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120回国会衆議院1991/04/22

商工委員会 第14号

発言数
233
登壇者
22
会派数
5
開催日
1991/04/22

会議録

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案、輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、中小小売商業振興法の一部を改正する法律案及び和田貞夫君外十名提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉田和子君。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 おはようございます。私は、最初に消費者の立場から本法案改正に関しまして質問をさせていただきたいと思います。  一九七四年に施行されましたこの大店法、以来およそ十七年が経過をしているわけでございます。中小企業の企業主の事業の機会確保、そして消費者利益の保護を目的とするというこの法案の中で、消費者、中小小売業者そして大企業者ひとしく権利を守り、自由な商業活動がなされてきたかをまた今問い直しているというふうに考えられるわけでございます。  今、法案の改正の目的は、流通の近代化、合理化を目指すものとして、先ほども申し上げましたようにその内容の一つとして大きなものに消費者の利益の保護があるわけでございます。経済環境の変化に伴いまして消費者意識も大きく変化を生じておりまして、従来よりも幅そして奥行きともに大変広げた、消費者の視点に立った真の消費者指向を目指した取り組みが今必要とされているわけでございます。その消費者利益そして保護という視点に立ちましても、もう一度よく論議をされなければならないというふうにも考えているわけでございます。  まず最初に、この法案の改正に、消費者の立場に立った基本的な姿勢としてはどういうことがうたわれているのか、基本的なお考えからお伺いをしたいと思います。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 ただいま吉田委員、消費者の立場に立ってどのような問題点なのか、すなわち消費生活の質の向上に対してはどのような、ある意味における貢献度を持つものなのか、こういうような御質問と受けとめたわけでございますが、御審議をいただいております大店法改正そのものは、関連五法案を提案した背景といたしましては、多様化する消費者ニーズ等流通産業を取り巻く環境変化に対応しまして、流通産業においてなお一層の近代化あるいは合理化が推進されることを期待しているわけでありますのは御指摘のとおりかと思うのでございます。  すなわち、大店法改正によりまして大型店の出店調整処理の円滑化が図られるということに伴いまして、小売商業間の競争条件の整備が促進されまして、多様化する消費者ニーズにこたえられますように小売商業の十分な業態展開あるいはまた地域的展開というものが図られることが期待されるものでございます。また、それらとともに、価格面あるいは品質面という面におきましても合理化が一層推進することが期待されているところでございます。  さらにはまた、魅力ある商店街あるいはまた商業集積づくりと申しますか、商業集積の整備を促進することによりまして流通産業においても消費者、生活者の求める街づくりへ積極的に貢献していくということが期待されているところでございます。  以上を通じまして、今般の施策の展開が流通の一層の近代化、合理化に寄与しまして消費生活の質の向上に貢献するものと考えておるものでございます。  以上でございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 合理化に走り過ぎまして生活の質の向上に支障を来さないかなというふうな疑問があるわけでございます。消費者の利益というものは一体何をもってお考えになっておられるのか、そこのところもお伺いをしたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 消費者の利益と申しますと、まず何と申しましても購入する物品の値段が安くて、かつ、品質のいいものであるということが基本的なところでございますけれども、そのほかに、昨今の消費者の意識というものはさらに多様化をいたしておりますし、また、個性化というようなことも指摘されておるわけでございまして、私ども、その選択の多様性というものも最近の時点において消費者にとって大変大切な要素になりつつあるんじゃないかというふうに考えておるところでございます。  そのほか、十分な情報が提供されていることとか、あるいは利便性でございますとか、もろもろの要素がすべて消費者の利益というものに関係してまいると思いますけれども、当面の商業政策の問題としては、以上の三点を我々は重視いたしておるところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 この法案の改正では、消費者にどのような面で配慮がなされましたでしょうか。何が消費者の生活向上になるというふうなお考えに基づいておられますでしょうか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 法案の改正で直接的な部分でございますけれども、私ども今回大型店の出店調整に当たって大規模小売店舗審議会というのを調整の中心的役割を果たすものとして位置づけておるわけでございますが、従来この大規模小売店舗審議会には消費者の声が直接必ずしも反映されるメカニズムにはなっておりませんでしたので、今回法案を改正いたしまして大店審が調査審議を行うに当たりまして必ず地元の消費者の意見を聴取するということを義務づけた点が消費者利益というものをこの商業調整に反映させる直接的な部分とまず考えておるわけでございます。  それから、先ほど大臣から御説明申し上げましたように、今回の出店調整手続というものを迅速化し、また、明確化することによりまして大型店に対する出店の予測可能性というものを高めることによりまして大型店の出店を従来よりは透明性の高いものにする、そのことによりまして、従来場所によりましては消費者の利益を必ずしも重視しないで、大型店の出店というものをただそれだけで反対するというような機運があったわけでございますけれども、そういったことをできるだけ公正でかつ消費者の立場に立った大型店の出店といったようなものが容易化するように考え、全体として私ども、新しい消費者の利益に沿い得るものと考えておるところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 この大店法の法以前にお伺いをしたいことがございます。  消費生活の質の向上のために、行政レベルにおいてこれまでどのような取り組みがなされてきているかを伺いたいわけでございます。  例えば、消費者に対する情報提供そして消費者に対する教育の場としてどういうふうな行政の役割を果たしてきたか、それから品物の品質の管理体制などというものも伺いたいわけでございますが、これまでの行政の取り組みを少し伺わせていただきたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 消費者対策という点に関しましては、消費生活のそれぞれの側面に即しまして私どもとしていろいろ措置を講じてまいったわけでございます。  まず御指摘にございますように、消費者に対して教育を行う、いろいろな情報を提供するという意味で、例えば通産省におきましては日本消費者協会というところを通じましていろいろな消費生活に関するさまざまな情報の提供というものに助成をしてまいったわけでございます。  また、消費生活におきましては、消費物資に関する安全性が確保されなければならないという点もこれまた大変重要な側面でございまして、従来から消費生活用製品の安全の確保に関する適正化法を通じましてさまざまな商品をこの安全法に指定することによりまして安全基準の徹底を図ってまいったところでございます。また、先ほど申しました消費者協会におきましてもいろいろな品目のテストなどもいたしておるところでございます。  値段そのものにつきましては、原則として私どもの所管しております物品及びサービスはこれを自由にいたしておるところでございますけれども、緊急時におきましては行政指導というようなことも含めて消費物資の価格の適正化に努めねばならないと思っております。全体として、すべての行政が結局は国民生活、消費生活に関係をいたすものでございますから、通産省の範囲におきましても大変広いわけでございます。  もう一つ、品質表示につきましても、私ども家庭用品品質表示法というものを持ってまいりまして、一定の物品につきましてその品質を表示させるというようなことも含めて諸般の施策を講じてきたところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 消費者が日常いる地域の中でそういうふうな具体的な施策が今求められているのだろうと考えております。  具体的にお伺いしたいわけでございますが、今販売士だとか栄養士の皆さんそれから消費生活アドバイザーなど、多くの方が活動しておられると思いますけれども、むしろ大企業の皆さんは企業内でそういう人たちを雇用するというか活動させる力をお持ちでございますけれども、中小の企業、小売の業種の皆さんがそういう方を抱えて消費者のニーズをとらえるとか商品に対する動向をとらえるとかということがなかなか難しいと私は思うわけでございます。そういう意味で、中小に消費生活アドバイザーなどを、活躍されるところに対する行政での支援というものが何かできないでしょうか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 突然のお尋ねでございますので、消費生活アドバイザーが中小企業に対してどのような支援をしているかという点について、ちょっと手元に資料がございませんけれども、御指摘のように消費生活アドバイザーというのは企業に対する支援と申しますよりはどちらかといえばむしろ消費者に対する支援でございます。  また、直ちにそういうアドバイザーあるいは栄養士といったような国の制度ではないのでございますけれども、むしろ中小の小売商にとりましてこれから一番大切だと思いますことは、消費の流れ、消費のポイントというものを早くつかむことによりまして消費者が一体どういったものを望んでいるかを、早くノーハウをつかみ、店舗の改装その他に努力をするということも、また中小小売商が消費者に貢献し得る道ではないかと思います。そういう意味では、経営の指導の問題でございますとかあるいは各種の情報提供を中小の小売商にさらに充実するというようなことを通じて中小小売商のポテンシャルを上げていくことが結局は消費者のニーズに的確に対応することになり、翻って消費者利益を中小小売商を通じて実現していくというようなことが考えられるのではないかと思っておるところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 それと同時に、大規模店舗の出店の際ではなくて、もう少し消費者と小売業者、そして所管の省庁などの日ごろからの懇談という機会が必要だと私は考えているわけでございます。私自身も、たびたびではございませんが、行政が主催するそういう会合に出たことがございますが、日常的に行われていないがために両者集まっても戸惑ってどういうことをどういうふうに目標を立てて話し合えばいいかというのができておりませんで、これはやはり日常的にきちんとした機会として設置する必要があるなというふうに考えているわけでございますが、その件に関しましてはどういう御意見がございましょうか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 消費者の声を適宜適切に聞くということは、私ども行政の立場におきましても大変大切なことであると考えておるところでございます。とりわけ経済の実態が従来よりは一層消費者の保護、国民生活の保護また充実というところに移ってきておりますし、通産省としてもそういうところに目を向けてまいったわけでございます。そういう観点から、私どもも消費者懇談会というものを持っておりまして、大臣を中心として私ども行政サイド、それから消費者の代表として消費者団体の皆様方による意見を伺う機会を、私の記憶でございますが、四半期に一度くらいは開催することによりまして、消費者からの生の声を聞くということを中央において行っております。また、各地方におきましても、地方通産局において同様の組織を設けることによりまして消費者の声を聞くということに努めておるところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 欧米の先進国との比較におきましても消費者の政策がおくれているのではないかというふうに思われるわけでございます。この機会に、大変いい機会でございますので、その点について力を入れて強化をしていってほしいと考えるわけでございます。  現在、消費者、私たち、地域の中で消費上、生活上の情報としましては、新聞等の報道、そしてテレビコマーシャル、それから企業の提供する情報、雑誌等のたぐいから情報を得ているわけでございます。その割合からすると、公共的機関からの情報の割合がまだ足りない、乏しいというふうに考えているわけでございます。地域の中でむしろ中小小売商店の対面販売によって消費者が商品の要望を伝えられたり、そして食べ方や着方、産地の知識などにまで消費上の情報を得ているということが地域の中で実際大変多く行われていると私は考えているわけでございます。地域性に即した、例えば価格の細かい設定、十円、二十円の価格の設定なども、やはり中小小売の業種の方たちが地域的な優先的な政策をとられていって、それに大きなスーパーも追随するというふうな形が地域の中で間々見られるわけでございます。  そういう意味で、私たちの大事な情報源でもある中小小売業者というふうに考えるわけでございますが、それら民間に大きく頼り過ぎるのではなくて、行政としてやはり消費者政策を大きくバックアップするというふうな取り組み、政策の、やはり少しは立ちおくれているという観点からでございますが、そういうふうにトータルに申し上げまして、もう一回そこの点につきましてどういうふうにお考えになっておられるか、現状を見ておられるか、そういうことについてお伺いをしたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 委員御指摘のように、特に生鮮食料品というような販売につきましては、対面販売というものの持つ意味というのは委員御指摘のような大変きめ細やかな点も含めて、中小小売商が果たしている役割というのは大変大きいと思います。大型店というのはそういう対面販売を旨といたしておりませんので、消費者に提供するサービスの種類というのはおのずから異なった形態にならざるを得ないのではないかというふうに思います。  いずれにせよ、消費者みずからが消費する物品やサービスにつきまして正しい知識を持ち、安全で快適な消費生活を送り得る基礎というものの中には、商品や物品に関する情報が正確に、かつできるだけ多い機会に伝わるということが重要なことであると思うわけでございます。通産省におきましても、平成三年度の政策といたしまして、ゆとりと豊かさのある生活というものを第一の政策目標に掲げまして、流通面及び消費面における施策を抜本的に充実をしたいというふうに、政策の順序、順位と申しますか、消費生活の充実というものに大変高い順位を与えて推進してまいろう、こういうふうに決意をいたしているところでありまして、今後とも委員御指摘のように、消費者の利益というものがさまざまな側面から実現できるように努力してまいりたい、かように考えているところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 何度も申し上げるわけでございますが、消費者は商業者を単に物品販売者というふうに思っていないわけでございます。生活があって、地域の中で人と人との、消費者と販売をしている人たちとの人間関係が生まれて初めて街ができるように、住みやすい街づくりを進める、そしてその地域の文化を高めるいいパートナーだというふうにも考えているわけでございます。大変重要な中核を担っている中小商業者に対する施策は大切であるというふうに消費者としても考えているわけでございます。  次に、中小の商業者に対する施策について幾つかお伺いをしたいと思います。  我が国の中小企業の割合、事業数からいえば九九・四%、そして小売業の実態では、昭和六十三年の通産省の商業統計速報では、従業員十人未満の小売業は九三・三%を占めるというふうになっております。中小企業の基盤が揺らげば国民生活の基盤が揺らぐと言っても過言ではないというふうに思われるわけでございます。大規模店舗の開発、出店の規制を急激に緩めることになっては小売業者のほとんどに打撃を与えるというふうになると考えるわけでございますが、このことについてはいかなる対応をとられていくか、最初に伺いたいと思います。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 ただいま委員から御指摘ございましたように、日本の小売業の中でほとんどが中小小売商業であるわけでございまして、今回の大店法の改正によりまして、私どもが実際にいろいろアンケートなどをとってみましても、かなり影響が出るというふうに答えている人が多いわけでございます。  そもそも大店法の問題を離れても、近年におきましては消費構造の変化あるいは都市構造の変化等々で大変な構造変化が中小小売商業を襲っているわけでございまして、中小小売業の方々も、この際やはり構造変化に前向きに積極的に対応していく必要があるという認識になっておりまして、そういった皆さんの御努力を我々としても抜本的に御支援申し上げようということで、今回いろいろ予算でお認めをいただきました対策、平成二年度補正及び平成三年度のトータルでは千六百二十一億という通産省計上の予算になっているわけでございますけれども、そういう予算等をもちまして、そういった商店街の方々の意欲を大いに御支援申し上げよう、具体的には計画づくりから、あるいは基盤の施設整備あるいは補てん対策、そういったものそれぞれについて、従来にも増してかなり強力に支援をすることとしているところでございます。     〔委員長退席、額賀委員長代理着席〕

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 中小の皆さんで今お困りになっていらっしゃることは、やはり情報面での大企業との立ちおくれ、そして人手不足による、人が集まらない、労働力が確保できないということで悩んでいらっしゃるところが大変多いと聞いているわけでございます。今回のこれらの法案の中で、情報面で何か支援策はとれないか、情報面での支援策がございましたら伺いたいと思います。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 この情報機器の急速な発展とか普及あるいは消費者ニーズの多様化、ライフスタイルの変化ということを背景にいたしまして、小売業における経営の合理化の有力な手段ということで、情報機器の利用の必要性は大変高まってきているわけでございます。中小小売商業者における情報機器の利用の状況なんですが、資金面ですとか人材面の制約がございまして、まだまだ対応がおくれているという状況でございます。  こうした観点から、今回の中小小売商業振興法の改正案におきまして、中小小売商業者が共同で情報機器を導入する、そしてその共同計算事業をする、あるいは商店街にカードを導入するといったような事業を高度化事業計画の中に追加をいたしまして、これによりまして情報機器の設備等の費用につきまして高度化資金を利用する、無利子の融資でございますが、こういうものを利用するとか、あるいは税制上の特別償却の制度ですとか、あるいは信用保険の特例というような諸措置によりまして支援をしていこうと考えております。また、中小の小売商業者が共同で情報のネットワークを構築するためのフィージビリティースタディーをするとか、あるいはシステム設計をするというようなソフトの検討をする場合にも補助制度がございます。これを今回の予算措置によりまして拡充をしております。  その他、中小商業活性化基金の積み増しを行っておりまして、これによる検討もできるように考えております。また、個々の商店のレベルで情報機器を導入したいという場合に、設備近代化貸し付けの拡充ですとか、あるいは政府系の中小企業向けの金融機関によりまして低利の融資を用意しておりまして、これらを活用いたしまして積極的に中小企業の情報化を支援していきたいと思っております。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 現行の労働力の需給システムは的確に行われているかというふうな疑問があります。中小企業に人材が集まるかどうか、企業の求人活動の部分では大企業と中小に大きな格差があるのではないかというふうに考えます。公的な職業紹介でもっと中小が利用しやすくて人材が集まるような強化がなされるべきではないかというふうにも考えるわけでございますが、中小企業庁として、この労働力の現在の需給システム、そしてどういうところにどういうふうな力を入れようと考えておられるか、その点についてもお伺いをいたします。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 人手不足問題は日本経済にとって現下の最大の課題になっているわけでございますが、特に中小企業の場合には、大企業に比べまして職場環境の問題あるいは福利厚生施設の問題等々から見て格差のあることは否めない部分があるわけでございます。  中小小売商業の場合でも、人手の確保の問題は大変重要で頭の痛い問題になっておりまして、私どもが調査いたしましたアンケート調査によりましても、約半数の人が求人難というものを経営上の最大の問題に挙げているくらいでございまして、今後、商業の振興、あるいは製造業まで含めて中小企業の振興を図っていくにはどうしてもこの人手の問題を解決していかなければいけないという状況にあるわけでございます。具体的には、人手を確保するためには労働時間の短縮とか、あるいは快適な職場環境あるいは福利厚生施設の充実というような労働環境の改善を図っていくことが重要であると認識しておりまして、政府としてもこれを支援していくという構えになっておるわけでございます。  ただ、中小小売店の場合には、一方におきまして消費者ニーズの要望から営業時間を延長するという要請もあるわけでございますけれども、その辺を知恵を絞って何とか時短の問題と営業時間の延長というものにも対応していかなければいけないということが、今後二十一世紀に向けてゆとりと豊かさを実現していく日本の社会において、事業としての小売業のイメージを向上させ、優秀な人材を確保する上で大事であろうかと思っております。  ただいま国会の方に別途御提案申し上げておりますいわゆる中小企業労働力確保法におきまして、商店街振興組合とか事業協同組合というような組合組織を中心にいたしまして、そういった時短の推進あるいは快適な職場環境あるいは福利厚生施設の充実を推進していくことに対して国の支援を強力に投入するという形での法律をただいま御提案申し上げておるわけでございます。この法案が成立をさせていただきました暁には、その法律を中心に福利厚生施設あるいは職場環境等の面で改善をし、労働力を確保していくことが大事であろうかと思っております。  また、そのほかにも時短などにつきましては、アドバイザーという方々を中小企業事業団に登録をすることによりましていろいろな指導をしていこう、中小企業事業団に登録いたしますのは特に商業の関係のアドバイザーでございますが、そのほかにもいろいろな制度、都道府県などの制度なども利用いたしましてそういった指導を実施し、商店街振興組合あるいは事業協同組合、全体の組合ぐるみの労働環境改善のための調査事業への支援もしていこうと考えております。     〔額賀委員長代理退席、委員長着席〕

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 次に、商業集積法、都市計画ついて質問を移させていただきたいと思います。  大規模店舗の出店は交通や環境や商業集積を大きく変動させるわけでございます。さまざまな見地から地域社会を構成している一人一人の市民全体の利害にかかわる事柄でありまして、大型店の出店問題は都市問題でもあると多くの皆さんから指摘されているわけでございます。  私の地元商店街の皆さんで二代目の方たちが集まりまして、何とか商店街の活性化を図りたいというふうな相談がいろいろなところでなされているわけでございます。例えば具体的に今どうしているかといいますと、建設業者の皆さんといきなり御相談をされていて、横に長い商店街を縦に集合体としてつくっていこうというふうな考え方で計画を進めておられるわけでございます。まずそういうときに、そういう皆さんが具体的にどういうところに相談にいったらこれからさまざまな助成を具体的に受けることができるのか、アイデアをもらえるのか、そして自分たちの商店街だけではなくて、都市計画の一環としてその人たちが物を考えるというふうなグローバルな考え方も持てるような、そういうためには、まず地域の皆さんが一体どこにどういうふうに御相談にいけばいいのか、そのところから入っていきたいと思います。お答えをいただきます。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 お答えいたします。  吉田先生御指摘の、いろいろな商店街の活性化のためのやり方として幾つかのパターンがあると思いますが、例えば既成の、既往の商店街がそこの場所で抜本的に商店街を再開発する場合、これは小売商業振興法の改正法案としていろいろの助成策を御提案しているわけでございますし、それからもう一つは、特定商業集積法に基づくパターンとしましては、大規模店舗と一緒になって魅力のある商店街を大がかりにつくっていこうという場合、あるいはまた特定商業集積法のもう一つのパターンとして、大型店と一緒ではないが一つの新しい地域開発、街づくりとして商店街が集まってやっていこうと、いろいろなパターンがあるわけでございます。  私ども、今この関係法二法を大店法の改正案と一緒に御提案申し上げておりますが、具体的に今委員御指摘のようなどこへいったらいろいろの街づくりについてまず発想から御相談ができるかということにつきましては、いろいろなやり方があろうかと思いますけれども、私どもこの特定商業集積法案あるいは改正小売商業振興法案の成立後できるだけ全国的に、市町村、都道府県などの地方自治体と御協力をし、あるいは中小企業の関係団体にもいろいろ御説明の機会をつくり、さらにはこういう法律案に盛られた施策についての具体的な内容についてパンフレット等を作成して、それを御提示するというところで、できるだけ全国広く私どもの考え方をお示しし、御相談に乗りたいと考えております。  また、手前みそですが、通産省の体制としましては、通産省本省の産政局、産業政策局に流通産業課という課がございますが、これは仮称でございますけれども、そこに商業集積推進室、あるいは中小企業庁にもそれを担当する室を設けまして、具体的に商業者の方々から御相談に応ずることにしたいと考えておりますし、また地方の通産局におきましても担当室をできるだけ早く設置をして、これは法律が成立すればすぐにいろいろの御相談にあずかるようにしたいと考えております。  なお、これらにつきましては、それぞれ建設省、自治省の地方部局とも緊密な連携体制をつくりまして、情報の提供等については遺漏なきを期していきたいと考えておるところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 具体的に助成策としては、通産省としてはどういうふうな助成策を考えておられますでしょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 まず特定商業集積法に盛られております助成策としましては、大きく分けまして二つございまして、一つは、これが単に物の売り買いの場所などだけではなくて、吉田委員も御指摘のように、魅力のある街づくり、消費者ニーズにこたえた街づくりを形成していく中で小売商業等の振興を図っていくという構想でございますので、まず商業施設そのものについては、中小企業の方々に例えば中小企業事業団から無利子融資を八〇%行うとか、それによって自己資金は二〇%で済むというような手厚い助成を考えておりますし、それを支援する施設、例えば最近一番重要な駐車場とかあるいは荷集めの集荷場あるいはイベントホール、コミュニティーホール等の、地域住民等が、消費者がそこに集まっていろいろの消費者利便を享受するというような施設も整備していく。それについては、商業基盤施設としまして中小企業の方々には補助金として国と地方から合わせて五〇%、残りの五〇%の八割、つまり全体の四〇%については中小企業事業団から無利子融資を行うということで、この場合には自己資金は一〇%という非常に低い率で済むというようなことも考えておりますし、さらに民活法の対象施設についても補助金あるいは事業団からの無利子融資を八〇%近く考えておる、こういうことでいろいろの融資、補助金を考えておりますほか、税制上も特別償却あるいはいろいろの地方の税の軽減等について、これも自治省と御相談をしながら対応策を考えているところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 特に消費者への視点というのはこれらのうちのどういう点でございましょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 私、委員の先ほどの御質問でちょっと特定商業集積法だけ申し上げまして失礼いたしましたが、小売商業振興法の改正案につきましても、高橋長官から申し上げるかと思いますが、同様の趣旨の対策を設けておるわけでございます。  なお、消費者の方々にどういう利便を供与するかということにつきましては、先ほども申し上げましたように、もちろんこうした商店街、新しい街づくり、商業集積の場所は物の販売が中心であるわけでございますが、単に物の販売だけではなくて消費者の利益に供するいろいろなサービスの提供が重要であろうかと思いますし、さらにそのほかにいろいろの文化施設等の整備もそこで行われるわけでございまして、具体的にはコミュニティーホール、イベント広場、場合によると図書館とかいろいろの福祉、厚生施設、そういうものもその地域の要望によって整備をされるということによって消費者利便に大いに貢献をしていきたい、このように考えているところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 次に、自治省にお伺いをしたいと思います。  街づくりは基本的には自治体が中心となってやっていかなければならないわけでございますが、自治省としては基本姿勢としてはどういうふうにお考えになっておられますでしょうか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本説明員 お答え申し上げます。  御指摘のとおり、自治省といたしましても、街づくり、商店街の振興というのは、ただいま委員申されましたように街づくりの視点が必要であると考えているところでございます。したがいまして、特定商業集積法におきましては、商業振興とあわせまして良好な都市環境の形成を図ることとして、そのための基本構想を地域の総合行政主体であります市町村が作成することとして街づくりに取り組むことといたしております。そして、それは都市計画と調和が保たれているとともに、市町村が議会の議決を経て定める市町村の基本構想に即したものでなければならないといたしているところでございます。  特定商業集積は公共施設と一体に整備されるものであることから、私どもといたしましても地方公共団体が大変重要な役割を担うことになろうと考えているところでございまして、このようなことから、自治省といたしましても、地方公共団体の総合的な施策を支援する立場から通産省及び建設省と連携を図りつつ、地方公共団体が商店街の振興整備に対して果たす役割に対して積極的に支援をしてまいる所存でございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 具体的には何をなさろうというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本説明員 お答えいたします。  自治省といたしましては二つに分けて考えておりまして、一つは、特定商業集積法に基づきまして基本構想を定め、その基本構想に定めたところに従って行われます事業に対する支援でございます。それは、先ほどもお答えございましたように、国の補助金が支出されます事業に対しまして地方の負担部分を交付税等で措置をするとか、あるいは計画策定に対して交付税措置するとか、さらに今委員の御指摘もございましたように、特に消費者の利便を考えましたいわゆる住民利便施設等につきまして、その設置いたしました者に対して不動産取得税や固定資産税が不均一課税が行われました際には、一定のものについて地方交付税による補てん措置を考えているというものでございます。  一方、単独の事業でございますが、地方公共団体が独自に行います商店街の振興整備等につきましても新たに商店街等振興整備対策というのを掲げまして、地方公共団体が地方単独で行います計画に対する財政措置や、あるいは商店街等の振興のために実施されますソフト事業、すなわち消費者に好まれるような魅力ある商店街をつくるというような事業のうち建設事業でないものでございますけれども、そういうものについても交付税措置で対応するとか、あるいは単独で実施いたします、今度は建設事業でございますけれども、公共施設の整備事業等につきましては、地域総合整備事業債を活用した措置などによりまして積極的に支援をしてまいるということでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 公共インフラ整備というものが大変重要になってくると思われます。駐車場の設置などが大変問題になっているわけでございますが、道路そして下水道、公園など、どのような支援策を行っていかれるお考えか、建設省にお伺いをいたします。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 商店街の活性化のためには個々の店舗等の商業集積の整備ということだけでは足りませんで、街づくりの観点から関連公共事業が必要だということは委員のおっしゃるとおりだと思います。  具体には、建設省といたしましては、この法律に基づきまして市町村が策定する基本構想ができますと、それに従いまして道路、街路、公園などの公共事業の推進を図ってまいりますし、さらに広域な面開発といたしましては各種再開発事業、場合によっては区画整理事業などの手法も講じていく必要があろうかと思っております。これは従来の公共事業の延長ではございますけれども、商店街活性化のために特に重点的に行ってまいるつもりでございます。  さらに平成三年度からは駐車場対策といたしまして、従来の制度に加え、商店街におきまして商業者等が共同して設置する駐車場に対する新規の補助制度、あるいは道路管理者みずからが公共事業として駐車場をつくるようなものを新しく補助制度とする、そういう制度を平成三年度からの事業として設けたところでございます。さらに、商業地域振興整備事業という事業を起こしまして各種の補助事業を行っていきたい。  以上でございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 これらの支援というのが継続的に行われていかなければならないと考えているわけでございますが、この点に関しましてはどうでしょうか。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 先ほど平成三年度の新規事業を主としてお話しいたしましたけれども、商店街の活性化、特定商業集積の整備事業、これはかなり年数のかかるものがあろうかと思います。それはその地域の範囲にもよりますし、その地域の置かれている状況にもよっていろいろかと思いますが、かなり年数のかかる事業もあろうかと思います。各種の再開発事業を含むという話になりますと、五年とか十年くらいかかる事業も当然出てまいります。そういったことで、年数のかかる事業につきましてはその年数の対応が必要でございますし、関連する公共事業につきましてもかなりの年数をかけてやっていく必要があろうかと思っております。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 本当にやる気のある商店主、具体的な情報支援策を今現場では求めているわけでございますので、対応できる、本当に利用しやすいものをぜひ積極的に支援を行ってほしいというふうに考えているわけでございます。  今度の大店法の問題、まあ日米構造協議の中での要求というふうなことになっているわけでございますが、基本的には世界から何が日本に求められているか、そして、この大店法の改正がどのようなニーズにこたえて行うものか。世界的なグローバルの視点から見ますとどういうふうにお考えになっておられますでしょうか。大臣にお伺いしてよろしいでしょうか。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 お答えさせていただきます。  消費者ニーズの多様化等、小売業をめぐる最近の諸情勢の変化の中で、その制定以来二十年近くが経過いたしました大店法につきましては、今般、内外の要請にこたえまして改正を行うとともに、輸入品売場の特例法の制定を行った次第でございます。  大店法の改正につきましては、内外の要請につきまして、昭和六十三年十二月の規制緩和推進要綱、平成元年六月の九〇年代流通ビジョン、昨年六月の日米構造問題協議最終報告書及び昨年十二月の産業構造審議会、中小企業政策審議会合同会議答申等に示されておるところでございます。具体的には、第一には消費者利益への十分な配慮が必要である。第二点といたしましては、手続の迅速性、明確性、透明性の確保が必要である。第三には輸入拡大の国際的要請への配慮、といった内外の要請にこたえていくものでございます。  以上でございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 それではもう一つお伺いをしておきます。  日本の輸入品の取り扱いの現状と輸入特例の目的、ねらい、そういうものについてもお答えをいただけますでしょうか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 ただいまお尋ねの我が国の小売業の輸入品取り扱いの現状につきまして、大手と中小に分けまして現状を御説明申し上げますと、大手小売業は、主要百貨店及びチェーンストアというものの平成元年度で見ます輸入品の販売額というのは約一兆五千億円でございまして、売上高全体の一五%弱を占めているようでございます。大手小売業は近年、みずから仕様書を発注したりいたしまして開発輸入を行いますとか、あるいはいわゆる輸入総代理店を通さない並行輸入といったようなことで、大変輸入に積極的に取り組んできた結果であろうかと存じます。  一方、中小小売業者の売上高の輸入品販売の実績につきましては、私どもの手元には平成二年度の中小企業白書の実態調査というのがあるわけでございますが、中小小売業におきましても輸入には大変努力いたしておられるわけですが、現在なお、その取り扱いのないのが約半分、また全体の売り上げのうち一〇%未満というのが約四割でございます。また、一〇%以上三〇%未満を扱っているという中小小売業は、一〇%をちょっと超えたところにございます。さらに、輸入品の取扱量の多い三〇%以上ということになりますと、少し少なくなりまして、全体の五%程度であろうかと存じます。  いずれにせよ、今後我が国の消費者の生活というものをさらに豊かにいたしますためには、国産品、輸入品を問わず消費者の選択の幅が広がるということが大変大事なことであろうかと思っておりまして、その点では大手といわず中小小売業も含めて、今後とも輸入品の取り扱いというものをふやしてもらいたいというふうに私ども考えておるところでございます。  今回御提案申しております法律の一つに輸入特例法というのがございますけれども、これも我が国のただいま現在の貿易黒字の状況あるいは諸外国との経済関係、そういったものを踏まえますと、依然として輸入の拡大を図るということが国民的課題でもあり、消費者対策の一助にもなるというふうに考えまして、大型店の出店の調整の仕組みの中におきまして、輸入品専門売場というものを特別に設けます場合には一定の規模、千平米でございますけれども、これまで調整の手続を不要にするという仕組みを考えているところでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 最後に、小振法に関連をして質問させていただきたいと思います。  都市計画法第十四条五号で、国の助成を受ければ市街化調整区域の開発許可がされることになっております。その実態は、助成を受けるのが難しい事態である。したがって、運用でもって活性化資金の果実を利用する場合でも対象となるようにできないか。運用を緩和してもらいたいが、そのことに関しましてはいかがお考えになっていらっしゃいますでしょうか。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 市街化調整区域におきます商店街といいますか、商業集積の立地の問題でございますが、まず市街化調整区域は、もう委員も御承知のとおり線引きを行って、市街化調整区域におきましてはスプロールの防止を図るという観点からかなり抑制的に運用していくということでございます。したがって、都市計画法上も、市街化調整区域で立地できるものにつきましては非常に限定的な列挙を行っております。その中に、周辺居住者の日常生活に必要な物品の販売店舗などとか、車両の通行上必要不可欠な沿道サービス施設、ドライブイン、ガソリンスタンドなどですが、そういったものとか、それから今御指摘の三十四条五号の「都道府県が国又は中小企業事業団と一体となって助成する」「店舗等の集団化に寄与する事業の用に供する建築物」ということに限って認められておりまして、そういうものに該当しない限り立地は抑制するということでございます。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 運用を緩和という点につきまして、お答えいただきましたでしょうか。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 個々の適用は都道府県が中心になって行うことだと思いますが、法律で書いてある具体的な列挙事項を緩和する、そういうことは市街化調整区域というものの性格上できないと思います。

吉田和子日本社会党・護憲共同

○吉田(和)委員 ありがとうございました。いろいろな、さまざまな諸情勢で多様化する消費者のニーズに的確にこたえられる、そして、機会均等の開かれた消費政策を目指して今後とも努力していただきたいというふうに考えております。  以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     正午休憩      ────◇─────     午後一時二分開議

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。鈴木久君。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 私は、大型店舗法の改正問題を中心にお伺いをしてまいりたいと思っております。  今度の法改正の問題については、その背景となっているのが日米構造協議のいわゆる意向、大型店の出店抑制緩和、こういうふうなアメリカの要求に基づいて昨年の五月に規制緩和が行われて、今回それを追認するかのような形での法律改正、さらに二年後の抜本的な見直しをする、こういう一連の流れになっておるわけでございます。  そこで、確認をする意味でお伺いをしたいのですけれども、アメリカ側の日米構造協議での要求といいましょうか、こういう点でいいますと、一定期間における法律の廃止ということと、直ちに規制緩和をするということ、あるいはまた地方公共団体のいろいろな縛りを解くというふうな要求が強かったように思うのですね。昨年の五月に規制緩和を行いました。そして今回の法改正というスケジュールになっておるわけでございますけれども、最終的に、いわゆる抜本的見直しというアメリカ側の要求、こういうものについては一体どういう見直しを要求してきたのか、特に廃止ということを明確に言っておるのかどうかということ。同時に、今回の第二段目と言われる法律改正はその最終段階に向けたどういう位置にあるのかということについても、この際明らかにしていただきたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 お尋ねの、大店法の廃止をアメリカ側が言っているかどうかという点でございますが、その点は構造協議の最終報告書にも出ておりますように、廃止とは言っておりません。この改正法施行後二年以内に見直しを行うということを合意いたしたわけでございます。何を見直すかという点につきましては、現在のところ、この法律の施行及び各地方団体における実施状況というものを評価いたしまして、その上で必要な措置があれば措置を講ずる、こういうことを私どもといたしましても方針といたしているところでございます。  今回の大店法の改正案につきましては、御指摘のとおり第二段階でございまして、第二段階の措置といたしましては四点ございまして、一層の輸入拡大を目指す特例措置の導入、一年程度を努力目標とする出店調整処理期間の短縮、そして三番目に出店調整手続及びその機関の明確化、透明化、そして地方公共団体の独自規制というものを抑制するという四点でございます。大店法全体の流れの中で考えますと、全体として法律のいわば手続というものに立脚している中で、行政指導あるいは省令その他でやや法が拡大的に運用されてきたというものを全体として簡素化するという流れの中にあろうかと存じます。  第三段階においていかなる措置を講ずるかという点は、現在白紙という状況でございますけれども、全体としては規制緩和の流れの中にあるものというふうに考えている次第でございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 大臣にお伺いしたいのですが、今もお答えいただきましたけれども、廃止ということは要求してないということであります。しかし、この一連の流れを見ますと、二年後の抜本改正というのはどうも廃止が到達点になっているのじゃないかというふうな感じを強く受けるのですけれども、この法改正の後、二年間いろいろ検討した上でというお話、何度か繰り返しておりますけれども、アメリカ側との関係から含めてその到達点というのをどのように今の時点で考えていらっしゃるのか、改めて確認の意味を含めて大臣からお答えいただきたいと思います。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 政府が提出しておりまする大店法改正法案附則第二条といいますのは、改正法の規定及び実施状況について改正法施行後の二年以内に検討を加えて、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを定めたものである、こうなっております。この必要な措置の方針あるいは内容につきましては、施行後二年以内に検討を加えました結果判断されるものでありまして、現段階においてはその点については何ら決まっておらないと申し上げておきたいと思います。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 どうも、二年後の見直しまで既に今から日程になっているということを考えますと、到達点についてはそれなりの考え方というのがあって今中間点にいるんじゃないだろうか、私はこんな気がしてならないわけです。いずれここで議論しても平行線になるでしょうからこれ以上はやめますけれども、廃止をするということであれば、そこに到達点があって現在中間点を通過するということであるとすれば極めて問題が多い、こういうふうに思いますので、この点だけは強く主張だけしておきたい、こういうふうに思っております。  今回の法改正で、いわゆる種別境界面積を引き上げることによって、国が調整する第一種大型小売店舗と、都道府県が調整するいわゆる第二種大型小売店舗の割合が、六対四から逆に四対六になる、こんなふうに言われております。これでもなおかつ通産大臣の監督やあるいは勧告、命令が根幹部分を占めている、こういうふうに言って差し支えないと思うのです。依然として国主導型のいわゆる大型店調整、どちらかというと国一律の調整というふうに言っても言い過ぎではないのですけれども、私どもは常々私どもの改正案でも示しておりますように、この際いわゆる都道府県の調整にすべてゆだねるべきである、こういう主張といいましょうか、改正案を提案をしておるわけでございますけれども、この点についての考え方を改めてこの際ただしておきたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 大店法の運用に当たりましては、国と地方団体というものがそれぞれその実情に応じて適切な役割分担を図りながら、また全体として全国的に整合性のある運用というものがなされる必要があると考えております。  御指摘のように、今回、法改正によりまして、種別境界面積の変更を提案いたしておるわけでございますが、基本的には私ども事務配分、また近年の商店の大型化傾向というものに対応して、双方が適切に当たれるようにというふうに考えたところでございます。  すべて大店法の調整権限というものを都道府県にゆだねる仕組みという点につきましては、やはりどうしても地域的なアンバランスというものが生じやすいことになるのではないかというふうに考えておりまして、全国的に大きな影響のある大型店舗につきましては、整合性のとれた統一的な処理をする必要があろうということを考えまして、すべて出店調整の権限を都道府県知事にゆだねるのは適切ではないというふうに考えておるわけでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 新たに提案されました特定商業集積法を見ますと、国が一定の指針を出して、いわゆる市町村がいろいろな構想をつくって、県が認可をする、こういう方式をとってございますね。ですから、今お話しのように大型店問題というのは全国一律にやらなければならぬ、こういうふうにおっしゃいますけれども、皆さんが考えている街づくり法では、いわゆる地方自治体のそういう地域の特殊性、そういうものを十分考慮して、特定商業集積法ではそういうやり方をおとりになっていらっしゃる。一方、大店法だけはいつも通産省がぎっちり権限を握って調整をする。こういうやり方というのはどうも街づくりの観点から見てもおかしいのではないか、こういうふうに思えてならないのですね。  もう一つは、これを強く要求しているアメリカであっても、州によってはゾーニング規制などをちゃんとやっていらっしゃる。あるいはヨーロッパ地域などについても、ほとんどそういう意味で街づくりの趨勢というのはゾーニング規制的なものが多い。  こういうことを考えますと、どうしてそんなに一律に大型店だけを通産省が全部調整権限を持たなければならないのかというふうに、これは不思議でしようがないです。これから二年後の抜本見直しというときも皆さんは廃止をしないと今おっしゃいましたけれども、そうすればなおさら全部国の権限に、より一層大型店問題は集中していくというふうになってしまうのかどうかも含めて考えますと、どうも私は納得できないのです。それをもう一度、私どもの案が示すように、街づくりの観点からいえば、どうしてもっと都道府県レベルに調整権を移してしまわなかったのかということについて考え方をお聞かせいただきたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 委員御指摘の点につきまして、いわゆる街づくり、それを支援する商業集積法案との関係でございますけれども、商業集積法案は、地元の商店街を中心とする街づくりというものを地元のイニシアチブでつくられていくものを国として都道府県とともにこれを支援する、サポートをする、こういう体系でございます。  御承知のように、大店法はいわば大型店の出店というものを調整という行為を通じて一種の規制をかけるわけでございます。かような意味におきまして、いわば一種権利の制限を行うものでございますので、やはりその調整、扱いというものは全国的に見てバランスのとれた公正なものでなければならない、かつ、各地の実情は反映しなければいけないと思いますが、全体的な処理の統一的な理念というものはやはり国の方でこれをまとめて運用するということが適切な対応ではないかと思っておるわけでございます。  なお、アメリカのシステムでございますけれども、いわゆるゾーニングというものが考えられておるわけでございますが、これはいわゆる商業調整という観点ではございませんで、私どもの知るところではいわゆる都市計画というものの範疇に入るべきものではないかというふうに思っておりまして、おのずからそのアプローチの仕方というのはやや異なるのではないかというふうに思われるところでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 それではもう少し具体的に、街づくりの観点も含めて、いわゆる大型店と商業集積法の関係についてただしてまいりたいと思います。  まず、特定商業集積法の第三条の第一項に、前段は省きますけれども、「相当規模のものであることその他の政令で定める要件」、こういうふうになっておりますけれども、「相当規模」というのはどの程度なのか、また「政令で定める要件」というのはどんなことを考えていらっしゃるか、まず明らかにしていただきたい。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 お答え申し上げます。  鈴木委員御指摘の、法律の三条第一項で、特定商業集積とは「相当規模のものであることその他の政令で定める要件に該当する」ということで、「相当規模」という概念でございますが、特定商業集積といたしましては、消費者ニーズに的確に対応するために豊富な品ぞろえあるいは多様な店舗形態、これは百貨店、量販店が入っている場合とそうじゃない場合と両方ございますけれども、いずれにいたしましても、多様な店舗形態を備えておる、こういう必要性があると考えております。そのほかに、顧客その他地域住民に対するコミュニティーとしての場所の提供ということにも寄与するという観点からコミュニティーホールとかイベント広場等の施設も一定以上備えておる、こういう包摂した場所を特定商業集積の概念と考えておりますので、そうしたものを満たすに十分な規模をこの法律でいう「相当規模」というふうに一応考えておるわけでございます。  それから「その他の政令で定める要件」ということになっておりますが、ただいま御説明申し上げました「相当規模」のほかに、まず第一号として相当規模のものであることを書きまして、二号以下にこれをやや具体的に、例えば一定以上の商業基盤施設を有すること、さらに、多様な業態あるいは業種構成を有すること等というような表現に政令ではなるのではないかと現時点では考えております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 相当な規模の問題と、もう一つは、集積法で基本構想を定める場合に、特定のいわゆる場所というものはどのぐらい想定をしていらっしゃるか、これは面積も含めて。大体市町村が構想を練るときに全体としての構想を練る、その中で特定集積地域というのは一定の部分を指定するはずでありますから、そのいわゆる特定の場所というもの、その面積等、どのぐらい考えていらっしゃるかということが一つ。  もう一つは、この基本構想を作成して県に申請をいたしますね、それらにかかるおよその時間といいましょうか、それから、県がそれを承認してくる、そしてさらにそれが具体的に一つの特定商業集積法に基づいて事業が遂行される、そしてその事業が竣工していくというそういう一つの流れになると思うのです、国からももちろん補助金をいただいたりしてそういう街づくりをしていくわけですけれども。これはその事業内容にもよるだろうと思いますけれども、一体どのぐらいの時間を一つの街づくりをする場合に想定されていらっしゃるか、この辺も明らかにしていただきたいと思います。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 まず第一の御質問の、どのくらいのエリアかという広さでございますが、これは今申し上げましたように、商業施設そのもの、店舗とか倉庫とかそういう商業施設そのものとそれを支援する商業基盤施設、これが一体となっておるわけでございますし、さらに、附帯するいろいろの公共施設等もあるわけでございますが、前二者、商業施設と商業基盤施設が中核になるわけです。それについてどのくらいの面積かということは、今鈴木委員御自身も御指摘のように、その地域の特性あるいは相集う店舗の形態等によって一概にはなかなか言えないかと思うわけでございますが、相当規模のエリアであるということは一応言えると思います。  それからもう一点、事業がスタートしてどのくらい時間を要するのかという御質問でございます。  これもさまざまなプロジェクトの形態によるものでございますが、私どもの御提案している法律では、市町村がプロジェクトごとに基本構想を作成する場合に、これも委員御指摘のように、国、地方自治体の補助金によるいろいろのプロジェクトの調査の促進のための支援もございますし、また、必要な助言指導も都道府県等も行うわけでございまして、そういう意味で各般の支援措置が講ぜられるわけでございます。また、ある程度ハードの施設が整備され、具体的な運用に入りますと、例えばどういうイベントがお客さんをたくさん集めるのに有効であるかというような、そういう主としてソフトの関係につきましても、例えば仮称ではありますが商業集積支援総合企画会社というものをつくりまして、各プロジェクトごとに支援をしていくというようなことで、施設の建設からそういう運営に至るまで各般の助成、支援を行うことにより、できるだけスムーズに事業が進捗するように計らっていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。  なお、午前中建設省の方から御説明がありましたが、公共施設など一体となって整備されるものにつきましては、これもプロジェクトによりますけれども、内容によってある程度の時間を要するものもございましょう、そういうように一概には言えないわけでございますが、できるだけ円滑に運営が行われるように努力してまいりたい、このように考えております。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 私は、なぜ、どのぐらいの時間を要するかということをお伺いしているかといえば、もう既に規制緩和が始まって一年たって大型店がどんどん出店ラッシュが続いていますね。それに、防ぎようのないくらい地方都市は中小小売商業が頭を痛めている。そういう状況の中で、今度はこの集積法を受けて街づくりをしようということになるわけでしょう、現実的には。だから、こういう言葉を使うと怒られますけれども、今のように市町村が構想を練り、県に承認を求め、今のようなプロジェクトのいろいろな計画をつくって、補助金をもらい、指導を受けて、事業を着工して、完成までというのがこんなに長く、何年かかるかわかりませんけれども、そんなことを長期間かかったとすれば、これは、皆さんがせっかく大店法でかなり中小小売商業者が厳しくなるからこれで救おうと考えてみても、本当にそれで救えるんだろうかということを私は強く懸念を持つために今のような質問をしているわけですね。これは後でもっと具体的に質問をいたしますけれども。  ですから、せめて、このぐらいでできますよ、最短距離でいったらこのぐらいの期間で十分街づくり、対応できますというふうなことを確信を持ってやらなきゃ、これは十年かかるのか十五年かかるのかわからないようなことであっては、この法律案がちっとも生きてこない、こういうふうになってしまうんじゃないだろうかと思うのですね。この点は皆さんはどんな考え方を持っていらっしゃいますか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 商店街対策等、大規模店舗法の規制緩和に伴う影響との関連でできるだけ早急に対応すべきだという御指摘は、私もそのとおりであると思います。  商業対策としましてのいろいろの手法は、特定商業集積法のほかに、小売商業振興法の抜本的な改正もお願いしているわけでございまして、この両法の中、特に小売商業振興法の改正法案では、個店対策あるいは既成商店街の、これも規模がいろいろありましょうけれども、再活性化のためのきめの細かい施策がいろいろ用意されておりまして、地域の要望に応じて適宜適切にできるだけ迅速に対応できるのではないかと考えております。 それから、この特定商業集積法で、特に高度商業集積という分野は、おっしゃるように大型店と小売商業とが共存共栄を図っていくというパターンでございますので、調査から始まっていろいろの話し合いが必要であるわけでございます。その意味では時間がかかる場合も当然ございますけれども、何分やはりこれは、民間の方々がそういう意欲に燃えて合意をなさいませんとプロジェクトが進められないことは当然でございますので、そういう意味で、民間の方々の合意形成ができるだけ速やかに行われることを期待するわけでございます。  現在国会にこの法律案を御提案申し上げているということで、全国でこの内容について大変深い関心が払われておりまして、私どもの方にもいろいろの方面からの問い合わせがあるわけでございますが、これからうかがいますと、地域においては、この法律が成立した暁には早速この法律の対象として名のりを上げたいというそういう具体的な構想を既にお持ちの方もたくさんおられると思いますので、法律を成立させていただいた暁には、極力これを具体的に迅速に実施に移すように私どもは努力してまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。     〔委員長退席、甘利委員長代理着席〕

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 大店法の方では大型店の三条申請からいわゆる勧告、許可までの間、これは今度一年にしようというんでしょう。これは物すごいスピードアップですよ。大型店の方はすぐオープンできるというふうに道を開いてやって、それで今のお話を聞きますと、やはりこれは民間の皆さんが合意を形成して、一つのプロジェクトをつくって、皆さんのいろいろな指導や助言をいただいてそれをやる、こういうことなんでしょうけれども、今の、特に私ども地方の商店街のような場合、大体まずそういう合意を得ることもなかなか大変だというふうに思いますし、もう一つは、合意を得たとしても民間の方々がこういうプロジェクトを推進していくための人ですね、人材、こういうものを含めて、私は大変厳しい状況になっていると思うんですよ、大体自分の商店街を経営していくのに四苦八苦している状況なんですから。 そういう中で、この種の問題を一つのプロジェクトをつくって推進をしていく、それも大変難しいいろいろな権利上の合意も必要でしょう、あるいは国の行政手続も、今言ったように市町村の構想からずっと承認をいただくまでのいろいろな調査やなんかも必要でしょう。そうなりますと、実質的にそういうふうに片一方は、大型店の方はどんどん規制緩和で時間が短くなる、片一方は長くかかる。こういうふうな状況で、例えば、せっかく命かけて、じゃ生き残りのために商業集積法で街づくりをしよう、こう仮定して進んだとする。隣に、すぐ近くにぼーんと大型店が出店をする。これは何の規制もできないとすれば途中で挫折しかねない、私はこういう問題にもなっていくんではないかという気がしてならないんです。  ですから、いわゆるもう少し迅速にというだけじゃなくて、そういう計画をしたときに、これは大店法の調整の方にも質問をいたしますけれども、そういう計画をした地域には大型店出店の調整に当たってどういう配慮をするのかということが極めて大きくなるわけです。これらの点についてどうですか、お答えいただきたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、商業調整における現在のルールにおきまして、調整項目は四項目ということにいたしておるわけでございますけれども、近年、街づくりとの関係というのが重要な要素になりつつある点もございまして、私どももいわば配慮事項の一つとして、可能な限りそういう点への配慮がなされてしかるべきというふうに考えて対処をしてきているところでございますけれども、しかしながら、あくまでもそれは配慮ということでございまして、新たにそのための規制にわたるようなことは全体の規制緩和の流れの中でやれないというふうに思っているところでございます。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 特定商業集積のプロジェクトと大店法の規制との関係については、ただいま坂本審議官が申し上げたとおりでございます。  先ほど委員御指摘の、どのくらいの期間にできるのかという点につきまして、小売商業振興法改正法案が成立すれば、これは非常に迅速に対応できる仕組みになっております。駅前商店街等の既往の商店街がいろいろの形で再活性化のプロジェクトをお考えになる場合には、これは活性化の程度にもよりますが、場合によると一年、二年というような短期間で対応できるケースも十分あり得ると思いますし、それから個店対策につきましても従前にも増していろいろの手厚い施策が盛り込まれているわけでございます。ただ、特定商業集積法の中のいわゆる高度商業集積、これは何せ大きな商業団地的なプロジェクトになるものでございますので、これもプロジェクトによりいろいろありますけれども、民間の方々の合意形成を含めてある程度の期間を要する場合があることは御指摘のとおりでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 今の答弁ですと、やはり大型店の調整に当たっては、例えばその地域で集積法に基づいて街づくりが行われていても、調整にはいわゆる規制的な意味を含めたそういうものの配慮というのはできないと。それじゃこの集積法の意味というのは余り有効に機能しない、いやむしろ、それをやってすぐ隣に大型店が来られたってどうしようもないんだということであったら、この商業集積法を使って街づくりをするということはなかなか勇気の要ることじゃないでしょうか。後で具体的に私の地元のいわきの例もお話しします。それを言えばよくわかっていただけると思うんですけれども、そう思いませんか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 特定商業集積法のプロジェクトにつきましては市町村が中心になるわけでございますが、その場合にその地域、市町村を区域とする商工会議所あるいは商工会が十分にその地域の商業界の実情を把握し、いろいろの関係者の意見を聞かれるわけでございます。あるいはまた都道府県知事がそれを承認する場合にも、やはり地域のいろいろのその事情を配慮して、市町村が出します基本構想がそういう配慮、消費者の利便と商業の活性化等に十分配慮したものであるかどうかを前提にして承認するわけでございますので、一つのプロジェクトがあって、そのプロジェクトの成果を損なうようないろいろの計画が周辺に起きた場合に、市町村の基本構想策定の場所においてそれが円滑に調整されるものと我々は期待をいたしておるわけでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 皆さんの方で期待しておっても、片一方の大型店の調整の方ではそれはできませんと言っている。大臣、ここを私は、一方で大型店法で大型店の出店をずうっと規制を緩めた。大型店舗法のやり得るのは、店舗面積を縮小したり、あるいは営業時間を多少いろいろいじる程度の調整しかできない、今の法体系では。そうでしょう。今新しくつくった商業集積法で一生懸命生き残りをかけて街づくりをしようと踏み込んでいった。そういうときに隣に大型店が来られたって今のように何の規制もできない。一方では規制ができないと言っている、片一方ではそういう意見を尊重していただけるように思っている。  同じ通産省の中で、片一方は中小小売業をむち打つようなことだ、もう一方はそれを育成しようというこの隘路の中で、そこの整理をきちっとしておかないと、せっかくつくった特定商業集積法は生かされない、私はこういうふうに思うんですけれども、どうですか。このいわゆる大型店法の調整の段階で、そういう市町村が計画をした地域についての特別の配慮というのはもう少ししてしかるべきだ、私はこういうふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。——いや、私は大臣に聞いている。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 今までの議論も聞いておりまして、いろいろと委員の言い分も理解できないわけではありません。しかし、考えてみますと、市町村の策定する基本構想の枠外でなされる出店案件につきましても、当然ながら通常の案件と同様でございまして、あくまでも大店法の目的でございます消費者の利益の保護及び周辺の中小小売業の事業活動の機会の適正な確保というものに照らしてみますと、所要の手続に沿って調整が行われるべきものと考えます。  したがいまして、大店法に基づく調整の過程では、大店審による地元意見の聴取、必要に応じて行われる商工会議所、商工会による地元意見の集約あるいはまた都道府県知事、市町村長からの意見の申し出等を通じまして、当然のことながら基本構想と当該出店計画との関連も検討されることが予想されるところでございます。ただし、御指摘の趣旨が大型店の出店に関して新たなゾーニング的観点からの規制を意味するということでありますれば、大店法の規制緩和の趣旨に反して適当ではない、このように考えているわけでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 特に地方都市の場合、一定の集積法で計画をつくっても、郊外店が多いのです、大店舗の場合は。それで、商店街がかなり壊滅的な打撃を受けるのですね。ですから、今大臣がおっしゃったように、一つのエリアだけで物を見るのではなくてもう少し広範囲に物を見て調整をしないと、ならない。だから私は、さっきから繰り返しているのは、そういう大きなエリアで構想を練った部分については大型店の調整の段階で十分配慮すべきだ。それでないと、実際、特定商業集積法に基づく街づくり法案というのは生きないのではないか、こういうことを言っているわけでして、これは平行線の論議になっておりますけれども、皆さんがつくった法律が本当に街づくりのためになるというふうに確信を持つとするならば、それぐらいの配慮と調整をすべきなんだろう、こういうふうに私は思うので、これは強く申し上げておきたいと思います。  具体的なことについてお尋ねをいたします。  実は、昨年の五月の規制緩和以降、大型店の出店ラッシュというのは続いておるわけでございますけれども、私どもの東北やあるいは福島、私はいわきなんですけれども、この地域の具体的なことを少し申し上げて、状況認識をいただきたいと思うのです。  東北ではエンドーチェーンという仙台に大きなスーパーがあって、これが実はこの一年間、いわゆる規制緩和以降、西友の系列化に入った、こういうふうに報道されております。東北の中でも福島県が群を抜いてこの三条申請の出店ラッシュが続いております。九〇年度というレベルで見ますと四十三件、八九年度の三倍です。その中でも、いわき市はその特徴的な例をあらわしております。いわき市の中に新たに三万八千平米も、三万八千平米、膨大ですね、こういう大きなダイエーが進出をする予定、あるいは長崎屋が一万九千平米、西友が二万平米、そしてこれは既に決まっておりますけれども、東北ニチイが二万平米、イトーヨーカ堂の増床分が五千平米、合わせると十万平米を超えるのです。  いわき市の中心の平という地域がございますけれども、この今までの商店街の面積が十万平米ちょっとなんです。これに匹敵する大型店がこの一年間三条申請を出している。まさに、何と言っていいかわからないのですけれども、これが全部認められたとしたら、今までの商店街というのは一体どうなるのだろうか、極めて憂慮をいたしております。消費者の利益ということは確かに必要でありましょうけれども、はるかにそれを超えて中小小売業者の打撃の方が、悩み、苦しみの方がはるかに大きくなるのではないだろうか、こういうふうに思っております。この状況認識といいましょうか、現状のこの一年間の出店ラッシュについてどのように御認識ですか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 いわき市の現状につきましては、今委員御指摘の大型店案件が既に調整済みのもの、いわばいわゆる事前商調協で調整をされた案件と、それから御指摘のダイエーを中心とする鹿島ショッピングセンター及びあと一件、いわきニュータウンショッピングセンターというのが現在事前商調協で審議されているところでございます。その以前に事前商調協において既に結審がなされました案件が三件ございまして、これは現在テナント募集を含めまして店の構成を考えているところでございまして、現在事前商調協で審議されております案件がどのような状況になるか、この点については予断を差し控えたいと存じますが、御指摘のように、既に商調協が結審をいたしましたものを考えますと、全体のいわき市の中で大型店舗の占める比率というのは約半分くらいになるのではないかというふうに思っております。  この点に関しましては、いわゆる出店ラッシュという言葉に当たるのかどうか、少なくとも結審済みの三件につきましては、地元の中小小売商業への影響というものも商調協において十分議論をされて、その結果、一定の規模での出店というものを認めよう、こういう結果になったものであると承知いたしているところでございます。  一般的な現象として出店ラッシュというものが今後どういうふうに展開されるのか、これはそのいわき市の例ではございません、全国的な問題でございますけれども、私どもの見通しは、確たるものを今持っているわけではございませんが、大型店の出店がいかなる状況になるのかという点につきましては、経済状況もございまして、一概に、いつのときにも出店ラッシュというものが生ずるという環境ばかりではないというふうには思っておるわけでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 もし、そういう認識であるとすれば、これは私は、地元の中小の小売業者に対する配慮というのは欠けているなんというものじゃないのだろう、こういうふうに思うのです。  実は、そのいわきの中心地である平の駅前の再開発、中小商店街の活性化も含めた再開発事業というのを十八年もかけて今日に至っております。市では既に六億投資をいたしております。これはキーテナントを呼んで駅前の活性化を図ろう、こういう事業なんですけれども、十八年かかっていまだ日の目を見ておりません。ところが、そのキーテナントに予定していたような大型店がそこに来ないで、別なところへ行って出店をする。今申し上げた大型店はみんな周りです。郊外店を含めた周りです。街の中心は今言ったように、市みずからが六億もかけ十八年をかけてもできない。  確かに、権利の問題その他で難しい問題があろうと思うのですよ。先ほど私は、大型店規制緩和と特定商業集積法による街づくりという問題をかなり執拗に申し上げました。そっくりそのままここに移しかえてみるといいのですよ。文字どおり、十八年かかって六億かけてやった平駅前再開発事業というのは、皆さんが言う特定集積法の内容をほとんど持っていると私は思いますよ。一方はどんどん出店ラッシュが続いてこれ全部認められている、ますます中心街がスプロールを起こす、こういう状況になっていくと私は思うのです。  そこで、だから私は先ほど言ったように、一定の調整というのをそこでしないと、それだけ財政を投入しているものでさえ、それも自治体が中心になって執行しているものでさえ、そういう状況なんですよ。今の御答弁ですと、この十万平米くらいの出店というのはまあ驚くべきことではない、こういうお話でございますけれども、それは、あそこの大型店のいわゆる商業支持人口から見ても、とてもとてもそういう認識ではないと私は思いますよ。もう既に、今までの商調協のいろいろな目安にしておった大型店の占有率の問題にしても、あるいは支持人口の問題からいっても、新たに十万平米も出店を許してしまうような状況というのは、これはとてもありませんね。私はほとんどないと思いますよ。  それがしかし、今度どうですか、審議官。今度の法律が成立をした、それで調整が始まる、ほとんど全部これ認められていくでしょう、そうじゃないですか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 御指摘の、個別の案件についてお答えするのは差し控えたいと存じますが、一般論として申し上げますと、今回大店法の改正及び運用の抜本的な改正に当たりましても、私どもといたしまして、大型店の出店を調整するという基本的な枠組みは変えておらないところでございまして、周辺の中小企業に対する影響というものを十分勘案して、地元の意見というものを織り込んだ上で調整についての判断がなされるべきであるというふうに考えておりますので、大型店の望むとおりの出店ができるような事態は、常にそういう状態になるというふうには想定はいたしておりません。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 それでは、こういうふうにお伺いしましょう。  これは具体的な事例ですからなかなか今すぐここで判断できないかもしれませんけれども、今まで駅前再開発事業として十八年もかけて——先ほどの六億というのは十六億ですね、私、誤りました。このぐらいかけてきた事業というものを改めて特定商業集積法で執行しよう、こういうことは可能ですか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 鈴木委員御指摘の、地元のいわき市の平駅前再開発計画についていろいろ相当額の資金を地方自治体等が投入しながら長年月かかっておるという事態につきましては、我々も大変遺憾なことだと思いますが、先生御指摘の点につきまして私どもなりに得ております情報では、残念ながら関係の権利者の合意がなかなか得られない点でかなりの権利者の方々が必ずしも市街地再開発に御同意になっておられないという点においていろいろの問題があるのではないかと私どもは伺っております。  こういう既成の商店街においての大再開発といいますのは、確かに権利関係が複雑な場合が多く、権利者の同意を取りまとめるのに時間がかかるケースが少なからずあることは私どもも承知いたしております。  ただ、私どもは、今度考えております特定商業集積法に二種類ありまして、高度商業集積は、単独で出店してしまう大規模店舗ではなくて、意欲のある商店街と一緒になってやっていこうという大規模店舗を含めての高度商業集積プロジェクトは、この法律が成立すれば、予算的には、毎年十カ所から十五カ所、大がかりな商業団地的なものがマイカー時代を反映して相当規模の、先ほど御質問の面積のところに建設をされる、こういう考え方でございますし、それから特定商業集積法のもう一つのパターンとしては、そういう大型店と共存共栄では必ずしもなくて、このいわき市平駅前の再開発のように、いろいろ濃淡はありますが、大がかりな再開発をやっていこうというようなパターンについても、同様の助成を公共事業の公共施設の一体的整備を含めてやっていきたいと考えておりますので、もし今のこの平駅前の構想がこのまま進んでいって後者のパターンに該当するということで地元が合意をなさいまして、それを市町村で取りまとめられまして基本構想として持っていかれるということであるならば、当然我々としてもその対象になり得る、こう考えておるわけでございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 そうですとなおさら、私は先ほどから申し上げておりますように、この異常と言える出店の状況ですね。一年間に既存の平地域のいわゆる売り場面積に等しいくらいの申請が出されている、こういう問題について一定の歯どめをしない限り、今、例えば平駅前再開発事業を軌道に乗せようと思って市が構想をつくって出そうとするためにも、そういう方向性がなければ、これはやはり勇気を必要とするのではないだろうか、こういうように思うのですね。  ですから、もう一度これは確認の意味でお尋ねをするのですが、このように極めて具体的なことを考えていただいても、私は先ほど申し上げましたように、大型店の調整に当たってそういう配慮はできないのですか。それでないと、やはりこういう事業が共存共栄の立場から進んでいくということにはならない、こういうふうに思うのです。同じ市の中で郊外を中心に十万平米もだっと来る、せっかく街の真ん中で事業を始めたところが陥没をする、こういうことですから、そういう場合にも、これは大型店調整の配慮というのはないのですか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 大型店の出店についての調整は、坂本商務流通審議官が申し上げておりますように、あるいは大臣が御答弁されましたように、やはり大店法の枠組みで調整が行われるわけでございまして、確かに期間は一年という短縮された期間になりますけれども、その過程において十分地元の商業者等の御意見を踏まえて調整が行われて大型店の出店が行われる、こういうことになることは先生先刻御承知のとおりだと思います。  他方、しかしながら今度我々が考えておりますような特定商業集積法は、新たにこの大型店と共存共栄あるいは独立に商店街が魅力ある商店街として再出発をする場合にその受け皿を用意していこうというわけでございますので、これがなければむしろ今までの商店街の活性化にとどまるわけでございますが、この特定商業集積法あるいは改正小売商業振興法の成立の暁には、公共施設の一体的整備と相まって、今までにない大変積極的な地方あるいは国の助成が受けられるという意味で、結果的に小売商業界が大型店と十分拮抗して商業の振興を図っていくことができる、こういうふうに我々は考え、御提案申し上げている次第でございますので、この関係法の間の我々の考え方について御理解を賜りたいと思う次第でございます。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 時間がありませんから、最後に今度皆さんが提案をしている大規模小売店舗審議会の調整のあり方について、私の意見を申し上げたいと思うのです。  今度は学識経験者や消費者、またはそういういろいろな団体からも意見を聞くという組織にして、大店審が中心の調整を行う、こういうことでございますね。そのときに、今私がずっと申し上げてきましたような市町村で特定集積法によって構想をつくる、知事の承認を得るという行為まであって街づくりをするわけですから、この審議会の中にそういうものが十分生かされなければ私は問題あり、こう思うのです。  それで、冒頭になぜ大型店だけが国の一律調整をするのかという疑問を私は持ちましたけれども、集積法の方は下からのそういう積み上げで街づくりをしよう、大型店は上からもういや応なしにばっさりと切る、これでは、審議そのものが本当の意味で、大型店法の法の趣旨からいっても、いわゆる消費者の利益と、それから大型店と中小小売商業の共存共栄というこの法の目的が十分果たし得ないのではないか。ですから、審議に当たってはそういう十分な配慮というものを、私はむしろはっきりした調整をすべきだと思いますけれども、強くそのことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

甘利明自由民主党

○甘利委員長代理 続いて、竹村幸雄君。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 大臣、この資料をお渡ししてあると思いますけれども、京都市はあと三年したら建都千二百年を迎えるわけであります。奈良から京都に都が移って、あと三年でちょうど千二百年になるということで、建都千二百年に向けて今いろいろな施策が行われておるところでございまして、東西線十二・九キロが今地下鉄建設中でありますし、その始発駅の周辺に新しい街をつくろうということで、その中心に仮称ダイゴセンターというのをつくろうとしているわけでございまして、ダイゴセンターは商業施設と文化施設と公共施設が一体となったものをつくろうじゃないか、こういうことになっているわけであります。     〔甘利委員長代理退席、佐藤(謙)委員長代理着席〕  簡単に説明をいたしますと、全体面積が二十一ヘクタール、そのうちでダイゴセンターは十二万平方メートルで、公共施設と商業施設と文化施設をつくっていこう、こういう計画であります。そして、公共施設としては「生涯学習の情報提供や文化と教養の向上機能 スポーツを楽しめ、気軽に活動できる機能 若者の地域社会への参加、地域との接点としての活動機能 こどもたちに健全な遊びを与え、情操を豊かにする機能 お年寄りのための地域福祉や援助のための拠点機能 東西線醍醐駅、自動車のターミナル機能 ひろば、歩行者用通路 駐車場、駐輪場」等々、公共事業で建設をし、そして商業施設や文化施設は第三セクターでやろうとしているわけであります。全体規模は大体四百億円以上の規模でダイゴセンターを建設しようというふうな考え方であります。  こういう構想を今進めているわけでありますけれども、今後、全国の地方自治体において京都市のような高度商業集積をつくり、街づくりを進めようという動きが出てくることが予想されますが、通産省としてはどのように対応されようとしているのか、通産大臣にお聞かせをいただきたいと思います。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 私も、あと三年で遷都千二百年を迎えるという京都でございますから、大変に関心を持っております。このプロジェクトも核になるものであって、豊かな実りある、しかも魅力のあふれる定住の街を目指すものであると読ましていただきました。  私は、京都市の醍醐地区におきまして、既存の住宅団地の高度利用というものを図りながら、なおかつ文化、スポーツ施設あるいは中には福祉施設あるいは商業施設等の複合施設を設置しようという構想を京都市が推進しているということは、大変に歓迎すべきことだなと思って聞いておりました。今後、事業提案の協議が行われましてプロジェクトの内容が固まってくるものと思われますけれども、通産省としましては、今後の動向に関心を非常に持っておるところでございます。  また、京都市のように今後全国の市町村が意欲的に取り組んでいただくということを期待をするものでございます。我が省としましても、各市町村が基本構想をつくって前向きの姿勢で同様取り組んでいきたいとも考えておりますし、特定商業集積法を活用する場合には積極的に前向きに支援してまいりたいものだ、こんなように考えておる次第でございます。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 特定商業集積の整備をされて地域経済の活性化にもつながるようにするためには、地場の中小業者をできる限り入居させるべきだと考えております。通産省が進めようとしている高度商業集積においては、この点をどのように対処するのか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 お答え申し上げます。  御指摘の特定商業集積のうちで、大型店と共存共栄を図るいわゆる高度商業集積におきます地場中小企業者の入居の点につきましては、高度商業集積が地域の発展に配慮しながら、中小店と大型店との共存共栄を図る、それを通じて消費者ニーズに即応した望ましい商業集積を整備していく、こういう趣旨であるわけでございますので、御指摘のようにできる限り地場の中小企業者を入居させ、大型店との共存共栄が図られるものを支援していきたい、このように考えておる次第でございます。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 私がもらった資料によりますと、中小業者については、店舗数において全店舗数の三分の二以上、面積において四分の一以上、テナント料の優遇措置を実施できる等となっておりますけれども、できるだけ多くの中小企業者が参加でき、優遇テナント料で入居できるように一層の配慮をしていただきたいというふうに思います。  また、今、地場の中小企業をできるだけたくさん入れるということでありますけれども、その地場の中小企業を入店させる場合は、公募などによりできる限り多くの中小企業者に対し参加の機会を確保すべきだというふうに思うわけでありますけれども、その場合の地場というのは何をとらまえて地場と言うのか。市町村単位でやるのか、あるいは商圏を単位にするのか、あるいはもっと大きく考えて、ほかの考え方があるのか、聞かせていただきたいと思います。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 高度商業集積ごとに、設置されます地理的な状況、あるいは周辺の中小業者の分布状況等がプロジェクトによりましていろいろでございましょうから、一概にはなかなか言えないものと考えております。しかし、法律の第二条において、国及び地方公共団体が、中小小売商業の振興及び地域の発展に配慮しつつ、施策を実施するものと規定をしております。この趣旨にかんがみますと、特定商業集積の整備が地域経済全体の活性化につながるように、個々のケースに即して、委員御指摘の方向で適切にその範囲を考えていきたい、このように考えております。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今申し上げましたダイゴセンターでありますけれども、先ほども鈴木議員の意見にもありましたけれども、ここも例外なく、現在四つの大型店の出店計画があるわけでございまして、今調整中でございますけれども、これが大体調整が完了される時期と、この構想が実現する時期がタイムラグがあると思うわけであります。このように大型店と中小店との共存共栄が図れるようにするためには、今後は大型店を新設する者に対しまして、市町村が作成するこの基本構想を阻害することがないように、言うなら、この基本構想に同調するようにしていただきたい。そうでなかったらこの法律の意味がないというふうに思うわけであります。  そうした意味では、そういう配慮を法文上義務づけたり、あるいは市町村長が店舗の設置場所の変更などについて勧告できるようにしなければ、この法律、いかにいい法律をつくってもらって、またこれを利用しようとしても、先ほど来鈴木議員もおっしゃっているように、その横にどんどんどんどん、今もこのダイゴセンターも四つの大型店が来るという申請が出ているわけでありますから、そういうようなことが行われると、先ほど私が言いましたような何らかの措置を講じておかなければ意味がないというふうに思うわけであります。  そうした点では、先ほど同僚議員に対する答弁でも非常に不十分でありますので、この点通産省の意見を再度お聞かせいただきたいというふうに思います。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 特定商業集積の整備は、市町村が商業集積を整備する組合、第三セクターや商工会議所または商工会の意見を聞いて作成する特定商業集積整備基本構想に即して行われることになっております。商業集積を核とした街づくりを積極的に進めるためには、かかる地元関係者とのコンセンサスに基づき事業を進めることが適切であると考えております。大型店においても、このような基本構想を十分尊重して対応していくものと期待をするところであります。  また、大店法におきます街づくりの配慮につきましては、昨年末の産業構造審議会・中小企業政策審議会合同会議の答申におきまして、「今後、商業集積を中心とした「街づくり」のための積極的かつ計画的な対応が図られる中で、大店法の運用上、「街づくり」の視点を一層配慮していくことが重要である。」と提言をいただいておるところでございます。市町村の策定します特定商業集積整備基本構想は、この答申に言う「商業集積を中心とした「街づくり」のための積極的かつ計画的な対応」に該当するものであり、今後、特定商業集積整備に関する大店法の具体的な運用のあり方等につきましては、大規模小売店舗審議会の審議の中で積極的に検討をしていくことといたしたいと考えております。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 せっかくこうした立派な法律ができるわけでありますから、この法律の趣旨が生かされるように、十分街づくりの観点から配慮して進めていっていただきたいというふうに思います。 それでは、自治省からおいでですか。  自治省にちょっとお伺いをいたしますけれども、特定商業集積は民間事業者だけでなく、公共施設などを整備する地方公共団体も積極的に事業を推進していく必要があるわけであります。このような地方公共団体に対して、自治省はどのような支援などを講ずるのか、お答えをいただきたいと思います。特に、法第十五条の措置を地方公共団体が積極的に活用するためにはどのようにすべきかをお聞かせいただきたいと思います。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本説明員 お答え申し上げます。  自治省といたしましては、法律に基づきます承認基本構想に基づいて行われます事業につきましては、例えば基本構想の策定に要する経費を地方交付税で措置するとか、あるいは国庫補助事業を伴う事業につきましてはその裏負担につきまして財政措置をする。そして、今先生御指摘の法第十五条でございますが、地方公共団体が地方税法の規定に基づきまして不均一の課税を行う、これは固定資産税と不動産取得税についてでございますけれども、そういたしました際に地方公共団体の税収がそれだけ減収いたしますので、それを地方公共団体に対して交付税措置をするということにいたしておるわけでございます。それがただいま御指摘の十五条の規定の趣旨でございます。  そのほか、法律に基づかないで地方公共団体が自主的に行われます商店街等の振興整備につきましては、地方の単独事業でございますので、やはり交付税におきまして計画策定費を算入するとか、あるいはイベント等のソフト事業につきまして交付税による措置をする、それから公共施設の整備事業については、これはハードの事業でございますので地方債を充てる、その中の一部について元利償還金を交付税措置する、そういうような支援策を講じてまいる所存でございます。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今も答弁があったわけでありますけれども、積極的にひとつ街づくりを一緒に進めていくという立場で御支援をお願いしたいと思います。  建設省、おいでになっておりますか。  醍醐地区のように、都市計画上の商業地域や近隣商業地域以外の地域であっても、弾力的に特定商業集積の設置が認められるようにすべきだというふうに考えますけれども、建設省、どのように対処するつもりか、お聞かせいただきたいと思います。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 特定商業集積につきましては、原則的に商業地域、近隣商業地域、そういったところを想定しておりますけれども、これは原則でございまして、あといろいろな制度がございますから、それとの絡みの中で対応が可能なところがあると思います。特に、醍醐地区につきましては、先生おっしゃるような動きがあるということでございますし、計画的な再開発ということで、都市計画上の再開発地区計画というものをつくって、商店街の活性化を図るという動きもあると聞いております。そういうことになりますと、計画的な再開発であれば、用途地域が必ずしも商業地域、近隣商業地域でなくても可能な場合があると思いますので、柔軟に対応していきたいと思います。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 次に、改正小売商業振興法についてお聞かせをいただきたいというふうに思いますが、大蔵省、おいでになっていますか。  近年、土地の高騰するのはもう一番大きな問題であって、いろいろ論議をされておるわけでありますけれども、その土地の高騰によって土地税制改革の一環として相続税の路線価の引き上げが今検討されておるわけでございまして、このことが事業承継に対する中小企業者の不安が非常に高まっておるところでありまして、この事業承継が円滑に行われるようにするためには相続税などの事業承継税制について特段の配慮をすべきである。これは中小小売業者はいわば商店街のあるあたり、特に土地が非常に高くなって、相続税等々で非常に課税をされますと小売商業を続けていくことができない、こういう問題でありますので、ひとつ大蔵省の方で特に格段の配慮をしてほしいというふうに思いますけれども、どうぞ。

大武健一郎大蔵省主税局税制第三課長

○大武説明員 お答えさせていただきます。  ただいま委員の申されました相続税と土地評価の関連の問題と、あと事業承継税制の話があるかと存じます。事業承継につきましては、実は先般の税制改革の中で事業用の小規模の宅地二百平米につきましてその減額割合を六割まで引き上げるということで、居住用の小規模宅地に比しましても優遇措置を講じまして事業承継の円滑化に資するというような観点から改正を行わせていただいているわけでございます。資産格差の是正が中心的役割を果たしております相続税という観点からしますと、いわゆる特例という形でこれ以上のいわば拡大をするということは、やはり国民の不公平感というような問題からも問題があるのではないだろうかと思っております。  ただ、今先生の申されました評価割合の引き上げなり評価の引き上げに関しまして相続税をどう見るかという点につきましては、さき、平成二年十月三十日の税調の答申でも   土地の相続税評価については、相続税納付のために仮に売り急いだとしても売買価格が相続税評価額を下回ることのないよう、地価公示価格水準の七〇%を目途として行われているが、そうした配慮が結果的に金融資産等他の資産に比べ土地の有利性を高め、かえって相続税課税上のゆがみや節税を目的とする不要不急の土地需要を招来させている。この問題に応えるためには、土地の評価割合をある程度引き上げていく必要があると考える。   以上のような考え方で土地の相続税評価の適正化を図る場合には、実質的な相続税負担の増加を伴うことになるので、課税最低限の引上げや税率の区分の幅の拡大等による負担軽減を行う必要がある。 ということで、まさに税調答申でも負担軽減を図れという御答申をいただいているわけでございます。したがいまして、一月十一日の閣議決定におきましても平成四年度税制改正において相続税負担の調整等について検討するということを画しているところでございます。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今も答弁いただいたわけでありますけれども、農業には相続税納税猶予制度があり、ついこの前改正されて、これは二十年というのを一生ということに変わったわけでありますけれども、この税制によって農地が分散されるのを防ぎ、そして農業の承継がうまくいくように税で配慮されておるわけでありまして、そうした意味では小売商業者にもこうした考え方により、一層の優遇税制をもって、これは農業と小売商業と違うだけであるから、ともにやはり日本の経済を支えてきた、こういう立場でひとつ大蔵省としても十分配慮していただきたいというふうに思います。  次に、通産省と建設省と自治省に対してお答えをいただきたいと思いますけれども、事のよしあしは別として今車社会になっていることは事実であります。駐車場の整備が商店街対策に不可欠であることは皆さん御承知のとおりでありますけれども、この駐車場整備に対する、通産省、建設省、自治省、どのような支援対策をとられるのかどうか、簡単で結構ですから各省別にひとつお答えいただきたい。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 駐車場対策でございますけれども、御指摘のようにモータリゼーションの進展に伴いまして駐車場を整備するという対応は商店街にとりまして非常に不可欠の重要な問題というふうに認識しております。ただ、地価の高騰などによりましてこの整備がまた非常な困難に直面しているというのも事実でございます。  通産省としましては、この商店街の組合などによって行われます駐車場などのコミュニティー施設の整備に対しまして、まず第一に国と都道府県合わせて二分の一の補助制度というのを持っております。第二に、中小企業事業団からの必要資金の八割までを無利子で融資するという高度化の融資制度がございます。それからさらに、こうしたコミュニティー施設に対しまして特別償却の制度ですとか、事業所税あるいは特別土地保有税といったような地方税の非課税措置、こういった税制上の措置も用意しております。また駐車場などのコミュニティー施設の土地を商店街の組合が得やすくするということのために、土地等の譲渡益につきまして千五百万円までの譲渡所得の控除といったような制度も用意しております。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 建設省の駐車場施策でございますけれども、従来からも融資補助制度などがございますが、平成三年度から新しく設けたものといたしまして、商店街等におきまして民間の方々が共同で整備する駐車場について新たに補助制度を設けたということが一点。それから二つ目が、市街地再開発事業等の面的整備事業における駐車場部分の補助制度の拡充を図りました。三つ目が、道路管理者が公共事業として駐車場をつくる場合にそれを新たに補助対象とするということを平成三年度から行うことにいたしました。それから、駐車場の整備のための税制といたしまして、所得税、法人税の割り増し償却制度を新しく設けたこと、それから固定資産税、不動産取得税につきましても特例措置の大幅な拡充を行ったところでございます。  なお、今国会に駐車場法の改正案を出させていただいておりまして、従来にも増して駐車場を市町村が中心になって計画的に整備していくための法律改正を提案しております。  以上でございます。

松本英昭自治省大臣官房審議官

○松本説明員 お答えいたします。  自治省といたしましては、公営の駐車場に対する財政支援措置ということを充実していこうということにいたしております。その対策の第一は、これまでは起債の対象範囲を都市計画決定をしたいわゆる都市計画駐車場に限っておりましたものを、大店法の規制緩和に対応して商店街振興のために緊急に整備が必要となる駐車場等の都市計画駐車場に準ずる駐車場もこの対象にしていく、これが第一点でございます。それから第二点は、緊急に整備すべき都市計画駐車場及びただいま申し上げました都市計画駐車場に準ずる駐車場のうち、構造が立体式または地下式で建設投資額の回収が非常に長期にわたるものに対しましては、新たに出資または利子補給の支援措置を講ずるとともに、この財源として出資債及び特別交付税による財政措置を講ずることといたしたいと考えております。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 通産大臣にお伺いしたいと思います。  今商店街で一番大きな悩みというのは、大型店の進出や後継者難で廃業する店がどうしても出てくるわけでありまして、その廃業した店舗を地上げ屋や不動産業者が買ってそれを更地にして値上がりを待っているとか、そしてそこで歯抜けのような状態で置いておかれる、あるいはまた商店街としてはそんな店が来たら困るというふうな店舗が建設されたりするというようなことが商店街の活性化を今失わせている最も大きな事情であるというふうに言われておるわけであります。今回改正する小売商業振興法で空き店舗対策が打ち出されたということは非常に高く評価をしたいというふうに思うわけでありますけれども、この法律が適切に、そして迅速に適用され、実効あるものにされなかったら意味がないというふうに思うわけでありますけれども、その点についての考えをお聞かせいただきたいと思います。それから、個々の政策は事務当局で結構です。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 個々の政策はまた政府委員に答弁させるといたしまして、委員の御指摘のとおり、その点は確かに悩みの問題であろうと思うのですね、空き家その他が出てくるのじゃないかという問題。御指摘の意味はよくわかります。  そこで、御指摘のような、商店街を構成する商店が移転または廃業していった場合に、土地や家屋がそのままに放置されていったり、あるいは商店街以外に利用されていってしまう、こうなりますと、いわゆる空き店舗が発生してしまいまして、まさに商業集積度を低下させてしまう、俗に言う仏つくって魂入れずということになってしまってはいけない、こういうようなこともございますから、商店街全体としての魅力の低下につながることのないように、商店街の活性化を図る上での空き店舗対策というものは重大な課題だという認識を私どもは持っておるわけでございます。  それで、このためには、今回の対策におきまして、空き店舗を円滑に商店街の活性化に活用し得るように、新たな高度化資金の創設や、ある意味において新たな税制上の特例措置というものの創設を行っているところでございまして、これらの措置を活用することによって空き店舗対策に積極的に取り組んでいかなければなるまい、また、やっていかなければ意味を持たない、このように認識しておる次第でございます。  残余の点は政府委員から答弁させます。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 空き店舗対策の基本的な当省の姿勢につきましては、ただいま大臣から申し上げたとおりでございます。  具体的に、新たな中小小売業者が空き店舗を買う場合にどのような支援策を講じているかという点でございますけれども、新たな中小小売業者が空き店舗を取得した後、この店舗を増改築したりあるいは改装するという場合には、これに対しまして低利の融資の支援を行うこととしたところでございます。ただいまの水準で申しまして、政府系の中小金融機関の基準金利は七・七%でございますが、これに対しまして、今の空き店舗融資ということで五・三五%を考えておるところでございます。  それから、空き店舗が発生した場合、直ちに新しい中小小売業者に渡っていかないという場合に、つなぎの措置として組合等がこの空き店舗を取得するという場合には、一〇〇%の資金につきまして金利四・三%で融資を行う中小企業事業団の高度化資金融資も創設しているところでございます。  また、組合が駐輪場等のコミュニティー施設として空き店舗を使用する場合の支援策といたしまして、一定の条件のもとに当該組合に対しまして国、県合わせて補助率二分の一の補助金の交付、あるいは中小企業事業団から無利子で貸付比率八〇%の高度化融資、そのほか特別償却、地方税の特例、中小企業信用保険公庫の特例等各種の助成措置を講じております。  また、税制面で、空き店舗の所有者側に対しましても、譲渡所得のうち千五百万円まで特別控除を認める税制措置を新たに講じたところでございます。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今、補助金制度とか税の優遇制度等々について報告いただいたわけでございますけれども、この補助金や高度化資金については土地代は対象になるのかどうか。もしなるとすれば、土地代は一体路線価格で対象になるのかあるいは実勢価格でやるのか、また、助成額について、土地の場合上限を設けているのかどうか、この点についてお答えをいただきたいと思います。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 この土地代の問題でございますけれども、補助金につきましては、施設整備費だけが補助対象になっておりまして、土地代は対象になっておりません。  それから高度化融資の方ですが、これは土地代も対象としておりまして、その金額ですが、これは取得価格をベースにしております。  それから上限の問題ですが、空き店舗を組合が一たん取得しまして新しい中小小売商業者に譲渡するという事業につきましては、これは一〇〇%融資をいたします。それからコミュニティー施設を整備する事業について小振法の認定を受けて行うものにつきましては、これは融資比率が八〇%ということで、いずれの場合も、これは上限はございません。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今もお話がありましたが、譲渡益の課税の特例を受けるためには、土地を取得する組合の側では計画の策定や認定が必須条件かどうか、それをお答えいただきたい。     〔佐藤(謙)委員長代理退席、委員長着席〕

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 この制度の趣旨は、コミュニティー施設の整備をするための土地の入手を組合などがしやすくするというためにつくった制度でございます。このため、その土地が商店街の整備事業のために供されるということが確実に担保されるということが必要なわけであります。したがいまして、租税特別措置法におきまして、組合が行おうとする事業について計画を策定しまして小振法に基づく認定を受けることが必要というふうに定められております。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今、組合の側で認定を受ける必要があるということでありますけれども、廃業する人にはいろいろな理由があると思います。後継者がないのでもう何年か前から、いよいよ店を廃業する場合は組合と相談をし計画認定を受けるというふうな時期的な問題があるわけですけれども、いろいろな面で長い間やってきた小売商業がどうしても自分の店を売る、これは大変なことであります。例えば、人の保証人になって、そして取り立てが来て、どうしても家を売らぬことにはその決済ができない、あるいはいろいろな問題があって急にこの土地を売りたい、家を売りたいあるいは小売店舗を売りたいという場合があるわけでありまして、即座に資金が要るという場合に、どうしても計画を認定してもらわぬ限りその税金の優遇措置が受けられないということになれば、非常に難しい、いつ金が受け取れるかどうかという問題があろうかというふうに思いますので、何か手続を簡素化する方法がないものかなというふうに思うわけであります。  例えば組合の議決だけでそうした措置が受けられる、あるいは組合の議決だけでだめなら、例えばそういう計画認定を出したときに、これは何カ月になるのか、何日になるのか、何日以内にはこの計画認定をしなければならぬという一定期間を設定しておかぬと、八割無利子の金が借りられるということでありますから、二割は組合が用意することになるわけでありまして、手付金というのを一割か二割打って、あとの全体のお金は一カ月先とか二カ月先に払うという契約でこの店舗を商店街のために買おうということで組合がやっても、その手続がおくれていつ金が出るかわからぬということになれば、この法律そのものがなかなか適用できないというふうな問題があるわけであります。その点についてどのように考えられるか、ひとつお伺いしたいと思います。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 先ほども申し上げましたように、この制度は、組合がコミュニティー施設を整備する場合に、そのための土地を安くするのを目的としたものでございまして、極めて例外的に認められるものでございますので、そういう用途に利用されるということを十分見きわめるといいますか、担保される必要があるわけであります。その観点から、小振法の認定にかかわらしめているわけでございます。したがいまして、組合の単独の決議だけでやるというのはなかなか難しいのではないかと思っております。  それから、委員御指摘の計画認定について一定の期間を設けるということでございますが、計画内容が振興指針に適合しているかどうかとか事業が確実に遂行されるかどうかといったようなことを審査するわけでございますので、一律に期間設定するというのも適当ではないのではないかと考えております。ただ、御指摘のように認定事務を迅速化するということは我々も非常に大事なことと考えておりまして、そのために十分意を用いてまいりたいと思っております。  それから、この特別控除制度のPRというようなことをこれから十分やっていきたいと思っておりますし、今回創設されましたアドバイザー制度などを今後活用いたしまして、計画策定に要する時間を極力短縮するように努力したいと思っております。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今、御答弁いただいたわけでありますけれども、そういう観点で、例えばこのアドバイザーの活動といいますか、使命、置かれた立場といいますか、そういうものは非常に重要であろうと思うわけであります。この中小企業事業団に新設するアドバイザーの性格、そして業務、また依頼方法、制度の実施時期など、制度の概要についてひとつ説明をいただきたいと思います。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 アドバイザー制度ですけれども、今回二種類のアドバイザー制度を創設しております。  一つが商店街活性化シニア・アドバイザー制度でございます。これは、商店街が活性化対策を企画立案します際に、専門的な観点から、組合などに対して側面的に助言とか指導を行おうというねらいのものでございます。具体的には、商品のトレンドですとかイベントの企画あるいは情報化対策、店舗のレイアウト、こういったようなことについて専門的な知識を有する方々を百人程度登録しておきまして、これを組合からの要請に応じて派遣するという制度でございます。  それから、二番目のものが小売商業高度化アドバイザーというものでございまして、これは小売商業者が商店街の整備事業などの高度化事業に取り組もうというときに、法令の解釈ですとか高度化事業計画の作成、それらの申請手続といったようなことにつきまして指導とか援助を行おうというものでございます。具体的には、高度化事業の実務に精通した中小企業診断士ですとか地方公共団体とか関係団体の出身者の方々、これを百四十人程度事業団に登録しておきまして、組合などの要請に応じて派遣しようというものでございます。  いずれも中小企業事業団に登録しておきまして、高度化を実施する組合あるいは商店街の要請に応じて、これらが都道府県を通じて要請がありますと、これに応じて派遣をするというものでございます。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 今のお話を聞いておりましたら、アドバイザーの活動が非常に重要でありまして、今回できた改正小売商業振興法を実効あるものにするかどうか、その辺で的確な指導というものが必要でありますので、そうした点について十分配慮をいただいて、この法律が制定の精神のとおり運用できるようにひとつ格段の配慮をお願い申し上げまして、質問を終わります。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 和田貞夫君。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 時間が余りありませんので、我が党が大店法に対する対案を出してまいりましたし、新しく提案されております集積法につきましても、さらに大店法との関連で修正案を用意して、各質問者の中からその修正要望を質問にかえてそれぞれ述べてきたわけであります。その中で政府の方がなかなか譲れない部分も明確になりましたし、また答弁の内容で我々の考え方に譲って答弁があったという点も見受けられるわけであります。  そこで、もう一度念のためにお聞かせ願いたいと思いますが、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案、長い名前ですが、大店法の目的、消費者の利益の一層の保護に配慮しつつ、小売商業の正常な発達を図るために、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整を行うというようにうたっておるわけです。  しからば、まず一つ、よりそのことの効果を上げるために、大規模小売店舗とその周辺の中小小売業者との間での事業活動の調整権限を、国よりもむしろ地域の実情を熟知しておる都道府県の知事に一元化していくべきじゃないかという考え方。さらに二つ目としては、我々としては、都道府県大規模店舗審議会を必ず県に法律的に設置をする、今の商調協のように法律で認められておらないような、そういうことになりかねないことを防ぐためにも法律で必ず設置することを義務づける、そして、その意見を決めようとするときには商工会議所、消費者等の意見に加えて、地場の小売商業者というのはその地域の独自の地域文化の中から商業活動をやってきておったわけでありますから、それらの方々の意見や地域住民の意見を踏まえて関係市町村長の意見を聞くことにしてはどうかということ。三つ目としては、都道府県知事がこれらの上に立って調整権限を行使するに当たって、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法に定められておる基本構想の達成に資するよう配慮すること。  この三つを法制化することによって、より地域性を豊かにし、消費者の利益保護と地域小売商業者の活性に寄与することにならないかということをひとつこの機会にお聞かせ願いたいと思います。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 いわゆる大店法におきます調整権限を都道府県にすべて移譲すべきではないかという御意見でございますけれども、私どもといたしましては、国及び地方団体の役割分担の適正化を図りながら、しかし全体として全国的に運用が整合性を持ったものでなければならない、地域的アンバランスを持ったりあるいは公平さを欠くことになるようなことは避けたいというふうに考えておりまして、現状の事務配分及び店の大型化ということに応じまして国と都道府県との事務配分を考えてまいりたい、かように考えているわけでございます。しかしながら、大規模小売店舗審議会が今後調整の中心に当たるべきものと考えておるところでございますけれども、ここにおきまして、委員御指摘の地元の小売商業者の意見あるいは消費者の意見、また市町村からの意見といったようなものがこの審議に的確に反映されるもの、またそうあるべきものというふうに考えておるところでございます。  なお、大規模小売店舗審議会を全都道府県に置くことを義務づけるということは国と地方団体との関係上できかねることではございますけれども、しかし既に大店法におきましても各都道府県に大店審が置けることが規定されておりまして、また現に全都道府県において大店審が置かれているという実情にございます。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 お答えいたします。  和田先生御指摘の第三点でございます。市町村が作成する特定商業集積整備基本構想について大店法の運用に当たって配慮すべきではないかという御指摘かと思いますが、本件につきましてお答え申し上げます。  市町村の作成する特定商業集積整備基本構想は、商業集積を中心とした街づくりのための積極的かつ計画的な対応に該当するものであり、今後特定商業集積整備に関する大店法の具体的な運用のあり方等につきまして、大規模小売店舗審議会の審議の中で積極的に検討していくことといたしたいと考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 私は、これはもう絶対にあなた方の方は譲れないことだと思うのです。しかし、こういうように大店法を改正しなきゃならなくなったのは、日米構造協議の結果こうせざるを得ないんだという、そういう提案の理由の説明であればそれなりの理由が成り立つんですが、ここにある消費者の利益の一層の保護を守っていくんだ、そして地域の商業活動の活性化を図っていくんだということを目的に書いておるから、その目的を達成するためにはこういう方法の方がよりその効果を上げることになるんじゃないかというのが我々の考え方であり、その対案を示した理由であるわけです。そのことをひとつ明確にしておきたいと思うのです。  時間がありませんので次に参りますが、今局長の方からお話があったわけでございますけれども、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案、これに伴うところの市町村が基本構想を作成するに当たって、私たちはその場合に、やみくもにならぬように、しかも明確にきちっとするために市町村議会の議決を経るということがまず前提に立たなくてはならないんじゃないか、これが一つ。  それから、市町村に地域小売商業審議会を、むしろその地域の歴史と文化の中でそれぞれの地域が自主的に育ってきたわけでありますから、そういう機関を設置して、それがこの基本構想の意見になっていくように、それにはもちろん地域住民の考え方あるいは消費者の意見、商業活動の皆さんの意見あるいは文化人の皆さんの意見、そういう意見を網羅して地域のコンセンサスを形成していくという考え方の中で商業集積を、地域住民の意見の中でこの事業をやっていく、こういうことにすべきじゃないか。先ほどの参考人の意見陳述を行った際にも、それぞれ考え方は異なっておったとしても、できるだけ多くの方々から意見を聞くということはいいことじゃないかということは大体共通しておられたように思うわけです。そういうところから、まず消費者ということに視点を置いて基本構想というものを作成していくべきだという考え方についてどうお考えかということをお聞かせ願いたいと思います。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 和田委員御指摘の、まず市町村のつくります基本構想が議会の議決あるいは審議会に付議の上で作成すべきという点につきましては、私どもの御提案しております法律の第五条第三項に規定されておりますように、都市計画とまず調和が保たれておること、かつ地方自治法第二条第五項の基本構想に即した特定商業集積整備基本構想に基づき整備をされるということになっておるわけでございます。都市計画や地方自治法の基本構想はそれぞれ都市計画審議会での審議あるいは議会の議決を経て決められるものでありまして、上記のような特定商業集積整備基本構想に改めて議会の議決や審議会の付議を設ける必要はないと私どもは考えておる次第でございます。  和田委員御指摘の第二の、市町村が構想を作成するに当たってのこの法律第五条四項の規定による商工会議所、商工会の意見を聞くことのほかに、地域住民の利便の向上のために地域住民の意向を十分反映させるべきであるという点につきましては、以下のように考えております。  基本構想の作成に当たりましては地元関係者の意見が反映されるべきことは御指摘のとおりと考えます。本法案におきましても第一に、第五条第三項において、基本構想は、都市計画審議会の審議を経た都市計画や地方自治法第二条第五項により議会の議決を経た基本構想に即したものでなければならない旨規定されているほか、第二に、第五条第四項及び第五項において、市町村は、基本構想の作成に当たり商業集積を整備する組合、第三セクター、さらには商工会議所または商工会の意見を聞くこととしております。  また、本法案の運用に当たりましても、御指摘の趣旨を踏まえまして、消費者、住民等の地元関係者の意見に十分配慮するよう通商産業大臣、建設大臣、自治大臣三大臣の作成する基本指針に明記するなど特段の配慮をしてまいりたいと考えております。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 ぜひともひとつ今御答弁がございましたように、消費者の視点に立った基本構想の作成に努力してほしいということを強く要望しておきたいと思います。  最後に、大臣にひとつ御答弁いただきたいと思うわけでございますが、今お聞きになりましたように、我々社会党は大店法の改正とそしてこの集積法とは一体のものである、こういう考え方のもとに大店法改正案、これは政府のですが、これに対して我が党はその対案というものを示させていただきました。そしてこの集積法案につきましても、修正案を用意いたしましてそれぞれの委員が質問をするという、そういう過程で我々の考え方を述べて、できるだけ我々の要望を取り入れてもらうようにやってきたつもりであります。今、棚橋局長が御答弁いただきましたのもその一つでありますが、そのように一部が入れられたような答弁がされておるということも事実であります。したがいまして、この大店法の改正案を初めとして関係の五法の施行、運用に当たりまして、先ほども申し上げましたように消費者の利益保護、そして地域小売商業活動が正常な発展を遂げるように、地域のコンセンサスを形成して地域住民や消費者の意見を十分反映した街づくりが達成できるよう配慮してほしいというのが私たちの考え方であります。  その考え方に立ってぜひとも運用していただきたいと思うわけでございますが、このことについて、ひとつ大臣の方からお答え願いたいと思います。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 先ほど来の御討論を聞いておりまして、なかんずく今の棚橋局長からの話等々も、社会党案というものも、大きな意味で大きな背骨になる問題点は相当に聞くべきことがあるということにおいて取り入れたという形で私も聞き及んでおったわけでございます。特に、もう少し地方分権的にすべきでないか、中央集権的なものであるべきでないという御意見は非常に大事な御意見だと思いますから、そういう点も十分加味しながら今私どももそのような形における十分な配慮もさせていただいている次第でございますが、今回お諮りしておりまする大店法の関連五法案といいますのは、商業をめぐる環境変化への対応をするために、内外の要請を踏まえて規制緩和を図るとともに、大型店と中小小売店との共存共栄というものをまずもって旨といたしました新しい商業振興策の実施というものを総合的に推進しようとしているものであるということを私もつけ加え、なおかつただいまの和田委員の御意見等も十分に拝聴させていただきましたから、これ等も加味しながら考えているということの気持ちだけをお訴えいたしまして、答弁にかえたいと思います。

和田貞夫日本社会党・護憲共同

○和田(貞)委員 終わります。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 渡部一郎君。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 関係五法に対しましてまとめて質疑をさせていただきたいと存じます。  まず、法案を拝見しておりますと、消費生活に密着した魅力のある商店街・商業集積づくりのため総合施策をお立てになる、平成三年度千六百二十一億円の予算を計上して商店街の活性化を図るというふうにしておられるわけでありますが、ひどく前向きに書いてあるのですが、中身を拝見すると前向きでない部分がうんとあるわけですね。つまり商店街の中では活性化の方向へ向かって前進することのできる余力を残している部分と、その全く反対に商店街として言ってみれば将来に希望がなく転廃業の方向へ向かって進まなければいけない、ひどい場合は商店街全体そのもの自体を別の方向へ転進しなければならない。都市再開発事業の対象となって地方自治体が既にそのための必要な施策を打ち始めているところすらあるわけであります。したがいまして、この部分を考えますと、これで千六百二十一億円という予算それ自体に私は甚だ疑問を感じてくるわけであります。 まず一つは、一つの商店街を立て直そうとしても大変大きな金額がかかるわけであります。神戸で最近森南市場の再開発が行われたわけでございますが、大型店舗を導入したにもかかわらず約百億円の資金を要してしまった。そのために、続いていろいろな商店街に手をつけようとしていた神戸市役所も、資金的には非常に大きな金額がかかるものですから手をこまねくという状況が途中で生まれて、結局は大型店舗それ自体が相当の費用をかぶってこの工事は進んだわけであります。そうしますと、ざっと見まして、一つの商店街に百億もかかると一体どういうことになるのか。御説明によりますと全国で一万六千商店街があるそうでございますから、百億ずつかかれば百六十兆かかるわけでございますし、十億といたしましても十六兆の資金がかかる。千六百二十一億というのは、頭の一六だけは合っておりますが、あと、けたの億という字がちょっと何か妙な感じがする、これは金額が余りにも少ないのではないかと第一に思うわけであります。  第二番目には、二つの質問を一緒にして申しわけないのですが、実際に商店街整備事業を行うに当たって、余力のない衰退する商店街もあるし、前進していく商店街もあるという見通しを政府がお持ちでないとこの施策は十分でないなと思うわけであります。したがって、これは一面、振興という文字がたくさん使われている法律でございますが、ある部分では整理、転業あるいは業種転換、市街地再開発というような、振興という文字とはニュアンスの違う文字をもって語られなければならない部分があるのではないかと思うわけであります。  そうすると、御質問を続けるに当たりまして、私はまず金額の大小を問い、第二に、一体一万六千の商店街に対して、幾つぐらいの商店街を生き残らせ、幾つぐらいの商店街は見放し、幾つぐらいの商店街は努力次第というふうに見ておられるのか。その前提を伺わないとちょっと法案の中身の大要を知りがたい。政府のお立場をこの両面からお尋ねしたいと思うわけであります。お願いします。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 平成二年度の補正予算並びに平成三年度の予算におきまして、通産省計上分といたしましてただいま委員から御指摘のございました千六百二十一億、商店街・商業集積対策として講じていただいたところでございます。これは非常に不十分ではないかという御指摘でございますが、お言葉ではございますけれども、私どもといたしましては、財政事情非常に厳しい中、大店法改正の問題あるいは構造変化に直面している小売商業対策として思い切った措置を講じたつもりでございます。  御指摘のように、商店街整備の中には公共事業を伴うことによりまして事業規模が非常に大きくなる、委員のお話では神戸の森南の市場の場合には百億以上かかったということでございますが、そういう場合もあることは私どもも承知しております。こういう大きな事業、あるいは商店街をそんなに大きくはなくてもちょっとしたアイデア等で改造することによってまた魅力を生ずる場合も出てくるわけでございまして、いずれにいたしましても、国及び地方公共団体がこういった構造変化に直面した小売商業に対して強力に支援していくという総合的な対策になるわけでございまして、当初計上分として商業振興の観点から、先ほどの申し上げました千六百二十一億を計上させていただいたわけでございますが、このほかに商店街あるいは商業集積をつくる場合の方々の立場からごらんいただきますと、別に中小企業事業団のいわゆる高度化融資というものも大いに活用していただけるわけでございまして、これは別途三千億近い予算の枠が、これは商業だけではございませんで製造業も含めた全体の枠でございますが、そういうものもあるわけでございます。  また、低利の融資の枠という規模で見てまいりますと、平成三年度について千六百億の枠があるわけでございまして、当省関係でも利用者のお立場から見ていただくと、さらにかなり大きな規模に膨らむわけでございます。  またさらに、商店街あるいはショッピングセンターというものが一種の重要な公共施設という認識から、公共事業の推進という観点から建設省あるいは自治省におかれて、別途商店街関連の強力な、道路であるとか、駐車場であるとか、そういった関連の公共事業の推進費が講じられておるところでございまして、これらによりまして私どもといたしましては、商店街の整備が意欲のある商店街の方々を中心にした対策として適正に対応できていくものと考えております。  なお、一万六千の商店街のうち、今後商店街を繁栄させていけるのは幾つぐらいと見通しておるか、あるいは衰退していくのが幾つかというお尋ねでございますけれども、これはやはりこれからいろいろ構造変化なりあるいは大店法の改正というところに直面して、商店街の方々が御自分の商店街をどうするかというふうに考えていく上での見通しになるわけでございます。  ちなみに、一万六千の商店街のうち商店街振興組合等、組合を形成している商店街が約四千ございまして、やはり中小小売商業の場合に組合を通じて組織的にいろいろ対応していくことが必要になろうかと思いますので、私どもとしては、まずこの組合を形成している四千、さらにまだ未組織のところにつきましても、この組織化を通じて大いに魅力ある商店街をつくっていっていただくというのが基本かと思うわけでございます。そのほかに未組織の商店街におきましても、個別店舗の個店対策としてそれぞれ魅力を持たせて顧客を吸引しようという商店も出てくるかと思いますので、一概には申し上げられませんけれども、いずれにしても商店街振興組合等を中心にして、今後商店街の振興を図っていくということに相なろうかと考えております。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 確かに百億かかるところもあれば、ほんのちょっとで済むともおっしゃいましたが、現場でいきますとそんな代物ではなくて、神戸では商店街が、店舗でいきますとマーケットがおよそ百、商店街が二百五十、合計三百五十あるわけであります。その三百五十のうちで百店舗以上の立地をもって比較的元気にやっておるなというのは十二カ所しかないわけであります。そうすると、あとのところはどうなっているかというと、自然に前途に対してひどく先行き不安を感じているところになっている。神戸市はかなり猛烈に自前の予算をもって研究開発等をやっておりますけれども、活性化が済んだところというのは四カ所、活性化を勉強中のところが五カ所しかありません。実際上は全部予算問題なのです。  こういう場合にひどく比較されますのは、大臣が農水問題の御権威でもありますので、比較して見て恐縮なのでありますが、農業ですと農業協同組合という厳たる組合がある、農業信用組合もある、購買連もある、そして金融機関もあるというぐあいに何層にもなっているわけでありますが、商業の場合はそういうものが全然ない。そうするとどういうことになるかというと、相当部分についてはほとんど見離されていくという状況にあるわけであります。  したがって、私は、今の予算多いか少ないか、今期予算についてのみここで審議しているわけですから、千六百二十億を大いに頑張りましたという今のお答えは正しいと思います。しかし、これで足りるニュアンスを出されたお言葉は、それはどうもちょっと私は、そういうニュアンスでおっしゃったのであるとすればうなずけない。これは金額的にとてもけたが違う。それで、アメリカ政府から日本の内需拡大のために四百三十兆などという強烈な金額を要求されているのであるならば、むしろこの際に日本のおくれている商業施設ことごとくに対して、相当部分のその分の費用の内訳を確保するというふうに通産省が目覚められることが必要なのではないかと思うのでございますが、大局的御判断として大臣はどうお考えになられますか。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 今渡部先生、地元の神戸の問題を出されましてその例を引かれましたが、それは聞いておりましても、たしか千六百二十億円という額は、今までの観点から申し上げるならば、全く中小企業庁としては、その法外な予算獲得の任を果たしたということにおいて、ある意味における万歳を叫べるような状況であったことは事実でございますが、そのように微細にわたってこう分けてみますると、一万数千と言われている中小企業の商業街づくりにそれが一体何の役に立つのか、全部デバイドしてみれば実際一億円くらいなものだということになれば、引き水か、あるいは何といいますか、呼び水かそんな程度のものじゃないか、こういう御指摘であろうかと思います。  確かに、そういう意味においては、私も担当して見ながら実は同じような疑念を持ったこともございます。しかし、さしずめ今の段階で一遍に、その全体の中小企業をそのままやっていくというわけではない、その中におけるステップでございますから、それだけに、主要な現時点の中における問題点などを相当力を入れていくということになりますれば、今回とった予算というものは全体の枠組みからしますと、いささかどうかなと思うかもしれませんが、これはそれを端緒にいたしまして、契機にいたしまして歩一歩と予算獲得に発展さしていく大きな起爆剤にはなったのではないか。そしてまた、その起爆力になっていったものを土台にしてさらなる発展もでき得る大きな基礎条件を整えられたのではないか、このように私は考えまして、実はまたことしの予算年度が来ましょうけれども、そのときに私も相当な力点を置いてこの問題点に取り組ませていただければなと、渡部委員のお答えには直接にはなれませんけれども、私の気持ちの一端だけは述べさせていただいたつもりでございます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 次に、平成二年度の補正予算で中小流通業事業転換等特別貸付制度が創設され、これまで日が浅いことではございますが、これは転換をしようとする者にとっては大変に希望というか魅力に満ちたものだと思っているわけでございます。今後において転廃業を余儀なくされる事業者のために、この転廃業というものを円滑に行うということは、全体の活性化の前提として必要なことではないかと思うわけでございます。  そこで、この貸し付けの内容でございますが、内容がよくわかりません。一体これがどうなっているのか。申し込み先はどうしたらいいのか。貸付対象はどうなっているのか。貸付利息はどうなっているのか。私どもはとんとまだ正確には伺っていないわけでございます。恐らくここで述べられることは、国民の前に周知されることであろうと思いますので、国民の一般的な業者に対してお話しになる立場で、簡潔にわかりやすくお示しをいただきたいと存じます。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 この中小流通業事業転換等特別貸付制度でございますけれども、これは国と都道府県などとの協調融資である体質強化資金助成制度を活用して今回創設したものでございます。  まず、貸付対象でございますけれども、これは大型店の進出によりまして影響を受ける中小商業あるいはサービス業者を対象にしております。もう少し具体的に申し上げますと、大型店の出店あるいはその増床によりまして影響が出ると思われるわけですが、その出店ないし増床のある大型店から二十キロメートル以内の地点にある中小商業者あるいはサービス業者ということでございます。それから、進出する大型店と事業の三分の一以上が競合しておるということを要件にしておりまして、こうした事業者が事業の転換とか多角化に要する資金を低利で融資しようというものでございます。  申込先でございますけれども、これは県によって多少異なりますが、県あるいは政令指定都市の商工関係の金融担当課あるいは中小企業総合指導所などということにしております。なお、取扱機関ですが、これは商工中金ですとかあるいは民間の金融機関ということにしております。  それから金利でございますが、これも県によって多少変動がございますけれども、現在は標準的には五・三五%プラスマイナス一%以内におさまるようにということにしております。  これまでの実績ですけれども、実はこれは創設がことしの一月でございまして、まだ日が浅いということもございまして、現在その広報、普及に努めておりますけれども、今までのところでは、各県に確認しましたところ、申し込みあるいは相談件数を含めまして三十件を少し上回っている程度ということでございまして、今後さらにその制度の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 これはそちらから拝借したものでありますが、現在のところ、実施時期が確定したところが三十二自治体、そのうち時期未定が二と書いてありますから三十でございましょう。融資規模が百五十・五億円、うち二年度のが〇・四億円というペーパーをちょうだいしました。こうやって見ると、東京もまだですし、札幌もまだですし、大阪もまだですし、京都もまだですし、奈良もまだですし、鳥取もまだですし、主要県で相当おっこちているわけですね。また、私のおります兵庫県でいうと五億円ですね。そうすると、五億円の規模を融資対象に、細かく分ければ幾らでも細かく分けられますが、この程度でございますと恐らく十件ない、七、八件で終わってしまうのだろうと思うのですね、この程度の融資規模で割ってやりますと。  そうすると、お話はいいんだが、中身はひどくレベルが少ないという感じがする。したがって、余り御省がPRされないのもわかる。余りPRすると押すな押すなになる。そして門前市をなす。だから、なるべく知らせないように知らせないように、人民どもにわからないようにわからないようにして、お役所の中でこのペーパーをじっと握っておってほくそ笑いをしておる。野党のうるさい議員が言ったときだけこれは大声で読み上げるというふうに見えるのであります、ひがんで言うと。この私のやじにしっかりこたえて、今後は予算をふやしていただき、かつ各地方自治体におきましてこれが執行されるように私は希望しておきたいと存じます。この問題はもちろんそのつもりでおありでございましょうから、私は答弁要りません。  ただ、次に、先ほど同僚議員がお述べになりました空き店舗対策の問題についてでございますが、この空き店舗の高度化融資制度について運用基準がよくわからないのであります。  空き店舗は大変多うございまして、神戸市でいきますと、神戸市の約四分の三の市場が空き店舗を持っております。市場の中の空き店舗率というのは、一六%の市場がその中に五〇ないし六〇%の空き店舗を神戸ですら持っているわけであります。神戸は非常にしゃれた街なんですからそんな空き店舗があるように見えないのでありますけれども、そうである。全体をならしていくと約二割ないし三割が空き店舗である。空き店舗が一カ所発生いたしますとその商店街はずっと死んでいく。中には、お魚屋さんがつぶれると商店街がつぶれるものですから、商店の人が、花屋さんも肉屋さんも全部魚屋を毎月一日だけやって商店の魚屋を維持しているなどというけなげなところもあるわけであります。  そして、その空き店舗対策のために先ほど畳みかけていろいろな御質問が出ておって、それに対する御返事もいただいて感心しているわけでございますが、あの質問に漏れております点を何点か申し上げます。  小さな店舗が隣の空き店舗を買おう、あるいは借りようとした場合に、その買うためのお金の融資を受けられる筋というのがほとんどないのであります。組合にはお金を貸す、しかし農業協同組合と違って商店の組合は金がほとんどない。信用力がない。商店の組合というのは仲よしクラブに近いものでありますから、そこのところで何億円の融資などというのを受げてしまったら組合全体がつぶれてしまう。組合理事長は一生涯その借金に追い回される恐怖があるのでそれを拒絶する。そうするとどうなるかというと、商店には一〇〇%貸しますよという先ほど言われたお言葉は、余りにも現実にそぐわない。個店に貸していただかなければいけない。個店に組合が信用保証をしろというのは無理なんですけれども、個店に対して組合理事長の紹介くらいでお金を貸していただかないとどうしようもない。そうしないと仲間うちで、個店が次の個店を買って店を広げようという能力を持ち得ない。外部から参入するとなるとかなり大きな面積を要求するものですから、外部からの個店の参入は非常に望みが薄である。  また、中にいるお年寄りがそこから出て、老後のために適切な税金対策とか相続税対策をやった上で別の家を持って、しかもマンションか何かを別につくって収入源を確保するんでないと、老夫婦はそこから出ていかれない。その老夫婦を世話する機関がない。そうするとどうなるかというと、くしの歯のように抜けていった空き店舗のところに老夫婦がじっと住んでいる。そして昼間も電気が消えている商店街の中のその空き店舗のおかげで問題は深刻化するというふうになるわけであります。  したがって、私はこの融資制度、その他の制度はよろしいんですけれども、一体だれがそれを融資してくれるのかね、だれに対してこの融資は行われるのかね、またその適用基準はもうちょっと力の弱い商店の個店に対して配慮があってしかるべきではないのかね、こういうように思うわけであります。そうでないと仏つくって魂入れずという仏師の言葉がございますけれども、そういう場合にはこれはだめになってしまうんじゃないか。  また、私は全部けなしているのではございません。中には東京の下町のように空き店舗を積極的に歴史博物館にしようという運動が起こって、東京の下町には随分たくさんの博物館があるわけであります。その博物館がおもしろい。古い時計の博物館とかこま回しの博物館であるとかブリキのおもちゃの博物館であるとか、思いも寄らぬおもしろさがあるので、最近の観光コースの一つに今なりつつある。そういうおもしろさを街の中につくってきた力はその方々のボランティアの力によるものでありますけれども、それを誘導するためだったら誘導策が必要なのであります。商店街にのみそれを負荷しようとすると、その商店はその大きな金利負担のために倒れてしまうという状況にある。  したがって、先ほども同僚の議員と廊下で立ち話をしていたのでありますが、農業の場合だったらもうちょっと細かくいくんですね。ところが、通産省を相手にしたこういうのは、私たちは大量の市民相談を受けて思うんですけれども、ああ、あの人の相談を受けたのはこれで融資をつけて何とか立ち上がれるかなと思うと、具体問題からいうとすごく使いづらくて、これは余りお金としては出てこないな、実行不可能に近い感じがするなというにおいがあるなということを先ほど保守系の某議員とお話をしていたところでございます。  私は、その意味でもうちょっとうまくやっていただけないかな。これは、もうちょっとうまくなどというぼんやりしたあいまいな意見で申し上げるのは恐縮なのでございますが、この空き店舗対策についても、きめ細かなと申しますと正確でございますが、お願いできないかなと思っているわけでございますが、いかがでございましょうか。お答えのできるところだけで結構でありまして、この法案では余りうまくいっていないのはもう既にわかっております。ただ、この次にまた御研究いただかなければならぬと私は思います。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 この空き店舗関係で今回中小企業事業団の高度化融資の枠組みに入れましたのは、新しい商店街組合とかあるいは街づくり会社が空き店舗を商店街で取得いたしまして、それを新しい意欲ある他の中小小売業者に譲渡する目的で取得する場合に、商店街整備事業を実施または実施していることを条件にいたしまして融資をしようということで、これは融資の比率は全額でございまして、金利は四・三%ということでございます。  それから、委員の御指摘の中に、個々の商店に対する融資、これを組合の保証等で高度化融資ができないのかというお話がございましたが、高度化融資はあくまでも個々の中小商業者で行い得ない事業を組合とかあるいは共同出資会社が全体として行おうということで融資するものでございまして、個々の中小企業の事業に対しては、やはり中小企業金融公庫ですとかあるいは国民金融公庫といったような機関を通じまして、こうしたところからの政策金融の対象にすべきではないかというふうに考えております。  それから、今博物館というお話が出ましたけれども、組合等がその商店街のためのコミュニティー施設に使うという場合には、先ほど来議論が出ておりますけれども、国と県あわせての補助金でございますとか、あるいは中小企業事業団を通ずる八〇%までの無利子の融資ですとか、あるいは減価償却の特例といったようなことが支援策としてございます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 大分意見に差があるのですね、余り詳しく言うのは気の毒だから言いませんけれども。  商店街の中に一つの施設をつくる、それは、そこのところに集客能力があって、組合として、全体がもうかるような施設ならみんなでつくることができるのです。ところが、ただの趣味のためのそういうコミュニティー施設をつくったのではもうけにならないというふうに考えられるわけですね。ここが面倒くさいところです。したがって、コミュニティー施設をつくればいいんだがというところまでは話がいくんですが、壊れてしまう。  例えば、後の方でお話いたしますが、老人の運動場を抱き込んでいる店が神戸の場合にもあるわけなんです。八階か何かのところにある。それで下の方に小売店があるのです。最近のお年寄りは元気なのか、みんなそこへやってきてはテニスをやったりあるいはバスケットをやったり、猛烈にエクササイズをやっておられる。そして、その人たちはエレベーターで真っすぐ下へおりて帰っちゃうのです。初めの予想は、おりるときにその辺をうろうろされてしっかりお金を使って帰られると思ってつくられたのですが、そうではない。エレベーターですとんとおりてぱっと帰られる。そこの商店街としては甚だ不満なわけです。  そうすると、どういうことになるか。当初の予想と余りにも違うものですから、その施設は要するに市が出してくれ、おれたちは関係ない、そういう話に変わってしまっているわけです。したがって、お年寄りの方から言うと、全部帰っているわけではなくて、街の中の散策と同じように商店を眺めたりお話しながら帰っていくのですから大変うれしい施設なんではありますけれども、もうけという観点から見ると、金利負担を考えて、ここに一億を借りて五%の金利をかけてもうかるほどお客はお金をおろすかという話になって換算されると、コミュニティー施設の大部分というのはその金利負担に耐え得ないのであります。  したがって、商業集積施設を考える場合に、コミュニティー等の施設、これはどうしても地方自治体、公共機関がそこにかみ込んできて、その予算の相当分を出さなければできないのであります。それを商業組合に負荷して、おまえの方でうまくやれよと言われますと、逆に物すごい資本がかかり過ぎてだめになってしまう。ここに難点があるわけです。だから、私に言わせると、今のお話で残念だなと思いますのは、そういう商業協同組合の実態というものから少し遠い点があるのではないか。したがって、それでいい点もあるかもしれないが、今後はもう少し御研究いただいた方がいいのではないかと私は思っているわけなんです。答弁させるのはもう気の毒ですからやめますよ。だからこれは今後御研究ください。よろしゅうございますね。かすかにうなずいておられる御様子ですからよしといたしましょう。  次。商店街の三つの話題というのがございまして、その一つは、先ほど竹村先生も言われた空店問題なんですが、もう一つの大問題が実は共同利用の衛生施設についてであります。はっきり言えば共同便所でございます。  先日、アメリカ人の議員の代表団を日本の名立たる商店街へお連れいたしましたところ、ひどく不評でございました。その商店街の名前を言うのは控えさせていただきますが、東と西とでございますが、日本で一流のところであります。ところがどうしてそういうことになったのかといいますと、小便のにおいがすると言うのであります。そして、居住者の魚を焼いたにおいなんかが立ち込めるというのをもう一つ言っておりましたが、要するににおいであります。においはどうしてなのか、共同施設がちゃんとないのかと聞きますので、こちらが、日本の場合は食品衛生法上レストランには必ずトイレがついているのだと説明しましたところ、非難ごうごうの攻撃となったわけであります。汚いというわけです。なぜ商店街にもっと立派な、大きくて換気がしっかりしている共同便所を設けないのか、日本じゅうどこの商店街へ行っても小便のにおいがするではないか、こういう話なのであります。  私はアメリカでつくられておりますモールを六カ所視察してまいりましたが、ワシントンでも、ニューヨークでも、ロサンゼルスでも、それからデンバーでもシカゴでも、もう一カ所はちょっと忘れましたが、そのいずれも、モールの特徴は、全天候型の共同便所のすばらしいものが存在しており、ガードマンがついており、明るさとよいにおい、そして絶対的な安全とが売り物になっております。私はそれを見ていて日本の商店街の立ちおくれをしみじみ感じました。国際化していないんですね。中には、商店街に小便横町というあだ名がついておるところすらあるのでありまして、これを英語に直して何と言うのか、皆さん通訳になったときにひどく困ることであります。正弁丹吾などという名前がついに百年も続いて、それが有名な店になっているところすらあるわけであります。  私は、現行の食品衛生法第二十条の衛生施設の基準及び第二十一条の営業許可という、個店ごとの設置義務づけというのが都道府県知事の権限となっておるわけでありまして、この運用がこのような状況を招いたものと思います。もちろん、終戦直後の日本じゅう焼け跡のときに、レストランその他に全部便所を置けと指導された方は立派な指導官であったと思いますが、現況はそれにそぐわない。しかも、大規模店舗あるいは大きい商店街あるいはモール街を建設しようとする場合は全く現状に合わないわけであります。  今ここで下手な聞き方をすると通産省としては、それは厚生省の所管であるとおっしゃるおそれがあるので申し上げるのでありますが、商業集積を地元住民の利便に供するためには、このようなおくれた律法を擁して改正の意欲を見せない当局に対しては交渉の必要があるのではないか。また、この問題については厚生省それ自体も御研究あってしかるべきではないかと思うのでありますが、両省に対して御見解を承りたいと存じます。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 商店街に参ります外来者が快適にこの商店街で時間を過ごすために環境を整備することが非常に重要だと私どもも考えておりまして、公衆便所につきましても商店街のコミュニティー施設の一つというふうに位置づけております。今審議をお願いしておりますこの小売商業振興法の認定計画に基づきまして整備する場合には、国とか都道府県の合計で事業費の二分の一までの補助金の助成をするとか、あるいは高度化融資の対象で補助金以外の所要額の八〇%までは無利子で融資するといったような各種の支援措置を講じまして、公衆便所を含むコミュニティー施設の整備に対して助成をしていこうと考えております。

野村瞭厚生省生活衛生局食品保健課長

○野村説明員 お答えをいたします。  レストラン等飲食店営業施設につきましては、食品衛生法におきまして、御指摘になりましたように都道府県知事の定める施設基準に合致しなければならないこととされております。排せつ物に由来する食中毒菌等による食品等の汚染を防止するためでございますけれども、国としても準則を定めておりますが、従業員の使用に便利で衛生的な手洗い、防虫設備等の整った清潔な便所を設置しなければならないこととなっております。したがいまして、原則的には個々の営業施設おのおのに適切な便所を設けることが必要ということでございます。  御指摘のような共同便所につきましては、同一建物に共同便所があって衛生的な要件を十分に満たしている場合などにつきましては差し支えないと考えておるところでございますが、建物の外部に共同便所が設けられている場合には、その管理も含めまして十分な衛生確保を図ることが困難な場合が多いのではないかと存じておる次第でございます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 古い答えをするね、本当に。全然わかってないね。神戸に一遍いらっしゃい。そうしたらどれだけ公衆便所のきれいなのを神戸の議員たちが寄ってたかって街の中につくったのかをお目にかけましょう。そうすると建物の外と内で、建物の一つごとに全部便所を置けなんという下品な言い方がどんなに街を汚くしたかがわかるでしょう。そして、共同ですばらしいものをつくったものですから——それこそ昔、観光地でありますので街じゅうおしっこをする人がたくさんいたのです。それはひどい目に遭いましたものですから、神戸市では中央区というセンターの区のところは立ち小便禁止条例をつくりまして、申しわけないけれども観光客を警察に呼び出していただくという強硬手段をとって押さえつけたことまであるのです。ところが今は、市民の協力により、企業の協力により、商店の協力によりまして共同便所のすばらしいのをつくりました。したがって、とてもきれいであります。  今のおっしゃりようでは、共同便所というのは終戦直後の土手下か何かにある、それこそ売春婦のたむろする共同便所を想定して言われたものと私は拝察してやみません。それは時代が違う。そういう考え方で商店街に口を出してもらいたくない。商店街全部壊れてしまう。厚生省の野蛮な法律解釈のためにこれでは身動きがつかない。  私は今の方を怒っているわけではなくて、今の方は旧法に基づいて説明すればそうなったと述べられたにすぎない。私はそれを改正する、研究するということが必要でないかと提起したが、それはわざわざ答えない。答える権限がないのかもしれない。答える権限がないなら権限がないと言うべきだ。けれども、私はここらで新しいことをつくろうとして、そのときに古い法令解釈だけで、その解釈をここに述べ立てて議事録を汚してそれで済むかと私は言いたい。そうなったら初めから審議なんかする必要はないんだ。何で厚生大臣のかわりにそんなところに座っているか、それが役人か、ふざけちゃいけないと僕は言いたい。そんなために我々は審議しているんじゃないのです。少なくとも国際化時代に合致する大商店街をつくり上げることによって、そして世界に誇るべき日本の商業環境をつくろうとしてやっているときに、この審議のところに割り込んできて何ということを言うんだ。私はそういうのはおもしろくないな。これが法令を守る人の実態なんだと思う。  しかし、あなたは今後答弁されるときに、今後どうするという方向を研究するとかしないとか、それは役人の権限でありませんか。それを一言も言わないで、現行法令ではこうですとだけ言って座るとは何ですか。怠慢のそしりを免れない。どうですか、あなた、答えたまえ。

野村瞭厚生省生活衛生局食品保健課長

○野村説明員 ただいま一般的な原則を申し上げたわけでございますけれども、食品衛生の立場はあくまでも衛生管理を図るということでございますので、やはり個々のケースに応じましてそれが十分満たされるという判断がなされれば、これは都道府県知事の権限でございますけれども、そのような措置を図るべきであろうと考えおります。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 そこで大臣に申し上げたいのです。現行はああいう調子であります。少し前より答弁がよくなった。けれどもその程度である。しかし、今立派な公衆便所をつくれば食品衛生法なんかクリアすることは明らかじゃありませんか。都道府県知事に対してしょっちゅう行政指導している官庁の言うせりふとは思われない。だから商業集積のせっかくのこの法案の進行が前途暗いものになるかどうかの境目ですね。私、何も自分の二十年にわたる経歴を便所の問題でがなり立てた議員などと言われて終わりたくないですよ。そんなこと、私は言いたくない。けれども、この委員会のここで頑張るか頑張らないかで、きれいな商店街ができるかどうかの百年に一回のチャンスかもしれない。だから私は畏友でありますところの大臣の見識にも訴えて、この問題に対する政府の、各省共管の法律でもございますからその気分を援用されまして、この問題に対してもう一回御研究をいただきたい、しかるべきお答えを出していただきたいと希望するわけでございますが、いかがでございますか。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 これは本当に渡部委員、お怒りを込めて言われましたが、当たり前のことかと私も思います。しかもなおかつ、ただ机上論で言っているわけでなく現に神戸という、全く私も散策するだに気分のいいプロムナードを持った商店街を見るにつけそのように思います。さらにまた、先ほどのお言葉の中ではございませんが、アメリカのそういう面々を連れ、実態をそのまま見せて、そしてまたデトロイトその他各市から参った有力なる方々がどうも日本の国の商店街、商店というよりは多少嫌なにおいがするな、臭気に至るまでも指摘されたというその気持ちも私自身も実見がありますからよくわかるのでございます。それだけに、何十年に一回かできるこの大きなターニングポイントといいますかチャンスに、このエポックにこれを生かしていくということは課題であると私ども思っておりますから、これは肝に銘じてそのような方向で前向きにもとらえていきたいと思いますし、これは通産省だけが頑張る問題でもまた厚生省だけが頑張る問題でもありませんから、これはともども語り合いを横の並びで続けまして、そしてしかるべきそのような方向におけるこの大きなチャンスを逃さないように、渡部委員のお言葉を体しながら頑張ってみたい、このように私は前向きに答弁させていただきます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 ありがとうございました。  もう一つの商店街の三つ目の災いを申し上げたいと思います。それは明らかに商店街の来客用の共同駐車場についてでございます。  商店街は商圏別に見ると、百万人程度とか二十万人程度とか十万人程度とか一万人程度とか、規模がいろいろございまして、それに対して駐車場の要望というのはレベルと大きさが甚だ違うものでございます。しかしながら、大きさ、レベルは違いますけれども、その商店街にどういう形で駐車場を設けるのがいいのかというのはもう大問題になっております。  また神戸の例で恐縮でございますが、神戸の例では八一・四%の商店街が駐車場を持っていないわけであります。その八一・四%の商店街に対して、数が八一・四%ですから細かいのがうんとございますが、駐車場が欲しいかと聞きますと、実はそのうちの七〇・二%が駐車場が欲しいと答えているわけであります。八、七、五十六でございますから全体の五六%、ほぼ半分の商店街が駐車場が欲しいよと答えているということを意味しているわけであります。  この駐車場に対してどういうふうになっているかと存じますと、私どもが何だかんだ申し上げるのは大変恐縮なのでございますが、建設省から審議官もお見えの御様子ではございますが、共同駐車場整備促進事業が創設され、商業地域振興総合整備事業の一環として行われている。これは共同駐車場整備費に対する補助としておりまして、地方公共団体、土地所有者等が共同で駐車場を整備する場合、地方公共団体は設備工事費分の整備費、これは共同駐車場整備費、用地費を含まず、の四分の一を補助し、国はその補助分について補助をする、ただし補助の対象は三百台分を限度とする、補助率三分の一、こうなっているわけであります。  これはどういうことかと私流にいいますと、土地は相手にしないよ、設備だけを相手にするよ、設備の四分の一の三分の一ですから、十二分の一だけを国が払うケースがあるよと言っているわけでございますね。そうするとどういうことになるか。十二分の一のお金をいただいただけでは駐車場はできない。それから土地を手当てすることがほとんど不可能でありまして、公共の公園の下とか小学校の運動場の下とか、さまざまなアイデアは出ているわけではございますが、十二分の一というのは少な過ぎる。  それからもう一つは、五十台以上の駐車場であることと、下が五十台になっている。五十台から三百台の間になっているのです。ところが、やってみますとどんなことがわかったかというと、神戸市がみんなの要望を聞いたら、五十台から三十台の間の駐車場が必要だというのがわかるものですから、三十台から五十台のところを神戸市が補助をいたしまして、市の施設用地等を提供しつつこれを進め始めているわけでございます。ところが、現場で聞いてみますと、商店街の要望のほぼ半分は実は三十台からもう一つ下なのであります。三十台から二十台ぐらいの駐車場、しかも自転車の置けるところを含んだものが欲しいというのが半分ぐらいあるわけであります。そうしますと、この法律はひどく大きくできておりますが、五十台から三百台のところに国の法律がある。神戸のような、五十台から三十台のところに市の補助がある、三十台から下がないという状況になっているわけであります。しかも、その中で土地の手当てというのがない。  そうすると、大店法等の審議の場合に言われることでございますが、既存の大型店舗の方は千台クラスの駐車場を持つ大商店街を続々つくっておりまして、神戸市でも、三木とか西脇とか西宮とか、そういう周辺地域のところに巨大スーパーができ上がり始めております。中国縦貫道路に極めて近接しており、神戸市内から車を飛ばしても、大きくてきれいだなというふうな印象を得ているところでありますから、繁盛し始めているわけであります。そうすると、市の商圏がそういうところへずっと拡大していく、それ自体は悪いことではございませんが、インナーシティーのところが全滅的な打撃を受けてくるという状況にあるわけであります。その第一の理由が、品ぞろえとかなんとかというのでなくて、駐車場、こう出てくるわけでございまして、この駐車場を何とかしていただけないだろうかというのが地元の商店街あるいは市場関係者の切なる希望であります。  それと同時に、もう一つ裏側に見過ごせませんのは、インナーシティーにある少し老齢化した市民たちの要望として、近所に遊びに行ったり、話しに行ったり、歩いていったり、自転車に乗っていったりするその市の真ん中、彼らの思う街の中心地というものが寂れていくことがおもしろくないという状況にあるわけであります。  今回の特定商業集積法及び小振法の改正におきましては商業基盤施設として駐車場が含まれているというふうに私は理解はしております。しかしながら、その具体的な助成内容、採択基準等についてまずお尋ねをしたい。そして、できるならば、今私が申し上げたような部分について将来拡大というか充実をしていただけないものか、二段に分けてお尋ねするわけであります。よろしくお願いします。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 駐車場についてのお尋ねでございまして、既存の商店街の活性化のために駐車場がぜひ必要だという地域がたくさんあろうと思います。しかしながら既存の商店街におきましてはなかなか土地がない、駐車場をつくる場合でもそういう必要な土地がなかなか出てこない、あるいは駐車場をつくってもそこにアプローチするための道路整備が十分でない、そういったことでいろいろ問題を抱えていると思います。  しかしながら、何とかして駐車場施策の充実を図りたいということで私どもがいろいろ考えましたのは、先ほど来御説明をさせていただいておりますが、例えば公共事業として、公共事業の補助制度を活用しながら駐車場を新しくつくるようにする。これは地下の場合もありますでしょうし、立体駐車場ということもあり得ます。そういったことを考えました。それから、再開発に絡めた駐車場の補助制度の拡充を考える。  それからもう一つは、委員御指摘の共同駐車場の話でございます。共同駐車場につきましては、個々の民間の商店主がつくるということではなく共同してつくる場合、確かに台数は五十台以上三百台までを対象にしてということで、おっしゃられるとおりでございますけれども、共同駐車場というものの公共性にかんがみ、それを新しく補助対象としたいということで新しい制度をつくりました。その場合に私ども、公共性といいますか、補助対象とする公共性というものを考えたときに、ある一定の集積が欲しい。その地域の土地利用の効率化、道路機能の効率化、安全性の確保とか、そういったことを考えたときに、ある一定の、何台以上というのがあるのはやむを得ないことではないかと思っております。それで、今回平成三年度からでき上がった制度といたしましては、五十台以上ということで、これは一つの基準かと思っております。  なお、補助対象が三分の一といいながら、実質機械設備面などを中心として補助率は三分の一だけれども、補助対象が四分の一だから実質十二分の一だというのはそのとおりでございます。この辺につきましてはさらなる検討を進めたいと思いますが、平成三年度スタートに当たりまして、実質十二分の一という補助率でスタートせざるを得ないのですが、具体的な箇所につきましては自治体の方々の協力も実際はいただかなければいけないと思います。そういった話し合いの中でこの補助制度が少しでも生かせるような形で運用したいと思いますし、今後とも既存商店街の駐車場対策については、平成三年度こういう形でスタートいたしましたけれども、今後検討を進めていくべき大きなテーマだと考えております。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 ただいま建設省の方から御答弁ございましたが、通産省といたしましても、委員から御指摘ございましたように、商業振興の立場から、商店街の商業基盤施設整備という観点から駐車場の補助を行っておるわけでございまして、ただいま御審議いただいております小売商業振興法、この認定に従いまして整備をする場合でございますが、国、都道府県から二分の一の補助、最大三億円までの補助金を助成することにしております。この場合に台数制限はございませんで、小規模な場合でも可能であるわけでございます。 ただ、御指摘ございましたように、土地代につきましてはこの中に入ってないわけでございますけれども、補助金の性格が商業基盤施設整備を補助するということでございますのでおのずから限界が出てくるわけでございますが、小売商業者の立場から見ると土地代が大変なんじゃないかというのはまことにごもっともな御指摘でございまして、そこのところにつきましては、中小企業事業団の高度化融資でございますが、これは商店街振興組合のような組合とか、あるいはいわゆる街づくり会社のような第三セクター、そういった組織が整備をする場合でございますけれども、土地代を含めて所要額の八〇%まで融資をする、これはことしから大変有利な条件にさせていただいておりまして、まず無利子であること、それから返済期間が二十年で据置期間が五年というようなことで、その点につきましては組合及び組合員の方から使いやすいような制度になっておるところでございまして、これらで駐車場の整備をいろいろしていただきまして集客能力を高めていただきたいというふうに考えておるわけでございます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 ありがとうございました。それではひとつ御努力をお願いしたいと存じます。  最後に、大臣にお尋ねしたいのであります。  今回の大店法の改正は、国内的な要因から発生した、国内で処理すべき問題を解決するんだよという立場だけではなくて、明らかに対外配慮であり、対米配慮であり、特に最近の半導体問題であるとか自動車の輸出入問題であるとか、そうした一連のアメリカ経済の曲がり角に対する日本側の配慮というものによって影響されていることは明らかだと存じます。しかし、これをチャンスとして、日本の立ちおくれた商店街を真実の意味の近代化の商店街に切りかえるチャンスとされた、そのために法案を整備されたという御努力に対しては、私は高く高く評価して言葉を惜しまないものであります。  しかしながら、この政府が時々おっしゃいます、自主的決定で大店法を改正したよという言葉を時におっしゃいますので、これはちょっと賢明な日本国民にはそうは見えないわけでございまして、そして、どうもおもしろくないなという感じが込み上げてくるわけでございます。それは、私どもの場合、この大店法の改正が二年後に見直しが公約されているが、その見直しの公約が一体何を基準にして行われるか国民にまだお知らせいただいていない点が一つあるかと存じます。  これは国際関係の交渉状況であり、国内の商業施設の発展の状況がどこまでいくかというところを勘案しながら言わなければならないから現段階では言えないよとおっしゃるのは、それはわかります。そしてそれはお役人としてそういう発言をされることは理解できる。しかし、どういう点から見直すかという基礎方針を国民に言わないでもしこのまま押すとすれば、国民の中の不信というものはやがて少しずつ増大するのではないか。  例えば、こんなところで一緒くたに言うのは申しわけないけれども、半導体のシェアの問題も、最初の交渉がひどくまずくて五年前に日米経済摩擦の象徴にされ、通商法三〇一条によって制裁されるぞとおどかされながら結んじゃった。しかも、そのとき業界のある皆様方が二〇%はいいよと叫んでしまったのでそれを取り入れて二〇%というシェアの約束をしてしまった。そしてその二〇%が守られないという状況になって約束だとか努力目標にすぎないという大騒動になってしまった。そして今もなおかつその問題について御省は苦しんで交渉されている真っ最中だと私は伺っておるわけですね。そういういいかげんな約束をしておいて全部後でしょい込むという態度でなくて、国民に理解を求めつつ、ある一線はぴしっと筋を通しておいて交渉するという部面もあっていいのではないかと思うわけであります。  この辺は極めて複雑な問題だと私は思います。そしてさじかげんの要る問題だとは存じますが、この委員会において大臣がこの対米関係の配慮のテーマについて言葉を余り多くは述べておられませんので、私は、対米的な配慮、そしてそれに対する我が国の通産外交の基礎的なお立場というのをこの際示していただいたらいかがかなと思いまして御質問するわけであります。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 渡部委員から大変に基本的な御質問、並びにまたその過程まで踏まえた御質問をいただきましたので、私も私なりに率直に述べたいと思う次第でございます。  今回の大店法改正そのものは、昭和六十三年十二月の規制緩和推進要綱、あるいは平成元年六月の九〇年代流通ビジョンの提言、及び昨年の、先生御案内の日米構造問題協議最終報告そのものを踏まえて提案したものでございます。したがいまして、全く日米関係に関係なく自主的だけの問題としてやっておったということではそれはございません。世界の環境そのものあって日本のあり方がいかなるべきものであるか、そういう点を踏まえなければならぬという今の実態を当然のこと叙述化していくためにつくられていくものである、こう言っても差し支えないかと思います。その目的や趣旨、あるいは内外からの規制緩和の要請というものを踏まえまして、出店調整処理制度につきましては消費者利益への十分な配慮、手続の迅速性、明確性、透明性の確保等図るものでございまして、これは当然のこと、そのようないろいろの背景としての関係はありましても、我が国が自主的な判断として行っていかなければならぬ、これは論をまたないと思うのでございます。  さらに、そのような意味においての一つの類例としても、委員、専門家でもございますその日米関係の問題のシェアの問題、特に半導体の問題なども例に出されました。御指摘のとおり、現在、次官レベルを含む事務レベルの折衝が行われているところではございます。したがいまして、言えるべき点と言えない点とこれははっきりございます。私も記者会見で何回となく問われておりますが、これは折衝中でありますからということにおいて決して言わない立場をとらせていただきますので、その点も御了解のほどをこいねがいたいと思いますが、現在、日本市場への外国系半導体のアクセスというものは、米国などのメーカーと日本のユーザーとの双方の積極的な努力によりまして着実に増大していると思います。今後ともこうした方向を進展させるようなフレームワークを検討中でございまして、協議の争点は幾つかございます。  主要点を申し上げますと、一点は米国側の二〇%シェアの期待感でございます。第二点は日米の統計の不一致の問題点でございます。第三点は制裁すなわち一方的一〇〇%関税措置の撤回という問題点でございます。  具体的な交渉内容は、先ほど申し上げましたようにさらに具体的に申し上げることはできませんが、御指摘の趣旨も十分に念頭に置きまして、そして私自身も近くそのような機会が与えられるやに承っておりますし、またそのように希望もしておりますので、そのような方向で進めてまいりたいものだ、このように考えております。  以上でございます。

渡部一郎公明党・国民会議

○渡部(一)委員 ありがとうございました。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 特定商業集積法案は、大店法改正で打撃を受ける中小業者や商店街を活性化し、大型店との共存共栄を目指すものとされております。しかし、特定商業集積法案、その中でも高度商業集積についての施策は極めて露骨な大企業助成策になっていると言わざるを得ません。  まず、確認しておきたいのでありますが、高度商業集積とは店舗面積では三万平米以上を指すと理解をしておりますけれども、実際これに該当するものがこの一年間に何件ぐらい出店表明をしておりましょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 お答えいたします。  小沢委員は定義を明確になさる方でございますのでここで確認をさせていただきますが、特定商業集積法には御承知のように二つの概念がありまして、一つは高度商業集積、これは大型店と専門店を含む小売店、小売商業が一緒になって——わかりました。では、十分御認識の上で御質問でございます。  それで、今三万平米とおっしゃいましたが、これはまだそういう規模について私ども決めておりませんが、相当程度のエリアが予想されるということは事実でございます。それから現在、この法律案提出に伴いまして、全国においてどの程度これに期待するプロジェクトがあるかということについて事前調査をいろいろ行っておりますけれども、私どもこの候補としては大体数百のものがあると思いますが、ただ平成三年度において具体的なプロジェクトとしてどの程度のものが対象になるかはこれからの問題でございますが、予算的措置としましては十プロジェクトを一応想定をいたしまして予算措置等を組んでおります。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私の質問をよく聞いて答えてください。私は、この三万平米以上というのに当たるものがこの一年ぐらいの間にどれぐらい出店表明があったかとお尋ねをしたわけです。私が先ほどいただいた資料では十一件ということになっておりますが、そういうことでしょう。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 ただいま委員御指摘の十一件につきましては、これは売り場面積として三万平方メートル以上ということでございます。問題になっております高度商業集積の規模をどの程度のものにするかという点はまだ明確に定めているわけではございませんけれども、恐らくその場合には他の諸施設を含めて全体の施設の面積が何万平方メートルくらいを考えるかというようなことになろうかと思います。仮に敷地面積全体を三万というふうに考えますと、例えば売り場面積が二万平米以上というようなケースが多いかと存じますが、その場合にはただいま御指摘の十一件も含めまして約五十件くらい昨年の五月三十日以降、出店表明がなされているのが実情でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は根拠のないことを言っているわけじゃないのですよ。この調査室からいただいた資料に「施策の仕組み」ということでちゃんと表が載っておりまして、「商業施設」ということで三万平米以上というのが、ちゃんと要件だとここに載っているからこれでお尋ねをしているわけです。  もう時間がないからそのことについては言いませんが、問題は、今までだったらこのような巨大な店が出てくるということになったら、それだけで大騒ぎになってなかなか出店までにこぎつけるのは大変だったわけでしょうけれども、今回のこの法律が動き出せば、この高度商業集積の中核というふうに位置づけられると、実際上大型店はにしきの御旗を国と自治体から与えられるということになって、進出そのものの手続の面で非常に有利になるというふうに私は思いますが、いかがですか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 先ほどは失礼いたしました。  高度商業集積の中核になる大型店も当然大店法の調整の対象となることは御承知のとおりでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 だから、それは形式的にはそういう手続を経なければならないのはわかってますが、都市計画やらの中でちゃんとそういう大型店が出てくるということを前提にして街づくりをいろいろ計画するわけでしょう。だから当然、出てきてくださいと言ってこっちの側が前提にするわけだから非常に有利になるのではないですかというふうに私はお尋ねをしたわけです。  私は、この質問をするために千葉県野田市のノア、広島市のアルパークを調査してまいりました。特にアルパークは広島市の西部臨海埋立地商業街区整備構想を具体化したもので、店舗面積四万一千四百平米という巨大な、まさに本法で想定している高度商業集積そのものだと思います。ここではJRの新駅、公共バスターミナル、駅からアルパークまでのペデストリアンデッキなどが都市計画に基づき、公共事業としてアルパークと一体的に整備されております。これが本法によってこれまで以上に体系的、計画的に推進されることになると思います。  特に問題は、今度、商業基盤施設や商業施設そのものにも助成や融資が行われるようになることであります。アルパークには駐車場やイベント広場、スポーツ施設、メリーゴーランド、水族館、映画館などがありますが、これは当然のことながら集客力を高めるために自力で整備したものであります。今度はこういう商業基盤施設の整備に補助金やNTT無利子融資を受け、さらに国税、地方税の減免も受けられるようになる。なぜこのような助成をする必要があるのか、この点お尋ねします。それから、その上、商業施設そのものも半分は五%という低利融資を受けられるようになるわけであります。どう考えても、商業施設は全部自分の責任で資金も調達するのが筋ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 委員御指摘のアルパークとかジャスコのノア等のプロジェクトは、たまたまそういう大型店が中心になって自主的につくったものであることは事実でございます。  私ども、昨今の流通の合理化あるいは内外の情勢等によって大店法の規制緩和により流通構造が大きく変革していく中で、商店街も従来のように大店舗を排しまして自分たちだけというよりも、むしろ一緒になって顧客を集めて特色を生かしながら共存共栄を図っていきたい、かつまた消費者のニーズの方からいいましても、そこの地域コミュニティーにおいて街づくりを通じて商店街の振興を求める、そういうような要請が強まってきておりまして、言うなれば共存共栄を図りたいという要請のもとに今回高度商業集積においていろいろな対策を講ずる。特にそれらの要請は、先ほどもございますように駐車場等を含めての公共施設の一体的整備が非常に重要である。良好な都市環境の形成を図ることも時代の要請でありますので、そうした意味で結果的に大型店も対象となる助成策になったわけでございます。  特に商業基盤施設につきましては、収益性が低く投資の懐妊期間が長いこと等から事業のリスクが高く、そういう意味で民間事業者独自では整備が必ずしも容易でないということから、国として積極的な助成策を講ずる、こういうふうに考えたわけでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 そこで大臣に今のことについてお尋ねをしたいわけであります。  これまで大手流通企業や開発業者、アルパークでいいますと三井不動産になるのですが、こういうところにこのような手厚い援助を行ったことはないわけであります。先ほどいただいた資料では、この一年間に第一種大型店が五百三十出店を表明しておりますが、そのうち三万平米以上というのはわずか十一件です。これをやれるのは、現に巨大な利益を上げ我が国の経済の中でも大きな地歩を占めるに至ったトップクラスの大手流通資本だけであります。なぜこういうような巨大なところにだけこういうような援助をやるのか、お尋ねをします。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 高度商業集積というのは、また特定商業集積法第二条にかんがみまして、そして中小店と大型店の共存共栄によって中小小売商業の振興を図ることをその目的の一つとしていることは御案内のとおりでございます。大店法の規制緩和等によりまして我が国の流通構造が構造的に変革している中で、第一に商業集積が地域の生活、消費経済の中心としての街の顔であるということから、街づくりの視点というものを踏まえまして整備されることが必要であり、公共施設の一体的整備が求められるとともに、第二に、物販のみならず、消費者ニーズへの対応等を通じた顧客利便の増進あるいは地域コミュニティーの核としての役割等を果たすために、各種の商業基盤施設を設置することが求められていることから、国としても積極的な支援措置を講ずることとしたものでございます。  今般の高度商業集積にかかわる対策は、かかる観点から行われるものでありまして、大企業助成との御指摘そのものは現に直結した考え方としては当たるものではないんではないかな、このように考えるものでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今のような説明では到底納得することはできません。大型店の進出と一体のものとして公共施設を整備をするとしても、例えばそれで大きな利便を受けるからということで、むしろ各テナントから受益者の負担をさせながら整備をするという考え方だって私は成り立つと思うのです。それから、商業基盤施設などにしても金を出さないということだってこれは考えられるでしょうし、まして商業施設そのものというのは売り場のことでしょう、そういうものについて今まででも自力でやりなさいと言っていたのに、これについてそういうトップクラスの大企業がやるものについてわざわざ五%というような安い金利で貸し付けをする、何でそういう有利なことを特別にこういう非常な力を持っている大手商業資本に対してだけやらなければならないのか。これは私は理屈に合わないと思うのですが、いかがですか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 その大型店が建屋、商業施設をつくりました場合に、第三セクターの形でそれが運営されるわけでございますが、その第三セクターが運営するこの商業施設に中小小売業者が相当程度のウエートで入ることが我々の支援の重要な前提要件でありまして、その場合に、入居するいろいろのテナント料等の条件について相当程度優遇措置を講ずることによってそれが還元されるものと期待をいたしておるわけでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 今、この高度商業集積の中に地元の中小業者を入れて共存共栄を図るために、いろいろな助成をしてテナントが安く入れるような条件をつくるんだ、こういうお話だったわけであります。しかし、私がアルパークなどを見てきた印象からすると、それについて疑問を持たざるを得ません。アルパークの中には百二十三店現在入っているのですが、地元の中小業者で入居できたのは二店だけであります。残りは有名な全国規模とかあるいは国際的にも名の通った専門店ばかりでありまして、アルパーク周辺には五百八十店舗、八つの商店会があり、西部商店会連合会を構成しておりますが、そこの幹部の話では、テナント料が約五千万円、それに店舗の改装費、当面の運転資金などを入れると最低一億円は用意しないと入れないというわけであります。これでは一般の商店は手を出せません。  千葉県のノアは、共存共栄の典型例として挙げられるだけあって、テナント百店のうち地元が五十七店を占めております。私の地元はどうかと思って調べてみたんですが、北九州の副都心黒崎駅前にあります、そごうやジャスコをキーテナントとするメイト黒崎も、六十七店中地元は二十八店であります。ノアとメイト黒崎はテナント料などがアルパークよりかなり安いので地元店が割に多く入っておりますが、それでも重い負担で苦労しております。結局地元の中小業者と共存共栄といっても、入居して大型店と一緒にやっていけるのはごくわずかな地元の有力業者だけというのが私の調査結果であります。それとも、やる気さえあれば普通の地元業者でも入れるような特別の保障を政策的にしていくということになるんでしょうか。     〔委員長退席、甘利委員長代理着席〕

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 テナントとして入居する中小店に対してテナント料、敷金、保証金等に関して優遇措置を講ずることが重要な要件の一つであります。なお、平成二年度補正予算において創設されました個々の中小小売業者を対象とする中小流通業活性化特別貸付制度におきましてはさらにテナント保証料を貸し付け対象としているところでありまして、今回高度商業集積に入居する中小店についても、本貸付制度の活用により円滑な入居が促進されるものと考えておるわけでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 テナント料を貸し付けたりするということは私も知っておりますけれども、今、私アルパークの例でいくと一億円くらいは用意しないととても入れないという地元の業界の幹部の方のお話を紹介したんですが、あなた方はそうすると、こういうような優遇措置とか融資とかいうことをやってどれぐらいで入れるようにしたいとお考えなのか。私、さっきごく普通の店でもやる気があれば入れるようにするのかというふうにお尋ねしたんですが、その点どうでしょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 御指摘のアルパークのケースについては私ども詳細には存じませんが、私ども現在考えております優遇策は、保証金、敷金を含めての建設協力金とかテナント料、いわゆる家賃について相当程度の優遇措置を考えておりますが、金額的にどういう金額になるのか、アルパークと比較してどういう割安な条件になるかは、これはプロジェクトの個々の態様によって一概には言えないので、金額的には今この段階で申し上げることは控えさせていただかざるを得ないと思います。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 ただ、結果としてアルパークは一億円くらい用意してないと入れないというふうに言われたのですが、それに近いようなものになったというのだったら、地元のごく普通の、やる気のある中小業者を育成する、共存共栄をこれで進めるということには私はならないと思うのですね。  それから次にお尋ねしたいのですが、それでもテナントとして入居できた人はいいわけですけれども、入れなかった大部分の業者、地元商店街はひどい打撃を受けるわけであります。ノアが開店した野田市の中央商店街に行ってみましたが、かつては文字どおりにぎやかな中央商店街だったのに、今は客が減って旧市街地と化して、夜七時にはもう人通りもほとんどない。昼間からシャッターを閉めたままの店や空き地になってしまったところもあちこちにあるという状況であります。  私の地元黒崎の例も調べてみましたら、駅前にそごうが進出してからの最近の六年間に、近隣商店街の売り上げは軒並み二割から三割減、既存スーパーで撤退に追い込まれたところも出ております。大型店が進出したら全国どこも大体こういう状況になるのではないかと思いますが、この周辺の既存商店街にとって、これが現実の姿だとすれば、およそ共存共栄などというものとはほど遠いのではないでしょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 確かに従来の大型店の進出による影響はさまざまであろうかと思いますが、私どもこのノアのケースについては、先生の御指摘と若干違った認識を持っておりまして、大幅にふえたわけではありませんが、やや増加傾向にあるというような資料も我々持っておるわけでございます。  しかし、翻って、高度商業集積の場合の共存共栄のケースは、市町村が基本構想をつくります段階において商工会議所、商工会等その区域の商業者の意見を十分に反映し、先ほども申し上げましたように、大店法の出店調整手続も当然前提になるわけでございまして、各般の意見を集合しまして、そこで合意が成った段階で基本構想として都道府県知事に申請をし、承認を得るということでございますので、私どもは、近隣の商業者との利害関係を十分調整した上でそのプロジェクトが出てくるものと期待をいたしておりまして、委員御指摘のような考え方と我々は認識を異にしておるわけでございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 次の問題ですが、私はこの法の中に、地元中小業者だけで特定商業集積を形成したり、あるいは集積法とは別に店舗の改装や駐車場をつくったりする道も開かれていることは承知をしております。そして、それはそれなりに改善になるものとして評価もしております。しかし、少々の投資では客がふえるほど魅力的にはならない。思い切った投資をすればある程度補助金がつき、また、低利で借りられてもやはり返済の負担が大きくなる。ですから、さらに国や自治体の支援の内容を改善しないとこの制度の活用に踏み切れないというのが現実ではないのか。これを一つお尋ねしたい。  それからもう一つ、またこれを活用する資格条件が厳しくて、高度化事業の助成対象になるのは約一万六千の商店街のうちで商店街振興組合を組織している約四千ぐらいだということでありますが、むしろ今一番困難な状況に置かれているのは、この組織も持たないような中小規模の商店街ではないかと思うのです。こういうところにこそ思い切った援助の手を差し伸べる必要があるのではないかと思いますが、ここのところに対する施策はどうでしょうか。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 まず、特定商業集積の対象となります高度商業集積あるいは商店街独自の施策については、公共事業と一体性という思い切った対策を講ずる観点で相当いろいろ絞られております。ただ、その助成の内容は、委員も御承知かと思いますが、例えばコミュニティー施設につきましては、補助金は国、地方で五〇%、残りの五〇%の八割、四〇%が事業団無利子融資ということで、自己資金が一〇%という非常に手厚い助成策になっておりまして、そういう意味で大いにこれを活用していただけるものと認識をいたしております。  なお、小売商業振興法改正案の対象となる事業につきましては、中小企業庁長官からお答え申し上げます。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 委員お尋ねの、一万六千のうちの四千は組合を持っているけれども、あとはどうなるのだ、こういうことでございますけれども、私どもとしては、やはり基本は個々のお店の魅力を増すこと、これが大事と考えておりますので、いわゆる個店対策を今回かなり充実したつもりでございますが、それは、組織を別にいたしましても適用が受けられるわけですから、ぜひ個々のお店がやる気を出していただく、これを我々は支援していく、こういう考え方でやらせていただきたいと思います。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 次に、小売業関係で働く人々の労働条件の改善についてお尋ねをしたいと思います。  大型店への規制緩和や企業間競争の激化が閉店時間の延長、年末年始営業の拡大、営業日の増加をもたらし、これはそこで働く人々の長時間、過密、不規則労働の蔓延など労働条件の悪化を引き起こしております。九〇年代流通ビジョンで、ゆとりと豊かさのある生活の実現を打ち出しておりますが、ゆとりと豊かさどころではありません。労働時間短縮の国際的要求にも反しているのが現状だと思います。これに対する対策をどうお考えになっておりましょうか。

江崎格中小企業庁小規模企業部長

○江崎政府委員 消費者の行動様式がさまざまに変化している中で、地域によりましては、消費者が夜間に買い物をするというようなことで営業時間を延ばさざるを得ない、そういうことが必要になっている地域もあるわけでございますけれども、一方、今委員御指摘のように、小売業に従事する労働者にとりまして、ゆとりと豊かさの確保あるいは後継者の確保、従業員の定着といったような観点から、労働時間の短縮を推進するということも時代の要請だというふうに認識しております。 私ども、この両方の要請を満たすには、パートタイマーの効果的な活用ですとか、あるいは時差勤務制の活用によりますワークシェアリングですとか、あるいは、地域内あるいは商業集積内における営業日ですとか、開店時間、閉店時刻についての共同の取り組み、こういったようなことを通じまして、労働条件の悪化をもたらすような要素につきましてできる限りこれを回避しまして、新しい消費者の買い物のニーズに適切に対応していくということを期待しているわけでございます。  私ども通産省としましても、中小小売商業者のこうした対応を支援するために、各種の指導体制の強化ですとか、あるいは組合ぐるみでの取り組みのための調査事業への支援といったようなことを考えております。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 現実には、その程度の対策ではほとんど労働条件の改善は進まないのじゃないでしょうか。きょうは時間がありませんから、私はその懸念だけ表明しておきたいと思います。  時間もぼつぼつなくなってきましたから、最後に大臣に私はお尋ねをしたいのであります。  結局、大店法を抜本改正し、大型店の出店をさらに自由にすれば、中小商業者の切り捨てが一層加速化されることになるのではないでしょうか。これまでの十年間に零細業者十六万がつぶされたわけでありますが、九〇年代通産ビジョンでは、今後十年間に三十万の中小零細業者がつぶれるということを予測しております。現実には、これをさらに上回るような店舗になるのではないでしょうか。特に、私の地元北九州は、新日鉄の人減らし等の影響で最近の商品販売額は年平均〇・九%しか伸びておりません。こういう中で大型店の出店表明が相次ぎ、その総面積は十四万平米に達しております。これが実現すれば、小売売り場面積に占める大型店の比率は、五五%から一挙に七〇%にも達します。商品販売額が伸びない中でこれらの大型店が進出を強行すれば、中小業者はいよいよ客を奪われ、つぶされていくことになります。業者の中には、将来の展望を失い、この商売も自分の代限りと考えている人が多いわけです。中小商業は、まさに第二の農業になろうとしていると言わざるを得ません。  この人たちの商売を立て直し、彼らに希望を与える道はただ一つ、今回の大店法、私は改悪だと思いますが、これをやめて、大型店の出店を許可制にするなど、強力に規制をする方向への転換以外にないと思うのでありますけれども、どうでしょうか。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 今般の魅力ある商店街あるいは商業集積づくりの総合的な対策というものは、小売業をめぐるもろもろの経済的、社会的構造変化や大店法に関する措置の影響にかんがみまして、これに直面する中小小売商業者の意欲ある活性化対応というものを積極的に支援するというところにその旨があるわけでございます。一連の予算措置、税制措置、さらには御審議をお願いしております関連の法案につきましても、すべてかかる観点に立脚して思い切った施策を講じていくためのものでございまして、御指摘のような大企業だけを念頭に置いたものではないということを御考慮願うとともに、その利益に寄与することをまた目的としたものでは決してございません。  そういう意味におきまして、中小小売商業振興法改正案における大企業からの出資等も踏まえた街づくり会社の活用や、商業集積法案における大企業と中小企業との共存共栄型の集積づくりにつきましては、こうした方途が中小小売商業者の今日的な観点から見て有効な対応手段として考えられることから新たに規定したものでございまして、いずれにしましても、今後とも幅広く、かつきめ細かな各種の支援措置を講じまして、中小小売商業者の活性化の努力を強力に支援してまいることをお約束申し上げたいと思っている次第でございます。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 終わります。

甘利明自由民主党

○甘利委員長代理 続いて、江田五月君。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 大店法関連五法案の質疑、いよいよ私のこの質問で最後ということになります。大臣初め皆さん、大変長丁場で御苦労さんでございますが、ひとつよろしくお願いいたします。  実は、今から考えますと何か夢のような話なんですが、おととし、春から夏にかけて、我が国の政治の世界は大激震に見舞われたわけですね。政権党が国民の信頼を失ってしまう。一方、野党は政権を担当しようということで協議を始める。国政の選挙でも地方選挙でも、もう国民の方が政権交代を実現するぞという、そういう政権交代前夜の様相を示していたことがございました。  実は私、その当時、別に余り甘く考えていたわけでもないのですが、しかし、やはり野党としても本格的に政権を担当したらどうするかということは考えなければいかぬ、そんな気持ちで、九月ですが一人でアメリカへ行きまして、レーガン政権の行政担当者や、それから政治家の皆さんや、あるいは学者やジャーナリストの人たちなどにお会いをしまして、直接英語でいろいろな話をしてまいりました。テーマは極めて広範でしたが、その中で、実は必ず私たちに耳の痛い指摘をされる。野党の方がむしろ保護主義じゃないか、そういう指摘ですね。それに対して私は、いや、そうじゃない、野党が保護主義だというのは決して正しい認識じゃないんで、むしろアメリカの皆さんは十分野党の方からの情報というのを直接にお聞きになってないんじゃないですか、そんなことで議論をしました。  しかし、そういう中で、いわゆる米の問題と、そして、同時にこの大店法の問題が常に出される。やはり、世界的に保護主義の台頭というものは防いでいかなければいけないし、自由貿易の体制は守っていかなければいけない。もちろん国内では、例えば米にしても、あるいは小売業にしても、既存の業態の中でなりわいを立てている人たちがいるわけですから、これはもちろん温かい目で見ていかなければいけないけれども、しかし同時に、世界も日本も大きく世の中が変わっていくわけですから、国内の経済構造や産業構造を変えていくということ、これは当然必要なことで、そういう意味で大店法については、これは野党も決して後ろ向きで考えるわけじゃない。大店法改悪をやめて、すべての大型店舗は許可制にしろという御主張もあるようですが、そうではなくて、やはり小売業の時代の趨勢に合った改革も必要であるし、また、時代の動きに合った街づくりといったことも必要だ、これはむしろ野党も努力をしていくし、それから、輸入商品が市場に十分出回らないというようなことについても、流通構造の中にいろいろメスを入れて、そうしたことも野党としても考えていく。こんなことを大見えを切ってきたことがございました。  そんなことから考えますと、今回のこの一連の御提案、私は、確かにいろいろ批判もあるだろうと思います。これで完全に十分であるかどうかについてはそれはあると思うし、見直しも今後、こういうことを実施に移しながらやっていかなければならぬと思いますが、しかし、文句をつけているばかりではだめなんで、何はともあれ、いろいろな関係者の意見を聞きながら調整の努力をされて、こういう一つの調整点というものをおつくりになった、これは大いに敬意を表しております。  そういう観点からお伺いをしたいのですが、今回は、大店法改正案と輸入品売場特例法が大型店の規制緩和、商業集積法、民活法改正それから小振法ですかの改正の三法案が中小小売業の振興促進策、これらをもって小売業の事業者間の調整を図るというわけですけれども、これらの五法案、明示されている法案もあるしされていない法案もありますが、いずれもやはりその根底に、消費者の利益、生活者の利益というものが当然あると思います。小売業というのはサービス業ですから、やはり消費者、生活者に利益を得さしていく、もともとそういう産業であるわけです。  そこで、この私の質問の一番初めに通産大臣にお伺いをするのですが、私は、消費者の利益ということから見ると、いろいろな小売業態というものが多様に用意をされるということが実は必要なんじゃないか、すべてがデパートになってしまったらそれは困るでしょう、しかし、デパートもスーパーも必要だし、専門店ももちろん必要だし、親切な中小の小売店、これも必要だ、コンビニエンスストアもあるいは生協もあるいは通信販売も見本販売も、さまざまなものがあって、それがすべてそれぞれ適正な価格、品質、そして適正なサービスで競争していく、国産品も輸入品もよいものは大歓迎、いろいろなタイプのお店から多様な選択が可能な状況というのが消費者に保障される、これが実はこの小売業をめぐる法規制の一番の根本の哲学じゃないかと思うのですが、通産大臣のお考えを伺いたいと思います。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 まず冒頭に、大変御理解に満ちたお話を賜りまして、大変参考にさせていただきました。ありがとうございました。  今回の大店法の関連五法案と申しますのは、消費者の利益に十分な配慮を行っているつもりなのでございます。  具体的には、第一に大店法改正につきましては、出店調整手続の明確化あるいはまた透明化、迅速化というものを図るということが第一でございまして、大店審による地元消費者からの直接の意見聴取の法定化等、消費者意見が出店調整手続に十分反映されるように図っているつもりでございます。さらに、法改正に伴いまして、小売業における適切な競争条件が整備されることによりまして、消費者の選択の幅の拡大に寄与しておるわけでございます。  第二に、輸入品の売場特例法案におきましては、小売業の品ぞろえの拡充に貢献するものと考えておるものでございます。  第三に、特定商業集積法案の制定、小振法の改正、民活法の改正におきましては、魅力ある商店づくり、先ほど来いろいろと討議されておりまする商業集積づくりの促進を通じまして、消費者の利益、生活者の利益の一層の増進を図ることとしている次第でございます。  すなわち、商業政策の基本というものは、当然ながら、多種多様化する消費者ニーズに流通産業が的確に対応して、先ほど御案内のゆとりと豊かさの国民生活の実現というものに積極的に貢献するよう指導、支援していくことにしているわけでございまして、消費者ニーズというものは、商品の価格や品質、小売店の品ぞろえやサービスのよし悪し、買い物のための時間的、距離的な利便等極めて多岐にわたっているけれども、こうした多様化したニーズにこたえていくためには、大店法改正により適切な競争条件が整備されて、御指摘のような、大型店、中小小売店、専門店、市場等の十分な業態展開と地域展開が図られることこそがまさに重要なことではないか、このように考えておる次第でございます。  以上でございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 さてそこで、大店法の手続について少し伺っていきますが、大店法についての昨年の十二月の産業構造審議会流通部会と中小企業政策審議会流通小委員会の中間答申でも、基本的な視点として、第一に「消費者利益への十分な配慮」というものを挙げておる。そしてその次に、先ほど大臣がおっしゃいました「手続の迅速性、明確性、透明性の確保」ということを挙げているわけです。  まず迅速性についてですが、答申では、「制度面の簡素化」、そして「出店調整処理期間の短縮」、こう書いてあるわけですが、これは一体この法律の中でどのように担保されておるんでしょうか。     〔甘利委員長代理退席、委員長着席〕

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 出店調整処理期間の短縮につきましては、法律と、及びそれを運用いたします行政指導、これらを含めて出店調整の処理期間というのを設定をいたしておるわけでございます。  法律面に関しましては、御承知のとおり、三条の届け出を行い、また公示がございます。その公示後七カ月間は営業ができないという規定がございますとともに、また、調整に入りましたものは、五条の届け出以降最大限八カ月かかりまして出店ができるという仕組みになっておりまして、法律そのものの中には、期間は今申し上げたところでございます。したがいまして、私どもといたしましては、この最大限八カ月間の法律手続のほかに、四カ月の出店者による地元説明というものを考えまして、都合一年の間に出店調整の処理を行いたい、こう考えておるところでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 私が聞いたのは、それはそれでいいのですが、しかし、法律では決まっていても、ずるずるずるとこれが相変わらずのことになってしまってという、それが一体どのように防止できるのか、法律の中でそうした期間の短縮というものがきっちり守れるような担保がちゃんと用意されていますかということを聞いたのですが……。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 御指摘の点につきましては、全体として、地元説明及び大店審における調整ということを通じて処理がなされるということになるわけでございますけれども、私ども、今回の法改正及びこれに伴う運用の改正に当たりまして、従来、ともすれば長引く傾向のございました例えば法手続前の事前説明あるいは実質的に商業調整をゆだねておりました民間による商調協、そういった制度を廃止することにいたしまして、四カ月間の地元説明と、あとは大規模小売店舗審議会における審議ということに集約をいたしたわけでございます。法律的に何カ月以内でなければならないということを書いてはございませんけれども、これらの運用を通じまして一年の間に問題の処理を図りたい、こういうふうに考えているところでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 やはりこれまでの経験からしますとついついということがあるわけで、これは法律で、例えば八カ月たてば大規模小売店舗審議会によるこの審議は終わって結論が出たものとみなすとかいうようなことをすればそれはもうそれで決まりでしようが、そこまではなかなか行きにくいとしても、やはりよほど腹をくくって期間短縮に取り組んでいただきたいと思います。  それから、制度の簡素化ということですが、例えば手元に「一九九〇年度大規模小売店舗法法規集」というのがありますが、この法律に関する通達がざっとこれでも二百ページもあるのですね。例えば手続の簡素化というと、この通達が二百ページがばっと半分ぐらいになるとか、そのようなことはお考えなんですか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 御指摘のとおり、本法は、法律そのものは比較的簡単な法律でございますけれども、過去長年の間に、実際に運用に当たって、行政通達、省令その他を積み重ねて運用に努めてまいったわけでございますけれども、今回、委員御指摘のような諸般の環境から透明性をできるだけ確保するということで、幾つかの不明確なものを整理いたそうと考えているところでございます。  典型的なものといたしましては、法手続前に行政指導で要請しておりましたいわゆる事前説明、また出店表明、これらを廃止することとし、またいわゆる特定市町村の制度についても廃止することとし、先ほど申し上げましたように商調協につきましても、事前商調協及び正式商調協という形で存在しておりましたのを廃止することにいたしたいと思っておるところでございます。通達及び政省令の内容がどのようなボリュームになるかは定かではございませんけれども、かなり思い切った簡素化になるというふうに考えておるところでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 これはやはりぜひやっていただきたいと思います。  それから、明確性ということを次に伺います。  今回の改正によって、事前手続あるいは抑制地域、商調協の廃止、こういうことになっていくわけですが、大店審が地元の商業関係者の意見を集約するときに商工会議所などに事務委託のような形をとるんだ、こういう説明を聞いたのですけれども、そうすると地元の商工会議所などへ事務委託、またその中で何か事実上のいろいろな規制が働いて、手続というものが不明確なものになってしまうというようなことになってはいけないと思うのですが、これは法律上そうした事務委託などがあっても手続が不明確にならないようにという何かの担保がありますか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 今回、商業調整を明確にするという点に関しましては、実態の把握は、地元の商店街あるいは商工会議所から大規模小売店舗審議会が実情を聴取する、ただし調整は大店審において一元的に行うということを基本にいたしておるわけでございます。  したがいまして、大店審から商工会議所に対して地元意見の整理と集約を依頼する場合におきましても、あくまでもそれは実態把握の一環として行いたい実情でございまして、そこにおいて調整をなされることを考えているわけではございません。この点につきましては、省令その他で実態の把握を依頼するということを明らかにいたしたいと思っておるわけでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 その点も、ぜひひとつ間違いのないように運用していただきたいと思います。  それから次に、透明性ですが、先日説明を伺ったときに、大店審の審議や意見聴取のプロセス、これも公開性を図っていくということを伺いました。どうもこれまでは委員の名簿も公開しないというようなことのようだったですが、議事録の公開、こうしたことは考えておられるのでしょうか。公開性についての考え方を説明してください。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 御指摘のうち、大店審の委員という方々の名前の公開は、その線に沿って公開をしてまいりたいというふうに思っておるわけでございますけれども、ただ、議事のすべてを公開するのは適当かどうかという点につきましては、本商業調整問題が大変利害の複雑に入り組んだ問題でございます。時には大変深刻な対立が生ずることもあり得るわけでございまして、その一々を公開するということは、委員の中立的公正さの確保という点からいかがかと思っております。しかしながら議事の概要につきまして、事後的に、いかなる審議がどういう点について行われたかという点につきましては委員の中立性あるいは公正さの維持に後刻影響を与えないという範囲で、できるだけ公開をいたしたいというふうに考えているところでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 この議事の公開ということは、どうもいつもそういうことで議論になるわけで、公開をすると、それぞれの発言の中立性とか公正性とかそういうものが害されていくんじゃないか、いやいやそんなことはなくて、公開をすることによって初めてそうした中立、公正といったことが図れるのではないか。これはその社会の実態とかいろいろあって、いかなる時代であろうとも、これだという一つの原則があるわけではない、時代時代の動きによってまた変わってくるものだと思いますが、基本的にはやはりなるべく秘密のない透明な公開の手続の方がいいわけですから、なるべくそうした方向を目指すように努力をしていただきたいと思います。  さて、大店法の調整手続でいろいろ不明朗なこと、不祥事が起こる、こういうこともあったというふうに聞いております。これは、もちろん社会的公正という点から見て好ましくないわけですが、この社会的公正、調整手続での不明朗あるいは不祥事、こうしたことが起きないようにするためにはどのようなことが工夫されておるのですか。

坂本吉弘通商産業省大臣官房商務流通審議官

○坂本(吉)政府委員 大店法のもとにおきます商業調整につきまして、一般的には大変地元の複雑な事情を理解された上、少しでも地元の問題に影響が出ないように関係者の皆様方が商調協という組織におきまして今日まで大変御努力をされてこられたところであると思いますけれども、一部には、ただいま委員御指摘のような点もなかったわけではないようでございます。そういう意味で、これが特に利害が直接関係する人による調整という一種独特な形態をとっておりました点も、またそういう疑惑ないしは疑点というものを招く一つの要素ではなかったかと思うわけでございます。  今回、調整を行うに当たりましては、利害関係者は実情の把握というところに特化することにいたしまして、調整は利害関係のない中立、公平な立場に立ち得る人による調整が必要であろう、それが社会的な公正を維持する道ではないか、こう考えまして、すべての調整を大規模小売店舗審議会の委員による調整にゆだねたということであります。  それで、審議会の委員は非常勤の国家公務員または地方公務員でございまして、御承知のとおり秘密の保持義務、また職務専念ないし贈収賄に関する公務員並みの適用を受けるという方々でございます。そういう意味で、調整は公務員に準ずるところの大規模小売店舗審議会委員によって行うという仕組みを確立することによりまして、一歩でも社会的な公正を高めるというところに近づきたいと考えたわけでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 時間がだんだんたっていっておりますので、先を急ぎます。  ちょっと角度を変えまして、中小小売業の労働時間の短縮の問題、先ほどもちょっとお話が出ていたようですが、中間答申では二十八ページに、中小小売業に働く皆さんの労働時間短縮を図る必要があるんだ、週休二日制の導入を推進していく必要があるということが書かれているんですが、これはどのように進めていくんでしょうか。労働省と中小企業庁に伺います。

高橋達直中小企業庁長官

○高橋(達)政府委員 小売業におきまして、労働時間が相当程度長い水準にとどまっているのが現状でございまして、こういった従業員の労働時間の短縮、そういった問題については、今委員御指摘がございましたように、昨年十二月の審議会の中間答申にも指摘されているところでございます。また、こういった労働時間の短縮を進めることが、中小小売商業における労働力の確保にも極めて重要なテーマになるわけでございますので、非常に重要な問題と認識をしているわけでございます。ただ、消費者サイドからの要望もございまして、営業時間を長くしていくということに相なりますと、これはむしろ時短とは逆の方向を目指さなければいけないということで、一種のジレンマに陥るわけでございますけれども、何とかその辺を調整して進めていく必要があるというふうに思っているわけでございます。  具体的には、パートタイマーを効果的に活用するとか、あるいは時差勤務制を活用するとか、個々のお店での工夫もございますが、また、商店街振興組合などの組合全体で共同で取り組んでいくという問題につきましても、営業日をどうするか、あるいは開店時間、閉店時間をどうするかというような問題もございまして、これらを組合のベースでいろいろと研究していただきたいというふうに思っているわけでございます。  そのような観点から、政府といたしましては、通産省、労働省が一緒になりまして現在国会に御提案申し上げているわけでございますが、いわゆる中小企業労働力確保法におきましては、福利厚生施設あるいは時短のための施設等々を組合単位で実行する場合に、計画ベースあるいは実際の設備の導入等につきまして手厚い助成をしていくということに相なっているわけでございます。また、その計画づくりに際しましても、いろいろ各種のアドバイザーも用意しておりますので、そういったアドバイザーの方々の指導、あるいは私どもとしても組合ぐるみの労働環境の改善のための調査事業等への支援の強化等々で対応を図っていく考えでございます。

藤井龍子労働省婦人局婦人福祉課長

○藤井説明員 お答えいたします。  今中小企業庁の方でお答えいただきましたように、労働省といたしましては、ただいまの国会に提案申し上げております中小企業労働力確保法案、この中で中小企業の労働時間短縮を一つの柱として掲げているところでございます。これを軸にきめ細かな指導をさせていただきたいと思っているところでございます。  ちょっときょうは担当者が来ておりませんので、こういったお答えで勘弁していただきたいと思います。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 いい答弁をいただきました。  もう一つ、この国会の重要法案である育児休業法案、これがございます。まだもたもたしているところなんですが、もしこれが成立したとなると中小企業への配慮というのが問題になります。これはしかし、進めていかなければならないことだろうと思いますが、育児休業制度、これは中小小売業にどういうふうに進めていこうとお考えでしょうか。

渡辺修中小企業庁計画部長

○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。  御指摘のように、育児休業制度を整備いたしまして意欲ある女性に働きやすい職場環境を与えるということは非常に重要なことだと考えておりまして、このような考え方のもとに、御指摘のように育児休業制度というのを今国会に提出申し上げた次第でございます。しかしながら、この育児休業制度の導入に伴いまして、当然のことながら中小企業の事業者には雇用管理の面で負担が伴うわけでございます。極めて魅力ある職場づくりのために重要な制度ではありますけれども、同時に、非常に零細な中小企業者につきましては、直ちにこれを導入するということになりますと、その負担というものも考慮しなければならない。  かかる考え方に立ちまして、現在御提案申し上げております法案の中で、附則で、三十人以下の事業所については三年間の猶予期間というものを設けておりまして、その間に各種の、円滑な導入に向けて準備を行っていく、こういう考え方をとっておりまして、我々中小企業庁といたしましても、こういう三十人以下の事業所に係る中小企業の事業主に対しましては各種の指導支援をしてまいりたいと考えているところでございます。

藤井龍子労働省婦人局婦人福祉課長

○藤井説明員 労働省としてお答え申し上げたいと思います。  現在、参議院で育児休業等に関する法律案を御審議いただいております。この中では、三十人以下の事業所につきましては三年間の適用猶予ということで、その間に、しかしながらなるべく早く導入をしていただくことが必要かと考えておりますので、労働省といたしましても、きめ細かな雇用管理上の指導を行ってまいりたいと思っております。  さらに、こういった育児休業制度が猶予期間中にも一日も早く導入されますように、そういった事業所の事業主に対する制度導入促進のための助成措置、これを平成四年度予算の中で要求してまいりたいと考えているところでございます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 婦人福祉課長、予算要求は私どもも応援しますので、これはぜひ頑張ってください。やはり今一・五七ショックというわけで、本当にこのような子供をつくることに対して社会的に非常に制約があるという事態を放置していたら、これは日本の社会に未来はないわけで、確かに中小小売店にすぐにというのはなかなか困難はあっても、やはりその困難を乗り越えていく努力をしていくことが政治なので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。  さて、またちょっと話を変えまして、街づくりということについて伺います。  今回の五法案では街づくりということが議論になっておりまして、ヨーロッパでは、都市計画の中でゾーニングという手法などを用いて土地利用を規制していく、商業地域の用途区分をきちんとやって詳細な計画もつくって街づくりをやっているわけですね。この小売店舗の法的規制については、なるべく競争を確保していかなければということから、ゾーニングということに対する消極論もあるようです。しかし、一方で私たちの国では都市計画法の中にきちっと用途地域の指定もある。我が国も決してゾーニングと無縁なわけではないわけですね。余りこの都市計画法の用途地域の指定は強い指定にはなっておりませんが、今回の特定商業集積の整備とゾーニングとの関係あるいは用途地域との関係について、これはどういうふうにお考えなのか説明してください。

棚橋祐治通商産業省産業政策局長

○棚橋政府委員 私どもと建設省、自治省とのいろいろの調整で今回この特定商業集積法をお出ししているわけでございますが、内外の要請で流通構造も大幅に変わってきておる、消費者ニーズも高まっておるということで、また、一つの街の顔である商店街を高度商業集積の形等で育成していきたい、こういうことでこの法案を御提出しているわけでございます。従来も建設省を中心に都市計画の中で商業対策というのも当然勘案されてきたわけでございますが、今回私どもは、都市計画事業と大型店の出店等高度商業集積整備を総合的に推進するという観点で特定商業集積法案を提出しておるわけでございますので、そういう点で御理解をいただきたいと思います。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 ちょっともう少し確認をしておきたいのですが、そうすると、特定商業集積ということは原則として商業地域あるいは近隣商業地域ということに限られるべきで、第一種住居専用地域、第二種住居専用地域とかあるいは住居地域、こういうものは特定商業集積の場としては地域的に好ましくない、そういうお考えをお持ちだというふうに理解してよろしいですか。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 ゾーニングとの関連でございますけれども、先ほどヨーロッパの制度などの紹介がございました。基本的に、ヨーロッパの制度がどうこうというコメントは、その国の都市化の状況とかその都市における土地利用の状況とか都市政策の基本的な考え方の違いでいろいろかと思いますが、我が国の場合に、商業施設に関するゾーニングにつきましては、先生おっしゃいましたように、ドイツのような、そう限定的な土地利用規制を行っているわけではございません。ただ、今お話がございましたように、一種住専、二種住専などにつきましては大規模な商業集積はつくれない、そういうことになっておりますから、それ以外の場所ではつくり得る。  しかしながら、私どもとして、基本的には商業集積ですから、商業地域とか近隣商業地域とか、そういったところに誘導したいところでございますけれども、それ以外のところがすべてだめかという話につきましては、我が国の場合には必ずしもそう限定はしておりません。具体の商業機能が一種住専、二種住専以外のようなところでは設置し得るということがございます。したがいまして、我が国の都市計画制度のもとではそういったことも可能であり、混在用途利用を認めた制度のもとで、それはそういうやり方でもやむを得ないのではないかと考えています。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 可能か不可能かというと、それは可能だと答えざるを得ないけれども、しかし、商業地域、近隣商業地域というような用途地域もあるわけで、しかも特定商業集積ということでいろいろな政策誘導をするわけですから、そうするとその政策誘導としては、やはり特定商業集積というのですから、商業地域、近隣商業地域というところに誘導していきたいという気持ちを持っておる、逆に言えばそういうことじゃないでしょうか、簡単に答えてください。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 本法に基づく特定商業集積につきましては、基本的には商業地域、近隣商業地域に限定する方向で指導していきたいと思っております。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 最後、今回の法案で街づくりということについて、これは街づくりというのは通産省所管か所管でないか微妙なところかもしれませんが、基本的に通産省、通産大臣として街づくりということについてどのようなお考えで対応をされようとしているのか。商業活動の調整ということだけなのか、いやもっとやはり歴史といろいろなこれまでの人々の、住民の営みの中で街づくりがされてきている、それはそれで尊重しながら、しかしよりよい街づくりのために通産省としても基本的なお考えがあるということなのか、これは大臣にぜひ最後にお答えいただきたいと思います。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 商業は、地域住民の日常生活に直結した産業でございまして、交通、環境等地域社会全体との調和を図りながら発展していくことが肝要である、このような認識に立つものでございます。また、商業そのものは街の重要な構成要素となっておりまして、都市計画の推進に当たりましては商業集積のあり方に十分な配慮が、これまた必要だと思っておるわけでございます。  このように都市計画と商業集積のあり方とは相互に密接に関連がございまして、大店法の規制緩和という我が国流通構造の構造変化のもとで、都市計画事業、大型店の出店あるいはまた商業集積整備等を総合的に推進する必要があると考えるものでございます。このような観点から、特定商業集積と公共施設と一体的に整備することによりまして、商業の振興あるいはまた良好な都市環境の形成を図るために特定商業集積整備法案を提案いたし、また審議いただいてきたところでございます。本法案に対しましては、商業集積を核といたしました街づくりとしての地方公共団体、地元商業関係者、流通企業等からの関心と期待が現在非常に高く寄せられているところでございます。  以上でございます。

内藤勲建設省大臣官房審議官

○内藤(勲)政府委員 恐縮でございます。先ほどの表現、ちょっと穏当を欠いたかなと思いましたので……。  高度商業集積、これは基本的に商業集積ございますから、現在の用途規制の関係では商業地域、近隣商業地域、そういったところを想定しているということでございますが、限定という表現を私ちょっと使ったものですから、そういう方向で指導してまいりたいのですが、住居地域などでもいろいろの手法を講ずれば商業集積が可能な場合がございますので、それはあり得る。ちょっと言葉の修正でございますが、限定という表現では必ずしも適当でないということで、修正させていただきます。

江田五月進歩民主連合

○江田委員 どうも実は、質問しないのにまた答弁されて、よくわかりませんが、いずれにしても時間が来ましたので、終わります。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 以上で内閣提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案、輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案及び中小小売商業振興法の一部を改正する法律案の各案に対する質疑は終了いたしました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 まず、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案及び輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案の両案について議事を進めます。  これより両案を一括して討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。甘利明君。

甘利明自由民主党

○甘利委員 私は、自由民主党、公明党・国民会議、民社党及び進歩民主連合を代表して、ただいま議題となりました二法律案について賛成の討論を行うものであります。  御承知のとおり、これまで大規模小売店舗の出店調整につきましては、いわゆる大店法の運用として、省令に基づき地元に設置される商業活動調整協議会に具体的調整の実質的部分が多くゆだねられ、地域の中小小売業者との利害調整が難航し、その処理がいたずらに長期化する等の弊害がしばしば見られたところであります。  こうした中で、臨時行政改革審議会等の場において規制緩和の必要性が指摘され、また、外国からも出店希望の円滑な実現を求められる等、内外から大店法による調整手続の改善の要請が高まっていたところであります。  提案されております改正案におきましては、法本来の趣旨にのっとり、処理期間の短縮、調整手続における公正の確保等の観点に立って、大規模小売店舗審議会に実質的調整機能をゆだねるとの立場から、その審議に消費者等の意見を反映させることを明確化するほか、都道府県知事の所掌範囲を拡大するとともに、地方自治体の独自規制の適正化を求めることとされております。  こうした措置をとることによりまして、出店調整手続の迅速性、透明性、明確性が確保され、また消費者利益の増進が図られ、大型店について適正な出店調整が行われることが期待されるところであります。  また、これに関連して、小売商業振興法の改正案と予算措置等により、意欲ある中小小売業者に対し、積極的に支援することともされたところであり、これらの諸措置は一体として極めて適切なものと考えます。  次に、輸入品専門売場設置の特例法は、各国から求められている我が国市場開放の努力の一環として、外国の消費財の参入をさらに促進し、消費者の選択の幅を拡大するため、当分の間、大店法の特例を設け輸入品売り場の増大を図るものであり、我が国を取り巻く現在の環境のもとでは、極めて時宜にかなった適切なものであると考える次第であります。  以上の観点から私は二法律案について賛成の意を表明して、討論を終わります。(拍手)

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 鈴木久君。

鈴木久日本社会党・護憲共同

○鈴木(久)委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、ただいま議題となっております政府提出に係る大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案並びに輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案に反対の討論を行うものであります。  以下、反対の理由を端的に申し上げたいと存じます。  その第一は、この法改正は、日米構造協議に基づいて提案をされ、既に昨年五月に実施されている規制緩和措置を追認する法的措置であり、その上、二年後に抜本的な見直しをする、いや廃止をもくろむワンステップであると思います。どう見ても、我が国が主体的に商業流通政策を改革したというより、アメリカの要求に無条件に屈した感が強いのであります。  第二の理由は、既に実施されております規制緩和措置と今回の法改正は、猛烈な勢いで進んでいる大資本、大型店による小売業の系列化と、中小小売業の圧殺につながるものであり、地域独自の文化や歴史を持った地場商店の経営が存亡の危機に立たされておるのであります。大店法の法の目的であるはずの大型店と中小小売業の共存共栄など到底望めないからであります。  第三は、調整のあり方についてでありますが、悪評の高い商調協を廃止したことは、それなりの理由があると思いますが、依然として国が一律の調整を行う方向に変わりはなく、また都道府県の大店審の設置義務がないことは大変問題であります。さらに、審議調整が公平で、しかも公開の原則が十分に保障されるのかどうか。また、自治体による独自規制を一切許さないというのは、余りにも強権的であります。世界の趨勢の街づくりの観点によるゾーニング規制という流れにこれまた逆らうものであると考えます。  第四は、街づくり法として中小小売業の振興発展を目指して提案された特定商業集積法と大店法の出店調整が法的にしっかりとリンクされていないからであります。  第五は、輸入品専門売り場が一気に千平米まで何ら規制がなく出店を許されることになりますが、本法案では輸入品とは何かという規定が極めてあいまいであります。日本の大手商業資本が開発した自社製品を外国で生産し、これを持ち込めば、この売り場で販売できること、さらに逆輸入製品も販売できるなど、ぬぐいようのない欠点を持つ法律案であります。  したがいまして、改めて二法案の撤回を強く求め、反対討論を終わります。  以上です。(拍手)

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、日本共産党を代表し、大店法の一部改正案、輸入品売場の特例法案に対する反対討論を行います。  大店法の一部改正案に反対する理由の第一は、日米両国大資本の要求にこたえて、出店調整期間を一年間に短縮し、大型店出店を野放しにすることであります。  昨年五月の規制緩和に続く今回の法改正は、これまで、中小商店を守る上で一定の役割を果たしてきた、事前の合意とか、スーパー乱立地域への出店抑制などの規制を一挙に取り払い、大型店の出店を野放しにし、今後十年間に中小零細商店が三十万店以上つぶれるとした九〇年代流通ビジョンの予測をも上回るテンポで中小商店をつぶすことになるのであります。  第二は、これまでそれぞれの地域に設置されていた商調協を廃止し、全国の出店調整を通産大臣直属の大規模小売店舗審議会に一本化しようとすることであります。  大型店出店の影響は、一件一件の内容、各地域の状況によってすべて異なります。だからこそこれまで、各地に置かれた千百余りの商調協でこれを調整してきたのであります。出店調整は今までどおり、各地域の実情、住民の要求に基づいて進めるべきであります。  第三は、地方公共団体の独自規制に対し制限を加えようとしていることであります。  地方公共団体には憲法に基づき条例制定権が保障されています。地方公共団体がそれぞれの地域の実情に応じて独自の条例や要綱で出店規制を行うのは当然であります。現に、昨年五月以来、通産省の懸命の指導にもかかわらず、規制を緩和した地方公共団体が、行き過ぎた規制を行っているとする団体四百のうちの一割程度であることは、その不当性を証明するものであります。  第四は、二年以内の見直しを明記し、大店法廃止の余地を残していることです。  この見直しは大都市地域での大店法の部分的廃止を保障するものではないかとの追及に、通産大臣が、日米構造協議の最終報告で規制の撤廃を含め必要な検討を行うとした点を明記したものと明確に答弁したことは、その危険性を示したものであります。  第五は、消費者利益にも出店調整の透明性確保にもつながらないことです。  食料品や日用雑貨は中小小売店の方が安く、大型店の出店で、全国どこでも交通渋帯や児童、少年の万引きの増加など、地域、教育環境が悪化しております。高齢化社会の中で、お年寄りが日常生活にも事欠く事態が生まれるなど、消費者利益にならないことは明白です。大店審の密室審議で、出店調整の透明性も改善されません。  次に、輸入品売場の特例法案に反対する理由は、大店法の目的に反し、大店法の廃止に道を開くことであります。  たとえ輸入品売り場に限定するとしても、千平米までの店舗の新増設を自由化することは、五百平米以上の小売店舗の出店調整を通じて、中小小売業の適正な事業機会を確保するという大店法の目的に、明白に反しております。こうした特例法を許すことは、大都市地域などでの大店法廃止に道を開くもので、断じて認めることはできません。  以上の理由により、二法案の撤回を強く要求し、反対討論を終わります。(拍手)

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これにて討論は終局いたしました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これより採決に入ります。  大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、甘利明君外三名より、自由民主党、公明党・国民会議、民社党及び進歩民主連合四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者より趣旨の説明を求めます。森本晃司君。

森本晃司公明党・国民会議

○森本委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。   大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、従来の法運用における過剰な規制を是正することを明確にし、改正後の法運用において再び同様の事態を招くことのないよう、大規模小売店舗の出店調整に当たっての調整の準則を可能な限り明確にし、その適用により法の趣旨の適切な実現を図ること。 二、大規模小売店舗審議会の審議を充実させるため、その機能の強化を図り、地元関係者の意見を広くその審議に反映させるとともに、審議の公正を阻害しない範囲でできるだけ審議内容を公開すること。 三、法の見直しの適切な実施に寄与するため、小売業の今後の展望について調査研究を進め、その結果をも参考にして、具体的内容を検討すること。 四、中小小売業者が、国民ニーズに適切に対応しうるようその活性化のための諸施策を引き続き充実すること。 以上であります。  附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  本動議について採決いたします。  甘利明君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、中尾通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中尾通商産業大臣。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重して、本法案の適切な実施に努めてまいる所存でございます。ありがとうございました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 次に、輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 次に、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案及び民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案の両案について議事を進めます。  これより両案を一括して討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。大畠章宏君。

大畠章宏日本社会党・護憲共同

○大畠委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党及び進歩民主連合を代表して、ただいま議題となっております特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案及び民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対して、賛成の討論を行うものであります。  我が国では、商店街、商業集積というものは、いわば街の顔として、地域住民の生活文化において重要な役割を果たしてきております。ところが、昨今の消費行動の変化、労働力不足、大型店舗の地方進出などにより、小売商業をめぐる環境は大きく変容しつつあります。今回提出されている両法案の趣旨は、こうした環境変化に対応し、街づくりの観点も取り入れながら、中小小売商業の基盤強化を図ろうということであり、速やかに成立させ、具体的な事業に着手すべきものであります。  次に、具体的な賛成理由を申し上げます。  まず、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案につきましては、大型店舗の地方進出に対応した地域中小小売業の振興に積極的に活用することができるものと考えられます。これにより、総合的な特定商業集積の展開が図られ、地域の活性化が期待できること、また市町村がその基本構想を作成することができることとされている点を評価するものであります。  次に、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案につきましては、小売業の高度化を図るための共同駐車場、コミュニティーホールなどの施設や食品の生産、流通の円滑化などのための基盤施設の充実が期待できるという点を評価するものであります。  なお、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案を施行するに当たっては、次の点に留意することが必要と考えます。  第一に、本法に基づく事業を円滑に進めるため、各主務大臣が密接に連携し、速やかに基本指針を定め、公表すること。  第二に、市町村の基本構想作成に当たって、地域住民、消費者の意向を十分反映させるなど地域のコンセンサスを得るよう努めること。  第三に、特定商業集積の整備に当たって、周辺中小小売業者が優先的に参画し得るようにすること。また、その後の施設運営についても、中小事業者の意見を十分反映すること。  第四に、市町村が作成し、承認された基本構想の円滑な実現のため、当該地域における商業施設等に係る諸施策の実施に当たっては、当該基本構想に十分配慮すること、などであります。  以上、本二法案に対する主な賛成の理由をその留意点とあわせて申し述べましたが、両法案は、現に全国の多くの地方自治体や商店街関係者から大きな期待が寄せられていると伺っております。その事業が速やかに、かつまた適切に実現されることにより、これらの声にこたえることができることを期待し、賛成討論を終わります。(拍手)

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 小沢和秋君。

小沢和秋日本共産党

○小沢(和)委員 私は、日本共産党を代表し、特定商業集積促進特別措置法案、民活法一部改正案に対する反対討論を行います。  反対理由の第一は、二つの法案に共通する最大の問題点でありますが、国、地方自治体の公認で、大手流通企業の核店舗と駐車場、コミュニティー施設などの商業基盤施設が一体の大規模ショッピングセンター建設を促進することです。  昨年五月以降の大店法規制緩和で、昨年末現在の大型店出店調整件数は二千四百件を超え、過去十年分の出店数に相当する件数に達しています。今年末にはそれらが一気に出店可能となり、大型店の出店ラッシュは重大な社会問題となっています。規制緩和の影響がかくも深刻化しつつあるとき、なぜわざわざ通産、建設、自治大臣と市町村、都道府県の公認で大手流通企業の店舗を核とした大規模ショッピングセンターの建設を促進するのか、到底認めることはできません。  第二は、地域住民の負担で大手流通企業や開発業者の利潤追求を支援することです。  大手開発業者や流通企業は、国、地方自治体の公認でスムーズに開発、出店できるだけでも大変な利益を受けるのであります。その上、これら大企業に対し、地域住民や国民の負担で、これまで企業が自前で整備してきた駐車場やイベント広場、スポーツ施設などのコミュニティー施設まで補助金やNTT無利子融資、巨額の公共事業費を投入して整備し、国税、地方税の減免措置まで講じようとしているのです。大店法の規制緩和に便乗した、我が国で初めての流通大企業支援法をとても認めることはできません。  第三は、共存共栄どころか、中小商店、既存の商店街に重大な打撃となることです。  今調整が進められている大型店出店計画だけでも、中小商店や既存の商店街に深刻な影響が懸念されているのであります。その上、本法案により、大規模ショッピングセンターを次々に建設することは、中小商店、既存の商店街に一層重大な打撃をもたらさざるを得ません。地域経済の発展や伝統行事、文化の継承、発展はもとより、地域の雇用でも中心的役割を果たしてきた中小商店がつぶれ、商店街が寂れることは取り返しのつかない損失であります。  民活事業が、大企業、大都市中心で、地域間の経済格差を拡大することも重大です。  以上、二法案に強く反対し、討論を終わります。(拍手)

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これにて討論は終局いたしました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これより採決に入ります。  特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、甘利明君外四名より、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党及び進歩民主連合五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者より趣旨の説明を求めます。竹村幸雄君。

竹村幸雄日本社会党・護憲共同

○竹村委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。   特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一、特定商業集積の整備を円滑に進めるため、主務大臣間の密接な連携のもとで各省の施策の一体的な活用を図ることとし、本法施行後速やかに基本指針を公表するとともに、基本構想の承認手続にいたずらに時間を費やすこととならないよう努力すること。  二、市町村長が基本構想を作成するに当たっては、駐車場、公衆トイレその他必要な施設の適切な配置に努めるとともに、法第五条第六項により商工会議所又は商工会の意見を聴くことのほか、地域住民の利便の向上のために適切な街づくりに資するものとなるよう、地域住民の意向を十分反映させるよう努力すること。  三、基本構想が関係中小小売商業者の活性化に資するものとなることを確保するとともに、特定商業集積に参画する中小事業者の意見がその施設の運営に十分反映されるよう措置すること。  四、承認された基本構想を円滑に実現させるため、その商業施設等を地域の実情に合致したものとするとともに、当該地域における商業施設等に係る諸施策の実施に当たり、承認された構想に十分配慮すること。 以上であります。  附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  本動議について採決いたします。  甘利明君外四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、中尾通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中尾通商産業大臣。

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重して、本法案の適切な実施に努めてまいる所存であります。ありがとうございました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 次に、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ─────────────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 次に、中小小売商業振興法の一部を改正する法律案について議事を進めます。  これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  中小小売商業振興法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     ─────────────     〔報告書は附録に掲載〕      ────◇─────

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 次に、内閣提出、商標法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより趣旨の説明を聴取いたします。中尾通商産業大臣。     ─────────────  商標法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────

中尾栄一自由民主党通商産業大臣

○中尾国務大臣 商標法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  近年におけるサービス取引の発展には著しいものがあり、サービス事業者がその提供するサービスについて使用する標章であるサービスマークの重要性が高まっております。  また、経済活動の国際化が進む中で、サービスマークについて登録制度が導入されていないために外国の事業者の使用するサービスマークが我が国で適切に保護されていないとの海外からの批判も高まってきております。  このような状況に対応しまして、商品について使用する現行の商標と同様に、サービスマークを登録制度のもとで保護することにより、サービス事業者の業務上の信用の維持及び需要者の利益の保護を図るため、今般、本法律案を提案した次第であります。  次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。  まず、商標の定義の改正であります。「商標」の定義を現行の「商品について使用をする標章」から「商品又は役務について使用をする標章」に拡大することにより、サービスマークについても商標法に基づく登録制度の対象とすることとしております。  さらに、制度の導入に際し既存のサービス取引秩序が混乱することがないよう以下のような経過措置を講ずることといたします。  第一は、本法施行後六カ月が経過する前から不正競争の目的でなくサービスマークを使用している者については、登録をしなくてもそのサービスマークをそれまで使用していた業務の範囲内で引き続き使用できることといたします。  第二は、本法施行後六カ月間以内になされたサービスマークに係る商標登録出願については、その出願日の先後は問わず同日出願扱いとすることといたします。  第三は、本法施行後六カ月間以内に、相互に抵触するサービスマークに係る商標登録出願が複数なされた場合には、既に使用されているサービスマークを、いまだ使用されていないサービスマークに対して優先的に登録することとする等所要の措置を講ずることといたします。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

奥田幹生自由民主党

○奥田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  次回は、来る二十四日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時散会

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