補助金カットが行われまして以降増発されております地方債の一部につきまして、償還のための財源措置をした。そういうことをした上で歳入を見てまいりまして、その過程におきまして国庫当局から交付税につきましての強い協力要請があったわけでございますが、私どもといたしましては地方団体に実損をかけない方式でということでいろいろ議論を重ね、検討を重ねておるうちに、お願いしているような形での決着を見た、こういうことでございます。  もともと返さなければいけない借金、国から借りている交付税の借金につきまして返すような形で措置をしておりますので、地方団体にも御理解をいただけるものというふうに考えたわけであります。この五千億の協力をいたしましても、御質問の中にもございましたように、一般財源比率等は過去最高、地方財政計画ベースでありますけれども、そういうことで財源確保ができたというようなこともございまして協力をしたということであるわけであります。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 今のお答えの中で、いずれにしても地方団体に実損をかけない方向で自治省の主張を行ってこのような形になってきたというようなお答えだったわけであります。地方団体に実損をかけないというこの主張を次年度においても当然これからも貫いていかない限り、地方交付税というのは地方の固有の財源だという立場が貫けなくなる、そのように私自身も考えているところであります。  しかしながら、実際に大蔵省との折衝の中で、例えば借入金残高が全部なくなった、交付税特会が政府の資金運用部からの借り入れがことしの財政対策でゼロになる、さらに財源対策債についても全部返済が終わる、さらには補助金カットに伴う調整債ですか、これらについても返済が終わるというようなことになりますと、ますます何というのでしょうか自治省と大蔵省とのやりとりは厳しい局面を迎えるのではないか、そのように強く懸念をするわけでございまして、来年度も含めまして地方団体に実損をかけない方向で地方交付税の本質である固有の財源であるという主張を貫き通せるのかどうか、その方策等についてどう考えているのかをお伺いしたいと思います。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 平成四年度以降の扱いにつきましての御質問でございます。現段階におきまして、平成四年度以降どうなるかということを申し上げられる状況にはないわけでございます。いずれにいたしましても、地方財政、まだ多額の借金を抱えておりますし、やるべき仕事もたくさんございます。私どもといたしましては、個々の地方団体が住民の要請に応じて十分に事業を展開できるような財源を確保するということを第一にいたしまして、特に地方税、地方交付税等の地方一般財源の充実強化を基本といたしまして、今後とも折衝を重ねてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 ちょうど大臣も見えられましたので、ここで大臣にお聞きしたいと思います。  今までのお話の経過についてはちょっと飛んでしまっているとは思いますが、要は、地方財政対策の中で大蔵省と自治省との折衝の中で大変厳しい状況にある。今年度は何とかクリアできた。しかしながら次年度以降このままの歳入状況が続くならば厳しい局面になるのではないか。それで、大蔵省の方では基本的にはいわゆる赤字国債の発行をゼロという形で、湾岸の問題も含めまして赤字国債発行はしないんだという形で二年間続けてきているわけでありますから、これをさらに継続していきたいという強い意思があるのもありますし、これについては我々も同意をしているわけなんですけれども、しかしながらこの赤字国債発行ゼロというものの継続、さらには、要は百六十八兆円に上る国債残高、赤字国債といわゆる建設国債、これを合わせた合計が百六十八兆円ぐらいでしょうか、この額を何とか削減していきたいというようなねらいが大蔵省には当然あるのだと思います。そうなりますと、地方財政への圧縮というのですか、いろいろな意味での圧力的な形でのものがさらに進められてくるという形の中で、交付税法の六条の三の二項、いわゆる税率の変更、さらには附則第四条における特例減額、本来ならばこれは特例加算という形で使われるべき背景の中でつくられた附則でありますけれども、今回その糸口を切り開いてしまったという観点に立つならば、後年度精算なしの特例減額ということもされてくるのではないか、そういう懸念をいたしているわけでありまして、これらにつきましてひとつ大臣の所信を、決意を伺いたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 今予算委員会の方に出ておりましたものですから、大変失礼いたしました。  先生の今のお話でございますが、地方自治体に対しましての非常に温かい思いやりに対しましては心から敬意を表するわけであります。私ども自治省としましても、いずれにしましても地方自治体というものが行政、政治の単位であることだけは間違いありません。地方の自治体というものが行政の単位であります。そういった意味では極めて大事な公共団体として位置づけられておるわけでありますし、政治のよしあしというもののバロメーターも、全国の三千三百市町村の行政運営というもののよしあしというものが国の政治がいいか悪いかのバロメーターにもなってくるわけであります。そういった意味から申しましても、地方財政をまず健全化していくということが大事だと思います。  そういう意味で非常な御心配を特例公債の問題でおかけしておるわけでありますが、これは財政局長からも答弁しておりますように、あるいは先ほど私が本会議でも御答弁いたしましたが、実質的に市町村に御迷惑のかかることがないように後年度においてもきちっとこれが整理されていくということが約束されておるわけでありますし、さらに私は今後の問題として考えなければならぬことは、よく私の口癖のように申し上げておるのですけれども、中央の官庁から地方の自治体に対して、平たく申せばはしの上げおろしまで一々言われるとか、補助金をもらわなければやれないというような地方自治体でなしに、独自に財源をきちっと持っておる、基本財政の財源というものを確保するということが大事だと思うのですね。その中には交付税の問題も入ります。こういった意味におきまして財政を確保して独自の単独事業というものがどんどんと進められていく、いわゆるみずから考え、みずからそれを推進するという形でこれからの地方自治体の動きというものは進めていかなければならぬということでは実は自治省の関係の局長とも意見が一致しておるところでありまして、私どもはそういう方向でこれからいよいよ前向きに取り組んでまいります。  したがいまして、国が言っております、生活関連の四百三十兆円の十ヵ年計画というものがありますが、それは極めて大きな意義を持っておると同時に、地方自治体の単独事業というもののウエートも、これを忘れてその四百三十兆の消化というものはできません。そういったことを考えますと、私ども自治省としましては、これからさらにこの単独事業というものが遂行でき、今先生が御心配になっておるようなことのないようにどんどんと、一歩一歩自治体の社会資本充実という面にその実を上げていけるように我々はお手伝いをしていきたいものである、かように考えておるわけであります。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 大臣の大変力強い、そして与野党を問わず我々も断固支持する御決意をいただきまして、ありがとうございました。その方向に向かってより一層の御尽力のほどをお願い申し上げたい、そのように考えるところであります。  一応私の方でも、できるだけマクロの統計的な計画上の論点からの財政余剰論とか、そういうものではなくて、個別自治体の立場に立った物の見方、財政の分析、そういうものが今こそ必要なのではないか、そのように強く感じておりまして、地方財政の構造をつくり直していくというか、一つは、基準財政需要額の構造をより自治体の実態に合った、そしてみずからの創意工夫によって村づくりや町づくり、ふるさとおこしがしやすいような税財源の確保というものをぜひお願いしたいと思っているわけでございます。  ちなみに、私もちょっと調べさしていただいたのですが、公債費負担比率の一五%以上の全国の自治体を見てみますと千六百五十五団体なんです。これは三千三百の自治体から見ますとほぼ二分の一。一五%以上の公債費負担比率の団体というのが二分の一以上あるのだというこの姿をやはり我々は忘れてはならないと思いますし、特に、二〇%以上というのはいわゆる財政危機というのに陥っている団体だ、赤信号がともっている団体だと言われているわけですけれども、これが何と六百八十二団体あるということなんです。これは全体から申しますとやはり二割近い団体がまさに赤信号のともった団体である。こういう個別の事例を見てみますと、統計的、マクロ的な財政の分析によって地方自治というもの、地方財政というものを見ていくところに大きな問題があるのではないか、そのように強く感じているところであります。  それから、一つだけ気になっておりますのは、今後いわゆる基準財政需要額の中身を充実させていく観点の中でさまざまな基金が導入されてくる。今回の場合も、地域福祉基金、これは我々も関与した問題であります。しかしながら、土地開発基金とかさまざまな基金が一つの方法として取り入れられてくるのではないかというような感じがいたすわけなんです。しかし、これを実際によく考えてみますと、地方交付税というのはあくまで一般財源でありまして特定財源ではないわけなんですが、どうも名前のついた地方交付税、まじめに受け取ってしまいますならば使い道の決まっている交付税というようなニュアンスで受けとめられていくのではないか。そのように考えますと、基金制度の基準財政需要額への導入というものをやはり第二補助金化とか特定財源化だというような議論もあるところでありまして、これについて自治省の方の明快な見解を示していただきたい、そのように思います。

小林実自治省財政局長

○小林(実)政府委員 毎年度の地方財政対策を講ずるに当たりまして、歳出につきましては、地方の要請あるいは住民の要請に応じた分野の経費につきましてなるべく伸ばす努力をいたしておるわけでございます。その上で、御質問がありました地域福祉基金などは昨年は特別決議までしていただいたものでございます。また土地開発基金につきましても、特に地方団体におきまして先行用地のストックがなくなりまして、予算がついても事業ができないというおそれがあるというようなお話もございまして、土地開発基金をつくって土地を先行取得しておく必要があるというようなお話もございました。そういうこともございまして、財政計画でそれぞれの基金の設置経費を見込んだわけでございます。  私どもが地方団体にそれをそれではどういうふうに財政措置をするかということになりますと、これはやはり交付税の基準財政需要額にきちっと積むというのが基本でございまして、そういう措置をとらさしていただいておるわけであります。地方交付税は、もとより地方団体が独自にその使い方を決めることができますものでございまして、そういう一般財源でございまして、最終的にどうお使いになるかはこれは地方団体の意思によるわけでございまして、そういうことで御了解をいただきたいと思うわけでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 わかりました。  それでは次に、地方税法の改正案につきまして若干お聞きしたいと思います。  今年度、固定資産税の評価がえの年に当たります。全国平均の評価がえというのが三割ぐらい上がるのではないかというふうに言われているところであります。政府案につきましては、増税分は全額住民税減税に充てるというようにされているわけであります。しかしこれも、統計的なマクロの観点からの数字合わせ的なものがあるのではないか、そういうことでやはり個別具体的な観点から見ていく、そういうふうに見てみますと幾つか問題点があるのではないかと思います。  一つは、住民税の減税の恩恵を受けるというか減税の層と、それから固定資産税の負担増の層が、社会構造的というかそういう観点から見まして必ずしも一致していないのではないか、そのように考えるわけでありまして、これらについてどういう階層の人たちにそういう恩恵が、いわゆるプラマイ・ゼロなんだというものが、資産と所得の調整というかそういう意味もマクロのレベルではあるわけですけれども、実際には、個別的な生活者の立場からするならば、片一方の負担増だけがかかってしまうような階層の人もいるのではないか、そういう感じもいたすわけであります。こういう問題についてどう認識されているのか。  それからもう一点は、この問題は同じように地方団体間の中にもあるのではないか、そのように考えます。やはり固定資産税の増収と住民税の減税がうまく――むしろ増税の方が上回るような地域もあるでしょうし、むしろ減税の方の打撃の方が大きい地方団体も出てくるのではないか、こういう問題があるのではないか。一般的に言われるのは、過疎化、高齢化の進む地方団体においてそのしわ寄せがあるのではないか。そういう心配の声もいただいているわけなんですが、この辺の問題についてどう認識されているのかをお伺いしたいと思います。  それからもう一点は、三年後に、平成六年の評価額を公示価格の一定割合としていく、そして、そういうことになりますと、公示価格の一定割合という中身が明確ではない。公示価格にはやはりバブル経済の地価というものが含まれているという観点に立ちますと、その一定割合というものがどうなのか、大変懸念をされるところでありまして、また、今回の法案でも三年後の負担調整のあり方についても明確になされていないわけでありまして、この点についてどのようにお考えになっていられるのか、一括してお聞きしたい、そのように思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回平成三年度は、三年に一回の固定資産税の評価がえの年に当たるわけでございます。御指摘のように今回の評価がえは、土地が非常に高騰したということもございまして、評価の上昇率が通常の年に比べてかなり高いということでございます。そういうことを踏まえまして、一つには、特に個人住宅の用地につきましてはできるだけ負担の急増が来ないように、そういうなだらかな負担調整措置を講ずるということを一つとったわけでございますが、と同時に、この固定資産税の評価がえに伴う増収分を一括いたしまして全額住民税の減税に充てるということにしたわけでございます。したがいまして、この固定資産税とそれから住民税を納税される方々は当然のことながら違うわけでございますから、個人を見た場合に固定資産税を余計払っている方は住民税の減税が余計になる、プラス・マイナス・ゼロになる、こういう性格のものではないわけでございます。  個人住民税の減税は、マクロとして地方税の総体の負担率がこのままでいくと上がってしまうのではないか、ですから、これを何とか引き下げる必要があるだろうという観点から、地方税負担全体の負担率を下げるという意味でやるという考え方。と同時に、それでは一体何の税目でその負担率を下げるかということになりますと、かねてから個人住民税につきましては非常に負担感が大きいということが言われておりますので、この個人住民税に焦点を当てて減税をしていったらどうだろうかということにしたわけでございます。固定資産税の評価がえに伴う増収分の中には個人以外に法人の増収分がかなり入っているわけでございますが、その分をすべて個人の住民税に充てるということでございますから、マクロ的に見ても、大体一般的に見ましても減税の方が大きくなるということは言えようかと思います。しかし、御指摘のように、低所得者の方々で資産を持っておられる方々は住民税を払ってないわけでございますから、そういう方々に対しては減税の恩典が受けられない、こういうような問題は確かにあろうかと思います。しかし、今申しましたように住民税の減税というものは、そういう別の固定資産税の負担増をプラス・マイナスで軽減するんだという趣旨でやるものでないということでございますから、そういう意味でいきますと、個人個人で見た場合にプラス・マイナスで多少のでこぼこが出るということはこれはやむを得ないんじゃないかなというふうに考えるわけでございます。  と同時に、御指摘の地方団体間につきましても、地価が余り上がってない地域につきましては住民税の減税の方が余計になってしまって増収よりも減収が大きくなるというようなことは、これは当然予想されると思います。こういう点は最終的には地方財政全体の中で、具体的には交付税による財源調整ということによってこれを救っていただかなければしようがないのかなという気がいたします。いずれにしましても、固定資産税の評価がえによって出た負担増を住民税の減税でプラス・マイナス・ゼロにするような、そういう考え方でやる減税ではないということをひとつ御理解をいただきたいと思うわけでございます。  それからもう一つの問題は、この宅地の評価がえによりまして今回かなり高い上昇率になりました。これを特に住宅用地についてなだらかな負担増になるように、従来は三年目には評価額の課税になるようにというそういう負担調整措置を基本的にとっておりましたけれども、今回は三年になっても評価額課税にならなくてもやむを得ないんじゃないかというぐらいの緩やかな負担調整措置をとって、大体五年くらいをめどにして評価額課税に達するようにしたらどうだろうかという案をお願いしているところでございます。したがいまして、そうなりますと三年を超えた四年目になりますと今度は、次の評価がえが来るその段階ではまだ前の評価がえのときの積み残しが残っているというようなことで、平成六年度以降の評価がえについてはいろいろ問題が出てくるんじゃないかという指摘だと思います。  この平成六年度の評価がえにつきましては、かねてから申し上げましたとおり、今度は土地の評価の適正化、均衡化というものをやはり総合的にやっていく必要があるんじゃないかということで、ことしの一月二十五日の閣議決定によりまして総合土地政策推進要綱というものがつくられました。その推進要綱の中の一つに、固定資産税の土地の評価につきましては、土地基本法の趣旨を踏まえまして、地価公示価格の一定割合を目標にして評価の均衡化、適正化を図っていきたい、こういうことが今回の閣議決定でうたわれたわけです。これはかねてから言われております公的土地評価、地価公示とかあるいは固定資産税の評価、相続税の評価というものがそれぞればらばらに評価されているのはぐあいが悪いんじゃないか、やはりそれぞれ相互間に均衡をとって適正化していくべきであるということを踏まえて、この土地基本法の第十六条においてその相互の均衡化、適正化を図るように、こういう規定が入れられたわけでございまして、それを踏まえまして固定資産税におきましても、平成六年度の土地の評価がえにおきましては、地価公示価格の一定割合を目標にして均衡化、適正化を図ってまいる、こういう考え方で今後やっていきたいと思うわけでございます。  そうなりますと、評価がかなり高くなる地域も出てこようかと思いますので、これをそのまま税負担に反映させますと、これは大変な問題になってこようかと思います。特に住宅用地につきましては、この負担の急増というものをどういう形で和らげていくかという問題が当然出てくるわけでございまして、その際には、先ほど申し上げました平成三年度の積み残し分も含めまして全体の負担調整措置をどういう形で持っていくか、その中には住宅用地の特例措置が今ございますけれども、そういうもののあり方というものも当然視野に入れながら総合的に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 それでは、次のことに移っていきたいと思います。  まず、ごみの問題について入りたいと思うのですが、今日、極めてごみの量の増加そして質の多様化、こういうことで実際に市町村の清掃行政の現場で焼却場の問題や、さらには最終の埋立処分場の確保難というような問題もありますし、一方、不法投棄それから不適正処分、こういう問題で社会問題として非常にクローズアップをされてきているところでありまして、また処分地の確保の問題をめぐって地域間の紛争にまで発展している、そういう状況でもあるわけであります。確かにごみの問題は、廃棄、捨てる段階、燃やして捨てる段階の問題としてとらえられがちなんですけれども、本来ごみというものは、もっともっと大きな問題としてとらえていかなければならない課題なのではないか、そのように我々は考えているところであります。  そこで、今日の例えばOA化に伴うオフィスごみ、事務所のごみ、これが物すごい勢いで一般廃棄物の中でウエートを占めて増加している、こういうような顕著な状況もあるわけでありまして、要は資源のむだ使い、再生利用すれば十分資源化できるものが、大量生産、大量消費、大量廃棄というような形で進められておりまして、これが環境への負荷を極めて大きくしている。そういう問題、さらに大きな言葉で言えば地球環境の問題にもつながっている、そのようにも言えるかと思うのですが、ごみとは一体何かという観点に立ちまして、厚生省になりますでしょうか、当局の担当者の方に、ごみとは何かということをひとつ御説明をいただきたいと思います。

坂本弘道厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長

○坂本説明員 ただいま、ごみとは何かという御質問でございますが、要するに不要物といいますか、そういうものがごみということでございまして、今まで我々厚生省で進めてまいりましたのは、出てきましたそのごみをいかに速やかに集めて燃やすなり埋め立てるなりするかということに力点を置いてきたわけでございますが、今先生御指摘のように、ごみがどんどんふえてきたということもございますので、ごみが出てこないようにするにはどうしたらいいかというようなことも考えて対策を立てていかなければいかぬのじゃないか、かように考えております。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 何かよくわからないんですが、よく聞きますことは、集めて捨てるような形になれば資源もごみになってしまう、しかし分別をすればこれはすべて資源になるというような言い方が、市民運動の団体の皆さん、さらにはボランティアの皆さん方、こういうごみの問題に熱心に関心を持っていられる皆さん方から、要は、要らないものをまぜ合わせてしまえばごみになるけれども、分別をすれば資源になるんだ、そういう観点から見ていく必要があるのではないか、そのように考えているところでありまして、要は市町村の一般廃棄物行政で、どんどんふえてくるごみに対しての焼却場の限界を超えている、容量が限界なんだというようなこととか、それから残灰の処分場の確保が極めて困難な状況になっているというようなことを考えますと、要はその焼却場に入ってくる段階で既に減量化を進めなければどうにもならぬ、そういう状況に至っているんだと思います。  そこで、分別収集とそしてリサイクルというような形で厚生省の方でも法案の改正、さらにはきょう衆議院本会議で通産省の、リサイクル法案といっていいんでしょう、廃棄物の利用促進に関する法案、これが決定されたわけでございますけれども、この分別収集とかリサイクル、この進め方について特に大きな問題だと言われているのは、大都市部、東京都ばかりとは言えませんけれども、人口が集積している大都市部でこの分別収集やリサイクルがなかなか自治体サイドの努力ではどうにもならない、そういうことがよく言われているわけでございますが、これらについて何としてでもしかしリサイクルのシステム化を図らない限り、東京のごみ問題はもちろん解決しない、そのように言わなければならないと思います。東京湾の中央防波堤の外に全く焼却されていないままのごみがどんどん埋め立てられている。そういうことを考えますと、焼却をするとごみは大体五分の一ぐらいに最低なるんだそうですが、どんなに処分場があってもすぐにいっぱいになってしまう、こういうことを繰り返していったならば、本当に国土はどうなるんだ、極めて憂慮にたえないわけでありまして、リサイクルのシステムが何としてでも困難な大都市部においても確立していかなければならないと思うのでありますが、その点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

坂本弘道厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長

○坂本説明員 近年、家庭等から出てまいります一般廃棄物でございますが、今先生御指摘のように大都市を中心に増加の傾向を示しております。この適正な処理のためには、焼却それから埋立処分とあわせまして、分別収集等によるごみの減量化とか、それから再資源化が重要となっております。このため、粗大ごみ処理施設等に付設されておりますごみの資源化のための設備だとか、それから廃棄物再生利用総合施設の整備に対しまして国庫補助を行ってきたところでございます。また、平成三年度でございますが、市町村によるごみの減量化に関する啓発活動だとか、それから住民団体等による古紙、空き瓶、空き缶等の集団回収の支援等を推進しますために、新たにごみ減量化促進対策補助金というのを全国で一億五千万円創設を予定しておるところでございます。それからさらに、廃棄物の減量化、再生利用の推進を柱の一つとした廃棄物処理法の改正案を今国会に提出すべく今作業を進めているところでございます。  廃棄物処理法の改正では、法律の目的といたしまして、廃棄物の分別、再生を明記し、廃棄物の処理の一形態として再生を位置づけますとともに、計画的な廃棄物の排出抑制、減量の推進、それから廃棄物再生事業者の育成等を盛り込むことも検討しておる次第でございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 法案がまだ出てまいりませんので、これについては後の機会に譲っていきたいと思います。  次に、ごみの増大によって市町村の清掃行政では、まずどのように分別収集をし、リサイクルをしようとも、最終的には焼却をしなければならないものもあるわけであります。しかし、それもやはりごみの焼却施設が老朽化をして新しく更新をしなければならない、さらには新増設をしなければならぬ、そういう整備拡充の要求が非常に強くなっているわけであります。これに対して国の補助金等の財政的な支援措置はどうなっているのか、この辺をお伺いしたいと思います。市町村とか広域行政の中から、ぜひ三年間ぐらいかかる事業費の一部でもいいからとにかく予算づけをしてほしいというような強い要望が出ている状況にあります。これらについてどのように取り組まれているのか、予算措置はどうなったのか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。  それからもう一点は、焼却灰の安全性の問題についてお聞きしたいと思います。焼却灰の中に、例えばきちっと分別されて収集されているならば有害なものの混入というのは避けられるはずでありますけれども、しかしながら、それがされていない地域では有害なものも、例えば適正困難物の中に含まれる有害なものも一緒に処分されてしまう。それが焼却場で燃やされるということになりますと、そのばい煙にしても焼却灰にしてもその中に大変有毒なものが残留するというようなことが言われるわけでありますけれども、焼却灰の安全性の確保、それのチェック制度、これがどう取り組まれているのか。  さらにもう一点は、焼却灰の問題で、私の出身の栃木県の南部の市町村におきましては、自治体内での処分が極めて困難な状況になっているのです。これは自治体の努力の問題もあろうかとは思いますが、廃棄物に対するアレルギーと言っていいかどうかわかりませんが、住民がみずからの生活の中で出したごみを自分たちの地域の中で処分していかなければならぬ、これはだれでもわかるのです。しかし、みずからのそばの地域、隣でつくられては困る、そういう考え方というか反応の仕方というのはこれまた無理からぬことなのかなというふうに言える面もあるのですが、しかし、もう既にそんなことは通らないというか、言っていたのではどうにもならない時代に来ているのではないかと思います。焼却灰の広域処理の問題、先ほど申しました本県の南部地域の市町村におきましては、福井県の敦賀市さんの方に、そこの民間の処分場にお世話になっていたわけです。幾つもの市町村が焼却灰の残灰をそこに持っていっているわけです。しかし福井県の方では、なぜ他県の、しかも生活系のごみですよ、家庭系のごみの残灰までこっちが受け入れなければならないんだ、そういうことで相当締め出しの機運にあるとも聞いておりまして、大変困っている状況なんです。要は、地域内処理というものを確立していかなければならないという観点もあるのですが、この焼却灰の広域処理の状況や焼却灰の安全性の問題、これらについて一括してお答えを願いたい。

坂本弘道厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長

○坂本説明員 今先生の方から三点御質問を承ったというふうに理解しておりますが、まず第一点目のこの予算の点でございます。  平成三年度の廃棄物処理施設整備費の予算額でございますが、国費で八百六十二億円、対前年度比一二・七%増の伸びを確保するように予定しておるところでございます。しかしながら、今先生の方から御指摘がございましたように、例えば昭和四十年代の後半につくられました焼却場だとかし尿処理施設が最近大分くたびれてまいりまして、これを何とかしなければいかぬというのが一点ございます。それから、そこへもってきましてごみがふえてきたというようなこともありまして、規模を大きくしなければならぬということで、二つの面から新たに施設をつくっていかなければいかぬということで、市町村からの施設整備の要望が大変多い状況にございます。できるだけ市町村の御要望に沿えますように、予算の執行面におきましても最大限の努力をしたいと考えておりますし、また、今後とも必要な予算額を確保すべく、なお一層努力してまいりたい、かように存じております。  それから、第二点目のごみの焼却灰の点でございますが、ごみの焼却灰を適正に処理し生活環境の保全を図る上で適切な構造の最終処分場、埋立地でございますが、の整備及び適切な維持管理をやることが大変重要だということでございます。廃棄物の最終処分場の構造等につきましては、廃棄物処理法に基づきまして環境保全に十分配慮したものとしておりまして、またこの維持管理につきましても、一般廃棄物の最終処分場の技術上の基準というのがございまして、これにおきまして周辺の地下水の水質の把握等を行うなどによりまして必要な措置を講じていこう、こういうふうに指導してきたところでございます。今後とも、適切な構造の最終処分場の整備かつまた適切な維持管理が行われますよう、引き続き市町村を指導してまいりたい、かように考えております。     〔福永委員長代理退席、委員長着席〕  それから第三点目の最終処分場、埋立地の確保の問題でございます。確かに先生御指摘のように、これは主として産業廃棄物でございますが、埋め立てをするところがなかなかこの日本列島難しくなってきたということがございます。特に大都市を中心にしました廃棄物の埋め立てをどうするかというようなこと、一部では今先生御指摘のように福井の敦賀まで一般廃棄物の焼却灰等々を持ち込んでおるという事実も認識いたしておるわけでございます。そういうような事態を踏まえまして、今検討しております廃棄物処理法の改正の中におきまして、例えば廃棄物処理施設の設置を届け出制から許可制に、これは市町村の方は設置は届け出ということになりますが、産廃なんかにつきましては許可制に改めるとかというようなことで優良な処理施設とするとともに、周辺地域の生活環境の保全だとかいうことに配慮することによりまして地元に受け入れられやすい施設づくりを目指していきたい、かように考えておるわけでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 それでは、廃掃法の改正案が出た時点で再度さらにお話し合いを続けていきたいなと思っているところであります。  それでは次に、二月二十八日に宇都宮地方裁判所で出されました判決で、実は地方行政にとって大変大きな問題を抱えてしまうような判決が出されたわけでございます。その中身は、産業廃棄物の最終処分場につきましては設置届けを出せばいいというのが法令でございますけれども、しかし指導要綱を定める県では、指導要綱をクリアしていなければ受理ができないという形で進めてきたわけなんですが、しかしいろいろ努力をしたけれどもどうしても指導要綱の中の一部分がクリアできないということで、業者はこれは何とかならないものかという形で裁判に持ち込まれたわけなんです。これについてその判決は、行政が法令をより細かく、より積み上げというか、より規制を細かくするような意味での要綱を定めて指導行政をする、これが個別的な問題については行政は違法な公権力の行使に当たるということで、設置届けの不受理は取り消しをしなさい、そういうような判決が出されたわけであります。県の行政にとって指導行政というものは、まさに県民と法令との潤滑的な、より円滑な行政展開ができるような、行政目的が実現できるようなものとして定められているわけですけれども、この指導行政について、これは違法な行政のあり方だという形で取り消しをしなさいというような決判が出されたわけなんです。  そういうことについて、産業廃棄物処理施設の設置につきましては国の機関委任事務でありますから、国の方としてこの判決に対してどう受けとめられているのか、これをお聞きしたいと思います。特に、県からこの問題についてどうしたらいいでしょうかという相談を受けた場合に、国は法令の範囲でやりなさいと言うだけでは、これはいかにも、機関委任事務としていながら現実の県民とのそれから事業者との摩擦の中で環境行政も含めて産廃行政をいかに円滑に進めるかという中で悩み抜いている自治体にとって、国が法令どおりやりなさいと言うのもおかしな話になろうかと思うのですが、その辺についてどう受けとめられているのかお聞きしたいと思います。

三本木徹厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課産業廃棄物対策室長

○三本木説明員 ただいま先生お話しになりました、栃木県におきます産業廃棄物の最終処分場の設置の届け出につきまして不受理をしたということでそれの取り消し請求というのがあったわけでありますが、これは争いといたしましては、県が廃棄物処理法のいわば行政を全体に円滑に行っていくという観点で行政指導を行ってきておりまして、それの規範といたしております指導要綱というのがございます。これが行政処分になじむのかどうかということが争われたわけであります。御案内のとおり廃棄物処理法におきましては、届け出ということは法律に定まっておりまして、それは都道府県知事がいろいろ審査をしていく、その審査事務が機関委任事務としてあるわけでありますが、この指導要綱がそういう届け出処分との関係でどうなるのかということが争われたわけであります。  まず、私どもの理解といたしましては、どこの都道府県におきましても行政指導ということで指導要綱をつくりまして、産業廃棄物の処理業者あるいは排出事業者というものを指導しております。これは大変効果を上げているわけであります。しかしこの指導要綱は、実は廃棄物処理法に基づくものというよりはむしろ地方公共団体独自の権能として与えられております広い事務があるわけであります、それを効果的に進めていくという上で県が独自に判断をして作成されているものであるという理解をしておりますが、まず今回の判決は県のこのような行政指導自体を否定しているものではないということであります。しかし、廃棄物処理法に基づいた届け出が受理されなかったことによる産業廃棄物処理業者の不利益と、広いこういう地方公共団体のいろいろな事務をやっておりますが、それを効果的に行っていく、こういう行政指導の目的といたしております公益上の必要性とを比較考量なさっておりまして、その上に立ちまして本件の不受理処分が一応違法である、こういう判断がなされたものというふうに理解しております。  ただ、この事件自体は、実は周辺住民の同意をとるということが指導要綱の中にございまして、たまたまその関係者が二名おりまして、そのうちの一名が納得していただかなかった。県もかなり御苦労なさいまして、十年間にわたりまして指導してきたという経緯の中でこのような判決が出されたものというふうに理解しております。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 わかりました。  問題は、県から国に対してどうしたらいいでしょうというふうに相談が来た場合に、勝手に考えてくださいという形になるのかどうか、この辺を聞きたいのです。

三本木徹厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課産業廃棄物対策室長

○三本木説明員 私ども県の方からいろいろな相談が参っておりまして、できるだけその相談に応じまして各部道府県を指導していきたいというふうに思っておりますが、何分現在の法律が届け出制といういわばある意味での限界がございます。都道府県におきましても、この点行政が大変やりにくいという状況がございます。  現在、廃棄物処理法の実は改正案の作業を進めておるところでありますが、できるだけ県の知事さんがやりやすい形、さらにはその地域の住民の皆さんに理解していただけるような形の施設の設置を促進していくということがございます。そのために実は、各地方団体から御要望が出ております産業廃棄物処理施設を、届け出制から許可制へ切りかえるというような方向で検討しております。そういう中で各都道府県に対します指導が今まで以上に効果を上げることができるのではないか、あるいはまた、知事さん自身がいろいろな行政を展開していく上でかなり有効な行政のやり方がこれでできるのではないか、こんなふうに考えております。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 わかりました。これ以上聞いても、どうしろというような、こうした方がいいというような話はなかなか出てこないのだとは思いますが、このように指導行政、要綱行政というものが非常に自治体では行われている実態の中で、今回の事例を考えてみますと、やはり法令よりも現実の方が進んでいる、問題が深刻になっているのだというような状況の中で出てきた問題なのではないか、そのように考えるわけでありまして、自治体は住民の間に入って円滑な運営とか環境の保全、さらには廃棄物行政の確立という観点に立って、要綱行政を強めながら進めているわけなんですが、このような地方自治体のあり方について一方では、要綱行政はけしからぬ、なぜ法令どおりやらせないのだという考え方もあるのも事実であります。これらについて、一般論になりますけれども、自治省としてこの要綱行政についてどのように認識をし、これから考えていこうとしているのか。今回の事例は、やはり現実の方が法律よりもさらに深刻になってきている、問題が多くなって進んでしまっている、そこでそごが生じているのだというような感じがするのですが、法改正を準備しているという背景の説明もございましたけれども、それらについてどう認識しているのでしょうか。

浅野大三郎自治省行政局長

○浅野政府委員 地方公共団体としましては、実際に行政でこれは処理をしていくわけでございますから、その処理を図る上でいろいろな必要から要綱行政と言われるようなものもいろいろやっておりますが、私はそれは重要な機能を果たしているものが多いと思います。ただ、申し上げるまでもないことでございますけれども、あくまでもこれは行政指導という範疇に入りますから、相手側の理解と協力の中でやっていくものだ、そういう性格のものであるということはあくまでもありますものですから、そういうところを踏まえて、しかし重要な機能を果たしておるものだ、このように私は思っております。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 このことは、廃棄物の処理、ごみの問題というのは非常に大事なことですね。えてして問題が起きてから行政がとやかくこれにタッチするというようなことになりがちで、住民の方がもう早くからこのことについては言っているわけであります。だから、そういうことにやはり常に先行していかなければならぬわけで、ごみの問題等はまさに手おくれの感があるのですね。これは御指摘のとおりですよ。私も、やはりそういった意味からいきますと、ごみの問題というのは地方自治体が責任を持ってやっていくのだということになれば、それなりのことをきちっとひとつ県当局とも、その県内において基本的には片づけていく、県域で片づけていくということが前提でしょうが、いずれにしましても我々自治省としましては、地方公共団体が責任を持って推進していくことについての財政的その他の問題の援助については、これは今後御相談があれば十分配慮して、ここに行き詰まりのないように頑張っていかなければならぬ、こう思っておりますが、何しろ常に行政が後追いの形になるというようなことになりますと、これは非常に大事な問題だけに今後支障を来しますので、これは厚生省と自治省とこれからよく相談をいたしまして、手違いのないように協力し合っていこうと思っております。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 それでは、次の質問に移りたいと思います。  鶴ヶ城とか白虎隊で有名な福島県の会津若松市内の町内の問題なんですが、個別的な事例という形になりますけれども、若干説明をさせていただきます。  この会津若松市の中に七日町というのがございます。この七日町というのは、JR会津若松駅から一つ目の駅のすぐそばにある、旧町名が祝町といわれたそうなんですけれども、戸数が約六十戸の集落があります。かつてはそのように祝町といわれていて、城下町の外れに位置をしていたのですが、今日では、駅周辺ということもございまして、さらに旧越後街道の沿道ということもございまして大変開発が進みまして、周辺には新興住宅地がどんどん広がっている、中心街になりつつある、そういう地域なんですけれども、この地域の私の友人から次のような実態を知らされたわけでございます。  それというのは、そこに住んでいる方は自分の土地を処分して売ることができない、こういうことなんだそうでありまして、なぜかといいますと、地籍が確認されていないのだ、それで公図には地番が入っていないということなんですね。これは六十戸全員なんですね。それで、登記簿謄本もきちんとしたものがありませんから売買ができないというような実態であります。この問題について会津若松市では、昭和六十一年に国土調査を行ってきたわけなんですが、その集落については、どういう事情があったのかよくわかりませんが、できなかったということなんでしょう。やらなかったのかもしれません。しかし、その集落の周辺は全部ちゃんと地籍調査ができているのです。そういうことがありまして、まあ地籍調査というのは、町づくりとかさまざまな行政サービス、これからさまざまな計画を立てていく上でなくてはならない基礎的なものなんですけれども、この地籍調査が行われていないという実態がさまざまな地域の問題を生んでいるわけであります。  まず、国土庁の担当者にお聞きしたいのは、地籍調査というのは、どういう意義や目的で、どこが行うべきものなのか、これをちょっと確認したいと思います。

段本幸男国土庁土地局国土調査課長

○段本説明員 お答えいたします。  国土調査法に基づく地籍調査につきましては、一筆ごとの土地につきまして、その所有者、地番及び地目を調査するとともに、境界の調査及び測量を実施するものでございまして、それを地図及び簿冊にまとめまして、その後に都道府県知事の認証を経て登記所に送付されて不動産登記業務に反映されるというふうなものでございまして、その実施主体は市町村が実施するというふうなことになっております。当該会津若松市においても市町村が今まで実施してきたというふうなことでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 実施主体は市町村ということなんですが、この旧祝町、七日町の町内は国道とか市道に面して、その部分に囲まれているような地形になっております。ということになりますと、国道や市道はどうなんでしょう、これをつくるときに境界というものが画定しないとできないのじゃないのですか。その辺もちょっとわけがわからないのですけれども、要は、官民境界の確認というものができないというのはやはりちょっと問題があるし、それができないで道路がつくられてしまうというところにも問題があると思うのですが、国か県か市かわかりませんけれども、いわゆる所有者との間でこれを明確にしていないということを見ますと、いわゆる官側に行政責任があるのではないか、そのように感じるわけなんですが、逆に言えば、一方的に境界を決めてしまっているのかどうか、この辺をちょっと教えていただきたいと思うのであります。

段本幸男国土庁土地局国土調査課長

○段本説明員 通常、国道、市道の私どもの地籍調査に関しましては、官民境界と称しまして、道路の管理者である官側と、それからもう一方の当事者でございます民間とが出て境界を確認していくというふうな格好で地籍の成果を得ております。  なお、用地交渉につきましても、同じような手法で官民出ながらくいを定めていくという方法が各事業省でもとられているものというふうに考えております。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 ですから、官民の境界が画定すれば、それから先のところはどんどん進むのではないかと思うのですね。民民同士で、いろいろな人間関係の中でこじれてしまって境界確認ができないなんということは多々ある事例なんです。しかし、官と民との間では、これは道路をつくるときにきちっとやらなければならないことなんではないでしょうか。これは個別的な事例になりますけれども、この問題についてはどう認識されておるか、こういうものが放置されているということについて、どういうふうにすべきなのか、それをお聞きしたいと思うのです。

段本幸男国土庁土地局国土調査課長

○段本説明員 お答えいたします。  まず、官民境界と道路で囲まれた土地ということでございます。当然、地籍調査を実施する前には官民の側を画定していくこともまず重要でございますが、同時に、調査の効率等から見ますと、やはりその中に含まれる民民もきちんと画定し、かつ、登記所に受け付けてもらう場合には中の民民もすべて画定しなければなりませんから、全部一括調査を実施するという方法をとっていきたいと考えております。  なお、先生御質問のございました会津若松市の事例につきまして、私どもの方で調査いたしましたところ、会津若松市では、当該地区につきましては昭和三十五年度に地籍調査が実施されたようでございますが、その後、耕地整理事業が現地で実施されまして、この換地処分がおくれ、その間に宅地開発等、別の事案が発生して調査結果が現況と著しく異なって、結果的に認証に至らなかったというふうに伺っております。なお、今この地区と同様に認証に至ってないところが、会津若松市で十八平方キロメートルほどあるようでございますが、平成三年度から六ヵ年計画でこれを再調査いたしたいというふうに伺っております。  なお、国土庁といたしましては、関係住民の皆さんなど、関係土地所有者の協力を得ながら、県それから市町村を十分指導し、一日も早く適正に処置がなされるよう努力してまいりたいと考えております。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 そういうことで、やはり指導助言を含めながら、財政的な援助も含めて早急に進めていただきたいと思いますが、要は、土地が売れないということ、しかも、そこに住んだ人が長く居つかないというような問題もあるようです。さらに、市内平均の下水道の普及率を見ますと、会津若松市の下水道普及率は七〇%なんだけれども、この町内は三〇%だ。さらに、固定資産税の問題にも関係するかどうかわかりませんが、駅周辺の取り囲まれている地域の坪単価が大体三十万だと言われますけれども、その集落の中は七万円ぐらいだと言われているのですね。このような実態があるわけなんですけれども、今日の民主主義と人権というか、そういう観点に立って見ましてもちょっとおかしいのではないか、見過ごしにできない問題ではないのかと私は思うわけなんです。  これについて大臣にちょっとお聞きしたいのですが、このような実態について、行政はそういう地域を無視してきているのではないか、行政の不公平な取り扱いがあるのではないか、地域住民の協力が得られないとかなんとかではなくて、やらなければならないことは必死になって中に入っていってやるという姿勢がない限り、この問題は解決していかないのではないか、住民のせいにするというのはちょっと間違いだなというふうに、いろいろお話を聞いて私は考えたのです。大臣、私が今までお話しした中で、お気づきになっているこういう町内の自治の問題、ここらについてどのようにお考えになっておられるか、ちょっとお聞きしたいなと思っているところです。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいまの会津若松地区におけるこうしたこと、私も初めて伺って実はびっくりしておるわけですが、地籍問題はある程度、近時いずれの市町村におきましても相当進んでおるというふうに思っていたのですけれども、特殊な事情があるんだろうと思いますが、この辺はまた私どもも、市町村を通して自治省としましてもよく伺ってみまして、状況が関係省庁と協力し合ってできることであれば努力しなければなりませんが、特に自治体の問題でありますから、私の方から特に意見を聞いてみたい、こう思っております。私も今初めて伺ったことでありますから、すぐどういうふうにしなければならぬというようなことを具体的に申し上げることには戸惑っておりますので、御理解いただきたいと思います。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 私は、まさに行政の怠慢、それから行政の差別、これがあるのではないかというふうに言わざるを得ないのですが、総務庁の担当室長さんにちょっと、この問題についてどう認識されているのか、お聞きしたいと思います。

森田一自由民主党

○森田委員長 総務庁、来ておりますか。

萩原昇総務庁長官官房地域改善対策室長

○萩原説明員 来ておりますが、今の御質問に直接にお答えするような内容ではないと思うのでございますが。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 答えられないということなんですか。私は、これは行政の差別だよというふうに言っているんですが。地域の問題、地域改善の問題ではないのかというふうに私は認識しているんですが。

森田一自由民主党

○森田委員長 課が違うんですか、担当課と。ということではなくて……。

萩原昇総務庁長官官房地域改善対策室長

○萩原説明員 今のは地域改善の問題としての御質問でしょうか。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 はい。

森田一自由民主党

○森田委員長 総務庁萩原地域改善対策室長。

萩原昇総務庁長官官房地域改善対策室長

○萩原説明員 議員の御質問が地域改善ということでおっしゃいませんでしたので、私どもとしてお答えするのは不適当であろうか──まさに行政水準の問題として地方公共団体はどのように対応すべきか、こういう問題であったわけでございますが、総務庁の地域改善対策室として答えろということでございますと、私どもは、地域改善の問題に関しましては、特別な法律をもちましてこれまで昭和四十四年以来やってきて、むしろ一般の行政水準に対しまして補助率もかさ上げするし、地方交付税においても特例の措置を講ずる、あるいは起債についても、一般の地方公共団体の例よりもその事業に関してはより有利な条件で起債を認めるということで対応してきておるわけでございます。  お話の具体的なところがそういうところであるかどうかについては、私ども個別の事例について申し上げることは差し控えさせていただきますが、行政としてはそういうことをやってきておるつもりでございます。

小林守日本社会党・護憲共同

○小林(守)委員 この問題については、運動団体の方たちが県や行政の皆さんに、これは行政の差別ではないのかという形でいろいろと交渉されてきている問題なんですが、当の福島県や会津若松市は差別はないというふうに言っているのです。まさに、今どきまだこんなことを言っているのか、何年国を挙げて事業をやってきたのか、極めて残念だなというふうに言わざるを得ないと思うのです。私自身も歯に衣を着せたような質問をせざるを得ない状況にあるわけでありますけれども、本来ならばもっともっと堂々とこれはやるべき筋だと思いますが、しかし、当の当事者がやはりいろいろな背景の中でみずからが自覚をしてさまざまな差別をなくす運動なり生き方の中でそれを克服していく、そういう自覚というものが高まっていないというようなことを考えますと、十分私も配慮した聞き方をしてきたつもりでありますけれども、極めて差別のない、しかも人権、民主主義、こういうものを国是とする我が国にあって、憲法の中にあって、こういう実態的な差別の集積としか言いようがない姿があるということ自身、しかもこれが地方自治体の中に明確にあるということを深く私たちは考えて、やはりこの問題について相当積極的な姿勢で地域の実態の改善のために、少なくとも改善のために取り組む手だてをつくり出していかなければならないのではないか、そのように考える次第でございます。  時間がもう幾つもなくなりましたので、幾つかの用意をしていた部分が抜けてしまいましたけれども、後の方も用意されていると思いますので、以上で終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

森田一自由民主党

○森田委員長 草野威君。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 私は、今回の地方税法の改正の中におきまして、主として土地税制の見直し、この点を中心にしてお尋ねをしたいと思います。  先ほどから議論されているところでございますけれども、今回の固定資産税の評価がえに伴う増収分全額個人住民税の減税に充てる、このようになっておるわけでございますが、総額約六千五百億円。この固定資産税につきましては、自治体にとって非常に安定した税、また基幹税的なものである。そして、その性格は政策税制にはなじまない、こういうふうにされているわけでございます。今回の税制改正による増収とは異なるわけでございますが、減税を固定資産税の自然増収で補てんする、こういうことになるわけでございますけれども、それの整合性、こういうものにつきまして自治省はどのようにお考えになっておられますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回は三年に一度の固定資産税の評価がえの年に当たるわけでございますから、通常の場合でございますと、この固定資産税の評価がえに伴って増収のあるものはいわば自然増収という形で、これを地方税全体の中でいただいていくということが従来から行われたわけでございますけれども、今回の評価がえは、最近の地価の高騰を踏まえまして、特に大都市地域におきましてかなり高い上昇率を見ているわけでございます。しかも、その上昇率を受けまして評価がえをするわけでございますから、これはやはり相当の評価をしていかないと整合性がとれないというような問題もございましてこの評価がえを実施したわけでございますが、それに伴う増収額というものが通常の年に比べてかなり大きなものになってくるということになります。  結局、地方税負担全体の負担水準というものをどういうふうに考えるかということにもつながるかと思うわけでございますけれども、こういう大きな税収があった場合に、これをそのまま収入だけを計上していくということになりますと、地方税負担が総体としてかなり大きくなってくるということにもなりますので、これによる増収分というものは、やはり何らかの形でお返しをしなければいかぬだろう、では一体それはどういう形でやったらいいのかということでいろいろ議論をした結果は、特に最近よく言われておりますのは、個人住民税が非常に高いということがあちこちで言われておりますので、個人住民税というものに着目いたしまして、この増収分を全額個人住民税の減税に充てるべきではないかということになったわけでございます。  そういう意味で、固定資産税の評価がえの増収分は、理論的に当然のことながら、個人住民税の減税に充てられるというような性格のものでないことは当然のことでございまして、今回の増収分というものが非常に大きいということを勘案いたしましてそういう個人住民税の減税に充てる、しかもそれが直接的ではございませんけれども評価がえの円滑な推進にも役立つということにもつながるわけでございますので、今回はこういう措置をとらせていただいたということでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 固定資産税の評価がえに伴う地方税源の偏在という問題でございますが、大都市の場合、当然でございますが、地価高騰によって大幅な増収というのが見込めるわけでございますね。地方によっては減収、こういうことになるわけでございますが、増収を見込めない自治体に対する財源補てんはどのように考えておられますか。また、大都市と地方との格差について、税源の偏在というものについてどうするか。さらにもう一点は、減収が予想される団体の数、これはおわかりになりますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 御指摘のように、固定資産税の評価がえは、地価が上昇したところにおいてこの固定資産税の増収が大きいわけでございますので、当然のことながら地域によってアンバランスが出てこようかと思います。増収のない団体につきましては、全体の地方財政対策の中で措置をしてもらうということにならざるを得ないわけでございまして、具体的には地方交付税などによりまして財源調整を行ってもらうべく、私どもとしては関係部局にお願いをしているところでございます。  増収のないところとそれから増収のあるところでは、当然のことながら税源の偏在の問題も出てまいります。その税源の偏在という問題については、これは我が国の経済構造が地域的にどうしても経済力に差があるというととで、この偏在というものが不可避なわけでございますけれども、これは基本的にはやはり、地方交付税制度というものを通じてその財源の偏在を是正していただく以外に方法はないわけでございますが、地方税を担当する立場といたしましては、できるだけ税源の偏在のない税目、それから税源の偏在が起こらないようなそういう課税の仕組みというようなことを今後とも常々心がけていかなければならないというふうに考えているところでございます。  税源の偏在の問題になりますと、今御指摘の固定資産税の税収以外に大きなものとしては法人関係税の問題がございます。法人の関係税は、大企業あるいは企業活動が盛んな地域においては税収が余計に入るというようなことで、従来からむしろ法人関係税の偏在というような問題が主として税源偏在の問題として起こっていたわけでございまして、いろいろな機会にこの税源偏在を地方税の立場からも再検討するようにということで、例えば最近でも行政改革推進審議会におきましても、例えば消費譲与税について富裕団体については譲与の制限をしたらどうかというような御指摘もございますし、こういう税源偏在の問題については、これは私ども、地方税を取り扱う立場からもよく検討をして、税源偏在の起こらないような課税方式を今後とも検討してまいりたいと思います。  なお、この増収の方が多い団体あるいは増収の方が少ない団体という団体ごとの状況につきましては、実は把握をまだしていないわけでございますが、基本的には、個人住民税は平成三年度一回でやってしまうという予定でございます。それから、固定資産税の評価がえに伴う増収は、負担調整措置がございますから徐々に上がっていくということでございますから、平成三年度限りで見る限りでは、減収の方が多い団体の方がかなりあるんじゃないか、制度的に減収の多い団体の方がむしろ普通の形じゃないかなという感じがしております。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 同様なことでございますけれども、この住民税を減税してもその恩恵は全くない方々、固定資産税の負担のみ、こういう方々が当然出てくるわけですね。どうでしょう、これは。こういう方々はどのくらいいらっしゃるか、大まかな数字、おわかりになりませんか。また、こういう人たちに対する配慮、何か御検討されていらっしゃいますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 ただいま申し上げましたとおり、この住民税の減税というものが固定資産税の評価がえに伴って当然行うという性格のものでないということでございますので、固定資産税の負担の増加と個人住民税の負担の減というものがプラス・マイナス相殺されるかどうかということは、これは理屈の上からもなかなかそれを相殺できるということを御説明することはもちろんできませんし、また、そういう性格のものとして今回の個人住民税の減税を行ったものでないということは先ほど申し上げたとおりでございます。  そういう観点から考えますと、固定資産税の評価がえに伴うこの負担の増というものは、固定資産税の評価の増に伴う負担調整措置という形あるいはその他の負担の軽減措置という形で、やはり固定資産税は固定資産税なりに配慮していかなきゃならない問題ではないかというふうに考えられるわけでございまして、従来から御説明していますとおり、住宅用地につきましては二百平米までは四分の一、それから二百平米を超える部分については二分の一という特例措置を講じまして、そしてこの居住用の土地につきましてはできるだけの軽減措置を講ずる。しかも、今回の評価がえに伴いまして、特に住宅用地についてはできるだけなだらかな負担増をもたらすように負担調整措置を講ずる。こういうことで今試算をいたしますと、住宅用地のほとんどのものが前回の六十三年度の評価がえのときと同じように負担調整率一・一までの範囲に入ってくるんじゃないかというふうにも考えられますので、特別に低所得者層あるいは年金生活者に対する御配慮という形で今回措置を講じているものはないわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 今のお話でございますが、一定規模以下の小規模住宅の用地、こういうところの宅地については、その軽減措置につきまして、一昨日の大臣答弁におきましても、ほとんどの住宅用地は前回の評価がえのときと同様な負担増加にとどまっておる、こういうようなお話で、そういうことで今回は住宅特例の拡充は行わなかった、こんな感じの答弁になっておると思うのですね。しかしやはり、今回のこの固定資産税の評価がえによって住民の負担は増大することは予想されるわけですね。したがって、現在たしか特例措置は四分の一でございますけれども、やはり次回におきましては五分の一程度に軽減をすべきじゃないか、このように思うわけでございますが、いかがでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 住宅用地につきましては、今回の評価がえにおきましては特に配慮をいたしまして、できるだけ税負担が一度にふえないようにということで、通常でございますと三年目には評価額課税になるという負担調整措置を従来は講じておりましたけれども、今回は、三年目になっても評価額課税にならなくてもやむを得ないんじゃないか、五年程度かけて評価額課税にするということをめどにした負担調整率というものをお願いをしているところでございまして、こういうなだらかな負担調整措置を講ずることによりまして、先ほど申し上げましたような、住宅用地のほとんどのものが前回の六十三年度評価がえのときと同様に、負担調整率一・一までの範囲にとどまるということになったわけでございます。そういうことで、今回はこの小規模住宅用地の特例等については、これは現行どおりにお願いをするということで何とかできないかと。  と同時に、次の評価がえの平成六年度の評価がえというものを考えますと、ことしの一月二十五日の総合土地政策推進要綱にも決められたとおり、公的土地評価の相互間の均衡を図るという観点から、固定資産税の評価につきましても、地価公示の一定割合を目標にしてこの評価がえを実施していこうということが既に方針として決められております。しかしその場合に、このままでいきますと相当の税負担の増加というものも考えられますので、この際特に住宅用地の問題についてはできるだけ負担の増加がないようにという、そういうことを考えながら次回の評価がえをやっていかなきゃならないだろう。その場合には、負担調整措置の考え方を見直すなり、あるいは今御指摘の住宅用地の特例措置のあり方というものも当然見直しの対象として考えていかなきゃならないだろうということで、今回の評価がえにおきましてはおおむね前回同様の負担調整率の中に入ってまいりますので、この問題は、平成六年度の評価がえの際に総合的に検討する課題として私どもとしては残していただきたいというふうに考えているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 前回の評価がえのときと大体同じくらいの負担だ、そんなことで今回は住宅の特例措置の拡充を行わなかったんだ、そういうお話の中で平成六年のことにも触れておられましたけれども、それはまた後でお尋ねするといたしまして、その固定資産税につきまして、居住用住宅、それから投機が目的の土地だとか、それから法人の土地だとか、個人の土地だとか、さまざまな利用形態があると思うのですね。私は、その固定資産税の、現在その税目が一つになっているわけでございますが、土地の利用形態に合った課税方法、これをやはりとるべきじゃないか、このように思います。そういうことで、やはり検討をぜひともしていただきたいことは、この税目を分けて、例えば第一種固定資産税とか第二種固定資産税だとか、そういうことを今後検討すべきではないか、このように思いますが、いかがでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 ただいまの用地に対する固定資産税につきましても、御案内のとおり、用途別に今は非常に粗っぽいわけでございますが、宅地あるいは田、畑、それから山林、その他の雑地とか、幾つかの地目に分けまして、評価基準を別々に定めて評価をし、税負担をお願いしているということでございます。今御指摘は、その宅地の中の用途というものをもう少し細分化して課税をすることが考えられないかといることではないかと思うわけでございます。  現実に今申しましたように、住宅用地につきましては二百平米以下あるいはそれ以上のところと、それからそれ以外の、住宅用地以外のものということで、特例措置によって現実には税負担が違っているということもございますし、これを今後どういう形で持っていくのかということを含めて、次の平成六年度の評価がえのときまでに検討してまいらなければならないと思うわけでございます。その場合に第一種、第二種というような形で分けた方がいいのかどうか、あるいは現在のように住宅用地、特にその中の小規模住宅用地的な形でやっていった方がいいのかどうか、これはこれからの検討課題として私どもとしても検討させていただきたいと思うわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 ぜひ今後御検討いただきたいと思います。  それから次に、固定資産税の問題でございますが、固定資産税の役割とか固定資産税の性格、こういうものについてはどのようにお考えになっていますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税は、一般的に私ども考えておりますのは、土地や家屋というような固定資産を持っているということと市町村の行政サービスとの間にはいろいろな受益関係がある、その受益関係に着目いたしまして、資産価値に応じて所有者の方々に税負担をお願いする、こういうことが基本的な性格ではないかと思うわけでございます。同じ資産を持ちながらなぜ土地と家屋だけに税負担を求めるかという点を考えますと、これはやはり市町村の行政サービスとの受益関係というものがあるからそこに税負担を求めるということではないかと思うわけでございます。そういう性格に基づいて、それでは一体それぞれの税負担は具体的にどういう形で求めるかというと、資産価値に応じて税負担をお願いしよう、これが固定資産税の基本的な性格ではないかと思うわけでございます。  この税は、もともとは国税でございましたけども、昭和二十五年のシャウプ勧告によりまして、この税が地域的に非常に偏在性の少ない普遍的なものであるということ、あるいは税収が景気などに左右されない非常に安定的な税収であるということで、市町村の基幹的な税目としてこれを位置づける、そして市町村の安定的な財政運営にこれを役立たせようということで、昭和二十五年のシャウプ勧告以来一貫して市町村の税として位置づけられ、今日まで来ているということでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 今お話ございましたように、安定した形で納める税金である、また長く継続的に保有するものであるとか、そういうようなお話でございましたけれども、基幹的な税目、こんなことでございますが、そういうことで確かに固定資産税の性格というものは政策税制にはなじまないものである、また、追い出し税的な性格もない、こんなような認識でいいんじゃないかと思います。  そんなことを前提にいたしまして、先ほども出ました平成六年度以降の評価がえの問題でございますけれども.これもたびたびお話に出ておりますように、土地基本法の趣旨を踏まえ、相続税評価との均衡にも配慮、速やかに地価公示価格の一定割合を目標に均衡化、適正化の推進、こういうことですね。そこでお尋ねしたいのでございますが、地価公示価格の一定割合を目標にするということでございますが、当初自治省は、約七割程度、こういうふうなことを念頭に置いておられたというような話も耳にいたしました。今回これは一定の割合ということできちっと明示をされてないわけでございますが、その明示をされてない理由、また、目標とする一定割合というのはどの程度を考えていらっしゃるのでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 平成六年度におきましては、公的土地評価の均衡化を図るという観点から、地価公示制度そのものもいろいろと改善の余地があるというふうに聞いておりますが、そういう地価公示制度の改善も前提にしながら、固定資産税の評価につきましては地価公示価格の一定割合を目標に評価の推進をしてまいりたいと考えておるわけでございます。この一定割合につきましては、議論をする過程におきまして今御指摘のように七〇%という議論が出たことも事実でございます。その根拠になりましたのは、地価公示と固定資産税との間にはいろいろな性格の違いによって、地価公示というのは取引価格を非常に重視した評価制度だということを考えますと、これをそのまま固定資産税の評価に使うわけにはいかぬだろうというようなことが考えられますし、また、昭和五十年代の地価が安定していた時代には現実に固定資産税の基準地価格は地価公示の七割程度を確保していたわけでございますので、そんなこともございまして七〇%というものが一つの議論の出発点としてあったことは事実でございます。  しかし、この七割につきましては、七割というもので果たして税負担がどうなってくるのか、そういうことを検証しないで七割というのをいきなり持ってくるのはいかがかというような議論もございまして、この点についてはできるだけ早い機会に一定割合というものの内容を自治省としても詰めていきたいと考えておりますが、当面の問題としてはこれは一定割合という形で書かせていただく。しかし、この一定割合というのは地価公示の二〇%とか三〇%とかいうような低い率を私どもは想定しておりません。公的土地評価の相互間の均衡と適正化を図れという土地基本法第十六条の規定の趣旨から考えましても、やはり相当程度の均衡というものを前提にして固定資産税の評価を考えていかなければならないのじゃないかというふうに考えておるわけでございまして、ここらあたりのことをいろいろ専門家の方々の御意見も聞きながら、なるべく早い機会にこの一定割合の中身をこれから詰めていきたいというふうに考えているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 いろいろと検討をされておられるようでございます。しかし現在、この評価額の水準、全国平均で三六・三ですか、そういう数字が出ておりますけれども、こういうことにつきましてマスコミなどの論評を見ておりますと、保有税を強化する自治省の姿勢というものが全然うかがわれない、このような論評でございますけれども、こういうことについてはどのように受け取っておられますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 確かに、大都市地域を中心にしまして、基準地の固定資産税の評価額と地価公示価格とを比較いたしますと、固定資産税の評価額が相当低いということは事実でございます。今回の平成三年度の評価がえにおきましても、そういうことを考えて、大都市地域の評価がえにおいてはかなり高い伸びを実はお願いしているわけです。例えば京都市などは、八〇%を超える率で上昇率をお願いしているというようなこともやっているにもかかわらず、なおかつ地価公示価格に対しましては相当低い水準にあるということでございまして、こういう点を考えますと、地価公示に近づけるということは言うのはやすいけれどもなかなか難しい問題があることも事実でございます。いろいろな方々から固定資産税の評価が低過ぎるというおしかりをいただいているわけでございますけれども、最近特に地価の急騰した地域におきましては地価公示がどちらかというと取引価格に引っ張られているというようなこともございまして、また他方、固定資産税の方はやはり評価がえによって直ちに税負担に結びつくというような問題もございまして、なかなか思うように上げられなかったというようなことがあって、結果的にこういう開きが出てきたことも事実でございます。  こういうことの反省の上に、平成六年度においては地価公示価格の一定割合を目標にして、評価は評価としてやはり均衡をとっていかなければならぬだろう。しかし、それに基づいて出てきた税負担をそのまま税負担として求めるということになるとこれは大変でございますから、これについては、よく評価は評価として均衡化、適正化を図った上で、この税負担を求めるに当たってどういう姿がいいか、負担調整措置の年限はこれでいいか、あるいは、先ほど来出ております住宅用地の特例措置というもののあり方がこれでいいのかどうかというようなものを含めまして、この税負担のあり方というものは別に検討していかなければならないというふうに考えているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 その実勢価格に近づけるということは非常にいろいろな困難な問題を伴う、特に税負担の問題についてはどうするか、こういうようなお話がいろいろあったわけでございますが、ここのところ、ちょっと私よくわからないわけでございますけれども、実勢価格と評価額、この乖離があるということです。これは固定資産税が低いということですね。評価額が低いということ。逆に、地価が安定すればその乖離というのは少なくなる。昭和五十年代にもそういう時代があった、こういうことですね。  今いろいろなお話がございましたけれども、平成六年を目指してその一定割合を目標に、こういうことでございますけれども、これは固定資産の評価額を実勢に近づけるということなんでしょうか。それとも、地価を引き下げることに努力をして実勢価格を固定資産の評価額に近づけるように努力をする、どっちなんでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 これはやはり、今回の土地税制を含めた土地対策というものが相当総合的に行われたということを前提にいたしますと、地価の安定というものには今回の政策というものが当然反映してくるのではないかというふうに考えられる点は御指摘のとおりでございます。と同時に、地価公示そのものにつきましても、昨年の十月に出ました土地政策審議会、これは土地基本法に基づく審議会でございますが、この審議会の答申などを見ますと、地価公示そのものがどちらかというと取引事例に引っ張られて高い地価を追認しているのではないかという意見があった。この地価公示そのもののあり方につきましても、今までのような評価ではなしに、例えば収益還元価格という要素をもっと入れるとか、投機的な要素をもっと極力落として地価公示を出すようにというような、そういうことも改善策として地価公示そのものの方の改善策も出ているわけでございます。したがって、地価公示が今までのような形でずっと推移していくということもちょっと考えられないという点もございます。  そういうこともあって、私どもは、固定資産税の評価そのものも、だんだんバブルがなくなってくればやはり一定の水準まで近づける必要があるだろうし、また、地価公示そのものも今までの反省に立って改善をしていくということであれば、両方が相まってやはり一定の割合というもので均衡をとっていくという必要があるのではないかというふうに考えて、今回のこの一定割合というものをお願いしようとしているところでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 確かに地価公示自体についてもいろいろ問題があると私も思います。ただ、こういうことをお尋ねしたのは、先ほども申し上げましたように、七割という数字を伺ったときに、果たしてそれでいいのだろうか。政府は、少なくとも不動産に対する金融規制措置であるとか数々の税制改正措置を行っているわけです。当然地価の引き下げというものに対して、総理の答弁もあったように全力で今取り組んでいるときに、考え方がちょっと違うのではないか、おかしいのではないかな、こんなように感じたものですからちょっとお尋ねをしたわけでございまして、これからも政府としては、ともかく地価の引き下げに対して全力を傾注し、取り組んでいただきたい、このように思うわけでございます。後でまた大臣が来てからこの問題について伺いたいと思います。  次に特別土地保有税、この問題についてお伺いをいたしたいと思います。  五十三年に改正をされまして免除制度が創設をされた。今回の改正案におきましては、三大都市圏の特定市、また十年間に限る、それから、免除制度の対象から青空駐車場、資材置き場、屋外運動施設等、こういうものを除外する、こんなことですね。  一つは、今回なぜこの改正案の中で地域と期間というものを限っているのか。地域、期間。それから、税調の答申におきましても、免除制度そのものを廃止するか、また縮減をすべきである、こういうような答申も出ていたと思うのです。まず初めに、この二点についてお伺いをいたします。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 御指摘のように特別土地保有税というのは、最初にできましたときはむしろ投機的土地取引の抑制というものに重点が置かれまして、昭和四十八年にできたときにはいわゆる免除制度というものがなかったわけでございます。それが、やはり土地を有効利用しているものまでこの特別土地保有税を課税するのはこれは余り酷ではないかということで、昭和五十三年度の改正で、土地を有効利用している場合にはこの特別土地保有税を免除していこう、こういう制度に変わったわけでございます。  ところが、この免除制度ができたということで、これは本来、恒久的に利用に供されると認められる土地である場合にはこれはもう免除をしてもいいのではないかということであったわけでございますが、実はこの免除制度の中には、土地だけを利用する制度、例えば青空駐車場でございますとかあるいは資材置き場というような名目で有効利用していると主張して、そして特別土地保有税の免除の対象にしてもらっていたというような事例が非常に数多く出てきた。特にこれは大都市周辺などでそういうものが出てきたというようなことがございまして、これを放置しておきますと、これはまたこの特別土地保有税の効果というものが半減されるのではないかというような議論がございました。  そういう意味で、地域につきましても、三大都市圏の特定市といういわば市街化区域農地の宅地並み課税の対象地域、ここに限定をして免除制度についての見直しをしたわけでございますが、やはりその地域というのは地価も高騰して土地問題が非常に問題となっている地域だということに着目いたしまして、三大都市圏の特定市に限定をいたしまして、しかも十年間という期限をつけたということは、逆に十年間はこの制度を動かさないよということを宣言する意味で十年間という期間をつけて、この三大都市圏については免税点の引き下げあるいは免除制度の適用の強化ということを行うことにしたわけでございます。その際に、もう一番ひどいところはこの免除制度を廃止してしまったらいいのではないかという議論が確かにございました。しかし、最初に申し上げましたとおり、立派なビルを建てたとかというような形で恒久的に使われている土地までもこの特別土地保有税をずっと課税するということは、これはやはりいかがなものかという議論もございまして、一時的に青空駐車場とか資材置き場というようなことに使っておいて、それで後でこれを値上がり待ちと申しますか、そういうふうな形でほかに転用するとか転売するとかいうようなそういう地域は、そういうものの利用は、これはこの際免除の対象としては外していったらどうか。これによって実はかなりの効果が出るのじゃないだろうかというようなデータもございましたのでこういう形で、免除制度そのものを全体を廃止するということではなしに、この免除制度の適用を強化するという形で今回は改正をお願いしたらということでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 かなりの効果が出る、こういうことでございますけれども、最近では免除額が徴収額の倍以上になった、こういう数字がございますね。保有分、取得分の合計額が七百七十八億、免除額が千八百九十四億、これは昭和六十三年度の数字のようですね。こういうことでございますが、今お話の中にありましたように青空駐車場その他ございますが、これらを免除制度から除外した場合、その分の徴収額というのはどのぐらいになるのでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の特別土地保有税の見直しによりまして、マクロの数字でございますが約七百億の増収を予定いたしております。しかし、それには免税点の引き下げの分も入っておりますので、免税点の引き下げとそれから今の免除制度の強化と分けてそれぞれ幾らというような積算は実はしていないのでございまして、ちょっとその辺の数字は不明でございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 また改めて伺いたいと思います。  青空駐車場は今回免除制度から除外した、こういうことでございますが、この青空駐車場というのはどういう形態をしたものを指しておるのでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回免除対象から除外される青空駐車場というのは、一番の問題は、駐車場として継続的に利用されるかどうかということが客観的、外形的にはっきりしているかどうかということが一つの判断基準ではないかと思うわけでございます。そういうこともございまして、今回の免除対象の基準といたしましては、三大都市圏特定市におきまして、建築基準法の建築確認を受けて完成後検査済証を交付された建物、または構築物を伴って恒久的に駐車場として利用されるということが客観的、外形的に明らかな施設、こういうようなものについては従来どおり免除の対象にしていこう。ただ、アスファルトを敷いてラインを引いたというような、そういうだけの駐車場というものは、これは今回の免除対象からは除外される、こういうふうに御理解をいただきたいと思うわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 大変厳しい基準を設けたようでございますけれども、大臣も聞いていただきたいと思いますけれども、ちょっと逆なことを言うような感じで自分でもじくじたるものがあるのですけれども、現在、駐車場問題が非常に深刻になっておりますね。昨年道交法が改正されまして、そして今実施されておりますけれども、この青空駐車というのは大変な厳しい罰則が科せられているわけですね。駐車場対策というのは一つの大きな社会問題になっていると思います、連日テレビ等で報道しておりますけれども。今回免除制度から除外されたいわゆる青空駐車場、何らかの形で現在は駐車場として使用されているものが多いのじゃないか、実態的にはきちっとした形じゃなくても。例えば、商店街なら商店街の店舗の裏の広場、そういうところが駐車場で使われておる、そういう実態的には何らかの形で駐車場として使われておるものが多いのではないか、こういう感じを持っているわけなんです。  そこで、今青空駐車場とそうではない駐車場ということでちょっといろいろな話がございましたけれども、駐車場の定義ですね。駐車場の定義、今局長がおっしゃった建築確認済みのとか、そんなようなお話をされましたけれども、これは駐車場法にのっとった正規の駐車場でなければだめ、こういうことになるのですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 駐車場の問題は大都市においては非常に深刻な問題であることも事実でございます。そういうことで、すべての駐車場がだめだということではなしに、今申しましたような建築確認を受けた構築物を伴っている、例えば平たく言えば、平屋ではだめだけれども二階、三階建ての駐車場のようなものにしてあればそれはいいということで、駐車場法に基づくものというような限定はしていないわけでございまして、建築基準法の建築確認を受けた安全なものであれば、これは免除対象から除外するという趣旨でございます。  私、ちょっと説明が不十分だったのでございますが、特別土地保有税というのは、従来から持っている土地で青空駐車場で使っているもの、これは当然のことながら対象になっていないわけでございます。最近新しく取得して、それを有効利用しないで青空駐車場にしていたというようなものに対してどうするかということで今回の改正をお願いするわけでございますので、新規取得の土地、今回の場合には、地価が高騰し始めました昭和六十一年から以降取得した土地で、そういう青空駐車場でまだ使っているようなところ、こういうふうなところについて課税をするということでございますので、すべてのものではないということを御理解願いたいと思います。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 わかりました。その両方含めてお尋ねしているわけでございますけれども、いずれにしましても、青空駐車場の問題、これを画一的に課税対象にする、これはこれでまた一つの意味があると思っておりますけれども、現実問題といたしまして、必ずしも駐車場法にのっとった正規の駐車場でなくともいい、今こういうようなお話でございましたので、その基準みたいなものを、駐車場としての基準、これをひとつ決めていただいて、何とかそれへのっとったものであれば、たとえいわゆる青空駐車場でも駐車場として認める、課税対象から外す、こんなことは考えられないだろうか。これにつきましては、今、二階、三階というお話がありましたけれども、それぐらいの、難しいと思いますけれども、何らか一定の形。それから期間の問題についても、これは十年も二十年もということは無理だと思いますので、三年とか五年だとか、そういう一定の期間を決める。こういうことについて地方団体との間で話し合って、こういうものについては青空駐車場であっても特に駐車場として認める、こういうような考え方ができないかどうか。いかがでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 この駐車場の具体的な認定基準は、やはりできるだけ地方団体が迷わないような具体的なものを私どもも検討してお示しをしなければいけないというふうに考えているところでございます。また、青空駐車場すべてがだめだということではなしに、やはり一定の都市計画に基づいてつくっていくものとかというようなものになりますと、これは非課税の対象になるようなものも出てくるかもしれません。ただ一般的に、土地を買ってそれを有効利用しないで、青空駐車場だと称して有効利用したといって特別土地保有税の課税対象から逃れよう、こういうような方々はやはり今回の改正で課税を強化しなければいかぬ、これがもともとの趣旨でございますので、今の御趣旨の点も十分含めて運用上遺漏のないようにしてまいらなければいかぬと思います。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 ぜひ御検討をお願いしたいと思います。  この駐車場問題につきまして、ちょっと関連してお伺いしたいと思いますが、全国のいわゆる市営住宅、県営住宅、こういうものに対する駐車場の設置、現在どんな基準になっておりますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 まことに申しわけございませんけれども、そういう場合の設置基準というものについては、ちょっと私ども資料を持ち合わせておりませんので……。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 これは財団東京都駐車場公社で出された資料でございますけれども、大規模団地における駐車場の実態調査、こういう数字が出ております。これを見ますと、東京の光が丘団地、そこに約八千世帯の方がおられるのですけれども、車を実際に保有されている世帯は六八%おります。それから、その中で都営住宅がございますが、千八百世帯ほどありますが、都営住宅にお住まいの方も約六八%ほど車を保有しております。そして、都営住宅以外、例えば公団住宅とかそういうものについては駐車場が二六%ございます。都営住宅の方は〇%です。これは八潮団地においても同じでございまして、車を保有している人は、公団住宅に住まわれている方も、それから都営住宅に住まわれている方も、六七%、六五%ということでほぼ同じでございます。実際にその公団住宅に設置されている駐車場は、公団住宅は三八%、都営住宅の方はやはり〇%、要するにゼロということで、全国余り変わらないと思います。  お尋ねしたいのですけれども、市営住宅それから県営住宅、こういう住宅に入られる方は車は持ってはならないということなのか、車を持っていると入れないのか。実際には、駐車場はなくても、公団住宅だろうと県営、市営住宅に住んでいる人も同じ割合で持っている。片っ方はある程度の駐車場はあります、片っ方はゼロ、これは全国的な状況だと思うのです。こういうことについてどのようにお考えになりますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 公営住宅はもともと低所得者向けに建てられた住宅であるということではございますけれども、しかし、一定の収入基準に基づいてそれ以下の方々がお入りになるということで入居基準が決められているというふうに理解しておりますから、車を持っている人は入れないとかというようなものではないと思います。だからそういう意味では、公営住宅につきましても一定の駐車場というものを今後はやはり考えていくべきものではないか。私もちょっとこれは直接的に担当しておりませんのでわかりませんけれども、入居基準そのものはそういう制限というものはないわけでございますから、これからの車社会というものを考えた場合には、そういうことも十分考慮に入れて整備計画というものを立てる必要がやはりあるのではないかという気がいたしますが、何せ公営住宅の建設に当たりましてはいろいろな厳しい基準もございますし、それから、家賃そのものが厳しい基準に基づいて家賃計算がされているというようなことで、できるだけ設備投資の額も少なくしないとそれが家賃にはね返ってくるということもあって、その辺の事情があるのではないかなというふうに、これはまことに申しわけありません、推測でございますが、そんな感じがするわけでございます。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 まさにそういうこともあるかもしれません。したがって、私は先ほど局長の管轄外のことだと思いましたけれども、あえて青空駐車場のいわゆる有効利用という考え方で、ただ全部課税対象にするということではなくて、何かひとつ、要するに画一的にやらないで、青空駐車場の活用といいますか、こういうことをぜひとも考えていただきたい。要するにゼロなんです。  大臣にちょっとお伺いしたいと思いますけれども、今話したようなことでございますけれども、今後の方針として、やはり地方自治体に対して何らかの指導方針といいますか、これをぜひお願いしたいと思うのです。既設のこういう市営、県営住宅等につきましては要するに車庫がゼロなんです。駐車場がゼロ。しかし実態としては、公団であろうと市営住宅であろうと、同じように車を持っている。保有している。割合は変わりません。したがって、これから新規に建設されるものについては、やはり駐車場は何らかの形で設置をしていく、また既設のものについても何らかの方法で考慮をする、こういうことをぜひともお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 私も予算委員会に出ておりましたものですから、おくれて帰ってきまして失礼いたしました。  ただいまのお話は極めて深刻な問題でありますし、大事な問題であります。特に、道路の駐車禁止、そうして、今後すべて駐車場を持たなければならぬということからいたしましても、この義務づけからいきましても、駐車場の設置というものは非常に大事なことで、交通関係からも私どもは考えていかなければならぬと思っております。  ただ、駐車場の問題と住宅問題というのは所管が違うものですから、先ほどから税務局長もいささかこれに対する答弁は苦慮しておりますが、私の方も建設大臣等とまた協議をいたしまして、しかるべく措置をとっていかなければならぬなというふうな感じを受けております。特に、これから交通事情というものが厳しく取り締まられることになってまいりますと、さらに現状の住宅団地におきましても、不足しておる駐車場というものを設置することをまず早急に考えていかなければなりませんし、これから新しくつくられるアパートやその他のそうした住宅建築に対しましては、当然駐車場というものは義務的にでもこれを設置していくというようなことになってくることが適当だろうと思いますので、私も十分承知しておる話でもございませんものですから確たる御回答はできませんが、ぜひそういうふうにいたしたい。  ただ、青空駐車場の課税問題等につきましては、私も実は高輪宿舎にいるわけであります。そうしますと、旧高輪の町でも、最近におきましては本当にもう歯が抜けたようにぽつぽつぽつぽつと、建物が壊されていきまして、これは恐らく、これは私の全くの想像にすぎませんが、相続税等の問題からとてもあの場所でさらに営業を続けることが難しいということから遠く市外に出ていくのではないかなあ、それを受けて不動産会社が買い取っておるというふうに受けるのですけれども、あるいはそれ以外の方法でもありましょうが、一応不動産会社のものになっておるようでありますが、これがことごとく、小さかろうとかなりの規模であろうと、すべてアスファルトを張りまして駐車場という形をとっておるわけであります。こういったものがそれではすべて正規の駐車場として利用されているかと申しますと、決してそうでもないというものがたくさんあるわけでありますから、そういった点から先ほど税務局長からの答弁もああしたお答えになったものだと思いますが、しかし先生のおっしゃるように、そうしたことでなしに、善意にこれが、青空であろうときちっと地域の駐車場に活用さすという建前に立っておればこれはどうかというような問題等もありますから、これからその辺の規定と申しますか、一つの取り決めというか、あるいは考え方というものの整合性はつくっていかなければならぬ問題であろう、こう思います。

草野威公明党・国民会議

○草野委員 もう一問お尋ねをしたかったわけでございますが、時間も近づいてきたのでこれで終わらせていただきます。  最後の問題の、特別土地保有税の問題ですね。たまたま青空駐車場ということで取り上げました。所管外のことを伺って大変申しわけないと思いますけれども、きょう伺いたかった真意というものは、青空駐車場の取り扱いを画一的にやるのじゃなくて、駐車場として何らかの形が整うものについては地方自治体といろいろ話し合ったわけで、そことの話し合いが決まったものについては課税の対象外として駐車場として利用させる、こういう方法をぜひとも検討していただきたい、こういうような趣旨で申し上げました。  ありがとうございました。

森田一自由民主党

○森田委員長 吉井英勝君。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 私は、まず固定資産税の評価がえの問題について伺いたいと思います。実は、三年前のときには指示平均価額の上昇率が一・一二六倍で、このときに宅地全体で平均の上昇割合は一一%だということを、前回についてはこの衆議院の地行におきましても税務局長の方からお話がありましたが、今回は指示平均価額上昇率は一・二七七倍ということのようですが、そこで固定資産の評価額の上昇割合ですね。宅地全体で今回平均の上昇割合が何%ぐらいになる見通しなのか、これをまず最初に伺いたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 現段階では、まだ基準地価格の全国平均上昇割合なり指定市町村の指示平均価額の全国上昇割合が出ているだけでございまして、まだ全体の上昇割合まで私どもで捕捉はしていないわけでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 まだわからぬわけですか。これは困った話ですね。みんなすごく心配しているのですよ、とにかく随分上がるようだと。これは評価がえを前にして国民の皆さんが非常に心配をしておられることであり、しかも指示平均価額の上昇率だけが一・二七七倍だと伝えられているのですね。ですから、こうなると三年前のとき並みにいけばやはり二十数%上がるであろうということで、これは本当に大変な問題だと思うのです。  そこで、三年前の評価がえと比較して、そうすると大体この税額の上昇の方はどうなるかということについては計算しておられるようなんですが、これはどれぐらいになりますか。

谷口恒夫自治省大臣官房審議官

○谷口政府委員 三年前、昭和六十三年度の固定資産税収の伸びでございますが、六・〇%、うち土地分の伸びは七・三%でございます。それから、今回一九八九年対八八年の伸びでございますが、これは固定資産税が税収全体で七・四%、土地分が六・三%の伸びになってございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 税額の上昇としては、三年前の評価額と評価がえと比較して今回税額の上昇がどうなるかは、大体の見通しというものはまだわからないわけですか。

谷口恒夫自治省大臣官房審議官

○谷口政府委員 今回の評価がえに伴います固定資産税、土地に係る固定資産税の増収総額でございますが、約六千五百億円と見込んでおります。前回昭和六十三年度の評価がえに伴うこの対応する数字でございますが、約三千億円というふうに考えております。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 負担調整措置の刻みを細かくしたということなんですが、三年前の評価がえの際の事項別増減収見込み額で見ていきますと、負担調整率の変更によって三百三十六億円の減収、つまり負担調整がよくきいているわけですね、これはトータルの数字になりますが。今回は十八億の増収なんですね。結局これは、やはり十分な負担調整にはなっていないのじゃないかと思うのですが、どうなんですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の評価がえに当たりましては、負担調整措置について従来は一本でやっていたわけでございますけれども、これを宅地について三つに分けました。一つは、住宅用地についてはできるだけなだらかにこの負担増をお願いをするということ、それから逆に、法人の持っている非事業用地につきましては従来よりも負担調整措置を厳しくいたしまして、むしろ二年目ぐらいでもう評価額課税になるものはしてしまおうというぐらい前倒しに負担調整をするということで、従来の一本の方式から三つに負担調整措置を分けたわけでございます。その結果、個人住宅用地の増収分は非常に少なくて、逆に法人の持っている非事業用地については従来よりも前倒しで税収増がきいてくる、こういうようなこともございまして、全体を合わせますと今御指摘のような数字になったということでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 負担調整措置によってもカバーできないぐらい今度の評価がえによって税収増が極めて大きいということをまず見ておくことが大事だと私は思うわけです。結局年間にすれば六千五百億円ですからね。ですから、評価がえによる三年間でいきますと、前回は三千億の三年間分でいけば九千億、もちろんそれから負担調整がありますから減収があるわけですが、今回は三年間で二兆円の増収になるわけですね。その負担調整が約六千億ほどありますから、ですから、今回の場合ですと一兆三千九百億でしたか、それぐらいのものになるわけですが、この前回の評価がえのときの土地に係る固定資産税の増収というのは、初年度と二年目とでそれぞれどれぐらいでした。

谷口恒夫自治省大臣官房審議官

○谷口政府委員 昭和六十三年度の評価がえに伴う増収額の全体は、先ほど申しましたように約三千億でございますが、そのうち六十三年度分の増収額を推計いたしますと、約千六百億円というふうに考えております。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 結局、前回の評価がえのときの初年度分、これは決算ベースでいくと千四百八十七億円ですか、それで地財計画ベースで見ていきますと千五百六十六億円と若干差はありますが、これが前回の初年度ですね。今回の方は、これが初年度で二千六百億円ですね。ですから、まず初年度で比較しても、これは決算ベースで比較しても七五%ぐらい前回よりもぐっと上がり方が大きいし、地財計画ベースで初年度同士の比較でいっても六六%ぐらい高くなってくるわけでありますし、そして負担調整がありますからだんだん上がるということになるわけですが、三年分の増額分、これを積分値を出して、そして三年前からこの三年間とこれからの三年間分で、これから三年間は階段状に上がるわけですが、積分値で比較してみても、これは五三%ですか、いずれにしても今回は固定資産税の増税というのは非常に大きいものだ、これは負担調整をやってもなおかつ非常に大きいものだということが国民生活にとって非常に深刻な問題になってきている、私はそういうことであると思うわけなんです。この点について自治省の方も、まだ実際のところ前回の一一%がならして何%上がるかわからないというお話ではありますが、今回の固定資産税の評価がえによって、実際には負担調整をやってもなおかつ国民にとって非常に大きな負担増になるんだという、この点はお考えになっていらっしゃると思いますが。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の評価がえは、前回の評価がえに比べまして、土地の高騰などがございますから評価の上昇率が高いということは、これはもう御指摘のとおりでございます。したがいまして、これをそのまま前回と同じような負担調整措置を講ずるとすれば相当な税負担になるということもございまして、住宅用地についてはなだらかに、逆に今度は法人の所有土地については、去年の土地税制の論議の中でも、もっと保有課税を強化しろという議論があったわけでございますから、そういう意見を踏まえて、負担調整措置は従来よりももっと厳しいものにしていこう、こういうことでプラス・マイナスをやったわけです。  御指摘のように、平年度ベースで考えますと、これは前回に比べてことしの場合は多い、これは評価の上昇率そのものが高いのですから当然のことだと思います。したがいまして、税負担全体が上がっては困るので、今度はその増収額の全額を個人住民税の減税に充てるという措置を講じたわけでございます。固定資産税の評価がえに伴う増収分の中には法人分がかなり入っているはずでございますけれども、それはその分もすべて個人住民税の減税の財源に充てる。しかもこれを、固定資産税の負担調整に伴う増収分でいけば段階的に個人住民税の減税もやらなければならぬものでございますが、これをもうこの際、平成三年度に一気に減税をやってしまう。こういうことで、全体の地方税負担が上昇しないような配慮も加えたところでございます。もちろん、固定資産税と住民税とでは税の性格が違うわけでございますから、固定資産税の上がった分が、一対一で個人個人のそれぞれの方々がふえた分を個人住民税の減で賄ったかどうか、これは検証することはできませんけれども、かなりそういうことで配慮が加えられたということが言えるのじゃないかというふうな気がするわけでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 今その減税のお話がありましたけれども、これはいみじくもおっしゃったように、また違う税体系になりますので、個々に見ていくと、例えば年金暮らしのマイホームの老人世帯の場合ですと、固定資産税の評価がえによる増収分がぐっときいてくる。そういう点で、これは固定資産税を負担する側の国民生活にとっては、極めて厳しい問題を今回の固定資産税の評価がえは持っているということをまず見ておかなければいけないと思うわけなんです。  その問題にあわせて、自治省の方では、今回はこれでいくんだけれども、平成六年度になると公示価格の七割の目標を掲げてこの評価がえを進めるんだ。例えば、この話は持永自治省事務次官が講演でなさっておられますね。これは二月八日付の自治日報などでも紹介されておりますが、つまり、平成六年度には公示価格の七割を目標にして一層評価がえをぐんと進めるんだ、評価がえでぐんと引き上げるんだ、これが自治省の方針ですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税の土地の評価につきましては、かねてからいろいろと批判があることも事実でございまして、今回の土地税制の検討に当たりましては、固定資産税の評価をどういう形でやるのが適当かということでいろいろ検討いたしました結果、一昨年成立いたしました土地基本法の第十六条の規定によりましても、公的土地評価の相互間の均衡を図るべきであるという規定が入ったということもございまして、それぞれの評価の間には一定の均衡を保たせなければならない。しかしながら、それぞれの評価について問題があることも事実でございますから、私どもとしては、地価公示に内在する問題は改善をしていただく、それとあわせて固定資産税の評価につきましても、地価公示の一定割合という形でリンクをさせていくという形で均衡をとることがやはり必要なのではないかということでございます。  ただ、今御指摘のような七割という線につきましては、議論をする過程におきましては、昭和五十年代に地価の安定したときに現実に七割という水準を維持したこともございますし、それから地価公示と固定資産税の評価との関係などを考えましても、そういう率がおおむね適当じゃないかというような議論もあったわけでございますけれども、この点についてはもう少し議論をする必要があるだろうということで、そういうこともあって一定割合という表現で、この七〇%という点はこれはもう少し専門家の御意見も聞いて検討をするということにして、これは早急に私どもとしても検討しなければならないと思っておるところでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 今のお話を伺っておりまして、ことしの一月二十五日に閣議決定をされた総合土地政策推進要綱、この中で固定資産税評価については「速やかに、地価公示価格の一定割合を目標に、その均衡化・適正化を推進する。」この立場で自治省はこれから進めていかれるというお話のように思うんですよね。その中身については、それは七割か八割か五割か、いろいろな議論をしているというお話なんですが、しかし実際には持永事務次官のこの七割という発言のほかにも実は、持永さんのは二月八日ですが、一月二十一日から二十三日にかけて自治省の講堂で全国道府県総務部長会議が開かれたときに、湯浅税務局長、やはり自治省では従来から七割程度を目標にするとしている、その方針で適正化をお願いしますと。ですから持永事務次官だけの話じゃなくて、湯浅税務局長も言っておられる。実際に国会答弁になると、いろんな議論があるとおっしゃっておられるわけなんですが、しかしこれはどうも、実際に全国の総務部長の皆さんを集めて講演をしておられるわけだし、しかもその線で自治省では随分御検討され、こういう適正化をやってくれとまでおっしゃっておられるわけですから、この閣議決定に基づいて地価公示価格の一定割合を目標に適正化を推進という意味は、やはり七割に引き上げる、これを今目標として掲げていらっしゃるのじゃないですか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 先ほども申しましたように、昨年の土地税制の議論をする際に、七割という線というものが一つの目標値になるではないかということは、これは議論の対象としていろいろいたしました。ちょっと御指摘の総務部長会議で私が七〇%ということを申し上げたということですが、これはそういう議論の延長線上で七〇%という意見も出たけれども、これはよく、先ほど御答弁しましたように、一定割合ということで検討したいと思っているということをたしか御説明したと思います。ただ、七〇%というものが全く架空の数字で出てきたものではなしに、昭和五十年代にそういうものを目標にしてやっていたということも事実である、こういうことは踏まえてこの一定割合というものは検討しなければならぬとは思っております。  一定割合というものは、これは二〇%とか三〇%とかというような低いものを考えているということでは、やはり公的土地評価相互間の均衡化という本来の趣旨にも合わないわけでございますし、また、これから地価が安定し、また地価公示制度そのものが改善されるということを考えますと、やはりそれはそれなりに率を確保するということは必要だと思いますけれども、しかし、これを今私どもの方で七〇%ということで断定をして、それで地方団体を指導するということではなしに、その前にまずよく検討してもらって、いや、これは検討した結果七〇になるかもしれません、しかしそれはこれからの問題でございまして、現段階では一定割合ということで、その一定割合をなるべく早く専門家の御意見なども聞いて詰めていきたいというふうに考えているところでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 どうも湯浅税務局長自身が微妙なお話なんですが、しかし、その七割を目標にするという方針で適正化をお願いしますということで講演されたということが報道されているものなんですね。それで、また持永事務次官は、評価を七割にアップする、そうすると税金の税額が四倍から五倍にも急騰する市町村もある、こういうお話もしていらっしゃるのですね。これも講演の中でしていらっしゃるわけですが、これ国民からすると大変なことなんですよ。先ほどしょっぱなに議論いたしましたように、今回、三年前のときに比べても、いろいろな計算の仕方はあるのですけれども、三年間分の積分値比較でいっても五割を超える。前回も上がったのですが、それよりさらに五割増しに上がる。初年度ベースで比較しても六割、七割さらに前回よりも上がるわけですね。これは国民にとって非常に大きな負担なんです。今でも負担が大きいのに、さらに公示価格の七割に目標を近づけるんだということで議論しておられて、ここではいろいろな議論の中の一つだとおっしゃるけれども、どうもお話を伺っていると、それを目標にして、まさに政府が言っている固定資産税評価については地価公示価格の七割を目標に適正化を推進していくという方向で常にいっていらっしゃるんだな、これは国民にとっては大変だなということを思わざるを得ないわけです。  そこで、私この機会に大臣にもちょっと伺っておきたいのですが、今回の評価がえに伴う負担でさえ住民にとっては非常に大きな負担なんです。それは負担調整とかいろいろ大臣の方でも自治省でお考えになったというのもこれはわかるのですが、しかし、さらにこれ地価公示の七割に引き上げていくと、とにかく二分の一特例、四分の一特例を適用しても四倍から五倍に上昇するところも出てくるということを持永事務次官も言っておられるぐらいのことなんですが、こうなると、国民にとってやはり負担の限界を超えてくるのですね。  そこで、私は、固定資産税についての従来の考え方の見直しがやはり迫られてきていると思うわけです。皆さんの方では固定資産税というものの考え方について、自治省の方は固定資産税は物税であるという考え方、それから応益税であるという考え方、また収益税的財産税である、大体その辺のところを自治省の考え方としてまとめておられるわけでありますが、そういう物税だから人的要素は考慮しないんだというこれまでの考え方ですね。しかし、これに対して諸外国では、これはもう皆さん専門家ですからよく御存じのように、例えばカナダですと、居住用資産への軽減税率の適用に加えて、老人、身障者、貧困世帯、中小企業についての特別控除というものを掲げていますね。アメリカでは、所得の一定割合を超えると超過額を控除するという、サーキットブレーカーが働いた場合のことをなぞらえてこれをサーキットブレーカーといっておりますが、それから低所得者、特に老年者に対する負担の軽減措置として評価をしていくということ、またフランスでは、義務的家族の控除とか老齢者のための免税制度、ドイツの方では、個人については人的控除というのを考えているようです。  この点はよく自治省の皆さんの方も研究はしていらっしゃると思うんですが、生活するために必要な土地や住宅あるいは中小企業者のそれなどについて、やはりこういう地価公示額に近づけるんだということでどんどん負担を重くするというやり方は、これはもう限界に来ているわけですから、私はこの機会に大臣にぜひ御意見を伺っておきたいのですが、これは大臣の方で、今後自治省の中で人的要素を考慮した減免制度とか、その何らかのあり方というものを大臣もひとつ指示をしていただいて、相当突っ込んだ研究をしてもらいたい。また、そういう方向を出していかないと国民は負担に耐え切れないというところへ来ているんだということを私は思うのですが、この点についてひとつ大臣の御意見を伺っておきたいと思います。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 貴重な御意見でありますから参考にいたしまして、またよく検討してみたいと思いますが、私もこの面につきましてはずぶの素人でありますから、税の問題というのは素人がうかうか申し上げても均衡を欠くような話になりましたり、このことで問題を醸しますから、よく当局とも話してみなければなりませんが、今先生のおっしゃるように一般住民の皆さん方が非常に大きな負担がかかってきて、そのために塗炭に苦しむというようなことのないようにすることだけはこれは心がけていかなければなりません。今回もそういった面では、住宅関係については特になだらかにということで特別な配慮を加えておりますが、まだまだそんなものではだめだ、こういう御意見のようですが、いずれにしましてもよく検討をこれから加えて、研究さしていただきたいと思うのです。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 大臣の方からも研究したいというお話ありました。私は、今回の評価がえでは残念ながらこうしたことは検討されていないわけですが、早急に検討していただきたいと思うのです。また自治省の皆さんにも、大臣の意を体して本当に詰めた研究というものをやっていただきたいというふうに思うわけです。  それから、固定資産税が評価がえで上がるとなりますと、これに伴って便乗値上げというものがまた続いて出てきたりいたしますが、前回はこの便乗値上げを防止する通達を出されたと思うのですが、今回も、縦覧期間は通常三月一日からですが、ことしは四月一日からですか、この縦覧に間に合うように通達を出されるべきだと思うのですが、これはどういうふうにされるのでしょうか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 評価がえのある年には、 評価がえに伴って家賃等便乗値上げが行われるんじゃないかというようなこともございまして、評価がえのある都度そういう便乗値上げがないように指導をお願いしたいということを各都道府県の知事さんにお願いをしているところでございますので、今回もそういうお願いをするように準備をしているところでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 これは準備しておられるということですが、時間が縦覧の前に早目にやっていただかないと、ずっと過ぎて後からでは遅いですから、やっていただきたいと思います。  最後に、「固定資産評価基準の取扱いについての依命通達」の中で「土地の評価は、売買実例価額から求める正常売買価格に基づいて適正な時価を評定する方法によるものである」ということで、買い急ぎ、期待価格、不正常条件を除くということを定めておるわけです。そこで私の大阪の例を考えてみても、大体この三年間に本当に異常な高騰なんですね。二・六倍ぐらいになっているかと思うのです。一方、昨年の秋ぐらいから今度は逆に、昨年の高いときからすると半分近くに暴落したりとか。ですから、まさにバブルがはじけ散ったわけなんですが、問題は、この数年来の売買実例価額についてこういう状態ですから、今各自治体でも非常に頭を悩ませているんですね。不正常価格を評価することは難しいんですね、こんな事態ですから。  そこで、この値上がり分の中のどれがどれだけ不正常価格なのか、自治省が地方自治体に対して判断を示された基準があれば、あなたの自治体のこの土地の評価についてはこれだけ分が不正常価格とみなされます、何かそういう地方自治体に判断を示された基準があれば、一体その基準はどういうものであったのか、これをお伺いしたいと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税の評価基準は今お示しのとおりでございまして、この不正常要因をどういうふうに算定するかということは、なかなか言うべくして難しい問題でございます。これを一律に自治省が不正常要因の要素はこれだけですということを率で示すということは実際上できないわけでございますので、そういうことはやったことはございません。ただ、県庁所在都市の最高地価の基準地を自治大臣が定めるということでございますから、全体の均衡をとりながらそれぞれの基準地を定めていくという作業の中で、それぞれの自治体とよく御相談をしながら金額を決めていく、こういうことで現在やっているわけでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 もう時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますが、今湯浅税務局長のお話がありましたように、最高の地価の基準地を示しただけで、実際上は不正常価格を幾らと見積もるかという基準はつくれないわけですね。非常に難しい、やったことはないということなんですが、それほど難しい要素を含んで、しかもその不正常価格のために今回固定資産の評価がえに当たっては随分国民負担が大変なところへ来ている、こういう実態にあるということを申し上げて、やはりこれから先の七割引き上げというふうなお話なども、これは国民生活の実態などを無視したやり方はやめていただくように申し上げて、質問を終わります。どうもありがとうございました。

森田一自由民主党

○森田委員長 神田厚君。

神田厚民社党

○神田委員 地方税関係の質問をいたします。  まず最初に固定資産税についてお伺いをいたします。  地価を抑制する税制上の手段として土地に対する保有コストを上げることが有用であることは、税理論上だれもが認めることであります。しかしその際保有コストを固定資産税に求めるのか、それとも新たに新土地保有税的なものに求めるのかは、学者の間でも意見が分かれているようであります。自治省によれば、十年程度かけ、固定資産税の評価額を公示地価の七割まで引き上げるということでありますが、政府は地価税の導入の理由として、地方自治体に裁量権のある固定資産税では地価対策として円滑に機能しないことを挙げておりました。しかし今回固定資産税の評価額を引き上げるということであります。自治大臣は今までできなかったことを突然行うわけでありますが、どのような強制力をもって地方自治体に固定資産税の引き上げを主張できるのか、その法的な根拠をお示しいただきたいと思います。  特に、固定資産税評価額の対地価公示評価水準が、かつては六七%程度だったものが今回は三六・三%まで激減しております。これを七割程度まで引き上げるとすれば、地域によって異なるものの、おおむね固定資産税が、最終的には負担調整措置を行うにしろ、二倍になることを意味します。地方においては、地域住民、地方議会、地方議員から、固定資産税の軽減を求める声が強く、首長や知事もこれらの意向を無視できない状況にあります。にもかかわらず自治省が地方自治体に対しこのように強制をすることは、地方自治の本旨に反することではないかというふうに考えております。いかがでありますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 平成六年度において評価の均衡化、適正化を図るに当たりまして、公的土地評価の相互の均衡を図るという趣旨からも、地価公示の一定割合を目標にして評価がえを推進したいということを閣議でも決定をしていただいているところでございます。この点について、そういうものを地方団体に主張できるのかという点でございますけれども、御案内のとおり固定資産の評価は、自治大臣の定める固定資産評価基準に基づいて各自治体が評価しろということに地方税法第三百八十八条に基づいてなっておりまして、この評価基準の中で自治大臣は県庁所在地の宅地の最高価額の調整、これは自治大臣の権限としてできることでございます。また、その結果を踏まえました県庁所在地の宅地の平均価額を指示することもこの評価基準に基づいてできるわけでございまして、こういう調整権というものが権限としてはあるわけでございますが、しかし、それぞれの自治体とその点についてはよく相談をしながら評価がえというものを今までも進めてきておりますので、権限は権限といたしまして、よく自治体との間で御相談をしながら評価がえに進んでいきたいと思っております。  三年ごとに評価がえをするということは、その間に地価がいろいろと変動してくる、それを税負担に的確に反映させるというために評価がえというものを行っていくわけでございますから、それぞれの地方自治体といたしましてもこの評価がえは大変重要なことでございまして、これを一定割合に引き上げることを強制するということをするつもりは私どもございませんが、やはりこれまでの土地税制の論議の中で、保有課税のあり方ということについていろいろと自治体に対する批判もあるわけでございますから、こういうことを踏まえて私どもと自治体とがよく話をしながら、こういう方針に則して評価がえの推進をしていかなければならないというふうに考えているところでございます。

神田厚民社党

○神田委員 例えば東京都の場合、住民から固定資産税が重過ぎるという声がよく聞かれます。東京都と自治省の固定資産税の評価に対する考え方が異なる場合、どのように自治省の主張を貫いていくおつもりでありますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 具体的にそれぞれの地方自治体が固定資産税の評価がえをするに当たりましては非常に苦労が多いことも、私どもは承知いたしております。これまでの評価がえにおいて非常にその点で自治体の首長さん方が、固定資産税の評価がえで苦労されたことを踏まえて考えますと、なかなか評価がえに対する考え方を一方的に押しつけるということは、これはできないことはよく承知いたしております。しかし、固定資産税が市町村の基幹的な税目として今後とも適正に運営されるということであるならば、やはりそれぞれの自治体も責任を持って資産の適正な評価ということに全力を挙げて取り組むべき問題だと思うわけでございます。  東京都と私どもの間で意見の食い違いということは、これはございません。それはいろいろ評価をする過程におきましてのいろいろな論議がございますけれども、最終的には私どもと東京都の間では十分合意をした上で基準地の価格というものを決めていくわけでございますので、今後ともよく自治体との間で御協議をして、そして一方的な指導ということにならないような、そういうことで私どももこれから努めていきたいと思っているところでございます。

神田厚民社党

○神田委員 次に大蔵省にお聞きをいたします。  固定資産税の評価額を公示地価の七割まで上げることができるならば、地価税は必要じゃないというふうに私どもは考えております。特に、地価税は地価のバブル部分にかけることを踏まえた税でありますから、仮に固定資産税評価額が公示地価の七割まで引き上げられるとすれば、固定資産税自体が地価のバブルを取り込むことになり、地価税と固定資産税との二重課税となるばかりでなく、地価税の存在理由は否定されることになるのではありませんか。

大武健一郎大蔵省主税局税制第三課長

○大武説明員 お答えさせていただきます。  ただいま御質問にありました点でございますが、地価税は御存じのとおり、公共的性格を有します土地という資産に対する適正公平な税負担を確保しつつ土地の資産としての有利性を減殺するという観点から、一定水準以上の資産価値を有する土地保有に対してその資産価値に応じた負担を求める税でありまして、固定資産税とはその趣旨は異なるものというふうに考えております。  具体的には、固定資産税が土地保有と市町村の行政サービスの間の受益関係に着目して、居住用地も含め、基本的にはすべての土地を課税対象とするというのに対しまして、地価税は、土地の公共性や資産としての有利性に着目して資産価値に応じた負担を求めるものであり、したがって、地域を問わず、国内において納税者が有するすべての土地の資産価値の合計額に対しまして、一定の基礎控除を適用した上で負担を求めるというものでございます。それからまた、広く土地保有一般に負担を求める固定資産税と比べまして、地価税は、居住用地の原則非課税あるいは課税最低限の設定等によりまして納税者数が限定されたものになるという点がございます。  以上のように、地価税は固定資産税とは異なる趣旨、仕組みを有しているということでございまして、二重課税というような御指摘には当たらないのではないだろうかと考えております。ただ、地価税の負担のあり方につきましては、税制調査会の答申等を踏まえまして、少なくとも五年ごとに固定資産税の評価の適正化を勘案しつつ土地保有に対する税負担全体の状況を踏まえて検討をする、必要があると認めるときは課税対象及び税率等について所要の措置を講ずるという検討規定を設けるということにしているところでございます。

神田厚民社党

○神田委員 地価税の問題もこれからやりますが、我々は今のところは、地価税によって優良な住居用の土地が放出されるかどうか極めて疑問だというふうに思っております。したがって、法案そのものの内容は、果たして意図したような効果を得られるかどうかについては大変疑問を抱いております。  固定資産税は、政府税調によれば「資産の保有と市町村の行政サービスとの間に存在する受益関係に着目し、その保有の継続を前提として、資産の使用収益し得る価値に応じて、毎年経常的に負担を求めるものである。」とあります。自治省においても、固定資産税の課税標準は固定資産自体の有する使用収益すべき価値を意味するということでありました。しかし今回、政府は固定資産税の評価額を公示価格の七割を目標にするということでありますが、これは今までの政府税調や自治省の主張と大変矛盾をいたします。つまり、従来固定資産税の課税ベースは収益還元地価としておりましたが、それを今回公示価格に変更することになるわけであります。これは固定資産税の課税根拠の変更であります。  私は、固定資産税は、資産の保有と市町村の行政サービスとの間に存在する受益関係に着目し、その保有の継続を前提として、使用収益価値に応じ負担を求めるべきものと考えております。自治省、固定資産税の課税標準や基本的な考え方はこういうことであろうと思うが、いかがでありますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税の基本的な考え方は、先生今御指摘のとおりだと思います。ただ、そういうことで課税標準を求めるという場合に、具体的にそれでは定量的な数字としてそういうものが果たして出てくるのかどうかということになりますと、これはなかなか難しい問題がございます。他方、土地基本法におきましては、公的土地評価というものの相互間の均衡と適正化を図れということも一方では言われているわけでございまして、この両方を勘案しながらこの固定資産税の評価額というものを考えていった場合には、今回の一月二十五日の閣議決定にございますように、地価公示価格の一定割合というものを目標にするということで、それぞれの公的土地評価の間の均衡というものを図っていく。その場合に当然のことながら、固定資産税の評価の改善と同時に地価公示の改善というものもいろいろとお願いしなければならないと思いますけれども、そういうことによりましてこの一定割合というものでそれぞれの均衡を図っていくということが土地基本法に求められた考え方ではないかと思っているところでございます。  もちろん、この評価の適正化によりまして税負担が急増しないように、特に個人住宅用地につきましてはその納税者の負担に十分配慮していかなければならないことは言うまでもないわけでございまして、この評価の適正化に当たりましては、そういう点も十分配慮しながら、追い出し税にならないような、そういう税負担を求める仕組みというものを並行して考えていくということを今検討しているところでございます。

神田厚民社党

○神田委員 自治省の考え方は課税標準を公示価格の七割を目指すとしておりますが、大都市圏では住民の追い出し税となり、地方自治の存立のため導入されているにもかかわらず、自治省の主張どおりに実施した場合、固定資産税が逆に地方自治を崩壊させるという極めて矛盾したものになろうと思われます。自治省は公示地価を収益還元地価に近づければよいというようなことを言っておりますけれども、これは理論の矛盾、飛躍であると考えます。シャウプ税制以来続けてきた固定資産税の理念を変えることとなり、余りにも安易な行動と言わざるを得ないと考えております。固定資産税の課税ベースを公示地価の七割とする論理的根拠は一体どこにありますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 先ほど申しましたように、固定資産税の今後の評価がえに当たりましては地価公示の一定割合ということを目標にしていこうということで、その一定割合については、これを論議するに当たりまして七〇%という議論が出たことも事実でございます。この七〇%というのは、今申しましたような地価公示と固定資産税の性格の違いというものが当然あるわけでございますから、それをやはり反映させるべきであるという議論、あるいは昭和五十年代に地価の安定しているきに七割という水準を確保していたこともあるというようなこと、そういうものを考えますと一応七〇というものが一つの目標値になるのじゃないかという議論は確かにいたしました。しかし、これについてはいろいろ御論議もございますので、これはできるだけ早い機会に検討をするということで現段階では一定割合ということにいたしておりまして、その一定割合の内容は専門家の方方も含めてよく議論をした上で詰めていきたいというふうに考えているところでございます。

神田厚民社党

○神田委員 これまでのいろいろ話を聞いておりますと、大蔵省と自治省の話が大分食い違っているようであります。これまで土地税制の抜本的改革をやろうというのに、政府の足並みが乱れておるのではうまくいくはずがないというふうに考えます。つまり実態は、省庁あって国家なしと言われるように、大蔵省と自治省の土地の保有課税の単なる縄張り争いの結果、このように理念なき矛盾に満ちたものとなってしまったのであろうと考えます。例えば、今回の地価税により特に百貨店やスーパーに大きな影響を与えると言われております。大蔵省は百貨店に与える地価税の影響をどう考えているか、自治省ほどのようにその影響を考えているか、百貨店に与える固定資産税の評価がえの影響はどうかをお尋ねしたいと思います。

大武健一郎大蔵省主税局税制第三課長

○大武説明員 特定の業種に対しまして地価税がどのような影響を与えるかということについては、個別の土地保有状況等に関する資料が必要となります事情から確たることを申し上げられないということを御理解願いたいと存じます。ただ、一般的には、比較的地価水準の高い地域に広い土地を保有する場合には、相対的な大きな地価税負担を求めるということになるだろうと考えております。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 固定資産税につきましても、個個の百貨店についての状況は把握することはできないわけでございますけれども、やはり今大蔵省から御答弁ございましたように、百貨店というのはおおむね大都市地域の、しかも地価の高いところに立地しているということを考えますと、固定資産税の評価の上昇率はかなり高いものになろうかというふうに考えているわけでございます。

神田厚民社党

○神田委員 まじめに働いても大都市圏では住宅が持てない、家を借りるにしても余りにも家賃が高い、これらの是正が土地税制改革を行うことになった大きなインパクトであります。住宅の平均年収倍率は、アメリカ三・四倍、イギリス四・四倍、西ドイツ四・六倍に対し、日本の首都圏では、一九八八年の場合、平均世帯年収を六百八十二万円とすると七・五倍にもなります。おおむね年収の四倍程度で取得できるようにすべきと考えますが、建設省では、昭和五十年の住宅宅地審議会答申では年収のおおむね五倍ということであります。土地開発協会の調べでは、東京都心から二十キロ圏の地域、調布、三鷹、浦和、松戸などの場合、一億一千七百九十三万円にもなると言われています。年収の十八倍であります。これから住宅を取得しようとする人にとっては、現在の価格でも高過ぎると言えます。  大蔵省は、地価税で土地が何%ぐらい下がるとお考えであるか。また、企業にとって税負担はどの程度上昇すると考えるか。自治省にも同じ質問をいたします。固定資産税で土地は何%下がりますか。企業の税負担はどの程度上昇しますか。あわせて、地価税と固定資産税とでは地価は何%下がり、企業の税負担はどの程度上昇するか、お知らせをいただきたいと思います。

大武健一郎大蔵省主税局税制第三課長

○大武説明員 地価税は、定性的には、土地の収益性の低下ですとか過大な値上がり期待の縮小あるいは中長期的な土地の有効利用促進を通じて地価の低下をもたらす効果があると考えております。ただ、どのくらい下がるかというのは、導入時の景気状況や金融動向等種々の状況がございますし、最近著しい地価上昇を見たところかどうかといった、地点における地価水準や土地取引の状況にも依存しますので、定量的に幾ら下がるというようなことは申し上げられないということは御理解いただきたいと存じます。また、具体的に個個の企業の負担がどのぐらい上がるかというのも同様に、一概に申し上げることは困難かと思います。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 基本的にはただいまの大蔵省の御答弁と同じでございますが、今回のこの土地税制の改革というものは、地価税の導入とかあるいは固定資産税の評価の適正化とかというようなことのほかに、特別土地保有税の問題とか、あるいは譲渡益課税の負担の適正化とか、あるいは農地課税をどうするかとか、総合的に検討したわけでございますし、また、土地政策というものは、土地税制だけではなしにそれ以外の、土地利用の問題、あるいは土地取引の規制の問題、土地関連融資とか、いろいろな要素が絡んで、それで全体が総合的に機能することによって地価問題というものを解決を図るということでございますので、それらが有機的に働くということを、私どもはそのうちの一つの役割として固定資産税というものを考えていくということでございますので、この固定資産税の適正化だけでどれだけ地価が下がるかということは定量的にはなかなか判断できませんし、また、企業の税負担につきましても、所有者ごとにかなり税負担の状況違いますので、一概にはちょっと申し上げられないわけでございます。

神田厚民社党

○神田委員 今回、固定資産税のアップに先行させるために個人住民税の減税、平年度で五千五百億円程度を実施をするわけでありますが、通常、所得関係の減税や増税を実施する場合、所得税と住民税とを連関させて行うことが普通でありますが、所得税とのバランスを失するようなことはありませんか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 御指摘のように今回は、固定資産税の土地の評価がえが非常に多額に上るということもございまして、地方税の総体の負担というものを配慮するという考え方から、この土地の評価がえに伴う増収額全額を個人住民税の減税に充てることにしたわけでございます。そういう意味で、所得税は行いませんが個人住民税についてだけ減税を行ったわけでございますけれども、こういうことは、所得税と個人住民税とのいろいろな性格の違いなどもございますので、必ずしも所得減税と個人住民税の減税は常に同時に行うべきものだというふうには私どもは考えていないわけでございまして、過去においても、所得税の減税をやらない年に個人住民税の減税をやったこともあるわけでございまして、そのときどきの状況に応じて適切に判断をさせていただきたいというふうに考えております。

神田厚民社党

○神田委員 また、住民税減税を先行させた結果、レベニュー・ニュートラルとなるのは五年後となります。減税である以上地域住民からの反対の声は上がらないと思いますが、地方の自主財源の充実をかねてより主張している自治省の意見とは若干矛盾するように思います。このように減税を先行させた理由は何でありますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の個人住民税の減税は、固定資産税の評価がえに伴う増収分が非常に多額になるということを踏まえて減税措置をお願いをしようとするところでございますが、固定資産税の評価がえは、負担調整措置がございますから増収が徐々に出てくるということでございますから、それに合わせて個人住民税の減税をやるということになれば、プラス・マイナスが、ちょうど収支が合うわけでございますけれども、やはり個人住民税の減税というものを考えた場合に、数年間に段階的に行うということでは減税の実感が極めて希薄になるということもございますし、減税効果というものが十分期待できないのではないかというふうに考えられますので、今回は、財政当局ともいろいろと相談をした結果、前倒しで単年度で個人住民税の減税をお願いをするということにさせてもらったものでございます。

神田厚民社党

○神田委員 次に、長期営農継続問題であります。  長期営農継続農地制度、これは平成三年度で廃止をされるわけであります。保全すべき農地と宅地化すべき農地を区分し課税することになるわけでありますが、宅地化すべき農地については、私は、一定の良質な住宅の供給に資するものに対しては固定資産税について減免措置を講ずるべきだと考えます。自治省はどのような対応策を考えておりますか。

湯浅利夫自治省税務局長

○湯浅政府委員 今回の土地税制の改正の一つの柱といたしまして、三大都市圏の特定市の市街化区域農地に対する課税問題について、従来の課税制度を抜本的に見直しをいたしました。  その結果、都市計画上宅地化すべき農地と保全すべき農地というものに明確に区分いたしまして、宅地化する農地については、これは原則として宅地並み課税を行うということにしたわけでございますが、これに合わせまして、宅地化する農地につきましては計画的な宅地化を促進するために、市街化区域農地の所有者が平成四年末までに計画的な宅地化のための手続を開始いたしまして、平成五年末までに開発行為の許可などその他の宅地化のための計画を策定した場合で、市長がその計画を確認したという場合には、平成四年度から六年度までの固定資産税、都市計画税の税額の十分の九を軽減するという措置を講じることにしております。  それからまた、宅地化する農地につきまして、平成四年から十一年末までに農地を転用して十分基盤整備を伴って一定の貸し家住宅を新築した場合には、土地につきまして、平成六年末までに貸し家住宅が新築された場合には五年間三分の二、それから、平成七年から平成十一年末までに新築された場合には三年間その土地の固定資産税の三分の二の額を減額する。それから住宅、建物の方につきましても、四階建て以上の貸し家住宅につきましては、その貸し家住宅について最初の五年間は四分の三、その後の五年間については三分の二の額を減額するということにして、一般の新築住宅の特例措置よりもかなり手厚い軽減措置を講じたところでございまして、こういうことを通じましてできるだけ良質な住宅が建設されるように配慮をしたところでございます。

神田厚民社党

○神田委員 時間が来ましたのでやめます。

森田一自由民主党

○森田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     ─────────────

森田一自由民主党

○森田委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。谷村啓介君。

谷村啓介日本社会党・護憲共同

○谷村委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案につきまして、政府案に賛成の討論を行います。  日本社会党・護憲共同は今回、政府の地方税改正案に対して、その問題点を指摘しながらも賛成することといたしました。以下、我々の危惧する問題点と賛成の理由を簡潔に述べます。  問題点の基本は、これまで地方制度調査会で再三答申され、本委員会でも指摘され、地方団体からも毎年のごとく要望が出されている地方税源の拡充策、地方税における不公平の是正がほとんど盛り込まれていない点であります。  例えば、事業所税の拡充の問題、法人事業税の課税標準の改善の問題等、非課税等特別措置の整理合理化の問題など、また、ここ十数年にわたって指定都市等から要望が出されている大都市税源の拡充など、ほとんど手がつけられておりません。  さらに、特別土地保有税の強化改正が盛り込まれてはおりますが、国税としての新土地保有税の創設と比べると余りにも小さい成果であります。我が党は、土地神話を打破するためには国税の政策税制の創設もやむなしと考えますが、新税収入の相当部分は地方に譲与し、使途も地方団体の要望を尊重すべしと主張してまいりましたが、今日時点においてもあいまいなままとなっております。  次の問題は、消費税の緊急是正策が盛り込まれていない点であり、政府及び国会は、国民生活防衛の観点から速やかに緊急是正の実現に努めるべきであります。  第三に、地価高騰による固定資産税の評価がえに伴う勤労国民に対する大幅な負担増がもたらされる点であります。今回の評価がえによる上昇率は、物価上昇率、国民総生産の伸び率を見ても、自治省の説明とは異なり、バブルが含まれていることは明白であります。本来、住宅特例、小規模住宅特例の拡充が行われるべきものであり、今回の便宜的な措置は、固定資産税の体系とその存続を危うくするものと言えます。  さらに、平成六年度評価がえについての考え方が示されておりますが、その改革方向、国民の負担抑制措置の内容は極めてあいまいであります。  政府改正案は、以上のような多くの問題点を含んでおりますが、一方、改善点も含んでおります。  第一には、我が党が強く主張してまいりました個人住民税減税が盛り込まれていること、また特別地方消費税の市町村への交付が盛り込まれていることであります。  また、第二に、固定資産税の問題については、本来、小規模住宅用地の特例を拡充するべきですが、住宅用地に対する負担調整期間の延長が施され、また、三年後の評価がえに際する制度の改善を求める委員会の単独決議の採択と政府もこれを尊重することが約束されております。  決議においては、小規模住宅用地の特例の拡充と家屋の評価の改善、評価地点の公開方法、時期の改善、都市計画税の負担のあり方の検討などが盛り込まれる予定であり、また、新土地保有税を初めとする総合的土地対策により著しく地価が下落した場合は、三年を待たず適切な措置がとられることも盛り込まれており、固定資産税の位置づけの再確認が行われております。  固定資産税については既に市町村において評価がえの作業が進んでおり、本案は三月三十一日までに結論を出すことが望ましいことなどを勘案し、我が党は、決議の採択をもって政府案やむなしとしたものであります。  以上、問題点と賛成点を述べまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)

森田一自由民主党

○森田委員長 吉井英勝君。

吉井英勝日本共産党

○吉井(英)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました政府提出の地方税法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  反対の第一の理由は、担税力のある大企業に対する優遇税制を温存しているからであります。  営業用大型倉庫に係る固定資産税の課税標準の特例、多目的ホールや研修会場に係る不動産取得税の課税標準の特例、リゾート法に基づく特定民間施設の設置、運営に係る事業所税の非課税、課税標準の特例など、特例をそのまま延長する措置をとっていますが、これらはいずれも担税力のある大企業に対する優遇税制であり、延長ではなく廃止こそが望まれています。特に、リゾート法の特定民間施設に対する特例措置はリゾート建設を税制面から促進するものでありますが、リゾート法自体が水質汚染や自然破壊で全国的に問題を起こし、その見直しが迫られているときであり、特例措置の延長は容認できません。  第二は、国民健康保険税の最高限度額の引き上げであります。  八四年度の国民健康保険の国庫補助負担率の引き下げを契機に、地方団体での税や保険料引き上げが相次ぎ、加入者の負担が限界に来ているということは政府自身が国会答弁でしばしば認めているところであります。また、保険税、保険料の引き上げと一体の徴税、徴収強化は、保険証の未交付問題を生み出し、保険証を取り上げられて医者にかかれず命を落とす事件さえ起きているのであります。その一方で国保財政は八九年度決算で積立金が新たに四百億円ふえるなど、やみくもに積立金をふやすことだけを求める財政的視点のみが強調され、加入者の命や健康を守り「社会保障及び国民保健の向上に寄与する」という制度本来の目的から逸脱する運営が行われていることを指摘せざるを得ません。限度額の引き上げはこうした事態をますます促進するものであります。  第三は、長期営農継続農地制度を廃止しようとしているからであります。  市街化区域内の農地については、都市住民への生鮮野菜の供給と都市防災の観点などから、農業を営みたいとする意思があり、適正規模の農地を保有して農業を継続している人々の意向は尊重するというのが、当委員会における歴代の自治大臣の答弁でありました。しかるに、日米構造協議でのアメリカの圧力に屈して提案された今回の改正は、制度としては、保全すべき農地として認定されれば税の軽減措置が適用され、引き続き農業を継続できるとしていますが、実際は、厳しい認定要件をつけることによって大半が認定から外され、農業が継続できないおそれがあり、農民は不安を訴えているのであります。今、西欧諸国では都市計画、防災上の観点から都市農地が評価され、自治体が用地の確保を進める動きがありますが、市街化区域内の農地はこうした点からも保全されるべきであります。  最後に、今回の固定資産の評価がえは、七六年以降で最高の引き上げとなり、負担増が住民を直撃することは必至であります。固定資産税の凍結、生活に必要な土地や家屋に税をかけるなという国民の切実な声に耳を傾け、必要な制度の改正を緊急に行うべきであるにもかかわらず、評価がえに伴う固定資産税、都市計画税の増税を容認し、住民に負担を押しつけているのであります。  以上、反対の主な理由を述べましたが、住民税減税、固定資産税の負担調整措置、特別地方消費税の免税点の引き上げなどは、住民負担の軽減につながるものであり、是とするものであることを申し添えて討論を終わります。

森田一自由民主党

○森田委員長 これにて討論は終局いたしました。     ─────────────

森田一自由民主党

○森田委員長 これより採決に入ります。  地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

森田一自由民主党

○森田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森田一自由民主党

○森田委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。     ─────────────     〔報告書は附録に掲載〕      ────◇─────

森田一自由民主党

○森田委員長 次に、地方財政に関する件について調査を進めます。  この際、亀井静香君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党の四派共同をもって、固定資産税に係る評価等の適正化に関する件について決議されたいとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。中沢健次君。

中沢健次日本社会党・護憲共同

○中沢委員 この際、固定資産税に係る評価等の適正化に関する件について決議をいたしたいと存じます。  本件につきましては、理事会におきまして協議が調い、お手元に配付してあります案文がまとまりました。  案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。     固定資産税に係る評価等の適正化に関する件(案)   政府は、最近の地価高騰の状況にかんがみ、固定資産税に係る評価等の適正化を推進するとともに、税負担が急増することのないよう、左の諸点について善処すべきである。  一 固定資産税に係る評価と地価公示価格の均衡を図る場合においては、固定資産税の性格と独立税としての体系を踏まえて検討を行うこととし、特に住宅用地に係る税負担が急増することのないよう、住宅用地・小規模住宅用地の特例の見直しなど所要の措置を講ずること。  二 土地税制改革をはじめとする総合的土地対策の推進等により、著しく地価が下落した場合においては、必要に応じ、固定資産税に係る評価において適切な措置を検討すること。  三 居住用家屋の評価について、経年減価の見直しなど次回評価替えまでに改善を検討すること。  四 実施が予定されている評価地点の公開については、次回から、着実に公開地点数を拡大するとともに、納税者の理解に資するよう公開方法及びその時期についても改善を図ること。  五 都市計画税については、固定資産税負担の状況等を勘案しつつ、住宅用地に係る負担のあり方を検討すること。  六 固定資産税は、わが国の土地保有課税の根幹であり、自主財源としての市町村税の基幹税目であることを踏まえ、その適正化を推進すること。   右決議する。 以上であります。  何とぞ皆様方の御賛同をお願いをいたします。

森田一自由民主党

○森田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  これより本動議について採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

森田一自由民主党

○森田委員長 起立多数。よって、固定資産税に係る評価等の適正化に関する件を本委員会の決議とするに決しました。  この際、吹田自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。吹田自治大臣。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、その趣旨を尊重し、善処してまいりたいと存じます。

森田一自由民主党

○森田委員長 お諮りいたします。  ただいまの本決議の議長に対する報告及び関係当局への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森田一自由民主党

○森田委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。      ────◇─────

森田一自由民主党

○森田委員長 次に、平成三年度地方財政計画について説明を聴取いたします。吹田自治大臣。

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 平成三年度の地方財政計画の概要について御説明申し上げます。  平成三年度の地方財政につきましては、近年中期的な財政の健全化のための措置が講じられてきたものの、なお多額の借入金残高を抱えている状況にあることにかんがみ、おおむね国と同一の基調により、歳入面においては、地方債の抑制に努めるとともに、地方一般財源の所要額の確保を図り、歳出面においては、地域の特色を生かした自主的、主体的な地域づくり、住民生活の質の向上のための社会資本の整備及び地域住民の福祉の充実などを積極的に推進するため必要な事業費を確保する等、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹することを基本としております。  以下、平成三年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。  第一に、地方税については、住民負担の軽減及び合理化等を図るとともに、土地に関する税負担の公平適正化を図りつつ土地政策に資するため、必要な措置を講じることとしております。  第二に、地方交付税については、地方財政の円滑な運営に支障が生じないよう、その総額を確保するとともに、地方財政の中期的健全化を図ることとし、交付税特別会計借入金の返済措置のほか、五千億円を減額する特例措置を講じることとしております。  第三に、国庫補助負担率の見直しにおいて暫定措置とされたものに係る影響額については、地方債等により所要の補てん措置を講じ、地方団体の財政運営に支障が生じることのないよう措置しております。  第四に、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ地域づくりを進めるとともに、公共投資基本計画を踏まえた住民生活に直結した社会資本の整備、地域住民の福祉の充実、住民生活の安全の確保等を図るため必要な事業費の確保等、所要の措置を講じることとしております。  第五に、地方行財政運営の合理化と財政秩序の確立を図るため、定員管理の合理化及び一般行政経費等の抑制を行うとともに、国庫補助負担金について補助負担基準の改善を進めることといたしております。  以上の方針のもとに平成三年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は七十兆八千八百四十八億円となり、前年度に比し三兆七千四百四十六億円、五・六%の増加となっております。  以上が、平成三年度の地方財政計画の概要であります。

森田一自由民主党

○森田委員長 以上で説明は終わりました。      ────◇─────

森田一自由民主党

○森田委員長 次に、内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案及び公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題とし、順次趣旨の説明を聴取いたします。吹田自治大臣。     ─────────────  地方交付税法等の一部を改正する法律案  公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特   別措置に関する法律の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────

吹田愰自由民主党自治大臣・国家公安委員長

○吹田国務大臣 ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。  地方財政の状況にかんがみ、平成三年度分の地方交付税の総額について特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため地方交付税の単位費用を改正し、あわせて、新産業都市の建設、首都圏の近郊整備地帯の整備等に係る財政上の特別措置を引き続き講ずることとする等の必要があります。  以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。  次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一は、地方交付税法の一部改正に関する事項であります。  まず、平成三年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額から、特例措置額四千五百二億四千万円、昭和六十年度分の地方交付税の総額の特例に係る一部返済額四百九十七億六千万円、交付税特別会計借入金利子支払い額六百二十七億円及び同特別会計借入金償還額一兆七百十八億九千五百万円を控除した額とすることとしております。  また、このうち特例措置額四千五百二億四千万円に相当する額については、平成四年度から平成十三年度までの地方交付税の総額に加算するほか、五千八百十一億円を平成六年度から平成十一年度までの地方交付税の総額に加算することといたしております。  次に、平成三年度分の普通交付税の算定につきましては、自主的な地域づくりの推進、地域経済の活性化等地域振興に要する経費、高齢者の保健福祉の増進、生活保護基準の引き上げ等福祉施策に要する経費、道路、街路、公園、下水道、社会福祉施設、清掃施設等住民の生活に直結する公共施設の整備及び維持管理に要する経費、教職員定数の改善、学習用教材の拡充、私学助成の充実、生涯学習の推進等教育施策に要する経費、消防救急業務の充実等に要する経費並びに地域社会における国際化及び情報化への対応に要する経費の財源を措置することとしております。  さらに、土地対策の推進に資するため土地開発基金費を、高齢化社会に対応し地域福祉の向上を図るため地域福祉基金費を、地方財政の健全化を図るため財源対策債償還基金費を設けることとしております。  第二は、新産業都市建設及び工業整備特別地域整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部改正についてであります。都道府県分の利子補給措置について新規に発行を許可される地方債の利子補給の基準となる利率の改定を行うとともに、市町村分の国庫補助負担率のかさ上げ措置について財政力による調整の割合を高めることとした上、同法の適用期間を五年間延長することとしております。  第三は、首都圏、近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部改正についてであります。都府県分の利子補給措置について新規に発行を許可される地方債の利子補給の基準となる利率の改定を行うとともに、市町村分の国庫補助負担率のかさ上げ措置について財政力による調整の割合を高めることとした上、同法の適用期間を五年間延長することとしております。  以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。  次に、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律は、国民の健康で文化的な生活を確保する上において公害の防止が極めて重要であることにかんがみ、公害防止計画等に基づいて実施される公害防止対策事業の促進を図るために必要な国の財政上の特別措置を講ずることを目的とし、昭和四十六年五月に制定されたものでありますが、その後、昭和五十六年三月の法律改正により、有効期限は十年間延長され、平成三年三月三十一日までとされております。  政府といたしましては、これまで公害防止計画地域等における公害防止対策事業の促進に努めてきたところでありますが、関係地域の実情等にかんがみ、平成三年度以降も引き続き公害防止対策事業の促進を図るために国の財政上の特別措置を継続する必要があると考えられるのであります。  このため、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律につきまして、その有効期限を十年間延長し、平成十三年三月三十一日までとすることといたしております。  以上が、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその概要であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。  以上であります。

森田一自由民主党

○森田委員長 これにて両案についての趣旨の説明は終わりました。  次回は、来る十二日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時十五分散会

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