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120回国会衆議院1991/02/15

大蔵委員会 第4号

発言数
55
登壇者
13
会派数
2
開催日
1991/02/15

会議録

平沼赳夫自由民主党

○平沼委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、国の補助金等の臨時特例等に関する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、これを許します。佐藤恒晴君。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 大変時間が遅いのでありますが、与えられた時間で、さきの国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律に関連いたしまして御質問申し上げたいと存じます。  質問というか、ここの会場に参ります前に夕刊を拝見したわけでありますが、今までは湾岸の九十億ドル問題について、どういうふうな財源措置あるいは法的措置をとるかということについてさまざまな動きが報道されてまいりましたけれども、いよいよ具体的に決定をしたというような、政府の態度が決まったような新聞報道になっております。しかもこの新聞によりますと、大蔵大臣も予算案修正、これを容認というような見出しになっておりまして、しかも閣議では、全閣僚の歳出費、給与関係、期間中一〇%の返納をすることを申し合わせた、こういうふうな記事にもなっているわけであります。  ところで、本会議における大蔵大臣の財政演説、これによりますと、九十億ドル問題につきまして は「税収が入るまでの間はつなぎのための臨時的な国債を発行することとしたいと考えております。」ということで、具体的な内容は提案をされておりませんが、基本的な考え方、対応する考え方については財政演説で述べられているわけであります。しかも、本委員会における大臣の所信表明、これにおきましては一歩それを進めまして、この「財源措置につきましては、石油税、法人税及びたばこ税の一年限りの臨時的増税措置により所要額の」云々、こういうふうに明確に対応措置を提示しているわけであります。  こういうふうに本会議における財政に関する演説、当委員会における所信表明、こういうものを一つの念頭に置きまして、我が党におきましては過般本会議におきまして細谷議員の質問も行われているわけでありまして、これから行おうとする私の質問も、いろいろ動きがあることについては理解をしておりますが、こういうふうな最終的な態度を決定したということになりますと、所信表明あるいは財政演説を前提として質問をするということになりますと、ちょっと次元が変わってくる、こういうふうに思うのでありますが、その点について大臣の所見を伺っておきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 私自身、本会議あるいは当委員会また予算委員会におきまして、それぞれ湾岸に対しまして平和回復のための努力として日本が支出をいたします九十億ドルにつき、考え方を申し述べてまいりました。それは今委員が御指摘のとおりでございます。  しかし、その後、本院における御論議を通じ、また各党からの御意見等をいただきながら、この問題をどう処理していけばいいか本当に悩み続けてまいりました。そして、さまざまな努力により、政府自身も汗をかくべきであるという御指摘にも耳を傾けながら、今私どもとして最終の考え方を整理しつつあります。そして恐らく、何時ごろでありますか、実は私は予算委員会からこちらに直行いたしましたために、実際の連絡がどうなっておるかちょっとわかりませんが、正式に各党に対し党首会談のお願いを申し上げておると思います。その席上におきまして自由民主党総裁としての海部総理から、今後この多国籍軍に対する資金協力をどう取り扱ってまいるかにつきまして、政府・与党一体として今日まで検討いたしてまいりました結果を御報告することになろうと思います。  これは、党首会談において各党からの御意見を承り、それを補強するような形と申し上げては失礼かもしれませんが、補強するような形でいろいろなお申し入れを私どもも受けてまいりました。そして、本院における御論議等を踏まえ、政府・与党として下した決断でありますので、わずかの時間の差とは申しながら、今この席においてその内容を御報告することは、各党の党首に対して非礼でありますのでお許しをいただきたいと存じますが、委員から御指摘を受けましたように、当初この必要な財源は、国会においてお許しをいただいた後において、一年間の臨時の増税というものを法人税及び石油税、たばこ税の世界においてお認めをいただき、これを償還財源としてつなぎの国債を発行するという考え方の中で、税目等々におきまして多少の変化を生じておるということは事実であります。これは、国会を場としてちょうだいをいたしました国民の声というものに政府自身が耳を傾け、政府自身としてでき得る限りの努力をした結果としてお受けとめいただきますように心からお願いを申し上げます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 私はこれから質問するわけでありますから、所信表明の変更があった、こういうことでやるわけでありますが、既にもう質問の終わった議員の立場からすれば、言葉は非常に悪いかもしれませんが、非礼とは申しませんが、極めて不満な状態だと思います。そのことをまず申し上げておきます。  ところで、この一〇%返納ということでありますが、法的にはどういうことになるのか。つまり、政治家の寄附行為の問題。大臣もこれを了承されておるようでありますが、ちょっと御説明をいただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 私は事務的な手続についてはよく存じません。ただ、この問題が当初提起をされましたとき、一たん受領いたしました歳費の中から一定額を寄附するという形態を考えました。ところが、これは政治資金規正法にまさに触れる部分がありまして、事務的な検討を官房にお願いをいたしておりました。  本日、官房長官から、閣議後の全体閣僚懇談会の席上におきまして、当月分の返納という言葉でお諮りがございました。国庫への返納という言葉でお諮りがございました。しかし、二月分だけの返納というのは余りにおかしな形ではないだろうか、増税をお願いする部分がある限りにおいて、その増税期間内において国庫へ返納という形式をとるべきだ、確かにこれは私が提起をいたしました。皆さん賛成してくださいましたので、閣議としては国庫返納という考え方でこれを了承したわけでありますが、その法的な側面につきましては、大変申しわけありませんが、私は細かく存じませんので、改めて内閣からその詳細を聞き、御報告をさせていただきたいと思います。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 この私の質問の継続中に、自治省の見解をお尋ねできるような手配を委員長の方にお願いしたいと思います。

平沼赳夫自由民主党

○平沼委員長 ちょっと委員長から申し上げます。  その件については、どこがその部署になるかちょっと検討させていただいて、御返事させていただきます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 質問を続けさせていただきます。  この補助金の復元の問題につきましてお尋ねをいたしたいと思います。  平成元年に法案が改正をされまして今日に至っているわけでありますが、八五年度から削減が始まりまして、八六年度には三年限り、さらにそれから二年間ということになりまして、今般は、今度は三年間、こういうことになっておるわけであります。  当初は国の財政再建ということでスタートしたわけでありますけれども、しかしながら、ここ二、三年の状態では国の歳入もかなり好転をしてきた。そういうことで赤字国債ゼロというような状況にもなって、いわゆる再建の見通しが立った、こういうふうに言えると思うのでありますが、しかしながら、地方においては、その分負担の増加というような状態になっておるわけであります。したがって、今般約一千五百億円の国の歳出増ということになるようでありますが、この問題の国会における審議過程を通しまして、衆参それぞれの本会議等においてあるいはまた地方行政委員会等において、さまざまな決議もなされておるわけであります。  そういう点からいたしまして、具体的、細かい点は別にいたしまして、こういう一連の流れ、つまり、当初は財政再建、そして財政再建が成ってもなおかつ補助金等の削減の延長、こういうやり方が地方財政に及ぼす影響、これらを考えて、一体どういうお気持ちで今般提出されたのか、簡単に所見を伺っておきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 今委員から、財政再建は成ったというお言葉がございましたけれども、私どもは残念ながら財政再建ができたとは考えておりません。  我が国の財政につきましては、委員が御承知のように、連年にわたって歳出の節減合理化などの努力を続けてまいっておりますが、なお平成三年度末の公債残高は百六十八兆円に達する見込みでありまして、国債費が歳出予算の二割を超えるなど、依然として非常に厳しい状況にあります。これはまさに政策的経費が圧迫されているということであります。加えて、多額の建設公債に依存しております今の財政構造というものは、もし一たび景気の落ち込みなどによって税収の大幅な減収が生じるような場合には、再び特例公債に頼らなければならないという脆弱性を有していることは事実であります。  平成二年度まで続けられてまいりました、暫定措置が講ぜられてまいりました補助率などの平成三年度以降の扱いにつき、関係省庁間におきまして総合的に今まで検討を重ねてまいりました。その上で、このように依然として極めて厳しい財政状況、事業費の確保の強い御要請といったものを踏まえながら、同時に過去の経緯などを考えてまいりまして、財政当局としては大変きついものでありますけれども、公共事業に係る補助率などを六十一年度に適用された補助率などまで復元する、こうした措置も講じてきたことでありまして、御理解を賜りたいと存じます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 国の財政事情もさることながら、この負担金あるいは補助金等の率の削減の問題は、地方財政の立場からも問題があるわけでありますから、国の財政だけではなくて地方財政の立場からも考えるべきだ、こう思いますが、それは後ほどまた改めて触れたいと思います。  ところで、十二月二十一日に出されました財政制度審議会の報告書によりますと、第十項「地方財政」という項の中で「更に、平成元年度、二年度に引き続き、大幅な財源余剰となれば、今後、地方交付税法第六条の三第二項」云々、こういうくだりがあるわけでありますが、これはどういう審議過程を経て、また、これを受けるに当たってどういう報告を受けて、どのような見解をお持ちなのか、伺っておきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 平成元年十二月二十日の臨時行政改革推進審議会、国と地方の関係等に関する答申の中には、地方財政運営の基本的な指針として、「地方財政の状況等を踏まえ、財源余剰が見込まれる場合にあっては、引き続き、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の償還等に優先的に充当するもの」とし、さらに「地方の財政状況の推移等に応じて、地方交付税法第六条の三第二項の規定により国・地方間の財源調整を行う。」という指摘がございます。財政制度審議会におかれましても、この行革審答申及び平成元年度、二年度におきまして地方財政が大幅な財源余剰となっていることなどを念頭に置かれて御審議が行われたのではなかろうか、その上で御指摘の報告が出されたのではなかろうかと理解をいたしております。  平成三年度の地方財政収支見通しにおきましては、元年度、二年度に引き続きまして大幅な財源余剰が見込まれております。地方交付税法第六条の三第二項に該当する事態でありますけれども、財源不足時代に生じておりました特例的な借金がなお残っておる状況などにありましたので、同項に基づく国と地方との財源配分調整というものは行わず、今後の検討課題と考えているわけであります。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 地方財政に余剰ができているということでございますけれども、果たして表向きの数字はそうであっても、財政の体質はどうかという点では問題があると思いますので、後ほどまた触れたいと思います。  さらに第十一項で「補助金等」ということで、この報告書の中に指摘があるわけでありますが、「補助金等は一定の行政水準」云々というくだりがございまして、「重要な機能を担うものであるが、」「真に必要な分野に限定していくことが必要である。」こういうふうに実はなっているわけでありますけれども、これは非常に問題のある指摘ではないかというふうに実は思っております。  そこで、続いてちょっと申し上げたいと思いますが、既にこれは今日までの国会の議論の中で尽くされていることではあろうかと思いますけれども、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律等の規定を見てまいりますと、これは補助金及び負担金とかあるいはその他のいわゆる費目について定義がございます。こういうことで見てまいりますと、この法律は「補助金等」、こうなっておりますけれども、問題なのは負担金でございまして、例えば地方財政法でいえば九条以下、負担金という「負担する」という形でさまざまな規定がなされている。補助金というのは、これは御案内のとおり十六条でまさに補助金らしい定義の仕方をしているわけであります。  ところが、現実には負担金もすべて「補助金等」というくくりの中で、実は政府の財政事情で恣意的に行われている。法律改正が行われているといっても、発想はまさに補助金も負担金も同列に扱っているというふうにしか実は思えないわけであります。そういう意味で、この負担金と補助金をくくった扱いとして行われているということについてどういうふうに大臣はお考えになっているか、伺っておきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 今委員がお触れになりました財政制度審議会の報告におきまして、「補助金等は一定の行政水準の維持、特定の施策の奨励等のための政策手段として重要な機能を担うものであるが、他方、ややもすれば地方財政の自主性を損なったり、財政資金の効率的使用を阻害する要因となる等の問題があり、真に必要な分野に限定していくことが必要である。」と指摘をされております。私はこの御指摘というものは、補助金などにつきまして基本的な考え方を示されたものと考えております。  平成三年度予算におきましても、国・地方を通じましての行財政のあり方の見直しなどの観点から、補助事業の廃止とか縮小、あるいは零細補助金などの整理、類似補助金などの統合メニュー化など整理合理化を推進して、補助金等の総額を厳しく抑制してまいりました。  法律用語の使い分けといたしまして、補助金とは、これは一般的なことでありますが、国が特定の事務または事業を実施する者に対して、当該事務または事業を奨励、助長するために交付する給付金。負担金とは、国または地方公共団体等が自己の利害に関係のある事務または事業に関して、法令により自己の経費として負担すべきものとして交付する給付金をいう、このような理解になっております。しかし、補助金の補助率と負担金の負担割合、負担率につきましては、いずれもそのときどきの財政事情、また国と地方との機能分担、費用分担のあり方などを踏まえながら必要な見直しを行っていくべきものでありまして、その点に関しましては、私は両者は基本的な相違はないと考えております。  今回の暫定措置におきましても、従来と同様それぞれ所要の措置を講じてまいりました。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 先ほど財政に余剰があるということで、また今も御答弁いただいたわけでありますが、例えば事務経費あるいは公共事業、建設等に係る負担あるいは災害等に係る負担、これを年度別に地方の負担の傾向というものを見てまいりますと、増加の一途をたどっております。これはもう既に大臣はおわかりでありましょうから、数字はあえて申し上げる必要はないと思いますが、特に十条関係では平成元年度で四六%、あるいはその二項では四六・八%等々、これは既に負担率が過去の数字からずっと伸びてきてこういう数字になっている、こういうことであります。  あるいはまた、財政力指数という点で見てまいりましても、これは六十一ないし六十三年度というデータによりますけれども、かなり悪い、悪いところが多い。割合的に各団体、全体で三千幾つかの団体の中で見ると極めて財政力指数の悪いところが多い、こういう傾向になっていると思うわけであります。  そういう点からいたしますと、地財法の十六条に言ういわゆる補助金の定義というものを素直に読んで、あるいはまた九条以降のものを素直に読んでまいりますと、これは一律に、単に財政事情ということで一括くくって、補助率と負担率の削減を行うということは極めて好ましくないやり方だということを申し上げておきたいと思います。  そこでお尋ねをいたしますが、平成三年度の税収の見通しあるいは地方財政の見通しというのは一体どういうふうになるか、まさに地方財政計画というのが発表されておるわけでありますけれども、お尋ねをしておきたいと思います。

湊和夫自治省財政局財政課長

○湊説明員 平成三年度の地方財政の収支あるいは税収の動向についてのお尋ねでございます。  平成三年度におきましては、地方財政計画では全体の規模は七十兆八千八百四十八億円で、前年度に比べまして五・六%程度の規模の伸びを見込んでおるところでございます。この中で歳入につきまして申し上げますと、地方税は三十二兆六千七百八十億円ということでございまして、平成二年度に比べまして六・一%の伸びを見込んでおる、こういうことでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 簡単な答弁でありますが、国税の伸びは、例えば五十九年対六十二年比ということでちょっと古いのでありますが、地方税の伸びと比べた場合には国税の伸びの方が高いですね。それから、先ほど余剰があるというお話でございましたけれども、例えば公債費の負担率とかあるいはまた経常収支率とか、そしてまた単年度における地方団体の収支率、こういうものを見てまいりますと、決して余剰があるからよろしいんだ、地方財政がよくなっているんだ、こういうことにはならないと思うのですね。数字はおわかりでしょうから一々細かいことを申し上げません。しかし、我々が政府の資料で見る限りにおいては、決して財政基盤がよくなったということは言えないだろうと実は思うわけでございます。  そこで、来年度の場合について、例えば法人関係について見ますと、地方の法人事業税なりあるいは法人住民税なり、こういうものを見てまいりますと、大幅な伸びの低下あるいは当初予算に比べますとマイナス、こういうことに実はなっておるわけであります。こういう現状について、トータル的に何%伸びるというのではなくて、一番今問題になっている経済の状況にかんがみたところの法人税関係というのはそういうふうに伸びが問題になっている、そういう点に触れて、ひとつ改めて御答弁をいただきたいと思います。  さらに、金融機関の関係につきましては、連日大蔵省の決算の態様の問題であるとか、あるいはいろいろな金融機関に対する検査の指摘についての報道であるとか、それからいわゆる俗に言うところのバブル経済下における含み損の問題があって、金融機関の収益が大幅に減少している。そして、場合によっては、金利自由化の状況のもとでは、金融機関が倒産するということは大蔵省言ってはおりませんが、見方によってはそういう状況だってあるんではないかという見方も出されて報道されております。  こういう状況の中で、やがて近いうちにまた日米間の金融協議などの再開、あるいはまたそれに伴う金利自由化のスケジュール等の問題が出てくるだろうと思うのでありますが、現状において金融機関のいわゆる収益減というものについて、例えば直近の資料などを参考にして御答弁いただいてよろしいと思うのでありますが、例えば五〇%ぐらいまで減益になるというのはどのぐらい予想されるのか、そしてまた五〇%以上減益になるという機関はどのぐらいのものと予想されるのか、まずその辺をお尋ねしたいと思います。

土田正顕大蔵省銀行局長

○土田政府委員 御説明申し上げます。  とりあえずただいまのお尋ねは、金融機関の決算状況に関するものであるというふうに理解いたしましたので、平成二年度の中間決算の状況に即しまして数字を御説明いたします。  全国銀行の平成二年度の中間決算状況を見ますと、経常利益は前年同期比約四〇%の大幅な減益となりました。これの主たる原因は、先生御指摘のところもあると思いますが、株価の下落による株式の償却などによるものでございます。その中で五〇%を超える大幅な減益となった銀行の数は、全国銀行の総数百五十四行といたしまして、その中で六十七行となっております。このように中間決算はかなり厳しい状況のものであったと考えておるわけでございます。  ただ、申し添えますと、このような株価の下落に伴います株式の償却その他は、一時的な特殊要因でございます。これらの特殊要因を除いた銀行の本来の業務の収益力、それを示す指標として私ども業務純益という概念を時々用いております。この業務純益につきましても、やはり減益ではございます。これは金利の自由化の進展などによります調達金利の上昇、すなわち、例えば預金コストの上昇に対しまして運用利回りの上昇がそれに追いつかないというようなことで利ざやが縮小する、そのような状況が発生いたしまして、やはり減益ではございますが、その減益幅は全国銀行平均で一七%程度の減少にとどまっておるわけでございます。

湊和夫自治省財政局財政課長

○湊説明員 地方財政計画におきます税収の動向につきまして、補足して御説明させていただきます。  来年度の地方税収全体といたしましては、最近の経済の状況を反映いたしまして、御指摘ございましたように、法人関係税につきましては、例えて都道府県分で申し上げますと、主要税目でございます事業税における法人の税収の伸びは、平成二年度の計画に比べますとマイナス一・八%の九八・二%の伸びで見ておるということでございます。また、都道府県民税の中におきます法人税割につきましても、これは過年度の税制改正の影響等があっておりますので、単なる経済動向の反映だけではございませんけれども、対前年では計画上七〇・七%のレベルで見込んでおるというようなことでございます。ただ、全体として、個人の所得課税等を中心にいたしまして、かなり順調な伸びが確保できるということでございまして、税収トータルといたしましては、なお先ほど申し上げましたような六%台という安定した伸びが確保できる見通しである、こういうことになっております。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 例えば東京都の場合、金融機関からの税収は六十二年度で六七%、六十三年度では三八%それぞれふえたけれども、三年三月期の決算見込みでは前期比三二%の減益、そういうことで都の税収全体も四三・二%減少する云々、これらは証券各社が五割の減益になると都税では五三%の減収となってはね返ってくる云々、これに湾岸戦争などが加わって一段と先読みが難しい、こういうような一つの見解も実はあるわけであります。  先ほど地方税収の全体の伸びの話がございましたけれども、地方間の格差という問題も非常に大きくなっているのではないか。今、東京都の例を新聞等の報道を若干申し上げましたけれども、地方税あるいは譲与税あるいは交付税、これらを加えて、例えば東京、神奈川、愛知、大阪といった四都府県を合計しますと、これが全体の五〇%になっているということでまいりますと、東京が非常に大きな影響を受けているという先ほどの記事でありますけれども、しかしながら、そうはいってもやはり地域間の格差というものはむしろ拡大をしているのではないか、実はこんなふうに思うわけであります。地方財政におけるそういう地方間の格差、いわゆる収益の地域間格差がどうなっていくのかということについて、自治省の見解があればちょっとお尋ねしておきたいと思います。

湊和夫自治省財政局財政課長

○湊説明員 地域間の財政格差についてのお尋ねでございます。  何をもって格差とする指標をとるかというのは大変難しい点がございますが、特に昭和六十年代に入りまして以降について申し上げますと、先ほどの税収等の動向にも関連するわけでございますが、地方財政の面では、昭和六十二年度ごろから法人税を中心にした税収が大変好調に推移してまいりました。このいわば六十二年度以降の経済の上昇に支えられた税収の伸びの中で、今お話しのありましたように、東京都等に対する税収の伸びが大変高いということから、全国的な税収の中に占めます東京都分のシェアが高くなったというような状況が出ていることは事実でございます。  ただ一方で、もう少し過去をたどってまいりますと、昭和四十年代の後半から昭和五十年代にかけましては、逆に東京都の税収のウエートというのは一時期下がってきたという経緯もございまして、最近の税収の伸びは確かに大変高かったわけでございますが、これはいわば三高二安と言われる経済の一時的な要因に支えられた面が多分にあったというようなこともございまして、全体としてこの格差の動向につきましては、必ずしも断定的には申し上げられませんけれども、なお今後の状況等も踏まえて全体としての骨格は見ていく必要があるのでなかろうか、こういうふうに考えております。  ただ、法人関係税のウエートが高い市町村の税収は、都道府県と同様にやはり同じような状況がございますので、こういった点につきましては交付税制度等を通じまして財源の均てん化に努めておる、こういうようなことでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 いずれ地行でもまたあるでしょうから、そのくらいにしまして、大臣にお尋ねをいたしたいと思います。  金利自由化の問題というよりも、金利自由化をさらに推進いたしますと、いわゆる資金調達のコスト高の問題という形になってまいりまして、特に中小零細と言われる金融機関においては大変だ、こんなふうに実は思うわけでありますが、今後の要求払いも含めた完全自由化のスケジュールなり、あるいはまた金利自由化等の中小金融機関等に対する影響、あるいはそれに対する大蔵省の対応などについてお尋ねをしたいと思います。

土田正顕大蔵省銀行局長

○土田政府委員 まず私どもの方から、これまでやっておりますような作業の内容その他につきまして、事務的に御説明をいたします。  この預金金利の自由化でございますが、これはもともと昭和六十年にまず大口の定期性預金の金利自由化に着手をいたしました。それ以後、順次大口の方の金利自由化を進めてまいりまして、平成元年の十月から、一千万円以上の大口定期につきましてその金利規制を撤廃し、完全自由としたわけでございます。  続きまして、平成元年の六月から、いわゆる一千万円未満の小口の定期預金の金利自由化に着手をいたしまして、その手法といたしましては、市場金利との結びつきの深い、規制金利ではございますが、市場金利の変動をより敏感に反映する市場金利連動型預金、いわゆる小口MMCと言っておりますが、そういう商品を導入いたしまして、その後、逐次その商品性の手直しなどを行いますとともに、この小口MMCの預入の最低預入限度、つまり、当初では三百万円以上の額について自由金利の小口MMCを導入したわけでございますが、その後、平成二年、昨年の四月から三百万円を百万円に引き下げるというようなことで進めてきております。  そこで、今後の予定でございますが、この定期性預金の金利自由化につきましては、平成三年、すなわち、ことしの四月から、小口MMCの最低預入金額を現在の百万円からさらに五十万円に引き下げるということを予定しております。それから、さらに本年の秋に、三百万円以上の定期性預金の金利を自由金利とするということを予定しております。  このように順次進めまして、しからばこの定期性預金金利の完全自由化の時期についてどう考えるかという問題が残るわけでございますが、これにつきましては、金利自由化の定着状況などを見きわめながら極力早期に、遅くとも今後三年程度で定期性預金金利の完全自由化を図るべく努力するという方針を金融界に説明をしておるところでございます。  続きまして、流動性預金の金利自由化の問題が出てくるわけでございますが、これにつきましては、現在銀行局内の金融問題研究会という場におきまして、金融関係の先生方にお集まりいただいて検討をお願いしております。できれば本年の前半には研究会の結論をちょうだいいたしまして、その後私どもの手元で検討の上、自由化に着手することとしたいと考えておるわけでございます。  このような自由化の進め方につきまして、例えば先生ただいまの御質問にもございましたように、日米の金融協議と申しますか、日米金融市場ワーキンググループの会合でも話題になっておるということは御承知のとおりでございます。つい先般、一月二十八日にもそのような会合が開催されまして、米国側からこの金利自由化のスケジュールの促進についての要望があったわけでございます。私どもといたしましては、もちろんこの金利自由化に前向きに取り組んでいるわけではございますが、アメリカで起こったようないろいろな現象なども研究し、それから日本の金融機関の、殊に中小金融機関の経営動向なども勘案いたしますと、やはり預金金利の自由化を混乱なく進めるためには、そのための環境整備が必要であろうというふうに感じまして、その旨を率直にアメリカ側に説明をしておるところでございます。今後、御指摘の点も踏まえまして、中小金融機関の経営の動向その他にもしかるべき注意を払いながら、混乱なく預金金利の自由化を進めてまいりたい。  従来の経緯はそのようになっております。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 今局長から、先般の金融協議における状況を踏まえまして御報告を申し上げました。私どもといたしましては、今局長から申し述べましたようないわばスケジュールというものを頭に置きつつ、今後の対策に取り組んでいきたいと思います。  そこで、環境整備という言葉を局長から申し上げましたが、金融自由化によります経営環境の変化というものにつきましては、まずそれぞれの金融機関自身において経営の合理化、効率化あるいはリスク管理体制の充実など、一層の自主努力をしていただかなければなりません。同時に、金融機関の健全性確保、また、信用秩序維持という観点から、自己資本充実の促進あるいは相互援助制度の整備などの環境整備が図られる必要のあるところであります。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 いずれにしても、自由化が進んでいくことは間違いないわけでありますし、また、最近のこの経済の環境下における金融機関の経営悪化という問題が重なってまいりますと、さらに大きな問題になるというふうに予測されますので、十分な対応を要望しておきたいと思います。  ところで、湾岸問題のいわゆる九十億ドル問題は、国の協力の問題というだけではなくて、地方財政と具体的にかかわり合いを持ちますので、そういう意味でお尋ねをしておきたいと思います。  今度の湾岸危機あるいは湾岸戦争の発生によりまして、当初は予備費からの支出あるいは補正予算ということで対応してまいりまして、このたびは補正予算の中でひとつ対応したいということで、国債発行による資金調達と、それに返済をする財源の増税案ということでやっていきたい。ところが、先ほど申し上げたように、本日の夕刊によれば、ほぼ増税の圧縮をやって、歳出の削減をやるというふうな対応に変わってきているわけでありますが、これは非常に問題があると私は思っております。  予算委員会において今度の九十億ドルが何に使われるのかという議論がされておりますが、戦費であるかないのか、あるいは武器弾薬以外には使うのか使わないのかという議論がありますけれども、私は一括戦費として申し上げたいと思います。  そういうことで、まずその話に入る前に、我が国の防衛費はおおよそ三年度四兆三千億程度見込んでおりますが、防衛費というか国防費といいますか、これについてはそれぞれの国において何を防衛費に入れるかあるいは国防費に入れるか、算定の根拠がさまざまでございます。俗にNATO方式などというふうに言われておりますが、これ自体もさまざまな議論がございます。その点は理解をしている上に立って、仮にNATO諸国あるいはNATO方式ということで言われている費目を入れれば、おおよそどれぐらいの防衛費に平成三年度なる見込みなのか、まずそこをお尋ねをしたいと思います。

山本晃防衛庁経理局会計課長

○山本説明員 お答え申し上げます。  NATO定義の国防費でございますが、NATO定義の国防費は、NATO加盟国が共通の基準に基づきまして、各国の防衛努力の状況等について統一的に把握するために設けられているものというふうに承知をしております。ただ、この定義の中身自体は秘扱いとされておりまして、その詳細は不明でございます。ただ、一般的に言われておりますことは、NATO定義の国防費の中には、職業軍人等の恩給が含まれるというふうに言われております。ただ、子細に検討してみますと、どうも徴兵にかかわるもの、あるいは戦争被害の補償に対するものは含まれていないというふうに推定がなされておるわけでございます。  こういった意味で、平成三年度の我が国の防衛費をNATO定義で試算をしてみますと、平成三年度防衛関係費は四兆三千八百七十億円でございます。また、恩給費でございますが、旧軍人遺族等恩給費、これは全体で一兆五千六百八億円でございますが、そのうち先ほど申し上げましたように職業軍人等の恩給、こういったものといたしましては普通恩給あるいは普通扶助料というものが挙げられるわけでございます。ただ、この普通恩給、普通扶助料の中には徴兵にかかわるものが含まれておりますので、単純に普通恩給と普通扶助料の額を足しますと若干過大になるのではないかというふうに考えておりますが、普通恩給と普通扶助料の額を機械的に、これは七千八百五十二億円ほどございますが、これを足しますと五兆一千七百二十二億円になるというふうに推定がなされるわけでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 今数字を御答弁いただいたわけでありますが、この五兆円、さらには後年度負担、いわばツケ買いでありますから、これを単年度で仮に清算をするということに考える、あるいはまた問題になっております九十億ドルというのも、私は先ほど戦費と申し上げておるわけでありますが、そういう数字などを合算いたしますとかなり膨大な数字になる、こういうふうに指摘せざるを得ないわけであります。  そこで、先ほど申し上げましたように、当初予備費で出し、補正を組み、そして今度は何で九十億ドルを賄うのかということで二転、三転しているわけでありますが、こういうことで、いわゆる湾岸戦争に係る戦費支援ということでは、年度を越して、今後戦争が早期に終わればこれは望ましいわけでありますが、仮にそうでないということになりますとどういうことになっていくのかということ、先行き極めて問題が多いわけでありまして、我が国の予算措置上多くの問題を残すのではないか、実はこんなふうに思うわけであります。  そういう意味で、私は九十億ドルの支出はやめて、そこで平和解決あるいはまた戦後復興といいますか、そういうことのために我が国はどのように協力をしていくのかという内容とその財政的な裏づけ、こういうものを憲法の視点に立って具体的に対応すべき時期に来ているのではないか、実はこういうふうに思うわけでありますが、その辺の大臣の考え方を伺いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 大変恐縮でありますが、私は、先ほどの委員が防衛費に恩給費を加算され、さらに湾岸に対する協力関係の経費を足し算されて戦費とおくくりになりました分類には、異論がございます。しかし、これは委員の分類でありますから、それが適否を論ずるべきではありますまい。しかし、少なくとも私は、恩給費といったものが防衛費と足し算をされ、それが戦費という定義に当たるとは考えておりません。まずこの点は明確にさせておいていただきたいと存じます。  その上で、私は、委員の御指摘に二点申し上げたいことがございます。  冒頭、委員から御指摘を受けましたように、確かに私は、本会議における財政演説また本委員会における所信表明の時点におきましては、この九十億ドルに見合う財源というものを赤字公債に頼りたくはないということを申し上げますとともに、それを新たな臨時の税として国民に御負担いただくことを前提に、短期のつなぎ国債を発行したいということを申し上げました。  そして、その後、御党からのお申し入れもありました。また、予算委員会さらには当委員会等におきまして、各党の委員の方々からさまざまな御意見をちょうだいいたしました。そして、その御意見というものに真剣に耳を傾け、でき得る限りの努力をした結果を本日の党首会談で海部総理・総裁から各党党首にお伝えをしたいと申し上げましたことが、それがけしからぬというおしかりを受けるのは大変残念であります。むしろ真剣に各委員の御論議というものに耳を傾け、その中で我々も考えるべきは考えて努力をしていると受けとめていただきたい、そう申し上げるのは礼を失することでありましょうか。私は、国会の御論議というものを真剣に受けとめて、その上で政府として当初持っておりました考え方に変更を加えていくこと、あり得ることであると思いますし、それはむしろ院の御意見を尊重していることでありまして、二転、三転とおしかりを受けるのは、私としては大変心外であります。  同時に、このイラクの状況というものは、決してだれが招いたものでもございません。クウェートという小国に対し、八月二日、突然イラクという大国が侵入し、これを侵略し、占領し、国連の各国の、また国連そのもののたび重なる決議による要請を受けても、クウェートを占領したまま立ち退かなかったのはイラクであります。そして、国際的な人権擁護機関として有名なアムネスティーから、そのイラク軍がクウェートにおいていかに残虐な行為を続けていたかのリポートも既に出ております。そうした状況の中で、イラクが安全保障理事会のたび重なる決議、国連事務総長自身が足を運んでの説得に対してもクウェートを手放そうとしなかった中から、クウェートの独立を回復し、イラクをクウェートの国外に追い戻すための武力行使が今行われております。日本として国連中心の外交姿勢をとり、国連加盟国の一ヵ国とし、国連の意思に従って今日までも努力をしてきた立場の中で、日本ができ得る協力と申すならば、資金協力以外にないことは委員が御承知のとおりであります。  イラクが一日も早くクウェートから立ち退いてくれることにより、平和が中東の地に戻り、むしろ私どもの拠出したお金がその後の平和の回復のために、また現地の秩序を取り戻すために使われることが一番願わしいことでありますけれども、委員がお申しになりましたような視点からの議論、私は考え方を異にいたしております。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 私は、湾岸戦争そのものの議論を今やろうというのではなくて、湾岸戦争にかかわって我が国が出費をしようとしていることと財政との関係を中心にお尋ねをしたい、こう思っておるわけでありまして、湾岸戦争がどちらがいいか悪いかの議論をここでやろうという気はないのです。  そこで、前提条件は国会審議を受けてということでありますけれども、国会審議を受けてといっても、法案とかそのための財源措置をどうするのかということは提案がないわけでしょう。しかも、ないだけではなくて、所信表明あるいは財政演説の中ではこういうふうにしたいということを、増税によってやるということを出しているわけですから、そういう前提での議論をしてきているわけなので、法案なりあるいは財源措置が出されて、それが審議過程で変更になったというのとはちょっと違うのではないかということで申し上げておきたいと思います。  ところで、私は二、三点と申し上げましたけれども、去年の八月三十日、大臣は記者会見で「十億ドルの財源は九〇年度予算全体で考える」云々ということを述べまして、大蔵省内の幹部の見解みたいな形で「これで、駐留経費を中東情勢と切り離して交渉する下地ができた」というようなことがかぎ括弧で報道されまして、苦しい財政対応の中でどうしていくのかという、何か大蔵省としては大変悩み多いということで、これは財政支出は大変だというような報道が実はなされてきたわけでありますけれども、ここ最近に至りましては、思い切った協力とかなんとかいいまして、かなり問題のある状況になってきたと思います。  私は今、やがて出されるであろう財源措置なり法案について内容に触れる気はございませんけれども、仮にきょうの新聞報道等のような方式をとりますと、どういう財源措置になってくるかわかりませんが、増税案の残りの分を歳出で、今年度補正で捻出するだけでなくて来年度にもということになりますと、それは当初予算を修正して出すのか、あるいは支出を削減して結果的に三年度の補正で出すのか、それはわかりませんけれども、いずれにしても財源措置が明確にならないということになれば、赤字国債といったようなことにも実はなってくるのではないかというふうに思うわけであります。そういう私の見解を申し上げておきます。  ところで、これはちょっと本論からは外れますけれども、我が国ではかつて戦時会計があったわけです。今度の湾岸支援問題が、あるいはまた湾岸に対する九十億ドル支出が戦時会計だとは申し上げませんけれども、要すれば、年度を越して、戦争状態がどう展開していくかわからないままにその都度財源対応していく、こういうことにならざるを得ないと思うのですね。そうなってまいりますと、戦時特別会計は過去四回あったそうでありますけれども、一番直近の例では、昭和十二年から昭和二十一年まで戦時特別会計が設置された。年度は一本、毎年度会計ではなくて年度は通してやる、こういう戦時会計が行われていたということが大蔵省が編集した本の中に実は書いてあるわけであります。そういう状態の中で、いわゆる財政民主主義なるものはどこかへ飛んでしまったというような一行もあるわけであります。  そこでお尋ねをしたいのでありますが、その戦時特別会計というものは今どうなっているのか、ちょっと大臣にお尋ねしたいと思います。

小村武大蔵省主計局次長

○小村政府委員 御指摘の戦時特別会計というのは、臨時軍事費特別会計というのが昭和十二年九月十日から太平洋戦争の終了までということでございます。戦争終結までということで、御指摘のように一年をもって一会計年度としていないということでございます。その歳入につきましては、大半が公債金で賄われていたということでございます。この特別会計はただいま廃止をされております。  今回の措置はこうしたものとは全く異なりまして、まず今回の措置は複数デートにまたがりますが、臨時の税収が入るのが平成三年度及び四年度になるということでございますので、平成二年度において税収が入るまでの臨時的な公債を発行する、いわばつなぎ公債を発行するということで、会計年度の区分を決して乱しておりません。それからまた、つなぎ公債は臨時の税収によって償還されるということでございまして、先ほどの臨時軍事費特別会計によるいわば赤字公債と性格は全く異なり、特定の償還財源が定められているということでございまして、その辺で償還面からの発行の歯どめをかけることを考えております。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 私は、今回のつなぎ国債の発行と臨時軍事費特別会計と同じ国債だということを申し上げるつもりはございませんけれども、そういう過去の例を考えると、これからこの湾岸戦争がどう展開するかわからない中で財政的な措置をどうしていくのかということは、その都度その都度悩み多い問題になってくるという意味で、これは年度を越して連続的に出てくるということで、大変な問題ではないかという指摘として申し上げたわけです。  ただいま廃止されているという答弁でございますけれども、いつの国会で廃止されたのでしょうか。

小村武大蔵省主計局次長

○小村政府委員 特別会計については、年限は今ちょっと手元に持っておりませんが、清算行為がまだ残っておるということでございまして、特別会計そのものは終結をさしているということでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 それは先ほど申し上げましたように、昭和二十一年の二月だったですか、そこで会計自体は終結をしているということだろうと思いますが、法律は、ずっと国会、帝国議会の流れを見ても、昭和二十年九月以降の帝国議会及び新憲法下における国会等の法案の処理の記録をざっと見たところ、正確には見ていませんが、ざっと見たところでは載っていないわけです。だから、今清算は行っていない、こういうことでありますが、法律が残っていて、これは私の見た資料以外に載っていれば訂正をしますけれども、清算は行っていない、廃止はしたけれども清算は行っていない、これはどういうふうに理解をすればいいですか。     〔委員長退席、村井委員長代理着席〕

小村武大蔵省主計局次長

○小村政府委員 清算方法については、懸案事項としてまだその解決を見ていないということでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 法律がなくなって会計だけあって、会計は清算、赤字のままに残っている、しかし、それをどう処理するかの法律はもうなくなってしまっている、こういうことですか。法律はいつなくなったのですか。

小村武大蔵省主計局次長

○小村政府委員 詳細につきましては、また調査いたしまして御報告いたしますが、清算行為がまだ赤字等を残したまま終結をしていないというふうに記憶しております。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 大体戦時会計というか戦時立法、これについては大体八十八帝国議会等でおおよそ廃止をするとか、そういう措置がとられていると思うのですね。しかし、その中では私は発見できなかったわけでありますが、一部の新聞報道等によりますと、これは最終的に清算されていないということは載っております。これは今度の補助金削減の復元の問題とは直接関係ございませんけれども、いわゆる戦費調達が地方財政にも影響する。しかし、戦費調達のための過去の会計がそうしたままに放置されているということについては問題だと思いますので、これはしかるべきときに、いつ廃止をされたのか、御答弁をいただきたいと思います。  次に質問を移したいと思いますが、今度の湾岸情勢についていろいろ過去の新聞を見てみますと、例えば昨年の七月段階の新聞などをずっと後を振り返って読んでみますと、いろいろ厳しい軍事情勢を含めて新聞等で報道されているということを考えてまいりますと、我が国のいわゆる危機に対する対応というようなことだけではなくて、世界の情勢に対する対応、経済大国日本などと言われておりますけれども、それではそれに対応する外務省の体制の強化とか、そういう問題についてはどうなっていくのかということが実は問題だと思っております。  そういう点から申し上げまして、この平成三年度予算編成に当たって外務省はどういう体制を望んでおられたか、伺いたいと思うのです。それは、例えば人的な体制について限定して言った場合、我が国の外務省の職員はアメリカの四分の一、アメリカは大きいといえばそれまででありますが、しかし、その他の俗に言うところの先進国といいますか、イギリス、フランス、旧西ドイツあるいはイタリー、そういうところから見てもはるかに少ない。こういうことでは、経済大国日本だなどと言っても、世界の刻々動く情勢を的確に把握して、これに対応していくような体制を整えなければいけないだろうと実は思うわけでありますが、三年度の編成に当たって外務省はどういう人的体制を望んでおられたのか、お聞かせいただきたいと思います。

高野紀元外務省大臣官房人事課長

○高野説明員 お答え申し上げます。  外務省といたしましては、最近の湾岸情勢の推移にも見られますような厳しい国際情勢の中で、我が国としてふさわしい国際的役割を果たすためにも、外交の実施体制を一層強化することが必要だというふうに考えております。特に定員の拡充につきましては、近年の予算要求においてその最重点事項として位置づけておりまして、平成三年度予算では、中東情勢、ソ連・東欧情勢の激動、激変への対応あるいは日米関係の再構築などを中心にいたしまして、百十名の増員をお願いしております。これが実現いたしました場合には、外務省の定員は四千四百十九名となる予定でございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 湾岸問題は本論ではありませんから、ちょっと移ります。  実は湾岸問題、九十億ドルの問題を考える場合に、今までもずっと言われてきたのでありますが、この二年度の歳出削減あるいは日銀等の納付金の増収あるいは平成三年における経費の節減、こういうふうなことがずっと言われてきたわけでありますけれども、日銀の納付金問題については、平成三年度の予算編成段階で歳入不足が大きいということで、NTT株の売却問題を含めましてこのあたりの収入をどう見込むかというところが、我々大蔵省のヒアリングを受けた場合に、その辺が最終的な歳入の詰めの段階でポイントだという話も承ってまいったわけであります。その結果出されてきた予算案は、日銀納付金に限って言えば、平成二年度当初比で五千億円の増収を見込むということになっているわけであります。  これは、地方財政の立場からいたしますと極めて大きな影響があるわけですね。今度のいわゆる補助率等の復元で一千五百億円。しかし、この日銀納付金等の増収見込みを五千億円ふやすということになっているわけでありますが、地方中核都市でも一億数千万から二億を超す納付が日銀からあるわけですね。そういう中核都市で見た場合には、年度末の決算で約十億ないし十五億ぐらいの剰余繰り越しを見込めるような都市でそのくらいの額でありますから、非常に大きな額であります。これが平成二年度ではもう均等割だけになってしまう、そういう実態になってくるわけでありまして、日銀の納付金をふやせばそれで国の歳入が見込めるということだけではなくて、これは地方財政に直接影響する。  こういう点から申し上げまして、地方財政への影響等も含めまして、これをこれほどふやし、かつまた今後日銀等の納付金を財源確保の対象にしたいというあたりの意味はどんなふうにお考えになっておられるのか、お尋ねをしておきたい。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 日本銀行の納付金は、当該年度の収益から経費などを控除いたしまして得られる純益金から益金に見合う納税引当金、出資者に対する配当金及び法定積立金など所要の内部留保を控除し、その残額を国庫納付することになっているわけであります。  平成三年度におきましても、この手順に従って納付金予算を算出したわけでありますけれども、これによりますと、純益金の額がそれこそ平成二年度の当初予算に比較いたしまして大幅増となることが見込まれましたので、七千四百九十億円の納付金予算を計上いたしました。     〔村井委員長代理退席、委員長着席〕 当初予算三千二百四十億円であったことも、委員御指摘のとおりであります。ですから、三年度予算におきましては、純益金の増額に伴って納税引当金等を控除した残額としての納付金が増額したわけでありまして、二年度予算に比べて地方税が減収になったり、地方財政に悪影響を及ぼすということでこういう措置をとったものではないということは、御理解をいただきたいと思うのであります。  なお今、今後における日銀納付金の積み増しといったような御発言もありましたけれども、既に十二月の補正予算の際に見直しを行っておるところでありまして、今、日銀の収益を合理的に見直して、納付金を増額することは非常に困難なことだと私は考えております。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 新聞報道でそういうことを申し上げているわけですが、困難であればこれ以上の納付金の拡大はないということに受け取ります。  ところで、大蔵省は補助率の見直しに当たりまして、四百三十兆円のいわゆる公共投資の事業推進ということに重点を置いて、補助率の復元という点については難色を示して、事業量の確保の方を重視したい、こういうような趣旨の大蔵省の見解というものが実は報道されておるわけであります。  しかしながら、公共事業を推進していくということになりますと、補助率は縮減したままである、あるいはまた復元したとしても五十九年レベルまでは復元していない。そういう中で公共事業を増大するということになりますと、当然にしていわゆる地方債の発行というようなことになってくるわけでありまして、結果的に地方財政に対して負担を強いるということになってくると思うのでありますが、大蔵省の見解はどういうことなのか、お尋ねをしておきたいと思います。

小村武大蔵省主計局次長

○小村政府委員 平成二年度までの暫定措置で講じられてきておりました補助率等につきまして、平成三年度以降の取り扱いについて関係省庁において総合的に検討いたしたわけでございますが、その際、検討に当たって、一方において、先ほど大臣から御答弁がありましたように依然として極めて厳しい財政状況がある、他方、公共事業等の事業費の確保の強い要請があるということを踏まえまして、過去の経緯等も十分配慮してきたところでございます。今回の取り扱いは、こうした諸事情を総合的に勘案した上、財政当局としては厳しいものでございますが、公共事業に係る補助率等につきまして、六十一年度に適用された補助率等まで復元する等の措置を講じたものでございます。  なお、御指摘の地方財政の問題でございますが、地方公共団体の財政事情「財政運営等に支障の生ずることのないよう、地方公共団体に対して所要の財政金融上の措置を講ずることとしております。  それから、委員長、よろしゅうございますか。先ほどの臨軍特会の関係でございますが、昭和二十一年二月でございますが、昭和二十年度勅令第五百四十二号「ポツダム」宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件についてということで、特別会計につきまして、この中で会計についての廃止の措置が出されているということでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 時間も過ぎておりますからちょっと先を急ぎたいと思いますが、ただいま答弁のありました問題につきましては、廃止のあれはわかりましたけれども、いわゆる会計の処理につきましては、これはまだされておらないわけでありますから、速やかに処理する方針を示してほしいということを申し上げておきたいと思います。  そこで、ちょっと先を急ぎますので簡単に申し上げます。  まず公共投資四百三十兆円の問題でありますけれども、これを遂行していくために例えば地方税収をどう確保していくのか、あるいはまた交付税の態容の問題、さらには国庫補助率の復元の問題、さらには借金体質からの脱却をどう図っていくのかということで、さまざまな課題があろうかと思いますが、公共投資推進のための地方財政の対策をどうしていくのかということについて見解をお尋ねしておきたいと思います。  質問を続けさせていただきます。  ちょっと細かい点になりますけれども、今度の復元の中で国土調査の関係の補助の復元があるわけでありますが、最近の国土の高度利用あるいはまた急速な土地利用の発展という状況からかんがみまして、国土調査というのは速やかに実行するということが望ましいと思っているわけであります。これに対する復元、今回は平成二年度末で期限の切れるものを一括処理をしましたという法案でございますけれども、検討の過程では一体どういうことが検討されたのか、あればお尋ねをしておきたいというふうに思います。  それから、ちょっと急ぎますが、国民体育大会というのは大蔵省の問題ではございません。文部省の問題でございますが、これの開催に関する財源措置は、スポーツ振興法に基づいて財源負担は決まっていると私は思うわけでありますが、現実には、開催をする自治体にあっては、さまざまな工夫をして財源調達あるいは財源導入をして、施設の充実あるいはまた道路事業等々行っているわけであります。  国体をどう開くかの議論は別にしまして、こういう全国民的な行事を行おうとするそういう地域における公共投資等に対する財源あるいは補助率等の問題は、これはプラスアルファの考え方があっていいのではないか、実はこんなふうに思うわけでありますが、復元過程においてそういう問題は、文部省は地方の苦しみをわかっているわけでありますから、財源措置を文部省がどうしろというのではありませんけれども、計画遂行に当たっての悩みはわかっているわけでありますから、何か見解があればお尋ねしたいと思います。  それから、水特法の問題も今回提案をされているわけでありますが、水特法における地域整備問題は、対象事業を選択すること自体、つまり、認定を受けること自体が非常に厳しい。整備計画について承認をもらっても今度はその事業が大変、実はこういうことになるわけでありますけれども、そういうものについては、国家的な見地あるいは地域社会の公益における事業でありますから、特段の配慮があってしかるべきではないか、こう思うのでありますが、これの検討過程で何かありましたら、こういうことを検討したとかしないとか、一括法案だからもう自動的にやりましたということなのか、その辺を伺いたいと思います。

小村武大蔵省主計局次長

○小村政府委員 最初に御指摘のありました四百三十兆円の公共投資について、地方公共団体が実施するときに多大な負担をかけないようにという御指摘でございます。  「公共投資基本計画」は平成二年六月二十八日、閣議決定をいたしましたが、これには「二十一世紀に向けて、国民生活の質の向上、多極分散の促進と国土の有効利用、経済・社会の長期的な発展の基礎固めを行っていくためには、公共投資による社会資本整備を計画的に推進する必要がある。」とされておりまして、このような考え方に沿って、着実な社会資本整備を今後とも進めてまいりたいということでございます。  また、「豊かで活力ある地域経済社会を形成するためには、地方公共団体が地域に密接に関連する社会資本整備に自主的に取り組み、その役割を果たしていくことが一層期待される。」ということでございまして、「このため、地方公共団体が地域の実情に応じ、必要な施策を総合的に講じられるよう留意」しているところでございます。その関係で、地方財政におきましても、従来からその円滑な運営に支障を生ずることのないよう、各年度の地方財政計画を適正に作成しておりまして、引き続き、公共投資に必要な経費を含め、各年度の地方財政計画の策定を通じて適切に対処してまいりたいと考えております。

藤原良一国土庁土地局長

○藤原(良)政府委員 国土調査は最も基礎的な土地情報に関する調査でございまして、その促進が急がれるわけでありますが、補助率に関しましては、現下の厳しい財政事情あるいは事業量確保の重要性等諸般の状況を勘案しまして、国土調査事業につきましても、他の事業と同様に現行の補助率で延長をお願いすることとしたわけでございます。

向井正剛文部省体育局競技スポーツ課長

○向井説明員 国体の件についてお答えいたします。  国の国体に対する開催県への補助につきましては、昭和三十年の第十回大会以来、国民体育大会の開催に直接必要な全体的な競技運営費、式典費等の一部を開催地の都道府県に対し補助しているところでございます。なお、国体開催に伴う開催県の経費負担が大きいことが問題になることがあることから、国としては、大会規模の拡大を抑制するほか、運営面全般にわたって華美にならないよう、国体開催決定都道府県に対し指導をいたしておるところでございます。

山内彪国土庁長官官房水資源部長

○山内政府委員 水特法の関係について御説明申し上げます。  水源地域対策特別措置法に基づいております水源地域整備事業は、ダム等の建設により特定の地域に受忍を強いることに対するいわば代償的な措置であることから、近年の国の高率補助負担率の引き下げ措置に対しましても、水特法に基づく整備事業につきましては、当該ダムの指定年度に対応した補助率等が適用されるよう、特例で緩和措置が講じられてまいりました。  今回の補助率復元に当たりましても、六十一年度以前に指定されました指定ダムに係る整備事業につきましては、引き続き指定年度における補助率が適用されるよう措置するといたしますとともに、六十二年度以降に指定された指定ダムに係る整備事業の補助率につきましては、六十一年度水準の補助率に復元するよう措置しているつもりでございます。なお今後とも水源地域対策の一層の推進に努めてまいりたいと思っております。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 五十九年に復元して、さらにこの水特法問題は対応してほしいというふうに思っておりますが、答弁はそれで受けとめておきます。  ところで、冒頭、地方財政は余剰があってというお話でございましたけれども、超過負担も膨大なものになっていると思いますね。それから、直轄事業の地方負担も年々増大の傾向にあります。こういうことを考えてまいりますと、単に地方税の増収があって剰余金があったというのではなくて、補助率及び負担割合の問題については、地方財政の体質的な点あるいは国と地方の関係、こういう点を十分考えて、しかも平成元年度の法案審議の際にも問題になりましたけれども、当面五十九年度まで復元をすべきである、こういうふうに思うところであります。  ところで、最後の質問になりますけれども、平成五年度までに公共事業の補助率を簡素化するために見直しを行います、それは二分の一ないし三分の二にするんだ、こういうことが新聞で報道されているわけであります。今、我々としては五十九年度まで復元してほしいという願いを持って、いわゆる三年度からの対応する法案について審議している。こういうときに、さらにその先も簡素化云々ということで、見直しをやりますよということが今から報道されるというのはどうも納得、理解ができない。今度の法案を処理していく過程で、将来どうするかということが議論されていくのなら一つはわかりますけれども.現在の法案自体がまだ本格的な審議に入ってない段階で、さらにその先までもう予告をしてしまう、こういうことは、先ほど冒頭、補助率、負担金の割合の問題がウエートが、重みが違うんじゃないかというお話をしましたけれども、ちょっと私は問題だと思いますので、大臣はどうしてこういう見解を早々と打ち上げられるのか、お尋ねをしたいと思います。  また、元年度において、生活保護とか例えば児童福祉法等に係る問題については、補助率の恒久化といいますか、いわゆる暫定措置ではないということに実はなったわけでありますが、少なくとも国民の生活を全国家的に一定の水準に保障してやるということになれば、この社会福祉に係る補助率につきましても、単に恒久化をしましたから後はいいのですよというのではなくて、やはり見直しは常にやっていく、こういう姿勢が必要だと思うのでありますが、この点についてもどういう見解を持っておられるか、お尋ねをしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党大蔵大臣

○橋本国務大臣 今御指摘を受けましたが、今回補助金一括法の御審議に際しまして、公共事業などの補助率等の将来の取り扱いについて、行革審の答申などを踏まえ、体系化、簡素化の観点から関係省庁間で総合的な検討を進め、平成五年度末までの暫定期間中に結論を得るよう最大限努力し、その上で財政経済事情、各公共施設の整備状況などを踏まえながら、可能なものから逐次実施に移すという考え方をお示ししているわけでありますが、これはまさに政府部内の検討の結果をあくまでも政府限りの考え方としてお示しをしておるものであります。  もちろん、この暫定期間終了後の補助率などの取り扱いにつきましては、いずれにせよ改めて国会で御審議をいただくことになるわけでありまして、私は国会軽視という御指摘は当たらないと思います。もともと私は、国と地方との事務配分、そしてその事務配分に伴って当然財源も動くでありましょうし、また、それぞれの事業がその時代の進展に伴っておのずから軽重を持ち、その中において負担等の変化はあり得るものと考えておりますし、行政は常に不断の見直しを必要とするという意味であるならば、委員の御指摘に全く異論を唱えるものではありません。我々はあくまでもできるだけ簡素な行政というものを目指して、今後努力をしていきたいと考えております。

佐野利昭厚生省大臣官房政策課長

○佐野説明員 御指摘いただきました生活保護あるいは児童保護措置費の補助率の関係でございますけれども、これは御承知いただいておるところでございますが昭和六十年に民間有識者あるいは地方自治体の皆様方も御参加いただきました有識者の補助金問題検討会の審議等を経まして、補助率のあり方、それから費用負担のあり方、そういうものを国と地方の役割分担等を踏まえて見直しをするという形で議論をいたしました成果を踏まえた上で、なおかつ、そういう補助率のあり方がその年度年度で余り変わるようであっては困るということで、国と地方の非常に大事な費用負担の問題でございますので、そういうものにつきましては一定の方式のもとにきちんと措置すべきであるという観点から、平成元年度に児童保護措置費の関係につきましては国の負担率を二分の一に、それから生活保護の関係につきましては四分の三にという形でセットをさせていただいたものでございます。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 時間も大分たっておりますから終わりたいと思いますが、一つ最後に申し上げたいことは、本法が軽視をしているというふうには申し上げませんが、結果的に本法が軽視されて、臨時措置、便宜措置、暫定措置がどんどん先行していくということについては問題があるのではないか、こういうことを申し上げておきたいと思います。とりわけ、今大臣の方から簡素化に努めるというお話でございます。私は、簡素化するということについて特段の問題点はまだ感じませんが、問題は簡素化することではなくて、水準をいかに回復するかあるいは引き上げるかというところがポイントでございますので、そこのところはひとつ十分に受けとめていただかないといけない、こういうふうに思います。  それから厚生省、今余りしょっちゅう変わってはいけないというお話でございますけれども、私も余りしょっちゅう変わってはいけないと思いますが、社会情勢の変化に見合って見直しはしなければいけない、こう思います。その見直しをする場合には、十分に国家的な見地で、それぞれの皆さんの社会的な福祉を引き上げていくという立場で、負担率あるいは補助率の引き上げ、復元というものを行うべきだ、こういうことでありますので、余り変わってはいけないなどという点に重点を置いた答弁では、私としては納得できないということを最後に申し上げて、終わりたいと思います。  なお、委員長、先ほどの件につきまして御説明があれば、承りたいと思います。

平沼赳夫自由民主党

○平沼委員長 先ほどの佐藤委員からの御質問、用意ができているようでございますので、自治省谷合選挙課長。

谷合靖夫自治省行政局選挙部選挙課長

○谷合説明員 内閣総理大臣、国務大臣が給与の一部を国庫に返納する場合と寄附禁止を定めた公職選挙法との関係でございますが、これにつきましては特別職の職員の給与に関する法律の附則におきまして、返納による国庫への寄附については、寄附禁止を定めました公職選挙法第百九十九条の二の規定は適用しないということで、適用除外となっておるところでございます。

平沼赳夫自由民主党

○平沼委員長 よろしゅうございますか。

佐藤恒晴日本社会党・護憲共同

○佐藤(恒)委員 わかりました。後で法文を見させていただきますが、先ほど申し上げました点を十分にひとつお考えをいただいて、いずれ改めて我が党の質問もありますけれども、補助率、負担率の区分につきましては、とりあえず五十九年度に復元することが当面する地方財政及び国民生活向上のための措置であるということを申し上げておきまして、終わりたいと思います。

平沼赳夫自由民主党

○平沼委員長 次回は、来る十八日月曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後七時八分散会

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